総合行政ネットワーク接続ルータの 機器賃借等に係る業務仕様書

総合行政ネットワーク接続ルータの
機器賃借等に係る業務仕様書
はじめに
1
1.1
本書の位置づけ
本書は、総合行政ネットワーク接続ルータ(以下「LGWAN 接続ルータ」と言う。)を
調達するにあたり、機器の種別、ルータ導入作業、保守等に関する仕様を取りまとめた
ものである。
1.2
LGWAN 接続ルータ移行作業体制
調達及び調達に伴う既存機器からの移行作業に伴う各組織と役割は、表 1-1 のとおりで
ある。
表 1-1 移行作業役割分担表
組織
役割
総合行政ネットワーク運営主体((財)地方自 LGWAN接続ルータ移行作業の全体的な調整
治情報センター)
接続団体(京都地方税機構)又は参加団体
LGWAN接続ルータの調達及び接続団体内の各サーバ及び接続団体
ファイアウォールの設定変更を実施
LGWAN接続ルータ提供事業者
LGWAN接続ルータの設計・移行・疎通確認作業の実施
LGWAN接続ルータ保守事業者
LGWAN接続ルータの保守を実施
ネットワーク基盤サービス事業者
LGWAN接続ルータの運用管理を実施
LGWANネットワーク基盤サービス窓口
LGWAN接続ルータ移行作業を指揮・統括するネットワーク基盤サー
ビス事業者のコントロールセンター
2
調達概要
2.1
LGWAN 接続ルータによる LGWAN との接続
平成 23 年度に実施した第三次 LGWAN 整備事業後、LGWAN 接続ルータの利用が可能
となった。この前後における接続構成の構成比較、また LGWAN 接続ルータで接続する
場合の調達範囲は、図 2-1 のとおりである。
今回、現行 LGWAN で利用している回線サービス(以下「LGWAN アクセス回線」と
いう。)と接続可能なインターフェイスを持つルータ等(必要なソフトウェア、ケーブ
ル含む)の提供一式(設置工事及び設定・試験作業等を含む。)並びに、LGWAN 接続ル
ータの保守(予防保守、障害対応を含む。)及び技術支援一式を調達する。
図 2-1
LGWAN 接続ルータ構成例と接続団体内設定変更箇所
3
仕様詳細
3.1
一般共通事項
LGWAN 接続ルータの調達に当たり、LGWAN 接続ルータ提供事業者及び LGWAN 接
続ルータ保守事業者は次の事項を遵守すること。
(1) 本調達において知り得た一切の情報等については、その機密を保持するものとし、
総合行政ネットワーク運営主体(以下「運営主体」という。)に無断で公開又は第
三者への提供を行ってはならない。
(2) LGWAN 接続ルータ提供事業者又は LGWAN 接続ルータ保守事業者(以下「保守事
業者」という。)が作業等で接続団体内の作業場所を使用する場合、接続団体に申
請し、その承諾を受けなくてはならない。
(3) 保守事業者は、常に作業場所を整理・整頓し、安全に留意して事故の防止に努める
とともに、安全の徹底を図り、作業しなければならない。
(4) 物品等の搬入に関連した一切の事故、障害及び設備等の破損等について、保守事業
者は接続団体担当者の指示に従い、当該設備を保守事業者の負担で修理、修復又は
交換を速やかに行うこと。
(5) 本調達に関わる各種設定情報については、接続団体からの情報をもとにルータの設
定を実施すること。
LGWAN 接続ルータ機器仕様に関する詳細
3.2
本調達において LGWAN 接続ルータ(機種・型番等)は、表 3-1 のとおり。
表 3-1 LGWAN接続ルータ 指定機種及び諸元一覧
Cisco ISR 2951
機種
CISCO2951-SEC/K9
Cisco IOS
Cisco 2951 IOS UNIVERSAL(S2951UK9-15104M)
バージョン
15.1(4)M4
セキュリティライセンス
Security License for Cisco 2901-2951(SL-29-SEC-K9)及び
U.S. Export Restriction Compliance license for 2921/2951 (FL-29-HSEC-K9)
その他構成物品
Four port 10/100/1000 Gigabit Ethernet Enhanced High-Speed WAN Interface Card(EHWIC-4ESG)
( )内は型番
インターフェ 10/100/1000
イス
Base-T
3
10/100 Base- 0
TX
BRI S/T
0
スイッチポート
(EHWIC-4ESG搭載時)10/100/1000×4
メモリ(DRAM)
512MB
ファシリティ 動作温度
0 ~ 40°C
要件
5 ~ 85%
動作湿度
(結露しないこと)
電源の要件
電源プラ
2極並行(接地付)標準プラグ(NEMA 規格5-15P)
グ形状
電圧
100 V
最大消費
340 W
電力
寸法(高さ×幅×奥行)
88.9 ×438.2 ×469.9 mm
重量
13.2 kg
備考
原則、通信機器ラックに搭載すること。
3.3
LGWAN 接続ルータの設定に係る仕様
(1) LGWAN 接続ルータの設定は、保守事業者が実施すること。
(2)保守事業者は、LGWAN 接続ルータの設定に当たり、接続団体から設定パラメータ情
報を取得すること。
(3) なお、保守事業者が LGWAN 接続ルータに設定する情報は、初回の LGWAN との接
続を行うための「LGWAN 接続ルータ初期設定」であり、LGWAN での業務通信を
行うために必要となる設定は、設置作業時にネットワーク基盤サービス事業者が遠
隔から LGWAN 接続ルータに設定する。設計・設定範囲については、図 3-1 を参照
すること。
図 3-1 LGWAN 接続ルータ設計・設定範囲
3.4
LGWAN 接続ルータの設置作業に係る仕様
(1) LGWAN 接続ルータの設置は、保守事業者が実施すること。
(2) 保守事業者は、LGWAN 接続ルータの設置について、接続団体が用意する設置場所
に設置することとし、別途提示する「接続団体向け移行手順(接続団体 LGWAN 接
続ルータへの移行手順)」に従って、導入・設置作業を行い、一次接続確認をする
こと。
(3) また、設置作業においては、第三次 LGWAN ネットワーク基盤サービス窓口から作
業完了の連絡があるまで現場で待機すること。
3.5
LGWAN 接続ルータの保守に係る条件
第三次 LGWAN における LGWAN 接続ルータの障害発生時は、地方公共団体の住民サ
ービス等に重大な影響を与えるものである。保守事業者は、これら障害等発生の影響に
ついて十分に認識すると共に、その未然防止について最大限に配慮すること。
また、万一障害等が発生した場合は、その対処として次の事項を行う。
(1) LGWAN 接続ルータの保守は、保守事業者が実施すること。
(2) LGWAN 接続ルータの保守について、接続団体、運営主体、ネットワーク基盤サー
ビス事業者及び保守事業者は、別途定める「LGWAN 接続ルータ標準保守覚書」を
締結すること。
(3) LGWAN 接続ルータの保守条件については、「LGWAN 接続ルータ標準保守覚書」
に従うこと。
(4) 保守において、保守事業者が現地において LGWAN 接続ルータの状態を確認する場
合は、特権モードではなく、ユーザー権限モードで行うこと。
(5) 保守において、LGWAN 接続ルータを交換する場合、保守事業者は、当該接続団体
の「LGWAN 接続ルータ初期設定」を導入した LGWAN 接続ルータを持参し、交換
後に一次接続確認を行うこと。確認後、保守事業者は、第三次 LGWAN ネットワー
ク基盤サービス窓口に連絡し、LGWAN 接続ルータに「LGWAN 接続用設定」を投
入するように依頼する。この作業及び作業後の疎通確認において、保守事業者は、
問題なく接続が確認終了するまで現地において第三次 LGWAN ネットワーク基盤サ
ービス窓口の指示に基づき対応すること。
(6) LGWAN 接続ルータの保守作業実施後、保守事業者が現地で障害の解析を行う場合、
実施可能な範囲で解析を行うこと。このとき運営主体及び第三次 LGWAN ネットワ
ーク基盤サービス窓口から「LGWAN 接続用設定」は提供しない。
(7) LGWAN 接続ルータ障害時、対象機器を保守事業者が持ち帰る際は、別途定める
「LGWAN 接続ルータ初期化手順」に基づき「LGWAN 接続用設定」を消去するこ
と。
(8) 保守事業者は、第三次 LGWAN ネットワーク基盤サービス窓口又は運営主体がソフ
トウェア更新やセキュリティパッチ適応を要請した場合、保守の範囲内でソフトウ
ェアやセキュリティパッチの提供、適応、技術支援、適応時不具合発生に伴う保守
対応を行うこと。
LGWAN 接続ルータ責任分担
3.6
LGWAN 接続ルータの責任分担については、表 3-2 のとおりとする。
表 3-2 調達方法による提供範囲比較
項番
提供内容
ネットワーク基盤
担当者
サービス事業者の役割
導入時の
1
設計・設定
保守事業者の役割
LGWANに接続するための設定パラメータ 接続団体から受領した設定パラメータ情報
情報を接続団体に提供する。
を元に設計を行い「LGWAN接続ルータ初期設定
」を、LGWAN接続ルータへ設定する。
設置導入
2
保守事業者による設置作業後、遠隔からLGWAN LGWAN接続ルータの設置導入作業を実施し、一
での業務通信を行うために必要となる設定をLG
次接続確認を行う。
WAN接続ルータに設定する。
機器保守
3
障害時は、接続団体に保守依頼の連絡を行う。
障害時は、接続団体からの依頼に基づき、保守作
業を行う。
運用監視
4
LGWAN接続ルータの監視を行う。
なし
(ネットワーク基盤サービス事業者が行う。)
設定変更
5
LGWAN接続ルータ設定変更を行う。
(運用サービス範囲内)
なし
(ネットワーク基盤サービス事業者が行う。)
LGWAN 接続ルータの構成
3.7
LGWAN との接続における可用性を向上させることを目的として、LGWAN 接続ルータ
及び LGWAN アクセス回線を二重化構成とする。
二重化構成は、「ホットスタンバイ構成」構成とし、構成については、図 3-2 を参照す
ること。
ホットスタンバイ構成
ア
LGWAN 接続ルータを 2 台導入する。
イ
主系と従系の LGWAN 接続ルータを 2 本の LAN ケーブルを用いてそれぞれのスイ
ッチポートに接続すること。
ウ
LGWAN アクセス回線の回線終端装置と LGWAN 接続ルータは 1 対 1 の接続構成
とすること。1 本の LGWAN アクセス回線を、回線終端装置から 2 台の LGWAN
接続ルータに分岐させるホットスタンバイ構成は、次の理由から認めない。
・回線終端装置から LGWAN 接続ルータ間のセキュリティ境界面における各団体
の表 3-2 責任分担が構成ごとに異なってしまうため
・回線終端装置から LGWAN 接続ルータ間に対して監視/保守運用管理ができない
ため
図 3-2
LGWAN 接続ルータ二重化構成(L2 スイッチ有り)
※L2 スイッチをシングル構成とすることも可とする。
作業連絡体制
3.8
LGWAN 接続ルータを用いた接続作業当日の連絡体制は、以下のとおりとする。
保守事業者は、第三次 LGWAN ネットワーク基盤サービス窓口と連絡を取り、接続団
体内の疎通確認結果について第三次 LGWAN ネットワーク基盤サービス窓口に報告をす
る。
図 3-3 作業連絡体制図
全国 NOC
LGWAN 運営主体
LGWAN 全国センター
作業報告 /
緊急時
参加団体
参加団体庁内の
システム事業者
担当者
確認連絡
ソフトバンクテレコムオペレーションセンター
第三次 LGWAN ネットワーク
作業結果報告
(STOC)
疎通確認依頼
保守事業者
担当者
連絡先※:03-6688-3909
確認結果報告
作業結果報告
参加団体
担当者