Integrated Radio and Microcontroller

マイクロコントローラと RF 機能のワンチップ化により
機能のワンチップ化により独創的なワイヤレスを実現
のワンチップ化により独創的なワイヤレスを実現
執筆者 (Ryan Woodings, スタッフ ソフトウェア エンジニア
Deepak Sharma – Sr.製品マーケティング マネージャ)
Executive Summary (概要)
各種ワイヤレス技術の比較をしてアプリケーションに合った技術を選択するためのヒントを記事にしています。マイコンを採
用したワイヤレスの実現方法を解説し、マイコンと RF の一体化チップによる簡単なワイヤレス設計を紹介しています。
ワイヤレステクノロジは幅広く、その中には消費電力が極めて少ない低コストの RFID タグから Wi-Max や Ultra Wide Band を
使用する都市規模のワイヤレス ネットワークまであらゆるものを包含する(図 1 を参照)。この記事では、Bluetooth、
WirelessUSB、および Zigbee ラジオの 8 ビット マイクロコントローラへの統合とケーブル不要の通信を可能にする低消費電力、
低コストのシングル チップ ワイヤレス ソリューションを構築する混合シグナル アレイに焦点を当てる。
図 1:用
:用途
:用途別コスト/複雑性を比較した
コスト 複雑性を比較したワイヤレス
複雑性を比較したワイヤレス テクノロジ
短距離高速ネットワーク接続
ソリューション
長距離ネットワーク接続
ソリューション
ホーム/工業
オートメーション向け
ネットワーク接続ソリューション
シンプルな
マルチポイントツーポイント
ワイヤレス ソリューション
有線 タグ に変わ る
ネ ット ワー ク接続
短距離ネットワーク接続
ソリューション
在庫追跡用
アクティブ/パッシブ タグ
無線化テクノロジ
無線化テクノロジ
センサと制御ネットワーク向けの標準化ソリューションである Zigbee により、センサ ネットワークが普及してきた。大部分
の Zigbee デバイスは、電力消費が極めて少なく(サーモスタット、セキュリティ センサなど)、その電池寿命は年単位であ
る。Bluetooth の主な用途は、携帯電話、ヘッドセット、および PDA 間の一時的な相互運用性の確保である。また、Bluetooth
は、ワイヤレス化されたコンピュータ周辺機器のケーブル代替ソリューションとしても使用される。現在、PDA や高性能携
帯電話のほとんどは、Bluetooth ソリューションを内蔵している。WirelessUSB は、複雑なネットワーク接続プロトコルが必要
ないことを前提する PC のマウス、キーボード、および基本的なセンサ ネットワークのような単純なポイントツーポイント
アプリケーション向けである。
Bluetooth、WirelessUSB、および Zigbee は、すべて 2.4 GHz ISM 帯域で動作する(Zigbee は、900 MHz 帯域でも動作できる)。
2.4 GHz ISM 帯域は、ほかのライセンス フリー帯域と比べ、いくつ
かの利点がある。
a) 2.4GHz は ISM(Industrial Scientific & Medical)帯域であり世界中で使用できる。ほかのライセンス フリー帯域は、ほ
とんど使用できない。製造業者のサプライ チェーン物流では大きな長所になる
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b) 高帯域 – 27MHz システムは、帯域幅の制限とコロケーション(共同の場所に設置すること)に困難がある。2.4GHz には
いくつかチャネルがあり、インテリジェント コード体系と組み合わせると、ほぼ無制限にコロケーションを実現でき
る
c) スペクトル拡散 – 2.4GHz 帯域を使用するデバイスは、 Bluetooth のような周波数ホッピング スペクトル拡散
(frequency hopping spread spectrum、FHSS)または Wi-Fi のような直接シーケンス スペクトル拡散(direct sequence
spread spectrum、DSSS)のいずれかのスペクトル拡散技術を使用して、高い電磁干渉回避および電磁干渉除去を実現
する。
d) 低コスト – 大量導入などにより、27MHz システムと 2.4GHz システムのコスト差は無視できるところまできている。
マイクロコントローラの統合
マイクロコントローラの小型化と低価格化が進む中、外付け部品の機能がマイクロコントローラに統合されるようになってい
る。8 ビット マイクロコントローラは、今や、さまざまなパッケージの大きさ、RAM/ROM 容量、シリアル通信バス、および
アナログ入出力で提供されており、エンジニアは、設計要件とコスト上の制約に合ったマイクロコントローラを選択できる。
現在では、ほぼすべての関連アナログ/デジタル周辺回路、すなわち、ADC、DAC、PWM、増幅器、タイマ、カウンタ、
UART、SPI、I2C、および USB などのエンベデッド設計において一般的にみられるものを統合しているマイクロコントロー
ラもある。このように混合シグナルを統合することで、必要な部品の数を大幅に減らし、システムの品質と信頼性を大いに改
善する。
次のステップは、適切なワイヤレス テクノロジとマイクロコントローラを結合することである。その結果、設計者は動作範
囲、電力消費およびレーテンシを改善しながら、開発期間、部品数およびシステム コストを大幅に削減できる。
適切なソリューションを選択するには慎重に考える必要がある。まず、ワイヤレス テクノロジについて考察する。最初に、
構築するシステムの種類を決定する。--- ハイエンド家電製品(家庭の照明制御システム等)なのか、ローエンド商品(1000
円のワイヤレス マウス等)なのか。この決定により、単方向のワイヤレス プロトコルと双方向のワイヤレス プロトコルのど
ちらを使用するかを決めることに役立つ。
最後に、ワイヤレス プロトコルは、習得及び実装時間を極力抑えるため、妥当な大きさのコード スペースで、できるだけ単
純にするべきである。また、インテリジェント バインディング体系やセキュリティ アルゴリズムを評価することを勧める
(ガレージのリモコンが自宅の PC のゲートウェイにならないように!)。
マイクロコントローラの選択
次に、マイクロコントローラを選択する。ワイヤレス ラジオを内蔵しているものをまず見つける。それ以外にも、以下のよ
うな要素を検討する必要がある。
a) マイクロコントローラの拡張性:できればフラッシュ サイズ、入出力、および各種アナログ/デジタル コンポーネント
をアップグレードおよびダウングレードできるファミリを選択する。アプリケーションに温度検出や電圧シーケンス
を考えている場合は、混合シグナル アレイを選択するのが賢明である
b) ツールセットの統合:理想的には、ワイヤレス ラジオをユーザ モジュール/ライブラリにすることである。設計者の
ソフトウェア開発環境は、単純なポイント&クリック動作による GUI ベースの環境にすることを勧める。また、C ま
たはアセンブリ言語のいずれかでコーディングし、設計のデバッグ時にはイベント トリガや複数のブレーク ポイント
を使用する柔軟性を提供するものが良い。
c) 設計期間の短縮:あれば便利な機能は、C やアセンブリ言語を必要としない設計を可能にする高レベルの抽象化ツー
ルセットである。このようなツールセットがあると、設計者は、カタログから選択して、部品を論理的にリンクさせ
るようなシステムを使用してカスタム ソリューションを作成できる。ツールがデータシート、回路図および部材表を
作成すればさらに良い。
この記事の残りの部分では、ガレージのリモコンの用途例を検討し、サイプレス社の PRoC™などの統合ソリューションを使
用して実装した場合と個別のマルチチップ ソリューションを使用して実装した場合に直面する現実世界での設計の問題につ
いて説明する。
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ハードウェア
個別のマルチチップ ソリューションでは、一般的に、別々のマイクロコントローラとラジオ チップに加えて追加の外付け部
品が必要である。このため、設計の規模とコストが大きくなる。統合ソリューションを使用すると、非常に小型で、消費電力
が少なく、コストも低く、必要な開発期間も短い設計が可能になる。図 2 は、2.4GHz ラジオを統合した 8 ビット マイクロコ
ントローラのブロック図である。2 つのチップを統合したことで、マイクロコントローラとラジオ間のインタフェースが完全
に内部化されていることに注目してほしい。これにより、必要な外部ピンの数が減り、ラジオ インタフェース専用ではなく
一般的な入出力ピンとして外部ピンを解放できる。
図 2:ラジオを統合したマイクロコントローラのブロック図
:ラジオを統合したマイクロコントローラのブロック図
ファームウェア
統合ソリューションは、マイクロコントローラとラジオの密接な結合を利用して、無線アクセスのための使いやすいファーム
ウェア ライブラリを作成できる。デバイス間の堅牢な双方向リンクを提供する総合的なプロトコル スタックを提供するソ
リューションもある。対象アプリケーションにより、適切なプロトコルは、Bluetooth、WirelessUSB、または Zigbee の場合が
ある。特定のラジオおよびマイクロコントローラ向けにカスタマイズされた総合的なプロトコル スタックを提供することで、
これらのソリューションは、複数のデバイス間の接続を簡単に確立できるようにする。ラジオとの対話では、以下に示されて
いるような単純な API が使用される。プロトコルは、接続を確立したあと、ターゲット デバイスにパケットを送信する。エ
ラーが検出された場合は、パケットを再送する。ターゲット デバイスとの接続が失われた場合、プロトコルは接続を再確立
するか、ターゲット デバイスへの別のルートを検索をする。
protocol_init()
protocol_create_connection()
protocol_send_packet(int packet_length, char* packet)
protocol_get_packet(int max_packet_length, char* packet)
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システム
ラジオとマイクロコントローラを統合すると、家庭で暖房とエアコンをより正確に制御するために、家庭の各部屋に設置でき
る小型のワイヤレス温度センサを作成して、各センサにメインのサーモスタットに定期的に温度を報告させることが簡単にで
きる。投光照明が点灯するまでの間、暗闇の中、車庫からの私道を歩く代わりに、ドアから出ると投光照明が点灯するように、
車庫からの私道を照らす投光照明を正面の歩道や家の側面をカバーする追加の行動探知器に接続することも可能だ。
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