アストンマーティン、DB11 を初公開: ラグジュアリー・スポーツカーの血統を受け継ぐ最新モデル 2016 年 3 月 1 日、ジュネーブ: アストンマーティンは、第 86 回ジュネーブ国際モーターショーで新型 DB11 を初公開し、103 年に及ぶ歴 史の新たな扉を開きました。このニューモデルは、野心的な「第 2 世紀」計画を掲げるアストンマーティン の第 1 作であると同時に、伝説の「DB」の急先鋒であり、アストンマーティンの伝統に則った純粋かつダイ ナミックな新しいスポーツ GT です。 新鮮で大胆なデザイン、時代の最先端を行くエアロダイナミクス、自社設計の新しい 5.2 リッターV12 ツイ ンターボ・エンジン、軽量性と強度、スペース効率をバランスさせた接着アルミニウム構造など、新たな方 向性を指し示す DB11 は、DB 史上最速かつ最強で、もっとも効率に優れ、アストンマーティン史上もっと もダイナミックなモデルに仕上がっています。DB11 は、2003 年に発表された DB9 以来、もっともセンセ ーショナルな新しいアストンマーティンです。 アストンマーティン最高経営責任者(CEO)の Dr. アンディ・パーマーは、次のように述べています。「私た ちは、世界でもっとも美しいクルマを目指して DB11 を製作しました。DB11 は、アストンマーティンのある べき姿を極限まで追求すると同時に、卓越したデザインと最新のテクノロジーを融合するために努力を積 み重ねました。まったく新しい接着アルミニウム・プラットフォーム、優れたエアロダイナミクス、新設計され たツインターボ V12 エンジン、クラス最先端のインフォテインメント・システムは、アストンマーティンの“第 2 世紀”計画から生み出されたこのスポーツカーが備える特徴のほんの一例にすぎません。」 アストンマーティンの新時代のデザインを予見させる DB11 は、DB2/4、DB5、そして最近ではジェーム ズ・ボンドのために特別に開発された DB10 と続いてきた伝統の系譜を受け継ぐ最新のランドマーク・モ デルです。DB11 は、歴代 DB のフォルムと機能を継承しながらも、数多くの新鮮なデザイン要素を採用し ています。フロントヒンジのクラムシェル・ボンネット、印象的な LED ヘッドライト、アストンマーティンならで はのグリルとそのアクセントラインなど、アイコン的デザイン・ボキャブラリーを大胆に進化させています。A ピラーから C ピラーまで連続するルーフ・ストレーキにより、ダイナミックなプロフィールが描き出されてい ます。クリーンなラインはリアまで継続、デッキリッドのスロープを経由して彫刻的造型が施されたテールラ イトに溶け込み、新鮮で、ひと目見た瞬間から忘れないグラフィックを生み出しています。 革新的なエアロダイナミクスは、ボディ表面だけでなく、下面を流れるエアフローのマネージメントを行い、 安定性を向上させつつ、アストンマーティン特有の流麗な面構成の実現に貢献しています。エラを連想さ せるカーリキューは、デザインが見直されたサイド・ストレーキの隠しベントを介して、ホイールアーチから 高圧を排出してフロントリフトを抑えます。リアリフトは、左右 C ピラー基部のエア・インテークによるバーチ ャル・スポイラーとして機能するアストンマーティン・エアロブレード TM が制御します。エアは一旦ボディワ ーク内部に取り込まれ、リア・デッキリッド開口部から高速で排出されます。 アストンマーティンの方程式に則り、エンジンはフロントマウントされます。一方、DB11 の心臓部には、新 開発された 5.2 リッターV12 ツインターボ・エンジンが搭載されます。このパワーユニットは、アストンマー ティンが自社設計したものであり、最高出力と最大トルクは 608PS1(600bhp1)と 700Nm1 に達します。強 力なニューV12 を搭載する DB11 は、史上もっともパワフルなロードゴーイング DB です。0〜100km/h 加速はわずか 3.9 秒 1、最高速度は 322km/h に達し、ダイナミクスと加速の点でも DB 史上最速です。イ ンテリジェントなバンク・アクティベーション機能とストップ-スタート(アイドリングストップ)テクノロジーにより、 パワフルながらも優れた効率を発揮します。 DB11 は、新しいボディ構造を活かして新しい V12 ツインターボのポテンシャルを引き出すため、シャーシ、 サスペンション、ステアリング、エレクトロニクスが見直され、新たなテクノロジーが追加されています。ドラ イバーが任意に設定できるダイナミック・モード(GT、スポーツ、スポーツ・プラス)は、エンジン、ZF8 速オ ートマチック・トランスミッション、新しい電動パワーステアリング、制動によって作動するトルク・ベクタリン グのレスポンスをプログレッシブに変更するとともに、より優れた俊敏性を実現するために、アダプティブ・ ダンピング・システムの減衰力を調整します。ダイナミック・モードにより、非常に快適な乗り心地を実現す る GT カーから、卓越した運動性能と俊敏性を発揮する真のスポーツカーまで、幅広いドライビング・エク スペリエンスを提供します。 新型 DB11 は、21 世紀のアストンマーティンにふさわしく、テクニカルパートナーであるダイムラーと共同 開発した最先端のテクノロジーと、熟練工がハンドメイドで製作し、最高レベルのクオリティを備えた装備を 巧みに融合しています。フルカラー12 インチ TFT 液晶ディスプレイを採用した新しいインストルメント・クラ スターには、主要な車両情報が表示されます。また、センターマウントされた第 2 のディスプレイ(8 インチ TFT)は、インフォテインメント専用です。直感的に操作できるロータリースイッチのほか、オプションのタッ チパッド(文字認識やマルチタッチ、ジェスチャーサポート機能付き)により、新しいサテライト・ナビゲーショ ン/オーディオ・システムの効率、サウンド、操作性のすべてが向上しています。オートパーク・アシストと 360°バーズアイ・ビュー機構を新たに採用し、低速取り回し時の安全性を高めています。これらの機構は、 インフォテインメント・システムを介して操作することができます。 大きなドア開口部と大幅に拡大されたキャビンスペース(特にリア・ヘッドルームとレッグルーム)、2 座の チャイルドシートが固定できるリア ISOFIX アンカー、2 個の大型ボストンバッグに加え手荷物用バッグを 収納できるラゲッジ・コンパートメントを備えた DB11 は、純粋なグランドツアラーです。豊富なカラーセレク ションとディテールにも及ぶオプションにより、オーナーの嗜好を完璧に反映したインテリアを創り上げるこ とができます。温かみのある同色コーディネートのほか、色調だけでなく素材の質感にもこだわったコント ラストなど、インテリア・コーディネーションは無限の広がりを見せます。ネクサス・キルティングやセレステ ィアル穿孔レザーが複雑で精妙なニュアンスを追加し、細工が施されたブローグ・ディテールがこれらと相 まって、見た目に美しく、触れて優しいインテリアを実現します。 Dr. アンディ・パーマーは次のように述べています。「DB11 は、アストンマーティンが最近発表したクルマ の中でもっとも重要なモデルというだけでなく、103 年に及ぶ歴史の中でも非常に重要なモデルです。 DB11 は、アストンマーティンがラグジュアリー・カー・マーケットのトップ・ブランドの座に返り咲くための役 割を担っています。」 DB11 の希望小売価格は、それぞれ 154,900 ポンド(英国 2)、204,900 ユーロ(ドイツ 2)、211,995 ドル (米国 3)から設定されています。納車開始は、2016 年第 4 四半期を予定しています。 添付 1 アストンマーティン DB11 仕様 ボディ - 2 ドア・ボディスタイル(2+2 シート) 熱間成形急冷(HFQ)アルミニウムを含む、押し出し接着アルミニウム・ボディ構造 鋳造マグネシウム・ドア構造 デイタイム・ランニングライト、サイドライト、方向指示灯を統合した LED ヘッドライト LED ライトブレード・テールランプ 「アストンマーティン・エアロブレード」システム付き展開式スポイラー 集中ロック付きワンピース・クラムシェル フロント・フェンダーの渦流エアロ機能 エンジン: - オールアロイ DOHC48 バルブ、5.2 リッター・ツインターボ V12 - 5,204cc - 過給インタークーラー - フロント・ミッドマウント・エンジン、後輪駆動 - 触媒コンバーター付ステンレス・エキゾースト・システム、クロスパイプ - 圧縮比:9.2:1 - 可変デュアル・カムシャフト・タイミング - ノック・センサー - フル CNC 加工燃焼室 - 電子制御式エグゾースト - シリンダー・バンク・アクティベーション - 無限可変電子式ターボ・ウエストゲート・コントロール - リッターあたり出力 115bhp/6500rpm - 最高出力:447kW(600bhp/608ps)/6500rpm11 - 最大トルク:700 Nm(516 lb-ft)/1,500~5000rpm11 - 加速:0~100km/h、3.9 秒 11 - 最高速度:322km/h11 トランスミッション: - リア・ミッドマウント、ZF 8 速オートマチック・ギアボックス、電子制御シフト・バイ・ワイヤー・コントロ ールシステム - アロイ・トルクチューブ、カーボンファイバー・プロペラシャフト - リミテッドスリップ・ディファレンシャル - 最終減速比 2.703:1 ステアリング: - 電動パワーステアリング、ステアリングレシオ:13:1 - 車速感応式ラック&ピニオン・パワーステアリング、ロック・トゥ・ロック:2.4 回転 - パワー・チルト/テレスコピック調整機能 サスペンション: - フロント:独立懸架ダブルウィッシュボーン、コイルスプリング、アンチロールバー、アダプティブ・ダ ンパー リア:マルチリンク、コイルスプリング、アンチロールバー、アダプティブ・ダンパー 3 ステージ・アダプティブ・ダンピング・システム(ADS):GT、スポーツ&スポーツ+ ホイール&タイヤ - 20 インチ、10 スポーク、シルバー・ホイール、ダイヤモンド旋削仕上げ フロント:9J x 20 インチ、ブリヂストン S007 255/40 ZR20 リア:11.0J x 20 インチ、ブリヂストン S007 295/35 ZR20 ブレーキ: - フロント:ベンチレーテッド 2 ピース・スチール・ブレーキディスク、径 400×36mm、6 ピストン・キャ リパー - リア:ベンチレーテッド鋳造スチール・ブレーキディスク、径 360×32mm、4 ピストン・キャリパー - エレクトリック・パーキングブレーキ - ダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC) - アンチロック・ブレーキ・システム(ABS) - エレクトロリック・ブレーキフォース・ディストリビューション(EBD) - エマージェンシー・ブレーキ・アシスト(EBA) - トラクション・コントロール(TC) - 油圧ブレーキ・アシスト(HBA) - ポジティブ・トルク・コントロール(PTC) - ダイナミック・トルク・ベクタリング(DTV) 全長: 全幅: 全高: ホイールベース: 燃料タンク容量: 重量: 重量配分: 4,739mm(ナンバープレート台座を含む) 1,940mm(ドアミラーを除く) 2,060mm(ドアミラーを含む) 1,279mm 2,805mm 78 リットル 1,770kg(乾燥重量) 51%:49%(フロント/リア) 標準装備: - ストラスモア・レザー・モノトーン・インテリア - アルカンターラ®・ヘッドライニング - ブラックレザー・トリムインレイ - カーペット付きキャビン - サテンシルバー・ジュエリーパック 6 - ブラックレザー・ステアリングホイール - メモリー機能付きフロントシート&ドアミラー(3 メモリー・ポジション) - フロントシート・ヒーター - ウォーム・チャコール・シートベルト - 電動可倒式ヒーテッド・ドアミラー - フロント&リア・パーキングセンサー - 360°バーズアイ・カメラ - クルーズコントロール&スピードリミッター - タイヤ空気圧モニタリング - アラーム&イモビライザー - リモコン集中ドアロック/トランクリッド・リリース - デュアルゾーン・オートエアコンディショナー - パワー・フロントシート、サイド・エアバッグ内蔵 - デュアルステージ運転席/助手席フロント・エアバッグ - カーテン・サイド/ニー/ヘッド・エアバッグ - 腰部/臀部保護シートマウント・エアバッグ - トリップ・コンピューター - エレクトロニック・インストルメントクラスター、モード設定ディスプレイ付き - ラミネート・フロント・ウィンドウ、透明防音層内蔵 - キーレス・エントリー&ゴー - クローム・サイド・ストレーキ/テールパイプ・トリム - ヒーテッド・リアスクリーン - グラファイト・スプリッター、デフューザー、シル - ダーク・アルマイト・ブレーキ・キャリパー - ボディ同色ルーフ・ストレーキ - ボディ同色ルーフパネル - ブライト・エクステリア・フィニッシャー・パック 8 - ブラック・ボンネット・メッシュ エンターテインメント: - インフォテインメント・システム(タッチスクリーン付き) - 400W アストンマーティン・オーディオシステム - 8.0 インチ液晶パネル - iPod および iPhone® 用クレードル、USB 再生機能 サテライト・ラジオ・システム(米国仕様のみ) DAB ラジオ AM/FM ラジオ 1 - A2DP Bluetooth®オーディオ&電話ストリーミング機能 5 Wi-Fi ハブ - ® オプション装備 インテリア - 2 トーン・インテリア - ケイスネスまたはバルモラル・レザー - カラー・コーディネイト・ステアリングホイール - インテリア・ブラックパック 10 - ヘビーパイル・フロアマット - カラー・コーディネイト・トランク・カーペット - パーソナライズド・シルプラーク - パワー・トランクリッド - 刺繍ヘッドレスト(DB11 またはアストンマーティン・ウイング) - エンボス加工ヘッドレスト(DB11 またはアストンマーティン・ウイング) - ベンチレーテッド・シート - セレスティアル穿孔レザー - ネクサス・キルティング - ブローグ・ディテール - オプション・トリム・インレイ:ライトアッシュ・オープンポール、サテン・タン・レースウッド、ダークアッシュ・オー プンポール、サテン・コッパー・カーボンファイバー、ハイグロス・チョップド・カーボン - オプション・ジュエリーパック:サテン・シャンパーニュ、ダーク・クローム 6 - オプション・シートベルト・カラー:フリント、シャンパーニュ、スパイス・レッド、モカ、グラファイト - 700W アストンマーティン・プレミアム・オーディオシステム、Dolby® Pro Logic II® - 1,000W バング&オルフセン BeoSound オーディオ・システム、ICEpower テクノロジー - オートパーク・アシスト - パワー・アームレスト - Cobra 製アストンマーティン追跡デバイス(UK カテゴリー5) - タッチ・コントロール - プロテクション・フィルムの追加 - バッテリー・コンディショナー 3,7 エクステリア - 光沢ブラック・スプリッター、デフューザー、シル - 光沢ブラック塗装ルーフパネル - ダークエクステリア・フィニッシャーパック 8 アンダーボンネット・ジュエリーパック 8 - V12 フロント・フェンダー・バッジ - 20 インチ、10 スポーク、方向指定シャドウ・クローム・ホイール - 20 インチ、10 スポーク、方向指定ダイヤモンド旋削シルバー・ホイール - 20 インチ、10 スポーク、方向指定ダイヤモンド旋削光沢ブラック・ホイール - ブレーキ・キャリパー色(ブラック/レッド/イエロー/グレイ) - 光沢アルマイトまたは光沢ブラック・ルーフ・ストレーキ - 光沢ボンネット・ブレード(ブラック・メッシュ付き) - ダークボンネット・ブレード(ブラック・メッシュ付き) 機能 ガレージドア・オープナー - ガラスキー - プレミアム・スモーカー・パック - 救急キット - 傘およびホルダー - パワー・シートボルスター - ISOFIX フロントシート 注記 1 一部対応していない市場があります。 ヨーロッパ大陸では、交通情報メッセージチャンネル(TMC)を含みます。 3 英国のサッチャム・カテゴリー5 要件に準拠しています。別途、申し込みが必要です。英国仕様では標準装備。 4 iPod®は、米国およびその他の国で登録された Apple Inc.の登録商標です。 5 3G USB ドングルが必要です。 2 6 ジュエリーパックには、パドルシフト、ホーンリング、ステアリングホイール・スイッチ&サラウンド、センターコンソー ル・サラウンド、ドアプル、ドアリリース、エアベント・ベゼル、シートベルト・ベゼルが含まれます。 7 Cobra は、Cobra Automotive Technologies SpA の登録商標です。 8 フロントグリル、エキゾースト・フィニッシャー、サイド・ストレーキ。 9 アストンマーティン・ウイングバッジ、ボンネット断熱材、レベルゲージ・プレート、オイルフィラー・キャップがゴールド 仕上げとなります。 10 インテリア・ドアシル、バング&オルフセン BeoSound オーディオ・システム。 11 予測性能値。 + ヨーロッパ大陸では、交通情報メッセージチャンネル(TMC)を含みます。 **英国のサッチャム・カテゴリー5 要件に準拠しています。別途、申し込みが必要です。(英国のみ) 添付 2 アストンマーティン DB11:デザイン デザイン・ハイライト: • アストンマーティン「第 2 世紀」初の市販「DB」、新世紀を象徴するまったく新しいデザイン言語。 • フロントヒンジのワンピース・クラムシェル・ボンネットと強い印象を放つフロントグリル。 • デイタイム・ランニングライトと低速コーナリング・ライトを内蔵するフル LED ヘッドライト。 • エアロダイナミクスの先駆者:冷却とリフト防止に貢献するサイド・ストレーキ。アストンマーティン・エ アロブレード TM がバーチャル・スポイラーとして機能し、流麗なボディデザインを維持。 • 新たなデザイン・シグネチャーとして異彩を放つルーフ・ストレーキ。 • ドラマティックなイメージを醸し出す新しい LED テールライト。 • 完全に新開発されたデュアル TFT ディスプレイ:メーター類を表示する 12 インチ・プライマリー・ス クリーンとインフォテインメント用 8 インチ・セカンダリー・スクリーン。 • 広範なカラーとトリムを標準設定。パーソナリゼーションの可能性はほぼ無限。 • アストンマーティン初の精妙なブローグ・レザー・ディテール。 チーフ・クリエーティブ・デザイナー、マレク・ライヒマン率いるアストンマーティン・デザインチームは、大胆 な新しいデザイン言語に基づいて、新型 DB11 を完成させました。DB11 は、アストンマーティンであるこ とをアピールしながらも、ノーズからテールまで、あらゆる部分に新鮮味を感じさせます。DB の伝統を忠 実に守りつつ、アストンマーティン「第 2 世紀」計画の急先鋒にふさわしいチャレンジが試みられ、全身か らエネルギーが溢れています。数々のデザインアワード受賞経歴を持つデザインチームは、目新しいディ テールと先駆的な空力処理を巧みに組み合わせ、エキサイティングなフォルムを生み出すことに成功しま した。 とりわけ目を奪われるのは、力強さを増したグリルとクラムシェル・ボンネットです。お馴染みの装備と大胆 な新しいアイデアを組み合わせる DB11 は、明快であると同時にフレッシュなアイデンティティを確立させ ています。アストンマーティン・デザインにおいて、フロントグリルは、時の移ろいにも色褪せない、真のシ グネチャーです。DB11 では、このコンセプトを維持しながらも、新境地を開拓した結果、より力強く、印象 的なアイコンになりました。車両全体のデザインへの影響も強まり、フロントグリルを起点にボディフォルム やライン、面構成が生み出されています。このボディラインは、DB11 の自信とポテンシャルを象徴するパ ワフルなシンボルとなっています。 クラムシェル・ボンネットは、デザインとエンジニアリングの 2 つのチームが力を合わせて、困難なチャレン ジに対して賢明なソリューションを見出したことを示しています。デザイン面から見ると、プレス成形アルミ ニウム・ボンネットは、製造上必要なパネル間ギャップを最小限に抑え、一体感のある彫刻的フォルムを 生み出し、デザインチームのニーズに応えています。一方、エンジニアリング面から見ると、クラムシェル 構造は、厳格な歩行者保護要件を満たす優れたソリューションであり、大きなワンピース・パネルが効率 的に衝撃を吸収・拡散させ、複雑で重い火花点火アクティブセーフティ・システムを使わずに、歩行者を効 果的に保護します。それによって、ボンネットラインはタイトであくまで低く、デザインチームが切望するシ ルエットが完成しています。 DB11 のフロントデザインでは、ヘッドライトも重要な機能を果たしています。フル LED ユニットには、デイ タイム・ランニングライトのほか、アストンマーティン初となる低速コーナリング・ライトが一体化されていま す。この新しいテクノロジーは、ライトユニットそのものにも色濃く反映されています。デザインチームは、 高い品質感を維持した印象的なヘッドライトを備えた、DB11 ならではの「顔」を創出することに集中しまし た。 ドラマティックな新しいルーフ・ストレーキは、A ピラーから C ピラーまで、一切の破綻がないアーチを描き 出し、DB11 のデザイン・シグネチャーのひとつとなっています。この長尺アーチも、デザインチームとエン ジニアリングチームの密接な協力体制によって実現しています。製作には多くの工数が要求されます。ま ず、素材を押出成形した後、伸ばしと曲げ加工を施し、プレス成形行程を経て、レーザーカットし、磨きを かけ、最終的にアルマイト処理を施して、デザインチームが描いたとおりの完璧な形状となるのです。ポリ ッシュ仕上げの場合、ルーフアーチが明るい「グラフィック」として、キャビンのハイライトとなります。一方、 ブラック仕上げは、キャノピー効果によってボディ上部と下部を視覚的に分割します。どちらもドラマティッ クな効果をもたらしますが、その結果は見事に異なっています。 DB11 のデザインにおいて、空力は重要なポイントです。コンシール処理やシームレスなパネル合わせが 相まって、クリーンな面構成はもちろん、ノーズからテールまで切れ目のないラインが描き出されています。 同時に、好奇心をそそったり、驚きを起こさせるディテールも散りばめられています。この革新的な空力ソ リューションこそ、機能と形態がそれぞれ単独で機能を果たすのではなく、ハーモニーを奏でるというアス トンマーティンのデザイン哲学を具現化しています。 エアロダイナミクスの好例は、アストンマーティン・デザイン伝統のサイド・ストレーキです。DB11 のサイド・ ストレーキは、フロント・ホイールアーチから高圧エアを排出させ、フロントリフトを低下させる「カーリキュ ー」ベントの一部を構成しています。また、アストンマーティン・エアロブレード TM は、実に革新的な「バーチ ャル・スポイラー」として機能します。C ピラー基部に上品に配置されたインテークから取り込まれたエアフ ローは、ボディ内部のダクトを介して、リア・デッキリッドのスロットから排出されます。高速で排出されるエ アフローは、リアのリフトを抑制します。付加的な「フリップ」を使用せずに空力をコントロールする手法によ り、DB11 の流麗なテールが実現しました。リフトも抑えられた結果、安定性にはまったくの妥協は存在し ません。 ヘッドライトと同様、テールライト・ユニットも DB11 デザインのパワフルなデザイン・エレメントです。このテ ールライトは、現代アストンマーティンのシグネチャーであるブーメラン状のグラフィックを描き出し、ユニッ トとリアエンドを融合させる「ディスカス・セクション」により、複雑な 3D 効果を生み出しています。また、こ の処理により、リアエンドが視覚的に上下に分割されています。非常にモダンであると同時に、アストンマ ーティンらしさを感じさせます。 新型 DB11 のエクステリアは、プログレッシブでコンテンポラリーです。インテリアデザインにも、エクステリ アと同一のアプローチを応用、お馴染みのデザイン・エレメントは残しつつ、新たな解釈を加えています。メ イン TFT インストルメント・ディスプレイにはテクニカルな雰囲気が漂い、センターコンソールは、ダッシュ ボードからトランスミッション・トンネルまで流れるように連なるスムーズなカスケード・デザインが施されて います。キャビンには、フロントからリアへと柔らかなラインが連なり、ゆったりとした空間をエレガントに演 出し、広々感と温かさを覚えさせます。スタイリッシュなラインは、ドアパネルのピクチャーフレーム・ディテ ールに回帰し、視覚的な面白さを創り出します。DB11 のインテリアは、ドライバーもパッセンジャーも、心 から満足できる環境が生み出されています。 DB11 のインテリアがひと際魅力的なのは、最良の素材と高度なハンド・クラフツマンシップに裏付けられ ているからです。伝統の素材と技法に伝代的でダイナミックなアプローチを追加して、「DB」にふさわしい スポーティング・キャラクターを生み出す方法は、先代 DB9 で確立したものです。トリム・インレイを現代流 に改良、ハイグロス仕上げが施されたウッドの中には、木目がそのまま活かされ、その風合いを感じさせ る選択肢も用意されます。見た目も自然で、美しい仕上がりとなっています。 DB11 のレザーインテリアには、想像力溢れる独自のソリューションが採用されています。キルティング、 パンチング、ブローグといった装飾技法により、精妙なディテールが生まれ、インテリアに華やかさをもたら します。アストンマーティンのインテリアには、「製造」という単語は似つかわしくありません。入念に、注意 深く「製作」されたそれは、DB11 に温かみを付け足し、アストンマーティンのクラフツマンシップとは何かを 静かに語りかけます。 チーフ・クリエーティブ・オフィサーのマレク・ライヒマンは、DB11 のデザインについて、次のように語ってい ます。「DB11 は、わずか 1 ミリの細かなディテールに至るまで、すべてが再解釈されています。何度もプ ロポーションの検証を繰り返しながらも直感を活かして、美しく、エレガントに仕上げました。先駆的なエア ロダイナミクス処理を施し、デザイン・ボキャブラリーを補強しています。史上もっとも魅力的な DB をお届 けするという目標の下、目に見えない部分にまで細心の注意を払いながらデザインしました。」 添付 3 アストンマーティン DB11:エンジニアリング エンジニアリング・ハイライト: • アストンマーティンの接着アルミニウム・ボディ構造の中で、もっとも軽く、もっとも剛性が高く、もっと もスペース効率に優れる。 • 押出成形、プレス成形、鋳造のアルミニウム・パーツを接着して最適化したボディ構造。 • クラス・トップレベルの質量-剛性比を実現したボディ構造。 • シル・セクションの高さと幅を抑えて開口部を拡大、乗降性を向上。 • フロントシート取り付けポイントを見直し、さまざまな体格の乗員に対応。 • リヤパッセンジャー・コンパートメントのヘッドルームとレッグルームを大幅に増大。 • リアシートに ISOFIX チャイルドシート・アンカーを内蔵。チャイルドシートの装着が可能。 • ラゲージ・コンパートメントを拡大。フルセットのラゲージを収納可能。 より軽く、より強く、よりダイナミックで、スペース効率に優れること。新型 DB11 開発チームは、非常に野 心的な目標を設定しました。接着アルミニウム構造のパイオニアであるアストンマーティンは、これらの目 標をすべて達成しました。DB11 の基本は、アルミニウム構造、フロントマウントの V12 エンジン、そして 後輪駆動です。つまり、DB11 は、アストンマーティンの基本レイアウトを踏襲した、究極のモダン・スポー ツ・グランドツアラーです。このニューモデルには、さまざまな改良や革新技術が施されていますが、その 多くは見えない部分に隠されています。しかしながら、独特のドライブフィールを通じて、その効果を感じて いただけるでしょう。 前述のとおり、複数の手法で製作されたアルミニウム・パーツを接着した DB11 のボディ構造は、質量-剛 性比(軽量性と剛性のバランス)において、新たな基準を打ち立てています。ボディパネルに関しては、ク ラムシェル・ボンネット、ルーフ、ドアはプレス成形アルミニウム、リア周り、フロント・フェンダー、デッキリッ ド・アセンブリーはコンポジット素材、フロント/リアバンパー、シル、フロント・スプリッター、リアディフューザ ーは射出成形プラスチックと、部位に合わせて素材を使い分けています。ルーフ・ストレーキは、押出成形 およびプレス成形のアルミニウム・パーツを組み合わせています。 ホイールベースを 65mm 延長し、V12 エンジンの搭載位置を後方に移動させることにより、ほぼ理想的な 前後重量配分を実現、俊敏なハンドリング特性に繋げています。DB9 と比較すると、フロント/リアトレッド は、それぞれ 75mm、43mm 拡幅されています。全幅は 28mm 増加したにすぎません。フロントおよびリ アのオーバーハングは、16mm、11mm ずつ短縮する一方で、全長は 50mm 延長されています。 効率的にパッケージングされた新しい燃料タンクのおかげで、ラゲージ・コンパートメントが拡大、フルラゲ ージ・セットを収納することができます。A ピラー構造の見直しとシル・セクションの高さと幅の縮減が相乗 効果を発揮し、ドア開口部が大きくなり、乗降性が向上しています。フロントシート・エリアでは、ヘッドルー ムが 10mm 拡大したほか、シートの調整範囲も拡大しました。リアシート・エリアには、フロント以上の拡 大が見て取れます。ヘッドルームが 54mm、レッグルームが 87mm 拡大された結果、DB11 は文字どお りの 2+2 に仕立てられました。また、アストンマーティンとして初めて、リアシートに ISOFIX アンカーを一 体化して、実用性を向上させました。 製品開発担当ディレクターのイアン・マイナードは、エンジニアリングについて次のように話しています。 「接着アルミニウム構造を採用して 10 年以上の歳月が経過しました。その間に培った経験と叡智を惜し みなく応用して、ボディ構造を大幅に改良することができました。新型 DB11 のボディシェルは、剛性が引 き上げられる一方で、重量は削減されています。この構造は、パフォーマンスとダイナミクスを最適化する うえでの基礎となりました。DB11 は、アストンマーティン史上最高の GT スポーツカーです。エンジニアリ ングチームの仕事の成果を大いに楽しみにしていてください。」 添付 4 アストンマーティン DB11:パワートレーン パワートレーン・ハイライト: • 新しい 5.2 リッターV12 ツインターボ・エンジンは、パワートレーンチームが設計、アストンマーティ ン自社エンジンプラントで製作。 • 最高出力と最大トルクは、「DB」史上最高の 608PS と 700Nm。 1 • 市販「DB」史上最速:最高速度は 322km/h、 10~100km/h 加速はわずか 3.9 秒 1。 • インテリジェント・バンク・アクティベーションとストップ/スタート機構により、「DB」史上最高の効率を 達成。 • 8 速トランスミッションとディファレンシャルによるトランスアクスル・レイアウト。ディファレンシャルの 装着位置を変更して、パッケージングの効率化を図り、インテリアスペースを拡大。 クラムシェル・ボンネット下の心臓部に搭載された新しい 5.2 リッターV12 ツインターボ・エンジンは、チー フ・パワートレーン・エンジニア、ブライアン・フィッツシモンズ率いるアストンマーティン・パワートレーンチー ムが独自設計しました。608PS1 の最高出力と 700Nm1 の最大トルクを発生するパワーユニットは、市販 アストンマーティン初となるツインターボ・エンジンであり、ロードゴーイング「DB」史上もっともパワフルで す。最高速度は 322km/h1、0~100km/h をわずか 3.9 秒 1 で加速する圧倒的な実力を備えています。 また、最先端の可変バルブタイミング、インテリジェント・バンク・アクティベーション、ストップ/スタート・テク ノロジーにより、史上もっとも燃料効率の良いエンジンでもあります。インテリジェント・バンク・アクティベー ションは、クルージング中、アクセルオフ時、軽い加速時など、エンジン負荷が低い時に片側のバンクを休 止させ、燃料消費を大幅に抑えるテクノロジーです。バンク休止中に触媒コンバーター温度が適正範囲を 下回りそうになると、エンジン・マネージメント・システムがすぐに 12 気筒すべてを作動させます。この賢明 でシームレスなソリューションは、ポテンシャルのすべてを発揮させたい時に、パフォーマンスやドライビン グ・プレジャーに妥協を強いることなく、効率と排ガス特性を向上させます。 このニューエンジンの実力は、数字だけでは語り尽くせません。フレキシビリティ、パフォーマンス、レスポ ンス、そして V12 特有の官能的なサウンドなど、多種多様なキャラクターを持っています。特にピュアなサ ウンドにこだわり、車外はもちろん、キャビンで聞こえるエンジン音は、すべてインテークやエグゾーストに 由来しており、スピーカーを介した合成音ではないことを強調します。ドライビング・エクスペリエンスにお いて、このサウンド・クオリティが重要な役割を果たしています。ダイナミック・ドライブモードを切り替えると、 それに応じてサウンドも増減。エモーショナルなキャラクターやドライバーとクルマの「コネクション」も変化 します。GT モードでは抑制の効いたサウンドを奏でますが、スポーツまたはスポーツプラス・モードに切り 替えると、V12 ツインターボは力強い雄叫びを上げて、その存在感をアピールします。通常、エンジン始動 時には、圧倒的なパワーを予感させる咆哮を響かせますが、新機構の「クワイエット・スタート」を選択する と、控えめにスタートすることができます。 エンジン左右には、水冷チャージエア・クーラー(WACAC:インタークーラー)を装着し、過給気温度を制 御しています。空冷ではなく、水冷を採用した理由は、チャージエア経路を最短としてチャージ慣性を最小 限に抑え、スロットルレスポンスを向上させる点にあります。 驚異的なポテンシャルを持つ V12 には、パドルシフト付き 8 速トルクコンバーター・オートマチック・ギアボ ックスが組み合わされます。Vanquish や Rapide S と同様、トランスアクスルには機械式リミテッド・スリッ プ・ディファレンシャルが装備され、アストンマーティン初となるアクティブ・トルク・ベクタリング機構が統合 されています。パッケージング効率向上のために設計が見直されたディファレンシャルには、1 対のリアマ ウント・トランスファーギアが内蔵され、クラウンホイールとトランスミッションが並行レイアウトされています。 そのため、トランスアクスル・アッセンブリーの長さを 60mm 短縮することが可能になり、トランスミッション をより後方に移動させてフロントシート調整幅を拡大しています。 チーフ・パワートレーン・エンジニアのブライアン・フィッツシモンズは、新しい 5.2 リッターV12 について、次 のように述べています。「クラスをリードする V12 サウンド・クオリティを維持しながら、パフォーマンスと効 率の限界を拡げられたことに大きな意義を見出しています。アストンマーティンにふさわしいツインターボ・ パワートレーンを開発するという課題は、重要かつ魅力的なチャレンジでした。新たな英国製 V12 エンジ ンの開発とエンジニアリングに成功し、アストンマーティン・ブランド史上もっともキャラクターに溢れ、ポテ ンシャルが高い GT カー、DB11 を完成させたことを誇りに思っています。」 1.予測値 添付 5 アストンマーティン DB11:ドライビング・ダイナミクス ドライビング・ダイナミクス・ハイライト: • 快適性とハンドリングの新基準を確立し、世界最高、もっとも洗練された GT の完成に貢献。 • GT、スポーツ、スポーツプラスの 3 つのダイナミック・モードが多種多様なキャラクターを演出し、圧 倒的なポテンシャルを裏付け。 • レスポンスが向上、不整地での乗り心地も向上。 • 最新世代アダプティブ・ダンピング・システムが究極のホイール/ボディ・コントロールを実現。 • 電動パワーステアリングがチューニングレベルを引き上げるとともに低燃費に貢献。 • ターンイン・レスポンスと俊敏性を向上させるアクティブ・トルク・ベクタリング。 • DB11 専用に開発されたブリヂストン S007 タイヤ。 DB11 は、新しいボディ構造を活かして、新開発された V12 ツインターボのポテンシャルを引き出すため、 シャーシ、サスペンション、ステアリング、エレクトロニクスが完全に見直され、新たなテクノロジーが追加さ れています。その結果、非常に幅広いドライビング体験と圧倒的な性能を実現しています。 DB 史上もっともポテンシャルが高く、もっとも洗練され、しかも懐が深いシャーシ。この目標を達成するた め、DB11 のサスペンション・システムには、最新世代ビルシュタイン・アダプティブ・ダンピングが採用され ています。制動によるアクティブ・トルク・ベクタリングと複数のダイナミック・モードが相まって、DB11 は多 種多様な適合性を見せ、あらゆる路面に対応、ドライバーニーズに応じて優れたレスポンスとスポーツ・キ ャラクターを発揮します。 そのカギとなるのが、3 種類のダイナミック・ドライブモードと、操舵性、乗り心地、ハンドリングを高次元で バランスさせるシャーシ・テクノロジーです。まず、基本となるシャーシ開発では、シャーシに作用するさま ざまな負荷を 3 次元解析しました。その情報源は、車速、操舵角、操舵率、縦 G、横 G、鉛直挙動を感知 する各種センサーです。最新世代ビルシュタイン・アクティブ・ダンピング、電動パワーステアリング、アクテ ィブ・トルク・ベクタリングのチューニングとキャリブレーションを何度も繰り返し、あらゆる状況において、あ らゆるドライビング・スタイルに応えるドライビング・フィールとレスポンスを確立しました。 それぞれのダイナミック・ドライブモードは、独自のキャラクターを持っていますが、不自然な挙動は一切あ りません。各モードを差別化しながらも、切り替え時に違和感を覚えさせない、自然で直感的なフィーリン グを大切にチューニングされています。GT モードでは、グランドツアラーの規範と言うべき乗り心地と成熟 したキャラクターを感じさせます。スポーツモードに切り替えると、車両全体の剛性感とコントロール性、レ スポンスが強調され、新しい電動パワーステアリングとアクティブ・トルク・ベクタリングのレスポンスも高速 化され、俊敏性が前面に押し出されたドライビングを楽しんでいただけます。スポーツプラス・モードでは、 サスペンション、ステアリング、エンジン、トランスミッション、アクティブ・トルク・ベクタリングが協調作動し、 DB11 に潜むスポーツカー・キャラクターを引き出します。これによって、ドライバーは、より積極的かつダ イレクトにドライビング・アクションに関与することができます。 アストンマーティンのダイナミクスチームは、DB11 公式テクニカルパートナーであるブリヂストンとの密接 な協力体制で仕事を進めました。テーラーメイド開発されたブリヂストン S007 タイヤは、DB11 専用のトレ ッドパターン、構造、コンパウンドを有し、ウェットパフォーマンスはもちろん、プログレッシブな限界挙動を 実現、さらにウェットでもドライでも安定したハンドリングを提供します。タイヤサイズは、フロントが 255/45、 リアが 295/35 で、9Jx20(フロント)および 11Jx20(リア)鋳造フロー成型アロイホイールと組み合わされ ます。フロント・ブレーキディスクは、400mm 径の鋳鉄ディスクとアルミニウム・ベルハウジングを「フロー ティング」接続しています。これに組み合わされるキャリパーは、6 ピストンのモノブロックです。リアには、 360mm 径の鋳鉄ディスクと鋳造アルミニウム・ベルハウジングを組み合わせ、4 ピストン・モノブロック・キ ャリパーを装着しています。 車両挙動エンジニアリング部門責任者のマット・ベッカーは、次のようにコメントしています。「DB11 のあら ゆる挙動を評価したうえで開発を行ない、このプロジェクトの開始時点で設定したターゲット層の期待とニ ーズに応え、それを上回るダイナミズムを実現しました。GT、スポーツ、スポーツプラスの 3 種類のドライ ブモードを通じて、DB11 に明確な 3 つのキャラクターを設定することができました。さまざまな運転条件 やドライバーニーズに応える優れたクルマに仕上がっていると自負しています。」 添付 6 アストンマーティン DB11:エアロダイナミクス エアロダイナミクス・ハイライト: • 先駆的なエアフロー・コンセプトを応用。 • フロント・ホイールアーチから高圧エアを排出するニュー・カーリキュー。空力処理が施されたサイ ド・ストレーキ・ベントからエアを抜き、フロントリフトを低減。 • サイドシルの「スターラップ・ベント」も高圧エアを排出。 • 革新的なアストンマーティン・エアロブレード TM は、エアフローをダクトに導いて高速化、バーチャ ル・スポイラーとして機能を発揮。 • デッキリッドからせり上がる小型アクティブ・スポイラーがさらにリアリフトを低減。 パフォーマンスと効率を向上させること。アストンマーティン・エアロダイナミクス・チームは、この課題を解 決するために研究を重ねました。 アストンマーティン・エアロダイナミクス・マネージャーであるダレン・コー率いる空力チームは、ボディワー ク周辺のエアフロー・マネージメントの精度を高め、さらに革新的なアプローチでボディワークを「通過」す るエアフロー・マネージメントを実現しました。こうして生み出されたふたつのアイデアは、リフトの低減、安 定性向上、空力抵抗軽減という永遠の課題に効果的に対処し、美しさとシンプルさを兼ね備えたソリュー ションとなりました。そのふたつのアイデアとは、カーリキューとアストンマーティン・エアロブレード TM です。 カーリキューは、左右フロント・ホイールアーチに設置された魚のエラ状のベントです。モータースポーツか らフィードバックされたコンセプトであり、サーキット専用スーパーカー、アストンマーティン Vulcan にも応 用されています。クラムシェル・ボンネット下に巧みに隠されたカーリキューは、フロント・ホイールアーチ上 部の高圧エアを、アストンマーティン・デザインのアイコン、サイド・ストレーキ後方の開口部から排出させ、 フロントリフトを効果的に低減します。また、フロントホイール後方のスターラップ・ベントからも高圧エアが 排出されます。 一方、アストンマーティン・エアロブレード TM は、DB11 ボディワーク内部にエアフローを導入し、リアエンド の安定性を高めます。C ピラー基部にレイアウトされたインテーク・スロットに高速エアフローが流入、ボデ ィワーク内部のダクトを通過して、リア・デッキリッドのスロットから車外に排出されます。このエアフローが バーチャル・スポイラーとして機能、リアリフトを抑えるため、付加的な「フリップ」の必要がなくなりました。 そのため、デザインチームの自由度が高まり、なだらかに傾斜する上品なテールデザインが完成すると同 時に、デザインチームとエンジニアリングチームが連携して、機能と形態を両立させるというアストンマー ティン哲学が具現化されました。 最高レベルの安定性が要求される場合は、デッキリッドから小型アクティブ・スポイラーが自動的にせり上 がります。レーシングマシンのガーニーフラップと同様の効果を持つこのアクティブ・スポイラーは、アスト ンマーティン・エアロブレード TM の効果を高めながら、空気抵抗の増加は無視できるレベルに抑えます。 速度が低下してスポイラーの必要がなくなると、デッキリッドの所定の位置に戻り、DB11 の流麗なライン を復活させます。 ボディワーク内部を流れるエアフローを利用することに加えて、アンダーフロア・エアロダイナミクスにも細 心の注意が払われています。ここでもモータースポーツの経験が活かされています。フロント・スポイラー は、サイズと形状が入念にチューンされ、グリルから取り込まれたフレッシュエアをラジエーターの冷却と アンダーフロアに分離します。アンダーフロアに導かれたエアフローは、リアディフューザーから排出され、 リアエンドを路面に吸い付けます。 エアロダイナミクス・マネージャーのダレン・コーは、次のように述べています。「アストンマーティン・エアロ ブレード TM・システムに代表されるとおり、我々は DB11 で限界の突破に挑みました。デザインチームとの コラボレーションの下、クリーンで美しい形状を実現すると同時に、非常に効率的で効果的な空力デバイ スを誕生させています。カーリキューやアンダーフロア・エアロ・マネージメントと相まって、DB11 は、歴代 アストンマーティンを凌駕する安定性とポテンシャルを獲得するに至りました。」 添付 7 アストンマーティン DB11:テクノロジーとクラフツマンシップ テクノロジー/クラフツマンシップ・ハイライト: • テクニカルパートナー、ダイムラーと共同開発したオールニュー・インフォテインメント・システム。 直感的に操作できるロータリーノブを標準装備、さらにタッチパッドをオプション設定。 • 12 インチ・フル TFT インストルメント・クラスター・ディスプレイ。 • インフォテインメント・システム専用 8 インチ・セカンダリーTFT ディスプレイ(メイン・インストルメン ト・クラスターにインフォテインメント専用ディスプレイを追加)。 • キーレス・エントリー/キーレス・ゴー。 • 12 センサー・パーキング・コントロール。縦列およびベイパーク・アシスト付。 • 低速取り回し時の安全性を高める 360 度バーズアイ・カメラ。 • センターコンソールには、音響および触覚フィードバックを備えたタッチ式スイッチを装備。 • 史上最高レベルのパーソナリゼーションを標準設定。 世界最良のスポーツ・グランドツアラー、DB11 の室内空間は、オーナーのプライベートな世界を演出しま す。最高の自然素材を厳選し、最高のクラフツマンシップで製作されたインテリアには、テクニカルパート ナー、ダイムラーとのコラボレーションによる先進テクノロジーを満載し、クオリティ、快適性、利便性を高 次元でバランスさせています。 12 インチ・フルカラーTFT ディスプレイを採用し、完全に新開発されたインストルメント・クラスターには、ア ストンマーティン独自のインストルメント・グラフィックを施し、圧倒的な視認性でビークル・ダイナミクスの基 本情報を表示します。ダッシュボード中央には、8 インチ・セカンダリーTFT ディスプレイがレイアウトされ ています。このディスプレイは、インフォテインメント専用であり、刷新されたサテライト・ナビゲーション・シ ステムが組み合わされています。ナビゲーションおよびオーディオ(アストンマーティン・プレミアム・オーデ ィオまたはバング&オルフセン BeoSound システム)機能は、直感的に操作できるロータリーノブ、または オプションのタッチパッド(文字認識、マルチタッチ、ジェスチャーをサポート)で簡単明快にコントロールで きます。 その他、キーレス・エントリー/キーレス・ゴー、縦列およびベイパーク・アシスタンス付きパーク・コントロー ル、360 度バーズアイ・カメラ、乗降性を向上させる「アップ&アウェイ」機能付き電動パワーステアリング・ コラムも標準装備されています。 DB11 には、先進技術と同様、最良の素材をハンドクラフトしたアイテムが多数採用され、圧倒的なクオリ ティと質感を誇っています。多種多様なペイントカラーとレザーカラーのほか、ディテールにパーソナルな 雰囲気を追加するオプションを設定、オーナーの個性やスタイルに完璧にマッチした 1 台を創り上げてい ただけます。温かみのある同色コーディネートのほか、色調だけでなく素材の質感にもこだわったコントラ ストなど、インテリア・コーディネーションは無限の広がりを見せます。 社内デザインチームによる 6 種類のデザイナーズ・スペックは、クラシックで上品、ミニマルなモダニズム、 印象的なコンテンポラリー・アートなど、厳選されたカラーとトリムを組み合わせることによって、DB11 の 可能性を示します。ネクサス・キルトやセレスティアル穿孔レザーなどのディテールが、精妙なインテリアを 創造します。ブローグ・ディテールをはじめとする装飾レザーワークは、オーナーはもちろん、乗員の五感 にアピールします。 添付 8 アストンマーティン DB11:ソニック・アイデンティティ ソニック・アイデンティティ・ハイライト: DB11 に独自の個性を追加、強力な差別化を図る。 アストンマーティン・ブランドのビジュアル・アイデンティティと呼応するソニック・アイデンティティ。 入念なチューニングにより、調和の取れたサウンドを奏でる。 ソニック・アイデンティティとは、リマインダーや警告音、スイッチ操作音、シートベルト着脱音、レ ザー内装の軋み音や摺れ音、エンジンの吸排気音など、すべてのサウンドを包括するコンセプト。 ドライビング・エクスペリエンスを補完する心理音響コンセプト。 ソニック・アイデンティティとは、簡単に言えば、車内で聞こえるさまざまな音のことです。しかし、この表現 では、音が自動車に与える影響を過小評価してしまうでしょう。DB11 について言えば、五感に響き渡る高 貴で深みのあるエグゾーストノートが代表的なソニック・アイデンティティです。スロットルの踏み方に応じ て、上質なサウンドから野獣の咆吼を彷彿とさせるサウンドへと変化するエグゾーストノートは、室内で聞 こえるすべての音とハーモニーを奏でなければなりません。 DB11 は、シートベルト警告や燃料残量警告、あるいはスイッチの操作音、レザーシートと洋服が擦れ合う 音など、あらゆる音に細心の注意を払い、ハーモニーとコントラストを織りなすようチューニングされていま す。そこに、偶然の音は存在しません。 シートベルト・リマンダーを例に取りましょう。アストンマーティンは、リマインダーがひとつのメロディとして、 シートベルトの着用を強制するのではなく、優しくそれを促す方がよい、と考えました。リマインダー警告音 は 3 段階で強まりますが、ドライバーが警告を無視して走行を始めるまで最終の第 3 段階には至りませ ん。つまり、ドライバーの知性や大人の思考を尊重しているのです。 ソニック・アイデンティティは、アストンマーティン・ブランドのビジュアル・アイデンティティと一致していなけ ればなりません。ひとつひとつのサウンドは、クラフツマンシップ、堅牢性、リファインメント、エンジニアリン グ、デザインを音響的に表現しつつ、そのエッセンスを内含する必要があります。知覚できるクオリティを 包括的に表現しなければなりません。知覚できるクオリティとは、車両で何かを操作した時にある種の感 覚がいかに刺激されるかで決まります。たとえば、すべてに統一感があり、全体としてハーモニーを奏で れば、クオリティの認識度が向上します。違和感を覚えるサウンドは、全体のクオリティを低下させる原因 となります。一方、些細な操作音でさえ他の音と調和している場合には、ソニック・アイデンティティのひと つとなり、サウンド・エクスペリエンスを向上させます。 すべての音を調和させるため、サプライヤーレベルにまでソニック・アイデンティティを徹底させました。た とえば、パーク・ディスタンス・コントロールの警告音は、ターンインジケーターのクリック音と調和していま す。たったひとつの音だけが際立ってはなりません。 感性品質担当責任者のトビー・フォックスは、次のように説明しています。「ソニック・アイデンティティの絶 対的な重要性を認識するとともに、お客様が感じるクオリティにどのような影響を与えるかを精査しました。 当然のことですが、お客様は、すべてのタッチポイントが一定の水準を満たし、さらにそれを上回っている ことを期待しています。そこで我々は、お客様とクルマの関わりひとつひとつがハーモニーを奏でるだけで なく、歓びとなるようにチューニングを重ねました。五感で受ける印象が同一であれば、相乗効果が生まれ て、アストンマーティン・エクスペリエンスが高められ、DB11 に乗る行為が忘れ難い体験となるはずで す。」
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