中継送水訓練

平成27年度
むつみ方面団夏季訓練
平成27年6月28日(日)
むつみB&G海洋センター
むつみ吉部柳地区
むつみ方面団夏季訓練(中継送水訓練)
【訓練概要】
水利から離れた林野火災を想定し、中継送水訓練を実施。
【訓練実施要領】
1
訓練想定
柳地区において林野火災が発生。現場から水利まで遠距離のため、長尾川から消
防車にて吸水し、可搬ポンプに中継送水する。さらに消防車に中継し、火点に放水
する。
また、ジェットシューター装備団員を先ポンプに集結させ、焼け止まり部分の延
焼防止及び残火処理にあたる。
2
実施要領
元ポンプに第1分団第1小隊(消防車)、中ポンプ①に第 2 分団第2小隊(可搬ポ
ンプ)、中ポンプ②に第2分団第1小隊(可搬ポンプ)、先ポンプに第1分団第2小
隊(消防車)を配置し、4台による中継送水を行う。
放水は噴霧注水・棒状注水を使い分ける。また、中継を終えた団員はジェットシ
ューターによる焼け止まり部分の延焼防止及び残火処理を行う。
3
実施場所
吉部柳地区(長尾川周辺)
4
訓練実施内容
(1) 元ポンプ(第1分団第1小隊 消防車)
① 待機場所より、水利部署位置(長尾川直近)に進行し、機関員・補助員にて
吸管投入後、吸水送水する。
② 隊員○名により、手びろめによる二重巻ホース1線延長(6本)し、中ポン
プ(第2分団第2小隊)に中継する。
③ 元ポンプ圧力は、(0.3~0.5Mpa)以上とする。
④ 撤収ホースは1重巻して車両に収納し、吸管は排水して元の位置に収納。車
両を待機場所に移動して終了とする。
(2) 中ポンプ①(第2分団第2小隊 可搬ポンプ)
① 待機場所より第1中継場所(元ポンプからホース6本分)に進行し、機関員
は中継準備に移る。(吸口に中継用媒介金具を装着)
② 隊員○名により、手びろめによる二重巻ホース1線延長(6本)し、中ポン
プ(第 2 分団第2小隊)に中継する。
③ 機関員は連成計に注視し、負圧に注意する。
④ ポンプは、あらかじめ放口を開けておく。元ポンプからの送水が到達したな
圧力計を読み、エンジンをかける。
-1-
⑤
撤収ホースは1重巻して車両に収納し、吸管は排水して元の位置に収納。車
両を待機場所に移動して終了とする。
(3) 中ポンプ②(第2分団第1小隊)
① 待機場所より第2中継場所(第1中継場所よりホース6本分)に進行し、機
関員は中継準備に移る。(吸口に中継用媒介金具を装着)
② 隊員○名により、手びろめによる二重巻ホース1線延長(6本)し、先ポン
プ(第1分団第2小隊)に中継する。
③ 機関員は連成計に注視し、負圧に注意する。
④ ポンプは、あらかじめ放口を開けておく。元ポンプからの送水が到達したな
ら圧力計を読み、エンジンをかける。
⑤ 撤収ホースは1重巻して車両に収納し、車両を待機場所に移動して終了とす
る。
(4) 先ポンプ(第1分団第2小隊)
① 待機場所より第3中継場所(第2中継場所よりホース6本分)に進行し、機
関員は中継準備に移る。
② 隊員○名により、手びろめによる二重巻ホース1線延長(3本=ポンプより
1本さらに双口接手から各1本)し、火点に注水する。
③ 機関員は連成計に注視し、負圧に注意する。
④ 状況に応じ、火点に向かい噴霧・棒状注水を行う。
⑤ 撤収ホースは1重巻して車両に収納し、車両を待機場所に移動して終了とす
る。
(5) ジェットシューター部隊(各分団各小隊 ○名)
① 各分隊の中継隊形の応援が終了した後、直ちにジェットシューターを携行し、
火点に向かう。
② 火点到着した後、先ポンプより補水を受け、焼け止まり部分の延焼防止・残
火処理にあたる。
③ 撤収は各分団に帰属して活動し、車両とともに移動して終了とする。
(6) 待機場所集合
各分団は待機場所に集合後、自主整頓し副団長の指揮下に入る。
5
服 装 等
・活動服・ヘルメット・長靴(安全靴)・手袋
(法被については団長指示)
【訓練場の注意事項】
1 元ポンプ圧力を 0.3~0.5Mpa とするため、損傷防止のため中継ポンプは放口を開
にしておくこと。
2 筒先を担当する団員は、急激な放水にも対応できるよう筒先を確実に保持するこ
と。
(補助員を各1名つける)
3 会場は足下が不安定なため、走行中の事故防止に十分注意すること。
-2-
4 訓練中は、無線機器等を活用して各分団の連携をとること。
5 訓練の開始および終了は団長の合図とする。
6 訓練終了(待機場所集合)後、各分団長は各隊を整列させ、団長に点検報告を行
う。
《中継送水操作要領》
1 放水始め
【元ポンプ】・・・第 1 分団第 1 小隊
(1) 吸管を水利に投入する。エンジンを始動。真空ポンプを作動し、吸水する。
(2) 隊員はホースを延長し、機関員(中ポンプ)に報告する。
(3) 【中ポンプ】からの送水開始の伝令が来たら、徐々にポンプ圧力を上げて放水
を開始する。ポンプ圧力は 0.3~0.5Mpa とする。急激な送水はしない。
(4) 放水完了後、現場本部に「放水完了」の報告に行く。
【中ポンプ①・②】・・・第2分団第 1 小隊・第 2 分団第 2 小隊
(1) 真空ポンプレバーは、放水の位置におく。先ポンプの場合、吸水操作は不要で
あるため。
(2) 放口は、開にしておく。元ポンプから急激な送水があった場合、先ポンプに大
きな水圧がかかってポンプの故障等の原因となるため、その水圧を解放する。
(3) エンジンを始動し、低速回転にする。水が送られてきてからのエンジン始動で
は、それだけ放水が遅れ、高速回転ではエンジンの過熱および筒先からの高圧放
水をさけるため。(エンジンの始動時期:中継ホース結合後)
(4) ホースを延長し、ポンプ吸口に結合する。
(5) ホース延長を機関員(先ポンプ・中ポンプ)に報告後、【中ポンプ・元ポンプ】
へ送水開始の伝令を行う。
(6) 送水を受け、各計器の作動を確認後、放口を全開にする。
(7) 元ポンプからの送水が落ち着いたら徐々にポンプ圧力を上げて調整する。連成
計は 0.05~0.1Mpa に指度させる。
(8) 放水完了後、現場本部に「放水完了」の報告をおこなう。
【先ポンプ】・・・第1分団第 2 小隊
(1) 真空ポンプレバーは、放水の位置におく。先ポンプの場合、吸水操作は不要で
あるため。
(2) 放口は、開にしておく。元ポンプから急激な送水があった場合、先ポンプに大
きな水圧がかかってポンプの故障等の原因となるため、その水圧を解放する。
(3) エンジンを始動し、低速回転にする。水が送られてきてからのエンジン始動で
は、それだけ放水が遅れ、高速回転ではエンジンの過熱および筒先からの高圧放
水をさけるため。(エンジンの始動時期:中継ホース結合後)
(4) ホースを延長し、放水体勢をとる。
(5) ホース延長を機関員に報告後、【中ポンプ】へ送水開始の伝令を行う。
-3-
(6) 送水を受け、各計器の作動を確認後、放口を全開にする。
(7) 元ポンプからの送水が落ち着いたら徐々にポンプ圧力を上げて調整する。連成
計は 0.05~0.1Mpa に指度させる。
(8) 放水完了後、現場本部に「放水完了」の報告おこなう。
2 放水やめ
【先ポンプ】・・・第 1 分団第 1 小隊
(1)「放水やめ」の伝令が来たら、エンジン回転を低速にし、ポンプ圧力を下げる。
エンジン停止は、
「中ポンプ」の送水停止およびエンジン停止を確認した上で実施
する。
(2) ポンプ位置付近で 1 列横隊に整列し現場点検後、待機場所にもどる。
【中ポンプ①・②】・・・第 2 分団第 1 小隊・第 2 分団第 2 小隊
(1)「放水やめ」の伝令が来たら、エンジン回転を低速にし、ポンプ圧力を下げる。
エンジン停止は、
「中ポンプ・元ポンプ」の送水停止およびエンジン停止を確認し
た上で実施する。
(2) ポンプ位置付近で 1 列横隊に整列し現場点検後、待機場所にもどる。
【元ポンプ】・・・第 1 分団第 2 小隊
(1)「放水やめ」の伝令が来たら、エンジン回転を低速にし、エンジンを停止する。
(2) ポンプ位置付近で 1 列横隊に整列し現場点検後、待機場所にもどる。
※ 中継放水時の注意事項
(1)
(2)
「放水はじめ」は元ポンプから実施し、「放水やめ」の操作は伝令後、元ポン
プから実施する。
その際に先ポンプは自分のポンプはより元ポンプの送水圧がホース内に残って
いるため、放口は小開きにし、スロットルは最低速にし、ホース内の残圧を解
放した後、放口の全閉およびエンジンの停止を行う。
元・中・先ポンプにかかわらず、急激な送水および止水はしない。
-4-
ポンプ操作
・放口バルブは、元ポンプ:閉、中継・先ポンプ:全開。ノズルも最初から開
(直:ストレート)
・元ポンプのエンジンをかけ、吸水し、連成計で圧力を確認。準備できたら、放口を開
け、送水を開始する。(他の隊と連携して、圧力を調整する。)
・中継・先ポンプは、水がきたら(分岐金具の未結合口側を少し開けておき受水を確認
する方法もある。)連成計にて圧力を確認。最初は空気でホースが膨らむので、水と勘違
いしないようにする。圧力が 0.05~0.1MPaを超えたらエンジン始動。この後、真空
操作はいらない。
・先ポンプは、想定放水量になるように圧力を計算し、圧力計を見ながら適正圧力にな
るようにスロットルバルブを調整する。2番ポンプ以降中継・先ポンプの連成計は、0.
1MPaになるように連携して圧力を調整する。
(連成計がマイナスにならないようにする。
)
・送水中は、放口バルブの閉開操作を行わないこと。また、急激なスロットル操作を行
わないこと。元ポンプが自動車の場合やポンプ運用台数が多い時、ホース延長数が多い
時は特に注意が必要。ウォ-タ-ハンマ-によりポンプが破損する。
・放水止め(ノズル閉)の操作は、先ポンプの圧力を下げ、ゆっくりノズルを閉める。
(放口を閉じる時もゆっくりと)同様にウォ-タ-ハンマ-によりポンプが破損する。
・ノズル閉や連携ミスによりポンプの圧力が急激に上昇した時は、分岐金具の未結合口
側を開けて圧力を下げる。
・ポンプを停止する場合は、必ず先ポンプから順次停止すること。この時放口は開のま
まで、ただし高低差のある場合には、放口を閉め、圧力が異常に高まった場合には、分
岐金具を開き、圧力を逃すこと。
-5-
むつみ方面団火災想定中継訓練
1-2(消防車)ホース6本
1-1(消防車)ホース6本
2-2(可搬ポンプ)ホース6本
2-1(可搬ポンプ)ホース6本
ホースライン
可搬ポンプ
消防車