水と緑を守り育て、 人と自然がともに歩むまち 岡垣町第2次環境ビジョン

水と 緑を 守り 育て 、
人と 自然 がと もに 歩む まち
岡垣町第2次環境ビジョン【概要版】
-環境共生行動計画-
岡垣町第2次環境ビジョンについて
計画の位置付け
本ビジョンは、岡垣町環境基本条例第 4 条に基づく計画であり、国や福岡県の関係法・関係
条例や関連計画を踏まえながら、岡垣町第 5 次総合計画を環境面から支援・実現する計画とし
て位置付けます。また、岡垣町の各種計画の環境に関する取り組みを進めるときの指針になるも
のです。
コンセプト
より良い環境づくりを進めていくためには、行政はもちろんのこと、住民(環境活動団体を含
む)、事業者がそれぞれの役割を果たしつつ、連携・協力する必要があります。そこで、本ビジ
ョンのコンセプトを「町全体で実行性と実効性のある環境づくり」とします。
実行性:実際に行うこと
実効性:実際に効果があること
計画の対象範囲と期間
自然環境、生活環境、地球環境とこれらを支える環境保全の地域づくり・人づくりが計画の対
象です。
計画の期間は、岡垣町第 5 次総合計画の目標年度に合わせて、平成 25 年度から平成 32 年
度までの 8 年間とします。ただし、町の取組状況や住民のニーズ、国内外の状況に対応しなが
ら、その都度見直していきます。
①自然環境
生物、森林、水辺など
②生活環境
公害、廃棄物、
景観など
③地球環境
地球温暖化、
省エネルギー、
再生可能エネルギー
④環境保全の地域づくり・人づくり
環境教育・学習、環境保全活動など
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施策体系
岡垣町の環境像「水と緑を守り育て、人と自然がともに歩むまち」を実現するために、3つの
環境目標を掲げ、取り組みを進めていきます。
環境目標Ⅰ.豊かな自然環境を守り育てる
町にはウミガメが産卵に訪れる砂浜や三里松原、森林など豊かな自然がありま
す。これらの自然を次世代へとつなげていくためには、適切に保全対策を進めてい
く必要があります。私たちは、豊かな自然環境をみんなの手で守り育てるまちを目
指します。
環境像 水と緑を守り育て、人と自然がともに歩むまち
①三里松原と美しい海岸を維持します
②森林の荒廃を防ぎ、豊かな緑を保全します
③多様な生き物が生育・生息する環境を保護します
④自然を守る人材を育成し、活動を支援します
⑤自然とふれあう機会をつくります
環境目標Ⅱ.美しく快適な生活環境を守る
快適な生活を送るためには、その基盤になる大気や水、自然の状態を良好に保ち、
町の風景を大切にしていかなければなりません。私たちは、みんなで美しく快適な
生活環境を目指します。
①おいしい水、節水をPRし、水の大切さへの理解を深めます
②地下水などの水源を維持し、水質を保全します
③環境に配慮し、生活排水を適正に処理します
④循環型社会づくりに向けて、ごみの減量化・再資源化を進めます
⑤生活の環境悪化を防止します
⑥緑のある美しい都市景観をつくります
環境目標Ⅲ.地球環境に配慮した地域社会をつくる
地球温暖化は、対策が遅れると将来の世代に与える影響が大きくなります。また、
東日本大震災以降、省エネルギーや再生可能エネルギーの導入に積極的に取り組む
必要があります。私たちは、一人ひとりの力を合わせて、地球環境に配慮した地域
社会をつくることを目指します。
①地球温暖化を抑制するため、省エネルギー化を推進します
②地球にやさしい再生可能エネルギーを有効活用します
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環境目標Ⅰ:豊かな自然環境を守り育てる
Ⅰ-①.三里松原と美しい海岸を維持します
○落ちた松葉の除去活動を実施します。
○三里松原防風保安林保全対策協議会の活動を支援し、三里松原
保全に向けた対策などを講じます。
○広報おかがき、町公式ホームページで情報を発信します。また、
講演会などを催し、意識啓発に努めます。
■松原内の落ちた松葉を除去する
「松葉かき」
Ⅰ-②.森林の荒廃を防ぎ、豊かな緑を保全します
○地域・ボランティア団体の間伐・伐採活動を支援します。
○森林を保全するリーダー養成講座を催します。
○関係者と協議しながら、伐採した竹や樹木の再資源化に向けた
仕組みづくりの検討を進めます。
○森林保全の意識啓発を進めます。
■ボランティアの竹林伐採活動
Ⅰ-③.多様な生き物が生育・生息する環境を保護します
○ウミガメの生息域を保全し、保護活動団体を支援します。
○ホタルなどの生息域を保全し、保護活動団体を支援します。
○広報おかがきや町公式ホームページ、観光マップや町勢要覧など
で、町に生育・生息する生物を紹介します。
■ウミガメ誕生の瞬間
Ⅰ-④.自然を守る人材を育成し、活動を支援します
○提案公募型事業(地域花いっぱい部門)など、さまざまな町の
取り組みを通して活動を支援し、人材を育成します。
○町内の小学生を対象に、自然とじかにふれあいながら自然や命
の大切さを学ぶ自然体験学習を実施します。
Ⅰ-⑤.自然とふれあう機会をつくります
○日常的に自然とふれあうことができるよう、森林・公園・遊歩道など、
憩いの場づくりを進めます。
○個人が植樹できる広場の設置などを検討します。
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環境目標Ⅱ:美しく快適な生活環境を守る
Ⅱ-①.おいしい水、節水をPRし、水の大切さへの理解を深めます
○給水所を継続して運営し、原水を住民に提供します。
○衛生面を確保しながら、公共施設の雨水利用に向けて検討します。
Ⅱ-②.地下水などの水源を維持し、水質を保全します
○水源井戸の定期的な点検などを行い、井戸の延命化を図ります。
○地下水の水質保全のため、水道施設などを清潔に保ち、適正な廃棄物処理の指導などを行います。
○「Ⅰ-②.森林の荒廃を防ぎ、豊かな緑を保全します」の取り組みを進めます。
Ⅱ-③.環境に配慮し、生活排水を適正に処理します
○地域の特性を生かした効率的な下水道事業を進めます。
○下水道の計画がない区域の世帯が小型合併浄化槽を設置するとき、補助金を交付します。
Ⅱ-④.循環型社会づくりに向けて、ごみの減量化・再資源化を進めます
○資源物回収団体の活動を支援し、回収量に応じて補助金を交付しま
す。
○資源物回収団体と連携し、より多くの人が資源物回収を利用できる
環境づくりを進めます。
○フリーマーケットの開催を支援し、資源の再利用に努めます。
○地域が行う清掃活動に対し補助金を交付します。またボランティア
袋などを配布し、活動を支援します。
■資源物回収活動
○広報おかがきや町公式ホームページで情報を発信、分別ガイドブック
を作成し配布します。また、講演会などを催し、意識啓発に努めます。
Ⅱ-⑤.生活の環境悪化を防止します
○地域との連携・パトロールの実施・啓発看板などを設置し、監視の目を光らせます。
また、必要に応じて現場で指導、場合によっては関係機関と連携した対応をします。
○広報おかがきや町公式ホームページで情報を発信し、モラル向上に努めます。
Ⅱ-⑥.緑のある美しい都市景観をつくります
○公共施設や都市公園などの緑化を進めます。
○違法な屋外広告物などを設置されないようにします。また、設置
された場合は撤去し、状況に応じて関係機関と連携した対応をし
ます。
○維持管理が適切になされていない土地や建物などは、所有者に適
切な管理を要請していきます。
○広報おかがきや町公式ホームページで情報を発信し、意識啓発に
努めます。
■緑化されている岡垣サンリーアイの
ふれあい広場
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環境目標Ⅲ:地球環境に配慮した地域社会をつくる
Ⅲ-①.地球温暖化を抑制するため、省エネルギー化を推進します
○照明の LED 化など、公共施設の電気製品を消費電力の少ないもの
に取り換えます。
○公用車の低燃費車・電気自動車への買い替えを進めます。
○自家用車の利用を抑制する「ノーマイカー運動」、やさしい運転を
心掛け実践する「エコドライブ運動」を促進します。
○広報おかがきや町公式ホームページで情報を発信します。また、
毎月の電力量をグラフ化する環境家計簿を配布するほか、講演会
■役場の照明はほぼLED照明
などを催し、意識啓発に努めます。
省エネに取り組もう
<省エネ>
★暖房は 20℃、冷房は 28℃を目安に温度設定する。
★電気カーペットの設定温度を低め(強⇒中)に設定する。
★テレビを見ないときはできるだけ消す。
★冷蔵庫のドアを開けている時間を短くする。
★冷蔵庫の中は整理整頓し、ものを詰め込み過ぎない。
★シャワーはお湯を出しっ放しにしない。
★お風呂は、間隔をあけずに入るなど、追いだきをしない。
<エコドライブ>
★アイドリングストップ
★ゆっくり発進
★加減速の少ない運転
★早めにアクセルオフ
【「家庭の省エネ大事典 2012 年版((一財)省エネルギーセンター)」から】
Ⅲ-②.地球にやさしい再生可能エネルギーを有効活用します
○施設運営や災害時用電力などを視野に入れ、過去の調査結果を整理し、公共施設への太陽光・風力発電
設備などの導入を検討します。
○国・県などの動向を踏まえ、広報おかがきや町公式ホームページで情報を発信します。また、補助制度
の創設を含め、住民が再生可能エネルギーを導入しやすい環境を整えます。
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重点プロジェクト
Ⅰ.三里松原と美しい海岸の保全・再生プロジェクト
ねらい・効果
・三里松原の景観を守るため、松原と砂浜の保全・再生を図ります。
・町の財産である三里松原を愛す心をはぐくみます。
取組内容
・落ち葉の除去活動(松葉かき)の実施(行政・住民)
・国・県への維持管理・整備の要望(行政)
・三里松原防風保安林保全対策協議会の活動への支援(行政)
・芦屋町・岡垣町海岸保全対策協議会の活動への支援(行政)
・ウミガメの生息域の保全と保護活動団体への支援(行政)
・ラブアース実行委員会(岡垣町環境衛生協議会)の活動への支援(行政)
・クリーンアップサンリー海岸実行委員会の活動への支援(行政)
・行政や地域が実施する保全活動への参加(行政・住民・事業者)
Ⅱ.生ごみの減量化・活用プロジェクト
ねらい・効果
・生ごみをたい肥化し、ごみの減量化を図ります。
・できたたい肥を有効利用できるよう、仕組みづくりを検討します。
取組内容
・生ごみ処理機購入時の助成制度の実施(行政)
・生ごみ処理機などを利用した生ごみの減量化の推進(行政・住民)
・たい肥化した生ごみの利用方法の検討(行政・事業者)
・エコクッキング教室の開催などによる生ごみを出さない調理方法の普及(行政・住民)
Ⅲ.再生可能エネルギー導入プロジェクト
ねらい・効果
・岡垣町から排出される二酸化炭素排出量の削減を図り、地球温暖化防止に貢献します。
・公共施設への再生可能エネルギー設備の導入を図り、住民や事業者の設備導入を促進します。
取組内容
・住宅用太陽光発電設備などの導入に対する助成制度の検討(行政)
・公共施設への再生可能エネルギーの率先的な導入(行政)
・住宅や事業所への再生可能エネルギー設備の導入(住民・事業者)
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ビジョンを着実に進めていくために
推進体制
環境像、基本目標の実現に向けて、行政、住民、事業者が共通の認識を持ち、取り組みを進め
ていきます。
行政内部で連携を図り、国・県などの関係機関との連携を強化して取り組みを進めていきます。
進行管理
ビジョンの進行管理は、計画(Plan)
・実行(Do)
・点検(Check)
・見直し(Action)の循環、
PDCA サイクルで進めていきます。また、本町の環境やその取組状況に関する報告書を毎年作成
し、町公式ホームページなどを通じて公開することで、住民・事業者などに情報を提供します。
ビジョンを主要公共施設に設置するほか、広報おかがきや町公式ホームページ、各種イベント
や出前講座などを通して、ビジョンの内容を広く伝えます。
ビジョンに掲げた取り組みを進めていくために、ビジョンの進み具合を検証しつつ、必要な財
源を確保します。
岡垣町環境基本条例
計画(Plan)
岡垣町第2次環境ビジョン
実行(Do)
行政の取り組み
住民の取り組み
事業者の取り組み
点検(Check)
岡垣町
公表
諮問
年度報告
●環境の状況
●取り組みの進み具合
●取り組みに対する評価
意見
住民・事業者・環境活動団体
など
見直し(Action)
計画内容などの見直し
発行 平成 25 年 3 月 岡垣町(住民環境課)
〒811-4233 福岡県遠賀郡岡垣町野間 1 丁目 1 番 1 号
TEL 093-282-1211 FAX 093-282-0277
町公式ホームページ http//www.town.okagaki.fukuoka.jp
岡垣町環境審議会
答申