転倒転落アセスメント・スコアシート

勤医協中央病院看護技術マニュアル 2010 版
27-3 転倒アセスメント、説明書 1/3
転倒転落アセスメント・スコアシート
★08 年 4 月以降、アセスメントスコアシートは『看護支援システム』に導入。下記の項目を必要
時に入力する。
患者評価
分 類
評価
特 徴
スコア
/
A 年齢
B 既住歴
C 感覚
70 歳以上、9 歳以下
2
転倒転落したことがある
2
失神したことがある
2
/
1
視力障害がある、聴力障害がある
D 機能障害
/
どちらか該当
麻痺がある、しびれ感がある
3
骨、関節に異常がある(拘縮、変形)
どれか該当
足腰の弱り、筋力の低下がある
車椅子・杖・歩行器を使用している
3
E 活動領域 移動に介助が必要である
どれか該当
ふらつきがある
寝たきりの状態である
見当識障害、意識混濁、混乱がある
認知症がある
F 認識力
4
判断力、理解力の低下がある
どれか該当
不穏行動がある
記憶力の低下があり、再学習が困難である
□鎮痛剤
G薬
剤
□麻薬剤
□睡眠安定剤
□抗パーキンソン剤
□降圧利尿剤
□浣腸緩下剤
H排
泄
それぞれ
1
□化学療法
□尿、便失禁がある
□頻尿がある
□トイレ介助が必要
□尿道カテーテル留置
□夜間トイレに行く
□トイレまで距離がある
それぞれ
2
合計
危険度
【測定対象】
①入院時転倒自己診断 8 点以上の患者
②歩行できない患者
【測定頻度】
①初回測定日より、患者の状態に変化が見られた時、ないし週 1 回程度
②その他必要に応じて
診療情報委員会承認 2005 年 10 月 Ver2
運用方法 2008 年 4 月改訂
勤医協中央病院看護技術マニュアル 2010 版
27-3 転倒アセスメント、説明書 2/3
エンボッサー
転倒・転落防止看護計画書
★この用紙は患者家族へ説
明後、同意をいただきサイン
計画日
20
年
月
日
をもらう。複写を家族に渡
し、原本はスキャナー登録
説明看護師
後、個人用ファイルに綴じ
る。
説明介護福祉士
私たち看護スタッフは、転倒・転落を防ぐため日々努力をしていますが、ちょっと
したきっかけで転倒や骨折をする事もまれではありません。実際に施設内で起こる転
倒・転落の72%が、患者様の自発的、かつ自力での行動によるものと言われていま
す。患者様が転倒・転落すると受傷の危険性も高く、回復遅延や日常生活動作の低下
など今後の生活に大きな影響を及ぼします。安全な療養生活を送っていただくために
も患者様、ご家族とともに協力し合って転倒・転落防止対策をとりたいと思います。
<次の点でご協力お願いいたします>
1)これまで患者様が転倒や転落を起こした事がある場合は、その情報を看護
スタッフにお伝えください。
2)病状によって落ち着かない場合は鎮静剤を使用したり、やむを得ず抑制する事
もあります。(但し、当院では人権擁護のため抑制廃止を旨としております)
対策を打っても転倒・転落の危険性が非常に高い場合もあります。患者様の安
全のためにやむを得ず抑制する場合は、患者様・ご家族の方に事前に相談した
上で実施し、早期の解除をめざします。
★ なお、緊急の場合は、抑制を開始後に報告する場合もございますのでご了
承ください。
3)患者様の状態で、安全上、家族の方の付き添いが必要と判断した場合はご協力
をお願いする事があります。
ご協力をお願いします。
上記の件について説明を受けました。
20
氏
年
名
月
日
(本人との続柄
)
診療情報委員会承認 2005 年 10 月 Ver2
運用方法 2008 年 4 月改訂
勤医協中央病院看護技術マニュアル 2010 版
27-3 転倒アセスメント、説明書 3/3
転倒・転落防止初期プラン
(作成日20
年
月
日) 患者氏名
□危険度Ⅰ(0~5 点)
□危険度Ⅱ(6~15 点)
□危険度Ⅲ(16 点以上)
転倒転落を起こす可能性がある
転倒転落を起こしやすい
転倒転落を良く起こす
【観察項目】
【観察項目】
【観察項目】
□日常生活動作の評価を行います。ど □危険度Ⅰを確認します。
のような行動がどの程度できるのか □患者様が持つ危険性を把握します。
把握します。
□排泄の状況(方法・時間・回数など)
確認します。
□鎮痛剤・睡眠剤などの服用状況を確
認します。
□ 危険度Ⅰ・Ⅱを確認しま
す。
・病状の理解が出来ず無理に動いてし
まう。
・入院により痴呆症状が悪化する。
・平衡感覚の障害や麻痺で立ち姿勢の
バランスが不良。
・足腰の筋力の低下。
・ナースコールが押せない。
【環境整備】
【環境整備】
【環境整備】
□日常動作の変化時など担当者は以下 □危険度Ⅰを実施。
のことをチェックします。
□危険度ⅠⅡを実施します。
□離床センサーマットを使用します。
・患者様にあったベッドの高さを調 □状況に応じて病室内のベッドの配置
整します。
を検討します。
□詰所に近い観察の目が届
きやすい部屋への転出を
します。
□担当者が以下の事項を確認します。
□ベッド周囲にマットなど
・ベッド周囲の障害物の確認。
で打撲のショックをやわ
・患者様の必要なものの確認。
らげる工夫をします。
・ナースコールの適切な位置確認。
□必要時はベッドを使用せ
・ポータブル便器は必要時設置。
ず、畳や床敷きマットの上
(ポータブル便器は安定性が悪い
での療養を検討します。
ので、排泄時は必ず援助します)
【指導や援助】
【指導や援助】
□排泄状況に合わせ誘導を行います。
□患者様の歩き方など見守りと指導を □危険度ⅠⅡを実施します。
□適切な衣類、はきものの選択や指導
行います。必要時はリハビリスタッフ □ヒップ・プロテクターの購
を行います。
【指導や援助】
と相談し援助します。
入を勧めます。
□日中の離床を促し、昼夜のリズムを □患者様の状況に合わせた見守りを行 □安全確保の相談をさせて
付ける援助を行います。
います。
いただきます。
具体策
□リハビリを行います。
診療情報委員会承認 2005 年 10 月 Ver2
運用方法 2008 年 4 月改訂