フェノール - 日本芳香族工業会

JAIA-04 フェノール
2015-04-01
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安全データシート(Safety Data Sheet)
--フ ェ ノ ー ル--
1. 化学品及び会社情報
化 学 品 の名 称 :
フェノール
製 品 コード:
JAIA-04
供 給 者 の会 社 名 称 :
住
(日 本 芳 香 族 工 業 会 会 員 会 社 )
所:
電話番号:
緊急連絡電話番号:
ファックス番 号:
メールアドレス:
推 奨 用 途 及 び使 用 上 の制 限:
2. 危険有害性の要約
1)
GHS分 類
物理化学的危険性:
可燃性固体
区分外
自然発火性固体
区分外
金属腐食性物質
区分外
健 康 に対 する有 害 性 : 急 性 毒 性 (経 口)
区分4
急 性 毒 性 (経 皮)
区分3
皮 膚 腐 食 性 ・刺 激 性
区 分 1A
眼 に対 する重 篤 な損 傷 ・眼 刺 激 性
区分1
皮膚感作性
区分外
生殖細胞変異原性
区 分 1B
発 がん性
区分外
生殖毒性
区 分 1B
特 定 標 的 臓 器 毒 性 ,単 回 ばく露
区 分 1(呼 吸 器 ,心 血 管 系 ,
腎 臓 ,神 経 系 )
特 定 標 的 臓 器 毒 性 ,反 復 ばく露
区 分 1(心 血 管 系 ,肝 臓 ,
消 化 管 ,血 液 系 ,腎 臓 ,脾 臓 ,
胸 腺 ,中 枢 神 経 系 )
環 境 に対 する有 害 性 :
水 生 環 境 有 害 性 (急 性 )
区分2
水 生 環 境 有 害 性 (長 期 間 )
区分外
※記 載 のないものは「分 類 対 象 外 」または「分 類 できない」。
GHS ラベル要 素
絵 表 示:
JAIA-04 フェノール
注意喚起語:
危険
危険有害性情報:
飲 み込 むと有 害 皮 膚 に接 触 すると有 毒
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重 篤 な皮 膚 の薬 傷・眼 の損 傷
重 篤 な眼 の損 傷
遺 伝 性 疾 患 のおそれ
生 殖 能 または胎 児 への悪 影 響 のおそれ
呼 吸 器 ,心 血 管 系 ,腎 臓 ,神 経 系 の障 害
長 期 または反 復 ばく露 による心 血 管 系 ,肝 臓 ,消 化 管 ,血 液 系 ,
腎 臓 ,脾 臓 ,胸 腺 ,中 枢 神 経 系 の障 害
水 生 生 物 に毒 性
注 意 書 き:
【安 全 対 策 】
使 用 前 に取 扱 い説 明 書 を入 手 し、すべての安 全 注 意 を読 み理 解 す
るまで取 り扱 わないこと。
この製 品 を使 用 する時 に、飲 食 又 は喫 煙 をしないこと。
個 人 用 保 護 具 や換 気 装 置 を使 用し、ばく露 を避 けること。
保 護 手 袋 、保 護 衣 、保 護 眼 鏡 、保 護 面 を着 用 すること。
ミスト/蒸 気 を吸 入 しないこと。
取 扱 い後 はよく手 を洗 うこと。
環 境 への放 出 を避 けること。
【救 急 処 置 】
吸 入 した場 合 :空 気 の新 鮮 な場 所 に移 動 し、呼 吸 しやすい姿 勢 で休
息させること。
飲 み込 んだ場 合 :気 分 が悪 い時 は、医 師 の診 断 、手 当 てを受けること。
口 をすすぐこと。
眼 に入 った場 合 :水 で数 分 間 、注 意 深 く洗 うこと。コンタクトレンズを容
易 に外 せる場 合 には外 して洗 うこと。
皮 膚 (又 は毛 髪 )に付 着 した場 合 :直 ちに、すべての汚 染 された衣 類
を脱 ぐこと、取 り除 くこと。汚 染 された保 護 衣 を再 使 用 する場 合 には洗
濯 すること。
ばく露 又 はその懸 念 がある場 合:医 師 の診 断 、手 当 てを受けること。
【保 管 】
施 錠 して保 管 すること。
【廃 棄 】
内 容 物 や容 器 を、都 道 府 県 知 事 の許 可 を受 けた専 門 の廃 棄 物 処 理
業 者 に業 務 委 託 すること。
【使 用 上 の注 意 】
容 器 の凝 固 物 の融 解 は湯 浴 中 で徐 々に加 温 し、直 火 または70℃以
上 の加 熱 を行 わないこと。
3. 組成、成分情報
化 学 物 質 製 品 ・混 合 物 の区 別:
化学物質製品
化学名:
フェノール(別 名 石 炭 酸 )
化学式:
C 6 H 5 OH(分 子 量 94)
CAS 番 号:
108-95-2
JAIA-04 フェノール
官報公示整理番号:
(3)-481 (化 審 法 、安 衛 法 )
濃 度 又 は濃 度 範 囲 :
フェノール 99%以 上
分 類 に寄 与 する不 純 物 及 び
情 報 なし
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安定化添加物:
4. 応急措置
フェノールの作 用 は激 しいため、一 刻 も早 い応 急 措 置 と医 師 の手 当 を必 要 とする。また、症 状 が
遅 れて現 れることがあるので経 過 観 察 が必 要 である。
応 急 措 置 者 は保 護 具 を着 用しフェノールとの接 触 を避 ける。
吸 入 した場 合 :
・被 災 者 を新 鮮 な空 気 の場 所 に移 す。
・呼 吸 停 止 または呼 吸 が弱 い場 合 は人 工 呼 吸 をする。(衣 類 を緩
め気 道 を確 保 する)
・毛 布 などを使 用して身 体 の保 温に努 め安 静 に保 つ。
皮 膚 に付 着した場 合 :
・汚 染 された衣 類 、靴 などを速 やかに脱 ぎ捨 てる。
・多 量 の水 または石 けん水 で十 分 に洗 い落 とす。さらに 15 分 間 流
水 による洗 浄 を続 ける。
・ポリエチレングリコール(分 子 量 300)またはアルコールとの混 合 物
が直 ちに使 える場 合 は、洗 浄 前 に脱 脂 綿 に浸 してぬぐい取 るとよ
い。
眼 に入 った場 合 :
・清 浄 な流 水 で最 低 15 分 間 眼 を洗 浄 する。
・洗 眼 の際 、眼 球 とまぶたの隅々まで洗 浄 する。
・コンタクトレンズは固 着していない限 り取 り除 いて洗 浄 する。
飲 み込 んだ場 合 :
・口 をすすぐこと。無 理 に吐 かせない。
・水 を飲 ませて胃の中 のフェノールを希 釈させてもよい。
(牛 乳 が入 手 できれば水 を飲 ませた後に与 えてもよい)
・多 量 の植 物 油 を飲 ませる。アルコールは与 えてはならない。
・意 識 がない被 災 者 には、口 から何も与 えてはならない。
予 想 される急 性 症 状
及 び遅 発 性 症 状 :
最 も重 要 な兆 候 及 び症 状 :
・応 急 措 置 の際 、救 助 者 は自 分 の皮 膚 に触れたり、眼 に入らぬよう
応 急 措 置 をする者の保 護 :
注 意 する。
5. 火災時の措置
消火剤:
・小 火 災 :粉 末 、二 酸 化 炭 素 、泡 、乾 燥 砂
・大 火 災 :散 水 、噴 霧 水 、耐 アルコール性 泡 消 火 剤
使 ってはならない消 火 剤 :
・火 源 へ直 接 に棒 状 注 水
特 有 の危 険 有 害 性 :
・燃 焼 生 成 ガスは有 害 な一 酸 化 炭 素 を含 み刺 激 性 がある。
・加 熱 により容 器 が爆 発 するおそれがある。
・加 熱 により蒸 気 が空 気 と爆 発 性 混 合 気 を生 成 するおそれがある。
屋 内 、屋 外 又 は下 水 溝 で爆 発 の危 険 がある。
特 有 の消 火 方 法 :
・火 元 への燃 料 源 を断 つ。
・消 火 作 業 は風 上 から行 う。
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・周 囲 の可 燃 物 設 備 を散 水して冷 却 する。
・移 動 可 能 な可 燃 物 容 器 は安 全 な場 所 へ移 す。
消 火 を行 う者 の保 護:
・消 火 作 業 は適 切 な保 護 具 (自 給 式 呼 吸 器 、防 火 服 、防 災 面 等 )
を着 用 する。
6. 漏出時の措置
人 体 に対 する注 意 事 項 、
・風 下 の人 を避 難 させ、漏 出 場 所 から人 を遠 ざける。
保 護 具 及 び緊 急 時 措 置 :
・ロープ等 を張 り関 係 者 以 外 立 入 禁 止 とする。
・作 業 には適 切 な保 護 具 を着 用 し、風 上 から作 業 する。
環 境 に対 する注 意 事 項 :
・付 近 の着 火 源 となるものを速 やかに取 り除 く。
・側 溝 、下 水 、河 川 に流 出 しないように注 意 する。
封じ込 め及 び浄 化 の方 法 ・
・危 険 でなければ漏れを止 める。
機 材:
・吸 収 したものを集 めるとき、きれいな帯 電 防 止 器 具 を用 いる。
・大 量 の場 合 、盛 土 で囲 って流 出 を防 止 し、安 全 な場 所 に導 いて
回 収 する。
回 収:
・少 量 の場 合 、固 化 あるい は吸 着 ( 吸 着 材 、土 砂 、ウ エス等 ) させ
密 閉 可 能 な容 器 に回 収 する。
・溶 融 状 態 の場 合 、土 嚢 等 で流 れを止 め冷 却 固 化 させ密 閉 可 能
な容 器に回 収 する。
二 次 災 害 の防 止 策 :
・すべての発 火 源 を速 やかに取 除 く(近 傍 での喫 煙 、火 花 や火 災
の禁 止)。
7. 取扱い及び保管上の注意
取扱い
技 術 的 対 策 (局 所 排 気 ・全 体 換 気 ):
・「8.ばく露 防 止 及 び保 護 措 置」に記 載 の設 備 対 策 を行 う。
安全取扱注意事項:
・適 切 な保 護 具 を着 用 し、吸 入 を防 ぎ人 体 に触 れないようにする。
・液 の漏 洩 及 び蒸 気 の発 散 を抑 え、作 業 環 境 を許 容 濃 度 以 下 に
保 つ。
・屋 外 の取 扱 いは風 上 から作 業 しばく露 を防 止 する。
・取 扱 い後 は手 洗 い・洗 顔 を十 分 に行 う。衣 服 に付 着 した場 合 は
着 替 える。
・取 扱 い場 所 では、火 気 源 (生 火 ・アーク・高 温 物)を使 用 しない。
・ 容 器 の凝 固 物 の融 解 は 湯 浴 中 で徐 々に加 温 する 。直 火 ま たは
70℃以 上 の加 熱 を行 ってはならない。
接触回避:
・「10.安 定 性 及 び反 応 性 」を参 照 。
衛生対策:
保管
適 切 な技 術 的 対 策 :
・消 防 法 の規 定 に従 った技 術 的 対 策 をとる。
・保 管 場 所 には危 険 物 を貯 蔵 し、又 は取 り扱 うために必 要 な採 光 、
照 明 及 び換 気 の設 備 を設 ける。
安 全 な保 管 条 件 :
・直 射 日 光 を避 け、換 気 の良 い冷 暗 所 に保 管 する。
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・融 解 状 態 で貯 蔵 する場 合 、温 度 管 理 を適 切 に行 う。
・酸 化 性 物 質 等 と保 管 を区 分 する。
・劇 物 であるので保 管 時 は施 錠 を行 う。
混触危険物質:
・「10.安 定 性 及 び反 応 性 」を参 照
安 全 な容 器 包 装 材 料 :
・消 防 法 及 び国 連 輸 送 法 規 で規 定 されている容 器 を使 用 する。
8. ばく露防止及び保護措置
管理濃度:
設 定 されていない。
許容濃度
日本産業衛生学会:
5 ppm (19mg/m 3)皮 膚 吸 収 性
勧 告 値 (2014 年 度 )
ACGIH(2015 年 ):
設備対策:
TLV-TWA 5 ppm(19mg/m 3)皮 膚 吸 収 性
・屋 内 の取 扱 い場 所 は局 所 または全 体 排 気 装 置 を設 ける。
・取 扱 い場 所 の電 気 機 器 は防 爆 構 造 とし、機 器 類 は静 電 気 対 策
をする。
・取 扱 い場 所 の近 くに緊 急 用 の洗 眼 器 、シャワーを設 置 し、その位
置 を表 示 する。
保護具
呼吸用保護具:
・防 毒 マスク(有 機 ガス用)、送 気 マスク、空 気 呼 吸 器
手 の保 護 具 :
・保 護 手 袋 (耐 油 性 )
眼 の保 護 具 :
・保 護 眼 鏡 、ゴーグル
皮 膚 及 び身 体 の保 護 具 : ・保 護 長 靴 (耐 油 性 )、防 災 面 、保 護 服 、保 護 前 掛
9. 物理的及び化学的性質
2),3)
外 観(物 理 的 状 態 、形 状 、色 など):常 温 で無 色 ないし白 色 の固 体
臭 い:
石炭酸臭
臭 いの閾 値:
データなし
pH:
データなし
融点:
40.9℃
沸 点 、初 留 点 及 び沸 騰 範 囲 :181.8℃
引火点:
88℃
蒸発速度:
データなし。
燃 焼 性 (固 体 ,液 体):
データなし。
爆発範囲:
下 限 1.8vol.% 上 限 8.6vol.%
蒸気圧:
47 Pa (20℃)
蒸気密度:
3.27(空 気 =1)
比 重 (相 対 密 度 ):
1.07 g/cm 3 (20℃)
溶解度:
水 への溶 解 度 8.5g/100g(20℃) 65.3℃以 上 では無 限 大
有 機 溶 剤 (アルコール、エーテル、ベンゼン等 )に可 溶
n-オクタノール/水 分 配 係 数 :log Pow = 1.46
自然発火温度:
715℃
分解温度:
データなし
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粘 度(粘 性 率 ):
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データなし
10. 安定性及び反応性
反 応 性 、化 学 的 安 定 性 :
・通 常 の取 扱 い条 件 においては安 定 である。
危険有害反応可能性:
・酸 化 性 物 質 等 に触 れると反 応 する危 険 性 がある。
避 けるべき条 件:
・日 光 、空 気
混触危険物質:
・強 酸 化 剤
危 険 有 害 な分 解 生 成 物 :
・79℃以 上 では蒸 気 /空 気 の爆 発 性 混 合 ガスを生 じることがある。
11. 有害性情報
急性毒性:
吸 入 による症 状 は 20~30 分 以 内 に現 れる。主 な症 状 は全 身 倦 怠 、
嘔 吐 、不 眠 症 などである。蒸 気 を吸 入 すると肺 水 腫 を起 こすことが
あり、中 枢 神 経 系 に影 響 し死 に至ることがある。
経 口 ラット
LD 50
340~512 mg/kg
計算値
LD 50
375 mg/kg
経 皮 ラット
LD 50
670 mg/kg
1)
飲 み込 むと有 害(区 分 4)
皮 膚 に接 触 すると有 毒 (区 分 3)
皮膚腐食性及び皮膚刺激性: 液 状 、固 形 または溶 液 に接 触 した箇 所 に薬 傷 を起 こし、皮 膚 及 び
粘 膜 から浸 透 する。
ウサギの皮 膚 刺 激 性 試 験 のデータ及 びヒトへの健 康 影 響 のデータ
から皮 膚 腐 食 性 があると判 断された。
2),4)
重 篤 な皮 膚 の薬 傷・眼 の損 傷 (区 分 1A)
眼 に対 する重 篤 な
ウサギを用 いた眼 刺 激 性 試 験 のデータから数 値 的 表 示 はないが
損 傷 性 又 は眼 刺 激 性 :
10%グリセリン溶 液 、又 は 5%水 溶 液 の眼 への適 用 で、角 膜 の完 全
な混 濁が見 られた。
4)
重 篤 な眼 の損 傷 (区 分 1)
呼吸器感作性又は
データなし
皮膚感作性:
モル モットを 用 い た Mugnussen and Kligman skin sensitization
test 、マウスを用 いた MEST 法 でともに陰 性 、及 びヒトボランティア
の試 験 で陰 性 である。
生殖細胞変異原性:
5),6)
フ ェ ノ ー ル は 経 世 代 生 殖 細 胞 変 異 原 性 試 験 な し 、 生 殖 細 胞 in
vivo 変 異 原 性 試 験 (染 色 体 異 常 試 験 ) で陽 性 である。
6)
遺 伝 性 疾 患 のおそれ(区 分1)
発 がん性 :
IARC で 3、ACGIH で A4、IRIS で D に分 類されている。
生殖毒性:
親 動 物 に一 般 毒 性 影 響 のみられない用 量 で、産 児 数 の減 少 がみ
られたことによる。
7)
6)
生 殖 能 または胎 児 への悪 影 響 のおそれ(区 分 1)
特定標的臓器毒性,
ヒトについては、「心 臓 、血 管 に対 する影 響 」、「呼 吸 数 過 多 、呼 吸
単 回 ばく露 :
困 難 、心 臓 律 動 不 整 、心 血 管 性 ショック、重 度 の代 謝 性 アシドー
シス、メトヘモグロビン血 症 、急 性 腎 不 全 、腎 臓 障 害 、暗 色 尿 、け
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いれんなどの神 経 系 への影 響 」、「心 臓 の律 動 異 常 」、「不 整 脈 及
び徐 脈 」等 の記 載 、実 験 動 物 については、「瞳 孔 反 射 の強 い抑
制」の記 載 がある。
4),6),8)
呼 吸 器 、心 血 管 系 、腎 臓 、神 経 系 の障 害 (区 分 1)
特定標的臓器毒性,
ヒトについては、「心 血 管 系 疾 患 に起 因 する死 亡 率 の増 加」、「非
反 復 ばく露 :
抱 合 型 新 生 児 高 ビリ ルビン血 症 」 、「 吐 き気 、嘔 吐 、下 痢 、腹 痛 、
溶 血 性 貧 血 、 メ ト ヘ モ グ ロ ビン 血 症 、 糸 球 体 変 性 、 尿 細 管 壊 死 ,
乳 頭 細 胞 出 血 」等 の記 述 、実 験 動 物 については、「赤 血 球 数 の有
意 な減 少 、腎 臓 で尿 細 管 のタンパク円 柱 及 び壊 死 、乳 頭 の出 血 、
脾 臓 / 胸 腺 の萎 縮 / 壊 死 、 肝 細 胞 の空 胞 変 性 、 中 枢 神 経 系 への
重 篤 な影 響 (傾 斜 板 試 験 上 での行 動 )、肝 臓 障 害 」等 の記 述 があ
る。
4),6),8)
長 期 または反 復 ばく露 による心 血 管 系 、肝 臓 、消 化 管 、血 液 系 、
腎 臓 、脾 臓 、胸 腺 、中 枢 神 経 系 の障 害 (区 分 1)
吸引性呼吸器有害性:
データなし。
12. 環境影響情報
6),9)~12)
生態毒性
魚類:
金魚
LC 5 0 (48h) 46 mg/L
甲殻類:
ネコゼミジンコ
EC 5 0 (48h) 3.1 mg/L
藻類:
セレナストラム
EC 5 0 (4h) 290 mg/L
残 留 性 ・分 解 性 :
急 速 分 解 性 がある(BOD による分 解 度 :85%) 。
生体蓄積性:
生 物 蓄 積 性 が低 いと推 定 される(log Kow=1.46)。
土 壌 中 の移 動 性 :
データなし
オゾン層 への有 害 性 :
情 報 なし
13. 廃棄上の注意
残余廃棄物:
・廃 棄 においては、関 連 法 規 ならびに地 方 自 治 体 の基 準 に従 うこ
と。
・都 道 府 県 知 事 などの許 可 を受 けた産 業 廃 棄 物 処 理 業 者 、もしく
は地 方 公 共 団 体 がその処 理 を行 っている場 合 にはそこに委 託 し
て処 理 する。
・廃 棄 物 の処 理 を委 託 する場 合 、処 理 業 者 等 に危 険 性 、有 害 性
を充 分 告 知 の上 処 理 を委 託 する。
汚 染 容 器 及 び包 装 :
・空 容 器 を廃 棄 するときは、内 容 物 を除 去 した後に処 分 する。
14. 輸送上の注意
国際規制
海上規制情報:
国連番号
IMOの規 定 に従 う
1671
Proper Shipping Name PHENOL, SOLID
国連分類
クラス 6.1(毒 物)
JAIA-04 フェノール
副次危険性:
なし
容器等級:
Ⅱ
国連番号
2015-04-01
P=8/10
2821
Proper Shipping Name PHENOL SOLUTION
国連分類
クラス 6.1(毒 物)
副次危険性:
なし
容器等級:
Ⅱ,Ⅲ
国連番号
2312
Proper Shipping Name PHENOL, MOLTEN
国連分類
クラス 6.1(毒 物)
副次危険性:
なし
容器等級:
Ⅱ
海洋汚染物質:
IBC コード:
非該当
フェノール(Y 類 )
航空規制情報:
ICAO/IATAの規 定に従 う
国内規制
陸上規制情報:
容
器:
毒 物 劇 物 取 締 法 の規 定 に従 う。
毒 物 及 び劇 物 の運 搬 容 器 に関する基 準
容器表示:
医 薬 用 外 劇 物 、名 称 、製 造 者 の名 称 及 び住 所
積載方法:
運 搬 時 の容 器 積 み重 ね高 さは 3m 以 下
混載禁止:
第 1 類 および第 6 類 の危 険 物 、高 圧 ガス
海上規制情報:
船 舶 安 全 法 の規 定 に従 う
航空規制情報:
航 空 法 の規 定 に従 う
輸 送 又 は輸 送 手 段 に関 する特 別の安 全 対 策 :
・ 車 両 等 に よ って 運 搬 す る 場 合 は 、 荷 送 人
は運 送 人 へイエローカードを携 帯させる。
・荷 崩 れ防 止 を確 実 に行 い、衝 撃 、転 倒 、落 下 、破 損 が生じないよ
うにする。
・タンク車 (ローリー)は平 地 に停 車 し車 止 めをする。積 み卸 しは接
地 を行 いタンク車 の許 容 圧 力 以 下 の圧 縮 ガスまたはポンプを用
いて行 う。
・ホースの脱 着 時 はホース内 の残 留 物 の処 理 を完 全 に行 う。
・ローリー或 いは運 搬 船 には所 定 の標 識 板 、消 火 設 備 、災 害 防 止
用 応 急 資 材 を備 える。
応急措置指針番号:
153
15. 適用法令
消防法:
指 定 可 燃 物 可 燃 性 固 体 類 (指 定 数 量 3,000kg)
労働安全衛生法:
特化則
第 3 類腐食性液体、
名 称 等 を表 示 すべき有 害 物(法 第 57 条 、施 行 令 第 18 条 )No.29
名 称 等 を通 知 すべき有 害 物(法 第 57 条 の 2、施 行 令 第 18 条の 2
別 表 第 9)No.474
化審法:
優 先 評 価 化 学 物 質 (法 第 2 条 第 5 項)No.62
化学物質排出把握管理
第 一 種 指 定 化 学 物 質 フェノール
促 進 法 (化 管 法):
JAIA-04 フェノール
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毒物劇物取締法:
劇物
船舶安全法:
危規則
別表第 4 毒物
港則法:
施行規則
危 険 物 (毒 物)
海洋汚染防止法:
ばら積 み運 送 における有 害 液 体 物 質 (Y類 物 質 )
フェノール
道路法:
施 行 令 第 19 条 の 13 車 両 の通 行 の制 限
航空法:
危険物告示別表第 9 毒物
大気汚染防止法:
特定物質
水質汚濁防止法:
生活環境項目
16. その他の情報
参考文献
1) 製 品 評 価 技 術 基 盤 機 構 GHS分 類 結 果 データベース
http://www.safe.nite.go.jp/ghs/list.html
2) 化 学 防 災 指 針 集 成 日 本 化 学 会 編
丸善
3) 日 本 芳 香 族 工 業 会 危 険 物 等 データベース登 録 値
4) EHC 161 (1994)
5) EHC 191 (1994)
6) NITE 初 期 リスク評 価 書 No.32(2005)
7) NTP DB (Access on Dec.,2005)
8) ATSDR (1998)
9) EU-RAR (2002)
10) 化 審 法 既 存 化 学 物 質 安 全 性 点 検 データ集
11) 西 内 康 治 :生 態 化 学 4(3), 45, 1981
12) PHYSPROP Database(2005)
改定履歴
H14.12
見 直し結 果 大 きな改 定 なし
H16.7
様 式の統 一
H19.1
JIS Z 7250:2005 様 式 への改 正
H20.2
見 直し結 果 大 きな改 定 なし
H21.8
化 管 法 改 定 に伴 う見 直 し。
H22.7
化 審 法 改 定 に伴 う見 直 しと化 管 法 に関 する表 記の変 更 。
H23.6
化 審 法 改 定 に伴 う見 直 し
H25.1
JIS Z 7253:2012 制 定に伴 う見 直し
P=9/10
JAIA-04 フェノール
2015-04-01
H27.4
JIS Z 7252:2014 改 訂に伴 う見 直し
この SDS 標 準 モデルの作 成 者 は(一 社)日 本 芳 香 族 工 業 会 「SDS 小 委 員 会」です。
記 載 した情 報 は会 員 会 社 の知 見 並 びに参 考 文 献 等 から抽 出 しています。
この SDS 標 準 モデルの利 用 者 は自 己 の責 任 において情 報の採 否 をお決 め下 さい。
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