テノーミン学術講演会 アンケートフィードバック

テノーミンエリアミーティング
アンケート結果
2006年5月25日(木)
生田神社会館
説明会用資料
コピー不可
各種降圧薬の処方割合 日本 vs.北米
North America
Japan
ARB
7%
利尿薬
16%
ARB
18%
β遮断薬
9%
ACE
9%
CCB
48%
利尿薬
25%
ACE
23%
CCB
16%
β遮断薬
29%
(MDART2005)
アンケートご回答いただいた先生
全体 58Dr
ご所属施設区分
病院(200床以上) 開業医(199床未満)比率
病院13Dr(22%)
13
GP合計
HP合計
45
開業医45Dr(78%)
アンケートご協力いただいた先生のご所属科
計58Dr
4
外科
5
消化器科
一般内科
24
循環器
25
0
5
10
15
20
25
30
心拍数の増加が心血管系疾患発症の独立したリスクファクターで
あると考えられますか?
無回答
9%
NO
16%
YES
NO
無回答
YES
75%
またその場合リスクと考えられる心拍数の値はどの程度と
お考えですか? (拍/分)
90以上
13
12
100以上
80以上
7
120以上
4
75以上
2
85以上
2
人数
95以上 0
110以上 0
0
2
4
6
8
10
12
14
質問
多くの先生方は心拍数は独立したリスクであるとはお考えになって
いらっしゃるようですが、そのリスクであると考えられる心拍数の値
は90以上と高いようです。
○○先生はどのくらいの値からリスクとお考えになりますか?
ここでは、最初に総合診療部の立場から橋本先生に、
続いて専門医の立場から江本先生に質問をふって下さい。
外来において心拍数を定期的に測られますか?
16%
毎回測る
51%
33%
その他・・・血圧測定時に判断、聴診時に検討他
患者から動悸等の訴え
があったときに測る
その他
質問
先ほどのご質問で75%の先生方が独立したリスクと考えられ
いますが、実際に診療時に毎回心拍数を測定される先生は
50%程度の様です、○○先生はこの現状をどのようにお考え
ですか?
ここでは、江本先生・橋本先生それぞれに質問をふって下さい。
<説明会資料:コピー不可>
血圧・心拍数と心血管疾患死リスクの関係
大迫研究
家庭血圧および心拍数による心血管疾患死のリスク比
4
4
2
1
0
3
2.16
(1.21-3.85)
(1.74-5.76)
3
1.63
(0.98-2.80)
%信頼区間
心血管死の相対リスク
︵
︶内の数値は
95
3.16
1
1
0
HR≧70bpm
SBP≧135mmHg
家庭内血圧
2
SBP<135mmHg
大迫町在住の不整脈を有さない40歳以上の男女
n=1,780
HR<70bpm
家庭内心拍数
(Hozawa A, et al. Am J Hypertens. 2004; 17: 1005-1010.)
<説明会資料:コピー不可>
心拍数と心血管疾患死リスクの関係
PARIS IPC研究
心拍数および脈圧による心血管疾患死のリスク比/男性
6
調整相対リスク
5
<60歳
5
4
基準グループ
≧60歳
基準グループ
4
3
3
2
脈圧
≧65mmHg
1
0
50~64mmHg
<60b
pm
60~79
bpm ≧
80bpm
<50mmHg
心拍数
フランス・パリ在住の健康な16? 95歳男性
n=125,513
2
脈圧
1
0
≧65mmHg
50~64mmHg
<60b
pm
60~79
bpm ≧
80bpm
<50mmHg
心拍数
(Thomas F, et al. J Hypertens. 2001; 19: 863-869.)
<説明会資料:コピー不可>
心拍数と死亡率の関係
フラミンガム研究
高血圧例の心拍数と死亡率の関係/男性
年齢補正2年間死亡率 ︵千人︶
60
50
冠動脈疾患
心血管系疾患
総死亡
40
30
20
10
0
<65
65? 74
75? 84
安静時心拍数(拍/分)
85+
米国フラミンガムで36年間追跡された住民男性で未治療高血圧患者
n=2,037
(Gillman MW, et al. Am Heart J. 1993; 125: 1148-1154.)
日常診療で使用する降圧薬全体に占めるβ遮断薬の割合は
およそ何割ぐらいですか?
人数
2∼3割未満
32
1∼2割未満
19
3∼4割未満
6
4∼5割未満
人数
1
5割以上
0
0
5
10
15
20
25
30
35
質問
β‐Blockerの処方割合は2∼3割が多いようですが
○○先生はこの結果をどのようにお感じですか?
又○○先生のご処方割合をどの程度でしょうか?
(*ここでは江本先生と橋本先生の処方割合のスライドが入る予定です)
ここでは江本先生・橋本先生のおニ人に質問をふって下さい。
(橋本先生は高血圧にこれまでβブロッカーをお使いになっていなかったので、ここではご自身
の処方割合のスライドを発表しながら「今後は使っていきたい」とゆうような内容の話になると
思います。)
どのような高血圧患者さんでβ遮断薬の使用を考慮されますか?
(複数回答可)
頻脈を有する患者
52
若年者
27
心筋梗塞後の患者
24
狭心症合併患者
23
ストレスの多い患者
19
左室肥大を有する患者
13
その他
3
肥満者
3
高齢者
1
腎障害合併患者
0
糖尿病合併患者
0
0
10
人数
20
30
40
50
その他・・・拡張期高血圧、甲状腺、心不全
60
質問
心筋梗塞や心不全の患者さんにβブロッカーは既に使われており
ますが、高血圧の患者さんでβブロッカーを使うべき患者像とゆう
のはどのようなものですか?
ここでは、最初に総合診療部の松田 康章先生(参加予定)に、
続いて江本先生に質問をふって下さい。
主要降圧薬の積極的な適応と禁忌
JSH2004
降圧薬
積極的な適応
禁忌
Ca拮抗薬
脳血管疾患後、狭心症、
左室肥大、糖尿病、高齢者
房室ブロック(ジルチアゼム)
ARB
脳血管疾患後、心不全、
心筋梗塞後、左室肥大、
腎障害、糖尿病、高齢者
妊娠、高カリウム血症、
両側腎動脈狭窄
ACE阻害薬
脳血管疾患後、心不全、
心筋梗塞後、左室肥大、
腎障害、糖尿病、高齢者
妊娠、高カリウム血症、
両側腎動脈狭窄
利尿薬
脳血管疾患後、心不全、
腎不全(ループ利尿薬)、
高齢者
痛風
β遮断薬
狭心症、心筋梗塞後、頻脈、
心不全、
喘息、房室ブロック、
末梢循環障害
α遮断薬
高脂血症、前立腺肥大
起立性低血圧
参考:下線ピンク字 追加箇所
日本高血圧学会;高血圧治療ガイドライン2004より
黄色字
変更箇所
<説明会資料:コピー不可>
降圧薬別にみたストレス時の血圧変化
降圧薬の種類別の阪神淡路大震災後平均血圧上昇率
8
NS
p<0.02
p<0.05
NS
平均血圧変化率 ︵%︶
6
n=73
4
n=74
n=69
n=67
n=31
n=38
2
n=36
0
n=32
( )(+)
( )(+)
( )(+)
( )(+)
ACE阻害薬
β遮断薬
Ca拮抗薬
利尿薬
震度7の激震地区居住の降圧薬服用継続高血圧患者(n=105)
(斎藤公明, 他. 臨床高血圧. 1996; 2: 19-35.
Saito K, et al. Am J Hypertens. 1997; 10: 217-221.)
β遮断薬の中の使用を躊躇される最も大きな要素は何ですか?
(複数回答可)
徐脈が心配
37
30
高齢者での合併症
代謝系への悪影響
12
人数
9
精神・心理的影響
6
その他
0
10
20
30
40
その他・・・喘息、肺疾患合併患者、心機能低下症例、心不全増悪の危険性
質問
徐脈になることを懸念される先生方が多いようですが、
βブロッカーを使用してどのくらいの心拍数までは使用可能と
お考えですか?
ここではまず竹内先生にご自身の見解をお話し頂きたい。
続いて江本先生に話をふって下さい。
(ここではご参加頂いている会場の先生方の意見も聞けるよう
でしたら、話をふって下さい)
<説明会資料:コピー不可>
急性心筋梗塞後の糖尿病患者における
β遮断薬の予後改善効果
β遮断薬服用の有無による退院後1年間の生存率の違い
100
糖尿病(−), β遮断薬(+)
生存率︵%︶
90
糖尿病(+), β遮断薬(+)
糖尿病(−), β遮断薬(−)
80
糖尿病(+), β遮断薬(−)
0
0
60
120
180
240
300
360
退院後の期間(日)
急性心筋梗塞で入院し, 退院した糖尿病および非糖尿病患者
n=2,024(うちサブグループ解析の対象は1,448)
(Kjekshus J, et al. Eur Heart J. 1990; 11: 43-50.)
高血圧患者さんにどのような降圧剤とβ遮断薬を併用される
ケースが多いですか?(複数回答可)
人数
53
Ca拮抗薬
36
AⅡ受容体拮抗薬
24
ACE阻害薬
人数
17
利尿薬
7
α遮断薬
0
10
20
30
40
50
60
質問
やはりCa拮抗薬との併用が多いようです。AⅡ受容体拮抗剤と
の併用も増加して来ているようです。
○○先生は 、AⅡ受容体拮抗剤とβ―Blockerの併用に対し
てどの様にお考えですか?また、βブロッカーとの併用パター
ンとしてはどのような組み合わせで処方されていますか?
ここでは、専門医の立場から江本先生に、もう1人は
今回参加された会場のドクターに話をふって下さい。
(当日、竹内先生には参加されているドクターの名簿をお渡ししますの
で、その中から当てて下さい。)
β遮断薬の中で使い分けを行う際 重要と思われる要素は
何ですか?(複数回答可)
心拍数低下作用
36
β1選択性
22
予後改善のエビデンス
20
降圧効果の強さ
16
ISAの有無
人数
14
付加的な薬理作用の有無
3
親水性/親油性
1
0
10
20
30
40
質問
①多くの先生方がβーBlockerに求める作用として
心拍数の確実なコントロールを上げていますが、
○○先生が重要視される点はどこの部分でしょうか?
ここでは、まず江本先生に、続いて会場にお越しの
循環器ご専門の先生に質問をふって下さい。
②βブロッカーとひとくくりに言いましても何種類もありますが、
〇〇先生がβブロッカーをお使いになる際に、使い分け等
はございますでしょうか?
ここでは江本先生に質問をお願いします。
<説明会資料:コピー不可>
β遮断薬に関する大規模臨床試験での
循環器領域におけるエビデンス
β遮断薬
高血圧
アテノロール
HEP
SHEP
STOP-Hypertension
STOP-Hypertension-2
メトプロロール
MAPHY
STOP-Hypertension
STOP-Hypertension-2
カルベジロール
ビソプロロール
糖尿病合
併高血圧
UKPDS
CAPPP
CAPPP
虚血性心疾患
狭心症
心不全
心筋梗塞
ASIST
CASIS
TIBET
HINT
ISIS-1
GMT
SMT
MIAMI
MDC
MERIT-HF
COMET
CAPRICORN
US Carvedilol
COPERNICUS
COMET
CIBIS
CIBIS-Ⅱ
<説明会資料:コピー不可>
アテノロール, カルベジロールの
心拍数の比較
治療期間12週間の心拍数の推移
心拍数 ︵拍/分︶ 心拍数︵拍/分︶
カルベジロール25mg/日
アテノロール50mg/日
座位
79
77
75
73
71
69
67
85
立位
80
75
70
65
ベース
ライン
緊急
来院日2
来院日
3
来院日
4
来院日
5
来院日
6
18? 70歳で6ヵ月以上の既往のある本態性高血圧患者
n=311
(Hall S, et al. J Cardiovasc Pharmacol. 1991; 18 Suppl4: S35-38より改変.)
Back Up
β遮断薬に関する大規模臨床試験での
循環器領域におけるエビデンス
β遮断薬
高血圧
糖尿病合
併高血圧
虚血性心疾患
テ ノ ー ミ ン
HEP
SHEP
STOP-Hypertension
STOP-Hypertension-2
UKPDS
CAPPP
ISIS-1
ASIST
CASIS
TIBET
セ
MAPHY
STOP-Hypertension
STOP-Hypertension-2
CAPPP
GMT
SMT
MIAMI
MDC
MERIT-HF
COMET
CAPRICORN
US Carvedilol
COPERNICUS
COMET
ロ
ケ
ン
カルベジロール
ビソプロロール
心不全
CIBIS
CIBIS-Ⅱ
「海外で実施された臨床試験であり、記載薬剤について国内承認外の内容のものが含まれています」
<説明会資料:コピー不可>
UKPDS 39
2型糖尿病合併
高血圧患者
UK Prospective Diabetes Study
アテノロール
vs カプトプリル
■目的
2型糖尿病患者における大血管および細小血管合併症の予防効果に関して,アテノロール
あるいはカプトプリルによる厳格な血圧コントロールの有用性を比較検討する
■エンドポイント
一次エンドポイント:
糖尿病に関するエンドポイントの初発,糖尿病に関連する死亡,総死亡
二次エンドポイント:
心筋梗塞,脳卒中,抹消血管疾患による切断あるいは死亡,細小血管合併症(網膜症,腎
不全)
■追跡期間:9年
British Medical Journal 1998; 317: 713-720
<説明会資料:コピー不可>
UKPDS 39
UK Prospective Diabetes Study
■1つ以上のエンドポイントに達した患者数
エンドポイント
エンドポイントを
発症した患者数
絶対リスク
(イベント/1000人年)
カプトプリル アテノロール
(400例)
(358例)
カプトプリル アテノロール
カプトプリル優位
p値
カプトプリルの
相対リスク(95%CI)
糖尿病に関連
するエンドポイ
ント
141
118
53.3
48.4
0.43
1.10 (0.86∼1.14)
糖尿病関連死
48
34
15.2
12.0
0.28
1.27 (0.82∼1.97)
総死亡
75
59
23.8
20.8
0.44
1.14 (0.81∼1.61)
心筋梗塞
61
46
20.2
16.9
0.35
1.20 (0.82∼1.76)
脳卒中
21
17
6.8
6.1
0.74
1.12 (0.59∼2.12)
末梢血管疾患
5
3
1.6
1.1
0.59
1.48 (0.35∼6.19)
細小血管疾患
40
28
13.5
10.4
0.30
1.29 (0.80∼2.10)
0.1
アテノロール優位
1
10
British Medical Journal 1998; 317: 713-720
その他β遮断薬に対するご意見・ご質問等ございましたら
ご自由にお書き下さい。
・降圧効果は期待できるが薬価が全般的に高い
・大切なお薬です
・気付かないうちにCTRが増大していることがある
・循環器の専門性が生かされる薬剤だと思うので適応がある
Ptには積極的に使用すべきと思われる
・降圧効果が単独ではやや他剤に劣る印象