巻頭言 「 自己管理時代 」 高松市歯科医師会常務理事 新田 浩樹 現在、肥満や生活習慣病の増加に直面し、なおかつ高齢化により今後ますます患者さんが 増加していく日本ですが、生活習慣病の増加に国家レベルで苦しんだのは日本が初めてとい うわけではなく、欧米が大先輩です。アメリカやイギリスが医療崩壊を経験したのち、独自 の医療システムを築くために試行錯誤した1970年代以降の流れによく似ています。1980年 代、アメリカは医療崩壊を迎え、国民の医療費負担は日本と比べものにならないほど上がり ました。政府にとっても国民にとっても膨れ上がる医療費は常に悩みの種で、高額な医療費 か保険を自己負担しなければならないアメリカ人の間で起こった運動が「KYB(Know Your Body)運動」といわれるもので、日本語に置き換えれば「自己管理運動」という意 味です。自己破産申告理由の約30%が医療費というほど経済難と医療費負担が直結するアメ リカにおいて、国民が自らの手で健康を得るための知識やハウトゥを求めていったのです。 日本はこれまでは自己管理意識とは対極の、病気になったら病院へ、で有名な国でした。 現在は国のほうも自治体や企業へのメタボリックに対するペナルティや「健康増進法」を定 めるなど、国民の自己管理を促す流れにシフトしています。 健康増進法の基本方針の中に「歯の健康の保持」があり、その他に食生活、運動、休養な どの正しい知識の普及などがあります。身体に良い食生活を送るのも、正しい運動を行うの も、健康な歯が無ければ難しいことです。すなわち、「歯の健康の保持」が無ければ、どの ような身体に良い食物を食べようと思ってもしっかり噛んですり潰さなければ十分な吸収も 難しいですし、運動もしっかり噛めなければ全身に力も入りませんので正しい運動はできま せん。健康増進法の中に保健指導等があります。その中に市町村による生活習慣相談等の実 施があり、医師に次いで歯科医師、歯科衛生士も含まれており、自己管理には歯科医師、歯 科衛生士が必要不可欠になっています。 第4回 - 定例理事会 平成28年 平成28年7月1日(金)午後7時 第4回定例理事会を開催 - 平成28年7月1日(金)午後7時より高松市歯科救急医療センターにおいて、平成28年 度第4回定例理事会が開催された。 三森副会長の議事進行のもと、今瀧副会長の開会の辞、梅村会長の挨拶、各事業部からの 報告と続き、協議事項として、①高松市薬剤師会との合同理事会について、②一般社団法人 在宅ネットワークから「後援申請書」の取扱いについて、③香川県歯科医療専門学校創立 50周年の寄付について、慎重審議がなされ、真田副会長の閉会の辞により閉会した。 1 開会の挨拶 2 会長挨拶 今瀧副会長 した。皆様のお陰をもちまして、平成27 梅村会長 年度の決算等を無事に終えることが出来ま 「皆さん、今晩は。すごく蒸し暑い日が続 いております、皆さん、体調管理にご注意 いただきご自愛下さい。 した。 最近の会務では、非常に感謝することが 多いです。緊縮財政の下、執行部の皆さん 6月は会議が目白押しでございました。 が知恵を出し合って市民の皆様、会員の皆 4日の防災訓練は、昭和57年入会以来初 様に社会貢献をしていただいております。 と思いますが、消防の方々のご協力により 先日の医療安全講演会を、保険説明会で 大変有意義なものとなりました。 歯と口の健康週間行事は、雨天の中、ご 苦労様でした。机上の計画とは違い、実際 に降雨の中での運営経験は今後に生かして いきたいと思います。 支部長会、定時代議員会の際には議長、 副議長、監事の皆様、ありがとうございま 説明のあった3つの施設基準の受講要件に 充当できないかと発案があり、関係各者の ご尽力のもと実現できました。 皆さんの助言と柔軟な思考力のお陰で す。今後も、財源が厳しい中、会員の皆様 のメリットになるようご尽力のほどお願い いたします。 歯と口の健康週間行事準備 それでは、平成28年度第4回定例理事 会の慎重審議のほど、よろしくお願いいた 5日 歯と口の健康週間行事 します。」 7日 保険部会 レセプト相談コーナー 3 報告事項 ①会長の動き 6月3日 4日 7日 センター診療レセプトチェック 14日 高松市議会議長・副議長表敬訪 理事会 問 防災訓練 16日 施設指導 歯と口の健康週間行事準備 17日 センター診療部会 5日 歯と口の健康週間行事 20日 地域保健Ⅲ、保険部会 6日 県歯協同組合監査 21日 歯と口の健康週間行事反省会 郡市会長連絡協議会 27日 保険研究会 保険部会 28日 保険研究会 7日 レセプト相談コーナー 10日 支部長会 12日 県歯警察歯科医会 【真田副会長】 6月4日 防災訓練 歯と口の健康週間行事準備 県歯連盟評議委員会 5日 歯と口の健康週間行事 代議員・互助・協同組合会 6日 総務・渉外部会 高松市議会議長・副議長表敬訪 14日 学術部会 問 16日 医療管理・厚生部会 16日 個別指導立会 20日 広報編集部会 17日 保健所打合せ 21日 歯と口の健康週間行事反省会 18日 浜田啓造役員会・懇親会 30日 医療安全講演会 20日 保険部会 14日 保健センターと打合せ 【三森副会長】 6月4日 防災訓練 21日 歯と口の健康週間行事反省会 22日 石井みどり参議院議員国政報告 5日 歯と口の健康週間行事 会 13日 会計・調査、地域保健Ⅰ部会 介護保険制度運営協議会 21日 歯と口の健康週間行事反省会 23日 歯と口の健康週間行事準備 定時代議員会 地域保健Ⅱ部会 24日 業務執行理事会 26日 歯科保健医療政策講演会 27日 保険研究会 28日 保険研究会 5日 歯と口の健康週間行事 30日 医療安全講演会 17日 センター診療部会 21日 歯と口の健康週間行事反省会 ②日歯・香歯報告 ・香歯7月行事予定表について 【センター診療】 6月4日 歯と口の健康週間行事準備 【地域保健Ⅲ】 6月4日 ・第3回定例理事会について ③各部報告 防災訓練 防災訓練 歯と口の健康週間行事準備 5日 歯と口の健康週間行事 14日 高松市議会議長・副議長表敬訪 【今瀧副会長】 問 6月2日 施設指導 20日 地域保健Ⅲ部会 4日 防災訓練 21日 歯と口の健康週間行事反省会 27日 保険研究会 【広報編集】 28日 保険研究会 6月4日 歯と口の健康週間行事準備 【総務・渉外】 防災訓練 5日 歯と口の健康週間行事 歯と口の健康週間行事準備 20日 広報編集部会 5日 歯と口の健康週間行事 21日 歯と口の健康週間行事反省会 6日 総務・渉外部会 21日 歯と口の健康週間行事反省会 6月4日 【学 【地域保健Ⅱ】 6月4日 防災訓練 歯と口の健康週間行事準備 術】 6月4日 【保 防災訓練 防災訓練 5日 歯と口の健康週間行事 歯と口の健康週間行事準備 21日 歯と口の健康週間行事反省会 5日 歯と口の健康週間行事 14日 学術部会 21日 歯と口の健康週間行事反省会 30日 医療安全講演会 地域保健Ⅱ部会 【専 務】 6月3日 4日 理事会 防災訓練 歯と口の健康週間行事準備 険】 防災訓練 5日 歯と口の健康週間行事 歯と口の健康週間行事準備 6日 総務・渉外部会 5日 歯と口の健康週間行事 10日 支部長会 7日 保険部会 13日 会計・調査部会 レセプト相談コーナー 14日 高松市議会議長・副議長表敬訪 6月4日 問 20日 保険部会 21日 歯と口の健康週間行事反省会 20日 地域保健Ⅲ部会 27日 保険研究会 21日 歯と口の健康週間行事反省会 28日 保険研究会 23日 定時代議員会 24日 業務執行理事会 30日 医療安全講演会 【医療管理・厚生】 6月4日 防災訓練 歯と口の健康週間行事準備 4 協議事項 5日 歯と口の健康週間行事 16日 医療管理・厚生部会 ・高松市薬剤師会との合同理事会について 21日 歯と口の健康週間行事反省会 ・一般社団法人在宅ネットワークから「後 30日 医療安全講演会 【会計・調査】 6月4日 防災訓練 歯と口の健康週間行事準備 5日 歯と口の健康週間行事 13日 会計・調査部会 21日 歯と口の健康週間行事反省会 援申請書」の取扱いについて ・香川県歯科医療専門学校創立50周年の 寄付について ・その他 5 その他 【地域保健Ⅰ】 6月4日 防災訓練 歯と口の健康週間行事準備 5日 歯と口の健康週間行事 13日 地域保健Ⅰ部会 21日 歯と口の健康週間行事反省会 6 閉会の辞 真田副会長 定時代議員会 - 平成28年6月23日(木)午後7時 平成28年度定時代議員会 開催 - 平成28年6月23日(木)午後7時から高松市歯科救急医療センターにおいて、平成28 年度定時代議員会が高橋博之議長進行のもと開催された。 三森副会長の開会の辞、梅村会長の挨拶、豊嶋香川県歯科医師会会長、井手口香川県歯科 医師連盟副会長の来賓挨拶、報告として平成27年度公益社団法人高松市歯科医師会事業報 告について、議事として平成27年度公益社団法人高松市歯科医師会収支決算について審議 がなされ、真田副会長の閉会の辞により閉会した。 歯連盟の方から井手口副会長がお見えに (代議員点呼) なっております。後ほどご挨拶をいただき 1 開会の辞 三森副会長 2 議事録署名人指名 たいと思います。今日はどうか宜しくお願 い申し上げます。 第5支部 磯島 弘一先生 さて、6月5日の歯と口の健康週間行事 第6支部 林 秀樹先生 に関しましては、ご尽力いただき誠にあり がとうございました。大西市長もおいでに 3 会長挨拶 梅村会長 なり、細菌数検査、口の型取り等の体験を 「代議員の先生方には、常日頃会務にご理 していただき、また、NHKのローカル 解ご協力賜り、誠にありがとうございま ニュースにも取り上げられました。併せて す。本日は、平成27年度の事業報告並びに 行った熊本地震の募金にもご協力頂きまし 収支決算についての代議員会となっており て、重ね重ねありがとうございます。来場 ます。 者は例年より少なかったですが、事故怪我 また、本日は大変お忙しい中、香川県歯 科医師会からご来賓として豊嶋会長と、香 等も無く、無事に終えて本当によかったと 思います。 前日の4日に防災訓練をしましたが、高 など、ご理解をいただいており、感謝して 松市北消防署朝日分署のご厚意に寄りまし いるところです。このことは、県歯科医師 て、普段見られない特殊車両3台も見学さ 会の長期の地道な医療費実態調査の結果が せていただきました。分署長からは、災害 反映された成果でもあると考えています。 時に歯科医師会の協力をお願いしたい旨の 私たちは、高松市との連携した事業など お話もありましたことを、ここで報告させ の公益活動を通じて、高松市の国保会計、 ていただきます。 後期高齢者保険会計、介護保険会計の安定 後ほど、井手口副会長からもお話がある と思いますが、参議院選挙が6月22日に告 示され7月10日に投票ですので宜しくお願 い致します。 本日の議事にあります『事業報告』につ いて、ご存じかと思いますが、3月24日に など、社会貢献を果たしたいと考えていま す。 さて、診療事業ですが、お盆と元旦診療 の実施など休日診療の充実と夜間救急診療 の認知度が向上した結果、順調に伸びてお ります。 40周年記念式典と懇親会を行いましたの 次に、平成28年度の事業ですが、幼児歯 で、青龍会、親睦会等は開催を中止いたし 科健診が院所対応となります。また、高松 ました。 市が、全国健康保険協会香川支部と健康づ 地域保健Ⅲ部の介護施設訪問は、誠に申 くりのための包括的連携協定を締結したこ し訳ありませんが見送りとなっておりま とを受け、この協定に基づく事業について す。 も、今後協議を進めることにしています。 また、センター施設の改修ですが、壊れ さらに、妊婦歯科健診の充実についても、 た自動ドアの改修などを行いました。『高 今後高松市との協議を予定しています。昨 松市歯科救急医療センター改修検討委員 年度実施できなかった介護施設の訪問は、 会』並びに『在宅訪問歯科診療体制整備検 今年の4月から実施しております。今日ま 討委員会』は、現在まだ協議中で答申書は でに7施設訪問して、職員とか利用者約 出ておりません。 140名の方にお話しさせていただきました。 決算は、緊縮財政ですので、会議費、各 あと4施設ほど今年度訪問させていただく 種講演会の講師の費用、懇親会等の費用を 予定です。訪問歯科診療については、来週 厳選しましたので、各部減額となっており 予定の保険研究会において、詳細説明を予 ます。入会者が12名と予想をはるかに超え 定しており、訪問歯科診療事業の底辺の拡 ましたので、事業活動収支は増額となって 大を図りたいと考えております。 おります。 成人歯科健診事業ですが、75歳が県歯の 後期高齢者事業に移管しました。30歳の健 9月25日には、法人化41年目に向けた新 たなスタートとして、シンポジウムを開催 する予定にしております。 診が追加されましたが、受診者総数は平成 なお、本日の報告事案と議案については 26年度の5,223名から5,159名と64名減って 顧問会、支部長会において、ともに承認さ います。しかしながら、ここに75歳を含め れております。それでは、平成28年度定時 ると実数は増えていると思っています。 代議員会の慎重審議の程よろしくお願いい 成人歯科健診など健康診査事業につい たします。」 て、受診率も小幅ながら着実に上がってき ており、会員の先生方に感謝申し上げま 4 来賓挨拶 す。このことは、歯と口の健康が健康寿命 ・豊嶋健治香川県歯科医師会会長 につながるとの意識が市民に定着しつつあ ・井手口英章香川県歯科医師連盟副会長 ると理解しております。高松市の方でも、 歯科健診への支出が5年前の2.3倍になる 5 報告事項 今城専務理事 ・報告第1号 平成27年度公益社団法人高松市歯科医 師会事業報告について 6 議 事 ・議案第1号 平成27年度公益社団法人高松市歯科医 師会収支決算について 7 その他 8 閉会の辞 真田副会長 8・9月の行事予定 8月 2日(火) 高松市薬剤師会との合同理事会 (19時・リーガホテルゼスト高松) 5日(木) 〃 〃 8日(月) 9月 学校歯科保健研修会(13時30分・センター) オープン理事会(19時・まつもと) レセプト相談コーナー(19時15分・センター) 25日(木) 細胞診セミナー(19時・センター) 26日(金) 業務執行理事会(19時・センター) 2日(金) 理事会(19時・センター) 6日(火) レセプト相談コーナー(19時15分・センター) 7日(水) 青龍会(19時30分) 25日(日) 高松市歯科医師会法人化40周年記念シンポジウム (10時・センター) 30日(金) 業務執行理事会(19時・センター) ※高歯会報8月号は、例年どおりお休みとさせていただきます。 次回は9月25日発行予定(8・9月合併号)です。 高歯のあゆみ 会員数246 6月 院所数195 6月 3日(金) 理事会 19:00(センター) 4日(土) 防災訓練 17:00(センター) 5日(日) 歯と口の健康週間行事 9:00(センター) 7日(火) 保険部会・レセプト相談コーナー 19:15(センター) 10日(金) 支部長会 19:00(センター) 13日(月) 会計・調査部会 19:30(センター) 〃 〃 地域保健Ⅰ部会 19:30(センター) 14日(火) 高松市議会議長・副議長表敬訪問 〃 〃 12:20(高松市役所) 学術部会 19:30(センター) 16日(木) 医療管理・厚生部会 19:30(センター) 17日(金) 診療スタッフ会 19:00(センター) 〃 〃 センター診療部会 19:30(センター) 20日(月) 保険部会・レセプト相談コーナー 19:30(センター) 〃 〃 地域保健Ⅲ部会 19:30(センター) 〃 〃 広報編集部会 19:30(センター) 21日(火) 歯と口の健康週間行事反省会 19:00(センター) 〃 〃 地域保健Ⅱ部会 19:30(センター) 23日(木) 代議員会 19:00(センター) 24日(金) 業務執行理事会 19:30(センター) 27日(月) 保険研究会 19:00(センター) 28日(火) 保険研究会 19:00(センター) 30日(木) 医療安全講演会 19:00(センター) 6月の歯科診療(6/1~6/30) 日 数 人 数 13日 189名 休日診療 4日 57名 夜間診療 26日 110名 障がい者診療 各部だより ◎ 学 術 部 ⾼松市⻭科医師会法⼈化40周年記念 シンポジウム開催のお知らせ 「 子・孫の世代を健口から健幸へ ~ 手遅れにしない生活習慣病予防、認知症予防、介護予防とは ~ 」 このほど、高松市歯科医師会法人化40周年記念といたしまして、下記のとおり、 シンポジウム開催の運びとなりました。子どもから高齢者まで健康長寿を達成するた めのキーポイントを、各分野のエキスパートの講師がご講演いたしますので、会員の 先生方、スタッフ、ご家族の皆様、多くのご参加をお待ち申し上げております。 ◇日 時:平成28年9月25日(日)10時~13時10分 ◇会 場:高松市歯科救急医療センター ◇講 師:岡崎好秀先生、西田亙先生、枝広あや子先生 ◇タイムテーブル: 講演1(枝広あや子先生)10時10分~10時50分 講演2(西田 亙先生) 10時55分~11時35分 講演3(岡崎好秀先生) 11時45分~12時25分 質疑応答・総合討論 12時30分~13時 ◇定 員:180名(先着) 高松市民、高松市行政関係者、学校教諭等 高松市歯科医師会会員、会員家族、スタッフ ◇講師(パネリスト)抄録 枝広あや子先生 東京都健康長寿医療センター研究所 自立促進と介護予防研究チーム(歯科医師) 『認知症発症をみすえた口腔管理のエッセンス』 認知症の高齢者では、認知症の進行に伴い周囲の物事の見当識が曖昧になり、日常生活行動 の自立が困難になっていく中で、「食」は最後の自立行動である。この「食」を支える要素の 一つが健全な口腔であることは論を待たないであろう。 テレビや雑誌などでも認知症予防特集が組まれるなど“認知症予防”の機運が高まっている 現在である。そのなかでも口腔の健康や、栄養状態の維持についての知見が少しずつ得られて きた。特にトピックスとなっているものが咀嚼能力の維持とライフスタイルである。地中海式 食生活が認知症予防に効果があるといわれて久しいが、摂取する食材のみならず、友人と楽し く集って食事をするライフスタイル、すなわち社会性の維持、それを支える口腔の健康の維持 が注目されている。 口腔機能は日頃何気なく使用しているが為に、機能の変化に気付きにくい。しかしながら対 人コミュニケーションの重要な部分を担う表情や距離感、会話、社交的な心理状態などは口腔 機能によっても大いに支えられている。また口腔内の炎症が認知症発症のリスクの一つになる という報告や、咀嚼によるリンパ液循環の維持が認知症発症予防に重要という報告など、様々 な発展的な知見があるもの事実である。口腔機能低下による栄養摂取の偏りは、更なる全身の 運動機能低下と社会性の低下や認知機能低下を招くことも指摘されている。 このように口腔機能と栄養、運動機能、社会性、認知機能は互いが影響しあっているもので あり、複合的に支えてこそ、楽しく美味しく安全に食事を楽しむことにつながる。当日は認知 症の摂食機能の変化とその変化に合わせる医療をふまえ、今からでも取り組むべき習慣につい て皆様と一緒に考えてみたい。 西田 亙先生 にしだわたる糖尿病内科院長(糖尿病専門医) 『歯科が誇る連続性こそが次世代を糖尿病から守る ~ 我が事から我が子の事、我が孫の事へ 』 戦後間もない頃、この日本において糖尿病は肺癌よりも珍しい病気でした。それが今や、犬 も歩けば糖尿病患者に当たる時代になっています。なぜ、これほどまでに糖尿病患者数が増え てしまったのでしょうか?そしてまた、どうして医療従事者と行政は、その増大を未然に防ぐ ことができなかったのでしょうか? 人間は、特殊な病態を除けば、突然糖尿病を発症するようには出来ていません。数年から十 年前後をかけて、徐々に血糖値が上昇していき、最後の最後に膵臓が耐えられなくなり、糖尿 病を発症します。この糖尿病予備群の段階を耐糖能異常と呼びますが、ほとんどの方が自分の 体が発する声なき声に気付いていません。血糖値が少々高い程度では、人間は自覚症状として 感じることが出来ないからです。しかも、検診などで使われている検査値の基準は、あくまで も糖尿病と診断するためのものであり、糖尿病の発症予防は一切考慮されていません。検査で 見つかった時は、時既に遅し…ということになります。 よって、糖尿病予防という観点から見ると、日本の医科医療は全く頼りになりません。で は、一体誰が日本国民を糖尿病発症から守ることが出来るのでしょうか?私は、歯科医療の他 には、人々を糖尿病発症から守ることはできないと考えています。 当日の講演では、中高年だけでなく将来母となる若い女性や、小学生の体の中で起きている 恐るべき糖代謝異常の現状をご紹介しながら、次世代を糖尿病から守ることが出来る歯科医療 の潜在的な力を、内科医の観点からご紹介致します。 岡崎好秀先生 国立モンゴル医科大学 歯学部客員教授(元 岡山大学病院小児歯科 講師) 『歯科医師から見た食育』 「食育基本法」は、子ども達が、体に良い食べ物を選ぶ力を身につけ、将来の生活習慣病を 予防することを目的としている。この法律が制定された背景には、現在生活習慣病が増加して おり、その根源は子どもの頃の食生活にあると考えられるためである。そこで地域の学校で は、盛んに“食育”に関する活動が行われている。 さて、ドイツ語では“食べる”には二つの動詞がある。一つは“fressen”、もう一つは “essen”である。前者は、“動物が食べること”、すなわち“生命保持として食べる”の意 味がある。後者は“人間が食べること”、すなわち“おいしく食べる”・“楽しく食べる”を 意味する。“栄養学”を主体とした食育は、“fressen”の意味合いが強い。 本来の“食事学” としての視点から考え直す必要があるように思う。 私は、“口は食べ物が最初に入る場所であるから,食べ物が変われば最初に変わるのは口” ではないかと考えてきた。 我が国が“乳歯齲蝕の洪水”とまで言われた時代は、砂糖に子守をさせていた時期である。 そして軟らかい食物の増加により、歯周疾患が増加したと言われる。 さらには、不正咬合の増加・唾液分泌量の減少・滑舌の低下・口呼吸など食物や食べ方の変 化が原因の一つと考えられることが多い。 今こそ、“歯科医師の立場”から本来の食育に対して提言を行うべき時期を迎えているので はないだろうか。 当日はみなさまと“歯科医師から見た食育”について一緒に考えてみたい。 お詫びと訂正 学術部で作成し、会員の皆様に配布いたしました、小冊子「咬み合わせと健康」に おきまして、2ページ目の(Fig.1)の画像が上下反転した状態で掲載しておりま した。皆様にご迷惑おかけいたいましたことをお詫び申し上げます。 ~ 【第2回】 平成28年度 学術講演会のご案内 ~ ◇場 所:高松市歯科救急医療センター ◇日 時:平成28年11月19日(土)19時~21時 ◇講 師:岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 口腔・顎・顔面機能再生制御学講座 咬合・有床義歯補綴学分野 【第3回】 教授 皆木 省吾 先生 ◇場 所:高松市歯科救急医療センター ◇日 時:平成28年12月4日(日)9時~13時30分 ◇講 師:高松市歯科医師会会員 いそざき歯科 院長 磯崎 裕騎 先生 ※詳細につきましては高歯会報9月号にてお知らせします。 ◎ 保 険 部 ■「レセプト相談コーナー」のお知らせ 返戻されたレセプトについてご相談ください。 会員の皆様方のご利用をお待ちしております。 お越しの際は、日歯生涯研修EシステムICカードをご持参下さい。 保険に関するご質問等ございましたら、各支部の保険担当者か事務局までご連絡下さ い。 日時 : 平成28年 8月 8日(月) 午後7時15分~ 平成28年 9月 6日(火) 午後7時15分~ 場所 : 高松市歯科救急医療センター 保険部より訂正とお知らせ 先日開催された保険研究会の際に、誤った説明をいたしましたので以下に訂 正いたします。 ①「訪問診療を算定する在宅療養支援歯科診療所の場合、平成29年3月31 日までに、様式18と様式21の2つの届出が必要です。」と説明しましたが 正しくは「訪問診療を算定する在宅療養支援歯科診療所の場合、平成29年 3月31日までに、様式18の届出が必要です。」ですので上記の通り訂正いた します。 来年、平成29年4月1日以降、訪問診療料1、2、3を算定する可能性があ る先生は、平成29年3月31日までに四国厚生支局に施設基準の届出を行う 必要があります(平成29年3月31日必着) 。 在宅療養支援歯科診療所で、平成29年4月1日以降引き続き訪問診療を 算定する場合。 平成29年3月31日までに、様式18の在宅療養支援歯科診療所の 施設基準を届出します。 ※四国厚生支局HP「特掲診療料の届出一覧 2-41」 在宅療養支援歯科診療所ではなく、平成29年4月1日以降引き続き 訪問診療を算定する場合。 平成29年3月31日までに、様式21の3の2の施設基準を届出します。 ※四国厚生支局HP「特掲診療料の届出一覧 2-59」 ②介護保険の「居宅療養管理指導費」 「介護予防居宅療養管理指導費」を算定 する際に、利用者又はその家族から徴収する自己負担金は、医療保険とは違い 四捨五入はせず、1円単位での徴収となります。 ◎ 地域保健Ⅰ部 平成28年度 高松市よい歯の児童生徒審査会 開催 平成28年7月7日(木)午後1時20分より高松市歯科救急医療センターにおいて、「平成 28年度高松市よい歯の児童生徒審査会」が高松市教育委員会並びに高松市学校保健会の主催 で行われました。 高松市の各小中学校から選ばれた男女各1名の代表児童たちが、う蝕、歯質と歯育、歯列、 歯肉、清掃、全身発育の全6項目の審査を受けました。今回参加した中学生のうち、小学6年 生時にもよい歯の児童生徒審査会に参加された児童は男子6名(中学男子19名中)、女子3 名(中学女子20名中)でした。 特に優秀なよい歯の児童生徒として、小中男女各3名ずつ、計12名が選ばれ、その12名 は、8月18日(木)に8020ホールにて行われる「香川県よい歯の児童生徒審査会」に高松 市の代表として参加します。 代表になった児童生徒は以下の通りです。おめでとうございます。 【成績優秀者】 小学校 中学校 男子:中田 陽翔 君 (高松市立川岡小学校) 今村幸志郎 君 (高松市立浅野小学校) 高尾 直良 君 (高松市立国分寺北部小学校) 女子:来田 心 福谷 紗英 さん(高松市立木太小学校) 五味 愛理 さん(高松市立古高松南小学校) 男子:大西 悠介 君 (高松市立屋島中学校) 林田健太郎 君 (高松市立国分寺中学校) 阿野 凌史 君 (香川県立高松北中学校) 女子:石川 凜 武井 里奈 さん(高松市立勝賀中学校) 茂木 一華 さん(高松市立木太中学校) さん(高松市立新番丁小学校) さん(高松市立高松第一中学校) 高松市歯科医師会からは、高松市学校保健会副会長として梅村謙二会長と、審査委員として 三森康智先生、藤木秀保先生、木村元厚先生、古市貴暢先生、神山拓也先生、米田敬先生、三 谷明将先生、金岡和博先生、市原雅也が参加しました。 (記 地域保健Ⅰ部委員・市原雅也) ◎平野 勝也 高松市教育委員会保健体育課課長 挨拶 高松市よい歯の児童生徒審査会は、歯の健康に対する関心を深め、虫歯予防を推進することを目 的に開催しています。昭和34年度から55年も続いている伝統のある審査会です。よく噛むこと は消化を助けるばかりでなく、脳の働きを良くし、多くの機能が活性化され体にとても良い役割を してくれます。子どもの頃から正しい歯みがきを習慣づけて大人になっても今のきれいな歯を保っ て頂き、歯や心、体の健康づくりに励んで頂きたいです。 ◎梅村 謙二 高松市歯科医師会会長(高松市学校保健会副会長)総評 今日参加している児童の皆さんはとてもきれいな歯をしています。しかし残念なことに、歯石が 付いている児童さんがおられました。歯石の沈着は減点の対象であるために、審査の前にかかりつ けの先生のところで歯石除去等を行ってから審査を受けられると良いと思います。これからもいい 歯でありつづけてください。 ◎神内 仁 高松市医師会会長(高松市学校保健会会長)総評 今日参加している児童の皆さんはとてもきれいな歯、健康な体をしています。お父さん、お母さ んからいただいた大切な歯は、お母さんのおなかの中で乳歯ができ始め、生まれたあとからも家族 の方が守ってくれました。その日頃の積み重ねで今日があります。歯は健康のバロメーターで、歯 が健康であると体の健康も保つことができます。逆に体が悪いと歯も悪くなってしまいます。生活 習慣病などから体を守り、これからの長い間、自分の歯と健康な体を維持してほしいものです。 ◎ 医療管理・厚生部 医療安全講演会 開催 『 歯科医院における歯科治療時の患者急変にどう対応したらよいのか? 』 ~ 知っておきたい【患者対応】と【救急常備薬の使用法】 ~ 平成28年6月30日(木)午後7時から高松市歯科救急医療センター大ホールにて、 医療安全講演会が開催されました。 今回は、『歯科医院における歯科治療時の患者急変にどう対応したらよいのか? ~ 知っておきたい患者対応と救急常備薬の使用法 ~ 』と題して、県立中央病院の歯科医 師総出で様々な医療安全に関してご教授いただきました。 院内においても往診先でも患者急変の際の対応は重要で、初期動作が遅れると生命の 危機に繋がることから、常日頃から事態を予測した学習が必要となります。今回は起こ りうる緊急事態の備えとして、それぞれの病態の原因と対処法を、配布した救急医薬品 を踏まえた上でご教授いただきました。 なお、今回会員に配布された救急医薬品は、以前より配布されているものとは違い、 中央病院の医師らにより厳選されたものになっています。 下記に簡単に内容を報告します。 ■ 講師一覧 古木良彦・管野貴浩・助川信太郎・柴田茜・松本憲一・助川由佳・坂井田京佑 ■ 座学編と題して バイタルサインの意味、評価するポイントと、治療中に遭遇する疾患についての対処法を学 んだ。 ■ バイタルサイン (脈拍・呼吸数・血圧・体温・意識レベル) バイタルサインは自律神経:交感・副交感神経の両者に支配される。 歯科のイメージとして「痛い」「治療期間が長い」「緊張する」の三つが主に挙げられた。 これらはすべてストレスと結びつき、患者さんの体調を変化させることになる。 (脈拍)1分間あたりの脈拍 = 心臓の拍動数 除脈とは 60回/分未満 頻脈とは100回/分以上 老人:60~70回/分、成人:60~80回/分、学童時:80~90回/分、乳幼児では1分 間に100回以上が平均。 (呼吸)外界から酸素を取り入れ、体内で消費して二酸化炭素を放出すること。 成人で毎分15~20回、体位や精神状態など様々な要因によって変化。 新生児の呼吸数は毎分40回程度、幼児で20~30回、小学生くらいからは20回程度。 (血圧)血管内の血液の有する圧力のことで、心拍出量×末梢血管抵抗と理解することが病態 をつかむ上で重要になる。 正常血圧:最高血圧が130mmHg以下、かつ最低血圧が85mmHg以下 高血圧 :最高血圧が140mmHg以上、または最低血圧が90mmHg以上 *収縮期血圧が100mmHg以下で、かつ立ちくらみやめまいなどの自覚症状がある場 合は低血圧と診断する。 血圧が高い状態とは交感神経の興奮、循環血液量の増大もしくは交感神経の興奮、動 脈硬化が疑われる。 過剰な高血圧は脳出血等の危険性があり、収縮期血圧180mmHg以上は要注意となる。 また、高血圧症では、自己調整能力が小さく適切な管理下にての処置が必要となる。 脈を触れたときの血圧との関係 以下に脈の触知部位とそれぞれの収縮期血圧最低値を示す。 橈骨動脈 80mmHg 大腿動脈 70mmHg 総頸動脈 60mmHg 総頸動脈が触れなければ直ちにCPRを早急に着手すること。 総頸動脈の触知の方法 まずは、示指・中指2本を揃えて、甲状軟骨(のど仏)の真上に置くようにする。次 に、指の形はそのままで、数センチ下にずらすと、胸鎖乳突筋に当たる。ここで、指 を軽く食い込ませると、触知できる。 (体温)周囲の温度と体内で作られる熱エネルギーで変化する。 日本人の体温の平均値は36.6℃から37.2℃。 これも人により差があるので、その方の平熱を知っておくことが大切である。 午前2時~6時が最低で、午後3時~10時が最高値:温度差は1℃以内。 体温が上がるときは、身体の中で炎症反応が起きていることが多い。 風邪に代表される感冒症状(くしゃみ、鼻水、発熱、倦怠感など)や、炎症反応(腫 脹、発赤、熱感、疼痛)が無いかの確認が重要となる。 (意識レベル)自分自身と周囲の状況に気づいている状態 呼びかけに反応がなければ:意識消失! ■ 第6のバイタルサイン SpO2(経皮的酸素飽和度) 酸素飽和度:血中ヘモグロビンが酸素と結合している割合% = 血中に溶け込んでいる酸素 量。通常95%以上ですが、それ以下の場合は少しずつ酸欠状態に移行する。 基準値 100~95% 正常 95~90% すこしずつ病的酸欠状態へ 90%以下 酸素化できていない状態 SpO2が93%以下になると、患者さんの顔色が悪い、調子が悪いなど、患者さんの様子か ら見た目でもその低下を推察することができる、とありますが、もともと肺疾患がある方や 普通に生活できている方もいる。 ■ 重篤な疾患別診断と対応 すべての疾患において、第一選択となる対応としては、酸素吸入で間違いはない。 そこで疾患別に有効な手段を説明する。 全身に由来する疾患 循環器疾患 ・緊急時高血圧の対処法 ニフェジピンカプセル「沢井」10mg。 投与後30~60分以内に最大降圧効果をしめし、180分以上持続する。 ・虚血性心疾患 狭心症 一時的な心筋虚血による胸部症状。 心筋梗塞長時間の心筋虚血にて心筋壊死をした状態。 対処法 まず酸素投与後ミオコールスプレー300mg。 術前に既往歴があればスプレーしておいても良い。 ニトロペン舌下錠0.3mgの投与もある。 ・徐脈 60回/分未満の脈拍のこと。徐脈は脳に必要な血液を送ることができなくなるため、め まい、失神、ふらつきなどを生じたり、ときに理解力や記憶の低下を引き起こす。 対処法 アトロピン注0.05%シリンジ「テルモ」1シリンジ(0.5mg/1ml)を静脈内 または筋肉注射投与。 呼吸器疾患 ・気管支喘息 可逆性の気道狭窄をおこし、発作的な喘鳴、咳などの症状をきたす呼吸器疾患。 アスピリン喘息: 非ステロイド系抗炎症薬の服用から数分~1時間後に鼻汁過多、鼻閉。 喘息発作:成人喘息患者の約21%はアスピリン喘息 NSAIDs 非ステロイド性抗炎症薬 喘息発作の対応法 まずは酸素投与後、メプチンエアー10μg「大塚」5ml。 アドレナリン注0.1%シリンジ「テルモ」1/2シリンジ(0.5ml)静脈注射・不可なら筋肉 内注射。 脳血管疾患 ・脳卒中 脳卒中という言葉は一般的な用語で、医学用語ではない。正式には脳血管障害。 1.脳梗塞 2.脳出血 3.膜下出血 対応法 直ちに酸素投与と救急車の依頼。 代謝疾患 ・糖尿 低血糖発作 対処法 まずは酸素 グルコースサプライ5.4g×2。 歯科治療に由来する疾患 迷走神経反射 精神的ストレス(不安、緊張、恐怖感)、肉体的ストレス(痛み)。 交感神経が緊張して血圧上昇、頻脈 副交感神経がはたらいて血圧や脈拍を下げる。この はたらきが過剰になり血圧低下・徐脈にまで進みショックに陥る。 過換気症候群 精神的な不安によって過呼吸になり、その結果、手足や唇の痺れや動悸、 目眩等の症状が引き起こされる疾患 対処法 テタニー様痙攣 過換気による低二酸化血症。 ペーパーバック症時として危険を及ぼす場合があり現在は推奨されていない。 むしろ酸素投与が第一である。 アナフィラキシーショック 顔面浮腫 皮膚症状 呼吸困難感 血圧低下 薬物投与から20分以内に症状が出現するまた、2回目以上の投与が鍵となる。 対処法は 1.原因薬の中止 2.酸素吸入 3.呼吸器症状 アドレナリン注0.1%シリンジ「テルモ」1/2シリンジ(0.5ml)静脈注射・不可な ら筋肉内注射。購入できればエピペン注射液0.3mgも簡単でよい。 4.静脈確保 急速輸液:細胞外液(1000〜1500ml/時) ステロイド禁忌 5.専門医へ搬送 異物誤飲 誤嚥 誤飲 : 食べてはいけない物を飲む 誤嚥 : 異物を気道内へ吸飲 対処法 まず飲み込ませないための対応を心がける事が大切。 ①座位にしない(体を起こさない) ②口を閉じさせない(指交叉法) ③顔を横に向ける 口腔内の異物摘出法(指交差法:開口を保持したまま挿入) ①バキューム挿入 ②用指摘出法 ③把持摘出法(マギルの鉗子) 咽頭部に異物 開口下の異物除去(指交差法 or 喉頭展開) ①バキューム挿入 ②嘔吐反射法 ③自力で咳 緊急時の対応 DCLS (Dental Crisis Life Support/歯科救急危機対応) 歯科診療/治療領域における健康危機、誤嚥による窒息、アナフィラキシー、失神、心血管 危機に遭遇した時の歯科医院での、歯科医療者チームとして“最初の10分にどのように対処 すべきか!”を学習・習得する概念 BLS(Basic Life Support) 一次救命処置 早期に行うことによって救命率を飛躍的にあげることが可能 BLSの実際 Airway 気道 Breathing Circulation 呼吸 循環 Defibrillation 徐細動 手順として現在は、C Circulation → A Airway → B Breathing ACLS (Advanced Cardiovascular Life Support) 二次救命処置 医療機関等においての救命救急における心肺蘇生法のこと。 高度な蘇生処置のこと。 ■ 実習編:緊急時の対応 中央病院では定期的にシミュレーションし緊急時に備えている。今回は普段おこなわれてい るシミュレーションを実演していただいた。各医院で役割分担を決め緊急時にどう動くかシ ミュレーションをしておく事が大切となる。 今回の講演会は医院における「外来管」「歯在診」の施設基準取得・維持のために継続的に 受講することが必要となります。また、職員の参加により医療安全院内研修としても活用で きます。高松市歯科医師会では今後も医療安全のための講習会を継続的に行って参りますの でご活用ください。 (記 医療管理/厚生部委員・西村健司) 部・同好会だより 野球部 [練習試合] ◎6月 1日(水) レクザムスタジアム(時間切れ) 1 2 3 4 5 6 計 ファジークラブ 0 0 0 2 4 4 10 高松市歯科医師会 1 0 0 0 0 1 [親善試合] ◎6月15日(水) レクザムスタジアム(時間切れ) 1 2 3 4 計 国 保 連 合 会 0 0 1 0 1 高松市歯科医師会 10 1 9 0 20 (記 種田博道) 春秋会新規会員の年齢変更について(お知らせ) これまで、会員のうち60歳を迎えられた先生方を対象として、「春秋会」を開かせていた だいておりましたが、長寿社会を迎え、多くの会社が65歳定年制を導入するなど、社会経済 情勢が大きく変化しています。本会においても会員の半数が60歳以上となっている状況を踏 まえ、平成28年1月の理事会において「春秋会」の対象年齢について検討した結果、本年度 から新規会員の年齢を65歳とさせていただくことになっております。また、同年3月の臨時 代議員会においてご報告・ご承認をいただきましたので、ご理解の程お願い致します。 名古屋市歯科医師会との親善野球大会 「どえりゃー辛くて、どえりゃー暑かったけど、 名古屋はどえりゃー楽しかったがや〜」 梅雨本番の6月26日(日)に名古屋市歯科医師会との親善野球大会が愛知県森林公園の野球場 にて開催されました。今回は高松からは9人という少数精鋭で、久々の名古屋に楽しく修学旅行 感覚で遠征してまいりました。 名古屋名物を堪能するため、車中ではお酒は飲んでも、食事は極力我慢して、お腹を空かせて 名古屋駅に到着しました。名古屋めしは長町ツアーコンダクターの一押しで、まずは手羽先の 『風来坊』。ビールによく合う甘辛でスパイシーな手羽先の唐揚げを堪能し、次のお店の名古屋 名物・台湾料理の『味仙』へ移動。普段高松では味わえない激辛台湾料理に悲鳴をあげる部員も ちらほら。〆の台湾ラーメンは麺を啜った瞬間に咳き込む辛さに、一同大笑い。腸内フローラを 焼き尽くす辛さに、翌日お腹の調子が悪くなる部員も多数おりました。「雨でグランドは使用で きないかも…」という淡い期待でついつい飲み過ぎた選手もいましたが、楽しく美味しい名古屋 の夜を部員一同満喫しました。 翌日、雨は上がりグランドに水溜りはあるものの、奇跡的に試合開始となりました。雨乞いを していた長町主将は二日酔いのため、猛暑のなかでの命がけの2試合となりました。 第一試合は松下先生が玉井歯科商店・梅川店長とのバッテリーで一人で投げ抜き、初回の失点 が惜しまれ試合は敗れたものの、猛暑での熱投はあっぱれ!! 第二試合は先発・今瀧監督、抑えに林先生…、チビっ子少年野球のような継投で粘り勝ちしま した。勝ち投手の権利を持ったままマウンドを降りた今瀧監督は、初勝利を期待しましたが、リ リーフした林先生は今瀧監督の勝利を消すためにあっさり同点を許し、自分が勝利投手の権利を 得るため味方の逆転を信じ、そして林先生が思い描いた通りに最終回に味方が1点勝ち越し、見 事に野球人生で初勝利を手中にしました。1勝1敗と白熱した試合を名古屋の蒸暑い猛暑のなか、 最少人数でよく頑張りました。 久しぶりに内藤先生をはじめ名古屋市歯科医師会の先生方との交流を深めることができ、有意 義な時間を過ごすことが出来ました。梅雨の最中での奇跡的な快晴で、高松市歯科医師会野球部 の重要な対外活動である、他県の歯科医師会との親善は、熱中症で倒れる選手もなく無事遂行で きました。 最後になりますが、ご多忙の中ご参加頂いた玉井歯科商店・梅川店長様には、野球部一同心よ り感謝申し上げます。 (記 長町直樹) [第1試合] 1 2 3 4 5 香川県師会医師会 1 0 0 0 愛知県歯科医師会 4 0 1 1 [第2試合] 6 7 計 0 0 1 1 × 2 0 7 1 2 3 4 5 計 香川県歯科医師会 3 3 1 0 1 8 愛知県歯科医師会 1 0 3 3 0 7 My Hobby,My Life-171 『 家庭菜園 』 小松 高松市歯科医師会の皆様、はじめまして。 今年の1月に入会させて頂きました小松弘明 と申します。入会に際しまして、多くの方々 に大変お世話になりました。この場をお借り しまして厚く御礼申し上げます。 私は昭和57年2月に高松市で生まれまし た。子供の頃は比較的屋外で草をむしったり 虫をとったりして遊ぶこともありましたが、 成長とともにしだいにインドアになり、自然 の豊かな徳島で大学生活を送ったにもかかわ らず、ほとんど太陽の光を浴びることのない 生活を送っていました。 そんな私が久しぶりに屋外に出たきっかけ について書かせて頂きます。 以前待合室で患者さんが、今年はトマトや キュウリが上手に出来たと楽しそうに話して いるのを耳にしたことがありました。 両親が老後にと購入していた小さいですが 家庭菜園用の土地が空き地の状態であったの で、今回、余暇を利用して家庭菜園を始めよ うと思いました。子供の頃にベランダで植木 鉢ネギを植えたことしか経験がなく、長靴を 履くのも土を触ることも、小学生の頃以来で した。 何から始めればよいのかよく分からず、実 弘明 家にあった「はじめての野菜づくり」という 本をパラパラと読んだりしてみました。 すべて機械を使わず自力でしようとしてい る父親が、土に石灰を混ぜ合わせ、肥料も混 ぜたりしているのを見ながら、大変そうだな と思いました。その後、手伝ったりしました が、手が痛くなったり筋肉痛になったり、や っぱり自分には向いてないなと後悔しながら 鍬やトンガを使って土を耕していました。 土壌ができたら植える苗が必要と言われま したので、種苗店に行くと、トマト・ナス・ キュウリなど初心者にも簡単な苗を選ぶにも いろいろな種類があって、店の人に協力して もらい、一苦労して植え付けへとたどり着き ました。 中学の英語の授業の時に習った“The grass is always greener on the other side of the fence.”という英国のことわざ通り、家 族で散歩の途中や車での移動中、田畑を見か けるときれいな野菜ができているなと見比べ てしまいます。 収穫できるまでに本当に世話のかかるもの だなと感じながら、今は休日に水撒きしたり 子 供と雑草 を抜いた りしているぐらいです が、収穫したキュウリを子供が食べているの を見ると、作ってみてよかったなぁと思うこ とができました。少しずつですがトマトやナ スもできていて、休みの日に取りにいくよう になりました。 最後になりましたが、まだまだ若輩者で高 松 市歯科医 師会の先 生方、何かとご迷惑を おかけすることもあると思いますが、今後と も、ご指導ご鞭撻の程よろしくお願いいたし ます。 成人歯科健康診査 受診票提出のお願い ○平成28年7月1日から8月31日までに実施した 成人歯科健康診査受診票 を一括とりまとめの上、9月5日(月)までに 高松市歯科医師会事務局までご提出下さいますようお願いします。 ※単価は1件につき4,849円となっております。 8・9月の歯科健康診査等 月 日 1歳6か月児歯科健診 3歳児歯科健診 親子の歯の健康教室 おとなのための歯科相談室 成人歯科健診教育 当番表 曜日 場 所 歯科医師名 高松市保健センター 松木倫和・新枝誉志也 8・ 2 火 8・ 9 火 渋谷敦人・髙木宗弘 8・16 火 小西弘晃・谷口徳広 8・23 火 松岡利安・大石慶二 8・30 火 穴吹昇三・髙松昇一郎 9・ 6 火 細川雅敬・中村公士 9・13 火 阿部康一・井上一男 9・20 火 平池洋一郎・馬場勝也 9・27 火 新谷哲生・永木孝典 8・ 4 木 塩江保健センター 市民病院塩江分院歯科 8・10 水 香南保健センター 中根高信 9・15 木 国分寺保健センター 9・21 水 香川保健センター 8・ 5 金 高松市保健センター 8・12 金 金倉圭一・岩田哲郎 8・19 金 野口卓司・長町健史 8・26 金 森口善夫・樫 9・ 2 金 神山拓也・間島 9・ 9 金 高橋 9・16 金 平尾史恵・山下 穣 9・23 金 伊東正志・佃 卓 9・30 金 神原 9・ 8 木 国分寺保健センター 川﨑恵美子 9・28 水 香川保健センター 渕田恒晴 8・18 木 高松市保健センター 塚田英治 9・ 8 木 8・25 木 9・29 水 8・ 4 木 鶴尾コミュニティセンター 池尻国夫 9・29 木 前田コミュニティセンター 植田佳邦 吉本 学 長町直樹 西原 裕・中山真弓 圭一 徹 巧・中村竜也 圭・昌山浩三 濱岡宏典 高松市保健センター 新田浩樹 十河陽治 ※急遽都合がつかず健診に行けなくなった場合は、会員間で交代し、その旨を事務局までご連絡下さい。 8・9月の障がい者・休日・夜間診療 当番表 (場所:高松市歯科救急医療センター) 月 日 8・4 歯科医師名 原 信隆 障がい者 8・6 診 谷口 休 日 診 療 晃 療 月 日 歯科医師名 8・7 新枝誉志也 8・11 歯科医師名(待 8・1 今瀧勝己(穴吹昇三) 8・2 大熊秀和(川西 武田聡史 8・5 田中愼亮(西岡士郎) 平尾史恵 8・6 三好篤信(山地則也) 藤木秀保 8・8 増田幸三(宮脇守男) 伊東正志 8・9 中村公士(古市貴暢) 夜 間 診 療 金岡和博 機) 毅) 8・18 林 秀樹(高) 8・20 井上一男 8・25 飯田大介 8・27 田中美美 9・1 宮脇守男 8・15 佃 卓 8・12 梅村謙二(村冨正芳) 9・3 西原実男 8・21 神原 圭 8・13 高橋博之(新枝誉志也) 9・8 久保和子 8・28 昌山浩三 9・10 増田幸三 9・4 小西弘晃 8・15 野口卓司(岡田寿朗) 9・15 植田佳邦 9・11 市原敏行 8・16 三森康智(金倉圭一) 9・17 高橋博之 9・18 井上正朗 8・19 亀井稔之(永木孝典) 9・24 三好貴美子 9・19 田中愼亮 8・20 豊島泰介(三木武寬) 9・29 中村公士 9・22 中根高信 8・22 岩田哲郎(菅田貴志) 9・25 飯田大介 8・23 松木倫和(豊島泰介) 8・26 濱岡宏典(三森康智) 8・27 中山康弘(三好篤信) 8・29 市原雅也(長町健史) 8・30 笠井真一(野口卓司) 9・2 森口善夫(種田博道) 9・3 樫 9・5 山地則也(増田幸三) 9:30 ~ 16:30 9・6 藤木秀保(大熊秀和) ※休日診療時間 9:00 ~ 16:00 9・9 西岡士郎(田中愼亮) ※夜間診療時間 19:30 ~ 22:00 9・10 穴吹昇三(今瀧勝己) 9・12 川西 あります。担当の先生は時間厳守でお願いいたします。 9・13 古市貴暢(亀井稔之) 夜間診療の【待機】担当の先生方は、緊急時に即対応で 9・16 馬場勝也(高橋博之) きるよう午後8時までは待機をお願いいたします。 9・17 永木孝典(中村公士) 水曜・木曜の夜間診療は、香川大学医学部歯科口腔外科 9・20 村冨正芳(藤木秀保) 9・23 金倉圭一(森口善夫) 9・24 宮脇守男(中山康弘) 9・26 岡田寿朗(樫 9・27 新枝誉志也(濱岡宏典) 9・30 中塚智雄(岩田哲郎) ※障がい者診療時間 8・13 月 日 8・14 これは受付時間ですので、診療時間が延長となる場合も 学講座より、三宅 実、大林由美子、岩崎昭憲の3名の 先生方が交代で診療に当たっています。 藤木秀保(中塚智雄) 圭一(松木倫和) 毅(梅村謙二) 圭一) 編集後記:(今月のテーマ) 海の思い出 学生は夏休みに入りましたが、われわれ大人はお盆休みまでもう少しの辛抱です。そして来月の高歯会 報もお休みとなっております。夏休みに「子供にいい思い出を」と考えますが、これだけ暑いと行くと ころが限られてしまいそうです。また、先日行われた医療安全講演会や学術講演会は、会員の先生方に とって有益なものになったのではと思っております。今月の編集後記は「海の思い出」について書かせ ていだだきます。 ・テレビのCMでビーチで犬が楽しそうに走っていたのを記憶しており、我が家の犬をビーチに連れていっ たところ、へっぴり腰になり固まってしまいました。誰もおらずフリスビーをしたかったのですが、断念 しました。犬だから泳げるだろうと思ってましたが、溺れる可能性が大かと。今後ますます海(ビーチ) と縁がなくなりそうです。 (武田聡理事) ・父親が趣味でヨットに乗っていて、子供の頃からよく海に連れて行ってもらいました。ヨットといっても クルージング艇ではなくレーサー艇という種類のもので、それ程快適ではありませんでした。艇の上でモ タモタして、よく叱られた思い出があります。成人してからは年に数回程度、ヨットレースに参加してい ました。数年前になりますが、徳島の阿波踊りヨットレースで、並み居る大型艇を押しのけ一番小さい艇 (J24)で総合優勝したことがあります。その時の嬉しそうな父と友人達の笑顔、これが一番の海の思い 出です。 (小西弘委員) ・私は金槌でまったく泳げないため、足の着かない海は恐怖そのものでした。小さいときに、和歌山の白浜 で大波にさらわれ溺れて以来、ほとんど海に入っていません。しかし、波の音を聞き、眺めるのは好きで す。日によって全然違う表情を見せてくれる海は最高です。 (田中愼委員) ・小学時代は、校庭から海が見えるほど近いため、ベタベタする潮風が嫌いだったのを覚えています。友人 と危険な場所で釣りをして、父親にすごく怒られた記憶があります。中学時代は、校庭から裏山を抜けて 海に泳ぎに行っていました。今思えば、時計もないのに時間通りによく戻ってこれたと思います。高校に なると行く機会は少なくなりましたが、大学に入学したら徳島の南の方の海に遊びに行っていました。 (中村竜委員) ・夏は海よりも、大学生の時に今はなき神宮外苑プール、ホテルニューオータニのガーデンプールによく 行っていまいた。競泳用の小さい水着と日焼けがはやっていて、今では後悔しています。どちらも綺麗 な人がたくさんいましたが、ゲイの人もたくさんいました。神宮は、今はなくなってしまって寂しいで すね。ニューオータニは、高すぎて今は行けません。 (真田副会長) ご意見、ご質問等ございましたら、添付の高歯会報通信用ハガキをご利用下さい。
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