パートナーニュース 2010 年 2 月号より ﹃実は冬場もバッテリーは大事です!﹄ 前回は2回に渡ってオイルについてのお話をしました。人間と同じで血︵オイル︶ が汚れると心臓︵エンジン︶に負荷がかかり、固まれば動脈硬化︵エンジン焼け付き︶ などを生んでしまうんですね。 さて、今回も﹁パートナー﹂である皆様の愛車=軽トラック のお手入れについてのお話をいたします。 ﹁バッテリー﹂のお話です。 keika 予防と対処 そもそも﹁バッテリー﹂とは陰、陽異なった鉛板を電極とし、これらと電解液 ︵ 希 硫酸︶との化学作用により電気を取り出したり、溜めたり出来る電池です。極 板群は単電池︵1セル︶といい、完全充電で Vの電圧を発生します。これを直 列に6つつなげたのが Vバッテリーとなるわけですね。 電気を起こす力︵起電力︶は液温が低下すると共に低くなります。これはバッ テ リ ー 内の化学作用が緩慢になり電解液の抵抗が増加するためで、バッテリーが 上がりやすくなります。 寒い冬はあがりやすい 温度が下がるとバッテリーの能力も下がることは分かりました その中でも、変わらず同じ電力を必要とする最大のものがエンジンスタート時の セルで、更にエンジンオイルも夏場に比べ﹁硬い常態﹂である為、暖かいときに 比べると数倍の負荷がかかってしまいます。 温度と疲労度 新品バッテリーの例ですが、 ℃を %とすると、 ℃で約 %、0℃では % まで容量がダウンするそうです。 そもそも温度が下がると燃料が気化しにくくなり、エンジンオイルの粘度がおち てシリンダーが回りにくくなるところに、バッテリー自身が劣化している事で更 にエンジンがかかりにくくなるわけですね。 バッテリーが剥き出しの場合 皆さんの愛車=軽トラックは車種にもよりますが構造上、車の外にバッテリーを 剥き出しで設置されているものも多くあります。外気にそのまま触れ続ける環境 であるために、痛みや電力消費しやすくなります。 万が一動かなくなったときはブースターケーブルで他のバッテリーと繋いだり、 近辺のガソリンスタンドやJAFなどに依頼するなどあ ります。特にお勧めはしませんが、剥き出しの場合に限っ ては使い捨てカイロなどでバッテリーを温めてあげるだ けで﹁エンジン始動までは回復した﹂なんて方法もあり ます。︵※十分気をつけてください︶ 少し古い情報ですが、JAFの出動理由を見てもバッテ リーが占める割合が大きく、﹁つい目を離しがち﹂な状況 が感じられますね。 25 100 2.1 こんな時はご注意 10 今のバッテリーを 2.5 年以上も 使っている 平成 13 年 JAF 出動理由 最近エンジン のかかりが 遅い 用品を搭載 多数のカー している クラクションの音が 弱々しい バッテリー液 の減りが 早い 87 キー閉じこみ 事故 20% 6% タイヤ 7% 93 バッテリー 29% その他 38% バッテリーの寿命は 昨今、バッテリーも性能や耐久性が変化していますが、基本的には2∼ 3年くらいと考えておいたほうがいいようです。 バッテリー上がり原因とは 電装品全ての使用頻度によりますが、最 近はカーナビ装着されている方も多くよ り大量に電力を消費してしまいます。 バッテリーの保守、点検 本来、電解液︵バッテリー液︶の量は半 月から一ヶ月ごとの点検を必要とします。 バッテリー液が無くなり極板が露出して しまうと極板の酸化が始まり充電能力の 低下又は不能状態につながります。また、 完全放電のバッテリーを放置すると極板 上に硫酸鉛が固着し充電をしても元の状 態に回復しない︵サルフェーション︶状 態になってしまうため、完全放電前の補 充電が必要です。 12
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