IT-3205 - アイ・ティー・ティー

ホストコントローラー
IT-3205
ユーザーズマニュアル
株式会社 アイ・ティー・ティー
資料番号
BS10004UM19
IT-3205 ユーザーズマニュアル
版権
本ユーザーズマニュアルは、一部または全部を問わず複製を禁じられています。
商標
IT-3205 は株式会社アイ・ティー・ティーの商標です。
MECHATROLINK-Ⅰ、Σ―N シリーズ、Σシリーズは株式会社安川電機社の商標です。
WindowsNT,Windows2000 は米国 Microsoft 社の商標です。
免責
1.本ボードを使用したことにより問題が発生した場合、弊社は一切その責任を負いません。
2.本ボードの運用を理由とする損失、逸失利益の請求に対していかなる責任も負いません。
3.本ボードの仕様及びマニュアルに記載されている事柄は、予告無しに変更することがあります。
何とぞご了承ください。
注意
1. ご使用の前に本ユーザーズマニュアルとその他の関連資料を熟読し正しくお使いください。
2. 本製品は一般産業用です。
本製品の故障や誤作動により直接人命に関わる装置(原子力制御、航空宇宙機器、交通機器、医療機
器、各種安全装置)に使用する場合、その都度検討が必要になります。弊社までご相談ください。
3. 静電気は IT-3205 を破壊する可能性があります。帯電防止バッグを開封する前に、コンピュータのプ
ラグを差し込んだ状態で、コンピュータの筐体またはコネクタブラケットの金属露出部分に手を触れ
て自分自身を接地して下さい。
4. 本ボードの持ち運び時やコンピュータへの挿入時に、金端子部分に触れないで下さい。ショートや接
触不良の原因になります。
5. 本ボードをコンピュータに取り付けるとき、金端子部分を平行に奥まで差し込んでください。斜めに
挿入していたり奥までささっていない場合、故障や動作不良の原因となります。
6. 本ボードを使用、保管する場合には以下のような環境の場所は避けてください。
故障、変形の原因になります。
・磁気の発生する機器の近く
・直射日光のあたる場所、火気や暖房器具の近く
・油や薬品の触れる恐れのある場所
7. 本ボードは、重いものをのせたり、振動、衝撃を加えないように使用・保管してください。故障や破
損の原因になります。
-2-
IT-3205 ユーザーズマニュアル
1.はじめに
1.1
概要
IT-3205 ホ ス ト コ ン ト ロ ー ラ ー は 、 安 川 電 機 の 高 速 フ ィ ー ル ド ネ ッ ト ワ ー ク
「MECHATROLINK-Ⅰ」
に対応した次世代の制御用 PCI バスボードです。
1 台の IT-3205
で MECHATROLINK-Ⅰ対応ユニットを最大 15 局まで分散制御することができます。
IT-3205 は現在市販されているサーボコントロールボードと比較して、コストおよび性
能において非常に優れたホストコントローラーです。
1.2
IT-3205 の特長
◎サーボパックΣ−N シリーズ(安川電機製)の性能を最大限に発揮できる高速リア
ルタイム・サイクリック転送を実現。
・送り速度:18.4MHz
・加減速
:直線、S 字、指数関数
・通信速度:4Mbps
・同期周期:2ms/15 局
◎補間・同期制御により制御軸の同時スタートが可能。
◎複数の IT-3205 を同期制御することが可能。
◎IT-3205、1 枚で最大 15 軸までのサーボパックを駆動可能。
◎インバータ、入出力ユニット、各種センサの接続も可能。
◎バス接続による省配線、ツイストペア線の使用により大幅なコストダウンと工数
低減が可能。
◎パーソナルコンピュータの PCI 拡張スロットに追加することでパソコンベースのシ
ステム構築が可能。
◎豊富なサポートソフト
〇WindowsNT,Windows2000 対応の DLL を用意(別売)
・VisualC++や VisualBasic 等で作成したアプリケーションから関数を動的に
呼び出して使用できるダイナミックリンクライブラリです。
・共通の軸動作やI/O制御への対応が組み込まれているため、Windows 上
の開発から難しい作業の多くを省くことができます。
・別途配布されているC言語ソースファイルを自由にカスタマイズしてアプ
リケーションに組み込むことで開発時間を大幅に短縮することができます。
◎ソフトウェアを含めたシステム開発の受託
◎コンパクトな外形寸法: 幅 122mm、奥行き 90mm
*C 言語ソースファイルは IT-3205 ご購入の方のみに配布させていただいております。
ご希望の方は下記のメールアドレスまでその旨お伝えください。
また、基本的にソースファイルの内容に関する御質問にはお答えできません。
電子メール [email protected]
-3-
IT-3205 ユーザーズマニュアル
1.3
接続形態
一次局が 1 局、二次局が最大 15 局のバス接続です。もう 1 枚 IT-3205 を追加すること
で 16 局以上の同時制御が可能です。さらにオプションケーブルによって IT-3205 間を
接続することで、16 局以上の同期制御が可能になります。
IT-3205
一次局
二次局 1
二次局 2
二次局 n
n は最大 15 局
1.4
用途
・工作機械
・産業機械
・ロボット
・包装機械
・半導体製造装置
・搬送機械
・印刷機械
など
-4-
IT-3205 ユーザーズマニュアル
2.通信手順とサーボ基本動作
2.1
通信手順
一次局と二次局の通信は下記の手順で行います。
① チャネル 0 の送信アドレスと送信データを読み出し、フレームを作って送信し
ます。このチャネル 0 の送信開始時にタイミング割り込み信号を出力します。
チャネル 0 の受信フェイズは無視されます。
② チャネル 1 の送信アドレスと送信データを読み出し、フレームを作って送信
します。
③ チャネル 1 からのデータ受信待ちになり、この間に正常に受信されたデータ
は受信データメモリに格納されます。
④ この後、
チャネル 2 からチャネル 15 まで②,
③を行いチャネル 0 に戻ります。
(注)受信待ち状態の時、受信データがなかったりデータが続いていても、
125μs 毎に次のチャネルの送信に切り替わっていきます。
2ms
125μs
56μs
1→2
1←2
Ch0
Ch15
Ch1
Ch15
Ch2
Ch1
Ch15
Ch2
Ch0
Ch15
59μs
1INT
2INT
通信サイクルタイミング
1→2
は一次局送信で二次局受信、
1←2
は二次局送信で一次局受信
1INTは一次局の割り込みタイミング、2INTは二次局の割り込みタイミング
Ch0
はグローバル送信で、この時は一次局の受信はない
-5-
IT-3205 ユーザーズマニュアル
2.2
サーボ基本動作
各動作ではパラメータの設定により、直線加減速、S 字加減速、指数関数加減速を選択
できます。基本動作として次の 6 種類があります。
コマンドの詳細はサーボコマンド説明書、ご使用になるアンプの説明書をご覧くださ
い。
(1)補間送り
パラメータで設定した払い出し時間ごとの補間位置を絶対位置で指定することに
より、補間送りを行います。
(2)位置検出機能付き補間送り
選択された外部信号により現在位置を読み込みながら補間送りを行います。
(3)早送り位置決め
速度指令
選択された加減速を用いた指定位置への位
HF
置決めを行います。
HF
:早送り速度
時間
(4)定速送り
選択された加減速を使用して指定送り速度
速度指令
HF
HOLD
による定速動作を行います。
HF
時間
:早送り速度
HOLD:モーション停止コマンド
(5)外部入力位置決め
速度指令
選択された加減速から早送りを行い、外部
P2
P3
HF
位置決め信号の入力によって位置決めを行
P1
います。
HF:早送り速度
時間
位置決め信号
R
P1:初期目標位置
P2:ラッチ位置データ
P3:位置決め信号入力後の目標位置
R :位置決め走行距離
-6-
IT-3205 ユーザーズマニュアル
(6)原点復帰
速度指令
選択された加減速による
早送りからドグ(減速
LS)と外部信号を用いた
原点復帰を行います。
最終走行距離はパラメー
最終走行距離
HF
AF
原点復帰位置
CF
減速 LS
タで設定します。
時間
外部信号
HF:早送り速度
AF:アプローチ速度
CF:クリープ速度
2.3
その他の機能
(1)割り込み機能
1 通信サイクル毎に発生する割り込みを 1∼1/16 に分周して通知する機能を持って
います。分周比はソフトウェアにより 16 段階に設定することができます。
(2)通信サイクルのリスタート機能
ソフトウェアで通信サイクル開始レジスタに任意のデータを書き込むことによっ
て、通信サイクルをリスタートすることができます。
(3)複数の IT-3205 間での同期
複数の IT-3205 間をオプションケーブルで接続することによって、ボード間の同
期制御が実現できます。
(16 軸以上の同期制御可能)
この場合、
システム CPU への割り込み周期は、
すべての IT-3205 においてマスター
となるボードの設定周期が使用されます。
(4)トグル機能
トグル機能は通信バッファを見かけ上ダブルバッファ化する機能です。トグル機
能の設定はモード設定レジスタ 1(アドレス B00h)のビット 3 に“1”を書き込
むことで行います。モード設定レジスタ 1 のビット 3 を“1”にセットすると、PCI
バスからみた通信メモリのデータは通信サイクル 1 サイクル毎(INT 出力毎)に
書き換えられるようなイメージになります。従って、通信の途中ではデータが変
わらないので通信サイクル内の通信データの一貫性が保たれます。
具体的には次の図のようなイメージでアクセスが行われます。ここでは PCI バス
側及び MECHATROLINK-Ⅰポート側がそれぞれ 400h∼41Fh の 32 バイトのア
ドレスをアクセスするものとします(32 バイト伝送を想定)
。
-7-
IT-3205 ユーザーズマニュアル
PCI バス
通信メモリ
MECHATROLINK-Ⅰポート
400h
・
・
・
41Fh
400h
・
・
・
41Fh
400h
・
・
・
41Fh
420h
・
・
・
43Fh
420h
・
・
・
43Fh
INT 毎に変わります
PCI バス
通信メモリ
MECHATROLINK-Ⅰポート
400h
・
・
・
41Fh
400h
・
・
・
41Fh
400h
・
・
・
41Fh
420h
・
・
・
43Fh
420h
・
・
・
43Fh
PCI バ ス 側 か ら 通 信 メ モ リ の 400h ∼ 41Fh を ア ク セ ス し て い る 時 、
MECHATROLINK-Ⅰポート側は通信メモリの 420h∼43Fh をアクセスします。
次の INT 出力後、今度は PCI バス側が通信メモリの 420h∼43Fh をアクセスし、
MECHATROLINK-Ⅰポート側が通信メモリの 400h∼41Fh をアクセスします。
その後も INT 出力毎に通信メモリのアクセスするアドレス範囲が交互に変化しま
す。MECHATROLINK-Ⅰでは、伝送バイト数が 17 バイトに規定されていますの
で制約無くトグル機能が使用できます。
トグル機能を使用した場合、PCI バスからアクセスするデータは通信サイクル毎
の INT 出力で変化し、通信サイクルの途中で変わることはありませんが、受信デー
タは 1 サイクル前のデータ、送信データは次の通信サイクルで送信されるデータ
であることに注意が必要です。
通常、トグル機能は通信メモリのアドレス範囲に関係なくアドレス変換を行いま
-8-
IT-3205 ユーザーズマニュアル
すので、送信データ領域、受信データ領域のいずれの領域ともダブルバッファ化
されます。従って送信データも通信サイクル毎に書き込むか、トグルする領域両
方に書き込みする必要があります。また、MECHATROLINK-Ⅰは子局の局アド
レスも RAM 上の 400h∼43Fh に設定するので、これらもトグルする領域両方に
設定する必要があります。
トグルするメモリ範囲を設定するために、モード設定レジスタ 1(アドレス B00h)
のビット 5,4 に 2 ビットの送信時トグルモード解除設定を用意し、送信データ領域
のみトグル機能を解除できる機能を設けています。送信時トグルモード解除設定
はモード設定レジスタ 1 のビット 3 が“1”の場合のみ有効で、この時ビット 5,4
が“00”の場合は通常のトグル機能の設定になります。受信データ領域について
は送信時トグルモード解除設定にかかわらず常にトグルします。
ビット 5,4 に“01”を書き込むと送信データ領域についてのみトグル機能が解除
されます。当然、子局のアドレス設定領域である 400h∼43Fh の範囲もトグル機
能が解除されます。この機能によって受信データ領域のみダブルバッファ化され
ますのでソフトウェア処理が軽減されます。但し、この場合 PCI バスから送信デー
タ領域にアクセスする時、トグルされない領域ですので通信の途中でデータが変
わる可能性があり、データの取り扱いに注意が必要です。
ビット 5,4 の設定“10”と“11”は、組み合わせて使用することで送信データ領
域のみのトグル機能の ON/OFF を行うことができるモードです。
この場合には、
子局のアドレス設定領域である 400h∼43Fh のアドレス範囲は常にトグル機能が
解除されます。ビット 5,4 が“10”の場合には INT 出力毎に送信データ領域がト
グルします。ビット 5,4 を“11”に設定すると、そのときのトグルの状態でホール
ドします。
この状態で PCI バスから送信データ領域
(例えば 000h∼01Fh)にデー
タを設定しても、このままだとこの領域のデータは送信されず
MECHATROLINK-Ⅰポート側(例えば 020h∼03Fh)のデータが送信され続け
ます。次にビット 5,4 を“10”にすると次の INT 出力で送信データ領域のトグル
が発生して、これまでに設定したデータが MECHATROLINK-Ⅰポートから送信
されるようになります。再びビット 5,4 を“11”にすればこの状態でホールドする
ので新しい送信データの設定を行います。このようにビット 5,4 の設定“10”と
“11”を組み合わせることにより送信データ領域のトグルを自由に行うことがで
きるため、通信の途中でデータが変わることを意識せずにデータ設定でき、処理
が簡単化できます。
-9-
IT-3205 ユーザーズマニュアル
3.IT-3205 の構成
3.1
ブロック図
Control
Circuit
PCI
amp
PCI
BUS
JL012
Controller
I
inverter
/
I/O unit
F
Control
3.2
コネクタ信号割付
MECHATROLINK-Ⅰ
3.2.1
Port
(CN2、USB
Series A コネクタ)
端子番号:信号名
1
2 3
4
2 :*S
3 :S
1・4 :NC(接続無し)
3.2.2
基板間同期制御用コネクタ (CN3、171826-4
端子番号:信号名
4
3 2
1
1・3 :SYNC
2・4 :GND
- 10 -
AMP 製)
IT-3205 ユーザーズマニュアル
4.IT-3205 ホストコントローラーの取り付け
(1)パソコン・パネルコンピュータの電源を切りホストコントローラーを PCI バスに
挿入し、ネジで固定します。
(2)MECHATROLINK-Ⅰ Port にケーブルを接続しサーボアンプ・I/O ユニット等
を接続します。
(3)パソコン・パネルコンピュータの電源をオンにします。
5.WimdowsNT 用、Windows2000 用デバイスドライバのインストール
製品に添付しておりますフロッピーディスク内の SETUP.EXE を実行し、指示にした
がって、インストールを行ってください。
6.基板間同期制御用コネクタについて
複数枚の IT-3205 を使用し、それらのボード間で同期を取る必要がある場合、CN3 同
士をケーブルで接続してください。ボード間の同期機能を使用しない場合は、接続は行
わないで下さい。
- 11 -
IT-3205 ユーザーズマニュアル
7.ケーブル結線図
*S
USB コネクタ
MR コネクタ
1
1
*S
2
2
S
MECHATROLINK-Ⅰケーブルは
赤リード:S
S
3
3
SH
4
4
TERM
シールド
シェル
5
FG
6
*S
7
S
黒リード:*S
です。
8
< 1:1 接続 >
USB コネクタ
MR コネクタ
MR コネクタ
MR コネクタ
1
1
*S
1
*S
1
*S
*S
2
2
S
2
S
2
S
S
3
3
SH
4
4
TERM
4
TERM
4
TERM
シールド
シェル
5
FG
5
FG
5
FG
6
*S
6
*S
6
*S
7
S
7
S
7
S
3
8
8
< 1:N 接続 >
- 12 -
3
8
IT-3205 ユーザーズマニュアル
8.1
レジスタのアドレス
先頭アドレスからのオフセットを表しています。
Read
アドレス
00**h
Write
通信メモリ
∼
07**h
08**h
なし
なし
09**h
なし
なし
0A**h
なし
なし
0B00h
なし
モード設定レジスタ A
0C00h
予約
モード設定レジスタ B
0C80h
予約
予約
0D00h
送信チャネル番号レジスタ
通信サイクル開始レジスタ
0E00h
今回チャネル別受信完了レジスタ 1(0∼7 局)
局アドレス設定レジスタ
0E40h
予約
0E80h
前回チャネル別受信完了レジスタ 1(0∼7 局)
0EC0h
チャネル別受信完了レジスタ直値 1(0∼7 局)
0F00h
今回チャネル別受信完了レジスタ 2(8∼15 局) パラメータ設定レジスタ
0F40h
予約
0F80h
前回チャネル別受信完了レジスタ 2(8∼15 局)
0FC0h
チャネル別受信完了レジスタ直値 2(8∼15 局)
1000h
なし
モード設定レジスタ C
* は 0hからFhまでの任意の 16 進数値
- 13 -
IT-3205 ユーザーズマニュアル
通信メモリ
各チャネルの送信データ、受信データ、子局アドレスそれぞれが格納されるアドレス
を示します。
アドレス
000h∼03Fh
040h∼07Fh
080h∼0BFh
0C0h∼0FFh
100h∼13Fh
140h∼17Fh
180h∼1BFh
1C0h∼1FFh
200h∼23Fh
240h∼27Fh
280h∼2BFh
2C0h∼2FFh
300h∼33Fh
340h∼37Fh
380h∼3BFh
3C0h∼3FFh
グローバル
チャネル 1 送信データ
チャネル 2 送信データ
チャネル 3 送信データ
チャネル 4 送信データ
チャネル 5 送信データ
チャネル 6 送信データ
チャネル 7 送信データ
チャネル 8 送信データ
チャネル 9 送信データ
チャネル 10 送信データ
チャネル 11 送信データ
チャネル 12 送信データ
チャネル 13 送信データ
チャネル 14 送信データ
チャネル 15 送信データ
アドレス
400h∼43Fh
440h∼47Fh
480h∼4BFh
4C0h∼4FFh
500h∼53Fh
540h∼57Fh
580h∼5BFh
5C0h∼5FFh
600h∼63Fh
640h∼67Fh
680h∼6BFh
6C0h∼6FFh
700h∼73Fh
740h∼77Fh
780h∼7BFh
7C0h∼7FFh
子局アドレス
チャネル 1 受信データ
チャネル 2 受信データ
チャネル 3 受信データ
チャネル 4 受信データ
チャネル 5 受信データ
チャネル 6 受信データ
チャネル 7 受信データ
チャネル 8 受信データ
チャネル 9 受信データ
チャネル 10 受信データ
チャネル 11 受信データ
チャネル 12 受信データ
チャネル 13 受信データ
チャネル 14 受信データ
チャネル 15 受信データ
アドレス
400h
401h
402h
403h
404h
405h
406h
407h
408h
409h
40Ah
40Bh
40Ch
40Dh
40Eh
40Fh
接続時
FFh
チャネル 1
チャネル 2
チャネル 3
チャネル 4
チャネル 5
チャネル 6
チャネル 7
チャネル 8
チャネル 9
チャネル 10
チャネル 11
チャネル 12
チャネル 13
チャネル 14
チャネル 15
:2 次局側設定値
(接続機器の
マニュアル参照)
未接続時:”00h”
- 14 -
IT-3205 ユーザーズマニュアル
8.3
レジスタ設定
8.3.1 モード設定レジスタ A(書き込み、アドレス
ビット:
初期値:
R/W :
7
MSRA7
0
W
6
MSRA6
0
W
5
MSRA5
0
W
4
MSRA4
0
W
B00h、初期値
3
MSRA3
0
W
2
MSRA2
0
W
00h)
1
MSRA1
0
W
0
MSRA0
0
W
モード設定レジスタ A は 8bit の書き込みレジスタです。
このレジスタはリセット時に 00h に設定されます。
ビット 1,2:予約ビット(MSRA1,MSRA2)
書き込む値は常に”0”にしてください。
ビット 0:一次局/二次局設定(MSRA0)
一次局として使用するため常に”1”を書き込んでください。
(注)このビットを”1”に設定するとすぐに通信サイクルが開始しますので、
他のすべてのレジスタ設定が終了してから書き込んでください。
ビット 3:トグルモード設定(MSRA3)
通信メモリ空間でトグルモードを使用するか、使用しないかを選択します。
ビット 3
説明
MSRA3
0
トグルモード無効
1
トグルモード有効
(初期値)
ビット 4,5:送信時トグルモード解除設定(MSRA4,MSRA5)
送信メモリに対するトグルモードの動作を選択します。
ビット 5
ビット 4
MSRB5
MSRB4
0
0
全通信メモリ、トグル設定
1
送信メモリ・子局アドレス、トグル解除
0
送信メモリ、トグル設定
(子局アドレスのみトグル解除)
送信メモリ、トグル状態ホールド設定
1
1
説明
- 15 -
(初期値)
IT-3205 ユーザーズマニュアル
ビット 6:外部同期許可設定 1(MSRA6)
外部信号を同期信号として利用するか、外部同期レジスタを有効にするかを
設定します。
ビット 6
説明
MSRA6
0
外部同期機能無効
1
外部同期機能有効
(初期値)
ビット 7:外部同期信号有効エッジ設定(MSRA7)
書き込む値は常に”0”にしてください。
8.3.2 モード設定レジスタ B(書き込み、アドレス
ビット:
初期値:
R/W :
7
MSRB7
0
W
6
MSRB6
0
W
5
MSRB5
0
W
4
MSRB4
0
W
C00h、初期値
3
MSRB3
0
W
2
MSRB2
0
W
00h)
1
MSRB1
0
W
0
MSRB0
0
W
モード設定レジスタ B は 8bit の書き込みレジスタです。
このレジスタはリセット時に 00h に設定されます。
ビット 1,4∼7:予約ビット(MSRB1,MSRB4∼MSRB7)
書き込む値は常に”0”にしてください。
ビット 0:割り込み信号出力設定(MSRB0)
書き込む値は常に”0”にしてください。
ビット 2,3:通信サイクル内局数設定(MSRB2,MSRB3)
局数設定と割り込み信号出力サイクルを合わせるための設定で、
下記のサイクルで割り込みが出力されます。
ビット 3
ビット 2
MSRB3
MSRB2
0
0
15 局モード(通信サイクル 2ms)
1
予約(使用禁止)
0
予約(使用禁止)
1
予約(使用禁止)
1
説明
- 16 -
(初期値)
IT-3205 ユーザーズマニュアル
8.3.3 通信サイクル開始レジスタ(書き込み、アドレス
D00h、初期値 無意味)
通信サイクル開始レジスタは 8bit の書き込みレジスタです。
モード設定レジスタ A の外部同期許可設定 1 が”1”の時、このレジスタに書き込みを
行ったタイミングに通信サイクルを同期させます。
書き込む値は 00h にしてください。
8.3.4
局アドレス設定レジスタ(書き込み、アドレス E00h、初期値
不定)
局アドレス設定レジスタは 8bit の書き込みレジスタです。
リセット時は不定ですので、初期化時に必ず 00h を設定してください。
8.3.5
パラメータ設定レジスタ(書き込み、アドレス F00h、初期値
00h)
パラメータ設定レジスタは 8bit の書き込みレジスタです。
リセット時には 00h に設定されます。
このレジスタは初期化時に必ず”5Bh”を設定してください。
8.3.6 送信チャネル番号レジスタ(読み込み、アドレス
ビット:
初期値:
R/W :
7
TXFLG
0
R
6
‐
0
-
5
0
-
4
1
-
3
SCNR3
R
D00h、初期値
2
SCNR2
R
1
SCNR1
R
1xh)
0
SCNR0
R
送信チャネル番号レジスタは 8bit の読み込みレジスタで、自局の送信に関するステー
タスを表します。
このレジスタはリセット時に 1xh(x は不定)となります。
ビット 4∼6:予約ビット
ビット 4 は常に”1”、ビット 5,6 は常に”0”が設定されています。
ビット 0∼3:送信チャネル番号(SCNR0∼SCNR3)
送信されたチャネル番号が 4bit バイナリ値で格納されており、送信順序に
従って常に更新されています。
- 17 -
IT-3205 ユーザーズマニュアル
ビット 7:送信完了フラグ(TXFLG)
通信サイクルが開始されるとすぐに”1”になり、そのサイクルが終了すると”0”
になります。
ビット 7
説明
SCNR7
0
通信サイクル未実行
1
通信サイクル実行中
(初期値)
(注)MECHATROLINK-Ⅰ通信中の子局メモリへの同時アクセスは行なわない
でください。行なった場合、1 通信周期内でのデータの一貫性が保証されません。
8.3.7 今回チャネル別受信完了レジスタ 1(読み込み、アドレス E00h、初期値 00h)
ビット:
初期値:
R/W :
7
CH7
0
R
6
CH6
0
R
5
CH5
0
R
4
CH4
0
R
3
CH3
0
R
2
CH2
0
R
1
CH1
0
R
0
CH0
0
R
今回チャネル別受信完了レジスタ 2(読み込み、アドレス F00h、初期値 00h)
ビット:
初期値:
R/W :
7
CH15
0
R
6
CH14
0
R
5
CH13
0
R
4
CH12
0
R
3
CH11
0
R
2
CH10
0
R
1
CH9
0
R
0
CH8
0
R
今回チャネル別受信完了レジスタ 1,2 はそれぞれ 8bit の読み込みレジスタです。
このレジスタはリセット時に 00h に設定されます。
全ビット:今回チャネル別受信完了フラグ(CH1∼CH15)
通信サイクル開始時の割り込み信号出力毎に更新され、そのサイクルが終了
すると”0”に設定されます。受信データありの条件は、フレームフォーマット
と CRC チェックが正常かどうかで確認されます。
全ビット
説明
全ビット
0
受信データなし
1
受信データあり
(初期値)
- 18 -
IT-3205 ユーザーズマニュアル
8.3.8 前回チャネル別受信完了レジスタ 1(読み込み、アドレス E80h、初期値 00h)
ビット:
初期値:
R/W :
7
CH7
0
R
6
CH6
0
R
5
CH5
0
R
4
CH4
0
R
3
CH3
0
R
2
CH2
0
R
1
CH1
0
R
0
CH0
0
R
前回チャネル別受信完了レジスタ 2(読み込み、アドレス F80h、初期値 00h)
ビット:
初期値:
R/W :
7
CH15
0
R
6
CH14
0
R
5
CH13
0
R
4
CH12
0
R
3
CH11
0
R
2
CH10
0
R
1
CH9
0
R
0
CH8
0
R
前回チャネル別受信完了レジスタ 1,2 はそれぞれ 8bit の読み込みレジスタです。
このレジスタはリセット時に 00h に設定されます。
全ビット:前回チャネル別受信完了フラグ(CH1∼CH15)
通信サイクル開始時の割り込み信号出力毎に今回チャネル別受信完了レジス
タの値をこのフラグに移動します。
8.3.9 チャネル別受信完了レジスタ直値 1(読み込み、アドレス EC0h、初期値 00h)
ビット:
初期値:
R/W :
7
CH7
0
R
6
CH6
0
R
5
CH5
0
R
4
CH4
0
R
3
CH3
0
R
2
CH2
0
R
1
CH1
0
R
0
CH0
0
R
チャネル別受信完了レジスタ直値 2(読み込み、アドレス FC0h、初期値 00h)
ビット:
初期値:
R/W :
7
CH15
0
R
6
CH14
0
R
5
CH13
0
R
4
CH12
0
R
3
CH11
0
R
2
CH10
0
R
1
CH9
0
R
0
CH8
0
R
チャネル別受信完了レジスタ直値 1,2 はそれぞれ 8bit の読み込みレジスタです。
このレジスタはリセット時に 00h に設定されます。
全ビット:チャネル別受信完了フラグ直値(CH1∼CH15)
該当チャネルの通信予定時間で更新され、次の通信予定時間で”0”に設定され
ます。グローバルな通信サイクルとは非同期に確認を行うことができます。
全ビット
説明
全ビット
0
受信データなし
1
受信データあり
(初期値)
- 19 -
IT-3205 ユーザーズマニュアル
モード設定レジスタ C(読み書き、アドレス 1000h、初期値
8.3.10
ビット:
初期値:
R/W :
7
INTCLR
0
W
6
-
5
-
4
MSRC4
0
R/W
3
MSRC3
0
R/W
2
MSRC2
0
R/W
1
MSRC1
0
R/W
00h)
0
MSRC0
0
R/W
モード設定レジスタ C は 8bit の書き込みレジスタです。
このレジスタはリセット時に 00h に設定されます。
ビット 5,6:予約ビット
書き込む値は常に”0”にしてください。
ビット 0∼3:割り込み周期設定レジスタ(MSRC0∼3)
パーソナルコンピュータへの割り込み周期を設定します。単位〔ms〕
。
ビット 3
ビット 2
ビット 1
ビット 0
MSRC3
MSRC2
MSRC1
MSRC0
0
0
0
0
2
1
4
0
6
1
8
0
10
1
12
0
14
1
16
0
18
1
20
0
22
1
24
0
26
1
28
0
30
1
32
1
1
0
1
1
0
0
1
1
0
1
- 20 -
説明
(初期値)
IT-3205 ユーザーズマニュアル
ビット 4:外部同期許可設定 2
モード設定レジスタAの外部同期許可設定 1 が”1”にセットされており、更に
このレジスタを”1”に設定することで、通信サイクルを外部入力信号に同期さ
せることができます。
(注)このレジスタに”1”を設定する前に、モード設定レジスタ A の外部同
期許可設定 1 ビットに”1”を設定してください。
ビット 4
説明
MSRC4
0
外部同期信号無効
1
外部同期信号有効
(初期値)
ビット 7:割り込みクリアレジスタ
IT-3205 から出力される割り込みをクリアします。クリア(ディセーブル)す
るには、「0」を書き込んでください。初期値は割り込みクリアとなっていま
すので、割り込みを使用する場合には「1」を設定する必要があります。
このレジスタは、書き込み専用です。
ビット 7
説明
INTCLR
0
割り込みクリア
1
割り込みイネーブル
(初期値)
- 21 -
IT-3205 ユーザーズマニュアル
9.制御コマンド
付録にあります参考資料、安川電機発行の MECHATROLINK-Ⅰシステム説明書、サーボ
コマンド説明書を参照してください。
10.仕様
10.1
電気的仕様
対応バス:PCI バス(ボードサイズ 122mm×90mm)
電源電圧:5V±5%
消費電流:MAX 700mA
10.2
環境仕様
動作温度:0∼55℃
保存温度:-10∼65℃
湿度
:20∼80%(ただし、結露がないこと)
耐振動
:1G
耐衝撃
:10G
10.3
ケーブルの適用
ケーブルタイプ: JEPMC-W6000-□□
JEPMC-W6001-□□
DE9411358-□
ケーブル外皮色: 青
備考
:
ケーブルの混在は不可
IT-3205 内部終端抵抗
- 22 -
120Ω
IT-3205 ユーザーズマニュアル
<付録>
A.デバイスドライバを作成する場合に必要となる情報
A.1
PCIコンフィグレーションレジスタアドレスマップ
IT−3205で使用するPCIコンフィグレーションレジスタを表します。
アドレス
00h
10h
14h
18h
1ch
2ch
レジスタ設定値
Device ID(9050h)
Vendor ID(10b5h)
PCI BaseAddress 0 for Memory Mapped Configuration Registers
PCI BaseAddress 1 for I/O Mapped Configuration Registers
PCI BaseAddress 2 for Local Address Space0
PCI BaseAddress 3 for Local Address Space1
IT-3205 Boad Serial No
(1)PCI BaseAddress 2
8.1章のアドレスマップにある0000h∼0fc0h領域のベースアドレスと
なります。
(2)PCI BaseAddress 3
8.1章のアドレスマップにあるモード設定レジスタCのベースアドレスとなりま
す。
(モード設定レジスタCは、本ベースアドレスのオフセット0の値となります。
)
モード設定レジスタCは、他のレジスタとは異なるIC上に存在しています。
弊社NT用デバイスドライバでは、アドレスに 1000h を指定した場合にモード設定
レジスタCへアクセスを行う仕様になっています。そのため、弊社NT用デバイス
ドライバをご利用されない場合は、本ベースアドレスを取得し、このレジスタのオ
フセット0でモード設定レジスタCへのアクセスを行って下さい。
(3)IT-3205 Boad Serial No
上位2バイトにFEFFh(固定値)が格納され、
下位2バイトにシリアルナンバーの 2 の補数値が格納されています。
例
製品シリアル番号 00050030 の場合、FEFFFFE2
- 23 -
IT-3205 ユーザーズマニュアル
A.2
本ボード上でレジスタを使用する前には、下記操作を必ず行って下さい。
(1)コンフィグレーションレジスタアドレス10h(PCI BaseAddress 0)の値を読み
出し、読み出した値のビット7をゼロクリアします。ゼロクリアした値をコンフィ
グレーションレジスタに書き込んで値を更新します。
(2)上記処理をアドレス14h(PCI BaseAddress 1)に対しても同様におこないます。
B.参考資料
・システム説明書
・サーボコマンド説明書
・SGD-N 製品仕様書
・SGDB-N 製品仕様書
・PCI9050DataBook(http://www.plxtech.com/)
・各サーボドライブのユーザーズマニュアル
C.保証
保証期間 1 年
この保証期間中に弊社の責任による欠陥が判明した場合、ボードを引き取り、弊
社の判断により無償で交換または修理いたします。
(消耗品については有償にて対応させていただきます。
)
D.サポート
製品のサポートは下記で行っています。
・電子メール
[email protected]
E.製品案内
・ITT ホームページ
http://www.itt.co.jp/
当社のホームページです。
製品とサービスに関する情報をご覧いただけます。
・ITT FAX インフォメーションサービス(053-466-5555)
当社の製品とサービスに関する最新情報が 24 時間いつでも取り出すことができす。
0010001#で総合目次を取り出すことができます。
- 24 -
IT-3205 ユーザーズマニュアル
株式会社
アイ・ティー・ティー
〒430-0851 静岡県浜松市向宿 1-14-7
TEL
(053)462-6111
FAX (053)462-2557
FAX Information
E-Mail
[email protected]
(053)466-5555
URL
- 25 -
http://www.itt.co.jp/