亥鼻 IPE 学習ガイド - 専門職連携教育研究センター Inter Professional

亥鼻 IPE
学習ガイド
医学部
千葉大学
看護学部
薬学部
亥鼻 IPE 学習ガイド
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目次
Ⅰ.患者・サービス利用者中心の医療を担う自律した医療組織人になる―亥鼻 IPE の目的 ......................... 1
Ⅱ.用語の説明 .......................................................................................................................................................................................... 1
1.患者・サービス利用者中心の医療 ...................................................................................................................................... 1
2.専門職(professional) ......................................................................................................................................................... 2
3.専門職連携実践:IPW(Interprofessional Work) .............................................................................................. 2
4.専門職連携実践能力 ................................................................................................................................................................. 2
5.専門職連携教育:IPE (Interprofessional Education)................................................................................. 2
Ⅲ.亥鼻 IPE で身につける能力―専門職連携実践能力とその前提となる能力....................................................... 3
Ⅳ.亥鼻 IPE の内容 ................................................................................................................................................................................ 4
Ⅴ.亥鼻 IPE の原則―グランド・ルール .................................................................................................................................... 5
Ⅵ.亥鼻 IPE の方法 ................................................................................................................................................................................ 5
体験による学習...................................................................................................................................................................................... 5
グループワークによる学習 ............................................................................................................................................................. 5
ふりかえりによる学習―リフレクションとポートフォリオ ......................................................................................... 6
Ⅶ.亥鼻 IPE での教材 ........................................................................................................................................................................... 6
Ⅷ.e ラーニング学習管理システム(moodle)と、e ポートフォリオ(iFolio) .............................................. 7
医学部 moodle の活用 ...................................................................................................................................................................... 7
e ポートフォリオ:iFolio の活用 ................................................................................................................................................ 7
Ⅸ.亥鼻 IPE での提出課題と提出方法 ......................................................................................................................................... 7
Ⅹ.亥鼻 IPE での評価 ........................................................................................................................................................................... 9
Ⅺ.亥鼻 IPE での持参物.................................................................................................................................................................... 10
Ⅻ.亥鼻 IPE についてわからないことがあれば… .............................................................................................................. 10
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Ⅰ.患者・サービス利用者中心の医療を担う自律した医療組織人になる―亥鼻 IPE の目的
わたしたちが目指すことは「患者・サービス利用者中心の医療」の実現です。
これからみなさんは、医学部、看護学部、薬学部各々の専門教育のなかで懸命に学び、医療現場に立
つために必要とされる専門知識や技術、態度を身につけていくことでしょう。一人ひとりが高い専門性
を身につけることは、人びとの治療やヘルスケアを担ううえで最も必要なことです。
しかし、一人ひとりの能力がいかに高くとも、その専門性の殻に閉じこもり、皆が別々の方向を向き、
ばらばらに行動していては、医療専門職が担う役割が果たせない状況が数多く医療現場に生まれていま
す。したがって、これからの医療専門職には、自らの専門性を発揮するのみでなく、保健・医療・福祉
に携わる、さまざまな領域の専門職と連携し協働できる能力が求められています。
これは、急速な医療の高度化・多様化への対応、医療事故の防止、職場環境の改善など、今日の医療
現場でのさまざまな課題を克服していくうえでの核であるだけでなく、そもそもの専門職(professional)
としての役割を十分に果たし、医療専門職の公共的な使命である「患者・サービス利用者中心の医療」
を実現していくために不可欠なものです。
このさまざまな専門職が連携し協働することを、IPW(Interprofessional Work、専門職連携実践)
といいます。そして、この IPW を可能とする能力(専門職連携実践能力)と、連携し協働するなかでと
もに学び合う姿勢を身につけるためのプログラムを、私たちは IPE(Interprofessional education、専
門職連携教育)と呼んでいます。
千葉大学では、平成 19 年度より、医療系 3 学部の医学部、看護学部、薬学部が連携・協働し、キャ
ンパスの名前を冠した「亥鼻 IPE」に取り組んできました。
「亥鼻 IPE」は、3 学部とも必修の 4 年間に
わたる段階的プログラムです。選択科目ではなく、必修科目としているのは、専門職連携実践能力と実
践のなかでともに学び合う姿勢は、これからの医療専門職にとって必須であり、教育機関の責務として
確実に育成すべきものと捉えているからです。
わたしたちは、
「亥鼻 IPE」をとおして、高い専門性と患者・サービス利用者のためにという意識をも
ち、自律しつつ、さまざまな専門職と連携し、お互いを高めあい、学ぶことをつづけていく、そのよう
な「自律した医療組織人」の育成を目指しています。どのような場所でも、どのような組織のなかでも、
IPW がおこなえる能力を身につけた人材を育て、ともに学び合って医療現場をより良くし、
「患者・サー
ビス利用者中心の医療」が実現する社会になっていくことを目指しています。
これから、
「患者・サービス利用者中心の医療」を担う「自律した医療組織人」になっていくため、学
生、教員、実践者あわせて、「亥鼻 IPE」でともに学び合っていきましょう。
Ⅱ.用語の説明
1.患者・サービス利用者中心の医療
患者(疾病をもち、治療の対象となる人)
、および、サービス利用者(疾病の有無にかかわらず、ヘル
スケアの対象となる人)と、その家族の意思(選択や決定)が尊重される医療。
1
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2.専門職(professional)
利他主義を前提とした倫理観、高い専門知識と技術をもち、自律し、公共的な使命を果たす人。
1.
専門職は、その専門性により独占的権限と自律性をもつため、より一層利他主義を前提とした態度が求
められます。また専門職組織は自らで倫理規定を制定しています。
2.
専門職は、その実践基盤となる専門知識と技術の獲得のために、長期的で高度な教育体系をもち、その
能力を保証する免許や認定の制度を備えています。さらに基礎教育過程終了後も、日々の実践をふりか
えり、より自分自身を高めていく姿勢と生涯学習が求められます。
3.
専門職は、スペシャリスト(specialist、有能な実務家)に留まるのではなく、その専門性を発揮し、
社会の安寧と公共の利益に貢献する者としての自覚が求められます。
(profess は、社会に対し表明す
る(公言する)という意味。その表明の内容は、自分個人の利益に関するものではありません。)
3.専門職連携実践:IPW(Interprofessional Work)
"interprofessional"という言葉は、"inter"(「相互の」)と"professional"をつなげた造語です。そし
て"work"は実践です。IPW とは「複数の領域の専門職が協働して実践すること」です。そして、その協
働実践を支えていくために、各専門職が各々の役割を果たすだけでなく、平等で相互尊重のある関係性
や、共通の目標も必要です。
これらをふまえ、
「亥鼻 IPE」の目指す医療専門職の IPW は、「複数の領域の専門職および、患者・サ
ービス利用者とその家族が、平等な関係性のなかで相互に尊重し、各々の知識と技術と役割をもとに、
自律しつつ、患者・サービス利用者中心に設定した共通の目標の達成を目指し、協働すること」と定義
することができます。
4.専門職連携実践能力
専門職連携実践を可能とする能力。
(Ⅲでより具体的に触れます。
)
5.専門職連携教育:IPE (Interprofessional Education)
英国の CAIPE
(Center of Advanced Interprofessional Education:専門職連携教育推進センター)
の定義によると、IPE は「複数の領域の専門職者が連携およびケアの質を改善するために、同じ場所で共
に学び、お互いから学び合いながら、お互いのことを学ぶこと(CAIPE 2002)」とされています。
この定義では、IPE は教育機関でのものとは限定されず、さまざまな実践をとおしての教育(学び合い)
として捉えられています。したがって、専門職連携実践能力は、教育機関で身につけるのみでなく、医
療現場での実践をとおして学び合い、生涯にわたって身につけていくものと考えられます。また、それ
を可能にする根源として、連携のなかで学び合う姿勢が必要であるということもわかります。
千葉大学では、このような CAIPE の定義をもとにしつつ、教育機関としての責務を果たすため、より
意識的に意味を定義して、IPE を「どのような場所でも、どのような組織のなかでも、専門職連携実践
を可能とする能力を身につけ、実践のなかでともに学び、お互いに学び合いながら、お互いのことを学
ぶ姿勢を身につけることを目指した教育」と捉えています。
2
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Ⅲ.亥鼻 IPE で身につける能力―専門職連携実践能力とその前提となる能力
専門職連携実践を可能とする能力とは、
「複数の領域の専門職および、患者・サービス利用者とその家
族が、平等な関係性のなかで相互に尊重し、各々の知識と技術と役割をもとに、自律しつつ、患者・サ
ービス利用者中心に設定した共通の目標の達成を目指し、協働することができる能力」ですが、これは
非常に多くの要素が重なった能力で、一言で言い表せません。これまでのわたしたちの研究によって、
Ⅰ.プロフェッショナルとしての態度・信念、Ⅱ.チーム運営のスキル、Ⅲ.チームの目標達成のための行動、
Ⅳ.患者を尊重した治療・ケアの提供、Ⅴ.チームの凝集性を高める態度、Ⅵ.専門職としての役割遂行、に
かかわる能力として考えることができることを明らかにしています。亥鼻 IPE では、この 6 つにかかわ
る能力を身につけられるように、各 Step の学習到達目標や各授業での学習目標が設定されています。
専門職連携実践能力と各 Step での学習到達目標
そして、その 6 つにかかわる能力を身につけていくうえで最も前提となる能力を、患者・サービス利
用者を中心においた、A「コミュニケーション能力」
、B「倫理的感受性と医療者としての倫理観」
、C「問
題解決能力」の 3 つとして捉えており、とくに学生の
みなさんには意識しておいてほしい能力です。
連携のなかで学び合う姿勢とともに、卒業時にこれら
の能力を身につけていることによって、「自律した医療
組織人」として、健全な職業観、社会へのコミット力、
使命感や責任感、協調性やバランス感覚、学び続ける意
欲を備え、自らのキャリアを継続的に発展させていくこ
とができるでしょう。
3
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Ⅳ.亥鼻 IPE の内容
亥鼻 IPE は、Step1(1 年次生)から Step4(4 年次生)まで、4 つのステップから構成された、段
階的かつ総合的な教育プログラムです。
Step1「共有」は、患者やサービス利用者とふれあう体験、コミュニケーション・ワークショップや、
数々のグループワークなどをとおして、
「専門職としての態度の基礎を形成し、患者・サービス利用者お
よび他学部の学生とコミュニケーションできる能力」を身につけるステップです。
Step2「創造」は、保健、医療、福祉現場での見学実習やグループワークをとおして、
「チームメンバ
ーそれぞれの職種の役割・機能を把握し、効果的なチーム・ビルディングができる能力」を身につける
ステップです。
Step3「解決」は、専門職チームおける意志決定、倫理調整をチームで取り組むことで、
「患者・サー
ビス利用者、医療専門職間の対立を理解し、問題解決ができる能力」を身につけるステップです。
Step4「統合」は、Step1 から積み上げてきた IPE に関する学びと、それぞれの専門分野の学びを統
合し、チームで退院計画の作成に取り組むことで、
「患者・サービス利用者を全人的に評価し、患者・サ
ービス利用者中心の専門職連携によって診療・ケア計画の立案ができる能力」を身につけるステップで
す。
以上の 4 つのステップをとおして、高い専門性と患者・サービス利用者のためにという意識をもち、
自律しつつ、さまざまな専門職と連携し、 お互いを高めあい、学ぶことをつづけていく、そのような「自
律した医療組織人」 の育成を目指しています。
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Ⅴ.亥鼻 IPE の原則―グランド・ルール
亥鼻 IPE ではグランド・ルール(基本原則)を制定しています。効果的でお互い学び合える IPE とし
ていくために、以下のグランド・ルールをつねに心に留めて行動しましょう。
亥鼻 IPE グランド・ルール
亥鼻 IPE では、患者・サービス利用者中心という理念のもと、お互いの能力を発揮し、学び合う
という姿勢をもち、お互いの行動や役割に関心を注いで、目標到達に向けて協力し合う
・チームの目標を明確にし、関連する情報を共有する
・チームメンバーそれぞれの専門性や長所を活かし、補い合って、あきらめずに取り組む
・一人ひとりが積極的に発言・行動し、チームに貢献する
・自分たちにしかわからない専門用語は避けるか、説明する
・お互いの発言をよく聴き、感じ良く話し合う
・対立や葛藤を回避せず、お互いの考えを確認しながらチームの合意を形成する
このグランド・ルールは、学生のみでなく、教員や、専門職も、亥鼻 IPE にかかわるすべての人が守
ります。教員や専門職は、学生が十分に思考力・判断力をもった成人であることを認め、学生が主体的
に考え、行動し、学習目標を達成できるように援助し支援する責任と役割をもっています。
Ⅵ.亥鼻 IPE の方法
体験による学習
亥鼻 IPE では、教室での講義は最小限に、本物の患者・サービス利用者や、医療現場、医療専門職と
向き合う演習や実習をとおして、実際に体験し学びます。
たとえば、患者・サービス利用者とふれあう「ふれあい体験実習」(Step1)、実際の医療現場での連携のあり方を見学
する「フィールド見学実習」
(Step2)
、医療現場で起こりうる対立と葛藤を解決する「対立と葛藤の解決」
(Step3)
、最
前線の医療専門職に相談しつつ退院計画を立てる「退院計画立案」
(Step4)などといった難しい課題に投げ出され、そこ
での体験をとおして、感じ、考え、学びます。しかし、こういった困難な課題は、自分一人の力のみで達成することはで
きません。そこで、連携し、知恵と力を出し合う必要性が生まれます。
グループワークによる学習
演習や実習では、3 学部混成の 3~4 人からなるグループで、あるいはグループを 2 つ合わせたユニ
ットで、グループワークをおこないます。
このグループは必ず、医学部、看護学部、薬学部の 3 学部の学生から構成されています。それは、異なる専門領域の学
生たちで学び合い、助け合う体験をとおして、専門職連携実践の基盤であるグループメンバー間の信頼を実感してほしい
からです。みなさんのグループが、達成すべき目標をもち、目標達成に向けて協力し合う「チーム」となるよう、さまざ
まな学部の学生一人ひとりが、それまでに身につけている専門性を出し合い、協力して課題に取り組みましょう。グルー
プワークでの学習によって、自分を見つめなおし、自身の専門性を深めるだけでなく、お互いを知り、連携していく姿勢
5
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や能力を修得していきましょう。そのためにもつねに「亥鼻 IPE グランド・ルール」に則った行動を心がけましょう(Ⅴ
を参照)
。
また、学生相互の学習のみではなく、教員や実習先の各専門職にとっても、亥鼻 IPE に参加することにより、さらに自
身の専門性や連携に対する理解や技術や理解をふりかえり深める、双方向性、多方向性の学習効果も期待しています。
ふりかえりによる学習―リフレクションとポートフォリオ
こうした体験やグループワークでの学習を、ただその場で終わる一過性のものにせず、しっかりと自
らの能力を生んでいくものにしていくために、亥鼻 IPE ではふりかえりによる学習を大切にしています。
リフレクションとは、内省あるいは省察、つまり「ふりかえって考える」という意味です。今回の実
習はどうだったか、グループワークはどうだったか、自分のおこなった行動をふりかえって考えなおす
ことで、ただの体験に終わらせず、これからの課題を見出し、次の行動に活用できる知見を獲得し、よ
り自分自身を高めていくことができます。日々実践しながらリフレクションし、リフレクションしなが
ら実践するという学習態度は、専門職にとって不可欠なものです。
みなさんが卒業し、多忙で複雑な医療現場のなかに入っても、事実として何が生じており、その時自分が何を考え、ど
のように行動したのかについて、後からよくふりかえられるよう記録を残しておく習慣が必要です。その習慣をぜひこれ
から身につけてください。毎回の授業について、
「授業の記録/リフレクションシート」の提出を課題とします。
(授業での
提出課題等などは、Ⅷを参照。)
授業の記録には、授業の内容に関する事実(講義内容や、実習・グループワークでの議論や役割など)を詳細に記録し
ましょう。リフレクションシートには、学んだこと、気づいたこと、今後への課題など、そういった今回の授業でのあな
た自身の発見をまとめておきましょう。
ポートフォリオは、もともと「紙ばさみ」という意味で、日々の学習履歴を蓄積していき、後で見な
おし、自己の学習のプロセスの記録として役立てるためのものです。この「学習ガイド」や「授業の記
録/リフレクションシート」、教材の「学習の進め方」やワークシート、そして授業で配布される資料な
どさまざまなものを、
「亥鼻 IPE ポートフォリオ」に綴じこんでいきましょう。
つまり、亥鼻 IPE で学んだことすべてが、目に見える成果として形になっているものが「亥鼻 IPE ポ
ートフォリオ」です。いつでも学習を体系的にふりかえることができるようなポートフォリオを作成す
ることで、体験による学習を可視化し、自己の学習に活用していきましょう。(
「亥鼻 IPE ポートフォリ
オ」は 4 年間使用します。なくしたり捨てたりしないでください。
)
Ⅶ.亥鼻 IPE での教材
亥鼻 IPE では、学習目標を達成するために、さまざまな教材やシステムを作成しています。授業で使
用する DVD 教材や資料の他に、みなさんが直接「亥鼻 IPE ポートフォリオ」に綴じたり、提出したり、
入力したりする必要があるものについて紹介します。(提出方法等はⅨ参照。)
1.
「学習の進め方」
毎回の学習にあたっては、学習の目標や内容、注意事項、提出物などが記載された「学習の進め
方」が配られます。授業についてわからないことがあれば、「学習の進め方」を確認しましょう。
2.
ワークシート
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グループワークでは、ワークシートを活用し、自分たちの考えをまとめていきましょう。
3.
「授業の記録/リフレクションシート」(※医学部 moodle に毎授業後提出。
)
毎回の学びを「授業の記録/リフレクションシート」に記入し、学んだことや体験した事実、感じ
考えたことを意味づけ、学びを深めましょう。
4.
「自己評価」
、
「グループ評価」(※医学部 moodle で毎授業後入力。)
「自己評価」、
「グループ評価」をつけることで、グループワークでの態度をふりかえり、今後に
活かしましょう。
5.
「最終レポート」
(※医学部 moodle に提出。)
各 Step で学んだことを最終レポートとしてまとめます。
「亥鼻 IPE ポートフォリオ」に綴じられ
ている各資料で学習全体をふりかえり、また日数をおいてあらたに考えたことなどをふまえて、
各 Step での学習成果を言葉にしましょう。
この「学習ガイド」や、
「学習の進め方」
、ワークシート、
「授業の記録/リフレクションシート」、授業
で配布される資料等を、そして「最終レポート」を「亥鼻 IPE ポートフォリオ」に綴じていきましょう。
Ⅷ.e ラーニング学習管理システム(moodle)と、e ポートフォリオ(iFolio)
医学部 moodle の活用
亥鼻 IPE では、moodle という、インターネット上での e ラーニング学習管理システム(Learning
Management System:LMS)を活用しています。(https://moodle01.m.chiba-u.jp/mdl217/)
moodle は、亥鼻 IPE を運営するうえでの核となっているものです。連絡事項の通知や課題の提出は、
基本的に医学部 moodle にておこないます。また緊急時の連絡も医学部 moodle にておこないます。日
頃から医学部 moodle での情報を確認するようにしてください。すべての情報で最も新しいのものが医
学部 moodle に掲載されます。
e ポートフォリオ:iFolio の活用
e ポートフォリオとは、Web 上のポートフォリオです。あなたが医学部 moodle に提出した課題は、
数回のクリックで、e ポートフォリオ(iFolio)にデータファイルを蓄積させていくことができ、インタ
ーネットに接続できる環境からいつでも自分の学びをふりかえることが可能です。
「亥鼻 IPE ポートフォ
リオ」に紙資料などを貯めていくと同時に、データファイルを iFolio に貯めていきましょう。
最終授業終了後の提出課題として、iFolio から「ビューの提出」があります。
「ビューの提出」とはこ
れまであなたが iFolio に蓄積しているデータファイルをまとめて教員に提出するということです。
(※詳しくは別紙「医学部 moodle と iFolio の使い方」を参照してください。)
Ⅸ.亥鼻 IPE での提出課題と提出方法
亥鼻 IPE では、その学習成果を正当に評価するため、さまざまな課題を課しています。各 Step でグ
ループでの提出課題は違いますが、個人の提出物は全体を通して共通です。提出期限厳守です。
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亥鼻 IPE での提出物一覧
種類
提出者
初回授業
開始前
個人
提出物
提出先
事前アンケート
医学部 moodle
提出期限
初回授業開始前日 17 時
Step1,2
毎回授業
での提出
個人
①授業の記録/リフレクションシート
②自己評価、③グループ評価
医学部 moodle
翌週授業前日 17 時
Step3,4
授業翌日 12 時 50 分
課題
グループ
最終授業
終了後の
個人
提出課題
各 Step により異なる。各 Step の「学習の進め方」を確認。
①最終レポート
医学部 moodle
最終授業終了 2 週間目の
②「ビューの提出」
(iFolio に蓄積して
iFolio
前日 17 時
いるデータを提出)
(授業が水曜の Step1 は、
③事後アンケート
医学部 moodle
2 週後火曜 17 時まで)
※「亥鼻 IPE ポートフォリオ」は提出する必要なし。無くさないよう自分でしっかり管理しましょう。
毎回授業での提出課題(個人)
① 「授業の記録/リフレクションシート」
② 「自己評価」
③ 「グループ評価」
以上の 3 つの課題を提出してください。提出期限は、Step1,2 は翌週授業前日の 17 時、Step3,4
は授業翌日の 12 時 50 分です。
※やむを得ない理由で提出が遅れた人には、
「期限超過 Box」を医学部 Moodle 上に設置しています。そ
こへの提出には「IPE 提出物遅延理由書」も必要となりますので、期限内に提出しましょう。
毎回授業での提出課題(グループ)
グループでの提出課題・期限は、各 Step によって違うため、そのつど確認し提出しましょう。
最終授業終了後の提出課題(個人)
① 「最終レポート」
② 「ビューの提出」
(iFolio に蓄積しているデータを提出)
以上の 2 つの課題を提出してください。提出期限は、授業終了 2 週間目の前日 17 時です。(授業が
水曜の Step1 は、2 週後火曜 17 時まで。
)
事前アンケートと事後アンケート(個人)
授業評価とプログラム改善のために、学生に学習前と学習後にアンケートをとっています。課題では
ありませんが、亥鼻 IPE をよりよいプログラムとするため、ぜひご協力ください。提出期限は、事前ア
ンケートが初回授業開始前日 17 時、事後アンケートが最終レポートと同様です。
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提出方法
提出は基本的に医学部 moodle にておこないます。医学部 moodle には次の URL からアクセスする
ことができます(https://moodle01.m.chiba-u.jp/mdl217/)。また、亥鼻 IPE の Web サイト、医学
部 Web サイトのトップページにもリンクがあります。
① 「授業の記録/リフレクションシート」
、「最終レポート」、(「事前アンケート」、「事後アンケート」)
は、Moodle に用意されたワードファイルのテンプレートをダウンロードし、記入後医学部 moodle
の提出窓口にアップロードして提出します。
② 「自己評価」
「グループ評価」は、医学部 Moodle で直接入力できます。
③ 「ビューの提出」は iFolio から行います。
※ファイルの作成・提出の詳しい説明は、別紙「医学部 moodle と iFolio の使い方」を参照しましょう。
Ⅹ.亥鼻 IPE での評価
亥鼻 IPE での評価には、大きく 3 つ、実践(実習や演習、グループワークなど)をふりかえるための
評価、学生の学習目標到達度の評価(成績評価)
、
(亥鼻 IPE プログラムを改善するための評価)があります。
実践をふりかえるための評価には、自己評価として、学生が自身をふりかえる「自己評価」や「授業
の記録/リフレクションシート」
、
「最終レポート」などがあり、他者評価として、グループでふりかえる
「グループ評価」や教員評価、実習・演習関係者(患者・サービス利用者や専門職)評価などがありま
す。これらの評価をとおして、実践をふりかえり、これからの課題を見出し、次の行動に活用できる知
見を獲得し、より自分自身を高めていきましょう。
学生の学習目標到達度の評価(成績評価)をおこなううえで、以下のものなどが対象になります。
① 授業への出席状況
※出席は、毎回カードリーダーで確認します。学生証を持参しましょう。
② 授業・グループワークへの参加態度
③ 「自己評価」
・
「グループ評価」の提出状況(内容は対象ではない)
④ 「授業の記録/リフレクションシート」の提出状況と内容
⑤ 「最終レポート」の提出状況と内容
⑥ iFolio からの「ビューの提出」状況と内容
⑦ グループ発表の内容
⑧ グループでの成果物(ポスター等)
⑨ 実習・演習関係者(患者・サービス利用者や専門職)評価
⑩ 小テスト(Step3、Step4)
原則として、以上のものを参考に、学習目標到達状況に関しての成績評価がおこなわれます。※ただ
し、成績評価の方法や配点は各学部によって異なります。詳細は各学部のシラバスを参照してください。
(その他、亥鼻 IPE プログラムを改善するための評価には、みなさんの事前事後のアンケート分析、学生からの要望、学
生の学習目標到達度分析、教員自身のリフレクション、他大学などからの外部評価などがあり、常に教員はこれらによっ
て亥鼻 IPE を改善するために努力しています。
)
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Ⅺ.亥鼻 IPE での持参物
亥鼻 IPE では毎授業以下のものを持参しましょう。
① 学生証を入れた亥鼻 IPE ネームホルダー(名札)
② 亥鼻 IPE ポートフォリオ
①学生証は出席確認に必要です。ネームホルダーに学生証を入れ名札にし、毎授業持参しましょう。
名札の着用は、他学部学生や教員とのグループワーク、実習施設への訪問に必須です。
②亥鼻 IPE ポートフォリオには、さまざまなものをはさんでおき(Ⅶ参照)、毎授業持参しましょう。
Ⅻ.亥鼻 IPE についてわからないことがあれば…

まずはグループメンバーに確認してみましょう。

この「学習ガイド」をもう一度見なおしてください。

各 Step での授業については、
「学習の進め方」を確認しましよう。

さらにわからないことがあれば、医学部 moodle を確認しましょう。
※緊急時:地震や台風への対応情報は医学部 moodle に掲載されます。

それでもわからないことがあれば、教員に質問してください。

亥鼻 IPE のウェブサイトも開設しています。https://moodle01.m.chiba-u.jp/ipe/index.html
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