基本計画(本文)

平成 25 年 4 月策定
企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律に基づく基本計画
(青森県津軽地域)
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産業集積の形成又は産業集積の活性化に関する目標
(1) 地域の特色と目指す産業集積の概要について
(地理的条件、既存の産業集積の状況、インフラの整備状況等地域の特色について)
①地域の主な概要
産業集積の形成及び産業集積の活性化を目指す地域は、6市7町2村(青森市、弘前市、
黒石市、五所川原市、つがる市、平川市、鰺ヶ沢町、深浦町、西目屋村、藤崎町、大鰐町、
田舎館村、板柳町、鶴田町、中泊町)の区域(以下「津軽地域」という。
)である。
当津軽地域は、青森県の奥羽山脈の西側の津軽平野一帯であり、比較的平坦な地形に恵
まれており、また、国道、県道、鉄道等により域内が縦横に結ばれている。鉄道では、J
R奥羽本線及び五能線、私鉄弘南鉄道及び津軽鉄道などが、青森市、弘前市、黒石市、五
所川原市、平川市、つがる市など地域内主要都市を結んでいるとともに、平成22年には、
東北新幹線が、青森市まで延伸し、首都圏とのアクセスが飛躍的に向上している。
道路では東北縦貫自動車道弘前線を始め、青森市を起点として弘前市を経由して津軽地
域を南北に結んでいる国道7号、津軽地域を南北に貫く国道339号、同じく東西に貫く
国道101号及び津軽地域と県南地方を結ぶ国道102号・国道394号・国道454号
並びに主要地方道が各地を結んでいる。このため、地域内における各市町村相互の連携が
容易であり、また、文化・教育・商業など高度な都市機能を有する青森市及び弘前市を中
心に商圏、通勤圏等が形成されるなど、生活面及び経済活動面での一体性が確保されてい
る。
また、重要港湾である青森港のほか、鯵ヶ沢町にある七里長浜港は、本州で最もロシア
に近い港湾である等の地理的優位性を踏まえ、環日本海における新たな経済活動の拠点と
なるべく、利用促進に努めている。
平成19年3月から、CAT−Ⅲが供用開始された青森空港においては、濃霧による欠
航が飛躍的に少なくなり、首都圏とのアクセスが格段に良くなっている。
②津軽地域内の主な都市等について
青森市は、県庁所在都市として、また、本州と北海道の結節点として全国交通ネットワ
ークの形成の要衝地に位置付けられている。平成22年には、東北新幹線が青森まで延伸
し、利便性は更に高まっている。また、青森市は、北東北及び道南といった北日本におけ
る都市の中でも、商業流通及び行政機能等の集積も高く、政治、経済、文化など中核都市
としての機能を果たしてしているほか、十和田八幡平国立公園の一部を擁するなど自然環
1
境にも恵まれている。産業面では、第3次産業を中心に産業集積があるほか、メカトロニ
クス分野の公設試験研究機関、情報処理関係の人材育成機関等の産業支援機能が集積して
いる。青森空港を始め東北縦貫自動車道弘前線などの高速交通体系の整備により電気機械
器具製造業、ソフトウェア業等の企業立地が進んでいる。また、中核工業団地等の工業団
地が整備されており、エレクトロニクス関連及び物流関連企業等が集積している。このほ
か、平成22年には、弘前大学北日本新エネルギー研究所が設立され、寒冷地特有の新エ
ネルギーシステムに関する研究・教育・実践を行っている。
弘前市は、国立大学法人弘前大学を有する学園都市であり、また津軽地域の商業機能の
中心都市のひとつである。弘前大学には、県内医療の中心的役割を担っている医学部のほ
か、農学部以来の伝統を誇る農学生命科学部や理学部を改組した理工学部等を擁しており、
地元産業界をはじめ多方面に人材を輩出している。また、分析技術部、生命科学部、バイ
オテクノロジー部、生活技術部を有している地方独立行政法人青森県産業技術センター弘
前地域研究所において、地元企業のニーズを踏まえた試験研究等を行っている。工業面で
は、都市機能や交通機能との隣接性に配慮した工業団地が整備されており、エレクトロニ
クス関連産業や精密機械工業の集積が図られている。
黒石市には、地方独立行政法人青森県産業技術センター農林総合研究所及び同センター
りんご研究所があり、本県農業振興の中心的な役割を担っており、今後は特に植物工場の
実証において先導的役割を果たすことが期待されている。工業面では、精密機械工業やメ
カトロニクス企業の立地が見られ、高速交通体系や都市機能との近接性に配慮した工業団
地の活用を図ることとしている。また、併せて食品加工、木材加工などの地場産業の振興
も積極的に推進している。
五所川原市は、津軽地域北西部の中心都市であり、周辺市町村への文化、教育、消費利
便等の都市的サービスの提供機能を担っている。特に、東北職業能力開発大学校附属青森
職業能力開発短期大学校においては、全国レベルのカリキュラムで教育訓練を行い、企業
の即戦力としての人材育成に努めているほか、電気機械器具製造業、半導体製造業、情報
関連機械製造業の工業団地への導入が進んでおり、更なる導入促進が期待される。
つがる市は、基幹産業が農業であり、農産物加工などの地場産業の振興を図ると共に、
一般機械、電気機械などの関連産業や下請け企業の導入を目指している。また、隣接する
五所川原市への労働供給機能も担っている。
平川市は、当津軽地域の南に位置しており、東北縦貫自動車道弘前線のインターチェン
ジがあり、高速交通体系が整備されている。基本的には農業地帯であるが、エレクトロニ
クス、精密機械製造業等の企業の進出があり、その関連企業の集積が見られる。
また、津軽地域の他の地域においても工業団地等があるほか、周辺都市への労働供給機能
をも担っている。
以上のほか、津軽地域全体としては、廉価で広大な土地を有し、冷涼な気候で、落雷が少
なく、また、安定した地盤を持ち、自然災害も少なく、豊富な水資源もあり、良質な労働力
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の確保が容易であるなどの特色がある。
③既存産業の集積状況
津軽地域は、従来農林水産資源を利用した食料品、木材・木製品などの地域資源型の伝統
的な地場産業中心の産業構造であったが、昭和40年代以降は、青森空港、東北縦貫自動車
道など高速交通体系の整備に伴って、大手メーカー系列の半導体集積回路、情報関連機器、
電気部品・デバイス、医療機器関連などの拠点工場を始めとして、電気機械、精密機械等の
加工組立型産業が中心に立地している。
現在、域内の主な光産業関連企業としては、青森リバーテクノ(株)(水晶振動子)
、関西
トヨクニ(株)浪岡工場(光ファイバー部品)、青森昭和電線(株)(電子ワイヤ)
、(株)津軽
ハーネス(ハーネス製造)
、
(株)日本マイクロニクス(半導体、液晶ディスプレイの検査装
置)
、
(株)ジョイワールド・パシフィック(半導体検査装置)
、富士電機津軽セミコンダク
タ(株)(半導体デバイス)
、ハイコンポーネンツ青森(株)(半導体デバイス)
、(株)タムロ
ン弘前工場、浪岡工場、大鰐工場(ビデオカメラ等のレンズ、産業用フォーカス装置)、
(株)
クラーロ(画像診断装置)
、
(株)角弘(医療用原材料、機器、機能性食品)、青森オリンパ
ス(株)
(医療用内視鏡関連製品)などが立地している。
このように、当該地域は、光デバイス、光学用プリズム、光ファイバー、画像処理装置、
半導体検査装置等の光技術を応用した製品の研究開発に取り組む光技術関連企業の集積と
いう県内他地域にない特徴が見られる。また、津軽地域は、本来、稲作、りんご生産を中心
とした農業生産地域でもあり、弘前大学附属病院を始め、医療機関の集積が進んでいる地域
でもある。
④人材の状況
青森県の労働環境は、有効求人倍率の低さ(0.58(平成24年11月現在))や高卒
新卒者・求人状況の指数等からも明らかなように、県内就労を希望する良質でコストパフォ
ーマンスの高い人材が確保しやすい環境にある。
また、県外から立地した企業に対するアンケート調査結果では、本県の人材は「ねばり強
い姿勢」
「意欲・熱意」
「新しい提案に対する適応力・柔軟性」などの面において高く評価さ
れており、その就業状況や態度について、約8割の企業が満足と回答している。県内からの
人材確保についても、約8割の企業が確保(ほぼ確保含む)できたと回答している。
⑤地域産業の高度化・高付加価値化に係る研究を行う公設試験研究機関
津軽地域には、地域の特性に応じた工業系、農林系等の公設試験研究機関があり、それ
ぞれの特色を活かした試験研究を行っているほか、地域企業との共同研究を積極的に推進
している。
地方独立行政法人青森県産業技術センター工業総合研究所(青森市)では、ものづくり
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技術部、環境技術部、新エネルギー技術部を有し、ものづくりに関する自動制御、計測評
価技術の開発及び技術支援、環境負荷物質の排出抑制、回収、処理技術の開発及び技術支
援、燃料電池の要素技術及び省エネルギー生産技術等の研究開発及び技術支援を行ってい
る。県内の企業・大学と共同研究を行うほか、技術相談、技術指導、情報の収集・加工・
提供等を実施している。
また、地方独立行政法人青森県産業技術センター弘前地域研究所(弘前市)は、分析技
術部、生命科学部、バイオテクノロジー部、生活技術部を有しており、地元企業等のニー
ズ・シーズに着目した技術の調査・普及のほかバイオテクノロジー、食品に関する試験研
究及び漆器、木工品、陶磁器等に係る研究やユニバーサルデザイン等に係る試験研究を行
っている。
そのほか農業系の公設試験研究機関としては、地方独立行政法人青森県産業技術センタ
ー農林総合研究所(黒石市)
、地方独立行政法人青森県産業技術センター水産総合研究所(鰺
ヶ沢町)等があり、また、環境衛生系の公設試験研究機関としては、青森県環境保健セン
ター(青森市)があり、それぞれの分野において試験研究及び技術指導を通じて企業の活
動を支援している。
⑥地域産業の高度化・高付加価値化を支援する産業支援機関
本県の中核的産業支援機関である公益財団法人21あおもり産業総合支援センターは、コ
ーディネーター、インキュベーションマネージャーを配置し、企業等の創業、経営革新、ビ
ジネスプラン、販路開拓等のワンストップサービス、産学官連携活動のほか、首都圏市場へ
進出する企業をサポートする青森県ビジネスサポートセンター(東京都中央区八重洲)を運
営している。
⑦学術・教育機関
ア)国立大学法人弘前大学
弘前大学は、自然科学系の学部として理工学部、医学部及び農学生命科学部を、大学
院として理工学研究科、医学研究科、保健学研究科及び農学生命科学研究科を有してお
り、情報技術、バイオテクノロジー、新材料等の高度技術に係る人材育成及び研究活動
を行っている。
また、地域共同研究センターでは、民間企業との共同研究、研究者の受け入れ、受託
研究の実施や学術交流・情報交換、技術相談等の事業を実施している。
イ)青森大学
青森大学は、経営学部に経営学科、社会学部に社会学科及び社会福祉学科、ソフトウ
ェア情報学部にソフトウェア情報学科及び薬学部に薬学科を、また、大学院として環境
科学研究科を有し、総合大学として実践力、コミュニケーション能力の高い人材の育成
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を行っている。
ウ)青森公立大学
青森公立大学は、経営経済学部に経営学科、経済学科及び地域みらい学科の3学科と、
大学院として経営経済学研究科を置き、情報科学を基礎とした経営学と経済学について
の学際的、統合的な思考力を備えた高度な人材の育成を行っている。地域経済等につい
て調査する部門として地域研究センターが設置され、大学の研究成果を地域に公開する
とともに、工業振興などの地域経済に関わるテーマについて研究を行っている。
エ)青森県立保健大学
青森県立保健大学は、健康科学部に看護学科、理学療法学科、社会福祉学科及び栄養
学科の4学科を有し、幅広い領域において健康及び福祉の向上に貢献できる優れた人材
を育成することを目的に、ケアマネジメント、ライフサイエンスなどに関する教育及び
研究活動を行っている。また、研究推進・知的財産センターが設置されており、共同研
究などを通じて、青森県の地域特性に即した保健医療・福祉に関する研究などを学際的
に、総合的な立場で推進することとしている。
オ)東北職業能力開発大学校附属青森職業能力開発短期大学校(ポリテクカレッジ青森)
ポリテクカレッジ青森は、機械システム系の生産技術科、電気・電子システム系の電
気エネルギー制御科、電子情報制御システム系の電子情報技術科の3科を有しており、
エレクトロニクス、メカトロニクス及び情報技術等の各分野において、学理的素養と実
技能力を併せ備えた実践技術者の育成と研究活動を行っている。また、在職者の職業能
力の向上を図るため、セミナーの開催、施設・設備の開放、技術相談等を行っている。
⑧インフラの整備状況
ア)空港
県内には、青森空港及び三沢空港の2つのジェット空港があり、青森空港からは東京、
大阪、名古屋、札幌へ、三沢空港からは東京へと国内主要都市と結ばれているほか、青森
空港から週4往復の韓国への国際路線も運行されている。
青森空港は、平成17年4月に滑走路3,000mが供用され、大型機が通年で離発着
できる機能を持った。さらに平成19年3月から、計器着陸システム「CAT−Ⅲ」の供
用が開始され、国内4番目、地方自治体が設置・管理する第3種空港では初めてのCAT
−Ⅲ空港となり、濃霧での欠航便数が大幅に減少し、効果が発揮されている。
イ)鉄道
津軽地域のうち、特に青森市は、県南地域と結ぶ青い森鉄道、弘前方面と結ぶJR奥羽
5
本線、北海道と結ぶJR津軽線(海峡線)の結節点であり、交通の要衝となっている。
特に、東北新幹線は、平成22年12月には、新青森駅が開業し、東京・青森間が最速
で3時間10分で結ばれ、大阪へも5時間台で移動が可能となった。
ウ)道路
首都圏と青森県の津軽地域を結ぶ東北縦貫自動車道弘前線は、川口JCTから終点の青
森ICまで既に開通し、青森JCTで分岐する青森自動車道は青森東ICまで開通してお
り、津軽地域内の物流の高度化に寄与している。また、東北縦貫自動車道弘前線の浪岡I
Cから五所川原市を経て鯵ヶ沢町を結ぶ津軽自動車道は、一部供用(浪岡IC∼五所川原
北IC)されており、津軽地域内の利便性のみならず、更なる物流の高度化を目指して、
事業を実施している。
エ)港湾
津軽地域内には、八戸港、むつ小川原港と並んで重要港湾に指定されている青森港が
ある。取扱貨物量は、北海道と結ぶフェリーが就航していることもあり、県内の港湾で
最も多い。また、大型クルーズ船の寄港は東北一の実績を有しており、県都の海の玄関
口としての期待が高まっている。さらに、官民一体となった取組として、青森市を中心
に「青森港国際化推進協議会」を組織して、外航船及び内航船の利用促進に努めている
ところである。また、鯵ヶ沢町の七里長浜港では、津軽地域の物流需要に対応するほか、
特にロシアとは本州で最も近い港湾である等の地理的優位性を生かし、港湾の活用によ
る地域振興を図るため、県及び地元により「七里長浜港利用促進協議会」を組織し利用
促進に努めている。
(目指す産業集積の概要について)
本県では、ものづくり産業の振興を基盤とする地域経済の発展と雇用の量的な拡大・質的
な充実を図るためには、低炭素社会づくりに貢献する技術開発を促進し、国内外から外貨を
獲得することができる技術・製品を開発することが重要と判断し、
「低炭素型ものづくり産
業」を「省エネルギーに関する新たな技術開発に取り組むものづくり企業群」と定義し、こ
れらの企業の集積を図ることとしているが、特に津軽地域が有する特性、強みを最大限活か
した新たな産業の立地及び創出を促進することにより、地域の経済活性化及び雇用の創出を
図る。
①光技術関連産業の集積
当地域は、光デバイス、光学用プリズム、光ファイバー、画像処理装置、半導体検査装置
等の光技術を応用した製品の研究開発に取り組む光技術関連企業の集積という県内他地域
にない特徴が見られるため、輸送用機械製造を含めたこれら光技術関連産業の更なる集積
に努めるほか、これら企業の連携を促進し、光をキーワードにした新技術・新産業の創出
6
を促進する。
②「あおもり農工ベストミックス新産業創出構想」関連産業の集積
当該構想は、ローカルテクノロジーを活用した農工の連携・融合等による新産業の創出・
育成を目指す構想であり、県内への経済波及効果が高い農業の競争力をテコにしながら、地
域における新たなタイプの製造業の創出を図ることを目的としている。
本構想は、産業クラスター政策の手法を取り入れ、地域に集積する中堅企業・ベンチャー
企業等が、大学、研究機関、産業支援機関等の関係機関と連携し、農産物の生育管理に関
する環境制御技術、グリーンエネルギーやバイオマス資源の多角的利用技術、農林水産資
源を用い機能性を追求した食料品、酒類をはじめとした飲料などの加工・製造業等のシー
ズを活用し、地域産業の集積の促進を図る。
取組の事例としては、農産物の総合管理システム、品質管理把握ツールの開発、りんごを
使った機能性食品及び飲料の開発、エコ飼料・肥料ビジネスモデルの形成、内発型未利用
バイオマスビジネスの創出等があり、これら、地域資源を活用した産業のより一層の集積
を図る。
③「青森ライフイノベーション戦略」関連産業の集積
当戦略は、本県の地域特性や特色ある地域資源、強みを最大限活かしながら、ライフ(医
療・健康・福祉)関連産業の創出と集積による地域経済の成長促進に向けた政策展開を一層
強化し、ライフ関連産業を次世代における本県の経済成長を牽引する重要な産業の柱として
育成するための基本指針である。
戦略では「医工連携分野」
「サービス分野」
「プロダクト分野」を重点戦略分野に、
「医療
現場とものづくり現場の徹底した連携の推進」「健康寿命アップなど課題解決支援型新医療
生活産業創出」
「女性視点を重視した全国区ライフ系プロダクトの開発」を重点戦略プロジ
ェクトとして取り組むこととしている。
戦略における主要エリア別のクラスター形成の方向性として、弘前エリアにおいては、弘
前大学を中核とし、機能性素材、医療周辺機器、健康サービス等の医工・サービス・プロ
ダクトを組み合せた「総合型ライフクラスター」の形成を目指すこととしている。当エリ
アにおいて戦略に基づき現在進行している取組の例としては、高機能医療画像診断装置を
ベースに拠点病院同士を結ぶ高度医療画像診断ネットワークシステムビジネスモデルの開
発や、ICTを活用した次世代型福祉安心システムの開発、弘前大学が長年にわたり研究
してきた機能性素材「プロテオグリカン」の健康食品、化粧品その他への活用による産業
創出・集積などがある。
④3つの産業が連携した新産業の創出と集積
当地域は、農林水産業が盛んな地域であり、それに関連する食品加工等の産業集積がある
7
こと、また、県内医療の指導的立場にある弘前大学医学部のほか、国立病院機構弘前病院
などの医療機関の集積が進んでいる地域でもあること、また、光技術関連企業の集積があ
ることを踏まえ、相互のコラボレーションにより光技術を応用した新たな農林水産業関連
産業の創出や医療・健康・福祉機器等の開発が大いに期待されるところであり、光技術関
連産業の集積が、当津軽地域の目指すべき産業集積であると考える。
例えば、地方独立行政法人青森県産業技術センターでは、植物工場研究拠点を設置し、地
元企業と連携して、寒冷地に適した青森型植物工場の実証研究を行っているが、この研究の
成果を活用することで、植物工場に関連する新たな産業が生まれる可能性がある。
<参考>光技術について
「2030年代に向けた光テクノロジーロードマップ(2011年4月)」(一般社団法
人光産業技術振興協会)によると、2030年代に向け進展していく光技術分野として、
①情報処理フォトニクス、②光ユーザインターフェース、③環境・安全フォトニクス、④
光情報通信、⑤光加工を選定している。主な技術領域は下記のとおり。
①情報処理フォトニクス:光配線、光ストレージ、光メモリ、光デジタル処理
②光ユーザインターフェース:ディスプレイ、イメージセンサ
③環境・安全フォトニクス:医療、個人認証、防災、量子暗号、農業
④光情報通信:光源、光ファイバ/導波路、ルーティング技術
⑤光加工:切断/接合、表面処理、リソグラフィ
(2)具体的な成果目標
集積区域における集積
業種全体の付加価値額
現状
計画終了後
2,152億円
2,260億円
8
伸び率
5.0%
(3)目標達成に向けたスケジュール
平成
平成
平成
平成
平成
25年度 26年度 27年度 28年度 29年度
取組事項(取組を行う者)
1 産業用共用施設の整備等
企業ニーズの把握、工業団地の整備
(県、市町村)
2 人材育成・確保
人材育成セミナー等の実施
(県、民間等)
3 技術支援
技術相談・技術指導・共同研究
(公設試験研究機関、大学、産業支援機関、県)
4 その他の事業環境の整備
企業立地に係るワンストップサービス機能の充実
(青森県・市町村)
リースコンソーシアム制度
(青森県)
あおもりクリエイトファンド
(あおもりクリエイトファンド投資事業有限責任組合)
あおもり元気企業チャレンジ基金
(公益財団法人21あおもり産業総合支援センター)
あおもり農商工連携支援基金
(地方独立行政法人青森県産業技術センター)
グローカル産業創出・集積支援プロジェクト
(公益財団法人21あおもり産業総合支援センター)
企業立地に関する優遇制度
【補助制度・低利融資制度】 (青森県、市町村)
インフラ整備
(青森県、市町村)
5 広域連携
ネットワーク構築・販路開拓・人材育成
(青森県)
9
2
集積区域として設定する区域
(区域)
15市町村(6市7町2村)
青森市、弘前市、黒石市、五所川原市、つがる市、平川市、鰺ヶ沢町、深浦町、
西目屋村、藤崎町、大鰐町、田舎館村、板柳町、鶴田町、中泊町
設定する区域は、平成24年8月31日現在における行政区画その他の区域により表示し
たものである。
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(15市町村内で、山林、農用地等、市街地、自然公園法(昭和32年法律161号)に規
定する自然公園地域、自然環境保全法(昭和47年法律第85号)に規定する自然環境保
全地域、鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律(平成14年法律第88号)に規定す
る鳥獣保護区、環境省が選定した特定植物群落及び日本の重要湿地500、その他自然環
境保全上重要な地域等企業立地促進に適さない区域は除外する。)
(集積区域の可住地面積)
150,377ha
(総面積)
417,525ha
(各市町村が集積区域に指定されている理由)
上記区域の津軽地域には、光デバイス、光学用プリズム、光ファイバー、画像処理装置、半
導体検査装置等の光技術を応用した製品の研究開発に取り組む光技術関連企業の集積という
県内他地域にない特徴が見られる。また、地理的にも一体的であり、また、交通網も整備され
ている。工業団地も既に整備されており、産業の集積が容易であることから、集積区域として
指定するものである。
なお、指定する区域は、青森地域高度技術産業集積活性化計画エリア(旧テクノポリス開発
計画エリア)と弘前地方拠点都市地域基本計画エリアのほか、両地域周辺部の工業団地を有し
ている市町村及び物流の拠点である七里長浜港を抱える鰺ヶ沢町を加えた15市町村として
いる。
3
集積区域の区域内において特に重点的に企業立地を図るべき区域
(区域)
津軽地域内の下記工業用地
1
青森市
青森中核工業団地
2
青森市
大釈迦工業団地
3
青森市
青森市西部工業団地
4
弘前市
弘前オフィス・アルカディア
5
弘前市
藤代工業団地
6
弘前市
北和徳工業団地
7
大鰐町
八幡舘工業団地
8
藤崎町
常盤第一工業団地
9
田舎館村
田舎館工業団地
10
五所川原市
青森テクノポリスハイテク工業団地漆川
11
深浦町
東野工業団地
12
鶴田町
鶴山工業団地
※地名及び地番については別添「企業立地重点促進地域地番表」のとおり
設定する区域は、平成24年8月31日現在における地番により表示したものである。
11
4
工場立地法の特例措置を実施しようとする場合にあっては、その旨及び当該特例措置の実施によ
り期待される産業集積の形成又は産業集積の活性化の効果
(工場立地法の特例措置を実施しようとする区域)
工場立地法の特例措置を実施しようとする区域は、以下の区域とする。
(1)藤代工業団地(弘前市)
(2)北和徳工業団地(弘前市)
(特例措置を実施することにより期待される効果)
工場立地法に定める「特定工場」
(一定の敷地面積又は建築面積を有する製造業等を行う工
場)については、同法に基づき原則、敷地面積に対して一定の比率以上の緑地・環境施設面積
を確保することが求められている。
しかしながら、当集積地域の中には、既に相当数の企業が立地し、緑地を含む新たな用地の
確保が困難な区域もあり、今後、本計画に基づいて企業の集積を促進していくためには、工場
立地法の特例を措置することが不可欠な状況である。
本計画の「重点企業立地促進区域」に定められると、市町村が緑地・環境施設等の面積比率
について柔軟に緩和する工場立地法の規制の特例措置を設けることができる。
集積増加を目標とする業種は高い成長が期待できる企業が多く、また既存事業所におい
ても、新たな設備投資や生産能力拡充、生産人員増強が必要な場合が想定されることから、
効率的な用地確保が求められている。
工場立地法の特例措置を適用することにより、これらの工場用地の効率的活用等が可能とな
り、新規立地及び既存企業の工場増設等のための工場用地への配分増加等が期待され、計画期
間内に、増設を含む企業立地2件、それに伴う新規雇用の創出人数110人程度が見込まれる
ものと考える。
なお、当該特例措置の適用にあたっては、地域の実情、住民の意思を踏まえ、特定工場周辺
の生活環境の保持を適切に図るとともに、県・市町村の環境保全の部局や関係機関との調整を
行うものとする。
5
集積業種として指定する業種(以下「指定集積業種」という。
)
(1) 業種名
(業種名又は産業名及び日本標準産業分類上の業種名)
① 光技術関連産業
18 プラスチック製品製造業
23 非鉄金属製造業
24 金属製品製造業
25 はん用機械器具製造業
26 生産用機械器具製造業
27 業務用機械器具製造業(武器製造業を除く)
28 電子部品・デバイス・電子回路製造業
29 電気機械器具製造業
30 情報通信機械器具製造業
31 輸送用機械器具製造業
12
32 その他の製造業
39 情報サービス業
72 専門サービス業
② あおもり農工ベストミックス新産業創出構想関連産業
09 食品製造業
10 飲料・たばこ・飼料製造業
(105 たばこ製造業を除く)
11 繊維工業
12 木材・木製品製造業
13 家具・装備品製造業
14 パルプ・紙・紙加工品製造業
16 化学工業
18 プラスチック製品製造業
(164 油脂加工製品・石けん・合成洗剤・界面
活性剤・塗料製造業及び 166 化粧品・歯磨・
その他の化粧品用調整品製造業及び 1624 塩
製造業を除く)
19 ゴム製品製造業
23 非鉄金属製造業
24 金属製品製造業
25 はん用機械器具製造業
26 生産用機械器具製造業
27 業務用機械器具製造業(武器製造業を除く)
28 電子部品・デバイス・電子回路製造業
29 電気機械器具製造業
30 情報通信機械器具製造業
32 その他の製造業
39 情報サービス業
52 飲食料品卸売業
72 専門サービス業
③ 青森ライフイノベーション戦略関連産業
09 食品製造業
10 飲料・たばこ・飼料製造業
(105 たばこ製造業を除く)
11 繊維工業
12 木材・木製品製造業
13 家具・装備品製造業
14 パルプ・紙・紙加工品製造業
16 化学工業
18 プラスチック製品製造業
(1624 塩製造業を除く)
19 ゴム製品製造業
23 非鉄金属製造業
24 金属製品製造業
25 はん用機械器具製造業
26 生産用機械器具製造業
27 業務用機械器具製造業(武器製造業を除く)
28 電子部品・デバイス・電子回路製造業
29 電気機械器具製造業
30 情報通信機械器具製造業
32 その他の製造業
39 情報サービス業
52 飲食料品卸売業
72 専門サービス業
13
④ 3つの産業が連携した新産業の集積
09 食品製造業
10 飲料・たばこ・飼料製造業
(105 たばこ製造業を除く)
11 繊維工業
12 木材・木製品製造業
13 家具・装備品製造業
14 パルプ・紙・紙加工品製造業
16 化学工業
18 プラスチック製品製造業
(1624 塩製造業を除く)
19 ゴム製品製造業
23 非鉄金属製造業
24 金属製品製造業
25 はん用機械器具製造業
26 生産用機械器具製造業
27 業務用機械器具製造業(武器製造業を除く)
28 電子部品・デバイス・電子回路製造業
29 電気機械器具製造業
30 情報通信機械器具製造業
31 輸送用機械器具製造業
32 その他の製造業
39 情報サービス業
52 飲食料品卸売業
72 専門サービス業
(2) (1)の業種を指定した理由
青森市、弘前市、五所川原市を中心とした津軽地域には、光デバイス、光学用プリズム、光
ファイバー、画像処理装置、半導体検査装置等の光技術を応用した製品の研究開発に取り組む
光技術関連企業の集積という県内他地域にない特徴が見られる。また、津軽地域は、本来、稲
作を中心とした農業生産地域でもあり、弘前大学附属病院を始め、医療機関の集積が進んでい
る地域でもある。
この地域資源を活用し、地域の学術の拠点である弘前大学等とのコラボレーションにより、
県がこれまで策定した「あおもり農工ベストミックス新産業創出構想」や「青森ライフイノベ
ーション戦略」をも踏まえ、津軽地域における光技術関連産業の活性化と光技術関連企業の更
なる集積を図るとともに、農工ベストミックス関連産業や医療・健康福祉産業の集積を図るた
め、上記業種を指定した。
6
指定集積業種に属する事業者の企業立地及び事業高度化の目標
目標数値
指定集積業種の企業立地件数又は新規事業件数
24件
指定集積業種の製品出荷額又は売上高の増加額
116億円
指定集積業種の新規雇用創出件数
1,090人
14
7
工場又は事業場、工場用地又は業務用地、研究開発のための施設又は研修施設その他の事業のため
の施設の整備(既存の施設の活用含む。
)
、高度な知識又は技術を有する人材の育成その他の円滑な企
業立地及び事業高度化のための事業環境の整備の事業を実施する者及び当該事業の内容
(1)産業用共用施設の整備等に関する事項
企業誘致活動や県内企業等のフォローアップの中で、工場の新・増設や研究開発のための
設備に必要な具体的なニーズの把握に努める。既存の工業団地については、環境整備を進め
ていくとともに、分譲区画の再検討など、企業からのニーズに合わせた施設の整備等を行う。
(2)人材育成・確保に関する事項
集積対象産業のニーズ、業界動向等を的確に踏まえた、新規立地や事業の高度化につな
がる地域の人材育成に取り組む。
①
ものづくりを支える基盤である技術者を養成するため、新卒者向けの基礎知識習得研修
(基盤技術基礎知識習得研修)と若年技術者向けのスキルアップ研修(基盤技術スキルア
ップ研修)を実施する。
②
県内ものづくり産業の発展のため、生産活動に関係するあらゆるムダを排除して原価低
減を図る「生産改善活動」についての意識を高める研修等を実施する。
・地域企業・教育機関などを対象とした「生産改善セミナー」
・企業経営者や管理者等を対象に座学、実習、意見交換等を行う「経営革新トップセミ
ナー」
・企業従業員等を対象に座学、現場実習を行う「ものづくり経営革新塾」
・地域の学生や企業の従業員がともに生産改善手法による企業実習を行い、ものづくり
企業に対する意識向上を図る「ものづくり未来塾」
・工業高校生を対象に地域企業の製造現場にて生産改善活動の専門家による指導のもと
座学や改善実習を行う「ものづくりインターンシップ」
・企業経営者、従業員を対象に生産改善活動の専門家による訪問指導を行う「企業経営
者理解促進・事前体制作り」
(3)技術支援に関する事項
公設試験研究機関、大学及び産業支援機関と連携しながら、津軽地域内企業に対する積
極的な技術支援を行っていくものとする。
①
サケの鼻軟骨から抽出される保湿性の高い物質プロテオグリカンについては、地域イノ
ベーションクラスタープログラム(平成22年∼24年)に採択され、弘前大学、地方独立
行政法人青森県産業技術センター弘前地域研究所、地域内企業のほか、県外企業も参加して、
機能性食品、化粧品、医薬品分野等への活用による産業クラスター形成のための研究が進め
られている。
② 地方独立行政法人青森県産業技術センターでは、北国に適した植物工場の普及拡大に必要
15
な研究課題に取り組み、企業や大学との共同研究による新技術の開発、植物工場の設置・運
営に携わる技術者の指導や人材育成を行っている。また県では、植物工場の関連産業におけ
る高収益化につながる技術に関する調査研究を産学官が一体となって行うことにより、青森
県における植物工場関連産業の創出が推進され、収益性の高い植物工場運営が可能となるこ
とを目的として、
「あおもり植物工場関連産業推進研究会」を設置している。
(4)その他の事業環境の整備に関する事項
① 企業立地に係るワンストップサービス機能の充実
企業立地の速やかな推進を図るため、県では、東京事務所、大阪、名古屋、福岡の各情
報センターにそれぞれ担当スタッフを配置して、本県に企業進出する場合に必要な情報(工
場・事業所用地、支援制度、各種プロジェクト、地域のポテンシャルデータ等)を一元的
に提供し、各種サポート等を行うワンストップサービス機能の充実に取り組む。
②
リースコンソーシアム制度の運用
県がリース事業者等と提携することにより、リース事業者などによるコンソーシアム方
式のスキームを組み、新規立地企業・県内企業の設備投資を支援する貸工場制度を運用す
る(リース事業者等へ助成制度あり)。
③
「あおもりクリエイトファンド」の活用
独立行政法人中小企業基盤整備機構、公益財団法人21あおもり産業総合支援センター、
地元金融機関等の出資により創設された地域ファンドで、株式上場を目指す成長企業にリ
スクマネーを供給するとともに、ハンズオン支援を行う。
④
「あおもり元気企業チャレンジ基金」の活用
独立行政法人中小企業基盤整備機構の事業を活用し、公益財団法人21あおもり産業総
合支援センターに総額50億円の基金運用型ファンドを組成し、中小企業等による新商
品・新サービスの開発・市場化を資金面から支援する。
⑤ 「あおもり農商工連携支援基金」の活用
独立行政法人中小企業基盤整備機構の事業を活用し、地方独立法人青森県産業技術セン
ターに総額28億円の基金運用型のファンドを組成し、中小企業者等と農林漁業者との
連携による新商品・新サービスの開発・販路拡大を資金面から支援する。
⑥
グローカル産業創出・集積支援プロジェクト
公益財団法人21あおもり産業総合支援センターでは、医療機器関連産業(医・農・工
連携を概念とする医療福祉機能性生体材料、遠隔診断産業等)を対象に、産学官金が連携
して、産業クラスターとなりうるグローカル産業の育成のための事業を行っている。
⑦
企業立地に関する優遇制度
青森県に進出する企業又は地域企業の設備投資を支援するため、県、市町村が連携し、
補助制度や低利融資制度等の優遇措置を講じる。
16
⑧
インフラ整備
インフラ整備については、地域内の事業者の事業活動の効率化や有機的な連携、物流の
効率化等や企業集積の形成及び活性化の観点から、産業集積区域と高規格幹線道路のイン
ターチェンジ、空港、その他高速輸送に関する施設、研究機関、学術・教育機関、産業支
援機関等の間を連絡する道路等の整備のほか、住宅、教育、医療等多方面にわたり整備を
推進していくものとする。
(5)広域連携に関する事項
「企業立地の促進等による東北地域における産業集積の形成及び活性化のための連携に関す
る基本合意」の各地域の地域産業活性化協議会の構成員等と連携して、下記事業を行う。
①
自動車関連産業分野
ア)ネットワークの構築・販路開拓(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)
東北6県連携により設置する「とうほく自動車産業集積連携会議」等の事業として、
自動車関連産業の集積地域である中部地域等における東北地域の技術等展示会等を実
施する。
イ)人材養成(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)
学生、企業の技術者、管理監督者等の階層や個々人の技術レベルに応じた技術習得研修
等に関して、企画から開催に至るまで連携した事業を実施する。
② 半導体等関連産業分野
ア)ネットワークの構築・販路開拓(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)
最新技術動向等に関するセミナー、川下企業とのマッチング事業、展示商談会への出展
等に関して、企画から開催に至るまで連携した事業を実施する。
イ)人材養成(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)
学生、企業の技術者、管理監督者等の階層や個々人の技術レベルに応じた技術習得研修
等に関して、企画から開催に至るまで連携した事業を実施する。
③
医療・福祉機器関連産業分野
ア)ネットワークの構築・販路開拓(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)
「東北地域医療機器産業支援ボード」等を通じて、各地域に所在する関連企業の情報共
有、川下企業とのマッチングに向けたコーディネーターの配置や首都圏等における医療機
器関連展示商談会への共同出展を通じた販路開拓事業、東北地域の関連企業のPRに向け
た医療機器展示会の共同開催等を実施する。
イ)人材養成(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)
学生、企業の技術者、管理監督者等の階層や個々人の技術レベルに応じた技術習得研修
等に関して、企画から開催に至るまで連携した事業を実施する。
④
IT関連産業分野
ア)ネットワークの構築・販路開拓(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)
17
最新技術動向等に関するセミナー、首都圏等に所在する川下産業とのマッチング事業、
展示商談会への出展等に関して、企画から開催に至るまで連携した事業を実施する。
イ)人材養成(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)
学生、企業の技術者、管理監督者等の階層や個々人の技術レベルに応じた技術習得研修
等に関して、企画から開催に至るまで連携した事業を実施する。
8
環境の保全その他産業集積の形成又は産業集積の活性化に際して配慮すべき事項
(1)津軽地域における公害を防止し、環境基準の達成を図るため、大気汚染防止法及び青森県
公害防止条例に基づく、ばい煙、粉じん等についての各種の大気汚染防止対策を実施するほ
か、水質汚濁防止法及び青森県公害防止条例に基づき、各種の水質汚濁防止対策を実施する。
また、ダイオキシン類対策特別措置法に基づき、各種の対策を実施する。そのほか、本地域
においては、市街地等に関して騒音規制地域、振動規制地域及び悪臭規制地域が設定されて
いるので、その公害防止に努める。
当該指定区域内に、指定集積を行う場合には、国の環境基本計画及び青森県環境の保全及び
創造に関する基本条例、青森県環境計画、青森県地球温暖化対策推進計画、青森県循環型社会
形成推進計画に基づき、自然と共生し、循環を基調とした環境への負荷の少ない持続的発展が
可能な地域社会を構築するため、環境保全に関する施策を総合的かつ計画的に推進するととも
に、環境影響評価法及び青森県環境影響評価条例等に基づき環境影響評価を実施する。
産業廃棄物及び事業系一般廃棄物については、青森県循環型社会形成推進計画に基づき、発
生抑制、再使用及び再生利用の3Rを促進するほか、排出事業者等に対して、適正処理等の指
導を行うとともに、優良な産業廃棄物処理業者の育成に努める。
(2)本地域の開発に当たっては、優れた自然環境を有する地域の景観や自然環境に影響を及ぼす
おそれのある開発行為に対し、適切な指導を行ない、良好な自然環境を極力保全していく。具
体的には、関係法令及び青森県環境影響評価条例等に基づき所定の手続を行うとともに、住民
に対して説明等の必要がある場合には環境保全について説明を行うなど、住民の理解を得るた
めの取組を行う。
(3)文化財の保護については、文化財保護法の趣旨に基づき、文化財の保護に細心の配慮をし、
特に埋蔵文化財の保護には十分留意する。
(4)資源やエネルギーの消費を通じて地域社会と深く関わりある地球的規模の環境問題に適切に
対処し、資源やエネルギー面での循環・効率化等を推進するため、青森県地球温暖化対策推進
計画及び青森県循環型社会形成推進計画に沿って地域レベルでの取組みを促進する。
18
(5)土石流危険渓流、急傾斜地崩壊危険箇所や山地災害危険地区については、治山施設、河川改
修、ダム、砂防施設、地すべり防止施設、急傾斜地崩壊防止施設、海岸保全施設等の整備を図
るほか、開発に伴う流出増については、事業者が調整池等の整備を行い国土保全に努めるとと
もに、施設整備を実施する場合には、災害発生の危険度の高い地域及び水源かん養上重要な役
割を担う国有林及び保安林を除外していくものとする。
(6)地下水障害を防止するため、水需要に対しては、地下水の保全に配慮しつつ地下水等の適正
利用に努めるとともに、新たな水源の手当の検討を行い、併せて施設整備に当たっては、水の
循環利用を促進し節水と水資源の有効利用に努める。
(7)「青森県犯罪のない安全・安心まちづくり推進条例」及び「青森県犯罪のない安全・安心ま
ちづくり推進計画」並びに「青森県交通安全計画」にかんがみ、犯罪及び事故の防止並びに地
域の平穏を確保するため、施設整備に当たっては、植栽の適切な配置、繁茂の管理、塀・柵・
垣根の適切な配置、道路灯・街路灯・防犯灯の適切な組合せによる十分な照明の確保、防犯カ
メラ、緊急通報装置、防犯ミラーの設置、部材・設備を破壊されにくいものとする対象強化・
被害回避その他犯罪防止対策に努めるとともに、安全な歩行空間の整備、交通安全施設の整備
その他道路交通環境整備に努める。
企業立地に当たっては、従業員の法令遵守、犯罪被害防止に資する指導、不法就労の防止に
配慮した採用その他犯罪防止対策に努めるとともに従業員の交通安全思想の普及に努める。ま
た、地域における犯罪防止活動、交通安全活動への参加、所轄警察署との連絡体制の確立その
他地域との連携に努める。
9
法第 5 条第 2 項第 3 号に規定する区域における同項第 7 号の施設の整備が、農用地等として利用され
ている土地において行われる場合にあっては、当該土地を農用地等以外の用途に供するために行う土地
の利用の調整に関する事項
当該地域においては、農用地等として定められている土地について、今後実施される施設整備
のために農用地等の利用が必要となる場合には、農用地区域の変更及び農地転用の可否について、
市町村など関係機関と協議しながら速やかに判断するものとする。
なお、農地等を含む重点促進区域は、次のとおりである。
1
鶴山工業団地(鶴田町)
・
重点促進区域面積
4.4ha
・
上記のうち農地等面積
0.4ha
・
調整等の状況
当該区域は昭和48年度(最終変更平成12年度)に青森県鶴田町鶴田地区農村地域工業
等導入実施計画に工業等導入地区として策定されており、農業上の土地利用との調整を了し
ている。
19
今後、立地企業が決定した際には関係機関と協議しつつ農地転用手続きを進めていく。
10 計画期間
本計画の計画期間は、計画同意の日から平成29年度末日までとする。
20
(別紙)特に重点的に企業立地を図るべき区域
10
12
11
4
5
2
8
1
3
9
6
7
1
青森市
青森中核工業団地
2
青森市
大釈迦工業団地
3
青森市
青森市西部工業団地
4
弘前市
弘前オフィス・アルカディア
5
弘前市
藤代工業団地
6
弘前市
北和徳工業団地
7
大鰐町
八幡舘工業団地
8
藤崎町
常盤第一工業団地
9
田舎館村
田舎館工業団地
10
五所川原市
青森テクノポリスハイテク工業団地漆川
11
深浦町
東野工業団地
12
鶴田町
鶴山工業団地
21