1 選挙公営の要点

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選挙公営の要点
(1)必ず有償契約を締結しなければならないこと
選挙公営の適用を受けようとする候補者は、それぞれの業者等と有
償契約を締結し、市選管に届け出なければなりません。なお、無償の
場合は公費負担の対象となりません。
(2)公営の適用される額には、すべて一定の限度額があること
公費負担の限度額については、個々の契約ごとの限度額と、候補者
1人当たりの限度額の両方が定められています。この限度額を超える
額については公費負担の対象となりません。
なお、契約した額が公費負担の限度額を下回る場合には、その契約し
た額が公費負担となります。
(3)必ず所定の手続きをしなければならないこと
公営が適用される場合、市長は業者等からの請求に基づき、候補者
が支払う金額の一定額を業者等に支払うこととされていますが、この
経費の支払には一定の書類が必要ですので、必ず所定の手続きをしな
ければなりません。
なお、手続きはおおむね次の流れで行い、届出等に係る書類には、契
約書に記された住所、氏名等を記載し、印鑑についても、契約書に押印
した印鑑を使用してください。
種
1 各種契約
届出書
別
立候補の届出前の契約
立候補の届出後の契約
提 出 期 日 等
提 出 先
立候補の届出後直ちに
(3 日以内)
候補者→市選管
契約後直ちに
2 各種確認申請書
契約の届出と同時に
候補者→市選管
3 各種確認書
市選管から交付後直ちに
候補者→業者等
4 各種使用
使用証明書(自動車・ 契約履行後直ちに(選挙
(作成)証
燃料・運転手)
期日又はその前日)
明書
作成証明書(ポスター)
納品後直ちに
5 請求書
選挙期日後速やかに
(5 日以内)
-1-
候補者→業者等
業者等→市
長
(4)候補者に係る供託物が没収されないこと
候補者に係る供託物が没収される場合は、公費負担の対象となりませ
ん。
供託物の没収は、候補者の得票数が一定の数(これを「供託物没収
点」といいます。)に達しないときとされ、次の計算式により算出しま
す。また、このほか候補者が当該候補者たることを辞した場合等も没収
されます。
[市議会議員選挙]
有効投票の総数
供託物没収点=
1
×
議 員 定 数 (16 人 )
※
10
有効投票の総数:各候補者の得票数をすべて加えた数(按分がある
場合で按分の際切り捨てた票数がある場合、又は、いずれの候補者に
も属しない票数がある場合はこれらも加えた数)
(参考)
平 成 23 年 4 月 24 日 執 行 の 高 浜 市 議 会 議 員 一 般 選 挙 に お け る 有
効投票の総数及び供託物没収点
有 効 投 票 の 総 数 ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ 19,172.000
供 託 物 没 収 点 ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥ 00 119.825
2
選挙運動用自動車の使用の公営
契約の形態には、(1)ハイヤー方式(自動車、燃料代、運転手のす
べてを含む契約)と(2)レンタル方式(自動車の借入れ、燃料の供給、
運転手の雇用についてそれぞれ個別に契約)とがあります。同じ日にこ
の両方の契約をする場合には、候補者の指定するいずれか 1 つの契約が
公営の対象となります。
また、いずれの契約についても公営の対象となるのは、実際に選挙運
動用として使用された自動車についてのみですから、無投票の場合には、
告示日1日の使用についてのみ公費負担となります。
なお、選挙運動用収支報告書には、選挙運動用自動車の使用のために
要した費用を計上する必要はありません。
-2-
(1)ハイヤー方式
ア
どのような場合に公営となるか
候補者に係る供託物が没収されないときに限り、次に述べる額の範囲内
で 選 挙 運 動 用 自 動 車 の 使 用 に 関 し 、 公 費 負 担 と な り ま す 。 (法 141⑧ 、 自
条 例 2)
イ
どのようなものが公営となるか
道路運送法第 3 条第 1 号ハに規定する一般乗用旅客自動車運送事業を経
営する者(一般に「タクシー会社」と呼ばれているものです。)と有償契
約(この契約を「一般運送契約」といいます。)を締結し、選挙運動用自
動 車 ( 営 業 用 ナ ン バ ー で あ る こ と 。 ) を 使 用 す る と き は 、 1 日 1 台 64,500
円の範囲内で公費負担となります。
なお、1 日に 2 台以上一般運送契約により選挙運動用自動車を使用する
ときにあっては、候補者はいずれか 1 台を指定しなければなりません。
ウ
どのような手続きをしなければならないか
(ア)候補者は、一般運送契約を締結したときはその旨を直ちに(立候補の
届出前に契約を締結したときには、立候補の届出後直ちに(3 日以内
に))選挙運動用自動車の使用の契約届出書に契約書の写しを添えて市
選管に届け出なければなりません。
(イ)候補者は、選挙運動用自動車を使用したときは、選挙運動用自動車使
用証明書を運送事業者に提出しなければなりません。
(ウ)運送事業者は、選挙の期日後速やかに(5 日以内)に市長あてに所定の
経費を請求してください。この場合、請求書・請求内訳書と選挙運動用
自動車使用証明書を添付しなければなりません。
ただし、供託物が没収される候補者のものについては、市長に請求する
ことができません。
(エ)市長は、運送事業者から請求されたとき、運送事業者に所定の経費を
支払います。
以上の流れを図に表しますと次のようになります。
-3-
選挙運動用自動車の使用の公営の流れ(ハイヤー方式)
①
候 補 者
運送事業者
③
②
④
市
市 選 管
提 出 先 等
長
順序
事
①
有償契約の締結
候補者と業者
契約書の作成
②
①の契約をしたことの届出
候補者から市選管へ
契約届出書、契約書の写し
③
使用証明書の提出
候補者から業者へ
使用証明書
④
公営とされる経費の請求
業者から市長へ
請求書、請求内訳書、使用証明書
⑤
経費の支払
市長から業者へ
(注)1
項
⑤
必 要 書 類 等
供託物が没収となった候補者のものについては、業者は④の請求をする
ことができません。
2
市長に対してする④の請求については、市選管で受け付けます。
(2)レンタル方式
ア
どのような場合に公営となるか
候補者に係る供託物が没収されないときに限り、次に述べる額の範囲内
で選挙運動用自動車の使用に関し、公費負担となります。
( 法 141⑧ 、 自 条 例 2 )
イ
どのようなものが公営となるか
前 記 (1) イ で い う 一 般 運 送 契 約 以 外 の 契 約 を 締 結 し 、 選 挙 運 動 用 自 動 車 を
借入れ、燃料の供給を受け又は運転手を雇用するときは、それぞれ次の額
の範囲内で公費負担となります。なお、候補者と生計を一にする親族(当
該契約に係る業務を業として行う者を除く。)と契約する場合は、公費負
担となりません。(自条例3)
(ア)選挙運動用自動車の借入
選挙運動用自動車を借入れる有償契約(この契約を「自動車借入れ契
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約」といいます。)を締結し、選挙運動用自動車を借入れるときは、1 日
1 台 15,300 円 の 範 囲 内 で 自 動 車 借 入 代 が 公 費 負 担 と な り ま す 。
なお、1 日 2 台以上自動車借入れ契約により選挙運動用自動車を借入れ
るときにあっては、候補者はいずれか 1 台を指定しなければなりません。
(イ)選挙運動用自動車の燃料の供給
選挙運動用自動車の燃料の供給に関する有償契約を締結し、(ア)の自
動車に燃料の供給を受けるときは、立候補の届出をした日から選挙の期日
の 前 日 ま で の 日 数 に 7,350 円 を 乗 じ て 得 た 額 ( 例 : 告 示 日 に 届 け た 場 合 、
7 日 ×7,350 円 = 51,450 円 )の 範 囲 内 で 燃 料 代 が 公 費 負 担 と な り ま す 。
(ウ)選挙運動用自動車の運転手の雇用
選挙運動用自動車の運転手の雇用に関する有償契約を締結し、運転手
を 雇 用 す る と き は 、 1 日 1 人 12,500 円 の 範 囲 内 で 運 転 手 の 報 酬 の 額 が 公
費負担となります。
なお、この契約で 1 日に 2 人以上の運転手を雇用するときにあっては、
候補者はいずれか 1 人を指定しなければなりません。
ウ
どのような手続きをしなければならないか
①
候補者と事業者で一般運送契約の締結をします。
②
有償契約を締結したときは、直ちに(立候補の届出前に契約を締結し
た と き に は 、 立 候 補 の 届 出 後 直 ち に (3 日 以 内 に )) 「 選 挙 運 動 用 自 動 車 の
使用の契約届出書」に契約書の写しを添えて市選管に届け出なければな
りません。
③
【燃料代のみ】候補者は、公営の適用を受けようとする燃料代について、
公費負担の範囲内であることの確認を受けるため、燃料供給業者ごとに
「自動車燃料代確認申請書」を市選管に提出しなければなりません。
④
【燃料代のみ】市選管は、③の申請に基づき公営の適用される金額まで
の「自動車燃料代確認書」を交付します。
⑤
【燃料代のみ】候補者は、市選管から自動車燃料代確認書の交付を受
けたときは、直ちに「自動車燃料代確認書」を燃料供給業者に提出しな
ければなりません。
-5-
⑥
候補者は、選挙運動用自動車を借入れ、燃料の供給を受け又は運転手
を雇用したときは、「選挙運動用自動車使用証明書」(自動車、燃料及
び運転手の3種類あります。)を自動車にあっては運送事業者等ごとに、
燃料にあっては燃料供給業者ごとに給油伝票(燃料の供給を受けた日付、
燃料の供給を受けた選挙運動用自動車の自動車登録番号又は車両番号、
燃料供給量及び燃料供給金額が記載された書面で燃料供給業者から給油
の際に受領したものをいう。以下同じ。)の写しを添えて、運転手にあ
っては運転手ごとに提出しなければなりません。
⑦
各契約事業者等は、選挙の期日後速やかに(5 日以内に)市長あてに所
定の経費を請求してください。この場合、請求書・請求内訳書と選挙運
動用自動車使用証明書(燃料代の請求には自動車燃料代確認書、給油伝
票の写しも必要です。)を添付しなければなりません。
ただし、供託物が没収される候補者のものについては、市長に請求する
ことができません。
⑧
市長は、各契約事業者等から請求されたとき、各契約事業者等に所定
の経費を支払います。
以上の流れを図に表しますと次のようになります。
選挙運動用自動車の使用の公営の流れ(レンタル方式
(自動車借入れ代及び運転手の報酬)
①
業 者 等
候 補 者
③
②
④
⑤
市 選 管
市
長
-6-
その1)
順序
事
項
提 出 先 等
必 要 書
類 等
①
有償契約の締結
候補者と業者等
契約書の作成
②
①の契約をしたことの届出
候補者から市選管へ
契約届出書、契約書の写し
③
使用証明書の提出
候補者から業者等へ
使用証明書
④
公営とされる経費の請求
業者等から市長へ
⑤
経費の支払
市長から業者等へ
注1
請求書、請求内訳書、
使用証明書
供託物が没収となった候補者のものについては、業者等は④の請求をするこ
とができません。
2
市長に対してする④の請求については、市選管で受け付けます。
選挙運動用自動車の使用の公営の流れ(レンタル方式
(
燃
料
代
そ の 2)
)
①
候 補 者
業
⑤
者
⑥
②
③
④
⑦
⑧
市
市 選 管
項
提
出 先 等
長
順序
事
必
要 書
類 等
①
有償契約の締結
候補者と業者
契約書の作成
②
①の契約をしたことの届出
候補者から市選管へ
契約届出書、契約書の写し
③
燃料代の確認申請
候補者から市選管へ
確認申請書
④
確認書の交付
市選管から候補者へ
⑤
確認書の提出
候補者から業者へ
確認書
⑥
使用証明書の提出
候補者から業者へ
使用証明書、給油伝票の写し
⑦
公営とされる経費の請求
業者から市長へ
請求書、請求内訳書、確認書
使用証明書、給油伝票の写し
⑧
注1
2
経費の支払
市長から業者へ
供託物が没収となった候補者のものについては、業者は⑦の請求をすることができません。
市長に対してする⑦の請求については、市選管で受け付けます。
-7-
3
選挙運動用ポスターの作成の公営
(1)どのような場合に公営となるか
候補者に係る供託物が没収されないときに限り、次に述べる額の範囲
内で選挙運動用ポスター(以下単に「ポスター」といいます。)の作成
に 関 し 、 公 費 負 担 と な り ま す 。 ( 法 143⑮ 、 ポ 条 例 2)
ただし、選挙運動用収支報告書には公費負担とされる作成費につい
ても計上する必要があります。
(2)どのようなものが公営となるか
候補者がポスターの作成を業とする者(これを「ポスター作成業者」
といいます。)と有償契約を締結しポスターを作成するときには、次の
範 囲 内 で 公 費 負 担 と な り ま す 。 ( ポ 条 例 4)
ポ ス タ ー 1 枚 当 た り の 作 成 単 価 ×作 成 枚 数 ( 作 成 枚 数 の 限 度 内 ) = 公 費 負 担 額
なお、1 枚当たりの作成単価及び作成枚数は、それぞれ以下のア及び
イにより、公費負担となる限度が設けられています。
ア
作成単価の限度
510 円 48 銭 に ポ ス タ ー 掲 示 場 数 を 乗 じ て 得 た 金 額 に 180,000 円 を 加 え
た金額をポスター掲示場数で除して得た金額(1 円未満の端数があると
きは 1 円とする。)
これを計算式に表しますと次のようになります。
510 円 48 銭×78(ポスター掲示場数)+180,000 円
ポスター掲示場数
=作成単価の限度
(1 円未満の端数は切上げ)
イ
作成枚数の限度
ポスター掲示場の数
※
78 か 所
上 記 ア 、 イ に よ り 、 公 費 負 担 の 限 度 額 は 、 219,882 円 と な り ま す 。
(3)どのような手続きをしなければならないか
①
候補者とポスター作製業者でポスター作成についての契約の締結を
します。
②
候補者は、ポスター作成業者と有償契約を締結したときは、その旨を
直ちに(立候補の届出前に契約を締結したときには、立候補の届出後直
-8-
ちに(3 日以内に))「ポスター作成契約届出書」に契約書の写しを添
えて市選管に届け出なければなりません。
③
候補者は、公営の適用を受けようとするポスターの作成について、公
営の適用される枚数の範囲内であることの確認を受けるため、ポスター
作成業者ごとにポスター作成枚数確認申請書を市選管に提出しなければ
なりません。
④
市選管は、この申請に基づき公営の適用される枚数まで「ポスター作
成枚数確認書」を交付します。
⑤
候補者は、市選管から「ポスター作成枚数確認書」の交付を受けたとき
は、直ちに「ポスター作成枚数確認書」をポスター作成業者に提出しなけ
ればなりません。
⑥
候補者は、ポスターを作成したときは、「ポスター作成証明書」をポ
スター作成業者に提出しなければなりません。
⑦
ポスター作成業者は、選挙の期日後速やかに(5 日以内に)市長あてに
所定の経費を請求してください。この場合、「請求書」に「請求内訳
書」、「ポスター作成証明書」及び「ポスター作成枚数確認書」を添付
しなければなりません。
ただし、供託物が没収される候補者のものについては、市長に請求する
ことができません。
⑧
市長は、ポスター作成業者から請求されたとき、ポスター作成業者に
所定の経費を支払います。
以上の流れを図にしますと次のようになります。
-9-
選挙運動用ポスターの作成の公営の流れ
①
⑤
候 補 者
業
者
⑥
②
③ ④
⑦
市
市 選 管
順序
事
項
提
出 先 等
⑧
長
必
要 書 類 等
①
有償契約の締結
候補者と業者
契約書の作成
②
①の契約をしたことの届出
候補者から市選管へ
契約届出書、契約書の写し
③
作成枚数の確認申請
候補者から市選管へ
確認申請書
④
確認書の交付
市選管から候補者へ
⑤
確認書の提出
候補者から業者へ
確認書
⑥
作成証明書の提出
候補者から業者へ
作成証明書
⑦
公営とされる経費の請求
業者から市長へ
請求書、請求内訳書、作成
証明書、確認書
⑧
注1
経費の支払
市長から業者へ
供託物が没収となった候補者のものについては、業者は⑦の請求をするこ
とができません。
2 市長に対してする⑦の請求については、市選管で受け付けます。
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