2005.10.1 冨松 本格 DVD ビデオ編集(テキスト・オーディオあり) <本格的ビデオ編集の省労力化> 従来の本格的な DV-AVI 編集の煩雑さを避け、少ない労力でビデオを編集する方法を提案する。考え 方の基本は、DVD-RAM 方式 DVD レコーダの DVD-RAM へのダビング機能(キャプチャの代行と MPEG2 への機械的エンコード)を積極的に利用することである。 具体的な編集の流れは、DV ビデオ・VHS ビデオ・テレビ映像 → DVD レコーダで DVD-RAM へダ ビング→DVD-RAM をパソコンへ→Panasonic DVD-MovieAlbum でカット編集→Ulead VideoStudio でトランディション・テキスト・オーディオ編集→DVD レコーダ (または Sonic MyDVD) で DVD-Video に焼く、ということになる。 この方法は、次のようなメリットがある。 ①機械的にエンコード(パソコンによるソフトエンコードでない)するから、エンコードが速い。 ②Panasonic DVD-MovieAlbum を使えば、DVD-RAM でのカット編集が極めて容易にできる。 ③Ulead VideoStudio のレンダリングは最終の一回のみで、編集時間を短縮でき画質の劣化を防げる。 ④MPEG2 は DV-AVI に比べてファイル容量が小さいので、 ディスクへのデータの保存が容易である。 ただし、Ulead VideoStudio による本格編集では、レンダリング(再エンコード)などで映像が粗く なることを考慮して、DVD-RAM にダビングするときは高画質で取り込むことが大切である。 <Panasonic DVD-MovieAlbum による MPEG 編集> 1.DVD-RAM へのダビング ・DVD レコーダの初期設定において、ハイブリッド VBR はノーマル(高解像度に固定)にしておく。 (アドバンスは SP,LP のとき低解像度への可変となる) ・まず、DV ビデオや VHS ビデオを、Panasonic E100H で DVD-RAM にダビングする。 ・一般的な映像は SP モード、再エンコードする場合は XP モードで録画する。 記録モード 解像度 XP 704×480 704×480 352×480 352×480 352×240 352×240 SP LP EP ビットレート 10 Mbps 5 Mbps 2.5 Mbps 1.7 Mbps VHS との対応 − S-VHS VHS 標準 VHS 3 倍速に少し劣る 2.カット編集 ・DVD-MovieAlbum で使用中のディスクは、他のアプリケーションから同時に使用できない。 ・DVD-RAM の編集(内容は MPEG2 編集)は、1 コマ 15 フレーム(0.5 秒)単位となる。 ・タイトル(プログラム)の分割、消去、結合、移動などを行い、映像のストーリを作る。 映像ストーリを構成する複数のタイトルは、チャプタなしの単純なタイトルに整理しておく。 1 ・各タイトルは右クリックして「プロパティ」から、タイトル名をつけておく。 ・必要に応じてタイトルを結合すれば、結合前の各タイトルはチャプタとして認識される。 ・DVD-RAM 間で映像データの移動をするには、 「DVD-MovieAlbum コピーツール」を使う。 3.MPEG ファイルの切り出し ・DVD-Video に焼くには、MPEG ファイルに切り出す必要がある。タイトルを右クリックして「切 り出し」をクリック、または補助機能メニューの「ファイルへの画像切り出し」から切り出す。 ・ 「切り出し」ダイアログで「切り出しモード」の「解像度」は、DVD-MovieAlbum が推奨する値の ままにする。 ・オプションの「チャプタ間で分割」にチェックすると、チャプタ毎に MPEG ファイルが作成され、 VideoStudio のビデオクリップや MyDVD のメニューとして利用できる。 ・出力先フォルダを指定する。切り出す前のタイトル名と同じ名前のファイルおよびフォルダを自動 的に作ってくれる。全プログラム切り出しのときのフォルダ名は Untitled となる。 ・ 「開始」ボタンで MPEG ファイルへの書き出しが始まる。映像時間の半分ぐらい時間で完了する。 切り出しが完了すると、 「ディスクへの書き出し」を続行するかの確認メーッセージが出る。 <Sonic MyDVD による DVD-Video の作成> MPEG2 の切り出しが完了し直ちに DVD-Video に焼く場合は、スムーズに Sonic MyDVD に操作が 移り、自動的に「ムービーの取得」まで実行される。ひとまず編集を終った場合は下記による。 1. 「Sonic MyDVD にようこそ!」画面 ・ 「DVD-Video」を選択し、更に「DVD-Video プロジェクトの作成または修正」を選択する。 ・MyDVD のメインウィンドウが開き、中央部にメニュー画面が表示される。 2.メニューの編集 ・メニュー(タイトルメニューまたはホームメニューという)にタイトルを付ける。 ・ 「ムービーの取得」ボタンで、MPEG ファイル(ビデオクリップ)を一つずつ取り込む。 それぞれがメニューボタンになる。ボタンが 6 個を超えると新しいメニューが作成される。 ・必要に応じて「サブメニューの追加」ボタンで、下の階層のサブメニューを作ることもできる。 ・ 「スタイルの編集」ボタンで背景を選択とテキストを編集し、 「プレイオール」のチェックを確認 する。このチェックがあればそのメニュー以降を続けてディスプレイするが、チェックを取れば そのメニューのディスプレイ後に改めてメニューに戻る。 ・ 「プロジェクト」 (*.dvd ファイル)に名前をつけて保存する。 (MyDVD は ファイル名と同じ名前のフォルダも自動的に作ってくれる) ・ 「ファイル」∼「プロジェクトの設定」∼「ハードディスク」タブのテンポラリファイルの位置に、 作業用ホルダを指定する。 ・DVD-Video に焼くには、DVD-R ディスクをドライブに挿入して、 「書き込み」ボタンを押す。 (所要時間の例:7 分の映像で、準備に 20 分、実際の書き込みに 20 分、計 40 分を要した) 2 <Ulead VideoStudio によるトランディション・テキスト・オーディオの追加> 必要に応じて、Ulead VideoStudio を使って映像にトランディション、テキスト、オーディオなどを 追加する。この場合はレンダリングで画質が劣化するので、若干高画質で録画しておくとよい。 1.開始 ・ 「プロジェクトの新規作成」∼「作業用フォルダ」は、DVD-MovieAlbum SE4 の切り出し先フォ ルダを指定すると分かりやすい。 ・テンプレートは、 「DVD 高画質 Full-D1」を指定する。 ・ 「環境設定」∼「プレビュー」タブで、 「プレビューフォルダ」を任意に指定する。 (完了工程の一回のみのレンダリングであれば、ここにはファイルは残らない) 2.編集 ・画面左下「メディアファイルを挿入」ボタン ∼「ビデオを追加」を繰り返して、DVD-MovieAlbum で切り出した MPEG ビデオクリップを一つずつ追加していく。 (複数個のビデオクリップをまとめて取り込むと、何故かクリップの順序が狂ってしまう) ・VideoStudio ではクリップの分割(カット編集)はしない。MPEG の GOP が壊れて、DVD-Video に焼けないことになってしまう?危険性がある。 3.トランディション ・よく使うトランディションをドラッグ&ドロップする。 F/X:クロスフェード、ピール:ターンページ、クロック:ツィスト ・標準的デュレーション:1 秒ぐらいがいい。映像が大きく変わるときは 2 秒ぐらいにする。 4.テキスト ・タイトル(映像の始まるときのテキスト) :デュレーションは 6 秒 ・テロップ(映像の途中のテキスト) :デュレーションは 3 秒ぐらい 5.オーディオ ・オーディオは CD やファイルから取り込むことができる。ファイルから取り込む場合、 「メディア ファイルを挿入」∼「オーディオを追加」で、オーディオクリップを取り込む。 ・オーディオの最初と最後の無音部分を削除する。 特に短いオーディオを繰り返し使用するときには、 その接続部分に注意する。 6.完了 ・プロジェクト(*.VSP ファイル)を保存して、編集記録を残しておく。次に「ビデオファイルを作 成」で、 「ファイル名」 「ファイルの種類」を決めて「保存」ボタンを押す。 ・プロジェクト(*.VSP)およびビデオファイル(*.MPG)の保存場所は、この映像の「作業用 フォルダ」を指定すると分かりやすい。 ・最初で最後のレンダリングが始まり、これが終わるとプロジェクトを自動的に再生する。 (レンダリング所要時間は、映像時間の 3∼8 の時間を要する) 以上 3
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