平成 21 年 5 月 16 日 助成プロジェクト報告書 平成 20 年度 (2008 年度) 財団法人 経和会記念財団 目 次 教育助成.......................................................................................................................... 3 1. (1)(財)経和会記念財団賞 ..................................................................................................... 3 ① 優秀論文賞 陳 仁煥 ............................................................................................. 3 論文概要 .................................................................................................................. 3 ② 優秀論文賞 堀篭 崇 ............................................................................................. 4 論文概要 .................................................................................................................. 4 ③ 研究奨励賞 玉岡 敦 ............................................................................................. 5 論文概要 .................................................................................................................. 5 (2)大学院生の研究成果発表に対する支援 ............................................................................. 6 2.研究助成 ............................................................................................................................. 6 (1)東北大学現代経済学研究会 2008 年度定例研究会.............................................................. 6 (2)セミナー「International Banking in Asia: 19th -20th Centuries」 ............................................ 9 (3)地域イノベーション・シンポジウム .......................................................................................11 3.出版助成.............................................................................................................................. 13 4.助成プロジェクト一覧(最近 10 年分) ..................................................................................... 15 第29回(1999年度) .............................................................................................................. 15 第30回(2000年度) .............................................................................................................. 16 第31回(2001年度) .............................................................................................................. 17 第32回(2002年度) ............................................................................................................... 17 第33回(2003年度) .............................................................................................................. 18 第34回(2004年度) .............................................................................................................. 18 第35回(2005年度) .............................................................................................................. 19 第36回(2006年度) .............................................................................................................. 19 第37回(2007年度) .............................................................................................................. 20 第38回(2008年度) .............................................................................................................. 21 1. 教育助成 (1)(財)経和会記念財団賞 ① 優秀論文賞 陳 仁煥 東北大学大学院経済学研究科 博士課程後期 3年 陳 仁煥 Determinants of Agricultural Protection in Industrial Countries: An Empirical Investigation 邦訳:「工業国における農業保護の決定要因;実証分析」 論文概要 The empirical findings offer several main aspects of agricultural protection in industrial countries. The empirical analysis reveals that agricultural protection increases when market conditions are against farming industry and in countries with a agricultural comparative disadvantage. Therefore, it is clarified that international trade theory such as a comparative advantage and international terms of trade still works on agricultural protection in industrial countries. Agricultural protection increases when a share of agriculture decreases, which provides empirical support to the Olsonian logic, so called the paradox of number. Agricultural income is also an important determinant of levels of agricultural protection, suggesting that agricultural protection is political income redistribution to agricultural producers. It is found that the intended goals of Uruguay Round agreements on agriculture, substantial cuts in levels of agricultural protection, are so far without results in industrial countries and each ally has unique features and different levels of agricultural protection due to agricultural efficiency and a stance on multifunctionality of agriculture such as food security, environment and rural development. Consequently, it can be concluded that agricultural protection in industrial countries is composed of multiple determinants. Both economic and political determinants play a vital role in agricultural protection of industrial countries. No evidence is found that the UR agreements on agriculture have lowered actual levels of agricultural protection. In the WTO agricultural negotiations, an industrial country has formed a coalition with countries which have a similar stance on multifunctionality of agriculture and similar agricultural conditions. ② 優秀論文賞 堀篭 崇 東北大学大学院経済学研究科 博士課程後期 3年 堀籠 崇 GHQ による占領期医療制度改革に関する史的考察−医学教育制度・病院管理制度を中心と して− 論文概要 従来、日本医療制度史・政策史研究領域においては、現在日本の医療システムの源流を、 第二次世界大戦の前後、いずれの時点に見出すのかという重要な論点が存在する。だがそ の議論においては、戦後日本の医療システム形成における連合国最高司令官総司令部 (GHQ/SCAP: General Headquarters, Supreme Commander for the Allied Powers‐以下 GHQ)の果たした役割が十分視野に入れられてはいないという問題がある。占領期 GHQ は 強大な権限のもとで日本政府に政策を指令、それが忠実に遂行されているかを監視した。 日本政府は自身の政策を自由に実行することができたわけではなく、その都度 GHQ の意向 を確認する必要があったわけであり、戦後日本の医療システム形成において GHQ が与えた 影響は少なくない。ところで GHQ の医療政策に関する先行研究に目を移せば、近年急速な 進展を見せているものの、日本の医療制度史上に GHQ の医療制度改革を位置付けるという 点にまで踏み込んだ研究は見当たらず、加えて、とりわけ医療供給側面に関する GHQ の政 策意図およびその理念について、従来の研究では十分明らかにされてはいない。 そこで本研究では、GHQ の医療制度改革の裏側に横たわる改革意図あるいは理念がいかな るものであったのかを明らかにし、戦後日本医療システム形成史研究の進展に資する基礎 的な知見を得ることを目的として、とりわけ医療供給側面に関する GHQ の政策意図・理念 について検討を試みた。 具体的には実地修練(インターン)制度、国家試験制度の実施、モデル病院計画、医学視 学委員制度といった、医師・歯科医師の資質向上に直接的に関わる政策である。 本研究では、国立国会図書館憲政資料室所蔵の GHQ/SCAP Records 中の PHW(Public Health and Welfare Section)文書を用いて、特に医学教育審議会における日本の厚生官僚 と GHQ 代表者との議事を中心に、上述の政策の根本に横たわる GHQ の政策意図および それに対する日本側の反応を明らかにした。 本研究が明らかにしたのは以下の三点である。 第一に GHQ の医療制度改革は科学技術(医学という学問的裏付け、とりわけ臨床医学の強 化)浸透の観点からなされたということである。 第二に、GHQ は、厚生行政の独立性を目指したということである。 国家目的の遂行のための手段として厚生行政があるのではなく、厚生行政は厚生行政とし てその役割を果たすことを GHQ は考えていたのである。 第三に科学技術に基づき、従来日本が有していた医療制度における問題の確認と新たな制 度の適用可能性を探るという作業を行ない、その結果、新たな制度の適用を阻む従来の制 度の弊害は除去し、そうでないものは活用されたということである。 すなわち、一見すれば戦前・戦時からの連続性を見いだせ得るような従来の制度の適用も、 戦後 GHQ によって、科学技術という新たな観点からの見直しの末になされたのである。 ③ 研究奨励賞 玉岡 敦 東北大学大学院経済学研究科 博士課程前期 1年 玉岡 敦 『共産党宣言』邦訳史における幸徳秋水/堺利彦訳(1904、1906 年)の位置 論文概要 『共産党宣言』は,マルクス/エンゲルスによる代表的論策のひとつであるが,先年は この『共産党宣言』の刊行160年目にあたり,それを記念した特集記事の一つとして『大原 社会問題研究所雑誌』(法政大学大原社会問題研究所)に掲載されたものが本稿である。 『共産党宣言』は,1904年に幸徳秋水/堺利彦によってはじめて邦訳されて以来,現在 にいたるまで総計80余の日本語訳が存在する。これらのうち,本稿が主としてかかわるの は,わが国における『共産党宣言』普及=受容史の端緒に位置する以下6点の印刷物・草稿 および写本である。 (1) 『平民新聞』第53号(1904年11月13日)に掲載された幸徳秋水/堺利彦によるわが国 最初の翻訳。 (2) (1)を一部修正補完した『社会主義研究』第1巻第1号(1906年)所収の幸徳秋水/堺 利彦による翻訳。 (3)内務省警保局による1919年の翻訳。 (4)堺利彦が1921年に改訳し、地下出版や手書き写本の底本に用いられ、1930年に堺自 身が大原社研に売却した手書きの翻訳草稿。実際の翻訳者は堺ひとりであるが,形式 的には幸徳/堺による「共訳」とされた。 (5)富山の社会運動家・平井太吉郎が所蔵していて,1984年に上条貞夫弁護士を介して大 原社研に寄贈された翻訳の手書き写本。 (6) 「外事警察研究資料 第十三集」として作成された,内務省警保局による1925年の翻訳。 なお,上記資料(1)から(5)までは,大原社会問題研究所に所蔵保管されているもので ある。 本稿前半では,幸徳/堺によるわが国最初の『共産党宣言』翻訳とその後の邦訳,とり わけ1921年「幸徳/堺訳」との,およびこの2つの幸徳/堺訳と内務省警保局による1919 年および1925年の翻訳との関係を,テクストの比較対照を行ないながら,検討する。この ことによって,1904年(1906年)における幸徳/堺訳が, 『共産党宣言』邦訳史において極 めて重要な位置を占めるものであることを確認する。 後半では,平井太吉郎所蔵の『共産党宣言』写本の作成者同定問題を扱う。大原社研は この写本の作成者を堺本人であるとしている。これに対し本稿は,堺自筆翻訳草稿と平井 旧蔵写本のテクストを詳細に対比検討することによって,大原社研の推定に疑義を提起す る。このことは,堺利彦による『共産党宣言』翻訳を検討する際,何をもって最終的な到 着点とすべきかを考える場合には重要な問題である。 (2)大学院生の研究成果発表に対する支援 大学院生の学会における研究成果発表に対し、次の 11 名に交通費の支援を行った。 壮一(平成 20 年 5 月 17 日、成城大学)「日本金融学会 2008 年度春季大会」 (平成 20 年 5 月 24 日、立正大学)「日本金融学会 2008 年度春季大会」 a.荒井 b.蘇 剣 洋介(平成 20 年 6 月 7 日、神戸大学)「2008 年度組織学会研究発表大会」 c.菅野 d.迫 一光 (平成 20 年 6 月 8 日、関西学院大学)「生活経済学会」 (平成 20 年 7 月 18 日、京都大学)「医療経済学会第 3 回研究大会」 e.大野 博 f.柿沼 倫弘(平成 20 年 8 月 31 日、朱鷺メッセ・新潟コンベンションセンター) 「日本福祉のまちづくり学会第 11 回全国大会」 ギアチ(平成 20 年 9 月 12 日、長崎県立大学佐世保校) g.グエン 「実践経営学会第 51 回全国大会」 h.堀籠 崇 (平成 20 年 9 月 13 日、総評会館) 「日本医療経済学会第 32 回研究大会」 i.ギザーニ ブライム(平成 20 年 10 月 9 日、広島大学) 「日本金融学会秋季大会」 j.北條 陽子(平成 20 年 12 月 6 日、慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス) 「人材育成学会第 6 回年次大会」 k.山家 一郎(平成 20 年 12 月 6 日、慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス) 「人材育成学会第 6 回年次大会」 2.研究助成 (1) 東北大学現代経済学研究会 2008 年度定例研究会 実施責任者:林山 泰久(東北大学大学院経済学研究科 主 催:東北大学現代経済学研究会 後 援:経和会記念財団 教授) 実施日時:2008 年 6 月 19 日/6 月 26 日/11 月 13 日(助成を受けた回のみ) 場 所:東北大学川内南キャンパス文科系総合研究棟 経済学研究科第 401 演習室 参加者概数:各回 15 名 本プロジェクトの趣旨 「東北大学現代経済学研究会」は,平成18年度に発足した近代経済学の定例研究会で ある.月 1∼2 回の研究会に学外の若手・中堅研究者を招聘して研究報告してもらうことを 通じて,大学院生に最新の研究動向を知らしめ,併せて,学外の研究者に対し本研究科が 近代経済学の研究拠点であることをアピールすることがその目的ある.この目的を実現す るため、研究会は本研究科所属の教員・大学院生に参加資格を限定せず,他研究科や他大 学に所属する研究者にも広く開放することを原則としている. 報告者氏名・所属・報告要旨 ①.奴田原 健悟 氏 (東京大学大学院経済学研究科博士課程・日本学術振興会特別研究員) Nominal Rigidities, News-Driven Business Cycles, and Monetary Policy (with Keiichiro Kobayashi) 2008 年 6 月 19 日開催 要旨: 将来の経済に関する良いニュースによって引き起こされる消費拡大などの景気循環的 現象は news-driven business cycle と呼ばれ、古くから興味を持たれていた話題であっ たが、昨今のマクロ経済学モデルの主流である動学的確率一般均衡モデルの枠組みでは これまでこのような現象は説明できなかった。本研究は New Keynesian の価格硬直モデ ルを組み込んだ動学的確率一般均衡モデルによってこのような news-driven business cycle を動学的確率一般均衡モデルで分析し、将来についてのニュースが届いたときの名 目的硬直性を通じたマークアップ変化がこのような景気循環の要因であることを示した。 ②. 敦賀 貴之 氏 (関西大学経済学部准教授)The law of one price without the border: the roles of geography versus sticky prices(with Mario J. Crucini, Mototsugu Shintani) 2008 年 6 月 26 日開催 要旨: 本研究では、一物一価の法則は都市をまたいで成立しないという現象に対して、名目 的硬直性が果たす役割について二都市の一般均衡モデルに名目的硬直性と輸送費用を導 入したモデルと日本の各都市についての実際の物価データを使った実証分析によって定 量的分析を行ったものである。 定量的分析の結果、名目的硬直性が一物一価の法則から の乖離に果たす役割は、国境効果に換算すると非常に巨大なものとなり、一物一価の法 則からの乖離に非常に重要な役割を果たしていることがわかった。 ③. 岡澤 亮介 氏 (京都大学大学院経済学研究科博士課程) Mismatch and Factor Immobility (with Ken Ariga) 2008 年 11 月 13 日開催 要旨 本研究はいわゆる失われた 10 年における労働市場において観察された定型化された事実 を導出しうる、特に職業訓練に注目した競争的サーチモデルを作成し、カリブレーショ ンによる分析を行ったものである。その結果、本研究が提示したモデルでは、低生産性 ショックが起きた経済では、ベバリッジ曲線の上方シフトや労働調整期間の長期化、職 業訓練が必要な仕事のシェアの低下、世代効果の強化などの現象が生じることを示した。 質疑応答概要 奴田原氏・敦賀氏の報告についてはどちらについても New Keynesian の価格硬直モデル を利用しており、この価格硬直性の設定のミクロ的基礎付についての質問が出された。ま た、敦賀氏の報告では 2 都市の間の労働者の移動・就業についての仮定と現実的含意につ いて質問が出された。岡澤氏の報告についてはモデル上の仮定や、モデル上で説明できた 労働市場に関する事実についての質問などが出された。 全体のとりまとめ 奴田原氏・敦賀氏の報告については現在のマクロ経済学の主流である、動学的確率一般 均衡モデルに基づくものであり、精緻な分析と数値解析・統計解析に基づく非常に質の高 い理論研究であった。岡澤氏の報告についてはやはりマクロ経済学における主要な分野で あるサーチモデルによる理論研究であり、また失われた 10 年という現実的含意に基づいた 質の高い研究であった。いずれの研究も近代経済学におけるまさに最前線の研究といえ、 大変興味深かった。 (2)セミナー「International Banking in Asia: 19th -20th Centuries」 実施責任者:菅原歩(東北大学大学院経済学研究科・准教授) 主催者:経済史経営史特別演習(共催:国際銀行業史研究会) プロジェクトの目的: セミナー「International Banking in Asia: 19th -20th Centuries」の開催。国際銀行 史研究分野において国際的に著名な海外研究者を本研究科に招待したセミナーを開催 し、国際銀行史研究の最新かつ第一線の研究内容に関する講演を行っていただく(使 用言語:英語)。著名な海外研究者の招待により教員の研究の国際的交流をはかること と、大学院生の研究の視野拡大、また国際的な史料発掘と史料分析に関する能力、の 向上をはかることを、セミナー開催の目的とする。 日 時:2008 年 9 月 27 日(土)13 時∼17 時 20 分 場 所:本学・文科系総合研究棟 11 階・大会議室 講師名: Youseff Cassis (Professor, Geneva University) Ranald C. Michie (Professor, Durham University) Hubert Bonin (Professor, University of Montesquieu - Bordeaux IV) Simon Mollan (Lecturer, York St John University) 参加人数:20 名 質疑応答概要 第一報告(Cassis 氏)に対しては、金融センター形成に関する国家の政策の影響、長期 的な視野でみた場合のアジアの金融センター間競争の展望、についての質問が出された。 第二報告(Michie 氏・Mollan 氏)に対しては、両大戦間期におけるロンドンとニューヨー クの金融センターとしての競争、通信網と言語(英語)が金融センターの競争力に対して 果たす役割、銀行コルレス網形成に関する史料状況についての質問が出された。第三報告 (Bonin 氏)に対しては、仏系銀行と英系銀行の競争・すみわけに関する香港と上海・天 津との比較、貿易・汽船網の影響、近接植民地(インドシナ)の影響、についての質問が 出された。 報告要旨 第一報告(Cassis 氏、タイトル「International Banking and International Financial Centres」)は、1870 年代から 2000 年代にいたる金融センターの興亡について、資本輸出・ 資本輸入、海外銀行支店数、本国銀行規模、証券市場規模、貿易金融(アクセプタンス)、 の変遷から説明した。 第二報告(Michie 氏・Mollan 氏、タイトル「The City of London and International Banking in the 19th and 20th Centuries」)は、ロンドン金融センターの地位と機能につい て、通信網の発展と国際的コルレス銀行網の発展と集中から説明した。また、チャーター ド銀行(現スタンダード・チャータード銀行)史料を用いて、個別国際銀行におけるコル レス網利用の詳細な検討が示された。 第 三 報 告 ( Bonin 氏 、 タ イ ト ル 「 French Banking in Hong Kong ,1860s-1940s: Challenging British banks?」)では、仏系のインドシナ銀行がイギリス植民地の香港にお いて、英系国際銀行の強力なプレゼンスの下でニッチ市場を見出して現在に至るまで生き 残っている要因を、東南アジア全体のフランス系ビジネス利害から説明した。 全体の取りまとめ(感想) 三報告とも、高度な研究成果の紹介であったが、報告者4氏は、いずれも、特に大学院 生の参加を意識して、現在の問題や広い歴史的視野からプレゼンテーションを行っていた 点が印象的であった。そのため、ヨーロッパの第一線の研究者を招くことで、大学院生の 視野の拡大を図るという目的は、極めて満足のいく形で達成された。また、本研究科の教 員だけでなく、イギリス金融史を専門とされる古賀大介・山口大学准教授も参加されたこ ともあり、質疑応答では、金融センター間競争や史料状況について、高度な質疑応答も行 われ、本研究科の経済史・経営史研究の発展にも大きく貢献したシンポジウムであったと 思う。 (3)地域イノベーション・シンポジウム 「ものづくりだけで生き残れるか?∼製造業のサービス化」 実施責任者:福嶋 路(東北大学大学院経済学研究科・准教授) 主 催(共催・後援) ○主催 : 東北大学大学院経済学研究科 地域イノベーション研究センター、 東北大学大学院経済学研究科 産学連携による実践型人材育成事業 財団法人東北産業活性化センター ○共催 : 独立行政法人中小企業基盤整備機構東北支部、 財団法人経和会記念財団、経和会 ○後援 : 東北経済産業局 プロジェクトの目的 本プロジェクトは、東北地方のものづくり企業に対し、製造業におけるサービスの役割 と重要を訴えるとともに、製造業のなかでサービスを融合し付加価値を高めるという視 点と方法論を提示し、地域の企業、自治体、産業支援機関などにそれを学ぶ場を提供す る。またこうした発想の転換を行うための戦略について考えていく。 実施日時 ○平成 20 年 10 月1日(水) 13 時∼17 時 実施場所 ○仙台国際センター・白橿の間 報告者氏名・所属 【第一部 開会および基調講演】 ○首都大学東京 システムデザイン学部教授 下村 芳樹 氏 【第二部 事例発表】 ○パナソニック電工株式会社 電材マーケティング本部 カスタマークリエイトセンター ソリューショングループ部長 宮木 正俊 氏 ○東京エレクトロン株式会社 執行役員 ポストセールス事業部長 東京エレクトロンPS株式会社 代表取締役社長 阪本 甚三郎 氏 ○株式会社ジョイ・ワールド・パシフィック 専務取締役 営業本部長 小田桐 【第三部 英夫 氏 パネルディスカッション】 ○パネル司会:大滝 精一 (本研究科・教授) ○シンポジウム総括: 福嶋 路(本研究科・准教授、地域イノベーション研究センター 地域研究部門担当) 参加者数 ○134 名(事前受付 86 名・当日受付 27 名・講師等関係者 21 名) 質疑応答概要 ① 大量生産大量消費など、これまで製造業で支配的だった価値観は、環境破壊や地球 温暖化などによって限界を見せている。また製造業から見た「価値」と消費者から 見た「価値」の間にずれが出てきている。このような中、下村氏が指摘するように、 製造業は物質主義からの脱却を迫られている。 ② 製造業は、「ものづくり」の視点からだけではなく、顧客の視点から自社の提供す る価値を再定義する必要がある。「ものづくり」は顧客に提供する価値の一部にす ぎず、顧客が何を真に欲するのかという点から、再度ものづくりを捉えていく必要 があるであろう。そういった意味で、T.レビットの「ドリルを買いに来た顧客がほ しがっているのはドリルではなく、0.25 インチの穴である」という指摘は 70 年代 のものではあるが、現代においても色褪せない課題である。 ③ すでに一部の製造業は、本当に顧客が欲している価値を問い直すことが必要であり、 その中で自社が製造した「もの」は顧客が欲する価値の一部にしか過ぎないことに 気づき、新たな事業システムを構築しつつある。 ④ 今後、このような発想の転換はものづくり企業には不可避なものであるが、これを 企業の中でいかに戦略として取り込み、実行体制を作るかが今後の課題である。 報告要旨 去る平成 20 年 10 月 1 日、地域イノベーション研究センター主催シンポジウム、 「ものづ くりだけで生き残れるか∼製造業のサービス化」が、仙台国際センター・白橿の間にて開催さ れた。 シンポジウムでは、まず首都大学東京・システムデザイン学部・下村芳樹教授より基調講演を賜 った。下村教授は、現在、一部の製造業はすでに「ものづくり」ではなく「価値づくり」という視点の転 換を図っていることを指摘し、価値づくりに工学的視点を取り入れた「サービス CAD」をご紹介され た。 次に、ものづくりから価値づくりへの転換をしている企業 3 社の事例発表があった。パナソニック 電工株式会社、宮木正俊氏より蛍光灯リサイクルシステム「あかり安心サービス」について、東京エ レクトロン株式会社、阪本甚三郎氏から東京エレクトロン社のサポートシステムを通じた付加価値創 造戦略について、また青森県の企業である株式会社ジョイ・ワールド・パシフィック、小田桐英夫氏 よりカロリー測定器、「カロリーアンサー」の開発とその事業化プロセスについて、それぞれご紹介を いただいた。 これら事例から、一部の製造業は、製品は顧客価値を実現するひとつのツールに過ぎないとい うことに気づいており、そもそも顧客に提供されるべきは製品とサービスのセットで実現されている 「価値」であるという発想の転換がなされていることを明らかになった。後半はこれら内容を踏まえた パネルディスカッションが行われ、とりわけ発想の転換時に組織内で起こった問題をどのようにクリ アしたのかという点を中心に活発な議論がなされた。 全体の取りまとめ(感想) シンポジウム当日は平日の水曜日であったにもかかわらず 100 名を超す方々にお越しいただき、 会場は満杯となり、主催者としてはうれしい誤算であった。また終了後に回収したアンケートの結果 から、参加者の方には非常に満足していただけたことも確認できた。ただ時間が 4 時間と限られ ており、事例発表の時間も多くとったため、会場とのやりとりの時間が少なくなってしま った。参加者からもテーマを深掘りするために質疑応答の時間をもう少しとってほしかっ たという意見も聞かれた。また今後も地域課題に関連するシンポジウムを是非開催してほ しいという要望も多数寄せられた。今回の反省を踏まえて、今後も、地元企業にも関心を持っ ていただける時代の半歩先を行くテーマのシンポジウムを企画していきたい。 最後に、開催に当たり(財)東北産業活性化センター、(独)中小企業基盤整備機構東北支部、 (財)経和会記念財団、経和会、および東北経済産業局からのご支援を賜りましたことを、ここに深 く御礼申し上げます。 3.出版助成 実施責任者:高田 敏文 出版助成対象となった著書 高田敏文編著『事業継続能力監査と倒産予測モデル』 同文舘出版,平成 20 年 5 月刊 (1) 謝辞と出版の経緯 本書は,平成 16 年度から 18 年度にかけて日本学術振興会科学研究費補助金基盤 A「企 業継続能力評価モデルの研究」の研究成果を取りまとめたものであり,経和会記念財団か ら 30 万円の出版助成を得て刊行した。最初に, 本書の刊行に対しての貴財団の出版助成に, 衷心から感謝申し上げる次第である。純粋な学術研究書は市販性に乏しいことから,大手 学術出版社は,この種の学術研究書の出版に消極的である。貴財団の出版助成は,この点 で大きな支援となり,会計分野の専門出版社である同文舘出版株式会社から出版すること ができた。 (2) 事業継続能力監査とは何か 事業継続能力監査は,近年の一連の監査基準の改訂の中でようやくわが国の監査基準に 取り入れられた監査手続の一つである。主要な諸外国の監査制度では,30 年ほど前から事 業継続能力監査は制度化されており,こうした国際的に標準となっている監査手続がわが 国の監査基準には規定されていなかったため,わが国の財務諸表の監査に対して「レジェ ンド」(財務諸表の読者に対する警告・注意文)が付されることになったことについて,金 融庁,日本公認会計士協会等の関係団体は切実な問題として認識し,制度化を行った。 ところがいざ事業継続能力(すなわち倒産の危険性)を公認会計士がどのように評価す るのかに関しては,理論的にも,実務的にも多くの問題が指摘されてきた。実際にあった 事件であるが,一つの監査対象の企業に対して 2 つの監査法人が監査(この企業はその前 年に合併してできた企業であったため合同監査となっていた)を実施したときに,事業継 続能力の評価に関して,両監査法人の担当者がまったく逆の評価をしようとする事態が発 生したのである。 何事の評価についても評価には,客観的(数値の形で確率が計算可能である場合)な評 価と主観的(評価者が認識した事実に関して判断する場合)な評価とがある。主観的な評 価は,価値判断の言明とは性質を異にするが,客観化はできないことが多い。事業継続能 力の評価は,まさにこうした主観的な評価の典型例である。われわれの周囲で日々発生し ている経済事象は確率事象として(つまり,発生すること,しないことが確率的にしか分 からないこと)発生する。こうした意味で事象を確定できない程度は,過去の経験の分散 で測定することができる。これは客観的な評価となる。一方,そうした確率事象がどの程 度不確実であると評価するのかは,評価者の主観的な評価となる。監査対象企業が今後 1 年以内に倒産する危険性をどの程度であると評価するのかは,監査人の不確実性評価であ り,主観的な評価となる。この評価結果は,監査報告書では 1 かゼロかで評価することが 求められており,上記の通り同じ監査対象企業に対してまったく逆の評価結果が出る可能 性がある。事業継続能力監査とは,こうした問題を有している監査なのである。 (3) われわれの研究とその成果 監査人の評価結果が主観的であるとはいえ,真っ向から対立するような結果となるのは, いったいどこに原因があるのか,またそうした事態はどのようにしたら回避できるのか, われわれ科研費の研究グループ(高田敏文(東北大学),白田佳子(筑波大学),大日方隆 (東京大学) ,八重倉孝(法政大学),福井義孝(青山学院大学) ,及川拓也(青森公立大学), 高橋美穂子(高崎経済大学),橋本尚(青山学院大学)等)は,こうした問題意識を共通の 認識として研究をスタートさせた。結論的には,事業継続能力監査の不確実性を低減させ るためには,理論的に筋の通った,かつ実用的なモデルを開発することが必要であると認 識し,研究グループを事業継続能力監査の実態分析,線形判別モデル,コックスの比例ハ ザードモデル,人工知能モデルの 4 グループに分けて研究を推進した。 事業継続能力監査のわが国での実態分析,主要諸外国での同制度の分析,各モデルの批 判的な分析とその結果に基づいたモデルの提案を行った。その成果は,日本会計研究学会 はもちろんのこと,アジア太平洋会計学会,アメリカ会計学会でも報告し,高い評価を受 けた。 本書は,学会での報告をベースとして各グループの研究成果を高田が編集したものであ る。会計・監査は,アカデミアによる原理的・基礎的な研究とプロフェッションの実践に よる知見とが融合されてはじめて社会制度として発展するものである。事業継続能力監査 と倒産予測モデルの研究は,わが国では,まだ緒についたばかりであり,本書はその礎と して大きな意義を有するものであると認識している。貴財団の出版助成により世に出るこ とになった本書は,この点で同分野の研究に貢献できるものと確信している。 4.助成プロジェクト一覧(最近 10 年分) 第29回(1999年度) 〔教育助成〕 東北大学経済学部 経済学・経営学に関する研究会の開催 〔研究助成・一般研究〕 田中 素香(東北大学大学院経済学研究科) 単一通貨ユーロの国際通貨としての発展に必要な制度的枠組みに関する研究− 税制の接近および金融・証券市場の整備を中心に− 谷口 M 秋田 明丈(東北大学大学院経済学研究科) & Aの発展と企業システムの変革 次郎(東北大学大学院経済学研究科) 要素価格収斂と技術・要素における比較優位の相互作用の研究 増田 聡(東北大学大学院経済学研究科) 地域政策形成に果たす地域シンクタンクの機能と役割に関する調査研究 〔研究助成・海外研究〕 山下 英明(東北大学大学院経済学研究科) Applied Probability ’99 出席 藤井 建人(東北大学大学院経済学研究科) Asian-Pacific Conference on International Accounting Issues 出席 第30回(2000年度) 〔教育助成〕 東北大学経済学部 経済学・経営学に関する研究会の開催 〔研究助成・一般研究〕 猿渡 啓子(東北大学大学院経済学研究科) マレーシア・シンガポールにおける企業者活動 〔研究助成・海外研究〕 川名 洋(東北大学大学院経済学研究科) 社会的ネットワークと都市空間―イギリス近世都市における経済・社会関係の基 本構造― 日置 史郎(東北大学大学院経済学研究科) 中国における「農業産業化経営」に関する調査研究 〔出版助成〕 佐藤 秀夫(東北大学大学院経済学研究科) 『国際経済の理論と現実』 第31回(2001年度) 〔研究助成・海外研究〕 大村 泉(東北大学大学院経済学研究科) 旧IMLM所蔵 高野岩三郎・河上肇らとD. リザヤーノフとの交流記録の解明 〔国際研究集会発表助成〕 照井 伸彦(東北大学大学院経済学研究科) Measuring Delayed and Long Run Effects of Pricing Decisions to Market Shares 安田 一彦(東北大学大学院経済学研究科) Product Development Strategies for Mature Products. 〔出版助成〕 小田中 直樹(東北大学大学院経済学研究科) 『歴史学のアポリア』 日野 秀逸(東北大学大学院経済学研究科) 『ソ連・東欧の保健・医療』 〔教育助成〕 東北大学経済学部 経済学・経営学に関する研究会の開催 第32回(2002年度) 〔研究助成・一般研究〕 権 奇哲(東北大学大学院経済学研究科) 理化学研究所における研究開発活動および研究所運営のマネジメントに関する調 査研究 藤井 敦史(東北大学大学院経済学研究科) 高齢者福祉に携わる非営利組織(NPO)のマネジメントに関する調査研究 〔研究助成・海外研究〕 栗山 規矩(東北大学大学院経済学研究科) 中国の経済成長に対するIT貢献度測定のための事前調査 榊原 正幸(東北大学大学院経済学研究科) 法人税法の課税所得計算規程が財務報告に与える影響に関する国際比較研究 〔教育助成〕 東北大学経済学部 経済学・経営学に関する研究会の開催 第33回(2003年度) 〔研究助成・一般研究〕 野村 正實(東北大学大学院経済学研究科) 企業の雇用政策と労働市場との相互関連の関する研究 青木 国彦(東北大学大学院経済学研究科) 20世紀社会主義経済体制崩壊の原因と含意の研究 鈴木 俊夫(東北大学大学院経済学研究科) 英国の海外投資と対日投資仲介機関に関する研究――1903−1930年 〔教育助成〕 東北大学大学院経済学研究科 第34回(2004年度) 〔研究助成・一般研究〕 藤本 雅彦(東北大学大学院経済学研究科) 松下電器産業の組織変革に関する事例研究 古谷 豊(東北大学大学院経済学研究科) ジェムス・スチュアートとアダム・スミス両体系による経済学成立の解明 〔研究助成・海外研究〕 守 健二(東北大学大学院経済学研究科) 19 世紀後半から 20 世紀初頭にかけての再生産論の理論史的研究 菅原 歩(東北大学東北大学大学院経済学研究科) イギリス・アメリカの多国籍企業の活動に関する比較研究 〔教育助成〕 東北大学大学院経済学研究科 経済学・経営学に関する研究会 第35回(2005年度) 〔教育助成〕 第 1 回「経和会記念財団賞」の授与 朱 軍(東北大学大学院経済学研究科後期課程) 「中国におけるコーポレート・ベンチャー・キャピタル発展のメカニズム」 『Japan Ventures Review』第 6 号所収 緒方 勇(東北大学大学院経済学研究科後期課程) 「日本の製造企業の広告宣伝投資と研究開発投資が無形資産形成に与える効果 の時系列分析」 『管理会計』第 14 巻第 1 号所収 東北大学大学院経済学研究科 大学院生の研究成果発表に対する援助 〔研究助成〕 東北大学大学院経済学研究科・地域イノベーション研究センター 国際シンポジウム:東アジアにおける産業クラスター 〔出版助成〕 川端 望(東北大学大学院経済学研究科) 『東アジア鉄鋼業のダイナミズム』 第36回(2006年度) 〔教育助成〕 東北大学大学院経済学研究科 第2回「経和会記念財団賞」の授与 三嶋 恒平(東北大学大学院経済学研究科博士課程後期) 「ベトナムの二輪車産業」 ―グローバル化時代における輸入代替型産業の発展― 『比較経済研究』第 44 巻第 1 号所収 川口 美岐男(東北大学大学院経済学研究科博士課程前期) 「中小企業における国際インターンシップの活用とアメリカの事例研究」 Practical research of SME's International Internship Program and the Case Study of the U.S. Internship Program, 『インターンシップ研究年報』第 10 号所収) 東北大学大学院経済学研究科 大学院生の研究成果発表に対する支援 〔研究助成〕 北川 章臣(東北大学大学院経済学研究科) コンファレンス:「金融マクロ経済学の現在」 北川 章臣(東北大学大学院経済学研究科) 研究集会:「地域経済論及び地方財政」 佃 良彦(東北大学大学院経済学研究科) 大学院生シンポジウム:「21 世紀の東アジア経済」 大村 泉(東北大学大学院経済学研究科) 国際シンポジウム:日中両国における『共産党宣言』普及史研究 照井 伸彦(東北大学大学院経済学研究科 国際研究集会:「マーケティングに関する国際研究集会」 第37回(2007年度) 〔教育助成〕 東北大学大学院経済学研究科 第 3 回「経和会記念財団賞」の授与 優秀論文賞 佐々木 啓明(東北大学大学院経済学研究科研究生) The Rise of Service Employment and its Impact on Aggregate Productivity Growth (邦題:「サービス雇用の増大が経済成長に与える影響」) 『Structural Change and Economic Dynamics』 Vol. 18, No. 4, pp. 438-459, 2007.所収 優秀論文賞 岩間剛城(東北大学大学院経済学研究科研究生) 「大正期における地方信託会社の展開−福島県伊達郡梁川信託株式会社を事例 に−」 『経営史学』第41巻第3号 所収 研究奨励賞 パン ヤンホン An Empirical Study of the Relationship between Internal Control and Audit Risk (邦題:「内部統制と監査リスクとの関係についての実証研究」) 『第 19 回アジア・太平洋地区国際会計学会』に於いて発表 東北大学大学院経済学研究科 大学院生の研究成果発表に対する支援 〔研究助成〕 金 芳輔(東北大学大学院経済学研究科) 研究会:「応用統計計量ワークショップ」 伊東 俊彦(東北大学大学院経済学研究科) 研究会:「MBUDG 研究会(2007 年度)」 権 奇哲(東北大学大学院経済学研究科) 第3回地域イノベーション研究センター・シンポジウム:「地域ブランド」の作り方 北川 章臣(東北大学大学院経済学研究科) コンファレンス:「2007年度秋季コンファレンス「制度と組織の経済学」 研究会:「東北大学現代経済学研究会2007 年度定例研究会」 守健二(東北大学大学院経済学研究科) 研究会:「学部および大学院における『政治経済学』授業を改善するための FD 研究会」 堀井 亮(東北大学大学院経済学研究科) 研究会:「現代経済学研究会」 菅原 歩 セミナー:「東北大学経済史経営史研究会」 〔出版助成〕 小田中 直樹(東北大学大学院経済学研究科) 『世界の教室から』(山川出版社) 〔特別事業の助成〕 日野 秀逸(東北大学大学院経済学研究科長) 「東北大学創立百周年記念プロジェクト」 「魯迅と留学生」パネル展(屋内企画) 「一文字で表現する東北大学への期待!」(屋外企画) 第38回(2008年度) 〔教育助成〕 東北大学大学院経済学研究科 第 4 回「経和会記念財団賞」の授与 優秀論文賞 陳 仁煥(東北大学大学院経済学研究科 博士課程後期) Determinants of Agricultural Protection in Industrial Countries: An Empirical Investigation 邦訳:「工業国における農業保護の決定要因;実証分析」 『Economics Bulletin』Vol.17,No.1 所収 優秀論文賞 堀籠 崇(東北大学大学院経済学研究科 博士課程後期) GHQ による占領期医療制度改革に関する史的考察−医学教育制度・病 院管理制度を中心として− 『医療経済研究』第 20 巻 1 号 所収 研究奨励賞 玉岡 敦(東北大学大学院経済学研究科 博士課程前期) 『共産党宣言』邦訳史における幸徳秋水/堺利彦訳(1904、1906 年)の位置 『大原社会問題研究所雑誌』No.603/2009.1 所収 東北大学大学院経済学研究科 大学院生の研究成果発表に対する支援 〔研究助成〕 林山 泰久((東北大学大学院経済学研究科) 研究会:「東北大学現代経済学研究会 2008 年度定例研究会」 菅原歩(東北大学大学院経済学研究科) セミナー:「International Banking in Asia: 19th -20th Centuries」 福嶋 路(東北大学大学院経済学研究科) シンポジウム:「地域イノベーション・シンポジウム―ものづくりだけで生 き残れるか?∼製造業のサービス化―」 〔出版助成〕 高田 敏文(東北大学大学院経済学研究科) 『事業継続能力監査と倒産予測モデル』(同文舘出版)
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