コールタール - 日本芳香族工業会

JAIA-13 コールタール
2016-07-01
P=1/11
安 全 デ ー タ シ ー ト ( Safety Data Sheet)
-- コ ー ル タ ー ル --
1. 化 学 品 及 び 会 社 情 報
化 学 品 の名 称 :
コー ル タ ー ル
製 品 コード:
J AI A- 1 3
供 給 者 の会 社 名 称 :
(日 本 芳 香 族 工 業 会 会 員 会 社 )
住所:
電話番号:
緊急連絡電話番号:
フ ァ ック ス 番 号 :
メ ー ル アド レ ス :
推 奨 用 途 及 び使 用 上 の制 限 :
2. 危 険 有 害 性 の 要 約
G HS 分 類
物理化学的危険性:
健 康 に対 する有 害 性 :
火薬類
区分外
引火性液体
区分外
自己反応性化学品
区分外
自然発火性液体
区分外
自己発熱性化学品
区分外
水反応可燃性化学品
区分外
酸化性液体
区分外
有機過酸化物
区分外
急 性 毒 性 (経 口 )
区分 4
急 性 毒 性 (経 皮 )
区分外
皮 膚 腐 食 性 ・刺 激 性
区分外
眼 に対 する重 篤 な損 傷 ・眼 刺 激 性
区分 1
皮膚感作性
区分 1
生殖細胞変異原性
区分 2
発 がん性
区分 1
特 定 標 的 臓 器 毒 性 、単 回 ばく露
区 分 1(神 経 系 )
区 分 3(気 道 刺 激 性 )
環 境 に対 する有 害 性 :
特 定 標 的 臓 器 毒 性 、反 復 ばく露
区 分 2(呼 吸 器 系 )
水 生 環 境 有 害 性 (急 性 )
区分 3
※ 記 載 の 無 い も の は「 分 類 対 象 外 」 ま た は 「 分 類 で きな い 」
GHSラベル要 素
絵表示:
JAIA-13 コールタール
注意喚起語:
危険
危険有害性情報:
飲 み込 むと有 害
2016-07-01
P=2/11
重 篤 な眼 の損 傷
ア レ ル ギー 性 皮 膚 反 応 を 起 こ す おそ れ
遺 伝 性 疾 患 のおそれの疑 い
発 が ん の おそ れ
神 経 系 の障 害
呼 吸 器 へ の 刺 激 の おそ れ
長 期 又 は反 復 ばく露 による呼 吸 器 系 の障 害 のおそれ
水 生 生 物 に有 害
注 意 書 き:
【安 全 対 策 】
使 用 前 に取 扱 説 明 書 を入 手 し、すべての安 全 注 意 を読
み 理 解 す る ま で 取 り 扱 わ な いこ と 。
こ の 製 品 を 使 用 す る 時 に 、 飲 食 ま た は 喫 煙 を し な いこ と 。
個 人 用 保 護 具 や 換 気 装 置 を 使 用 し 、 ば く 露 を 避 ける こ と 。
保 護 手 袋 、保 護 眼 鏡 、保 護 面 を着 用 すること。
屋 外 又 は換 気 の良 い区 域 でのみ使 用 すること。
ミ ス ト / 蒸 気 を 吸 入 し な い こと 。
汚 染 さ れ た 作 業 衣 を 作 業 場 か ら 出 さ な いこ と 。
環 境 への放 出 を避 けること。
【応 急 処 置 】
火 災 の場 合 には、消 火 に粉 末 、二 酸 化 炭 素 、泡 消 火 器
を 使 用 す るこ と 。
吸 入 した場 合 、空 気 の新 鮮 な場 所 に移 動 し、呼 吸 しやす
い 姿 勢 で 休 息 さ せる こ と 。
眼 に入 った場 合 、水 で数 分 間 注 意 深 く洗 うこと。コンタクト
レン ズ を 容 易 に 外 せ る 場 合 に は 外 し て 洗 うこ と 。
皮 膚 に付 着 した場 合 、多 量 の水 と石 鹸 で洗 うこと。
気 分 が悪 い時 は、医 師 の診 断 、手 当 てを受 けること。
皮 膚 刺 激 又 は発 疹 がおきた場 合 は、医 師 の診 断 、手 当
て を 受 ける こ と 。
【保 管 】
施 錠 して保 管 すること。
【廃 棄 】
内 容 物 や容 器 を、都 道 府 県 知 事 の許 可 を受 けた専 門 の
廃 棄 物 処 理 業 者 に業 務 委 託 すること。
3. 組 成 及 び 成 分 情 報
化 学 物 質 ・混 合 物 の区 別 :
化学物質
化 学 名 (又 は一 般 名 ):
コー ル タ ー ル ( Co a l Ta r)
別名:
タ ー ル( Ta r ) 、 石 炭 タ ー ル
JAIA-13 コールタール
化学特性:
(化 学 式 又 は構 造 式 )
2016-07-01
P=3/11
コー ル タ ー ル は 石 炭 乾 留 に よる コ ーク ス 製 造 時 に 得
られる副 産 物 である。単 環 から数 環 の多 種 類 の芳 香
族 炭 化 水 素 が主 成 分 であり、酸 素 、窒 素 、硫 黄 を含
む環 状 化 合 物 を含 む。
C AS 番 号 :
8007-45-2
官報公示整理番号:
(9 )- 1 7 4 1 ( 化 審 法 ・ 安 衛 法 )
分 類 に寄 与 する不 純 物
ナフ タ レ ン( 5 - 1 5 % ) 、 フェ ノ ー ル( 0 .5 - 1 .5 % ) 、 ベ ン ゼン
及 び安 定 化 添 加 物 :
0 .3 - 1 % ) 、 ベ ン ゾ [ a ] ピ レ ン (1 - 3 % ) 、 フ ェ ナ ン ト レ ン
(3-8%)
濃 度 又 は濃 度 範 囲 :
コールタール99%以 上
4. 応 急 措 置
コー ル タ ー ル に 被 災 し た 場 合 は 、 応 急 処 置 を 行 い 医 師 の 手 当 を 受 け る 。
吸 入 した場 合 :
・被 災 者 を新 鮮 な空 気 の場 所 に移 す。
・呼 吸 の停 止 または呼 吸 が弱 い場 合 は人 工 呼 吸 を
する 。
・ 毛 布 な どを 使 用 し て 体 の 保 温 に 努 め 安 静 に 保 つ 。
皮 膚 に付 着 した場 合 :
・汚 染 された衣 類 、靴 などを速 やかに脱 ぎ捨 てる 。
・多 量 の水 または石 けん水 で十 分 に洗 い落 とす 。
・高 温 溶 融 コールタールが付 着 した時 は、清 澄 な流
水 で冷 やし火 傷 の進 行 を防 ぐ。
眼 に入 った場 合 :
・清 浄 な流 水 で最 低 15 分 間 眼 を洗 浄 する。
・洗 眼 の際 、眼 球 とまぶたの隅 々まで洗 浄 する 。
・コンタクトレンズは固 着 していない限 り取 り除 いて洗
浄 する。
飲 み込 んだ場 合 :
・水 で口 の中 をよく洗 う。
・多 量 の水 または牛 乳 を与 えて胃 内 を薄 める。可 能
なら ば 吐 き 出 さ せる 。
・意 識 がない被 災 者 に、口 から何 も与 えてはならな
い。
予 想 できる急 性 症 状
及 び遅 発 性 症 状 :
・角 膜 炎 、結 膜 炎 、皮 膚 炎 。高 濃 度 の蒸 気 を吸 入 し
た場 合 、呼 吸 困 難 、吐 気 、嘔 吐 、めまい、食 欲 不
振 などの症 状 。
最 も重 要 な兆 候 及 び症 状 :
応 急 措 置 をする者 の保 護 :
・ 応 急 措 置 の 際 、 救 助 者 は 自 分 の 皮 膚 に 触 れ た り、
眼 に入 らぬよう注 意 する。
5. 火 災 時 の 措 置
消火剤:
・小 火 災 :粉 末 、二 酸 化 炭 素 、泡 、乾 燥 砂
・大 火 災 :散 水 、噴 霧 水 、耐 アルコール性 泡 消 火 剤
使 っ て は なら な い 消 火 剤 :
特 有 の危 険 有 害 性 :
・火 源 へ直 接 に棒 状 注 水
・ 燃 焼 する と 多 量 の 黒 煙 を 発 生 す る 。
・ 生 成 ガ ス は C O 、 N Ox 、 S Ox を 含 有 し 刺 激 性 が あ る 。
JAIA-13 コールタール
特 有 の消 火 方 法 :
2016-07-01
P=4/11
・消 火 作 業 は風 上 から行 う。
・初 期 の火 災 には、粉 末 、炭 酸 ガス、泡 、乾 燥 砂 等 を
用 い る 。 霧 状 水 に よ っ て も 消 火 す る こ と が で きる 。
・大 規 模 火 災 は泡 消 火 剤 で空 気 を遮 断 する。
消 火 を行 う者 の保 護 :
・消 火 作 業 は適 切 な保 護 具 (自 給 式 呼 吸 器 、防 火
服 、防 災 面 等 )を着 用 する。
6. 漏 出 時 の 措 置
人 体 に対 する注 意 事 項 、
保 護 具 及 び緊 急 時 措 置 :
・風 下 の人 を退 避 させ、漏 出 した場 所 から人 を遠 ざ
ける 。
・ロープ等 を張 り関 係 者 以 外 立 入 禁 止 とする。
・作 業 者 は適 切 な保 護 具 を着 用 し、風 上 から作 業 を
する 。
環 境 に対 する注 意 事 項 :
・側 溝 、下 水 、河 川 に流 出 しないよう注 意 する 。
封 じ 込 め 及 び 浄 化 方 法 と 機 材 : ・ 危 険 で なけ れ ば 漏 れ を 止 め る 。
・少 量 の場 合 、土 砂 や不 燃 材 料 で吸 収 し密 閉 できる
空 容 器 に回 収 する。後 で廃 棄 処 理 する。
・吸 収 したものを集 めるとき、きれいな帯 電 防 止 器 具
を用 いる。
・大 量 の場 合 、盛 土 で囲 って流 出 を防 止 し、安 全 な
場 所 に導 いて回 収 する。
回収:
・少 量 の場 合 は吸 着 材 、土 砂 、ウエス等 に吸 着 させ
または冷 却 固 化 させ密 閉 可 能 な容 器 に回 収 する 。
・大 量 の場 合 は土 嚢 などで流 れを止 め、液 の表 面 を
泡 (消 火 剤 )で覆 い密 閉 可 能 な容 器 に回 収 する。
二 次 災 害 の防 止 策 :
・すべての発 火 源 を速 やかに取 除 く(近 傍 での喫 煙 、
火 花 や火 炎 の禁 止 )。
・漏 出 した場 所 の周 辺 に、ロープを張 るなどして関 係
者 以 外 の 立 入 り を 禁 止 する 。
7. 取 扱 い 及 び 保 管 上 の 注 意
取扱い
技 術 的 対 策 ( 局 所 排 気 ・ 全 体 換 気 ) : ・ 「 8 .ば く 露 防 止 及 び 保 護 措 置 」 に 記 載 の 設 備 対
策 を行 う。
安全取扱注意事項:
・適 切 な保 護 具 を着 用 し、吸 入 を防 ぎ人 体 に触 れな
い よ う にす る 。
・液 の漏 洩 及 び蒸 気 の発 散 を抑 え、作 業 環 境 及 び
周 辺 へ の 不 快 臭 に 注 意 する 。
・屋 外 の取 扱 いは風 上 から作 業 しばく露 を防 止 す
る。
・取 扱 い後 は、手 洗 い・洗 顔 を十 分 に行 う。衣 服 に
JAIA-13 コールタール
2016-07-01
P=5/11
付 着 した場 合 は着 替 える。
・取 扱 い場 所 では、火 気 源 (生 火 ・アーク・高 温 物 )
を使 用 しない。
・冬 季 は、粘 度 が増 大 して流 動 しにくくなることがあ
る。
接触回避:
・「10.安 定 性 及 び反 応 性 」を参 照
衛生対策:
・ こ の 製 品 を 使 用 す る 時 に 、 飲 食 又 は 喫 煙 を し な いこ と 。
・取 扱 い後 はよく手 を洗 うこと。
保管
適 切 な技 術 的 対 策 :
・消 防 法 の規 定 に従 った技 術 的 対 策 をとる。
・保 管 場 所 には危 険 物 を貯 蔵 し、又 は取 り扱 うため
に必 要 な採 光 、照 明 及 び換 気 の設 備 を設 けるこ
と。
安 全 な保 管 条 件 :
・直 射 日 光 を避 け、換 気 のよい冷 暗 所 に保 管 する。
・ 保 管 場 所 は 火 気 厳 禁 と する 。
・ 酸 化 性 物 質 等 の 混 触 禁 止 物 質 と 共 存 さ せ ない 。
混触危険物質:
・「10.安 定 性 及 び反 応 性 」を参 照
安 全 な容 器 包 装 材 料 :
・消 防 法 及 び国 連 輸 送 法 規 で規 定 されている容 器
を使 用 する。
8.ば く 露 防 止 及 び 保 護 措 置
管理濃度:
0 .2 m g / m 3 ( ベ ンゼ ン 可 溶 成 分 と し て )
許容濃度
日 本 産 業 衛 生 学 会 勧 告 値 : 設 定 さ れて い な い 。
(2 0 1 4 年 度 )
A CG I H (2 0 1 5 年 ):
設備対策:
TL V- T W A 0 .2 m g / m 3 ( ベ ンゼ ン 可 溶 成 分 と し て )
・屋 内 の取 扱 い場 所 は、局 所 排 気 または全 体 換 気
装 置 設 ける。
・取 扱 い場 所 の近 くに洗 眼 器 ・シャワ-を設 け、その
位 置 を表 示 する。
保護具
呼吸用保護具:
・防 毒 マスク(有 機 ガス用 )、空 気 呼 吸 器 、送 気 マス
ク
手 の保 護 具 :
・保 護 手 袋 (耐 油 性 )
眼 の保 護 具 :
・保 護 眼 鏡 、ゴーグル
皮 膚 及 び身 体 の保 護 具 :
・保 護 長 靴 (耐 油 性 )、防 災 面 、保 護 服 、保 護 前 掛
9. 物 理 的 及 び 化 学 的 性 質
外 観 (物 理 的 状 態 、形 状 、色 など): 黒 色 、粘 稠 性 の液 体 (通 常 3%~10%の水 分 を
含 む エ マ ル ジ ョン 状 態 )
JAIA-13 コールタール
臭 い:
タール臭
臭 い の し き い( 閾 ) 値 :
デ ー タな し
p H:
デ ー タな し
融 点 ・凝 固 点 :
常 温 では流 動 し難 い。
沸 点 、初 留 点 及 び沸 騰 範 囲 :
230 ℃ 9 %,
引火点:
105 ℃(例 )
蒸発速度:
デ ー タ なし
燃 焼 性 (固 体 、気 体 ):
デ ー タ なし
爆発範囲:
デ ー タな し
蒸気圧:
2 0 ~5 0 0 P a ( 2 0 ℃ )
蒸気密度:
デ ー タな し
比 重 (相 対 密 度 ):
1 .1 8 ( 1 5 / 4 ℃ )
溶解度:
水 に微 溶
270 ℃ 21 %,
2016-07-01
P=6/11
330 ℃ 36 %
1)
有 機 溶 剤 ( ベン ゼン 、 ト ル エン ) に 部 分 溶 解
n-オクタノール/水 分 配 係 数 :
lo g Po w >3
自然発火温度:
デ ー タな し
分解温度:
デ ー タな し
粘 度 (粘 性 率 )
0 .5 ~1 . 0
P a ・ 秒 (2 0 ℃ )
10. 安 定 性 及 び 反 応 性
反 応 性 、化 学 的 安 定 性 :
・通 常 の取 扱 い条 件 においては安 定 である。
危険有害反応可能性:
・酸 化 性 物 質 等 と触 れると反 応 する危 険 性 がある。
避 け る べき 条 件 :
・高 温 、酸 化 性 物 質 との接 触 回 避
混触危険物質:
・酸 化 性 物 質
危 険 有 害 な分 解 生 成 物 :
・燃 焼 により黒 煙 、一 酸 化 炭 素 、二 酸 化 炭 素
11. 有 害 性 情 報
急性毒性:
2 ~1 4 )
未 処 理 タールはベンゼンなどの低 沸 点 物 質 が含 有
する 。 これ らの 毒 性 に 留 意 す る 必 要 が あ る 。
高 濃 度 の蒸 気 を吸 入 すると、呼 吸 困 難 、吐 き気 、嘔
吐 、めまい、貧 血 、食 欲 不 振 などの症 状 を生 ずる。
重 症 になると失 神 、けいれん、肺 水 腫 を起 こすことが
ある。
経口
ラ ット
LD50
経皮
ウサギ
LD50
1700mg/kg
5)
約 1 5 8 0 0 m g/ kg
飲 み込 むと有 害 (区 分 4)
皮 膚 腐 食 性 及 び 皮 膚 刺 激 性 : 皮 膚 に 触 れ た と き 皮 膚 炎 を 生 じ る こ とが あ る 。
長 期 間 の繰 返 し接 触 でメラニン色 素 増 加 (皮 膚 の黒
色 化 )が生 じる。
ヒ ト 、 ウ サ ギ 共 に D ra iz e 試 験 で M i l d の 判 定
軽 度 の 皮 膚 刺 激 は あ る が 、 区 分 2 の 要 件 を み た さな
いため、区 分 外 とした。
6 ,7 )
JAIA-13 コールタール
2016-07-01
P=7/11
眼 に対 する重 篤 な損 傷 又 は
刺 激 性 は強 くないが、眼 に入 ると角 膜 炎 、結 膜 炎 を
眼刺激性:
起 こす。
蒸 気 はヒトの眼 を刺 激 し、眼 瞼 結 膜 炎 、上 皮 下 点 状
角 膜 炎 を引 き起 こす。 ヒトで影 響 が数 ヶ月 残 る。
8)
重 篤 な眼 の損 傷 (区 分 1)
呼吸器感作性又は
呼 吸 器 感 作 性 の 情 報 は 得 られ て い な い 。
皮膚感作性:
皮 膚 付 着 状 態 で日 光 の直 射 を受 けると、刺 痛 感 、
灼 熱 感 、 こ わ ば り を 感 じ 、 や がて 紅 斑 を き た す 。
アレルギー性 皮 膚 炎 の生 ずることも報 告 されている。
光 過 敏 症 を 起 こ すこ と も 認 め られ て い る 。
7)
ア レ ル ギー 性 皮 膚 反 応 を 起 こ す おそ れ ( 区 分 1 )
生殖細胞変異原性:
ヒトの試 験 例 は、体 内 での代 謝 排 泄 物 を用 いた微 生
物 変 異 原 性 試 験 で あ り 、 in v i v o 試 験 で は な い 。 し
かし体 細 胞 の変 異 原 性 陽 性 結 果 があり、サルモネラ
菌 を 用 い た in vi t ro の A m e s 試 験 (+ S9 ) で 陽 性 と の
結 果 がある。
5 ,7 )
遺 伝 性 疾 患 のおそれの疑 い(区 分 2)
発 がん性 :
発 が ん 性 が 認 め ら れて い る。
8 ~1 4 )
IA R C G r .1 ( 人 に 対 し て 発 が ん 性 が 有 る )
A CG I H
A1 ( ヒト に 対 し 発 が ん 性 が 確 認 さ れ た 物 質 )
日 本 産 業 衛 生 学 会 1 群 (ヒトに対 し発 がん性 がある
物質)
皮 膚 に長 期 間 繰 り返 し触 れたことにより皮 膚 腫 瘍 を
生 じたとの報 告 があり、動 物 実 験 において確 認 されて
い る。
吸 入 による呼 吸 器 系 などの腫 瘍 の危 険 性 も指 摘 さ
れて い る 。
発 が ん の おそ れ( 区 分 1 )
生殖毒性:
各 経 路 のばく露 で、母 体 に影 響 のある投 与 量 で影
響 が 見 られ る が、 判 定 に 十 分 な デ ー タ は な い 。
特定標的臓器毒性,
ヒトの神 経 毒 がある。
15)
単 回 ばく露 :
気 道 刺 激 が 述 べ られ て い る。
15)
神 経 系 の障 害 (区 分 1)
呼 吸 器 へ の 刺 激 の おそ れ ( 区 分 3 )
特定標的臓器毒性
反 復 ばく露 :
0 .0 9 m g / L の エ ア ゾ ー ル 反 復 ば く 露 に よ り マ ウ ス の
呼 吸 器 に悪 影 響 がでたとの報 告 がある。
7)
長 期 又 は反 復 ばく露 による呼 吸 器 系 の障 害 のおそ
れ(区 分 2)
吸引性呼吸器有害性:
情 報 不 足 で分 類 できない。ICSCカードに挙 げられた
化 学 性 肺 炎 原 因 物 質 (ベンゼン、エチルベンゼン、
キシレン、スチレン、トルエン等 )を含 んでいるが、コー
ル タ ー ル と し て 吸 引 の 害 が ある か の 報 告 は な い 。
7)
JAIA-13 コールタール
2016-07-01
P=8/11
12. 環 境 影 響 情 報
生態毒性
魚類:
16)
ヒ メダ カ
L C 5 0 (4 8 h ) 3 3 5 m g/ L
ヒ メダ カ
L C 5 0 (9 6 h ) 2 3 5 m g/ L
マダ イ
L C 5 0 (4 8 h ) 6 0 .1 m g/ L
マダ イ
L C 5 0 (9 6 h ) 3 9 .2 m g/ L
残 留 性 ・分 解 性 :
生 分 解 性 は小 さい。
生体蓄積性:
情 報 なし
土 壌 中 の移 動 性 :
情 報 なし
オ ゾン 層 へ の 有 害 性 :
情 報 なし
13. 廃 棄 上 の 注 意
残余廃棄物:
・ お が く ず 、 ウ エ ス 、 珪 藻 土 、 吸 着 マ ッ ト 等 に 吸 着 させ 、
させ、免 許 を持 った産 業 廃 棄 物 処 理 業 者 に内 容
物 を 明 示 し て 処 理 を 委 託 する 。
汚 染 容 器 及 び包 装 :
・汚 染 容 器 を廃 棄 するときは、内 容 物 を完 全 に除 去
した後 に処 分 する。
14. 輸 送 上 の 注 意
国際規則
海上規制情報:
I MO の 規 定 に 従 う 。
国連番号:
3082
P ro p e r S h i p p i n g N a m e :
EN V IR O N ME N T ALL Y
S UB S T A N CE ,
容器等級:
LI Q UI D , N .O .S .
国連分類:
9
海洋汚染物質:
非該当
I B C コ ー ド:
X 類 物 質 コー ル タ ー ル
航 空 規 制 情 報 ( I C AO / I AT Aの 規 定 に 従 う ) :
H AZ A R DO U S
Ⅲ
非該当
国内規制
陸上規制情報:
消 防 法 、毒 劇 法 の規 定 に従 う。
容器:
危 険 物 の規 制 に関 する規 則 別 表 第 3 の 2
容器表示:
第 3 石 油 類 、危 険 等 級 Ⅲ、数 量 、火 気 厳 禁
積載方法:
運 搬 時 の容 器 積 み重 ね高 さは 3m 以 下
混載禁止:
第 1 類 および第 6 類 の危 険 物 、高 圧 ガス
海上規制情報:
船 舶 安 全 法 の規 定 に従 う。
航空規制情報:
非該当
特 別 の安 全 対 策 :
・車 両 等 によって運 搬 する場 合 は、荷 送 人 は運 送 人
へ 運 送 注 意 書 ( イ エ ロ ー カ ード) を 携 帯 さ せ る 。
・容 器 の破 損 、漏 れがないことを確 かめ、衝 撃 、転 倒 、
JAIA-13 コールタール
2016-07-01
P=9/11
落 下 、破 損 のないように積 み込 み荷 崩 れ防 止 を確
実 に行 う。
・タンク車 (ローリー)等 への充 填 、積 み降 し時 は、平
地 に停 止 させ、車 止 めをし、接 地 し、タンク車 の許
容 圧 以 下 の圧 縮 ガスまたはポンプを用 いて行 う。
・ローリー、運 搬 船 には所 定 の標 識 板 、消 火 設 備 、
災 害 防 止 用 応 急 資 材 を備 える。
・ホースの脱 着 時 はホース内 の残 留 物 の処 理 を完 全
に行 う。
・ローリー、運 搬 船 には所 定 の標 識 板 、消 火 設 備 、
災 害 防 止 用 応 急 資 材 を備 える。
応急処置指針番号:
171
15. 適 用 法 令
消防法:
第 4類 引 火 性 液 体 、第 3石 油 類 (非 水 溶 性 液 体 )
( 指 定 数 量 2 ,0 0 0 L )
労働安全衛生法:
特 化 則 (管 理 第 2類 物 質 及 び特 別 管 理 物 質 )
化学物質排出把握管理
促 進 法 (化 管 法 ):
船舶安全法:
コー ル タ ー ル 、 ナ フ タ レン
名 称 等 を表 示 すべき有 害 物 (法 第 57条 、施 行 令
第 18条 ) ベンゼン、フェノール、ナフタレン、ベンゾ
[ a] ピ レン 、 コ ー ル タ ー ル
名 称 等 を通 知 すべき有 害 物 (法 第 57条 の2、施 行
令 第 18条 の2別 表 第 9)ベンゼン、フェノール、ナフ
タ レン 、 ベ ンゾ [ a ] ピ レ ン 、 コー ル タ ー ル
優 先 評 価 化 学 物 質 ベンゼン、フェノール、ナフタレ
ン、コールタール
特 定 第 一 種 指 定 化 学 物 質 ベ ン ゼン
第 一 種 指 定 化 学 物 質 フェ ノ ー ル 、 ナ フ タ レン
危 規 則 別 表 第 8(有 害 性 物 質 )引 火 性 (液 体 )
港則法:
危 険 物 ・引 火 性 液 体 類
海洋汚染防止法:
ばら 積 み 運 送 に お け る 有 害 液 体 物 質
化審法:
(X類 物 質 :コールタール)
土壌汚染対策法:
ベン ゼン ( 溶 出 基 準 0 . 0 1 p p m 含 有 )
16. そ の 他 の 情 報
参考文献:
1) 日 本 芳 香 族 工 業 会 危 険 物 等 データベース登 録 値
2 ) 芳 香 族 及 び タ ー ル 工 業 ハ ン ド ブ ック ( 日 本 芳 香 族 工 業 会 第 3 版 )
3) 石 津 澄 子 :職 業 性 タール皮 膚 症
予 防 と管 理 (日 本 芳 香 族 工 業 会 )
4 ) 製 品 評 価 技 術 基 盤 機 構 : G HS 分 類 デ ー タ ベ ー ス
h t tp :/ / w ww . s a f e .n i t e . go . jp / gh s/ l i s t .h t m l
5 ) AT S D R (2 0 0 2 )
6 ) NI O S H : R e g i s t ry o f To x ic E f f ec t s o f Ch e m ica l S u b s tan c e s (2 0 0 4 )
JAIA-13 コールタール
2016-07-01
P=10/11
7 ) IA R C v o l .3 5 (1 9 8 5 )
8 ) HS D B (2 0 0 3 )
9 ) IA R C v o l .3 2 (1 9 8 4 )
1 0 ) I AR C su p p l e m e n t 7 (1 9 8 7 )
1 1 ) I CS C (J ) (1 9 9 4 )
12) EHC 207 (1998)
1 3 ) 日 本 産 業 衛 生 学 会 (2 0 0 4 )
1 4 ) N TP : 6 t h An n u a l R ep o r t o n C a rc in o g en s ( 1 9 9 1 )
1 5 ) Pa tt y ' s In d u s t r ia l Hy g i en e an d To xi co lo gy
(5th. 2001)
1 6 ) H. Ta d o k o ro e t a l , “ Aq u a ti c to xi ci t y t e s ti n g fo r mu l t ico mp o n en t co mp o u n d s
wi th s p ec ia l r ef e r en c e t o p r e p a ra t io n o f t e s t so lu ti o n .” E co to x ic o l o g y an d
E n v i ro n m en ta l Sa fe t y 2 1 , 5 7 - 6 7 (1 9 9 1 )
改定履歴
H1 4 .1 2
見 直 し結 果 大 きな改 定 なし
H1 6 .7
様 式 の統 一
H1 9 .1
JI S Z 7 2 5 0 : 2 0 0 5 様 式 へ の 改 正
H2 0 .2
見 直 し結 果 大 きな改 定 なし
H2 1 .8
化 管 法 改 定 に伴 う見 直 し。労 働 安 全 衛 生 法 通 知 対 象 物 質 番 号 の修 正 。
H2 2 .7
化 審 法 改 定 に伴 う見 直 しと化 管 法 に関 する表 記 の変 更 。
JI S Z 7 2 5 2: 2 00 9 様 式 へ の 改 正 ( G H S 分 類 区 分 、 危 険 有 害 性 情 報 の 修 正 )
H2 3 .6
化 審 法 改 定 に伴 う見 直 し
H2 5 .1
JI S Z7 2 5 3 :2 0 1 2 制 定 に 伴 う 見 直 し
H2 6 .1
化 審 法 改 定 ( 優 先 評 価 物 質 ; コー ル タ ー ル 追 加 ) に 伴 う 見 直 し
H2 7 .4
JI S Z7 2 5 2 : 2 0 1 4 改 訂 に 伴 う 見 直 し
H2 8 . 2
安 衛 法 改 定 ( 特 化 則 ; ナ フ タ レン 追 加 ) に 伴 う 見 直 し
H2 8 .7
安 衛 法 改 正 に伴 う見 直 し
( 名 称 等 を 表 示 す べ き 有 害 物 : ベン ゾ[ a] ピ レ ン 追 加 )
こ の S DS 標 準 モ デ ル の 作 成 者 は ( 一 社 ) 日 本 芳 香 族 工 業 会 「 S D S 小 委 員 会 」 で す 。
JAIA-13 コールタール
2016-07-01
P=11/11
記 載 した情 報 は会 員 会 社 の知 見 並 びに参 考 文 献 等 から抽 出 しています。
こ の S DS 標 準 モ デ ル の 利 用 者 は 自 己 の 責 任 に お い て 情 報 の 採 否 を お 決 め 下 さ い 。