CONTENTS - nanotec

Thailand: Nanotechnology for Natural Disaster Mitigation
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タイ:自然災害による被害を和らげるためのナ
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自然災害に遭った国々は、技術の力を利用することで被害を最小
限に抑えようと努力しています。2011 年のタイの洪水では、ナノテ
ック(NANOTEC)とパートナーの共同研究によるナノ関連製品が被
災者のための救済キットとして使用されるなど、ナノテクノロジー
が自然災害による被害を軽減する役割を果たすことが証明されまし
た。自然災害による被害を軽減するためのための一つの方法として
利用されたナノテクノロジー技術が実際に製品を手にした被災者か
ら好意的な評価を受けたことは、社会と経済の発展を後押しするよ
うなナノテクノロジー開発プログラムをタイ国内で推し進めること
の必要性を示しています。
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世界では、過去 10 年の間にあちこちで深刻な自然災害が発生しま
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した。自然災害の脅威はますます強くなるばかりです。私たちはメ
ディアを通じて、また直接の被害者となることで大いなる自然の恐
るべき力を目の当たりにしています。アジアと日本を襲った津波、
パキスタンやハイチ、中国の大地震、ハリケーン「カトリーナ」を
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始め、北米と中米を襲った多くのハリケーンなどでは大きな被害が
生じました。また、最近では、モンスーンの豪雨がタイを含む東南
アジアの多くの地域に洪水を引き起こし、前例がないまでの壊滅的
な被害を与えるとともに多くの生命を犠牲としたことはいつまでも
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私たちの記憶から消えることがないでしょう。
Nanotechnology in Thailand
CONTENTS
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タイのナノテクノロジー開発が持つ優位性
1. 戦略的な地理条件
タイはアジアの中心という戦略的に優れたところに位置しており、大きな市場の獲得
を狙うことができる事業経営に最適の場所です。タイをはじめ、急成長する東南アジア
地域には 5.8 億の消費者が暮らしています。また、タイは中国やインド、オーストラリ
ア、ニュージーランドといった大きな経済圏と次々に自由貿易協定を結んでおり、その
向こうには 30 億の消費者が存在しています。
スタンダードチャータード銀行の調査は、アジアが今後 5 年間で世界経済を支配する
ようになり、2030 年までには世界の国内総生産の半分以上を占めるようになると予測し
ています。これは、経済を構成する基礎的条件の変化や西洋先進国が陥っている不幸な
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経済危機によるものです。
Thailand: Nanotechnology for Natural Disaster Mitigation
2. 経済を構成する基礎条件の優位性
6,500 万の消費者を有するタイは、それ自体が一つの大きな市場です。タイではさまざまな分野において経済的基
礎条件が整っています。
タイは、食品や加工食品、天然ゴム、キャッサバ、コメの主要輸出国です。また、世界市場の 3 分の 1 を占める
世界一のハードディスクドライブの生産国であるとともに、自動車生産においても世界の上位 10 国に数えられる自
動車生産大国です。さらに、観光国としては世界 18 位、購買力では世界 19 位となっています。
2009 年のタイの国内総生産(GDP)は 536 億ドルでした。 GDP に貢献した主な分野をみると、農業が 9%、製造
業が 39%、サービス業が 52%となっています。2009 年の 1 人当たりの GDP は 8, 100 米ドルでした。
3. 優れたインフラ
タイには世界基準を満たすインフラが整っており、主要な経済分野の成長をサポートするとともに包括的な産業
クラスターの発展を導いています。近代的な工業団地を始め、最先端の交通機関や通信施設、流通システムは費用
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タイランドサイエンスパーク(TSP)は、研究開発と技術集約ビジネスをサポートするための重要なインフラです。
Nanotechnology in Thailand
対効果の高い事業運営実現のお手伝いをします。
タイで初めてのサイエンスパークは、民間部門の技術革新開発と R&D 活動を推進するという目的に基づき 2002 年
に設立されました。TSP は、アジア工科大学(Asian Institute of Technology)、タマサート大学、シリントーン国際
技術研究所(Sirindhorn International Institute of Technology)から大変近い場所にあるのに加え、国立遺伝子工学バイ
オテクノロジーセンター(BIOTEC)、国立金属・材料技術研究所(MTEC)、国立電子コンピューター技術センタ
ー(NECTEC)、国立ナノテクノロジー研究センター(NANOTEC)といった国家科学技術開発庁(NSTDA)の 4
つの国立研究センターの入所地となっています。このように恵まれた地理環境にあるため、テナント企業にとって
は NSTDA に所属する 1,600 名の常勤研究員を含め、高度な科学技術人材の確保が容易な環境が整っています。
TSP のフェーズ 1 は、国立の研究センターと 60 社を超すテナント企業で既にいっぱいになっています。テ ナン
ト企業の約 30%は、日本や米国、ドイツ、フランスの海外企業です。
急速に膨らむ需要に応えようと NSTDA は 2008 年にイノベーションクラスターII(INC 2)と呼ばれる TSP フェー
ズ II の建設に着手しました。この INC2 は 2013 年の操業開始が見込まれています。INC2 構築の基におかれている
のは、「仕事と生活の統合」という概念です。この場所は、企業の優秀な人材がそこで暮らし、働き、遊ぶことが
できるという技術企業にとって望ましい環境を整えるために設計されています。また、INC2 は、現代の知的労働者
のニーズに適応しつづけられることを目指しています。
INC2 では、R&D 志向のテナント企業のために包括的なパッケージ型のビジネス施設と優れた作業環境が整えら
れています。INC2 の 4 つの塔はモジュラー設計がなされているため、R&D 集約企業のさまざまなニーズに対応す
ることができます。INC2 には次のような環境が整っています。:
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振動制御および特別な準備を必要とする実験室のための指定エリア
特別な耐床荷重を必要とする機器を設置するために 4 つの塔の 1 階部分に特別設置エリアを設けてあります。
テナント間の相互作用とネットワークを育成するために設けられた 4 つの塔をつなぐ連絡通路
14 の会議室と 2,000 平米の展示エリアを有する最先端の設備が整うタイランドサイエンスパークコンベンシ
ョンセンターに直接アクセスすることができます。
INC2 の建設によるサイエンスパークの拡大は、新たな技術革新開発を加速するとともに、政府部門と民間部門、
研究機関の協力体制を強化するものと考えられています。
R&D 支援設備面では、TSP のテナントは NSTDA のさまざまな実験室と研究ユニットを通じ、NSTDA の実験室
試験や分析サービスを受けることができるようになってます。TSP で利用することができるサポートサービスは次
の通りです。: Thailand: Nanotechnology for Natural Disaster Mitigation
技術と技術サービス
o 受託研究および共同研究
o 試験および分析サービス
o 技術情報提供サービス
o 技術ライセンスに関するサービス(ライセンスインおよびアウトライセンシング)
金融サービス
o 研究資金の申し込み
o ソフトローンの申し込み
o 共同投資
ビジネスサポートサービス
o 知的財産所有権に関するサービス
o 技術ライセンス事務所
o ビジネスマッチングサービス
o ビザおよび動労許可証の取得支援
・ 特恵および奨励措置の調整に関するサービス
4.投資奨励措置および特恵
タイへの投資奨励と促進を目的とするタイ投資委員会(BOI)は、工業省の管轄下にある政府機関です。BOI
は TSP と緊密な協力関係を築きながら、国内外の投資家がタイで事業を立ち上げるためのサポートを行ってい
ます。BOI の奨励措置は次の通りです。:
1.競争力の強化と投資の円滑化のために
1.1 魅力と競争力のある税および非税制上の優遇措置パッケージを提供。
1.2 製造活動上およびいくつかの特定の活動については外国資本に対する制限を設けない。
1.3 外資系企業の創業および運営を容易にするためビザおよび労働許可証取得要件に関するサポートを提供。
1.4 外国企業による土地所有制限の免除
2. タイでの起業に関する包括的な情報やアドバイスの提供サービス、現場視察の手配、潜在的サプライヤ
ー・下請業者・合弁パートナーの選別、ビジネスに役立つ主要な公的および民間機関の紹介(連絡先の提供)、
外国の事業家コミュニティや他の公的機関との連絡調整
BOI は、先日、投資奨励策の対象にナノ素材もしくはナノ素材による製品の生産を含めるため、投資奨励策
の修正が行われたことを発表しました。これは、タイのナノ製造において、より高度な技術が用いられること
を奨励するために行われたものです。ナノ素材に関する事業は、国家に大きなメリットをもたらすと同時にタ
イを魅力的な投資先として位置づけるための最重要事業に分類されています。
5.R&D
Electronics.ca 出版社発行の市場調査報告書は、2010 年における世界のナノテクノロジー市場の価値をおよそ 157
億ドル(本報告書の図より)から 1 兆ドルと見積もっています。一方、この市場について、2015 年までには 2 兆
4,000 億ドルを超す価値を持つようになるだろうと予測しているアナリストたちもいます。このような大きな額の違
いは、分析や予測の方法が異なることに加え、ナノテクノロジー市場の定義(例えば、カーボンブラックゴム補強
剤やフォトグラフィックシルバーといった数十年前の古い技術を含めるか否か、また市場価値を計る際に、ナノテ
クノロジーだけで計るのか、あるいはナノテクノロジーを含む製品の合計額とするのか)が異なることによるもの
です。
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特定の事業や技術についてのトレーニングおよびセミナー
人事募集
専門家データベース
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人材サービス
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タイのナノテクノロジー事業には、近隣諸国の劇的な経済成長という促進剤が存在します。近隣諸国の経済成長を
通じて、タイはグローバル市場において持続可能な発展を遂げることができ、国際競争力のあるニッチ産業や製品
を見つけ出し、それを促進し、活気づける力を得ました。科学技術(S&T)の開発は、タイの経済と社会をより強
固なものとし、その競争力を高めるために不可欠なものとして重要な戦略の一つにあげられています。技術革新開
発については、政府も専門家も、特に 2015 年のアセアン市場統合により、世界市場における競争がますます激化す
るものと見ています。ナノテクノロジー開発により、タイは S&T の主要な分野で他国に差をつけ、トップに躍り出
ることを目指しています。
国立ナノテクノロジー研究センター(NANOTEC)は、国家科学技術開発庁(NSTDA)の管轄下にある 4 つの国
立研究センターの一つとして 2003 年に設立されました。年間 1,100 万ドルの予算を持つナノテックは、ナノテクノ
ロジー分野における最大の研究助成機関です。ナノテックは、タイ製品の競争力を効果的に高めるため、製品の差
別化と付加価値をつける手段としてナノテクノロジー分野への投資を行っています。
ナノテックは、国立の R&D センターとしての役割に加え、大学や他の研究機関を支援するための資金助成機関と
しての役割も果たしています。また、タイ国内の研究開発機関や 400 名を超すナノテクノロジー研究者、海外トッ
プクラスのナノテクノロジーセンターとも強い協力関係を構築しています。
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現在、ナノテック中央研究所は、タイランドサイエンスパーク内の 12 のユニットで構成されています。:
1.ナノ輸送システム
2.ターゲット高分子ナノ粒子探査
3.ナノ化粧品
4.ナノ安全性・リスク評価
5.高分子ナノ粒子センサー
6.有機ナノ材料
7.ハイブリッドナノ構造体・ナノ粒子合成体
8.エネルギー触媒用途ナノ素材
9.ナノスケール・シュミレーション
10.ナノ計測
11.ナノ機能性繊維
12.工学および製造
ナノテックの大きな目標の一つは、「ナノテクノロジーにおけるソリューションプロバイダー」となることです。
そのため、ナノテクノロジー研究のほとんどは産業への適用を重点において行われています。:
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繊維 - 抗菌布、自浄作用布、撥水布
薬用化粧品 - ナノ乳液、放出制御ナノカプセル
食品 - 品質管理プロセス用の電子臭気センサー
ナノテックは、設立以来、製造業や研究者に対し、年間 15,000 件以上の試験サービスを提供してきました。また、
ナノの安全性への取り組みは、国際基準に準拠するとともに、SAICM や OECD、UNITAR を通じたグローバルネッ
トワークに基づいて進められています。
ナノテックは、国家と NSTDA のいずれにとっても優先課題である 7 つの主要なプログラムを特定しました。そ
れらは次のプログラムです。:
1.浄水
対象製品:重金属および/または農業用の肥料によって汚染された地域で清潔かつ透明な水を供給するためのろ過シ
ステム。全国の農村地域で 1,000 リットル/日の利用が可能。
2.制御放出肥料
対象製品:植物のライフサイクルにあった制御放出肥料 対象作物:サトウキビ、米、蘭
3.ベクトル制御システム(蚊)
対象製品:殺虫剤処理蚊帳および蚊除けローション
Thailand: Nanotechnology for Natural Disaster Mitigation
ナノ分子のターゲット検出に関する分野では、感染症や癌に対する抗体フラグメントの設計と開発についての研
究が行われています。治療抗体ベースのナノ分子と分子診断テストの研究に力を入れています。
国家科学技術・イノベーション政策委員会事務局(STI)は、国内でより多くの科学者を育成するとともに、政府
と民間研究グループの共同研究プロジェクトを推進するため国家研究開発マスタープランを作成しました。これに
より、特に 2015 年のアセアン市場統合に向けて世界市場での競争力を高めるべく科学、技術、技術革新分野への投
資が促されています。
6. ネットワーク作り
ナノテックは、世界のナノテクノロジー研究分野で存在感を示すために日々努力を続けており、国内および国外
のパートナーと公式また非公式の共同研究を多数行っています。
ナノテックは、リサーチダイナミクスを高めるため、チュラロンコーン大学、マヒドン大学、カセサート大学、
アジア工科大学、ラカバンキングモンクット技術大学、コンケン大学、チェンマイ大学、プリンスオブソンクラー
大学などの主要大学に設置されたナノテクノロジーに関する 8 つの中核的研究拠点(COE)と協力体制を構築して
います。これらの研究拠点から生まれた研究成果は、世界的に認められており、新たなパートナーを得て、さらな
るパートナーシップ活動へとつながっています。
ナノテックと NSTDA は、国内および海外の活動に積極的に参加しています。これまで二国間また多国間のパー
トナーシップ活動がいくつも成功を遂げました。パートナーシップ協力活動の例として次のようなものがあげられ
ます。:
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ナノテックは、ナノバイオテクノロジーと生命科学の分野においてナノ輸送システム、ナノ分子センサー、ナノ
薬用化粧品の研究を行っています。輸送システムの研究では、生理活性化合物の放出制御およびターゲットデリバ
リーのためのナノカプセル化と分子錯体形成技術に基づく薬物送達の基盤を開発しています。ナノキャリア研究で
は、コアシェルナノ粒子をはじめ、自己組織ナノ粒子、ポリマー複合体、ナノエマルジョン、分子包接錯体の研究
に取り組んでいます。また、ペプチド、磁気、抗体などの新たな部分へと手を広げています。
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4.ナノアロマ
対象製品:香りが長時間持続し、アロマ効果の高いアロマセラピー用エッセンシャルオイル
5.ナノマーク
対象製品:ナノマーク(ナノ粒子含有製品の潜在的安全性タグ)
6.スマートソイル
対象製品:ホテイアオイやバイオマスからの炭素質の土またはバイオ炭を土壌改良剤として利用。
7.ナノバイオセンサー
対象製品:紫外線ランプ、重金属識別センサー、細菌検出のための細菌バンド
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サイアムラック株式会社(Siamrak Co.,Ltd.)
ライオン(タイランド)株式会社(Lion Corporation (Thailand) Ltd.)
アイデアスクエアラボ株式会社(Idea Square Lab Co.,Ltd.)
SPP インターナショナルテキスタイル(SSP International Textile)
ノナミサイエンス(タイランド)株式会社(Nonami Science
(Thailand Co.,Ltd.)
アサヒタイ合金株式会社(Asahi-Thai Alloy Co.,Ltd.)
スプリームプロダクツ株式会社(Supreme Products Co.,Ltd.)
ヨータカインターナショナル株式会社(Yothaka International Co.,Ltd.
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富士通(タイランド)株式会社(Fujitsu (Thailand) Co.,Ltd.)
タイプラスチックア&ケミカルパブリック株式会社(Thai Plastic and
Chemicals Public Co.,Ltd)
ミックセル株式会社(Mic-cell Co.,Ltd)
タイフィッシュソースファクトリー株式会社(Thai Fish Sauce factory
Co.,Ltd.)
チャオプラヤーアパイプベート病院基金(Chao Phya Abhaibhubejhr
Hospital Foundation)
サノフィ・アベンティス(タイランド)(Sanofi-Aventis (Thailand))
9 つのタイ公的機関によるザ・サポートアート&クラフトインター
ナショナルセンター(The Support Art and Crafts International Center of
Thailand 9Public Organization)
サイアムリサーチアンドイノベーション株式会社(Siam Research
and Innovation Co.,Ltd.)
グループメックコーポレーション社(Groupmech Corporation Ltd.)
E.S.P.プラスチック株式会社(E.S.P. Plastic Ltd.,Part.)
S, H, L パラウッド株式会社(S,H,L parawood Co.,Ltd.)
ユニリバータイホールデングス社(Unilever Thai Holdings Ltds.)
バンコクボータニカ株式会社(Bangkok Botanica Co.,Ltd)
バイオデザイン(Bio Design)
ハイグリムリサーチアンドエンバイロメント(Hi-Grimm Research
and Environment)
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・ 香りのポプリ
(家庭用品)
化粧品
(繊維)
(セラミック、二酸化チタン
(TiO2)によるアパタイトをカバ
ーする光触媒素材)
(建築材)
(医療器)
(家具)
(情報技術)
(ポリ塩化ビニール(PVC))
(絶縁シート)
(食品)
(ヘルスケア)(ハーブ薬)
(ヘルスケア)
(美術工芸)
(R&D サービス)
(建築)
(家庭用品用プラスチック)
(家具)
(消費者製品)
ハーブ原料の医薬製品
実験室サービス
環境マネジメント
ナノサイエンスに関する FP7
ナノ素材および新しい生産技術(NMP)-全国のコンタクトポイント
アジアナノフォーラム(ANF)
アセアン科学技術委員会(COST)
アセアン科学技術インフラ・資源開発小委員会(SCRID)の政府窓口
日本産業総合研究所(AIST)
台湾紡織産業総合研究所(TTRI)
ドイツのフラウンホーファー研究機構
オーストラリアのクイーンズランド大学
スイス連邦素材科学技術研究所(EMPA)マテリアルバイオロジーの相互関係研究室
日本物質材料研究機構(NIMS)
大韓民国バイオサイエンス・バイオテクノロジー研究所
7. タイのナノテクノロジー産業
現在市場に出回っているナノ製品には、ナノ薬用化粧品、ナノ複合食品包装、ナノ粘土水処理膜、ナノ化粧品
(クルクミノイドナノリポゾームフェイスクリーム)、ナノシャツ、ナノ銀洗剤などがあります。パイプラインで
のナノ製品には、ナノアルミナを効かせたセラミックベースの人工宝石、ナノキトサンベースの除放性薬物溶媒、
ナノ粒子OLED(有機発光ダイオード)、ナノ色素増感型太陽電池などがあります。
タイでは、2013年までに50社を超すナノテクノロジー企業が存在するようになり、300件を超すナノテクノロジー特
許が取得されることが予測されています。また、ナノテクノロジー製品によってもたらされる収益は、3億米ドルに
達すると見込まれています。
ナノテクノロジー関連企業