第39回日本骨髄腫学会学術集会 プログラム・抄録集

International Journal of Myeloma 2014, 4(2)
International Journal of Myeloma 2014,(4 )
2 日本骨髄腫学会誌
International Journal of Myeloma
第三十九回 日 本 骨 髄 腫 学 会 学 術 集 会 プ ロ グ ラ ム ・ 抄 録 集
プログラム・抄録集
第39回 日本骨髄腫学会学術集会
プログラム・抄録集
目 次
会長挨拶‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 3
アクセスマップ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 4
会場案内図‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 5
参加者へのご案内‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6
会議の開催のご案内‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥10
日程表‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥11
プログラム‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥13
IMW Memorial Symposium‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥33
シンポジウム‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥39
特別講演‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥45
共同研究討議‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥49
ワークショップ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥55
一般演題‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥65
共催セミナー‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 107
次回学術集会のご案内‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 112
協賛企業・団体一覧‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 113
第 39 回日本骨髄腫学会学術集会 事務局
掛川市・袋井市病院企業団立中東遠総合医療センター
〒 436-8555 静岡県掛川市菖蒲ヶ池 1 番地の 1
第 39 回日本骨髄腫学会学術集会 会長
掛川市・袋井市病院企業団立 中東遠総合医療センター 企業長兼院長
名倉英一
ご挨拶
第 39 回日本骨髄腫学会を 2014 年 5 月 17 日(土)18 日(日)の 2 日間、静岡県掛川市で
開催させていただくにあたり、一言、ご挨拶申し上げます。
日本骨髄腫学会は 1976 年に発足した日本骨髄腫研究会を前身とし、2012 年 4 月 1 日に日本
骨髄腫学会へ移行しました。同年 7 月に第 37 回学術集会(会長島崎千尋先生)が初めての日本
骨髄腫学会の学術集会として開催され、2013 年は京都で開催された国際骨髄腫ワークショップ
(会長清水一之先生)を国際骨髄腫財団と共同開催しましたので、今回は第 39 回の学術集会と
なります。
今年度の学術集会のテーマは、最近の骨髄腫治療の進歩を踏まえ、現時点の課題と今後の方
向性を打ち立てることを目標に、
「骨髄腫治療の the State of the Art を考える」としました。
学会運営については、今回、プログラム委員会を設置し、プログラム委員(敬称略)には
安倍正博先生、飯田真介先生、尾崎修治先生、小杉浩史先生、中世古知昭先生、服部豊先生、
半田寛先生、渡辺隆先生にお願いし、学術集会のプログラムを検討しました。
学会のテーマに沿った会長プロジェクトとして、最近 10 年間の我が国の骨髄腫治療の実態調
査を尾崎修治先生と半田寛先生にお願いしました。会員の先生方に自施設における症例の調査
をお願いしましたところ、ご多忙にもかかわらず、多数の症例に関するデータをご回答いただ
きました。心から感謝申し上げます。
基礎のシンポジウムとしては、「骨髄腫の分子病態 最近のトピックス」というテーマで、飯
田真介先生と安倍正博先生の座長により花村一郎先生、半田寛先生、三木浩和先生、李政樹先生、
黒田純也先生の 5 人の演者にご講演いただきます。
ランチョンセミナーの講師は、現代の骨髄腫診療のオピニオンリーダーである Antonio
Palumbo 先生、Philippe Moreau 先生、Gareth Morgan 先生、Gösta Gahrton 先生にお願いしました。
今回の特筆すべき企画として、この 4 人の先生に島崎先生を加えた 5 人による「What we
have done, and what to do next」を主題とする IMW Memorial Symposium があげられます。座
長は清水一之先生と私が勤めます。骨髄腫の治療における最も up-to-date な討論が期待されます。
また、特別講演として、張高明先生に骨髄腫の新薬開発の現状を、石田禎夫先生に AL アミロ
イドーシスの最新治療についてご講演いただきます。
以上の発表に加え、一般演題として 50 題の応募をいただきました。幸い、すべての発表を 1
会場で行うことができる予定です。
今回の学術集会は、京都の IMW2013 での熱い討議から新たなステップとして骨髄腫病学の
新知見を討論する場に、また、第一線の臨床家にとっては基礎から臨床までの最新情報をまと
めて勉強できる機会にしたいと考えています。多くの方々のご参加を心よりお待ちします。
最後に本学術集会の開催にあたりお世話になりました皆様に心から厚く御礼申し上げます。
❖ 会場周辺地図
掛川市美感ホール
(骨髄腫セミナー 2014 会場)
❖ 交通のご案内
約1時間10分
沖縄(那覇空港)
約2時間
広島駅
博多駅
新幹線(のぞみ)
:約55分
新幹線(のぞみ)
:約2時間20分
名古屋駅
新大阪駅
新幹線(はやて)
:約1時間40分
新幹線約2時間
新幹線(こだま)
:
約1時間10分
新幹線(こだま)
:約2時間
掛 川 駅
仙台駅
東京駅
電車
名鉄特急
(ミュースカイ)
約30分
名古屋駅
福岡(福岡空港)
京急:約20分
品川駅
約1時間40分
中部国際空港
札幌(新千歳空港)
羽田空港
飛行機
新幹線(こだま)
:約1時間10分
新幹線(のぞみ)
:約2時間20分
JR 掛川駅には
「東海道本線」
「新幹線こだま」のみ停車いたします。
、
新幹線
「ひかり」
を利用される場合には、
JR 静岡駅もしくは JR 浜松駅にてお乗り換えください。
❖ 掛川グランドホテル
Ⅰ.参加受付
掛川グランドホテル 3 階ロビーに参加受付を設けます。参加費をお支払いのうえ、参加証(領収書兼)を受け
取り、氏名・所属をご記入してご着用ください。
※参加証を着用されていない方の講演会場等への入場はできません。
受付時間
5 月 17 日(土)
8:00 ~ 17:30
5 月 18 日(日)
8:00 ~ 13:00
参加費(2 日間有効)
医師 10,000 円
コメディカル   5,000 円
企業   5,000 円
学生・患者   2,000 円
抄録集販売
参加受付にて 1 冊 1,000 円にて抄録集を販売いたします。
懇親会
5 月 17 日(土)19:00 より掛川グランドホテル 3 階 シャングリラスイートにて懇親会を開催い
たします。ご参加される方は、参加受付にて懇親会費(3,000 円)をお支払いください。
Ⅱ.事務局受付
掛川グランドホテル 3 階ロビーに事務局受付を設けます。
学会年会費
代議員 5,000 円/一般会員 3,000 円
本年度会費未納の方は「事務局受付」にてお支払いください。
新入会員の入会も受け付けます。
Ⅲ.骨髄腫セミナー 2014(主催:日本骨髄腫患者の会)
平成 26 年 5 月 18 日(日)10:30 ~ 15:20
掛川市美感ホール
参加費
おひとり 1,000 円(昼食お弁当費含む)
日本骨髄腫患者の会正会員、賛助会員は無料です。
医療者の方々の事前お申し込みは不要ですが、患者さん、患者さんの家族の方々は事前申し込みが必要です。
Ⅰ.発表データ受付
ご発表の 30 前までに掛川グランドホテル 3 階ロビーの PC 受付にお越しいただき、データの確認、試写を行っ
てください。
受付時間:
5 月 17 日(土)
:8:00 ~ 18:00
5 月 18 日(日)
:8:00 ~ 16:00
【発表機材】
PC 本体の持込
メディアの持込
(USB メモリー・CD-R)
アプリケーション
動画ソフト
Windows
Macintosh
○
○
○
×
PowerPoint 2003,2007,
2010,2013 -
Windows Media Player
-
※ Macintosh でプレゼンテーションデータを作成された場合はご自身のパソコンをご持参ください。
※本学会は、PC プレゼンテーションのみの発表といたします。
※動画ファイルがある場合は、パソコン本体のお持込みをお奨めいたします。
【データのみ持ち込まれる方へ】
1.当日は発表予定時間の 30 分前までに
「PC 受付」にて試写用パソコンで発表データの確認を行ってください。
(データのお持込みは、発表日以外でも受付けます。)
2.お持込みいただけるメディアは以下の通りです。
・USB フラッシュメモリー
・CD-R
※ CD-R の書き込みはハイブリッドフォーマットをお使いください。パケットライトなど特殊な機能は
読み込み時の不具合の原因になりますのでご使用にならないでください。
※メディアは、ウイルス定義データを最新のものに更新された状態のセキュリティーソフトで、メディ
アにウイルスが感染していないことをご確認いただいた上でお持込みください。
3.OS とアプリケーションは以下のものをご用意します。
・OS:Windows 7
・アプリケーション:Windows 版 PowerPoint 2003, 2007, 2010,2013
4.フォントは OS(Windows 7)に標準のもののみ、ご用意いたします。
5.発表に使用する PC は全て XGA(1024 × 768)に統一してありますので、ご使用の PC の解像度を XGA
に合わせてからレイアウトをご確認ください。
6.動画や音声をご使用になる場合は、データ登録の際に必ずお知らせください。
7.ファイル名は「演題番号 _ 演者名 .ppt」もしくは「演題番号 _ 演者名 .pptx」としてください。
(例:O-1_
骨髄腫太郎 .ppt)
※「.ppt」
、
「.pptx」は拡張子(英数半角)です。
8.動画などの参照ファイルがある場合は、全てのデータを同じフォルダに入れてください。
※動画ファイルの注意点
Windows の場合 Windows7(OS)及び WindowsMediaPlayer11 の初期状態に含まれるコーデックで
再生できる動画ファイルをお持ちください。
(動画ファイルは WMV 形式を推奨します。)
9.発表データ作成後、作成したパソコン以外のパソコンで正常に動作するかチェックしてください。
10.発表会場ではデータの修正はできませんので、予めご了承ください。
11.試写が終了しましたらデータはご発表会場まで転送されます。
12.発表時には、ご発表データの 1 枚目をスライドショー状態でスクリーンに映写しますので、演台上のマウ
スで、ご自身でデータの送りの操作を行ってください。
13.ご発表データは、
「PC 受付」のサーバと会場のパソコンにご発表データを一時保存いたしますが、これら
のデータは本学会終了後、責任を持って廃棄します。
【ノートパソコンを持ち込まれる方へ】
1.発表予定時間の 30 分前までに「PC 受付」へお越しください。
2.
「PC 受付」の試写用モニターにてケーブルの接続を確認してください。
3.
「PC 受付」では D-Sub15 ピン(ミニ)のケーブルをご用意いたします。
4.一部のノートパソコンでは本体附属(別売り)のコネクターが必要な場合がありますので、必ずお持ちく
ださい。
5.ノートパソコンの OS は、以下の物を推奨いたします。
Windows:Windows2000 以降
Macintosh:MacOSX10.1.2 以降
6.ノートパソコンから外部モニターに正しく出力されるか確認してください。
7.個々のパソコンや OS により設定方法が異なりますので、事前にご確認ください。
8.デスクトップ上の分かりやすい場所に発表データのショートカット(エイリアスを「演題番号 _ 演者名」
として作成してください。
(例:O-1_ 骨髄腫太郎)
9.画面の解像度は XGA(1024 × 768)推奨です。
このサイズより大きいまたは小さい場合、画質の劣化につながります。
10.動画や音声をご使用になる場合は、発表データ確認の際に必ずお知らせください。
11.予め、スクリーンセーバー、省電力設定を解除してください。
12.起動時にパスワード等を設定している場合は、必ず解除しておいてください。
D-sub15 ピン(ミニ)
付属外部出力 ケーブル 例
13.会場にて電源をご用意しておりますので、AC アダプターを必ずお持ちください。ご発表予定時間の 30
分前位(講演中でもかまいません)に会場内左手前方演台付近の PC デスクまでお越しのうえ、スタッフに、
PC をお渡しください。スタッフが、ケーブルを接続し、外部出力の確認を行います。
14.ご発表時には、演台にセットされている TFT モニター、マウスをご使用ください。
15.念のため、バックアップデータを必ずお持ちください。
16.発表会場ではデータの修正はできませんので、予めご了承ください。
17.先に PC を預けた会場内左手前方演台付近の PC デスクで、パソコンをご返却いたします。講演終了後 PC
デスクのスペースの問題がありますので、出来るだけ速やかに PC のお引取りをお願いします。
Ⅱ.発表について
ご自身の発表の 10 分前にはスクリーンに向かって左前方の次演者席にお越しください。
発表時間は以下の通りです。セッションの進行は、座長の指示に従い、時間厳守でお願いします。
セッション
発表時間
討論
IMW Memorial Symposium
シンポジウム
特別講演
共同研究討議
セッションごとに設定
ワークショップ
6分
2分
一般演題
6分
2分
Ⅲ.利益相反の開示について
発表スライドの最初または、演題・発表者などを紹介するスライドの次に利益相反(COI)状態を開示してく
ださい。
理事会
平成 26 年 5 月 16 日(金)15:00 ~ 16:30
掛川グランドホテル 2 階 ブルームーン
〒 436-0028 静岡県掛川市亀の甲 1 - 3 - 1
TEL:0537-23-3333(代表) FAX:0537-23-3194
代議員会
平成 26 年 5 月 16 日(金)16:30 ~ 18:00
掛川グランドホテル 2 階 フィデリオ
※終了後、代議員懇親会を 10 階アルカディアスイートにて開催いたします
(会費:5,000 円)
総会
平成 26 年 5 月 17 日(土)14:00 ~ 14:30
掛川グランドホテル 3 階 シャングリラスイート
学術集会
平成 26 年 5 月 17 日(土) 8:30 ~ 19:00
平成 26 年 5 月 18 日(日) 8:30 ~ 15:40
掛川グランドホテル 3 階 シャングリラスイート
第 39 回日本骨髄腫学会学術集会
【5月17日】
講演会場
【5月18日】
講演会場
シャングリラスイート
シャングリラスイート
8:00
8:00
開会の辞
一般演題
骨髄腫の病因・病態解析(1)
9:00
座長:中村裕一、服部 豊
9:00
一般演題
骨髄腫の病因・病態解析(2)
9:10 ~ 9:50
座長:飯田真介、安倍正博
座長:畑 裕之、角南一貴
11:00
11 一般演題 MGUS/
:25 ~ 11:49
Smoldering MM
12:00
12:00 ~ 12:50
ランチョンセミナー 1
演者:Gösta Gahrton 座長:金倉 譲
共催:ヤンセン ファーマ株式会社
共催:藤本製薬株式会社
13:00
13:00 ~ 13:50
演者:Gareth J Morgan 座長:尾崎修治
演者:Antonio Palumbo 座長:中世古知昭
共催:ノバルティス ファーマ株式会社
共催:セルジーン株式会社
14:00 ~ 14:30
14:00
総会
IMW Memorial Symposium
15:00
Chair:Kazuyuki Shimizu
Eiichi Nagura
16:00
一般演題
骨髄腫の治療(1)ASCT
小松則夫、三輪哲義
17:00
Allo SCT 座長:谷口修一
17:25 ~ 17:57
18:00
一般演題
骨髄腫の病態(1)
座長:田村秀人、渡辺 隆
17:57 ~ 18:57
18:00
JSM 関連臨床研究討議
座長:鈴木憲史、張 高明
19:00
19:00
19:00 ~
一般演題
骨髄腫の病態(2)
閉会の辞
16:00
16
:55 ~ 17:19
一般演題 骨髄腫の治療(2)
14:50 ~ 15:38
座長:麻奥英毅、竹迫直樹
16:15 ~ 16:55
17:00
特別講演 2
AL アミロイドーシスに対する最新治療
14:00 ~ 14:40
演者:石田禎夫 座長:村上博和
14:30 ~ 16:10
15:00
13:00 ~ 13:50
ランチョンセミナー 4
ランチョンセミナー 2
14:00
12:00 ~ 12:50
ランチョンセミナー 3
演者:Philippe Moreau 座長:島崎千尋
13:00
特別講演1
本邦における多発性骨髄腫に対する次世代新規薬剤の開発状況
11:10 ~ 11:50
演者:張 高明 座長:清水一之
座長:小杉浩史
12:00
9:55 ~ 11:07
ワークショップ
レナリドミドの最適治療
シンポジウム
骨髄腫の分子病態 最近のトピックス
11:00
一般演題
AL Amyloidosis および合併症
座長:吉田 喬
10:00
9:55 ~ 11:25
座長:林 敏昭
8:54 ~ 9:26
座長:髙松 泰、磯田 淳
9:
26 ~ 9:50
一般演題 骨髄腫の治療 ボルテゾミブ 座長:半田 寛、高松博幸
10:00
一般演題 骨病変
8:30 ~ 8:54
8:30 ~ 9:10
懇親会
20:00
20:00
21:00
21:00
骨髄腫セミナー 2014(掛川市美感ホール)
【5月18日(日)
】
10:30 ~ 10:40
セミナー 2014 開会のご挨拶
10:40 ~ 11:10
多発性骨髄腫研究助成 2014 年度 助成課題発表と記念講演
11:10 ~ 12:10
12:10 ~ 13:10
13:10 ~ 13:20
13:20 ~ 14:20
基礎講演「骨髄腫ってどんな病気? 骨髄腫の治療基本の“き”と今後の展望」
千葉大学医学部附属病院 血液内科 堺田 惠美子 先生
休憩
午後のプログラムスタートにあたってご挨拶
世話人 掛川市・袋井市病院企業団立 中東遠総合医療センター 名倉 英一 先生
高齢層 治療選択の肝
若年層 治療選択の肝
豊橋市民病院 血液・腫瘍内科 杉浦 勇 先生‥
新潟県立がんセンター新潟病院 血液内科 石黒 卓朗 先生
トークショー 緩和医療の肝
14:20 ~ 15:00
15:00 ~ 15:20
千葉大学医学部附属病院 血液内科 堺田 惠美子 先生‥
がん看護専門看護師 藤澤 陽子 先生‥
日本骨髄腫患者の会 上甲 恭子
骨髄腫セミナー 2014 まとめと来年に向けて
※プログラは予定であり、変更になる可能性がございます。
❖ アクセス
掛川市
美感ホール
掛川市亀の甲1丁目13番7号
TEL:0537-23-6543 FAX:0537-24-6560
プログラム
開会の辞
5月17日㈯ 8:25― 8:30
名倉英一
第 39 回日本骨髄腫学会学術集会 会長/掛川市・袋井市病院企業団立 中東遠総合医療センター 企業長兼病院長
総会
5月17日㈯ 14:00― 14:30
閉会の辞
5月18日㈰ 15:38
名倉英一
第 39 回日本骨髄腫学会学術集会 会長/掛川市・袋井市病院企業団立 中東遠総合医療センター 企業長兼病院長
IMW Memorial Symposium 5月17日㈯ 14:30― 16:10
What we have done and what to do next
座長:清水一之(Kazuyuki Shimizu)(東海中央病院 血液内科)
名倉英一(Eiichi Nagura)(掛川市・袋井市病院企業団立 中東遠総合医療センター)
MS-1 Biological Basis of Myeloma
Gareth J Morgan
Haemato-Oncology Unit, The Royal Marsden NHS Foundation Trust and The Institute of Cancer Research, London, UK
MS-2 Frontline therapy for patients with symptomatic multiple myeloma eligible for highdose therapy and autologous stem cell transplantantion
Philippe Moreau
Professor of Clinical Hematology, Head of Hematology Department, University Hospital Hôtel-Dieu Nantes, Nantes,
France
MS-3 日本における多発性骨髄腫に対する造血幹細胞移植―歴史と未来―
Stem cell transplantation for multiple myeloma in Japan -history and future島崎千尋
Chihiro Shimazaki
独立行政法人 地域医療機能推進機構京都鞍馬口医療センター 血液内科
Department of Hematology, Japan Community Healthcare Organization Kyoto-Kuramaguchi Medical Center, Kyoto,
Japan
MS-4 The Management of Transplant-ineligible Myeloma Patient
Antonio Palumbo
Myeloma Unit, Division of Hematology, University of Torino, Torino, Italy
MS-5 Role of allogeneic transplant in the era of novel therapies
Gösta Gahrton
Karolinska Institutet, Stockholm, Sweden
シンポジウム 5月17日㈯ 9:55― 11:25
骨髄腫の分子病態 最近のトピックス
Current Topics in Molecular Pathogenesis of Multiple Myeloma
座長:飯田真介(Shinsuke Iida)(名古屋市立大学大学院医学研究科 腫瘍・免疫内科学)
安倍正博(Masahiro Abe)(徳島大学大学院 生体情報内科学)
SY-1 骨髄腫のゲノム異常:次世代シークエンス時代に入って
The genetic aberrations in multiple myeloma: in the next-generation sequencing era
花村一朗
Ichiro Hanamura
愛知医科大学 血液内科
Division of Hematology, Department of Internal Medicine, Aichi Medical University
SY-2 骨髄腫における micro RNA とエピジェネティクス制御異常
micro RNA and epigenetic abnormality in myeloma
半田 寛
Hiroshi Handa
群馬大学医学部附属病院 血液内科
Deparment of Medicine and Clinical Science Hematology, Gunma University Hospital
SY-3 骨髄腫細胞の骨微小環境への順応と生存
Myeloma cell survival and adaptation to bone microenvironment
三木浩和
Hirokazu Miki
徳島大学病院 輸血・細胞治療部
The Division of Transfusion Medicine and Cell Therapy, Tokushima University Hospital
SY-4 プロテアソーム阻害剤と免疫調節薬の作用機序:新たな視点から
New insight into the mechanisms of action, proteasome inhibitor and
immunomodulatory drug
李 政樹
Masaki Ri
名古屋市立大学大学院 腫瘍・免疫内科学
Department of Medical Oncology & Immunology, Nagoya City University Graduate School of Medical Sciences
SY-5 多発性骨髄腫のシグナル伝達異常と PDK1/RSK2 axis の治療標的としての可能性
PDK1/RSK2 axis as the potent therapeutic signaling target in multiple myeloma
黒田純也
Junya Kuroda
京都府立医科大学 血液・腫瘍内科
Division of Hematology and Oncology, Kyoto Prefectural University of Medicine
特別講演1 5月18日㈰ 11:10― 11:50
座長:清水一之(Kazuyuki Shimizu)(東海中央病院 血液内科)
SL-1 本邦における多発性骨髄腫に対する次世代新規薬剤の開発状況
Present status of the development of novel agents in next generation for multiple
myeloma in Japan
張 高明
Takaaki Chou
新潟県立がんセンター新潟病院 内科
Department of Internal Medicine, Niigta Cancer Center Hospital
特別講演2 5月18日㈰ 14:00― 14:40
座長:村上博和(Hirokazu Murakami)(群馬大学大学院 保健学研究科)
SL-2 AL アミロイドーシスに対する最新治療
The new treatments for AL amyloidosis
石田禎夫
Tadao Ishida
札幌医科大学医学部 消化器・免疫・リウマチ内科学講座
Department of Gastroenterology, Rheumatology and Clinical Immunology, Sapporo Medical University School of
Medicine
JSM関連臨床共同研究討議 5月17日㈯ 17:57― 18:57
Clinical Cooperative Studies Organized by JSM
座長:鈴木憲史(Kenshi Suzuki)(日本赤十字社医療センター 血液内科)
張 高明(Takaaki Chou)(新潟県立がんセンター新潟病院 内科)
CS-1 症候性多発性骨髄腫患者に対する自家末梢血幹細胞移植時の大量化学療法の有効性と安
全性(JMSG-0901)
High-dose chemotherapy with autologous peripheral stem cell transplantation for
symptomatic myeloma
松本守生 1、角南一貴 2、彼谷裕康 3、島崎千尋 4、黒田純也 5、瀧澤 淳 6、五十嵐忠彦 7、村山 徹 8、清水一之 9、
吉田 喬 10
Morio Matsumoto1, Kazutaka Sunami2, Hiroyasu Kaya3, Chihiro Shimazaki4, Junya Kuroda5, Jun Takizawa6,
Tadahiko Igarashi7, Tohru Murayama8, Kazuyuki Shimizu9, Takashi Yoshida10
1
国立病院機構西群馬病院 血液内科、 2国立病院機構岡山医療センター 血液内科、 3富山県立中央病院 血液内科、
4
独立行政法人地域医療機能推進機構京都鞍馬口医療センター 血液内科、 5京都府立大学附属病院 血液内科、
6
新潟大学医歯学総合病院 第一内科、 7群馬県立がんセンター 血液内科、 8兵庫県立がんセンター 血液内科、
9
東海中央病院 血液内科、 10静岡市立清水病院 血液内科
1
Department of Hematology, National Hospital Organization Nishigunma National Hospital, 2Department of
Hematology, NHO Okayama Medical Center, 3Department of Hematology, Toyama Prefectural Central Hospital,
4
Department of Hematology, Japan Community Healthcare Organization Kyoto-Kuramaguchi Medical Center,
5
Division of Hematology and Oncology, Department of Medicine, Kyoto Prefectural University of Medicine,
6
Department of Hematology, Niigata University Medical and Dental Hospital, 7Department of Hematology, Gunma
Prefectural Cancer Center, 8Department of Hematology, Hyogo Cancer Center, 9Department of Hematology, Tokai
Central Hospital, 10Department of Hematology, Shizuoka City Shimizu Hospital
CS-2 原発性形質細胞白血病に関する多施設共同後方視的解析
Primary Plasma Cell Leukemia: A retrospective analysis from multicenter study in
Japan
入内島裕乃 1、村上博和 2、尾崎修治 3、半田 寛 1、斎藤貴之 2、名倉英一 4、清水一之 5
Hirono Iriuchishima1, Hirokazu Murakami2, Shuji Ozaki3, Hiroshi Handa1, Takayuki Saitoh2, Eiichi Nagura4,
Kazuyuki Shimizu5
群馬大学 生体統御内科学、 2群馬大学大学院 保健学研究科、 3徳島県立中央病院 血液内科、 4掛川市・袋井市
1
病院企業団立 中東遠総合医療センター 血液内科、5東海中央病院 血液内科
1
Department of Medicine and Clinical Science, Gunma University, 2Department of Laboratory Sciences, Gunma
University Graduate School of Health Sciences, 3Department of Internal Medicine, Tokushima Prefectural Central
Hospital, 4Hematology, Chutoen General Medical Center, 5Department of Hematology, Tokai Central Hospital
CS-3 高齢者再発・難治性多発性骨髄腫に対する weekly bortezomib + dexamethasone 療法
(JMSG-0902)
Weekly bortezomib + Dex therapy for elderly patients with relapsed or refractory
myeloma (JMSG-0902)
尾崎修治 1、畑 裕之 2、安倍正博 3、斉藤貴之 4、花村一朗 5、矢野寛樹 6、角南一貴 7、澤村守夫 8、仲里朝周 9、
小杉浩史 10、森眞由美 11、高木敏之 12、清水一之 13
Shuji Ozaki1, Hiroyuki Hata2, Masahiro Abe3, Takayuki Saitoh4, Ichiro Hanamura5, Hiroki Yano6, Kazutaka Sunami7,
Morio Sawamura8, Tomonori Nakazato9, Hiroshi Kosugi10, Mayumi Mori11, Toshiyuki Takagi12, Kazuyuki Shimizu13
1
徳島県立中央病院 血液内科、 2熊本大学大学院 血液検査学、 3徳島大学大学院 生体情報内科学、 4群馬大学大
学院 保健学研究科、5愛知医科大学 血液内科、 6愛知厚生連海南病院 血液内科、 7岡山医療センター血液内科、
8
西群馬病院血液内科、 9横浜市立市民病院血液内科、 10大垣市民病院 血液内科、 11多摩北部医療センター、 12君津
中央病院 血液・腫瘍内科、13東海中央病院 血液内科
1
Department of Hematology, Tokushima Prefectural Central Hospital, 2Department of Immunology and Hematology,
Kumamoto University, 3Department of Medicine and Bioregulatory Sciences, University of Tokushima, 4Faculty of
Medicine, School of Health Sciences, Gunma University, 5Department of Hematology, Aichi Medical University,
6
Department of Hematology, Kainan Hospital, Aichi Prefectural Welfare Federation of Agricultural Cooperatives,
7
Department of Hematology, NHO Okayama Medical Center, 8Department of Hematology, NHO Nishigunma Hospital,
9
Department of Hematology, Yokohama Municipal Citizenʼs Hospital, 10Department of Hematology, Ogaki Municipal
Hospital, 11Tama-Hokubu Medical Center, 12Department of Hematology and Oncology, Kimitsu Chuo Hospital,
13
Department of Hematology, Tokai Central Hospital
CS-4 多発性骨髄腫に関する多施設共同後方視的調査研究
A multicenter retrospective study on clinical features and outcome of Japanese
patients with myeloma
尾崎修治 1、半田 寛 2、斉藤貴之 3、柴田英子 4、清水一之 5、名倉英一 6
Shuji Ozaki1, Hiroshi Handa2, Takayuki Saitoh3, Eiko Shibata4, Kazuyuki Shimizu5, Eiichi Nagura6
徳島県立中央病院 血液内科、 2群馬大学医学部附属病院 血液内科、 3群馬大学大学院 保健学研究科、 4日本骨
1
髄腫学会事務局、5東海中央病院 血液内科、 6掛川市・袋井市病院企業団立 中東遠総合医療センター 血液内科
1
Department of Hematology, Tokushima Prefectural Central Hospital, 2Department of Hematology, Gunma
University, 3Faculty of Medicine, School of Health Sciences, Gunma University, 4Secretariat, Japanese Society of
Myeloma, 5Department of Hematology, Tokai Central Hospital, 6Department of Hematology, Chutoen General
Medical Center
ワークショップ 5月18日㈰ 9:55― 11:07
レナリドミドの最適治療
Lenalidomide
座長:畑 裕之(Hiroyuki Hata)(熊本大学大学院生命科学研究部 医療技術科学講座 血液検査学教室)
角南一貴(Kazutaka Sunami)(国立病院機構岡山医療センター 血液内科)
WS-1 宮崎県における骨髄腫治療ガイドラインでのレナリドミド療法のまとめ
Summary of Lenalidomide therapy in Miyazaki Myeloma Protocol
外山孝典 1、松岡 均 2、北中 明 3、下田和哉 3
Takanori Toyama1, Hitoshi Matsuoka2, Akira Kitanaka3, Kazuya Shimoda3
宮崎県立延岡病院 内科、 2古賀総合病院 内科、 3宮崎大学医学部 内科
1
1
Internal Medicine, Miyazaki Prefectural Nobeoka Hospital, 2Internal Medicine, Koga General Hospital, 3Division of
Gastroenterology and Hematology, Department of Internal Medicine, Faculty of Medicine, University of Miyazaki
WS-2 初回再発骨髄腫に対するレナリドミドの有用性の検討
Lenalidomide as first relapse treatment for multiple myeloma
大崎浩一、籠手田聡子、川口城毅、野村 桂、中村剛之、武田治美、森重 聡、奥英二郎、高田由香、関 律子、毛利文彦、
橋口道俊、吉本幸治、長藤宏司、岡村 孝
Koichi Osaki, Satoko Koteda, Kuniki Kawaguchi, Kei Nomura, Takayuki Nakamura, Harumi Takeda, Satoshi Morishige,
Eijiro Oku, Yuka Takata, Ritsuko Seki, Fumihiko Mouri, Michitoshi Hashiguchi, Koji Yoshimoto, Koji Nagafuji,
Takashi Okamura
久留米大学 血液・腫瘍内科
Division of Hematology and Oncology, Department of Medicine, Kurume University
WS-3 当院における再発・難治性多発性骨髄腫に対するレナリドミド、デキサメタゾン併用
療法の治療成績
Lenalidomide plus dexamethasone for RRMM in a single center experience
小西 順、山田晴士、猪股知子、中村 真、久保西四郎、朝倉昇司、角南一貴
Jun Konishi, Haruto Yamada, Tomoko Inomata, Makoto Nakamura, Shiro Kubonishi, Shoji Asakura, Kazutaka Sunami
国立病院機構岡山医療センター 血液内科
Department of Hematology, National Hospital Organization Okayama Medical Center
WS-4 多発性骨髄腫に対する寛解導入療法あるいは自家移植後の少量レナリドミド治療
Low-dose Lenalidomide after induction therapy or ASCT for multiple myeloma
黒田芳明、一戸辰夫
Yoshiaki Kuroda, Tatsuo Ichinohe
広島大学原爆放射線医科学研究所 血液・腫瘍内科
Department of Hematology and Oncology, Division of clinical Research, Research Institute for Radiation Biology and
Medicine, Hiroshima University
WS-5 当院においてレナリドミドを使用した多発性骨髄腫の治療成績
Treatment outcome of lenalidomide based regimen in relapsed/refractory multiple
myeloma(MM) patients
田中江里、玉井洋太郎、神戸栄美子、稲垣俊一郎
Eri Tanaka, Youtaro Tamai, Emiko Kanbe, Shunichiro Inagaki
湘南鎌倉総合病院 血液内科
Shonan Kamakura General Hospital
WS-6 治療抵抗性多発性骨髄腫に対してボルテゾミブ+レナリドミド+デキサメサゾン(BLD)
療法が奏効した 2 例
Efficacy of bortezomib, lenalidomide and dexamethasone in two cases of refractory
multiple myeloma
猪股知子、山田晴士、中村 真、小西 順、久保西四郎、朝倉昇司、角南一貴
Tomoko Inomata, Haruto Yamada, Makoto Nakamura, Jun Konishi, Shirou Kubonishi, Shoji Asakura,
Kazutaka Sunami
独立行政法人国立病院機構岡山医療センター 血液内科
Department of Hematology, Okayama Medical Center
WS-7 他剤に不応性となった超高齢者(84歳)に著効したVRD療法の1例
VRD Therapy in an elderly patient of heavily pretreated multiple myeloma with each
novel agent
安達興一
Koichi Adachi
名古屋大学医学部 血液内科
Division of Hematology, Department of Internal Medicine, Nagoya University
WS-8 当院における VRD 療法
VRD therapy : experience in our institution
平井理泉、谷村 聡、中村美紀、竹下昌孝、荒井三記子、関根理恵子、萩原將太郎、三輪哲義
Risen Hirai, Akira Tanimura, Miki Nakamura, Masataka Takeshita, Mikiko Arai, Rieko Sekine, Shotaro Hagiwara,
Akiyoshi Miwa
国立国際医療研究センター病院 血液内科
Department of Hematology, National Center for Grobal Health and Medicine
WS-9 Bor 治療後の Len 維持療法によって sCR 以上の寛解を維持している t(14;16) 陽性多発
性骨髄腫
Sustained sCR/mCR of t(14;16)-positive MM cases after Bor therapy followed by Len
maintenance
高松博幸 1、福島俊洋 2、中島章夫 2、正木康史 2、村田了一 3、中尾眞二 1
Hiroyuki Takamatsu1, Toshihiro Fukushima2, Akio Nakajima2, Yasufumi Masaki2, Ryoichi Murata3, Shinji Nakao1
金沢大学医薬保健研究域医学系 細胞移植学(血液・呼吸器内科)
、 2金沢医科大学 血液免疫内科学、 3NTT 西日
1
本金沢病院 内科
1
Cellular Transplantation Biology (Hematology/Respirology), Kanazawa University Graduate School of Medical
Sciences, 2Department of Hematology and Immunology, Kanazawa Medical University, 3Division of Internal
Medicine, NTT WEST Kanazawa Hospital
一般演題 骨髄腫の病因・病態解析(1)
Myeloma Baisic Biology (1)
5月17日㈯ 8:30― 9:10
座長:中村裕一(Yuichi Nakamura)(埼玉医科大学 血液内科)
服部 豊(Yutaka Hattori)(慶應義塾大学薬学部 病態生理学講座)
O-1 MM 細胞株を用いた異所性アミラーゼ安定的発現株の樹立とその性状解析
Establishment and characterization of myeloma cell lines transfected with amylase
水野昌平 1、花村一朗 1、太田明伸 2、シバスンダラン カルナン 2、成田朋子 3、李 政樹 3、後藤峰明 1、後藤麻友子 1、
恒川敬和 1、爾見雅人 4、飯田真介 3、細川好孝 2、上田龍三 5、仁田正和 1、三輪啓志 1
Shohei Mizuno1, Ichiro Hanamura1, Akinobu Ota2, Karnan Sivasundaram2, Tomoko Narita3, Masaki Ri3, Mineaki Goto1,
Mayuko Gotou1, Norikazu Tsunekawa1, Masato Shikami4, Shinsuke Iida3, Yoshitaka Hosokawa2, Ryuzo Ueda5,
Masakazu Nitta1, Hiroshi Miwa1
1
愛知医科大学 血液内科、 2愛知医科大学 生化学講座、 3名古屋市立大学 腫瘍・免疫内科学、 4総合大雄会病院 血液内科、5愛知医科大学 腫瘍免疫寄附講座
1
Division of Hematology, Department of Internal Medicine, Aichi Medical University, 2Department of Biochemistry,
Aichi medical university, 3Department of Medical Oncology and Immunology, Nagoya City University Graduate
School of Medical Sciences, 4Department of Hematology, Daiyukai General Hospital, 5Department of Tumor
Immunology, Aichi Medical University
O-2 モノカルボン酸トランスポーターの阻害は BCRP1 の阻害し骨髄腫細胞死を誘導する
Inhibition of monocarboxylate transporters induces myeloma cell death and
suppresses BCRP1 function
Derek Hanson1、天知良太 1、日浅正博 2、原田武志 1、小田明日香 1、三木浩和 1、松本俊夫 1、堀川一樹 3、
安倍正博 1
Derek Hanson1, Ryota Amachi1, Masahiro Hiasa2, Takeshi Harada3, Asuka Oda3, Hirokazu Miki1, Toshio Matsumoto1,
Kazuki Horikawa4, Masahiro Abe1
1
徳島大学大学院 生体情報内科学、 2徳島大学大学院 医用工学、 3徳島大学大学院 バイオイメージング研究部門
1
Medicine and Bioregulatory Sciences, University of Tokushima Graduate School, 2Biomaterials and Bioengineerings,
University of Tokushima Graduate School, 3 Medicine and Bioregulatory Sciences, University of Tokushima Graduate
School of Health Biosciences, 4Bio-Imaging Research, University of Tokushima Graduate School
O-3 血液腫瘍における PVT1 キメラ遺伝子形成の解析
Formation of PVT1-chimeric gene in hematologic neoplasms
中村裕一 1、脇本直樹 1、伊藤善啓 1、茅野秀一 2、掛川絵美 1、内田優美子 1、森 茂久 1、別所正美 1
Yuichi Nakamura1, Naoki Wakimoto1, Yoshihiro Ito1, Hidekazu Kayano2, Emi Kakegawa1, Yumiko Uchida1,
Shigehisa Mori1, Masami Bessho1
1
埼玉医科大学病院 血液内科、 2埼玉医科大学 病理学
1
Department of Hematology, Saitama Medical University Hospital, 2Department of Pathology, Saitama Medical
University
O-4 GLUT1 選択的阻害薬 STF-31 の高リスク多発性骨髄腫に対する治療薬としての可能性
Therapeutic potential of a selective GLUT1 inhibitor STF-31 for high-risk multiple
myeloma
松本太一 1、自見至郎 2、髙松 泰 3、田村和夫 3、原 周司 1
Taichi Matsumoto1, Shiro Jimi2, Yasushi Takamatsu3, Kazuo Tamura3, Shuuji Hara1
1
福岡大学薬学部 医療構造学、 2福岡大学医学部 病態構造総合研究室、 3福岡大学医学部 腫瘍血液感染症内科学
1
Faculty of Pharmaceutical Sciences, Fukuoka University, 2Central Laboratory for Pathology and Morphology,
Fukuoka University, 3Division of Medical Oncology, Hematology and Infectious Disease, Department of Internal
Medicine, Fukuoka University
O-5 選択的 Akt 阻害による抗骨髄腫効果とプロテアソーム阻害との併用効果の解析
Selective Akt inhibition and the combination with proteasome inhibition in the
treatment of myeloma
三村尚也 1、秀島 輝 2、下村俊泰 3、Ola Rizq4、宇津木照洋 3、井関 徹 5、中世古知昭 6、岩間厚志 4、
Kenneth Anderson2
Naoya Mimura1, Teru Hideshima2, Toshiyasu Shimomura3, Ola Rizq4, Teruhiro Utsugi3, Tohru Iseki5,
Chiaki Nakaseko6, Atsushi Iwama4, Kenneth Anderson2
1
千葉大学医学部附属病院 輸血・細胞療法部、血液内科、 2ダナファーバー癌研究所、 3大鵬薬品工業株式会社 つ
くば研究センター、4千葉大学大学院医学研究院 細胞分子医学、 5千葉大学医学部附属病院 輸血・細胞療法部、
6
千葉大学医学部附属病院 血液内科
1
Division of Transfusion Medicine and Cell Therapy and Department of Hematology, Chiba University Hospital,
2
Jerome Lipper Multiple Myeloma Center, Dana-Farber Cancer Institute, USA, 3Tsukuba Research Center, TAIHO
PHARMACEUTICAL CO., LTD., 4Department of Cellular and Molecular Medicine, Chiba University Graduate School of
Medicine, 5Division of Transfusion Medicine and Cell Therapy, Chiba University Hospital, 6Department of
Hematology, Chiba University Hospital
一般演題 骨髄腫の病因・病態解析(2)
Myeloma Baisic Biology (2)
5月17日㈯ 9:10― 9:50
座長:半田 寛(Hiroshi Handa)(群馬大学医学部附属病院 血液内科)
高松博幸(Hiroyuki Takamatsu)(金沢大学大学院医学系研究科 細胞移植学)
O-6 FARP1 遺伝子による多発性骨髄腫のデキサメサゾン耐性機序の解析
FARP1 is a candidate gene contributing to the dexamethasone resistance in multiple
myeloma cells.
山崎敦子 1、武内正博 1、清水 亮 1、東ヶ崎絵美 1、川尻千華 1、武藤朋也 1、竹田勇輔 1、三村尚也 2、大和田千桂子 1、
堺田恵美子 1、清水直美 1、中世古知昭 1
Atsuko Yamazaki1, Masahiro Takeuchi1, Ryoh Shimizu1, Emi Togasaki1, Chika Kawajiri1, Tomoya Muto1,
Yusuke Takeda1, Naoya Mimura2, Chikako Ohwada1, Emiko Sakaida1, Naomi Shimizu1, Chiaki Nakaseko1
1
千葉大学医学部附属病院 血液内科、 2千葉大学医学部附属病院 輸血・細胞療法部
1
Department of Hematology, Chiba University Hospital, 2Division of Transfusion Medicine and Cell Therapy, Chiba
University Hospital
O-7 BD 療法(Bor+DEX)の感受性に関与する小胞体ストレス関連遺伝子の発現解析
Endoplasmic reticulum stress-related gene expression can predict response to
bortezomib in myeloma
成田朋子、李 政樹、正木彩子、森芙美子、伊藤 旭、楠本 茂、石田高司、小松弘和、新実彰男、飯田真介
Tomoko Narita, Masaki Ri, Ayako Masaki, Fumiko Mori, Asahi Ito, Shigeru Kusumoto, Takashi Ishida,
Hirokazu Komatsu, Akio Niimi, Shinsuke Iida
名古屋市立大学 腫瘍・免疫内科学
Department of Medical Oncology and Immunology, Nagoya City University
O-8 多発性骨髄腫細胞に対するフィブロネクチン及び骨髄間質細胞との接着下におけるボル
テゾミブ併用効果
Bortezomib combination in multiple myeloma in contact with fibronectin or bone
marrow stromal cells
菊池次郎 1、小山大輔 1、向井陽美 2、古川雄祐 1
Jiro Kikuchi1, Daisuke Koyama1, Harumi Mukai2, Yusuke Furukawa1
自治医科大学 分子病態治療研究センター 幹細胞制御研究部、 2ヤンセン ファーマ株式会社
1
1
Division of Stem Cell Regulation, Center for Molecular Medicine, Jichi Medical University, 2Janssen Pharmaceutical
K.K.
O-9 骨髄腫前駆細胞を標的としたレナリドミドにより増幅される Th1 様 γδT 細胞療法の効果
Targeting myeloma progenitors by ex vivo-expanded Th1-like γδT cells
原田武志 1、三木浩和 1、崔 衢 1、中村信元 1、小田明日香 1、
高橋真美子 1、
岩佐昌美 1、
宇髙憲吾 1、
藤井志朗 1、
賀川久美子 1、
尾崎修治 2、林幸壱郎 3、中村教泰 3、田中義正 4、松本俊夫 1、安倍正博 1
Takeshi Harada1, Hirokazu Miki1, Qu Cui1, Shingen Nakamura1, Asuka Oda1, Mamiko Takahashi1, Masami Iwasa1,
Kengo Udaka1, Shiro Fujii1, Kumiko Kagawa1, Shuji Ozaki2, Koichiro Hayashi3, Michihiro Nakamura3,
Yoshimasa Tanaka4, Toshio Matsumoto1, Masahiro Abe1
1
徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部 生体情報内科学分野、 2徳島県立中央病院 血液内科、 3徳島大学
大学院ヘルスバイオサイエンス研究部 顕微解剖学分野、4長崎大学創薬研究教育センター
1
Department of Medicine and Bioregulatory Sciences, Graduate School of Medical Sciences, University of Tokushima,
2
Department of Hematology, Tokushima Prefectural Central Hospital, 3Department of Anatomy and Cell Biology
Medical Informations, Graduate School of Medical Sciences, University of Tokushima, 4Center for Therapeutic
Innovation, Nagasaki University Graduate School of Biomedical Sciences
O-10 レナリドミドによる多発性骨髄腫患者の免疫細胞サブセットの変化
Lenalidomide treatment changed immune cell subset in multiple myeloma patients
半田 寛 1、神谷 明 2、井出規文 2、大宮千春 2、斉藤貴之 2、小磯博美 3、滝沢牧子 1、入内島裕乃 1、横濱章彦 4、磯田 淳 5、
松本守生 5、澤村守夫 5、唐沢正光 6、三井健揮 1、石埼卓馬 1、清水 啓明 1、馬渡桃子 5、小川孔幸 1、斉藤明夫 7、
小河原はつ江 8、村上博和 2
Hiroshi Handa1, Akira Kamiya2, Norifumi Ide2, Chiharu Omiya2, Takayuki Saitoh2, Hiromi Koiso3, Makiko Takizawa1,
Hirono Iriuchishima1, Akihiko Yokohama4, Atsushi Isoda5, Morio Matsumoto5, Morio Sawamura5,
Masamitsu Karasawa6, Takeki Mitsui1, Takuma Ishizaki1, Hiroaki Shimizu1, Momoko Mawatari5, Yoshiyuki Ogawa1,
Akio Saitoh7, Hatsue Ogawara8, Hirokazu Murakami2
群馬大学医学部附属病院 血液内科、 2群馬大学大学院 保健学研究科、 3群馬大学医学部附属病院腫瘍センター、
1
4
群馬大学医学部附属病院 輸血部、 5国立病院機構西群馬病院、 6公立碓氷病院、 7藤岡総合病院、 8群馬パース大学
1
Deparment of Medicine and Clinical Science Hematology, Gunma University Hospital, 2Gunma University Graduate
School of Health Scince, 3Gunma University Hospital Oncology Center, 4Gunma University Hospital Blood Transfusion
Service, 5Natinal Nishi-Gunma Hospital, 6Usui Hospital, 7Fujioka General Hospital, 8Gunma Pearth University
一般演題 MGUS/Smoldering MM
5月17日㈯ 11:25― 11:49
座長:小杉浩史(Hiroshi Kosugi)(大垣市民病院 血液内科)
O-11 MGUS 及び多発性骨髄腫における FGFR3 解析に関する検討 : 関東 - 東北骨髄腫カンファ
レンス多施設共同研究
Analysis of FGFR3 in patients with MGUS or multiple myeloma (MM):KT-MM
multicenter study
八幡悠里子 1、築根 豊 1、半田 寛 2、入内島裕乃 2、磯田 淳 3、松本守生 3、田村秀人 4、石橋真理子 4、猪口孝一 4、
今井陽一 5、田中淳司 5、田野崎栄 6、小池道明 7、伊藤薫樹 8、石田陽治 8、小松則夫 1、佐々木純 1
Yuriko Yahata1, Yutaka Tsukune1, Hiroshi Handa2, Hirono Iriuchishima2, Atsushi Isoda3, Morio Matsumoto3,
Hideto Tamura4, Mariko Ishibashi4, Koiti Inokuchi4, Yoichi Imai5, Junji Tanaka5, Sakae Tanosaki6, Michiaki Koike7,
Shigeki Ito8, Yoji Ishida8, Norio Komatsu1, Makoto Sasaki1
1
順天堂大学医学部 内科学血液学講座、 2群馬大学医学部附属病院 血液内科、 3国立病院機構西群馬病院 血液内
科、4日本医科大学 血液内科、 5東京女子医科大学医学部 血液内科、 6同愛記念病院 血液内科、 7順天堂大学医
学部附属静岡病院 血液内科、8岩手医科大学 内科学講座血液・腫瘍内科分野
1
Division of Hematology, Department of Internal Medicine, Juntendo University School of Medicine, 2Department of
Medicine and Clinical Science, Gunma University Graduate School of Medicine, 3Department of Hematology, National
Hospital Organization Nishigunma National Hospital, 4Division of Hematology, Nippon Medical School, 5Department
of Hematology, Tokyo Women’s Medical University, 6Department of Hematology, The Fraternity Memorial Hospital,
7
Department of Hematology, Juntendo University Shizuoka Hospital, 8Department of Hematology and Oncology,
Iwate Medical University
O-12 単一施設における MGUS および SMM の症候性骨髄腫進展の解析
progression probability of MGUS and SMM to symptomatic myeloma
丹下直幸、古川勝也、村瀬篤史、早川正哉、小杉浩史
Naoyuki Tange, Katsuya Hurukawa, Atsushi Murase, Masaya Hayakawa, Hiroshi Kosugi
大垣市民病院 血液内科
Department of Hematology, Ogaki Municipal Hospital
O-13 我が国における、くすぶり型骨髄腫の発症数についての後方視的解析
The incidence of smoldering multiple myeloma in Japan
牟田 毅 1、飯田真介 2、末永孝生 3、角南一貴 4、磯田 淳 5、原田奈穂子 6、黒田純也 7、佐分利能生 8、木村文彦 9、
髙松 泰 10
Tsuyoshi Muta1, Shinsuke Iida2, Kosei Matsue3, Kazutaka Sunami4, Atsushi Isoda5, Naoko Harada6, Junya Kuroda7,
Yoshio Saburi8, Fumihiko Kimura9, Yasushi Takamatsu10
1
九州大学病院 血液腫瘍内科、 2名古屋市立大学病院 腫瘍免疫内科、 3亀田総合病院 血液腫瘍内科、 4岡山医療
センター 血液内科、5西群馬病院 血液内科、 6熊本医療センター 血液内科、 7京都府立医科大学 血液・腫瘍内
科、8大分県立病院 血液・腫瘍内科、 9防衛医科大学 血液内科、 10福岡大学病院 腫瘍血液感染症内科
1
Department of Hematology/Oncology, Kyushu-University Hospital, 2Department of Medical oncology and
immunology, Nagoya City University, 3Department of Hematology, Kameda General Hospital, 4Department of
Hematology, National Hospital Organization Okayama Medical Center, 5Department of Hematology, Nishigunma
Hospital, 6Department of Hematology, National Hospital Organization Kumamoto Medical Center, 7Division of
Hematology and Oncology, Kyoto Prefectural University of Medicine, 8Department of Hematology, Oita Prefectural
Hospital, 9Department of Hematology, National Defence Medical College Hospital, 10Division of Oncology,
Hematology, and infectious disease, Fukuoka University Hospital
一般演題 骨髄腫の治療(1)ASCT
Auto-SCT
5月17日㈯ 16:15― 16:55
座長:小松則夫(Norio Komatsu)(順天堂大学医学部 血液内科)
三輪哲義(Akiyoshi Miwa)(国立国際医療研究センター 高度先進医療部)
O-14 多発性骨髄腫の幹細胞採取効率と安全性、G-CSF 単独と大量 cyclophosphamide 療法と
の比較
Analysis of stem cell harvest in multiple myeloma, comparison with G-CSF alone and
HD-CY regimen
清水直美 1、酒井紫緒 1、赤尾健一 1、大旗彩子 1、永尾侑平 1、川尻千華 1、東ヶ崎絵美 1、清水 亮 1、杉田泰雅 1、山崎敦子 1、
武藤朋也 1、塚本祥吉 1、竹田勇輔 1、武内正博 1、大和田千桂子 1、堺田惠美子 1、三村尚也 2、井関 徹 2、
中世古知昭 1
Naomi Shimizu1, Shio Sakai1, Kenichi Akao1, Ayako Ohata1, Yuhei Nagao1, Chika Kawajiri1, Emi Togasaki1,
Ryoh Shimizu1, Yasumasa Sugita1, Atsuko Yamazaki1, Tomoya Muto1, Shokichi Tsukamoto1, Yusuke Takeda1,
Masahiro Takeuchi1, Chikako Ohwada1, Emiko Sakaida1, Naoya Mimura2, Tohru Iseki2, Chiaki Nakaseko1
千葉大学 血液内科、 2千葉大学医学部附属病院 輸血・細胞療法部
1
1
Department of Hematology, Chiba University Hospital, 2Division of Blood Transfusion and Cell Therapy, Chiba
University Hospital
O-15 未治療多発性骨髄腫に対する自家末梢血幹細胞移植後の強化・維持療法に関する有効性
と安全性の検討
Safety and efficacy of consolidation and maintenance after ASCT in multiple
myeloma
伊藤薫樹 1、和泉 透 2、半田 寛 3、磯田 淳 4、松本守生 4、村山佳予子 5、五十嵐忠彦 5、伊藤俊朗 6、石田文宏 7、
中澤英之 8、北野喜良 8、飯野昌樹 9、小原洋一 10、筑紫泰彦 11、下瀬川健二 12、石田陽治 1、村上博和 13、張 高明 14
Shigeki Ito1, Tohru Izumi2, Hiroshi Handa3, Atsushi Isoda4, Morio Matsumoto4, Kayoko Murayama5,
Tadahiko Igarashi5, Toshiro Ito6, Fumihiro Ishida7, Hideyuki Nakazawa8, Kiyoshi Kitano8, Masaki Iino9,
Yoichi Kohara10, Yasuhiko Tsukushi11, Kenji Shimosegawa12, Yoji Ishida1, Hirokazu Murakami13, Takaaki Chou14
岩手医科大学 内科学講座血液・腫瘍内科分野、 2栃木県立がんセンター 血液内科、 3群馬大学医学部附属病院 1
血液内科、4西群馬病院 血液内科、 5群馬県立がんセンター 血液内科、 6信州大学 血液内科、 7信州大学 保健
学科、8まつもと医療センター松本病院 血液内科、9山梨県立中央病院 血液内科、10昭和伊南総合病院 血液内科、
11
八戸赤十字病院 血液内科、 12岩手県立中部病院 血液内科、 13群馬大学大学院 保健学研究科、 14新潟県立がん
センター新潟病院 内科
1
Hematology & Oncology, Department of Internal Medicine, Iwate Medical Univiersity School of Medicine, 2Tochigi
Cancer Center, 3Department of Medicine and Clinical Science Hematology, Gunma University Hospital, 4Nishigunma
National Hospital, 5Gunma Cancer Center, 6Shinsyu University, 7Shinsyu University, 8Matsumoto Medical Center,
9
Yamanashi Prefectural Central Hospital, 10Showa Inan General Hospital, 11Hachinohe Red-cross Hospital, 12Iwate
Prefectural Chubu Hospital, 13Gunma University, 14Niigata Cancer Center Hospital
O-16 大量メルファラン療法後に再度自家末梢血幹細胞採取と自家移植を目指した再発多発性
骨髄の 16 例の検討
Second PBSCH in patients with relapsed MM after autologous PBSCT
谷村 聡、平井理泉、荒井三記子、竹下昌孝、中村美紀、萩原將太郎、三輪哲義
Akira Tanimura, Risen Hirai, Mikiko Arai, Masataka Takeshita, Miki Nakamura, Shotaro Hagiwara, Akiyoshi Miwa
国立国際医療研究センター病院 血液内科
Deptartment of Hemalotogy, National Center for Global Health and Medicine
O-17 多発性骨髄腫の移植後再発時の予後因子に関する解析
Prognostic factors for relapsed multiple myeloma patients after autologous stem cell
transplantation
塚本彩人、南谷泰仁、中村文彦、黒川峰夫
Ayato Tsukamoto, Yasuhito Nannya, Fumihiko Nakamura, Mineo Kurokawa
東京大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科
Department of Hematology & Oncology, Graduate School of Medicine, The University of Tokyo
O-18 新規薬剤に抵抗性の形質細胞性白血病に VAD 療法と Tandem 自家移植で長期間 sCR を
維持している一例
A Long-term sCR to VAD and Autologous Transplantation in Novel-Drug-Resistant
Plasma Cell Leukemia
関口康宣 1、稲野資明 1、島田麻美 1、若林 睦 1、杉元啓二 1、野口雅章 1、小松則夫 2
Yasunobu Sekiguchi1, Tadaaki Inano1, Asami Shimada1, Mutsumi Wakabayashi1, Keiji Sugimoto1, Masaaki Noguchi1,
Norio Komatsu2
順天堂大学医学部附属浦安病院 血液内科、 2順天堂大学医学部附属順天堂医院
1
1
Division of Hematology Department of Internal Medicine, Juntendo University Urayasu Hospital, 2Division of
Hematology Department of Internal Medicine, Juntendo University Hospital
一般演題 骨髄腫の治療(2)
Allo-SCT
5月17日㈯ 16:55― 17:19
座長:谷口修一(Shuichi Taniguchi)(国家公務員共済連合会 虎の門病院 血液科)
O-19 臍帯血移植後長期無再発生存を維持している多発性骨髄腫の 2 例
Two cases of myeloma who maintain long-term relapse-free survival after cord blood
transplantation
山本 豪 1、伊豆津宏二 1、梶 大介 1、西田 彩 2、太田 光 1、石綿一哉 1、辻 正徳 1、高木伸介 2、山本久史 1、森 有紀 1、
内田直之 1、和氣 敦 2、谷口修一 1
Go Yamamoto1, Koji Izutsu1, Daisuke Kaji1, Aya Nishida2, Hikari Ota1, Kazuya Ishiwata1, Masanori Tsuji1,
Shinsuke Takagi2, Hisashi Yamamoto1, Yuki Asano-Mori1, Naoyuki Uchida1, Atsushi Wake2, Shuichi Taniguchi1
1
虎の門病院 血液内科、 2虎の門病院分院 血液内科
1
Department of Hematology, Toranomon Hospital, 2Department of Hematology, Toranomon Hospital Kajigaya
O-20 再発難治性多発性骨髄腫に対する TBI 8Gy を含む前処置による同種造血幹細胞移植の
試み
Allo-SCT with conditioning including TBI 8Gy for relapsed and refractory multiple
myeloma
新垣清登、塚田信弘、宮崎寛至、飯塚聡介、阿部 有、鈴木憲史
Sumito Shingaki, Nobuhiro Tsukada, Kanji Miyazaki, Sohsuke Meshitsuka, Yu Abe, Kenshi Suzuki
日本赤十字社医療センター 血液内科
Division of Hematology, Japanese Red Cross Medical Center
O-21 福岡 BMT グループにおける多発性骨髄腫に対する同種造血幹細胞移植の後方視的検討
Allogeneic transplanataion for multiple myeloma: a retrospecive analysis by the
Fukuoka BMT gourp
高瀬 謙 1、宮本敏浩 2、上村智彦 3、大野裕樹 4、衛藤徹也 5、岡村精一 1、赤司浩一 2
Ken Takase1, Toshihiro Miyamoto2, Tomohiko Kamimura3, Yuju Ohno4, Tetsuya Eto5, Seiichi Okamura1,
Koichi Akashi2
国立病院機構九州医療センター 血液内科、 2九州大学病院 病態修復内科、 3原三信病院 血液内科、 4北九州市
1
立医療センター 内科、5浜の町病院 血液内科
1
Department of Hematology, National Hospital Organization Kyushu Medical Center, 2Department of Medicine and
Biosystemic Science Kyushu University, 3Department of Hematology, Harasanshin Hospital, 4Department of Internal
Medicine, Kitakyushu Municipal Medical Center, 5Department of Hematology, Hamanomachi Hospital
一般演題 骨髄腫の病態(1)
Plasma Cell Dyscrasias (1)
5月17日㈯ 17:25― 17:57
座長:田村秀人(Hideto Tamura)(日本医科大学附属病院 血液内科)
渡辺 隆(Takashi Watanabe)(小牧市民病院 血液内科)
O-22 フロサイトメトリーによる骨髄腫細胞表面抗原の解析:関東 - 東北骨髄腫カンファレン
ス多施設共同研究
Flow cytometric analysis of myeloma cells: KT-MM Conference multicenter study
田村秀人 1、石橋真理子 1、猪口孝一 1、磯田 淳 2、松本守生 2、佐々木純 3、小松則夫 3、半田 寛 4、今井陽一 5、田中淳司 5、
田野崎栄 6、伊藤薫樹 7、石田陽治 7、小池道明 8
Hideto Tamura1, Mariko Ishibashi1, Koiti Inokuchi1, Atsushi Isoda2, Morio Matsumoto2, Makoto Sasaki3,
Norio Komatsu3, Hiroshi Handa4, Yoichi Imai5, Junji Tanaka5, Sakae Tanosaki6, Shigeki Ito7, Yoji Ishida7,
Michiaki Koike8
1
日本医科大学 血液内科、 2国立病院機構西群馬病院 血液内科、 3順天堂大学医学部順天堂医院 血液内科、
4
群馬大学医学部附属病院 血液内科、 5東京女子医科大学病院 血液内科、 6同愛記念病院 血液内科、 7岩手医科
大学 血液・腫瘍内科、8順天堂大学医学部附属静岡病院 血液内科
1
Division of Hematology, Department of Internal Medicine, Nippon Medical School, 2Department of Hematology,
National Hospital Organization Nishigunma National Hospital, 3Division of Hematology, Department of Internal
Medicine, Juntendo University School of Medicine, 4Department of Medicine and Clinical Science, Gunma University
Graduate School of Medicine, 5Department of Hematology, Tokyo Women’s Medical University, 6Department of
Hematology, Fraternity Memorial Hospital, 7Department of Hematology and Onclogy, Iwate Medical University,
8
Department of Hematology, Juntendo University Shizuoka Hospital
O-23 当施設における、多発性骨髄腫患者に対するマルチフローサイトメトリーを用いた治療
評価
Multicolor Flow-Cytometoric assessment of treatment in patients with multiple
myeloma and prognosis
深谷真史、福本浩太、藤澤 学、末原泰人、清家圭介、杉原祐基、西田有毅、竹内正美、末永孝生
Masafumi Fukaya, Kouta Fukumoto, Manabu Fujisawa, Yasuhito Suehara, Keisuke Seike, Yuuki Sugihara,
Yuuki Nisida, Masami Takeuchi, Kousei Matsue
亀田総合病院 血液腫瘍内科
Division of Hematology, Kameda Medical Center
O-24 初診時多発性骨髄腫における血小板減少と臨床的意義の検討
Clinical value of thrombocytopenia in newly diagnosed multiple myeloma
鈴木一史、矢野真吾、島田 貴、矢萩裕一、高原 忍、杉山勝紀、小笠原洋治、斉藤 健、横山洋紀、神山祐太郎、勝部敦史、
乾由美子、相羽惠介
Kazuhito Suzuki, Shingo Yano, Takaki Shimada, Yuichi Yahagi, Shinobu Takahara, Katsuki Sugiyama, Yoji Ogasawra,
Takeshi Saito, Yokoyama Hiroki, Yutaro Kamiyama, Atsushi Katsube, Yumiko Inui, Keisuke Aiba
東京慈恵会医科大学附属病院 腫瘍・血液内科
Department of Clinical Oncology/ Hematology, the Jikei University School of Medicine
O-25 IPSS と FCI を用いた多発性骨髄腫患者の層別化―北九州市での検討―
Risk stratification of MM patients using IPSS and FCI in Kitakyushu
小川亮介 1、太田貴徳 2、青木健一 1、上原康史 1、杉尾康弘 2、大野裕樹 2
Ryosuke Ogawa1, Takanori Ohta2, Kenichi Aoki1, Yasufumi Uehara1, Yasuhiro Sugio2, Yuju Ohno2
1
九州厚生年金病院、 2北九州市立医療センター
1
Internal Medicine, Kyushu Kosei Nenkin Hospital, 2Kitakyushu Municipal Medical Center
一般演題 骨病変
Myeloma Bone Disease
5月18日㈰ 8:30― 8:54
座長:林 敏昭(Toshiaki Hayashi)(札幌医科大学 消化器・免疫・リウマチ内科学講座)
O-26 多発性骨髄腫の病変評価における SPECT-CT の有用性
Usefulness of SPECT-CT in the detection of tumor lesions in multiple myeloma
守屋慶一 1、田村秀人 1、福嶋善光 2、石橋真理子 1、濱田泰子 1、奥山奈美子 1、近藤麻加 1、山田晃子 1、由井俊輔 1、
汲田伸一郎 2、猪口孝一 1
Keiichi Moriya1, Hideto Tamura1, Yoshimitsu Fukushima2, Mariko Ishibashi1, Yasuko Hamada1, Namiko Okuyama1,
Asaka Kondo1, Akiko Yamada1, Shunsuke Yui1, Shin-ichiro Kumita2, Koichi Inokuchi1
日本医科大学 血液内科、 2日本医科大学 放射線医学
1
1
Division of Hematology, Department of Medicine, Nippon Medical School, 2Department of Radiology, Nippon
Medical School
O-27 多発性骨髄腫溶骨性病変に対する denosumab の安全性と有効性
Safety and effect of denosumab for myeloma osteolytic lesions
松本守生 1、宮澤悠里 1、小屋紘子 1、大崎洋平 1、磯田 淳 1、澤村守夫 1、村上博和 2
Morio Matsumoto1, Yuri Miyazawa1, Hiroko Koya1, Yohei Osaki1, Atsushi Isoda1, Morio Sawamura1,
Hirokazu Murakami2
国立病院機構西群馬病院 血液内科、 2群馬大学大学院 保健学研究科
1
1
Department of Hematology, National Hospital Organization Nishigunma National Hospital, 2Graduate School of
Health Sciences, Gunma University
O-28 ゾレドロン酸からデノスマブに切り替えた多発性骨髄腫における骨代謝マーカーの検討
Bone metabolic markers in myeloma patients switched from zoledronic acid to
denosumab
佐藤 勉、井山 諭、高田弘一、井畑壮詞、舘越鮎美、橋本亜香利、神原悠輔、堀口拓人、小野 薫、村瀬和幸、瀧本理修、
小船雅義、加藤淳二
Tsutomu Sato, Satoshi Iyama, Kohichi Takada, Soushi Ibata, Ayumi Tatekoshi, Akari Hashimoto, Yusuke Kamihara,
Hiroto Horiguchi, Kaoru Ono, Kazuyuki Murase, Rishu Takimoto, Masayoshi Kobune, Junji Kato
札幌医科大学医学部 腫瘍・血液内科学講座
Department of Medical Oncology and Hematology, Sapporo Medical University, School of Medicine
一般演題 AL Amyloidosis および合併症
AL Amyloidosis, Complication
5月18日㈰ 8:54― 9:26
座長:髙松 泰(Yasushi Takamatsu)(福岡大学 腫瘍血液感染症内科)
磯田 淳(Atsushi Isoda)(国立病院機構西群馬病院 血液内科)
O-29 長期ボルテゾミブ療法が有効であった多発性骨髄腫に合併した心アミロイドーシスの 1 例
Long-term treatment with bortezomib successfully improved cardiac amyloidosis
accompanied by myeloa
小磯博美 1、横濱章彦 2、石埼卓馬 3、三井健揮 3、滝沢牧子 3、齋藤貴之 4、半田 寛 3、塚本憲史 1、村上博和 4
Hiromi Koiso1, Akihiko Yokohana2, Takuma Ishizaki3, Takeki Mitsui3, Makiko Takizawa3, Takayuki Saitoh4,
Hiroshi Handa3, Norifumi Tsukamoto1, Hirokazu Murakami4
群馬大学医学部附属病院腫瘍センター、 2群馬大学医学部附属病院 輸血部、 3群馬大学大学院医学系研究科 生体
1
統御内科学、4群馬大学大学院 保健学研究科
1
Oncology center, Gunma University Hospital, 2Blood Transfusion Service, Gunma University Hospital, 3Medical and
Clinical Science, Gunma University Graduate school of Medicine, 4School of Health Science, Faculty of Medicine,
Gunma University
O-30 当院における全身性 AL アミロイドーシス 24 例の後方視的解析
A retrospective study of 24 patients with systemic AL amyloidosis at our hospital
石黒一也、林 敏昭、丸山ゆみ子、池田 博、石田禎夫、篠村恭久
Kazuya Ishiguro, Toshiaki Hayashi, Yumiko Maruyama, Hiroshi Ikeda, Tadao Ishida, Yasuhisa Shinomura
札幌医科大学医学部 消化器・免疫・リウマチ内科学講座
Department of Gastroenterology, Rheumatology and Clinical Immunology, Sapporo Medical University School of
Medicine
O-31 多発性骨髄腫患者におけるサイトメガロウイルス再活性化の検討
High incidence of cytomegalovirus reactivation in multiple myeloma patients
仲里朝周、伊藤知紗子、相佐好伸
Tomonori Nakazato, Chisako Ito, Yoshinobu Aisa
横浜市立市民病院 血液内科
Department of Hematology, Yokohama Municipal Citizenʼs Hospital
O-32 白血化と突然の対麻痺で発症した Aggressive/ anaplastic myeloma の一例
A case of aggressive/ anaplastic myeloma developing as sudden onset of paraplegia
and leukemia
谷岡書彦 1、鈴木潮人 1、大西一平 1、深澤洋敬 2、椙村春彦 3
Fumihiko Tanioka1, Shioto Suzuki1, Ippei Ohnishi1, Hirotaka Fukasawa2, Haruhiko Sugimura3
1
磐田市立総合病院 病理診断科、 2磐田市立総合病院 腎臓内科、 3浜松医科大学 腫瘍病理学講座
1
Devision of pathlogy, Iwata City Hospital, 2Division of nephrology, Iwata City Hospital, 3Department of tumor
pathology, Hamamatsu University School of Medicine
一般演題 骨髄腫の治療 ボルテゾミブ
Bortezomib
5月18日㈰ 9:26― 9:50
座長:吉田 喬(Takashi Yoshida)(静岡市立清水病院 血液内科)
O-33 ボルテゾミブ 1.6mg/m2 の増量レジメンの効果と安全性の検討
A study on the safety and the effects of an incresed regimen of Bortezomib.
飯塚聡介、新垣清登、宮崎寛至、阿部 有、塚田信弘、鈴木憲史
Sohsuke Meshitsuka, Sumito Shingaki, Kanji Miyazaki, Yu Abe, Nobuhiro Tsukada, Kenshi Suzuki
日本赤十字社医療センター
Japanese red cross medical center
O-34 当院で VMP による寛解導入療法を受けた移植非適応骨髄腫 10 例の治療成績
The results of ten patients with transplant ineligible-MM treated by VMP induction
therapy
淵田真一、岡野 晃、初瀬真弓、村頭 智、島崎千尋
Shin-ichi Fuchida, Akira Okano, Mayumi Hatsuse, Satoshi Murakami, Chihiro Shimazaki
独立行政法人 地域医療機能推進機構 京都鞍馬口医療センター 血液内科
Department of Hematology, Japan Community Healthcare Organization Kyoto Kuramaguchi Medical Center
O-35 ボルテゾミブ既治療例における BAD 療法の有効性と安全性の検討
Efficacy and safety of BAD therapy in refractory multiple myeloma previously treated
with bortezomib
増田有彩、李 政樹、戸谷治仁、吉田 嵩、伊藤 旭、楠本 茂、石田高司、小松弘和、飯田真介
Arisa Masuda, Masaki Ri, Haruhito Totani, Takashi Yoshida, Asahi Ito, Shigeru Kusumoto, Takashi Ishida,
Hirokazu Komatsu, Shinsuke Iida
名古屋市立大学 腫瘍免疫内科学
Department of Medical Oncology and Immunology, Nagoya City University Graduate School of Medical Sciences
一般演題 骨髄腫の病態(2)
Plasma Cell Dyscrasias (2)
5月18日㈰ 14:50― 15:38
座長:麻奥英毅(Hideki Asaoku)(広島赤十字・原爆病院 検査部)
竹迫直樹(Naoki Takezako)(独立行政法人国立病院機構 災害医療センター 血液内科)
O-36 自家移植後、厳密な完全寛解を維持している IgD 型多発性骨髄腫の3例
Durable sCR after autologous stem cell transplantation in 3 patients with IgD
myeloma
藤澤佑香、伊藤薫樹、佐々木了政、鈴木雄造、岡野良昭、藤島行輝、峯 貴浩、青木有正、小宅達郎、村井一範、
石田陽治
Yuka Fujisawa, Shigeki Ito, Ryousei Sasaki, Yuzo Suzuki, Yoshiaki Okano, Yukiteru Fujishima, Takahiro Mine,
Yusei Aoki, Tatsuo Oyake, Kazunori Murai, Yoji Ishida
岩手医科大学 内科学講座血液・腫瘍内科分野
Hematology & Oncology, Department of Internal Medicine, Iwate Medical University School of Medicine
O-37 VCD 3剤併用療法にて完全寛解を達成した KL- 6陽性多発性骨髄腫の1例
Successful Treatment with a VCD regimen of a Multiple Myeloma Patient
Accompanying KL-6 Elevation
西村 直、遠藤慎也、上野二菜、畑 裕之、満屋裕明、奥野 豊
Nao Nishimura, Shinya Endo, Niina Ueno, Hiroyuki Hata, Hiroaki Mitsuya, Yutaka Okuno
熊本大学大学院生命科学研究部 血液内科
Department of Hematology, Kumamoto University School of Medicine
O-38 当院 2009 から 2014 年の 5 年間に発症した 4 例の KL-6 産生多発性骨髄腫の解析
Analysis of KL-6-producing multiple myelomas diagnosed at our hospital in the last 5
years
華 見、井上盛浩、井脇康宣、萩原政夫
Jian Hua, Morihiro Inoue, Yasunobu Iwaki, Masao Hagihara
永寿総合病院 血液内科
Department of Hematology, Eiju General Hospital
O-39 多発性骨髄腫治療後のオリゴクローナルバンドの臨床的意義の検討
The clinical significance of oligoclonal band detected after the therapy of multiple
myeloma
藤澤 学、末原泰人、清家圭介、福本浩太、深谷真史、杉原裕基、西田有毅、竹内正美、末永孝生
Manabu Fujisawa, Yasuhito Suehara, Keisuke Seike, Kota Fukumoto, Masafumi Fukaya, Hiroki Sugihara, Yuki Nishida,
Masami Takeuchi, Kosei Matsue
亀田総合病院 血液腫瘍内科
Department of Hematology/Oncology, Kameda Medical Center
O-40 当院での高齢者骨髄腫患者の治療成績の検討
The treatment of elderly myeloma patients in our hospital
板垣充弘 1、麻奥英毅 2、片山雄太 1、大地哲朗 1、岡谷健史 1、今中亮太 1、許 鴻平 1、岩戸康治 3、許 泰一 1
Mitsuhiro Itagaki1, Hideki Asaoku2, Yuuta Katayama1, Teturou Oochi1, Takesi Okatani1, Ryouta Imanaka1, Kouhei Kyo1,
Kouji Iwato3, Taiichi Kyo1
1
広島赤十字原爆病院 血液内科、 2広島赤十字原爆病院 検査部、 3広島赤十字原爆病院 輸血部
1
Department of hematology, Hiroshima Red Cross Hospital & Atomic-bomb Survivors Hospital, 2Department of
Laboratoly, Hiroshima Red Cross Hospital & Atomic-bomb Survivors Hospital, 3Department of Transfusion, Hiroshima
Red Cross Hospital & Atomic-bomb Survivors Hospital
O-41 透析依存性腎障害を有する多発性骨髄腫患者に対する早期の血漿交換導入と新規薬剤の有
効性
Impact of plasma exchange and novel agent in multiple myeloma with dialysisdependent renal failure
清家圭介、末原泰人、藤澤 学、福本浩太、深谷真史、杉原裕基、西田有毅、竹内正美、末永孝生
Keisuke Seike, Yasuhito Suhehara, Manabu Fujisawa, Kota Fukumoto, Masafumi Fukaya, Hiroki Sugihara, Yuki Nishida,
Masami Takeuchi, Kosei Matsue
亀田総合病院 血液腫瘍内科
Division of Hematology/Oncology, Department of Medicine, Kameda Medical Center
ランチョンセミナー 1
LS1 Treatment strategy for newly diagnosed multiple myeloma
5月17日㈯ 12:00― 12:50
座長:島崎千尋(Chihiro Shimazaki)(独立行政法人 地域医療機能推進機構京都鞍馬口医療センター 血液内科)
Philippe Moreau
Professer of Clinical Hematology, Head of Hematology Department, University Hospital Hôtel-Dieu Nantes, France
〈共催:ヤンセン ファーマ株式会社〉
ランチョンセミナー 2
LS2 Treatment approaches for Multiple Myeloma
5月17日㈯ 13:00― 13:50
座長:中世古知昭(Chiaki Nakaseko)(千葉大学医学部附属病院 血液内科)
Antonio Palumbo
Myeloma Unit, Division of Hematology University of Torino, Torino, Italy
〈共催:セルジーン株式会社〉
ランチョンセミナー 3
LS3 ‌A
uto-transplantation, allo-transplantation, only drugs or all in
combination for the treatment of multiple myeloma.
5月18日㈰ 12:00― 12:50
座長:金倉 譲(Yuzuru Kanakura)(大阪大学大学院医学系研究科 血液・腫瘍内科)
Gösta Gahrton
Karolinska Institutet, Stockholm, Sweden
〈共催:藤本製薬株式会社〉
ランチョンセミナー 4
LS4 Genomic landscape and treatment of myeloma
5月18日㈰ 13:00― 13:50
座長:尾崎修治(Shuji Ozaki)(徳島県立中央病院 内科)
Gareth J Morgan
Haemato-Oncology Unit, The Royal Marsden NHS Foundation Trust and The Institute of Cancer Research, London, UK
〈共催:ノバルティス ファーマ株式会社〉
IMW Memorial Symposium 抄録
MS-1
Biological Basis of Myeloma
*Gareth J Morgan
Haemato-Oncology Unit, The Royal Maesden NHS Faundation Trust and The Institute of Cancer Research, London, UK
It is now realized that myeloma is not a single entity but rather a collection of diseases with the appearance of plasma
cells. In order to treat these subtypes appropriately it is important to understand the genetic and epigenetic lesions,
which drive the disease forward. Once we understand these lesions and how they drive the disease forward according to
“Darwinian principles” it will be possible to personalize treatment according to the subtype of disease the patient has.
We have been able to use GWAS analysis to define some of the lesions which predispose to the development of myeloma
at its earliest stages. In addition studying howchromosomal translocations deregulate partner oncogenes has defined
important mechanisms that lead to the immortalization of myeloma propagating units. More recently applying genome
wide sequencing technologies has defined the mutational landscape of myeloma an approach which is defining clinically
useful mutations which not only have prognostic value but can also be targeted with specific therapeutic agents.
Based on these studies it is becoming clearer that myeloma is disease characterized by the deregulation of the MYC
pathway and that RAS and NFkB play a major role in this. It can be predicted, therefore, that targeting these pathways
offers a way forward in the hunt for a cure for myeloma.
MS-2
Frontline therapy for patients with symptomatic multiple myeloma eligible for high-dose
therapy and autologous stem cell transplantantion
*Philippe Moreau
Professor of Clinical Hematology, Head of Hematoligy Department, University Hospital Hôtei-Dieu Nantes, Nantes, France
Induction followed by high-dose therapy with autologous stem cell transplantation (ASCT) is the standard treatment.
Response rates to induction therapy have been significantly increased by the use of novel agent-based combinations.
Bortezomib-dexamethasone has become the backbone of induction therapy prior to ASCT. The addition of a third
agent to bortezomib-dexamethasone, e.g. thalidomide (VTD), doxorubicin (DVD or PAD), lenalidomide (RVD) or
cyclophosphamide (VCD), has shown higher response rates in phase 2 trials. Three prospective studies have already
shown that VTD is superior to TD or bortezomib-dexamethasone. 3-drug combinations including at least bortezomib and
dexamethasone are currently the standard of care prior to ASCT.
Tandem ASCT have been evaluated before the era of novel agents. The benefit of tandem ASCT was observed in patients
that were not reaching very good partial response (VGPR) after the first ASCT. In recent study from the Netherlands
and Germany (Hovon 65-GMMG HD4 trial), in the context of bortezomib induction and maintenance treatment, OS
was better in the GMMG group, which performed tandem ASCT in contrast to HOVON (single ASCT). Ongoing trials
comparing prospectively single versus tandem ASCT in the era of novel agents will solve this important issue.
The role of consolidation following ASCT is another important issue. Recent data are suggesting that a systematic
consolidation based on novel-agent combinations is increasing the quality of the response, and may prolong progressionfree survival. Ongoing trials will define the optimal consolidation following high-dose therapy.
In young patients following ASCT, phase 3 randomised trials have demonstrated that maintenance therapy with IMiDs
prolongs PFS, but the OS benefit is still unclear. Bortezomib maintenance is also under evaluation. These agents are not
approved in this setting; therefore, a systematic maintenance therapy is not recommended.
In 2014, the best timing of ASCT is a matter of debate. Should we use a systematic frontline ASCT, or could it be
possible to use it at the time of the first relapse, as a salvage strategy. The results of ongoing randomized trials are eagerly
awaited.
MS-3
日本における多発性骨髄腫に対する造血幹細胞移植―歴史と未来―
Stem cell transplantation for multiple myeloma in Japan -history and future-
○島崎千尋
*Chihiro Shimazaki
独立行政法人 地域医療機能推進機構京都鞍馬口医療センター 血液内科
Department of Hematology, Japan Community Healthcare Organization Kyoto-Kuramaguchi Medical Center, Kyoto, Japan
本邦における多発性骨髄腫に対する造血幹細胞移植は 1990 年代前半に始まった。1996 年に自家造血幹細胞移植
(ASCT)の有用性が初めて報告(IFM90 試験)されたが、移植件数が年間 100 例を超えたのは 2000 年になってか
らである。日本骨髄腫研究会による後方視的調査では 2001 年から 2004 年に診断された 65 歳未満の症候性骨髄腫
438 例のうち upfront に移植が行われたのは 44% に過ぎなかった。一方、2004 年には日本骨髄腫研究会の診療指針
で 65 歳以下の症例では VAD による寛解導入後の ASCT が推奨され、2006 年以降は年間 400 件前後の移植が行わ
れるようになった。2011 年までの移植症例の累計は 4000 例に達し、そのうち 94% が ASCT である。近年移植適応
患者の予後は改善し、新規薬剤の導入後は OS の改善、ASCT 前の VGPR 以上の奏効率、ASCT 後の CR 率の上昇、ISS
による層別化が不明瞭になったことなどが明らかにされている。 一方、本邦では移植適応症例に対する前方視的研究
は限られ、無作為化試験の実施はなくエビデンスの確立にはいたっていない。国内での前方視的臨床試験の実施体制
の確立とグローバル試験への参加によるエビデンス確立への貢献が今後の重要な課題である。
Stem cell transplantation (SCT) for multiple myeloma (MM) in Japan has begun in the early 1990’s. In 1996, the
superiority of autologous stem cell transplantation (ASCT) over that of conventional chemotherapy in terms of the
response rate, EFS, and OS was first reported by prospective randomized trial (IFM 90 trial). However, the number of
SCT has been less than 100 cases annually until 2000. Retrospective analysis conducted by Japan Myeloma Study Group
(JMSG) demonstrated that only 44% of myeloma patients aged less than 65 years old diagnosed between 2001 and
2004 received upfront ASCT. In 2004, JMSG published the guideline for the management of MM and recommended the
upfront ASCT following VAD induction for patients aged less than 65 years old. After that, about 400 patients annually
received SCT in Japan. Until 2011, total 4029 SCT was registered and 94% of these were ASCT. The retrospective
analysis of 1653 myeloma patients who received upfront single ASCT demonstrated that >=VGPR cases before ASCT
and CR cases after ASCT have been increased, and the ISS did not clearly stratify the prognosis of Japanese patients
after the introduction of novel agents. In future the establishment of the organization for prospective clinical trials and
the contribution for the international prospective randomized trials are the next challenges for Japanese doctors engaging
in myeloma research.
MS-4
The Management of Transplant-ineligible Myeloma Patient
*Antonio Palumbo
Myeloma Unit, Division of Hematology, University of Torino, Torino, Italy
Many advances have been made in the recent treatment of patients with multiple myeloma, including elderly subjects.
The introduction of thalidomide, lenalidomide, bortezomib has revolutionized the treatment paradigm of this cancer,
and second-generation molecules are currently being tested to offer patients a wider variety of treatment options and to
improve outcome.
The efficacy of a regimen should be carefully balanced against its toxicity profile. Elderly patients are particularly
susceptible to adverse events that may lead to early treatment discontinuation. Treatment of elderly patients still has a
high discontinuation that translates into a lower efficacy of therapies. Hence, a careful clinical evaluation, assessing the
presence of frailty, comorbidities and disability, is necessary in order to provide patients with appropriate tailored therapy
.
Patients older than 65 years of age in excellent condition may undergo a reduced intensity ASCT (Mel 100); in this
regard, a continuous approach incorporating novel agents, both at induction and as consolidation/maintenance, and
reduced intensity ASCT, may be a valid option.
In elderly patients not eligible for ASCT, full dose treatment should be provided: the standard of care consists of a 3-drug
regimen (VMP, VCD and VRD); in patients aged 65-75 years, the 4-drug regimen VMPT-VT may be considered, as it
showed to both increase the CR rate and to prolong PFS and OS in comparison with the standard VMP. Maintenance
therapy after induction, with either lenalidomide or VT, is a valid option and has recently proved to extend PFS. In a
recent randomized study Rd proved to be superior to MPT both in terms of PFS and OS.
In unfit patients, a reduced-dose therapy is recommended: 2-drug regimens including bortezomib or lenalidomide are
suggested, though a third drug may be added if necessary. Vd proved to be safer and as effective as 3-drug bortezomibbased combinations in a frail population; elderly patients treated with Rd had a prolonged OS as compared to those who
received RD, owing to the inferior toxicity rate reported with the low-dose schedule of dexamethasone.
Treatment at relapse should be selected based on patient’s clinical conditions and quality and duration of response to
prior therapies. Dexamethasone, combined with lenalidomide (Rd) or bortezomib (VD) is the standard of care in this
setting. In patients relapsed and/or refractory after lenalidomide and bortezomib, newer drugs such as pomalidomide and
carfilzomib now represent a valid treatment strategy.
To date, MPT and VMP are the standards of care for newly diagnosed MM patients ≥65 years of age. However, the
regulatory trials did not include vulnerable patients. Bringhen et al. have recently analyzed data from 1435 elderly
patients enrolled in 4 European phase III trials including thalidomide and/or bortezomib. The analysis showed that age
and renal failure, occurrence of infections and cardiac or gastrointestinal grade 3-4 adverse events have a significant
negative impact on survival in elderly patients.
Future trials should aim to provide tailored, personalized therapy, and to deliver the appropriate dose intensity in all
patient subgroups. The optimization of MM treatment schedules will enable to provide the best approach to improve
efficacy and tolerability in elderly patients. Personalized therapy should also take into account patient’s quality of life,
in orde to meet the physical, psychological and social needs of patients. To achieve this aim, an integrated-care model
including the oncologist and the palliative care expert may be suggested.
MS-5
Role of allogeneic transplant in the era of novel therapies
*Gösta Gahrton
Karolinska Institutet, Stockholm, Sweden
Progress in treatment of multiple myeloma with novel drugs has been impressive in recent years. However autologous
transplantation is still required to obtain optimal results in patients younger than 60 – 65 years of age. Allogeneic stem
cell transplantation is a controversial modality due to high treatment related (TRM) mortality and is mainly used for
treatment of progression/relapse. However reducing the intensity in the conditioning regimen (RIC) and performing the
transplant in tandem with a previous autologous transplantation (auto/RICallo) has decreased TRM significantly. Two13
out of five prospective upfront studies1-8 comparing tandem auto/auto to tandem auto/RICallo have shown long term
better progression-free survival (PFS) and overall survival (OS) and lower relapse/progression rate with the auto/RICallo
transplant procedure, despite higher TRM.
One of these1, the EBMT-NMAM2000 study, comprising 357 patients has now been updated at 96 months median
follow-up. PFS and OS were 22% at 49% at this time with auto/RICallo, as compared to 12% and 36% with auto. TRM
at 36 months was 13% after auto/RICallo compared to 3% with auto. Survival from progression was significantly better
with auto/RICallo, i.e. 48% versus 26% at 60 months from progression and patients that obtained CR with auto/RICallo
had better outcome than those who obtained CR with auto9.
A second prospective study by the Italian group3 including 162 patients found a median PFS and OS of 35 months and “not
reached” with auto/RICallo versus 29 months and 51 months with auto/auto (p= 0.001). Three other prospective studies
comparing upfront auto/auto to auto/RICallo, including the HOVON study8, the BMT-CTN7 and the IFM study5 did not
show significant improvement using this tandem transplantation procedure.
Prospective studies of auto/RICallo in progression/relapsed patients are lacking. However, a retrospective study10 in
patients that had relapsed after auto showed that those treated with RIC/allo had better progression free survival (PFS) as
compared to those that received novel drugs as salvage therapy.
Thus, allogeneic transplantation in the auto/RICallo setting seems to have a place upfront in high risk patients, but should
preferentially be used in clinical trials together with novel drugs. It may also be used in early progression/relapse, but
here too preferentially in clinical trials combining the treatment with novel drugs.
References
1. Gahrton G, Iacobelli S, Bjorkstrand B, et al. Autologous/reduced-intensity allogeneic stem cell transplantation
vs autologous transplantation in multiple myeloma: long-term results of the EBMT-NMAM2000 study. Blood
2013;121:5055-63.
2. Bruno B, Rotta M, Patriarca F, et al. A comparison of allografting with autografting for newly diagnosed myeloma. N
Engl J Med 2007;356:1110-20.
3. Giaccone L, Storer B, Patriarca F, et al. Long-term follow-up of a comparison of nonmyeloablative allografting with
autografting for newly diagnosed myeloma. Blood 2011;117:6721-7.
4. Garban F, Attal M, Michallet M, et al. Prospective comparison of autologous stem cell transplantation followed by
dose-reduced allograft (IFM99-03 trial) with tandem autologous stem cell transplantation (IFM99-04 trial) in high-risk
de novo multiple myeloma. Blood 2006;107:3474-80.
5. Moreau P, Garban F, Attal M, et al. Long-term follow-up results of IFM99-03 and IFM99-04 trials comparing
nonmyeloablative allotransplantation with autologous transplantation in high-risk de novo multiple myeloma. Blood
2008;112:3914-5.
6. Bjorkstrand B, Iacobelli S, Hegenbart U, et al. Tandem autologous/reduced-intensity conditioning allogeneic stem-cell
transplantation versus autologous transplantation in myeloma: long-term follow-up. J Clin Oncol 2011;29:3016-22.
7. Krishnan A, Pasquini MC, Logan B, et al. Autologous haemopoietic stem-cell transplantation followed by allogeneic
or autologous haemopoietic stem-cell transplantation in patients with multiple myeloma (BMT CTN 0102): a phase 3
biological assignment trial. Lancet Oncol 2011;12:1195-203.
8. Lokhorst HM, van der Holt B, Cornelissen JJ, et al. Donor versus no-donor comparison of newly diagnosed myeloma
patients included in the HOVON-50 multiple myeloma study. Blood 2012;119:6219-25.
9. Iacobelli S, de Wreede L, Schönland S, et al. Higher probability of survival in complete remission following tandem
autologous/reduced-intensity allogeneic transplantation compared to autologous transplantation alone in the NMAM2000
multiple myeloma trial as estimated by multi-state models. Bone Marrow Transplant 2013;48:S18.
10. Patriarca F, Einsele H, Spina F, et al. Allogeneic stem cell transplantation in multiple myeloma relapsed after
autograft: a multicenter retrospective study based on donor availability. Biol Blood Marrow Transplant 2012;18:617-26.
シンポジウム抄録
SY-1
骨髄腫のゲノム異常:次世代シークエンス時代に入って
The genetic aberrations in multiple myeloma: in the next-generation sequencing era
○花村一朗
*Ichiro Hanamura
愛知医科大学 血液内科
Division of Hematology, Department of Internal Medicine, Aichi Medical University
多発性骨髄腫(multiple myeloma; MM)は形質細胞性の腫瘍で、その病態形成には種々のゲノム異常が関与している。
MM ゲノム異常解析では、従来、染色体や遺伝子の変異検出を行い、変異の種類や出現頻度、病態との関連が検討され、
特に一部の染色体異常は予後因子として広く臨床利用されてきた。しかしながら近年開発された次世代シーケンサー
(next generation sequencing technologies; NGS)は、塩基配列決定能力が極めて高く、ゲノムワイドでの塩基配列解
析を容易にし、MM ゲノム変異の全貌はほぼ明らかとなりつつある。NGS により、MM ゲノム変異が想定以上に多く
の領域で認められ、患者個体内で複雑かつ枝分かれ的に進展していく過程などが明らかとなり、一部のゲノム変異は
すでに治療標的として検討され始めている。また一方で MM 治療成績は新規薬剤導入により劇的に改善しているが、
依然として治癒困難であることや、早期再発や薬剤不応例が存在することなど克服すべき臨床的課題も多い。こうし
た中、MM ゲノム異常とその病的意義の解明は、予後因子や新規治療標的の同定、治療反応の評価などを通して MM
診療に大きく貢献することが期待されている。本セッションでは、MM のゲノム異常について、NGS 解析から得られ
た知見とともに、それらの生物学的臨床的意義を含め概説する。
Multiple myeloma (MM) is a malignancy of plasma cells and develops through a multistep process, including a genomic
instability. Recent progress in genome-wide sequencing studies using next-generation sequencing (NGS) technologies
provides new insights into pathogenesis of the MM genetics. NGS has revealed intraclonal heterogeneity with the
identification of a branching clonal evolution pattern in individual as well as new and unexpected pathological mutations
in MM. Despite tremendous improvements in treatment outcomes due to novel agents, MM mostly remains incurable,
and around 20% of the patients relapse early or present with refractory disease. Therefore, there is an urgent need of
more effective novel therapeutic approaches. A better understanding of the molecular basis of the disease is crucial to
developing targeted therapies and better prognostic models, and the growing knowledge of the molecular pathology of
MM needs to be translated into clinical applications. This session reviews the current understanding of the MM genetics
and biological and clinical implications of those genetic events in the NGS era.
SY-2
骨髄腫における micro RNA とエピジェネティクス制御異常
micro RNA and epigenetic abnormality in myeloma
○半田 寛
*Hiroshi Handa
群馬大学医学部附属病院 血液内科
Deparment of Medicine and Clinical Science Hematology, Gunma University Hospital
エピジェネティクスとはゲノムに書かれた遺伝情報を変更することなく遺伝子発現を制御する現象の総称で、DNA
メチル化、ヒストンアセチル化、ヒストンメチル化、microRNA (miRNA) などが含まれ、染色体転座や遺伝子点突然
変異以外の発がんメカニズムとして注目されている。MM を含む様々ながんにおいて、がん抑制遺伝子のメチル化
が報告され、我々も CFS 遺伝子の異常メチル化が MM に高頻度で、予後にも関係することを報告した。染色体転座
t(4;14) によって高発現となる MMSET はヒストンメチル化酵素であり、これによるヒストンメチル化と遺伝子発現
異常には関連がある。micro RNA (miR) は、19-25 塩基の長さしかないタンパクをコードしない小さな RNA である。
miR は Ago タンパクと制御複合体を形成し、相補的な配列を有する mRNA の分解や翻訳抑制を引き起こす。miR の
MM への関わりは 2005 年から報告され、miR-15a, miR-16 の発現は MM において明らかに低く、MM への進展に
miR 低下が関与していると考えられる。miR29 は DNMT 発現を抑制しており、miR は間接的にも MM の遺伝子発現
をコントロールしていること、
また miR 自体も DNA メチル化されることから、miR とエピジェネティクスの複雑なネッ
トワークが示唆される。本シンポジウムではこれらの事柄について概説する。
Epigenetics are the generic terms of the phenomenon to control gene expression without changing genomic information,
including DNA methylation, histone acetylation, histone methylation, microRNA (miRNA), and they have received
considerable attention as a carcinogenesis except chromosomal translocations and gene point mutations. In various
cancers including MM, methylation of tumor suppressor genes have been reported, and we reported that the abnormal
methylation of the CFS gene were frequent in MM and associated with poor prognosis. MMSET which is overexpressed
by translocation of chromosome t(4;14), is a histon methyltransferase, and produces abnormal gene expression as a
consequent of abnormal histone methylation. micro RNA (miR) is the small RNA having only the length of 19-25 bases,
which does not encode protein. miR forms a control complex with Ago protein and causes the decay of the mRNA
and translation suppression with complementary sequence. The relation to MM of miR is reported from 2005, and
the expression of miR-15a, miR-16 are clearly low in MM , miR decrease is thought to be associated with the disease
progression of MM. Because miR29 inhibits DNMT expression, miR control gene expression of MM indirectly as well.
The fact that miRs themselves are shown to be methylated suggests a complicated network of the epigenetics. I will give
an outline about these matters at this symposium.
SY-3
骨髄腫細胞の骨微小環境への順応と生存
Myeloma cell survival and adaptation to bone microenvironment
○三木浩和
*Hirokazu Miki
徳島大学病院 輸血・細胞治療部
The Division of Transfusion Medicine and Cell Therapy, Tokushima University Hospital
骨は正常造血幹細胞や白血病幹細胞のニッチを形成し、腫瘍細胞の維持生育に骨微小環境が深く関与する。多発性
骨髄腫は、骨に親和性を持ち進行性の骨破壊病変を形成し、骨病変部微小環境に依存性した治療抵抗性を獲得する。
我々はこの特異な骨髄腫細胞の生育環境を理解し新たな治療戦略を構築するため、腫瘍増殖と骨代謝の制御機構との
関わりを含めた統合的なアプローチを進めてきた。これまでに我々は、骨髄微小環境との共存により骨髄腫細胞で大
きく発現が亢進する因子としてセリンスレオニンキナーゼ Pim-2 を同定し、Pim 阻害薬により骨髄腫細胞に著明な細
胞死が誘導されることを報告した (Asano, et al. Leukemia 2011)。さらに、骨髄腫骨病変部では骨髄間質細胞側にも
Pim-2 が発現誘導され、骨芽細胞分化抑制の枢軸的な下流シグナル媒介因子であることを発見した。現在、骨形成誘
導作用を併せ持つ画期的な抗腫瘍薬として Pim 阻害薬に着目し検討をすすめている。また、多発性骨髄腫や骨転移癌
は、解糖系の亢進により自らが乳酸を産生するとともに骨髄内で進展し強力な酸産生細胞である破骨細胞を誘導・活
性化し、骨病変部に高度な酸性微小環境を形成している。酸環境内では骨髄腫細胞やその side population (SP) 分画
の生存シグナルやエネルギー代謝経路が活性化され、酸環境への適応と薬剤耐性が惹起されることが明らかとなり、
骨病変と腫瘍細胞のメタボリズムの亢進に着目した薬剤耐性の克服法を目指し検討を行っている。
Myeloma (MM) cells alter the microenvironment through bone destruction in bone where they colonize, which in turn
favors tumor growth and survival, thereby forming a vicious cycle between tumor progression and bone destruction. In
pursuing factors responsible for MM expansion and bone destruction, we identified Pim-2 as a critical anti-apoptotic
mediator over-expressed in MM cells, which is further up-regulated by bone marrow stromal cells or osteoclasts
(OCs). Interestingly, Pim-2 was also found to be up-regulated in bone marrow stromal cells as a negative mediator for
osteoblastogenesis in MM. Treatment with Pim inhibitors markedly decreased MM cell growth while preventing bone
destruction in MM-bearing animal models, suggesting Pim-2 as an important therapeutic target. MM cells and OCs
interact with each other in bone lesions while creating a highly acidic milieu by protons produced from activated OCs
and lactate from proliferating MM cells. Tumor acidity is known to cause drug resistance in cancers. MM cells induce
the expression of various pH sensors, and activate Akt- and Pim-2-mediated survival pathways in response to acid. Pim
inhibition attenuates BCRP1 function and minimizes the size of drug-resistant , side populations, with enhanced BCRP1
activity in MM cells rather preferentially in acidic conditions. Pim inhibitors may become a candidate of therapeutic
agents targeting the interplay between myeloma cells and the bone marrow microenvironment.
SY-4
プロテアソーム阻害剤と免疫調節薬の作用機序:新たな視点から
New insight into the mechanisms of action, proteasome inhibitor and immunomodulatory
drug
○李 政樹
*Masaki Ri
名古屋市立大学大学院 腫瘍・免疫内科学
Department of Medical Oncology & Immunology, Nagoya City University Graduate School of Medical Sciences
プロテアソーム阻害剤および免疫調節薬の両新規薬剤は、初発および再発難治の多発性骨髄腫の治療において幅広く
使用されているものの、それらの骨髄腫細胞に対する作用機序はまだ十分に解明されていない。それらの作用機序の
詳細を明らかにすることは、新規薬剤の至的な投与法の確立や、薬剤の獲得耐性を明らかにし克服するためにも必要
不可欠である。本演題では、我が国で頻用されているボルテゾミブおよびレナリドミドの 2 剤に着目し、骨髄腫細胞
に対する細胞死の誘導機序をこれまでの報告をもとに概説する。
ボルテゾミブの骨髄腫細胞に対する作用機序のなかでは、プロテアソーム阻害による小胞体ストレス誘導およびその
応答機構が、骨髄腫細胞の細胞死に深く関与していることが知られている。最新の研究では、上記応答機構の中で、
XBP-1 の発現レベルがプロテアソーム阻害剤の感受性に係る因子であることが提唱されており、ボルテゾミブ耐性と
の関与が注目されている。一方、レナリドミドの作用機序として、cereblon が免疫調節薬の標的因子として同定され、
レナリドミド投与による cereblon の活性変化がどのように骨髄腫細胞に細胞死を誘導するのかが精力的に研究され
ている。cereblon はユビキチン E3 リガーゼであるとともに、免疫調節薬が骨髄腫細胞の生存・増殖に係る重要な因
子 IRF4 を低下させることが報告されている。最近になり cereblon およびその複合体は、IKZF1/IKZF3 などの骨髄腫
の増殖に係る転写制御因子の発現レベルを調整していることが明らかにされ、レナリドミド投与下での cereblon の
基質に注目されている。
Novel agents including proteasome inhibitor and immunomodulatory drugs (IMiDs) have been widely used in the
treatment of multiple myeloma (MM) both at untreated and relapsed settings. However, the mechanism of action of these
drugs is poorly understood. Elucidating how these agents kill myeloma cells is indispensable to predict the response
and adverse events of these agents, and to overcome drug resistance. For this reason, we have focused on the action of
two agents, bortezomib (BTZ) and lenalidomide (LEN), mostly used in Japan, and introduced cytotoxic mechanism of
these agents precisely. Among actions of BTZ on MM cells, progression of endoplasmic reticulum (ER) stress followed
by unfolded proteins response (UPR) has been considered to be the dominant pro-apoptotic pathway when proteasome
function is inhibited. We also introduce a recent report that low expression of spliced XBP1, a key component of UPR,
has emerged as the important mechanism of resistance against proteasome inhibitor via reduction of ER overload. As for
LEN, cereblon (CRBN) was identified as a key mediator of IMiDs. It functions as a E3 ubiquitin ligase. Activation of
this activity by LEN leads to degradation of IKZF1/IKZF3, which results in the inhibited transcription of IRF4, which is
an essential factor for survival and proliferation of MM cells. We will summarize the recent findings with respect to the
mechanisms of action responsible for the anti-tumor effect of BTZ and IMiDs in the symposium.
SY-5
多発性骨髄腫のシグナル伝達異常と PDK1/RSK2 axis の治療標的としての可能性
PDK1/RSK2 axis as the potent therapeutic signaling target in multiple myeloma
○黒田純也
*Junya Kuroda
京都府立医科大学 血液・腫瘍内科
Division of Hematology and Oncology, Kyoto Prefectural University of Medicine
多発性骨髄腫 (Multiple myeloma; MM) の発症と進行には多種多様な染色体異常や遺伝子異常、細胞シグナル異常、
エピジェネティック異常等が多段階的、かつ、重複的に関与する。これらの異常は症例毎、ならびにクローン間にお
いて多様、かつ、不均一であり、治療困難性の重要な原因となるとともに、新規分子標的探索における大きな障壁の
ひとつである。複雑かつ不均一な分子病態により成立する MM において、疾患に普遍的な分子(制御)異常を同定す
ることによる新規治療戦略の開発は実現困難なのであろうか?近年、我々は、90 kDa ribosomal S6 kinase 2 (RSK2)
のエフェクター分子制御部位である N 末端キナーゼドメイン (NTKD) が、MM 細胞ではほぼ普遍的に活性化している
ことを見出した。RSK2 は本来、RAS/MAPK 経路の最下流においてシグナル伝達媒介分子として機能するが、MM 細
胞では RSK2-NTKD は同経路に非依存性の活性化状態にあり、c-MYC や cyclin D 等の発現を制御することで細胞増殖、
生存を制御している。また、RSK2-NTKD の活性は 3-phosphoinositede-dependent protein kinase 1 (PDK1) によって
誘導されること、PDK1 もほぼ普遍的に MM 細胞において活性化状態にあることが明らかになった。本シンポジウム
では、MM における RSK2、PDK1 の新規治療標的分子、ならびにバイオマーカーとしての可能性について紹介する。
Due to the multistep acquisition of various cytogenetic, genetic, cell signaling and epigenetic abnormalities which
overlappingly account for the development and progression of multiple myeloma (MM), MM is highly heterogenous in
terms of their clinical manifestation, response to treatment and long-term outcome. The complexity and heterogeneity
of molecular abnormalities also make the identification of a universal therapeutic molecular target difficult, although the
development of further novel strategy is urgently needed to improve treatment outcome of MM even in the era of novel
agents. We recently identified that N-terminal kinase domain (NTKD) of 90 kDa ribosomal S6 kinase 2 (RSK2) which
is the downstream signaling mediator of RAS/MAPK pathway is activated in most of myeloma-derived cell lines as
well as in patient-derived myeloma cells. RSK2-NTKD regulates the expression of c-MYC and cyclin Ds, and, thereby,
promotes cell survival and proliferation of myeloma cells. Importantly, RSK2-NTKD activity is independent of RAS/
MAPK pathway, but is regulated by 3-phosphoinositede-dependent protein kinase 1 (PDK1) which, we identified, is
ubiquitously active in MM. Our data suggest the possible therapeutic targeting of PDK1/RSK2 axis as a future treatment
for MM.
特別講演抄録
SL-1
本邦における多発性骨髄腫に対する次世代新規薬剤の開発状況
Present status of the development of novel agents in next generation for multiple myeloma
in Japan
○張 高明
*Takaaki Chou
新潟県立がんセンター新潟病院 内科
Department of Internal Medicine, Niigta Cancer Center Hospital
Thalidomide, Lenalidomide, bortezomib など、今世紀に入って本格化した新規薬剤の臨床導入によって半世紀に渡っ
て MP 療法とアルケラン大量療法が標準治療であった多発性骨髄腫の予後は大きく改善されてきた。しかしながら、
依然として治癒に至る症例はまれであり、新たな治療戦略が必要とされている。その中で、次世代の新規薬剤の開
発やユニークな作用機序を有する新規薬剤の開発も急速に進行しており、多発性骨髄腫の治療は再び新たな展開を
迎えようとしている。現在の標準的治療薬であるプロテアソーム阻害薬および免疫調整薬の第二世代新薬としては、
20S proteasome の chymotrypsin 様活性を特異的かつ不可逆的に阻害し、治療効果が高く末梢神経障害の頻度が低い
carfilzomib, 内服薬の ixazomib、より免疫調整作用が強い pomalidomide、新規作用機序薬剤としては、骨髄腫細胞表
面抗原である CS-1 に対する elotuzumab, CD38 抗原に対する daratumumab、IL-6 に対する siltuximab などのモノク
ローナル抗体薬、HDAC 阻害薬の panobinostat, AKT 阻害薬の perifosine などのシグナル伝達阻害薬、新規抗癌剤で
ある bendamustine, NK-012 などが現在臨床治験中である。これらの新規薬剤は、単独での治療効果に加えて、新規
薬剤同士の併用療法によって極めて良好な治療効果が報告されており、初発時治療の時点から、今後の多発性骨髄腫
に対する治療戦略に大きな影響を与える可能性が高い。本講演では、現在国内外で進行中の新規薬剤の臨床試験・治
験の現状および将来展望について概説する。
Thanks to the clinical application of novel anti-myeloma agents such as thalidomide, lenalidomide and bortezomib from
the beginning of this century, the prognosis of the patients with multiple myeloma has dramatically improved, compared
with that of MP and high dose melphalan therapy as the standard of care. Despite the extensive use of those new agents,
the cure of myeloma is still rare, indicating the urgent needs for the development of more effective therapeutic strategies.
Recently, several new agents in next generation have been actively developed, leading to open the new therapeutic
approach. The examples of such new agents are as follows: Proteasome inhibitors: carfilzomib; irreversible and specific
inhibitor of chymotrypsin-like activity of the 20S proteasome with high efficiency yet lower incidence of peripheral
neuropathy, ixaozmib; orally available proteasome inhibitor, Immunomodulatory drugs: pomalidomide; more potent
immunomodulatory effects compared with thalidomide and lenalidomide, Monoclonal antibodies: elotuzumab;anti CS1, daratumumab; anti-CD38, siltuximab; anti-IL-6, HDAC inhibitors: panobinostat, AKT inhibitors; perifosine, cytotoxic
agents: bendamustine, NK-012. Although those new drugs alone show anti-myeloma effect, the combination of these
agents has even more potent activity, indicating the possibility of developing promising therapeutic approach for even in
the first line therapy. Recent development and the present status of those novel agents in Japan will be summarized and
discussed.
SL-2
AL アミロイドーシスに対する最新治療
The new treatments for AL amyloidosis
○石田禎夫
*Tadao Ishida
札幌医科大学医学部 消化器・免疫・リウマチ内科学講座
Department of Gastroenterology, Rheumatology and Clinical Immunology, Sapporo Medical University School of Medicine
AL アミロイドーシスは、モノクローナルな形質細胞から産生される免疫グロブリン軽鎖由来のアミロイドが、さま
ざまな臓器に沈着することが特徴である。予後は心アミロイドーシスの重症度と比例し、治療選択にも影響する。無
治療での予後は不良とされ、診断から 10 ~ 14 か月と報告されている。治療の目標はできるだけ早くモノクローナ
ルな形質細胞を消滅させることであり、十分な血液学的効果が得られた場合、沈着臓器の機能改善が期待される。AL
アミロイドーシスの治療は、患者の年齢・臓器障害・治療薬の毒性により適切に個別化する必要がある。大量メルファ
ラン投与後の自家末梢血幹細胞移植は、1990 年代から AL アミロイドーシスの患者に対し初期治療として標準的に
行われるようになった。自家末梢血幹細胞移植の問題点として、臓器障害を合併しているために移植関連死亡率が高
いことである。移植非適応患者に対する治療としてはメルファランと高用量デキサメタゾンが有効で忍容性も良好で
ある。さらに、ボルテゾミブ、サリドマイドやレナリドミドなどの新規薬剤も多発性骨髄腫に有効であることから、
AL アミロイドーシスにも使用されている。学会では AL アミロイドーシスに対する標準治療と新規治療法に関して講
演する予定である。
Immunoglobulin amyloid light-chain (AL) amyloidosis is characterized by the presence of monoclonal plasma cells and
deposition of immunoglobulin light chain- derived amyloid deposits in various organs. Prognosis is dominated by the
extent of cardiac involvement directs the choice of therapy. Untreated patients with this disease have a dismal outcome,
with a median survival of 10-14 months from diagnosis.
The goals of therapy are prompt elimination of clonal plasma cells because organs function can be restored after
satisfactory hematologic response. Treatment for AL amyloidosis is highly individualized, determined on the basis of
age, organ dysfunction, and regimen toxicities. High-dose melphalan followed by autologous stem cell transplantation
(ASCT) has been routinely used as a primary treatment for AL amyloidosis since the mid-1990s. A major issue in ASCT
for AL amyloidosis is the potential for high transplantation-related mortality because of underlying organ dysfunction
in this disease. For the transplant ineligible patients, melphalan and high-dose dexamethasone is effective and well
tolerated. Moreover, the efficacy of new agents such as bortezomib, thalidomide and lenalidomide in multiple myeloma
opened up another treatment for AL amyloidosis.
My lecture focuses on the standard and future therapeutic approaches for AL amyloidosis.
JSM 関連臨床共同研究討議
CS-1
症候性多発性骨髄腫患者に対する自家末梢血幹細胞移植時の大量化学療法の有効性と安全性
(JMSG-0901)
High-dose chemotherapy with autologous peripheral stem cell transplantation for
symptomatic myeloma
○松本守生 1、角南一貴 2、彼谷裕康 3、島崎千尋 4、黒田純也 5、瀧澤 淳 6、五十嵐忠彦 7、村山 徹 8、清水一之 9、
吉田 喬 10
*Morio Matsumoto1, Kazutaka Sunami2, Hiroyasu Kaya3, Chihiro Shimazaki4, Junya Kuroda5, Jun Takizawa6,
Tadahiko Igarashi7, Tohru Murayama8, Kazuyuki Shimizu9, Takashi Yoshida10
1
国立病院機構西群馬病院 血液内科、2国立病院機構岡山医療センター 血液内科、3富山県立中央病院 血液内科、
4
独立行政法人地域医療機能推進機構京都鞍馬口医療センター 血液内科、5京都府立大学附属病院 血液内科、6新潟
大学医歯学総合病院 第一内科、7群馬県立がんセンター 血液内科、8兵庫県立がんセンター 血液内科、9東海中央
病院 血液内科、10静岡市立清水病院 血液内科
1
Department of Hematology, National Hospital Organization Nishigunma National Hospital, 2Department of Hematology, NHO
Okayama Medical Center, 3Department of Hematology, Toyama Prefectural Central Hospital, 4Department of Hematology,
Japan Community Healthcare Organization Kyoto-Kuramaguchi Medical Center, 5Division of Hematology and Oncology,
Department of Medicine, Kyoto Prefectural University of Medicine, 6Department of Hematology, Niigata University Medical and
Dental Hospital, 7Department of Hematology, Gunma Prefectural Cancer Center, 8Department of Hematology, Hyogo Cancer
Center, 9Department of Hematology, Tokai Central Hospital, 10Department of Hematology, Shizuoka City Shimizu Hospital
【目的】未治療症候性多発性骨髄腫症例を対象として標準寛解導入療法であるビンクリスチン、ドキソルビシン、デ
キサメタゾン(short VAD)療法を 2 コース施行した後、有効性が VGPR 未満であった症例に対してボルテゾミブ、
デキサメタゾン(BD)療法による寛解導入療法後、自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法(HDC/APBSCT)を
実施し有効性と安全性を検討した。【対象および方法】未治療症候性多発性骨髄腫の 20 歳以上 65 歳未満で HDC/
APBSCT に忍容性を有する被験者 41 例を登録し、short VAD 療法(3 週)2 コースを実施した。VGPR 未満の患者
に対しては、BD 療法 2-4 コースを実施後、シクロフォスファミド療法を行い、PBSC harvest 後、Mel200 による
APBSCT を行った。効果判定は IMWG の治療効果判定基準を用い、生存率は Kaplan-Meyer 法を用いた。【結果】37
例が解析対象となった。年齢中央値は 58 歳(38-65)男女比は 22:15、M 蛋白は IgG 28 例、IgA 7 例 BJ 2 例、ISS
は I 期 16 例、
II 期 12 例、
III 期 9 例であった。BD 療法後の奏効率は 78.4%(CR 8.1%, VGPR 18.9%, PR 51.4%) であった。
採取 CD34 陽性細胞数の中央値は 3.96 × 106/kg(1.92-54.5)であった。移植 100 日後の奏効率は 87.1%(sCR 6.5%,
CR 22.6%, VGPR35.5%, PR 22.6%)
であった。1 年無増悪生存率(PFS)は 75.4%、1 年全生存率(OS)は 96.7% であった。
【結論】BD 療法による寛解導入療法は奏効率が高く、末梢血幹細胞採取に影響を及ぼさず、充分量の CD34 陽性細胞
数が採取できた。また移植後の治療効果はIFMグループの成績に匹敵しており、寛解導入療法としての BD 療法は
有効と考えられた。
Objective:The efficacy and safety of bortezomib + dexamethasone (BD) therapy in patients with non-response to
vincristine + doxorubicin + dexamethasone (VAD) therapy and high-dose chemotherapy with autologous peripheral
blood stem cell transplantation (APBSCT) was evaluated in patients with untreated symptomatic multiple myeloma.
Patients and methods:Forty-one patients were enrolled to receive 2 cycles of VAD followed by 2 to 4 cycles of BD if
VAD did not achieve at least a VGPR. After cyclophosphamide was administered, PBSCs were harvested, and APBSCT
was performed with melphalan (Mel) 200. The effects were evaluated by IMWG response criteria. The Kaplan-Meier
method was used to calculate the survival rate. Results:The data from 37 patients (22 male; median age, 58 years [range,
38-65]) were analyzed. The M-protein types were IgG, IgA, and BJ in 28, 7, and 2 patients, respectively. There were
16, 12, and 9 patients in International Staging System stage I, II, and III, respectively. The response rate after BD was
78.4% (CR, 8.1%; VGPR, 18.9%; PR, 51.4%). The median number of CD34+ cells harvested was 3.96 x 106/kg (1.9254.5 x 106cells/kg). The response rate at 100 days after APBSCT was 87.1% (sCR, 6.5%; CR, 22.6%; VGPR, 35.5%; PR,
22.6%). The 1-year progression-free survival was 75.4%, and the 1-year overall survival was 96.7%. Conclusions:The
response rate after BD as induction therapy was high. BD therapy permitted the harvest of a sufficient number of CD34+
cells, suggesting that BD is useful as induction therapy before APBSCT.
CS-2
原発性形質細胞白血病に関する多施設共同後方視的解析
Primary Plasma Cell Leukemia: A retrospective analysis from multicenter study in Japan
○入内島裕乃 1、村上博和 2、尾崎修治 3、半田 寛 1、斎藤貴之 2、名倉英一 4、清水一之 5
*Hirono Iriuchishima1, Hirokazu Murakami2, Shuji Ozaki3, Hiroshi Handa1, Takayuki Saitoh2, Eiichi Nagura4, Kazuyuki Shimizu5
1
群馬大学 生体統御内科学、2群馬大学大学院 保健学研究科、3徳島県立中央病院 血液内科、4掛川市・袋井市病
院企業団立 中東遠総合医療センター 血液内科、5東海中央病院 血液内科
1
Department of Medicine and Clinical Science, Gunma University, 2Department of Laboratory Sciences, Gunma University
Graduate School of Health Sciences, 3Department of Internal Medicine, Tokushima Prefectural Central Hospital, 4Department of
Hematology, Chutoen General Medical Center, 5Department of Hematology, Tokai Central Hospital
原発性形質細胞白血病は、末梢血中に多数の形質細胞が出現することを特徴とし、稀ではあるが進行が早く治癒に至
ることが困難な骨髄腫の病型である。多発性骨髄腫の治療は、この 10 年間にサリドマイド、レナリドマイド、ボル
テゾミブなどの新規治療薬導入により大きく革新され、それに伴い多発性骨髄腫の予後は著しい改善がみられている。
一方、形質細胞白血病は極めて稀な疾患であるがゆえに、予後に関するデータは限られているのが現状である。残念
ながら、近年多発性骨髄腫にみられたような目覚ましい予後の改善は形質細胞白血病においてみられておらず、最適
治療は不明なままである。そこでわれわれは、過去 10 年間における原発性形質細胞白血病患者に対する治療内容と
その成績を明らかにし、また予後因子を検証する目的で多施設共同後方視的解析を行った。さらに、海外の治療成績
との比較検討を行った。対象は、日本骨髄腫学会参加施設において 2001 年 1 月から 2012 年 12 月の間に治療を行っ
た原発性形質細胞白血病患者とした。当日は、参加施設から得られたデータを基に、我が国における原発性形質細胞
白血病の後方視的解析結果について報告する。
Primary plasma cell leukemia (PCL) is a rare and aggressive variant of myeloma characterized by the presence of
circulating plasma cells. There have been remarkable treatment innovations in multiple myeloma (MM) over the last
decade through the introduction of novel agents including thalidomide, lenalidomide, and bortezomib. Unfortunately, the
significant improvement of survival observed in MM has not been seen in PCL, and the optimal management remains
unknown. Therefore, we conducted a retrospective analysis of patients with primary PCL from multicenter study in Japan
to evaluate the characteristics, treatment outcome, and prognostic factors of them in the past decade, and then compared
the findings with those in foreign reports. This study included patients treated at hospitals participating in Japanese
Society of Myeloma between January 2001 and December 2012.
CS-3
高 齢 者 再 発・ 難 治 性 多 発 性 骨 髄 腫 に 対 す る weekly bortezomib + dexamethasone 療 法
(JMSG-0902)
Weekly bortezomib + Dex therapy for elderly patients with relapsed or refractory myeloma
(JMSG-0902)
○尾崎修治 1、畑 裕之 2、安倍正博 3、斉藤貴之 4、花村一朗 5、矢野寛樹 6、角南一貴 7、澤村守夫 8、仲里朝周 9、
小杉浩史 10、森眞由美 11、高木敏之 12、清水一之 13
*Shuji Ozaki1, Hiroyuki Hata2, Masahiro Abe3, Takayuki Saitoh4, Ichiro Hanamura5, Hiroki Yano6, Kazutaka Sunami7,
Morio Sawamura8, Tomonori Nakazato9, Hiroshi Kosugi10, Mayumi Mori11, Toshiyuki Takagi12, Kazuyuki Shimizu13
1
徳島県立中央病院 血液内科、2熊本大学大学院 血液検査学、3徳島大学大学院 生体情報内科学、4群馬大学大学院 保健学研究科、5愛知医科大学 血液内科、6愛知厚生連海南病院 血液内科、7岡山医療センター 血液内科、8西群
馬病院 血液内科、9横浜市立市民病院 血液内科、10大垣市民病院 血液内科、11多摩北部医療センター、12君津中
央病院 血液・腫瘍内科、13東海中央病院 血液内科
1
Department of Hematology, Tokushima Prefectural Central Hospital, 2Department of Immunology and Hematology, Kumamoto
University, 3Department of Medicine and Bioregulatory Sciences, University of Tokushima, 4Faculty of Medicine, School of
Health Sciences, Gunma University, 5Department of Hematology, Aichi Medical University, 6Department of Hematology, Kainan
Hospital, Aichi Prefectural Welfare Federation of Agricultural Cooperatives, 7Department of Hematology, NHO Okayama Medical
Center, 8Department of Hematology, NHO Nishigunma Hospital, 9Department of Hematology, Yokohama Municipal Citizen's
Hospital, 10Department of Hematology, Ogaki Municipal Hospital, 11Tama-Hokubu Medical Center, 12Department of Hematology
and Oncology, Kimitsu Chuo Hospital, 13Department of Hematology, Tokai Central Hospital
【背景】ボルテゾミブは多発性骨髄腫に有効な薬剤であるが,週 2 回の投与では末梢神経障害などの副作用により治
療継続が困難なことが多い。そこで,ボルテゾミブとデキサメタゾンの投与を週 1 回とし,その有効性と安全性の検
討を目的として臨床第 II 相試験を計画した。
【対象】1 レジメン以上の治療歴のある高齢者再発・難治性多発性骨髄腫。
年齢 60 歳以上 85 歳以下。16 施設より 47 例が登録され,2013 年 10 月に登録を終了した。男性 21 例,女性 26 例。
ISS stage Ⅰ :12 例,Ⅱ :19 例,Ⅲ :16 例。IgG:34 例 , IgA:7 例 , IgD:1 例 , light chain:5 例。前治療は IMiDs
10 例,自家末梢血幹細胞移植 5 例。
【治療レジメン】ボルテゾミブ 1.3 mg/m2 とデキサメタゾン 20 mg/body を
days 1, 8, 15 に投与し,
4 週毎に 8 コース継続した。【結果】2013 年 4 月時点での評価可能 39 例において,sCR:2 例,
VGPR:2 例,PR:13 例,SD:16 例であった。無増悪生存期間 (PFS) については,現在も 3 年間の追跡調査中である。
主な有害事象は下痢,末梢神経障害,血小板減少で,2 例に grade 3 の末梢神経障害が出現したが,grade 4 の有害
事象は認めなかった。
【結論】高齢者再発・難治性骨髄腫に対し,weekly bortezomib + dexamethasone 療法は安全で
有効性の高い治療法と考えられた。
Bortezomib is a proteasome inhibitor with a marked anti-tumor effect in patients with multiple myeloma (MM).
However, twice-weekly administration of bortezomib has been reported to be associated with severe adverse events (e.g.,
peripheral neuropathy) that could result in treatment discontinuation. We have evaluated the efficacy and feasibility of
treatment with weekly bortezomib plus dexamethasone in patients aged 60-85 years with relapsed and/or refractory MM.
A total of 47 patients (21 males and 26 females) who had received more than one previous therapy were enrolled from
16 centers. The registration was completed in October 2013. Twelve patients were classified as ISS I, 19 ISS II, and 16
ISS III, respectively. The type of M protein was IgG in 34 patients, IgA in 7, IgD in 1, and light chain in 5, respectively.
Previous treatment included IMiDs in 10, and autologous stem cell transplantation in 5. Bortezomib (1.3 mg/m2) and
dexamethasone (20 mg/body) were given on days 1, 8, and 15 every 4 weeks for 8 cycles. Among 39 evaluable patients
as of April 2013, 2 attained sCR, 2 VGPR, 13 PR, and 16 SD, respectively. To evaluate PFS, patients will be followed
for up to 3 years. The most common adverse events were diarrhea and thrombocytopenia. Grade 3 peripheral neuropathy
occurred in 2 patients but no grade 4 was observed. Thus, once-weekly administration of bortezomib plus dexamethasone
is considered a reasonable option for elderly patients with relapsed and/or refractory MM.
CS-4
多発性骨髄腫に関する多施設共同後方視的調査研究
A multicenter retrospective study on clinical features and outcome of Japanese patients
with myeloma
○尾崎修治 1、半田 寛 2、斉藤貴之 3、柴田英子 4、清水一之 5、名倉英一 6
*Shuji Ozaki1, Hiroshi Handa2, Takayuki Saitoh3, Eiko Shibata4, Kazuyuki Shimizu5, Eiichi Nagura6
1
徳島県立中央病院 血液内科、2群馬大学医学部附属病院 血液内科、3群馬大学大学院 保健学研究科、4日本骨髄
腫学会事務局、5東海中央病院 血液内科、6掛川市・袋井市病院企業団立 中東遠総合医療センター 血液内科
1
Department of Hematology, Tokushima Prefectural Central Hospital, 2Department of Hematology, Gunma University,
3
Faculty of Medicine, School of Health Sciences, Gunma University, 4Secretariat, Japanese Society of Myeloma, 5Department of
Hematology, Tokai Central Hospital, 6Department of Hematology, Chutoen General Medical Center
【背景】多発性骨髄腫は多彩な合併症を呈する難治性の疾患で,わが国における現状を明らかにすることは重要であ
る。以前,日本骨髄腫学会は 1990 年 1 月から 2000 年 12 月までの間に診断した 1380 症例を集計し,その臨床像
を報告した(多発性骨髄腫の診療指針,第一版)
。その後,自家末梢血幹細胞移植の導入や新規治療薬の登場により,
治療の選択肢は広がりを見せている。そこで,治療の現状ならびに成績を後方視的に解析し,各種治療法の有効性を
明らかにすることを目的として本研究を計画した。
【対象と方法】2001 年 1 月から 2012 年 12 月の間に受診した症
候性多発性骨髄腫患者を対象とし,日本骨髄腫学会参加施設にアンケート調査を実施した。
【結果】2014 年 2 月現
在,調査は継続中であり,今後,解析を予定している。なお,2004 年 1 月から 2009 年 12 月までの間に発症した
65-70 歳の患者を対象とした 2012 年の調査研究では,合計 318 例における初回治療は化学療法単独 192 例,化学
療法+新規治療薬 88 例,化学療法+自家移植 21 例,新規治療薬+自家移植 17 例であった。無増悪生存期間はそれ
ぞれ 19.1, 24.5, 26.8, 35.2 か月で,5年生存率は 40%, 62%, 63%, 87% であった。【考察】第 1 回の報告以降に診断
された患者を対象とする今回の研究で,新規薬剤や自家移植の生存期間に及ぼす影響が明らかにされることが期待さ
れる。
Multiple myeloma (MM) is an incurable disease with various complications and it is important to clarify the current
status of treatment outcome in Japanese myeloma patients. Previously, the Japanese Society of Myeloma surveyed
the clinical features of 1380 patients with MM between January 1990 and December 2000, and reported the clinical
outcome in the Clinical Practice Guidelines of MM (first edition). Recently, treatment options are expanding by the
introduction of autologous stem cell transplantation (ASCT) and novel agents. In the present study, we conducted
a multicenter retrospective study to update the current status and outcome in Japanese MM patients. We survey
symptomatic MM patients newly diagnosed between January 2001 and December 2012 in the facilities of the Japanese
Society of Myeloma. As of February 2014, this study is ongoing and the results will be presented at the meeting. Our
previous study in 2012 investigated the outcome of 318 newly diagnosed patients aged 65-70 years who had been treated
between January 2004 and December 2009. Initial therapy was conventional chemotherapy in 192 patients, novel agentcontaining regimens in 88, conventional chemotherapy plus ASCT in 21, and novel agents plus ASCT in the remaining
17 patients. The median PFS were 19.1, 24.5, 26.8, and 35.2 months, respectively, and the 5-year OS were 40%, 62%,
63%, and 87%, respectively. Thus, the combination of novel agents and ASCT in the updated treatment armamentarium
would be expected to improve OS in Japanese patients with MM.
ワークショップ
WS-1
宮崎県における骨髄腫治療ガイドラインでのレナリドミド療法のまとめ
Summary of Lenalidomide therapy in Miyazaki Myeloma Protocol
○外山孝典 1、松岡 均 2、北中 明 3、下田和哉 3
*Takanori Toyama1, Hitoshi Matsuoka2, Akira Kitanaka3, Kazuya Shimoda3
1
宮崎県立延岡病院 内科、2古賀総合病院 内科、3宮崎大学医学部 内科
1
Internal Medicine, Miyazaki Prefectural Nobeoka Hospital, 2Internal Medicine, Koga General Hospital, 3Division of
Gastroenterology and Hematology, Department of Internal Medicine, Faculty of Medicine, University of Miyazaki
【背景】2012 年1月より宮崎県下7病院において多発性骨髄腫に対する独自のガイドラインによる治療を開始してい
る。今回,そのガイドラインの中のレナリドミド療法についてまとめた。【対象】2012 年1月1日から 2013 年 10
月 25 日までに登録されレナリドミドによる治療が行われた 20 症例を対象とした。【結果】平均年齢 68.5 歳。ISS
分類 II 以上は 90%。寛解導入として 2 例,地固め・維持療法として 10 例,サルベージ療法として 8 例であった。初
回治療の 2 例は 1 例が sCR となり治療終了,1 例は PR で治療継続中。地固め・維持療法では 50% の症例に奏功の
上乗せ効果を認めた。更に上乗せ効果を認めた症例は全例がレナリドミドを 20mg 以上投与されていた。サルベー
ジ療法では 6 割で SD が可能であった。レナリドミド療法で VGPR 以上を達成できた群はそうでない群と比較して
PFS,OS ともに改善する傾向が認められた。有害事象は軽症の血球減少,皮疹,末梢神経障害であった。【考察】レ
ナリドミドの投与量が 20mg 以上を維持することで治療効果の上乗せが得られ,安易な減量は避けるべきと思われる。
VGPR 以上の奏功が得られたらなるべく長期に治療を継続することで生存期間の延長が期待出来る。
Background: Treatment using an original guideline for multiple myeloma has been initiated at seven hospitals in
Miyazaki Prefecture since January 2012. This report summarized lenalidomide therapy, which is included in this
guideline.Subjects: Subjects were 20 patients registered between January 1, 2012 and October 25, 2013 who were treated
with lenalidomide.Results: Mean patient age was 68.5 years, and 90% had ISS stage of II or higher. Lenalidomide
therapy was given as remission induction therapy in 2 patients, consolidation therapy/maintenance therapy in 10 patients,
and salvage therapy in 8 patients. Among the 2 patients receiving lenalidomide as initial therapy, one achieved sCR and
required no further treatment, while 1 showed PR and is continuing treatment. Half of the patients receiving lenalidomide
as consolidation therapy/maintenance therapy showed further improvements in response, and all patients with further
improvements in response had been receiving 20 mg of lenalidomide. Among patients receiving lenalidomide as salvage
therapy, SD was seen in 60% of patients. The group of patients who achieved at least VGPR with lenalidomide therapy
tended to show improvements in both PFS and OS compared to those who did not. Adverse events were mild cytopenia,
rash, and peripheral neuropathy.Discussion: These results suggest that maintenance of lenalidomide therapy at a dose
20 mg/day results in further improvements in response. Once a response of at least VGPR is achieved, prolongation of
survival may be expected by continuing treatment as long as possible.
WS-2
初回再発骨髄腫に対するレナリドミドの有用性の検討
Lenalidomide as first relapse treatment for multiple myeloma
○大崎浩一、籠手田聡子、川口城毅、野村 桂、中村剛之、武田治美、森重 聡、奥英二郎、高田由香、関 律子、
毛利文彦、橋口道俊、吉本幸治、長藤宏司、岡村 孝
*Koichi Osaki, Satoko Koteda, Kuniki Kawaguchi, Kei Nomura, Takayuki Nakamura, Harumi Takeda, Satoshi Morishige,
Eijiro Oku, Yuka Takata, Ritsuko Seki, Fumihiko Mouri, Michitoshi Hashiguchi, Koji Yoshimoto, Koji Nagafuji, Takashi Okamura
久留米大学 血液・腫瘍内科
Division of Hematology and Oncology, Department of Medicine, Kurume University
【緒言】初発症例に対するレナリドミド(以下 Len)
・デキサメタゾン(以下 Dex)併用療法の有効性を検討した MM020/IFM07-01 試験の成績が報告され、従来の標準治療である MP 療法ベースの治療と比較して高い有効性が示され
た。本邦において Len は再発・難治性多発性骨髄腫に対してのみ適応を有しているが、今回我々は自施設における
Len 使用例のうち、初回再発に使用した症例を解析し Len 早期導入の有用性を検討した。【対象】2010 年 7 月から
2014 年 1 月までに当院で初回再発骨髄腫に対して Len を投与された 22 例について有効性、安全性を検討した。患
者年齢中央値は 74 歳(47-81 歳)
、性別は男性 11 例、女性 11 例、前治療の内容は Dex 大量療法 9 例、MP 療法 5
例、VD 療法 5 例、VCD 療法1例、VCD + auto PBSCT 1 例、VMP 療法1例。初診から Len 開始までの日数中央値は
202.5 日(32-7923 日)であった。また全ての症例において Dex が併用された。【結果】PR 以上の奏効は 22 例中
12 例、全奏功率は 54.5%、VGPR 以上の奏効は 6 例 (27.2%)、PFS 中央値は 961 日であった。血液毒性は好中球減少、
血小板減少、貧血がそれぞれ 73%、45%、41% に見られ、CTC-AE grade3 以上に限るとそれぞれ 32%、14%、18% であっ
た。その他の有害事象としては皮疹、倦怠感が認められた。第二再発期以降に Len を使用した症例と比較して平均投
与量、有害事象の発現状況に違いはなかったが、VGPR 以上の奏効率、PFS で優っていた。【考察】Len は第二再発
期以降でも有効かつ忍容性があるが、より早期の使用によりさらに良好な治療効果が得られると考えられた。
Lenalidomide (Len) is highly effective for relapsed or refractory multiple myeloma (RRMM) compared with
conventional anti-myeloma agents. We investigated efficacy and safety profile of Len used at first relapse of myeloma in
our institute. 22 patients treated with lenalidomide at first relapse during the period from July 2010 to January 2014 were
retrospectively investigated. The median age of the patients was 74(47-81). The median duration from diagnosis to the
initiation of Len therapy was 202.5 days (32-7932). Dexamathasone was combined in all cases. PR or better response
was obtained in 12 of 22 cases and overall response rate (ORR) was 54.5%. Median period of progression free survival
(PFS) was 961 days. The incidence rate of neutropenia, thrombocytopenia and anemia of any grade were 73%, 45% and
41% respectively. Compared with the cases Len was used at second relapse or later, the rate of VGPR or better response
and PFS were observed in the cases Len was used at first relapse. However, the incidence rate of adverse effect showed
no significant difference between the two groups. Lenalidomide is both effective and tolerable for second line therapy of
relapsed myeloma and the data suggest that earlier usage of Len results in better response.
WS-3
当院における再発・難治性多発性骨髄腫に対するレナリドミド、デキサメタゾン併用療法の
治療成績
Lenalidomide plus dexamethasone for RRMM in a single center experience
○小西 順、山田晴士、猪股知子、中村 真、久保西四郎、朝倉昇司、角南一貴
*Jun Konishi, Haruto Yamada, Tomoko Inomata, Makoto Nakamura, Shiro Kubonishi, Shoji Asakura, Kazutaka Sunami
国立病院機構岡山医療センター 血液内科
Department of Hematology, National Hospital Organization Okayama Medical Center
【背景および目的】レナリドミド (Len) は、再発・難治性多発性骨髄腫に対する有効な薬剤として広く用いられてい
る。今回我々はレナリドミド、デキサメタゾン (Len/Dex: LD) 併用療法を施行した再発・難治性症例における、治療
効果、有害事象についての検討、生存率、予後に関する因子の解析を行ったので報告する。
【対象および方法】2010
年 8 月から 2012 年 12 月までに LD 療法を行った 61 例を対象とした。年齢中央値は 71 歳(42 ∽ 88 歳)、男女比
は 37:24、病型は IgG 型が 39 例、IgA 型が 11 例、Bence-Jones 型が 10 例、非分泌型が 1 例であった。Len は 5 ∽
25mg/ 日 21 日間で開始し、4 週間隔で繰り返した。Dex は 8 ∽ 40mg/ 日 週 1 回で開始した。年齢、腎障害、有害
事象に応じて適宜減量、投与延期を行った。治療効果の判定は IMWG 基準に準拠した。【結果】治療効果は sCR が 3
例(5%)
、CR が 2 例(3%)
、VGPR が 8 例(13%)、PR が 28 例(46%)、SD が 19 例(31%)、PD が 1 例(2%)で
奏効率(ORR)は 67% であった。直前にサリドマイド (Thal) を使用した症例、前治療レジメン数が多い症例は奏効
しにくい傾向にあったが、直前治療としてのボルテゾミブ (Bor) 使用歴、予後不良な染色体異常、髄外病変の有無で
は奏効率に有意な差は認めなかった。2 年無増悪生存率 (PFS) は 54%、2 年全生存率 (OS) は 64%だった。直前治療
としての Thal、Bor 使用歴、予後不良な染色体異常の有無では PFS、OS に明らかな差は認めなかったが,髄外病変
を持つ症例は PFS および OS が有意に短く、前治療歴が多い症例は PFS および OS が短い傾向にあった。
【結論】LD
療法は再発・難治性の多発性骨髄腫患者に対して有効かつ安全な治療法と考える。二次癌を疑う症例も認めており、
今後慎重で長期的な経過観察が必要と思われる。
Purpose: Lenalidomide is used as an effective therapy for relapsed, refractory multiple myeloma (RRMM). The present
study investigated therapeutic efficacy, adverse events, and factors related to survival and prognosis with lenalidomide
plus dexamethasone (LD) therapy for patients with RRMM. Subjects and Methods: Sixty-one patients (37 males; median
age, 71(42-88) years) were treated with LD between August 2010 and December 2012. The M-protein types were IgG,
IgA, Bence-Jones, and non-secretory in 39, 11, 10, and 1 patient, respectively. Responses were assessed using IMWG
criteria. Results: The best response was sCR in 3 (5%), CR in 2 (3%), VGPR in 8 (13%), PR in 28 (46%), SD in 19 (31%),
and PD in 1 (2%); the overall response (ORR) was 67%. The ORR was lower in the last prior Thalidomide(Thal)-treated
patients or heavily treated patients. The last prior Bortezomib(Bor)-treatment, high risk cytogenetics, extramedullary
disease did not affect ORR. 2-year progression-free survival (PFS) and overall survival (OS) were 54% and 64%.
The last treatment of Thal or Bor, and high risk cytogenetics did not affect on the outcomes such as PFS and OS. In
the patients with extramedullary disease, PFS and OS were statistically shorter than results of without extramedullary
disease patients. And, the number of treatment prior to LD may have contributed to inferior PFS and OS. Conclusion:
LD therapy constitutes an effective and safe treatment for RRMM. Patients with suspected second primary cancers were
included in the present cohort and careful long-term follow-up is required.
WS-4
多発性骨髄腫に対する寛解導入療法あるいは自家移植後の少量レナリドミド治療
Low-dose Lenalidomide after induction therapy or ASCT for multiple myeloma
○黒田芳明、一戸辰夫
*Yoshiaki Kuroda, Tatsuo Ichinohe
広島大学原爆放射線医科学研究所 血液・腫瘍内科
Department of Hematology and Oncology, Division of clinical Research, Research Institute for Radiation Biology and Medicine,
Hiroshima University
【背景・目的】我々は以前、自施設でのレナリドミド治療の経験を報告し、少量デキサメタゾンとレナリドミドの併用
療法が特に前治療歴の少ない骨髄腫患者に有効であることを報告した。今回我々は寛解導入療法や自家移植に奏功し
ている骨髄腫患者に対するレナリドミド少量療法および治療抵抗性骨髄腫患者に対するレナリドミド+デキサメタゾ
ン療法を後方視的に解析し、レナリドミドの有効な使い方を検討した。【患者・治療】治療抵抗性患者は 36 名で年齢
中央値は 69 才(48-87 才)であった。治療奏効患者は 19 名で年齢中央値は 68 才(47-89 才)、内 14 名がボルテ
ゾミブベースの寛解導入療法、5 名が自家移植を受けていた。治療抵抗性患者はレナリドミド(腎機能にて調整)+
デキサメタゾン療法を、
治療奏効患者はレナリドミド少量療法(5-10 mg /body、デキサメタゾンはなるべく用いない)
による治療を受けた。【結果】治療奏効骨髄腫患者に対する少量レナリドミド療法はさらに奏効を深めることが可
能であった ( レナリドミド前奏効 ; sCR=1, CR=0, VGPR=9, PR=8, SD/PD=0 少量レナリドミド後奏効 ; sCR=11, CR=1,
VGPR=4, PR=1, SD=0, PD=1 )。少量レナリドミド療法は、少ない有害事象で深い奏効を得るために有効な治療法と考
えられた。
<background and purpose>
We previously reported the experience of lenalidomide treatment for multiple myeloma (MM) in our hospital and that
treatment with lenalidomide with low-dose dexamethasone could be useful for refractory MM patients, especially in
patients with a short history of previous treatment. Now we retrospectively analyzed low-dose lenalidomide treatment
for MM patients responding to induction therapy or ASCT and lenalidomide plus dexamethasone treatment for refractory
MM patients to investigate effective use of lenalidomide.
<patients and treatment>
We analyzed refractory MM patients (n=36; median age 69 years (48-87 years)) and MM patients in PR (N=19;
median age 68 years (47-89 years)) post induction therapy related with bortezomib (n=14) or ASCT (n=5). While both
lenalidomide (modified according to patient renal function) and dexamethasone was used at refractory setting, responding
patients was treated with low dose lenalidomide (5-10mg/body) with dexamethasone as less as possible.
<result>
Low dose lenalidomide improved response rate additionally (before lenalidomide; sCR=1, CR=0, VGPR=9, PR=8, SD/
PD=0 / Post lenalidomide; sCR=11, CR=1, VGPR=4, PR=1, SD=0, PD=1 ). Low dose lenalidomide could be useful for
MM patients to gain CR with less toxicity.
WS-5
当院においてレナリドミドを使用した多発性骨髄腫の治療成績
Treatment outcome of lenalidomide based regimen in relapsed/refractory multiple
myeloma(MM) patients
○田中江里、玉井洋太郎、神戸栄美子、稲垣俊一郎
*Eri Tanaka, Youtaro Tamai, Emiko Kanbe, Shunichiro Inagaki
湘南鎌倉総合病院 血液内科
Shonan Kamakura General Hospital
【背景】
新規薬剤の登場により多発性骨髄腫は治療成績の向上が報告されている。今回我々は当院において多発性骨髄腫と診
断され、レナリドミドが使用された症例の治療成績を後方視的に解析した。
【対象・方法】
2003 年 9 月から 2013 年 5 月までに当院で多発性骨髄腫と診断され、レナリドミドを含む治療を施行された 31 例
を対象に、無増悪生存期間 (PFS) および生存期間 (OS) を、年齢、診断時期、前治療数、診断からレナリドミド介入ま
での期間について検討を行った。
【結果】
年齢中央値 73.5 歳。男性 17 例女性 14 例。観察期間中央値 196 日。骨髄腫の診断時期は 2010 年以前が 17 例、
2011 年以降は 14 例。全体の PFS 中央値は 10.7 ヶ月、OS 中央値は 16.5 ヶ月。 65 歳未満、65-74 歳、75 歳以上
の 3 群に層別したところ、各群間で PFS および OS に有意差は認められなかった。診断時期が 2010 年以前と 2011
年以降とを比較したところ、後者の方が PFS (p = 0.08) および OS (p = 0.007) が良好であった。前治療が 1 回と 2
回以上とを比較すると、PFS および OS で 1 回の方が良好な傾向が認められた。レナリドミド導入までの期間が 1 年
未満の場合、1 年以上と比較して PFS の早期脱落が緩和される傾向があり、また OS については有意差が認められた (p
= 0.036)。
【考察】
当院でレナリドミドを使用した患者では、MM-009/010 試験での無増悪生存期間とほぼ同等の治療成績を得ること
が出来た。また当院では、MM-009/010 と同様に年齢毎による PFS および OS の成績に差が見られなかった。これ
は 2011 年以降に診断された患者ではレナリドミドを早期に導入しているため、高齢者でも若年者と同等の成績を得
ることが出来た可能性が考えられる。他方、移植が実施出来なかった 60 歳未満の若年者の一部の患者において早期
死亡が認められた。今回の検討にてレブラミド導入までの期間、前治療数が少ない方が良好な傾向が見られたことか
ら、レブラミドの早期導入により治療成績の向上が期待される。
[Patients and Methods]
31 lenalidomide-treated MM patients who were diagnosed in our hospital between 2003 to 2013 were retrospectively
analyzed. Progression free survival (PFS) and Overall survival (OS) stratified by age, time from diagnosis, number of
prior therapies or time to lenalidomide treatment from diagnosis were analyzed.
[Results]
Median age was 73.5 years. Median follow up was 196 days. Median PFS and median OS were 10.7 and 16.6 months
respectively. No significant differences of PFS and OS were observed between any groups, when patients were stratified
into groups younger than 65 years, 65 to 74 years, and age 75 years or older. Patients diagnosed after 2011 showed a
significant difference in OS (p=0.007). Patients with one prior therapy showed an improvement in both PFS and OS
compared with those who received two or more. When the time from diagnosis to lenalidomide treatment is less than 1
year, less early treatment discontinue rate and significant improved survival rate (p=0.036) were observed.
[Discussion]
PFS in our patients was almost equivalent to that of MM-009/010 study. In addition, we found no significant differences
in outcome among different age groups. This result may be attributed to the use of lenalidomide in an early stage of
treatment after 2011. In our present study, as the time from diagnosis to start lenalidomide-containing therapy and the
number of prior lines of therapy affected treatment outcome, earlier introduction of lenalidomide may contribute to better
outcome.
WS-6
治療抵抗性多発性骨髄腫に対してボルテゾミブ+レナリドミド+デキサメサゾン(BLD)療
法が奏効した 2 例
Efficacy of bortezomib, lenalidomide and dexamethasone in two cases of refractory multiple
myeloma
○猪股知子、山田晴士、中村 真、小西 順、久保西四郎、朝倉昇司、角南一貴
*Tomoko Inomata, Haruto Yamada, Makoto Nakamura, Jun Konishi, Shirou Kubonishi, Shoji Asakura, Kazutaka Sunami
独立行政法人国立病院機構岡山医療センター 血液内科
Department of Hematology, Okayama Medical Center
【症例1】70 歳、男性。視力障害を訴え前医受診。血液検査で貧血、総蛋白の上昇を指摘され、精査の結果、多発性
骨髄腫(IgG- κ ISS stage III)と診断され、治療目的にて当科に紹介された。初回治療として MPB 療法を施行するも、
貧血の改善は得られず輸血依存を認め、
M 蛋白の増加もみられたため、Ld 療法に変更した。VGPR の効果が得られたが、
8 コース終了後 PD となった。PAd 療法に変更し、PR の効果を得たが、4 コース終了後 PD となり、BLD 療法に変更した。
重篤な副作用なく経過し、M 蛋白減少、IgG 低下を認め、PR の効果を得られた。
【症例2】49 歳男性。腰背部痛の
ため前医受診。C2-4 棘突起に硬膜外進展を伴う腫瘤形成を認め、当科紹介となった。精査の結果、多発性骨髄腫(BJλ ISS stage Ⅱ)と診断。初回治療として VAD 療法を開始するも PD であり、BD 療法に変更した。3 コース施行後に
シクロフォスファミドにて harvest 施行し、自家末梢血幹細胞移植を施行した。CR となったが、1 年後に尿蛋白増加
を認め、Ld 療法を開始した。2 コース施行するも無効であり、BCD 療法に変更した。PR の効果を得ていたが、14 コー
ス施行後に骨病変、尿蛋白増加を認め PD となった。DCEP 療法を施行したが、治療中より末梢血中に形質細胞の出
現を認め PD、BLD 療法に変更した。1 コースで、末梢血中形質細胞消失、骨髄中形質細胞減少、腎機能改善を認めた。
肝障害を認めたが肝庇護薬にてコントロール可能であった。
【考察】既存に、ボルテゾミブ及びレナリドミド単剤で
の治療歴のある、治療抵抗性多発性骨髄腫に対して、BLD 療法は安全かつ有効な治療法と考えられた。
Case1:A 70 year-old-man consulted to doctor with visual disorder. The first blood chemical analysis showed anemia and
elevation of total protein. This patient was diagnosed with IgG-k/ISS stageIII multiple myeloma. He was transferred to
our institution and treated with VMP, but could not improve anemia and the increase of M-protein was observed. He
was switched to Ld and achieved VGPR. After 8 cycles, PD was observed. Next, he was treated with PAd and achieved
PR. After 4 cycles, PD was observed. He was initiated with BLD and achieved PR without any severe adverse events.
Case2:A 49-years-old man presented with back pain and was observed with tumor mass with epidural progression
on C2 to 4 spine. He was diagnosed with BJ-l/ISS stageII multiple myeloma. He was initially received VAD, but
experienced PD. After 3 cycles of BD, peripheral blood stem cells were harvested with cyclophosphamide, auto-PBSCT
was performed, and achieved CR. After 1 year, he experienced PD and treated with Ld. But Ld did not improve. BCD
was started, he achieved PR. After 14 cycle, he experienced recurrent bone pain and had increase of urine protein. We
started DCEP but during treatment, circulating plasma cells were observed in peripheral blood. BLD was initiated, after
1 course, plasma cells disappeared from peripheral blood and were decreased in bone marrow. Hepatic impairment was
seen, but was manageable by supportive treatment. Discussion:BLD appears to offer a safe and effective treatment for
cases of refractory multiple myeloma with a history of monotherapy with bortezomib and lenalidomide.
WS-7
他剤に不応性となった超高齢者(84歳)に著効したVRD療法の1例
VRD Therapy in an elderly patient of heavily pretreated multiple myeloma with each novel
agent
○安達興一
*Koichi Adachi
名古屋大学医学部 血液内科
Division of Hematology, Department of Internal Medicine, Nagoya University
[ 序論 ] 再発・難治の多発性骨髄腫に対するレナリドミド・ボルテゾミブ・デキサメタゾン(VRD)療法は、新規の
各薬剤に不応となった患者でも有効であることが報告されている。しかしながら、VRD 療法を高齢者に施行した例は
少ない。今回、84 歳のボルテゾミブ不応、サリドマイド不耐の多発性骨髄腫患者に対して VRD 療法が著しく有効性
を示し、約 1 年間治療継続を経験した症例を報告する。 [ 症例 ] 2008 年 9 月 (80 歳 )、症候性多発性骨髄腫(IgG k, ISS II)と診断、MP 療法開始。2010 年 10 月からのボルテゾミブおよびデキサメタゾン療法(VD 療法、28 days
cycle, Bor 1.5 mg/body on day 1, 8, 15, Dex 20 mg/body on day 1-3, 8-10, 15-17)で IgG 値の正常化が得られたが、
2012 年 4 月に PD となったため、VTD 療法(VD 療法に Thal 100 mg を加える)を開始した。しかし傾眠の副作用
のため中断、再度 VD 療法を継続したが進行著しいため、2012 年 12 月 (84 歳 ) VRD 療法(28 days cycle, Bor 1.5
mg/body on day 1, 8, 15, Dex 20 mg/body on day 1-4, Len 5 mg on day 1-14)を開始。2013 年 4 月に Bor を 2 週
に 1 回と減量、Len を 21 日投与に変更した。2013 年 11 月まで同治療は継続し、誤嚥性肺炎のため治療中断してい
るが、IgG 値の正常化および輸血依存からの離脱が得られ、2013 年 12 月時点で奏功は継続している。 [ 結論 ] 高齢
(80 歳以上)の前治療数の多い再発難治性多発性骨髄腫患者に対しても、用量を調節した VRD 療法は約 1 年間安全
に投与でき、著しい有効性を示した。
Introduction: Salvage therapy using the combination of lenalidomide (Len), bortezomib (Bor), and dexamethasone (Dex)
(VRD) has been reported to have efficacy against multiple myeloma (MM) in patients previously treated with each novel
agent. However, few results have been reported for elderly (> 80 years) patients treated with VRD therapy. We report
herein the case of an 84-year-old patient who showed significant efficacy with no severe toxicity for about 1 year on
VRD therapy after refractory to bortezomib and showing intolerance to thalidomide (Thal). Case: An 80-year-old man
was diagnosed with symptomatic MM (IgG-k, ISS II) in Oct 2008 and administered MP therapy. In Oct 2010, MP was
changed to VD therapy (28-day cycle, Bor 1.5 mg on days 1, 8, and 15, and Dex 20 mg on days 1-3, 8-10, and 15-17).
Although IgG levels once normalized, the disease then progressed. In Apr 2012, Thal 100 mg was daily added to VD,
but immediately discontinued due to drowsiness. VD therapy was resumed. In Dec 2012, VRD therapy (28-day cycle,
Bor 1.5 mg on days 1, 8, and 15, Dex 20 mg on days 1-4, and Len 5 mg on days 1-14) was started because of elevating
IgG and Fc k/l. Treatment was discontinued due to aspiration pneumonia in Nov 2013. Normalization of IgG levels and
transfusion independence had been achieved, and remained sustained as of last follow-up in Dec 2013. Conclusion:
Dose-adjusted VRD therapy showed significant efficacy with no severe toxicity for about 1 year in an elderly, heavily
pretreated MM patient.
WS-8
当院における VRD 療法
VRD therapy : experience in our institution
○平井理泉、谷村 聡、中村美紀、竹下昌孝、荒井三記子、関根理恵子、萩原將太郎、三輪哲義
*Risen Hirai, Akira Tanimura, Miki Nakamura, Masataka Takeshita, Mikiko Arai, Rieko Sekine, Shotaro Hagiwara, Akiyoshi Miwa
国立国際医療研究センター病院 血液内科
Department of Hematology, National Center for Grobal Health and Medicine
< 緒言 >VRD 療法は新規薬剤投与後の不応性骨髄腫 (RRMM) に対する有用性も報告されている併用療法である。当
院では 2011 年 8 月以降、自家移植を施行し VGPR 以上の効果を得た症例に対し VRD 療法 (Bortezomib=Bor1.0mg/
m2,day1,4,8,11 + Lenalidomide=Len15mg/day,day1-14 + Dex20mg/day,day1,2,4,5,8,9,11,12、21 日 周 期 )4 コ ー
ス療法を地固め療法として施行している。また、移植を含む既治療に対する RRMM に対しても救援療法として VRD
療法 ( 薬剤投与量は各症例で調整 ) を施行している。今回、両群に関し報告する。< 対象および結果 > ①移植後症例
14 例、VRD の奏功性:維持 8 例、改善 5 例、増悪 1 例。有害事象:末梢神経障害 8 例、Grade3 以上の血小板減少 2 例、
感染症 1 例。有害事象で 4 コース施行不能例 3 例。②救援療法症例 19 例、施行コース:1 ~ 6 コース、VRD の最大
奏功性:維持 3 例、改善 11 例、増悪 5 例。前治療に使用した新規薬剤:Bor18 例、Thal12 例、Len11 例、前治療
レジメン数:1 ~ 3:3 例、4:5 例、5:4 例、6:2 例、7:5 例、自家移植後:15 例であった。救援療法時の染色体異常:
あり 11 例、なし 6 例、未検査 2 例、髄外腫瘤:あり 6 例、なし 9 例、未検査 4 例。有害事象:末梢神経障害 7 例、
起立性低血圧 2 例、Grade3 以上の血小板減少 4 例、感染症 2 例、腫瘍崩壊症候群 1 例。< 考案 > 自家移植後残存クロー
ンおよび新規薬剤単剤投与後残存クローンの両者に VRD に対する感受性を有する亜分画が存在する可能性が示唆さ
れた。< 結語 > 多数例での解析により、移植後および新規薬剤投与後の VRD 療法の奏功性を規定する因子の抽出が望
まれる。
<Background>VRD(Bortezomib, Lenalidomide and Dexamethazone) therapy is reported as an effective salvage regimen
for relapsed and refractory multiple myeloma(RRMM) patients, those who received novel agents. From August 2011,
we planned to administer 4 courses of consolidation VRD therapy(Bortezomib=Bor1.0mg/m2,day1,4,8,11+Lenalidomi
de=Len15mg/day, day1-14+Dex20mg/day,day1,2,4,5,8,9,11,12, 21-day cycle) for patients who achieved good response
(>VGPR) after ASCT.We also applied this regimen as salvage therapy for RRMM patients including relapse after ASCT
(dose: attenuated for each patient). <Patients and result>1) 14 consolidation cases following ASCT. Response of VRD:
NC 8, responded 5, PD 1.RRT:peripheral neuropathy(PN) 8, thrombocytopenia(>G3) 2, infection 1.3 cases could not
complete 4 courses because of RRT.2) salvage for 19 RRMM patients.total course of VRD: 1-6. best response of VRD:
NC 3, responded 11, PD 5.prior use of novel agents: Bor 18, Thal 12, Len 11 patients.prior treatment courses: 1-3(n=3),
4(n=5), 5(n=4), 6(n=2),7(n=5).prior ASCT: 15 cases. chromosomal abnormality: Y 11, N 6, ND 2. extramedullary
disease: Y 6, N 9, ND 4.RRT: PN 7, orthostatic hypotension 2, thrombocytopenia(>G3) 4, infection 2, tumor lysis
syndrome 1. <Discussion>From our experience, we showed possibility of MM subpopulation which is sensitive to VRD
therapy, also in resistant MM clone after ASCT or use of novel agents. <Summary>More investigation is needed to
recognize the factor of RRMM patients who response to VRD
WS-9
Bor 治療後の Len 維持療法によって sCR 以上の寛解を維持している t(14;16) 陽性多発性骨
髄腫
Sustained sCR/mCR of t(14;16)-positive MM cases after Bor therapy followed by Len
maintenance
○高松博幸 1、福島俊洋 2、中島章夫 2、正木康史 2、村田了一 3、中尾眞二 1
*Hiroyuki Takamatsu1, Toshihiro Fukushima2, Akio Nakajima2, Yasufumi Masaki2, Ryoichi Murata3, Shinji Nakao1
1
金沢大学医薬保健研究域医学系 細胞移植学(血液・呼吸器内科)、2金沢医科大学 血液免疫内科学、3NTT西日本
金沢病院 内科
1
Cellular Transplantation Biology (Hematology/Respirology), Kanazawa University Graduate School of Medical Sciences,
2
Department of Hematology and Immunology, Kanazawa Medical University, 3Division of Internal Medicine, NTT WEST
Kanazawa Hospital
【背景】t(14;16) 陽性多発性骨髄腫 (MM) は予後不良であり、長期間の寛解維持は困難とされている。自施設において
ボルテゾミブ投与後の逐次的レナリドマイド投与によって sCR 以上の治療効果を比較的長期間維持している t(14;16)
陽性 MM の 2 症例を経験した。
【症例 1】58 歳、女性、2006 年 12 月診断、全身骨の溶骨性変化、肝臓腫瘤を有す
る MM(IgG- λ、BJP- λ、ISS II、t(14;16) 陽性 )。VAD 療法 3 コースを施行し、2007 年 3 月、大量 CY (4g/m2) 投
与後に自家末梢血幹細胞採取 (PBSCH) を施行し PR を達成した。同年 6 月、大量メルファラン(200 mg/m2) (Mel200)
の前処置後に自家末梢血幹細胞移植 (ASCT) を施行、VGPR 以上を達成し、無治療で経過観察となった。2009 年 8 月
臨床的に再発。ボルテゾミブ + デキサメサゾン (BD) 療法 12 コースの再寛解導入を行い、VGPR を達成した。再度
大量 CY (4 g/m2) 投与後に PBSCH を施行したが、十分量の幹細胞を採取できなかった。2010 年 10 月より追加治療
としてレナリドマイド + デキサメサゾン (LD) 維持療法 6 コースを行い、mCR を達成。2013 年 12 月 mCR を維持
している。
【症例 2】48 歳、女性、2011 年 12 月診断、腎機能障害を有する MM(BJP- λ、ISS III、del(13q) 陽性、
t(14;16) 陽性 )。高用量 Dex 療法後に BD 1 コース、シクロホスファミド + ボルテゾミブ + デキサメサゾン (CyBorD)
療法 4 コースを施行し、2012 年 6 月大量 CY (4 g/m2) 投与後に PBSCH を施行した。VGPR の治療効果で同年 7 月、
9 月に Mel200 の前処置後に tandem ASCT を施行したが、治療効果は VGPR であった。その後、CyBorD 療法 2 コー
スを施行し、CR を達成した。さらに、レナリドマイド維持療法 12 コースを施行したところ、sCR を達成したが、
non-mCR であった。
【結論】予後不良の t(14;16) 陽性 MM 症例であっても新規薬剤の適切な投与によって sCR 以上
の深い寛解を達成できる可能性がある。
Background: Maintaining a long-term deep remission in t(14;16)-positive multiple myeloma (MM) patients is difficult.
Case 1: A 58-year-old female was diagnosed with MM [IgG-lambda, BJP-lambda, ISS II, t(14;16)+] with lesions in her
liver and bones, in December 2006. After receiving three courses of VAD, PBSCH was performed following high-dose
CY, and then she achieved a PR. After the conditioning with high-dose melphalan (Mel200), she was treated by an ASCT
in June 2007 and achieved more than VGPR and did not receive any additional therapies. The patient relapsed clinically
in August 2009. After reinduction treatment with 12 courses of bortezomib + dexamethasone following high-dose CY,
she achieved a VGPR. Although PBSCH was performed again, we could not get sufficient numbers of stem cells. After
she received maintenance therapy of six courses of lenalidomide + dexamethasone, she achieved a mCR and maintained
it as of December 2013. Case 2: A 48-year-old female was given a diagnosis of MM [BJP-lambda, ISS III, del (13q)+,
t(14;16)+] with renal dysfunction in December 2011. After receiving four courses of CyBorD, PBSCH was performed
following high-dose CY and the patient then achieved a VGPR. After conditioning with Mel200, she received tandem
ASCT in July and September 2012 but her response was VGPR. After two courses of CyBorD consolidation therapy, she
achieved a CR and then after 12 courses of lenalidomide maintenance, she achieved a sCR but non-mCR. Conclusion:
Deep response in t(14;16)+ MM patients may be achieved using bortezomib/lenalidomide.
一般演題抄録
O-1
MM 細胞株を用いた異所性アミラーゼ安定的発現株の樹立とその性状解析
Establishment and characterization of myeloma cell lines transfected with amylase
○水野昌平 1、花村一朗 1、太田明伸 2、シバスンダラン カルナン 2、成田朋子 3、李 政樹 3、後藤峰明 1、後藤麻友子 1、
恒川敬和 1、爾見雅人 4、飯田真介 3、細川好孝 2、上田龍三 5、仁田正和 1、三輪啓志 1
*Shohei Mizuno1, Ichiro Hanamura1, Akinobu Ota2, Karnan Sivasundaram2, Tomoko Narita3, Masaki Ri3, Mineaki Goto1,
Mayuko Gotou1, Norikazu Tsunekawa1, Masato Shikami4, Shinsuke Iida3, Yoshitaka Hosokawa2, Ryuzo Ueda5, Masakazu Nitta1,
Hiroshi Miwa1
1
愛知医科大学 血液内科、2愛知医科大学 生化学講座、3名古屋市立大学 腫瘍・免疫内科学、4総合大雄会病院 血液内科、5愛知医科大学 腫瘍免疫寄附講座
1
Division of Hematology, Department of Internal Medicine, Aichi Medical University, 2Department of Biochemistry, Aichi
medical university, 3Department of Medical Oncology and Immunology, Nagoya City University Graduate School of Medical
Sciences, 4Department of Hematology, Daiyukai General Hospital, 5Department of Tumor Immunology, Aichi Medical University
【背景】高アミラーゼ (AMY) 血症を呈する MM 症例は、病状進展や薬剤耐性と関連し予後不良であるとされている。
今回我々は MM 細胞における異所性 AMY 産生の機序や生物学的特徴を検討したので報告する。【方法と結果】AMY
高発現 MM 株 (KMS-12-PE、FR4、KMM-1) の細胞遺伝学的および aCGH 解析を行ったところ AMY近傍のゲノム異常
は複雑であったが AMY-IGH/IGL転座や AMY増幅は認められなかった。レンチウイルスベクターを用いて安定的 AMY
産生 MM 株(RPMI-8226/AMY1A、KMS-11/AMY1A)を樹立し、コントロール株(LacZ 導入株)と遺伝子発現プロ
ファイルを比較したところ RHOなどの発現亢進を、 CCL20などの発現低下を認めた。PI/Annexin V などで薬剤感受
性変化を検討したところ RPMI-8226/AMY1A は Dexamethasone(Dex)、Bortezomib(Bz)、Lenalidomide(Len) 全てに
耐性傾向であった一方で、
KMS-11/AMY1A は Dex に耐性、Bz とは同等で Len にはむしろ感受性が増していた。
【考案】
MM 細胞での AMY発現亢進機序は不明であった。また異所性 AMY発現は Dex 耐性と関連するが、新規薬剤により克
服される可能性が示唆された。現在 AMY-IG以外の転座の検討とともに、マウスモデルを用いて AMY 産生 MM 株の
薬剤感受性変化や進展様式を検討中である。
[Background] Hyperamylasemia caused by ectopic amylase production by MM cells is thought to be linked to a poor
prognosis. In this study we investigated the mechanism of ectopic amylase production by MM cells and the biological
features of those cells. [Methods and results] The cytogenetic and aCGH analyses of MM cell lines producing AMY
(KMS-12-PE, FR4, KMM-1) showed complex genomic abnormalities in the vicinity of the AMY gene, but neither
AMY-IGH/IGL translocation nor AMY amplification. RPMI-8226 and KMS-11 cells transfected with AMY (RPMI-8226/
AMY1A, KMS-11/AMY1A) or LacZ were established. The study of PI/Annexin V showed that RPMI-8226/AMY1A
became resistant to Dex, Bz and Len compared with the control, whereas KMS-11/AMY1A became resistant to Dex
but more sensitive to Len. GEP analysis showed that several genes, including RHO, were up-regulated and CCL20 etc
were down-regulated in both AMY transfectants compared with each control. [Conclusion] The mechanism of ectopic
production of AMY in MM cells has been unclear thus far. Ectopic production of AMY was linked to Dex resistance,
which might be overcome by novel drugs, such as Len in MM. We are now investigating the translocation partners of
AMY other than IG, as well as drug resistance and progression manner of AMY transfectants in mouse model.
O-2
モノカルボン酸トランスポーターの阻害は BCRP1 の阻害し骨髄腫細胞死を誘導する
Inhibition of monocarboxylate transporters induces myeloma cell death and suppresses
BCRP1 function
○ Derek Hanson1、天知良太 1、日浅正博 2、原田武志 1、小田明日香 1、三木浩和 1、松本俊夫 1、堀川一樹 3、
安倍正博 1
*Derek Hanson1, Ryota Amachi1, Masahiro Hiasa2, Takeshi Harada3, Asuka Oda3, Hirokazu Miki1, Toshio Matsumoto1,
Kazuki Horikawa4, Masahiro Abe1
1
徳島大学大学院 生体情報内科学、2徳島大学大学院 医用工学、3徳島大学大学院 バイオイメージング研究部門
1
Medicine and Bioregulatory Sciences, University of Tokushima Graduate School, 2Biomaterials and Bioengineerings, University
of Tokushima Graduate School, 3Medicine and Bioregulatory Sciences, University of Tokushima Graduate School of Health
Biosciences, 4Bio-Imaging Research, University of Tokushima Graduate School
Cancer cells robustly expel lactate produced through enhanced glycolysis via monocarboxylate transporters (MCTs)
and maintain alkaline intracellular pH (pHi), optimizing their function and metabolism. Multiple myeloma (MM) is
not yet cured with present strategies, so further innovations are needed. We therefore explored the impact of perturbing
a metabolism optimized for MM cell growth and function via inhibiting MCTs. MM cells constitutively expressed
MCTs and their chaperone, CD147. The pan-MCT inhibitor alpha-cyano-4-hydroxy cinnamate (CHC) was dosedependently cytotoxic; it was also able to severely curtail lactate secretion, even when combined with metformin, which
further lowered pHi and induced death in MM cells, suggesting a correlation between MM cell death and intracellular
acidification. Treatment with CHC was also able to effectively reduce the sizes of BCRP-expressing side populations
and colony formation in RPMI8226 and KMS11 cells, suggesting targeting of drug-resistant clonogenic MM cells.
Interestingly, CHC suppressed BCRP1 mRNA expression in BCRP1-overexpressing RPMI8226 and KMS11 cells
in a manner reversible by HDAC inhibitors, and restored intracellular retention of BCRP1 substrate mitoxantrone to
potentiate its anti-MM cytotoxicity. These results demonstrated that lowering pHi by MCT blockade induced detrimental
effects in MM cells, which may also affect HDAC activity and gene expression. Targeting tumor metabolism by MCT
blockade therefore may become an effective therapeutic option for drug-resistant MM cells with elevated glycolysis.
O-3
血液腫瘍における PVT1 キメラ遺伝子形成の解析
Formation of PVT1-chimeric gene in hematologic neoplasms
○中村裕一 1、脇本直樹 1、伊藤善啓 1、茅野秀一 2、掛川絵美 1、内田優美子 1、森 茂久 1、別所正美 1
*Yuichi Nakamura1, Naoki Wakimoto1, Yoshihiro Ito1, Hidekazu Kayano2, Emi Kakegawa1, Yumiko Uchida1, Shigehisa Mori1,
Masami Bessho1
1
埼玉医科大学病院 血液内科、2埼玉医科大学 病理学
1
Department of Hematology, Saitama Medical University Hospital, 2Department of Pathology, Saitama Medical University
多発性骨髄腫において、8q24/MYC染色体転座は、病勢の進展や治療抵抗性の獲得に寄与するものといわれている。
近年、8q24 転座を有する多発性骨髄腫症例において、MYCの近傍に位置する PVT1遺伝子内の再構成が高頻度にみ
られ、PVT1が免疫グロブリン( IG)遺伝子以外を相手としてキメラ遺伝子を形成することが報告されている(Nagoshi
et al. Cancer Res 72: 4954)
。我々も同様の症例において、8q24 転座の新たな non-IG partner を同定したので報告する。
まず、t(6;8)(p21;q24) 転座を有する blastic plasmacytoid dendritic cell neoplasm 症例において、PVT1遺伝子内に設
定した primer により 3'RACE を行ったところ、6p21 に存在する SUPT3H(suppressor of Ty 3 homolog)遺伝子と
の結合が示され、6p21 の切断点は本遺伝子内と考えられた。次に、多発性骨髄腫 35 症例につき、同様の 3'RACE に
よりスクリーニングを行ったところ、1 例においてキメラ遺伝子の形成が示され、PVT1の結合相手は 6p24-25 に位
置する BLOC1S5(biogenesis of lysosomal organelles complex-1, subunit 5, muted)であった。Non-IGを相手とする
8q24 転座は、B 細胞リンパ腫以外でも時にみられることが示されたが、キメラ遺伝子形成の病態への関与について
は今後の検討が必要である。
8q24/MYC chromosomal translocations are occasionally found in multiple myeloma and are associated with tumor
progression and therapy resistance. Recently, frequent rearrangements within PVT1, located near MYC, and formation of
PVT1 chimeric gene with non-immunoglobulin (IG) partners were reported in multiple myeloma with 8q24 abnormality
(Nagoshi et al. Cancer Res 72: 4954). Here, we report the identification of novel non-IG partners of PVT1. First, we
analyzed t(6;8)(p21;q24) translocation presented in a case with blastic plasmacytoid dendritic cell neoplasm (BPDCN).
To determine 8q24 partner gene, we searched for PVT1 chimeric transcript by 3' RACE method using PVT1-specific
primers and identified the fusion with SUPT3H (suppressor of Ty 3 homolog (S.cerevisiae)), which had been assigned to
chromosome 6p21. Thus, 6p21 and 8q24 chromosomal breakpoints in this case were indicated to locate within SUPT3H
and PVT1 genes, respectively. Next, we screened 35 samples from multiple myeloma similarly and one case presented
the formation of PVT1-chimeric transcript with BLOC1S5 (biogenesis of lysosomal organelles complex-1, subunit 5,
muted), which had been assigned to 6p24-25. The results indicate that 8q24 translocation with non-IG partners may be
a recurrent cytogenetic abnormality in hematologic neoplasms other than B-cell lymphoma. However, the pathologic
significance of PVT1-chimeric gene remains undetermined and further investigation is needed to clarify the role of the
chromosomal aberration.
O-4
GLUT1 選択的阻害薬 STF-31 の高リスク多発性骨髄腫に対する治療薬としての可能性
Therapeutic potential of a selective GLUT1 inhibitor STF-31 for high-risk multiple myeloma
○松本太一 1、自見至郎 2、髙松 泰 3、田村和夫 3、原 周司 1
*Taichi Matsumoto1, Shiro Jimi2, Yasushi Takamatsu3, Kazuo Tamura3, Shuuji Hara1
1
福岡大学薬学部 医療構造学、2福岡大学医学部 病態構造総合研究室、3福岡大学医学部 腫瘍血液感染症内科学
1
Faculty of Pharmaceutical Sciences, Fukuoka University, 2Central Laboratory for Pathology and Morphology, Fukuoka
University, 3Division of Medical Oncology, Hematology and Infectious Disease, Department of Internal Medicine, Fukuoka
University
近年、細胞のグルコース取り込みを利用した診断技術 18-FDG/PET により、グルコース取り込み能が高い腫瘍細胞
をもつ多発性骨髄腫患者は、そうでない患者に比べて予後が悪いことが明らかになってきた。グルコースは細胞膜
上に存在する glucose transporter(GLUT)を介して細胞内に取り込まれる。これまでに同定されている 14 種類の
サブタイプのうち、GLUT1 は様々ながんで発現が増加し、予後の悪化に関与することが報告されている。本研究で
は、GLUT1 選択的阻害薬 STF-31 が高リスク多発性骨髄腫に対する治療薬となりうるかを多発性骨髄腫由来細胞株
を用いて検討した。NCI-H929 や RPMI8226 細胞は、U266B1 や MOLP-8 細胞に比べてグルコース取り込み能が強
く、GLUT1 を高発現していた。STF-31 は、U266B1 や MOLP-8 細胞の生存には影響しない一方で、NCI-H929 や
RPMI8226 細胞に強くアポトーシスを誘導した。また、同薬剤はメルファランやドキソルビシン、ボルテゾミブの殺
細胞効果を相乗的に増強した。STF-31 は、単剤としてのみならずメルファランやドキソルビシン、ボルテゾミブの
併用薬としても、高リスク多発性骨髄腫患者に対する有効な治療薬になる可能性がある。
Recently, some clinical studies have demonstrated that a prognosis is poor in multiple myeloma patients bearing tumor
with increased glucose consumption. Glucose is ingested into a cell via glucose transporter (GLUT). Among 14 GLUT
subtypes, it has been reported that GLUT1 involves a poor prognosis in some solid tumors. In this study, we therefore
investigated a therapeutic potential of GLUT1 inhibition for high-risk multiple myeloma by use of 4 cultured myeloma
cells (U266B1, MOLP-8, NCI-H929 and RPMI8226). The glucose uptake was markedly higher in NCI-H929 and
RPMI8226 cells compared with U266B1 and MOLP-8 cells. Glucose uptake activity was positively correlated with
GLUT1 expression in these 4 cell lines. GLUT1 inhibition by STF-31, a selective GLUT1 antagonist, strongly induced
apoptosis in NCI-H929 and RPMI8226 cells but not in U266B1 and MOLP-8 cells. Moreover, this agent synergistically
accelerated the cytotoxic effects of conventional anti-myeloma drugs including melphalan, doxorubicin and bortezomib.
These data suggest that GLUT1 inhibition has an effective therapeutic potential for high-risk multiple myeloma with
high glucose uptake activity.
O-5
選択的 Akt 阻害による抗骨髄腫効果とプロテアソーム阻害との併用効果の解析
Selective Akt inhibition and the combination with proteasome inhibition in the treatment of
myeloma
○三村尚也 1、秀島 輝 2、下村俊泰 3、Ola Rizq4、宇津木照洋 3、井関 徹 5、中世古知昭 6、岩間厚志 4、
Kenneth Anderson2
*Naoya Mimura1, Teru Hideshima2, Toshiyasu Shimomura3, Ola Rizq4, Teruhiro Utsugi3, Tohru Iseki5, Chiaki Nakaseko6,
Atsushi Iwama4, Kenneth Anderson2
1
千葉大学医学部附属病院 輸血・細胞療法部、血液内科、2ダナファーバー癌研究所、3大鵬薬品工業株式会社 つく
ば研究センター、4千葉大学大学院医学研究院 細胞分子医学、5千葉大学医学部附属病院 輸血・細胞療法部、6千葉
大学医学部附属病院 血液内科
1
Division of Transfusion Medicine and Cell Therapy and Department of Hematology, Chiba University Hospital, 2Jerome Lipper
Multiple Myeloma Center, Dana-Farber Cancer Institute, USA, 3Tsukuba Research Center, TAIHO PHARMACEUTICAL CO., LTD.,
4
Department of Cellular and Molecular Medicine, Chiba University Graduate School of Medicine, 5Division of Transfusion
Medicine and Cell Therapy, Chiba University Hospital, 6Department of Hematology, Chiba University Hospital
PI3K-Akt 経路は、骨髄腫細胞の生存、増殖、薬剤耐性に重要な役割を果たし、骨髄微小環境は同経路を活性化して
骨髄腫保護作用を促進する。Akt 阻害作用を持つ perifosine は骨髄腫前臨床モデルや phase I/II 試験で有用性が示さ
れたものの、phase III 試験は中止となってしまい、また perifosine は選択的 Akt 阻害剤では無く、選択的 Akt 阻害剤
の抗骨髄腫効果の解析は未だ十分ではない。そこで我々は、新規アロステリック型選択的 Akt 阻害剤である TAS-117
の骨髄腫に対する前臨床的効果を解析した。TAS-117 は Akt リン酸化レベルの高い骨髄腫細胞株に有意な増殖抑制効
果を示し、Akt リン酸化を強力かつ速やかに阻害した。また患者骨髄腫細胞に細胞毒性を示した一方、正常末梢血単
核球には影響を与えなかった。TAS-117 は骨髄腫細胞に対して、細胞周期の G0/G1 期 停止、アポトーシス、オート
ファジー、小胞体ストレス応答を誘導した。骨髄間質細胞やサイトカインとの共培養においても、TAS-117 は有意な
細胞増殖抑制効果を示し、
更に骨髄間質細胞からの IL-6 分泌を抑制した。TAS-117 は Akt リン酸化レベルに関わらず、
プロテアソーム阻害剤のボルテゾミブやカーフィルゾミブとの併用療法で相加相乗効果を示し、小胞体ストレス応答
によるアポトーシスを増強した。そしてヒト骨髄腫細胞を免疫不全マウスに移植した形質細胞腫モデルでも、TAS117 は骨髄腫細胞の増殖を抑制して生存率を改善させ、更にボルテゾミブとの併用療法は治療効果を有意に高めた。
本研究により、選択的 Akt 阻害剤による in vitro と in vivo での抗骨髄腫効果が明らかになり、またプロテアソーム阻
害剤との併用療法の有用性が示された。選択的 Akt 阻害剤は骨髄腫の新たな治療戦略として有望であると考えられる。
The PI3K/Akt pathway plays a crucial role in the pathogenesis of multiple myeloma (MM) in the bone marrow (BM)
milieu. However, efficacy of selective Akt inhibition has not yet been fully elucidated. In this study, we therefore
examined the biologic impact of selective and potent Akt inhibition by a novel allosteric inhibitor TAS-117. TAS117 induced significant growth inhibition, associated with downregulation of phosphorylated Akt (p-Akt), selectively
in MM cell lines with high baseline p-Akt. Cytotoxicity of TAS-117 was also observed in patients MM cells, but not
in normal peripheral blood mononuclear cells. Importantly, TAS-117 induced significant cytotoxicity in MM cells
even in the presence of BM stromal cells, associated with inhibition of IL-6 secretion. Oral administration of TAS-117
significantly inhibited human MM cell growth in murine xenograft models. TAS-117 triggered apoptosis and autophagy,
as well as induction of endoplasmic reticulum (ER) stress response. Importantly, TAS-117 enhanced bortezomib-induced
cytotoxicity, associated with increased CHOP and PARP cleavage and blockade of bortezomib-induced p-Akt, suggesting
that TAS-117 augments bortezomib-induced ER stress and apoptotic signaling. Carfilzomib-induced cytotoxicity was
similarly enhanced by TAS-117. Importantly, TAS-117 enhanced bortezomib-induced cytotoxicity in vivo, associated
with prolonged host survival. Our results show that selective and potent Akt inhibition by TAS-117 triggers anti-MM
activities in vitro and in vivo, as well as enhances cytotoxicity of proteasome inhibition.
O-6
FARP1 遺伝子による多発性骨髄腫のデキサメサゾン耐性機序の解析
FARP1 is a candidate gene contributing to the dexamethasone resistance in multiple
myeloma cells.
○山崎敦子 1、武内正博 1、清水 亮 1、東ヶ崎絵美 1、川尻千華 1、武藤朋也 1、竹田勇輔 1、三村尚也 2、大和田千桂子 1、
堺田恵美子 1、清水直美 1、中世古知昭 1
*Atsuko Yamazaki1, Masahiro Takeuchi1, Ryoh Shimizu1, Emi Togasaki1, Chika Kawajiri1, Tomoya Muto1, Yusuke Takeda1,
Naoya Mimura2, Chikako Ohwada1, Emiko Sakaida1, Naomi Shimizu1, Chiaki Nakaseko1
1
千葉大学医学部附属病院 血液内科、2千葉大学医学部附属病院 輸血・細胞療法部
1
Department of Hematology, Chiba University Hospital, 2Division of Transfusion Medicine and Cell Therapy, Chiba University
Hospital
【諸言】デキサメサゾンは、多発性骨髄腫の初期治療において優れた腫瘍減少効果をもたらす薬剤であるが、治療経
過中にしばしば耐性化を生じてしまうことが問題となる。そこで今回、多発性骨髄腫におけるデキサメサゾン耐性と
なる機序を解明するために、多発性骨髄腫細胞株を用いてデキサメサゾン耐性株を樹立し、その解析を行った。
【方法・
結果】骨髄腫細胞株である RPMI8226 株をデキサメサゾン投与下で長期に培養し、デキサメサゾン耐性株 (Dex-R 株 )
を作成した。RPMI8226 株と Dex-R 株から total RNA を抽出し、cDNA microarray 解析を行ったところ、Dex-R 株で
は FARP1 が約 50 倍に増加していた。また治療抵抗性を示した一部の多発性骨髄腫患者には FARP1 の発現が高値と
なっているものがいた。FARP1 は RhoGEF と FERM ドメインをもち、CD44 のような細胞膜上の蛋白と結合する。そ
こで我々は Dex-R 株において、CD44 が FARP1 を介して Rho の活性化をおこし、デキサメサゾン耐性を得ているの
ではないかと考えた。実際に Dex-R 株の CD44 陽性細胞の割合は RPMI8226 株に比べ増加しており、MACS ソーティ
ングによって RPMI8226 株から CD44 陽性細胞を分離したところ、CD44 陽性の細胞集団は CD44 陰性の細胞集団に
比し、デキサメサゾンへの耐性化が強く、また FARP1 遺伝子の発現が高値となっていた。【結語】FARP1 が CD44 を
通じて、骨髄腫細胞のデキサメタゾン耐性に寄与しうることが示唆された。
Introduction: Dexamethasone effectively induces tumor cell death, at initial treatment of multiple myeloma (MM).
However, prolonged dexamethasone exposure may cause drug resistance. In order to elucidate the mechanism of
dexamethasone-resistance, we analyzed dexamethasone resistant subline of MM cell line. Result: We established a
dexamethasone resistant MM subline (Dex-R) from the dexamethasone-sensitive MM cell line RPMI8226 and used it
as a model of the clinical refractoriness of MM that had been treated with dexamethasone for a long time. We examined
the difference between RPMI8226 and Dex-R with cDNA-microarray. Expression of FARP1 gene, which is one of
TGF beta target genes in myeloma cells, increased approximately 50-fold in Dex-R with respect to RPMI8226. In some
myeloma patients, who developed chemoresistance, had high levels of gene expression of FARP1 at initial stage. FARP1
consists of Rho-GEF domain and FERM domain, which can associate with the protein on the cell membrane, such as
CD44. We hypothesized that Dex-R acquire the dexamethasone resistance through the Rho-GEF activities of FARP1 in
combined with CD44. Actually, the fraction of CD44-positive cells in Dex-R increased in comparison with RPMI8226.
We isolated CD44-positive population from RPMI8226 by MACS sorting. This population had a higher potential to
resist dexamethasone and expressed higher FARP1 than the CD44-negative population. Conclusion: Our data suggest
that FARP1 may contribute to MM cell resistance to dexamethasone through CD44.
O-7
BD 療法(Bor+DEX)の感受性に関与する小胞体ストレス関連遺伝子の発現解析
Endoplasmic reticulum stress-related gene expression can predict response to bortezomib
in myeloma
○成田朋子、李 政樹、正木彩子、森芙美子、伊藤 旭、楠本 茂、石田高司、小松弘和、新実彰男、飯田真介
*Tomoko Narita, Masaki Ri, Ayako Masaki, Fumiko Mori, Asahi Ito, Shigeru Kusumoto, Takashi Ishida, Hirokazu Komatsu,
Akio Niimi, Shinsuke Iida
名古屋市立大学 腫瘍・免疫内科学
Department of Medical Oncology and Immunology, Nagoya City University
(背景)多発性骨髄腫の分子標的治療薬として、プロテアソーム阻害剤であるボルテゾミブは、初発および再発患者
に広く用いられている。しかし、多くの患者が 1-2 年以内に治療抵抗性となることが報告されている。
(目的)BTZ
の感受性および効果持続を予測するバイオマーカーの探索(方法)初回 BD 療法予定の 57 名の骨髄腫患者より、治
療前に骨髄検体を採取し形質細胞を CD138 抗体ビーズで純化した。無増悪生存期間 (PFS) の長さで 2 群に分け、プ
ロテアソーム関連、小胞体ストレス関連およびアポトーシス関連遺伝子等の BTZ の作用機序に関与する遺伝子の発
現量を定量 RT-PCR を用いて解析した。
(結果)PFS が 6 ヶ月以下の群(32 例)では、PFS が 6 ヶ月を超える群(25
例)に比して Activating transcriptional factor 3 (ATF3) および ATF4 のベースラインでの発現が有意に低かった。
ATF3 および ATF4 の発現をそれぞれ knock-down した骨髄腫細胞株(KMS-11)において Western blot 解析をする
と、ATF3 および ATF4 を knock-down した細胞では BTZ により誘導されるアポトーシス関連遺伝子の Noxa、CHOP
や DR5 の発現が低下していた。Apoptosis assay でも BTZ に対する感受性低下を示していた。(結論)ATF family 遺
伝子群を中心とした小胞体ストレス関連・アポトーシス関連遺伝子が BTZ の感受性に関与することが示唆された。
(Background) Bortezomib (BTZ), a proteasome inhibitor, is widely used in the treatment of Multiple Myeloma (MM).
However, a fraction of MM patients shows poor response to the treatment. To explore the predictive biomarker of
response to the BTZ, expression of proteasome and endoplasmic reticulum (ER) stress-related genes was evaluated in
primary samples obtained from MM patients who received combination treatment of BTZ and Dexamethasone (BD)
after informed consent being obtained in our institute. (Materials & method) Fifty-seven MM samples were collected
prior to BD therapy, and subjected to mRNA analysis using real-time PCR. We then analyzed if their response to the BD
therapy correlated with specific gene expression profiles. We artificially modulated the specific gene expression in MM
cell lines to make sure its roles in the sensitivity to BTZ. (Results) Fifty-seven patients were divided into two groups,
i.e., short PFS group (PFS=<6mos, n=32) and long PFS group (PFS>6mos, n=25). Among 15 genes analyzed, ATF3 and
ATF4 expression levels were significantly lower in short responders (p=0.0157 and p=0.0085). When ATF3 and ATF4
expression was silenced in KMS-11 cell, these cells became resistant to BTZ. Among pro-apoptotic genes up-regulated
during BTZ treatment, Noxa, CHOP and DR5, a member of TRAIL death receptor family, became over-expressed.
(Conclusion) Low ATF3 and ATF4 expression may confer MM cells a resistance against BTZ, and it could be used as a
predictive biomarker for the BTZ treatment.
O-8
多発性骨髄腫細胞に対するフィブロネクチン及び骨髄間質細胞との接着下におけるボルテゾ
ミブ併用効果
Bortezomib combination in multiple myeloma in contact with fibronectin or bone marrow
stromal cells
○菊池次郎 1、小山大輔 1、向井陽美 2、古川雄祐 1
*Jiro Kikuchi1, Daisuke Koyama1, Harumi Mukai2, Yusuke Furukawa1
1
自治医科大学 分子病態治療研究センター 幹細胞制御研究部、2ヤンセン ファーマ株式会社
1
Division of Stem Cell Regulation, Center for Molecular Medicine, Jichi Medical University, 2Janssen Pharmaceutical K.K.
【目的】
多くの臨床試験において、プロテアソーム阻害剤ボルテゾミブ(Bort)を用いた併用療法の有効性が示されている。
しかしながら、どの薬剤との併用が最適なのかについて比較検討した結果は示されていない。今回、私たちは、骨髄
腫細胞に対する Bort と4種類の抗骨髄腫薬(メルファラン(L-PAM)
、サイクロホスファミド(CY)
、ドキソルビシ
ン(Doxo)とレナリドマイド(Lena)
)との併用効果を in vitroで比較検討したので報告する。
【方法】
骨髄腫細胞株(U266、RPMI8226、KMS12-BM)がファイブロネクチン(FN)や骨髄間質細胞との接着により薬剤
耐性を獲得する培養系を構築、非接着下及び FN、間質細胞との接着下で Bort との併用効果をイソボログラムにより
解析し、それぞれの効果を比較した。
【結果】
今回用いた4種類の中では、Bort と L-PAM の併用が非接着下、FN 及び間質細胞との接着下のいずれの条件下でも
他の薬剤に比べて高い相加作用を示した。一方、CY 併用はすべての条件下で拮抗的であった。また、Doxo 併用は、
非接着下及び FN との接着下では相加的であったが、間質細胞との接着下では拮抗的であった。対照的に Lena 併用は、
非接着下と FN 接着下では拮抗的であったが、間質細胞との接着下では相加的に作用し、すべての組み合わせの中で
最も高い相加効果を示した。これらの結果を支持するデータとして、間質細胞との接着下において、Bort と L-PAM
併用時に最も強いカスパーゼ -3 の活性化と、Bort と Lena 併用時に ER ストレス誘導のマーカーである CHOP の発現
増強が観察された。
【結論】
今回用いた中では L-PAM と Lena が Bort への併用に適していると思われた。従って、Bort に L-PAM 及びプレドニ
ゾンを加えた VMP 療法や、Bort に Lena 及びデキサメサゾンを加えた VRD 療法の有効性が示唆される。本研究の結
果は、Bort に併用する薬剤の選択において有用な情報と思われる。
Several clinical trials have demonstrated the effectiveness of bortezomib in combination with various anti-myeloma
agents; however, no definitive information is available regarding the most suitable drugs to be combined with
bortezomib. Using isobologram analysis, we investigated the combined effects of bortezomib with four key antimyeloma drugs (melphalan, cyclophosphamide, doxorubicin and lenalidomide), which represent components of major
bortezomib-based regimens with corticosteroids, in three myeloma cell lines (U266, RPMI8226 and KMS-12BM)
under various conditions. Melphalan was found to be the best drug to be combined with bortezomib under all culture
conditions tested (liquid culture, on fibronectin-coated plates, and co-culture with bone marrow stromal cells), whereas
cyclophosphamide was antagonistic with bortezomib especially in the presence of stromal cells. Doxorubicin showed
additive effects under stroma-free conditions and in contact with fibronectin, but was rather antagonistic in the presence
of stromal cells. In contrast, lenalidomide exerted the most favorable effect with bortezomib in contact with stromal
cells. Consistent with these results, caspase-3 was activated by melphalan stronger than other agents in combination with
bortezomib. Moreover, bortezomib-induced up-regulation of CHOP was readily enhanced by lenalidomide in contact
with stromal cells. The present findings may provide fundamental information for the selection of bortezomib-based
regimens for myeloma patients.
O-9
骨髄腫前駆細胞を標的としたレナリドミドにより増幅される Th1 様 γδT 細胞療法の効果
Targeting myeloma progenitors by ex vivo-expanded Th1-like γδT cells
○原田武志 1、三木浩和 1、崔 衢 1、中村信元 1、小田明日香 1、高橋真美子 1、岩佐昌美 1、宇髙憲吾 1、藤井志朗 1、
賀川久美子 1、尾崎修治 2、林幸壱郎 3、中村教泰 3、田中義正 4、松本俊夫 1、安倍正博 1
*Takeshi Harada1, Hirokazu Miki1, Qu Cui1, Shingen Nakamura1, Asuka Oda1, Mamiko Takahashi1, Masami Iwasa1, Kengo Udaka1,
Shiro Fujii1, Kumiko Kagawa1, Shuji Ozaki2, Koichiro Hayashi3, Michihiro Nakamura3, Yoshimasa Tanaka4, Toshio Matsumoto1,
Masahiro Abe1
1
徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部 生体情報内科学分野、2徳島県立中央病院 血液内科、3徳島大学大
学院ヘルスバイオサイエンス研究部 顕微解剖学分野、4長崎大学創薬研究教育センター
1
Department of Medicine and Bioregulatory Sciences, Graduate School of Medical Sciences, University of Tokushima,
2
Department of Hematology, Tokushima Prefectural Central Hospital, 3Department of Anatomy and Cell Biology Medical
Informations, Graduate School of Medical Sciences, University of Tokushima, 4Center for Therapeutic Innovation, Nagasaki
University Graduate School of Biomedical Sciences
[背景・目的]多発性骨髄腫の治療成績の向上のために、薬剤抵抗性を示す腫瘍前駆細胞や腫瘍幹細胞を標的とし得
る治療の開発が求められている。今回、抗腫瘍活性の高い Th1 様γδT 細胞の効率よい体外増幅法の開発と体外増幅
γδT 細胞の腫瘍前駆細胞に対する影響を明らかにするために以下の検討を行った。[方法・結果]ゾレドロン酸(Zol)
またはイソペンテニル二リン酸の前駆体である HMB-PP とともにレナリドミド(Len)を添加すると、1週後末梢血
単核細胞から IFN-γを高発現し、Foxp3 の発現の弱い Th1 様γδT 細胞が強力に誘導された。制御性 T 細胞様γδT
細胞の誘導はなかった。このように誘導したγδT 細胞を共培養すると、骨髄腫細胞株のコロニー形成能が抑制され
る[RPMI 8226: 81 ± 1(平均± SD)対 0 ± 0; KMS-11: 40 ± 1 対 16 ± 4 コロニー数 /dish, それぞれ p<0.01]と
ともに,
薬剤抵抗性分画である side population(SP)のサイズが減少した。γδT 細胞は熱ショックタンパク質(HSP)
60 や HSP 70 を認識するが、熱処理により骨髄腫細胞の HSP 60 と HSP 70 が増加し,43°C 以上の 5 分間の温処理
では RPMI 8226 や KMS-11 の SP 分画が著明に減少した。[考察]Len は Zol あるいは HMB-PP の存在下で Th1 様
γδT 細胞を誘導し,このようにして体外で増幅させたγδT 細胞は骨髄腫前駆細胞に対しても細胞傷害活性を示すこ
とが示唆された。また,我々は最近ナノ粒子による骨髄腫病変選択的な温熱療法の前臨床の成績を報告した (Hayashi
et al. Theranostics, 2013) が、温熱療法は骨髄腫前駆細胞に傷害を与えると同時に,γδT 細胞を病変部に集積させ
γδT 細胞療法の腫瘍前駆細胞への傷害活性をさらに増強させる可能性が考えられる。
Multiple myeloma (MM) initiating cells or MM progenitor cells are generally accepted to be a cell fraction to cause
relapse with highly resistant nature to the present therapeutic modalities. To develop innovative strategies against them,
the present study was undertaken to clarify the cytotoxic effects of γδ T cells expanded ex vivo on clonogenic MM
cells. Zoledronic acid (Zol) or HMB-PP, a precursor of isopentenyl pyrophosphate, in combination with lenalidomide
(Len) substantially expanded from PBMCs γδ T cells with enhanced intracellular levels of IFN-γ but not Foxp3,
indicating robust induction of Th1-like γδ T cells. Thus expanded γδ T cells markedly suppressed the colony formation
of RPMI 8226 and KMS-11 cells [81±1 (mean ± SD) vs. 0±0 and 40±1 vs. 16±4 colonies/dish, respectively, p<0.01],
and decreased the sizes of their side populations (SP), suggesting targeting a drug-resistant clonogenic MM cells.
Interestingly, the colony formation and SP sizes were also substantially reduced in the MM cells after culturing for 5
minutes at 43℃ or higher, although HSP60 and HSP70 expression was up-regulated. Because HSPs are recognized by
Th1-like γδ T cells as an antigen, hyperthermia may help to recruit Th1-like γδ T cells to tumor lesions and enhance their
cytotoxic activity against MM progenitors. Combinatory treatment with hyperthermia followed by Th1-like γδ T cellbased immunotherapy warrants further study.
O-10
レナリドミドによる多発性骨髄腫患者の免疫細胞サブセットの変化
Lenalidomide treatment changed immune cell subset in multiple myeloma patients
○半田 寛 1、神谷 明 2、井出規文 2、大宮千春 2、斉藤貴之 2、小磯博美 3、滝沢牧子 1、入内島裕乃 1、横濱章彦 4、
磯田 淳 5、松本守生 5、澤村守夫 5、唐沢正光 6、三井健揮 1、石埼卓馬 1、清水啓明 1、馬渡桃子 5、小川孔幸 1、斉藤明夫 7、
小河原はつ江 8、村上博和 2
*Hiroshi Handa1, Akira Kamiya2, Norifumi Ide2, Chiharu Omiya2, Takayuki Saitoh2, Hiromi Koiso3, Makiko Takizawa1,
Hirono Iriuchishima1, Akihiko Yokohama4, Atsushi Isoda5, Morio Matsumoto5, Morio Sawamura5, Masamitsu Karasawa6,
Takeki Mitsui1, Takuma Ishizaki1, Hiroaki Shimizu1, Momoko Mawatari5, Yoshiyuki Ogawa1, Akio Saitoh7, Hatsue Ogawara8,
Hirokazu Murakami2
1
群馬大学医学部附属病院 血液内科、2群馬大学大学院 保健学研究科、3群馬大学医学部附属病院腫瘍センター、
群馬大学医学部附属病院 輸血部、5国立病院機構西群馬病院、6公立碓氷病院、7藤岡総合病院、8群馬パース大学
4
1
Deparment of Medicine and Clinical Science Hematology, Gunma University Hospital, 2Gunma University Graduate School of
Health Scince, 3Gunma University Hospital Oncology Center, 4Gunma University Hospital Blood Transfusion Service, 5Natinal
Nishi-Gunma Hospital, 6Usui Hospital, 7Fujioka General Hospital, 8Gunma Pearth University
再発・再燃した多発性骨髄腫(MM)は新規治療薬により治療されている。先行する研究でレナリドミドは in vitro
および in vivo で免疫担当細胞に変化を引き起こすことが示されている。本研究では、レナリドミド治療を受けた
MM 患者において、免疫細胞がどのように変化するのかを、ボルテゾミブまたはサリドマイドによる治療を受けた患
者を対照に、フローサイトメトリー(FACS)を用いて検討した。書面による本研究についての同意が得られた、27
名の多発性骨髄腫患者の末梢血中の T 細胞サブセット (CD4/CD8, CD8+CD56+, Th1/Th2, Treg/Th17)、NK 細胞サ
ブセット (CD3+CD56+NKp44+)、NKT 細胞サブセット (CD3+CD56+Va24・Vb11+) の変化を、FACS を用いて測定し
た。 ①レナリドミドの治療で、CD3+CD56+T 細胞比率が有意に増加した (p=0.0014) ② NK 細胞比率、NKT 細胞比率
はどの治療群でも 1 サイクルの間で有意に変化しなかった③ Treg/Th17 比が、統計学的有意差には至らなかったが、
day14 から day28 にかけてレナリドミド単独治療群で増加する傾向が見られた (p=0.25) ④治療反応を予測する因子
としては、
day14 の Treg/Th17 比が抽出された
【オッズ比 4.22 (95%CI: 1.19-15.00), p=0.026】。 レナリドミド治療は、
CD3+CD8+CD56+ Cytotoxic T 細胞など、CD56 陽性を増加させるが、NK 細胞や NKT 細胞は増加させなかった。また、
レナリドミド単剤による治療は、投与終了後にも Treg 優位となるように Treg/Th17 比に働きかけることが示唆され
た。そして、治療開始初期の Treg/Th17 比の変化が予後予測因子になりうることが示唆された。
Relapse and refractory multiple myeloma (MM) patients are usually treated with novel agents. Previous studies have
demonstrated that lenalidomide affects immune cells both in vitro in vivo. Therefore we examined changes of immune
cell subsets of MM patients treated with lenalidomide comparing patients treated with bortezomib or thalidomide as
control using flow cytometry (FACS) in this study. Peripheral blood T cells subset (CD4/CD8, CD8+CD56+, Th1/Th2,
Treg/Th17), NK-cell subset (CD3+CD56+NKp44+) , NKT cells subset (CD3+CD56+Va24, Vb11+) of 27 MM patients
were measured by using FACS after obtaining written informed consent. 1) CD3+CD56+T cells ratio significantly
increased by treatment of lenalidomide (p=0.0014). 2) NK-cell ratio and NKT cells ratio did not change between 1 cycle.
3) Treg/Th17 ratio of day 14 tended to increase in patients treated with lenalidmide alone (p=0.25) 4) Treg/Th17 ratio at
day 14 was found as a predictor for therapeutic response [4.22 odds ratio (95% CI:] 1.19-15.00), p=0.026 ] The treatment
with lenalidomide increased the CD56 positive including CD3+CD8+CD56+ Cytotoxic T cells, but did not increase NKcell and NKT cells. It was implied that treatment with lenalidomide alone may work on to produce Treg predominance
even after the administration. And it was also indicated that the change of the Treg/Th17 ratio of the early period of the
therapy could become the prognostic factor.
O-11
MGUS 及び多発性骨髄腫における FGFR3 解析に関する検討 : 関東 - 東北骨髄腫カンファレン
ス多施設共同研究
Analysis of FGFR3 in patients with MGUS or multiple myeloma (MM):KT-MM multicenter
study
○八幡悠里子 1、築根 豊 1、半田 寛 2、入内島裕乃 2、磯田 淳 3、松本守生 3、田村秀人 4、石橋真理子 4、猪口孝一 4、
今井陽一 5、田中淳司 5、田野崎栄 6、小池道明 7、伊藤薫樹 8、石田陽治 8、小松則夫 1、佐々木純 1
*Yuriko Yahata1, Yutaka Tsukune1, Hiroshi Handa2, Hirono Iriuchishima2, Atsushi Isoda3, Morio Matsumoto3, Hideto Tamura4,
Mariko Ishibashi4, Koiti Inokuchi4, Yoichi Imai5, Junji Tanaka5, Sakae Tanosaki6, Michiaki Koike7, Shigeki Ito8, Yoji Ishida8,
Norio Komatsu1, Makoto Sasaki1
1
順天堂大学医学部 内科学血液学講座、2群馬大学医学部附属病院 血液内科、3国立病院機構西群馬病院 血液内科、
日本医科大学 血液内科、5東京女子医科大学医学部 血液内科、6同愛記念病院 血液内科、7順天堂大学医学部附
属静岡病院 血液内科、8岩手医科大学 内科学講座血液・腫瘍内科分野
4
1
Division of Hematology, Department of Internal Medicine, Juntendo University School of Medicine, 2Department of Medicine
and Clinical Science, Gunma University Graduate School of Medicine, 3Department of Hematology, National Hospital
Organization Nishigunma National Hospital, 4Division of Hematology, Nippon Medical School, 5Department of Hematology,
Tokyo Women's Medical University, 6Department of Hematology, The Fraternity Memorial Hospital, 7Department of
Hematology, Juntendo University Shizuoka Hospital, 8Department of Hematology and Oncology, Iwate Medical University
【目的】多発性骨髄腫では様々な遺伝子・染色体異常が予後因子として提唱されている。FISH 法による IgH-FGFR3/
MMSET転座の存在は予後不良因子で、bortezomib による治療で予後が改善されることが示されており、治療法の
選択において重要な判断材料となる。今回、我々は MGUS と初発時または再燃時の多発性骨髄腫患者の骨髄検体を
用いて、FISH 法による IgH-FGFR3転座の存在が、フローサイトメトリー(FCM)や PCR 法における FGFR3発現と
どの程度相関するかを検討した。 【方法】2012 年 3 月から 2013 年 12 月までに多施設共同研究(KT-MM) に参加
した 8 施設の中で、本研究に同意が得られた 186 例の MGUS および多発性骨髄腫患者の骨髄を用いて、FISH 法に
て t(4;14) を、FCM(standard 3-color)と PCR 法にて FGFR3の発現を解析した ( 株式会社 SRL)。 【結果】解析症例
数は 186 例(男性 / 女性 =95/91)
。年齢中央値 68 歳(37-90 歳)。MGUS31 例、無症候性骨髄腫 13 例、症候性骨
髄腫 142 例で、M 蛋白は IgG/IgA/BJP/IgD=123/35/25/1 例であった。多発性骨髄腫の D/S は IA/IB/IIA/IIB/IIIA/
IIIB=21/1/36/3/71/15 例、ISS は I/II/III=54/48/49 例であった。FISH 法で t(4;14) 陽性は 32 例(17.2%) あり、M
蛋白は IgG/IgA/BJP=20/9/3 例であった。このうち del(17p) を 2 例、del(13q) を 18 例そして t(8;14) を 1 例に確認した。
全体では PCR 法は 30 例で陽性 (3,100 ~ 73,000copy/2ngRNA、β -actin に対する比率 7.8 ~ 181% ) で、FCM で
は 20 例が陽性であった。FISH 陽性例のうち PCR 陽性が 29 例(90.6%)、FCM 陽性が 20 例(62.5%)であった。 【結
語】海外の報告と同様に、2 割弱に t(4;14) を認め、IgA 型の比率が高かった。Del(13p) の頻度は t(4;14) 陰性群と差
はなかった。FISH 法における同転座の検出例のうち約 90% の症例で PCR 法にて FGFR3発現が確認できた。これに
比べ FCM における検出率は低かった。FISH 陽性かつ PCR 陰性例は MMSETのみ発現している可能性があり、今後の
検討が必要であると考えられた。
[Introduction] Various genetic and chromosomal abnormalities are proposed as prognosis factors in MM, which are
analyzed by FISH. Although the presence of the translocation of IgH-FGFR3/MMSET analyzed by FISH is a poor
prognostic factor, treatment with bortezomib has shown to improve prognosis; therefore, the translocations is important
information in the selection of therapeutic methods. We examined the association between IgH-FGFR3 translocation by
FISH and FGFR3 expression by FCM or PCR in bone marrow of MGUS and MM patients. [Method] 186 patients with
MGUS and MM in our 8 institutions are enrolled from March 2012 to December 2013. Bone marrow were analyzed
t(4;14) by FISH and FGFR3 expression by 3-color FCM and PCR. [Results] A total of 186 patients were analyzed (17%
MGUS, 7% asymptomatic MM, 76% symptomatic MM). M-protein types IgG/IgA/BJP/IgD were 67%/19%/14%/0%,
and ISS stages I/II/III were 42%/26%/32%, respectively. In FISH, 32 patients (17%) were t(4;14) positive (63% IgG,
28% IgA, 9% BJP). Of them, each del(13q) , del(17p) and t(8;14) was confirmed in 18, 2 and 1 patient. Of all patients, 30
were positive in PCR, and 20 were positive in the FCM. Of FISH + patients, 29 (91%) were PCR +, and 20 (63%) were
FCM +. [Conclusion] Similarly to previous reports, t(4;14) was observed in about 20% of all patients, and the ratio of
IgA type was high. Of patients in whom the translocation was detected by FISH, the expression of FGFR3 was confirmed
by PCR in approximately 90% of them. The MMSET alone may be expressed in patients who were FISH + and PCR -.
O-12
単一施設における MGUS および SMM の症候性骨髄腫進展の解析
progression probability of MGUS and SMM to symptomatic myeloma
○丹下直幸、古川勝也、村瀬篤史、早川正哉、小杉浩史
*Naoyuki Tange, Katsuya Hurukawa, Atsushi Murase, Masaya Hayakawa, Hiroshi Kosugi
大垣市民病院 血液内科
Department of Hematology, Ogaki Municipal Hospital
(目的)近年、Mateos、Landgren らにより、high risk Smoldering Multiple myeloma (SMM) に対する早期治療の意
義が報告され、注目されている。当院における MGUS および SMM からの myeloma 進展を解析し、進展リスクに関
して検討を行う。(対象)2000 年 1 月から 2014 年 1 月までの 14 年間に診断した、270 例(MGUS 64 例、SMM
13 例および症候性 myeloma193 例)を解析した。 FLC を用いた risk score の評価には評価可能症例(MGUS 22
例・SMM 5 例)を解析対象とした。(方法)症候性 MM への進展率、累積発症率、risk 因子 6 項目と進展率の関
連、および二次がん発生率について解析した。(結果)MGUS 64 例中 1 例(1.5%)が SMM へ、4 例(6.3%)が症
候性 MM へ進展し、SMM 13 例中 5 例(38.5%)に症候性 MM への進展を認めた。 症候性 MM への累積発症率は
MGUS で 8.5%@5yrs、15.5%@10yrs、SMM では 16.1%@5yrs、53.4%@10yrs であった。 MGUS 64 例中、lymphoid
meoplasm の発生は 0 例、他の固形癌の発生は 11 例 (17.2%) で計 2 例 (17.2%) であった。SMM 13 例中、lymphoid
neoplasma の発生は 2 例 (15.4%)、他の固形癌の発生は 2 例 (15.4%) で計 4 例 (31.6%) であった。 SMM から症候性
MM への進展 risk 因子として、少ないコホートながらも異常 FLC 比率は risk 因子となる可能性が示された。(考察)
すでに、Rajkumar は Nat. Rev. Clin. Oncol. に有用なリスク因子について報告しており、リスク因子はガイドライン
化を待つ状況にあり、さらに Lnadgren らは ASH2013 で、100% の CR 率を達成可能な phase II study を報告した。
今後は、二次がんなど毒性の低い治療法での早期介入というコンセプトが重要なテーマとなると思われる。(結語)
MGUS,SMM から症候性 MM への累積発症率は既報告と同様の進展割合であり、さらに二次がん発生率を明らかにし
た。少数コホートながらも、進展リスク因子の有用性が再確認された。
In these several years, Mateos and Landgren have reported the significance of early intervention to high risk SMM. We
analyzed progression probability and risk factors of MGUS and SMM to symptomatic multiple myeloma. Study cohort
is following; MGUS 64, SMM 13, active myeloma 193, diagnosed in our hospital from Jan. 2000 to Jan. 2014. We
analyzed accumulated probability of progression, risk factors, and incidence rate of second primary malignancy. 1.5%
(1/64) in MGUS has progressed to SMM and 6.3%(4/64) in MGUS to active myeloma. 38.5% (5/13) in SMM progressed
to active MM. Accumulated probability was 8.5%@5yrs) in MGUS and 16.1%@5yrs in SMM. 17.2% (11/64) in MGUS
and 31.6% (4/13) in SMM have secondary primary malignancy other than myeloma. Aberrant FLC, abnormal PC/
BMPC, PET/MRI-FL as Rajkumar and Kyle already have identified and discussed in Nat. Rev. Clin. Oncol could be the
significant risk factors of SMM to MM. Landgren reported 100% CR of phase II study in ASH 2013. In near the future,
highly efficient treatment with lower toxicity to high risk SMM should be standardized. Our cohort study is small-scale,
but we could confirm the significance of risk factors and secondary primary malignancy.
O-13
我が国における、くすぶり型骨髄腫の発症数についての後方視的解析
The incidence of smoldering multiple myeloma in Japan
○牟田 毅 1、飯田真介 2、末永孝生 3、角南一貴 4、磯田 淳 5、原田奈穂子 6、黒田純也 7、佐分利能生 8、木村文彦 9、
髙松 泰 10
*Tsuyoshi Muta1, Shinsuke Iida2, Kosei Matsue3, Kazutaka Sunami4, Atsushi Isoda5, Naoko Harada6, Junya Kuroda7,
Yoshio Saburi8, Fumihiko Kimura9, Yasushi Takamatsu10
1
九州大学病院 血液腫瘍内科、2名古屋市立大学病院 腫瘍免疫内科、3亀田総合病院 血液腫瘍内科、4岡山医療セ
ンター 血液内科、5西群馬病院 血液内科、6熊本医療センター 血液内科、7京都府立医科大学 血液・腫瘍内科、
8
大分県立病院 血液・腫瘍内科、9防衛医科大学 血液内科、10福岡大学病院 腫瘍血液感染症内科
1
Department of Hematology/Oncology, Kyushu-University Hospital, 2Department of Medical oncology and immunology,
Nagoya City University, 3Department of Hematology, Kameda General Hospital, 4Department of Hematology, National Hospital
Organization Okayama Medical Center, 5Department of Hematology, Nishigunma Hospital, 6Department of Hematology,
National Hospital Organization Kumamoto Medical Center, 7Division of Hematology and Oncology, Kyoto Prefectural University
of Medicine, 8Department of Hematology, Oita Prefectural Hospital, 9Department of Hematology, National Defence Medical
College Hospital, 10Division of Oncology, Hematology, and infectious disease, Fukuoka University Hospital
【目的】近年、海外の疫学研究により、くすぶり型骨髄腫の進行リスクが明らかにされてきた。一方で、本邦におけ
るすくぶり型骨髄腫についての疫学データはすくない。今回我々は、本邦において年間どの程度の症例が新規に診断
されているのかについて、調査を行った。
【方法】2001 年から 2012 年にかけて後方指摘的にデータを全国 61 の病
院から回収した。くすぶり型骨髄腫の定義は、M 蛋白量 3 g/dL 以上、もしくは骨髄中クローナルな形質細胞 10% 以
上で、骨髄腫に伴う臓器障害がないものとした。【結果】直近の 3 年間で、新規のくすぶり型骨髄腫は年平均 45 症
例であった。患者年齢が 70 歳未満は 58% であった。進行のリスクが高いとされる M 蛋白量 3 g/dL 以上かつ骨髄
中クローナルな形質細胞 10% 以上の症例は 49% であった。一方、フリーライト鎖比 > 8 または 0.125 > の症例
は進行リスクが高いとされ、その割合は 39% であった。International staging system では、I、II、III 期は、それぞ
れ 69%、22%、2% であった。経過中に 155 (53%) 例が、中央値 37 ヶ月で、症候性骨髄腫へ進行した。【総括】年
間の新規発症くぶり型骨髄腫のうち、M 蛋白と形質細胞の骨髄中比率による進行リスクの高い群は 22 例と推定され
た。さらに フリーライト鎖比を加えた高リスク群は年間 18 例と推定された。後方視的解析であるためあくまで推定
値であるが、前向き研究を行う上での症例数の設定に有用と考えられた。
Background: Recently, the etiology of SMM has been clarified, but the number of newly diagnosed patients in Japan has
yet to be estimated. Method: The clinical data between 2001 and 2012 were reviewed, after approved by an institutional
review board of each hospital. The criteria of SMM is defined as the clonal bone marrow plasma cells (BMPC >=
10%) or serum M-protein levels >= 3 g/dL, with no end-organ damage attributed to plasma cell proliferative disorders.
Results: The mean number of patients with newly diagnosed SMM was around 45 per year. The ratio of patients 70>
years was 58%. The proportion of patients who fulfilled both BMPC >= 10% and serum M protein level >=3 g/dL was
estimated as 49%. In addition, the proportion of patients who also fulfilled the FLC ratio of >8 or 0.125> was estimated
as 39%. Using the international staging system (ISS) at diagnosis of SMM, the percentage of stages I, II, III was 69%,
22%, and 2%, respectively. Disease progression developed in 155 (53%) patients, and the median time to progression
was 37 months. Conclusion: The number of SMM patients with BMPC >= 10% and serum M protein level >= 3 g/dL is
expected to be 22 per year. Together with FLC ratio, the number of high risk is limited around 18 per year.
O-14
多発性骨髄腫の幹細胞採取効率と安全性、G-CSF 単独と大量 cyclophosphamide 療法との比
較
Analysis of stem cell harvest in multiple myeloma, comparison with G-CSF alone and HD-CY
regimen
○清水直美 1、酒井紫緒 1、赤尾健一 1、大旗彩子 1、永尾侑平 1、川尻千華 1、東ヶ崎絵美 1、清水 亮 1、杉田泰雅 1、
山崎敦子 1、武藤朋也 1、塚本祥吉 1、竹田勇輔 1、武内正博 1、大和田千桂子 1、堺田惠美子 1、三村尚也 2、井関 徹 2、
中世古知昭 1
*Naomi Shimizu1, Shio Sakai1, Kenichi Akao1, Ayako Ohata1, Yuhei Nagao1, Chika Kawajiri1, Emi Togasaki1, Ryoh Shimizu1,
Yasumasa Sugita1, Atsuko Yamazaki1, Tomoya Muto1, Shokichi Tsukamoto1, Yusuke Takeda1, Masahiro Takeuchi1,
Chikako Ohwada1, Emiko Sakaida1, Naoya Mimura2, Tohru Iseki2, Chiaki Nakaseko1
1
千葉大学 血液内科、2千葉大学医学部附属病院 輸血・細胞療法部
1
Department of Hematology, Chiba University Hospital, 2Division of Blood Transfusion and Cell Therapy, Chiba University
Hospital
【緒言】多発性骨髄腫における自己末梢血幹細胞採取 (PBSCH)は G-CSF 併用大量 cyclophosphamide 療法 (HD-CY) が
広く行われている。当院では 2012 年 7 月より外来にて G-CSF 単独療法による PBSCH を導入している。今回我々は
両レジメンでの採取効率と安全性を比較検討したので報告する。【対象】2005 年 3 月から 2013 年 7 月まで千葉大
学病院にて HD-CY または G-CSF 単独にて末梢血幹細胞採取を施行した 52 例を対象とした。【結果】男性 32 例、女
性 20 例。HD-CY 群 30 例、G-CSF 単独群 22 例 ( 外来 10 例)。採取時年齢中央値 HD-CY 群 58 歳 (27-65)、G-CSF
単独群 60 歳 (38-65) と G-CSF 群で有意に高かった (p=0.041)。総採取 CD34 陽性細胞数は中央値、HD-CY 群:5.67x106/
kg、
G-CSF 単独群:3.94x106/kg (p=0.0005)、
採取回数中央値は HD-CY 群 1 回(1-2)、G-CSF 単独群 2 回 (1-3)(p < 0.0001)
と有意に HD-CY 群において採取効率が良好であった。しかしながら 1 回の移植に必要な幹細胞数 1.6x106/kg 以上採
取可能症例は HD-CY 群 93%, G-CSF 単独群 81% (p=0.3819) と有意差を認めなかった。また HD-CY 群では感染症など
の有害事象が認められたのに比し、G-CSF 群では入院加療を要する有害事象は認められなかった。しかしながら、採
取経過中に free light chain (FLC) をモニタリングした 12 例中 (HD-CY 3 例、G-CSF 9 例)、G-CSF 群 2 例で自家移植
前に FLC の明らかな上昇を認めた。【結論】G-CSF 単独群でも1回の移植に必要な幹細胞は十分に確保可能であり、
外来で簡便かつ低コストに採取が可能であることがわかった。新規薬剤の導入により寛解率が向上しているが、一方
で採取経過中に FLC に増悪症例も認められ、抗腫瘍効果を有しない G-CSF 単独での採取では FLC などのモニタリン
グが重要であることが明らかとなった。
Peripheral blood stem cell harvest (PBSCH) with high-dose cyclophosphamide (HD-CY) followed by G-CSF or G-CSF
alone has been shown to efficacious method myeloma patients. We started PBSCH with G-CSF alone on the outpatient
basis since July, 2012. We compared the efficiency and safety of PBSCH with G-CSF alone (G group) with that with
HD-CY (C group). A total of 52 consecutive patients undergoing PBSCH between March 2005 and July 2013 were
included. There were 32 males and 30 patients were in C group and 22 patients in G group (10, outpatient). The median
age was higher in the patients of G group (60 years old) than in the patients of C group (58 years old) (p=0.041). The
median of CD34+ cells was higher in the C group (5.67x106/kg) than in the G group (3.94x106/kg) (p=0.0005). A median
number of apheresis procedure was lower in the C group (1 time) than in the G group (2 times) (p<0.0001). However,
there was no difference between these two groups to collect CD34+ cells more than 1.6x106/kg. Some patients in C group
showed severe infections during PBSCH, however, there were no severe complications in G group. Two patients with
G-CSF showed disease progression by the free light chain (FLC) after PBSCH. In conclusion, PBSCH with G-CSF alone
is safe and efficacious method to collect stem cells for single transplantation. We found that outpatient-based PBSCH
with G-CSF was safely performed in the low cost. Some patients progressed by FLC monitoring during the PBSCH with
G-CSF and careful monitoring of FLC is important to assess disease status.
O-15
未治療多発性骨髄腫に対する自家末梢血幹細胞移植後の強化・維持療法に関する有効性と安
全性の検討
Safety and efficacy of consolidation and maintenance after ASCT in multiple myeloma
○伊藤薫樹 1、和泉 透 2、半田 寛 3、磯田 淳 4、松本守生 4、村山佳予子 5、五十嵐忠彦 5、伊藤俊朗 6、石田文宏 7、
中澤英之 8、北野喜良 8、飯野昌樹 9、小原洋一 10、筑紫泰彦 11、下瀬川健二 12、石田陽治 1、村上博和 13、張 高明 14
*Shigeki Ito1, Tohru Izumi2, Hiroshi Handa3, Atsushi Isoda4, Morio Matsumoto4, Kayoko Murayama5, Tadahiko Igarashi5,
Toshiro Ito6, Fumihiro Ishida7, Hideyuki Nakazawa8, Kiyoshi Kitano8, Masaki Iino9, Yoichi Kohara10, Yasuhiko Tsukushi11,
Kenji Shimosegawa12, Yoji Ishida1, Hirokazu Murakami13, Takaaki Chou14
1
岩手医科大学 内科学講座血液・腫瘍内科分野、2栃木県立がんセンター 血液内科、3群馬大学医学部附属病院 血
液内科、4西群馬病院 血液内科、5群馬県立がんセンター 血液内科、6信州大学 血液内科、7信州大学 保健学科、
8
まつもと医療センター松本病院 血液内科、9山梨県立中央病院 血液内科、10昭和伊南総合病院 血液内科、11八戸
赤十字病院 血液内科、12岩手県立中部病院 血液内科、13群馬大学大学院 保健学研究科、14新潟県立がんセンター
新潟病院 内科
1
Hematology & Oncology, Department of Internal Medicine, Iwate Medical Univiersity School of Medicine, 2Tochigi Cancer
Center, 3Department of Medicine and Clinical Science Hematology, Gunma University, 4Department of Hematolory, Nishigunma
National Hospital, 5Gunma Cancer Center, 6Shinsyu University, 7Shinsyu University, 8Matsumoto Medical Center, 9Yamanashi
Prefectural Central Hospital, 10Showa Inan General Hospital, 11Hachinohe Red-cross Hospital, 12Iwate Prefectural Chubu Hospital,
13
Department of Labolatory Sciencies, Gunma University Graduate School of Health Science, 14Niigata Cancer Center Hospital
背景:65 歳未満の未治療症候性多発性骨髄腫に対する大量化学療法と自家造血幹細胞移植の併用は標準治療と位置
づけられている。しかし、この治療法のみでは移植後の再発は少なくなく、現時点では治癒が期待できない。最近、
強化療法・維持療法としてレナリドミドやボルテゾミブ投与により移植後の奏効率改善と無増悪生存期間の延長が報
告されている。しかしながら、全生存期間延長のエビデンスが少なく臨床試験として行うことが望ましいとされる。
今回我々は、本邦における新規薬剤を用いた自家移植後強化・維持療法の有効性と安全性を検証する目的で臨床第 II
相試験(UMIN000007838)を開始したので紹介する。 方法:本研究では、自家移植後の強化・維持療法の有効性
と安全性を検証するため、以下の試験デザインによる多施設共同第 II 相臨床試験を計画した。治療プロトコールは、
未治療の移植適応症候性骨髄腫患者に対して初回寛解導入療法としてボルテゾミブ+デキサメタゾン療法を4コース
施行し、大量シクロホスファミドによる造血幹細胞採取および自家移植併用大量メルファラン療法を行う。移植 100
日以降にレナリドミド単剤療法による強化療法を2コース行い、その後ボルテゾミブ間歇投与維持療法を1年間行う。
本研究の主要評価項目は、強化・維持療法時の奏効率、副次的評価項目は、強化・維持療法時の安全性および試験終
了時の完全奏効割合である。 結果:平成 24 年3月から本試験参加 13 施設より登録が開始された。登録予定 46 例
のところ、1 月末時点で 39 例の登録が終了している。本学会では、平成 26 年 4 月末の進捗状況、初回寛解導入療
法後および移植後 100 日での奏効割合、移植および強化・維持療法の実施状況について報告する。
Background: To evaluate the effect of bortezomib as induction therapy before autologous transplantation, followed
by lenalidomide consolidation and bortezomib maintenance in myeloma patients. Methods: Newly diagnosed patients
aged 65 years or younger were eligible. Induction (bortezomib and dexamethasone [BD]) included four 21-day cycles
of bortezomib (1.3mg/m2 on days 1, 4, 8, and 11) and dexamethasone (20 mg/d on days 1, 2, 4, 5, 8, 9, 11, and 12).
Autologous transplantation was melphalan 200mg/m2 and stem-cell support. Consolidation included two 28-day cycles
of lenalidomide (25 mg/d on days 1 to 21 every 28 days), followed by maintenance with bortezomib (1.3 mg/m2 biweekly for 1-year). Primary end point was CR rate during consolidation and maintenance. Secondary end points were
safety and response rate (CR+VGPR). Results: Thirty-nine patients were enrolled by January 31, 2014. In this meeting,
the study design and response rates before and day 100 after transplantation will be presented.
O-16
大量メルファラン療法後に再度自家末梢血幹細胞採取と自家移植を目指した再発多発性骨髄
の 16 例の検討
Second PBSCH in patients with relapsed MM after autologous PBSCT
○谷村 聡、平井理泉、荒井三記子、竹下昌孝、中村美紀、萩原將太郎、三輪哲義
*Akira Tanimura, Risen Hirai, Mikiko Arai, Masataka Takeshita, Miki Nakamura, Shotaro Hagiwara, Akiyoshi Miwa
国立国際医療研究センター病院 血液内科
National Center for Global Health and Medicine, Deptartment of Hemalotogy
背景 新規薬の時代においても自家移植後の再発は避けられず、再移植のために、再採取が必要となる場合がある。
再採取の効率に関しての解析はこれまで行われていない。自家移植後に再発した若年MM患者 16 例に、再度自家移
植を目指して再採取を行ったので報告する。 方法・対象 対象は自家移植で高い奏功を長期間得られた後に再発し
た若年のMM患者 16 例 ( 男 / 女 : 12/4、年齢中央値 55 歳 (37-65))。前移植の PFS は 43 ヶ月。8 例が採取に成功
し、6 例が再移植に進んだ。 結果 採取成功群の採取 CD34 陽性細胞数は 2.79 × 106/kg(1.75-5.38)。再採取成功
例では前移植時の輸注細胞数 (4.14 vs 2.64 × 106/kg, p=0.04)、再採取時の血小板数 (20.1 万 vs 14.5 万、p=0.006)
が有意に多かった。年齢、前移植時の生着日、前移植の奏効期間、再採取時の白血球数、Hb 値、骨髄有核細胞数、
巨核球数、再採取前の病勢に差を認めなかった。再採取から 18 ヶ月時の OS は 74% ( 採取成功 / 失敗:86%/ 57%,
p=0.25、再移植あり / なし : 100% vs 44% , p=0.006)。 考察・結語 自家移植後の再発で自家移植を行うことで生存
期間を延長できる可能性があり、再採取の必要性が求められる。新規薬剤の時代での再採取の効率と再移植の効果に
関してさらに多数例での検証が必要である。
[Background] We evaluated the efficiency of the second PBSCH in 16 MM patients who relapsed after single or
tandem PBSCT. [Patients] The median age of the patients was 55 (37-65) years. Median progression-free-survival
from prior PBSCT was 43 (8 -89) months. A sufficient hematopoietic stem cell harvest was feasible in 8 patients for
further autologous PBSCT; 6 patients could proceed to the next transplantation. [Results] Patient characteristics were
not different from the start of initial treatment, between group A (8 patients with satisfactory second PBSCH) and group
B (8 patients without satisfactory PBSCH). The number of infused CD34(+) cells for prior PBSCT and platelet count
during second SCH was higher in group A than in group B (4.14 vs 2.64 (x106/kg), p=0.04, 20.1 vs 14.5 (x104/microL),
p=0.006). Periods of engraftments after prior SCT, patients' age, progression-free-survival from prior PBSCT, WBC, Hb,
and nucleared cell count, and Mgk in BM were not statistically different between the 2 groups. Eighteen month-overall
survival rate from the second SCH was 74%; higher OS rate was observed in group A than in group B (100% vs 44,
p=0.006) [Discussion/Conclusion] Because of the efficiency of salvage SCT for relapsed MM patients more than 2 years
later after PBSCT, the efficacy of the second SCH and effectiveness of the SCT must be evaluated in larger numbers,
even at the era of novel agents.
O-17
多発性骨髄腫の移植後再発時の予後因子に関する解析
Prognostic factors for relapsed multiple myeloma patients after autologous stem cell
transplantation
○塚本彩人、南谷泰仁、中村文彦、黒川峰夫
*Ayato Tsukamoto, Yasuhito Nannya, Fumihiko Nakamura, Mineo Kurokawa
東京大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科
Department of Hematology & Oncology, Graduate School of Medicine, The University of Tokyo
背景:多発性骨髄腫は生存期間延長を治療目標として、大量化学療法併用での自己末梢血幹細胞移植(ASCT)が広
く行われているが、移植後再発は避けることができず、さらに移植後再発例の予後因子の解析は少ない。本研究では
移植後再発例の患者に対して適切な治療介入を行う足がかりとして、移植後再発時の予後予測因子を解明することを
目的としている。
方法:2001 年 1 月から 2012 年 11 月までの期間に当院で自己末梢血幹細胞移植を施行し、その後、再発が認めら
れた 12 人の患者(中央値 58 歳 , 46 歳から 65 歳まで ) を対象とした。中央値は全生存期間で 81 ヶ月、移植後再発
時からの生存期間で 38 ヶ月、無増悪生存期間で 12 ヶ月であった。
結果:移植後の全生存期間に関係する因子としては、再発時の ISS 分類(1 もしくは 2 以上 , p < 0.001)
、寛解導入
療法の奏効(PR 以上もしくは PR 未満 , p = 0.0061)および最大奏効までの期間(3 サイクル未満もしくは以上 , p
= 0.025)が認められた。また無再発生存期間に関係する因子としては、前述の因子の他、初診時の ISS 分類 1 もし
くは 2 以上 , p = 0.030)や再発時の染色体異常(正常もしくは染色体異常あり , p = 0.0039)が認められた。
結論:多発性骨髄腫に対する自己末梢血幹細胞移植後再発時の予後予測因子として、再発時の ISS 分類や寛解導入療
法の奏効および最大奏効までの期間が認められた。特に再発時 ISS 分類は移植後再発時に再評価可能なパラメーター
であり、治療方針の再検討に有用であると考えられる。
Background: The prognostic factors for relapsed multiple myeloma (MM) after autologous stem cell transplantation
(ASCT) have not been well described. Thus, we conducted a retrospective study to identify clinical parameters that
influence treatment outcomes in the setting of post-ASCT relapse.
Methods: We retrospectively collected clinical data of 12 consecutive patients with relapsed MM after ASCT who had
been treated at our institution between January 2001 and November 2012. The median age was 58 years [range 46-65].
Two (17%) patients had undergone tandem ASCT. Median overall survival (OS) after initial diagnosis and post-ASCT
relapse was 81 and 38 months, respectively. Median progression free survival (PFS) after relapse was 12 months.
Results: Parameters predicting superior OS after relapse comprised better response to induction therapy at initial
diagnosis (>=PR vs. SD/PD, p=0.0061), international staging system (ISS) on relapse (1 vs. >=2, p<0.001) and time to
maximal response (TMR) in induction therapy (1-2 vs. >=3 cycles, p=0.025). Better PFS after relapse was related to ISS
at initial diagnosis (1 vs. >=2, p=0.030), cytogenetic abnormalities at relapse (normal vs. aberrant karyotypes, p=0.0039)
and above-mentioned factors.
Conclusions: Our data suggest that ISS is a strong prognostic factor not only at initial diagnosis but also at relapse. As for
induction therapy, response and TMR predict clinical outcomes at relapse after ASCT.
O-18
新規薬剤に抵抗性の形質細胞性白血病に VAD 療法と Tandem 自家移植で長期間 sCR を維持
している一例
A Long-term sCR to VAD and Autologous Transplantation in Novel-Drug-Resistant Plasma
Cell Leukemia
○関口康宣 1、稲野資明 1、島田麻美 1、若林 睦 1、杉元啓二 1、野口雅章 1、小松則夫 2
*Yasunobu Sekiguchi1, Tadaaki Inano1, Asami Shimada1, Mutsumi Wakabayashi1, Keiji Sugimoto1, Masaaki Noguchi1,
Norio Komatsu2
1
順天堂大学医学部附属浦安病院 血液内科、2順天堂大学医学部附属順天堂医院
1
Division of Hematology Department of Internal Medicine, Juntendo University Urayasu Hospital, 2Division of Hematology
Department of Internal Medicine, Juntendo University Hospital
【緒言】形質細胞腫瘍での新規薬剤の効果は確立されているが、形質細胞性白血病 (PCL) での効果は限られた少数
の報告のみである。本例は Bortezomib(Bor)に抵抗性で Lenalidomide(Len) へ変更後に白血化した。VAD 療法 1
コースで速やかに partial remission (PR) となり、Tandem 自家末梢血幹細胞移植 (Auto) 後に stringent CR(sCR) とな
り、維持療法なしで長期に sCR を維持している。PCL の治療を選択する上で貴重な症例と考えられた。【症例】61
歳女性。2011 年 6 月に腰痛と総蛋白増加が出現。多発性骨髄腫 (IgG κ型 ,DS:IIIA,ISS:2) と診断。複雑染色体核型で
t(11;14),del13q を認めた。7 月に Bor を開始し、2 コース施行するも治療抵抗性のため 9 月に Len へ変更した。1 コー
ス後に白血化した。10 月に VAD 療法施行し 1 コース後に PR となり、12 月に 1 回目の Auto(MEL200mg/m2)
、
2012 年4月に 2 回目の Auto(MEL200mg/m2)を施行した。7 月に sCR となり、2014 年 1 月現在までの 1 年 6 ヶ
月間 sCR を維持している。【考察】PCL は形質細胞腫の 1~2% と稀であり、急速な進行を示す。原発性が 60%、二次
性が 40% である。原発性の生存中央値は 7~14 ヶ月、二次性では 2 ヶ月未満と予後は不良である。PCL の確立され
た治療はなく、原発性では造血幹細胞移植 (SCT) の有用性の報告が散見されるが、長期間での成績は不十分である。
二次性に限っては SCT の有用性の報告は皆無である。二次性の PCL で、VAD 療法と tandem Auto のみで sCR を長期
に維持している例は稀である。骨髄間質細胞との接着や血管新生との関わりの少ない PCL では、新規薬剤の効果はあ
まり期待できないのかも知れない。PCL では、抗がん剤による抗腫瘍効果が重要であると考えられた。
[Introduction] The efficacy of novel drugs has been established in plasmacytoma, but only a few reports of efficacy in
plasma cell leukemia (PCL). There was resistance to Bortezomib (Bor), and leukemic transformation occurred after
switching to Lenalidomide (Len). There was a partial remission (PR) by VAD . A stringent complete response (sCR)
was observed after autologous peripheral blood stem cell transplantation (Auto), and the sCR was maintained longterm. [Case] The patient was a 61-year-old female who developed back pain. A diagnosis of multiple myeloma (IgG
k type, DS: IIIA) was made, and a complex chromosomal karyotype was detected: t (11;14), del13q. Bor was started ,
and two courses were administered, but a switch was made to Len because of resistance, and leukemic transformation
was observed after one course. VAD was performed , and a PR occurred . The first Auto was performed in December,
and the second in April, 2012. An sCR has been maintained for 18 months. [Discussion] PCL is occurring in 1-2% of
plasmacytomas. 60% is primary(pPCL), 40% is secondary(sPCL). Median survival time of 7-14 months in pPCL and
less than 2 months in sPCL. There is no established treatment for PCL, and although there have been scattered reports of
the usefulness of hematopoietic stem cell transplantation (SCT) for pPCL. It may not be possible to expect much efficacy
of novel drugs in the treatment of PCL in which there is little adhesion to bone marrow stromal cells and involvement by
angioneogenesis. The antitumor effect of anticancer drugs appeared to be important in PCL.
O-19
臍帯血移植後長期無再発生存を維持している多発性骨髄腫の 2 例
Two cases of myeloma who maintain long-term relapse-free survival after cord blood
transplantation
○山本 豪 1、伊豆津宏二 1、梶 大介 1、西田 彩 2、太田 光 1、石綿一哉 1、辻 正徳 1、高木伸介 2、山本久史 1、
森 有紀 1、内田直之 1、和氣 敦 2、谷口修一 1
*Go Yamamoto1, Koji Izutsu1, Daisuke Kaji1, Aya Nishida2, Hikari Ota1, Kazuya Ishiwata1, Masanori Tsuji1, Shinsuke Takagi2,
Hisashi Yamamoto1, Yuki Asano-Mori1, Naoyuki Uchida1, Atsushi Wake2, Shuichi Taniguchi1
1
虎の門病院 血液内科、2虎の門病院分院 血液内科
1
Department of Hematology, Toranomon Hospital, 2Department of Hematology, Toranomon Hospital Kajigaya
多発性骨髄腫に対する同種造血幹細胞移植は、移植片対骨髄腫効果が認められることから唯一治癒の可能性がある治
療法と考えられている。しかし、同種移植は、移植関連死亡率が高く、現時点では、自家移植後に再発した若年患者
などに対する研究的治療として行われている。その中で、骨髄腫に対する臍帯血移植は報告が少なく、その長期予後
については不明な点が多い。われわれは、当院にて 2001 年から 2010 年の間に骨髄腫に対して臍帯血移植を施行し
た 7 名のうち長期無再発生存を維持している 2 名について、その経過を報告する。
【症例 1】移植時 33 歳女性。2004 年診断 (IgG κ , Durie-Salmon (D-S) stage IIA, ISS stage II)。VAD 療法後、tandem
auto PBSCT 施行。2006 年再燃し、サリドマイド、ボルテゾミブなどの治療を行うが無効。2008 年 4 月 Flu/Mel/
TBI の前処置で臍帯血移植を施行。急性 GVHD は grade III で、慢性 GVHD の合併はなかった。移植後は骨髄腫に対
する治療は行わず、移植後5年 9 か月の時点で sCR を維持している。
【症例 2】54 歳男性。2007 年診断 (IgG κ , D-S stage IIIA)。VAD 療法で導入。tandem auto PBSCT 行うが、治療効果
は PR。サリドマイドやボルテゾミブなどの治療を行うが PD。2010 年 1 月 Flu/Mel/TBI の前処置で臍帯血移植を施行。
急性 GVHD は Grade II で、慢性 GVHD の合併はなかった。インターフェロンαの投与を移植後 2 年 7 か月まで行い、
移植後 4 年の時点で CR を維持している。
【結語】臍帯血移植後に長期寛解を維持している 2 例を報告する。多発性骨髄腫に対する臍帯血移植は治癒が期待で
きる治療である。
Allogeneic hematopoietic stem cell transplantation (HSCT) for multiple myeloma (MM) is considered a curative therapy
since graft-versus-myeloma effect is observed. However, in allo-HSCT, transplant-related mortality rate is relatively
high, so allo-HSCT is an experimental therapy for young patients relapsed after autologous transplantation. There are
few reports of cord blood transplantation (CBT) for MM, and long-term prognosis after CBT is unclear. In our hospital,
seven patients received CBT for MM between 2001 and 2010. We investigated the clinical courses of two patients who
maintain long-term relapse-free survival after CBT. <Case 1> A 33-year-old woman was diagnosed as MM in 2004. After
VAD therapy, she received tandem auto-PBSCT. She relapsed in 2006, and therapies with thalidomide and bortezomib
were not effective. She received CBT after conditioning with Flu/Mel/TBI in April 2008. She developed grade III acute
GVHD and no chronic GVHD. She received no anti-myeloma therapy after CBT and maintains sCR for 5 years and
9 months. <Case 2> A 54-year-old man was diagnosed in 2007. After VAD therapy, he received tandem auto-PBSCT.
Response after PBSCT remained PR, and disease progressed despite treatment with bortezomib and thalidomide. After
conditioning with Flu/Mel/TBI, he received CBT in January 2010. Grade II acute GVHD and no chronic GVHD was
observed. He received maintenance therapy with interferon, and maintains CR for 4 years. <Conclusion> We show two
cases who maintain long-term relapse-free survival after CBT. CBT is expected to be a curative therapy for MM.
O-20
再発難治性多発性骨髄腫に対する TBI 8Gy を含む前処置による同種造血幹細胞移植の試み
Allo-SCT with conditioning including TBI 8Gy for relapsed and refractory multiple myeloma
○新垣清登、塚田信弘、宮崎寛至、飯塚聡介、阿部 有、鈴木憲史
*Sumito Shingaki, Nobuhiro Tsukada, Kanji Miyazaki, Sohsuke Meshitsuka, Yu Abe, Kenshi Suzuki
日本赤十字社医療センター 血液内科
Division of Hematology, Japanese Red Cross Medical Center
同種造血幹細胞移植 (allo-SCT) は多発性骨髄腫(MM)に対して治癒を期待できる治療である.MM では骨髄破壊的
前処置を用いた allo-SCT は TRM が高いことが示されている一方で、骨髄非破壊的前処置による移植においては高い
再発率が課題となっている.今回我々は 6 例の再発・難治性 MM に対し Flu 125 mg/m2, Mel 140 mg/m2 に TBI 8
Gy を加えた前処置 (Flu/Mel/TBI 8Gy) により allo-SCT を施行し,その忍容性について検討した.移植時年齢および移
植後観察期間の中央値はそれぞれ 49 歳(31-60 歳)
,217 日間(10-574 日)
.血縁 1 例,非血縁 5 例.全て自家移
植後再発例で,うち 3 例は計画的タンデム自家-同種移植として施行した.菌血症で早期死亡した 1 例を除き,5 例
で生着を認めた.RRT と急性 GVHD の鑑別が困難な下痢を 2 例に認めたが対症的に改善した.再発や晩期合併症に
ついて長期の観察が必要であるが、Flu/Mel/TBI 8Gy を前処置とした allo-SCT は自家移植後再発難治例においても施
行可能と考えられた.
Allogeneic stem cell transplantation (allo-SCT) is one of treatment options for multiple myeloma with curative potential.
While myeloablative allo-SCT for MM has been reported to be associated with high TRM, late relapses are reported in
allo-SCT following nonmyeloablative conditioning. The optimal intensity of conditioning regimens for allo-SCT in MM
is yet to be determined. We report six patients with relapsed and refractory MM undergoing allo-SCT conditioned with
Flu 125 mg/m2, Mel 140 mg/m2, and TBI 8 Gy (Flu/Mel/TBI). The median patient age was 49 years (range 31-60 years)
and the median follow up was 217 days (range 10-574 days). One patient received SCT from matched sibling, while
other 5 patients received unrelated bone marrow or cord blood. All patients had received at least one prior autologous
transplantation and planned auto-allo tandem transplantation was scheduled in three cases. One patient died of bacteremia
at day 10, and no graft failure was observed in other five cases. The day of engraftment of neutrophils and platelets
was day 15 and day 23, respectively. Although severe diarrhea was observed in 2 patients, all cases recovered without
treatment as acute GVHD. These results suggest that Flu/Mel/TBI 8 Gy is feasible conditioning regimen for allo-SCT in
patients with relapsed and refractory MM. Longer follow up is needed to evaluate relapse rate and late complications.
O-21
福岡 BMT グループにおける多発性骨髄腫に対する同種造血幹細胞移植の後方視的検討
Allogeneic transplanataion for multiple myeloma: a retrospecive analysis by the Fukuoka
BMT gourp
○高瀬 謙 1、宮本敏浩 2、上村智彦 3、大野裕樹 4、衛藤徹也 5、岡村精一 1、赤司浩一 2
*Ken Takase1, Toshihiro Miyamoto2, Tomohiko Kamimura3, Yuju Ohno4, Tetsuya Eto5, Seiichi Okamura1, Koichi Akashi2
1
国立病院機構九州医療センター 血液内科、2九州大学病院 病態修復内科、3原三信病院 血液内科、4北九州市立
医療センター 内科、5浜の町病院 血液内科
1
Department of hematology, National Hospital Organization Kyushu Medical Center, 2Department of Medicine and Biosystemic
Science Kyushu University, 3Department of Hematology, Harasanshin Hospital, 4Department of Internal Medicine, Kitakyushu
Municipal Medical Center, 5Department of Hematology, Hamanomachi Hospital
新規薬剤の登場により、現在骨髄腫に対する同種移植の役割は非常に限られたものとなっている。しかしながら、新
規薬剤の導入後も、治癒を期待できる治療法は未だ開発されていない。同種移植の免疫学的な効果、いわゆる graft
versus myeloma 効果 (GVM 効果 ) を示唆する臨床試験の結果はいくつか報告されている。治療毒性を弱めた移植前処
置の導入などにより、同種移植の安全性も高まっており、自家移植後の再発症例など強力な化学療法を施行後の再発
症例でも、より安全に同種移植による治療効果が得られる可能性もある。 福岡 BMT グループで 1998 年から 2012
年までに施行された、30 例の同種移植を後方視的に解析した。観察期間の中央値は 3.3 年であった。移植時の年齢
は 31 歳から 67 歳で中央値は 54 歳、11 例は自家移植後の再発症例であった。ドナーは血縁からの移植が 13 例、
非血縁骨髄が 9 例、臍帯血が 8 例であった。12 例では骨髄破壊的前処置 (TBI/Mel 6 例、TBI/CY 1 例、その他 5 例 )、
15 例は骨髄非破壊的前処置 (Flu/Mel/TBI 10 例、Flu/CY 2 例、Flu/BU 3 例 ) が施行された。 ドナーの種類、移植前
処置の強度、移植前の自家移植の有無では有意な差は認めなかったが、同種移植前 PR 以上の奏効が得られた 15 例
では、PR 未満の 11 例より 2 年での全生存率で有意に (PR 以上 44.6%, PR 未満 9.1%; p<0.05)、良好な治療成績で
あった。 新規薬剤の組み合わせなどにより、自家移植後の再発例でも臓器障害を増加させず、奏効が得られる症例も
存在し、同種移植により長期予後の改善が得られる可能性を示唆するものと考えられた。
With the new drugs, the role of allogeneic transplantation for myeloma has become a very limited. However, even
after the introduction of new drugs, therapies can be expected cure has not yet been developed. Immunological effect
of allograft have been suggested by the several results of clinical trials. Due to the reduced intensity conditioning
regimen that weakened the treatment toxicity, safety of allogeneic transplantation is also growing, even in heavily
treated cases, such as relapse after autologous transplantation, the treatment effect of allogeneic transplantation safely.
We analyzed retrospectively 30 multiple myeloma cases undergone allogeneic transplantation in Fukuoka BMT
group . The median observation period was 3.3 years. The median age was 54 (31-67), 11 cases were relapse cases
after autologous transplantation. 10 cases were performed myeloablative conditioning (TBI / Mel; n=6, TBI / CY;
n=1, other; n=5 ) , 15 cases were performed nonmyeloablative conditioning(Flu/Mel/TBI; n=10, Flu / CY; n=2, Flu/
BU; n=3). There was no significant difference in the type of donor, the intensity of the conditioning regimen and of
prior autologous transplantation. 15 cases obtained response PR or more previous allogeneic transplantation had better
2-year OS compared with 11 cases obtained response less than PR (44.6% PR or more , 9.1% less than PR; p <0.05). It
was considered that combination of novel agents, without increasing the organ damage , allogeneic transplantation may
improve long-term prognosis for multiple myeloma patients.
O-22
フロサイトメトリーによる骨髄腫細胞表面抗原の解析:関東 - 東北骨髄腫カンファレンス多
施設共同研究
Flow cytometric analysis of myeloma cells: KT-MM Conference multicenter study
○田村秀人 1、石橋真理子 1、猪口孝一 1、磯田 淳 2、松本守生 2、佐々木純 3、小松則夫 3、半田 寛 4、今井陽一 5、
田中淳司 5、田野崎栄 6、伊藤薫樹 7、石田陽治 7、小池道明 8
*Hideto Tamura1, Mariko Ishibashi1, Koiti Inokuchi1, Atsushi Isoda2, Morio Matsumoto2, Makoto Sasaki3, Norio Komatsu3,
Hiroshi Handa4, Yoichi Imai5, Junji Tanaka5, Sakae Tanosaki6, Shigeki Ito7, Yoji Ishida7, Michiaki Koike8
1
日本医科大学 血液内科、2国立病院機構西群馬病院 血液内科、3順天堂大学医学部順天堂医院 血液内科、4群馬
大学医学部附属病院 血液内科、5東京女子医科大学病院 血液内科、6同愛記念病院 血液内科、7岩手医科大学 血液・
腫瘍内科、8順天堂大学医学部附属静岡病院 血液内科
1
Division of Hematology, Department of Internal Medicine, Nippon Medical School, 2Department of Hematology, National
Hospital Organization Nishigunma National Hospital, 3Division of Hematology, Department of Internal Medicine, Juntendo
University School of Medicine, 4Department of Medicine and Clinical Science, Gunma University Graduate School of Medicine,
5
Department of Hematology, Tokyo Women's Medical University, 6Department of Hematology, Fraternity Memorial Hospital,
7
Department of Hematology and Onclogy, Iwate Medical University, 8Department of Hematology, Juntendo University Shizuoka
Hospital
【緒言】多発性骨髄腫における細胞表面抗原解析は腫瘍細胞の検出に有用であり、また、いくつかの抗原は予後と
の関連が報告されている。本研究では骨髄腫細胞の免疫表現型解析の有用性について検討した。【方法】初発骨髄
腫患者 108 症例を対象に、骨髄細胞を抗 CD38 抗体を使用した標準的3カラーフローサイトメトリー法により解析
した。CD38 強陽性形質細胞分画(骨髄腫細胞:平均 93%)を9つのパラメーター、すなわち骨髄腫細胞同定抗原
(CD138, SLAM family molecule CD229) および予後関連抗原 [CD28, CD45, CD56, CD86, CD126 (IL-6R), CD221 (IGF1R), CD274 (B7-H1, PD-L1)] の発現を解析した。【結果】1)CD229 は骨髄腫前駆細胞にも発現しており、さらに
CD138 陰性患者骨髄腫細胞にも発現を認めた。2)CD19-CD56- 骨髄腫細胞は、CD19-CD56 + 細胞と比較し、CD28
や CD86 発現がより強度であった。3)ISS 病期 II/III 期の患者では I 期の患者と比べ、CD138 発現が低かった。4)
染色体異常高リスク群では、CD56、CD86、CD126、CD221、CD274 の発現がより強度であった。【結語】CS 1と
同じ SLAM family である CD229 は骨髄腫細胞の同定、さらには免疫治療の標的抗原となる可能性がある。予後関連
分子に関しては、現在さらに解析を進めている。
Introduction: The immunophenotype of plasma cells is useful for the detection of malignant cells in multiple myeloma
(MM), and the detection of MM antigen is important for targeted immunotherapy. Furthermore, some antigens were
reported to be associated with prognosis. This study aimed to validate the efficacy of MM cell immunophenotyping
in a multicenter study. Methods & Results: One-hundred eight newly diagnosed MM patients were enrolled.
Immunophenotyping of MM cells in bone marrow was performed by standard 3-color flow cytometry, in which plasma
cells were gated by CD38-highly positive cells (MM cells, mean 93%) and 9 parameters, i.e., expression of MM antigens
(CD138, SLAM family molecule CD229) and prognosis-related antigens [CD28, CD45, CD56, CD86, CD126 (IL-6R),
CD221 (IGF-1R), CD274 (B7-H1, PD-L1)] on MM cells, were analyzed. Our results demonstrated that 1) CD229, which
is overexpressed on MM cells including their clonogenic precursors, was expressed on most CD138- MM cells; 2) CD19CD56- MM cells expressed higher levels of CD28 and CD86 than CD19-CD56+ MM cells; 3) MM cells in ISS stage II/III
patients expressed lower levels of CD138 than in ISS stage I patients; and 4) in cytogenetic high-risk patients, expression
levels of CD56, CD86, CD126, CD221, and CD274 were higher than in other patients. Conclusion: Flow cytometric
analysis may be useful for detecting malignant clones as well as predicting prognosis. Further studies are in progress to
clarify the significance of those molecules on MM cells.
O-23
当施設における、多発性骨髄腫患者に対するマルチフローサイトメトリーを用いた治療評価
Multicolor Flow-Cytometoric assessment of treatment in patients with multiple myeloma
and prognosis
○深谷真史、福本浩太、藤澤 学、末原泰人、清家圭介、杉原祐基、西田有毅、竹内正美、末永孝生
*Masafumi Fukaya, Kouta Fukumoto, Manabu Fujisawa, Yasuhito Suehara, Keisuke Seike, Yuuki Sugihara, Yuuki Nisida,
Masami Takeuchi, Kousei Matsue
亀田総合病院 血液腫瘍内科
Division of Hematology, Kameda Medical Center
現在の多発性骨髄腫の治療において、マルチフローサイトメトリー(FCM) を使用した MRD の評価が、その患者の予
後を判断する観点で重要な検査となっている。私たちは、当施設に入院した骨髄腫患者 295 例の中で、PR 以上の患
者について、マルチカラーフローサイトメトリーによる MRD 評価を行い、それぞれの PFS、OS を後方視的に解析し、
従来のs CR、CR,VGPR、PR との関係、及びその意義について考察する。
In the treatment of multiple myeloma, Multicolor Flow-Cytometoric assessment evaluation of MRD(Minimum Residual
Disease) becomes important to predict the prognosis of the patient of multiple myeloma.About the 295 myeloma patients
more than PR admitted to our hospital. We evaluated MRD by using Multicolor Flow-Cytometoric, and analyzed PFS,
OS retrospectively, I add consideration to the relationship of MRD to the current definition of treatment evaluation of
sCR, CR, VGPR, PR, and we examine the significance of MRD.
O-24
初診時多発性骨髄腫における血小板減少と臨床的意義の検討
Clinical value of thrombocytopenia in newly diagnosed multiple myeloma
○鈴木一史、矢野真吾、島田 貴、矢萩裕一、高原 忍、杉山勝紀、小笠原洋治、斉藤 健、横山洋紀、神山祐太郎、
勝部敦史、乾由美子、相羽惠介
*Kazuhito Suzuki, Shingo Yano, Takaki Shimada, Yuichi Yahagi, Shinobu Takahara, Katsuki Sugiyama, Yoji Ogasawra,
Takeshi Saito, Yokoyama Hiroki, Yutaro Kamiyama, Atsushi Katsube, Yumiko Inui, Keisuke Aiba
東京慈恵会医科大学附属病院 腫瘍・血液内科
Department of Clinical Oncology/ Hematology, the Jikei University School of Medicine
【背景】未治療多発性骨髄腫患者において,血小板減少症は全生存期間に対する予後不良因子であることが報告され
ている.しかし,血小板減少症の臨床的意義は未だによく知られていない.
【方法】当院の未治療骨髄腫患者 79 名に
ついて後方視的に検討した.血小板減少症の基準は当院における血小板数の正常下限とした.血小板減少症と臨床検
査値の相関は t 検定で,生存期間はカプラン・マイヤー法を用いて解析した.【結果】患者年齢の中央値は 66 歳であっ
た.血小板減少症を有する患者と有さない患者はそれぞれ 16 名,63 名で,全生存期間は血小板減少症を有する患者
で短い傾向にあった (38.7 ヶ月 vs 68.1 ヶ月 , HR: 2.114, p = .0563).初診時血小板数は,平均赤血球容積高値,血清
総タンパク高値の患者にて有意に減少していた (p = .0187, and .0228).一方,年齢,性別,ヘモグロビン濃度,M
タンパクのサブタイプ,血清 LDH 値,血清クレアチニン値,血清アルブミン値,血清カルシウム値,血清β2ミク
ログロブリン値,
骨髄液中の形質細胞割合,
ISS 分類と有意な相関を認めなかった.【結語】初診時骨髄腫患者において,
血小板減少症を有する患者は全生存期間が短い傾向にあった.初診時の血小板減少は骨髄腫の病期とは関係なく認め
られ,予後予測因子になる可能性がある.
<Background> Thrombocytopenia has been reported as a poor predictor for survival in multiple myeloma patients. The
cause of thrombocytopenia has not well-known yet. <Methods> We retrospectively analyzed 79 patients newly diagnosed
multiple myeloma in our institute. The cut-off of thrombocytopenia was defined as lower normal limit. We evaluated
the correlation between thrombocytopenia and laboratory data by t-test. We analyzed the survival time by Kaplan and
Meier. <Results> The number of thrombocytopenia arm and non-thrombocytopenia arm was 16 and 63, respectively.
OS tended to be worse in the thrombocytopenia arm (38.7months vs 68.1months, Hazard Ratio: 2.114, p = .0563). The
average platelet count was significantly lower in the patients with high MCV, and high total protein, respectively (p =
.0187, and .0228). The average of platelet count was not correlated with age, gender, hemoglobin concentration, subtype
of M-protein, serum LDH, serum creatinine, serum albumin, serum calcium, serum beta2-microgloburin, plasma cell
in bone marrow, and ISS. <Conclusions> OS tended to be worse in patients with thrombocytopenia. Thrombocytopenia
might predict poor survival regardless of clinical stage.
O-25
IPSS と FCI を用いた多発性骨髄腫患者の層別化―北九州市での検討―
Risk stratification of MM patients using IPSS and FCI in Kitakyushu
○小川亮介 1、太田貴徳 2、青木健一 1、上原康史 1、杉尾康弘 2、大野裕樹 2
*Ryosuke Ogawa1, Takanori Ohta2, Kenichi Aoki1, Yasufumi Uehara1, Yasuhiro Sugio2, Yuju Ohno2
1
九州厚生年金病院、2北九州市立医療センター
1
Internal Medicine, Kyushu Kosei Nenkin Hospital, 2Kitakyushu Municipal Medical Center
【目的】多発性骨髄腫の治療は自己末梢血幹細胞移植、新規治療薬の導入で進歩し、生存期間は延長した。しかし、
個別の患者で新規治療薬を用いた適切な治療法を選択し予後を予想することのできるインデックスはない。我々は
新規治療薬時代において診断時の年齢、ISS (International Scoring System)、FCI (Freiburger Comorbidity Index) な
どのインデックスを用いて予後予測を後方視的に検討した。【方法】北九州市内 2 施設の血液内科で 2009 年 1 月か
ら 2012 年 11 月までに診断された 77 患者(男 40 名、女 37 名)を後方視的に解析した。患者は①年齢 (<65 歳 ,、
65-75 歳、>75 歳 )、② ISS、③ FCI(腎機能障害、肺疾患、PS)で層別化した。
【結果】①各年齢群間で PFS と OS
に有意な差はつかなかった。② ISS 1群と 2 群の中間 OS は 3 群より有意差をもって長く良好であった (525 日 , 583 日、
319 日 ; p = 0.03, 0.04)。③ FCI を用いて 0 群に 36 名、1 群に 35 名、≧ 2 群には 6 名が分類された。FCI=0 群の OS
は 533 日で 1 群の 377 日より有意に長く
(p=0.03)、FCI=0 群の PFS は 1 群、≧ 2 群より有意に延長していた(p=0.02、
0.01)。FCI の係数の中では KPS が最も予後に関与していた。【考察】新規治療薬での治療では年齢や ISS より脆弱性
(vulnerability) をもとに治療戦略を立てる必要があることが示唆された。
Background In order to explore a useful index to screen patients with MM leading to a proper individualized therapy
based on our daily clinical practice, we analyzed our local urban area patients. Methods We retrospectively analyzed
77 patients (40 male, 37 female) diagnosed between 2009 and 2012 in Kitakyushu city. Patients were stratified by age
(<65, 65-75 or >75 years), ISS (1, 2 or 3) and FCI (0, 1 or 2-3) consisting of renal impairment, pulmonary disease and
performance status. Results The median PFS and OS are not significantly different by ages. The median OS of patients
with ISS = 1 and 2 was significantly better than that with ISS = 3 patients (525, 583 and 319 days, respectively; p = 0.03,
0.04), but there was no significant difference between ISS = 1 and 2. 36 out of 77 patients were subdivided into FCI =
0, 35 into FCI = 1, and 6 into FCI 2-3. Combination of three risk factors identified significantly different median OS
between FCI = 0 and FCI=1 (533 and 377 days; p = 0.03). Significance was also found in PFS between FCI = 0 and FCI
= 1 (p = 0.02) and between FCI = 0 and FCI=2-3 (p = 0.01). KPS was found to be a more reliable prognostic factor of
FCI. Conclusion In this study we provide an evidence for the utilization of comorbidity assessment in MM patients in
the extent of retrospective analysis.
O-26
多発性骨髄腫の病変評価における SPECT-CT の有用性
Usefulness of SPECT-CT in the detection of tumor lesions in multiple myeloma
○守屋慶一 1、田村秀人 1、福嶋善光 2、石橋真理子 1、濱田泰子 1、奥山奈美子 1、近藤麻加 1、山田晃子 1、由井俊輔 1、
汲田伸一郎 2、猪口孝一 1
*Keiichi Moriya1, Hideto Tamura1, Yoshimitsu Fukushima2, Mariko Ishibashi1, Yasuko Hamada1, Namiko Okuyama1,
Asaka Kondo1, Akiko Yamada1, Shunsuke Yui1, Shin-ichiro Kumita2, Koichi Inokuchi1
1
日本医科大学 血液内科、2日本医科大学 放射線医学
1
Division of Hematology, Department of Medicine, Nippon Medical School, 2Department of Radiology, Nippon Medical School
仮登録多発性骨髄腫 (MM) における骨病変の検出は診断と治療効果判定において非常に重要である。bone survery の
感度は不十分であり、PET-CT は腫瘍の検出に有用であることが分かっているものの、日本の保険診療においては入
院患者に施行することは難しい。我々は骨髄腫病変検出における SPECT-CT の有用性について検討を行った。 方法 :
初発 MM 患者 7例(IgG-κ型 5 例、IgG-λ型 2 例)と再発・難治 MM 患者 3 例(IgG-κ型 2 例、IgG-λ型 1 例)につ
いて骨病変検出の検討を行った。初発患者は、Durie & Salmon での病期は I が二人、III が 5 人で、年齢の中央値は
75 歳 (68-88 歳 ) であった。SPECT-CT はラジオアイソトープに 99mTc-MIBI を用い、Symbia T2 (Siemens) を用いて撮
影を行った。 結果 : bone survey にて骨病変が検出された症例では、SPECT-CT でも同部位に集積が認められた。ま
た、生理的集積に伴う制限はあるものの、SPECT-CT は 99mTc-MIBI シンチグラフィーや bone survey だけでは局在不
明、もしくは検出不可能な骨外を含む形質細胞腫も検出することが可能であった。さらに、血清 IgG 値と tumor-tobackground ratio にある程度の相関を認めることから、SPECT-CT による全身の腫瘍量を予測することが可能である
と予想される。 結語 : SPECT-CT を用いることによって、bone survey や 99mTc-MIBI シンチグラフィーと比べ、より
高感度に正確な病変部位を同定し、腫瘍量を概算することができた。今後は PET-CT との比較を含めた SPECT-CT の
優位性や薬剤耐性との関連についても研究する予定である。
The detection of bone lesions in multiple myeloma (MM) is extremely important in disease diagnosis and management.
Skeletal X-ray surveys are not sufficiently sensitive, and PET-CT, which is useful in the detection of tumor lesions, is
difficult to perform in inpatients under the Japanese insurance system. We therefore investigated the efficacy of SPECTCT to detect tumor lesions in the bone and extraskeletal lesions in MM patients. Methods & Results: Bone lesions were
evaluated in skeletal X-ray surveys and SPECT-CT in 7 patients with newly diagnosed MM (5 IgG-kappa type, 2 IgGlambda type), comprising 2 stage I and 5 stage III (Durie & Salmon) with a median age of 75 (range 68-88) years, and
in 3 patients with refractory MM (2 IgG-kappa type, 1 IgG-lambda type). The technique of SPECT-CT consisted of
an injection of 99mTc-MIBI as a radionuclide and Symbia T2 (Siemens) as a SPECT-CT system. SPECT-CT showed
radionuclide accumulation in bone lesions not detected in skeletal X-ray surveys in some patients. Furthermore, SPECTCT detected plasmacytoma in extraskeletal areas such as muscle and spleen, which was not detected in 99mTc-MIBI
scintigraphy. Finally, we found a correlation between tumor-to-background ratio in SPECT-CT and serum IgG levels in
patients, excluding 21 low-secretory MM patients. Discussion: Our results showed that SPECT-CT is useful to detect
tumor lesions in MM with high sensitivity. Further studies are ongoing to investigate the advantages of SPECT-CT,
especially compared with PET-CT.
O-27
多発性骨髄腫溶骨性病変に対する denosumab の安全性と有効性
Safety and effect of denosumab for myeloma osteolytic lesions
○松本守生 1、宮澤悠里 1、小屋紘子 1、大崎洋平 1、磯田 淳 1、澤村守夫 1、村上博和 2
*Morio Matsumoto1, Yuri Miyazawa1, Hiroko Koya1, Yohei Osaki1, Atsushi Isoda1, Morio Sawamura1, Hirokazu Murakami2
1
国立病院機構西群馬病院 血液内科、2群馬大学大学院 保健学研究科
1
Department of Hematology, National Hospital Organization Nishigunma National Hospital, 2Graduate School of Health
Sciences, Gunma University
【目的】多発性骨髄腫の溶骨性病変は患者の QoL を低下させるだけでなく、化学療法の施行にも大きな影響を及ぼ
すため、早期の段階から対応していく必要がある。Denosumab は破骨細胞及びその前駆細胞膜上に発現する RANK
への RANKL の結合を特異的に阻害する分子標的薬(ヒト型抗 RANKL モノクローナル抗体)であり、破骨細胞の
活性化を抑制することで骨吸収を抑制し、骨髄腫による骨病変の進展を抑制する。今回多発性骨髄腫患者 20 例
に Denosumab を投与し、安全性、有効性を検討した。
【方法・患者背景】多発性骨髄腫と診断された患者 20 例に
Denosumab120mg を皮下投与した。男性 9 例、女性 11 例。年齢 46-82 歳(中央値 64)。蛋白型:IgG12 例、IgA5
例、BJP3 例。病期(D & S)
:I 期 3 例、II 期 4 例、III 期 13 例。腎機能悪化 6 例。Bone scale:1:2 例、2:6 例、3:12
例。Ca 製剤等の予防投与は 8 例。ゾレドロン酸投与既往歴のあるものは 7 例。【結果】投与期間は 1-20 ヵ月(中央
値 10 ヵ月)
。観察期間中、骨関連事象の発現は認められず、顎骨壊死も認められなかった。10 例に低 Ca 血症が出現
したが、そのうち 3 例が 1 週間以内に出現し、1 例は症候性低 Ca 血症であった。腎機能悪化例は全例低 Ca 血症が出
現した。【考察】Denosumab は比較的安全に投与可能であったが、早期に低 Ca 血症が出現する可能性や腎機能障害
例に発現頻度が高い可能性があり、Ca 製剤等の予防投与が必要と考えられた。有効性については SRE の発現は認め
られなかったものの観察期間が短く判断は難しい。
Background:Denosumab is the human antiRANKL monoclonal antibody which specifically inhibits binding of RANKL
to RANK expressed on the cell surfaces of osteoclasts and precursor cells, and restrains bone resorption by restraining
activation of the osteoclast and restrains the progress of the bone lesion due to the myeloma.Patients and methods:We
retrospectively analysed the clinical features and outcomes of 20 patients (female 11 pts; Age 46-82 yr) who received
Denosumab in our hospital. Durie-Salmon Staging I is 3, II is 4, and III is 13. Bone scale 1 is 2 , 2 is 6, and 3 is 12.
Six patients have renal insufficiency. The calcium preparation is given prophylactically prior to Denosumab treatment
in 8 pts. Zoledronic acid was given 7 pts before. The patient usually received subcutaneous Denosumab 120 mg for
every 4 weeks.Results:Treatment period of Denosumab is 1-20 months(median 10 months). During observation periods,
skeletal-related event and osteonecrosis of the jaw developed to no patient. Hypocalcemia developed to ten patients.
Hyocalcemia developed in all patients of the renal insufficiency. Three cases of those developed within one week. Some
clear symptoms of the hypocalcemia developed in one patient. Conclusion: The treatment of Denosumab for multiple
myeloma patients is relatively safe. Prophylaxis and treatment for the hypocalcemia is necessary for the patients who are
easy to have hypocalcemia immediately and/or have renal insufficiency. To evaluate the effect it is necessary to increase
patient numbers and to observe for a long period of time.
O-28
ゾレドロン酸からデノスマブに切り替えた多発性骨髄腫における骨代謝マーカーの検討
Bone metabolic markers in myeloma patients switched from zoledronic acid to denosumab
○佐藤 勉、井山 諭、高田弘一、井畑壮詞、舘越鮎美、橋本亜香利、神原悠輔、堀口拓人、小野 薫、村瀬和幸、
瀧本理修、小船雅義、加藤淳二
*Tsutomu Sato, Satoshi Iyama, Kohichi Takada, Soushi Ibata, Ayumi Tatekoshi, Akari Hashimoto, Yusuke Kamihara,
Hiroto Horiguchi, Kaoru Ono, Kazuyuki Murase, Rishu Takimoto, Masayoshi Kobune, Junji Kato
札幌医科大学医学部 腫瘍・血液内科学講座
Department of Medical Oncology and Hematology, Sapporo Medical University, School of Medicine
【背景】これまで、多発性骨髄腫における骨病変の予防や治療には、ビスホスホネートであるゾレドロン酸が多く用
いられてきた。一方で近年、抗 RANKL 抗体であるデノスマブが上市され、皮下投与可能という簡便さもあり急速に
普及しつつある。しかしながら、これまでゾレドロン酸を投与されていた患者に、同剤からデノスマブへの切り替
えを行う事がメリットになりうるのかは不明であった。
【方法】そこで今回我々は、ゾレドロン酸からデノスマブへ
の切り替えを行った多発性骨髄腫 10 例を後方視的に検討した。検討項目は、骨吸収マーカーの骨型酒石酸抵抗性酸
性フォスファターゼ (TRACP-5b) と血清Ι型コラーゲン架橋 N- テロペプチド (sNTx)、骨形成マーカーのオステオカ
ルシン (OC) と骨型アルカリフォスファターゼ (BAP)、および補正 Ca 値、M 蛋白とした。
【結果】骨吸収マーカーの
TRACP-5b は、切替前の平均値 258mU/dL から 4 週後の 105 へと顕著に低下し (p=0.0302)、12 週後まで低値のま
ま維持された。同じく骨吸収マーカーの sNTx においても 8 週後で有意な低下を認めた (p=0.0442)。一方、骨形成マー
カーの OC や BAP では有意な変化を認めなかった。補正 Ca 値については、Ca 剤や Vit.D 製剤を併用しなくても、有
意な低下は認められなかった。M 蛋白については、併用化学療法のない 1 例において切替後に明らかな漸増があり、
ゾレドロン酸の再開によって横ばいとなった。
【考察】十分なゾレドロン酸前投与があっても、切り替えによって骨
吸収マーカーは更に低下するため、骨関連事象の低減と高い QOL の維持が期待される。一方、ゾレドロン酸が抗腫
瘍効果を発揮していると推測される症例も存在するため、切り替えには注意を要すると思われた。
For the treatment and prevention of skeletal-related events in multiple myeloma (MM) patients, drip infusion into vein of
zoledronic acid (ZA) has been performed effectively. Recently, a fully humanized monoclonal antibody against receptor
activator of nuclear factor-kB ligand (RANKL), denosumab is another choice for the same purpose, which can be
injected subcutaneously. Besides the convenience of denosumab, little is known about the impacts of switching from ZA
to denosumab. Here, we present a retrospective study on bone metabolic markers in ten MM patients treated with ZA,
which was switched to denosumab. Consequently, bone resorption markers, tartrate-resistant acid phosphatase form 5b
(TRACP-5b) and serum type-I collagen crosslinked N-telopeptide (sNTx) were significantly reduced after the switching.
As for bone formation markers, osteocalcin (OC) and bone-specific alkaline phosphatase (BAP), there was no apparent
change. These results indicated that denosumab exhibited the further bone-protective effects even after the treatment with
ZA. On the other hand, M-protein increased in one patient with no chemotherapeutic treatment after the switching to
denosumab and plateaued by restarting of ZA. Based on this finding, we may have to take anti-myeloma activity of ZA
into account when ZA is switched to denosumab.
O-29
長期ボルテゾミブ療法が有効であった多発性骨髄腫に合併した心アミロイドーシスの 1 例
Long-term treatment with bortezomib successfully improved cardiac amyloidosis
accompanied by myeloa
○小磯博美 1、横濱章彦 2、石埼卓馬 3、三井健揮 3、滝沢牧子 3、齋藤貴之 4、半田 寛 3、塚本憲史 1、村上博和 4
*Hiromi Koiso1, Akihiko Yokohana2, Takuma Ishizaki3, Takeki Mitsui3, Makiko Takizawa3, Takayuki Saitoh4, Hiroshi Handa3,
Norifumi Tsukamoto1, Hirokazu Murakami4
1
群馬大学医学部附属病院腫瘍センター、2群馬大学医学部附属病院 輸血部、3群馬大学大学院医学系研究科 生体統
御内科学、4群馬大学大学院 保健学研究科
1
Oncology center, Gunma University Hospital, 2Blood Transfusion Service, Gunma University Hospital, 3Medical and Clinical
Science, Gunma University Graduate school of Medicine, 4School of Health Science, Faculty of Medicine, Gunma University
【緒言】多発性骨髄腫に合併した心アミロイドーシスの改善は困難であり、その予後は極めて不良である。我々は、
ボルテゾミブの長期療法により、多発性骨髄腫は sCR となり、心アミロイドーシスの改善が見られた症例を経験した
ので報告する。
【症例】
71 歳女性。2009 年 6 月、
肺炎球菌性眼内炎発症を契機に症候性多発性骨髄腫 IgG-λ (ISS 2 期)
と診断された。同年 8 月から MP 療法を開始した。2010 年7月に意識消失発作を伴う洞不全症候群を合併し、アブ
レーション術を施行した。2010 年 12 月、血球減少を認めたため MP 療法中止。2011 年 4 月に尿中 BJP が出現し、
徐々に M 蛋白の増加を認めた。同年 8 月に、心不全を合併し BNP は 798pg/ml と高値を示した。心筋生検を施行し
心アミロイドーシスと診断された。同年 8 月から Weekly ボルテゾミブ + デキサメタゾン(BD)療法 ( ボルテゾミブ
1.0mg/m2) を計 35 回施行し、2012 年 6 月から bi-weekly BD を、さらに 16 回施行した。多発性骨髄腫に関しては、
治療は有効で M 蛋白の減少、貧血の改善認められた。さらに、心アミロイドーシスに関しては、BNP 249pg/ml と
低下し心機能も改善がみられた。2013 年 1 月 sCR となった。同年 2 月から月 1 回のボルテゾミブによる維持療法を行っ
ているが、一年以上 sCR を維持し、BNP も 76 pg/ml と減少し、さらに心機能の改善がみられている。【考察】原発
性アミロイドーシスに対して、ボルテゾミブや IMiDs などの新規薬剤が有効であるとの報告が見られる。我々は、長
期・少量のボルテゾミブ療法が多発性骨髄腫に合併した心アミロイドーシスシスに対しても有効な治療法の一つであ
ると考えたので報告する。
A-71-years-old woman was diagnosed as symptomatic multiple myeloma (IgG-lambda type) in June 2010. Melphalanprednisolone treatment was initiated, but stopped on December 2010 because of cytopenia. Following without
chemotherapy, Bence-Jones protein became detectable and M-protein gradually elevated on April 2011. She was
complicated with heart failure, and her BNP (brain natriuretic peptide) increased up to 798pg/ml. She was diagnosed as
cardiac amyloidosis by myocardial biopsy. She received weekly bortezomib (1.0mg/m2) and dexamethasone therapy (BD)
for 35 times between August 2011 and June 2012, and bi-weekly BD for 10 times between June 2012 and January 2013,
resulted in reduction M-protein and BNP (249pg/ml) and improvement of cardiac function. She achieved sCR in January
2013, and received maintenance therapy with monthly bortezomib, which induced further improvement of cardiac
function. Cardiac amyloidosis accompanied by multiple myeloma has an extremely poor prognosis. Novel agents such
as bortezomib and iMIDs are reported to be effective for cardiac amyloidosis. We consider that long-term and low-dose
bortezomib therapy is effective and sustainable therapy for cardiac amyloidosis accompanied by multiple myeloma.
O-30
当院における全身性 AL アミロイドーシス 24 例の後方視的解析
A retrospective study of 24 patients with systemic AL amyloidosis at our hospital
○石黒一也、林 敏昭、丸山ゆみ子、池田 博、石田禎夫、篠村恭久
*Kazuya Ishiguro, Toshiaki Hayashi, Yumiko Maruyama, Hiroshi Ikeda, Tadao Ishida, Yasuhisa Shinomura
札幌医科大学医学部 消化器・免疫・リウマチ内科学講座
Department of Gastroenterology, Rheumatology and Clinical Immunology, Sapporo Medical University School of Medicine
AL アミロイドーシスは,異常形質細胞から産生されるモノクローナルな免疫グロブリン軽鎖が不溶性のアミロイド
として全身の臓器に沈着し臓器障害を来す疾患である。アミロイドが沈着している臓器によって異なる多彩な臨床症
状による診断の遅れと臓器障害,および沈着したアミロイド蛋白を除去する有効な治療法が確立されていないため本
症の予後は不良であり,診断からの生存期間中央値は 13 か月,心病変を有する例は 6 か月未満と報告されている。
今回我々は,当科における AL アミロイドーシスの治療成績を報告する。対象は 2008 年 1 月から 2012 年 12 月ま
でに札幌医科大学附属病院で診療した,生検でアミロイドの沈着が確認されている全身性 AL アミロイドーシスの 24
例(男性 12 例,診断時年齢中央値 62.0 歳)
。M 蛋白は BJ 型 13 例,IgA 5 例,IgG 4 例,IgD 2 例,軽鎖はλ 20 例,
κ 4 例であった。多発性骨髄腫合併は 4 例であった。診断契機は下腿浮腫や尿蛋白などの腎病変に関連するものが多
かった。沈着臓器数は 1 臓器 7 例,2 臓器 8 例,3 臓器以上 9 例で,10 例で心臓への沈着を認めた。治療は自家末
梢血幹細胞移植併用メルファラン大量療法を行った例が 8 例,一次治療としてボルテゾミブを用いた例が 18 例あっ
た。全例の生存期間中央値は 22.5 か月,心病変陽性例では 6.2 カ月であった。自家移植を行った患者の血液学的完
全奏功 (CR) 率は 75% であった。一次治療としてボルテゾミブを用いた患者の CR 率は 44% であった。観察期間中に
CR を達成した患者は達成しなかった患者と比較して予後が良かった。本研究は AL アミロイドーシスの診断・治療に
関して示唆に富むものである。
Immunoglobulin light chain (AL) amyloidosis is a systemic disorder caused by depositions of insoluble amyloid fibrils
that are composed of fragment of monoclonal light chains produced by abnormal plasma cells. The prognosis is reported
to be poor: median survival time (MST) from the diagnosis is 13 months in all and less than 6 months in patients with
cardiac involvement. We here report the treatment outcome of 24 patients with biopsy-proven AL amyloidosis at our
hospital between January 2008 and December 2012. Twelve patients out of 24 were men and the median age at diagnosis
was 62.0 years. The most common chief complaint was associated with renal involvement including edema of the
lower leg and urinary protein detection. The type of monoclonal protein was light chain only in 13, IgA in 5, IgG in 4,
and IgD in 2 patients; light chain was lambda in 20 and kappa in 4 patients. Four patients complicated with multiple
myeloma. Ten patients had cardiac involvement. Eight patients received high-dose melphalan and autologous stem cell
transplantation (HD-MEL/ASCT) . Bortezomib was administered in 18 patients as first-line therapy. MST from the
diagnosis was 22.5 months in all and 6.2 months in patients with cardiac involvement. The patients received HD-MEL/
ASCT showed a hematologic complete responses (CR) rate of 75%. The patients treated with bortezomib as first-line
therapy had a 44% CR rate. The patients who achieved CR during observation had longer survival than those who did
not achieve CR. This study is suggestive in the management of patients with AL amyloidosis.
O-31
多発性骨髄腫患者におけるサイトメガロウイルス再活性化の検討
High incidence of cytomegalovirus reactivation in multiple myeloma patients
○仲里朝周、伊藤知紗子、相佐好伸
*Tomonori Nakazato, Chisako Ito, Yoshinobu Aisa
横浜市立市民病院 血液内科
Department of Hematology, Yokohama Municipal Citizen's Hospital
背景:サイトメガロウイルス(CMV)再活性化は臓器移植や造血幹細胞移植患者ではしばしば遭遇するが、多発性骨
髄腫患者における CMV 再活性化に関する報告は極めて少ない。本研究は多発性骨髄腫患者における CMV 再活性化の
頻度および臨床的特徴を明らかにすることを目的とする。方法:2005 年から 2013 年までに当院で新たに診断され
た多発性骨髄腫患者 120 例を対象とした。結果:年齢中央値 70 才 (36-87 才 )、男性が 60 例(50%)、移植患者 27
例(22.5%)
、非移植患者 93 例(77.5%)
。経過中に発熱の原因精査目的などで CMV antigenemia を測定した症例は
58 例
(48.3%)
であった。24 例
(20.0%)
が CMV 抗原陽性であった。うち移植症例は 5 例、非移植症例は 19 例であった。
CMV 抗原陽性細胞数中央値は 2 細胞 /slide であった。CMV 感染症疑いあるいは確診された症例は 8 例で、腸炎 6 例、
胃炎 2 例であった。11 例が抗ウイルス薬(ganciclovir, foscavir)にて治療を行った。24 例中 20 例が bortezomib を
含む治療を受けていた (BD 11, Bor 2, VCD 4, MPB 3)。結論:bortezomib 併用療法では非移植患者においても比較的
高頻度に CMV 再活性化がみられる。今後更なる症例の積み重ねが必要である。
Background: Cytomegalovirus (CMV) reactivation is a common and severe problem in organ and stem cell transplant
(SCT) patients. However, few studies have examined CMV reactivation in multiple myeloma (MM) patients. The aim
of this study was to evaluate the incidence and the clinical features of CMV reactivation in MM patients. Methods: We
retrospectively analyzed 120 newly diagnosed MM patients from 2005 to 2013 in our institution. Results: The median
age was 70 years (36-87 years) and 60(50%) were male. 27(22.5%) were SCT patients and 93(77.5%) were non-SCT
patients. Among 120 patients, we identified 58/120 patients (48.3%) who had CMV antigenemia testing as part of the
diagnostic work-up for fever during their treatments. 24/120(20.0%) presented a positive CMV antigenemia. 5/120(4.2%)
were SCT patients and 19/120(15.8%) were non-SCT patients. The median antigenemia level at the first appearance
was 2 cells/slide (range 1-196 cells/slide). 10 patients had maximum antigenemia levels > 5 cells/slide. The incidence of
suspected or definite CMV disease was 8/120 (6.7%). Enteritis was present in 6 patients (2 were pathologically proven)
and gastritis was present in 2 patients (2 were pathologically proven). 11 patients were treated with anti-CMV drugs
(ganciclovir or foscavir). Among 24 CMV-positive patients, 20 received bortezomib-containing regimens (BD 11, Bor 2,
VCD 4, MPB 3). Conclusion: Further studies are needed to explain these observations. However, for patients treated with
bortezomib or bortezomib-containing regimens, the risk of CMV reactivation should be monitored.
O-32
白血化と突然の対麻痺で発症した Aggressive/ anaplastic myeloma の一例
A case of aggressive/ anaplastic myeloma developing as sudden onset of paraplegia and
leukemia
○谷岡書彦 1、鈴木潮人 1、大西一平 1、深澤洋敬 2、椙村春彦 3
*Fumihiko Tanioka1, Shioto Suzuki1, Ippei Ohnishi1, Hirotaka Fukasawa2, Haruhiko Sugimura3
1
磐田市立総合病院 病理診断科、2磐田市立総合病院 腎臓内科、3浜松医科大学 腫瘍病理学講座
1
Devision of pathlogy, Iwata City Hospital, 2Division of nephrology, Iwata City Hospital, 3Department of tumor pathology,
Hamamatsu University School of Medicine
50 歳男性。突然発症の Th10 レベル対麻痺で入院 , 末梢血でリンパ芽球様細胞増加。骨髄は N/C 比大 , 核小体明瞭な
大型多型芽球細胞がびまん性に増殖。MRI で脊髄 , 脊椎に腫瘤なし。入院時リンパ節腫大 , 肝脾腫 , 臓器障害 , 腫瘤な
し。血清 LDH, sIL-2R 高値 . IgA lambda 型の M 蛋白 , Bence Jones 蛋白を認めた。骨髄増殖細胞は細胞質 IgA, lambda
軽鎖 , CD138, CD38, HLA-DR, CD56 陽性 . CD19, 20, PAX-5, bcl-6, CD3, CD5 は陰性。ほとんどの異型芽球細胞が
MUM-1, blimp-1 陽性。EBER-ISH 陰性 . 核型は複雑な欠損および付加で転座は見られない . Aggressive/ anaplastic
myeloma(AAM) と診断し , 化学療法を施行 , 血液学的寛解にいたるが 3 ヶ月後白血病化と頸部から前胸部の軟部腫瘍
で再発。急性腎不全 , 進行する高カルシウム血症 , 肺炎により死亡される。骨髄スメア , 死後採取腫瘍組織で調べた免
疫グロブリン遺伝子は germ-line 型であり somatic hypermutation はなく、intraclonal variation なし。腫瘍由来細胞
は通常の骨髄腫の post germinal center cell origine とは異なることが示唆された。治療抵抗性の急激な経過、腫瘍形
質細胞が未熟で高度異型 , 多型を示す髄外病変の著明な骨髄腫を AAM とするが , 分子病理学検索をした症例報告は少
ない。特異な臨床像、形態所見だけでなく遺伝学的にも AAM 発生は通常の骨髄腫とは異なる可能性があり、類似症
例の検索が望まれる。
A 50year-old previously healthy male was admitted to our hospital with sudden onset of paraplegia and increasing in
blasts in peripheral blood (PB). More than 80% of bone marrow nuclear cells were of anaplastic and blastic feature.
LDH and sIL-2R were significantly elevated in the serum and examination also revealed IgA lambda-type M-protein
and urinary Bence Jones protein. The patient had no lymphadenopathy, hepatosplenomegary and conventional myeloma
related organ or tissue impairment(ROTI) at the onset. The blastic cells were positive for cytoplasmic IgA, lambda light
chain, CD138, CD38, HLA-DR and CD56. While at the same time, CD19, CD20, PAX5, CD79a, bcl-6, CD3 were all
negative. Almost all anaplastic cells were positive for MUM-1 and blimp-1. karyotype showed no translocation. He
was diagnosed as having anaplastic/ aggressive myeloma(AAM). Althogh, chemotherapy was able to bring the patient
complete remission, AAM was recurred as leukemia and a large neck soft tissue tumor, 3 months after CR. He died as
results of acute renal failure, progressive hypercalcemia and pneumonia. Recurrent genetic analysis of anaplastic plasma
cells showed that their immunoglobulin heavy and light chain genes consistent of germ-line type and they had rare
somatic hypermutation and no intraclonal variation. AAM were unique not only at the point of clinical and morphological
characteristics, but also ontogeny of anaplasetic tumor cells. Some cases of AAM may be genetically specific and very
different from conventional plasmacytic myeloma cases.
O-33
ボルテゾミブ 1.6mg/m2 の増量レジメンの効果と安全性の検討
A study on the safety and the effects of an incresed regimen of Bortezomib.
○飯塚聡介、新垣清登、宮崎寛至、阿部 有、塚田信弘、鈴木憲史
*Sohsuke Meshitsuka, Sumito Shingaki, Kanji Miyazaki, Yu Abe, Nobuhiro Tsukada, Kenshi Suzuki
日本赤十字社医療センター
Japanese red cross medical center
ボルテゾミブ(1.3mg/m2, 月 1 回)ベースのレジメンで長期間治療されている(中央値 26 か月、7 から 28 か月)
比較的病状が安定した多発性骨髄腫の患者 22 人を対象に、ボルテゾミブ増量レジメン(皮下注 1.6mg/m2、月 1 回
投与)について、その効果と安全性について検討した。内訳は IgG 型 12 人、IgA 型 2 人、BJP 型 8 人である。併用
薬と合わせたレジメンは、BD 療法が 12 人、BTD7 人、BMP2 人、BLD1 人であった。年齢は(median68.5、44 か
ら 90 歳)であった。 有効性の評価は IgG 型と IgA 型のみを対象とし、観察対象期間は、ボルテゾミブの増量の前後
の期間とした(中央値 213, 56 から 297 日)
。安全性については、増量ボルテゾミブ施行期間を対象に観察を行った
(median 131, 28 から 259 日)
。 ボルテゾミブを 1.6mg/m2 への増量後の M 蛋白の減少は明らかではなかった。有
害事象については Grade3,4 は、
、感染症 6 例、倦怠感 3 例、嘔気 2 例、間質性肺炎 1 例、肝機能障害 1 例、であった。
ベルケイドに対する忍容性が高い患者が対象になっている可能性があり、末梢神経障害が原因の中止例は認めなかっ
た。治療の継続は中央値 5.5 コース ( 1 から 9 コース)であり、変更または中止の理由は PD が 7 人、有害事象が 6 人、
その他の主治医判断によるものが 3 人であった。ボルテゾミブの増量の意義については、未だ検討不十分であり、今
後も継続していく必要がある。
We have investigated the safety and effects on 22 patients with relatively stable myeloma disease and currently
undergoing long-term treatment (26 months, a range of 7-28) with a Bortezomib-based regimen (1.3mg/m2, 1 per month)
using an increased regimen of Bortezomib (subcutaneous 1.6mg/m2, 1 monthly administration). The breakdown for the
study is 8 BJP, 12 IgG, and 2 IgA types. The concomitant medication regimen includes 12 people with BD therapy, 7 with
BDT, 2 with BMP, and 1 with BLD. The median age was 68.5. (range 44-90 years old). The subject of the effectiveness
evaluation was only IgA and IgG type, the observation period (median 213, range 56-297 days) covers both before and
after the increase of the Bortezomib. The safety of the target was observed during the increased Bortezomib enforcement
period (median 131, range 28-259 days). Reduction of M protein after the increase of Bortezomib to 1.6mg/m2 was
not clear. Grade 3 and 4 adverse effects included cases of 6 infections, 3 malaises, 2 nauseas, 1 interstitial pneumonia,
and 1 liver dysfunction. There is a possibility that the patients chosen for the study had a high tolerance to Bortezomib,
and none of the discontinuations were found to have peripheral neuropathy as the cause. Continuation of treatment was
1-9 months (5.5 months median), the reason for change or discontinuation was due to 7 PD, 6 adverse events, and 3
where the attending physician determining. The effect of the increased amount of Bortezomibis still unknown, so further
investigation is warranted.
O-34
当院で VMP による寛解導入療法を受けた移植非適応骨髄腫 10 例の治療成績
The results of ten patients with transplant ineligible-MM treated by VMP induction therapy
○淵田真一、岡野 晃、初瀬真弓、村頭 智、島崎千尋
*Shin-ichi Fuchida, Akira Okano, Mayumi Hatsuse, Satoshi Murakami, Chihiro Shimazaki
独立行政法人 地域医療機能推進機構 京都鞍馬口医療センター 血液内科
Department of Hematology, Japan Community Healthcare Organization Kyoto Kuramaguchi Medical Center
【背景】移植非適応多発性骨髄腫の寛解導入療法は、VMP または MPT が推奨され、保険適応の関係から本邦では
VMP が行われている。しかし VMP に対する反応性は様々であり、その後の二次治療に関する検討は少ない。
【目的】当院で寛解導入療法として VMP 療法を受けた移植非適応骨髄腫 10 例の治療成績を後方視的に検討する。
【対象】男性 4 例 , 女性 6 例。年齢 : 74 歳 (68 ∽ 81 歳 )。D/ S 病期 : stage II 1 例 , stage III 9 例、ISS: stage I 1 例 ,
stage II 4 例 , stage III 5 例。M 蛋白 : IgG 7 例、IgA 1 例、BJP 2 例、κ 4 例 , λ 6 例。染色体 : 10 例中 10 例正常核型、
FISH: IgH/FGFR3 10 例中 2 例陽性。
【結果】観察期間 11.5 カ月 (2 ∽ 26 カ月 )。1 年全生存率 87.5%。VMP サイクル数 4.5 サイクル (1 ∽ 9)。ボルテゾ
ミブ総投与量 20.8 mg/m2 (3 ∽ 40.8)。最良効果 sCR 1 例 , VGPR 1 例 , PR 3 例 , SD 3 例 , PD 1 例 , 未判定 1 例。奏
効率 (ORR) 56%。二次治療あり 7 例 (BD 2 例 , LEN 4 例 , THAL 1 例 )。二次治療奏効率 BD: 0% , LEN: 50% , THAL:
100%。
【考察】VMP の有効性は過去の報告より低く、ボルテゾミブの総投与量が少なかったことが一因と考えられた。実施
中の進行例もみられ、治療反応性を予測する方法が必要と考えられた。
[background]Recently, VMP or MPT therapy is recommended as induction therapy for transplant-ineligible MM patients,
while VMP is used as induction therapy for Japanese patients because of the limitation by health insurance. However, the
prediction of effectiveness of VMP therapy is difficult, and second line therapy after VMP induction is not investigated
sufficiently.
[Purpose]We retrospectively investigated ten patients with transplant-ineligible MM treated by VMP induction in our
institution.
[Patients]The patients comprised four men and six women with a median age of 74 years (68-81). ISS were 1 stage I,
4 stage II, and 5 stage III. M-protein types were 7 IgG, 1 IgA and 2 BJP, and 4 kappa and 6 lambda. IgH/FGFR3 was
detected in 2 of 10 patients.
[Results]Median follow up period was 11.5 months (2-26). One year-OS was 87.5%. Median cycles of VMP was 4.5
cycles (1-9) and cumulative dose of bortezomib was 20.8 mg/m2 (3-40.8) . Of 9 evaluable patients, overall response
rate (ORR) was 56% including >= VGPR of 22%. Seven patients received second line therapy; 4 of these received
lenalidomide-based regimen, with ORR of 50%.
[Discussion]ORR in this study was inferior to those reported previously, probably due to lower cumulative dose of
bortezomib. Some cases progressed rapidly during VMP induction. Therefore it is necessary to develop the predictive
factors of response to VMP therapy.
O-35
ボルテゾミブ既治療例における BAD 療法の有効性と安全性の検討
Efficacy and safety of BAD therapy in refractory multiple myeloma previously treated with
bortezomib
○増田有彩、李 政樹、戸谷治仁、吉田 嵩、伊藤 旭、楠本 茂、石田高司、小松弘和、飯田真介
*Arisa Masuda, Masaki Ri, Haruhito Totani, Takashi Yoshida, Asahi Ito, Shigeru Kusumoto, Takashi Ishida, Hirokazu Komatsu,
Shinsuke Iida
名古屋市立大学 腫瘍免疫内科学
Department of Medical Oncology and Immunology, Nagoya City University Graduate School of Medical Sciences
(背景と目的)近年ボルテゾミブ (BTZ) は多発性骨髄腫の治療の中心的な薬剤であるが BTZ に獲得耐性となり治療に
難渋する症例をしばしは経験する。BTZ 耐性例に対しては、免疫調整薬による治療以外に、BTZ を含む多剤併用療
法が治療選択肢となりうる可能性が報告されている。しかし、BTZ 既治療症例に対する多剤併用療法の有効性と安全
性の検証はまだ十分になされていない。そこで我々は、BTZ 既治療の再発・難治性骨髄腫に対する救援療法として、
BTZ を含む多剤併用療法である BAD 療法(BTZ+ アドリアマイシン + デキサメサゾン)を施行した当院症例を集積し
後方視的に解析した。 (方法)当院で BTZ 投与後に BAD 療法を行った症例は 10 症例で、前治療レジメン数は平均 3.9
レジメン(1-7 レジメン)であった。10 例中 9 例がボルテゾミブ治療に無効もしくは獲得耐性を示していた。10 例
中 9 例が、
免疫調整薬(サリドマイド及びレナリドミド)の既治療であり、その全例が投与中の獲得耐性を示していた。
ハイリスクな遺伝子異常
(FGFR3 遺伝子と c-MAF 遺伝子の高発現)を持つ症例が 10 例中 8 例(80%)であった。
(結果)
BAD 療法の best response は PR4 例 SD5 例 PD1 例であり、全奏効率(PR 以上)40%、臨床的有益性割合(SD 以上)
は 90%であった。評価可能な 8 例の無増悪生存期間の平均は 60.5 日であった。有害事象はグレード 4 以上の血液毒
性 5 例 , 発熱性好中球減少症が 3 例であったが、治療関連死亡は認めなかった。末梢神経障害は PAD 療法前にグレー
ド 2 を有する症例の割合が多かったが BAD 療法施行後に増悪を示さなかった。
(結論)BAD 療法は BTZ 既治療の再
発難治の多発性骨髄腫に対する治療選択肢として一定の効果を期待でき、忍容性のある治療と考えられる。
(Background) Recently, the synergistic effect of bortezomib (BTZ) and cytotoxic drug has been demonstrated in terms of
the anti-tumor effect on MM cells.BTZ in combination with doxorubicin and dexamethasone (BAD) has been established
as a possible strategy to overcome BTZ-resistance. However, the efficacy and safety of BAD therapy remain unclear.
Therefore, we retrospectively analyzed patients receiving BAD therapy whose prior treatment contained BTZ in our
hospital. (Material & method) There were 10 cases received BAD therapy after previous exposure to BTZ-containing
regimens. An average number of the prior treatment was 3.9 (1-7). Nine patients (90%) had acquired resistance or poor
response to an initial BTZ treatment. IMiD was used in 9 (90%), and all patients showed an acquired resistance against
IMiD. Eight cases (80%) carried the high-risk cytogenetics represented as over-expression of c-MAF or FGFR3. (Result)
The best response was PR in 4, SD in 5, and PD in 1 based on the IMWG uniform response criteria. An overall response
rate was 40%. An average of the progression-free survival (PFS) of the evaluable 8 patients was 60.5 days. Concerning
the adverse events, grade 4 hematological toxicity and febrile neutropenia were observed in 5 (50%) and in 3 (30%). No
treatment-related death was observed. Peripheral neuropathy (PN) didn't get worse during BAD therapy. (Conclusion)
BAD regimen seems an effective and manageable treatment for the relapsed/refractory patients with MM showing
refractoriness to the prior BTZ therapy.
O-36
自家移植後、厳密な完全寛解を維持している IgD 型多発性骨髄腫の3例
Durable sCR after autologous stem cell transplantation in 3 patients with IgD myeloma
○藤澤佑香、伊藤薫樹、佐々木了政、鈴木雄造、岡野良昭、藤島行輝、峯 貴浩、青木有正、小宅達郎、村井一範、
石田陽治
*Yuka Fujisawa, Shigeki Ito, Ryousei Sasaki, Yuzo Suzuki, Yoshiaki Okano, Yukiteru Fujishima, Takahiro Mine, Yusei Aoki,
Tatsuo Oyake, Kazunori Murai, Yoji Ishida
岩手医科大学 内科学講座血液・腫瘍内科分野
Hematology & Oncology, Department of Internal Medicine, Iwate Medical University School of Medicine
【緒言】IgD 型多発性骨髄腫は稀な亜型であり、他の型の骨髄腫に比べて進行が早く予後不良と考えられている。今回、
当科で新規治療薬と自家移植併用大量化学療法で治療した IgD 型骨髄腫の3例の経過を報告する。【症例1】59 歳女
性。BD 療法で導入療法後に自家移植を施行し、ボルテゾミブ→レナリドミド維持療法を施行。有害事象で維持療法
は中止したが sCR で 50 ヵ月経過している。
【症例2】49 歳男性。VAD 療法で導入療法後に自家移植を施行し、レナ
リドミド維持療法中。sCR で 49 ヵ月経過している。【症例3】65 歳男性。BD 療法で導入療法後に自家移植を施行し、
レナリドミド地固め・ボルテゾミブ維持療法中。sCR で 13 ヵ月経過している。【結論】Pisani らは、17 例の IgD 骨
髄腫の後方視的検討を行い、大量化学療法の有用性を報告した。経験した3例の経過から、移植適応の IgD 型骨髄腫
は大量化学療法および新規治療薬の導入により他の型の骨髄腫と同様の治療効果が期待できる。
Backgroud: IgD multiple myeloma is an uncommon variant of the disease. It has been reported that IgD myeloma may
have an inferior outcome when compared with patients with other myeloma subtypes. We report here 3 MM patients
who maintain sCR after the therapy including novel agents and high-dose chemotherapy followed by autologous stem
cell transplantation (ASCT). Results: Case 1. 59/F. She received BD induction, ASCT, and maintenance therapy with
bortezomib followed by lenalidomide. She maintains a stringent complete response (sCR) for 50 months. Case 2. 49/
M. He received VAD induction, ASCT, and maintenance therapy with lenalidomide. He maintains a sCR for 49 months.
Case 3. 65/M. He received BD induction, ASCT, and consolidation with lenalidomide followed by maintenance with
bortezomib. He maintains a sCR for 13 months. Conclusion: IgD subtype alone is not a high-risk feature in the era of
novel agents and ASCT.
O-37
VCD 3剤併用療法にて完全寛解を達成した KL- 6陽性多発性骨髄腫の1例
Successful Treatment with a VCD regimen of a Multiple Myeloma Patient Accompanying
KL-6 Elevation
○西村 直、遠藤慎也、上野二菜、畑 裕之、満屋裕明、奥野 豊
*Nao Nishimura, Shinya Endo, Niina Ueno, Hiroyuki Hata, Hiroaki Mitsuya, Yutaka Okuno
熊本大学大学院生命科学研究部 血液内科
Department of Hematology, Kumamoto University School of Medicine
79 歳女性。約 4 年間の MGUS としての外来での経過観察後、複視が出現、多発性骨髄腫発症に伴う形質細胞腫が原
因と疑われ当院入院となる。髄外性病変として頭蓋内 3 ヶ所と腰椎に形質細胞腫を認め、眼窩内の腫瘤が複視の原
因と考えられた。血清に IgG- κ type の M 蛋白を認め、骨髄穿刺にて形質細胞が 52.4 % と増加していた。KL-6 は
1409 U/L と高値を示したが、胸部 CT 検査では肺野に間質影などの病変を認めなかった。髄外性腫瘤を伴う多発性
骨髄腫発症と診断し、頭蓋内および腰椎の腫瘤に対して放射線照射を施行した。KL-6 高値多発性骨髄腫の報告例は
予後不良であるため、高齢ではあったが bortezomib, cyclophosphamide, dexamethasone による 3 剤併用 (VCD) 療
法を行ったところ、6 サイクル終了時点で stringent CR を達成した。同時に複視は軽快し、また KL-6 も正常化した。
本症例と KL-6 正常値であった 9 例の計 10 例の骨髄腫患者の骨髄サンプルから得られた CD 138 陽性細胞を用いて
Real Time PCR を行ったところ、
本症例を含む 2 例において KL-6 の遺伝子である Mucin 1 の著明な発現上昇を認めた。
このことから、本症例においては骨髄腫細胞自体が KL-6 を産生している事が示唆された。髄外腫瘤を伴う KL-6 高値
多発性骨髄腫である本症例に対して VCD 療法は有効な治療法であることが示唆された。
A 79-year-old woman suffered from double vision after a 4-year history of MGUS. MRI revealed that she had three
intracranial plasmacytoma masses and one spinal plasmacytoma mass. Bone marrow aspirates showed 52.4% plasma
cell infiltration and IgG-kappa M protein was identified in serum (3,355 mg/dl), leading to a diagnosis of IgG-kappa
type multiple myeloma with urine kappa type Bence-Jones protein. KL-6, a membrane-bound glycoprotein encoded by
Mucin 1 and a marker of interstitial pneumonia, was also found to be elevated to 1,409 mg/dl, but computed tomography
of lung revealed no obvious pulmonary lesions. She was treated with a three-drug (bortezomib, cyclophosphamide, and
dexamethasone: VCD) combination regimen. When 6 cycles of the regimen were completed, no M-protein was identified
in serum and free kappa chain had significantly decreased from 12,700 to 24.8 mg/L. Furthermore, 18F-FDG PET/CT
revealed reduced mass sizes and no 18F-FDG uptakes of plasmacytomas, and she was determined to have achieved
stringent complete remission (sCR). Meanwhile, we performed quantitative RT-PCR with CD138 positive cells from
10 MM patients and found that in 2 out of the 10 patients including a present case, Mucin 1-encoding RNA was highly
expressed in myeloma cells. Therefore, myeloma cells of the present case produced Mucin 1 that resulted in an elevation
of KL-6. We conclude that the VCD combination regimen was highly effective in the present multiple myeloma patient
accompanying KL-6 elevation.
O-38
当院 2009 から 2014 年の 5 年間に発症した 4 例の KL-6 産生多発性骨髄腫の解析
Analysis of KL-6-producing multiple myelomas diagnosed at our hospital in the last 5 years
○華 見、井上盛浩、井脇康宣、萩原政夫
*Jian Hua, Morihiro Inoue, Yasunobu Iwaki, Masao Hagihara
永寿総合病院 血液内科
Department of Hematology, Eiju General Hospital
膜貫通型のムチンであるシアル化糖鎖抗原 KL-6 は、II 型肺胞上皮細胞から発現し、間質性肺炎のマーカーとしてよ
く知られている。Bortezomib は、多発性骨髄腫(MM)初回治療及び救援療法いずれにおいても汎用されているにも
かかわらず、間質性肺炎の合併症例に対して慎重投与とされている。このため、当院では 2009 年以降の 42 例のM
M患者において KL-6 を測定したところ、4 例において明らかな間質性肺炎を合併しないにもかかわらず KL-6 値が上
昇していた (1860-3940 U/ml)。4 例は全て女性であり、平均年齢 65.7 才、IgG 型 1 例、IgA 型 2 例、IgE 型 1 例であっ
た。全症例において Bortezomib ベースの化学療法が施行され、内 3 例において KL-6 値の速やかな低下と共に VGPR
以上の寛解が得られた(1 例は治療開始直後で未評価)。以上のことから、少数例の解析ながら (1) 約 10%の MM 症
例において、骨髄腫細胞からの KL-6 産生が認められる(病理組織でも確認済)こと。(2)KL-6 値(異常高値)と画像
含む臨床所見との乖離を認めた場合には Bortezomib は禁忌とならないこと。(3)KL-6 産生例は非産生例と比して変わ
らない治療反応性を示すことなどが明らかとされた。ただし KL-6 産生の生物学的意義その他不明点が多く、今後さ
らなる症例の蓄積が必要と思われる。
KL-6, a sialylated carbohydrate antigen is a transmembrance mucin expressed in the type II pneumocytes and reflects
the activity of interstitial pneumonia (IP). Bortezomib is widely used for treating multiple myeloma (MM) as a firstline or salvage chemotherapy; however, it should be used with caution in cases with the complication of IP. Therefore,
we measured the KL-6 level in the sera of 42 patients with MM seen at our hospital from 2009 to 2014. The results
indicated significantly elevated levels of KL-6 in 4 patients without the complication of IP. All of these 4 patients were
female, with a mean age of 65.7 years. In regard to the immunoglobulin types, 1, 2 and 1 patients had the IgG, IgA and
IgE type of MM, respectively. After treatment by bortezomib-based chemotherapies, very good partial remission or
better was achieved in 3 out of the 4 cases, except one who could not be evaluated because of the short period for the
treatment, together with a significant decrease of the serum KL-6 levels. From our observations, we concluded first, that
in about 10% of MM patients, myeloma cells can produce high levels of KL-6. Secondly, even if high serum KL-6 levels
are observed, bortezomib is not contraindicated in patients with no clinical or imaging findings of IP. Thirdly, patients
with KL-6-producing MM were confirmed to show good responses to bortezomib, equivalent to those with non KL6-producing patients. The mechanisms and biological functions of overproduction of KL-6 in MM are uncertain, and
extensive studies are warranted for arriving at definitive conclusions.
O-39
多発性骨髄腫治療後のオリゴクローナルバンドの臨床的意義の検討
The clinical significance of oligoclonal band detected after the therapy of multiple myeloma
○藤澤 学、末原泰人、清家圭介、福本浩太、深谷真史、杉原裕基、西田有毅、竹内正美、末永孝生
*Manabu Fujisawa, Yasuhito Suehara, Keisuke Seike, Kota Fukumoto, Masafumi Fukaya, Hiroki Sugihara, Yuki Nishida,
Masami Takeuchi, Kosei Matsue
亀田総合病院 血液腫瘍内科
Department of Hematology/Oncology, Kameda Medical Center
【目的】多発性骨髄腫において、造血幹細胞移植後の oligoclonal band(OB) の検出の意義については予後良好とする報
告とそうでないとする報告があり一定していない。今回、我々は骨髄腫治療後の OB の検出が予後に及ぼす影響につ
いて検討した。
【方法】2008 年 1 月から 2013 年 1 1月までの期間で、当院にて診断した多発性骨髄腫 160 例のうち、
治療効果の判定に免疫固定法をおこなった 142 例について検討した。
【結果】免疫固定法を少なくとも 3 ヶ月以内
の周期で施行された 142 例の中で、OB は 38 例で検出し、その内訳は CR では 27/46 (59%)VGPR は 10/29(34%)、
PR 以下では 1/67(1.5%) であった。検出された OB は、の subtype は IgG 型 42 例 ,IgA 型 5 例 ,IgM 型 7 例であり、
isotype ではκ鎖 , λ鎖はそれぞれ 22 例 ,28 例であった。OB 検出の有無にて比較すると progression free survival
(PFS),overall survival (OS) いずれも有意に OB の検出された群の方が良好であったが,VGPR 以上の群,または CR 群
だけに限って比較すると PFS、OS とも差はみられなかった(P=0.171, 0.0744)。また造血幹細胞移植後の OB の出現
について、VGPR 以上の治療効果を得た患者で移植群と非移植群を比較すと OB のは、移植群で 14/24(58%)、非移
植群で 23/51(45%) であり、出現頻度に有意差はみられなかった (P=0.10)。【結論】今回の検討からは、VGPR 以上
の治療効果を示した骨髄腫患者で、OB の出現は多いものの、OB の出現自体が予後に影響を与えるとは言えないと考
えられた。
(objective)The emergence of oligoclonal band(OB)has been reported in patients with multiple myeloma (MM) after
autologous stem cell transplantation orsuccessful induction chemotherapy, however its clinical relevance remained
undetermined.(method)We investigated 160 multiple myeloma patients treated at our institution from January 2008 to
November2013. We examined serum/urine immunofixation at least every three months intervals if the patient achieved
more than PR.(result)Among the 142 patients studied, 38 patients (26.7%) developed OB on serum during the study
period. OB was detected in 38 patients. Detections of OB in patients with CR, VGPR, PR or less were 27/46 (59%),
10/29 (34%), and 1/67 (1.5%), respectively. The heavy chain subtypes of OB were IgG 42, IgA 5, IgM 7, and the light
chain isotypes of kappa and lambda were 22 and 28, respectively. Statistically significant differences in both progression
free survival(PFS) and overall survival(OS) were observed between the patients with and without OB. However, if the
patients were limited in more than VGPR or CR, development of OB did not affect on the PFS in both groups(P=0.171,
0.0744). OB was observed 14/24 patients (58%) after transplant, however it was 23/51 (45%) patients who obtained
more than VGPR without transplant. No statistical difference was seen in the development of OB between 2 groups.
(conclusion)Although emergences of OB were seen exclusively in patients with favorable myeloma responses (VGPR or
CR), its development was not associated improved survival.
O-40
当院での高齢者骨髄腫患者の治療成績の検討
The treatment of elderly myeloma patients in our hospital
○板垣充弘 1、麻奥英毅 2、片山雄太 1、大地哲朗 1、岡谷健史 1、今中亮太 1、許 鴻平 1、岩戸康治 3、許 泰一 1
*Mitsuhiro Itagaki1, Hideki Asaoku2, Yuuta Katayama1, Teturou Oochi1, Takesi Okatani1, Ryouta Imanaka1, Kouhei Kyo1,
Kouji Iwato3, Taiichi Kyo1
1
広島赤十字原爆病院 血液内科、2広島赤十字原爆病院 検査部、3広島赤十字原爆病院 輸血部
1
Department of hematology, Hiroshima Red Cross Hospital & Atomic-bomb Survivors Hospital, 2Department of Laboratoly,
Hiroshima Red Cross Hospital & Atomic-bomb Survivors Hospital, 3Department of Transfusion, Hiroshima Red Cross Hospital &
Atomic-bomb Survivors Hospital
[ 緒言 ] 多発性骨髄腫は新規薬剤の登場により治療成績は向上し寛解を目指した治療が可能となった。しかし、高齢
者を中心とする非移植適応骨髄腫患者では合併症や副作用のために新規薬剤の長期的な使用が困難で生存率の改善に
は至っていない。当院では高齢者でも積極的に新規薬剤を使用し治療を行っておりその治療成績を検討した。 [ 症例
/ 方法 ]2010 年 4 月1日から 2012 年 3 月 31 日で当院にて新規発症した未治療多発性骨髄腫患者で非移植適応の 34
名【男性 12 例、女性 22 例、年齢中央値 78 歳(61-89 歳)】で検討した。病期Ⅱ:11 名、Ⅲ期は 25 名だった。染
色体検査は 33 名に行い 12 名で異常を認めた。寛解導入療法は (MD 療法 *2 コース+ BD 療法 *4 コース ) を行った。
地固め / 維持療法は Rd 療法、Thal 療法、BD 療法、MP/CP 交代療法を主治医の判断で選択し行った。 [ 結果 ] 34 名
に寛解導入療法を行い 26 名で完遂できた。寛解導入療法後の治療成績は CR:1名、VGPR:9 名、PR14 名、SD:1 名、
PD:1 名であった。その後地固め / 維持療法を行った。Rd 療法 16 名、Thal 療法 1 名、BD 療法 3 名、MP/CP 交代
療法 6 名であった。治療成績は CR:3 名、VGPR:10 名、PR:11 名、SD:1 名、PD:1 名であった。3 年生存率は
62% であった。 [ 考察 / まとめ ] 高齢者を中心とする非移植適応患者に対しても積極的に新規薬剤を使用し治療を行
うことで良好な治療効果を得ることができた。非移植適応患者にも積極的に新規薬剤を使用することは実臨床でも高
い治療効果と忍容性があると考えた。
[Introduction] For the elderly myeloma patients, the long-term use of the new drug is difficult. So the elderly patient does
not lead to the improvement of the survival rate. We treat elderly patient with a new drugs and examined the treatment
result. [Patient and method] We examined non-transplantation-eligible MM patients who diagnosed in our hospital
on March 31, 2012 from April 1, 2010. [Male: 12, Female: 22, age median 78 years (61-89 years)].D&S stage2 is 25,
and stage3 is 11. The induction therapy performed (MD therapy 2course +BD therapy 4course). The consolidation /
maintenance therapy chose Rd regimen, Thal regimen, BD regimen, MP/CP change regimen by the judgment of the
chief physician and went. We performed the examination of chromosome to 33 people and recognized abnormality in 12
people. The induction therapy performed (MD therapy 2course +BD therapy 4course). The consolidation / maintenance
therapy chose Rd, Thal, BD, MP/CP change regimen by the judgment of the chief physician and went. [Result]Induction
of remission therapy and 34 people were able to accomplish it in 26 people. The treatment result after the induction of
remission therapy is CR:1, VGPR:9, PR:14,SD:1, PD:1.We do consolidation / maintenance therapy afterwards. It was
Rd: 16, Thal: 1, BD: 3, MP/CP: 6. The treatment result is CR: 3, VGPR: 10, PR: 11, SD: 1, PD: 1. the overall survival is
62% for three years. [Discussion]We are able to get good curative effect by curing with a new drug. It thought that there
were the fruit clinical curative effect and tolerability.
O-41
透析依存性腎障害を有する多発性骨髄腫患者に対する早期の血漿交換導入と新規薬剤の有効
性
Impact of plasma exchange and novel agent in multiple myeloma with dialysis-dependent
renal failure
○清家圭介、末原泰人、藤澤 学、福本浩太、深谷真史、杉原裕基、西田有毅、竹内正美、末永孝生
*Keisuke Seike, Yasuhito Suhehara, Manabu Fujisawa, Kota Fukumoto, Masafumi Fukaya, Hiroki Sugihara, Yuki Nishida,
Masami Takeuchi, Kosei Matsue
亀田総合病院 血液腫瘍内科
Division of Hematology/Oncology, Department of Medicine, Kameda Medical Center
今回我々は、透析依存性の腎障害を有する多発性骨髄腫患者に対して血漿交換や新規薬剤の有効性について検討し
た。当院で 2001 年 1 月から 2013 年 12 月の期間に診断した 230 例の初発多発性骨髄腫のうち、24 例(10%, 男
女 =14:10, 年齢中央値 74 歳 ,54-85 歳 )に透析依存性の腎障害を認めた。すべての症例で治療前に血清 FLC( 中央値
13500mg/L;1360-38800) の著明な高値を認めた。血漿交換を施行した症例の初期治療はすべて新規薬剤を使用し、
BD 療法 (bortezomib-dexamethasone) が 5 例、PAD 療法 (bortezomib- doxorubicin-dexamethasone) が 2 例であった。
透析のみの症例 17 例のうち、7 例 (41%) が新規薬剤を使用し、10 例 (59%) では大量デキサメサゾンを含む従来の治
療を施行した。奏効率は血漿交換をした症例では CR が 3 例 (43%)、VGPR が 2 例 (29%)、PR が 1 例 (14%)、透析の
みの症例ではそれぞれ 8 例 (47%),、1 例 (6%) 、5 例 (29%) という結果であった。14/24 例 (58%) で透析離脱を達成し、
血漿交換を施行した症例で 4 /7 例 (57%)、透析のみの症例では 10/17 例 (59%) であった。少数例による検討ではあ
るが、血漿交換と新規薬剤を組み合わせることにより、血清 FLC を早期に減少させることが、透析依存性の急性腎不
全の改善に寄与していると考えられた。
The purpose of this analysis was to assess the effect of plasma exchange (PE) and use of novel agent on the improvement
of dialysis-dependent renal failure in patients with multiple myeloma. Among the 230 patients with newly diagnosis
myeloma admitted to Kameda General Hospital from January 2001 to December 2013, 24 patients (10%, 14 men, 10
women, median age 74; 54-85 years ) were presented with dialysis-dependent acute renal failure. An extremely high level
of serum-free light chain (sFLC, median 13500mg/L; 1360-38800 mg/L) was noted in all patients. All of the patients with
PE received novel agent based regimens, 5 received BD (bortezomib + dexamethasone) and 2 received PAD (bortezomib
+ dexamethasone + doxorubicin), simultaneously. Among the 17 patients without PE, 7 (41%) received novel agent
based regimens and the rest of 10 (59%) received high dose dexamethasone based conventional chemotherapy. Myeloma
response of CR, VGPR and PR was obtained in 3 (43%), 2 (29%) and 1(14%) in patients received PE and 8 (47%), 1
(6%), and 5 (29%) in patients not received PE, respectively. Dialysis-independency was obtained in 14/24(58%) patients,
4/7 (57%) with PE and 10/17(59%) without PE. Although number of patients was still small, rapid reduction of sFLC by
combination of novel agents and PE might be effective for renal recovery in patients with dialysis-dependent acute renal
failure.
共催セミナー
Treatment strategy for newly diagnosed multiple myeloma
Philippe Moreau
professor of Clinical Hematology, Head of Hematology Department, University Hospital Hôtel-Dieu Nantes, Nantes, France
(Abstract)
Elderly patients
Oral combinations of melphalan and prednisone (MP) plus novel agents are considered as standards of care. The 2
following options are recommended based on data from randomised phase 3 trials: melphalan/prednisone/thalidomide
(MPT), or bortezomib/melphalan/prednisone (VMP).
Lenalidomide combined with low-dose dexamethasone has been compared with MPT in a large randomised phase
3 trial, and has shown promising results, superior to those achieved with MPT in terms of progression-free and OS.
Nevertheless, this regimen is not yet approved.
Younger patients (< 65 years or fit patients in good clinical condition)
Induction followed by high-dose therapy with autologous stem cell transplantation (ASCT) is the standard treatment.
Response rates to induction therapy have been significantly increased by the use of novel agent-based combinations.
Bortezomib-dexamethasone has become the backbone of induction therapy prior to ASCT. The addition of a third
agent to bortezomib-dexamethasone, e.g. thalidomide (VTD), doxorubicin (DVD or PAD), lenalidomide (RVD) or
cyclophosphamide (VCD), has shown higher response rates in phase 2 trials. Three prospective studies have already
shown that VTD is superior to TD or bortezomib-dexamethasone. 3-drug combinations including at least bortezomib and
dexamethasone are currently the standard of care prior to ASCT.
Tandem ASCT have been evaluated before the era of novel agents. The benefit of tandem ASCT was observed in patients
that were not reaching very good partial response (VGPR) after the first ASCT. In recent study from the Netherlands
and Germany (Hovon 65-GMMG HD4 trial), in the context of bortezomib induction and maintenance treatment, OS
was better in the GMMG group, which performed tandem ASCT in contrast to HOVON (single ASCT). Ongoing trials
comparing prospectively single versus tandem ASCT in the era of novel agents will solve this important issue.
Maintenance
In elderly patients following induction, randomised trials have explored the benefit of maintenance therapy using
either IMiDs or bortezomib: MP vs MPR vs MPR-R, VMPT-VT vs VMP, VMP vs VTP followed by either VP or VP
maintenance. Due to the trial design, the benefit in OS is not well-established. Therefore, a systematic maintenance
therapy is also not recommended in elderly patients.
In young patients following ASCT, phase 3 randomised trials have demonstrated that maintenance therapy with IMiDs
prolongs PFS, but the OS benefit is still unclear. Bortezomib maintenance is also under evaluation. These agents are not
approved in this setting; therefore, a systematic maintenance therapy is not recommended.
Treatment approaches for Multiple Myeloma
Antonio Palumbo
Myeloma Unit, Division of Hematology, University of Torino, Torino, Italy.
Summary
Advances have been made in the treatment of patients with multiple myeloma, including elderly subjects. The
introduction of novel agents thalidomide, lenalidomide, bortezomib has revolutionized the treatment paradigm of this
neoplasm, and second-generation molecules are currently being tested to offer patients a wider variety of treatment
options and to improve outcome.
Over two-thirds of newly diagnosed multiple myeloma are over 65 years. The treatment goals for the non-transplanteligible patients should be to prolong survival by achieving the best response, while ensuring quality of life. New upfront
treatment combinations based on first generation of novel proteasome inhibitors and immunomodulatory drugs plus
alkylating agents, the historical platform, have significantly improved outcomes in the past 10 years. Other non-alkylator
induction regimens, essentially lenalidomide plus low dose dexamethasone are also available and provide a novel
backbone that may be combined with novel second- and third-generation drugs.
The introduction of novel agent-based maintenance therapy has considerably prolonged remission duration for
MM patients. Outcome benefit has been reported with bortezomib maintenance as well as with strategies including
thalidomide and lenalidomide. The optimal maintenance approach should also be associated with a low toxicity to
preserve quality of life. The optimal duration of treatment is another crucial point that needs further investigation. In
conclusion, the data available show that a sequential approach including induction therapy followed by consolidation and
maintenance therapy is an appropriate and effective strategy in MM.
Auto-transplantation, allo-transplantation, only drugs or all in combination for the
treatment of multiple myeloma.
Gösta Gahrton
Karolinska Institutet, Stockholm, Sweden
New immunmodulatory drugs (thalidomide, lenalidomide, pomalidomide) and proteasome inhibitors (bortezomib,
carfilzomib) have significantly improved outcome for patients with multiple myeloma. However there are no data
showing that treatment with drugs alone can cure the disease. Including autologous transplantation (auto) in the upfront
treatment still appears to result in superior outcome in patients below 60 - 70 years of age and further improvement
may be obtained using maintenance treatment with novel drugs. However, despite significant improvement in outcome
following combination of auto with novel drugs, cures have not been seen. Allogeneic transplantation (allo) using either
myeloablative conditioning or reduced intensity conditioning (RICallo) has therefore been attempted.
Older patients should generally not be considered for auto. Both prospective studies and a recent large retrospective
Swedish study (Lund et al 2014 Eur J Haematol) comprising 1162 patients have shown superior outcome if thalidomide (T)
is added to the classical melphalan/prednisone (MP) combination. In the Swedish study the median age of the MP/MPT
patients was 77/75 years. The response rate, time to next treatment and overall survival (OS) were all significantly better
with the addition of T ( MPT) to MP, whether used as first line (OS: 4.2 vs 2.2 years; p=0.0001) or second line treatment
(OS from start of second line: 2.9 vs 1.8 years ; p= 0.003)
In younger patients (below 60 - 65 years of age) auto combined with novel drugs has so far been found to be superior to
novel drugs alone. However, auto has also been compared to RICallo, Two out of 5 studies comparing tandem auto/auto
to auto/RICallo in the upfront setting have shown superior results with the auto/RICallo procedure at long term follow
up. In the EBMT study (Gahrton et al Blood 2013) both the progression free survival (PFS) (auto/RIC vs auto/auto at 96
months: 22% vs 12%) and OS (at 96 months: 49% vs 36%) were significantly superior with auto/RICallo.
The best treatment at progression/relapse is less clear. One recent prospective EBMT study (Garderet at al JCO 2012),
comprising 269 patients that had progressed or relapsed following auto, showed that bortezomib(Velcade®)/thalidomide/
dexamethasone (VTD) was better than thalidomide/dexamethasone (TD). The median time to progression was superior
(19.5 vs 13.8 months; p = 0.001), the median duration of response was longer (17.2 vs 13.4 months; p = 0.03) and the
24-month survival rate was in favor of VTD (71% vs 65%; p = 0.093).
In conclusion, novel drugs have added to better outcome in multiple myeloma, but do not appear to cure the disease.
Adding thalidomide to MP is an important improvement in the treatment of older patients, and the three drug
combination VTD is important to treat progression following auto. VTD or substituting adriamycine for thalidomide
(PAD) are both recommended combinations for induction before auto. Maintenance treatment seems to improve results
both using thalidomide and lenalidomide. Tandem auto/RICallo may cure a small fraction of patients and transplant
related mortality has been reduced by using RIC. It is an option in high risk younger patients, but preferably in clinical
trials
Genomic landscape and treatment of myeloma
Gareth J Morgan
Haemato-Oucology Unit, The Royal Marsden NHS Foundation Trust and The Institute of Cancer Research, London, UK
It is now realized that myeloma is not a single entity but rather a collection of diseases with the appearance of plasma
cells. In order to treat these subtypes appropriately it is important to understand the genetic and epigenetic lesions,
which drive the disease forward. Once we understand these lesions and how they drive the disease forward according
to “Darwinian principles” it will be possible to personalize treatment according to the subtype of disease the patient
has. This applies not only to the driver genetic lesions in the cancer cells but also to the impact of the cancer cells on
the microenvironment and bone disease. In particular focal lesions are the precursors of lytic disease and could be
specifically targeted if we understood their biology fully. Targeting the bone has been an important means of improving
outcomes in myeloma and seems to be active across the board, however, it may be more active in some subtypes of
patients and could perhaps be modulated if complete response is obtained and in some subtypes of disease. Thus
understanding the genetic and biology of diffuse and focal myeloma brings with it the option of better utilising current
and future therapy in myeloma.
開催概要
会長
畑 裕之(熊本大学大学院生命科学研究部生体情報解析学)
〒 862-0976 熊本市中央区九品寺 4-24-1
TEL:096-373-5494
会期
2015 年5月 16 日(土)
・17 日(日)
※第2日目に日本骨髄腫患者の会「骨髄腫セミナー」を併催
会場
くまもと森都心プラザ
〒 860-0047 熊本市西区春日 1 丁目 14 番 1 号
TEL:096-355-7400 FAX:096-355-7410
運営事務局
日本コンベンションサービス株式会社 九州支社
〒 810-0002 福岡市中央区西中洲 12-33 福岡大同生命ビル 7 階
TEL:092-712-6201 FAX:092-712-6262
E-mail:[email protected]
会長からの一言
第 40 回日本骨髄腫学会会長を拝命しました、熊本大学の畑と申します。本学会は、毎年趣向を凝らしたプログラ
ムが実行され、ますます有益な学会となっていますが、熊本でも独自性を発揮したいと考えております。
骨髄腫を取り巻く環境は、この 20 年で大きく変化いたしました。生存期間も延長されてきています。しかし、悩
ましい問題も数多く存在します。薬剤の選択、移植の有無、維持療法の必要性など、結論の出しにくい問題が多いの
が骨髄腫診療です。このような現状を考察し、問題の解決につながるような討論を提供できればと思います。
演題数も増加しているようですので、ポスターセッションにおける症例検討の場や、テーマ別の会場を設置して、
実のある討論が可能となるようにプログラムを工夫したいと考えています。
また、例年のように患者の会も併催されます。駅前のアクセスのよいロケーションですので、多くの方にご参加い
ただけるのではないかと考えています。
長い歴史を誇る本学会を、初めて熊本で開催いたします。多数の皆様のご参加をお待ち申し上げます。
第 39 回日本骨髄腫学会学術集会の開催にあたり、以下の企業・団体様のご協賛、ご協力をいただきました。
ここに深甚なる感謝の意を表します。
アステラス製薬株式会社
株式会社医学生物学研究所
エーザイ株式会社
MSD 株式会社
大塚製薬株式会社
小野薬品工業株式会社
協和発酵キリン株式会社
塩野義製薬株式会社
株式会社シダックス
シーマン株式会社
セルジーン株式会社
第一三共株式会社
大正富山医薬品株式会社
大鵬薬品工業株式会社
田辺三菱製薬株式会社
中外製薬株式会社
株式会社ツムラ
帝人ファーマ株式会社
日本化薬株式会社
一般社団法人日本血液製剤機構
日本新薬株式会社
ノバルティスファーマ株式会社
ファイザー株式会社
富士製薬株式会社
藤本製薬株式会社
ブリストル・マイヤーズ株式会社
株式会社ヤクルト本社
ヤンセンファーマ株式会社
2014 年 4 月 1 日現在
第 39 回日本骨髄腫学会学術集会
プログラム・抄録集
発行日 2014 年 5 月 17 日
発行人 名倉英一