アッヴィ合同会社 会社案内(2015年11月現在)

アッヴィ合同会社 会社案内
IT STARTS WITH SCIENCE
AND ENDS WITH A
NEW WAY FORWARD.
ABBVIE
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GREETINGS
最先端の科学技術、
卓越した研究開発力、
グローバル企業の組織力を融合させ、
患者さんの笑顔に貢献する製薬企業を目指します
生命を危険にさらす疾患から慢性疾患まで、いま、多くの患者さんは健康上の課題を解決する新たな
治療・アプローチを必要とされています。アッヴィは、約 130 年にわたり医薬品開発に注力してきた企
業の歴史と創薬の実績を受け継ぐと同時に、新たな時代の要請に応えるべく誕生したバイオ医薬品企
業です。
私たちは最先端のバイオテクノロジー技術と卓越した研究開発力、そして世界 170 ヵ国の懸け橋とな
る組織力を兼ね備えたグローバル企業です。主に自己免疫疾患、肝疾患、ニューロサイエンス、オンコ
ロジーといった領域において、患者さんのニーズに応える豊富なパイプラインを保有しています。近年
では、インターフェロンフリーの経口の C 型慢性肝炎治療薬や進行期パーキンソン病治療薬など、現
行の治療を変えるような新しい治療法を研究、開発し、その確立を目指しています。
アッヴィでは、患者さんを取り巻く医療環境・制度の変化に迅速に対応し、患者さんとそのご家族、医療
に携わる人々に大きな影響を与えるべく、さまざまな可能性を検討し、社員一人ひとりが自分の立場で
できることを熱意を持って実践しています。Patient Centric、患者さんをすべての中心に置いて考え
る姿勢は私たちアッヴィの企業文化であり、
また誇りとするものです。
アッヴィは、これからも、さまざまな疾患を抱えておられる方々の QOL(生活の質)の向上に貢献すべ
く邁進いたします。
「患者さんの笑顔に貢献する」を目指す私たちの大いなる可能性にご期待いただく
と共に、一層のご指導を賜りますようお願い申し上げます。
アッヴィ合同会社 社長
ジェームス・フェリシアーノ
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ABBVIE
A NEW
BIOPHARMACEUTICAL
COMPANY
アッヴィ − 新しいバイオ医薬品企業 −
ABBVIE
変化する医療ニーズに応える
ソリューションの提供
画期的な医薬品や医療機器の登場・進歩により、世界の人々の健康状態は
飛躍的に向上しました。
しかし、寿命が延びるにつれ慢性疾患に代表される
ように、求められる医療ニーズも変化しています。アッヴィはそのニーズに
応えるべく生物学的製剤や分子標的薬に重点的に取り組み、新たなソリュー
ション提供に取り組みます。
治療困難な疾患に対する
先進的な治療薬の開発・提供
医療の進歩でより多くの患者さんが救われるようになりました。しかし、
HIV、C 型肝炎、自己免疫疾患、アルツハイマー病、がんなど、未だ重大なア
ンメット・メディカル・ニーズが残る治療領域があります。アッヴィはこれら
の治療困難な疾患領域における医薬品の開発に重点的に取り組んでいま
す。今後も、分子標的薬と生物学的製剤に重点を置き、先進的な治療薬の開
発に努めます。
豊富で優れた
医薬品ポートフォリオ
アッヴィは患者さんのニーズ、疾患知識、そして医療制度に関する深い知識
を最先端科学と組み合わせた、
「イノベーションの徹底」を推進します。その
最たるものが研究開発活動です。開発ポートフォリオには、第 II 相および第
III 相臨床試験段階の 20 以上の化合物と、幅広い治療領域にわたる創薬に
関する数百件の特許が含まれます。日本では、自己免疫疾患、腎疾患、C 型
肝炎、ニューロサイエンス、
オンコロジーなどの領域において、約 20 件の開
発候補品があります。
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ABBVIE
PEOPLE. PASSION.
POSSIBILITIES.
ABBVIE
確かな理念のもと、28,000 名の社員が一つに
なり、世界の健康上の課題に取り組む
私たちアッヴィにとっての最優先事項は、患者さんをあらゆる行動の中心に
据えていくこと。患者ニーズと疾患をよく理解し、常に患者さん中心のアプ
ローチを心掛けています。その上で、アッヴィの 28,000 名の社員が一つの
目的に向けて団結します。最先端の治療法とイノベーションへの重点的かつ
協働的な取り組みを進め、患者さんの生活に卓越した影響を与える新たな
治療により、世界の健康上の課題の解決に努めています。
170+
COUNTRIES
28,000+
7
EMPLOYEES
R&D SITES
13
MANUFACTURING SITES
(ファーマサイクリックス社含む)
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ABBVIE
HAVING REMARKABLE
IMPACT ON
PATIENTS’ LIVES
患者さんの視点から考える
ABBVIE
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疾患
すべての段階を理解する
支援
製造
患者さんや医療従事者
を支援するプログラム
を作成・実施する
医薬品の開発、製造過程
そして患者さんに薬が届
くまでを理 解し、利便性
が 高く信頼できる治療 法
を提供する
患者さん
流通
経験
薬剤を迅速に届ける方法
を見つけ出す
患者さんのすべての経 験
を理解する −
ペイシェントジャーニーを
取り巻くすべてに焦点をあ
てる
制度
疾患に関する医療・保険
制度を理解する
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ABBVIE
ASPIRING TO
IMPACT
PATIENT CARE
パイプライン
深刻な健康上の課題への取り組み
ABBVIE
自己免疫疾患
アッヴィが生物学的製剤に関して積み上げてきた科学的経験は、免疫学の研究をしていく上で強固な基盤となり
ます。アッヴィは、多くの疾病の研究を新たに進めており、中でも脊椎関節症、汗腺膿瘍、ブドウ膜炎はすべて後
期開発段階にあります。弊社の早期創薬プログラムにおいては、経口療法および生物学的製剤による標的治療
の研究に重点的に取り組んでいます。アッヴィの研究者は、抗体療法分野で革新的な研究を行い、独自のデュア
ルバリアブル・ドメイン免疫グロブリン(DVD-Ig)を創出・開発し、疾患の進行に関与する複数の経路を同時に
標的とする組み合わせ抗体を生み出しています。
ウイルス感染・C 型肝炎
当社の抗ウイルス剤プログラムでは、世界で 1 億 7,000 万人以上が罹患し、毎年約 400 万人が新たに感染し
ているC 型肝炎(HCV)の治療法の開発に重点的に取り組んでいます。HCV 感染は、長期の合併症につながる
可能性があります。HCV 患者さんにインターフェロンを使用しないという、現行の治療を変えるような新しい治
療法を研究しています。
腎疾患
慢性腎疾患(CKD)は、腎機能が徐々に低下していく疾患であり、米国とヨーロッパだけでも 5,000 万人が罹患
しています。糖尿病、肥満、高血圧の罹患率の上昇に伴い、CKD も増加しています。アッヴィの腎疾患パイプライ
ンには、CKD や急性腎不全の治療薬候補があります。急性腎不全は、大手術の合併症であり、毎年 120 万人が
そのリスクにさらされています。
ニューロサイエンス
脳内の受容体を標的とする化合物の革新的な研究を実施中です。これらの受容体は、疼痛、気分、記憶およびそ
の他の神経機能の制御に作用します。世界中の数百万人が罹患している統合失調症、慢性疼痛、アルツハイ
マー病、パーキンソン病、多発性硬化症(MS)などに対する早期および後期の治験化合物が複数あり、臨床試験
が行われています。
オンコロジー
オンコロジー研究では、がん細胞の生存に必要なプロセスに対して作用する標的療法の発見と開発にフォーカ
スしています。小分子と大分子の双方のアプローチを試験しており、社内の研究を補完するため、業界、学会、政
府等の社外ステークホルダーとも協働しています。アッヴィのオンコロジー領域では、多発性骨髄腫や慢性リン
パ性白血病などの最も広汎で治療が困難ながんを含む 15 を超えるがん種および腫瘍タイプに対する複数の
新規化合物が臨床試験中です。
ウィメンズヘルス
アッヴィは現在、世界で 1,600 万人を超える女性が罹患している子宮内膜症と子宮筋腫の治療薬の開発に重点
的に取り組んでいます。どちらも罹患率の高い疾患であり、疼痛や不妊を含む多くの症状を伴います。これらの
疾患は既存の治療では不十分なため、当社が治療の向上に大きく貢献できる可能性があります。
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WORKING FOR
A HEALTHIER
WORLD
治療法を提供する適応疾患
リウマチ性疾患 -
RHEUMATOLOGY
関節リウマチ
主に手や指の関節の腫れや痛み、変形を特徴とする疾患で、国内の患者数はおよそ 75 万人と推定され、女性に
多く、30 代・40 代で発症のピークを迎えます。関節の障害の進行により手術に至る場合もあり、治療困難とさ
れていた疾患ですが、生物学的製剤の登場により、進行の抑制、劇的な症状の緩和が可能になっています。最近
では早期の積極的な治療が、将来の関節破壊を抑えることが解明されています。
強直性脊椎炎
脊椎関節炎の代表的な疾患で、国内では数万人の患者さんがいると考えられ、比較的稀な疾患とされています。
首から腰にかけての関節の痛みを中心とした疾患で、脊椎の強直化が進むことで、将来的には竹様脊椎と呼ば
れる、脊椎の自由な動きが困難な状態になることがあります。一般には、腰を中心に重い痛みを訴えることが多
く、従来は、運動とNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)による痛みの軽減が主な治療法でした。生物学的製剤の
登場により、痛みの症状が劇的に改善する症例も報告されるようになっています。
若年性特発性関節炎
16 歳以下の小児に発症する原因不明の慢性関節炎と定義され、国内では数万人の患者さんがいると考えられ
ています。以前は若年性関節リウマチと呼ばれていた疾患で、主に全身型、関節型に分類されます。全身型では、
発熱、発疹、関節炎が、関節型は持続する関節炎が主な症状です。関節の痛みにより、通常の学校生活を諦めざ
るを得なくなることもある疾患ですが、生物学的製剤の登場により痛みの緩和、治療による入院・通院の軽減な
どにより治療環境は大きく変化してきています。
ABBVIE | 11
皮膚科領域疾患 -
DERMATOLOGICAL DISORDERS
尋常性乾癬
乾癬とは慢性の炎症性皮膚疾患で、国内に約 10 万人の患者さんがいると考えられています。なかでも尋常性
とは
「普通の」
「よくある」
という意味で、乾癬患者さんの 90% 近くを占め、主な症状に難治性の皮疹があります。
乾癬の皮疹では皮膚に炎症が起きて赤くなり、皮膚の新陳代謝が異常になることで盛り上がり、表面に銀白色の
鱗屑(りんせつ)が表れ、それがフケのように剥がれ落ちるようになります。頭皮や爪など人目に付く部分に症状
が現れやすいという特徴があり、
しばしば QOL(生活の質)
に大きな影響を及ぼすことが知られています。
関節症性乾癬
乾癬の皮膚症状に加え、関節の腫れ・痛みを認めます。第一関節(指先から数えて一番目の関節)に症状が現れ
ることが多いですが、脊椎に及ぶこともあります。また、爪が変形して小さなくぼみや凹凸ができることもありま
す。症状が進行すると関節は変形し、日常生活に支障が現れるので、その前に適切な治療を受けることが重要で
す。
消化器系疾患 -
GASTROINTESTINAL DISEASES
クローン病
原因不明の炎症が小腸や大腸、胃や肛門といった消化管全体に起こる病気で、国内では 3.5 万人程度の患者さ
んがいます。罹患すると慢性的な下痢や腹痛、発熱が起こり、体重減少や貧血を引き起こします。この疾患は、良
くなったり悪くなったりを繰り返して進行していくに伴い、腸管内の合併症や肛門病変を起こし、将来的に重症化
し、入院や手術が必要になる事も少なくないため、早期に治療を始め、病気を上手にコントロールすることが求
められます。
腸管型ベーチェット病
ベーチェット病という慢性再発性の全身性炎症性疾患のうち、腸管に潰瘍病変が併発する疾患で、国内では
4,000 人程度が罹患していると考えられています。腸の粘膜が傷つくことで慢性的な腹痛や腹部不快感、下痢
や下血、時には便秘などが起こります。潰瘍が深くなって腸に穴が開いてしまったり、腸から出血したりすること
によって、入院や手術が必要になることもあります。また、内臓病変、神経病変、血管病変、眼病変などを伴うこと
もあるため、個々の患者さんの病状や重症度に応じて治療方針をたてる必要があります。
潰瘍性大腸炎
原因不明の炎症が直腸から連続的に起こり、大腸の粘膜が傷つき,ただれや潰瘍ができる病気です。国内では
14 万人程度の患者さんがいます。罹患すると慢性的な下痢・血便・腹痛が起こり、発熱や貧血などがあらわれ
ます。この疾患は、良くなったり悪くなったりを繰り返し、将来的に重症化すると、潰瘍のできる範囲が広がり入院
や手術が必要になるほか、がん化のリスクが高まることがあります。このため、早期に治療を始め、病気を上手に
コントロールすることが求められます。
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感染症 -
INFECTIOUS DISEASES
RSウイルス感染症
秋から春にかけて流行する乳幼児期にもっとも頻度の高い感染症で、2 歳までにほぼ 100%が初感染を受けま
す。ほとんどの成人、年長児では軽症~中等度の上気道炎で終息しますが、乳幼児では重症化することがあり、
う
ち 3-4 割が下気道炎を発症し、1-3%が重症化して入院治療を必要とします。国内では年間 2 ~ 3 万人の入院
があると推察されています。
特に早産児や慢性肺疾患、先天性心疾患、免疫不全、ダウン症候群を伴う児では重症化しやすいことが知られて
います。感染後の重症化を防ぐため、重症化しやすい早産児や、呼吸器などに病気を持つ赤ちゃんを対象に注射
薬の投与がおこなわれています。
C 型慢性肝炎
C 型慢性肝炎の原因となるC 型肝炎ウイルス(HCV)は、世界で約 1 億 5,000 万人、日本では約 150 ~ 200
万人が感染しているといわれています。自覚症状が少なく、肝臓に炎症を引き起こす感染症で、やがて肝硬変、
肝臓がんへと進行します。国内では肝臓がんの約 7 割が、C 型慢性肝炎が原因です。C 型慢性肝炎は適切な治
療により、HCV を排除でき、肝硬変や肝がんへの進行を抑えることができます。
しかし、HCV を排除できない患
者さんも多く、いまだ課題が残る疾患です。
HIV 感染症
HIV 感染症は、HIV(Human Immunodeficiency Virus:ヒト免疫不全ウイルス)が免疫担当細胞(主にCD4
陽性リンパ球)に感染し、免疫系が徐々に破壊されていく進行性の感染症です。HIV 感染により免疫力低下を呈
し、特 定 の 23 疾 患( カンジ ダ 症、ニュー モ システィス 肺 炎 など )を 発 症した 場 合 を、AIDS(Acquired
Immunodeficiency Syndrome:後天性免疫不全症候群)と言います。国内では 2014 年末時点で、HIV 感染
者 16,903 件、AIDS 患者 7,658 件の計 24,561 件が報告されています。HIV の主な感染経路は、性的感染・
血液感染・母子感染の 3 つに限られています。HIV 治療薬は様々なものが開発され、原則として多剤併用療法
(Anti-Retroviral Therapy:ART)
にて治療が行われています。
ABBVIE | 13
精神病系疾患領域 -
PSYCHIATRIC DISORDERS
社交不安症
(SAD)
社交不安症
(SAD)
とは、社交状況や人前で何かをする状況におかれたり、自分がおかれることを想像するときに
過度の不安や緊張を生じ、それらの状況を避けようとするあまり日常生活に支障をきたしてしまう疾患で、不安
症の一つに分類されています。社交不安症の 12 ヵ月有病率は約 7%と推定されており、典型的な発症年齢は
10 歳代半ばと低いため、多くの患者さんが長く苦しみ、その間、多くの社会的不利益を被っていると考えられて
います。また、社交不安の症状が自分の性格の問題であるととらえる患者さんが多い事も特徴とされています。
薬物療法の第一選択薬となるのは、抗うつ薬の一種である選択的セロトニン再取り込み阻害薬
(SSRI)
です。
※ SADとは、“Social Anxiety Disorder” の略称
強迫性障害
(OCD)
強迫性障害(OCD)は、決まった行動を繰り返すのが特徴です。
くり返しの行動は「強迫行為」と呼ばれ、
「強迫観
念」がもとになっています。いったん強迫観念がわき上がってくると、不安や不快感に耐えられず、それを払拭し
たり中和したりするために、同じ行動を繰り返します。強迫障害は、有病率は低い(1 ~ 2%)ものの、患者さん本
人だけでなくその家族など周辺者の QOL(生活の質)をも低下させるため、寛解を目指すことのできる治療戦
略が重要です。
※ OCDとは、“Obsessive-Compulsive Disorder” の略称
うつ病
うつ病の基本症状は、
「気分が落ち込む、気がめいる、物悲しい」といった「抑うつ気分」です。また、あらゆること
への関心や興味がなくなり、なにをするのも億劫になります。知的活動能力が減退し、家事や仕事も進まなくな
ります。
うつ病の生涯有病率は 10 ~ 15% です。一生のうち、6 人に 1 人がかかる病気で、女性のほうが男性の
約 2 倍かかりやすいことがわかっています。
うつ病の治療に用いられる抗うつ薬には、選択的セロトニン再取り
込み阻害薬
(SSRI)
など、
さまざまな種類があります。
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MAKING
POSSIBILITIES
REAL
新しい治療法を求めて
− すべては患者さんのために −
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アッヴィは、現行治療を変えるような新しい治療法を研究し、
その確立を目指しています。
C 型慢性肝炎
私たちは、C 型肝炎ウイルス
(HCV)の遺伝子型 1、2 に感染した患者さんを対象にインターフェロンを投与しな
い新しい治療薬の開発に取り組んでいます。HCVに対しては、プロテアーゼ阻害剤、非ヌクレオシドポリメラー
ゼ阻害剤、NS5A 阻害剤を含むいくつかの化合物が開発中です。
パーキンソン病 パーキンソン病は、神経伝達物質のひとつであるドパミンが不足することで情報伝達がうまくいかなくなり、振
戦、筋固縮、動作緩慢および平衡障害等の運動障害が生じる病気です。50 ~ 60 歳代で発症することが多く、老
化をはじめ多くの因子が関係していることがわかっていますが、現在も原因は特定されていません。現在、日本
での患者さんの数は約 15 万~ 18 万人と推定されていますが、他の脳の病気などとよく似た症状を示すこと
があり、なかなか診断がつかないケースも見受けられます。
現在、パーキンソン病の根治的治療法はなく対症療法が中心ですが、薬物療法により症状が軽減でき、今まで同
様の生活を送ることが可能です。予後は個人差が大きく、治療法や治療開始時期により異なります。レボドパの
登場以後、生命予後は改善され死亡率も一般の方と変わりませんが、進行期に入ると日常活動が制限され、
「寝
たきり」
となるケースもあります。
病状が進むと、薬の効き方に変動が生じ、ジスキネジア(不随意運動)やウェアリングオフ(薬の効果が途切れる
時間帯に出る症状)が現れることがあります。この現象は、薬の種類や投与量を調整することで改善できること
もありますが、今後経腸剤などの新しい方法で血中濃度を一定に保つことができれば、より患者さんの QOL(生
活の質)
の向上に寄与できると考えられます。
オンコロジー アポトーシス
(プログラム細胞死)
をはじめとする様々な癌の経路に関する幅広い知見と専門知識を基盤として、
癌細胞の生存に必要となるプロセスを阻害する標的分子を発見し、開発することに取り組んでいます。また標的
分子の発見以外にも、抗体薬物複合体 Antibody-Drug Conjugate (ADC) 等のテクノロジーを駆使して、よ
り革新的な医薬品研究開発を行っています。パイプラインには新規の分子が多数含まれており、海外では 15 種
類を超える癌および腫瘍を対象に臨床試験が行われています。本邦においては肺がんや卵巣がん、神経膠腫、
リ
ンパ腫等の癌腫を対象に臨床試験を現在実施中です。
アッヴィの研究開発チームは、癌のメカニズムを理解し、多岐にわたる癌の治療を大きく改善する新薬を提供す
ることに焦点を当てています。
16 | ABBVIE
COMPANY PROFILE
■ アッヴィ合同会社 企業概要
会社名
アッヴィ合同会社(英文表記 AbbVie GK)
親会社
AbbVie Inc.
事業内容
医療用医薬品の開発、製造、輸入、販売
設立
2012 年 3月30 日
事業開始
2012 年 9 月1日
従業員数
900 名(2015 年 7月)
資本金
4 億円
社長
ジェームス・フェリシアーノ(James C. Feliciano)
本社所在地
〒108-6302
東京都港区三田 3-5-27 住友不動産三田ツインビル西館
T E L (03)-4577-1111(大代表)
FAX (03)-4577-1011
URL
www.abbvie.co.jp
■ AbbVie Inc. 企業概要
会社名
AbbVie Inc.
会長 兼 CEO
リチャード・A・ゴンザレス
本社所在地
米国イリノイ州ノースシカゴ
上場銘柄
ABBV
設立
2013 年1月1日
事業開始
2013 年1月2日
従業員数
約 28,000 名
展開国数
170カ国以上
URL
www.abbvie.com
ABBVIE | 17
OUR HISTORY
●アボットラボラトリーズ
●アボット ジャパン株式会社
1888年
Dr.Wallace C. Abbott がイリノイ州シカゴ
の自宅で顆粒剤の生産を始める
1962年
1900年
Abbott Alkaloidal Company 設立
1915年
Abbott Laboratories に社名変更
1936年
が開発され、
麻酔薬
「ペントタール TM」
麻酔を大きく進歩させる
1985年
世界初の HIV 検査試薬製造販売承認を
米国食品医薬品局
(FDA)
より取得
(株)
ダイナボットRI 研究所設立
松戸工場建設・放射性医薬品製造開始
1964年
日本アボット
(株)
設立
1977年
アボット
(株)
設立
1983年
(株)
ダイナボットRI研究所・日本アボット
(株)
・
アボット
(株)
の 3 社が合併し、
ダイナボット
(株)
設立
1990年
吸入麻酔剤
「セボフレンⓇ」
発売
1997年
抗 HIV 薬
「ノービアⓇ」
発売
2000年
抗 HIV 薬
「カレトラⓇ」
発売
2002年
抗 RSウイルス薬
「シナジスⓇ」
発売
1995年
吸入麻酔剤
「Ultane」
(日本での製品名
「セボフレンⓇ」
)
発売
2000年
抗 HIV 薬
(HIV プロテアーゼ阻害薬)
「カレトラⓇ」
発売
2001年
BASF Pharma/Knoll AG を買収
(併せて、北陸製薬
(株)
の株式を 66.7% 取得)
2003年
ダイナボット
(株)
と北陸製薬
(株)
が合併し、
アボット ジャパン
(株)
設立
遺伝子分野のリーディングカンパニー Vysis,
Inc. を買収
2008年
医薬品事業部本社を東京都港区に移転
2002年
抗 TNF-α薬
「ヒュミラⓇ」
の承認を FDAより
取得
2011年
2007年
「ヒュミラⓇ」
およびその他の生物学的製剤の
生産拠点をプエルトリコに設立
抗 TNF-α薬
「ヒュミラⓇ」
発売
…………
アボット製薬
(株)
(旧ソルベイ製薬
(株)
)
と
合併
Solvay 医薬品事業部門を買収
2013年
アボットラボラトリーズ医薬品事業部の新薬部門は、AbbVie Inc.として分社独立し、日本においてはアッヴィ合同
会社として本格的に事業を開始
2015年
C 型慢性肝炎治療薬
「ヴィキラックスⓇ」
発売
…
2010年
99X058C
〒108-6302 東京都港区三田3-5-27
住友不動産三田ツインビル西館
Copyright © 2015 AbbVie. All rights reserved.