風力発電装置の騒音影響評価 平成25年8月7日 中野有朋 中野環境クリニック ( 03-3387-8817 [email protected]) 1 音とは ・ 人の耳に聞こえるもの 聴感覚表す言葉 音が聞こえる、というのは、冷たい、痛いなどと言うのと同じ感覚 ・ 風車のそばに行くと音が聞こえる 風車が音を出している → 誤り 風車が音波と言う空気中を伝わる波を出している → 正しい これが人の耳に入り聞こえる。この聞こえるものが音 音を出してるわけではない この世で音をだすものはない。出るものはすべて音波 2 音波の性質 どんな波であるかは波の細かさと大きさの二つで表される ・ 波の細かさ、粗さは周波数(1秒間の波の数)で表す 単位ヘルツ(記号Hz) 20~20000Hz の範囲 細かい波=周波数の多い波=高周波数の音波 1000Hz~ 粗い波=周波数の少ない波=低周波数の音波 ・ 波の大きさは音圧レベルで表す 0~120㏈の範囲 0㏈ 120㏈ 20~100Hz 単位はデシベル(記号㏈) 微小な波 大波 3 音波の発生 4 低周波音とは ・ 低周波数(20~100Hz)の音波を聴いて得られる感覚 ・ 例えばボーとかブーンと大きく聞こえる音 このように聞こえなければ低周波音ではない 給湯器、冷蔵庫、扇風機、換気扇、プロペラ機のプロペラの音 ・ 例えばボーという音と、ゴーという音が一緒に出ているとき ゴーという音ボーという音より10㏈以上大きいとボーという音は聞こえない ・ 低周波音=低音 ボーと発音するとき舌が低い位置になるので低音という 5 音波の感じ方(聞こえ方) ・ 人は耳に入る音波をその通りに感じない ・ 周波数の低い音波の感度が悪い 3000~4000Hzが最も敏感 ・ この感じ方を A特性 現代人に生まれつき内蔵 ) 相 対 音 圧 レ ベ ル ( 感 度 ㏈ 5 0 -5 -10 -15 -20 -25 -30 -35 -40 -45 0 1 1 -1 -39 31.5 63 125 250 500 1k 周波数 Hz 2k 4k 8k -3 -9 -16 -26 6 騒音と騒音の大きさ ・ 騒音:周波数20~20000Hz範囲 の耳に聞こえる好ましくない音 低周波音(20~100Hz)も含まれる ・ 騒音の大きさ 騒音レベル(A特性音圧レベル)で表される 0㏈~120㏈の範囲 0㏈ かすかに聞こえる音 40~50㏈ 静かな住宅の昼 120㏈ 耳が痛くなるくらいの音 単位㏈ ・ 騒音計(JIS規格)のA特性を用いて測定した値 7 騒音の影響 ・ 騒音、低周波音の影響は法律(環境基本法の環境基準)で定められている ・ 睡眠影響 夜間(22~6時) 室内 騒音レベル40㏈以下 幹線道路近接区域 35㏈以下 一般地域 屋外 35+10=45㏈以下 窓を開けた場合 35+25=60㏈以下 窓を閉めた場合 10㏈:窓を開けた場合の日本家屋の平均的防音性能 25㏈:窓を閉めた場合の平均的防音性能 ・ 会話影響 昼間(6~22時) 室内 45㏈以下 1mの距離で100%明瞭な会話了解度確保 屋外 45+10=55㏈以下 窓を開けた場合 45+25=70㏈以下 窓を閉めた場合 8 風車騒音と影響評価 風車から1km離れた屋外における 予測騒音レベル ㏈ ・ 風車からr m 離れた位置の騒音レベルは次式 LpA=LpA1-20log(r/r1) ㏈-α ㏈ 風車からr 1 m 離れた位置の騒音レベル ㏈ α : 超過減衰 ㏈ LpA1 : ・ 計算結果 r 1 =130m で LpA1=57㏈ (2500kw メーカー測定値) LpA=57-20log(1000/130)=39㏈ 影響評価 室内騒音レベル ・ 窓を閉めた場合 39-25=14㏈<35㏈ ・窓を開けた場合 39-10=29㏈<35㏈ 睡眠影響 会話影響 なし 9 超低周波音とは ・ 超低周波音 1~20Hz の耳に聞こえない音波 Infra sound → 音の下 音ではない 超-低周波音→ 正しい 超低周波-音 → 誤り 大きさ 超低周波音 100㏈ 以上 → 人体に感知される 100㏈ 以下 → 人体に感知されない 超低周波音 は出ていない 低周波音 0㏈ 以上 → 聞こえる 0㏈ 以下 → 聞こえない 低周波音 は出ていない ・ 超音波音 20000Hz以上の耳に聞こえない音波 Ultra sound → 音の上 音ではない Ultra man → 人ではない 10
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