施工マニュアル(納まり)

施工マニュアル(納まり)
日本製紙木材株式会社
2012
もくじ
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10.
11.
12.
13.
14.
15.
16.
17.
18.
19.
表紙
もくじ
床施工前>透湿防水シート
床施工前>断熱材用受け材
床施工前>ユニットバス人通口
床施工>床用透湿防水シートの施工
床施工>セルローズファイバー吹込み工事
壁施工前>横胴縁、気密コンセントカバー
壁施工前>開口部廻りの処置
壁施工>セルローズファイバー吹込み工事
壁施工>セルローズファイバー吹込み工事(注意事項)
天井施工前>ファイヤーストップ・気流止め
天井施工前>ダウンライト・電気配線・天井点検口せき板
天井施工>セルローズファイバー吹込み工事
天井施工>天井点検口の処理
下屋(二重野縁)
下屋(仮点検口)
勾配天井
オーバーハング(跳ね出し床)
2
床施工前>透湿防水シート
木工事・サイディング工事

床の施工前に外壁面の透湿防水シー
トを貼り、通気胴縁を設置します。

透湿防水シートはシワにならないよう
に貼ります。
透湿防水シートの重ねは100㎜以上と
し、重ね部分は専用接着スプレーで処
理をします。
透湿防水シート
接着スプレー


土台廻りの透湿防水シートの下部は、
両面テープで処理します。

電気配線や設備配管等でシートに穴
を開けた場合、防水テープなどで隙間
を塞ぎます。
【注意】透湿防水シートが、たるむとセル
ローズファイバーを吹込んだときに膨
らみ、通気層を塞いでしまいます。
通気胴縁18mm以上
3
床施工前>断熱材用の受け材
木工事

セルローズファイバー用透湿防水
シートの受け材を300mmピッチで設
置します。
【注意】

床下換気の妨げにならないように、
左図を参考にしてください。
例)
大引90×90
土台120×120
土台120×120
30×40
30×90
120mm
90mm
18×90
30×40
20mm以上
和室外周部
洋室内部
洋室外周部
4
床施工前>ユニットバス人通口
基礎工事

ポリスチレンフォームで人通口を塞ぐ。
ユニットバス下にセルローズ
ファイバーを施工するため、人
通口をポリスチレンフォームで
塞ぐようにします。
隙間が生じる場合は、気密テープで塞ぐ。
5
床施工>床用透湿防水シートの施工
断熱工事

透湿防水シートをステープルで貼
り付ける。
【注意】

給排水配管等で、透湿防水シート
に穴を開けた場合、気密テープで
隙間がないよう処理する。

透湿防水シートは、JIS適合品と
し、印字面を外気側(下)に貼り付
ける。

透湿防水シートの角は、きれいに
折りたたみ、ステープルで張りつ
けます(吹込み施工するときに隙
間が生じてしまうため)。
6
床施工>セルローズファイバー吹込み工事
例)根太レス工法の場合
断熱工事
①断熱用透湿防水シートを貼る(前
頁参照)。
②床面にセルローズファイバーを天
井と同じく密度25kg/㎥で吹込む。
③吹込み厚さは、
次世代省エネルギー基準
Ⅱ地区 135mm以上
(210mm以上)
Ⅲ~Ⅴ地区 90mm以上
(135mm以上)
※カッコの厚さは外気に接する床
④次に、大引の上のセルローズファ
イバーをホウキで、中央に寄せ、
コテ押えをする。
コテ押さえ厚は、③参照。
⑤浴室の外壁が、床施工と同時に
行います(施工要領は「壁施工」
参照)。
浴室の外壁
7
壁施工前>横胴縁、気密コンセントカバー
木工事


左図を参考に横胴縁を設置します。
入り角部分は、不織布を張り付け
るため、当て木を設置します。
電気・設備工事
横胴縁


当て木
スリープ気密処理
すべてのコンセント部分には、気
密コンセントカバーを設置します。
電気配線や設備配管等で、防湿
防水シートに穴を開けた場合は、
必ず気密テープで隙間を塞ぎます。
気密コンセントカバー
8
壁施工前>開口部廻りの処置
大工工事

左の写真のような開口部廻り
の隙間は、木材で隙間のない
ように納める。
断熱工事

開口部廻りに、隙間が生じる場
合、セルローズファイバーを手
詰めする。
9
壁施工>セルローズファイバー吹込み工事
断熱工事
①不織布をステープルで貼り付ける。
その時のステープル間隔は、
100mmを目安とする。
②床側から、横胴縁間中央に、カッ
ターナイフで、吹込み穴を設ける。
※筋交いなどがあり、吹込みエアーが圧が
掛かり難い場所は、吹き込み穴を設けと
よい。
③床側の吹込み穴から順に、ホース
先端を差し込み、密度55±5kg/㎥
になるよう吹き込む。
④吹込みが完了したら、施工密度が
低い箇所がないいか確認しながら、
吹き込み穴、コンセントボックス・ス
リープ廻りを気密テープで塞ぐ。
気密テープで塞ぐ
エースクロス110
10
壁施工>セルローズファイバー吹込み工事(注意事項)
【施工時の注意事項】
印=吹込み穴
印=密度が低くなり易い
ところ、注意が必要!
不織布
コンセント気密ボックス
施工密度
※ステープルの打ち損じ、不織布
のたるみは、下地材(石膏ボー
ド)が、浮く原因となるので注意。
※不織布と柱・胴縁などの木部の
間に断熱材が入り込むと、下地
材(石膏ボード)が浮く原因とな
るので注意。
※左図の横胴縁の上部・下部(左
図参照)は、施工密度が低くなり
易いので、必ず胴縁間ごとに吹
き込み穴を開け吹き込む。
※セルローズファイバーを吹き込
むと、施工面が膨らみ、石膏
ボードなどの内壁材が、大変張
りづらくなりますが、沈下防止及
び内装材への密着のため、予め、
大工さんへ説明し、理解を得ら
れるようにしてください。
所定密度50~60kg/㎥
所定密度以下=沈下の原因となり、場合によっては結露を生じる
所定密度以上=施工面が膨らみ石膏ボードがたわむ。
断熱性能が低下する。
11
天井施工前>ファイヤーストップ・気流止め
例)
大工工事
【天井と外壁の取り合い部】
【天井と間仕切壁の取り合い部】

天井のファイヤーストップ材は、
木材及び厚さ100以上のグラス
ウール(かさ比重0.01以上)で取
り合い部を施工します。
グラスウール
木材
木材
※間仕切り壁の気流止めをしない
と、間仕切壁から熱を損失する原
因となる。
12
天井施工前>ダウンライト・電気配線・天井点検口せき板
【ダウンライト上の養生】
大工工事
合板
セルローズファイバー
ダウンライトSB
グラスウール
施工前
【ダウンライト上の養生】

ダウンライト設置部分には、予め、
グラスウールを乗せ養生する。
【天井点検口のせき板】

天井点検口の上には、合板を用い
て、高さ300mmのせき板を設置し
て下さい。
施工後
電気工事
【天井点検口のせき板】
【電気配線の吊り上げ】
せき板
300mm
点検口
【電気配線】

電気配線・ケーブルは、断熱材に
覆われると熱的影響で許容電流の
低下があります。十分な許容電流
を配慮した電気工事を行ってくださ
い。
※200Vの動力用配線は、直接断熱
材に触れないようにしてください。
※増改築時には、絶縁抵抗等の点
検を行ってください。
将来の改修工事を考慮し、
電気配線を予め、吊り上げるとよい。
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天井施工>セルローズファイバー吹込み工事
断熱工事
施工前
施工中
①天井点検口から作業者が小屋裏に
入る。
②厚さ指標を1本/3坪(6畳間に1本)
を目安に設置する。
③セルローズファイバーの沈下を考
慮して、設計厚に対し20%吹き増し
て吹込む。
例)設計厚 160mm×20%増し
吹込み厚 192mm
※ 小屋裏換気口の妨げにならないよ
うにセルローズファイバーを吹き込
む。
施工後
14
天井施工>天井点検口の処理
例) 【市販品の断熱気密様点検口】
断熱工事

天井点検口の上には、ポリスチレン
フォーム200mmを、せき板寸法に、
加工し、落とし込みます。
【天井点検口上のマット状状断熱材】
マット状断熱材
セルローズファイバー
点検口
15
下屋(二重野縁)
■下屋に施工者が入り込めなく、
二重野縁にする場合。
せき板(シート)
セルローズファイバー
2F室内
密度25kg/㎥
大工事
桁
①左図の赤点線内のように、 2階桁下
の室内側に石膏ボードを施工します。
②桁下の断熱施工が終了後、1階天井
野縁、石膏ボードを施工しますが、天
井の石膏ボードの一部を仮止めし、
仮点検口として設けます。
1F室内
外気
断熱工事
2F室内
桁
石膏ボード
外気
①壁の施工時に、2階桁下の壁部分
(左図赤線内)にセルローズファイ
バーを施工します。
②次に天井断熱施工時に、下屋に設け
た仮点検口の野縁部分に不織布を
貼り、穴を空け、セルローズファイ
バーを吹き込む。吹込み穴は、気密
テープで処理します。
1F室内
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下屋(仮点検口)
■下屋に施工者が入り込めなく、
仮点検口を設ける場合。
2F室内
大工事
桁
セルローズファイバー
密度55kg/㎥
石膏ボード
①左図の赤点線内のように、 2階桁下
の室内側に石膏ボードを施工します。
②桁下の断熱施工が終了後、1階天井
野縁、石膏ボードを施工しますが、天
井の石膏ボードの一部を仮止めし、
仮点検口として設けます。
1F室内
外気
断熱工事
2F室内
②次に天井断熱施工時に、下屋に設け
た仮点検口の野縁部分に不織布を
貼り、穴を空け、セルローズファイ
バーを吹き込む。吹込み穴は、気密
テープで処理します。
セルローズファイバー
密度25kg/㎥
外気
①壁の施工時に、2階桁下の壁部分
(左図赤線内)にセルローズファイ
バーを施工します。
不織布
1F室内
17
勾配天井
大工事
m
185
セル
ロ
ファ
ーズ
イバ
ー
m


屋根垂木の下部に通気層を確保
するため、透湿防水シートを貼り、
勾配天井の野縁を組みます。
(断熱材の必要な厚さ185mm)
屋根の通気層を確保するため、
60mm以上の垂木を推奨します。
断熱工事
屋根材
野地板

屋根通気層
防湿防水シート
断面

天井野縁の下部に、不織布を貼
り、セルローズファイバーに圧を
掛けながら、密度55kg/㎥で施工
事します。
吹き込み穴は、気密テープで処
理をします。
セルローズファイバー
天井板
JF専用シート
野縁
18
オーバーハング(跳出し床)

各工程を考慮し、施工時期を予め、
決定し次の方法で施工する。
室内
断熱工事
合板
<根太レス工法の場合>
壁施工と同時期に施工する
壁施工と同じ要領で、下から断熱施
工する。
①下から、専用シートを張る。
②下から施工密度55kg/㎥で吹き込
む。
③吹込み穴は、気密テープで塞ぐ。
セルローズファイバー
不織布
受け材
大工工事
透湿防水シート
室内
外気
※断熱施工後、落下防止で、受け材
(貫など)を取り付ける。
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