オレゴンへようこそ オレゴン州政府観光局局長 トッド・デイビッドソン オレゴン州政府観光局を代表して、皆様のお越しを心より歓迎いたします。 オレゴン州は米国で学ぶ日本人学生に大変人気の高い州です。人気の理由は 多く挙げられますが、特に質の高い学校の数々、自然豊かな環境、その自然を活 かした豊富なアクティビティー、そして日本からのアクセスが便利という点です。 そして、何よりも学生たちを魅了しているのは、オレゴンだからこそ体験でき る「真のアドベンチャー」でしょう。クジラや山々、米国先住民(ネイティブアメリ カン)のダンスを見るのに DVD プレーヤーは要りません。テーマパークへ行か なくても、安全できれいな街並みを散策したり、雄大な山々をハイキングしたり、 景色のいい川をラフティングで下ったり、楽しみながら学習することができます。 インタラクティブな展示のあるミュージアムや資料館では、歴史に文字どおり触 れて体験することもできるのです。 さらに、何より大切なのは、地元の人々、本当の「オレゴニアン」との交流で しょう。私どもが最初に教育旅行を誘致して以来、皆様にいつもお伝えし続け ているのは「オレゴンはクリーン、グリーン、フレンドリー」 ということです。この 点こそが、オレゴンでの教育旅行が学生、教諭の皆様にとって真にユニークで 特別な経験となる理由なのです。 Contents 3 テーマ別学習素材 ……………………………………………………………………… 6 お勧めのモデルプラン …………………………………………………………… 12 ケーススタディー ① 修学旅行 …………………………………… 14 ② 語学研修 A ……………………………… 16 ③ 語学研修 B ……………………………… 17 基本情報 ………………………………………………………………………………………… 18 教育旅行を勧める5 つの理由 ……………………………………………… *表紙:左/ポートランドを一望するトラム©Tim Jewett、右/上から3、4、5番目/淑徳与野高等学校提供、 上から2番目/ジェイエスティ提供、下/ウイング提供 オレゴン教育旅行ガイド 発行日:2007 年 12 月3 日 発行人:森谷博 発行所:㈱トラベルジャーナル 〒 164-0003 東京都中野区東中野 3-10-13 TJ ホスピタリティビル 編集:竹内あや 営業:武藤英夫 デザイン:㈲中曽根デザイン 印刷所:㈱アイプレス、欧文印刷㈱ ※本誌からの記事、写真などの無断転載を禁じます。 2 教育旅行を勧める つの理由 5 治安の良さなど、好条件がそろう オレゴンは、教育旅行に最適の地だ。治安、ア と旅行したり、ビジネスを通じてオレゴンに来たり クセス、旅行費用、体験学習素材のクオリティーな するようになる。旅行時の短期的な経済効果よりも、 ど、教育旅行に求められる条件がすべてそろってお こうした長期間の関係が築けることの方が大きい」 り、他の英語圏の国や都市と比較しても、より優れ 現在、日本はオレゴン州の教育旅行における最 たものを提供できる素地がある。オレゴン州とポー 大のマーケットだが、残念ながら日本におけるオレ トランド市では 10 年以上前から教育旅行の誘致活 ゴンの知名度は高いとは言えず、その魅力が十分 動を積極的に実施。日本からは学校や旅行会社、 に知られていない。よって、修学旅行では「米国の 留学斡旋会社が企画する数多くの短期語学研修が 都市は治安が不安」という理由で敬遠されるケース 実施されてきた。また、毎年約 1500 人もの日本人 が多いという。 学生が長期で留学し、近年はこうしたオレゴン滞在 オレゴン州政府観光局では現地の魅力を広く伝 経験者の口コミ効果で新たなファンが増えている えるべく、旅行会社のスタッフや学校関係者を対象 ようだ。ポートランド・オレゴン観光協会の国際観 に現地視察の機会を提供してきた。そうした活動が 光部マネジャー、ジェフリー M.ハマリー氏も、教育 功を奏し、オレゴンへの修学旅行を始める高校が 旅行誘致のメリットについてこう語る。 出てきたり、大手旅行会社がオレゴン修学旅行の 「教育旅行でオレゴンを訪れた多くの学生は、オ セールスに本格的に取り組み始めるなどの動きが レゴンが『米国の故郷』 として心に残るはず。彼らが 見られるようになった。今後はさらなる教育旅行 その後リピーターとなって留学したり、友人や家族 の需要増加が期待できそうだ。 3 1 その モデル都市としてのポートランド ポートランドの都市計画は国際的に高い評価を得 ている。たとえば歴史的な街並みの保存、都市開発 を一定の区域に限定する 「都市成長境界線」 の設定、 市が実施する夜間の清掃など、独自のルールのもと に美しい街並みを作り上げている。交通システムも ユニークで、公共交通機関 (市電) の「マックス」 は、市 内の渋滞を防ぐために中心部 300ブロック間の運賃 を無料にしている。駅にマイカーを駐車して、マック スに乗り換えて市内に向かう 「パーク&ライド」の習慣 を促進するためだ。さらに自転車利用者のための専 用道も張り巡らされ、エコフレンドリーな環境が整う。 © Tim Jewett 写真提供:ジェイエスティ もともとポートランドは環境保護に対する意識が高 く、1971 年に全米で初めて空き缶や空き瓶のデポジ ット制 (缶や瓶を店に返却すれば少額が払い戻され る制度) を導入した自治体でもある。市内に 3000 近 い NPO 団体があり、その多くが環境保護のために 活動していることからも、その意識の高さがわかるだ ろう。また地域活動も活発で、市内の約 100カ所に 住民同士が交流できるスペースが設置されている。 環境保護や地域のつながり、 街作りの仕組みなど、 学 生たちが学ぶべきことの多くがポートランドにはある。 2 その 全米で一番住みやすい街 © Larry Geddis 3 その 日本から約 9 時間 修学旅行や語学研修の訪問地選びで最重要視さ 団体行動が基本の修学旅行や語学研修はもちろ れるのが、現地の治安だ。学生たちが現地でアクテ ん、短期留学やホームステイなどで個々の学生が海 ィブに行動するには、スリや置き引き、強盗などの 外に行く場合でも、日本から目的地へのアクセスはシ 心配が少なく、公共交通機関や徒歩で自由に行動で ンプルかつ短時間であることが望ましい。海外旅行 きる安全な街を選ばなくてはならない。その点、オ に慣れていない学生たちの精神的・体力的な負担 レゴンの治安の良さはお墨付きだ。有名観光地で を軽くできるだけでなく、保護者や学校側の安心感 はないために俗っぽさがなく、旅行者を狙う犯罪者 にもつながるからだ。米国西海岸に位置するオレゴ も少ない。もちろん安全に過ごすために気をつける ンは、米国本土の中でも短い飛行時間でアクセスで べき点はいくつかあるが、日本と同じ感覚で歩いて きる州の 1 つ。日本からはノースウエスト航空(NW) 問題ないと言っても過言ではない。 が成田/ポートランド線をデイリー運航しており、所 ポートランドは、米国『タイム』誌のランキングで何 要時間は約 9 時間。このフライトは同社の中部空 度も 「全米都市の中で一番住みやすい街」に選ばれ 港/成田線からも待ち時間 1 時間で乗り継げるた てきただけでなく、各種機関の調査で「移住したい め、名古屋からも簡単に利用できる。 街」 、 「暮らしやすい街」 として登場した実績がある。 またポートランドは、オレゴン州の北限に位置して 米国北西部で第 2 の規模を誇る都市でありながら、 いるため、まずシアトルに入り、そこから陸路で移動 街並みが美しく、緑が豊かで、気さくで親しみやす することも可能だ。ハイウェイを利用すれば、約 3 時 い人々が暮らしていることが、 「クリーン」 「グリーン」 間の距離なので身体への負担も少ない。NW 利用 「フレンドリー」の三拍子がそろう街として、評価を集 めているようだ。 また、ポートランドには日本総領事館があるため、 の場合はポートランドかシアトル直行便、エア・カナ ダ (AC)利用ならバンクーバー乗り継ぎで、ユナイテ ッド航空(UA)利用ならシアトル直行便かサンフラン パスポート紛失や事故などの万一の緊急事態にも迅 シスコ経由でポートランドへと、アクセス方法にバリ 速な対応ができる点も心強い。 エーションがあるのも魅力だろう。 4 その 4 日本に対する意識の高さ オレゴンと日本の交流の歴史は長い。ポートランド にある 「オレゴン日米協会」は全米の日米協会の中で も3 番目に古く、100 年を超える歴史を誇る。日本は カナダに次ぐ第 2の輸出国であり、日本からは金融・ 商社・メーカーなど約 140 の企業が進出している。 そのため州内には約 6000 人(06 年現在、長期留学 生約 1500 人を含む) の日本人が住んでおり、親日家 のオレゴニアンも多い。またオレゴン州と日本の間で は、22 組の姉妹都市提携が結ばれており、それぞ れが活発な交流を行っている。 写真(上・下)提供:ウイング こうした土地柄、毎年約 3000 人の高校生が日本語 を学んでおり、州立大学や私立大学のほとんどに日 本語を学ぶプログラムがある。また、ポートランド市 内だけでも日本人留学生を受け入れている高校が 9 校もあるなど、日本との交流に興味を持っている学校 が多いのも特徴だ。さらに州内の公立小学校 2 校、 私立小学校 1 校、公立中学校 1 校、公立高校 1 校の 計 5 校は「日本語イマージョン校」に指定されており、 児童生徒に同じ内容の授業を英語と日本語で受け させるというユニークな教育を行っている。こうした 試みからも、日本への関心の高さがうかがえる。 5 その “蜜の香りが漂い、 絹のような雨が降る街。 アメリカの片隅の、 でもどこか「典型的」ではない、 ちょっとヘンな街。 時間がちょっぴり、 違う水脈を流れている街。 ” 学習体験素材が豊富 学校訪問以外に、ホームステイも需要の多い学習 体験素材だ。ホストファミリーの数は州内で約 1 万 5000 世帯に及び、大人数の団体でも、少人数に分 けてのホームステイが企画できる。ホスピタリティー あふれるホストファミリーが多いため、質の高いホー ムステイが体験できるのもポイントだ。 州内には博物館、美術館、歴史センター、公園、 マーケットなど学習素材に適した素材がたくさんあ る。特に芸術に対する関心は高く、ポートランドでは 毎月第1木曜日、市内のギャラリーのほとんどが新展 示をオープン、遅くまで街が賑わう。さらに警察や 消防署を見学したり、福祉施設を訪問したりと、さま ざまなプログラムが企画できる。 『樹のあるところに、 住みたくなったから。 』 渡辺葉 著 二見書房 四六判 1470 円(税込) ISBNコード:9784576070131 10 年住んだニューヨークを離れ、 オレゴン州ポートランドへ。 「緑の 街」は魅力いっぱいの街だった。渡 辺葉のスローライフ・エッセイ。 “ポートランドを選んだ理由はいろいろある。 街中に樹や草花があふれ、自然保護に力を 入れていること。公共交通網が発達していて、 車なしでも生活できること。政治的にも進歩的 な気風であること。市内には河が流れ、海に もほど近いこと。 ” 自然にも恵まれているので、アウトドアアクティビテ ィーにも事欠かない。オレゴンコーストでのビーチア クティビティーやマウントフッドでのハイキング、コロン ビア渓谷でのドライブ、滝見学、ラフティングなどの 屋外活動は特に人気が高いプログラムだ。そのほ か、オレゴントレイルを訪ねて西部開拓者たちの足 跡をたどるプログラムや、セントラルオレゴンの米国 先住民族保護区を見学し、先住民族の文化に触れ 渡辺 葉(わたなべ・よう)氏 エッセイスト、翻訳家 東京生まれ。慶應義塾大学文学 部英文学科卒。 演劇を学ぶため、 95 年にニューヨークへ渡り、以 降、現地で舞台女優として活動。 04 年、オレゴン州ポートランドへ 移住。現在はニューヨークに戻 り、翻訳・執筆を中心に活躍中。 るプログラムなども企画できる。 5 テーマ別学習素材 教育旅行に最適! お勧めのスポット ポートランドを中心に、 教育旅行に最適な学習素材を4つのテーマで紹介。 治安が良く、 公共交通機関も整備されているので、自由研修プランに組み込むことも可能だ。 自然との共生 さまざまな活動を通じて環境保全を考える 環境保全と持続可能な開発を両立させることは、世界各国、地 域が抱える共通の課題である。豊かな森林資源に恵まれたオレゴ ン州では、官民、個人、あるいは団体がこれら課題に積極的に取 り組んでいる。メトロ・ポートランド都市圏広域行政府は、市民の 生活環境の維持向上を主目的として、自然環境の保全と動植物の 保護へ向けた活動を展開している。同時に環境保護には欠かせな い啓蒙活動にも力を注ぎ、市民はもちろん、中高校生を対象とし た環境保全に関するさまざまな教材を開発、提供する。州最大の 都市ポートランドを訪れれば、緑あふれる豊かな都市空間を目の当 たりにするだろう。1873ha のワシントンパークが広がり、車で 15 分も走れば、野生保護区があり、バードウオッチングやハイキング、 フィッシングといったアウトドアスポーツを満喫できる。 木園には、約 800 種もの植物が植えられ、なかでも針葉樹のコレクシ ョンは世界一を誇る。園内にはいくつもトレイルが整備されている。ダ ウンタウンから北西へ車で 5 分も走ると、野鳥の保護活動を積極的に 展開する全米オードボン協会ポートランド支部の管理する野生保護区が ある。森林が広がり、池や小川が流れる保護区には、さまざまな種類の 野鳥や動植物が生息。週末になると、保護区内にある4.5 マイルのハ イキングトレイルを歩きながら、野鳥観察を楽しむ人も少なくない。 ポートランドから北へ車で 30 分、スカプースベイ湿地帯には、さまざ まなタイプの渡り鳥やビーバー、サギ、ワシなどが生息する。ここでは カヤックやカヌーを楽しみながら自然を満喫。静かな湿地帯は“ナチュ ラリストの隠れ家エリア”とも言われる。 DATA ホイト樹木園 所在地:4000 SW Fairview Blvd., Portland 開園時間:6 ∼ 22 時(毎日) 、 ビジターセンターは 9 時オープン (土曜休) 入園料:無料 URL:http://www.hoytarboretum.org 野生保護区(全米オードボン協会ポートランド支部) 所在地: 5151 NW Cornell Rd., Portland 開園時間:朝から夕暮れまで 入園料:無料 スカプースベイの URL:http://www.audubonportland.org/science ダグアウト・ボート URL : http://www.travelportland.com/travel_trade/natureinthecity.html ポートランド市は緑豊かな公 園が多く点在し、気軽に自然に 親しめる環境にある。ダウンタ ウンの西側には、広大なワシン トンパークが広がる。ワシントン パークのすぐ近くにあるホイト樹 スカプースベイ・カヤッキング 所在地: 57420 Old Portland Rd.,Warren, Oregon 97053 料金:コースにより異なる。カヤッキングツアーは 45ドル∼ URL : http://www.scappoosebaykayaking.com ◇ファーム・ビジット 農業体験も自然と触れ合う良いチャンスだろう。ポートランド近郊の ファーポイント・ファームでは、生徒向けのファームツアーもあり、ヘイ・ ライドや動物への餌やり、パンプキンの収穫などを経験できる。ロッセ・ ポッセ・ファーム (エルク牧場) では、70 頭ものエルクをはじめロバやヤ ギ、羊などを飼育している。 DATA ファーポイント・ファーム 所在地: 14601 Arndt Rd., Aurora 入場料: 5ドル URL:http://www.firpointfarms.com 緑豊かなワシントンパーク 6 ロッセ・ポッセ・ファーム 所在地: 32690 S.Mathaias Rd., Molalla 入場料: 5ドル URL:http://www.rosseposseacres.com マウントフッドは、標高約 3353m の州最高峰の休火山。人々を魅了 するその美しい姿は、オレゴンのシンボルともなっている。スキー、スノ ーボードが年中できるほか、キャンプやハイキング、サイクリングなどの アウトドアアクティビティーが楽しめる。 ◇スキー場 マウントフッドには、 ティンバーラインスキー場、 マウントフッド・スキーボ ウル、マウントフッド・メドウズ・スキー場の3 つの広大なスキー場があり、 すべてを合わせると 3000 エーカーにも及ぶ。静寂な森林の間には、 200 マイルのトレイルが続き、クロスカントリースキーを楽しむこともできる。 ◇ボナビル・ダム Bonneville Dam ニューディール政策の一環として、1937 年に建造される。ビジターセ ンターが併設されていて、地下へ下りて、サケが川を上がっていく様子 が観察できる。サケの遡上を助ける 「フィッシュ・ラダー」や魚類孵化場 を併設。巨大チョウザメが人気。I ー84 沿いにあり、マルトノマの滝から さらに東に位置。 DATA マルトノマ・フォールズ・ロッジ 所在地: 53000 Historic Columbia River, Bridal Veil, OR 97010 URL : http://www.multnomahfallslodge.com ボナビル・ダム 所在地: Cascade Locks, OR 97014 URL : http://www.nwp.usace.army.mil/op/b/home.asp 世界森林センターは、世界の森林や木々の大切さを多くの人々に知 ってもらうため、64 年に設立された。ディスカバリー博物館、世界森林 研究機関、2 カ所の森林(Tree Farm) から成る非営利の教育機関。 ワシントンパークにあるディスカバリー博物館では、太平洋岸北西部 の森を例に挙げ、森林のシステム、成り立ちやそのサイクル、森林が人 間にどのような影響を及ぼしているかなどを紹介。森林保護の大切さを インタラクティブな展示によって楽しく学べるよう工夫されている。シベ リア鉄道に乗ったり、ジープでクルーガー国立公園を駆け抜けたり、キ ャノピーを歩きながらアマゾンを訪れたりと、バーチャルツアーで亜寒 帯、温帯、亜熱帯、熱帯の各地域の森林を訪れ、それらの特徴と森林 の役割を知る。グループ向けの教育プログラムやツアーも充実してお り、参加者の年齢や興味に沿ったプログラムを提供している。 ◇ティンバーラインロッジ 大恐慌後の1930 年代、ルーズ ベルト大統領が行ったニューディ ール政策の一環として建設された ロッジ。米国の重要歴史建造物に 指定されていて、宿泊もできる。 DATA ティンバーラインスキー場 http://www.timberlinelodge.com マウントフッド・スキーボウル http://www.skibowl.com マウントフッド・メドウズ・スキー場 http://www.skihood.com © Steve Hambuchen DATA オレゴンとワシントンの州境を走るコロンビア渓谷。滝が多く存在し、緩 やかに流れるコロンビア川と険しくそびえる岩壁のコントラストが美しい。 東には、州最高峰のマウントフッドの姿を望む。 ◇マルトノマの滝 Multnomah Falls 米国先住民族の族 長にちなんだ名を持 つ落差 189m の滝。 滝の上まで登れる遊 歩道があり、展望台 からは滝つぼと雄大 なコロンビア渓谷を 眺めることができる。 近くにはマルトノマ・フ ォールズ・ロッジがあ り、その雄大な景色 を眺めながら、食事 を楽しむこともでき る。また、ハイキング トレイルやギフトショ ップなどもある。 所在地:4033 SW Canyon Rd.,Portland 開館時間:10 ∼ 17 時(感謝祭、クリスマスイブ、クリスマスを除く毎日) 入館料:大人 7ドル、子供(3 ∼ 18 歳)5ドル、シニア(62 歳以上)6ドル URL:http://www.worldforestry.org オレゴン動物園は、200 種類もの鳥 類、哺乳類、爬虫類、両生類や無脊椎 動物が飼われ、地元でも人気のアトラ クションの 1 つ。展示動物のうち、絶 滅寸前と言われる動物は 21 種、絶滅 の恐れのある動物は 33 種にのぼり、 同園では、これらの危機を脱するサバ イバルプランを展開している。同時に、 野生動物とその生息地を保護するた め、一般市民に幅広く環境保全の大切 さを訴え、日常生活においてもできる環 境保全のためのプランなどを提案している。07 年からは、絶滅の危機 に瀕した北米の動物を保護する目的で、入園料に 25 セントを上乗せし て、動物園を訪れた人々にその費用負担を求めている。 © Yuko Kashima /Chikyu-Do.Inc. 7 オレゴン動物園は、米国内で初めて動物園でサマーコンサートシリー ズを始めたことでも知られている。今から約30 年前にスタートした夏の コンサートは毎年 6 ∼ 8月、米国で人気のアーティストらを招いて開か れ、収益の一部は環境保護や教育目的に利用されている。 DATA 所在地:4001 SW Canyon Rd., Portland 開園時間: 9 ∼ 18 時(4月15日∼ 9月15日) 、9 ∼ 16 時(9月16日∼ 4月14日) 、 夏季は 8 ∼ 18 時 入園料:大人(12 ∼ 64 歳) 9.75ドル、子供 (3 ∼ 11 歳)6.75ドル、 シニア(65 歳以上)8.25ドル(入園料のうち25 セントは、地域の保護団体に寄付される) URL:http://www.oregonzoo.org “持続可能な開発”事務局はポートランド市行政府の 1 機関。ポート ランド市における環境、社会、経済という3 つの側面でのバランスの とれた発展を目指すうえで、リーダーシップをとり、現実的な解決策への 支援を行っている。具体的には、効率的なエネルギー利用、再生可能 な資源、廃棄物削減、リサイクル、地球温暖化対策などに関する啓蒙的 政策の施行、および促進プログラムの運営である。 同事務局では教育的なプログラムとして、環境に対する負荷の少ない “緑の建築”探訪ツアー (BIG!: Build in Green!) をメトロ・ポートラ ンド都市圏広域行政府との共催で年に 1 度実施している。これは、ポ ートランドの都市部にある環境にやさしい家屋や建築物をセルフガイド 歴史を学ぶ で巡るツアー。ツアー参加者は夕方から、建築販売会社によるインフォ メーションフェアを通じて、最新の“緑の建築”関連の製品や技術を知 ることも可能だ。 DATA 所在地:721 NW 9th Ave., Suite 350, Portland URL:http://www.portlandonline.com/osd ともに直接選挙を通じて選出された議員(政策決定) と行政長官(政 策施行)によって運営される、ポートランド都市圏の広域行政府で、生活環 境の維持向上を主要目的としている。市町村や郡などの小規模な自治 体の枠を超えて広域に影響し合う環境問題に正面から取り組んでいる。 大気、水質、土壌、公園や自然、動植物の保護を目指し、さまざまなプ ログラムや政策を実行。現地の中高校生レベルの年齢層を対象としたさ まざまな教材や視覚資料なども開発している。たとえば、実際に教室で 活用できるプレゼンテーションキットのトピックに、 「学校でのリサイクル活 動」 、 「足元の土について」 、 「無駄な包装とゴミの関係」 、 「缶の一生」な ど、身近で興味を引きやすいものがそろう。また、短編から長編まで数多 くの環境問題に関する教育的なビデオも製作・管理している。 DATA 所在地:600 NE Grand Ave., Portland URL: http://www.metro-region.org 米国先住民、西部開拓史をひも解く 現在のオレゴン州を含む太平洋岸北西部は米国が独立した 1776 年以降も、しばらくは東部に住む人々にとって未開の地で あった。19 世紀初頭、ジェファーソン大統領により派遣されたル イス&クラーク遠征隊は、ロッキー山脈を越えて太平洋岸まで陸 路で探検した。その後、19 世紀半ばには、豊かな土地を求め、 多くの人々が 3200km に及ぶ開拓者の西進の道「オレゴントレ イル」を歩いてやってきた。オレゴンでは、こうした西部開拓者と、 それ以前にこの地に暮らしていた米国先住民(ネイティブアメリカ ン)の生活や文化、歴史を興味深く学べる博物館や施設が多い。 また、ポートランドの小高い丘にあるピトックマンションを訪れる なら、19 世紀後半以降、急速に発展したポートランドの街の様子 を知ることができるだろう。 ピトックマンションは、ポートランドの開拓者で、オレゴン州の新聞「オ レゴニアン」のオーナーであったヘンリー・ピトックにより、1914 年に建 造された邸宅である。ポートランドの街を一望する小高い丘に建てられ た邸宅は、 トルコ、英国、フランスの各デザイン様式が取り入れられた独 創的な建築スタイルが特徴。オレゴンを愛していたピトックはオレゴンの 職人を雇い、米国北西部の建築素材を多く使って23 室から成る邸宅を 築いた。豪華な内装と、アンティークの家具や室内装飾品、美術品など は今も残されている。46 エーカーの敷地には邸宅のほか、温室、庭園、 使用人の居住棟が立つ。 ピトックは亡くなる19 年まで、妻のジョージアナは 18 年まで、この 邸宅に暮らした。その後、孫の代になって邸宅は売りに出され、結局、 64 年に市が購入、ポートランドの歴史を伝える建物として 65 年から一 般公開されている。国の歴史遺産の1 つに指定されている。 ポートランド市街地をガイドと共に歩いて巡る、ポートランド・ウオーキ ングツアーが人気だ。ツアーは文化や食、建築、歴史などテーマに沿っ たコースによって、さまざまな角度からポートランドを知ることができる。歩 いて街を巡ることで、車窓からは見えないポートランドの素顔に出会える だろう。 定番の「ベスト・オブ・ポートランドツアー」は、歴史・文化をテーマに した2 時間30 分のツアーで、ポートランドが「切り株の町(スタンプタウ ン) 」 と呼ばれた開拓時代から現代までの街の発展の歴史を学ぶ。街角 に置かれている芸術作品の解説を聞きながら、緑あふれる公園やウィラ メット川に架かる橋を巡り、市街地を走る無料のストリートカーにも乗る。 グループ(2 ∼ 300 人)向けには、各グループの年齢層や興味のある テーマをあらかじめ決めたうえで、ガイドが案内するという、カスタムメイド のウオーキングツアーを提供している。 DATA Tel:+ 1-503-774-4522 ツアー料金:大人 19ドル、子供(5 ∼ 10 歳)5ドル、ユース (11 ∼ 17 歳) &シニア(65 歳 以上)15ドル URL: http://www.portlandwalkingtours.com 8 DATA © Yuko Kashima /Chikyu-Do.Inc. 所在地:3229 NW Pittock Drive, Portland 開館時間: 2 ∼ 5月 (毎日12 ∼ 16 時) 、6月 (毎日11 ∼ 16 時) 、 1月休館 7 ∼ 8月 (毎日10 ∼ 16 時) 、 9 ∼ 12月 (毎日12 ∼ 16 時) 、 入館料:大人 7ドル、子供(6 ∼ 18 歳)4ドル、シニア(65 歳以上)6ドル URL: http://www.pittockmansion.com 歴史博物館として 1898 年に設立された。常設展示の「オレゴン・マ イ・オレゴン(Oregon My Oregon)」では、12 のセクションに分け て、先住民の言語や文化、開拓民が移住する以前に訪れた探検隊、オ レゴントレイルと西部開拓民、オレゴンにおける産業の発展など、現代 に至るまでのオレゴンの歴史を紹介している。館内にはハドソンベイ会 社の船体、19 世紀の開拓者のテント、フッドリバーの町の商店などが 再現され、インタラクティブな展示となっている。オレゴン出身の画家 による絵画の展示も充実している。 また、研究者を対象とした研究図書館を併設し、各時代を知るうえで 貴重なコレクションを収蔵。西部開拓時代の服飾品やテキスタイル、工 芸品、生活用品や家具、工具、楽器、スポーツ用品、おもちゃなど、8 万 5000 点にも及び、オレゴン州をはじめ、太平洋岸北西部の歴史に ついての資料も充実している。 ポートランドから車で 20 ∼ 30 分も北上すると、ワシントン州との州 境を流れるコロンビア川沿いにフォート・バンクーバー・ナショナル・ヒ ストリックサイトがある。フォート・バンクーバーは1825 年、毛皮貿易商 ハドソンベイ会社の管理本部があった砦で、ビーバーの毛皮など活発な 交易が行われていた。砦内部には数百人が居住していたと言われてい る。ここを統治していたのが、責任者だったジョン・マクルーリン。彼が 暮らした家は、マクルーリンの家として再現され、当時の生活の様子を 今に伝えている。ヒストリッ クサイトでは、砦内を見学す るガイドツアーのほか、当時 の生活の様子を再現したデ モンストレーションなどが行 われている。 一方、1830 年代に台風に 遭い、太平洋岸に漂着した 「さん吉」 と呼ばれる日本人 3 人(岩吉、久吉、音吉)がい た。ジョン万次郎よりも前に 米国へ来た最初の日本人で もあり、当時、鎖国中の日本 との交易開始を目論んでいた ハドソンベイ会社が彼らを確 保し、しばらくフォート・バン クーバーに住まわせていたこ とでも知られている。 DATA DATA 所在地:1200 SW Park Ave., Portland 開館時間:10 ∼ 17 時(火∼土曜) 、12 ∼ 17 時(日曜) 、月曜休館 入館料:大人 10ドル、学生(18 歳以上)8ドル、子供(6 ∼ 17 歳)5ドル、シニア(60 歳以 上)8ドル、団体割引あり URL:http://www.ohs.org 1800 年代半ば、新天地を求めて西部を目指した開拓者たち。オレゴ ントレイルとは、ミズーリ州インディペンデンスからオレゴン州オレゴンシ ティまで約 2000 マイル (3200km) に及ぶ大陸横断ルートのこと。開拓 民は、横断ルートを5 カ月以上かけて、ほとんどの行程を歩いて移動した という。記録によると、1843 年頃から鉄道が開通する70 年代まで、日 常的にトレイルは利用され、30 万 人以上の人々がこのルートを歩いて 旅したと推測される。だが、実際に 西部の目的地に到着できたのは 10 人に 1 人と言われ、過酷な旅であ ったようだ。 幌馬車をかたどった開拓者資料 館は、長旅を終えた開拓者が、生 活する土地が決まるまでキャンプを していたという旅の最終地に建て られた。開拓者らの旅の様子を再 現した映画や、出発地点であるイン ディペンデンスの準備倉庫が再現 されていたり、開拓者が運んできた 家財道具なども展示され、開拓者 の歴史を興味深く紹介している。 所在地:1501 E. Evergreen Blvd.,Vancouver, WA 開場時間: 9 ∼ 17 時(夏季) 、9 ∼ 16 時(冬季) 、 1月1日、11月25日、12月24、25、31日は休み 入場料:1 人 3ドル URL:http://www.nps.gov/fova ポートランドから車で約 1 時間、ウィラメットバレーのブドウ畑の中に あるエバーグリーン航空博物館。現在、各時代の歴史的な飛行機を50 機以上展示している。このなかには、8 発のプロペラを備えた 319 フ ィートの翼幅を持つ飛行艇「ヒューズH-4 ハーキュリーズ」も。第 2 次 世界大戦中にヒューズエアクラフト社によって製造された世界最大の飛 行艇は、レオナルド・ディカプリオ主演の映画『アビエイター』に登場、機 体の大部分がマツ科の常緑針葉樹トウヒ (スプルース) で造られていた ことから 「スプルース・グース号」の愛称でも知られている。 航空博物館では毎日、ガイドによる館内ツアーを実施しているほか、 学生向けのグループツアーにも対応している。人間が空を飛びたいと 願った時代から現代 までの航空機の歴史 や、基本的な航空力 学、フライト術、最新 技術のシミュレータ ーを使ったフライトオ ペレーションなど、各 グループの世代、興 味のあるテーマに沿 ったツアーアレンジ も可能。 DATA DATA 所在地:1726 Washington St., Oregon City 開館時間:9 時 30 分∼ 17 時(月∼土曜) 、10 時 30 分∼ 17 時(日曜) 入館料(団体) :大人 5.50ドル、学生 3ドル、シニア 4.5ドル URL:http://www.endoftheoregontrail.org 所在地:500 NE Captain Michael King Smith Way, McMinnville 開館時間: 9 ∼ 17 時(感謝祭、クリスマス、元日、イースターは休館、 クリスマスイブ、大晦日は 14 時まで) 入館料:大人(18 ∼ 65 歳)13ドル、子供(3 ∼ 17 歳)11ドル、シニア(66 歳以上)12ドル URL:http://www.sprucegoose.org 9 社会奉仕活動 市民に根付くボランティア精神 米国はボランティア活動が地域に根差した国である。フェステ ィバルやイベント、美術館や図書館など、あらゆる場面で市民ボ ランティアが活躍している。オレゴンでもそれは例外ではない。 むしろボランティア精神がより旺盛な市民と言えるだろう。 “ラン ナーフレンドリー”な大会として知られるポートランドマラソンは、 ボランティアなくしてはイベントそのものが成り立たないし、街や 海岸を清掃したり、植樹したりする際には数千人規模のボランテ ィアが参加する。盲導犬協会で、盲導犬候補となる子犬を生後約 1 年間、家庭で預かって世話をするのもボランティアである。地 域政府と企業、市民ボランティアが協力し合い、地域のために自 分が、あるいは企業ができることをできる範囲で協力する精神。 子供からシニアまで誰もが、笑顔で楽しみながらボランティア活 動に参加する姿が容易に見られるだろう。 非営利団体 SOLV は、政府と企業、市民ボランティアを結び付け、 オレゴンの居住環境の向上を目指した各種プロジェクトを推進している。 設立は 69 年。当時、増加傾向にあったゴミや公共物への破壊行為か ら町を守るために、トム・マッコール知事が地域のリーダーらと共に設立 したのだった。近年では、地域環境の向上を目指し、その活動範囲を拡 大して、積極的な運動を展開している。 主な活動の 1 つに春と秋に行われる海岸沿いの清掃がある。昨秋 の活動には 3000 人のボランティアが参加し、オレゴンコーストの端か ら端まで、4 万 2000 ポンド(19トン)以上のゴミや堆積物を拾い集め た。今秋は 9月15 日に予定。さらに、10月には「インテル− SOLV ク リーン&グリーンプロジェクト」が計画されている。50 カ所に数千本も の木を植樹し、ゴミを取り除くというもの。2500 人のボランティアが参 加すると見込まれている。 DATA 所在地:5193 NE Elam Young Parkway, Suite B, Hillsboro URL:http://www.solv.org 「完走者全員が勝者」がモットーの市民による市民のためのポートラン ドマラソンは、全米でも人気の高いマラソン大会。フルマラソンだけでな く、10km ウオークや子供向けの「マラファン」などの競技が行われる。 特に制限時間がないため、多くの参加者が完走できる大会として知られる。 ウィラメット川沿いを走り、あるいは歩き、ポートランドの“顔”とも言 えるセントジョンズ橋を渡って街なかを巡るコースは、参加者にも人気。 何よりも楽しいのは、沿道に 70 以上ものエンターテイメントグループが 現れ、ジャズやロックを演奏し、パフォーマンスやダンスをしながら、走 者を応援してくれること。もちろん、一般の人々の声援もひときわ大き い。この大会運営を支えているのが、4500 人にも及ぶボランティアた ち。エントリーの受付をはじめ、ゼッケンや T シャツなどの配布、給水 ポイントでのドリンク類の配布、グッズ販売まで、子供からシニアまで楽 しみながら協力している。彼らの参加協力なしには、ポートランドマラ ソンは成り立たないようだ。 DATA 会場:ポートランド市街地 開催日:07 年は 10月7日 URL:http://www.portlandmarathon.org 盲導犬協会は 42 年に設立された盲導犬育成団体で、米国西部で最 も古い歴史を持つ。カリフォルニアとオレゴンに訓練施設があり、設立 以来、これら施設では盲導犬と視覚障害者1 万チームがトレーニングを 受け卒業した。 ポートランド郊外のボーリングにある訓練施設では、盲導犬に適して いるとされるジャーマンシェパードやゴールデンレトリーバーといった犬 種を繁殖し、盲導犬として育てている。まず、生まれた子犬は約 1 年 間、ボランティアの一般家庭に預けられる。その後、訓練施設に候補犬 として戻された子犬は、盲導犬としての訓練を専門家から受ける。最後 に、盲導犬はパートナーとなる視覚障害者とペアになって一定期間トレ ーニングを受け、卒業となる。 オレゴンの訓練施設では月に 1 度(土曜 13 時 30 分∼) 、卒業セレモ ニーを開き、一般にも公開。セレモニーの後は、キャンパス内にある犬 舎、動物病院、寮、子犬が集まる社交エリアなどを見学できる。また、 毎週水曜には、キャンパスツアー (75 分) を行っている。 DATA 所在地:32901 SE Kelso Rd., Boring 実施時間:キャンパスツアー (毎水曜 10 時、11 時、12 時、13 時に出発) URL:http://www.guidedogs.com/site/PageServer?pagename=about_campus ローブス&フィッシュセンターは、 「社会的に隔離されたり、飢えを感じ るシニア撲滅」の精神で、多くのボランティアによって支えられている非 営利、無宗派の団体である。 同センターの活動に協力するボランティアは毎日450 人にものぼり、 彼らの手助けによって 1 週間に 5 日間、5000 食の温かい栄養価を考 えた食事が調理され、地域に 30 カ所あるシニアセンターを通して、こ れらの食事は届けられる。もちろん、身体が不自由なために外出したり 料理を作ったりできない 60 歳以上のシニアには、ボランティアが各家 庭にこれらの食事を届ける。なかには、食事を届けるボランティアとし か人と接する機会のないシニアもいるほどで、彼らにとって笑顔ととも に食事を届けてくれるボランティアはかけがえのない存在になっている。 シニアへの食事の宅配サービスは、ミールズ・オン・ホイールズと呼ば れ、全米で展開されている。 DATA 所在地:7710 SW 31st Ave., Portland URL:http://www.loavesandfishesonline.org マルトノマ郡高齢者&障害者サービス部は、60 歳以上の高齢者や 身体に障害のある成人(18 歳以上)が、日々の暮らしの中で物事に対 する選択の幅を広げ、人間としての尊厳をより一層高められることを目的 とする機関である。同部では、多くのボランティアの協力を得て、高齢 者や障害者が可能な限り自立した生活が送れるよう、個々のさまざまな ニーズに対応した幅広い支援サービスを提供している。公的医療費サ ポートプログラム (Medicaid)や、食費の補助プログラム (Food Stamp) への加入手続きはその一環。 また、老化や障害によるハンディキャップを抱える本人だけでなく、 その家族が直面する問題、たとえば住宅の手配、栄養面、健康保険の 選択、移動補助について助言し、問題解決の手助けを行っている。 DATA 所在地:421 SW Oak St., Suite 510, Portland URL:http://multnomah.or.nocbeta.org/aging/home/index.cfm 10 文化&芸術 全米有数のアートに触れる ポートランドを中心に、気軽に芸術が楽しめる文化的要素であ ふれている。ポートランドセンター・フォー・パフォーミングアート (PCPA) は、4 つの劇場とホールから成るポートランドの舞台芸 術発信拠点。全米有数の交響楽団、オペラ団、バレエ団がポート ランドに拠点を置き、伝統的な舞台芸術から、前衛的な現代劇を 上演する演劇グループまで、市民は“普段着”でこうした一流の芸 術に日常的に触れている。街角には芸術作品がさりげなく展示さ れ、ポートランド美術館へ行けば、世界中から集められた作品を鑑 賞できる。米国先住民の研究にも積極的で、工芸品やテキスタイ ルなどが多く残されている。加えて、年間を通してアートフェスティ バルが開かれ、しかもリーズナブルな値段で参加して楽しめるの も、ポートランドの特徴の1 つと言えるだろう。 ポートランドのビジネス団体と文化団体のリーダーら7 人によって、市 民の誰もが一流の美術作品に触れられるようにとの思いから、1892 年 に設立された。太平洋岸北西部で最も古い歴史を持つ美術館である。 収蔵品はヨーロッパや米国の絵画、彫刻作品をはじめ、アジアの絵 画、米国先住民の美術工芸品、カメルーンを中心としたアフリカ絵画、 近現代美術や彫刻、銀製品、写真など、そのジャンルは多岐にわたり、 作品数は約3 万 5000 点にのぼる。 また、先住民の展 示コーナーでは、北 米に点在した200 以 上もの部族の生活用 品や服飾品、テキス タイル、木製の仮面 など5000 点を展示、 その質と量には定評 がある。 オレゴン交響楽団は1896 年、ポート ランド交響楽協会として設立された米国 西部地域初のオーケストラ。米国には 1900 年以前、7 つの交響楽団しか存在 しておらず、同楽団は米国における伝統 あるオーケストラの 1 つと言えるだろう。 楽団の規模を見ても、米国北西部で最 大規模の芸術機関の1 つである。 オレゴン交響楽団は、地域コミュニテ ィーとのつながりを大切にし、教育、地 域プログラムにも力を入れている。小学 © Bruce Forster 生向けのコンサートを定期的に開き、夏 にはポートランドの各地域で無料の屋外コンサートを開いている。シー ズン中には、地域のコミュニティーグループや学校を対象としたバックス テージツアーを無料で開催。拠点とするアーリン・シュニッツァー・コン サートホールの見学とともに、リハーサルの模様を眺めたり、楽団員との 対話の時間も設けられるなど、交響楽団コンサートホールと交響楽団の 歴史を知ることができる。 DATA 所在地: Arlene Schnitzer Concert Hall / 1037 SW Broadway, Portland URL : http://www.orsymphony.org OBT は、89 年にポートランドで設立された気鋭のバレエ団。クラシッ クなスタイルのバレエをベースに、革新的な現代バレエの要素を積極的 に取り入れている。日本人バレリーナ2 人所属。 付属のバレエ学校では、バレエ界の後進育成に加え、地元での幅広 いバレエへの興味と理解を促進する数々の教育プログラムを開発。同 時に手頃な価格でのバレエ鑑賞の機会を提供している。 DATA DATA 所在地: Keller Auditorium / 333 SW Clay, Portland URL : http://www.obt.org 所在地:1219 SW Park Ave., Portland 開館時間: 10 ∼ 17 時(火・水・土曜) 、10 ∼ 20 時(木・金曜) 、月曜休館、 祝祭日の開館時間は要確認 入館料:大人 10ドル、子供(∼ 18 歳)6ドル、19 歳以上の学生& 55 歳以上のシニア 9ドル URL:http://www.pam.org ポートランドの舞台芸術発信拠点、PCPA はダウンタウンの文化地 区にあり、全米でも十指に数えられる舞台芸術センターである。年間 1000 件以上もの各種コンサートやオペラ、パフォーマンス、シンポジ ウムなどが開かれ、年間 100 万人が訪れる。 また、アーリン・シュニッツァー・コンサートホールは、建築物としての 魅力も十分。1928 年にイタリアン・ロココ復興様式で建てられた歴史 ある建物で、かつてはポートランド劇場として使用されていた。豪華な内 装とホール入り口の電飾「PORTLAND」がレトロな雰囲気をかもし出 している。 約 20 年前に立ち上げられた PCS は、短期間に急成長した劇団で ある。その規模は全米にひしめく地方劇団の中でもトップクラスで、古 典から現代劇、初演作まで、バランスの取れた演目を上演し続け、あら ゆる年齢層からの支持を得ている。 パフォーマンスの充実ぶりに加え、近年、PCS のホーム劇場ガーデ ィングシアターにも注目が集まっている。100 年以上前に建てられた歴 史的建造物であるポートランド兵器庫を改修し、 “緑の建築”ガイドライ ンにのっとった、最新設備の劇場コンプレックスとして蘇らせた。この環 境にやさしい再生プロジェクト継続のために、PCS は 04 年から、ボラ ンティアグループと共同で募金活動を続け、現在までに約30 億円の寄 付金を集めた。環境問題に対して意識の高いポートランドの地域コミュ ニティーと密接に結び付き、共生する地方劇団として、ポートランドセン ターステージは着実に根付いてきている。シアタ ー見学も毎月第 1・3 土曜に無料で行っている。 DATA 所在地: Keller Auditorium / 333 SW Clay, Portland Arlene Schnitzer Concert Hall / 1037 SW Broadway, Potland Antoinette Hatfield Hall / 1111 SW Broadway, Portland URL : http://www.pcpa.com ホーム劇場のガーディングシアター DATA 所在地: 128 NW Eleventh Ave., Portland URL : http://www.pcs.org 11 お勧めのモデルプラン 修学旅行 ポートランドの先進的街づくり 実施期間:4 ∼ 10 月 自然と共存する都会で 環境教育を 1 日目 ①環境保護活動を通して地元の 人と交流 ②オレゴンの雄大な自然を体感 ③西部開拓の歴史に触れる 日本発 午前 ポートランド空港着 メトロ・ポートランド都市圏広域行政府訪問 街づくり、市民参加について学ぶ パール・ディストリクト ウオーキングツアー 都市再開発(倉庫街を住居・商業地域として開発した地域)の様子を視察/グリ ーン・ビルディング見学(環境団体エコ・トラスト、ポートランド市持続可能な開 発事務局、ガーディングシアター) 午後 市内レストランで昼食 バスにて市内観光 ダウンタウン、エアリアル・トラムの観光 ホテルチェックイン 市内レストランまたはホテルで夕食 〈ポートランド泊〉 シティ・ハイキング―歴史と自然 2 日目 午前 バスにてピトックマンションへ ワシントンパークのワイルドウッド・トレイルをハイキング ホイト樹木園 (約2時間) 午後 ホイト樹木園ピクニックエリアで昼食 世界森林センター・ディスカバリー博物館 ▼ オレゴン動物園 園内列車「ズー・トレイン」に乗り、バラ園へ バスでホテルへ 自主研修 市内のレストランまたはホテルで夕食 © Yuko Kashima / Chikyu-Do.Inc. 〈ポートランド泊〉 マウントフッド・ツアー 3 日目 午前 バスにてホテル発。車中、地域の歴史についての説明を聞く ジグザグ・レンジャーステーションでマウントフッド国立森林管理局の活動について聞く ローレル・ヒルでオレゴントレイル史跡見学 ティンバーラインロッジツアー 午後 昼食 バーロウ・ロード・トールゲート(オレゴントレイル史跡) 〈ポートランドまたはフッド・リバー泊〉 © Steve Terrill ナショナル・シーニックエリア―コロンビア渓谷 4 日目 午前 ポートランドまたはフッド・リバー発、コロンビア川ヒストリック・ハイウェイ経由 でコロンビア渓谷へ コロンビア渓谷インタープリティブ・センター見学 午後 スカマニア・ロッジで昼食 ボナビルロック&ダム見学 マルトノマの滝 クラウン・ポイント・ビスタハウス見学 コロンビアゴージ・プレミアム・アウトレットにてショッピング 〈ポートランド泊〉 川と自然保護 5 日目 12 午前 ポートランド出発、スカプースベイへ カヤッキングまたは平底ボート乗船。野鳥・野生動物観察 午後 レッド・バーンB&Bで昼食 川岸のクリーンアップ活動 SOLVの協力で実施 ポートランドへ 夜 ポートランド・スピリット乗船 ウィラメット川クルーズと夕食 6 日目 午前 ポートランド空港発 7 日目 午後 日本着 〈ポートランド泊〉 〈機内泊〉 冬季修学旅行 A 日程 日本発 朝 1 日目 午後 ホームステイをしながら 異文化交流 2 日目 ポートランド空港着 マルトノマの滝観光 受け入れ校(2校)着 ホストファミリーと対面 各ホストファミリー(2名1家庭)へ 〈ホームステイ〉 終日ホストファミリーと共に過ごす 〈ホームステイ〉 朝 3 日目 ①現地高校生との交流 ②米国の高校生活を体験できる ホストスチューデントと一緒に登校 (スーツケースも一緒) 午前 体験入学(シャドウイング) ランチ 学校のカフェテリアで 午後 引き続き学校でシャドウイング 朝 4 日目 ホストスチューデントと一緒に登校 (スーツケースも一緒) 午前 体験入学(シャドウイング) ランチ 学校のカフェテリアで 午後 オレゴン科学工業博物館見学 夕 ホテルチェックイン 夕食 〈ホームステイ〉 5 日目 ポートランド空港発 6 日目 日本着 〈ポートランド市内ホテル泊〉 〈機内泊〉 ※アズマノインターナショナル提供 冬季修学旅行 B 日程 日本発 朝 1 日目 夕 冬のアクティビティーで オレゴンの大自然を満喫 早朝 2 日目 ①全米有数のスキー場でスキー のレッスン ②スキーを通して英語を学ぶ 3 日目 午前 午後 朝 午前 ランチ 午後 朝 © Peter Marbach ポートランド空港着 マルトノマの滝観光 ポートランドダウンタウン観光 NIKE、COLUMBIAなどのスポーツショップツアー 市内ホテルチェックイン スキーレンタルの最終確認 ホテルで夕食 〈ポートランド市内ホテル泊〉 ホテル出発、マウントフッド・スキーエリアへ スキーレンタル(フィッティング) スキーレッスン開始(2時間) スキーエリアで自由行動 夕食 〈マウントフッドホテル泊〉 ホテルで朝食 スキーレッスン(2時間) ワイイースト・デイロッジで各自 スキーエリアで自由行動 夕食時、修了書授与式 〈マウントフッドホテル泊〉 ホテルで朝食 マウントフッド・スキーエリア出発 オレゴントレイル開拓者資料館見学 郊外のクラッカマスタウンセンターモールで各自昼食 オレゴン科学工業博物館見学 ホテルチェックイン 合同夕食 〈ポートランド市内ホテル泊〉 4 日目 ランチ 午後 夕 5 日目 ポートランド空港発 〈機内泊〉 6 日目 日本着 ※アズマノインターナショナル提供 13 ケーススタディー① 修学旅行 教育旅行に適した環境 淑徳与野高等学校 (埼玉県さいたま市・女子校) 安心して生徒を送れる治安の良さ ● 06 年 9 月 21 ∼ 28 日 6 泊 8 日 ●費用 24 万円 ●参加人数 380 人 長年にわたって海外修学旅行を実施している埼 玉県の淑徳与野高校が、オレゴンへの修学旅行を 初めて実施したのは 99 年のこと。その前年までは オーストラリアのシドニーに行っていたが、2000 年 のオリンピックの影響で手配が難しくなったことを機 に、オレゴンに切り替えた。オレゴンを選んだ理由 は、同校の系列校が 20 年以上前からオレゴンに留 学生を送っていたために地元の学校と交流があり、 双方の教員同士に人間関係が構築されていたこと が大きい。では、最初に留学生を送った理由はと言 えば、やはり現地の治安の良さと親日的で優しい人 が多いことが魅力だったようだ。 同校の修学旅行の特徴は、約 380 人(最大の時は 500 人) という大型グループにもかかわらず、同時出 発・同時帰国で、一学年がそろってオレゴン4 泊、シ アトル 2 泊という行程をこなすことだ。ただしノース ウエスト航空(NW) のポートランド線だけでは生徒 を運べないため、同社のシアトル線も利用しており、 到着日はシアトル班がシアトル到着後にポートランド に移動、帰国日はポートランド班がシアトルのホテル からポートランドの空港に移動することで、班による 不公平感をなくしている。さらにユニークなのは、団 体行動による時間のロスを少なくするため、市内観 オレゴンを選んだ理由 その 1 ─ 治安の良さ その 2 ─ 親日的な人が多い 淑徳与野高校・修学旅行の旅程 ポートランド組・7 組の場合 シアトル組・2 組の場合 1 日目 11:50 成田空港集合→ 15:20 日本発→ 8:05 ポートランド空港 着→マルトノマの滝(車中昼食)→ローズガーデン→ 14:15 ポートラ ンドダウンタウンで班別行動→ 18:15 レストランで夕食→ 20:15 ホテル到着 12:30 成田空港集合→ 15:30 日本発→ 8:10 シアトル空港着→ポ ートランドへ(車中昼食)→ 13:45 ポートランドダウンタウンで班別 行動→17:15 ローズガーデン→18:45 レストランで夕食→20:45 ホテル到着 レッドライオン ジ ャン セ ン ビ ーチホテル泊 2 日目 7:15 朝食→ 8:15 ホテル出発→ 9:30 警察署(見学)→ 11:00 消 防署(見学・写真)→ 12:30 昼食(ファストフード)→ 13:45 ウエス タンメノナイト高校→ホームステイ開始 6:15 朝食→ 7:15 ホテル出発→ 8:00 グレンコ高校 or リバティー 高校(授業参加)→ 11:40 昼食(ボックスランチ)→グレンコ高校 or リバティー高校(授業参加)→ホームステイ開始 ホームステイ ホストファミリーと共に過ごす ホストファミリーと共に過ごす ホームステイ 5 日目 7:30 ウエスタンメノナイト高校→ 8:00 シアトルへ→ 12:00 昼食 → 13:45 ワシントン大学→ユニバーシティビレッジ→ 18:30 ビュ ッフェで夕食→20:15 ホテル到着 7:15 グレンコ高校/ 7:45 リバティー高校→ 8:15 シアトルへ→ 12:00 昼食→スノコルミー滝→ユニバーシティビレッジ→ 18:30 ビュッフェで夕食→ 20:30 ホテルに到着 ダブルツリー・ シアトル・エア ポートホテル泊 6 日目 6:45 朝食→ 7:45 スノコルミー滝→アルカイビーチ→ 12:15 昼食 →パイクプレイスマーケット→セーフィコフィールド→チッテンデン水 門→マグノリア→18:30 夕食(ディナークルーズ)→ホテル到着 6:45 朝食→ 9:00 ボーイング社→ 11:15 昼食→パイクプレイスマ ーケット→セーフィコフィールド→チッテンデン水門→マグノリア→ア ルカイビーチ→ 18:30 夕食(ディナークルーズ)→ホテル到着 ダブルツリー・ シアトル・エア ポートホテル泊 7 日目 7:00 朝食→8:00 ホテル出発→11:00 ポートランド空港→13:55 フライト 9:00 朝食→ 11:30 ホテル出発→ 11:45 シアトル空港→ 14:30 フライト 機内泊 17:00 成田空港着・解散 17:15 成田空港着・解散 3 ∼4 日目 8 日目 ※現地手配:アズマノインターナショナル 14 オレゴンだからホームステイを実施 淑徳与野高校 川辺俊夫 副校長 修学旅行は、本人が希望する、しないにかかわらず、生徒全員を海外 に出せることに大きな意義があると思います。特にホームステイには重 きを置いており、02 年からはホームステイを2 泊 3 日から3 泊 4 日に変 更しました。ホームステイ後は、どの生徒も英語への意識が変わり、 「も っと話せるようにならないといけない」 と自覚するようになりますね。 オレゴンを選んだ理由は、やはり治安の良さです。米国の他の街でこ れほど大規模なホームステイをしたり、生徒を自由に歩かせたりすること は考えられませんし、これほど環境が整っている街もないと思います。 光や学校訪問などはクラス単位での行動を基本とし ていることだ。生徒の希望によって訪問地も少しず つ異なるため、9 クラスがそれぞれの日程に基づい て行動している。 オレゴン滞在中にはそれぞれのクラスが現地の学 校 8 校を訪問し、地元の生徒と一緒に授業を受け たり、昼食会やバーベキューパーティー、交流会に 参加したりして過ごす。滞在時間や学校での過ごし 方は訪問する学校によって多少異なるが、淑徳与野 高校の生徒は交流会でパフォーマンスを披露するこ とを楽しみにしており、衣装を用意したり、演出に凝 ったりと、年々そのレベルを上げているという。 修学旅行のハイライト、3 泊 4日のホームステイは 2 人 1 組で行われる。約 200 組のホストファミリーを学 校訪問で訪れる8 校が分担して確保するシステムだ が、ボランティア意識の高い家庭が多く、ビジネスと して生徒を受け入れる家庭はほとんどないそうだ。 生 徒 の 声 もっと英語力を身に付けたい! 大木香奈さん 初めての海外旅行で不安だらけでしたが、現 地の人の優しさに触れたり、ホームステイで自 分なりにコミュニケーションをとろうとしたりして、 少しずつ日本と違う環境に慣れ、帰るのが寂し いくらいでした。自分の英語力のなさを痛感し、 もっと英語力を身に付けたいと思いました。た くさんのことを学んだ修学旅行でした。 うまく伝えられなくて悔しかった 萩本梨沙さん ホストファーザーは若い頃にサッカーの選手 をしていて、いろいろな国でホームステイを体験 したので、その恩返しとしてホストファミリーにな ったという方でした。相手の言っていることがわ かっても、自分の考えていることや言いたいこと をうまく伝えられなくて悔しかったです。英語が 話せるようになりたいと心から思いました。 また同校の生徒の多くは英検準 1 級を取得してお り、学校訪問やホームステイで地元の人たちと会話 を楽しめることも、地元の人に受け入れられる理由 現地受け入れ校へのモチベーションづくりも大切 になっている。旅行後にメールなどで交流が続くケ アズマノインターナショナル 中村清 ジェネラルマネジャー ースも多く、意義深い修学旅行だったと、生徒や保 護者から好評を得ているという。 その 3 ─ ホストファミリーが充実 エアケアー・チャリティ・プログラム 貯まったマイルをボランティアに活用 06 年度の修学旅行で発生した380 人分、約340 万マイルの マイレージは、ノースウエスト航空(NW)の「エアケアー・チャ リティ・プログラム」に寄贈された。同プログラムは、NW のマ イレージプログラム「ワールドパークス」会員からマイルの寄付 を募り、非営利・社会貢献団体に寄贈するものだ。NW の米国 本社で 92 年に創設され、NW 日本支社では 99 年から下記の 12 団体を支援している。淑徳与野高校は 3 年連続でこのプロ グラムに参加しており、06 年度の修学旅行後には、マイルを 贈られた団体「チャイルド・ファンド・ジャパン」の代表が学校を 訪れ、講演を行った。 「ボランティアをさせるのは準備が大変だし、強制的にさせて この旅行のポイントは、ホームステイを通じて異文化異言語の家庭を 生で体験してもらうことです。たった3日。されど3日。悲しい涙もあれ ば、 「英語が通じた」 「心が通じ合えた」 という、うれし涙もあるでしょう。 毎年、現地の受け入れ校が積極的にホストファミリーを探して下さいま すが、互いの生徒のためになることを証明し、 “自分の学校のプログラ ム”と認識していただくことが成功の秘訣だと思います。 も意味がない。このプログラムは飛行機に乗るだけで社会貢献 ができ、それをきっかけに生徒たちにボランティア意識が芽生 えるのがいいですね」と、川辺副校長。また NW にとっても、 生徒全員にワールドパークスに登録してもらえるメリットがある。 同社の寺崎豊彦広報部長は「修学旅行生にとってNW がライフ タイム・キャリアになる可能性も秘めているため、当社にとって もメリットは大きい。今後、もっとこのプログラムを流布してい きたい」と語る。 NW 日本支社が支援している団体 国境なき医師団日本/全国骨髄バンク推進連絡協議会/メイク・ア・ウィ ッシュ・オブ・ジャパン/ JHP・学校をつくる会/スペシャルオリンピックス 日本/ハンガー・フリー・ワールド/ワールド・ビジョン・ジャパン/セーブ・ ザ・チルドレン・ジャパン/ピース・ウインズ・ジャパン/難民を助ける会/ シャプラニール=市民による海外協力の会/チャイルド・ファンド・ジャパン 15 ケーススタディー② 語学研修 A キャンパス内の語学学校で英語研修 オレゴン州ポートランドで学ぼう!(2 週間のパターン) 1 日目 2 ∼12 日目 ホームステイ コンコーディア大学のキャンパス内にある、 ELS ポートランド校で語学研修&ホームステイ 【午前】 月∼金 9:00 ∼12:50 英語研修(週20 レッ スン)初日にレベルを判断するプレイスメントテ ストを行い、12 段階のレベルに分ける 【午後】 インテンシブ・コースは2 レッスンを受講 ホームステイ セミインテンシブ・コースは自由行動、アクテ ィビティー ※アクティビティーは、 各センターでアレンジ (別料金) 。 ポートランドダウンタウン散策ツ アー、ナイキ・ファクトリーアウトレット、サ ッカー観戦、オレゴン動物園訪問、ラフティ ング、アウトレット・ショッピングツアー、野 球観戦、 ファーマーズマーケットなどがある 各国から集まった仲間と一緒に勉強 ●ジェイエスティ 「夏休み高校生ホームステイ」 ● 07 年 7 月 28 日∼ 8 月 13 日 17 日間 ●費用 39 万 8000 円 「オレゴン州ポートランドで学ぼう!」 13 日目 ● 07 年 12 月まで設定、滞在は 2 ∼ 4 週間 ●費用 24 万 9000 円∼ 41 万 8000 円 成田空港からポートランドへ ポートランド空港着後、出迎えを受け、 ホームステイ滞在先に移動 14 日目 ホストファミリー宅より空港へ移動 ポートランド空港から成田空港へ 機内泊 成田空港着・解散 *コンコーディア大学の学生寮に滞在するコースもあり ジェイエスティでは4 年前から 「夏休み高校生ホー ムステイ」 をオレゴンで実施しており、毎年多くの参加 企画者インタビュー ジェイエスティ 東京オフィス 鰐部克也マネジャー 者を集めている。夏休みの 17日間、ポートランドで オレゴンは米国本来の生活が見える街 ホームステイをしながら、コンコーディア大学のキャン ポートランドはリタイア後に学生の受け入 れを始めたホストファミリーが多く、時間的に 余裕があるため、学生を自分の家族のように 温かく迎えてくれます。また公共交通機関の システムがわかりやすいので、初めての海外 生活でも自分一人で自由に歩き回れます。 鰐部マネジャー(右) 治安の良さは、東京より上と言っても過言ではありません。財布やカメラ などの貴重品を落として落ち込んでいたら、誰かが届けてくれていたというこ ともありました。まさに我々が忘れかけていたものを思い出させてくれる街と 言ってもいいでしょう。それに皆おしゃべり好きで、街なかで話しかけられる 頻度も高いようです。学校で習った言葉をすぐに実践で使える環境が整って いると思います。季節に応じたスポーツ観戦もできますし、米国本来の生活 が体験できる場所と言えるのではないでしょうか。 パス内にあるELSランゲージセンターで語学研修を 受ける内容だ。 同校は1カ月に1 度入校日があり、世界各国から集 まった仲間と一緒に自分のレベルに合った授業が受 けられるほか、コロンビア川支流のラフティングやダ ウンタウン散策ツアー、ナイキ・アウトレットツアーなど のアクティビティーも体験できる。日本語を話す学校ス タッフが生徒たちの滞在をサポートするほか、添乗 員も同行するので保護者も安心だ。 また 2 ∼ 4 週間の英語研修プログラム「オレゴン 州ポートランドで学ぼう!」 もある。こちらも前述の 参 ELSランゲージセンターを利用するが、16 歳以上を 加 者 の 声 対象にしており、目的に合わせて2つのコースから選 「子供から年配の方までいろいろな人に会えました」 べる。週 30レッスンを受講する 「インテンシブ・コー 荒木理沙さん (大学 2 年生:高校 3 年の夏に「夏休み高校生ホームステイ」に参加) ス」 (要・学生ビザ) は、短期間で集中して英語のレ ベルを上げたい人向けで、このコースを卒業すると 米国内 5 0 0 以上の大学、カレッジ、専門学校に TOEFLスコア免除で入学できる。 一方、 「セミインテンシブ・コース」 (学生ビザは不 要) は、アクティビティーや観光も楽しみたい人向け ホームステイをしながら英語を勉強したくて参加しま したが、最初は会話が成り立たず苦労しました。でも 単語を並べ、ジェスチャーを交えながら積極的に話し続 けていると、けっこう会話は続くもので、最終的には力 も付いたと思います。印象深いのは、ホストファミリー や、彼らの知人である地元の人にたくさん出会えたこと。 地元の海やスーパーに行けたのも良い思い出です。 荒木さん(左) だ。午前中は文法、スピーキング練習、英会話、米 国慣用句など、週 20レッスンを受講し、午後はアク 「2 週間で日常会話に困らないようになりました」 ティビティーのプログラムやキャンパスで開催される 山本泰斗さん (高校 2 年生:高校1年の夏に「夏休み高校生ホームステイ」に参加) イベントに参加できる。また滞在方法は、ホームステ イか学生寮のどちらかを選べる。 このほか英語教師の有資格者の家にホームステイ しながら、マンツーマンで英語を学ぶプログラムもあ り、こちらは1 週間から滞在できる。参加者の希望に 合わせて授業の内容をアレンジできる点が魅力だ。 オレゴンを選んだ理由 16 山本さん (右から2 人目) オレゴンは自然が多く、街もきれいで人々も優しい、い い街でした。ラフティングに参加したときは、3m 以上ある 岩から川に飛び込んだりして面白かったです。ホストファミ リーの兄弟とすぐ仲良くなり、2 週間で日常会話に困らな くなりました。1日のほとんどをホストファミリーと過ごすの で、仲良くなれば確実に英語が上達すると思います。 その 1 ─温かいホストファミリーとおしゃべり好きな街の人々 その 2 ─米国本来の生活が体験できる その 3 ─公共交通機関が充実 ケーススタディー③ 語学研修 B 学生寮での宿泊プランも ボランティア活動にも参加 ●ウイング *旅行企画・実施は、コープ旅行センター、研修企画をウイングが担当 「ロス&オレゴンサマースクール 18 日間」 ●毎年夏休み期間に実施 ●費用 49 万 8000 円(06 年度の代金) ウイングでは 17 年前から、夏休み期間に「オレゴ 成田空港からポートランドへ。リンフィールドカ レッジへ。現地スタッフ、ツアーに一緒に参加 学生寮泊 する現地の中高生と対面、キャンパスツアー、 オリエンテーション 2 ∼3 日目 午前:英会話レッスン 学生寮泊 午後:アクティビティー (水泳、 バスケ、 卓球など) 4 日目 ポートランドダウンタウン観光とクラックマスシ ョッピングモール見学。ホームステイオリエンテー ホームステイ ション、準備、ホストファミリーと面会後、各家庭へ 5 日目 ホームステイ ホームステイ 6 日目 午後:リンフィールドカレッジへ 学生寮泊 7 ∼9 日目 「夏休みアメリカ・オレゴンプチ留学 2 週間・3 週間」 ● 07 年 7 月 27 日∼ 8 月 9 日(2 週間) 、∼ 16 日(3 週間) ●費用 42 万 5000 円(2 週間) 、45 万 6000 円(3 週間) ロス&オレゴンサマースクール (18 日間) 1 日目 午前:英会話 午後:アクティビティー(ボウリング、マクミンビ 学生寮泊 ル市内観光、消防署・警察署訪問、ショッ ピング、ダンスなど) キャンプ場泊 10 日目 ユージンで1 泊2 日のキャンプ 11 日目 ハイキング、ラフティングなど。帰路にユージ 学生寮泊 ン地方のショッピングモールへ 12 ∼13 日目 午前:英会話 学生寮泊 午後:アクティビティー (乗馬体験、 映画鑑賞など) 学生寮泊 14 日目 オレゴンコースト観光 15 日目 全体ミーティング、寮と各部屋の掃除、修了書授 学生寮泊 与式、フェアウェルパーティー 16 日目 ポートランド空港からロサンゼルスへ。着後、 ホテル泊 ロサンゼルス市内観光、ディズニーランドへ 17 日目 ロサンゼルス空港発 18 日目 成田空港着・解散 機内泊 ンサマースクール」 と題した旅行を手掛けてきた。 対象は中学 1 年生から 20 歳までで、最少催行人数 は 20 人。同社が日本事務局を務めるリンフィールド 企画者インタビュー ウイング 石川伸二郎 代表取締役 カレッジをベースに英語研修を行う内容で、宿泊は メジャーではないから楽しめる魅力がある 同校の学生寮を利用する。ユニークなのは地元の オレゴンは観光地ではありませんし、グランドキャニオンのような有名な国 立公園もありません。その分、米国の中堅都市の普段の生活風景が見られ るという魅力があります。またメジャーな街ではないので、北米の人気都市と 比べて、日本人留学生の数も少なめです。ホームステイの費用も割安ですし、 非常に英語を学びやすい環境だと思います。実際、他国、他都市のプログ ラムよりリピート率が高く、兄弟・姉妹の上のお子さんが参加して、評判を聞 いた下のお子さんが参加するというケースが毎年見られます。参加者本人が 他の国に行った後で、オレゴンに戻ってきたこともありました。それだけ満足 度が高いということでしょう。 山あり、川あり、美しい海、閑静な街があるという恵まれた環境。さらに人 が温かく、その居心地の良さは、一度訪れたらファンになる人も多いですね。 中学生・高校生のボランティアが「ティーン・コンパニ オン」 として、すべての英語研修、アクティビティー、 イベントに参加し、日本人学生との交流を深める点 だ。同年代のため、共通の話題も多く、言葉の壁が あってもすぐに日本人学生と打ち解けるという。学校 での英会話レッスンは 1日3 時間、計 7 回あるが、2 泊 3日のホームステイと1 泊 2日のキャンプツアー、ア クティビティーや観光だけの日もあり、単調に過ごさ ないための工夫がされている。 また「夏休みアメリカ・オレゴンプチ留学 2 週間・3 参 加 者 の 声 週間」は、留学を気軽に体験できるようにと企画され 「英語の苦手意識も克服! 将来は永住したい!」 たもので、対象も中学生以上の学生、社会人、シニ 更科有価さん (看護学校 1 年生:中学 2 年、 高校 1 年の夏に「プチ留学 3 週間」 に参加) アと幅広い。出発日と最少催行人数(2 週間、3 週間 の合計で 15 人) は決まっており、添乗員も同行する が、現地ではホストファミリーやクラスメイトと行動す る時間が長く、雰囲気はより個人留学に近い。期間 中はホームステイをしながら、メリルハースト大学の 付属英語教育機関パシフィック・インターナショナル・ 中学時代、親が勝手に申し込み参加しました。英語 が苦手だったので出発前は嫌でしたが、すぐに楽しくな りました。皆とても親しみやすく、声を掛けてくれますし、 街のあちこちに芝生があり、雰囲気も良いです。もっと 英語がうまくなりたいと思い、2 回目は自分で希望しまし た。ホストファミリーとは今もメールのやりとりをしていま す。できればオレゴンに永住したいです。 アカデミー (PIA) で、午前2時間・午後2時間の研修 を受ける。レッスンはレベル別に行われ、他国から 「英語だけでなく人づきあいも勉強になりました」 の留学生と一緒にレッスンを受けるので、さまざまな 山川詩穂さん (大学 2 年生:高校 2 年の夏に「ロス&オレゴンサマースクール 18 日間」に参加) 国籍の学生と交流できる点も魅力だ。また午後は映 画鑑賞、市内観光、ショッピング、コロンビア渓谷ハ イキングなど、学校が主催するアクティビティー (別料 金) にも参加できる。ウイングは PIA の日本事務局も 務めており、両方のプログラムにおいて、学校のサ ポート態勢やレッスン、アクティビティーの内容を熟知 している点が、セールスポイントになっている。 オレゴンを選んだ理由 サマースクールのレッスンは中1 から高3 まで一緒 で、会話を楽しめました。最初は緊張して、ティーン・ コンパニオンの人たちと話せませんでしたが、最後には とても仲良くなれました。こんな英語でも通じるのだと 驚きましたし、とにかく積極的に話すことが大事だと感 じました。学生寮の日本人同士での集団生活から学ん だことも多かったです。ぜひ、また訪れたいですね。 山川さん(中央) その 1 ─日本人留学生の数が少なく、英語力を身に付けやすい その 2 ─他エリアに比べ、費用が割安 その 3 ─恵まれた自然環境 17 基本情報 米国西海岸に位置し、ワシントン州とカリフォルニア州に 挟まれている。州最大の街、ポートランドは緑が豊かで、 治安も交通の便も良く、自然と街が共存していることなどか ら、過去に「米国人が住みたい街ベスト 1」にランクされた こともある。ポートランドに限らず、オレゴンは生活環境の 良さから、留学先、教育旅行の訪問先として定評があり、 毎年、多くの日本人学生が現地でホームステイや英語学校 での語学研修、現地の学校の訪問などを体験している。 州内には豊かな自然が残っており、森林、山、渓谷、砂 漠、ビーチなど変化に富んだ風景が点在する。 『スタンド・ バイ・ミー』や『グーニーズ』など 300 本もの映画やテレビド ラマのロケ地になっていることからも、その景色の素晴ら しさがわかるだろう。土地柄アウトドアアクティビティーも 盛んで、教育旅行においては、ハイキングやラフティング、 乗馬、キャンプなどのプログラムが人気を集めている。 州都: セーラム 州の愛称:ビーバーステート 最大都市:ポートランド 人口: 約 340 万人(ポートランド周辺 150 万人) 面積: 25 万 1419km(およそ日本の本州と四国を合わせた面積) 時差: −17 時間(4月第 1日曜∼ 10月最終日曜はサマータイム で−16 時間) 気候: 西岸海洋性気候。夏でも最高平均気温が 27 ℃で、湿度 も低め。また冬でも氷点下になることはほとんどなく、1 年を通じてしのぎやすい。旅行のベストシーズンは雨の 少ない 5 ∼ 9月末。年間の晴天日数は約 300日とされる 通貨: 米ドル チップ: レストランでは代金の 15 ∼ 20 %をテーブルの上に現金 で置くか、クレジットカードで代金と一緒に払う (代金に サービス料が含まれている場合は払う必要はない) 。タク シーでも運賃の 15 ∼ 20 %をチップとして渡すが、運賃が 安い時も必ず 1ドルは渡すのが現地の常識。ホテルで荷 物を運んでもらった場合は荷物 1 個につき 1ドル、ルーム サービスを頼んだ場合は、1 ∼ 2ドルを渡すこと アクセス: ノースウエスト航空(NW) が 04 年から成田/ポートランド 線を毎日1便運航。成田/ポートランドは約 9 時間、ポ ートランド/成田は約 10 時間 40 分 宿泊施設:ポートランドのダウンタウンと川沿いに大型ホテルがある ほか、モーテルや B & B などさまざまなタイプの宿泊施設 がある。ポートランドの宿泊施設数は 164、総客室数は 約 2 万室 出入国: 基本的に滞在期間が 3 カ月以内ならビザは不要。しかし、 IC 旅券(2006 年 3月20日以降に日本国内で申請された 旅券)やデジタル写真を搭載した機械読み取り式の旅券 を所持していない場合はビザが必要となる。日本で発行 されたものは問題ないが、海外の日本大使館や総領事館 などで発行された旅券の中には一部、条件を満たしてい ない旅券があるので確認を。また、旅券の種類にかかわ らず、語学学校で 1 週間 18 時間以上のレッスンを受ける 場合は学生ビザが必要 交通: ポートランドのダウンタウンを走る路面電車の「マック ス」 、中心部と近郊を結ぶ市電の「ストリートカー」 、さらに 広いエリアを走る市バスの「トライメット」がある。いずれ もダウンタウン内の約 300 ブロックの運賃は無料。シン プルなシステムで旅行者も利用しやすい。また北米各地 を結ぶ「アムトラック鉄道」はオレゴン州内を南北に走っ ており、ポートランド、セーラム、ユージーンなどの主要都 市に停車する 電圧: 110V。日本の電化製品も OK だが、使用が長時間に及 ぶ場合は電圧変換器を使うこと 主要産業:木材、ハイテク、農業、観光、水産、繊維 最高海抜:3424 m 2 18 オレゴン・コースト 約 630km にわたる海岸線は、オレゴンが誇る美観 のひとつ。州では海岸の私有地化を認めておらず、す べての土地が一般に開放されている。周辺にはリゾー トホテルや家族向けホテル、B &B、キャンプ場など、 さまざまな宿泊施設がそろっており、目的に合わせた 滞在が可能だ。教育旅行ではビーチで行うレクリエー ションやゲームが学生の人気を集めている オレゴン年中行事 2 ∼ 11 月 ◆シェイクスピア・フェスティバル (Shakespeare Festival) シェイクスピア劇の上演。毎年 20 万人 以上の人々が訪れ、町おこしに寄与 場所:アッシュランド 3月 ◆ウッドバーン・チューリップ・フェスティバル (Woodburn Tulip Festival) オランダに次ぐ世界有数の生産地である チューリップの祭り 場所:ウッドバーン 5月 ◆ロードデンドロン・フェスティバル (Rhododendron Festival) 美しく咲き誇るシャクナゲの祭り 場所:フローレンス 6月 ◆オレゴン・バッハ・フェスティバル (Oregon Bach Festival) オレゴン大学内で行われる音楽フェステ ィバル。バロックからジャズまで 20 以上 のコンサートが開かれる 場所:ユージーン 6月∼ 7月 ◆ポートランド・ローズ・フェスティバル (Portland Rose Festival) オレゴン州最大のイべント。特に、全米 第 2 位の規模を誇るローズ・パレードは 圧巻。航空ショーもある 場所:ポートランド 7月 ◆シスターズ・アウトドア・キルトショー (Sisters Outdoor Quilt Show) 西部開拓時代の面影を残す町シスターズ で行われるキルトのショー 場所:シスターズ ◆ウォーターフロント・ブルースフェスティバル (Waterfront Blues Festival) ウィラメット河岸で7月上旬に開催される ブルースの祭典 場所:ポートランド 8月 ◆マウントフッド・ジャズ・フェスティバル (Mt. Hood Jazz Festival) オレゴンの夏の風物詩。ポートランド郊 外のグレシャムで行われる屋外コンサート 場所:グレシャム ◆オレゴン・ステート・フェア (Oregon State Fair) オレゴン州の特産物、農産物が一堂に 集まり、移動遊園地もやってくる祭り 場所:セーラム ◆フッド・ツー・コースト・リレー (Hood to Coast Relay) フッド山からオレゴン・コーストにあるシー サイドまでの約 317km を12 人のチーム で走るマラソン。ポートランド/シーサイ ド間の短距離コースもある 場所:マウントフッド 9月 ◆ペンデルトン・ラウンドアップ (Pendelton Round-up) ペンデルトンで行われるカウボーイの祭り。 ロデオ大会には毎年約400 人が参加 場所:ペンデルトン ◆タイム・ベースド・アート・フェスティバル(TBA) (Time Based Art Festival) 国内外のアーティストが集まり、市街地 の至る所にステージを設けて演劇やダン ス、音楽など現代芸術を披露 場所:ポートランド 10月 ◆ポートランドマラソン (Portland Marathon) 時間無制限、真の意味での市民マラソン 場所:ポートランド ◆オレゴン・バウンティ (Oregon Bounty) オレゴンで生産されるワイン、チーズ、ヘ ーゼルナッツ、洋梨などの物産を味わう イベント。言わば、オレゴンの特産物の 「収穫祭」。この時期、ホテルやレストラ ンのシェフは新鮮な食材を使った特別料 理で腕を競い合う 場所:オレゴン州全土 ポートランド・メトロエリア マウントフッド&コロンビア渓谷 「米国北西部の宝石」 と呼ばれるポートランドは、人 口約 54 万人を擁するオレゴン州最大の街だ。緑あ ふれるダウンタウンには、多くの美術館や博物館、シ ョップやレストランに混じって、鋳鉄・レンガ製の歴史 的建築が立ち並び、落ち着いた空間を創り出してい る。街は歩きやすく、公共交通システムもわかりやす いので、班別行動などにも最適 州最高峰のマウントフッド (3353 m) は、山頂が万年 雪に覆われており、1 年を通じてスキーやスノーボー ドが楽しめる。また周辺には豊かな森が広がり、ワ シントン州との州境に当たるコロンビア渓谷では 77 本もの美しい滝が見られる。米国先住民の酋長にち なんだ落差 188 mのマルトノマの滝、滝壺で泳げる オネオンタ渓谷など見どころも多い オレゴン東部 カスケード山脈の東側に広がるエリア。オレゴン州の 半分以上を占める広大な土地には、西部開拓時代の 面影が残っており、人々のフロンティア精神が感じら れる。各地にあるインタープリティブセンター (博物 館/資料館) では、開拓者たちの当時の生活を体験、 ジョンディ化石層国定公園では 5000 万年以前の化 石層に触れることもできる セントラル・オレゴン 年間約 300 日が晴天という天候に加え、変化に富 んだ地形から、さまざまなアウトドアスポーツが楽し めるエリア。北西部随一のスノースポーツ天国となっ ているマウント・バチェラー、ハイキングが楽しめるス ミス・ロック州立公園、ニューベリー国立火山記念公 園、溶岩層地域など、ユニークな地形が連なる。美 術館や資料館などの施設も充実 ウィラメット・バレー オレゴン南部 コースト山脈とカスケード山脈に囲まれた、美しい 草原地帯。西部開拓時代には約 8 万人もの人々が セントルイスからオレゴンへと続く 「オレゴントレイ ル」を通り、この土地を目指した。今も築 100 年以 上の古い農家が残るなど、歴史の勉強に適したエリ アだ。果物や野菜、ハーブ、生花など農産物の一大 生産地でもあり、多くのワイナリーがある 大自然と芸術が調和したユニークな地域。全米一深 い湖がある 「クレーターレイク国立公園」が有名だが、 ローグ川では迫力満点のラフティングや釣りが楽し め、クラマス盆地の7 つの野生動物保護地区では野 鳥観察もできる。この地域で活動するアーティストも 多く、アッシュランドでは、シェイクスピア・フェスティ バルが10 カ月にわたって開催されている 日本との関係 オレゴン州と日本は、長年にわたって極めて友好的な関係を築いてい る。古くからオレゴンでは農水産物や木材を日本に向けて輸出してきた が、現在は日本企業約 140 社がオレゴンに進出しており、その業種も半 導体関連メーカー、商社、金融、食品、住宅など多岐にわたる。 また、日本とオレゴン州内では、1959 年に提携を結んだポートランドと 札幌のペアを皮切りに 22 組の姉妹都市提携があり、それぞれが活発な 交流を行っている。日本人の語学留学先としても人気が高く、現地では 年間約 1500 人の日本人長期留学生を受け入れている。 詳しい情報は: アズマノインターナショナル http://www.azumanointernational.com 株式会社ウイング http://www.wingglobal.com 株式会社ジェイエスティ http://www.jstgroup.com 淑徳与野高等学校 http://www.shukutoku.yono.saitama.jp 第一インターナショナル http://www.dai-ichi-travel.com 在オレゴン日本人数:6028 人(06 年調べ) オレゴン日本人留学生数:1454 人(06 年調べ) 在オレゴン日本企業数:約 140 社(05 年調べ) 貿易:日本はカナダに次ぐ第 2 の輸出国 対日輸出総額:12.7 億ドル(03 年、OEC 調べ) 主要輸出品:農水産物、IT 関連製品など 主な日本企業:味の素、セイコー、シャープ、パナソニック、島津製作所、 丸紅、日本通運、ヤマト運輸、東京三菱 UFJ 銀行など 姉妹県:富山県 姉妹港:ポートランド港―千葉港 姉妹都市:22 都市 スタディー・オレゴン STUDY OREGON オレゴン州の高等教育機関が国際的マーケティングのため に設立した組織。1999 年設立。州内の語学学校やコミュ ニティ・カレッジ、4年制大学が、私立・公立にかかわら ず一致団結してオレゴンに留学生を誘致している。 http://www.studyoregon.com トラベル・オレゴン (オレゴン州政府観光局) ポートランド・オレゴン観光協会 〒 105-0004 東京都港区新橋 2-10-5(新橋原ビル 3F) Tel:03-3580-8951 Fax:03-3580-9071 URL:www.traveloregon.jp 1000 SW Broadway, Suite 2300, Portland, OR 97205, U.S.A Tel: (+1) 503-275-9750 Fax: (+1) 503-275-9284 URL:www.travelportland.com 19
© Copyright 2026 Paperzz