事例 ABLで事業多角化の資金を提供し、成長を支援したケース 「不動産担保の枠に残りがなくても、有担保で融資ができる方法とは?」 基本編では、ABLの基本的な考え方やどのような企業に向いているか等について見ましたが、 事例をもとに顧客企業の支援に関するイメージを深めてみましょう。 関係者のプロフィール ABC銀行 堅実家具製作所の創設期からメインバンクとして支えてきた地元の 銀行。優良な取引先へのABLを推進中。 堅実家具 製作所 伝統的な木製家具の製造を手がける家具メーカー。将来の需要を 見据えて新分野への参入を検討。 健全な経営と確かな技術。しかし、それだけでは成長し続けられない 堅実家具製作所は、伝統的な木製家具を中心に一般家庭用の家具を作り、 健全な経営を続けていた。しかし、高単価の伝統的な家具は年々注文が減っ ており、新しい収益源となる分野の開拓を検討していた。社長はABC銀行に対 し「成長のための新しい軸足を築きたいので、支援していただけないか」と打診。 メイン行であるABC銀行も、当社の資金ニーズを把握していたが、不動産は担 保として取得済みであり、融資枠の増額は難しい状況にあった。 材料、設備、在庫に加え、売掛金を担保とするABLを実行 堅実家具製作所は従来から健全な経営を行い、在庫や売掛金等の資産につ いてパソコンを用いて正確なデータ管理を行っていた。 ABC銀行はそうした点を評価しており、「在庫や売掛金を活用した新しい資金 調達の方法を使って、新商品開発資金をご融資できます!」とABLを提案した。 社長は当初、事業資産を担保に取られると経営が立ち行かなくなるのではな いかと懸念したが、ABC銀行の担当者からABLの説明を受けて仕組みを理解 し、ABLの利用に同意。在庫(材料である木材や完成後の製品)、製造機械等 の設備そして売掛金を担保としたABLが実行されることになった。 事業内容の理解が深まり、経営へのアドバイスが具体的に ABLの利用により資金を確保した堅実家具製作所は、市場の成長が見込め る介護用家具の開発を開始した。 ABC銀行にとっては、月次で担保の状況が報告されることから、当社の日常 的な商いの状況が以前より良く分かりるようになった。仕入れのタイミングや 在庫量の調整など、実態に密接に即した助言を提供することが可能になり、 両者の信頼関係が深まった。 0
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