電源Vol.15 - リニアテクノロジー

圧
/降
耐圧 レータ
高
ック レギュ
・
リシ
モノ チング
ッ
イ
5 ス
vol. 1
の
今月
電源
特集
ユーザ製品の付加価値を高める、リニアテクノロジーの
4つのハイパフォーマンスアナログ ICプロダクトユニット
Signal
Conditioning
Power
Mixed
Signal
パワー
High
Frequency
ミクストシグナル
高周波
シグナル・コンディショニング
ホットスワップ
ワンストップ
スイッチング・レギュレータ
チャージポンプ DC/DC コンバータ
リニア・レギュレータ(LDO)
絶縁電源向けコントローラ
バッテリチャージャ/モニタ
電源コントローラ
アナログの IC
勘どころ
車載電源ラインの過渡現象
—— 42
されるほか、ワイヤハーネスも長くなるので、インダクタンス
自動車やフォークリフトなどでは、搭載されたバッテリ(鉛蓄
成分を多く含むようになり、突発的な遮断等が起きた場合
電池)が電子機器の電源となります。バッテリ自身の端子電圧
に過渡的な高電圧が発生します。中でも、オルタネータから
は比較的安定していますが、接続された機器のオンオフなどに
バッテリが遮断されたときに発生するロードダンプ(Load
よって実際の端末における電圧は大きく変動します。変動の
Dump)と呼ばれる過渡現象は、高電圧が発生します。図
は、ISO7637- 2 に基づくロードダンプのテスト波形例です。
12 V(14 V )系の場合、2 Ω 負荷時でピーク電圧 50 V、無負
荷時では 100 V の過渡電圧に耐えることが要求されます。
幅は一般の電子機器の電源よりも遙かに大きいため、接続す
る電子機器には大きな電源変動に対するイミュニティ(耐性)
を備えていることが必要で、搭載される電子機器は、自動車
メーカや国際規格で定められた試験をパスすることが求めら
実際の多くの車両では、クランパ(ダイオード)が挿入され
れています。
ており、この場合には図に太い点線 で示したクランプ
電源電圧が変動する要因は、多数あります。例えば、エンジン
の始動時にはスタータモータに大電流が流れるため、端子電
圧は一時的に大きく降下します。この現象は寒冷地で特に
波形でテストされますが、それでも 32 V まで達します。持
続時間も比較的長いため、電子回路には十分な耐高電圧性
能が要求されます。
条件が厳しいため、コールドクランク(Cold Crank)などと
100V
90%
5a
呼ばれます。バッテリ自身にもコールドクランキングアンペア
電 圧
という定格項目がありますが、これは−18 ˚C で 30 秒後の電
圧が 7. 2 V となるまで流すことができる電流値と定義されて
32V
います。
12V
0
端子電圧は下がるだけでなく、上昇することも多々あります。
自動車にはオルタネータなど大きな起電力を持つ部品が接続
ロードダンプの
テスト波形例
5b
10%
10ms
200ms
時 間
ISO7637-2 の 12V 系定格を図にしたもの。過渡電圧の抑制器を持たない
オルタネータは 5a( )で、持つものは 5b( )でテスト。
、LT、LTC、LTM、Burst Mode はリニアテクノロジー社の登録商標です。
ThinSOT、LINEAR EXPRESS はリニアテクノロジー社の商標です。その他の商標は、該当の会社のものです。
話題 の 製品
LT3481
消費電流 50 µA の 36V、2A、2.8MHz
降圧スイッチング・レギュレータ
広い入力範囲: 3.6 V ∼ 34 V 動作、最大 36 V 出力電流: 最大 2 A
低リップルの Burst Mode® 動作: 12 VIN から 3.3 VOUT への変換時に IQ が 50 µA、出力リップル<15 mV
調整可能なスイッチング周波数: 300 kHz ∼ 2.8 MHz
低いシャットダウン電流: IQ<1µA
昇圧ダイオード内蔵
MSOP-10 および 3 mm×3 mm DFN-10 パッケージ
V IN
4.5V TO
34V
LT ®3481は、34V(最大 36V)までの入力電圧を使用可能な
可変周波数(300 kHz ∼ 2 .8 MHz )モノリシック降圧スイッ
チング・レギュレータです。高効率の 0.18Ωスイッチに加え、
必要な発振器、制御回路、ロジック回路を 1 個のチップに
搭載。電流モード方式を採用することにより、過渡応答が
高速で、優れたループ安定性が得られます。低リップルの
Burst Mode 動作により、標準アプリケーションにおいて出
力リップルを 15 mV 以下に保ちながら、低出力電流で高効
率を維持します。また、VOUT が 3 V を超える場合に出力か
らバイアス電流を流すことにより、低出力電流時の効率を
さらに向上させることができます。
BOOST
RUN/SS
OFF ON
V OUT
3.3V
2A
BD
V IN
0.47µF
16.2k
4.7µH
SW
VC
4.7µF
LT3481
RT
330pF
BIAS
PG
324k
60.4k
FB
GND
22µ F
200k
▲ 3 . 3 V 降圧コンバータ
LT3505
3mm×3mm DFN- 8 および MSOP- 8 パッケージの
1.2A 降圧スイッチング・レギュレータ
広い入力範囲: 3.6 V ∼ 36 V 動作、最大 40 V 出力電流: 最大 1.2 A
抵抗でプログラム可能な固定周波数動作: 200 kHz ∼ 3 MHz
最小 780 mW まで調整可能な出力
短絡に対する耐性あり、小型のコンデンサやインダクタを使用可能
ソフトスタート
V IN
4.2V TO 36V
LT 3505 は、1.4 A パワースイッチを内蔵した電 流モ ード
PWM 降圧 DC /DC コンバ ータです。3. 6 V ∼ 36 V(最大
40 V )という広範囲の入力電圧で動作するので、非安定化
ACトランス、24V 産業用電源、車載バッテリなどの様々な
V OUT
3.3V
1.1A, VIN > 5V
1.2A, VIN > 8V
BOOST
V IN
0.1µF 10µH
ON OFF
SW
SHDN
36.5k
LT3505
22pF
FB
RT
電源から得られる電力を安定化するのに最適です。発振
器は、小型で低コストの外付け部品を使用可能な高周波数
動作にプログラムすることも、最大効率を達成するために
比較的低い周波数で動作するようにプログラムすることも
可能。サイクルごとの電流制限によって短絡出力からデバ
イスを保護し、ソフトスタートによって起動時の入力電流
サージをなくします。
GND
75.0k
10µF
11.3k
VC
69.8k
68pF
1µF
▲ 750 kHz、3 . 3 V 降圧コンバータ
LT3503
2mm×3mm DFN-6 パッケージの
1A、2.2 MHz 降圧スイッチング・レギュレータ
広い入力範囲: 3.6 V ∼ 20 V
11V ∼ 18 V の入力で 5 V/ 1.2 A を供給、7.2 V ∼ 18 V の入力で 5 V/ 1A を供給
8.5 V ∼ 12 V の入力で 3.3 V/ 1.2 A を供給、5.5 V ∼ 12 V の入力で 3.3 V/ 1A を供給
固定周波数動作: 2.2 MHz
最小 780 mV まで調整可能な出力
短絡に対する耐性あり、小型のコンデンサやインダクタを使用
LT3503 は、1.45A パワースイッチを内蔵した電流モード
PWM 降圧 DC/DC コンバータです。3.6 V ∼ 20 Vという広
範囲の入力電圧で動作するので、様々な電源を安定化する
のに最適です。動作周波数が高いので、小型で低コストの
インダクタやセラミック・コンデンサを使用可能で、出力
リップルが低く予測可能。サイクルごとの電流制限によって
短絡出力からデバイスを保護し、ソフトスタートによって起
動 時 の入 力 電 流サージをなくします。低 電 流(< 2 µ A)
シャットダウン・モードでは出力を切断するので、バッテリ
駆動システムでのパワーマネージメントを簡素化できます。
V IN
4.5V TO 12V
20V MAX
V IN
V OUT
3.3V
1A, V IN > 5.5V
1.2A, VIN > 8.5V
BOOST
0.1µF
LT3503
ON OFF
2.5µH
SW
SHDN
37.4k
GND
1µF
120pF
FB
10µF
11.5k
▲ 3 . 3 V 降圧コンバータ
データシートと評価サンプルについては、当社 Webサイトまたは 販売代理店にお問い合わせください。
電源
vol.
モノリシック高耐圧/降圧
15 スイッチング・レギュレータ
LT3470
ブーストおよびキャッチ・ダイオードを内蔵した
マイクロパワー降圧レギュレータ
低消費電流: 12 VIN から 3.3 VOUT への変換で 26 µA
昇圧およびキャッチ・ダイオードを内蔵
入力範囲: 4 V ∼ 40 V
低い出力リップル: <10 mV
シャットダウン・モードで<1A
出力電圧: 1.25 V ∼ 16 V、出力電流: 200 mA
ヒステリシス・モード制御: 軽負荷での低リップル・Burst Mode 動作、より重負荷での連続動作
LT3470 は、300mA パワースイッチ、キャッチ・ダイオード、ブースト
ダイオードを高さの低い 3mm×2mm DD および ThinSOT TM パッ
ケージに搭載したマイクロパワー降圧 DC/DC コンバータです。
Burst Mode 動作と連続動作を組み合わせることで、小型のインダ
クタやコンデンサを使用して最大 200 mA の負荷に低リップル出力
を供給可能。入力範囲が 4 V ∼ 40 V と広いので、2 セル Li-Ion バッ
テリから非安定化 AC アダプタ・トランスや鉛蓄電池に至る様々な
V IN
7V TO 40V
0.22µF
V IN
BOOST
33µH
OFF ON
SHDN
V OUT
5V
200mA
SW
BIAS
604k
1%
22pF
LT3470
2.2µF
FB
22µF
GND
電源を安定化できます。安定化時の消費電流は標準アプリケーショ
ンでわずか 26 µA、ゼロ電流シャットダウン・モードでは負荷を入力
ソースから切断するので、バッテリ駆動システムでのパワーマネー
ジメントを簡素化します。
▲
200k
1%
LT 3470 標準的な応用例
LT1776
広入力範囲、高効率、降圧スイッチング・レギュレータ
広い入力範囲: 7.4 V ∼ 40 V、60 V までの入力過渡に対する耐久性
ピーク・スイッチ電流定格: 700 mA
適応型スイッチ・ドライブにより、軽負荷時のパルス・スキップなしに、重負荷時にも高効率を維持
真の電流モード制御
動作周波数: 200 kHz、400 kHz まで同期可能
シャットダウン時の低電源電流: 30 µA
SO- 8 および PDIP- 8 パッケージで供給
V IN
8V TO 40V
5
LT1776 は広入力範囲、高効率の降圧スイッチング・レギュレータで、
モノリシック・ダイには、発振器、制御および保護回路を内蔵して
います。最大 60V の入力電圧を受け入れ、定格ピーク電流 700mA
の出力スイッチも搭載しています。電流モード制御は卓越したダイ
ナミック入力電源除去と短絡保護を提供。また、効率を向上させる
ためのいくつかの特長を備えています。内部制御回路には通常
VCC ピンを通して電源が供給され、VIN 電源から直接流れる電流
を最小限に抑えます。スイッチ回路の動作は負荷にも依存し、中∼
重負荷時には、出力スイッチ回路は高速立上り時間を維持し、効率
を向上。軽負荷時には、パルス・スキッピング現象を避けるために、
意図的に立上り時間を低下させます。
1
+
V IN
SHDN
VCC
VSW
39µF
63V
LT1776
6
SYNC
2
100µH
3
+
100µF
10V
5V
400mA
36.5k
1%
7
FB
8
VC
2200pF
22k
GND
12.1k
1%
100pF
4
▲
LT 1776 標準的応用例
LT1936
1.4A、500 kHz、降圧スイッチング・レギュレータ
広い入力電圧範囲: 3.6 V ∼ 36 V、全入力範囲での短絡保護
1.9 A の最小スイッチ電流を保証
10 V ∼ 36 V 入力から 5 V/ 1.4 A を出力、7 V ∼ 36 V 入力から 3.3 V/ 1.4 A を出力
6.3 V ∼ 36 V 入力から 5 V/ 1.2 A を出力、4.5 V ∼ 36 V 入力から 3.3 V/ 1.2 A を出力
最小 1.20 V まで調整可能な出力電圧
500 kHz の固定周波数動作
LT1936 は 1.9A のパワースイッチを内蔵した電流モード PWM 降圧
DC/DC コンバータで、熱特性が改善された小型 8 ピン MSOP パッ
ケージで供給されます。入力範囲が 3.6 V ∼ 36 V と広いので、車載
バッテリ、24 V 産業用電源、非安定化 AC アダプタなどの広範な電
源を安定化するのに適しています。高い動作周波数により、小型で
低コストのインダクタやセラミック・コンデンサを使用できるので、
出力リップルは低く予測可能です。サイクルごとの電流制限、周波
数フォールドバック、サーマル・シャットダウンによって、短絡出力
からデバイスを保護します。また、ソフトスタートによって起動時の
入力電流サージをなくします。
www. linear - tech. co. jp
V IN
4.5V TO 36V
V IN
BOOST
SHDN
ON OFF
0.22µF
10µH
SW
4.7µF
17.4k
LT1936
COMP
VC
V OUT
3.3V
1.2A
FB
GND
10k
22µF
▲ 3 . 3 V 降圧コンバータ
TIMELY NEWS
リニアテクノロジー・タイムリーニュース
話題 の 製品
LT3493/3493-3
2mm×3mm DFN-6 の
1.2 A、750 kHz 降圧スイッチング・レギュレータ
広い入力範囲: 3.6 V(LT3493)/ 6.8 V(LT3493-3)∼ 36 V 動作、最大 40 V
出力電流: 1.2 A
固定周波数動作: 750 kHz
最小 780 mV まで調整可能な出力
短絡に耐性あり、小型のコンデンサやインダクタを使用可能
ソフトスタート
内部補償
低いシャットダウン電流: < 2 µA
低 VCESAT スイッチ: 330 mV/ 1A
LT3493/LT3493-3 は、1.75A パワースイッチを内蔵した電流
モード PWM 降圧 DC/DC コンバータです。動作入力範囲が
3.6 V/ 6.8 V ∼ 36 V(最大 40 V )と広く、安定化されていない AC
アダプタのトランス、24 V 産業用電源、車載バッテリなどの多
様な電源の安定化に最適です。動作周波数が高いため、小型
で低コストのインダクタやセラミック・コンデンサを使用できる
ので、出力リップルが低く予測可能です。サイクルごとの電流
制限によって短絡出力からデバイスを保護するとともに、ソフト
スタートによって起動時の入力電流サージをなくします。さら
に、低電流(<2µA)のシャットダウン・モードで出力を切断す
るので、バッテリ駆動システムのパワー・マネージメントを簡素
化することができます。
V IN
6.8V TO
36V
V IN
V OUT
3.3V
1.2A, VIN > 12V
1.1A, VIN > 8V
BOOST
0.1µF
LT3493-3
ON OFF
10µH
SW
SHDN
32.4k
GND
22pF
FB
10µF
10k
1µF
▲ 3 . 3 V 降圧コンバータ
LT1076
降圧スイッチング・レギュレータ
2 A のオンボードスイッチ
60 V の入力電圧まで動作
スイッチング周波数: 100 kHz
大幅なダイナミック動作の改善
低コスト 5 ピンおよび 7 ピン・パッケージで供給可能
待機時消費電流: 8.5 mA
プログラム可能な電流制限機能
マイクロパワーのシャットダウン・モード
LT1076 は一般的な使用において、わずかな外付け部品で動作す
る 2 A のモノリシック・バイポーラ・スイッチング・レギュレータ IC
です。パワー・スイッチ、オシレータ、コントロール回路、すべて
の電流制限回路などをチップに内蔵しています。基本的には従来
の正出力バック・コンバータに対応しますが、正負反転コンバータ、
負出力ブースト・コンバータ、およびフライバック・コンバータなど
にも対応可能です。スイッチ出力はグランドから 40V下までスイン
グさせることができるため、バックモードでタップ・インダクタをド
ライブして、最 大 10A の出力 電 流 を取り出すことが できます。
フィードバック・ループに真のアナログ乗算器を使用していますの
で、入力電圧の変動に瞬時に対応でき、また入力電圧から独立し
たループゲインを作ることができます。その結果、レギュレータの
ダイナミック動作は、従来の設計より大幅に改善されています。
固定 5V 出力、2 A バージョンも用意しています(LT1076 -5)
。
100µH
V IN
8V TO 40V
5V
≤1.8A
V SW
LT1076-5
SENSE
GND
+
VC
R3
1.5k
C3
200µF
C2
0.033µF
+
C1
500µF
25V
▲ 正出力降圧コンバータ
無 償 サ ン プ ル 提 供 中 !
お申し込みは、各製品の Web ページからどうぞ
リニアテクノロジーの
ニュースサイト 開設 !
www.linear-news. jp
本 社 〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町3-6 秀和紀尾井町パークビル Tel 03(5226)7291 Fax 03(5226)0268
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株式会社 トーメン エレクトロニクス
株式会社
立 花 エ レ テック
本社 〒224-0045 横浜市都筑区東方町 1
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リニア エクスプレス
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