アンドン収集サンプルソフト説明書 V1.00 1.概要 本ソフトはワイヤレス呼出アンドンの送信機からのデータを専用モデムを経由してシリアル通信ポートを 通じてパソコンにて収集するエクセルVBAマクロのサンプルソフトです。 収集可能台数は1セットの送信機8台分です。 エクセルシート上でアンドン受信機のような表示をリアルタイムで行い、データを収集することができます。 2.動作環境 Microsoft Excel 2000~2010 のバージョンで動作確認済みです。 以下は動作済みのExcelバージョンと()内はその時のWindowsOSのバージョンを示します。 Excel 2010(Windows7)、2007(XP)、2003(XP)、2000(2000) 3.事前準備 本ソフトのファイルを初めて開く前に以下2点の事前準備が必要です。 3-1.MSCOMM32.OCXのレジストリ登録 RS232Cシリアル通信を行うため、Mscommオブジェクト(MSCOMM32.OCX)のレジストリ登録をして下さい。 Mscommオブジェクトをレジストリに登録するにはフリーソフトのActiveX登録ソフトの「OCXer.exe」が便利です。 ※MSCOMM32.OCXは 2009/03/24に更新された最新版を使用してください。 OSがWindows7の場合などで、フリーソフトが動かない場合は以下の方法で登録します。 ①MSCOMM32.OCXのファイルをシステムフォルダ(C:\Windows\system32)にコピーします。 ②コマンドプロンプトの管理者として実行をします。 (PCスタートメニューのプログラム - アクセサリ - コマンドプロンプトで右クリック) 以下のコマンドを入力して Enterキーを押します。 C:\Windows\system32> regsvr32 MSCOMM32.OCX 正しく実行されると、成功しましたの確認ウィンドウが表示されます。 OSがWindowsXP以前の場合は、管理者ではなく通常のコマンドプロンプトの実行で動作します。 3-2.Compatibility Flagsキー値の変更(修正) レジストリCompatibility Flagsのレジストリ値を1ヶ所変更してください。 (Visual Basic 6.0 Service Pack 6 がインストールされているパソコンはこの変更が不要です。) PCスタートメニューの「ファイル名を指定して実行」 から 「regedit」と入力してレジストリエディタを 起動し、以下の場所のキー値を修正(編集)します。 HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Internet Explorer\ActiveX Compatibility\ {648A5600-2C6E-101B-82B6-000000000014}のCompatibility Flagsのキーの値を 400から 0に変更してください。 Compatibility Flagsにたどりつくには、\ 記号で区切られている名称のキーを順にダブルクリックして 開いていきます。 下図は開いていく途中の状態です。 ▼注意!▼ (レジストリの変更は、誤って違う箇所を変更するとPCが動作しなくなる恐れがありますので、 注意して変更してください。不安な場合は変更する前にレジストリー内容の保存(エクスポート)を してください。) 1/6 アンドン収集サンプルソフト説明書 V1.00 選択してダブルクリック 400から0に変更する ●Capability Flagsの変更したキーの値の保存 上記手順で変更したCapability Flagsの値は、OSの更新等により書き換えられることがあり得ます。 その場合は、後述の「7.エラー」に従いCapability Flagsのキーの値を再修正します。 キーの再修正を行う際には、本項で行った変更内容を保存しておくことが必要になりますので、下記手順に従い Capability Flagsのキーの値を保存してください。 ●Capability Flagsのキーの値の保存方法 Capability Flagsのキーの値の変更後、”Compatibility Flags”を選択している状態(下図)で、保存して下さい。 注意!必ず選択されている状態にして下さい! ”Compatibility Flags”を選択している状態メニューバーの ファイル - エクスポート で 名前を任意に入力し保存してください。 名前例「アンドンソフト許可」(拡張子 .reg となります。) 保存したファイル(登録エントリファイル)は、本EXCELファイルと同じフォルダに置いてください。 ”選択された部分”が選ばれていることを確認 注意!キーの選択とエクスポート範囲が間違っているとPC動作に悪影響を及ぼす可能性があるので注意してください。 2/6 アンドン収集サンプルソフト説明書 V1.00 4.機器の接続 RS232Cのケーブルを使用して無線モデム(WCS-426R-A)とパソコンを接続してください。 無線モデムの詳細は「WCS-426R-A」取扱説明書を参照してください。 RS232Cポートが無いパソコンを使用する場合には、市販のUSB-RS232C変換ケーブルをご使用 ください。 受信機「WCS-426R―A」 RS232C通信 (PCにUSBポートしかない場合) USB-RS232C変換ケーブルを使用します。 別途ご用意願います。 5.ソフト使用方法 EXCELを起動し、本ファイルを開きます。 ”表示”シート上のポート番号及びCH番号/SET番号/UNIT番号を入力します。 5-1.ポート番号の入力 (表示シート内、上部左端 セルA2) RC-232Cケーブルが接続されるポート番号をコントロールパネルなどで確認して、入力してください。 ●ポート番号の確認方法 コントロールパネルフォルダ内の”システム”をダブルクリックし、システムのプロパティを開きます。 ハードウェアタブ内のデバイスマネージャを開き、ポート番号を確認します。 5-2.CH・SET・UNITの入力 (表示シート内、上部左側 セルB2~D2) データを収集したい送信機のCH、SET、UNITの各番号を入力してください。 CH10をセットしたい場合は0を入力してください。本ソフトではCH10のデータは全て0で扱います。 送信機「AN426TⅡ」の設定内 送信機「AN426TⅡ」の設定スイッ 5-3.開始 (表示シート内、上部右側 セルH1) 開始ボタンをクリックしてください。 開始ボタンをクリックすると、シリアル通信ポートの受信が可能になり、モデムがデータを出力して いれば、シート上の表示はリアルタイムに更新します。 また開始ボタンクリック後は、このボタンは停止ボタンになります。同様に停止ボタンクリック後は このボタンは開始ボタンになります。 ファイルを閉じる前やCH・SET・UNIT番号を変更したい時は、停止ボタンをクリックしてください。 3/6 アンドン収集サンプルソフト説明書 V1.00 6.機能 本ソフトは「表示」、「窓履歴」、「全ログ」及び「取説」の4種類のシートから構成しています。 各シートでは受信後リアルタイムに更新し、シート上のデータをCSVファイル(カンマ区切り形式)に 自動保存します。 6-1.表示シート ポート番号の入力 CH・SET・UNITの入力 開始ボタン 状態カラ―表示 状態カラー表示 ON時刻 ※2 O累計時間 ※2 R累計時間 ※2 G累計時間 ※2 O回数 ※2 R回数 ※2 G回数 ※2 O ON時刻 O OFF時刻 R ON時刻 R OFF時刻 G ON時刻 G OFF時刻 アンドン受信機のようなビジュアル的なカラ―表示をします。 現在ONしている窓のONした時刻です。 過去のオレンジ色のON累計時間です。現在ON中の時間は含みません。 過去の赤色のON累計時間です。現在ON中の時間は含みません。 過去の緑色のON累計時間です。現在ON中の時間は含みません。 各累計時間は0:00:00~23:59:59の範囲とし、24時間を超えた場合は 0:00:00に戻り、セルの色が変わります。※1 過去のオレンジ色のON累計回数です。現在ON中の時間は含みません。 過去の赤色のON累計回数です。現在ON中の時間は含みません。 過去の緑色のON累計回数です。現在ON中の時間は含みません。 オレンジ色で最後にONした時刻です。OFFが確定した時に表示します。 オレンジ色で最後にOFFした時刻です。 赤色で最後にONした時刻です。OFFが確定した時に表示します。 赤色で最後にOFFした時刻です。 緑色で最後にONした時刻です。OFFが確定した時に表示します。 緑色で最後にOFFした時刻です。 ※1 各累計時間が1日(24時間)を超えた場合の色 1日 2日 3日 4日 5日 茶 赤 オレンジ 黄 緑 6日 青 7日 紫 8日 うす灰 9日以上 濃い灰 ※2 の7項目は全窓分CSVファイルに上書き保存します。 ファイル名(C111_20110501_1.csv) Cはcumulative(累積)の意味です。 CH,SET,UNIT 日付 通し番号 日付と通し番号は全ログファイルと同じとします。他で開かれて保存出来ない時は 警告表示をして、その時はデータ保存はしません。 本ソフトのファイルを開いた状態で、CH、SET、UNITを変更して再び前と同じCH、SET、UNITの 設定で開始する場合は、以下のようになります。 ・前の保存ファイルの続きから追加します。 ・以前端子入力によるON状態で停止したとしても、再開後はキーによるON扱い となります。 ・ON時刻、各累計時間は強制的に24時間以内のデータとして扱われ再開します。 再開後に24時間を経過したものは正しく処理します。 4/6 アンドン収集サンプルソフト説明書 V1.00 6-2.窓履歴シート 窓点灯履歴の表示と保存をします。 ファイル名(W111_20110201 _1.csv) Wはウィンドウ(窓)の意味です。日付と通し番号は 全ログファイルと同じとします。他で開かれて保存 CH,SET,UNIT 出来ない時は警告表示をして、その時はデータ 保存はしません。 本ソフトのファイルを開いた状態で、CH、SET、UNITを変更して再び前と同じCH、SET、UNITの 設定で開始する場合は、前の保存ファイルの続きから追加します。 日付 通し番号 項目 窓番号 色 ON日付 ON時刻 OFF時刻 点灯時間 点灯日数 ※ 点灯日数は最大31日とします。オーバー時は0~続きます。 6-3.全ログシート 受信毎に、CSVファイル保存し、また全ログシートに表示します。CH、SET、UNITの値が設定と 異なっていても全て表示または保存します。 ファイル名(L20110201_1.csv) ファイルを開いた時の日付 + 番号となります。同じ日で過去のがあれば番号は インクリメントします。頭文字Lはログファイルの意味です。保存時に開いていて保存 出来ない時も番号+1します。また日が変わってから、保存出来ない場合はファイル名 の日付も更新します。 1ログ内容 CH、SET、UNIT、機器、キー1、キー2、キー3、キー4、端子1、端子2、端子3、端子4、 送信方法、日時刻 モデムからの13種類のデータ と 日時刻になります。テキスト形式の数値とします。 詳細はシートやモデムの取説を参照してください。 6-4.保存フォルダ 各CSVファイルの保存先は、本ファイルのあるフォルダの下の「DATA」と言うサブフォルダ内に なります。 6-5.受信データ処理について 受信したデータのON・OFF処理は、弊社アンドン受信機と同等の処理を行います。 本ソフトでは表示の点滅機能はありません。 5/6 アンドン収集サンプルソフト説明書 V1.00 7.エラー 7-1.ファイルを開いた時のエラー 本ソフトのファイルを開こうとした時、以下の2つエラー表示をした場合 このエラーになった時は、本ソフトのファイルは保存せずにそのまま終了してください。 ●初めてファイルを開く場合 本説明書の 「3.事前準備」が正しくできていません。説明をよく読んで事前準備を行ってください。 ●以前に開いたことがあるが、今回エラーになった場合 WindowsOSの自動更新などで、事前準備の 3-2 の設定が 0→400に戻ってしまう場合があります。 その際は3-2で保存した「***.reg]を使用してCapability Flagsのキーの値を再修正してください。 保存した「.reg」キーを利用したCapability Flagsのキーの値の修正方法 本EXCELファイルと同じフォルダに保存された「***.reg」をダブルクリックします。 名前は例です。 下記 Windowsメッセージが表示されますので、内容を確認して進んで下さい。 「~.reg内の情報をレジストリに追加しますか?」 ”はい”を選択してください。 「~.reg内の情報が、レジストリに正しく入力されました。」 ”OK”をクリックしてください。 上記操作によりCapability Flagsのキーの値は再修正されます。 7-2.開始ボタンを押した時のエラー 開始ボタンを押した時以下のエラー表示をした場合 本説明書の 「3.事前準備」が正しくできていません。説明をよく読んで事前準備を行ってください。 8.その他 本ソフトウェアはサンプル品であり、無償提供しているものです。 本ソフトウェアの動作については一切の保証及びサポートは行っておりません。 ヘルツ電子株式会社 〒431-0038 静岡県浜松市北区豊岡町62-1 TEL053-438-3555 FAX053-438-3411 6/6
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