幹細胞文献動向から見る 器官・臓器別の国際競争力について

資料2-2
幹細胞文献動向から見る
器官・臓器別の国際競争力について
科学技術振興機構研究開発戦略センター(JST-CRDS)
による文献動向調査を基に作成
研究振興局ライフサイエンス課
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JST-CRDSによる文献検索(検索条件他)
対象データベース : Web of Science Core Collection (Thomson Reuter 社)
検索対象の期間 : DB掲載されている全期間(1995~2015年)
DB検索日
: 2015年10月1日
国別比較の対象国: 日本、米国、ドイツ、英国、中国(iPS細胞文献数上位5か国)
検索式(トピック検索)
(1) iPS細胞 "induced pluripotent stem cell“ or "iPS cell“
(2) ES細胞 "embryonic stem cell" or "ES cell“
(3) 体性幹細胞 "somatic stem cell“ or "adult stem cell" or “tissue stem cell" or
“mesenchymal stem cell"
(4) 幹細胞全体
(1)~(3)のキーワードを全て含むOR検索
("induced pluripotent stem cell“ or "iPS cell“ or
"embryonic stem cell" or "ES cell“ or
"somatic stem cell“ or "adult stem cell" or “tissue stem cell“ or
“mesenchymal stem cell")
これらの検索により得られた結果(文献数)を以下の観点で整理
・ (1)~(4)における国別順位(文献数の多い順番)
・ 対象とする器官や臓器別
- そのうち、国別の順位
- 特に日本のみ、全体におけるシェア、国別の順位 を明示。
(JST-CRDSによる文献動向調査を基に作成)
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器官・臓器別文献数比較ーiPS細胞
[全体的な傾向]
○ 神経幹細胞、心臓、
造血幹細胞、肝臓が多い
○ 全部位で米国が国別1位
[日本の特性]
1位
2位
3位
○ 論文数では米国に次いで2位
○ 部位別でも2位が多い
○ 数は少ないが、歯では
1位(米国と同数)、全体数
が多い肝臓、造血幹細胞
においても2位
(JST-CRDSによる文献動向調査を基に作成)
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器官・臓器別文献数比較ーES細胞
[全体的な傾向]
○ ほぼiPS細胞と同じで、
神経幹細胞、心臓、
造血幹細胞、肝臓が多い
○ 全部位で米国が国別1位
1位
2位
3位
[日本の特性]
○ 論文数では米国に次いで2位
○ 部位別でも2位が多い
(JST-CRDSによる文献動向調査を基に作成)
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器官・臓器別文献数比較ー体性幹細胞
[全体的な傾向]
○ iPS細胞、ES細胞等の
多能性幹細胞より論文数多い
(総数約11.7万件)
○ 米国が国別1位、近年は
中国が2位、続いてドイツ、日本
1位
2位
3位
[日本の特性]
○ 多能性幹細胞と比較して、
3位以下のグループが増加。
(JST-CRDSによる文献動向調査を基に作成)
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国別順位の動向ー幹細胞全体
アメリカ
中国
日本・ドイツ
イギリス
2000年から2007年までは、
米国 >> 日本 > ドイツ > 英国 >中国
2008年に英国を(英国 684: 中国 808)
2009年に日本を中国が追い抜いた。(日本 974 中国 997)
2010年以降、中国が単独2位につけている。(中国 1,412、日本 1,161、ドイツ 1,108)
- iPS細胞、ES細胞では順位が異なることから、体性幹細胞研究の論文が
順位向上に大きく寄与。
(JST-CRDSによる文献動向調査を基に作成)
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国際比較における特徴
○ 国別の順位(幹細胞全体)
・ 米国 >> 中国 > 日本≒ドイツ > 英国
・ 米国の論文数は日本の約4倍強(米5.8万:日1.4万)
中国と日本の差は約3千、日本とドイツの差は約1千。
・ ES/iPS細胞と体性幹細胞で中国の順位に差が見られる。
○ 体性幹細胞で中国の躍進が見られる
幹細胞全体でも2008年に英国を抜き、2009年にドイツ、日本を抜いた。
論文数はさらに増加中。
日本はドイツとほぼ同じで3位グループという状態。
○ 臓器別では、神経系、造血幹細胞、骨、
心臓、血管に関する研究が多い。
重大な疾患への対処(認知症、脊髄損傷など)、輸血の代替(ドナーからの感染リスク回避)、
死因となっている疾患への対処(肝臓がん、心筋梗塞などへの対応)と推測。
(JST-CRDSによる文献動向調査を基に作成)
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我が国の現状
○ ES/iPS細胞の文献数では米国に次いで2位。
○ 器官別に見ても2位のものが多く、歯のように
かなり1位と拮抗するものもある。
- ただし、全体に数が少ない臓器が多く、ニッチ・トップという考え方も。
○ 幹細胞全体では3位グループ。
(JST-CRDSによる文献動向調査を基に作成)
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