サインシステム計画学-公共空間と記号の体系

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Signology
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サイン
シ ス テ ム計 画 学
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サ イ ン シ ス テ ム計 画 学
話題の新刊
公共空間と記号の体系
公共空間と 記号の体系
赤瀬達三
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システム
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公共空間と
計画学
サイン
システム
公共空間と
記号の体系
計画学
記号の体系
赤瀬達三
A K著A S E T a t s u z o
A K A S E Ta t s u z o
公 共 空サイン設計の第一人者によるデザインの体系。
間と記号の 体系
公共空間と
記号の体系
赤瀬達三
赤瀬達三
鉄道や道路から複合商業施設まで、公共空間の
A K A S E Ta t s u z o
サインシステムにおけるデザインの本質や役割、
A K A S E Ta t s u z o
設計ノウハウなどを、豊富な実例と緻密な理論で講義。
歴史編では、東京オリンピック、営団地下鉄、JR東日本、
案内用図記号など、わが国のエポックメーキングな
赤瀬達三
A K A S E Ta t s u z o
プロジェクトとともに紹介。理論編は、意味論、機能論、
赤瀬達三
A K A S E Ta t s u z o
計画設計論、マネジメント論から構成され、
サインデザインにかかわる諸問題を網羅的に論述した決定版。
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鹿島出版会
定価 5,775 円(本体 5,500 円+税5%)のところ
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C3052
¥5500E
Signology
家田仁 東京大学大学院教授
シンプルかつ
インパクトに富んだ
デザインの真髄
︱
︵交通・都市 ・ 国 土 学 ︶
行き先の不明瞭な
現代デザイン界への
第 章 最初の試み
思っていた﹂と語っている。勝見は最後に、開会式や競技の
生かしたいと念願したのは、わが国の紋章デザインの、この
していた。⋮筆者が東京オリンピックのデザインポリシーに
﹁実はわが国に
勝見はシンボルを採用した意義について、
は、紋章という世界で最も完成した視覚言語の一体系が存在
競技シンボルは、日本デザインセンターのイラスト部長で
あった山下芳郎︵ ︶が、一人で担当した。このシン
の原弘が進めていた入場券のデザインにも、また海外向けに
ボルは、デザイン室が本格的な活動に入る以前に、同社社長
は狂喜すべき光栄だったが、運動競技について全く音痴だっ
山下は、﹁ちょうどノイラートのアイソタイプに魅せられて
いたころ、この競技シンボルの仕事を任された。私にとって
で造形に臨んだ︵ ︶
。
そのためには個性的、
趣
視覚言語の言語にこだわること。
単純明快にこだわること。そのために補助的な形態は必
要以外とってはならない︵冗舌的になりやすい︶
。
一方、施設シンボルは、 年の 月ごろからデザイ
ン室の作業場で、田中一光が中心となり、標識シンボル部会
の十数人が共同して制作にあたった。とにかく間に合わせね
︶
[図 ]
。
入り口番号・座席番号で構成されている。各会場エリア入り
口には大形の案内板が設置され、そのエリアで行われる競技
ロンドンの例は、運営形態が変わっても、そのことは利用
者にはあまり重要ではなく、鉄道サービスが継続的であるな
されている。
視覚の特性をみてみることにする。
報受容を視覚が担当するといわれている︵ ︶
。ここではその
触覚︶を通して種々の情報を得るが、そのうち 割以上の情
そもそも人間が情報を知覚するとは、どのような仕組みに
よるものであろうか。人間は五感︵視覚、聴覚、嗅覚、味覚、
視力と視野
、
]
。
ものの見え方を規定するのは、人間の生理的特性、心理的
特性、もの自体の特性、それが置かれている環境の特性の、四
度が視力である︵ ︶
。視力とは物体の形状を認識する能力で
つの関係といわれている。そのうち生理的特性の普遍的な尺
︶[図
視力の定義は、具体的には閾値視角︵分︶の逆数で表され
る。すなわち、区別し得る二点間の最小距離を視角で表し、そ
の視角の逆数を視力とする。視力検査法に基づけば、太さ ・
外径 ・ のランドルト環にあけられた幅 ・ の切
分なので、それ
れ目を、N 離れた位置から見ると視角は
ンドルト環の切れ目は視角 分だから、それを見分けられる
倍の大きさのラ
を見分けられる能力を視力 ・ とする。
は頭部の運動を行って、中心視でとらえようとする︵ ︶
。
視野について日本建築学会編﹃建築設計資料集成
単位
空間Ⅰ﹄︵ 年︶︵ ︶には、以下のように示されている。
まず、目を固定して見える範囲を静視野という。片目の最大
度 分の大き
注視して詳細な情報が得られる機能を持っている。中心窩以
さを持つ中心窩と呼ばれる部分の視力が最も大きく、モノを
014
サインシステム計画学
的なことにかかわらないデザインの仕事は、みんなタダだと
チケットを一人ひとりに手渡して、その労をねぎらったとい
伝統にほかならなかった﹂と述べている︵ ︶
。
う︵ ︶
。
グラフィカルシンボルの試み
東京オリンピックで用いたグラフィカルシンボルには、競
技種目の別を絵表現した 種の﹁競技シンボル﹂と、電話や
から、比較的早い時期から準備されたものと思われる。おそ
年につくられた競技日程表にも用いられていること
救護所など施設の別を絵表現した 種の﹁施設シンボル﹂が
あるが、こうしたシンボルの導入は、国際的な大規模イベン
いて議論があったと想像される [図 ]
。
らくデザイン懇話会のできた当初から、シンボルの導入につ
トにおけるまったく新しい試みとして、デザインの分野で注
目を集めた。
標識の統一化案が提唱されて以来、わが国の道路標識でも、シ
た私が最初にしなければならなかったのは、全種目について
勝 見 が こ の よ う な シ ン ボ ル を 導 入 し よ う と し た 背 景 に は、
社会的には、 年に国連で単純明瞭な記号による道路
ンボルの導入が議論されるまでになっていたこと、またデザ
か月を費やして調査を進め、次のような方針
インの分野では、オーストリアの哲学者・教育者であるオッ
的難解に陥りやすい︶。
た﹂として、
できる限りの知識をつめ込むことと資料を集めることだっ
︶を公表して以来、グラフィカ
トー・ノイラートが、 年に統計図表の表現手法とし
る。
ルシンボルの理解のしやすさが注目されていたことなどがあ
て、絵画的なアイソタイプ︵
味的な形態をとってはならない︵情緒的になりやすい︶。
それぞれの競技が持つ決定的な特徴を表現すること。そ
のためにはモデュールの方法をとってはならない︵独断
ばならず、みんなで出し合ったラフスケッチを、田中らがデ
ィスカッションしながらその場で整理していく方法で、昼夜
兼行で仕上げられた。描き手によって異なる表現を統一する
のが難しかった、と田中がのちに語っている︵
エリア計画部会は、各会場エリアのカラーを、明治公園は
赤、代々木公園は青、駒沢公園は緑、その他の競技場はえん
じ色と定めていたが、実際に観客を誘導案内するうえで、エ
リア計画部会の定めたエリアカラーや、標識シンボル部会の
つくった競技シンボル・施設シンボルがどのように用いられ
たのか、残されている写真資料から次のように読み取ること
ができる。
まず入場券は、大会マーク・競技シンボル︵競技名は記載
されていない︶
・エリアカラー・競技場名と、日付・競技開始
時刻・入場門記号︵" ・# ・$ などのアルファベット記号︶
・
ら、サービスマークは一貫しているほうがはるかに利便性も
人間視覚の特性
第 章 機能論
高く、安心感を与えることができるとの判断によるものであ
鉄が﹁6 ﹂と﹁4 ﹂で示されているから、大変わかりやすく、
あり、形態覚の鋭敏さを意味する。
利用者の利便のためにこの判断がなされていることは明白で
ある。
︶
︵
1
貴いメッセージ
第 章 最初の試み
ンヘンとベルリンのそれは運輸公社によるものであったが、
案内を統一する考え方に、
官民に違いはみられない。
﹁6 ﹂と
11
8
015 歴史編
9
6
18
中井祐 東
京大学大学院教授
-
る。またドイツでは、国内のどの都市に行っても地下鉄と国
﹁4 ﹂を用いるこの方式は、現在にいたるまでそのまま維持
3
静視野は水平角で 度にもなるが、その視野全体を一様
歴史編
第1 章 最初の試み
1 東京オリンピック
2 日本万国博覧会
3 東京・大阪国際空港
第2 章 方法の模索
1 営団地下鉄
2 横浜市営地下鉄
3 国鉄
第3 章 概念の展開
1 仙台市地下鉄
2 J
R 東日本
3 J
R 九州
ガ
イドライン
1 コモンサイン・システム
2 標準案内用図記号
3 バリアフリー・
第4 章 基準の提言
理論編
第5 章 意味論
1 サインの意味
2 デザインの意味
3 サインのデザイン
第6 章 機能論
1 鉄道駅の位置づけ
2 サインシステムの機能
3 人間視覚の特性
4 交通弱者の情報受容
第7 章 計画設計論
1 先行課題
2 計画のスタート
3 コードプランニング
4 配置計画
5 グラフィックデザイン
第8 章 マネジメント論
TEL:03-6202-5201(営業)
MAIL:[email protected]
鹿島出版会
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の精度で見ることはできない。視角にして約
第 章 機能論
1 整備の方法
2 整備の哲学
3 デザインの適応力
ブックデザイン:工藤強勝
勤務先
10
わが国では、 年に営団地下鉄が民営化して、それ
までの﹁4 ﹂が﹁. ﹂に替わったが、ヨーロッパのように、
︶
︵
倍の大きさに描かれていないと見
分ずれただけで
って発見された対象物を詳細に視認するために、眼球あるい
視力はおよそ半分になるといわれている。人は、周辺視によ
辺にいくに従い極端に低下する。中心から
えないことになる。また視力は網膜の中心で一番大きく、周
力 ・ の人にとっては
したがって視力と見分けられる視角は反比例の関係にあり、
視力 ・ の人がぎりぎり見えるような小さな表示物は、視
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4 マークをそのまま継続させる方法もあったのかもしれな
い。
能力は視力 ・ になる︵
-
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連絡事項
定価(本体 5,500円+税)
C3052 ISBN978 - 4 - 306 - 07303 -6
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サインシステム計画学
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A K A S E Ta t s u z o
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サインシステム計画学
189 理論編
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サイン
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システム
計画学
ISBN 978-4-306-07303-6
39
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[図6-13]
ハンブルク地下鉄の [図6-12]
ロンドン地下鉄の
サービスマーク
サービスマーク
(撮影:筆者、1980)
(撮影:北山廣司、1980)
24
[図6-15]
視力1.0と0.5のランドルト環の大きさの違い
(グレーの環が視力1.0、黒の環が視力0.5)
赤瀬達三
0
5m
0
0
5
20 改札出口標
21 周辺地域地上地下関連図
+地上出口誘導標
+のりば誘導標
22 地上出口誘導標+のりば誘導標
23 地上出口誘導標
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viii
サインシステム計画学
ix
︵景観学︶
2
14 柱付駅名標
15 自立型案内標+時刻表
16 柱付のりかえ誘導標
17 階段付出口誘導標
18 壁付のりかえ誘導標
19 のりかえ誘導標
1 Sマーク標
2 上家駅名標
3 上家腰壁駅名標
4 のりば誘導標
5 きっぷうりば標+地図式運賃表
6 全線案内図
7 停車駅案内図
8 改札入口標
9 のりば誘導標
10 停車駅案内標
11 番線方面標
12 停車駅案内図
13 列車接近標
14 カラーライン内駅名標
7
1
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公共空間と
記号の体系
サインシステム計画学
[口絵]
Public
Spaces
ISBN 978-4-306-07303-6
[図1-2]
競技シンボル
(
『グラフィックデザイン』
17号)
[図6-14]
5m用視力1.0の
ランドルト環
1.5mm 7.5mm
[口絵1]
営団地下鉄のサインシステム
(1973年導入、本文P.040 ∼)
に示されたサイン配置基準図
1:初版「旅客案内掲示基準」
(この図版は近似のデジタルフォントで再現した)
2:同上サイン・フロー図
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定価
(本体 5,500 円┼税)
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定価(本体 5,500 円┼税)
A5上製 336頁