平成24年度事業報告書 一般社団法人日本プロジェクト産業協議会 Ⅰ 概 Ⅱ 要 ・・・・・・・・ 1 総務関連の事業 ・・・・・・・・ 3 Ⅲ 広報関連の事業 ・・・・・・・・ 12 Ⅳ 各委員会の事業 ・・・・・・・・ 13 1.事業委員会 ・・・・・・・・ 13 2.国土委員会 ・・・・・・・・ 14 2-1.(仮称)グローバルハブ空港研究会 ・・・・・・・・ 14 2-2.基幹交通ネットワーク研究会 ・・・・・・・・ 14 2-3.都市インフラのリノベーション委員会 ・・・・・・・・ 15 ・・・・・・・・ 17 3-1.複合観光事業研究会 ・・・・・・・・ 17 3-2.長寿命型社会街区研究会 ・・・・・・・・ 18 ・・・・・・・・ 19 ・・・・・・・・ 19 ・・・・・・・・ 20 ・・・・・・・・ 20 ・・・・・・・・ 22 ・・・・・・・・ 22 7.国際競争・成長戦略委員会 ・・・・・・・・ 24 7-1.都市経営基盤研究会 ・・・・・・・・ 24 ・・・・・・・・ 26 8-1.海洋資源事業化委員会 ・・・・・・・・ 26 8-2.森林再生事業化委員会 ・・・・・・・・ 28 8-3.沿岸漁業復活プロジェクト委員会 ・・・・・・・・ 30 8-4.ヒト・モノ・カネ呼び込み戦略委員会 ・・・・・・・・ 31 9.関西委員会 ・・・・・・・・ 33 10.中部委員会 ・・・・・・・・ 34 11.日本創生委員会 ・・・・・・・・ 36 11-1.グローバル経済テーブル ・・・・・・・・ 38 11-2.Women’sテーブル ・・・・・・・・ 38 11-3.Journalismテーブル ・・・・・・・・ 39 11-4.アドバンスドPPPテーブル ・・・・・・・・ 39 11-5.グロ-バル人材育成テーブル ・・・・・・・・ 40 11-6.復興~未来創生特別委員会 ・・・・・・・・ 41 11-7.資源・エネルギーテーブル ・・・・・・・・ 41 ・・・・・・・・ 44 3.地域創生委員会 4.環境委員会 4-1.環境研究会 5.防災委員会 5-1.防災研究会 6.水循環委員会 6-1.水循環研究会 8.国家戦略課題委員会 12.筑波大学連続リレー講義 Ⅰ 概 要 当会は、国家的諸課題の解決に寄与するため、 「日本創生委員会」とともに、震 災復興支援、海底資源の早期開発、林業・沿岸漁業復活、水力発電の増強、ヒト・ モノ・カネ呼び込み戦略、グローバル人材育成、資源・エネルギー政策など、幅 広い分野で様々なプロジェクトを推進しています。 本年度も、各委員会・研究会において、産・官・学・民による議論を通じ、そ れぞれが持つ知恵・技術・ノウハウを結集して、活発な活動を展開しました。 本年度の主な提言活動は、以下のとおりです。 ◇5月18日、我が国の「都市化の経験」の中で蓄積されたノウハウ活用及びプ ロジェクト輸出のファイナンスの円滑化のため「アジア都市投資ファンド」を 創設、都市開発分野における官民連携体制の中核とすることを提案。 「日本再生 戦略」 (24年7月31日閣議決定)に「アジア新興国等における都市開発プロ ジェクトの推進方策の構築」として掲載〔ヒト・モノ・カネ呼び込み戦略委員 会〕 ◇6月8日、「魚のまち復興シンポジウム」(釜石市とJAPICの共催)を東京 で開催〔沿岸漁業復活プロジェクト委員会〕 ◇6月19日、 「次世代林業システム・平成24年度重点政策提言~森林資源を活 かした東北復興・地方復興~」を国土交通省技監・林野庁長官・内閣官房地域 活性化統合事務局長へ手交〔森林再生事業化委員会〕 ◇7月19日~20日、 「 次世代林業東北サミット会議-東北の復興と森林再生に 向けて-」を遠野市で開催(主催:岩手県、遠野市・釜石市・住田町・大槌町、 東北経済連合会、JAPIC)〔森林再生事業化委員会〕 ◇8月28日、海洋政策本部参与会議の海底鉱物資源WGに、JAPIC提言「海 底鉱物資源の産業化を実現するための政策」を提出〔海洋資源事業化委員会〕 ◇12月28日~「防災・減災と次世代林業システムに関する緊急提言」を内閣 総理大臣補佐官、国土交通事務次官、農林水産事務次官、中谷元衆議院議員等 に提言〔森林再生事業化委員会〕 ◇2月25日、 『日本経済再生に資する「林業復活」についての提言』を「日本創 生委員会」で採択、寺島実郎日本創生委員会委員長より、甘利明経済再生担当 -1- 大臣並びに林芳正農林水産大臣に提言書を手交〔日本創生委員会~森林再生事 業化委員会〕 また、本年度から以下の組織を新設しました。 ○都市インフラのリノベーション委員会 日本の都市に欠落した美しい景観・快適なオープンスペース・災害に対する安 全性をプロジェクトによって確保し、民間主導のモデルケースとして全国に展 開。外堀通りについて検討 ○ヒト・モノ・カネ呼び込み戦略委員会 アジアの需要を取り込むとともに、東京の集積を我が国経済の活性化に最大限 活かす方策(アジア都市投資ファンド、アジアプロジェクトセンターTOKY O立地構想など)を検討 ○資源・エネルギーテーブル〔日本創生委員会タスクフォース〕 産業界(経済界) ・政界・官界の多様な視点から、我が国資源・エネルギー政策 のあるべき方向を明示 なお、20年12月からの公益法人制度改革に25年11月末までに対応する 必要から、当会は、 「一般社団法人」または「公益社団法人」への移行について検 討を重ねてきましたが、24年5月15日の第29回通常総会において、一般社 団法人への移行申請を決議しました。 6月11日に当会から内閣府に移行申請し、内閣府の審査の結果、9月21日 に同委員会から内閣総理大臣に対し、認可の基準に適合すると認めるのが相当で ある旨、答申書が提出されました。 25年3月21日に、内閣総理大臣から当会会長に対し、一般社団法人として 認可する旨の認可書が提出されましたので、当会は、25年4月1日に一般社団 法人への移行登記を行います。 -2- Ⅱ 総務関連の事業 本年度に実施された主な事業は以下のとおりです。 1.会員異動 (1)会員数 25年3月31日現在 24年3月31日現在 団体 8社 8社 法人 107社 111社 賛助 50社 52社 165社 171社 (2)入会 ○法人会員 ・㈱IHI ・大東建託㈱ (3)退会 ○法人会員 ・アースサポート㈱ ・加藤商事㈱ ・㈱吉勝重建 ・高俊興業㈱ ・㈱ノーリン ○賛助会員 ・住友金属鉱山㈱ ・(独)都市再生機構 (4)統合 ○法人会員 ・新日鐵住金㈱ 新日本製鐵㈱と住友金属工業㈱の統合による (24年10月1日) -3- 2.役員(理事・監事)等の異動 (1)役理事の選任 第104回理事会(24年5月15日) 会 長 三村 明夫 新日本製鐵㈱ 代表取締役会長 副会長 野村 哲也 (社)日本建設業団体連合会 会長 副会長 佐藤 康博 ㈱みずほコーポレート銀行 取締役頭取 副会長 小島 順彦 三菱商事㈱ 取締役会長 副会長 中村 英夫 東京都市大学 総長 専務理事・事務局長 高藪 裕三 (社)日本プロジェクト産業協議会 常務理事 門脇 直哉 (社)日本プロジェクト産業協議会 (2)理事の異動 ○就任理事 第103回理事会(24年5月15日) 田代 民治 鹿島建設㈱ 代表取締役副社長執行役員 宮岡 十里 JFEエンジニアリング㈱ 常務執行役員 上田 弘志 JFEスチール㈱ 常務執行役員 冨樫 和久 住友商事㈱ 専務執行役員 矢尾 宏 (社)セメント協会 会長 松隈 宣明 鉄建建設㈱ 常務執行役員 小島 順彦 三菱商事㈱ 取締役会長 門脇 直哉 (社)日本プロジェクト産業協議会 担当部長 第106回理事会(25年3月21日) 林 孝憲 ㈱奥村組 執行役員東京本社営業担当 大島 邦彦 ㈱熊谷組 執行役員プロジェクトエンジニアリング室長 岡部 憲一 五洋建設㈱ 専務執行役員 石原 慶明 JFEスチール㈱ 理事プロジェクト営業部長 柿谷 達雄 清水建設㈱ 代表取締役副社長 若島 浩 住友商事㈱ 理事 時政 宏 (社)セメント協会 常務理事 -4- 木村 洋行 大成建設㈱ 代表取締役副社長執行役員 関 洋二郎 ㈱竹中工務店 執行役員営業本部長 安 昌寿 ㈱日建設計 代表取締役副社長 平尾 壽雄 (社)日本埋立浚渫協会 専務理事 桐明 公男 (一社)日本造船工業会 常務理事 世一 英俊 ㈱間組 取締役執行役員技術・環境本部長 梶浦 敏範 ㈱日立製作所 情報・通信システム社上席研究員 中西 勉 新井 英雄 ㈱不動テトラ 執行役員土木事業本部副本部長 三井住友建設㈱ 取締役常務執行役員土木本部長 ○退任理事 第103回理事会(24年5月15日) 村田 曄昭 鹿島建設㈱ 常任顧問 山岸 一也 JFEエンジニアリング㈱ 前・常務執行役員 織田 直祐 JFEスチール㈱ 代表取締役副社長 荒井 俊一 住友商事㈱ 代表取締役副社長執行役員 徳植 桂治 (社)セメント協会 前・会長 加藤 昭 佐々木幹夫 鉄建建設㈱ 特別顧問 三菱商事㈱ 相談役 第106回理事会(25年3月21日) 奥村太加典 ㈱奥村組 代表取締役社長 大田 弘 ㈱熊谷組 取締役社長 村重 芳雄 五洋建設㈱ 取締役社長、(社)日本埋立浚渫協会 会長 上田 弘志 JFEスチール㈱ 常務執行役員 小野 武彦 清水建設㈱ 特別顧問 冨樫 和久 住友商事㈱ 取締役専務執行役員 矢尾 宏 増田 光男 大成建設㈱ 顧問 竹中 統一 ㈱竹中工務店 取締役社長 中村 光男 ㈱日建設計 取締役会長 釜 和明 (一社)日本造船工業会 会長 小野 俊雄 ㈱間組 代表取締役社長 岩田眞二郎 (社)セメント協会 会長 ㈱日立製作所 執行役常務 -5- 竹原 有二 ㈱不動テトラ 代表取締役社長 則久 芳行 三井住友建設㈱ 代表取締役社長 (3)監事の異動 第103回理事会(24年5月15日) 就任 濱邉 修一 東洋建設㈱ 取締役専務執行役員 退任 赤井 憲彦 東洋建設㈱ 代表取締役会長 就任 雑賀 大介 三井物産㈱ 代表取締役専務執行役員 退任 駒井 正義 三井物産㈱ 取締役 (4)アドバイザーの委嘱 第103回理事会(24年5月15日) 岩崎美紀子 筑波大学 大学院人文社会科学研究科 教授 坂村 東京大学 大学院情報学環 教授 健 残間里江子 ㈱キャンディッドプロデュース 代表取締役社長 生源寺眞一 名古屋大学 大学院生命農学研究科・農学部 教授 3.総会の開催 ◇第29回通常総会(24年5月15日:鉄鋼会館) ・平成23年度事業報告、平成24年度事業計画案、平成23年度収支決算報 告、平成24年度収支予算案、法人移行申請の件、役員選任(改選)の承認 4.理事会の開催 ◇第103回理事会(24年5月15日:鉄鋼会館) ・会員異動の件、役員(理事・監事)異動の件、第29回通常総会付議事項の 件の承認 ◇第104回理事会(24年5月15日:鉄鋼会館) ・会長、副会長、専務理事、常務理事の互選 ◇第105回理事会(24年12月11日:鉄鋼会館) ・総合委員会の設置の承認 -6- ◇第106回理事会(25年3月21日:鉄鋼会館) ・会員異動の件、役員(理事)異動の件、平成25年度事業計画案、平成25 年度収支予算案、委員会規程変更の承認 5.運営委員会の開催 当委員会は、事業計画、事業報告、予算、決算など当会の運営に関する基本的 事項について検討し理事会に上程するとともに、活動全体に係わる連絡調整等を 行いました。 ◇第80回運営委員会(24年5月9日:鉄鋼会館) ◇第81回運営委員会(24年12月5日:鉄鋼会館) ◇第82回運営委員会(25年3月8日:鉄鋼会館) 6.運営幹事会の開催 運営委員会の検討にあたっては、下部組織として実務を遂行する運営幹事会を 引き続き設置、会員の意見が反映された提案を運営委員会に上程しました。 ◇第97回運営幹事会(24年4月18日:鉄鋼会館) ◇第98回運営幹事会(24年6月25日:鉄鋼会館) ◇第99回運営幹事会(24年8月6日:鉄鋼会館) ◇第100回運営幹事会(24年9月27日:鉄鋼会館) ◇第101回運営幹事会(24年10月29日:鉄鋼会館) ◇第102回運営幹事会(24年11月28日:鉄鋼会館) ◇第103回運営幹事会(25年2月8日:鉄鋼会館) なお、当会は25年4月1日に一般社団法人に移行、移行後の新定款では「民 間諸産業による業際的協力と産官学民の交流を通じて叡智を結集し、立国の根幹 に関わる事項の研究並びに実現活動を行うことにより、国家的諸課題の解決に寄 与し、日本の明るい未来を創生する」ことを目的としています。 これにより活動領域がますます広がる中、当会の業務執行の決定というガバナン -7- ス機能を担う理事会を補佐し、会員実務者クラスと委員会・研究会代表者の知恵 を結集して運営と事業の懸案事項を一体的に検討・審議する場を設けることが、 業務の充実・強化につながります。 このため、当会経営全般に亘るステアリング機能を担う「総合委員会」を以下 のとおり設置することを、24年12月11日開催の第105回理事会において 決議しました。 〔「総合委員会」具体的活動内容〕 1)会長又は理事会から諮問された事項への答申 ① 理事会上程事項(事業計画書、収支予算書、事業報告、決算報告等)の事 前審議と理事会への答申 ② 運営及び事業の懸案事項(各委員会・研究会の新設・改廃、総合的広報方 策、新規会員獲得・収入増大方策等)の審議と理事会への答申 ③ 上記以外に会長又は理事会から諮問された事項への答申 2)その他(外部有識者等との懇談、意見交換等) 〔「総合委員会」メンバー〕 計61名(定員65名)*代理出席可(25年4月1日設置) ○現運営委員33名 ○現運営委員会に委員を出していない役員(理事・監事)会社19名 ○現事業委員会委員長・主査9名 なお、総合委員会を補佐するため、総合委員長の諮問による総合委員会幹事会 を設置こととなりました。 このことにより、現運営委員会、現運営幹事会、並びに現事業委員会は、本年 度をもって発展的に解消することとなりました。 7.賀詞交換会の開催 ◇25年新年賀詞交換会(25年1月9日:東京會舘) ・年頭挨拶:三村 明夫 会長 -8- ・来賓挨拶:太田 昭宏 国土交通大臣 岸田 文雄 外務大臣 平 将明 経済産業大臣政務官兼内閣府大臣政務官(挨拶順) ・乾杯発声:寺島 実郎 日本創生委員会委員長 ・来賓 :原田 義昭 衆議院議員 藤丸 敏 衆議院議員 三原 朝彦 衆議院議員 宮内 秀樹 衆議院議員(順不同) 8.会員交流活動の実施 以下の会員交流活動を実施しました。 ○フューチャー21(会員交流会)の開催 ◇第17回フューチャー21(24年9月4日:鉄鋼会館) 演題 「2050年の日本経済のシミュレーションと戦略」 講師 経団連 グローバルJAPAN特別委員会主査 読売新聞グループ本社監査役・元財務事務次官 丹呉 泰健 氏 9.シンポジウム等の開催 以下のシンポジウム等を共催・後援等いたしました。 ◇ 釜石市「魚のまち復興シンポジウム」(24年6月8日 東京都千代田区・N SRIホール)/JAPIC共催 ◇ 建設トップランナー倶楽部フォーラム「国土を守る地域建設業の挑戦」 (24 年7月12日 東京都港区・建築会館ホール)/JAPIC後援 ◇ 中川運河キャナルアート実行委員会「キャナルアート Project No. 2」(24年10月20日~21日、27日~28日 名古屋市・鬼頭運輸倉庫 ㈱倉庫)/JAPIC後援 ◇ 岩手県「三陸復興・海洋エネルギーシンポジウム」(24年11月3日 釜石 市・釜石ベイシティホテル)/JAPIC後援 -9- ◇ 「フォレスト・サポーターズ」運営事務局・ (公社)国土緑化推進機構・美し い森林づくり全国推進会議 エコプロダクツ2012「森林(もり)からはじま るエコライフ展2012」記念シンポジウム(24年12月13日 東京都江東 区・東京ビッグサイト)/JAPIC共催 ◇ (公社)土木学会・土木における木材の利用拡大に関する横断的研究会「第 4回木材シンポジウム」(25年3月12日 東京都新宿区・土木学会講堂)/ JAPIC共催 10.一般社団法人への移行申請 20年12月からの公益法人制度改革において、既に公益法人である当会は「特 例民法法人」として扱われており、25年11月末までに一般社団法人か公益社 団法人への移行申請を行わなければなりません。 23年12月に、法人形態の選択及び定款変更等法人移行に関する検討につい て当会会長から運営委員長へ諮問があり、運営委員長の下に「法人移行検討委員 会」、及び定款変更内容を検討する「定款変更検討委員会」が設置され、24年1 月より検討を進めました。 本年度においては、以下のとおり両委員会を開催しました。 ◇第2回法人移行検討委員会(24年4月9日:鉄鋼会館) ◇第4回定款変更検討委員会(24年4月23日:鉄鋼会館) 両委員会の4月の答申を踏まえ、5月15日の第29回通常総会において、概 要次頁の内容で移行申請することを決議しました。 この決議を受け、6月11日に一般社団法人への移行申請を当会から内閣府に 提出、内閣府公益認定等委員会による審査の結果、9月21日に同委員会から内 閣総理大臣に対し、認可の基準に適合すると認めるのが相当である旨、答申書が 提出されました。 25年3月21日に、内閣総理大臣から当会会長に対し、一般社団法人として 認可する旨の認可書が提出されましたので、当会は、4月1日に一般社団法人へ の移行登記を行います。 - 10 - ●法人移行申請(要旨) (1)法人移行選択:一般社団法人に移行(平成25年4月1日)。 (2)定款変更案<ポイント> ①第1条(名称):「一般社団法人日本プロジェクト産業協議会」 ②第3条(目的)第4条(事業):別紙参照 ③第20条(役員の設置):理事40名以上60名以内 会 長を もって一般法 人法上の 代表 理事とし、専 務理事及 び常 務理事をもって 同法・・・の業務執行理事とする。 ④附則 本会の最初の代表理事は次のとおりとする。 三村明夫 (3)公益目的支出計画(一般法人移行認可に必要な書類): ・平成2 4年度正 味財 産増減予算案 を基に算 定し 、公益目的支 出計画の 実施 期間を約1年間 とする。 注)実施期間とは、公益目的財産額/(公益目的支出見込額-実施事業収入見込額) ※尚、上記(2)及び(3)に関して、申請後内閣府より修正を求められた場合、軽微な変 更については「会長に一任」とさせていただきます。 ●定款変更案 現 行 変 第3条(目 更 (案) 的) 本 会 は 、国 土 の有 効 利用 と持 続 可 能で 豊 かな 本 会 は 、民 間 諸産 業 によ る業 際 的 協力 と 産 官 社 会 づく り を促 進す る ための 各 種社 会 資本 の 整 学 民 の 交流 を通 じ て叡 智 を結 集 し 、国 民の 安 全 備 に 関す る プロ ジェ ク トを、 産 官学 民 の交 流 を 安 心 と 持続 可能 で 豊か な 社会 づ く りに 向け て 、 通 じ 、並 び に民 間諸 産 業の技 術 ・経 験 及び 活 力 産 業 ・ 経済 、環 境 ・資 源 ・エ ネ ル ギー 、教 育 、 を 糾 合し た 業際 的な 協 力によ り 推進 し 、も っ て 国土・防災・都市・地域計画等、立国の根幹に関 地 域 の活 性 化、 環境 の 保全、 産 業の 国 際競 争 力 わ る 事 項の 研究 並 びに 実 現活 動 を 行う こと に よ の 強 化そ の 他の 国家 的 諸課題 の 解決 に 寄与 す る り 、 国 家的 諸課 題 の解 決 に寄 与 し 、日 本の 明 る ことを目的とする。 い未来を創生することを目的とする。 第4条(事 本 会 は 、前 条 の目 的 を達 成す る た め次 の 事業 業) 本 会 は 、前 条 の目 的 を達 成す る た め次 の 事 業 を行う。 を行う。 (1) 各 種 社 会 資 本 の 整 備 に 関 す る プ ロ ジ ェ ク ト (1) 産 官 学 民 交 流 の た め の プ ラ ッ ト フ ォ ー ム の の推進のための資料及び情報の収集、整備 形成 (2) 各 種 社 会 資 本 の 整 備 に 関 す る プ ロ ジ ェ ク ト (2) 諸課題解決のための情報収集・調査・研究 (3) 前 号 に 基 づ く 意 見 形 成 及 び 政 府 等 関 係 機 関 の推進のための調査・研究 (3) 各 種 社 会 資 本 の 整 備 に 関 す る プ ロ ジ ェ ク ト の調査・研究に基づく関係官公庁等への提言 (4) 各 種 社 会 資 本 の 整 備 に 関 す る プ ロ ジ ェ ク ト への政策提言 (4) 前号に基づくプロジェクトの実現 (5) そ の 他 本 会 の 目 的 を 達 成 す る た め に 必 要 な の推進のための広報活動 事業 (5) そ の 他 前 条 の 目 的 を 達 成 す る た め に 必 要 な 事業 - 11 - Ⅲ 広報関連の事業 25年度に実施した広報関連の主な事業は以下のとおりです。 これらの事業の推進により、JAPICの政策提言や委員会活動を、各種媒体 で周知し、以下の目的を達成します。 ・ 会員サービス向上を図る。 ・ 機運醸成活動の一助とする。 ・ 新規の会員企業獲得のための情報提供を行う。 1. ホームページによる情報発信 当会ホームページの「お知らせ」で、当会の最新の活動状況を発信しています。 併せて、随時、最新情報に更新しています。 2.記者発表会・懇談会の開催 鉄鋼・建設・環境専門紙記者との記者発表会・懇談会を3回開催しました(2 4年5月18日、25年1月23日、25年2月25日)。 - 12 - Ⅳ 各委員会の事業 1.事業委員会 当委員会は、委員長及び分野・地域別委員会の代表で構成し、当会活動の中核 として以下の活動を実施しました。 (1)当会の事業戦略立案 「日本創生委員会」における議論・提言内容とも連動し、当会の事業戦略を議 論するとともに、新たな活動テーマとその具体的内容を検討しました。 (2)個別活動サポート 各分野・地域別委員会の総合委員会として、個別活動を支援しました。 ・ 研究テーマの進捗、実現の動向把握 ・ 全委員会に共通する課題の検討 ・ 分野・地域別委員会等組織の継続、廃止の検討 (3)全体活動プロモート 「日本創生」実現に向けて、機運醸成、風おこし、JAPICアピールの場と しての機能を果たしました。 - 13 - 2.国土委員会 (主な24年度活動実績) ★ 首都圏の機能強化を念頭に活動しました。 (委員会・研究会) (仮称)グローバルハブ空港研究会 基幹交通ネットワーク研究会 都市インフラのリノベーション委員会 2-1.(仮称)グローバルハブ空港研究会 昨年度の「ヒト・モノ・カネ呼び込み戦略研究会」においては、成田・羽田の 首都圏空港をグローバルハブ化することで、世界・アジアと日本の間での人・物 の往来を活性化し、投資も呼び込んで日本の経済成長を促進することを最終目的 として活動し、「首都圏空港のグローバルハブ化構想」をとりまとめました。 本年度は、昨年度の成果をベースにして、更に具体的かつ詳細な検討を行う新 たな研究会を発足するために、研究会主査の検討・選定などの準備活動を行いま した。 2-2.基幹交通ネットワーク研究会 当研究会は、道路を中心とした基幹交通ネットワークの形成に関する受皿組織 として、20年度に設立されました。 本年度は、大石久和委員長から、政権交代もあり、国土委員会としての方向性 を改めて考えたいとの示唆があり、まずは、以下のキーワードをベースにして意 見交換の場を設定しました。 ・国土強靭化 ・経済政策としての公共事業 - 14 - ・費用便益比(B/C) ・首都圏における交通・物流ネットワークの充実化 ・防災、減災 ・首都直下地震、東海・南海・東南海地震 ・高効率な街づくり(防火帯として街路計画など) メンバーは、基幹交通ネットワーク研究会の委員を基本に、有識者として関克 己鐵鋼スラグ協会上席研究員(前・国土交通省水管理・国土保全局長)、石田東 生筑波大学大学院教授にも入っていただきました。 第1回会議を25年2月に開催し、そこで議論された方向性により、25年度 は活動テーマを絞り込んで勉強・活動展開していく予定です。 2-3.都市インフラのリノベーション委員会 当委員会は、中村英夫東京都市大学総長(JAPIC副会長)を委員長に、2 4年6月に組成。日本の都市に欠けている品格ある景観、快適なオープンスペー ス、災害に対する安全性を実現させるべく活動を始めました。 中村英夫委員長と、建設コンサルタンツ協会が、10年来検討を重ねてきた本 プロジェクトは、飯田橋から四谷にかけての外堀通りを地下化し、堀の傾斜を緩 く、水面を浅くすることで、災害時にも避難が可能な防災空間を創出するもので す。 しかし残念ながら、対象地域が史跡指定されている上に、地域住民の認知度が 低く、実現にあたっては地域の機運醸成が必要となります。 JAPICでは近隣の大学に着目、学生のフィールドワーク、ワークショップ、 シンポジウムなどを産業界が支援する新しい産学連携の手法により、地域の機運 醸成を図る方針です。 また、本プロジェクトは、史跡により開発不能な同様の事例に対する先進事例 になります。本プロジェクトに関与した学生が社会人になり、同様の事例に対処 できるようになることも副次的な効果として期待できます。 本年度は、対象地域に入り込んで活動してきた陣内秀信法政大学教授、塚本桓 世東京理科大学会長に趣旨に賛同いただき、基軸大学を固めるとともに、学生を - 15 - 支援する専門家としてリバーフロント研究所、土木学会、建設コンサルタンツ協 会などの賛同を得ることに重点を置きました。 【会議開催実績】 ◇委員会 第1回(24年6月14日) ◇コア会議(委員長諮問機関) 第1回(24年12月8日) - 16 - 3.地域創生委員会 (主な24年度活動実績) ★ カジノ立法化に向けて議連、自治体などとの連携を強化するとともに、経団 連「大規模MICE施設開発に関する勉強会」への支援を行いました。 ★ 長寿命型社会街区形成実現に向け、地域価値向上に向けた市街地形成のあり 方、住宅系市街地におけるエリアマネジメントの活用、普及促進のための活動 テーマを検討しました。 (研究会) 複合観光事業研究会 長寿命型社会街区研究会 3-1.複合観光事業研究会 当研究会は、11年の発足以来、観光あるいはエンターテイメントを複合的、 広域的な産業と位置づけ、諸外国においてはその中核的施設とされることの多い ゲーミング施設たるカジノについて、法規制システム、管理運営、施設整備のあ り方等を多面的に調査、研究するとともに、観光振興・地域振興の効果的な一手 法としてカジノを含むIR(統合リゾート施設)導入についての正しい理解と世 論の形成に向け、提言活動を展開してきました。 本年度は、国際観光産業振興議員連盟(IR議連)提示の法律案上程に向けた 主要与野党内調整が進められ、国や政党、自治体等様々な主体を通じ、その動向 把握に努めました。また、経団連が大規模MICE施設開発に関して検討する勉 強会へオブザーバー参加し、協力しました。 【会議開催実績】 ◇24年度研究会 第1回(24年4月4日) - 17 - ◇カジノ・エンターテイメント研究会(神奈川県、和歌山県、沖縄県が開催する カジノに関する研究会。当会はオブザーバーとして参加) 第5回(24年7月24日) 3-2.長寿命型社会街区研究会 当研究会は、建物の長寿命化、街区単位での官民一体によるまちづくりの推進 により、国民の居住に対する負担の軽減と、良質な住宅ストックの形成、資産価 値の維持向上を図ることを目指して、「長寿命型社会街区研究会幹事会」と「す まいエリアマネジメント推進部会」の2分科会体制で活動しています。 (1)長寿命型社会街区研究会幹事会 研究会活性化の新たなテーマについて検討しました。 (2)すまいエリアマネジメント推進部会 住宅団地の維持管理運営にエリアマネジメントを導入した住宅団地の事例を収 集したホームページ「街・育」サイト(22年構築)による情報発信を行いまし た。 - 18 - 4.環境委員会 (主な24年度活動実績) ★ 新たな研究活動テーマ選定へ向けた準備活動を行いました。 (研究会) 環境研究会 4-1.環境研究会 本年度の当研究会は、地球温暖化問題の解決に加え、東日本大震災以降の我が 国の防災、資源・エネルギー問題等も鑑み、新たな研究活動テーマ選定へ向けた 準備活動として、JAPIC内でフリーディスカッションを中心とした意見交換 を行いました。 【会議開催実績】 ◇環境・防災に関する意見交換 第1回(24年9月4日) 第2回(24年9月14日) 第3回(24年9月26日) 第4回(24年10月12日) 第5回(24年11月9日) 第6回(24年12月18日) - 19 - 5.防災委員会 (主な24年度活動実績) ★ 中央防災会議「防災対策推進検討会議」委員として精力的に活動され、日本 における防災の第一人者である河田惠昭委員長より、最新の知見を委員並びに 会員会社へ披露していただき、併せて研究会の活動報告を行うべく委員会を定 期的に開催しました。 ★ 東京駅周辺部(八重洲・京橋・日本橋地区)をモデル地域とし、DCPを検 討しました。当初は関係者によるDCP協議会の設立を考えましたが、中央区 との協議も踏まえ、同区が設立した帰宅困難者対策協議会における一つの部会 においてDCPの検討を図るよう働きかけました。 ★ 同じく同地域における荒川破堤における浸水災害を想定し、巨大ターミナル と周辺業務地区のDCPに関する検討(水害編)としてまとめ、中間報告書を 作成しました。 (研究会) 防災研究会 5-1.防災研究会 当研究会は16年度の発足以来、震災に強い国土づくり・都市づくりを目的と して首都圏における大規模地震対策の検討を重ねてきました。 東日本大震災を契機に、東京駅周辺(日本橋・八重洲・京橋地区)における帰 宅困難者対策を含めたDCPの推進のための協議会の設立準備会が地元に立ち上 がりました 当研究会は、前年度に引き続き、同準備会に参加し、協議会設立に向けた検討 と支援を実施していましたが、 ・中央区が設立を図る「帰宅困難者対策協議会」と当研究会が設立を図るDC P協議会の活動内容に重複する内容があること。 ・また、地元中小企業については当研究会は対象としており、帰宅困難者対策 協議会が対象外でしたが、中央区と協議していく中で対象となったこと。 - 20 - から、同区との協議も踏まえ、帰宅困難者対策協議会における一つの部会におい てDCPの検討を図るよう働きかけました。 この検討には、荒川破堤を想定した八重洲地区への水害シミュレーションとシ ナリオも含まれていましたので、前期の働きかけの後は水害に特化して研究を進 め巨大ターミナルと周辺業務地区のDCPに関する検討(水害編)を作成しまし た。 【会議開催実績】 ◇委員会 第7回(24年11月14日) 第8回(25年3月18日) ◇24年度第1WG〔東京駅周辺DCPの検討・推進〕 第1回(24年5月8日)~第10回(25年2月4日) ◇第1WGヒアリング・打合せ 日八京DCP協議会準備会(24年5月17日、8月22日) 中央区防災課(24年5月8日、8月23日) - 21 - 6.水循環委員会 (主な24年度活動実績) ★ 昨年度の成果「既存ダムの弾力運用による水力発電の増強」の提案に引き続 き、既存ダムを最大限に利用した発電増強を前提に新たに4テーマを絞込み、 活動展開しました。 ★ 引き続き国土交通省河川技術研究開発制度にける受託研究「氾濫域における PPPによる流域管理及び地域計画の融合に関する研究」を実施しました。 (研究会) 水循環研究会 6-1.水循環研究会 (1)既存ダムを最大限に利用した発電増強策の提案 昨年度は、既存ダムの弾力運用と嵩上げによる発電増強策を提案しました。 本年度は、引き続き既存ダムの最大限利用を前提として、以下の発電増強策4 テーマを選定しました。 ① 揚水発電の強化による発電増強に関する研究 ② 中規模発電の事業化に関する研究 ③ 遊水地設置と発電増強をセットにしたプロジェクトの研究 ④ 発電増強につながるダムの堆積土砂の排除技術の調査・展開 上記の各テーマに対する研究活動により、昨年度の370万kW・6兆円とい う成果と同様に、最終的には発電増強量・要する事業費などの提案を行い、原子 力発電の事故に伴う電力エネルギー需要の危機を回避することを目指しています。 今後の予定としては、24年度で区切りの中間報告をとりまとめ、継続して2 5年度も上記4テーマに対して活動していく予定です。 なお、上記のテーマ②においては、委員会の中で建設会社の委員を中心として WGを組織し、かつ、日本ダム協会とも連携して活動しています。 - 22 - 【会議開催実績】 ◇24年度委員会 第1回(24年5月11日) 第2回(24年7月25日) 第3回(24年10月18日) 第4回(25年1月31日) ◇テーマ②に関するWG 第1回(24年11月19日) (2)国土交通省河川技術研究開発制度における受託研究 同テーマは3年計画で、3年目にあたる今年は、前年度に引き続き「氾濫域に おけるPPPによる流域管理及び地域計画の融合に関する研究」の研究活動を実 施しました。 研究対象事業を「多摩川・荒川等流域別下水道整備総合計画に基づく、立川市 単独処理区の東京都流域下水道編入等事業」とし、関係者によるFSを中心とし た検討テーブルを設置し、研究活動を実施しました。 【会議開催実績】 ◇検討テーブル 第1回(24年11月1日) 第2回(24年11月28日) 第3回(24年12月21日) 第4回(25年1月31日) 第5回(25年3月19日) - 23 - 7.国際競争・成長戦略委員会 (主な24年度活動実績) ★ 市民サービスの向上や行政の効率化に向けたスマートシティ(電子政府)の 実現について、先端的な手法について調査するとともに、自治体との連携を模 索中です。 (研究会) 都市経営基盤研究会 7-1.都市経営基盤研究会 いわゆる「スマートシティ」構想は、政府の成長戦略プロジェクトにもあげら れるもので、新興国を含めて多くの人が都市に暮らすようになる近未来には大き な需要が見込まれます。 少子高齢化社会を迎えるにあたり、都市をいかに効率的に運用するかのノウハ ウを得ることは日本の国際競争力を高め、また、そのノウハウは、発展する新興 国等のまちづくりに寄与するものです。 当研究会では、次世代都市の経営という視点から、官民の各種データ及び動的 な都市活動を「都市経営基盤」として統合管理し、防災、交通、環境、エネルギ ーなど、社会基盤に係る行政活動を高度化、高効率化することを目指して研究活 動を行っています。 本年度は、国内外における「都市経営基盤」に関するユースケースの収集と、 我が国における適用方法の検討、特に東日本大震災を受けて、防災・減災を主目 的とした実証実験を行うための自治体へのヒアリングを実施しました。 【会議開催実績】 ◇研究会 第13回(24年4月6日) 第14回(24年5月11日) 第15回(24年6月11日) - 24 - 第16回(24年7月24日) 第17回(24年8月29日) 第18回(24年10月1日) 第19回(24年11月19日) 第20回(24年12月21日) 第21回(25年2月22日) 第22回(25年3月7日) - 25 - 8.国家戦略課題委員会 (主な24年度活動実績) ★ 世界に先駆けた海洋メジャーを目指し、東京大学等の学、資源エネルギー庁 等の官と連携し、熱水鉱床等のパイロット事業の早期実現を目指しています。 委員会・新聞等メディアに早期事業化の必要性を積極的にアピールしました。 ★ 「次世代林業システム」政策提言の実現を図るべく、政府及び関係省庁へ働 きかけました。更に、釜石遠野地域の森林資源を活かした震災復興と雇用創出 のための先導的モデルづくりを目的として、広域カスケード利用、及び緑のシ ステム活用による復興住宅の建設支援活動を実施しました。 ★ 東日本大震災により大きな被害を受けた東北の水産業の復興に寄与すべく検 討を重ね、対象地域を釜石市とし地元と連携して同地域の水産業・水産加工業 の復旧・復興に取り組み、活動を展開しました。 (委員会) 海洋資源事業化委員会 森林再生事業化委員会 沿岸漁業復活プロジェクト委員会 ヒト・モノ・カネ呼び込み戦略委員会 8-1.海洋資源事業化委員会 当委員会は、日本のEEZ(排他的経済水域)内の海洋エネルギー・鉱物資 源開発の促進を目的として20年度に設置されました。 研究会のミッションは以下のとおりです。 ① 官及び関係諸機関との連携。 ② 商業開発が採算的にフィージブルであるかの検証(賦存量調査に合わせ、 開発コスト・期間・官民分担、採算など明確化)。 ③ 自給率の向上が日本経済に与える意義と波及効果(定性・定量効果)を、 国の経営、経済学として明確化。 - 26 - ④ 商業採掘を国家戦略の「ナショナル・プロジェクト」に。「超党派/推進議 連」実現~政・官・学・民の一体的な推進。 ⑤ 政府スケジュールの大幅な前倒し(スピードアップ)を図る。 以上のミッションを掲げ、民間企業53社(25年3月末現在)による委員 会を本年度も継続し委員会を開催しました。 8月に、内閣官房総合海洋政策本部参与会議の海底鉱物資源開発WGにJA PIC提言書として「海底鉱物資源の産業化を実現するための政策」を提出し ました。 10月に、経済同友会の海洋国家PTにて髙島正之委員長が「海底鉱物資源 の産業化を実現するための政策案」のテーマで講演するなど、他団体(経済同 友会・関西経済連合会)との交流・情報交換をしました。 12月に、事業化企画WGを設立しました。 【会議開催実績】 ◇委員会 第14回(24年10月12日) ・「海洋基本計画の見直しについて」 一般財団法人キヤノングローバル戦略研究所 理事・研究主幹 湯原 哲夫 氏 第15回(24年12月5日) ・「海洋基本法・海洋基本計画見直しにあたっての政治の役割」 公益財団法人日本国際交流センター シニア・フェロー 武見 敬三 氏 第16回(25年1月28日) ・「海外の海底資源開発の動向」 ・「法整備の必要性」 大阪府立大学 教授 山崎 哲生 氏 ◇事業化企画WG 第1回(24年12月4日) 第2回(25年2月21日) - 27 - 8-2.森林再生事業化委員会 当委員会は「日本創生委員会」の提言に基づき、21年3月に立ち上げた委員 会です。全国で初めて、林業関係だけではなく広く産業界の力を結集し、 「次世代 林業システム」の実現を図るべく活動を行っています。 本年度は4回の委員会を開催し、次世代林業システムの実現に向けた政策提言 を行うとともに、国産材利用促進に向けた「木を活かした住宅・まちづくり」の リーフレットを発行しました。また、電力の固定価格買取制度のスタートに伴い、 木質バイオマス発電の実現に関する様々な議論を行いました。 7月には、東京、九州に続き3回目となる「次世代林業サミット」を岩手県遠 野市で開催しました(岩手県、遠野市・釜石市・住田町・大槌町、東北経済連合 会、JAPIC主催)。同サミットには約800名が参加し、林野庁長官による基 調講演や地元の取り組み等が紹介されたほか、森林資源を活かした震災からの復 興と産業の再興を盛り込んだ「次世代林業東北サミット宣言」が採択されました。 併せて、東北地方の木材加工施設や仮設住宅、バイオマス利用施設等の現地視察 を行いました。 次世代林業東北サミット宣言 政策提言としては、 「次世代林業システム・平成24年度重点政策提言~森林資 源を活かした東北復興・地方復興~」をとりまとめ、6月19日に国土交通省技 - 28 - 監・林野庁長官・内閣官房地域活性化統合事務局長へ手交しました。 また、 「防災・減災と次世代林業システムに関する緊急提言」をとりまとめ、1 2月末から内閣総理大臣補佐官、国土交通事務次官、農林水産事務次官、中谷元 衆議院議員等に提言しました。 更に、当委員会がとりまとめた『日本経済再生に資する「林業復活」について の提言』が、25年2月25日の第33回「日本創生委員会」で採択され、寺島 実郎日本創生委員会委員長が、甘利明経済再生担当大臣並びに林芳正農林水産大 臣に提言書を手交しました。 委員会活動のほか、 「林業基盤検討会」、 「木材流通検討会」、 「住宅・まちづくり モデル検討会」など、分科会にわかれての研究活動も活発に推進しています。 また、釜石遠野地域の森林資源を活かした震災復興と雇用創出のための先導的 モデルづくりを目的として、広域カスケード利用、及び緑のシステム活用による 復興住宅の建設支援活動を継続的に行っています(JAPIC: 「上閉伊地域復興 住宅協議会」顧問)。 更に、九州7県及び九州森林管理局が協力して九州における美しい森林づくり に向けた活動を推進している「九州次世代林業研究会」の支援を行っています(J APIC:総合アドバイザー)。 【会議開催実績】 ◇委員会 第15回(24年6月7日) ・木を活かした住宅まちづくりリーフレット、政策提言等について 第16回(24年10月3日) ・木質バイオマス発電技術、木材利用促進に向けて 第17回(24年12月6日) ・各検討会の活動報告、行政刷新会議の評価について 第18回(25年3月1日) ・国産材ロゴマークの新設等について ◇林業基盤検討会 第5回(24年11月27日)~第6回(25年2月4日) - 29 - ◇木材流通検討会 第4回(24年10月10日) ◇住宅・まちづくりモデル検討会 第4回(24年5月23日)~第5回(24年11月27日) ◇国産材ロゴマーク推進委員会 第1回(25年1月25日)~第2回(25年2月14日) ◇森林バイオマス分科会 第1回(24年12月12日)~第2回(24年12月20日) ◇九州次世代林業研究会 第4回(24年5月24日)~第6回(25年2月26日) ◇東北森林関係準備会 第1回(24年12月14日)~第2回(25年3月13日) 8-3.沿岸漁業復活プロジェクト委員会 当委員会は、日本の沿岸漁業復活による地域経済の再生と雇用創出を目的に、 22年5月24日に設置されました。 委員会のミッションは以下のとおりです。 ① 持続可能な日本の沿岸域海洋産業の育成策として、漁場再生、漁業の近代化 策を検討、水産資源量・漁獲高向上を目指します。 ② 漁業の高付加価値化を目標とし、1次産業(水産業)と2次産業(水産加工 業)、更に都市部との流通・市場とのネットワークの構築により3次産業を取り 込むことにより、漁業漁村の6次産業化を推進します。 ③ 藻場再生によるCO 2 固定化を世界に先駆けて、日本での標準化・ルール化 を目指します。 昨年度から継続して、東北の水産業の復興に寄与すべく、対象地域を釜石市と して地元自治体と連携して同地域の水産業・水産加工業の復旧・復興に取り組み 活動を展開しました。 24年6月に東京でシンポジウムを開催(シンポジウム128人、懇親会10 - 30 - 8人)。懇親会では会員社食関係約25社も集め、釜石の水産加工業者との商談会 も実施。うち1件は実際に取引に結びつき、実効ある被災地支援となりました。 引き続き釜石市の支援要請を受け、検討しましたが、より長期の取り組みが必 要となることが判明。当面は、本来の活動目標とした日本全体の沿岸漁業の復活 に向けた取り組みに注力する方針に変更します。 【会議開催実績】 ◇委員会 第8回(25年3月4日) ・ 今年度(24年度)活動報告・ 来年度(25年度)活動計画 ・ 釜石水産業復興に向けた取り組み状況 ◇シンポジウム 魚のまち復興シンポジウム (24年6月8日、釜石市とJAPICの共催により東京にて開催) 8-4.ヒト・モノ・カネ呼び込み戦略委員会 当委員会は、我が国経済がアジアと一体化を進め、アジアの需要を取り込むこ との重要性が増していることを踏まえ、東京の集積を我が国経済の活性化に最大 限活かす方策を検討するために24年度に設立されました。 5月に第1回委員会を開催し、第一弾のテーマとして「アジアプロジェクトセ ンターTOKYO立地構想」を掲げました。 「アジアプロジェクトセンターTOKYO立地構想」とは、東京の集積を活か して官民連携体制を強化し、それにより、我が国で課題となっている総合プロジ ェクトマネジメント力を強化するとともに、資金力、技術力等の強みを最大限活 用することで、今後アジアにおいて増加が見込まれる水道、エネルギー、運輸、 産業拠点、都市開発等のプロジェクト投資需要を一層取り込み、相手国のニーズ に即したプロジェクトを輸出することを目指したものです。 第1回委員会における議論を踏まえ、プロジェクト輸出のうち「都市開発分野」 について、我が国の「都市化の経験」の中で蓄積されたノウハウを活用するとと もに、プロジェクト輸出のファイナンスを円滑にすることが重要であることから、 - 31 - 政府資金等を原資として「アジア都市投資ファンド(=株式会社都市革新機構(仮 称))」を創設し、都市開発分野における官民連携体制の中核とすることを政策提 言しました。 提言内容は、24年7月31日閣議決定の「日本再生戦略」において「アジア 新興国等における都市開発プロジェクトの推進方策の構築」として掲載されまし た。 本年度の主な取り組みテーマは以下の通りです。 ・ アジア都市投資ファンド ・ アジアプロジェクトセンターTOKYO立地構想 ・ 先端医療 【会議開催実績】 ◇委員会 第1回(24年5月17日) - 32 - 9.関西委員会 (主な24年度活動実績) ★ 新たな検討テーマや活動の模索を行いました。 本年度はJAPIC本部と当委員会との意見交換を通して、当委員会としての 活動のあり方や今後の提言のタイミングについて議論しました。 【会議開催実績】 ◇幹事会 第21回(24年5月25日) ・JAPIC2012年度活動方針・内容の紹介 ・今後の活動方針に関する意見交換 第22回(24年9月21日) ・当委員会委員長及び幹事の交代について ・活動テーマの件(大阪グランドデザインを中心に) 第23回(24年12月 7日) ・「日本を救うレジリエンス、日本を潰すコンプライアンス」 藤井聡京都大学大学院教授の講演DVDを視聴し意見交換 ・今後の活動方針に関する意見交換 - 33 - 10.中部委員会 (主な24年度活動実績) ★ 提言書「グリーン都市“なごや”へ・その脱皮戦略」フォロー活動として「中 川運河キャナルアートProject ★ No.2」を開催しました。 「伊勢湾再生」フォロー活動として「美浜町竹林整備事業化協議会」活動推 進事業化計画の具体化に協力しました。 ★ テーマコンセプト「2030年“なごや”のあるべき将来像」研究活動を継 続しました。 (1)提言書「グリーン都市“なごや”へ・その脱皮戦略」フォロー活動 昨年度に引き続き、24年10月に「中川運河キャナルアートProject No.2」が開催されました。JAPICはこれを後援しています。行政(名古 屋市、名古屋港管理組合)としても、これを契機として「中川運河再生計画」を 策定し、24年10月に公表しました。市民が憩える護岸などの環境整備、沿岸 の土地や既存の倉庫などの利用規制の緩和など、名古屋駅から名古屋港までの新 たな都心軸形成を目指しています。 (2)「伊勢湾再生」フォロー活動 上記テーマの具体的プロジェクトとして、22年2月に「美浜町竹林整備事業 化協議会」が発足しました。バイオ炭(炭の土壌改良材)を仲立ちとする、竹林 整備と土づくり農業を軸とした循環型社会構築を通して、地域の活性化を伴う「伊 勢湾再生」を目指すものです。継続性確保のため事業化を目指し活動を推進して おり、具体的な事業化計画策定作業を進めています。 23年11月より、三重県多気町でも同様の活動が開始されており、JAPI Cもこれを支援しています。 なお、24年10月に報告書「放置竹林を活かす~“食”を軸とした循環型社 会の構築~知多半島編」を作成し、関係自治体などに働きかけています。 - 34 - (3)テーマコンセプト「2030年“なごや”のあるべき将来像」研究活動 2027年供用開始を目指すリニア中央新幹線を念頭に置き、2030年の“な ごや”の将来像について幅広く研究しています。 防災面では、中部圏社会経済研究所から「国際災害情報基地構想」につきご提 案いただきました(JAPIC防災委員会にてご説明)。また、国土交通省中部地 方整備局から名古屋地域の水害・浸水のリスクに関してご説明をいただきました。 都市計画に関して、名古屋大学から都市交通及びリニア開通を念頭に置いたご 提案をいただきました。 【会議開催実績】 ◇24年度委員会 第1回(24年5月16日) ・「地域防災力を高める-災害NPOの現場から」 NPOレスキューストックヤード事務局長 関西学院大学 災害復興制度研究所准教授 松田 曜子 氏 ◇24年度幹事会 第1回(24年7月11日) ・「リニア中央新幹線を活用した名古屋大都市圏発展戦略の検討」 ・「国際災害支援情報基地構想の提案」 (当提案については、後日JAPIC防災委員会においてご説明) 公益財団法人中部圏社会経済研究所 代表理事 小林 宏之 氏 第2回(24年8月28日) ・「名古屋地域の水害・浸水リスクについて」 国土交通省 中部地方整備局企画部環境調整官 村上 由高 氏 国土交通省 中部地方整備局庄内川河川事務所長 宮本 健也 氏 第3回(24年11月30日) ・「リニア中央新幹線を活かす名古屋の街づくり」 名古屋大学大学院 グリーンモビリティ連携研究センター教授 森川 高行氏 第4回(25年2月13日) ・「米国の都市・国土政策と都心部の再生」 名古屋大学大学院 環境学研究科都市環境学専攻准教授 村山 顕人 氏 - 35 - 11.日本創生委員会 (主な24年度活動実績) ★ 「国家ビジョンと成長戦略」をテーマに委員会を6回開催しました。 ★ 下記のタスクフォースにおいて、調査及び提言のとりまとめ等を実施しまし た。 (タスクフォース) グローバル経済テーブル Women’sテーブル Journalismテーブル アドバンスドPPPテーブル 国際ビジネス戦略テーブル グローバル人材育成テーブル 復興~未来創生特別委員会 資源エネルギーテーブル 「日本創生委員会」は、産業界を幅広く横断する業際団体・公益法人の立場か ら、我が国の国益を軸とし、あるべき経済・社会システム、及び中長期を展望し たナショナル・ポリシーを政府関係諸機関等に働きかけ、もって、当会定款第3 条「国家的諸課題の解決に寄与・・・」を達成することが目標です。 当委員会は、産官学関係各方面に参加を呼びかけて20年2月12日にキック オフ、構成員は、全国の経済団体、学識・有識者、メディア、経済・産業界の委 員、及び官公庁からのオブザーバー委員からなり、総勢100余名に達しました。 当委員会は、当会からは独立した政策提言プラットフォーム「『民間・非営利・ 独立』型シンクタンク」と位置づけており、当会はその事務局として運営をサポ ートしています。 発足5年目となる24年度は、発足初年度の活動「PhaseⅠ:世界・アジアで何 が起こっているか/日本は何を為すべきか」、2年目の「PhaseⅡ:日本の『これ から』を創造する」、3年目からの「PhaseⅢ:国家ビジョンと成長戦略」を踏ま えつつ、震災復興と成長戦略を主たるテーマとする委員会を6回開催、調査・討 - 36 - 議・まとめ・提言等を実施しました。 【会議開催実績】 ◇委員会 第29回(24年4月26日:ホテルニューオータニ) ・寺島委員長責任監修「復興構想コンテスト」より、最優秀作「生物多様 性の復元と生活文化多様性の創出に関する提言」プレゼンテーション 早稲田大学 理工学学術院助手 永野 聡 氏ほか ・住民主体の復興活動による地域創生を目指して 宮城県 震災復興・企画部次長 後藤 康宏 氏 ・総合特別区域「京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区」 川崎市長 阿部 孝夫 氏 第30回(24年7月5日:東京會舘) [第1部] ・我が国の将来に向けた展望・政策について 民主党政策調査会長代行 仙谷 由人 氏 ・日本創生委員会及びJAPICの活動紹介 [第2部] ・第30回記念懇親会 第31回(24年9月20日:東京會舘) ・国家戦略会議 フロンティア分科会報告書 フロンティア分科会 座長 大西 隆 氏 繁栄のフロンティア部会 部会長 柳川 範之 氏 幸福のフロンティア部会 部会長 阿部 彩 氏 フロンティア分科会 事務局長 永久 寿夫 氏 ・日本再生戦略~フロンティアを拓き、「共創の国」へ~ 国会戦略担当大臣 古川 元久 氏 第32回(24年12月17日:ホテルニューオータニ) ・日本創生委員会タスクフォース及びJAPIC委員会活動報告 資源エネルギーテーブル リーダー 山崎 亜也 氏 〃 リーダー 島﨑 豊 氏 水循環委員会 委員長 竹村 公太郎 氏 - 37 - 海洋資源事業化委員会 アドバイザー 湯原 哲夫 氏 ヒト・モノ・カネ呼び込み戦略委員会 委員長 山本 和彦 氏 都市インフラのリノベーション委員会 委員長 中村 英夫 氏 ・「2012年の総括と2013年への展望」 日本創生委員会 委員長 寺島 実郎 氏 第33回(25年2月25日:東京會舘) ・『日本経済再生に資する「林業復活」についての提言』採択 ・日本経済再生に向けた成長戦略 経済再生担当大臣 甘利 明 氏 ・「攻めの農林水産業」の展開 農林水産大臣 林 芳正 氏 第34回(25年3月25日:東京會舘) ・我が国の経済外交について 外務大臣 岸田 文雄 氏 11-1.グローバル経済テーブル 当タスクフォースは、メーカー、商社、建設業、金融業、証券業、各種サービ ス業、コンサルタント、学識経験者などの幅広い有識者約15名を集めて21年 10月に発足、金融・実体経済のマクロ分析、展望等について議論を重ねていま す。 11-2.Women’sテーブル 当タスクフォースは、「日本創生委員会」の議論をより幅広く、深いものとす るため、次世代を担う20~30代の女性約40名(民間、官庁、学生)をメン バーとして、21年8月に設置されました。 現時点を第三のパラダイムシフトと捉え、産・官・学の分野の若い世代から発 信する「30年後に向けた我が国の国家ビジョン」の提言をテーマに活動してき ました。国家ビジョンの検討にあたっては、日本の近現代史から歴史的国家形成 - 38 - の道筋を辿りつつ、成長社会から成熟社会に向かう中で、あるべき論でなく、若 者が希望を持ち、明るい日本に期待ができるように “こういう日本をつくろう” という視点からの提案を目指し、その方向性を模索してきました。 11-3.Journalismテーブル 当タスクフォースは、新聞、放送、出版等メディア各界の有識者約10名を集 めて21年10月に発足、メディアの報道あり方や経営論について議論を重ねて おり、本年度は2回開催、累計11回の会議を開催しています。 【会議開催実績】 第12回(24年6月4日) 第13回(25年1月30日) 11-4.アドバンスドPPPテーブル 当タスクフォースの設置目的は、①日本版PPPをより進化(深化)させ、我 が国経済成長の基軸の一つとして拡大推進する、②欧州・豪州等で進行するPP Pの高度スキームの導入及び世界との協同起業等を推進する、の2点です。 本年度は、WGの主査、根本祐二東洋大学教授を中心に、国内におけるモデル プロジェクトについて港湾をテーマとして研究を開始しました。 【会議開催実績】 ◇WG 第3回(24年5月29日) ・東京都・経団連ヒアリング記録、各種関係資料に基づき議論 第4回(24年9月4日) ・現状の認識、ゴールのイメージ、今後の方向性について - 39 - 11-5.グロ-バル人材育成テーブル グローバル人材の育成は、震災復興と未来創生を目指す我が国が、国際社会で 政治・経済・教育等あらゆる分野で存在感を取り戻すため、国をあげた喫緊の重 要課題です。 当テーブルは、グローバル人材を育成・輩出するために産・学・官協働の下、 何をすべきか、また、そのための教育のあり方等を政府・関係先に対する具体的 提言としてまとめることを目的として、産・学・官のメンバーにより、22年9 月に設立。これまで、13回にわたって高等教育にフォーカスし徹底的に議論を 重ねてきました。 本年度は4回の委員会を開催し、第27回「日本創生委員会」 (23年12月1 5日)において報告を行った「『世界に飛躍する人材育成への実践』-産学協働に よる『グローバル人材育成』の仕組みづくりに向けた提言-」のとりまとめ について、外部有識者を招聘し、意見交換を行いました。 【会議開催実績】 ◇全体会 第11回(24年4月16日) ・議事基調「グローバル人材育成に関する文部科学省の取組、大学改革に ついて」 文部科学省 高等教育局長 板東 久美子 氏 ・全体議論「『グローバル人材育成Table提言、とりまとめ(201 1/12/15)』について」 第12回(24年7月10日) ・議事基調「海外から見たグローバル人材育成の実践について」 エアバス・ジャパン㈱ 元CEO グレン・S・フクシマ 氏 ・全体議論「提言の実現に向けて、今後の進め方」 第13回(24年12月3日) ・議事基調「中央教育審議会 高大接続特別部会の途中経過について」 中教審 高大接続時別部会臨時委員 小林 浩 氏 (リクルート進学総研所長、カレッジマネジメント編集長) ・全体議論 - 40 - 11-6.復興~未来創生特別委員会 24年5月28日付け道路局長通達「海抜情報の提供について」で、当委員会 の「緊急プロジェクト提言」 (23年6月27日とりまとめ)で提言した「海抜標 識の設置」が制度化されました。 また、25年度概算要求においても同項目が折り込まれ、予算的な裏付けも保 証されることとなりました。 11-7.資源・エネルギーテーブル 資源・エネルギー問題は、近年の急激な世界のパラダイム変化の中で必然的に 現出した、我が国の将来を制する極めてシリアスな課題であるにも係わらず、こ のテーマについて中長期の戦略的政策・方針が明示されていないのは、致命的な 政策の欠落と考え、産業界(経済界)、政界、官界の多様な視点から、我が国資源・ エネルギー政策のあるべき方向を指すべく徹底的な議論をし、とりまとめ、世に 問うために、当テーブルを24年7月に設置しました。 当テーブルは、委員全員で行う「全体会」とテーマ毎に議論する部会形式をと り、全体会2回、部会を5回開催しました。 〔委員構成〕 民間企業委員:13名 国会議員委員:9名 *発足当初人数 〔部会テーマ〕A部会:資源・エネルギー中長期(国家)戦略 B部会:安全保障としての資源・エネルギーの課題 C部会:レポート・提言書等のとりまとめ 【会議開催実績】 ◇全体会 顔合せ会(24年6月14日) ・議事論調「会の概要説明及び今後の進め方」 第1回(24年7月26日) ・議事論調「部会A・Bの検討事項について」 - 41 - ◇部会A 第1回(24年9年19日) ・議事論調「今後の各会のテーマ説明と議論」 第2回(24年10月24日) ・議事論調「石油・石炭」 第3回(24年11月29日) ・議事論調「天然ガス」 第4回(25年1月31日) ・議事論調「レアメタル」 第5回(25年2月27日) ・議事論調「海洋資源と領土(領海)問題」 横浜港埠頭㈱ 代表取締役社長 髙島 正之 氏 第6回(25年3月29日) ・議事論調「資源外交政策の今後」 上智大学 准教授 宮城 大蔵 氏 ◇部会B 第1回(24年9月19日) ・議事論調「今後の各会のテーマ説明と議論」 第2回(24年10月23日) ・議事論調「国際情勢の変動と国防体制」 第3回(24年11月22日) ・議事論調「原発とアジアにおける核抑止力効果」 ㈱日立製作所 戦略企画本部経営企画室企画本部部長代理 阪田 浩志 氏 第4回(25年1月30日) ・議事論調「核燃料サイクル」 ㈱東芝 産業政策渉外部部長 奥住 直明 氏 第5回(25年2月28日) ・議事論調「電力不足・地球温暖化への対応と再生可能エネルギー」 東京大学大学院 新領域創成科学研究科環境システム学専攻教授 吉田 好邦 氏 - 42 - 第6回(25年3月22日) ・議事論調「我が国が目指すべき電源構成」 東京大学大学院 新領域創成科学研究科環境システム学専攻教授 吉田 好邦 氏 ◇部会C 第1回(25年3月8日) - 43 - 12.筑波大学連続リレー講義 (主な24年度活動実績) ★ 当会と筑波大学との連携協力に関する協定に基づき、産業界・官界が講義を 実施しました。 (1)リレー講義 企業が求める人材像に要求される「総合的なものの見方」を涵養する「体系的 な教養教育」のパイロット事業として、当会と筑波大学の連携協定に基づき、昨 年度より本講義を開設。本年度は「日本の未来創生」をテーマに実施しました。 理論に基づく深堀りの「学」ではなく、産業界、官界のトップリーダーが、日 本の国家的諸課題を始めとする実社会の現状を伝え、実社会の危機感を理解、共 有してもらうことが主旨です。 筑波大学も、大学改革の一環として、研究だけでなく、学生教育においても産 学連携を強化しようとしており、本講座をその先導的な取り組みとして、極めて 高く評価しています。 (2)アドバンスト・ディスカッションコース(ゼミ) 本年度より大学院生対象のゼミを開設しました。学生に自分の頭で「考える」 力を身につけさせることを目的に、少人数のディスカッション形式によるゼミが 行われました。 - 44 - 附属明細書 平成24年度事業報告には、 「 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律施行 規則」第34条第3項に規定する附属明細書「事業報告の内容を補足する重要な 事項」が存在しないので作成しません。 - 45 -
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