地上 BS CSデジタル放送のBER測定に対応 LF 50 SIGNAL LEVEL

電界強度計
電界強度計
P H S
シグナルレベルメーター
地上 BS CSデジタル放送のBER測定に対応
LF 50
SIGNAL LEVEL METER
概 要
LF 50は、日本 の 地上デジタル放送、BSデジタル放送、
CSデジタル放送のBER(ビットエラーレート)測定機能
を備えたシグナルレベルメーターです。BERを測定する
ことにより、デジタル放送の受信状態を的確に把握する
ことができます。また、レベル測定は、BS、CS、地上波、
CATV上り 下りの各アナログ放送、デジタル放送に対応
しています。携帯性に優れた小形軽量なボディであり、
充電式バッテリパック
(別売品)での使用が可能なため、
屋外での使用に適しています。
特 長
●地上デジタル放送、衛星デジタル放送のBER測定
デジタル放送 の 受信状態 を 知 る 上 で 重要 なBER
(ビットエラーレート)の測定機能を備えています。
●衛星放送共聴システムのC /N測定
信号に含まれるノイズを直接測定する方式により、
ブロックコンバータやブースタを使用した衛星放送
共聴システムの端末側でのC /N測定も可能です。
●多様なレベル測定
地上波 CATV、
衛星の各デジタル放送とアナログ放送
のレベル測定が可能です。測定周波数範囲が10 MHz
から870 MHzとなっているため、CATV上り周波数
にも対応しています。
●充実したチャンネルテーブル
地上波、CATV、BSをはじめ、N-SAT-110、CSデュア
ルビームアンテナ、CSブロックコンバータ、LNB混合
方式、新2軸衛星共同受信システムなど、様 々 な 周波
数チャンネルテーブルを内蔵しています。
●大容量のメモリー
画面の設定や測定結果を、それぞれ最大200点まで内
部メモリーに記憶することができます。さらに、メモ
リーカード(市販品)を使用することにより、最大で
99,999点まで記憶することができます。
※測定内容により記憶可能な数は異なります。
●表形式データの自動作成
測定結果が自動的に表形式データ(CSV)で保存され
るため、パソコンの表計算ソフトを使用して簡単に測
定データを整理することができます。
●日本語の画面表示
対話形式 の 日本語メニュ ー 画面 により、チャンネル
テーブルやCSコンバータのローカル周波数などの測
定条件を簡単に設定することができます。
●優れた携帯性
小型軽量な本体に、明るく見やすいELバックライト
を備えていますので、暗い屋内や夜間の屋外での使
用に便利です。
■別売品
F 型入力コネクタ
LC 1589
(補修交換用、3個組)
AC アダプタ(AC100 ∼ 240 V)
UIT318-12
リチウムイオンバッテリパック
MP-500
LF 50
規 格
測定周波数範囲
地上波 CATV:
10 ∼ 870 MHz
(レベル測定)
90∼770 MHzの 放送周波数(地上デジタル放
送のBER測定)
950 ∼ 2,150 MHz
(レベル測定、BER測定)
BS CS:
周波数設定
地上波 CATV:
50 kHz ステップ
BS CS:
1 MHz ステップ
内蔵チャンネルテーブル
地上波・CATV
衛星
BS
N-SAT-110
JCSAT-3・4、SCC-C
JCSAT-1∼4A、
SCC-A ∼C
N-STARa・b
ASIA-SAT、ASIA-SAT 2/3
レベル測定
地上波 CATV
電波形式:
日本のVHF/UHF/CATVおよびBSデジタルCATVパススルー
BS・CS
コンバータの種類
10.678 GHz
10.678 GHz
10.678、10.873、
11.2、
11.3 GHz、LNB混合、ブロックコン
バータ 新2軸衛星共同受信システム
5.15 GHz(JCSAT-3・4の み)、10.678、10.873、10.99、
11.2、11.3 GHz、
ブロックコンバータ
11.2、11.3 GHz
5.15 GHz衛星
AM
(映像)、 FM(音声)、
CW
MSK、BPSK、QPSK、
16∼256 QAM、OFDM、8VSB
測定範囲:
アナログ 30∼120 dB V(-30∼60 dBmV)
デジタル 35∼120 dB V(-25∼60 dBmV)
最低表示レベル※1: デジタル 30 dB V(typ.)
アナログ
±3 dB
確度:
デジタル ±3 dB(デジタルは、マルチパス等
のない場合の確度)
測定帯域幅:
280 kHz(typ.)
BSデジタルCATVパススルー
測定範囲:
40∼120 dB V
(−20∼60 dBmV)
確度:
±3 dB
新2軸衛星共同受信システム
45∼100 dB V (-15 ∼40 dBmV)・・・JCSAT-3
測定範囲:
40∼120 dB V (-20 ∼60 dBmV)・・・JCSAT-4
確度:
±3 dB
BS CS
電波形式:
BS CSデジタル(BPSK、QPSK、8PSK)、BSア
ナログ(FM)
測定範囲:
45∼100 dB V(-15∼40 dBmV)
確度:
±3 dB
測定帯域幅:
27 MHz
(typ.)または 34.5 MHz(typ.)
(放送の
方式により自動切り換え)
レベル表示単位
dB V(75 Ω終端値)、
dB Vemf、
dBmV(75 Ω終端値)、dBmW 切り換え式
V/S比測定
±25 dB(映像レベルに対する音声レベル)
測定範囲:
マルチ表示
最大200
チャンネル数:
RF入力
端子形状:
F型レセプタクル
インピーダンス:
75 Ω
DC出力
出力電圧:
+11、+15 V(BS CSのみ)
電圧確度:
±10 %
出力電流:
最大 250 mA
過電流保護:
動作電流 275±20 mA
重畳電圧測定
AC電圧:
5∼100 Vrms(50∼60 Hz)
DC電圧:
5∼50 V
分解能:
0.1 V
確度:
±(5 %+1 V)
衛星切り換え信号
周波数:
40±4 kHz
振幅 波形:
0.6±0.2 Vp-p
矩形波(デューティ比 50±10 %)BSデジタ
放送、CSデジタル放送に関する機能
C/N測定
アナログ
デジタル
測定範囲 5∼25 dB
(BS・CSのみ 信号レベル55 dB V以上)
測定確度 ±2 dB
(C/N=5∼20 dB)
±3 dB
(C/N=20. 1∼25 dB)
BER測定
測定方式 簡易BER
(前方誤り訂正の訂正数を計測)
ビタビ復号前(Pre)
ビタビ復号後(Post)
日本のBSデジタル放送、CSデジタル放送(110度CS、スカイパーフェクTV)に対応。
地上デジタル放送に関する機能
45∼100 dBµV※2 チャンネル間レベル差20 dB以内※3
測定方式 簡易BER(前方誤り訂正の訂正数を計測)
ビタビ復号前(Pre)
ビタビ復号後(Post)
測定階層
最弱階層のBERを表示、伝送階層(A.B.C)を指定して
測定することも可能
日本の地上デジタル放送(ISDB-T方式、13セグメント)に対応。
入力レベル範囲
BER測定
プログラムメモリー
記憶数:
記憶内容:
データメモリー
記憶数:
記憶内容:
最大200(測定内容による)
測定画面の設定条件
最大200(チャンネル数、測定モードによる)
測定値(各チャンネルのレベル、C/N、BER測定値、測定日時)
表形式(CSV)データ(測定値保存時に自動的に作成して保存)
メモリーカードスロット
適合カード:
CFA TYPE-I および TYPE-II のコンパクト
フラッシュカード(推奨メーカー:SanDisk)
機能:
測定設定、測定データ、表形式(CSV)データの
保存、測定表示画面(BMP形式)の保存
オートパワーオフ
時間設定:
5分、10分、20分、60分、および連続動作
設定時間以上キー操作が無いとき自動的に電
源をオフ
環境条件
動作温度範囲:
0∼40 ℃
動作湿度範囲:
85 % RH以下(但し、結露のないこと)
保管温度範囲:
-10∼50 ℃
使用環境:
屋内および屋外(但し、雨水のかからないこと)
使用高度:
2,000 mまで
過電圧カテゴリ:
Ⅰ
汚染度:
2
電源
単二形アルカリ乾電池6本(市販品)
ACアダプタ(別売品)
リチウムイオンバッテリパック (別売品)
充電機能 (別売充電バッテリ使用)
リチウムイオンバッテリパック(別売品)の充電
充電時間:
10時間以内(充電 100%までの時間)
4.5時間(typ.)(充電 70%までの時間)
電池寿命:
市販単二形アルカリ乾電池使用時
5.0時間 (typ.)(V/U、CATVレベル測定時)
1.5時間 (typ.)(地上デジタル測定モード時)
2.0時間 (typ.)(BS CS測定、DC給電オフ)
別売品リチウムイオンバッテリパック使用時
9.0時間 (typ.)(V/U、CATVレベル測定時)
6.0時間 (typ.)(地上デジタル測定モード時)
6.0時間 (typ.)(BS CS測定、DC給電オフ)
表示
ドットマトリクスLCD 320×240 ドット 半透過型
表示素子:
照明:
ELバックライト
寸法 質量
194
(W)×99(H)×208(D)mm
1.8 kg(電池含まず)
付属品
乾電池ケース(単二型アルカリ乾電池6本用)...... 1
電池スナップ
(乾電池ケース接続用)............ 1
キャリングケース ........................................................ 1
肩掛けベルト .................................................................. 1
取扱説明書....................................................................... 1
クイックマニュアル ................................................... 1
別売品
ACアダプタ(ACコード付).............. UIT318-12
リチウムイオンバッテリパック ...............MP-500
F形アダプタ(交換用、3個組).................LC 1589
※1 最低表示レベルは参考値です。
測定範囲未満の値はアンテナの方向調整などにご使用いただけますが、確度は保証してい
ません。
※2 全チャンネル中の最大レベルが100 dB V以下であること。
※3 チャンネル間レベル差が20 dB以上ある場合、レベルが低いチャンネルのBERは正確に測
定できないことがあります。
● LF 50には、映像 音声の出力機能はありません。
● 海外のチャンネルテーブルは内蔵されていません。
● CATVデジタル
(QAM)
のBER測定には対応していません。レベル測定のみ可能です。
デジタル放送の測定
デジタル放送の測定項目
・アンテナの方向調整
・端子レベル確認 ・ブースタの利得調整
・受信状態の余裕度確認
・ブースタの雑音や歪みによる品質劣化の確認
・画像が安定に映るかどうかの判断
・パルス性のノイズや混信による障害の発見
レベル測定(LF 986、LF 985A、LF 50、LF 941D)
MER 測定・コンスタレーション表示(LF 986、LF 985A)
デジタル放送の電波は、電力がチャンネル帯域内にほぼ一様に分布しています。し
かし、地上デジタル放送では、マルチパスがあると電力の分布が一様でなくなるの
で、正しいレベルを測定するためには、チャンネル帯域全体にわたって測定する必
要があります。弊社のシグナルレベルメーターは、地上デジタルおよびCATVデ
ジタルの放送波を、チャンネル帯域内の 5 点(LF 986、LF 985A は 24 点)で
測定しているため、マルチパスによる誤差が小さく、正確なレベル測定が可能です。
MER(モジュレーション・エラー・レシオ)は、デジタル変調の品質を表わす値で
あり、ノイズが少ないほど大きな値となります。コンスタレーション表示では、デ
ジタル変調の品質を視覚的に確認することができます。
レ
ベ
ル
レ
ベ
ル
BS・CS の C / N 測定(LF 986、LF 985A、LF 50)
弊社のシグナルレベルメーターは、測定するチャンネルの信号自体のノイズを測定
して C / N を求める方式を採用しています。この方式は、周波数特性の影響を受け
にくいため、ブースタやブロックコンバータを使用した共聴システムにおいても、
誤差の少ない C / N 測定が可能となっています。
・・・・・・
BER 測定(LF 986、LF 985A、LF 50)
f1
f2
f3
f4
f5
f1 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ f24
地上デジタル放送波の周波数帯域
地上デジタル放送波の周波数帯域
5 点測定
24 点測定(LF 986、LF 985A のみ)
BER(ビットエラーレート)は、放送局からデジタル変調で送られてきた番組のデー
タが、最終的にどのくらい正確に受信されているかをデータの誤り率で示したもの
で、BER =誤りビット数/単位時間あたりの送信ビット数となります。
地上デジタル放送受信の目安
40
レベル
50
(注1)
60
70
80
90 dBμV
34∼89 dBμV
受信機の入力レベル範囲
(注 1) 実際の地上デジタル放送受信機では、34 dBμV 以下でも画像受信の可能な場合がありま
すが、レベル変動やマルチパスの影響などに対する余裕を見込んで、
受信機の入力端で
46 dBμV 以上を確保することが望ましいとされています。
望ましい受信機入力レベル 46∼89 dBμV
(注1)
さらに、MER や BER を測定すれば、より確実に受信状態を確認することができま
す。
(MER 測定は LF 986、LF 985A、BER 測定は LF 986/985A/50 に搭載)
望ましい壁面端子レベル 49 dBμV 以上
(注 2) 64QAM(3/4)の場合
MER
18
受信状態
(注2)
19
20
受像不能
21
22
23
24
余裕小
25
1E-2
受信状態
1E-3
1E-4
1E-5
受像不能
27
dB
推奨値 25 dB以上
余裕大
エラー多い(受信状態悪い)
BER (Pre)
26
エラー少ない(受信状態良い)
1E-6
1E-7
1E-8
0.0E+0
不安定
スペクトラム表示の活用 (LF 986、LF 985A)
スペクトラム表示機能で地上デジタル放送波のスペクトラム波形を観測することに
より、マルチパスの影響を知ることができるため、アンテナ設置の際に役立ちます。
また、スペクトラム波形から、アナログ放送チャンネルとデジタル放送チャンネル
を識別することができます。
良好
BER(Pre):RS 復号前
マルチパスによる
地上デジタル放送は、マルチパス(建物等による反射波)やフェージング(時間によ
るレベルの変化)の影響があるため、安定した受信のためには、画像が映る最低レベ
ルに対して 10 ∼ 20 dB の余裕を確保することが必要とされています。地上デジタ
ル放送に対応したシグナルレベルメーターで、正確なレベルを測定してください。
スペクトラム波形の乱れ
(この幅が小さいほど良い)
* LF 986、LF 985A のスペクトラム表示は簡易的なものですので、
精密な測定にはご使用いただけません。
BS・CSデジタル放送受信の目安
レベル
50
60
70
(注1)
80
dBμV
基準値: 放送規格上の標準的な設計値
推奨値: 基準値に対して 2 dB の降雨減衰を考慮した値
(晴天時にこの C / N 値を確保することが望ましい)
48∼81 dBμV
受信機の入力レベル範囲
望ましい受信機入力レベル 50∼81 dBμV
望ましい壁面端子レベル 54 dBμV以上
(注1)C/N
12
13
BSデジタル
14
15
16
17
余裕不足
110度CS
余裕不足
CSデジタル
18
19
20
基準値
基準値
基準値
21
dB
推奨値 19 dB以上
推奨値 16 dB以上
推奨値 14 dB以上
(スカイパーフェクTV)
エラー多い(受信状態悪い)
(注2)
BER (Post)
受信状態
BER (Pre)
>1E-3
受像不能
>1E-1
1E-4
1E-6
1E-2
エラー少ない(受信状態良い)
1E-3
1E-4
1E-8
不安定
1E-5
放送
BS デジタル
110 度 CS(N-SAT-110)
CS デジタル (スカイパーフェク TV)
変調方式(符号化率)
TC8PSK(2/3)*
QPSK(7/8)*
QPSK(3/4)
*この変調方式(符号化率)以外で放送される可能性もあります。
0.0E+0
0.0E+0
良好
(注 1) C / N の推奨値は以下の変調方式の場合の目安です。
非常に良好
(注2) BS・CSデジタルでは、アンテナの性能や受信地域によって、
BER
(Pre)
がゼロにならない場合がありますが、
BER
(Post)
がゼロであれば良好な受信状態です。
BER(Pre):ビタビ復号前 BER(Post):ビタビ復号後
参考資料:電波産業会標準規格 ARIB STD-B1,B2,B20,B21 日本 CATV 技術協会標準規格 JCTEA STD-011-1.0 テレビ受信向上委員会「デジタル時代の放送受信技術(地上デジタル放送編)2004」、
「デジタル時代の放送受信技術(デジタル受信システム編)2003」
、「BS デジタル時代の受信システムハンドブック」