平成24年度工学部インターンシップ報告書[PDF]

2 12
INTERNSHIP
平成24年度 実施報告書
岩手大学工学部
FACULTY OF ENGINEERING,IWATE UNIVERSITY
2012
INTERNSHIP
F A C U L T Y
O F
E N G I N E E R I N G ,
I W A T E
U N I V E R S I T Y
contents
01
工学部長挨拶
02
応用化学・生命工学科
04
マテリアル工学科
06
電気電子・情報システム工学科
08
機械システム工学科
10
社会環境工学科
12
海外インターンシップ
14
受け入れ事業所一覧
15
岩手大学工学部インターンシップ実施要領
16
会
事前指導・事後指導・実施報告会
18
れ
工学部インターンシップのながれ
19
手続きの様式(事業所)
20
実習カリキュラム
21
アンケート(事業所)
22
手続きの様式(学生)
23
アンケート(学生)
24
事業実績表
I N T E R N S H I P
工学部長挨拶
FACULTY OF ENGINEERING,IWATE UNIVERSITY
がんちゃん
工学部長挨拶
本年度は 32 名の学生が社会体験学習(インターンシップ)を受講しました。インターンシッ
プは、様々な事業所での現場体験を積むことにより、新たな学習意欲の喚起、自主的な思考力・
行動力の醸成、高い職業意識を育成することを目的としています。このような教育趣旨にご賛
同いただき、インターンシップ学生を積極的に受け入れ、熱心にご指導くださいました事業所
とご担当の方々に、この場を借りて厚くお礼申し上げます。また、岩手大学当局にはインター
ンシップ実施にあたり様々なご援助をいただき、感謝申し上げます。
リーマンショックに端を発した世界的な経済不況からの回復の兆しが見えないまま、追い討
ちをかけるように東日本大震災が発生し、日本経済も大きな打撃を受けました。また、円高や
近隣諸国との政治的摩擦も影響して、厳しい経済状況が依然日本を覆っています。この不況の
あおりを受けて学生の就職も依然厳しい状況が続いてはおりますが、当学部においては 11 月
末時点で就職希望者のうち 4 年生の 75%、大学院生にあっては 89% が内定しております。こ
のように一定程度の内定率を維持していくためには、職業意識の醸成を育む教育は重要であり、
インターンシップの必要性はますます高まると考えています。
一方、インターンシップ受講者は近年減少傾向にあり昨年度は半減しています。昨年度につ
いては少なからず震災の影響が否めませんでしたが、今年度も受講者の増加には至らず、原因
調査のために学生にアンケートを実施致しました。その結果、インターンシップの意義が学生
に十分に伝わっていないことが明らかになりました。受講した学生からは、学習意欲の喚起や
高い職業意識の育成に繋がった等の意見が多いことから、早急に対策を立てより多くの学生に
受講してもらえるよう改善に努めてまいります。
大学の教育では、幅広い深い教養と高い専門知識を身につけた人材を育成するために基礎教
育に重点が置かれます。しかし、実社会においては基礎に基づく実践力・応用力が要求されま
す。大学の教育の範囲でこの実践力・応用力の育成までカバーするのは容易ではありませんが、
インターンシップは基礎と実践力・応用力の橋渡しをするための有意義な教育機会であると考
えております。多くの学生がインターンシップを受講することで、実社会との繋がりを意識し
つつ、新たな学習目標をもって大学の講義・研究活動にのぞむことができるよう我々もさらな
る努力をしたいと思います。そのことで、確固とした基礎と専門知識を身につけた学生を、次
世代を担う有為の技術者・研究者として産業界に送り出すことができると思っています。その
ためにも関係各位の今後ますますのご理解とご支援をお願い申し上げます。
平成 24 年 12 月
岩手大学工学部長 西 谷 泰 昭
01
応用化学・生命工学科
がんちゃん
応 用 化 学・生 命 工 学 科
氏 名
樋 口 友佳子
Higuchi Yukako
マテリアル工学科
期 間 2012 年 9 月 10 日(月)〜 14 日(金)
実習先 九戸精密株式会社
電気電子・情報 システム工学科
『インターンシップ 実 習 報 告 』
機 械 システム 工 学 科
私は、9 月 10 日から 5 日間、九戸精密株式会社でイ
ンターンシップ実習をさせていただきました。今回イン
ターンシップ実習に参加した理由は、社会に出て働くと
いうことはどういう事か具体的に考えるため、また、仕
事を担う重さと充実感、職場の雰囲気を実感することで
社会人を経験したいと思ったからです。
九戸精密株式会社はシチズングループに属していま
す。九戸精密株式会社は、管理課・時計製造課・プロー
ブ製造課・切削加工課の 4 つの課に分かれています。
時計製造課ではシチズンクオーツ時計の駆動用コイルを
自動化ラインで生産し、またプローブ製造課では精密組
立技術を用いて半導体検査用プローブピンの生産を行っ
ています。切削加工課ではプローブ部品やコネクター、
電気機器など様々な超精密切削加工を行っています。ま
た、CSR(企業の社会的責任)活動や社会貢献活動に積
極的に取り組み、金属の再資源化など環境への対応も
行っています。今回のインターンシップ実習では、主に
コンタクトプローブの組立を体験しました。
インターンシップ初日のオリエンテーションでは安全
5 原則を学び、自ら危険に気付き事前に対応することの
大切さを学びました。次に、コンタクトプローブについ
ての説明を受け、プローブ製造ライン工程を学び、その
工程を見学しました。コンタクトプローブピンは IC や
LCD(液晶ディスプレイ)等の電気特性検査に使用され
る部品なので、ゴミなどが入り検査結果が正しくでない
ことを避けるためにクリーンルームで作業することを徹
底していました。午後は、「歩留り」についての勉強会
をし、製造業にとって生産性を高めるために、歩留り向
上は重要であるだけでなく、環境に優しくするためにも
大切であることを学びました。その後、プローブの組立
実習を行いました。双眼実体顕微鏡を覗きながらピン
セットを扱う作業で、距離感や、プローブピンを傷つけ
ないようにピンセットを扱うのが難しく苦戦しました。
そして、ピンセットの取り扱いで大きく作業効率が変わ
るということを実感しました。
2 日目、3 日目はマイクロライン(自動生産ライン)
のオペレーターを体験しました。自動で行われているか
らこそ不良品を量産しないように一つ一つの機械に気を
配らなければいけないので、オペレーターの仕事は大変
だと感じました。生産したプローブピンを定期的に検査
社会環境工学科
海外インターンシップ
02
することが、不良品を出さないために重要なことだと改
めて感じました。1 本 1 本手作業で組み立てたバレット
を機械にセットする際に落としてしまうという失敗をし
てしまいました。この失敗を通して、作業をする上での
集中力・注意力の大切さを学びました。
4 日目はプローブピンの検査を体験しました。動作・
横外観、先端外観、機能、外形に関する検査を行いまし
た。不良品と良品との違いを自分の手で一つ一つ判別す
ることがとても難しく、時間もかかり苦戦しました。
5 日目は切削加工の工程の説明を受けました。NC 旋
盤という数字とアルファベットの簡単な組み合わせでプ
ログラムが組まれている機械を使用して、すべて自動で
切削加工を行っていました。金属切粉と製品を分ける作
業を体験しましたが、
コツをつかむのが難しかったです。
今回のインターンシップ実習を通して、どの製造課で
も機械だけでなく一つ一つ丁寧に人の手をかけて製造し
ていることがわかりました。このことから一人一人の責
任のある仕事につながっていることがわかりました。品
質の良い製品を製造するために、どの工程を行うにも各
過程での進行状況などに関してコミュニケーションをと
ることが大切だと思いました。最後の報告会では、九戸
精密株式会社の皆様に今後の進路に関するアドバイスま
でいただきました。そこで、私は人との出会いの大切さ
を学びました。この 5 日間で、社会に出て働くことの
大変さ、仕事を担う重さ、充実感を体験することができ、
インターンシップにおける目標を達成することができた
と感じています。
最後にお忙しい中貴重な時間を割いて、丁寧なご指導
をしていただいた九戸精密株式会社の皆様に感謝を申し
上げます。この経験を今後の大学生活や就職活動に活か
していきたいと思います。
I N T E R N S H I P
応用化学・生命工学科
FACULTY OF ENGINEERING,IWATE UNIVERSITY
九戸精密株式会社
工場長 及川 直也
『インターンシップを受け入れて』
当社はシチズングループの関連企業として昭和 48 年6月
オペレーター体験と、とても精神力を必要とされる体験にな
操業開始し、精密切削加工、時計部品組立、半導体用検査ピ
り苦労したと思いますが最後までやり抜き感心させられまし
ンなどの高精度を要求される事業を行っております。県北部
た。将来の心構え教育としては製造の基本でもある 3 S(整
に位置する九戸村は自然豊かな環境に恵まれ、精密部品のモ
理・整頓・清掃)+ 清潔・しつけ・安全を行いました。特に
ノ作りには最適の地です。
3 Sについては日頃の日常生活(学校、私生活)での 3 S現
設立当初は時計部品を 100%ほぼ手作業による生産を行っ
状を振り返るいい機会だったと思います。
ておりましたが、近年ではNC旋盤機、高速自動巻線機、自
当社のインターンシップ受入れ目的として、地元の小さな
動組立機等の省力装置化が進み、製品もより極小化極細化と
企業、会社でも世界経済の一つの歯車として絶対に欠かせな
なり高度な加工技術力、組立技能が求められております。そ
い重要性を知っていただくことです。地元(岩手県)企業の
ういった顧客要求に答える為にも人材育成に力を入れてお
技術力と繊細さ誠実さは世界一と思っております。このイン
り、社内教育訓練以外にも各種セミナー、研修会へも積極的
ターンシップを通じて地元の良さを新たに気づくきっかけに
に従業員を参加させております。
なればと思います。そしていつか、その学生がこの岩手の地
未来の子供たちに向けても「モノ作り」への興味、関心を
で根を張り世界一の企業人を目指してがんばっていただきた
深める為に各学校の工場見学会、体験学習会、インターン
いです。その教育訓練の場として我々地元企業を今後も活用
シップ受入れを積極的に行っております。今年度も応用化学・
してください。
生命工学科より1名の受入れを行いました。カリキュラムと
最後になりますが次世代の岩手を築く人材育成に向け、貴
しては精密部品製造体験を行い、「モノ作り」の難度を知っ
大学の役割は大きく感じます。少しでも我々地元企業も協力
てもらうこと、将来、自身の仕事をするに当たっての心構え
していきたいと思います。今後ともインターンシップ等で少
の大きく2点を重点に行っております。製造体験に関しては
しでもお役にたてれば幸いです。宜しくお願いします。
ピンセット、顕微鏡を使用しての繊細な手作業の体験、装置
事業所概要
沿 革
商 号 九戸精密株式会社
所 在 地 岩手県九戸郡九戸村大字江刺家 10-30-2
代 表 者 代表取締役社長 金子 孝司
設 立 昭和 48 年6月
資 本 金 4,000 千円
売 上 高 311,000 千円
従 業 員 65 名
事業内容 時計部品、切削加工品、コンタクトプローブ、携
帯電話部品
学科からの一言
昭和 48 年 6 月 創業
昭和 53 年 4 月 有限会社九戸精密となり時計部品生産開始
昭和 61 年10月 旧江刺家中学校へ移転
平成 8 年 9 月 ISO9001 認証取得
平成 13 年 8 月 NC 旋盤機導入
平成 16 年12月 ISO14001 認証取得
平成 18 年 7 月 九戸精密株式会社となる
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最近、学部全体でインターンシップに参加する学生の
数が減っています。参加しなかった学生に理由を尋ねる
と、専門分野と密接な関わりのある事業所がないから、
という返事が返ってくることがあります。しかし、逆に
これをチャンスと考え、専門分野以外の職場を知り見聞
を広めておくと、将来、意外なときに役に立つかも知れ
ません。 専門分野に余り囚われず、学生の皆さんが、積
極的にインターンシップに参加することを希望します。
応用化学・生命工学科 荒 木 功 人 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
03
マテリアル工学 科
がんちゃん
応 用 化 学・生 命 工 学 科
氏 名
川 村 茜
Kawamura Akane
マテリアル工学科
期 間 2012 年 9 月 10 日(月)~ 14 日(金)
実習先 大森クローム工業株式会社 東北工場
電気電子・情報 システム工学科
『インターンシップ 実 習 報 告 』
機 械 システム 工 学 科
私は、9 月 10 日から 14 日までの 5 日間、大森クロー
指示書を作成するためには、不明点がある度すぐに確認
ム工業株式会社東北工場でインターンシップ実習をさせ
をとる等のコミュニケーションが欠かせないことを学び
ていただきました。
ました。
今回、私が実習に参加した理由は、今まで漠然と自分
最終日にはめっき加工を体験させていただきました。
が学んできたことが実際の仕事の中でどのように生きて
実際に自分で行ってみると綺麗にめっきできたところも
くるのか、働く中で知りたいと思ったからです。また、
ありましたが、キズがついたところもあり、作業の難し
「働くこと」がどういうことなのかを経験・考え、そこ
社会環境工学科
海外インターンシップ
で得たものを今後の勉強や就職活動に生かしていきたい
今回の実習を通して、「働くこと」の難しさや楽しさ
と思ったからです。
を感じました。作業現場と事務の両方を経験してみて、
大森クローム工業株式会社東北工場では、一般機械部
報告・連絡の大切さやいつでも自分の仕事に責任を持た
品への工業用硬質クロムめっき加工を取り扱っており、
なければならないことを実感することができました。ま
企業からの依頼に応じて切削加工やめっき前処理から
た、自分が学んでいる材料工学がものづくりの基礎であ
めっき後の研磨まで行っています。今回の実習では、設
り、現場でも生産管理でもその知識が生きてくることを
備や生産体制の説明と見学や生産管理の実習を行わせて
知ることができたので、学んでいる分野の面白さを再認
いただき、製品の受け入れから発送・納品するまでの工
識し、
より専門的な知識を深めていきたいと思いました。
程を見学・経験することができました。また、随所でめっ
今回の経験をこれからの勉強や就職活動、そして社会に
きや研磨に関わる知識を学ぶことができました。
出たときに生かしていきたいと思います。
始めに企業理念・品質方針についての説明を受けまし
最後になりましたが、お忙しい中貴重なお時間を割い
た。高品質の製品を提供していくために、企業が社員に
て実習を受け入れて下さった大森クローム工業株式会社
求める仕事への姿勢を学ぶことができました。
東北工場の皆様に感謝申し上げます。
工場の見学では、今まで知識としてしか会得していな
かっためっき加工の技術を見て学ぶことができました。
硬質クロムめっき加工を行う前に、製品表面の油脂など
を除去、めっきを施さない部分を保護します。大型のも
のや複雑な形状の製品には、均一なめっきを得るために
製品の形に応じて治具と呼ばれる工作物を作製・取り付
けます。見学をしてみて、今まで学んできた工学の知識
が随所に用いられているのを感じ、大学で得てきた専門
知識の重要性を再認識しました。
生産管理では作業指示書の作成を行いました。製品の
個数や寸法、加工方法や納期を入力する事務作業でした
が、正確に個数を数えて寸法を測ったり製品の図面か
らめっき加工する場所を読み取ったりする中で、書類 1
枚に込められた責任の重さを実感しました。また正確な
04
さを実感しました。
I N T E R N S H I P
マテリアル工学科
FACULTY OF ENGINEERING,IWATE UNIVERSITY
シチズン東北株式会社
精密製品部製造課 課長代理 金谷 直人
『インターンシップを受け入れて』
弊社では腕時計部品の製造はもちろんの事、時計で培った
技術を活かし、様々な事業の展開を図っております。その中
の一つが半導体検査に用いられるコンタクトプローブの製
造・販売であります。コンタクトプローブは各ユーザー様か
らのサイズ、形状、材質など様々な要求仕様を形にするため、
設計、部品加工、組立、出荷、更には組立機、治具に至るま
で自分たちで開発・製造をしなければいけません。また、受注、
生産、損益の各管理も自部門で行っており、多岐に渡る技能・
知識を有した人材の集まりであります。
そのためには様々な専門性を持った人材が一体となり、取り
組む必要があります。また、一人一人にも様々な知識・技能
が求められます。今回のインターンシップ実習でも機械加工
から表面処理、電気抵抗まで色々な角度からの考察をしても
らいました。普段の大学の学習では触れる事のない分野の考
察は大変だったと思いますが、実務の中では常に求められる
事ですので、あえてチャレンジしてもらいました。
現在我々が求める人材は、一つの現象に対して多角的に物
事を見極め、理論立てて理解且つ説明できることと、顧客の
さて、弊社ではこれまでも工業高校、短大、大学などから
の要請によりインターンシップを積極的に受け入れて参りま
した。今年度は不良品の解析を通じて弊社保有の測定・分析
機器に触れてもらうとともに、解析結果や対策案などをレ
ポートにまとめ、発表をしてもらうという、普段の我々の業
務により近い形での実習を行って頂きました。企業の実際の
業務がどの様なものなのか肌で感じ取って頂けたのではない
でしょうか。
昨今は顧客からの製品品質に関する要求が非常に高くなっ
ております。メーカーとしては当然その要求に応えていかな
ければ明日は無い上、これで良いというゴールも有りません。
要求のその一歩先まで踏み込み自分のみではなく相手の利益
までを考えた提案をできる思考力を持っている事です。これ
らは実務の中で身に付けていく部分も大きいのですが、普段
から常に考えるクセ付けをする事も重要です。学生の皆さん
には普段の学校生活の中でも、この事を意識して欲しいと
思っています。また、就職するのが目的ではなく、5 年後、
10 年後、或いは 30 年後、40 年後に自分はどうなっていた
いのかの目標をしっかりと見据えて欲しいと思っています。
弊社でのインターンシップの経験が、これから日本の製造業
の将来を背負って立つ若い人材育成の一助になれば幸いです。
沿 革
事業所概要
社 名 シチズン東北株式会社
所 在 地 岩手県北上市北工業団地 2-25
代 表 者 代表取締役社長 金子 孝司
創 立 1963 年 7 月 1 日
資 本 金 5,500 万円
売 上 高 14,022 百万円
従 業 員 781 名
事業内容 腕時計用金属地板及び受け ( エボーシュ ) 生産・
高精度金型設計・生産及びプレス加工・腕時計用
アンテナコイル/駆動用モーターコイル生産・
腕時計用ケース・バンド生産・腕時計用針生産/
腕時計完成品生産・表面処理加工/精密部品加工
及び組立
学科からの一言
1963.7 上尾精密株式会社設立(バンド生産開始)
多摩精密株式会社設立(ケース生産開始)
1964.2 株式会社シチズン岩手設立
(旧社名:岩手精密 ムーブ部品生産開始)
1970.4 誘致企業として北上市に進出(旧上尾精密)
2005.10
シチズン東北株式会社発足(三社統合)
2008.4 1 号棟完成
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
始めに、大変お忙しい中インターンシップの受け入れに理解
を示しご協力いただいた企業の方々に厚く御礼申し上げます。
学部全体としては受講した学生が昨年同様少なかったことは
残念でしたが、そのような中、マテリアル工学科では海外イ
ンターンシップを含め 8 名の受講がありました。受講生は皆、
幅広く物事に関心を持ち積極的にインターンシップ活動を行っ
ている姿が見受けられ、ここで得たものを今後の学生生活に生
かし活躍してくれることを期待しております。
企業の皆様には、引き続きインターシップ実施にご協力を賜
りますようお願い申し上げるとともに、今後より多くの学生の
受講を期待しております。
マテリアル工学科 菊 池 弘 昭 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
05
電気電子・情報システム工学科
がんちゃん
応 用 化 学・生 命 工 学 科
氏 名
國 分 岳 志
Kokubun Takeshi
中 田 侑
Nakata Yu
マテリアル工学科
期 間 2012 年 9 月 24 日(月)~ 28 日(金)
実習先 株式会社アイシーエス
電気電子・情報 システム工学科
『インターンシップ 実 習 報 告 』
機 械 システム 工 学 科
社会環境工学科
海外インターンシップ
私達は9月 24 日から 28 日までの5日間、株式会社ア
た Excel 文書をスキャナで取り込むという実習を行いまし
イシーエスでインターンシップ実習をさせていただきまし
た。
た。この報告書は、実習後二人で話し合い共通の体験と
実習前はアイシーエスという会社を名前だけしか知らな
認識をまとめたものです。
かったのですが、実習期間は1週間と非常に短い時間の
アイシーエスは、総合的な情報処理サービスを提供し
中でもアイシーエスについてたくさんの情報を得ることが
ている企業であり、大きく分けて、行政機関、公共機関、
できました。一般的に、IT 企業のインターンシップ実習と
民間企業・病院の取引先があります。 今回インターンシッ
いうと、プログラミングを行うイメージであったため、今
プに参加した理由は、普段大学で学んでいることが社会
回の実習のように身体を使っての雑務や負荷テストなど
に出てからどのように活かされるのか知るため、また、シ
を経験できたことは貴重な体験でした。
ステムエンジニアという職種について見解を深め、今後の
システムエンジニアという職種について、社員の皆様の
進路決定に役立てたいと思ったからです。
生の声や実務を通して、色々なことを知ることができ、ま
今回のインターンシップではアイシーエスの医療情報シ
た職場の雰囲気を肌で感じることができました。普段の
ステム部という、病院で使われるシステムの開発などの業
学校の講義であると、業界の話を聞く機会が無いため、
務を主とする部署で実習を行いました。
非常に有意義な時間を過ごすことができたと思います。
実習では、初日はインターンシップの概要説明や医療
今回の実習で得たことを今後の就職活動などに活かした
情報システム部の紹介、また2日目以降の作業についての
いと思います。
説明等を受け、簡単な会社見学もさせていただきました。
最後に、お忙しい中貴重な時間を割いて、丁寧なご指
2日目と3日目は、実際に診療所の方で端末導入準備
導をして頂いた株式会社アイシーエスの皆様に感謝を申
作業という業務を体験しました。 業務内容は、PC を箱
し上げます。
から出し、保証書を張り付けて並べる、PC の部品を病
院や診療所ごとに必要数仕分けるといったもので、想像し
ていた SE の仕事とはだいぶ異なっていたのですが、担当
の方から、
「SE もこのような泥臭い仕事をすることがあり、
またこういった単純作業の中でも SE としての資質が問わ
れる」という話を聞きました。
また、3日目の作 業が終了して会社に戻ってからは、
近年入社した先輩社員と対談する場を設けていただき、
そこで色々なことを聞くことができました。
4日目は会社で取り扱っている電子カルテシステムにつ
いて説明を受け、実際に操作させていただきました。午
後からは病院で使われるバーコード機器の動作確認を行
いました。
5日目は4日目の補足のような形で電子カルテシステム
の説明があり、その後 Excel で文 書を作成し、作成し
06
I N T E R N S H I P
電気電子・情報システム工学科
FACULTY OF ENGINEERING,IWATE UNIVERSITY
株式会社アイシーエス
総務部人事グループ主査 大久保 健一
『インターンシップを受け入れて』
私たちアイシーエスは、1966 年(昭和 41 年)の創立以来、
自治体や医療、さらには流通など各分野の専門的な業務知識
を活かし、地域における情報化社会の実現に貢献してまいり
ました。
「お客様に満足していただける品質の高い製品を開発し、
自信を持って提供する」これを基本理念とし、お客様と固い
信頼関係を有する企業を目指しております。これまでに培っ
た経験を活かし、皆さまの役に立つ企業でありたいと考えて
います。
アイシーエスは、情報システムのコンサルティングから開
発・運用まで、お客様をトータルサポ-トするシステムイン
テグレータです。多くの実績と高い技術に裏付けされた先進
的なシステムのご提案から、きめ細かいアフターフォローを
行うことが大きな特徴です。また、マルチベンダーとしての
柔軟な対応でお客様の視点に立ったご提案が高い評価を頂い
ております。
今回のインターンシップでは、医療情報システム部におい
て受け入れました。学生の二人はプログラム作成を中心とし
たインターンシップを想像されていた様子でしたが、あえて
実作業を中心としたカリキュラムとしました。
一例として、実際に当社のSEと病院に同行してもらい端
末導入作業を手伝ってもらいました。病院での客先作業、医
療従事者はじめ様々な人との関係など感じることがあったの
ではないでしょうか。
この他にもハンディ端末の耐久性テストもやってもらいま
事業所概要
沿 革
社 名 株式会社アイシーエス
設 立 1966 年(昭和 41 年)
資 本 金 3,500 万円
代 表 者 代表取締役社長 法貴 敬
社 員 数 578 人(2012 年 6 月 1 日現在)
売 上 高 102 億 5 千万円(2011 年度実績)
学科からの一言
した。選択する機器はPCやタブレットだけではないという
こと。単に機器をセットアップして納めるだけではなく、そ
の動作安定性を含めてお届けするのだという事も理解しても
らえればと思います。今回の感想を二人に尋ねるなかで「コ
ミュニケーション能力の必要性」を強くあげていました。チー
ムで作業する、あるいは顧客のニーズを探る、問題点を共有
化する等々コミュニケ―ション能力は必須です。IT業界と
いうとドライなイメージもありますが、アナログな部分の大
切さを理解してくれたように思います。
インターンシップ受入の職場としては準備・カリキュラム
作成と大変であります。当然受け入れ期間の現場はさらに大
変です。
それでもなぜインターンシップに参加するのか?
ひとつは地域社会で事業を営む企業としての使命感です。岩
手に根付く企業として、ITを通じた社会への寄与を続ける
企業としての役割があるように思います。そしてもうひとつ
の答えは私たち企業側にも利点があるからです。参加した國
分君・中田君共に礼儀正しく、前向きに取り組んでくれまし
た。その彼らの姿勢から感じることがあるのです。振り返っ
て自分たちを取巻く環境、社会での必要性を改めて確認する
場となったような気もします。
5 日間という限られた期間ですが、少しでも学業、進路選
択の役にたてば幸いです。お二人はじめインターンシップを
受けられた皆様の将来の活躍を期待しております。
1966(昭和 41)年 9 月 会社設立「株 式会社 岩手電子計 算
センター」
資本金 1,800 万円
1972(昭和47)年 4 月 一関事業所開設
1987(昭和62)年12月 社員持株会設立
資本金 500 万円増資し 3,500 万円となる
1995(平成 7 )年 8 月 秋田支店開設
1996(平成 8 )年 9 月 社名を「株式会社アイシーエス」に変更
12月 一関事業所社屋新築落成及び移転
1997(平成 9 )年 7 月 青森営業所開設
2009(平成21)年 3 月 仙台支店開設
青森営業所を青森支店に改称
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
地域貢献や人材育成など、インターンシップの趣旨に賛同
下さり、忙しい中時間を割き学生を受け入れていただいたこ
と、厚く御礼申し上げます。
学生達は、用意していただいた研修内容に興味を持ち、そ
の意味を理解し、熱心に取り組みました。今後の学生生活や
就職活動にいかしていってくれるものと確信しております。
企業の皆様には引き続きインターンシップの実施にご協力
いただけますようお願いしたします。
委員として、今年度も引き続き受講学生の減少が見られ残
念に思っています。学生の意識調査や趣旨説明の強化など、
委員会として取り組んでいくつもりです。
電気電子・情報システム工学科 鈴 木 正 幸 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
07
機械システム工学科
がんちゃん
応 用 化 学・生 命 工 学 科
氏 名
谷 津 なつき
Yatsu Natsuki
マテリアル工学科
期 間 2012 年9月 10 日(月)~ 14 日(金)
実習先 盛岡セイコー工業株式会社
電気電子・情報 システム工学科
『インターンシップ 実 習 報 告 』
機 械 システム 工 学 科
社会環境工学科
海外インターンシップ
私は 9月10日から9月14日までの五日間、
盛岡セイコー
検査実習では、加工された部品に仕上げを施すまでの
工業株式会社においてインターンシップを行わせていただ
工程を見学させていただいた後、実際にネジをふるいに
きました。
かける、という検査作業を体験させていただきました。
今回、私がインターンシップに参加したきっかけは、現
最終日に、時計の機構と構造についてのセミナーを受
在学んでいることが企業でどのような関わりがあるのか実
けた後、機械式時計の分解と組み立てを行いました。実
際に体験して今後の進路の参考にしようと思ったからで
際にパーツとして部品を組むことにより、それぞれの部品
す。
がどのように組み合わさってどのような役割を持っている
盛岡セイコー工業株式会社は主に時計のムーブメント
のかがよくわかり、時計の機構を理解する上でとても勉強
製造を行っている会社で、部品造りから組み立てまで一
になりました。
貫して行っている企業です。
五日間という短い期間ではありましたが、実習を振り
今回、インターンシップの実習では工場見学、切削加工、
返ってみると非常に多くの事を学ぶことができました。そ
検査実習、機械時計の分解と組み立てを体験させていた
れは機械工学の知識というものだけではなく、人との接
だきました。
し方であったり、社会的常識であったりと、大学で学ん
工場見学では、プレス加工、切削加工、表面処理、そ
でいるだけでは決して得られることのなかったものだと思
して検査という製造工程の一連の流れを見学させていた
います。その中で自分がこれから何を学ぶべきか、またど
だきました。その際、時計部品の各種サンプルを見せて
のような姿勢で臨むべきかが見えてきました。
いただいたのですが、顕微鏡でなければ目視するのが難
今回のインターンシップの経 験を基に、今後の就職活
しいほど微細であり、切削工程など、材料が見えないほ
動や、大学の授業に取り組んでいきたいです。
どでした。
切削加工では、カム式自動旋盤で使用するカムと金型
用パンチの製作を行いました。カム式自動旋盤とは、カ
ムと呼ばれる板を数種類組み合わせることで、それが一
回転すると一つの部品が出来上がるという旋盤です。こ
のカムというものの形状により、主軸の長手方向の動きと
刃物の径方向の動きが決まるので、その製作には非常に
高度な精密加工技術が必要とされます。
今回、私は時間の都合上、NC 自動旋盤に制御プログ
ラムを打ちこみ切削するだけでしたが、実際はその後手
作業でミクロ単位の調整を行わなければならないそうで
す。金型用パンチは、材料を手動フライス盤で切削加工
したのですが、非常に目の細かい砥石を用いてミクロ単
位で切削しなければならないので、音と感覚でどれほど
削れているか判断しなければならず、指定された寸法に
仕上げるのに六時間近くかかりました。
08
I N T E R N S H I P
機械システム工学科
FACULTY OF ENGINEERING,IWATE UNIVERSITY
盛岡セイコー工業株式会社
総務部総務課 課長 平 正幸
『インターンシップを受け入れて』
弊社、盛岡セイコー工業株式会社は、秀峰岩手山を臨む杜
と水の都である盛岡近郊の地、雫石町にウオッチ製造に最適
な自然環境を得て、岩手県の誘致企業第一号として 1970 年
に設立されました。
現在では、熟練技能師たちによる世界最高水準の品質と精
度を誇る高級メカニカルウオッチの製造と、自動化を極限ま
で追求した最先端の製造ラインによるクオーツウオッチ用
ムーブメントの製造を行っており、セイコーインスツル(SII)
グループの国内唯一のウオッチ生産拠点として数多くの製品
を提供し続けています。
社内には、雫石高級時計工房という、高級メカニカルウオッ
チを、ヒゲゼンマイや歯車などの部品製造から手作業による
完成品の組立まで一貫して行っている熟練工房が有ります。
こういった高級メカニカルウオッチの一貫生産を行えるのは
日本国内で唯一ここだけです。
1960 年、当時として世界最高水準の精度を持ったメカニ
カルウオッチ「グランドセイコー」の誕生以来、わたしたち
は、いつの時代も変わらぬ最高の品質と精度を実現する精密
加工技術と、ものづくりの情熱を大切に受け継いできまし
た。また CAE/CAD/CAM システムによる最新の設計技術や、
MEMS 技術を用いた最新の超細密加工技術を導入するなど、
熟練技能と先端技術の融合に努め、身に着けていただくお客
事業所概要
沿 革
社 名 盛岡セイコ-工業株式会社
住 所 岩手県岩手郡雫石町板橋 61-1
代 表 者 代表取締役社長 安田 和久
設 立 1970 年 10 月 7 日
資 本 金 10 億
従 業 員 545 名
事業内容 クオーツウオッチ用ムーブメント、ならびに高級
メカニカルウオッチの製造
学科からの一言
様の心も満たせる製品づくりを追求しています。
今後も社員一同、世界最強のウオッチ製造企業の誇りとパ
イオニア精神を持って、熟練技能と先端技術の融合、そして
恵まれた環境との調和をはかりながら、世界の人々に愛され
親しまれる製品づくりを目指していきたいと考えています。
さて、今回のインターンシップは1週間と言う短い期間で
したが、腕時計づくりの様々な現場を多岐にわたり体験して
貰えるようにと、部品製造プロセス全体の説明から、旋盤等
による切削加工、プレス機による抜き・曲げ加工、表面処理、
時計の機構解説、メカ時計の分解・組立実習まで取り入れた
カリキュラムとしました。一連の工程を見て、また実際に体
験してもらう事で、ものづくりの楽しさ、難しさというもの
を感じてもらえたのではないかと思っております。また弊社
では、上記以外にも精密金型の設計・製造、工具/刃具の設
計・製造、生産設備の開発・改善など、様々な職務が有りま
すので大学側と連携を取らせて頂きながら、より効果的なカ
リキュラムを提供して参りたいと考えています。
こうして、インターンシップの受入をお引き受けさせて頂
くことで、学生の皆さんの人材育成に寄与することができ、
しいては岩手のものづくりの活性化に繋がれば、価値のある
活動ではないかと思っております。
今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。
1970 年 セイコーグループのウオッチ生産規模拡大に伴い、 雫石町に盛岡セイコー工業株式会社設立。
1971 年 現在地に工場を竣工。ウオッチ用部品製造部門操業開始。
1972 年 メカニカルウオッチの生産を開始。
1974 年 専属部品工場として、「二戸時計工業株式会社」を設立。
1980 年 クオーツウオッチの生産を開始。
1987 年「株式会社みちのくサービス」設立。
1989 年 組立新棟増築、FA (Factory Automation) 工場としてスタート。
1992 年 メッキ処理棟増築。
1992 年「有限会社遠野精器」に資本参加。
1994 年 ウオッチ新製品立上げ機能を盛岡セイコー工業に移管。
1999 年 国内ウオッチ製造を盛岡セイコー工業に集約。
2000 年 プラスチック部品製造を盛岡セイコー工業に移管。
2004 年 盛岡セイコー工業内に「雫石高級時計工房」を設置。
2006 年「有限会社遠野精器」を「遠野精器株式会社」に商号変更。
2006 年「いわて機械式時計士技能評価」制度を設立。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
と思います。そして、この体験は今後の就職活動にもきっと
インターンシップ生の受入について快くお引き受け頂き、
活かされることと思います。
事業所の皆様には深く感謝申し上げます。お忙しい中、懇切
それでは、今後ともご協力を賜ります様、宜しくお願い申
丁寧なご指導を頂き、誠にありがとうございました。時折ご
し上げます。
迷惑をおかけしたこともあったかと察しますが、多くの受講
生は仕事の流れや雰囲気を肌で感じ取りながら、緊張の面持
ちで、慣れない環境の中、貴重な体験ができたのではないか
機械システム工学科 湯 川 俊 浩 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
09
社会環境工学科
がんちゃん
応 用 化 学・生 命 工 学 科
氏 名
小 松 大 貴
Komatsu Hiroki
マテリアル工学科
期 間 2012 年 8 月 27 日(月)~ 9 月 7 日(金)
実習先 国土交通省東北地方整備局
電気電子・情報 システム工学科
『インターンシップ 実 習 報 告 』
機 械 システム 工 学 科
社会環境工学科
海外インターンシップ
私は 8 月 27 日から 9 月 7 日までの 10 日間、国土交
得てきました。今回視察した 3 市町も、震災がれきが
通省東北地方整備局建政部で実習をさせていただきまし
取り除かれ、何も残っていない状態でした。正直復旧ま
た。実習目的は国家公務員としてのまちづくりの内容を
でにまだ時間がかかる印象が残りました。震災から1年
知るということ、地方公務員と国家公務員の違いを明確
半で集団移転先が見つかり、土地区画整備が決定。よう
にすること、建設コンサルタントやゼネコンではできな
やくスタートが見えてきた印象でした。
い予算管理の内容を知ること、および職場の雰囲気を知
最後に、社会人になる前にこのような貴重な体験がで
ることでした。
き、それに関わっていただいた多くの職員の方々に感謝
私が実習させていただいた建政部では、主な業務とし
申し上げます。これからあと 1 年半の大学生活を送る
て「都市行政」、「住宅行政」、「建設産業行政」、「事務認
際に、社会人になるための自分に足りない知識や礼儀作
定事務」を行なっています。
法、公務員としての心構えというのを学ばせていただき
1 週目は主に内業中心でした。建政部の各業務内容を
ました。国家公務員は地方公務員と比べて、住民との距
紹介していただくとともに、一部の業務を行わせていた
離感があると思いました。しかし、時に何百億もの国家
だきました。私が行った業務は、①地域づくり支援事業
予算を動かすこの仕事は、責任とやりがいを感じる魅力
における収支報告書の審査、②高規格道路の事業認定に
的な仕事であると感じました。今後、この 2 週間で学
ついて自治体から渡された資料の審査、③測量業や建設
んだ経験を必ず活かしたいと思います。ありがとうござ
コンサルタント、地質調査業者の現況報告書の審査でし
いました。
た。特に私にとって多くの時間を要したのが、④都市再
生整備事業分析の業務でした。これは東北 6 県の地方
自治体に交付されたお金が具体的にどのように使われて
いるかが分かるよう、エクセルを使い、表やグラフにま
とめる作業でした。量が多く、作業中不明な点もあり苦
労しましたが、職員の方に色々と教えていただきました。
2 週目は現地視察に行かせていただきました。視察内
容は、①建設業支援のアドバイザリー・フロンティア事
業、②東北中央道の栗子トンネル建設現場、③福島県の
県北浄化センター、④被災地(石巻、女川、南三陸)、
⑤仙台市南蒲生浄化センターです。栗子トンネル建設現
場を視察したときは、私にとって普段見ることができな
い建設現場でしたので、緊張と興奮が入り交じりました。
現場に入ると工事の緊張感が伝わり、事故が起きない
よう様々な安全対策がなされていました。加えて、私が
実習中に視察した被災地は、初めて行くところでした。
震災後の平成 23 年 4 月 5 日に宮古市田老を視察して以
降、今まで岩手県沿岸の多くを見て被災地の現状を知り
10
I N T E R N S H I P
社会環境工学科
FACULTY OF ENGINEERING,IWATE UNIVERSITY
滝沢村
企画総務部 人事課長 畑村 政行
『インターンシップを受け入れて』
滝沢村は、盛岡市の北西に位置し、盛岡市のベットタウン
として昭和 42 年頃から人口が増え続け平成 24 年 9 月末現
在で 54,615 人となっております。これまで「日本一人口の
多い村」としてアピールしてきました。
村は「幸せ地域社会」を経営理念として、住民と協働して
地域価値の創造に挑戦し住民が暮らしやすい「まちづくり」
を実現しようと、自治体 ISO9001 取得や経営品質向上運動
などいろいろな取り組みを行っています。このような中で国
は地方分権を進め「市」を中心に権限移譲を行うことを示し
たことから、村は平成 26 年 1 月 1 日市制移行を目指してい
ます。今度は「住民自治日本一の市」をアピールとしていき
たいと考えています。
さて、インターシップの受入れは、お役所仕事と決まった
ことを行っていると思われていますが、住民の暮らしやすさ
を考慮し取り組んでいることを行政仕事を通じて内側から見
て欲しいこともあり、村では中学生から大学生まで広く受け
入れています。
今回は、岩手大学工学部から 3 名の学生を受け入れました
事業所概要
ので技術系の上下水道、道路の分野に配置させていただきま
した。
実習は 5 日間と短期間ではありましたが、工事現場の管理
や日常の維持管理業務又は台帳管理の内業にと住民の生活に
密接した業務に忙しく従事してもらいました。
また、道路課に配属した学生には沿岸被災地の復旧状況の
確認に同行してもらいました。大学で学んだ測量技術や工事
管理の実践も行っていますが、組織において個々の職員の役
割を持ち仕事が出来上がっていくことを見てもらったことが
大きかったと思います。
これからの地方自治体に対する、住民の期待ニーズは高度
化、多様化してまいります。これらに自ら意欲をもって積極
的に対応でき、問題把握と柔軟な解決の発想ができる人が求
められています。このインターンシップが今後の進路決定の
一助となればと考えています。
最後に、ご協力いただきました大学の関係者の皆様に感謝
を申し上げます。
沿 革
名 称 滝沢村
明治 22 年 町村制が施され、
「滝沢村」誕生(面積 182.64 k㎡)
所在地 岩手県岩手郡滝沢村鵜飼字中鵜飼55番地
昭和 32 年 陸上自衛隊岩手駐屯部隊開庁
代表者 村長 柳村 典秀
予 算 147 億 3,000 万円(平成 24 年度当初予算)
職員数 295 名 事務系職員等 245 名 技術系職員 50 名
【特徴】
滝沢村は盛岡市の北西部に位置し、村役場は中央部に位置
し、盛岡市中心市街地から 8㎞の近距離にあるためベットタ
ウン化が進み、現在は人口 54,615 人の「日本一人口の多い村」
となっています。村北西部には秀峰岩手山があり、村内各所
から見ることができます。
村の組織としては、経済産業、健康福祉、都市整備、上下
水道、住民環境部、企画総務部、教育部の7部が置かれており、
その中に 37 課室等、小・中学校を設置しています。
学科からの一言
昭和 57 年 新役場庁舎新築移転
平 成 元 年 村制施行 100 周年
平成 10 年 岩手県立大学が開学
平成 12 年 人口 5 万人達成
平成 17 年 岩手大学と自治体との相互友好協力協定締結
平成 18 年 日本経営品質賞(自治体部門)受賞
平成 26 年 市制施行(見込)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今年度は 5 名の受講生が土木系公共機関(3 名)、土木系民
間企業(1 名)、並びに福祉施設(1 名)において研修を実施
することができました。いずれの学生もインターンシップを
通じて、実務を遂行するうえで人とのコミュニケーションを
積極的に図ることが非常に重要であることを実感できたよう
です。
震災後の復旧・復興事業などで大変お忙しい時期にもかか
わらず学生を受け入れて下さった事業所様に心よりお礼申し
上げますとともに、今後もご指導・ご協力のほどよろしくお
願い致します。
社会環境工学科 伊 藤 歩 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
11
海外インターンシップ
がんちゃん
応 用 化 学・生 命 工 学 科
中 川 恭 輔
Nakagawa Kyousuke
マテリアル工学科
期 間 2012 年 9 月 2 日(日)〜 15 日
(土)
実習先 KOGAX THAILAND CO., LTD.
電気電子・情報 システム工学科
『インターンシップ 実 習 報 告 』
機 械 システム 工 学 科
社会環境工学科
海 外 インターンシップ
私は今 回 、インターンシップ先 として 、H I D A(The
の提案・実施をするといったものでした。5S とは、
整理・
overseas Human Resources and Industry
整頓・清掃・清潔・しつけのことで、企業活動の基礎・
Development Association)が募集していたグローバル
基盤を形作る重要不可欠なものです。この 5S を頭で理
人材育成インターンシップの短期派遣プログラムに応募
解することは簡単でしたが、それをどのようにして実践
し、9 月 2 日から 15 日までの 14 日間、日本にあるコガッ
するかということは非常に難しいことでした。そこで、
クス株式会社の現地法人企業である KOGAX THAILAND
何度も現場を見たり、現地のスタッフと相談したりする
CO., LTD. で実習をさせていただくことができました。
ことで改善方法を模索しました。その結果、測定器具の
私が国内ではなく海外を選んだ理由は、海外で就業体
置く場所が定置化されていないということに注目し、パ
験してみたい、外国の人とコミュニケーション能力を向
ネルを器具の形に切り取り、定置化することができまし
上させたいと思ったからです。
た。定置化されたことによって、どこに何があるか一目
協力企業であるコガックス株式会社は、群馬県伊勢崎
で分かるようになり、
作業効率の向上につながりました。
市にあり、鍛造・切削を行い、主に自動車部品を作製
今回、このインターンシップを通じて、高精度の製品
しています。また、受入企業である KOGAX THAILAND
を作る技術、
5S の重要性を学ぶことができました。また、
CO., LTD. はタイのアユタヤにあり、こちらも自動車部
国内では感じることのできない、海外で働くことの大変
品を作製していますが、工程としては切削のみを行って
さも知ることができました。どれも大学内では決して学
います。
ぶことができないものでした。
グローバル化が進む現在、
今回の実習では、QA(Quality Assurance)検査、ク
グローバルな人材になるためには、学生のうちから海外
ランクシャフトラインでの実習、工場内において改善す
に出て、多くのことを学ばなければならないと感じまし
べき点の選定および改善方法の提案・実施、取引先訪問
た。また、海外で働いてみることで、外国の人とコミュ
といったことを行いました。その中で、印象に残った2
ニケーションをとることの楽しさや海外で働いてみたい
つの実習内容について説明したいと思います。
と感じることができました。今回学んだことを、今後の
まず、クランクシャフトラインにおける切削工程です
大学生活においてはもちろん、社会に出てからも活かし
が、この工程自体は非常に単純で、材料を機械にセット
ていきたいと思います。
し、ボタンを押したら加工ができるというものでした。
最後になりましたが、このような貴重な場を提供し
しかし、加工後、製品の寸法を確認し、目標寸法からず
ていただいた HIDA の皆様、お忙しい中実習生として受
れている分だけ機械に入力、微調整するというステップ
け入れていただいたコガックス株式会社および KOGAX
がありました。これは、精密加工において非常に重要な
THAILAND CO., LTD. の皆様に感謝申し上げます。
ことであり、この作業を常に行うことによって、寸法精
度の高い製品を作製していました。この実習において、
精密加工の現場がいかに大変なものかということを体感
することができました。
次に改善活動について述べます。これは、工場内にお
いて 5S が意識されていない点のうちからから、自分が
改善につなげることができそうなものを選び、改善方法
12
I N T E R N S H I P
海外インターンシップ
FACULTY OF ENGINEERING,IWATE UNIVERSITY
財団法人海外産業人材育成協会(HIDA)
AOTS 事業部 事業推進部
事業受託2グループ長 小
川和久
『海外インターンシップについて』
財団法人海外産業人材育成協会(HIDA)では、平成 24 年度に
経済産業省の委託を受け、日本貿易振 興機 構(JETRO)と共同
でグローバル人材育成インターンシップ派遣事業を行っておりま
す。
グローバル化が急速に進む中、若者の「内向き志向」の解消
などが課題となっています。本事業では、「世界の成長センター」
と呼ばれるアジアに進出している意欲的な企業に優れた学生を派
遣し、現地法人でのインターンシップ実施を支援しています。イ
ンターンシップを終えた学生たちからは、「多くの日本の中小企
業が海外で頑張っていることを知った」、「将来、海外で働く自分
の姿が想像できるようになった」、「インターンシップの経験が、
就職活動で有利に働いたと思う」等、多くの喜びの声が寄せられ
ています。
貴学の中川恭輔さんはコガックス株式会社のタイ現地法人へ派
遣されました。9 月 2 日~ 15 日までの 2 週間で、経営陣や現場
スタッフへのインタビュー、取引先訪問及び生産現場の見学、さ
らに 5S や改善、社会人マナーについても学び、「非常に貴重で有
意義な体験ができ、自分自身大きく成長することができた」そう
です。特に、生産現場では 5S を実践するために自分から提案をし、
現地スタッフと話し合いながらそれを実行に移し、「少しの工夫
をするだけで」大きな満足、喜びを得ることができたと語ってく
事業所概要
沿 革
開発途上国の産業人材を対象とした研修および専門家派遣等
の技術協力を推進する人材育成機関
事業所名 財団法人海外産業人材育成協会(HIDA)
所 在 地 東京都中央区
代 表 者 会長 伊藤 源嗣
設 立 1959 年
基本財産 7.1 億円
事業規模 約 90 億円 (2012 年度予算額 )
職 員 数 149 名
事業内容 研修事業、専門家派遣事業、インターンシップ派
遣事業、新国際協力事業、同窓会協力事業等
学科からの一言
れました。
初めは戸惑っていた、現地スタッフとのコミュニケーションも、
英語やタイ語も交えて楽しんでできるようになり、仲良くなった
スタッフの方と食事に行ったりする機会もあったようです。
本事業では、インターンシップ終了後の報告書で、インターン
シップで何を学んだかはもちろん、インターンシップを行った企
業への提言をまとめ、また「グローバル人材」についてより考え
を深めていただき、報告会でそうした考察結果の発表や意見交換
を行いました。
また、学生インターンを受け入れる企業にとっても、本事業
は「海外志向」の若者が減りつつある中、若い「グローバル人材」
育成に一役買うことができる貴重な機会として好評をいただいて
います。
今年度の受入企業、コガックス株式会社からは、「2 週間の短
い期間だけに、このインターンシップを有意義なものにしてもら
いたく厳しく接したこともあったが、言われたことは改善して日
に日に変化が見られた。「グローバル人材」としての資質は、大
いに向上したと思う」とのコメントをいただきました。
将来、海外で働いてみたいと思っている皆さん、海外で、旅行
や留学とは違う経験がしたいと思っている皆さん、ぜひグローバ
ル人材育成インターンシップにチャレンジしてみませんか。
1959 年 財団法人海外技術者研修協会 (AOTS) 設立。開発
途上国に対する技術協力の一環として、技術者や
経営管理 者を研 修生として日本に受け入れ、研 修
を実施。
1972 年 財団法人海 外貿易開発協会 (JODC) 発足。
(1970
年 設 立 財 団 法 人アジア貿易開 発 協 会より名称 変
更)。開発 途 上国における技 術水準、管理能力向
上支援のため、専門家派遣事業を実施。
2012年3月30日 AOTS と JODC が合併し、財団法人海外産業人材
育成協会 ( 略称 HIDA[ ハイダ ]) が発足。これまで
AOTS が行ってきた「海外産業技術者への研修」は
「AOTS 事 業 部」が、JODC が行ってきた「日本か
らの専門家派 遣 」は「JODC 事 業部」が、それぞ
れの事業を継続している。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
岩大工学部が毎年学生を送り出している海外インターンシップ
の主宰者である旧 JODC( 経産省の外郭団体 ) は、今年度の初めよ
り HIDA となりました。同時に、同組織による海外インターンシッ
プ(現在の正式名称グローバル人材育成インターンシップ派遣事
業 ) も政府の委託事業となり、経済的な補助も含めてより充実し
たものになっています。このインターンシップのメリットとして、
海外で就業体験すること自体の他、HIDA により開催される事前
/ 事後のイベントを通じて、全国から参加する他大学の学生とつ
ながりが出来ることが挙げられます。このような人脈は、大学を
卒業後、色々な局面で役立ちます。是非、2013 年度も多くの工
学部の学生が、このプログラムに応募することを期待します。
海外インターンシップ担当 荒 木 功 人 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
13
平成24年度 受け入れ事業所実績一覧 (五十音順)
受入事業所等
所在地
期 間
( 株 ) アイカムス・ラボ
盛岡市
1 週間
2
機械
( 株 ) アイシーエス
盛岡市
1週間
2
電気・情報
旭エンジニアリング ( 株 )
花巻市
1 週間
1
電気・情報
公益財団法人岩手県予防医学協会
盛岡市
1 週間
2
応化・生命
岩手大学地域連携推進センター
盛岡市
2 週間
1
応化・生命
( 株 ) 岩手めんこいテレビ
盛岡市
1 週間
2
応化・生命
いわてリハビリテーションセンター
雫石町
1 週間
1
社会環境
奥州宇宙遊学館
奥州市
7 日間
2
マテリアル
大森クローム工業 ( 株 ) 東北工場
北上市
1 週間
1
マテリアル
九戸精密 ( 株 )
九戸村
1 週間
1
応化・生命
高周波鋳造 ( 株 )
八戸市
1 週間
1
マテリアル
コガックス ( 株 )
タイ
14 日間
1
マテリアル
国土交通省東北地方整備局
仙台市
2 週間
1
社会環境
国立障害者リハビリテーションセンター研究所
埼玉県
21 日間
1
機械
( 株 ) 佐々木義肢製作所
仙台市
1 週間
1
機械
( 株 ) ジェーエフピー
盛岡市
1 週間
1
機械
塩野義製薬 ( 株 ) 金ケ崎工場
金ケ崎町
1 週間
1
応化・生命
シチズン東北 ( 株 ) 盛岡事業所
盛岡市
1 週間
2
マテリアル
( 株 ) 大東環境科学
矢巾町
1 週間
1
応化・生命
滝沢村役場
滝沢村
1 週間
3
応化・生命、社会環境
日本ファインセラミックス ( 株 )
仙台市
1 週間
1
マテリアル
盛岡セイコー工業 ( 株 )
雫石町
1 週間
1
機械
( 株 ) やまびこ 盛岡事業所
滝沢村
1 週間
1
機械
( 株 ) 吉田測量設計
盛岡市
1 週間
1
社会環境
事業所数 24 事業所 合計 32 名
14
実習生数
学科名
事前にインターンシップをきちんと理解してもらい、
事後もしっかり指導を行っています
岩手大学工学部インターンシップ実施要領
1
目 的
岩手大学工学部「社会体験学習」
(以下「インターンシップ」という)
事業は、学生に就業体験をさせることにより、主体的で創造的な人材
の育成を図ること及び事業所、地域との連携を図りながら、広く社会
貢献の基盤を作ることを目的とする。
2
対象学年等
この事業は3年次対象の集中学習とし、単位数は1〜2単位とする。
なお、単位認定は1週間(40時間)を1単位、2週間(80時間)を2単
位とし、2単位を限度とする。
また、大学院生の受講を認める。
3
実施期間
インターンシップは、主として夏季休業期間に実施する。
なお、冬季休業期間あるいは春季休業期間であっても、受入事業
所と学生の調整が可能である場合には、インターンシップ実施委員
会の了承を得て実施する事ができる。
4
受入事業所の確保
インターンシップにおける受入事業所の確保のために4月上旬に受
け入れの依頼を行い、受入条件を確認の上、事業参加への了承を得
る。
5
受入事業所の公表
受入事業所の内容・条件(受入機関の名称、業務、住所、受入期
間、学生のインターンシップ内容、交通・宿泊施設の有無等)は5月下
旬に公表する。
なお、実習中の報酬については原則無報酬として扱う。
6
他機関によるインターンシップ事業への参加
本事業以外に実施されている他機関の主催するインターンシップ
事業に参加することができる。
ただし、単位認定に関する申請等は本事業の実施要領に基づき対
処する。
7
自己開拓事業所の決定
学生が自己開拓した受入事業所を希望した場合は、委員会が実習
体制、カリキュラムの内容を調査し、適否を判断する。
8
履修申告
インターンシップ事業に参加を希望し、単位認定を受けるため
に、希望学生は授業科目「社会体験学習」を申し込まなければなら
ない。
9
受入事業所の調整及び決定
受入事業所の公表により参加希望学生から提出された志望理由及
び事業所の受入条件を委員会で調整の上、インターンシップ派遣学
生を決定し、6月中旬に発表する。
なお、受入期間及び受入事業所における実施カリキュラムの内容
の決定は随時調整することができる。
10 覚書の取り交わし
インターンシップ派遣学生、受入事業所及び大学との三者で覚書
を取り交わし、実施形態・実施方法を確認する。また、実習生紹介
書(履歴書)を受入事業所に提供する。
なお、他機関によるインターンシップ事業での参加学生の場合は
工学部インターンシップ事業の覚書等を省略することができる。
インターンシップ実施委員会
11 就業体験中における事故 ・ 損害、機密保持
就業体験中に万が一発生する事故等に備えて、インターンシップ参
加学生の傷害 ・ 損害等の保険加入を指導し、派遣確定後は大学で加入
の確認を行い、リスクの解消に対応する。
なお、保険の種類として学生自身が傷害を負う場合及び学生が受入
事業所や第三者に損害を与える場合に対応できる保険とする。( 委員
会では「学生教育研究災害傷害保険」及び「学研災付帯賠償責任保険」
を推奨する。)
また、受入事業所との覚書によって、守秘義務を負うことを確認する。
12 事前指導
インターンシップ希望学生は事前指導を受講しなければならない。
事前指導ではインターンシップの目的 ・ 効果、安全教育、職業意識と
心構え、ビジネスマナー、業界及び事業所の研究、履修指導、保険加
入等の指導及び学習に関して数回に分けて行い、インターンシップの
効果を上げる。
なお、事前指導の内容は委員会で決める。
13 インターンシップ実施前の打ち合わせ
インターンシップ参加学生は実施前に受入事業所との打ち合わせ
を行い、インターンシップの実施に支障が無いように調整する。
14 インターンシップの実施期間の体制
インターンシップが学外の受入事業所で行われること、特に運営が
大学等の休業期間中に実施されることから、非常時の連絡体制を整備
する。
15 事業所訪問
インターンシップ実施委員会委員は実習を円滑に進行させるため、
また、大学と事業所間の連携活動として、インターンシップ期間中に
事業所を訪問し、事業のフォローアップを図る。
16 就業体験の評価 ・ 報告
受入事業所では実習に対する学生の態度、テーマヘのアプローチに
ついての評価 ・ 報告を行い、大学では学生成績評価の総合判定資料と
する。
また、インターンシップ実施中の学生は実習日報を作成することに
より設定テーマの進捗状況を確認し、目標達成度を判断すること。最
後に自己評価を含めた実習レポートを作成し、大学に提出する。
17 事後指導
インターンシップ終了後、実習で得たものを学生が互いに認識し確
認しあうために、学生間のディスカッション、自己評価及び今後の学
習に必要となる課題提出等の指導を行う。
18 実施報告会
インターンシップ参加学生全員、事業所の担当者、大学関係者及び
来年度受講希望学生が参加し、プログラム全体を通してのフィードバッ
クとともに学内外への PR も兼ねて実施する。
19 単位認定
単位の認定は、事前指導 ・ 事後指導 ・ 報告会への出席状況及び事業
所からの報告、学生からの実習日報告及び実習レポートにより総合判
定する。
20 その他
この事業の実施に関してその他必要な事項がある場合は、インター
ンシップ実施委員会で協議する。
15
事前指導・事後指導・実施報告会
1 事 前 指 導
実習に先駆け、受講希望者に対し「事前指導」を行うことにより、インター
ンシップが円滑に進行すると同時に、インターンシップがより有意義なものに
なります。同時に学生の自主性とやる気を喚起するために役立ちます。
《 第1回事前指導 》
《 第2回事前指導 》
● インターンシップ実習への参加を考えてい
● インターンシップ実習に参加することが決
る学生に対し、インターンシップの概要や
まった学生に対し、実習にあたっての具体的
心構え、申し込みの手続き方法等を指導し
な心構えや留意事項、実習中や実習終了後の
ます。
手続きについて指導します。また、事業所の
方にお越しいただき、受け入れ側の視点から
1. 昨年度実習学生の体験発表
実習の心構えや学生への期待・要望等を伝え
2. インターンシップの概要、実習の心構え
ていただきます。
・インターンシップの目的
・インターンシップとアルバイトとの違い
・事業所側の実習生受け入れ姿勢について
・インターンシップ実施上の留意点
①実習期間および実習時期
②実習内容
③報酬
④守秘義務
⑤心構え
3. 申し込み方法、事務連絡
1. インターンシップ にあたっての心構え・留意事項
①事前調査
②岩手大学工学部生の自覚
③実習先の方針の尊重
④自発的な学習意識
⑤事故への注意
⑥守秘義務
2. 講話 株式会社多加良製作所
企画室 加藤 学 氏
(右ページに事業所からのアドバイス掲載)
3. 今後の手続き等について
インターンシップの実施
2
事 後 指 導
インターンシップ終了後、実習で得たものを学生が互いに認識し確認しあう
ために、以下の項目等について学科ごとに事後指導を実施します。実習の成果
はこの事後指導を行うことによっていっそう有意義なものになりますので、重
要な役割を果たします。
① 報告・自己評価等に関する指導
② ディスカッション
③ 報告会の準備
3 実 施 報 告 会
インターンシップ参加学生、事業所の担当者、大学
関係者および来年度受講希望学生が集まりプログラム
全体を通してのフィードバックとともに学内外へのP
Rも兼ねて実施します。
1. 参加学生のプレゼンテーション
2. 受け入れ事業所からの感想・提言
滝沢村役場 企画総務部人事課長 畑村 政行 氏
3. 総括(自由討議)
16
事業所からのアドバイス!
インターンシップを有意義に過すために
♥
取り巻く環境は
PR だらけ?
Check!
担当者は“ エース社員”
♥
● どのような性質を持っているか
あなた
担当者
⇒人柄、コミュニケーション力、周囲への影響など
● どのような従業員が多いか
⇒社風やその会社の従業員への考え
職 場
Check!
プログラム内容
実習内容は
アピールポイント
● 求められるスキルは何か
⇒仮説力、創造性、論理性、チームワークなど
● 学んだ内容が活かせるだろうか
⇒自身のキャリアプランの参考にする
PRしたい点は興味を持って欲しい点
⇒興味・共感できるか
自身の性格・特性と比較し、
今後の課題や目標設定に。
Check!
職場を
観察してみよう
● 5S はできているだろうか
⇒整理・整頓・掃除・清潔・しつけ
● 他部署の働きや休み時間の過ごし方
⇒ホンネとタテマエを知る
油断したところに会社の
本音が出やすい
⇒社会人というものの理解に
● 第 2 回事前指導より
株式会社多加良製作所 www.takaras.co.jp
印 象がよくなるコツ
Point 1
挨拶は自分から元気に
Point 2
記 憶をあてにしない
Point 3
分からないことは聞く
Point 2
最低限のマナーを。
17
工学部インターンシップのながれ
学 生
4 月上旬
5 月上旬
5 月下旬
6 月上旬
7 月下旬
受入依頼
受入条件確認
参加、概要等の検討
受入事業所
概要確認
事業所概要まとめ
受入事業所リスト公開
履修申込
実習事業所の希望提出
受入事業所リスト
学生リストの確認
実習先の決定
受入先調整、決定
概要、条件、
カリキュラムの提示
受入協定の締結(覚書取り交わし)
実 習に関する事 前 打 ち合わせ( 学 生 ↔ 事 業 所 )
第2回事前指導
(心構え、留意事項)
インターンシップの実施
8 月∼9 月
10 月上旬
事業所
第1回事前指導
(実施概要・目的)
実習生紹介書の作成
7 月中旬
大 学
事業所訪問
実習の反省、意見
とりまとめ
実習の評価、要望、提言
事後指導
(レポート作成、
まとめ、学科内報告会)
10 月下旬
インターンシップ実施報告会
1月
単位認定
学生のメリット
大学のメリット
受け入れ事業所のメリット
●事業所の現場における実習を通じて、
自主性、独創性、実社会での適応力を
養うことができる。
●実践的な人材を実社会に送ることが
できる。
●社員等が学生を指導することによって意
識が向上し、社員の研修になる。
学問・研究に
●実際の現場に触れることで、
ついて新たな学習意欲が喚起される。
●事業所に対する理解が深まる。
●自分にあった職業を選ぶ能力が身に
付く。
●将来に対して同様の目的意識を持って
いる仲間と出会うことができる。
●座学だけでなく実践的な教育カリキュ
ラムを持つことができる。
●教育改善・充実ができる。産業界の二
一ズを知り、教育プログラムの共同開
発など教育面で連携できる。
●事業所に対する理解の促進、連携が
深まる。
●学生の進路指導において、
ミスマッチ
ングを防ぐことができる。
●学生との意見交換を通じ、新鮮な視点、
新たなネットワークを得ることができる。
●自社に適した学生と、
つながりを持つこと
ができる。
●新卒採用の選考において参考になる(ミ
スマッチングを防げる)。
●大学(教員等)との連携が深まる。研究二
一ズを大学へ反映させることができる(卒
論、修論テーマ、共同研究への発展など)。
●大学教育に産業界等の二一ズを反映さ
せることができる。教育プログラムの共
同開発など教育面で連携できる。
●事業所についての理解が促進され、学
生を通してPR効果が期待できる。
●実践的な人材育成という社会貢献ができる。
18
手続きの様式
手続きによって、お互いに理解を深めます。 【事業所】
参加登録申込書
様式 A1
カリキュラム
様式 A2
インターンシップ事業にぜひご参加ください。
実習生との事前打ち合わせなど、実習を進めていく過程で変更することも可能です。
なお、
この登録期間は、当該年4月∼翌年3月の扱いとなります。
また、作成にあたり、実習担当の教員がご相談に応じます。
カリキュラムは 5 日以上で
お願いします。
覚書
様式 A3
派遣学生が確定後、事業所・大学・学生間で締結します。
«
実習評価報告書
次の項目に対して評価をお願いしています。
»
«
様式 A4
評価
»
1
○報告
E - m a i l
19
実習カリキュラム カリキュラムの一例をご紹介します。
株式会社アイシーエス
実 習 生 電気電子・情報システム工学科 2名
実習期間 平成 24 年9月 24 日(月)~9月 28 日(金)
【インターンシップ・体験学習講座カリキュラム 】
日 程
午 前
午 後
会社説明、就業規則説明、
受入部署からの説明、会社
案内
電子カルテシステム概要説明
医事会計システム概要説明
9 月 24 日
部紹介(各グループの業
(月)
務などの紹介)
顧客グループウェア概要説明
9 月 25 日 顧客先(医療機関)にて
(火)
端末導入準備作業
顧客先(医療機関)にて
端末導入準備作業
9 月 26 日 顧客先(医療機関)にて
(水)
端末導入準備作業
顧客先(医療機関)にて
端末導入準備作業
端末導入作業概要説明
9 月 27 日
電子カルテ検証
(木)
電子カルテ検証
9 月 28 日
電子カルテ検証
(金)
実習内容まとめ(感
想、反省など)
事業所からの
●受入の意図 ・ ねらい
地元に根差す企業として、あるいは岩手大学出身者を多く擁
する企業としての社会的役割を担うため。
また実習生において、IT技術が実社会でどのように活きる
のか体感することを期待しています。
●受入にあたり工夫した点
学業では体験しえない、顧客先(医療機関)での実作業を取
り入れました。
またその作業がどういう意味合いがあるものかを理解するた
めに、作業前には地域医療を取り巻く医療システムについて詳
細な事前説明を行いました。
●学生の研修への取り組み
PC を用いたプログラム中心のカリキュラムと考えていたよう
ですが、実作業が多く戸惑いもあった様子です。作業成果自体
は比較的順調でした。また顧客先でのグループ作業だったため、
チーム内あるいは対顧客などコミュニケーションの重要性に気
づき理解してくれたように思います。
●今後の改善点
当社では毎回受入れ部署を変え、それに伴いカリキュラム内
容も変化させております。顧客先での実作業を毎回カリキュラ
ムに入れることは顧客とのコンセンサスも必要となり難しいと
ころはありますが、条件がそろえば今後も取り入れていきたい
と思います。
【事業所内容】
住 所 〒020-8544 岩手県盛岡市松尾町 17 番 8 号
TEL/FAX 019 − 651− 2626 / 019 − 651− 2693
設 立 1966 年(昭和 41 年)
資 本 金 3,500 万円
代 表 代表取締役社長 法貴 敬
社 員 数 578 人(2012 年 6 月 1 日現在)
売 上 102 億 5 千万円(2011 年度実績)
Q &A
各学科の授業科目の学習内容を確認し
学生との雇用関係はありませんが、受け入れた学生自
Q
実習生と協議し実習期間を調整しましたが、
たいのですが ?
Q
身の傷害事故 ・ 学生の過失による事業所 ・ 第三者への加害事
開始直前、受入部署の都合により開始を 3 日間遅ら
故による補償はどのようになっていますか ?
せたいのですがよろしいでしょうか ?
大学のホームページに各授業科目のシ
A
学生自身の傷害事故については、基本的に自己責任と
大学 ・ 実習生 ・ 受入事業所間で取り交わした
ラバスがありますので、そちらでご確認くだ
の観点から、事業所の過失の有無とは無関係に一定の保険金
「岩手大学工学部インターンシッププログラム覚書」
さい。
が支払われる傷害保険等の加入を指導し、大学で加入済みの
には、実務を経験する期間の具体的日程は明記され
大学シラバスサイト :
確認をしています。また、必要に応じて事業所側で賠償責任
ていませんので、三者で調整いただければ結構です。
http://www.eng.iwate-u.ac.jp/jp/syllabus/
A
Q
A
に備え保険に加入することはかまいません。なお、大学で加
入指導している学研災 ・ 賠償責任保険の補償と保険料は下記
の表のとおりです。
【学研災・賠償責任保険の補償と保険料の例】
(23 年度現在) ※詳細は加入時に確認して下さい。
名 称 学生教育研究災害傷害保険(1,200 万円コース)
死亡保証金 1,200 万円(正課中の場合)
後遺障害保険金 程度により 54 〜 1,800 万円(正課中の場合)
医療保険金 治療日数(1 日目〜)により、3,000 円〜 300,000 円
(正課中は 1 日以上が対象)
入院加算 1 日につき 4,000 円(180 日限度)
保険料 年額 820 円
2 年間 1,440 円 ※付帯特約を含む。
20
名 称 学研災付帯賠償責任保険
(※こちらの保険は学生教育研究災害傷害保険の加入が必須条件です)
賠償責任保険金 対人賠償と対物賠償合わせて 1 事故につき 1 億円限度
対象・保険料 A コース 正課、学校行事など(インターンシップを含む)
(年額 340 円)
受け入れいただいた 26 事業所・部署のうち 22 事業所・部署を対象に
アンケートを実施し、18 事業所・部署から回答をいただきました。
どのような経緯で受け入れを決めましたか(複数回答あり)
研修生の決定時期
地域社会への貢献の一環として… 12
適切………………………………… 14
企業活動の理解の促進…………… 5
もっと早いほうが良い…………… 0
人材育成の趣旨に賛同…………… 7
社内(職場)の活性化……………… 2
もっと遅くても良い……………… 0
将来、優秀な人材確保の一手段として… 5
いつでも対応可能………………… 4
その他……………………………… 1
その他……………………………… 0
地域社会への貢献, 人材育成の一環として受け入れていただいている事業所が多いこと
現在の決定時期で、概ね適切とのご意見が多かった。来年度以降も、現行の日程で実
が分かる。また、企業活動の理解や人材との出会いなども重要視されている。今後も、
学生の工学的興味を高め、事業所の要望を満たすような実習となるように、委員会とし
施していきたい。
ても努めていきたい。
インターンシップのカリキュラムについて
前回までのものを適用した……… 11
新たにカリキュラムを作成した… 7
新入社員研修用のものを流用した… 0
研修生の事前訪問、打合せについて
必要………………………………… 1
あった方が良い…………………… 3
どちらでも良い…………………… 9
特に準備しなかった……………… 0
不要………………………………… 4
その他……………………………… 0
時と場合に応じて必要…………… 1
その他……………………………… 0
多くの事業所において、本学工学部に対応したカリキュラムを組んで実施していただ
いていることがうかがえる。半数は前年度の内容に見直しをいただいており、実習生の
受け入れに多大なるご配慮をいただいていることが分かった。
実施時期について
夏休み期間(8∼9月)が妥当…… 9
上記期間以外でも可能…………… 8
その他……………………………… 1
事前訪問、打ち合わせについて、不要の事業所も見受けられるが、多くは要望されて
いる。委員会は実習生に対して事前の連絡と準備等の指示を受けるように指導してい
る。
受入れてよかった点は何でしたか(複数回答あり)
指導するに当たって、社員が業務を
再確認し自己啓発につながった… 10
他の社員にも好影響があった…… 3
現在の学生気質が多少見えた感がする… 5
学校との連携が深まった………… 3
夏休み期間が適切であるが、それ以外の期間にも対応していただける余地がある。
企業のイメージアップにつながった… 2
その他……………………………… 2
研修生受け入れによる業務への支障について
学生を受け入れることで事業所にとっての自己啓発になった、今の学生の様子が分か
った、学校との連携が深まった等に多くの回答をいただいた。今後とも大学、事業所間
の交流が活性化していけるようにしたい。
支障はなかった…………………… 6
少しあったが許容範囲内だった… 12
支障があった……………………… 0
その他……………………………… 0
今年度は、概ね問題もなく実習が終了することが出来た。これも、事業所の方々が、学生
を受け入れるに当たって、多大なるご配慮を下さった結果である。大学側としても、今後よ
りスムーズな手続きを目指し、より良いインターンシップ実習を行っていきたいと考える。
21
手続きの様式
【学 生】
申込書
様式 B1
実習生紹介書
様式 B2
※実習内容の詳細確認等は,後日学生本人から直接ご連絡,照会させて頂きます。貴事業所で
複数の学生が実習する場合は,原則として代表学生からのみご連絡致しますが,学生それぞれ
岩手大学学務部学務課工学・農学グループ 〒020-8550 盛岡市上田三丁目18-34
TEL 019-621-6988 FAX 019-621-6065
実習日報
様式 B3
学生からの Q&A
Q
1回受講すれば1単位取得できるとすれば、2回受講すれば2
A
受講者は1回の受講のみ単位を取得できます。希望があれば2
単位取得できるのですか?
回以上受講は可能ですが単位は出ません。また、なるべく多
くの希望者が受講できるように配慮していますので、協力し
てください。
Q
工学系の企業以外は受講しても成績の評価、単位の認定は無
A
学科の履修内容と直接関わりが無いような受入事業所もあり
いのですか?
ますが、実習内容を委員会で精査して、学部のインターンシ
ップにふさわしいと認められた場合には成績の評価及び単位
の認定は全て行われます。ただし、ご質問のような事業所で
の実習には、“専門知識を何らかの形で活かすことができな
いか”という姿勢で臨むことが大切です。
Q
自己開拓して事業所の候補を見つけましたが、その後何をし
A
自己開拓した事業所がインターンシップ事業の対象となるか
たらいいのですか?
確認しますので、「インターンシップ受入条件」(記入用紙は
学生センターA棟④番窓口で配付)と参考までに事業所のパン
フレットを取得して、学生センターA棟④番窓口に提出して
ください。その後、インターンシップ実施委員会で適否を審
(
賤
−9−
22
議し、認定されれば、岩手大学工学部インターンシップ事業
の一環として実習することが可能です。
実習に参加した学生(32 名)を対象に
アンケートを実施しました
インターンシップ受講の動機(複数回答あり)
受け入れ先に対する満足度
自己啓発、研鑽のため………… 28
十分満足………………………… 22
単位を簡単に取れそうだったから… 2
まず満足………………………… 6
家族、友人、先生からの勧め… 9
普通……………………………… 2
なんとなく……………………… 2
期待していたほどではなかった… 0
その他…………………………… 5
期待はずれ……………………… 1
大半の学生が自己啓発と研鑽を目的として実習に参加している。来年度以降も、高い
目的意識を持って実習に取り組む学生が増えていくよう、インターンシップの意義につ
いてアナウンスしていきたい。
受け入れに対する満足度も、非常に高い。実習以外でも細やかに心配りいただいたと
の声が多かった。学生の受入に対して、たくさんの時間を割いて準備して下さっている
ことがうかがえる。
研修内容について
同じ部署だけ研修………………13
数種の業務について研修……… 18
その他…………………………… 0
無回答…………………………… 1
実習期間が短い中で、様々な研修形態が用意されており、学生達は、幅広い中から自分に
適したものを選ぶことができる。
今回参加して得るものがあったか
非常に有意義であった………… 21
有意義であった………………… 8
普通……………………………… 1
あまり得るものがなかった…… 1
その他…………………………… 0
非常に有意義な実習になっていることがわかる。報告会等でも、インターンシップが
良い経験になったことを強く語る学生が多い。
実習先の受け入れ体制について 教育・研修プログラムは
整っていた……………………… 16
完全とは言えないが基本的に満足……… 13
不十分…………………………… 1
その他…………………………… 1
無回答…………………………… 1
ほとんどの実習生が、教育内容・研修プログラムに満足していると言える。
実習内容に対する満足度
十分満足………………………… 16
まず満足………………………… 10
普通……………………………… 3
期待していたほどではなかった … 1
期待はずれ……………………… 1
多くの学生が、満足出来る実習を行っている。インターンシップ実習を通して、大学で学
んでいくことの意義を知り、就職に対する意識づけとなった。
23
事業所実績
所在地別事業所数(都道府県別)計 24 事業所
10社
1社
青森県/1社
岩手県/18社
タイ/1社
所在地別実習生数(都道府県別) 宮城県/3社
計 32 名
埼玉県/1社
青森県/1名
岩手県/26名
タイ/1社
宮城県
/3名
埼玉県/1名
10名
所在地別事業所数(県内市町村別)
18 事業所
10社
1社
所在地別実習生数(県内市町村別) 10名
1名
九戸村/1社
滝沢村
2社
盛岡市
8社
雫石町
2社
矢巾町/1社
花巻市/1社
北上市/1社
金ヶ崎町/1社
奥州市/1社
24
九戸村/1社
滝沢村/4名
名
雫石町
2名
盛岡市
13名
矢巾町/1名
名
花巻市/1名
北上市
1名
名
名
金ヶ崎町/1名
奥州市/2名
1名
計 26 名
実施形態別事業所数
計 24 事業所
海外インターンシップ… 1社
学科別受講者数
10
自己開拓型… 1社
計 32 人
9
8
8
公 募 型…… 2社
7
6
5
4
3
2
工学部開拓… 20社
社 会 環 境
工学科
業種別事業所数
機械システム
工学科
工学科
電気電子・情報システム
工学科
計 24 事業所
マテリアル
工学科
実習期間別事業所数
応用化学・生命
0
計 24 事業所
公務… 2
4 週間… 1
教育、学習支援… 2
2週間…3
学術研究、専門・
技術サービス業… 2
製造業… 12
1週間… 20
医療、福祉… 3
情報通信業…3
実習期間について
アンケートから
学 生
無回答…1
事業所
2週間程度
でも良い… 1
その他…1
もっと長くても
良いと思った…4
長かった… 2
適切な長さだった… 24
1週間程度が妥当… 17
25