ゲーム理論とは 例示1.エッジワースの純粋交換 例示2: ゴミ戦争

ゲーム理論とは
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協力ゲーム理論とは
非協力ゲーム と 協力ゲーム
非協力ゲーム(「ゲームの理論a」の主な内容)
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各主体は個々独立に行動する.
自分の利得は自分の行動だけでは決まらない.
モデル(ゲームの表現法)
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戦略形(e.g., 利得行列):囚人のジレンマなど
展開形(ゲームの木):情報経済学や契約理論への応用な
ど
解:ナッシュ均衡,サブゲーム完全均衡,完全ベイジ
アン均衡,摂動均衡など
戦略行動の分析
例示1.エッジワースの純粋交換
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パレート効率的配分の達成
2
提携行動(連携,結託,共謀)
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利得の分配の分析
モデル
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例:カルテル,合併,協同組合,談合 etc.
提携形:プレイヤーの集合N={1,2,…,n}の部分
集合Sを提携(coalition)と呼ぶ.
提携値v(S): 提携Sが独力で獲得可能な利得
解:安定集合,コア,仁,シャープレイ値など
例示2: ゴミ戦争
z N={1,2,…,n} : e.g., 東京都={港区,目黒,...,江東区}
z 各区 i=1,2,…,n は1単位のゴミを持っている
B
1
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C’
z どの地域(提携) S⊆N も,ゴミを外へ棄てても外から棄てら
れる
N
y
N-S
C
1
A
S
2
協力ゲームの原型(NM理論)
J.Von Neumann and O.Morgenstern, 1944
協力ゲームの時代
Theory of Games and Economic Behavior,
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Princeton University Press.
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70年代までは,ゲーム理論とは協力ゲーム
経済学への歩み寄り
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1.3人以上からなる社会N={1,2,…,n}では人々は拘束力をもつ結
託(提携,coalition)を形成して行動する.
(拘束的協定の仮定)
2.提携SとN-Sは2人ゼロ和ゲームをプレイする.
3. このゼロ和ゲームの値v(S)を提携値という.
4. v(N) における各プレイヤーiの取り分は?
Aumann,R.J., and B.Peleg, 1960, “von Neumann –
Morgenstern solutions to cooperative games without
sidepayments, Bulletin of the American Mathematical
Society, 66.
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(現在では,一般に提携値v(S)は2,3を前提とせずに定
義される.)
Shapley, L.S., 1969, Utility comparison and the
theory of games,In Guilbaud (ed.) La decision, Paris:
Editions du CNRS.
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協力ゲームの時代(続き)
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講義,セミナー,コンファレンス
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鈴木光男編著,『ゲーム理論の展開』,東京
図書1973
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非協力ゲーム理論の発掘と展開
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Aumann, R.J., Lectures on Game Theory
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“サブゲーム完全均衡って何?”
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Stanford University での講義ノート,80年前後
セミナーでのアローの質問
Stanfordではしかし,80年代に実を結ぶ情報やイ
ンセンティヴのゲーム分析が発展途上にあった.
NTUシャープレイ値の提案
非協力ゲームの開花(80年代以降)
非協力ゲームの記述はわずか3ページ
Nash均衡の定義もない
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譲渡可能効用(transferable utility)を用いない協力ゲー
ム(NTUゲーム)の提案
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Harsanyi,J.C., 1967-8, Games with incomplete information
played by Bayesian players, Parts I,II and III, Management
Science, 14.
Selten, R., 1975, “Reexamination of the perfectness concept
for equilibrium points in extensive games,” International
Journal of Game Theory, 4.
Kreps,D.M., and R.B.Wilson, 1982, “Sequential equilibria,”
Econometrica, 50.
__ and __., 1982, “Reputation and imperfect information,”
Journal of Economic Theory, 27.
Aumann, R.J. and L.S.Shapley, 1976, “Longterm
competition –a game theoretical analysis,” Hebrew
University, mimeo.
Abreu, D., 1988, “On the theory of infinitely repeated
games with discounting,” Econometrica, 56.