電気エネルギー変換機器Ⅰ(廣塚担当クラス) 小テスト略解説 No.1 1

電気エネルギー変換機器Ⅰ(廣塚担当クラス)
小テスト略解説
No.1
1.身の回りに使われている電気製品を 10 個上げ,使われている電気機器の分類を述べ,その働きをまと
めなさい。
回答例:ブレーカー(静止器。過電流時に回路を保護する。
)
冷蔵庫(交流モータ,誘導モータもしくは同期モータ。圧縮機駆動用)
扇風機(交流モータ,誘導モータ。ファン駆動用)
2.電気機器を構成する要素を挙げ,それぞれ,どの場所に使われているか,主たる材質,材料としての特
徴,その材料が用いられている理由などの概要をまとめなさい。
磁性材料:主として,磁路を形成する鉄と磁極を作る永久磁石。構造部材も兼ねる。
珪素鋼板(電磁鋼板,Si6%が最大透磁率だが,加工性で Si4%)
,塊状鉄心(軟鉄)
磁性体に交流磁界が加わると,鉄損(=ヒステリシス損+うず電流損)を発生
⇒磁路材料:磁気飽和点・透磁率・抵抗率が高い,ヒステリシスが小
⇒無方向性電磁鋼板(0.35mm 厚)で約 3W/kg(50Hz,1.5T)の鉄損
永久磁石材料:残留磁束密度高い,保持力大,最大エネルギー積。フェライト磁石,ネオジウム-鉄-ボロ
ン磁石,サマリウムーコバルト磁石
電気材料(導電材料と絶縁材料)
導電材料:銅,アルミ,真鍮など:導電率が高い(抵抗率が低い),引っ張り強さ大,加工容易,耐食性が
大,低価格。
絶縁材料:絶縁抵抗・絶縁耐力が高い/たわみ性/機械的に強/耐熱性・耐油性・耐酸性
被覆材料:エナメル,ホルマール,ガラス,ポリエチレン,テフロン,ビニール,ゴム,ワニス,綿糸,マ
イカ(雲母)セラミックス,絶縁油など
3.鉄のヒステリシスカーブを描きなさい。磁界の強さ H=0 での磁束密度 Br をなんというか。Br=0 とな
る磁界の強さ HC をなんというか。また,鉄損に相当する部分に斜線を描きなさい。
教科書 p.18 図 1-4 参照のこと
4.アンペアの周回積分の法則およびアンペアの右ねじの法則の概要を説明しなさい。
電気磁気学Ⅱで使う教科書より,各自でまとめなさい。
5.直線電流 I [A]から r [m]離れた箇所の磁界の大きさを求めなさい。また,磁界の方向を図示しなさい。
教科書 p.20 図 1-5 参照のこと
6.半径 r [m]の円形電流 I [A]の中心における磁界の大きさを求めなさい。また,磁界の方向を図示しなさ
い。
H=I/(2πr),右ねじの方向
7.磁束密度 B [T]で一様に分布している平等な磁界に垂直に直線電流 I [A]を置いた。この電流の単位長さ
(1m)あたりに働く力を求めなさい。
微小長さ dl[m]の電流要素 idl を考える。電流が磁界中にある場合合,フレミングの左手の法則よる方向に
力 dF[N]が働く。ベクトル式で書くと,dF=idl×B。大きさのみに着目すると,dF=iBdlsinθ。
1m あたりなので,dl=1,dF を 1m あたりの力 F に置き換えると,F=iBsinθ。題意より,i と B とは直角,
すなわち,θ=π/2 より sinθ=sinπ/2=1。従って,F=iB[N]