第682号 - 山形県医師会

平成20年6月10日発行 昭和27年8月21日第3種郵便物認可〔山形県医師会会報〕
第682号
表 紙 写 真
「額紫陽花」に「ヒラタアブ」
寒河江市 秋 葉 知
この時期、あちこちにアジサイ鑑賞に出かけるが、今回は出塩・文珠堂。
例年なら多数見かけた蝶や蜂はめっきりと減ったようだ。
やっとヒラタアブ数匹を見つけ、何とかシャッターを切ることが出来た。
生涯教育のお知らせ
開催日時及び場所
主な演題及び講師
7月2日(水)
「私の整形外科の履歴 —上肢の外科の新知見と工夫—」
19:00〜20:30
山形大学医学部代謝再生統御学講座 山形市
運動機能再建・回復学分野教授 荻野利彦
大手門パルズ
【参加費 1千円】
取得単位
会の名称及び主催者又は連絡先
第14回山形臨床整形外科懇話会
日医生涯教育
3単位
エーザイ叙
☎0236320116 竹内
7月5日(土)
「呼吸リハビリテーション実技講習会」
12:30〜16:30 「呼吸リハビリテーションへのアプローチと実際」
(仮題)
山形市
昭和大学保健医療学部理学療法科教授 宮川哲夫
大手門パルズ
【参加費 5百円】
日医生涯教育
第17回山形在宅呼吸療法研究会
7月9日(水)
19:00〜20:30
山形市
山形市立病院済生館
日医生涯教育
7月9日(水)
19:00〜20:10
山形市
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山形
がん治療症例検討会
3単位
帝人在宅医療叙
☎0236249872 森谷
第7回済生館がん治療症例検討会
3単位
山形市立病院済生館
☎0236255555 守本
「小児整形外科をとりまく最近の話題」
近畿大学医学部整形外科教授 誕西千秋
日医生涯教育
第33回山形整形外科セミナー
3単位
第一三共叙
☎0236252821 池田
7月11日(金)
「心血管リスクホルモンとしてのアルドステロン」
18:30〜 —アルドステロン過剰症と
寒河江市
鉱質コルチコイド受容体を標的とした治療の基礎と臨床—
福島県立医科大学附属病院医療安全管理部病院教授 ホテルシンフォニー
内科学第三講座兼務講座准教授 橋本重厚
日医生涯教育
7月16日(水)
18:45〜20:30
山形市
ホテルキャッスル
日医生涯教育
「特定健診における診療ポイント:
循環器疾患とアルブミン尿の関連:高畠研究より」
山形大学医学部器官病態統御学講座 循環・呼吸・腎臓内科学分野准教授 今田恒夫
寒河江市西村山郡医師会学術講演会
5単位
寒河江市西村山郡医師会
☎0237864291 加藤
第178回山形循環器懇話会
3単位
ノバルティスファーマ叙
☎0236312014 和田
生涯教育のお知らせ
開催日時及び場所
主な演題及び講師
7月18日(金)
「心血管病態におけるTRPチャンネルの役割」
18:45〜
秋田大学医学部内科学講座 山形市
循環器内科学分野・呼吸器内科学分野講師 渡邊博之
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山形
「炎症の制御による心血管リモデリングの治療」
【参加費 1千円】
東京医科歯科大学大学院循環制御内科学分野 教授 磯部光章
7月18日(金)
18:30〜 天童市
天童ホテル
取得単位
日医生涯教育
日本内科学会
総合内科専門医
アストラゼネカ叙
☎0227222171 工藤
更新 2単位
「メタボリックシンドロームと肝疾患
日医生涯教育
—肝線維化およびインスリン抵抗性とARB—」 5単位
山形大学理事副学長/消化器内科 河田純男
日医生涯教育
7月26日(土)
16:00〜18:15
「慢性膵炎の新しい治療戦略」
秋田大学医学部内科学講座 消化器内科学分野・神経内科学分野教授 大西洋英
「膵癌の現状とこれからの展開」
東海大学医学部内科学系消化器内科学 主任教授 消化器センター長 峯 徹哉
日医生涯教育
「わかりやすい神経難病の基礎知識」
山形大学医学部第三内科講師 栗田啓司
日医生涯教育
7月27日(日)
14:00〜16:00
山形市
山形医学交流会館
第29回樹氷循環器カンファレンス
5単位
7月25日(金)
「気管支喘息治療の新たな展開」
18:30〜20:00
福島県立医科大学医学部呼吸器内科学講座 山形市
教授 棟方 充
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山形
【参加費 5百円】
山形市
山形国際ホテル
会の名称及び主催者又は連絡先
第146回三郡市医師会合同学術講演会
寒河江市西村山郡医師会
☎0237864291 加藤
第19回山形吸入療法研究会
3単位
グラクソ・スミスクライン叙
☎0120561007 千葉
山形膵炎フォーラム2008
3単位
小野薬品工業叙
☎0236244591 塚田
在宅医療のための神経難病講習会
5単位
山大医学部生命情報内科学分野
☎0236285316 がんネットTVカンファレンス
開催日時及びテーマ(担当)
会 場
取得単位
会の名称及び申込先
7月3日(木) 16:30〜18:00
切除不能膵がんに対する治療戦略(北海道)
7月10日(木) 16:30〜18:00
乳がん治療に対するがん登録の役割(宮城)
多地点合同
7月17日(木) 16:30〜18:00
子宮頸がんの術前化学療法(青森)
7月24日(木) 16:30〜18:00
緩和ケアチームの在り方(大阪)
山形県立中央病院
日医生涯教育
第4会議室
(3階)
3単位
メディカルカンファレンス
県立がん・生活習慣病センター
☎0236852752 安達
7月31日(木) 16:30〜18:00
治療関連白血病)を巡
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る最近の話題(岩手)
産
開催日時及び場所
7月17日(木)
18:00〜
業
医
研
研修会名及び内容
「MSDS・GHSって何?・特化則等の改正内容の周知」
山形産業保健推進センター産業保健相談員 労働衛生コンサルタント 河合 直樹
「産業医の職務と労働衛生対策」
米沢市
山形産業保健推進センター 産業保健相談員 藤井 聡
米沢市医師会館
修
会
単位取得
実施主体者及び申込先
基礎研修 後期 2単位
又は
生涯研修 更新 1単位
専門 1単位
山形産業保健推進センタ−
米沢市医師会
☎0238230386
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
1
目 次
生涯教育のお知らせ
がんネットTVカンファレンス
産業医研修会
お知らせ
第35回山形県医師会親睦ゴルフコンペのご案内……………………………………………………… 2
YBCラジオ番組「朝だ!元気だ!6時半錘」放送中………………………………………………… 2
「ねんきん特別便」に関するお願い…………………………………………………………………… 3
「産業保健関係者に対する感染症対策に関する研修会」のご案内………………………………… 4
山形県医師会会員専用ホームページのアカウント及び
メールによる周知文書の自動配信・メーリングリストについて…………………………… 5
勤務医のページ
人間のプラス思考を活用した仕組み作りを考えています
…………………山形県立河北病院副院長 多田 敏彦… 6
郡市地区医師会コーナー
電子カルテ昔話・裏話…………………南陽市東置賜郡医師会 川合耳鼻咽喉科 川合 正和… 11
寄 稿
緑色いろ…………………………………………………………………………山形市 武田 和夫… 14
山形県の偉人丑「大川周明」………………………………………………… 山形市 武田 昌孝… 15
庄内の医人たち 第2回 門山周智とゆかりの人々(実)……………… 鶴岡市 黒羽根洋司… 16
長塚 節「土」と破傷風………………………………………………………米沢市 八幡 芳和… 18
筆 硯
『飲酒と私』
…………………………………………………………山形県医師会理事 齋藤 忠明… 22
県医師会だより
山形県医師会各種委員会委員の委嘱について………………………………………………………… 25
山形県医師会第118回定例代議員会並びに同第96回定例総会について…………………………… 28
第1回常任理事会………………………………………………………………………………………… 57
第3回全理事会…………………………………………………………………………………………… 66
レセプトオンライン請求義務化に関するアンケート調査結果……………………………………… 73
県医日誌…………………………………………………………………………………………………… 77
会員異動…………………………………………………………………………………………………… 80
医師連盟だより…………………………………………………………………………………………………… 82
医師国保だより…………………………………………………………………………………………………… 85
医師信用組合だより……………………………………………………………………………………………… 87
医師会協同組合だより…………………………………………………………………………………………… 88
医療機関厚生年金基金だより…………………………………………………………………………………… 93
編集後記…………………………………………………………………………………………………………… 94
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山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
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第35回山形県医師会親睦ゴルフコンペのご案
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標記ゴルフコンペを下記のとおり開催致し
ますので、会員多数ご参加下さるようご案内
申し上げます。
参 加 費 3,
000円
(当日受付にて申し受けます。)
(グリーンフィー、キャディフィー
は各自負担です。)
記
日 時 平成20年7月13日(日)
午前8時スタート
会 場 ニューブラッサムガーデンクラブ
TEL 0237727771
申込方法 ハガキ
電話 0236314350
Eメール
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等にて山形県医師会事務局へ。
(但し、定員になり次第、締め切
らせていただきます。)
競技方法 18ホール・ストロークプレー
(ダブルペリア方式)
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山形県医師会では、月曜日から金曜日まで
健康に役立つ楽しい番組ですので、患者さ
毎日朝6時30分から15分間、県民向けにYBC
んに聴取をお勧め下さい。
ラジオで健康情報番組「朝だ!元気だ!6時
7月の放送予定は下記のとおりです。
半錘」放送中です。
【放送時間:月曜日から金曜日の毎朝6時30分~6時45分】
放送日
テーマ
出演者
医療機関名
6月30日〜7月4日
やまがたピンクリボン運動
2008について
鈴木 明彦
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7月7日〜11日
心配な脳の病気について
〜特に頭痛と物忘れ〜
黒木 亮
くろき脳神経クリニック
7月14日〜18日
高血圧の話
本間健太郎
ほ ん ま ク リ ニ ッ ク
7月21日〜25日
経鼻内視鏡について
真田 淳
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医
院
7月28日〜8月1日
胸痛:心臓病関連を中心に
酒井 朋久
酒
井
医
院
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中
央
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山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
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「ねんきん特別便」に関するお願
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年金記録問題の解決に向け、厚生労働省では本年4月より、すべての年金受給者並びに現役加
入者を対象(※)として、「ねんきん特別便」を順次発送し、国民一人ひとりに自身の年金記録
の確認をお願いしております。
つきましては、「ねんきん特別便」がお手元に届きました際には、内容を十分にご確認いただ
いたうえ、必ずご回答いただくようにお願いいたします。
ご家族や同僚の医療関係者、患者さんに対しましても、「ねんきん特別便」の確認に係る周知
について、ご配意いただきますようお願いいたします。
また、医療機関の待合所などに、以下にお示しいたします「ねんきん特別便」に係る政府広報
用チラシを、備え付けていただければ幸いです(チラシは日医HPよりダウンロードいただけま
す)。
皆様方のご協力をお願いいたします。
※ 「5,
000万件の未統合記録」と「受給者・加入者記録」をコンピュータ上で突き合わせた結果、記録が結
び付く可能性がある方(1,
030万人)に対しては、本年3月までに「ねんきん特別便」をすでに送付済です
ので、これらの方は除きます。
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山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
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「産業保健関係者に対する感染症対策に関する研修会」のご案
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(財)産業医学振興財団が主催し、産業医、保健師等の産業保健関係者、企業の衛生管理者及
び人事労務担当者を対象に、「産業保健関係者に対する感染症対策に関する研修会」が下記の通
り開催されますので、お知らせ致します。
申込方法等詳細については産業医学振興財団または本会事務局にお問い合わせ下さい。
開催日・会場
東 京 会 場 平成20年10月9日(木) 芝パークホテル 名古屋会場 平成20年9月11日(木) キャスルプラザ 大 阪 会 場 平成20年8月21日(木) ホテルコムズ大阪(三井アーバンホテル) 福 岡 会 場 平成20年8月28日(木) 博多エクセルホテル東急 講習時間・内容(14:
00~17:
20)
◎職場におけるウイルス肝炎対策
(-B型・C型肝炎の正しい理解と対処のために-)
◎海外派遣労働者等の感染症対策の実際
(鳥インフルエンザ・新型インフルエンザ等の感染症対策の実際など)
参加費 無料
なお、この講習会は日本医師会認定産業医制度における指定研修会として申請中です(生涯研
修(専門研修)3単位)。
対 象
産業医・保健師等産業保健関係者及び企業の衛生管理者・人事労務担当者等
定 員 各会場50名程度
お申込み・お問合せ先
財団法人 産業医学振興財団
〒1070052 東京都港区赤坂2-5-1 東邦ビル3階
TEL0335845421 FAX0335845426
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
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山形県医師会会員専用ホームページのアカウント及
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メールによる周知文書の自動配信・メーリングリストについ
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山形県医師会では、会員専用ホームページ
を開設しております。このホームページでは
会員および医療機関の情報、県医師会および
各地区医師会の行事などを公開しております。
会員の先生方の専用ページとなっており、ア
クセスするためにはアカウントが必要となり
ます。
会員専用ホームページのアカウント
◆ユーザ名:
y+日医会員番号(日医刊行物送付番号)
◆パスワード:
生年月日西暦下2桁+月2桁+日2桁
(例):1950年1月2日の方:500102
※準会員の方は、本会までお申し込みくだ
さい。
周知文書の自動配信
周知文書あるいは県医師会からのお知らせ
をメールを利用して行っております。希望さ
れた会員には、県医師会会員用ホームページ
の「医師会ニュース」をメールにて配信いた
します。ご希望の会員は、是非お申し込みく
ださい。
花笠メーリングリスト
会員専用のメーリングリスト「花笠ML」
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上げております。
花笠MLは、県医師会会員どうしが情報・意
見交換を行う場を提供します。また、この趣
旨を通じて地域医療の発展、更には医療全体
の向上に寄与することを願うものです。
未加入の会員は、これを機会に是非ご参加
ください。
申し込み先
周知文書の自動配信、メーリングリスト「花
笠ML」への参加を希望される先生は、本会宛
メール(ke
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お申し込みください。
山形県医師会ホームページ:
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花笠MLアドレス:
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◇花笠メーリングリストでは、現在、下記のようなことについて、意見交換をしております◇
斬今年の世界禁煙デーのイベント 斬「禁煙推進山形県民大会」のお知らせ 斬山形県は10
月1日からタクシー協会加入車は全面禁煙 斬意見広告 斬意見広告に対する反応 斬医療
問題は大切ですが 斬妊娠と授乳と薬 斬草莽崛起 -PRI
DEOFJAPAN 絶望するには早す
ぎる 次期台湾総統選挙も国民党が圧勝? 斬中国は嫌いじゃないので 斬李啓充 氏から
学ぶ 斬「主治医」届け出にばらつき 斬1か月に及ぶデンマークのストライキ 斬改定影
響調査結果
6
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
人間のプラス思考を活用した仕組み作りを考えています
山形県立河北病院副院長 多 田 敏 彦
このたび県医師会雑誌の勤務医ページに投稿す
務開始の17時になっても終わる気配はありませ
る機会をいただき感謝申し上げます。私の専門領
ん。救急外来から患者到来の電話が入り、事情を
域は麻酔科で、ほぼ毎日手術部で全身麻酔を担当
説明して院内各専門科の当番医師に振り分けまし
しております。最近、病院勤務麻酔科医の撤退、
た。しかし20時頃になればその手も使えません。
フリーランス麻酔科医、高額年俸で麻酔科医招聘
その後は手術部に患者さんに来てもらって診察し
などのニュースをよく目にします。とある医師の
ました。急患室看護師達にすれば、ええっ!、で
集 ま り で、「多 田 先 生 は 確 か 麻 酔 科 だ よ ね。」
す。私も大変ですが患者さんもびっくりしたと思
「ニュース見て先生の価値を改めて見直したよ。
」
います。昔からの現実である麻酔科医不足を患者
といったお話を頂戴することが多くなりました。
に見てもらう良いチャンスだ、逆に宣伝になれば
こうしたニュースを見て麻酔科の仕事を理解して
と思ったくらいです。
手術が終了したのは23時頃、
くれる医師や国民が増えることはとても嬉しいこ
手術部から急患室に直行し、そのまま朝まで急患
とです。と同時に誤解を生むことも心配です。正
室業務でした。とまあ、ここまでは良くある話で
確な報道を期待します。
しょう。その後も私が常勤一人の麻酔科医だった
私は1992年(平成4年)4月に河北病院に麻酔
ら物語に進展はなかったと思います。転機が訪れ
科が開設されたとき初代麻酔科医長として赴任し
ました。2005年に常勤麻酔科医が二名になったの
ました。2005年までその間ずっと一人医長として
です。多くの科で病院から医師が去っていく中で、
麻酔を担当してきました。他の科と同様に病院の
なんと麻酔科だけが増えたのです。なぜそんな手
宿直、日直はもちろん毎日の当番も一通り経験し
品なのような事が起きたのか。その辺は別の機会
てきました。激務により逃散する病院勤務医が話
に譲りたいと思います。
題になっていますが、まさにそうした現実の中に
どっぷり浸かってきました。通常業務で手が一杯
PDCAサイクル
だ、といって宿直当日に宿直を交代してもらえる
生化学のTCAサイクルではありません。Pl
an-
ほど甘くはありません。ある日某科の手術の麻酔
DoCheckActcycl
eです。2006年4月から現職と
を担当したときの事です。朝9時過ぎから麻酔を
なり、麻酔科としての仕事の他に病院全体の業務
始めました。宿直予定だったので当該科の医師と
が飛躍的に増えました。その中で一番大事な仕事
夕方まで手術を終える約束で始めました。もっと
が医療安全管理です。昨年度までの安全管理の現
もそうした約束はかつて守られたためしはないし、
状はどうなのか事務に説明を求めると、過去半年
期待してもいけません。本日の宿直をどうするか、
分の分厚い安全報告書のファイルがどーんと出て
その作戦を考えながらの麻酔管理でした。宿直業
きました。職員自筆の文書です。文書の山はデー
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
7
タとして解釈するには一番遠い存在です。なんと
ら作り上げました。第一段階:入院時の患者評価、
か楽に業務を遂行できないかと考えました。高い
評価に基づく患者・家人への説明。ある程度症例
危険値を抱えた麻酔科一人旅13年間の経験があ
を重ねた段階で検証を行い、当院で転倒転落を起
ります。ない知恵を絞りました。座して待つより
こしやすい患者像を把握しました。第二段階:転
積極攻勢をと考えました。早速、医療安全管理委
倒転落を念頭に置いた看護計画・実践で何がどう
員会を開催し、二つの方向性を決めました。ひと
変わるのかを検証する予定です。現在進行形であ
つは、手書きの安全報告書をデジタル報告書に変
ります。第三段階:転倒転落を起こしやすい患者
更すること、もうひとつは、病院全体で逆ハイン
像をターゲットにした第二段階の看護計画・実践
リッヒ法則を検証する、というというものです。
を投入した場合、効率的に効果を上げることが可
逆ハインリッヒ法則というのは労働災害で有名な
能かどうかを検証する予定です。2007年に途中経
ハインリッヒ法則を逆さにしたものです。つまり
過ですが、第一段階の検証結果を院内研修会で公
ひとつの大きな医療事故を防止できる組織はその
開しました。過去に例がない程多数の職員が参集
周辺300の小さな事故を未然に防げるという仮説
し、おおいに盛り上がりました。予想以上のヒッ
を立てたのです。単なる仮説ですから何を掲げて
トでした。よその病院のデータではなく自分の病
も構いません。真実かどうかは実際やってみて、
院のデータです。職員の眼の輝きが違いました。
そして検証しないとその結果は解りません。ある
議論が活発化しました。職員自身で考案した方法
程度年数を経た医師ならば、自分の専門領域にお
を実践し、その結果を目の当たりにするわけです。
いて日常臨床はもちろん、学会発表や論文執筆な
真剣にならざるをえません。さらに検証結果は外
どで検証作業は必ずやっているはずです。医師は
部1)2)3)4) にも発信しています。このように外に向
知らないうちに自然とそうした考え方で行動を起
かって情報公開することで逆に内部に情報が返っ
こしているはずです。まさかヤマカンで診断・治
てくるという面白い現象に気がつきました。職員
療を行い、後は知らないよ、という医師は皆無で
に検証することのおもしろさが伝わってたようで
しょう。必ず経緯を追い、結果を認識して、原因
す。ある部署で1つの目標に対して検証を続けて
との関連を探る作業をしているはずです。つまり
いくうちにその周辺の安全にも配慮が向かうよう
医師というものは検証作業の工程に慣れているわ
になりました。思った通りです。仕組み作りさえ
けです。そのため医療安全管理委員会ではすんな
間違えなければ人は自発的に動きます。もし、一
り私の考え方が承認されました。初年度は3つの
連のシステムに不都合があるならば、そのシステ
眼目を設定し、この3つの事案については徹底的
ムを変更し、そしてまた検証作業を続ければ良い
に作業工程を見直し、誰がやっても同じ結果を得
わけです。通常業務の中でPDCAサイクルが回っ
るよう、つまり一定の品質管理が保証できる仕組
ていることが大事です。結果が目に見えれば日常
みをシステム化しました。その3つの眼目に3つ
の業務が面白くなります。この面白いが故に自発
の品質管理保証システムを発動して、結果を得て、
的に行動する、という所が肝要だと考えています。
経年的に検証を進めています。例えば、眼目の一
つに【転倒転落】があります。どこの病院でも対
特定健康診査・特定保険指導
応が非常に困難な事案です。
【転倒転落】に投入し
いきなり話が飛びます。2008年4月から国策と
たシステムとは次のようなものです。医療安全管
して導入された特定健診、いわゆるメタボ検診は
理委員会と看護部が知恵を出し合い、協力しなが
その対極にあるのではないかと心配しています。
8
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
ヒトは難儀な事案でも興味がある、面白い、とい
吸機能、十二誘導心電図、血圧、血液検査(Hb,
う動機付けがあれば自発的に動くだろうというこ
血糖、蛋白、コレステロールなど)、便潜血反応な
とを前述しました。このメタボ検診にヒトを引き
ど日本ではおなじみの検査です。こうした健診を
つける仕組みがあるかどうかがポイントだと思い
論文ではmul
t
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phas
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cs
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ngと表現しています。
ます。このメタボ検診が充分に日本人のデータに
直訳すれば多層式健康診断とでもなるのでしょう
基づいて検証され、そのうえで制度設計されてい
か。9年間にわたり累積総死亡を調査しました。
れば良いのですが、本当に批判に耐えうる検証を
1000人当たり1年間に何人死亡したかをみると、
経たのでしょうか。検証結果を得るには10年以上
対照群が9.
2、健診群が10.
0でした。例として60歳
の時間も必要でしょう。厚生労働省のホームペー
以上の群の生存曲線も出ています。全てにおいて
5)
ジには日本各地での取り組みが載っています が、
両群に有意差はないと記載されています。また、
介入前後の比較や遡及調査です。無作為割付によ
試験期間中の病院受診回数や入院日数も調査して
る前向き試験でないこと、評価がリスク数の改善
いますが、それにも有意差はありません。つまり
であることは消化不良的ですっきりしません。
健診してもしなくても結果は同じでした。著者ら
いっそのこと、今回の施策を良い機会と捕らえる
はこうした健診は科学的にも倫理的にも経済的に
べきでしょう。メタボ検診を単なる仮説と割り
も推奨できないと厳しく結論しております。この
切って、10年程度の時限立法に組み替え、国民に
論文は1977年に発行されていますが2001年にも
検証作業をやってみましょうと問いかけては如何
同じ雑誌に再掲6) されています。なぜ再掲された
でしょうか。当然無作為比較試験のデザインです。
のかは解りませんが、注目度が高いのかもしれま
公費を投入するのですから大規模な公共事業みた
せん。健診回数も少なく、観察期間も10年未満な
いなものです。完成した暁には科学的な結論を入
のではっきりとした結論は難しいかもしれません。
手できます。説明すれば国民は恐らく納得でしょ
ならば、もっと濃密にしかも長期に渡って観察
う。結果がおもしろそうだと感じれば、試験に参
すれば結論は変わるのでしょうか。フィンランド
加するだけで自然とメタボが減るかもしれません。
からの報告7)8)9) を読んでみました。この研究はと
日本にはなぜかこうした科学的な調査に基づく健
ても有名なようで、いろんなところで引用されて
康政策がとても少ないと感じます。少なくとも私
おり、
「フィンランド症候群」10)11)などと呼ばれて
は国策として国民に無作為比較試験を働きかけた
いる場合もあるようです。ご存じの先生方も沢山
ことを知りません。
おられると思います。論文には「フィンランド症
外国には実はそうした無作為比較試験のデータ
候 群」な ど と い う 言 葉 は な く、He
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がありました。英国とフィンランドの論文を読ん
Bus
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udyという言葉が出ています。全
でみました。英国の論文 から紹介します。7200
部で3編の論文7)8)9) で構成されています。3番目
名強の40歳から64歳までの男女を無作為に二つ
に発行された論文9) に研究の全体像が分かり易く
のグループに分けました。年齢構成、社会階層、
記載されていました。原著論文を読んでびっくり
高血圧の割合、虚血性の心電図変化、喫煙状況
しました。概要は以下の通りです。
6)
(なんと両群とも50%です)も二群に均等になる
対象はあらかじめ健康チェックを受けた30歳
ように分類されています。健診群は二年おいて二
から45歳の、社会階層では最上級クラスに位置す
回健診してます。対照群は健診していません。健
るビジネスマン達(たぶん管理職という範疇かも
診内容は身長、体重、視野、聴力、胸部写真、呼
しれません)です。つまり危険因子を抱えている
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
9
かも知れないが全く元気な方です。危険因子の評
減りました。そして1992年まで18年間観察しまし
価が可能であった3313人を対象にしました。これ
た。1985年(試験開始後10年)の時点で両郡の治
を研究開始時(1974年)に5群に分けました。正
療した割合は以下の通りです。介入群の27%が降
確には1974年時点で死亡された方(68名)も含め
圧剤、2%が脂質降下剤の投与を受けました。
対照
て6群に分類しています。危険因子としては以下
群も22%が降圧剤、2%が脂質降下剤の投与を受
の7項目です。
けました8)。低リスク群、拒否群、除外群は生存
以上
1)コレステロール値270mg/
dl
率(図)を見て納得です。びっくりしたのは対照
以上
2)中性脂肪150mg/
dl
群と介入群の結果です。総死亡は1000人あたり対
3)収縮期血圧160mmHg以上
照群106.
6、介入群155.
2で介入した方が死亡率が
4)拡張期血圧95mmHg以上
高かったのです。18年間生存率が交叉することは
5)喫煙1日10本以上
なく常に介入群が死にやすい状況でした。死亡原
6)標準の120%以上の体重
因で介入群が増えているのは心疾患(対照31.
1、
以上
7)経口糖負荷(1g/
kg)1時間値で162mg/
dl
介入63.
7)、事故死(対照1.
6、介入21.
2)でした。
この危険因子で評価して以下の5群に分類しまし
心疾患が増えるのはなんとなく理解できます。自
た。
分が欲しない介入を受け続けたストレスは大変な
1)低リスク群:危険因子がない群(593名)
ものでしょう。4ヶ月毎担当医に出かけるのは気
2)対照群:危険因子が少なくともひとつ以上
が滅入るし、心理的抑圧があれば事故に巻き込ま
ある方で健診しない群(610名)
3)介入群:危険因子が少なくともひとつ以上
ある方で健診する群(612名)
れる可能性も高まるかも知れません。真の理由は
不明ですがいろいろ想像はできそうです。生活指
導におけるマーガリンの是非、治療薬物の質の問
4)拒否群:健診を拒否した群(867名)
題などご意見はいろいろでしょう。しかしこうし
5)除外群:危険因子のレベルが高く研究から
た無作為比較を行った事実は高く評価すべきと思
除外した群(563名)
います。
2)3)で無作為比較試験を行いました。介入群
当院での小さな取り組みで解った人の心理、つ
は食事内容の指導、運動プログラム、禁煙指導を
まり面白いが故に自発的に行動する、という所が
行います。食事指導はカロリーはもちろん飽和脂
一番肝要だと考えています。前向きの動機付けは
肪酸とコレステロールとアルコールと砂糖を減ら
人間にどういった作用を及ぼすのか、調査すると
す、不飽和脂肪酸(マーガリン)と魚と鶏肉と子
いろいろあるのかもしれません。
牛の肉と野菜を増やすというものです。こうした
2008年4月から始まる特定健診のお知らせを
親切な介入は5年間行い、しかも5年間はなんと
見て気になったことを長々書いてみました。お付
4ヶ月後ごとに担当医を訪れます。実に濃密な介
き合いくださいましてどうもありがとうございま
入だなあと感動します。対照群ではこうした介入
した。私は英文解釈が苦手ですので間違って解釈
は行なわず検査だけしました。ただし、検査値が
しているかもしれません。専門外の分野でもあり
悪いのに全く放置することは倫理的に問題がある
誤解があるかもしれません。どうぞ遠慮なくご指
と考えたのでしょう。治療(降圧剤と脂質降下剤
摘、ご意見を頂戴できれば幸いです。今後ともよ
の投与)は行ったようです。介入によってコレス
ろしくお願いします。
テロールは下がり、血圧も下がり、タバコ消費も
10
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
6)The Sout
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demi
ol6:
357363,
1977
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ol30:
935940,
2001
(本論文は
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935で読めます)
図 生存率のグラフ。論文9) から転写。
7)Mi
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1は低リスク群、2は対照群、3は介入群、4
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は拒否群、5は除外群。
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JAMA 254:
低リスク群が一番生存率が高く、高リスクで除
20972102,
1985
外された群が一番死にやすい(これは当然)
。
8)St
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Longt
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解釈困難なのは2と3。危険因子を持ち、健診
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には参加するが、生活指導の介入は受けず自律的
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に活動する群(対照群)は介入群や健診拒否群よ
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JAMA 266:12251229,
1991
り生存率が高い。つまり、健診もほどほどがベ
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文 献
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1)多田敏彦:論理的かつ物理的に安全を担保し
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udy.
BrHear
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第54回日
た新たなガーゼカウントシステム.
本麻酔科学会 札幌
2)多田敏彦:転倒転落の発生する日を予測する.
第2回医療の質・安全学会 東京
3)多田敏彦:転倒転落ハイリスク患者を予測す
第2回医療の質・安全学会 東京
る.
4)多田敏彦:効率的な医療安全の構築をめざし
第4回医療マネジメント学会山形地方会
て.
山形
5)厚生労働省ホームページ
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www.
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2006/
08/
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083
02b.
pdf
74:449454,
1995
10)ロラン・ジャカール、ミッシェル・テヴォス 、
菊池昌実訳:安らかな死のための宣言 新評論
社(東京)
p88,
1993
11)「フィンランド症候群」の真実
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nos
moke.
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参照
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山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
11
電子カルテ昔話・裏話
南陽市東置賜郡医師会 川合耳鼻咽喉科 川 合 正 和
96年より病院用電子カルテの構築に参加して
に減らすことに成功、高い満床率を維持できる環
電子カルテについて研究、開業した今も電子カル
境作りに成功したからである。役人は賢いのであ
テウォッチングを続けている。古臭い話ばかりで
る。
恐縮だが会員の皆様のお役に立てばと書かせてい
ただく。
(会議は回る)
電子カルテを取り扱う情報小委員会では毎週の
(電子カルテとの出会い)
ように会議がもたれていた。多数派は理よりも命
私が南陽市立総合病院耳鼻咽喉科医長であった
令、命令を実行することを目的に議論しているの
96年11月の会議の席でのことである。事務組合よ
に対し、私は理にかなった役に立つシステムを目
り新病院(現公立置賜総合病院)では病院間の情
的に議論している。話がかみ合わないのも当然で
報一体化を進めるために「キーボードを使わず診
ある。さらに院長が開院直前まで決まらないとい
療録全文を電子化したペーパーレス完全電子カル
う事態のため、結論は毎回持ち越しとなった。
テ」でいくという発表がなされた。この事務組合
会議の席上、となりの席の事務員とのメモ紙に
というのは、病院建設のため県職員と各市町村の
よるやりとり、
職員が出向して集まった組織であり今はない。
私「電子カルテになに求めけむ」
当時の空気は「県がやるというのだからできる
事務員「討論は寄せては返す波の泡」
、
はず」、「たとえ出来なくとも前向きに努力すべき
見事に付けられてしまった*。
だ」、異議を唱えたのは私一人、そこから私の孤独
どうやれば会議をうまく進行できたか、いまだ
な戦いが始まったわけである。結論だけを言えば
に考えるが正解はわからない。私はベストを尽く
98年10月事務組合より「日々の診療記録の電子化
した、他の人もそうだったはずである。
は各科(各部門)の選択にゆだねる(=紙カルテ
*連歌でつながる句を作ること
を使っても良い)」
旨が報告され、私の戦いは終結
した。
(ペンディングも芸の内)
この完全電子カルテ化構想が愚策であったか上
激論?の末、多数の夢を乗せた完全ペーパーレ
策であったかは見る視点によって分かれるところ
ス電子カルテ(それもキーボードを使わない)の
である。電子カルテという希望の光を掲げること
仕様書は出来上がり、入札により業者が決定した。
によって病院統廃合への反対運動を封じ込め、さ
しかしできないものはどうしたってできないので
精神科
らに新病院以前は812床(一般病棟 676床、
ある。私に挨拶にきた業者に「途方にくれてるで
136床)あった公的病院のベッド数を、680床(基
しょ」
「大丈夫、無茶な要求はつぶしますから」
。
幹病院520床、
サテライト病院100床+
精神科60床)
実際、過剰な要求はすべてペンディング、次回
12
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
持ち越しとなり、最後は納期の関係もありますか
電子カルテをやっている病院のトップクラスの
らと業者が手慣れた手法で解決し納期どおりにシ
先生にお願いします。本格的な代行入力までは望
ステムは完成した。それが良かったか否かは難し
みません、ちょっとでいいんです。スタッフにも
いところである。悪かった点、夢がかなわなかっ
入力させるようにしてください。でないとみんな
たこと、でも私には不可能にみえた夢だったから
辞めちゃいますよ。
*天然で最も硬い物質
そのことに悔いはない。良かったこと、ねじくれ
た工夫もせず、システムの要求する論理に忠実*
(診療所の電子カルテ)
な使いやすいシステムになったこと(反論も多か
経営上の観点から診療所用電子カルテは3つに
ろうが)。
大別可能である。1.医者や職員の能力を引き出
このシステムも2008年1月をもって新システ
し、診療能力を高めるためのシステム、2.医者
ムに移行し今はない。素直ないいシステムでした、
や職員の能力を引き出し、少人数・省スペースで
いっぱい不満はありましたが。
経営を楽にするためのシステム、3.前二者の中
*野球で言う「球に逆らわず」みたいなもの
間型。
当院は1.のタイプ、職員は常勤7人、投下資
電子カルテって何だ)
(
本は高額だが、その分紙カルテのみの時代の2割
最近の見解としては例の電子保存三原則(真正
ぐらい余計に患者を診ることが可能である。紙カ
性、見読性、保存性)を守って運用されるカルテ
ルテも併用しており私が書くのはこの紙カルテの
システムのことである。よって古くなったデータ
みである。
を消しても問題にされないレセコンや削除・修正
2.のタイプは最近のはやりである。事務員を
の履歴の残らない画像ファイリングシステムなど
減らし、カルテ室のスペースをなくし、入力はす
は電子カルテとは呼ばれない。あくまで電子カル
べて医者が担当。本方式の欠点は患者数が増える
テと連動するシステム、車でいえばカーナビのよ
と共に医者がしんどくなること。でも大丈夫、患
うなものである。同様に電子カルテ網という言葉
者が増えれば収入も増えるから代行入力を雇えば
も誤り、公式には医療情報ネットワークという言
いいのである。ただし代行入力者が座るスペース
葉が使われる。
日
ぐらいは用意しておくこと。内科で40−50人/
以上?診るつもりなら、代行入力は必須?と予想
(電子カルテと代行入力)
している。
H19年12月28日厚労省は電子カルテの代行入
3.のタイプがシステム的には一番難しい。二つ
力を認める通達を出して、やっと現実に制度が追
目のタイプをベースに収支をにらみながら人員や
い付いた。私の置賜病院時代一番つらかった思い
機材を増やすしかないと想像する。
出は、同僚が病欠して二人分の患者を診る私のそ
Di
ばで師長のMi
s
s
amond*が手持ちぶさたに
(診療所電子カルテの具体例)
立っていたことである。
「頼むから手伝ってくれ
うまくいっている例 某精神科、患者の向か
よ」
、いま思い出しても頭が熱くなる。
「間違いを
い側に座ってブラインドタッチで延々と患者の話
指摘できるぐらいなら直してくれよ、患者を3時
を書いているが手書きに比べて疲れなくなったと。
間待たせてなんで医者が予約取りに時間さかな
さらに精神科の場合、処置や検査が少なく点数の
きゃいけないんだ。」
取り方がシンプルでシステム化には好都合。医師
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
13
+スタッフ3人で充分動く。統合失調症はときに
参考にすべきでない例 流行りに乗って電子
来るが多少の工夫要と。
カルテ化、診察に入力が追い付けず毎日残業して
某内科、患者数が多く医師が打ちきれず妻に代
入力作業。これは5年ぐらい前に聞いた話、今の
行入力を任せ、かなりの数の患者数に対応。
人たちはシステム化が上手なようでドジな話はと
某耳鼻科、開院当初患者数が少ないころは自分
んと聞きません。
でキーボード入力、多くなるにつれて疲れが溜ま
り、職員に代行入力させだす。最近は「電子カル
(診療所システム構築のコツ)
テのいいところは自分で打たなくてよいところで
詰まるところ要件は三つ、1.カルテ棚を作る
ある」とまで発言。この路線が今後の主流になる
か作らないか、2.入力は自分でするのか代行入
のではと私は予想している。
力を使うのか、3.雑多な情報をどのように扱う
参考にする際、注意すべき例 電子カルテを
のか。
自主開発、ほぼペーパーレスを実現した某耳鼻科、
実はこの話、
「治療」誌の2008年の2月号の特
患者に失礼だからと患者を前にはメモ紙に記載、
集「医療のI
T化に向けて」に「電子カルテで失敗
あとで電子カルテに入力。診察可能人数は当院の
しないために」の副題で書かせていただいた。興
半分以下、それでも本人は満足。
味のある方は読んでみてください。
手厚い糖尿病ケアのための電子カルテを構築し
た某内科。パネリストとして同席、感心して講演
(結び)
会後に楽屋で質問。
「糖尿病の患者さんは何人ぐら
私にとって理想のカルテシステムとは楽にいい
」
「19人です」
。要するに
い抱えているんですか?
仕事ができるシステムのことである。そのために
糖尿病以外は全部普通のカルテで診て、糖尿病だ
電子カルテをどう使うべきか、一応のヒントを書
け専用の電子カルテ。それなら納得がいく。
いてみたつもりである。お役に立てば幸甚である。
14
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
緑 色 い ろ 山形市 武 田 和 夫
木々の葉の色が春とは違う緑色になったなあと
名物監督が存在したりする。しかしNHKの合唱コ
感じる、窓から見る桧や樅の葉先が、先月は明る
ンクールなどでは、入賞校が指導者と共に移動す
い黄色のような緑だったのに、今は深い緑に変
ることも多い。すると高校生の素質に大差はなく、
わってきている。常緑樹といわれる杉や桧が、4
指導者しだいで素質が埋もれたり開花したりする
月から5月にかけて何となくくすんだような色合
のかなとも考える。プロ野球の選手もお払い箱同
いになり、木の下には褐色の枯れ葉が大量に落ち
然に他球団に移籍し、監督とコーチの指導や使い
ている。5月半ばには明るい緑が枝の先端に散り
方か、移籍した途端に優秀な成績でオールスター
ばめられたようになる、常盤木の若葉である。
に出たりする。適材適所と素質を見極められる伯
斑入りアオキなどは春先には一番下の葉が、そ
楽の存在が再生工場といわれるのだろうか。
れこそわくら葉という感じで褐色や黒の斑になっ
花は紅、柳は緑と一口に言われるが、緑も鶯色
ている。汚らしいと葉を引張ても取れない、まだ
から鶸色、黄緑も抹茶色、柳茶、苔色と表現が豊
光合成をしているぞと頑張っているのかも知れな
かである。クレオンに草色もあるが萌黄も若草色、
い。それが5月下旬に先端の若葉が、明るい黄緑
苗色、若葉色、柳色、松葉色、若緑と色見本を示
から緑になり古い葉の半分ほどに成長すると、下
されるとなるほどと思うが、一つだけ出されても
の古い葉は一寸の風で、もういいねさよならと別
とても区別できるわけがない。
れをつける。
木や草の色で若竹色や青竹色、木賊色ではまだ
落葉樹の梅や桜は秋にはすっかり葉を落とし裸
不足と,青磁色なども日本古来の色の表現にある。
の枝になり、春には総入れ替えの形で全ての葉が
西洋の緑には宝石のコバルトグリーンやエメラル
新しくなる。まさに一新、めりはりがはっきりし
ドグリーンの表現があり、緑も一筋縄ではいかな
ている。針葉樹は葉が落ちる季節はあるが、全て
いものである。
の葉を同時に落とすわけではない。古い葉を少し
これだけ色にうるさい民族でありながら、信号
ずつ落として、その分次の季節には新しい葉を先
機のススメは緑ではなく青色と言わないと運転免
端につける。
許は駄目だった。今は発光ダイオードで青に近い
人の社会でも新旧交代は行われる、定年退職が
が、白熱電球は色温度が低く青ガラスを通しても、
あり新入社員が入ってくる。しかし落葉樹のよう
素直に見れば信号機は緑色にきり見えなかったが、
な人事の総入れ替えは困難で、日本では明治維新
お役所は青ガラスだから青と決め付けたのであろ
と昭和20年の敗戦時のパージきりなかったので
う。船は帆船時代から右舷にはグリーン、左舷に
はないか。
はレッドと決まっており、光源がランプだからコ
高校野球などは毎年3分の1ずつ交代している、
バルト色のガラスでも、光の色はグリーンと表現
3年たったら前の生徒は一人もいないはずだが、
するきりなかったろう。
甲子園でも出場十何回の所謂名門校が存在する。
色のバリアフリーといわれながら、学会のスラ
甲子園に行きたいからと優秀な生徒が野球留学で
イドもパワーポイントで色の洪水の傾向だ、しか
入ってくる、良かれ悪しかれ伝統の練習法があり、
し色は控えめコントラストは明瞭に願いたい。
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
行
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考
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念
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た
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釈
放
後
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戦
後
社
会
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混
乱
を
座
視
し
え
ず
と
し
て
、
講
演
旅
A
級
戦
犯
容
疑
で
逮
捕
さ
れ
た
が
精
神
障
害
の
理
由
で
不
起
訴
処
分
と
な
る
。
病
気
中
、
精
神
病
棟
で
出
所
後
、
東
亜
経
済
調
査
局
の
最
高
顧
問
、
同
時
に
法
政
大
に
新
設
の
大
陸
部
部
長
と
な
る
。
敗
戦
後
参
画
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神
武
会
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結
成
し
会
頭
と
な
る
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翌
年
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五
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五
事
件
に
連
座
し
て
禁
固
刑
を
受
け
る
。
仮
神
を
説
い
た
。
し
だ
い
に
陸
軍
上
層
部
の
幕
僚
将
校
と
接
近
、
昭
和
六
年
の
三
月
事
件
・
十
月
事
件
に
間
フ
ァ
ッ
シ
ョ
的
な
国
家
改
革
を
唱
え
て
猶
存
社
を
創
立
、
ま
た
皇
居
内
に
大
学
寮
を
設
け
、
日
本
精
酒
田
市
生
れ
。
東
京
帝
大
文
科
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卒
業
。
大
正
七
年
『
満
鉄
』
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り
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経
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く
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く
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鞭べ
ん
を
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く
15
仰あ
お
ぎ
見み
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皇う
じ
城
ょ
う
山
形
市
清せ
い
静せ
い
のほ
辺と
り
武
田
昌
孝
16
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
庄内の
医人たち
第2回
門山周智とゆかりの人々(実)
鶴岡市 黒羽根 洋 司
明治9年、東京での医学修行を終えた門山周智
例えば、第4章の「健康ノ状態」には飽海郡三
は故郷松嶺(松山町の旧名)で開業する。近代医
年間の死亡数が疾患別に列記され、消化器諸病が
学を修めた意欲あふれる27歳の若き医師のその
第1位、27%を占めていることがわかる。
後の活躍は目覚しいものであった。
なかには「飽海郡初来月経遅速表」などという
酒田町の医師たちの後進性を批判しながら周智
変わったものまである。入浴の項では、時日、度
は、医業者による研修の場や情報交換の場を早急
数、時間の調査の他に浴後の処置などの記載まで
に設置することを提言する。それは明治10年の
あり、多岐にわたる調査と精緻さは、現代の「公
「飽海郡開業医公会」の結成へとつながる。酒田町
衆衛生学」の教科書すら遥かに及ばないだろう。
をはじめとする飽海郡内の医師たちを酒田町医会
さて、ここで周智とゆかりの人々について語る
所十全堂に集めて実現した画期的なものであった。
ことで少し息を抜くことにする。
活動内容は医事百般を研修し、医療に関する横
かい た
の連携を保つため、春秋2回の集会を開くことと
− 周智の甥の子・村山槐多 −
ある。医師の生涯教育のさきがけであり、現在の
周智には5歳年上の兄勝平がいた。勝平は村山
医師会活動の原型をなすものといえよう。
家に養子となるが、その孫が大正時代に洋画界の
現に、明治39年の内務省の「医師会規則」の示
鬼才といわれた村山槐多である。
達に基づいて、翌年には早々と「飽海郡医師会」
槐多は横浜の小学校教師だった村山谷助、結婚
が創設できたのも、こうしたしっかりとした今で
前に森然外のもとに女中奉公していた母たまの長
言うインフラがあったからであろう。
男として生まれる。槐多という変わった名は然外
門山周智の先見性はこれだけでない。
が付けたものだという。
同15年飽海郡医となった周智は、自らの使命と
幼少時を京都ですごした槐多は、やがてすすむ
してきた地域医療の振興にとりかかる。明治18年
京都府立一中時代から画才詩才ぶりを発揮しはじ
に近村の医師たちとともに開設したのが
「淳華堂」
める。
である。近郷地域の医療センターとしての役割を
府立中学の時のエピソードがその異才ぶりを語
担うものであるが、今から120年以上も前に、そ
る。同級生の林達夫(1896〜1984.思想家)が日
のような施設で医療活動が展開されていたとは驚
曜日に図書館に行ったら村山槐多が座っていた。
きである。
何を読んでいるかと林がきくとプラトンの
『国家』
周智の医療に対する考えを示す格好の資料があ
だという。成績がよくトップに近い林達夫は、そ
る。
「飽海郡衛生誌」である。
れをきいておどろいてしまう。クラスでいちばん
陸軍々醫従四位勲三等緒方維準と、かつての師
成績が悪くて、皆に馬鹿にされていた村山槐多が
が題字として添える力作には、当時の郡部の衛生
中学1年で翻訳ながら『国家』を熱中して読んで
事情が細部にわたって記されている。それは、飽
いたというのだ。
海郡の地勢、気象の分析から始まり、人口動態、
林達夫を驚かせたように、槐多の作品は観る者
住民健康状況、居住、栄養に及び、学校や職場の
すべてに大きな衝撃を与えてやまない。22年とい
衛生状況の分析など、13章にもわたる。
う人生を全速力で疾走し夭折した画家が創る世界
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
17
うめ
には、才能のほとばしりと、魂の呻きが横溢して
徹子さんの活躍ぶりは誰もが知ることだが、朝
いる。
子さんも負けてはいなかった。71歳になって自分
直情一途な生き方しかできなかった村山槐多に
の人生を振り返りながら書いた「チョッちゃんが
は、大叔父門山周智と同じような熱い血が流れて
行くわよ」はたちまちのうちにベストセラーにな
いたとしか思えない。
る。そして、昭和62年にはNHKの朝のテレビ小
説「チョッちゃん」として放映されことになるの
− 周智の孫・黒柳朝子 −
である。
徹子の『窓ぎわのトットちゃん』
といい、
こ
周智には6男4女の子がいたが、次男の周通は
の親娘には人を楽しませる特別な才能があるよう
仙台医学専門学校を卒業すると北海道に渡り、滝
な気がしてならない。それは、
謡いも尺八も、
ヴァ
川町で産婦人科を開業する。
イオリンまでもプロ級の腕前であったという門山
周通の自慢は医専で魯迅と一緒に机を並べて勉
周通の血をひくものであり、遡れば周智にもつな
強したことであったが、もう少し長生きをすれば、
がる才能なのであろう。
自分の娘が黒柳徹子の母であることもその一つに
付け加えられたかもしれない。
− 門山周智の最期 −
周通の長女朝子は東洋音楽学校(現在の東京音
その後周智は、町村制の施行とともに町会議員
大)に在学中、アルバイトのコーラスでNHK交
となり施政界でも活躍する。庄内のレオナルド・
響楽団(当時の新響)の第九を歌いに行って、黒
ダヴィンチと称された松森胤保の知遇をうけた博
柳守綱氏に見初められる。黒柳氏は当時、21歳の
学多才な周智は、史学・考古学を研究し、漢詩文
若さでNHK交響楽団のコンサートマスターをつ
にも非凡さを発揮した。
とめるほどで、天才ヴァイオリニストの名をほし
明治43年、62歳で没した周智の生き方は、孫黒
いままにしていた。
柳朝子95歳の言葉「やるべきだと思ったら、すぐ
守綱と朝子との間に生まれたのが、黒柳徹子さ
始めればいいし、人生に遅いってことはないの。
」
んである。
にしっかりと凝縮されている。
門山
周信
【門山家・村山家系図】
勝平
︵村山家へ養子︶
周智
谷助
たま
周通
周暁
槐多
黒柳徹子
︵黒柳家に嫁す︶
朝子
村山槐多作「自画像」
18
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
たかし
長塚 節 「土」と破傷風
米沢市 八 幡 芳 和
先日病院の日直で、一緒に勤務した脳神経外科
歌人、小説家 長塚 節は茨城県岡田郡国生村
医師より「破傷風ではないか?」と相談を受けた。 (現在の茨城県常総市国生)で明治12年(1879)
本物の症例に、目の前で遭遇する貴重な機会を得
4月3日豪農、長塚家の長男として生まれた。母
た。繰り返す。生まれて始めて本物を診たのであ
屋だけでも百坪という、大きな生家はJ
R常磐線取
る。まさしく教科書そのままに、苦痛で顔をゆが
手駅から私鉄の関東鉄道常総線に乗り換え、さら
めていた80歳代の女性に興奮の余り全身がブル
にタクシーでと、1時間半はかかる辺鄙な農村部
ブル震えていたのを、今でもはっきりと覚えてい
に今もある。神童と言われ、3歳で小倉百人一首
る。何と前日にも救急外来を受診し、
「1日前から
を驚くばかりに百首全てそらんじたと。旧制水戸
開口障害。水分は摂れるが、食事摂れない。左手
中学(現在の水戸第一高等学校)に首席で進んだ
にしびれあり。麻痺はない。」
といった症状があっ
が、神経衰弱にて中退。弟二人は、それぞれ東京
たという。検査結果では、
CRP 0.
2、白血球 6800、
大学、陸軍士官学校を卒業。県会議員だった父親
貧血、黄疸なし。LDH 278と軽度上昇、他生化学
と、優秀な一族だった。
異常なし。頭部CT:年齢相応。よく見ると左前腕
正岡子規の「歌よみに与ふる書」に感銘を受け、
には、けがをして包帯を巻いていた。果たして一
明治33年子規の門下に入る。正統派の後継者と目
度も破傷風の患者を診たことのない自分にも、そ
された。若干24歳の、36年同門の伊藤左千夫と共
の時点で真っ先に病名を脳裏に思い受かべること
ができたであろうか、全く自信が無い。
「咽頭ノイ
に根岸短歌会の雑誌「馬酔木(あしび)
」を創刊、
「アララギ」にも活躍の場を得る。
ローゼ、急性顎関節炎」と診断されてしまうとも、
この頃斉藤茂吉との交流が深まった。酒も煙草
には記載がある。直ちにI
Text
CUに入院、程なく
も好まず唯一、菅笠、草鞋の軽装で、紀行を嗜ん
間歇性の全身痙攣、筋肉硬直、急激な血圧、脈変
だ西行、芭蕉になぞらえて全国を旅した。旅先で
動が待っていた。二度目の恐怖感にヒヤリとした。
の自然風土、庶民の生活を思いのまま写生、観察
自分なら間違いなく「大したことはない。様子を
する長塚 節文学は更に磨きあげられた。当地米
見てよい。」と忙しさの余り、そのまま帰宅させた
沢には、明治39年(1906)28歳の時に訪れている。
筈。
さしたる医学的知識のない筈の長塚 節は、当
はて、臨床医として必ず知っておかなければな
時いたるところで見かけたであろう破傷風患者を
らない余りにも有名な、しかも極めて重篤な疾患
何度も間近かにした体験をいくつか重ね合わせ、
を「何故、診る機会がないのだろうか?」と素朴
確実に「死の訪れ」が待っている患者と、明治の
な疑問にも気付いた。
後半期に貧乏な農村地域の中で、当時の医療水準
さて、文学の中にこの「破傷風」を登場させて
では只ただ対症療法しか手を出せない医師、そし
みよう。農民文学の草分けとなる、有名な長塚 てこの二人をとりまく人物模様をドラマとして物
節の長編小説「土」に破傷風患者の詳細な描写だ。
の見事に仕立て上げた筆さばきには恐れ入った。
旧仮名遣いやら、難しい漢字が多くいささか読み
夏目漱石をして、余りにも写実的だと批評され
にくいが医学的に興味を引く場面を主としてご紹
たが、文章をよく読むとまさしく医学教科書その
介する。
ものである。どんなに偉い教授さまでも、敵(か
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
な)うまい。
「土」の序文は、当時の文豪、夏目漱石が明治
19
た斉藤茂吉は、その死を悼んで
「しらぬひ筑紫を恋ひて行きしかど 浜風さむみ
45年5月 長塚 節に乞われてしたためた。本来
咽に沁みけむ」茂吉
序文とは、短いものだがさすがは大文豪たり、
の歌を詠んでいる。2月では、福岡といえど雪が
5000文字という長文で、短編小説くらいの厚みが
舞う季節。喉元の病変が結核でいやおう無く痛め
ある。
つけられ、二度の手術による苦しさで玄界灘から
「土」は東京朝日新聞に、明治43年から連載。
の冷たい浜風にさらされながら死を迎えた様を、
当初50−60回の予定が、話の展開から書き続け
茂吉独自の医師の眼で冷徹なまでに詠みこんでい
151回もの長編になった。「朝日」の主筆から、本
る。
として十分価値あると褒められたためようやく出
物語は明治時代の後半、関東(霞ヶ浦、土浦な
版にこぎつけ、長塚 節が直接漱石に序文依頼と
どの地名が出てくる。長塚 節の出身地、茨城県
なった。社交辞令もあろうが「先ず何よりも先に、
のこと)の貧しい農村で、二人の子供を抱えた、
是は到底余に書けるものではないと思った。次に
お品という若い女性が体調不良を少しずつ自覚し
今の文壇で長塚君を除いたら誰が書けるだろうと
たところから始まる。長々と話は続き、ようやく
物色してみた。すると矢張り誰にも書けさうにな
第4章になりその病気の種が明かされる。
「破傷
いといふ結論に達した。」
と紹介している。ただベ
風」だ。初期症状から物語を広げるその心憎さ。
タ褒めしているわけではない。漱石を始めとする、
次第に長塚 節の持つ筆にも、さぞかし力が入っ
いわゆる「文士」たる人達は、当時としては恵ま
たであろう。
れた生活を営める都会に住み、
「
『土』に登場する
原作から、引用する。心してお読み頂きたい。
人物は、最も貧しい百姓である。教育も無ければ、
品格も無ければ、ただ土の上に生み付けられて、
土と共に成長した、蛆(うじ)同様な憐れな百姓
の生活である(原文ママ)
」こうした農村の小作人
・・・お品の容態は其の夜から激変した。勘次
が漸く眠に落ちた時お品は
「口が開けなく成って仕やうねえよう」
と情ない聲
といった最下層の日常生活、人物像に目を向ける
でいった。お品は顎が釘附にされたやうに成って、
ことをしないから「誰にも書けない」と述べてい
唾を飲むにも喉が狭められたやうに感じた。それ
る。まさに、小説のタイトル「土」そのものだ。
で自分にもどうすることも出来ないのに驚いた。
「人事を離れた天然に就いても、
・・・鬼怒川沿岸
勘次も吃驚(びっくり)して起きた。
の景色や、空や、春や、秋や、雪や風を綿密に研
・ ・・
究している。・・・悉く其地方の特色を具えて叙述
お品の病體に手を掛けると醫者は有繋
(さすが)
の筆に上がっている。・・・其独特な貼を、普通の
に首を傾けた。それが破傷風の徴候であることを
作家の手に成った自然の描写の平凡なのに比べて、
知って恐怖心を懐(いだ)いた。さうして自分は
誰にも及ばない。・・・彼は精緻な自然の観察者で
注射器を持たないからといって辞退してしまった。
ある。」だと。正岡子規の正統派後継者の面目躍如
勘次は又慌てて他の醫者へ駆けつけた。其の醫者
である。また出版間際、既に長塚 節は喉頭結核
は鉛筆で手帖の端へ一寸書きつけて、それでは直
にかかって、福岡大学(現在の九州大学)に診察
に此を薬舗(くすりや)で買って来るのだといっ
を受け養生方々九州に旅行に出ていた。病気の作
た。それから自分の家へ此を出せば渡して呉れる
者に対し、漱石のやさしい労いの分も垣間見れる。
ものがあるからと此れも手帖の端を裂いた。薬舗
これ程見事な序文は見たことがない。
では罎へ入れた薬を二包渡して呉れた。一罎が七
長塚 節は、大正4年(1915)2月8日37歳の
十五銭づつだといはれて、勘次は懐が急にげっそ
若さで九州大学病院にて喉頭結核のため死去した。
りと減った心持がした。醫者の家からは注射器を
同じく「アララギ派」の文学者として交流のあっ
渡してくれた。他の病家を診て醫者は夕刻に来た。
20
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
醫者はお品の大腿部を湿したガーゼで拭ってぎっ
りと身体をふるはせて、太い縄でぐっと吊された
と肉を抓み上げて針をぶつりと刺した。暫くして
かと思ふやうに後へ反(そりかえ)って其劇烈な
針を抜いて指の先で針の趾を抑へて其處(そこ)
痙攣に苦しめられた。
へ絆創膏を貼った。それが凡て薄くらい手ランプ
「先生さん、
わたしゃ此れでもどうしたものでが
の光で行はれた。勘次に手ランプを近づけさせて
せうね」
お品は突然に聞いた。
醫者は只口髭を捻っ
醫者はやっと注射をおわった。翌日の午前に来て
て黙って居た。
醫者は復(また)注射をして大抵此れでよからう
「どうでせうね先生さん」勘次も聞いた。
といって去った。然しお品の容態は依然として恢
「まあ大丈夫だらうって病人へだけはいって居た
復の徴候がないのみでなく次第に大儀相に見えは
らいいでせう」醫者は耳語(ささや)いた。
じめた。お品は其の夕刻から俄かに痙攣が起こっ
「お品、大丈夫だとよ、夫(それ)から我慢して確
た。身體がびりびりと搖(ゆる)ぎながら手も足
乎(しっかり)してろとよ」勘次は病人の耳で怒
も引き繋められるやうに後ろへ反った。痙攣は
鳴った。
時々発作した。其度毎に病人は見て居られない程
「そんでも俺(お)ら明日の日まではとっても持た
苦悩する。顔が妙にしがんで口が無理に横へ引き
ねえと思ふよ。本當に俺ら大儀(こは)いなあ」
吊られるように見える。
お品は切な相にいった。歯の間を漸(ようや)く
・・・
に洩れる聲は悲しい響を傳へて然も意識は明瞭で
また醫者へ駆けつけた。醫者は復(ま)た薬舗
あることを示した。醫者は遂に極量のモルヒネを
へ行って来いといった。然し其の二號の血清は何
注射して去った。
処にも品切れであった。それは或期間を経過すれ
夜になって痙攣は間断なく発作した。熱度は非
ば効力が無くなるので余計な仕入れもしないのだ
常に昂進した。液體の一滴をも摂取することが出
と薬舗ではいった。それに値段が不廉(たかい)
来ないにも拘らず、乱れた髪の毛毎に傳(つた)
ものだからといふのであった。勘次はそれでも幾
ひて落るかと思ふように汗が玉をなして垂れた。
ら位するものかと思って聞いたら一罎が三圓だと
蒲団をぬらす汗の臭(くさみ)が鼻を衝(つ)い
いった。勘次は例令(たとひ)
品物が有った處で、
自
た。
分の現在(いま)の力では到底それは求められな
・・・
かったかも知れぬと今更のやうに吃驚して懐へ手
お品はそれから激烈な発作に遮(さえ)ぎられ
を入れて見た。
・ ・・
醫者は一號の倍量を注射した。然しそれは徒労
であった。病人の発作は間が短くなった。病人は
其度に呼吸に圧迫を感じた。
・・・
「何処が痛いんだ、少しさすらせて見っか」勘次が
聞いても
「背中が仕やうがねえんだよ」
と病人はいふのみで
てもういはなかった。突然
「風呂敷、風呂敷」と理由(わけ)の解らぬうわご
とをいって、意識は全く不明に成った。遂には異
常な力が加はったかと思ふようにお品の足は蒲団
(ふとん)を蹴って身軆が激動した。枕元に居た
人々は各自(てんで)に苦しむお品の足を抑へた。
こうして人々は刻々に死の運命に逼(せま)られ
て行くお品の病體を圧迫した。お品の発作が止ん
だ時は微(かす)かな其の呼吸も止まった。
ある。
・ ・・其處(そこ)へ盥(たらい)を据ゑてお
・・・
品の死體を浄(きよ)めて遣(や)った。劇烈な
お品の病状は段々に険悪に陥った。醫者はモル
病苦の為めに其(その)力ない死體はげっそりと
ヒネの注射をして僅かに睡眠の状態を保たせて其
酷
(ひど)
い窶(やつ)
れやうをして居た。
(後略)
・
・・
の苦痛から遁(のが)れさせようとした。それで
も暫くすると病人は復た意識を恢復して、びりび
以上である。今までの鬼気せまる描写には、そ
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
21
のすごさに身震いさせられた。
めて少ないことの理由には単純に説明つかない筈。
一応知識がある一人の実地臨床医師として、果
むしろアウトドアライフの流行で、老若男女を問
たして自分が同じように書けるであろうか。文学
わず、多くの人々が自然に接し、擦り傷、切り傷
者、長塚 節の前に素直にひれ伏すしかない。
など怪我をする頻度は多くなっているのは明らか。
ここで、「破傷風、t
」をまとめてみる。
et
anus
また野山を手袋も靴も着けず駆け巡る獣たちがバ
五類感染症、全数把握・7日以内に届出
タバタと破傷風で倒れていないのも不思議だ。こ
1. 疫学:世界的には年間100〜200万人以上の
の疑問については、次回にゆずる。ワクチンや、
報告。殆どが開発途上国の新生児に集中。
(人口
麻酔薬、筋弛緩薬、更には高度なI
CUなどの設備
10万人当たり 開発途上国では数人〜数十人、
先進国では 0.
1〜0.
2人)わが国では、年間40
〜50人前後。死亡率は約40%。
(10〜90%と報
もない時代、まさしく「ただ死を、じっと待つの
告に幅がある)ヒトからヒトへの感染はない。
み、重篤な神経症状がある割りに意識が最後まで
2. 病原体・毒性:破傷風菌
(Cl
)
os
t
r
i
di
um t
et
ani
み」
。悲劇をあらわす小説の題材には、
うってつけ
の疾患になる。発症から臨終までの長い文章を読
保たれるとは、これ程苦しい病気も見当たらない。
の芽胞が創傷面から体内に侵入して感染。
(10
教科書通りの臨床所見と、ドラマの展開が調和し
〜30%は外傷がはっきりしない)主症状の筋亢
た見事な読み応えのある不朽の名作「土」長編小
進は、シナプスにおける神経伝達物質の放出を
説だ。また「アララギ派歌人」としても、珠玉の
阻害する破傷風菌毒素(テタノスパスミン)に
短歌集を数多く残している。昭和45年(1970)大
よる。
阪万博の際、古来から現代に至る日本のすべての
3. 潜伏期:3〜21日、発症が早いほど予後が不
良。
文化百般に亘る最高の業績のものを、五千年後の
世の為に、近代歌集5点(北原白秋、石川啄木、
4. 臨床症状:第1期・受傷部位の違和感、肩こ
与謝野晶子、斉藤茂吉、そして長塚 節)がタイ
り、舌のもつれ、開口障害。第2期・開口障害
ムカプセルに納められた程の大文学者である。返
の増強、嚥下、発語障害、歩行・起立障害、顔
すがえすも37歳の若さで早世したのは、
残念至極。
面筋の緊張硬直。第3期・全身痙攣、
反弓後張。
第
久しぶりに、存分すぎるくらい頭の中が高揚し
4期・痙攣は消失するが、筋肉の硬直は長く持
た気分の中で静かにペンを置いた。
続し、徐々に緩解し、軽快する。
「破傷風」とは今から百年も昔の日本では、よく
参考文献
見られた病気の一つであろう。しかし生活環境の
日本医師会雑誌 第132巻、第12号 感染症の
改善だけでは、現在実地臨床で診察する機会が極
診断・治療「ガイドライン2004」220−221、2004
22
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
『飲 酒 と 私』
山形県医師会理事 齋 藤 忠 明
私の飲酒歴からすると、酒は飲むほどに、酔うほどに旨くなり、挙げ句は一斗酒も厭わずと
豪語し、同級生仲間と飲む時は「死ぬまで飲もう」と強要するなど、飲酒は、私の生活の中の
主要な楽しみの一つであったのだが、この頃は、酒席が苦痛になる事もある。
果たして何時の頃からかと振り返ってみると、50代半ば過ぎ頃からのようだ。1つは病気
(高
尿酸血症・痛風)との関わりがその引き金であり、その疾病の治療薬による薬物性肝障害が主
要な原因だ。酒好きの私が、2年もの間、病気が怖くてというよりは、どちらかというと痛み
に弱い私は、その痛みが怖くて禁酒したのである。
その後、服薬を中止してからは肝機能も徐々に回復し、それに合わせて飲酒量も徐々に回復
して増えていったのだが、かといって私が、アルコール依存症かというと、自分としてはそう
は考えていない。アルコール依存者の多くが、自分は「そうではない」と否定するのと同様に
受け取られかねないのだが、アルコール依存者と飲酒者の区別は容易ではない。厳密には、精
神科の先生でもなければ診断できない領域で、その境界線はなかなか区別のつくものではない。
中には、肝機能異常だけで治療を受けている例もあると聞くが、健康と飲酒の因果関係につ
いては、時々自問自答する事もある。ご存知のように、適正飲酒に関しては色々な提言や著書
も出ており、飲酒の量の問題や適正飲酒10箇条等々多くの賢者の示唆もある。しかしこれらは、
飲酒できる者にとっての示唆であり、元々飲めない方々にとっては無用の話となる。日本人に
は、飲酒が適さない方も多く、この方々にとっては、アルコールは危険な物質となる。また糖
尿病等の疾病を思っている方々にとっても同様で、健康と飲酒の因果関係は難しい。
40年間も医師をしていると、急性アルコール宿酔やアルコール依存症の方も少なからず診療
してきているが、その傾向には類似性があるようだ。自らに当てはめてみても、自分自身の飲
酒に対して優しい事、またルーズな事、厳しさがない事等々飲酒者に特有な傾向が、自己分析
の結果として浮かんでくる。
また近年は、何時でも何処でも飲酒できるようになった環境が挙げられる。一昔前であった
なら、飲酒の機会は祭りや正月、盆くらいなもので、アルコール脱水酵素等を持っている人は、そ
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
23
の時だけは深酒をして泥酔し、また大声で街を騒ぎ、挙げ句は道路に嘔吐し、そのまま道路に
寝てしまう人もいた事は今は昔の光景だった。
学生時代は私もその1人で、赤面のままに甦る記憶がある。ある大晦日の出来事だが、同級
生の友人3人と友人宅で飲み交わし、午前2時過ぎに、日本3熊野の1つの宮内熊野大社に初
詣に行こうと出かけたのである。3人はかなり酔っていて、ほとんど見境がつかない状態で雪
道を歩いていたようだった。熊野大社の大鳥居を潜り、熊野大社の宿坊の1つで大日如来を祀っ
ている「宝積坊」に着いたのだが、酔った勢いもあり、事もあろうか、その宿坊の大広間に上
がり込んだのだ。初詣も一段落したのか、宿坊には我々3人の他に人の姿はなく、そうした雰
囲気も、我々をそのような行動に駆り立てたものと思う。大日如来は「羊年生まれの我々3人
の守り神のご本尊だ」とうろ覚えの記憶で解釈し、山門の北にある大日如来を詣でてそのまま
宿坊の大広間に上がり込み、神殿で参拝した後、神殿にあった大太鼓を訳も分からず私が乱打
してしまったのだ。何事かと神官の母上様が現れて、私達3人に「神様をお参りする事は良い
ことです」と優しい態度で話されただけで戻られたが、酒の勢いとはいえ、今思い出しても恐
縮の至りである。
この時の2人の友人は、アルコールそのものが主因ではないが、アルコールの要因もあって
すでに他界している。また私も、ある酒席から帰宅途中で雪の中で寝てしまい、父から「命を
無くす」と酷く叱られた事がある。以前はこのように、私のようにここまではいかなくとも、
翌朝嘔吐や嘔気、頭痛を訴え、2日酔い状態で医院に見えられた多くの患者があったが、現在
は救命救急センターもあり、また多くの方が適正飲酒になられたせいか、稀に見える程度で済
んでいる。
実はこの話には後日談がある。父の死後、齋藤医院を継ぐ事になり、宝積坊さんも父の患者
だったので神官と神官の母上様も診療させて頂いたのだが、ある時ご高齢になった母上様を往
診した際に、突然「貴方は大変腕白な方だったですね」と笑って以前のお話しをされたのであ
る。母上様はその後まもなく老衰(多臓器不全)で亡くなられたが、その時は、若い時の数々
の酒に纏わる出来事を思い出し、正に冷や汗ものだった。それでも懲りずに、今もって時には
アルコールに嵌っていく自分自身に呆れるのであるが、
「残り短い一生、まあ良いか」といつも
のように、自分に甘い私自身を見るのである。
とはいえ現在は、深酒をした翌日に車を運転する際は、十分に注意が必要だ。アルコールを
分解する能力には個人差があり、車の運転では、少量のアルコール濃度でも酒気帯び・酒酔い
状態と判断される。簡易なアルコール検知器が普及するのも頷けるところだ。今はインターネ
ツトの通信販売や県庁の売店、ホームセンターでも販売しており、選択するのに困るくらいだ。
運送会社・タクシー会社・バス会社等では早くからアルコール検知器を使用しており、そうし
た時代になった。
24
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
今のように一般化する前に、南陽警察署ではどのようなアルコール検知器を使用しているか
と、産業医の立場から機種を文書でお聞きしたが、何故か回答は貰えなかった。私が産業医を
している企業でも、二交代・夜間・深夜勤務等があり、警察署が使用しているアルコール検知
器を知りたかったからだ。私としては、同じ検知器を社員に使用したいと思ったのだった。
当然の事ながら、社員の飲酒には十分に注意を喚起している。今後は医師の飲酒後の診療ま
でもさらに問題になると思うが、果たして何処まで問題になるか。飲酒後の医師も、アルコー
ル検知器で測定の後に、患者を診療するという事が現実になるかもしれない。時代劇や映画
『酔いどれ天使等』に出てくる名医は、酔っばらいの医師と相場が決まっていたが、現在は、懐
古ばかりもしておれない社会となり、医療過誤・医療訴訟等全てに注意が必要な時代となった。
最後に参考までに。私が産業医をしている会社で使うアルコール検知器を選択する際に、そ
の種類や要点を山形産業保健推進センター相談員の河合直樹先生にお聞きした事がある。お聞
きした内容をご紹介すると「業務用に使用するのであれば、少し高級感あるものを選んでは。
しかし、アルコールの呼気中の濃度やその精度は、余り問題ないかも知れません。そもそも、
少しでもアルコールが検出されれば問題な訳です。そうだとすれば、安い機器をパーソナルで
買う事も選択肢としてあるかも知れません。その辺は、事業所の判断だと思う」とのことであ
る。また私のように、適正飲酒が出来ない方は、パーソナルな機器をご用意された方がよろし
いかと思う。
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
25
県医師会だより
山形県医師会各種委員会委員の委嘱について
本年3月末をもって任期満了となった本会各種委員会委員について、去る4月9日開催の第1回全理
事会及び5月14日開催の第1回常任理事会において協議の結果、それぞれ下記のとおり委嘱することに
なりました。
委員各位におかれましては、ご多忙のところ恐縮とは存じますが、本会事業発展のため格別のご協力
を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
山形県医師会各種委員会委員名簿
(平成20年度・21年度) ◎部長 ○副部長
委 員 会 名
担 当
副 会 長
部長・副部長
委 員 名
担 当 理 事
有床診療所委員会
須 藤 副 会
佐 藤 常 任 理
三 原 常 任 理
齋
藤
理
長
事
事
事
久保田 功 神村 裕子 三條 忠夫
白田 一誠 須田 暁 吾妻 正章
三條 典男 大井 康之 真島 吉也
小川比呂志 齋藤 和幸 出羽 和
医療政策委員会
須 藤 副 会
佐 藤 常 任 理
三 原 常 任 理
原
田
理
長
事
事
事
深尾 彰 門馬 孝 三條 忠夫
窓橋 介 長岡 迪生 八鍬 直
佐藤 明 本間 清和 本田 学
佐藤 正年 新野 晃敏 島津 博達
委 員 長 有海 躬行
副委員長 須藤 俊亮 松下斑三郎
栗谷 義樹
常任委員 三原 一郎 深尾 彰
医事 紛 争 処 理
原田 順二
委
員
会
倉智 博久 中島 久雄 宮脇 法親
須 藤 副 会 長 鈴木 明朗 長岡 迪生 小野 和彦
◎ 須 藤 副 会 長
姉崎 阿部 正和 鈴木 伸男
深 尾 常 任 理 事 佐藤 正年 新野 晃敏 篠原 守信
須藤副会長 ○ 三 原 常 任 理 事
小田 隆晴 細矢 貴亮 有川 卓
○ 原
田
理
事
三條 忠夫 片桐 忠 加藤 修一
医療 安 全 対 策
小野 和彦 沓沢 茂夫 阿部 正和
委
員
会
伊藤 末志 豊野 充 松橋 昭夫
舟山 進
自浄作用活性化
委
員
会
須
松
佐
三
中
深
齋
原
藤 副 会
下 副 会
藤 常 任 理
原 常 任 理
條 常 任 理
尾 常 任 理
藤
理
田
理
長
長
事
事
事
事
事
事
診療情報提供推進
委
員
会
須 藤 副 会 長
三 原 常 任 理 事 桑嶋 誠一 熊谷 誠 斎藤 スミ
原
田
理
事
早坂 清 門馬 孝 神村 匡
和田 潤一 加藤 修一 小野 和彦
土田 秀也 阿部 正和 福原 晶子
佐藤 正年 池田 英之 窓橋 秀昭
26
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
委 員 会 名
担 当
副 会 長
部長・副部長
栗
三
武
○ 深 尾 常 任 理 事
深
◎ 武 田 常 任 理 事
学 術 委 員 会
須藤副会長
産 業 医 委 員 会
認定産業医審査会
谷 副 会
原 常 任 理
田 常 任 理
尾 常 任 理
須 藤 副 会
◎ 須 藤 副 会 長 松 下 副 会
齋
藤
理
田
理
○ 齋
藤
理
事 原
吉
岡
理
有
海
会
◎ 中 條 常 任 理 事 須 藤 副 会
審査委員の選任に
松下副会長 ○ 松 下 副 会 長 松 下 副 会
係る検討委員会
○ 栗 谷 副 会 長 栗 谷 副 会
中 條 常 任 理
学 校 医 委 員 会
思春期保健対策
委
員
会
理
長
長
事
事
事
事 須 藤 副 会
佐 藤 常 任 理
中 條 常 任 理
齋
藤
理
清
治
理
折
居
理
長
事
事
事
事
事
松 下 副 会
大 内 常 任 理
深 尾 常 任 理
検診機関連絡調整
沓
沢
理
委
員
会
◎ 深 尾 常 任 理 事 折
居
理
○ 折
居
理
事 吉
岡
理
栗谷副会長
○ 吉
岡
理
事
禁煙推進委員会
救急・大規模災害等
対 策 委 員 会
栗
武
中
大
◎ 大 内 常 任 理 事 清
沓
○ 中 條 常 任 理 事
須
栗
武
中
大
深尾 彰 神村 裕子 宮脇 法親
白田 寧 藤倉 益雄 吾妻 正章
杵渕 篤 菅原 保 中里 敬
原田 正夫 松橋 昭夫 窓橋 秀昭
須藤 俊亮 松下斑三郎 齋藤 忠明
原田 順二 吉岡 信弥
加藤 丈夫 根本 元 秋葉 太郎
和田 潤一 原田 正夫 渋谷 磯夫
穀野真一郎 佐藤 顕 五十嵐 裕
齋藤 潔 松下斑三郎 仁科 盛之
鈴木 浩 横山 新吉 アン・
イン・
セン
多田 清一 須田 暁 高橋 則好
後藤 重雄 大滝 晋介 伊藤 末志
後藤 利昭 齋藤 聰 中山 裕一
三條 典男 三井 卓弥 入間田 潔
金子 尚仁 井上 聡子 佐藤 正年
森蒼 純子
長
事
事 板坂 勝良 鈴木 明朗 中目 千之
事 横山 紘一 本間 清和 窓橋 秀昭
事
事
有海 躬行 深尾 彰 富永 眞琴
松橋 昭夫 間中 英夫 山口 宏
佐野 隆一 菊地 正邦 神村 匡
長島 早苗
山形県糖尿病対策
推 進 会 議
地域保健研究委員会
鈴木 民夫 金杉 浩 神村 匡
片桐 忠 原田 一博 江口 儀太
山口 慶展 内村 文昭 中村 秀幸
川合 厚子 外田 淳 笹井 祐之
長
長
長 長沢純一郎 板坂 勝良
長
事
長
事
事
事
事
事
◎ 佐 藤 常 任 理 事
沢
長
事
事
事
栗 谷 副 会
佐 藤 常 任 理
齋
藤
理
原
田
理
沓
沢
理
折
居
理
高齢者保健委員会
○ 沓
委 員 名
担 当 理 事
冨田 善彦 小松 芳之 石田 一
鈴木 明朗 原田 一博 後藤 恒男
谷 副 会 長 鈴木 俊博 尾形 浩 鈴木 伸男
田 常 任 理 事 佐藤 正年 池田 英之 佐野 隆一
條 常 任 理 事
内 常 任 理 事 大竹 修一 山田 敬子 山田 修久
治
理
事 山川 光徳 守本 和弘 武田 一彦
沢
理
事 多田 清一 原田 正夫 後藤 恒男
三條 典男 本間健太郎 佐久間正幸
川合 厚子 中村 和治 窓橋 秀昭
藤 副 会
谷 副 会
田 常 任 理
條 常 任 理
内 常 任 理
長
長
事
事
事
山下 英俊 森野 一真 太田雄一郎
細矢 貴亮 金谷 透 高橋 繁夫
白田 寧 関根 智久 神林 隆明
鈴木 俊博 大井 康之 石原 良
佐藤 光弥 大森 典夫 仁科 盛之
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
検診委員会名
副 会 長
健康スポーツ医学
委
員
会
認定健康スポーツ医
審
査
会
情報広報委員会
会報 編 集 会 議
勤務 医 委 員 会
地域医療連携体制
検 討 委 員 会
部長・副部長
担 当 理 事
27
委 員 名
須
◎ 大 内 常 任 理 事 武
中
○ 中 條 常 任 理 事 大
原
藤 副 会
田 常 任 理
條 常 任 理
内 常 任 理
田
理
長
事 結城 正明 井田 英雄 前田 慎吾
事
事 須藤 俊亮 武田 憲夫 中條 明夫
事 大内 清則 原田 順二
栗
佐
三
◎ 三 原 常 任 理 事 中
原
○ 佐 藤 常 任 理 事 栗
佐
三
中
谷 副 会
藤 常 任 理
原 常 任 理
條 常 任 理
田
理
長
事
事
事
事
谷 副 会
藤 常 任 理
原 常 任 理
條 常 任 理
長
事 栗谷 義樹 佐藤 泰司 三原 一郎
事 中條 明夫
事
栗 谷 副 会
武 田 常 任 理
深 尾 常 任 理
◎ 栗 谷 副 会 長 吉
岡
理
長
事
事
事
大谷 浩一 岡部 健二 鞍掛 彰秀
大原 昇 小山 隆信 成沢信之助
三條 康典 諸星 保憲 中村 秀幸
山田 昌弘 大森 典夫 島田 耕司
河田 純男 後藤 敏和 大田 政廣
武田 隆 井田 英雄 木内 博之
山口 慶展 内村 文昭 石原 良
豊野 充 高橋一二三 腺川 紘一
須藤 俊亮 松下斑三郎 栗谷 義樹
佐藤 泰司 三原 一郎 武田 憲夫
中條 明夫 平川 秀紀 窓橋 介
本間 清和 三科 武
○ 武 田 常 任 理 事
河田 純男 大泉 晴史 芳賀 陽一
松田 徹 深尾 彰 門馬 孝
塩野 時雄 白田 一誠 吉井 英一
成沢信之助 穀野真一郎 真田 淳
齋藤 壽一 田 正夫 外田 博貴
小林 正義
消化器検診
栗谷副会長
中央委員会
敢胃がん部会
柑大腸がん部会
大道寺七兵衛 久保田 功 金谷 透
目黒 光彦 青木 真 長岡 迪生
松 下 副 会 長 藤田 信輔 廣野 典男 本間健太郎
犬塚 博 石黒光治郎 梅津 一彦
大 内 常 任 理 事 平 カヤノ
循 環 器 検 診
中 央 委 員 会
◎ 深 尾 常 任 理 事
久保田 功 佐藤千香子 柴田 陽光
藤井 俊司 大竹 和久 工藤 幸晴
尾上 敏夫 八鍬 直 阿部 茂
事
田宮 和朗 岡田 恒人 山田 昌弘
新野 晃敏 笹井 祐之
事
木村 青史 細矢 貴亮 金杉 浩
事 塚本 長 木村 理 菊地 惇
宮脇 法親 渡部 修一 関根 智久
木内 博之 荒川 光昭 天野 吾郎
三科 武 豊野 充 大森 典夫
北村 正敏
深 尾 常 任 理 事
呼 吸 器 検 診
中 央 委 員 会
乳 が ん 検 診
中 央 委 員 会
子宮 が ん 検 診
委
員
会
○ 折
居
理
事
○ 吉
岡
理
事
沓
沢
理
折
居
理
吉
岡
理
倉智 博久 金杉 浩 高橋 秀幸
武田 雅身 原田 一博 大塚 茂
三條 典男 本田 和義 五十嵐裕一
沼崎 政良 芳賀 和夫 木村 和彦
28
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
山形県医師会第 118回定例代議員会
並びに同第 96回定例総会について
本会第118回定例代議員会並びに同第96回定例総会は、去る5月24日(土)山形国際ホテルにおいて開催さ
れました。
当日は代議員会開会に先立ち、永年勤続役員6名の表彰式が行われました。
午後4時から開催された代議員会では、先ず仮議長に佐藤正年代議員を選出し、任期満了に伴う議長
選挙が行われ、福原晶子代議員(鶴岡市)が無投票で初当選しました。続いて新議長のもと副議長選挙
が行われ、こちらも島津博達代議員(米沢市)が無投票で当選いたしました。
報告事項では、第118回日本医師会定例代議員会、平成19年度山形県医師会会務報告をそれぞれ了承。
議事に入り、第1号議案平成19年度山形県医師会会計決算の件が原案どおり可決承認されました。
また、代議員会終了後引続き開催された第96回定例総会においても、それぞれ原案どおり可決承認さ
れました。
以下、当日の審議の概略について報告します。
山形県医師会第 118回定例代議員会
日時 平成20年5月24日(土) 午後4時〜
会場 山形国際ホテル
出 席 者
代 議 員
1 山科 昭雄 2 後藤 重雄 3 三條 典男 4 大滝 晋介 5 土門 斉
6 佐藤 顕 7 本間 清和 8 本間健太郎 9 水戸部勝幸 10 真田 淳
11 中目 千之 12 土田 兼史 13 竹田 浩洋 14 黒羽根洋司 15 伊藤 末志
16 上野 欣一 17 福原 晶子 18 柄沢 勉 19 田 正夫 20 佐藤 正年
21 池田 英之 22 桑島 一郎 23 窓橋 秀昭 24 仁科 盛之 25 島津 博達
26 島田 耕司 28 加藤 丈夫 31 細矢 貴亮 32 岡部 健二 33 根本 元
34 神村 裕子 35 門馬 孝 36 山口登喜雄 37 大道寺七兵衛 38 羽根田 敦
39 多田 悦巳 40 岡田 満之 41 鈴木 康紀 42 鶴宮 康 43 橘 英郎
44 横山 新吉 45 藤井 俊司 46 金杉 浩 47 片桐 茂 48 松田 綵子
49 三條 忠夫 50 神村 匡 51 高橋 繁夫 52 窓橋 介 53 安達 善裕
54 鈴木 明朗 55 片桐 忠 56 佐藤 紀嗣 57 尾上 敏夫 58 小室 淳
59 工藤 邦夫 60 木内 博之
役 員
会 長 有海 躬行
副 会 長 須藤 俊亮、松下斑三郎、栗谷 義樹
常任理事 佐藤 泰司、三原 一郎、中條 明夫、大内 清則、深尾 彰
理 事 原田 順二、清治 邦夫、沓沢 茂夫、折居 和夫、吉岡 信弥
監 事 小林 正義、尾形 浩
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
29
選 挙
仮議長選任
慣例により年長者の20番 佐藤正年代議員を
敢 山形県医師会代議員会議長 定員1名
選任。
当選 福原 晶子 代議員(無投票)
資格確認
定刻午後4時、氏名点呼の結果、代議員定数60
名中56名の出席代議員を確認、代議員会は適法に
福原晶子議長 ただいまは代議員の皆様方にご信
任いただきましてありがとう
成立。
ございました。歴代の名議長
のようには参らないと思いま
会長の挨拶
すけれども、精一杯務めさせ
有海躬行会長 本日は、皆様にはご多忙のところ
ていただきますので、何とぞ
ご出席いただきましてあり
よろしくお願いいたします。
がとうございます。日頃は本
会事業にご理解とご協力を
柑 山形県医師会代議員会副議長 定員1名
賜り、お蔭様で順調に推移し
ておりますことをご報告申
当選 島津 博達 代議員(無投票)
し上げますとともに重ねて
厚くお礼申し上げます。
小泉内閣から進められた財政経済主導の政策は
島津博達副議長 ただいまご承認いただきました
全国の会員の強い懸念にも関わらず強引に進めら
島津博達です。どうも副議長
れてきました。最近になりそれらの政策の綻びが
に承認いただきましてありが
明らかとなり、各方面に深刻な問題を引き起こし
とうございました。任期期間
ています。年金、後期高齢者医療制度、臨床医研
中、議長を補佐しながら副議
修制度、医師不足と偏在など枚挙に暇がありませ
長の任務を全うしていきます
ん。
のでよろしくお願いいたしま
4月から特定健診・特定保健指導と後期高齢者
す。
医療制度が開始されましたが、不確定要素が数多
く見られます。医療の進むべき方向が如何なるも
報 告
のであれ、
地域医療を担う私達は開業医・勤務医の
敢 第118回日本医師会定例代議員会報告
団結と協調によって努力する必要があります。
本日は平成19年度本会会務報告についてご報
告申し上げますとともに、平成19年度本会会計決
須藤副会長より、平成 20年4月1日(火)・2
算についてご審議いただくことになっております。
日(水)の両日、日本医師会館で開催されました第
何卒ご精査の上、ご承認賜りますようお願い申し
上げます。
118回日本医師会定例代議員会の内容について
報告。
(詳細については、日本医師会雑誌第137
最後に、会員の皆様には本会に対し引き続きご
巻第2号別冊参照。
)
指導とご協力をお願い申し上げます。
柑 平成19年度山形県医師会会務報告
議事録署名人選任
1番 山科昭雄代議員
栗谷副会長より、平成19年度山形県医師会会
34番 神村裕子代議員
務報告について、概略別記のとおり報告。
30
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
議 事
いように思われますけれども、そのあたりに関し
て日本医師会としてはどのように考えているのか、
第1号議案 平成19年度 山形県医師会会計決算
お示し願いたいと思います。
の件
三原一郎常任理事 日本医師会の対応については、
佐藤常任理事より別記のとおり説明が行われ、
後ほど述べさせていただくと
ついで小林監事より監査の結果、適正妥当であっ
いうことにして、まず後期高
た旨報告があり、採決の結果、原案どおり可決承
齢者医療制度と、それに伴う
認されました。
後期高齢者診察料、いわゆる
担当医制ですが、これについ
協 議
ては別々に考えておくべきで
あろうと考えています。皆さ
敢 顧問・参与委嘱の件
んもうご存じだと思います。後期高齢者について
は、慢性疾患に一応限られていると思いますが、
有海会長より、本会定款第16条による顧問及び
ある医療機関が診察料を算定すると、ほかの医療
参与の委嘱について提案説明があり、それぞれ次
機関では指導管理料を取れない。これは実質的に
のとおり委嘱承認されました。
1人の患者さんは1つの医療機関で済ませなさい
という制度です。
顧 問 岸 陽一 先生
この制度だと、患者さんの自由な受診を妨げる
鈴木 伸男 先生
ばかりでなく、われわれが進めているそれぞれの
國井 一彦 先生
専門性を発揮して、皆で地域で患者さんを支えて
大友 尚 先生
いく医療連携の仕組みに逆行するものですから、
竹内 輝博 先生
われわれ反対して当然かなということもあり、県
参 与 斎藤 英男 先生
医師会としては皆様にこの制度の問題点を指摘し
舟山 尚 先生
た上で自粛を呼び掛けたところです。
本間 清和 先生
また、国ではこの1人の患者さんを診ることに
関して、確かにそれは効率的で、その中で総合医
柑 その他
的な発想、構想を持ってるようですけれども、少
なくとも現時点で1人の内科医がすべての疾患を
33番 根本 元代議員 後期高齢者医療制度の担
診ていくのは現実的に無理であって、これは医療
当医に関して、県医師会のス
の低下につながっていくだろうとわれわれ考えて、
タンスをもう1度確認したい
反対させていただきました。
と思います。後期高齢者制度
先ほど先生からもご指摘ありましたけれども、
の担当医に対して、先日の山
全国的にはかなりばらつきがあって、全国で8,
876
形新聞の意見広告で県医師会
件の届出があって、それは内科開業医の4分の1、
の立場がきちんと公開されま
24%、厚労省は比較的いい出足だと言ってるよう
して、われわれとしては十分
です。地域別に見ると青森県がゼロで、鹿児島県
それで評価できると思います。その前の山新に、
が86%ということで地域差が大きいという指摘
主治医の届出で西高東低の感がありまして、西日
があります。また、当県では4月末現在で12件と
本がかなり届出が多く、東日本が低いという様相
いう数字となっています。しかし、この届出と実
を呈しておりますけれども、実際のところ、まだ
際に診療料を算定したかどうかというのはまた別
日本医師会としての方針があまり明示されていな
の問題ですので、この点については今後明らかに
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
31
なっていくのではないかと考えています。
会や脳外科学会では概論は賛成だけれども、いろ
県医師会としての対応は、この制度自体はどっ
いろな要望を出しているというような状況です。
ちを取ってもいいということですから、この診療
この点については、医師会の立場としてはどのよ
料さえ算定しなければ従来どおりの医療ができる
うなお考えでおられるのかということをお聞きし
わけですから、しばらくはこのスタンスで皆さん
たいということが1つ。それから昨年末あたりの
やっていただければ、それでいいのかなと思って
状況を見ますと、今国会にでも法案が提出される
いますが、一方、後期高齢者医療制度に対して、
かも知れないような話もあったようですけど、そ
県医師会はどういう立場を取るかということに関
の進捗状況と申しますか、現状はどのような状況
しては、そもそも医療費の抑制をねらったものだ
にあるのかという、何か情報があれば、それにつ
し、高齢者に対して差別的なので、あまり感心さ
いてもお話をいただければと思います。よろしく
せられる制度ではないと思いますが、ただ、これ
お願いいたします。
から膨れ上がっていく高齢者医療費をこのまま放
置してもいいわけでもないし、始まったばかりの
栗谷義樹副会長 厚労省の第三次試案が出たのが
制度を廃案にして問題を先延ばしするのも問題か
先月の3日です。それを受け
なということもありまして、このあたりに対して
まして4月24日に日本医師
は世論とか国とか、日本医師会とか、マスコミと
会で都道府県担当役員の連
か、そういう動向を見きわめながら、われわれは
絡協議会が開催されその説
考え方を明らかにしていきたいと考えています。
明と質疑応答内容につきま
最後に、日本医師会からあまり情報が出てこな
しては、今月の第1回山形県
いのですが、ある広報によると、都道府県医師会
医師会常任理事会で報告し
に慎重に対応をお願いしたいと。この問題は日本
て資料として上げていますので、お読みいただけ
医師会としても、中医協での検証や全国の状況を
ればと思います。
把握しながら検討していくと今のところ言ってる
この後の日本医師会の対応ですが5月16日付
だけで、周りの状況を見ながら、いま日本医師会
で都道府県医師会あてに、第三次試案に対する日
がどう対応するかというのを考えているところで
本医師会の見解が送付されてきております。内容
はないかなと考えております。
をかいつまんで言うと、この都道府県連絡協議会
で出されたさまざまな疑問点、特に刑事罰の適用
47番 片桐 茂代議員 昨今話題になっておりま
が明確でないということ、行政処分との関係、調
す医療事故による死亡の原
査委員会の設置場所等、明確にすべきことが数多
因究明、再発防止等の在り方
く残されているということで、厚労省に対して日
に関する試案ということで、
医は今後も要望を行っていくことは勿論だが、衆
20年4月に厚労省の方から
院の決算委員会で警察庁と法務省の両刑事局長か
第三次試案というのが出て
ら試案の内容について厚労省と合意して了解して
おるわけですけど、われわれ
いるという答弁がなされていることに鑑みて、三
病院側としても非常に関心
次試案の記載内容遵守を求めていくのが基本的な
のあるところです。もちろん死亡事故の再発防止
日本医師会の方針ということです。すべての医療
に関しましては、それをきちっと原因を調査して、
事故を免責にすることはできないが、99%刑事罰
再発防止に努めるのはわれわれ医療者の義務でも
の対象にならないということで合意形成を作った
あるわけですけれども、各学会におきましても、
ことでは十分評価していいのではないかという見
いろいろスタンスの違いがあるようですが、例え
解です。本試案は医師法21条を改正して、最初に
ば日本外科学会は賛成という立場を表明しており
警察への届出から始まる誤った刑事訴追の流れを
ますし、産婦人科学会は反対、それから救急医学
変える現実的な対応の一歩であり、安全調査委員
32
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
会の設置法制化を強く要望するという方針です。
んでくるという事態はかなり減るだろうと期待さ
各学会の動きに関しましては、代議員がお話され
れます。一方連絡協議会では民事訴訟が増えるの
ましたとおり、内科学会では関連の学会を含めて
ではないか、ある程度そのことを覚悟しなくては
設置賛成に回っています。はっきり反対に回って
いけないのではないかという意見も出ておりまし
いるのは日本救急医学会と日本麻酔科学会で、産
て、このことに対する問題もまだ残っておるとい
婦人科学会はこの時点で条件付きで設置を認める
うことです。更なる第四次試案を希望している各
方向に態度を表明していると聞いております。日
都道府県医師会、学会もたくさんあるわけで、こ
本外科学会は設置賛成に回りましたけれども、関
れが実際にできるのかというのは、厚労省は現段
連学会の日本消化器外科学会は全会一致で反対し
階では否定的で無理だという話をしており確たる
ております。ネット等から得た情報では、日本外
見通しはありません。成立に関してですが患者団
科学会と消化器外科学会がすり合わせのための協
体からは早期成立の希望が既に出ておりますけれ
議に入ると聞いています。
ども、パブリックコメントがいま600を超える勢
県医師会としての態度ですが、三次試案が出た
いで出ておりますので、それが出そろったあたり
後に日本医師会の都道府県医師会宛アンケート調
で厚労省が実際に法案を提出するかどうかが判断
査が参りまして、当医師会も回答を寄せておりま
されるのではないかと思います。時間的な予測は
す。ホームページ、会報等で既にご承知のことか
今のところ立たない状況です。
と思いますけれども、基本的には1、つまり設置
賛成の表明をいたしましたけれども会員からはさ
47番 片桐 茂代議員 われわれも刑事罰との関
まざまなご意見がありまして、3に近い1という
連のところを危惧していることと、この成立が医
ニュアンスの回答を出させていただきました。二
療行為の抑制につながらないかということも危惧
次試案が出た時には多くの反対意見があってまと
しているところですので、医師会としても十分納
まるような状態ではありませんでしたが、三次試
得のいく形の法案になる方向に是非監視をしてい
案は原因究明と、再発防止の制度を作る方向で全
ただくようお願いしたいと思います。
体の流れが出来たと言えるかと思います。ただ、
警察・司法の介入問題が、関係者の間で明確な基
松下斑三郎副会長 先ほどこの場所におきまして、
準が打ち出せずに現在のところまで経過してきた
医師会協同組合総代会が開
というところが本当のところではないかと思いま
催されまして、今年度から賛
す。過失に対する判断はあくまでも司法が行うも
助会員制度を設けることが
のというのが法務関係者の認識であり、医療安全
承認されました。賛助会員と
調査委員会報告が司法への強制力を持たないとい
いうのは、勤務医の先生方に
うことは、遺族が申し出れば捜査は可能なわけで
医師会協同組合にも参入し
して、これを阻止するには刑事訴訟法を変えるし
ていただくという制度です。
かありません。このことは現段階では極めて困難
本日、皆さんのお手元に配られているこのライト
でありネットや情報で流れているニュースもこれ
ブルーの用紙ですけれども、去年の9月より書籍
に準じた見解ではないかと思います。ですから、
のネット販売が全国医師協同組合連合会でスター
現在のところはあくまでも医療安全調査委員会の
トして、皆さんに案内を差し上げているところで
運用方法に対する、甘い言い方をすれば紳士協定
すが、勤務医の先生方にも十分需要があるのでは
という流れで進んでいるのではないかと思います。
ないかと思います。ご理解とご協力をお願いしま
それゆえ医療安全調査委員会が医療者の責任追及
す。それからもし将来開業される場合にも、協同
機関として働くかもしれないリスクが完全に消え
組合のことについてご理解をいただいていれば、
たわけではないと考えております。ただ、現在の
参入をいただくのも容易にできるのではないかと
21条によって警察がいきなり医療現場に踏み込
いう期待を含めまして成立したものです。
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
勤務医の先生方にも順次情報を流していくつも
33
閉会の挨拶
りですけれども、先生方の方からもそのようなこ
とにつきまして、宣伝をしてご加入を勧めていた
福原議長より、以上をもって本日の山形県医師
だくよう心からお願い申し上げます。どうぞよろ
会第118回定例代議員会を終了する旨述べられ全
しくご理解をいただき、ご協力を賜りますようお
日程を終了しました。
願い申し上げます。
もう1つ、これは医師信用組合からの案内です
が、皆さんのご協力によりまして、運営は順調に
行われているところですが、一般の銀行よりは大
変割安にお貸し出しできることになっております
ので、是非ご利用いただきますようお願い申し上
げます。どうも貴重な時間をいただきましてあり
がとうございました。
山形県医師会第96回定例総会
日 時 平成20年5月24日(土) 午後4時15分〜
会 場 山形国際ホテル
1.開会の挨拶
柑 山形県医師会第118回定例代議員会議決事項
2.会長の挨拶
5.議 事
3.議事録署名人選任
第1号議案 平成19年度山形県医師会会計
決 算の件
池田 英之 先生
6.協 議
木内 博之 先生
7.閉会の挨拶
4.報 告
敢 平成19年度山形県医師会会務報告
平成19年度会務報告(抜粋)
〔1〕庶務に関する事項
(43.
4%)、B 会 員866名(51.
3%)、C 会 員0名、
準会員89名(5.
3%)となっている。
Ⅰ.会員数に関する件
これを前年度と比較すると、全体で10名減、A
会員4名増、B会員22名減、C会員1名減、準会
平成20年3月31日現在における本会会員数は
員9名増となっている。これを郡市地区別に示す
1,
687名 で あ る。そ の 内 訳 は、A 会 員732名
と表1の通りである。
34
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
表1
山形県医師会会員数
郡 市 別
山
形
山
大
形
A会員
学
市
天 童 市・東村山郡
寒河江市・西村山郡
上
山
市
北 村 山 地 区
新庄市・最上郡
酒
田
地
区
鶴
岡
地
区
南陽市・東置賜郡
長井市・西置賜郡
米
沢
市
合 計
B会員
0
209
55
47
23
53
37
105
89
35
30
49
732
(平成20年3月31日現在)
C会員
96
282
33
51
27
27
33
77
95
46
20
79
866
準会員
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
合 計
5
54
0
26
0
2
0
0
0
0
0
2
89
101
545
88
124
50
82
70
182
184
81
50
130
1,
687
Ⅱ.代議員数に関する件
本医師会代議員、日本医師会予備代議員(欠員)
については平成18年5月20日開催の第113回定
平成18年4月1日~平成20年3月31日までの
任期を有する本会代議員の定数は61名であり、こ
れを郡市地区別に示すと表2のとおりである。
例代議員会において、下記の通り選任された。
表2 郡市地区別代議員数
山
形
大
学
山
形
市
天 童 市・東村山郡
寒河江市・西村山郡
上
山
市
北 村 山 地 区
新 庄 市 ・ 最 上 郡
酒
田
地
区
鶴
岡
地
区
南 陽 市・東置賜郡
長 井 市・西置賜郡
米
沢
市
合 計
5
17
3
4
2
3
3
7
7
3
2
5
61
Ⅲ.役員及びその他の異動に関する件
敢 平成18年3月31日をもって任期満了となった
会長、副会長、理事、監事、裁定委員、日本医
師会代議員、同予備代議員については、平成18
年2月26日開催の第112回定例代議員会におい
て選出された。又、代議員会議長、副議長、日
会 長 有海 躬行
副 会 長 須藤 俊亮 松下斑三郎 栗谷 義樹
理 事 佐藤 泰司 大沼 央 鈴木 明朗
中條 明夫 三原 一郎 武田 憲夫
藤山 忠信 板坂 勝良 山科 昭雄
深尾 彰 齋藤 忠明 原田 順二
監 事 小林 正義 中里 純 大泉 晴史
裁定委員 早坂 清 鈴木 清夫 鈴木 吉蔵
秋葉 知 高野 良介 阿部 貞義
広野 典男 斎藤 英男 中村 純
大塚 孝元 阿達 敦彦 篠原 守信
代議員会
議 長 本間 清和
代議員会
副 議 長 島津 博達
日本医師会
代 議 員 須藤 俊亮 松下斑三郎 栗谷 義樹
佐藤 泰司
日本医師会
予備代議員 三原 一郎 鈴木 明朗 中條 明夫
武田 憲夫
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
35
柑 本年度に逝去された会員は21名で次の会員
である。
ここに謹んで、深甚なる哀悼の意を表する次
第である。
117回日本医師会臨時代議員会の報告、議案につ
(敬称略)
年 齢
4.山形県医師会第94回定例総会
平成19年5月19日(土) 午後4時15分より山形県
医師会館において開催し、平成18年度山形県医師
会会務報告、山形県医師会第115回定例代議員会
議決事項を承認、議案については第1号議案を原
案通り可決決定した。
郡市地区医師会
山
形
市
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
天童市・東村山郡
寒河江市・西村山郡
〃
新庄市・最上郡
〃
酒
田
地
区
鶴
岡
地
区
〃
〃
〃
〃
〃
南陽市・東置賜郡
氏 名
佐 藤 与 一
坂 本 美千代
湯 田 文 朗
松 澤 信 五
沼 澤 吉 弘
加 藤 慶 五
田 中 正
渡 辺 亮
菅 原 一 布
加 藤 俊 男
細 谷 憲 一
吉 田 勉
細 矢 寿 一
市 川 美佐子
山 内 頼 明
佐久間 文 雄
佐 藤 克 巳
佐久間 弘 昭
小 林 政 代
阿 部 信 乃
佐 藤 之 彦
86
59
51
82
81
96
86
82
71
84
95
79
84
87
90
88
85
71
92
94
70
Ⅳ.会議に関する件
1.山形県医師会第115回定例代議員会
平成19年5月19日(土) 午後4時より山形県医師
会館において開催し、第116回日本医師会定例代
議員会報告、平成18年度山形県医師会会務報告を
承認、議案については第1号議案を原案通り可決
決定した。
2.山形県医師会第116回臨時代議員会
平成19年10月6日(土) 午後4時より山形県医師
会館において開催し、第1号議案、第2号議案を
原案通り可決決定した。
3.山形県医師会第117回定例代議員会
平成20年2月24日(日) 午前9時30分より山形県
医師会館において開催し、任期満了に伴う山形県
医師会会長、副会長、理事、監事、裁定委員、日
本医師会代議員、同予備代議員の改選を行い、第
いては第1号議案~第7号議案を原案通り可決決
定した。
5.山形県医師会第95回定例総会
平成20年2月24日(日) 午前10時より山形県医師
会館において開催し、山形県医師会第116回臨時
代議員会議決事項、同第117回定例代議員会議決
事項を承認、議案については第1号議案を原案通
り可決決定した。
6.常任理事会及び全理事会
平成19年4月以降、平成20年3月末までに常任
理事会を12回、全理事会を12回開催した。
本年度は、事業計画の重点目標に、1.医療の
質の向上 2.プロフェッショナルオートノミー
の堅持を掲げ、いかに国民に良質な医療を提供す
るかという、医師の本来の使命に努力を続けるこ
ととした。
理事会は月2回のペースで開催、日本医師会、
東北医師会連合会、郡市地区医師会と連携を図り
ながら、また、国、県等との折衝を行い、会員と
の情報交換を密接にして、混乱を続けるあらゆる
諸問題に適切に対応してきた。
Ⅰ〕医療の質的向上の事業では、各種の研修会・
講習会による生涯教育の推進、医療情報シス
テムの拡充、地域医療・保健・福祉活動の推
進、学校保健・産業保健・高齢者保健、救急
医療、感染症対策、広報活動、予防接種の広
域化や禁煙推進活動、糖尿病対策事業を継続
して取組んだ。また、情報化を進め、理事会
資料のペーパーレス化を図った。
尚、平成19年度日本医師会医療情報システ
ム協議会は、本会が担当県となり企画運営に
参加して開催された。
会員の組織強化に努め、特に勤務医の過重
36
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
労働を理解し支援するために、地域医療連携
体制検討委員会や「地域連携と救急医療体制」
をテーマに医師会活動を考えるシンポジウム
を開催、ドクターバンク事業、さらに女性研
修医、女子医学生等をサポートする会を開催
した。
Ⅱ〕医業の健全化事業では、医療制度改革や診
療報酬改定等に際しては迅速な情報提供に努
め、行政当局と協議しながら社会保険集団的
個別指導などを実施した。
Ⅲ〕会員の福祉に関する事業、医事問題対策、
相談窓口等の充実、事務処理体制の改善、会
館管理事業に努めた。
尚、理事会終了後直ちに審議内容をまとめ
会員専用ホームページに公開すると共に本会
会報に掲載する等、会員への周知を図った。
7.郡市地区医師会長会議
平成20年2月23日(土)、山形市・山形グランドホ
テルにおいて郡市地区医師会長会議を開催し、1.
2.平成20年度
平成20年度本会事業計画(案)
本会会計予算(案) 3.特定健診・特定保健指導
4.郡市地区医師会提出議題等について協議した。
8.医師連盟執行委員会及び医師連盟常任執行
委員会
斬平成19年5月25日(金)山形市・山形国際ホテル
において医師連盟執行委員会を開催し、敢平
成18年度山形県医師連盟収支決算案 柑平
成19年度山形県医師連盟収支予算案 桓第
21回参議院議員通常選挙におけるたけみ敬
三候補の支援 棺第21回参議院議員通常選
挙「たけみ敬三」総決起大会の開催(「医療問
題懇談会」の開催)
款第21回参議院議員通
常選挙における選挙区候補者の推薦 歓ご推
薦のお願いについて協議した。
斬平成19年7月10日(火) 山形県医師会館において
医師連盟常任執行委員会を開催し、敢篠原みえ
子参議院議員選挙候補の医療政策 柑第21回
参議院議員通常選挙における選挙ポスター掲
示 桓自民党マニフェストについて協議した。
9.各種委員会
① 委員会名及び委員名
本年度設置された委員会並びに委員は次の通
りで、任期は平成20年3月末日までである。
[略]
② 委員会開催状況
本年度中に開催した各種委員会は下記の通り
で、
審議内容については、
その都度会員専用ホー
ムページに公開すると共に、本会会報に掲載し、
会員への周知を図った。
4.
5、9.
斬禁煙推進委員会(H19.
11)
斬会館検討委員会(H19.
4.
12、7.
31)
斬学術委員会(H19.
4.
18)
4.
斬地域保健医療委員会(H19.
24)
4.
斬消化器検診中央委員会(H19.
27)
斬産業医委員会(H19.
5.
11)
斬救急・大規模災害等対策委員会(H19.
5.
16)
斬呼吸器検診中央委員会(H19.
6.
4)
6.
6)
斬情報広報委員会(H19.
斬循環器検診中央委員会(H19.
6.
7)
6.
斬有床診療所委員会(H19.
12)
斬地域医療連携体制検討委員会(H19.
7.
24)
斬乳がん検診中央委員会(H19.
7.
26)
斬日本医師会医療情報システム協議会準備委
8.
2)
員会(H19.
斬糖尿病対策推進会議(H19.
11.
16)
斬学校医委員会(H19.
10.
26)
斬介護保険委員会・老人福祉施設等担当医師
連絡合同会議(H19.
12.
14)
斬審査委員の選任に係る検討委員会
2.
(H20.
25)
斬医事紛争処理委員会・医療安全対策委員会・
自浄作用活性化委員会 合同委員会
(H20.
2.
28)
3.
4)
斬健康スポーツ医学委員会(H20.
Ⅴ.諸規程の一部改正の件
本年度中本会諸規程の一部を改正施行したもの
は次の通りである。
陰 山形県医師会給与規程
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
37
Ⅰ.医学医術の振興に関する件
〔2〕経理に関する事項
Ⅰ.平成19年度山形県医師会会計に関する決算
医学医術の研修とその社会的還元は医師本来の
使命であり、その推進を図ることは学術専門団体
である本会の大きな責務である。本会定款第3条
には「本会は医道の昂揚、医学医術の発達普及と
平成19年度山形県医師会会計予算は、平成19年
3月18日開催された第114回定例代議員会におい
て承認され、更に平成20年2月24日開催の第117
回定例代議員会において補正承認された。この決
算については、本会顧問村山公認会計士の指導を
受け、平成20年4月23日開催された第2回全理事
会に付議され、平成20年4月24日小林、大泉、尾
形各監事の監査により夫々その適正妥当なること
公衆衛生の向上とを図り社会福祉を増進すること
を目的」とすることが示され、その基本的な使命
を規程している。医学医術の進歩発達はいちじる
しく、その習得研鑽を生涯に亘って続け、社会的
適用としての近代医学医術を地域社会に還元し、
医療・保健・福祉の向上に努め、医師としての社
会的責務の実践に努めた。
が認められ会長に報告された。
特に日本医師会では、
会員が医師であるという職
業意識に基づいて、
社会の要請に応えるべく生涯に
わたって、学習に励み、新しい知識および技術を身
につけなければならないとして、
学術推進会議の答
申をうけて、生涯教育制度化を提唱、昭和61年度
Ⅱ.会費減免関係
平成19年度における会費減免申請は、高齢のた
め160名、病気等によるもの7名であり、これら
は夫々理事会に付議代議員会に上程承認された。
の試行期間を経て昭和62年度から本制度化された。
本会としても日医の生涯教育の制度化に呼応、
会員
の自己教育、研修が容易に、しかも幅広く実施でき
Ⅲ.会計監査状況
るように体制整備を図り実施に入った。
従って、本年度も事業計画の冒頭にこの事業の
推進を掲げ、昨年度に引き続き会員の学習のため
山形県医師会会費、団体生命保険料等の取り扱
い関係についても、平成20年4月24日小林、大泉、
尾形各監事によりその取り扱い状況について監査
をうけ、適正妥当であることが認められた。
の体系的整備、医学医術の振興、地域医療福祉の
向上に努めた。
〔3〕事業に関する事項
1.生涯教育の実施推進
本会の学術関係事業については、会長の諮問
平成19年度本会事業計画は、平成19年3月18日
開催の第114回定例代議員会において承認された
もので、この実績については、その都度山形県医
師会会報誌上等に報告してきたところであるが、
以下各項に従って主な事項を報告する。
に応じ、学術委員会で医学講習会・研修会・学
術講演会等の開催について協議検討を行った。
焔日医生涯教育制度に関する件
敢 概 要
日本医師会生涯教育制度は、昭和62年
度に医師の生涯教育・研修が幅広く効率
的に行われるための支援体制を整備する
特別事情
修 了 証
日医会員外
日
医 日医会員
講演会等 体験学習 各種業績 は が き インターネット 取得単位
のある不
申 告 率
修 了 証
会 員 数 申告者数
合
計 合
計 合
計 合
計 講座合計 合
計 取得者数 取 得 率
申告者数
参加者数
取得者数
人
人
%
単位
単位
単位
単位
単位
単位
人
%
人
人
人
11
2
10
23
1
51
6
58
1
25
2
28
山形県医師会
診療所
病 院
844
768
その他
全 体
1,
612
675
477
106
1,
258
80.
0
75.
9
78.
0
38
22
18
30
2
0
0
1
1
1
5
1
0
0
0
0
0
0
0
0
41
23
23
32
528
319
56
903
79.
5
67.
2
58.
3
73.
1
38
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
ことを目的に発足した。
平成4年度と6年度に制度の改定が行
われ、制度の質的向上と充実が図られた
が、平成8年度から、さらに申告しやす
いよう申告フォームが簡略化された。体
験学習、各種業績については証明を不要
とし、自宅学習については、単位の申告
が不要となった。
参加証明を取得した単位が年間10単
位以上の申告者には、修了証を交付し、
また、平成4年度からは、修了証の3年
連続取得者に対し認定証を交付している。
なお、平成8年度からは、申告の簡略
化の一環として、医師会が会員に代わっ
て申告する一括申告制度が施行され、本
会では、平成9年度よりこの一括申告制
度を採用した。
現在は、専門医の広告規制緩和、卒後
臨床研修必修化等も視野に入れ、種々の
メディアを活用した生涯教育の推進など、
日医生涯教育制度の内容面での充実が着
実に図られている。
柑 「日本医師会生涯教育講座」について
昭和62年度からの生涯教育の制度化
に伴い、従来の「日本医師会医学講座」
を「日本医師会生涯教育講座」と改称し
計結果は前ページの表の通りである。
棺 その他
本事業年度において、本会が後援また
は日医生涯教育制度として指定した学術
講演会等は545件である。
2.第61
回東北医師会連合会総会並びに学術大会
平成19年9月1日(土)
・2日(日)、青森県医師会担
当のもと、青森市・ホテル青森において開催さ
れた。日医より唐澤会長ほか役員が臨席された。
尚、平成20年度は秋田県医師会の担当で開催
される。
3.第19回東北学校保健・学校医大会
平成19年7月21日(土)、22日(日)盛岡市・ホテル
メトロポリタン盛岡ニューウィング、岩手県医
師会館において、岩手県医師会担当にて開催さ
れた。
4.第35回東北・北海道医師会共同利用施設連
絡協議会
平成19年10月13日(土)
・14日(日)宮城県医師会が
担当し、仙台市、ホテル仙台プラザにおいて開
催された。
本会の生涯教育活動の重要な一環として
推進している。
企画・立案・実施にあたっては、
「日本
5.東北ブロック認定産業医制度基礎(前期)
研修会
平成19年8月18日(土)山形市・ホテルメトロポ
リタン山形おいて、本会担当にて開催。
医師会生涯教育カリキュラム」を参考に
している。
日本医師会では、日医雑誌の臨時増刊
などの「生涯教育シリーズ」および日医
雑誌の特集を同講座のテーマとして推奨
6.日医生涯教育協力講座セミナー精神・心身
医学的疾患講座
平成19年5月12日(土)山形市・山形国際ホテル
において開催。
しているが、医学的課題のみでなく、医
療的課題も取り上げての講座開催も考慮
している。
桓 平成18年度生涯教育制度申告書集計
結果について
① 申告書及び申告率
平成18年度の申告者総数は1,
316人、
申 告 率 は78.
0% で、17年 度 に 比 べ て
0.
7%上がった。平成18年度山形県の集
7.日本医師会初級パソコンセミナー
平成19年8月25日(土)、26日(日)山形県医師会館
において開催。
8.第19回産業保健セミナー
平成19年9月4日(火) 山形市・山形ビッグウイ
ングにおいて開催。
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
9.労災診療費算定実務研修会
平 成19年9月13日(木) 山 形 市・山 形 テ ル サ、
10月11日(木)鶴岡市・鶴岡地域職業訓練センター
において開催。
39
17.消化器検診研修会
平成19年11月24日(土)山形市・山形国際ホテル
において開催。
18.日医生涯教育協力講座セミナー生活習慣病
10.産業医基本研修会
平成19年10月10日(水)山形市・ホテルメトロポ
リタン山形、10月30日(火) 米沢市・米沢市医師
の克服を目指して
平成20年2月9日(土) 山形市・山形国際ホテル
において開催。
会館において開催。
11.異状死体検案講習会
平成19年10月11日(木)山形市・ホテルメトロポ
19.自賠責保険研修会
平成20年2月20日(水)山形市・ホテルメトロポ
リタン山形において開催。
リタン山形において開催。
12.マンモグラフィ読影講習会
20.循環器検診研修会
平成20年2月27日(水)酒田市・酒田地区医師会
マンモグラフィ検診精度管理中央委員会教育
研修委員会との共催により、平成 19年 11月3
日(土)、4日(日) 米沢市・山形県結核成人病予防協
会米沢検診センター、米沢すこやかセンターに
おいて、講義、グループ別読影指導症例検討、
館、3月4日(火) 山形市・ホテルメトロポリタン
山形において開催。
21.労災指定医療機関等のための研修会
平成20年2月28日(木) 天童市・滝の湯、3月
読影試験を実施。
5日(水)酒田市・酒田地区医師会館において開催。
13.日本医師会生涯教育講座
平成19年11月5日(月)酒田市・酒田地区医師会
館、11月6日(火) 山形市・ホテルメトロポリタン
22.在宅緩和ケアに関する従事者研修会
平成20年3月1日(土) 山形市・山形ビッグウイ
ングにおいて開催。
山形において開催。
14.産業医リフレッシャー研修会
平成19年11月15日(木) 天童市・滝の湯、11月
22日(金)鶴岡市・鶴岡地区医師会館において開催。
15.医師会活動を考えるシンポジウム
平成19年11月17日(土)山形市・オーヌマホテル
23.かかりつけ医認知症対応力向上研修会
平成20年3月8日(土) 山形市・オーヌマホテル
において、山形県の委託事業として開催。
24.緩和ケア研修会
平成20年3月22日(土)山形市・山形県立中央病
院において開催。
において開催。
25.呼吸器検診研修会並びに肺がん患者の症例
16.ガイドライン2005による山形県医師会心肺
蘇生基礎コース
平成19年11月18日(日) 山形市・総合福祉セン
ターにおいて、新しいガイドラインによる一次
救命処置(BLS)と自動体外除細動器(AE
D)の講習会を開催。
検討会
平成20年3月29日(土)山形市・山形国際ホテル
において開催。
26.主治医研修会
山形県よりの委託事業として、各郡市地区医
師会へ委託して、県内10地区で開催。
40
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
27.山形県乳腺疾患研究会と共催による乳癌検
診講習会
平 成19年5月19日(土) 山 形 市・山 形 テ ル サ、
9月1日(土)山形市・大手門パルズにおいて開催。
28.第34回山形県公衆衛生学会
平成20年3月5日(水) 山形市・山形県立保健医
療大学において、本会当番にて開催。
29.各種学会に対する助成
医学医術の振興と生涯教育の一環として、本
会会員の参加している学会に対し、補助金等を
それぞれ交付。
Ⅱ.社会保険医療改善への推進事業
社会保険医療改善への推進事業については、国
の問題としては日本医師会が厚生労働省或いは政
府等との直接の窓口となって対応し、併せて、中
央社会保険医療協議会、診療報酬基本問題小委員
会、薬価専門部会、保険医療材料専門部会、診療
報酬改定結果検証部会等で継続的に折衝している。
平成19年度における保険医療動向の主なもの
は、敢後期高齢者医療制度の創設、柑平成20年度
診療報酬改定であった。
の所得のある人(3割負担)を除いて1割負担
から2割負担となる。しかしながら、高齢者の
負担増の激変緩和から、平成21年3月末までは
1割負担に据え置かれた。韻75歳以上の全高齢
者は後期高齢者医療制度に加入することになり、
保険料負担と一部負担は従前と同様に1割負担
(現役並み所得のある人3割)である。
後期高齢者医療制度の診療報酬体系を構築す
るために設置された「社会保障審議会後期高齢
者医療の在り方に関する特別部会」は平成19年
10月に骨子「後期高齢者医療の診療報酬体系の
骨子」をまとめた。
一方、社会保障審議会医療保険部会・医療部
会は平成19年12月3日「平成20年度診療報酬改
定の基本方針」をまとめた。この基本方針には、
平成18年度診療報酬改定の基本方針に示され
た「基本的な医療政策の方向性、4つの視点」
を基本的に継承しつつ、現状を認識して対応す
べきであるとした。
また、中医協においては「平成20年度診療報
酬改定に係る検討状況について(現時点の骨
子)」まとめるにあたり、
「医療の基本的な内容
は、74歳以下の者に対する医療と連続している
もので、75歳以上であることをもって大きく変
わるものではない」という方針にそって、75歳
前後における医療の連続性に配慮し、後期高齢
者医療制度における診療報酬の基本的内容につ
いては、これまでの老人保健法に基づく診療報
酬と同様に、74歳以下の者に対して行われた場
敢 後期高齢者医療制度の創設
平成18年6月に成立した健康保険法等の一部
を改正する法律によって、老人保健法は「高齢者
の医療の確保に関する法律」に改められた。この
法律に基づき、75歳以上の後期高齢者を対象に、
独立した「後期高齢者医療制度」が創設され、平
成20年4月1日から施行されることになった。
後期高齢者医療制度、特定健診・保健指導の
合の診療報酬を適用することとした。
また、
「後期高齢者の心身の特性等に応じて、
以下の項目について特別に評価を行うとともに、
一部については74歳以下も同様の評価を行う」
とあり、後期高齢者の入院医療、在宅医療、外
保険者への義務化も同時に実施される。後期高
齢者医療制度について、日本医師会は、陰尊厳
と安心を創造する医療、隠暮らしを支援する医
療、韻地域の中で健やかに老いる医療等、の基
本的考えを主張してきた。
この他の事項は、陰2歳未満の幼児に対して
医療保険の窓口負担は2割であったが、義務教
育就学前までに村象年齢を拡大したこと、隠前
期高齢者のうち、70~74歳の窓口負担は現役並
来医療、終末期医療について平成20年1月13日
に取りまとめられた。
中医協では高齢者の外来医療については、1
号側と2号側とで意見の一致が得られず、内容
は両論併記となった。結果的に1月30日の中医
協総会において公益側裁定により、初診料及び
再診料は現行のままとする。後期高齢者の外来
管理加算については病院と診療所の格差を是正
し、かつ、74歳以下と75歳以上との点数格差を
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
廃止し、52点に統一した。このように、高齢者
特有の項目を健康保険の点数表の中に設定し、
75歳を境に後期高齢者の独立した点数表にせ
ず、医療が変わることなく連続性のある診療報
酬点数表とした。
一方、前期高齢者の一部(70歳~74歳の高齢
者)の自己負担は平成20年4月1日から2割負
担と決まっていた。平成19年10月に自民・公明
両党による「高齢者医療制度に関するプロジェ
クトチームが、負担増を1年間凍結し、平成20
年4月から21年3月末までの1年間は1割の
まま据え置くことを決め、その財源については
国が負担することとした。その財源は各都道府
県の国保連合会及び社会保険診療報酬支払基金
に臨時特別交付金として交付する内容を補正予
算案に盛り込んだ。平成19年度補正予算案は2
月6日に衆議院を通過した後、同日の参議院本
会議で反対多数で否決されたが、憲法第60条の
衆議院の議決を優先するという規定によって原
案どおり成立した。
これに伴う費用は臨時特例交付金を使用する
ため、各都道府県の広域連合に基金を設立し、
保険料を免除する分を基金から取り崩して、保
険料分を補填することとした。
柑 平成20年度診療報酬改定
平成20年度の診療報酬改定は診療報酬本体
+0.
38%、薬価・材料▲1.
2%、全体では▲0.
82%
と決まった。診療報酬本体は平成12年度以来の
プラス改定であった。医科、歯科、調剤を合算
した医療費に対して0.
38%の引上げであり、医
科医療費に対しては0.
42%の改定率となった。
11月28日の中医協においては、20年度の診療
報酬改定に関して厚生労働大臣に進言する意見
について協議し、勤務医の過酷な業務実態、産
科、小児科や救急医療等の実情を勘案して、
「診
療報酬本体部分については更なるマイナス改定
を行う状況にはない」と意見をまとめ、本体の
マイナス改定は求めない方針を確認した。
日本医師会では改定財源を確保するため、中
医協の改定方針が決まる前から、各関係方面へ
要望・陳情等の活動を展開した。
財源確保の大きな活動としては平成19年12
41
月5日に三師会をはじめ病院団体、看護協会、
患者団体など40団体で構成する国民医療推進
協議会「国民医療を守る決起大会」を開催した。
国民医療推進協議会は国民が安全で安心な医
療を受けられる充実した医療提供体制を確保す
ることを目的に、国民とともに、国民の生命と
健康を守るための財源確保を求め、地域医療の
崩壊を阻止する行動を促すために開催したもの
で、この集会には約2,
000人の医療関係者が集結
し、5項目(陰地域医療を守る医療費の確保、
隠医師・看護職等の不足の解消、韻高齢者のた
めの療養施設の確保、吋患者の負担増反対、右
混合診療絶対反対)の決議を採択した。
この会議には与党国会議員が多数応援に参加
し、診療報酬のプラス改定に向けた応援演説を
行った。自民党の鈴木俊一社会保障制度調査会
長は「厳しい地域医療の現状を改善するにはプ
ラス改定が必要」との認識を示した。また、大
村秀幸医療委員長は「今日の決起大会を皮切り
に予算編成に向けて戦いを始める」と宣言した。
一方、自民党の医療委員会と厚生労働部会の
合同会議は12月4日に20年度予算編成に関連
して、医師不足問題や勤務医の負担軽減等に対
応するため、診療報酬本体のプラス改定を求め
る決議を採択し、党執行部や関係閣僚に提出す
ることを決めた。翌5日の国民医療推進協議会
「国民医療を守る決起大会」で、政府や自民党三
役(幹事長、総務会長、政調会長)に要望して
いることが報告された。
12月18日の平成20年度予算編成について、舛
添厚生労働大臣と額賀財務大臣が事前協議を行
い、政管健保の国庫補助を1000億円削減、平成
20年度診療報酬改定率を0.
82%(診療報酬本体
引上げ0.
38%(医科0.
42%引上げ)、薬価・材料
等1.
2%)引下げることで合意し、12月20日に
平成20年度予算案が内示された。
今回の診療報酬改定の基本的考え方は、社会
保障審議会の後期高齢者診療報酬体系の骨子及
び診療報酬改定に係る基本方針に基づいて、中
医協は20年1月18日に現時点の骨子として「平
成20年度診療報酬改定に係る検討状況につい
て」をまとめた。これは、平成19年8月8日に
検討項目の例示が示されてから、基本問題小委
42
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
員会において、週2回のペースで集中的に議論
したものをまとめたものであり、この骨子はパ
ブリックコメントや地方公聴会(前橋市)を経
て、平成20年2月13日に厚生労働大臣の諮問に
対して、診療報酬点数の改定案を答申した。
答申の内容は勤務医対策を緊急課題として、
産科・小児科への重点評価、救急対策、勤務医
市・山形国際ホテル、11月27日(火) 酒田市・酒
田地区医師会館において開催。
テーマ 「メタボリックシンドローム upt
odat
e」
講 師 板坂常任理事、間中英夫山形県立中
央病院地域医療部長、小熊正樹山形県
立日本海病院副院長
の事務負担軽減、診療所・病院の役割分担等に
ついて診療報酬上の評価をした。評価に当たっ
ての財源は医科0.
42%相当の1000億円、診療所
の医療費から財政支援として捻出した約400億
円を併せた約1500億円を産科・小児科・病院勤
Ⅲ.地域社会活動の強化事業
務医対策に投入した。
平成11年4月から「感染症の予防及び感染症の
患者に対する医療に関する法律
(以下、
「感染症法」
1.社会保険医療等の指導・懇談
平成19年度における社会保険医療担当者に
対する指導・懇談については、新指導大綱・監
という。
)
」が施行されたが、その大きな柱として、
感染症発生動向調査が挙げられる。感染症の発生
情報の正確な把握と分析、その結果の県民や医療
関係者への的確な提供・公開は、感染症対策の基
本であり、全ての対策の前提となるものである。
査要綱に基づいて実施された。
平成19年5月30日、山形社会保険事務局・県
長寿社会課・県健康福祉企画課と例年どおり打
合せを行い、それを受けて同日、郡市地区医師
会保険担当理事の参集を得て、指導懇談、内容
方法並びに対象医療機関数等について協議した。
平成19年度の集団的個別指導は5病院、56診療
所が選定され実施された。個別指導は3病院、28
診療所、新規開業1病院、新規開業18診療所を対
象にそれを本会理事者立会いの下に実施された。
1.結核・感染症発生動向調査事業(平成20年1
月1日施行)
感染症法においては、一類感染症、二類感染症、
三類感染症、四類感染症及び指定感染症並びに全
また、生活保護法指定医については11病院を
対象に指導懇談を実施、我々として誤りなき適
数把握の五類感染症並びに定点把握の五類感染症
及び擬似症全てを統一して、
週報単位(一部感染症
は月単位)で、情報収集、分析、提供・公開して
いくこととしている。また、感染症の病原体に関
する情報は、患者への良質かつ適切な医療の提供
のために不可欠である。
また、感染症法においては、同法第15条に積極
的疫学調査(感染症の発生の状況、動向及び原因
正な保険診療を期す為、不断の指導懇談を今後
共実施して行く考えである。
なお、集団的個別指導の対象医療機関につい
ては、平成18年度より、長い間、指導を受けて
いない保険医療機関からも選定されている。
の調査)の規定を設けており、日常実施していく
感染症発生動向調査等の結果に基づいた的確な実
施が求められる。
さらに、結核の現在の状況は、今後、患者数が
増加し多剤耐性結核がまん延する等、再興感染症
2.第51回社会保険指導者講習会
第51回社会保険指導者講習会は、平成19年8
月22日~23日の2日間、日本医師会館において
日医・厚生労働省主催で開催され、本会より板
坂常任理事、間中英夫山形県立中央病院地域医
療部長、小熊正樹山形県立日本海病院副院長が
出席受講した。
なお、伝達講習会を平成19年11月21日(水)山形
として猛威をふるい続けるか否なかの分岐点に
立っている。
これらのことから、患者の発生状況等の迅速な情
報把握のもと、地理的、経時的、特異的発生状況等
詳細な解析評価を行い、その情報を各関係機関に提
供するとともに、積極的疫学調査の実施により、有
効かつ的確な感染症対策の確立に資することから
本会としても全面的に協力することとした。
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
43
2.医政活動の推進
4.予防接種事業
医政活動については、山形県医師連盟が中心と
なり、関係方面への要望等に関し、本会と表裏一
斬予防接種法に基づく高齢者のインフルエンザ予
体となり医政活動を展開してきた。
中央では、
「平時の国家安全保障」たる社会保障
としての医療制度の発展、崩壊の危機にある地域
医療体制の再生に向け、平成20年度の予算概算要
求に関して、陰「良質かつ安全、安定した医療提
供のための医師・看護師等確保対策の確立」隠「国
民が安心できる医療保険制度の確立とそのための
財政措置」韻「地域医療再生のための連携、ケア
体制の確立」吋「地域保健対策の充実・確立」右
「新型インフルエンザ等新興感染症・再興感染症対
策の推進」の5項目を重点事項として要望した。
3.学校保健対策の推進
学校保健活動については、学校医委員会を中心
として学校医、学校保健に関する諸問題の検討及
び事業推進にあたった。児童生徒の心電図検査に
ついては、前年度に引続き各郡市地区医師会毎に
循環器検診委員(12地区159名)を委嘱配置し、
全県的に検診読影体制を確立実施している。学校
保健活動は、健康管理、健康教育、組織活動等広
汎多岐に及び、多忙な日常診療活動の合い間を
ぬって行われ、しかも酬われる事の少ない仕事で
ありながら極めて重要且つ困難な面がある。
しかし、学校保健は、単に学校内における児童
生徒の健康の問題にとどまらず、その背後にある
地域社会との深いかかわり合いがある地域包括医
療の中で考えて行くべきものとの認識に立って引
続き活動の強化に努めている。
① 第29回山形県医師会学校医大会
第29回山形県医師会学校医大会は、平成20
年2月2日(土)山形県医師会館において、学校
医、養護教諭等が参加し開催。また永年にわ
たり学校保健活動に貢献した学校医9名が表
彰された。
防接種の広域化について
各市町村が地元郡市地区医師会又は個々の
医療機関と委託契約を結んで実施されていた
が、他市町村の介護老人保健施設に入所して
いる、あるいは他市町村の医療機関に通って
いるなどにより、委託契約を結んでいない他
市町村の医療機関で接種を受ける場合は、予
防接種法に基づき市町村が実施する予防接種
ではなく、全額本人負担の自由診療となる。
本会では、本職と県内各市町村長が委託契
約を結ぶことにより、全ての高齢者が予防接
種法に基づくインフルエンザ予防接種をどこ
ででも受けられるよう、郡市地区医師会予防
接種担当理事会、県関係部局と協議を続けた。
平成14年度からは、他市町村の介護老人保
健施設に入所している高齢者についてのみ実
施、平成15年度からはこれを更に拡大し、山
辺町、寒河江市、白鷹町の3市町と契約を結
び実施した。平成16年度は山形市ほか28市町
村、平成17年度は38市町村、平成18年度は33
市町村、
平成19年度は全市町村と契約を結び、
646医療機関の協力を得て実施している。
斬子どもに対する定期予防接種の広域化について
子どもの居住地市町村以外でも定期の予防
接種が受けられるように、郡市地区医師会予
防接種担当理事会、
県関係部局と、
「いつでも」
「何処でも」
「安全に」を広域化の基本目標に
掲げ協議を続けてきた。
平成18年度は25市町村、平成19年度は30市
町村と契約を結び、239医療機関の協力を得
て、三種混合、二種混合、麻しん・風しん混
合、麻しん、風しん、日本脳炎を対象に実施
している。
5.地域保健医療事業
地域保健医療事業については、各地域において
夫々の独自の事業活動に対し助成金を交付してお
願いしているところである。本事業には歴史があり、
44
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
過去に実施した減塩運動などが現在に受け継がれ
ていて、骨粗鬆症予防のための検診事業(米沢市医
師会)、管内小学校における禁煙・防煙活動の導入
事業(寒河江市・西村山郡医師会)は終了して、事
県内の救急医療体制は、各郡市地区医師会の主
導の下で夫々の地域特性に応じ、休日当番医制或
いは休日診療所、夜間診療所などが設置されてお
り、ほぼ県下全域に亘ってカバーされている。
業のまとめとして本会会報に掲載している。
平成18年度で上山市医師会の禁煙推進教育事
業(3年継続事業)は終了して、米沢市医師会が
実施していた中学・高校生の脂質等検査事業(3
年継続事業)は本年度で終了することから新たな
地域の方々に還元されることが望まれる。
しかしながら、救急医療は組織体制として、第
1次的に患者を受け入れる施設とこれを第2次、
第3次的に支援する背後病院群の広域的な体系整
備が必要であり、勤務医の過重労働改善策の一環
としても今後共検討を続けて行きたい。
また、小児の発熱等があった場合に、専門的な
知識と経験を踏まえながら看護師又は小児科医か
ら適切なアドバイスを行うことで、軽症が多いと
6.禁煙推進運動
言われる小児初期救急の現場において、必要に応
じて小児の保護者等に安心感を与えるとともに、
事業計画を願いたい。
本事業は地域に相応しい事業が立案、計画され
小児救急患者の医療機関への適切な受診を促すこ
とを目的として、山形県小児救急電話相談事業を
山形県の委託を受けて平成19年3月より開始し、
平成14年12月13日、禁煙対策を具体的に実行す
るための方策などを協議検討するため、本会禁煙
推進委員会を設置。15年1月16日、第1回委員会
を開催し、県医師会・各郡市地区医師会敷地内禁
煙を提案することとなり、1月22日開催の第11回
全理事会において、それぞれ了承された。
各郡市地区・大学医師会長へ医師会館及び関連
平成19年度の電話相談は1,
500件で、月別の件数
は下記の通りである。
また本会では、県民への小児救急受診に対して
理解を求める活動の一環として、
ポスター、チラシ
を作成し、
各医療機関等関係機関へ配布した。
なお、山形県では平成14年7月、救急救命士に
対する指示体制及び救急隊員に対する指導・助言
検診施設等の敷地内禁煙の依頼文書を送付すると
ともに、本会館は敷地内完全禁煙となった。
平成15年3月23日開催の山形県医師会第106回
定例代議員会において、禁煙推進に関する山形県医
体制の充実、救急活動の医学的観点からの事後検
証体制の充実、救急救命士の研修の充実などのい
わゆるメディカルコントロール体制を構築し、
もって救急隊員の資質の向上並びに地域における
救命効果の更なる向上を図ることを目的として、
師会宣言を決議し、日本医師会・各都道府県・各郡
市地区・大学医師会長及びマスコミ各位に送付した。
また、平成15年7月25日、山形県医師会・山形
県歯科医師会・山形県薬剤師会・山形県看護協会
山形県救急業務高度化推進協議会を設置した。こ
の協議会には本会からも参画し地域におけるメ
ディカルコントロール体制の構築を推進、現在各
郡市地区医師会の協力を得て、
山形、
最上、酒田、
鶴
岡、置賜の各地にメディカルコントロール協議会
が設置され、医療機関及び消防機関等によるメ
ディカルコントロール体制構築の実質的な協議が
進められている。
の4つの医療関係団体で、禁煙推進に関する四師
会打合せ会を開催し、タバコの害から県民の健康
と生命を守るため「山形県四師会禁煙推進委員会」
を組織し活動している。
7.救急医療対策
本会は従来から地域社会活動の一環として積極
的に救急医療体制の整備推進に努めて来た。
平成19年度電話相談事業月別相談件数
19年
4月
件 数
126
5月
151
6月
105
7月
85
8月
100
9月
107
10月
144
11月
128
12月
150
20年
1月
117
2月
141
3月
146
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
8.生活習慣病対策事業
生活習慣病対策事業については、本年度も昨年
同様、山形県並びに山形県結核成人病予防協会等
と密接な連携のもとに、引続き生活習慣病検診体
制の確立に努めた。
現在、本会に設けた消化器検診委員会胃がん部
会委員は12地区230名、消化器検診委員会大腸が
ん部会委員は12地区193名、循環器検診委員会委
員は12地区158名、呼吸器検診委員会委員は12地
区115名、乳がん検診委員会委員は12地区238名、
子宮がん検診委員会委員は12地区13名(平成20年
4月1日現在)、これらの検診、治療体制に特段の
措置を講じている
胃部・胸部等X線フィルムの読影、心電図読影
等に関する講演会、呼吸器・乳がんに関する研修
会等の開催については別掲報告の通り実施し、検
診委員の読影技術のレベルアップに努めた。
また、本年度における実績は、胃部X線フィル
ム の 読 影100,
528件、胸 部 X 線 フ ィ ル ム の 読 影
188,
353件である。
45
規程の設定を始め、産業医名簿の作成、各地
区産業保健連絡協議会の設置促進等鋭意努力
してきた。現在各地区にも産業保健連絡協議
会や地域産業保健センターが設置され、木目
細かな産業保健活動が展開されている。
今後共産業医研修会の開催、産業医契約の促
進等産業医体制の推進に努めていく所存である。
10.糖尿病対策事業
日本医師会では、糖尿病対策をより一層推進し、
国民の健康増進と福祉向上を図ることを目的とし
て、平成17年2月に日本糖尿病学会、日本糖尿病
協会の三者により「日本糖尿病対策推進会議」を
設立し、糖尿病対策に取り組んでいる。
本会としてもこれに呼応して、平成18年12月に
「山形県糖尿病対策推進会議」を設立し活動している。
また、米沢市医師会並びに鶴岡地区医師会の全
面的な協力のもと、県民を対象にした「糖尿病
フォーラム」を開催。
11.急性心筋梗塞発症登録評価研究事業
9.産業医関係
山形県急性心筋梗塞発症登録ならびに評価研究
① 産業医集団研修会
産業医学振興財団では、昭和62年度より地
域における産業医活動の充実を図るため、
「産
事業は平成5年に発足し、本会が山形県より登録
業務の委託をうけて実施していたが、平成18年度
より山形県医師会の事業として従来どおり、山形
業医活動促進対策実施要綱」を定め、産業医
活動促進のための研鑽活動及び事業場におけ
る実習活動を各都道府県医師会に委託して実
施している。本会においても昭和62年度より
財団の委託を受け、各郡市地区医師会より産
大学医学部器官病態統御学講座 循環・呼吸・腎
臓内科学分野の全面的な協力支援を得て実施して
いる。現在15年次を継続中であり、平成5年4月
か ら 平 成18年12月 ま で の14年 間 で 登 録 総 数 は
6,
480名に達した。各年次のまとめは山形県医師会
会報において毎年公表されている。
業医の推薦をお願いし、産業医集団研修会を
平成20年3月7日県医師会館で開催し、平成
20年度産業医研修事業について協議した。
② 山形県産業保健協議会
本会では、産業保健活動についても地域医
療活動の重要な一環であるとの認識で、昭和
50年11月本会と労働局及び労働基準協会連
合会の三者で山形県産業保健協議会を結成、
その後歯科医師会、産業保健推進センターを
加え、五者で産業保健の充実及び産業医体制
の確立を目指し、産業医契約書や産業医報酬
12.山形県生活習慣病検診等従事者指導講習会
国は昭和58年2月より老人保健法の施行に伴
い、ヘルス事業の管理指導の面について「健康診
査管理指導事業実施要綱」を策定、各都道府県に
通知された。山形県では、この実施要綱に基づき、
生活習慣病の動向を把握し、また健康審査の実施
状況や検診実施機関の精度管理の状況を把握・
評
価して専門的な見地から適切な指導を行うととも
46
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
に、健康審査従事者の資質の向上を図るための指
導や、細胞検査士への講習等を行い、もって生活
習慣病予防対策と市町村等が行う健康診査がより
効果的、効率的に実施されることを目的として
「山
形市医師会健診センター、山形県成人病検査セン
ター、鶴岡地区医師会荘内地区健康管理センター、
山形県結核成人病予防協会等と密接な事業の連携
及び協力推進の他、民間保健衛生団体を結集した
形県健康診査管理指導事業実施要綱」
に基づき
「山
形県生活習慣病検診等従事者指導講習会実施要
領」を定めた。
この実施要領には、陰胃がん検診読影従事者講
習、隠胃がん検診エックス線撮影従事者講習、韻
子宮がん検診細胞診従事者講習、吋乳がん検診従
事者講習、右肺がん検診読影従事者講習、宇肺が
山形県衛生団体連合会を中心として、地域医療と
公衆衛生の普及啓発に努力した。
ん検診細胞診従事者講習、烏大腸がん検診従事者
講習の開催が定められており、本会としてもヘル
理解し、医療の担い手である医師と医療を受ける
患者とが、相互に信頼関係を保ちながら、共同し
て疾病を克服することを目的として、平成11年4
ス事業の推進上必要があるとして、この講習会を
県より一括委託をうけて実施することにした。
この講習会の実施にあたっては、胃がん検診読
影従事者講習・乳がん検診従事者講習・肺がん検
診読影従事者講習・大腸がん検診従事者講習につ
いては郡市地区医師会の協力を得て実施、又胃が
ん検診エックス線撮影従事者講習・細胞診従事者
講習は山形県放射線技師会、山形県細胞診学会の
協力を得て実施した。
本事業は今後も健康診査従事者の資質の向上と
地域医療、生活習慣病対策推進の上で講習会の内
容充実を図りながら実施すべきである。
13.山形県がん登録事業
Ⅳ.診療情報提供の推進
日本医師会は、医師が診療情報を積極的に提供
することにより、患者が疾病と診療の内容を十分
月1日開催の第100回日医定例代議員会の承認を
得て、会員の倫理模範の一つとして「診療情報の
提供に関する指針」を制定、平成12年1月1日よ
り施行した。
これを受けて本会としても平成11年11月8日
と12月21日の2回、郡市地区医師会診療情報担当
理事連絡協議会を開催、会員への趣旨の周知徹底
を要請すると共に患者向け告知用ポスターの作成、
診療に関する相談窓口の設置、診療情報提供推進
委員会の設置など指針の円滑かつ効果的な実施を
期するための体制を整えた。この「診療情報提供
に関する指針」は、平成14年10月22日開催の第
107回日医臨時代議員会において一部改定され、
第二版として平成15年1月1日より施行されて
山形県がん登録は、本県の全てのがん患者の疫
いる。
学および診療面での実態を調査することにより、
がんに対する医療と行政の指針を樹立することを
目的として、昭和49年に開始した。以後33年間に
わたり各医療機関の協力を得て実施している。
各医療機関からの自主的な届け出を中心とした
年間届出件数は約5,
500件、平成20年3月末の累
積では約180,
500件となった。
尚一層の登録率向上に会員各位のご支援、ご協
力をお願いしたい。
平成17年度には、診療情報提供に関するポス
ターを新たに作成、各医療機関に配布した。
なお、平成19年度中の診療に関する相談申込み
は47件であった。
14.民間保健団体との協力提携
民間保健団体との協力提携による地域医療活動
は、前年度に引続き生活習慣病関係については山
Ⅴ.会員組織の強化
1.入会促進事業
日本医師会では医師会組織率向上の方策の一つ
として、勤務医のための医賠責保険の問題を検討
し、昭和62年1月16日、日医B会員の日医医賠責
保険加入への途が答申され、同年4月から加入出
来るようにした。また、平成16年度からの卒後臨
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
床研修必修化に伴い、研修医のための医賠責保険
加入についても検討が行われ、平成16年8月29日
開催の第111回日本医師会臨時代議員会に「研修
医のための新たな会員区分A隠会員(C)の創設」
を上程、承認され平成17年4月1日より研修医も
2年間の研修期間に限って低廉な会費で医師会に
入会し医賠責保険に加入出来るようにした。更に
平成18年10月17日、医師確保対策として、陰ドク
ターバンクのネットワーク化、隠女性医師バンク
の創設・
実施、韻地域医療のデータベース化の三点
からなる対策を公表した。
本会としても、これらの日本医師会の施策に合
わせて対応を協議し、C会員の会費を年額6,000
円と定め、平成17年3月20日開催の山形県医師会
第110回定例代議員会に提案。同時に予てから要
望のあった準会員制度創設についても提案し、併
せて承認された。これらの施策により、検診・読
47
3.臨床研修医に対するオリエンテーション
初期研修医に対して医師会をよく理解していた
だくために、平成17年度から県内の臨床研修病院
に本会担当理事が直接出かけてオリエンテーショ
ンを行っているが、平成19年度は4月3日から12
日にかけて9病院において実施した。
4.女性研修医、女子医学生等をサポートするた
めの会
日本医師会では男女共同参画委員会を設置し、
女性医師に関わる諸問題、勤務医の労働環境の悪
化が指摘されているなかで、女性医師が働きやす
い勤務環境を整備することは、勤務医全体の勤務
環境の改善にも繋がるものと考え、女子医学生や
若い女性医師に対して、多様な女性医師像のモデ
影のためのマンパワーの確保にも繋がっている。
平成18年度には勤務医会費の引き下げについ
て、会費検討委員会を設置して検討を行い、B3
及びB4敢の会費を年額50,
000円から45,
000円
に減額し、平成19年度から実施した。
このほか、本会独自の学術大会、学術講習会、
医師会活動を考えるシンポジウム、各種研修会の
ルを提示し、キャリアを中断せずに就業を継続で
きる体制等をつくることが急務であるとの思いを
開催、病院協議会との懇談会、病診連携の推進及
び福祉事業の一層の充実を図るなど、会員組織率
の向上に努めた。
え、女子医学生、女性研修医の方々のお考えを伺
い、先輩医師との懇談をする会を平成20年2月29
日に県立中央病院で開催した。
2.山形県ドクターバンク事業
Ⅵ.医業経営の合理化
山形県ドクターバンク事業は、勤務時間に制約
のある女性医師、病院等を離退職した医師、本県
1.医業税制
出身でUターンを希望する医師が勤務条件にあっ
た本県の医療機関に円滑に就業できる体制を構築
することにより、本県における医師確保対策に資
することを目的として、本会が厚生労働省から事
業認可をうけ、平成18年11月より実施した。
この事業の実施にあたっては、山形県より委託
をうけ、インターネットを利用して県内の病院、
診療所で勤務を希望する医師の登録を受け付け、
事前に医師の求人登録を行っている医療機関に紹
介・斡旋を行うものである。
少子・高齢化の進展に伴い、国民福祉の充実、
特に医療・介護の充実は、国民の要望であり、そ
の要請も一層強いものになっている。
しかし、医療や介護の提供は、長期にわたる医
療費の抑制策など医療環境の厳しさが増すなかで、
さらに強くし事業を展開している。
本会としても、女性医師が将来にわたり安心し
て、女性としての役割を担いながら、医師として
社会に出て仕事が出来るよう、社会のハード面、
ソフト面での整備にむけ積極的に尽力したいと考
自助努力を重ねているが、医業経営は年々厳しさ
が増してきている
国民の文化的で健康な生活を維持するために、
医療や介護を担う病院・診療所等が医業経営の安
定を図り、業務や設備施設の一層の合理化、近代
化を進め、確固とした基盤を整え継続できるもの
48
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
とすることが必要である。
このため、日本医師会では、法整備を含めて現
在の医業経営の隘路を除去し、さらに進んで医業
経営の長期安定、再生産可能とするための新しい
3.医師賠償責任保険
医業の構築を図り、医師をはじめ医療従事者の自
発的努力が−層発揮できるよう、税制面において
次のような思い切った改革が平成20年度に行わ
れるよう強く要望した。
医事紛争に対処する為に、昭和40年2月1日よ
り安田火災海上保険会社(現、損保ジャパン)と
医師賠償責任保険(昭和55年2月1日より医師会
協同組合扱い)の契約を締結、毎年2月契約更改
し目下760件(病医院及び勤務医、3月末日現在)
の加入を得て継続実施している。
2.会員の医業資金に関する対策
4.日医医賠責特約保険
医業経営に関し会員の必要とする設備資金又は
運転資金の融資については、昭和35年以来、県内
の主要銀行と契約を行い(貸付の手続、貸付金利、
最高限度額の取決め)会員の需要に応えている。
又、
協力貯蓄制度についても、昭和40年以来別途報告
の通り実施してきており、会員各位の一層の利用
平成13年9月、A会員の管理者責任に十分対応
でき高額賠償事例にも対処できるようにとの要請
のもとにA会員が任意に加入できる日医医賠責特
約保険が創設された。
なお、本県の加入者は278名(平成20年3月末
日現在)である。
を望む次第である。
5.山形県医師国民健康保険組合
Ⅶ.会員福祉事業
1.団体生命保険等の事業
会員福祉事業として団体生命保険取扱事業は、
本年度も引続き運営、会員の福祉向上に資してい
る。その取扱手数料は、本会財政上収入の重要な
部門である。本会としては今後もこの事業を引続
き拡充していく考えである。
2.山形県医師会協力貯蓄制度
昭和40年9月殖産銀行との契約により発足以
来、会員各位の協力により実施してきた協力貯蓄
は、昭和45年8月第1回を終了、続いて第2回目
を発足、昭和50年8月終了。
そして、昭和50年9月からは、殖産銀行(現、
きらやか銀行)のほか山形県医師信用組合と提携
し、第3回拡大協力貯蓄を実施、以来第8回まで
終了し、現在、第9回協力貯蓄を平成17年9月
に 発 足、加 入 者 は179人、983口(平成20年3月
末現在)の加入を得て実施しており、会員の医療
設備資金、子弟教育資金、住宅資金等会員福祉の
向上に資している。
昭和33年4月1日、山形県医師会を母体団体と
して設立発足した医師国保組合は、同種同業の連
帯意識に支えられ、本会会員である第1種組合員
とその家族及び第1種組合員の従業員である第2
種組合員とその家族の健康保持と医療の確保に大
きな役割を果たしている。
さて、昨年6月の医療制度改革関連法案の成立に
より、4月から内臓脂肪型肥満に着目した特定健
診・特定保健指導が医師国保組合などの医療保険者
に義務化され、また75歳以上の高齢者を対象とした
後期高齢者医療制度が開始されることとなった。
特定健診・特定保健指導については、実施結果
に関し磁気データによる管理、保険者間で異動時
のデータ提供などが要求され、実施状況や成果に
よって、後期高齢者支援金が加算・減算されるな
どの評価主義が取られている。
75歳以上の被保険者については、後期高齢者医療
制度の被保険者に移行することとなるが、医師国保
組合などの国保組合の組合員については、国民健康
保険法の改正により「被保険者でない組合員」とし
て組合員の資格を継続できることとなった。
3月末までに後期高齢者医療制度の対象となる
組合員190人のうち、第3種組合員として組合員
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
資格を継続した組合員は172人、脱退した組合員
は18人に止まった。
国からの国庫補助金については、平成20年度のみ
の措置としているが、医師会・歯科医師会・薬剤師
会などの三師会を中心に被保険者の所得水準が高
いとして、定率の国庫補助率を32%から28%に引
き下げられ、依然として厳しい状況にある。
平成19年度の事業状況については、年度末現在の
被保険者数は、第1種組合員841人、その家族1,
517
49
平成19年度のわが国経済は、戦後最長だったい
わゆる「いざなぎ景気」を超える景気回復局面に
あり、
年度半ばより、
アメリカのサブプライムロー
ン問題を起因とする金融面での信用収縮が欧米で
巻き起こりその影響で日本経済も円高株安という、
かって無い局面にあり混乱が続いている。
当組合におきましても、今後とも法令等遵守、顧
客保護を第一に経営基盤の強化、内部管理態勢の整
備、充実により一層の健全経営の維持、確保に努め、
人、第2種組合員527人、その家族70人、合計2,
955
人で前年度末より44人の減少となっている。
組合員皆様の信頼に十分応えられるよう努めたい。
保険給付費の状況については、平成19年1月診
療分までを前年同期と比較した場合、入院の増加
から組合負担額合計で、35,
379千円増加(16.
94%
増)となっている。
老人保健分の医療諸費については、5月に1千
7.山形県医師会協同組合
万円を超えるレセプトがあったが、全体的には伸
びが少なく老人保健医療諸費合計で、6,
921千円減
少となっている。
また、第1種組合員の互助組織として昭和50年
に事業開始した「医師国保共済会」は、4月より
会員の範囲を第3種組合員にも拡大し、各種の附
加給付事業により医師国保組合の補完的役割を
担っている。
このほか、労働保険事務組合で会員から委託を
受け、労働保険(雇用保険・労災保険)事務手続
きの代行処理を行っている。
山形県医師会協同組合は会員の経済的地位及び
福祉の向上を図ると共に医業経営の合理化を目指
し、昭和49年5月18日第47回定時代議員会におい
て設立承認され、昭和49年12月に発足した。発足
以来健全な営業を続け、業務内容も購買(物資)
と福祉(各種保険)の両輪からなっており、会員
各位の御理解もあり利用件数も毎年順調に伸びて
いる。しかし、医療経済は先行き不透明感により
本年も引続き、きびしい経済情勢であるが会員各
位の支援と協力により平成19年度の決算は商品売
上高109,
036千円、各種保険料の手数料収入19,
450
千円となりその他の取扱い手数料収入も1,
392千
円をあげており前年度に引続き黒字を計上した。
8.山形県医療機関厚生年金基金
6.山形県医師信用組合
会員医療融資の円滑化および県、郡市地区医師
会とその職員の福祉向上を目指すと共に医療の合
理化を図るため、昭和48年5月10日組合員429名、
出資金4,
528万円を基盤として、「医師による医師
の為の信用組合」として設立、営業を開始した。
以来35年間、堅実な経営努力と会員各位の力強
い支援により、業績も順調に推移し、本年度末
(平成20年3月31日現在)には預金量62億91百万
円、貸出金13億51百万円、自己資本比率27.
90%、
出資組合員は586名、出資総額6,
397万円となり、
会員の財産形成や医療、住宅、子弟教育資金の充
足に貢献しており、会員福祉の面に積極的な役割
を果たしていると思われる。
厚生年金基金は、
「厚生年金保険法」に基づき、
厚生労働大臣の認可を得て設立する特別法人で、
厚生年金の一部(老齢厚生年金)を代行して給付
するとともに独自の給付を加算することで、厚生
年金よりも有利な年金を給付し、加入員の老後の
生活の安定と福祉の向上を図るものである。
本基金は、社団法人山形県医師会を母体に、厚
生年金保険適用の任意の病院・医院・関係団体を
設立事業所とし、その事業主と職員(厚生年金保
険被保険者)を加入員として、平成4年10月1日
に設立された。平成20年3月31日現在の業況は、
設立事業所数137、加入員6,
179人、年金受給権者
853人、年金資産額は約119億円となっている。
50
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
9.その他親交福祉事業
Ⅸ.広報活動
その他の親交福祉事業として、それぞれ次の通
り開催、会員親睦の実をあげた。
形 第34回県医師会親睦ゴルフ大会
日 時 平成19年7月8日(日)
我が国経済社会の発達に伴う社会構造の変化に
よる疾病構造の多様化や介護保険の導入など、少
子高齢社会到来に向っての医療の高福祉社会が強
く指向されている現在、社会保障の中核的な意味
場 所 ブラッサムガーデンクラブ
穴 第23回山形県医家美術展
日 時 平成19年11月7日(水) ~
11月12日(月)6日間
場 所 山形市「大沼デパート」
警 麻雀大会
① 庄内地区
日 時 平成20年2月3日(日)
場 所 酒田市「三元荘」
② 置賜地区
日 時 平成19年11月24日(土)
場 所 南陽市「熊野大社證誠殿」
を持つ医療についての国民の強い関心と社会的要
請は強い。
医療は医学の社会的適用であり、地域医療の推
進は、その具体的実践活動である。そこで地域住
民の理解協力と合意が絶対に必要であることから
広報活動に力を入れている。特に本事業年度にお
いても、新聞による広報活動に加えて、月曜日か
ら金曜日までの毎日朝6時30分から15分間、YBC
ラジオで「朝だ!元気だ!6時半錘」を放送し、
地域住民に理解を求めた。広報活動については、
ホームページの活用など今後とも強化したい考え
である。
Ⅷ.医事紛争対策の強化
1.山形県医師会会報の発行充実
昭和36年11月、医師会員の医事紛争の処理及び
それに伴う係争、弁護に要する費用の補償などを
山形県医師会会報については昭和26年の創刊以
来毎月発行、本年3月号で第679号である。特に生
涯教育のお知らせを表紙の次頁に入れたり、お知ら
せのぺージの活字を大きくするなど、目立つように
目的として山形県医師会医事紛争処理会を設置し
たが、発足して間もなく、多発した医事係争に要
する費用がその後の世相を反映して次第に大きな
ものとなり、この医事紛争処理会の財政規模では
到底まかない切れず、以来、この医事係争に係る
費用の補償については医師賠償保険制度(損保
ジャパン)に委ね、次いで昭和48年以降は日本医
師会の医師賠償責任保険制度が確立されたことに
伴い、この会の補償としては全く行ってはいない
状況であった。
そこで、昭和56年度をもってこの会を発展的に
解消し、昭和57年より山形県医師会定款第31条に
基づく委員会規程に拠る医事紛争処理委員会とし
て明確に位置付けて医事紛争に対処しており、会
員からの連絡に対し地区医師会、日本医師会、損
保ジャパン等と連携をとりながら、医事紛争の解
決に努力している。
したほか、
「勤務医のぺージ」や、
「山大医学部のぺー
ジ」を設け、病院紹介や勤務医の医師会に対する意
見を承るなどの趣向を凝らしている。また、号外と
して保険部だよりを2回、別冊として学術雑誌を2
回発行した。本会唯一の機関紙として本会及び諸機
関の通知、広報のほか趣味、意見、学術の発表等と
多角的な機能を果たしている。
今後共会員各位のご協力、ご支援により、一層
充実した会報とすべく引続き努力して行きたい。
2.山形県医師会ホームページ
本会では、平成9年度に医療情報システム検討
委員会を設置し、医療情報ネットワーク作りに着
手した。
日本医師会、県医師会、郡市地区医師会相互間の
情報ネットワーク構築に向けての第一段階として、
平成9年7月にインターネット用パソコンを購入。
続いて同年10月には、日本医師会のホームページを
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
51
利用し、インターネット上に本会のホームページを
公開した。ホームページの公開により、新聞・テレ
ビなどに限られていた一般住民に対する本会の広
報活動がインターネットを通じてスピーディにし
焔平成13年度地域医療情報化推進事業として、
かも幅広く広報出来るようになった。同時に電子
メールを利用し、双方向の通信が可能となった。
平成10年4月20日よりは、キャプテン山形(株)
のwwwサーバーをレンタルし、本会独自のホー
ムページを開設したが、平成14年度より効果的な
会員情報システムを構築するため、独自インター
ネットサーバーを設置し、会員向けWe
b情報シス
テムサイトを開設した。
平成19年9月よりは、災害、盗難、不正操作などの
防止や、サーバハードウエアの障害時の復旧作業にす
ぐ対処するため、レンタルサーバを利用している。
会員情報データベース始め、県医師会会報、保
険部だより、学術雑誌、県医師会理事会議事録
医療機関における情報ネットワークの整備に
取組んだ。
ディスクトップパソコン3台、
焔平成14年8月、
ノートパソコン5台、計8台購入し、職員1
(Loc
人に1台ずつ配布し、事務局内にLAN
al
(要旨)
、各種委員会議事録(要旨)などを会員専
用ホームページに掲載している。
一般用URL
ht
t
p:
/
/
www.
yamagat
a.
med.
or
.
j
p/
会員用URL
ht
t
ps
:
/
/
member
.
yamagat
a.
med.
or
.
j
p/
メールアドレス
ke
ni
s
hi
@yamagat
a.
med.
or
.
j
p
Ⅹ.事務機構の合理化
焔日本医師会から、情報収集の迅速性と正確性
を図ることを目的に、全国ファクシミリ機構
の設置について要請があり、本会としても慎
重に協議検討の結果、昭和54年2月17日に叙
医療情報電送センターと契約を締結し、ファ
クシミリ機器を設置した。
その後、平成2年12月20日及び平成6年5
月31日には、正副会長、常任理事、理事にファ
クシミリ機器を設置し、情報交換手段の一環
として有効に活用している。
フェニックス通信網を使用した本会と各郡市
地区医師会を結ぶTV会議システムの導入、
本会サーバによる情報のデータベース化、各
T化に取
Ar
eaNet
wor
k)システムを構築してI
り組んだ。
会員管理始め、会員の生涯教育、認定産業
医、認定健康スポーツ医の管理、会計管理、
ホームページの更新、収受公文書のデジタル
化、県医師会から発送する文書のデジタル化、
電子メールを利用して、希望する会員に数多
くの情報を迅速に送信し、併せて日本医師会
始め各郡市地区医師会、関係官庁と必要なデ
ジタル情報の交換にも活用している。
焔平成16年度より、県医師会役員のメーリング
リストなどを開設、頻繁に情報交換している。
焔平成17年10月26日開催の第7回全理事会に
おいて、理事会資料のペーパーレス化につい
て協議決定し、平成18年度から全理事会、常
任理事会はノートパソコンを使用して、ペー
パーレスで開催している。
焔 平 成18年6月 よ り、会 報 編 集 会 議 は、
Meet
ngPl
aza電網会議室を利用して開催、現
在は日本医師会TV会議システムを利用して
開催している。
〔4〕その他の事項
本会事業運営に関するその他の事業の詳細につ
いては省略する。
52
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
第1号議案 平成19年度山形県医師会会計決算の件
平成19年度山形県医師会会計収支計算書
幻験験験験験験験験験験験験験験験験験験験験験験験弦
平成19年4月1日から平成20年3月31日まで
質 事業活動収支の部
(単位:円)
1.事業活動収入
科 目
大 科 目
中 科 目
1.会 費 収 入
敢 会
費
収
柑 会 館 建 設 積 立 金 収
桓 会 館 購 入 負 担 金 収
2.補 助 金 等 収 入
敢 国 庫 補 助 金 収
柑 地方公共団体補助金収
桓 民 間 補 助 金 収
3.負 担 金 収 入
敢 負
担
金
収
4.寄 付 金 収 入
敢 寄
付
金
収
5.事 業 収 入
敢 受
託
収
柑 団 体 保 険 取 扱 事 務 収
桓 講 習 会 ・ 研 修 会 等 収
6.会 館 維 持 管 理 収 入
敢 賃
貸
料
収
柑 会 館 維 持 協 力 収
7.雑
収
入
敢 諸
手
数
料
収
柑 使
用
料
収
桓 受
取
利
息
収
棺 雑
収
事業活動収入計
入
入
入
入
入
入
入
入
入
入
入
入
入
入
入
入
入
予 算 額
決 算 額
142,
955,
000
134,
845,
000
5,
405,
000
2,
705,
000
12,
749,
000
1,
000
2,
065,
000
10,
683,
000
2,
605,
000
2,
605,
000
1,
000
1,
000
45,
723,
000
21,
425,
00
19,
800,
000
4,
498,
000
5,
116,
000
3,
024,
000
2,
092,
000
2,
182,
000
680,
000
162,
000
20,
000
1,
320,
000
142,
709,
750
134,
588,
750
5,
405,
000
2,
716,
000
15,
076,
105
447,
000
3,
063,
000
11,
566,
105
2,
516,
850
2,
516,
850
0
0
44,
252,
104
19,
974,
986
19,
755,
118
4,
522,
000
4,
306,
575
2,
541,
000
1,
765,
575
1,
907,
447
608,
599
147,
525
140,
382
1,
010,
941
211,
331,
000
210,
768,
831
差 額 (△)
△
△
△
△
△
△
△
245,
250
256,
250
0
11,
000
2,
327,
105
446,
000
998,
000
883,
105
88,
150
88,
150
1,
000
1,
000
1,
470,
896
1,
450,
014
44,
882
24,
000
809,
425
483,
000
326,
425
274,
553
71,
401
14,
475
120,
382
309,
059
562,
169
2.事業活動支出
科 目
大 科 目
中 科 目
1.事 業 費 支 出
敢 医 学 向 上 費 支 出
柑 社 会 保 険 対 策 費 支 出
桓 医 療 経 済 対 策 費 支 出
棺 産 業 保 健 対 策 費 支 出
款 学 校 保 健 対 策 費 支 出
歓 地 域 医 療 活 動 費 支 出
汗 介護・在宅医療対策費支出
漢 緩和ケア従事者研修費支出
澗 診療情報提供推進費支出
潅 救急医療体制整備費支出
環 健康スポーツ医学対策費支出
甘 病診連携強化推進費支出
予 算 額
決 算 額
144,
864,
000
2,
668,
000
3,
459,
000
200,
000
3,
441,
000
2,
800,
000
2,
100,
000
3,
464,
000
300,
000
300,
000
6,
934,
000
300,
000
2,
902,
000
139,
118,
872
3,
321,
878
3,
620,
784
0
4,
127,
256
2,
407,
026
1,
396,
980
2,
464,
506
290,
482
0
7,
507,
743
78,
000
3,
144,
575
差 額 (△)
5,
745,
128
653,
878
161,
784
200,
000
△
686,
256
392,
974
703,
020
999,
494
9,
518
300,
000
△
573,
743
222,
000
△
242,
575
△
△
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
監
看
竿
管
簡
緩
缶
翰
肝
艦
莞
観
諌
貫
還
鑑
間
閑
関
陥
韓
館
舘
丸
労災・自賠責保険対策費支出
医 療 政 策 対 策 費 支 出
医 療 安 全 対 策 費 支 出
有 床 診 療 所 対 策 費 支 出
医 療 情 報 推 進 費 支 出
生 活 習 慣 病 対 策 費 支 出
福 祉 親 交 費 支 出
諸 委 員 会 費 支 出
広 報 活 動 費 支 出
会 報 等 刊 行 費 支 出
調
査
費
支
出
図 書 購 入 費 支 出
渉
外
費
支
出
東 北 医 連 学 会 費 支 出
会 史 編 纂 刊 行 費 支 出
郡市地区医師会連絡費支出
助
成
金
支
出
ブロック医師会連絡費支出
委
託
費
支
出
旅 費 交 通 費 支 出
給
料
手
当
支
出
福 利 厚 生 費 支 出
職 員 退 職 金 支 出
雑
支
出
2.管 理 費 支 出
敢 役
員
報
柑 役 員 退
桓 会
議
棺 通
信
款 消
耗
品
歓 印
刷
汗 消 耗 什 器
漢 施 設 管
澗 修
繕
潅 車
輌
環 光
熱
水
甘 賃
借
監 保
険
看 租
税
公
竿 負
担
管 救
護
簡 表 彰 弔
緩 雑
事業活動支出計
事業活動収支差額
職
費
費
費
備
理
費
費
料
料
金
費
慰
支
酬
支
金 支
支
支
費
支
支
品 費 支
費 支
支
支
費
支
支
支
課
支
支
支
費 支
出
出
出
出
出
出
出
出
出
出
出
出
出
出
出
出
出
出
600,
000
600,
000
500,
000
200,
000
2,
328,
000
13,
364,
000
1,
200,
000
1,
412,
000
2,
300,
000
12,
357,
000
1,
786,
000
702,
000
2,
000,
000
1,
000
1,
000
2,
530,
000
3,
882,
000
2,
551,
000
1,
600,
000
5,
006,
000
52,
672,
000
8,
103,
000
1,
000
300,
000
57,
649,
000
12,
099,
000
1,
000
16,
845,
000
4,
120,
000
2,
490,
000
1,
000,
000
1,
000,
000
1,
964,
000
1,
000,
000
300,
000
2,
800,
000
420,
000
1,
560,
000
6,
030,
000
4,
255,
00
200,
000
1,
000,
000
565,
000
202,
513,
000
8,
818,
000
727,
181
179,
640
142,
000
419,
000
2,
303,
724
11,
785,
117
1,
174,
597
1,
524,
760
2,
260,
361
12,
538,
198
1,
392,
384
564,
668
1,
639,
905
0
0
1,
873,
022
3,
815,
677
1,
818,
030
1,
568,
973
4,
902,
680
52,
214,
711
7,
867,
814
0
47,
200
54,
241,
956
12,
099,
000
0
17,
197,
975
3,
583,
567
1,
515,
116
784,
382
177,
456
1,
819,
961
299,
361
66,
707
2,
502,
276
412,
650
1,
629,
188
5,
985,
400
4,
246,
200
0
1,
250,
150
672,
567
△
△
△
△
△
△
△
△
53
127,
181
420,
360
358,
000
219,
000
24,
276
1,
578,
883
25,
403
112,
760
39,
639
181,
198
393,
616
137,
332
360,
095
1,
000
1,
000
656,
978
66,
323
732,
970
31,
027
103,
320
457,
289
235,
186
1,
000
252,
800
3,
407,
044
0
1,
000
352,
975
536,
433
974,
884
215,
618
822,
544
144,
039
700,
639
233,
293
297,
724
7,
350
69,
188
44,
600
8,
800
200,
000
250,
150
107,
567
193,
360,
828
9,
152,
172
17,
408,
003 △ 8,
590,
003
54
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
実 投資活動収支の部
1.投資活動収入
科 目
大 科 目
中 科 目
1.特 定 資 産 取 崩 収 入
敢 役員退職慰労積立金取崩収入
柑 職員転退職死亡積立金取崩収入
桓 車輌購入準備積立金取崩収入
棺 東北医連学会準備積立金取崩収入
款 事務合理化資金積立金取崩収入
歓 会館補修工事積立金取崩収入
汗 会史編纂積立金取崩収入
漢 災害対策積立金取崩収入
澗 会館建設積立金取崩収入
潅 会館購入負担金取崩収入
環 財政維持積立金取崩収入
2.固 定 資 産 売 却 収 入
敢 什 器 備 品 売 却 収 入
柑 車 輌 運 搬 具 売 却 収 入
投資活動収入計
予 算 額
決 算 額
差 額 (△)
37,
284,
000
1,
000
1,
000
1,
000
1,
000
1,
050,
000
1,
000
1,
000
1,
000
36,
225,
000
1,
000
1,
000
2,
000
1,
000
1,
000
37,
621,
500 △
0
0
0
0
1,
396,
500 △
0
0
0
36,
225,
000
0
0
0
0
0
337,
500
1,
000
1,
000
1,
000
1,
000
346,
500
1,
000
1,
000
1,
000
0
1,
000
1,
000
2,
000
1,
000
1,
000
37,
286,
000
37,
621,
500 △
335,
500
2.投資活動支出
科 目
大 科 目
中 科 目
1.特 定 資 産 支 出
敢 役員退職慰労積立金支出
柑 職員転退職死亡積立金支出
桓 車輌購入準備積立金支出
棺 東北医連学会準備積立金支出
款 事務合理化資金積立金支出
歓 会館補修工事積立金支出
汗 会 史 編 纂 積 立 金 支 出
漢 災 害 対 策 積 立 金 支 出
澗 会 館 建 設 積 立 金 支 出
潅 会 館 購 入 負 担 金 支 出
環 財 政 維 持 積 立 金 支 出
2.固 定 資 産 取 得 支 出
敢 土
地
購
入
支
出
柑 建
物
購
入
支
出
桓 構 築 物 購 入 支 出
棺 什 器 備 品 購 入 支 出
款 車
輌
購
入
支
出
投資活動支出計
投資活動収支差額
予 算 額
決 算 額
差 額 (△)
25,
612,
000
1,
000,
000
6,
000,
000
500,
000
500,
000
1,
000,
000
500,
000
1,
000
1,
000,
000
5,
405,
000
9,
705,
000
1,
000
154,
552,
000
101,
926,
000
51,
574,
000
1,
000
1,
050,
000
1,
000
25,
621,
000
1,
000,
000
6,
000,
000
500,
000
500,
000
1,
000,
000
500,
000
0
1,
000,
000
5,
405,
000
9,
716,
000
0
154,
941,
379
101,
970,
879
51,
574,
000
0
1,
396,
500
0
△
180,
164,
000
180,
562,
379 △
△142,
878,
000 △142,
940,
879
△
△
△
△
9,
000
0
0
0
0
0
0
1,
000
0
0
11,
000
1,
000
389,
379
44,
879
0
1,
000
346,
500
1,
000
398,
379
62,
879
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
55
蔀 財務活動収支の部
1.財務活動収入
科 目
大 科 目
中 科 目
1.借 入 金 収 入
敢 短 期 借 入 金
柑 長 期 借 入 金
財務活動収入計
収
収
予 算 額
決 算 額
120,
001,
000
1,
000
120,
000,
000
120,
000,
000
0
120,
000,
000
1,
000
1,
000
0
120,
001,
000
120,
000,
000
1,
000
入
入
差 額 (△)
2.財務活動支出
科 目
大 科 目
中 科 目
1.借 入 金 支 出
敢 短 期 借 入 金 返 済 支 出
柑 長 期 借 入 金 返 済 支 出
財務活動支出計
財務活動収支差額
予 算 額
決 算 額
差 額 (△)
1,
189,
000
1,
000
1,
188,
000
2,
316,
807 △ 1,
127,
807
0
1,
000
2,
316,
807 △ 1,
128,
807
1,
189,
000
118,
812,
000
2,
316,
807 △ 1,
127,
807
117,
683,
193
1,
128,
807
篠 予備費支出
科 目
大 科 目
中 科 目
1.予
備
費
1.予
備
当期収支差額
前期繰越収支差額
次期繰越収支差額
予 算 額
決 算 額
13,
717,
000
13,
717,
000
費
0
0
差 額 (△)
13,
717,
000
13,
717,
000
△ 28,
965,
000 △ 7,
849,
683 △ 21,
115,
317
28,
965,
000
28,
965,
712 △
712
0
21,
116,
029 △ 21,
116,
029
貸 借 対 照 表
平成20年3月31日現在
科 目
Ⅰ 資産の部
1 流動資産
現 金
預 金
未 収 入 金
仮 払 金
立 替 金
流
動
資
産
合
2 固定資産
敢 有形固定資産
土 地
建 物
構 築 物
車 輌 運 搬 具
什 器 備 品
書 画 骨 董
有 形 固 定 資 産
当 年 度
計
15,
880
54,
841,
394
9,
335,
497
1,
457,
100
328,
520
65,
978,
391
計
253,
670,
879
112,
442,
593
645,
508
1,
965,
044
4,
947,
098
4,
085,
000
377,
756,
122
前 年 度
(単位:円)
増 減
56
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
柑 無形固定資産
電 話 加 入 権
ソ フ ト ウ ェ ア
無 形 固 定 資 産
桓 投資その他の固定資産
役 員 退 職 慰 労 引 当 資 金
職員転退職死亡引当資金
財 政 維 持 積 立 預 金
会 館 改 修 工 事 積 立 預 金
事務合理化導入積立預金
車 輌 購 入 積 立 預 金
東 北 医 連 学 会 積 立 預 金
会 史 編 纂 積 立 預 金
災 害 対 策 積 立 預 金
会 館 建 設 積 立 預 金
会 館 購 入 資 金 預 金
リ サ イ ク ル 預 託 金
投資その他の固定資産
固
定
資
産
合
資
産
合
Ⅱ 負債の部
1 流動負債
未 払 金
日医会費預り金
流
動
負
債
合
2 固定負債
長 期 借 入 金
役 員 退 職 慰 労 引 当 金
職員転退職死亡引当金
固
定
負
債
合
負
債
合
Ⅲ 正味財産の部
1 一般正味財産
正 味 財 産 合 計
負 債 及 び 正 味 財 産 合
計
881,
600
464,
625
1,
346,
225
計
計
計
6,
485,
713
103,
165,
256
237,
614,
570
6,
489,
107
3,
627,
574
5,
878,
776
25,
209,
986
12,
891,
301
9,
011,
625
11,
494,
985
9,
716,
000
24,
670
431,
609,
563
810,
711,
910
876,
690,
301
計
3,
693,
862
41,
168,
500
44,
862,
362
計
計
118,
000,
000
6,
485,
713
103,
165,
256
227,
650,
969
272,
513,
331
計
604,
176,
970
604,
176,
970
876,
690,
301
監査報告書
平成19年度山形県医師会会計収支決算並びに
山形県医師会会費等の銀行窓口操作取扱い状況等
について、慎重に監査したところ適正妥当なもの
と認める。
平成20年4月24日
監 事 小林 正義 魁
〃 大泉 晴史 魁
〃 尾形 浩 魁
山形県医師会長 有海躬行 殿
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
第
1
回
常
任
理
事
57
会
日 時、平成20年5月14日(水) 午後3時30分〜
会 場、県医師会館役員室
出席者
会 長 有海 躬行
副 会 長 須藤 俊亮、松下斑三郎、栗谷 義樹
常任理事 佐藤 泰司、三原 一郎、武田 憲夫、
中條 明夫、大内 清則、深尾 彰
事 務 局 伊藤事務局長ほか事務局員
4.新県医師会館改修工事関係について
敢 改修工事現場説明会
4月26日(土) 現地
有海会長出席
有海会長より、山形建設、市村工務店、千歳
建設の3社に対し、平吹設計事務所立会いのも
と説明会が行われた旨報告。
〔Ⅰ〕報告事項
1.会員訃報について
会員氏名 佐藤 榮夫 先生(86歳)
【酒田地区医師会】
死亡年月日 5月7日(水)
告 別 式 5月10日(土) 午前8時45分
(遊佐町)
場 所 「傳兵エ会館遊佐店」
喪 主 佐藤 卓 様
有海会長より、佐藤榮夫先生が亡くなられ、酒
田地区医師会にお願いして弔意を表した旨報告。
2.本会会計監査について
4月24日(木) 県医師会館
有海会長ほか役員出席
松下副会長より、本会顧問会計士立会いのもと
会計監査が行われ、すべて適正に処理されている
と認められた旨報告。
3.
「厚生労働省第三次試案」に関する都道府県医
師会担当理事連絡協議会について
4月24日(木) 日本医師会館
栗谷副会長、深尾常任理事出席
栗谷副会長より、第三次試案に関するアンケー
ト調査結果の報告、質疑が行われた旨報告。
柑 改修工事請負者決定指名競争入札
5月12日(月) 県医師会館
有海会長、須藤・松下副会長出席
有海会長より、3社による競争入札を行い、
一番低い金額を提示した山形建設に決まった旨、
また、安全祈願祭を5月18日に行うこととした
旨報告。
5.第5回東北ブロック医師臨床研修制度連絡会
議について
5月1日(木) 仙台市・情報産業プラザ
武田常任理事出席
武田常任理事より、若い医師を東北に定着させ
ようということで、平成20年度医師臨床研修制度
に係る東北厚生局の事業の説明、女性医師への施
策などの事例紹介があった旨報告。
6.東北医師会連合会各県会長会議について
5月10日(土) 仙台ホテル
有海会長出席
有海会長より、東北医師会連合会役員・会務分担を
決めたほか、日本医師会の会内委員会委員は、本会か
ら定款・諸規程改定検討委員会に須藤副会長、病院委
員会に栗谷副会長、学校保健委員会に佐藤常任理事、
医療IT委員会に三原常任理事の4人を推薦するこ
とになったこと、また、本会に有床診療所連絡協議会
を設置して欲しいとの要請があった旨報告があり、本
会有床診療所委員会にて検討することとした。
58
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
7.会議・行事等について
敢 平成20年度精神保健・性に関する相談事業
連絡協議会
4月25日(金) 県庁
佐藤常任理事出席報告。
〔Ⅱ〕通知事項
1.平成20年度「男女共同参画週間」の実施につ
いて
6月23日(月) 〜29日(日)
柑 山形県交通安全対策協議会委員会
4月25日(金) 県庁
市村経理係長出席報告。
須藤副会長より、日本医師会長から、標記に関
する協力依頼がある旨説明があり、各郡市地区医
師会長あて通知することと決定。
桓 県保健薬務課・県健康福祉企画課との打合せ
5月2日(金) 県医師会館
佐藤常任理事出席報告。
2.
「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バラン
ス)憲章」
、
「仕事と生活の調和推進のための行
動指針」の周知等について
棺 山形県医師会協同組合理事会
5月8日(木) 県医師会館
有海会長ほか役員出席
須藤副会長より、日本医師会長から、
「仕事と生
活の調和推進」
「男女共同参画」
「少子化対策」の
周知並びに推進依頼がある旨説明があり、各郡市
地区医師会長あて通知することと決定。
松下副会長より報告。
款 第63回国民体育大会山形県予選会兼第35
回東北総合体育大会山形県予選会実行委員会
総会
5月13日(火) 県スポーツ会館
伊藤事務局長出席報告。
8.医師連盟関係について
敢 第54回自民党県連大会・政経文化セミナー
5月11日(日) パレスグランデール
有海委員長、須藤副委員長出席
須藤副委員長より報告。
3.
「医療計画における結核病床の基準病床数の算
定について」の一部改正について
須藤副会長より、日本医師会感染症危機管理対
策室長から、結核患者の入退院の具体的な基準が
定められたことに伴い、
「医療計画における結核病
床の基準病床数の算定について」の一部が改正さ
れたとの通知がある旨説明があり、各郡市地区医
師会長あて通知することと決定。
4.硫化水素中毒への対応について
9.その他
敢 「平成20年度療養病床転換意向アンケート
調査」の実施について
須藤副会長より、日本医師会常任理事から、各
地域において硫化水素中毒の発生が相次いでいる
状況を踏まえ、その対応に係る周知依頼がある旨
説明があり、各郡市地区医師会長あて通知するこ
とと決定。
佐藤常任理事より、山形県では療養病床転換
意向アンケート調査を実施するとの説明があっ
た旨報告。
5.平成20年度全国安全週間の実施に伴う協力依
頼について
7月1日(火) 〜7日(月)
柑 レセプトオンライン請求義務化に関するア
ンケート調査結果について
須藤副会長より、日本医師会長から、標記安全
週間の実施に伴う協力依頼がある旨説明があり、
各郡市地区医師会長あて通知することと決定。
三原常任理事より、日本医師会からの要請で
実施したレセプトオンライン請求義務化に関す
るアンケート調査の結果について旨説明。
(詳細
については、本誌別掲)
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
6.看護の担い手育成事業
(看護師等職場説明会)
開催について
6月14日(土)、11月1日(土)
酒田市民会館希望ホール
7月12日(土)、11月8日(土)
山形市保健センター
松下副会長より、県看護協会長から、本県出身
看護学生等を対象とする看護の担い手育成事業の
開催について通知がある旨説明。
7.がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修
会の開催指針について
武田常任理事より、日本医師会長から、がん対
策推進基本計画において、
「すべてのがん診療に携
わる医師が研修等により、緩和ケアについての基
本的な知識を習得する」ことを目標として掲げた、
緩和ケア研修会の開催指針を定め、その周知・協
力依頼がある旨説明があり、各郡市地区医師会長
あて通知することと決定。
8.平成20年度労災診療費算定基準の一部改定に
伴う自賠責保険診療費算定基準
(自賠責新基準)
の取扱いについて
中條常任理事より、日本医師会常任理事から、
自賠責保険診療費算定基準(自賠責新基準)の取
扱いについては、平成20年度より改定の労災診療
費算定基準に準じた算定によるとの通知がある旨
説明があり、各郡市地区医師会長あて通知するこ
とと決定。
9.
「「保険医療機関等及び保険医等の指導及び監
査について」の一部改正について」等について
中條常任理事より、日本医師会常任理事から、
平成20年4月1日より高齢者の医療の確保に関
する法律として施行されたことに伴い、標記に関
する一部改正について通知がある旨説明があり、
各郡市地区医師会長あて通知することと決定。
59
10.第52回社会保険指導者講習会の開催日程につ
いて
8月21日(木)、8月22日(金) 日本医師会館
中條常任理事より、日本医師会長から、標記講
習会の開催日程について通知がある旨説明があり、
予め参加者について検討しておくこととした。
11.生活保護の医療扶助における後発医薬品に関
する取扱いについて
中條常任理事より、日本医師会長から、4月1
日付の生活保護の医療扶助における後発医薬品に
関する取扱いについての通知は廃止され、被保護
者に対しても、後発医薬品の使用促進を図ること
とし、医療保険に準じて医療扶助における後発医
薬品の取扱いを定めたとの通知がある旨説明があ
り、各郡市地区医師会長あて通知することと決定。
12.特定感染症検査等事業及び健康増進事業に基
づく肝炎ウイルス検診等の実施について
佐藤常任理事より、日本医師会長から、これま
で老人保健事業として実施されてきた肝炎ウイル
ス検診等は、健康増進事業に位置づけられ、引き
続き市町村において実施されるとの通知がある旨
説明。
13.「妊娠・出産・育児期に養育支援を特に必要
とする家庭に係る保健医療の連携体制につい
て」の送付について
佐藤常任理事より、日本医師会長から、医療機
関は妊娠・出産・育児期に養育支援を特に必要と
する家庭を早期に把握し、地域の実情に応じ医療
機関から市町村保健センター等保健機関へ情報提
供することや相互の連携体制の整備について通知
がある旨説明があり、各郡市地区医師会長あて通
知することと決定。
14.新型インフルエンザ発生時等の有事に備えた
結核病床の有効活用について
佐藤常任理事より、日本医師会感染症危機管理
対策室長から、結核病床を削減する場合において
も、新型インフルエンザ発生時等の有事の際には
病室に再活用できるよう検討するなど、結核病床
の有効活用について通知がある旨説明。
60
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
15.平成20年度山形県専門里親認定研修の実施に
〔Ⅲ〕協議事項
ついて
佐藤常任理事より、県健康福祉部長から、標記
研修の実施について通知がある旨説明があり、各
郡市地区医師会長あて通知することと決定。
「健康増進法施行規則の一部改正について」、及
16.
び「健康増進法第17条第1項及び第19条の2に基
づく健康増進事業について」の送付について
深尾常任理事より、日本医師会長から、健康増
進法施行規則の一部改正により、従来の老人保健
事業として実施されてきた骨粗鬆症検診等、及び
特定健康診査非対象者に対する保健指導、並びに
平成10年度に一般財源化されたがん検診につい
て、健康増進法第19条の2に基づく健康増進事業
と位置づけ、引き続き市町村において実施される
との通知がある旨説明があり、各郡市地区医師会
長あて通知することと決定。
17.「特定健康診査及び特定保健指導の実施に関
する基準第16条第3項の規定に基づき厚生労働
大臣が定める者について」、及び「同基準第17
条の規定に基づき厚生労働大臣が定める特定健
康診査及び特定保健指導の実施に係る施設、運
営、記録の保存等に関する基準について」の送
付について
深尾常任理事より、日本医師会常任理事から、
標記通知が送付されているが、厚生労働大臣が定
める者とは、保険者に代わり特定健康診査及び特
定保健指導の実施に要した費用請求の受付、その
費用の支払並びにこれらに附帯する事務を行うこ
とができる者(代行機関:支払基金、国保連合会)
、
施設、運営、記録の保存等に関する基準について
は、
厚労省「標準的な健診・保健指導プログラム
(確
定版)
」に示されているとの通知がある旨説明があ
り、各郡市地区医師会長あて通知することと決定。
18.「平成20年度歯の衛生週間」について
6月4日(水) 〜10日(火)
大内常任理事より、日本医師会長から、標記衛
生週間に関する周知依頼がある旨説明があり、各
郡市地区医師会長あて通知することと決定。
1.第1回都道府県医師会長協議会の開催について
7月15日(火) 日本医師会館
須藤副会長より、日本医師会長から、標記協議
会への出席案内がある旨説明があり、有海会長出
席と決定。
2.日本医師会役員就任披露パーティー開催案内
について
6月10日(火) 帝国ホテル
須藤副会長より、日本医師会長から、標記パー
ティーへの出席案内がある旨説明があり、有海会
長出席と決定。
3.平成20年度「日本医師会医学賞」ならびに「日
本医師会医学研究助成費」候補の推薦について
須藤副会長より、日本医師会長から、標記候補
の推薦依頼がある旨説明があり、各郡市地区医師
会長あて通知することと決定。
4.世界医師会準会員の更新について
須藤副会長より、日本医師会長から、世界医師
会準会員の更新依頼がある旨説明があり、新役員
で更新することと決定。
5.平成20年度山形県北方領土返還促進協議会総
会の開催について
5月23日(金) 遊学館
須藤副会長より、県北方領土返還促進協議会会
長から、平成20年度総会への出席案内がある旨説
明があり、欠席と決定。
6.師 研也先生の叙勲受章を祝う会について
5月30日(金) ホテル仙台プラザ
須藤副会長より、発起人から、祝う会への出席
案内がある旨説明があり、有海会長出席と決定。
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
61
7.地方独立行政法人山形県・酒田市病院機構設
立記念式、祝賀会のご案内
6月1日(日) ガーデンパレスみずほ
13.本医師会並びに検査センター新旧役員等歓送
須藤副会長より、山形県・酒田市病院機構理事
長から、設立記念式、祝賀会への出席案内がある
旨説明があり、須藤副会長出席と決定。
須藤副会長より、寒河江市西村山郡医師会長か
ら、新旧役員等歓送迎会への出席案内がある旨説
明があり、有海会長出席と決定。
8.通常総会および講演会の開催について
5月22日(木) パレスグランデール
14.平成20年度山形県あすをきずく青少年県民会
須藤副会長より、やまがた被害者支援センター
理事長から、通常総会および講演会への出席案内
がある旨説明があり、総会へ有海会長出席と決定。
迎会の開催について
5月29日(木) 吉本旅館
議総会の開催について
5月29日(木) 県庁
須藤副会長より、山形県あすをきずく青少年県
民会議会長から、平成20年度総会への出席案内が
ある旨説明があり、欠席と決定。
9.有床診療所協議会設立のお願いについて
須藤副会長より、全国有床診療所連絡協議会会
長から、有床診療所協議会の設立依頼がある旨説
明があり、本会有床診療所委員会を開催し、検討
することと決定。
15.平成20年度支部総会のご案内
6月15日(日) 東根市 東紅苑
須藤副会長より、ベーチェット病友の会から、
平成20年度支部総会への出席案内がある旨説明
があり、欠席・祝電を打電することと決定。
10.平成20年度「日本対がん協会賞」及び「朝日
がん大賞」の候補者推薦方依頼について
須藤副会長より、日本医師会長から、標記候補
者の推薦依頼がある旨説明があり、各郡市地区医
師会長あて通知することと決定。
11.平成20年度山形県薬剤師会通常総会開催につ
16.平成20年度東北医師会連合会事務局長会議の
開催について
6月13日(金)、14日(土) 福島県医師会館ほか
須藤副会長より、東北医師会連合会会長から、
平成20年度事務局長会議への出席案内がある旨
説明があり、伊藤事務局長出席と決定。
いて
5月25日(日) 山形国際ホテル
17.山形県社会福祉審議会臨時委員の推薦について
須藤副会長より、県薬剤師会長から、平成20年
度通常総会への出席案内がある旨説明があり、有
海会長出席と決定。
須藤副会長より、県健康福祉部長から、山形県
社会福祉審議会臨時委員の推薦依頼がある旨説明
があり、大道寺七兵衛先生を推薦することと決定。
12.第51回通常総会懇親会のご案内
5月17日(土) 月岡ホテル
18.平成20年度通常総会の開催について
5月29日(木) ホテルキャッスル
須藤副会長より、県接骨師会長から、第51回通
常総会懇親会への出席案内がある旨説明があり、
有海会長出席と決定。
須藤副会長より、県高齢・障害者雇用支援協会
会長から、平成20年度通常総会への出席案内があ
る旨説明があり、欠席と決定。
62
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
19.山形県腎等臓器移植推進機構理事会の開催に
ついて
25.主催講演会における山形県医師会の後援につ
いて
6月2日(月) あこや会館
6月5日(木) ホテルキャッスル
須藤副会長より、県腎等臓器移植推進機構理事
長から、理事会への出席案内がある旨説明があり、
有海会長出席と決定。
武田常任理事より、市立病院済生館館長から、
診ます会講演会への後援依頼がある旨説明があり、
後援了承。
20.当協会の役員候補者の推薦について
26.第58回日本病院学会への出席並びに招待講演
須藤副会長より、県結核成人病予防協会会長か
ら、役員候補者の推薦依頼がある旨説明があり、
次のとおり再推薦することと決定。
理事 有海会長、佐藤・武田常任理事
監事 伊藤事務局長
座長のご依頼について
7月3日(木)、4日(金) 山形テルサ
武田常任理事より、
第58回日本病院学会長から、
学会への出席並びに招待講演の座長依頼がある旨
説明があり、有海会長出席並びに座長を受諾する
ことと決定。
21.「飲酒運転撲滅ステッカー」のデザイン募集
について
27.第20回山形県対脳卒中治療研究会開催のお知
らせ
須藤副会長より、県知事から、標記デザインの
募集案内がある旨説明があり、各郡市地区医師会
長あて通知することと決定。
22.第62回東北医師会連合会総会並びに学術大会
各県医師会担当理事打合会の開催について
5月31日(土) 秋田ビューホテル
5月31日(土) 山形国際ホテル
武田常任理事より、県対脳卒中治療研究会から、
第20回研究会の開催案内がある旨説明があり、欠
席並びに各郡市地区医師会長あて通知することと
決定。
28.平成20年度日本産科婦人科学会山形県地方部
武田常任理事より、秋田県医師会長から、標記
理事打合会への出席案内がある旨説明があり、武
田常任理事出席と決定。
23.ご後援依頼について
6月20日(金) ホテルキャッスル
武田常任理事より、山形最先端医学研究会代表
世話人から、第6回研究会への後援依頼がある旨
説明があり、後援了承。
24.第40回山形肺癌懇話会「後援」のお願いにつ
いて
6月28日(土) 山形国際ホテル
武田常任理事より、山形肺癌懇話会会長から、
第40回懇話会への後援依頼がある旨説明があり、
後援了承。
会日本産婦人科医会山形県支部総会に対する賛
助ご協力のお願いについて
5月11日(日) 山形医学交流会館
松下副会長より、日本産科婦人科学会山形県地
方部会長並びに日本産婦人科医会山形県支部長か
ら、平成20年度総会に対する賛助依頼がある旨説
明があり、支出することと決定。
29.賛助会費納入のお願い
松下副会長より、骨髄バンクを支援するやまが
たの会会長から、賛助会費の納入依頼がある旨説
明があり、お断りすることと決定。
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
30.保険医療機関及び保険医の個別指導に係る返
還率及び返還事例の調査について
中條常任理事より、福島県医師会常任理事から、
保険医療機関及び保険医の個別指導に係る返還率
及び返還事例について照会がある旨説明があり、
返還率等は把握していないため、個別指導実施件
数、返還となった事由のみを回答することと決定。
31.平成20年度労災診療費算定実務研修会の共催
のお願いについて
7月11日(金) 米沢すこやかセンター
9月11日(木) 山形テルサ
10月10日(金) 鶴岡地域職業訓練センター
中條常任理事より、労災保険情報センター山形
事務所長から、標記研修会への共催依頼がある旨
説明があり、共催することと決定。
63
36.特定健診・特定保健指導実施に対する日本高
血圧学会よりの提言について
深尾常任理事より、日本高血圧学会理事長から、
特定健診・特定保健指導実施に対する提言(改訂
版)について通知がある旨説明。
37.平成20年度婦人科検診の委託契約締結について
深尾常任理事より、県市町村職員共済組合理事
長から、標記に関する委託契約の締結依頼がある
旨説明があり、締結することと決定。
38.第11回糖尿病地域医療研究会総会ご案内
7月26日(土) 東京都 東商ホール
深尾常任理事より、糖尿病地域医療研究会代表
世話人から、第11回総会への出席案内がある旨説
明があり、欠席と決定。
32.第39回全国学校保健・学校医大会における研
究発表の演題募集について
11月8日(土) 新潟市 朱鷲メッセ
佐藤常任理事より、新潟県医師会長から、標記
大会における演題募集案内がある旨説明があり、
各郡市地区医師会長あて通知することと決定。
39.各種検診委員会委員の委嘱・辞任について
敢 鶴岡地区医師会
委嘱 和田 了 循環器検診委員
〃 松田 徹 消化器検診委員
(胃がん部会・大腸がん部会)
辞任 渡部 直哉 消化器検診委員
(胃がん部会)
33.平成20年度主治医研修事業の委託について
佐藤常任理事より、県健康福祉部長から、主治
医研修事業の委託契約依頼がある旨説明があり、
契約することと決定。
34.平成20年度妊婦健康診査事業に係る委託契約
の締結について
柑 米沢市医師会
委嘱 阿部 宣子 乳がん検診委員
〃 牧野 孝俊 〃
深尾常任理事より、鶴岡地区医師会長並びに
米沢市医師会長から、各種検診委員会委員の委
嘱並びに解職依頼がある旨説明があり、了承。
佐藤常任理事より、最上町長から、標記事業に
係る委託契約の締結依頼がある旨説明があり、締
結することと決定。
40.平成20年度第1回全国メディカルコントロー
35.「子育て応援団 すこやか2008」への出席依
大内常任理事より、日本医師会常任理事から、
標記協議会連絡会への出席案内がある旨説明があ
り、大内常任理事出席と決定。
頼について
5月31日(土)、6月1日(日)
山形ビッグウイング
佐藤常任理事より、山形放送叙から、標記への
出席案内がある旨説明があり、欠席と決定。
ル協議会連絡会の開催について
6月6日(金) 三田共用会議所
64
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
41.平成20年度山形県小児救急電話相談事業委託
契約の締結について
大内常任理事より、県健康福祉部長から、標記
に関する委託契約の締結依頼がある旨説明があり、
締結することと決定。
2.
「きれいな空気でおもてなし〜受動喫煙防止対
策推進キャンペーン〜」の実施について
大内常任理事より、県健康福祉部長から、標記
キャンペーンの実施について通知がある旨説明。
I〕協議事項
〔I
42.山形県救急医療・救急業務関係者知事表彰の
1.本会各種委員会委員の委嘱について
推薦について
大内常任理事より、県健康福祉部長から、標記
に関する推薦依頼がある旨説明があり、各郡市地
区医師会長あて通知し、候補者の推薦を求めるこ
とと決定。
須藤副会長より、本会各種委員会委員は、各郡市
地区医師会長推薦委員、会長委嘱委員、理事会選考
委員で構成されている説明があり、協議の結果委嘱
することと決定。(詳細については、本誌別掲)
43.ご後援のお願い
2.永年勤続役員表彰について
7月6日(日) 新庄市民文化会館
大内常任理事より、山形大学医学部から、
「知ろ
う治そうC型肝炎」新庄市最上郡市民公開講座へ
の後援依頼がある旨説明があり、後援了承。
須藤副会長より、永年勤続役員の調査結果6名
であった旨説明があり、代議員会の開催に先立ち
表彰することと決定。
ドクターバンク事業)委託契約の締結について
3.平成20年度山形県看護協会通常総会並びに研
修会の開催について
6月7日(土) 県看護協会会館
栗谷副会長より、県健康福祉部長から、標記に
関する委託契約の締結依頼がある旨説明があり、
締結することと決定。
須藤副会長より、県看護協会長から、平成20年
度通常総会並びに研修会への出席案内がある旨説
明があり、欠席・祝電を打電することと決定。
追 加 要 項
4.
「ねんきん特別便」に関する協力依頼について
44.平成20年度山形県医師職業紹介事業(山形県
〔 I〕通知事項
1.
「後期高齢者終末期相談支援料の取扱いについ
て」等の送付について
中條常任理事より、日本医師会常任理事から、
後期高齢者終末期相談支援料の算定にあたっては、
病状が急変した場合の治療等について、医師、看
護師その他の医療関係職種が共同し、患者及び家
族等とともに話合い、その内容を文書等にとりま
とめることになっているが、患者の希望が確認で
きない場合等には、「不明」
「未定」等とすること
で差し支えないことなど、
「後期高齢者終末期相談
支援料の取扱いについて」通知がある旨説明があ
り、各郡市地区医師会長あて通知することと決定。
松下副会長より、日本医師会長から、標記に関す
る協力依頼がある旨説明があり、ホームページに掲
載することと決定。(詳細については、本誌別掲)
5.山形県後期高齢者医療審査会の開催について
5月29日(木) 県議会南棟
中條常任理事より、県健康福祉部長から、標記
審査会への出席案内がある旨説明があり、有海会
長出席と決定。
6.平成20年度定例総会及び事務研修会のご案内
6月12日(木) パレスグランデール
中條常任理事より、山形地区社会保険委員会山
形支部長から、平成20年度定例総会及び事務研修
会への出席案内がある旨説明があり、欠席と決定。
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
65
7.平成20年度山形県訪問看護推進協議会委員の
推薦について
13.感染症発生動向調査事業に係る指定届出機関
佐藤常任理事より、県健康福祉部長から、標記
委員の推薦依頼がある旨説明があり、折居理事を
推薦することと決定。
佐藤常任理事より、県健康福祉部長から、1指
定届出機関の辞退に伴い、感染症発生動向調査事
業に係る指定届出機関の推薦依頼がある旨説明が
あり、後任の選定については、佐藤常任理事に一
任と決定。
8.
「お薬手帳」見本送付と紹介記事掲載のお願い
三原常任理事より、薬事日報社から、標記記事
の掲載依頼がある旨説明があり、お断りすること
と決定。
9.山形県留置施設視察委員会の委員候補者の推
薦について
須藤副会長より、県公安委員会から、標記候補
者の推薦依頼がある旨説明があり、鈴木伸男先生
を再推薦することと決定。
の推薦について
14.医療機関の医師派遣用自動車の緊急自動車の
指定について
大内常任理事より、日本医師会常任理事から、
医療機関が救急現場に医師を派遣するために使用
する自動車についても、緊急自動車の指定対象に
追加するとの通知がある旨説明があり、各郡市地
区医師会長あて通知することと決定。
「山形県地域医療情報ネットワーク化推進委員会
15.
(仮称)」の設置に伴う委員の推薦依頼について
10.NPO法人山形県腎友会第6回定期大会開催
のご案内
6月22日(日) 山形ビッグウイング
須藤副会長より、山形県腎友会会長から、第6
回定期大会への出席案内がある旨説明があり、欠
席・祝電を打電することと決定。
三原常任理事より、県健康福祉部では、知事と
の懇談会等で要望していた「山形県地域医療情報
ネットワーク化推進委員会(仮称)
」を設置するこ
とになり、その委員の推薦依頼がある旨説明があ
り、三原常任理事を推薦することと決定。
16.その他
11.「特区、地域再生、規制改革集中受付」につ
いて
敢 救急医療功労者の厚生労働大臣表彰候補者
の推薦について
須藤副会長より、日本医師会常任理事から、標
記受付が行われ、地方公共団体や各種団体より多
くの医療に関する提案がなされることが予想され
るため、医療に関する提案には素早く対応願いた
いとの通知がある旨説明があり、各郡市地区医師
会長あて通知することと決定。
大内常任理事より、前回の理事会で一任され
ていた救急医療功労者の厚生労働大臣表彰候補
者について、有海会長を推薦したい旨説明があ
り、有海会長を推薦することと決定。
12.妊婦健康診査委託契約の締結について
三原常任理事より、本会では全国に先駆けて
後期高齢者診療料算定自粛を呼びかけたわけで、
その経過・効果などの報告について提案があり、
5月24日開催の代議員会で現状を報告するこ
ととした。
佐藤常任理事より、遊佐町長から、標記に関す
る委託契約の締結依頼がある旨説明があり、締結
することと決定。
柑 後期高齢者診療料の届出状況などについて
66
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
第
3
回
全
理
事
会
日 時、平成20年5月28日(水) 午後3時30分〜
会 場、県医師会館役員室
出席者
会 長 有海 躬行
副 会 長 須藤 俊亮、松下斑三郎、栗谷 義樹
常任理事 佐藤 泰司、三原 一郎、武田 憲夫
中條 明夫、大内 清則、深尾 彰
理 事 齋藤 忠明、原田 順二、清治 邦夫
沓沢 茂夫、折居 和夫、吉岡 信弥
監 事 小林 正義、大泉 晴史、尾形 浩
議 長 福原 晶子
副 議 長 島津 博達
事 務 局 伊藤事務局長ほか事務局員
〔Ⅰ〕報告事項
1.第1回常任理事会について
5月14日(水) 県医師会館
須藤副会長より、第1回常任理事会報告は既に
メールで報告しているとおり、報告事項9件、通
知事項20件、協議事項61件であった旨説明があ
り、それぞれ了承された。
2.新県医師会館安全祈願祭について
5月18日(日) 現地
有海会長、須藤・松下副会長出席
須藤副会長より、関係者が出席し安全祈願祭を
行った旨報告。
3.本会第118回定例代議員会、同第96回定例総
会について
5月24日(土) 山形国際ホテル
有海会長ほか役員出席
有海会長より、平成19年度の決算が承認され、
滞りなく終了した旨報告。
4.社保・生保指導打合せ会について
5月26日(月) 県医師会館
有海会長ほか役員出席
中條常任理事より、平成19年度個別指導におけ
る指摘事項については、本会会報号外に掲載する
こと、平成20年度集団的個別指導の選定に関して
は、昨年度は高点数と数年の間指導を受けていな
い保険医療機関から選定していたが、社保庁の改
革により、今年10月から地方厚生局への移管を踏
まえ、東北各県が足並みを揃えていくため、指導
大綱に基づき選定されることになったこと、また、
生保指導については、昨年と変わりなく行われる
旨報告。
5.郡市地区医師会保険担当理事連絡協議会につ
いて
5月26日(月) 県医師会館
有海会長ほか役員出席
中條常任理事より、社保・生保指導打合せ会の
内容を伝達した旨報告。
6.会議・行事等について
敢 第5回四師会禁煙推進委員会
5月14日(水) 県医師会館
中條・大内常任理事出席報告。
柑 山形県医師国保組合理事会
5月15日(木) ホテルキャッスル
清治理事出席報告。
桓 カスミ山形通常総会
5月16日(金) 県医師会館
有海会長、松下副会長、大泉監事出席
報告。
棺 山形県接骨師会通常総会懇親会
5月17日(土) 月岡ホテル
有海会長出席報告。
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
款 やまがた被害者支援センター通常総会
5月22日(木) パレスグランデール
有海会長出席報告。
歓 上山市医師会総会
5月23日(金) 月岡ホテル
有海会長出席報告。
汗 山形県医師会協同組合総代会
5月24日(土) 山形国際ホテル
有海会長ほか役員出席報告。
漢 平成20年度山形県薬剤師会通常総会
5月25日(日) 山形国際ホテル
有海会長出席報告。
67
〔Ⅱ〕通知事項
1.平成20年度山形県「ダメ。ゼッタイ。」普及
運動実施要綱の制定について
6月20日(金) 〜7月19日(土)
須藤副会長より、県健康福祉部長から、標記普
及運動への協力依頼がある旨説明があり、各郡市
地区医師会長あて通知することと決定。
2.高齢者の交通事故防止に対する取り組みにつ
いて
須藤副会長より、県交通安全対策協議会会長か
ら、標記に関する推進依頼がある旨説明があり、
各郡市地区医師会長あて通知することと決定。
澗 山形県防犯協会連合会通常総会
5月27日(火) パレスグランデール
鈴木業務係長出席報告。
3.日本医師会「厚生労働省第三次試案に対する
見解(案)
」送付について
潅 山形県暴力追放運動推進センター理事会
5月27日(火) パレスグランデール
市村経理係長出席報告。
栗谷副会長より、日本医師会常任理事から、標
記見解(案)に対する意見の聴取依頼があったが、
本会からは意見等は提出していない旨説明。
環 山形県医師信用組合理事会
5月28日(水) 県医師会館
有海会長ほか役員出席報告。
4.除労災保険情報センターが行う共済事業振興
助成金制度の実施ついて
7.医師連盟関係について
敢 日本医師連盟執行委員会
5月20日(火) 日本医師会館
有海委員長、須藤副委員長出席
中條常任理事より、日本医師会常任理事から、
都道府県医師会が主催し、日医及び労災保険情報
センターが共催する研修会など、標記に関する活
用依頼がある旨説明があり、各郡市地区医師会長
あて通知することと決定。
須藤副委員長より、役員人事、選挙対策委員
会(仮称)、規約改訂検討委員会(仮称)の設置
等について説明があった旨報告。
5.
「医療ネグレクトにより児童の生命・身体に重
大な影響がある場合の対応について」の送付に
ついて
柑 山形県医師連盟執行委員会
5月21日(水) ホテルメトロポリタン山形
有海委員長ほか役員出席
佐藤常任理事より、日本医師会長から、標記に
ついて通知がある旨説明があり、各郡市地区医師
会長あて通知することと決定。
須藤副委員長より報告。
(詳細については、本
誌別掲)
68
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
6.
「健康増進事業実施者に対する健康診査の実施
等に関する指針の一部改正について」の送付に
ついて
深尾常任理事より、日本医師会長から、標記に
関する指針の一部が改正され、メタボリックシン
ドロームに着目した健診・保健指導の内容、精度
管理についての具体的な方法などが追加されたと
の通知がある旨説明。
7.
「平成18年国民健康・栄養調査結果の概要」
の送付について
深尾常任理事より、日本医師会長から、標記概
要が送付されている旨説明があり、本会ホーム
ページに掲載することと決定。
8.平成20年度「世界禁煙デー」及び「禁煙週間」
について
世界禁煙デー 5月31日(土)
禁煙週間 5月31日(土) 〜6月6日(金)
大内常任理事より、日本医師会長から、標記に
関する周知・協力方依頼がある旨説明があり、各
郡市地区医師会長あて通知することと決定。
〔Ⅲ〕協議事項
4.各種委員会委員の辞任・委嘱について
敢 診療情報提供推進委員会委員
辞任 武田 満
(山形新聞社前論説委員長)
委嘱 桑嶋 誠一
(山形新聞社現論説委員長)
須藤副会長より、武田委員から、4月の人事
異動により論説委員長を交代したため、委員の
交代の申出がある旨説明があり、上記のとおり
解職並びに委嘱することと決定。
柑 思春期保健対策委員会委員
辞任 五十嵐裕一
委嘱 三井 卓弥
須藤副会長より、五十嵐委員から、委員の交
代の申出がある旨説明があり、上記のとおり解
職並びに委嘱することと決定。
5.「過重労働・メンタルヘルス対策に関する研修
会」及び「精神科医等のための産業保健研修会」
の開催に係る協力の依頼について
10月4日(土) ホテルサンルート山形
須藤副会長より、産業医学振興財団事務局長か
ら、標記研修会の開催に係る協力依頼がある旨説
明があり、開催することと決定。
1.山形県保健医療推進協議会委員の推薦について
須藤副会長より、県健康福祉部長から、標記委
員の推薦依頼がある旨説明があり、有海会長並び
に須藤副会長を再推薦することと決定。
2.山形県国保会館竣工式の御案内について
6月6日(金) 山形県国保会館
須藤副会長より、県国民健康保険団体連合会理
事長から、標記竣工式への出席案内がある旨説明
があり、有海会長出席と決定。
3.
“明るいやまがた”夏の安全県民運動推進会議
の開催について
6月23日(月) 県庁
須藤副会長より、県危機管理監から、標記推進
会議への出席案内がある旨説明があり、事務局職
員出席と決定。
6.
「最新の医療情報を熟知して、必要な時には専
門医を紹介できる地域医療、保健、福祉を担う
総合的な能力を有する医師」
(いわゆる総合医・
総合診療医<仮称>)を養成するための認定制
度及びその名称に関する都道府県医師会アン
ケート調査について
武田常任理事より、日本医師会長から、標記に
関する照会がある旨説明があり、回答は武田常任
理事に一任と決定。
7.
「山形在宅呼吸療法研究会」ご後援のお願い
7月5日(土) 大手門パルズ
武田常任理事より、山形在宅呼吸療法研究会代
表幹事から、第17回研究会への後援依頼がある旨
説明があり、後援了承。
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
8.第62回東北医師会連合会総会並びに学術大会
役員の依頼について
69
追 加 要 項
〔 I〕報告事項
武田常任理事より、秋田県医師会長から、有海
会長に対し標記大会の副会長就任依頼がある旨説
明があり、受諾することと決定。
9.都道府県立学校の学校医報酬に係る調査につ
いて
1.山形県介護支援専門員協会平成20年度第2回
定例理事会
5月10日(土) サンルート山形
折居理事出席報告。
I〕通知事項
〔I
佐藤常任理事より、兵庫県医師会常任理事から、
標記に関する照会がある旨説明があり、回答は佐
藤常任理事に一任と決定。
10.平成20年度山形県学校保健連合会理事会の開
催について
6月3日(火) 県庁
佐藤常任理事より、県学校保健連合会長から、
理事会への出席案内がある旨説明があり、有海会
長出席と決定。
11.夢未来やまがた食育県民運動推進本部会議の
開催について
6月9日(月) ホテルメトロポリタン山形
深尾常任理事より、県知事から、標記会議への
出席案内がある旨説明があり、欠席と決定。
12.平成20年度救急教育連絡会議の開催について
6月23日(月) 県庁
大内常任理事より、県消防学校長から、標記連
絡会議への出席案内がある旨説明があり、大内常
任理事出席と決定。
13.取材申し込みについて
大内常任理事より、東京法規出版編集長から、
禁煙推進山形県民大会への取材申し込みがあるが、
四師会禁煙推進委員会では了承している旨説明が
あり、協力することと決定。
1.病院における吹付けアスベスト(石綿)対策
の徹底及び使用実態調査の実施について
須藤副会長より、県健康福祉部長から、平成8
年度以前に竣工した建築物(改修工事を含む)を
有する病院を対象として、標記実態調査について
通知がある旨説明。
2.
「療養の給付と直接関係ないサービス等の取扱
いについて」の一部改正について
中條常任理事より、日本医師会長から、標記取
扱いの一部が改正され、
「ニコチン貼付剤」が「禁
煙補助剤」に改められたとの通知がある旨説明。
(本会会員用ホームページ「医師会ニュース」に
掲載)
3.
「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイ
ドライン」について
佐藤常任理事より、日本医師会長から、標記ガ
イドラインについて通知があるが、今後は、アレ
ルギー疾患をもつ児童生徒が、学校生活を安心し
て送ることができるようにするには、医師の方々
の協力と、アレルギー疾患対応の「学校生活管理
指導表」を中心とした仕組みづくり・活用につい
ての周知並びに普及依頼がある旨説明があり、本
会学校医委員会で検討することと決定。
70
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
4.母子保健医療対策等総合支援事業の実施につ
いて
佐藤常任理事より、日本医師会長から、1.健
やかな妊娠・出産等サポート事業、2.子供の心
の診療拠点病院機構推進事業、3.周産期医療対
策事業など、標記支援事業の実施について通知が
ある旨説明があり、各郡市地区医師会長あて通知
することと決定。
5.山形県健康診査実施要領の一部改正について
深尾常任理事より、県健康福祉部長から、基本
健康診査に関する部分の削除、特定健康診査に関
する部分の挿入など、標記要領の一部改正につい
て通知がある旨説明。
6.山形県生活習慣病検診等管理指導協議会設置
要領の一部改正について
深尾常任理事より、県健康福祉部長から、特定
健康診査について、実施状況の検討並びに健診の
効果や効率を評価することとされたことに伴い、
標記設置要領の一部を改正したとの通知がある旨
説明。
7.山形県小児救急医療啓発事業の実施について
大内常任理事より、県健康福祉部長から、乳幼
児の保護者に対する救急時の対応方法等について
の講習会の実施、ガイドブックの配布など、標記
事業について通知がある旨説明。
8.診療科名・医療機関名に関するQ&Aについて
三原常任理事より、日本医師会常任理事から、
標記に関する通知がある旨説明があり、各郡市地
本会会員用
区医師会長あて通知することと決定。(
ホームページ「医師会ニュース」に掲載)
9.
「採血用穿刺器具(針の周辺部分がディスポー
ザブルタイプでないもの)の取扱い」について
須藤副会長より、日本医師会常任理事から、標
本会会員用ホームページ
記通知がある旨説明。(
「医師会ニュース」に掲載)
10.地球温暖化防止の対策(クールビズ)について
須藤副会長より、日本医師会長から、地球温暖
化防止に向け、平成20年6月1日より9月30日ま
での間、日本医師会館の冷房設定温度を上げ、常
識的な判断による夏の軽装(クールビズ)の実践
に取り組むとの通知がある旨説明。
I
I〕協議事項
〔I
1.
「アニメーション『ジュノー』
」制作・上映に
関する山形県医師会後援名義使用のお願い
須藤副会長より、モーストの会理事長から、
「ア
ニメーション『ジュノー』
」制作・上映への後援依
頼がある旨説明があり、名義後援了承。
2.理事選任のご通知とご協力のお願いについて
中條常任理事より、山形地区社会保険委員会山
形支部長から、松本次長に対し理事の就任依頼が
ある旨説明があり、受諾することと決定。
3.救急病院の認定に関する意見の聴取について
公立高畠病院、新庄徳洲会病院
大内常任理事より、県健康福祉部長から、救急
病院の認定に関する意見の聴取依頼がある旨説明
があり、当該郡市地区医師会長の意見を踏まえ、
次のとおり意見を申し述べることとした。
○公立高畠病院
妥当なるものと認められる。
○新庄徳洲会病院
当該病院の診療体制及び地域医療に対
する考え方が不明確であり、コメントす
る立場になく、診療の実態を観察し、そ
の上で慎重に判断されるよう要望する。
4.
「産業保健関係者に対する感染症対策に関する
研修会」の開催に係るご協力依頼について
10月9日(木) 東京都 芝パークホテル
須藤副会長より、産業医学振興財団理事長から、
標記研修会の開催に係る広報など協力依頼がある
旨説明。
(詳細については、本誌別掲)
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
71
5.平成20年「母子保健功労者表彰」候補者の推
薦について
9.平成20年度山形県生活習慣病検診等従事者指
導講習事業に係る委託契約について
佐藤常任理事より、県健康福祉部長から、標記
候補者の推薦依頼がある旨説明があり、各郡市地
区医師会長あて通知することと決定。
深尾常任理事より、県知事から、標記事業に係
る委託契約依頼がある旨説明があり、契約するこ
とと決定。
6.平成20年度先天性代謝異常等検査技術検討会
の開催について
7月30日(水) 衛生研究所
10.山形県老人福祉施設協議会設立35周年記念式
佐藤常任理事より、県衛生研究所長から、標記
検討会への出席案内がある旨説明があり、須藤副
会長出席と決定。
須藤副会長より、県老人福祉施設協議会会長か
ら、標記記念式典への出席案内がある旨説明があ
り、有海会長出席と決定。
7.第20回東北学校保健・学校医大会について
敢 参加申込みについて
8月2日(土) 仙台エクセルホテル東急
3日(日) 仙台国際センター
11.医療関係機関等を対象とした特別管理産業廃
佐藤常任理事より、宮城県医師会長から、標
記大会への参加案内がある旨説明があり、有海
会長、須藤副会長、佐藤・中條常任理事、清治
理事、小林・大泉監事、福原議長、高橋秀昭先
生、伊藤末志先生出席と決定。
柑 代表者会の開催について
8月3日(日) 仙台国際センター
佐藤常任理事より、宮城県医師会長から、代
表者会への出席案内がある旨説明があり、有海
会長、佐藤常任理事出席と決定。
典の開催について
7月11日(金) 山形国際ホテル
棄物管理責任者講習会への参加ご協力依頼につ
いて
須藤副会長より、日本医師会長から、標記講習
会開催に係る協力依頼がある旨説明があり、各郡
市地区医師会長あて通知することと決定。
12.医師連盟関係について
敢 日本医師連盟「選挙対策委員会」並びに
「規約改訂検討委員会」委員の推薦について
須藤副委員長より、東北医師会連合会会長か
ら、日本医師連盟「選挙対策委員会」並びに
「規約改訂検討委員会」
委員の推薦依頼がある旨
説明があり、見送ることと決定。
柑 平成21年度概算要求に向けた決議について
桓 学校保健担当理事意見交換会の開催について
8月2日(土) 仙台エクセルホテル東急
佐藤常任理事より、宮城県医師会長から、各
県医師会学校保健担当理事意見交換会への出席
案内がある旨説明があり、佐藤常任理事出席と
決定。
8.各種検診委員会委員の委嘱について
敢 鶴岡地区医師会
委嘱 齊藤 元護 呼吸器検診委員
深尾常任理事より、鶴岡地区医師会長から、
呼吸器検診委員会委員の委嘱依頼がある旨説明
があり、了承。
須藤副委員長より、日本医師連盟委員長から、
自由民主党政務調査会の厚生労働部会、社会保
障制度調査会、雇用・生活調査会による合同会
議が開催され、平成21年度概算要求に向けた決
議が採択されたとの通知がある旨説明。
72
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
13.その他
敢 TVコマーシャルによる医療案内広告につ
いて
伊藤事務局長より、山形放送から、医療法が
改正され広告可能な事項が拡大されたことに伴
い、TVコマーシャルによる医療案内広告につ
いて説明があった旨報告。
柑 山形県農作物有害動植物防除協議会の開催
について
6月4日(水) 県庁
須藤副会長より、山形県農作物有害動植物防
除協議会会長から、協議会への出席案内がある
旨説明があり、欠席と決定。
桓 中国四川省の地震への対応について
松下副会長より、標記地震に対するお見舞いな
ど、どのように対応されたのかとの発言があった
が、今後日本医師会等の動きを踏まえ対応するこ
ととした。
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
73
レセプトオンライン請求義務化に関する
アンケート調査結果
山形県医師会常任理事 三 原 一 郎
る提出割合が多い(
平成23年4月より全ての保険医療機関におい
図7)
。
てレセプトのオンライン請求が原則義務化され
レセプト枚数は「900枚以上」が31.
5%であっ
ることになっているが、日本医師会では、国民医
た(図8、図9)
。
療を守る医療提供者の立場から、このような施策
「レセプトオンライン請求義務化にどう対応さ
の前にクリアされるべき課題を提示するととも
れるか」
に対しては、
「時期に間に合うように対応」
に、オンライン請求は義務化ではなく、できると
が350件の65.
9%を占めた(図10)。さらにこれら
ころから手挙げ方式で移行し、I
の中で、
「業者に依頼する」としている医療機関は
T化に対応できな
い医療機関にも十分配慮する必要があると主張
「事務
272件で大部分を占めている(表3、図11)
してきた。
代行を考慮」は11件と少なかった。
「今後の厚労
先に開催された、平成19年度日本医師会医療情
省が行う環境整備を待って対応」が121件(16%)
、
報システム協議会では、宮城県医師会、石川県医
「導入費用やコンピュータ操作の問題から導入に
師会が独自に行った「レセプトオンライン請求義
躊躇している」が93件(12%)
、
「医療機関の規模
務化に関するアンケート調査」により、義務化に
が小さく、レセプトオンライン化の必要性は無い
伴い廃院を考えている医療機関が両県共7%もあ
と考えている」が68件(9%)で、年齢が高くな
ることが報告されている。
るに従いその割合が大きくなっている。
そこで日本医師会では、前掲の2医師会に倣い、 「対応できないので保険診療を止めるか、
あるい
全国の会員を対象にレセプトオンライン請求義務
は廃院を考えている」と答えた医療機関は40件
化により予測される影響を、より大きな医療現場
(5%)
、「医師会へ対応を相談」は67件(9%)で
の生の声として国に対し訴えていくため、アン
あった。
ケートを実施することとなった。
オンライン請求義務化の問題としては、環境整
山形県医師会においても、本年4月に行ったア
備が63.
7%、費用負担が56.
9%を占めた(図12)。
ンケート調査結果についてご報告申し上げる。最
後にアンケートにご協力いただきました医療機関
まとめ
の皆様に深謝申し上げる。
オンライン請求とは、現在紙で提出しているレセ
プト情報を決められた書式で電子化し、それをイン
アンケート結果
ターネット回線などを利用して伝送する請求方法
対象医療機関(A会員のみ)は729件、回答数
である。レセコンを使い紙で請求している医療機関
であれば、紙情報を電子情報に変換するソフト、イ
は531件、回答率72.
8%。その内訳は、無床診療
ンターネットとの接続環境、伝送するための専用パ
所456件(
、有床診療所61件(
、病院
85.
9%)
11.
5%)
ソコン、認証局の使用料など数十万の出費を強いら
図1)
。郡市地区医師会別並びに年齢
13件(
2.
4% )
(
れる。オンライン請求をすることは、医療機関側に
別の回答率(表1、2)。
もある程度のメリットはあるものの、恩恵を受ける
「義務化を知っている」の問いには、
「知ってい
のはおもに支払基金や医療保険者であり、それらの
る」と答えたのは495件の93.
「知らなかった」
2%、
事務の効率化のために医療機関側が多額の出費を
と答えたのは35件の6.
6%で、ほとんどが知ってい
しなければならないのは理不尽に過ぎるのではあ
た(
図2、図3)
。
るが、すでに法制化されており、オンライン請求へ
レセコンの使用に関しても484件の91.
1%と、ほ
進まざるを得ないのが現状である。
とんどが使用していた(
図4、図5)
。
レセプトの提出方法は「紙レセプト」が388件
の73.
「磁気メディア」が130件の24.
「オ
オンライン請求は、ふたつのステップで考える
1%、
5%、
ンライン」は7件の1.
と良い。最初のステップは、現在紙で出している
3%で、圧倒的に「紙レセプ
レセプト情報を電子化することである。これはレ
ト」が多い(
図6)
。これを年代別に見ると、年齢
セ電算請求そのものであり、今回のアンケートで
が若いほど磁気メディア(含むオンライン)によ
74
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
も25%程度の医療機関がすでに行っている。ここ
までできていれば、あとは送信するだけだが、イ
ンターネット環境が未整備な医療機関には結構な
出費になってしまう。医師会などで取りまとめて
代行送信ということも可能ではないかと考えてい
るが、このあたりの話が先行してしまうと、あく
まで“義務化”は反対という医師会の姿勢が揺ら
ぐことにもなりかねず、日医と国との交渉を踏ま
えながら慎重な対応が必要と思われる。
いずれにしろ、各医療機関においては、オンラ
イン請求義務化までには、少なくともレセ電算請
求(フロッピーディスクやCDでの請求)までは実
現しておいた方が良いと思われ検討をお願いした
い。なお、日医標準レセプトソフト(オルカ)は、
レセ電算機能は標準装備であるし、インターネッ
トとも繋がっているレセコンソフトである。した
がって、オンライン請求に最も適したレセコンと
いえる。この機会に現在のレセコンをオルカに変
えるのも良い選択だと考えている。
療機関が40件 (
あったということである。前
7.
5%)
者については、代行入力なども検討されているよ
うであるが、その費用負担をどうするのかが問題
であるし、後者については、国の施策によって地
域医療を担う診療所の閉院を促すようなことは本
末転倒であり、国としてのなんらかの救済策を期
待したい。このあたりの落とし所については、日
本医師会と国が交渉中とのことで、県医師会とし
ては経過を見守りたいと考えている。
1.アンケート回答施設内訳
今回のアンケートで注目すべきは、手書きでレ
セプトを請求している医療機関が46件(8.
7%)あ
ることと、診療を止める、閉院すると回答した医
回答率72.
8%
図1
表1
山形市 天・東 寒・西 上山市 北村山 新・最
対象施設
回答施設
回答率%
酒田
鶴岡
南・東 長・西 米沢市 無回答
209 55
47
23
52
36 104 89
35
30
49
157 36
37
19
37
27
80
59
27
21
29
75.
1 65.
5 78.
7 82.
6 71.
2 75.
0 76.
9 66.
3 77.
1 70.
0 59.
2
−
2
−
計
729
531
72.
8
表2
対象施設
回答施設
回答率%
40未満 40〜49 50〜59 60〜69 70〜79 80以上 無回答
−
15 140 280 135 115 44
8
86 196 103 89
42
53.
3 61.
4 70.
0 76.
3 77.
4 95.
5
7
−
計
729
531
72.
8
2.平成23年4月から全ての保険医療機関において、レセプトのオンライン請求が原則義務化される省
令が出ていることをご存知でしたか
図2
図3
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
3.貴院ではレセコンを使用していますか
図4
図5
4.貴院でのレセプトの提出方法を教えて下さい
図6
図7
5.貴院の1ヶ月の平均レセプト枚数を教えて下さい
図8
図9
75
76
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
6.貴院ではレセプトオンライン請求義務化にどう対応されますか(複数回答)
保険診療を止めるか、閉院と回答した年齢別内訳
図11
図10
表3
山形市 天・東 寒・西 上山市 北村山 新・最
酒田
鶴岡
12
52
40
11
12
21
1
350
11
0
1
41
3
3
27
0
6
7
1
3
9
1
1
14
1
4
1
0
0
272
11
40
9
8
15
11
11
5
9
0
121
3
8
6
13
7
7
6
6
1
93
3
2
4
12
4
3
5
2
0
68
0
2
2
3
5
6
2
0
4
0
40
6
5
2
6
4
6
9
4
3
2
0
67
2
2
1
1
2
1
2
1
0
0
0
18
時期に間に合うよ
うに考えている
103
25
30
17
26
・整備を業者に依頼
83
1
13
19
1
3
24
2
3
16
0
1
20
1
2
厚労省の環境整備
を待って対応
36
8
6
3
躊躇している
レセプトオンライン
化の必要性はない
保険診療を止め
るか、閉院
25
6
5
23
6
4
15
1
医師会へ対応を
相談したい
20
6
・事務代行を考慮
・その他
その他
南・東 長・西 米沢市 無回答
7.レセプトオンライン義務化において、特に問題とすべき項目を3つ選んで回答して下さい
図12
計
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
斬5月 1日
第5回東北ブロック医師臨床研修
制度連絡会議が仙台市・情報産業プラザで開
伊藤事務局長出席。
斬〃
2日
県保健薬務課・県健康福祉企画課
8日
会報編集会議を県医師会館ほかで
斬〃
医師会館で開催され、有海会長ほか役員出席。
地区医師会長宛送付。
9日
斬〃
10日
「朝日がん大賞」
の候補者推薦方依頼について、
各郡市地区医師会長宛通知。
斬〃
定例理事会がサンルート山形で開催され、折
12日
開催について、各郡市地区医師会長宛通知。
に伴う協力依頼について、各郡市地区医師会
長宛通知。
和ケア研修会の開催指針について、各郡市地
各郡市地区医師会長宛送付。
「感染症の予防のための施策の実
斬〃
区医師会長宛通知。
11日
会のご案内について、各郡市地区医師会長宛
第54回自民党県連大会・政経文化
セミナーがハ
゚
レ
ス
ク
゙
ラ
ン
テ
゙
ー
ル
で開催され、有海委
通知。
斬〃
13日
第63回国民体育大会山形県予選
会兼第35回東北総合体育大会山形県予選会
実行委員会総会が県スポーツ会館で開催され、
生活保護の医療扶助における後発
医薬品に関する取扱いについて、各郡市地区
員長、須藤副委員長出席。
斬〃
第20回山形県対脳卒中治療研究
斬〃
施に関する計画」を各郡市地区医師会長宛送付。
斬〃
がん診療に携わる医師に対する緩
斬〃
代議員会議案書等を代議員、役員、
斬〃
平成20年度全国安全週間の実施
斬〃
改修工事請負者決定指名競争入札
を県医師会館で開催。
カスミ山形通常総会が県医師会館
「平成20年度主治医研修事業」の
斬〃
居理事出席。
斬〃
16日
で開催され、有海会長ほか役員出席。
山形県介護支援専門員協会第2回
斬〃
平成20年度「日本対がん協会賞」
斬〃
東北医師会連合会各県会長会議が
仙台ホテルで開催され、有海会長出席。
山形県医師国民健康保険組合理事
出席。
平成20年度本会会員名簿の刊行
について、各郡市地区医師会長宛通知。
15日
会がホテルキャッスルで開催され、清治理事
国立がんセンターがん対策情報セ
ンターの作成したがんに関する冊子を各郡市
斬〃
第5回四師会禁煙推進委員会を県
斬〃
医師会館で開催。
山形県医師会協同組合理事会が県
斬〃
医師信用組合常務会が県医師会館
で開催され、有海会長、須藤副会長出席。
開催。
斬〃
第1回常任理事会を県医師会館で
斬〃
との打合せを県医師会館で開催。
斬〃
14日
開催。
催され、武田常任理事出席。
斬〃
77
医師会長宛通知。
斬〃
「平成20年度歯の衛生週間」につ
いて、各郡市地区医師会長宛通知。
78
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
斬〃
イン募集について、各郡市地区医師会長宛通知。
「仕事と生活の調和(ワーク・ライ
フ・バランス)憲章」、
「仕事と生活の調和推
進のための行動指針」について、各郡市地区
研修の実施について、各郡市地区医師会長宛
医師会長宛通知。
通知。
斬〃
硫化水素中毒への対応について、
斬〃
各郡市地区医師会長宛通知。
特に必要とする家庭に係る保健医療の連携体
師会長宛通知。
急自動車の指定について、各郡市地区医師会
「特区、地域再生、規制改革集中受
付」について、各郡市地区医師会長宛通知。
長宛通知。
伴う自賠責保険診療費算定基準(自賠責新基
ならびに「日本医師会医学研究助成費」候補
準)の取扱いについて、各郡市地区医師会長
の推薦について、各郡市地区医師会長宛通知。
宛通知。
平成20年度「男女共同参画週間」
斬〃
分科会における研究発表の演題募集について、
「「保険医療機関等及び保険医等の
斬〃
指導及び監査について」の一部改正について」
各郡市地区医師会長宛通知。
「医療計画における結核病床の基
嘱について、各郡市地区医師会長宛通知。
斬〃
準病床数の算定について」の一部改正につい
て、各郡市地区医師会長宛通知。
取扱いについて」等を各郡市地区医師会長宛
斬〃
山形県接骨師会通常総会懇親会が
18日
新県医師会館安全祈願祭を現地で
開催。
斬〃
20日
日本医師連盟執行委員会が日本医
師会館で開催され、有海委員長、須藤副委員
送付。
長出席。
「健康増進法施行規則の一部改正
について」、及び「健康増進法第17条第1項及
斬〃
び第19条の2に基づく健康増進事業につい
て」を各郡市地区医師会長宛通知。
斬〃
斬〃
23日
やまがた被害者支援センター通常
上山市医師会総会が月岡ホテルで
「平成20年度医療貸付事業 融資
斬〃
のごあんない」等を各郡市地区医師会長宛送付。
斬〃
基準について」を各郡市地区医師会長宛送付。
「飲酒運転撲滅ステッカー」のデザ
22日
開催され、有海会長出席。
が定める特定健康診査及び特定保健指導の実
施に係る施設、運営、記録の保存等に関する
山形県医師連盟執行委員会をホ
テ
ル
メ
総会がパレスグランデールで開催され、有海会長出席。
づき厚生労働大臣が定める者について」
、
及び
「同基準第17条の規定に基づき厚生労働大臣
21日
ト
ロ
ホ
゚
リ
タ
ン
山形で開催。
「特定健康診査及び特定保健指導
の実施に関する基準第16条第3項の規定に基
斬〃
17日
月岡ホテルで開催され、有海会長出席。
「後期高齢者終末期相談支援料の
斬〃
山形県医師会各種委員会委員の委
斬〃
等について、各郡市地区医師会長宛通知。
斬〃
第39回全国学校保健・学校医大会
斬〃
の実施について、各郡市地区医師会長宛通知。
斬〃
労災診療費算定基準の一部改定に
斬〃
平成20年度「日本医師会医学賞」
斬〃
医療機関の医師派遣用自動車の緊
斬〃
制について」を各郡市地区医師会長宛送付。
斬〃
山形県救急医療・救急業務関係者
知事表彰の推薦依頼について、各郡市地区医
「妊娠・出産・育児期に養育支援を
斬〃
斬〃
平成20年度山形県専門里親認定
斬〃
24日
第118回定例代議員会、第96回定
例総会を山形国際ホテルで開催。
斬〃
山形県医師会協同組合総代会が山
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
ホテル仙台プラザで開催され、有海会長出席。
形国際ホテルで開催され、有海会長ほか役員
斬〃
25日
平成20年度山形県薬剤師会通常
総会が山形国際ホテルで開催され、有海会長
&Aについて、各郡市地区医師会長宛通知。
26日
イ。」普及運動実施要綱の制定について、各郡
社保及び生保指導打合せ会、郡市
地区医師会保険担当理事連絡協議会を県医師
市地区医師会長宛通知。
27日
候補者の推薦について、各郡市地区医師会長
第682回幹事会が支払基金で開催
され、有海会長出席。
宛通知。
ハ
゚
レ
ス
ク
゙
ラ
ン
テ
゙
ー
ル
で開催され、
鈴木業務係長出席。
り組みについて、各郡市地区医師会長宛通知。
命・身体に重大な影響がある場合の対応につ
理事会がパレスグランデールで開催され、市村経理
係長出席。
斬〃
28日
斬〃
いて」を各郡市地区医師会長宛通知。
第3回全理事会を県医師会館で開催。
山形県医師信用組合理事会が県医
29日
の実施について、各郡市地区医師会長宛通知。
館で開催され、三原常任理事出席。
本旅館で開催され、有海会長出席。
山形県後期高齢者医療審査会が県
斬〃
議会南棟で開催され、有海会長出席。
斬〃
管理産業廃棄物管理責任者講習会への参加ご
協力依頼について、各郡市地区医師会長宛通知。
30日
師研也先生の叙勲受章を祝う会が
平成20年度「世界禁煙デー」及び
斬〃
「禁煙週間」について、各郡市地区医師会長宛
寒河江市西村山郡医師会並びに検
査センター新旧役員歓送迎会が寒河江市・吉
医療関係機関等を対象とした特別
斬〃
第2回都道府県医師会「公益法人
制度改革」担当理事連絡協議会が日本医師会
斬〃
母子保健医療対策等総合支援事業
斬〃
師会館で開催され、有海会長ほか役員出席。
斬〃
「医療ネグレクトにより児童の生
斬〃
山形県暴力追放運動推進センター
斬〃
高齢者の交通事故防止に対する取
斬〃
山形県防犯協会連合会通常総会が
斬〃
平成20年「母子保健功労者表彰」
斬〃
会館で開催。
斬〃
平成20年度山形県「ダメ。ゼッタ
斬〃
出席。
斬〃
診療科名・医療機関名に関するQ
斬〃
出席。
79
通知。
斬〃
31日
第62回東北医師会連合会総会並
びに学術大会各県医師会担当理事打合会が秋
田ヒ
゙
ュ
ー
ホ
テ
ル
で開催され、武田常任理事出席。
80
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
会 員 異 動
5月31日現在会員数 1,
697名 A会員 734名 B会員 877名 C会員 0名 準会員 86名
○ 会 員 訃 報
死亡年月日
平成20年5月7日
○ 入 月 日
4.1
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
5.1
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
郡市地区医師会
酒 田 地 区
氏 名
佐 藤 榮 夫
享 年
86歳
会
郡市地区医師会
山 形 大 学
山
形
市
山
形
市
山
形
市
天童市東村山郡
寒河江市西村山郡
寒河江市西村山郡
寒河江市西村山郡
寒河江市西村山郡
新庄市最上郡
山
形
市
酒 田 地 区
酒 田 地 区
酒 田 地 区
酒 田 地 区
酒 田 地 区
酒 田 地 区
鶴 岡 地 区
南陽市東置賜郡
長井市西置賜郡
会員区分
B
B
B
B
B
準
準
準
準
B
B
B
B
B
B
B
B
B
B
B
氏 名
菅 野 智華子
阿 部 亜紀子
松 村 吉 史
黒 川 克 朗
柿 蒼 泰 明
田 中 久 雄
梶 沼 陽
加 藤 義 洋
金 田 卓 也
阿 部 義 幸
松 田 幹 夫
柏 英 雄
工 藤 雅 哉
鈴 木 豊
木 村 守
木 村 敏 之
針 生 光 博
和 泉 典 子
小 肥 実
齋 藤 久
備 考
山形市
〃
仙台市
新庄市
鶴岡市
〃
山形市
福島県二本松市
山形市
新庄市
山形市
酒田市
西村山郡河北町
酒田市
〃
〃
〃
新潟県佐渡市
山形市
長井市
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
○ 異 月 日
3.1
4.1
〃
5.1
〃
〃
〃
〃
5.
14
5.
15
5.
19
5.
27
〃
○ 退 月 日
3.
31
4.
30
〃
5.
23
5.
31
〃
動
郡市地区医師会
北 村 山 地 区
山
形
市
米
沢
市
天童市東村山郡
寒河江市西村山郡
寒河江市西村山郡
酒 田 地 区
南陽市東置賜郡
山
形
市
北 村 山 地 区
寒河江市西村山郡
山
形
市
山
形
市
会員区分
B
準→B
A→B
B
準→A
準→B
B
B
A
B
A
B
B
氏 名
金 村 應 文
大 利 昌 宏
岩 淵 愼 助
谷 田 秀 樹
矢 口 博 理
齋 野 幸 子
町 屋 純 一
粕 川 俊 彦
岡 部 健 二
近 藤 一 秀
山 蒼 悦 功
中 村 達 夫
小 屋 和 子
備 考
勤務先変更
会員区分変更
〃
医師会の異動
新規開業
会員区分変更
現住所変更
勤務先変更
現住所変更
〃
〃
勤務先変更
現住所変更
会員区分
準
B
B
B
B
B
氏 名
大 滝 雄 造
佐々木 晋 一
早 坂 高 志
高 野 かつみ
成 田 亜 矢
見 澤 達 夫
備 考(移転先)
山形市
会
郡市地区医師会
寒河江市西村山郡
酒 田 地 区
酒 田 地 区
山
形
市
山 形 大 学
天童市東村山郡
上山市
山形市
西村山郡河北町
81
82
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
医師連盟だより
山形県医師連盟執行委員会
日 時、平成20年5月21日(金) 午後3時30分〜
場 所、山形市「ホテルメトロポリタン山形」
出席者
委 員 長 有海 躬行
副委員長 須藤 俊亮、徳永 正靭、小室 淳
本間 清和、佐藤 正年
常任執行委員 仁科 盛之、高橋 介、山科 昭雄
中目 千之、三條 忠夫、鈴木 伸男
齋藤 忠明
執行委員 佐藤 泰司、原田 順二、清治 邦夫
沓澤 茂夫、折居 和夫、吉岡 信弥
池田 英之、高橋 秀昭、大道寺七兵衛
藤山 忠信、和田 潤一、青山 新吾
工藤 邦夫、後藤 利昭、門馬 孝
高橋 繁夫、鈴木 明朗
会計監督者 大泉 晴史
会計責任者 松下斑三郎
同職務代行者 大内 清則
らが社会問題化しているところである。これらの根
幹にあるのは、医療費の削減あるいは低減であると
思うが、何とかしてこれらを改善してもらわなくて
はならないと思っているところである。
また、昨年は参議院選挙があったわけだが、われ
われの推薦した篠原候補は残念ながら負けた。日本
医師会長の唐澤先生もわざわざお出で頂いたがだ
めであった。われわれの代表であった武見候補も18
万6千票であったが敗れた。原因はいろいろあった
ろうと思うが、このようなことではこの先、困った
ことになるということで、昨日の日本医師連盟執行
委員会でも対策が練られているようであった。この
ようなことで、ご協力を賜り、またご意見をお伺い
したいと思うのでよろしくお願い申し上げる。
2.報 告
1.挨 拶
山形県医師連盟委員長 有海 躬行
敢 日本医師連盟執行委員会について
5月20日(火) 於、日本医師会館
大変お忙しい中、県内各地よりお集まり頂きお
礼申し上げる。日頃、医師連盟の活動に対しまし
て、ご理解ご協力頂きお礼申し上げる。
本日の医師連盟執行委員会は、昨今の状況のご
報告を頂き、19年度の決算案、20年度の予算案を
ご審議頂くことになっている。只今の我々のおか
れている状況は、非常に厳しいものである。特に
診療報酬の問題では、やっと歯止めは掛けたもの
のマイナス改定が続いている。特に社会保障につ
いての国の政策は厳しいもので、5年間で1兆1
千億円を削減するという、したがって5年間にわ
たって毎年2千2百億円を削減していこうという
方向が決められている。只今日本医師会において
も政治的働きかけを行って歯止めをかけようとし
ている。その他にも後期高齢者医療制度あるいは
特定保健指導といったものも取り入れられ、これ
須藤副委員長より、5月20日、日本医師会館
において開催され、有海委員長と共に出席して
きたが、内容は下記のとおりであった旨報告。
最初に、唐澤日医連委員長が内閣府における
経済諮問会議に出席しているため、代わって、
竹嶋副委員長より、一兆二千億円の医療費削減
の件、後期高齢者医療制度の件、来年度の概算
要求が6月より始まる件について、日本医師連
盟としても対策を立てなければならないとの挨
拶があった。
議題1として、日本医師連盟役員人事があり、
委員長に唐澤日医会長の就任、副委員長、委員
に、日医役員、各都道府県の代表の就任が承認
された。議題2として、昨年の参議院選挙で日
本医師連盟の推薦候補が当選できなかったため、
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
「選挙対策委員会(仮称)
」を設置することに決
定した。議題3として、今年の12月に法人制度
が変わるため、それに向けて、役員選出の方法
等を検討するため、「連盟規約改定検討委員会
(仮称)」を設置することに決定した。
また、オブザーバーとして、西島参議院議員が
出席され、後期高齢者医療制度については20の付
帯決議をつけて通したものだが、いざ開けてみる
と不具合がわかったが、参議院では廃案が決議さ
れるが衆議院では否決されるだろう、医療費の問
題については、これは政治決着ではなく中医協の
場で決めるものなので、政治は介入できないもの
だ、また医療安全に関する委員会が取り沙汰され
ているが、国会の会期末が6月15日なのでそれま
でに出したい、これについて刑事訴追をしないと
いう文章は入れられないが、議事録として残すよ
うにする等の挨拶があった。
3.協 議
敢 山形県医師連盟役員改選について
山形県医師連盟役員については、本連盟規約
並びに各郡市地区医師会から推薦を得て原案を
作成、各ブロック互選による副委員長および常
任執行委員について協議の結果、それぞれ別掲
のとおり決定した。
柑 平成19年度山形県医師連盟収支決算案に
ついて
松下会計責任者より、別掲のとおり説明があ
り、続いて大泉会計監督者より監査の結果適正
妥当であった旨報告があり、協議の結果、原案
のとおり可決承認された。
桓 平成20年度山形県医師連盟収支予算案に
ついて
松下会計責任者より、別掲のとおり説明があ
り、協議の結果、原案のとおり可決承認された。
これに伴い、平成20年度本連盟会費は、月額
2,
500円と決定した。
83
棺 山形県医師連盟規約の一部改正について
伊藤事務局長より、山形県医師会館の移転に
伴い本連盟規約第2条中「山形市荒楯町一丁目
8番9号山形県医師会館」を「山形市松栄一丁
目6番73号山形県医師会館」に改めたい旨の説
明があり、協議の結果、承認された。
款 その他
医師連盟へ入会の問題、医師連盟の地区割り
について、医療費の財源としての消費税値上げ
の問題、支持政党などについて委員より意見が
出され、意見交換をおこなった。
山形県医師連盟役員
委 員 長 有海 躬行
副委員長 須藤 俊亮、徳永 正靭、小室 淳
本間 清和、佐藤 正年
執行委員 佐藤 泰司、中條 明夫、原田 順二
清治 邦夫、沓澤 茂夫、折居 和夫
吉岡 信弥、長岡 迪生、池田 英之
高橋 秀昭、尾形 浩、福原 晶子
島津 博達、大道寺七兵衛、藤山 忠信
和田 潤一、青山 新吾、工藤 邦夫
佐藤 明、大井 康之、佐藤 顕
後藤 利昭、新野 晃敏、門馬 孝
高橋 繁夫、鈴木 明朗、横山 靖
常任執行委員 仁科 盛之、高橋 介、山科 昭雄
中目 千之、三條 忠夫、三原 一郎
鈴木 伸男、齋藤 忠明
会計監督者 小林 正義、大泉 晴史
会計責任者 松下斑三郎
同職務代行者 大内 清則
84
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
平成19年度山形県医師連盟収支決算書
収入の部
単位 円
項 目
会 費
寄 付 金
予 算 額
決 算 額
差 額(△)
19,
140,
000
5,
136,
000
18,
945,
000
5,
212,
640
640
△ 76,
雑 入
310,
000
302,
458
7,
542
過年度収入
繰 越 金
計
1,
000
14,
397,
000
38,
984,
000
0
14,
397,
850
38,
857,
948
△ 850
備 考
195,
000 会員632名
日本医師連盟より
自民党職域党費配分金、銀行預金利子
その他
1,
000
前年度決算剰余金
126,
052
支出の部
項 目
旅 費
通 信 費
事 務 費
会 議 費
3,
500,
000
800,
000
500,
000
1,
500,
000
予算額
1,
906,
840
957,
889
295,
000
52,
108
決算額
差 額(△)
1,
593,
160
889
△ 157,
205,
000
1,
447,
892
関係団体連絡費
7,
000,
000
2,
120,
000
4,
880,
000
印 刷 費
事 業 費
日医連寄付金
雑 費
予 備 費
計
500,
000
100,
000
12,
840,
000
500,
000
11,
744,
000
38,
984,
000
297,
675
277,
716
12,
840,
000
467,
404
0
19,
214,
632
備 考
諸会議旅費
文書発送料、電話使用料
事務手当
会議会場費等
参議院選挙推薦料、自民党党費
セミナー参加費等
202,
325
716
△ 177,
0 日本医師連盟へ
32,
596 銀行口座引き去り手数料、その他雑費
11,
744,
000
19,
769,
368
857,
948円 - 支出合計 19,
214,
632円 = 当期剰余金(翌年度に繰越)19,
643,
316円
収入合計 38,
平成20年度山形県医師連盟収入支出予算
収入の部
項 目
会 費
寄 付 金
雑 入
過年度収入
繰 越 金
計
単位 千円
予 算 額
18,
960
5,
024
230
1
19,
643
43,
858
前年度予算額
19,
140
5,
136
310
1
14,
397
38,
984
差 額(△)
△ 180
△ 112
△ 80
備 考
500円×12)×632名
会員(2,
日本医師連盟より
自民党職域党費配分金、銀行預金利子等
0
5,
246 前年度決算剰余金
4,
874
支出の部
項 目
旅 費
通 信 費
事 務 費
会 議 費
関係団体連絡費
印 刷 費
事 業 費
日医連寄付金
雑 費
予 備 費
計
予 算 額
3,
500
1,
000
500
1,
500
7,
000
500
500
12,
560
500
16,
298
43,
858
前年度予算額
3,
500
800
500
1,
500
7,
000
500
100
12,
840
500
11,
744
38,
984
差 額(△)
0
200
0
0
0
0
400
△ 280
0
4,
554
4,
874
備 考
執行委員会等諸会議旅費
文書発送料、電話使用料
事務消耗品、事務手当
諸会議食糧費
自民党党費、関係団体連絡費
資料等その他諸印刷費
広報活動等諸事業費
日本医師連盟負担金
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
85
医師国保だより
平成20年2月分の保険給付費の状況
本組合被保険者にかかる2月分の療養諸費及びその他の諸給付並びに老人保健該当者の医療諸費につ
いては、次のとおりです。
1.療養諸費
2月分の療養諸費の状況は、組合負担額で入院5,
184千円、入院外6,
867千円、歯科2,
268千円、診療費
合計で14,
318千円となりました。組合負担額の前年度同期比では入院32.
99%増、入院外1.
53%増、歯科
4.
10%減、診療費計で12.
85%の増となっています。
また、調剤は20.
50%増と引き続き高くなっています。
療養諸費
区 分
件数
日数
費 用 額
一 部 負 担 金
他
薬剤一部負担金 負
組合負担額
円
円
円
円
第1種 入 院
医
組合員
入院外
第 2 種 入 院
組 合 員
6
54
2,
170,
110
1,
519,
078
651,
032
-
208
300
3,
558,
410
2,
503,
173
1,
053,
409
0
15
194
4,
869,
440
3,
665,
198
1,
053,
456
-
科
665
980
6,
129,
420
4,
363,
360
1,
550,
646
0
894 1,
528
16,
727,
380
12,
050,
809
4,
308,
543
及
び
世 帯 員
入院外
計
歯
科
法 1件当り 1人当り
額 費 用 額 費 用 額
円
0
円
円
361,
685
3,
318
1,
828
17,
108
5,
441
150,
786
324,
629
2,
478
215,
414
9,
217
3,
119
0
368,
028
18,
711
6,
387
第1種組合員
94
156
997,
040
702,
650
294,
390
0
0
10,
607
1,
525
第 2 種 組 合 員
及 び 世 帯 員
224
431
2,
231,
530
1,
565,
007
644,
422
0
22,
101
9,
962
1,
136
計
318
587
3,
228,
570
2,
267,
657
938,
812
0
22,
101
10,
153
1,
233
396
512
4,
600,
550
3,
260,
381
1,
218,
948
0
121,
221
11,
618
1,
757
(
20) (
651)
435,
398
266,
138
166,
140
-
3,
120
21,
770
166
調
剤
入院時食事療養費
訪
担
問
看
護
2
2
28,
700
20,
090
8,
610
-
0
14,
350
11
49
療
養
費
22
-
129,
600
94,
708
29,
279
-
5,
613
5,
891
移
送
費
0
-
0
0
0
-
0
0
0
療 養 諸 費 合 計
1,
632
-
25,
150,
198
17,
959,
783
6,
670,
332
0
520,
083
15,
411
9,
603
本 年 度 累 計
18,
979
- 329,
037,
366
233,
441,
074
88,
446,
702
0 7,
149,
590
17,
337
125,
109
前 年 度 同 期 比
106.
3
113.
9
115.
4
106.
8
113.
7
-
113.
5
-
85.
2
2.その他組合の諸給付
2月分のその他の諸給付は、高額療養費12件1,
235,
211円、葬祭費2件200,
000円、傷病手当金10件
745,
000円を給付しました。
その他組合の諸給付
種 別
件 数
金 額
備 考
円
高 額 療 養 費
12
出産育児一時金
0
葬
費
2
傷 病 手 当 金
10
合
24
祭
計
1,
235,
211
0
200,
000 第1種組合員1人、家族1人
745,
000 第1種組合員5人
2,
180,
211
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
86
3.組合の老人保健該当者の医療諸費
2月分の老人保健該当者の医療諸費費用額は、入院7,
920千円で老健該当者1人当たり前年同期比
4.
71%増、入院外4,
875千円で1.
93%増、歯科798千円で2.
60%増、診療費計13,
593千円で3.
64%増となり
ました。
2月分までの医療諸費合計では老人保健1人当たり費用額で6.
14%の増となっています。
老人保健該当者の医療諸費 区 分
件数
日数
老 人 保 健
負
担
額
費 用 額
円
入
入
院
歯
円
一 部 負 担 金
他
法 1件当り 1人当り
薬剤一部負担金 負 担 額 費 用 額 費 用 額
円
円
円
円
円
院
19
350
7,
920,
150
6,
584,
056
1,
293,
344
-
42,
750
416,
850
23,
024
外
283
482
4,
874,
870
3,
770,
619
1,
096,
878
0
7,
373
17,
226
14,
171
科
56
130
797,
990
588,
115
209,
875
0
0
14,
250
2,
320
358
962
13,
593,
010
10,
942,
790
2,
600,
097
0
50,
123
37,
969
39,
515
計
薬 剤 の 支 給
160
208
2,
729,
150
2,
027,
307
701,
843
0
0
17,
057
7,
934
入院時食事療養費
(17)
(
759)
534,
310
336,
970
174,
720
-
22,
620
31,
430
1,
553
施
設
療
養
費
訪
入
所
0
0
0
0
0
-
0
0
0
通
所
0
0
0
0
0
-
0
0
0
0
0
0
0
0
-
0
0
0
護
1
17
145,
050
101,
535
31,
515
0
12,
000
145,
050
422
0
計
問
看
医
療
費
0
-
0
0
0
0
0
0
移
送
費
0
-
0
0
0
0
0
0
0
医 療 諸 費 計
519
-
17,
001,
520
13,
408,
602
3,
508,
175
0
84,
743
32,
758
49,
423
本 年 度 累 計
6,
325
-
211,
293,
333
164,
061,
012
46,
962,
701
0
269,
620
33,
406
610,
674
4.保険給付費支払額の状況
2月分の保険給付費は20,
140千円で、前年に比
べ1,
401千円の減少となっています。
平成19年度 保険給付費支払額の状況
平成18年度
平成19年度
18年度実績月平均
19年度当初予算月平均
28,959
27,462
26,242
25,801
23,981
20,863
24,391
23,194
23,476
22,200
21,119
20,140
21,253
5.共済会の諸給付金の状況
2月分の共済会の諸給付は、傷病見舞金10件
745,
000円、死亡弔慰金1件350,
000円、介護手当
金1件200,
000円、高齢者褒賞給付金2件200,
000
円を給付しました。
共済会の諸給付金の状況
種 別
件数
金額
備 考
円
傷 病 見 舞 金
傷 病 給 付 金
死 亡 弔 慰 金
出 産 給 付 金
介 護 手 当 金
高齢者褒賞給付金
生存退会給付金
合 計
10
0
1
0
1
2
0
14
745,
000 会員9人
0
350,
000 会員1人
0
200,
000
200,
000 会員2人
0
1,
495,
000
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
87
山形県医師信用組合からのお知らせ
公 告
山形県医師信用組合事務所移転
この度、組合事務所を下記の場所に移転することになりましたので、お知らせいたします。
記
1.新住所 山形市松栄一丁目6番73号
2.移転日 平成20年7月22日より業務開始
【業務内容について】
[預金業務]
普 通 預 金 出し入れ自由でお手軽
通 知 預 金 スポット的な資金で、1週間程度の短期の保管的な預託が必要なときに
預け入れる預金です。
定 期 預 金 スーパー定期預金、大口定期預金(1千万円以上)とも自由金利型の有
利な預金です。
定 期 積 金 毎月一定額を積み立てていく預金です。
県医師会協力貯蓄 毎月定額を積み立てる定期積金です。
積立金は1口1万円で10口までです。
この貯蓄については、一口につき5百万円の低利融資制度をご利用いただけます。
※預金金利は、市中金利より高めに設定しております。
[融資業務]
(平成20年6月1日現在)
保証人・担保等
融資対象者
融資の種類
融資限度額
償還期間
金 利
A・B会員
法
人
県医師会協力
貯蓄会融資
5,
000万円
10年以内
1.
40%
〜2.
20%
同 上
1,
000万円までは、配偶者又は法定相続人
1,
000万円以上は、配偶者と第三者保証人
又は担保設定
全組合員
一 般 融 資
5,
000万円
10年以内
1.
80%
〜2.
40%
A・B会員
フリーローン
500万円
5年以内
3.
20%
不 要
個人会員
住宅ローン
5,
000万円
30年以内
1.
90%
保証人1名、不動産担保、団体信用
生命保険加入
全組合員
教育ローン
4,
000万円
2.
375%
一般融資と同じ
A・B会員
開業・継承
ロ ー ン
8,
000万円
20年以内
据置6年可
25年以内
2.
175%
〜2.
575%
同 上
※金利は、医師会協力貯蓄会融資・フリーローン以外は変動金利で毎月10月見直し。
耳当組合に出資(1口1万円以上)し、組合員になることをお願いいたします。
出資配当は、昨年実績で年4%でした。
88
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
医師会協同組合だより
第 34期 通 常 総 代 会
標記総代会は去る5月24日山形国際ホテルに
おいて開催され、提案された全議案についてそれ
ぞれ原案通り可決承認されましたので次の通りお
知らせします。
と き 平成20年5月24日(土) 午後3時
ところ 山形国際ホテル
1.開会の挨拶
鈴木総務部長より挨拶
1.理事長の挨拶
有海躬行理事長より挨拶
1.議長選出
高橋秀昭総代を議長に選出
1.議 事
自 平成1
9年4月 1 日
第1号議案 第34期 至 平成
20年3月31日
事業報告、
財産目録、貸借対照表、損益計算書
及び剰余金処分案の承認を求むる件
第2号議案 平成20年度事業計画、収支予算案の
承認を求むる件
第3号議案 借入金額の最高限度額の承認を求む
る件
第4号議案 理事・監事の選任を求むる件
第5号議案 定款の一部改定について承認を求む
る件
第6号議案 退職役員の慰労金贈呈の承認を求む
る件
(
)
貸 借 対 照 表
平成20年3月31日
(単位:円)
(一 資 産 の 部)
(二 負 債 の 部)
質 流 動 資 産
質.流 動 負 債
407,
675
31,
348,
193
現
金
買
掛
金
51,
185,
923
992,
903
預
金
未
払
金
25,
341,
486
331,
057
売
掛
金
前
受
金
1,
099,
355
9,
963,
895
商
品
預
り
金
438,
477
778,
600
仮
払
金
未 払 消 費 税 等
961
000
貸 倒 引 当 金
△ 293,
未 払 法 人 税 等
72,
78,
178,
955
43,
486,
648
流 動 資 産 計
流 動 負 債 計
実 固 定 資 産
射 有形固定資産
車輛運搬具
器具備品
有形固定資産計
捨 無形固定資産
電話加入権
無形固定資産計
赦 外部出資その他の資産
関係先出資金
有 価 証 券
保 証 金
外部出資その他の資産計
固 定 資 産 計
資
産
合
計
実.固 定 負 債
退職給与引当金
固 定 負 債
132,
443 負
債
合
計
214
429,
561,
657
053,
420
11,
計
11,
053,
420
54,
540,
068
(三 純 資 産 の 部)
質.組合員資本
200 射 出 資 金
4,
270,
000
291,
291,
200 捨 利益剰余金
4,
710,
000
1 利益準備金
5,
650,
000 2 その他利益剰余金
1,
600,
000
613,
744
敢教育情報費用繰越
8,
640
柑組合積立金
258,
640
15,
157,
646
7,
陰特別積立金
8,
111,
497
3,
000,
000
隠車両等購入準備金
000
韻役員退職給与積立金
793,
18,
950,
646
組 合 積 立 金 計
桓当期未処分剰余金
2,
446,
054
当期純利益金額
940
前期繰越剰余金
759,
27,
480,
384
利 益 剰 余 金 計
31,
750,
384
純 資 産 合 計
86,
290,
452 負 債 及 び 純 資 産 合 計
86,
290,
452
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
剰余金処分案
89
え、必要な実査、立会、照合及び報告の聴取そ
の他通常とるべき必要な方法を用いて調査した。
質 当期未処分剰余金
446,
054
1 当期純利益金額 2,
940 3,
205,
994
2 前期繰越剰余金 759,
実 剰余金処分額
2.監査結果の意見
敢 財産目録、貸借対照表、損益計算書は、組
合の財産及び損益の状況の全ての重要な点に
000
1 特 別 積 立 金 500,
000
2 役員退職給与積立金 500,
000
3 教育情報事業費用繰越金 500,
おいて適正に表示している。
柑 剰余金処分案は、法令及び定款に適合して
いる。
158 1,
923,
158
4 出 資 金 配 当 金 423,
1,
282,
836
蔀 次期繰越剰余金 験験験験験験験験験
験
平成20年4月24日
監 事 小 林 正 義
以上の通りであります。
〃 中 里 純
平成20年5月24日
〃 大 泉 晴 史
山形県医師会協同組合
理 事 長 有 海 躬 行
平成20年度事業計画
専 務 理 事 松 下 斑三郎
自 平成20年4月1日 常 務 理 事 伊 藤 正 明
至 平成21年3月31日 理 事 須 藤 俊 亮
1.事業方針
同 栗 谷 義 樹
本年度は組合経営の多角化として、新規事業
同 佐 藤 泰 司
企画の為の先発組合よりの情報収集、購買事業
同 大 沼 央
としてのカタログ通信販売及び書籍のWEB販売
同 鈴 木 明 朗
利用の普及拡大、日医ORCAプロジェクトの普及
同 中 條 明 夫
推進、福祉保険事業として全医協連と提携して
同 三 原 一 郎
の新商品の開発、加入促進、関係保険募集代理
同 藤 山 忠 信
店事業の拡充、又、職員の資質の向上をはかる
同 齋 藤 忠 明
など、組合の創立の主旨である会員の経済的地
位及び福祉の向上を目的として事業を推進する。
監査報告書
中小企業等協同組合法第40条第5項により、特
定理事から受領した平成19年度財産目録、貸借対
2.事業計画
敢 組合組織の強化拡充
斬理事会・運営委員会を定期的に開催し、会
務の円滑な進行をはかる。
照表、損益計算書及び剰余金処分案を監査した。
斬未加入会員の組合の加入促進をはかる。
なお、当組合の監事は定款第28条(監事の職務)
斬山形県の勤務医師を会員とする「賛助会員
に定めるところにより、監査の範囲が会計に関す
制度」を導入し、外部関係者を組織化する
るものに限定されているため、事業報告書を監査
ことにより組合と組合外部団体との交流・
する権限を有していない。
連携の一層の促進をはかる。
斬勤務医会員の組合事業利用の拡大をはかる。
1.監査の方法の概要
決算関係書類の監査のため、会計に関する帳
簿、書類を閲覧し、計算書類について検討を加
斬県医師会・地区医師会との連絡を密にし、
組合活動の発展をはかる。
90
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
柑 購買事業
棺 集金事務代行業務
斬カタログ通信販売利用の普及拡大に努める。
斬灯油、重油、ガソリン等燃料斡旋事業利用
斬書籍のWEB販売利用の普及拡大に努める。
の拡大普及をはかる。
斬日医ORCAプロジェクトの普及に努める。
斬医療産業廃棄物回収斡旋事業の推進をはかる。
斬組合員の利益になる優良商品の開発に努める。
斬全医協連のCOOP商品の普及をはかる。
斬県医師会よりの委託事務を行う。
款 教育・情報事業
斬各種キャンペーンを行い利用の拡大をはかる。
斬先発組合及び医療関連業界の情報を収集し、
桓 福祉保険事業
組合員への広報に努力する。
斬全医協連と提携し会員の多様化するニーズ
斬医療経営改善の研究、会議の開催に努力する。
斬組合ホームページ運用の充実に努力する。
に対応して新商品の開発をはかると共に、
歓 福利厚生事業
加入促進に努める。
斬県医師会事業ならびに医療関係団体事業へ
斬生命・損害保険募集代理店事業の拡大、推
の協賛を行う。
進をはかる。
斬物故組合員への弔慰を行う。
斬生命・損害保険販売促進キャンペーンを行
汗 全各号に付帯する事業
い加入の普及に努める。
斬医療関連優良図書の斡旋を行う。
平成20年度収支予算案
自 平成20年4月1日 至 平成21年3月31日
収 入 の 部
質.共同購買事業収益
商 品 売 上 高
小 計
実.その他事業収益
受 取 リ ー ス 料
小 計
蔀.福利厚生事業収益
1.受 取 保 険 手 数 料
2.受 取 斡 旋 手 数 料
3.受取集金事務手数料
4.受取事務代行手数料
小 計
篠.事業外収益
1.広 告 協 賛 金 収 入
2.雑 収 入
小 計
偲.特別収益
1.貸 倒 引 当 金 戻 入
2.教育情報費用繰越金
3.特 別 積 立 金 取 崩
小 計
合 計
前年度決算額
109,
036,
860
109,
036,
860
予 算 額
(単位:円)
摘 要
80,
000,
000 共同購買売上
80,
000,
000
14,
055,
229
14,
055,
229
900,
000
4,
4,
900,
000
19,
451,
853
243,
979
797,
661
350,
926
20,
844,
419
20,
000,
000
350,
000
800,
000
350,
000
21,
500,
000
556,
880
10,
970,
103
11,
526,
983
700,
000 営業案内文書広報協賛金
11,
020,
000 女カスミ山形より給料等分担金等
11,
720,
000
148,
571
300,
000
352,
447
500,
000
677,
354
0
178,
372 800,
000
1,
156,
641,
863 118,
920,
000
生・損保保険等取扱手数料
図書斡旋手数料等
集金代行6社取扱手数料
県医師会より委託事務手数料
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
事 業 費 用 の 部
質.共同購買事業費用
1.商 品 売 上 原 価
2.購 買 事 業 費
小 計
実.その他の事業費
1.教 育 情 報 事 業 費
2.福 利 厚 生 事 業 費
3.支 払 リ ー ス 料
小 計
蔀.一般管理費
職 員 給 料 手 当
賞 与
職員退職手当金
退職給与引当金繰入額
退職給与引当金戻入額
法 定 福 利 費
福 利 厚 生 費
教 育 研 究 費
広 告 宣 伝 費
旅 費 交 通 費
交
際
費
会
議
費
総 代 会 費
理 事 会 費
諸 会 議 費
関係団体負担金
通
信
費
水 道 光 熱 費
賃
借
料
支 払 保 険 料
消
耗
品
費
印
刷
費
修
繕
費
事 務 用 品 費
租
税
公
課
新 聞 図 書 費
支 払 手 数 料
車
輛
費
リ
ー
ス
料
減 価 償 却 費
雑 費
小 計
篠.事業外費用
1.支 払 利 息
2.雑 損 失
3.貸 倒 引 当 金 繰 入
小 計
前年度決算額
96,
975,
650
214,
946
97,
190,
596
348,
638
59,
048
13,
860,
087
14,
267,
773
予 算 額
摘 要
72,
000,
000 共同購買売上の仕入原価
1,
110,
000 購入物資運送費
73,
110,
000
500,
000 20年度教育情報事業執行予定
120,
000 20年度福利厚生事業見込
4,
850,
000
5,
470,
000
17,
131,
657
5,
557,
357
30,
023,
100
1,
380,
870
023,
100
−30,
3,
495,
964
209,
257
85,
184
438,
366
1,
144,
559
196,
627
10,
020,
000
2,
960,
000
0
2,
560,
000
0
1,
670,
000
250,
000
200,
000
560,
000
1,
500,
000
300,
000
職員3人分給与、諸手当
職員3人分
892,
811
798,
097
561,
847
268,
800
2,
126,
168
642,
692
1,
208,
000
91,
790
354,
384
700,
420
60,
000
83,
200
266,
903
40,
788
597,
018
1,
000,
931
1,
154,
928
518,
321
507,
058
41,
513,
997
1,
050,
000
1,
030,
000
600,
000
270,
000
2,
000,
000
600,
000
1,
060,
000
70,
000
360,
000
600,
000
100,
000
60,
000
270,
000
50,
000
550,
000
550,
000
600,
000
600,
000
370,
000
30,
810,
000
1回分旅費諸費
4回分旅費諸費
委員会旅費諸費
全医協連等関係団体負担分
電話料・文書郵送料等
県医師会館費用分担分等
県医師会家賃他
自動車・火災保険料
コピー用紙等
議案書等
0
208,
699
293,
961
502,
660
91
20年度見込繰入額
社会保険料等事業主負担分
役・職員傷害保険料等
職員研修費
県医師会会報広告料等
役・職員諸会議出席旅費
得意先お祝い等
事務用備品
印紙税等
コンピューター保守料等
営業車輛燃料代等
コンピューターリース料
20年度見込繰入額
諸雑費
40,
000 運転資金借入金 1,
000万×0.
8%×180日
100,
000
300,
000 20年度見込繰入額
440,
000
92
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
偲.特別損失
固定資産売却除却損
小 計
柴.税 等
法 人 税 等
小 計
芝.予備費
予
備
費
小 計
合 計
648,
783
648,
783
0
0
72,
000
72,
000
72,
000
72,
000
2,
446,
054
2,
446,
054
156,
641,
863
9,
018,
000 20年度剰余見込
9,
018,
000
118,
920,
000
借入金額の最高限度額の承認を求むる件
原 案
定款の一部改定について承認を求むる件
中小企業等協同組合法が改正施行された事で当
最 高 限 度 額 1 千 万 円 組合でも「監事及び組合員の権限強化」が求めら
れており、又、
「賛助会員制度」を導入し、組合外
理事、監事の選任を求むる件
部団体との交流・連携の一層を図るため、定款の
一部改定を行います。
次の通り選任されました。
理 事 有 海 躬 行
同 松 下 鈆三郎
退職役員の慰労金贈呈の承認を求むる件
同 須 藤 俊 亮
退任される大沼央理事、鈴木明朗理事、中里純
同 栗 谷 義 樹
監事に対する慰労金を夫々贈呈する事について、
同 佐 藤 泰 司
その時期方法について理事会一任と了承されまし
同 中 條 明 夫
た。
同 三 原 一 郎
同 齋 藤 忠 明
同 清 治 邦 夫
同 折 居 和夫
同 吉 岡 信 弥
同 伊 藤 正 明
監 事 小 林 正 義
同 大 泉 晴 史
同 尾 形 浩
選任後、開催した理事会に於いて次の通り役付
理事が選任されました。
理 事 長 有 海 躬 行
専務理事 松 下 鈆三郎
常務理事 伊 藤 正 明
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
93
厚生年金基金だより(No.166)
事業概況(平成19年度第4四半期分:平成20年3月31日現在)
1.役員及び事務組織
理
代
事
員
議
8名
18名
3.加入員及び標準給与
2.掛金率(報酬標準給与月額に対して)
職
員
数
男子
女子
1名
3名
普 通 掛 金 加 算 掛 金 事務費掛金
事 業 所 数
137
事業所あたり
人
加入員数平均
45.
1
4.給 付
敢 年 金
年金受給権者
新規年金裁定者
失権者
4.
6
掛金率(%)
加 入 員 数
人
定
科
構
0.
25
成
比
%
合 計
5.
85
標準給与月額平均
円
1,
489
24.
1
321,
088
4,
690
75.
9
249.
635
6,
179
100.
0
266.
854
※加入員数の19年度増加数釈1
名(+
%)
3
8
2
.
2
8
錫錫錫錫錫錫錫錫錫錫若
男
子
女
子
計(平均)
柑 一 時 金
人 数
人
年 金 額
円
一人当り平均額
円
853
111
7
188,
979,
994
28,
311,
200
480,
100
221,
547
255,
056
68,
586
脱退一時金
選択一時金
遺族一時金
通算企業年金選択
5.年金資産
残高・利回り(平成19年度通期)
勘
1.
0
目 運 用 委 託 先 委託割合 時価残高
%
百万円
信
年 金 信 託
66.
0
7,
866
託
みずほ信託銀行
給付専用ファンド
-
175
資
年 金 信 託 三菱UFJ信託銀行
15.
0
1,
766
産
小 計
81.
0
9,
807
第一生命保険
5.
0
495
保 第 1 特 約 明治安田生命保険
3.
0
294
険 小 計
8.
0
789
日本生命保険
5.
0
604
資 一 般 勘 定 大同生命保険
6.
0
713
産
小 計
11.
0
1,
317
計
100.
0 11,
913
人 数
人
一 時 金 額
円
一人当り平均額
円
106
59
0
56
16,
048,
200
32,
127,
000
0
8,
914,
741
151,
398
544,
525
0
159,
192
構成割合
修正総合利回り
%
△ 16.
03
0.
44
15.
34
15.
68
16.
49
17.
21
16.
76
1.
98
1.
25
1.
59
△ 14.
14
△
△
△
△
△
資産の種類
国
国
外
外
一
そ
合
内 債
内 株
国 債
国 株
般 勘
の
券
式
券
式
定
他
計
時価残高
百万円
構成割合
%
2,
827
4,
044
984
2,
376
1,
330
352
11,
913
23.
7
33.
9
8.
3
19.
9
11.
2
3.
0
100.
0
※ 平成19年度通期市場収益率
(ベンチマーク)
国内債券
3.
36%
△ 28.
国内株式
05%
外国債券
0.
52%
△ 16.
外国株式
80%
短期金融資産
0.
45%
※ 3月末現在の別途積立金(剰余金)
概算額 1億7,
400万円
※ 平成19年度の市場概況
世界景気はサブプライムローン問題に端を発する金融市場混乱の影響で大きく減速しました。
日本経済も、改正建築基準法の影響で住宅投資が急減、輸出と生産は海外経済減速に伴い減速、個人消費の回
復も所得の改善が進まないことから遅れました。
市場はサブプライムローン問題による米国の金融不安から、内外株式の下落が大きい中、特に国内株式は米国
株安と円高に加え、内需不振や政局の混乱も重なり大幅に下落しました。
当基金年金資産全体の運用利回りは△14.
14%と大変厳しい結果となっています。
94
山形県医師会会報 平成20年6月 第682号
編 集 後 記
今年4月にスタートした後期高齢者医療制度は、
いくという後期高齢者医療制度が目指した方法論
保険証が届かない、何の説明もないまま年金から
まで否定すべきではないと個人的には考えている。
天引きされた、75歳で線引きするのは差別だ、保
したがって、自己矛盾に陥るのではあるが、担当
険料のずさんな予測、広域連合という曖昧な組織
医制度には必ずしも反対ではないのである。しか
で制度を本当に運営できるのか、などなど非難、
し、今の日本の医療の現場において、総合医的な
疑問が続出し、野党は廃案とすることで気勢を上
訓練を受けていない内科医がすべての疾患を管理、
げようとしている。一方、自民党は制度の見直し
治療することにはおのずと限界があり、医療の質
でなんとか乗り切ろうと火消しに躍起である。こ
の低下につながるばかりでなく、低い診療報酬で
の制度、政争の具とされてしまったようで、一度
開業医がこき使われかねないという懸念がある。
白紙に戻した方が良いのかもしれない。しかし、
担当医制度は、総合医を育てながら、また地域で
何年もかけて議論し成立した法律を政治的思惑で
の介護を含めた多職種連携を育みながら時間をか
廃案にすることが、本当に国民の利になることな
けて見直していく必要があるのだろう。
のだろうか。
そのような観点から、制度の問題点を指摘した
確かに後期高齢者医療制度は、今後さらに膨ら
上で、当面は後期高齢者診療料の算定自粛を呼び
み続ける高齢者医療費の抑制(正確には公費の削
かけた、県医の担当医制度反対の姿勢は適切で
減)を目指したもので、高齢者に差別的であり、
あったと考えている。いずれにしろ、後期高齢者
国としてあるまじき制度といわれても仕方がない
医療制度の最大の過ちは、その理念を含めて国民
側面をもっている。一方で、限られた医療費をよ
や医療側にほとんど説明してことなかったことに
り効率的に使う努力は求められるべきで、複数の
あると考えている。それだけ国(厚生労働省)に
慢性疾患を持つ患者は、なるべく一人のかかりつ
とっても後ろめたい制度であるということなのだ
けの医師(総合医)を中心として診ていくシステ
ろう。
ムとし、それを補完するかたちで、診診、病診、
(三原一郎)
さらには介護を含めた他職種との連携を密にして
《お詫び》
本誌前月号、第681号の日医認定健康スポーツ医制度再研修会掲載の中で、6月15日の開催会場を
誤って載せてしまいました。
会員の先生始め関係者の皆様には大変ご迷惑をおかけし、心よりお詫び申し上げます。
平成20年6月5日 印刷
平成20年6月10日 発行
82号
山 形 県 医 師 会 会 報 第6
¥ 525
本会会誌の誌代525円は、山形県医師
会会費賦課微収規程第2条別表に定め
る会費の中に含まれる。
発 行 者 有 海 躬 行
編 集 委 員 栗 谷 義 樹
〃 佐 藤 泰 司
〃 三 原 一 郎
〃 中 條 明 夫
発 行 所 社団法人
山形県医師会
2432 山形市荒楯町一丁目8番9号 〒990TEL023-631-4350 FAX023-631-4352 印 刷 所
㈱
誠
文
堂
山形市本町一丁目7番50号 印
刷