2014004 網島 有希 「働く女子の運命」の全体を通しての問題と解決策 この本では、日本の社会における女性の雇用体制を中心に日本の労働システムが書かれ ている。筆者は様々な労働システムについての詳細や歴史などを説明しながら、日本の女 性がいかに過酷な労働の運命を辿ってきているのかを論じているのだが、その中でもとて も興味深かった二つの問題とそれらに対する自分なりの解決策を考える。 1つ目は、 「男女雇用機会均等法」についてである。これは、中学校で受ける社会の授業 でも習う、いわば女性の差別に関する大変知名度の高い法律である。この本を読むまでの 私の考えでは、その名の通り、男女の雇用を均等に行わなければならない、と言うものだ と認識していた。しかし、そこには大きな差があったのだ。日本では一般的に女性が家事 や育児を行う。つまり、そこで大きな負担がかかっているのだ。それにも関わらず、男女 共に同等の働きを要求されるのだ。これは平等ではないと言えるだろう。私なりの解決策 としては、そういった家事や育児の負担を考慮すべきだと思う。 2つ目は、欧米諸国との労働社会の違いについてである。欧米諸国では、最初に就職す るポストに相応しい専門職を持つ人を入れる「ジョブ型社会」が使われている。つまり、 その職に就いた人は一生その分野で働くため、最初の賃金は高いが、昇給することはあま り無いのだ。これに対して日本では、そう言った考えはなく、ひとまず労働者を雇ってお いて、仕事をしながらその専門のスキルを身につけさせていく「メンバーシップ型社会」 が使われている。その流れを繰り返して行き、いろんな仕事をこなせるようになるに応じ て年功的に賃金も上がっていくシステムなのだ。しかし、日本の女性は結婚などもあるた め短期勤続の場合も多く、昇進においてはとても不利だと言える。 その問題に対する対策としては、欧米諸国の「ジョブ型社会」を取り入れることによって、 男女の格差を減らすことができるのではないかと考える。 結論からすると、現代では少なくなってきていると思われがちな男女格差も今も色濃く 残っており、その格差を減らすために対策を講じることが、日本の女性がより上のステー ジで活躍し、日本社会の可能性を広げていくための1つの方法であると感じる。 濱口桂一郎著 『働く女子の運命』 小森 桂樹 〇読後の問題感とその解決策 日本の女性就労に関する問題は、男女各差是正において、国際的に見て低水準である。欧米か らの批判もあり、それを打開しようと日本は 1986 年、男女雇用機会均等法を成立させた。その 後幾多の改正を加えて改革を試みたが、日本独特の雇用制度はそれを思うようにはさせてはくれ なかった。かえって派遣社員やフリーターなどを生む結果となった。その解決策はと問う前に、 なぜ欧米のように「男女同一労働同一賃金」にしなければいけないのかが、この書籍には書して いなかった。そこで、今後なぜ従来の日本型雇用では通用しないのか、女性登用の有用性につい て考察し、対策を述べる。 まず、第 1 に現代社会はグローバル化が進み海外との交流が急激に増し、欧米の影響を受けて いる。第 2 に少子化が進み、若年労働力の減少が避けられない、男性社員だけでは労働力不足 となる。第 3 に女性の高学歴化により、男性と変わらない能力になっている。など、このよう な理由により、女性も男性と同じような仕事をすることは避けられなくなっている。ましてや、 人口の半分は女性である。 その需要に対するニーズを理解するには、 女性社員の方が適している。 またその「基幹業務」もたくさんある。今まで、何十年にわたり企業は女性登用のためにある程 度の努力はしてきたものの、足踏み状態が続いている。企業が女性に活躍してもらうためには、 第 1 に女性が働きやすい環境づくりをする。第 2 に女性特有の才能を生かす。第 3 に男女差で はなく個人の能力、そしてその成長に期待する。第 4 に産休や育児・介護休業制度の充実を図 る。など、今後企業が生き残っていくためには、女性の積極的な登用は不可欠である。 神德和郎 「この本を読んで何を問題としてとらえたか? 問題を解決するにはどうすればよいか?」 明治以降、特に戦後は女性の社会参加が進んでいる中で、男性社員と同条件で働ける環 境が整備されていない。また、女子従業員の若年定年制度があったり、性の違いだけで男 子には技術・経験を必要とする主たる業務に従事させるが、女子は技術・経験を必要とし ない補助的な業務へ就かせるといった差別や、 「男子と女子の賃金が同条件で上り続けるの は、男子の士気を低下させるだけでなく経営の合理化を妨げる」、「賃金に見合う技能は男 性社員にだけつけさせる」などの差別意識もある。一方、従業員の見方であるはずの労組 でさえも、女子の差別的な制度に同調している。 このような女性の活躍を阻害する要因は、日本社会の特殊な土壌にあるはずだ。つまり、 「男が外で働き、女は家を守り子どもを育てる」 、という役割分担が、現代においても根強 く残っている。この意識は少しずつ改善される兆しにあるが、働きながら出産や育児を続 ける女子社員の社内の立場は、一般職、総合職に関わらず男子とはかけ離れて弱い。 この問題を解決するためには、先ず政府が率先して、女性社員が出産や育児を安心して 出来るような環境作りを実現することだ。また、企業においても先ずは財務的に余裕のあ る大手企業から、永年勤続を希望する女子従業員に対し、結婚、出産、子育て出来る環境 整備をハード・ソフトの両面から実行することが重要である。また、現代の日本社会で、 団塊世代社員の大量定年退職後の労働力不足を補うため、退職した女性社員の再雇用を積 極的に実行している企業もある。これらの企業においても、安定した女子社員の雇用と労 働力維持のための環境作りが急務であろう 以上。 『働く女子の運命』 コメント 2014038 高尾勇生 私はこの本を読んで、これまでにおける日本独特の雇用システムにより働く女性の活動が 阻まれ、女性を取り巻く環境が男性社員と比較して厳しい状況下であるという現状を理解 した。また、夫は「ワーク」 、妻は「ライフ」といった分業システムにより女性は仕事と家 事の両立を余儀なくされ、それに伴い女性の妊娠・出産を経て子育てをするという「育児」 に関することが問題であると考えた。というのも、仕事に対する意欲を持ちながらも妊娠・ 出産するにあたって育児休暇を取るも、仕事に支障をきたすため不当な扱いを受け、本来 配属されていたコースとは別のコースへ移され、最悪の場合解雇や自主退職を促される。 また、仕事の都合上育児休暇を取る事が出来ずに妊娠適齢期を過ぎてしまい、高齢出産に なってしまうというマタニティ・ハラスメントが社内や少子化問題に悪影響を及ぼしてい ると考えたためである。この問題を完全に解決することはまだ難しいが、少なくともほか の社員に対して「マタニティ」に関する理解を深めさせ多少なりとも協力を要請すること で社内環境を良好すること、そして、専門の機関や社内で相談できる環境をさらに拡大し、 問題に対する対応と被害にあった女性へのケアが必要不可欠であると考えた。 2014042 田部大季 働く女子と運命 ~問題と解決策~ 働く女子の運命の一章では、戦前・戦後の女性達の位置づけについて述べられていた。 戦前では、女性は社員、準社員になることはできず、大企業は高等教育を受けた女性は採 用しない。戦後は、特定の専門職を除けば大卒女子を将来の幹部社員候補を採用する大企 業はほとんどなかった。二章では、年功賃金制について述べられていた。日本は 1940 年に 年功制を強制した。しかしそれを GHQ は同一労働同一金原則」導入を求め、日本の賃金制 度を GHQ と世界労連は批判した。また、1948 年には賃金制度は近代主義の思想へと傾い ていき、職階制や職務給化していった。三章では、男性は「総合職」女性は「一般職」と いった男女均等法に対応すべく導入された。コース別雇用管理。男性社員は勤務地を限定 しないレベルの高い業務に就き、女性社員は勤務地を限定したレベルの低い業務に就こと になった。四章では、男性と女性の均等が求められていた時代から、女性の育休へ移行し てきました。日本型雇用システムにおける男性社員モデルの枠組みにそのまま、女性社員 を雇用することで負担が大きくなりました。そこで、1975 年に日本で初めて育児休業制度 を導入した 2000 年代には、 「マミートラック」と呼ばれる、出産後の女性社員の昇進・昇 格に縁のないキャリアコースに固定されたりした。 この本を読んで、私は、分業システムについてを問題として捉えました。理由は、女性 労働は結果的に育休世代へ移行していきました。しかし、夫は「ワーク」妻は「ライフ」 の分業システムにより、働く女性は「マミートラック」と呼ばれる、出産後の女性社員の 昇進・昇格に縁のないキャリアコースに固定されたりしました。男女の差が出ていると感 じます。そういった分業システムの男女の差を問題点として捉えました。 解決策として、出産後も働くために、マミートラックなどの格差はつけず男性と同じよ うに働けばいいと思う。その際に、女性は育児とともに働くために企業内で育児手当など の救済処置が必要だ。 2014049 長井萌乃 日本語表現Ⅲ 木曜2限 終章と全体を読んでの問題点と解決点 まず、終章を読んでどの時代でも女性が職を持つことに関する問題点は男性よりも多い と感じた。昔から女性はデフォルトで差別されており、活躍するには男性並みに働くこと を条件とされていた。初めから正社員コースがデフォルトであった男性は、就職氷河期の 若者を中心に非正規労働化され、これが「格差社会」問題を意識させる発端となった。こ れは現在でも、日本型雇用の縮小と濃縮と変形のはざまで女性が振り回されている。 そしてこの本を全体的に読んで問題点だと感じたところは、女性の社会進出を認めるよ うになり、男女の均等化が進められているように見えるが、実際的には昔と何も状況が変 わってきてない点だと思う。まず、どの時代でも女性という身分が低いところが問題だと 考える。戦前、女性は「社員」になることはできなかった。戦後も女性は「女の子」扱い され幹部社員にはなれなかった。それに加えて男性は家族を養うために会社で働くためそ れ相応の額がもらえるし、それ相応の役職に就くことができるが、女性は結婚したら家庭 に入るし、育児や出産のため男性に比べ職に就ける期間が短いため低い賃金、男性よりも 低い役職で働くことが不通と思われている点にも問題を感じる。 これを解決するには、女性の立場をもっと確立することは絶対だが、社会にずっと根付 く「男性が働き、女性が家に入る」というこの考えを変えていく必要があると考える。最 近この考えが変わりつつはあるが、やはり現代の日本では強くこの考えが根付いており、 「女性は、 、 、 」という考え方を持っている人がまだ多いと感じるので、まずその考えを消し 「女性」 「男性」という性別という枠組みにとらわれず、どの役割にもつけるような社会を 作ることが解決に近づくのではないか。 日本語表現法Ⅲ 2014052 中山 哲也 ・コメント 私はこの本を読み、普段は気にすることがなかった男女差別というものが社会において は存在するということを知った。そしてこの男女差別が日本独特の家庭に対する考え方と 関係しているという点が問題である 戦前・戦後とともに、男性は外で働き、女性は内を守るという考え方が深く根付いてい る日本では、時代が進み、女性が社会に進出してからもこの昔ながらの思考のため、女性 が不遇され続けてきた。日本はこの男女差別を撤廃するために試行錯誤するが、この問題 を根本から改善することができていない。この問題の発端は日本独自の思考によるもので ある。よって、私は「欧米やヨーロッパの国々の男女差別に対する政策を模倣する」とい う解決策を提案する。特にアイスランドのように男女平等の国ランキング 1 位¹の政策を模 倣するということは、日本国民の男女差別に対する意識を劇的に変化させる。日本国民は 無意識のうちに男女差別をしている現状で、自分たちがいかに差別的思考だったのかとい うことに気づくことができれば、この問題は解決する。 参考文献 世界経済 ecodb.net/ranking/ggap.html 閲覧日 2016 年 6 月 1 日 日本語表現法Ⅲ 2014065 松山 桃子 「働く女子の運命」終章と全体のコメント 日本の女性はどうして活躍できないのか、という問題について、本書を読んだことでそ の背景がよく理解できた。日本型雇用システムがその原因であり、いかに女性が男性と対 等に働くことができないか実感した。日本型雇用システムとは、 「人」を中心に管理し、 「人」 と「仕事」の結びつきはできるだけ自由に変えられるようにしておく、「メンバーシップ型 労働社会である、ということを知り、なるほどと感じた。その「人」によって雇用のあり 方が変わるのなら、年齢、性別に関わる問題が起きてもおかしくない。しかしこれまで労 使問題の中でも特殊な分野と見られてきたことで、なかなか議論の場に出なかったのは残 念なことである。また、欧米で「ポジティブ・アクション」を進めることで女性の社会進 出が向上したことを踏まえ、日本にも導入したが、この日本型雇用システムがあったこと でうまくいかなかったのもうなずける。この日本型雇用の特徴の一つである、「生活給」と いう考え方は特に「男性が外で働き、女性は家を守る」というイメージを世の風潮として しまった。そのため「生活給」の考え方を否定する人は少なく、同じ仕事をしていても女 性のほうが給料が低いことに誰も文句を言わなかった。この事実にはとても驚いた。何だ か諦めてしまっている雰囲気の時代があったことが悲しい。そして、マタニティの問題も 重要である。出産・育児を女性がこなしながら、男性と同じように働くのは無理だ。高齢 出産が解となるのか、と著者が疑問を提示していたが、私も生物学的要素に頼るべきでは ないと考える。このように今日錯綜する日本雇用型システムと女性雇用の問題は、解決に 至るまでに長い時間がかかるだろう。 働く女子の運命 宮田 楓 この本を読んで考えた問題点は、戦後は女性たち自身もメンバーシップは家庭にあると 感じていて、世間も婦人労働者の賃金は家計を補助するためと考えていた点である。男子 の方がよい給料をもらい、それにより家計が支えられているのは確かだが、その当時女性 自体も自分たちは家庭がメインというふうに考えていたことが、少し前までも家庭によっ ては根付いていた。そのような思考があったことによって女性も社会に進出したいと思う ことが出来なかったのではないかと考える。この問題を解決するには、女性が結婚や子供 を授かった後でも、会社がその人たちが働きやすい環境を整え、協力して女性を安心して 働かせてあげることが必要だ。そして重要な役職を与えることにより、女性自身も自信を 持って自分たちの職につけるはずだ。そうして賃金をあげることで一旦社会から離れてい た女性たちも私も社会で輝けるかもしれないと考え、もっと女性が社会復帰すると考える。 このように会社と女性たちとの間によい関係を築いていければ女子のこれからの社会での 活躍というのは変わっていくだろう。 日本語表現法Ⅲ 提出日 6 月 16 日(木) 2014085 佐藤薫 •問題点 女性が未だに会社内で働きにくい立場であることだと考える。男女雇用均等 法が制定されてから女性も男性と同じ仕事が出来るようになってきた。しかし、 女性は結婚、妊娠、出産、育児で退社、休業を余儀なくされることがある。女 性が結婚等の理由で辞める時、同じ職場の人からの冷たい言葉や視線を浴びせ られ打ち明けにくい環境があるのだ。また、仕事に復帰する際も同様に復帰し にくい雰囲気があり、パワーハラスメントに苦しめられる女性も少なくない。 •解決策 このことから女性の休業復帰に対する会社のシステムを改善する必要がある。 少子化が問題視されるようになってからお金を支給するなど様々な企業で対策 を行っている。しかし実際は人手不足などから結婚、妊娠で休業を申し出た女 性は退職を迫られたりしている。私が考えた対策は結婚しても女性が会社を辞 めることなく働き続けるために会社内に託児所を設置する必要がある。そうす ることにより女性は時間を気にすることなく仕事に専念できるし、社内に子ど もがいることで安心して働くことが出来るのだ。 働く女子における問題と解決策 松下ももこ 私が問題点として挙げたことは、女性の高齢出産についてだ。海老原氏の「女 子のキャリア」 (ちくまプリマー新書)では、女性が40歳までに結婚して45 歳までに子どもを産むことも現実的な選択だと述べているが、私はこの意見に 反対だ。 45歳に子どもを産むとなると、大きなリスクが伴う。本書の中に、ある女 性が40歳の誕生日を区切りに真剣に妊娠を考え始め婦人科クリニックに行っ たところ、医師からは「35歳から妊娠しにくくなり、流産の率が高まる。本 当に妊娠したいなら仕事をセーブしなければ」と忠告されたという事例が書か れている。しかしこの女性が妊娠のために仕事をセーブし始めると、女性が妊 娠、出産したことで嫌がらせを受けるマタニティハラスメントを受けたりして しまう可能性もある。今まで第一線でバリバリ働いていた社員がいきなり定時 で帰るようになったり仕事量を減らさなければならなくなったら、企業として もいい気はしないだろう。このようなことから、妊娠は諦めて仕事を続けるか、 仕事を辞めて妊娠するか、どちらか一方の選択をせざるを得なくなる。 私は、女性が妊娠しても働き続けていける環境づくりをしていくべきだと考 える。仕事のために出産を諦める選択はあってはならないことだ。例えば会社 の中に保育所のような子ども預かり施設を設置する。会社に託児所があれば残 業もしやすくなるだろうし、子どもに何かあってもすぐに駆けつけられる。ま た、最近は男性でも取る人が増えてきた育児休暇も、もっと制度を確立し、親 が育児に集中できるようにすべきだ。 妊娠した女性が働き続けるためには、周りの人たちの理解が前提として必要 だ。妊娠したいけど働きたいという女性の気持ちを理解し、企業の中で様々な サポートしていけるようになれば、女性が妊娠や出産をしてもなお仕事が続け られるようになるだろう。 日本語表現法Ⅲ 働く女子の運命 畑瀬直人 終章を読んで、1990 年代に日本で起こった雇用に関する大きな変化として、 正社員に対する雇用保障などの労働義務には一切手をつけず、非正規雇用者を 増やす方針となっていた。それに加え、企業内で差別されていた女性は男性と 同様に総合職として働いていたが、非正規雇用者の増加により総合職や一般職 で働いていた女性は非正規雇用労働として、働くことになってしまった。ここ で問題となるのが、社会における女性の立ち位置を明確にし、働きやすい環境 をつくる。ということが必要であると考える。 この問題を解決するにあたって、アベノミクス成長戦略でもあげられたよう に女性が結婚・出産後も復職することができる社会をつくるということが目標 になっているが、日本での女性の社会進出は先進国内からみても非常に低い水 準となっている。 解決案として2つの案がある。まず1つ目に、「待機児童の解決」というこ とがあげられる。幼稚園や保育園などの数が足りておらず、出産をし、育児休 暇期間が終わっても子供を預けることができず、社会に復帰することができな い女性が多数いうということが現状である。保育園や保育士を増やし、保育士 の給料を昇給することにより、保育士になろうと思う若者や女性が多くなるの ではないだろうか。 2つ目に、女性が「出産までに積み上げてきたキャリアの活用」という社会 での財産ということがあげられる。出産によって今まで積み上げてきたキャリ アをやめてしまうのは企業や女性労働者にとって、勿体無いことだ。しかし、 「待機児童」をまず先に解決しないことには、この2つ目の解決案は不可能に 近いと考える。 これらの2つの解決案をすることにより、日本社会における女性の社会復帰 を促すことができ、先進国内での女性の社会進出の水準も高くなると私は考え る。 平成 28 年 6 月 6 日 日本語表現法Ⅲ この本を読んで何を問題としてとらえたか、問題を解決するにはどうすればよいか? 2114017 金城 聖来 この本では、働く女子の働きづらさを書いていた。「女子働きづらい」というのが問題だ が、女子が働きやすい環境を作るためには女子だけではなく、男子にも協力してもらう必 要がある。 まず、女子が働きづらい理由のひとつとして「子供」が挙げられる。女子は妊娠、出産、 子育てなど子供ができたら家庭でやらなければならないことがたくさんある。そのため、 女子は仕事を辞めなければいけないが、今は育休・産休などの制度があり、子供ができて も辞めなくてもいいようになっている。しかし、女子もいつまでも仕事を休むことはでき ないので、男子にも子育てを手伝ってほしい。男子も育休・産休は取れるのだから、働い て家族のために稼ぐのもいいが、共働きをしている家庭は子供ができ女子が育休・産休を 使って仕事を休んでいるときは男子が働き、女子が働いているときは男子が育休・産休を 使って子育てをするのが家庭にとっても女子にとっても良い考えだと考える。 働く女子の運命 7100177 田崎俊治 2016.6.2 ◇コメント 本書では働く女性の労働環境における戦前から現代までの雇用形態の推移とそれが抱え る各時点での問題点が叙述されている。この中で働く女性に生ずる諸問題の根幹に日本型 雇用の特徴である「時間無制限の労働指向」があることを筆者は一貫して指摘している。 私も同意見である。上述の諸問題で「時間無制限の労働」に関わる代表的な事項を次に 挙げる。 ① 女性総合職の家事・育児負担を抱えての男子正社員と同等の職務過重負担。 ② 第一ワークライフバランス空洞化の上に完備された第二次ワークライフバランスを 導入したことより、総合職女性の「育休世代のジレンマ」の悩みや、周囲の人々の「悶 える職場」が発生。 ③ 出産後の女性総合職でマミートラックや退職が発生。 ④ 育児・介護休業法での短時間勤務や時間外労働免除の請求権は例外措置であり、原則 はあくまで時間無制限。 これらの問題に起因する長時間労働の解決策として男女共にだが労働基準法の36協定 の運用を廃止し、法定労働時間(1日8時間かつ1週40時間超えて労働不可)と法廷休 日(1週に少なくとも1日または4週を通じて4日以上)を厳守させる環境づくりを段階 的に企業と一体となって行政側は取り組むべきである。また段階的な取り組みの一環とし て、宿泊が必要な出張時や自分が病気に掛かった時のために、育児負担軽減の観点から行 政に24時間体制の子育て支援環境づくりを求める。
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