(平成 21 年度 財団法人トラスト 60 委託研究) 海外年金基金の ESG ファクターへの取り組みに関する調査研究 平成 22 年 1 月 財団法人 年金シニアプラン総合研究機構 はじめに 本報告書は、財団法人トラスト 60 による「海外年金基金の ESG ファクターへの取り組みに関 する研究」を財団法人年金シニアプラン総合研究機構が受託し、調査した結果をとりまとめたも のです。 近年、気候変動への関心やコートポート・ガバナンスの重要性の高まりなどから、2006 年 4 月に国連環境計画・金融イニシアチブ(UNEP FI)と国連グローバル・コンパクトが共同で責任 投資原則(PRI)を策定したことを契機に、ESG(Environmental(環境)・Social(社会)・ Governance(コーポレート・ガバナンス))ファクターを投資プロセスにおいて考慮しようとい う動きが世界的に広まっています。その結果、海外の年金基金は ESG ファクターを考慮した投 資(以下「ESG 投資」と言う)への対応が進んでおり、実践も行っていると一般的に言われてい ます。しかし、一方でわが国では現在のところ広がる兆候はあまり見られません。 当機構は一昨年度「SRI 及び PRI に関する調査」(同じく財団法人トラスト 60 からの受託研 究)を実施し、その中で日本の年金基金に対し、ESG 投資の1つのスタイルである SRI(社会的 責任投資)への意識についてアンケート調査を行いました。その結果、日本の年金運用において SRI の導入が検討されるための課題として 「情報の充実」など様々な事項が明らかになりました。 当研究は、この結果を受け、海外の年金基金の ESG 投資の先行事例からわが国の課題解決の ための手がかりを探る、という趣旨でスタートしました。そこで当機構では、ESG 投資や年金運 用に詳しい有識者を委員として招聘し、別紙の通り「海外年金基金の ESG ファクターへの取り 組みに関する研究会」を設置しました。研究会では、①海外の年金基金が ESG 投資に対して実 際どのように考え、どのように実践をしているかについて調査することで ESG 投資の実践的な 情報の充実を図り、また、そこから②海外で ESG 投資が熱心に取り組まれている要因を分析し た上でわが国の置かれている現状を浮き彫りにし、わが国の年金運用における普及の糸口を見出 すことを目指しました。①については、現状の一般的な ESG 投資手法の整理を行った上で、欧 州・北米の年金基金の ESG 投資の先行事例の収集を目的として、文献調査をはじめ、欧州 4 ヶ 国を訪問し年金基金等の対面インタビューを実施しました。②については、①で得られた海外の 現状について、わが国の現状と比較を行い、それがわが国に示唆するところの探求を試みました。 年金スポンサーや運用機関をはじめ年金運用に携わる方を中心に本報告書を広くご活用いただ くことで、わが国における ESG 投資に関する議論の進展に少しでも資するところがあれば幸い です。 なお、当研究をご委託いただいた財団法人トラスト 60、並びに当研究に際して貴重なご助言・ ご指導をいただいた「海外年金基金の ESG ファクターへの取り組みに関する研究会」の委員の 皆様方に厚く御礼申し上げます。 また、ご多忙中にもかかわらず、対面インタビューにご協力いただいた欧州の年金基金・運用 機関等のご担当者、そして、欧州訪問で大変お世話になりました現地大使館の皆様方に心から感 謝申し上げます。 平成 22 年 1 月 財団法人 年金シニアプラン総合研究機構 (別紙 1) 本報告書ご利用にあたってのご参考事項 本報告書は、第 1 章に「海外年金基金の ESG 投資の現状を踏まえたわが国へのインプリケー ション」と題して、第 2 章以下の現地調査結果などを踏まえて全体をまとめています。第 2 章及 び第 3 章は当研究会に参加した委員による報告、第 4 章は、海外調査から得られた事実を中心に 記述した「海外年金基金の ESG ファクターへの取り組みに関する調査結果」、第 5 章は「資料編」 という構成になっています。このように、現地調査等による事実に関する記述に先立って、提言 や考察を記述した部分が先に配されていますので、本報告書をお読みいただく際のご参考として ください。 本報告書の構成 第 1 章 海外年金基金の ESG 投資の現状を踏まえたわが国へのインプリケーション (海外年金基金の ESG 投資の実施に関する現地調査結果を踏まえた、日本の年金運用 における ESG 投資の普及に向けた提言。当研究会での議論を総括したもの。第 2 章・第 3 章の提言内容も一部含む。) 第 2 章 日本の公的年金基金に ESG 投資を広げるためには [委員:河口真理子] (年金運用に限らずより広い観点で、様々な投資家がいる中でなぜ ESG 投資において 年金基金が注目されているのかという点について考察し、日本の公的年金基金への 普及のための提言を行った。) 第 3 章 ESG 投資の実施 第 1 節 海外の ESG 投資手法と体制 [委員:寺山恵] (ESG 投資の現状の一般的な手法(用語)を解説しており、ここでの定義をベースに 当研究の調査・分析を行っている。) 第 2 節 欧州年金基金の ESG 投資手法の実情とわが国への示唆 [委員:宮井博] (ESG 投資手法の中で現在主流となりつつあるインテグレーションとエンゲージメン トについて欧州の実情を整理するとともに、年金運用にフォーカスした提言を行っ た。) 第 4 章 海外年金基金の ESG ファクターへの取り組みに関する調査結果 (欧州・北米の年金基金、運用機関等の ESG 投資の実施状況について対面インタビュ ーや文献調査の結果を掲載。) 第 5 章 資料編 (海外の ESG 投資に関する法規制の調査結果、PRI の概要を掲載。) (別紙 2) 「海外年金基金の ESG ファクターへの取り組みに関する研究会」 メンバー(敬称略) 委員 河口 真理子 株式会社大和総研 経営戦略研究部長 寺山 恵 マーサー 宮井 博 日興フィナンシャル・インテリジェンス株式会社 グローバル責任投資チーム シニア・コンサルタント 常務取締役 事務局 福山 圭一 ※ 財団法人年金シニアプラン総合研究機構 専務理事 塩田 哲朗 〃 主任研究員 笠島 久司 〃 主任研究員 谷本 奈丘 〃 研究員 川名 剛 〃 主任研究員 研究会にはオブザーバーとして財団法人トラスト60、企業年金連合会の職員の方々にも出席い ただいた。 目 次 はじめに 目次 第1章 海外年金基金の ESG 投資の現状を踏まえた わが国へのインプリケーション ................... 1 はじめに........................................................................................................... 1 1. 年金基金を取り巻く状況............................................................................ 3 2. 年金基金自身による ESG 投資への取り組み............................................ 9 3. 年金基金等が直面する課題とそれに対する対策....................................... 15 むすび............................................................................................................... 19 第 2 章 日本の公的年金基金に ESG 投資を広げるためには[河口 真理子] ... 21 1. なぜ ESG 投資は「年金ありき」なのか? ............................................... 21 2. ESG 投資と年金基金の新たな関係 ............................................................ 22 2.1.PRI と ESG・責任投資という新たな考え方 2.2.公的年金において ESG 投資がなぜ必要とされるか? 3. 日本で ESG 投資を公的年金基金に広めるためには ................................ 27 第 3 章 ESG 投資の実施................................................................................... 31 1. 海外の ESG 投資手法と体制 [寺山 恵] .................................................... 31 1.1.ESG 投資のアプローチ ..................................................................... 31 1.1.1 伝統的資産クラスへの投資手法 1.1.2 オルタナティブの資産クラスへの投資手法 1.1.3 株主行動(議決権行使とエンゲージメント) 1.2.体制構築 ............................................................................................. 41 1.2.1 ESG 投資方針の策定 1.2.2 人員の配置 1.2.3 外部情報の購入 1.2.4 ESG 投資のコスト 2. 欧州年金基金の ESG 投資手法の実情とわが国への示唆 [宮井 博]........ 44 2.1.調査対象の年金基金........................................................................... 44 2.2.投資プロセスへのインテグレーション............................................. 44 2.3.エンゲージメント .............................................................................. 53 2.4.わが国の年金基金への示唆 ............................................................... 61 第 4 章 海外年金基金の ESG ファクターへの取り組みに関する調査結果.... 65 1. 調査目的、対象および方法 ........................................................................ 65 1.1.調査目的 1.2.調査対象 1.3.調査方法 2. 調査結果概要 .............................................................................................. 69 2.1.ESG 投資の背景 2.2.ESG 投資に関する投資哲学 2.3.ESG 投資のプロセスと実施方法 2.4.ESG 投資の将来の方向性 3. 調査結果(年金基金[欧州] ) フランス年金積立基金(FRR).............................................................. 75 フランス公務員付加年金機構(ERAFP) ............................................. 85 スウェーデン国民年金第 1AP 基金(AP1).......................................... 91 AMF 年金保険会社(AMF).................................................................. 100 大学退職年金制度(USS) ..................................................................... 104 BP 企業年金 ............................................................................................. 110 オランダ医療関係者年金(PGGM)...................................................... 113 オランダ公務員総合年金(APG).......................................................... 116 オランダ運輸産業関係者年金(PV) ..................................................... 120 4. 調査結果(年金基金以外) ユーロシフ(Eurosif)............................................................................ 123 ミストラ(Mistra) ................................................................................ 128 FTSE ........................................................................................................ 132 ハーミーズ・エクイティ・オーナーシップ・サービシズ(HEOS)... 134 アクサ・インベストメント・マネージャーズ(AXA IM) .................. 137 Sparinvest................................................................................................ 139 5. 調査結果(年金基金[北米] ) カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)............................... 143 カリフォルニア州教職員退職年金基金(CalSTRS)............................ 147 フロリダ州管理理事会(SBA).............................................................. 150 ウィスコンシン州投資理事会(SWIB)................................................ 153 オハイオ州職員退職年金(OPERS)..................................................... 155 コネチカット州退職年金基金(CRTPF) ............................................. 157 ワシントン州投資理事会(WSIB)........................................................ 159 カナダ年金制度投資委員会(CPPIB) .................................................. 161 第 5 章 資料編 ................................................................................................... 165 1. 各国の ESG 投資に関する法規制について ............................................... 165 1.1.各国の責任投資に関する法規制のまとめ 1.2.各国の責任投資に関する法規制 2. PRI の概要................................................................................................... 172 第1章 海外年金基金の ESG 投資の現状を踏まえた わが国へのインプリケーション 財団法人 年金シニアプラン総合研究機構 海外年金基金の ESG ファクターへの取り組みに関する研究会 はじめに 当研究会は日本の年金運用における ESG 投資の現状を浮き彫りにするため、海外の年金 基金等が当該投資を実際どのように考え、どのように実践しているかについて、対面インタ ビュー及び文献調査を行った。調査対象は海外のベスト・プラクティスを得ることに主眼を 置き〔図表 1-1〕、〔図表 1-2〕に示される、現在、ESG 投資に熱心に取り組んでいると言わ れる欧州、北米の主要な年金基金、運用機関等とした。各機関に対する調査事項は以下の通 りである。 主な調査事項 9 ESG要因を考慮した投資を行う背景 (例:きっかけ、動機、法規制) 9 ESG要因を考慮した投資に対する基本的な考え方 (例:投資哲学、「パフォーマンス」の視点からの見解) 9 ESG要因を考慮した投資の実際の取り組み (例:投資戦略、組織体制、投資スキーム別の実施方法) 9 ESG要因を考慮した投資の今後の方向性 (例:ESG市場の展望、金融危機による影響) 調査結果の詳細は第 3 章第 2 節及び第 4 章で述べるが、実際に各国の各機関を訪問及び文 献調査1してみると、現状 ESG 投資に熱心に見えるその裏には、国ごとに異なる社会的な要 因があり、また基金ごとに抱える様々な事情が存在することが明らかになった。 そこで以下では、年金基金等を取り巻く ESG 投資を促す状況、年金基金自身による ESG 投資への取組み、そして、年金基金等が直面する課題とその対策について整理する。それぞ れについて、海外と日本の現状を対比し、それが日本に示唆するところを探っていく。 1.「年金基金を取り巻く状況」としては、各国の社会的・文化的背景、法規制、ESG 要因 の考慮と受託者責任との関係、ESG 要因の考慮とパフォーマンス、年金基金間の競争といっ たテーマがある。 2.「年金基金自身による ESG 投資への取組み」としては、ESG 投資のアプローチの変化 1 北米の年金基金については訪問はせず、文献調査のみを行った。 -1- とパッシブの価値増大、共同エンゲージメント・クリアリングハウスの拡大、批准条約等と の一貫性、ESG 専門家との共同、実験的プレーヤーの存在といった事項を取り上げる。 3.「年金基金等が直面する課題とそれに対する対策」としては、エンゲージメントと各国 文化との低い親和性、“SRI”という名称が持つ旧来のイメージ、金融危機の影響、会計基準・ 財政基準・業界慣行による短期思考、ESG 投資に関する情報の不足といった点から整理して いきたい。 なお、ESG 投資の数々の手法については本章では説明を行わないが、第 3 章第 1 節で整理 しているので参照いただきたい。 〔図表1-1〕 分類 調査対象基金 ランキ ング 基金名 略称 資産額 公的 フランス年金積立基金 FRR 4兆1,230億円 2009/9/30 59 公的 フランス公務員付加年金機構 ERAFP 8,401億円 2008/12/31 - 公的 スウェーデン国民年金第1AP基金 AP1 2兆2,306億円 2009/6/30 110 生命保険 <英国> 教職員 企業 <オランダ> 公務員 公務員 公務員 <米国> 公務員 教職員 公的 公的 公務員 公的 公的 <カナダ> 公的 AMF年金保険会社 AMF 3兆4,431億円 2009/6/30 67 大学退職年金 BP企業年金 USS BP 2兆7,101億円 2008/3/31 1兆5,708億円 2008/12/31 74 134 オランダ公務員総合年金 オランダ医療関係者年金 オランダ運輸産業関係者年金 APG PGGM PV 20兆9,819億円 2008/12/31 8兆5,878億円 2008/12/31 8,272億円 2008/2 3 17 - カリフォルニア州公務員退職年金 カリフォルニア州教職員退職年金 ウィスコンシン州投資委員会 コネチカット州退職年金 オハイオ州職員退職年金 フロリダ州管理理事会 ワシントン州投資理事会 CalPERS CalSTRS SWIB CRPTF OPERS SBA WSIB 17兆375億円 11兆2,461億円 5兆3,339億円 1兆7,434億円 5兆1,095億円 11兆1,857億円 6兆848億円 4 9 28 103 34 12 37 カナダ年金制度投資委員会 CPPIB 10兆1,070億円 2009/9/30 23 GPIF 地共連 企年連 (PFA) 国共連 (KKR) 中退共 等 私学共済 121兆8,619億円 2009/6/30 14兆4,932億円 2009/3/31 1 7 9兆3,097億円 2009/3/31 11 8兆5,711億円 2009/3/31 19 3兆3,056億円 3兆1,523億円 47 60 時点 <フランス> <スウェーデン> <日本(参考掲載)> 公的 年金積立金管理運用独立行政法人 公務員 地方公務員共済組合連合会 職域 企業年金連合会 公務員 国家公務員共済組合連合会 職域 教職員 勤労者退職金共済 私立学校共済組合 2009/11/6 2009/9/30 2008/12/31 2008/12/31 200812/31 2009/8/31 2009/9/30 2009/3/31 2009/3/31 (注1)資産額はBloombergの2009/11/30時点の対円為替レートを用いて計算。1ユーロ=129.25円、1スウェ ーデンクローナ=12.297円、1ポンド=141.52円、1米ドル=86.31円、1カナダドル=81.64円 (注2)ランキングはPension & Investments 2009.9.7 (注3)日本の年金基金は海外基金の資産規模をイメージする目安としてPensions & Investments (2008年 12月22日付)の総資産額の世界ランキング100位以内の6基金を掲載している。 (注4)勤労者退職金共済の資産額の欄には、中小企業退職金共済のみの金額を記載している。 -2- 〔図表1-2〕 調査対象機関一覧(年金基金以外:4カ国・6機関) 分類 機関名 略称 ユーロシフ Eurosif <フランス> フォーラム <スウェーデン> 研究財団 ミストラ <英国> 運用機関 ハーミーズ・エクイティ・オーナシップ・サービシズ 運用機関 アクサ・インベストメント・マネジャーズ インデックスベンダー FTSE <オランダ> 運用機関 1 Sparinvest Mistra HEOS AXA IM FTSE Sparinvest 年金基金を取り巻く状況 1.1 各国の社会的・文化的背景 海外年金基金の現状 各国の年金基金も年金運用もそれぞれの国の社会的・文化的な基盤の上に成り立っている。 従って、その状況に適合するよう活動が行われ、また、その背景のもとで公式・非公式に活動 が規律される。今回訪問したのは、欧州の年金基金など年金運用に関係する諸機関の中で、ESG 投資について積極的に取り組む、言わば先進的な機関である。それらの関係者から直接話を聞 いてわかったことは、ESG投資については、年金基金等が先導的な役割を果たしたことによっ て促進されてきたということでは必ずしもなく、社会的・文化的な事情が背景にあってそのよ うな投資を手がけるようになったということである。この意味で、ESG投資を始めるきっかけ において年金基金は総じて受身であったといえる。 例えば、欧州のESG投資全体を調査しているユーロシフによると、最も熱心な国はオランダ である。そこでは、テレビ放送で公的年金基金の社会的責任の観点から地雷問題を取り上げた 番組が放送されたことをきっかけに世論が動き、年金基金が地雷を取り除く活動に投資せざる を得ない状況が生じた。 また、フランスでは公的年金の運営方式について、FRRが積立方式で運営することに反対で あった労働組合を納得させるためにESG要因の考慮が必要だったし、また、ERAFPでもSRI の実施は労働組合が賦課方式での制度運営を受け入れるための交換条件であった。 このような事情が成立するのは、その国の国民の投資に対する意識、いわば高い投資リテラ シーがあったためであるといえるだろう。国によって法規制やガイドラインでESG投資を促進 する政策が取られているが、民主主義システムの上でそのようなことが行われるのは、それを 是とする国民的合意があってのことである。その意味で、社会的・文化的背景は年金基金等が ESG投資を手がける最も基本的な要因であるといえよう。 -3- 日本の現状・日本への示唆 日本の現状はESG投資が進んでいるとはいえない。2007年度の段階で、日本の年金基金の 過半数が、UNEP・FIの提唱するPRI(責任投資原則)を知らなかった。また、日本の年金基 金でSRIを組み入れているのは6.9%と少数であり、また組み入れている基金の半数以上で組入 れ比率が5%未満である。運用時におけるコーポレート・ガバナンスについても8割以上が考慮 していない2。 日本にもSRIを10%以上組み入れていると回答する年金基金があったし、ここ2年で組み入 れも進んでいるといわれている。また、少なくとも大半の公的年金の運用機関では議決権行使 基準が作られ公開されている。しかし、ESG投資を促進する社会的・文化的背景という点では、 日本の年金基金がESG投資をせざるを得ないと考えさせるような状況にはなく、まして、フラ ンスのようにもともと積立方式には反対であってもESG投資であるがゆえに許容するという 考え方をする人も少ないのではないだろうか。 ただ、このことは日本人自身が環境問題や社会問題、企業のガバナンスに無関心ということ では必ずしもない。これらと投資を結びつけるという観点での議論が少ない上に投資に対する 意識が総じて低いためではないかと考えられる。 そもそも日本の個人金融資産の半分以上が現金・預金の形で持たれており、欧米先進諸国と 比べ、株式や投資信託の割合は低い。これは国民が投資を考える機会が少ないということを意 味するということができるであろう。また、日本人は一般的に年金の受益者としての意識が必 ずしも高くなく、年金基金の投資先について意見を言うことが自分の権利であるというような 認識も薄いのではないだろうか。まずは、自分たちが拠出した公的年金の資金や企業年金の掛 金が、企業等に投資されているという年金資金運用の基本的な理解を広める必要があろう。な お、国民の投資意識の涵養という観点から注目されるものとして、確定拠出年金がある。これ は加入者自らが運用方法を指図するタイプの年金であり、最近加入者が増加しつつあるが、投 資教育が課題となっており投資意識を高める契機になると考えられる。 1.2 法規制 海外年金基金の現状 今回、海外のESG投資に関する法規制についても調査した。調査結果は第5章第1節「各国の ESG 投資に関する法規制について」に掲載している。一言に法規制と言っても国ごとに実に 様々なアプローチがあることがわかったが、大まかに「法的規制(開示要求)」、「ガイドライ ン・アプローチ」、「直接的な規制なし」の3つに分類することができよう。 「法的規制(開示要求)」は、法律において、年金基金に対してESG投資への取り組みにつ いて言及するアプローチで、ESG投資を義務付けるものと、そうでないものとがある。前者が フランス、スウェーデンの採るアプローチであり、共に公的年金基金の根拠法において、環境・ 社会・倫理を考慮した投資を義務付けている。ただ、それぞれ、法律上は投資対象等の詳細な 投資方針への言及はないため、今回のインタビューではESG投資の実施にあたり基金が同法を 2 財団法人年金シニアプラン総合研究機構(2008)『SRI 及び PRI に関する調査』 -4- いかに解釈するかに苦心した様子が伺えた。後者は、年金基金がESG要因を考慮した投資を行 う場合にその内容について開示を要求する、というアプローチで2000年の英国の年金法改正に 始まり、他国でこれが参考にされた。ESG投資を行うことに対して法律の「お墨付き」を与え ることでESG投資への誘導を図るこの方法は、英国ではESG投資の契機とされている。しかし、 近年、開示の形骸化により、同法がESG投資の本質的な促進にはつながっていないとの指摘も 一部にはある3。 「ガイドライン・アプローチ」は、「自己責任を伴う自己裁量が許される」という点で法規 制よりも緩い規制を設けるケースである。例えば、オランダにおける年金基金向けのESG対応 を示すガイドラインを示すレポート(The Arrived Future 2007)、ノルウェーのクラスター爆 弾等の特定の武器製造に関わる企業の投資対象からの排除を求める倫理ガイドライン、アメリ カ・カリフォルニア州の年金基金(CalPERS、CalSTRS)に環境投資を要請する環境投資戦 略(Green Wave Initiative)、等がある。 「直接的な規制なし」は、間接的に年金基金のESG投資に影響を与える法律が存在するケー スを指す。例えば、アメリカで言うと環境(E)面では各州の再生可能エネルギー基準やその 他環境に関連する州法、社会(S)面ではスーダン、ミャンマーへの不投資(ダイベストメン ト)を定めた州法、コーポレート・ガバナンス(G)面ではSOX(Sarbanes-Oxley)法やSEC の議決権行使方針の開示要求、等が該当する。 日本の現状・日本への示唆 〔図表1-3〕は日本の年金基金が挙げた「SRIを組み入れるために必要な条件」4であるが、 SRIの情報・実績の充実を別にすると、SRIの導入に対する他律的な姿勢が見て取れる。この ような状況では、何らかの拘束力がないと一時的な流行はあっても定着させることは困難であ り、トップの交代で方針が180度変わるということも十分あり得るであろう。日本においてESG 投資の普及を図るアプローチとして、規制は効果的であるのではないか。 実際、回答が多かった条件の中には規制により解決が見込めるものが多く「運用方針の開示 などの法整備が進むこと(7.3%)」はもちろんであるが、18.0%もの基金が挙げた「SRIという 投資手法の妥当性について確証が得られること」という条件については、上述の英国のように、 年金法でそのような投資手法を定義し法的根拠を与える(実施はあくまで任意)といった手法 が考えられよう。また、 「受託者責任に反しないことが明確となること(11.0%)」については、 アメリカでERISA法の解釈が明確化されたように受託者責任とESG投資との関係を行政解釈 として明らかにすること等が考えられるかもしれない。 ただし、英国のように法制化の効果に一部懸念が生じているケースもあるため、規制の要求 レベルには注意を払いたい。また、同じ法制化でも、スウェーデンのように国家戦略としての 環境政策の一環という位置づけであれば、国民的なコンセンサスを得やすいのではないだろう か。 3 Eurosif の見方では「公開内容が細かいところまで法制化されておらず、具体的な投資内容を浮き上がら せることができていない。」としている。 4 財団法人年金シニアプラン総合研究機構(2008)『SRI 及び PRI に関する調査』 -5- 〔図表1-3〕SRIを現在組み入れていないが検討中の回答者(114)がSRIを組み入れるために 必要な条件 N=300(重複回答あり) 1.3% 無回答 その他 0.3% 専任のアナリスト設置など 調査体制が整うこと 2.0% 2.7% 組み入れ銘柄のバイアスがなくなること コンサルティング会社から 積極的な推奨を得られること 5.0% 6.7% SRIを採用している基金が増加すること 7.3% 運用方針の開示などの法整備が進むこと 9.0% 社会的な要請から採用が求められること 11.0% 受託者責任に反しないことが明確となること 12.0% 運用成績を検証できるだけの期間の実績 SIRという投資手法の妥当性について 確証が得られること 18.0% 24.7% SRIに関する情報が充実すること 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% (出所)財団法人年金シニアプラン総合研究機構(2008)『SRI及びPRIに関する調査』 1.3 ESG要因の考慮と受託者責任との関係 海外年金基金の現状 今般調査した範囲ではESG投資が受託者責任に反するのではないかという危惧を表明した 機関はなかった。各国ではESG投資を容認(促進)する法的・社会的背景があり、年金基金が この実施をすることについてコンプライアンス上も正当化されるということであろう。むしろ、 オランダでSRIと地雷問題に関するテレビ番組をきっかけに一挙に世論が高まりを見せたよう に、ESG投資を行わないことがリスクになるという状況すら生じている。 受託者責任に関しては、フランスのFRRでは、公的年金の運用機関という性格上広範な受託 者責任を持つという指摘があり、ESG投資の取り組みに対する風評リスクに言及がされている。 英国のUSSでは、ESGが企業価値に影響する可能性があることから、考慮しないことがリスク になるという考えに立って、ESG要因を考慮することは受託者責任であるとしている。 受託者責任との関係で問題になるのはむしろ米国であろう。ERISA法との関係で議論があっ たが、ESGのうちGについては、1994年のエイボン・レターにより議決権行使が受託者責任の 範囲に含まれることが明確になった。また、EとSについては、1998年のカルバート・レター によって是認されたが、他の代替的な投資手段におけるリターンを下回らない限りという、い わば条件付になっている。米国では議決権行使はさかんであるが、SRIに関しては欧州と比べ 必ずしも積極的とはいえない状況にあるが、規制の状況が1つの理由といえるかもしれない。 -6- 一方米国の公的年金はERISA法の規制対象外であり、州法によって規制される。例えばカリ フォルニア州では財務長官が環境投資戦略を提唱し、環境投資の実施が要請されている。また、 コーポレート・ガバナンス活動については、カリフォルニア州の公的年金は1980年代から極め て積極的な取り組みをしてきたことは有名である。 日本の現状・日本への示唆 かつて日本では、SRI(社会的責任投資)は年金運用における受託者責任に反する、という ... 考えが一般的だった。そこでは受託者責任のうち主に「加入者や受給者の利益のためだけに、 忠実に職務を遂行しなければならない」とする「忠実義務」に問題があるとされてきたとされ る。日本の年金基金へのアンケート結果からも、受託者責任上問題ないことが確認されること が、SRI組み入れの主要な条件となっている。年金運用におけるESG要因の考慮と受託者責任 とのコンフリクトの懸念の解消は、日本における普及の最も大きな関門の1つといって良い。 年金基金は加入者や受給者の老後の生活の安定のために年金を給付することを目的として おり、その役職員や運用関係者は年金の加入者や受給者といった他人から託された資金を管理 運用する立場にあることから、受託者責任を負うと考えられている。従って、年金基金の役員 等はもっぱら加入者と受給者の利益のために行動すべきであり、この観点からは、業務遂行上 においてそれ以外の事柄、例えば環境保全や社会問題の解決などを考慮することは、この責任 に反することになる。 しかし一方で、投資対象の企業は環境保全と大きな関わりを持っていたり、人権保護その他 の社会問題に関係する活動を直接的・間接的に行っていたりすることがありうる。これらにつ いて、ポジティブな評価を得て株価が上昇し、あるいは、ネガティブな評価を受けて株価が下 落することが想定される以上、これらいわゆる非財務情報を年金基金の運用に当たって考慮す ることはむしろ必要であるとも考えられる。 従って、ESG投資が受託者責任に反するとは直ちにはいえないが、だからといって全く問題 ないとまで断言も出来ないというのが、日本の年金関係者の平均的な受け止め方ではないだろ うか。 このような状況におかれた年金基金の役員等に対し、ESG投資に率先して取り組むよう求め ても、限界があるといわざるを得ないであろう。欧州の先進的といわれる年金基金においても、 年金基金の率先したイニシアチブでESG投資が進んだということでは必ずしもなく、ESG投資 を促進する法的、社会的な環境条件が整った上でのことであったと総括できる。従って、日本 でも年金基金がESG投資を積極的に進めるようになるには、受託者責任を負う年金基金の役員 等がそれを正当化できるよう、必要な条件が整うことが望ましいであろう。 先に述べたとおり、有力な条件の1つが法規制であり、これには政治のリーダーシップが必 要である。また、ESG投資の促進が行政的な目標として明確に位置づけられることによっても 相当の促進が期待できるであろう。環境問題はこのきっかけになる可能性がある。 また、根本的にはESG投資に関する国民意識が進むことであると考えられ、この一環として、 国民に対する年金教育や金融教育、確定拠出年金における投資教育などが充実することが望ま れる。 -7- 1.4 ESG要因の考慮とパフォーマンス 海外年金基金の現状 ESG投資による投資パフォーマンス向上を裏付ける明確なデータは現在のところ存在しな いものの、欧州の年金基金では、概ね長期的なパフォーマンス向上に有用であるという確信を 有しているように見受けられる。例えば、オランダAPGでは、ESGはリターンに付加価値を与 えると信じているとのことであり、スウェーデンのAP1は、ESGを考慮している企業は長期的 に見て株価が上昇するという考えを持っている。英国USSも、ESGの改善を投資先企業に促す ことが長期的リターンの向上につながると考えている。 ただし、必ずしもパフォーマンスの向上を第一義として投資をしているということでもない。 例えば、フランスERAFPは、当初SRIはパフォーマンスをあげるためではなく、労働組合の要 請を受けたERAFPの方針として意識されていた、と率直なコメントをしている。 総じていえば、ESG投資とパフォーマンスの関係については、まずESG投資が先にあり、こ れを正当化する考え方として長期的なパフォーマンス向上に対する確信に依拠しているとい う側面が強いように考えられる。 日本の現状・日本への示唆 パフォーマンス向上が明確になれば、上記の受託者責任の問題も解決され、ESG投資は有力 な運用手段の1つとして自然に普及するであろう。環境に配慮する企業、社会的な要請に積極 的に取り組む企業、ガバナンスに優れた企業が企業価値を高めるという考え方は一般的には首 肯できるし、投資は結局のところ将来への不確実性の中での決断を伴う行為である以上、長期 的パフォーマンスの向上につながるという確信に依拠することは十分に理由があると考えら れる。 しかし、ESG投資には、その手法にもよるが、個々の企業に密着したエンゲージメントを行 う場合はとりわけ高コストになる。スクリーニングなどのためにも特別のアナリストを必要と するなど付加的なコストがかかることからしても、他の投資手段と比べてパフォーマンス向上 につながると断言することまでは必ずしも容易ではないのではないだろうか。 要は、ESG 投資が始まってまだ日が浅いため、データの整備が進んでいないことからこの ような議論が生じるのであろう。いずれ時間が経てばデータはその分出てくるであろうが、客 観的・中立的評価を行うこと、そして特にESGの評価情報(非財務データ)と財務データの関 係を分析することが肝要である。そのための調査研究基盤を強化することが、ESG 投資の健 全な発展のために不可欠であろう。 1.5 年金基金間の競争の存在 海外年金基金の現状 スウェーデンのブルーカラー労働者の確定拠出型の職域年金SAF-LOは、受益者が運用機関 を多数(20社以上)の中から選ぶことができる(DCが大勢を占めるオーストラリアでも同様) ため、運用機関同士の活発な競争が存在する。そして運用機関の中には、受益者の目を気にし て主体的にESG投資に取り組みそれを売りにしているところがある。ただ、ESGはあくまで顧 -8- 客への訴求要素の1つであり、その他の顧客ニーズとのバランスを意識する必要がある。 SAF-LOで最大シェアを持つ運用機関のAMFは、長期的なブランド価値を高めることを目的に ESG投資に取り組んでいるが、あえてそれを積極的にアピールしていない。なぜなら、AMF は顧客の最大のニーズである「ローコスト、ハイリターン」を徹底的に追求しており、こちら のアピールを優先しているためだ。結果、(AMFにとっては想定外ではあったが)顧客からの ESG投資への取り組みの評価も高いという。 日本の現状・日本への示唆 日本の個人投資家は投資判断において、CSR、その中でもE(環境)とS(社会)に関係す る項目を重視しており5、ESG投資関連の商品に潜在的なニーズがあるといえる。よって、確 定拠出年金制度でESG投資の商品の取り扱いを増やすことでESG市場規模の拡大に繋がる可 能性はある。しかし、問題がある。運営管理機関が提供するESG投資関連の商品は必ずしも多 くなく、運用商品に受益者の要望が反映される仕組みが今のところ無い。また、確定拠出年金 は投資信託と比べても投資期間が特に長期に渡るため、インデックス商品や預金性商品と比べ た運用報酬の高さが大きなネックになると思われる。ESG投資を組み入れた商品の運用手数料、 税を優遇すると言った政策が効果的かもしれない。 2 年金基金自身によるESG投資への取組み 2.1 ESG投資のアプローチの変化とパッシブの価値増大 海外年金基金の状況 ESG投資のアプローチの動向にも変化がある。まず、ESG投資の起源はネガティブ・スクリ ーニングであるが、今日の欧州年金基金ではそれを原則行わずに、国際条約に基づいた最小限 に留めるケースがほとんどであった。そして、従来の投資ユニバースを狭めるスクリーニング 運用(ベスト・イン・クラス)から、ESG要因の考慮を投資プロセスに溶け込ませるインテグ レーションへと主流が移りつつある。一方で、マテリアルではない(企業業績・企業価値に直 接短期的には影響が認められない)場合や、インデックス運用等で個別銘柄の売却が困難であ るような場合は、ESG問題の改善により企業価値向上を目指すエンゲージメントの動きが急速 に広がっており、運用面で考慮できないという問題を補っている。 今回訪問した欧州の大手年金基金では、分散投資型のパッシブ・コアとアクティブ・サテラ イトのマネジャー・ストラクチャーを採用している。パッシブ・コアの部分では、たとえESG 要因に問題のある銘柄があっても、ポートフォリオが歪んでしまうケースではリスク管理上売 却することはできない。またインデックス・ファンドの場合、個別銘柄の売却は困難だ。しか し、そこで何も手を打たなければ、ポートフォリオの価値を上げるという受託者責任を問われ かねない。そこで、コーポレート・ガバナンスを中心にしたエンゲージメントが始まり、2006 年のPRI公開以後はESGの観点からエンゲージメントが行われるようになってきた。つまり、 5 環境庁「社会的責任投資に関する日米欧 3 カ国比較調査報告書」(2003/6) -9- ESG要因を考慮したエンゲージメントは、それがポートフォリオの価値増大のために必要なら ば、受託者責任上もしなければならない行為であるとの考えが欧州の年金基金において広まり つつあると言えよう。 日本の現状・日本への示唆 日本の公的年金基金や共済組合においては、その資産規模の大きさ(図表1-1参照)から、 運用コストの効率性を高めること等を理由にパッシブ運用の比率が高く設定されている。議決 権行使ガイドラインは設けられているが、ガイドラインに反する企業に発言したりアピールし たりするということは殆んど行われていない。企業側も基金の議決権行使のガイドラインの存 在を十分認識してないのではないかとも考えられる。欧米と企業文化の異なる日本においては、 積極的なエンゲージメントをしないことで受益者や世論の強い批判が起きることは考えづら い。 しかし、例えば、議決権行使基準にESG的な内容を入れることも、エンゲージメントのアプ ローチの1つであり、規模の大きい基金の場合はそれだけでも相当のインパクトがあると思わ れる。公的機関の企業活動への介入とは一線を画しつつ、あくまで投資先の企業価値を上げる 有効な手段としてであれば、検討に値するのではないか。もちろん、事前にそのエンゲージメ ントによりどこに価値が生まれるかを良く知り、費用対効果の分析を行うことが必要であろう。 2.2 共同エンゲージメント・クリアリングハウスの拡大 海外年金基金の現状 PRI(国連責任投資原則)を共同エンゲージメントのプラットフォームとして利用する動き が急速に広がっている。今回訪問した欧州9基金は全てPRIに署名済みであり、インタビュー では、エンゲージメントを他の機関投資家と共同で行うことの必要性、そして共同エンゲージ メントのクリアリングハウス6としてのPRIの有用性が多く聞かれた。具体的には、エンゲージ メントにかかる人的リソースやコストを節約できる点をはじめ、単独では不可能なエンゲージ メントが可能になること、例えば市場全体への働きかけや単独では相手にされない政策当局等 との対話が可能になるという点があげられた。欧州ではこのような効用が知れることで、自然 と共同エンゲージメントに移行する流れができている。 なお、文献調査した北米の年金基金についても共同エンゲージメントの事例が見られた。ア メリカの年金基金ではSBAとWSIBが、CII(International Corporate Governance Network) の他メンバーと共同してコーポレート・ガバナンス改善のためのエンゲージメントを行ってい た。カナダはCPPIBがPRI、CDP(Carbon Disclosure Project)を利用していた。 日本の現状・日本への示唆 現在、日本のPRI署名機関数は13(企業年金:3、運用機関:9、その他:1)7と今回調査した欧 6 インターネットを利用したフォーラム 7 2009 年 12 月時点。PRI ホームページより - 10 - 州・北米6カ国と比べると非常に少ない。これは日本でPRIが広く認知されていないことが主 な原因であろう。 〔図表1-4〕は日本の年金基金のPRIの認知度を示すグラフで、当機構が2007 年に実施したアンケートの結果である8。PRIを「知っている」と回答したのは15.5%にとどま り、CSRやSRIに比べ認知度は低かった。また、〔図表1-5〕はPRIを「知っている」と答えた 基金に対してPRIへの賛同について質問した結果であり、 「賛同はしているが署名は考えていな い」とする回答が大半を占めた。これにより、PRIに署名することの意義や利点が十分見出さ れていない、ということが見て取れる。 〔図表1-4〕PRIの認知度 N=465 無回答 1.1% 〔図表1-5〕PRIへの賛同 N=72 無回答 2.8% 知っている 知らない 15.5% わからない 19.4% 51.4% 聞いたことはあ 賛同はしてい るが、署名は 考えていない るが詳しい内 容はよくわから 77.8% ない 32.0% (出所)年金シニアプラン総合研究機構(2008)『SRI 及び PRI に関する調査』 PRIの公表は2006年であるから、PRI署名機関の間での共同エンゲージメントが拡大したの はつい最近のことだ。PRIが定評ある共同エンゲージメント・クリアリングハウスへと進化し つつある今、日本の年金基金等も署名の必要性の有無を検討する価値はあるのではないだろう か。 また、公的年金がエンゲージメントを共同で行う意義として、「公的機関による企業活動へ の介入」と取られる懸念が薄れるということが考えられる。共同エンゲージメントには個々の 投資家の名前が前面に出ることが控えられるという性質があるからだ。 2.3 批准条約等との一貫性 海外年金基金の現状 今回調査した欧州の年金基金の多くがESG投資を行う上で、クラスター爆弾禁止条約等の自国 が批准する条約や国際的な協定(以下、「批准条約等」と言う)を参照していた。〔図表1-6〕 に示すとおり投資先企業のESG要因に関する問題の有無を判断する基準として広く使われて いる。 8 財団法人年金シニアプラン総合研究機構(2008)『SRI 及び PRI に関する調査』 - 11 - 〔図表 1-6〕 分類 批准条約等に則った投資方針の例 基金名 略称 対面インタビューにおける 批准条約等に関係する言及 <フランス> 戦略的資産配分(SAA)の策定において国連グローバ ル・コンパクト、ILO、武器禁止条約等を参照している。 公的 フランス年金積立基金 FRR ネガティブスクリーニングは、条約で禁止されている 兵器のみに限定して行っている。 <スウェーデン> 公的 スウェーデン国民年金第1AP基金 AP1 スウェーデンが批准する国際条約を基準に問題企業 を抽出しエンゲージメントを行う。 生命保険 AMF年金保険会社 AMF スウェーデンが批准する国際条約に従って禁止武器 の排除を行っている。同様にILO、国連グローバルコン パクトも考慮している。 オランダ公務員総合年金 APG APG自身の年金としての社会的付加価値のためにク ラスター爆弾を排除しているが、そもそもオランダはク ラスター爆弾の禁止条約を国として結んでいるので、 そうでなくても投資はできない。 <オランダ> 公務員 しかし、これらの批准条約等は年金基金に対して問題企業への不投資(ダイベストメント) を強制するものではないため、各基金自らの政策判断でこのような方針を採っていることにな る。その理由は何であろうか。投資家が投資先企業の違反行動に対して道義的責任を負うとの 基金及び受益者の考えが根底にあるからかもしれない。だがそれだけではない。ESG投資を始 める際に拠り所とする原則(principle)として批准条約等はとても都合が良いものなのである。 これについてスウェーデンの国民年金基金AP基金9のケースが明快なので紹介する。 AP 基金は2001年の根拠法に記された「倫理と環境を考慮して投資すること」と言う一文か らESG投資をスタートすることになった。具体的な投資方針の策定は各AP 基金に委ねられ、 最終的にどのAP基金もスウェーデンの批准する国際条約を遵守する企業に投資するという基 準を設けることになった。その検討経緯はこうだ。まず、AP 基金はスウェーデンの全労働者 から保険料を受け取る立場にあり、同基金の独断で投資対象を制限することは困難であるとい う事情があった。例えば、喫煙は合法であるにもかかわらず、AP1 がタバコを非倫理的だと 見做してタバコ産業の銘柄を投資対象から排除しようものなら、多くの受益者から反発が起き る可能性がある。そこで各AP 基金はスウェーデン国民の全員が受け入れることのできるよう な原則はないだろうかと思案した。その結果、批准条約等を基準とすることは、国民の代表で ある議会が支持した外交方針に則ることであり、従って受益者(国内の全労働者)のコンセン サスを得られるであろう、という結論に至ったのである。 このように、年金基金という多様な価値観を持つ数多くのステークホルダーを有する機関に とって、その行動の正当性を説明付ける大義名分として、批准条約等は非常に適していると言 える。つまり(特定銘柄への不投資もしくは投資推奨が法制化されている場合を除き)国の外 交方針に沿った投資方針を設けるのが、ESG投資家を謳う年金基金にとって1つの自然な姿と なろう。 9 当研究の調査対象は AP 基金の 1 つの AP1 だが、AP 基金では AP1~AP4 が共同で ESG 投資の意思決 定をしている。 - 12 - 日本の現状・日本への示唆 欧州ではクラスター爆弾、アメリカではスーダンへの不投資が盛んであるが、これらに対す る海外と日本の感覚の差は大きいように見受けられる。問題自体への国民の関心の高低は別に して、日本の市場の特性として特定の業種や事業を倫理などを理由に投資対象から排除するネ ガティブ・スクリーニング型のコンセプトが受け入れられにくいということがあるのだろう。 これは、日本の個人向けSRI市場が海外と異なりエコファンド等のポジティブ・スクリーニン グ型から発展してきたことが示す事実である。 それでは条約への批准という視点ではどうか。一般的に日本は他の先進諸国と比べ人権関係 の条約への批准が遅れていると言われるが、わが国は〔図表1-7〕に示すとおり、海外の年金 基金が特に着目している基本労働条約(児童労働の禁止、結社の自由等)、クラスター爆弾禁 止条約、オタワ条約(対人地雷の規制)を既に批准している。 現在、日本の主要な公的年金10の投資方針においてESG的な投資対象の制限事項は設けられ ていない。仮に投資先企業において日本の批准する国際条約への違反が発覚したとしても、実 際に社会問題化する可能性は低いだろう。よって、条約への批准の事実だけで、ESG投資を始 める動機付けにはなりそうもない。それでは、本論点から得られる日本への示唆は何か。やは り、欧州基金の多くと同様に、日本で今後年金運用へのESG投資の導入議論が活発になった際、 もしくは導入が決まった際、具体的な投資プロセスの検討において、メルクマールの候補の1 つとしてわが国の批准する条約等を取り上げてみるということではないか。また、違反銘柄へ の投資はリスク要因となる可能性も否定できない。リスクマネジメントの一環として条約を意 識してみるということも考えられるだろう。 〔図表1-7〕 分類 E S G 日本が批准する条約等の例 名称 京都議定書 バーゼル条約 ロッテルダム条約 ストックホルム条約 ILO182 最悪の形態の児童労働条約 ILO138 最低年齢条約 ILO98 団結権及び団体交渉権条約 ILO87 結社の自由及び団結権保護条約 難民の地位に関する条約 たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約 クラスター爆弾禁止条約 オタワ条約 OECD多国籍企業行動指針 概要 温室効果ガスの削減 有害廃棄物の国境を越える移動の規制 有害化学物質等の輸出入の事前同意手続 残留性有機汚染物質(POPs)の使用禁止 児童労働の撤廃、児童及び年少者の保護 児童労働の撤廃、最低年齢、就業条件 結社の自由/団体交渉及び労働協約 結社の自由、団体交渉・労働協約 難民の人権保障と難民問題解決のための国際協力 たばこ広告・販売への規制、密輸対策 クラスター弾の定義と禁止 対人地雷の規制 OECDコーポレート・ガバナンス等(法的拘束力無し) 日本の批准年 2005年 1992年 2003年 2002年 2001年 2000年 1953年 1965年 1982年 2005年 2009年 1999年 1976年 (注)批准年には受諾年、発行年等を記載 10 Pensions & Investments (2008 年 12 月 22 日付)の総資産額の世界ランキング 100 位以内の 6 基 金のホームページで公開されている投資方針書等を調査。年金積立金管理運用独立行政法人(1 位)、地方 公務員共済組合連合会(9 位)、企業年金連合会(18 位)、国家公務員共済組合連合会(31 位)、勤労者退 職金共済(75 位)、私立学校共済組合(100 位) - 13 - 2.4 ESG専門家との共同 海外年金基金の現状 ESG要因を投資プロセスにインテグレートするには、ESG専門家(化学や環境科学、生物学 等の専門家)とアナリスト、ファンド・マネジャーの共同作業が必要になる。これを実現する には、アナリストやファンド・マネジャーがESG専門家の提供する情報が新たな投資アイデア を創出する可能性のあることを認識することが必要になる。現在、欧州の年金基金を中心に、 以下の課題解決に向けた取り組みが進行している。 ①ESGに関して新たな投資機会を抽出する試み⇒これによってESGに関するストラテジッ クなポートフォリオが提案されることになろう。 ②ポートフォリオのESGに関するリスク管理⇒ESGについて新たなリスク管理手法の開発 が求められることになろう。 ③ポートフォリオ構築の制約条件⇒投資対象資産のリスクとリターンへの影響も検討する ことが必要になろう。 日本の現状・日本への示唆 アナリストやファンド・マネジャーがESG専門家の提供する情報が新たな投資アイデアを創 出する可能性のあることを認識することが重要である。今後少なくとも証券アナリストは、 ESGに関する現状認識、ESG専門家の評価方法の理解、企業のサステイナビリティの評価方法 といったことについて、対応が求められるだろう。 2.5 実験的プレーヤーの存在 海外年金基金の現状 欧州では年金基金等によるESG投資に関する研究助成、パイロット・プロジェクトの実施、 そしてオルタナティブ資産の組み入れ等、先進的な取り組みが多数行われていた。FRRはESG 投資関連の学術研究の支援を熱心に行っている。スウェーデンの公的な環境研究財団Mistraは、 長期的な競争力獲得という国家戦略のもと、環境問題の研究(技術、投資、政策等)に対して 強力な資金助成をする他、同財団の保有資産の運用でESG投資を実践し、さらに公的年金(第 7AP基金:AP7)と連携して環境関連の新技術をプライベート・エクイティを介して産業に育 成する試みを行っている。プライベート・エクイティは、最新技術の知識や各種規制等の専門 性がないと扱えないため、ここでアカデミック専門のMistraとファイナンス専門のAP7の間で ギブアンドテイクが成立するという。AP1は外部調査機関と組んで、外国企業の議決権を行使 することの意義を評価するパイロット・プロジェクトを実施中で、今年は海外企業に実際に議 決権を行使した。APG、PGGMはマイクロファイナンス、ヘッジファンドなどESG投資とし ては新しいアセットクラスの組み入れに積極的だ。以上はほんの一例であるが、これらの実験 的プレーヤーの存在はESG投資の発展、投資手法の進化に一役買っていると言えよう。 - 14 - 日本の現状・日本への示唆 欧米では、取捨選択が必要な程ESG投資に関する調査研究が盛んなのに対し、日本では明ら かに少ない。海外でESG投資が盛んだから日本でもやる必要がある、という理屈は当然成り立 たないが、日本の公的年金基金等には、少なくとも日本でESG投資を行うことの是非の判断材 料を作る目的で、調査研究を実施することは期待したい。ただし、日本のESG投資の市場規模 は欧米に比べはるかに小さく、日本市場における実証的な研究が困難であるといった事情があ るため、パイロット・プロジェクトを伴うものであるのが望ましいだろう。 3 年金基金等が直面する課題とそれに対する対策 3.1 エンゲージメントと各国文化の低い親和性 海外年金基金の現状 欧州基金の多くがエンゲージメントの試行錯誤の過程を熱心に語っていたのは印象的だっ た。例えばフランスのFRRは、エンゲージメントは非常に(資本と経営の分離が進んでおり、 株主を会社の唯一の主権者と位置づける)アングロサクソン的な手法であり(労働者の経営参 加が普通の)フランスの企業文化には馴染みがないため、フランス企業にエンゲージメントの 行為というものを理解させることに苦心したという。そのために、FRRはエンゲージメントの 相手のフランス企業に対し、エンゲージメントの性質や相手企業、誰と一緒に、何の目的で行 っているのかを事前に説明する、という対策をとっている。スウェーデンのAP1はエンゲージ メントを始めた当初、皆がビギナーでトライアンドエラーを繰り返してワークプロセスを作っ てきたこと、特に外国企業との対話について苦労した経験を語った。そして、メール、電話等 の方法を経由して、現在は対象企業を絞った上で基本的に対面(face-to-face)で行うことにし ており、それは対話をより有意義にするために非常にパワフルな方法になっているという。ま た、重要なのは相手国の企業文化、各企業のコーポレート・ガバナンスを学ぶことだと言って いた。 日本の現状・日本への示唆 現在日本では、エンゲージメントはほとんど行われず、一部で議決権行使が検討される状況 であろう。その議決権行使も、ガイドラインを設け、基本的に運用機関任せである。この理由 は、上述のフランスの例と同じく、エンゲージメントの行為が日本の企業文化にそぐわないと 見なされているからではないだろうか。少なくとも旧来の株式持合の日本的経営の下では「物 言わぬ株主」が基本であり、物言う株主、つまりエンゲージメント的な行為をする株主はいわ ゆる「総会屋」を想起させてしまうという問題も考えられる。このような事情から企業側は株 主から意見を言われることに、年金基金は株主として企業に意見を言うことに慣れておらず、 よって、日本では、エンゲージメントは具体的に何をするのかということについて、企業と株 主の間でイメージが共有されていない状態であるといえよう。 しかし、上述の例のように海外でもエンゲージメントの手法は各国それぞれ紆余曲折を経て 発展させている。グローバルな手法をそのまま持ち込む必要は無いのだから、日本的経営を熟 - 15 - 知している日本の機関投資家が日本独自のエンゲージメントとして、日本市場の特徴、良さを うまく取り入れたアプローチを作り上げていくことはできないだろうか。現に、日本の企業文 化に合った形のエンゲージメントを工夫しようという動きが一部で出てきている。 3.2 “SRI” という名称が持つ旧来のイメージ 海外年金基金の現状 欧米で“SRI(Socially Responsible Investment)”という名称は「倫理的投資」とか「社会 運動の一環」というイメージが強く、ニッチな投資手法と見られる傾向がある。これは伝統的 に宗教団体や労働組合等がSRIの中心を担ってきたことによる。今回訪問したフランス年金積 立基金(FRR)が「我々の行う投資はSRIではない」と強調していたのも、このようなイメー ジを踏まえて、倫理面だけを見てESG投資を行うべきではないという同基金の理念を示す意図 があったからであろう。 こうした状況で、海外では”SRI”の旧来のイメージを払拭するべく、他の言葉に言い換える 動きがある。2006年に公表されたPRI(国連責任投資原則)がSRIのS(Social)を省いて“RI (Responsible Investment :責任投資)”と称したのをはじめ、他にも「サステイナブル投資」、 「ESG投資」と呼ぶケースが増えている。名称の変更がどれだけ普及に寄与しているのかを測 ることはできない。しかしPRI以降ESG投資の市場が急速に拡大していることは事実である。 日本の現状・日本への示唆 日本では“SRI”に対してある程度固定化されたイメージが2つあると考えられる。1つは、リ テール用の投資信託によりSRIのコンセプトが広まったことから定着した「SRIと言えば個人 向け投資信託のイメージ」。もう1つは、かつてSRIの受託者責任上の問題が一部で取り沙汰さ れたことによる「年金基金がSRIを扱うことへの漠然とした負のイメージ」である。 本章で度々触れてきたとおり、ESG投資は決まったやり方があるわけではなく、投資家達の 試行錯誤により様々なアプローチが発展してきた。新しい手法の中には日本の投資家にも十分 受け入れられるものがあるかもしれない。だが一度持った印象というのはなかなか変わらない ものだ。どんなに優れた投資手法でも”SRI”の看板の下ではどうしても先入観を持って理解さ れてしまうし、そもそもアクセスされないということも考えられよう。 したがって、日本でも“SRI”から別の呼び名に変えることで、より広い投資家層にアピール する可能性があるのではないか。欧州ではPRIの“RI(責任投資)”がスタンダードのようだ が、”SRI”が既にある程度普及しており”SRI”の”S”が取れることに大きな意味のあった欧州と 違い、日本では「ESG投資」の方がより新しいものとして印象付け、名称から投資内容を具体 的にイメージさせることができるものと考えられる。 3.3 金融危機の影響 海外年金基金の現状 欧州の各基金に今般の金融危機がESG投資の業界へもたらす影響について聞いた。業界の見 通しについては、意見が割れ、運用業界の中では壊滅的な打撃を受けた分野ではなく金融危機 - 16 - が成長の良い機会になるという意見もあれば、メインストリーム運用部門の人減らしの余波を 受け下火になるとの意見もあった。ただ、ほぼ全てに共通していたのは、昨年の金融危機は(米 国企業の)劣悪なガバナンスによってもたらされたという共通認識から、ガバナンスにこれま で以上に注目が集まっており、そして企業のマネジメントを見るうえでESGはいい指標になる であろう、という見方だ。 日本の現状・日本への示唆 今回の金融危機により日本の年金基金も大きな痛手を受けた。この過程で従来当然と考えら れていた投資に関する考え方を根本から見直すことの必要性も指摘されている。年金運用のあ り方を考え直す機会にもなっており、その一環として、企業価値を長期的に向上させる手法と してESG投資により大きな注目が集まってもよい時期ではないかと考えられる。 3.4 会計基準・財政基準・業界慣行による短期思考 海外年金基金の現状 ESG投資は長期的なリターンを求めるものであるが、年金基金、運用機関が短期的な戦略を 重視せざるを得ない状況を生み出している要因がある。欧州基金のインタビューから次のよう な事項が聞かれた。 ① 企業年金における母体企業の会計上のプレッシャー 通常の企業年金は年金資産の運用状況や年金債務を母体企業に毎年説明する必要があ り、母体企業の方は財務諸表への影響が大きい部分だけに神経を尖らせていることから、 どうしても短期的なパフォーマンスに目が行ってしまう。 ② 積立水準(年金資産/年金債務)の目標等の年金財政の規制 これにより、たとえ長期的な効果に疑問があったとしても、短期的な対策を迫られるこ とがある。 ③ アセット・マネジャーの評価期間の短さ アセット・マネジャーの評価期間は業界標準で四半期~1年等の短期であり、ESG投資 と親和性の高い長期投資を行うインセンティブが生まれない。(USSやAP1など一部の 先進的な基金では、ESG投資と親和性の高い長期投資にフィットするような評価体系に 見直す動きが出てきている。) 日本の現状・日本への示唆 この論点については、日本の状況は海外と大きくは変わらないだろう。年金基金のステーク ホルダーに短期パフォーマンスを必要以上に重視させないような仕組みづくりが必要ではな いか。①の会計上のプレッシャーについては、世界的な時価会計化の流れを受け今後より強ま る可能性もある。母体企業が企業年金をビジネスコストにおける長期的な戦略として捉えられ るような会計基準の策定が望まれる。②の年金財政の規制については、確定給付企業年金制度 と厚生年金基金制度において受給権保護を目的とした継続基準・非継続基準の財政検証の実施 - 17 - が規定されている。この中で資産価値の短期的な変動による基準への抵触を、変動を平準化す ることである程度回避する手段が用意されているが、これが年金基金の長期投資を促すという 意味でどの程度実効性を有しているのかについて再考する必要があるだろう。③年金基金の運 用機関に対する評価の期間は一般的に3年以上(マネジャーを入れ替えるという意味では)で あり海外に比べると長いといえる。ただし、運用機関において、ファンド・マネジャーのパフ ォーマンスにリンクするインセンティブ(ボーナス等)の構造は短期思考である。運用機関の ファンド・マネジャーに対する評価、報酬体系も長期運用にフィットするものに変えていくべ きであろう。 3.5 ESG投資に関する情報の不足 海外年金基金の現状 欧州基金の対面インタビューにおいて、ESG投資の課題として、現状ESG投資に関する情報 が質、量ともに十分満足できる水準に達していないとの指摘が多く聞かれた。この情報には、 証 券 ブ ロ ー カ ー の ESG 投 資 レ ポ ー ト や EIRIS 等 の ESG 評 価 会 社 の ESG レ ー テ ィ ン グ 、 FTSE4good等のESGインデックス、そしてISS(Risk Metrics)等の議決権行使コンサルタン トの示す投票推奨等が含まれる。質と量のレベルは国によっても、業種や企業によっても差が 大きく、もっとローカルな視点に立った情報が欲しいとの意見もいくつかあった。 日本の現状・日本への示唆 日本の年金基金に対するアンケート調査11では、SRIを組み入れるために必要な条件として 最も多かった回答が「SRIに関する情報が充実すること」12であり、日本の年金運用において は「情報の不足」がESG投資の普及を阻む大きな原因の1つとなっている。日本はESG投資の 市場規模の小ささや、海外情報へのアクセスにおける言葉の壁もあり、ESG投資情報の取得と いう点では欧米よりもいっそう困難な状況にあるといえよう。 しかし、明るい材料もある。日本企業は世界的に見てもESGのE(環境)に関する情報の管 理や公開が非常に進んでいるのである。環境省の「環境にやさしい企業行動調査」13によると、 2008年で上場企業の実に半数近くが環境情報(CSR報告書、環境報告書)を作成、公表してい る。また、国際的な環境マネジメントシステム規格であるISO 14001の認証取得組織数は2007 年において中国に次ぐ世界第2位14であり、その他の国を大きく引き離している。環境省の同報 告書では上場企業の75.9%が認証を取得している。認証を取得しているということは、一定水 準の環境対応がなされ、評価を受けるための所定の環境情報の整備が企業内部で行われている ことを意味している。更に、英国のESG調査会社のEIRISは2009年のレポートで、日本企業は 温室効果ガスの排出量や気候変動にかかるリスクの定量化に関する情報の開示が、世界的に見 11 財団法人年金シニアプラン総合研究機構(2008)『SRI 及び PRI に関する調査』 12 「SRI を現在組み入れていないが検討中」と回答した年金基金の 24.7%(N=300) が SRI を組み入れ るために必要な条件として回答。 13 http://www.env.go.jp/policy/j-hiroba/kigyo/index.html 14 The ISO Survey – 2007 http://www.iso.org/iso/survey2007.pdf - 18 - て非常に進んでいると評価している。15 以上から、日本では企業が公開する環境に関する“素”の情報は豊富だが、それが投資家のリ サーチに十分に使える状態に加工されていない、という点が重要な課題である、ということが いえそうである。 欧米ではESG投資、RIに特化した業者が数多く存在し、彼らが企業の発表する素の情報を投 資家のリサーチに使える状態(ESGレーティング、ESGインデックス等)に加工するという役 割を果たしているのに対して、日本ではそのような機関は非常に少ない。ただ、欧米ではその ような機関は宗教団体、労働組合のようなSRIのコアな投資家がバックにいて発展してきた経 緯があるため、日本でもそういうものがない限り、ビジネスとして成立させるのは難しいこと は確かだ。海外の専門機関の情報を買うという手段も考えられるが、ESG投資情報はローカル 市場に精通していないと正確な情報を得ることは難しい。例えばアメリカの議決権行使コンサ ルタントのISS(Risk Metrics)に対しては、 「アドバイスの内容が米国寄り」との批判が欧州 の多くの基金で聞かれた。やはり日本の市場やビジネス慣行を熟知している日本の機関がこの ようなデータ加工に取り組むことの意義は大きいはずだ。まずは、研究機関や年金基金等のパ イロット・プロジェクトとして取り組んでみてはどうか。 そして、日本でそのような機関が育てば、開示する企業側に共通の基準で比較評価されると いう緊張感が生まれ、それによって開示情報の質の向上が図られるであろう。また企業にとっ ても開示した情報が投資家による企業評価に活用される可能性が高まるというメリットがあ る。 また、ESG情報に関するディスクローズの規格については、現在、環境省の環境報告書をは じめ、GRI、KPI(ドイツ)、CDP等様々なものが存在する。環境報告書とCDPはE(環境)の 情報のみで、S(社会)とG(コーポレート・ガバナンス)の情報はGRI、KPIにしか含まれて いないが、GRI はESG投資という観点からすると細かすぎて不要な項目が多いという批判も 一部にあるようだ。既に日本企業に相当程度普及している環境報告書のSとGへの拡張という アイデアも考えられよう。 むすび 本調査研究を開始する段階では、日本の年金基金がESG投資に積極的ではないのに対し、欧 米の年金基金でこれが積極的に行われているのは、年金基金関係者の意識がそれだけ進んでい るからではないかとの暗黙の仮説があった。しかし、実際に欧州の年金基金を実地に調査して わかったことは、年金基金の率先した取り組みによるというより、ESG投資を促進する法的、 社会的背景があり、各基金ともやらざるを得ないか、やることが当然という環境の中で受身的 に取り組みを進めてきたということであった。 15 EIRIS(2009) “Climate Change Tracker: Asia” http://www.eiris.org/files/research%20publications/ClimateChangeTrackerAsia09.pdf - 19 - このことは、日本においてESG投資を促進するために、年金基金の主体的な取り組みに期待 しても限界があることを意味している。直接年金基金に働きかけるより、それを促進するよう な周囲の条件の整備を図ることがむしろ早道といえるであろう。政治のリーダーシップや行政 的な目標の明確化は大きな促進要因になると考えられる。 このきっかけになる可能性があるものの1つとして環境問題が考えられる。従来はSRIと称さ れてきた投資手法であるが、昨今の環境問題に対する比重の高まりやUNEP・FIのイニシアチ ブを踏まえ、今後SRIを「ESG投資」と呼ぶことが適切であろう。 ESG投資はあくまで年金運用の手段である。メディアや確定拠出年金を通じた投資教育充実 による国民の投資意識の高度化や、労働組合など労働者でありながら投資家でもあるようなセ グメントの意見を引き出すことによって、投資に関する日本なりの社会的、文化的な基盤が形 成され、年金運用のあり方などの理解と評価が進む一環として、ESG投資についても一定の見 方が出来上がってくることが本来望ましいといえるであろう。そのような投資に対するより高 い国民意識の中でこの投資が発展していくようになることを期待したい。 参考文献 河口真理子(2009) 『欧州主要年金基金のESG投資事情』大和総研 宮井博(2009) 『欧州機関投資家のESG動向~投資プロセスへのESG 要因のインテグレ ーション~』日興フィナンシャル・インテリジェンス - 20 - 第 2 章 日本の公的年金基金に ESG 投資を広げる ためには 河口真理子(株式会社大和総研 1 経営戦略研究部長) なぜ ESG 投資は「年金ありき」なのか? 日本において社会的責任投資(Socially Responsible Investment: SRI)のコンセプトが広 がる契機は 10 年前の 1999 年に発売された「エコファンド」であろう。しかしこの SRI と いう名称は、海外では、サステイナブル投資、責任投資、あるいは ESG 投資と言い換えら れる傾向がある。と同時に、ESG 投資の最も重要な担い手として、年金基金、とりわけ公的 年金基金の存在が以前にもまして注目されるようになってきた。 日本で知られるようになったエコファンドは、個人投資家をターゲットとしたリテール用 の投資信託である。これが SRI のコンセプトを広げたことから、日本では SRI イコール個 人向け投資信託、というイメージが定着してしまった。こうした認識下において、実は欧米 市場では SRI は年金など長期投資を手掛ける機関投資家に向いた投資手法であることを訴 えても、なぜ SRI は年金基金が手がけるものなのか? という疑問のほうが多く提示されて きた。 ちなみに、SRI のルーツは米国におけるキリスト教教会の資産運用である。教義上認めら れない産業や企業(タバコやアルコール、武器など)を投資対象から排除するといういわゆ る「ネガティブ・スクリーニング」という考え方を投資に組み込んだことから始まっている。 これは、特定の産業や企業を最初から投資対象から外すことで、投資ユニバースを狭めるこ とになる。こうした排除型 SRI は、個人の思想で好きに投資する個人投資家は良いとしても、 年金基金のように多くの加入者の資金を受託して運用する立場からは、運用担当者や理事の 個人的な倫理上の考え方によって投資ユニバースを狭めてしまう SRI は、受益者のために最 大限の努力をするという受託者責任との軋轢を生じると考えられてきた。 たしかに、宗教上の理由で最初から投資ユニバースを狭めることは受託者責任上行えない としても、SRI の手法はこのネガティブ・スクリーニングだけではない。逆に、環境や社会 的取り組みで優れた企業を評価し、財務評価と合わせて投資判断をする、というポジティブ・ スクリーニングという手法があり、実際日本で発売されたエコファンドや各種 SRI ファンド は、ネガティブ・スクリーニング型ではなく、ポジティブ・スクリーニング型である。ネガ ティブ・スクリーニングが使われなかったのは特定の業種や事業を倫理などを理由に排除す るというコンセプトは日本では受け入れらにくいという判断と、 「環境に配慮したい」、 「環境 配慮に優れている企業を応援したい」という個人にアピールするという発想があったからで ある。このポジティブ・スクリーニングは、投資ユニバースを狭めることはないので、受託 者責任との軋轢は生じない。さらに、このように企業を財務面のみならず、環境社会面から 評価することは、長期的には企業価値評価に直結するとされ、受託者責任上の義務違反とは - 21 - 考えられない、という法的な見解1も 2005 年には出されているのであるが、SRI という看板 の下では、倫理や価値判断に基づくという SRI の印象は変らず、機関投資家にはさほど浸透 してこなかった。 ちなみに、SRI の長い伝統がある欧米でも、宗教団体や労働組合等が長らく SRI の中心を 担ってきたことから、SRI イコール倫理的投資、あるいは社会運動の一環というイメージは 強く、一定の資産規模があるとはいえ、主流の投資とは認められにくかった。(図表 2-1) 〔図表 2-1〕SRI の歴史的変遷 (出所)大和総研 2 ESG 投資と年金基金の新たな関係 2.1 PRI と ESG・責任投資という新たな考え方 こうした状況で、SRI のメインストリーム化のために 2006 年に責任投資原則(Principles for Responsible Investment:PRI)が策定され、これを境に以前のような SRI のイメージ とそのコンセプトは変化し始めたといえよう。PRI においては社会や環境側面に配慮した投 資のことを SRI(Socially Responsible Investment)の S(Social)を省いた RI(Responsible Investment 責任投資)と称している。これは、欧米でも Social というと、かつての倫理 投資というイメージが強く、ニッチな投資手法と見られがちであったこと、また、何をもっ て Social とすべきか、例えばキリスト教の価値観をベースとしたものでは、違う宗教の国や 地域では受け入れられないし、受託者責任の問題を解決できないことなどが背景として考え 1 原典は、Freshfields Bruckhaus Deringer ’ A legal framework for the integration of environmental, social and governance issues into institutional investment (http://www.unepfi.org/fileadmin/documents/freshfields_legal_resp_20051123.pdf ) - 22 - られる。実際に PRI の前文で、受託者責任問題について、 「私たち機関投資家には、受益者のために長期的視点に立ち最大限の利益を最大限追 求する義務がある。 この受託者としての役割を果たす上で、(ある程度の会社間、業 種間、地域間、資産クラス間、そして時代毎の違いはあるものの)環境上の問題、社 会の問題および企業統治の問題(ESG)が運用ポートフォリオのパフォーマンスに影 響を及ぼすことが可能であることと考える。 さらに、これらの原則を適用することに より、投資家たちが、より広範な社会の目的を達成できるであろうことも認識してい る。したがって、受託者責任に反しない範囲で、私たちは以下の事項へのコミットメ ントを宣言する。2」 と規定し、受託者責任について、年金基金などの機関投資家が実施することには問題ないと いうお墨付きを与えている。実際に、欧米を中心に PRI 署名機関では公的年金基金による署 名が少なくない。2009 年 11 月末現在、署名機関 647 中 192 が資産所有者であり、この大半 が年金基金であるし、また PRI 策定にあたっても、本報告書作成にあたり取材した英国の大 学年金基金の USS など、公的年金基金の関与が小さくない。 PRI が、ESG に配慮した投資―ESG 投資や責任投資という考え方を広める一方で、欧米 金融機関の SRI 担当部署や SRI サービス関係機関は、S を Social ではなく、Sustainability に置き換え、宗教的価値観や社会運動的色彩を薄めるなど、従来の SRI の考え方を軌道修正 するようになった。例えば、英国の SRI の業界団体である UK Social Investment Forum は、 2007 年 4 月、創立 15 周年にあたり団体のミッション声明3を改定した。新旧ミッション声 明を以下に記す。 新ミッション 「UKSIF は持続可能で責任ある(Sustainable and responsible)金融サービスにか かわる会員制ネットワーク組織である。UKSIF は責任ある投資(Responsible Investment)および、持続可能な経済発展と生活の質および環境の安全性をサポート する金融サービスの普及啓発を促進する。我々はまた、個人および機関投資家に対し て彼らの投資に価値観が反映されるように支援する。」 2 出所 責任投資原則 http://www.unpri.org/principles/japanese.php 3 出所 http://www.uksif.org/ ‘UK SIF Launches New Mission Statement at 11 Downing Street’ 引用部分は大和総研で仮訳、下線部筆者。 - 23 - 旧ミッション UKSIF は、社会的責任投資(Socially Responsible Investment)にかかわる会員制 ネットワーク組織である。UKSIF の第一の目的は、英国の投資家に対して SRI を推 進し、SRI のプラスの社会的影響を広めることにある。UKSIF は、すべての具体的 な社会環境倫理の問題は、通常の投資決定プロセスに組み込まれるべきで、全ての投 資家が彼らの価値を投資に反映することが可能になるべき、と信じている。 ここでは、SRI から社会(Social)という言葉が消滅すると同時に、SRI の中身が「投資 決定プロセスに社会環境倫理の問題を反映する」ことから「持続可能な経済発展と、生活の 質、環境の安全性をサポートする」に変化している。また、欧州各国の SIF を取りまとめる NGO 団体の Eurosif では、団体のミッションを単純明快に「持続可能性の問題を金融市場 を通じて address(語りかける、位置づける、扱うなどの意)すること」としている。 2.2 公的年金において ESG 投資がなぜ必要とされるか? では、なぜ公的年金と ESG 投資なのか? 第一の理由として長期運用を前提とする年金基 金の性格と ESG 投資の親和性が高いことがあげられる。財務面だけでなく広く企業の ESG 側面を投資判断に組み入れることは、長期的な企業価値向上に、あるいはリスク低減につな がると考えられている。このことは各種アンケート調査でも同様の結果が確認されている。 (図表 2-2) 〔図表 2-2〕各社会性項目が英国主要企業の企業価値に与える影響度 環境マネジメント 短期* 長期* 良好な雇用 短期 長期 途上国のニーズ尊重 短期 長期 コーポレートガバナンス 短期 長期 コミュニケーションと情報の透明性 短期 長期 顧客との良好な関係 短期 長期 重大な プラス 影響 3 34 8 26 3 15 25 43 5 28 26 43 多少の 若干の 重大な プラス 影響なし マイナス マイナス 影響 影響 影響 55 36 5 0 55 10 0 0 61 27 3 0 54 19 0 0 34 57 5 0 61 22 1 0 59 15 0 0 43 11 0 0 46 43 3 0 52 19 0 0 49 24 0 0 42 15 0 0 *短期は1年、長期は5-10年を想定。 英国年金基金運用管理者79人のアンケート 2005. 10-12月実施 (出所)Just Pensions ‘Will UK Pension Funds Become More Responsible? 2006 Edition’ - 24 - 不明 1 1 1 1 1 1 1 3 3 1 1 0 次に ESG の諸項目、特にガバナンス項目については欧州のアナリスト・投資家が投資判 断時に重要、ある程度重要と考えているという調査結果を図表 2-3 に示す。 〔図表 2-3〕企業評価・投資における ESG 要因の重要度[1(低)-5(高)で段階評価] 環 境 人 権 労 働 地 域 共 生 ガ バ ナ ン ス 環境方針 環境マネジメト規格の認証 環境目標(数値目標) 環境配慮型製品サービス 大気中への排出の管理 水資源保護 廃棄物処理 人権の尊重 児童労働・強制労働の排除 企業戦略への人権問題の統合 ダイバシ ティーマネジメント 職場の労働安全 従業員参加の促進 労働時間管理 教育 社会・経済開発支援 地域での活動内容 地域社会の利益への貢献 製品の社会的影響 ガバナンス規範の遵守 投資家と良好な関係 内部監査 株主の権利の尊重 役員報酬 役員会の構成 アナリストの企業評価時 投資家の投資判断時 2.57 3.10 2.24 2.75 2.36 2.74 2.59 2.92 2.72 2.99 2.57 3.02 2.67 3.04 3.15 3.69 3.14 3.76 3.23 3.41 2.89 3.15 3.02 3.36 3.32 3.42 2.83 3.00 3.62 3.57 2.81 3.03 2.46 2.86 2.47 2.81 2.92 3.18 4.11 4.29 4.73 4.50 4.51 4.51 4.51 4.54 4.12 4.21 4.12 4.16 (出所)ECCE ‘Use of Extra-financial Information by Research Analysts and Investment Managers’ 2007.3 ESG 投資を年金基金それも公的な年金基金が手掛けるべきであるというもうひとつの根 拠は、年金基金、特に公的年金基金の公的な投資家としての性格・責任である。前掲の PRI の前文に下線で示した箇所の「これらの原則を適用することにより、投資家たちがより広範 な社会の目的を達成できるであろうことも認識している」がこれに該当する。すなわち、株 式投資とは企業の株主(所有者)になることでもあり、間接的にはその企業の事業がもたら す社会的帰結に対して道義的な責任がある、という考え方である。特に公的年金の場合、そ の基金のミッションの中にこうした社会的責任を明確に規定している基金も少なくない。図 表 2-4 は、PRI に署名した大手公的年金基金の、署名をした動機を示したものである。ここ で注目したいのは、これらの公的年金基金の多くが、その基金のミッションとして、加入者 にきちんとしたリターンを支払うことに加えて、国や社会への経済的・社会的貢献も謳って いる点である。ここで彼らが経済的・社会的貢献をミッションに掲げているのは、彼らの巨 額な資金規模に鑑みて、自国の経済・社会に与える影響が大きいこと、さらに「公的」年金 のスポンサーは公共サービスを担う公的組織であるので、その母体組織自体のミッションと 矛盾しないという理解があると思われる。図表 2-4 より、欧米の公的年金基金のみならず、 - 25 - ブラジルやタイの基金も社会的責任を明確に認識し署名していることがわかる。 表 ) 年金基金 ABP 年 〔図表 2-4〕大手公的年金による RI 実施状況 実施状況 年金の概要 責任投資原則署名の動機 オランダの公務員年金・資産は26 50億ドルで 世界第二の規模 基金の第一の義務は、加入者に可能な限り最高のリターンを還元すること。 だがこれに加えて、基金の規模からその資本市場での影響力と社会への責 任も認識している。ABPのファンドマネージャーは、長期的視点での運用を 求められ、企業の長期的な目標と持続可能な成長を果たす企業を評価する ために、関連するESG情報も分析する。また、思慮深い企業家精神にサス テナビリテイとガバナンスは結びついており、経営者はこれらの問題に答え られなければならないと考えている。 Caisse de depot et カ ナダ・ケベッ ク州の公的年金基 placement du 金。資産総額は1435億ドル Quebec CalPERS 米国カ リフォルニ ア州の公的年金。 資産規模派2300億ドルで 米国最 大、世界で 3番目。 Caisseのミッションは「与えられた投資方針と、ケベック州の経済的発展へ貢 献するという枠組みの中で、最適なリターンの獲得を目指すこと」と法律で定 義されている。Caisseでは、経済発展はよき企業市民としての活動と不可分 と考えており、投資対象企業には地域社会に対して責任ある行動を求め る。企業の社会的側面は、複数の投資判断材料の一つだが決定的要素で はない。 CalPERsは、コーポーレートガバナンスの分野でリーダーである。思慮深い 株主の権利行使はリスクを最小化すると同時に株主価値を増加することが できると考える。投資対象企業の経営者に対してはグローバルサリバン原 則に反しない行動を要求する。 ノルウェ ーの石油ファンドを継承して ノルウェー政府年金 2006年にス タート。運用資産280 0億ドルと欧州最大の年金基金 2004年に政府が倫理ガイドラインを策定。これによると基金の目的は、国 の石油からの収入が将来世代の利益となるように、健全な経済的リターン を生み出すことで、健全な経済的リターンは、持続可能な発展と相反しな い。とされる。またガイドラインでは人権侵害や腐敗、重大な環境汚染など 非倫理的な活動を促進する可能性の大きな投資は明確に禁止されている。 PREVI ブ ラジル銀行の従業員年金。ラテ ン ア メリカ最大の年金基金 ブラジルにおける最大級の投資家として、PREVIは資本市場における影響 力とその責任を認識している。PREVIでは、企業とは環境や社会の課題が 適切に対処されることで、ブラジルの持続可能な発展への変化をもたらす要 因と考えている。PREVIの主要目的は加盟者に退職後経済的な安定を与 えることである。その安定は健全な環境と社会情勢によってもたらされる。P REVIでは、ESGは企業の価値を創造する能力を決定する重要な要素と考 えている。また健全な財務リターンの追求と社会的・環境的責任を結びつけ ることは可能なだけでなく、すべきことだと考えている。PREVIの経営陣は、 ESG問題は適切に考慮されるべきと信じている。 Australian Reward Investment Allience(ARIA) 豪州政府職員の年金基金。運用資 産は135億ドル 企業の貧しいESGの実態は財務リスクにつながり、企業価値の減少につな がると考える。受託者として、加盟者の財務的利益を代表する立場からES Gを含んだ全てのリスクは最小化されなければならない。このことは、加盟 者の長期的投資リターンの最大化と矛盾しない。 英国の環境庁職員年金。運用資産 総額は27億ドル 環境庁自体の目的と、基金の投資方針を一致させることが重要と考える。2 005年に策定した投資方針ではファンドマネージャーは環境やその他の社 会的リスクで財務的な価値に影響を与える要素考慮すべきことを明記。特 に気候変動は企業価値に影響を与える重要な要素。このことは受託者責任 に合致すると考えている。これは気候変動の財務リスク、環境破壊がもたら す潜在的コスト、環境対応技術がもたらすチャンスを考慮する投資を意味す る。また環境リスク・チャンスを経営に生かすことができる企業は長期的に 財務的価値も高まると信じている。 英国環境庁年金 出所)UNEPFI ‘2007 Report : Responsible Investment in Focus : How leading public pension funds are meeting the challenge’ より大和総研で抜粋・仮訳 なぜ、年金には、こうした公的な性格・社会的責任が求められるのだろうか? それは、基 金の受益者が労働者という構造に由来する。 経済学、特にマルクス経済学では、企業を取り巻くステークホルダーとして資本を提供す - 26 - る資本家と、労働を提供する労働者を対立する概念と捉えてきた。その上、企業の生産物を 購入する消費者は、資本家と労働者とは別に存在するとされてきた。しかし現在の先進国の 状況を見ると、資本家と労働者は必ずしも対立する概念ではなくなっている。多くの労働者 は様々な年金基金に加入しており、知らず知らずのうちに間接的に株主になっている。また こうした労働者が企業にとっての顧客=消費者層を形成している。(図表 2-5) すなわち、年金基金の加入者は将来の受給者であると同時に、現在の従業員であり消費者 である。年金基金の資本市場におけるプレゼンスの拡大にともない、知らぬ間に、企業をと りまく最も重要なステークホルダーである株主と従業員が、いまや一体化しているのである。 ここで、年金基金加入者の年金受給者という直接的な側面に注目すれば、当然、給付金の 確保とその最大化が最重要の使命となる。しかし、加入者の、現在は従業員であり消費者で ある、という別の側面を考慮すれば、その資産運用を通じて従業員や消費者の生活向上に寄 与すること(労働条件の改善、地球温暖化対策、食や生活の安全性確保、バリアフリー、消 費者保護など CSR の様々な側面)も年金基金の間接的なミッションとなるのである。年金 基金は加入者の利益を最大化することをミッションにするならば、運用努力で受給額を最大 化することと同時に、その巨額な運用資産をバックに影響力を駆使して投資対象に ESG の 側面を考慮することで、間接的に社会の安定・環境の改善を促すことができる。 〔図表 2-5〕株主責任の視点・消費者・従業員・株主 米国ではすでに 3割の株式を年 金基金が所有。 アセット・オーナ ーとしての年金 への期待大。 購 入 投 資 労 働 (出所)大和総研 3 日本で ESG 投資を公的年金基金に広めるためには 以上、欧米のみならず図表 2-4 に示したように、ブラジルやタイなどの公的年金基金にも 広がりつつある ESG 投資の状況とその動機について概観した。ちなみに図表 2-4 には示し ていないが、最近では韓国の公的年金も PRI に署名している。こうした世界のすう勢を見る - 27 - につけ、日本の公的年金でも ESG 投資に積極的に取り組むべきと考えざるを得ないが、最 後にもう一つ重要な点を議論したい。それは「なぜ SRI を普及させる必要があるのか」とい うことだ。金融関係者の間には、パフォーマンス向上のためにわざわざ ESG 情報を分析す る SRI など必要あるのか? という意識がいまだに根強い。財務データの分析だけでもかな りの作業量であるのに、社会や環境など、金融関係者が疎い情報を評価に組み込むことは、 多大な労力と知識、ノウハウの蓄積が必要となる上に、その評価手法は確立されていない。 最近、欧米では、SRI とパフォーマンスの関連を分析する調査が増えており、SRI はパフォ ーマンス上プラスという調査結果も増えているが4、ESG の課題を組み込んだ SRI 運用のパ フォーマンスが優位であると証明されているわけではない。では、なぜ欧米の機関投資家は SRI に熱心に取り組むのか? それはまさに図表 2-4 に示した、投資家の社会的責任、ひいて は金融の社会における責任という意識が年金基金だけでなく社会の根底にあるからだと考え る。 日本の金融関係者の間では、金融哲学、金融の社会的責任について論じられることがほと んどなかった。今でこそ貸し手責任は議論されているが、金融論の教科書などをみても金融 の社会的意義についてはほとんど触れられることなく、金融手法の説明解説が主である。そ の結果金融の現場では、社会的責任を考える前に、投資は最小のリスクで最大のリターンを あげる、すなわち、自己の金融資産をいかに増やすか、そのための手段という認識が強くな ったようだ。日本においてなぜ ESG の考え方を投資に組み込む必要があるかを論じても、 その必然性はほとんど納得されることはなかった。なぜかと考えると金融におけるリターン は金融の中で完結し、実社会に与える影響を考慮する必要性を金融当事者が考える場という のは与えられず議論もされてこなかった。 しかし、環境を破壊しながら 10%の金銭的リターンをあげる企業と、5%のリターンしか ないが環境を保全しながら業務を続ける企業と、どちらに投資すべきなのだろうか? 金銭リ ターンだけ考えて投資した場合、その企業によって破壊された環境について投資家には責任 は生じないのだろうか? また武器製造会社と、省エネ製品製造会社はリターンが 20%なら、 投資判断上同列なのだろうか? 金銭上は等価でも、その具体的な事業内容によって、社会に 与える影響は大きく異なる。世界の金融市場がこれだけプレゼンスを高める中で、巨大な機 関投資家の動向が社会に与える影響は極めて大きい。 欧米では、学校の金融教育の一環として、個人レベルでのこうした金融との付き合い方や 金融哲学を子供のころから学ぶが、日本では、こうした金融の社会的役割、金融を扱う人の 責任について体系的な教育が行われていない。そのため、日本社会においては金融機関にこ うした社会的責任を求める社会の圧力も弱い。また金融機関関係者もこうした社会的責任を あまり考えたことがないのが実態だろう。しかし、グローバル化する社会において、SRI 市 場の拡大や PRI 署名機関の増加などにみるように、投資家の社会的責任を自覚した投資家が 4 国連環境計画金融イニシアチブ「Demystifying Responsible Investment Performance」では、SRI とパ フォーマンスの関係を調査した代表的学術論文 20 と、ブローカーレポート 10 を精査した。その結果、学術 論文では、半数の 10 論文が正の相関、中立が 7、負の相関は 3 であった。ブローカーレポートでは3レポ ートで正の相関、7 が中立だった。 - 28 - 増え始める中で、ESG を考慮する投資家は増えていくだろう。 2009 年 9 月、鳩山首相は 2020 年に温室効果ガスを 25%削減すると宣言し、COP15 に向 けて、先進国では絶対量での大幅削減、途上国も削減目標を掲げる。産業革命以降の人類の 経済成長が無制限に化石燃料を使うこと、すなわち温室効果ガスを増やしてなされてきたこ とを考えると、その使用量を減少させるという戦略は画期的であり、今までの経済のパラダ イムを根本から変えることとなる。今後、投資家はこうした社会のパラダイムの変化、そし て ESG が投資判断に大きな影響を及ぼす社会に変わりつつあることを前提に投資をしてい かなければならない。そう考えると、新たな枠組みでの新たな投資手法―ESG を考慮した投 資―を採用することは、受託者責任上必要となる可能性も出てくる。とくに労働者の引退後 の生活の安寧のためにある年金基金の性格上、こうした長期的な社会のトレンドをきちんと 投資に織り込むことに対して社会の合意は得られやすいと考える。 - 29 - - 30 - 第3章 1 ESG 投資の実施 海外の ESG 投資手法と体制 寺山恵(マーサー グローバル責任投資チーム シニア・コンサルタント) 本節では最初に ESG 投資のアプローチについて整理する。一口に ESG 投資といっても決 まったやり方があるわけではなく、ESG 投資を実践しようとする投資家の試行錯誤によって 様々なアプローチが発展してきた。これらの手法はお互い排他的というよりはむしろ補完的 である。また、ひとつのファンドが複数のアプローチを採用することもめずらしくない。年 金などの機関投資家もいくつかのアプローチを組み合わせていることが多い。次に、主に年 金などの機関投資家が ESG 投資に取り組む際に必要な体制構築について整理する。 1.1 ESG 投資のアプローチ 1.1.1 伝統的資産クラスへの投資手法 ネガティブ・スクリーニング 特定の業種や個別の企業を投資対象から排除するものをネガティブ・スクリーニングとい う。宗教団体の資産運用においては、やはり宗教の教義に反した投資はできないだろう。ま た大学や病院などの資産運用においては教育上の問題や健康被害などに平気ではいられない といった考えかたで、資産運用も当該組織のミッションや存在意義を超えることはできない ということは納得がいくことである。また、どの組織も所属する社会に受け入れられてこそ 存在できるという考え方(License to operate)からは、リターン追及のためには手段を選ば ぬということは許されないだろう。 しかし、セクターや特定企業を排除することにより投資可能ユニバースが、排除をしない 投資戦略より小さくなる。多様な事業を展開する大企業であると、どこかにネガティブ・ス クリーニング対象のビジネス部門を持っていることも多くなる。そのため多くのセクターで 上位企業が排除されてしまう事態にもなりかねない。投資ユニバースが制限されることはパ フォーマンス上不利であり、ネガティブ・スクリーニングのみではリスク調整後のパフォー マンスは、排除しない場合よりも劣後することが考えられる。したがって、前述のように、 資産運用でパフォーマンスを追及するより以前の問題として、組織上「やってはいけない」 ものであれば、 「やった場合」のパフォーマンスと比較する必要はないが、組織上「やっても」 問題はない団体の資産運用がことさらネガティブ・スクリーニングを導入する合理性は資産 運用の観点からはないといえる。 このように、ネガティブ・スクリーニングの要請は、そもそも組織の存在意義やミッショ ンといったレベルから来るが、多用すると資産運用のパフォーマンスにマイナスの影響を及 ぼす。それでも実際には、特にアメリカでは南アフリカのアパルトヘイトへの不投資運動が 社会運動として発展してきた経緯があり、ネガティブ・スクリーニングが盛んである。現在、 - 31 - 27 州、23 市、61 大学がスーダンへの不投資政策を採用しており、公的年金や企業年金にも スーダンへの不投資を認めている(Mercer, 2009)。個人向けの SRI ミューチュアル・ファン ドでも武器、ギャンブル、アルコール、動物実験などへのネガティブ・スクリーニングが一 般的である(SIF, 2009)。 ベスト・イン・クラス (ポジティブ・スクリーニング) ネガティブ・スクリーニングをやりすぎると、リターンへの影響が誰の目にも明らかにな ってくる。社会的責任投資であっても投資である以上、なんらかの運用上の目標があって投 資しているわけであって、合理的なリターンを追求することは必要である。悪いものを一方 的に排除するだけでなく、素朴に ESG 要因を考慮することで優良な企業が選択できるので あれば超過リターンが獲得できるのではないか、という考え方になるのは自然な流れである。 また、ESG 要因は各セクターによってインパクトも違う。たとえば金融セクターであれば 環境項目は比較的穏やかであるが、鉄鋼や自動車なら環境が大きな位置を占めるだろう。セ クターを越えて企業を比較することは難しい。そこで各セクター内において企業に ESG ラ ンキングをつけ、最も ESG からみて優秀と思われる銘柄を選択する。つまり各セクターで 最も良い企業に投資することからベスト・イン・クラスもしくはポジティブ・スクリーニン グと呼ばれる。この手法だと、セクターだけでなく、地域であってもその地域ごとのベスト・ イン・クラスを選べば良いので、銘柄選択以外のファクターを最適化することもでき、ベン チマーク運用に向いている。また、銘柄が十分に分散されているケースでも、ランキングの 高い企業をオーバーウェイトし、ランキングの低い企業をアンダーウェウイトにすることに よって、ESG を銘柄のウェイトに反映させることもできる。このように、ベスト・イン・ク ラスでは分散されたベンチマーク運用で ESG 投資を可能にし、かつ ESG のアルファを狙え るプロダクツとなっている。ベスト・イン・クラスの ESG アルファは、市場が十分織り込 めていない ESG 問題に対応できる企業の価値の発見と財務分析だけでは掴みきれないリス ク・ファクターの発見による損失の回避から来ると考えられるが、アルファ獲得は常にマネ ージャーのスキルの問題であることは ESG 投資であっても変わらない。 発展の過程がネガティブ・スクリーニングの改善だったので、実際には純粋なベスト・イ ン・クラスは少なく、ネガティブ・スクリーニングと混在しているケースが多い。また、純 粋に ESG ランキングのみで各セクターのリーダーを決めるやり方と、ESG 分析に加えて財 務 分 析 も 加 え て ス コ ア リ ン グ す る 場 合 が あ る 。 前 者 の 例 で は 、 Dow Jones STOXX Sustainability Index のシリーズは各セクター内の銘柄選択を様々な ESG 項目で評価し、 高ランキングの銘柄で構成されている(DJSI, 2009)。銘柄選択においてはネガティブ・スク リーニングを行っていない。後者の場合は、後述するインテグレーション、つまりリサーチ や投資プロセスに ESG 分析を組み込むものへとなっていく。 インテグレーション (アクティブ運用) ベスト・イン・クラスの考え方をさらに進化させ、ESG の分析と財務分析や他のファンダ メンタル分析と融合させて銘柄やセクターを選択するやり方をインテグレーションと呼ぶ。 - 32 - 前項まで議論してきたように、株式の資産クラスでは ESG 投資はアクティブ運用の中に様々 な機会を見出すことができる。インハウスであれ外部委託であれ、ESG 要因をリサーチに加 えたり投資プロセスに組み入れたりすることによってアクティブ運用全体の中で ESG 投資 を実践することができる。資産運用の一部を ESG 投資に割り当てるのではなく、通常の投 資プロセスの中に組み入れていくことにより、ポートフォリオ全体に ESG 考慮を反映させ ていこうという考え方である。ESG 投資は隠れたリスクの発見につながりリスクマネジメン トに資すると考えられるが、そうであればドローダウンの回避は、ESG 投資のプロダクツだ けでなくポートフォリオ全体に適用した方がよいだろう。また ESG 投資は長期的なリター ンの向上に貢献すると考えられているが、メインストリームか ESG かといった二者択一で はなく、ポートフォリオ全体の投資プロセスに ESG 考慮を追加した方がよりメリットを享 受できるだろう。 インハウス運用では ESG に対する投資方針は運用全体に影響するので、インテグレーシ ョンの要素が強くなると考えられる。委託運用ではいくらかの資産額を ESG 投資に割り振 るということが考えられるが、委託先の選択においてやはりインテグレーションのすすんだ 運用プロダクツを採用することによって、メインストリームと ESG の両者からアルファの 獲得を狙えるようになる。国連責任投資原則の 2009 年のプログレス・レポートでは ESG イ ンテグレーションを署名機関に質問したが、マーケット全体からみたシェアは株式市場でま だ 5%にすぎない(PRI, 2009)。しかし、今後はこのアプローチが主流になっていくものと考 えられる。 〔図表 3-1〕 PRI 原則1:ESG インテグレーションの進捗状況 インデックス運用 ESG 投資におけるパッシブ運用については ESG にフォーカスしたインデックスをトラッ クする方法が考えられる。代表的な ESG フォーカスのインデックスには、Dow Jones STOXX Sustainability Index や、FTSE4Good のシリーズ, FTSE KLD400Social Index な どがある。DJSI 自体はベストインクラスで構成されているが、ネガティブ・スクリーニン グ付きのインデックスが用意されている。他のインデックスはポジティブ、ネガティブ両方 のスクリーニングにより銘柄選択されている。 Dow Jones STOXX Sustainability Index はベスト・イン・クラス各セクターの ESG に関 するリーダー企業で構成されている。下のグラフは その他に、パッシブ運用ではないが、テーマ運用のパフォーマンスを測るインデックスも 多数開発されている。FTSE Environmental Technology 50 などクリーン・テクノロジーを テーマとするものやクリーン・エネルギー、気候変動、水資源などがある。これらのインデ 資料:PRI Report on Progress 2009,19 - 33 - テーマ運用 テーマ運用は ESG 要因をリターンの源泉として捉えるアクティブ運用である。例えばク リーン・テクノロジーや水資源関連など環境テーマやガバナンスに着目するガバナンス・フ ァンドなどがある。こういったテーマには超過リターンの獲得機会があるという考え方で、 またメインストリームのプロダクツとは違った動きをすると考えられることからポートフォ リオの分散効果も期待できるとされる。もっとも、実際に ESG 由来の超過リターンを獲得 できるかどうかは常にマネージャーのスキル次第であることは要注意である。ESG のテーマ は様々であり、専門的な知識が必要である。また、一般的に集中度が高くリスクは高めで、 個々のテーマ特有のリスクが存在すると考えられる。 クリーン・テクノロジーやそのサブセクターであるクリーン・エネルギーはテーマ運用に おいて主要なテーマでこの分野への投資残高は急増している。マーサーのグローバル・デー タベースによれば、このテーマの上場株式のファンドはすでに 600 を超えている。一方、ガ バナンス・ファンドは、ガバナンスの弱さが原因で株価が低迷している企業に対し、エンゲ ージメントを行い、ガバナンスを改善することで株価を上昇させることができるという考え に基づく。ガバナンス・ファンドは、ガバナンスを改善することによりパフォーマンス向上 が期待できる銘柄を探し、株式を購入してエンゲージメントに乗り出す。一般的にテーマ運 用のファンドはベンチマークを持たないものが多い。 補足)ESG と債券投資 実際には債券の資産クラスでは ESG 投資はあまり一般的ではないが、いくつかの試み は行われている。とりわけ、対象となるのは事業債とエマージング債券の分野であろう。 企業のクレジット・リスクは、株式のバリュエーションと同様、ESG 要因を考慮すること によって隠れたリスクや収益機会を見出せるかもしれない。また、エマージング諸国では 汚職や人権侵害など政治的な問題も経済への影響を通じて債務返済能力に影響を及ぼす可 能性がある。また発展途上国の一部は気候変動の影響を最も受けやすいとされるため、環 境要因はエマージング債券のリスク分析においてますます重要になってくるだろう。 1.1.2 オルタナティブの資産クラスへの投資手法 プライベート・エクイティ ESG 要因を考慮することはリスク管理と長期的なリターンに貢献すると期待されている が、プライベート・エクイティは投資ホライゾンが長く、またハイリスクで集中度が高くな ることから、ESG 投資とは相性が良さそうである。実際には、デュー・デリジェンスのプロ セスに ESG 要因の分析を組み入れることが考えられる。 また、クリーン・テクノロジーは上場株式のテーマ運用と並んでプライベート・エクイテ ィの資産クラスで急成長しているテーマである。サブセクターであるクリーン・エネルギー をテーマとするプライベート・エクイティも同様に急成長している。New Energy Finance によれば、クリーン・エネルギー投資の市場規模は 2008 年で 1554 億ドル、そのうち 135 - 34 - 億ドルがプライベート・エクイティであったという(CleanEdge, 2009)。しかし、このテーマ は規制や補助金など制度リスクも高く、最新技術の知識も必要であり、専門性がないと扱え ない。また、セクターの集中度も高くなるが、一方、伝統的資産だけでなく他のプライベー ト・エクイティとの連動性が低いと考えられ、資産クラス内での分散、しいてはポートフォ リオの分散に貢献すると考えられる。年金などの機関投資家ではファンド・オブ・ファンズ で取り組む場合と直接投資がある。 ヘッジファンド プライベート・エクイティと異なり、ヘッジファンドの投資ホライズンは短期的なので、 あまり ESG 投資は馴染まないとする考え方もある。しかし、ヘッジファンドの中にはアク ティビスト・ファンドがあり、この株主アクティビズムが企業行動を変化させているという 見方もある(Bratton, 2007)。もし、株主アクティビズムがターゲットの企業のコーポレー ト・ガバナンスや他の企業行動の向上に役立っていれば、当該銘柄のリスクを減少させてい ると考えられるので、これを ESG 投資とみてもよいだろう。 また、投資可能ユニバースにネガティブ・スクリーニングを入れた SRI ヘッジファンドも 存在する。ファンド・オブ・ファンズの形態もあり、各ヘッジファンド・マネージャーは排 除や制限されているセクターや銘柄に取り組むことはできない。ただし、この制限事項は長 期的なパフォーマンスの改善に貢献するわけではない。 他にヘッジファンドの戦略として ESG に着目するケースもある。ロングショート戦略に おいて例えばサステナビリティに長けた銘柄を買い、遅れている銘柄を売るといったやり方 であるが、一部こういった戦略をもつヘッジファンド・マネージャーも現れているが、まだ 有効性について評価は定まっていない。繰り返しになるが、このような投資アイディアが実 現するかどうかは、マネージャーのスキル如何である。 インフラストラクチャー 有料道路や空港などインフラストラクチャーへの投資は、長期的に需要が一定で、キャッ シュフローが安定し、インフレヘッジになるとみられていることから、長期の投資家にとっ てリスク分散には理想的な資産クラスとの見方がある。この資産クラスは比較的新しいため、 明示的に ESG 投資を謳うものはまだないが、上場株式を対象とするインフラストラクチャ ー・ファンドであれば、銘柄選択に ESG 考慮を組み入れることは比較的容易だろう。直接 投資であっても対象になるものがライフラインであったり学校、病院といった社会インフラ だったりすることから、ESG 要因をデュー・デリジェンスに組み入れることは比較的自然な 流れであると考えられる。 不動産 二酸化炭素の排出の半分は、何らかの建築物から出てくることもあり、不動産は地球温暖 化問題と密接な関係がある。本格的脱炭素社会においては建物のエネルギー効率性もしくは 二酸化炭素の排出量がその物件の時価を決める主要な要素になるだろう。大きな不動産のポ - 35 - ートフォリオを持つ年金など機関投資家は、不動産ポートフォリオ全体のエネルギー効率化 やサステナビリティなどグリーン不動産の要素を高めようと努力しているところがある。エ ネルギー効率の高い不動産は収益性が向上し、長期的な価値を高めると考えているためであ る。 直接保有している不動産については、案件購入時にエネルギー効率やコミュニティや環境 への長期的なインパクトなどを考慮することで ESG 投資を実践することができる。LEED や CASBEE といったグリーンビルディングの認証を投資の条件にするという方法もあり、 インテグレーションは進みやすいと思われる。不動産ファンドや不動産投資信託(REIT) では、ESG 考慮を謳うものはまだあまり多くはない。 森林投資 森林への投資は米国では歴史的にみると S&P500 をアウトパフォームしており、またイン フレヘッジにもなるため魅力的な資産クラスであると考えられている。また森林は二酸化炭 素を吸収することから、森林投資自体が温暖化防止に貢献するので ESG 投資の実践となる と考えることもできる。一方、リスク要因も、山火事やストーム、害虫などやはり気候変動 の影響を大きく受ける。また、温暖化防止の観点からも森林伐採に対して世界はますます神 経質になっており、商業林であっても影響がないとはいえないこともリスクである。このよ うに見ると、森林投資は最初から ESG 要因と深い関連がある。具体的にはデュー・デリジ ェンスにおいて ESG 要因、とりわけサステナビリティや環境要因を考慮することが必要で ある。 マイクロファイナンス ノーベル賞を受賞したムハマド・ユヌス博士のグラミン銀行の成功でマイクロファイナン スが注目されるようになったが、最近では機関投資家がマイクロファイナンスへの投資を開 始するケースが出てきている。マイクロファイナンスは、通常の金融機関の融資基準に満た ない貧困層の個人やスモール・ビジネスを対象としているが、グラミン銀行の延滞率は驚く ほど低く、安定していることが知られている。したがってリターンは安定的でボラティリテ ィが低いことが期待でき、また他の資産との相関もほとんどないこと考えられることからポ ートフォリオのリスク分散に貢献すると考えられている。このような資産クラスの特性に加 えて、マイクロファイナンス自体が貧困の解決に貢献する点で、ESG 投資の実践にもなるこ とが、マイクロファイナンスに取り組む動機付けにもなっているようである。 1.1.3 株主行動(議決権行使とエンゲージメント) 世界的に年金などの機関投資家は投資先の企業に対して株主としての意識を強く持つよう になってきている。国連責任投資原則の第 2 原則にも「我々はアクティブな株主となり株主 行動の指針や実践に ESG 問題を組み入れます」とあり ESG 投資の 2 本柱の1つとなってい る。具体的には以下のような実施項目がある。 - 36 - • 株主行動の指針の作成と公開 • 議決権の行使 • エンゲージメントの体制整備 • ESG 問題に関する株主提案 • ESG 問題に関するエンゲージメント • 共同エンゲージメントへの参加 • 委託先の運用機関への ESG に関するエンゲージメントの要望とその報告 • 各株主行動の評価 議決権行使のガイドライン ESG 投資を実践するにあたっては、まず議決権行使のガイドラインに、ガバナンスおよび 他の重要性のある ESG 項目についての方針を加える必要がある。機関投資家によって、ガ イドラインは様々であるが、どういった ESG 項目に重点を置くのか、議決権行使でもって 何を達成しようとしているのか戦略的で実際的な方針があることが望ましい。また、より企 業のコーポレート・ガバナンスを強化し、透明性やアカウンタビリティの向上を目指すとい う目標の下、最近では議決権行使においても共通の方針でもって投資家が連携するケースが 増えている。 また、ガイドラインの策定にあたっては外部のサービス・プロバイダーを利用してリサー チや方針の整理を効率化することもよく行われている。ガイドラインは毎年見直すのが望ま しい。とりわけ、ESG 問題は比較的新しく、気候変動のように政治的枠組みなど外部環境も 変化していくので、戦略の見直しと共にガイドラインのアップデートも合わせて行う必要が ある。また、議決権行使の効果について評価を行い、それをガイドラインに反映させていく プロセスもあると良い。 株主エンゲージメント(株主提案や経営者との対話) 株主として議決権行使の他に、ビジネス戦略やコーポレート・ガバナンス、また社会や環 境の問題への対応について、株主提案や投資先の経営者と対話を持つことにより、企業行動 を改善し、保有銘柄のパフォーマンスを維持もしくは向上させることができるかもしれない。 特にパッシブの投資家は、パフォーマンスに不満があるからといっても売却できないので、 個別銘柄に対してまたは市場全体に対して株主として価値向上に努める必要がでてくる。 投資先の企業へのアクセスは個別に会ってみる以外に、投資家が集まって株主グループと して企業にアプローチをする、すでに多数の投資家が参加している NPO として組織化され ているイニシアチブに参加するなどのやり方がある。単独で行うよりもグループや NPO 組 織だとメディアへの露出も期待でき一般社会からのプレッシャーがかかるとされるが、個別 に対話を重ねることも投資家と経営者の関係構築には効果的であると思われる。 - 37 - 共同エンゲージメント 前述の通り、株主エンゲージメントはグループや NPO 組織化されたイニシアチブなど共 同で行われることが多くなっている。国連責任投資原則が署名機関に提供しているエンゲー ジメント・クリアリングハウスを利用して多くの共同エンゲージメントが行われている。個 別企業に対して共同での株主提案やミーティングの申し入れ、また市場全体への働きかけや 市場規制に関するロビー活動など業界向けのイニシアチブもあるが、いずれも投資家がまと まることによって声を大きくすることができ、また個々の投資家の名前が前面に出ることを 控え、自力ですべてをやるよりは人的リソースやコストの節約になる。 〔図表 3-2〕 世界の共同イニシアチブ Long-term investment value ICGN GIGN CCGG PRI UNEP FI CDP INCR RPIC Embryonic IGCC IIGCC EITI Mature MC Ethical values - 38 - CII 凡例 参加機関の合計資産残高 参加機関数 < $3 trillion < 50 $3 trillion - $15 trillion 50 - 250 > $15 trillion > 250 Carbon Disclosure Project (CDP) 温室効果ガス排出関連の情報開示の促進する。 Council of Institutional Investors (CII) 米の主要な年金が参加する NPO。コーポレート・ガバナンスの向上や株主の権利や運用 に関する啓蒙をはかる。 Extractive Industries Transparency Initiative (EITI) 途上国の資源開発がかえって貧困や紛争、腐敗をもたらすことがないように、透明性を 促進する。 Global Investors Governance Network (GIGN) コーポレート・ガバナンスの問題について情報交換をするネットワーク。 International Corporate Governance Network (ICGN) ガバナンスに関する情報交換のネットワークを提供、ガバナンスの原則や実施のチェック、 ガバナンスの向上促進。 Investor Network on Climate Risk (INCR) 第1回国連気候変動リスク投資家サミット(2003)でつくられた。気候変動への投資家の理 解をすすめる。Ceres(米)が事務局。 Principles for Responsible Investment (PRI) グローバルコンパクトと国連環境計画金融イニシアチブの協働から生まれた投資プロセスや 株主行動に、ESG を組み込むためのフレームワークを提供。 Responsible Property Investing Center (RPIC) ESG に注力することにより、長期的なリスクとリターンを追及する不動産投資の実務家のグ - 39 - ループ。 Institutional Investors Group on Climate Change (IIGCC) 欧州の 47 機関投資家でつくる気候変動リスクへの対応や低炭素経済へのシフトを促す。 Investor Group on Climate Change Australia/New Zealand (IGCC, Australia/New Zealand) 気候変動問題で協働するオーストラリアとニュージーランドの機関投資家のグループ。 Marathon Club (MC) 長期投資と責任投資をすすめる英国の投資家グループ。 United Nations Environment Program Finance Initiative (UNEP FI) 国連環境計画(UNEP)と世界 177 金融機関とのパートナーシップ。環境やサステナビリテ ィに配慮した事業のありかたを追求。 補足)エンゲージメント・オーバーレイ・サービス 株主行動をすっかり第 3 機関にアウトソースしてしまうサービスで、英国およびオース トラリアで盛んだが、最近ヨーロッパでも広がりつつある。サービス・プロバイダーは、 顧客ごとにエンゲージメントの戦略を策定し、ターゲットにする企業の選別を行う。短期 的なアルファには結びつかないが、長期的にみれば、エンゲージメントが効果を持つケー スがあり、企業価値やポートフォリオ・ベータの強化に繋がると考えられる。 - 40 - 1.2 体制構築 1.2.1 ESG 投資方針の策定 年金基金など受託者責任を負う機関投資家では、ESG 投資を行う際には投資方針のレベル で意思決定しておく必要がある。国連責任投資原則の署名機関の 8 割以上が何らかの ESG に関する方針を持っているし、9 割近い投資家と 9 割以上の運用機関が ESG 投資の方針の実 施プランはビジネスプランや中長期戦略に関連付けているとしている。 まず、年金などの機関投資家が ESG 投資を行う上で組織としてのコミットメントを明ら かにする上でも、基本投資方針の中に ESG 投資に対する考え方を明記することが必要であ る。「ESG に関するリスクと収益機会が見出され、したがって ESG を考慮することは長期 的なパフォーマンスに貢献する」といった比較的短めの文章を差し込むことが考えられる。 次に、独立した ESG 投資に対する方針書を策定する。より詳しく ESG 投資で採用するア プローチ、ESG 投資の目的、どのようなテーマや分野を取り上げるか、実施プランなどをカ バーする。年金などの受託者責任のある投資家や運用機関は受託者責任との整合性を明らか にしておく必要があるだろう。ESG 投資が、どのように当該機関の目的に適うのかという点、 さらに資産運用における目標である運用収益の追求に対して ESG 投資がどのように役立つ のかといった点を整理しておくとよい。また、ESG 投資の方針には ESG 問題に対応した議 決権行使やエンゲージメントなど株主行動の方針も含める。さらに、理事会、インハウスの 運用担当者、外部委託の運用機関の役割、また ESG リサーチや株主行動においてアウトソ ースする場合はそのサービス・プロバイダーの役割なども明らかにしておき、責任の所在を 明確にしておくとよい。 1.2.2 人員の配置 ESG 投資への体制を整備するためには、人の手当が必要である。まず、ESG 投資に関わ る主要なスタッフの ESG 研修を行う必要がある。また、全従業員向けにも ESG 研修を行い、 組織内で ESG 投資に関する知識と ESG 投資に対する方針を共有しておくとよい。また、ま だまだ確立されていない分野なので、定期的なアップデート研修も効果的である。 また、やはり ESG 投資の専担者を社内に配置するのが理想的である。とりわけ、インテ グレーションをすすめる上では、やはり全体の進捗を管理し各部署での ESG 投資への取組 みをサポートする機能があった方が良い。また、エンゲージメントや議決権行使など株主行 動は、各ファンド・マネージャーやアナリストにまかせるよりは、担当者を置いて集中させ た方が効率的である。 最後に、ESG 投資の専担者は誰にレポートするのか、ESG 投資に対するガバナンスを機 能させるために、責任者を決める必要がある。 1.2.3 外部情報の購入 ESG に関する調査は、外部の ESG 調査会社のデータやランキングを購入することもでき る。もちろん内部の調査体制を活用していくのが基本ではあるが、立ち上がりの時期やそれ 以降でもコスト効率から外部の ESG 調査会社の利用を検討していくと良い。また、議決権 - 41 - 行使やエンゲージメントなど株主行動についても外部のサービス・プロバイダーを利用する ことによって、少ない内部スタッフでも対応できる。 1.2.4 ESG 投資のコスト 以上より、ESG 研修や外部 ESG 調査の購入、株主行動についての外部サービスの利用、 共同イニシアチブへの参加費用など、ESG 投資を実践するには相応のコストがかかる。とり わけ内部の専担者の配置は人件費の負荷がかかるため、理事会やマネジメントなどの ESG 投資の必要性への理解が必要である。 運用でいえば、インハウス運用の際には投資プロセスにおいて ESG を考慮する際には、 ESG 専用のアナリストグループを置くなど内部リソースの配置、外部の ESG 調査の購入な どにコストがかかる。外部委託運用であっても ESG 調査のコストやテーマ運用でもクリー ン・テクノロジーなどは通常の財務分析以外の部分の調査に手間がかかるため ESG を考慮 する戦略やテーマ運用ファンドの運用報酬は高めに設定されていることが多い。 議決権行使やエンゲージメントといった株主行動においても、外部サービス・プロバイダ ーの利用によるコスト、共同イニシアチブの費用などが発生する。エンゲージメント・オー バーレイ・サービスの利用もコスト要因である。 いずれにしても、ESG 投資のコストも費用対効果の分析が必要である。ESG 投資は長期 的なリターンの改善を目指しており、即時的な効果は期待しにくい。長期的なメリットに対 して手前でどれくらいのコストに耐えうるのか、各組織で事情は違うだろう。組織として準 備ができていないのに多数の共同イニシアチブに参加しても、消化不良を起こすだけである。 ESG 投資のアプローチも様々なので、予算の範囲内で自らの組織に最も効果的と思われるア プローチを選べばよい。また、ESG 投資はまだまだ発展段階にあるので、ときには ESG 投 資の戦略やアプローチを見直す必要もあるだろう。 - 42 - 参考文献 ネガティブ・スクリーニング Mercer(2009) “Country divestment: Assessing risks and impacts” (http://www.mercer.com/referencecontent.htm?idContent=1353445, December 9, 2009) Social Investment Forum(n.a.), SRI Mutual Fund Performance Charts, (http://www.socialinvest.org/resources/mfpc/screening.cfm, December 9, 2009) ベスト・イン・クラス Dow Jones Sustainability Indexes ( http://www.sustainability-index.com/, December 9, 2009) インテグレーション PRI(2009), Report on Progress 2009, page 19 (http://www.unpri.org/files/PRI%20Report%20on%20Progress%2009.pdf, December 9, 2009) プライベート・エクイティ Clean Edge(2009), Clean Energy Trend 2009 (http://www.cleanedge.com/, December 9, 2009) Mercer(2009), Mercer White Paper: Cleantech Investment Issues – A focus on private equity (http://www.mercer.com/summary.htm?siteLanguage=100&idContent=1335475, December 9, 2009) ヘッジファンド Bratton, W(2007), “Hedge Funds and Governance Targets”, European Corporate Governance Institute, Vol.95:1375 THE GRORGETOWN LAW JORNAL. 不動産 UNEP FI Property Working Group (http://www.unepfi.org/work_streams/property/index.htm, December 9, 2009) マイクロファイナンス Grameen Bank (http://www.grameen-info.org/, December 9, 2009) エンゲージメント・オーバーレイ・サービス Regnan (http://www.regnan.com.au/index.php, December 9, 2009) - 43 - 2 欧州年金基金の ESG 投資手法の実情とわが国への示唆 宮井博(日興フィナンシャル・インテリジェンス 常務取締役) (財)年金シニアプラン総合研究機構では、今年度、 (財)トラスト 60 からの受託研究と して「海外年金基金の ESG ファクターへの取り組みに関する研究会」を立ち上げ、2009 年 6 月下旬に欧州 4 カ国の年金基金を中心に訪問調査を実施した。筆者はこの研究会の一員と して訪問調査に参加した。調査項目は、ESG 投資の背景から、その投資哲学、投資プロセス とその実施方法、将来の方向性まで多岐に渡る。 本節では、得られた知見の中から特に年金基金の投資プロセスに ESG がどのように組み 込まれつつあるか、つまり、インテグレーションの動向と、投資家として投資対象企業との 対話を重視するエンゲージメントによる価値向上について整理し、わが国への示唆を考察す る。 2.1 調査対象の年金基金 図表 3-3 は、今回訪問した年金基金を概観したものある。フランス、スウェーデン、英国、 オランダの欧州 4 カ国 10 基金を訪問したが、いずれも大手年金基金で、PRI に署名してい る。 〔図表 3-3〕 調査先年金基金の情報 調査先リスト No. 分類 基金名 略称 資産額 時点 ランキ ング PRI 69億ドル 2007/12/31 - ○ →Webにて確認 委託運用 Annual 投資方針への ESGに関 の比率 Report 記載 する開示 <フランス> ① ② 公的 公的 年金積立金(ボーナス・残業分) ERAFP 100% - ○ ○ ○ 年金積立金(給与分) FRR 504億ドル 2007/12/31 60 ○ 100% ○ 別途SRI原則 で規定 <スウェーデン> ③ 公的 国民年金基金(1) AP(1) 334億ドル 2007/12/31 91 ○ 40% ○ AP1~AP4の 共同実施 ○ ④ Life Insurance AMF Pension AMF 498億ドル 2007/12/31 64 ○ 0% ○ - △ BP企業年金 BP 316億ドル 2007/12/31 98 ○ ? △ △ × <英国> ⑤ 企業 ⑥ 教職員 大学職員退職年金 USS 574億ドル 2008/3/31 49 ○ 10% ○ ○ ○ ⑦ 企業 BT企業年金の運用部門 Hermes 786億ドル 2007/12/31 36 ○ 0% ○ ○ ○ ○ 100% × × × <オランダ> ⑧ 職域 運輸産業関係者年金 BPV 65億ドル 2007/12/31 ? - ⑨ 公務員 医療関係者年金の運用部門 PGGM 1,314億ドル 2007/12/31 14 ○ 0% ○ ○ ○ ⑩ 公務員 公務員総合年金の運用部門 APG 3,168億ドル 2007/12/31 3 ○ 0% ○ ○ ○ ※ランキングはPension & Investment 2008.12.22 (出所)年金シニアプラン総合研究機構(2009)に NFI 加筆 2.2 2.2.1 投資プロセスへのインテグレーション 投資プロセスと ESG 要因 責任投資の 6 原則のうちの第 1 原則は、「私たちは投資分析と意思決定のプロセスに ESG の課題を組み込みます。」である。 - 44 - これは、資産運用業界の資産保有者である年金スポンサー、年金スポンサーから運用を委 託される運用機関、年金スポンサーや運用機関が利用する情報のベンダーにも適用できるよ うになっている。また、年金スポンサーの中には、外部の運用機関に委託するだけではなく、 自家運用部門をもっている場合もある。欧州の大手の年金基金のうち、PGGM や APG、 Hermes は、自家運用部門が独立した形態になっている。母体の年金運用を一手に引き受け ているので、外部の運用機関を採用する場合に発生するエージェンシーコストはかからない。 従って、一口にインテグレーションといっても、年金スポンサーの場合と、運用機関の場 合は大きく異なることになる。 図表 3-4 は、年金スポンサーの運用プロセスをフローで示したものである。図表 3-4 の右 上にあるように、年金スポンサーは、流動性要件や投資期間、運用規制、固有の要件などの 制約条件の下で、投資目的を立て、それを実現するために具体的なリスク許容度や目標リタ ーンを投資目標として設定する。 〔図表 3-4〕 年金資産運用のプロセス 投資目的 経済・市場要因の分析 資本市場の分析 (期待リターン・リスク) 投資目標 ・リスク許容度 ・目標リターン 制約条件 ・流動性要件 ・投資期間 ・運用規制 ・年金スポンサー固有の要件 投資政策の策定 ・政策アセットミックスの決定 ・リバランスルール ・運用機関の構成と選定 ・運用スタイルの選択 経済・資本市場に 関する情報の検討 ポートフォリオ構築とリバランス ・資産配分 ・銘柄選択 年金スポンサーに関する 情報の検討 運用実績の分析 ・資産配分 ・銘柄選択 (出所)宮井・柿沼・榊原(1995) 一方、実際の投資は資本市場で行われるので、投資対象資産の期待リターンやリスクを推 計し、先に設定した投資目標にあうような投資政策が策定されることになる。具体的には、 政策アセットミックスや運用機関の構成と選定などである。その後、実際のポートフォリオ 構築が行われ、運用とリバランスによるリスク管理が行われ、最終的にはその投資政策が目 標通り達成されたかどうかが運用実績の分析で行われる。この結果は、プロセスのはじめに フィードバックされ、必要に応じて投資目標の見直しや、期待リターンの変更が行われ、さ らに運用機関の見直しなどにつながる。 - 45 - このように、年金資産運用のプロセスは、連続的で継続的なプロセスであり、しかも科学 的、計数的に行われる。 このプロセスの中で、ESG 要因は、まず、運用規制や固有の要件といった制約条件として 考慮されることになろう。その後、運用機関の構成と選定においても ESG 要因の考慮が必 要になる。 図表 3-5 は、運用機関について、投資対象銘柄から銘柄をスクリーニングしてポートフォ リオを構築し、運用するまでのプロセスを示している。 〔図表 3-5〕 ESG 要因とポートフォリオ構築のプロセス 運用哲学 ・小型/大型 ・バリュー/グロース ・その他 国内株式ポートフォリオの構築プロセス ポートフォリオの運用 ① トレーディング セクター配分 ポートフォリオの策定 リサーチ 投資ユニバース 投資可能銘柄 個別銘柄選択 ② ESG要因 ・環境 ・社会(人材) ・ガバナンス ③ リスク管理 ・ベンチマーク ・ESGファクターのリスク ・スコア (出所)森本・高橋(2001)の図表 1 に NFI 加筆 通常、運用機関には運用哲学があり、それに則った銘柄選択が行われる。この段階で PRI に署名している運用機関は ESG を考慮して銘柄を絞り込むことになる。こうして絞り込ん だ銘柄は、一般には「投資ユニバース」と呼ばれる。運用機関のアナリストやファンドマネ ジャーは、財務データ等を用いたリサーチを行う。この時、ESG 専門家の情報が財務データ とともに分析され、セクターへの配分比率とともに個別銘柄が選定される。また、ポートフ ォリオの策定に当たっては、ベンチマークとの乖離や様々なリスクファクターが定量的に調 べられ、目標とするアクティブリターンとそれを達成するためのリスクコントロールが行わ れる。 こうしてポートフォリオの策定が終わると、トレーディングにより銘柄が購入され、ポー トフォリオの運用がスタートする。 図表 3-5 では、ESG 要因は、①銘柄スクリーニング、②銘柄リサーチ、③リスク管理、に 関連してポートフォリオ構築プロセスに組み込まれることを示しているが、現実には運用機 関によって組み込むレベルは様々であることが予想される。 - 46 - ①のスクリーニングレベルでは、ESG スコアを用いる場合が多いが、その場合も、先に ESG スコアによるスクリーニングを行うのか、財務データでスクリーニングをした後、ESG スコアでさらにスクリーニングを行う方法も考えられる。しかし、本格的に ESG 要因をポ ートフォリオ構築にインテグレートするには、②と③の要素が重要と思われる。 そこで、実際に欧州の年金基金ではどのレベルのインテグレーションを行っているのか、 年金スポンサーの委託運用と、自家運用部門に分けて見てみることにしょう。 2.2.2 インテグレーションの状況 2.2.2.1 年金スポンサーの委託運用 年金スポンサーの委託運用部門においては、まず、委託運用の選定基準や採用後の運用機 関の評価に関する基準を策定することが必要になっている。 これは新しい評価基準の策定になるので、ESG 評価を行っているコンサルティング会社の情 報を利用しながら実現を模索しているところだと言えよう。現実的には ESG 要因をインテ グレートしている委託先を選択することによって年金スポンサー自身のインテグレートが図 られている。 2.2.2.1.1 FRR 図表 3-6 は FRR の組織を示している。監査委員会の下に理事会があり、理事会の下にオ ペレーション部門とインベストメント(ファイナンス)部門がある。監査委員会は、議会立 法部門、労働組合、雇用主、政府行政部門などの代表 20 名より構成されている。監査委員 会より理事会メンバー3 名が任命される。FRR では、積立金の運用は 100%外部運用機関に 委託しているので、運用機関選定委員会を設けている。 また、理事会の下に責任投資戦略部門があり、フルタイム換算で 2.5 名が従事している。 この他、議決権行使政策の専門家 1 名、責任投資のマネジャー1 名がオペレーション部門と インベストメント部門と独立した位置にいる。ESG 投資は、運用機関の選定プロセスと、選 定後のコミュニケーションにおいて考慮されている。選定した運用機関との間では、以下の 主要な投資原則を共有している。 ① 全てのステイクホルダーとの対話 ② 年金スポンサーとの協働と連携 ③ 規制の投資に及ぼす影響評価 ④ 現実的な対応 ⑤ 透明性の確保 同時に、以下の 2 段階の対応を行っている。 (既存の欧州株運用機関について) ① 投資対象として検討している企業の社会・環境面の行動に関する情報の調査・分 析を行うこと ② この調査で認識できた事実を投資の意思決定プロセスにインテグレートするよう - 47 - に努めること ③ 非財務情報をインテグレートする際の方法と課題について開示すること ④ 方法論や調査結果については FRR と情報交換を行うこと (新規の運用機関選定) ① ベストインクラスの観点から新たに運用機関を採用すること ② SRI を新しいアセットクラスとするのではなく、通常のアクティブ運用の一つと すること 〔図表 3-6〕 FRR の組織(インハウス・スタッフ 55 名) 監査委員会(合計20名) ・議長:1名 ・政府立法部門:4名 ・労働組合代表:5名 ・自営業雇用主・労働者代表:5名 ・政府行政部門:4名 ・有識者:1名 運用機関選定委員会 ・議長 ・委員4名 責任投資戦略 2名 理事会 ・議長 ・理事2名 公認会計士 広報 オペレーション部門 インベストメント部門 法務 ストラテジック・アセッ ト・アロケーション 財務リスク管理・パ フォーマンス評価 タクティカル・アセット・ アロケーション オペレーショナル・リス ク 上場資産運用 ミドル・オフィス 未上場資産運用 人事・管理 議決権行使政策の 専門家 RIマネジャー (出所)FRR の HP1、ヒアリング結果より NFI 作成 また、実際に ESG 投資が行われているがどうかは、コンサルタントを採用して分析評価 している。 具体的には、ESG のコンサルタント会社の Vigeo には欧州株式ポートフォリオ、EIRIS と Trucost にはグローバル株式ポートフォリオの分析を、それぞれ依頼している。 1 http://www.fondsdereserve.fr/IMG/pdf/FRR_2008_EN.pdf - 48 - また、ESG 要因をストラテジックなアセット・アロケーションに反映させる試みとして、 温室効果ガス削減目標による株式リターンへの影響を検討している。具体的には、温室効果 ガスの削減の目標レベルで想定される気温上昇目標に合わせて、企業活動の制約の大きさが 決まると考え、これによって株式の期待リターンを変化させ、ポートフォリオの配分比率の 変更につなげるような試みを検討している。図表 3-4 の経済・市場要因の分析に ESG 要因 を取り込み、投資対象資産の期待リターンへの影響を検討するという画期的な取り組みとい えよう。 2.2.2.1.2 PV PV は、債券と株式をあわせて 30 の運用マンデート(委託内容)について全て外 部委託している。PV は PRI に署名しており、ESG 投資については、以下の投資基 準を策定しているものの、今後どのように取り組んでいくべきか模索しているとこ ろだという。 投資基準: ① 地雷、クラスター爆弾の製造に関わる企業を排除 ② 人権、労働、環境汚染についてチェック ③ 将来的に批判を受ける可能性のある企業をリストアップ ④ 理事会で協議して決定 2.2.2.1.3 USS USS は、積立金の約 10%を外部運用機関に委託している。単なる銘柄スクリーニングは インテグレーションではないと考えている。今後、年金基金等の機関投資家にとってインテ グレーションが重要になると考えており、投資プロセスへの完全なインテグレーションを試 みているところであるという。 そのため、責任投資にコミットしている年金基金向けに、以下に示すファンドマネジャー の評価方法のマニュアルを作成した(責任投資にコミットしている年金基金向けファンドマ ネジャーの評価マニュアル(インテグレーションに関する部分))。 ① ファンドマネジャーやアナリストは、ESG 情報を必要に応じて利用することが できるか ② コーポレート・ガバナンスの専門家が主要な投資意思決定のプロセスに配置さ れているか ③ CSR の専門家が主要な投資意思決定のプロセスに配置されているか ④ ESG の知識があり、優れた開発を行っているファンドマネジャーやアナリスト が在籍しているか ⑤ スタッフの中にコーポレート・ガバナンスや CSR の専門家の継続的な雇用が図 られているか ⑥ ブローカー・アナリストやストラテジストは、提供するサービスの中に ESG 問 題を含めるように依頼されてきたか - 49 - ⑦ コーポレート・ガバナンスと CSR は、投資意思決定において(エンゲージメン ト、非財務データの分析結果など)潜在的な利益相反から保護されているか(受 益者の利益が最優先されているか) ⑧ メインストリームのファンドマネジャーとアナリストは、コーポレート・ガバ ナンスと CSR 問題において競争優位を維持するために以下のトレーニングを 受けているか (a)導入プロセスと全てのレベルが含まれるトレーニング (b)最近の、もしくは今後発生する可能性のあるイベントや、セクターに関して、 それが起こった場合の問題点を常に更新することの重要性を理解し、感度を向 上させるためのトレーニング ⑨ コーポレート・ガバナンスと CSR アナリストは、コーポレート・ガバナンスと CSR の分野(特に専門家としての経験の無い分野)や、ファンド・マネジメン トと一般的な受託者責任の問題について、競争優位を維持するためにトレーニ ングを受けているか 2.2.2.2 年金スポンサーの自家運用部門 年金スポンサーの自家運用部門では、銘柄選択のプロセスに ESG を組み込むインテグレ ーションが求められているが、現状では、ESG 評価部門とファンドマネジャー・アナリスト 部門が統合されていない場合が多い。 しかし、最近、ファンドマネジャー・アナリスト部門が ESG 評価部門の情報を用いて新 たな投資機会を創出するケースが出てきており、PGGM や APG など先進的な年金基金の運 用部門においてはインテグレーションが進んでいる。 2.2.2.2.1 PGGM PGGM の運用組織を図表 3-7 に示す。CEO の下に「投資部門」 「オペレーション部門」 「財 務・リスク管理部門」の 3 つがある。投資部門の中に責任投資チームが明確に位置付けられ ている。 - 50 - 〔図表 3-7〕 PGGM の運用組織 CEO PGGM Investment 最高経営責任者 人事 CIO 最高投資責任者 COO 最高執行責任者 CFRO 最高財務・リスク管理責任者 税・法務 責任投資 ポートフォリオ 管理 ファンド レポーティング パフォーマン ス・ オペレーショナル ・リスク 戦略 ベータ ビジネス開発 品質管理 ビジネス・ IT支援 管理 コンプライアンス オルタナティブ 戦略 基礎的戦略 顧客・商品管理 (出所)PGGM の HP2より NFI 作成 PGGM は、責任投資を受託者責任の観点と、自らのアイデンティティのためにスタートさ せたので、ESG 要因の投資プロセスへのインテグレーションにも積極的に取り組んでいる。 その結果、社内の各部門において ESG を取り込んだ投資を行うということは浸透してい るが、インテグレートの方法については各部門に任されており、責任投資のチームと協議を 行う必要はないという。また、ESG 要因を考慮することによってどのような要因がどのよう に影響を及ぼすのかについての視野が広がったという。具体的には以下の取り組みを行って いる。 1) ESG 要因の情報収集をアウトソースする前に、自分たちが今まで蓄積した情報や 経験で内生化できるところからインテグレートをスタートさせる。 2) 株式ポートフォリオだけではなく、全ての投資対象資産について ESG 要因を投資 プロセスの中にインテグレートすることを目標にしている. 3) 運用の各セクションでインテグレートするように自覚し、ESG 要因がインテグレ ートされているか、投資コミッティのサポートを得て責任投資チームがモニターし ている. 2.2.2.2.2 APG 図表 3-8 は、ABP と APG グループの運用関連の組織関係図を示している。ABP の統治役 員会の下に、「監査委員会」「ファンド政策委員会」「投資政策委員会」などの委員会があり、 業務推進を行うが、この統治役員会は加入者会議や従業員会議など独立した利害関係者によ ってガバナンスされている。 APG グループは ABP の 100%子会社であり、ABP の運用部門であった APG の他、Cprdare という私的年金の管理会社、Loyalis という加入者の収入設計を行う会社から構成されてい 2 http://www.pggm.nl/Images/2008%20jaarverslag%20Verantwoord%20Beleggen%20UK_tcm21-150580 .pdf - 51 - る。ABP は APG と長期契約を結んで、ABP の資産運用や加入者対応、サポートサービスを 委託している。ABP の報酬委員会は、APG グループの取締役メンバーの選定と採用に係わ る準備を行っている。 ESG 要因を含む責任投資については、ABP の投資政策委員会で制約条件の観点で検討さ れるとともに、実際の投資については APG の責任投資部門が担当する。責任投資部門は最 近機能強化され、8 名体制になっている。APG の責任投資政策は、以下の 8 点である。 ① サステナビリティと株主の権利を投資プロセスにインテグレートすること ② 企業にエンゲージメントを行うこと ③ 顧客である年金のために株主の権利を積極的に行使すること ④ サステナビリティに投資すること ⑤ 規制および政策立案者に働きかけること ⑥ オランダの法律や国際的な法律に違反する企業は投資対象から除外すること ⑦ 他の大きな投資家と協働すること ⑧ 投資政策を開示すること 〔図表 3-8〕 ABP、APG グループの運用関連の組織関係図 ABP 統治役員会で構成される委員会 独立した団体 監査委員会 加入者会議 ファンド政策委員会 従業員会議 統治役員会 ・議長 ・雇用者代表(6名) ・雇用主代表(6名) 投資政策委員会 ・ファンドの投資政策 ・ESG要因などの制約条件 説明責任団体 投資委員会 訴訟委員会 役員会室 報酬委員会 内部管理 (外部監査メンバー) 100% APGグループ 51% Cordares (私的年金の管理) 100% APG (公的年金の管理) 運用部門 オペレーショ ン部門 インカム・ポートフォリオ 90% Loyalis (加入者の収入設 責任投資部門(8名) ・責任者 ・サステナビリティ・チーム(5名) ・ガバナンス・チーム(2名) グロース・ポートフォリオ (出所)ABP3、APG4の HP より NFI 作成 3 http://abp.turnpages.nl/DS2/public/slot034/ 4 http://www.apg.nl/apgsite/pages/images/40.0504.09A_JRB.08.ENG_tcm124-91887.pdf - 52 - APG では、サステナブル投資を考えると、ESG 要因を投資プロセスにインテグレートせ ざるを得ないと考えている。また、APG の取り組み状況を開示することが社会的責任だとの ことで、APG は規模が大きいので、役割も大きいと自負している。 ESG 要因を投資プロセスにインテグレートする資産は、株式だけではなく、全ての投資資 産を対象にするとのことであった。 株式ポートフォリオの運用においては、ESG 要因を用いて市場ポートフォリオに対してシ ステマティックな戦略策定を行うことを検討しているという。 具体的には、以下の 3 点である。 ① ESG 専門家は公益業種、自動車産業、鉱山など環境や健康に大きな影響を及ぼす 可能性のある企業についてカーボン・ライアビリティなどを分析し、ファンドマ ネジャーに提供する。 ② 株式ポートフォリオのリターンに責任のあるファンドマネジャーが銘柄選択の最 終判断をするが、ESG 専門家の情報を価値があると認識している。 ③ ESG を投資プロセスにどのようにインテグレートすれば良いかを委員会を設け て議論する。 2.3 エンゲージメント 2.3.1 エンゲージメントの考え方 図表 3-9 は年金資産運用におけるエンゲージメントの背景をマネジャー・ストラクチャー の観点から図示したものである。欧州の大手年金基金では、運用資産の拡大に伴ってわが国 と同様、分散投資型のパッシブ・コアとアクティブ・サテライトのマネジャー・ストラクチ ャーを採用している。アクティブ・サテライトの運用機関については、当初から ESG 投資 をインテグレートしている運用機関を採用するケースが増えているが、明示的に ESG 投資 を掲げていない運用機関を既に採用している場合は、その後の運用機関の見直しに際しては、 ESG 投資をインテグレートしている運用機関に切り替えるケースが増えている。 〔図表 3-9〕 年金資産運用におけるエンゲージメントの背景 マネジャー・ストラクチャー 分散投資型 (パッシブ・コア) ポートフォリオ の価値をどのよ うに上げるか (受託者責任) ポートフォリオが 歪むので、自由に 売却できない (リスク管理上) リスクとオポチュニティ 大手年金 基金 運用資産 規模大 長期投資 エンゲージメント ・書状 ・ミーティング ・議決権行使等 + 企業価値増大 (コーポレート ・ガバナンス) PRI 企業価値増大 E:環境要因 S:社会要因 G:ガバナンス要因 ・対象銘柄の拡大 ・関与の拡大 クリアリン グハウス ・エンゲージメントはコストがかかる。 ・低コストでいかに効果を高めるか。 アクティブ・ サテライト 運用機関の見直し (出所)各種資料より NFI 作成 - 53 - 運用機関の採用 ・ESGインテグ レーション 一方、パッシブ・コアの部分については、例えば、ESG の観点から問題があるからといっ て石油・鉱山株を売却することは、ポートフォリオが歪むことになるので、リスク管理上売 却できない。しかし、ポートフォリオの価値を上げるという受託者責任があるので、単にパ ッシブ運用をしているだけでは受託者責任を問われかねない。そこで、欧米の公的年金では コーポレート・ガバナンスを中心にしたエンゲージメントが以前から行われてきた。すなわ ち、投資している企業について、ガバナンス上問題があると思われる企業に対して、書状や ミーティングなどのコミュニケーションを通してガバナンスの問題を改善しようとするもの であり、株主提案による議決権行使を伴う場合もある。ところが、2006 年 4 月に「国連環 境計画・金融イニシアティブ」(UNEP-FI)の責任投資原則(PRI)が公開されてからは、ガバ ナンスだけではなく、ESG の観点からエンゲージメントが行われるようになってきた。 「責任投資原則」の 2 番目に、活動的な所有者としてエンゲージメントの必要性が記載さ れている。すなわち、以下の(2)である。 (2) 私たちは活動的な(株式)所有者になり、(株式の)所有方針と(株式の)所有慣習に ESG 問題を組み入れます。 (考えられる実施例) ・本原則に沿って活動的な(株式)所有方針を検討しそれを開示する。 ・議決権を行使する、あるいは(もし外部委託されているのであれば)議決権行使方針 に準拠しているかを監視する。 ・ (直接あるいは外部委託を通してのいずれかの)エンゲージメントの能力を促進する。 ・(株主権利の促進・保護などといった)政策、規則および基準設定の開発・策定に関与 する。 ・長期的視点に立った ESG に配慮した株主決議案を提起する。 ・ESG 問題について企業と話し合い働きかけ(エンゲージメント)を持つ。 ・共同のエンゲージメント・イニシアティブに参画する。 ・ESG 関連のエンゲージメントを引き受け、それに関して報告するよう運用マネージャ ーに依頼する。 「活動的」とは「株主責任を自覚したモノいう投資家」ということを指します。そして、 株主責任を意識した責任ある投資家として活動的であることを意味する。 しかし、エンゲージメントを実行するには企業の ESG に関する情報収集や、コミュニケ ーションにコストがかかるため、低コストでいかに効果を高めるかが課題になっていた。そ のような中、年金基金の間でネットワークを作り、共同エンゲージメントが行われつつある。 具体的には、インターネットを使った「クリアリング・ハウス」と呼ばれるオンラインフォ ーラムが提供されている。これに参加することにより、エンゲージメントを行いたい署名機 - 54 - 関は、エンゲージメントの進め方や期待される成果、予備知識や関連文書の詳細が記載され た提案を発展させることができる。また、他の署名機関は提案されている活動をインターネ ット上で閲覧したうえで参加したり、学習のプラットフォームとして使うことができる。公 的年金のパッシブ運用では、ポートフォリオの価値を上げることが各基金の目的であるため、 このような合意が得やすい。 また、クリアリング・ハウスがイニシアチブをとることで、機関投資家集団の結成が促進 されると考えられ、情報を共有することによってモニタリングコストの低減が図られる。従 って、個別の年金基金では対応できなかったより多くの銘柄について、議決権の関与を拡大 させてエンゲージメントが行えることになり、市場全体に対して投資家としてエンゲージメ ントすること、つまり、マーケット・エンゲージメントの概念が実現されつつある。 図表 3-10 は、クリアリング・ハウスの利用状況(2008 年 6 月~2009 年 5 月の 1 年間) を示したものである。これによれば、資産保有者と運用機関のクリアリング・ハウスへのロ グインは 50%を超え、実際に共同エンゲージメントに参加した割合は、資産保有者が 40%、 運用機関が 27%となっている。また、自らがクリアリング・ハウスを通して共同エンゲージ メントを提案した割合は両者で 10%前後となっている。クリアリング・ハウスが 2006 年の 終わりに設立されたことを踏まえると、利用は急速に広まっていることがわかる。 〔図表 3-10〕 クリアリングハウスの利用状況 運用機関(152機関) 資産保有者(124機関) 21.8% 19.7% 2008年にはクリアリングハウスにログインしなかった 29.0% 33.6% 2009年にはクリアリングハウスにログインする計画だ 11.3% 9.2% 共同エンゲージメントをリードし、クリアリングハウスに提 案した 40.3% 他の署名者によってクリアリングハウスに提案された共同 エンゲージメントに参加した 27.0% 54.8% 53.3% エンゲージメントの学習ツールとして、また状況把握のた めに2008年中にクリアリングハウスにログインした 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% (出所)UNEP-FI(2009)5より NFI 作成 2.3.2 エンゲージメントの実践 図表 3-6 に示したように、エンゲージメントは、パッシブコアを自家運用部門で運用して いる場合にニーズが高いと考えられるが、一方で、アングロサクソンの文化なので、フラン 5 http://www.unpri.org/files/PRI%20Annual%20Report%2009.pdf - 55 - スにはなじみが無く、理解されにくいという指摘もあった(FRR)。以下では、エンゲージ メントに積極的に取り組んでいる AP1、Hermes、PGGM、APG を採り上げる。 2.3.2.1 AP1 図表 3-11 は AP1 の運用組織を示している。2008 年 3 月にマネージング・ディレクターが 交代したことにより、ストラテジック・アロケーションと人事関連が強化され、それぞれ、 運用部門とビジネス支援・リスク管理部門から独立した。特にストラテジック・アセット・ アロケーション・ユニットは、ファンド全体の最も適切な資産構成、リスク特性、期待リタ ーンになるようなポートフォリオを検討する。投資期間は中長期(1-3 年)であるが、絶対 リターンとリスクを基準に、パフォーマンス評価は投資期間に関係なく継続して行われる。 〔図表 3-11〕 AP1 の運用組織(2008 年 5 月末時点で 68 名) マネージング・ ディレクター コーポレト・コミュ ニケーション ストラテジック・アセット・ アロケーション(4名) コーポレート・ ガバナンス 人事関連 コンプライアンス・ オフィサー ビジネス支援・リスク管理(33名) 運用部門(28名) 外部委託運用 (5名) 株式(11名) 外国為替・短 期運用(4名) 債券(3名) タクティカル・ア セット・アロケー ション(5名) IT 法務 パフォーマン ス評価・管理 リスク管理 資金管理 (出所)AP1 の「Annual report 2008」 6より NFI 作成 図表 3-12 は、AP1 の運用機関構成(2008 年 12 月末)を示している。自家運用部門 は全てアクティブ運用で 1,037 億クローナの運用資産額に対して、外部委託運用はアク ティブ運用で 354 億クローナ、エンハンスト運用で 281 億クローナ、エマージング市場 はパッシブ運用を採用している。 6 http://www.ap1.se/2008AR/en/index.html - 56 - 〔図表 3-12〕 投資対象 AP1 の運用機関構成(2008 年 12 月末) 自家運用 アクティブ 単位:10億クローネ 外部委託運用 アクティブ エンハンスト パッシブ アセット・アロケーション 株式(スウェーデン) 18 株式(ヨーロッパ) 21.6 株式(北米) 3.4 26.5 株式(太平洋地域、日本) 8.9 1.6 株式(エマージング市場) 4.7 4.4 債券 58 9.1 6.1 為替1 オルタナティブ投資 9.3² 合計 103.7 35.4 28.1 4.4 ¹ デリバティブ商品への投資が中心 ² 6.9 × 10 億クローナは スウェーデンの商業向け店舗の不動産会社( Vasakronan )ファンドへの投資 (出所)AP1 の「Annual report 2008」より NFI 作成 上記のような組織体制と運用機関構成において、ESG に関連するエンゲージメントに はどのように取り組んでいるのであろうか。 まず、AP1 には ESG 専門家や SRI マネジャーは置いていない。その代わり、ESG 関 連情報や企業スクリーニングは外部コンサルタントの GES Investment Service を採用 している。エンゲージメントは、自家運用部門のスウェーデン株式、ヨーロッパ株式だ けではなく、外部委託運用部門の海外株式、エマージング市場が含まれる。その意味で、 図表 3-9 に示したパッシブ・コアをもっていないが、投資額がかなり大きいので、分散 投資されたポートフォリオの中でアクティブ運用を行っていると考えられる。また、エ マージング株式についてはパッシブ運用を行っているが、これは、エマージング市場で は ESG の観点で問題のある企業が多数報告されている反面、ESG に関する情報が不足 しているため、パッシブ運用で対応せざるを得ないという。 AP1 では、他のスウェーデンの公的年金運用機関の AP2~AP4 と倫理審議会(Ethical Council)を立ち上げ、共同エンゲージメントを開始した。エンゲージメントについて以 下のように考えている。 ① 例えば石油関連の銘柄を売却してしまうと、ポートフォリオのリスクが増大 してしまうので、エンゲージメントによって企業価値を高める。 ② エンゲージメントを行う企業は以下のようにスクリーニングする。 (ステップ 1)約 3,500 社を対象にメディアや NPO 法人などの情報によりシステ マティックにスクリーニングを行い、100 社を選定する。 (ステップ 2)100 社について、国際協約の問題事項に関するレポートに基づいて より詳しい調査を行う。 (ステップ 3)倫理審議会は、上記の 100 社の中から、問題が明確でよくドキュメ ンテーションがされている企業を十数社選定し、企業と質問形式に よる積極的な対話を開始する。 - 57 - 2008 年の倫理審議会の年次レポートによると、2007 年当初に 12 社に対してエンゲージ メントを行った結果、改善した 2 社をリストからはずし、改善が見られなかった 1 社を売却 した。2008 年は新たに銘柄を追加して 13 社を対象にしている。これら 13 社については、 「会 社名」 「セクター」 「国籍」 「問題領域(人権、労働者の権利、環境、贈収賄、武器の 5 領域)」 「昨年からの改善状況(改善なし、改善の兆候あり、弱い改善あり、改善あり、強い改善あ りの 5 段階)」が冊子として開示されている。 また、倫理審議会は、AP1~AP4 に対して、クラスター爆弾や地雷に関する国際武器協約 を批准していない国に会社があり、国際法上の協約規定に縛られない企業 10 社を投資対象 から除外するように求めている。 企業とのダイアログを重視して、Face to Face で企業に問題点を伝えているので、これは かなりパワフルだという。 ③ 5~10 年前までは問題企業を売却することが重要だと考えていたが、現在で は売却よりも保有して企業を内部から変えていくことが重要だと考えている。 ④ 問題企業について、何が問題なのかを明確にし、開示している。国際的なネ ットワークを構築することによって、それぞれの国の実情に応じたエンゲー ジメントをすることができる。 ⑤ インサイダー情報がある場合は、運用会社に対してその株式を売却しないよ うに伝える。 2.3.2.2 Hermes(ハーミーズ) Hermes(Hermes Fund Management Limited)は、英国の BTPS(British Telecom Pension Scheme)の 100%子会社の運用部門である。BTPS は図表 3-13 に示すように、 Hermes 以外にも外部委託運用機関を採用している。Hermes は 8 つの会社の持ち株会 社になっており、2008 年 12 月末時点で 381 名、BTPS の資産全体の 70.6%を運用して いる。 〔図表 3-13〕 BTPS の運用スキーム BTPS 100%保有 Hermes Fund Management Limited Hermes Pension Fund Management Limited Hermes Equity Ownership Services Limited Hermes Hermes Focus Asset Investment Management Management Europe Limited Limited Hermes Administratio n Services Limited 外部委託運用 ・Baring Asset Management Limited ・BlackRock Investment Management (UK) Limited ・Legal & General Investment Management Limited ・M&G Investment Management Limited Hermes Private Equity Limited Hermes Real Estate Investment Management Limited (出所)BTPS の Annual Report 20087より NFI 作成 7 http://www.btpensions.net/pdf/BTPS/BTPS_report&accounts_2008-final-web.pdf - 58 - Hermes BPK Partners LLP Hermes は、エンゲージメントを、長期的に卓越した企業業績を維持することを可能 にするために、企業の役員会、経営陣、他の株主とともに企業のコーポレートガバナン ス、資本構成リスク・マネジメント戦略等の各分野において改革を促すことと定義してい る。エンゲージメントの効果を高めるためには、他の年金基金を巻き込むことが重要で、 エンゲージメント効果によるフリーライダーは問題ないという。Hermes または、その 顧客が議決権行使を行う場合には、当該企業にその議決権行使の決定の経緯と改善を求 める電話または手紙を送付する。 エンゲージメントは、Hermes Focus Funds と Hermes Equity Ownership Services Limited(HEOS)が行っている。 前者の Hermes Focus Funds には、以下の 4 つのファンドがある。株価が低迷してい るものの、ファンダメンタルズが良好な銘柄に投資し、株主として経営戦略、財務戦略、 ガバナンス構造などの改善について企業の役員、経営陣とエンゲーメントを実施する。 〔図表 3-14〕 NO. 設定時期 Hermes の Focus Funds 対象地域 欧州(スイスとノル ウェーを含む) 銘柄数 10~20 Hermes European Focus Fund 2002年2月 Hermes Specialist UK Focus Fund 2) 3) Nissay Hermes Stewardship Fund 4) Relational Hermes 2002年3月 FTSE100以外 10~20 1996年6月 日本国内 北米 12~20 8~12 1) ベンチマーク トラッキング・エラー FTSE World Series Europe 10~15% Total Return Index FTSE Small Cap Index と FTSE 250 Total Reture 6~12% Indexを50:50で合成 TOPIX Total Return Index 6~12% 高い (出所)Hermes のHP 8より NFI 作成 一方、HEOS は、図表 3-15 のような組織で、Focus Fund の他に、BT 以外の年金基 金向けにエンゲージメント支援によるフィービジネスを実施している。現在のクライア ントはカナダ、オーストラリア、スカンジナビアの年金基金で、その数は 10~11 基金 である。5 年前は 7 名体制であったが、大手年金基金などのクライアントが入るたびに 陣容を拡大し、現在は 25 名になっている。グローバルに 8,000 社をカバーし、責任投 資やガバナンスに関するアドバイスを Hermes の顧客に実施することで、株主総会にお ける議決権行使を支援している。これは、Hermes の責任投資及びガバナンスに対する 実際的で、価値重視のアプローチが企業の綿密な分析、企業との定期的なコミュニケー ション、エンゲージメントの実施によるところが大きい。Hermes または、その顧客が 議決権行使を行う場合には、その議決権行使の決定の経緯と改善を求める電話または手 紙を当該企業に送付する。一方、アクティビストの方法には批判的な立場をとっている。 8 http://www.hermes.co.uk/files/pdfs/eos_orgchart.pdf - 59 - 〔図表 3-15〕 HEOS の組織 最高責任者(Hermes Fund Management Limited) 取締役会(HEOS) ・議長 ・取締役 ・非常勤役員4名 最高責任者 (HEOS) シニア・アドバイザー 取締役 (アメリカ、英国、アフ リカ、オーストラリア) 副担当 (英国) 副担当 (アメリカ) ・部長 ・副部長 ・担当者 ・部長 ・副部長 取締役 (欧州大陸、アジア太平 洋) 部長 (アフリカ、 インド、中東) 議決権 管理担当 部長 (アジア太平 洋) 部長 (欧州大陸) ・部長 ・副部長 ・副部長 ・担当者 取締役 (広報) 部長 (欧州大陸) マーケティング部長 アドバイザー (出所)Hermes の Annual Report 2008 より NFI 作成 2.3.2.3 PGGM PGGM は、オランダ企業に対するエンゲージメントを、PGGM が設立会員でもある Eumedion を通じて行っている。Eumedion は企業統治のプラットフォームで、その目 的は、オランダの機関投資家の責任に基づいてコーポレート・ガバナンスを維持発展さ せること、特にオランダとヨーロッパにおいて上場企業と機関投資家によって一般に受 け入れられているコーポレート・ガバナンス基準の受け入れを推進することである。 Eumedion は利益追求を目的としていない。財団の設立形態を採っているが、協会の性 質を多く持っている。Eumedion は、毎年、オランダ企業に対して Eumedion 会員の年 金基金の代わりに優先課題を提案している。 一方、オランダ以外の企業に対するエンゲージメントは、2001 年から英国の資産運用 会社である F&C の責任エンゲージメント・オーバーレイサービス(REO)を利用してい る。REO は四半期毎にエンゲージメント活動をレポートしている。 PGGM のエンゲージメントの考え方は以下の通りである。 ① パッシブに保有しているので市場全体を改善することによるベータの向上、つま りマーケット・エンゲージメントを狙っている。 ② 企業へのエンゲージメントは投資家の役割の一つである。 ③ 全世界の 4500 社に投資しているが、保有比率は平均で 0.17%に過ぎない。ただ し、保有比率が 20%に達する場合もある。従って、他の投資家とネットワークを 構築して協力することが重要である。会社を変えることができると思ったら、エ ンゲージメントを行う。 - 60 - 2.3.2.4 APG APG は、図表 3-8 に示したように、責任投資部門が独立して組織化されており、現在 8 名 体制になっている。エンゲージメントの考え方は、以下の通りである。 ① 国際的な基準からみて問題があると考えられる企業に対して、その改善を求める。 ② 改善が見込めない企業については、その環境、社会、ガバナンスリスクが受け入 れられないと判断して投資対象から外すことになる。2007 年後半から、このよ うな考え方を投資に盛り込んでいる。 ③ 特に重視しているテーマは気候変動と労働基準(児童労働関連含む)。 ④ エンゲージメントの対象となっている企業については責任投資レポートで言及 するものの、レポートの発行前に当該企業名を公表はしない。公表しないほうが、 エンゲージメント行動が効果的であると考えている。 2.4 わが国の年金基金への示唆 欧州の大手年金基金では、投資プロセスに ESG 要因を取り込む動きが進んでいる。これ は、2006 年 4 月の UNEP-FI の PRI に賛同した結果の行動だといえよう。この背景には、 各国ともそれぞれの国民性や特有の「きっかけ」があったことが、今回の訪問調査で明らか になった。キーワードでその「きっかけ」を示すと、フランスは「労働組合の影響」、スウ ェーデンは「政府主導」、英国は「法律による規定」、オランダは「メディアの影響」となる。 しかし、PRI への署名が世界各国で急速に増えていることから、投資プロセスへの ESG 要因の取り込みには普遍的な要素があると考えられる。 まず第 1 に、ESG 要因の考慮は年金資産の運用における受託者責任とコンフリクトを起こ すものではなく、むしろ受託者責任をより高い次元で統合し、補強するものといえる。例え ば、スウェーデンでは、1960 年以降、政府主導の年金改革が行われており、年金基金の運用 に関して、2001 年に法律が改定され、リターンの追及とともに、「倫理と環境を重視するこ と」という一文が付け加えられた。そこで、公的年金の運用方針がスウェーデン議会で同意 されるように整理した結果、「政府が批准している国際的な条約に合致する企業に投資する」 ことにしたとのことであった。すなわち、グローバルコンパクトや ILO 等、政府が批准して いる国際条約に基づいた銘柄に投資することを定めている。以上のことから、わが国年金基 金、特に公的年金への示唆としては、現状の投資対象が「わが国が批准している国際的な条 約に合致しているか」を、まず確認することが必要だと思われる。そして、投資基本方針の 中に「ESG 要因を考慮する」を入れることが望まれる。 第 2 に、ESG 要因の考慮は、年金資産の本来的な運用である長期投資を具体化する考え方 だといえる。年金資産は加入者の将来の給付を確実にすることが目的であるので、資産の価 値を長期的に高めることが必要である。わが国の年金資産運用では、リターンだけではなく リスクを考慮したリターンの最大化という概念が浸透している。この場合、それらデータの 比較可能性の観点から、「年率換算値」で今後どの程度のリスクの下で、リターンが得られ - 61 - るかが投資意思決定の大きな要因となっている。これは、年金の単年度決算主義とも期間概 念が合致するので、本来は長期の平均的な数値の「年率換算値」であるはずであるが、短期 志向になりがちになる。また、株式の投資価値判断には財務データを用いることが一般的で あるが、根源的な企業価値の一部しか評価されていないばかりか、その評価期間が極めて短 いことが問題として指摘されている。ESG 要因の非財務データによる企業の長期的な価値評 価が課題になっている。そこで、年金資産の投資目的は、ポートフォリオの長期的な価値向 上であることを再確認し、①アクティブ運用においては ESG 要因で長期の価値向上、②パ ッシブ運用においてはエンゲージメント(海外年金基金との共同エンゲージメントも含む) で価値向上を図ることが必要だと思われる。 第 3 は PRI への参加についてである。2009 年 12 月 4 日現在、世界で PRI に署名した年 金基金などの資産保有者数は 192 機関、運用機関は 330 社、情報ベンダーは 125 社で、合計 647 社となり、2009 年 5 月末の資産保有者の運用資産規模は 18 兆ドルに達している。温室 効果ガス排出による気候変動は国際的な問題になっており、先の国連総会での鳩山首相の CO2 排出量の 1990 年比 25%削減宣言や、12 月に開催される COP15 に向けて新興国も含め た CO2 排出量削減の国際的な枠組み作りが行われている。このような環境の中で、各国の削 減目標にとらわれない仕組みが模索され、環境問題以外の社会問題、労働問題なども併せて 金融機関として国際的な社会貢献することを目的に策定された PRI は、特に年金資産の保有 者として貢献できる分野である。しかも、先に述べたように、受託者責任とコンフリクトを 起こすものではないことは、国際的に認められている。PRI は年金資産運用の国際的なコミ ュニティであるので、これに参加することによって年金資産の価値向上に向けた様々な情報 が得られるであろうし、共同エンゲージメントなどを通じて年金資産の価値向上そのものに 寄与するものと思われる。 - 62 - 参考文献 年金シニアプラン総合研究機構(2010) 『海外年金基金の ESG ファクターへの取り組みに関 する調査研究』年金シニアプラン総合研究機構 森本剛、高橋知宏(2001)『運用商品評価の考え方(2)、国内株式ジャッジメンタルアクテ ィブ運用』、年金レビュー(2001 年 5 月号)、日興リサーチセンター 宮井博・柿沼敬二・榊原悦文(1995)『 日興年金資産運用勉強会(実務編)-投資基本方針』、 日興リサーチセンター 宮井博(2009)『欧州機関投資家のESG動向~投資プロセスへの ESG 要因のインテグレ ーション~』NFI リサーチレビュー、日興フィナンシャル・インテリジェンス - 63 - - 64 - ╙ 4 ┨ ᶏᄖᐕ㊄ၮ㊄ߩ ESG ࡈࠔࠢ࠲߳ߩข⚵ߺ ߦ㑐ߔࠆ⺞ᩏ⚿ᨐ 1 ⺞ᩏ⋡⊛ޔኻ⽎߅ࠃ߮ᣇᴺ 1.1 ⺞ᩏ⋡⊛ ㄭᐕޔ᳇ᄌേ߳ߩ㑐ᔃ߿ࠦ࠻ࡐ࠻ࠟࡃ࠽ࡦࠬߩ㊀ⷐᕈߩ㜞߹ࠅߥߤ߆ࠄޔⅣႺ␠ ળࠟࡃ࠽ࡦࠬ㧔ESG㧕ࡈࠔࠢ࠲ࠍᛩ⾗ࡊࡠࠬߦ߅ߡ⠨ᘦߒࠃ߁ߣ߁േ߈߇⇇ߢ ᒝ߹ߞߡࠆߦ⊛⥸৻ޕᶏᄖߩᐕ㊄ၮ㊄ߪ ESG ࡈࠔࠢ࠲ࠍ⠨ᘦߒߚᛩ⾗㧔એਅޟESG ᛩ ⾗߁⸒ߣޠ㧕߳ߩኻᔕ߇ㅴࠎߢ߅ࠅޔታ〣߽ⴕߞߡࠆߣ⸒ࠊࠇߡࠆ߇ޔᣣᧄߩᐕ㊄ၮ㊄ ߦ߅ߡߪ৻ޔᤓᐕᐲᐕ㊄ࠪ࠾ࠕࡊࡦ✚ว⎇ⓥᯏ᭴߇ታᣉߒߚޟSRI ߮ PRI ߦ㑐ߔࠆ⺞ ᩏ1ޔࠅ߅ߣࠆ߆ࠊ߽ߢޠᖱႎਇ⿷╬ߩℂ↱ߦࠃࠅޔESG ᛩ⾗߇ᐢ߹ࠆళߪ߹ࠅࠄࠇ ߥޔߢߎߘޕᶏᄖߩᐕ㊄ၮ㊄߇ ESG ᛩ⾗ߦኻߒߡታ㓙ߤߩࠃ߁ߦ⠨߃ߦ߁ࠃߩߤޔታ〣 ߒߡࠆ߆ࠍ⺞ᩏߔࠆߎߣߢޔESG ᛩ⾗ߦ㑐ߔࠆታ〣⊛ߥᖱႎߩలታࠍ࿑ࠅޔᣣᧄߩ⟎߆ࠇ ߡࠆ⁁ࠍᶋ߈ᓂࠅߦߔࠆߎߣࠍ⋡⊛ߣߔࠆޕ 1.2 ⺞ᩏኻ⽎ ᐕ㊄ၮ㊄ߪ࿑ 4-1-1 ߩ᰷Ꮊ 4 ࠞ࿖㧔ࡈࡦࠬ⧷ޔࡦ࠺ࠚ࠙ࠬޔ࿖࠳ࡦࠝޔ㧕ޔർ☨㧔ࠕ ࡔࠞ࠳࠽ࠞޔ㧕ߩ 17 ၮ㊄ࠍ⺞ᩏኻ⽎ߣߒߚޕၮ㊄ߩㆬቯߦᒰߚߞߡߪ⺞ᩏ⋡⊛ߦᓥࡌ ࠬ࠻ࡊࠢ࠹ࠖࠬࠍᓧࠆߎߣࠍ㊀ⷞߒޔ ESG ᛩ⾗ߦᾲᔃߦขࠅ⚵ࠎߢࠆߣ⸒ࠊࠇ 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ERAFP ࡎࡓࡍࠫ 㧔http://www.rafp.fr/㧕 ERAFP (2006) Charter on Socially Responsible Investment㧘ERAFP㧚 - 90 - ࠬ࠙ࠚ࠺ࡦ࿖᳃ᐕ㊄╙ 1 AP ၮ㊄ (Första AP-fonden : AP 1) 1 ၮ㊄ߩⷐ 1.1 ⚵❱ߩⷐ AP1 ߪࠬ࠙ࠚ࠺ࡦߩ࿖᳃ᐕ㊄ߩၮ㊄ߩ 1 ߟߢࠆޕ ࿖ ࠬ࠙ࠚ࠺ࡦߢߪ 1999 ᐕߦ࿖᳃ᐕ㊄ᐲ߇ᄢߦᡷᱜ ಽ㘃 ⊛ᐕ㊄ ߐࠇޔ2001 ᐕᣉⴕߩ࿖᳃ᐕ㊄ၮ㊄ᴺߩਛߢ AP ၮ㊄ߩᵴ ⸳┙ᤨᦼ 2001 ᐕ േ߇ⷙቯߐࠇߚޕ ⾗↥✚㗵 1,814 ంࠬ࠙ࠚ࠺ࡦࠢࡠ ࠬ࠙ࠚ࠺ࡦߩ࿖᳃ᐕ㊄ᐲߪ⽷ᣇᑼߩ⇣ߥࠆ 2 ߟ ࠽16(2009/6/30 ᤨὐ) ߩㇱಽ߆ࠄߥࠅޔ㒾ᢱ₸ 18.5%ߩ߁ߜ 16%ߦኻᔕߔࠆ ㇱಽ߇㧔ᓎઍߩ㒾ᢱࠍ⛎ઃߦలߡࠆ㧕⾮⺖ᣇᑼߢޔ ࠬ࠙ࠚ࠺ࡦ ⇇╙ 110 17 ㆇ↪ᒻᘒ 2.5%߇㧔⛎ઃߦᔅⷐߥ⾗㊄ࠍ੍ోߡⓍߺ┙ߡࠆ㧕Ⓧ┙ ⥄ኅㆇ↪ : 58% ᄖㇱᆔ⸤ : 42% ᣇᑼߢㆇ༡ߐࠇߡࠆޕ (2009/6/30 ᤨὐ) ⾮⺖ᣇᑼㇱಽߢߪዋሶ㜞㦂ൻߦࠃࠅᓟ੍ᗐߐࠇࠆ⛎ ⾗↥㈩ಽ ᩣᑼ : 55.9% ઃ⾗↥ߩ৻ᤨ⊛ߥਇ⿷ࠍ߁ߚࡃ࠶ࡈࠔၮ㊄ߩ⚵ ௌ : 37.8% ߺ߇ขࠅࠇࠄࠇߡࠆࠔࡈ࠶ࡃޕၮ㊄ߦߪ AP1㨪4ޔ ࠝ࡞࠲࠽࠹ࠖࡉ : 5.1% 6ߩ5 ⍴ᦼ⾗↥ : 1.2% ߟ߇ࠆ18ޕAP1㨪4 ߪ⺖⾮ࠇߙࠇߘޔᣇᑼㇱಽߩ 㒾ᢱߩ 1/4 ߕߟࠍฃߌขࠅ⛎ޔઃߩ 1/4 ߕߟࠍᡰߔࠆޕ (2009/6/30 ᤨὐ) ᛩ⾗ⷙೣߪ 4 ၮ㊄ߣ߽ోߊหߓߢࠆ߇ޔᛩ⾗ᚻᴺߪ ߦ᭴▽ߐࠇߡ߅ࠅޔᄖㇱࠕ࠶࠻ࡑࡀࠫࡖߩណ↪߽ߘࠇߙࠇߩ್ᢿߢⴕࠊࠇߡࠆߎޕ ߩ⋡⊛ߪ 4 ߟߩၮ㊄㑆ߩ┹ࠍଦㅴߔࠆߣߣ߽ߦޔᏂᄢၮ㊄ߦࠃࠆࠬ࠙ࠚ࠺ࡦᏒ႐߳ߩⴕ߈ ㆊ߉ߚᓇ㗀ࠍㆱߌࠆߎߣߣߐࠇߡࠆޕ 1.2 ࠟࡃ࠽ࡦࠬ ࠬ࠙ࠚ࠺ࡦᐭ߆ࠄߩ⋙ⷞࠍฃߌߡ߅ࠅޔᐭ߆ࠄㆇ༡ᣇ㊎ߥߤߩᜰ␜ࠍฃߌߡޔAP ၮ ㊄ߪᐭߦኻߒߡᐕᰴႎ๔ᦠߩឭࠍⴕ߁ޕㆇ↪⚿ᨐߪᐕᰴߢᐭߦႎ๔ߐࠇޔᐭߪߘߩ⹏ ଔࠍⴕ߁19ޕㆇ↪⚿ᨐߪᐭ߆ࠄ⼏ળߦ߽ႎ๔ߐࠇࠆޔߚ߹ޕᄖㇱߩ⁛┙⋙ᩏᴺੱ߇ AP ၮ㊄ ߩ⋙ᩏࠍታᣉߒޔᐭߦኻߒߡႎ๔ࠍⴕߞߡࠆޕ 16 17 18 19 Semi-annual report January – June 2009 Pensions & Investments (2009 ᐕ 9 7 ᣣઃ) AP6 ߪ࿖ౝޔർ᰷ߩਛዊડᬺะߌᛩ⾗ࠍⴕ↥ޔᬺᝄ⥝߽⋡⊛ߣߒߚၮ㊄ߢ AP1㨪4 ߣߪᕈᩰ߇⇣ߥࠆޕ ㆇ↪⚿ᨐߩ⹏ଔᦼ㑆ߪㆊ 5 ᐕ㑆 - 91 - 2 ESG ᛩ⾗ߩ⢛᥊ 2.1 ESG ᛩ⾗ࠍᆎߚ߈ߞ߆ߌ AP ၮ㊄ߩᩮᴺߦ߅ߡ୶ℂޔⅣႺߦ⠨ᘦߒߚᛩ⾗ࠍⴕ߁ߎߣ߇ⷙቯߐࠇߚߎߣ߇ᆎ߹ࠅ ߢࠆޕ 2.2 ᴺ⊛ߥⷙ 2001 ᐕᣉⴕߩ࿖᳃ᐕ㊄ၮ㊄ᴺߦⷙቯߐࠇߚ AP ၮ㊄ߩᛩ⾗ⴕേߦ߅ߌࠆၮᧄ⊛ߥߪᰴ ߩࠃ߁ߥ߽ߩߢࠆޕ Ԙ ᐕ㊄ⵍ㒾⠪ߩ⋉ߩߚࠢࠬޔ᳓Ḱࠍૐߊᛥ߃ࠆߎߣࠍ೨ឭߦ㐳ᦼ⊛ߥ࠲ࡦ ࠍᦨᄢൻߔࠆߎߣ20ޕ ԙ 㜞࠲ࡦߩ㆐ᚑߣ߁╙৻ߩ⋡ᮡࠍ‶†ߦߔࠆߎߣߥߊ୶ޔℂߣⅣႺࠍ⠨ᘦߔࠆ ߎߣ21ޕ ߎߩࠃ߁ߦޔᴺᓞߪ ESG ᛩ⾗ߦ㑐ߒߡౕ⊛ߥߎߣߪ⸥ߐࠇߡߥ߆ߞߚޔߡߞࠃޕESG ᛩ⾗ߩታᣉᣇᴺߩᬌ⸛ߪฦ AP ၮ㊄ߦᆔߨࠄࠇࠆߎߣߣߥߞߚ߇ ߦ⊛⚳ᦨޔAP1㧔ઁߩ AP ၮ ㊄߽ห᭽㧕ߪࠬ࠙ࠚ࠺ࡦ࿖ኅ߇ᛕಎߒߡࠆ࿖㓙᧦⚂㧔ࠢࠬ࠲ᒢᱛ᧦⚂╬㧕ࠍㆩ ߔࠆડᬺߦᛩ⾗ߔࠆߎߣߦߒߚߩߘޕℂ↱ߪߎ߁ߢࠆޕAP ၮ㊄ߪࠬ࠙ࠚ࠺ࡦߩోഭ⠪ ߆ࠄ㒾ᢱࠍฃߌขߞߡࠆߚޔၮ㊄ߩ⁛ᢿߢᛩ⾗ኻ⽎ࠍ㒢ߔࠆߎߣߪኈᤃߢߪߥޕ ߃߫ޔAP1 ߇࠲ࡃࠦࠍ㕖୶ℂ⊛ߛߣߒߚ߆ࠄߣߞߡ࠲ࡃࠦ↥ᬺߩ㌏ᨩࠍᛩ⾗ኻ⽎߆ࠄឃ 㒰ߔࠆߎߣߪޔᄙߊߩฃ⋉⠪߆ࠄߩ⊒߇੍ᗐߐࠇࠆޔߢߎߘޕAP ၮ㊄ߢߪࠬ࠙ࠚ࠺ࡦ࿖ ᳃ߩోຬ߇ฃߌࠇࠆߎߣߩߢ߈ࠆᦨᄢ⚂ᢙ⊛ߥේೣߪߥ߆ߣᕁ᩺ߒ⚿ߩߘޔᨐㄡࠅ⌕ ߚߩ߇⥄࿖ߩᛕಎߔࠆ࿖㓙᧦⚂ߢߞߚޕ 3 ESG ߦ㑐ߔࠆᛩ⾗ືቇ 3.1 ESG ᛩ⾗ߦኻߔࠆၮᧄ⊛ߥ⠨߃ᣇ ⽿છࠆᩣਥߣߒߡ ESG ߦ㗴ߩࠆડᬺࠍኻߦࠃࠅౝㇱ߆ࠄᄌ߃ߡߊߎߣ߇㊀ⷐߣ ⠨߃ߡࠆޔߡߞࠃޕ㗴ߩࠆડᬺߩᩣᑼࠍߔߋߦᄁߞߡ⽿છࠍᚻߔߩߢߪߥߊߪߕ߹ޔ ᄁළߖߕߦᩣਥ✚ળ╬ߢ⊒⸒ᮭࠍⴕߒߡߊᣇ㊎ࠍណߞߡࠆޕ 3.2 ࡄࡈࠜࡑࡦࠬߦኻߔࠆ⠨߃ᣇ ⚻༡ߦߚߞߡ ESG ࠍ⠨ᘦߒߡࠆડᬺߪޔ㐳ᦼ⊛ߦߡᩣଔ߇㧔⦟ࡄࡈࠜࡑࡦ ࠬࠍഃ㧕ߔࠆߣ߁⠨߃ᣇࠍᜬߞߡࠆޕૉߒ⋥ߦࡈࠝ࠼࠻ߩߣࡦ࠲ޔ㕙ߔࠆ႐ว ߪࠍࡦ࠲ޔఝవߔࠆޕ 20 The Swedish National Pension Funds Act (2000:192)(Chapter 4, section 1) 21 Government bill 1999/2000:46 The AP Funds in the Reformed Pension System, section 7.1 - 92 - 4 ESG ᛩ⾗ߩታᣉᣇᴺ 4.1 ESG ᛩ⾗ߩ ESG ࠍ⠨ᘦߒߚᛩ⾗ߩᗧᕁቯߪޔAP1㨪4 ฦၮ㊄ߩઍ⠪߆ࠄ᭴ᚑߐࠇࠆ୶ℂද⼏ળ 㧔Ethical Council㧕߇ਛᔃ⊛ᓎഀࠍᜂ߁୶ޕℂද⼏ળߩታᣉ㗄ߪએਅߩㅢࠅߢࠆ㧔୶ℂද ⼏ળߩᵴേߩ⚦ߪਅ⸥ޟ4.5 ࠛࡦࠥࠫࡔࡦ࠻ߩޠ㗄ࠍෳᾖߩߎߣ㧕ޕ Ԙ ࡐ࠻ࡈࠜࠝߦ߅ߌࠆࠬࠢ࠾ࡦࠣޔ࿖㓙᧦⚂㆑ߩᬌ⸽ ԙ ㆑ߩಽᨆ Ԛ ડᬺߣߩኻ AP1㨪4 ߢหㆇ༡ߔࠆߎߣߩਥߥὐߦߪޔኻవડᬺߩᢙ߇Ⴧ߃ࠆ╬ߩല₸ᕈะࠍߪ ߓޔ࿖㓙ડᬺߦኻߔࠆᓇ㗀ജߩᒝൻޔESG 㗴ߦ߅ߡห᭽ߩ⋡⊛ᗧ⼂ࠍᜬߟᶏᄖߩᯏ㑐 ᛩ⾗ኅߦߣߞߡࠃࠅ㝯ജ⊛ߥࡄ࠻࠽ߣߥࠅᓧࠆߎߣ߇ࠆޕ 4.2 ᛩ⾗ᚢ⇛ߩ╷ቯࡊࡠࠬ ᛩ⾗వߪ AP1 ⥄りߢߪ್ᢿߖߕࠬ࠙ࠚ࠺ࡦߩᄖᜰ㊎ߦ߽ߣߠߡቯߔࠆޕESG ߦ 㗴ߩࠆડᬺߦኻߒߡߪ߹ߕ୶ℂද⼏ળ㧔Ethical Council㧕߇ᓇ㗀ജࠍⴕߒߡડᬺⴕേߩᡷ ༀࠍ߈߆ߌ߽ߢࠇߘޔലᨐ߇ߥߌࠇ߫ࡐ࠻ࡈࠜࠝ߆ࠄឃ㒰ߔࠆޕ ߥ߅୶ޔℂද⼏ળߪ AP ၮ㊄ߩ⾗↥▤ℂㇱ㐷߆ࠄߪቢోߦಾࠅ㔌ߐࠇߡ߅ࠅ୶ޔℂ⹏⼏ળߪ ޟផᅑߦࡖࠫࡀࡑ࠻࠶ࠕߡߒߣޠᗧߪ⸒߁߇ࠍࠇߘޔ⡞߈ࠇࠆ߆ߤ߁߆ߪࠕ࠶࠻ ࡑࡀࠫࡖᰴ╙ߢࠆޕ 4.3 ᄖㇱᯏ㑐ߩ↪ ࿖㓙᧦⚂ߦ㆑ߔࠆࠃ߁ߥડᬺࠍ․ቯߔࠆߚߩࡐ࠻ࡈࠜࠝߩࠬࠢ࠾ࡦࠣߦ GES Investment Service ␠ࠍ↪ߒߡࠆޕ ߩߣߎࠈ SRI ဳߩㆇ↪ࠍߔࠆᄖㇱࠕ࠶࠻ࡑࡀࠫࡖߪ↪ߒߡߥޔࠄߥߗߥޕ SRI ߪㆊߩࡄࡈࠜࡑࡦࠬߩታ❣߇ߖߗ 5 ᐕ⒟ߒ߆ήߊࡄࡈࠜࡑࡦࠬߩ⦟ߒᖡߒ߇್ ᢿߒ㔍߆ࠄߛޔߚ߹ޕᄖㇱࠕ࠶࠻ࡑࡀࠫࡖࠍㆬቯߔࠆ㓙ޔPRI ߦ⟑ฬߒߡࠆ߆ߤ߁ ߆ࠍ⡞ߡࠆ߇ࠍࠇߘޔណ↪ߩၮḰߦߪߒߡߥޕ AP ၮ㊄ߩࠕ࠶࠻ࡑࡀࠫࡖߦኻߔࠆ⹏ଔᦼ㑆ߪ 3 ᐕߣ㐳ߊޔ㐳ᦼᛩ⾗ߣߩⷫᕈߩ㜞 ⹏ଔ♽ࠍណߞߡࠆޕ ߥ߅ޔESG ᛩ⾗ߩታᣉߦߚߞߡߪᓟ߽ᄖㇱࠕ࠶࠻ࡑࡀࠫࡖࠍᵴ↪ߒߡߊޕౝ 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Responsible Investment in Focus: How leading public pension funds are meeting the challenge - 99 - AMF ᐕ㊄㒾ળ␠ (AMF Pension : AMF) 1 ၮ㊄ߩⷐ 1.1 ⷐ AMF ߪࠬ࠙ࠚ࠺ࡦߩડᬺㅪวߣഭ⠪⚵วㅪว ࿖ ࠬ࠙ࠚ࠺ࡦ (LO)߇หߢᚲߔࠆ↢㒾ળ␠ߢࠆޕਥⷐߥᬺ ಽ㘃 ↢㒾ળ␠ ߪࡉ࡞ࠞഭ⠪ߩද⚂ᐕ㊄ SAF-LO ߩㆇ↪▤ℂߢ ⸳┙ᤨᦼ 1973 ᐕ ࠆޕ ⾗↥✚㗵 2,800 ంࠬ࠙ࠚ࠺ࡦࠢࡠ SAF-LO ߪࠬ࠙ࠚ࠺ࡦ⚻༡⠪ㅪ⋖(SAF)ߣഭ⠪⚵ ࠽(2009/6/30 ᤨὐ) วㅪว(LO)ߣߩ㑆ߢ✦⚿ߐࠇߚද⚂ߦၮߠߊ⏕ቯᐕ ⇇╙ 67 23 ㊄ᐲߢࠅޔ1996 ᐕߦ⊒⿷ߒߚޕട⠪ߪ 20 ࠍ߃ ㆇ↪ᒻᘒ ࠗࡦࡂ࠙ࠬ 100% ࠆ㌁ⴕޔ㒾ળ␠╬ߩਛ߆ࠄㆇ↪㧔▤ℂ㧕ᯏ㑐ࠍㆬᛯߔ ⾗↥㈩ಽ (2009/6/30 ᤨὐ) ࠆߎߣ߇ߢ߈ޔAMF ߪߘߩਛߢᦨᄢߩࠪࠚࠕࠍᜬߟޕ ᩣᑼ : 31.1%(߁ߜ࿖ౝ 15.1%) ௌ : 61.3%(߁ߜ࿖ౝ 22.7%) 1.2 ࠟࡃ࠽ࡦࠬ ℂળߪഭߩઍ⠪24߇ߘࠇߙࠇ ਇേ↥ : 7.6% 5 ฬߕߟ߮ℂ 㐳ߩ⸘ 11 ฬ߆ࠄᚑࠆޕℂળߪᐕ 4 ࿁ቯᦼ⊛ߦ㐿ߐࠇࠆ߇ޔᔅⷐߦᔕߓߡ㓐ᤨ㐿ߔࠆߎ ߣ߽ࠆޕℂળߩਛߦߪႎ㈽⽷ޔോޔ㒾߮⋙ᩏߩ 4 ߟߩᆔຬળ߇⸳⟎ߐࠇߡࠆޕ ⽷ോᆔຬળߪℂ㐳㧔ᆔຬ㐳߽ߨࠆ㧕ߣ 4 ฬߩࡔࡦࡃߢ᭴ᚑߐࠇޔAMF ߩᛩ⾗߿⽷ോ ࠬࠢ▤ℂߦ㑐ߔࠆ㗴ߣࠦࡐ࠻ࠟࡃ࠽ࡦࠬߩ㗴߳ߩขࠅ⚵ߺߦ㑐ߒߡᬌ⸛ࠍⴕߞ ߡࠆޕ ⋙ᩏᆔຬળߩࡔࡦࡃߪℂ㐳㧔ᆔຬ㐳߽ߨࠆ㧕ߣഭ߆ࠄߘࠇߙࠇ 1 ฬߕߟㆬߐࠇߡ ࠆޕᆔຬળߦߪ␠ౝᄖߩ⋙ᩏᓎ߇㑐ਈߔࠆ⋙ޕᩏᆔຬળߪࠬ࠙ࠚ࠺ࡦߩࠦࡐ࠻ࠟ ࡃ࠽ࡦࠬၮḰߦᓥߞߡ⋙ᩏࠍⴕ⚿ߩߘޔᨐߪℂળߦ⋥ធႎ๔ߒߡࠆޕ 1.3 ⾗↥㈩ಽ AMF ߪ⽷⁁ᘒ߇㕖Ᏹߦ⦟ᅢߢࠆߚޔߒߛߚޕߔ߿ⴕ߇ࡦ࡚ࠪࠤࡠࠕߥ↱⥄ޔ ㊄Ⲣෂᯏߦࠃࠅᓟ 2~3 ᐕߪᵈᗧᷓߊߥࠆߛࠈ߁ޕ㊄Ⲣෂᯏ೨ߪᩣᑼ:60%ޔௌ: 30%ޔਇേ ↥: 10%ߣᩣᑼߩᲧ₸߇㜞߆ߞߚ߇ޔ㊄Ⲣෂᯏᓟߦᩣᑼࠍ⚂ 30%ߦᒁ߈ਅߍߚޕ ⾗↥㈩ಽࠍᬌ⸛ߔࠆߚߩᛂวߖߪߪᲤߩዊߐ߽ߩߣޔ྾ඨᦼߩᄢ߈߽ߩࠍⴕߞߡ ࠆޕ 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5.3 ESG ᛩ⾗ߩ⺖㗴 AMF ߪࠕ࠽ࠬ࠻߇ 4 ฬߣੱ⊛⾗Ḯ߇ዋߥߣ߁ᖱ߽ࠆ߇ޔല₸⊛ߦ ESG ᛩ⾗ࠍታ ᣉߔࠆᣇᴺ߇ᔅⷐߢࠆޕEIRISޔAsset4ޔGMI ߩ ESG ᩰઃߌࡊࡠࡃࠗ࠳ߪᣇᴺ⺰ߦ⇼߇ ࠆޕᓎߦ┙ߟߣߪᕁ߁߇⚊ᓧߪߒߡߥޕGS Sustain ߪ໑৻⚊ᓧߢ߈ࠆ߇ޔ㗴ߪࠞࡃ ߒߡࠆડᬺ߇ዋߥߎߣߛޕലᨐ߇⸽ߐࠇߥߣ㜞ࠨࡆࠬߪ⾈߃ߥޕ ෳ⠨ᢥ₂ AMF ࡎࡓࡍࠫ 㧔http://www.amf.se/㧕 ડᬺᐕ㊄ㅪวળ㧔2008㧕ޡડᬺᐕ㊄ߦ㑐ߔࠆၮ␆⾗ᢱޢડᬺᐕ㊄ㅪวળ㧚 - 103 - ᄢቇㅌ⡯ᐕ㊄ᐲ (Universities Superannuation Scheme Ltd : USS) 1 ၮ㊄ߩⷐ 1.1 ⚵❱ߩⷐ ࿖ USS ߪ⧷࿖ߩᄢቇޔ㜞╬ᢎ⢒ޔ߮ߘߩ㑐ㅪᯏ㑐ߩᓥ ⧷࿖ ಽ㘃 ⡯ᬺᐕ㊄ ᬺຬࠍኻ⽎ߣߔࠆ⥄േടߩ⡯ᬺᐕ㊄ᐲߩ▤ℂㆇ↪ᯏ ⸳┙ᤨᦼ 1975 ᐕ 㑐ߢࠆޕ1975 ᐕߦᄢቇ╬ߩหߢ⸳┙ߐࠇޔߪ⚂ ⾗↥✚㗵 214 ంࡐࡦ࠼25(2009/3/31) 400 ߩᯏ㑐ޔ26 ਁੱએߩࡔࡦࡃࠍᛴ߃ࠆޕដ㊄ߪഭ ߢߒޔᐕ㊄⾗↥ߪ㓹↪ਥ㧔ᄢቇ╬㧕߆ࠄ USS ߦା ⇇╙ 74 26 ㆇ↪ᒻᘒ ⸤ߐࠇࠆޕㆇ↪ࠬࠢߪోߡ㓹↪ਥ߇⽶߁ޕᐕ㊄⾗↥ߩ ⚂ 90㧑ߪࠗࡦࡂ࠙ࠬߢㆇ↪ߒߡࠆޔߚ߹ޕㆇ↪ㇱ㐷ߦ ⽿છᛩ⾗࠴ࡓࠍᜬߟޕ ࠗࡦࡂ࠙ࠬ : ⚂ 90% ᄖㇱᆔ⸤ : ⚂ 10% ⾗↥㈩ಽ ᩣᑼ : 70%㧔߁ߜ࿖ౝᩣ 32%㧕 ௌ : 10% ਇേ↥ : 6% ࠝ࡞࠲࠽࠹ࠖࡉ㧦9% 1.2 ࠟࡃ࠽ࡦࠬ ⍴ᦼ⾗↥ : 5% ℂળߪ✚ 12 ฬߢഭᣇ߆ࠄߩછ⠪ߢ᭴ᚑߐ ࠇࠆޕℂળࡔࡦࡃߪᐕ㊄ߩኾ㐷ኅߢߪߥߚޔᄖㇱߩᐕ㊄ኾ㐷ኅ߆ࠄ⋥ធ߽ߒߊߪฦ⒳ ᆔຬળ27ࠍㅢߓߡഥ⸒ࠍฃߌߡࠆ⋙ޕᩏᆔຬળ(Audit committee)ߪޔUSS ౝㇱߩ▤ℂࡊࡠ ࠬ⽷ޔോߩ╬ࠬࡦࠕࠗࡊࡦࠦޔㆡᱜߐࠍ⺞ᩏߒޔᄖㇱ⋙ᩏᓎߦႎ๔ߔࠆᯏ⢻ࠍᜬߟޕ 1.3 ⾗↥㈩ಽ ᩣᑼ߳ߩ㈩ಽ߇⚂ 70%ߣᄙ߇ ߪࠇߎޔUSS ߩ⽷⁁ᘒ߇⏥⍹ߢࠆߎߣ߇ᄢ߈ޕޔ ࡔࡦࡃ߆ࠄߩដ㊄߇ᡰࠍ㆝߆ߦ࿁ߞߡ߅ࠅ⁁ߩߎޔᘒ߇ᓟ 20 ᐕ㑆ߪ⛯ߊߎߣ߇ ㄟ߹ࠇߡࠆߩߎޔ߅ߥޕᢙᐕߢࠝ࡞࠲࠽࠹ࠖࡉࠍ 20%ߦჇ߿ߒᩣᑼࠍ 60%ߦᷫࠄߔ੍ቯ ߢࠆޕ 2 ESG ᛩ⾗ߩ⢛᥊ 2.1 ESG 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Sustinable and Responsible Investment("SRI") ⼱ᧄኡᴦ㧔2003㧕ޡSRI ␠ળ⊛⽿છᛩ⾗㐷ޢᣣᧄ⚻ᷣᣂ⡞␠㧚 - 127 - ࡒࠬ࠻ (Mistra) 1 ⚵❱ߩⷐ 1.1 ⷐ ࡒࠬ࠻ߪ 1994 ᐕߦࠬ࠙ࠚ࠺ࡦᐭߦࠃߞߡ⸳┙ߐࠇߚ⽷࿅ߢࠅޔ㐳ᦼ⊛ߥⷞὐߢⅣ Ⴚ㗴ࠍ⸃ߔࠆߚߩᚢ⇛⊛㊀ⷐᕈߩࠆ⎇ⓥࠍⴕߞߡࠆᄢቇ߿⎇ⓥᯏ㑐ኻߒߡ⾗㊄ឭ ଏࠍⴕߞߡࠆޕ ഃ⸳ߩ⋡⊛ߪ߇ࡦ࠺ࠚ࠙ࠬޔ᧪⊛ߥ┹ജࠍᓧࠆߚߦ㊀ⷐߢࠆ⇇ᦨ㜞᳓Ḱߩᒝജ ߥ⎇ⓥⅣႺߩ⊒ዷࠍଦߔߎߣߢࠆ⾗ޕ㊄ឭଏߔࠆ⎇ⓥߪޔ㊀ᄢߥⅣႺ㗴ߩ⸃╷ࠍ⊒ߔ ࠆߚߦ␠ߡߒߘޔળߩᜬ⛯น⢻ߥ⊒ዷߩߚߦ㊀ⷐߢߥߌࠇ߫ߥࠄߥߣߒߡࠆޕ 2008 ᐕߦߪ 20 ߩᄢⷙᮨߥ⎇ⓥࡊࡠࠣࡓߦ⾗㊄ឭଏࠍⴕߞߚ⎇ޕⓥࡊࡠࠣࡓߪߘߩᚑᨐ ߩ↪ㅜࠍၮḰߦੑߟߩࠣ࡞ࡊߦಽߌࠆߎߣ߇ߢ߈ࠆޕ1 ߟߪޟⅣႺ㗴ߦ࿃ߔࠆࡆࠫࡀࠬ ߩ⊒ዷߦޠᵴ߆ߐࠇࠆ߽ߩߢࠅ ߁߽ޔ1 ߟߪޟᄤὼ⾗Ḯ▤ℂߣ╷╷ቯߩߚߩ⍮⼂ᡰេޠ ߦ↪ߐࠇࠆ߽ߩߢࠆޕᓟ⠪ߩࠣ࡞ࡊߦߪ࡞ࡉ࠽ࠗ࠹ࠬࠨޟᛩ⾗⎇ߚߒߣࡑ࠹ࠍޠⓥࡊ ࡠࠣࡓ߇߹ࠇߡࠆޕ ࡒࠬ࠻ߩ✚⾗↥㗵ߪ 2008 ᐕ 12 31 ᣣᤨὐߢ⚂ 27 ంࠬ࠙ࠚ࠺ࡦࠢࡠ࠽37ߢࠆޕᒰ ೋᐭࠃࠅ 25 ంࠬ࠙ࠚ࠺ࡦࠢࡠ࠽38߇ነ⿅ߐࠇޔߪߔߴߡߩ⾗↥ࠍࠨࠬ࠹ࠗ࠽ࡉ࡞ ᛩ⾗߿ RI ߢ▤ℂߒߡࠆޕ ࡒࠬ࠻ߪ 1 ߟߩ⎇ⓥࡊࡠࠣࡓߦߟ߈ 1 ᐕᒰࠅ߅ࠃߘ 1,000 ਁࠬ࠙ࠚ࠺ࡦࠢࡠ࠽ࠍឭ ଏߔࠆޕฦࡊࡠࠣࡓߩᦼ㑆ߪ 6㨪8 ᐕ⒟ߢࠆ⾗ߩ߳ࡓࠣࡠࡊోޕ㊄ឭଏߩว⸘ߪᲤᐕ߅ ࠃߘ 2 ంࠬ࠙ࠚ࠺ࡦࠢࡠ࠽ߦߩ߷ࠆޕ 1.2 ഃ⸳ߩ⚻✲ 1980 ᐕઍߦࠬ࠙ࠚ࠺ࡦ␠ળ᳃ਥഭౄߦࠃࠅഭ⠪߇ᩣᑼࠍᚲߔࠆߚߩၮ㊄߇⸳ߌ ࠄࠇߚߩߘޕᓟ 1991 ᐕߦᮭ߇ߩⓏஜౄߦᷰࠅޔⓏஜౄ߇ߘߩၮ㊄ࠍᑄᱛߔࠆ⋡⊛ߢ 9 ߟߩၮ㊄ߦಽഀߒߚ ߩߘޕ1 ߟ߇ࡒࠬ࠻ߢࠆޕ 1.3 ࠟࡃ࠽ࡦࠬ ࡒࠬ࠻ߩ 2008 ᐕᐲߩ⚵❱ߪޔℂળ㧔11 ฬ㧕↥⾗ޔㆇ↪ᆔຬળ㧔 4 ฬ39㧕߮ࠃ߅ޔ⡯ ຬ㧔10 ฬ㧕ߣߥߞߡࠆޕ ࡒࠬ࠻ߩℂળߪℂ㐳ࠍࠬ࠙ࠚ࠺ࡦᐭ߇છߔࠆޕ2008 ᐕᐲߦ߅ߡℂળ ߪ⑼ቇ⠪ޔᄢቇᢎ߮ࠃ߅ޔᄢડᬺߩᓎຬ╬ߢ᭴ᚑߐࠇߡ߅ࠅޔ㊄Ⲣߩኾ㐷ኅߪ߹ࠇߡߥ 37 Mistra Annual Review 2008 ࠃࠅޕ 38 1 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49 2009 ᐕ 12 ᤨὐߢߪޔGlobal Head of Responsible Investment ߦ Melissa McDonald ᳁ޔSenior Adviser ߦ Dr. Raj Thamotheram ᳁ޕ - 137 - ާ࿑ 4-4-2ިRI ߦขࠅ⚵ߎߣߢ↢߹ࠇࠆᅢᓴⅣ 㧔ᚲ㧕AXA Investment Managers ࡎࡓࡍࠫ 2.2 ࠗࡦ࠹࡚ࠣࠪࡦ AXA ߢߪޔᛩ⾗ࡊࡠࠬߦ߅ߡ ESG ߩࡊࡠࠬࠍಽᨆߦዉߔࠆࠗࡦ࠹࡚ࠣࠪࡦࠍ ታᣉߒߡࠆޔ߫߃ޕਇേ↥࠴ࡓߢਇേ↥ࠍಽᨆߒߡߚࡊࡠࠬߦࠨࠬ࠹ࠗ࠽ࡆ࠹ࠖ ߣ߁⠨߃ᣇࠍዉߔࠆ╬ߢࠆޕ ߹ߚޔAXA ߢߪ RI ࠴ࡓ߇ࡈࠔࡦ࠼ࡑࡀࠫࡖߩᢎ⢒ࠍⴕߞߡࠆߩࠝࠜࡈ࠻ࡐޕ ᭴▽ߦ߅ߡ⽷ޔോ⊛࠺࠲߆ࠄߪᓧࠄࠇߥࠬࠢࠍᛠីߒߚࠅߔࠆߎߣ߇ AXA ߢߪࡔࠗ ࡦࠬ࠻ࡓൻߐࠇߡ߈ߡࠆޕESG ᖱႎࠍ⚵ߺㄟߎߣߪ⚿ޔᨐࠍࠢࠬޔᛥ߃ߟߟࡄࡈ ࠜࡑࡦࠬࠍะߐߖࠆߎߣߦߥࠆߛࠈ߁ߣ⠨߃ߡࠆޕ ᓐࠄߩⓥᭂߩ⋡ᮡߪޔESG ၮḰࠍߢ☴⚐ޔ㕟ᣂ⊛ߥ RI ຠߩߺߢߥߊ␠⥄ޔౝㇱߩฦኾ㐷 㗔ၞߦ⚵ߺㄟࠎߢⴕߊߎߣߢࠆޕ ෳ⠨ᢥ₂ AXA Investment Managers ࡎࡓࡍࠫ 㧔http://www.axa-im.co.uk/㧕 - 138 - Sparinvest 1 ⚵❱ߩⷐ 1.1 ⷐ Sparinvest ߪᧄ␠߇࡞ࠢࡦࡉ࡞ࠢߦࠆ⾗↥ㆇ↪ળ␠50ߢࠆޕర⫾⾂ߩࠢࡑࡦ࠺ߪޘ ㌁ⴕ㧔savings bank㧕ߦࠃߞߡ 1968 ᐕߦ⸳┙ߐࠇߚޕㆇ↪ߒߡࠆ⾗↥ߪ 120 ం࡙ࡠ ߢࠆߣࠢࡑࡦ࠺ߪ࠳ࡦࠝޕหߓߊࠄߩᄢ߈ߐߢࠆ߇ޔIMF ߦࠃࠆߣ GDP per capita ߪ⇇ 8 ߢࠅᲧセ⊛ߢࠆ᧲ޕ੩ࠃࠅߪᄢ߈߇߶߷ੱญߪᄌࠊࠄߥޕᬀ᳃ᤨઍ ߩฬᱷߢ㗔߇ᱷߞߡࠆߢߍ߆߅ߩߘޕᛩ⾗ߩᱧผߪ㐳 ߪߦ࠳ࡦࠝޕ5 ߟߩ㌁ⴕ߇ࠆ ߇ޔߪߘߩ߁ߜ 4 ߟ߇ታ⾰࿖ൻߩ⁁ᴫߦࠆޕᐕ㊄ၮ㊄߽ߪࡄ࠶ࠪࡉࠍਛᔃߦ⠨߃ߡ ࠆޕ 2 ㆇ↪ᣇ㊎ߦߟߡ 2.1 ㆇ↪ືቇ Sparinvest ߩືቇߪᘕ㊀ߢࠆߎߣߩࡦ࠲ޕ೨ߦࠬࠢࠍࠆࠗࡊࡉࠨޔࡦࡑޕ ࡓߩࡈ࠼ࡑޔᓇ㗀ߪ৻ಾߥ߆ߞߚޕSparinvest ߪห⚵วߢࠆߚޔߦߪ CPPI ࠍዉ ߒߡࠆᯏ㑐߿ⶄޔ㔀ߥߎߣߦขࠅ⚵ࠎߢࠆᯏ㑐ߩ㓸߹ࠅߢࠆ߇ޔSparinvest ߢߪਥߦ 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(Came into force 3 July 2000.) b) after regulation 11 insert “ Additional content of statement of investment principles 11A. The matters prescribed for the purposes of section 35(3)(f ) of the 1995 Act (other matters on which trustees must state their policy in their statement of investment principles) are(a) the extent (if at all) to which social, environmental or ethical considerations are taken into account in the selection, retention and realisation of investments; and (b) their policy (if any) in relation to the exercise of the rights (including voting rights) attaching to investments.” RI の契機となったとされる年金法改正。2000 年より施行された。社会、環境、倫理に関 する考慮をする場合はその内容についての開示が加わったことで、既に RI を実践していた 年金基金にお墨付きを与えることになった。しかし、近年、この法改正のインパクトを過大 評価しすぎとの声もある。 その他の法規制 SORP2005 “the extent (if any) to which social, environmental or ethical considerations are taken into account” in their investment policy チャリティ・セクターに対してのレポーティング基準(SORP)の中に、投資方針のなか に ESG 考慮があればその内容を報告するように求められている。 スウェーデン 法規制(開示要求) Swedish government directive The Public Pension Funds Act 2000:192 (Came into force in 2002) Sweden’s AP funds “must take environmental and ethical considerations into account without relinquishing the overall goal of a high return on capital”. 表現に曖昧さが残るとの指摘がある。財務省は最近、AP 各ファンドがこの法律を準拠し ているかどうかをチェックするために AP ファンド RI 戦略評価委員会を立ち上げた。いず れ、この評価を元に AP ファンドに対する新しいガバナンス基準や RI 規制が導入されるか もしれない。 - 166 - ノルウェー ガイドライン・アプローチ Ethical Guidelines Ethical Guidelines for the Government Pension Fund Global 2004 “Firstly, the Fund should be managed with a view to achieving high return that will enable coming generations to benefit from the country’s petroleum wealth. Secondly, the fundamental rights of those affected by companies in which the Fund invests should be respected. This ethical basis is promoted through two instruments: exercise of ownership rights and exclusion of companies from the Fund’s investment universe”. 当ガイドラインは生物兵器やクラスター爆弾など特定の武器製造に関わる企業を投資から 排除するよう要求している。これにより倫理委員会を設置、当該倫理ガイドラインに反する 企業の排除を財務省にアドバイスしている。 その他の北欧 (デンマーク、フィンランド) 直接的な法規制なし RI 関連の法規制やガイドラインは無いが、RI に関連した特定目的の立法は行われること がある。例えば、デンマークは 2006 年にデンマークの企業にミャンマーとの商取引を禁止 する法律を導入している ドイツ 法規制(開示要求) The Pension Disclosure Regulation 2000, Modified 2005 The Act on the Supervision of Insurance Companies 2000, modified 2005 (§115(4) VAG) “Pension funds have to inform pension beneficiaries in written form, at the point of signing their contract and on an ongoing yearly basis, if and how ethical, social and environmental issues are considered.” 英国同様の開示に関するもので、年金基金は受益者に対して倫理、社会、環境の問題につ いての考慮をしている場合は書面で報告しなければならない。 - 167 - イタリア 法規制(開示要求) The Pension Fund Reform The Pension 2005 (L 252/2005) Fund Reform D.Lgs n. 252/2005) “Pension funds must specify in their annual report – ‘Nota Informativa' - if, and to which degree, responsible investment (RI) has been taken into account in the actuation of the investment policy with special focus on (RI) strategies, investment criteria and, eventually, the voting policy (i.e. the way voting rights associated with RI have been exercised)”. 2005 年の年金基金法改正により、開示が義務付けられた。2008 年 1 月施行。これにより 年金基金は ESG 問題を投資に組み入れているか否か、またその程度について、株主として の権利の行使の状況について年次報告において開示しなければならなくなった。 オランダ ガイドライン・アプローチ RI に関連する法規制は今のところないが、検討はされている模様である。 その他の法規制およびガイドライン Green Investment Directive 1995 環境対応のあるプロジェクトへの金融を促進するために制定。グリーン金融仲介機関から のリターンに関しては所得税免除がある。 Corporate Governance Code 2003 by the Dutch Corporate Governance Committee (Tabaksblat Committee) 正式な法律ではないが、広く産業界に遵守を求めるものである。 The Arrived Future 2007 年金基金の ESG 対応のガイドラインを示すレポートである。 スイス ガイドライン・アプローチ RI に言及した法規制は無い。しかし、共済組合の議決権行使に関する記述の部分に、運用 機関に議決権行使の方針があるか否かを開示するように求めたものがある。また、議決権行 使の方針が無い場合にはその理由を示すように求めており、間接的な法規制(ソフト・ロー) と理解されている。 - 168 - Voting Rights in Switzerland - Article 49a1 Management task - (Article 51, Para. 1 and 2, 53a and 71, Para. 1, LPP2): “1 The provident society shall set clear objectives and principles, which must be complied with, governing the execution and control of the investment of capital in order that the joint body may perform its management task fully. The provident society shall define the rules which it intends to apply to the exercising of its shareholders’ rights. The provident society shall take appropriate organisational measures to enable the requirements under Article 48f to 48h to be implemented. It shall stipulate the conditions which must be fulfilled by the persons and establishments responsible for investments and for the management of capital. The provident society may refer to the standards and regulations of recognised organisations and associations when establishing the provisions in accordance with Para. 3.5”. RI に関連した法案についての議論は 2003 年の金融市場の下落を受けて廃案となった。ガ イドラインとしては、OECD Guidelines for Pension Fund Governance (2005)に準拠を謳う 年金基金は多い。今後法規制がでてくるとすれば、もっと年金運営に柔軟性を認めて、RI への取組みを促すようなものになろう。 フランス 法規制(開示要求) * EU 内で最も厳格な RI 関係の法規制を持つ。 The RI Pension Disclosure Regulation A Disclosure Regulation concerning the Public Pension Reserve Fund (FRR) 2001 “ The management board (…) implements the investment policy guidelines and regularly reports to ther supervisory board and particularly relates on how these guidelines have taken into account social, environmental and ethical considerations” 投資方針ガイドラインの実施状況について、とりわけガイドラインがどのように社会、環 境、倫理面を考慮しているかについての報告を義務付ける。 The law on the generalisation of employee savings plans 2001 (Law No 2201-152, Article 21) “ Employee saving funds must specify the social, environmental or wthical considerations the fund management company must take into account when buying or - 169 - selling stocks and securities. The fund’s annual report indicates how these considerations have been taken into account”. Employee saving funds は運用会社が証券の売買において考慮しなければならない社会、 環境、倫理要因を特定しなければならない。また年次報告についてこれらの考慮について説 明しなければならない。2002 年に Employee saving funds の RI をチェックする Union Committee が発足したが、当委員会はフランス国内の金融商品について財務、社会、環境面 からの品質をチェックしてラベルをつけている。 北米 直接的な法規制なし RI を促進するような直接的な法規制は無い。再生可能エネルギー基準やその他の環境に関 連して各州の州法が 50 通りに存在する。州法レベルでミャンマーやスーダンへの不投資法 を定めている州もある。 その他の関連法案 Sarbanes-Oxley Act 2002 企業に対してコーポレート・ガバナンスの枠組み(内部統制)を求めている。CEO,CFO は開示内容の正確性と内部統制の有効性評価について署名をしなければならない。求めてい る仕組みとその運営状況につき報告を求めている。 また、SEC は Mutual Funds に対して Proxy voting policies の開示を要求している。 カナダ 直接的な法規制なし RI 促進のための直接的な法規制はない。 その他の関連法案 National Instrument 81-106 Mutual Funds と labour-sponsored funds に対して議決権行使をウェブサイトで公開す るよう要求している Special Economic Measures (Burma) Regulation カナダ国民の、ミャンマーに対する投資を禁止したもの また、カナダの証券委員会は公開企業に対して。有価証券報告書内の環境に関する開示をチ - 170 - ェックすると通知している オーストラリア 法規制(開示要求) Financial Services Reform Act Financial Services Reform Act (FSRA) All investment funds (including Super Funds) are required by law to disclose to what extent ESG factors are taken into consideration in the selection, retention or realisation of an investment. Ethical funds are required to set out their criteria for what is and what is not an “ethical” investment. 豪州のいわゆる金商法にあたる金融サービス法の改正で、すべての投資商品において ESG 要因を考慮している場合には開示しなければならなくなった(年金基金も含まれる)。英国の ものより、より広く金融商品をカバーしたものになっている。 その他の関連法案 The National Greenhouse and Energy Reporting Act 2007 The National Greenhouse and energy Reporting System (NGERS) is a single streamlined framework for the mandatory reporting of greenhouse gas emissions and energy consumption and production by Australian corporations. The Greenhouse and Energy Data Officer (GEDO)がこの法律によって設置された。 NGERS をフレームワークとして、企業に対して炭素排出とエネルギーの消費生産の開示を 義務付けるものとなっている。 ニュージーランド 法規制(開示要求) The RI Pension Disclosure Regulation KiwiSaver Scheme Act 2008 2008 年 4 月よりすべての KiwiSaver Scheme(Superannuation Funds)は RI へのアプ ローチについて開示を義務付けられた。 - 171 - 2 PRI の概要 PRI とは? PRI(Principles for Responsible Investment:責任投資原則)とは、アナン国連事務総 長(当時)の呼びかけにより、国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)と国連グ ローバル・コンパクトが共同事務局となって作成した自主的な投資原則のことである。 2005 年の初めに同事務局長が原則の作成に向け世界の大手機関投資家達を招き、更に投 資コミュニティー、国際機関、政府機関、市民社会、学者からなる 70 人の専門家を要す るステークホルダーが加わって 2006 年春に公表された。 この原則では投資の分析や意思決定に環境(Environmental)・社会(Social)・コーポレ ートガバナンス(Governance)(以下 ESG)を受託者責任の範囲内で反映させたり、ESG に関わる株主行動や情報公開を促進させたりすることが謳われている。なお、ボランタリ ーなものであり法的拘束力は持たないが、趣旨に賛同して署名するためレピュテーション リスクがある。 PRI に署名している機関投資家や運用会社は現在2世界各国で 531 に達し3、日本ではキ ッコーマン企業年金、住友信託銀行、損害保険ジャパン、太陽生命、大和投資信託、日興 アセットマネジメント、ニッセイアセットマネジメント、フジ厚生年金基金、みずほ信託 銀行、中央三井アセット信託銀行、三菱 UFJ 信託銀行、りそな銀行が署名している。 UNEP FI4によると PRI は以下の 6 項目について取り組むことを宣言している。 ① 投資分析と意思決定のプロセスに ESG の課題を組み込む。 ② 活動的な株式所有者になり、株式の所有方針と株式の所有習慣に ESG 問題を取り組む。 ③ 投資対象の主体に対して ESG の課題について適切な開示を求める。 ④ 資産運用業界において本原則が受け入れられ、実行に移されるように働きかけを行う。 ⑤ 本原則を実行する際の効果を高めるために協働する。 ⑥ 本原則の実行に関する活動状況や進捗状況に関して報告する。 2 2009 年 12 月時点 3 http://www.unPRI.org/signatories/ 4 http://www.unpri.org./principles/japanese.php - 172 - 海外年金基金の ESG ファクターへの取り組みに関する調査研究 平成 22 年 1 月 編集・発行 財団法人年金シニアプラン総合研究機構 〒108-0074 東京都港区高輪 1 丁目 3 番 13 号 NBF 高輪ビル 4 階 電話 : 03-5793-9411 (年金シニアプラン総合研究機構 総務企画部 代表) FAX : 03-5793-9413 URL : http://www.nensoken.or.jp/ 本書の全部または一部の複写・複製・転訳載および磁気または光記録媒体への入力等を禁じます。 これらの許諾につきましては年金シニアプラン総合研究機構までご照会ください。
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