第2編 風水害等その他の災害対策編

第2編
風水害等その他の災害対策編
51
第1章
災害予防
第1節 災害予防の基本方針等
第2節 災害に強いまちづくり
第3節 災害に強い人づくり
第4節 迅速かつ円滑な災害応急対策のための事前措置
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第1節 災害予防の基本方針等
第1 災害予防の基本的な考え方
第2 災害予防の体系
53
第1
災害予防の基本的な考え方
災害から市民の生命及び財産の安全を確保するための災害予防対策は大別して「災害に強いま
ちづくりのための対策」、「災害に強い人づくりのための対策」及び「迅速かつ円滑な災害応急
対策のための事前措置」の3つに区分する。
このうち「災害に強いまちづくりのための対策」は、災害防止のための施設整備等のハード施
策であり、「災害に強い人づくりのための対策」及び「迅速かつ円滑な災害応急対策のための事
前措置」は、災害の発生に備え、被害を最小限とするために事前に措置すべきソフト施策である。
1
災害に強いまちづくりのための対策
ハード整備による予防を完璧に実施することは、物理的にも予算的にも困難である。そのた
め、本項で言う「災害に強いまちづくり」とは、災害の発生を抑制するとともに、発生した場
合においても被害を最小限に止めるための対策である。主な内容は以下のとおりである。
(1) 災害発生・拡大要因の低減(治山、砂防、河川水防、護岸整備等の防災事業による)
(2) 防災まちづくり(防災施設の予防管理、都市・地域の防災環境の整備)
(3) 建築物の予防対策(災害に強い建築物及び公共施設等の整備)
(4) 農林水産物の災害予防対策
(5)防災調査研究(災害危険箇所等の調査)
2
災害に強い人づくりのための対策
防災訓練、防災知識の普及・啓発活動、消防団・自主防災組織の育成・強化事業を通じて、
防災関係機関職員や市民の防災行動力を向上させ、災害に際して適切な行動がとれるようにす
るための対策である。主な内容は以下のとおりである。
(1)自主防災組織
(2)防災訓練
(3)防災教育
(4)消防団・ボランティアの育成・強化
(5)災害時要援護者の安全確保(旅行者・外国人対策を含む)
(6)帰宅困難者の安全確保
(7)地域ごとの避難計画の策定
(8)市民運動の展開
3 迅速かつ円滑な災害応急対策のための事前措置
迅速かつ円滑に災害応急対策を実施するのに必要な活動体制・活動条件の整備や物資等の整
備に関する事前対策である。主な内容は以下のとおりである。
(1) 初動体制の強化(職員配備・災害対策本部等設置方策、情報収集・伝達体制の整備)
(2) 活動体制の確立(職員の防災能力向上、物資等の調達体制の充実、応援体制、交通・輸
送体制、広報広聴体制、防災拠点の整備等)
(3) 個別応急対策の迅速かつ円滑な実施のための事前措置の充実(生命・財産への被害を最
小限とするための事前措置、被災者の保護・救援のための事前措置)
(4)救助物資の備蓄
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第2 災害予防の体系
第2節から第4節に示す災害予防の体系は、以下のとおりである。
災害発生・拡大要因の低減
防災まちづくりの推進
災害に強い
まちづくり
建築物の災害予防
市
民
の
生
命
・
財
産
の
安
全
を
確
保
す
る
た
め
の
災
害
予
防
対
策
の
推
進
(第2節)
農林水産物の災害予防
防災調査研究の推進
自主防災組織
防災訓練
防災教育
災害に強い
人づくり
消防団・ボランティアの育成・強化
(第3節)
災害時要援護者の安全確保
帰宅困難者の安全確保
地域ごとの避難計画の策定
市民運動の展開
初動体制の強化
迅速かつ円滑な
災害応急対策の
ための事前措置
活動体制の確立
個別応急対策の迅速かつ円滑な実施のための事
前措置の充実
(第4節)
救助物資の備蓄
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第2節 災害に強いまちづくり
第1 被害の未然防止事業
第2 災害危険区域の対策
第3 防災施設の整備、災害予防管理
第4 都市・地域の防災環境整備
第5 建築物の災害予防
第6 農林水産物の災害予防
第7 ライフラインの災害予防
第8 特殊災害の予防
第9 防災調査研究の推進
56
【災害に強いまちづくりの基本的な考え方】
総合的な治山・治水対策をはじめ、河川、砂防施設及び公共下水道施設等の整備を進めるとと
もに、都市・建築物対策を推進し、風水害・その他の災害に対する事前の計画的な予防措置を進
めるものとする。
大規模な災害が発生した場合、複雑多様な被害を生じることが予想されるが、このような被害
の拡大を事前に防止するため、市、県、防災関係機関はそれぞれの計画に基づき、予防対策を積
極的に推進する。
市の計画の作成に際しては、災害から市民の生命、身体及び財産を保護することに十分配慮す
るものとする。
これらの計画の体系図を以下に図示する。
被害の未然防止事業
災害発生・拡大要因の
低減
災
害
に
強
い
ま
ち
づ
く
り
災害危険区域の対策
防災施設の災害予防管理
防災まちづくりの推進
都市・地域の防災環境
建築物の災害予防
農林水産物の災害予防
その他の災害予防対策
ライフラインの災害予防
を推進する
防災のための調査研究の推進
57
第1
被害の未然防止事業
防災施設の新設及び改良事業を推進する。
1
治山事業
本市の森林面積は、約 38,000ha で市域の 77.9%を占め、うち約 35,000 ha が私有林である。
保安林は約 9,400 ha で森林面積の約 25%である。
森林における崩壊土砂流出危険区域は 736 箇所あり、うち、山腹崩壊危険地区 294 箇所、地
すべり危険地区 14 箇所、崩壊土砂危険地区 428 箇所があり、治山事業は、これら山地災害危険
地区における災害の防止と保安林機能の向上を基本に事業が実施されている。
本市は、地質、地形、気象条件から山崩れ、土石流等、山地に起因する災害が多発している。
このため、治山事業は、森林の持つ公益的機能を高度に発揮させ、健全で活力のある森林の造
成を図ることを基本に、災害防止、水資源のかん養、生活環境の保全を目的に積極的に促進す
る。
山地災害の多発に対処するため、森林計画を作成し、計画的伐採及び植林をする等荒廃危険
地の山地保全・復旧を推進し、災害の未然防止を図る。
・山地治山
・水土保全治山
・水源地域整備
・防災林造成
・保安林整備
・その他
2
土砂災害防止対策
本市は、地形・地質条件等から、台風、集中豪雨等によるがけ崩れ、地すべり、土石流等の
土砂災害を受けやすい特質がある。
土砂災害危険箇所は、土砂災害警戒区域 286 箇所(うち特別警戒区域 263 箇所)、土石流危
険渓流 655 箇所、地すべり危険箇所 14 箇所、急傾斜地崩壊危険区域 69 箇所と多い。
斜面崩壊等の直接的な災害、流出土砂による貯水池の埋没、氾濫等の間接的な災害が懸念さ
れる。
(1) 避難地、避難路、市域内主要地点間、都市間を結ぶ重要交通網を考慮した土砂災害防止
対策を推進する。
(2)
土砂災害警戒区域、特別警戒区域については、山腹、砂防えん堤、法枠や擁壁等の土砂
災害防止用土木建築物の対策工事を推進する。
(3) 急傾斜地崩壊危険箇所については、その事業の推進状況を勘案し、特に危険斜面につい
ては擁壁等による対策工事を推進する。
(4) 砂防事業にかかる土石流危険渓流、地すべり危険箇所等については、危険性の程度に応
じて事業を計画的に推進することにより、災害に備える。
58
(5) 治山事業にかかる崩壊土砂流出危険地区、山腹崩壊危険地区等については、従来からの
事業を継続し、危険性の高いところから計画的に推進する。
(6) 危険箇所の公表・周知を徹底するとともに、点検・補強事業等を行う。
3 河川災害防止対策
本市の面積の約 70%が山地であり、大半が1級河川山国川の流域である。支川はごく短距離
で本流に合流しているものが多い。このため支流河川・渓流は急流で、山地部と平坦部との境
付近において勾配が急に緩やかになり、山地の急流部より流出された土砂礫を堆積し、河床の
上昇を招いている。
犬丸川、自見川、蛎瀬川などの下流部では、堤防が低く溢水のおそれがある。
堤防護岸は、出水期に備えて見回りを厳重に行っているが、当市は、平坦部が比較的多く低
湿地帯の浸水危険箇所があるために河川・水路等の危険箇所については、改修を計画的に実施
する。また、災害時に備え各水防倉庫に土のう袋、スコップ、杭、かけや等の資材を備蓄する。
4 海岸保全対策
本市の海岸線の護岸工事は、キジヤ台風(昭和 25 年)やルース台風(昭和 26 年)による大
災害を契機に、高潮対策事業による海岸整備が行われ、ほぼ完成しているが、建設後相当年数
が経ち老朽化している箇所がある。また、大新田海岸の一部が未堤防であるために、高潮、津
波の際には、多大な被害が予想されるので、護岸工事の促進をはかるものとする。また、樋門
等の管理、補修を定期的に行い、災害に備え土のう等の防災資器材を常に備えておくものとす
る。
5 港湾・漁港の整備
中津港は県北の物流拠点として重要港湾に指定され九州整備局により整備が行われている。
漁港は小祝が第2種漁港、今津が第1種漁港となっており、順次整備を進めていく必要があ
る。
高潮、波浪に備え、港湾の改修をその管理区分により国・県又は市がそれぞれ行うものとす
る。
6 道路及び橋りょうの整備、維持管理
道路は市民生活と産業の基盤施設として、国土の均衡ある発展を図るうえでも最も重要な社
会資本であるとともに、災害時においては人員、物資の緊急輸送その他災害応急対策上の重要
な役割を果たすものである。したがって、骨格となる幹線道路網の整備促進を図るほか、災害
時において、安全性・信頼性の高い道路、ネットワークを確保するため、点検等に基づき落石
防護工事等の法面対策及び迂回路やバイパスの整備を計画的かつ総合的に実施する。
道路管理者は、所管の道路、橋りょうの新設・改良及び維持補修を行うものとする。
なお、早急な修理が不可能な危険箇所については、立札等によって表示し、通行又は重量の
制限を行う。
59
(1) 道路の側溝整備、清掃
(2) 看板、広告物等を用いた交通に支障のある物件の撤去等の指導を行う。
7
農地防災対策
洪水、高潮、土砂崩壊、湛水等に対して農地、農業用施設等を防護するため、ため池、堤防、
排水路等の施設を整備して、災害の発生防止を図るものとする。
(1) ため池整備事業
(2) 湛水防除事業
(3) 急傾斜農地保全事業
60
第2 災害危険区域の対策
各種法令に基づく災害危険区域の対策を実施する。
1 災害危険区域の調査
市及び県、防災関係機関は、災害発生を未然に防止し、または被害の拡大を防止するため、
暴風、豪雨、洪水、高潮、地すべりその他異常現象により災害の発生するおそれのある地域
については、あらかじめ調査を実施し、その実態を把握しておくものとする。
(1) 砂防指定地
砂防法(明治 30 年法律第 29 号)第2条の規定により国土交通大臣の指定した土地。現
在、17 渓流が法指定されている。
(2) 土砂災害警戒区域、特別警戒区域
警戒区域:土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(平成 12
年法律第 57 号。以下「土砂災害防止法」という。
)第 6 条第 1 項に基づき指定された区域
特別警戒区域:土砂災害防止法第 8 条第 1 項基づき指定された区域
(3) 急傾斜地崩壊危険区域
急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律(昭和 44 年法律第 57 号)に基づく指定
区域。
急傾斜地崩壊危険箇所は、人家5戸以上が 231 箇所、1~4戸が 666 箇所、うち指定区
域は 60 箇所である。
(4) 災害危険区域
建築基準法(昭和 25 年法律第 201 号)第 39 条第1項に規定する災害危険区域であり、
急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律第3条第1項の規定に基づき指定された急
傾斜地崩壊危険区域。
(5) 地すべり防止区域
地すべり等防止法(昭和 33 年法律第 30 号)に基づく指定区域。地すべり危険箇所は、
大分県砂防課所管 14 箇所、森林保全課所管 14 箇所。うち指定区域1箇所である。
(6) 水防上重点をおくべき区域
「水防計画」に定める重要水防区域。
本市では山国川水系で、対岸の福岡県築上郡を含め 31 箇所が重要水防箇所となっており、
うち本市三光土田牛ノ首地区に1箇所河岸が低く溢水あるいは崩壊の恐れのある重点区間
が1箇所ある。
(7) その他災害危険予想箇所
土石流危険渓流等その他の災害危険箇所は、資料編のとおりである。
2 災害危険区域の対策
(1) 災害危険区域の指定及び周知公表
市及び県は、法令に基づく災害危険区域等の指定を促進するとともに、津波、洪水、土
砂災害の発生するおそれのある区域を「災害想定区域図」として市民に公表する。
61
(2) 事業の進捗の定期的点検
市及び県は、各災害危険区域等ごとの砂防工事等の防災事業の進捗状況を定期的に点検
し、それらによる危険性の解消状況を把握しておく。
(3) 警戒避難体制の整備等
市及び県が「災害想定区域図」を市民に周知するにあたっては、警戒避難体制の整備と
あわせて推進する。各災害危険箇所・区域等ごとに地域住民と協議し、その対応方策を含
む総合的な警戒避難体制を検討しておく。
なお、市は、土砂災害防止法に基づき、土砂災害警戒区域に指定された場合は、土砂災
害防止法第7条第3項に基づき、警戒避難を確保する上で必要な事項を住民に周知させる
ため、情報伝達方法、避難地に関する情報等、必要な事項を記載した印刷物の配布、その
他必要な措置を講じるものとする。
62
第3
防災施設の整備、災害予防管理
1 気象等観測施設・設備等
消防本部に設けられた気象情報収集装置により、雨量等の観測データの解析に努め、防災上
必要な情報の収集を図るものとする。
また、大分県が設置している市域内に7箇所の雨量観測所と山国川水系に設けられた水位観
測所及び別府港に設けられた潮位観測所の情報を必要に応じて大分県土木建築部から収集する
ものとする。
2 水防施設・設備等
(1) 水防倉庫
主要河川の沿岸、その他重要水防区域、注意箇所等の適地に水防倉庫を設置し、水防活動
に必要な杭、土のう袋、スコップ、かけや等の水防資機材を備蓄するとともに、毎年資機材
の整備・点検を実施するものとする。
(2) 農道施設の維持管理
路面の陥没、路肩の崩壊の有無を確認し、敷砂利の搬入、土留工等の補修を早急に行い、
橋りょうについては、その老朽度を検討し、出水に対する弱点部を補強する。
(3) 溜池の維持補修
災害に備え、農地、農業用施設を防護するために、老朽なため池はその補修を行い、梅雨
期や台風期前には、干害に支障のない程度の貯水量まで放流しておく。また、土のうを常に
備えておく。
(4) 水路の維持補修
水路は清掃を十分行い溢水に注意し、危険箇所は補修を行う。また、災害に備え土のう等
を常に備えておく。
3 消防施設・設備等
「中津市消防計画」による。
4 下水道施設・設備等
下水道は、水害防除を目的とした施設でもあり、管路、ポンプ場の整備充実や貯留池などの
雨水流出抑制策の採用に努める一方で、施設整備等の機能を十二分に発揮するため、水防情報
システム等を活用してポンプ起動の早期準備などに努める。
また、停電によるポンプ等の停止を避けるため、各ポンプ場に自家発電の予備動力装置を設
置する。
なお、集水機能を確保するため、管路施設の改良並びに増強等を図るほか、雨水枡や排水管
等の清掃を定期的に行うとともに、排水を円滑に実施できるよう、常に排水ポンプをはじめ機
械設備の点検整備を実施するものとする。
63
第4
都市・地域の防災環境整備
安全な都市・地域環境の実現と市街地における建造物等を風水害から防護するための必要な対
策または事業は以下のとおりとする。
1
防災都市計画の基本的考え方
都市が膨張し、都市活動が活発化、複雑化するにつれて、災害による被害もまた大規模化す
るのが常である。したがって、都市構築に当たっては、自然条件を十分加味した土地利用計画
に則して都市空間の確保と都市構築物の安全化を図る必要がある。土地区画整理、街路、公園
緑地の整備、上・下水道の整備等の都市計画事業において土地や水の性状を十分考慮するなど、
防災面に重点をおき、風水害や火災、地震等あらゆる災害に対応できるよう計画するものとす
る。
2
防災土地利用の推進
(1) 土地利用規制
土地利用に関する行政上の指針である「国土利用計画」や、
「中津市総合計画」に沿い、都
市計画用途地域等を指定し、望ましい土地利用の誘導を図っている。用途地域は、住居系地
域、商業系地域及び工業系地域を指定している。また、準防火地域を指定している。建築活
動にあたっては、建築物の用途、建ぺい率、容積率等の制限により、住宅と危険性の高い又
は環境を悪化させるおそれのある工場等の混在をできる限り排除する一方、住工混在地区に
ついては、公害防止等に配慮した適正な土地利用の誘導に努める。
(2) 開発行為の規制
開発許可制度は、都市計画区域内における開発行為をより有効的に、規制誘導することを
目的とし、段階的かつ計画的な市街地整備を図るとともに、都市の将来における合理的な土
地利用を担保するものである。
開発行為の許可に際しては、無秩序な市街化による生活環境の悪化、がけ崩れ、溢水等の
災害を防止するための十分な措置を講ずるとともに、道路、公園、防火水槽等の設置を義務
付けるなど、的確な指示・指導を行い、また、当該工事に起因する災害の発生を防止するた
めに必要な条件を付すなど、開発許可制度の厳正かつ的確な運用を図るものとする。
(3) 土地区画整理事業・市街地再開発事業の推進
土地区画整理事業、市街地再開発事業等を推進することにより、防災施設としての機能を
あわせもつ道路、公園や排水施設等を整備し、災害に備えた健全な市街地の形成を図るもの
とする。
3
都市の防災構造化に関する事業の推進
既成市街地における総合的な防災診断等の実施を通じ、必要な都市構造の改善を図るため、
都市計画事業等により、次の事項を推進する。
(1) 道路、橋梁の整備
64
災害時における道路の使命は非常に大きく、被災による交通の途絶は救助や復旧作業に致
命的な打撃となる。また、災害時における避難路、避難場所、防火帯あるいは消火、救護活
動の動脈として道路は重要な防災施設である。道路交通の多重性・代替性の確保が可能とな
るよう体系的に整備し、豪雨時において、安全性・信頼性の高いネットワークを確保する。
橋梁については、道路の整備にあわせて新設、改築等の整備を図るほか、関連する事業、
老朽度などに応じて、その整備を進めるものとする。
(2) 公園、緑地の整備
公園、緑地及び広場なども道路とともに、重要な防災設備である。災害時の重要な避難場
所あるいは火災発生時には、延焼及び飛火を防止する防火帯であり、また、応急救助活動、
物資集積等の基地としての活用も行うことができる。したがって、都市防災上の観点につい
ても十分考慮された公園、緑地の整備を推進する。
(3) 防災拠点の確保・整備
医療、福祉、行政、避難、備蓄等の機能を有する公共・公益施設との相互の連携により、
地域の防災活動拠点として機能する道路、公園広場等の都市基盤施設を土地区画整理事業・
市街地再開発事業等により確保・整備する。
(4) 防災空間の整備・拡大
土砂災害の危険性が高い山間部などの斜面地等については、砂防事業、地すべり対策事業、
急傾斜地崩壊対策事業等との連携、緑地協定等による市街地における緑地の確保を図りつつ、
緑地保全地区の指定等により、土砂災害防止等の機能を有する緑地の体系的な整備・保全を
図る。
(5) 都市浸水対策の施設整備
市街地内の浸水被害を軽減するため、公共下水道(雨水管渠)、その他雨水排水路の整備を
進めるとともに、調整池の設置等を推進する。
65
第5
1
建築物の災害予防
建築物に対する規制と指導
建築物に対しては、建築基準法をはじめとする関係法令によって、避難及び構造の堅牢化等
に関する各種の規制が定められている。(火災対策に関わる建築物の不燃化については、本編
第4章に示す。
)
関係法令に基づく適正な審査、指導により、それぞれの所掌機関が相互に緊密な連携と協力
の上、建築物における災害の未然防止及び抑止を図るものとする。
(1) 建築物の確認措置による指導
建築物の維持保全と防災環境の整備指導については、建築基準法第6条から第8条、第 10
条及び第 12 条の運用とさらに消防査察の実施を通じ、積極的に指導するものとする。
2
公的建築物
(1) 庁舎、学校、病院
市の施設をはじめ、医療、学校、公民館等の不特定多数の者が利用する公的建築物につい
ては、風水害その他災害時における防災、避難・救護救難拠点としての役割を果たすことに
かんがみた整備をする。
特に、浸水により電気設備、情報通信設備等の被害が起きると、防災拠点としての機能を
損なうこととなるため、地階、1階にこれらの設備を置いている場合は、早急に対策を講じ
るものとし、非常用発電設備整備の推進を行う。
(2) 市営住宅の整備
市営住宅については、老朽化している木造住宅や簡易耐火建築物として建設した古い住宅
について、耐火性能の向上や老朽度に応じて、風水害対策及び質的向上を図る。
なお、敷地内への緑地・広場等オープンスペース、調整池、住環境の整備を図るとともに、
災害に強いまちづくりに寄与するものとする。
3
有形文化財の災害予防対策
建造物等の指定文化財について、躯体構造、瓦屋根の補強など風害対策等を促進する。
66
第6 農林水産物の災害予防
1 農産物の災害予防対策
(1) 農産物の災害予防対策
農作物は、気象現象の影響を受けやすいため、被害の生じるおそれのある気象変化を生じ
た場合や、それらが予想される事態に備え、気象・地形・土性等の自然条件を考慮した、防
災上の観点から耕種・土壌保全・その他の営農指導に努める。
そのため、農作物や災害の種類に応じたそれぞれの分野において、災害や病害虫に強い品
種選定や作物開発等、技術開発や農地保全に関する対策の導入に努める。
ア
水稲
(a)
常習災害地帯においては、災害の種類に応じた抵抗性品種の採用と適期移植により、
災害の軽減を図る。
(b) 災害に対し抵抗性の強い苗を育成する。
(c) 応急対策用苗を共同育成施設の利用により、確保する。
(d) 風水害に伴い発生する白葉枯病等の病害予防措置を講ずる。
(e) 気象情報の即応した予防措置を講ずる。
イ
果樹
(a)
風害に対しては、防風ネット、防風樹、防風垣等を設置し、果樹棚、ハウス施設等とと
もにその補修補強を図る。
(b)
水害に対しては、排水溝等を整備し、また、草生、敷わら、敷草等により、土壌の流亡を
防止し、園地の損壊を予防する。
ウ
野菜
(a) 風水害又は水害に対する排水溝等の整備を図る。
(b) 台風に対する苗木等の防風垣、防風林の整備補強を図る。
(c) 倒伏防止のための支柱を補強する。
エ
花き
(a) 風害に対する温室、ビニールハウス等の補強を図る。
(b) 倒伏防止のための支柱を補強する。
(c) 苗床、ハウス等に対する防風垣、防風林の整備補強を図る。
(d) 水害に対しては、排水溝等の整備、敷わら、敷草等を実施する。
(2) 防災営農
本市の平野部は、海岸線に近く、大雨、台風、高潮等の際には、被害をうけやすいために、
農産物の予防対策として、防風林等の設置や排水施設並びに農道の整備促進を計画的に実施
するとともに、農家に対して防災営農指導を実施するものとする。
また、災害時に備え、土のう等の防災資材を常に備えておく。
洪水、土砂崩壊、湛水等に対して、農地、農業用施設等を防護するため、湛水防除、ため池補強、
農地保全、土砂崩壊防止等の対策を防災事業長期計画に基づいて実施するものとする。
67
ア
農地保全事業
豪雨等の災害による農地の被害を防止するため、特殊土壌地帯、急傾斜地帯の農用地を対
象に災害防止とともに、農地の流亡防止のため農地保全事業の実施を進める。
イ
土砂崩壊防止事業
風水害等による土砂崩壊の危険の生じた箇所において、農地及び農業用施設の災害を防
止するための事業を進める。
ウ
農業用河川工作物応急対策事業・
洪水等による災害発生を未然に防止するため治水機能の劣っている施設の整備補強を図
る。
2
家畜災害予防対策
畜舎、鶏舎等施設の補強整備、施設場所の選定、放牧場の整備等を指導推進する。
3
林産物の災害予防対策
(1) 造林木対策
ア
〔風害〕
日頃から防風林帯をつくり、枝打ちを行わないなど被害防止に努める。
(2)
ア
林産物の災害予防対策
たけのこ専用林対策
〔風害〕
林縁に防風帯を設ける。
〔水害〕
土壌流出を防ぐため、竹幹等を用いて土留を行う。
4
水産物の災害予防対策
本市は、周防灘に面し比較的に単調な海岸で遠浅をなしているために、のり養殖や魚貝類等
を主な水産物としているが、台風、高潮、津波の際又は、水温、比重の急激な変化により、水
産物が多大な被害をこうむる恐れがある。したがって、気象の変化を適確に把握し適切な処置
をとるとともに、水産物の防災指導を行うものとする。
特に、水産施設の維持管理については、常時監視を行うとともに、危険予想箇所は、補強等
の措置を行うことにより、災害時の被害を極力防止するものとする。更に、漁船、漁具等の安
全地帯へ避難及び移動についても平常時から検討し適切な処置ができるように指導を行うもの
とする。また、災害時に備え土のう等の防災資材を常に備えておく。
68
第7 ライフラインの災害予防
上・下水道、交通、電気、ガス、通信等のライフラインと呼ばれる施設は、都市生活の基幹を
なすものである。これらの施設が風水害等により被害を受けた場合、都市機能が麻痺することに
なり、その影響は極めて大きい。
このため、これら各施設の被害を最小限にとどめるための諸施策を講ずるものとする。
1 水道施設等
水は、市民の日常生活にとって不可欠なものである。このため、水道施設は、風水害等によ
る被害が生じないよう対策を講じているが、今後も施設の整備を進めることにより、災害に強
い水道づくりをめざすものとする。そのため、老朽化施設の整備・改良を進めるとともに、災
害時においても浄水場間の水運用や各種情報の収集が確実かつ迅速に行われるようにする。ま
た、浸水等の被災者に対する応急給水を可能とするため、応急給水拠点及び応急給水資機材の
整備を図る。
(1) 施設の整備
ア
老朽化施設の整備・改良として、管路の布設替え並びに浄水場等の各水道施設の整備を
進めている。
イ
浸水対策として、次の整備を行っている。
浄水場等の建物は、台風等に対して十分な強度と防水性を持たせ、配水池等の各施設は、
浸水対策を講じている。
さらに、自家発電機(非常用)の整備を計画している。
また、電動弁等の駆動装置及び発信機は、高置式又は防水式にして、電気設備の故障発
生防止を図っている。
ウ
停電対策として、次の整備を行っている。
(a) 浄水場に自家発電設備の整備を計画している。
(b) 短時間の停電対策として、配水池に必要量を貯水している。
(2) 応急給水施設の整備
ア
応急給水拠点の整備
浄水場に常設の応急給水装置から給水タンク等による応急給水体制の整備を計画してい
る。
イ
応急給水資機材及び災害用機材倉庫等の整備
(a) 応急給水及び応急復旧に必要な資機材の整備に努めている。
(b)
迅速な応急活動に備え、応急給水等に必要な資機材を配備する倉庫及び資材置場の
整備を計画している。
69
2
下水道施設等
下水道は、市民の安全で衛生的な生活環境を確保するための不可欠な施設である。このため、
風水害等による下水道施設の被害を最小限にとどめ、その機能が保持されるようポンプ場及び
管路施設について施設の増強・改善、幹線管渠の相互連絡などの整備に努めるものとする。
(1) 処理場の整備
ア
下水処理場の主要構造物は、風水害等に耐えられる構造とし、災害時においても処理機
能が保持されるよう機械・電気設備の保守点検に努める。
イ
停電、断水対策として自家発電設備の整備等の確保に努める。
(2) ポンプ場の整備
ア
ポンプ場の主要構造物は、風水害等に耐えられる構造とし、災害時においても排水機能
が保持されるよう機械・電気設備の保守点検に努める。
イ
自動制御等運転上の枢要部分である監視装置は、災害対策上の点検を厳密に行うととも
に、非常時には、手動運転が可能となるよう日常の訓練に努める。
ウ
停電、断水対策として自家発電設備の整備及び燃料・冷却水等の確保に努める。
(3) 管路施設の整備
ア
側溝、街渠等末端の集水機構を始め、面的に広がる管路施設は、風水害等により閉塞、
陥没等の被害が生じやすい。このため、災害時においても排水機能が保持されるよう、日
常の点検などによる早期発見と、施設の清掃、しゅんせつ、補修及び改良等に努める。
イ
幹線管渠の整備にあたっては、災害に備え、幹線相互の連絡などに努める。
(4) 応急復旧用資機材の整備
応急復旧に必要な資機材の整備に努める。
3
電力施設
(九州電力株式会社)
電気は、日常生活及び産業活動上欠くことのできないものであり、自然の中に置かれている
電力設備は、自然災害の影響を大変受けやすく、そのような自然環境の中で電力供給の安全確
保を図るため、諸施設に対し災害の未然防止に努めるものとする。
対策を講じている設備別対策は、以下のとおりである。
(1) 変電所
ア
雷害対策
避雷器及び架空地線などによって、雷から設備被害を防止するよう努めている。
イ
台風・集中豪雨対策
変電所の機器類は、風雨による被害発生のおそれはないと判断されるが、台風時には海
岸に近い変電所などでは塩害による絶縁低下のおそれがあり、この防止策として、絶縁強
度の高い碍子の使用、碍子の洗浄などに努めている。
また、地形的に水害を受けやすい箇所については、敷地、機器及び建物等のかさ上げを
行ったり、防水扉などを設け浸水を防止する対策に努めている。
(2) 送電線
ア
雷害対策
70
架空送電線は、電線への直撃雷を防止するため架空地線を設けており、電線に雷電流が
侵入した場合は、耐雷装置によって雷電流を安全に放電させるよう努めている。
さらに、送電線の両端にある変電所などでは、雷撃を受けた送電線を瞬時に切り放し、
放電が止んだ後、再び送電する装置が設けられており、設備被害の防止と停電時間の短縮
に努めている。
イ
台風・集中豪雨対策
送電線は、台風を考慮した風圧荷重で支持物や電線の強度設計がなされているので、強
風による支持物の倒壊や電線の断線はほとんどないが、飛来物による被害が考えられるこ
とから看板、トタン屋根、ビニールハウス等の補強について施設者に依頼をする。
また、集中豪雨などによる対策として、建設ルートの選定に当たっては土砂の流失、崩
壊を起こしそうな箇所を避けて、迂回するよう慎重な配慮をする。
さらに、土砂の流失・崩壊により支持物が損壊するおそれがある箇所では、擁壁の設置
や排水を良くするためのU字溝の設置、敷地への芝張りなどに努めている。
ウ
塩害対策
送電線の碍子に塩分が付置すると、絶縁度が低下し故障の原因となることから、碍子の
洗浄や碍子の数を増やすなどの対策に努めている。
(3) 配電線
ア
雷害対策
配電線路の形態は複雑で面的な広がりをもち、設備機器数も多く、屋外高所に設置され
ているため耐雷的には過酷な条件下に置かれ直撃雷のみならず線路に発生する誘導雷やそ
のほかの雷過電圧も事故原因となることがある。このため、避雷器・架空地線取付けなど
による雷害事故対策に努めている。
イ
強風対策
台風及び季節風等の繰返しの強風により発生する支持物の折損・倒壊・傾斜、電線のバ
インド切れ、機器のリード線等の断線、腕金ボルトの折損、引込支持点の脱落等の防止を
主体に設備の強化に努めている。
ウ
雪害対策
雪害事故によるお客さま停電範囲及び事故復旧時間の短縮をはかるため、高圧配電線幹
線ルートの設備強化を重点的に実施している。なお、分岐線でも長時間停電による影響の
大きい施設がある場合及び積雪による巡視・復旧等に特に長時間を要する場所は、逐次設
備強化に努めている。
エ
塩害対策
塩害は配電線工作物の金属部分が腐蝕したり、碍子の表面に塩の皮膜ができ、それを伝
う漏電により、碍子が割れたりしていろいろな障害をおよぼす。このため、耐塩用碍子や
耐塩用機器の使用、碍子の洗浄などの防止対策に努めている。
4 ガス施設
(株式会社エコア)
市民生活に欠くことのできない都市ガスの供給を確保するため、災害時における被害を最小
71
限にくい止め、二次災害防止のための防災対策の整備に努めるものとする。
(1) 災害予防措置
ア
風水害対策
(a) ガス製造設備
① 浸水のおそれがある設備には、防水壁及び排水ポンプ等の設置及び機器類、物品類
の流失防止措置等を実施する。
② 弱体箇所の補強を行うとともに、機器類及びコンベア等の逸走、反転並びに飛散等
のおそれがあるものには、緊縛又は固定を行うほか、不必要なものを除去する。
③ 風水害の発生が予想される場合は、予め定めるところにより巡回点検する。
(b) ガス供給設備
風水害の発生が予想される場合は、予め定めた主要供給路線、橋梁架管及び浸水のお
それがある箇所を巡回点検する。
イ
火災・爆発対策
(a) ガス製造設備
消防関係法令、ガス事業法(昭和 29 年法律第 51 号等)に基づき所要の対策を講ずる
とともに、防・消火設備の整備、点検並びに火気取り締まり等の実施により火災防止を
図るものとする。
(b) ガス供給設備
① 大規模なガス漏洩・爆発を予防するため、ガス工作物の技術上の基準に基づきガス
遮断装置の設置、導管防護措置、他工事に係わる導管事故防止措置等を行う。
② 供給所には防・消火設備を設置するとともに、架管・地区整圧器等については、一
般火災に対しても耐火性を確保する。
(2) 防火設備の整備
ア
検知・警報設備
災害発生時等において、すみやかな状況把握を行い所要の措置を講ずるために、必要に
応じて、ガス漏れ警報設備、火災報知機、圧力計、地震計等の設備を整備する。
イ
設備の緊急停止装置等
緊急時の保安確保を図るために、高中圧ガス製造設備への緊急停止装置の設置、液化ガ
ス貯槽、有水ガスホルダーへの緊急遮断装置の設置を行う。
ウ
防・消火設備
液化ガス貯槽、油貯槽、ガス発生設備等には、防・消火設備として、必要に応じ固定及
び移動の消火設備や冷却用散水設備等を整備する。
エ
漏洩拡大防止設備
液化ガス等の流出拡大防止を図るため液化ガス貯槽については・必要に応じて防液堤を
設置するとともに、オイルフェンスを常備する。
オ
緊急放散設備等
製造設備及び導管の減圧を安全に行うため、緊急放散設備等を設置する。
カ
連絡・通信設備
災害時の情報連絡、指令、報告等を迅速に行うとともに、ガス工作物の遠隔監視・操作
72
を的確に行うため、無線通信設備等の連絡・通信設備を整備する。
5 通信施設 (NTT西日本・大分支店)
大規模風水害の発生に伴うNTT西日本・大分支店の応急対策は、
「西日本電信電話株式会社
災害対策規定」及び「西日本電信電話株式会社大分支店災害対策実施細則」に基づき、次のと
おり実施するものとする。
(1) 防災体制
ア
大規模風水害が発生したときは、
「災害対策実施細則」の定めるところによりNTT西日
本・大分支店に「現地災害対策本部」を設置するものとする。
イ
災害対策本部設置後における、公的機関との情報連絡の窓口は、企画課とする。
①
電話番号…………097-537-6900
②
FAX番号………097-538-0175
(2) 復旧計画の策定
重要通信の確保及び疎通の最大限確保を図るとともに、重要回線の復旧と非常・緊急通話
の確保を優先した計画を策定するものとする。
(3) 広報
ア
災害が発生した場合、次に掲げる事態については、通信の疎通状況、利用制限の措置状
況及び被災した電気通信設備等の応急復旧の状況を広報するなど、通信の疎通ができない
ことによる社会不安の解消に努める。
イ
①
通信が途絶したとき
②
一般通話の利用制限を行ったとき
③
行政機関や公共機関などが、り障したとき
④
災害用伝言ダイヤルの提供や公衆電話の利用開放、無料化を行ったとき
⑤
特設公衆電話の設置場所を周知するとき
⑥
臨時電報サービスの開始を周知するとき
⑦
復旧見込みをお客さまに周知するとき
広報については、報道機関の協力を得て、テレビ・ラジオ放送、及び新聞掲載等による
広範囲にわたっての広報活動のほか、広報車による巡回広報及びインターネット等により
地域のお客さまに対する広報も積極的に実施する。
ウ
NTT西日本・大分支店は、必要な情報を市の災害対策機関へ連絡するものとする。
(4) 電話通信の確保
大規模風水害により、電話線等の通信施設に被害が発生した場合や、被災するおそれがある
場合は、NTT西日本・大分支店により、次のとおり応急対策及び復旧活動を実施するもの
とする。
ア
通信混乱防止
大規模風水害の発生に伴い、重要通信の疎通途絶を防止するため一般からの通信を規制
し、110 番や 119 番と災害救助活動に関する国又は地方公共団体等の重要通信及び街頭公
衆電話の疎通を確保するものとする。
73
イ
設備の被害状況把握と防護措置
災害による設備の被害状況を把握し、復旧に必要な資材及び要員を確保するとともに、設
備被害の拡大を防止するため、これに必要な防護措置を講じるものとする。
ウ
通信途絶の解消と通信の確保
大規模風水害発生時における、通信途絶の解消と重要通信を確保するため、次の措置を
講じるものとする。
① 自動発電装置及び移動電源車等による通信用電源の確保
② 衛星通信及び各種無線機による伝送路及び回線の作成
③ 電話回線網に対する交換装置及び伝送路切換装置等の実施
④ 応急復旧ケーブル等による臨時伝送路及び臨時回線の作成
⑤ 非常用移動電話装置の運用
⑥ 臨時・特設公衆電話の設置
市指定一時避難所及び収容避難所等を対象とし、BOX公衆電話の設置状況・疎通
状況及び避難者数等を勘案し、市災害対策本部と協議調整のうえ、車載無線及び可
搬無線等により特設公衆電話を設置するものとする。
⑦ 停電時における公衆電話の無料化
(5) 「災害用伝言ダイヤル」の利用
大規模風水害発生時において、NTT西日本・大分支店は、被災地の通信がふくそうし、
被災地内の安否確認が困難となった状況下の場合には、
「災害用伝言ダイヤル」の活用により
安否確認ができるように努めるものとする。
ア
提供の開始
風水害の災害発生により、被災地へ安否確認を行う通話等が増加することにより、被災
地への通話がつながりにくい状況(ふくそう)となった場合に開始するものとする。
イ
利用方法
被災地において、本人及び家族等の安否を「災害用伝言ダイヤルセンター」へ登録し、
他所から被災者の家族等関係者が、その内谷を聴取して安否等を確認するものとする。
ウ
提供時の通知方法
(a) テレビ及びラジオ等を通じて利用方法や伝言登録エリア等を知らせるものとする。
(b) 電話がかかりにくくなっている場合は、
「ふくそうメッセージ」の中で「災害用伝言
ダイヤル」の利用促進について案内を流すものとする。
(c) 避難所や特設公衆電話設置場所へ操作説明リーフレット等を配備するものとする。
(d) 行政防災無線等による利用方法の通知を要請するものとする。
(6) 復旧優先電話
法に基づき定められた指定行政機関等を優先するものとする。
ア
第一順位
気象機関、水防機関、消防機関、災害救助関係機関(県、市、病院、学校等)
、警察機関、
防衛機関、輸送・通信・電力の確保に直接関係のある機関とする。
イ
第二順位
ガス・水道の供給確保に直接関係のある機関、預貯金業務を行う金融機関、新聞社、通
74
信社、放送事業者及び第一順位以外の国又は地方公共団体等とする。
ウ
第三順位……第一順位及び第二順位に該当しない機関等とする。
6 携帯通信施設
(KDDI株式会社、株式会社エヌ・ティ・ティドコモ九州)
災害等の異常時の一般通信サービスの確保を図るため。通信施設について予防措置を講じ万
全を期するものとする。
7 港湾・漁港施設
(中津港、小祝漁港、今津漁港)
海上輸送拠点としての機能が発揮できるよう努める。
8 道路施設
(1) 災害予防事業の基本方針
道路は、災害発生時の消防、救出・救助、避難、医療・救護、救援活動の際、重要な交通
手段・輸送経路の役割を果たすことになるため、災害に強い施設構造となるよう整備する。
(2) 災害予防事業の実施
ア 国・県・市町村
所管道路について、危険箇所調査を実施し、補修等対策工事により道路の整備を実施す
る。
イ 西日本高速道路株式会社
西日本高速道路株式会社が管理する道路については、パトロール等により、道路状況を
点検・調査し、各部の損傷に備え、必要な予防措置を講ずる。
9 交通施設
(九州旅客鉄道株式会社)
高速大量輸送機関であるJR九州の各線区における風水害等による被害を軽減し、旅客の安
全と輸送の円滑を図るため、次の対策を講ずる。
(1) 鉄道施設等の耐水性の向上
線路構造物、電気及び建築施設を主体に、線区に応じた補強対策を推進する。
(2) 情報連絡設備の整備
各種情報の迅速徹底を図るため、通信施設の整備、充実を図る。
(3) 復旧体制の整備
発災後の早期復旧を期するため、次の体制を整備する。
ア
復旧要員の動員及び関係機関との協力応援体制
イ
復旧用資材、機器の配置及び整備
75
第8 特殊災害の予防
特殊災害の予防は、危険物、火薬類、高圧ガス等の種類や属性に応じて法令を遵守しつつ、
基本的な対策を実施することとなる。災害が発生した場合に危険が増大するこれらの物品及び
その運搬、移動についての災害防止対策は、この節の定めるところによって実施する。
(1) 危険物災害予防対策
最近の産業経済の発展に伴い、危険物(消防法(昭和 23 年)法律第 186 号)別表に
掲げるものをいう。以下同じ。
)の使用量が急速に増加しており。これらの製造所、貯蔵
所及び取扱所(以下「製造所等」という。
)の施設数は減少しているが、老朽化に伴い危
険物流出事故等が増加しているため、その維持管理については、一層厳正を期す必要が
ある。
(a) 製造所等の維持管理の指導
県及び市町村は、それぞれが規制する製造所等について、随時に行う立入検査のほか、
次の事項を重点的に少なくとも毎年1回以上定例的な立ち入り検査を行い、製造所等に
おける災害の防止について積極的な指導を行うものとする。
ア 位置、製造及び設備の維持管理状況
イ 消火設備、警報設備の保守管理状況
ウ 危険物の貯蔵及び取扱状況
エ 危険物取扱者の立会状況
(b) 危険物の運搬指導
危険物の運搬上の災害を予防するため、消防機関においては、随時警察官の立会を求
めるなどして、運搬容器、積載方法及び運搬方法等に関する技術上の基準が遵守される
よう必要な指導を行うものとする。
(c) 危険物の保安管理指導
市及び県は、製造所等の設置者又は危険物取扱者等に対する研修会、講習会又は協議
会等を通じて、次の事項の遵守を指導する。なお、大規模な危険物を貯蔵し、又は取扱
う事業所については、予防規程の作成を通じて必要な指導を行うものとする。
ア 少量危険物、準危険物に関する届出等の励行
イ 危険物(少量、準危険物含む。)の貯蔵及び取扱基準の遵守
ウ 休業、廃止の届出の励行
エ 製造所保安管理体制の確立
オ 危険物取扱立会の励行
カ 危険物保安管理体制の確立
(d) 危険物製造所等の未改修施設に対する改修指導
製造所等で、その施設が政令で定める技術上の基準に適合しないものについては、次
の措置により、早期の改修整備を指導するものとする。
ア 整備計画の提出を求め計画的な改修の促進(その裏付として改修期限の誓約書の定
76
支出)
イ 消防機関の立入検査の強化
ウ
現地指導による整備計画の推進
エ 誠意のない者に対しては、業務停止命令等の行政処分
(2) 火薬類の保安対策
(ア) 火薬類取締法(昭和 25 年法律第 149 号)に基づく危害予防規程により、各火薬類
製造所の製造保安責任者が、災害の発生を防止するため製造施設の構造、位置、設備
及び製造方法がそれぞれ技術上の基準により、適切に維持管理、もしくは製造されて
いるかどうかについて、保安検査、立入検査等により指導し、その維持管理の徹底を
図る。
(イ)
関係事業所で校正する保安団体を育成指導して、講習会の開催及び保安のための啓
発等を行って、各事業者の自主保安活動を推進する。
(ウ)
火薬類の製造業者、販売業者に対し、危害予防規程に定めた災害等に関する保安教
育・訓練等を従業員に行うよう指導する。
(エ) 建築基準法に基づく耐火構造物等の特殊建築物は、その維持管理の遵守を指導する。
(3) 高圧ガス対策
(a) 事業者による自主保安対策
(ア) 各事業者は、高圧ガス保安法(昭和 26 年法律第 204 号)及び液化石油ガスの保安
の確保及び取引の適正化に関する法律(昭和 42 年法律第 149 号)に基づいて、高圧
ガスの製造、販売、移動、消費等に関する施設基準、運用基準、管理者資格、保安管
理組織等が定められており、災害等における保安の確保は事業者の自己責任のもとに
行なうこととなっているが、立入検査、保安検査及び行政指導等により、その促進を
図るものとする。
(イ)
各事業者に対して、危害予防規程に定めた災害等に関する保安教育、訓練等を従業
員に行うよう指導する。
(ウ)
関係事業者で構成する保安団体を育成指導して、業種別講習会の開催を行うほか、
災害等に関する広域的な応援体制の充実強化を図るため、防災指定事業所の拡充、防
災資機材の整備、また液化石油ガス販売事業者間の緊急時の各地域別出動体制の整備
等を指導して、各事業者の自主保安の確保を促進する。
(b) 液化石油ガス消費者保安対策
災害発生時の対応、応急、復旧体制を予め整備し、災害発生時には有効に機能させ
るために次のことに取り組む。
(ア) 一般消費者の保安意識の高揚を図るため、保安講習会の開催、パンフレットの配布、
ラジオ、テレビ等による啓発等の実施。
(イ)
一般消費者の消費設備の保安確保を図るため、認定調査機関の育成指導、立入検査
等の実施。
(ウ) 販売事業者に対し、必要な設備の整備を促進する。
77
(エ) 緊急点検等に必要な資機材の確保、防災訓練の実施、応急復旧体制の整備及び消費
者に対する情報提供手段の整備等を行う。
(c) 高圧ガス移動中の保安対策
防災指定事業所等の充実、応援隊員の研修、防災資機材の配備、移動監視者の
保安講習会の開催、高圧ガス移動車両防災訓練の実施、及び高圧ガス防災事業所、
同連絡所自主門前集合訓練の実施等を促進する。
78
第9 防災調査研究の推進
市が実施しておくべき防災上の課題に対応した防災調査研究の推進に関する事業は、ここ
に定めるところによって実施する。
1
防災調査研究の目的・内容
中津市の風水害その他の災害等の災害危険区域の実態をより総合的・科学的に把握する
ため、国・県等が行う調査研究の成果や既往の被災事例等を参考に、河川出水・氾濫・急
傾斜地崩壊・地すべり・土石流その他の土砂災害予想危険箇所や、これらの災害に伴う施
設被害、人的被害等について資料収集、被災原因の分析等を行い、地域防災計画の見直し
に反映させる。
また、災害時の防災関係機関職員の早期招集・活動要領、自主防災組織や各種のボラン
ティア等の育成要領、市民生活への支援方策等に関する研究を推進する。
2
防災調査研究の実施体制
防災に関する調査研究を企画・検討し、その進捗状況や効果等を総合的に評価・検討で
きるような体制づくりに努める。
79
第3節 災害に強い人づくり
第1 自主防災組織
第2 防災訓練
第3 防災教育
第4 消防団・ボランティアの育成・強化
第5 災害時要援護者の安全確保
第6 帰宅困難者の安全確保
第7 市民運動の展開
80
【災害に強い人づくりの基本的な考え方】
「災害に強い人づくり」は、市、防災関係機関、公共的機関・各種団体・民間企業等の防災担
当職員並びに市民ごとの防災対策上の役割と責務を周知させるとともに、各々の防災意識を高め、
災害時の防災対応力を向上させることを目的とし、市・消防機関並びに防災関係職員及び市民が
主体となって取り組むべきものである。
したがって、
「災害に強い人づくり」を目標に、市民の役割と基本的な防災知識を徹底して身に
つけさせることを基本に、自主防災組織、ボランティア、民間企業、報道機関等全ての組織が関
わり、その対応能力を向上させる必要がある。
防災訓練、防災知識の普及啓発、消防団・自主防災組織の育成・強化、災害時要援護者対策の
推進にあたっては、地震災害の種類に応じて内容や方策を明確にしつつ実施するものとする。
これらの体系図を以下に図示する。
81
自主防災組織の結成及び活性化に向けて
自主防災組織
(第1)
地域における避難計画づくりについて
訓練想定の基本
防災訓練
防災訓練の実施
(第2)
各種防災訓練事例
学校における防災教育
防災教育
災
(第3)
地域等における防災教育
害
に
消防団の育成・強化
強
い
消防団・ボランティアの育成・強化
事業所の自主防災体制の充実
(第4)
人
づ
ボランティアの育成・強化
く
地域における災害時要援護者対策
り
ボランティアの育成・強化
災害時要援護者の安全確保
社会福祉施設における災害時要援護者対策
(第5)
市民生部局、市の体制整備
旅行者や外国人等への対策推進
帰宅困難者の安全確保
宿泊場所等の確保
(第6)
市民、事業所・学校等への啓発
市民運動の展開
自助の推進
(第7)
共助の推進
82
第1
自主防災組織
(総務部総務課)
1 自主防災組織の必要性
各種災害に備えるには、災害対策基本法第5条に規定された隣保協同の精神に基づく地域住
民よる自主的な防災活動を行える体制の確立が被害の未然防止、軽減に有効な対策となる。
2 中津市の現状と課題
中津市における自主防災組織の数は平成25年4月1日時点で265組織、組織率は68.
3%であるが、防災訓練の実施では初期消火訓練が主となっており、今後は未組織の地域での
組織化とともに、組織活動の活性化が課題である。
3 自主防災組織の結成及び活性化に向けて
(1)過去の災害の教訓から
(九州北部豪雨等の被災地域の自主防災組織からの意見より)
・自治会三役が防災対策本部を設置し、河川等の状況を確認し、すぐに(この間 10 分程度)
住民の避難誘導を開始したことが良かった。
・消防団員の班長と連絡を取り合うことで、河川の状況などの情報が共有できたため、スム
ーズに避難することができた。
・臨機応変に考えて、各自の家に自主避難をすることとした。
・今回の水害を受けて、自主防災組織の役割が非常に大きいと感じている。
・平日は、若い人が仕事で外出しており、自主防災組織が十分に機能しないことが想定される。
・自主防災組織のマニュアルは公民館に掲示することも必要と感じた。
・防災士に、地域ごとで防災についての研修を行ってもらうことが必要であると感じた。
(東日本大震災支援活動に関する大分県及び中津市職員等からの報告より)
・日ごろから地域の関わりが活発な地域は、震災時も協力して避難し、その後の片付けや生活
も協力して行っていた。
・地区で助け合うことで、犠牲者を出すことなく安全に避難できた事例から、自主防災組織の
重要性を認識した。
・平素から強固なコミュニティを形成し、どのような課題に対しても協力し、支え合って行くこ
とができる地域を目指す必要がある。
・有事の際は、消防団や自主防災組織等が行政と連携し、防災活動を展開しなければ、被害を
最小限に食い止めることはできない。
(2)県内地域防災リーダー等からの意見・提言
・自治会と消防団と防災会の関係において、地域が防災力を高めていこうという気持ちが一つ
になることが大前提である。
・地域一戸一戸の協力を積み重ねることが重要である。
・地域住民一人ひとりの意識の高揚のためには、消防団、自治会(世話役になる人)
、学校長等
の協力と理解が必要である。
4 自主防災組織の果たす役割と活動
(1)行政と地域住民との架け橋
災害時には、情報伝達手段の拡充や防災教育・啓発の充実とともに、行政と住民との信頼
関係の構築が重要であることから、自主防災組織が仲立ちとなり、行政と地域住民が平常時
からコミュニケーションを密にすることが必要である。
(2)地域コミュニティの活性化と防災体制づくり
83
自主防災組織は避難地や避難経路の確認。危険箇所や防災に役立つ施設などの確認をする
「防災まちあるき」を行うなど、地域住民が災害に関する意識を共有し、自らの問題として積
極的に防災活動に関わるような取組みを進めるとともに、日ごろから高齢者の見守りや自治
会の行事などを通じて、地域住民相互のコミュニケーションを高めることで地域コミュニテ
ィの活性化を図り、災害時に有効な体制づくりを行う必要がある。
また、避難所の運営に自主防災組織があたる際、着替えや授乳のスペースなど女性の視点
に立った対応が必要となるため、組織の立ち上げ・運営に女性の参加を促すことも重要であ
る。
(3)防災訓練~学校との連携
自主防災組織は防災行動力の強化、組織活動の習熟及び関係機関団体との連携を図るため
組織的な訓練を実施する必要がある。
災害に対しての避難地、避難路の周知を徹底し、地域住民が自主避難行動がとれるよう取
り組む必要がある。
また、地域の関係機関団体である学校とも協働して防災訓練を行うことで、地域ぐるみで
児童生徒の生命を守るとともに、小中学校は中津市の指定避難所となっていることから、災
害時に地域住民の防災拠点として学校の防災機能の向上を図ることも重要である。
(4)防災教育
自主防災組織は市の防災部局である総務課や消防署などと協力しながら、地域住民への防
災に関する意識向上や知識の普及などの啓発に努める必要がある。
(5)災害時要援護者の把握と支援体制づくり
自主防災組織の原点は、互いに助け合い支え合う地域づくりである。自主防災組織は地域
で支援を必要とする災害時要援護者の把握と支援体制の確立のため、福祉部局や社会福祉協
議会の協力のもとに地域住民の理解を得るとともに、自治会、社会福祉施設、介護保険事業
者、障害福祉サービス事業者、保健所などと連携を図ることが重要である。
また、民生委員・児童委員は地域における自治会や自主防災組織と要援護者との架け橋で
ある。自治会や自主防災組織は、地域での防災訓練に、民生委員・児童委員にも参加を依頼
し、要援護者に配慮した避難方法や避難所の運営のあり方等について助言をいただき、要援
護者を含めた防災訓練を実施するとともに、声をかけ合い、助け合う隣保協同の気運を高め
ていくことが重要である。
(6)率先避難と声かけ
玄関先での声かけやハンドマイクのサイレンを鳴らしたまま避難するなど、自主防災組織
の役員等が自らの安全を確保しつつ、地域住民の緊張感を高め、避難行動を連鎖的に広げ、い
ち早く避難させることができるような工夫が重要である。
5
市の推進方針
自主防災組織の充実活性化の支援として次の取組を推進する。
(1)自主防災組織の要として活動できる防災士(防災リーダー)の育成・強化
・防災士養成講座の継続実施
・防災士(地域防災リーダー)スキルアップ研修の実施
(2)自主防災組織と連携した防災啓発の促進と活動のための情報提供
・自主防災組織の活動活性化に向けたシンポジウムの開催
・自主防災組織と消防団等の連携強化研修の実施
(3)自主防災組織が活動ノウハウを修得するための支援
・防災アドバイザー派遣の実施
・活動先進事例などのデータベースの構築と公開
・市の防災訓練への参加促進
84
第2
防災訓練
(総務部総務課)
地域防災計画が災害時に十分活用され、災害対策業務等が的確に遂行できるよう、常に留意し
ておくため、防災に関する知識及び技能の習得とあわせて市民に対する防災知識の普及、啓発を
目的とした訓練を実施するものとする。
1 訓練の種別
訓練の種別は、避難訓練、水防工法訓練、災害通信訓練などの基礎的な実働訓練とこれを補
完するための図上訓練及び防災機関が個々に実施する単独訓練とし、これらの基礎訓練を組み
合わせた総合的な防災訓練を実施するものとする。
なお、訓練実施にあたっては、次の点に留意するものとする。
○ 防災関係機関相互、更には市民の代表者等を含め連絡協調体制を確立しておくことが肝
要であるので、訓練計画策定に向けた検討会や現地説明会等の調整過程についても、参加
者間の人間関係構築に向けた訓練の一部という認識のもと、工夫を凝らした運営を心がけ
ること。
○ 高齢者、障がい者、乳幼児、妊産婦、旅行者、外国人等災害時要援護者に十分配慮し、
災害時要援護者を支援する体制が整備されるよう努めるとともに被災時の男女のニーズの
違い等男女双方の視点に十分配慮するよう努めること。
○ 図上訓練と実働訓練を交互に取り入れ、図上訓練で認識を統一した後、実働訓練を実施
するなど、訓練の効率的な実施に努めること。
○ 地域の特性に応じた訓練科目・内容を精選した訓練実施に努めること。
○ 訓練実施後に結果を検証のうえ、防災計画の実効性を確保すること。
2 基礎的訓練
技能の修得を主体とした水防工法訓練、通信連絡、避難、初期消火、救出・救護等の基礎的
な実地訓練及び図上訓練の実施を重ね、責任の自覚と技術の錬磨を図るものとする。
(1) 水防工法訓練
水災害が発生した場合において、その被害を最小限に防止し、迅速かつ的確な応急対策活
動を実施するため、市職員及び地域関係者に対し、土のうづくり、杭打積土俵工、その他水
防工法全般についての水防訓練を実施する。
(2) 通信連絡訓練
災害が発生する予兆が見られた場合、災害が発生した場合等において、その異常事態、被
害状況等を迅速かつ的確に防災関係機関へ定められた連絡網によって通報・連絡できるよう
にするため、通信機器の使用方法、伝達すべき内容等を訓練によって習熟する。
(3) 避難訓練
警報、避難勧告が発令された場合もしくは、自主的判断により避難を行う場合を想定して、
あらかじめ定めた避難路を利用して迅速に避難場所へ移動する訓練を行う。この場合、災害
危険区域等の高齢者、障がい者等の災害時要援護者を含む地区住民がなるべく多く参加する
ものとし、とくに災害時要援護者への伝達者、避難随伴者を定めておき、安全な避難が実行
できるように努めるものとする。
85
(4) 救出・救護訓練
家屋の倒壊、火災発生等があった場合に迅速に被災者を救出するための訓練、及び負傷し
た被災者に対する救急・救護措置を講じることができるようにするための講習等を実施する。
(5) 図上訓練
災害の発生が予想される個々の地域について、総合的な実地訓練を補完するとともに、よ
り実際的な防災諸活動の習熟を図るため、関係機関に協力を求めて図上訓練を実施するもの
とする。
ア 実施場所
災害の発生が予想される場所または訓練の実施について最も効果的な場所とする。
イ 実施時期
訓練は台風期の前または火災多発期の前など、最も訓練効果のある時期とする。
ウ 参加を求める者の範囲
訓練の想定地域について、関係を有する防災機関の各分野の責任者とする。
エ 実施要領
訓練は、討論方式によるものとし、災害の発生が予想される個々の現場について、図
面または模型等を使用して実施するものとする。
オ その他
その他訓練の研究課題等具体的な事項については、訓練の場所ごとに別に定めるもの
とする。
3
総合訓練
県および市その他関係機関が実施する訓練には積極的に参加し、相互の連絡を密にするとと
もに、大災害発生の際の混乱と被害を最小限に防止し得るよう努める。
4
防災訓練の指導協力
防災関係機関、住民、事業所等が実施する防災訓練について、必要な助言、指導を行うとと
もに、積極的に協力するものとする。
5
防災訓練の成果の点検
あらゆる防災訓練の実施後は、その成果を点検・評価し、その後の防災施策に反映すべき事
項を抽出する方式を確立する。
86
第3
防災教育
1 目標
東日本大震災では、中学生が小学生の避難を助け、また中学生等の避難行動がきっかけとな
り周囲の住民が避難し、被害を最小限に抑えるなど、防災教育の有無が生死を分けた事例があ
ったことから、学校における防災教育の重要性が改めて認識された。
また、避難に当たっては地域においても防災リーダーを中心として地域コミュニティにおけ
る自主防災組織を充実・活性化することが重要になることから、防災リーダーの養成、自主防
災組織等各団体に対する研修会や講習会等を通じて、学校における防災教育と地域における防
災教育がそれぞれ相互に補完しながら、一体的に普及・啓発していくこととする。
2 学校等における防災教育(教育委員会学校教育課)
(1)基本方針
ア 今般の東日本大震災のように想定した被害を超える自然災害等の発生に際しても、自ら
危険を予測し回避するために、災害に関する基本的な知識を身に付けさせるとともに、習
得した知識に基づいて的確に判断し、迅速な行動を取ることができる「主体的に行動する
態度」を育成する防災教育を推進する。
イ ボランティア活動などを通して、思いやりや生命尊重などの心を養い、進んで安全で安
心な社会づくりに貢献できるような資質や能力を養うための防災教育を推進する。
ウ 災害時における児童生徒等の安全を確保するため、教職員の資質向上や津波に係る対応
マニュアルの整備、自治体の防災担当部局等との連携体制の構築、地域ぐるみの避難訓練
など防災管理・組織活動を充実していく。
(2)各発達段階等における防災教育
各学校等で、児童生徒等の発達段階や地域の実情を考慮して計画を作成し、指導にあたる。
ア 幼児
日常生活で、自らが安全に対する認識や関心を高めることができるようにする。災害時
には、教職員・保育士や保護者の指示に従い行動できるようにする。また、危険な状態を
発見したときには教職員や保育士など近くの大人に伝えることができるようにする。
イ 小学生
(ア) 低学年
安全に行動することの大切さを理解し、安全のためのきまり・約束を守ることや身の
回りの危険に気付くことができるようにする。また、危険な状態を発見した場合や災害
時には、教職員など近くの大人に速やかに連絡し、指示に従うなど適切な行動ができる
ようにする。
(イ) 中学年
災害安全に関する様々な危険を理解し、危険に気付くことができるようにするとともに、
自ら安全な行動をとることができるようにする。
(ウ) 高学年
中学年までの学習を一層深め、様々な場面で発生する危険を予測し、進んで安全な行動
ができるようにする。また、家族など身近な人々の安全にも気配りができるようにする。
さらに、簡単な応急手当ができるようにする。
ウ 中学生
小学校までの学習をさらに深め、災害安全に関して適切な行動をとるとともに、応急手当
の技能を身に付けたり、防災への日常の備えや的確な避難行動ができるようにする。また、
他者の安全に配慮することはもちろん、自他の安全に対する自己責任感の育成も必要である。
さらに、学校、地域の防災や災害時のボランティア活動等の大切さについても理解を深め、
参加できるようにする。
87
エ 高校生
自らの安全の確保はもとより、友人や家族、地域社会の人々の安全にも貢献する大切さに
ついて一層理解を深める。また、心肺蘇生などの応急手当の技能を高め、適切な手当が実践
できるようにする。さらに、安全で安心な社会づくりの理解を深めるとともに、地域の安全
に関する活動や災害時のボランティア活動等に積極的に参加できるようにする。
オ 障がいのある児童生徒等
児童生徒等の障がいの状態、発達の段階、特性等及び地域の実態等に応じて、自ら危険な
場所や状況を予測・回避したり、必要な場合には援助を求めたりすることができるようにす
る。
(3)防災教育の内容
様々な災害発生時における危険について理解し、正しい備えと適切な行動がとれるように
する。
ア 中津市及び大分県における風水害等の歴史
イ 災害発生時における危険の理解と安全な行動の仕方
ウ 火災発生時における危険の理解と安全な行動の仕方
エ 避難所の役割と避難経路についての理解、避難の仕方
オ 災害に関する情報の活用や災害に対する備えについての理解
カ 地域の防災活動の理解と積極的な参加・協力
キ 災害時における心のケア
(4)教育課程における防災教育
学校における防災教育は、安全教育の一環として教育課程の各教科・科目、道徳、特別活
動、総合的な学習の時間等に位置付け、児童生徒等の発達段階や、各教科等それぞれの特質
に応じ適切に実施する。
そのためには、各学校において指導内容、指導時間数について整理した「学校安全計画(生
活安全、交通安全、災害安全を盛り込んだもの)」を作成し、安全学習と安全指導を密接に関
連付けながら、計画的に実施する。
また、児童生徒等の学習効果を高めるため、危険予測の演習、視聴覚教材や指導資料の活
用、地域校内の安全マップづくりなど指導方法の多様化を図る。
(5)地域ぐるみの防災教育
児童生徒等は地域住民の一員という側面もあり、学校管理下外で災害に遭った場合を想定
し、保護者等との連携を図りながら、地域における避難場所等について理解させることが必
要である。
そのため、学校として地域の防災訓練等に参加することや、学校を拠点とした防災教育プ
ログラムを、地域住民と協働して実施するなど、日ごろから市、消防署、公民館や自主防災
組織などの関係機関団体との連携を図るよう努める。
さらに、
「学校安全委員会」に保護者や地域の防災関係者の参加を得るとともに、地域の「協
育」ネットワークを積極的に活用し、体験学習や過去の体験談を聞く機会の設定、隣接する
学校、病院等との合同避難訓練の実施等、学校、家庭、地域ぐるみの防災教育の推進に努め
る。
(6)教職員に対する防災教育
全ての教職員は、災害発生時に児童生徒等の安全を確保するための適切な指示や支援をす
ることとともに、児童生徒等の発達段階や、各教科等それぞれの特質に応じた防災教育を適
切に実施することが求められる。
管理職や学校安全の中核となる教職員は、そのために必要な知識や技能について他の教職
員に指導・助言し、防災管理・組織活動の体制の整備を図ることが必要である。
そのため、管理職や安全担当教職員に対する専門的知識や資質の向上を図る研修を充実さ
せるとともに、各学校等においては、管理職や安全担当教職員を核とした校内研修の充実、
災害に対応したマニュアルの整備などを通じて教職員の防災対応能力や指導力の向上を図る。
88
3 地域等における防災教育(総務部総務課、生活保健部人権啓発推進課)
(1)基本方針
ア 災害時に危険を認識し、状況に応じて自らの安全を確保するための行動ができるように
する。なお、防災教育に当たっては、高齢者、障がい者、外国人、乳幼児、妊産婦等災害
時要援護者や被災時の男女のニーズの違い等男女双方の視点に十分配慮する。
イ 地域防災リーダー(防災士)を育成し、その者を中心に自主防災組織を充実・活性化す
ることにより、地域ぐるみの防災対策を推進する。
ウ 防災関係機関や団体等への効果的な防災教育により災害発生時の応急対応のための体制
の早急な確立ができるようにする。
(2)一般市民に対する防災教育
市は、防災関係機関と協力して、市民に対する防災教育を実施するものとする。防災教育
は、地域の実態に応じて次の事項を含むものとする。
なお、教育方法として、ホームページ、印刷物、ビデオ等の映像、各種集会の実施など地
域の実情に合わせた、より具体的な手法により、実践的な教育を行うものとする。
ア 災害に関する知識
イ 災害が発生した場合における出火防止、近隣の人々と協力して行う救助活動等防災上と
るべき行動に関する知識
ウ 正確な情報入手の方法
エ 防災関係機関が講ずる災害応急対策等の内容
オ 各地域における避難対象地区、急傾斜地崩壊危険箇所、地すべり危険箇所、土石流危険
渓流に関する知識
カ 平素住民が実施しうる応急手当、生活必需品の備蓄、家具の固定、出火防止等の対策の
内容
(3)自主防災組織に対する防災教育
市は、講習会を開催し、地域の防災リーダー(防災士)を養成するとともに、その者が中
心となり自主防災組織の中で指導、啓発することにより、地域コミュニティにおける自主防
災組織の充実・活性化を図るものとする。
また、地域防災リーダーの資質向上を図るため、先進事例をホームページで紹介したり、
研修会などを開催する。
(4)防災上重要な施設における防災教育
市は、防災関係機関と連携して、危険物を取り扱う施設、不特定多数の者が出入りする施
設、その他防災上重要な施設の管理者に対して、災害発生時に適切な行動がとれるよう、研修
会や講習会等を通じて、防災教育を行うものとする。
(5)各種団体等に対する防災教育
市は、防災関係機関と連携して、事業所の自主的な防災組織である自衛消防組織やその他
の団体等に対して、研修会や講演会等を通じて防災教育を行うものとする。
(6)防災対策要員(市職員等)に対する防災教育
市職員のうち災害応急対策業務に従事する職員を中心に、地震が発生した場合における災
害応急対策の円滑な実施を図るため、次の事項を含む必要な防災教育を行うものとする。
ア 災害に関する知識
イ 災害が発生した場合に具体的にとるべき行動に関する知識
ウ 職員等が果たすべき役割
エ 防災対策として現在講じられている対策に関する知識
オ 今後防災対策として取り組む必要のある課題
(7)災害教訓の伝承
市は、過去に起こった大災害の教訓を確実に後世に伝えていくため、大災害に関する各種
資料(古文書、自然記録、映像等)や調査分析結果等をアーカイブとして広く収集・整理し、
適切に保存するとともに、広く一般に閲覧できるよう公開に努めるものとする。
89
なお、公開にあたっては、事前に古文書の信頼性の検証を行っておくことや、市民にもわかり
やすい自然記録の解説を付記するなど、その資料の持つ意味を正しく後世に伝えていくよう努め
るものとする。
市は、災害教訓の伝承の重要性について啓発を行うほか、大規模災害に関する調査分析結果や
映像を含めた各種資料の収集・保存・公開等により、住民が災害教訓を伝承する取組を支援する
ものとする。
90
第4
消防団・ボランティアの育成・強化
消防団、自主防災組織(事業所)の育成及び強化に関しては、この計画に定めるところによっ
て推進する。
1 消防団の育成・強化(消防本部総務課)
(1) 消防団の育成・強化の必要性
消防団は、常備消防と並んで地域社会における消防防災の中核として救出救助、消火等を
はじめとする防災活動において重要な役割を果たしている。
しかしながら、近年の消防団は、団員数の減少、高齢化、サラリーマン化等の問題を抱え
ており、地域との連携を進めながら、その育成・強化を図ることが必要となっている。
(2) 消防団の育成・強化策の推進
市は、以下の観点から消防団の育成・強化を図り、地域社会の防災体制の推進を図る。
ア
消防団員の能力活用
消防団員の知識・技能等は、地域社会にとって有用なものであることから、自主防災組
織や防災士等と連携を図りながら、これらを地域社会に広め、地域住民の消防団活動に対
する理解を促進し、ひいては消防団への参加、協力する環境づくりを進める。
イ
消防団への入団促進
消防団への若者の入団者が減少の傾向にあることから、若年層の消防団員確保に向けた
ハイスクール消防クラブの結成・活動支援、事業所に対する協力要請及び女性消防団員の
加入促進等を通じて消防団への入団を促進する。
また、消防団員の資質向上を図るため、教育訓練の充実を図る。
ウ 消防団組織・制度の多様化
地域住民、女性が入団しやすい組織・制度として特定の活動にのみ参加する「機能別団
員制度」を推進する。
2 事業所の自主防災体制の充実(総務部総務課)
(1)多数の者が勤務し又は出入りする施設については、自らの施設からの災害の未然防止・
拡大防止を図るため、消防法により消防計画を作成し自衛消防組織を設置することとなってい
る。
今後は、それら施設に対する消防機関による指導を強化するとともに、法令に基づき段階的
に適切な措置を施す等、適正な対策を講ずることとする。
また、それ以外の事業所についても、自主的な防災組織の設置を推進することとし、関係機
関は指導に留意するものとする。
なお、自衛消防組織の行うべき事項は次のとおりとする。
ア
防災訓練、消火設備等の維持管理
イ 消火活動、通報連絡及び避難誘導措置
ウ 防災要員の配備
エ 情報収集能力の強化(連絡体制の確立)
91
(2)災害時の企業に果たす役割(生命の安全確保、地域貢献等)を認識させるとともに、業
務を継続するための事業継続計画(BCP)の策定を促す。
3
ボランティアの育成・強化(総務部総務課、福祉部社会福祉課)
災害発生時には、被災地や被災者個々の状況に応じた支援活動が重要であり、市など公的機
関の応急・復旧活動や、自主防災組織の活動とともにボランティア・NPO等の特性を活かした
きめ細かな活動が不可欠である。
このため、市及び防災関係機関は、災害時におけるボランティア・NPO等活動の支援に関す
る情報提供や必要な知識等について講習及び訓練を行うなどし、平時からボランティア・NPO
と顔が見える協働関係を構築するとともに、防災士や防災コーディネーターなどを早期に育成
し、併せてボランティア・ NPO等が効果的に活動できる環境整備を行う。
また、災害時に救援活動に参加する現行ボランティア登録制度のほか、NPOについても「災
害レスキューNPO登録制度」を創設し、ボランティアとNPOの交流を行いながらネットワ
ーク化を図る。
92
第5 災害時要援護者の安全確保
「災害時要援護者」とは、必要な情報を迅速かつ的確に把握することが困難な人、災害から身
を守るために安全な場所に避難することが困難な人など、災害時の一連の行動に対して支援を必
要とする人々をいう。
避難行動に支援を要する人だけでなく、避難所での生活に困難を来す人も「災害時要援護者」
に含まれる。
① 災害発生時の避難行動に支援を要する人
例えば
・四肢、視覚、聴覚等に障がいがある人
・状況の把握が困難な人(知的障がい者、精神障がい者、認知症の人)
・要介護の高齢者
・日本語の理解が不十分な外国人
など
② 上記の他、自分自身で避難行動はとれるものの避難所等での生活が困難な人
例えば
・人工透析を行っている人
・インスリンの自己注射をしている人
・特殊な薬剤(治療)を必要とする人(精神疾患患者、難病患者等)
・集団生活や環境の変化になじみにくい人(発達障がい児・者)
・妊産婦や乳幼児
など
災害時要援護者の安全確保及びその防災活動の支援を行うための対策は、この計画に定めると
ころによって実施する。
1 地域における災害時要援護者対策(福祉部社会福祉課、子育て支援課、介護長寿課、生活保
健部保険年金課、総務部総務課)
(1) 避難行動に支援が必要な災害時要援護者情報の収集及び関係機関による情報の共有
「福祉避難所設置・運営に関するガイドライン」を参考に、民生委員・児童委員、社会福
祉協議会、自治会等との協働により避難行動に支援を要する災害時要援護者の情報を収集し、
一人ひとりの避難計画である避難支援プランを策定するともに、民生委員・児童委員、社会
福祉協議会、社会福祉施設、ボランティア団体、自治会、消防団等防災関係機関との情報の
共有を推進するものとする。
(2)避難誘導体制の整備
災害時要援護者の避難誘導が円滑に行われるよう、平常時において、自主防災組織との協
働により地域ごとに避難地の確保及び避難路の整備を行うとともに、定期的な防災訓練によ
り検証を進める。
また、自力での移動が困難な災害時要援護者の避難に際して、各自主防災組織が地域の実
情に応じて、個々の避難支援プラン等により自動車の利用など移動手段をあらかじめ定め
ておくよう支援する。
(3)災害時要援護者に配慮した福祉避難所の指定
避難所に災害時要援護者のための窓口やスペースを確保するとともに、一般の避難所で
は生活が困難な災害時要援護者に配慮した福祉避難所の指定を推進する。
福祉避難所の設置にあたっては、既存の社会福祉施設の使用だけでなく、公共施設を福
祉避難所として利用する場合においても介護職員の派遣等について、社会福祉法人等に協力
を要請する。
また、旅館・ホテル等とあらかじめ協定を締結し、避難所での集団生活に支障をきたす
災害時要援護者とその家族に対しては、多様な避難場所を提供できるよう努めるとともに、
93
指定した福祉避難所に関する情報を住民に周知する。
【福祉避難所について】
指定にあたっては、社会福祉施設だけでなく、特別支援学校や旅館・ホテル等とあら
かじめ協定を締結し、避難所での集団生活に支障をきたす災害時要援護者とその家族に対
しては、多様な避難場所を提供できるよう努めるとともに、指定した福祉避難所に関する
情報を住民に周知する。また、福祉避難所の設置にあたっては、公共施設や特別支援学校、
旅館・ホテル等を福祉避難所として利用する場合においても介護職員の派遣等について、
社会福祉法人等に協力を要請する。
1 福祉避難所の入所対象者
福祉避難所は、避難所生活において何らかの特別な配慮を必要とする人で、介護保険施
設や医療機関等に入所・入院するに至らない程度の在宅の要援護者を対象とする。
2 福祉避難所への入所対象者の把握
災害時要援護者の情報を基に、福祉避難所の入所対象者概数及び現況を平常時に把握し
ておく。
3 福祉避難所として利用可能な施設の把握
現状において災害時要援護者の入所が可能な社会福祉施設だけでなく、一般の指定避難
所のように現況では特別の機能を有していない場合であっても、災害発生に伴い設備を整
備することによって福祉避難所として利用可能となる施設に対して、災害時に緊急的な受
入れを要請する可能性があることから、それらの施設に関する情報もデータベースとして
整備を行う。
また、災害時にすぐに福祉避難所が利用できない場合は、一般の避難所に災害時要援護
者用の窓口を設置するとともに、介護や医療相談を受けるスペースを確保する。
4 福祉避難所の指定目標
福祉避難所は、災害時要援護者や同居家族の生活圏等に配慮し指定することとするが、
地域における身近な避難所にとして、小学校区に1か所程度の割合を目標とし、指定を推
進する。
(4) 防災設備・物資・資機材等の整備
災害初期の食料・飲料水等について、おおむね3日間を住民自らの家庭備蓄によっても対
応できるよう事前の備えを推進するための啓発を行う。
また、災害時要援護者に配慮した救援活動が行えるよう、物資の備蓄・調達体制の整備を
行う。
(5)
在宅高齢者、障がい者に対する防災知識、家庭用防災機器の普及啓発
介護職員等や民生委員・児童委員等、高齢者、障がい者の居宅の状況に接することのでき
る者に対し、家庭における家財点検等の防災知識普及を推進する。
また、特殊な薬剤や医療が必要な疾患を持つ人に対して、
「お薬手帳」の常備や病状・かか
りつけ医療機関・服用薬などを記入できる「難病者緊急時支援シート」の携帯等、自らを守
るための資源の活用について普及啓発に努めるとともに、緊急連絡機器及び家庭用防災器具
の普及啓発を図る。とくに、ひとり暮らし老人世帯等を対象とした対策を推進する。
94
2 社会福祉施設、病院等における災害時要援護者対策(福祉部社会福祉課、子育て支援課、介
護長寿課、生活保健部地域医療対策課、総務部総務課)
(1) 組織体制の整備
ア
災害時要援護者が利用する社会福祉施設等の安全確保のための組織・体制の整備を促
進するよう施設を管理する社会福祉法人等を指導・支援する。
イ
自主防災組織や事業所の防災組織等の整備及び指導を通じて、それらの組織と社会福
祉施設等との連携を図り、施設利用者及び入所者の安全確保に関する協力体制を整備す
る。
ウ 社会福祉施設等の管理者は、災害時に備えてあらかじめ防災組織を整備し、職員の任務
分担、動員計画及び緊急連絡体制等の整備を図るとともに、職員等に対する防災教育及
び防災訓練を実施する。特に、夜間や荒天時等における消防機関等への緊急通報及び入
所者の避難誘導体制に十分配慮した体制を整備する。また、市、自主防災組織、近隣住民
と連携をとり、施設利用者及び入所者の安全確保に関する協力体制づくりを行う。
エ 福祉、生活保健部各課は、市内の社会福祉施設等が災害時に他の施設からの職員派遣
や施設利用の協力等が得られるよう、応援協定の締結等、施設相互の協力体制整備を支
援する。
(2) 防災設備の設置促進等
ア
社会福祉施設等の管理者に対して、施設利用者及び入所者の安全確保及び医療行為の
確保のために防災設備等の整備を促進するよう指導する。
イ
社会福祉施設等の管理者は、施設自体の災害に対する安全性を高めるとともに、災害
発生直後の施設利用者及び入所者の生活を維持するため、物資及び防災資機材等を整備
する。また、災害発生に備え、消防機関等への緊急通報、避難誘導のための防災設備及
び体制の整備を行う。
(3) 災害時要援護者を考慮した防災基盤の整備
施設利用者及び入所者の災害対応能力及び社会福祉施設の立地を考慮し避難地及び避難路
等の防災基盤の整備を図る。
3 傷病者対策の体制整備(生活保健部地域医療対策課、市民病院)
災害発生直後の混乱した状況の中では、特殊な医療を必要とする患者を含め、傷病者に対し
ても特別な配慮が必要となる場合がある。これらの者の安全の確保をはじめ、医療機関の被災
状況の把握、避難誘導を行うための体制を整備する。
4 旅行者等の安全確保(商工観光部観光課)
(1)基本方針
市、防災関係機関及び観光施設等の管理者は、観光地を多くかかえる中津市の特性を考慮
し、地理不案内な観光客・旅行者等が災害に遭遇した場合を想定した安全確保対策や避難・
救護・輸送対策を事前に推進する。
(2)実施内容
市及び施設管理者等は、以下の点に留意した対策を推進する。
ア 市は、避難所・避難路の標識が観光客・旅行者等にも容易に判別できる表示とし、その
安全確保に努める。
イ 市及び自主防災組織等は、地域全体で地震災害時の観光客・旅行者等への安全確保や救
95
助活動を実施できる体制を整備する。
ウ 旅館・ホテル等の観光施設管理者は、災害時の避難誘導体制を事前に整備しておくなど
の宿泊客の安全を確保することにとどまらず、被災者への救援活動の拠点となれるよう、
平素から食料、飲料水、医薬品等の備蓄や被災者の収容・受入れ体制の整備に努めるもの
とする。
エ 市は、観光客・旅行者対策の実施状況を的確に把握しておくとともに、適宜その対策を
支援する。
5
外国人に対する防災対策(総務部総務課、企画情報課)
外国人の災害時における行動力を高めるため、標識への英字併記など整備を進めるとともに、
外国人対策のパンフレット配布などを積極的に推進する。
6 旅行者、外国人の安全確保のための体制整備(総務部総務課、企画情報課、商工観光部観光
課)
災害発生直後の混乱した状況の中では、旅行者や外国人に対しても災害時要援護者と同様に特
別な配慮が必要な場合がある。市は、それぞれの地域の実情にあった安全確保や適切な避難誘導
を行うための体制を整備する。
96
第6 帰宅困難者の安全確保
大規模な災害が発生した場合、中心部では、交通機能停止等により自力で自宅に帰ることがで
きない人々(以下「帰宅困難者」という。)が発生することが予想される。
これらの帰宅困難者の安全確保のために以下の事前措置を講ずる必要がある。
1 宿泊場所の確保(総務部総務課)
市は、中心部の公共的施設等を宿泊所として提供できるよう施設の管理者等とあらかじめ使用
協定を締結するよう努める。
事業所・学校等は帰宅困難者の宿泊に対応できるよう食料・水・毛布などの生活用品の備蓄に
努める。
2 市民、事業所・学校等への啓発(総務部総務課)
(1)市民への啓発
市は、市民に対して、帰宅が困難な場合には安全な場所にとどまること、家族間の連絡手段
や徒歩帰宅の経路を事前確認すること等、平常時からの備えの重要性について啓発を行うとと
もに、災害用伝言ダイヤル等を活用した安否確認等について周知を行う。
(2)事業所への要請
市は事業所・学校等に対し、災害時の従業員・学生等の安全確保を図るため、帰宅困難者を
想定した食料・物資の確保、備蓄等の検討を要請する。
また、市は、コンビニエンスストア、外食店舗等を徒歩帰宅者の立ち寄り所として利用でき
るようトイレ、水、情報の提供について、あらかじめ協定を締結する。
97
第7 市民運動の展開
(総務部総務課)
自然災害の発生を防ぐことはできないが、その被害は市民一人ひとりの日頃の努力によって減
らすことが可能である。行政による「公助」はもとより、自分の命は自分で守る「自助」
、自分た
ちの地域は自分たちで守る「共助」を実践し、地域社会における防災力を向上させることによっ
て、被害を最小限に抑える減災社会を実現しなければならない。
1 自助の推進
(1)市民は防災に関する研修会、防災訓練、防災ボランティア活動その他の防災に関する活動
に積極的に参加し、防災に関する知識及び技能の習得に努めるものとする。
(2)市民は、自らが生活する地域において、市、県その他の関係機関が提供する防災に関する
情報を活用して災害が発生するおそれのある危険個所、避難場所、避難経路、避難方法その
他の安全の確保に必要な事項について確認するとともに、安否確認の連絡方法等をあらかじ
め確認しておくよう努める。
(3)市民は、災害の発生に備え少なくとも3日分の食料、飲料水と医薬品等の生活物資を備蓄
するよう努める。
2 共助の推進
(1)市民は、互いに助け合って自分たちの地域を守る共助の中核をなす組織として、自主防災
組織を結成し、その活動に積極的に参加するよう努める。
(2)自主防災組織は、市、事業者等と連携しながら、防災知識の普及、地域の安全点検、防災
訓練その他の災害予防対策を地域の実情に合わせて日常的に行うよう努める。
(3)事業者は、災害時において事業を継続し、又は早期に復旧するための計画を作成するとと
もに、地域社会の一員として地域における防災活動に積極的に協力するよう努める。
98
第4節 迅速かつ円滑な災害応急対策のための事前措置
第1 初動体制の強化
第2 活動体制の確立
第3 個別応急対策の迅速かつ円滑な実施のための事前措置の充実
第4 救助物資の備蓄
99
【迅速かつ円滑な災害応急対策のための事前措置計画の基本的な考え方】
迅速かつ円滑に災害応急対策を遂行するために、「初動体制の強化」、「活動体制の確立」、
「個別応急対策の迅速かつ円滑な実施のための事前措置の充実」「救助物資の備蓄」を柱とする
各種の事前措置を、市、県及び防災機関等において推進する。
これらの計画の体系を以下に図示する。
業務継続計画(BCP)の作成
職員の動員配備対策の充実
災害対策本部等の円滑な設置・運営のた
初動体制の強化
めの備えの充実
(第4節-第1)
迅
速
か
つ
円
滑
な
災
害
応
急
対
策
の
た
め
の
事
前
措
置
災害情報の収集・伝達体制の充実
職員の防災能力の向上
物資、資機材の確保体制の充実
応援体制の強化
交通確保・緊急輸送体制の充実
活動体制の確立
広報体制の充実
(第4節-第2)
防災拠点の整備に関する検討
被災住宅の被害認定調査技術の向上
生命・財産への被害を最小限とするため
の事前措置の充実
個別応急対策の迅速
かつ円滑な実施のた
めの事前措置の充実
被災者の保護・救援のための事前措置の
充実
(第4節-第3)
救助物資の備蓄
(第4節-第4)
100
第1 初動体制の強化
(総務部総務課)
突然発生する災害に迅速かつ円滑に対処するためには、必要とされる災害に関する情報(被害
情報や被災現場における応急対策活動の実施状況等)を素早く把握し、市としての所要の体制を
できるだけ早く確立する必要がある。
1 業務継続計画(BCP(Business Continuity Plan)の略)の作成
災害応急対策等の実施や優先度の高い通常業務の継続を見据え、災害時に必要となる人員
や資機材等を的確に投入するための事前の準備体制と事後の対応力の強化を図るため、業務
継続計画(BCP)を策定する。
この業務継続計画は、災害時における市役所の機能を維持、回復させるための方策を明ら
かにするものであり、実効ある業務継続体制を確保するため、定期的な教育・訓練や点検等
の実施により、訓練等を通じた経験の蓄積や状況の変化等に応じた体制の見直しを行うもの
とする。
2 職員の動員配備対策の充実
職員(要員)をできるだけ早くかつ多く確保することは、初動期の活動のための絶対条件の
ひとつである。そこで、職員が災害発生後すみやかに職務に従事・専念できる体制を整えるた
め、以下の対策を推進する。
(1) 職員の家庭における安全確保対策の徹底
災害時に職員が自己の職務に専念することを可能にするため、職員は家庭においても防災
対策を徹底し、被害を最小限に止めることに努める。
なお、発災時に家族と離れていた職員は、速やかに家族の安全を確認し、心理的ストレス
を解消することで冷静に業務に取り組めるよう、平常時から家族間での連絡方法を確認して
おかなければならない。
【災害時の安全確認方法の例】
・災害用伝言ダイヤル(NTTの「171」など)の利用
・携帯メールによる連絡(通話よりも着信確率が高いとされる)
・
「三角連絡法」(被災地へ向けての電話がつながりにくい状態でも、被災地から外に向
かっての電話は通じる場合があるので、隔地の親類や知人などの家を連絡の中継地と
して、そこを伝言板がわりに利用する方法)の実施
また、物資の調達体制が確立するまでの間(概ね3日間)に備えて、食料、水、生活必需
品の備蓄に努める。
(2) 災害対策職員用携帯電話への同時配信
災害発生のおそれがある場合、また、災害が発生した場合、いち早く連絡体制を確立し、
災害対策職員の確保を図るため、常に呼び出しが可能な体制として、防災関係職員などの携
帯電話等へ同時配信メールを発信するシステムを整える。
(3) 庁内執務室等の安全確保の徹底
勤務時間中の地震発生時に、執務室内の備品の倒壊等で職員が負傷することのないよう、
備品の固定化、危険物品の撤去等庁内執務室等の安全確保を徹底する。
3 災害対策本部等の円滑な設置・運営のための備えの充実
災害発生が予測されるとき、または災害発生時に、円滑に災害警戒本部もしくは災害対策本
101
部を設置し運営できる体制を確保するため、以下の対策を推進する。
(1) 本部設置場所の確保
台風・豪雨等の気象予報において、本市での災害発生が予想される事態に至った場合にお
いて、災害対策本部等の設置が円滑かつ迅速にできるよう、あらかじめ定めた本部設置場所
のスペース確保、電話配線、非常用発電設備整備の推進等を行う。
(2) 災害対策本部職員用物資の確保
災害対策本部の職員がその能力を最大限に発揮できるよう、少なくとも3日分の水、食料、
下着、毛布等の備蓄について検討する。
4
観測、予報、通信施設及び設備等の整備、災害情報の収集・伝達体制の充実
災害の発生直後に必要とされる災害に関する情報(被害情報や被災現場における応急対策活
動の実施状況等)を素早く把握し、市民へ伝達する能力を高めるため、以下の対策を推進する。
(1) 気象観測施設及び設備の整備
市内の各種気象観測所における観測機器の現状は、必ずしも十分とはいえないため、今後
防災関係機関において積極的に機器の更新、整備充実を図るよう求めていく。
(2) 雨量・波高・水位の観測網の整備充実
市及び消防本部等においても、雨量計、水位計、潮位計等の観測機器の整備に努めるとと
もに、収集した観測データの収集・伝達を一元的に管理するシステムの構築に努める。
(3) 情報通信機器等の充実
災害を最小限に止めるため、市、県、防災関係機関との連絡が、相互に迅速かつ確実に行
えるような情報伝達ルートの多重化及び情報交換のための収集・連絡体制の明確化など体制
の確立に努めるものとする。
本庁へ情報が伝達できる体制を充実するため、支所に対する通信施設の整備や中津市情報
化ネットワーク事業及び衛星系移動通信機器の充実等に努める。
(4)通信手段の多重化
大規模災害による通信手段の停止を想定した、防災情報の伝達手段の多重(複数)化を平
常時から構築する。
・公共情報コモンズによる迅速な災害情報発信体制を確立する。
・市ホームページによる迅速な災害情報発信体制を確立する。
・県民安全・安心メールの登録を促進する。
・移動通信事業者が提供する一斉メール配信(エリアメール等)の導入を検討する。
・ツイッターの利用を促進する。
・民間通信事業者との災害時の協力体制を構築する。
・アマチュア無線局やタクシー等の業務用無線局の災害時の活用について、協力体制を
検討する。
・災害情報収集に必要なパソコンや臨時回線等の資機材の調達方法について検討する
とともに実際の調達手順について定期的に確認する。
(※)公共情報コモンズ
報道機関やポータルサイト(Yahoo 等)、携帯事業者(緊急速報メール)等のメディア
に一斉に情報を発信するシステムであり、住民としては、災害時に安全安心に関わ
る情報をテレビ、ラジオ、携帯電話など多様なメディアを通じて、迅速かつ確実に
得ることができる。
102
【平成24年豪雨災害による検証】
気象情報の把握
(1)問題となった事象
・膨大な気象情報を収受・発信しなければならなかったことから、情報の確認や受渡しなどが円
滑に実施できない事例があった。
・河川情報の一部については対策本部ではなく耕地課で収受されることから、情報の一元化がで
きなかった。
[教訓]
① 気象情報収受・発信者の人員配置
② 災害対策本部への気象情報の集約
[今後の対応策]
①気象情報収受・発信者の人員配置
・発災に備え、迅速に気象情報を収集し、整理しておくことがその後の早期災害対応には不
可欠なため、警報発表時から、専任職員を配置し、気象情報及び現地河川水位情報などの
情報収集、整理にあたるとともに、分析を行い、防災体制が迅速に行えるよう備える。
②災害対策本部への気象情報の集約
・河川情報が、災害対策本部(総務課)にも届くように対応を図る。
・今回の災害を教訓に、避難勧告が予測されるエリアについては、早めの避難誘導のために
も正確な情報入手が必要である。上流域の降雨量等が避難勧告予測エリアに及ぼす影響等
について、非常時に慌てることのないようあらかじめ検討し、可能であればマニュアル化
しておくなどの対策を講じる。
・また、大分県安全・安心メールについては全職員が登録して、緊急時の情報を共有できる
ようにする。
準備体制及び対策本部設置後の運営
(1)問題となった事象
・本庁の災害対策本部では、総務課全体で体制を構築し、庁舎内に在るホワイトボードを全て総
務課事務所内に搬入する中、常に最新の情報を掲示し情報の共有化を図ってきたところである
が、これまでの経験をはるかに超える大規模な災害であったため、膨大な被災情報や気象情報
が各防災機関間で発信・収受され、災害対策本部事務局内において、情報の確認や受渡しなど
が円滑に実施できない事例もあった。
103
・一方、問い合わせの電話やマスコミ対応など目前の業務に忙殺され、情報の提供や報告など、
災害活動事務に支障が出た事例もあった。
これは、総務課以外の課を包括した業務分担が詳細に定められていなかったためのマンパワー
不足によるものである。
[教訓]
①
災害対策本部等の体制強化
②
様々な事態を想定した初動体制の確保等
[今後の対応策]
① 災害対策本部等の体制強化
・的確かつ迅速な災害対応を行うため、あらかじめ職員を指定しておき、災害発生時には、
当該職員が災害対策本部事務局等で災害対応に当たるなどの専任体制の整備・災害対策本
部等の事務局に、例えば、情報収集班、情報整理班、通信、広報班など機能別の事務分担
を定めておくことなど、災害対策本部等の体制の充実強化に向けた防災計画等や職員初動
マニュアル等の見直しを行う。
② 初動体制の確保等
・今回の災害では、災害対策本部を平常勤務時間から設置したことから、支所職員ほか支所
在住職員が災害対応に当たることができたが、夜間や交通遮断などで職員に欠員が生じる
ということを前提に、指揮者の代行者、初動要員、交代要員の確保、交通遮断時の職員の
参集場所や対応業務、参集基準をあらかじめ定めておくなど初動体制の確保に万全を期す。
・発災が予想される気象情報の場合、事前に課長会議などを行い、夜間等もスムーズな対応
が取れるよう体制構築を行う。
104
第2 活動体制の確立
(総務部総務課)
多岐にわたる災害応急対策を迅速かつ円滑に実施するためには、対策の前提となる活動体制を
整えておく必要がある。
そこで、以下の6つの点を重点に活動体制の確立を図る。
1 市職員の防災能力の向上
一般に、市職員にとって災害応急対策活動は日常的なものではなく不慣れなものである。不
慣れな活動を実際の災害時に的確に実施するためには、その防災能力を日々向上させておく必
要があるため、以下の対策を推進する。
(1) 職員を対象とした防災研修の実施
職員を対象とした防災研修会を定期的に開催し、職員の資質の向上を図る。
また、防災に関する記事、レポート等を全ての部課、支所に配布し職員の防災への理解を
深めるとともに、定期的にアンケートを実施し、防災意識向上に向けた普及啓発に努める。
(2) 職員を対象とした参集訓練の実施
勤務時間外に災害が発生した場合であっても、予め定めた参集場所まで職員を迅速かつ
確実に到達させるため、職員を対象とした参集訓練を定期的に実施する。
なお、訓練に当たっては、夜間の発災や二次災害のおそれ等も考慮した様々な状況を想
定する。
(3) 防災連絡員、総務課の職員の育成
防災連絡員は防災業務の要の職にある職員であり、災害発生時にはリーダーシップを発揮
した活動が求められる。また、総務課の職員には、本庁・支所間及び部内の課・室間の積極
的な調整活動が求められる。これらの職員が災害発生時に的確な活動を行うためには、平常
時から特に重点的な研修が必要であり、以下の施策を推進する。
ア
国・県等の実施する防災研修会等に積極的に職員を派遣する。
イ
被災した市町村、都道府県への視察、意見交換会の開催等を行い、情報収集を行う。
ウ
災害派遣した職員からの意見集約を行い、職員の計画の参考とする。
2 物資、資機材の確保体制の充実
迅速・的確な災害応急対策の実施にあたっては、膨大な数の救出救助用資機材(チェーンソ
ー、のこぎり、ジャッキ、かけや、重機等)、消火用資機材(消火器、可搬ポンプ等)、医薬
品・医療用資機材、食料、水、被服寝具、携帯トイレ、トイレットペーパー等の生活必需品等
の確保が必要となる。
そこで、以下の方針の下に、市内のどこで災害が発生しても迅速に所要量を確保できる体制
を推進していく。
(1) 救出救助用資機材の確保体制の充実
救出救助用資機材は、災害発生時に極めて緊急的に使用されるので、住民等が身近で確保
できるよう、町内会・自治会の単位での確保を柱とした整備を推進する。
ア
自主防災組織に対する救出救助用資機材の確保支援
105
イ 家庭や事業所に対する救出救助用資機材の備蓄に関する啓発
ウ 救助工作車等の消防機関への整備促進
エ 資機材を保有する建設業者及びリース会社等との協定等締結の促進
オ 市立施設における救出救助用資機材の整備促進
(2) 消火用資機材の確保体制の充実
消火用資機材は、災害発生時極めて緊急度が高いので、住民等が身近に確保できるよう、
町内会・自治会の単位での確保を柱とした整備を図る。
ア 自主防災組織に対する消火用資機材の確保支援
イ 家庭や事業所に対する消火用資機材の備蓄に関する啓発
ウ 消防自動車等公的消防力の整備促進
(3) 医薬品・医療用資機材の確保体制の充実
医薬品・医療用資機材は災害発生時に極めて緊急的に使用されるが、十分な量を備蓄し保
存しておくことが難しいため、緊急調達を迅速に実施できるよう、県と関係機関の協力のも
とに対応できる体制を整える。
(4) 食料、水、被服寝具、携帯トイレ、トイレットペーパー等の生活必需品の確保・調達体
制の充実
風水害等の災害時における食料、生活必需品等の確保は、被災者に対する急務の問題であ
り、そのための体制整備を図るものとする。
風水害等の災害時における応急救助物資及び一般生活必需品物資の供給を確保し、災害応
急対策の円滑化を図るため、主食、副食、日用品及び住居資材等の関係業界と協議し、これ
ら物資の緊急時における調達に万全を期するものとする。
食料・水・被服寝具等の生活必需品については、災害発生後3日以内を目標に調達体制を
確立することとし、それまでの間は家庭や地域等で確保できるような対策を講じる。
ア 家庭、社会福祉施設、医療機関、ホテル・旅館等への食料・水・被服寝具等の生活必需
品の備蓄に関する啓発
イ 市における食料・水・被服寝具等の生活必需品の備蓄促進
ウ 大手取扱業者(大型小売店舗、生活協同組合、問屋等)との協定等締結の促進
エ 公的備蓄ネットワーク(市内のどこで災害が発生しても迅速に所要量を供給できる体制)
の構築
3
応援体制の強化
被害が甚大で市単独では対応が困難な場合、県をはじめ外部から応援を求める必要がある。
市では、国土交通省九州地方整備局や市町村相互間の災害時相互応援協定の締結をはじめ、
応急物資調達のための公共的団体との協定の締結などを積極的に進めているところであるが、
今後とも以下の対策を講じることによりなお一層応援体制の強化を図ることとする。
(1) 市町村間の相互応援協定締結の推進
106
現在、県内では「大分県及び市町村相互間の災害時応援協定」及び「大分県常備消防相互
応援協定」を始め、多くの相互応援協定があり、県内の全ての市町村、消防本部間の協定締
結は完了している。今後はこれらの協定が災害時に迅速に運用できるよう、緊急消防援助隊
の受援計画に記載している各消防本部管内毎の進出拠点、到達ルート、指揮命令体制、無線
運用体制等に準じて、平素から連携体制の強化を図る。併せて、常備消防については、隣接
する他県市町村と締結している協定に基づき訓練を実施する。また、他の分野においても他
県の隣接市町村とも相互応援協定の締結を推進する。
(2) 市内関係業界、民間団体との連携体制の充実
官民一体となって災害に対処できる体制を充実するため、以下の対策を講じていく。
ア
市内関係業界、民間団体との応援協力協定の締結
災害時の連携が円滑に行えるよう、市内関係業界、民間団体との間で応援協力協定を締
結し、人的・物的協力の具体的な手順等を明確化する。
イ
災害時における情報共有手段の検討を行い、定期的に訓練を実施する。
(3) ボランティアとの連携体制の充実
災害発生時にボランティアの活動が迅速かつ円滑に実施されるよう、以下の対策を講じて
いく。
ア
医療業務、介護業務及び被災建築物の応急危険度判定や急傾斜地の危険度判定等の資格
又は技術を要する専門ボランティアやボランティア団体の事前登録並びにボランティアの
活動拠点等の整備を促進する。
イ
日本赤十字社大分県支部や社会福祉法人大分県社会福祉協議会等と連携して、災害時の
ボランティアのあり方、求められるマンパワーの要件、活動の支援・調整等について研修
会等を行い、災害ボランティアセンター運営人材の養成に努める。
(4) 応援機関等の活動拠点候補地のリストアップ
市外から応援機関が集結し活動する場合、活動の拠点となる場所を迅速に確保する必要が
ある。そこで、市立施設を中心に活動拠点の候補地をリストアップしておき、災害時にでき
るだけ迅速に対処できるようにする。
また、緊急消防援助隊については、受援計画に記載している各消防本部管内毎の進出拠点、
到達ルート、野営地点等から災害状況に応じて選択するものとする。
さらに、迅速な支援体制を確立するため、インターネット(市ホームページや、ツイッタ
ー等)を活用した問い合わせ窓口や要支援地域の情報提供体制の整備についても検討する。
4 交通確保・緊急輸送体制の充実
大規模な災害時には、災害対策要員、負傷者、物資、資機材等多様かつ大量の輸送需要が生じる。
こうした輸送を円滑に行うためには、輸送用車両等の確保とあわせて、輸送を円滑に行うための
事前措置が必要であり、今後以下の対策を推進していくこととする。
(1) 輸送拠点(緊急輸送基地)の選定
市の輸送拠点としては、目的に応じ大貞総合運動公園及び(仮称)
「道の駅なかつ」を
中心とした活用を行うこととする。なお、地形等の理由から、隣接市町村の輸送拠点を
使用することが効率的、効果的な場合は、当該市町村に要請し連携して行う。
107
(2) 道路啓開、復旧についての関係機関の協力体制の確認
ア
国土交通省との協定
建設部は、国土交通省九州地方整備局と締結している「大規模な災害時の応援に関する
協定書」に基づき、仮設橋梁など資機材の保有数量など、防災に関する情報や資料の交換
を行い、応援の円滑な実施が図れるよう努める。
イ
大分県建設業協会中津支部との協定
建設部は、
(社)大分県建設業協会中津支部と締結している「災害発生時の応急対策に関
する協定書」について、道路啓開や応急復旧の作業体制の確保に努める。
5
広報体制の充実
被災地での流言飛語や二次災害を防止するための情報、災害応急対策に関する情報(対策の
進捗状況、救援物資についてのお願い、ボランティアの募集等)を被災地内外に的確に発信す
ることは、災害応急対策を円滑に進める上で極めて重要である。そこで、以下の体制を早急に
整える。
(1) 災害時のにおける報道機関との協力体制の構築
災害時に市からの情報が報道機関を通じて的確に市民に提供できるよう、報道機関との協
力体制を構築する。
(2) インターネットを活用した情報発信
災害等緊急時に市ホームページや、ツイッター等を通じて情報を発信し、情報の早期伝
達、内容充実に努める。
(ア)市ホームページによる迅速な災害情報発信体制を確立する。
(イ)県民安全・安心メールの登録を促進する。
(ウ)移動通信事業者が提供する緊急速報メール(エリアメール等)の導入を検討する。
(エ)ツイッターの利用を促進する。
(オ)FMなかつによる迅速な災害情報発信体制を確立する。
(3) 手話通訳者、外国語通訳者の把握
聴覚障がい者、外国人に対しても的確に広報を行えるよう、市内の手話通訳者及び外国語
通訳者を把握し、災害時の協力について事前に要請する。また、平常時より災害時の情報伝
達手段等の周知に努める。
6
防災拠点の整備に関する検討
防災拠点は、平常時には防災知識の普及啓発、地域防災リーダー等の教育・訓練の場さらに
は防災資機材や物資備蓄の場であり、災害時には、避難場所や災害応急対策活動及び情報通信
等のベースキャンプともなる。このため、自治会、町内会の区域にはコミュニティ防災拠点を、
小学校区又は中学校区には地域防災拠点を確保する必要がありこれらの機能を有する、都市公
園等の整備を推進していく。
なお、市の広域防災拠点としては、大貞総合運動公園及び(仮称)「道の駅なかつ」を位置
づける。大貞総合運動公園については、災害対応関係機関の活動拠点及びヘリポート等への活
用を行う。「道の駅なかつ」については交通の利便性等から、輸送拠点及びボランティア等の
108
活動拠点を中心とした活用を行う。また、港湾は、災害時の救援物資・資機材・人員等の海上
輸送拠点になることから、中津港の整備を促進する。
7 被災住宅の被害認定調査の迅速化のための対策
早期の復旧・復興の観点から、迅速・円滑な被害認定が求められているため、市としては、
積極的に住宅被害認定研修会へ参加し、被害認定調査技術の向上を図るとともに、市町村間の
連携を深めることとする。
109
第3
個別応急対策の迅速かつ円滑な実施のための事前措置の充実
(総務部総務課、企画情報課、広報広聴課、商工観光部観光課、教育委員会教育総務課、学校教
育課、福祉部社会福祉課、子育て支援課、介護長寿課、建設部建築課、建築指導課、消防本部総
務課、消防課、市民病院総務課、生活保健部地域医療対策課、保険年金課)
多種多様な災害応急対策活動を迅速かつ円滑に実施するためには、各々の活動に対応したきめ
細かな事前措置を施していく必要がある。
そこで、各々について以下の対策を講じていくこととする。
1
生命・財産への被害を最小限とするための事前措置の充実
市民の生命・財産への被害を最小限とするためには、情報の伝達、避難誘導、救出救助、救急
医療、消防活動、二次災害防止活動の各々についてきめ細かな事前措置を施していく必要がある
ので、以下の対策を積極的に推進する。
(1)風水害等に関する情報の伝達体制の充実
風水害等による被害をより効果的に防止するためには、風水害等に関する情報を住民に迅速
に知らせる必要がある。
そこで市は、市内の居住者、公私の団体(以下「居住者等」という。
)及び市内に一時滞在す
る観光客、釣り客、ドライバー等(以下「観光客等」という。)に対し、災害に関する情報が迅
速・正確・広範に伝達されるよう、MCA無線及び情報化ネットワークの整備の推進、学校等
における情報端末の設置、県民安全・安心メール、FMなかつ、移動通信事業者が提供する一
斉メール配信(エリアメール等)、インターネット(市ホームページや、ツイッター)の活用、
コンビニエンスストア、郵便局等の地域スポットの活用、公共情報コモンズの活用、報道機関
との連携など、様々な情報伝達手段の多様化を図る。
(2)避難誘導対策の充実
危険な建物、地域から安全な場所に市民や旅行者等を避難させるためには、避難誘導に関する
対策を市、社会福祉施設、学校、不特定多数の者が出入りする施設等においてそれぞれ確立する
必要がある。そこで、市としては以下の対策を推進していくこととする。
ア 市立福祉施設、市立学校、その他市立施設の避難体制の再点検
イ 社会福祉法人、学校法人、ホテル・旅館経営者、大規模小売店経営者等に対する避難体
制の再点検の指導
ウ 避難勧告等の判断・伝達マニュアルの作成
エ 災害時要援護者のための支援マニュアルの作成
オ 耐震性のある県立施設の避難所指定に関する県との調整の推進
(3)救出救助対策の充実
ア 建物、土砂の中に生き埋めとなった者、危険な地域に孤立した者を迅速に救出救助でき
るよう、市、消防機関、警察、自衛隊との図上演習を含む合同救出救助訓練の実施(総合
防災訓練に含む。
)
イ 自主防災組織用の救出救助用資機材(避難所情報サインを含む。)の整備
(4)救急医療対策の充実
大きな災害により多数の負傷者が発生し、同時に医療機関もライフラインの停止等で機能
麻痺に陥ることを想定すると、負傷者に対して迅速かつ的確に医療処置を施すためには、災
害に強い医療施設・設備を整備するとともに、限られた医療資源を有効に活用できる対策を
110
講じていく必要がある。そのために、日本赤十字社大分県支部、中津市民病院、中津市医師
会、中津市医師会総合健診センター等医療関係者との連携のもとに、以下の対策を推進して
いくこととする。
ア 災害拠点病院の施設・設備の整備拡充
イ 災害拠点病院における大規模災害時の医療活動マニュアルの策定及び多数傷病者の受け
入れを想定した実働訓練の実施。
ウ 災害派遣医療チーム(大分DMAT)の出動要請体制の確立
エ 初動期を念頭においた緊急医薬品等の備蓄
オ 医療救護班(日本赤十字大分県支部及び市医師会等が編成する救護班をいう。
)及び大分
DMATが消防、警察、自衛隊等の関係機関と連携する救急医療活動訓練の実施(総合防
災訓練に含む。
)
(5)消防対策の充実
火災の発生に迅速に対処できるよう、市としては以下の対策を推進していくこととする。
ア 消防団員の確保のため、消防団の活性化及び団員確保のための各種事業の推進
イ 消防本部、自衛隊との合同消火訓練の実施(総合防災訓練に含む)
(6)消防団員等防災業務従事者の安全確保対策
住民等の避難誘導など、災害発生時の初動対応に携わる防災業務従事者であっても、人
と命が最優先であるため、自己の安全が担保できない場合、直ちに避難することが必要で
ある。
このためには、消防団員等防災業務従事者が、洪水等の現況を把握した上で業務に携わ
ることが必要であることから、災害時の消防団活動・安全管理対策の作成や、災害時に消
防団員相互の有効な情報伝達手段の一つである通信機器の整備などの安全装備品等の整
備に努めていく。
また、防災業務従事者のリスクを減らすためにも、日頃の自主防災組織での活動や防災
訓練等を通じて、住民自らが率先して避難する自助の意識を高めることが重要である。
2 被災者の保護・救援のための事前措置の充実
被災者に対してきめ細かな保護・救援を迅速に行うため、以下の対策を推進する。
(1) 学校の防災拠点化の推進
学校が地域の防災拠点として機能するためには、次の点に留意する必要がある。
ア
通信連絡体制の整備
イ
教職員の役割の事前規定
ウ
調理場の調理機能の強化
エ
保健室の救急医療機能(応急処置等)の強化
オ
シャワー室、和室の整備
カ
学校プールの通年貯水(消火用、断水時の生活用水用)及び浄化施設の整備
キ
給水用・消火用井戸、貯水槽、備蓄倉庫の整備及び備蓄の推進
ク
トイレの増設等非常時のトイレ対応整備
(2) 災害福祉広域支援ネットワークの構築
高齢者、障がい者、児童等の要援護者が当該地域で保健福祉サービスを受けることができ
ない場合に被災地外の社会福祉施設等で一時的に保健福祉サービスを受けるため、受入れ候
補施設を事前にリストアップしておく。
また、市内の社会福祉施設等が、災害時に他の施設からの職員派遣や施設利用等の協力が
得られるよう、応援協定の締結等、施設相互の協力体制整備を支援する。
111
(3) 市における生活必需品の備蓄等
大規模災害に対応できるよう備蓄場所の分散化を図る。また、備蓄物資の品目については、
男女のニーズの違い等男女双方の視点等に配慮する。
(4) 家庭、社会福祉施設、医療機関、ホテル・旅館等への備蓄の啓発
災害発生初期の段階においては、各々が備蓄する食料、水、生活必需品により生活の確保
を図る体制を強化する必要がある。そのため、家庭、社会福祉施設、医療機関、ホテル・旅
館等に対して、物資の調達体制が確立するまでの間(概ね3日間)、食料、水、生活必需品
について各々において備蓄に努めるよう啓発を行う。
(5) 応急仮設住宅の迅速な建設のための事前措置
災害により住家を失った人に対して迅速に応急仮設住宅を提供できるよう、プレハブ住宅
関係団体と協定の締結を図る。
また、県との連携を図り、災害時に迅速に供給できるよう、あらかじめ体制を整備するも
のとする。
(6) 物価の安定等のための事前措置
災害発生時、物価の安定等を図るため、大規模小売店及びガソリンスタンド等の営業状況
の把握を行うこととしている。
これらの活動を迅速に行うため、以下の事前措置を実施する。
ア 災害発生時に価格を監視する物品のリスト化及び監視方法の検討
イ 災害発生時に営業状況を把握する大規模小売店及びガソリンスタンド等のリスト化
(7) 文教対策に関する事前措置
災害発生時に、文教対策を円滑に行うため以下の事前措置を実施する。
ア 学校等の教育施設が避難所として使用される場合の、その使用のあり方(避難所として
開放する場所、学校備品の使用方針等)及び学校職員の行動方針等の検討
イ 時間外災害発生時の児童、生徒、学生の被災状況の把握方法の検討
ウ 時間外災害発生時の教職員の被災状況の把握方法の検討
エ 文化財の所有者又は管理者に対する防災体制の確立指導並びに文化財(建造物等)の耐
久性等調査の指導
(8)被災者等への的確な情報伝達のための事前措置
災害時要援護者、災害により孤立化する危険のある地域の被災者、在宅での避難者、応急
仮設住宅として供与される賃貸住宅への避難者、所在が把握できる広域避難者、帰宅困難者
等情報が入手困難な被災者等に対しても 確実に情報伝達できるよう必要な体制を検討する。
また、居住地以外の市町村に避難する被災者に対して必要な情報や支援 ・サービスを容
易かつ確実に受け渡すことができるよう、被災者の所在地等の情報を避難元と避難先の市町
村が共有する仕組み(復興庁が提供する全国避難者情報システム等)の円滑な運用・強化を
図る。
112
【平成24年豪雨災害による検証】
災害に関する情報収集及び情報伝達(内部)、被害状況報告、公表
(1)問題となった事象
・災害状況報告書の様式がまちまちで、取りまとめに苦慮した。
・情報収集班を特定していなかったため、情報収集及び整理に混乱が生じた。
・現地災害対策本部では、個別の対応に追われたことから、本庁の災害対策本部へ状況報告が行
われないものがあり、現地の状況が本部で十分に把握できなかった。
・総務課以外の職員との情報共有が不十分であった。従って、市職員全体としての災害認識の共
有化及び市民への対応に苦慮した。
・災害対策本部内で報道対応担当者を決めていなかったことから、行く先々で各マスコミの取材
等を受け、災害活動事務に支障が出た。
・
「FM なかつ」との間で「災害発生時の緊急放送に関する協定」を締結していたが、混乱した状
態の中で放送要請を行う時間がなく、結局、広報広聴課を通じての必要最低限の放送に止まっ
てしまった。
[教訓]
① 現地被災情報の早期確認
② 情報収集・整理担当の配置
③ 市役所内部の情報共有
④ 報道対応体制の確立
[今後の対応策]
①現地被災情報の早期確認
・現地調査班の編成・派遣を行い、効率的な情報収集を行う。
・災害情報の収集を迅速に行えるよう、簡潔に記入できる統一様式による
災害状況報告書
を作成する。
②情報収集・整理担当の配置
・災害対策本部内に、情報収集担当班を配置し適切な情報収集に努める。
・民生児童委員・自治委員・自主防災組織と連絡を密にし、自主避難者の情報収集を行う。
・消防本部は勿論として、消防団との連絡を密にし、早めの団員出動をお願いする。
③市役所内部の情報共有
・災害対策本部を含む市役所全体での情報共有を図るための体制を整備する。
④報道対応体制の確立
・報道機関向けの広報班を編成するほか、記者会見を行うことで、市民への情報伝達を行い、
災害対応業務に支障をきたさないよう対応する。
・被害情報等の外部への提供は、情報の差異が生じないよう本庁災害対策本部から一本化し
て発信する。
113
第4 救助物資の備蓄
(総務部総務課、福祉部社会福祉課)
市では、東日本大震災後、備蓄物資の品目・量・備蓄場所を見直し、平成26年3月30日現
在で下記のとおり備蓄を行っている。
なお、食糧品は流通備蓄で対応する。
(1)品目
簡易トイレや三脚付投光器、非常用電源となる発電機など19品目を新たな備蓄物資として
追加した。
(2)備蓄場所
市内の備蓄場所を従来の2箇所から6箇所に増やし、災害時に広く備蓄物資が行き渡るよう
備蓄物資を再配分しバランスを取った。
区分
品名
単位
備蓄数量
1
飲料水
ペットボトル
500ml
3,000
2
衣類
肌着
着
男性用 15 着、女性用 13
着
3
医薬品等
救急箱
式
13
4
日用品
懐中電灯
個
51
5
炊出袋
枚
252
6
LED ライト(懐中電灯)
個
412
7
ヘッドライト
個
60
8
ラジオ
個
206
9
トラロープ
本
10
10 衛生用品
マスク
枚
345,370
11
使い捨て体温計
個
5,447
12
ハンドソープ
個
25
13
手指消毒液
ℓ
1,363
14
手指消毒液(詰替)
10ℓ
15
15
うがい薬
個
5
16
化学防護服
枚
461
17
シューズカバー
組
359
18
ゴーグル
個
514
19
防護マスク
個
1,479
20
ゴム手袋
組
682
21
消毒用スプレー容器
個
158
22
肩かけ消毒機
台
13
23 住 居 ・ 寝 具 テント
類
張
6
24
防水シート
枚
10
25
布団
組
31
114
26
タオル、バスタオル
枚
54
27
毛布
枚
970
28
タオルケット
枚
17
29
ブルーシート
枚
370
30
コードリール
個
66
31
燃料携帯缶
個
30
32
ソフトマット
枚
324
33
サバイバルシート
枚
1,080
34
簡易トイレ(ボックストイレ)
個
235
35
簡易トイレ(付け替え
袋)
枚
370
36
災害用マンホールトイレ
台
20
37
発電機
台
12
38
トイレ用テント
式
54
39
三脚付投光器
台
30
40
メガホン(拡声器)
個
60
41
発電機付投光器
台
10
42
ハイパワーLED 灯光器
台
10
43
アルミ組立リヤカー
台
10
44
屋外型電工ドラム
台
10
45 構築物
防災倉庫
棟
5
115
第2章
災害応急対策
第1節 災害応急対策の基本方針等
第2節 活動体制の確立
第3節 生命・財産への被害を最小限とするための活動
第4節 被災者の保護・救護のための活動
第5節 社会基盤の応急対策
116
第1節 災害応急対策の基本方針等
第1 災害応急対策の基本方針
第2 市民に期待する行動
第3 災害応急対策の体系
117
第1
1
災害応急対策の基本方針
迅速・的確な災害応急対策の遂行
災害による市民の生命・財産への被害を最小限に止めるためには、迅速かつ的確な災害応急
対策が遂行されなければならない。そのため、市では、災害が発生し又は災害の発生するおそ
れがある場合は、速やかに災害応急対策の遂行に必要な情報を収集し、消防本部、大分県、警
察、自衛隊等の防災関係機関と連携をとりながら的確な対策を講じていくこととする。
2
一次的な災害応急対策の実施と地域の自主防災活動の促進
災害応急対策の実施については、住民に最も身近な行政主体として第一順位として市があた
るものとする。しかしながら、市の対応能力を超えるような災害が発生した場合、又は市行政
の中枢が被害を受けその機能が麻痺した場合は、防災要員の派遣、通信連絡機器の支援等につ
いて県の支援を受けることとする。
一方、市民及び市内の事業所、公共的団体等は、自らの安全は自らが守るという防災意識と
相互扶助の精神を持って、自主防災組織等の活動に当たるものとし、市はこれを促進・支援す
る。
3
災害時要援護者に配慮した災害応急対策の遂行
本市は、高齢化の進展により援護を要する高齢者の絶対数が増加しつつあること、特色ある
観光資源に多数の観光客が訪れることに留意した災害応急対策が遂行されなければならない。
高齢者、観光客、障がい者、乳幼児、妊産婦、外国人等の災害時要援護者は、災害時の行動や
生活に大きな制約があり、これらの人々に最大限に配慮した災害応急対策を遂行するものとす
る。
4
ニーズに即した情報の多様な方法を用いての提供
災害後の市民の生活安定のためには、市民のニーズに対応した情報を、市民が容易に知るこ
とのできる方法で提供することが不可欠である。市は、被災者の情報ニーズを的確に把握し、
貼り紙、チラシ、立て看板、広報誌、広報車、ラジオ、テレビ、新聞、インターネット(市ホ
ームペーシ、ツイッター等のソーシャルメディア等)、MCA無線、FM告知放送等多様な方
法を用いて広報することとする。
118
第2 市民に期待する行動
災害から市民の生命及び財産を守るためには、第一に「自らの生命・財産は自らの手で守る」
という自己責任による「自助」の考え方、第二に市民どうしの助け合いによって「自分たちの地
域は自分たちの手で守る」という「共助」の考え方、このふたつの理念にたち、市民と「公助」
の役割を果たす行政とが、それぞれの責務と役割を明らかにした上で連携を図っていくことが必
要である。このような「自助、共助、公助」の考え方は防災の原点である。市及び県、その他の
防災関係機関においては、各々の能力を最大限に発揮して防災対策に取り組むものであるが、そ
の活動をより効果的なものとするため、また、風水害等の災害による被害を最小限に止めるため、
市民に対して次のような行動を期待するものである。
1 家庭
(1) 的確な避難
家族の安否とともに、気象に関する情報、家屋の被災状況、周囲の災害の状況(火災の延
焼、山・がけ崩れのおそれ等)等に注意して、安全な場所に迅速に避難する。また、夜間や
停電の場合に備え、日頃から懐中電灯や携帯ラジオ等を直ちに携行できるようにしておくと
ともに、地域での防災訓練に参加し、避難場所、避難経路をあらかじめ確認しておくことが
必要である。
(2) 的確な初期消火
自宅から出火した場合、消火器等を用いて初期段階での消火に努める。
(3) 負傷者の応急手当、医療機関等への搬送
家族に負傷者が出た場合、適切な応急手当を行い、最寄りの医療機関へ搬送する。
(4) 的確な防災機関への通報
山・がけ崩れ等の災害発生のおそれがあると判断した場合、また、消防本部(分署を含む。)、
警察署(交番)等に出動を求める場合、落ち着いて迅速に通報する。
(5) 的確な情報収集
テレビ、ラジオ、MCA無線、FM告知放送等によって正しい情報の把握に努める(むや
みに市役所・支所、消防本部、警察署(交番)等の防災機関に問い合わせることは、防災機
関の的確な活動を妨げることがある。)。
2 地域(隣近所、町内会・自治会、自主防災組織)
(1) 的確な避難
避難する場合、隣近所で声を掛け合って安全な場所に迅速に避難する。また、避難所の運
営にあたっては、避難施設の管理者、職員等に協力する。また夜間や停電の場合に備え、す
119
みやかに避難所を開設できるように、自治会や自主防災組織では、防災関係者とともに指定
避難場所の開け方(鍵の管理)や非常用電源の位置、電話、連絡網等をあらかじめ確認して
おくことが必要である。
(2) 的確な初期消火
近隣で出火した場合、地域で協力して消火器やバケツリレー等による初期段階での消火に
努めるとともに、消防本部、消防団の出動時には、その指示に従って適切な協力を行う。
(3) 的確な救出
地域内で家屋の倒壊等による被災者の救出が必要となった場合、地域内にある資機材(の
こぎり、かけや等)を活用して二次災害に留意しながら可能な限りの救出活動を行うととも
に、消防本部、消防団、警察署、自衛隊等の出動時には、その指示に従って適切な協力を行
う。
(4) 負傷者の応急手当、医療機関等への搬送
地域で負傷者が出た場合、適切な応急手当を行い、最寄りの医療機関へ搬送する。
(5) 災害時要援護者への援助
地域内に在住する高齢者、障がい者、乳幼児、妊産婦等災害時要援護者の避難、初期消火
等の援助に努める。
(6) 的確な情報収集と防災機関への通報
地域内の災害状況を迅速に把握し、市(支所)、消防本部、警察署(交番)等にすみやか
に通報する。
3
企業・事業所
(1) 的確な避難
災害発生時、従業員や顧客などを安全な場所へ避難させる。
(2) 的確な初期消火
企業・事業所内で出火した場合、消火器等を用いて初期段階での消火に努める。
なお、自衛消防組織を持つ事業所にあっては、被害を事業所内に食い止めることに全力を
尽くす。消防本部、消防団の出動時には、その指示に従って適切な協力を行う。
(3) 負傷者の応急手当、医療機関等への搬送
事業所内で負傷者が出た場合、適切な応急手当を行い、最寄りの医療機関へ搬送する。
(4) 地域(隣近所、町内会・自治会)の活動への協力
事業所の所在する地域の防災活動に積極的に協力する。
120
4 災害対応職員の家族の安否確認
発災時に家族と離れていた職員は、速やかに家族の安全を確認し、心理的ストレスを解消
することで冷静に業務に取り組めるよう、平時から家族間での連絡方法を確認しておかなけ
ればならない。
【災害時の安全確認方法の例】
・災害用伝言ダイヤル(NTTの「171」・「災害用ブロードバンド伝言板171」など)
の利用
・携帯メールによる連絡(通話よりも着信確率が高いとされる)
・
「三角連絡法」(被災地へ向けての電話がつながりにくい状態でも、被災地から外に向かっ
ての電話は通じる場合があるので、隔地の親類や知人などの家を連絡の中継地として、そ
こを伝言板がわりに利用する方法)の実施
121
第3
災害応急対策の体系
災害応急対策の体系は、次のとおりである。
迅速・的確な災害応急対策の実施
迅速・的確な災害応急対策の実施
活動体制の確立
(第2章―第2節)
生命・財産への被害を最小限
とするための活動
(第2章―第3節)
被災者の保護・救護のための
活動
(第2章―第4節)
社会基盤の応急対策
(第2章―第5節)
○組織
○動員配備
○通信連絡手段の確保
○気象庁が発表する風水害に関する情報の収集及び関係機
関への伝達等
○災害・被害情報等の報告、収集・伝達
○災害救助法の適用及び運用
○広域的な応援要請・協力体制の確立
○防災ヘリコプターの派遣要請及び受入れ
○自衛隊の災害派遣要請
○他機関に対する応援要請
○技術者、技能者及び労務者の確保
○ボランティアとの連携
○帰宅困難者対策
○物資の備蓄及び資機材調達供給
○交通確保・輸送対策
○広報活動・災害記録活動
○風水害に関する情報の住民への伝達等
○災害に関する情報の収集・伝達
○水防計画
○避難の勧告・指示及び誘導
○救出救助
○救急医療活動
○消防活動
○二次災害の防止活動
○避難所運営活動
○避難所外被災者の支援
○食料供給
○給水
○衣服寝具その他生活必需品供給
○医療活動
○保健衛生活動
○廃棄物処理
○行方不明者の捜索、遺体の取扱い及び埋火葬
○住宅の供給確保
○文教対策
○社会秩序の維持・物価の安定等
○義援物資の取扱い
○被災動物対策
○電気、ガス、上・下水道、通信の応急対策
○道路、河川、都市公園、港湾、漁港、鉄道の応急対策
○農業対策
122
第2節 活動体制の確立
第1 組織
第2 動員配備
第3 通信連絡手段の確保
第4 気象庁が発表する風水害に関する情報の収集及び関係機
関への伝達等
第5 災害・被害情報等の報告、収集・伝達
第6 災害救助法の適用及び運用
第7 広域的な応援要請・協力体制の確立
第8 防災ヘリコプターの派遣要請及び受入れ
第9 自衛隊の災害派遣要請
第10 他機関に対する応援要請
第11 技術者、技能者及び労務者の確保
第12 ボランティアとの連携
第13 帰宅困難者対策
第14 物資の備蓄及び資機材調達供給
第15 交通確保輸送対策
第16 広報活動・災害記録活動
123
第1 組織
(総務部総務課)
災害応急対策を総合的、かつ集中的に実施するために必要な組織は、この計画の定めるところ
によって確立する。
1
活動組織の整備確立方針
災害が発生し又は発生するおそれがある場合に、当該災害の発生を防御し、又は拡大を防止
するために必要な処置は、それぞれの防災事務又は業務を所掌する防災機関が、その機能のす
べてをあげて対処するものであることに鑑、それぞれの防災機関において、当該事務又は業務
を的確かつ円滑に実施するための防災活動組織を整備する。
市においては、ここに定めるほか個別具体的な事項は「中津市災害対策本部条例(昭和37年
中津市条例第37号)」及び「中津市災害対策本部運営規程(昭和37年中津市訓令第5号)」等
により確立する。
2
防災組織
災害の予防、応急対策及び復旧等防災諸活動に即応する体制を確立するため、市、県その他
公共機関相互の有機的連携を図るとともに、地域住民の協力により、総合的かつ一体的な防災
体制を確立するものとする。
組織名
防災会議
内
容
時
期
・基本方針並びに市の業務
・年1回
を中心とした市域内の公
・非常時
設
置
市
長
(会長)
共的団体、その他関係機
根
拠
災害対策
基本法第
16 条
関の業務を包括する総合
的な地域防災計画の作成
中津市防
及びその実施の推進を図
災会議条
る。
例
・災害発生時の情報収集、
各機関の実施する災害応
中津市防
急対策の連絡調整、非常
災会議規
災害時における応急措置
程
に関する計画の作成及び
その実施を図る。
災害対策
本
部
・災害応急対策を強力に推 ・本市の区域
進する。
内において
・災害予防及び災害応急対
大規模な災
策上の重要な基本方 針を
害が発生又
協議する。(避難勧告、非
は発生する
124
市
長
(本部長)
災害対策
基本法第
23 条
中 津 市
災害対策
備 考
災害警戒
本
部
災害準備
体
制
常配備体制、職員の応援、
おそれがあ
民間の応援、災害救助法申
る場合に設
請・運用など)
置する。
・災害予防、災害応急対策、 ・気象業務法
に基づく
災害対策本部の設置等を
警報が発
協議する。
令される
等相当な
災害の発
生が予想
される場
合
本部条例
中津市災
害対策本
部運営規
程
総務部長
・情報の収集連絡等にあた ・出水期にお 総務部長
いて、気象
り必要に応じ、非常配備
業務法に
体制に移行する。
基づく雨
に対する
警報等が
発令され、
災害が予
想される
か降雨量
の予測が
困難な場
合
中 津 市
地域防災
計
画
中 津 市
地域防災
計
画
防災組織の整備
災害対策本部の各部及び班においては、その任務分担を明確にし、また消防機関にあって
は、責任担当区域を定め、災害時の配置分担と執務方法、集合場所等を定めておくものとす
る。さらに、災害時における職員の服務の基準となる職員の職務に対する自覚、参集の義務
等服務心得を定めるものとする。
125
3
初動体制
災害の発生が予想される場合あるいは災害が発生した場合に、災害応急措置を迅速かつ的確
に実施するため、非常配備体制をすみやかに確立する必要があり、平常勤務時または休日若し
くは勤務時間外における、職員の動員に関する伝達及び活動等について定めるものとする。
(1) 平常勤務時の伝達系統及び方法
気象台等から災害発生のおそれのある気象情報又は異常現象発生のおそれのある情報を収
受した場合、あるいは災害が発生し、ただちに応急措置を実施する必要があると認められる
場合等における指示伝達系統及び方法並びに連絡責任者を具体的に定めておくものとする。
(2) 休日または勤務時間外における伝達
総務部総務課員は、携帯電話等により災害に関する情報又は通報を受けた場合は、必要に
応じて関係課長に連絡し得るよう伝達系統、方法について定めておくものとする。
(3) 職員の非常登庁
職員は勤務時間外または休日等において登庁の指示を受けたとき、または災害の発生ある
いは災害発生のおそれがある情報をテレビ、ラジオ、携帯メール等により知ったときは、た
だちに登庁するよう定めておくものとする。
4
災害対策本部
災害対策本部は、基本法第 23 条の規定により、本市の区域において災害が発生し、又は災害
が発生するおそれがある場合において、災害応急対策を強力に推進するため必要があると認め
るとき市長が設置する組織であり、その設置、組織、運営、標識等について定めるものとする。
(1) 災害対策本部の設置及び廃止
ア
設置
市の区域に大規模な災害が発生又は発生するおそれがある場合で、市長が必要と認めた
ときは次の基準に基づき、法の規定により市長が災害対策本部を設置する。
= 災害対策本部設置基準 =
種
別
設
1
置
基
準
気象業務法(昭和 27 年法律第 165 号)に基づく暴風、大雨、高潮又
は洪水警報が発表され、市の全域又は一部の地域に重大な被害の発生
するおそれがあるとき。
風 水 害
2
その他大規模な風水害が発生又は発生するおそれがあると認められ
るとき。
大規模な火災、
爆
発
1
するおそれがあると認められるとき。
等
そ の 他
市域に大規模な火災、爆発その他重大な人為的災害が発生又は発生
1
市域に重大な災害が発生するおそれがあり、その必要があると認め
られるとき。
(注)災害の種類及び特性に応じて、臨機応変に配備体制をとることができるものとする。
126
イ
廃止
本部長(市長)は、市域について予想された災害が発生するおそれが解消したと認めた
場合又は災害応急対策が、おおむね完了したと認めた場合は、災害対策本部を廃止する。
ウ
設置及び廃止の通知
災害対策本部を設置したとき、市長は、ただちにその旨を次の表の区分により通知する。
通
知 先
通
知
の
方
法
市職員
口頭、庁内放送、加入電話、携帯メール、ファクシミリ
一般住民
報道機関、MCA無線、FM告知放送、ホームページ等を通じて公表
県
防災無線、加入電話、ファクシミリ
報道機関
文書、加入電話
防災関係機関
加入電話その他迅速な方法
なお、廃止した場合の通知は、設置したときに準じて行う。
(2) 災害対策本部の組織及び運営
災害対策本部の組織、運営の方法、非常配備体制、勤務時間外等における職員の動員方法
等については、市の各行政組織における平常時の事務及び業務を基準とし、災害に即応でき
るよう定めるものとする。さらに、災害対策本部のもとに、防災活動の基本方針を協議、決
定する本部員会議を設置し、迅速かつ的確な災害応急諸対策の実施を期するとともに、班を
設け、市本部との緊密な連携を図り、それぞれの区域内における災害の実態に即応した応急
対策の実施がなされるよう考慮するものとする。
災害対策本部の組織及び運営は、基本法及び中津市災害対策本部条例並びに同運営規程に
定めるところにより、次のとおりとする。
ア
本部長及び副本部長
(a) 本部長は、基本法第 23 条の規定により、市長をもってあて、副本部長は、副市長を
もってあてる。
(b)
本部長は、本部の事務を統括し、本部の職員を指揮監督するとともに、応急対策実
施上の重要事項について決定する。
(c) 副本部長は、本部長を補佐し、本部長に事故あるときは、本部長の職務を代理する。
イ
本部員
本部員は、災害対策本部長の命を受け、本部長及び副本部長とともに、本部会議を構成
し、災害予防及び災害応急対策実施上の重要な事項について協議する。なお、本部員に事
故があるときは、あらかじめ本部員が指名する者が本部員の職務を代理する。
ウ
本部会議
(a)
本部長は、災害対策本部の事務を総合的かつ有機的に推進するため、本部会議を置
く。
(b) 本部会議は、本部長、副本部長及び本部員によって構成し、本部長が議長を務める。
127
(c)
本部会議は、災害予防及び災害応急対策実施上の重要な事項について協議し、その
基本方針を決定する。なお、本部会議が協議、決定すべき事項は、おおむね次の通り
とする。
① 非常配備体制に関すること。
② 避難勧告又は指示に関すること。
③ 職員の応援に関すること。
④ 自衛隊の派遣要請依頼及び派遣部隊の受入れに関すること。
⑤ 他の地方公共団体等に対する応援要請及び応援職員の受入れに関すること。
⑥ 民間団体等の受入れに関すること。
⑦ 緊急輸送道路の指定に関すること。
⑧ 災害救助法の適用申請及び救助業務の運用に関すること。
⑨ 激甚災害の指定の要請に関すること。
⑩ 応急対策に要する予算及び資金に関すること。
⑪ 応急公用負担に関すること。
⑫ 義援金品の募集及び配分に関すること。
⑬ 国会・政府関係に対する要望及び陳情等に関すること。
⑭ 職員の給食・寝具等の厚生に関すること。
⑮ その他各本部員から特に申し出のあった事項
(d) 本部会議は、本部長が必要に応じて招集する。
(e) 招集の通知は、庁内放送又は加入電話等により総務対策班が行う。
128
(f) 構成
本部長
副本部長
本部員
教育長、上下水道部長、総務部長、財務部長、生活保健部長、
市
長
副
市 長
福祉部長、商工観光部長、農林水産部長、建設部長、各支所
長、消防長、市民病院事務部次長、会計管理者、教育次長、
議会事務局長、総務課長
エ
班
(a) 本部に班を置く。
(b) 班長は、部長の命を受けて、班の事務を掌理し、所属職員を指揮監督する。
(c) 班員は、上司の命を受けて、自班の所掌事務を処理する。
オ
地区本部
(a) 支所に地区本部を置く。
(b) 地区本部長は、支所長をもってあてる。
(c) 地区本部に班を置く。
(d) 班長は、地区本部長の命を受けて、班の事務を掌理し、所属職員を指揮監督する。
(e) 班員は、上司の命を受けて、自班の所掌事務を処理する。
(f) 本部が設置された場合の動員系統及び方法
カ
本部が設置された場合の動員系統及び方法
中津市災害対策本部運営規程 別表第一による。
キ
配置の方法
(a) 職員の配置は、本部長の指令により各部長が行う。
(b)
各部長は、配備の規模により動員の人員及びその方法、並びに時間外における連絡
方法をあらかじめ定めておき、所属職員に周知徹底する。
(c) 本部長は、職員の非常招集が急を要する場合又は、多数職員の配備を要するときは、
広報車、電話、その他の方法により連絡をする。
(d) 各部長は、職員を配備したときは、その状況を本部長に報告する。
ク
応援のための動員
災害対策活動を行うにあたり、各班の職員で不足する場合は、当該班長は、各部長を通
じ本部長に対して応援要請書(様式第2号)により応援のため動員を求めるものとする。
この場合は、余剰班員及びその他の職員に応援を命ずるものとする。
ケ
動員要領
(a)
総務対策部長及び地区本部長は、災害対策本部が設置されると同時に本部長の指示
を受け、配備の規模その他必要な事項を各部長を通じ各班長に連絡をする。
(b)
各班長は、災害対策本部が設置されると同時に本部連絡員を本部に派遣し、緊密な
連絡体制を保持するものとする。
(c) 配備要員および本部員は、災害の発生が予想されるとき又は災害が発生したときは、
129
その所在を明らかにし、所属班長との連絡保持につとめ、動員に応ずる体制を整える
ものとする。
コ
消防団員に対する伝達及び出動(消防本部)
消防長は、本部長から消防団の出動要請があったときは、次の系統図に従い、もっとも
迅速な方法により伝達するものとする。
本
部
長
消
出
動
要
請
防
長
連
絡
消
防
団
長
連
絡
方
面
団
長
分
連
絡
団
長
連
絡
消
防
団
員
(3) 本部職員の腕章等
ア
本部職員のうち、災害応急対策の実施にあたる者は、指定された腕章を着用する。
イ
本部で災害応急対策の実施のために使用する自動車には、指定された標旗を付する。
ウ
標識
災害対策本部の設置を示すため、災害対策本部標識板を庁舎玄関に掲げるものとする。
130
5 災害対策本部設置以前の体制
(1) 災害準備体制
災害準備体制は、出水期において気象業務法に基づく雨に対する警報等が発令され、小規
模の災害が予想されるか、降雨量の予測が困難な場合に少数の人員を配備して、情報の収集
連絡等に当たり、必要に応じて、地域防災計画に定める非常配備体制に移行し得る体制をい
う。
ア
設置
(a) 勤務時間中
総務部長は、出水期において、気象業務法に基づく警報が発令されたとき、支所長、
産業振興部長、建設部長と協議し、指令する。
また、総務部長は、災害注意体制を指令したときは、遅滞なく上司に報告するととも
に、関係部長に通知するものとする。
(b) 勤務時間外
警備員室は、気象業務法に基づく警報が発令されたとき及び災害の発生等の通報を受
けた場合は、総務部総務課長に連絡する。総務部総務課長は、総務部長に連絡の上、関
係課長に連絡する。
イ
解散
気象業務法に基づく警報が解除されたとき及び情報収集及び連絡活動を行う必要がない
と認めた場合、総務部長は災害準備体制の指令を解除する。
ウ
体制
(a)
災害準備体制責任者は、担当課長とする。ただし、やむを得ず、自らが配備できな
い場合は、配備職員の中から担当課長が指名するものとする。
(b) 災害準備体制責任者は配備人員を決定し、当該人員数をすみやかに、総務部長(総務
課)に報告しなければならない。配備人員に変更があった場合も同様とする。
(c)
災害準備体制責任者は、収集した情報を記録し、逐次総務課に報告しなければなら
ない。
(2) 災害警戒本部
災害警戒本部は、災害準備体制では対応できない場合、あるいは気象業務法に基づく警報
が発令される等相当な災害の発生が予想される場合設置する組織である。
ア
設置
総務部長は、災害準備体制では、対応できないと判断したときは、支所長、産業振興部
長、建設部長と協議し、災害警戒本部を設置する。
イ
解散
災害が発生するおそれが解消したと認めた場合又は情報収集及び連絡活動を行う必要が
ないと認めた場合は、災害警戒本部を解散する。
ウ
設置及び廃止の通知
災害警戒本部を設置したときは、ただちにその旨を次の表の区分により通知する。
131
通
知 先
通
知 の 方 法
市職員
口頭、庁内放送、加入電話、携帯メール、ファクシミリ
一般住民
報道機関、MCA無線、FM告知放送、ホームページ等を通
県
じて公表
報道機関
防災行政無線、加入電話、ファクシミリ
防災関係機関
文書、加入電話
加入電話その他迅速な方法
(3) 災害警戒本部の組織及び運営
ア
災害警戒本部長は、総務部長をもってあてる。
イ
災害警戒本部の場所は、特別の指示のない限り、総務部総務課とする。
ウ
災害警戒本部長は、随時災害状況等を市長等に報告する。
エ
運営等については災害対策本部に準じる。
(4) 災害対策会議
ア
副市長は、総務部長の要請により、災害予防、災害応急対策、災害対策本部の設置等に
ついて協議するため、災害対策会議を置く。
イ
災害対策会議は、副市長、教育長、上下水道部長、総務部長、財務部長、福祉部長、生
活保健部長、商工観光部長、農林水産部長、建設部長、各支所長、消防長、市民病院事務
部次長、議会事務局長、会計管理者、教育次長、総務課長によって構成し、副市長が議長
をつとめる。
ウ
副市長は課長その他必要と認める職員を出席させることができる。
エ
災害対策会議の庶務は総務部総務課が担当する。
132
第2
動員配備
(総務部総務課)
1 非常配備体制
災害の発生が予想され、又は災害が発生した場合は、災害予防対策及び災害応急対策を強力
に推進するため、職員の非常配備体制をとることができるものとする。
非常配備体制の要員は、別に定めるものとする。ただし、災害の状況により臨機応変の措置
をとることができるものとする。
2 職員の動員
(1) 動員の対象
各部の「非常配備・動員」において、あらかじめ定めた者とする。
(2) 動員の方法
「本章
第2節
第1 組織
3初動体制」に定める伝達方法及び職員の登庁によるもの
とする。
(3) 動員対象から除外する職員
ア
病気、負傷等により、応急対策活動に従事することが無理な者は、動員対象から除外す
る。
イ
その他やむを得ない事情により、所属長が除外を相当と認めた者
(4) 職員参集状況の記録、報告
ア
各部の長は、職員の参集状況を記録し、その累計を、内線電話その他可能な方法によっ
て本部長に報告する。報告の時期については、本部長が指示する。
イ
報告の指示、連絡窓口は、総務部対策班とする。なお、災害対策本部設置の場合は、総
務部長は、職員の参集状況を取りまとめ、本部会議に提出し本部長に報告する。
(5) 参集時の留意事項
ア
参集途上の措置
参集途上において、浸水、人身事故等に遭遇した場合は、消防本部又は警察署等に通報
連絡するとともに、適切な処置をとる。
イ
交通規制による検問への対応
参集途上において、交通規制による検問に際した場合には、自己の身分、勤務場所、通
行の目的等を告げ、通行許可を求める。
ウ
被害状況等の報告
参集途上において知り得た被害状況、その他の災害情報は、参集後ただちに参集場所の
班長に報告する。
(6) 各部の「非常配備・動員配備」
ア
計画の作成及び職員への周知
各部長は、所管の部の「非常配備・動員配備」を作成し、平常時から職員に周知徹底を
図るよう努めなければならない。
また、人事異動等により、計画の内容に変更が生じた場合には、その都度すみやかに修
正するとともに、関係職員に対してその旨の周知を図るものとする。
133
イ
報告
各部長は、所管の部の「非常配備・動員配備」の作成又は見直しを行った場合、総務部
に報告しなければならない。
(7) 職員の応援
災害応急対策を総合的に実施するため本部長は、災害時の状況及び応急措置の推移により、
各部の業務の実態に応じて人的余裕のある各部の所属する職員を、応援を必要とする他の部
に応援させるものとし、災害応急対策を総合的に実施するものとする。
ア 市庁機能全壊(3割以下の職員しか参集できない)
登庁した職員が順次、予め定められた担当班の要員として災害対策本部を構成し応急対
策活動にあたるが、「第3節 生命・財産への被害を最小限とするための活動」に必要な
要員を最優先として配置する。
イ 市庁機能一部損壊(5割程度の職員が参集できる)
各部の責任者の指揮の下で「第3節 生命・財産への被害を最小限とするための活動」
にあたる要員の重点配分を行う。
ウ 市庁機能支障なし(おおむね7割以上の職員が参集できる)
計画どおり各部は、分掌業務に従って応急対策活動を行うこととし、その進捗状況を勘
案し、必要に応じて要員の最適な配分を図る。
(8)参集した職員の家族の安否確認
発災時に家族と離れていた職員は、参集途上又は参集初期の段階で、速やかに家族の安
全確認を行う。
3
活動体制
災害の発生が予想される場合あるいは災害の発生した場合等の非常配備体制下における一般
的な活動の要点を定め、災害応急対策が迅速かつ的確に実施されるよう努めるものとする。
134
第3 通信連絡手段の確保
(総務部総務課・企画情報課)
災害に対し迅速かつ効果的な応急対策活動を実施するため、市の保有する通信連絡手段を最大
限に活用し、早期に市内の被害状況等の各種の情報を収集、伝達するとともに、住民の心理的動
揺によるパニック等の混乱を防止するため、報道機関に協力を求め、積極的な広報活動を展開す
る。
災害時における各機関相互の通信連絡は、迅速かつ的確に行う必要があるので、通信の窓口及
び連絡系統を明確にするとともに、非常の際の通信連絡の確保を図る方法等について定めておく
ものとする。
1 通信連絡手段一覧
各種情報の迅速かつ的確な収集及び伝達を図るため、現有の通信連絡手段を分類整理し、そ
れぞれの手段について、その確保及び活用方法を定める。
(1) 有線電話
加入電話
FM告知放送
(2) 無線電話
防災行政用無線
MCA無線
消防無線
携帯電話
衛星携帯電話
(3) 公共放送(テレビ、ラジオ)の利用
(4) 非常通信の利用
(5) 情報連絡員
(6) その他インターネット(市ホームページ、ツイッター等のSNS)
※SNS:ソーシャル・ネットワーク・サービス(インターネット上の交流を通して社会
的ネットワークを構築するサービス)
2 有線電話途絶時の連絡
有線電話が途絶した場合の通信連絡は、防災行政用無線電話又は消防無線電話を活用するも
のとする。
無線設備及び無線電話機は、常に良好な通話状態を保つとともに、付属の非常電源設備につ
いても、その作動状態を確認し、機能維持に努めるものとする。
3 公共放送(テレビ、ラジオ)の優先利用
本部長は、住民、事業所、市職員及びその他関係機関に対し、災害に関する通知、要請、指
示、伝達、警告及び広報等を伝達するに際し、緊急を要する場合又は広域的に行う必要がある
場合等特別の必要があるときにおいては、
「災害時緊急放送に関する協定」に基づきFMなかつ
135
に放送依頼を行うとともに、
「災害時における放送要請に関する協定」に基づき、県知事を通じ
て日本放送協会大分放送局及び民間放送機関に対し、伝達すべき情報の放送を依頼する。
4
連絡員の派遣
有線電話が途絶し、無線電話のない場合又は無線電話が混乱して使用できない場合は、適宜
連絡員を派遣し、情報の空白状態をなくすよう努める。
5
その他
防災関係機関に対する非常無線通話の依頼
災害の状況により、有線通信が途絶した場合若しくは市有の無線電話が使用不能となり、他
に有効な手段がないときは、県警察本部(署)
、陸上自衛隊、九州電力無線、アマチュア無線等
最寄りの無線局に非常無線通信を依頼し、通信することができる。非常無線通信は、無制限、
無秩序に運用すれば事態を混乱させるおそれがあるので利用上の基本条件である次の事項を認
識しておくことを必要とする。
(1)
非常無線通信の依頼を受けた無線局は、これを疎通させる義務を有するが、災害時にお
いては、無線局の疎通能力も相当低下するうえ、当該通信系本来の通信がふくそうするた
め、依頼を受けた非常通信を取り扱う余裕がない場合もある。
(2)
非常無線通信を依頼する者は、公衆電気通信施設(NTT西日本管理のもの)が利用で
きない条件を確認しなければならないが、非常通信を実施すべきか否かの判断は、原則と
して依頼を受けた当該無線局の免許人がなすべきものである。
(3)
非常無線通信は、本来無料として取り扱われるが、これが公衆電気通信施設により電送
されるときは公衆電報となり、特別の場合を除き有料として取り扱われる。
(4) 電送する電文は、発着信者名を明確にし、1通の通信文の長さは 200 字以内とするが、
急迫の場合以外は、原則として電報形式とする。
6
通信施設の応急復旧
(1) 応急措置
有線通信及び無線通信施設を有する班は、発災後すみやかに通信施設の機能を点検し、障
害の生じた施設については、NTT西日本等関係機関との連絡調整並びに協力を得て、応急
復旧措置を講ずるものとする。
(2) 要員及び資器材の確保
応急措置の実施に必要な要員及び資器材については、関係班において、体制を整備してお
くものとし、場合によっては、市内関係業者に協力を求め資器材の調達を行うものとする。
136
第4
気象庁が発表する風水害に関する情報の収集及び関係機関への伝達等
(総務部総務課)
気象、水防、火災等に関する予警報等及び災害情報は、災害応急対策の万全を図るうえにおい
て欠くことのできないものであるから、その受領伝達を迅速かつ的確に行うため、受領及び伝達
系統について定めておくものとする。
1 気象等の予警報の通報伝達
(1) 予警報等発表責任体制
ア
気象、高潮、津波及び洪水についての予報又は警報は、大分気象台が気象業務法の規定
に基づき発表する。
イ
津波予報又は警報は、福岡管区気象台が気象業務法の規定に基づき発表する。
ウ
水防警報は、国土交通大臣の指定する河川、湖沼又は海岸については、国土交通大臣の
命により九州地方整備局各工事事務所長が、その他の河川、海岸又は湖沼については県知
事の命により大分県水防本部長が水防法の規定に基づき発表する。
エ
火災警報は、火災気象通報を受けたとき、又は、気象の状況が火災の予防上危険である
と認めたときは市長が消防法の規定に基づき発表する。
オ
地震等に関する情報
国土交通省国土地理院は、地震の将来の推移、見通しなど地震予知を内容とする情報を
発表し、気象庁(大分地方気象台)は、原則として、地震観測の成果など主に地震活動の
事実についての情報を発表する。
カ
その他防災に関し、必要な情報は、当面する防災関係機関の長が発表する。
(2)特別警報について
気象等に関する特別警報については、別表のとおりである。
特別警報が発表された場合は、住民への周知義務が生じることから情報伝達手段を使用し
充分な周知を行うこととする。
137
注・警報発表基準一覧表
平成 22 年 5 月 27 日現在
大分地方気象台
注意報基準
注意報名
基準
強風
陸上平均風速が 12m/s 以上、海上 12m/s 以上
風雪
陸上平均風速が 12m/s 以上、海上 12m/s 以上、雪を伴う
波浪
有義波高が北部・中部 1.5m以上、南部 2m 以上
高潮
周防灘、国東半島沿岸では潮位が東京湾平均海面より 2.1m 以上
その他の区域では潮位が東京湾平均海面より 1.4m 以上
平坦地:1 時間雨量が 30mm 以上
大雨
平坦地以外:1 時間雨量が 40mm 以上
土壌雨量指数基準:90 以上
平坦地:1 時間雨量が 30mm 以上
洪水
平坦地以外:1 時間雨量が 40mm 以上
流域雨量指数基準:犬丸川流域=13、金吉川流域=6 以上
大雪
24 時間降雪の深さが平地で 5cm 以上、山地で 10cm 以上
雷
落雷等により被害が予想される場合
乾燥
最小湿度 45%以下で実効湿度 65%以下
濃霧
視程が陸上では 100m 以下、海上では 500m 以下
霜
11 月 20 日までの早霜 3 月 20 日以降の晩霜、最低気温が 3℃以下
なだれ
積雪の深さ 100cm 以上で、次のいずれかの場合
1.気温 3℃以上の晴天
2.低気圧等による降雨
3.降雪の深さ 30cm 以上
低温
夏期
平均気温が平年より 3℃以上低い日が 3 日続いた後、さらに 2 日以上続く
と予想される場合
冬期
着氷・着雪
最低気温が沿岸部では -4℃以下、内陸部では-8℃以下
大雪注意報・警報の条件下で、気温-2℃~2℃、湿度 90%以上
138
警報基準
警報名
基準
暴風
陸上平均風速が 20m/s 以上、海上平均風速が 20m/s 以上
暴風雪
陸上平均風速が 20m/s 以上、海上平均風速が 20m/s 以上、雪を伴う
波浪
有義波高が北部・中部 3m 以上、南部 5m 以上
高潮
周防灘、国東半島沿岸では潮位が東京湾平均海面より 3.1m 以上
その他の区域では潮位が東京湾平均海面より 2.1m 以上
大雨
浸水害
平坦地:1 時間雨量が 50mm 以上
平坦地以外:1 時間雨量が 70mm 以上
土砂災害
洪水
土壌雨量指数基準:120 以上
平坦地:1 時間雨量が 50mm 以上
平坦地以外:1 時間雨量が 70mm 以上
24 時間雨量が平地で 200mm 以上、山地、南東部沿岸部で 300mm 以上
流域雨量指数基準:犬丸川流域=16、金吉川流域=8 以上
大雪
24 時間降雪の深さが平地で 20cm 以上、山地で 30cm 以上
特別警報基準
※大雪注意報・警報の山地とは、標高200mを超える地域とする
記録的短時間大雨情報
気象台が大雨警報を発表して警戒を呼びかけている最中に、数年に一度位しか現れないよう
な1時間雨量が観測されたときは、重大な災害に結びつく場合が多いことから、
「ある地域で記
録的な大雨が降っている」という主旨で発表する情報
記録的短時間大雨情報発表基準値
1時間雨量 110mm
139
(2) 気象、高潮、津波及び洪水予報又は警報の系統方法
基 準 通 報 系 統 図
大
分 県
地方振興局
防災対策室
防災行政
無
線
専用
電話
大
分
地
方
気
象
台
各関係
防災行政
無
線
機 関
防災行政
無
線
中 津 市
防災行政
無
線
県 警
中
本 部
警察署
市
民
加入電話
中 津 市
津
専用電話又は
加 入 電 話
消防本部
NTT西日本
大 分 支 店
その他の
関係機関
○勤務時間中は総務課
○勤務時間外は警備員室
○災害対策本部設置時は本部室
(3) 伝達、周知方法
市は、各関係機関から伝達を受けた注意報等は、庁内放送及び加入電話等により伝達する
こととともに必要と認めるものについては、災害広報計画によりすみやかに住民に周知徹底
するよう努めるものとする。
(4) 気象情報の収集
市は、県、警察及びNTT西日本を通じて、気象官署から発表された気象情報を受領し、
地域内の各関係先に伝達するとともに、ラジオ、テレビ等により積極的に気象情報の収集に
努める。
140
2 異常現象時における措置
(1) 異常気象の種別
地震、津波、竜巻、強い降ひょう等、これらに類する異常な気象現象
(2) 異常気象現象の通報等
ア
異常な気象現象を発見した者は、最も迅速な方法により、この旨を市に通報しなければ
ならない。
イ
異常気象現象の措置
イにより通報を受けた市長は、すみやかにその概況を把握確認の上、被害をうけるおそ
れのある地域住民及び関係機関に通報するとともに、被害を最少限度にくいとめる迅速的
な措置を行うものとする。
系
統
大分地方気象台
発見者
市
地 方 振 興 局
中
津
警
察
大分県
(防災対策室)
署
警察
その他の関係機関
3 水防警報
雨量、水位、高潮の情報により災害が発生するおそれがある場合又は河川、ため池等の巡視
により、水防上危険であると認められる箇所があるときは、その状況を関係部長を通して総務
課(総務対策班)に報告しなければならない。
4 指定河川(山国川水系)洪水予報の伝達
(1)基本方針
河川の増水やはん濫などに対する水防活動のため、あらかじめ指定した河川については、
区間を決め水位を示して警報及び注意報を発表する。対象河川は次のとおりであり、九州地
方整備局各河川事務所及び大分県河川課と大分気象台等が共同で下表の標題により発表す
る。これらの洪水予報については、発表機関及び伝達を受ける関係機関において、情報の迅
速、的確な収集・伝達を行い、県民への生命・財産への被害を最小限とするため必要な体制
を整える。
なお、市及び県土木事務所は、洪水予報が発表された場合、被害の未然防止、拡大防止の
ための住民への呼びかけを行う。
141
県内洪水予報指定河川
河川名
大分川
大分河川国道事務所
七瀬川
大分地方気象台
大野川水系
山国川
山国川河川事務所
番匠川
佐伯河川国道事務所
筑後川上中流部
筑後川河川事務所
福岡管区気象台
駅館川
大分県河川課
大分地方気象台
洪水予報実施区域及び水位観測所設置個所、各基準水位等は「大分県地域防災計画資料編」
に収録する。
種
類
標
題
はん濫発生情報
洪水警報
はん濫危険情報
はん濫警戒情報
洪水注意報
はん濫注意情報
指定河川洪水予報
概 要
はん濫が発生したときに発表される。
新たにはん濫が及ぶ区域の住民の避難誘導や救援活
動等が必要となる。
はん濫危険水位に達したときに発表される。
いつはん濫が発生してもおかしくない状況であり、避
難していない住民への対応が必要である。この後に避
難勧告等を発令する場合、周辺状況を確認する必要が
ある。
一定時間後にはん濫危険水位に達すると見込まれる
とき、あるいは、避難判断水位に達しさらに水位の上
昇が見込まれるときに発表される。
避難勧告等の発令の判断の参考とする。
はん濫注意水位に達し、さらに水位の上昇が見込まれ
るときに発表される。
避難準備情報等の発令の判断の参考とする。
142
第5
災害・被害情報等の報告、収集・伝達
(全課)
災害が発生し、又は発生するおそれがある場合における災害に関する情報は、ここに定めると
ころにより迅速的確に収集する。
1 災害情報収集責任体制
災害が発生し又は発生するおそれがある場合に市は、関係機関の協力を求めて、積極的に情
報(被害状況)を調査収集する。
2 被害状況の調査、報告
(1)
災害状況の把握及び応急対策の実施状況の調査収集は、原則として各課(各対策班)が
行い、これらの取りまとめは、総務課(総務対策班)とし、同班は常に災害状況及び被害
状況の把握をしておくものとする。
(2)
各課(各対策班)は、調査を行うに当っては、各地域の自治委員、消防本部の職員等の
協力を得て、被害状況を迅速的確に把握するように努める。
(3)
本部設置時において被害状況の調査収集のため特に必要がある時は、調査班を編成しこ
れを行う。
(4)
総務課(総務対策班)は、被害状況又は、応急対策措置の状況等は、すみやかに市長、
県及び関係機関に報告する。
3 情報収集系統
住民
通報
中津市(総務課)
報告
各関係機関
報告
地 方振 興局
災害対策本部
関係団体
通報
県防災対策室
災害対策本部
報告
報告
中津市防災会議
報告
4 被害状況の調査分担及び調査要領
被害調査に当たっては、調査担当員にあらかじめ報告用紙等を配付しておくとともに、調査
及び連絡方法について事前に協議し、統一しておくものとする。
143
種
別
人、住家等被害
調査分担及び調査要領
人、住家等及び民生物資の被害は、社会福祉対策班が各地区を巡回し、
自治委員・民生委員等の協力を得て調査する。
衛生関係被 害
農業関係被 害
水産業関係被害
林業関係被 害
商工鉱業関係被害
衛生関係被害は衛生対策班が施設の管理者等の協力を得て調査する。
農業関係被害は、農林水産対策班が農業協同組合及び農業団体等の協
力を得て調査する。
水産関係被害は、農林水産対策班が漁業協同組合等の協力を得て調査
する。
林業関係被害は、農林水産対策班が森林組合等の協力を得て調査す
る。
商工鉱業関係被害は、経済対策班が商工会議所等の協力を得て調査す
る。
土木関係被 害
教育関係施設被害
土木関係被害は、土木対策班が被害地域におもむき調査する。
教育関係施設被害は、文教対策班が学校長及び施設の管理者の協力を
得て調査する。
私立学校施設、電気通信、電力施設、ガス施設、危険物施設、鉄道施
その他の被 害
設及び私有財産の被害については、総務対策班が施設の管理者の協力を
得て調査する。
被害判定基準
死者
当該災害が原因で死亡し、死体を確認したもの又は死体を確認するこ
とができないが、死亡したことが確実なものをいう。
行方不明者
当該災害が原因で所在不明となり、かつ、死亡の疑いのあるものをい
う。
重傷者
災害のため負傷し、医師の治療を受け、又は受ける必要のあるものの
うち、1か月以上の治療を要する見込みのものをいう。
軽傷者
災害のため負傷し、医師の治療を受け、又は受ける必要のあるものの
うち、1か月未満で治癒できる見込みのものをいう。
住家
現実に居住のため使用している建物をいい、社会通念上の住家である
かどうかを問わない。
非住家
住家以外の建築物をいう。なお、官公署、学校、病院、公民館、神社、
仏閣などは非住家とする。ただし、これらの施設に、常時、人が居住し
ている場合には、当該部分は住家である。
144
世帯
生計を一つにしている実際の生活単位をいう。
住家全壊
住家が滅失したもので、具体的には、住家の破損・焼失又は流出した
(全焼・流出)
部分の床面積がその住家の延床面積の 70%以上に達した程度のもの又は
住家の主要構造部の被害額がその住家の時価の 50%以上に達した程度の
ものをいう。
住家半壊
住家の破損が甚だしいが、補修すれば元通りに再使用できる程度のも
の、具体的には破損部分がその住家の 20%以上 70%未満のもの又は住家の
主要構造物の被害額がその住家の時価の 20%以上 50%未満のものをいう。
一部破損
破損の程度が半壊に至らないものをいう。ただし、窓ガラスの2、3
枚壊れた程度のものは除く。
床上浸水
住家の床上以上に浸水したもの及び全壊又は半壊には該当しないが、
土砂、竹木などのたい積のため一時的に居住することができないものを
いう。
床下浸水
床上浸水に至らない程度に浸水したものをいう。
非住家被害
非住家に対し、全壊、半壊程度の被害を受けたものをいう。公共建物
についても同じ。
道路被害
高速自動車道、一般国道、県道及び市町村道等の一部が破損し、車両
の通行が不能になった程度の被害をいう。
橋りょう被害
市町村道以上の道路に架設した橋の一部又は全部が流出し、一般の渡
橋が不能になった程度の被害をいう。
河川被害
1級河川、2級河川及び普通河川の堤防、護岸が決壊し、復旧工事を
要する程度の被害をいう。
砂防設備被害
砂防法にいう砂防設備の被害で、復旧工事を要する程度のものをいう。
治山施設被害
公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法にいう林地荒廃防止施設(治
山施設)の被害で、復旧工事を要する程度のものをいう。
港湾施設被害
港湾法にいう港湾施設の被害で、復旧工事を要する程度のものをいう。
漁港施設被害
漁港法にいう漁港施設の被害で、復旧工事を要する程度のものをいう。
海岸施設被害
海岸法にいう海岸施設の被害で、復旧工事を要する程度のものをいう。
田畑の流失埋没
耕土が流失し、又は砂利などのたい積のため耕作が不能になったもの
をいう。
田畑の冠水
植付作物の先端が見えなくなる程度に水につかったものをいう。
溜池・水路決壊
溜池及び水路の堤防が決壊し、復旧工事を要する程度の被害をいう。
地すべり
地すべりにより負傷者以上の人的被害、公共建物及び住宅に一部破損
以上の被害を受けたものをいう。
がけ崩れ
がけ崩れにより負傷者以上の人的被害、公共建物及び住宅に一部破損
以上の被害を受けたものをいう。
農林水産物被害
主要な農作物、林産物及び水産物の被害をいい、種別ごとに記入する
こと。
145
鉄軌道被害
電車などの運行が不能になった程度の被害をいう。
通信施設被害
電信、電話が故障し、通信不能になった回線をいう。
船舶被害
ろかいのみをもって運転する舟以外の舟で、船体が没し、航行不能と
なったもの及び流失し、所在が不明になったもの並びに修理しなければ
航行できない程度の被害を受けたものをいう。
工業用水道被害
工業用水道事業法に定める工業用水道施設の被害で、工業用水の給水
が不能となった程度の被害をいう。
水道施設被害
水道法に定める水道事業及び水道用水供給事業の水道施設の被害で、
用水の送水が不能となった程度の被害をいう。
都市施設被害
街路、公園等、下水道施設、都市排水施設で地方公共団体の維持管理
に属するものの被害をいう。
(維持管理に属することとなるものを含む。)
自然公園施設被害
自然公園法及び自然環境保全法に定める施設の被害で、施設利用が不
能となった程度の被害を受けたものをいう。
地すべり防止被害
地すべり等防止法にいう地すべり防止施設で、復旧工事を要する程度
のものをいう。
急傾斜地崩壊防止
施設被害
り災世帯
急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律にいう急傾斜地崩壊防
止施設で、復旧工事を要する程度のものをいう。
災害により被害を受け、通常の生活を維持することができなくなった
生計を一つにしている世帯で、全壊、半壊、流失、全焼、半焼、床上浸
水により被害を受けた世帯をいう。
り災者
り災世帯の構成員をいう。
その他
各項に該当しない被害について記載すること。
被害総額
物的被害の概算額を千円単位として計上すること。
注
定義のない用語については、関連用語の定義を類推して解釈すること。
146
5 被害情報の収集及び報告の方法
(1)
被害情報の収集及び報告内容は、災害発生後の時間的経過に比例し徐々に変容し、段階
に質的、量的正確性が増大するものと想定される。このため被害情報の収集及び報告は、
災害発生後の時間的経過に応じ、次のように行うものとする。
・第1段階:第1報(被害の概要)
・第2段階:被害速報
・第3段階:確定報告
(2) 収集の方法
ア
第1報(被害の概要)
災害発生後おおむね 60~120 分以内に、市内の被害状況の概要を全般的に把握すること
を目的として、迅速性を第一に収集する。
(a) 収集する事項
各対策部は、災害発生直後においては、あらかじめ定めた被害情報の収集担当にかか
わらず現に知りうる範囲で、次の事項について情報収集する。
・死者、負傷者等の人的被害の発生状況
・主要道路、橋梁の被害状況
・建物の倒壊状況
・電気、ガス、水道の状況
・住民の動向
・火災の発生及び延焼の状況
・その他特に必要な事項
(b) 収集の要領
・庁舎等の周辺の状況を確認する。
・参集職員より、参集途上の状況を聴取する。(時間外の場合)
・警察署等の防災関係機関と情報交換する。
・住民からの通報を受ける。
イ
被害速報
第1報(被害の概要)の後、確定報告までの被害情報の収集は、あらかじめ定めた分担
により、各課(各対策班)が行う。
収集に当たっては、次の要領による。
(a)
現地調査を行い、各地域の自治委員及び消防団員等の協力を得て、正確な数量的把
握に努める。
ウ
確定報告
応急対策活動が終了し、本部が廃止された場合、復旧計画策定の参考に資するため、被
害状況を最終的に把握、取りまとめ、確定報告を本部長(市長)に提出する。
(3) 報告の方法
ア
報告窓口
報告窓口は総務対策班とする。
147
イ
報告の様式
(a) 被害報告、確定報告
様式による。
(4)
総務対策班は、前記の報告を取りまとめ、すみやかに市長、県及び防災関係機関に報告
する。
本部設置後における被害情報の収集及び報告系統は次図による。
中 津 警 察 署
県災害対策本部
NTT西日本
電話・防災無線・ファクシミリ
九 州 電 力 ㈱
市災害対策本部
中 津 営 業 所
JR九州旅客鉄道㈱
中
津
総 務 対 策 班
本 部 会 議
駅
そ の 他 の 防 災
関
係
機
関
住 民 ・ 事 業 所 等
* 有線電話途絶の場合は、無線電話を代替手段とする。
* ……は、住民等からの通報を示す。
(5) 被害写真の撮影
各対策班において、災害の記録写真を撮影する。被害状況の写真は、記録保存のためにも
極めて重要であり、被害状況確認の資料として災害応急対策等に活用する。また、必要に応
じ記録映画を製作し、災害状況の資料として保存する。従って、被害調査員は適宜被害箇所
を選定し、被害の程度及び状況が明瞭にわかるよう、かつ、被害の報告用としても十分役立
つよう撮影するものとする。その他、報道機関及び一般市民の撮影分についても必要に応じ
て提供を依頼するものとする。
6
災害情報等の調査集計
被害状況の把握及び応急対策の実施状況の調査、収集に当たっては、各班が原則として収集
するものであるが、集計等は総務対策班が取りまとめ、常に災害状況、被害状況を把握できる
体制を整備するものとする。
(1) 災害情報及び被害の報告
県をはじめ各関係機関に対する市域内の災害情報及び被害状況の報告等については、連絡
責任者を定め、適宜、的確な報告及び情報交換を行い、災害応急対策に資するものとする。
(2) 被害状況等の調査
市域内における被害状況の調査に当たっては、次の要領による。ただし、支所管内におい
148
ては、別途編成する調査班にて行う。
ア
調査の要領
(a) 人、住家等被害
人、住家等の被害については、救助活動及び応急対策活動を早急に実施する必要が
あるので、各関係機関と連絡をとり、総務対策班員を各地域に派遣し、調査を実施す
る。
(b) 農林水産関係被害
農林水産対策班が、農地、農業用施設、農作物、畜産物、農道、林道及び水産施設
等の各被害について農業協同組合、漁業協同組合等の協力を得て調査を実施する。
(c) 商工業関係被害
中小企業等商工業関係被害については、商工観光対策班が中津商工会議所等の協力
を得て調査を実施する。
(d) 土木関係被害
土木及び公園関係施設の被害については、土木対策班が被害地域におもむき調査を
実施する。
(e) 教育関係施設被害
教育関係施設の被害については、文教対策班において施設管理責任者(学校長等)
に被害を調査させ収集する。
(f) その他の被害
市有財産の被害については、各施設を所管する部において調査を実施する。
イ
調査報告の取りまとめ
上記の各被害調査の取りまとめは総務対策班において行い、調査結果を本部長並びに各
関係機関へ報告するものとする。
ウ
被害状況等の県本部(県知事)への報告
市域内において、災害が発生したとき、又は災害の発生のおそれがあるときは、ただち
に市域内の被害状況、災害速報あるいは応急対策等を県に報告する。
(報告又は伝達を要する場合)
次に掲げる事項の一に該当したときは、被害の発生及び被害状況を報告する。
・市本部が設置されたとき
・災害救助法適用基準に該当する程度の災害が発生したとき
・災害の状況及びそれが及ぼす社会的影響等からみて、報告の必要があると認められると
き
149
第6
災害救助法の適用及び運用
(福祉部社会福祉課)
災害の規模に応じ、災害救助法が適用される災害は、同法の基準により、次のとおり応急救助
を実施する。また、同法が適用されない小災害は、市長の責任において応急救助を実施するもの
とする。
1
災害救助法による応急救助
災害救助法による応急救助は、災害にかかった者の保護と社会の秩序の保全を図るため応急
的に必要な救助を行うものである。
適用基準
災害救助法は、市の人口に応じ、住家の滅失(被害世帯)が一定規模以上に達するか、多数
の者が生命、身体に危害を受け、又は受けるおそれが生じた場合で、被災者が現に救助を要す
る状態にある場合等に適用される。
(1) 本市における適用基準世帯数一覧表
次の1~3のいずれかに該当する場合
適
用
中津市域内(世帯)
1号
80
2号
40
小災害適用
26
(注) 1 災害救助法施行令第1条第1項第1号~第4号
2
小災害適用とは、県の制度(小災害に対する救助内規)である。
150
(2) 被害認定基準表
区分
種類
死者
基準
備考
遺体を確認したもの
死亡したことが確実なもの(未確認)
人
行方不明者
所在不明で死亡の疑いのあるもの
負傷
重傷者
要治療1か月以上の見込みのもの
者
軽傷者
要治療1か月未満の見込みのもの
全壊
滅失したもの
全焼
・延床面積の 70%以上の損壊
全流失
・主要構造部の被害額 50%以上
半壊
損壊が甚だしいが、補修すれば元通り
主要構造部:壁、柱、
半焼
再使用可能なもの
はり、屋根、階段
・延床面積の 20%以上 70%未満の損壊
・主要構造部の被害額 20%以上 50%未
住家
満
床上浸水
浸水水位が床板以上に達したもの
居室以外(作業場、廊
土砂、竹木のたい積により一時的に居
下、炊事場、風呂場等)
住不能状態となったもの
のみの浸水は対象外
床下浸水
浸水水位が床板に達しないもの
一部破損
損壊程度が半壊に達しないもの
(注)被害程度の認定基準
(A)被害程度の認定は、災害救助法適用の判断のみならず、救助の実施に当たり、その種
類、程度及び期間の決定にも重大な影響を及ぼすものであるから適正に行わなければな
らない。
(B)
「住家」とは、現実にその建物を居住のために使用しているものをいい、必ずしも1棟
の建物に限らない。例えば炊事場、浴場又は便所が別棟であったり、離座敷が別棟であ
るような場合にはこれら生活に必要な部分の棟数は、合して1戸とする。なお、社会通
念上住家と称せられる程度のものであることを要しない。例えば、一般に非住家として
取扱われる土蔵、小屋等であっても、現実に住家として人が居住しているときは、住家
に入れるべきである。
(C)
「世帯」とは、生計を一つにしている実際の生活単位をいう。従って、同一家屋の親子
夫婦であっても、生活の実態が別々であれば当然 2 世帯となるわけである。また、主と
して学生等を宿泊させている寄宿舎、下宿その他これらに類する施設に宿泊するもので
共同生活を営んでいるものについては、原則としてその寄宿舎等を1世帯として取り扱
う。
(D)「全壊(焼)
」
、「流失」とは、住家がその居住のための基本的機能を喪失したもの、す
なわち、住家全体が倒壊、流失、埋没、焼失滅失したもの又は住家の損壊が甚だしく、
151
補修により元通りに再使用することが、困難なもので、具体的には住家の損壊、焼失若
しくは流失した部分の床面積がその延床面積の 70%以上に達した程度のもの又は住家の
主要構造部(壁、柱、はり、屋根又は階段をいう。半壊(焼)の場合も同様)の被害額がそ
の住家の時価の 50%以上に達した程度のものをいう。
(E)「半壊(焼)」とは、住家の損壊が甚しいが補修すれば元通りに再使用できる程度のも
ので、具体的には住家の損壊又は焼失した部分がその住家の延床面積の 20%以上 70%未満
のもの又は住家の主要構造部の被害額がその住家の時価の 20%以上 50%未満のものをい
う。
(F)「床上浸水」とは、(D)及び(E)に該当しない場合であって、浸水がその住家の床
上以上に達した程度のもの又は土砂、竹木等のたい積等により一時的に居住することが
できない状態となったものをいう。
(G)
「床下浸水」とは、浸水がその住家の床上以上に達しない程度のものをいう。
(H)
「一部破損」とは、住家の損壊程度が半壊に達しない程度のものをいう。
(I)
「死者」とは、当該災害が原因で死亡し、遺体を確認したもの、又は遺体を確認するこ
とができないが死亡したことが確実なものをいう。
(J)
「行方不明」とは、当該災害が原因で所在不明となり、かつ、死亡の疑いのあるものを
いう。
(K)
「負傷」とは、災害のため負傷して医師の治療を受ける必要のあるものをいう。
「負傷」
のうち「重傷」とは、1カ月以上の治療を要する見込のものをいい、
「軽傷」とは、1カ
月未満で治療できる見込のものをいう。
ア
県下の滅失被害世帯数の合計が 7,000 世帯以上であって、当該市町村の区域内の被害世
帯数が多数であるとき。
イ 当該災害が隔絶した地域に発生したものである等災害にかかった者の救護を著しく困難
とする厚生労働省令で定める特別の事情がある場合であって、多数の世帯の住家が滅失し
たとき。
(厚生労働省令で定める特別の事情)
災害にかかった者に対する食品若しくは生活必需品の給与等について特殊の補給方法
を必要とし、又は災害にかかった者の救出について特殊の技術を必要とするとき。
(例)
(ア)被災世帯を含む被害地域が他の集落から隔離又は孤立している等のため生活必需品
等の補給が極めて困難な場合で、被災者の救助に特殊の補給方法を必要とするとき。
(イ)有毒ガスの発生又は放射性物質の放出等のため、被災者の救出が極めて困難であり、
そのため特殊の技術を必要とするとき。
(3)
多数の者が生命又は身体に危害を受け又は受けるおそれが生じた場合であって、厚生労
働省令で定める基準に該当するときに救助を行う。
(厚生労働省令で定める基準)
①災害が発生し、又は発生するおそれのある地域に所在する多数の者が、避難して継続的
に救助を必要とすること。
②災害にかかった者に対する食品若しくは生活必需品の給与等について特殊な補給方法を
必要とし、又は災害にかかった者の救出について特殊な技術を必要とすること。
(例)
152
ア
船舶の沈没あるいは交通事故により多数の者が死傷した場合
イ
交通路の途絶のため多数の登山者が放置すれば飢餓状態に陥る場合
ウ
火山爆発又は有毒ガスの発生等のため多数の者が危険にさらされている場合
エ
群衆の雑踏により多数の者が死傷した場合
オ
炭鉱爆発事故のため多数の者が死傷した場合
カ
豪雪により多数の者が危険状態となる場合
キ
離島であって長期の干害により海上輸送以外の方法で飲料水を確保することができない
場合
ク
山崩れ、がけ崩れにより多数の住家に被害が生じ、かつ、多数の者が死傷した場合
153
2
災害救助法による救助の程度、方法及び期間
災害救助法による救助の程度、方法及び期間については、次のとおりである。
救助の種類
対 策
避難所の
災害により現に被
(基 本 額)
災害発生
1.高齢者等の災害時要
設
害を受け、又は受け
避難所設置費
の日から
援護者等を収容する「福
7日以内
祉避難所」を設置した場
置
るおそれのある者
費用の限度額
100 人1日当り
期 間
30,000 円以内
備 考
合、当該地域における通
(加 算 額)
常の実費を加算できる。
冬季別に定める額を加算
2.費用は、避難所の設
置、維持及び管理のため
高齢者等の災害時要援護
の賃金、職員等雇用費、
者等を収容する「福祉避
消耗器材費、建物等の使
難所」を設置した場合、
用謝金、借上費又は購入
当該地域における通常の
費、光熱水費並びに仮設
実費を支出でき、上記を
便所等の設置費を含む。
超える額を加算できる。
3.避難にあたっての輸
送費は別途計上
応急仮設
住家が全壊、全焼又
住宅の供与
は流失し居住する
1戸当たり平均 29.7
住家がない者であ
って自らの資力で
は住宅を得ること
ができない者
1 規格
災害発生
1 平均1戸当たり 29.7
の日から
m2、2,385,000 円以内
m2(9坪)を基準と
20 日 以 内
であればよい。
する。
に着工
2 高齢者等の災害時要
2 限度額
援護者等を数人以上収
1戸当たり
容する「福祉仮設住宅」
2,385,000 円以内
を設置できる。
3 同一敷地内等におお
3 供与期間最高2年以
むね 50 戸以上設置し
内。
た場合は、集会等に利
4
民間賃貸住宅の借り
用するための施設を設
上げによる設置も対象
置できる。
(規模、費用
とする。
は別に定めるところに
よる)
炊き出し
その他に
よる食品の
給与
1 避難所に収容さ
れた者
1人1日当り
1,010 円以内
2 全半壊(焼)、流
失、床上浸水で炊
災害発生
食品供給のための総経費
の日から
を延給食日数で除した金
7日以内
額が限度額以内であれば
よい。
(1食は 1/3 日)
事ができない者
154
救助の種類
対象
費用の限度額
期間
飲料水の供
現に飲料水を得る
当該地域における通常の
災害発生
給
ことができない者
実費
の日から
(飲料及び炊事のた
備考
1 輸送費、人件費は別途計上
7日以内
めの水であるこ
と。)
被服、寝具そ
全半壊(焼)
、流失、 1 夏季(4月~9月)冬
災害発生
の他生活必
床上浸水等により、
季(10 月~3月)の季
の日から
需品の給与
生活上必要な被服、
別は災害発生の日をも
10 日以内
又は貸与
寝具、その他生活必
って決定する
需品を喪失又は毀
1 備蓄物資の価格は年度当
初の評価額
2 現物給付に限ること
2 下表金額の範囲内
損し、ただちに日常
生活を営むことが
6人以上
困難な者
区分
1人
2人
3人
4人
5人
1人増す
世帯
世帯
世帯
世帯
世帯
ごとに加
算
医
療
医療の途を失った
者(応急的処置)
全 壊 夏
全 焼
流出
17,300
22,200
32,700
39,100
49,600
7,200
円
円
円
円
円
円
冬
半 壊 夏
半 焼
床上 冬
浸水
28,500
36,800
51,400
60,300
75,600
10,300
5,600
7,500
11,300
13,700
17,500
2,400
9,000
11,900
16,900
20,000
25,300
3,300
1 救護班・・・使用した薬
災害発生
剤、治療材料、医療器
の日から
具破損等の実費
14 日以内
2 病院又は診療所
患者等の移送費は、別途計上
国民健康保険診療報酬
の額以内
3 施術者
協定料金の額以内
助
産
災害発生の日以前
1 救護班等による場合
分べんし
又は以後7日以内
は、使用した衛生材料
た日から
に分べんした者で
等の実費
7日以内
あって災害のため
2 助産師による場合は、
助産の途を失った
慣行料金の2割引以内
者
の額
(出産のみならず、
155
妊婦等の移送費は、別途計上
死産及び流産を含
み現に助産を要す
る状態にある者)
災害にかか
1 現に生命、身
当該地域における通常の
災害発生
1 期間内に生死が明らかに
った者
体が危険な状態
実費
の日から
ならない場合は、以後「死
の救出
にある者
3日以内
体の捜索」として取り扱う。
2 生死不明な状
災害にかか
った住宅の
応急修理
2 輸送費、人件費は、別途計
態にある者
住家が半壊(焼)し、 居室、炊事場及び便所等
自らの資力により
日常生活に必要最小限度
応急修理をするこ
とができない者
の部分
大規模な補修を
1世帯当たり
行わなければ
居住することが
51,000 円以内
上
災害発生
の日から
1ヶ月以
内
困難である程度
に住家が半壊
(焼)した者
学用品の
住家の全壊(焼)、流
給
失、半壊(焼)又は床
以外の教材で教育委
の日から
上浸水により学用
員会に届出又はその
(教科書)
品を喪失又は毀損
承認を受けて使用し
1ヶ月以
し、就学上支障のあ
ている教材実費又は
内
る小学校児童、中学
正規の授業で使用し
(文房具及
1 備蓄物資は評価額
校生徒及び高等学
ている教材実費
び通学用
2 入進学時の場合は個々の
与
校生徒
1 教科書及び教科書
2 文房具及び通学用品
は、次の金額以内
災害発生
品)15 日以
実情に応じ支給する。
内
小学校児童
1人当り 4,100 円
中学校生徒
1人当り 4,400 円
埋
葬
災害の際死亡
した者を対象に
して実際に埋葬
を実施する者
1体当り
大人(12 歳以上)
193,000 円以内
災害発生
災害発生の日以前に死亡した
の日から
者であっても対象となる。
10 日以内
小人(12 歳未満)
154,400 円以内
遺体の捜索
行方不明の状態に
あり、かつ、四囲の
事情によりすでに
死亡していると推
当該地域における通常
の実費
災害発生
1 輸送費、人件費は別途計上
の日から
2 災害発生後3日を経過し
10 日以内
たものは一応死亡した者と
推定している。
定される者
156
遺体の取扱
災害の際死亡
(洗浄、消毒等)
1 検案は原則として救護班
い
した者(埋葬を除
1体当り 3,300 円以内
2 輸送費、人件費は、別途計
く。
)
一時保存
上
既存建物借上費
通常の実費
既存建物以外
1体当たり
災害発生
の日から
10 日以内
3 遺体の一時保存にドライ
アイスの購入費等が必要な
場合は当該地域における通
常の実費を加算できる。
5,000 円以内
検案
救護班以外は慣行料金
障害物の除
居室、炊事場玄関等
去
に障害物が運びこ
まれているため生
活上支障をきたし
ている場合で自力
災害発生
1世帯当り
137,000 円以内
の日から
10 日以内
では除去すること
ができない者
輸送費及び
1 被災者の避難
救助の実
賃金職員等
2 医療及び助産
施が認め
雇上費
3 被災者の救出
られる期
4 飲料水の供給
当該地域における通常の
5 遺体の捜索
実費
間以内
6 遺体の取扱い
7 救済用物資の
整理配分
実費弁償
災害救助法施行
令第 10 条第1号か
ら第4号までに規
定する者
1人1日当り
救助の実
時間外勤務手当及び旅費は別
医師、歯科医師
施が認め
途に定める額。
17,400 円以内
られる期
薬剤師
間以内
11,900 円以内
保健師、助産師、
看護師
11,400 円以内
土木技術、建築技術者
17,200 円以内
大工、左官、とび職
20,700 円以内
※ この基準によっては救助の適切な実施が困難な場合には、都道府県知事は、厚生労働大臣に協
議し、その同意を得た上で、救助の程度、方法及び期間を定めることができる。
157
3
り災届、り災者台帳及びり災証明書の取り扱い
(1) り災届の提出
応急救助を必要と認める災害により被災し、応急救助(炊き出しを除く。)を受けようとす
る者に対して、り災届を1通提出させるものとする。
ただし、そのいとまがない場合は、ただちに応急救助を実施し、すみやかにり災届の提出
の手続きをとる。
(2) り災者台帳の作成
総務対策部は、応急救助を必要と認める災害により被災した者があるときは、その被害状
況を調査のうえ、り災者台帳を整備しこれに登録する。
(3) り災証明書の発行
被災者に対し必要があると認めたときは、り災者台帳に基づき、り災証明書を発行する。
4
応急救助の実施及び費用
災害救助法を適用した場合の応急救助の実施及び救助に要する費用については、適正な救助
の実施を図るため、次の手続きにより行うものとする。
(1) 救助を実施するときの協議
災害対策本部は、災害救助法に基づく救助を実施しようとするときは、救助の内容等につ
いて本部会議で福祉対策部と協議するとともに、密接な連携をもって円滑な実施に努めるも
のとする。
(2) 救助の実施状況及び費用の報告
災害対策本部は、災害救助法が適用された日から完了するまでの間、救助の実施状況につ
いては毎日、救助に要した費用については必要なつど本部会議で総務対策部へ報告するもの
とする。
なお、総務対策部は、実施状況の報告を取りまとめ、市域全般の救助の実施状況を掌握す
るとともに、その結果を県に報告する。
(3) 費用の精算事務
救助に要した費用の精算事務は、福祉対策部において行うが、各対策部は、実施した各救
助の費用精算のため必要な書類を整備保存しておくものとする。
5
救助の実施
災害救助法による救助は、国の責任で行われるものであるが、その実施については、都道府
県知事の法定受託事務とされている。
なお、救助を迅速に行うため、県知事は、必要と認めるときは、その権限に属する救助の実
施に関する事務の一部を市長が行うこととすることができる。
(救助の種類)
避難所の設置
応急仮設住宅の設置
炊出しその他による食品の供与
飲料水の供給
(情報提供事項)
箇所数、避難人員
設置(希望)戸数
箇所数、給食数、給食人員
対象人員
158
被服寝具その他生活必需品の給与
医療及び助産
災害にかかった者の救出
災害にかかった住宅の応急修理
学用品の給与
埋葬
遺体の捜索
障害物の除去
主なる品目別給与点数及び給与世帯数
班数、医療機関数、患者数、分娩者数
救出人員、行方不明者数
対象世帯数
小、中学、高等学校等別対象者数及び給与点数
埋葬数
遺体の取扱い数
対象世帯数
また、災害発生から救助の実施にいたるまでの事務処理は、①被害状況の把握(適用基準該
当の確認)、②適用要請〔市長から大分県知事へ〕、③救助の委任通知(災害救助法適用による
救助の実施、一部を市長へ委任)〔大分県知事から市長へ〕、④災害救助法による救助の実施指
示〔市長(本部長)から関係各部へ〕となる。
159
【平成24年豪雨災害による検証】
災害救助法に係る対応
(1)問題となった事象
・中津市では、災害救助法が適用されるような大規模な災害は近年発生しておらず、災害救助法
による対応を経験したことがある職員がいなかったことから、県地域福祉推進室に救助法適用に
より対象とされる世帯を確認したところ、当初の回答は「自らの資力では対応することが出来な
い者(借金することもできない方)
)だけが対象となる」とのことであったが、その後、日を追っ
て緩和されたことから、後々まで混乱が生じた。
また、災害救助法による支出の根拠となるのは、市が直接契約を行ったものしか対象とならな
いことから、災害直後の混乱の中、個人で泥出しなどの作業を業者と契約しても対象とはならな
いという事例もあった。
さらに、事務を進めるうえで、災害救助法は事務取扱要領に書いている以外にかなり幅がある
ことが分かった。
[教訓]
①
災害救助法担当部署の明確化
②
災害救助法事務の研修の実施
③
迅速な対応
[今後の対応策]
① 災害救助法担当部署の明確化
・災害救助法の事務を迅速に行うためにも、県地域福祉推進室及び日赤と関連のある社会福
祉課を災害救助法担当部署とする。
② 災害救助法事務の研修の実施
・災害救護法に係る事務について県の研修会等に出席し、災害時に迅速に対応できるようス
キルアップに努める。
③ 迅速な対応
・災害救助法が適用される被害状況を迅速に掴むとともに、早期に市において業者と契約し
復旧作業にかかられるよう体制構築に努める
160
第7
広域的な応援要請・協力体制の確立
(総務部総務課)
災害が発生した場合において、市長は、迅速かつ効率的な災害応急対策又は災害復旧を実施す
るため必要と認めるときは、県知事若しくは、指定地方行政機関、指定公共機関及び他の地方公
共団体の長に対し、関係職員の派遣又はあっ旋等を要請し、あるいは、応援の要請があった場合
には、特別の事情がない限りこれに応ずるよう、相互応援協力についての計画を定めるものとす
る。
1 他の地方公共団体等との相互応援協力
(1) 職員の派遣要請及びあっ旋依頼
災害応急対策又は災害復旧のため必要があるときは、市長(本部長)は、基本法などの関
係法令及び相互応援協定により指定地方行政機関又は指定公共機関若しくは指定地方公共機
関の長に対し職員の派遣を要請し、また、県知事に対し、指定地方行政機関又は指定公共機
関若しくは、他の地方公共団体の職員の派遣についてあっ旋を求めるものとし、必要な手続
き等を定め関係職員に周知しておくものとする。
(2) 応援要請の種類
要請先
根拠
指定地方行政機関の長
・職員の派遣要請
災害対策
基 本 法
(29 条)
知事
他の公共団体の長
・指定行政機関及び指
・応援の要求(67 条)
定地方行政機関の職
員の派遣のあっ旋要
請
(30 条 1 項)
・他の地方公共団体の
職員の派遣のあっ旋
要請 (30 条 2 項)
・応援の要求及び応急
措置の実施要請(68
条)
・職員の派遣要請
地方自治法
(252 条の 17)
水 防 法
・応援の要求(16 条)
2 応援要求
(1) 他の市町村長等に対する応援の要求(基本法第 67 条)
市長(本部長)は、次に該当すると認められるときは、平成 10 年に締結した「大分県及び
161
市町村相互間の災害時応援協定書」に基づき、他の地方公共団体等の長に対して応援を要請
するものとする。
ア
各部の相互応援をもってしても応急対策の実施が困難であり、他の地方公共団体等の応
援が必要と認められる場合
イ
特別な技術、知識、経験等を要する職員が不足し、他の地方公共団体等の職員の応援を
必要とする場合
(2) 県知事等に対する応援の要求等(基本法第 68 条)
市長(本部長)は、応急処置を実施するため必要があるときは、県知事等に対し応援を求
め、又は応急処置の実施を要請する
(3) 水防管理者の応援要求(水防法第 16 条)
水防管理者は、水防のため緊急の必要があるときは、他の水防管理者又は市長もしくは消
防長に対して応援を求めることができる。
(4) 応援要請の手続き
災害が発生した場合、隣接する市町村は、応急措置の実施について相互に応援協力を行う
ものとする。災害が更に拡大した場合は、地方振興局の所管区域内の市町に要請を行う。
ア
市長(本部長)は、本部会議の協議に基づき、応援要請を決定し、その実施を総務対策
班に指示する。
イ
総務対策班は、応援職員の宿泊施設の確保等受け入れ準備を関係対策班に指示する。
ウ
応援の要請
市長(本部長)は、他の市町村長等の応援を必要とするときは、次の事項を記載した文
書をもって要請し、協議の上行うものとする。ただし、緊急やむを得ない場合には、口頭、
電話又は無線等によるものとし、事後において文書により処理する。
(a) 被害状況
(b) 応援を要する救助の種類
(c) 応援を要請する職種別人員数
(d) 応援を必要とする期間
(e) 応援の場所
(f) 応援を要する機械器具及び資材の品名並びに数量等
(g) その他応援に関する必要な事項
(5) 応援隊が到着した場合の措置
市長は、他の市町村からの応援隊が到着した場合、その長に対し、ただちに災害の概況を
説明し、応援を受ける救助の程度、方法及び期間等を協議し、職務の分担を明確にする。
(6) 応援職員の活動
応援職員は、応援を受けた班長の指揮を受けて活動するものとする。
(7) 費用の負担区分
応援に要する経費は、関係法令及び相互応援協定に定めるところによる。
(8) 他の市町村への応援隊の派遣処置
市長が他の市町村長から応援の要請を受けたときは、正当な理由がない限り、ただちに応
援隊の編成を行うとともに、人員及び物件を整備し、指揮者を定めたうえ、応援を求めた市
162
町村へ連絡して出発させるものとする。
3 職員の派遣要請
市において災害応急対策又は災害復旧のため専門の職員の確保上必要があるときは、市長、
市の委員会又は委員は、職員の派遣要請を行うことができる。
(1) 要請措置
ア
国の職員の派遣要請(基本法第 29 条 第2項)
指定地方行政機関の長に対して当該機関の職員の派遣を要請することができる。
イ
他の普通地方公共団体の職員の派遣要請(地方自治法第 252 条の 17)
他の普通地方公共団体の長又は委員会もしくは委員に対して当該の普通地方公共団体の職
員の派遣を要請することができる。
ウ
職員のあっ旋要請(基本法第 30 条)
知事に対して指定公共機関又は他の普通地方公共団体の職員の派遣についてあっ旋を求め
ることができる。
(2) 要請の手続き
ア
職員の派遣要請手続き(基本法施行令第 15 条)
市長(本部長)は、災害応急対策又は災害復旧のため必要なときは、次の事項を記載した
文書をもって、関係指定地方行政機関の長に対し、職員の派遣要請を行うものとする。
(a) 派遣を要請する理由
(b) 派遣を要請する職員の職種別人員
(c) 派遣を必要とする期間
(d) 派遣される職員の給与その他の勤務条件
(e) 前各号に掲げるもののほか、職員の派遣要請について必要な事項
イ
派遣のあっ旋要請手続き(基本法施行令第 16 条)
市長(本部長)は、災害応急対策又は災害復旧のため必要なときは、次の事項を記載し
た文書をもって、知事に対し、指定行政機関又は指定地方行政機関若しくは他の地方公共
団体の職員の派遣についてあっ旋を求めるものとする。
(a) 派遣のあっ旋を求める理由
(b) 派遣のあっ旋を求める職員の職種別人員
(c) 派遣を必要とする期間
(d) 派遣された職員の給与その他の勤務条件
(e) 前各号に掲げるもののほか、職員の派遣のあっ旋について必要な事項
163
【平成24年豪雨災害による検証】
関係機関に対する援助要請
(1)問題となった事象
・今回の災害では、対策本部内での情報の共有化で手いっぱいの状況であったことから、他の防
災関係機関に十分な情報提供ができなかった。また、通信手段については電話回線が寸断等し
た場合を考え、代替手段での連絡方法を確保する必要がある。
・主要な国道212号において、通行止箇所が発生し、一時、耶馬溪支所及び山国支所管内への
アクセスが困難となったが、
「中津日田地域高規格道路」は、通行止となった国道212号の迂
回路として、さらに自衛隊や国土交通省等の緊急車両の輸送ルートとして活用されるなど、災
害に強い道路ネットワークの重要性が確認された。
・災害復旧業務のため、土木技師を各市から2名と市職員事務従事3名の5名体制で応援を行っ
たが、最高で月 200 時間を超える時間外が発生するなど、人員は十分ではなかった。要請する
ときは後で断っても構わないのでプラスαを考えておいたほうがよい。各市で災害が発生して
いるときは後で追加要望することはほとんど不可能である。
[教訓]
①
防災関係機関相互の情報の共有に向けての取り組み
②
災害に強い道路ネットワークの整備
④
他市への人的応援要請は、プラスαを入れ要請する
[今後の対応策]
① 防災機関相互の情報の共有・連携強化に向けた取組み
・災害状況について、災害関係機関への情報発信体制の確立(いつ、だれが、どこに、連絡
するなどの詳細)
・平素から、停電や電話の途絶など最悪の事態を想定し、情報伝達ルートの多重化や関係相
互の緊密な連絡体制の構築や通常の通信手段が使用できない場合も想定した訓練の実施
・国(国土交通省のリエゾン等)及び県から市災害対策本部に派遣するなど連携強化の取り
組みに努める。また、定住自立圏などの既存組織を活用し、広域防災体制の確立に努める
②災害に強い道路ネットワークの整備
・中津日田間地域高規格道路等、災害時の広域的な緊急輸送等の役割を担う高規格道路につ
いて、引き続き整備促進の要望を行うとともに、既存路線の一層の防災対策を進め、災害
に強い道路のネットワークの整備に努める。
③他市への人的応援要請は、プラスαを入れ要請する
・災害復旧業務は業務量が増加することから、他市への応援要請は最低限ではなくプラスα
を入れ要請する。
・また、他市で万一災害が発生した場合に中長期で応援に出すことができるような体制作り
を全ての部署で確認しておく。
164
第8
防災ヘリコプターの派遣要請及び受入れ
(総務部総務課・消防本部)
1 防災ヘリコプターの派遣要請
大分県が保有する防災ヘリコプター「とよかぜ」の緊急運航に係る要請先及び手順は次の通
りである。
・緊急運航の要請は、市長、消防長が防災航空管理者(防災航空隊)に行うものとされてい
る。
・要請連絡先及び連絡方法
防災航空隊:豊後大野市大野町大字田代2592-2
電話0974-34-2192
FAX0974-34-2195
緊急運搬要請専用電話 0974-34-3136
自衛隊へのヘリコプター派遣要請は、次項に示す。
2 活動内容
・災害応急対策活動………地震、津波、台風等の災害状況の把握や住民への避難誘導・警
報等への伝達及び被災地への緊急物資等の搬送
・災害予防対策活動………住民への災害予防の広報、災害危険箇所の調査等
・救 急 活 動 ………山村、離島などからの救急患者の搬送、高度医療機関への傷病
者の緊急転院搬送
・救 助 活 動 ………海、河川等の水難事故及び山岳事故等における捜索・救助
・火災防御活動 ………林野火災等における空中からの消火活動、情報収集
・ヘリTV活動
………地震、風水害等の災害発生時、ヘリコプターTV装置を装着し
て災害現場の情報を映像と音声により送信
※防災ヘリコプター「とよかぜ」は機種の能力・特性により、ヘリTV活動中の救助活動
はできないなど、通常は単一活動を原則としており、異なる活動を行う場合には装備替
えを必要とする。
3 基地及び場外離着陸場
・基地は大分県央飛行場(豊後大野市大野町)
・場外離着陸場
設
置
中津小祝漁港
中津総合運動(永添)
大貞総合運動公園
三光総合運動公園
場
所
禅海ふれあい広場(駐車場)
柿坂河川敷
耶馬溪ダムスポーツ公園(竹ノ弦)
山国コロナ運動場
4 運航体制及び時間
・365 日体制とする。ただし、運航不能時は4県(大分・熊本・宮﨑・鹿児島)応援協定に
より対応する。
・運航時間は気象条件及び点検整備等により運航できない場合を除き、8時 30 分~17 時 15
分までとする。ただし、必要がある場合は「日の出から日没まで」とする。
165
5
緊急運航の要件
防災ヘリコプター緊急運航の要請は、原則として次の(1)~(3)の条件をすべて満たし、
かつ、
「大分県防災ヘリコプター緊急運航要請基準」に該当する場合にできるものとする。
(1)公 共 性 地域並びに地域住民の生命、身体及び財産を保護する目的であること。
(2)緊 急 性 差し迫った必要性があること。
(3)非代替性 防災ヘリコプター以外に適切な手段がないこと。
6
緊急運航要請に係る手続
・防災ヘリコプターの緊急運航に係る要請先及び手順は次のとおりである。
①出動要請
市 長
消防長
②出動の可否回答
防災航空管理者
(防災航空隊)
⑥災害状況報告
④
出
動
報
告
③出勤
⑤
出
動
終
了
報
告
運航管理責任者
(消防保安室長)
重大事項報告
総括管理者
(生活環境部長)
・緊急運航の要請は、市長、消防長が防災航空管理者に対し行うものとする。
7
ヘリコプターの受け入れ体制
防災ヘリコプター「とよかぜ」
、自衛隊の派遣によるヘリコプター、その他民間ヘリコプター
を受け入れられるよう、離着陸場をあらかじめ指定しておき、土地の管理者に協力を要請する
ものとする。
(1) 離着陸場
ヘリコプター離着陸場は、本庁、各支所の区域内に1箇所以上配置する。
(2) ヘリコプターによる災害派遣の受入れ準備
ア
下記基準をみたす地積(ヘリポート)を確保する。この場合土地の所有者又は管理者と
調整を確実に実施する。
抑度9度の線上 400m、幅 50m にわたって障害物がないこと(中型機の場合)
。
地面は、堅固で傾斜度6度以内であること。
166
50m
400m
高さ 8m
400m
50m
9°
9°
50m
50m
50m
50m
イ 離着陸時の風圧により巻きあげられる危険性のあるものは撤去し、砂塵のまいあがるおそ
れがある場合は、十分に散水しておくこと。また積雪時の場合は、除雪あるいはてん圧を行
っておくこと。
ウ 離着陸時は、風圧等により危険がともなうので、関係者以外の人を接近させないようにす
ること。
エ ヘリポートにおける指揮所、駐車場、物資集積場の配置については、地理的条件に応じた
機能的配置を考慮しておくこと。
オ ヘリポート近くに上空から風向、風速の判定、確認ができるよう吹き流し、又は旗をたて
ること。これがないときは発煙筒を焚き安全進入方向を示すこと。
カ 着陸地には次図のとおり標示して着陸中心を示すこと。
0.3m 以上
↑進入方向
0.45m 以上
3m以上
4m以上
↓進入方向
2m以上
斜線内は通常白色(石灰)
積雪時は赤色とする。
キ
物資を輸送する場合は、搭載量の超過をさけるため計量器を準備すること。
ク
ヘリポート使用に当たっては、総務対策班及び施設等管理者へ連絡を行うこと。
167
第9
自衛隊の災害派遣要請
(総務部総務課)
自衛隊に対する部隊等の派遣要請は、自衛隊法第 83 条第 1 項に基づき県知事が行うこととなっ
ているが、県知事に対する派遣要求等、災害派遣について必要な事項は、ここに定めるものとす
る。
1
災害派遣要請基準
応急対策を実施するうえで、自衛隊の救援を必要とするときは、市長(本部長)は、基本法
第 68 条の 2 の規定により部隊の派遣要請を県知事に依頼する。ただし、事態が急迫し、すみや
かに自衛隊の救援を要すると認めたときは、最寄りの駐屯地(別府駐屯地)部隊の長に、その
内容を通報するとともに、知事に対し、災害派遣を申請するものとする。
自衛隊の災害派遣要請は、人命救助及び財産の保護のため、緊急の措置を必要とする場合に
行うものとし、おおむね次の基準によるものとする。
(1) 人命の救助
(2) 消防
(3) 水防
(4) 救助物資の輸送
(5) 道路の応急啓開
(6) 応急の医療、防疫
(7) 給水、入浴支援
(8) 通信支援
2
災害派遣要請手続
市長が県知事に対し災害派遣の申請をしようとするときは、次の派遣要請事項を明示した派
遣申請書を県知事あてに提出する。
(1) 災害の状況及び派遣を要請する理由
(2) 派遣を必要とする期間
(3) 派遣を希望する人員、船舶、車両、航空機等の概数、携行資材等
(4) 派遣を希望する区域及び活動内容
(5)
その他参考となるべき事項(宿泊施設の有無、道路橋梁の決壊に伴う迂回路の有無、駐
車適地、ヘリポート適地の有無等)
3
災害派遣要請の要領
(1)
各部長は、自衛隊の派遣を必要とする場合は、災害派遣要請依頼書により総務対策班長
に派遣要請依頼を行う。ただし、緊急を要するときは口頭又は電話等により依頼し、書類
は事後提出するものとする。
(2)
総務対策班長は、非常配備・動員状況を勘案のうえ、自衛隊派遣要請依頼についての必
要な進言を市長(本部長)にするものとする。
168
(3) 本部長は、本部会議の協議に基づき、派遣要請を決定する。
(4)
本部会議は、総務対策班に必要な手続きをとるよう指示するとともに、派遣要請を依頼
した班に受入れ体制の万全を期するよう指示する。
(5) 総務対策班は、ただちに災害派遣要請依頼書を県へ提出するものとする。
なお、緊急を要するときは、口頭又は電話等により連絡し、事後、派遣要請依頼書を提
出するものとする。
(6)
総務対策班は、県知事から自衛隊の災害派遣の決定通知を受けたとき、派遣要請を依頼
した班に対して、災害派遣の有無、派遣の規模、その他派遣に関する必要な事項を伝達、
指示する。
3 自衛隊の災害派遣要請系統及び派遣要請先等
本市に係る自衛隊の災害派遣要請系統及び派遣要請先、要請連絡先等は、次のとおりである。
(1)自衛隊の災害派遣系統図
・知
事
・第七管区海上保安本部長
・大阪航空局大分空港事務所長
派遣要請(後日文書)
自 衛 隊
指定部隊の長
電話又は無線
知事に
派遣申請
市長
知事に要請できない場合
直接、通知ができる
(2)要請先等
要
請
先
第41普通科連隊
第3科
陸 (別府駐屯地)
等
連 絡 方 法 等
別府市大鶴見4548-143
0977-22-4311
内線234,302
FAX0977-23-3433
防7-852
由布市川上
0977-84-2111
内線235,302
FAX0977-84-2111
玖珠郡玖珠町帆足2494
09737-2-1116
内線235,302
FAX09737-2-1116
指定部隊等の長
連隊長
備
考
大分県の北部、東部(大分、別府
、宇佐、中津、豊後高田、杵築、
臼杵、津久見、国東の各市及び姫
島村)を管轄
隊長
大分県の南部(佐伯、竹田、豊後
大野、由布の各市)を管轄
大隊長
大分県の西部(日田市及び玖珠郡
)を管轄
第4師団
第3部防衛班
(福岡駐屯地)
福岡県春日市大和町5-12
092-591-1020
内線5233
師団長
九州北部4県(大分県含む)
全域
西部方面総監部
防衛部防衛課運用班
(陸軍駐屯地)
熊本県熊本市東町1-1-1
096-368-5111
内線2256,2257
総監
九州・沖縄(大分県含む)全域
上
西部方面特科隊
自 第3科
(湯布院駐屯地)
衛
第4戦車大隊
隊 第3係
(玖珠駐屯地)
169
海
上
自
衛
隊
呉地方総監部
防衛部第3幕僚室
航
空
自
衛
隊
地
西部航空方面隊司令部
防衛部運用課
本
自衛隊
大分地方協力本部
総務課
海上自衛隊
佐伯基地分遣隊
警備科
等
(3)
4
広島県呉市幸町8-1
総監
0823-22-5511 内線2444
22-5680(直通)
22-5692(直通)
(FAXは、電話連絡時に指
定する番号)
福岡県春日市原町3-1-1 司令官
092-581-4031
内線2333~4
FAX092-581-4031
内線6923
大分市新川町2-1-36
本部長
097-536-6271
大分県沿岸部全域を管轄
佐伯市鶴谷区
0972-22-0370
呉地方総監部との連絡調整
隊長
大分県全域を管轄
緊急の場合等における連絡先
要請連絡先及び連絡方法
ア 生活環境部防災対策室:大分市大手町 3-1-1
電話 097-536-1111 内線 3152~3154 FAX 097-533-0930
097-506-3155,3152(ダイヤルイン)
097-534-1711(直通)
防災行政無線 200-264,204 FAX 200-387
イ 第七管区海上保安本部:福岡県北九州市門司区西海岸通り 2-1-18
電話 093-321-2931
ウ 大阪航空局大分空港事務所:国東市武蔵町糸原字大海田
電話 0978-67-3771 FAX 0978-67-3780
自衛隊の活動基準
人命救助を最優先とし、状況に応じて次表の基準により救援活動を実施する。
170
(1) 情報収集
自衛隊法第 83 条第1項の規定により知事等から要請があったとき、又は同条第2項の規
定により、防衛大臣が指定した災害派遣を命ずることができる部隊等の長が必要と認める
ときは車両、航空機等状況に適した手段によって偵察を行い被害状況を調査する。
(2) 負傷者の救出救護支援
死者、行方不明者、負傷者等が生じた場合は、通常他の救援作業等に優先して捜索、救
助を行う。
(3) 防疫支援
特に要請があった場合には、被災者の応急診療、防疫、病虫害防除等の支援を行う。
薬剤等は通常地方公共団体の提供するものを使用する。
(4) 避難の援助
避難命令等が発令され、避難、立ち退き等が行われる場合で、必要があるときは避難者
の誘導、輸送等を行い避難を援助する。
(5) 道路又は水路の啓開
道路又は水路が損壊若しくは障害物がある場合は、それらの啓開、除去にあたる。
(6) 給食及び給水の支援
要請があった場合又は指定部隊等の長が必要と認める場合は、給食及び給水の支援を行
う。
(7) 人員及び物資の緊急輸送
特に要請があった場合又は指定部隊等の長が必要と認める場合は、救急患者、医師その
他救援活動に必要な人員及び救援物資の緊急輸送を実施する。
この場合、航空機による輸送は、特に緊急を要すると認められるものについて行う。
(8) 水防活動
堤防、護岸等の決壊に対して、土のうの作製、運搬、積み込み等の水防活動を行う。
(9) 消防活動
火災に対しては、利用可能な消防車その他消防活動に必要な器具をもって消防機関に協
力して人命救助及び消火にあたる。
(10) 通信支援
特に要請があった場合又は指定部隊等の長が必要と認める場合は、災害派遣任務の達成
に支障をきたさない限度において部外通信を支援する。
(11) 救援物資の無償貸付又は譲与
特に要請があった場合又は指定部隊等の長が必要と認める場合は、
「防衛庁の管理に属す
る物品の無償貸与及び譲渡等に関する総理府令(昭和 33 年総理府令第1号)」に基づき、
救援物資を無償貸付し、又は譲与する。
(12) 交通規制の支援
主として自衛隊車両の交通がふくそうする地点において、自衛隊車両を対象として交通
規制の支援を行う。
171
5
派遣部隊の受入れに関し留意すべき事項
県知事から自衛隊の災害派遣が決定した旨の通知を受けた場合、次の点に留意して、派遣部
隊の活動が十分に達成できるよう受入れに万全を期するよう努めるものとする。
(1) 総務対策班
ア
連絡員を自衛隊の救援活動現地へ派遣する。
イ
ヘリコプターによる災害派遣を受入れる場合は、関係部に対し、ヘリポート設置可能箇
所の使用に関する指示、調整を行う。
ウ
派遣部隊が到着した場合は、目的地に誘導するとともに、派遣部隊の責任者と応援作業
計画等について協議し、調整のうえ必要な措置をとるとともに、到着後及び必要に応じて
次の事項を県に報告する。
(a) 派遣部隊の長の官職氏名
(b) 隊員数
(c) 到着日時
(d) 従事している作業内容及び進捗状況
(2) 派遣要請を依頼した班
ア
派遣部隊を災害現地へ誘導する。
イ
応援を求める内容、所要人員及び資機材等の確保について計画をたて、応急復旧に必要
な資機材等については、市で準備し、到着後自衛隊の活動がすみやかに開始されるようあ
らかじめ準備に留意すること。
ウ
自衛隊の宿泊施設及び野営施設並びに車両の保管場所の準備をしておくこと。
エ
派遣要請した現地には、必ず連絡責任者(工事責任者)を派遣し、作業に支障をきたさ
ないよう、自衛隊現地指揮官と協議決定にあたらせること。
6
オ
自衛隊の活動に対しては、付近住民の積極的な協力を求めること。
カ
その他総務対策班から指示のあった事項
費用の負担区分
派遣部隊が活動に要した経費のうち次の事項については、派遣を受けた市が負担とする。細
部については、その都度派遣部隊と市長が協議して定めるものとする。
(1) 派遣部隊の宿泊に必要な土地建物等の借上料
(2) 派遣部隊の宿営及び救援活動に伴う光熱、水道、汲取料、電話及び入浴料等
(3) 派遣部隊の救援活動に提供する資材、器材等の購入、借上、または修理費
(4) 無作為による損害の補償
(5) その他協議により決定したもの
7
派遣部隊の撤収要請
市長は、自衛隊の災害派遣の目的を達したとき、又はその必要がなくなった場合、撤収要請
依頼書を知事に提出するものとする。なお、撤収要請依頼の手続きは、派遣要請依頼に準じて
行うものとする。
172
第10
他機関に対する応援要請
(総務部総務課)
1 災害応急対策の実施のため他関係機関等に対し必要な協力を得るため、市が締結している応
援協定は以下のとおりである。
市は、必要があると認めるときは、これらの応援協定に従い応援を要請するものとする。
(1)災害時における応急必需食料の調達に関する協定書
(2)災害発生時の応急対策に関する協定書
(3)中津市地区災害復旧に関する覚書
(4)災害時における中津市内郵便局と中津市間の相互協力に関する覚書
(5)災害時における被災者に対する防災活動協力に関する協定書
(6)災害情報等の伝達に関する協定について
(7)災害時における救援物資提供に関する協定書
(8)災害時における飲料供給に関する協定書
(9)災害発生時の応急対策に関する協定書
(10)災害発生時の物資供給に関する協定書
(11)災害発生時の応援に関する協定書
(12)津波発生時の避難ビルに関する協定書
(13)災害発生時の緊急放送に関する協定書
(14)災害発生時の燃料供給に関する協定書
(15)災害時におけるバス輸送の協力に関する協定
(16)災害時における要援護者の避難輸送協力に関する協定
(17)災害時における機材及び資材の供給支援等に関する協定
(18)災害時におけるLPガス等の供給支援に関する協定
2 広域応援要請に関する事項は、第2編 風水害その他の災害対策編 第2章
応援要請・協力体制の確立」に記載のとおりである。
第2節
第7
3 市長は、応急措置を実施する必要があると認めるときは、知事に対して自衛隊の災害派遣を
要請するよう求めるものとする。なお、知事に対して災害派遣の要請を求めることができない
場合は、防衛大臣又は最寄りの駐屯地司令たる部隊の長にその内容を通報するものとする。こ
の場合、市長は速やかに知事にその旨を通知するものとする。
4
自衛隊の災害派遣に関する事項は、第2編 風水害その他の災害対策編
第9 自衛隊の災害派遣要請」に記載のとおりである。
第2章
第2節
5 市長は、災害が発生し、他の都道府県からの緊急消防援助隊、警察災害派遣隊を受け入れる
こととなった場合に備え、消防庁、代表消防機関及び警察庁との連絡体制を確保し、活動拠点
の確保等受け入れ体制を確保するように努めるものとする。
173
第 11
技術者、技能者及び労務者の確保
(総務部総務課)
災害応急対策の実施等のため必要な技術者、技能者及び労務者等の確保は、ここに定めるとこ
ろによって実施する。
1
特殊技術者等の確保
応急対策の実施についてその所属職員を動員してもなおかつ不足する技術者は、その防災機
関の応援を求めるか、民間の技術者、又は技能者に協力を求め確保を図る。
2
労務者等の雇い上げ
災害応急対策を実施するための活動要員及び奉仕団の人員が不足し、又は特殊作業のため労
働力が必要なときは、雇用するものとする。
災害応急処置を実施するために必要な労務者等の雇い上げは、主にハローワークを通じて、
各対策部長が、本部長の承認を得て行う。
一般求職者についても、ハローワークを通じて、必要人員の雇い上げに努力する。
3
労務者の確保対策
災害対策本部長(市長)は、災害応急対策及び災害救助を実施するにあたり、人員が不足し、
また、奉仕団の動員並びに労務者の雇い上げが不可能なときは、県知事又は最寄りのハローワ
ークに対し、次の事項を付して要請し、その確保を図るものとする。
4
ア
労務者の雇用を要する目的又は作業種目
イ
労務者の所要人数
ウ
雇用を要する期間
エ
労働条件
オ
労務者が従事する地域
カ
その他必要事項
災害救助法に基づく労務者の雇い上げ
災害救助法が適用された場合り災者の救助を実施するため必要な労務者は、県(知事)が次
の要領でこれを確保するものとする。
ただし、市長に業務が委任された場合は、市長がこれを行う。
174
労務者雇用の範囲
種
別
被災者の避難
内
容
・災害のため現に被害を受け、又は受けるおそれのある者を安全
地帯に避難させるため雇い上げるもの。
医療助産のための移送
・救護班では処理できない重症患者又は救護班が到着するまでの
間医療措置を講じなければならない患者を病院、診療所へ運ぶ
ためのもの。
・救護班によって医療、助産が行われる際の医師、助産師、看護
師等の移動に伴い必要なもの。
・重傷であるが、今後は自宅療養によることとなった患者の輸送
のため必要なもの。
被災者の救出
・被災者の救出行為に必要なもの。
・救出に要する機械、器具、その他の資料を操作し、又は後始末
をするためのもの。
飲料水の供給
・飲料水を供給するためのもの。
・飲料水を供給するための機械、器具の運搬、操作を行うための
もの。
・飲料水を浄化するための医薬品の配布を行うためのもの。
救助物資の整理、輸送及び
配分
・救済用物資の種別、地区別区分、整理、保管の一切に要するも
の。
・救済用物資を送達するための荷物の積卸、上乗り及び運搬に要
するもの。
・救済用物資の被災者への配布に要するもの。
(注)他の法令等によりその費用が措置される物資又は各救助を
実施するため支出できる費用に含まれる資材等はここの賃金職
員等雇上費としては認められない。
行方不明者の捜索
・行方不明者の捜索行為に必要なもの。
・行方不明者の捜索に要する機械、器具、その他の資材の操作又
は後始末を行うためのもの。
遺体の取扱い(埋火葬を除
・遺体の洗浄、消毒等の処理をするためのもの。
く)
・遺体を仮安置所等まで輸送するためのもの。
(注)上記のほか激甚災害等特殊な場合には、厚生労働大臣の承認を得てこれらの例外として、
次に掲げる労務者の雇い上げを実施する。
(a)「遺体埋火葬のための労務者」
(b)「炊出しのための労務者」
(c)「避難所開設、応急仮設住宅の設置、住宅の応急修理等の資材を輸送するための労務
者」
175
5
労務者の雇い上げの方法
災害応急対策並びに救助の実施に必要な労務者の雇い上げを必要とする場合は、その目的及
び種目ごとに計画をたて、必要最小限度の労務者を雇上げる。
(1)
労務者の雇い上げは、本部長の承認を得て、各対策部長が現地において直接雇い上げる
かハローワークを通じて行う。
(2)
前記により労務者が確保できないときは、本部長に人夫雇い上げ条件を示して、県知事
に要請する。
6
労務者雇い上げの期間
労務者雇い上げの期間は、災害応急対策の開始から終了までの必要な期間とするが、災害救
助法に基づく労務者の雇い上げの期間は、
「本編 第2章 第2節 第6 災害救助法の適用及
び運用」に示すそれぞれ救助の実施が認められている期間内である。
ただし、災害救助法による救助の実施の期間が延長された場合は、延長された救助の実施に
係る労務者雇い上げ期間についても自動的に延長される。
(1) 労務者雇い上げの期間の延長の承認申請事項
7
ア
延長する期間
イ
労務者雇い上げの目的又は救助の種目
ウ
雇い上げの人員
エ
使用場所
オ
延長の理由
労務者の賃金
雇い上げ労務者に対する賃金は、法令その他に規定されているものを除き、労務者を使用し
た地域における通常の実費程度を支給する。
8
費用の負担区分
(1) 災害救助法の適用を受けた場合(限度額内)……県負担
(2) その他の場合……市負担
9
整理保存すべき帳簿
整理保存すべき帳簿は次のとおりである。
(1) 臨時雇用人夫台帳
(2) 人夫賃支払い関係証拠書類
176
第 12
ボランティアとの連携
(福祉部社会福祉課)
被災者・被災地のニーズに最大限に応えられるよう、ボランティアと積極的な連携を図るため
の体制等について定める。
1 基本方針
大規模災害発生時には、各種の援護を必要とする被災者が増大することが想定され、市の内
外から参加するボランティア・NPO等による被災者への積極的な支援活動が求められる。
このため、市においては、ボランティアの善意を効果的に活かせるよう、ボランティア活動
が持つ独自の領域と役割に留意しながら、受入体制及び活動環境を整備し、相互の信頼と協力
体制を構築する。
2 市の組織体制
災害発生時から復旧期までボランテイア活動を円滑かつ効果的に支援するための総合調整窓
口は、市災害対策本部福祉保健対策部社会福祉対策班とする。
3 ボランティアの受け入れ
市は、大規模な災害が発生した場合、その他必要と認めたときは、ボランティアセンター機
能を持つ市社会福祉協議会と協議連携し、災害ボランティアセンターを設置し、ボランティア
受入態勢を確立する。
【災害ボランティアセンター設置時の協議内容】
①災害ボランティアセンターの設置場所
②災害ボランティアセンターの組織形態
③災害ボランティアセンターの運営
④その他
災害ボランティアセンターの運営に関しては、スペースの確保、活動に必要な資材や設備の
整備、その他、宿泊施設の確保等について、各対策部と調整しながら努める等、ボランティア
活動が円滑に行われるために最大限努力するものとする。
4 ボランティア活動の支援
災害の規模によっては、市内外を問わず多くの善意の支援が寄せられることが予想されるた
め、災害ボランティアセンターの業務である総合調整活動の支援を行い、ボランティアの活動
の円滑な実施が図られるよう努めるものとする。
災害ボランティアセンターが行うボランティアの活動支援としては、被災者からの要望とボ
ランティアの活動の調整(マッチング)、ボランティアに対するオリエンテーション等があり、
それらが十分に機能するよう、活動拠点の整備や、ボランティアに対する被災状況・避難場所・
必要な救援活動などの情報提供に努める。
177
また、ボランティアの活動中のケガや病気などに対応するため、医療機関等との連携を図る
とともに、活動中の傷害・賠償事故補償のためのボランティア活動保険加入を支援し、安心し
てボランティア活動ができるよう配慮する。
なお、これらの支援形態は、時間的な経過によって変化していくものであるため、常に現状
を適切に伝える情報の発信体制も整備する。
その他必要に応じて臨機応変の対応を図る。
5
6
ボランティア・NPO等の受入及び配置
ア ボランティア・NPO等の受入及び配置については、現地災害ボランティアセンターが、
班及び県社協災害ボランティアセンターと情報を共有し、連携を図りながら適切に行う。
イ ボランティア・NPO等の受入及び配置にあたっては、被災地や被災者のニーズとミス
マッチが起きないよう留意するとともに、ボランティアの善意を 効果的に活かせるよう、
その専門性や特性等に配慮して適切に行う。
○ 専門ボランティア・NPO活動例
・医師、看護師等の医療行為、重度要介護者等への救護
・被災者の健康管理やカウンセリング
・災害応急対策物資など資財の輸送
・被災建築物の応急危険度判定や急傾斜地の危険度判定
・外国人に対する通訳
・歴史資料の救出や修復
・その他災害救助活動等に関して専門的な資格や技術などを要する活動
○ 一般ボランティア・NPO活動例
・炊き出し等食事の提供
・救援物資の搬入、仕分及び配布
・避難生活者への支援(高齢者、障がい者等の安否確認や食料・飲料水など
生活必需品の提供)
・在宅避難者への支援(高齢者、障がい者等の安否確認や食料・飲料水など生活必需品
の提供)
・清掃作業及び簡易な防疫作業
・危険を伴わない範囲での片付け作業
・その他被災者の生活支援に関する活動
ボランティア・NPO等の安全確保等
現地災害ボランティアセンターは、県社協災害ボランティアセンターと連携してボラン
ティア活動の安全確保に努めるとともに、ボランティアの健康管理に十分配慮する。
また、ボランティアへボランティア保険への加入を推奨することとする。
7
災害ボランティアネットワークの確立
市は、予測できない災害に対し、市社会福祉協議会や市民、市民団体等と連携を図り、ネッ
トワーク体制を確立することに努める。
(研修会の開催等)
178
【平成24年豪雨災害による検証】
災害ボランティア受入と配分調整
(1)問題となった事象
・日田市と同様にボランティアの募集を市内居住者に限定するべきかどうか議論したが、県境に
位置し、近隣市町との繋がりが深いという中津市の地理的特性を考慮して、中津市及び近隣(宇
佐市、豊後高田市、福岡県吉富町、上毛町)の居住者を対象とした。しかし、市外在住のボラン
ティアを受入拒否しているかのような印象を与えてしまい、市社協に数多くの苦情が寄せられた
ので、6日(金)には居住地の制限を解除して広く受け入れることとした。
・その後災害ボランティアの募集は順調に行われ、土日には多数のボランティアが活動してくれ
たが、平日には激減してしまうという状況が続いた。そこで、教育委員会を通じて体育協会やP
TAにも協力を要請し平日の活動をお願いした。さらに、ポスターの掲示、新聞や地元FM局の
ノースFMを使った広報や青パトからの放送も行い平日ボランティア活動への協力を呼びかけた
ことにより多数のボランティアの応募があった。
・また、被害が家屋だけでなく道路や橋梁にまで及んだ結果、地図だけでなくボランティアを被
災地まで連れて行く案内人が必要となった。
・住宅復旧作業に一定の目途がついた段階で次に生じた問題は、農業用水路の復旧であった。一
部はシルバー人材センターに依頼した地区もあったが、全てを実施するのは困難と判断し、住宅
復旧作業に登録したボランティアにも水路復旧作業の協力を依頼することにした。
(日田市や竹田
市では実施しなかった)
・今回の災害ではボランティアの受付を市社協本所(14日(土)の2回目の被災により18日
(水)~20日(金)まで当日受付所を市本耶馬渓支所に開設)で市社協総務課職員が行ない、
災害ボランティアニーズの集約と派遣のマッチング作業を耶馬溪のやすらぎ荘内で市社協地域福
祉課職員が自治委員を通じて行った。市社協は通常業務を行ないながら被災地からのボランティ
アニーズとボランティア派遣のマッチングは深夜まで行われ、また2度にわたる被災で約1ヶ月
間の作業となり職員の負担は大きくなった。それから、当日受付所を市本耶馬渓支所内に設置し
たが、ボランティアのための受付所となり中途半端なものとなった感がある。
179
[教訓]
・災害ボランティアの募集は、受入体制が不十分であっても、居住地の制
限は行わない方がよい。今回遠隔地からいち早く駆けつけてくれたボラ
ンティアは、道具や装備も全て自前で用意しており、受入体制が不十分
なことをある程度想定していた人も多くいたように感じた。
・災害復旧を進めるためのボランティアセンターの立ち上げは市社協主体
となるが、人員不足や被害とボランティアニーズの把握をするためには
今回のように地域の自治委員が中心となって行うのが良いと考える。こ
のためにも自治委員を委嘱している市の関与が不可欠であり、市社協と
市の協力体制と役割分担を整えておく必要がある。
・被災地においても被害の調査やボランティアニーズの把握を自治委員、
住民の避難誘導や安否確認を民生委員など役割分担(避難支援プラン)
を作成する必要がある。
・今回市社協が水路復旧ボランティアの募集を行ったが当初から想定され
た作業であり、ボランティアの受付時から優先順位をつけて住宅復旧の
あとには水路復旧もあることを伝えておくと良かった。
・今回のような水害の場合、通常通る道路や橋梁が被災し、迂回路として
地区内の細い道路を通る場所もあるので、ゼンリン等の地図では分かり
にくかった。被災地の地理に詳しい者(市や社協職員が対応するのが無
理な場合もある)のボランティアの募集も行ってはどうか。
[今後の対応策]
・災害発生後、直ちに市社協(県社協)と連携を取って災害ボランティアセンターなど被災者を
支援できる体制をとる。
・市が被害の状況を把握した場合は、市社協などとの情報の共有を図る。
・ボランティアを事前に登録しその後派遣するという方法(被災者のニーズにあった派遣が出来
るが時間がかかる)と、市本耶馬渓支所で行った当日受付、当日派遣(ボランティアに待って
もらう時間が短くなるが、ニーズとのマッチングが難しくい被災地に行ってもする作業が少な
く、直ぐ終わる場合もある)の両方を行う。
・市や市社協が通常業務を行ないながらの災害復旧を想定し、市や市社協の役割分担や職員対応
の体制を整える。
(長期に及ぶことも想定した職員配置やローテーション)
・支援のニーズ調査や派遣人数のマッチングなどの業務は多くの人員を必要とするので市社協(今
回は県社協や他市社協の協力があった)独自では困難な場合もあるので、市や県の協力体制を
整える。
180
第 13
帰宅困難者対策
(総務部総務課)
市街地や観光地には、通勤・通学、買い物、旅行者等の多くの人が流入、滞在しているが、大
規模な災害が発生した場合、交通機能停止等により自力で自宅に帰ることができない人々(以下
「帰宅困難者」という。)が多数発生することが予想される。ここでは、このような帰宅困難者
への対応等について定める。
1 基本方針
帰宅困難者への対応は、安否確認の支援、被害情報の伝達、避難場所の提供、帰宅のための
支援等、多岐にわたる。
このため、事業所や学校などの組織では、災害発生時には、組織の責任において安否確認や
交通情報等の収集を行い、災害状況を十分に見極めたうえで、従業員、学生、顧客等の扱いを
検討する。
帰宅困難者対策は、行政のエリアを越え、かつ多岐にわたる分野に課題が及んでいることか
ら、県や事業所、防災関係機関等と相互に連携・協力し、災害発生時における交通情報や食料・
飲料水の提供、従業員や学生等の保護などについて、支援体制の構築を図っていくものとする。
2 対策の実施
(1) 市民、事業所等への情報提供
市民・事業所等に対して、各種の手段により、鉄道運行状況、道路交通情報、徒歩帰宅に
必要な装備、家族との連絡手段、徒歩帰宅経路等について必要な情報を提供するものとする。
(2) 代替交通手段の確保
市は、帰宅のための支援方針を決定するとともに、鉄道途絶等の際のバス輸送など、代替
交通手段の運行方法を検討するものとする。
181
第 14
物資の備蓄及び資機材調達供給
(総務部総務課)
災害に際し、必要とする救済用物資及び応急対策用資機材の備蓄及び調達供給は、ここに定め
るところにより実施する。
1
物資等の備蓄及び調達供給の基本方針
(1) 市等の措置
災害時において必要な救済用物資及び応急対策用資機材は、市及び消防本部をはじめ、そ
れぞれの防災関係機関において、あらかじめ備蓄、整備充実を図るものとし、また、応急時
における調達供給を実施する。
(2) 調達先の確保
災害時における調達供給は、あらかじめ流通業者と締結した協定等に基づき、当該物資の
生産、販売集荷等を行う業者に協力を求めて実施するものとする。その確保が困難な場合に
は、県又は指定地方行政機関に要請を行うものとする。
(3) 家庭内備蓄の推進
市民に対しては、生活必需品のほか、食料、飲料水、携帯ラジオなど災害時に必要な物品
を持ち出せるよう、非常持ち出し袋等の準備について、広報や防災訓練等の機会を利用し推
進を図る。
(4)自主防災組織の備蓄の推進
自主防災組織については、市からの補助を行うことで、備蓄品の計画的な確保に努めるよ
う働きかけを行う。
2
救済用物資及び資機材調達確保対策
(1) 物資・資機材の備蓄、整備充実
応急対策を円滑に実施するため、各対策部は、災害に際して必要となる物資及び資機材に
ついて、その現況把握、整備・点検を行うとともに、緊急使用、調達方法等について十分な
体制を整えておくものとする。
(2) 医薬品等
防疫及び医療等に必要な薬剤及び資機材については、消防本部、市民病院に整備するとと
もに、県知事指定の医薬品備蓄者及び市内医薬品等販売業者の在庫品より調達する。
(3) 食料、生活必需品等
主食については、九州農政局と緊密な連絡を取り、県を通じて政府米の払下げを申請する
とともに、農業業同組合へ放出を要請し、副食その他非常食料、各種生活必需品等の緊急調
達については、商工会議所、販売業者から物資調達に関する協定に基づき、実施する。
(4) 応急対策資材、建設機械等
災害応急対策に必要な資材等の備蓄、調達については、市において一定数量を備蓄すると
ともに、災害時において、物資調達に関する協定に基づき、実施する。
建設機械等は、原則として市保有のものを利用するが、機械力が不足することが予想され
る場合は、建設業者が保有する建設機械等の借り上げを行う。このため、あらかじめ、借り
上げ順位・手段、費用負担等について、建設業協会と協定を締結しておくものとする。
182
第 15
交通確保・輸送対策
(総務部総務課、建設部道路課)
1 交通確保(道路・橋梁の応急対策)
災害が発生した場合は、道路の破損、決壊、橋梁流失、その他交通に支障をおよぼすおそれ
のある箇所を早急に把握し、災害応急対策及び資機材の輸送を円滑に行うため、緊急に復旧を
要する道路から順次応急復旧を行っていくものとする。
(1) 応急復旧目標
道路、橋梁等の被害に応じて盛土作業、仮橋の設置など応急工事を施工し、交通の確保を
図る。
(2) 応急復旧方法
ア
路面の亀裂や沈下に対しては、その原因を確認し、他に支障がないと判断した場合には、
土砂等により盛土作業を行う。なお、状況によっては仮舗装を実施する。
イ
法面崩壊については、土俵羽口工、積土俵工などを実施する。
ウ
がけ崩れによって通行が不能となった道路については、二次災害への対応を考慮のうえ、
重機械(ブルドーザー、ショベル等)により崩壊土の除去を行う。
エ
橋梁が流失、落橋した場合は、緊急措置として木角材、H形鋼を架け渡し、敷板を並べ
て応急復旧を行う。なお、代替橋(ペリー橋)を設置する場合は、代替橋を所有する自衛
隊に対して設置を要請するものとする。
2 交通規制
災害時において、道路の欠損、決壊その他の事由により通行が危険であると認められる場合
若しくは復旧工事のためやむを得ないと認められる場合、又は他の河川管理者、道路管理者等
から通報等により了知したときは、市長(道路管理者、河川管理者)は、次の各号により交通
規制を行うものとする。
(1) 道路巡視等
土木対策班は、被災道路及びその付近の状況を調査するとともに、迂回道として指定する
道路の調査を行い、必要な措置を講ずる。
(2) 交通規制の決定(公安委員会の意見聴取)
土木対策部長は、中津警察署長の意見を聞いて、交通の規制を決定する。ただし、中津警
察署長の意見を聞くいとまがない場合には、土木対策部長の判断で規制を実施し、すみやか
に中津警察署長に通知するものとする。
(3) 交通規制の実施
交通規制は、土木対策班が道路標識等を必要な場所に設置して行うものとする。なお、迂
回道を指定する場合には、迂回道路の危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るものと
する。
土木対策部長は、交通規制実施後、災害対策本部へ通報するものとする。
183
(4) 交通規制の広報等
交通規制を実施したときは、関係する他の道路管理者に通知する。また、広報車等による
広報活動及び報道機関を通じて市民に周知徹底を図るものとする。
(5) 交通規制の解除
交通規制の解除は、土木対策部長が当該道路の障害物の撤去、欠損箇所の復旧などの安全
通行の確保を確認してから行うものとする。
なお、規制解除については、すみやかに関係機関に通報するものとする。
3
要員及び建設機械等の確保
(1) 要員の確保
応急復旧を実施するために必要な要員の確保については、基本的には「本章
2
第2節 第
動員配備計画」によるほか、市内の建設業従事者の実態を随時把握して、非常災害時に
はただちに動員できる体制がとれるよう、あらかじめ建設業者に対して協力要請をしておく
ものとする。
なお、人員が不足する場合には、迅速かつ効率的な応急対策を実施するため、他の地方公共
団体等へ応援を要請するものとする。
(2) 建設機械等の確保
応急復旧を実施するために必要な建設機械の確保については、建設業者が保有しているブ
ルドーザー等のほか、主要な建設機械器具等の種類別能力、数量、所有者、所在等の実態把
握に努め、非常災害時にはただちに調達できる体制がとれるよう、あらかじめ各事業所に対
して協力要請をしておくものとする。
また、資機材については、一定の数量を市においてあらかじめ確保しておくとともに、取
扱業者名簿等により民間在庫量を地域別に把握し、緊急時における復旧用資機材の調達に万
全の態勢を整えておくものとする。
4
相互協力
(1) 道路占用者との相互協力
ア
風水害等により道路施設及び占用物件が損壊した場合は、復旧方法等について情報の交
換を行うものとする。
イ
電気、ガス、上・下水道、電話等の道路占用者は、自己所管以外の施設の被害を発見し
た場合は、その管理責任者に通報し、ただちに応急措置をとるよう協力するものとする。
ウ
道路占用者は、占用物件の損壊により交通規制を行う必要がある場合は、すみやかに土
木対策部長及び中津警察署長に規制の依頼を行うものとする。
(2) 他の道路管理者等との相互協力
風水害等により道路施設が損壊若しくは交通に危険を生じた場合は、必要な交通の確保の
ため相互協力に努めるものとする。
ア
大分県及び九州地方整備局と道路施設の応急対策についての情報交換及び必要な資機材
の確保等で協力し合う。
イ
周辺市町村と道路施設の応急対策についての情報交換等を行う。
184
5 道路上の障害物の除去
災害時においては、被災者の救援、災害救助物資の輸送、災害復旧工事等への対応などを円
滑に実施するため、道路機能の維持、回復に努めるものとする。
(1) 関係機関との連絡調整
災害対策本部は、緊急輸送などに必要な道路の確保のため、必要な情報を収集し、関係機
関と調整を図り、復旧路線を決定する。なお、決定後は、すみやかに関係機関に通知するも
のとする。
(2) 緊急用道路の確保
道路上の障害物の除去は、道路交通を緊急に確保する必要のある路線から、順次実施する
ものとする。
(3) 道路冠水の対策
道路の冠水は、交通障害並びに通行する車両による家屋浸水の被害をもたらすおそれもあ
り、早急に排水処理を実施するものとする。
ア
街きょ桝、側溝桝など、排水口の目詰まりを防止するために点検、清掃を行う。
イ
排水溝の流水を良くするため、スクリーンなどの点検、清掃を行う。
ウ
道路上へ流出した塵芥などの流出物は、排水機能を阻害するばかりでなく、交通の障害
ともなり危険となるので、早急に排除する。
(4) 街路樹の対策
強風等による街路樹の倒木は、交通障害、架線の切断等をもたらし、緊急の処理を要する
ので、次の方法により処理するものとする。
ア
交通障害となる倒木は、応急措置として道路と平行に整理するとともに、再生の見込み
のない樹木は、道路上より取り除き最寄りの公園等に集積する。
イ
復旧可能な樹木は、側枝を切り払い支柱及び結束材料で傾斜を直す。
(5) 街路灯等の対策
街路灯等の倒壊は、交通の障害ばかりでなく、架線の切断による感電事故の危険もあるの
で、次の方法により処理するものとする。
ア
交通障害となる倒柱は、応急措置として道路と平行に整理するとともに、破損した灯具
等は、早急に道路上より除去する。
イ
切断された架線は、人が触れることのないように応急措置をし、九州電力等へ通報する。
(6) 占用物件等の対策
道路巡視又は市民等からの通報で占用物件の損傷等を承知した時は、ただちに管理責任者
に通報するものとする。
また、占用物件の損傷等は、それぞれの管理責任者において処理するものとするが、作業
については相互に協力し、早急に道路機能の回復に努めるものとする。
185
6
緊急輸送の基準
緊急輸送は、おおむね次の基準により他の輸送に優先して実施するものとする。
(1)第一段階
ア 救助・救急活動、医療活動の従事者、医薬品等人命救助に要する人員、物資
イ 消防、水防活動等災害の拡大防止のための人員、物資
ウ
災害対策要員、情報通信、電力、ガス、水道施設保安要員等初動の応急対策に必要な要
員、物資等
エ 後方医療機関へ搬送する負傷者等
オ
輸送に必要な道路や防災上の拠点となる施設の応急復旧、交通規制等に必要な人員及び
物資
(2)第二段階
ア 上記(1)の続行
イ 食料、水等生命の維持に必要な物資
ウ 被災地外へ搬送する傷病者及び被災者
エ 輪送施設(道路、港湾、漁港、ヘリポート等)の応急復旧等に必要な人員及び物資
(3)第三段階
ア 上記(2)の続行
イ 災害復旧に必要な人員及び物資
ウ 生活必需品
7
車両等の調達
(1) 本部会議
災害の状況に応じ、必要な車両等を確保するため、総務対策班に指示し、あらかじめ一定
数の車両等を待機させるものとする。
(2) 各対策班
ア
輸送手段として必要な車両等は、原則としてあらかじめ指定された各部保有のものを第
一次的に使用する。
イ
不足を生じる場合は、総務対策班に対し用途、車種、台数、使用期間、引渡場所及び日
時等を明示のうえ、調達を依頼する。ただし、特殊車両については、各対策班で調達する。
(3)
市有車両以外の車両を必要とするときは、他の公共団体及び民間の車両を確保し、配車
するものとする。
(4) 船舶による輸送
災害により陸上輸送が不可能な場合又は、海上による船舶輸送の方が効率的な場合におい
て、船舶により必要物資、人員等輸送を実施するものとする。
(5) 人力による輸送
災害の状況により車両等による輸送が不可能な場合は、人力の輸送を行うものとする。
(6) 航空機による輸送
地上輸送が全て不可能で、緊急に航空機による輸送の必要が生じた場合は、県を通じて自
衛隊の派遣を要請するものとする。
186
8 緊急輸送基地の設定
大規模な災害時における緊急輸送業務の円滑を期するため、物資、資器材の集積所及び輸送
連絡所として市又は県が輸送関係機関等の要請に基づき、又は特に必要があると認める場合に
設置するものとする。
設置場所
担当及び協力
城北中学校ヘリポート
道の駅なかつ
中津市
中津総合運動場ヘリポート
山国コロナ運動場
大分県
中津港
三光総合運動公園
(地方振興局)
中津駅
禅海ふれあい広場
大貞総合運動公園
耶馬溪ダムスポーツ公園
9 災害救助法の規定による緊急輸送
災害救助法が適用された場合の輸送は、県が他の機関の協力を求めてこれを実施する。ただ
し、事態が急迫したため、知事の輸送措置を待ついとまがないとき又は特別な事情があるとき
は、次の基準により市長が知事の委任を受けて、これを実施する。
(1) 輸送の範囲とその期間
輸送の範囲
輸送実施の認められる期間
被災者の避難に関する輸送(資機材人員輸送)
災害が発生し又は災害が発生しよ
うとする1両日
医療に関する輸送(人員輸送)
発生の日から 14 日以内
助産に関する輸送( 〃 )
〃
13 日以内
被災者の救出に関する輸送(人員資機材輸送)
〃
3日以内
〃
7日以内
炊出し用食料、調味料及び燃料等の輸送
〃
7日以内
医薬品及び衛生材料の輸送
〃
14 日以内
被服、寝具、その他の生活必需品の輸送
〃
10 日以内
飲料水の供給に関する輸送(飲料水、ろ水機等、
救
護
授
用
物
資
輸
送
資機材輸送)
学用品の輸送
教科書については災害発生の日か
ら1ヶ月以内その他は 15 日以内
遺体の捜索に関する輸送(捜索に必要な人員、資機材輸
発生の日から 10 日以内
送)
遺体の取扱いに関する輸送(埋火葬を除く)
〃
(2) 輸送に要する経費の基準
当該地域における通常の実費とし、おおむね次の経費とする。
ア
輸送費(運賃)
イ
借上料
187
10 日以内
ウ
燃料費
エ
消耗品器材
オ
修繕料
(3) 輸送実施についての市長の措置
災害救助法に基づく輸送の実施についての必要な帳簿、証拠書類を整理保存する。
10
陸上輸送体制
(1)道路交通規制の実施及び緊急交通路の確保
ア
交通状況の収集・把握
関係機関の協力を得て、常に市内の交通事情を収集、把握して県等に報告する。
イ 交通規制の実施
(ア)交通規制の法的根拠等
災害時の交通規制は、次の法令に基づき実施する。
規制を実施 規制の内容
規
制
の
理
由
等
規制対象 根 拠 法 令
す る も の
道路における危険を防止し、その他交
通 行 の 禁 止 通の安全と円滑を図り、又は交通公害 歩 行 者 道 路 交 通 法
又 は 制 限 その他の道路交通に起因する障害を防 車 両 等 第 4 条 第 1 項
止するため必要があると認めるとき
公安委員会
県内又は隣接若しくは近接する県の地
同
緊急通行 災害対策基
上
車 両 以 外 本法第76条
生しようとしている場合において、災 の 車 両 第 1項
域に係る災害が発生し、又はまさに発
害応急対策が的確かつ円滑に行われる
ようにするため緊急の必要があると認
めるとき
所轄区域内の道路に災害による損壊等
警 察 署 長 通行の禁止
歩 行 者 道路交通法
危険な状態が発生した場合において、
又 は 制 限
車 両 等 第5条第1項
その危険を防止し、その他交通の安全
と円滑を図るため必要があるとき
警
察
官 同
災害発生時において道路の損壊その他 歩 行 者 道 路 交 通 法
上
車 両 等 第6条第4項
の事情により緊急措置を行う必要があ
るとき
188
道路の破損、決壊その他の事由により
上 交通が危険であるとき
同
道路管理者 同
道
路
法
上 第46条第1項
(イ)緊急通行車両以外の車両の交通規制
公安委員会は、大分県又はこれに隣接し若しくは近接する県の地域に係る災害が発生
し、又は発生しようとしている場合において、災害応急対策が的確かつ円滑に行われるよ
うにするため緊急の必要があると認めるときは、災害対策基本法第76条第1項の規定に
より、緊急輸送道路等を緊急交通路に指定して緊急通行車両以外の車両の通行を禁止又は
制限するものとする。
主要な路線
主要な交差点等
大分自動車道
各IC
東九州自動車道
各IC
大分空港道路
各IC
中九州横断道路
各IC
国道10号
警察署等
規
制 内 容
高速道路
交通警察隊
豊 後 大 野
*新山国大橋
中
津
佐野、山下、岩崎、宇佐中入口
宇
佐
堀
日
出
九州横断道路入口、富士見通り
別
府
西生石、大道入口、顕徳町
大分中央
宮崎、米良入口
大 分 南
久原
豊 後 大 野
番匠、*大原
佐
伯
*下菅生、天神
竹
田
*高井町、小ケ瀬
日
田
新長野
玖
珠
水分峠、医大挾間入口
大 分 南
羽屋
大分中央
◎緊急通行車両以外の
車両の通行禁止・制
国道57号
国道210号
189
限
◎一般車両の迂回、誘
導
国道211号
*夜明三叉路
日
田
国道212号
*松原ダム入口
日
田
国道213号
*山国大橋、豊陽
中
津
国道326号
*上小野市
佐
伯
国道386号
*夜明大橋北
日
田
国道387号
*栃野
日
田
国道496号
*山国バイパス
中
津
玖
珠
県道別府一宮線 *長者原
*印のある交差点は、県境規制と兼ねる。
ウ 緊急交通路確保のための措置
(ア)交通規制の方法
緊急交通路における交通規制は、災害対策基本法施行令に基づく標示の設置又は警察官
の指示により行う。
a
標示を設置して行う場合
標示の設置位置は、交通規制の区域または区間の道路の入口やこれらと交差する道路と
の交差点付近とし、運転者に対し、緊急交通路における交通規制の内容を通知する。
b
現場警察官の指示により行う場合
緊急を要するため上記の標示を設置するいとまがないとき又は標示を設置することが
困難と認めるときは、現場の警察官の指示により規制を行う。
(イ)迂回路の指定
緊急通行路が指定された際は、必要に応じて迂回路を設定する。
(ウ)警察官の配置
緊急交通路を確保するための警察官の配置は、主要交差点への重点配置など弾力的に運
用する。
(エ)交通検問所の設置
緊急交通路が指定された際は、必要と認められる場所に交通検問所を設置し、緊急通行
車両の確認事務等を行うこととする。
(オ)警察官等の措置命令等
警察官(警察官がその場にいない場合に限り、自衛官及び消防吏員。以下「警察官等」と
いう。)は、通行禁止等に係る区域又は道路の区間(以下「通行禁止区域等」という。)に
おいて、車両その他の物件が緊急通行車両の通行の妨害となることにより災害応急対策の
実施に著しい支障が生じるおそれがあると認めるときは、災害対策基本法第 76 条の3第
1項及び第2項の規定により、次の措置をとるものとする。
190
a
当該車両その他の物件の占有者、所有者又は管理者に対し、当該車両その他の物件を
付近の道路外の場所へ移動し又は必要な措置を命ずること。
b
上記の措置をとることを命ぜられた者が当該措置をとらないとき又はその命令の相
手方が現場にいないために当該措置をとることができないときは、自ら当該措置をとる
こと。
c 上記の措置をとる場合において、当該措置をとるためやむを得ない限度において、車
両その他の物件を破損すること。
エ 市民への交通規制情報の提供
交通規制を実施した場合は、交通規制箇所について交通情報板等を活用し、また報道機
関に協力を求めるなど、積極的に市民に対し情報を提供する。
オ 緊急通行車両の確認と標章及び証明書の交付
(ア)知事又は公安委員会は、交通規制が実施された場合に災害対策基本法施行令(昭和
37 年政令第 288 号)第 33 条に基づく緊急通行車両の確認を、次の部局において実施す
る。
a 知事部局
b
総合調整室総務班、地区災害対策本部総務班
公安委員会 治安対策部交通班、警察署、交通検問所
(イ)緊急通行車両の確認を実施する場合、届出済証の交付を受けている車両については他
に優先して行い、確認のために必要な審査は省略する。
(ウ)緊急通行車両であることの確認を行った場合は、災害対策基本法施行規則(昭和 37
年総理府令第 52 号)別記様式第3の標章及び第4の緊急通行車両確認証明書を交付する。
(エ)確認を行う車両は、国、県、市町村、指定公共機関、指定地方公共機関が災害応急対
策を実施するために必要な車両とする(自己保有、他者保有を問わない。)
。
(2) 道路(緊急輸送道路)の応急復旧
ア 交通施設の被害状況の把握
(ア)市町村における措置
a
災害が発生した場合は、速やかに区域内の緊急輸送道路及びその他の主要道路の被
災状況(破損、決壊、流出等)を把握する。
b 区域内の道路の被災箇所を発見した場合は、その状況を速やかに地区災害対策本部
情報処理班及び警察署に通報する。この場合、所管する道路において旅客運送を営
む機関がある場合においては、その状況を当該機関に通報するように努めるものと
する。応急措置が完了し交通上支障がなくなった場合もまた同様とする。
その他(高速道路料金の免除(免除証明)手続き)
災害派遣等従事車両の高速道路料金の免除措置に係る手続きについては、県(総合調整室庶務班)
が直接、各高速道路株式会社と協議し、協議後に所要の事務を実施する。
また、市は、災害派遣等従事車両の申請があれば証明事務を行うことになる。
191
第 16
広報活動・災害記録活動
(総務部総務課・広報広聴課)
災害時における広報は、人心の安定、パニック等の混乱の防止及び社会秩序の維持を目的とし
て、市民及び報道機関に対し、被害状況、応急措置の実施状況等を迅速かつ的確に周知するもの
であり、このための効果的活動を定めるものとする。
1
広報活動
(1) 広報活動及び広報事項等
ア
広報資料の作成
(a) 資料の作成
総務対策班(広報担当)は、関係各班、関係機関と緊密な連絡をとり、災害状況等の
資料を収集するほか、必要に応じて関係機関その他各種団体施設などに対し、情報の提
供を求め広報資料を作成し、広報活動を行うものとする。
なお、広報は、あらかじめ災害対策本部長の承認を得て行うものとする。
(b) 広報事項
① 災害の発生状況
② 津波、洪水等に関する情報
③ 災害応急措置の実施状況
④ 避難の準備、勧告、指示
⑤ 家庭において実施すべき防災対策と心得
⑥ 市内の被害状況の概要(人身被害、建物損壊等)
⑦ 生活関連情報
・
電気、ガス、水道の状況
・
食料、生活必需品等の供給状況
⑧ 交通状況
⑨ 医療機関の活動状況
⑩ 通信施設の復旧状況
⑪ その他必要な事項
192
イ
広報事項の伝達系統
中 津 警 察
署
中津市
NTT西日本
災害対策本部
九 州 電 力
㈱
中 津 営 業
所
電
JR九州旅客鉄道㈱
中
津
話
駅
その他防災関係機関
依
頼
報道機関
職
員
・
広
報
車
避難所
住 民 ・ 事 業 所 等
ウ
写真の収集
報告、記録等に使用する写真は、被害調査の際に撮影した写真を収集し使用する。
エ
広報手段等
主たる広報手段及び広報先は次によるものとし、多様な手段を活用する。なお、平常時か
ら活用することにより、災害時においても円滑に利用できるよう努めること。
広 報 手 段
口頭、文書、電話、メール、インターネット(市ホームページや、ツイッター
等のソーシャルメディア等)
電話、庁内放送、各種広報紙、動画、文書、メール、インターネット(市ホー
ムページや、ツイッター等のソーシャルメディア等)
広報車、MCA無線、FM告知放送、ラジオ、テレビ、緊急速報メール、各種
広報紙、動画、インターネット(市ホームページや、ツイッター等のソーシャ
ルメディア等)
広報車、電話、ラジオ、テレビ、各種広報紙(誌)、動画、文書 、メール、
インターネット(市ホームページや、ツイッタ-等のソーシャルメディア等)
口頭、文書、電話、広報紙(誌)、動画、スライド、新聞、スクラップ、メー
ル、インターネット(市ホームページや、ツイッター、フェイスブック等のソ
ーシャルメディア等)
オ
広 報 先
報道機関
庁内連絡
一般住民・被災者
公共的団体等
中央関係機関
報道機関に対する発表及び一般市民に対する広報
(a) 報道機関に対する発表
災害の種別、発生の場所及び日時、被害状況、応急対策の状況、住民に対する避難の
勧告又は指示の状況、一般市民並びに被災者に対する協力及び注意事項等の広報資料を
取りまとめ、適宜報道機関に発表するものとし、その内容は、おおむね次のとおりとす
る。
193
① 河川、橋梁等土木施設状況(被害状況、復旧状況等)、公園等被害状況
② 火災状況(発生箇所、被害状況等)
③ 交通状況(交通機関の運行状況、不通箇所、開通見込日時、道路交通状況等)
④ 電気、水道、ガス等公益事業施設の状況(被害状況、復旧状況、営業状況、注意事
項等)
⑤ 給食、給水実施状況(供給日時、場所、量、対象者等)
⑥ 衣料、生活必需品等供給状況(供給日時、場所、種類、量、対象者等)
⑦ 避難場所及び開設状況(避難所の位置等)
⑧ 家庭でとるべき防災対策と心得
(b) 住民に対する広報
住民に対する広報は、災害情報及び応急措置の実施状況をまとめて広報するものとし、
災害発生前の広報としては、予想される災害の規模、動向等を検討し、被害の防止等に
必要な注意事項を取りまとめ、報道機関に依頼し、広報を行うほか、広報車等を利用し
て広報活動を行うものとする。
また、被害発生後の広報としては、被害の程度及び推移、避難準備及び避難の指示、
応急措置の状況等が確実に行渡るよう広報するものとし、人心の安定と激励を含め、沈
着な行動を要請するなど広報活動を迅速かつ的確に実施するものとする。なお、広報内
容は、前記の報道機関に対する発表内容に準じて行うものとする。
カ
報道機関との協力関係
災害対策本部は、報道機関から災害報道のため、資料提供、放送出演等の依頼を受けた場
合は、積極的に協力するものとする。また、報道機関は、災害対策本部から災害広報を実施
するよう依頼があった場合は、積極的に協力するものとする。
(2) 広報の方法
ア
テレビ、ラジオの利用
(a) 「県放送協定」に基づく放送依頼
緊急を要する場合及び広域的に広報を行う必要がある場合で、かつ、特別の必要がある
ときは、
「災害時における放送要請に関する協定」に基づき、あらかじめ定めた手続きによ
り、県知事を通じて日本放送協会大分放送局及び民間放送機関に対し、広報事項の放送(緊
急警報放送を含む。
)を依頼する。
(b) FMなかつの活用
「災害時緊急放送に関する協定」に基づきあらかじめ定めた手続きにより、FMなかつ
へ広報事項の放送を依頼する。また、避難情報等の防災情報について割込み放送を活用し、
周知を行う。
イ
広報車の利用
(a) 広報車を保有する部は、災害の状況に応じて必要地域へ広報車を出動させ、広報を実
施する。
(b) 広報車による広報は、音声のみによらず、印刷物の配付にも努めるものとする。
ウ
職員による広報
広報車の活動不能な地域若しくは特に必要と認められる地域に対しては、職員を派遣し広
194
報を行う。
エ 災害時要援護者への広報
災害発生時における、高齢者、障がい者など災害時要援護者に対する広報は、おおむね次
により実施する。
(a)
在宅高齢者、障がい者については、介護職員等や民生委員等の高齢者、障がい者の居
宅に接することのできる者を通じて行う。
(b) 旅行者、外国人については、その滞在先の施設管理者等を通じて行う。
オ インターネット(ホームページ、ツイッター、フェイスブック等のソーシャルメディア等)
を活用しての広報
195
【平成24年豪雨災害による検証】
マスコミ対応
(1)問題となった事象
災害対策本部内で担当者を決めて報道対応をしなかったことから、対応に苦慮していた。そこ
で、広報広聴課において、随時、災害対策本部に内容確認し、対応した。場合によっては、災害
対策本部に電話を回した。
また、豪雨災害に伴う「記者会見」は、3 回開催した。
[教訓]
①
報道対応体制の確立
・マスコミ対応責任者を決め、発表する情報を統一する。
・今回のような大規模な災害時には、マスコミが市長インタビューを
要求されるので、早めの市長コメントの発表が必要。(災害発生の翌日
の朝に発表したので良かった。
)
・今回のような大規模な災害時には、臨時記者会見を数回開き、正式
な場で災害対策本部より被害状況を報告をすることが必要。
[今後の対応策]
①報道対応体制の確立
・災害対策本部内にマスコミ対応責任者を決め、情報がばらばらにならないよう情報発信体
制を整える。
・定期的に情報発信を行う。必要に応じ、記者会見を開催する。
・市長コメントの早期作成を行う。
※
災害時の情報収集・情報発信マニュアルの作成
196
第3節 生命・財産への被害を最小限とするための活動
第1 風水害に関する情報の収集・住民への伝達等
第2 水防計画
第3 避難の勧告・指示及び誘導
第4 救出救助
第5 救急医療活動
第6 二次災害の防止活動
197
第1
風水害に関する情報の収集・住民への伝達等
(総務部総務課・広報広聴課)
ここでは、風水害による生命・財産への被害を最小限に止めるための住民への呼びかけ等に関
する要領等を定めるものである。
1
被害の未然防止、拡大防止のための住民への呼びかけ
(1) 基本方針
風水害が発生するおそれのある場合、住民に対して浸水や山・がけ崩れ等の危険箇所から
の避難及び家屋の補強など、被害の未然防止、拡大防止を促す呼びかけを行い住民に注意を
喚起することとする。
(2) 県からの伝達
県(生活環境部防災対策室)は、大分地方気象台から警報の発表について伝達を受けた場
合及びその後の気象情報等により県内で風水害の発生するおそれがあると判断した場合(本
章
第2節 第4参照)
、市町村に対して早期の警戒、住民への広報を促すための情報を県防
災行政無線一斉ファックスにより伝達するとともに、報道機関、県民安全・安心メール、イ
ンターネット(ホームページや、ツイッター等のソーシャルメディア)等を通じて県民に注
意を呼びかけ、被害の未然防止、拡大防止を図る。その際、災害時要援護者、帰宅困難者等
にも的確に呼びかけができるよう配慮する。
また、災害発生中・後においても、同様の措置により、市町村に必要な対策が促される。
198
〔伝達の例〕
(県防災行政無線一斉ファックス)
平成 年 月 日 時 分発
市町村防災主管課長殿
大分県防災対策室長
大雨に対する警戒体制の確立について(通知)
先月 月 日から降り続いている今回の大雨は、県内の全ての箇所で積算雨量は 150 ミリ
を超え、特に○○地域では、200 ミリを超えています。
今後、明日の朝までに、○○地域を中心に、さらに 200 ミリを超える大雨が予想され、降
りはじめからの積算雨量は、400 ミリを超える見込みです。
これは、平成 年 月、本県口口地域を中心に、がけ崩れが多発し、△△川が氾濫した□
□豪雨に匹敵する大雨であり、これから明朝にかけて甚大な災害の発生が危惧されます。
市町村、消防本部においては、今後の気象情報等に十分留意するとともに、災害発生危険
箇所の点検、がけ下住宅や浸水予想地域の住民の早期避難の指導等に万全を期してくださ
い。
特にお年寄り等災害時要援護者については、自主防災組織や消防団等の協力のもとに、明
るいうちの早めの避難を指導してください。
(3) 市の措置
県等から警報の発表について伝達を受けた場合(本編 第2章 第2節 第4参照)
、積極
的に大分県高度情報ネットワークシステムの活用を図り、その後の気象情報等により市域内
で風水害の発生するおそれがあると判断した場合、防災行政無線、FM告知放送、広報車、
インターネット(ホームページや、ツイッター等のソーシャルメディア)等を用いて住民に
対して浸水や山・がけ崩れ等の危険箇所からの避難及び家屋の補強などを呼びかけ、被害の
未然防止・拡大防止を図る。
その際災害時要援護者、帰宅困難者等にも的確に呼びかけができるよう配慮する。
特に、避難勧告・避難指示等の発令時には、従来のアナウンスに加え、水防信号規程に定
める第4信号(第 3 節12参照)のサイレン音を使用することとする。
また、災害発生中・後においても、同様の措置により必要な対案を促す。
199
〔伝達の例〕
・こちらは、中津市役所です。
・大雨・洪水警報が発表されました。
・河川が氾濫したり、山やがけが崩れるおそれがあります。
・停電したり、断水するおそれがあります。
・○○地区の人は、早めに避難してください。その他の人も、いつでも避難できるよう
準備してください。
・断水に備えて、飲料水をためてください。
・テレビやラジオの情報に注意してください。
・危険が迫っていますが、落ち着いて行動してください。
(2 回以上繰り返す。
)
200
2 災害が発生するおそれがある異常な現象の通報
(1) 基本方針
災害が発生するおそれがある異常な現象を発見した者は、すみやかに市(消防機関を含む。
)
、
警察官、海上保安官に通報しなければならない。通報を受けた警察官、海上保安官は、その
旨をすみやかに市長に通報する。
(2) 市長から関係機関への通報等の措置
市長は、発見者、警察官、海上保安官から通報を受けた場合、すみやかにその概況を把握
確認のうえ、被害を受けるおそれのある地域の住民に周知するとともに、次により関係機関
に通報し必要な措置を求める。
市
発
見
者
大分地方
長
又は警察官
地方振興局
大分県生活環境部
(防災対策室)
もしくは
海上保安官
海上保安署・分室
大分海上保安部
中津警察署
警察本部
(必要に応じ通報)
201
その他の関係機関
気 象 台
第2 水防計画
(農林水産部耕地課)
1
目的
水防法(昭和 24 年 6 月法律第 193 号、以下「法」という。)に基づき、洪水、津波または高
潮等による水災を警戒防御し、それによる被害を軽減して民生の安定をはかることを目的とす
る。
2
水防組織
(1)災害対策本部体制
水防管理者(市長)は、大分地方気象台より大雨に関する警報、津波に関する警報及び高潮
警報が発表され、市の全域又は一部の地域に重大な被害の発生又は発生するおそれが認められ
るときからその危険が解消するまでの間、市に中津市災害対策本部(以下「本部」という。
)を
設置し水防事務を処理するものとする。
災害対策本部の組織・運営、職員の配備・招集体制等は「中津市地域防災計画」によるもの
とする。
(2)水防体制
この体制は、水害が発生し又は生ずるおそれのある場合で、中津市災害対策本部を設置する
までに至らなかった場合の配備について定める。
中津市災害対策本部が設置された場合には、災害対策本部に移行し水防活動を行う。
ア.災害準備体制
(a)設置
総務部長は、気象業務法に基づく雨に対する警報等が発令され、若しくは小規模の災害が予
想されるときは、支所長、農林水産部長、建設部長と協議し災害準備体制を設置し災害準備体
制責任者に指令する。
(b)体制
災害準備体制責任者は所管する事務担当課長とし、担当課長は配備人数を決定し総務部長に
報告のうえ水防活動を行う。
災害準備責任者は、収集した情報及び応急対策等を記録し総務部長(総務課)に報告しなけ
ればならない。
(c)解散
総務部長は、気象業務法に基づく警報が解除されたとき及び情報収集活動等を行う必要がな
いと認めた場合、災害準備体制を解散する。
イ.災害警戒本部体制
(a)設置
総務部長は災害準備体制では対応できないと判断したときは、支所長、農林水産部長、
建設部長と協議し災害警戒本部を設置する。
(b)組織及び運営
災害警戒本部長は総務部長をもってあて、運営等については災害対策本部に準じる。
202
(c)解散
災害が発生するおそれが解消したと認めた場合又は情報収集及び連絡活動を行う必要がな
いと認めた場合、災害警戒本部体制を解散する。
(3)消防機関の活動
ア.水防管理者は、水防に関して必要があるときは、消防機関に対して出動を要請す
るものとする。
イ.消防機関は、法第5条第3項に基づき、水防に関する事項は水防管理者の所管の
下に行動する。
ウ.消防機関に対する出動伝達系統図は別表Ⅰとする。
3 水防活動
水防活動に係る業務内容は次の通りとする。
(1) 県水防支部、国土交通省山国川河川事務所その他関係機関との連絡調整に関すること。
(2) 各関係課との連絡調整及び被害状況調査に関すること。
(3) 気象情報、河川情報等の収集、伝達に関すること。
(4) 水防上必要な河川及び海岸堤防の巡視及び警戒に関すること。
(5) 排水ポンプ場、水門・樋門等の操作及び操作に伴う指示・伝達に関すること。
(6) 水防用備蓄資材器具の配置、搬出、輸送に関すること。
(7) 洪水被害に対する防御及び水防作業等応急対策に関すること。
4 水防警報
(1) 水防管理者は、指定河川及び重要水防区域等について水防警報の伝達を受けた
と
き、水位が氾濫注意水位に達したとき、その他水防上必要があると認められるときは、法
第 17 条の規定に基づき消防機関を出動させ、又は出動の準備をさせなければならない。
(2) 法第 16 条の規定により国土交通大臣及び知事が水防警報を行う指定河川、指定水位及び
警戒水位は、資料編 「5.防災に必要な通信及び観測所等の状況」に示す。
(3) 大分県が発令する水防警報の種類は下記のとおりとする。
ア.洪水または高潮の場合
第1段階
待機
大分地方気象台の雨又は高潮等に関する通報とその時の状況により判断して発表する。
第2段階
準備
各水位観測所が指定水位に達してから水位上昇し水防の必要があると判断されるとき。
第3段階
出動
警戒水位に達し、以後水位上昇し破堤の公算大のとき。
第4段階
解除
警戒水位以下に下がり再び増水する恐れがないと判断されるとき。
203
警戒の種類
種 類
内
第1段階(待機)
容
水防団員の足留めを警告するもので状況に応じてすみやかに活動できる
ようにしておく必要がある旨を警告するもの。
又は出動時間が長びくような場合に水防活動をやめることはできないが
出動人員を減らしても差支えない旨を警告するもの。
第2段階(準備)
水防資器材の整備点検、水門等の開閉準備、堤防の巡視及び直ちに出動
できるように準備をする旨警告するもの。
第3段階(出勤)
水防団員が出動する必要のある旨を警告するもの。
第4段階(解除)
水防活動を必要する出水状況が解除した旨を通知するとともに一連の水
防警報を終了する旨を通知するもの。
イ.津波の場合
第1段階
出動
気象庁から津波警報等が発表された際に河川への津波遡上により、氾濫危険水位を超える
おそれがあるとき。
第2段階
解除
気象庁から津波注意報や警報が解除されたとき。
水防活動の必要があると認められなくなったとき。
警報の種類
種 類
内
容
第1段階(出動)
水防機関が出動する必要がある旨を警告するもの
第2段階(解除)
水防活動の必要が解消した旨を通告するもの
5
重要水防区域等
重要水防区域、水防区域及び倒木流出による水防区域
(1) 重要水防区域
種
別
重
A
要
水防上最も重要な区間
度
B
水防上重要な区間
計画高水流量規模の洪水の水位(高 計画高水流量規模の洪水の水位(高潮区
潮区間の堤防にあっては計画高潮 間の堤防にあってば計画高潮位)と現況
(流下能力) 位)が現況の堤防高を越える箇所。 の堤防高との差が堤防の計画余裕高に満
たない箇所。
現況の堤防断面あるいは天端幅が、 現況の堤防断面あるいは天端幅が計画の
計画の堤防断面あるいは計画の天 堤防断面あるいは計画の天端幅に対して
堤防断面
端幅の二分の一未満の箇所。
不足しているが、それぞれ二分の一以上
確保されている箇所。
堤 防
高
204
法崩れ・
すべり
漏
水
水衝・先掘
工 作 物
法崩れ又はすべりの実績があるが、 法崩れ又はすべりの実績があるが、その
その対策が未施工の箇所。
対策が暫定施工の箇所。法崩れ又はすべ
りの実績はないが、堤体あるいは基礎地
盤の土質法勾配等からみて法崩れ又はす
べりが発生するおそれのある箇所で、所
要の対策が未施工の箇所。
漏水の履歴があるが、その対策が未 漏水の履歴があり、その対策が暫定施工
施工の箇所。
の箇所。漏水の履歴はないが、破堤跡又
は旧川跡の堤防で、漏水が発生するおそ
れがある箇所で、所要の対策が未施工の
箇所。
水衝部にある堤防の前面の河床が 水衝部にある堤防の前面の河床が深掘れ
深掘れしているがその対策が未施 にならない程度に先掘されているが、そ
工の箇所。橋台取付け部やその他の の対策が未施工の箇所。
工作物の突出箇所で、堤防護岸の根
固め等が洗われ一部破損している
がその対策が未施工の箇所。波浪に
よる河岸の決壊等の危険に瀕した
実績があるが、その対策が未施工の
箇所。
河川管理施設等応急対策基準に基 橋梁その他の河川横断工作物の桁下高等
づく改善措置が必要な堰、橋梁、樋 と計画高水流量規模の洪水の水位(高潮
管その他の工作物の設置されてい 区間の堤防にあっては計画高潮位)との
る箇所。橋梁その他の河川横断工作 差が堤防の計画余裕高に満たない箇所。
物の桁下高等が計画高水流量規模
の洪水の水位(高潮区間の堤防にあ
っては計画高潮位)以下となる箇所。
(2) 水防区域
ア
洪水、津波または高潮に際し水防上注意を要する区域で、かつ改修済み区間において、
計画以上の洪水、津波または高潮が発生した場合に相当な被害が生ずるおそれがあると
認められる箇所。
イ
洪水、津波または高潮に際し水防上注意を要する区域で、過去に大きな発生はないが、
未改修あるいは相対的に堤防が貧弱で注意を要する箇所。
(3)重要浸水区域
過去10年間のうち、一回の洪水、津波または高潮により家屋10戸以上が浸水した区域。
(4) 倒木流出による水防区域
流木が橋脚や固定堰等により阻害され、水害が予想される区域。
重要水防区域、水防区域、重要浸水区域及び倒木流出による水防区域は、資料編に示す。
6 洪水予報の連絡
水防管理者は、法第10条及び第11条の規定に基づき洪水もしくは高潮に関する予報の通
知をうけたときは、水位及び流量に関する情報を収集し、常に水防活動に対し的確な判断が下
205
せるようしなければならない。
7
避難判断水位情報の連絡
(1) 水防管理者は、法13条第3項に基づき河川の水位が避難判断水位に関する通知を受け
たときは、その旨を関係者及び関係機関に通知するものとする。
(2) 避難及び伝達方法等は、第2編 風水害その他の災害対策編「第3
避難勧告・指示及
び誘導」の通りとする。
8
水位の通報
水防管理者は、洪水または高潮のおそれがあることを自ら知りえた場合において、次
の号に該当したときは大分県(中津土木事務所長)及び国土交通省(山国川河川事務所
長)に通報しなければならない。
(1)消防団待機水位に達したとき。
(2)避難判断水位、氾濫注意水位に達したとき。
(3)最高と思われる水位に達したとき。
(4)避難判断水位、氾濫注意水位及び消防団待機水位を下ったとき。
9
出動開始及び堤防等の異常に関する報告
水防管理者は、次の各号に該当したときは大分県(中津土木事務所長)及び国土交通
省(山国川河川事務所長)に報告しなければならない。
(1)消防機関(消防団)等が出動したとき。
(2)堤防等に異常を発見したとき、または応急措置をしたとき。
10 避難のための立ち退き
大分県知事及び大分県知事より命を受けた水防管理者は避難の必要があると認めるときは、
必要と認められる区域の住居者に対して立ち退きに指示をすることができる。
また、水防管理者は立ち退きを指示した区域住民の避難等について準備し、所管する警察署
長にその旨を通知しなければならない。
11 決壊の通報
水防管理者は、堤防等が決壊し又は決壊のおそれがあると認めた場合には、直ちに国土交通
省(山国川河川事務所長)及び大分県(中津土木事務所長)に通報しなければならない。
また、その旨を警察その他関係者に連絡し、必要な対策を講じるものとする。
12 水防通信連絡
水防上緊急を要する通信については、非常取扱公衆電話、防災行政無線電話又は非常取扱電
報によるほか非常の場合は、テレビ、ラジオ等により関係団体との連絡を図り一般にも通知す
るものとする。
206
13 公用負担
(1) 公用負担権限証明書
法第 28 条第 1 項の規定により公用負担を命ずる権限を行使する水防管理者、消防団長又は
消防長にあっては、その身分を示す証明書を、その他これらの者の委任を受けたものにあっ
ては、次のような証明書を携行し必要のある場合にはこれを提出すべきものとする。
公 用 負 担 命 令 権 限 書
何々消防団
何
某
上記の者に○○区域における水防法第 28 条第 1 項の権限行使を委任したことを証明する。
年
月
日
水防管理者 何
某 印
(2) 公用負担命令票
法第 28 条第 1 項の規定により公用負担を命ずる権限を行使する際は原則として、次の命令
書を目的物の所有者、管理者又はこれに準ずるものに手渡し明示する。
番
号
公
用 負 担 命 令 書
目的物種類
使用
年
月
収用
処分
日
殿
水防管理者 何
某 印
14 水防活動に従事する者の安全確保
法7条の2項の規定により水防管理者及び消防長は洪水、津波又は高潮のいずれにお
いても、消防団員自身の安全確保に留意して水防活動を実施するものとし、配慮すべき
事項は次の通りとする。
1)
水防活動時にはライフジャケットを着用する。
2)
水防活動時の安否確認を可能にするため、通常のものが不通の場合でも利用可能な通信
機器を携行する。
3)
水防活動時には、ラジオの携行等、最新の気象情報を入手可能な状態で実施する。
15 水防活動の報告
1)水防管理者は水防活動を終結したときは、遅滞なく指定様式により大分県(中津土
207
木事務所長)に報告しなければならない。
2)水防管理者は水防記録を作成し報告書とともに保管しなければならない。
16 水防用備蓄資材、器具
水防用備蓄資材・器具は資料編 「水防用備蓄資材の状況」の通りとする。
17 水防訓練
水防技術の向上を図るため、国土交通省山国川河川事務所協賛のもと隣接水防管理団体である
吉富町及上毛町と協議し、毎年水防演習を行うものとする。
18 応援・協力体制
第2編 風水害その他の災害対策編「応援要請・協力体制の確立計画」の通りとする。
別表Ⅰ
消防機関に対する出動伝達系統図
大分県河川課
(中津土木事務所)
↓
水防管理者(市長)
(耕地課)
↓
消防長
旧中津管内
旧下毛管内
(総務部長)
(各支所長)
↓
待機又は出動要請
↓
消防団長
↓
↓
方面団長
方面団長
↓
↓
分団長
分団長
↓
↓
消防団員
消防団員
208
第3 避難の勧告・指示及び誘導
(総務部総務課)
風水害等の災害が発生した場合又は災害の発生が予想される場合に、さし迫った危険から居住
者、滞在者等の生命を守るとともに、倒壊、流失等により住家を失った被災者を一時収容するた
めの避難勧告・指示、避難誘導及び避難所の開設等について定めるものとする。
1 避難の区分及び勧告・指示の実施責任者
災害が予想される場合又は発生した場合において、人の生命又は身体を災害から保護し、そ
の他災害の拡大を防止するため必要があると認めるときは、市長(その執行補助機関としての
支所長及び消防長を含む。
)は、必要と認める地域の居住者、滞在者、その他の者に対し、避難
勧告・指示をする。
支所長及び消防長は、避難勧告・指示の必要があると認めるときは、ただちに市長に対しそ
の発令を要請する。ただし、市長に要請するいとまがないときは、自ら避難勧告・指示を発令
し、事後すみやかに市長に報告する。
なお、災害対策基本法など関係法令により次表のとおり避難勧告・指示を行い得るよう定め
られている。
実施責任者
市
長
措置する場合
措置の内容
根拠条項
災害が発生し、又は発生するおそ
立退き、立退き先を指
災害対策基本法
れがあり、人の生命、身体を保護
示し、勧告する。
第 60 条
し、災害の拡大を防止するため必
要な場合。
警察官
同上の場合、市長が指示できない
立退き、立退き先を指
災害対策基本法
海上保安官
とき、又は市長が要求したとき。
示する。
第 61 条
市
災害が発生し、又は発生するおそ
災害応急対策従事者
災害対策基本法
れがあり、人の生命、身体に対す
以外の者の立入り制
第 63 条第1項
る危険を防止するため警戒区域を
限、禁止又は当該区域
設定した場合。
からの退去を命ずる。
同上の場合
同上
長
警察官
海上保安官
市長又は委任を受けた吏員が現
災害対策基本法
第 63 条第2項
場にいないとき。
市長が要求したとき。
消防吏員
火災の現場で消防警戒区域を設定
消防団員
した場合。
警察官
同上の場合で消防吏員等が現場に
区域から退去を命令
消防法
第 28 条第1項
いないとき、又は消防吏員等の要
求があったとき。
209
同上
消防法
第 28 条第2項
水防団長
水防上緊急の必要があるため、警
水防団員
戒区域を設定した場合。
同上
水防法
第 21 条
消防機関に
属する者
警察官
同上の場合で、水防団長等が現場
同上
にいないとき、又は水防団長等の
水防法
第 21 条
要求があったとき。
知事、その命 洪水、高潮の氾濫により著しい危
必要と認める区域の
水防法
を受けた県
居住者に立退きを指
第 29 条
険が切迫した場合。
職員、水防管
示
理者
知事、その命 地すべりの危険が切迫した場合。
必要と認める区域内
地すべり等防止
を受けた職
の居住者に立退きを
法
員
指示
第 25 条
人の生命、身体に危険を及ぼし又
関係者に警告を発す
警察官職務執行
は財産に重大な損害を及ぼすおそ
る。
法
れがある災害時において特に急を
危害を受けるおそれ
第4条
要する場合。
のある者を避難させ
警察官
る。
自衛官
災害派遣を命ぜられた自衛官は警
同上
察官がその場にいないとき、警察
自衛隊法
第 94 条
官職務執行法第4条並びに第6条
第1項、第3項及び第4項の規定
を準用する場合。
2
避難の勧告・指示区分の基準
(1) 事前避難(勧告)
暴風雨、洪水、高潮又は地すべり等の発生の恐れがある場合に、事前に病人又は災害時要
援護者等を安全な場所に避難させ、その後の危険状況に応じてその他の者を避難させる。
(2) 緊急避難(指示)
暴風雨、洪水、高潮又は地すべり等が発生し又は著しく危険が切迫していると認められる
ときは、すみやかに近くの安全な場所に避難させる。
(3) 収容避難
緊急避難者を必要に応じてさらに安全な場所に誘導し収容する。また避難におくれた者を
救出し保護収容する。
3
避難の勧告・指示を行う場合の基準
(1) 大雨、暴風、洪水の警報が発令され、避難を要すると判断されるとき。
(2) 河川が警戒水位又は特別警戒水位を突破し、なお水位が上昇するおそれがあるとき。
210
(3)
土砂災害警戒情報が発表されるなど山崩れやがけ崩れによる危険が切迫していると認
められるとき。
(4) 火災が風下に拡大するおそれがあるとき。
(5) その他の諸般の状況から人命保護上必要と認められるとき。
(6)
以上の状況によるほか、特に土砂災害の危険が切迫していると予想される箇所について
は、次の基準により避難の勧告・指示を行うことができる。
避難の勧告・指示
①
河川が危険水位を突破し洪水の恐れがあるとき。
②
地すべり、山崩れ等により危険が切迫しているとき。
③
河川の上流地域が水害を受け、下流の地域に危険が迫ったとき。
④
その他人命保護上避難を要すると認められるとき。
[基準]
・ 前日まで雨量がない場合
当日の雨量が 150mmを超え、時間雨量 30mm程度の強い雨が降り始めたとき。
・ 前日までの連続雨量が 40mmから 100mmあった場合
当日の雨量が 100mmを超え、時間雨量 30mm程度の強い雨が降り始めたとき。
・ 前日までの連続雨量が 100mm以上あった場合
当日の雨量が 80mmを超え、時間雨量 30mm程度の強い雨が降り始めたとき。
・ 土石流発生監視装置の各観測地点の実効雨量が警戒基準雨量、避難基準雨量を超過し
たとき
4 避難勧告・指示の伝達方法
(1) 避難措置の関係機関への連絡
市長が避難の勧告・指示を発したとき、並びに警察等から勧告・指示を行った旨の通報を
受けたときは、総務対策班は次の要領により、必要に応じて関係機関等に連絡する。
ア
県の関係出先機関、警察署又は交番に連絡をし協力を求める。
イ
避難場所として利用する学校、公民館、公共機関その他の施設の管理者に対し、至急連
絡し協力を求める。
ウ
隣接市町村の施設の利用又は、避難誘導及び避難経路によって協力を求める場合は、関
係市町村へ必要事項を連絡し協力を求める。
(2) 避難の勧告・指示
避難の勧告・指示は次の事項を明らかにして発するものとする。
ア
発令者
イ
避難の勧告・指示の理由
ウ
避難の日時・避難先及び避難経路
エ
避難時の注意事項
(3) 住民への伝達方法
避難警報は、市長並びに警察官若しくは消防職員等が、災害が発生し、又は発生するおそ
211
れがある場合で、住民に危険が切迫していると認めたとき、危険地域の住民に対して立ち退
きを勧告又は指示するものであり、次の方法により関係住民に伝達するものとする。
特に、避難勧告・避難指示等の発令時には、県内において統一したサイレン音(水防信号
規程に定める第4信号)を使用するほか、多種多様な手段を用いて、確実に住民に情報伝達
を行うものとする。
ア
放送による伝達
(a) MCA無線、FM告知放送による伝達
MCA無線、FM告知放送にて、関係住民に伝達する。
(b) 地区放送設備の利用
放送設備のある地区は、自治委員等を通じ関係地域住民に伝達する。
(c) 通信媒体の活用
公共コモンズによる迅速な災害情報発信体制を確立し、、報道機関やポータルサイト、
携帯電話事業者などのメディアに一斉に伝達する。
イ
広報車による伝達
市、警察署、消防本部等の保有している広報車を利用し、関係地区を巡回して伝達する。
ウ
個別訪問による伝達
避難を勧告・指示した時が夜間であり、停電時で風雨が激しいような場合においては、
消防団、自主防災組織を利用して家庭を個別に訪問し、伝達の周知を図る。
なお、この方法については、消防、警察の職員及び消防団員など地域住民組織の関係者
と協議し、定めておくものとする。
5
避難場所の選定
(1) 避難場所は、風水害又は火災延焼等に安全かつ環境ができるだけ衛生的な場所とする。
(2)
避難収容施設は学校、公民館、寺院、神社等の公共施設のみでなく、企業の寮等の利用
についても考慮するほか、特に給水、給食の施設を有するかまたは急造し得るもの、もし
くは比較的容易に搬送給食し得られるような施設を選定する。なお、避難が比較的長期に
わたる場合には、臨時教育所及び保育所がその施設の一部を使用して行えるか否かについ
ても検討しておく。
(3)
被災地の区域内に避難収容施設が得られない場合は、隣接市町村に対し避難収容施設の
提供あっ旋を求める。
6
避難者に周知すべき事項
避難の勧告・指示を行うものは、状況の許す限り、次の事項が避難者に徹底するように努め
る。
(1) 避難すべき理由(危険の状況)
(2) 避難の経路及び避難先
(3) 避難先の給食及び救助措置
(4) 避難後における財産保護の措置
(5) その他
212
7 避難方法
各地域の単位ごとに避難先、避難経路、誘導責任者、避難の際の注意事項などについて、消
防、警察及び消防団など地域住民組織の関係者との間であらかじめ協議し、避難勧告又は指示
が発令された場合に、地域住民が迅速かつ整然と避難できるよう配慮するものとする。
(1) 避難の誘導
避難の誘導については、次の点に留意して行うものとする。
ア
避難の誘導は、警察官、消防本部職員又は消防団が連携し、実施するものとする。
イ
避難は、高齢者、妊産婦、傷病人、障がい者、幼年者等の災害時要援護者を優先し、一
般を次順位とする。
ウ
誘導経路については、事前にその安全性を確認し、危険箇所には標示、なわ張り等を行
うほか、要所に誘導員を配置して事故防止に努める。
エ
夜間の場合は照明を確保して誘導の安全を期し、浸水地等には必要に応じて舟艇、ロー
プ等の資材を配置し、万全を期するものとする。
オ
避難誘導は、避難先におけるその他の救助措置等を考慮して、なるべく町内会単位に行
う。
力
避難者の携行品は、貴重品(現金、預金通帳、印鑑、有価証券等)
、手拭、チリ紙等とし
その他は、最小限の着替え、日用の身廻り品とする。なお、服装はでき得る限り軽装とし、
素足を避け、必ず帽子、頭布等をつけ、雨合羽又は外とう等防雨防寒衣を携行する。
キ
なるべく自動車は使用しない。
(2) 移送の手段
避難立ち退きに当たっては、避難者が自力により立ち退き不可能な場合は、車両、舟艇等
により行うものとする。なお、被災地が広域で大規模な立ち退き移送を要し、市において対
処できないときは、県に対して応援要請を行うものとする。
8 学校、社会福祉施設等における避難対策
児童、生徒、収容者の避難は、集団行動をとるものとするが、秩序の乱れによる危険が予想
されるので、学校、社会福祉施設等の管理者は、避難対策について最も安全な避難方法を検討
するとともに、機会をとらえて避難訓練を実施するよう考慮するものとする。また、各学校施
設においては、次のことを定め、職員に指導徹底するものとする。
(1) 避難実施責任者
(2) 避難の順位
(3) 避難誘導責任者及び補助者
(4) 避難誘導の要領、措置
9 車両等の乗客の避難措置
(1)
車両等の乗客に対する避難措置は、それぞれの乗務員の指示により迅速かつ適確を期す
るものとする。
(2)
天災その他の理由により、輸送の安全を確保できない場合は、当該車両の乗務員は、す
みやかに当該車両等を停車させた地域の市長に対し、避難措置等について必要な協力の要
213
請を行うものとする。
10
警戒区域の設定
災害が発生又は発生しようとしている場合において、人の生命又は身体に対する危険を防止
するため、特に必要があると認めるときは、警戒区域を設定するものとする。
(1)
市長(本部長)は、その職権により警戒区域を設定し、災害応急対策に従事する者以外
の者に対して当該地域への立入りを制限若しくは禁止し、又は当該区域からの退去を命ず
る。
(2)
警察官又は海上保安官は、前記の市職員から要求があったとき、又はこれらの者が現場
にいないときは、この職権を行うことができる。この場合、事後ただちにその旨を市長(本
部長)に通知しなければならない。
(3)
警戒区域の設定に伴なう必要な措置(表示、なわ張り、警戒員の配置、夜間の照明等)
は、警察署等の協力を得て実施する。
214
【平成24年豪雨災害による検証】
避難情報伝達及び避難誘導体制
(1)問題となった事象
・河川水位の急激な上昇や土砂災害がどこで起きるか分からないなど、避難勧告を出すタイミン
グが難しかった。
・住民への情報の伝達手段である屋外拡声機は、激しい雨音及び密閉性の高いアルミサッシに遮
られほとんど聞こえなかった。ただし、各世帯内に設置している戸別受信機は効果があった。
また、避難勧告の放送を最大音量となる緊急放送で流さなかった。
・災害時における告知放送システムの本格運用は、ほとんど経験がなかった。本耶馬渓支所は 6/24
の大雨時に避難勧告を発表した経験があったことからこの時の反省が大きく生かされた。
・避難誘導については、自治委員、消防団員及び地域で声を掛け合って避難した。災害地域が旧
下毛地域という地域コミュニティーがしっかりしている地域であったことから、自治委員を中
心とする自治会(自主防災組織)が中心となりスムーズな避難ができたものと考える。
[教訓]
① 避難情報の発令基準の明確化
② 市民への情報伝達手段の整備
要援護者施設に対する避難情報の伝達
③ 避難情報発令区域の明確化
④ 自主防災組織の充実
[今後の対応策]
①避難情報の発令基準の明確化
・適切な避難情報発令のため避難勧告判断マニュアルの見直しを行う。
・住民への防災マップの配布、市報への防災記事掲載などにより災害の危
険個所、災害の
前兆現象、避難場所などの情報について周知し、出前講座や防災マップの説明会、防災訓
練会場、自治会集会など様々な機会を使い、減災への啓発を行う。
・職員においても防災研修を実施し、図上訓練を行うなどして、地元からの通報や前兆現象
で災害をイメージし、早期に避難情報発令区域を決定出来るよう訓練を行う。
②市民への情報伝達手段の整備
・告知放送システムの取扱いについては、システム使用を容易にするためのマニュアル整備
と避難勧告放送の文案などを備えたマニュアルの整備を行い、併せて、支所各課(センタ
ー)職員を対象とした実習を行う。
また、避難勧告等の放送は緊急放送とする。
215
・屋外拡声機については、旧中津を含め、再調査の上、増設やスピーカー形式の変更により
伝達能力を向上させる。また、窓を閉め切った家屋の中や大雨時には、伝達能力が著しく
低くなるため、FM なかつの効率的な活用や緊急告知防災ラジオを採用するなどして、情報
伝達手段の多様化を図り、広報機能の改善を行う。
・大分県安全・安心メールの加入促進に努める。
・平常時から防災情報の伝達手段についての周知を行い、住民に対し自らの安全を確保する
ために早期の防災情報の収集や自主避難の重要性についての啓発を行う。
○要援護者施設に対する避難情報の伝達
・災害対策本部と要援護者関係課との情報共有を行い、所管課から要援護者施設への情報伝
達方法の見直しを行い、気象情報や近隣地域の災害発生状況の情報等を早い段階から継続
的に住民へ伝達する仕組みをつくる。
・土砂災害警戒区域内等にある要援護者施設への早期の情報伝達を行う。
・福祉関係部署等において、災害時要援護者の避難対策を推進する。
③避難情報発令区域の明確化
・位置図、世帯数などの避難情報発令に要する情報を災害対策本部に常備し、発令区分の確
定を容易にする。
・職員の防災力向上のための訓練を実施する。
④自主防災組織の充実
・防災意識を高め自主防災組織の結成促進及び育成・支援を行う。
・自主防災組織を作ることが困難な地域については、自治委員、消防団との連携により避難
誘導を行うなどの支援策を講じる。
216
第4
救出救助
(総務部総務課、消防本部)
災害のため生命、身体が危険な状態にある者又は生死不明の状態にある者の捜索、救出は、こ
の計画の定めるところによって実施し必要な保護を図るものとする。
1 実施責任者
救出は原則として市長、消防本部・消防団、警察官及び海上保安官が実施をする。
2 警察との連絡
被災者の救出のため通報を受けた場合には、ただちに救助活動を開始するとともに警察署に
連絡し、協力を要請するものとする。
3 関係機関等への応援要請
救出は、市長が災害の規模又は状況に応じて、消防本部・消防団・警察及び防災機関と協力
し、救出班等を編成して救出作業を実施する。
災害による被害が甚大な場合、あるいは火災が同時に多発した場合において、緊急に救出救
急を要する住民が多数であり、救出救急の実施が困難と認められるときは、以下の図に示すと
おり緊急消防援助隊や自衛隊等の応援の要請を行う。
緊急消防援助隊
(陸上・航空部隊)
③応援要請・出動指示
(法第 44 条)
消防庁長官
②緊急消防援助隊
の出動要請
(法第 44 条)
④緊急応援出動
① 緊急消防援助隊の応援要請
(法第 44 条)
市長
消防長
(現地指揮本部)
消防応援活動調整本部
(本部長:知事)
(法第 44 条の2)
緊急消防援助隊への指示
(法第 44 条の3)
常備消防県内応援隊出動
常備消防相互応援協
定による出動要請
常備消防県内応援協定
(代表機関:大分市消防局) 緊急事態出動指示
(法第 43 条)
常備消防・消防団相互応援出
近隣市長・消防組合管理者
近隣消防長・消防団長
動
常備消防・消防団相互応援要請
(法第 39 条及び常備消防相互応援協定、
消防団相互応援協定)
217
注)法:消防組織法
4
救出を必要とする者の範囲
救出を必要とする者は、おおむね次に掲げる通りとする。
(1) 火災時に火中に取り残された者
(2) 倒壊家屋の下敷きになった者
(3) 流出家屋及び孤立したところに取り残された者
(4) 山崩れ等により下敷きになった者
(5) 遭難した船舶の乗組員及び乗客
(6) 大規模な爆発、電車、自動車、航空機等の大事故が発生し、救出を必要とする者
(7) その他災害のため生命、身体が危険な状態にある者
(8) 行方不明となり諸般の情勢から生存していると推定される場合
(9) 行方不明となり生命があるかどうか明らかでない場合
5
海難救助
船舶の火災、沈没、浸水、転覆、衝突及び爆発等による危険物の海面流出に伴う海難事故の
救助については、大分海上保安部の定める海難救助計画に基づくほか、他の防災関係機関と協
力してこれを実施するものとする。
6
避難所情報に関するサイン
避難者がいることや避難者の中に重傷者等がいることについての情報を、防災ヘリ等に、
容易に把握させるため、県下統一の情報伝達用サインを使用する。
○サインの内容
規格 布(概ね2m×2m)
① 黄色
②赤色
避難者がいるこ
とを示す
避難者の中に、負傷者
や 要 援護 者 等の 緊 急
な 救 助を 要 する が い
ることを示す
218
6 災害救助法の適用
災害救助法が適用された場合に、県(知事)の委任に基づき、市は、次の範囲内の被災者の
救出について必要な措置を実施するものとする。
(1) 救出を実施する者の範囲
災害を被った原因のいかんにかかわらず、また、災害を被った者の住家の被害に関係なく、
災害のため現に生命、身体が危険な状態にある者及び災害のため生死不明の状態にある者。
(2) 救出実施期間
救出実施期間は、災害発生の日から 3 日以内とする。
(3) 記録及び保管
市は、県(知事)の委任に基づき災害救助法の規定による被災者の救助を実施した場合は、
次の帳簿等を備え、必要な記録を行うとともに、これを保存しなければならない。
ア
救助実施記録日計票
イ
被災者救出用器具燃料受払簿
ウ
被災者救出状況記録簿
エ
被災者救出関係支払証拠書類
219
【平成24年豪雨災害による検証】
警戒防備、被災者の救出、災害箇所の応急対応、防災対策
(1)問題となった事象
7月3日の119番入電件数は53件、情報提供などの一般電話の入電件数も数多く、警戒出
動、河川の状況確認を含め、出動件数は32件に出動し、そのうち救助出動5件、避難誘導1件、
冠水処理3件であった。救助出動5件のうちの1件は防災航空隊ヘリによる救助であった。
7月14日の119番入電件数は24件、このうち出動件数は12件、避難誘導が2件、冠水
処理が7件であった。 3日と14日の河川の水量を比較すると14日の方が多かったが、住民の
自主避難と早めの避難勧告で救助要請に関しては1件であった。
7月3日と14日の災害の反省として、まず災害現場に到着することが困難であったことであっ
た。また、どの地域が、どのような状態になっているのかなどの情報が入り難く、情報収集がで
きなかった。
[教訓]
① 各対策本部を含めた指揮命令系統の伝達訓練及び活動隊の連携訓練を早期かつ、
継続して実施する必要がある。
② 住民の防災意識の高揚をはかることはもちろんであるが、住民による自主的避難
行動及び共助意識を促す指導の必要性がある。
[今後の対応策]
① 各担当部署間の情報の共有と迅速な伝達が不可欠である。このことから災害状況や、活動
状況をリアルタイムに関係者に配信するシステムの構築に努める。
220
第5
救急医療活動
(市民病院、福祉部社会福祉課、生活保健部地域医療対策課)
災害により負傷者が多数発生し、一方で医療機関の被災、ライフラインの停止により被災地域
の医療機能が低下した場合の救急医療活動については、ここに定めるところによって実施する(本
項では、災害発生からおおむね 72 時間を目処とした活動について定め、それ以降のり災者の保
護・救援を中心とした活動については、
「本章 第4節 第6 医療活動」に定める。)
。
1 救急医療活動の実施体制
災害により負傷者が多数発生し、一方で医療機関の被災、ライフラインの停止により被災地
域の医療機能が低下した場合の救急医療活動については、主として市が市内所在の医療機関及
び関係防災機関の協力を求めてこれを実施する。この場合、日本赤十字社大分県支部、医師会、
災害拠点病院、大分DMAT指定病院、歯科医師会、薬剤師会、看護協会等との協力体制を確
立するものとする。
2 救急医療活動の実施
(1) 救急医療活動の実施体制
救急医療活動の実施体制はおおむね次のとおりであるが、他対策部及び地区本部は、ア~
イの対策部から指示があった場合、すみやかに協力するものとする。
ア
福祉保健対策部(福祉部、生活保健部)
(a) 日本赤十字社大分県支部に対する医療救護及び助産の委託実施に関すること
(b) 医療救護及び助産活動の総合的な調整指導を行うこと
(c) 臨時医療救護班の編成及び出動に関すること
(d) 医療用資材器材の補給に関すること
(e) その他関係医療機関の協力に関すること
イ
救護対策部(市民病院)
(a) 所属医療救護班を出動させ医療救護を実施すること
(b) 日赤救護班の受入に関すること
(c) 臨時救護所の設置
(2)医療救護所の設置
ア
市は、管内の医療機関では負傷者を受け入れできない場合、避難所内あるいは避難所の
近くに医療救護所を設置する。
イ 市は、地域の医師会、歯科医師会、薬剤師会等に対して協力を求め、医療提供体制の確
保に努める。
3 災害救助法の規定による医療又は助産
(1) 県が実施する措置への協力
災害救助法が適用された場合においては、県(知事)が実施する医療及び助産措置につい
て、次により協力するものとする。
ア
所属の医療救護班を出動させること
221
イ
臨時救護所の設置に関すること
ウ
所属の医療機関に傷病者を収容すること
エ
他の機関の医療班又は救護班の受入に関すること
オ
その他医療救護に関し必要なこと
(2) 医療の実施基準 (厚生省告示第 144 号:平成 12 年3月 31 日)
ア
医療の実施範囲
(a) 診察(疾病の状態を判断するもの)
(b)
薬剤又は治療材料の支給(傷病に伴う治療のため直接又は間接に必要なほう帯、ガ
ーゼ等の消耗品材料及び輸血用の血液等を支給するもの)
(c) 処置、手術、その他の治療及び施術
(d)
病院又は診療所への収容(病院、診療所等患者収容の設備を有する施設に入院させ、
治療を施すことになれば、平時のとおり医療保険で対応すべきである)
(e) 看護(傷病者に対する治療及び養生のために必要な世話ないし介護をすること)
イ
医療救護の対象者
(a) 災害のため医療の途を失った者(被災者の有無を問わない)
(b) 応急的な医療をほどこす必要のある者
ウ
医療の実施期間
医療の実施期間は、特別な事情のない限り災害発生の日から 14 日以内の期間とする。
エ
医療のため負担する費用の範囲
(a) 医療救護班による場合は、使用した薬剤、治療材料及び医療器具破損の実費
(b) 病院又は診療所に収容した場合は、国民健康保険診療報酬の額以内
(c) 施術者による場合には、当該地域における協定料金の額以内
(d)
従事命令により、医療に従事する者に対しては、必要に応じ日当・超過勤務手当・
旅費が支給される。また、医療活動において負傷した場合には療養扶助金が支給され、
その他に休業扶助金・障がい扶助金・打切扶助金・遺族扶助金・葬祭扶助金の制度が
ある。
(3) 助産実施の基準
ア
助産の範囲
(a) 分べんの介助(陣痛の開始から胎盤排出までの間の必要な介助をいう。)
(b)
分べん前、分べん後の処置(出産前の準備及び処置並びに出産後の新生児に対する
もく浴を含む事後処理をいう。
)
(c) 脱脂綿、ガーゼ、その他の衛生材料
イ
助産の対象者
(a) 災害のため助産の途を失った者
(b) 災害発生の日の前後 7 日以内に分べんした者
ウ
助産の期間
助産を実施する期間は、特別な事情のない限り分べんの日から 7 日以内の期間とする。
ただし災害発生の日前に分べんした者は、分べんの日から 7 日以内の期間が災害発生の
222
日から 7 日以内の期間と重複する期間の範囲とする。
エ
助産のための費用の負担の範囲
(a) 医療救護班による場合は使用した材料の実費
(b)
助産所その他の医療機関による場合は、それぞれの地域における慣行料金の8割以
内の額
223
第6
二次災害の防止活動
(建設部建築指導課・道路課、農林水産部耕地課、商工観光部企業誘致・港湾課)
災害後の降雨等による水害、土砂災害、建築物・構造物の倒壊等に備え、生命・財産への被害
を最小限に止めるための活動は、ここに定めるところにより実施する。
1
二次災害防止活動の実施体制
災害発生直後から、その所掌する業務又は事務の範囲で、所管施設の点検・応急措置、危険
地域のパトロール等を行い、二次災害を防止することとする。また、二次災害の危険性の有無
について迅速かつ的確に判断を行い、被害の増大や社会不安の増大を防止するため、必要に応
じて県の防災アドバイザー制度を活用するものとする。
2
支所地区本部における二次災害防止活動
市は、各対策部において、次のような二次災害防止活動を行う。
(1) 土砂災害等の防止活動
本部土木対策班及び地区本部土木対策班、農林水産対策班は、県と連携をとり、土砂災害
等の危険箇所等として指定されている箇所の点検・パトロールを行い、二次災害防止のため
の措置をとる。
土木対策部、農林水産対策班は、その実施状況を把握・指導するとともに、総務対策部に
報告する。
点検・パトロール箇所は、次のとおりとする。
ア
砂防指定地
イ
急傾斜地崩壊危険区域
ウ
地すべり防止区域
エ
土砂災害特別警戒区域
オ
土砂災害警戒区域
カ
崩壊土砂流出危険地区
キ
保安林及び保安施設地区
ク
海岸危険地域
ケ
落石等危険箇所
コ
その他二次災害の危険性があると判断される箇所
(2) 建築物・構造物の二次災害防止
二次災害防止のため、地区本部土木対策部は、県と連携をとり、次の活動を行う。土木対
策部は、その実施状況を把握・指導するとともに、総務対策部に報告する。
ア
市有施設の点検及び避難対策・応急対策
本部土木対策班及び地区本部土木対策班は、所管地域内の市有施設の点検を行い、危険
性が認められるときは、避難及び立入禁止の措置をとる。また、必要な応急措置を実施す
る。
イ
市所管の道路、橋梁等構造物の点検及び応急対策
224
本部土木対策班及び地区本部土木対策班は、所管地域内の市所管道路、橋梁等構造物の
点検を行い、危険性が認められるときは、通行止等の措置をとる。また、必要な応急措置
を実施する。
(3) 二次的な水害の防止活動
本部土木対策班及び地区本部土木対策班は、重要水防区域及び水防区域の点検・パトロー
ルを行い、立退きの指示等二次災害防止のための措置をとる。
土木対策部はその実施状況を把握・指導するとともに、総務対策部に報告する。
(4) 風倒木による被害の防止活動
地区本部農林水産対策班は、風倒木による二次災害を防止するため、必要に応じて風倒木
の除去等の応急対策を講じる。
(5) 高潮、波浪等による被害の防止活動
本部土木対策班及び農林水産対策班は、高潮、波浪等による被害の危険がある箇所の点検
パトロールを行い、二次災害防止のための措置をとる。
土木対策部及び産業振興対策部・農林水産対策班は、その実施状況を把握・指導するとと
もに、総務対策部に報告する。
点検・パトロール箇所は、次のとおりとする。
ア
港湾施設
イ
海岸保全施設
ウ
河川施設
エ
漁港施設
オ
農地海岸保全施設
(6) 爆発物、有害物質による二次災害防止活動
爆発物、有害物質による二次災害を防止するため、関係各対策部は、次に掲げる施設等を
対象に、所管する危険物施設等の被害状況の確認及び被害防止に関する指導を行い、その実
施状況を総務対策部に報告する。
ア
危険物施設
イ
火薬保管施設
ウ
ガス施設
エ
毒劇物施設
オ
放射性物質施設
カ
その他二次災害の危険性があると判断される箇所
(7) 二次災害防止のための市民への呼びかけ
総務対策班は、降雨等による二次災害の危険性について、報道機関へ広報を依頼し、市民
に注意を呼びかける。
225
第4節 被災者の保護・救護のための活動
第1 避難所運営活動
第2 避難所外被災者の支援
第3 食料供給
第4 給水
第5 衣服寝具その他生活必需品供給
第6 医療活動
第7 保健衛生活動
第8 廃棄物処理
第9 行方不明者の捜索、遺体の取扱い及び埋火葬
第10 住宅の供給確保
第11 文教対策
第12 社会秩序の維持・物価の安定等
第13 義援物資の取り扱い
第14 被災動物対策
226
第1 避難所運営活動
(総務部総務課、福祉部社会福祉課、生活保健部地域医療対策課、人権啓発推進課)
これは、避難所が開設された場合、その適切な運営管理を行うための活動事項等を定めるもの
である(避難勧告・指示及び避難誘導については、第3節第3に定める。なお、避難所情報に関
するサインについては、第3節第4に定める。)
。
1 避難所運営の責任体制
避難所の運営は、第一順位としては市が行う(災害救助法適用の場合は県からの委任に基づ
く。
)
。
県は、市の活動状況を把握し適切な支援を行う。
2 避難所の開設及び管理
(1) 避難所の開設
避難勧告・指示を行った場合及び住民が自発的に避難を開始した場合には、本部長はすみ
やかに必要な避難所を開設し、職員を管理要員として当該避難所へ派遣する。
避難者を収容し保護する施設は、あらかじめ本計画に定める施設を主として使用するもの
である。
なお、施設の使用に際しては、施設管理者と緊密な連絡をとり、管理保全に十分留意する。
これらの適切な施設が得難いときは、野外にプレハブを仮設し、又は天幕を借り上げて設
置する。この場合被害が激甚であるため、市内に避難所を設置できない場合には、隣接市町
村に本市民の収容を要請し、又は隣接市町村の建物・土地等を借り上げて、避難所を設置す
る。
なお、必要があれば、あらかじめ指定された施設以外についても、災害に対する安全性を
確認の上管理者の同意を得て避難所として開設する。
(2) 避難所の管理
本部長は、開設した避難所に管理要員を常駐させ、避難者の保護に当たる。
(3) 避難所に収容する被災者
避難所に収容する者は、災害によって、現に被害を受けるおそれのある者及び現に災害に
よって被害を受けた者とする。
(4) 避難所開設の場合の手続
ア
避難所開設の周知
市は、すみやかに被災者及び警察、消防、防災組織等関係者にその場所等を周知し避難
所に収容すべき者を誘導し保護する。その際、必要に応じて県の応援を求める。
イ
避難者名簿の作成及び公表
市は、すみやかに避難所ごとの避難者名簿を作成し、報道機関等を通じて公表する。
その際、避難者名簿の作成にあたっては、必要に応じ県や地元住民の協力を求め、迅速・
的確な避難者名簿の作成・公表に努めるものとする。
227
ウ
避難所開設に関する報告
市は、避難所の開設に関する情報(場所、箇所数、避難人員数)を避難所開設後ただち
に県に報告する((c)、(d)を除く。
)。
(a) 避難所開設の日時及び場所
(b) 設置箇所数及び収容人員
(c) 避難者名簿
(d) 開設見込期間
(5) 経費の負担等
避難所の設置に要した経費、その期間等については、次による。
災害救助法適用前は、市長(本部長)の判断により、市が負担する。災害救助法適用後は、
賃金職員雇上費、消耗器材費、建物器物使用謝金、燃料費、仮設炊事場及び便所設置費及び
衛生管理費については、毎年度厚生労働大臣が定める基準の範囲内で県が支出する。
(6) 避難所の開設期間
災害救助法が適用された場合の避難所の開設は、災害発生の日から7日以内の期間に限る
ものとし、当該期間を超えて開設しなければならない特別な事情がある場合は、あらかじめ
その理由を県に申し出て承認を受ける。
3
避難状況等の報告
(1)
避難所管理者は、避難者数、避難者の健康状態その他必要事項について総務対策班へ報
告する。
(2) 総務対策班は、避難状況を地区別に取りまとめ、本部会議に報告する。
4
災害時要援護者の避難等の措置
市は、避難所に災害時要援護者用の窓口や重度障がい者等のためのスペースを確保するなど
の措置を講じるとともに、福祉避難所を速やかに開設するものとする。
また、避難所での集団生活が困難な災害時要援護者のための避難所として、旅館・ホテル等
の借り上げを行う。
また、災害時要援護者の避難等の措置について市のみでは対応できない場合県及び関係機関
へ協力を要請し、県内外の社会福祉施設その他の適切な場所(以下「広域避難施設」という。)
へ避難させる。
県は、本市が要援護者を他の市町村へ避難させるための協力要請をした場合、他の市町村と
の連絡調整等を行う。
(1) 広域避難を必要とする要援護者等の把握
市は、発災後2~3日目から、全ての避難所を対象として、要援護者の把握調査を開始し、
遅くとも1週間後を目途に保健福祉サービスの提供ができるよう努めるとともに、他市町村
の広域避難施設への避難を必要とする者の状況を県へ報告するものとする。
(2) 広域避難施設への移送
広域避難施設への移送については、県が、自衛隊、輸送関係指定地方公共機関等の応援を
求める。
228
5 避難所の運営管理
避難所の運営管理は、市長の責任の下で行う(災害救助法適用の場合は県からの委任に基づ
く。
)。学校その他が避難所となった場合、学校長等の施設責任者は、避難所が円滑に運営管理
されるよう市に協力する。
(1) 避難所の運営管理体制の確立
市は、避難所の開設後早期に、避難所の施設責任者、避難住民代表者(町内会・自治会長
等)と協議して、避難所の運営管理チームを設け、運営管理に協力を依頼する。
(2) 避難所での情報伝達
避難所で生活している避難者に対する生活情報等の提供は、口頭での説明のほか、掲示板
の設置、チラシの配付等により、聴覚障がいや視覚障がい等のため情報伝達に障がいのある
避難者にも配慮した方法を用いる。また、必要に応じて、テレビ、ラジオ等を避難所に設置
する。
(3) 避難所での食料・水・生活必需品の配付
市は、避難所での食料、水、生活必需品の配付について、運営管理チームの協力を得て行う。
食料の配布にあたっては、栄養士の指導を受けて避難者の適切な栄養管理に努める。また、
女性用品の取扱い、配布等は女性が行うなど配慮する。
(4) 避難所のニーズの把握
市は、常に避難所のニーズを把握し、迅速かつ的確に対応する。
(5)避難住民の健康への配慮
市は、避難者の健康管理のため、健康相談チームを編成し、常に避難住民の健康管理を行
うとともに、医療ニーズを把握する。
また、避難生活の長期化等により、二次的な健康被害を及ぼさないよう対策を講じる。
(6) 避難所の生活環境への配慮
市は、避難所におけるトイレの確保、清掃等生活環境の面に注意を払い、常に良好なもの
となるよう努める。また、避難の長期化等に伴い必要に応じてプライバシーの確保、男女の
ニーズの違い等男女双方の視点にも配慮する。
(7)女性の視点からの避難所運営
避難所の運営、レイアウト等にあたっては、次のような工夫を図り、女性の特性等に配慮
する。
ア 避難所運営には、男性と女性の責任者を配置する。
イ 一人暮らしの女性や高齢者・障がい者、乳幼児のいる家族等の被災者の状況に応じ、
間仕切りをするなどの配慮を行い、快適な居住スペースの確保に努める。
ウ 乳幼児のいる家族に配慮した授乳スペース・育児スペースの確保に努める。
エ 男女別の更衣(又は化粧)スペースや女性用洗濯物の干し場の確保に努める。
オ 仮設トイレの設置等の避難所のレイアウトにおいては、女性や子どもの安全・安心に
配慮した場所や通路、夜間の照明の確保に努める。
カ 女性や子どもへの暴力を防止し、心身の健康を守るために、専用の相談窓口の設置に
努める。
キ 家事や育児などの家庭的責任は男女が共同して負担するよう努める。
229
【平成24年豪雨災害による検証】
避難所の開設と運営
(1)問題となった事象
・食事、支援物資の提供等について、対応が十分ではなかったところもある。
また、支所間で対応に差があった。
・さらに、避難所によっては告知放送の端末や電話が設置されていない施設もあり避難所として
の機能整備が必要である。
・避難所に生活必需品を配布してきたが、耶馬渓支所橋本多目的集会施設では床で寝起きする方
用に敷きマットを配布したが、柔軟性に乏しく役に立たなかった。
・加えて、避難所として指定していた施設が浸水したり、土砂災害危険区域に入っている箇所が
多かったことから、避難所としての機能と合わせて根本的な避難所の見直しを行う必要がある。
・また、職員を配置していない避難所については、避難者の声や市の情報が届きにくく、用務に
より職員が分担し入れ替わり入ることもあったことから、避難者からの情報の一本化ができな
かったこともあった。そこで、本庁の災害対策本部から避難者の人数や避難所の状況を問い合
わせても即答を得ることができないこともあった。
・避難所の管理についても、避難所運営マニュアルが未策定であり、「避難者名簿」「避難所状況
調査票」及び「避難所記録票」等の統一されたものがなかった。
[教訓]
①
食事及び支援物資の提供の徹底
②
避難所施設の整備及び避難所の見直し
③
避難所への職員の配置
④
避難誘導班と福祉保健対策班との連携
⑤
避難所運営マニュアルの作成
[今後の対応策]
①食事及び支援物資の提供の徹底
・従来、自主避難の場合は、場所の提供のみ対応していたが、被害の規模等によっては食事
や支援物資の提供を行う。
②避難所施設の整備及び避難所の見直し
・避難所に、告知端末を設置し、避難者への円滑な情報提供を行う。
・避難所に指定された施設のバリアフリー化や心身障者用トイレの整備など計画的に実施す
る。
・避難所での環境向上のため、床に敷く柔軟性のある敷きマット及びプライバシーを確保す
る避難所用間仕切り等の備蓄が必要である。
230
・迅速で効率的な避難のため、地域の避難所計画・見直しの検証を行う。
(危険個所、避難経
路、立地条件、配置計画、要援護者の利用、財政計画等)
③避難所への職員の配置
・災害避難用カギとして別に確保し、すばやく開所できるようにする。
・避難所の状況把握や市の情報を避難者に伝えるため、可能な限り避難所に職員を配置する。
配置できない場合は、自主防災組織の中から責任者を指定し市との連絡及び調整をしてい
ただく。
・また、避難所統括担当を配置する。これまでは避難所開設、食料調達等の運営を各担当班
で業務分担していたが、避難所との対応窓口を一本化して、避難所すべての情報を統括し、
一貫した対応が出来るよう避難所統括担当を配置する。避難所統括担当が、各避難所から
の物資要求への対応、避難所への情報伝達、避難者の心理的・体調的ケアのための保健師
の派遣などを集中して管理する。
④避難誘導班と福祉保健対策班との連携
・災害対策による避難誘導から、その後の避難所運営への切替をスムーズに行うため、避
難誘導班と福祉保健対策班の連携を密にする。
・道路事情悪化などのため市の保健師派遣が不可能となる場合を想定すれば、避難した要
援護者の看護体制を充実させるために、地区在住の保健師、看護師の方々とあらかじめ災
害時の協定を結んでおくなどの措置が必要と思われる。今後、地域の人材情報を整理し協
定に向けて取り組む。
⑤避難所運営マニュアルの作成
・避難所の運営や避難者の把握が難しかったことから、避難所運営マニュアルを策定すると
ともに「避難者名簿」
「避難所状況調査票」及び「避難所記録票」を作成し、統一のもと迅
速な対応がとれるようにする。
231
第2
避難所外被災者の支援
(総務部総務課、福祉部社会福祉課)
様々な事情により避難所以外の場所で生活する被災者、あるいは、自宅の使用はできるものの、
ライフラインの途絶等により食料や情報を得ることが困難になった被災者に対しても、避難所で
生活する被災者と同様に、食料・物資等の提供、情報の提供、避難所への移送など、必要な支援
を行う。
1
避難所外被災者の状況把握
市は、避難所外被災者の状況を調査し、必要な支援を行う。
避難所外被災者の状況把握を迅速に行うため、県は、市が行う避難所外被災者の状況調査に
協力するとともに、必要に応じて関係機関に支援を要請する。
2
避難所外の災害時要援護者
市は、避難所外の災害時要援護者について、早期に福祉避難所や医療機関等に移送するよう
努める。
3 避難所外被災者への情報伝達活動
市は、被災者のニーズを十分把握し、地震の被害、余震の状況、二次災害の危険性に関す
る情報、安否情報、ライフラインや交通施設等の公共施設等の復旧状況、医療機関等の生活
関連情報、それぞれの機関が講じている施策に関する情報、交通規制、被災者生活支援に関
する情報等、被災者等に役立つ正確、かつ、きめ細やかな情報を適切に提供するように努め
る。
なお、その際、高齢者、障がい者等の災害時要援護者、在宅での避難者、応急仮設住宅と
して供与される賃貸住宅への避難者、所在を把握できる広域避難者等に対して、紙媒体で情
報提供を行うなど、適切な手段により情報提供に努める。
4 食料・物資の供給
市は、交通及び通信の途絶により孤立状態にある被災者に対しては、早期に孤立状態の解消に
努めるとともに、食料、飲料水及び生活必需品等の物資の円滑な供給に努める。また、在宅での
避難者、応急仮設住宅として供与される賃貸住宅への避難者、所在が把握できる広域避難者に対
しても物資等が提供されるよう努める。
232
第3
食料供給
(総務部総務課、福祉部社会福祉課)
災害の発生に伴い、食料流通機構の機能が一時的に混乱、停止又は住家に被害を受け、あるい
は電気・ガス等の供給が停止する等により食事ができなくなった被災者に、すみやかに食品の供
給ができるよう、食料の緊急調達体制を整備し、食料の確保と人心の安定に万全を期するものと
する。
1 食料供給の基本方針
食料の供給は、災害発生後すみやかに行う必要がある。従って、基本的には①既成食料の調
達による供給、②炊き出しによる供給の順に、供給体制の確立と並行して行うものとする。
2 食料の供給責任体制
食料供給は、第一順位としては市が行う。市において食料供給が困難な場合は県に要請し供
給をうけることができる。
3 食料の供給種別
食料の供給種別は次のとおりとし、それぞれ被災の状況に応じて必要な措置をとる。
(1) 炊き出しの実施
(2) 主食の供給
(3) 野菜・魚介類・副食品等の供給あっ旋
4 配給方法
(1) 避難所に収容された者に対する給食
(2) 被災者に対する配給
通常の配給機関により難いときは市長が直接に配給するか、小売販売業者又は別に取扱者
を指定して配給する。
(3) その他災害対策に従事する者等に対する給食
(1)に準じて行う。
5 調達方法
食料の調達については、総務対策部長が被害状況、避難所の開設状況等から必要数量の把握
を行い、
「災害時における応急必需食料の調達に関する協定書」、
「災害時における被災者に対す
る防災活動協力に関する協定書」に基づき市内協定業者に食料の供給等を要請する。
6 供給基準
(1) 配給基準
ア
炊き出し用として給食する場合
233
1人1食当り精米換算 200 グラムの範囲で知事の定める数量
イ
通常の配給機関を通じないで配給する場合
1人1食当り精米換算 400 グラム
ウ
救助作業災害対策に従事する者に配給する場合
1人1食当り精米換算 300 グラムの範囲で知事の定める数量
(2) 食料供給対象者
以下に掲げる者を対象とする。その際、災害時要援護者及び医療機関の入院患者、社会福
祉施設の入所者に配慮する。
ア
避難所に収容された者
イ
住家の被害が全焼、全壊、流失、半焼、半壊又は床上、床下浸水等で炊飯することがで
きない者
ウ
旅館の宿泊人、一般家庭の来訪者等
エ
被害を受け、一時縁故先に避難する者
オ
被災地内に停車、停船した電車、船舶等の旅客で責任者の能力では給食を受けることが
できない者
(3) 炊出し方法
ア
炊出しの必要を認めたときは、日赤奉仕員、婦人会等の団体に応援協力を得て、避難所
又はその他適当な場所において実施する。
イ
炊飯が困難な場合は乾パン又は、市販の生パン等を支給する。
ウ
湯茶の補給
(4) 炊出し期間の限度
特別の事情のない限り災害発生の日から7日以内とする。ただし被災者が一時縁故地等へ
避難する場合においては、3日分以内を現物により支給する。
(5) 炊出し材料の確保
炊出し材料の確保は救助対策班が各関係機関の協力を得て確保する。
(6) 県へのあっ旋要請
重大な災害の発生により、市のみでは食料供給が困難と判断される場合は、県に要請し、
供給あっ旋を受けるものとする。
7
費用の負担
被災者に対する炊出し、その他食料の供給に要する費用は、災害救助法が適用される場合を
除き、市の負担とする。
8
災害救助法が適用された場合の措置
県(知事)の委任に基づき炊出しその他の食料の供給に着手した場合は、すみやかにその概
要を県に情報提供し、必要な指示を受けるものとする。
9
帳簿等の整備
炊出し等を実施する場合、市長はその責任者を指名するとともに、各現場にそれぞれ実施責
234
任者を定める。各責任者は、次の帳簿を整理し正確に記入し、保管しなければならない。
(1) 炊出し供給簿(様式第3号)
(2) 炊出し受給者名簿(様式第4号)
(3) 食料品現品供給簿(様式第5号)
(4) 炊出しその他による食料供給物品受払簿(様式第6号)
(5) 炊出し用物品借用簿(様式第7号)
(6) 炊出しその他による食料供給のための食料代金等支払証拠書類
(7) 炊出しその他による食料供給のための物品受払証拠書類
235
【平成24年豪雨災害による検証】
被災者に対する食糧品、炊き出し
(1)問題となった事象
○食糧品
・避難者に対する食事の提供については、通常、避難勧告を発令している期間は食事の提供は行
うが、自主避難の場合には提供はしていない。ただし、災害救助法の適用を受けた場合には、食
事の提供は市の責任において行うこととなるが、今回の災害救助法の適用は後日遡及適用された
ものであったことから、3日、4日の食事の提供については通常の対応としたところであるが、
支所によっては災害の状況を判断し食事の提供をしたところもあり、各支所によりその対応に差
異があった。
なお、2回目の災害からは災害救助法の適用を受けたことから全て避難所の食事の提供は支所
の方で対応したところである。また、避難所宿泊者以外についても、自宅で食事の準備のできな
い方については避難者同様に食事の提供を行った。
※ 災害救助法適用
7月3日 14時30分
※この適用は、7月4日
16時20分付けで県が遡及適用を決定したもので、その旨は、県
から7月4日18時49分に FAX で通知を受けた。
○炊き出し
自治会において炊き出しをしていただいた。なお、7月3日から災害救助法が適用されること
を受け、地域において炊き出し等で対応いただいた分については、その費用の請求をいただき公
費負担で対応した。2回目の災害からは全て避難所の食事の提供は支所の方で対応した。
なお、地域で炊き出した経費について市が負担することが地域に十分伝わっていなかった。
[教訓]
①
支所ごとで食事の提供の判断が統一できていなかった。
②
対策班の再検討
③
備蓄物資の整備
[今後の対応策]
① 食事及び支援物資の提供の徹底
・従来、自主避難の場合は、場所の提供のみ対応していたが、被害の規模等によっては食事
や支援物資の提供を行う。
・避難所職員と連絡を密にし、避難所での必要物資・個数をスムーズに把握できる体制づく
りを構築する。
② 策班の再検討
・今回は不明な点も多く、支所によっては一括して総務対策班ですべて調整・調達したが、
236
マニュアルに照らせば福祉対策班にて行うこととなっている。ただし現実的には住民課に
おいては被災ゴミ処理業務、被災世帯し尿処理業務、被災地域防疫消毒業務、国保税・固
定資産税・介護保険料等の減免関係業務、生活支援物資の配布など多岐にわたる業務を抱
えているため対応は到底不可能であることから、食事支援については総務対策班にて行う
ことが妥当であると思われるが、今後検討する必要がある。
③備蓄物資の整備
・食糧等の備蓄については、飲料水(上下水道部において常時 3,000 本確保)のみである。
今回の災害は、日中であったことから防災協定による流通備蓄及び大分県からの備蓄物資
(アルファー米)で対応できたが、協定先である大型小売店が営業時間外の場合は食糧の
確保が困難となる。そこで、今後、アルファー米等の備蓄を検討する必要がある。
237
第4
給水
(上下水道部水道庶務課)
災害による断水により現に飲料水及び生活用水を得ることができない者に対し、最少限度必
要な飲料水及び生活用水を供給し、被災者を保護するため、給水に関する事項について定める
ものである。
1
給水の責任体制
給水は、第一順位としては市が行う。市において供給が困難な場合は県に要請し供給をう
けることができる。
2
給水対策
(1) 飲料水の供給を受ける者
災害のため現に飲料水等を得ることができない者
(2) 給水方法
ア
飲料水
(a) ボトル水や水入り容器を運搬し供給する。
(b) 給水車又は車載型水槽により供給する。
(c) ろ水器によるろ過給水又は浄水剤を投入する方法により供給する。
イ
生活用水
(a) 学校プールその他の貯水槽により給水する。
(b) 個人又は事業用井戸により給水する。
(c) その他の給水車(撒水車、消防タンク車等)又は可搬容器により給水する。
(3) 給水の量
飲料水については、被災者に対し1日1人当り最少限度3ℓ 程度とする。
(4) 給水期間
災害発生の日から給水の必要がなくなるまでの期間とする。
災害救助法の適用を受けた場合の供給期間は、特別の事情のない限り、災害発生の日から
7日間以内とする。
(5) 家庭用水の確保
水道施設等の断減水が予想される場合は、事前に各家庭において必要量の飲料水及び生活
用水を確保するよう周知する。
(6) 帳簿等の整備
給水の供給を行うときには、その責任者を定め次の帳簿等を備え、必要な記録を行うとと
もに、これを保管しなければならない。
ア
飲料水供給記録簿(様式第8号)
イ
給水用機械器具燃料及び浄水用薬品資材受払簿(様式第9号)
ウ
給水用機械器具修繕簿(様式第 10 号)
エ
飲料水供給のための支払証拠書類
238
第5
衣服寝具その他生活必需品供給
(総務部総務課、福祉部社会福祉課)
災害のため、住家に被害を受け、日常生活に欠くことのできない衣服、寝具、その他衣料品及
び生活必需品を無くし又はき損し、これらの家財をただちに入手することのできない状態の者へ
の一時的な供給又は貸与に関する事項について定める。
1 衣服寝具その他生活必需品供給の責任体制
衣服寝具その他生活必需品供給は、第一順位としては市が行う。市において供給が困難な
場合は県に要請し供給をうけることができる。
2 供給又は貸付の対象者
災害により家屋の全焼、全壊、流失、半焼、半壊及び床上浸水等の被害を受けた者で次の事
項に該当する者。
(1) 日常生活に必要な衣服、寝具等を無くした者
(2) その他必需物資がないため日常生活を営むことが困難な者
3 物資の種類
供給又は貸付する物資の種類は次のとおりとする。
(1) 寝
具
毛布、布団等(就寝に必要な最小限度のもの)
(2) 外
衣
作業服、婦人服、子供服
(3) 肌
着
シャツ、ズボン下、パンツ等
(4) 身廻り品
タオル、くつ、傘等
(5) 炊事用品
鍋釜、包丁、コンロ、バケツ等
(6) 食
茶わん、皿、はし等
器
(7) 日 用 品
石けん、チリ紙、歯ブラシ、歯磨粉等
(8) そ の 他
日常生活に欠くことができないと認められるもの
4 供給又は貸与の方法
(1) 物資の配分計画の樹立
市長が救助物資の配分を行う場合は、被災者の世帯構成、人員別被害状況に基づき、被災
者の被害程度に応じて公正に行うものとする。
(2) 物資の調達
災害の程度及び被災の状況に応じ、すみやかに救助物資を業者より購入する。
(3) 供給又は貸与期間等
特別の事情のない限り、災害発生の日から 10 日以内とする。
239
5
帳簿等の整備
被災者に対し救助物資の供給又は貸与を実施した場合には、次の帳簿等を備え、必要な記録
を行うとともに、これを保管しなければならない。
(1) 物資購入配分計画表(様式第 11 号)
(2) 物資受払簿(様式第 12 号)
(3) 物資の供給状況(様式第 13 号)
(4) 物資の購入及び支払証拠書類
240
第6
医療活動
(総務部総務課、福祉部社会福祉課、生活保健部地域医療対策課、市民病院)
災害のため、被災地域の住民が医療又は助産の途を失った場合に応急的に、医療又は助産の対
策を、ここに定めるところにより実施するものとする。
1 医療の実施
(1) 医療を受ける者
災害のため、医療の途を失った者
(2) 医療の範囲
ア
診察
イ
薬剤又は治療材料の支給
ウ
処置、手術、その他治療
エ
病院又は診療所への収容
オ
看護
(3) 医療の実施期間
特別の事情のない限り、災害発生の日から 14 日以内とする。
2 助産の実施
(1) 助産を受ける者
災害の発生の日以前又は以後7日以内に分べんした者であって災害のため助産の途を失っ
た者。
(2) 助産の範囲
ア
分べんの介助
イ
分べん前、分べん後の処置
ウ
脱脂綿、ガーゼ、その他衛生材料の支給
(3) 助産の実施期間
特別の事情がない限り7日以内とする。
3 医療及び助産の方法
(1) 救護班による医療及び助産
医療及び助産は原則として救護班が行う。
ア
救護班の編成基準
医師若干名。看護師又は保健師若干名。事務員及び運転手若干名。
イ
救護所の設置
救護班は次に掲げる場所に救護所を設置する。
①
避難所(被災地付近の学校及び公民館等)
②
被災地の中心地点
241
(2) 医療機関等による医療及び助産
救護班による救護ができない者、又は救護班による救護が適当でない者については、病院、
助産所等の医療機関において救護を行う。
4
費用
(1) 医療に要する費用は次のとおりとする。
ア
救護班による場合は使用した薬剤、治療材料及び医療器具破損等の実費
イ
医療機関等による場合は社会保険診療報酬の額以内
ウ
施術者による場合は当該地域における協定料金の額以内
(2) 助産に要する費用は次のとおりとする。
ア
医療救護班による場合は使用した衛生材料の実費
イ
産院その他の医療機関による場合は当該地域における慣行料金の8割以内の額
(3) 医療及び助産に要する費用は、災害救助法が適用される場合を除き、市の負担とする。
242
第7
保健衛生活動
(生活保健部地域医療対策課、生活環境課)
風水害等の災害が発生した場合において、感染症のまん延を防止するため、災害時における防
疫及び保健衛生活動について定め、市民の健康の維持と安全の確保を図るものとする。
1 保健衛生活動の責任体制
災害後の生活環境等の急変・悪化による疾病予防に関する活動は、市が実施する。本市のみ
では対応が困難な場合、県に要請し代行等の措置をとる。
2 保健衛生活動の実施方針
被災地での保健衛生ニーズを的確に把握し、以下の活動を実施する。
【把握する保健衛生ニーズ】
ア
イ
ウ
エ
オ
カ
キ
ク
ケ
被災者の身体的(栄養状態含む)・精神的健康状態
避難所における医療ニーズ
避難所にいる災害時要援護者の数
食料や飲料水の供給状態
医薬品や衛生物品、生活必需品の供給状態
避難所における廃棄物処理、し尿処理の実施状況
飲料水や電気、ガス等のライフラインの復旧状況
有害昆虫(ハエ等)の発生状況
トイレ等の衛生状態
(1) 被災者の健康保持のため、巡回健康相談等の健康管理活動を実施する。
(2) 感染症患者の早期発見のため、予防宣伝のほか検病調査その他必要な措置を実施する。
(3)
発生した感染症のまん延を防止するため、非衛生的な生活環境改善の指導を行うととも
に、被災地域内浸水家屋内外の消毒及び清掃を実施して、感染症の媒体となる大腸菌群、
そ族昆虫等の発生を防止する。
(4) 飲食に起因する疫病を防止するため、被災地域の食品の衛生監視を実施する。
(5) 保健衛生活動情報を集約し広報を行うとともに、被災者からの相談に応じる。
3 防疫体制の確立
被災地に発生する感染症の予防とそのまん延を防止するために行う防疫は、この計画の定め
るところにより実施する。
(1)
保健所、医師会等と緊密な連けいをとり、感染症に対する予防宣伝、防疫器材及び薬材
の点検、確保並びに防疫組織の整備等に留意し、防疫活動の円滑化を図るものとする。
(2) 防疫班の編成
ア
この計画の定める防疫の業務を行うための防疫班を編成する。
イ
防疫班の編成は、おおむね次のとおりとする。
医師若干名。看護師又は保健師若干名。助手若干名。
(3) 防疫の種別と方法
ア
検疫調査及び健康診断
243
災害発生地域に感染症が発生し又は発生するおそれがあるときは、災害地域全般にわたり
検疫調査並びに健康診断を行うものとする。
イ
消毒方法
災害発生により感染症が発生し、又は発生するおそれがある汚染地域の飲料水、家屋内、
便所、溝等に対して薬剤散布、煮沸その他の方法により消毒する。
4
患者等に対する措置
(1)
感染症患者若しくは保菌者の隔離収容
災害地に感染症患者が発生し、又は保菌者が発見されたときは、すみやかに隔離収容の措
置をとるものとする。
(2) 臨時の隔離施設への収容及び自宅隔離の際のし尿衛生的処理等の指導及び治療
ア
隔離病舎又は病院に収容することが困難な場合は、保健所長と協議し適当な場所に臨時
の隔離施設を設け収容する。
イ
隔離施設に収容措置をとることができない保菌者に対しては、自宅隔離を行い、し尿の
衛生的処理等について厳重に指導し、必要のある時は治療を行う。
5
避難所の防疫措置
(1)
避難所は、多数の被災者を収容するため、衛生状態が低下し、感染症発生の原因となり
やすいので、清潔の保持、消毒の方法、飲料水の管理等に対する指導を行い、感染症発生
防止に努めるものとする。
(2) 検疫調査
避難者には、発病を防ぐため検疫調査を実施する。
(3) 衛生消毒剤の配置及び使用指導
避難者の衣服の日光浴、クレゾール等による消毒、クレゾール石けん液等の適当な場所へ
の配置、手洗の励行等について指導する。
244
第8
廃棄物処理
(生活保健部清掃第一課・清掃第二課)
1 廃棄物処理の実施(清掃計画)
風水害等の災害が発生した場合、災害により被災した地域における、ごみ及びし尿の処理等
清掃業務を迅速かつ適切に行い、環境衛生の万全を図るものとする。
実施責任者
市
長
措置の対象となるもの
措置の内容
災害により処理が必要となった
収集、運搬、処分
一般廃棄物
根
拠 法
廃棄物の処理及び清掃
に関する法律第6条の
2
知
事
一定以上の災害によって住居又
除去
はその周辺に運ばれた土石、竹木
災害救助法施行令第2
条
等で日常生活に著しい支障を及
ぼしているもの
市
長
感染症予防上の必要により施行
廃棄
感染症の予防及び感染
住
民
した清潔方法の結果発生した汚
症の患者に対する医療
泥、ごみ
に関する法律施行規則
第 16 条
通常の場合は廃棄物の処理は市が行う責務を有し、住民はこれに協力する義務がある。
特別の事態が発生した場合、法令の定める者が廃棄物の処理を行う責務を有する。
(1) ごみ処理
排出したごみは、焼却場において処理するほか、必要に応じて一箇所に集め、埋却又は焼
却によって処理する。
(2) し尿処理
被災地区におけるし尿の汲取りは、市及び業者によりすみやかに行い、し尿処理施設で処
理する。又、残存する下水道施設機能を有効に活用する。
(3) へい獣の処理
へい獣の処理は、県知事の許可を受けて次の方法により行う。
ア
集中処理
へい獣で移動し得るものは、適当な場所へ集めて埋却、焼却等の方法で処理する。
イ
個別処理
移動し難いへい獣については、その場で他に影響を及ぼさないように個々に処理する。
245
【平成24年豪雨災害による検証】
し尿対策
(1)問題となった事象
○災害発生から収集業者との連絡
7 月 3 日の午後より、旧下毛地域を担当している許可業者からの報告で、便槽がいっぱいで
汲取り依頼の電話が数件入っている旨の報告を受ける。しかし、被災状況の報告が遅々として
入らず、河川水位や雨量をチェックする程度で状況が掴めなかった。汲取り依頼件数もあまり
多くないうえに現場の状況が不明であったので、なるべく早く汲取りをするよう指示をした。
その後、通行止め等が多発して現場に行けないのでしばらく様子を見る旨の報告があり、市と
して、事故の危険もあるので無理をしないよう指示を出し、汲取りや被災状況を逐次報告して
もらうようにした。
被害状況の概要が見えてくるのに併せて、情報の収集に努めた。また、衛生環境の確保を図
ることから収集受入時間の延長や、清掃センターを土・日も開場して受入ができるように対応
した。
7 月 13 日に再び豪雨が発生したため、14 日の早朝、許可業者に災害状況の確認をして、汲取
り作業を早期に始めて対応することにした。総務課の指示もあり、今後の汲取りについて手数
料を徴収しないこと及び口座振替の停止を業者に指示するとともに、被災者リストで手数料徴
収の可否をわかるようにしてもらうことにした。
○収集業者へ支払
減免に係る許可業者への支払いをするため、提出された罹災証明書に記載された事項を照合
すると、汲取日や名前、住所等不明瞭な箇所が多々あり業者や支所への問い合わせに時間を要
した。
支払い手続きについて最終の締め切りを清掃第一課と合せることにした。なお、罹災証明を
提出してもらえない者については、支所担当者による確認で処理することにした。
246
[教訓]
○速やかな事務処理
・減免段階で汲取り減免のみの罹災証明を提出させる等、事務処理の不備が
あった。このような非常事態では本課たる清掃第二課が指揮統括し、事務処
理の様式、内容を素早くわかりやすく簡潔にすべきである。
○迅速な情報共有化
・今回の災害対応については、情報の収集に手間取り災害状況の把握が遅く
なった。特に、現場が山間部等の地理的条件により、旧市内の許可業者への
指示も難しい状況であった。その為、業者に対しての手数料を徴収しない
ことの指示が遅れた。今後は、災害状況を早く把握して速やかな減免指示が
できれば、その後の事務処理や業者への負担も軽減されることになる。その
為にも、迅速な情報の共有化が必要である。
[今後の対応策]
○迅速な情報共有化
・災害発生後は、なるべく多くの情報を速やかに収集することにより状況把握に努め、早期に的
確な減免指示等を業者に行えるようにする。また、本耶馬渓支所を除き各支所は、災害に対す
る減免の経験がなかったので、事務マニュアルを作成し減免処理及び市民への説明を迅速化す
る。
○速やかな事務処理
・便槽の状況より、災害であるか、通常汲取りなのか紛らわしい場合があり新たなる判断基準の
作成を要する。また、罹災者の認定について今回は、自治委員の証明により罹災者と認定して
いるが、今後は、支所職員または、汲取り業者の証明に変えることにすれば、事務の迅速化が
図れる。なお、罹災証明様式が多様化しているため何枚も提出をした市民がいた。そのため、
中津市全体で様式の統一化を図ることとする。
○その他
・今回の発生は、旧下毛地域が中心であったが、今後、許可業者等の会議で災害時には、相互の
応援体制ができるようにする必要がある。しかし、課金の単位が旧中津市では 10ℓ、旧下毛は
18ℓ と違うこと及び地理的条件の違いがあり、作業員のみの応援を検討する。
・本課の指揮統括にて素早い被災対応をはかる方向で検討を行う。
247
第9
行方不明者の捜索、遺体の取扱い及び埋火葬
(総務部総務課・生活保健部生活環境課・消防本部)
災害によって行方不明者又は死傷者が多数発生した場合において、遅滞なく応急対策を実施し、
人心の安定を図るため、死亡したと推定される者の捜索及び遺体の収容、遺体収容所の開設、処
理及び埋火葬等の実施に関し、各段階における必要な措置について定めるものとする。
1
遺体の捜索・収容
遺体の捜索・収容が必要な場合は地元関係者の協力又は労働者の雇用によって捜索収容班を
編成し、警察と緊密な連絡をとり実施するものとする。
実施責任者
適
用 内 容
根
拠
法
県 警 察
災害により住民の生命、身体、財産
警察法第2条
消防機関
に危険が迫った場合危険状態からの
警察官職務執行法第4条
救出
消防組織法第 24 条
警 察 官
災害による遺体の見分
死体取扱規則第4条
知
事
遺体の捜索、処理、埋火葬
災害救助法第2条、第 23 条
市
長
災害時における身元不明、原因不明
災害救助法第2条
の遺体の取扱い
災害救助法施行細則第1条
行旅病人及び行旅死亡人取扱法第7
条、第 10 条、第 16 条
(1) 担当部
生活保健対策部
(2) 対象
ア
捜索の対象
災害のため、現に行方不明の状態にあり、かつ、周囲の事情によりすでに死亡している
と推定される者(以下「行方不明者」という。)
イ
収容の対象
災害により死亡した者のうち、次のいずれかに該当する遺体
(a) 身元不明の遺体
(b) 遺体引受人(遺体を引取り、埋火葬等を行う遺族等をいう。以下同じ。)のない遺体
(c)
住家の倒壊その他の理由により、自力で埋火葬等ができない遺族から遺体収容(処
理、埋火葬)の要請があった遺体
(3) 行方不明者・遺体の届出の受理
ア
行方不明者及び身元不明者等の死者の届出並びに遺体収容の要請は、市民環境対策部に
おいて受理する。
イ
届出の受理に当たっては、住所、氏名、年令、性別、身長、着衣その他身元確認のため
の必要事項について、聴取し、行方不明者等受付簿に記録する。
248
ウ
届出受理後、ただちに総務対策部に通報するとともに、記録(写)を送付するものとす
る。
(4) 捜索収容班の編成
ア
災害により、行方不明者又は死者が多数発生し、遺体の捜索・収容が必要と認められる
ときは、本部長に捜索収容班の派遣を要請する。
イ
本部長は、捜索収容班の派遣要請を受けたときは、次により捜索収容班の編成並びに派
遣を行うものとする。
(a)
各部の動員職員数及び応急対策実施状況等を勘案したうえ、各部の長に対し、捜索
収容班の編成及び派遣を命ずる。
(b)
遺体が海上に漂流している場合又は漂流が予想される場合には、知事を通じて海上
保安部、海上自衛隊等に捜索を要請する。また、他の市町村沿岸に漂着していると予
想される場合は、当該市町村に対し捜索を要請する。
(c) 経費の負担等
借上費(舟艇その他捜索に必要な機械器具の借上費で実際に使用したものの実費)
、修
繕費(捜索に使用した機械器具の修繕実費)及び燃料費(機械器具等を使用するために
必要な燃料費)並びに期間については、次による。
災害救助法適用前は、同法及び大分県の災害救助法施行細則を基準とし、市長(本部
長)の判断により、経費を市が負担する。災害救助法適用後は、同法及び大分県の災害
救助法施行細則によるが、その基準によることが困難な場合は、大分県知事の承認を得
て行うものとする。
(d) 整備保存すべき帳簿
ウ
①
遺体捜索状況記録簿(様式第 18 号)
②
遺体捜索用機械器具燃料受払簿(様式第 19 号)
③
遺体捜索用機械器具修繕簿(様式第 20 号)
捜索収容班は、原則として1班5人(運転者を含む。)で編成し、車両1台を使用させる。
(5) 遺体の捜索・収容の方法
行方不明者又は死者が多数発生した場合の捜索及び遺体収容は、捜索収容班が、消防団及
び他部等の協力を得て実施する。
ア
捜索収容班は、行方不明者の発見に努め、生存が判明したときは、その旨をすみやかに
市民環境対策部へ連絡する。なお、当該生存者が負傷し又は疾病状態にある場合は、消防
本部への通報あるいは救護所等へ搬送するなど臨機応変の措置をとるものとする。
イ
捜索収容班は、遺体を発見又は遺体のある場所へ到着したときは、次のとおり処理する。
(a) 中津警察署及び市民環境対策部へ連絡して見分(検視)
・検案を受ける。ただし、現
場で見分(検視)
・検案を受けることが困難なときは、あらかじめ中津警察署、市民環境
対策部の承諾を得て、遺体収容所へ搬送した後に見分(検視)
・検案を受けることができ
る。
なお、犯罪に関係する疑いのある遺体は、警察官から引渡しを受けるまで収容しない。
(b)
遺体調書に遺体発見現場の状況、遺体の性別、身長、着衣、所持品等について、詳
細に記録する。なお、可能な限り、状況写真を添付するものとする。
249
(c) 身元不明者については、身元の確認に努める。
ウ
遺体発見現場において遺体の身元が判明し、遺族等と連絡がとれた場合は、遺族等と協
議のうえ、その場で遺族に遺体を引渡すか、いったん遺体収容所へ搬送するかを決定する。
エ
2
遺体引受人の無い遺体等は、遺体収容所へ搬送する。
遺体収容所の開設及び管理運営
(1)
災害により死者が発生し、遺体の収容、安置が必要なとき市民環境対策部長は、公共施
設等に遺体収容所を開設し、管理運営に要する職員を派遣する。
(2) 葬祭業者の協力を得て、遺体収容所において必要な葬祭用品を調達する。
(3) 派遣職員は、次により遺体の収容、管理を行う。
ア
捜索収容班が搬入した遺体を収容し、氏名又は符号を記載した名札により明示する。
イ
捜索収容班から遺体調書及び所持品等を引継ぐ。
ウ
未見分(検視)の遺体については、中津警察署と連絡をとり、見分(検視)を受ける。
エ
未検案の遺体については、市民環境対策部と連絡をとり、検案を受ける。
オ
身元不明の遺体及び遺体引受人のない遺体は、原則として顔写真(上半身)を撮る。
カ
見分(検視)
・検案を受けた遺体は、納棺し安置する。
キ
遺族等から遺体引受けの申し出があったときは、見分(検視)・検案が済んだ後引渡すもの
とする。
ク
見分(検視)
・検案を受けた後においても遺体引受人のない遺体については、総務対策部
の遺体埋火葬許可証の交付を受ける。この場合、身元引受人は、市長とする。
ヶ
3
遺体調書及び遺体処理台帳に必要事項を記入し、遺体の整理に努める。
(様式第 17 号)
遺体の検案
(1) 検案班の編成
災害により、死亡した者のうち身元不明者又はその遺族等によって遺体の確認のできない
ものについては、市民環境対策部において中津医師会その他関係医療機関に協力を依頼して
検案班を編成し、検案を実施する。
ア
検案班は、医師、看護師、その他の職員等で構成する。
イ
職員等に不足が生ずる場合は、日本赤十字社大分県支部に協力を依頼する。
(2) 検案の実施
ア
身元不明の遺体等、収容対象である遺体の検案は、原則として現場で行うこととするが、
現場での検案が困難なときは、遺体収容所において実施する。
イ
行方不明者の遺体が発見された場合の検案は、検案班を編成して実施する。
(3) 検案時の処理事項
検案班は、遺体の検案に際して、次の事項を処理する。
ア
遺体検案書の作成及び交付
イ
遺体の洗浄、縫合又は消毒等(遺体の識別、確認又は撮影等のため必要な場合に行う。
)
(4) 遺体の一時保存
遺体の身元識別のため相当の時間を必要とし、又は死亡者が多数のため、ただちに処理で
250
きない場合は、遺体を一定の場所(寺院等の施設を利用するか、又は仮設テント等による。)
に集めて、遺体収容所への搬送、埋火葬等を行うまで保存する。
(5) 経費の負担等
遺体の捜索・収容に準ずる。
4 遺体の輸送
遺体収容所から火葬場への遺体輸送は、次により行う。
市民環境対策部は、火葬場の処理状況等を勘案のうえ、遺体輸送計画を立て、葬祭業者等に
遺体輸送を依頼する。葬祭業者等の輸送力が不足する場合は遺体輸送班を編成し、市民環境対
策部長の指揮により輸送する。
なお、輸送は遺族等の判明している遺体を優先とし、身元不明の遺体を次順位とする。
5 遺体の埋火葬
(1) 対象
災害により死亡した者の埋火葬については、その遺族が自己の資力で行うことが困難な場
合、又は身元不明の遺体(遺体及び所持品等を写真撮影するとともに、人相、着衣、特徴等
を記録し、遺留品を保存する。
)に対し応急措置として行う。
(2) 方法
棺、骨つぼ等埋火葬に必要な物資の支給及び埋火葬、納骨等の役務の提供を行う。
(3) 遺体は、遺体埋火葬許可証に基づき埋火葬する。
(4)
身元不明の遺体及び遺体引受人のない遺体は、市長が身元引受人であることを確認のう
え、埋火葬する。なお、火葬した後の遺骨は、氏名又は符号を記載した名札等により明示
し、市民環境対策部長に引渡す。市民環境対策部長は、当該遺骨を保管する。
(5) 経費の負担等
遺体の捜索・収容に準ずる。
(6) 整備保存すべき帳簿
ア
埋火葬台帳(様式第 22 号)
イ
遺体の捜査状況記録簿
ウ
捜索機械器具燃料受払簿
エ
救助実施記録日計票
オ
死体処理台帳
カ
死体捜索用関係費、死体処理費、埋葬費支出証拠書類
251
第10 住宅の供給確保
(福祉部社会福祉課・建設部建築課)
災害のため住家が全焼、全壊又は流失し、自己の資力で住宅を確保することができない者を収
容するために応急仮設住宅を設置し、又は住家が半焼若しくは半壊し自己の資力では応急修理す
ることができない者の居住のため、必要最小限度の部分を応急的に補修して、被災者の居住安定
を図ることとする。
1
住宅の供給及び居住の確保の方法
住宅の供給及び居住の応急確保措置は、おおむね次の方法により実施する。
(1)
住宅の滅失した世帯に対する応急仮設住宅及び災害公営住宅(以下「災害公営住宅」と
いう。
)の建設
(2) 住宅が半壊又は半焼の被害を受け、居住できない世帯に対する破損箇所の応急修理
(3)
住宅の日常生活に欠くことのできない場所に土石、竹木等の障害物が流入したため居住
のできない世帯に対する障害物の応急的な除去
2
応急仮設住宅
(1) 応急仮設住宅に収容する者
住家が全焼、全壊又は流失し、現に居住する住家がなく、自己の資力で住宅を確保するこ
とができない者
(2) 入居世帯の決定
入居者の選考に当たっては、自治委員及び民生委員等の意見を聞き、被災者の資力その他
の生活条件等を勘案し、市長が決定する。
(3) 設置の基準
ア
規模1戸当たり 29.7 ㎡(9坪)以内
イ
費用1戸当たりの費用については、市長がその都度定める。
ウ
着工期限災害発生の日から 20 日以内
(4) 供与期間
建築工事完了後2か年以内とする。
(5) 設置場所
原則として市有地とする。ただし、これにより難いときは、適当な公有地・私有地とする。
3
住宅の応急修理
(1) 住宅の応急修理をうける者
住家が半焼又は半壊し、そのままでは当面の日常生活を営むことができない者
(2) 応急修理を受ける者の決定
応急修理の選考に当たっては、自治委員及び民生委員の意見を聞き、被災者の資力その他
生活条件を勘案し市長が決定する。
252
(3) 修理基準
ア
修理の範囲
① 世帯単位でなく戸数単位で実施する。
② 面積についての制限はないが、居室、炊事場、便所等日常生活に必要欠くことのできな
い部分に限る。
イ
費用
1戸当たりの費用については、市長がその都度定める。
ウ
修理期間
災害発生の日から1か月以内とする。
4 帳簿等の整備
応急仮設住宅を設置し、被災者を入居させる時又は、住宅の応急修理を実施した場合には、
次の帳簿を備え、必要な記録を行うとともに、これを保管しなければならない。
(1) 応急仮設住宅台帳(様式第 19 号)
(2) 住宅応急修理台帳(様式第 20 号)
(3)
応急仮設住宅の建設及び住宅の応急修理に関する契約書、設計書、仕様書、その他支払
関係証拠書類
5 住居又はその周辺の障害物の応急的な除去
災害救助法が適用された場合、県(知事)の委任に基づき、住居又はその周辺に流入した土
石・竹木等で日常生活に著しい支障を及ぼしているものの応急的な除去について必要な措置を
行うものとする。
(1) 応急的な除去の基準
ア
日常生活に欠くことのできない場所に流入した障害物の応急的な除去とする。
イ
1戸あたりの除去費用は、毎年度、厚生労働大臣が定める基準の範囲内とする。
ウ
除去の方法は、技術者又は人夫等による除去若しくは請負工事による除去とする。.
エ
除去の実施は、災害発生の日から 10 日以内に完了するものとする。
(2) 応急的な除去を受ける世帯の決定
障害物の除去を受ける世帯を次の各号に該当する世帯のうちから市長及び民生・児童委員
等の意見を聞いて決定する。
ア
災害のため住家が半壊又は床上浸水した世帯
イ
当面の日常生活が営み得ない世帯
ウ
自らの資力で障害物の除去ができない世帯
253
(3) 住居内の障害物の除去
災害によって住居又はその周辺に流入した土石、竹木等の障害物の除去に努めるものとす
る。
ア
障害物の除去の対象
災害によって住居又はその周辺に流入した土石、竹木等の障害物の除去を行う場合の対
象は、次の事項に該当する場合に限るものとする。
(a) 当面の日常生活が営み得ない状態にあること。
(b)
居間、炊事場等日常生活に欠くことのできない場所に障害物が流入しているか、又
は家敷内に流入しているため、家の出入りが困難な状態であること。
(c) 自らの資力をもっては、障害物の除去ができない者であること。
(d) 住家が半壊又は床上浸水を受けた者であること。
(e) 応急措置の支障となるもので緊急を要する場合であること。
イ
除去の方法
現物給付により行い、必要最小限の日常生活を営み得る状態にする。
(注)現物給付とは、除去するために必要なロープ、スコップ、その他機械器具等の材料
を現物で支給するという意味ではなく、住み得る状態にするということである。
ウ
除去した障害物の集積場所
公共用地であって、交通並びに市民生活に支障のない場所を原則とする。ただし、災害
の規模が大きい場合には、民有地についても一時たい積場所として使用する場合もある。
エ
労力、資材、器材の調査及び協定
調達する労力並びに資材、器材については、あらかじめ種類、型式、数量を調査し、所
有者とその供給について協定等を行っておくものとする。
オ
除去の費用等
(a) 道路上の障害物及び河川・橋りょうにおける流木等の障害物の除去に要する費用は、
原則として当該道路管理者の負担とする。ただし災害の規模、程度等により市が負担
することができる。
(b)
前号のほか、障害物の除去に要する費用は、災害救助法が適用される場合を除き、
市の負担とする。ただし、災害の規模、程度等により障害物の一部又は全部の除去を
受ける者の負担とすることができる。
6
被災住宅の被害認定調査の対応
被災住宅の被害認定調査は、住宅の早期復旧・復興の観点から迅速着手し、実施していく必
要がある。
そのため、「大分県及び市町村相互間の災害時応援協定書」に基づく要請を行い、迅速に調
査に着手することが必要である。
254
【平成24年豪雨災害による検証】
家屋等の被害認定
(1)問題となった事象
・調査にあたった職員は、三光支所、本耶馬渓支所及び山国支所は支所住民課の固定資産税担当
が調査を実施した。また、耶馬溪支所及び山国支所の一部については、支所職員ではマンパワー
が足りないということから本庁税務課の固定資産係が調査した。なお且つ、各支所において認定
の判断が難しい家屋や認定した家屋について異議が出された家屋については、本庁建築課の建築
技師により再度調査した。
・災害家屋調査については初めてであったため、最初に調査した調査方法と内閣府による被害認
定調査法に違いがあり、最初の調査が無駄になった。総務課と税務課との災害調査の考え方が異
なっていた。
[教訓]
① 調査方法の徹底及び調査の迅速化
[今後の対応策]
①調査方法の徹底及び調査の迅速化
・災害地域(各支所)の固定資産担当者と連携をして情報の共有化を図り、統一性を持った
調査方針の決定を行い協力体制を整える。
・今回の災害では、調査する職員が足りなかったことから被害状況の把握が遅くなった。そ
こで、被害認定調査研修を行うとともに、今回途中から実施したように、災害対策本部と
して方針を決め、対応業務別に専門知識を有する職員(建築技師、固定資産職員)などに
より班体制を組むなど、状況に応じた対応に心掛け、被災後ただちに調査に入ってもらう
体制づくりを構築する。
・毎日全体会議をもつとともに、業務班においても、それぞれの班ごとに①進捗状況の確認、
②今後の方針、③翌日以降の取組予定等について確認し意思統一を図ることとする。
被災者支援用市営住宅の提供
(1)問題となった事象
・水害被災者については、公営住宅への特定入居と雇用促進住宅への目的外入居で対応した。
① 公営住宅は、本来低所得者向けの住宅であり、災害被災者であっても収入要件を満たし住宅
を滅失しない限り入居できない。
現在中津市には、募集を中止している住宅で目的外使用できる住宅が無い状態(募集停止住宅
は、老朽化により建替え予定の為、住める状態ではない)である。今回は、県や近隣市町村と相
談して、本来なら入居できない床上浸水以上の被災者でも所得要件さえ満たしていれば、入居を
255
認めたが、根本的な解決となっていない。
②雇用促進住宅は、勤労者かつ中堅所得層向けの住宅であるが、空き部屋を目的外利用として、
公営住宅で対応できなかった被災世帯に入居してもらった。
しかし、購入時に建築課が公営住宅又は公営住宅に準じた住宅としての購入を断ったように1
階から階段があり高齢者や障がい者への配慮のない住宅であり、受け入れが困難である。
被災者の入居相談も1階に集中したため、少しでも階段に対応できる世帯に3階へ入居しても
らうなどの調整を行ったが、3階に入居した被災者の方は、生活用具の搬入等を人力で行い非常
に苦労されていた。
また、入居要件が限定されているため、目的外使用期間終了後は退去してもらっている。
[教訓]
・市営住宅(特に公営住宅)は、本来入居者が法律で規定されており、被災者であっても入居資
格を満たさないケースがほとんどであり、災害時に貸し出す住宅は、通常の住宅とは別に災害
対策担当で準備する必要がある。
(支所)
・管内住宅も老朽化しており、今回程度の部屋が準備できるか、空き部屋になっているが入居用
として使用できないことが今後多分に考えられる。そこで、部屋を見学して辞退するケースが
あった。
[今後の対応策]
① 公営住宅については、今後も目的外利用可能な住宅が見込めないため、災害時の利用想定は
できない。また、公営住宅が被災することも考えられ、その際は既存入居者を特定入居させ
る義務が発生するため、災害時の一般市民向け住宅は別途災害対策担当を含め対応する。
②雇用促進住宅については、目的外利用が可能であるが、1 階から階段がありエレベーターが無
く、実際に空き部屋は 4 階と 5 階が中心で被災者の受入は難しい状態にあるため、災害時の一
般市民向け住宅としては、非常に利用が制限される。また、雇用促進住宅は、商工振興課所管
の建物であり、通常の管理は住宅ということで建築課で行っているが、被災時には、社会的弱
者(高齢者、障がい者、母子世帯、生活保護受給世帯など)の多い市営住宅の対応が優先であ
り、直ぐに対応することが困難である。被災した一般市民の受入対応は、別途災害対策担当を
設置して行うべきである。
256
第11文教対策
(教育委員会)
災害が発生し、または発生する恐れがある場合に児童生徒等の生命、身体及び文教施設を災害
から保護するとともに、通常の教育が行うことができない場合における応急教育の実施等は、こ
こに定めるところによる。
1 学校教育における応急対策
(1) 実施責任者
ア
市立幼稚園及び小・中学校の文教施設の災害応急復旧は市長が行う。
イ
市立幼稚園及び小・中学校の児童生徒に対する災害応急対策は教育委員会が行う。
ウ
災害救助法が適用されたとき、または市で実施することが困難である場合は、県知事の
委任に基づき、その一部を市長が実施する。
(2) 応急教育措置
ア
休校措置
(a) 授業開始後の措置
災害が発生し、または発生する恐れのある気象条件となったときは、各学校長は市教
育委員会と協議し必要に応じて休校措置をとるものとする。また、児童・生徒の下校の
際における危険防止の対策を講ずる。
(b) 登校前の措置
休校措置を登校前に決定したときは、ただちに電話、その他確実な方法で各児童・生
徒に徹底させる。
イ
学校施設の確保
必要な教育等を確保するため、所管施設または設備の被災箇所を迅速に調査把握し、関
係機関と密接な連絡をとり、次の措置を講ずる。
(a) 校舎の一部が利用できない場合
被災の軽微な教室は、ただちに応急修理を実施し使用するが、使用できない教室につ
いては特別教室、体育館等を利用する。しかし、なお不足するときは二部授業の方法を
講ずる。
(b) 校舎の全部または大部分が使用できない場合
校舎の全部または大部分が使用不能な場合は、公民館、集会場、及び公共施設等の利
用又は、隣接学校の校舎等を利用し、必要に応じて分散授業を実施する。
(c) 応急仮校舎の建設
被害が甚大のため、前記の諸措置がとりがたい場合は応急仮校舎を建築する。
(d) 教育職員の確保
教育委員会は、教育職員の被災状況を把握するとともに、県教育委員会と緊密な連絡
をとり、教育職員の確保に努める。
(3) 教材、学用品等の調達及び支給
ア
支給の対象者
257
住家が全焼、全壊、流失、半焼、半壊又は床上浸水を受けた世帯の児童、生徒で教科書、
学用品を滅失又はき損した者に対して支給する。
イ
支給品目
(a) 教科書及び教材
・小学校児童及び中学校生徒
教科書の発行に関する臨時措置法(昭和 23 年法律第 132 号)第2条第1項に規定す
る教科書及び教科書以外の教材で所管教育委員会に届出又はその承認を受けて使用し
ている教材。
・高等学校等生徒
正規の授業で使用している教材
(b) 文房具
(c) 通学用品
ウ
費用の負担
学用品の給与に要する費用は、災害救助法が適用される場合を除き、市の負担とする。
ただし、災害の規模、程度等により費用の全部又は一部を学用品の給与を受ける者の保護
者に負担させることができる。
(4)転校措置及び進路指導
ア 各学校は、転校を必要とする児童・生徒の状況を速やかに把握し、市教育委員会及び大
分県教育委員会と協力して速やかな転校措置を講ずる。
イ 各学校は、被災児童・生徒の進級、卒業認定及び進学、就職並びに入学選抜に関して児
童・生徒の状況を十分把握し、市教育委員会及び大分県教育委員会と協力し、速やかな措
置を講ずる。
(5)児童・生徒の安全対策
各学校は、災害時における児童・生徒の安全対策について、警察署、消防署、医療機関等
の関係機関及び保護者と密接な連携のうえ、次の措置をとる。
ア 避難を行い安全を確保した後、被災状況を勘案して、保護者への引渡すしを行うか学校
の管理下での避難を継続するかの判断を行う。
イ 負傷者の確認と応急措置を行い、必要に応じ医療機関に要請し、安全を図る。
ウ 通学路等の被災危険箇所の把握に努めるとともに、必要に応じて立入禁止の表示、監視
員の配置、集団登下校などの措置を行う。
エ 災害発生時に在校していなかった児童・生徒については、その被災状況の把握に努める
とともに、学校からの情報を保護者へ伝達する。
(6) 市内の教育施設のほとんどが被災し、使用困難な場合における措置
大規模な災害のため、市内の教育施設のほとんどが被災し、使用困難な場合、教育委員会
事務局は他市町村及びその他の協力をもとめて必要な措置を実施する。
ア 児童・生徒の集団的な移動教育
イ 応急仮設校舎の設置
(7) その他応急教育上必要な措置
教育委員会は市内で教育職員が確保できない場合に隣接市町村の教育職員の派遣、非常勤
講師、又は産休補助職員をもって臨時的に補充する措置をとる。
(8) 学校給食の措置
ア
給食施設の被害等により、児童、生徒に給食ができない場合には、県教育委員会と協議
のうえ、他の給食施設の利用または「本章
258
第4節
第2
食料供給」に定める措置等に
よる応急給食を実施する。
イ
次の場合は、県教育委員会と協議のうえ、給食を一時中止する。
(a)
災害が広範囲にわたり、被害が甚大な場合であって、学校給食施設が災害救助のた
め使用されたとき。
(b) 給食施設に被害を受け給食が不可能となったとき。
(c) 感染症等の発生が予想されるとき。
(d) 給食物資の供給が困難なとき。
(e) その他給食の実施が適当でないと考えられるとき。
(9) 保健衛生措置
災害発生時における児童、生徒の健康管理と感染症、食中毒等の集団的な発生の防止を図
るために次の措置をとる。
ア
校舎内外の清掃、消毒を実施する。
イ
飲料水の取扱いについて必要な監視を行う。
ウ
給食調理従事者に対し健康診断のほか身体衣服の清潔保持に努めさせる。
エ
児童・生徒のこころの相談を行うため、保健室におけるカウンセリング体制を確立する。
(10) 学校等が避難所となった場合の学校の措置
学校等の教育施設において避難所が開設される場合、学校長等は避難所の開設等に協力し
次のような措置を講じる。
ア 在校中に災害が発生した場合においては、児童等の安全確保を最優先とした上で、学
校施設等の使用方法について市と協議する。
イ 避難所の運営については積極的に協力するとともに、できるだけ早い時期に授業が再
開できるよう市、県教育委員会等との間で必要な協議を行う。
2 社会教育における応急対策
災害が発生し、各種事業(個人又は団体による施設利用を含む。
)を継続することが困難であ
ると所管の長が判断したときは、すみやかに事業を休止し、利用者に対する安全な措置を講ず
るものとする。
(1) 公民館及び他の社会教育施設
公民館等社会教育施設は、災害時には避難所等に利用される場合が多いので、市長は、被
災状況を把握し、関係者の協力を得て応急修理を行うものとする。
(2) 文化財に対する措置
文化財が被災した場合、所有者又は管理者はすみやかに教育委員会に報告し、中津市文化
財調査委員の意見を聴いて所要の措置を講ずるものとする。
(3) 被災者の心の救済活動(地域に残る遺産の保全)
市は、歴史資料ネットワーク(神戸大学文学部地域連携センター内)などの協力を得なが
ら、被災した地域に残る遺産(歴史資料等)の救出・修復・保全に努める。
259
第 12
社会秩序の維持・物価の安定等
(生活保健部生活環境課、商工観光部商工振興課)
災害後の住民の生活を安定したものとするために行う社会秩序の維持及び物価の安定等に関す
る活動について定めるものである。
1
社会秩序の維持・物価の安定等に関する活動の責任体制
災害後の社会秩序の維持に関する活動は、県が市その他の関係機関の協力を得て実施する。
物価の安定等に関する活動は、県が市その他の関係機関の協力を得て実施する。
2
社会秩序の維持のための活動
市は、災害後の被災地の社会秩序を維持するため、次のような活動を実施する。
(1)困りごと相談所の開設
警察本部及び警察署に、設置された困りごと相談所(外国人コーナーを含む。)との連絡
調整を行い、住民の心配や要望等の相談の解決に努めるものとする。
(2)防犯パトロールの実施
被災地域、避難所、仮設住宅、避難場所、食料倉庫、生活必需物資の貯蔵庫、金融機関、
公共施設等の重点的な防犯パトロールを実施する。
(3)犯罪の取締り
災害の発生に伴う暴利販売、買占め、売り惜しみ等を企図する悪質業者等の経済事犯、凶
悪事犯、粗暴事犯、暴力団の民事介入暴力事犯、窃盗事犯等の取締りに対し、できる限りの
協力を行い、住民の不安を軽減するとともに、社会秩序の混乱防止に協力する。
(4)地域安全情報等の広報
県と協力し、地域住民に対し地域安全情報の提供を行うとともに、流言飛語等が横行した
場合は、正しい情報の伝達等を適宜行い、被災者が安心して生活できるように努める。なお、
その際には、視聴覚障がい者や外国人にも適切に広報できるよう配慮する。
3
物価の安定等に関する活動
災害後の物価の高騰、悪徳商法等を抑え被災者が安心して生活できるよう次のような対策を
実施する。
(1)生活関連物資の価格及び需給動向調査・監視の実施
県と協力し、定期的に物価を監視するため、生活関連物資の価格及び需給動向調査・監視
を実施する。
(2)消費生活相談所の開設
被災地内に消費生活相談所を開設し、消費生活に関する相談に応じる。
(3)大規模小売店及びガソリンスタンド等の営業状況の把握
大規模小売店及びガソリンスタンド等生活に密着した店舗等の営業状況の把握に努める。
(4)物価の安定等に関する情報の提供
県と協力し、(1)~(3)で得た情報を、報道機関、チラシ、広報誌等で提供する。な
お、その際には、視覚障がい者、聴覚障がい者、外国人にも適切に提供できるよう配慮する。
260
第 13
義援物資の取り扱い
(総務部総務課、福祉部社会福祉課)
ここでは、災害後に送付される義援物資の取り扱いについて定めるものである。
1 義援物資、義援金の受け入れ
義援物資については、受け入れを希望するもの及び受け入れを希望しないものとを把握し、
その内容のリスト及び送り先を報道機関などを通じて公表するような措置を講じておく。
なお、個人等からの小口義援物資については、仕分け作業や公平な配布が可能かどうかを検
討し、受入れの方針を決定のうえ周知する。
また、義援金の使用については、市が配分委員会など組織を確立し、十分協議できる体制に
努めるものとする。
2 義援金品の保管及び配分
被災者に対する義援物資及び義援金等を受領したときは、厳重に保管するとともに、すみや
かに被害に応じて公平に配布する。
第 14
被災動物対策
(生活保健部生活環境課、農林水産部農政振興課)
大規模災害時には、所有者不明動物や負傷動物が多数生じるとともに、避難所における動物同
伴者等への対処方法など様々な課題が発生することが予想されるため、市は動物愛護の観点から
動物の保護や適正な飼育に関し、県、獣医師会及び関係機関・団体との協力体制を確立する。
1 被災地域における動物の保護
飼い主不明の負傷又は放浪状態の動物等の保護については、迅速かつ広域的な対応が求めら
れることから、市は県、獣医師会等関係団体を始め、動物愛護推進員、動物愛護ボランティア
等と協力し動物の保護を行う。
2 避難所における動物の保護
市は、県と協力して飼い主に対し避難した動物の飼育について適正な飼育指導を行うなど、
動物の愛護及び環境衛生の維持に努めるため以下の措置を行う。
(1)避難所での動物の飼育状況の把握及び資材の提供、県への獣医師の派遣依頼等
(2)避難所から保護施設への動物の受け入れ及び譲渡等の調整
(3)他自治体との連絡調整及び要請
261
第5節 社会基盤の応急対策
第1 電気、ガス、上・下水道、電話の応急対策
第2 道路、河川、都市公園、港湾、漁港、鉄道の応急対策
第3 農林水産業対策
262
第1
電気、ガス、上・下水道、通信の応急対策
(上下水道部水道庶務課・下水道課)
ここでは、社会生活に欠かせない電気、ガス、上・下水道、通信の災害時の応急対策について
定めるものである。
台風、集中豪雨などの非常災害に際し、諸施設の被害を最小限にするとともに、被害の早期復
旧を図ることにより公共的機能の保持に努める。
1 応急対策の基本方針
電気、ガス、上・下水道、通信に係る各事業者並びに市は、各々の災害時対応計画にしたが
い、災害による被害を被ったときには二次災害の防止及び早期復旧に努める。
市は、事業者から要請があった場合その応急対策に可能な限り協力する。
2 災害発生時の連絡体制の確立
九州電力(株)大分支社、NTT西日本大分支店及び被災地の応急対策に関連するガス事業
者は、市が災害対策本部を設置した場合には、市との連絡担当者を指定し逐次連絡が確保でき
る体制をとる。
人身に係わる二次災害が発生するおそれのある場合、また、発生した場合は、市又は県、警
察機関、消防機関、海上保安部に迅速に通報する。
3 被害状況・応急対策の進捗状況に関する広報
各事業者は、当該施設等の被害状況・応急対策の進捗状況について、逐次報道機関、広報設
備等を用いて市民に広報する。その場合、障がい者、外国人にも配慮する。
4 応急対策にあたっての市の支援
市は、各事業者が応援を求めて応急対策を実施する場合、また、市民向けの広報を行おうと
する場合は、応援隊の集結ルート、集結場所の紹介・あっ旋等を行い、迅速な応急対策を支援
する。
ア
道路に倒壊した樹木や飛来物の除去及び道路損壊箇所の仮復旧
イ
道路損壊等による孤立地区への復旧要員、資機材の輸送
ウ
復旧要員の宿泊、待機場所及び車両の駐車場としての学校等公共施設の貸与
エ
広報車両、防災無線、有線放送等による停電、復旧状況の広報
5 電力施設応急対策計画
(九州電力株式会社)
(1) 応急対策(電力復旧)
ア
基本方針
災害復旧にとって、必要不可欠な条件である電力を円滑に供給するため、災害の発生後
は、被害状況を早期かつ的確に把握し、要員及び資機材を確保するとともに、機動力を発
263
揮して応急復旧を迅速に実施するものとする。
イ
非常災害対策本部の設置
各種の災害により電力施設が被災した場合又はそのおそれのある場合は、関係事業場に
対策本部を設置する。
ウ
情報の収集及び伝達
非常災害対策本部は、通話の確保を図り情報の収集と伝達を行う。通信方法は、社内電
話、局線電話、移動無線及びファックス等の施設を利用する。
エ
災害時における危険防止措置
災害時において感電等の危険があると認められる場合は、ただちに当該範囲に対し、送
電遮断等の適切な危険予防措置を講ずるものとする。
オ
電力復旧方針
(a) 優先的に復旧する設備・施設
① 人命にかかわる病院
② 災害復旧の中枢となる災害対策本部、官庁、警察、ガス、水道、交通、通信等の機
関
③民心の安定に寄与する報道機関、避難施設
(b) 復旧方法
被害を受けた設備の重要度、被害状況等を勘案し、順次送電区域を拡大しながら早期
復旧を図る。
(2) 要員及び資材等の確保
ア
要員の確保
発災後、復旧要員を確保するとともに、必要に応じ、請負工事会社及び他店所への応援
を依頼する。
イ
資材等の確保
発災後、復旧用資機材が不足する場合は、他店所へ融通を依頼する。
(3) 広報サービス体制
本店、支社及び管内各営業所に非常災害対策本部を設置し、復旧見込み等を把握するとと
もに、広報サービス体制の充実に努めるものとする。
ア
市民に対する広報サービス
災害時におけるPR
電気の復旧状況、公衆感電事故防止PRを主体とした広報PRを、広報車及びテレビ、
ラジオ等の報道機関その他を通じてPRする。
イ
防災機関との協調
地域復旧体制への協力と被害状況の把握のため、防災機関ヘホットラインにより、情報
の提供及び収集を行い、連携の緊密化を図るものとする(災害復旧に関する覚書による)。
6
ガス施設応急対策計画
(株式会社エコア)
(1) 災害発生時の応急対策
264
災害発生時には、「保安規程」に基づき、災害対策本部を本社内に設置し、各支部の連絡、
協力のもとに応急対策を実施するものとする。
ただし、緊急を要する場合は、指令の有無にかかわらず各班において、
「保安規程」等に従
い、応急対策を実施するものとする。
(2) 災害に関する情報の収集及び伝達
災害時における気象の予警報並びに各種の情報及び報告などを、迅速かつ確実に受領伝達
し、非常事態に対する防災措置の適切な実施を図るものとする。
(3) 災害時における広報宣伝
災害が発生した場合、又はそのおそれのある場合は、ガス事業の公共性、特殊性等を十分
自覚し、人心の安定と被害の拡大防止を図るため、需要家、官庁等に対し、迅速かつ適切な
広報活動を実施するとともに、テレビ、ラジオ等の報道機関にも広報依頼を行うものとする。
(4) 応急対策の要員及び物資の確保
ア
応急対策の要員確保
災害応急対策活動に必要な要員を平素から把握しておき、非常体制の発令時には、各対
策班は、動員編成表により動員するものとする。
イ
応急対策用物資の確保
災害復旧を行うための物資については、
「保安規程」等に基づき、早期復旧を図るため必
要な器材を備えておくものとする。
(5) 災害時における応急工事及びガスの保安
ア
災害時における応急工事
災害時には、被災施設の状況をすみやかに調査把握し、主要供給路線、橋梁架管、整圧
器及び製造設備の復旧は、恒久対策工事を原則として実施するが、ガス事業の公共性、特
殊性から供給不良、不能の地域に対する工事については、原則にとらわれず、最良で迅速
な応急工法で対処し、仮工事か完全復旧工事にするかは、被災状況、施設の重要度及び緊
急度等に応じて、その都度決定するものとする。
イ
ガスの保安
ガスの導管が被災のため折損し、ガスが漏洩するおそれのある場合は、
「保安規程」等に
基づき、漏洩防止対策をすみやかに実施するものとする。
(6) その他災害対策の緊急措置
災害の規模が大きく、応急工事の実施が困難な場合は、他の関係業者へ応援を要請する。
7 上水道施設応急対策計画
風水害等による断水が長期にわたると、市民生活に重大な影響を与えるので、被害施設を短
期間に復旧するものとする。
(1) 施設の応急復旧順位
ア
取水、導水、浄水施設
イ
送配水施設
ウ
給水装置(応急復旧は、次のものについて実施する。)
(a)
配水管の通水機能に支障を及ぼすもの(漏水多量のものの復旧、被災給水装置の閉
265
栓)
(b) 道路漏水で、特に交通に支障を及ぼす主要道路で発生したもの
(c) 建築物、その他の施設に大きな被害を及ぼすおそれのあるもの
なお、給水装置の被害が著しく、復旧困難な地区に対しては、,臨時共用栓を設置する。
(2) 配水管路の応急復旧順位
ア
配水場及び給水拠点までの配水管
イ
病院等の緊急利水施設への配水管
ウ
その他の配水管
なお、配水管の被害が著しく、漏水量が多いときは、一定区間断水して貯水量の確保及
び給水の早期開始を図るとともに、路上又は浅い土被りによる仮設配管を行い、適当な間
隔で仮設の給水栓を設置する。
(3) 応急復旧用資材等の調達
ア
建設資機材
水道施設の応急復旧に必要なコンクリート、重機等の建設資機材は、建設業者から優先
的に調達する。
イ
浄水施設等機器類
被害の生じた浄水施設等機器類は、メーカーから優先的に調達する。
ウ
管類
送配水管並びに給水装置の管類は、水道部保有材料並びに管工事業協同組合保有分を使
用するが、不足する場合には、メーカー等から調達する。
(4) 要員の確保
水道部は、受けた被害及び復旧の緊急度により、他の部より要員の融通を行い、なお人員
が不足する場合は、中津市管工事協同組合等からの応援を求めるとともに、日本水道協会大
分県支部、他の地方公共団体に対しても応援を要請するものとする。
(5) 応急措置
ア
停電の場合
浄水場及び配水池等の各水道施設が停電した場合には、発電機を稼働させて電力を確保
し、ポンプ運転を行う。
イ
水道水が汚染し、あるいは汚染のおそれがある場合
施設の破損により、汚水等の混入が予想され、あるいは混入の事実を知った場合には、
ただちに停水し、破損箇所の復旧と施設の洗浄及び消毒を実施して汚染の防止に努める。
また、広報車による広報、報道機関による緊急放送等により水道の使用禁止あるいは使用
制限を周知徹底するものとする。
ウ
取水、導水、浄水施設が破損した場合
1系統が破損したときは、市の給水能力が低下するので、この場合には他の配水系から
の相互連絡を有するものはバックアップ配水し、断水区域の縮小を図るとともに、断水区
域に対しては、給水タンク車等による応急給水を実施し、かつ、破損された施設の復旧工
事に全力をあげるものとする。
エ
配水管が破損した場合
266
(a)
大口径の配水管が破損した場合又は破損箇所が多数ある場合は、出水による浸水、
道路陥没等の二次的な災害を防止するため、配水池等からの送水を一時制限又は停止
するものとする。このため広範囲にわたって断水あるいは減水する区域を生じること
となった場合は、これらの区域に対して給水車等を出動させて給水するとともに、広
報車により断水の原因、断水期間等の広報を行うものとする。
(b)
その他の配水管が破損した場合は、修理のためのバルブ操作により、断水、減水及
び濁水が生ずるので、給水車等の出動による応急給水並びに広報車による広報を行う
ものとする。
8 下水道施設応急対策計画
下水管渠及びポンプ施設の被害に対し、汚水、雨水のそ通、排除に支障のないように応急措
置を講じ、また、機能の回復を図って排水の万全を期するとともに、処理施設の被害に対して
も応急修理を行い、下水の円滑な処理をすることを目標とする。
(1) 下水道施設対策
ア
下水道施設に浸水をきたした場合には、土のう等により浸水を阻止し、下水処理、下水
排除を続けるものとする。
イ
下水処理場、ポンプ場等が停電した場合は、ただちに自家発電等の予備動力装置を運転
し、下水処理、下水排除に万全を期するものとする。
ウ
下水処理場及びポンプ場の破壊により排水不能の事態が発生した場合には、移動式ポン
プを配置して排水に努めるものとする。
エ
下水処理場の処理機能に重大な損害が発生した場合は、簡易処理等の最小限の処理に切
り替えて処理場機能を保持する。
(2) 応急復旧用資材の確保
応急復旧に必要な最小限の資材を確保するものとし、災害の規模により多くの資材を必要と
する場合には、指定工事店等所有の資材の緊急調達を行うものとする。
9 電信電話施設応急対策計画
(各電気通信事業者)
NTT西日本など各電気通信事業者は、緊急に必要な災害応急対策並びに災害救助に直接関
係する重要通信の確保及び通信の途絶の解消に留意し、すみやかに応急復旧を行うものとする。
(1)
災害対策用無線機及び応急用ケーブル等を使用し、回線の応急復旧を図る。なお、災害
対策用無線機の使用については、電波干渉を考慮し、総合的判断により設置する。
(2) 交換機被災ビルには、非常用交換機を使用し、応急復旧を図る。
(3)
電力設備被災ビルには、移動電源車あるいは大容量可搬形電源装置を使用し、復旧を図
る。
267
第2
道路、河川、都市公園、港湾、漁港、鉄道の応急対策
(建設部都市計画課・道路課、農林水産部水産振興課・耕地課、商工観光部企業誘致・港湾課)
ここでは、各種応急対策の遂行に重大な影響を与える道路、河川、都市公園、港湾、漁港、鉄
道の応急対策について定めるものである。
1
応急対策の基本方針
道路、河川、都市公園、港湾、漁港、鉄道に係る各管理者等は、各々の災害時対応計画にし
たがい、災害発生時には二次災害の防止及び早期復旧に努める。市及び県、その他の防災関係
機関は、管理者等から要請があった場合、その応急対策に可能な限り協力する。
2
災害発生時の連絡系統
「本章 第2節 第5 災害・被害情報等の報告、収集・伝達」に定めるところによる。
3
被害状況・応急対策の進捗状況に関する広報
各管理者等は、当該施設等の被害状況・応急対策の進捗状況について、逐次報道機関、広報
設備等を用いて市民に広報する。その場合、障がい者、外国人にも配慮する。
4
応急対策にあたっての市及び県の支援
市及び県は、各管理者等が広域的な応援を求めて応急対策を実施する場合、また、市民向け
の広報を行おうとする場合は、応援隊の集結ルート、集結場所の紹介・あっ旋並びにプレスル
ームの提供等を行い、迅速な応急対策を支援する。
5
鉄道
(九州旅客鉄道株式会社)
(1) 基本方針
現地被災の実情を敏速に把握し、適切な初動態勢のもとに被災列車の救援救護を最優先に
行う。また、鉄道施設被害の応急措置をとり、輸送業務を早急に復旧する。
なお、旅客及び公衆の動揺、混乱の発生防止のため情報機能の維持に努める。
(2) 対策
ア
災害時の活動組織
JR九州に災害対策本部及び被災現地に現地対策本部を設置し、応急活動を行う。
イ
初動措置
(a) 保守担当区の措置
災害により列車の運転に支障を生ずる事態が発生又は発生が予想される場合は、線路、
橋梁、重要建築物、電車線路及び信号保安設備等の巡回、固定警備を行う。
(b) 列車の措置
乗務員は、列車の運行に支障を生じるおそれのある災害発生現場に遭遇した場合は、
すみやかに停止の措置をとる。ただし、危険な箇所に停止した場合、安全な箇所に移動
268
する。
また、状況によっては旅客の避難、救出救護の要請をするとともに、関係箇所に対し
必要事項の速報をする。
(c) 駅の措置
駅長は災害の状況に応じて、次の措置をとるものとする。
ウ
①
駅舎及び関連施設の応急措置
②
情報収集
③
必要に応じ、列車防護、救護所の開設、医療機関の救援要請等
旅客の避難誘導及び救出救護
(a) 避難誘導
①
駅における避難誘導
駅長は、被害の状況により旅客への広報を積極的に行い、避難について駅員の指示
に従うよう協力を求める。
②
列車における避難誘導
乗務員は、被害状況等について積極的に案内を行い協力を求める。また、被災の状
況、救出救護の手配、避難場所その他必要事項について輸送指令(最寄り駅)に連絡
の処置を講じる。
(b) 救出救護
列車の脱線、転覆または建造物の崩壊等によって死傷者が発生したときは、駅長及び
乗務員はただちに救出救護活動を行うものとする。
災害対策本部長は、災害の状況に応じJR九州及び災害応急処理手続等の定めるとこ
ろにより、ただちに救護班の派遣を指示する。
また、現地対策本部長は、現地社員を指揮し、救援の地域防災・医療機関と協力し最
善の方法で救出救護活動に当たる。
269
第3 農林水産業対策
(農林水産部農政振興課、林政課)
災害による農地、農業用施設、農作物、家畜及び林産物等に対する被害防止並びに被害の軽減
対策について定めるものとする。
1
農業用施設及び農作物に対する応急措置
(1) 農地及び農業用施設に対する措置
ア
農業用ため池、用水路等が決壊又は氾濫のおそれがある場合の排水施設の保全、ため池
の警戒及び農業用水路の取水樋門立切の排水等の応急措置については、地元農業団体の協
力を得て実施するものとする。
イ
農業用ため池あるいは河川等の決壊、氾濫により農業用施設に被害を受けたときは、農
業団体の協力を得て応急復旧を実施するとともに、農地に冠水した場合は、移動ポンプを
活用して排水活動を実施するものとする。
なお、資器材が不足するときは、県に協力を要請するものとする。
(2) 農作物に対する措置
被害の実態に応じ、農業協同組合及び県に対し技術の指導を依頼するものとする。
なお、苗及び種子の確保についても農業協同組合、国及び県へ協力を要請するものとする。
農作物別の応急対策
災害名
対象作物
被害の種類
移植直後の流出
水田の流出埋没
応
急
対
策
災害応急対策用種子もみを確保供給し、乳苗等を育苗
する。近隣の余剰苗を緊急確保する。
代作への転換を指導する。
「主要農作物病害虫及び雑草防除指導指針」
(以下「防
水稲
病害虫の発生
除指針」という。)に基づき、発生状況に応じた防除
をすみやかに行う。
風
技術指導
その他
被害発生に即応し、予め編成した対策班が現地に出
動の上、被害様相に応じた技術対策の指導に当たる。
水
代作に転換
野菜等、他作物に転換する。
長雨による病害の激発等が考えられるので、「防除指
害
針」に基づき発生状況に応じた防除をすみやかに行
陸稲
麦類
その他
う。
病害虫の防除
技術指導
対象作物の種類、発生時期により発生の様相は著しく
異なるので、事態に即応した技術指導をその都度編成
して行う。
270
災害名
対象作物
応
急
対
策
1.病害虫の防除に努める。
・天候回復とともにすみやかに行う。
・薬剤の種類、使用量等はその都度示す。
2.施肥を合理的に行う。
・施肥回数を多くし、少量ずつ施す。
・窒素質肥料は天候の回復を待って施す。
3.土壌管理に努める。
・平坦地は排水を図る。
果樹
・傾斜地においては、排水するとともに地表浸透を図り、土壌の流出
防止に努める。
4.柑橘の摘果にあたっては、生理落果をよく観察し、時期をややおく
らせて実施する。
5.落葉果樹の整枝・剪定・誘引に注意する。
風
・なしの棚ゆれ防止を行う。
・ぶどうは 7 月以降の摘心はかえって晩伸びの原因となるので、摘心
しない。
水
6.塩害を蒙った場合には、すみやかに散水し塩分の流去を図る。
7.倒伏樹木は土壌が湿潤の間におこし、支柱等で結束する。
1.病害虫の防除に努める。
害
・天候の回復とともにすみやかに行う。
・薬剤の種類、使用量は「防除指針」を参考にする。
野菜
(いも類
2.施肥は合理的に行う。
・回復用として速効性のものを適量施用する。
含む)
3.適切な排水を行う。
花き
4.塩害、降灰等の場合はすみやかに付着物を洗い落とす。
・収穫時期になっているものは早めに収穫する。
5.被害が甚だしく、その代作のための種子が確保できない場合は、国
の災害備蓄の種子の払下げについて市を経由して県に手続きする。
1..排水に努める。
茶
2.病害虫の発生を予防するため、薬剤散布を行う。
3.茎葉の被害が大きい茶園では樹勢回復のため施肥する。
1.倒伏、折損の状況をみて、早めに収穫、貯蔵する。
風
水
害
飼料作物
及び牧草
2.調整にあたっては稲わら等の水分調節材料もしくは乳酸菌などの添
加剤を加え、品質向上に努める。
3.収量の大幅な減少が予想される圃場では状況に応じて再度播種す
る。
271
災害名
対象作物
応
急
対
策
4.被害程度の軽微な圃場では、今後とも排水・施肥等の肥培管理を継
風
水
害
飼料作物
及び牧草
続し、増収に努める。
5.牧草地への土砂等の流入に対しては、早期に排除し、牧草の枯死面
積を最小限に抑える。
6.牧草地の流亡箇所は、状況に応じて客土も行い追播を行う。
*詳細は「気象災害の防止技術」
(平成6年5月策定)による。
272
2 畜産関係応急対策
(1) 体制
畜産関係の災害応急対策の実施は、次の組織によるものとする。
ア
協力組織
家畜保健衛生所(以下本節において「衛生所」という。
)は、常に関係機関との連絡を密
にして応急対策の実施にあたるほか、次の関係機関(以下「協力機関」という。
)の協力を
得てこれを実施するものとする。
大分県農業協同組合中津市下毛地域本部、下郷農業協同組合、大分県農業共済組合連合
会、大分県獣医師会、大分県酪農業協同組合
(2) 家畜の診療
災害時における家畜の診療は次の方法によるものとする。
ア 災害のため平常時の方法により、家畜の診療を受けることができないときは、市が定め
る場所その他において診療するものとする。
イ 要請を受けた衛生所は、診療班を現地に派遣し、応急診療を実施する。
(3) 家畜の防疫
災害時における家畜の防疫は、家畜伝染病予防法に基づき、衛生所が次の方法によって実
施する。
ア
畜舎等の消毒
イ
緊急予防注射の実施
ウ
その他の防疫措置
(4) 家畜の避難
ア
家畜の避難場所
水害による浸水等災害の発生が予想され、又は発生した時には、衛生所その他の協力機
関と連絡を密にし、避難場所その他について指導を受けるものとする。
イ
家畜の避難
衛生所から連絡を受け、あるいはその他により家畜を避難させる必要を認めたときは、
家畜飼育者に家畜を避難させるよう指導する。
ウ
家畜の集中管理
市はあらかじめ被災家畜を集中管理できる家畜市場、家畜管理所などの適当な場所を選
定しておく。
なお、災害が発生した場合は、市はその他の機関の協力を得て被災家畜を集中管理場に
収容し、家畜診療班による応急診療を実施するとともに、管理人の選定、飼料の確保供給
に努めるものとする。
(5) 飼料等の確保
被災家畜飼育者、又は避難家畜に対する飼料等が現地において確保できないときは、市は
衛生所に確保あっ旋について要請をする。
273
3
林産物応急対策
(1) 造林木対策
ア〔水害〕
(a) 造林事業(間伐、枝打ち、植栽等)を実施し、風水害に強い森林の育成に努める。
(b)
台風等により林内に被害を受けた場合、被害林地の倒伏木を整理し、今後の台風被
害の軽減に努め再造林を行う。
(c)
Ⅱ齢級以下の幼稚林の根ゆるみ及び倒伏木等は、回復の見込みがあるものについて
は早い時期に倒木起こし等を実施し回復に努める。
イ〔潮害〕
潮害被災林については、被害の程度を考慮し、元玉より柱材1本の利用が不可能な林分に
ついては耐潮性等を考慮しながら改植再造林を行う。
(2) しいたけ対策
ア〔雪害〕
(a)山間地域では、積雪量に注意し、ビニールハウスの適切な管理を行う。
4
水産物応急対策
(1) のり等藻類養殖
降雨出水等による淡水流入の際は、各水深における比重の測定を行い、比重 1.018 以上
ア
の水深を網の張り込み水位とし、さらに、付着物の洗浄等を行った後、のり葉体の変化を
継続して観察し、幼芽の時期には検鏡によって被害の程度を推察し、事後の対策を講ずる。
イ
養殖初期より中期にわたる災害時の場合は、漁協ごとにのり糸状体培養のかき殻及び養
殖網等の予備手持数量等を早急に調査し、復旧に必要とする数量を手配する。県内だけで
は対応できないときは、他県からも調達する。
274
【平成24年豪雨災害による検証】
農林水産物・施設被害調査
(1)問題となった事象
○農業被害
・被害規模が想定外の為、支所職員は道路・耕地等の人的被害対応に追われ、農作物被害調査対
応ができない状況を踏まえ、農政水産課及び県・農業団体等にて 2 日間で、耶馬溪地区内を 3 班
で調査した。調査後、14 日の豪雨被害により、再調査を 23 日~25 日に 6 班編制にて、耶馬溪町、
山国町を実施した。現況調査については、航空写真を元に被害面積の把握に努めましたが、耶馬
溪地区については、地図情報が正確でなく詳細までの把握に時間を要した。
・正確な地図情報があれば詳細の把握については短時間で調整可能と思える。
・災害後の調査対応について、各支所との連携等についての役割分担が必要と感じ、今回の被害
実態からは本所対応を明確にし、被害状況に応じ、一次、二次での現地対応を支所、本所関係部
署にて共通の調査基準により実施体制を構築するべきと感じた。
○漁場被害
・流出した土砂・流木・ゴミ等は、中津沖の広範囲に及んでいた上、海底に沈んでいるもの、移
動するものもあり量の把握が困難だったが、安全な漁が出来ない状況になっていたため、まず市
で流木・海底ゴミの回収事業を漁協に委託し行うこととした。これにより県も同様の事業を行う
ようになり、両事業合わせて大量の流木・海底ゴミを回収することが出来、漁船や漁具の破損事
故を減らすことができた。
・堆積土砂の撤去については、膨大な費用(県試算:10万㎥、4億円)を要す上、効果的な対
策が困難なため、費用対効果やノリ養殖への影響等を考慮し、漁協・県との協議により行わない
こととなった。
○スッポン養殖被害
・被害状況の確認後、県と協力し生産組合関係者を集めて、災害復旧事業や災害関連融資制度等
の説明を行い、事業再開に向けての協議を数回行ったが、同組合員の話し合いの結果、生産組合
は解散することとなった。
○林業被害
・今回の災害は、過去に経験した事がない大災害で、支所の担当職員は、生活関連施設の被災調
査やその対応に追われ林業用施設の被災調査まで手が回らない状況になっているため、県への被
害報告(2週間以内)が難しいと判断した。
県、北部振興局の農林基盤部(治山林道班)に被災箇所の協力依頼をした。
275
[教訓]
○農業被害
・今回の災害は明らかに想定外の規模で有り、被害地域への調査対応には
それぞれの被害項目により調査対応が必要となるため、調査時の迅速な
対応を図れるよう明確な判断基準と指示体制を構築すべきと感じた。
○漁場被害
・漁場の流木・海底ゴミは、海面下にあり目視が難しいため量が少ないよ
うに思えるが、実際に回収事業を行うと予想を上回る大量の流木・海底
ゴミが回収された。
・漁場への流木・ゴミ等の堆積は、全ての漁に影響するため、漁場の各種
調査や出来るだけ多くの漁業者から生の声を聴きくなどで現況を把握し、
1日も早い漁場回復の対策を講じる必要がある。
・国交省の清掃船は、作業に4m以上の水深が必要なため、遠浅の中津沖
では作業区域が限られる。
・災害等による被害リスクを抑えるため、増養殖施設設置場所の分散が必要。
○林業被害
・今回のような大災害では、被災状況調査に県の職員の協力が必要になる。
県職員と市職員が協力し、県の情報を基に各支所の担当が情報の整理を行い
被災箇所の調査が重複しないように役立てることが必要である。
[今後の対応策]
○農業被害
・災害発生後の対応について、被害状況の把握、調査後の対策について、本所、支所の役割分担
や対応を明確にすることとする。
(マニュアル化し、迅速な対応が行えるように体制を整える。
)
○漁場被害
・回収事業後もまだ海底ゴミは多く存在しているため、今も漁業者に漁の際に自主回収をお願い
しているところだが、場合によっては新たに海底ゴミの回収事業についても検討する。。
・災害等による被害リスクを抑えるため、増養殖施設は分散して設置する。
・水産関連の災害復旧事業の補助メニューに漁場災害も対象になるよう県を通じ国への要望を行
う。
○林業被害
・今回のような大災害が発生した場合は、直ちに北部振興局に被災箇所の調査依頼を行い、県か
らの協力体制(人員)を把握し、被災箇所調査などの協力体制について、迅速に協議を行い調査
体制を構築することとする。
276
第3章
災害復旧・復興
第1節 災害復旧・復興の基本方針
第2節 浸水廃棄物・がれきの処理
第3節 公共土木施設等の災害復旧
第4節 被災者・被災事業者の災害復旧・復興支援
第1 被災者・被災事業者の自立支援体制の確立
第5節 被災者支援に関する各種制度の概要
第1 経済・生活面の支援
第2 住まいの確保・再建のための支援
第3 農林漁業・中小企業・自営業への支援
第6節 激甚災害の指定
第1 激甚災害指定の手続
第2 特別財政援助
277
第1節 災害復旧・復興の基本方針
(総務部総務課)
災害に対しては、「第1章
災害予防」に基づいて実効性のある予防対策を推進することが必
要である。一方、災害は、いつ、どのような規模で起きるか予測することが難しく、不幸にして大
きな被害を受けることもあり得る。その場合、一刻も早く施設、産業、り災者の復旧・立ち直り
がなされ、さらに、災害を糧にしてより災害に強い中津市を後世に残していくことを目的とした
復興が行われる必要がある。
災害復旧・復興では、こうした観点から、次の点に留意してすみやかな復旧・復興を図るため
の方向を定める。
○市民の意向を十分尊重した災害復旧・復興を行うこと
○現状復旧に止まらず、再度の災害を防止できる災害復旧・復興を行うこと
○復興後のまちの姿を明確にして、計画的な災害復旧・復興を行うこと
○被災者、被災事業者が災害から立ち直るための支援をきめ細かく、十分行うこと
なお、被害が甚大であり「激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律」(昭和
37年法律第150号)に基づく激甚災害の指定を受ける必要があると判断される場合、必要な事項を
すみやかに調査し、早期に激甚災害の指定を受けられるよう措置を講じる。
また、特に大規模な被害を被った場合、市民及び関係民間団体も含めた委員会を設置して復興
計画を作成し、復興後のまちの姿を明確にして、計画的な、災害につよい都市・地域づくりを進
めていくこととする。
その際、男女共同参画の観点から、復旧・復興のあらゆる場・組織に女性の参画を促進する
ものとする。併せて、障がい者、高齢者等の災害時要援護者の参画を促進するものとする。
278
第2節 浸水廃棄物・がれきの処理
(生活保健部生活環境課、清掃第一課)
復旧・復興を迅速に行うため、市は、がれき・浸水廃棄物等の処理を早期に開始する。処理を
円滑に行うため関係機関・公共的団体の協力を得る。大量のがれきが発生しその処理が困難な場
合、必要に応じて次により県の支援を受けるものとする。
1 仮置場、最終処分地の確保
がれき・浸水廃棄物等の仮置場、最終処分地は市内で確保する。それが困難な場合、県内の
他市町村及び県外での仮置場、最終処分地の確保について、県及び環境省の支援を受ける。
2 リサイクルの徹底
がれき・浸水廃棄物等の処理に当たっては、適切な分別を行うことにより可能な限りリサイ
クルに努める。
リサイクルの技術面の指導、業者のあっ旋等について、県及び環境省から受けるものとする。
3 環境汚染の未然防止、住民・作業者の健康管理
がれき・浸水廃棄物等の処理に当たっては、環境汚染の未然防止及び住民、作業者の健康管
理・安全管理に十分配慮するものとする。
4 計画的ながれき処理の実施
復旧・復興を効果的に行うため、そのための処理計画を定めるものとする。
広域的な調整の必要がある場合、県が主宰する全体計画の策定や関係市町村による合同検討
会を通じて、円滑ながれき処理を促進する。
279
【平成24年豪雨災害による検証】
廃棄物の処理
(1)問題となった事象
1.災害発生から災害廃棄物処理前の状況
○災害廃棄物処理業者との協議
・7月3日の災害では、災害対策本部の指示を待たず、清掃第一課で三光、本耶馬渓、耶馬溪ま
での各地域の被災状況を確認した。漂流物や災害廃棄物が各所で大量に発生しており、処理資
格を有する市内2社に連絡を取り、人員及び重機が稼働できるか確認した。
・翌7月4日に再度、各支所の災害廃棄物の仮置場の位置を確認し、市内2業者に回収及び処理
業務を委託した。
・各支所では、それぞれ仮置場を決めていたので、災害廃棄物の搬入先がはっきりしていた。
・処理経費については、過去に災害のあった他市の状況、東日本大震災の単価等も参考に単価を
設計し、仮契約、本契約で処理金額を決定し、契約を締結した。
○各支所との連絡調整
・各支所仮置場の持ち込みは、可燃物、不燃物、家財道具などの分別を行う事と持ち込めないゴ
ミの通知。持ち込み時は、罹災証明書を持参するよう指示したが、当初は各支所での罹災証明
書の発行が間に合わず、仮置場では搬入してきたものは、すべて受け入れざるを得なかった。
・各支所においては、自治委員を通じてチラシの配布、行政無線等を活用して周知徹底を図った。
2.仮置場について
(1)場所の選定について
①
本耶馬渓支所
・今回の災害の規模では、本耶馬渓支所北側横の広い駐車場で十分な対応が出来た。
②
耶馬溪支所
・中心となった下郷仮置場は、スペースも道路も狭く、被災者、委託業者、動員者(市職員)も
対応に苦労していた。
・5カ所の仮置場があって、支所から一度に回収依頼があり、業者の調整が困難な時期もあった。
③
山国支所
コロナ運動場周辺であれば、駐車場もたくさんあり、対応できる。
④ 旧中津及び各支所共通
・梅雨までに、災害が予想される地域内の仮置場を選定する必要がある。
(2)仮置場の搬入期限について
・仮置場の搬入期限の見直しについては、各支所それぞれにおいて独自で決定しており、当課が
聞きとりにより分かったことがほとんどであった。委託処理業者の調整等もあり、災害対策本
部や当課との事前協議が必要である。
280
(3) 災害後の仮置場への指導対処について
①
分別の依頼
・災害発生直後の7月初旬、当初は混載ゴミが多く搬入されてきたことから各支所に分別の徹底
をお願いし、各支所は、行政無線放送や自治委員を通じて連絡を行った。
・2回目の7月14日以降は、被災者の方々も疲労している状況で、徹底は困難であった。
・分別について、自治委員文書で各世帯に通知し、持込票に記入して持参するよう指導したが、
今回の災害では指定された区分により持ち込むことは困難な状況で、ゴミの受付も区分ごとに
看板を設置したが、役に立たなかった。混在ゴミとして、受付せざるを得ない状況で、ゴミ処
分業者に受け入れてもらった。
・災害ゴミの持込は、通常の生活ゴミのように区分することは大変困難である。そのため、当初
から混在ゴミとして受け入れるようにしなければならない。しかし、その中でも木材、畳、金
物、タイヤ、ブロック、ガラス、農薬等には最低限区分する必要がある。
・荷下ろし対応のための応援要員の確保が必要な場合等は今回のような本庁からの支援を継続す
る必要がある。
・被災ゴミの仮置き場にあっては、重機(クロー)が絶対に必要である。荷下ろししたゴミは家
具等重量物が多く、一度下ろし、重なり合った物を人力で動かすことは不可能に近い。仮置き
場を有効に使うためには、重機で整頓し、かつ搬出する業者のトラックに時間をかけずに積み
込むことが重要である。当課も重機による分別、処理困難物の撤去に従事した。
② 罹災証明書と減免申請書の提出
・支所職員や処理業者から「災害以外の家財やゴミが多く搬入されている」との連絡があり、支
所には、
「罹災証明書」と「減免申請書」を持ってくること、解体による災害廃棄物については、
「半壊以上の罹災証明書」の徹底を依頼した。
③ 各支所仮置場の閉鎖後の対応
・各仮置場には、閉鎖後も家電、布団、畳等が残っていたので、当課により持ち帰る。
・閉鎖後の各仮置場については、不法投棄を防ぐため、支所に現地確認の上、閉鎖を知らせる看
板設置を依頼した。また、事後の現地確認をするよう指示した。
・解体については、各支所に解体計画書の提出を依頼し、半壊以上の罹災証明書と積載物を確認
しがら搬入を許可した。
④ 処理困難物の対応
・家電製品(冷蔵庫、洗濯機、エアコン、テレビ)は、家電リサイクル法に基づき、適正処理が求
められるため、支所の仮置場で分別をしてもらい、有資格業者に処理委託した。
・タイヤ、廃油、消火器、バッテリーなどの処理困難物は、中津市クリーンプラザに持ち帰り、
それぞれ資格を有する専門業者に処理委託した。
・災害廃棄物を適正に処理するため、県廃棄物対策課及び北部保健所とも協議、指導を受け、対
応した。協議により災害廃棄物は、基本的に一般廃棄物であるが、一部、産業廃棄物として処
理する事が出来ることの確認をした。
281
3.中津市クリーンプラザの搬入について
①
受け入れ期間
・中津市クリーンプラザ搬入期間は、
「災害被災者住宅再建支援金」の期間である平成25年8月
31日と決定した。
②
受け入れ体制
・災害廃棄物の受入れは、ゴミの分別を条件に、解体木屑等は、被災者の搬入計画書を支所経由
で当課に転送依頼し、搬入時は、半壊以上の罹災証明書と減免申請書を提示の上、積載物の確
認後、埋立処分場に搬入して後日、処理業者に委託した。
・中津市クリーンプラザ内で焼却処理、リサイクルできたものは、衣類、布団、畳、家具類、わら
ぶき屋根、瓦等であった。
③
問題点
・災害廃棄物の保管管理については、台風や強風の場合は、災害廃棄物の上に重石を載せたりシ
ートをかけたりしたが、長期間であったことから管理に注意が必要であった。
[教訓]
○マンパワーの確保について
・情報収集・伝達、仮置場などの現場対応、住民周知などにおいて、本庁、
支所ともに職員が不足した。
○仮置場について
・災害廃棄物の分別徹底は、被災者の状況から困難であった。
・平常時から災害に対する啓発が必要。仮置場には、最低10人以上の支援
者が必要である。本庁からの支援が必要である。
・清掃第一課にて受入ができない一般家庭ゴミ以外の土砂、流木等については、
支所にて搬入場所や担当部署等を早急に決定し、関係者に周知する必要がある。
・仮置き場では、重機(クロー)が絶対に必要である。
・梅雨までに、災害が予想される地域内の仮置場を選定する必要がある。
○財政面について
・災害時に業者に対し迅速に指示できるよう、収集業務の単価を含め、協定書を
締結しておく必要がある。
○マニュアルの作成
・災害時に迅速に対応できるよう、また、支所を含め一体的な対応がとれるよう、
分かりやすいなマニュアルを作成する必要がある。
282
[今後の対応策]
○マンパワーの確保について
・清掃第一課内における情報収集・発信及び現地確認、仮置場等の対応に要する職員の確保に
ついては、可能な限り市民生活部内において確保する。従って、災害等の有事であっても行わ
なければならない業務(災害時等に発生する業務含む)及びその業務に必要な人員を洗い出し、
有事の際に応援に出せる職員数を明記した、
「(仮称)災害時等事務分掌計画書」
(事業継続計画
(BCP)
)を市民生活部長に提出する。
なお、本計画は、全庁的に取組む必要があることから、総務部総務課と協議する。
○仮置場の選定及びゴミ分別・解体ゴミ等の処理について
・災害が予想される地域内のガレキ仮置場の選定を梅雨前まで(5 月末)に行う。なお、選定に
当っては、可能な限り分別が出来、加えて重機や被災者の車が搬入しやすい交通の利便性のあ
る広い敷地を選定する。
(旧中津を含む)
・清掃第一課において、搬入にあたっての分別、持ち込み不可ゴミ及び罹災証明書(解体ゴミの
場合は(解体計画書、罹災証明書、減免申請書))の持参などを記したパンフレットを 5 月末ま
でに作成し、各支所に配布する。
※ 住民への周知方法について、本庁・支所間で協議する。
※ 仮置場及び分別を示す看板を 5 月末までに作成する。
※ 搬入期間及び時間等は、各支所単独では決定しない。
○清掃第一課に搬入できないゴミの搬入場所の確保
・仮置場と同様に、旧中津を含め清掃第一課に持ち込みできない一般家庭ゴミ以外の土砂、流木
等についてもの搬入場所を選定する。
○財政面について
・今回の災害で、災害廃棄物の単価契約に時間を要した。災害時に即応できるよう、毎年単価契
約(協定)を締結する。
(収集・運搬業務、中間処理業務及び最終処分業務)単価の決定に当っ
ては、他市等の災害時の金額及び今回の災害時に契約した単価等を参考に、再度検討する。
○災害時対応マニュアル(フロー図)の作成
・災害時に迅速に対応できるよう、①職員連絡体制、②情報収集・発信体制、②職員の確保(動
員)計画、②業者連絡体制、③仮置場及び清掃第一課搬入不可ゴミ置場、④重機の確保、⑤分
別、搬入時間、罹災証明等々の書類様式、
などを記述したマニュアルの作成を、5 月末まで
に作成する。
○中津市クリーンプラザについて
・今回の災害で、当課の施設では受入れが出来ない物もあった。将来、新工場を建設する際は、
災害ゴミが受け入れ可能な施設として計画する必要がある。
283
第3節 公共土木施設等の災害復旧
(建設部道路課、農林水産部農政振興課、水産振興課、耕地課、林政課、教育委員会)
ここでは、被災した公共土木施設等の復旧を促進し、並びにこれらの施設等の再度災害発生の
防止について定めるものである。
1
災害復旧事業の施行の基本方針
災害復旧事業は、被災した各施設の原形復旧にあわせて、再度災害の発生を防止するため、
必要な施設の新設又は改良を行う等不測の災害に備えるものとする。
2
公共土木施設災害復旧事業の推進
公共土木施設の災害復旧については、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法(昭和26年法
律第97号)の趣旨等を踏まえ、緊急度を勘案の上災害復旧事業の促進を図るものとする。
なお、単独事業、補助事業及び直轄事業にかかる災害復旧事業についても短期間の完全復旧
を実施するものとする。
3
農林水産業施設災害復旧事業の促進
農林水産業施設の災害復旧については、農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置
に関する法律(昭和25年法律第169号)の趣旨に基づき、原則として発生年を含む3ヶ年で完了
する方針のもとにそれぞれの事業主体において被災施設の災害復旧事業に努める。
4
その他の災害復旧事業の推進
公立学校施設をはじめ前各号に定める以外の施設の災害復旧事業についても、その緊急度を
勘案のうえ、短期間完全復旧に努める。
284
【平成24年豪雨災害による検証】
農林水産施設被害調査、応急対策、復旧計画
≪耕地課≫
(1)問題となった事象
○被害調査
・被害調査は、先ず初動活動として道路及び山林等の危機から回避するため、バリケードや土嚢
の設置等安全対策上の応急措置を講じた後(災害発生の2日後~)被害調査業務を開始した。
・被害調査方法は、被害発生件数状況により各支所の対応は若干異なるが概ね2名4班体制で道
路、河川、林道、農地及び農業用施設別、集落毎に各管内のほぼ全域を対象に被害調査を実施
した。
・被災箇所調書の統一化及び災害査定設計書の業務委託に活用するため、とりまとめ様式を各支
所に通知する。
○応急対策
・農地の被災していない水稲の立ち枯れ対策として、水路及び取水施設(頭首工)の早急な仮復
旧が求められた。
・建設業協会とは災害時応援協定を締結していたが個別の委託契約は締結していなかったため、
7月3日に遡及し委託業務契約(単価契約)を締結する。
○復旧計画
①農業施設(農道・水路・頭首工)の軽微な復旧計画
・補助対象とならない軽微な修繕工事は、通常30万円未満について業者見積もりによる随意契
約となっていたが、今回の災害に限り契約管財課との協議のうえ限度額を50万として取り扱
うこと、地元業者を優先し契約の相手方とすることを確認し対応する。
(建設業協会未加入業者
も対象とする)
②災害査定設計書作成(委託業務)
・災害査定設計書作成委託は、各施設別の被害件数が不透明な状況で委託業者を選定しなければ
ならなず、選定に苦慮する。
・業者依頼するにあたり、位置図及び復旧計画等の指示を行う技術職員及び地元に精通した職員
が不足しているため、本庁及び大分県及び大分県市長会をとおして他の自治体より人的支援を
求める。
④ 災害復旧事業(補助事業及び小災害復旧事業)の地元への周知
・農地災害は分担金の納付が必要なため、災害復旧事業の参画等の事業内容説明書を地元へ周知
する。
※周知方法及び説明内容が各支所で異なった。
285
[教訓]
○被害調査
・全体的にマンパワーが不足する中で、業務遂行上特に地元に精通する人材が不足しており、
本庁からの支援も地元に精通する人材が求められ対応に苦慮する。
・技術的部門で、災害復旧事業を経験した職員が少なく、被害調査の段階から災害事業に精通
した職員がいれば、技術的見知から後の災害復旧事業をより効率的に進めるための被害調査の
方法等(被災箇所1箇所の考え方等、被害額の算定、農地被害面積の考え方等)が可能だった
のではないか。
○応急対策
①建設業協会の対応
・災害時応援協定を締結しているが、個別の委託契約(単価)を締結していないため事故があ
った場合、責任の所在が明確でない等の課題がある。
○復旧計画
①農業施設(農道・水路・頭首工)の軽微な復旧計画
(成果)
・随意契約の限度額を50万円に引き上げることで早期の復旧対策と事務の簡素化が可能とな
った。
②災害査定設計書作成(委託業務)
・今回の災害は国及び大分県管理施設(河川・道路)や近隣の日田市でも多大な被害が発生し、
工事前段の査定設計書作成業務業者(建設コンサルタント業者)が不足している。
・中津市は被害調査が概ね終わった段階で業者依頼したため、大分県の業務が先行し市の業務
は後回しとなり査定設計書の成果品の納入が遅れ、査定日程に追われる状況となる。
・一方農地災害は大分県土地連合会に委託したが、中津市管内でも災害件数が1500件を超
える被害が発生し、県内の日田市(2000件)及び竹田市(3000件)においても中津市
以上の発生状況で土地連だけでは対応できない。
・土地連としては、民間業者の支援(測量業務)要請をしたが対応出来なかったため、大分県
北部振興局及び市耕地課が協働し測量業者(市の指名業者・建設業協会・大分県測量協会)の
確保に努める。
286
・農地災害はその特殊性から設計については対応できる民間コンサルタント業者が少なく、測
量成果があれば土地連が設計する計画を立てていたが、測量業者の確保が思うように出来ず結
果として、災害査定設計書の納品が遅れ、10月15日から12月末までの査定日程に追われ
る状況となる。
・査定受験(机上及び現地)については、修正や補助業務があるため耕地課を主体としながら
必要に応じ産業振興部に支援を求め体制を構築する。
・また、今後の農地災害補助事業増高申請業務の対応、実施設計作成業務、工事発注及び工事
管理等の業務を遂行しなければならないため技術職員の不足が懸念される。
③災害復旧事業(補助事業及び小災害復旧事業)の地元への周知
・住民への周知方法・時期及び説明内容(印刷物)が各支所異なり、耕地課として統一的な指
導が出来なかった。
[今後の対応策]
○被害調査
①地元に精通ていてる人材確保
・今回の災害対応及び復旧計画を通し共通の課題事項として、地元に精通している人材確保が挙
げられる。今後各支所(市全体)における人員確保及び増員は極めて困難な状況であることか
ら、その対策として地元に精通した臨時職員の任用(市職員OB、自治委員等)について検討
する。
②技術職員の計画的な人事交流
・本庁の技術職員(合併以前)は災害も少なく災害復旧事業の経験がないため、支所の支援を行
ってもその能力を十分発揮できなかたことから、一度は支所業務を経験するための人事交流を
図る。
○応急対策
①建設業協会の対応
・災害復旧に際しどのような事故が発生するか誰も想定できないため、単価や事故があった場合
の責任の所在を明確にするため、年度当初に災害復旧に係る業務委託契約の締結をする。
*今回の大災害を想定したものでは無く通常(台風等)の災害対応でも必要。
・今回の災害対応の課題を踏まえ建設業協会と十分な協議(意見交換)を行う。
○復旧計画
①農業施設(農道・水路・頭首工)の軽微な復旧計画
・災害の程度により柔軟な対応及び協議を迅速に行う。
② 害査定設計書作成(委託業務)
・特に農地災害に精通した職員が不足し補助事業業務の全体のフローが熟知できていなかったた
め、不効率な部分が多く対応に苦慮したことを踏まえ、こうした復旧業務経過書(課題と対応策)
を残し後生に伝える。
287
・査定設計書作成委託については、農地災害と公共施設災害に分けての発注方法は成果と考えて
いるが、可能な限り早期に発注依頼するため、被害状況調査の効率化を図る。
(民間建設コンサル
タント業者)
・農地災害査定設計書作成は災害の程度にもよるが土地連だけでは対応できないため、早期の段
階から測量部門の業務を民間コンサルタント業者(測量業務のみを専門)や建設業協会に協力を
求める。
・人的支援については、大分県からの支援(指導及び助言)も必要であるが、市町村相互間の災
害時応援協定に基づき特に実働要員となる市町からの支援(専門職員)を早期に依頼する。
・被害状況調査及び査定設計作成等災害復旧業務全般の対応にあたっては、大分県北部振興局の
指導・助言及び多大な支援を受け感謝している。大分県とは日常業務から連携・協働し業務に取
り組む体制を構築する。
③地元への周知(地元対応)
・地元への周知(印刷物の配布)等各支所に共通する案件は関係課の協議のうえ、耕地課が素案
を作成し各支所に通知する。
道路、橋梁等の被害調査、災害査定、応急対策、復旧計画
(1)問題となった事象
○被害調査・災害査定
・初期対応に於いて、第1次体制に指名されている全員が県の防災メール(安全・安心メール)
を受信出来るように登録しているか確認の必要があると思います。豪雨災害は、他の自然災害に
比べて梅雨前線の活動や台風の進路等気象情報で事前把握が出来る為、防災関係者はまず心構え
しておくこととする。
・7月3日の豪雨災害は、出勤前の早朝であったので、災害対策本部の体制作りは、支所の地元
職員を中心にかなりスムーズに進んだ。しかし、旧中津から出勤の職員は、途中で立ち往生する
事となり各支所での待機も、思うようにいかなかった。
特に、河川氾濫に伴う異常水位については、2次災害の危険性を含んでいますので、各職員へ
緊急時の対処について、再度周知が必要である。
・現地調査を行うのに電話対応2名(地元精通者1名常駐)を残し、3名(地元精通者・技術職
員・補助職員)が3班に分かれ現地調査を実施した。現地調査、電話での対応には、地元職員で
なければ現地確認に手間取り苦労したし、地元職員に負担がかかった。
・早急に把握報告を行うため、簡素化した被害点検状況書(受付月日、時間、施設名等、対応の
み)を作成して報告を行った。本庁各担当課提出分にばらつきがあり、本庁災害対策本部(総務
課)にあげられた報告が上手くいかなかった。理由としては、報告書、報告経路が一本化されて
いなかった。
・異常な気象現象によって公共土木施設に被害が生じたときは、施設管理者(中津市)は速やか
に災害状況を大分県(中津土木事務所)へ報告し大分県(河川課)が取りまとめて主務大臣へ報
告となっている。
288
・公共土木施設の災害発生から申請等の事務処理
①災害発生⇒②速報値報告⇒③確定値報告⇒③国庫負担申請(目論見書)⇒⑤災害査定⇒⑥実
施設計書作成⇒⑦災害復旧工事発注⇒⑧国庫負担金交付申請⇒⑨国庫負担金交付決定
・今回の災害は、7 月 3 日、7 月 14 日に梅雨豪雨災害が 2 回にわたり発生したが、災害報告は 6
月 30 日~7 月 22 日迄を一つの災害報告と取り扱うようになった。
(測量・設計)
・7月17日、今回の災害査定に伴う測量、査定設計書作成の打合せを(市内の設計の資格があ
るコンサルタント、4社)行い路線の振り分けを行った。
技術支援(テックフォース)
・7月26日九州地方整備局より技術支援の要請について九地整、企画部から市に来ていただき
打合せを行い、支援の内容及び支援時期について打合せした。
8月6日から8月9日の間山国支所と耶馬渓支所に技術支援してもらった。
○応急対応・復旧計画
・応急措置対応について、本庁道路課長から、大分県建設業協会中津支部との「災害協定書」に
基づき、災害が発生し、又は発生のおそれがあると認め、出動又は資機材等の調達を要請したも
のについては、
「災害時応急対応委託業務請書」で対応するようにと指示があった。
また、職員やボランティア職員による早急にしなくてはいけない箇所の土砂撤去に使用した、
スコップ、一輪車等の調達を農林建設課で早急に買い揃えた。
・今回の災害で、備蓄資材で通行規制看板や安全対策資材の数量・種類の不足を強く感じました。
・災害発生に伴い、大分県建設業協会中津支部との災害協定に基づき必要な対応策として旧市内
の道路冠水箇所等の土のう設置の依頼をし早急に対応をした。また、支所関係については協会と
土砂撤去、応急復旧の連絡、調整を行った。
・60万以下の箇所については補助災となりませんので応急対応、復旧費として修繕料(小額の
修繕費)と土砂撤去委託料を計上し崩土除去の対応費用として各支所にて発注(50万以下の随
意契約で実施)
・通行規制の情報については、市道及び国、県道の通行規制について各支所より規制資料(路線
名、規制内容、位置図)を集約した資料と大分県ホームページより規制情報を道路課で整理し総
務課へ報告した。
[教訓]
○被害調査・災害査定
①支所は、面積が広く道路網も複雑であるため、土地勘のない職員は災害場所の特定や現地調
査は困難である。そのために、どうしても地域をよく知るものが班の中には 1 名必要であり、
班編成等に制約が出てくる。
②報告については、書類様式の統一、報告の一本化が必要である。
③今回の梅雨前線豪雨災害の発生から被災箇所の確認、件数の把握後の測 量・設計等を進め
災害査定を受けるまでにつきまして、災害査定の測量・設計業者への依頼が遅れた。
今回は市内業者に、お願いしたが今回の災害件数は膨大なものでしたので、各社対応が遅く
289
なり災害査定の準備が遅れた。
④災害査定の測量設計の委託費については、大分県河川課作成の委託歩掛り(写真撮影及び整理、
実施設計に伴う修正業務は含まない)を参考に中津市で別途作成し(写真撮影及び整理実施設
計に伴う修正を含む)
、今回の災害査定は、お願いしましたが今回の様に件数が膨大であり長期
間にわたる場合は委託費を今後検討しておく必要がある。
○応急対応・復旧計画
今回の災害に際し、道路課としては毎年、梅雨前線に伴う大雨の経験から旧市内の浸水箇所に
ついては概ね把握できており、同じような箇所が今回も出水したが、対応も概ね出来たと判断
している。しかし、度重なる豪雨と各職員を現場に派遣させ、その連絡に個人の携帯電話を使
用したため、各個人の電話代が数万円と高額となり、多くの職員に負担を掛けることとなった。
[今後の対応策]
○被害調査・災害査定
①安全・安心メール受信登録の確認
②支所に土地勘があり、さらにこれまでに災害を経験している職員を把握しておき、災害時に早
急にできるだけ多くの人員を派遣できるようにする。
③市民から受けた情報についても、最終的に 1 名の担当者がすべての情報を集約することにより、
情報の周知漏れや現地調査の重複等を無くす。
④今後の災害発生時には、被災箇所の確認を進めると共に、速やかに委託業者へ依頼する。事前
に契約手法の整理、確認をしておくことにより早急に対応できる。
(災害対応のマニュアルを作
成し書式も整理する)
災害件数が膨大な場合は、市内業者だけでは対応が難しいので今後の災害に備え内部で委託業
者の選定案を作成する。
⑤災害査定に伴う委託費については、大分県コンサルと協会より見直しの要望を大分県へ出すと聞い
ていますので、今後、大分県の委託費の見直しの意向を参考に検討することとする。
○応急対応・復旧計画
①土嚢をはじめ、災害対応の資機材常備に努める。
②今後、本復旧を行うこととなるが、再度災害を防止するためには原形復旧のみではなく、改良
復旧が不可欠となり、特に国・県管理の河川整備計画との整合を図ることが重要である。また、
橋梁の改修も必要であり、用地補償等の費用の確保と、取り組みの姿勢が求められる。
290
第4節 被災者・被災事業者の災害復旧・復興支援
第1
被災者・被災事業者の自立支援体制の確立
(総務部総務課)
1 広聴活動
総務対策班は、被災者の要望を把握し、不安を解消するため、災害の状況が静穏化し始めた
段階において、すみやかに広聴体制の確立を図り、他部及び防災関係機関の協力を得て広聴活
動を実施する。
(1) 被災相談窓口の設置
総務対策班は、災害の状況により必要と認めたときは、被災者のための相談窓口を庁舎内
の所定の位置に設置する。
この場合、本部会議において、必要な関係各部の相談員の相談窓口への派遣を要請する。
(2) 要望等の処理
相談窓口において聴取した要望等については、関係部又は関係機関に連絡し、必要に応じ
て調整を行い適切な対応に努める。
2 災害義えん金の配分
(1)配分組織の確立
災害義えん金の配分を適正、かつ迅速に行うため、必要に応じて義えん金配分委員会を設
立する。
ア 配分委員会の構成機関は、次のとおりとする。
・市(副市長)
・中津市連合自治委員会(会長)
・中津市民生委員・児童委員連合協議会(会長)
・中津市社会福祉協議会(常務理事)
イ 配分委員会の組織
・委員の任命
知事は、委員会構成機関の職員を委員に任命する。
・役員
委員会に、委員の互選により、会長及び副会長をそれぞれ1人置く。
・役員の職務
会長は委員会を招集し、会務を統括する。
副会長は会長を補佐し、会長に事故がある場合は、その職務を代理する。
・委員会の招集
会長は必要に応じて委員会を招集する。委員は必要と認めたときは、会長に委員会の
招集を請求することができる。
(2)配分の方法等
災害救助法適用のいかんにかかわらず、被害の程度に応じ配分委員会で決定する。
291
【平成24年豪雨災害による検証】
救援物資、義援金等の受理、配分、災害弔慰金の支給等に関する業務
(1)問題となった事象
・今回の豪雨災害において生活環境課は防疫と被災者の生活再建支援業務を推進したが、防疫は
環境保全係が生活再建支援業務は市民安全係がそれぞれ主として担当した。市民安全係が担当し
た生活再建支援業務は①災害弔慰金の支給、②災害援護資金の貸付、③義援金の配分、④救援物
資の配分の4事業である。
・中津市では災害発生時の上記4事業については取扱い経験がないため、今回の災害で被害を受
けた竹田市・日田市をはじめとする県内外他市の取り扱い状況の把握、各種申請様式の入手から
実施した。
・しかしながら、義援金と支援金等名称は似ているが内容も担当部署も違うことなど、申請者に
とって理解しにくく手続きが煩雑になっていた。
[教訓]
・災害発生に伴う生活再建支援業務は課員はもとより中津市も初めての取り
組みで、県内外他市の様式入手から始めたが、様式の入手、作成等の体裁
を整えることに重点が置かれて、次に何をするのかまで考えることが出来
なかった。実動的要素が高い防疫業務と兼務されていたとはいえ、課長以
下課員の役割分担を初期から確立すべきであった。
[今後の対応策]
・今回の災害で被災した住民に対する生活再建支援業務に関連する窓口が、総務課、税務課、生
活環境課、会計課等多くの部門に亘り、住民にとって手続等が煩雑で分かりにくいとの指摘があ
った。それぞれの担当者が、日常の業務を兼務しながら災害支援業務を行うには限界がある。災
害復旧支援本部(仮称)等の特別室(各課差出要員から臨時編成される部署)を設置して受付担
当窓口を一元化しての対応が必要である。
292
第5節 被災者支援に関する各種制度の概要
(全課)
第1
経済・生活面の支援
1-1 災害弔慰金(災害弔慰金の支給等に関する法律)
支援の種類
給付
1
災害により死亡した方の遺族に対して、災害弔慰金の支給等に関する法律に
基づき支給。
支援の内容
2
支給額
①生計維持者が死亡した場合:500万円を超えない範囲内
②その他の者が死亡した場合:250万円を超えない範囲内
1
災害により死亡した方(お住まいの市町村に住民登録のある方、外国人登録が
ある方)の遺族。
対象者
2
支給の範囲・順位は、死亡した方の①配偶者、②子、③父母、④孫、⑤祖父
母、⑥いずれも存しない場合は兄弟姉妹(死亡した者の死亡当時その者と同し、
又は生計を同じくしていた者に限る。)。
1
1市町村において住居が5世帯以上滅失した災害
対象となる災 2
県内で住居が5世帯以上滅失した市町村が3以上ある場合の災害
害
3
県内で災害救助法適用市町村が1以上ある場合の災害
4
災害救助法適用市町村を持つ都道府県が2以上ある場合の災害
問合先
市
1-2 災害弔慰金(大分県災害弔慰金等補助金交付要綱等)
支援の種類
給付
1
災害により死亡した方の遺族に対して、大分県災害弔慰金等補助金交付要綱
等に基づき支給する。
支援の内容
2
支給額
①生計維持者が死亡した場合:250万円を超えない範囲内
②その他の者が死亡した場合:125万円を超えない範囲内
1
災害により死亡した方(お住まいの市町村に住民登録のある方、外国人登録
がある方)の遺族。
対象者
2
支給の範囲・順位は、死亡した方の①配偶者、②子、③父母、④孫、⑤祖父
母、⑥いずれも存しない場合は兄弟姉妹(死亡した者の死亡当時その者と同居
し、又は生計を同じくしていた者に限る。)。
293
県内で発生した1-1以外の災害で、下記の要件を満たす場合
1
対象となる災
害
被害が発生した市町村を含む地域に対して、気象警報が発表されたとき(海
上警報を除く)
2
被害が発生した市町村で震度4以上の地震が発生したとき
3
被害が発生した市町村を含む津波予報区に対して津波注意報又は津波警報
が発表されたとき
4
問合先
県内の火山に臨時火山情報又は緊急火山情報が発表されたとき 等
市
2-1 災害障害見舞金(災害弔慰金の支給等に関する法律)
支援の種類
給付
1
災害による負傷、疾病で精神又は身体に著しい障がいがでた場合、災害弔慰
金の支給等に関する法律に基づき支給する。
対象者
2
支給額
①生計維持者が重度の障がいを受けた場合:250万円を超えない範囲内
②その他の者が重度の障がいを受けた場合:125万円を超えない範囲内
1
災害により以下のような重い障がいを受けた方
①両目が失明した人
②咀嚼(そしゃく)及び言語の機能を廃した人
③神経系統の機能又は精神に著しい障がいを残し、常に介護を要する人
④胸腹部臓器の機能に著しい障がいを残し、常に介護を要する人
対象者
⑤両上肢をひじ関節以上で失った人
⑥両上肢の用を全廃した人
⑦両下肢をひざ関節以上で失った人
⑧両下肢の用を全廃した人
⑨精神又は身体の障がいが重複する場合における当該重複する障がいの程度
が前各項目と同程度以上と認められる人
対象となる災
害
1-1に同じ
問合先
市
2-2 災害障害見舞金(大分県災害弔慰金等補助金交付要綱等)
支援の種類
給付
1
災害による負傷、疾病で精神又は身体に著しい障がいがでた場合、大分県災
害弔慰金等補助金交付要綱等に基づき支給する。
支援の内容
2
支給額
①生計維持者が重度の障がいを受けた場合:125万円を超えない範囲内
②その他の者が重度の障がいを受けた場合:62.5万円を超えない範囲内
294
1
災害により以下のような重い障がいを受けた方
①両眼が失明した人
②咀嚼(そしゃく)及び言語の機能を廃した人
③神経系統の機能又は精神に著しい障がいを残し、常に介護を要する人
④胸腹部臓器の機能に著しい障がいを残し、常に介護を要する人
対象者
⑤両上肢をひじ関節以上で失った人
⑥両上肢の用を全廃した人
⑦両下肢をひざ関節以上で失った人
⑧両下肢の用を全廃した人
⑨精神又は身体の障がいが重複する場合における当該重複する障がいの程度
が前各項目と同程度以上と認められる人
対象となる災
害
1-2に同じ
問合先
市
3 災害援護資金(災害弔慰金の支給等に関する法律)
(1)支援の種類:貸付
災害により負傷又は住居、家財の損害を受けた方に対して、災害弔慰金の支給等に関する
法律に基づき、生活の再建に必要な資金を貸し付ける。
①世帯主に1か月以上の負傷がある場合
貸付限度額
ア
当該負傷のみ
150万円
イ
家財の3分の1以上の損害
250万円
ウ
住居の半壊
270万円
工
住居の全壊
350万円
②世帯主に1か月以上の負傷がない場合
ア
家財の3分の1以上の損害
150万円
イ
住居の半壊
170万円
ウ
住居の全壊(工の場合を除く)
250万円
工
住居の全体の滅失又は流失
350万円
貸付利率
年3%(据置期間中は無利子)
据置期間
3年以内(特別の場合5年)
償還期間
10年以内(据置期間を含む)
(2)対象者
以下のいずれかの被害を受けた世帯の世帯主が対象。
①世帯主が災害により負傷し、その療養に要する期間が概ね1か月以上
③ 財の1/3以上の損害
④ 居の半壊又は全壊・流出
295
(3)所得制限
世帯人員
市町村民税における前年の総所得金額
1人
220万円
2人
430万円
3人
620万円
4人
730万円
5人以上
1人増すごとに730万円に30万円を加えた額。
ただし、住居が滅失した場合は1,270万円とする。
※対象となる災害は、自然災害で都道府県において災害救助法が適応された市町村が1以上ある
場合の災害。
(4)問合先
市
296
4 生活福祉資金制度による貸付
(1)支援の種類:融資
①生活福祉資金は、金融機関等からの借入が困難な低所得世帯、障がい者や介護を要する6
5才以上の高齢者がいる世帯に対して、経済的な自立と生活の安定を図るために必要な経
費を貸し付けるもの。
②生活福祉資金には、災害を受けたことにより臨時に必要となる費用の貸付(福祉費)、災害
等によって緊急かつ一時的に生計の維持が困難になった場合の小口の貸付(緊急小口資金)
の貸付がある。
【福祉費】
【緊急小口資金】
貸付限度額
250万円(目安)
貸付限度額
10万円
①連帯保証人を立てた場合
貸付利率
無利子
据置期間
2か月以内
償還期間
8か月以内
無利子
貸付利率
②連立保証人を立てない場合
年1.5%
据置期間
6か月以内
償還期間
7年以内(目安)
③このほか、生活福祉資金には、総合支援資金、教育支援資金、不動産担保型生活資金があ
る。
(2)対象者
①低所得世帯、障がい者のいる世帯、介護を要する65才以上の高齢者がいる世帯
②災害弔慰金の支給等に関する法律の災害援護資金の対象となる世帯は適用除外
(3)問合先:市、社会福祉協議会
5 母子寡婦福祉資金貸付金
支援の種類
貸付
1
母子寡婦福祉資金とは、母子家庭や寡婦を対象に、経済的な自立と生活の
安定を図るために必要な経費を貸し付けるもの。
2
支援の内容
災害により被災した母子家庭及び寡婦に対しては、事業開始資金、事業継
続資金、住宅資金の据置期間の延長、償還金の支払猶予などの特別措置を講
じる。
3
事業開始資金、事業継続資金、住宅資金については、貸付けの日から2年
を超えない範囲で据置期間を延長できる。
1
対象者
母子福祉資金(以下のいずれかに該当する方が対象)
①母子家庭の母(配偶者のない女子で現に児童を扶養している方)
②母子福祉団体(法人)
③父母のいない児童(20歳未満)
297
2 寡婦福祉資金(以下のいずれかに該当する方が対象)
①寡婦(かつて母子家庭の母であった者)
②40歳以上の配偶者のいない女子であって、母子家庭の母及び寡婦以
外の者
問合先
6
県、市(福祉事務所設置町村含む)の福祉事務所
厚生年金等担保貸付、労災年金担保貸付等
(1)支援の種類
融資
共済年金、厚生年金、労災年金等を担保に、教育費や居住関係費、事業資金等を融資する
もの。
貸付限度額
250万円以内(ただし、受給している年金の年額の範囲内)
対象経費
住宅などの資金や事業資金
保証人等
年金証書を預けるとともに、1名以上の連帯保証人が必要
※金利については(株)日本政策金融公庫、独立行政法人福祉医療機構に確認すること
(2)対象者:年金受給者
(3)問合先:
(株)日本政策金融公庫、独立行政法人福祉医療機構
7
恩給担保貸付
(1)支援の種類:融資
恩給を担保に、教育費や居住関係費、事業資金等を融資するもの。
貸付限度額 250万円以内(ただし、恩給年額の3年分以内)
対象経費
住宅などの資金や事業資金
保 証 人 等 恩給証書等を預けるとともに、1名以上の連帯保証人が必要
※
金利については(株)日本政策金融公庫、沖縄振興開発金融公庫に確認すること
(2)対象者:恩給受給者
(3)問合先:
(株)日本政策金融公庫、沖縄振興開発金融公庫
8
教科書等の無償給与(災害救助法)
支援の種類
支援の内容
現物支給
災害救助法に基づく学用品の給付は、災害により学用品を失った児童・生徒に
対して・教科書や教材、文房具、通学用品を支給。
災害救助法が適用された市町村において、住宅に被害を受け学用品を失った
対象者
小・中学校、高等学校等の児童・生徒(特別支援学校、養護学校の小学児童及び
中学部生徒、中等教育学校、特別支援学校の高等部、高等専門学校、専修学校及
び各種学校の生徒を含む)
問合先
災害救助法が適用された市
298
9 小・中学生の就学援助措置
支援の種類
支援の内容
対象者
問合先
給付
被災により、就学が困難な児童・生徒の保護者を対象に、就学に必要な学用品
費、新入学用品費、 通学費、校外活動費、学校給食費等を援助する。
被災により、就学が困難となった児童・生徒の保護者
県、市、学校
10 私立高等学校授業料減免措置
支援の種類
支援の内容
対象者
問合先
減免
天災その他不慮の災害等により就学困難となった幼児児童生徒に、授業料など
減免措置をおこなう私立学校に対し、県が補助する。
天災その他不慮の災害等により学資の負担に堪えられなくなりかつ、他に学資
の援助をする者がない生徒で学業の継続が著しく困難と知事が認めるもの。
各私立高等学校
11 大学等授業料減免措置
支援の種類
支援の内容
減免
災害により、家計が急変した等の理由により授業料等の納付が困難な学生を対
象に、授業料等の減額、免除を行う。
対象者
各大学等において、減免等を必要とすると認める者
問合先
各大学等
12 幼稚園への就園奨励事業
支援の種類
給付
支援の内容
保護者の所得状況に応じて、幼稚園の入園料・保育料を軽減する。
対 象 者
幼稚園に通う園児の保護者(避難されている方も、この制度の活用可能。)
※
私立幼稚園の保育料等の減免については、「私立学校授業料等減免事業」も
参照のこと。
問 合 先
市、幼稚園
13 特別支援学校等への修学奨励事業
支援の種類
給付
支援の内容
被災により、特別支援学校等への就学支援が必要となった幼児、児童又は生徒の
保護者を対象に通学費、学用品等を援助する。
対 象 者
被災により新たに特別支援教育修学奨励費事業の対象となった世帯及び支弁区
分が変更となった世帯
問 合 先
県、市、学校
299
14 緊急採用奨学金
支援の種類
支援の内容
貸与
災害等により家計が急変した学生・生徒に対して、緊急採用奨学金の貸
与を実施する。
対象者
大学、短期大学、大学院、高等専門学校、専修学校(専門課程)の生徒・学生
問合先
各学校、独立行政法人日本学生支援機構
15 国の教育ローン(災害特別措置)
支援の種類
融資
災害により被害を受けた方に対して教育ローンを融資する。
支援の内容
貸付限度額
学生・生徒1人あたり300万円以内
対象経費
学生納付金、受験にかかった費用、教科書代、定期代、下宿代
保
全 (公財)教育資金融資保証基金
1
対象者
高等学校、短期大学、大学・大学院、専修学校、各種学校、海外の高校、大学等
に入在学する学生・生徒を持つ保護者であって、り災証明書等を受けている者
2
問合先
世帯の年収(所得)に関する上限学の設定(所得制限)あり
株式会社日本政策金融公庫
沖縄振興開発金融公庫
16 児童扶養手当等の特別措置
支援の種類
支援の内容
給付
被災者に対する児童扶養手当・特別児童扶養手当、特別障害者手当・障害児福
祉手当について、所得制限の特例措置を講じる。
対象者
問合先
障がい者・児のいる世帯、児童扶養手当受給者世帯
市
17 地方税の特別措置
支援の種類
減免、徴収の猶予等
1
地方税の減免
災害により被害を受けた場合、被災納税者の地方税(個人住民税、固定資産
税、自動車税など)について、一部軽減又は免除を受けること。
2
支援の内容
徴収の猶予
災害により被害を受けた場合、被災納税者の地方税について、その徴収の猶
予を受けること
3
期限の延長
災害により、地方税の申告・納付等が期限までにできない方は、その期限が
延長される。
300
対象者
問合先
1
災害によりその財産等に被害を受けた方のうち、一定の要件を満たす方
2
地方税の減免等の要件や手続きなどについては、自治体によって異なる。
県、市(税務課など)
18 国税の特別措置
支援の種類
軽減、猶予、延長
1
所得税の軽減
災害により住宅や家財などに損害を受けた場合、確定申告で、①所得税法に
定める雑損控除の方法、②災害減免法に定める税金の軽減免除による方法のど
ちらか有利な方法を選ぶことによって、所得税の全部又は一部を軽減すること
ができる。
2
予定納税の減額
災害が発生した後に納期限の到来する予定納税について、税務署長に申請を
することにより、減額を受けることができる。
3
給与所得者の源泉所得税の徴収猶予など
災害により住宅や家財などに損害を受けた場合、給与所得者が税務署長に申
支援の内容
請(一定のものについてはその支払者を経由して税務署長に申請)することに
より所得金額の見積額に応じて源泉所得税額の徴収猶予や還付を受けることが
できる。
4
納税の猶予
災害により被害を受けた場合、税務署長に申請をし、その許可を得ることに
より、納税の猶予を受けることができる。
5
申告などの期限の延長
災害などの理由により申告、納付などをその期限までにできないときは、そ
の理由のやんだ日から2か月以内の範囲でその期限が延長される。
これには、個別指定による場合と地域指定による場合とがある。
※申請の期限など詳しいことについては、最寄りの税務署へ。
1
雑損控除については、災害により住宅や家財に損害を受けた方、災害に関連
してやむを得ない支出(災害関連支出)をした方が対象。また、所得税につい
ての災害減免法に定める税金の軽減免除については、損害額が住宅や家財の価
額の1/2以上で、被害を受けた年分の所得金額が1,000万円以下の方が対
象。
対象者
2
予定納税の減額については、所得税の予定納税をされる方で災害によりその
年の所得や税額が前年より減少することが見込まれる方。
3
給与所得者の源泉所得税の徴収猶予については、災害による住宅や家財の損
害額がその住宅や家財の価額の1/2以上で、かつ、その年分の所得金額の見積
額が1,000万円以下である方などが対象。
4
納税の猶予については、納税者(源泉徴収義務者を含む)で災害により全積
極財産の概ね1/5以上の損失を受けた方又は災害などにより被害を受けたこ
301
とに基づき国税を一時に納付することができないと認められる方が対象。
5
申告などの期限の延長については、災害によりその期限までに申告、納紺な
どをすることができないと認められる方が対象。
問合先
税務署
19 葬祭の実施(災害救助法)
支援の種類
支援の内容
現物支給
遺族で遺体の埋葬(火葬)を行うことが困難な場合又は死亡した者の遺族がい
ない場合、自治体が遺族に代わって応急的に埋葬を行う。
災害救助法が適用された市町村において遺体の埋葬(火葬)を行うことが困難
対象者
な遺族の方が対象。また、死亡した者の遺族がいない場合も対象。
問合先
災害救助法が適用された市
20医療保険、国民年金保険料、介護保険等の保険料・窓口負担(利用者負担)の減免・猶予等
(1)支援の種類:減免、猶予
①
医療保険、介護保険の保険料等・窓口負担(利用者負担)について、特例措置が講じら
れる。
国民健康保険税及び一部負
担金等の減免等
国民健康保険の被保険者について、保険税や医療費一部負
担金の減免等の措置が講じられる。
健康保険料等の納期限の延
後期高齢者医療制度、事業所の健康保険法、厚生年金保険
長・免除及び一部負担金の
法等に関する保険料等の納期限又は徴収期限が延長される場
減免
合がある他、保険料が免除される場合がある。また、一部負
担金の減免措置が講じられる場合がある。
国民年金保険料の減免
災害により保険料の納付が困難な場合第1号被保険者につい
ては、納付が免除される場合がある。
介護保険料及び利用者負担
介護保険料や利用者負担額等の減免等が講じられる。
額等の減免等
(2)対象者
ご加入の医療保険者や市町村にご確認ください。
(3)問合先:各医療保険者、市、医療機関、日本年金機構年金事務所
21 公共料金・使用料等の特別措置
支援の種類
減免
1 災害により被害を受けた被災者に対しては、都道府県や市町村において、各
自治体が所管する公共料金や施設使用料、保育料等か軽減・免除されることが
支援の内容
ある。
2 電気、ガス、電話料金等についても、各種料金の軽減・免除が実施されるこ
とがある。
302
対象者
対象者については、都道府県、市町村、関係事業者が定めることになる。
問合先
県、市、関係事業者
22 放送受信料の免除
支援の種類
減免
1 災害により被害を受けた受信契約者に対して、一定期間 NHK の放送受信料
支援の内容
が免除される。
2 免除にあたっては、NHK による確認調査、または受信契約者からの届け出
により免除の対象者を確定する。
1 災害救助法が適用された区域内において、半壊・半焼又は床上浸水以上程度
対象者
の被害を受けた建物で受信契約している方
2 このほか、災害による被害が長期間にわたる場合などに免除が実施されるこ
とがある。
問合先
日本放送協会
23 生活保護
(1)支援の種類:給付
(2)支援の内容
①生活に現に困窮している方に、最低限度の生活の保障と自立の助長を図ることを目的に、
困窮の程度に応じて必要な保護を行うもの。
②生活保護の受給にあたっては、各種の社会保障施策による支援、不動産等の資産、稼働能
力等の活用が保護実施の前提になる。また、扶養義務者による扶養は保護に優先される。
③生活保護は、生活扶助、教育扶助、住宅扶助、医療扶助、介護扶助、出産扶助、生業扶助
及び葬祭扶助から構成されている。医療扶助及び介護扶助は、医療機関等に委託して行う
現物給付を原則とし、それ以外は金銭給付が原則。
④扶助の基準は、厚生労働大臣が設定する(3級地の1)
。
(3)対象者:資産や能力等すべてを活用した上でも最低生活が営めない方
(4)問合先:社会福祉課
24 未払賃金立替払制度
支援の種類
その他
1 企業倒産により賃金が支払われないまま退職した労働者に対して、未払賃金
の一部を、独立行政法人労働者健康福祉機構が事業主に代わって支払う。
支援の内容
2 対象となる未払賃金は、労働者が退職した日の6カ月前から立替払請求日の
前日までに支払期日が到来している定期賃金と退職手当のうち未払となってい
るもの(上限有り)。ボーナスは立替払の対象とはならない。また、未払賃金の
総額が2万円未満の場合も対象とはならない。
303
3
立替払した場合は、独立行政法人労働者健康福祉機構がその分の賃金債権を
代位取得し、本来の支払責任者である使用者に求償する。
1
次に掲げる要件を満たしている場合は立替払を受けることができる。
(1)使用者が、
①労災保険の適用事業に該当する事業を行っていたこと
②1年以上事業活動を行っていたこと
③ア 法律上の倒産(破産、特別清算、民事再生、会社更生の場合)をしたこと。
この場合は、破産管財人等に倒産の事実等を証明してもらう必要がある。
対象者
イ 事実上の倒産(中小企業が事業活動を停止し、再開する見込みがなく、
賃金支払能力がない場合)をしたこと
この場合は、労働基準監督署長の認定が必要。労働基準監督署に認定の申請
を行うこと。
(2)労働者が、倒産について裁判所への申立て等(法律上の倒産の場合)又は
労働基準監督署への認定申請)事実上の倒産の場合)が行われた日の6か月
前の日から2年の間に退職した者であること
問合先
労働基準監督署、独立行政法人労働者健康福祉機構
25 雇用保険の失業等給付
支援の種類
給付
災害を受けたことにより休止・廃止したために、休業を余儀なくされ、賃金を
支援の内容
受け取ることができない方や、一時的に離職を余儀なくされた方については、実
際に離職していなくとも失業給付が受給できる。
対象者
問合先
災害により休業を余儀なくされた方、または一時的に離職を余儀なくされた者
公共職業安定所
26 職業訓練
支援の種類
その他
1
支援の内容
震災により離職した者が、再就職のための技能や知識を身につける必要があ
る場合、無料で職業訓練を受けることができる。
2
また、訓練期間中に生活費が支給される制度もある。
震災により離職した者が、再就職のための技能や知識を身につける必要、その
対象者
職業を受けるために必要な能力等を有するなどの要件を満たして、公共職業安定
所長の受講あっせんを受けた者
問合先
公共職業安定所
304
第2
住まいの確保・再建のための支援
1 被災者生活再建支援制度
(1)支援の種類:給付
(2)支援の内容
①災害により住宅が全壊するなど、生活基盤に著しい被害を受けた世帯に対して支援金
を支給する。
②支給額は、下記の2つの支援金の合計額。
(世帯人数が1人の場合は、各該当欄の金額が3/4になる)
ア 住宅の被害程度に応じて支給する支援金(基礎支援金)
項
目
支給額
住宅の被害程度
全壊等
大規模半壊
100万円
50万円
イ 住宅の再建方法に応じて支給する支援金(加算支援金)
項
目
支給額
住宅の再建方法
建設・購入
補修
200万円
100万円
賃借
(公営住宅を除く)
50万円
※一旦住宅を賃借した後、自ら居住する住宅を建設・購入(又は補修)する場合は、
合計で200(又は100)万円。
※支援金の使途は限定されない。
(2)対象者:住宅が自然災害(地震、津波、液状化等の地盤被害等)により全壊等(※)又は大
規模半壊した世帯。
(※)下記の世帯を含む。
1 住宅が半壊し、又は住宅の敷地に被害が生じた場合で、当該住宅の倒壊防止・
居住するために必要な補修費等が著しく高額となること、その他これらに準ずる
やむを得ない事由により、当該住宅を解体し、又は解体されるに至った世帯
2 噴火自然災害等で、危険な状況が継続し、長期にわたり住宅が居住不能になっ
た世帯(長期避難世帯)
※被災時に現に居住していた世帯が対象となり、空き家、別荘、他人に貸している物件等は対
象とならない。
(3)問合先:県、市
305
2
中津市 災害被災者住宅再建支援制度
(1)支援の種類:給付
(2)支援の内容
①災害の規模にかかわらず、全壊、半壊、床上浸水の被害を受けた全ての世帯に対して
支援金を支給する。 ※被災者生活再建支援法が適用になる場合は、支給しない。
②支給額は、下記の2つの支援金の合計額。
(世帯人数が1人の場合は、各該当欄の金額が3/4になる)
ア 住宅の被害程度に応じて支給する支援金(基礎支援金)
項
目
支給額
住宅の被害程度
半壊
床上浸水
50万円
5万円
イ 住宅の再建方法に応じて支給する支援金(加算支援金)
※床上浸水は加算支援金ない
項 目
住宅の再建方法
支給額
再建・購入
補修
200万円
100万円
賃借
(公営住宅を除く)
50万円
※支援金の使途は限定されない。
(2)対象者:住宅が自然災害(地震、津波、液状化等の地盤被害等)により、半壊又は床上浸
水し、居住していた中津市内に引き続き居住する世帯
留意事項
1 被災者生活再建支援法が適用になっている市町村において、次の場合は、被災者生活再
建支援制度で支給される。
住宅が半壊し、又は住宅の敷地に被害が生じた場合で、当該住宅の倒壊防止・居住する
ために必要な補修費等が著しく高額となること、その他これらに準ずるやむを得ない事
由により、当該住宅を解体し、又は解体されるに至った世帯
2 被災時に現に居住していた世帯が対象となり、空き家、別荘、他人に貸している物件等
は対象とならない。
3 被災時において被災した住宅を所有していない場合は、加算支援金の項目のうち、「賃
借」以外の項目の加算支援金について支給されない。
(3)問合先:県、市
306
3 災害復興住宅融資(建設)
(1)支援の種類:融資
①自然現象により生じた災害又は自然現象以外の原因による災害のうち独立行政法人住宅金
融支援機構が個別に指定する災害により被害を受けた住宅の所有者が、住宅を建設する場
合に受けられる融資。
②融資が受けられるのは、原則として1戸当たりの住宅部分の床面積が13m2以上
175m2以下の住宅。
③融資対象となる住宅については、独立行政法人住宅金融支援機構の定める基準を満たすこ
とが必要。
④この融資は、融資の日から3年間の元金据置期間を設定でき、据置期間を設定すると返済
期間を延長することができる。
項
目
基本融資
構造等
融資限度額
返済期間
耐火住宅
1,460万円
35年
準耐火住宅
1,460万円
35年
木造住宅(耐久性)
1,460万円
35年
木造主宅(一般)
1,400万円
25年
特例加算
450万円
併せて利用する基本融資の
土地取得費
970万円
返済期間と同じ返済期間
整地費
380万円
※金利については独立行政法人住宅金融支援機構に確認すること。
(2)対象者
自分が居住するために住宅を建設される方であって、住宅が「全壊」した旨の「り災証明」
の発行を受けた方が対象。
(住宅が「大規模半壊」又は「半壊」した「り災証明書」の発行を受
けた方でも一定の条件を満たす場合は、対象となる。)
(3)問合先:取扱金融機関又は独立行政法人住宅金融支援機構
307
4
災害復興住宅融資(新築購入、リ・ユース購入)
(1)支援の種類:融資
①自然現象により生じた災害又は自然現象以外の原因による災害のうち独立行政法人住宅
金融支援機構が個別に指定する災害により被害を受けた住宅の所有者が、新築住宅、リ・
ユース住宅を購入する場合に受けられる融資。
②原則として1戸当たりの住宅部分の床面積が50㎡(マンションの場合40㎡)以上175
㎡以下の住宅で、一戸建ての場合は敷地面積が100㎡以上であることが必要。
③融資対象となる住宅については、独立行政法人住宅金融支援機構の定める基準を満たすこ
とが必要。
④この融資は、融資の日から3年間の元金据置期間を設定でき、据置期間を設定すると返済
期間を延長することができる。
ア 新築住宅の購入
項
目
購入資金融資
構造等
融資限度額
返済期間
耐火住宅
1,460万円
35年
準耐火住宅
1,460万円
35年
木造住宅(耐久性)
1,460万円
35年
木造住宅(一般)
1,400万円
25年
特例加算
450万円
土地取得費
970万円
併せて利用する購入資金
融資の返済期間と同じ返
済期間。
イ 中古住宅の購入
構造等
融資限度額
リ・ユース
リ・ユースプラス
耐火住宅
1,160万円
1,460万円
準耐火住宅
1,160万円
1,460万円
木造住宅(耐久性)
1,160万円
1,460万円
木造住宅(一般)
950万円
-
特例加算
450万円
450万円
土地取得費
970万円
970万円
建て方
一戸建て等
マンション
種別
返済期間
リ・ユース住宅
25年
リ・ユースプラス住宅
35年
リ・ユースマンション
25年
リ・ユースプラスマンション
35年
※金利については独立行政法人住宅金融支援機構に確認。
308
(2)対象者
自分が居住するために住宅を購入する方であって、住宅が「全壊」した旨の「り災証明書」
の発行を受けた方が対象。
(住宅が「大規模半壊」又は「半壊」した旨の「り災証明書」の発
行を受けた方でも一定の条件を満たす方は対象となる)
(3)問合先:取扱金融機関又は独立行政法人住宅金融支援機構
5 災害復興住宅融資(補修)
(1)支援の内容:融資
①自然現象により生じた災害又は自然現象以外の原因による災害のうち独立行政法人住宅
金融支援機構が個別に指定する災害により被害を受けた住宅の所有者が、住宅を補修する
場合に受けられる融資。
②融資対象となる住宅については、独立行政法人住宅金融支援機構の定める基準を満たすこ
とが必要。
③この融資は、融資の日から1年間の元金据置期間を設定できます(ただし、返済期間は延
長できない)
項
目
補修資金融資
構造等
融資限度額
返済期間
耐火住宅
640万円
20年
準耐火住宅
640万円
20年
木造住宅
590万円
20年
整地費
380万円
引方移転費用
380万円
併せて利用する補修資金融資
の返済期間と同じ返済期間
※金利については独立行政法人住宅金融支援機構に確認すること。
(2)対象者
自分が居住するために住宅を補修される方で、住宅に10万円以上の被害を受け、「り災証
明書」の発行を受けた方。
(3)問合先:取扱金融機関又は独立行政法人住宅金融支援機構
6 住宅金融支援機構融資の返済方法の変更
支援の種類
その他
1 独立行政法人住宅金融支援機構が指定する災害により被害を受けた返済中の
支援の内容
被災者(旧住宅金融公庫から融資を受けて返済中の被災者を含む。)に対して、
返済方法を変更することにより被災者を支援するもの。
309
2
支援内容の概要
①返済金の払込みの据置:1~3年間
②据置期間中の金利の引き下げ:0.5~1.5%減
③返済期間の延長:1~3年
3
支援の内容は、災害発生前の収入額や災害発生後の収入予定額、自己資金額
等を加味した「り災割合」に応じて決まる。
※詳細については、住宅金融支援機構又は取扱金融機関に確認のこと。
以下のいずれかに該当する事業者
①商品、農作物その他の事業財産又は勤務先が損害を受けたため、著しく収入
対象者
が減少した方
②融資住宅が損害を受け、その復旧に相当の費用が必要な方
③債務者又は家族が死亡・負傷したために、著しく収入が減少した方
問合先
7
独立行政法人住宅金融支援機構又は取扱金融機関
生活福祉資金制度による貸付(住宅の補修等)
(1)支援の種類:融資
①災害により被害を受けた住宅の補修、保全、増築、改築等に必要な経費を貸付ける。
② 付限度額
貸付限度額
貸付利率
250万円以内(目安)
・連帯保証人を立てた場合:無利子
・連帯保証人を立てない場合:年1.5%
据置期間
6か月以内
償還期間
7年以内(目安)
(2)対象者
①低所得世帯、障がい者世帯、
、介護を要する65才以上の高齢者のいる世帯
②災害弔慰金の支給等に関する法律の災害援護資金の対象となる世帯は適用除外。
(3)問合先:市、社会福祉協議会
310
8 母子寡婦福祉資金の住宅資金
(1)支援の種類:融資
①災害により被害を受けた住宅の補修、保全、増築、改築等に必要な経費を貸付ける。
②貸付限度額等
貸付限度額
200万円以内
貸付利率
・連帯保証人がいる場合:無利子
・連帯保証人がいない場合:年1.5%
据置期間
6か月
※貸付けの日から2年を超えない範囲内で延長することも可能
償還期間
7年
(2)対象者
住宅が全壊・半壊、全焼・半焼、流出、床上浸水等の被害を受けた母子・寡婦世帯
(3)問合先:県、市、社会福祉協議会
9 公営住宅等への入居
支援の種類
現物支給
1
支援の内容
低所得の被災者は、都道府県又は市町村が設置する公営住宅等に対象となる
入居可能な空き住宅がある場合、入居することができる。
2
公営住宅の家賃は収入に応じて設定されるが、必要があると認められる場合
は、一定期間、家賃が減免されることがある。
1 以下の要件を満たす方
①住宅困窮要件:災害によって住宅を失い、現に住宅に困窮していることが明
らかな方
対象者
③ 居親族要件:現に同居し、又は同居しようとする親族がある方
③入居収入基準:15万8干円以下(公営住宅以外の市営住宅は、別に収入基
準あり)
※公営住宅に入居できる世帯の資格要件については、公営住宅を設置する地方公
共団体(都道府県、市町村)で別に定める場合がある。
問合先
県、市
10 住宅の応急修理(災害救助法)
支援の種類
現物支給
支援の内容
1 災害救助法に基づく住宅の応急修理は災害により住宅が半壊し、自ら修理す
る資力のない世帯に対して、被災した住宅の居室、台所、トイレ等日常生活に
必要な最小限度の部分を応急的に修理する。
2 応急修理は、市町村が業者に委託して実施。
3
修理限度額は1世帯あたり52万円(平成24年度基準)。同じ住宅に2以上
311
の世帯が同居している場合は1世帯とみなされる。
対象者
災害救助法が適用された市町村において、以下の要件を満たす方
①災害により住宅が半壊又は半焼した者
②応急仮設住宅等に入居していない者
③修理した住宅での生活が可能となると見込まれる者
④自ら修理する資力のない世帯
(※大規模半壊以上の世帯については資力は問わない)
※世帯年収や世帯人員などの条件については、市町村に相談すること。
問合先
県、災害救助法が適用された市町村
11 応急仮設住宅の供与
支援の種類
支援の内容
現物支給
1
県又は市町村が建設した応急仮設住宅に入居可能。
2
県又は市町村が借り上げた民間賃貸住宅に入居可能。
(住宅の応急修理との併用不可)
問合先
都道府県、災害救助法が適用された市町村
12 障害物の除去(災害救助法)
支 援 の 種 現物給付
類
支援の内 1
容
災害救助法に基づく障害物の除去は、災害によって土石、竹木等の障害物が住
家又はその周辺に運び込まれ日常生活を営むのに支障をきたしている者に対し、
これを除去するもの。
2
障害物の除去は、居室、台所、玄関、便所等のように生活上欠くことのできな
い場所を対象とし、応急的な除去に限られる。
3
障害物の除去に要する費用は、1世帯あたり133,900円(平成24年度
基準)。除去のために必要な機械、器具等の借上費又は購入費、輸送費等の一切
の経費が含まれる。
対象者
災害救助法が適用された市町村において、以下の要件を満たす方
1
自らの資力では障害物を除去し、当面の日常生活が営み得ない状態であるこ
と。
2
住家は、半壊半焼又は床上浸水したものであること(但し、生活に支障がなけ
れば認められない。
)
。
※そこに居住していた世帯に対して行うもので、自らの所有する住家か、借家等か
を問わない。
問合先
災害救助法が適用された市町村
312
13 宅地防災工事資金融資
(1)支援の種類:融資
①災害によって崩壊又は危険な状況にある宅地については、宅地造成等規制法、急傾斜地の
崩壊による災害の防止に関する法律、建築基準法に基づき、その所有者に改善勧告又は改
善命令が出される。
②改善勧告又は改善命令を受けた方に対して、のり面の保護、排水施設の設置、整地・擁壁
の設置(旧擁壁の除去を含む)の工事のための費用を融資する。
融資限度額
1,030万円又は工事費の9割のいずれか低い額
償還期間
15年以内
※金利については独立行政法人住宅金融支援機構に確認すること。
(2)対象者
宅地造成等規制法、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律、建築基準法に基づき、
改善勧告又は改善命令を受けた方
(3)問合先:取扱金融機関又は独立行政法人住宅金融支援機構
14 地すべり等関連住宅融資
(1) 支援の種類:融資
①地すべりや急傾斜地の崩壊により被害を受けるおそれのある家屋を移転したり、これに代わ
るべき住宅を建設する場合の資金を融資する。
②融資の対象となる地すべり等関連住宅には主に次のタイプがある。
地すべり等防止法の規定により都道府県知事の承認を得た関連事業計画に基づ
地すべり
いて移転される住宅部分を有する家屋又は関連事業計画に基づいて除却される住
関連住宅
宅部分を有する家屋に代わるべきものとして新たに建設される住宅部分を有する
家屋。
土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の規定によ
土砂災害
る勧告に基づいて移転される住宅部分を有する家屋又は勧告に基づいて除去され
関連住宅
る住宅部分を有する家屋に代わるべきものとして新たに建設される住宅部分を有
する家屋
③融資対象となる住宅については、独立行政法人住宅金融支援機構の定める基準を満たすこ
とが必要。
●移転資金、建設資金又は新築住宅の購入
融資限度額
移転資金
構造等
建設資金又は
土地取得資金
新築購入資金
313
返済期間
耐火住宅
準耐火住宅
1,460万円
970万円
35年
木造住宅(耐久性)
木造住宅(一般)
1,400万円
25年
特例加算
供せて利用する移転資金、建設資
450万円
金又は新築購入資金の各融資の返済
期間と同じ返済期間
●中古住宅の購入
融資限度額
構造等
リ・ユース
リ・ユースプラス
耐火住宅
1,160万円
1,460万円
準耐火住宅
1,160万円
1,460万円
木造住宅(耐久性)
1,160万円
1,460万円
木造住宅(一般)
950万円
一
特例加算
450万円
450万円
土地取得費
970万円
970万円
建て方
一戸建て等
マンション
種 別
返済期間
リ・ユース住宅
25年
リ・ユースプラス住宅
35年
リ・ユースマンション
25年
リ・ユースプラスマンション
35年
※金利については独立行政法人住宅金融支援機構に確認。
(2)対象者
関連事業計画若しくは改善命令若しくは勧告に基づいて、住宅を移転又は除去する際の当
該家屋の所有者、賃借人又は居住者で、地方公共団体から移転等を要することを証明する書
類の発行を受けた方が対象。
(3)問合先:取扱金融機関又は独立行政法人住宅金融支援機構
(参考)り災証明書とは
り災証明書は、地方自治法第2条に定める自治事務として、市町村が被災状況の現地調査等を
行い、確認した事実に基づき発行する証明書であり、各種の被災者支援制度の適用を受けるにあ
たって必要とされる家屋の被害程度について証明するものである。
り災証明書により証明される被害程度としては、全壊、大規模半壊、半壊、一部損壊、床上浸
314
水・床下浸水、全焼、半焼等があり、
「災害の被害認定基準について」(平成13年6月28日府
政防第518号内閣府政策統括官(防災担当)通知)等に基づき被害程度の認定が行われる。
1 被害認定基準
住家がその居住のための基本的機能を喪失したもの、すなわち、住
家全部が倒壊、流失、埋没、焼失したもの、又は住家の損壊が甚だし
住家全壊
(全焼・全流出)
く、補修により元通りに再使用することが困難なもので、具体的には、
住家の損壊、焼失もしくは流失した部分の床面積がその住家の延床面
積の70%以上に達した程度のもの、又は住家の主要な構成要素の経済
的被害を住家全体に占める損害割合で表し、その住家の損害割合が5
0%以上に達した程度のものとする。
住家がその居住のための基本的機能の一部を喪失したもの、すなわ
ち、住家の損壊が甚だしいが、補修すれば元通りに再使用できる程度
住家半壊
のもので、具体的には、損壊部分がその住家の延床面積の20%以上7
(半焼)
0%未満のもの、又は住家の主要な構成要素の経済的被害を住家全体に
占める損害割合で表し、その住家の損害割合が20%以上50%未満の
ものとする。
「住家半壊」の基準のうち、損壊部分がその住家の延床面積の50%
住家大規模半壊
以上70%未満のもの、又は住家の主要な構成要素の経済的被害を住家
全体に占める損害割合で表し、その住家の損害割合が40%以上50%
未満のものとする。
2 問合先:市
315
第3
1
農林漁業・中小企業・自営業への支援
天災融資制度
(1)支援の種類:融資
①天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法に基づき、政令で指
定された天災によって被害を受けた農林漁業者に対して再生産に必要な低利の経営資金を、
被害を受けた農協等の組合に対しては事業資金をそれぞれ融資し、経営の安定化を図る。
●天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法
①又は②のうちどちらか低い金額
項
目
果樹栽培者・家畜等飼養
農業者
個人
法人
500
2,500
45
200
2,000
45
200
2,000
漁具購入資金
80
5,000
5,000
漁船建造・取得資金
80
500
2,500
水産動植物養殖資金
50
500
2,500
一般漁業者
50
200
2,000
者
一般農業者
林業者
漁業
②万円
①損失額の%
被害組合
55
単
80
協 2,500
連合会 5,000
(2)被害が特に激甚である場合には、激甚災害法を適用する政令が制定されることにより、通
常の天災資金より貸付条件が緩和される。
●激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律
①又は②のうちどちらか低い金額
項
目
果樹栽培者・家畜等飼養
農業者
個人
法人
2,500
60
250
2,000
60
250
2,000
漁具購入資金
80
5,000
5,000
漁船建造・取得資金
80
600
2,500
水産動植物養殖資金
60
600
2,500
一般漁業者
60
250
2,000
者
林業者
被害組合
②万円
600
一般農業者
漁業
①損失額の%
80
80
316
単
協 2,500
連合会 5,000
①貸付利率、償還期限
資格者
(ア) 被害農林漁業者で、損失額が30%未満
の者
(激甚災害適用の場合)
貸付利率
償還期限
6.5%以内
3年、4年、5年以内
4年、5年、6年以内
(イ) 被害農林漁業者で、損失額が30%以上
5.5%以内
5年、6年以内
の者
(激甚災害適用の場合)
6年、7年以内
(ウ) 特別被害農林漁業者
(激甚災害適用の場合)
3.0%以内
6年以内
7年以内
(3)対象者
次の基準に該当すると市長の認定を受けた方
(ア)被害農林漁業者
1
(イ)特別被害農林漁業者
農作物等の減収量が平年収穫量の30%以上で
左のうち損失額が50%以上
かつ損失額が平均農業収入の10%以上
2 樹体の損失額が30%以上
1
林産物の流失等による損失額が、平年林業収入
左のうち損失額が50%以上
の10%以上
2 林業施設の損失額が50%以上
左のうち損失額が70%以上
1
左のうち損失額が50%以上
水産物の流失等による損失額が、平年漁業収入
の10%以上
2 水産施設の損失額が50%以上
左のうち損失額が70%以上
(4)問合先:市
2 農林漁業者に対する資金貸付
支 援 の 種 融資
類
●災害により被害を受けた農林漁業者に対して、各種の資金貸付を行う。
1
株式会社日本政策金融公庫
資金名
資金の使い途
貸付限度額
償還期間
農林漁業セー
災害により被害を
1,200万円
13年以内(うち6年以
支援の内
フティネット
受けた農林漁業経
又は年間経営費
内の据置可能)
容
資金
営の再建に必要な
資金を融資
農林漁業施設
災害により被災し
①負担額の10
18年以内(うち6年以
資金
た農林漁業施設の
0%
内の据置可能)
復旧のための資金
②1施設当たり
317
を融資
1,200万円、
漁船7,000
万円
農業基盤
農地・牧野又
負 担額の 1
28年以内(うち1
整備資金
はその保全・
00%
3年以内の据置可
利用上必要な
能)
施設の復旧の
ための資金を
融資
農業経営
農地、牧野、
個 人1. 5
28年以内(うち1
基盤強化
農業用施設、
億 円、法 人
3年以内の据置可
資金
農機具等の復
5億円
能)
旧のための資
金や長期運転
資金を融資
経営体育
農地、牧野、
個 人1. 5
28年以内(うち1
成強化資
農業用施設、
億 円、法 人
3年以内の据置可
金
農機具等の取
5億円
能)
得等のための
資金や既往債
務の負担を軽
減するための
負債整理資金
を融資
林業基盤
森林、林道等
事 業 費 ×
復旧造林:58年以
整備資金
の復旧のため
0.8~0.
内(うち38年以内
の資金を融資
9
の据置可能)
林道:28年以内
(うち10年以内
の据置可能)
漁業基盤
漁港、漁場施
事 業 費 ×
23年以内(うち6
整備資金
設の復旧のた
0.8
年以内の据置可能)
漁船の復旧の
① 事業日 ×
15年以内(うち5
ための資金を
0.8
年以内の据置可能)
融資
② 1隻当 た
めの資金を融
資
漁船資金
り 4.5 億
318
円 (特定 業
種 6~1 1
億円)
漁業経営
漁業経営の再
個 人75 0
23年以内(うち6
安定資金
建整備を図ろ
万 円、法 人
年以内の据置可能)
うとする方等
1 ,50 0
の負債整理資
万円
金を融資
2
農協・漁協等
資金名
資金の使い途
貸付限度
償還期間
額
農業近代化
災害により被
①事業費
18年以内
資金
災した農業施
×0.8
(うち10
設等の復旧の
②個人1,
年以内の据
ための資金を
800万
置可能)
融資
円
③法人2
億円
農業経営負
既往債務の負
営農負債
15年以内
担軽減支援
担を軽減する
の残高
(うち3年
資金
ための負債整
以内の据置
理資金を融資
可能)
漁業近代化
災害により被
1,200
18年以内
資金
災した漁船、漁
万円~3.
(うち6年
業用施設等の
6億円
以内の据置
復旧のための
可能)
資金を融資
●上記のほかにも農林漁業者に対する長期・低利の資金の貸付を行っているので、各
種貸付事業の詳細については下記問合先まで。
対象者
農林漁業者
問合先
株式会社日本政策金融公庫、農協・漁協等
319
3
災害復旧貸付
(1)支援の種類:融資
①災害により直接的・間接的な被害を受けた中小企業者に対して、事業所復旧のための資金を融
資。
②災害復旧資金貸付は、株式会社日本政策金融公庫、株式会社商工組合中央金庫において、受付
を行う。
③株式会社日本政策金融公庫の場合の貸付限度額等
○国民生活事業
貸付限度額
各貸付制度ごとの貸付限度額に3干万円を加えた額
償還期間
10年以内(うち2年以内の据置可能)
○中小企業事業
貸付限度額
1億5干万円以内
償還期間
10年以内(うち2年以内の据置可能)
④株式会社商工組合中央金庫の場合の貸付限度額等
貸付限度額
償還期間
必要に応じ一般貸付枠を超える額
設備資金10年以内(うち2年以内の据置可能)
運転資金10年以内(うち2年以内の据置可能)
⑤株式会社日本政策金融公庫、株式会社商工組合中央金庫によって、貸付限度額や貸付条件等が
異なる
(2)対象者:中小企業経営者、中小企業協同組合・振興組合等
(3)問合先:株式会社日本政策金融公庫、株式会社商工組合中央金庫
4
災害復旧高度化資金
(1)支援の種類:融資
①大規模な災害により、既往の高度化資金の貸付を受けた事業用資産がり災した場合、被害を受
けた施設の復旧を図る場合又は施設の復旧にあたって新たに高度化事業を行う場合に、都道府
県又は独立行政法人中小企業基盤整備機構が高度化資金を貸付ける。
貸付割合
90%以内
償還期間
20年以内(うち3年以内の据置可能)
貸付利率
無利子
(2)対象者
中小企業経営者、中小企業協同組合・振興組合等であって、以下のいずれかに該当する場合
①既存の高度化資金貸付を受けて取得・設置した施設が被災した場合
②施設の復旧にあたって新たに高度化事業を行う場合
(3)問合先:県、独立行政法人中小企業基盤整備機構
320
5 経営安定関連保証
支援の種類
支援の内容
対象者
問合先
6
融資(保証)
災害などの理由により影響を受けた中小企業者に対して、経営の安定を図るた
めに必要な資金について保証を行う。
中小企業信用保険法第2条第4項第4号により主たる事業所の所在地を管轄す
る市町村長から、
「特定中小企業者」であることの認定を受けた方。
信用保証協会
小規模事業者経営改善資金融資(通称:マル経融資)
支援の種類
融資
1
小規模事業者経営改善資金融資(マル経融資)制度は、商工会・商工会議所・
都道府県商工会連合会の経営指導員が経営指導を行うことによって日本政策金
支援の内容
融公庫が無担保・無保証人・低利で融資を行う制度。
2
貸付限度額:15百万円
3
貸付期間:設備資金は10年以内(措置期間1年以内)
運転資金は7年以内(措置期間2年以内)
対象者
1
小規模事業者
常時使用する従業員が 20 人以下(商業・サービス業の場合は5人以下)の
法人・個人事業主
2
問合先
商工会・商工会議所の経営指導を受けている等の要件を満たす者。
最寄りの商工会・県商工会連合会、最寄りの商工会議所
7 災害関係保証
支援の種類
融資(保証)
激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律に基づく政令で指定
支援の内容
した激甚災害により被災した中小企業者に対して、災害復旧に必要な資金につい
て保証を行う。
対象者
被災地域に事業所を有し、災害を受けた中小企業者(個入、会社、医療法人、
組合)
問合先
信用保証協会
321
8
復旧・復興のための経営相談
支援の種類
経営相談
1 被災地への震災復興支援アドバイザー
中小機構が、被災中小企業や被災地域の自治体、支援機関に震災復興アドバ
支援の内容
イザーを派遣し、中小企業等の幅広い支援ニーズに対して無料でアドバイスを
実施する。
2 商工会、商工会議所における経営相談
商工会や商工会議所において、窓口相談や巡回相談等を行います。
対象者
中小企業等
問合先
中小企業基盤整備機構の最寄りの窓口、最寄りの商工会、最寄りの商工会議所
9
職場適応訓練費の支給
支援の種類
給付
1 職場適応訓練を実施する事業主に対して訓練費を支給する。また、訓練生に
対して雇用保険の失業等給付を支給する。
2 事業者は、訓練費として職場適応訓練生1人につき24,000円/月(重
支援の内容
度の障がい者25,000円/月)が支給される。短期の職場適応訓練につい
ては、960円/日(重度の障がい者1,000円/日)。
3 訓練期間は、6か月(中小企業及び重度の障がい者に係る訓練等1年)以内。
短期の職場適応訓練については、2週間(重度の障害者に係る訓練4週間)以
内。
職場適応訓練は、雇用保険の受給資格者等であって、再就職を容易にするた
め職場適応訓練を受けることが適当であると公共職業安定所長が認める者を、
次のアからオに該当する事業主に委託して行う。
ア 職場適応訓練を行う設備的余裕があること
イ 指導員としての適当な従業員がいること
対象者
ウ 労働者災害補償保険、雇用保険、健康保険、厚生年金保険等に加入し、又
はこれらと同様の職員共済制度を保有していること
エ 労働基準法及び労働安全衛生法の規定する安全衛生その他の作業条件が整
備されていること
オ 職場適応訓練修了後、引き続き職場適応訓練を受けた者を雇用する見込み
があること
問合先
公共職業安定所又は都道府県労働局
322
第6節 激甚災害の指定
(建設部道路課、建築課、農林水産部農政振興課、水産振興課、林政課、耕地課、教育委員会、
商工観光部商工振興課、企業誘致・港湾課)
第1
激甚災害指定の手続
1 県内に大規模な災害が発生した場合、知事は市町村の被害状況を検討のうえ、激甚災害及び
局地激甚災害の指定を受ける必要があると思われる事業について関係各部に必要な調査を行わ
せるものとする。
2 県関係各部は、激甚法に定める必要な事項を速やかに調査し、早期に激甚災害の指定を受け
られるよう措置するものとする。
3 市長は、県が行う激甚災害及び局地激甚災害に関する調査等について協力するものとする。
4 内閣総理大臣は、知事等の報告に基づき、中央防災会議の意見を聞いて、激甚被害として指
定すべき災害かどうか判断する。この場合、中央防災会議は、内閣総理大臣に答申するに際し、
激甚被害指定基準又は局地激甚災害指定基準に基づいて、激甚災害として指定すべき災害かどう
か答申することになっている。
(注)局地激甚災害の指定については、原則として1月から12月までに発生した災害を一括
して翌年の1月~2月頃に手続を行う。
(1)激甚災害指定基準(本激の基準)
激甚災害に対処するための特別の財政援助等の措置を行う必要がある災害の指定基準は次
のとおりとする。(昭和37年12月7日、中央防災会議決定指定基準)
適用条項(適用措置)
指 定 基 準
激甚法第2章(第3条、第4条)(公共 A 公共施設災害復旧事業費等の査定見込額>全国標準税収入×0.5%
土木施設災害復旧事業等に関する特別の 又は
財政援助)
B 公共施設災害復旧事業費等の査定見込額>全国標準税収入×0.2%
かつ、次の要件のいずれかに該当する都道府県が1以上ある場合
1 一の都道府県の査定見込額>当該都道府県の標準税収入×25%
2 県内市町村の査定見込総額>県内全市町村の標準税収入×5%
激甚法第5条(農地等の災害復旧事業等 A 農地等の災害復旧事業等の査定見込額>全国農業所得推定額×0.5%
に係る補助の特別措置)
又は
B 農地等の災害復旧事業等の査定見込額>全国農業所得推定額×0.15%
かつ、次の要件のいずれかに該当する都道府県が1以上ある場合
1 一の都道府県の査定見込額>当該都道府県の農業所得推定額×4%
2 一の都道府県の査定見込額>10億円
激甚法第6条(農林水産業共同利用施設 1 激甚法第5条の措置が適用される場合
災害復旧事業費の補助の特例)
又は
2 農業被害見込額>全国農業所得推定額×1.5%で激甚法第8条の措置が
適用される場合
ただし、1及び2とも、当該被害見込額が5千万円以下の場合は除く。
ただし、上記に該当しない場合であっても、水産業共同利用施設に係るも
のについて、当該災害に係る漁業被害見込額が農業被害見込額を超え、かつ
、次のいずれかに該当する激甚災害に適用する。
3 漁船等の被害見込額>全国漁業所得推定額×0.5%
又は
4 漁業被害見込額>全国漁業所得推定額×0.15%で激甚法第8条の措置
が適用される場合
323
ただし、3及び4とも、水産業共同利用施設に係る被害見込額が5千万円
以下の場合を除く。
激甚法第8条(天災による被害農林漁業 A 農業被害見込額>全国農業所得推定額×0.5%
者等に対する資金の融通に関する暫定措 又は
置の特例)
B 農業被害見込額>全国農業所得推定額×0.15%
かつ、次の要件に該当する都道府県が1以上ある場合
一の都道府県の特別被害農業者>当該都道府県の農業者×3%
ただし、A及びBとも、高潮、津波等特殊な原因による災害であって、そ
の被害の態様から、この基準によりがたいと認められるものについては、災
害の発生のつど被害の実情に応じて個別に考慮する。
激甚法第11条の2(森林災害復旧事業等 A 林業被害見込額>全国生産林業所得推定額×5%
に対する補助)
又は
B 林業被害見込額>全国生産林業所得推定額×1.5%
かつ、次の要件のいずれかに該当する都道府県が1以上ある場合
1 一の都道府県の林業被害見込額>当該都道府県の生産林業所得推定
額×60%
2 一の都道府県の林業被害見込額>全国生産林業所得推定額×1.0%
ただし、A及びBとも、林業被害見込額は樹木に係るものに限り、精算林
業所得推定額は木材生産部門に限る。
激甚法第12条(中小企業信用保険法によ A 中小企業関係被害額>全国中小企業所得推定額×0.2%
る災害関係保証の特例)、第13条(小規 又は
模企業者等設備導入資金助成法による貸 B 中小企業関係被害額>全国中小企業推定所得額×0.06%
付金の償還期間等の特例)
かつ、次の要件のいずれかに該当する都道府県が1以上ある場合
1 一の都道府県の中小企業関係被害額>当該都道府県の中小企業所得
推定額×2%
2 一の都道府県の中小企業関係被害額>1,400 億円
ただし、火災の場合又は激甚法第12条の適用の場合における中小企業関連
被害額の全国中小企業所得推定額に対する割合については、被害の実情に応
じ特例措置が講じられることがある。
激甚法第16条(公立社会教育施設災害復 激甚法第2章の措置が適用される場合。ただし、当該施設に係る被害又は当
旧事業に対する補助)、第17条(私立学 該事業量が軽微であると認められる場合を除く。
校施設災害復旧事業に対する補助)、第1
9条(市町村施行の感染症予防事業に関す
る負担の特例)
激甚法第22条(罹災者公営住宅建設等事 A 被災地全域滅失戸数≧4,000 戸
業に対する補助の特例)
又は
B (1)被災地滅失全域戸数≧2,000 戸
かつ、次の要件に該当する市町村が1以上ある場合
一の市町村の区域内の滅失戸数≧200 戸又は住宅戸数の 1 割以上
又は
(2)被災地全域滅失戸数≧1,200 戸
かつ、次の要件に該当する市町村が 1 以上ある場合
一の市町村の区域内の滅失戸数≧400 戸又は住宅戸数の 2 割以上
ただし、A及びBとも、火災の場合における被災地全域の滅失戸数につい
ては、被害の実情に応じた特例的措置が講ぜられることがある。
激甚法第24条(小災害債に係る元利償還 激甚法第2章又は第5条の措置が適用される場合。
金の基準財政需要額への算入等)
上記以外の措置
災害の実情に応じ、その都度検討する。
324
(2)局地激甚災害指定基準(局激の基準)
災害を市町村単位の被害の規模でとらえ、限られた地域内で多大な被害を被ったものにつ
いて、激甚災害として指定することができるが、その指定基準は次のとおりとする。(昭和
43 年 11 月 22 日、中央防災会議決定指定基準)
適用条項(適用措置)
指 定 基 準
激甚法第2章(第3,第4条)(公共土木施 次のいずれかに該当する災害
設災害復旧事業等に関する特別の財政援助) ① 当該市町村が負担する公共施設災害復旧事業等の査定事業額が
次のいずれかに該当する市町村が1以上ある災害(該当する市町村ご
との当該査定事業費の額を合算した額がおおむね1億円未満のもの
を除く。)
イ 当該市町村の標準税収入×50%を超える市町村(当該査定事
業額が 1 千万円未満のものを除く。)
ロ 当該市町村の標準税収入が 50 億円以下であり、かつ、当該査
定事業額が 2 億 5 千万円を超える市町村にあっては、当該標準税
収入×20%を超える市町村
ハ 当該市町村の標準税収入が 50 億円を超え、かつ 100 億円以下
の市町村にあっては、当該標準税収入×20%に当該標準税収入
から 50 億円を控除した額×60%を加えた額を超える市町村
② ①の公共施設災害復旧事業等の事業費の査定見込額からみて①に
掲げる災害に明らかに該当することとなると見込まれる災害(当該災
害に係る被害箇所の数がおおむね10未満のものを除く。)
激甚法第5条(農地等の災害復旧事業等に係 次のいずれかに該当する災害
る補助の特別措置)
① 当該市町村内の農地等の災害復旧事業に要する経費>当該市町
村の農業所得推定額×10%(災害復旧事業に要する経費が 1 千万円未
満のものを除く。)
ただし、当該経費の合算額がおおむね 5 千万円未満である場合を除
く。
② ①の農地等の災害復旧事業に要する経費の見込額からみて①に掲
げる災害に明らかに該当することとなると見込まれる災害(当該災害に
係る被害箇所の数がおおむね10未満のものを除く。)
激甚法第6条(農林水産業共同利用施設災害 次のいずれかに該当する災害
復旧事業費の補助特例)
① 当該市町村内の農地等の災害復旧事業に要する経費>当該市町
村の農業所得推定額×10%(災害復旧事業に要する経費が 1 千万円未
満のものを除く。)
ただし、当該経費の合算額がおおむね 5 千万円未満である場合を除
く。
② ①の農地等の災害復旧事業に要する経費の見込額からみて①に
掲げる災害に明らかに該当することとなると見込まれる災害(当該災
害に係る被害箇所の数がおおむね 10 未満のものを除く。)
ただし、上記に該当しない場合であっても、水産業共同利用施設に
係るものについて、当該市町村内の漁業被害額が当該市町村内の農業
被害額を超え、かつ、次の要件に該当する激甚災害に適用する。
当該市町村内の漁船等の被害額>当該市町村の漁業所得推定額
×10%(漁船等の被害額が 1 千万円未満の者を除く。)
ただし、これに該当する市町村ごとの当該漁船等の被害額を合算し
た額がおおむね5千万円未満である場合を除く。
激甚法第11条の2(森林災害復旧事業に対する 当該市町村の林業被害見込額(樹木に限る)>当該市町村の生産林業所
補助)
得推定額(木材生産部門)×1.5 倍(林業被害見込額が当該年度の全国
生産林業所得(木材生産部門)推定額のおおむね 0.05%未満のものを
除く。)
かつ、次の要件のいずれかに該当する市町村が1以上あるもの
1 大火による災害にあっては、要復旧見込面積>300ha
2 その他の災害にあっては、要復旧見込面積>当該市町村の民有林面
積(人工林に係るもの)×25%
325
激甚法第12条(中小企業信用保険法による災
害関係保証の特例)
、第13条(小規模企業者等
設備導入資金助成法による貸付金の償還期間
等の特例
激甚法第24条(小災害債に係る元利償還金の
基準財政需要額への算入等)
中小企業関係被害額>当該市町村の中小企業所得推定額×10%
(被害額が 1 千万円未満のものを除く。)
ただし、当該被害額を合算した額がおおむね5千万円未満である場合
を除く。
激甚法第2章又は第5条の措置が適用される場合。
326
第2 特別財政援助
(建設部道路課、建築課、農林水産部農政振興課、水産振興課、林政課、耕地課、教育委員会、
商工観光部商工振興課、企業誘致・港湾課)
市長は激甚災害の指定を受けたときは、速やかに関係調書等を作成し、県関係部局に提出する
ものとする。
県関係部局は、激甚法に定められた事業を実施するものとする。
激甚災害の指定を受けたとき、県関係部局は、事業の種別ごとに激甚法及び算定の基礎となる
法令に基づき負担金、補助等を受けるための手続きを実施するものとする。
なお、激甚災害に対して適用すべき特別措置のうち、主要なものの概要は次のとおりである。
1 公共土木施設災害復旧事業等に関する特別の財政援助(激甚法第2章:第3条、第4条)
河川、道路、港湾等の公共土木施設、保護施設、児童福祉施設等の厚生施設や公立学校など
が災害により被害を受けた場合には、それぞれ、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法(昭
和26年法律第97号)、生活保護法(昭和25年5月4日法律第144号)、児童福祉法(昭
和22年12月12日法律第164号)、公立学校施設災害復旧費国庫負担法(昭和28年8
月27日法律247号)等の根拠法令に基づき災害復旧事業等が行われるが、激甚法第3条及
び第4条が適用されると、これらの災害復旧事業等に係る国庫負担率又は補助率がその額に応
じて累進的に嵩上げされることになる。
*過去の例から見ると、例えば、公共土木施設の災害復旧事業の場合、国庫補助率は、一般
災害であれば6~8割程度であるが、激甚災害の場合には、7~9割程度まで引き上げられ
ることとなる。
2 農林水産業に関する特別の助成(農林水産部)
(1)農地等の災害復旧事業に係る補助の特別措置(激甚法第5条)
農地、農業用施設又は林道が災害により被害を受けた場合には、農林水産業施設災害復旧
事業費国庫補助の暫定措置に関する法律(昭和25年5月10日法律169号)(以下、「暫
定措置法」という。)に基づき行われるが、激甚災害法第5条が適用されると、これらの災
害復旧事業等に係る国庫補助率がその額に応じて累進的に嵩上げされることとなる
*過去の例から見ると、例えば、農地の災害復旧事業の場合、国庫補助率は、一般災害で
あればおおむね8割程度であるが、激甚災害の場合には、おおむね9割程度まで引き上げ
られることとなる。
(2)農林水産業共同利用施設災害復旧事業費の補助の特例(激甚法第6条)
農業協同組合、森林組合等が所有する倉庫、加工施設、共同作業場等の共同利用施設が災
害により被害を受けた場合には、暫定措置法に基づき行われるが、激甚法第6条が適用され
ると、これらの災害復旧事業に係る国庫補助率がその額に応じて累進的に嵩上げされること
となる。
*過去の例から見ると、国庫補助率は、一般災害であれば2割であるが、激甚災害の場合
には、おおむね9割又は5割程度まで引き上げられることとなる。
(3)天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置の特例(激甚法第8条)
天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法(昭和30年8月5日
法律136号)(以下「天災融資法」という。)が発動された災害が激甚災害に指定された
場合には、天災融資法に定める経営資金等について、貸付限度額の引き上げ(一般被災農業
者200万円→ 250万円、果樹栽培、家畜飼育、養殖業者等500万円→600万円)及
び償還期限延長(3~6年→4~7年)が行われ、貸付条件の緩和が図られる。
*なお、利率については、天災融資法の発動により、特別被災者に対して3%以内の低利
で貸すなどの措置がとれられている。
(4)共同利用小型漁船の建造費の補助(激甚法第11条)
327
激甚災害の指定を受けた一定の都道府県が、漁業共同組合が必要とする共同利用小型漁船
建造費について補助を行った場合に、国が都道府県に対し、その2分の1を特別に補助する
ものである。
(5)森林災害復旧事業に係る補助(激甚法第11条の2)
激甚災害の指定を受けた一定区域において都道府県、市町村、森林組合等が森林を復旧す
るために行う被害木等の伐採及び搬出、被害木等の伐採跡地における造林等の森林災害復旧
事業について、国が都道府県に対し、当該事業費の2分の1を特別に補助するものである。
3 中小企業に関する特別の助成(商工労働部)
(1)中小企業信用保険法(昭和 25 年 12 月 14 日法律264号)による災害関係保証の特例(激
甚法第12条)
中小企業信用保険法による災害関係保証について、激甚法第12条の適用により、付保険
限度額の別途設定(普通保険の場合、2億円の別枠設定)及び保険てん補率の引き上げ(普
通保険の場合、70%→80%)の特例措置が行われる。なお、激甚災害の場合には、中小
企業信用保険法施行令の規定により、保険料率の引き下げも併せて行われる。
(2)小規模企業者等設備導入資金助成法(昭和31年5月22日法律115号)による貸付金
の償還期間等の特例(激甚法第13条)
激甚災害を受けた者が当該災害を受ける以前に貸付けを受けていた小規模企業者等設備導
入資金についてその償還期限を2年以内の範囲で延長することができるものとする特例であ
る。
4 その他の特別財政援助及び助成
(1)公立社会教育施設災害復旧事業に対する補助(激甚法第16条)
激甚災害を受けた公立の公民館、図書館、体育館等の社会教育施設の災害復旧事業につい
て、国が当該事業費の3分の2を特例的に補助するもの。
(2)私立学校施設災害復旧事業に対する補助(激甚法第17条)
激甚災害を受けた私立の学校の災害復旧事業について、国が当該事業費の2分の1を特例
的に補助するもの。
(3)水防資材費の補助の特例(激甚法第21条)
激甚災害の指定を受けた一定の地域において、都道府県又は水防管理団体が水防のため使
用した資材に関する費用について、国が当該費用の3分の2を特例的に補助するもの。(一
般災害の場合、費用の3分の1を補助する予算制度がある。)
(4)罹災者公営住宅建設等事業に対する補助の特例(激甚法第22条)
激甚災害により減失した住宅に当該災害の当時居住していた者に賃貸するため、地方公共
団体が公営住宅の建設等をする場合に、国がその建設等に要する費用の4分の3を特例的に
補助するものである。(一般災害の場合、国庫補助率3分の2)
(5)小災害債に係る元利償還金の基準財政需要額への算入等(激甚法第24条)
激甚災害によって生じた公共土木施設、公立学校施設、農地、農業用施設及び林道の災害
復旧事業のうち、国庫補助の対象とならない1箇所の事業費が一定額未満の小規模なものに
ついて、当該事業費にあてるため発行を許可された地方債(小災害債)に係る元利償還に要
する経費は、地方交付税法 昭和25年5月30日法律211号)の定めるところにより、基
準財政需要額に算入されることとなっている(例えば、農地等の場合、基準財政需要額への
算入率は約100%)。
328
第4章
その他の災害対策
第1節 その他の自然災害対策
第2節 一般火事災害対策
第3節 林野火災対策
第4節 その他の事故対策
329
第1節
第1
その他の自然災害対策
その他の自然災害対策の基本的な考え方
風水害以外の異常な自然現象による災害として、雪害・凍結害、干害、火山災害の3つについ
て対策を定めるものである。
異常な自然現象は、本市の場合まれにしか起きないと考えられるが、気象状況等によりある程
度事前に予知が可能であり、情報の収集、応急対策の事前準備等を十分に行うことが必要である。
第2
雪害・凍結害等の対策
(総務部総務課・建設部道路課)
雪・凍結害、火山噴火に伴う降灰等による道路施設、家屋等に対する被害防止並びに被害の軽
減対策について定めるものとする。
1
道路の積雪・凍結害等予防対策
(1) 積雪・凍結害予防対策
積雪・路面凍結による道路通行障害、スリップ等による交通事故、さらには通行止めの長
期化による山間部集落への生活物資の供給困難事態等の被害を防止するため、凍結防止・融
雪剤、除雪資機材の常備、路面凍結情報等の伝達・提供体制の整備、及び山間部集落におけ
る生活物資の備蓄等の対策を講じておくものとする。
(2) 火山灰降灰災害予防対策
近隣の火山が活動し、噴石、火山灰が本市市域内へ到達するおそれがある場合には、火山
情報の収集・伝達・広報を行うとともに、農作物への被害の防止措置等を指導する。
2
道路の積雪・凍結害等応急対策
(1) 積雪・凍結害応急対策
積雪・路面凍結が起き危険な状態となることが見込まれるときは、市をはじめ県等道路管
理者による路面凍結情報の提供、車両通行止めの措置を行うとともに、身動きできない車両
が出たり、天候の回復が見られず凍結等が著しくなり危険な状態となったりした場合には、
孤立者の救出・救助、道路の啓開措置を実施する。
(2) 火山灰降灰災害応急対策
近隣の火山が活発な噴火活動を起こす警報が発令された場合、必要に応じて外出禁止の勧
告を行う。噴石・火山灰が到達飛来したときには、状況により自宅待機又は避難等の通告を
行い、安全確保に努める。また、火山灰等が道路上などに堆積した場合には、火山活動が収
まった後に除去作業を実施する。
330
第3 少雨・乾燥被害対策
(総務部総務課、上下水道部水道庶務課、農林水産部)
少雨に伴う渇水、家屋・林野の乾燥等に伴う被害防止並びに被害の軽減対策について定めるも
のとする。なお、農業に対する干ばつ・高温被害対策については次項において示す。
1 小雨対策
(1) 上水道・簡易水道等の渇水予防対策
平成6年(1994 年)夏の異常渇水による給水障害を考えると、上水・農業用水等の安定供
給の備えが重要な課題である。水源地の森林の保水機能を保全するとともに、多目的ダムな
ど新たな水源の確保を検討しておくことが必要である。また、生活用水に地下水を使用して
いる地域では、地下水位等の状況を調査し、水量・水質の保全を図るものとする。
上水道の供給が滞ることとなった場合を想定し、給水車の調達・確保方法についてあらか
じめ検討を行っておくものとする。
(2) 応急対策
小雨傾向が続き耶馬溪ダムの貯水率が規定値を下回った場合には、山国川中下流域水利用
連絡協議会において取水制限、ダムからの放流量制限措置を実施し、利用目的別の制限率を
定める。生産活動並びに生活用水への影響が顕著となった場合には、給水車等を出動させ、
市民生活への影響を抑えるものとする。
2 乾燥による火災等の対策
(1) 乾燥による火災等の予防対策
気象官署が発表する小雨気象情報、異常乾燥注意報等の収集・伝達及び広報体制を整える。
「本編 第2章 第2節 第4風水害に関する情報の収集・伝達」に準じて行うものとする。
また、火災発生を未然に防止するため、火気の取り扱い注意など広報活動、パトロール活
動等を実施する。
(2) 応急対策
乾燥に伴う火災の発生への対応については、次節の一般火事対策、本章 第3節の林野火
災対策に示す。
331
第4 農業被害対策
(農林水産部農政振興課・林政課)
雪・凍霜害、干ばつ、火山噴火に伴う降灰等の災害による農地、農業用施設、農作物、家畜及
び林産物等に対する被害防止並びに被害の軽減対策について定めるものとする。
1
農産物の災害予防対策
(1) 農産物の災害予防対策
ア
水稲
(a) 災害に対し抵抗性の強い健苗を育成する。
(b) 干ばつ時においては、計画的配水、作期の統一等により干ばつ被害発生を防止する。
(c) 気象情報に即応した予防措置を講ずる。
(d) 局所的農業用水源確保のため、保安林の維持管理を図る。
イ
果樹
(a)
干害対策としては、深耕、排水等によって根群分布を高めるとともに、雑草管理を適
正にし土壌水分の蒸発抑制のため、敷わら、敷草等を行う。また、灌水用の水源を確保す
る。
(b)
凍霜害対策としては、適地を選ぶほか、予報や天候に注意し、被覆、燃焼法等によって
防除を行う。
ウ
野菜
(a) 干害対策として、灌水施設を整備し、敷わら、敷草等を実施する。
エ
花き
(a) 干害対策として、灌水施設を整備し、敷わら、敷草等を実施する。
2
農業用施設及び農作物に対する応急措置
(1) 農地及び農業用施設に対する措置
ア
雪害、火山の降灰等により、農業用施設が損壊した場合や、干ばつに伴う灌漑・排水施
設の保全、ため池の保全等の応急措置については、地元農業団体の協力を得て実施するも
のとする。
イ
農業用水の不足等の場合、地元農業団体等の協力を得て、給水活動を実施する。
なお、資器材が不足するときは、県に協力を要請するものとする。
(2) 農作物に対する措置
被害の実態に応じ、農業協同組合及び県に対し技術の指導を依頼するものとする。
なお、苗及び種子の確保についても農業協同組合、国及び県へ協力を要請するものとする。
332
災害別・農作物別の応急対策
災害名
対象作物
応
急
対
策
1.枝さけ、枝折れの結束をする。
2.施肥の場合は、少量ずつ分施する。
3.病害虫の防除に努める。
雪
果樹
4.葉数に応じた摘果を行う。
5.積雪の場合は早朝に除雪する。
・
6.晩霜の場合は重油燃焼又はスプリンクラー散水する。
凍
7.施設の補修を早急に行う。
霜
1.防霜施設、資材の設置を事前に行う。
害
2.枯込部を剪枝する。
茶
3.病害虫の防除と速効性肥料を施肥する。
4.排水に努める。
施設の
果 樹
野 菜
花 き
1.施設の補修・補強を早急に行う。
2.除雪や加温等による融雪対策を行う。
3.折損した茎葉の整枝誘引を早めに実施する。
1.あらかじめ節水栽培に努める。
水
稲
2.畦畔からの漏水防止に努める。
3.畦畔の雑草を刈取って敷草したり、敷わらをして乾燥防止に努める。
干
ば
1.かん水が可能な場合は莢実の肥大期に1~2回夜間、畦間かん水する。
大
豆
野
菜
1.敷草、敷わらをして3~5cm覆土する。
(いも類
2.灌水できるところは、夕方充分散水する。
含む)
花
き
つ
2.ダニの防除に努める。
3.畦間を軽く中耕して水分の蒸散を防ぐ。
4.ダニ、アブラムシの防除に努める・
1.敷草、敷わらをする。
果樹
2.草生園では草が伸びない内に刈る。
3.落葉した場合は摘果する。
4.灌水できるところは、夕方地中灌水する。'
茶
1.敷草、敷わらをする。
2.灌水できるところは、夕方散水する。
*詳細は「気象災害の防止技術」
(平成 6 年 5 月策定)による。
333
2
林産物応急対策
(1) 苗畑対策
〔干害〕
(a) 適当な灌水を行う。灌水は日中を避け、朝夕の涼しいときに継続して行う。
(b)
灌水できない所では、蒸散抑制剤を散布し、葉面及び土壌からの水分の蒸発防止を
する。
(c) 苗間にわらなどを敷き土壌の蒸散を防止する。
(d) は種床では、朝に日覆をかけ、夕方に日覆を取り外し、夜露に当てる。
(e)
除草剤の多使用は避け、中耕除草は干ばつ時はしないか、又は、実施する場合は表
面を軽く削る程度に止める。
(f) 地温が 30℃を超えると微粒菌核病が発生しやすいので、適宜灌水するか土壌消毒を
する。
(g) 薬剤散布は日中を避け、朝夕の涼しいときに行う。
(2) 造林木対策
ア〔干害〕
干害対策としては、尾根筋、風衝地帯では干ばつ時の下刈作業を避け、造林地の水分の
蒸発を抑制する。
イ〔潮害〕
潮害被災林については、被害の程度を考慮し、元玉より柱材1本の利用が不可能な林分
については耐潮性等を考慮しながら改植再造林を行う。
(3) しいたけ対策
ア〔干害〕
(a) 伏込みほだ木の笠木を十分にし、直射日光を避ける。
(b) 伏込み場の下草を刈りすぎないようにする。
(c) ほだ木を低く組んだり、倒すなどして、水分調整を行う。
(d) 水源を確保できる場所では、散水施設を設置する。
イ〔火山噴火災害〕
(a) 降灰防止と雨水調節を兼ねてビニールシートで覆いをする。
(b) 芽切りから採取までの期間を短くするためどんこ採りをする。
(c) 人工ほだ場や簡易ビニールハウス等の施設栽培を導入する。
(d) 降灰量に応じてビニールハウスに堆積した灰を除去する。
334
第2節 一般火事災害対策
第1 火事災害の予防
(消防本部)
火災を未然に防止するための防火指導及び予防査察の実施、火災の発生に対処して被害を最小
限度に防止するために必要な組織及び施設の整備については、
「中津市消防計画」の定めるところ
による。
1 消防力の整備
消防力の現勢を掌握し、施設、機材器具及び資機材等を整備し、消防力の増強を図る。
2 防火意識の普及、民間消防組織の育成強化
火災予防の実効を期するため、市民への防火意識の普及、民間消防組織の育成強化などを実
施する。
(1) 防火意識の普及
ア
防火知識の普及に関する計画
広報を活用して防火知識の普及徹底を図り、防火活動体制の確立や、防火パトロール等集
中的かつ統一的に実施するとともに、市民に対して防火思想の普及宣伝に努めるものとす
る。
イ
住宅用防災機器等(消火器・火災警報器・防炎品)の普及促進を図る。
消火器取り扱い訓練指導を実施し、初期消火の知識及び技術の普及を図る。
(2) 民間消防組織の育成強化
自主防災組織の育成指導、自主防災活動の活性化を図る。
企業体における自衛消防体制あるいは婦人消防隊、少年消防クラブ等民間消防組織の育成
強化を図る。
3 防火訓練
市(消防本部)において次の訓練を定期的に行う。
(1) 特殊地域防御訓練
(2) 危険物火災防御訓練
(3) 林野火災防御訓練
(4) 船舶火災防御訓練
(5) 車両火災防御訓練
4 火災に強い都市構造
(1) 土地利用計画による建築物不燃化の推進
防火地域や準防火地域の指定による、防火に配慮した土地利用を進めるとともに一般建築
物や公共施設の耐震性能・防火性能の向上を推進する。
335
(2) 市街地の整備
老朽木造住宅密集地の解消を図るための土地区画整理事業、密集市街地整備促進事業等に
より防火上安全な市街地の整備を図る。
(3) 防災空間の整備
大規模火災発生時に避難路、避難地、延焼遮断帯、防火活動拠点ともなる幹線道路や都市
公園などの整備を図る。
(4) 火災危険地域の設定
火災時における人命の危険及び延焼拡大のおそれのある地域を選定し、あらかじめ出動部
隊数、消防機関からの順路、水利、爆発物、引火物件その他危険物の所在、避難誘導等の人命救
助の方法等を策定しておくものとする。
5
建築物の火災予防
(1) 建築物に対する規制と指導
建築物に対しては、建築基準法(昭和 25 年法律第 201 号)をはじめとする関係法令によっ
て防火、不燃化、避難及び構造の堅牢化等に関する各種の規制が定められている。これらに
基づく適正な審査、指導により、それぞれの所掌機関が相互に緊密な連携と協力の上、建築
物における災害の未然防止及び抑止を図るものとする。
ア
建築物の建築基準法の規定による指導
建築物の維持保全と防災環境の整備指導については、建築の確認措置、建築基準法第6
条から第8条、第 10 条及び第 12 条の運用とさらに消防査察の実施を通じ、積極的に指導
するものとする。
イ
建築物の消防用設備の設置
建築物の消防用設備の設置については、建築に関する消防本部の同意措置を通じ、積極
的に指導を行うものとする。
・敷地等の衛生及び安全性の保持
・構造の安全性の確認
・建築設備、付帯設備の完備
ウ
消防査察による指導
消防本部は、消防査察により、火災発生危険の排除、火災拡大危険の排除、自衛消防組
織の確立及び、消火設備の適正配置とその保全を指導する。
エ
防火管理面の確立指導
建築物における防火管理体制の確立指導については、当該建築物における管理規程や、
消防計画の作成、防火管理制度を通じて内部管理面からの災害予防を促進する。
(2) 公的建築物
ア
庁舎、学校、病院
市・消防・県・警察等の施設をはじめ、医療機関、学校、公民館等の不特定多数の者が
利用する公的建築物については、利用者の安全を守るため防火構造とし、消防用設備、避
難設備を備えたものとするとともに、災害時における防災拠点、避難・救護救難拠点とし
ての役割を果たすことにかんがみ、その不燃化、堅牢化をさらに促進するものとする。
336
イ
市営住宅の整備
市営住宅については、老朽化している木造住宅や簡易耐火建築物として建設した古い住
宅について、耐火性能の向上や老朽度に応じて、不燃化及び質的向上を図る。
(3) 文化財の火災予防対策
ア
文化財の範囲
この対策にいう文化財の範囲は、指定文化財のうち建造物及び非常の際に搬出困難な建
造物以外の指定文化財とする。
イ
文化財予防対策
文化財所有者が定める防災実施責任者は、火災予防対策として次に掲げる事項を実施す
るものとする。
(a) 予防設備の整備
①
消防設備の拡充
建造物等有形文化財については、消火器、火災報知機、防火用水槽など防火設備の整
備を建造物の延面積に応じた能力の設備を整備するよう促進する。
②
警報設備の拡充
自動火災報知設備、電気火災警報器等の拡充を図る。
③
避雷装置、消火進入道路その他防災設備の拡充を図る。
(b) 予防対策指導
①
予防計画作成の促進
・防火管理体制、防火管理者、火元責任者管理体制の確立
・災害通報体制、通報設備、方法、組織等の確立
・災害の起こりやすい個所の点検、確認、延焼防止対策等の確立
・その他注意札、火気の使用禁止、不審者の侵入防止等の予防計画の再生を促進する。
②
災害予防の指導
・防火デーの計画
防火デーを設け、その日に防火思想の普及、防火訓練の実施等を計画して予防対
策の高揚を図る。
・消防実技講習会の実施
消防実技講習会を実施して、消防技術の向上を図る。
337
第2
火災に関する情報の収集・伝達
(消防本部)
ここでは、火災による生命・財産への被害を最小限に止めるため、以下の情報の収集・伝達に
関する要領等を定めるものである。
○消防法に基づく火災気象通報及び火災警報の収集・伝達
○被害の未然防止、拡大防止を住民に呼びかける情報の収集・伝達
1
火災気象通報及び火災警報の収集・伝達
(1) 基本方針
火災による市民の生命・財産への被害を最小限とするため、大分地方気象台、県、市は迅
速・的確に火災気象通報及び火災警報の伝達を行う。
市長は、消防法第 22 条の規定に基づいて、気象台が発する火災気象通報を県知事から受け
たとき、または管内の気象状況が火災予防上危険であると認められたときは、火災警報を発
令する。
また、気象状況が火災発生の危険状態を脱したと認めるときは、火災警報を解除する。
○火災気象通報:消防法に基づいて大分地方気象台が、気象の状況が火災の予防上危険
であると認めるときに、その状況をただちに知事に通報するものである。
知事は、この通報を受けたときはただちにこれを市長に通報する。
○火 災 警 報:消防法に基づいて市長が知事からの火災気象通報を受けたとき、又は
気象状況が火災の予防上危険であると認めるとき、警戒を喚起するため
に行う警報をいう。
(2) 火災気象通報及び火災警報の伝達系統
地方振興局
大分地方
大分県生活環境部
気 象 台
(防災対策室)
住宅
市
長
(消防本部)
(3) 火災警報の周知方法
ア
主要公共建物の掲示板に必要な事項を掲示
イ
警報信号の使用(消防法施行規則別表第1の3)
ウ
主要地域における吹流しの掲揚
エ
防災行政無線、FM告知放送による放送
338
火災警報
オ
その他広報車による巡回宣伝
カ
その他必要な事項
2 被害の未然防止、拡大防止のための住民への呼びかけ
(1) 基本方針
火災気象通報を受けたとき、又は気象状況が火災の予防上危険であると認めるとき、市は、
住民に対して火の元の確認など被害の未然防止、拡大防止を促す呼びかけを行い住民に注意
を喚起することとする。
(2) 県の措置.
大分県生活環境部消防防災課は、大分地方気象台から火災気象通報を受けた場合、市町村
に対して、これをただちに県防災行政無線一斉ファックスにより伝達し、注意を促す。
(3) 市の措置
市長(市の規則により委任を受けた消防長)は、防災行政無線、FM告知放送、広報車等
を用いて住民に対して火の元の確認などを呼びかけ、被害の未然防止・拡大防止を図る。そ
の際、障がい者、外国人にも的確に呼びかけができるよう配慮する。
〔呼びかけの例〕
消防本部からお知らせします。
只今、乾燥注意報が発令されています。
空気が乾燥し、火災の起こりやすい状態です。
たき火やタバコの投げ捨てはやめましょう。
おやすみ前にもう一度、火の元の点検を行いましょう。
以上消防本部でした。
339
第3 火災の応急対策
(消防本部)
1
火災の発生状況・被災状況の収集と伝達
火災発生時には火災発生状況、消火栓・防火水槽等の被害状況及び警察・道路管理者との連
携、出動隊の報告等による道路状況などの情報収集をすみやかに実施し、重点的、効果的な部
隊の配置を行う。
特に、大規模火災の発生時においては、あらかじめ定めた火災防御計画等により、重要防御
地域等の優先等、消防力の効率的運用を図る。
第4 消防活動
(消防本部)
火災等に的確に対処し、生命・財産への被害を最小限に止めるための活動については、ここに
定めるところによって実施する。
詳細は、
「中津市消防計画」で定める。
1
消防活動の実施体制
消防活動は、中津市消防計画及び中津市消防団条例(昭和 41 年中津市条例第 10 号)、中津市
消防団規則(昭和 41 年中津市規則第 10 号)により行う。災害発生時の活動は、災害規模等に
よるが消防長の命令により行う。
市(消防本部)は、消防活動の第一次責任者として、迅速・的確な消防活動を展開する。
消防団、自主防災組織、事業所及びその他の市民は、自ら可能な限りの消防活動(主として
初期消火活動)を行うとともに、市(消防本部)の活動に積極的に協力する。
県は、市(消防本部)において迅速・的確な処理が可能かどうかを判断し、必要に応じて(市
から要請した場合等)応援要請及び応援活動を円滑化するための調整等を行う。
2
消防活動の実施
火災への対応として、初期消火、延焼拡大防止活動及び救助・救急活動等の消防活動を、関
係機関及び自主防災組織等と連携し、迅速かつ効果的に実施する。
(1)
消防活動は、市(消防本部)が、消防法、本計画及び中津市消防本部消防計画の定める
ところにより実施する。
(2)
市(消防本部)は、外部からの応援が必要と判断された場合「大分県常備消防相互応援
協定」により県内の市及び消防組合に応援を求める。または、県本部総合情報室に対して、
応援の要請を行う。
(3) 招集、出動
ア
招集責任者
消防吏員及び消防団員の招集は、消防部長及び消防団長が行う。
イ
動員の方法
340
消防吏員及び消防団員の招集の方法は、電話及び直接伝達等の迅速確実な方法で動員し、
緊急の動員は同報系防災行政無線、緊急告知放送、サイレン等により行う。
なお、災害が発生し、又は災害の危険があることを知った非番職員及び団員は、進んで
上司と連絡をとり、自らの判断により指定場所へ参集する。
(4) 応援要請・応援部隊の誘導計画
ア
応援要請
市長は、速やかに被害状況等の把握を行い、消火活動に関して、外部からの応援が必要
と判断された場合、
『大分県常備消防相互応援協定』により県内の市及び消防組合に応援を
求める。又は、県に対して応援の要請を行う。
イ
ヘリコプターの要請
「本編 第2章 第2節 第8 防災ヘリコプターの派遣要請及び受け入れ」による。
ウ
応援部隊の誘導
応援を要請した際の応援部隊の誘導は次による。
(a) 応援部隊の集結場所を指定し、地元消防団員による誘導員を派遣しておく。
(b)
応援部隊の水利誘導は、延焼防止線に最も近く、水量豊富な自然水利又はプール、
ため池、防火水槽等に誘導する。
(5) 火災防御活動
ア
火災防御活動
(a) 火災の現場活動は、人命救助を第一とする。
(b) 消火活動は、延焼阻止を主眼とする。
イ
消防水利の統制計画
消防本部は、警戒区域ごとに自然水利の水量及び消火栓の給水能力、水圧等を考慮して
到着順に消火栓と自然水利とに区別した水利統制計画を定めておく。
ウ
飛火警戒計画
飛火によって第二次、第三次の火災が続発し、大火になるおそれのある場合を予測して、
各分団は警戒計画を樹立しておくものとする。
エ
防御線の計画
延焼拡大を防止するために、防御線の計画を樹立する。
341
第3節 林野火災対策
第1 林野火災の予防
(消防本部・農林水産部林政課)
林野火災は、ひとたび発生すると地形、水利、交通等の関係から消火作業は困難を極め、また
市内の山林面積は広大で、隣接市・県とも連たんしているため、大規模火災となるおそれがある。
また、発生原因のほとんどが人為的なものによることから、関係機関等との連絡体制を確立し、
それぞれ相互に協力し、林野火災を未然に防止するため、予防広報の実施及び必要な予防対策を
実施するとともに、気象状況等により、林野火災発生のおそれがある場合においては、広報等に
より住民等の注意を喚起する。
1
一般入林者対策
ハイキング、山菜採取等の入林者への対策として、次の事項を実施する。
(1)
タバコ、たき火の不始末による出火の危険性について、新聞、テレビ、ラジオ、標語、
ポスター、広報車、掲示板等を活用するとともに、関係機関の協力を得ながら広く周知す
る。
(2) 火災警報発令又は気象条件の急変の際は、必要に応じて入林の制限を実施する。
(3) 観光関係者による予防意識の啓発を図る。
2
火入れ対策
林野火災危険期間中の火入れは極力避けるようにするとともに、火入れを行おうとする者に
対して次の事項を指導する。
(1) 森林法及び中津市火入れに関する条例(昭和 62 年 12 月 23 日:条例第 29 号)の規定に
基づく市長の許可を取得させ、火入れ方法を指導し、許可附帯条件を遵守させる。
(2) 火災警報発令又は気象状況急変の際は、一切の火入れを中止させる。
(3) 消火のための水の確保等を行い、火入れ跡地の完全消火を図り、責任者に確認させる。
(4)
火入れ(造林のための地ごしらえ、害虫駆除等)に該当しないたき火等の焼却行為につ
いても、特に気象状況に十分留意するよう指導する。
3
消防体制等の整備
(1) 消防資機材の整備
林野火災に対する火災防御活動に必要な資機材の整備、充実に努める。
(2) 消防水利の確保
火災防御活動時に必要な消防水利を確保するため、防火水槽の整備を図るほか、河川、湖
沼等の自然水利や砂防ダム等の水源として利用できる施設等を調査し、消防水利マップを作
成するなど、消防水利の一層の整備を図る。また、空中消火の際に基地として使用するグラ
ウンドの利用可能状況を把握する。
342
(3) 関係機関による連絡体制整備
隣接する市・町、県及び山林関係機関との連絡体制を緊密化し、組織的な活動体制を整備
する。
(4) 林野火災消防訓練の実施
市は、他の関係機関と協力して、林野火災発生時における相互の協力体制の整備と火災防
御技術の向上を図るため、毎年訓練の実施に努める。
4 特別警戒の実施
林野火災は、早期発見が難しく、気象状況により消火活動に大きく影響を与えることから、
乾燥期に、消防署等による特別警戒区域のパトロールを実施し、火災予防に努める。
5 気象情報対策
林野火災の発生及び延焼による広域化は、気象条件が極めて大きな要因であるため、次によ
り火災気象通報、火災警報の迅速な伝達を行い、林野火災の予防に万全を期する。
(1) 火災気象通報
火災気象通報は、地方気象台等が気象の状況が火災の予防上危険であると認められるとき
に知事に通報し、知事は市長にただちに通報することになる。
(2) 伝達系統
市長は、火災気象通報を受けたとき、又は気象の状況により林野火災発生の危険性がある
と認めたときは、消防法第 22 条に基づき火災警報を発令することができることとなり、火災
予防について関係機関と連絡を密にとるとともに、住民に周知徹底を図る。
第2 林野火災応急対策
(消防本部・農林水産部林政課・総務部総務課)
林野火災発生時においては、関係機関が連携して、初期消火、延焼拡大防止に努めるとともに、
速やかな情報の収集、状況分析を行い、必要に応じて、広域航空応援等の要請等、迅速かつ的確
な消防活動を行う。
このほか、林野火災により荒廃した箇所において、二次災害の防止を図る。
1 出火の発見・通報
森林・原野等で火災の発生を発見した者は、ただちに消防本部に通報しなければならない。
また、発生した火災が初期であり火力が弱い場合には、発見者は自身に危険が及ばない範囲で
初期消火に当たる。
2 応急活動体制の確立
市は、林野火災の発生を覚知したときは、ただちに消防本部と連携をとり、円滑・迅速な応
急対策の実施を図るため、
「本編 第2章 第2節 第1 組織」の定めるところにより応急活
動体制を確立する。
343
3
消火・救助活動
市及び消防機関は、人命の安全確保と延焼防止を基本として、次により消防活動を実施する。
(1)
林野火災防御図の活用、適切な消火部隊の配置、関係機関の出動協力等により、効果的
な地上消火を行う。
(2) 住家への延焼拡大の危険性がある場合、林野火災が広域化する場合等には、
「本編 第2
章 第2節
第8
防災ヘリコプターの派遣要請及び受け入れ」に基づく防災ヘリコプタ
ーの要請等により空中消火を実施する。
(3) 要救助者の救助
消防機関等は、火災現場に負傷者や退路を断たれる等逃げ遅れた者がある場合には、火
災及び周辺の状況から、最も確実かつ安全な方法により、他に優先して人命救助活動を行
う。
4
避難・誘導
(1) 森林内の滞在者の退去
市は、警察及び消防機関等と連携して、林野火災発生の通報を受けたときは、ただちに
広報車等により火災発生周辺地域に広報を行い、登山者等の森林内滞在者にすみやかに退
去するよう呼びかける。
また、道に迷った者等に遭遇したときは、安全な避難路を指示し、必要に応じて安全地
帯まで誘導する。
(2) 住民の避難
林野火災の延焼により住家等に危険が及ぶと判断したときは、住民に対して避難勧告を
行い、警察等と協力して住民を安全に避難させる。
5
自衛隊災害派遣要請
「本編 第2章 第2節 第9
自衛隊の災害派遣要請」の定めるところにより、林野火災
の規模や収集した被害情報から判断し、必要がある場合には、自衛隊に対し災害派遣を要請す
る。
6
広域応援要請
災害の規模により市単独では十分な災害応急対策を実施できない場合は、
「本編 第2章 第
2節
第7 広域的な応援要請・協力体制の確立」の定めるところにより、他の消防機関、近
隣の市町村、県及び国へ応援を要請する。
7
二次災害の防止活動
林野火災により、荒廃した箇所においては、その後の降雨等により、倒木の流下、山腹・斜
面の土砂崩壊及び渓流における土石流の発生などの危険性があり、これらによる二次災害から
住民を守るための措置を講ずる。
344
第4節 その他の事故対策
災害が発生した場合に危険が増大する物品又は災害によって人命等に多大の損害を及ぼす車輌
等についての災害防止対策は、この計画の定めるところによって実施するものとする。
第1 危険物災害対策
(消防本部・総務部総務課)
1 危険物災害予防対策
(1) 最近の産業経済の発展に伴い危険物(消防法)別表に掲げるものをいう。以下同じ。
)の
使用量は急速に増加しているが、これらの危険物を取り扱う製造所、貯蔵所及び取扱所(以
下「製造所等」という。
)の施設数は減少している。しかし、施設の老朽化に伴い危険物流
出事故等が増加しているため、その維持管理については、一層厳正を期する必要がある。
(2) 製造所等の維持管理の指導
市及び県は、それぞれが規制する製造所等について、随時に行う立入検査のほか、次の事
項を重点的に少なくとも毎年1回以上定例的な立入検査を行い、製造所等における災害の防
止について積極的な指導を行うものとする。
ア
位置、構造及び設備の維持管理状況
イ
消火設備、警報設備の保守管理状況
ウ
危険物の貯蔵及び取扱状況
エ
危険物取扱者の立会状況
(3) 危険物の運搬指導
危険物の運搬上の災害を予防するため、消防機関においては、随時警察官の立会を求める
などして、運搬容器、積載方法及び運搬方法等に関する技術上の基準が遵守されるよう必要
な指導を行うものとする。
(4) 危険物の保安管理指導
市及び県は、製造所等の設置者又は危険物取扱者等に対する研修会・講習会又は協議会等
を通じて、次の事項の遵守を指導する。
なお、大規模な危険物を貯蔵し、又は取扱う事業所については、予防規程の作成を通じて
必要な指導を行うものとする。
ア
少量危険物、指定可燃物に関する届出等の励行
イ
危険物(少量、指定可燃物含む。)の貯蔵及び取扱基準の遵守
ウ
休止、廃止の届出の励行
エ
製造所等における事故発生の届出
オ
危険物取扱者立会の励行
エ
危険物保安管理体制の確立
(5) 危険物製造所等の未改修施設と改修指導
345
製造所等で、その施設が政令で定める技術上の基準に適合しないものについては、次の措
置により、早期の改修整備を指導するものとする。
2
ア
整備計画の提出を求め計画的な改修の促進(その裏付として改修期限の誓約書の提出)
イ
消防機関の立入検査の強化
ウ
現地指導による整備計画の推進
エ
誠意のない者に対しては、事業の停止命令等の行政処分
危険物事故災害応急対策
(1) 対策の基本方針
事故その他の災害等により危険物施設等に損傷が生じた場合、危険物等の流出、爆発、火
災等により、当該施設関係者及び周辺住民等に重大な被害をもたらすおそれがあることから、
当該施設にあっては、施設の点検をすみやかに実施するとともに、施設損傷時には応急措置
をすみやかに実施し、危害の防止を図るものとする。
また、関係機関においても相互に協力し、迅速かつ的確な応急措置を行い、当該施設によ
る災害防止及び被害の軽減を図るものとする。
(2) 主な応急対策活動
ア
危険物施設(給油取扱所、屋外タンク貯蔵所等)における、危険物の流出、爆発及び火
災の発生防止並びに被害拡大防止のための応急対策を実施する。
イ
毒物・劇物保管貯蔵施設における、毒劇物の漏洩、流出等の発生防止並びに被害拡大防
止のための応急対策を実施する。
ウ
放射性物質使用施設における、放射線源の露出、流出等の発生防止並びに被害拡大防止
のための応急対策を実施する。
エ
火薬類取扱施設、高圧ガス施設、液化石油ガス施設における、火災、爆発及び漏洩の発
生防止並びに被害拡大防止のための応急対策を実施する。
(3) 応急活動の内容
ア
危険物施設応急対策
消防法上の危険物施設については、被災時の損傷等による危険物の流出、爆発及び火災
の発生防止並びに被害の拡大防止等の応急対策を実施し、当該施設の関係者及び周辺住民
の安全を確保する。
(a) 危険物施設の緊急時の使用停止命令等
市長は、災害防止等のため緊急の必要があると認められるときは、危険物施設の管理
者等に対し、製造所等の使用の一時停止等を命ずる。(消防法第 12 条の3)
(b) 災害発生時等における連絡
危険物施設において災害が発生し、又は発生するおそれがある場合における連絡体制
を確立する。
(c) 危険物施設の管理者等に対する指導
危険物施設の管理者、危険物保安監督者及び危険物取扱者等に対し、当該施設の実態
に応じた応急対策を実施するよう次に掲げる事項について指導する。
① 危険物施設の緊急使用停止等
346
危険物の流出、爆発等のおそれがある場合は、操業の停止又は制限をするとともに、
危険物の移送の中止及び車両の転倒防止等を行う。
②
危険物施設の緊急点検
危険物施設の損傷箇所の有無等、被害状況を把握するため、緊急点検を実施すると
ともに、施設周辺の状況把握にも努める。
③
危険物施設における災害防止措置
危険物施設に損傷箇所等の異常が発見されたときは、応急補修、危険物の除去等適
切な措置を行い、混触発火等による火災の防止、タンク破壊等による流出、異常反応、
浸水等による広域拡散等を防止するとともに、消火設備の起動準備、防油堤の補強等
災害発生に備えた措置も合わせて講ずる。
④
危険物施設における災害発生時の応急措置等
(ア) 応急措置
危険物の流出、火災等の災害が発生したときは、自衛消防組織による現状に応じ
た初期消火、延焼防止活動及び土のう積み、オイルフェンス等による流出防止措置
を迅速かつ的確に行う。
(イ) 関係機関への通報
危険物の流出等の事態を発見した場合は、すみやかに消防、警察等関係機関に通
報する。
(ウ) 従業員及び周辺地域住民に対する措置
消防、警察等関係機関と連携し、広報の実施等、従業員及び周辺地域住民の安全
確保のための措置を行う。
(d) 消防機関による活動内容
イ
①
オイルマット、積土のうによる流出危険物の拡大防止
②
消火活動及び延焼防止
③
避難もしくは避難の勧告、指示等
④
周辺住民に対する広報
毒物・劇物保管貯蔵施設応急対策
毒物及び劇物を取り扱う者は、毒物劇物保管貯蔵施設等が事故、その他の災害等により
被害を受け、毒物劇物が飛散し、もれ、流れ出、しみ出又は地下に浸透し、保健衛生上の
危害が発生し、又はそのおそれがある場合は、ただちに的確な情報を保健所・警察署又は
消防機関に通報するとともに、保健衛生上の危険を防止するために必要な措置をとる。
(a) 周辺住民に対して緊急避難、広報活動を行う。
(b)
飲料水汚染のある場合、水道事業者と連携して、水道使用者、井戸使用者に対し通
報を行う。
(c) 消防機関において、中和剤、吸収剤等の使用による毒物劇物の危害除去を行う。
ウ
放射性物質使用施設応急対策
事故、その他の災害等による放射性物資使用施設の損傷や火災発生等により放射線障害
が発生又は発生するおそれのある場合、消防機関は、関係機関、放射性同位元素使用者等
と連携し、次の応急活動を行う。
347
(a) 消火活動及び当該放射性物質への延焼防止
(b) 警戒区域設定による立入制限
(c) 避難もしくは避難の勧告、指示等
(d) 汚染の拡大防止及び除染
(e) 医療機関との連携による放射線障害を受けた者又は受けたおそれのある者の救出
(f) 地域住民等に対する広報
エ
火薬類取扱施設応急対策
火薬類取扱施設は、事故等により発生する直接的な被害より、むしろ施設の倒壊等によ
る火薬類の盗難・紛失等の二次災害の危険性が高い。また、被害を受けた場合には、火薬
類の安全な場所への移設あるいは火薬類の監視が必要なため次の措置をとる。
(a)
関係機関と連携し危険区域住民の避難誘導を行うとともに、危険区域内への立ち入
りを禁止する。
(b) 移動可能な火薬類の他施設への移動等について施設管理者に対して要請する。
オ
高圧ガス施設応急対策
風水害による被害を最小限にとどめ、従業員並びに周辺住民に対する危害を図るため、
関係機関は相互に協力し、これらの施設の被害を軽減するため次の対策を行う。
(a)
関係者からの情報収集により、災害規模及び被害状況を把握し、消防活動方針を決
定する。
(b)
火災警戒区域及び消防警戒区域を設定し、火気取扱い規制及び住民の立入り制限を
行う。
カ
液化石油ガス施設応急対策
災害時における、液化石油ガス一般消費先に対する緊急点検活動について施設管理者に
要請する。
(a)
延焼のおそれがある液化石油ガス一般消費設備について、容器の回収等に努めるよ
う住民、関係機関に指導する。
(b)
火災警戒区域及び消防警戒区域を設定し、火気取扱い規制及び住民の立入り制限を
行う。
348
第2
道路・交通機関事故災害対策
(総務部総務課、建設部道路課、消防本部)
1 道路災害対策
道路構造物の被災等による大規模事故又は重大な交通事故による災害に対して、市及び県等
道路管理者、その他の防災関係機関が行う予防対策及び応急対策について定める。
(1) 予防対策
・警察と連携して、道路交通の安全確保のための情報収集及び連絡体制の整備を図る。
・警察と連携して、道路利用者に道路施設の異常に関する情報を迅速に提供するための体
制整備を図る。
・道路施設等の点検を通じ、道路施設等の現況の把握に努める。
・道路における災害を予防するため、必要な施設等の整備を図る。
(2) 応急対策
・すみやかに被災者の避難誘導、交通規制などの必要な措置を講じる。
・危険物等の流出による二次災害の恐れがある場合は、他の防災関係機関と協力し、ただ
ちに防除活動や住民の避難誘導などの必要な措置を講じる。
・事故発生直後における負傷者の救助・救急活動に協力する。
・迅速かつ的確な障害物の除去、仮設等の応急復旧を行い、早期の交通確保に努める。
・災害の状況、施設の復旧状況などの情報を収集し、的確に関係者へ伝達する。
2 鉄道災害対策
鉄道における列車の衝突等による鉄道災害に対して、鉄道事業者、市及び県、その他の防災
関係機関が行う予防対策及び応急対策について定める。
(1) 予防対策
ア
鉄道事業者
事故災害の発生に際して必要な措置を講じ被害の拡大を防止するため、列車防護用具等
の整備、運行管理体制の充実、乗務員及び保安員の教育訓練に努め、安全な運行の確保を
図る。
(2) 応急対策
ア
鉄道事業者
・すみやかに関係列車の非常停止の手配、乗客の避難等の必要な措置を講じる
・事故災害発生直後における負傷者の救助・救急活動及び初期消火活動に努める。
・消防機関、警察等による救助・救急及び消火活動が迅速に行われるよう協力する。
・職員の非常参集、情報収集連絡体制の確立及び対策本部設置等必要な体制をとる。
・災害の状況、安否情報、医療機関の状況、施設の復旧状況などの情報を収集し、関係者
へ伝達する。
・バス代行輸送など他の交通手段の確保に努める。
イ
市
状況に応じ、本編第2章に定める応急対策を実施する。
349
3
航空機事故災害対策
航空機の墜落等、大規模な航空事故が本市域内で発生した場合の、市及び県、その他の防災
関係機関が行う応急対策について定める。
(1) 応急対策
状況に応じて県、警察に協力し、本編
第2章に定める応急対策、本章 第3節
林野火
災対策等を実施する。
・収集した被災情報の迅速な県等関係防災機関への伝達
・救助・救急・消火活動の実施
・警戒区域を設定しての立ち入りの制限
・他市町村(消防本部)への応援要請
・県への自衛隊災害派遣要請の要求
・県への応援要請(化学消火薬剤等必要資機材の確保等)
4
海上災害(人身事故等)対策
海上における船舶の衝突、転覆や火災等の海難事故の発生による多数の遭難者等の発生に対
する予防対策と応急対策について定める。
(1) 予防対策
海難事故、遭難者救出等に対する備えとして、消防艇等の消防用設備・資機材、救助・救
急用資機材の整備に努める。
(2) 応急対策
状況に応じて海上保安部、警察、県等に協力し、本編
第2章に定める応急対策等を実施
する。
・沿岸海域を中心とする捜索活動
・沿岸海域を中心とする救助・救急活動
・負傷者の医療、救護措置
・県に対する医師等の派遣要請
・消火活動
・県内の他の消防機関の応援要請
・県に対し、他府県の消防機関の応援要請
・自衛隊の災害派遣要請の県への要求
5
海上における流出油災害対策
海上における海難事故の発生に伴う船舶からの油等の危険物の大量流出等による著しい海洋
汚染等に対する予防対策と応急対策について定める。
(1) 予防対策
・流出油事故が発生するおそれがある場合又は発生した場合の通報・連絡体制の整備
・流出油防除作業の支援に備えた、市及び防災関係機関や漁業協同組合による体制づくり
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(2) 応急対策
・漂着可能性、漂着時期、漂着量の予測に関する情報の収集
・必要な油防除資機材の調達
・防除措置の実施
・陸岸における漂着油の回収作業を県と連携して実施
・油回収作業に協力するボランティアのための拠点の提供や必要な資機材の貸出しを行う
・漂着油の回収作業を行う場合の、健康管理上の注意事項を回収作業従事者に周知する
・必要に応じ、現場作業者の健康相談を実施する等の対策を講じる
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