北九州市への要望に対する回答(PDF)

― 北九州市 -
平成26年度 中小企業対策に関する要望に対する回答
[景気対策]
1 国内景気は、アベノミクス効果とオリンピックの東京開催決定も追い風となり、全般的には前向
きの期待感が高まっているが、産業別や中央対地方、といった観点からは、さらなる格差が生じる
懸念も多く、とりわけ地方の中小企業にとっては先行き不透明で厳しい状況が予想されている。
北九州市においても、予算編成や税制改正について、中小企業に十分配慮していただくと同時に、
国に対して、早急かつ的確な景気対策と税制改革を実行すべく、積極的に働きかけていただきたい。
《各局回答》
市内事業所の99%、従業員数の約8割を占める中小企業は、地域経済の要であり、本市がめざす
「競争力のある産業振興と豊かな雇用創出」の実現は、元気な中小企業の活躍なくしてはありえない
と認識している。
急激に変化する社会経済情勢の中で、国際的な競争時代においても産業都市として持続的に発展し
ていくため、本市では平成25年3月に、今後3年間の産業振興計画となる「北九州市新成長戦略」
を策定した。
戦略の中で、
「地元企業が元気に活動しつづける環境整備」を最重点課題として捉え、地域企業の
ビジネス展開を推進する組織横断的な体制の整備、中小企業の競争力向上、地元製品・サービスの利
活用の推進、地元企業の高度化・新製品開発支援に取り組むこととしている。
税制改正に関しては、国の税制調査会等において議論がなされるものであり、その中で、景気の動
向等を踏まえた中小企業への配慮等についても検討がなされるものと認識している。
今後とも、国の経済対策などに対応しながら、本市の新成長戦略に基づき、地域経済活性化の主役
である中小企業の振興に取り組んでまいりたい。
(財政局、産業経済局)
1
[地域振興対策]
2 北九州地区の経済は、中小製造業では受注の減少や原材料の高騰、建設関連業ではいきすぎた過
当競争、地域商店街では購買意欲の低下や高齢化などに加え大型店の出店で、依然として非常に厳
しい状況に置かれている。
今後もこのような状況で推移するものと思われるので、より一層の金融、受注、雇用、地域振興
等の支援策の充実と併せて市独自の中小企業対策予算の大幅な増額を図っていただきたい。
《各局回答》
北九州市では、社会経済情勢の変化に対応し、ポテンシャルを十分発揮しながら、アジアの中核的
な産業都市として、持続的な発展・成長を目指していくため、平成25年3月に「北九州市新成長戦
略」を策定するとともに、平成26年度予算では、地域企業が元気に活動し続ける環境の整備等を図
るため、総額1,080億円の新成長戦略関連予算を確保した。
(1) 金融対策
「中小企業融資」予算については、674億円を計上し、このうち厳しい経営状況にある中小企
業を支援する「景気対応資金」に469億円を計上している。
平成26年度は、
「長期事業資金」の限度額を引上げ、5年以内の借入に低い金利を設定するとと
もに、
「短期事業資金」
、
「小口事業資金」等の金利を引下げ、
「開業支援資金」の融資対象者に創業
5年未満の事業者を追加するなど、融資制度の充実に努めた。
(産業経済局)
(2) 雇用対策
本市では、企業が従業員を採用する活動を支援するため、
①地元企業の採用情報をPRするホームページの運営
②若者の採用や定着促進等に関する企業へのアドバイス
③若者ワークプラザ北九州における求人受付
等を実施している。
平成26年度は、県の「緊急雇用創出事業臨時特例基金」を活用した新たな委託事業を実施する
など、施策の充実を図っている。
(産業経済局)
(3) 建設業対策
公共工事の減少や民間需要の後退の影響を受け、厳しい経営環境にある建設業に対して、本市で
は平成20年度に建設業総合対策事業を立ち上げ、経営革新や新分野への進出などの取組みを総合
的に支援してきた。
平成26年度も、引き続き中小建設業の支援を推進していくこととしている。
① 建設業支援施策ガイドブックの発行
建設業が抱える様々な課題に対し、国・県・市及び関係機関の支援メニューを紹介する施策ガ
イドブックを発行し、支援策の周知に努める。
② 中小建設業経営支援セミナー
新分野進出、本業強化、エコ住宅関連分野やリフォーム事業への参入など、中小建設業のため
のセミナーを開催する。
③ 中小建設業新分野進出支援助成金
中小建設業の新分野進出を支援するため、
事業計画策定等に必要となる経費の一部を助成する。
2
④ 建設業戦略的経営支援事業(専門家派遣事業)
新分野進出や経営力強化に取り組む中小建設業に対して、長期間のコンサルタント派遣を行い
地域の成長モデルとなる企業の創出を目指す。
・新事業戦略策定支援事業
・新分野事業強化事業
・本業経営力強化支援事業
・住宅リフォーム分野進出支援事業
⑤ 新事業開拓支援資金「建設業特別対策枠」
新たな事業分野への進出を図る企業に対し融資を行うとともに、信用保証料の半額を市が補て
んする。
(産業経済局)
(4) 商店街対策
商店街をとりまく状況が厳しいと指摘される中、本市では魅力ある商店街づくりに向けた取組み
や商店街のにぎわいづくりへの支援を行ってきた。
平成26年度は、以下の事業を通じて、一層の商店街活性化を推進していく。
○ 商店街プレミアム付商品券発行支援事業(平成26年度予算:4,160千円)
消費税率引き上げにより懸念される買い控えの対策として、商店街のプレミアム付商品券発行を
支援することにより、地域の消費喚起と商店街の活性化を図る。
○ 街なか商業魅力向上事業(平成26年度予算:11,000千円)
北九州市中心市街地活性化基本計画(小倉・黒崎地区)が終了した後の都心・副都心の商業活性
化を推進する。
○ 商店街おすすめ自慢のかくれた逸品事業(平成26年度予算:7,000千円)
市内商店街の隠れた逸品と呼ばれる、魅力ある商品をとりあげ、商店街等の情報発信を行う。
○ 商店街活性化計画づくり支援事業(平成26年度予算:2,392千円)
専門家の派遣による勉強会等の実施や、計画策定、大学や地域団体等と連携など、商店街活性化
に向けた取組みを総合的に支援する。
○ 商店街賑わいづくりスタート支援事業(平成26年度予算:4,500千円)
商店街が行うイベントや、少子・高齢化に対応した取組みなどのソフト事業を助成する。
○ 中小企業団体共同施設等設置補助(平成26年度予算:10,920千円)
商店街等が、アーケード等の共同施設や防火関連設備などを設置する際、必要な資金の一部を助
成する。
○ 商店街空き店舗活用事業(平成26年度予算:6,730千円)
商店街や市場にある空き店舗への出店や、休憩所等のコミュニティ施設の設置に対して、改装費
又は賃借料等の一部を補助する。
○ 商店街人材育成事業(平成26年度予算:3,365千円)
今後の本市商業を担う企業経営者、若手商業者やおかみさんグループへの支援を行う。また、地
域団体等との連携などにより人材の育成を図る。
○ 北九州市商業総連合会補助(平成26年度予算:2,000千円)
北九州市商業総連合会が実施する市内商店街の発展・活性化を図るための活動、事業に助成金を
支出する。
(産業経済局)
3 『北九州「海の幸」「山の幸」を愛する会』と「地産地消サポーター制度」とを融合し組織され
た「海の幸・山の幸を愛する地産地消サポーター」の広報に努め、安全・安心な農林水産物供給と
地域振興を推進していただきたい。
また、自然に恵まれた地域の特性を活かした農林水産物や食品などの「地域ブランド品」の積極
的な掘起しとPRに引続き取り組んでいただきたい。
3
《各局回答》
(1) 海の幸・山の幸を愛する地産地消サポーター
平成20年3月にスタートした「地産地消サポーター」を平成25年9月、震災廃棄物の受入れ
による風評被害防止のため発足した「北九州『海の幸』
『山の幸』を愛する会」と融合させ、
「海の
幸・山の幸を愛する地産地消サポーター」として再スタートを切った。
生産者、消費者、飲食店、販売店及び加工製造業の各サポーター間での情報交換や産地見学会の
開催などサポーター活動を充実させ、これまで以上に本制度を活用しながら、地産地消や農商工連
携の推進など地域産業の活性化に努めていきたい。
(産業経済局)
(2) 農林水産物や食品などのブランド化
本市の農林水産物のうち「小倉牛」
「合馬たけのこ」
「関門海峡たこ」
「豊前海一粒かき」
「若松潮
風キャベツ」は現在、生産者団体と行政が協力してブランド産品として販売促進に努めている。
さらに、
「鍋旬ぎく(大葉しゅんぎく)
」
、
「若松水切りトマト」
「豊前本ガニ」
「アカモク(海藻)
」
などについても、これらに続くブランド産品として、認知度を高める取組みを進めている。
今後もイベント等の機会を利用して積極的な PR を行うなど一層の知名度向上を図るとともに、
・市外への PR
・生産者と流通・飲食業等他業種との取引の結び付けの促進
などの取組みを通じて、ブランド力の強化を図っていきたい。
また、市では4月から産業経済局内に「食の魅力創造・発信室」を設置し、本市の食の魅力を総
合的に発信していくこととしている。農林水産物をはじめ加工品やご当地グルメなど、北九州市を
代表する食品について、その掘り起こしや情報発信に努めていきたい。
(産業経済局)
4 下関地域を含めた関門地域は魅力的な景観に加え歴史的にも価値ある観光資源であり、「関門海
峡観光推進協議会」において更なる観光資源の堀りおこしや新旅行商品の創造等、観光客の誘致促
進は継続して実施していただきたい。
また、市内の観光資源を掘りおこし、点在する観光資源の広報に努めるとともに、これらを結び
高齢者のボランティアガイドを活用する方法を研究するなど観光客の受入体制の充実に努めていた
だきたい。
《各局回答》
本市にとって下関地域を含めた関門地域は、魅力ある眺望に加え歴史的価値がある重要な観光資源
のひとつである。
「関門海峡観光推進協議会」の平成25年度の取組みは、産業観光や環境を特色とした観光客誘致
に力を入れることを重点に置き、関門地域の観光事業者等と連携して関東・関西地区からの観光客誘
致のためのエージェントセールス及び招聘事業を実施、沖縄地区からの修学旅行誘致のためのセール
ス及び招聘事業を実施したことにより、関門地区を通過予定であった修学旅行を関門地区観光に立ち
寄らせることが出来た。また、東アジアからの観光客が増加しているため、特に増加傾向のある台湾
エージェントにセールスを実施したことにより、関門地区での宿泊・観光を組み入れたツアーを造成
していただき観光客誘致ができた。
平成26年度も引き続き、関門地域の観光事業者等との連携による旅行社等へのセールス活動及び
新たな観光資源の掘起しに取り組み、観光客の誘致促進につなげていく。
また、高齢者のボランティアガイドの育成・活用については、現在、北九州市観光協会と連携して、
「北九州観光市民大学」を開設し、観光案内ボランティアを育成している。現在、100名を越える
方がボランティアガイドに登録していただいており、
その内約8割の方が65歳以上の高齢者である。
主に門司港レトロ地区や小倉城周辺において専門的な知識と経験をもって、全国から訪れる観光客へ
4
の案内に従事し、ホスピタリティの向上の一翼を担っている。
さらに、平成25年度からの新たな取組みとして、産業観光ガイド・工場夜景ナビゲーターの育成
を開始している。既存の観光資源に加え、本市ならではの観光資源である産業観光や工場夜景につい
ても、より一層の広報と受入体制の充実化を図っていく。
(産業経済局)
5 災害時における生活、生命維持の熱源はLPガスが安全、迅速に対応できることは、東日本大震
災で経験したところであり、市においても、災害時に備え避難所となる学校等の公共施設及び市の
出先機関等にLPガス設備・機器、LPG車、災害対応バルク等を設置していただきたい。
《各局回答》
本市では、大規模な災害が発生し、電力や都市ガスの供給が遮断された場合における避難所対策と
して、民間企業等と災害に関する応援協定を締結している。
避難所において電源確保が必要な場合は、北九州電設協会と締結している「避難所における情報収
集及び停電対策等の支援に関する協定」
(締結日:平成20年12月18日)に基づき、発電機の搬入
等を要請することとしている。
また、避難所において炊き出し等でLPガスが必要な場合は、福岡県が一般社団法人福岡県LPガ
ス協会と締結している「災害時における液化石油ガスの供給等に関する協定」
(締結日:平成15年4
月1日)に基づき、LPガスの供給等を要請することとしている。
避難所における熱源として、LPガス設備等を設置することについては、他都市の事例を参考にし
ながら、今後調査研究してまいりたい。
また、LP ガス設備等の設置には至ってはいないが、地域振興対策につながるもので、学校施設の
災害時対策として、平成24年度より「学校体育館防災機能強化事業」において、市内の小中学校の
体育館の防災機能の向上を図る整備を実施している。
整備内容としては、下記の内容を学校の現状にあわせ実施している。
【備蓄物対策】備蓄倉庫の設置
【環境整備】身障トイレ整備、洋式便器増設、大便器ブース取替、内壁塗装、照明自動センサー化
【バリアフリー対策】床の乾式化(段差解消含む)
、手すり設置、スロープ設置
整備費用等
【平成24年度】20校整備(当初予算 246,000 千円、2月補正予算 123,000 千円(次年度繰越)
)
【平成25年度】14校整備(平成24年度繰越予算 123,000 千円、当初予算 123,000 千円、
2月補正予算 143,000 千円)
(当初予算のうち入札不調により 81,517 千円を次年度に繰越)
体育館備蓄倉庫(小学校130校)整備
【平成26年度】16校整備予定 (平成25年度繰越予算 224,517 千円)
(危機管理室・教育委員会)
5
[工業振興対策]
6 北九州市の知名度向上とともに、技術力や製品力を有する市内の中小企業が域外に販路開拓を図
る上で、関東、関西地区で開催される全国規模の展示会等への出展は、有効な手段であることから、
共同出展事業や出展助成は充実して実施していただきたい。
《各局回答》
北九州市内の中小企業の製品・技術を全国規模の展示会においてPRすることは、企業の販路開拓
を進める上で有効な手段であると考えている。
(1)共同出展事業
昨年度に引き続き平成26年度も、「ビズマッチ推進事業」として、国内最大級の加工技術(切削・
鋳鍛造・板金・プレス・精密加工など)の総合展示会『第6回新エネルギー試作・加工展(旧量産試
作加工技術展)』に北九州市のブースを設け、共同出展することとしている。
・期日:平成27年2月25日(水)~2月27日(金)3日間
・場所:東京ビッグサイト(東京都江東区有明3-11-1)
・募集対象者:機械・金属分野を中心としたものづくり中小企業(6~8社)
・企業負担金:1社当たり5万円(別途、交通費、展示品発送料等の負担が必要)
その他共同出展関連として、昨年度に引き続き「四都市交流連携事業」の中で、福岡市、熊本市、
鹿児島市との合同による『メッセナゴヤ2014(11月5日~11月8日:ポートメッセなごや)
』
への出展、
『2014食の商談会 in 東京(1月23日:ホテル日航東京)
』の開催を予定している。
(産業経済局)
(2)出展助成
平成26年度も引き続き、関東・中京・関西等で開催される全国規模の展示会に出展し、新製品
等の販路開拓を図る市内中小企業者を対象に、希望する展示会の出展小間料(1小間分、上限40万
円)を助成することとしている。支援対象は、出展を希望する展示会の出展小間料(1企業につき1
小間、40万円を上限)であり、出展小間料以外の経費(小間設営費、展示パネル作成、光熱水費、
人件費、旅費等)は企業負担である。
毎年多数の申請がある中で、
できるだけ多くの市内中小企業の販路拡大を支援していけるよう努め
てまいりたい。
(産業経済局)
7 わが国のものづくりの中小企業は、ものづくり産業の国際競争力の強化に貢献するとともに、優
れた技術・技能は、日本の産業を支えるとともに新製品・新技術開発や新たな産業を創出する基盤
ともなっている。市内のものづくり中小企業の技術技能、ノウハウが衰退することなく継承が円滑
に図られるよう効果的な支援策を実施していただきたい。
《各局回答》
ものづくりのまちである本市にとって、技能継承は重要かつ普遍的な課題である。
このため本市では、平成13年度から卓越した技能で本市の発展を支えてきた方々を「北九州マイ
スター」として認定し、技能継承活動に取り組んでいる。
具体的な取組みとして、マイスター認定者には、市主催の「北九州マイスター匠塾」や「匠に学ぶ
技能講習会」等において、自らが保有する貴重な技能を、次代を担う若者たちに継承する活動を行っ
ていただいており、参加者や企業、学校等に好評を博している。
6
また、平成24年度には、北九州マイスター有志による「北九州マイスター技能伝承倶楽部」が発
足。依頼のあった企業や教育機関等へ北九州マイスターが直接出向き、講演・技術指導を実施するな
ど、技術上の課題、悩みの克服を手助けし、地域企業の技術力の底上げを支援している(平成25年
度は20件実施)。本市はその活動のうち、市内中小企業への技術指導に対して、一部補助を行って
いる。
今後も技能伝承や後継者育成のための支援を、効果的かつ継続して行っていきたいと考えており、
中小企業の皆様には、これらの事業を積極的にご利用いただきたい。
○ 現在行っている技能伝承推進事業
①「北九州マイスター」の認定
「ものづくりの街」北九州を象徴する制度として、主に工業系製造業分野(機械・金属・化学窯業・
電気等)の卓越した技能者を認定・表彰
※隔年実施で、平成25年度は6名認定(合計45名)
②「北九州マイスター匠塾」の開催
企業で働くプロの技能者向けに、マイスターによる実技講習を職業訓練機関の「ポリテクセンタ
ー八幡」「九州ポリテクカレッジ」で開催(溶接、フライス盤、旋盤、仕上げ)
③匠に学ぶ技能講習会」の開催
地域の工業高校生向けに、マイスターによる実技講習を開催。さらに、その成果を競う技能競技
大会を開催(溶接、仕上げ)
④「北九州マイスターヘルプデスク事業」への支援
北九州マイスター技能伝承倶楽部が実施する、市内中小企業への講演・技術指導に対して、市よ
り費用の一部補助を実施
⑤北九州イノベーションギャラリー(KIGS)における教育・普及プログラムの実施
北九州マイスターを講師に招き、企業の技術者や学生を対象に技能講習会等を開催
(加工、溶接、組立、仕上げ等)
(産業経済局)
8 「下請取引の適正化」について、その趣旨が元請業者の発注担当者にまで周知・徹底していない。
「下請けかけこみ寺」の相談窓口を設置するなどしているが、さらに効果的な方策を講じていただ
きたい。
《各局回答》
国は、これまでも、不当な値引き等、発注企業による「下請代金支払遅延等防止法」違反行為の防
止などに向け、関係事業者、団体への通知や、公正取引委員会による違反企業の公表などを行ってき
た。
また、違法な取引例や模範例を示す「下請適正取引ガイドライン」を策定し、大企業や発注企業に
遵守を要請している。
平成20年4月には、中小企業庁の委託事業として、下請取引に関する相談や、トラブルの調停の
機能を強化した「下請かけこみ寺」が各都道府県に開設された。福岡県では、公益財団法人福岡県中
小企業振興センターの中に設置されている。北九州市においては、平成24年度に引き続き、昨年度
も「下請取引適正化推進講習会」が開催されている。
本市に寄せられた下請取引に関する相談については、「下請かけこみ寺」への取次ぎを行っている。
今後も、個別企業の問合せや相談については、「下請かけこみ寺」をはじめとする相談窓口を紹介
するとともに、広報誌等を通じて「下請けかけこみ寺」のPRなどを行っていきたい。
(産業経済局)
7
9 原発の再稼働停止により、国全体で平成25年度は3.8兆円に及ぶ石油や石炭、天然ガスなどの無駄
な買い物を余儀なくされている。中小企業で働く人の年収は380万円前後と思われるが、実に100万
人分の年間給与に相当する。良質で廉価な電力供給は中小企業にとってもグローバル経済下で生き
延びていくうえで正に命の綱である。先送りできない問題なので、国や電力事業者に対して一日も
早い事態の収拾を働きかけていただきたい。
《各局回答》
平成26年4月に閣議決定された第4次エネルギー基本計画において、
『原子力規制委員会により
世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し原子力発電所
の再稼働を進める。
』と明記され、その原子力規制委員会では川内原発の安全審査が最優先で進められ
ており、いよいよ、原発再稼働による電力の安定供給体制が整う方向に進んでいる。
一方で、川内原発再稼働の時期は未だ不透明であり、また、今夏の電力不足は回避できそうではあ
るものの、安心できる状況ではない。
国や電力事業者に対しては、良質で廉価な電力の安定供給に向けて最大限の努力を図るよう求めて
いきたい。
(産業経済局)
8
[商業振興対策]
10 地域の祭りや買物弱者の支援、各種のイベント開催など地域活性化の中心となる商店街は、昨今
の経済状況を受け、非常に厳しい状況の下にあるので、空き店舗活用に係る「出店補助」や「コミュ
ニティ支援事業」の補助期間の延長をしていただきたい。
《各局回答》
空き店舗活用の補助期間については、商店街が休憩所等を運営する「コミュニティー支援事業」
(非
営利事業)については2年間の支援、その他の営利事業については1年間の支援としている。
支援はスタートからのスムーズな運営を支えるもので、期間を限定したものであることをご理解い
ただきたい。
(産業経済局)
11 先の北九州市議会にて可決承認された「北九州市商店街の活性化に関する条例」の効果的な運用
を図るため、積極的な広報と周知の徹底をしていただきたい。
《各局回答》
本市では、平成25年11月の条例の制定以降、商店街関係者等に対してさまざまな周知活動を行
ってきた。
具体的には、条例のPRパンフレットを作成し、商店街組合、市内大規模小売店舗事業者などへ配
布するとともに、機会をとらえて訪問し説明してきた。
また、関係業界団体に対しては、日本チェーンストア協会や日本フランチャイズチェーン協会など
へ条例制定の通知を行うとともに、不動産仲介業者の団体や大手コンビニエンスストアの地区本部な
どを個別に訪問して、条例の趣旨を説明し、取組みへの協力をお願いした。
さらに、地域住民への周知としては、区役所や市民センターにパンフレットを配布し、市のホーム
ページでも条例の条文や商店街の取組事例を紹介するなど、さまざまな取組みを行ってきた。
今後も、機会をとらえて関係団体に対する周知を行っていきたい。
なお、組合員数や空き店舗の問題については、中長期的な視点に立った継続的な取組みが必要だと
考えることから、商店街組合に対して、組合への加入状況等について定期的に報告いただけるよう協
力のお願いをしたいと考えている。
(産業経済局)
12 多くの商店街では、経営者の高齢化や後継者不足により商店街の活動が停滞してきており、魅力
ある商店街づくりや商店街活性化のため、若手経営者や後継者の指導育成及び支援を充実して実施
していただきたい。
《各局回答》
本市では、地域の特性を活かし魅力ある商店街づくりに意欲的に取り組もうとする商店街等に専門
家を派遣し、講習会や勉強会等の実施を支援している。
さらに、次代を担う若手経営者や後継者の育成のため、商店街経営者やグループが抱える課題につ
いて、まちづくりに精通した専門家を招いて講演会を開催している。
今後も、商店街等に対し、専門家派遣事業などPRに努めるとともに、勉強会や講演会の開催など
支援してまいりたい。
(産業経済局)
9
13 県や市の補助を受け商店街等が実施しているプレミアム付商品券発行事業は地域住民に好評で、
沈滞する商店街の活性化に大いに貢献している。しかし、商品券の販売総額が500万円未満の場合は
市の制度を活用することになるので、この事業の補助対象経費にプレミアム分も含めるなど、県並
に充実して実施していただきたい。
《各局回答》
プレミアム付商品券発行事業については、従来の事務費補助(補助対象経費とプレミアム相当額の
いずれか低い額を補助)に加え、今年度は、県と同様にプレミアム分への補助(3%)を新設し、補助
制度の拡充を図った。
現在、各商店街を訪問し、本制度を活用したプレミアム付商品券の発行をお願いしているところで
あり、ご理解をいただきたい。
(産業経済局)
14 商店街内に長期間放置されている空き店舗は街づくりや商店街活動の支障になるばかりでなく犯
罪や火災等が懸念される。街づくりや防犯・防火の観点から、所有者に対する早急な改善や指導す
る方策を、有識者や関係者で検討する組織を設置していただきたい。
《各局回答》
犯罪や火災の恐れがある長期間放置された建物については、警察や消防署が現地確認のうえ建物所
有者への指導等を行っている。
また、倒壊の恐れがある危険建物については、建築都市局が建物所有者への改善指導等を行ってい
る。
なお、まちづくりは、商店街やその地域(建物所有者を含む)が主体的に取り組むべきものである
ため、市がまちづくりの観点から長期間放置された建物の所有者を指導することは、適切でなくまた
その権限もないことをご理解いただきたい。
(産業経済局)
15 市内の商業施設は過剰気味でこれ以上の大型店の出店は地域商店街の空洞化に拍車をかけるので、
大型店(床面積1万㎡超)が出店できないように用途地域を見直していただきたい。
《各局回答》
市内の1万㎡超の商業施設等の大規模集客施設は、福岡県が定める「都市計画区域マスタープラン」
の大規模集客施設の立地誘導方針に基づいて、主に市内主要駅周辺となる「広域拠点」に立地誘導を
図ることとし、広域拠点以外は立地を抑制することとしている。
今後、この実現に向けて、用途地域、地区計画、特別用途地区等によって適正な土地利用を目指し
ていくこととする。
(建築都市局)
10
16 商店街等が地域の活性化のために実施するイベントなどで使用する道路の規制を緩和するととも
に手続きの簡素化を図っていただきたい。
《各局回答》
イベント等で道路を使用するためには、原則、警察(交通管理者)の道路使用許可及び市(道路管
理者)の道路占用許可が必要となり、これらの許可要件は、道路交通法及び道路法等の法令で規定さ
れている。
このため、本市だけで規制緩和等を図るのは難しい面があるが、近年、公共的団体等が地域活性化
等のためのイベントを行う場合は、柔軟に対応する様に国が道路管理者に対して方針を示しつつある。
これを受け、本市としても、まちのにぎわい創出や道路通行者の利便性向上等に資するものであれ
ば、道路占用許可の可能性について検討すると共に、場合によっては警察等の関係機関との調整を行
うことも考えている。
ついては、イベント等の具体的提案があれば、建設局総務部管理課または各区まちづくり整備課へ
ご相談いただきたい。
(建設局)
11
[受注対策]
現在の公共工事の入札制度は、価格のみが優先され、多くの現場従事者は、施工方法、資材、原材
料等を含めて工事の品質に大いに不安を抱いている。公共工事には、地元の雇用を確保し、地域経済
を循環させるとともに、従業員の土木・建設技術を向上させ、地域の発展・振興を図る目的がある。
これらの不安を解消するとともに、中小建設業及び関連業者が夢と希望を持って働けるような公共
工事にするため、先に閣議決定された「中小企業に関する国等の契約の方針」を遵守し、以下の施策
を実施していただきたい。
17 「中小企業に関する国等の契約の方針」に則り、官公需適格組合を始めとする事業協同組合等の
受注機会の増大を図り、窓口の契約担当者に周知徹底していただきたい。
《各局回答》
官公需適格組合を始めとする事業協同組合等については、本市の建設工事有資格業者名簿及び物品
等供給契約有資格業者名簿を各部局に通知する際、各官公需適格組合及び傘下組合員、各官公需適格
組合の受注対象事業を別途通知し、各契約担当者に周知している。
また、各事業者に対しても、官公需適格組合としての入札参加資格の申請を受付けている旨を、申
請要領により周知している。
今後も、各契約担当者への周知等を徹底し、事業協同組合等に対する受注機会の増大に努めていき
たい。
(契約室)
18 道路や公共施設の防災・減災や改修等の公共工事予算を増額していただきたい。
《各局回答》
本市では、橋梁・トンネルの長寿命化事業やゲリラ豪雨対策、通学路の安全対策などを行う「防災・
安全交付金」や、地域経済の活性化等に資する社会基盤整備などを行う「社会資本整備総合交付金」
など、国の交付金等を最大限に活用し、公共事業の安定的・継続的な確保に取り組んでいる。また、
本市の施策を積極的に推進していく上で、国の支援・措置を必要とする事項について、その実現を図
るため国土交通省に対し、例年7~8月に予算の確保等について、要望を行っている。
また、市有建築物においては、長寿命化など計画的な維持管理による改修や、地震等に対する事前
防災・減災対策を推進している。
耐震化にあたっては、学校施設や不特定多数が利用する特定建築物について、本市の耐震改修促進
計画では平成27年度末までに耐震化率90%としているが、平成27年度までに全ての施設の耐震
化完了を目指して予算を確保し、着実に改修を進めている。
(建設局・建築都市局)
19 最低制限価格を設計価格の90%までに引き上げていただきたい。
《各局回答》
最低制限価格については、工事の品質確保とダンピング対策の観点から、過去5年間5回改正を行
っている。
この算定方法については、国の考え方に沿って定めているが、地元企業に配慮し、下限については、
国の基準より5ポイント高く設定し、上限については撤廃している。
これまでの改正により、ダンピングの防止対策として一定の効果が出ているものと考えている。
最低制限価格については、今後も国や他都市の動向を注視して対応したい。
(契約室)
12
20 設計価格の積算基礎となる単価は実情に合わせて行っていただきたい。
《各局回答》
北九州市が発注する公共工事の積算に使用する労務単価については、国が行う全国一斉実態調査に
基づき公表する、福岡県の職種別労務単価を用いており、毎年見直しをしている。
国は、最近の労働市場の実勢価格を適切・迅速に反映するため、毎年4月に行う労務単価の改訂を
平成26年2月に前倒しで実施した。このため、本市においても国に準じて平成26年2月に前倒し
で労務単価の改定を実施したところである。
また、公共工事の積算に用いる資材の設計単価については、北九州地域で実際に取引される価格を
調査し、その結果をもとに毎年改定を行っている。
特に生コン、鋼材、アスファルトなどの主要資材については、毎月価格調査や単価改定を行ってい
る。
今後も地域状況を速やかに設計金額に反映できるよう対応したい。
(技術監理室)
21 地元の中小建設業の育成という面を考慮して、入札の一部に競争入札参加要件である指名実績を
緩和した入札を設けていただきたい。
《各局回答》
公共工事は、品質の確保が最重要であるため、必要な技術水準、施工管理能力、信用、実績、資金
等を総合的に検討し、適格な業者選定を行っている。
また、中小業者の保護、育成、地域経済活性化等の観点から、地元企業への優先発注、分離・分割
発注を原則としている。
したがって、現在、新規入札参加制度の設計は考えてないが、今後も国や他都市の動向を注視して
いきたい。
(契約室)
22 市による建設関連業種に対する「中小建設業新分野進出支援助成金」「建設業戦略的経営支援事
業」「各種セミナー」などの支援策は、引き続き充実して実施していただきたい。
《各局回答》
公共事業の減少や民間需要の後退の影響を受け、厳しい経営環境にある建設業に対して、本市では
平成20年度に建設業総合対策事業を立ち上げ、経営革新や新分野への進出などの取組みを総合的に
支援してきた。
平成26年度も引き続き中小建設業の支援を推進していくこととしている。
① 建設業支援施策ガイドブックの発行
建設業が抱える様々な課題に対し、国・県・市及び関係機関の支援メニューを紹介する施策ガ
イドブックを発行し、支援策の周知に努める。
② 中小建設業経営支援セミナー
新分野進出、本業強化、エコ住宅関連分野やリフォーム事業への参入など、中小建設業のため
のセミナーを開催する。
③ 中小建設業新分野進出支援助成金
中小建設業の新分野進出を支援するため、
事業計画策定等に必要となる経費の一部を助成する。
④ 建設業戦略的経営支援事業(専門家派遣事業)
新分野進出や経営力強化に取り組む中小建設業に対して、長期間のコンサルタント派遣を行い、
地域の成長モデルとなる企業の創出を目指す。
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(ア) 新事業戦略策定支援事業
(イ) 新分野事業化事業
(ウ) 本業経営力強化支援事業
(エ) 住宅リフォーム分野進出支援事業
⑤ 新事業開拓支援資金「建設業特別対策枠」
新たな事業分野への進出を図る企業に対し融資を行うとともに、信用保証料の半額を市が補て
んする。
(産業経済局)
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[金融税制対策]
23 「セーフティネット保証5号」の平成25年度第3四半期(10/1~12/31)の対象業種が指定されたが、
一般土木建築工事業、塗装工事業、一般電気工事業など地域に密着した中小企業が多い業種が除か
れている。地域の中小企業は依然として厳しい経営環境の下に置かれており、同業種においても企
業間格差があるので、対象業種の指定については、これらの業種指定を含めて、拡大するように積
極的に国に働きかけていただきたい。
《各局回答》
国は、業況悪化業種に属する中小企業を支援する「セーフティネット保証5号」の対象業種として、
平成26年度第1四半期(4/1~6/30)に206業種を指定している。
対象業種は、リーマンショック後順次、全業種にまで拡大されたが、景気の回復に伴い縮小してき
ているものと認識している。
国は、業界の景況に応じて対象業種の見直しを行うため、今後の動向を見守ることとしたい。
なお、市としては、企業間の格差や依然として経営状況の厳しい企業があることを認識しており、
対象業種にしばられない市の独自認定による「景気対応資金」により、中小企業の資金繰り支援に積
極的に取り組んでいる。
(産業経済局)
24 景気の低迷で遊休事務所、事業所等が多く、中小企業においては事業所税が大きな負担となって
いるので、税率の軽減及び免税点の拡大を国に積極的に働きかけていただきたい。
《各局回答》
事業所税は、人口・企業が集中し、都市環境の整備を必要とする都市の行政サービスとその所在す
る事務所・事業所との受益関係に着目してこれらの事務所・事業所に対して特別の税負担を求める目
的税である。
国の経済対策の一環として、中小企業経営改善のための対策は重要な課題であると認識しているが、
事業所税の税率は、地方税法(第701条の42)により一定税率とされており、免税点は同法(第
701条の43)により一定の数値が定められている。
したがって、この税率及び免税点の設定のあり方については、政府税制調査会や国会において、税
負担の公平性や地方財政全体への影響を十分に考慮しながら検討されるべき問題であると認識してお
り、本市としては、今後の税制改正における国の動向を見守りたいと考えている。
(財政局)
25 現在、時限的に実施されている法人税における中小企業の軽減税率を更に引き下げるとともにこ
れを恒久化するように国に積極的に働きかけていただきたい。
《各局回答》
法人税は国税であり、本市は国に対し要望する立場にないことをご理解いただきたい。
なお、本年度は特に法人実効税率の引下げに関する議論がなされていることから、本市としてはそ
の動向を注視するものである。
(財政局)
26 法人税の中小企業における交際費は全額を交際費として経費計上できるように国に積極的に働き
かけていただきたい。
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《各局回答》
法人税は国税であり、本市は国に対し要望する立場にないことをご理解いただきたい。
※参考
交際費等の損金不算入制度については、平成26年度税制改正において、交際費のうち飲食のた
めの支出の50%を限度に損金算入を認めるとともに、中小法人については、現行制度(飲食費以
外を含む交際費等について、800万円まで損金算入可能)との選択適用を可能とする改正がなさ
れた上で、その適用が2年間延長されたところである。
(財政局)
16
[労働対策]
27 市内の雇用情勢は、有効求人倍率の緩やかな回復は見られるが低い水準にあり、希望職種と求人
職種のミスマッチも依然として発生しており、特に若年層を中心に厳しい状況が続いている。市に
おいて若年者の就業拡大を目的に実施している若者ワークプラザ北九州運営事業や若年者求人開拓
事業は、若年者の就業支援とミスマッチの解消及び中小企業の人材確保にも大いに貢献しているの
で、引続き充実して実施していただきたい。
《各局回答》
市としても、若年者の就業機会の拡大と中小企業の人材確保に向けた取組みは重要と考えている。
平成26年度も、若者ワークプラザ北九州の運営や若年者の求人開拓を効率的、効果的に実施して
いきたい。
(産業経済局)
28 中小企業の人材確保は依然として厳しい状況に置かれているため、職場体験学習や地元企業の見
学会等を積極的に行い新卒や若年者が地元の中小企業に就職したくなるような施策を実施し、中小
企業の人材確保を支援していただきたい。
また、中小企業に対する人材育成支援は継続して実施していただきたい。
《各局回答》
本市では、雇用対策を引き続き市政の最重要課題と位置づけ、
地元企業の人材確保対策として、
・若者ワークプラザ北九州や高年齢者就業支援センターにおける就業支援
・地元中小企業等が集まる会社合同説明会による求人・求職のマッチング支援
・大学生等に地元企業の魅力や新卒採用等の情報を提供する「キタキュー就職ナビ」の運営
・高校生を対象に地元企業見学バスツアーの開催
・人材確保関連セミナー等による若者の採用・職場定着支援
・新規事業に伴う若年者採用を支援する若年者雇用創造チャレンジ
などを実施していくこととしている。
また、求職者の人材育成支援として、
・求職者の早期就職を支援するスキルアップ事業
・高校・大学等を就職未内定のまま卒業した人などを対象に未就職者のスキルアップと就職を支
援する「新卒等未就職者支援事業」
などを引き続き実施することとしている。
(経済産業局)
17
[環境対策]
29 「環境未来都市」や「グリーンアジア国際戦略総合特区」の指定を受け、環境にやさしい街を目指し
て、公共施設等へ次世代照明器具や太陽光発電設備の設置、企業や一般家庭に対して省エネ設備の
設置費用の一部補助などを行っているが、さらにスマートメーターなどの各戸配布などを充実して
その動機付けと普及を図っていただきたい。
《各局回答》
公共施設等への導入については、白熱電球から LED への交換や小倉駅ペデストリアンデッキ上のル
ーフへ太陽光発電設備を導入するなど、広く取組みを進めている。
また、工場や事業所における一層の省エネルギー対策を推進するため、省エネ設備や新エネ設備を
設置する市内の中小企業等に対し、
設置費用の一部を補助する事業を実施している。
(中小企業省エネ
設備導入促進事業)
家庭における地球温暖化対策の推進を図るため、住宅にエネファームを設置する市民に対し、その
設置費用の一部を補助する事業(家庭用燃料電池設置補助金)を実施しているほか、市が対象住宅の
リフォーム等の際に建物の断熱性能を高める工事等を行った上でHEMS等を設置する市民に対して、
その設置費用の一部を補助する事業(住まい向上リフォーム促進事業)を実施している。スマートメ
ーターに関しては、今後の国や電気事業者の動向を見ながら検討していきたい。
今後も、より多くの市民の皆さまに活用していただけるよう、PR に努めていきたい。
(環境局)
30 中小企業の環境経営に貢献しているEA-21認証取得に関して行なっている種々の施策につい
ては、引続き積極的な広報と特段の優遇策を講じていただきたい。
《各局回答》
エコアクション21の取得促進のため、市内中小企業を対象に各種支援等を行っている。
具体的には、これから環境経営に取り組む事業者を対象に、制度概要や構築のポイントなど事例を
交えて紹介する導入セミナーやセミナーを受講した事業者を中心に、認証・登録に向けた実践的な講
座をNPO法人北九州テクノサポートが無料で開講している。
これらの支援については、市政だより・市のホームページへの掲載、北九州市環境産業推進会議会
員企業へのメール配信を通じて積極的な広報を行っているところである。
また、エコアクション21取得促進のためのインセンティブとして、市内のエコアクション21取
得事業者の中で、他の事業所の模範となる優良な環境経営を実践している事業者を「環境にやさしい
事業所」として市から感謝状を授与し、その取組み内容を市のホームページに掲載する事業を行って
いる。
なお、感謝状を授与された事業者には、平成25年度に創設された「新成長戦略みらい資金」
(金
融機関による運転・設備資金の低利融資制度)を利用することもできる。
さらに、エコアクション21の取得事業者には、
①省エネ設備や新エネ設備を設置する市内の中小企業等に設置費用の一部を補助する「中小企業省
エネ設備導入促進事業」において、補助事業者を決定する審査で加点評価を受けることができる。
②北九州市の公共工事等の入札参加資格等で加点を受けることができる。
などの優遇制度が用意されている。
今後も、引き続き市内事業者のエコアクション21の取得促進に向けた取り組みを進めていきたい
と考えている。
(環境局)
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[北中連関係]
31 本連合会は、昭和 29 年の設立以来、北九州地域の中小企業支援と地域振興に積極的に取り組んで
きた。景気が低迷する経済環境の中、今後も北九州市が取り組む各種中小企業施策に、市と連携し
ながら積極的に協力していく所存であるので、引き続き本連合会に対し委託事業の発注など特段の
配慮をお願いしたい。
《各局回答》
貴連合会におかれては、半世紀以上もの長きにわたって地元中小企業が抱える数多くの問題の解決
に積極的に取り組まれ、中小企業の発展と本市の活性化のために多大なるご貢献をいただいている。
本市では、地域産業の振興のためには、経済活力の源泉である中小企業の果たす役割が極めて大き
いという認識のもと、
課題を的確に把握し、
企業ニーズに沿うよう現行の施策を柔軟に見直しながら、
中小企業の振興・支援に積極的に取り組んでいきたいと考えている。
今後も貴連合会との連携を取りながら、北九州市を活気あふれるまちへと盛り立てていきたい。
(産業経済局)
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