無登録格付に関する説明書

2014.04
お客様各位
無登録格付に関する説明書
格付会社に対しては、市場の公正性・透明性の確保の観点から、金融商品取引法に
基づく信用格付業者の登録制が導入されております。
これに伴い、金融商品取引業者等は、無登録格付業者が付与した格付を利用して勧誘
を行う場合には、金融商品取引法により、無登録格付である旨及び登録の意義等を
お客様に告げなければならないこととされております。
つきましては、格付会社(ムーディーズ・インベスターズ・サービス・インク、スタンダード&
プアーズ・レーティングズ・サービシズ、フィッチ・レーティングス)の「無登録格付に関する
説明書」を下記の通りお知らせ致します。
記
〈無登録格付に関する説明書(ムーディーズ・インベスターズ・サービス・インク)
〉
登録の意義について
登録を受けた信用格付業者は、①誠実義務、②利益相反防止・格付プロセスの公正性確保等の業務管理体制の整備義務、③格付対
象の証券を保有している場合の格付付与の禁止、④格付方針等の作成及び公表・説明書類の公衆縦覧等の情報開示義務等の規制を
受けるとともに、報告徴求・立入検査、業務改善命令等の金融庁の監督を受けることとなりますが、無登録格付業者は、これらの規制・
監督を受けておりません。
格付会社グループの呼称等について
格付会社グループの呼称 : ムーディーズ・インベスターズ・サービス・インク
グループ内の信用格付業者の名称及び登録番号 : ムーディーズ・ジャパン株式会社(金融庁長官
(格付)第2号)
信用格付を付与するために用いる方針及び方法の概要に関する情報の入手方法について
ムーディーズ・ジャパン株式会社のホームページ(ムーディーズ日本語ホームページ(http://www.moodys.co.jp)の「信用格付事業」をク
リックした後に表示されるページ)
にある「無登録業者の格付の利用」
欄の「無登録格付説明関連」に掲載されております。
信用格付の前提、意義及び限界について
ムーディーズ・インベスターズ・サービス・インク(以下、
「ムーディーズ」という。)の信用格付は、事業体、与信契約、債務又は債務類似証
券の将来の相対的信用リスクについての、現時点の意見です。ムーディーズは、信用リスクを、事業体が契約上・財務上の義務を期日に履
行できないリスク及びデフォルト事由が発生した場合に見込まれるあらゆる種類の財産的損失と定義しています。信用格付は、流動性リ
スク、市場リスク、価格変動性及びその他のリスクについて言及するものではありません。また、信用格付は、投資又は財務に関する助言
を構成するものではなく、特定の証券の購入、売却、又は保有を推奨するものではありません。ムーディーズは、いかなる形式又は方法に
よっても、これらの格付若しくはその他の意見又は情報の正確性、適時性、完全性、商品性及び特定の目的への適合性について、明示
的、黙示的を問わず、いかなる保証も行っていません。
ムーディーズは、信用格付に関する信用評価を、発行体から取得した情報、公表情報を基礎として行っております。ムーディーズは、こ
れらの情報が十分な品質を有し、またその情報源がムーディーズにとって信頼できると考えられるものであることを確保するため、全て
の必要な措置を講じています。しかし、ムーディーズは監査を行う者ではなく、格付の過程で受領した情報の正確性及び有効性につい
て常に独自の検証を行うことはできません。
この情報は、平成26年2月18日に信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性を当社が保証するもの
ではありません。詳しくは上記ムーディーズ・ジャパン株式会社のホームページをご覧ください。
〈無登録格付に関する説明書(スタンダード&プアーズ・レーティングズ・サービシズ)
〉
登録の意義について
登録を受けた信用格付業者は、①誠実義務、②利益相反防止・格付プロセスの公正性確保等の業務管理体制の整備義務、③格付対
象の証券を保有している場合の格付付与の禁止、④格付方針等の作成及び公表・説明書類の公衆縦覧等の情報開示義務等の規制を
受けるとともに、報告徴求・立入検査、業務改善命令等の金融庁の監督を受けることとなりますが、無登録格付業者は、これらの規制・
監督を受けておりません。
格付会社グループの呼称等について
格付会社グループの呼称 : スタンダード&プアーズ・レーティングズ・サービシズ
グループ内の信用格付業者の名称及び登録番号 : スタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン株式会社(金融庁長官(格付)
第5号)
信用格付を付与するために用いる方針及び方法の概要に関する情報の入手方法について
スタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン株式会社のホームページ(http://www.standardandpoors.co.jp)の「ライブラリ・規制
関連」の「無登録格付け情報」
(http://www.standardandpoors.co.jp/unregistered)に掲載されております。
信用格付の前提、意義及び限界について
スタンダード&プアーズ・レーティングズ・サービシズ(以下「レーティングズ・サービシズ」)の信用格付は、発行体または特定の債務の
将来の信用力に関する現時点における意見であり、発行体または特定の債務が債務不履行に陥る確率を示した指標ではなく、信用力
を保証するものでもありません。また、信用格付は、証券の購入、売却または保有を推奨するものでなく、債務の市場流動性や流通市場
での価格を示すものでもありません。
信用格付は、業績や外部環境の変化、裏付け資産のパフォーマンスやカウンターパーティの信用力変化など、さまざまな要因により変
動する可能性があります。
レーティングズ・サービシズは、信頼しうると判断した情報源から提供された情報を利用して格付分析を行っており、格付意見に達す
ることができるだけの十分な品質および量の情報が備わっていると考えられる場合にのみ信用格付を付与します。しかしながら、レー
ティングズ・サービシズは、発行体やその他の第三者から提供された情報について、監査・デュー・デリジュエンスまたは独自の検証を
行っておらず、また、格付付与に利用した情報や、かかる情報の利用により得られた結果の正確性、完全性、適時性を保証するものでは
ありません。さらに、信用格付によっては、利用可能なヒストリカルデータが限定的であることに起因する潜在的なリスクが存在する場合
もあることに留意する必要があります。
この情報は、平成26年2月18日に信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性を当社が保証するもの
ではありません。詳しくは上記スタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン株式会社のホームページをご覧ください。
〈無登録格付に関する説明書(フィッチ・レーティングス)〉
登録の意義について
登録を受けた信用格付業者は、①誠実義務、②利益相反防止・格付プロセスの公正性確保等の業務管理体制の整備義務、③格付対
象の証券を保有している場合の格付付与の禁止、④格付方針等の作成及び公表・説明書類の公衆縦覧等の情報開示義務等の規制を
受けるとともに、報告徴求・立入検査、業務改善命令等の金融庁の監督を受けることとなりますが、無登録格付業者は、これらの規制・
監督を受けておりません。
格付会社グループの呼称等について
格付会社グループの呼称:フィッチ・レーティングス(以下「フィッチ」と称します。)
グループ内の信用格付業者の名称及び登録番号:フィッチ・レーティングス・ジャパン株式会社
(金融庁長官(格付)第7号)
信用格付を付与するために用いる方針及び方法の概要に関する情報の入手方法について
フィッチ・レーティングス・ジャパン株式会社のホームページ(http://www.fitchratings.co.jp)の「規制関連」セクションにある「格付方
針等の概要」に掲載されております。
信用格付の前提、意義及び限界について
フィッチの格付は、所定の格付基準・手法に基づく意見です。格付はそれ自体が事実を表すものではなく、正確又は不正確であると
表現し得ません。信用格付は、信用リスク以外のリスクを直接の対象とはせず、格付対象証券の市場価格の妥当性又は市場流動性につ
いて意見を述べるものではありません。格付はリスクの相対的評価であるため、同一カテゴリーの格付が付与されたとしても、リスクの
微妙な差異は必ずしも十分に反映されない場合もあります。信用格付はデフォルトする蓋然性の相対的序列に関する意見であり、特定
のデフォルト確率を予測する指標ではありません。
フィッチは、格付の付与・維持において、発行体等信頼に足ると判断する情報源から入手する事実情報に依拠しており、所定の格付方
法に則り、かかる情報に関する調査及び当該証券について又は当該法域において利用できる場合は独立した情報源による検証を、合
理的な範囲で行いますが、格付に関して依拠する全情報又はその使用結果に対する正確性、完全性、適時性が保証されるものではあり
ません。ある情報が虚偽又は不当表示を含むことが判明した場合、当該情報に関連した格付は適切でない場合があります。また、格付
は、現時点の事実の検証にもかかわらず、格付付与又は据置時に予想されない将来の事象や状況に影響されることがあります。
信用格付の前提、意義及び限界の詳細にわたる説明については、フィッチの日本語ウェブサイト上の「格付及びその他の形態の意見に
関する定義」をご参照ください。
この情報は、平成26年2月18日に信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性を当社が保証するもの
ではありません。詳しくは上記フィッチのホームページをご覧ください。
以上
3044N
000_1_0204806791901.doc
欧州投資銀行様 発行登録目論見書
2015年6月
6/17/2015 4:27:00 PM印刷
1/1
表紙
発行登録追補目論見書
ビー・ピー・シー・イー・エス・エー
(BPCE S.A.)
ビー・ピー・シー・イー・エス・エー
2018年6月20日満期 トルコリラ建社債
- 売 出 人 -
SMBC日興証券株式会社
000_2_0061506791712.doc
ノルウエー輸出金融公社様 発行届出目論見書 表紙 新光証券
6/17/2015 4:29:00 PM印刷
ビー・ピー・シー・イー・エス・エー 2018年6月20日満期 トルコリラ建社債
(以下「本社債」といいます。)の元利金はトルコリラで支払われますので、
円換算された受取金額は日本円とトルコリラ間の外国為替相場の変動により影
響を受けることがあります。
1/1
<本社債についてのリスク要因>
本社債への投資には一定のリスクが伴う。各投資家は、本社債へ投資することが適切か否かを判断
するにあたり、下記に記載されるリスク要因を理解し検討すべきである。ただし、下記は本社債に関
するすべてのリスク要因を完全に網羅することを意図したものではない。
また、下記やその他のリスク要因が本社債の取引価値に及ぼす影響により、他のリスク要因が本社
債の取引価値に及ぼす影響の一部又は全部が相殺されることがある。
本社債の購入を検討している投資家は、個々の状況を鑑みて、下記のことに留意し、本社債への投
資判断を下すべきである。
① 為替レートの変動
日本円/トルコリラ間の為替レートの変動は、本社債にかかる利息及び元金の日本円相当額に影響
を及ぼす。日本円/トルコリラ間の為替レートの変動によっては、日本円により本社債に投資を行っ
た者が、本社債に対する日本円による投資額を全額回収することができない場合がある。
一般的に、本社債の日本円建での価値は、トルコリラが日本円に対し強くなる場合には上昇し、逆
の場合には下落することが予想される。
② 金利変動に伴う本社債の市場価値の変動
本社債については、トルコリラによる一連の固定利息の支払が行われる。したがって、償還前の本
社債の価値は、トルコリラの金利の変動の影響を受ける。
一般的に、本社債の価値は、トルコリラの金利が低下する場合には上昇し、逆の場合には下落する
ことが予想される。
③ 発行者の信用状況
発行者の財務状況が悪化し、信用状況が損なわれた場合、本社債の利息又は償還金の支払がその支
払期日に遅延する可能性や、又は支払われない可能性がある。こうした本社債の利息又は償還に関す
る確実性は、発行者の信用力に依拠する。よって、償還前において発行者の信用状況が低下した場合、
本社債の価値は低下することが予想される。
一般的に、社債あるいは発行体について付される信用格付は、発行体の債務支払能力を示す。ただ
し、当該信用格付は、すべての潜在的リスクを反映していない可能性がある。また、かかる格付は格
付機関により、いつでも変更又は取下げられる可能性がある。
④ 流動性及び市場性
本社債についてその流動性や市場性は保証されるものではなく、償還前の売却が困難になった場合、
そのことが売却価格に悪影響を及ぼすおそれがある。
⑤ 税金
将来において、本社債についての課税上の取扱いが変更される可能性がある。
⑥ カントリー・リスク
本社債には、トルコ共和国の政治・経済・社会情勢の不安定化や混乱、また規制の変更等によって、
通貨価値の大幅な変動や流動性の低下、市場の機能停止の可能性など、先進国の通貨建ての社債に比
べて相対的に大きなカントリー・リスクが内在する。したがって、市場の流動性が極端に低下してい
る場合には、既に購入した本社債の販売等にあたり円貨での対応ができない可能性がある。
【表紙】
【発行登録追補書類番号】
25-外32-4
【提出書類】
発行登録追補書類
【提出先】
関東財務局長
【提出日】
平成27年6月19日
【会社名】
ビー・ピー・シー・イー・エス・エー
(BPCE S.A.)
【代表者の役職氏名】
ローランド・シャボンネル
(Roland Charbonnel)
資金調達・投資家向け広報部門 取締役
(Director of Group Funding and Investor Relations
Department)
【本店の所在の場所】
フランス国パリ市75013ピエール・マンデス=フランス通り50番地
(50 avenue Pierre Mendès-France 75013 Paris, France)
【代理人の氏名又は名称】
弁護士 梅津 立
【代理人の住所又は所在地】
東京都港区元赤坂一丁目2番7号
赤坂Kタワー
アンダーソン・毛利・友常法律事務所
【電話番号】
03-6888-1000
【事務連絡者氏名】
弁護士 大髙 利通
同
並木 重伸
同
先山 雅規
【連絡場所】
東京都港区元赤坂一丁目2番7号
赤坂Kタワー
アンダーソン・毛利・友常法律事務所
【電話番号】
03-6888-1000
【発行登録の対象とした売出有価証券の
種類】
社債
3億1,930万トルコリラ(円貨相当額144億4,208万2,410円)
【今回の売出金額】
(上記円貨相当額は、トルコ共和国中央銀行が発表した2015年6月
18日現在の直物売買相場の気配値の仲値100円=2.2109トルコリラ
で換算されている。)
【発行登録書の内容】
提出日
平成25年11月28日
効力発生日
平成25年12月6日
有効期限
平成27年12月5日
発行登録番号
25-外32
発行予定額又は発行残高の上限
発行予定額 7,000億円
【これまでの売出実績】
(発行予定額を記載した場合)
番号
提出年月日
25-外32-1
平成26年7月2日
25-外32-2
平成26年10月1日
25-外32-3
平成26年10月14日
実績合計額
売出金額
減額による訂正年月日
1億7,000万トルコリラ
(81億4,215万2,400円)(注1)
9億円
1億1,393万トルコリラ
(53億8,446万9,965円)(注2)
3,020万米ドル
(32億3,623万2,000円)
1,951万豪ドル
(18億3,081万8,400円)
(注3)
194億9,367万2,765円
減額金額
該当事項なし
該当事項なし
該当事項なし
減額総額
0円
(注1)トルコ共和国中央銀行が発表した2014年7月22日現在の直物売買相場の気配値の仲値100円=2.0879トルコリラ
の換算レートで換算された金額である。
(注2)トルコ共和国中央銀行が発表した2014年10月17日現在の直物売買相場の気配値の仲値100円=2.1159トルコリラ
の換算レートで換算された金額である。
(注3)株式会社三菱東京UFJ銀行が発表した2014年10月23日現在の東京外国為替市場における対顧客電信直物売買相場
の仲値1米ドル=107.16円及び1豪ドル=93.84円の換算レートで換算された金額である。
【残額】
(発行予定額-実績合計額-減額総額)
6,805億632万7,235円
(発行残高の上限を記載した場合)
該当事項なし
【残高】
(発行残高の上限-実績合計額+償還総額-減額総額)
該当事項なし
【安定操作に関する事項】
該当事項なし
【縦覧に供する場所】
該当事項なし
目
次
頁
第一部【証券情報】…………………………………………………………………………………………………1
第1【募集要項】……………………………………………………………………………………………………1
第2【売出要項】……………………………………………………………………………………………………1
1【売出有価証券】…………………………………………………………………………………………………1
2【売出しの条件】…………………………………………………………………………………………………2
第3【第三者割当の場合の特記事項】……………………………………………………………………………16
第4【募集又は売出しに関する特別記載事項】…………………………………………………………………16
第二部【公開買付けに関する情報】………………………………………………………………………………21
第三部【参照情報】…………………………………………………………………………………………………22
第1【参照書類】……………………………………………………………………………………………………22
第2【参照書類の補完情報】………………………………………………………………………………………22
第3【参照書類を縦覧に供している場所】………………………………………………………………………22
第四部【保証会社等の情報】………………………………………………………………………………………22
発行登録書の提出者が金融商品取引法第5条第4項各号に
掲げる要件を満たしていることを示す書面 ……………………………………………………………………23
有価証券報告書等の提出日以後に発生した重要な事実の内容を記載した書類………………………………24
事業内容の概要および主要な経営指標等の推移 ………………………………………………………………38
第一部【証券情報】
<ビー・ピー・シー・イー・エス・エー 2018年6月20日満期 トルコリラ建社債に関する情報>
(注1) 本書において、別段の記載がある場合または文脈により別意に解すべき場合を除き、「トルコリ
ラ」とは、トルコ共和国の法定通貨を、「米ドル」とは、アメリカ合衆国の法定通貨を意味する。
(注2) 本書において、「発行会社」とは、ビー・ピー・シー・イー・エス・エーを指す。
第1【募集要項】
該当事項なし。
第2【売出要項】
1【売出有価証券】
【売出社債(短期社債を除く。)】
銘柄
売出券面額の総額
又は売出振替社債
の総額
売出しに係る社債の所有者の
住所及び氏名又は名称
売出価額の総額
ビー・ピー・シー・イー・エス・
東京都千代田区丸の内三丁目3番1号
エー 2018年6月20日満期 トルコ 3億1,930万トルコリラ 3億1,930万トルコリラ
SMBC日興証券株式会社
リラ建社債(以下「本社債」とい
(注2)
(注2)
(以下「売出人」という。)
うことがある。)(注1)
記名・無記名の別
各社債の金額
利率
利払日
償還期限
無記名式
1,000トルコリラ
年率9.77%
6月20日
および12月20日
2018年6月20日
(注1)本社債は、2015年7月6日(以下「発行日」という。)(下記「2 売出しの条件-摘要(1)」を参
照)に、発行会社により、発行会社の2014年11月20日付ユーロ・ミディアム・タームノート・プロ
グラム(発行日におけるすべての修正および追補を含み、「本プログラム」という。)に基づき
ユーロ市場で発行され、売出人と同一グループ会社である英国SMBC日興キャピタル・マーケッ
ト会社によりユーロ市場で引受けられる。本社債はいかなる金融商品取引所にも上場される予定は
ない。
(注2)上記の売出券面額の総額および売出価額の総額は、ユーロ市場で発行される本社債の額面総額と同
額である。
摘
要
本社債について、発行会社の依頼により、金融商品取引法(昭和23年法律第25号)(以下「金融商
品取引法」という。)第66条の27に基づく登録を受けた信用格付業者によって提供され、もしくは
閲覧に供された信用格付またはかかる信用格付業者によって提供され、もしくは閲覧に供される予
定の信用格付はない。
ただし、本書提出日現在、スタンダード&プアーズ・レーティングズ・サービシズ(以下「S&P」
という。)の発行会社の長期債務格付はAであり、ムーディーズ・インベスターズ・サービス・イ
ンク(以下「ムーディーズ」という。)の発行会社の長期債務格付はA2であり、フィッチ・レー
― 1 ―
ティングス・リミテッド(以下「フィッチ」という。)の発行会社の長期債務デフォルト格付はA
である。
信用格付は、証券の購入、売却または保有を推奨するものではなく、付与した信用格付業者により
停止、格下げあるいは撤回されることがある。
ムーディーズ、S&Pおよびフィッチは、信用格付事業を行っているが、本書提出日現在、金融商品
取引法第66条の27に基づく登録がなされていない信用格付業者(以下「無登録格付業者」とい
う。)である。無登録格付業者は、金融庁の監督および信用格付業者が受ける情報開示義務等の規
制を受けておらず、金融商品取引業等に関する内閣府令第313条第3項第3号に掲げる事項にかか
る情報の公表も義務付けられていない。
ムーディーズ、S&Pおよびフィッチについては、それぞれのグループ内に、金融商品取引法第66条
の27に基づく登録を受けた信用格付業者として、ムーディーズ・ジャパン株式会社(登録番号:金
融庁長官(格付)第2号)、スタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン株式会社(登録番
号:金融庁長官(格付)第5号)およびフィッチ・レーティングス・ジャパン株式会社(登録番
号:金融庁長官(格付)第7号)を有しており、各信用格付の前提、意義および限界は、インター
ネット上で公表されているムーディーズ・ジャパン株式会社のホームページ(ムーディーズ日本語
ホームページ(https://www.moodys.com/pages/default_ja.aspx)の「信用格付事業」のページ)
にある「無登録業者の格付の利用」欄の「無登録格付説明関連」に掲載されている「信用格付の前
提、意義及び限界」、スタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン株式会社のホームページ
(http://www.standardandpoors.com/ja_JP/web/guest/home)の「ライブラリ・規制関連」の「無
登録格付け情報」(http://www.standardandpoors.com/ratings/unregistered/jp/jp)に掲載され
ている「格付けの前提・意義・限界」、およびフィッチ・レーティングス・ジャパン株式会社の
ホームページ(http://www.fitchratings.co.jp/web/)の「フィッチの格付業務について」欄の
「規制関連」セクションにある「格付方針等の概要」に掲載されている「信用格付の前提、意義及
び限界」において、それぞれ公表されている。
2【売出しの条件】
売出価格
額面金額の100.00%
申込期間
2015年6月23日から
同年7月6日まで
(下記摘要(1)参照)
申込単位
申込証拠金
申込受付場所
な し
売出人の日本における本
店、各支店及び各営業部
店並びに下記摘要(3)記載
の金融機関及び金融商品
仲介業者の営業所又は事
務所(なお、下記摘要(2)
参照)
20,000トルコリラ
以上
10,000トルコリラ
単位
売出しの委託を受けた者の住所及び氏名又は名称
売出しの委託契約の内容
該当事項なし
該当事項なし
摘
要
(1) 本社債の日本国内における受渡期日は、2015年7月7日である。
(2)
本社債の各申込人は、売出人の本支店において各申込人の名義で外国証券取引口座を開設しなければ
ならない。本書に別途規定する場合を除き、各申込人が売出人との間で行う本社債の取引に関しては、
売出人から交付される外国証券取引口座約款に基づき、当該外国証券取引口座を通じて処理される。
同約款の規定に従い、申込人に対する本債券の券面の交付は行われない。
― 2 ―
(3)
売出人は、日本国金融商品取引法(その後の改正を含む。)第33条の2に基づく登録を受けた金融機
関及び同法第66条に基づく登録を受けた金融商品仲介業者に、本社債の売出しの取扱業務の一部を行
うことを委託している。
(4)
本社債についてはアメリカ合衆国1933年証券法(その後の改正を含み、以下「証券法」という。)又
はその他の州の証券法に基づく登録はなされておらず、またこれがなされる予定もない。証券法の登
録義務を免除されている又はその適用を受けない一定の取引において行われる場合を除き、合衆国内
において、又は米国人(U.S. person)に対し若しくは米国人のために、本社債の勧誘又は販売を行っ
てはならない。本摘要(4)において使用されている用語は、証券法に基づくレギュレーションSにおい
て定義された意味を有する。
(5) 本社債は、アメリカ合衆国租税法の適用を受ける。アメリカ合衆国租税規則により認められた一定の
取引において行われる場合を除き、合衆国若しくはその属領において、又は合衆国人(United States
persons)に対して、本社債の勧誘、販売又は交付を行ってはならない。本摘要(5)において使用され
ている用語は、アメリカ合衆国内国歳入法及びそれに基づく規則において定義された意味を有する。
売出社債のその他の主要な要項
(1) 社債の要項の概要
本社債は、発行会社および財務代理人(以下「財務代理人」という。)、主支払代理人、支払代理人(以
下「支払代理人」といい、当該表現には、財務代理人および主支払代理人を含む。)、リデノミネーション
代理人、統合代理人兼計算代理人であるビー・エヌ・ピー・パリバ・セキュリティーズ・サービシズとの間
で締結された2014年11月20日付修正再表示代理人契約(以下「代理人契約」という。)に基づき発行される。
本社債および代理人契約は、フランス法に準拠する。本社債は、フランス通貨金融法典(以下「法」とい
う。)第L.211-3条における意味の債務を構成する。
本社債のその他の主要な要項は、以下のとおりである。以下の「本要項」への参照は、その文脈において
別段の意味を有さない限り、以下で番号が付された項を指す。本社債の発行に関する実際の要項は、本社債
に関する最終要項(以下「最終要項」という。)に記載される形式の要項によって追加される条項とあわせ
て、本プログラムに関する2014年11月20日付基本目論見書(基本目論見書に対するその時々に発行される追
補書類とあわせて「基本目論見書」という。)に規定されている。本社債の実際の要項は英語で記載されて
いる。代理人契約の写しは、通常の営業時間において、下記本要項第7項(c)に定める支払代理人の指定事
務所において閲覧可能である。基本目論見書は、発行会社のウェブサイト(www.bpce.fr)において閲覧可能
である。基本目論見書は、下記本要項第7項(c)に定める財務代理人または支払代理人の指定事務所におい
ても閲覧することができ、写しは、フランス国パリ市75013ピエール・マンデス=フランス通り50番地BPCE
において取得することができる。
― 3 ―
1
様式、額面および権原
(a) 様式:
本社債は、券面不発行の形式で発行される。
本社債の権原は、法第L.211-3条およびR.211-1条に従い振替決済様式(inscriptions en compte)によ
り裏付けられる。本社債について、権原に関する物理的な書面(法第R.211-7条に基づく証拠証券
(certificats représentatifsを含む。))は発行されない。
本社債は、無記名式( au porteur )で発行され、ユーロクリア・フランス(中央預託機関)(以下
「ユーロクリア・フランス」という。)の帳簿に記帳され、口座名義人の会計に貸方記入される。
本要項の目的上、「口座名義人」とは、その顧客のためにユーロクリア・フランスにおいて口座を直接
または間接的に保有する資格を有する仲介機関を意味し、ユーロクリア・バンク・エス・エー/エヌ・
ヴィ(以下「ユーロクリア」という。)およびクリアストリーム・バンキング・ソシエテ・アノニム
(以下「クリアストリーム・ルクセンブルグ」という。)の預託銀行も含むものとする。
(b) 額面金額
額面金額1,000トルコリラで発行される。
(c) 権原
(ⅰ)本社債の権原は、口座名義人の口座への譲渡が登録された際に引き渡され、当該本社債の譲渡はか
かる登録によってのみ効力が発せられる。
(ⅱ)管轄権を有する裁判所の命令または法律の要求による場合を除いて、本社債の保有者(以下に定義
する。)は、その支払期日経過の有無を問わず、また、その所有もしくは持分、その記載内容また
は盗難もしくは紛失の通知にかかわらず、あらゆる目的上、当該本社債の絶対的な所有者であると
みなされ、かつそのように取扱われることができ、保有者に対するそのような取扱いについては、
いかなる者も責任を負わない。
(ⅲ)本要項において、「本社債の保有者」、「あらゆる本社債の保有者」または「社債権者」とは、当
該本社債に対する権利を有する関連する口座名義人の口座に氏名が記載された者をいう。
2
本社債の転換
本社債は、完全記名式( au nominatif pur)であるか管理記名式( au nominatif administré)である
かを問わず、記名式への転換を行うことはできない。
3
地位
本社債の元本および利息は、発行会社の直接的、無条件、非劣後かつ(下記本要項第4項の規定に従う
ことを前提として)無担保の債務を構成し、現在および今後も本社債間においては同順位であり(フラン
ス法に基づき優先が義務づけられた一部の債務を除き)現在または将来的に生じる発行会社のその他すべ
ての無担保かつ非劣後債務(当該時点で未償還のもの。)と同等である。
4
ネガディブ・プレッジ
いずれかの本社債が未償還(以下に定義する。)のままである場合に限り、発行会社は、発行会社が被
りまたは保証する関連ある債務(以下に定義する。)(本社債発行の前後を問わない。)を担保するため
― 4 ―
に、自らの現在または将来の資産または収益を抵当に入れ、義務を設定し、質権を設定し、その他担保権
を設定しないものとし、またはこれらの存続を許可しない。ただし、本社債が当該関連ある債務またはそ
の保証と平等かつ比例的に担保される場合を除く。
本第4項の目的上、「未償還」とは、本社債に関連して、発行済みのすべての本社債のうち(a)本要項
に従い償還されたもの、(b)償還日が到来済みで、償還金(本社債について当該償還日までに発生するす
べての利息および当該日より後に発生する利息を含む。)が、下記本要項第7項(a)に定めるとおり社債
権者に代わり口座名義人に適式に支払済みであるもの、(c)無効となったものまたはこれに関する債権が
時効消滅したもの、ならびに(d)本要項に定めるとおり買い入れられ、かつ取り消されたものを除いたも
のを意味する。
「関連ある債務」とは、社債によるものであるかその他証券(私募証券を含む。)であるかを問わず、
借入金に対する債務のうち、現時点で株式市場、店頭取引市場その他証券市場において取引、上場または
通常取引が行われるもの(またはそれが可能なもの)を意味する。
5
利息その他の計算
(a) 本社債の利息:
各本社債は、2015年7月6日(同日を含む。)(以下「利息開始日」という。)から2018年6月20日
(同日を含まない。)まで、その額面価格1,000トルコリラに年率9.77%(以下「本件利率」とい
う。)の利息が発生し、当該利息は毎年6月20日と12月20日(それぞれ「利息支払日」という。)に後
払いされる。
ただし、本社債の額面金額1,000トルコリラにつき44.51トルコリラ(以下「端数利息額」という。)
が初回の利息支払日である2015年12月20日に、利息開始日(同日を含む。)から2015年12月20日(同日
を含まない。)までの利息計算期間に関する利息として支払われる。
初回の利息支払日以降、各利息支払日に支払われる利息額は、本社債の額面金額1,000トルコリラに
つき48.85トルコリラ(以下「固定利息額」という。)とする。
(b) 経過利息:各本社債は、償還される期日以降は、利息を生じない。ただし、当該期日に支払いが不当に
留保または拒絶された場合は、本第5項の定めるところに従い、(判決後においても判決前と同様に)
関連日(下記本要項第8項に定義される。)まで引き続き本件利率の利息を生じる。
(c) 計算:利息期間以外の期間について利息の計算が必要とされる場合、当該期間にかかる本社債の利息額
は、本件利率および当該本社債の未償還の額面価額に、日数計算比率を乗じて計算する。
(d) 端数処理:本要項に従い必要とされる計算においては、(x) かかる計算によるパーセンテージは、必要
に応じてパーセンテージ・ポイントの小数第5位に四捨五入され、(y) すべての数値は、7桁の有効数
字で四捨五入され、(z) 支払期限の到来したすべての通貨金額は、当該通貨の最小単位に四捨五入され
る。ここで「最小単位」とは、当該通貨の国において強制通用力を有する当該通貨の最小額をいい、
0.01トルコリラをいう。
(e) 定義:本要項において、文脈上別途に解すべき場合を除き、下記の定義された用語は以下の意味を有す
る。
「日数計算比率」とは、本社債に関するある期間(当該期間の初日(同日を含む。)から最終日(同日
を含まない。)までの期間)(利息期間を構成するかを問わず、以下「計算期間」という。)における
金額の計算において、以下の計算式に基づき、計算期間における日数を360で割ることにより得られる
比率をいう。
― 5 ―
日数計算比率
=
[360×(Y2-Y1)]+[30×(M2-M1)+(D2-D1)]
360
上記の計算式において、
「Y1」とは、計算期間の初日が属する年を数字で表したものをいう。
「Y2」とは、計算期間に含まれる末日の翌日が属する年を数字で表したものをいう。
「M1」とは、計算期間の初日が属する暦月を数字で表したものをいう。
「M2」とは、計算期間に含まれる末日の翌日が属する暦月を数字で表したものをいう。
「D1」とは、計算期間の初日にあたる暦日を数字で表したものをいう。ただし、かかる数字が31の場合、
D1は、30とする。
「D2」とは、計算期間に含まれる末日の翌日にあたる暦日を数字で表したものをいう。ただし、かかる
数字が31であり、D1が29より大きい数字の場合、D2は、30とする。
「利息金額」とは、支払われる利息の金額および場合によっては固定利息額または端数利息額をいう。
「利息期間」とは、利息開始日(同日を含む。)から最初の利息支払日(同日を含まない。)までの期間お
よびその後は、ある利息支払日(同日を含む。)からその直後の利息支払日(同日を含まない。)までの各
期間をいう。
6
償還および買入れ
(a) 最終償還
下記の規定により早期に償還、買入、および消却された場合を除き、額面金額を1,000トルコリラとす
る各本社債は、2018年6月20日(以下「償還期限」という。)に、1額面当たり1,000トルコリラ(以下
「最終償還金額」という。)で最終的に償還される。
(b) 早期償還
本第6項(c)に従って本社債が償還された場合、または下記本要項第9項の定めにより本社債の償還期
限が到来した場合、当該本社債に関して支払われる「早期償還金額」は、最終償還金額に、指定の償還
日までに発生した利息を加えた金額とする。
(c) 税務上の理由による償還
(i) フランス法の改正、またはフランス法の正式適用もしくは公式解釈に対する変更が、発行日より後
に効力を生じたことが原因で、発行会社が、本社債に関して支払期限の到来した元本または利息の
次の支払日に、下記本要項第8項に明記される追加金額を支払うことなく上記の元本または利息を
支払うことが不可能となった場合、発行会社は、遅くとも30日前かつ早くとも45日前の日に下記本
要項第14項に従って社債権者に通知(かかる通知は取消不能とする。)を付与した上で、利息支払
日またはいつでも、指定の償還日までに発生した一切の利息と併せて、本社債の(一部のみではな
く)全部をその早期償還金額で償還することを選択できる。ただし、本第6項に従って通知される
償還の期限は、発行会社がフランスの租税を源泉徴収せずに元本および利息を支払うことが事実上
可能な最後の日以降に到来する。
(ii) 本社債に関する元本または利息が次に支払われるときに、発行会社が、下記本要項第8項に記載さ
れる追加金額を支払うという確約にかかわらず、支払期限の到来した金額を社債権者に全額支払う
ことをフランス法上阻害される場合、発行会社は、その旨を直ちに財務代理人に通知する。その場
― 6 ―
合、発行会社は、下記本要項第14項に従って7日前までに社債権者に通知を付与した上で、(A)そ
の時点で本社債に関して支払期限の到来した金額を発行会社が全額支払うことが事実上可能な最後
の利息支払日に(ただし、上記の通知の期限が、上記の利息支払日より後に到来する場合、社債権
者に通知される償還日は、(i)その時点で本社債に関して支払期限の到来した金額を発行会社が全
額支払うことが事実上可能な最後の利息支払日、および(ii)上記の方法で財務代理人に通知が付与
されてから14日後の日のうち、遅い方とする。)、または、(B)いつでも(ただし、上記の通知に
おける償還日は、本社債について発行会社が全額支払うことが事実上可能な最終日であるか、もし
それが過ぎていた場合には、その後可能な限り速やかな日である必要がある。)、指定の償還日ま
でに発生した一切の利息と併せて、その時点で未償還の本社債の(一部のみではなく)全部をその
早期償還金額で償還することができる。
(d) 買入れ
発行会社は、公開市場で、またはいかなる価格においても、本社債をいつでも買い入れる権利を有する。
発行会社が買い入れたすべての本社債は、法第L.213-1A条および第D.213-1A条に基づき、本社債の流動
性を高める目的で保持または再販売することができる。
(e) 消却
発行会社のために消却目的で買い入れられた本社債は全て、ユーロクリア・フランスの規則および手続
に従って、口座への振替えにより直ちに消却される。かかる振替えの後、それらの本社債は、発行会社
が償還した一切の本社債と併せて、(かつ当該本社債に関する利息その他の金額の支払いに対する一切
の権利と併せて)直ちに消却される。上記の方法で消却され、または消却目的で振り替られた本社債は、
再発行または転売できず、かかる本社債に関する発行会社の義務は消滅する。
(f) 違法性
フランス法の改正、またはフランス法の正式適用に対する変更が、発行日より後に効力を生じたことが
原因で、発行会社が、本社債に関する自身の義務の一つ以上を履行または遵守することが非合法となっ
た場合、発行会社は、遅くとも30日前かつ早くとも45日前の日に下記本要項第14項に従って社債権者に
通知(かかる通知は取消不能とする。)を付与した上で、指定の償還日までに発生した一切の利息と併
せて、本社債の(一部のみではなく)全部をその早期償還金額で償還する。
7
支払い
(a) 本社債
本社債に関する元本および利息の支払いは、該当する口座名義人が該当する通貨建てで保有する口座へ
の振替えにより、社債権者のためになされる。上記の口座名義人への支払いが全て有効になされたこと
で、かかる支払いに関する発行会社の義務は有効に消滅する。
(b) 財政法に準拠する支払い
全ての支払いは、常に(i)(下記本要項第8項の規定を損なうことなく)あらゆる法域の適用される財
政法、その他の法律、規則および命令に準拠するとともに、(ii)1986年米国内国歳入法(以下「米国内
国歳入法」という。)の第1471条(b)に規定される契約の下で必要な源泉徴収または控除、あるいは米
国内国歳入法の第1471条乃至第1474条、同条に規定される規制もしくは契約、同条の公式解釈、または
(下記本要項第8項の規定を損なうことなく)同条に政府間でアプローチすることを定めた法律の下で
課せられる源泉徴収または控除が適用される。上記の支払いについて、社債権者にいかなる手数料また
は費用も請求されない。
― 7 ―
(c) 代理人の任命
発行会社が最初に任命する財務代理人および支払代理人、ならびにその事務所は、下記の通りである。
財務代理人および支払代理人の事務所:
ビー・エヌ・ピー・パリバ・セキュリティーズ・サービシズ
(BNP Paribas Securities Services)
フランス、パンタン93500、デバルカデール通り9番地、レ・グラン・ムーラン・ド・パンタン
(Les Grands Moulins de Pantin
9 rue du Débarcadère
93500 Pantin
France)
財務代理人および支払代理人は、専ら発行会社の代理人としてのみ行為し、いかなる社債権者にも代理
義務を負わず、またいかなる社債権者とも代理関係を有さない。発行会社は、自身が任命した財務代理
人およびその他の支払代理人をいつでも変更または解任する権利、ならびに支払代理人を追加でまたは
別途任命する権利を有する。ただし、発行会社は、(i)一名の財務代理人および(ii)欧州の主要都市二
つ以上に指定事務所を有する支払代理人を常置するものとする。
財務代理人および支払代理人、または上記の事務所の変更は、下記本要項第14項に従って速やかに社債
権者に通知される。
(d) 営業日以外の日
本社債に関する支払日が営業日以外の日にあたる場合、社債権者は、次の営業日まで支払いを受ける権
利を有さず、またかかる支払いの延期について何らの利息またはその他の金額も受け取る権利を有さな
い。ただし、次の営業日が翌月にずれこむ場合においては、支払日は、その直前の営業日に繰り上げら
れる。なお、本第7項において、「営業日」とは、フランスの営業日(土日以外)のうち、(A)ユーロ
クリア・フランスが営業しており、(B)イスタンブール、ロンドンおよびニューヨークの銀行および外
国為替市場が営業しており、TARGETシステムが稼働しているとともに、(C)(銀行で維持される口座へ
の振替えにより、トルコリラ建てで支払いがなされる場合)トルコ共和国の主要な金融センターで、外
国為替取引がトルコリラ建てで実施される日をいう。
「 TARGETシ ス テ ム 」 とは 、 2007年 11月 19日に 始動 した「 汎欧 州即時 グロ ス決済 ( Trans-European
Automated Real-Time Gross Settlement Express Transfer)」システム(通称TARGET2)、またはその
一切の後継システムをいう。
(e) 代替通貨規定
本第7項(e)は、発行会社が本社債についてトルコリラ建で支払う義務を負っており、トルコリラの為
替管理に課税がされるか、発行会社の支配を超えてトルコリラの差替えや使用停止その他の事態が生じ
た結果、外国為替市場においてトルコリラを調達することができなくなるという事態が生じた場合にの
み適用される。
当該状況下では、発行会社は、支払期限の2営業日前のパリ時間正午時点の、ニューヨークの外国為替
市場(または、ナティクシス(以下、「トルコリラ計算代理人」という。)の選択により、他の金融セ
ンターが営業している場合の当該金融センターにおける外国為替市場)における米ドルのスポット交換
価格(以下「米ドルFXレート」という。)に基づき、または、仮に該当日に米ドルFXレートが利用でき
ない場合には、トルコリラ計算代理人が誠意を以って、完全なる自由裁量によりその選択する適時の代
― 8 ―
替為替レートに基づき決定されるトルコリラ建相当額の米ドルを支払うことにより、支払義務を満足さ
せることができる権利を有する。
本第7項(e)に基づいて行われるいかなる米ドルによる支払も、(下記本要項第9項に規定される)債
務不履行事由を構成しない。
8
課税
(a) 発行会社によるまたは発行会社に代わって行われる本社債に関するすべての元本、利息およびその他の
収益の支払については、フランス共和国によってもしくはフランス共和国内において、またはフランス
共和国におけるもしくはフランス共和国の課税に関する権限を有する関係当局によって課税、賦課、徴
収、源泉徴収または査定されるいかなる性質の税金等、納付金または政府賦課金も課されることはなく、
また、源泉徴収または控除が行われることはない。ただし、当該源泉徴収または控除が法律により要求
される場合を除く。
(b) 追加金額:フランス法に基づき、フランス共和国によってまたはフランス共和国のために賦課される現
在または将来における税金等に関連して本社債の元本または利息の支払につき控除または源泉徴収が要
求される場合、発行会社は、法律により最大限認められる範囲内において、当該源泉徴収または控除が
要求されなかった場合に社債権者が受領していたであろう金額を受領することとなるよう、追加金額を
支払うものとする。ただし、以下の場合は、本社債について当該追加金額の支払義務は生じない。
(i) その他の関係:フランス共和国に関連性を有すること(単に本社債を有しているのみである場合を
除く。)を理由として、本社債について税金等、納付金または政府賦課金を課された社債権者また
は当該社債権者を代理する第三者に対する支払の場合。
(ii) 個人またはその他の事業体に対する支払:かかる源泉徴収または控除が個人に対する支払に関し
てなされるものであり、かつ、2000年11月26日および27日の欧州連合蔵相会議の源泉収入への課税
に関する決議を施行する欧州理事会指令2003/48/EC(その後の改正を含む。)もしくはその他の指
令、または当該指令を施行もしくは遵守するもしくはかかる指令との調整を図るために施行された
法律に基づき、これを実施することが要求されている場合。
(c) 本要項において、本社債に関する「関連日」とは、本社債に関する支払期限が最初に到来する日、また
は(支払期限を迎えた金額が不当に留保または拒絶された場合は)支払われるべき金額の全額が支払わ
れた日を言う。
本要項において、(ⅰ)「元本」は、上記本要項第6項またはその変更もしくは補足書類に従って支払わ
れる本社債のプレミアム、最終償還金額、早期償還金額およびその他元本としての性質を有するすべて
の金額を含むものとみなされ、(ⅱ)「利息」は、上記本要項第5項またはその修正もしくは補足書類に
従って支払われるすべての利息金額およびその他の金額を含むものとみなされ、また、(ⅲ)「元本」お
よび/または「利息」は、本要項に従って支払われる追加金額を含むものとみなされる。
(d) 情報の提供:各社債権者は、2000年11月26日および27日の欧州連合蔵相会議の源泉収入に対する課税に
関する決議を施行する欧州理事会指令2003/48/EC(その後の改正を含む。)もしくはその他の指令、ま
たは当該指令を施行もしくは遵守するもしくはかかる指令との調整を図るために施行された法律に基づ
き自身が課された身元特定および報告に関する義務を遵守する上で要求される情報を適時に提供する責
任を負う。
― 9 ―
9
債務不履行事由
以下の事由は、いずれも「債務不履行事由」を構成するものとする。
(i) 発行会社が、本社債に係る元本または利息の支払(上記本要項第8項「課税」に定める、同項の条
件に従った追加金額の支払を含む。)の期限が到来した際に、当該支払を30日超にわたって行わな
い場合。
(ⅱ)発行会社が、本社債に基づくその他の義務を履行せず、かつ、当該債務不履行が財務代理人および
発行会社が社債権者から書面による当該債務不履行に関する書面を受領後45日以内に治癒されない
場合。
(ⅲ)発行会社の50,000,000ユーロを超える負債または発行会社による当該負債の保証が期限を迎え、
(i) その所定の期日および(ⅱ)適用ある猶予期間の満了日のいずれか遅い方の日において返済され
なかった場合(ここにいう「負債」とは、発行会社が発行する社債もしくはその他の債券、または
銀行が発行会社に提供する融資枠をいう。)。
(ⅳ)発行会社が、直接的または間接的に、その資産の全部もしくは大部分を売却、移転もしくはその他
の方法により処分した場合、または発行会社が強制的なもしくは任意の清算もしくは解散を実施も
しくはその手続を開始した場合(発行会社の資産の全部もしくは大部分が、発行会社の事業の継続
を主な目的とし、かつ、実際に発行会社の事業を継続し、発行会社の負債および債務(本社債を含
む。)のすべてを同時に継承する法人に移転されることとなる処分、解散、清算、合併またはその
他の事業再編の場合を除く。)。
(v) 本社債に基づく発行会社の義務の履行が、発行日以降に発効する法律上の規定に違反する場合もし
くは発行日以降に発効する規定に違反する場合、または関係当局による発行日日現在で効力を有す
る規定の解釈の変更に伴い、当該規定に違反することとなった場合。
(ⅵ)発行会社に対する法的清算( liquidation judiciaire )もしくは全事業の譲渡( cession totale
de l’entreprise)に関する判決が下された場合、発行会社がその債権者に対する権利譲渡もしく
は債権者との間で契約の締結を行った場合、またはその流動資産によって流動負債を弁済すること
ができない場合。
債務不履行事由が発生し、かつ、これが継続している場合、社債権者の要請によって行為する代表(下記本
要項第11項において定義する。)は、すべての債務不履行事由が治癒される前に発行会社および財務代理人
に対して書面による通知を行うことにより、さらなる手続を要することなく、当該社債権者が保有する本社
債の元本金額につき、財務代理人が当該支払請求通知を受領した時点の当該社債の元本金額および当該元本
金額につき発生した利息の支払期限を直ちに到来させることができる。
10
時効
発行会社に対する本社債に関する支払請求は、元本および利息の関連日から10年以内(元本の場合)または
5年以内(利息の場合)に時効消滅し、無効となるものとする。
― 10 ―
11
社債権者の代表
社債権者の代表に関して、社債権者は、シリーズ(本プログラムに基づいて発行される債券は、1つまたは
複数の発行日を有し他の発行条件(初回の利息の支払いに関する条件を除く。)が同一である一連のシリー
ズとして発行され、同一シリーズにおける債券は、交換が可能である。)の全てのトランシェにつき、本第
11項の以下の規定が適用される社債権者集団(それぞれを以下「社債権者集団」という。)における共通の
利益を保護するために自動的に同一集団に区分される。
社債権者集団は、以下の規定を条件として、第L.228-48条、第L.228-59条、第L.228-65 II条、第L-228-71
条、第R.228-63条、第R.228-67条、第R.228-69条および第R.228-72条以外のフランス商法典の規定により規
律される。
(i) 法人格
社債権者集団は独立した法主体であり、一部は代表者(以下「代表者」という。)を通じて、また、
一部は社債権者集会を通じて行為する。
全ての個別の社債権者を除く社債権者集団のみが、本社債に関して現在生じているかまたは将来生
ずることのある共通の権利、措置および利益を行使するものとする。
(ii) 代表者
代表者の役職は、いかなる国籍の者に対しても付与することができる。ただし、以下の者を代表者
に選出することはできない。
- 発行会社、発行会社の執行役会(Directoire)の構成員、発行会社の監査役会(Conseil
de Surveillance)の構成員、発行会社のゼネラルマネージャー(directeurs généraux)、
発行会社の法定監査人または発行会社の従業員ならびにそれらの尊属、卑属および配偶者
- 発行会社の債務の全部または一部を保証する会社、当該会社のそれぞれのマネージャー
(gérants)、ゼネラルマネージャー(directeurs généraux)、当該会社の取締役会、執
行役会(Directoire)または監査役会(Conseil de Surveillance)の構成員、当該会社
の法定監査人または従業員ならびにそれらの尊属、卑属および配偶者
- 発行会社の株式資本の10パーセント以上を保有する会社または発行会社に株式資本の10
パーセント以上を保有されている会社
- 銀行業を営むことが禁止されている者またはいかなる地位であれ企業体を指揮し、管理し、
または監督する権利を剥奪された者
社債権者集団の最初の代表者およびその代替者の氏名および住所は、下記のとおりである。本社債
のいずれかのシリーズの第1トランシェに関して選任される代表者は、当該シリーズの全てのトラ
ンシェに係る単一の社債権者集団の代表者となる。
代表者の氏名および住所
アントイーニ・ラチェナルド氏
フランス国パリ市75009セゼ通り10番地
代わりの代表者の氏名および住所
フィリップ・メゾヌーヴ氏
フランス国パリ市75009セゼ通り10番地
― 11 ―
代表者は、その業務または職務に関連して年間2,000ユーロ(VATを除く。)の報酬を受け取ること
ができる。
代表者が死亡し、退任し、またはその選任が取り消された場合には、当該代表者は、別の代表者に
より取って代わられる。当該代わりの代表者が死亡し、退任し、またはその選任が取り消された場
合には、社債権者集会により代わりの代表者が選任される。
いずれの利害関係者も、常に、発行会社の本社および支払代理人の指定された事務所において、最
初の代表者および代わりの代表者の氏名および住所を入手することができる。
(iii)代表者の権限
代表者は、(社債権者集会の相反する決定がない限り、)社債権者の共通の利益を保護するために
必要な運営上のあらゆる行為を行う権限を有するものとする。
社債権者に対するまたは社債権者により開始される法的手続は全て、代表者によりまたは代表者に
対して提起されなければならない。
代表者は、発行会社の業務運営に対して干渉することはできない。
(iv)社債権者集会
社債権者集会は、発行会社または代表者のいずれかによる招集によりいつでも開催することができ
る。合わせて未償還の本社債の額面金額の少なくとも30分の1を保有する一名または複数名の社債
権者は、社債権者集会の招集に関する要請書を発行会社および代表者宛てに発することができる。
この要請後2カ月以内に当該社債権者集会が招集されなかったときは、社債権者は、そのうちの一
名に対し、社債権者集会を招集する代理人の選任をパリの管轄裁判所に申請することを委託するこ
とができる。
社債権者集会の日時、場所および議題に関する通知は、下記本要項第14項に規定するとおり公表さ
れる。
各社債権者は、自ら、代理により、書面により、または発行会社の規則が規定する場合には参加し
ている社債権者の特定を可能にするテレビ会議またはその他の通信手段により社債権者集会に参加
することができる。本書提出日現在、発行会社の規則は、参加している社債権者の特定を可能にす
るテレビ会議またはその他の通信手段により社債権者が社債権者集会に参加する権利を想定してい
ない。各本社債は、1個の議決権を有する。
(v) 社債権者集会の権限
社債権者集会は、代表者および代わりの代表者の解任および交代について審議する権限が付与され、
本社債に関して現在生じているかまたは将来生ずることのある共通の権利、措置および利益に関す
るその他の事項について行為することもできる(コモンロー上原告または被告として行為する権限
を代表者に付与することを含む。)。
さらに、社債権者集会は、本要項の変更に関する提案(仲裁のためかまたは和解のためかを問わず、
争いのある権利または司法判断の対象となった権利に関する提案を含む。)を審議することができ
る。ただし、社債権者集会は社債権者の負債(債務)を増加させることはできない旨、社債権者間
における不平等な取扱いを定めることはできない旨および本社債の株式への転換を決定することは
できない旨が規定されている。
社債権者集会は、出席しているかまたは代理される社債権者がその時において発行済みの本社債の
少なくとも5分の1を保有する場合に限り、最初の招集において有効に審議することができる。2
回目の招集の際には、定足数を要しないものとする。社債権者集会における決議は、当該社債権者
集会に出席しているかまたは当該社債権者集会において代理される社債権者の投票の単純過半数に
より行われるものとする。
フランス商法典第R.228-71条に基づき、各社債権者の社債権者集会に出席する権利は、当該社債権
― 12 ―
者集会の会日のフランスにおける2営業日前の日の午前0時(パリ時間)現在における口座名義人
名簿中の当該社債権者の氏名の記載により証される。
社債権者集会の決定は、下記本要項第14項に定める規定に基づき公表されなければならない。
(vi)社債権者に対する情報
各社債権者またはその代表者は、各社債権者集会の開催前15日間においては、社債権者集会に提案
される決議案および社債権者集会に提出される報告(これらは全て社債権者が発行会社の登記上の
事務所において、通常の営業時間中に支払代理人の指定された事務所において、また、社債権者集
会に関する通知に記載されるその他の場所において閲覧することができる。)について調べ、また
はこれらの原文を複写することができる。
(vii)費用
発行会社は、社債権者集団の運営に関する全ての合理的な費用(社債権者集会の招集および開催に
関する費用、社債権者集団の代表者のその職務遂行に際しての費用、また、より一般的に、社債権
者集会により決定される全ての事務費用を含む。)のみを支払う。いかなる費用も本社債に基づき
支払われる利息に転嫁することはできないことが、明示的に規定されている。
単一の社債権者集団
同一のシリーズの本社債の保有者および下記本要項第13項に基づき当該シリーズの本社債に組み込まれ
るその他のシリーズの本社債の保有者は、それらのそれぞれの共通の利益を保護するために、単一の社
債権者集団に区分されるものとする。本社債のいずれかのシリーズの第1トランシェに関して選任され
る代表者は、当該全てのシリーズの単一の社債権者集団の代表者となる。
疑義を避けるために付言すると、本要項第11項における「未償還」という用語(上記本要項第4項にお
いて定義される。)には、法第L.213-1A条に基づき発行会社が買い付けた本社債であって発行会社が保
有しており、かつ、消却されていないものを含まないものとする。
12
修正
代理人契約は、当該契約における曖昧さの是正、または当該契約における不完全な条項の是正、修正もしく
は補完を目的として、あるいは、代理人契約の当事者が相互に必要または望ましいと判断し、かつ、当該当
事者が社債権者の利益に悪影響を与えるものではないと合理的に判断する方法により、社債権者の同意を得
ることなく、当該契約の当事者によってこれを修正または無効とすることができる。
13
追加発行
発行会社は、社債権者の同意を得ることなく、随時、本社債に組み込まれる(assimilées)追加の社債を創
出し、これを発行することができる。ただし、本社債と追加の社債は、すべての点(または元本金額および
該当する最終条件書に定める利息の初回支払を除くすべての点)において同一の権利を付されるものとする。
また、当該追加の社債の条件においては、当該組入れについて規定され、本要項における「本社債」は、こ
れに従って解釈されるものとする。
14
通知
(a) 本社債の保有者に対する通知は、発行会社が、当該通知が、(i)ヨーロッパにおいて広く発行されてい
る主要な日刊新聞(『フィナンシャル・タイムズ』を想定。)において行われた、または(ⅱ)AMFの一
― 13 ―
般規則(Règlement Général)の第221-3条および第221-4条に従って行われたと考える場合にのみ有効
であるものとする。
(b) 上記による通知を行うことができない場合、上記の新聞とは異なるヨーロッパにおいて広く発行されて
いる英語の主要日刊新聞に掲載された通知も有効であるものとする。当該通知は、当該新聞紙上で掲載
された日付において行われたものとみなされる。また、当該通知が2回以上にわたって、または異なる
日付において複数回にわたって行われた場合は、当該通知が上記に従って最初に掲載された日付におい
て行われたものとみなされる。
(c) 本要項に基づき本社債の保有者に対して行われる必要のある通知は、郵送ならびに本要項第14項(a)お
よび(b)に定める掲載に代えて、当該時点において本社債が清算されるユーロクリア・フランス、ユー
ロクリア、クリアストリーム・ルクセンブルクおよびその他の清算機関に対して当該通知を送達するこ
とにより、これを行うことができる。ただし、(i)通知は、AMFの一般規則(Règlement Général)の第
221-3条および第221-4条に基づき行われるものとし、また、(ii)上記本要項第11項に基づく社債権者集
会の招集および決議に関する通知は、ヨーロッパにおいて広く発行されている主要な新聞にも掲載され
なくてはならない。
15
準拠法および裁判管轄
(a) 準拠法:本社債および本社債に起因または関連して発生するすべての非契約上の義務については、フラ
ンス法に準拠し、これに基づき解釈される。
(b) 裁判管轄:発行会社に対する本社債に関する申立ては、パリに所在する管轄裁判所においてこれを提起
することができる。
(2) 課税上の取扱い
(a) 日本における課税
以下は本社債に関する日本国の租税上の取扱いの概略を述べたにすぎず、本社債に投資しようとする投
資家は、各投資家の状況に応じて、本社債に投資することによるリスクや本社債に投資することが適当か
否かについて各自の会計・税務顧問に相談することが望ましい。
本社債に投資した場合の日本国における課税上の取扱いは、現在以下のとおりである。
本社債の利息は、現行法令の定めるところにより、一般に利子として課税される。日本国の居住者及び
内国法人が支払いを受ける本社債の利息は、それが国外で支払われ租税特別措置法第3条の3第1項に定
める支払いの取扱者(売出人を含む。)を通じて交付される場合には、同法第3条の3第6項に定める公
共法人等、金融機関及び金融商品取引業者等を除いて国税と地方税の源泉所得税が課される。なお、源泉
所得税額は、その利子につき外国税額が支払いの際に課されているときは、かかる外国税額がなければ交
付されたであろう金額に基づいて計算し、その額から外国税額が控除される。日本国の居住者においては、
当該源泉所得税の徴収により課税関係は終了する。内国法人においては、当該利息は課税所得に含められ
法人税及び地方税の課税対象となる。ただし、当該法人は上記源泉所得税額を、一定の制限のもとで、法
人税及び地方税から控除することができる。上記にかかわらず、日本国の居住者が2016年1月1日以後に
支払を受ける本社債の利息は、申告分離課税の対象となる。
本社債の償還額が本社債の取得価額を超える場合の償還差益は、日本国の居住者の場合は、雑所得とし
て取扱われ、総合課税(所得税及び地方税)の対象になる(所得税法第35条第1項、所得税基本通達351(3))。内国法人の場合は、当該償還差益は課税所得に含められ法人税及び地方税の課税対象となる。
本社債の償還額が本社債の取得価額を下回る場合の償還差損は、日本国の居住者の場合は、所得税法上
― 14 ―
はないものとみなされる。内国法人の場合は、当該償還差損は損金の額として法人税及び地方税の課税所
得の額から控除される。上記にかかわらず、日本国の居住者が2016年1月1日以後に本社債の償還を受け
た場合の償還差益は、申告分離課税の対象となる。
本社債の譲渡による損益については、日本国の居住者の場合、譲渡益は非課税とされ、譲渡損は所得税
法上ないものとみなされる。内国法人の場合は、当該譲渡損益は課税所得に含められ法人税及び地方税の
課税対象となる。上記にかかわらず、日本国の居住者が2016年1月1日以後に本社債を譲渡した場合には、
その譲渡所得は申告分離課税の対象となる。
なお、2016年1月1日以後に申告分離課税の対象となる、本社債の利息、償還差損益、及び譲渡損益は、
一定の条件で、他の社債や上場株式等の譲渡所得等と損益通算を行うことができる。
(b) フランスにおける課税
以下の記述は、共同所有者ではない本社債の保有者の、フランス法下における購入、保有および処分に
関連する源泉徴収税の基本的な概要を示すことを意図したものである。したがって、本社債への投資を検
討する投資家は、本社債の購入、所有または処分に関する関連する課税について、自身の税務顧問の助言
を受けるべきである。
源泉徴収税
本社債について発行会社によってなされた利息その他の収益の支払いには、当該支払いがフランス一般
租税法第238-0条Aに定められた意味におけるフランス国外の非協調国または地域( Etat ou territoire
non coopératif )(以下「非協調国」という。)においてなされた場合を除き、フランス一般租税法第
125条AIIIに定められる源泉徴収税が課されない。本社債の支払いが非協調国においてなされる場合、フ
ランス一般租税法第125条A IIIに基づいて75%の源泉徴収税が適用される(ただし、一定の例外および適
用される二重課税条約のより有利な条項の対象となる。)。
さらに、フランス一般租税法第238条によれば、当該本社債の利息その他の収益は、それらが非協調国
に居住する者もしくは非協調国において設立された者に対して支払われ、もしくは生じた場合、または非
協調国において支払われた場合、発行会社の課税所得の控除対象とはならない。一定の条件の下では、か
かる控除対象とならない利息その他の収益は、フランス一般租税法第109条に基づいてみなし配当とされ
る場合がある。その場合、かかる控除対象とならない利息その他の収益には、フランス一般租税法第119
条第2項に基づいて定められる30%または75%の源泉徴収税が課される場合がある。ただし、適用される
二重課税条約のより有利な条項の対象となる。
上記にかかわらず、社債の発行の主要な目的および効果が、非協調国における利息その他の収益の支払
いを認めるものではなかったことを発行会社が証明できる場合には、関連する利息またはその他の利益が
真実取引に関するものであり、かつ通常でないかまたは過大な金額でない限り、かかる社債の発行にはフ
ランス一般租税法第125条A IIIに基づいて定められる75%の源泉徴収税およびフランス一般租税法第238
条に規定される控除対象からの除外のいずれも適用されないと規定されている(以下「本例外」とい
う。)。フランス税務当局の公共財政公報‐税務BOI-INT-DG-20-50-20140211 no.550および990、BOIRPPM-RCM-30-10-20-40-20140211 no.70、BOI-IR-DOMIC-10-20-20-60-20150420 no.10、BOI-ANNX-00036620120912 no.90ならびにBOI-ANNX-000364-20120912 no.20に基づき、社債の発行が下記のいずれかに該当
する場合、かかる社債の発行は、発行会社がかかる社債の発行の目的および効果を証明することなく、本
例外の対象となる。
(i)フランス通貨金融法典L.411-1条に定められる公募によって勧誘される場合または非協調国以外の国
において募集に相当するものによって勧誘される場合。本条において「募集に相当するもの」とは、外国
の証券市場当局への発行書類の登録または提出が必要となる勧誘をいう。
(ii)規制市場またはフランスもしくは外国の多国間証券取引システムにおける取引が承認されており
(ただし、かかる市場またはシステムが非協調国に所在していない場合に限る。)、かかる市場の運営が
取引業者または投資サービス業者その他これに類似する外国の事業体によって行われている場合(ただし、
かかる取引業者、投資サービス業者または事業体が非協調国に所在しない場合に限る。)。
― 15 ―
(iii)その発行時において、フランス通貨金融法典L.561-2条に定められる中央預託機関もしくは証券の
決済および受渡しならびに支払いのためのシステムの運営機関またはこれに類似する外国の預託機関もし
くは運営機関の決済業務における取扱いが認められている場合(ただし、かかる預託機関または運営機関
が非協調国に所在しない場合に限る。)。
第3【第三者割当の場合の特記事項】
該当事項なし。
第4【募集又は売出に関する特別記載事項】
本社債についてのリスク要因
本社債の義務の履行に影響を与える(デフォルト・リスクを含む)発行会社に関するリスクに加え、本
社債への投資のリスク評価に重大な影響を与えるいくつかの要因が存在する。
発行会社は、下記に記載される事項が、本社債への投資に内在するいくつかの主要なリスクを表してい
るものと信じている。しかしながら、発行会社は、他の理由で、利息、元本および本社債に関するその他
の金額を支払うことができない可能性があり、下記の記載が、本社債の保有に関するリスクを網羅するも
のであることを保証するものではない。
本社債に関する一般的リスク
独自の検討および助言、投資の適合性
本社債への投資およびその保有に内在する明白かつ重要なリスクにもかかわらず本社債の投資家になろ
うとする者はすべからく、独自の検討と適切である場合には専門家の助言に基づき、本社債の取得が各自
の財務上のニーズ、目的および条件に完全に一致し、各自に適用されるあらゆる投資方針、指針および制
限と合致しかつ全く矛盾せず、また各自に適した相応の適切な投資であるとの決定を行なわなければなら
ない。
投資家になろうとする者は、本社債取得の適法性の判定に関して、あるいはその他上述の事項について、
発行会社またはその各関係者に依拠してはならない。
購入の適法性
発行会社、またはその各関係者は、本社債の投資家になろうとする者の本社債取得に係る適法性(当該
投資家になろうとする者の法人設立法域における法律との適法性か、当該者の事業地法域(仮に異なれ
ば)における法律との適法性かを問わない。)、あるいは投資家になろうとする者に適用される法律、規
則または規制方針に係る当該者の法令遵守性について、いっさい責任を負わず、また引受けない。
修正、権利放棄および更改
本要項には本社債権者の利益一般に影響を与える事項を審議する社債権者集会の招集規定が含まれてい
る。当該規定は、定義された多数決により、関連する社債権者集会に出席せず投票しなかった本社債権者
および多数とは逆の側に票を投じた本社債権者を含めて全本社債権者を拘束することを認める。
― 16 ―
社債権者の本社債に関する実際の利回りは、取引費用の発生により表示の利回りから減少するおそれがあ
る
本社債が売買される際、有価証券の当該時点での価格に加え、複数の種類の付随費用(取引手数料およ
び委託手数料を含む。)が生じる。当該付随費用は、本社債の潜在的利益を大幅に減少させ、場合によっ
ては喪失させる可能性もある。例えば、金融機関は通常、固定の最低委託手数料または注文価額に比例し
た委託手数料のいずれかを委託手数料として顧客に請求する。注文の執行にあたり、追加の国内外の当事
者(外国市場における国内のディーラーおよびブローカーを含むが、これに限定されない。)が含まれる
場合、社債権者は、かかる当事者に関する仲介手数料、委託手数料ならびにその他の費用および経費(第
三者費用)を請求されうることも考慮する必要がある。
有価証券の購入に直接関連する当該費用(直接的費用)に加えて、社債権者は、経過的費用(保管費用
等)を考慮する必要がある。投資家は、本社債に投資する前に、本社債の購入、保管または売却に関連し
て生じる追加の費用を把握するべきである。
課税
本社債を購入および売却しようとする者は、本社債の譲渡が行われる国またはその他の法域の法律およ
び慣行に従い、税金またはその他の文書関連課徴金もしくは賦課金の支払いを請求される可能性があるこ
とに留意するべきである。法域によっては、本社債のような金融商品に関して、税務当局の公式文書また
は裁判所の決定が取得できない可能性がある。投資家になろうとする者においては、本社債の取得、保有、
売却および償還に係る各自の課税に関して、本書に含まれる課税上の取扱いの項目に依拠することなく、
自身の税務顧問の助言を求めるよう忠告する。かかる顧問のみが、投資家になろうとする者の個別具体的
な状況を正当に考慮する立場にある。こうした投資に関する考慮については、本書の課税上の取扱いの項
目と関連づけて読まれる必要がある。
EUの銀行の再生および破綻処理に関する指令
BRRD(以下に定義する。)の実施を見越した銀行業務の分離および規制に関する2013年7月26日フラン
ス法( loi de séparation et de régulation des activités bancaires)(以下「SRAB法」という。)は、
と り わ け 、 金 融 健 全 性 規 制 ・ 金 融 問 題 解 決 監 督 機 構 ( Autorité de contrôle prudentiel et de
résolution)と改名されたフランス諮問監督機関の新しい破綻処理委員会に破綻処理の権限を付与するフ
ランスの金融機関および投資会社に適用される破綻処理制度について定めている。SRAB法では、実質的な
破綻状態において、かかるフランスの破綻処理委員会がその裁量により株式または資産を取得者またはブ
リッジバンクに譲渡するといった破綻処理の措置を講じることができる旨定めている。また、破綻処理委
員会は、株式資本の消却または減額、ならびにその後に必要な場合、超劣後債、参加資本証券( titres
participatifs)およびその他の優先順位の低い劣後債(その規定において、継続企業基準で損失を吸収
すると定められているもの。)を削減、消却または資本に転換することができ、その後にその他の劣後証
券についてもこれと同様の措置を行うことができる。
2014年5月15日付欧州議会・理事会指令2014/59/EU(以下「BRRD」という。)は、欧州における金融機
関および投資会社の再生および破綻処理に関する幅広い枠組みを提供する。BRRDの宣言の目的は、関連当
局に対し、財務の安定性の保護および納税者の損失の危険の最小化のために、銀行危機に対処するための
手段および権限を事前に与えることにある。
BRRDには4つの破綻処理のための方策および権限が含まれており、関連ある破綻処理当局が(a)金融機
関が破産しているかまたは破産するおそれがあり、(b)他の私的整理または監督上の処分によって合理的
な時間的枠組み内で当該金融機関の破産を回避する合理的な見込みがなく、(c)破綻処理手続が公共の利
益において必要となると考える場合、これらを単体または組み合わせて使用することができる。
(ⅰ)事業売却 - 破綻処理当局が、株主の同意ならびにBRRDに明示的に規定された会社法および証券
法上の手続上の要件を遵守することなく、会社またはその事業の全部もしくは一部の商業的な条件での売
却を指図することを可能とする。
― 17 ―
(ⅱ)承継機関- 破綻処理当局が、会社の事業の全部または一部を「ブリッジバンク」(公的機関によ
る支配を受ける事業体)に譲渡することを可能とする。
(ⅲ)資産分離 - 破綻処理当局が、減損資産の価値を最大にする目的でこれが長期に亘り運用および
達成されるように、公的機関に支配されている資産管理ビークルに当該資産を譲渡することを可能とする。
(ⅳ)ベイルイン - 破綻処理当局に、破綻する金融機関の一部の債権者の債権を削減し、(いずれの
責任がベイルイン・ツールの適用の観点から適切かについての一定のパラメーターに従い)負債債権を資
本に転換する権限を付与する。
また、BRRDには、上記破綻処理の方策を可能な限り最大限に課し、かつ活用した上で、財務の安定性を
維持しつつ、追加の財務安定化方策によって特別な公的支援を提供できる加盟国向けの権利が、最後の手
段として定められている。これは、公的資本支援と暫定的な公的保有方策から成る。このような特別な財
務支援は、EU加盟国助成枠組みに従い提供されなければならない。
金融機関が破産しているかまたは破産するおそれがあるとみなされるのは、承認を継続する要件に違反
しておりまたは近い将来違反するおそれがある場合、金融機関の資産が負債を下回っておりまたは近い将
来下回るおそれがある場合、支払期限が到来する債務を支払うことができずまたは近い将来支払うことが
できなくなるおそれがある場合、特別な公的支援を必要とする場合(限られた場合を除く。)である。
ベイルインの適用に際して、破綻処理当局は、最初に普通株等Tier-1を減額または消却し、その後、そ
の他Tier-1商品を、次にTier-2商品およびその他の劣後債を必要とされる範囲で最大限度まで減額、消却
または転換しなければならない。かかる減額の合計が必要額に満たない場合、その場合のみにおいて、破
綻処理当局は、通常の支払不能に関する手続における債権の序列に従って無担保債権者に関して支払うべ
き元本金額または残高を、必要とされる範囲で減額または転換する。
BRRDは、遅くとも2016年1月1日に適用される一般的なベイルイン・ツールを除き、BRRDが2015年1月
1日から加盟国に適用されるものと定めている。しかしながら、フランスでは、未だその適用の実施作業
の途中である。BRRDに含まれる規定の多くは、SRAB法に既に含まれる規定と実質的に同様である。
SRAB法はフランスでは既に施行されているが、SRAB法の規定は既に採用されているBRRDを反映するため
に修正が必要である。BRRDを反映して将来行われる修正の内容は、現時点では明らかでない。
BRRDに定められる権限および特定の範囲においてSRAB法で既に定められる権限は、金融機関および投資
会社の経営管理方法に対してだけではなく、一定の状況における債権者の権利に対しても影響を与える。
SRAB法により、また、より大きい範囲ではフランス法に基づきBRRDが実施される場合、一般的なベイル
イン・ツールが適用された際に社債が減額または資本への転換の対象となる可能性があり、その結果かか
る社債権者がその投資分の一部または全部を失うおそれがある。BRRDおよびSRAB法に基づく権限の行使ま
たはかかる行使の提案は、したがって、社債権者の権利、社債権者が社債に投資した価格もしくは価値、
および/または発行会社が社債に基づく義務を履行する能力に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
米国外国口座税務コンプライアンス法に基づく源泉徴収
米国「外国口座税務コンプライアンス法」(以下、「FATCA」という。)は、新たな報告制度を課し、
かつ(i)米国内を資金源とする一定の支払い、(ii)新たな報告制度を遵守しない一定の非米国金融機関へ
の「外国パススルー支払い」、および(iii)FATCA参加の非米国金融機関が発行した持分に関し、本人確認
情報を提供しない一定の投資家への支払いに対して、30パーセントの源泉徴収を課す可能性がある。本社
債は、券面不発行の形態で清算機関において保有されるが、極めて希な場合を除き、清算機関の受領する
支払額にFATCAが影響を及ぼすとは考えられていない。ただし、最終投資家に至るまでのその後の支払連
鎖において、保管機関または仲介機関全般がFATCAに基づく源泉徴収を免除された支払いを受領すること
ができない場合、当該保管機関または仲介機関に対して行われる支払いはFATCAによる影響を受ける可能
性がある。また、金融機関である最終投資家が、FATCAに基づく源泉徴収を免除された支払いを受領する
― 18 ―
権利を有さない場合、または最終投資家が、FATCAに基づく源泉徴収を免除された支払いを受けるために
必要な情報、定型書類、その他の書類もしくは同意を各自のブローカー(または各自が支払いを受領する
その他の保管機関もしくは仲介機関)に提供しない場合、最終投資家に対する支払いにFATCAが影響を及
ぼす可能性がある。投資家は、保管機関または仲介機関を(FATCAまたはFATCAに関連するその他の法律も
しくは契約の遵守が各機関によって確実に実行されるよう)慎重に選択し、各保管機関または仲介機関が
FATCAに基づく源泉徴収を免除された支払いを受けるために必要な情報、定型書類、その他の書類または
同意を提供すべきである。本社債に基づく発行会社の義務は、清算機関に支払いを行った時点で消滅する
ため、発行会社は、清算機関および保管機関または仲介機関を通じてその後送金される金額に関して責任
を有しない。
フランスの倒産法
フランスの倒産法では、従業員数が150人を上回るか、売上高が20百万ユーロを上回る会社に該当する
場合については、以下のいわゆる「委員会プロセス」を経ることによる保全手続計画または裁判所主導再
建計画の採択が可能である。
(i)保全手続( procédure de sauvegarde )または裁判所主導再建手続( procédure de redressement
judiciaire)が開始される場合は、2つの債権者委員会(すなわち1つは債務者に対して請求権を
有する金融債権者のための委員会、もう1つは「主要取引先」(すなわち当該債務者の全取引先の
請求権の合計金額の3%を上回る請求権を有する取引先)のための委員会)を設置しなければなら
ない。金融迅速保全手続( procédure de sauvegarde financière accélérée )が開始される場合は、
上記の金融債権者委員会のみが設置される。
(ii)フランス通貨金融法典第L.213-5条の意義の範囲内における義務の要件を満たす負債証券の保有者
は、発行会社について保全手続(procedure de sauvegarde)、金融迅速保全手続( procédure de
sauvegarde financière accélérée ) ま た は 裁 判 所 主 導 再 建 手 続 ( procédure de redressement
judiciaire )が開始される場合には、自動的に単一の負債証券保有者集会(「負債証券保有者集
会」)にグループ分けされる。
負債証券保有者集会は、フランス通貨金融法典第L.213-5条の意義の範囲内における義務の要件を満た
す、発行会社により発行された本社債を含むすべての負債証券(債券発行プログラム(EMTN)に基づくか
否か、あるいはフランス国内で発行されたか国外か、さらには準拠法の如何を問わない。)の保有者から
構成される。
また、総資産が25百万ユーロを上回るか、または(i)従業員数が150名を上回る会社、(ii)前会計年
度の売上高が20百万ユーロを上回る会社もしくは(iii)総資産が25百万ユーロを上回る別の会社を支配
している場合は総資産が10百万ユーロを上回る会社の保全手続計画も、金融債権者委員会および負債証券
保有者集会との金融迅速保全手続において採択が可能である。
債権者委員会および負債証券保有者集会は、保全手続計画案または裁判所主導再建計画案について、発
行会社および裁判所に指名された財産管理人から相談を受けるものとする。
計画が債権者委員会の採択プロセスを完了するためには、当該計画は以下に従って負債証券保有者集会
により承認されなければならない。
-保全手続または裁判所主導再建手続が開始された場合において、当該開始後当初の6ヶ月以内であっ
て、かつ2つの債権者委員会の各々が承認した後。
-金融迅速保全手続が開始された場合において、当該開始後当初の2ヶ月以内であって、かつ金融債権
者委員会が承認した後。
各委員会および負債証券保有者集会における承認は、投票で意思表示をした債権保有者が保有する請求
権の3分の2以上の価額を保有する債権者の賛成票を必要とする。定足数は必要としない。
各債権者委員会および負債証券保有者集会においては特に以下について承認を与えることができる。
-負債証券の保有者(本社債権者を含む)に対する債務金額のリスケジュールまたは削減
-相違が生じる状況が正当化できる場合には、負債証券の保有者(本社債権者を含む)の間における個
別的な待遇の導入、および/または
― 19 ―
-負債証券(本社債を含む)を株式資本への権利を付与するか、または付与できる証券に転換する決定
(関係株主の同意が条件)。
疑義を避けるために付言すれば、本書における本社債権者の代表に関する条項または適用ある場合のフ
ランス商法典の規定は、かかる状況に適用される倒産法の強行規定に違反する場合は適用されない。
債権者委員会および負債証券保有者集会による承認後、計画は関係する裁判所に認可を受けるために提
出されなければならない。裁判所は認可を検討するに際して当該手続の開始時点における債権者間の既存
の約定劣後取決めを考慮しつつ全債権者の利益が十分に保護されていることを確認しなければならない。
裁判所の認可が得られ次第、債権者委員会および負債証券保有者集会が受入れた保全手続計画または再建
計画は、債権者委員会および負債証券保有者集会の全メンバー(計画の採択に投票していないか、反対票
を投じたメンバーを含む)に対して拘束力を持つ。
保全手続または裁判所主導再建手続が開始された場合(債権者委員会または負債証券保有者集会のメン
バーではない債権者について)、あるいは債権者委員会が設置されていない場合、あるいは債権者委員会
または負債証券保有者集会の承認が開始後6ヶ月以内に得られない場合には、債権者は、個々に、または
集団として協議を受け、計画されている債務繰延および/または削減を受入れるかどうか問われる。かか
る場合において裁判所は、当該措置に同意した債権者の請求権について債務繰延または削減を認可する権
限を有するが、それにはよらず10年間を最長期間として一律の債務繰延(金利込み)のみを負わせること
もできる。
迅速保全手続が開始された場合、債権者委員会または負債証券保有者集会のメンバーではない債権者は、
期日到来時に支払いを受ける。債権者委員会および負債証券保有者集会が手続開始後2ヶ月以内に何らの
計画も採択しない場合には、裁判所は当該手続を終了させる。
法律の変更
本要項は本書の日付に効力を有するフランス法に基づいている。本書の日付より後に見込まれ得る判決
または公権力によるフランス法の運用もしくは解釈の変更の影響については保証の限りではない。
本社債に係る活発な流通市場/売買市場の欠如
本社債は広く流通しない可能性のある新規の証券であり、本社債について活発な売買市場が存在しない
こともあり得る。
本社債の新規発行後に本社債が売買される場合に、実勢金利、類似証券の市場状況、一般的経済状態お
よび発行会社の財政状態によっては、当初売出価格を割り込んで取引される可能性がある。
したがって本社債の流通市場の形成または流動性については保証の限りではない。その結果、投資家が
直ちにあるいは自らの期待利回りを実現できる価格で本社債を売却できない場合もある。投資家は本社債
が部分的には直ちに売却可能ではないこと、時間の経過で本社債の価額が変動すること、その変動が大幅
になることを理解し、かつそのリスクに持ちこたえることができない限り本社債を購入すべきではない。
為替レートの変動に関するリスク
本社債に投資しようとする者は、本社債への投資が為替レートの変動リスクを含むものであることに注
意すべきである。本社債は、本社債の購入者の自国通貨とは異なる通貨建てとなる予定である。通貨間の
為替レートは、マクロ経済状況の影響を受ける国際為替市場における供給と需要、投機ならびに中央銀行
および政府の介入(為替操作および制限の義務を含む。)などの要因によって決定される。為替レートの
変動は、本社債の価額に影響を与える可能性がある。
発行会社の信用格付の低下または格付法の変更は本社債の市場価格に影響を与える可能性がある。
一社または複数の独立格付機関が本社債について発行会社の信用格付を付与することがあり得る。発行
会社の信用格付は、本社債を含むその債務についての発行会社の支払能力の評価である。このため発行会
社の信用格付の現実の引下げまたは見込まれる引下げは、本社債の時価に影響を与える可能性がある。
― 20 ―
信用格付は、ストラクチャー、市場、上述の追加的要因および本社債の価額に影響を与え得るその他の
要因に関連するすべてのリスクの潜在的影響を反映していない可能性がある。信用格付は、有価証券の購
入、売却または保有の推奨ではなく、格付は信用格付機関により随時変更され撤回され得る。また信用格
付機関は、本社債に類似した特徴を有する証券の格付法を将来変更する可能性もある。こうした変更には
発行会社の優先証券に付与されている格付と本社債に類似した特徴を持つ証券に付与されている格付との
関連性(しばしば「ノッチング(差異化)」と呼ばれる。)を含む場合がある。格付機関が将来かかる証
券の格付慣行を変更し、かつ/または本社債の格付がその後引下げられ、変更され、停止され、または撤
回された場合には、本社債の取引価格に対してマイナスの影響を与える可能性がある。
本社債の市場価格
本社債の市場価格は発行会社の信用力ならびに指標のボラティリティ、市場金利・利回りおよび満期ま
での残存期間を含む多くの追加要因に影響される。
本社債の価額は、資本市場全般に影響を与える要因および本社債が取引される資本市場を含めて、フラ
ンス内外の経済、金融および政治における出来事をはじめとする相互に関連する多くの要因に依存する。
本社債権者が満期前に本社債を売却できる価格は、発行価格または購入者により支払われた購入価格を
割り込む可能性がある(大幅に割り込む場合もある。)。
本社債の特性に係るリスク
発行会社の早期償還オプションにより本社債権者の予想利回りが予想比大幅に下回る可能性がある。
上記本要項第6項に定めるところに従い、フランス共和国、その下部行政主体または関連当局もしくは
課税当局によりまたはその域内で、課され、賦課され、徴収され、源泉されまたは課税される現在または
将来のいかなる性質の税金、賦課金その他の公租公課のためのまたはそれらを理由とする源泉徴収または
控除について、もしくはこれらを理由として、発行会社により源泉徴収または控除されることに起因して、
本社債に関して発行会社が支払うべき金額の増額を余儀なくされる場合には、発行会社は本要項に従い、
すべての本社債の未償還残高を償還することが可能であり、また一定の状況のもとでは償還するものとす
る。
固定金利型本社債の価額は変動する可能性がある。
固定金利型本社債への投資は、その後の市場金利の変動が本社債の価額に悪影響を与える可能性のある
リスクを伴う。
第二部【公開買付けに関する情報】
該当事項なし。
― 21 ―
第三部【参照情報】
第1【参照書類】
会社の概況及び事業の概況等法第5条第1項第2号に掲げる事項については、以下に掲げる書類を参照す
ること。
1【有価証券報告書及びその添付書類】
事業年度(2014年度)(自 平成26年1月1日 至 平成26年12月31日)
平成27年6月10日関東財務局長に提出
2【四半期報告書又は半期報告書】
該当事項なし。
3【臨時報告書】
該当事項なし。
4【外国会社報告書及びその補足書類】
該当事項なし。
5【外国会社四半期報告書及びその補足書類並びに外国会社半期報告書及びその補足書類】
該当事項なし。
6【外国会社臨時報告書】
該当事項なし。
7【訂正報告書】
訂正報告書(上記有価証券報告書の訂正報告書)を平成27年6月18日に関東財務局長に提出
第2【参照書類の補完情報】
上記に掲げた参照書類としての有価証券報告書(その訂正報告書を含む。)(以下「有価証券報告書等」
という。)の「事業等のリスク」に記載された事項について、当該有価証券報告書等の提出日以後、本発行
登録追補書類提出日までの間において重大な変更その他の事由はない。
また、当該有価証券報告書等には将来に関する事項が記載されているが、本発行登録追補書類提出日現在、
当該事項に係る発行会社の判断に変更はない。
第3【参照書類を縦覧に供している場所】
該当事項なし。
第四部【保証会社等の情報】
該当事項なし。
― 22 ―
発行登録書の提出者が金融商品取引法第5条第4項各号に
掲げる要件を満たしていることを示す書面
会
社
名
代表者の役職氏名
ビー・ピー・シー・イー・エス・エー
資金調達・投資家向け広報部門
取締役
ローランド・シャボンネル
1
当行は1年間継続して有価証券報告書を提出している。
2 当行は、本邦において発行登録書の提出日(平成 25 年 11 月 28 日)以前5年間にその募集
又は売出しに係る有価証券届出書又は発行登録追補書類を提出することにより発行し、又
は交付された社債券の券面総額又は振替社債の総額が 100 億円以上である。
(参考)
(平成 24 年 12 月 20 日(発行日)の募集)
ビー・ピー・シー・イー・エス・エー第1回円貨社債(2012)
券面総額又は振替社債の総額
522 億円
― 23 ―
有価証券報告書等の提出日以後に発生した
重要な事実の内容を記載した書類
プレス・リリースおよび 2015 年3月 18 日(2014 年度年次報告書の公表日)以後に発生した出来事
2015 年5月6日付プレス・リリース
グループ BPCE の国外バンキング業務に係る体制の変更
2015 年5月6日、パリにて
グループ BPCE は、国外ユーロ圏におけるバンキング業務に係る体制の変更に関する契約に調印した
ことを発表した。これにより、BPCE アンテルナシヨナル・エ・ウートル・メール(BPCE IOM)が保
有するバンク・ドゥ・ラ・レユニヨン、バンク・デザンティーユ・フランセーズおよびバンク・ド
ゥ・サン・ピエール・エ・ミクロンの資本持分は、ケス・デスパルニュ・プロヴァンス・アルプ・コ
ルス(CEPAC)にすべて譲渡される。
まだ計画段階であった 2014 年 10 月1日にあらかじめ発表されたこの計画は、現在、BPCE の監査役会、
CEPAC の運営・監査役会および BPCE IOM の取締役会による承認を受けている。引き続き監督当局の承
認が条件となっている今回の取引は、2015 年度下半期に完結するであろう。
この契約の条件に基づき、BPCE IOM は、国外ユーロ圏における各種プロジェクトへの資金提供に充て
られたローンのポートフォリオも CEPAC に譲渡する。
CEPAC の役員会会長アラン・ラクロワは、次のように述べた:「今回の取引が完了すれば、2016 年度
中にバンク・ドゥ・ラ・レユニヨン、バンク・デザンティーユ・フランセーズおよびバンク・ドゥ・
サン・ピエール・エ・ミクロンを CEPAC 内で統合する予定です。こうした国外の地域と長期にわたり
繋がりを有する大手協同金融機関にとってなくてはならない存在にするとともに、今後の発展に必要
なリソースを提供することが目的です。」
BPCE IOM の最高経営責任者フィリップ・ガースアールトは、次の声明を出した:「3行は近年業績が
回復しているので CEPAC の一員になるのです。BPCE IOM にとっては、リテールバンキングの海外展開
を加速し、アフリカおよび太平洋地域におけるネットワークのデジタル化を完了させることが今の優
先事項です。」
グループ BPCE の役員会会長フランソワ・ぺロールは、次のように締めくくった:「我々の戦略プラ
ン『Another Way to Grow』の一環である今回の取引により、国外ユーロ圏にポピュレール銀行傘下
銀行およびケス・デパーニュ(貯蓄銀行)という2大リテールバンキング・ネットワークを中心とし
た拡大当行グループのプレゼンスを構築できるようになります。」
― 24 ―
2015 年3月 31 日現在における拡大当行グループの第1四半期の財務成績
2015 年5月6日付プレス・リリース
2015 年5月6日、パリにて
グループ BPCE の 2015 年度第1四半期の経営成績1
グループ BPCE は、2015 年度第1四半期に堅調な業績を上げた。帰属純利益(特別損益項目および IFRIC 第 21 号
の影響を除く。)は 1.0 十億ユーロで、2014 年度第1四半期と比べて急増した(16.1%増)。
すべての事業ライン2における好調な商業活動

ポピュレール銀行およびケス・デパーニュ(貯蓄銀行)のリテールバンキング・ネットワーク
- 両ネットワークにおける顧客預金および貯蓄の増加:対前年度比 28 十億ユーロ増
- 法人顧客向け貸付の回復に伴う貸付金残高の対前年度比 3.0%増

保険
- 損害保険契約、共済保険契約および健康保険契約のポートフォリオ:9.3%増
- 生命保険資金の総額: 4.4%増および力強い新規資金流入

ナティクシスの中核事業ライン
- ホールセール・バンキング:主要フランチャイズの開拓;ストラクチャード・ファイナンスにおけ
る 5.7 十億ユーロの新規貸付の実施およびキャピタルマーケット業務における非常に好調な業績
- 投資ソリューション:資産運用については記録的な四半期;2015 年度第1四半期の新規資金純流入
額は 19 十億ユーロ、運用資産の総額は 820 十億ユーロ
- SFS: リテールバンキング・ネットワーク上での業務展開;消費者貸付金残高(9%増)、従業員貯
蓄制度の運用資産(13%増)および電子決済取引(6%増)
2015 年度第1四半期の経営成績の強固な基盤
- 拡大当行グループの中核事業ラインの収入3は 8.0%増の 5.9 十億ユーロ(恒常為替レートでは 5.5%
増)
- リスクコストは 32 ベーシス・ポイント(オーストリアの公的銀行ヘタに関する業務に関連して計上
した引当金の影響を除く。)で適度な水準を維持
- 税引前利益(特別損益項目および IFRIC 第 21 号の影響を除く。)は 1.8 十億ユーロ(21.7%増)
- 公表された親会社の持分所有者に帰属する当期純利益は 626 百万ユーロ
バランスシートの継続的な強化
- 普通株式等 Tier-1 比率4は 2015 年3月 31 日現在 12.2%(2014 年度末と比べて 20 ベーシス・ポイン
ト上昇)、全体的な自己資本比率 4 は 15.7%(2014 年度末と比べて 10 ベーシス・ポイント上昇)
- レバレッジ比率5は 2015 年3月 31 日現在 4.6% (2014 年度末と比べて 10 ベーシス・ポイント上
昇)
- 預貸率は 2015 年3月 31 日現在 119%6、2014 年度末と比べて2ポイント下落
1
2014 年度第1四半期の経営成績は、試算(本書末尾の手法に関する注記を参照)により表示している。別段の
記載がない限り、変動はすべて、2014 年3月 31 日の同じ比較基準を用いている。
2
中核事業ライン:商業銀行業務および保険、ホールセール・バンキング、投資ソリューションならびに専門的
金融サービス
3
特別損益項目(4ページの表を参照)を除く。
4
税務上の繰越欠損金に対する繰延税金資産を計上するために修正再表示した後の 2015 年3月 31 日現在の推定
値-CRR/CRD 4(経過措置を除く。)
5
税務上の繰越欠損金に対する繰延税金資産を計上するために修正再表示した後の、2014 年 10 月 10 日に欧州委
員会が公表した委任法の規定に基づく 2015 年3月 31 日現在の推定値-CRR/CRD 4(経過措置を除く。)
― 25 ―
-
流動性準備は短期資金需要額ならびに満期が1年以内の中長期債務および劣後債務の 128%をカバ
ー、2014 年度末と比べて8パーセント・ポイント増
2015 年5月6日、BPCE の監査役会は、拡大当行グループの 2015 年度第1四半期の財務書類について
検討するために、スティーブ・ジャンティリを議長とする会議を招集した。
グループ BPCE の役員会会長フランソワ・ぺロールは、次のように述べた:「本年度の第1四半期は、
拡大当行グループの基盤の力強さ(ポピュレール銀行傘下銀行およびケス・デパーニュ(貯蓄銀行)の
活発な商業活動を追い風とした中核事業ラインの8%増収、保険事業が生み出したモメンタムの拡大、
ホールセール・バンキング部が報告した力強い伸びおよび資産運用にとって記録的な四半期;業績の
16.1%拡大と1十億ユーロの純利益(特別損益項目を除く。);適正自己資本-利益剰余金による-お
よび流動性の双方の点でのバランスシートの一層の強化)を確認するものです。」
1.グループ BPCE の 2015 年度第1四半期の連結経営成績 1
グループ BPCE は、2015 年度第1四半期も引き続き好調な業績を上げた。収入 33 は 9.8%増加し、総
額 6,199 百万ユーロに達した。中核事業ラインが計上した収入 3 は 8.0%(恒常為替レートでは
5.5%)増加し、5,904 百万ユーロに達した。
グループ BPCE は、適正自己資本を大幅に改善した。普通株式等 Tier-1 比率(CET1)は、2014 年 12
月 31 日と比べて 20 ベーシス・ポイント上昇して 12.2%4 となり、全体的な自己資本比率は、2014 年
12 月 31 日と比べて 10 ベーシス・ポイント上昇して 15.7%4 となった。2015 年3月 31 日現在の拡大
当行グループのレバレッジ比率 5 は 4.6%であり、2014 年 12 月 31 日と比べて 10 ベーシス・ポイント
上昇した。
拡大当行グループの流動性ポジションは大きく改善され、預貸率は 2015 年3月 31 日現在 119%6 であ
った。流動性準備は、短期資金需要額ならびに満期が1年以内の中長期債務および劣後債務を十分に
カバーしている(2014 年度末と比べて8ポイント増の 128%)。
2015 年度第1四半期の連結経営成績 1:親会社の持分所有者に帰属する当期純利益(特別損益項目お
よび IFRIC 第 21 号の影響を除く。)の力強い伸び
グループ BPCE の銀行業務純収益7は 6,199 百万ユーロとなり、2014 年度第1四半期と比べて 9.8%増
加した。拡大当行グループの銀行業務純収益に対する中核事業ラインの寄与は 5,904 百万ユーロであ
り、2014 年度同期比で 8.0%増加した。
拡大当行グループの営業費用は 4,158 百万ユーロであり、対前年度比で 3.3%増加した。総額 3,896
百万ユーロとなった中核事業ラインの費用も、3.3%増加した。
営業総利益 7 は 2,041 百万ユーロであり、前年度第1四半期と比べて 25.9%増加した。中核事業ラ
インの寄与は対前年度比で 18.5%増加し、2,008 百万ユーロに達した。
税引前利益 7 は対前年度比で 28.5%増加し、2015 年度第1四半期は 1,609 百万ユーロに達した。中
核事業ラインの税引前利益は 1,602 百万ユーロであり、2014 年度同期比で 19.0%増加した。
IFRIC 第 21 号の影響および特別損益項目の影響を反映させるために修正再表示した場合の親会社の持
分所有者に帰属する当期純利益は 16.1%増加し、現在 1,006 百万ユーロである。拡大当行グループ全
6
SCF(拡大当行グループの不動産金融会社カンパニー・ドゥ・フィナンスモン・フォンシエ-フランスの法定カ
バード・ボンド発行体)を除く。
7
特別損益項目を除く。
― 26 ―
体の費用/収益比率は 3.3 ポイントの改善を示し、現在 64.1%である。中核事業ラインのこの比率は、
2014 年度第1四半期と比べて 2.2 パーセント・ポイント下落し、62.9%に相当する。拡大当行グルー
プの ROE は 0.7 パーセント・ポイント上昇し、7.4%に相当する。中核事業ラインのこの財務指標は、
前年度第1四半期と比べて1ポイント上昇し、11%である。
重大な特別損益項目および IFRIC 第 21 号の影響を会計処理した後の公表された親会社の持分所有者
に帰属する当期純利益は、2014 年度第1四半期と比べて 14.9%の減少を示し、626 百万ユーロである。
中核事業ラインの公表された親会社の持分所有者に帰属する当期純利益は 13.8%増加し、2015 年度
第1四半期は 895 百万ユーロに達した。
グループ BPCE の 2015 年度第1四半期の連結経営成績
5,904
2015 年度第1四
半期/2014 年度
第1四半期*
変動率
+8.0%
+3.3%
- 3,896
+3.3%
2,041
+25.9%
2,008
+18.5%
リスクコスト
-493
+14.0%
- 473
+15.8%
税引前利益***
1,609
+28.5%
1,602
+19.0%
親会社の持分所有者に帰属する
当期純利益***
871
+17.8%
895
+13.8%
IFRIC 第 21 号の影響を会計処理
するための修正再表示***
135
親会社の持分所有者に帰属する
当期純利益****
1,006
+16.1%
1,020
+12.2%
費用/収益比率****
64.1%
-3.3 ポイント
62.9%
-2.2 ポイント
7.4%
+0.7 ポイント
11%
+1 ポイント
6,199
2015 年度第1四
半期/2014 年度
第1四半期*
変動率
+9.8%
-4,158
営業総利益***
経営成績
百万ユーロ
銀行業務純収益
2015 年度
第1四半期
***
営業費用
****
ROE
自己の債務の再評価が純利益に
及ぼす影響(ナティクシスおよ
びクレディ・フォンシエ)
ヘタ・アセット・レゾリューシ
ョン・エージーに関して計上し
た引当金が純利益に及ぼす影響
中核事業ライン**
2015 年度
第1四半期
125
-6
-93
*****
*
SRF への寄与が純利益に及ぼす
影響
-146
IFRIC 第 21 号の影響の純利益へ
の足し戻し ***
-135
公表された親会社の持分所有者
に帰属する当期純利益
626
-125
-14.9%
2014 年度第1四半期に関する試算(本書末尾の手法に関する注記を参照)
― 27 ―
895
+13.8%
**
中核事業ラインは、ナティクシスの商業銀行業務および保険部(特にクレディ・フォンシエ、バンク・パラ
ティンヌおよび BPCE アンテルナシヨナル・エ・ウートル・メールに加えてポピュレール銀行およびケス・デ
パーニュ(貯蓄銀行)のリテールバンキング・ネットワークを含む。)、ホールセール・バンキング部、投
資ソリューション部ならびに専門的金融サービス部である。
***
特別損益項目を除く。
****
特別損益項目を除くとともに、IFRIC 第 21 号の影響を除く。
*****
引当金により 50%カバーされる元本に係る 260 百万ユーロのエクスポージャー(引当金の総額は 142 百万
ユーロ。利息および付随的な金額を含む。)。このエクスポージャーは、オーストリアの銀行ヒポ・アル
ペ・アドリアが当初発行し、オーストリアン・ランド・オブ・カリンシアが引き受けた有価証券に対応する。
2.2015 年度第1四半期におけるバランスシートの継続的な強化
2.1 2015 年度第1四半期における CET1 比率の 20 ベーシス・ポイント上昇および全体的な自己資本比
率の 10 ベーシス・ポイント増加
グループ BPCE は、2014 年 12 月 31 日と比べて 10 ベーシス・ポイント上昇した高水準の全体的な自己資
本比率8(2015 年3月 31 日現在推定 15.7%)を誇っている。
規制目的上の自己資本に関する拡大当行グループの優先事項に従い、総資本は 2015 年度第1四半期に
1.4 十億ユーロ増加し、2014 年 12 月 31 日現在の 61.2 十億ユーロから 2015 年3月 31 日現在 62.6 十億
ユーロに上昇した。
Tier-2 を構成する証券(総額 1.6 十億ユーロ)は Tier-1 を構成する旧ハイブリッド Tier-1 証券につき
行使される償還請求権に関連するその他 Tier-1 資本の減少を同額だけ相殺するため、拡大当行グルー
プのこうした総資本の増加は、専ら CET 1 の増加(1.4 十億ユーロ)に関係する。
グループ BPCE の適正自己資本は、2015 年度第1四半期も引き続き改善した。(バーゼル3に基づく)
CET 1 比率は 2015 年3月 31 日現在推定 12.2%8 であり、2014 年 12 月 31 日(12.0%8)と比べて 20 ベー
シス・ポイント上昇した。
CET 1 比率の上昇は、主として利益剰余金9(13 ベーシス・ポイント増加)が牽引している。グループ
BPCE は、CET 1 の強固な保全バッファーを構築するために、高い割合の収益を定期的に留保することが
できる。準備金10は、2015 年度第1四半期末までに 2014 年 12 月 31 日からほぼ1十億ユーロ増加してお
り、27.1 十億ユーロから 2015 年3月 31 日現在 28.0 十億ユーロに上昇した。
(バーゼル3に基づく)リスク加重資産は、2014 年 12 月 31 日現在の 393 十億ユーロから 2015 年3月
31 日現在 399 十億ユーロに増加した。
2015 年3月 31 日現在の(バーゼル3に基づく)レバレッジ比率11は、2014 年 12 月 31 日(4.5%)より
もわずかに高い 4.6%であった。
2.2 バランスシート構造の継続的な強化
8
税務上の繰越欠損金に対する繰延税金資産を計上するために修正再表示した後の CRR/CRD 4(経過措置を除
く。)
9
配当金の予想分配額を勘案した利益剰余金
10
健全性の観点からの修正再表示を考慮した準備金
11
税務上の繰越欠損金に対する繰延税金資産を計上するために修正再表示した後の、2014 年 10 月 10 日に欧州委
員会が公表した委任法の規定に基づく 2015 年3月 31 日現在の推定値-CRR/CRD 4(経過措置を除く。)
― 28 ―
流動性準備は、短期資金需要額ならびに満期が1年以内の中長期債務および劣後債務の合計額の 128%
をカバーしている。流動性準備は、中央銀行からの資金調達に対して適格である利用可能資産 125 十
億ユーロ(2014 年3月 31 日と比べて安定的)および中央銀行に預け入れられている流動資産 56 十億
ユーロ(2014 年3月 31 日現在 17 十億ユーロ)を含め、(2014 年3月 31 日現在の 142 十億ユーロに
対して)2015 年3月 31 日現在 181 十億ユーロであった。
グループ BPCE の顧客預貸率は、2015 年3月 31 日現在 119%12 となった。
流動性カバレッジ率(LCR)は、2014 年6月 30 日以降は 100%13を超えている。
2.3 流動性:2015 年度の中長期資金調達プログラムの 50%超が完了
グループ BPCE の主要債券市場を利用する能力により、グループ BPCE は、2015 年4月 22 日現在(2015
年度のプログラムの 55%に相当する)総額 13.7 十億ユーロの中長期(MLT)的なリソースを調達するこ
とができた。この総額 13.7 十億ユーロのうち、11.1 十億ユーロは BPCE MLT 資金調達プールにおいて調
達され、2.6 十億ユーロは CFF MLT 資金調達プールにおいて調達された。発行時の平均満期は現在 5.4
年であり、平均金利はミッドスワップに 32 ベーシス・ポイントを上乗せした率に相当する。
読者は、2015 年度の中長期発行プログラムが、BPCE MLT 資金調達プール(20 十億ユーロ)および CFF
MLT 資金調達プール(5十億ユーロ)間で分割される総額 25 十億ユーロの調達を目指すものであること
に留意すること。
2015 年4月 22 日現在、グループ BPCE の MLT 資金調達の 52%は債券の公募(48%は私募)、また 73%
は無担保債の発行(27%はカバードボンドの発行)という形で完了していた。
グループ BPCE は、投資家層の分散化を押し進めることで引き続き非常に多額の資金を調達している。
その結果、機関投資家向け市場で発行した無担保債の 42%は、ユーロ以外の通貨建てで発行された(特
に 18%は米ドル、12%は日本円)。
12
SCF(拡大当行グループの不動産金融会社カンパニー・ドゥ・フィナンスモン・フォンシエ-フランスの法定
カバード・ボンド発行体)を除く。
13
利用可能な最新のバーゼル3基準に関するグループ BPCE の理解に基づく。
― 29 ―
3.事業ラインの経営成績14 :好調な商業活動
3.1 商業銀行業務および保険:新規流入額の力強い伸びおよび超低金利を背景とした好調な貸付業務
商業銀行業務および保険事業ラインは、ポピュレール銀行およびケス・デパーニュ(貯蓄銀行)のリテ
ールバンキング・ネットワークが進める業務と、BPCE IOM の子会社、バンク・パラティンヌ、クレデ
ィ・フォンシエおよび CNP アシュアランシズの少数株主持分で構成されるその他ネットワーク部の業務
を一つにまとめたものである。
ポピュレール銀行傘下銀行およびケス・デパーニュ(貯蓄銀行)は、2015 年度第1四半期に堅調な商業
実績を上げた。顧客預金および貯蓄合計は 2015 年3月 31 日現在 611 十億ユーロであり、対前年度比で
28 十億ユーロ増加した。この増加は、主としてオンバランスの貯蓄15の増加に牽引された。
貸付金残高は、2015 年3月 31 日現在 382 十億ユーロであった。この項目は、対前年度比 3.0%の増加
(すなわち 11 十億ユーロ増)となった。世帯向け貸付は引き続き活発なセグメントであり、特に消費
者貸付金残高については、ポピュレール銀行傘下銀行で 4.7%の増加およびケス・デパーニュ(貯蓄銀
行)で 4.2%の増加となった。本四半期は、法人顧客に対して提供する貸付も回復した。その結果、ポ
ピュレール銀行傘下銀行は、2015 年度第1四半期は 2014 年度同期比で 11%増となるより多くの設備資
金貸付を提供した。同時に、ケス・デパーニュ(貯蓄銀行)が法人顧客に対して提供する貸付は、合計
で 27%増加した。
フランス経済に資金を供給する上で積極的な役割を果たすほか、イノベーションやバンキング業務の新
たな動向にも大いに注意を払っているグループ BPCE は、新たな形の顧客関係を生み出すためにデジタ
ルバンキングの分野で非常に多くの取組みを始めたことで有名になった。拡大当行グループは本年度の
第1四半期も引き続き電子署名ソリューションを展開したが、支店レベルではその取り扱うバンキング
サービス・商品の 80%が対象であり、遠隔販売チャネルを利用する場合には 100%対象となる。本四半
期は、ポピュレール銀行およびケス・デパーニュ(貯蓄銀行)のリテールバンキング・ネットワーク上
で合計 388,225 件の契約が電子署名により取りまとめられた(2014 年度の最終四半期と比べて 61%増
加)。
商業銀行業務および保険の 2015 年度第1四半期の財務成績 14
商業銀行業務および保険事業ラインが計上した収入は、2015 年度第1四半期において 3,962 百万ユーロ
16
となり、2014 年度第1四半期と比べて 5.0%増加した。
持続的な低金利を受けて、顧客業務に係る正味金利差益は、引き続き不利な圧力を受けた。
貸付業務で請求した手数料は、貸付の再交渉や繰上償還が増加したため順調に伸びた。より多くのバン
キングサービスを利用する顧客に関する手数料は、特に口座サービスパッケージおよび損害保険契約を
追い風に改善した。
営業費用は、本年度中は引き続き厳格に管理しており(0.5%減)、2015 年3月 31 日現在 2,604 百万ユ
ーロであった。
営業総利益は、2014 年度第1四半期と比べて 16.5%増加し、総額 1,347 百万ユーロに達した。
14
2014 年度第1四半期の経営成績は、試算(本書末尾の手法に関する注記を参照)により表示している。別段の
記載がない限り、変動はすべて、2014 年3月 31 日の同じ比較基準を用いている。
15
集約型貯蓄商品を除く。
16
住宅購入貯蓄制度のための引当金の変動を除く。
― 30 ―
拡大当行グループの税引前利益に対する商業銀行業務および保険事業ラインの寄与は、2015 年度第1
四半期末現在 1,012 百万ユーロとなり、2014 年度同期比で 16.7%増加した。
IFRIC 第 21 号の影響を会計処理するために経営成績を修正再表示した場合の税引前利益は、対前年度比
11.5%増の 1,140 百万ユーロである。ケス・デパーニュ(貯蓄銀行)はこの経営成績の 47%を占め、ポ
ピュレール銀行傘下銀行は 39%寄与し、その他ネットワークは 14%寄与した。
費用/収益比率17 は、2014 年度第1四半期のポジションから 2.6 ポイント改善し、現在は 62.7%であ
る。ROE17 は、2014 年度第1四半期に対して1ポイントの改善となる 10.0%である。
3.1.1 ポピュレール銀行:顧客によるバンキング商品・サービスの利用拡大および極めて活発な新規
資金流入
ポピュレール銀行のネットワークは、18 のポピュレール銀行傘下銀行(CASDEN バンク・ポピュレールおよびクレデ
ィ・コオペラティフならびにそれらの子会社、クレディ・マリティーム・ミューテュエルおよび相互保証会社を含
む。)で構成される。

顧客ベース
ポピュレール銀行は、優先的な顧客カテゴリーを対象とした成長戦略を追求している。バンキングサー
ビスおよび保険商品を利用する個人顧客の数は対前年度比で 6.4%増加し、プロフェッショナルおよび
プライベートの双方の立場にある稼働プロ顧客の数は 3.7%増加した。

顧客預金および貯蓄
預金および貯蓄は、対前年度比 17 十億ユーロの堅調な伸びを記録した。預金および貯蓄合計は、2015
年3月 31 日現在 225 十億ユーロであった。
集約型商品を除いた場合のオンバランスの預金および貯蓄は 148 十億ユーロであり、特に要求払預金
(15.9%増)および定期勘定(11.5%増)を追い風に対前年度比で 15 十億ユーロ増加(11.2%増に相
当)した。
同時に、生命保険資金は、新規純流入額が 7.8%増加したことで対前年度比 5.2%の増加となった。

顧客貸付金残高
顧客貸付金残高は、2015 年3月末現在は対前年度比 1.6%18増となる 169 十億ユーロであった。
住宅資金貸付残高は本四半期中に 3.1%増加し、消費者貸付合計は 4.7%増加した。
新たな設備資金貸付の実施は 2015 年度第1四半期に回復し、2014 年度第1四半期と比べて 11%増加し
た。

バンカシュアランス
損害保険契約、共済保険契約および健康保険契約のポートフォリオは引き続き拡大し、2014 年度第1四
半期と比べて 6.9%増加した。
17
IFRIC 第 21 号の影響を会計処理するために修正再表示している。
IFRS 第 10 号および IFRS 第 11 号の適用に伴うクレディ・コオペラティフ・グループの連結範囲の変更後の試
算による残高を基にした変動
18
― 31 ―

財務成績
2015 年度第1四半期の銀行業務純収益は 1,660 百万ユーロ(住宅購入貯蓄制度のための引当金の変動を
除く。)となり、2014 年度第1四半期と比べて 3.6%増加した。この変動は、顧客業務に係る正味金利
差益の 1.1%減少(住宅購入貯蓄制度のための引当金の変動を除く。)および手数料の 7.5%増加を反
映している。
営業費用は 2015 年3月末現在 1,105 百万ユーロであり、対前年度比で 0.4%減少した。
営業総利益は 550 百万ユーロであり、対前年度比で 11.4%増加した。
リスクコストは 172 百万ユーロであり、一括引当金の算定に用いる一部のパラメータを変更したために、
2014 年度第1四半期と比べて 9.4%増加した。
税引前利益 は 12.6%増加し、総額 389 百万ユーロに達した。
IFRIC 第 21 号の影響を会計処理するために経営成績を修正再表示した場合の税引前利益は、対前年度比
8.3%増の 440 百万ユーロである。費用/収益比率は 1.7 パーセント・ポイント下落し、63.7%となっ
た。
3.1.2 ケス・デパーニュ(貯蓄銀行):顧客ベースの飛躍的拡大および極めて好調な貸付業務
ケス・デパーニュ(貯蓄銀行)のネットワークは、17 の各ケス・デパーニュ(貯蓄銀行)およびそれらの子会社で
構成される。

顧客ベース
2015 年度第1四半期はケス・デパーニュ(貯蓄銀行)のネットワークの個人顧客に対するバンキングサ
ービスの提供を増やす戦略が追求され、銀行の施設を利用する個人顧客の数が 2.0%増加した。プロ顧
客および法人顧客のセグメントでは、新たな顧客を獲得する戦略により、稼働プロ顧客の数が 3.5%増
加するとともに、稼働法人顧客が 7.9%増加した。

顧客預金および貯蓄
預金および貯蓄合計は、2014 年3月 31 日と比べて1年間で 11 十億ユーロ増加し、2015 年3月 31 日現
在 386 十億ユーロに達した。
集約型商品を除いた場合のオンバランスの貯蓄および預金合計は 197 十億ユーロとなり、2014 年3月
31 日と比べて 12 十億ユーロ増加(6.6%増に相当)した。要求払預金は 16.8%増加し、定期勘定は
13.8%増加し、住宅購入貯蓄制度は 10.9%増加した。
オフバランスの貯蓄預金は、生命保険資金の増加(4.6%増)および資金純流入額の増加(26.6%増)
に伴う生命保険の拡大により 2015 年3月 31 日現在 124 十億ユーロであった。

顧客貸付金残高
顧客貸付金残高は、特に住宅資金貸付(4.9%増)により実現した力強い業績を追い風に 2015 年3月末
現在 213 十億ユーロであり、2014 年3月末と比べて 4.1%増加した。顧客貸付は、新規実施が 10%増加
した。同様に、設備資金貸付は、特に法人顧客セグメント(27.0%増)に牽引され、2015 年度第1四半
期に新規実施が増加した(5%増)。

バンカシュアランス
損害保険契約、共済保険契約および健康保険契約のポートフォリオは対前年度比で 10.7%増加し、引き
続き好調に伸びた。
― 32 ―

財務成績
銀行業務純収益(住宅購入貯蓄制度のための引当金の変動を除く。)は 1,873 百万ユーロであり、2014
年度第1四半期と比べて 3.8%増加した。顧客業務に係る正味金利差益は 2014 年度第1四半期と比べて
1.3%の減少(住宅購入貯蓄制度のための引当金の変動を除く。)を示したが、手数料は 6.9%増加した。
営業費用 は 1,217 百万ユーロであり、引き続き厳しく管理している(0.4%減)。
営業総利益は 11.4%増加し、650 百万ユーロに上昇した。
リスクコストは期中に 173 百万ユーロとなり、一括引当金の算定に用いる一部のパラメータを変更した
ために、2014 年度第1四半期と比べて 26.4%増加している。こうした方法の変更を除くと、リスクコ
ストは 2.2%の減少を示している。
税引前利益は 2014 年度第1四半期と比べて 7.0%増加し、476 百万ユーロに相当する。
IFRIC 第 21 号の影響を会計処理するために経営成績を修正再表示した場合の税引前利益は、2014 年3
月末と比べて対前年度比 4.4%の減少を反映し、2015 年3月末現在 531 百万ユーロであった。費用/収
益比率は 1.9 ポイント改善し、62.3%となった。
3.1.3 その他ネットワーク

不動産金融
クレディ・フォンシエは、不動産金融事業ラインに寄与している中心的な存在である。
不動産セグメントにとって引き続き不確実な環境という状況の中でクレディ・フォンシエが進める業務
は、2015 年度第1四半期も引き続き好調であった。住宅資金貸付の新規実行総額は 2.3 十億ユーロ(個
人顧客については 1.9 十億ユーロ、不動産投資家および公営施設については 0.4 十億ユーロ)となり、
2014 年3月 31 日と比べて5%増加した。こうした新規貸付実行は、マージンの改善と密接に関連した。
不動産金融部の 2015 年度第1四半期の銀行業務純収益は、2014 年度第1四半期と比べて 30.3%増加し、
総額 219 百万ユーロに達した。
特別損益項目(特にクレジット評価調整(CVA)およびデビット評価調整(DVA)ならびに 2014 年9月
に完了した RMBS ポートフォリオの BPCE への譲渡によるプラスの影響)を計上するために修正再表示し
た増加率は、7.5%である。
5.5%減少した営業費用は、戦略プランに従って引き続き厳しく管理しており、金融機関に課せられる
システミックリスク税が減少した恩恵を受けている。費用は、2015 年度第1四半期末現在 145 百万ユー
ロであった。
残存案件に限定して運用される資産を除いた場合19のリスクコスト は、25 百万ユーロである。
税引前利益 は、2015 年3月 31 日現在 50 百万ユーロであった。
19
残存案件に限定して運用されるクレディ・フォンシエの海外資産の一つとしての地位に鑑みコーポレート・セ
ンターに帰属するヘタ・アセット・レゾリューション・エージーに関して計上された 142 百万ユーロの引当金
― 33 ―
IFRIC 第 21 号の影響を会計処理するために経営成績を修正再表示した場合の税引前利益は、2015 年3
月 31 日現在 67 百万ユーロとなった。費用/収益比率は 58.6%であり、19.2 パーセント・ポイント減
少した。

CNP およびその他
保険部を構成する主なものは、持分法により会計処理される CNP アシュアランシズの少数株主持分である。
生命保険に関してケス・デパーニュ(貯蓄銀行)が計上した新規総流入額は、その 59.3%(2014 年度
第1四半期は 57.5%)を占めるプライベート・バンキングに牽引され、2015 年度第1四半期は9%増
の 2.9 十億ユーロとなった。
ユニットリンクの販売に係る流入額は、堅調な営業動向を反映して(2014 年3月 31 日現在の 13.5%に
対して)2015 年3月 31 日現在の総流入額の 23.7%となった。

BPCE IOM
BPCE アンテルナシヨナル・エ・ウートル・メール(BPCE IOM)は、グループ BPCE のすべての海外子会社(ナティ
クシスを除く。)を代表する。
BPCE IOM が受け入れた顧客預金および貯蓄は 9.0%増加し、2015 年3月 31 日現在総額 8.6 十億ユーロ
に達した。こうした増加は、特にオンバランスの貯蓄および預金(要求払預金の 9.9%増およびその他
のオンバランス商品の 10.7%増)が追い風となった。オフバランスの預金および貯蓄は、対前年度比で
わずかに 0.2%減少した。
2015 年3月末現在の顧客貸付金残高は 5.2%増加し、総額 9.3 十億ユーロに達した。個人顧客セグメン
トでは、不動産貸付金残高が引き続き好調であった(7.3%増)。法人顧客に対して提供する中長期貸
付および短期信用供与枠は、対前年度比でそれぞれ 3.7%および 4.8%という素晴らしい増加率を示し
た。
IFRIC 第 21 号の影響を会計処理するために修正再表示された拡大当行グループの税引前利益に対する
BPCE IOM の寄与は、2015 年3月 31 日現在 31 百万ユーロであり、2014 年度第1四半期と比べて 0.6%減
少した。

バンク・パラティンヌ20
2015 年3月 31 日現在のバンク・パラティンヌの顧客預金および貯蓄は 17 十億ユーロであり、前年度か
ら 2.4%増加した。オンバランスの貯蓄および預金は 9.2%増加し、オフバランスの貯蓄の 11.6%減少
を一部相殺した。
法人顧客市場は、オンバランスの預金および貯蓄の順調な増加(10.3%増)を誇った。
プライベート・バンキングは、オフバランスおよびオンバランスの双方の預金および貯蓄(それぞれ
3.2%増および 1.3%増)につき好ましい顧客動向があった。
顧客貸付金残高は 11.3%増加し、8十億ユーロとなった。法人顧客に対して提供する貸付は、中長期貸
付の新規実行の動向を反映して対前年度比で 14.9%増加した。プライベート・バンキング顧客セグメン
トでは、新規貸付実行の増加により、同分野の残高合計の減少に歯止めをかけることができた。
IFRIC 第 21 号の影響を会計処理するために修正再表示された拡大当行グループの税引前利益に対するバ
ンク・パラティンヌの寄与は、2015 年3月 31 日現在 21 百万ユーロであった。
20
2015 年3月末現在の貸付金残高ならびに 2015 年3月の預金および貯蓄の平均ポジション
― 34 ―
3.2 ホールセール・バンキング、投資ソリューションおよび専門的金融サービス(ナティクシスの中
核事業ライン)21,22
ナティクシスの中核事業ライン(ホールセール・バンキング、投資ソリューションおよび専門的金融サ
ービス)の銀行業務純収益は、2015 年3月末現在は 1,953 百万ユーロとなり、対前年度比 15.4%増と
なった。
ナティクシスの中核事業ラインの営業費用は総額 1,292 百万ユーロに達し、対前年度比で 11.9%増加し
た。
ナティクシスの中核事業ラインの営業総利益は、2015 年3月 31 日現在 22.7%増となる 661 百万ユーロ
であった。
ナティクシスの中核事業ラインのリスクコストは、15.3%増加した。2015 年3月 31 日現在は、80 百万
ユーロであった。
2015 年3月 31 日現在のナティクシスの中核事業ラインの税引前利益は、対前年度比 23.0%増の 590 百
万ユーロとなった。
IFRIC 第 21 号の影響を会計処理するために修正再表示した税引前利益は 2014 年度第1四半期と比べて
20.3%増加し、642 百万ユーロ相当となった。

ホールセール・バンキングでは、税引前利益23が対前年度比 7.9%増となったが、銀行業務純
収益は 10.1%増であった(2014 年度第1四半期の非継続的なストラクチャードファイナンス業
務を除くと 16%増)。この増加は、主としてキャピタルマーケット業務の重要な動向およびア
メリカ大陸プラットフォームの寄与(2014 年度第1四半期と比べて 16%増加)によるもので
あった。リスクコストは 25%増加したが、これには、エネルギーセグメントおよびコモディテ
ィセグメントに関して計上した引当金を含む。ホールセール・バンキングは、中核事業ライン
の税引前利益 23 の 45%を占めた。

投資ソリューションは、大幅な増収(実勢為替レートでは 27%増、恒常為替レートでは 14%
増)により 2015 年3月 31 日現在の税引前利益 23 が対前年度比 41.1%増となり、好調な業績
を上げた。資産運用は、第1四半期において新たに 19 十億ユーロ(短期金融市場商品を除く
と 17 十億ユーロ)という記録的な資金流入があった。投資ソリューション部は、中核事業ラ
インの税引前利益 23 の 40%を占めた。

専門的金融サービス(SFS)の税引前利益 23 は、2015 年度第1四半期に 14.6%という大幅な
増加を実現した。収入は、リース業務、消費者金融業務および従業員貯蓄制度業務が追い風
となって 3.5%増加した。リスクコストの急激な減少(26%減)が見られた。専門的金融サー
ビス部は、中核事業ラインの税引前利益 23 の 15%を占めている。
ナティクシスの中核事業ラインの費用/収益比率 23 は、1.5 ポイントの減少という改善を示し、2015 年
3月 31 日現在 63.5%となった。ナティクシスの中核事業ラインの ROE23 は、2015 年度第1四半期は
13%となり、2パーセント・ポイント増加した。
(ナティクシスの中核事業ラインおよび経営成績に関するより詳細な分析については、ナティクシス
が公表したプレス・リリース(インターネット上の www.natixis.com において閲覧できる。)を参照
のこと)
21
BPCE への寄与の数値は、ナティクシスが公表した数値とは異なる。
2014 年度第1四半期の経営成績は、試算(本書末尾の手法に関する注記を参照)により表示している。別段の
記載がない限り、変動はすべて、2014 年3月 31 日の同じ比較基準を用いている。
23
IFRIC 第 21 号の影響を除く。
22
― 35 ―
3.3 資本持分
資本持分部には、拡大当行グループが有するネクシティの持分およびナティクシスの資本持分(コファスおよびプ
ライベート・エクイティ業務を含む。)を含む。
2015 年3月 31 日現在の資本持分部の銀行業務純収益は 227 百万ユーロであり、2014 年度第1四半期と
比べて 6.3%増加した。税引前利益は 50 百万ユーロとなり、2014 年度同期比で 31.6%という大幅な増
加を示すものである。
IFRIC 第 21 号の影響を会計処理するために修正再表示した後の税引前利益は 53 百万ユーロであり、
27.0%増加した。
2015 年4月7日にグループ BPCE がその有するフォルクスバンク・ルーマニアの少数株主持分(24.5%)
をバンカ・トランシルヴァニアに売却したことに留意しなければならない。

コファス
コファスが計上した売上高24は、2015 年度第1四半期は 2014 年度同期比で 2.3%増加した。売上高は、
2015 年3月 31 日現在総額 377 百万ユーロであった。
信用保険を扱うこの子会社は、費用25に対する厳格な管理も誇りとしている。費用は、2014 年度第1四
半期と比べて 2015 年度第1四半期はわずかに 0.3%増加した。
リスク管理は、引き続き有効であった。
 損害率は、2014 年度第1四半期の 52.3%に対して 49.8%となった。
 経費率は、2014 年度第1四半期の 25.4%に対して 27.7%であった。
 合算比率は安定的に推移し、2014 年度第1四半期の 77.7%に対して 77.5%であった。

ネクシティ
新規住宅の予約件数は、2014 年度第1四半期と比べて 23%増加した。2015 年3月 31 日現在の受注残高
は、18 カ月分の開発業務に相当する 3.2 十億ユーロであった。
売上高26は、2015 年3月 31 日現在 2014 年3月 31 日と比べて 13%増の 569 百万ユーロとなった。住宅
用不動産が計上した売上高は、6%(既存ベースでは2%)増加した。商業不動産業務は 2013 年度に
引き受けた大型案件の規模拡大により売上高が 55%増加し、本四半期中に持ち直した。
2015 年3月 31 日現在、「住宅用不動産」は売上高合計の 63%を占め、「サービス、販売およびその
他」は 22%を占め、「商業用不動産」は残りの 15%を占めた。
手法に関する注記
 2014 年度第1四半期の財務成績は試算ベースで提示されている。
2014 年度第2四半期現在、セグメント情報は変更されている。商業銀行業務および保険部は現在3つ
の下位部門(ポピュレール銀行傘下銀行、ケス・デパーニュ(貯蓄銀行)ならびに主にバンク・パラ
ティンヌ、BPCE IOM およびクレディ・フォンシエの子会社と CNP アシュアランシズの少数株主持分か
ら成るその他のネットワーク下位部門)に分割されている。また、ワークアウト・ポートフォリオ管
理下位部門はコーポレート・センター部門に統合された。ネクシティの資本及び議決権の7%を処分
した後、拡大当行グループが有するネクシティの残余の持分については、2014 年 12 月 31 日以降、持
24
25
26
一定の範囲および外国為替レート
一定の範囲および外国為替レート(特別損益項目を除く。)
ネクシティの事業報告書を基にした財務データ
― 36 ―
分法により会計処理されている。さらに、IFRS 第 10 号および IFRS 第 11 号の適用によりクレディ・
コオペラティフ・グループの連結範囲が変更されている。IFRIC 第 21 号が 2014 年1月1日より遡及
的に適用されているという事実は、第1四半期に原因となる事由が発生した場合、第1四半期の時点
で、政府により課される公租公課についての責任が認識されることを意味する(以前は、これらの公
租公課は一般的に年単位で認識されていた。)。
 事業ラインのパフォーマンスはバーゼル3基準により提示されている。
2015 年度第1四半期には、バーゼル3の下での平均リスク加重資産の 10%(前年度の9%から増加
した。)を基準に、規制目的上の自己資本が、グループ BPCE の事業ラインに配分された。
過去の報告期間におけるグループ BPCE のセグメント情報についても、上記と同様の再表示がなされ
ている。
― 37 ―
事業内容の概要および主要な経営指標等の推移
1.
事業内容の概要
(1)BPCE:グループBPCEの中央機関
2009年6月18日付の法令に基づき設立されたBPCEは、協同組合銀行グループであるグループBPCEの中央
機関である。そのため、系列の金融機関を代表する。
フランス通貨金融法典第511-31条の意味の範囲内で、系列機関は以下のとおりである。
・ 18のポピュレール銀行傘下銀行と、ポピュレール銀行傘下銀行が発行する貸付金の保証という唯一の
目的を有する52の共同保証会社。
・ 17のケス・デパーニュ(貯蓄銀行)(その株式資本は228のローカル・セービング・カンパニーが保
有する(1))。
・ ナティクシス、6のケス・レジョナル・ドゥ・クレディ・マリティーム・ミューテュエル、バンク
BCP S.A.S.(フランス)、バンク・ドゥ・ラ・レユニヨン、バンク・ドゥ・タヒティ、バンク・ドゥ・
ヌーベル=カレドニ、バンク・デ・ザンティル・フランセーズ、バンク・パラティンヌ、クレディ・フォ
ンシエ・ドゥ・フランス、コンパニー・ドゥ・フィナンスマン・フォンシエ、LOCINDUS、シコベイ、ソ
シエテ・サントラル・プール・ル・フィナンスマン・ドゥ・イモビリエ(SOCFIM)、BPCEアンテルナシ
ヨナル・エ・ウートル・メール、バンク・ドゥ・サン=ピエール=エ=ミクロン、バティマップ、BATIROC
ブルターニュ・ペイ・ドゥ・ラ・ロワール、キャピタル・フィナンス・トフェンソー、コントワール・
フィナンシエ・ドゥ・ガランティー、オセオール・リース・ヌメア、オセオール・リース・レユニオン、
オセオール・リース・タヒチ、スュッド=ウエスト・ベル。
事業活動
会社の役割は、ケス・デパーニュ(貯蓄銀行)ネットワークとポピュレール銀行ネットワーク、その系
列企業および、より一般的には、その管理下にあるその他企業で構成される協同組合銀行グループの事
業および拡大を導き、促進することである。
(1)
LSC.
― 38 ―
(2)グループBPCEおよびBPCE S.A.グループの統合の範囲
中央機関を中心として構築された2つのグループの統合範囲は、下図に記載のとおりである。
BPCE S.A.グループを除いて、グループBPCEは、ポピュレール銀行、ケス・デパーニュ(貯蓄銀行)およ
びこれらの各子会社から成る。
BPCE S.A.グループは、BPCEとその子会社が含まれる。主な違いは、ポピュレール銀行傘下銀行、ケス・
デパーニュ(貯蓄銀行)およびこれらの各子会社はBPCE S.Aグループの業績に寄与しないことである。
― 39 ―
2.主要な経営指標等の推移
BPCE S.A. グループ
BPCE S.A. グループにおける要約および統合された過去の連結貸借対照表データ
2010年12月31日 2011年12月31日 2012年12月31日 2013年12月31日 2014年12月31日
単位:百万ユーロ
現在
現在
現在
現在
現在
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 …
161,612
234,751
224,554
211,282
234,393
売却可能金融資産 …………………………………
41,374
51,335
46,508
44,232
49,446
金融機関に対する貸付金および債権 ……………
183,307
167,086
140,554
134,129
126,119
顧客に対する貸付金および債権 …………………
260,415
245,247
228,759
210,126
232,458
満期保有目的金融資産 ……………………………
6,151
4,626
5,197
4,751
4,295
その他の資産 ………………………………………
88,558
92,683
130,114
111,931
157,099
資産合計 ……………………………………………
741,417
795,728
775,686
716,451
803,810
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 …
160,865
229,834
198,296
180,820
205,086
信用機関に対する債務 ……………………………
153,565
162,798
153,136
123,767
119,865
顧客に対する債務 …………………………………
77,446
61,212
72,028
79,778
79,619
負債証券 ……………………………………………
223,014
212,382
216,593
203,899
239,079
保険会社の保険契約準備金 ………………………
40,502
41,656
43,828
45,694
50,754
引当金 ………………………………………………
1,993
2,026
2,223
2,373
2,712
その他の負債 ………………………………………
38,751
46,016
48,523
42,352
62,259
劣後債務 ……………………………………………
14,212
12,109
9,959
10,749
15,916
非支配株主持分………………………………………
5,923
6,124
6,419
5,770
7,299
自己資本(BPCE S.A.グループの株式)…………
25,146
21,571
24,681
21,249
21,221
負債および資本の合計 ……………………………
741,417
795,728
775,686
716,451
803,810
BPCE S.A. グループにおける要約および統合された過去の連結損益計算書データ
2010年12月31日 2011年12月31日 2012年12月31日 2013年12月31日 2014年12月31日
終了事業年度
終了事業年度
終了事業年度
終了事業年度
終了事業年度
銀行業務純収益……………………
9,267
9,110
8,084
8,425
8,779
営業総利益…………………………
2,359
2,516
1,637
1,829
2,119
リスクコスト………………………
(526)
(1,671)
(1,036)
(793)
(453)
営業収益……………………………
1,833
845
601
1,036
1,666
単位:百万ユーロ
関連会社の純利益に対する持分…
非支配株主持分………………………
685
554
631
197
55
(451)
(433)
(323)
(646)
(408)
1,565
402
659
1,555
724
親会社の持分所有者に帰属する
当期純利益…………………………
― 40 ―
BPCE S.A.
BPCE貸借対照表の変動
単位:十億ユーロ
2014/12/31
2013/12/31
2012/12/31
2011/12/31
2010/12/31
銀行に対する債権
227.0
227.2
222.4
201.4
166.8
顧客に対する債権
0.8
1.3
1.7
2.4
2.1
証券取引
68.7
54.2
56.2
69.6
41.0
関連会社、資本持分および長期投資
20.5
19.4
28.9
27.2
27.3
4.6
6.1
7.0
8.9
5.9
BPCEの資産合計
321.5
308.3
316.2
309.5
245.0
銀行に対する債務
150.9
161.3
172.2
151.3
116.4
負債証券および劣後債務
96.3
77.8
72.4
77.2
75.3
その他の負債
60.5
56.2
56.0
62.0
30.3
株主持分および一般銀行業務リスク準備金
13.8
13.0
15.6
18.9
23.0
321.5
308.3
316.2
309.5
245.0
その他の資産
BPCEの負債および資本の合計
BPCE損益計算書
単位:百万ユーロ
2014
2013
2012
2011
2010
銀行業務純収益
(121)
(247)
(78)
837
305
営業費用
(117)
(104)
(120)
(193)
(231)
営業総利益
(238)
(351)
(198)
644
74
(28)
(30)
(86)
(365)
13
1,141
(585)
(3,389)
(1,288)
(184)
税引前利益/(損失)
875
(966)
(3,673)
(1,009)
(97)
法人所得税
271
361
334
139
536
-
-
-
877
452
1,146
(605)
(3,339)
7
891
リスクコスト
長期投資の正味利得または損失
一般銀行業務リスクに対する準備金および法定引当金の繰入/
戻入
純利益
― 41 ―
グループBPCE
グループBPCEにおける要約および統合された過去の連結貸借対照表データ
2010年12月31日 2011年12月31日 2012年12月31日 2013年12月31日 2014年12月31日
単位:百万ユーロ
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産…
現在
167,523
現在
現在
225,477
214,991
現在
206,072
現在
229,300
売却可能金融資産…………………………………
68,057
84,826
83,409
79,374
86,984
信用機関に対する貸付金および債権……………
140,546
141,471
118,795
108,038
103,744
顧客に対する貸付金および債権…………………
562,565
571,880
574,856
578,419
610,967
満期保有目的金融資産……………………………
9,187
8,864
11,042
11,567
11,195
その他の資産………………………………………
100,564
105,877
144,428
140,050
181,108
1,048,442
1,138,395
1,147,521
1,123,520
1,223,298
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債…
160,450
227,996
197,793
179,832
198,598
信用機関に対する債務……………………………
105,102
117,914
111,399
88,814
85,701
顧客に対する債務…………………………………
393,992
398,737
430,519
458,189
473,540
負債証券……………………………………………
222,890
222,318
230,501
214,654
250,165
保険会社の保険契約準備金………………………
45,506
46,785
49,432
51,573
57,111
資産合計 …………………………………………
引当金………………………………………………
4,791
4,634
4,927
5,251
5,608
その他の負債………………………………………
50,499
59,225
58,719
56,660
74,291
劣後債務……………………………………………
13,847
11,882
9,875
10,375
15,606
3,980
3,738
3,802
6,833
7,388
非支配株主持分………………………………………
BPCE S.A.の持分所有者に帰属する持分……………
負債および資本の合計 …………………………
47,385
45,136
50,554
51,339
55,290
1,048,442
1,138,395
1,147,521
1,123,520
1,223,298
グループBPCEにおける要約および統合された過去の連結損益計算書データ
2010年12月31日 2011年12月31日 2012年12月31日 2013年12月31日 2014年12月31日
終了事業年度
終了事業年度
終了事業年度
終了事業年度
終了事業年度
銀行業務純収益………………
23,359
23,357
21,946
22,826
23,257
営業総利益……………………
7,302
7,476
6,011
6,691
6,927
リスクコスト…………………
(1,654)
(2,769)
(2,199)
(2,042)
(1,776)
営業収益………………………
5,648
4,707
3,812
4,649
5,151
非支配株主持分…………………
(393)
(338)
(230)
(321)
(459)
3,640
2,685
2,147
2,669
2,907
単位:百万ユーロ
BPCE S.A.の持分所有者に
帰属する当期純利益…………
― 42 ―