2016.11.11 プミポン国王崩御に関する第 4 回緊急ヒアリング調査結果バンコク日本人商工会議所在タイ日本国大使館 JETRO バンコク事務所実施日 2016 年 11 月 11 日（金）14 時現在対象 JCC 会員企業 30 社（ヒアリング先）※第 1・2・3 回ヒアリング調査先と同じ商社、自動車、部品、電機、繊維、鉄、銀行、食品、流通、旅行業各社結果以下の通り１．売上の変化について（1）国王崩御前に比べて崩御後の売上に変化はありましたか？ ①ない： 19 社 ②減少した： 9社 ③不明・その他： 2 社（無回答はこちらに分類）＜②に関するコメント＞・崩御後に来場者数・受注が減少した販売店もあったが、ヒアリングを実施した約 50% 程度の販売店から来場者数・受注が改善傾向にある、との報告あり・マスメディア宣伝やデパートなど車両展示会場での音響・映像演出の自粛が続いており、販売店舗・展示会への客足が減少した。拡販期に入った為、受注数は先月比で増えてはいるものの、計画ほどは伸びていない。アフターセールスについては、ディーラーサービスへの入庫に台数減の影響が出ている・販売会社で客足が 10-15％落ちている・国王崩御の直後は、特にスーパーストアの家電売り場での販売は大きく落ち込んだが、その後は、家電製品の需要はそれほど大きくは落ち込んでいない。但し、テレビ、オーディオ製品は、放送自粛等の影響もあり、販売は２０％程度減少。・コンシューマー向けは 7％売上減・10 月実績がまだ出ていないが数％売上減の影響・じわじわと売上に影響が出ている（前年比約３％の減）・家庭内消費が増えたためか生鮮品は若干伸びているものの、特にウィスキー、ワイン等のアルコール飲料の販売減が大きい。旅行客減の影響もあると思われる・自粛している業界の影響を受けて、売上減している部門がある（2）今後の見通しについて教えてください（影響なし）・今後も状況を注視するが、売上に大きな影響が出るような変化は想定していない 1 （影響を受けている/回復時期の見込み）・テレビショッピング（通販チャンネル）事業部門では、国王崩御後、政府の決定で番組プログラムが放映できない時期がしばらくあり、この間は売上に影響があった模様。現在では、番組も放映できるように戻っているが、依然として、番組プログラムで使用する画面上の色調については、引き続き、指導（白黒や暗めの色を映像に使うこと）が続いているようで、これが利用者の消費マインドや売上に何等かの悪影響を与え続けているかもしれない。30 日経過以降からは、番組の色調に関する指導も緩和されていくと聞いている。・営業部門について、服喪明け後は広宣自粛の解除により集客数は底打ちすると期待するものの、買い控えからの本格的な回復は 12 月 5 日の国王誕生日以降にもずれこむものと見込んでいる。アフターセールス部門についても徐々に回復していくと予想。・国王崩御以外にも、タイ国内情勢やアメリカ大統領選の結果など、先行き不透明感があり、国民の消費マインドが急激に回復、上昇するとは考えにくい。引き続き２～３ヶ月の販売見通しは下方修正を継続・売上減少は崩御後 100 日を超える 2 月-3 月頃までの予想。コンシューマー向けの売上減を受け、白物家電に若干の生産調整をかける方針・30 日間の服喪期間後に回復するかどうか不安なところ・売上減の影響はご崩御後 100 日くらいまで続くとみている・12 月 1 月の新しい旅行予約が入ってきておらず、２月３月にスライドしている状況。 100 日までは影響がでるとしてもその後の持ち直しにより最終としては平常通りになることを期待。ただ、日本からタイへのインバウンドについては影響が出ることを懸念している（影響を受ける可能性あり）・消費の自粛ムードが継続するならば、今後売上に影響する可能性がある。今後の消費マインドの動向を注視・コモディティー関連やカーメンテナンス事業等、民間消費に関連する事業部門では、今後何らか売上面での影響等が出る懸念はあるが、引き続き状況を注視していく・今後の影響として、消費者の買い控えなどが出てくることを懸念・現時点で、先行きはよくわからないものの、一時的に売り上げが下がる可能性がある・政府関係のプロジェクトがあり、本案件については不透明・今後、タイ経済が低迷すると受注が減少する懸念・外食が自粛或いは控えめになっている中、広告等需要喚起策も打ちにくく、今後ジリジリと落ち込むことを想定（当社製品は外食での利用の方が多い）２．日常的な事業活動の変化について（1）仕入（納入業者側の状況）に影響はありましたか？ ①影響なし： 28 社 ②影響あり： 0社 ③不明・その他： 2 社（無回答はこちらに分類） 2 ＜コメント＞・特段の変化や悪影響は出ていない（2）在庫に影響はありましたか？ ①影響なし： 28 社 ②影響あり： 0社 ③不明・その他： 2 社（無回答はこちらに分類）＜コメント＞・今回の件による在庫への状況変化はない。物流その他にも影響なし・数日分の通常在庫があるのでストック分の特別休日指示であれば大きな問題にはならないと考える（3）人員等への影響はありましたか？ ①影響なし： 30 社 ②影響あり： 0社＜コメント＞・特に影響は出ておらず、通常勤務が継続３．今後の経営計画の変化（設備投資、店舗展開、人員増強等）の変化について ①変化なし： 30 社 ②変化あり： 0社＜コメント＞・グループ内全社的にも、タイ国事業会社単体でも、特に今後の経営計画の変更等は検討していないが、今後も動向を見ながら、必要に応じて検討していく・今期の売上減がどの程度影響なのか、今後吟味したうえで次期の予算策定する予定・経営計画ではないが、今年度決算には影響が出る模様で次年度の予算計画も下方修正せざるをえない４．服喪関連の政府通達による影響について教えてください（イベントの中止・延期等）＜コメント＞（社外事業への影響）・マスメディア広宣やデパートなど車両展示会場での音響・映像演出の自粛を継続中。・新製品発表会等のイベントは２月以降に延期を決定・華美にならない販促については 30 日を超えた後、順次再開予定・イベント運営を受託しているが、来年２月以降に実施・延期を決定する企業が多い 3 ・11/16 にビジネスマッチングフェアを開催し、日本企業およびタイ企業の商談会を当初予定にて開催。ただし予定していたレセプションは中止（社内への影響/イベント等）・社内のパーティー（クリスマス・ニューイヤー関連）、同社が幹事を務めるゴルフコンペ等は、100 日間自粛を決定。・忘年会、新年会の類も中止で決定済。日本人駐在員の間でもゴルフコンペ等を引き続き控えている。・30 日経過後の追加措置としては、自社主催のゴルフコンペおよびパーティー等のイベント開催の自粛期間を 30 日間⇒100 日間に延長する旨決定。顧客先が主催するような場合のゴルフコンペへの参加は制限しないが、その場合でも節度をわきまえた参加を心掛けるよう注意を促している。・ゴルフについては大々的なコンペの開催自粛 30 日間とした・11 月に予定していた会社イベントを一部延期ないし内容変更して実施。・会社主催のレク活動は中止または延期 100 日間・表彰/社会貢献活動/業務関連イベント（表彰：勤続・定年表彰等）は、祝賀色/娯楽色を排して実施可としている・社内コンペ、クリスマス会等の中止、ＣＭ放映の自粛・イベント関連は 100 日まで中止、延期で考えている・最低 1 ヶ月間は、祝賀的行事、懇親イベントの中止ないし延期を決定済みだったが、 100 日間は同様の対応とすることを決定済み。・新工場の創業式典（11/16）や創業５０周年式典（年末）は延期にて決定・当社イベントとして中止などはない。新年１月中旬に、社内業務計画方針説明会＋懇親会を予定しているが、派手な音楽などは避けるものの予定通り実施。（社内への影響/服装関連）・社内ローカルスタッフ間のコミッティーで自主的に定めた、1 年間の服喪期間（喪服、喪章リボンの着用等）を継続・服装は黒/灰/白基調の地味な服装を推奨 1 年間。会社より喪章を支給した・喪服着用は 100 日に伸ばして対応予定・30 日以降、木曜日だけ黒のポロシャツ着用を指示。あとの曜日は平常通りとした・10/14 から 100 日間の服喪期間の服装とした。工場勤務者は、現状作業服に紋章リボンを付け、それ以外の従業員は、黒色もしくは白色の洋服に紋章のリボンを付けて勤務している（社内への影響/その他）・ビジネス関連の必要な接待等は実施しているが、その後の対応は不可。・歓楽街での娯楽について周囲からの見え方に十分注意し、通常以上に自重自制の指示をだした。・崩御後 30 日以降の行動指針につき検討中 4 ・職員個人に対しては、個人の良識の範囲内での対応を依頼（タイ国民の感情を踏まえての対応を要請）５．行政サイドの変化による影響について ①影響なし： 29 社 ②影響あり： 0社 ③不明・その他： 1 社（無回答はこちらに分類）＜コメント＞・特に影響は出ていない。むしろ、当初懸念さえたような深刻な遅延や混乱等もなく、行政サイドはうまくコントロールしているとすら思う・今後政府から追加で具体的な行動指示が出された場合、問題が発生する可能性が有る６．その他のコメント（政府関連）・プラユット首相のメッセージ発信により、各方面への影響は最小限になっていると認識・政府から服喪関連、葬儀日程のきっちりとした方針を出してほしい（祭壇）・従業員へのアンケートの結果、祭壇は３カ月設置をすることとした（贈答品 / グリーティングカード）・バスケットは一般向けについては例年どおり準備している。グリーティングカードは現在決めかねている。・バスケットは発注する方向だがリボン等は変えることになるだろう。クリスマスカードもやめる方向。出すとしても弔意を示すようなカードとなる・年末のギフトバスケットについては、贈答先の相手次第で、品目類を選んで送ることは選択肢としてありうる。グリーティングカードの送付は中止・バスケットは辞める方向だが、代わりに新年の挨拶にカレンダー等を準備予定。グリーティングカードは中止・他社の動向を注視しているが、バスケットは控える方向になるのではないか。グリーティングカードは出さない・年末のバスケット贈呈は自粛の方向だが、代わりに同金額程度で目立たないものを用意する予定。一方、関係上送らざるを得ない相手もあり、ケースバイケースで判断していく。グリーティングカードは出さない・バスケットは検討中、カレンダーで対応することも考えている・バスケットはやめて代わりになるカレンダーやダイアリー、王室の写真集等を用意。グリーティングカードは出さない 5 ・ギフトバスケットについては引き続き検討中。年末のグリーティングカードは既に送付中止で決定・年末の贈答品の扱いについて他社の対応等も知りたい。また、今後、民間消費や他業界であってもどのような影響が出ているのか、随時、共有いただけると幸い。・バスケット、クリスマスカードともに他社の動向、政府の動向を注視しているところ・クリスマスカードは、当社は数年前より廃止しており影響なし。年末年始の挨拶及び贈呈品対応については、現在様子見の状態・社内の年末の贈答品はタイ国内の動きを鑑み、各社の動に合わせるように対応する。 (年末の贈答品についてタイ国内情報を知りたい。) グリーティングカードはもともと発送していない以上 6