国の責任で地上デジタル放送受信障害対策を求める意見書 糸満市では

国の責任で地上デジタル放送受信障害対策を求める意見書
糸満市では、これまで県内自治体に先駆け、地球環境に優しくクリーンで安
全なエネルギーの利用に積極的に取り組んでいるところである。そのひとつが
平 成 11 年 度 か ら 糸 満 市 摩 文 仁 の 糸 満 観 光 農 園 施 設 内 に 整 備 を 進 め て き た、風力
発電施設である。今では、シンボリックでかつ市民になじみの深い存在として
親しまれている。
しかし今、その風力発電施設の存在が危機に直面している。その原因は、平
成 13 年 に 改 正 さ れ た 電 波 法 に あ る 。
風車が建設された当時、アナログ放送では大きな影響はなく、摩文仁区民か
ら本市へ目立った苦情もない状況であった。しかし、その後の電波法改正によ
る地上デジタル放送は、風車南側に位置する摩文仁集落へ受信障害をもたらす
こととなる。
こ の こ と は 、本 年 2 月 16 日 に デ ジ サ ポ 沖 縄 の 協 力 の も と 、現 地 で 行 っ た 受信
状況調査において、風車稼働時に電波障害を引き起こしていることが確認され
ている。したがって、国が法改正を行わなければ、摩文仁集落の人々はこれま
で通りテレビを見ることはできたわけであり、電波障害の主な原因は風車建設
後に改正された電波法にあり、国の責任において対策を講じるべきであると考
える。
国 が 何 の 対 策 を し な い ま ま 7 月 24 日 の 完 全 地 デ ジ 化 を 迎 え た 場 合、糸 満 市は
実質、風車をとめる以外に方法はない。また、とめることにより、風車建設時
の国庫補助金等の返還が生ずるおそれがある。
よって、国においては、当該実情に配慮して次の事項を実現されるよう強く
要望するものとする。
記
1
国は国民(自治体)をベースに考え、すべての問題点を挙げた上で、完全
地デジ化に向けた円滑な移行方策について、対応を当該市町村と話し合いを
行うこと。
2
万が一市町村が対策を行うこととした場合、その対策に伴う費用の相当分
について助成措置を講ずること。
以 上 、 地 方 自 治 法 第 99 条 の 規 定 に よ り 意 見 書 を 提 出 す る 。
平 成 23 年 6 月 24 日
糸
満
市
議
会
あて先:総務大臣、沖縄及び北方対策担当大臣、沖縄総合通信事務所