第2回高熱効率・低燃費エンジン群説明会

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第2回 高熱効率・低燃費エンジン群 説明会
2015年 4月
トヨタ自動車株式会社
経緯
・ 2012年9月 環境技術説明会
・ 2014年4月 第1回 高熱効率・低燃費エンジンの発表
・ 第2回 高熱効率・低燃費エンジン群
・ 新過給エンジン
・ エンジン開発を支える基盤技術
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本日のご紹介内容
1 トヨタのエンジンの棲み分け
2 高熱効率・低燃費+過給ガソリンエンジン
3 エンジン開発を支える基盤技術
4 ユニット展開状況
5 今後の展開
3
本日のご紹介内容
1 トヨタのエンジンの棲み分け
2 高熱効率・低燃費+過給ガソリンエンジン
3 エンジン開発を支える基盤技術
4 ユニット展開状況
5 今後の展開
4
1 トヨタのエンジンの棲み分け
高熱効率・低燃費エンジン群
従来型比で10%以上の燃費向上
最大熱効率で世界トップレベル
5
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1 トヨタのエンジンの棲み分け
40
JC モード走行燃費
08
トヨタハイブリッド
トヨタ従来車
トヨタ従来車(過給)
他社ハイブリッド
他社従来車
他社従来車(過給)
35
30
25
パッソ(1.0ℓ)
20
ヴィッツ(1.3ℓ)
カローラ(1.5ℓ)
15
(km/ℓ)
10
従来車最良燃費ライン
NEW
オーリス(1.2ℓ過給)
NX200t(2.0ℓ過給)
5
500
1,000
1,500
2,000
2,500
車両重量 (kg)
過給エンジンは従来車トップクラスの燃費を維持
7
1 トヨタのエンジンの棲み分け
良
ハイブリッド
高熱効率・低燃費エンジン群
燃費
高熱効率化
過給化
速
加速性能
過給化で走りを追求
本日のご紹介内容
1 トヨタのエンジンの棲み分け
2 高熱効率・低燃費+過給ガソリンエンジン
3 エンジン開発を支える基盤技術
4 ユニット展開状況
5 今後の展開
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2 高熱効率・低燃費+過給ガソリンエンジン
エンジン仕事量
燃焼改良
(熱効率)
燃料
ポンプ
排気
冷却
摩擦
損失低減
過給エンジンにおいても
「燃焼改良」と「損失低減」が高熱効率・低燃費エンジンのキー技術
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2 高熱効率・低燃費+過給ガソリンエンジン
過給ガソリンエンジン
過給エンジンの熱効率の推移
37
最大熱効率
[%]
1.2ℓ過給
36
2.0ℓ過給
35
34
2005
他社過給エンジン
2007
2009
2011
2013
2015
トップクラスの熱効率を実現
2017
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2 高熱効率・低燃費+過給ガソリンエンジン
エンジン群との一連のつながり
(採用技術一覧)
高熱効率・低燃費過給ガソリンエンジン
ハイブリッド用エンジンに
燃焼改良
織り込んできた技術
従来車エンジンで
磨き上げた技術
過給として新たに
取り組んだ技術
1 急速燃焼
2 高圧縮比化
損失低減
+
3 ポンピングロス低減
1 アトキンソンサイクル
2 過給
4 低フリクション
:織り込み、磨き上げてきた技術
:新技術
ハイブリッド、従来車エンジンで培った技術に過給技術を追加
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2 高熱効率・低燃費+過給ガソリンエンジン
過給エンジン
2.0ℓ過給
:新技術
1.2ℓ過給
燃焼改良
1 急速燃焼
高タンブルポート
タンブル維持燃焼室
マルチ燃料噴射
2 ノッキング改善
燃焼コンセプト
過給共通化
水冷エキゾーストマニホールド(ヘッド一体)
高効率水冷インタークーラー
損失低減
3 ポンピングロス低減
1
アトキンソンサイクル
ハイブリッド技術投入
2
ツインエントリーターボ
商品コンセプト
4 低フリクション
従来車技術投入
過給燃焼のコンセプト&採用アイテムを統一
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2 高熱効率・低燃費+過給ガソリンエンジン
燃焼改良
1 急速燃焼
1.2ℓ過給
高タンブルポート
トヨタのガソリンエンジン
流
量
係
数
他社の
ガソリンエンジン
マルチ燃料噴射
タンブル率
タンブル維持燃焼室
乱れ
弱
強
過給技術に高タンブルを追加し高熱効率を実現
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2 高熱効率・低燃費+過給ガソリンエンジン
燃焼改良
2 ノッキング改善
インタークーラー総合効率
水冷エキゾーストマニホールド
(ヘッド一体)
冷却強化
高効率水冷インタークーラー
(%)
8NR-FTS
1.2ℓ過給
ピストン冷却オイルジェット制御機構
他社A
他社B
他社C
ウォータージャケットスペーサー
ノッキング改善技術により最高出力10%以上向上
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2 高熱効率・低燃費+過給ガソリンエンジン
損失低減
3 ポンピングロス低減
VVT-iW
従来より作動角拡大
始動時を従来位置で固定
アトキンソンサイクルで
ポンピングロス低減
従来サイクル
&エンジン始動性確保
VVT-iWにてアトキンソンサイクルを実現し、過給エンジンの燃費向上
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2 高熱効率・低燃費+過給ガソリンエンジン
200
8NR-FTS
エンジントルク
1.2ℓ過給
180
160
2ZR-FAE
(N・m)
1.8ℓ
140
1,000
2,000
3,000
4,000
5,000
6,000
エンジン回転数 (rpm)
低速から高いトルクを発生
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2 高熱効率・低燃費+過給ガソリンエンジン
3速 30km/hからの車両加速
走りの良さ・扱いやすさ
高レスポンス
高トルク
車両前後加速度
低燃費・高い環境性能
8NR-FTS
1.2ℓ過給
2ZR-FAE
他社
1.2ℓ過給
高い静粛性
時間
走りの良い低燃費エンジンを実現
1.8ℓ
本日のご紹介内容
1 トヨタのエンジンの棲み分け
2 高熱効率・低燃費+過給ガソリンエンジン
3 エンジン開発を支える基盤技術
4 ユニット展開状況
5 今後の展開
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3 エンジン開発を支える基盤技術
高熱効率・低燃費エンジン群
開発を支える基盤技術
基盤技術
パッケージ
スピード
UP
シミュレーション
(数値計算)
基盤技術
気流 シミュレーション
気流・燃焼可視化計測
直噴
インジェクター噴霧シミュレーション
インジェクターのズル内可視化計測
過給
内製開発
低フリクション
ピストン摩擦計測
燃焼改良
要素技術
バーチャル
設計
急速燃焼
実機検証
可視化計測
損失低減
良いエンジンの開発を開発基盤技術が下支え
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3 エンジン開発を支える基盤技術
燃焼改良 《急速燃焼》
バーチャル設計
(シミュレーション)
開発スピードUP
トレーサー
実機検証 (可視化計測)
吸気
可視化エンジン
トレーサーを供給
排気
レーザーシート
パルス
レーザー
シリンドリカル
レンズ
ガラスシリンダー
高速度カメラ
気流
ミラー
気流
従来にない急速燃焼を実現
燃焼
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3 エンジン開発を支える基盤技術
燃焼改良 《直 噴》
バーチャル設計
(シミュレーション)
実機検証 (可視化計測)
DI インジェクター
開発スピードUP
ウェット低減
噴霧
所望の混合気形成
微細な部分まで可視化し最適設計
噴霧
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3 エンジン開発を支える基盤技術
燃焼改良 《過 給》
バーチャル設計
量産化技術
改良前
改良後
8AR用 良
コンプレッサー最高効率
高
良
ターボチャージャーの
自社開発&製造
低
狭
コンプレッサー作動範囲
広
実機検証
自社技術の蓄積により高性能ターボを実現
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4 エンジン開発を支える基盤技術
低フリクション 《ピストン表面改質》
ピストン表面改質技術
実機検証 (ピストン摩擦計測)
測定装置
測定波形
アルミニウム
表面改質
ピストンカート
100
フリクション
従来
樹脂コート
50
3分センサー
ヘッド
0
-50
ピストン表面
改質技術
(N)
ピストン
ライナー
エンジン全体での効果
-100
-150
-360
本技術効果
摩擦損失
-180
0
180
クランクアングル(℃A)
微小な変化も検出可能
ピストン
コンロッド
エンジン
出力
360
その他
各損失
小さな個々の技術の積み重ねが低フリクションを実現
その他
本日のご紹介内容
1 トヨタのエンジンの棲み分け
2 高熱効率・低燃費+過給ガソリンエンジン
3 エンジン開発を支える基盤技術
4 ユニット展開状況
5 今後の展開
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5 ユニット展開状況
ユニット展開状況
高熱効率・
低燃費エンジン群
1.0ℓ
パッソ
2.7ℓ
ハイエース
1.3ℓ
ヴィッツ
2.0ℓ
ハイエース
1.5ℓ
カローラ
1.2ℓ過給
オーリス
2.0ℓ過給
NX200t
2.0ℓ
カムリ(中国)
2015年末までに高熱効率・低燃費エンジンを14機種投入
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4 ユニット展開状況
2014
ガソリンエンジン
過給エンジン
KR 直列3気筒1.0ℓ
パッソ
NR 直列4気筒1.3ℓ
ヴィッツ
カムリ (中国)
TR 直列4気筒2.7ℓ
ハイエース
TR 直列4気筒2.0ℓ
ハイエース
NR 直列4気筒1.5ℓ
過給エンジン
NR 直列4気筒1.2ℓ
2016
NX200t
AR 直列4気筒2.0ℓ
AR 直列4気筒2.0ℓ
ガソリンエンジン
2015
NEW
NEW
カローラ
オーリス
2014年を頭出しに高熱効率・低燃費エンジン群をグローバルに展開
4 ユニット展開状況 《1.2ℓ過給ガソリンエンジン》
燃焼改良
急速燃焼
最大熱効率:36%
高性能・高タンブルポート
高圧縮比(10.0)
D-4T
水冷インタークーラー
ウォータージャケットスペーサー
エキゾーストマニホールド一体シリンダーヘッド
損失低減
ポンピングロス・冷損低減
シングルスクロールターボ
アトキンソンサイクル
VVT-iW(可変バルブタイミング機構)
低フリクション
ピストンスカート表面改質
低フリクションチェーン
ウォータージャケットスペーサー
ブロック暖機促進システム
樹脂コートベアリング
ピストンジェット制御システム
新型オーリスに搭載
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4 ユニット展開状況 《1.5ℓガソリンエンジン》
燃焼改良
最大熱効率:38%
急速燃焼
高性能・高タンブルポート
高圧縮比(13.5)
圧縮比バラツキ低減(燃焼室容積公差縮小etc)
大量クールドEGR
新構造ウォータージャケットスペーサー
4-2-1 排気管
損失低減
ポンピングロス・冷損低減
アトキンソンサイクル
VVT-iE (電動-VVT)
大量クールドEGR
(可変バルブタイミング機構)
低フリクション
ピストンスカート表面改質
新構造ウォータージャケットスペーサー
低フリクションチェーン
樹脂コートベアリング
曲げロス低減補機ベルト
新型カローラに搭載
本日のご紹介内容
1 トヨタのエンジンの棲み分け
2 高熱効率・低燃費+過給ガソリンエンジン
3 エンジン開発を支える基盤技術
4 ユニット展開状況
5 今後の展開
29
30
5 今後の展開
更なる
高効率化
エンジン最大熱効率
ディーゼル
ガソリン
14機種
(
1990
1995
2000
2005
2010
ディーゼル
ハイブリッドエンジン他
2015
高熱効率・低燃費エンジンを14機種投入
将来は更なる高効率化を目指す
(年) トヨタ調べ
)
5 今後の展開
《まとめ》
1. 高熱効率・低燃費技術と過給を融合
新過給エンジン
2. 過給エンジンは
従来車エンジンの中の1ラインナップとして存在
3. 基盤技術の充実で開発をスピードアップ
4. 10%高熱効率化は予定通り進行中
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