空中ディスプレイ技術のABCD応用展開

空中ディスプレイ技術のABCD応用展開
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キーワード
山 本 裕 紹
工学研究科先端光工学専攻・オプティクス教育研究センター・准教授
TEL:028-689-7074
FAX:028-689-7075 E-mail:[email protected]
久次米亮介,時本豊太郎,中島正雄,川岸功和,内田恵太朗他
空中ディスプレイ,再帰反射による空中結像(AIRR),空中ヒーター
背景および目的
何もない空中に映像を表示する技術は,さまざまな
SF映画で描かれた通り,かねてから夢とされてきた表
示技術である.空中ディスプレイは,自由空間を情報
媒体にできる新しいメディアでもあり,直感的なジェ
スチャー入力やコンピュータとのインタラクションな
どこれからの情報システムの新しい形態を実現する.
本プロジェクトでは,空中ディスプレイ技術の社会
実装に向けて,ABCDの4つの分野に応用展開を行う.
応用A (Amusement):空中表示のアミューズメント産業
へのプロトタイプ開発を行う.
応用B(Biology):岡山大学,東京女子大学,京都大学,
東京大学,基礎生物学研究所他とともに,空中表示を
行動生物学実験への刺激提示に用いるための実験用の
ディスプレイシステムを開発する.
応用C(Car):車載用の空中ディスプレイや冬期の燃費を
向上させる空中ヒーター技術の開発を進める.
応用D(Digital Signage):大画面LEDパネルの映像を空中に
結像したディジタルサイネージの実用化を進める.
再帰反射による空中結像(AIRR)に
よる大画面空中ディスプレイの実現
ビーズタイプ
再帰反射シート
プリズムタイプ
再帰反射シート
空中ヒーター
空中スピーカー
直交ミラーアレイ(CMA)による
光と音と熱の空中結像
プロジェクトの内容
応用A:インタラクティブな空中映像操作を実現する.
応用B:対象の全周囲を空中像で囲む装置を開発する.
応用C:車載用に空中ディスプレイ装置の薄型化ならび
に反射型結像素子による空中ヒーターを開発する.
応用D:100インチLEDパネルを再帰反射シートで空中に
結像して世界最大の空中スクリーンを実現する.
期待される効果・展開
空中表示はディスプレイ新分野として世界的に注目
を得ている日本発の技術である.宇都宮大学の空中表
示法は現在提案されている空中表示法の中で,視野角
の広さと大画面化のためのコストの点で最も実用化に
適した手法として注目を得ている.ABCD分野へのプロ
トタイプ開発により,社会実装による普及を進める.
宇都宮大学 地域共生研究開発センター イノベーション創成部門