© 2016 SAP SE or an SAP affiliate company. All rights reserved. SAP Business Transformation Study | Consumer Products |花王株式会社 花王株式会社: 品目マスター管理を統合しグローバル一体運営を強化 消費者・顧客の立場に立った「よきモノづくり」 を原点に、化粧品から衣料用洗剤まで多岐にわたる 家庭向け製品に加えて、産業界向けのケミカル製品に至るまで幅広い製品を提供する花王株式会社。 グローバル一体運営に向けた体制強化に取り組む同社は、 日本、 アジア、欧米の地域ごとに 管理されてきた品目マスターを統合するために SAP® Master Data Governance を採用。 グローバル規模の一元管理とガバナンス強化を推進しています。 SAP Business Transformation Study | Consumer Products |花王株式会社 事業概要 社名 花王株式会社 本社 東京都中央区 業種 化学 事業内容 ビューティケア事業、 ヒューマンヘルスケア事業、 ファブリック&ホームケア事業、 ケミカル事業 従業員数 6,970 名 (連結対象会社合計 33,026 名) 売上高 グローバル展開時に 見込まれる効果 ビジネスの変革 導入目的 1 /3 • 花王グループ中期 3 カ年計画に基づくグローバル一体運営の推進 • 世界規模での品目マスターの標準化と一元管理 • 情報システムのさらなるスリム化と運用の効率化 アジアの拠点 1 カ月あたりの 品目マスター管理作業の短縮 解決施策 • 日本、 アジア、欧米 3 地域の品目マスターを SAP® Master Data Governance で統合 • 機能検証に SAP のバリュープロトタイピングサービスを活用 • 品質向上、業務要件への最適化に SAP MaxAttention™ のサポートを活用 50% 変革の結果 ワークフローの電子化で 承認サインまでの 所要時間を半減 • 海外拠点の品目マスター管理を自動化 • ワークフローを電子化し承認や決済業務の効率を向上 • 運用業務を効率化し、情報システム部門の負荷を軽減 一体運営 詳細を読む システム統合により 作業負荷を軽減し、 管理品質も向上 連結 1 兆 4,718 億円 (2015 年 12 月期) Web サイト www.kao.com/jp/ 「SAP Master Data Governanceで品目マスターをグローバル一元管理することで、 世界規模でシステムを導入する際の作業期間を短縮できるほか、 コスト削減や運用の作業負荷軽減などの効果が期待できます」 金田健一氏 花王株式会社 情報システム部門 ビジネスシステム部 部長(SCM 担当) 2/6 50% レガシーシステム廃止による 運用コスト削減 夜間バッチ処理の大幅削減 © 2016 SAP SE or an SAP affiliate company. All rights reserved. SAP Business Transformation Study | Consumer Products |花王株式会社 概要 導入目的 解決施策 変革の結果と効果 今後の計画 グローバル経営情報基盤の強化に向けて 品目マスターの統合に着手 花王株式会社は、2013 ∼ 2015 年度にかけて「花王グループ中期 品目マスター統合の検討が始まったのは早く、すでに 2007 年に 」に基づく成長戦略を強力に推進してきました。 は基本構想に着手していました。長期プロジェクトとなった背景 3 カ年計画(K15) その中には、急速に進むグローバル事業展開に向けた体制強化 も含まれます。情報システムの分野でもスリム化、グローバル人 材の育成などの取り組みが進んでいます。 を、構想段階からプロジェクトを手がけてきた情報システム部門 の森実孝則氏は次のように語ります。 「すでに日本国内では、複数部門の品目マスター統合を数回に 分けて実施していました。しかし世界 3 地域共通の標準化を実 同社では近年も欧州の家庭品メーカーの買収後、それぞれに 施するには、根本的な見直しを行い、確実な運用体制を整える必 ションを採用。地域ごとのガバナンス強化を経て、さらなる一体 た項目の重複や類似などのクレンジング作業が要求されます。こ SAP®システムを導入するなど、世界 97 カ国で SAP のソリュー 運営に向けた課題の 1 つが品目マスターの統合でした。 「モノの供給がグローバルに拡大していく中、これまでは日本、欧 米、 アジアで、 それぞれに運用していた品目マスターを共通化する 要がありました。また国内のマスターにも、過去の統合で発生し れらの調査や経営層との調整などを行うため、検討段階に多くの 時間を要しました」 ことが必要となりました」と、同社の情報システム部門 ビジネス システム部 部長(SCM 担当)金田健一氏は語ります。世界共通 のオペレーションを確立する上でも、品目マスターの一元化は極 めて重要でした。 品目マスターを一元化して グローバルオペレーションを確立 3/6 © 2016 SAP SE or an SAP affiliate company. All rights reserved. SAP Business Transformation Study | Consumer Products |花王株式会社 概要 導入目的 解決施策 変革の結果と効果 今後の計画 バリュープロトタイピングを活用して スピーディに機能検証を実施 花王はシステムの要件定義を進める中で、膨大な種類のコン 「バリュープロトタイピングによる検討開始から導入の決定まで、 シューマ製品、SAP 外も含め項目の整合性を確保できる品目マ 約 3カ月というスピードでした。ドイツの開発陣が加わったことで スター管理製品を模索していました。そこで SAP の担当者から 非常に中身の濃いディスカッションができ、 より当社の業務に合っ され、2013 年にリリースされた SAP Master Data Governance りの中、当社の要望を受けてその場で機能が修正 / 追加されると 提案されたのが、SAP ERP のビジネスロジックをベースに構築 でした。 日本初となる同製品の導入には、業務要件に基づく機能検証を 実施し、費用対効果の見極めやシステム品質の確保を支援する SAP の Value Prototyping(バリュープロトタイピング)サービ スが活用されました。Customer Engagement Initiative のプ ログラムを通じて SAP 本社の開発技術者を交えたディスカッ ションが繰り返し行われ、花王の要件がどこまで実現できるか検 討を重ねました。検証時点では実現が難しい機能もありましたが、 た仕組みを提案してもらえたと考えています。またそうしたやりと いった熱心なフォローを受けられたことも、信頼感につながりま した」 (森実氏) さらに、作成したプロトタイプに自社要件に合わせたアドオンを 開発する工程では、SAP MaxAttention™ のサポートを活用し、 標準機能ではカバーしきれない技術要件への対応を実現してい ます。数々の要件をクリアし、SAP Master Data Governance は 2015 年 7 月に日本で本稼動しました。 次期バージョンで提供する開発計画もあり、同社は導入を決断し ます。 「初回のプロトタイプ完成までが非常に速く、当社の要件について 1 から説明しなくても理解してもらえました。これは、SAP が コンシューマ業界に豊富な経験を持っていたからだと思います」 森実孝則氏 花王株式会社 情報システム部門 4/6 © 2016 SAP SE or an SAP affiliate company. All rights reserved. SAP Business Transformation Study | Consumer Products |花王株式会社 概要 導入目的 解決施策 変革の結果と効果 今後の計画 グローバルデータガバナンスの基盤を確立し システム運用負荷も軽減 SAP Master Data Governance の導入を機に、花王は従来か らの品目マスターのデータのクレンジング、桁数拡張も実施。品 また責任者の承認サインのワークフローが電子化できるため、出 張などで社外にいても書類が止まることがなくなり、承認までの 目マスターのグローバル一元管理に向けて大きく前進しました。 スピードが 2 分の 1 に短縮されると予測されています。 日本では既存の仕組みで効率化が図られていますが、海外拠点 ではいまだにマスター管理業務に関する連絡が Excel シートの メール添付や SharePoint 回覧で行われているところがあり、こ れらが SAP Master Data Governance で統合されることで飛 躍的な効率向上が実現します。 また、SAP ERP と SAP Master Data Governance が同期する ことで、情報システム部門が行う品目マスター管理業務も大きな 負荷軽減と運用コスト削減が可能になります。マスター管理以外 の、 より戦略的な業務に工数を割り当てられるようになり、 グロー 「例えば、現在ベトナムの拠点では品目マスター管理に毎月 72 時 バル人材の育成にも寄与することが期待されています。 間かかっているのが、24 時間程度に短縮される見込みです。入 力項目のチェック作業も自動化できるため、目視に比べてスピー ドも正確性も改善します」 (森実氏) グローバル展開時に見込まれる効果 1 /3 アジアの拠点 1 カ月あたりの 品目マスター管理作業の 短縮 50% ワークフローの 電子化で 承認サインまでの 所要時間を半減 一体運営 50% システム統合により 作業負荷を軽減し、 管理品質も向上 5/6 レガシーシステム廃止による 運用コスト削減 夜間バッチ処理の大幅削減 © 2016 SAP SE or an SAP affiliate company. All rights reserved. 花王株式会社 概要 導入目的 解決施策 変革の結果と効果 今後の計画 グローバル戦略の進化を 支える情報ハブとして発展 現在、花王では急ピッチで最新バージョンである SAP Master Data Governance 8.0 の検証を進めています。具体的には、国 内での導入をすべて完了させ、その運用実績をもとにアジア、欧 米へと順次展開していくロードマップを描いています。また今回 の品目マスター統合に続き、今後は仕入先、得意先マスターの 一元管理に向けて検討を開始しています。 「将来、当社の経営がどんな形に進化しても、 マスターをグローバ ルで一元管理する仕組みが、すべてのシステムのハブとなってい くのは間違いありません」と語る森実氏。SAP Master Data Governance は、これからも花王のグローバル事業戦略を力強 く支えていきます。 お問い合わせ先 www.sap.com/japan/contactsap/ 0120-786-727(受付時間:平日 9:00 ∼ 18:00) 50000011(SE/16/05) © 2016 SAP SE or an SAP affiliate company. All rights reserved. 6/6 © 2016 SAP SE or an SAP affiliate company. All rights reserved. 本書のいかなる部分も、SAP SE または SAP の関連会社の明示的な許可なくして、いかなる形式でも、いかなる目的にも複製または伝送することはできません。 本書に記載された情報は、予告なしに変更されることがあります。SAP SE およびその頒布業者によって販売される一部のソフトウェア製品には、他のソフトウェアベンダーの 専有ソフトウェアコンポーネントが含まれています。製品仕様は、国ごとに変わる場合があります。 これら これらの文書は、いかなる種類の表明または保証もなしで、情報提供のみを目的として、SAP SE またはその関連会社によって提供され、SAP またはその関連会社は、 文書に関する誤記脱落等の過失に対する責任を負うものではありません。SAP またはその関連会社の製品およびサービスに対する唯一の保証は、当該製品およびサービスに 伴う明示的保証がある場合に、 これに規定されたものに限られます。本書のいかなる記述も、追加の保証となるものではありません。 特に、SAP SE またはその関連会社は、本書もしくは関連の提示物に記載される業務を遂行する、またはそこに記述される機能を開発もしくはリリースする義務を負いません。 本書、 もしくは関連の提示物、および SAP SE もしくはその関連会社の戦略ならびに将来の開発物、製品、および/またはプラットフォームの方向性ならびに機能はすべて、変更 コード、もしくは機能を提供 となる可能性があり、SAP SE もしくはその関連会社により随時、予告なしで変更される場合があります。本書に記載する情報は、何らかの具体物、 するという確約、約束、 または法的義務には当たりません。将来の見通しに関する記述はすべて、 さまざまなリスクや不確定要素を伴うものであり、実際の結果は、予測とは大きく 異なるものとなる可能性があります。読者は、 これらの将来の見通しに関する記述に過剰に依存しないよう注意が求められ、購入の決定を行う際にはこれらに依拠するべきで はありません。 ドイツおよびその他の国における SAP SE(または SAP の関連会社)の商標 本書に記載される SAP およびその他の SAP の製品やサービス、ならびにそれらの個々のロゴは、 もしくは登録商標です。本書に記載されたその他すべての製品およびサービス名は、 それぞれの企業の商標です。商標に関する詳細の情報や通知に関しては、http://global. sap.com/corporate-en/legal/copyright/index.epx をご覧ください。
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