公益社団法人筑後市シルバー人材センター平成 28 年度事業計画 (事業概要) 高齢化が進むなかで、シルバー人材センターの果たすべき役割は、一層大きくなって います。昨年2月の国会で、安倍内閣総理大臣は、「高齢者のみなさんに多様な就業機会 を提供する。シルバー人材センターには、更にその機能を発揮してもらいます。」と、施 政方針で演説されました。このようにシルバー人材センターには大きな期待が寄せられて おり、これらに応えて、会員増及び事業の拡大・多様化を進めていくことがセンターの最 重要課題です。 当センターにおきましては、昨年4月に事務局長、5月末に理事長が交代し、新しい執 行体制で業務を始め2年目を迎えています。就任しての感想は、近年、シルバーを取り巻 く状況が大きく変化しているにも関わらず、他のセンターと比較して大きく取り組みが遅 れていることを痛感しています。シルバーの将来を考えれば、今すぐにでも、大胆な改革 と改善ができなければセンターは生き残れないと大変心配しています。今こそ、役員と職 員が一丸となって、市民が求めるセンター、会員が喜んで集えるセンター作りのため、一 つ一つ前向きに改革・改善の取組をしていく必要があります。今年度は、センター再構築 の 1 年とします。会員の皆様のご支援とご協力をお願いいたします。 また、平成25年に公益社団法人に移行し、4年目を迎えますが、公益化に伴い、様々 な法規制や適正化の指導が強化されております。これを受けて、ここ数年来、厚生労働省 から安全・適正就業について指導がなされる中、今年度も雇用関係にあると疑わしい就業 については、派遣事業への切り替えを進めていきます。制度が変わりますので会員の皆様 のご協力をお願いいたします。さらに、昨年度に引き続き最低賃金を尊重した配分金単価 の改正を行っていきます。 新たな事業展開としては、全国的には、昨年はシルバー派遣事業が大幅に増加した年で した。さらに、昨年9月労働者派遣法が改正され、念願のいわゆる「派遣期間3年問題」 が解消されました。また、介護予防・日常生活支援総合事業について、各センターの取組 が始まっています。当センターもこれらの動きに対応し、新たな事業展開を模索しながら、 行政との連携を更に強めて行く必要があります。 まさに、「元気な高齢者」が「援助の必要な高齢者」のお世話をする時代を迎えていま す。また、「元気な高齢者」は、医療費削減に大いに貢献しています。シルバー会員の出 番です。 事務局においても、内外の厳しい状況に対応するため、必要な業務の研究や見直しを行 い、効率的な事務運営に努めるとともに、役員・会員・事務局が認識を共有し、さらに一 体となって活力ある地域社会づくりに貢献できるセンターを目指していきます。 (基本方針) センターが行う事業は、高齢者の臨時的かつ短期的な就業又はその他の軽易な業務に係る就 業、並びにその他の社会参加活動を推進することにより、高齢者の生きがいの充実と福祉の増進 を図るとともに、活力ある地域社会づくりに寄与することを目的とした事業展開を図るため、次の事 業を実施する。また、定款及び規程等に沿った適正な法人運営に努める。 一 雇用によらない臨時的かつ短期的な就業又はその他の軽易な業務に係る就業機会の 確保・提供事業、社会参加のための支援(公益目的事業) 1 就業開拓提供等事業 (1)受託事業(一般) 高齢者の生きがいの充実と福祉の増進を図るとともに、活力ある地域社会づくりに 寄与するため、高齢者にふさわしい地域に密着した仕事を、一般家庭、民間事業所及 び行政等から有償で引き受け、会員の能力や希望等に応じて請負又は委任という形式 により会員へ提供し、仕事の内容と実績に応じて報酬(配分金)を支払うものでセン ターは発注者に対して適切に仕事を完成させる義務を負っている。就業の提供にあた っては、発注された仕事の情報を周知し、公平な就業機会を得られるように適切に行 う。 二 雇用による臨時的かつ短期的な就業又はその他の軽易な業務に係る就業機会の確 保・提供事業(公益目的事業) 1 職業紹介事業 連合会の職業紹介の事務所として、センター事務所内に連合会筑後市実施事務所を置 き「臨時的かつ短期的な仕事又はその他の軽易な業務」に係る仕事の求人を受付け、就 職を希望する高齢者に対して必要な情報提供・相談・助言等を行い、有料の職業紹介事 業を実施する。 2 労働者派遣事業 連合会の労働者派遣事業の事務所として、センター事務所内に連合会筑後市実施事務所 を置き「臨時的かつ短期的な仕事又はその他の軽易な業務」の就業の範囲において、派 遣労働を希望する高齢者を対象に「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者 の保護に関する法律」に基づき、労働者派遣事業を実施する。 三 高齢者の就業機会の確保や社会参加活動を発展・拡充するための普及啓発、情報提供、 研修・講習、相談・助言等(公益目的事業) 1 普及啓発事業 シルバー人材センター事業の基本理念、現状等について、市民、事業所、官公庁への普 及活動を積極的に行い、センター事業に対する理解と高齢者の就業機会の確保・拡大を推 進する。 2 安全・適正就業推進事業 「安全は、すべてに優先する」の理念のもと、高齢者が自らの健康の維持と安全を図り ながら、提供された仕事を安全かつ適正に遂行できるよう、安全意識の高揚と啓発活動を 行う。 また、シルバー事業における就業内容は、 「臨時的かつ短期的な就業又はその他の軽易な 業務」が基本であり、高齢者にふさわしい仕事の提供ということを念頭に、関係法令を遵 守し、一般労働者派遣への切り替えなど、就業の適正化を推進する。 3 相談事業 高齢者の就業及びその他の社会参加活動を推進するため、随時、就業相談等に対応する。 また、入会を希望する高齢者を対象とした入会説明会を実施する。 4 研修・講習事業 安全意識の向上や就業に必要な技能や知識の習得を目的とした各種講習会や利用者から の信頼や満足度を高めるための接遇講習会を実施し、後継者の育成や人材確保に努める。 (実施計画) 一 雇用によらない臨時的かつ短期的な就業又はその他の軽易な業務に係る就業機会の 確保・提供事業、社会参加のための支援 1 就業開拓提供等事業 (1)受託事業(一般) 高齢者の希望、能力等に応じて公平に就業機会の提供を行うとともに未就業者ゼロ を目指し、出来るだけ多くの高齢者が就業機会を得られるように新たに「就業基準」 を作成し、ワークシェアリング(仕事の分かち合い)に配慮する。 新たな就業機会の開拓、会員募集等を行い、幅広い分野の就業の場が得られるよう 事業の拡大に努める。 また、会員不足である剪定作業、除草作業及び農作業会員の拡充に努める。 ① 平成28年度見込み 就業実人員 就業延人員 330人 44,000人日 就業率 90.0% 契約金額 184,300千円 ② 主な就業分野 【技能・技術分野】個人家庭での大工、左官、剪定、網戸・障子張替等 【事務分野】 宛名書き、賞状書き等 【管理分野】 庁舎管理、公園管理等 【折衝外交分野】 市政だより配布、県民だより配布、上下水道検針等 【一般作業分野】 家庭他の草取・草刈、市や企業の除草作業、企業等の清掃作業、 農作業等 【サービス分野】 個人家庭の家事援助サービス、高齢者世帯を対象にした身の回 りのお世話、掃除、洗濯、食事の世話等の軽度生活支援サービス 二 雇用による臨時的かつ短期的な就業又はその他の軽易な業務に係る就業機会の確 保・提供事業(公益目的事業) 1 職業紹介事業 雇用を希望する高齢者に臨時的かつ短期的又はその他の軽易な業務の範囲において 就職を斡旋する。また、求人・求職の取扱いについては、職業安定機関と連携し、雇用 情報等の収集、情報交換を行う。 2 労働者派遣事業 地域社会における就業ニーズと高齢者が求める就業形態の多様化に応えるため、臨時 的かつ短期的又はその他の軽易な業務の範囲において労働者派遣事業を推進し、高齢者 の就業機会を拡充・提供する。 労働者派遣事業に係る業務については、連合会と派遣労働契約及び雇用契約について 臨時事業相談を行い、幅広い就業分野の開拓に努め、取り組むものとする。 ① 筑後市事務所 平成 28 年度見込み 就業実人員 25人 就業延人員 雇用就業率 1,500人日 ② 主な就業分野 ・ 合成樹脂再生加工業務 ・ 宅配業務 ・ 可燃性ごみ回収補助業務、資源ごみ回収業務 7.0% 契約金額 4,000千円 三 高齢者の就業機会の確保や社会参加活動を発展・拡充するための普及啓発、情報提 供、研修・講習、相談・助言等 1 普及啓発事業 (1)広報活動 センター及び会員の日常活動こそが、地域への最良の普及活動であることを強く認識 し、発注者には常に誠意ある対応を心掛け、信頼されるよう不断の努力をする。 ① ホームページを立ち上げ、ホームページを活用し、各種の広報啓発や会員募集を 行う。 ② 会報「シルバーだより」を発行し、センターの活動状況や仕事及び会員の募集を 行う。 ③ 会員による会員・就業機会の拡大 「一人ひとりの会員拡大・一人1件の就業開拓」行動の実践。 ④ 役職員及び地域班組織による、より地域に密着した就業開拓を行う。 ⑤ PRチラシ配布等により会員拡大、就業開拓を行う。 ⑥ シルバー派遣事業の周知 (2)社会参加活動 社会的位置づけを明確にするため、地域活動の一環としてボランティア活動に積極的 に参加することを推進する。 また、市主催のイベントに参加し、センターの啓発活動を行う。 (3) 地域交流活動 地域班の充実・活性化のため班単位の研修、懇談の場を持ち、地域班の活用を図って いく。 2 安全・適正就業推進事業 (1) 安全就業対策 ① 安全就業基準の運用の徹底 ② 安全委員会の開催 ③ 安全パトロールの実施 ④ 作業別安全就業基準の遵守 ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ 保護具着用の徹底 健康診断の受診呼びかけを含めた健康管理講習会の開催 交通事故の撲滅のための交通安全講習会の開催 安全就業推進大会の開催 (2)適正就業の徹底 ① ② ③ ④ ⑤ 3 契約内容及び就業実態の点検 不適正就業の適正化 長期就業の是正 一般労働者派遣への切り替え及び推進 文書による適正就業の要請 相談事業 (1)就業相談の実施 正会員及び地域の高齢者を対象に、随時、窓口や電話等により就業相談を行う。 (2)入会説明会の開催 入会を希望する高齢者を対象に、毎月2回開催する。開催日時・時間等は案内文書、 ホームページ等で周知・公開する。 4 研修・講習事業 ① 植木剪定講習会(年 1 回) ② 草払機取扱講習会(年 1 回) ③ 農作業講習会(年 1 回) ④ 福祉・家事援助サービス講習会(年 1 回) ⑤ 接遇マナー講習会(年 1 回) 上記の実施については、開催日時・時間、受講者の募集等を案内文書等で周知・公開 する。
© Copyright 2024 Paperzz