1.事業趣旨 児童・生徒の集団宿泊活動を効果的に実施するための基本

1.事業趣旨
児童・生徒の集団宿泊活動を効果的に実施するための基本的な知識や技術を身につけるとともに,
体験活動の位置づけについて理解し,教育課程の編成や教育活動に体験活動を取り入れる方法等
を習得することにより,教育内容の充実を図る。
2.参加者数 32名(男性19名,女性13名)【長野県 30 名 愛知県2名】
<小学校教諭18名 中学校教諭10名 高校教諭4名>
3.日程
平成 28 年 9 月 3 日(土)~9 月 4 日(日) (1泊2日)
4.事業概要
1日目
(1)講義「子どもを取り巻く教育の現状と課題」
講師:佐倉 俊 氏(長野県教育委員会教学指導課義務教育指導係教育主幹兼係長)
◆講義概要
・暴力行為やいじめ,不登校等の教育をめぐる情勢を踏まえ,長野県教育
の可能性を引き出すための重点的な施策についての説明がなされた。特
にキャリア教育を通して社会の中で自分の役割を果たしながら,自分らし
い生き方を実現していくことが大切である。
◆参加者の声
・特別活動を充実させることの大切さがよくわかった。
・最新のデータをもとにお話ししていただき,わかりやすく現状を知ることが
できた。
(2)実習「学級で活かせる「体験活動を使った人間関係作り」Ⅰ」
講師:北見靖直 氏(国立青少年教育振興機構指導主幹)
◆実習概要
・レクリエーションは,「導入」・「展
開」・「つながり」の流れが大切。各
段階でのポイント(個別→集団→課
題解決型)を踏まえたゲームを実
習した。
◆参加者の声
・学級の人間関係で困っていること
が多かったので,具体的に教えて
いただきありがたかった。
・人間関係づくりやコミュニケーション力を上げることができた。
(3)講義「学級で活かせる「体験活動を使った人間関係作り」Ⅱ」
講師:北見靖直 氏(国立青少年教育振興機構指導主幹)
◆講義概要
・自立へのステップとして実施した「30日間セルフチャレンジキャンプ」のVTRを視聴。体験活動中に生徒を指導す
るポイントとして,モチベーション・自己肯定感・フィードバックの重要性と留意点について学んだ。
◆参加者の声
・北見先生の人間的すばらしさに触れ,感動した。
・講義の中にも驚きと発見が多くあり,いろいろ学ぶことができた。
(4)実習「学級づくりに活かす体験活動(野外炊飯)」
講師:北見靖直 氏(国立青少年教育振興機構指導主幹)
信州高遠青少年自然の家企画指導専門職
◆実習概要
・KYT(危険予知トレーニング)を実際の野外炊飯場に設定して行った。また,なたの安全な使用法など児童引率を
する指導者として必要なことを実践的に学び,班毎に役割分担をしながら野外炊飯を実施した。
◆参加者の声
・安全上の配慮をしつつ,おいしく出来
上がった。
・班の皆さんと協力して取り組むことがで
きた。子どもたちに対してどのような点
に留意して指導すればよいかを知るこ
とができた。
・スタッフの方々によるリスクマネジメント
の寸劇がよかった。
(5)講義・実習 体験活動「キャンプファイヤー」の指導法
講師:北見靖直 氏(国立青少年教育振興機構指導主幹)
信州高遠青少年自然の家企画指導専門職
◆講義・実習概要
・キャンプファイヤーの典型的な展開例
について室内で一通り学び,キャンプフ
ァイヤー場に移動して実際に体験した。
その後,プレイホールでキャンドルファイ
ヤーも実体験した。目的に応じてキャン
プファイヤーかキャンドルファイヤーかを
選択すべきことを学んだ。
◆参加者の声
・キャンプファイヤーとキャンドルファイヤーの違いがよくわかり,大変勉強になった。
・今までなんとなくやっていたキャンプファイヤーについて,具体的に教えていただき,知見が得られたことがとても
ありがたかった。
2日目
(6)講義「体験活動の教育的意義」
講師:平野吉直 氏 (信州大学理事・副学長)
◆講義概要
・体験活動推進事業の歴史および新学
習指導要領での取り扱いなど体験活動
の教育的意義について学んだあと,屋
外で環境学習ゲームを実際に行った。
◆参加者の声
・実際に道具を使わずにできる活動を教
えていただき勉強になった。
・平野先生のお話と北見先生のお話は
通じるところがあるなと思った。何をねらいとして活動を仕組むのか,その目的に合った方法をとることが大切だと
わかった。
・ちょっとした工夫で日々の学習が変えられることを教えていただいた。学校でも早速やってみたい。
(7)実習「生徒指導・学級経営に活かす自然体験活動(オリエンテーリング)」
講師:小澤 亮(信州高遠青少年自然の家 事業推進室長)
◆実習概要
・体験活動としてのオリエンテーリング
の目的と展開例を講義で学習し,安
全管理,持ち物等の留意点を確認
後,実際の方法と同様に班毎に分か
れて施設内オリエンテーリングとフォト
オリエンテーリングを実施。仲間づくり
や自然体験活動など様々な目的・ね
らいを設定できることを学んだ。
◆参加者の声
・班の仲間と協力し,それぞれが分担しながら楽しく活動できた。学校で実施する際も振り返りを大切にしたい。
・オリエンテーリングの方法やルールなど,とても分かりやすかった。やはり教師が実際にやってみることが大切。
(8)講義「野外活動における安全管理」
講師:小澤 亮(信州高遠青少年自然の家 事業推進室長)
◆講義概要
・学校として野外体験活動を実施する際の安全管理について,計画段階・下見段階・実施中および事故対応の各
段階ごとのポイントを学んだ。
◆参加者の声
・それまでの実技の際の安全管理の振り返りにもなった。リスクマネジメントの大切さがわかった。
・事前計画や悪天候時の対応の大切さを改めて確認することができた。危険予測はやりすぎということはないのだと
思った。
5.全体を通しての感想
・タイトな日程ではあるが,2日間で18時間の研修ができるのはありがたいし,内容も素晴らしかっ
たです。
・構成上タイトな日程になるので,ある程度休憩時間がなくなるのは仕方がない。それを見越したうえ
で早め早めに運営していただいてよかった。
・とてもきれいな建物や設備で,スタッフの方の対応もものすごく丁寧で大満足です。
・参加者が楽しく講習を受けられるように職員の方がとても気を配ってくださり,ありがたかったです。
・講義と実習がバランスよく配分されていてよかったです。
・気持ちよく過ごすことができたのは、行き届いた運営と講師や担当者のお人柄だと思います。感謝し
ます。
・スケジュールがスムーズに組まれており,職員の方もすぐに対応してくださったのでありがたかった。
・興味のある内容でしたので,とてもよかったです。人数もちょうどよく参加者の皆さんと仲良くなれ
ました。実習が大変楽しかったです。
・明日からすぐに使えそうな指導法やネタを教えていただいてよかった。
・講義や実習の場所とそこで必要なものがあらかじめわかっていると見通しが持てたと思うので,お願
いします。
(担当:小澤 亮)