NCCN Guidelines Version 2.2015 33 NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®) (NCCN腫瘍学臨床診療ガイドライン) 非ホジキンリンパ腫 2015年 第2版 NCCN.org 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NCCN Guidelines Version 2.2015 委員会メンバー 非ホジキンリンパ腫 * Andrew D. Zelenetz, MD, PhD/Chair † Þ Memorial Sloan Kettering Cancer Center * Leo I. Gordon, MD/Co-Vice Chair ‡ Robert H. Lurie Comprehensive Cancer Center of Northwestern University * William G. Wierda, MD, PhD/Co-Vice Chair † ‡ The University of Texas MD Anderson Cancer Center Jeremy S. Abramson, MD † ‡ Massachusetts General Hospital Cancer Center Ranjana H. Advani, MD † Stanford Cancer Institute C. Babis Andreadis, MD, MSCE ‡ UCSF Helen Diller Family Comprehensive Cancer Center Nancy Bartlett, MD † Siteman Cancer Center at BarnesJewish Hospital and Washington University School of Medicine * John C. Byrd, MD ‡ Þ The Ohio State University Comprehensive Cancer Center - James Cancer Hospital and Solove Research Institute Myron S. Czuczman, MD † ‡ Roswell Park Cancer Institute Luis E. Fayad, MD ‡ Þ The University of Texas MD Anderson Cancer Center Richard I. Fisher, MD ‡ Fox Chase Cancer Center Martha J. Glenn, MD † ‡ Þ Huntsman Cancer Institute at the University of Utah NCCN ガイドライン委員会に関する情報開示 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 Mayo Clinic Cancer Center Nishitha Reddy, MD ‡ ξ Vanderbilt-Ingram Cancer Center Nancy Lee Harris, MD ≠ Massachusetts General Hospital Cancer Center Erin Reid, MD ‡ UC San Diego Moores Cancer Center * Thomas M. Habermann, MD ‡ * Richard T. Hoppe, MD § Stanford Cancer Institute Steven M. Horwitz, MD † Þ Memorial Sloan Kettering Cancer Center Christopher R. Kelsey, MD § Duke Cancer Institute Ayman A. Saad, MD ‡ ξ University of Alabama at Birmingham Comprehensive Cancer Center Lubomir Sokol, MD, PhD † ‡ Þ § Moffitt Cancer Center Lode J. Swinnen, MB, ChB ‡ The Sidney Kimmel Comprehensive Cancer Center at Johns Hopkins Youn H. Kim, MD ϖ Stanford Cancer Institute Christina Tsien, MD § University of Michigan Comprehensive Cancer Center Susan Krivacic, MPAff ¥ Consultant Ann S. LaCasce, MD † Dana-Farber/Brigham and Women's Cancer Center Auayporn Nademanee, MD † ‡ ξ City of Hope Comprehensive Cancer Center Pierluigi Porcu, MD ‡ Þ The Ohio State University Comprehensive Cancer Center - James Cancer Hospital and Solove Research Institute Oliver Press, MD, PhD † ‡ Fred Hutchinson Cancer Research Center/ Seattle Cancer Care Alliance Rachel Rabinovitch, MD § University of Colorado Cancer Center Julie M. Vose, MD, MBA ‡ ξ Fred & Pamela Buffett Cancer Center at The Nebraska Medical Center Lynn Wilson, MD, MPH § Yale Cancer Center/Smilow Cancer Hospital Joachim Yahalom, MD § Memorial Sloan Kettering Cancer Center Nadeem Zafar, MD ≠ St. Jude Children's Research Hospital/ University of Tennessee Health Science Center NCCN Mary Dwyer, MS Hema Sundar, PhD Sarika Trikha, PharmD † 腫瘍内科学 ‡ 血液学/血液腫瘍学 § 放射線療法/ 放射線腫瘍学 ξ 骨髄移植 ≠ 病理学 Þ 内科学 ϖ 皮膚科学 ¥ 患者支援団体 * 作成委員会メンバー 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NCCN Guidelines Version 2.2015 目次 非ホジキンリンパ腫 NCCN 非ホジキンリンパ腫委員会メンバー ガイドライン更新の要約 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者 にとって、最良の管理法は臨床試験に あると考えている。臨床試験への参加 が特に推奨される。 慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫(CSLL-1) 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑 濾胞性リンパ腫(FOLL-1) 別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査 NCCN加盟施設で実施されている臨床 辺縁帯リンパ腫(MZL-1) の利用(NHODG-A) 試験のオンライン検索: 胃 MALT リンパ腫(MALT-1) nccn.org/clinical_trials/physician.html 胃以外の MALT リンパ腫(NGMLT-1) NHL における支持療法(NHODG-B) 節性辺縁帯リンパ腫(NODE-1) NCCNのエビデンスとコンセンサスに 脾辺縁帯リンパ腫(SPLN-1) 非ホジキンリンパ腫の Lugano 治療効果判 よるカテゴリー:特に指定のない限り、 マントル細胞リンパ腫(MANT-1) 定規準(NHODG-C) すべての推奨はカテゴリー2A びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫(BCEL-1) である。 バーキットリンパ腫(BURK-1) 放射線療法の原則(NHODG-D) NCCNのエビデンスとコンセンサスによ リンパ芽球性リンパ腫(BLAST-1) るカテゴリーを参照。 B 細胞受容体阻害薬(ibrutinib および AIDS 関連 B 細胞リンパ腫(AIDS-1) idelalisib)の使用に関して考慮すべき事項 有毛細胞白血病(HCL-1) 分類および病期分類(ST-1) 原発性皮膚 B 細胞リンパ腫(CUTB-1) (NHODG-E) 末梢性 T 細胞リンパ腫(TCEL-1) 菌状息肉症/セザリー症候群(MFSS-1) 原発性皮膚 CD30 陽性 T 細胞リンパ増殖異常症 (PCTLD-1) T 細胞大顆粒リンパ球性白血病(LGLL-1) 中枢神経系原発リンパ腫(NCCN Guidelines for CNS を参照) 成人 T 細胞白血病/リンパ腫(ATLL-1) ワルデンストレームマクログロブリン血症/リンパ形質細胞性リンパ腫 T 細胞前リンパ球性白血病(TPLL-1) (NCCN WM/LPL ガイドラインを参照) 節外性 NK/T 細胞リンパ腫、鼻型(NKTL-1) 移植後リンパ増殖性疾患(PTLD-1) キャッスルマン病(CD-1) NCCNガイドライン®は、エビデンスと現在受け入れられている治療方針に対する見解についての著者らの合意を記述したものである。NCCNガイド ラインを適用または参照する臨床医には、患者のケアまたは治療法の決定において、個々の臨床状況に応じた独自の医学的判断を行うことが期待され る。National Comprehensive Cancer Network®(NCCN®)は、その内容、使用、または適用に関して、意見陳述ないし保証を行うものではなく、い かなる場合においても、その適用または使用について一切責任を負わない。NCCNガイドラインの著作権はNational Comprehensive Cancer Network® にある。無断転載を禁止する。NCCNの明示の書面による許諾なく、NCCNガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる 形においても禁じられている。© 2015 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NCCN Guidelines Version 2.2015 更新 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN 非ホジキンリンパ腫ガイドライン 2015 年 1 版から 2015 年 2 版への更新は以下の通りである: 新規ガイドライン CD-1 新規ガイドラインとしてキャッスルマン病の治療が追加された。 慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫 CSLL-D 1 of 7 脚注「g」が追加された:「CLL10 試験のデータから、若年患者における BR レジメンに対する FCR レジメンの優位性が確認された。66 歳以上の患 者では、成績は両レジメンで同程度であり、毒性は BR レジメンの方が低か った。高齢患者であっても免疫化学療法に適格であれば、BR が妥当な代替 レジメンとなる可能性があり、毒性としての骨髄抑制がより少なくな る。」CSLL-D4 of 7 も同様。 CSLL-E CLL に対する治療後の効果判定 脚注「c」が追加された:「末梢血における MRD 陰性には PFS の改善と の関連が認められる。GCLLSG 研究の解析により、末梢血で MRD 陰性で あれば、脾腫の残存は臨床的に重要でないことが示されている。Kovacs G, Boettcher S, Bahlo J, et al. Blood 2014;124:Abstract 23.」 びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫 BCEL-3 脚注「k」が変更された:「一部の症例(副鼻腔、精巣、硬膜外または骨髄に大 細胞型リンパ腫を認める場合、HIV リンパ腫の場合、腎または副腎浸潤がある場 合、MYC と BCL2 蛋白の同時発現を認める場合…CNS 浸潤のリスク評価のため の予後モデル(BCEL-A 2 of 2)を参照。」 BCEL-A 2 of 2 新たな表「CNS 浸潤のリスク評価のための予後モデル」が追加された。 MS-1 アルゴリズムの変更を反映させるべく CLL/SLL の考察の節が更新された。 マントル細胞リンパ腫 MANT-3 HDT/ASCT の適応なし RCHOP による治療施行および RCHOP 以外による治療施行の両方に 「または BR」が追加された。 リツキシマブ維持療法について、カテゴリー1 が「RCHOP 後」と明確化 された。 MANT-A 1 of 3 寛解導入療法、less aggressive therapy ベンダムスチン+リツキシマブに「±リツキシマブ維持療法」が追加され た。 次のページに続く 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 UPDATES NCCN Guidelines Version 2.2015 更新 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN 非ホジキンリンパ腫ガイドライン 2014 年 5 版から 2015 年 1 版への更新は以下の通りである: 全体的な変更 ガイドライン全体を通じて、推奨される治療レジメンに関する参考文献が更新され た。 NHL の治療効果判定規準が NHL の Lugano 治療効果判定規準の最新版に差し替え られた:Cheson B, Fisher R, Barrington S, et al. Recommendations for Initial Evaluation, Staging and Response Assessment of Hodgkin and Non-Hodgkin Lymphoma – the Lugano Classification. J Clin Oncol 2014;32:3059-3067. FOLL-2、BCEL-2、AIDS-2 および NKTL-1 において、精査、必須の検査、「診断 に堪えうる胸部/腹部/骨盤の造影 CT および PET-CT」に関する箇条書きの複数の 項目が「診断に堪えうる胸部/腹部/骨盤の造影 CT および/または PET-CT」にま とめられた。 慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫 CSLL-1 予後判定および/または治療決定に有用な検査 刺激下の細胞遺伝学的検査、「複雑核型」が追加された。 CD38 および ZAP-70 発現の測定、「メチル化」が選択肢として追加された。 脚注「f」に「メチル化状態の評価は臨床試験以外で広く利用できるわけではな い。」が追加された。 CSLL-3 CLL の Rai 分類高リスク(III~IV 期)に「進行性の血球減少」が追加された。 脚注 脚注「j」が追加された:「末梢血中の前リンパ球の増加(5%超かつ 55%未満) (いわゆる「CLL-PL[CLL with increased prolymphocytes]」)に加え、リ ンパ節生検で拡大した proliferation center(20 倍の視野より拡大)の存在また は高い増殖率(分裂細胞数が proliferation center1 つ当たり 2.4 を超えるか、 Ki-67 が Proliferation Center1 つ当たり 40%を超える場合)(いわゆる「移行 期 CLL[accelerated CLL]」)には、よりアグレッシブな性質や予後不良との 関連が認められる。これらの所見は、いずれも Richter's transformation を反映 したものとはみなされず、至適な管理法は確立されていない。」 脚注「n」が追加された:「軽度の血球減少(好中球数 1,000/μL 未満、ヘモグロ ビン 11g/dL 未満または血小板数 100,000/μL 未満)で安定している選択された患 者では、経過観察を継続してもよい。」 CSLL-4 脚注が削除された:「長期の奏効が得られた場合は、同一の一次治療を施行する。 奏効が短期間の場合は、これまでに施行していない他の一次治療を考慮する。」 CSLL-5 del (11q)または del (17p)を伴わない CLL および del (11q)を伴う CLL に おける年齢および併存症に関する基準が以下のように明確化された: 70 歳以上の患者およびまたは重大な併存症のある 70 歳未満の患者 重大な併存症のない 70 歳以上の患者または 70 歳未満の患者 一次治療の後ろに「治療の適応がある再発 CLL(CSLL-3 を参照)」が追 加された。 短期の奏効と長期の奏効の区別を含めた治療に対する反応が、対応する脚 注とともに削除された。 CSLL-6 一次治療 箇条書きの最初の下位項目が変更された:「17p 欠失がある患者では、 免疫化学療法すべての治療による奏効割合が低くなる…」 治療に対する反応 「CR/PR」が「奏効」に置き換えられた。 奏効、「同種造血幹細胞移植」に「を考慮」が追加された。 再発・難治例の治療 CR および PR の選択肢がまとめられ、「奏効」に置き換えられ、「推奨 されるレジメンを参照」が治療選択肢から削除された。 「移植未施行(増悪)」における選択肢が追加された。 CSLL-7 一次治療 箇条書きの最初の項目に「アルキル化薬を含む免疫化学療法レジメンに よる治療を受けた患者の転帰は比較的良好である。」が追加された。 再発・難治例の治療 CR および PR の選択肢がまとめられ、「奏効」に置き換えられ、「推奨 されるレジメンを参照」が治療選択肢から削除された。 CSLL-A 複雑核型に関する表が、対応する脚注「d」とともに追加された。 次のページに続く 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 UPDATES NCCN Guidelines Version 2.2015 更新 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN 非ホジキンリンパ腫ガイドライン 2014 年 5 版から 2015 年 1 版への更新は以下の通りである: CSLL-D 1 of 7 健康状態不良(frail)で重大な併存症あり: 「obinutuzumab+chlorambucil」の推奨度がカテゴリー2A からカテゴリー1 に変更された。 「ofatumumab+chlorambucil」がカテゴリー2A の推奨として追加された。 was added as a category 2A recommendation. 「obinutuzumab」がカテゴリー2B の推奨として追加された。 「リツキシマブ」の推奨度がカテゴリー2A からカテゴリー2B に変更された。 「chlorambucil」の推奨度がカテゴリー2A からカテゴリー2B に変更された。 「ステロイドパルス療法」の推奨度がカテゴリー2A からカテゴリー3 に変更さ れた。 del (11q)または del (17p)を伴わない CLL : 一次治療、70 歳以上の患者および重大な併存症のある 70 歳未満の患者 「obinutuzumab+chlorambucil」の推奨度がカテゴリー2A からカテゴリー 1 に変更された。 「ofatumumab+chlorambucil」 がカテゴリー2A の推奨として追加され た。 「obinutuzumab」がカテゴリー2B の推奨として追加された。 「シクロホスファミド、prednisone±リツキシマブ」が削除された。 「フルダラビン±リツキシマブ」の推奨度がカテゴリー2A からカテゴリー 2B に変更された。 「chlorambucil」の推奨度がカテゴリー2A からカテゴリー2B に変更され た。 「リツキシマブ」の推奨度がカテゴリー2A からカテゴリー3 に変更された。 「クラドリビン」の推奨度がカテゴリー2A からカテゴリー3 に変更された。 重大な併存症のない 70 歳未満の患者 「FCR」 の推奨度がカテゴリー2A からカテゴリー1 に変更された。 「obinutuzumab+chlorambucil」が削除された。 脚注: 脚注「f」が追加された:「CNS 病変を伴うまれな状況では、クラドリビンが 有用となる可能性がある。」 CSLL-D 2 of 7 del (11q)または del (17p)を伴わない CLL : 再発・難治例の治療、短期の奏効と長期の奏効の区別が廃止された。 再発・難治例の治療、70 歳以上の患者および重大な併存症のある 70 歳未満の 患者 「ibrutinib」の推奨度がカテゴリー2A からカテゴリー1 に変更された。 「idelalisib+リツキシマブ」が「idelalisib±リツキシマブ」に変更され た。 「obinutuzumab」 がカテゴリー2A の推奨として追加された。 再発・難治例の治療、重大な併存症のない 70 歳未満の患者 「ibrutinib」の推奨度がカテゴリー2A からカテゴリー1 に変更された。 「idelalisib+リツキシマブ」が「idelalisib±リツキシマブ」に変更され た。 「obinutuzumab」がカテゴリー2A の推奨として追加された。 脚注 脚注「k」に「アレムツズマブは、CLL を適応としてはもはや販売されていな いが、臨床での使用のために入手できる場合もある。」が追加された。 CSLL-D 3 of 7 del (17p)を伴う CLL : 一次治療および再発・難治例の治療が望ましさに基づく順序に配置された。 再発・難治例の治療 「idelalisib+リツキシマブ」が「idelalisib±リツキシマブ」に変更され た。 「RCHOP」が削除された。 「CFAR」が削除された。 CSLL-D 4 of 7 del (11q)を伴う CLL : 一次治療、70 歳以上の患者および重大な併存症のある 70 歳未満の患者 「obinutuzumab+chlorambucil」の推奨度がカテゴリー2A からカテゴリ ー1 に変更された。 「ofatumumab+chlorambucil」がカテゴリー2A の推奨として追加され た。 「リツキシマブ」の推奨度がカテゴリー2A からカテゴリー3 に変更された。 次のページに続く 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 UPDATES NCCN Guidelines Version 2.2015 更新 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN 非ホジキンリンパ腫ガイドライン 2014 年 5 版から 2015 年 1 版への更新は以下の通りである: CSLL-D 5 of 7 del (11q)を伴う CLL : 再発・難治例の治療、短期の奏効と長期の奏効の区別が廃止された。 再発・難治例の治療、70 歳以上の患者および重大な併存症のある 70 歳未満の 患者 「ibrutinib」の推奨度がカテゴリー2A からカテゴリー1 に変更された。 「idelalisib+リツキシマブ」が「idelalisib±リツキシマブ」に変更され た。 「obinutuzumab」がカテゴリー2A の推奨として追加された。 再発・難治例の治療、重大な併存症のない 70 歳未満の患者 「ibrutinib」の推奨度がカテゴリー2A からカテゴリー1 に変更された。 「idelalisib+リツキシマブ」が「idelalisib±リツキシマブ」に変更され た。 「RCHOP」が削除された。 「obinutuzumab」がカテゴリー2A の推奨として追加された。 CSLL-E 部分寛解の定義が「A 群の規準の 2 つ以上+B 群の規準の 1 つを満たす必要が ある」から「1)2 つ以上が認められる場合は、A 群の規準の 2 つに該当する必 要がある。A 群の規準(骨髄以外)の 1 つに該当する患者も反応について評価 可能とみなす。2)治療開始前のベースライン時から正常であったかどうかにか かわらず、B 群の規準の 1 つに該当する。」に変更された。 濾胞性リンパ腫 FOLL-1 診断、特定の状況で有用 ICH に関する箇条書きの 3 番目の項目:「grade 3 の FL では、IRF4/MUM1」 が追加された。 脚注「a」に「ただし、grade 3 の FL に対する既存の管理方針に関しては議論 がある。Grade 3a の FL については、濾胞性リンパ腫として治療する医師も いれば、びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫(DLBCL)として治療する医師も いる。」が追加された(BCEL-1 にも脚注「g」として追加)。 FOLL-2 精査 「PET-CT」が「一部の症例で有用」から「必須」に移動され、「診断に堪え うる胸部/腹部/骨盤の造影 CT」に追加された。 FOLL-4 Bulky 病変のある II 期、III 期、IV 期: 経過観察の後ろに、サーベイランスの画像検査が次のように明確化された: 「治療完了後 2 年間:CT を 6 ヵ月毎を超えない頻度で施行する」 FOLL-5 最初の見出しが「初回治療法の効果」から「治療終了時の治療効果」に変更さ れた。 FOLL-6 びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫への組織学的形質転換 化学療法歴が少ないまたは全くない NR または進行、放射免疫療法の後ろに「または BCEL-C(二次治療)を参 照」が追加された。 FOLL-B 1 of 3 FL 用の全レジメンの一覧が望ましさに基づく順序に配置された。 一次治療 「lenalidomide+リツキシマブ」がカテゴリー3 の推奨として追加された。 高齢または状態の悪い患者に対する一次治療 放射免疫療法の推奨度がカテゴリー2A からカテゴリー2B に変更された。 一次治療における地固め療法または延長治療(任意) 「放射免疫療法(化学療法または免疫化学療法による寛解導入療法後)」の 推奨度がカテゴリー1 からカテゴリー2A に変更された。 二次治療および三次以降の治療 「FCMR(フルダラビン、シクロホスファミド、ミトキサントロン、リツキ シマブ)(カテゴリー1)」が削除された。 胃 MALT リンパ腫 MALT-1 精査、「C 型肝炎検査」が「一部の症例で有用」から「 必須」に移動された。 MALT-2 IE1 期が IE2 期 または IIE 期 H. pylori 陽性に併合された。 胃以外の MALT リンパ腫 NGMLT-1 精査、「C 型肝炎検査」が「一部の症例で有用」から「必須」に移動された。 節性辺縁帯リンパ腫 NODE-1 精査、「C 型肝炎検査」が「一部の症例で有用」から「必須」に移動された。 次のページに続く 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 UPDATES NCCN Guidelines Version 2.2015 更新 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN 非ホジキンリンパ腫ガイドライン 2014 年 5 版から 2015 年 1 版への更新は以下の通りである: マントル細胞リンパ腫 MANT-1 診断、特定の状況下で有用な検査 「IHC による SOX11」が追加された。 BCEL-5 III 期、IV 期 治療終了時の再病期診断の後ろ、完全奏効、「経過観察」から「望ましい」が 削除された。 MANT-3 巨大腫瘤のある II 期、III 期、IV 期、完全奏効と部分奏効が併合され、脚注 「l」が追加された:「部分奏効を改善するための二次治療を考慮。」 BCEL-6 大量化学療法の適応がない患者、治療選択肢として「支持療法」が追加された。 2 回目以降の再発 選択肢として「別の二次治療(BCEL-C を参照)または緩和的 RT または支持 療法」が追加された。 「2 回目以降の再発」に対する全ての選択肢は、大量化学療法に進む予定があ る患者のうち二次治療に反応しなかった症例、もしくは二次治療に完全もしく は部分奏効が得られた症例で地固め療法として自家造血幹細胞移植併用大量化 学療法を施行した後に再発を来した症例に対する選択肢である。また大量化学 療法の適応がない患者についても、二次治療の後ろに、「2 回目以降の再発」 に対する選択肢が今回設定された。 びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫 BCEL-2 精査: 「β2 ミクログロブリン」が「必須」から「一部の症例で有用」に移動され た。 箇条書きの項目が変更された:「十分な骨髄生検(>1.6cm)±骨髄穿刺; PET で陰性となった場合は、他のリンパ腫亜型の確認が治療決定に重要とな らない限り、骨髄の評価は必要ない」 一部の症例で有用、「腰椎穿刺」を明確化するために「副鼻腔、精巣、硬膜 外または骨髄に大細胞型リンパ腫を認める場合、HIV リンパ腫の場合、もし くは節外病変が 2 カ所以上にあり LDH が高値の場合に考慮」が追加され た。 BCEL-3 I 期、II 期 Bulky mass なしおよび bulky mass ありのカットオフが変更された: 「bulky mass なし(7.5cm 未満 10cm 未満)」および「bulky mass あり (7.5cm 10cm 以上)」 BCEL-4 部分奏効、フォローアップ治療:「RCHOP 6 サイクル後の PET で陽性とな った場合は、」が「自家造血幹細胞移植併用大量化学療法±移植前または移植 後の放射線療法」に追加された。 脚注 脚注「s」が追加された:「PET-CT の結果は PET の 5 段階評価(NHODGC 3 of 3 を参照)により解釈すべきである。」(BCEL-5 も同様) 脚注「u」が削除された:「リツキシマブ維持療法を追加しても生存期間は 改善されないことを示したエビデンスがある。」 BCEL-A National Comprehensive Cancer Network 国際予後指標((NCCN-IPI)が追加 された。 BCEL-B 2 of 2 グレーゾーンリンパ腫 予後および治療、箇条書きの 4 番目の項目が変更された:「他の B 細胞リンパ 腫と同様に、リツキシマブとアントラサイクリン系薬剤をベースとする化学療 法(BCEL-C を参照)dose-adjusted R-EPOCH が有用であることが NIH のデ ータから示唆されている。限局例では、続いて±放射線療法」 BCEL-C 1 of 4 一次治療における地固め療法、「Double-hit DLBCL:自家造血幹細胞移植併用 大量化学療法」が追加された。 BCEL-C 2 of 4 見出し「二次治療」が「二次治療および三次以降の治療」のように明確化され た。 二次治療および三次以降の治療(大量化学療法の適応がない) 「CD30 陽性例に対するブレンツキシマブ ベドチン」がカテゴリー2B の推奨と して追加された。 次のページに続く 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 UPDATES NCCN Guidelines Version 2.2015 更新 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN 非ホジキンリンパ腫ガイドライン 2014 年 5 版から 2015 年 1 版への更新は以下の通りである: バーキットリンパ腫 BURK-A 1 of 2 二次治療: 「大量シタラビン」に「リツキシマブ」が追加された。 AIDS 関連 B 細胞リンパ腫 AIDS-1 診断、特定の状況で有用となる検査 「KSHV LANA-1」が追加された。 AIDS-2 精査、必須 「C 型肝炎検査」が対応する脚注「C 型肝炎抗体と陽性ならウイルス量を調 べ、肝臓専門医にコンサルトすること。」とともに追加された。 腰椎穿刺について明確化するために「ただし原発性滲出性リンパ腫 (PEL)と早期 DLBCL は除く」が追加された。 精査、一部の症例で有用となる検査 「免疫グロブリン定量」が追加された。 AIDS-3 ボックス内の文章が変更された:「抗レトロウイルス薬は化学療法薬との併 用でも安全に投与できるが、一部のレジメンは中止が推奨され、化学療法薬 との相互作用を最小限に抑えるため、 HAART はプロテアーゼ阻害薬を含ま ないレジメンか CYP3A4 に影響を及ぼさないレジメンに変更するよう考慮す ること。抗レトロウイルス薬の変更は、必ず HIV 専門医にコンサルトした上 で決定すること。HAART との併用では、高い CR 割合が得られる(Barta et al. Blood 2013,122:3251-3262)。(AIDS-4 も同様。) CD4 陽性細胞数に関する箇条書きの項目が変更された:「CD4 陽性細胞数が 100 未満の場合は、リツキシマブの中止を考慮 50 未満の場合は、感染性合併 症が増加するため、リツキシマブの有益性はそれほど明確ではない」 脚注「d」が削除された:「リツキシマブベースのレジメンによる治療を受け AIDS-4 原発性中枢神経系リンパ腫 箇条書きの最初の項目が追加された:「まだ受けていない場合は、HAART を開始する」 箇条書きの 2 番目の項目に「HIV のコントロールが不良な患者や Performance Status が良好でない患者にも、大量メトトレキサートを考慮 する」が追加された。 箇条書きの 4 番目の項目が変更された:「全身療法の適応がない患者には、 緩和的 RT 単独を考慮する」 AIDS-A AIDS 関連 B 細胞リンパ腫における支持療法が本ガイドラインの新しい節と して追加された。 原発性皮膚 B 細胞リンパ腫 CUTB-1 精査 「PET-CT」が「一部の症例で有用となる検査」から「必須」に移動され、 「胸部/腹部/骨盤の造影 CT および/または PET-CT」に追加された。 CUTB-2 治療に対する反応に関するセクションが再発例のアルゴリズムに併合され、 大幅に変更された。 初回治療 孤立性/限局性、初回治療の選択肢が変更された:「局所 RT(望ましい) および/または切除」 汎発性、「chlorambucil±リツキシマブまたは CVP±リツキシマブなどの 緩和的化学療法」が「その他の全身療法」に変更された。 脚注 脚注「i」が追加された:「局所 RT は再発例には望ましくない。」 脚注「l」が追加された:「無症状の患者では適切と考えられる。」 た活性抗レトロウイルス薬を使用中の患者では、CD4 陽性細胞数の低値 (100/μL 未満)が奏効割合および生存期間の悪化と関連しており、CD4 陽性 細胞数 50/μL 未満には治療関連死増加との関連が認められている。」 次のページに続く 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 UPDATES NCCN Guidelines Version 2.2015 更新 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN 非ホジキンリンパ腫ガイドライン 2014 年 5 版から 2015 年 1 版への更新は以下の通りである: 末梢性 T 細胞リンパ腫 TCEL-3 寛解導入療法: このページでは放射線療法が「ISRT」に明確化された。 TCEL-4 2 回目以降の再発 選択肢として「その他の二次治療(TCEL-B を参照)」が追加された。 「2 回目以降の再発」に対する全ての選択肢は、大量化学療法に進む予定がある患 者のうち二次治療に反応しなかった症例、もしくは二次治療に完全もしくは部分 奏効が得られた症例で地固め療法として自家造血幹細胞移植併用大量化学療法を 施行した後に再発を来した症例に対する選択肢である。また大量化学療法の適応 がない患者についても、二次治療の後ろに、「2 回目以降の再発」に対する選択肢 が今回設定された。 TCEL-B 1 of 3 初回治療: その他の組織型 各レジメンが「よく用いられているレジメン(アルファベット順)」のカテゴリ ーと「その他のレジメン(アルファベット順)」のカテゴリーに分類された。 「CHOP とそれに続く ICE(イホスファミド、カルボプラチン、エトポシド)」 が削除された。 初回治療の地固め療法: 文章が変更された:「IPI low の ALK 陽性 ALCL で寛解期にある患者では、地固 め療法としての移植は必要ない。予後良好な亜型あり、寛解期にある場合、地固 め療法としての移植は必要ない。」 脚注「c」が追加された:「CHOP とそれに続く IVE レジメンは HSCT を含む。」 TCEL-B 2 of 3 二次治療: 見出し「二次治療」が「二次治療およびそれ以降の治療」のように明確化され た。 大量化学療法を行おうとする場合と大量化学療法の適応がない場合の両方に 「ベンダムスチン」が追加された。 大量化学療法を行おうとする場合 「CD30 陽性全身性 PTCL に対するブレンツキシマブ ベドチン」の推奨度がカ テゴリー2B からカテゴリー2A に変更された。 「MINE」レジメンが削除された。 大量化学療法の適応がない場合 「bortezomib」の推奨度がカテゴリー2A からカテゴリー2B に変更された。 菌状息肉症/セザリー症候群 MFSS-1 精査: 必須、画像検査 「胸部/腹部/骨盤の造影 CT または全身 PET-CT」を施行する条件が次 のように明確化された:「(T2 期以上の MF または large cell transformation を来した MF または毛包向性 MF、もしくは触知可能な リンパ節腫大または臨床検査異常を認める場合)」 MFSS-2 TNMB 表: 皮膚、「T2a」および「T2b」が表に追加された。 MFSS-6 脚注「v」が「Skin-directed therapy は紅斑期および局面期病変に対する 治療であり、腫瘤病変に対する治療ではない」から「腫瘤病変には放射線 療法が望ましい。」に変更された。 MFSS-A 1 of 4 Skin-directed therapy: 外用化学療法から「carmustine」が削除された。 全身療法 カテゴリーB 一次治療のレジメンがアルファベット順に並べ変えられた。 一次治療に「ブレンツキシマブ ベドチン」が追加された。 「低用量 pralatrexate」が二次治療から一次治療に移動された。 カテゴリーC レジメンがアルファベット順に並べ変えられた。 「ブレンツキシマブ ベドチン」が追加された。 MFSS-B MF/SS における支持療法 感染症、「ウイルス性皮膚感染症:限局性ウイルス感染症(HSV/VZV) が皮膚に播種するリスクが高い」が追加された。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 UPDATES NCCN Guidelines Version 2.2015 更新 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN 非ホジキンリンパ腫ガイドライン 2014 年 5 版から 2015 年 1 版への更新は以下の通りである: 原発性皮膚 CD30 陽性 T 細胞リンパ増殖異常症 PCTLD-4 一次治療 「原発性皮膚 ALCL、多巣性病変」および「所属リンパ節病変を伴う皮膚 ALCL(全身性 ALCL を除く)」の両方に選択肢として「ブレンツキシマ ブ ベドチン」が追加された。 PCTLD-5 リンパ腫様丘疹症(LyP) 病変が広範または症状あり、再発/難治例の後ろに、「難治性の場合」が 選択肢「ブレンツキシマブ ベドチンまたは臨床試験」とともに追加され た。 節外性 NK/T 細胞リンパ腫、鼻型 NKTL-2 脚注「i」が追加された:「鼻以外の IE 期というまれな状況において、単一 皮膚病変に対する病変部 RT を考慮することがある。」 NKTL-3 脚注が削除された: 「本疾患における PET の役割は十分に確立されていな い。」 有毛細胞白血病 HCL-2 再発・難治性の後ろに治療選択肢「vemurafenib」とともに「増悪」が追加 され、対応する脚注「i」が追加された:「プリンアナログによる治療で反 応がみられない場合。」 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子 検査の利用 NHODG-A 1 of 11 箇条書きの 3 番目の項目が変更された:「形態学的診断に適した一般的な検査項 目から開始し、限定した抗体検査を鑑別診断に基づき抗体検査を限定して行 う。」 NHL における支持療法 NHODG-B 2 of 3 次の文章が追加された:「免疫抑制を生じる他の状況については、NCCN Guidelines for Prevention and Treatment of Cancer-Related Infections を参 照のこと。」 B 型肝炎ウイルス(HBV) 箇条書きの最初の項目、最初の下位項目に「スクリーニング検査のいずれかが 陽性であった場合のみ、PCR 法による B 型肝炎ウイルス量の測定と表面抗 体」が追加された。 箇条書きの 3 番目の項目に「活動性疾患(PCR 陽性)がある場合は、予防では なく治療/管理を考慮する。」が追加された。 3 階層目の箇条書きの 3 番目の項目が追加された:「アデホビル、テルビブ ジン、テノホビルなどの他の抗ウイルス薬は、有効性の証明された治療であ り、代替薬として許容される。」 放射線療法の原則 NHODG-D 原則が大幅に変更された。 病期分類 ST-3 Lugano Modification of Ann Arbor Staging System が本ガイドラインの新たな 節として追加された。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 UPDATES ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 a CLL/SLL 診断 必須: リンパ節または骨髄生検で診断した場合は、腫瘍を代表するパラフィンブロック 1 つ以上で、すべての 切片を血液病理学的に検討する。提供された検体で十分に診断できない場合は再生検を施行する。 CLL/SLL の診断に十分な量の血液でフローサイトメトリー(生検は一般に必要ない) 9 CLL と診断するには、末梢血中に単クローン性の B リンパ球を 5×10 /L 以上認めることが必要で ある 確定診断にフローサイトメトリーを用いる場合は、次の細胞表面マーカーを用いたフローサイトメト リーによる、確定診断に十分な免疫表現型検査が必要 b,c:κ/λ、CD19、CD20、CD5、CD23、 CD10;サイトスピンによる cyclin D1 の分析または FISH 法による t(11;14);t(11q;v)の分析も含める 9 SLL と診断するには、リンパ節腫大または脾腫を認め、かつ末梢血中の B リンパ球数が 5×10 /L 以 下であることが必要である SLL の診断は、リンパ節生検検体の組織病理学的評価によって確認すべきである フローサイトメトリーで診断を確定できない場合は、続いてリンパ節生検に進む。穿刺吸引生検 (FNA)または針生検単独は一般にリンパ腫の初期診断には適さない。特定の状況では、切除または切 開生検で採取すべきリンパ節に容易に到達できない場合、鑑別診断に適した補助的検査法(免疫組織化 学[IHC]、フローサイトメトリー)と併せて針生検と FNA を併用することで、診断に十分な情報が 得られる可能性がある。 b,c 次の IHC パネルによる、確定診断に十分な免疫表現型検査 :CD3、CD5、CD10、CD20、CD23、 cyclin D1 単クローン性 B リンパ球数 d e 予後判定および/または治療決定に有用な検査 : FISH では以下のものを検出する:+12、del(11q)、del(13q)、del(17p);もしくは以下を検出するため の刺激下の細胞遺伝学的検査:+12、del(11q)、del(13q)、del(17p)または複雑核型 分子遺伝学的分析:IGHV 遺伝子の変異状態を検出する フローサイトメトリー、メチル化または免疫組織化学による CD38 および ZAP-70 発現量の測定 f TP53 の配列決定 CLL/SLL CLL/SLL の精査 (CSLL-2)を 参照 単クローン性 B リンパ 球増加症(MBL) 単クローン性 B リンパ 3 球数が 5,000/mm 未満 すべてのリンパ節が 1.5cm 未満 貧血なし 血小板減少なし 経過観察 c a b CLL = 慢性リンパ性白血病、SLL = 小リンパ球性リンパ腫。B-PLL と診断された症例 は、本ガイドラインの対象から除外する。 典型的な免疫表現型:CD5+、CD23+、CD43+/-、CD10-、CD19+、CD20 dim、sIg dim+、cyclin D1-。注:一部の症例では、sIg bright+、CD23-または dim の場合があ り、一部の MCL では、CD23+となる場合がある。そのため、免疫組織化学による cyclin D1 または FISH 法による t(11;14)の検討を全例で考慮すべきであり、典型的でな い免疫表現型(CD23 dim または陰性、CD20 bright、sIg bright)を認めた症例ではこ れらを実施すべきである。 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査の利 用(NHODG-A)を参照。 d 3 単クローン性 B リンパ球数が 5,000/mm 未満で、かつリンパ節腫大と他のリンパ球増殖性 疾患の臨床的特徴を認めない場合は、MBL と診断する。反応性リンパ節でも同じ表現型を 示す細胞集団を認めることがあるため、SLL の診断は、リンパ節構造の喪失を認めた場合の みに限定すべきである。 e CLL の予後情報(CSLL-A)を参照。 f ZAP-70 の発現量は評価が困難となることがあり、臨床試験以外での ZAP-70 の評価は推奨 されない。メチル化状態の評価は臨床試験以外で広く利用できるわけではない。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CSLL-1 NCCN Guidelines Version 2.2015 CLL/SLL ガイドライン索引 NHL 目次 考察 精査 必須: 身体診察:リンパ節関連領域(Waldeyer 輪を含める)と肝 臓および脾臓の大きさに注意する Performance Status B 症状 血算、白血球分画、血小板数 生化学検査(comprehensive metabolic panel) B 型肝炎検査 g(抗 CD20 モノクローナル抗体による治療を検討して いる場合) MUGA スキャン/心エコー検査(アントラサイクリン系またはアント ラキノン系薬剤をベースとするレジメンの適応がある場合) 妊娠可能年齢の女性では妊娠検査(化学療法を予定している場合) 特定の状況で有用となる検査: 免疫グロブリン定量 網状赤血球数、ハプトグロビンおよび直接クームス試験 治療開始前に胸部/腹部/骨盤 CT を施行すべきである(特に末梢リン パ節腫大があり、症状からリンパ節の bulky 病変が示唆される場合) β2 ミクログロブリン LDH 尿酸 治療開始時に片側の骨髄生検(±穿刺) 妊孕性の問題および精子保存に関する話し合い PET は CLL では一般に有用とならないが、Richter's transformation が疑われる場合にはリンパ節生検施行の指針として役立つことがある g SLL/限局性 (Ann Arbor 分類 I 期) (CSLL-3 を参照) CLL(Rai 分類 0~IV 期) または SLL(Ann Arbor 分類 II~IV 期) (CSLL-3 を参照) 抗体療法+化学療法に伴う再活性化のリスクがあるため、B 型肝炎検査が適応となる。この検査には、危険因子のない患者では B 型肝炎表面抗原と B 型肝炎コア抗体を含める。危険因子がある患者と B 型肝炎の既往がある患者では、e 抗原を追加する。陽性の場合は、ウイルス量を確認し、消化器 専門医にコンサルトする。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CSLL-2 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 CLL/SLL 臨床像 SLL/限局性 (Ann Arbor 分類 I 期)h 局所 RT(適応 がある場合) SLL CLL (Rai 分類 0~IV) または SLL(Ann Arbor 分類 h II~IV 期) CLL Rai 分類 低リスク (0 期) および 中リスク (I~II 期)i CLL Rai 分類高 リスク (III~IV 期)i CLL 患者に対する支持療法 (CSLL-C)を参照 経過観察 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) 治療の適応に関する評価 k: 臨床試験に適格 l 適応なし 重大な疾患関連症状: 疲労(重度) 盗汗 体重減少 感染を伴わない発熱 切迫した臓器障害 進行性の bulky 病変(脾臓が 肋骨縁より下へ 6cm を超える、 適応あり リンパ節が 10cm を超える) 進行性の貧血 m 進行性の血小板減少 モノクローナル抗体とウイルス 再活性化を参照(NHODG-B) 健康状態 不良(frail) で重大な 併存症あり p CSLL-4 を参照 11q または 17p の欠失を 伴わない CLL (CSLL-5 を 参照) 機能状態が 十分 p FISH 法による q 評価 必要に応じて 画像検査 17p 欠失を 伴う CLL (CSLL-6 を 参照) 進行性の血球減少 n びまん性大細胞型 B 細胞 リンパ腫/ホジキンリンパ腫 j への組織学的進展 アグレッシブリンパ腫とし て管理(BCEL-C を参照) 同種造血幹細胞移植を検討 (BCEL-C を参照) o h m i n CLL 患者に対する支持療法(CSLL-C)を参照。 Rai および Binet 分類(CSLL-B)を参照。 j 末梢血中の前リンパ球の増加(5%超かつ 55%未満)(いわゆる「CLL-PL[CLL with increased prolymphocytes]」)に加え、リンパ節生検で拡大した proliferation center(20 倍の視野より拡大) の存在または高い増殖率(分裂細胞数が proliferation center1 つ当たり 2.4 を超えるか、Ki-67 が Proliferation Center1 つ当たり 40%を超える場合)(いわゆる「移行期 CLL[accelerated CLL]」) には、よりアグレッシブな性質や予後不良との関連が認められる。これらの所見は、いずれも Richter's transformation を反映したものとはみなされず、至適な管理法は確立されていない。 k 9 リンパ球数単独では、200~300×10 /L を上回るか、白血球増加に関連する症状が認められない限 り、治療の適応とならない。 l 従来の治療法では治癒が望めないため、一次治療として臨床試験への参加を考慮すること。 11q 欠失を伴う CLL(CSLL-7 を参照) 3 血小板数が 100,000/mm を上回る場合は、一般に臨床的なリスクは伴わない。 軽度の血球減少(好中球数 1,000/μL 未満、ヘモグロビン 11g/dL 未満または血 小板数 100,000/μL 未満)で安定している選択された患者では、経過観察を継 続してもよい。 o この状況では、BCEL-C に記載したレジメンに加えて、R-HyperCVAD も用い られている。 p Salvi F, Miller MD, Grilli A, et al. A manual of guidelines to score the modified cumulative illness rating scale and its validation in acute hospitalized elderly patients. J Am Geriatr Soc 2008;56:1926-1931. q 治療の方向性を決定するには、FISH 法による再評価[t(11;14)、t(11q;v)、 +12、del(11q)、del(13q)、del(17p)]が必要である。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CSLL-3 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 CLL/SLL 健康状態不良(frail)で重大な併存症あり 一次治療 再発・難治例の治療 CLL 患者に対する支持療法 (CSLL-C)を参照 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルス 再活性化を参照(NHODG-B) 健康状態不良(frail)で重大な 併存症あり p(プリンアナログ の投与に耐えられない)h,k,l 推奨レジメン(CSLL-D 1 of 7) を参照 推奨レジメン(CSLL-D 2 of 7) を参照 h CLL 患者に対する支持療法(CSLL-C)を参照。 9 リンパ球数単独では、200~300×10 /L を上回るか、白血球増加に関連する症状が認められない限り、治療の適応とならない。 l 従来の治療法では治癒が望めないため、一次治療として臨床試験への参加を考慮すること。 p Salvi F, Miller MD, Grilli A, et al. A manual of guidelines to score the modified cumulative illness rating scale and its validation in acute hospitalized elderly patients. J Am Geriatr Soc 2008;56:1926-1931. k 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CSLL-4 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 CLL/SLL 11q または 17p 欠失を伴わない CLL 一次治療 再発・難治例の治療 CLL 患者に対する支持療法 (CSLL-C)を参照 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルス 再活性化を参照(NHODG-B) del (11q) または del (17p)を 伴わない CLLh,k,l 70 歳以上の患 者および重大な 併存症のある 70 歳未満の患 p 者 重大な併存症の ない 70 歳未満 p の患者 推奨レジメン (CSLL-D 1 of 7) を参照 推奨レジメン (CSLL-D 1 of 7) を参照 治療の適応が ある再発 CLL (CSLL-3 を 参照) 治療の適応が ある再発 CLL (CSLL-3 を 参照) FISH 法による再評価 70 歳以上の患者と重大な併存症 のある 70 歳未満の患者に推奨さ れる再発・難治例の治療レジメ ンを参照 del(11q)または del(17p)を伴わ ない CLL、CSLL-D 2 of 7 を 参照 重大な併存症がない 場合は、同種造血幹 p 細胞移植を考慮 FISH 法による再評価 重大な併存症のない 70 歳未満の 患者に推奨される再発・難治例 の治療レジメンを参照 del(11q)または del(17p)を伴わ ない CLL、CSLL-D 2 of 7 を 参照 h CLL 患者に対する支持療法(CSLL-C)を参照。 9 リンパ球数単独では、200~300×10 /L を上回るか、白血球増加に関連する症状が認められない限り、治療の適応とならない。 l 従来の治療法では治癒が望めないため、一次治療として臨床試験への参加を考慮すること。 p Salvi F, Miller MD, Grilli A, et al. A manual of guidelines to score the modified cumulative illness rating scale and its validation in acute hospitalized elderly patients. J Am Geriatr Soc 2008;56:1926-1931. k 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CSLL-5 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 CLL/SLL 17p 欠失を伴う CLL 一次治療 治療に対する反応 再発・難治例の治療 CLL 患者に対する支持療法 (CSLL-C)を参照 奏効 s 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) 経過観察 または 臨床試験 モノクローナル抗体とウイルス 再活性化を参照(NHODG-B) 奏効 s del (17p)を 伴う CLLh,k,r 臨床試験 17p 欠失がある患者では、免 疫化学療法による奏効割合が 低くなる; 標準治療がない場合は、臨床 試験への参加が推奨される。 推奨レジメン(CSLL-D 3 of 7) を参照 同種造血幹細胞 移植を考慮 無効(増悪) 移植未施行 (増悪) 臨床試験 または 推奨される再発・難治例 の治療レジメン (CSLL-D 3 of 7)を参照 無効 h CLL 患者に対する支持療法(CSLL-C)を参照。 9 リンパ球数単独では、200~300×10 /L を上回るか、白血球増加に関連する症状が認められない限り、治療の適応とならない。 r 陽性率が低い患者では、偽陽性の結果が出る可能性があるため、再検査すべきである。 s 効果判定規準:CLL(CSLL-E)または SLL(NHODG-C)を参照。 k 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CSLL-6 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 CLL/SLL 11q 欠失を伴う CLL 一次治療 治療に対する 反応 CLL 患者に対する支持療法 (CSLL-C)を参照 再発・難治例の治療 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルス 再活性化を参照(NHODG-B) 移植適応あり del (11q)を伴う CLLh,k アルキル化薬を含む 免疫化学療法レジメ ンによる治療を受け た患者の転帰は比較 的良好である。 同種造血幹細胞 移植を考慮 奏効 s 経過観察 または 臨床試験 無効(増悪) PR s 移植未施行 (増悪) 臨床試験 推奨レジメン (CSLL-D 4 of 7) を参照 移植適応なし CR s 経過観察 または 臨床試験 増悪 臨床試験 または 推奨される再発・難治 例の治療レジメン (CSLL-D 5 of 7)を 参照 無効 h CLL 患者に対する支持療法(CSLL-C)を参照。 9 リンパ球数単独では、200~300×10 /L を上回るか、白血球増加に関連する症状が認められない限り、治療の適応とならない。 s 効果判定規準:CLL(CSLL-E)または SLL(NHODG-C)を参照。 k 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CSLL-7 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 CLL/SLL CLL の予後情報 a 免疫グロブリン重鎖可変領域遺伝子(IGHV)の変異とフローサイトメトリーによる代替マーカー 転帰との関連性 良好 不良 変異率>2% 変異率≦2% CD38 <30% ≧30% Zap 70 <20% ≧20% DNA 配列決定 b IGHV フローサイトメトリー 間期核を用いた細胞遺伝学的検査(FISH 法)c 複雑核型 d 不良 中間 良好 不良 del(11q) del(17p) 正常 +12 del(13q)(単独の異常 として) 核型分析において複数の細胞 で互いに関連性のない染色体 異常を 3 以上認める a この表は、治療が必要になるまでの無増悪期間および生存期間を指標とした場合に有用となる予後情報を提供するものである。del(11q)および/または del(17p)を 伴う患者では、化学療法および免疫化学療法による治療アプローチでの無増悪生存期間が短くなる。del(17p)を伴う患者では、アレムツズマブまたは高用量ステ ロイドで反応が得られる。 b VH3-21 を含む IGHV 再構成は、たとえ変異がある場合でも予後不良因子である。 c FISH 法で同定される異常細胞の割合を特定する正式な研究が進行中であるが、この表に記載しているように、10%未満の細胞集団は臨床的な影響を及ぼさない ようである。 d 複雑核型は、刺激した CLL 細胞での通常の核型分析の結果に基づく。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CSLL-A ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 CLL/SLL CLL の病期分類 Rai 分類 a Binet 分類 b 病期 説明 リスク状態 病期 説明 0 リンパ球増加:末梢血中のリンパ球数 >15,000/μL かつ 骨髄中のリンパ球割合>40% 低 A ヘモグロビン≧10g/dL かつ 3 血小板数≧100,000/mm かつ リンパ節腫大領域の数<3 I 0 期の条件に加えて、リンパ節腫大を 認める 中 B ヘモグロビン≧10g/dL かつ 血小板数≧100,000/mm3 かつ リンパ節腫大領域の数が 3 以上 II 0~I 期の条件に加えて、脾腫、肝腫大 またはその両方を認める 中 Cc IIIc 0~II 期の条件に加えて、 ヘモグロビン<11.0g/dL または ヘマトクリット<33% 高 ヘモグロビン<10g/dL かつ/または 血小板数<100,000/mm3 かつ リンパ節腫大領域の数は問わない IVc 0~III 期の条件に加えて、 血小板数<100,000/μL 高 a この研究は Blood 誌で最初に公表された。Rai KR, Sawitsky A, Cronkite EP, Chanana AD, Levy RN, Pasternack BS. Clinical staging of chronic lymphocytic leukemia. Blood 1975;46(2):219-234. © The American Society of Hematology. b 出典:Binet JL, Auquier A, Dighiero G, et al. A new prognostic classification of chronic lymphocytic leukemia derived from a multivariate survival analysis. Cancer 1981;48:198-206. c これらの病期の定義では、免疫関連の血球減少は考慮しない。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CSLL-B NCCN Guidelines Version 2.2015 CLL/SLL ガイドライン索引 NHL 目次 考察 CLL 患者に対する支持療法 a 繰り返す気道感染症 (抗生物質の静脈内投与 または入院を要するもの) 必要に応じて抗菌薬を投与する 血清 IgG を評価し、500mg/dL を下回った場合: IVIG 0.3~0.5g/kg の月 1 回投与を開始する 用量/投与間隔を調節して最低値を約 500mg/dL に維持する 抗感染症薬の予防投与 プリンアナログおよび/またはアレムツズマブの投与を受けている患者には(耐えられるなら)治療中および治療後 に以下の予防が推奨される ヘルペスウイルス(アシクロビルまたは同等の薬剤) PCP(スルファメトキサゾール/トリメトプリム合剤または同等の薬剤) アレムツズマブ:CMV の再活性化のリスクが高まることに留意すること。現時点での適切な管理には議論があり、 ウイルス血症を認めた際にガンシクロビル(経口または静注)を予防投与する医師もいれば、ウイルス量が上昇した 際にガンシクロビルを使用する医師もいる。CMV 血症の場合は、PCR 法による定量で少なくとも 2~3 週毎に測定 すべきである。感染症専門医へのコンサルテーションが必要になる場合もある。 抗 CD20 モノクローナル抗体およびアレムツズマブの投与を受けている高リスク患者では、HBV の感染予防および モニタリングが推奨される。感染時の管理に関する詳細については、NHL に対する支持療法(NHODG-B)を参照。 自己免疫性血球減少症 自己免疫性溶血性貧血(AIHA):網状赤血球数、ハプトグロビン、DAT により診断 フルダラビンによる治療中に発生した AIHA:投与を中止して治療を行い、その後はフルダラビンの使用を避ける 免疫性血小板減少性紫斑病(ITP):血小板数低値の原因に関する骨髄の評価 赤芽球癆(PRCA):パルボウイルス B19 に関する評価および骨髄評価 治療:ステロイド、リツキシマブ、IVIG、シクロスポリン A、脾摘、エルトロンボパグまたはロミプロスチム(ITP に対して) ワクチン接種 毎年のインフルエンザワクチン接種 a 5 年毎の肺炎球菌ワクチン(Prevnar が望ましい)接種 帯状疱疹生ワクチンを含め、生ワクチンの使用はすべて避ける 血液製剤の投与 施設基準または公表された基準に従った輸血 輸血関連 GVHD を回避するため、血液製剤はすべて放射線照射済みのものを使用する リツキシマブの投与を受けた患者では、約 9 ヵ月までに B 細胞数の回復がみられる。B 細胞数が回復するまでの間は、一般に インフルエンザワクチンの効果は望めないため、接種しても免疫が得られたと考えてはならない。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CSLL-C 1 of 2 NCCN Guidelines Version 2.2015 CLL/SLL ガイドライン索引 NHL 目次 考察 CLL 患者に対する支持療法 腫瘍崩壊症候群(TLS) TLS のリスクが高い bulky 病変を有する患者では、TLS の予防を考慮すること。 NHL における TLS の症状、予防、管理に関する詳細については、NHL に対する支持療法(NHODG-B)を参照の こと。 tumor flare reaction lenalidomide の投与を受けている患者に推奨される tumor flare reaction の管理 tumor flare reaction: 治療開始と同時に発生する痛みを伴うリンパ節腫大あるいは局所炎症の所見を伴うリンパ節腫大とともに、脾腫、 微熱、発疹がみられることもある。 治療: ステロイド(例えば、prednisone 25~50mg を 5~10 日間経口投与) 発疹および掻痒に対して抗ヒスタミン薬(セチリジン 10mg を 1 日 4 回経口またはロラタジン 10mg を 1 日 1 回経 口投与) 予防: bulky 病変(5cm を超える)の患者では考慮する ステロイド(prednisone 20mg を 5~7 日間経口投与した後、5~7 日かけて速やかに漸減する) 血栓予防 lenalidomide の投与を受けている患者における血栓塞栓症の予防に推奨される: 12 血小板数が 50 x 10 /L を超える場合はアスピリン 81mg を連日投与する すでにワルファリンなどの抗凝固薬を使用している患者では、アスピリンは不要である 上記の内容には NCCN Guidelines for Venous Thromboembolic Disease と異なる部分があるが、同ガイドライン における lenalidomide に関する推奨は、多発性骨髄腫患者のみを対象として言及されたものである。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CSLL-C 2 of 2 NCCN Guidelines Version 2.2015 CLL/SLL ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン a (望ましい順に記載) del (11q)または del (17p)を伴わない CLL 健康状態不良(frail)で重大な併存症あり (プリンアナログに耐えられない) obinutuzumab+chlorambucil (カテゴリー1) ofatumumab+chlorambucil リツキシマブ+chlorambucil obinutuzumab(カテゴリー2B) リツキシマブ(カテゴリー2B) chlorambucil(カテゴリー2B) ステロイドパルス療法(カテゴリー3) CLL 患者に対する支持療法 (CSLL-C)を参照 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルス 再活性化を参照(NHODG-B) 一次治療 b 70 歳以上の患者および重大な併存症のある 70 歳未満の患者 obinutuzumab+chlorambucil(カテゴリー1) ofatumumab+chlorambucil リツキシマブ+chlorambucil 2 ベンダムスチン(第 1 サイクルは 70mg/m とし、 2 患者が耐えられる場合は 90mg/m まで漸増) ±リツキシマブ obinutuzumab(カテゴリー2B) c,d,e フルダラビン ±リツキシマブ (カテゴリー2B) chlorambucil(カテゴリー2B) リツキシマブ(カテゴリー3) f クラドリビン(カテゴリー3) 重大な併存症のない 70 歳未満の患者 免疫化学療法 FCRc (フルダラビン e、シクロホスファミド、リツキシマ ブ)(カテゴリー1)g FRc (フルダラビン e、リツキシマブ) PCR(ペントスタチン、シクロホスファミド、リツキシマブ) ベンダムスチン±リツキシマブ g 再発・難治例の治療 del (11q)または del (17p)を 伴わない CLL の再発・難治 例の治療に推奨されるレジ メン(2 of 7)を参照 del (17p) を伴う CLL に推奨されるレジメン(3 of 7)を参照 del (11q) を伴う CLL に推奨されるレジメン(4 of 7)を参照 a CSLL-D 6 of 7 および CSLL-D 7 of 7 のレジメンに関する参考文献を参照。 CLL 患者に対する支持療法(CSLL-C)を参照。 c 自己免疫性溶血性貧血(AIHA)でも、フルダラビンを含む併用療法を選択肢から 排除すべきではなく、患者を綿密に観察すべきである。 d 70 歳以上の患者では、一次治療でフルダラビンを使用しても、chlorambucil を含 む他の治療法を上回る効果は得られない。 e フルダラビンの経口投与に関する詳細情報については考察を参照。 b f CNS 病変を伴うまれな状況では、クラドリビンが有用となる可能性があ る。 g CLL10 試験のデータから、若年患者における BR レジメンに対する FCR レジメンの優位性が確認された。66 歳以上の患者では、成績は両レジメ ンで同程度であり、毒性は BR レジメンの方が低かった。高齢患者であっ ても免疫化学療法に適格であれば、BR が妥当な代替レジメンとなる可能 性があり、毒性としての骨髄抑制がより少なくなる。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CSLL-D 1 of 7 NCCN Guidelines Version 2.2015 CLL/SLL ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン a (望ましい順に記載) del (11q)または del (17p)を伴わない CLL 再発・難治例の治療 CLL 患者に対する支持療法 (CSLL-C)を参照 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルス 再活性化を参照(NHODG-B) b 70 歳以上の患者および重大な併存症のある 70 歳未満の 重大な併存症のない 70 歳未満の患者 h 患者 ibrutinib (カテゴリー1) h h,i ibrutinib (カテゴリー1) idelalisib±リツキシマブ h,i idelalisib±リツキシマブ 免疫化学療法 免疫化学療法 FCR c , e 低用量 FCRc,e PCR 低用量 PCR ベンダムスチン±リツキシマブ ベンダムスチン±リツキシマブ フルダラビン c,e+アレムツズマブ 高用量メチルプレドニゾロン(HDMP)+リツキシマブ RCHOP(リツキシマブ、シクロホスファミ リツキシマブ+chlorambucil ド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、 ofatumumab prednisone) c e obinutuzumab OFAR (オキサリプラチン、フルダラビン 、 j lenalidomide ±リツキシマブ シタラビン、リツキシマブ) k アレムツズマブ ±リツキシマブ ofatumumab dose dense リツキシマブ(カテゴリー2B) obinutuzumab j lenalidomide ±リツキシマブ k アレムツズマブ ±リツキシマブ HDMP+リツキシマブ i del (17p) を伴う CLL に推奨されるレジメン(3 of 7)を参照 del (11q) を伴う CLL に推奨されるレジメン(4 of 7)を参照 a CSLL-D 6 of 7 および CSLL-D 7 of 7 のレジメンに関する参考文献を参 照。 b CLL 患者に対する支持療法(CSLL-C)を参照。 c 自己免疫性溶血性貧血(AIHA)でも、フルダラビンを含む併用療法を 選択肢から排除すべきではなく、患者を綿密に観察すべきである。 e フルダラビンの経口投与に関する詳細情報については考察を参照。 h B 細胞受容体阻害薬(ibrutinib および idelalisib)の使用に関する特別 な考慮事項(NHODG-E)を参照。 他の併存疾患(クレアチニンクリアランス 60mL/分未満を規準とする腎機能低下、も しくは細胞傷害性薬による前治療の骨髄毒性に起因した NCI CTCAE grade 3 以上の好 中球減少または grade 3 以上の血小板減少)のためにリツキシマブ単剤療法が適切と考 えられる患者が適応となる。 j Lenalidomide は CLL 患者には連続投与と間欠投与が可能である。血球減少には増殖因 子製剤および/または用量調節が必要になる場合があるが、治療を中断する必要はな い。以下を参照: Badoux XC, Keating MJ, O'Brien SM, et al. Blood 2011;118: Abstract 980. Badoux XC, Keating MJ, Wen S, et al. Blood 2011;118:3489-3498. Chanan-Khan A, Miller KC, Musial L, et al. J Clin Oncol 2006;24:5343-5349. k アレムツズマブは、CLL を適応としてはもはや販売されていないが、臨床での使用の ために入手できる場合もある。bulky(5cm を超える)なリンパ節腫大がある症例では 比較的有効性が低い。CMV の再活性化についてモニタリングすること。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CSLL-D 2 of 7 NCCN Guidelines Version 2.2015 CLL/SLL ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン a (望ましい順に記載) del (17p)を伴う CLL 一次治療 b h ibrutinib HDMP+リツキシマブ c,e FCR c,e FR obinutuzumab+chlorambucil k アレムツズマブ ±リツキシマブ 再発・難治例の治療 b h ibrutinib h,i idelalisib±リツキシマブ HDMP±リツキシマブ j lenalidomide ±リツキシマブ k アレムツズマブ ±リツキシマブ l ofatumumab c,e OFAR CLL 患者に対する支持療法 (CSLL-C)を参照 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) del (11q)または del (17p)を伴わない CLL に推奨されるレジメン(1 of 7)を参照 del (11q) を伴う CLL に推奨されるレジメン(4 of 7)を参照 モノクローナル抗体とウイルス 再活性化を参照(NHODG-B) i a CSLL-D 6 of 7 および CSLL-D 7 of 7 のレジメンに関する参考文献 を参照。 b CLL 患者に対する支持療法(CSLL-C)を参照。 c 自己免疫性溶血性貧血(AIHA)でも、フルダラビンを含む併用療 法を選択肢から排除すべきではなく、患者を綿密に観察すべきで ある。 e フルダラビンの経口投与に関する詳細情報については考察を参 照。 h B 細胞受容体阻害薬(ibrutinib および idelalisib)の使用に関する特 別な考慮事項(NHODG-E)を参照。 他の併存疾患(クレアチニンクリアランス 60mL/分未満を規準とする腎機能低下、もしくは細 胞傷害性薬による前治療の骨髄毒性に起因した NCI CTCAE grade 3 以上の好中球減少または grade 3 以上の血小板減少)のためにリツキシマブ単剤療法が適切と考えられる患者が適応と なる。 j Lenalidomide は CLL 患者には連続投与と間欠投与が可能である。血球減少には増殖因子製剤 および/または用量調節が必要になる場合があるが、治療を中断する必要はない。以下を参 照: Badoux XC, Keating MJ, O'Brien SM, et al. Blood 2011;118: Abstract 980. Badoux XC, Keating MJ, Wen S, et al. Blood 2011;118:3489-3498. Chanan-Khan A, Miller KC, Musial L, et al. J Clin Oncol 2006;24:5343-5349. k アレムツズマブは、CLL を適応としてはもはや販売されていないが、臨床での使用のために入 手できる場合もある。bulky(5cm を超える)なリンパ節腫大がある症例では比較的有効性が 低い。CMV の再活性化についてモニタリングすること。 l これは 5cm を超えるリンパ節のある患者では有効でない。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CSLL-D 3 of 7 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 CLL/SLL 推奨される治療レジメン a (望ましい順に記載) del (11q)を伴う CLL b 一次治療 70 歳以上の患者および重大な併存症のある 70 歳未満の患者 obinutuzumab+chlorambucil(カテゴリー1) ofatumumab+chlorambucil リツキシマブ+chlorambucil ベンダムスチン(第 1 サイクルは 70mg/m2 とし、 患者が耐えられる場合は 90mg/m2 まで漸増) ±リツキシマブ g シクロホスファミド、prednisone±リツキシマブ c,d,e,g 低用量 FCR chlorambucil リツキシマブ(カテゴリー3) 重大な併存症のない 70 歳未満の患者 免疫化学療法 FCRc,e,g ベンダムスチン±リツキシマブ g PCR obinutuzumab+chlorambucil 再発・難治例の治療 b del (11q)を伴う CLL の再発・難治例 の治療に推奨されるレジメン(5 of 7) を参照 del (11q)または del (17p)を伴わない CLL に推奨されるレジメン(1 of 7)を参照 del (17p) を伴う CLL に推奨されるレジメン(3 of 7)を参照 CLL 患者に対する支持療法 (CSLL-C)を参照 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルス 再活性化を参照(NHODG-B) a CSLL-D 6 of 7 および CSLL-D 7 of 7 のレジメンに関する参考文献を参照。 CLL 患者に対する支持療法(CSLL-C)を参照。 c 自己免疫性溶血性貧血(AIHA)でも、フルダラビンを含む併用療法を選択肢から排除すべきではなく、患者を綿密に観察すべきである。 d 70 歳以上の患者では、一次治療でフルダラビンを使用しても、chlorambucil を含む他の治療法を上回る効果は得られない。 e フルダラビンの経口投与に関する詳細情報については考察を参照。 g CLL10 試験のデータから、若年患者における BR レジメンに対する FCR レジメンの優位性が確認された。66 歳以上の患者では、成績は両レジメンで同程度で あり、毒性は BR レジメンの方が低かった。高齢患者であっても免疫化学療法に適格であれば、BR が妥当な代替レジメンとなる可能性があり、毒性としての 骨髄抑制がより少なくなる。 b 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CSLL-D 4 of 7 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 CLL/SLL 推奨される治療レジメン a (望ましい順に記載) del (11q)を伴う CLL 再発・難治例の治療 b CLL 患者に対する支持療法 (CSLL-C)を参照 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルス 再活性化を参照(NHODG-B) 70 歳以上の患者および重大な併存症のある 70 歳 未満の患者 h ibrutinib (カテゴリー1) h,i idelalisib±リツキシマブ 免疫化学療法 c,e 低用量 FCR 低用量 PCR ベンダムスチン±リツキシマブ HDMP+リツキシマブ リツキシマブ+chlorambucil ofatumumab obinutuzumab j lenalidomide ±リツキシマブ k アレムツズマブ ±リツキシマブ dose dense リツキシマブ(カテゴリー2B) 重大な併存症のない 70 歳未満の患者 h ibrutinib (カテゴリー1) h,i idelalisib±リツキシマブ 免疫化学療法 FCRc,e PCR ベンダムスチン±リツキシマブ フルダラビン c,e+アレムツズマブ OFAR c,e 上】 ofatumumab obinutuzumab j lenalidomide ±リツキシマブ k アレムツズマブ ±リツキシマブ HDMP+リツキシマブ del (11q)または del (17p)を伴わない CLL に推奨されるレジメン(1 of 7)を参照 del (17p) を伴う CLL に推奨されるレジメン(3 of 7)を参照 i a CSLL-D 6 of 7 および CSLL-D 7 of 7 のレジメンに関する参考文献 を参照。 b CLL 患者に対する支持療法(CSLL-C)を参照。 c 自己免疫性溶血性貧血(AIHA)でも、フルダラビンを含む併用療 法を選択肢から排除すべきではなく、患者を綿密に観察すべきで ある。 e フルダラビンの経口投与に関する詳細情報については考察を参 照。 h B 細胞受容体阻害薬(ibrutinib および idelalisib)の使用に関する特 別な考慮事項(NHODG-E)を参照。 他の併存疾患(クレアチニンクリアランス 60mL/分未満を規準とする腎機能低下、もしく は細胞傷害性薬による前治療の骨髄毒性に起因した NCI CTCAE grade 3 以上の好中球減少 または grade 3 以上の血小板減少)のためにリツキシマブ単剤療法が適切と考えられる患者 が適応となる。 j Lenalidomide は CLL 患者には連続投与と間欠投与が可能である。血球減少には増殖因子製 剤および/または用量調節が必要になる場合があるが、治療を中断する必要はない。以下を 参照: Badoux XC, Keating MJ, O'Brien SM, et al. Blood 2011;118: Abstract 980. Badoux XC, Keating MJ, Wen S, et al. Blood 2011;118:3489-3498. Chanan-Khan A, Miller KC, Musial L, et al. J Clin Oncol 2006;24:5343-5349. k アレムツズマブは、CLL を適応としてはもはや販売されていないが、臨床での使用のため に入手できる場合もある。bulky(5cm を超える)なリンパ節腫大がある症例では比較的有 効性が低い。CMV の再活性化についてモニタリングすること。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CSLL-D 5 of 7 NCCN Guidelines Version 2.2015 CLL/SLL ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン 参考文献 アレムツズマブ Lozanski G, Heerema NA, Flinn IW, et al. Alemtuzumab is an effective therapy for chronic lymphocytic leukemia with p53 mutations and deletions. Blood 2004;103:3278-3281. Keating MJ, Flinn I, Jain V, et al. Therapeutic role of alemtuzumab (Campath-1H) in patients who have failed fludarabine: Results of a large international study. Blood 2002;99:3554-3561. Hillmen P, Skotnicki AB, Robak T, et al. Alemtuzumab compared with chlorambucil as firstline therapy for chronic lymphocytic leukemia. J Clin Oncol 2007;25:5616-5623. アレムツズマブ+リツキシマブ Faderl S, Thomas DA, O'Brien S, et al. Experience with alemtuzumab plus rituximab in patients with relapsed and refractory lymphoid malignancies. Blood 2003;101:3413-3415. ベンダムスチン+リツキシマブ Fischer K, Cramer P, Busch R et al. Bendamustine combined with rituximab in patients with relapsed and/or refractory chronic lymphocytic leukemia: A multicenter phase II trial of the German Chronic Lymphocytic Leukemia Study Group. J Clin Oncol 2011;29:3559-3566. Fischer K, Cramer P, Busch R, et al. Bendamustine in combination with rituximab for previously untreated patients with chronic lymphocytic leukemia: A multicenter phase II trial of the German Chronic Lymphocytic Leukemia Study Group. J Clin Oncol 2012;30:3209-3216. Knauf WU, Lissichkov T, Aldaoud A, et al. Phase III randomized study of bendamustine compared with chlorambucil in previously untreated patients with chronic lymphocytic leukemia. J Clin Oncol 2009;27:4378-4384. Knauf WU, Lissitchkov T, Aldaoud A, et al. Bendamustine compared with chlorambucil in previously untreated patients with chronic lymphocytic leukaemia: updated results of a randomized phase III trial. Br J Haematol 2012;159:67-77. Eichhorst B, Fink AM, Busch R, et al. Frontline chemoimmunotherapy with fludarabine (F), cyclophosphamide (C), and rituximab (R) (FCR) shows superior efficacy in comparison to bendamustine (B) and rituximab (BR) in previously untreated and physically fit patients (pts) with advanced chronic chronic lymphocytic leukemia (CLL): Final analysis of an international, randomized study of the German CLL Study Group (GCLLSG) (CLL10 Study)[abstract]. Blood 2014;124:Abstract 19. Chlorambucil+リツキシマブ Hillmen P, Gribben JG, Follows GA, et al. Rituximab Plus Chlorambucil As First-Line Treatment for Chronic Lymphocytic Leukemia: Final Analysis of an Open-Label Phase II Study. J Clin Oncol 2014;32:1236-1241. Foa R, Giudice ID, Cuneo A, et al. Chlorambucil plus rituximab with or without maintenance rituximab as first-line treatment for elderly chronic lymphocytic leukemia patients. Am J Hematol 2014;89:480-486. FCR(フルダラビン、シクロホスファミド、リツキシマブ) Hallek M, Fischer K, Fingerle-Rowson G, et al. Addition of rituximab to fludarabine and cyclophosphamide in patients with chronic lymphocytic leukaemia: A randomised, open-label, phase 3 trial. Lancet 2010;376:1164-1174. Robak T, Dmoszynska A, Solal-Celigny P, et al. Rituximab plus fludarabine and cyclophosphamide prolongs progression-free survival compared with fludarabine and cyclophosphamide alone in previously treated chronic lymphocytic leukemia. J Clin Oncol 2010;28:1756-1765. Eichhorst B, Fink AM, Busch R, et al. Frontline chemoimmunotherapy with fludarabine (F), cyclophosphamide (C), and rituximab (R) (FCR) shows superior efficacy in comparison to bendamustine (B) and rituximab (BR) in previously untreated and physically fit patients (pts) with advanced chronic chronic lymphocytic leukemia (CLL): Final analysis of an international, randomized study of the German CLL Study Group (GCLLSG) (CLL10 Study)[abstract]. Blood 2014;124:Abstract 19. フルダラビン+アレムツズマブ Elter T, Borchmann P, Schulz H, et al. Fludarabine in combination with alemtuzumab is effective and feasible in patients with relapsed or refractory B-cell chronic lymphocytic leukemia: Results of a Phase II trial. J Clin Oncol 2005;23:7024-7031. Elter T, Gercheva-Kyuchukova L, Pylylpenko H, et al. Fludarabine plus alemtuzumab versus fludarabine alone in patients with previously treated chronic lymphocytic leukaemia: a randomised phase 3 trial. Lancet Oncol 2011;12:1204-1213. フルダラビン+リツキシマブ Byrd JC, Peterson BL, Morrison VA, et al. Randomized phase 2 study of fludarabine with concurrent versus sequential treatment with rituximab in symptomatic, untreated patients with Bcell chronic lymphocytic leukemia: results from Cancer and Leukemia Group B 9712 (CALGB 9712). Blood 2003;101:6-14. HDMP(高用量メチルプレドニゾロン)+リツキシマブ Bowen DA, Call TG, Jenkins GD, et al. Methylprednisolone-rituximab is an effective salvage therapy for patients with relapsed chronic lymphocytic leukemia including those with unfavorable cytogenetic features. Leukemia and Lymphoma 2007;48:2412-2417. Castro JE, James DF, Sandoval-Sus JD, et al. Rituximab in combination with high-dose methylprednisolone for the treatment of chronic lymphocytic leukemia. Leukemia 2009;23:17791789. Thornton PD, Matutes E, Bosanquet AG, et al. High dose methylprednisolone can induce remissions in CLL patients with p53 abnormalities. Ann Hematol 2003;82:759-765. CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、prednisone) Leporrier M, Chevret S, Cazin B, et al. Randomized comparison of fludarabine, CAP, and CHOP in 938 previously untreated stage B and C chronic lymphocytic leukemia patients. Blood 2001;98:2319-2325. 次のページに続く 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CSLL-D 6 of 7 NCCN Guidelines Version 2.2015 CLL/SLL ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン 参考文献 Ibrutinib Byrd JC, Furman RR, Coutre SE, et al. Targeting BTK with ibrutinib in relapsed chronic lymphocytic leukemia. N Eng J Med 2013;369:32-42. Byrd JC, Brown JR, O'Brien S; RESONATE Investigators. Ibrutinib versus ofatumumab in previously treated chronic lymphoid leukemia. N Eng J Med 2014;371:213-223. O'Brien SM, Furman RR, Coutre SE, et al. Independent evaluation of ibrutinib efficacy 3 years post-initiation of monotherapy in patients with chronic lymphocytic leukemia/small lymphocytic leukemia including deletion 17p disease [abstract]. J Clin Oncol 2014;32(15_suppl):Abstract 7014 Idelalisib Furman RR, Sharman JP, Coutre SE, et al. Idelalisib and rituximab in relapsed chronic lymphocytic leukemia. N Eng J Med 2014;370:997-1007. Gopal A, Kahl B, De Vos S, et al. PI3Kδ inhibition by idelalisib in patients with relapsed indolent lymphoma. N Engl J Med 2014; 370:1008-1018. Lenalidomide Chanan-Khan A, Miller KC, Musial L, et al. Clinical efficacy of lenalidomide in patients with relapsed or refractory chronic lymphocytic leukemia: results of a phase II study. J Clin Oncol 2006;24:5343-5349. Ferrajoli A, Lee BN, Schlette EJ, et al. Lenalidomide induces complete and partial remissions in patients with relapsed and refractory chronic lymphocytic leukemia. Blood 2008;111:5291-5297. Badoux XC, Keating MJ, Wen S, et al. Phase II study of lenalidomide and rituximab as salvage therapy for patients with relapsed or refractory chronic lymphocytic leukemia. J Clin Oncol 2013;31:584-591. Ofatumumab+chlorambucil Hillmen P, Robak T, Janssens A, et al. Ofatumumab + chlorambucil versus chlorambucil alone in patients with untreated chronic lymphocytic leukemia (CLL): Results of the phase III study Complement 1 (OMB110911) [abstract]. Blood 2013;122:Abstract 528. OFAR(oxaliplatin、フルダラビン、シタラビン、リツキシマブ) Tsimberidou AM, Wierda WG, Plunkett W, et al. Phase I-II study of oxaliplatin, fludarabine, cytarabine, and rituximab combination therapy in patients with Richter's Syndrome or fludarabine-refractory chronic lymphocytic leukemia. J Clin Oncol 2008;26:196-203. Tsimberidou AM, Wierda WG, Wen S, et al. Phase I-II clinical trial of oxaliplatin, fludarabine, cytarabine, and rituximab therapy in aggressive relapsed/refractory chronic lymphocytic leukemia or Richter syndrome. Clin Lymphoma Myeloma Leuk 2013;13:568-574. PCR(ペントスタチン、シクロホスファミド、リツキシマブ) Lamanna N, Kalaycio M, Maslak P, et al. Pentostatin, cyclophosphamide, and rituximab is an active, well-tolerated regimen for patients with previously treated chronic lymphocytic leukemia. J Clin Oncol 2006;24:1575-1581. Kay NE, Geyer SM, Call TG, et al. Combination chemoimmunotherapy with pentostatin, cyclophosphamide, and rituximab shows significant clinical activity with low accompanying toxicity in previously untreated B chronic lymphocytic leukemia. Blood 2007;109:405-411. Obinutuzumab Flynn JM, Byrd JC, Kipps TJ, et al. Obinutuzumab (GA101) 1,000 mg versus 2,000 mg in patients with chronic lymphocytic leukemia (CLL): Results of the phase II GAGE (GAO4768g) trial [abstract]. J Clin Oncol 2014;32(15_suppl):Abstract 7083. Cartron G, de Guibert S, Dilhuydy MS, et al. Obinutuzumab (GA101) in relapsed/refractory chronic lymphocytic leukemia: final data from the phase 1/2 GAUGUIN study. Blood 2014;124:2196-2202. Obinutuzumab+chlorambucil Goede V, Fischer K, Busch R, et al. Obinutuzumab plus chlorambucil in patients with CLL and coexisting conditions. N Eng J Med 2014;370:1101-1110. Ofatumumab Wierda WG, Kipps TJ, Mayer J, et al. Ofatumumab as single-agent CD20 immunotherapy in fludarabine-refractory chronic lymphocytic leukemia. J Clin Oncol 2010;28:1749-1755. Coiffier B, Lepretre S, Pedersen LM, et al. Safety and efficacy of ofatumumab, a fully human monoclonal anti-CD20 antibody, in patients with relapsed or refractory B-cell chronic lymphocytic leukemia: a phase 1-2 study. Blood 2008;111:1094-1100. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CSLL-D 7 of 7 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 CLL/SLL CLL に対する治療後の効果判定 a,b パラメータ CR A群 † リンパ節腫大 肝腫大 脾腫 骨髄 c ‡ 末梢血中のリンパ球数 B群 増殖因子製剤投与前の血小板数 輸血および増殖因子製剤投与前 のヘモグロビン 増殖因子製剤投与前の好中球数 ‡ PR PD 1.5cm を超えるものがない 50%以上の減少 50%以上の増加 なし 50%以上の減少 50%以上の増加 なし 50%以上の減少 50%以上の増加 正形成性、リンパ球 30%未 満、B リンパ球結節なし;低 形成性骨髄により骨髄不完全 回復の CR(CRi)と定義 骨髄浸潤または B リンパ球結節の 50%の減少 <4,000/μL ベースラインから 50%以上の 減少 ベースラインから 50%以上増加 >100,000/μL >100,000/μL またはベースラ インから 50%以上の増加 CLL によるベースラインから 50% 以上の減少 >11.0g/dL >11g/dL またはベースライン から 50%以上の増加 CLL によるベースラインから 2g/dL を超える減少 >1,500/μL >1,500/μL またはベースライン から 50%を超える改善 b A 群の規準は腫瘍量を定義するものである。B 群の規準は造血系(すなわち骨髄)の機能を定義するものである。 完全寛解(CR):すべての規準を満たすとともに、疾患関連の全身症状が消失していなければならない。 部分寛解(PR):1)2 つ以上が認められる場合は、A 群の規準の 2 つに該当する必要がある。A 群の規準(骨髄以外)の 1 つに該当する患者も反応について 評価可能とみなす。2)治療開始前のベースライン時から正常であったかどうかにかかわらず、B 群の規準の 1 つに該当する。 安定は、進行(PD)が認められないものの、PR 以上には達しなかった場合である。 PD:新たな病変の出現;上記の A 群または B 群の規準を 1 つ以上満たさなければならない。 † 複数のリンパ節の積和(臨床試験では CT により評価し、一般診療では身体診察により評価する)。 ‡ これらのパラメータは、一部の反応カテゴリーには関係しない。 a Hallek M, Cheson BD, Catovsky D, et al. Guidelines for the diagnosis and treatment of chronic lymphocytic leukemia: A report from the International Workshop on Chronic Lymphocytic Leukemia updating the National Cancer Institute-Working Group 1996 Guidelines. Blood 2008;111:5446-5456. b リンパ節の縮小、臓器腫大の減少、またはヘモグロビン値/血小板数の改善が認められる状況では、進行性 のリンパ球増加症単独では PD とみなさない。 c 末梢血における MRD 陰性には PFS の改善との関連が認められ る。GCLLSG 研究の解析により、末梢血で MRD 陰性であれば、 脾腫の残存は臨床的に重要でないことが示されている。 Kovacs G, Boettcher S, Bahlo J, et al. Blood 2014;124:Abstract 23. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CSLL-E ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 濾胞性リンパ腫a(grade 1~2) 診断 b 必須: 腫瘍を代表するパラフィンブロック 1 つ以上で、すべての切片(プレパラート) について血液病理の専門家による再評価を行う。提供された検体で十分に診断で きない場合は再生検を施行する。 穿刺吸引細胞診(FNA)またはコア針生検単独は一般にリンパ腫の初回診断には 適さない。リンパ節に容易に到達できず、切除または切開生検が行えない特定の 状況では、鑑別診断に適した補助的検査法(免疫組織化学[IHC]、フローサイ トメトリー、IgH および TCR 遺伝子再構成に対する PCR、主要な転座の FISH) と併せて針生検と FNA を併用することで、診断に十分としてもよい。FNA の検 体で組織学的悪性度を判定することはできない。 c,d 確定診断に十分な免疫表現型検査 e IHC パネル:CD20、CD3、CD5、CD10、BCL2 、BLC6、cyclin D1、 CD21、または CD23、もしくは フローサイトメトリーによる細胞表面マーカー解析:κ/λ、CD19、CD20、 CD5、CD23、CD10 精査(FOLL-2) を参照 特定の状況で有用: e 以下を検出する分子遺伝学的解析:抗原受容体遺伝子の再構成、BCL2 再構成 e 細胞遺伝学的検査または FISH:t(14;18)、BCL6 再構成 f IHC パネル:Ki-67 ;grade 3 の FL では、IRF4/MUM1 a Grade 1~2 の濾胞性リンパ腫。Grade 3 の濾胞性リンパ腫については多くの議論がある。濾胞性リンパ腫における Grade 3a と Grade 3b の区別については、これ までに臨床的な意義は示されていない。ただし、grade 3 の FL に対する既存の管理方針に関しては議論がある。Grade 3a の FL については、濾胞性リンパ腫として 治療する医師もいれば、びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫(DLBCL)として治療する医師もいる。Grade 3 の濾胞性リンパ腫は、一般的には NCCN びまん性大細 胞型 B 細胞リンパ腫ガイドライン(BCEL-1)に従って治療されている。濾胞性リンパ腫の grade にかかわらず、DLBCL の領域が認められる場合は、DLBCL と診 断した上で DLBCL として治療すべきである。 b 胚中心細胞型または濾胞中心細胞型の表現型を示すことは、濾胞性リンパ腫と同義ではなく、バーキットリンパ腫と一部の DLBCL でも認められる。 c 典型的な免疫表現型:CD10+、BCL2+、CD23+/-、CD43-、CD5-、CD20+、cyclin D1-、BCL6+。まれに濾胞性リンパ腫で CD10-または BCL2-となる症例もある。 d 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査の利用(NHODG-A)を参照。 e BCL2 再構成と t(14;18)をいずれも認めない若年の限局例では、小児型濾胞性リンパ腫の可能性を考慮する。小児型濾胞性リンパ腫の診断評価には、BCL6 再構成の 分析が有用となりうる。 f Ki-67 proliferation fraction が 30%を超えると、よりアグレッシブな臨床経過をたどりやすいことを示した報告が複数あるが、この所見を治療決定の指針にすべきと するエビデンスは得られていない。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 FOLL-1 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 濾胞性リンパ腫a(grade 1~2) 精査 必須: 身体診察:リンパ節関連領域(Waldeyer 輪を含める)と肝臓および脾臓の大き さに注意する Performance Status B 症状 血算、白血球分画、血小板数 LDH β2 ミクログロブリン 生化学検査(comprehensive metabolic panel) g B 型肝炎検査 診断に堪えうる胸部/腹部/骨盤の造影 CT および/または PET-CT h 臨床病期が I~II 期であることを確認するための骨髄生検+骨髄穿刺 妊娠可能年齢の女性では妊娠検査(化学療法を予定している場合) 一部の症例で有用: MUGA スキャン/心エコー検査(アントラサイクリン系またはアントラキノン系 薬剤をベースとするレジメンの適応がある場合) 頸部 CT 尿酸 妊孕性の問題および精子保存に関する話し合い 蛋白分画および/または免疫グロブリン定量 C 型肝炎検査 I 期、 II 期 初回治療 (FOLL-3) を参照 Bulky 病変 のある II 期、 III 期、IV 期 初回治療 (FOLL-4) を参照 a Grade 1~2 の濾胞性リンパ腫。Grade 3 の濾胞性リンパ腫については多くの議論がある。濾胞性リンパ腫における Grade 3a と Grade 3b の区別については、これ までに臨床的な意義は示されていない。ただし、grade 3 の FL に対する既存の管理方針に関しては議論がある。Grade 3a の FL については、濾胞性リンパ腫として 治療する医師もいれば、DLBCL として治療する医師もいる。Grade 3 の濾胞性リンパ腫は、一般的には NCCN びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫ガイドライン (BCEL-1)に従って治療されている。濾胞性リンパ腫の grade にかかわらず、DLBCL の領域が認められる場合は、DLBCL と診断した上で DLBCL として治療すべ きである。 g 抗体療法+化学療法に伴う再活性化のリスクがあるため、B 型肝炎検査の適応となる。この検査には、危険因子のない患者では B 型肝炎表面抗原と B 型肝炎コア抗 体を含める。危険因子がある患者と B 型肝炎の既往がある患者では、e 抗原を追加する。陽性であった場合は、B 型肝炎ウイルス量を測定し、消化器専門医にコン サルトする。 h 両側または片側で 1.6cm を超える長さの針生検を施行する。放射免疫療法を考慮している場合は、両側での針生検が推奨され、病理医は全体での細胞成分の割合と 骨髄に浸潤したリンパ腫細胞成分の割合を報告すべきである。初回治療を経過観察とする場合は、骨髄生検を延期してもよい。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 FOLL-2 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 濾胞性リンパ腫(grade 1~2) 病期 初回治療 ISRTi(臨床病期 I 期 または隣接する II 期 [contiguous stage II] では望ましい) または 抗体療法±化学療法 j (FOLL-B を参照) I 期、 II 期 または 抗体療法±化学療法 (FOLL-B を参照)+ISRT (カテゴリー2B)j 治療に対する反応 モノクローナル抗体とウイルスの 再活性化(NHODG-B)を参照 CR l または PR l II 期 bulky 病変あり、 III 期、IV 期 (FOLL-4)を参照 NR CR l l l PR または NR CR l または PR l NR または ISRT を 考慮 CR または PR l NR II 期 bulky 病変あり、 III 期、IV 期 (FOLL-4)を参照 II 期 bulky 病変あり、 III 期、IV 期 (FOLL-4)を参照 臨床像 病歴と診察および臨 床検査を 5 年間は 3~ 6 ヵ月毎、その後は年 1 回または臨床的に適 応となる場合に行う サーベイランスの画像 検査 m 治療完了から 2 年 間:CT を 6 ヵ月毎を 超えない頻度で施行 する 2 年目以降:年 1 回を 超えない頻度で実施 l,n 進行 、II 期 bulky 病変あり、 III 期、IV 期 (FOLL-4)を参照 組織学的形質転換 については、 FOLL-6 を参照 経過観察 k (一部の症例) i 放射線療法の原則(NHODG-D)を参照。 化学療法または照射野を広げた放射線療法を開始することで、治療成功生存期 間(FFS)を延長できるが、全生存期間の延長はこれまで示されていない。こ れらの治療法は任意である。 k 病巣部放射線療法(involved-site radiation therapy:ISRT)で想定される毒性 が想定される臨床効果を上回る状況では、経過観察が適切となりうる。 l 非ホジキンリンパ腫の Lugano 治療効果判定規準(NHODG-C)を参照。 m 臨床的な適応がある場合は必ず画像検査を施行すべきである。経過観察の画 像検査については、考察のコンセンサスに基づく画像検査の推奨に関するセ クションを参照。 j n 進行と判定された患者では組織学的形質転換の可能性を考慮する。特に LDH 値の 上昇、単一部位での不釣合いな増大、節外病変の発生、または新たな B 症状の出現 が認められる場合は、強く疑うこと。臨床的に組織学的形質転換が疑われる場合 は、組織学的形質転換が疑われる領域の同定に FDG-PET が有用となりうる。FDGPET で FDG 集積の著明な不均一または強い集積部位が認められる場合は、組織学 的形質転換を示している可能性があり、FDG 集積が最も高い領域を対象として生検 を施行すべきである。組織学的形質転換を診断する上では、機能的画像検査を生検 の代わりとすることはできない。組織学的形質転換が組織学的に確認された場合 は、アントラサイクリン系薬剤をベースとする治療を施行する。 組織学的形質転換の管理(FOLL-6)を参照。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 FOLL-3 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 濾胞性リンパ腫(grade 1~2) 病期 初回治療 適応 なし Bulky 病変 のある II 期、 III 期、IV 期 治療適応:o p 臨床試験に適格 症状あり 切迫した臓器障害 リンパ腫に続発した 血球減少 Bulky 病変あり 確実な進行 適応 あり モノクローナル抗体とウイルスの 再活性化(NHODG-B)を参照 経過観察 (カテゴリー1) 臨床像 病歴と診察および臨床検査を 5 年間は 3~6 ヵ月毎、その後は年 1 回または臨床 的に適応となる場合に行う m サーベイランスの画像検査 2 年間:CT を 6 ヵ月毎を超えない頻度で 施行する 2 年目以降:年 1 回を超えない頻度で実施 進行 組織学的形質転換 については、 FOLL-6 を参照 PET-CT を考慮 n 推奨されるレジメン(FOLL-B)を参照 または q 臨床試験 または 局所放射線療法(局所症状の緩和)i 治療終了時の治療 効果(FOLL-5) を参照 p l,n i 放射線療法の原則(NHODG-D)を参照。 非ホジキンリンパ腫の Lugano 治療効果判定規準(NHODG-C)を参照。 m 臨床的な適応がある場合は必ず画像検査を施行すべきである。経過観察の画像検査について は、考察のコンセンサスに基づく画像検査の推奨に関するセクションを参照。 n 進行と判定された患者では組織学的形質転換の可能性を考慮する。特に LDH 値の上昇、単一 部位での不釣合いな増大、節外病変の発生、または新たな B 症状の出現が認められる場合 は、強く疑うこと。臨床的に組織学的形質転換が疑われる場合は、組織学的形質転換が疑わ れる領域の同定に FDG-PET が有用となりうる。FDG-PET で FDG 集積の著明な不均一また は強い集積部位が認められる場合は、組織学的形質転換を示している可能性があり、FDG 集 積が最も高い領域を対象として生検を施行すべきである。組織学的形質転換を診断する上で は、機能的画像検査を生検の代わりとすることはできない。組織学的形質転換が組織学的に 確認された場合は、アントラサイクリン系薬剤をベースとする治療を施行する。 組織学的形質転換の管理(FOLL-6)を参照。 l o GELF 規準(FOLL-A)を参照。 経過観察中の患者に対して適切な臨床試験を考慮する。 q 従来の治療法では治癒が望めないことを考慮して、一次治療から試 験的な治療を考慮する。 p 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 FOLL-4 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 濾胞性リンパ腫(grade 1~2) 治療終了時の 治療効果 CR l または PR l 任意の延長治療 地固め療法 または延長治 療(FOLL-B を参照) または 経過観察 PET-CT (望ましい) または CT を考慮 r フォローアップ 臨床像 病歴と診察および臨 床検査を 5 年間は 3~ 6 ヵ月毎、その後は年 1 回または臨床的に適 応となる場合に行う サーベイランスの画像 検査 m 治療完了から 2 年 間:CT を 6 ヵ月毎を 超えない頻度で施行 する 2 年目以降:CT を年 1 回を超えない頻度で 実施 モノクローナル抗体とウイルスの 再活性化(NHODG-B)を参照 l,n 進行 組織学的形質転 換については、 FOLL-6 を参照 l,n 放射線療法の原則(NHODG-D)を参照。 l 非ホジキンリンパ腫の Lugano 治療効果判定規準(NHODG-C)を参照。 m 臨床的な適応がある場合は必ず画像検査を施行すべきである。経過観察の画像検 査については、考察のコンセンサスに基づく画像検査の推奨に関するセクション を参照。 n 進行と判定された患者では組織学的形質転換の可能性を考慮する。特に LDH 値の 上昇、単一部位での不釣合いな増大、節外病変の発生、または新たな B 症状の出 現が認められる場合は、強く疑うこと。臨床的に組織学的形質転換が疑われる場 合は、組織学的形質転換が疑われる領域の同定に FDG-PET が有用となりうる。 o 治療適応: 臨床試験に適格 症状あり 切迫した臓器障害 リンパ腫に続発し た血球減少 Bulky 病変あり 確実な進行 NR または進行 組織学的形質転換については、 FOLL-6 を参照 i 二次治療および 三次以降の治療 適応 なし 適応 あり 経過観察 PET-CT を考慮 n 推奨される レジメン (FOLL-B) を参照 または 臨床試験 s または 局所放射線療 法(局所症状 の緩和)i FDG-PET で FDG 集積の著明な不均一または強い集積部位が認められる場合 は、組織学的形質転換を示している可能性があり、FDG 集積が最も高い領域を 対象として生検を施行すべきである。組織学的形質転換を診断する上では、機 能的画像検査を生検の代わりとすることはできない。組織学的形質転換が組織 学的に確認された場合は、アントラサイクリン系薬剤をベースとする治療を施 行する。組織学的形質転換の管理(FOLL-6)を参照。 o GELF 規準(FOLL-A)を参照。 r PET 陽性での PR では PFS が短かいが(考察を参照)、この時点での追加治療 は予後を変化させるかは示されていない。 s 臨床試験では、新しい薬剤、レジメンまたは移植を用いることがある。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 FOLL-5 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 濾胞性リンパ腫(grade 1~2) びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫への組織学的形質転換 多くの治療歴 がある びまん性大細胞 型 B 細胞リンパ 腫への組織学的 形質転換 t 化学療法歴が 少ない u または 全くない 臨床試験 または 放射免疫療法 または 化学療法(BCEL-C を参照、治療選択は治療歴 を考慮に入れて高度に個別化する必要がある) ±リツキシマブ または ISRT または 最善の支持療法 (NCCN Guidelines for Palliative Care を参照) 化学療法(禁忌でない限り アントラサイクリン系薬剤 をベースとする化学療法が 望ましい)(BCEL-C の一 次治療を参照)+リツキシ マブ±RT v l PET-CT (望ましい) または CT を 考慮 非ホジキンリンパ腫の Lugano 治療効果判定規準(NHODG-C)を参照。 組織学的形質転換の病理学的評価としては、BCL2 再構成[t(14;18)]および MYC 再構成 [t(8;14)または亜型である t(8;22)、t(2;8)]に対する FISH。 u 病巣部放射線療法(involved-site radiation therapy:ISRT)単独またはリツキシマブを含む 1 コースの単剤療法。 v 局所領域の組織学的形質転換には、放射線療法の追加を考慮する。 w この治療は臨床試験として施行することが強く推奨される。 t 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルスの 再活性化(NHODG-B)を参照 反応あり l 経過観察 または 臨床試験 または 自家造血幹細胞移植併用大量化学療法 w または同種造血幹細胞移植を考慮 l 自家造血幹細胞移植併用大量化学療法 または同種造血幹細胞移植を考慮 w または 臨床試験 または 放射免疫療法を考慮 CR PR 自家造血幹細胞移植併用大量 化学療法または同種造血幹細 胞移植を考慮 w NR または 進行 l 臨床試験 または 放射免疫療法または BCEL-C (二次治療)を参照 または 緩和療法または最善の支持療法 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 FOLL-6 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 濾胞性リンパ腫(grade 1~2) リンパ節領域 GELF 規準 a,b 長径 3cm 以上の腫大リンパ節があるリンパ節領域が 3 つ以上ある 節性か節外かにかかわらず、最大径が 7cm 以上の腫瘤を認める B 症状を認める 脾腫を認める 胸水または腹水を認める 9 9 血球減少(白血球数<1.0×10 /L または血小板数<100×10 /L)を認める 9 白血化(リンパ腫細胞数>5.0×10 /L)を認める 右頸部 左頸部 耳前 上頸部 内または下頸部 後頸部 鎖骨上 耳前 上頸部 内または下頸部 後頸部 鎖骨上 縦隔 気管傍 縦隔 肺門 左腋窩 右腋窩 FLIPI-1 規準 年齢 Ann Arbor 病期 ヘモグロビン値 血清 LDH 値 d 病変リンパ節領域の数 a,c,d ≧60 歳 III~IV <12g/dL >ULN(正常上限) ≧5 右滑車上 左滑車上 傍大動脈 Aortic 傍大動脈 腸間膜 腸間膜 脾門 門脈 腹腔動脈周囲 総腸骨 外腸骨 右鼠径 左鼠径 鼠径 大腿 鼠径 大腿 右膝窩 左膝窩 FLIPI チャートに従ったリスク群 凡例 該当因子数 底 中 高 青=両側にあり 黒=正中にあり 0~1 2 ≧3 病変領域数の算定に用いる人体図 e © 2007 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. 無断転載を禁止する。医療または研究での使用に限り、フォトコピーまたは同様の手段により本画像 をコピーすることが許可されている。著作権を侵害するその他の使用については、Dana-Farber Cancer Institute, Inc.の書面による明確な承諾を得ない限り、許可されない。 c a これにより、治療決定の指針とすることのできる予後予測に有用な情 報が得られる。 b Solal-Celigny P, Lepage E, Brousse N, et al. Doxorubicin containing regimen with or without interferon alfa 2b for advanced follicular lymphomas: final analysis of survival and toxicity in the Groupe d'Etude des Lymphomes Folliculaire 86 trial. J Clin Oncol 1998;16:2332-2338. この研究は Blood 誌で最初に公表された。Solal-Celigny P, Roy P, Colombat P, et al. Follicular lymphoma international prognostic index. Blood 2004;104:1258-1265. © The American Society of Hematology. d FLIPI-2(Federico M, Bellei M, Marcheselli L, et al. J Clin Oncol 2009;27:4555-4562)に より積極的な治療後の転帰を予測できる(考察を参照)。 e このマップは、FLIPI-1 規準における病変リンパ節領域の数を決定するために使用するも のであり、従来の Ann Arbor 分類の病変部マップとは異なる。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 FOLL-A NCCN Guidelines Version 2.2015 濾胞性リンパ腫(grade 1~2) ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン a,b (望ましい順に記載) c 一次治療 二次治療および三次以降の治療 免疫化学療法(一次治療に掲載されているもの) ベンダムスチン+リツキシマブ(カテゴリー1) リツキシマブ RCHOP(リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、 Lenalidomide±リツキシマブ ビンクリスチン、prednisone)(カテゴリー1) d,e 放射免疫療法 (カテゴリー1) RCVP(リツキシマブ、シクロホスファミド、ビンクリスチン、 i Idelalisib prednisone)(カテゴリー1) h 2 フルダラビン +リツキシマブ リツキシマブ(375mg/m 、週 1 回、計 4 回) h,j RFND (リツキシマブ、フルダラビン、ミトキサントロン、デキサメタ Lenalidomide+リツキシマブ(カテゴリー3) ゾン) 移植可能性にかかわらず、DLBCL に対する二次治療(BCEL-C 2 of 4) 高齢または状態の悪い(治療担当医の判断で上記のいずれにも耐え を参照 られないと予想される場合)患者に対する一次治療 2 リツキシマブ(望ましい)(375mg/m 、週 1 回、計 4 回) 二次治療における地固め療法または延長治療 2 アルキル化薬(chlorambucil またはシクロホスファミド)単剤± リツキシマブ 375mg/m を 12 週毎に 2 年間にわたり投与する維持療法 リツキシマブ (カテゴリー1)(任意) d,e 放射免疫療法 (カテゴリー2B) 自家造血幹細胞移植併用大量化学療法 高度に選択された患者には同種造血幹細胞移植 一次治療における地固め療法または延長治療(任意)f 2 初診時から高腫瘍量の患者では、リツキシマブ 375mg/m を 8 週 局所の bulky 病変または局所症状を有する患者では、4~30Gy の 毎に計 12 回投与する維持療法(カテゴリー1) ISRT±追加の全身療法を考慮する。 初回治療がリツキシマブ単剤であった場合は、リツキシマブ 2 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮(NHODG-B を参照) 375mg/m を 8 週毎に計 4 回投与する地固め療法 モノクローナル抗体とウイルスの再活性化(NHODG-B)を参照 放射免疫療法(化学療法または免疫化学療法による寛解導入療法 後)d,e,g e a レジメンに関する参考文献 FOLL-B 2 of 3 および FOLL-B 3 of 3 を参照。 b 初回治療の選択では、年齢、併存症、将来可能となりうる治療法(自家造血幹 細胞移植併用大量化学療法など)などの多くの因子を考慮する必要がある。 したがって、治療法の選択は高度に個別化される。 c 多剤併用化学療法については、リツキシマブの追加により、全奏効割合、奏効 期間および無増悪生存期間が一貫して改善されている。さらに、全生存期間の 改善が確認された研究もある。 d 患者を選択する上では、骨髄中の細胞割合が 15%超と十分であり、骨髄のリン パ腫浸潤が 25%未満であり、かつ血小板数が 100,000 を超えることが必要条件 となる。自家造血幹細胞移植による治療歴がある患者で放射免疫療法を行う場 合、三次医療機関への紹介が強く推奨される。 放射免疫療法が考慮されている場合は、両側での針生検が推奨され、病理医は全細胞成分の割合と骨 髄に浸潤したリンパ腫細胞の割合を報告するべきである。細胞遺伝学的検査±FISH により既知の MDS マーカーを検索する。2010 年現在の最新情報によると、放射免疫療法による治療で MDS リス クが高くなる傾向が示唆される。 f ベンダムスチン+リツキシマブによる一次治療後の放射免疫療法による地固め療法またはリツキシマ ブの延長投与についてのけ研究はまだ行われていない。 g リツキシマブを含むレジメンが放射免疫療法による地固め療法に及ぼす影響については、完全には明 らかにされていない。 h フルダラビンを含むレジメンは、移植のための幹細胞動員に悪影響を及ぼす。 i B 細胞受容体阻害薬(ibrutinib および idelalisib)の使用に関する特別な考慮事項(NHODG-E)を 参照。 j RFND レジメンは、幹細胞毒性および二次性悪性腫瘍のリスクを伴う可能性がある(考察を参照)。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 FOLL-B 1 of 3 NCCN Guidelines Version 2.2015 濾胞性リンパ腫(grade 1~2) ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン 参考文献 一次治療 ベンダムスチン+リツキシマブ Rummel MJ, Niederle N, Maschmeyer G, et al. Bendamustine plus rituximab versus CHOP plus rituximab as first-line treatment for patients with indolent and mantle-cell lymphomas: an open-label, multicentre, randomised, phase 3 non-inferiority trial. Lancet 2013;381:1203-1210. Flinn IW, van der Jagt R, Kahl BS, et al. Open-label, randomized, noninferiority study of bendamustine-rituximab or R-CHOP/R-CVP in first-line treatment of advanced indolent NHL or MCL: the BRIGHT study. Blood 2014;123:2944-2952. シクロホスファミド Peterson BA, Petroni GR, Frizzera G, et al. Prolonged single-agent versus combination chemotherapy in indolent follicular lymphomas: a study of the cancer and leukemia group B. J Clin Oncol 2003;21:5-15. RCHOP(リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、 prednisone) Czuczman MS, Weaver R, Alkuzweny B, et al. Prolonged clinical and molecular remission in patients with low-grade or follicular non-Hodgkin's lymphoma treated with rituximab plus CHOP chemotherapy: 9-year follow-up. J Clin Oncol 2004;22:4711-4716. Hiddemann W, Kneba M, Dreyling M, et al. Frontline therapy with rituximab added to the combination of cyclophosphamide, doxorubicin, vincristine, and prednisone (CHOP) significantly improves the outcome for patients with advanced-stage follicular lymphoma compared with therapy with CHOP alone: results of a prospective randomized study of the German Low-Grade Lymphoma Study Group. Blood 2005;106:3725-3732. RCVP(リツキシマブ、シクロホスファミド、ビンクリスチン、prednisone) Marcus R, Imrie K, Solal-Celigny P, et al. Phase III study of R-CVP compared with cyclophosphamide, vincristine, and prednisone alone in patients with previously untreated advanced follicular lymphoma. J Clin Oncol 2008;26:4579-4586. リツキシマブ Hainsworth JD, Litchy S, Burris HA, III, et al. Rituximab as first-line and maintenance therapy for patients with indolent Non-Hodgkin's lymphoma. J Clin Oncol 2002;20:42614267. Colombat P, Salles G, Brousse N, et al. Rituximab (anti-CD20 monoclonal antibody) as single first-line therapy for patients with follicular lymphoma with a low tumor burden: Clinical and molecular evaluation. Blood 2001;97:101-106. Martinelli G, Schmitz SF, Utiger U, et al. Long-term follow-up of patients with follicular lymphoma receiving single-agent rituximab at two different schedules in trial SAKK 35/98. J Clin Oncol 2010;28:4480-4484. Ardeshna KM, Qian W, Smith P, et al. Rituximab versus a watch-and-wait approach in patients with advanced-stage, asymptomatic, non-bulky follicular lymphoma: an openlabel randomised phase 3 trial. The Lancet Oncology 2014;15:424-435. Lenalidomide+リツキシマブ Martin P, Jung S-H, Johnson JL, et al. CALGB 50803 (Alliance): A phase II trial of lenalidomide plus rituximab in patients with previously untreated follicular lymphoma [abstract]. J Clin Oncol 2014;32:Abstract 8521. Fowler N, Davis R, Rawal S, et al. Safety and activity of lenalidomide and rituximab in untreated indolent lymphoma: an open-label, phase 2 trial. The Lancet Oncology 2014;15:1311-1318. 放射免疫療法 Scholz CW, Pinto A, Linkesch W, et al. 90Yttrium ibritumomab tiuxetan as first line treatment for follicular lymphoma. first results from an international phase II clinical trial [abstract]. Blood 2010;116:Abstract 593. 一次治療における地固め療法または延長投与 放射免疫療法(化学療法または免疫化学療法による寛解導入療法後) Morschhauser F, Radford J, Van Hoof A, et al. Phase III trial of consolidation therapy with Yttrium-90–Ibritumomab Tiuxetan compared with no additional therapy after first remission in advanced follicular lymphoma. J Clin Oncol 2008;26:5156-5164. Hagenbeek A, Radford J, Van Hoof A, et al. 90Y-Ibritumomab tiuxetan (Zevalin®) consolidation of first remission in advanced-stage follicular non-hodgkin's lymphoma: Updated results after a median follow-up of 66.2 months from the international, randomized, phase III First-Line Indolent Trial (FIT) in 414 Patients [abstract]. Blood 2010;116:Abstract 594. Morschhauser F, Radford J, Van Hoof A, et al. 90Yttrium-ibritumomab tuxetan consolidation of first remission in advanced-stage follicular non-Hodgkin lymphoma: Updated results after a median follow-up of 7.3 years from the international, randomized, phase III first-line indolent trial. J Clin Oncol 2013;31:1977-1983. 免疫化学療法とその後のリツキシマブ Salles GA, Seymour JF, Offner F, et al. Rituximab maintenance for 2 years in patients with high tumour burden follicular lymphoma responding to rituximab plus chemotherapy (PRIMA): A phase 3, randomised controlled trial. The Lancet 2011;377:42-51. Salles, G, Seymour JF, Feugier P, et al. Updated 6 year follow-up of the PRIMA study confirms the benefit of 2-year rituximab maintenance in follicular lymphoma patients responding to frontline immunochemotherapy [abstract]. Blood 2013;122:Abstract 509. リツキシマブの延長投与 Ghielmini M, Schmitz SH, Cogliatti SB, et al. Prolonged treatment with rituximab in patients with follicular lymphoma significantly increases event-free survival and response duration compared with the standard weekly x 4 schedule. Blood 2004;103:4416-4423. 次のページに続く 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 FOLL-B 2 of 3 NCCN Guidelines Version 2.2015 濾胞性リンパ腫(grade 1~2) ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン 参考文献 二次治療および三次以降の治療 フルダラビン+リツキシマブ Czuczman MS, Koryzna A, Mohr A, et al. Rituximab in combination with fludarabine chemotherapy in low-grade of follicular lymphoma. J Clin Oncol 2005;23:694-704. Idelalisib Gopal A, Kahl B, De Vos S, et al. PI3Kδ inhibition by idelalisib in patients with relapsed indolent lymphoma. N Engl J Med 2014;370:1008-1018. Lenalidomide±リツキシマブ Leonard J, Jung S-H, Johnson JL, et al. CALGB 50401: A randomized trial of lenalidomide alone versus lenalidomide plus rituximab in patients with recurrent follicular lymphoma [abstract]. J Clin Oncol 2012;30:Abstract 8000. Witzig TE, Wiernik PH, Moore T, et al. Lenalidomide oral monotherapy produces durable responses in relapsed or refractory indolent non-Hodgkin's Lymphoma. J Clin Oncol 2009;27:5404-5409. 放射免疫療法 Witzig TE, Flinn IW, Gordon LI, et al. Treatment with ibritumomab tiuxetan radioimmunotherapy in patients with rituximab-refractory follicular non-Hodgkin's lymphoma. J Clin Oncol 2002;20:3262-3269. Witzig TE, Gordon LI, Cabanillas F, et al. Randomized controlled trial of yttrium90-labeled ibritumomab tiuxetan radioimmunotherapy versus rituximab immunotherapy for patients with relapsed or refractory low-grade, follicular, or transformed B-cell non-Hodgkin's lymphoma. J Clin Oncol 2002;20:2453-2463. リツキシマブ McLaughlin P, Grillo-Lopez AJ, Link BK, et al. Rituximab chimeric anti-CD20 monoclonal antibody therapy for relapsed indolent lymphoma: half of patients respond to a four-dose treatment program. J Clin Oncol 1998;16:2825-2833. Ghielmini M, Schmitz SH, Cogliatti SB, et al. Prolonged treatment with rituximab in patients with follicular lymphoma significantly increases event-free survival and response duration compared with the standard weekly x 4 schedule. Blood 2004;103:4416-4423. RFND(リツキシマブ、フルダラビン、ミトキサントロン、デキサメタゾン) McLaughlin P, Hagemeister FB, Rodriguez MA, et al. Safety of fludarabine, mitoxantrone, and dexamethasone combined with rituximab in the treatment of stage IV indolent lymphoma. Semin Oncol 2000;27:37-41. 二次治療における地固め療法または延長投与 リツキシマブ維持療法 van Oers MHJ, Van Glabbeke M, Giurgea L, et al. Rituximab maintenance treatment of relapsed/resistant follicular non-hodgkin's lymphoma: Long-term outcome of the EORTC 20981 Phase III randomized Intergroup Study. J Clin Oncol 2010;28:28532858. Forstpointer R, Unterhalt M, Dreyling M, et al. Maintenance therapy with rituximab leads to a significant prolongation of response duration after salvage therapy with a combination of rituximab, fludarabine, cyclophosphamide, and mitoxantrone (R-FCM) in patients with recurring and refractory follicular and mantle cell lymphomas: Results of a prospective randomized study of the German Low Grade Lymphoma Study Group (GLSG). Blood 2006;108:4003-4008. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 FOLL-B 3 of 3 NCCN Guidelines Version 2.2015 辺縁帯リンパ腫 粘膜関連リンパ組織型 節外性辺縁帯リンパ腫 (MALT リンパ腫) 胃 診断および精査(MALT-1)を参照 胃以外/ 皮膚以外 診断および精査(NGMLT-1)を参照 皮膚 原発性皮膚辺縁帯リンパ腫(CUTB-1)を参照 節性辺縁帯リンパ腫 診断および精査(NODE-1)を参照 脾辺縁帯リンパ腫 診断および精査(SPLN-1)を参照 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MZL-1 NCCN Guidelines Version 2.2015 節外性辺縁帯B細胞リンパ腫 胃MALTリンパ腫 診断 精査 必須: 腫瘍に典型的なパラフィンブロック 1 つ以上で、すべて の切片を血液病理学的に検討する。提供された検体で十 分に診断できない場合は再生検を施行する a,b。 胃 MALT リンパ腫の診断には内視鏡下生検が必要であ り、FNA は決して十分ではない。 c,d 確定診断に十分なマーカー検査 IHC パネル:CD20、CD3、CD5、CD10、BCL2、 κ/λ、CD21 または CD23、cyclin D1、BCL6 または フローサイトメトリーによる細胞表面マーカー解析: κ/λ、CD19、CD20、CD5、CD23、CD10 Helicobacter pylori(H. pylori)染色(胃)、陽性なら 続いて PCR または FISH 法による t(11;18)の検索 e 必須: 胃以外の部位(眼、皮膚)に注意を向けた身体診察 Performance Status 血算、白血球分画、血小板数 生化学検査(comprehensive metabolic panel) LDH 病理組織学的検査で H. pylori 陰性となった場合は、非侵襲 的な H. pylori 検査法(便抗原検査、尿素呼気試験、血液抗 体検査)を使用する g リツキシマブを考慮している場合は、B 型肝炎検査 C 型肝炎検査 胸部/腹部/骨盤 CT(診断可能な造影剤使用) 妊娠可能年齢の女性では妊娠検査(化学療法を予定している 場合) 特定の状況で有用: 以下を検出する分子遺伝学的分析:抗原受容体遺伝子の 再構成;形質細胞分化を認める場合は、WM と MZL の鑑 別のために MYD88 遺伝子の変異状態 細胞遺伝学的検査または FISH:t(1;14)、t(3;14)、 t(11;14)f、t(11;18) FISH または PCR:t(14;18) 一部の症例で有用: 骨髄生検±骨髄穿刺 MUGA スキャン/心エコー検査(アントラサイクリン系また はアントラセンジオン系薬剤をベースとするレジメンの適応 がある場合) h 超音波内視鏡検査(可能な場合)と複数の部位の生検 妊孕性の問題および精子保存に関する話し合い SPEP ガイドライン索引 NHL 目次 考察 初回治療 (MALT-2) を参照 a H. pylori 陽性の異型リンパ球浸潤が認められ、診断に至らない場合は、リン パ腫の確定または除外を目的として、H. pylori を除菌する前に再生検を施行 すべきである。 b DLBCL の領域がある場合は、NCCN びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫ガイ ドライン(BCEL-1)に従って治療すべきである。 c 典型的な免疫表現型:CD10−、CD5−、CD20+、cyclin D1−、濾胞 BCL2−。 d 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺 伝子検査の利用(NHODG-A)を参照。 e t(11;18)陽性の胃 MALT リンパ腫患者は、局所進行例である可能性が高く、 抗生物質で奏効が得られる可能性が低い。 f IHC 法で cyclin D1 陽性であれば、FISH 法による t(11;14)の検索は必要ない。 抗体療法+化学療法により HBV が再活性化するリスクがあるため、B 型肝炎検査の 適応となる。危険因子のない患者では、B 型肝炎表面抗原と B 型肝炎コア抗体を検査 項目に含める。危険因子がある患者と B 型肝炎の既往がある患者では、e 抗原を追加 する。陽性となった場合は、ウイルス量を測定し、消化器専門医にコンサルトする。 h 腫瘍に対する効果が得られる可能性は浸潤深度に関係しているため、H. pylori 陽性の 患者では、この検査が特に有用である。 g 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MALT-1 NCCN Guidelines Version 2.2015 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 節外性辺縁帯B細胞リンパ腫 胃MALTリンパ腫 病期 i IE1 期または IE2 期 または IIE 期 j H. pylori 陽性 初回治療 モノクローナル抗体とウイルス 再活性化(NHODG-B)を参照 j 内視鏡検査による H. pylori 除菌の 評価(MALT-3) 現時点で受け入れられている H. pylori に対する抗生物質治療 ISRT l,m またはリツキシマブ (ISRT の禁忌がある場合)を考慮 症状なし H. pylori 陽性、 t(11;18)陽性 k 現時点で受け入れら れている H. pylori に 対する抗生物質治療 IE 期または IIE 期 H. pylori 陰性 ISRT l,m(望ましい) または リツキシマブ(ISRT の禁忌がある場合) IIIE/IV 期 (進行期はまれ) i j k 治療の適応: n 臨床試験に適格 症状あり 消化管出血 切迫した臓器障害 bulky 病変 確実な進行 患者の希望 内視鏡検査による再病期診断 (MALT-4 に従う) 症状あり 内視鏡検査による再病期診 断(MALT-4 に従う) 適応なし 経過観察 適応あり 寛解導入免疫化学療法 または 特定の状況では局所 m RT o 消化管リンパ腫に対する Lugano 分類(MALT-A)を参照。 粘膜下組織または所属リンパ節の病変では、抗生物質治療で奏効が得られる可能 性がはるかに低い評価後も病変が残存する場合は、早期に RT を考慮してもよい。 t(11;18)は、抗生物質治療の無効(5%未満)を予測する因子である。これらの患者 には、H. plyori の除菌を目的として抗生物質が使用される。このような患者では、 リンパ腫に対する別の療法を考慮すべきである。Liu H, Ye H, RuskoneFourmestraux A, et al. t(11;18) is a marker for all stage gastric MALT lymphomas that will not respond to H. pylori eradication. Gastroenterology 2002;122:1286-1294. p 再発が確認された場合は、内視鏡 検査により再病期診断を行い、 NCCN 濾胞性リンパ腫ガイドライ ン(FOLL-5)に従って管理 l 組織型および血清抗体検査の両方で陰性となった場合は、RT が推奨される。 放射線療法の原則(NHODG-D)を参照。 n 従来の治療法では治癒が望めないため、一次治療として試験段階の治療法を考 慮すること。 o 外科的切除は、一般に特定の臨床状況(すなわち生命を脅かす出血)のみに制 限される。 p 推奨治療レジメン(FOLL-B)を参照。 m 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MALT-2 NCCN Guidelines Version 2.2015 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 節外性辺縁帯B細胞リンパ腫 胃MALTリンパ腫 抗生物質治療から 3 ヵ月後の再病期診断およびフォローアップ内視鏡検査 抗生物質治療後 追加治療 H. pylori 陰性、 リンパ腫陰性 3 ヵ月後に内視鏡検査/ 生検 q により H. pylori/ リンパ腫の再病期診断 (症状がみられる場合 は 3 ヵ月後より前に再 病期診断) 経過観察 症状なし さらに 3 ヵ月の 経過観察 r または m,r,s RT 症状あり RT H. pylori 陰性、 リンパ腫陽性 m フォローアップ内視鏡検査 (MALT-5)を参照 H. pylori 陽性、 リンパ腫陰性 抗生物質による 二次治療 SD H. pylori 陽性、 リンパ腫陽性 PD または 症状あり m q r s RT m および抗生物 質による二次治療 放射線療法の原則(NHODG-D)を参照。 生検により大細胞型リンパ腫を除外する。DLBCL の領域がある場合は、NCCN びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫ガイドライン(BCEL-1)に従って治療す べきである。 再評価によって、反応が緩徐であること、または無症状で増悪もないことが示唆される場合は、経過観察の継続が妥当なこともある。経過観察から 3 ヵ月後 という早い時点で RT を考慮してもよいが、経過観察は最長 18 ヵ月まで延長することができる(カテゴリー2B)。 初診時の臨床病期が IE2 期または IIE 期であった患者で抗生物質で効果が得られない場合は、早期の RT を考慮すべきである。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MALT-3 NCCN Guidelines Version 2.2015 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 節外性辺縁帯B細胞リンパ腫 胃MALTリンパ腫 RT から 3~6 ヵ月後の再病期診断およびフォローアップ内視鏡検査 追加治療 RT 後 H. pylori 陰性、 リンパ腫陰性 経過観察 H. pylori 陰性、 リンパ腫陽性 I 期、II 期濾胞性リンパ腫に対す る初回治療(FOLL-3)を参照 H. pylori 陽性、 リンパ腫陰性 抗生物質治療を考慮 H. pylori 陽性、 リンパ腫陽性 I 期、II 期濾胞性リンパ腫に対する 初回治療(FOLL-3)を参照 フォローアップ内視鏡検査 (MALT-5)を参照 RT から 3~6 ヵ月後 に内視鏡検査および q 生検 により再病期 診断 q フォローアップ内視鏡検査 (MALT-5)を参照 生検により大細胞型リンパ腫を除外する。DLBCL の領域がある場合は、NCCN びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫ガイドライン(BCEL-1)に従って治療す べきである。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MALT-4 NCCN Guidelines Version 2.2015 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 節外性辺縁帯B細胞リンパ腫 胃MALTリンパ腫 フォローアップ内視鏡検査 RT 後に再発 CR 臨床フォローアップを 5 年間は 3~6 ヵ月 毎、その後は年 1 回 または臨床的に適応と なり次第実施する t 濾胞性リンパ腫の治療適応 (FOLL-4)を参照 全身療法 抗生物質治療後 に再発 局所 RT m 3 ヵ月後に再度の q 内視鏡検査 RT による治 療歴あり 濾胞性リンパ腫の治療適応 (FOLL-4)を参照 NR 抗生物質による治 療歴あり m q t 局所 RT m 放射線療法の原則(NHODG-D)を参照。 生検により大細胞型リンパ腫を除外する。DLBCL の領域がある場合は、NCCN びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫ガイドライン(BCEL-1)に従って治療す べきである。 フォローアップにおける内視鏡および画像検査の至適な施行間隔は不明である。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MALT-5 NCCN Guidelines Version 2.2015 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 節外性辺縁帯B細胞リンパ腫 胃MALTリンパ腫 胃 MALT リンパ腫の病期分類:分類間の比較 消化管リンパ腫の Lugano 分類 IE 期 IV 期 b 腫瘍の進展 IE T1 N0 M0 粘膜、粘膜下組織 IE T2 N0 M0 固有筋層 IE T3 N0 M0 漿膜 IIE1=局所リンパ節への進展 IIE T1-3 N1 M0 胃周辺リンパ節 IIE2=遠隔リンパ節への進展 IIE T1-3 N2 M0 より遠位の所属リンパ節 漿膜を越えて隣接する臓 器または組織に浸潤して いる IIE T4 N0 M0 隣接組織への浸潤 播種性の節外進展または横隔 膜より上部の同時性リンパ節 病変 IIIE T1-4 N3 M0 IV T1-4 N0-3 M1 横隔膜の両側に分布する複 数のリンパ節/遠隔転移(例 えば、骨髄または別の節外 部位) IE2=固有筋層、漿膜 IIE 期 胃リンパ腫用に改変 された TNM 病期分類 消化管に限局している a IE1=粘膜、粘膜下組織 IIE 期 Ann Arbor 分類での 病期 腹部内に進展している Yahalom J et al. Extranodal Marginal Zone B-cell Lymphoma of Mucosa-Associated Lymphoid Tissue (MALT lymphoma) in Mauch et al eds. Non-Hodgkin's Lymphomas. Philadelphia: Lippincott, 2004:352. (http://lww.com) a b 単一の原発病変または隣接しない複数の病変。 MALT リンパ腫における複数部位の節外病変は、他のリンパ腫における複数の節外病変とは生物学的に異なるものと考えられるため、そのような状態にある患者 の管理としては、切除または RT によって各部位を個別に治療してもよい。対照的に、播種性にリンパ節病変がみられる場合の経過は、節性辺縁帯リンパ腫や播種 性の濾胞性リンパ腫の経過に近いと考えられる。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MALT-A NCCN Guidelines Version 2.2015 節外性辺縁帯B細胞リンパ腫a 胃以外MALTリンパ腫b 診断 必須: 腫瘍に典型的なパラフィンブロック 1 つ以上で、すべて の切片を血液病理学的に検討する。提供された検体で十 分に診断できない場合は再生検を施行する。 c,d 確定診断に十分なマーカー検査 。 IHC パネル:CD20、CD3、CD5、CD10、BCL2、 κ/λ、CD21 または CD23、cyclin D1 または フローサイトメトリーによる細胞表面マーカー解析: κ/λ、CD19、CD20、CD5、CD23、CD10 特定の状況で有用: 以下を検出する分子生物学的分析:抗原受容体遺伝子の 再構成;形質細胞分化を認める場合は、WM と MZL の鑑 別のために MYD88 遺伝子の変異状態;PCR 法による t(11;18)の検索 細胞遺伝学的検査または FISH:t(11;18)、t(11;14)、 t(3;14) FISH または PCR:t(14;18) ガイドライン索引 NHL 目次 考察 精査 必須: 身体診察と Performance Status の評価 血算、白血球分画、血小板数 生化学検査(comprehensive metabolic panel) LDH e リツキシマブを考慮している場合は、B 型肝炎検査 C 型肝炎検査 胸部/腹部/骨盤 CT(診断可能な造影剤使用) 妊娠可能年齢の女性では妊娠検査(化学療法を予定 している場合) 一部の症例で有用: MUGA スキャン/心エコー検査(アントラサイクリン 系またはアントラセンジオン系薬剤をベースとする レジメンの適応がある場合) 骨髄生検±骨髄穿刺 f 内視鏡検査と複数の部位に対する生検 PET-CT MRI 妊孕性の問題および精子保存に関する話し合い SPEP 初回治療 (NGMLT-2) を参照 a 胃以外の節外性辺縁帯リンパ腫の好発部位としては、腸管(小腸および大腸)、乳房、頭頸部、肺、眼付属器、卵巣、耳下腺、前立腺、唾液腺などがある。胃以外の 部位でも感染性病原体との関連が報告されているが、これらの病原体に対する検査は本疾患の精査または管理に必要ではない。 b このガイドラインは皮膚以外を対象としているため、皮膚原発の辺縁帯リンパ腫については、CUTB を参照。 c 典型的な免疫表現型:CD10−、CD5−、CD20+、cyclin D1−、濾胞 BCL2−。 d 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査の利用(NHODG-A)を参照。 e t(11;18)陽性の胃 MALT リンパ腫患者は、局所進行例である可能性が高く、抗生物質で奏効が得られる可能性が低い。 f IHC 法で cyclin D1 陽性であれば、FISH 法による t(11;14)の検索は必要ない。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NGMLT-1 NCCN Guidelines Version 2.2015 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 節外性辺縁帯B細胞リンパ腫 胃以外MALTリンパ腫 病期 初回治療 i 追加治療 ISRT j,k(望ましい) または l I~II 期 特定の部位 (肺、乳房[乳腺腫 瘤摘出術]、甲状腺、結腸/小 腸)では手術を考慮してもよい または 一部の症例ではリツキシマブ または m 一部の症例では経過観察 節外性 g (複数部位) RT または 一部の症例では経過観察 m III 期、IV 期:節外 病変および複数の リンパ節領域 進行期の濾胞性リンパ腫 (FOLL-4)に準じて管理 I~IV 期、MALT リンパ腫と大細 胞型リンパ腫の 合併 h NCCN びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫ガイドライン (BCEL-1)に従って治療 切除断端 陽性 局所 RT を考慮 切除断端 陰性 経過観察 臨床フォローアッ プを 5 年間は 3~6 ヵ月毎、その後は 年 1 回または臨床 的に適応となり次 n 第実施する 局所再発 RT または 進行期の濾胞性 リンパ腫 (FOLL-4)に 準じて管理 全身再発 進行期の濾胞性 リンパ腫 (FOLL-4)に 準じて管理 g 診断時および再発時ともに、各部位の治療が適応となる場合がある(例え ば、両側結膜)。 h DLBCL と MALT 細胞リンパ腫の合併は、 DLBCL として管理される。 NCCN びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫ガイドライン(BCEL-1)を参照。 i 眼および皮膚の辺縁帯リンパ腫では、抗生物質で反応が得られたという事例 の報告があることから、他の治療を開始する前にドキシサイクリンの経験的 投与を 1 コース行う医師もいる。 j 線量は部位により異なり、眼病変のみ低線量照射が用いられる。 放射線療法の原則(NHODG-D)を参照。 l 十分な診断を目的とする外科的切除が適切な治療となる場合もある。 m 診断時の生検が切除生検であった患者と RT または全身療法では重大な合併症が生 じる恐れのある患者に対しては、経過観察を考慮してもよい。 n フォローアップとしては、診断検査と臨床的な適応に応じた画像検査を施行する。 k 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NGMLT-2 NCCN Guidelines Version 2.2015 節性辺縁帯リンパ腫 a 診断 必須: 腫瘍に典型的なパラフィンブロック 1 つ以上で、すべての切片を血 液病理学的に検討する。提供された検体で十分に診断できない場合 は再生検を施行する。 穿刺吸引生検(FNA)または針生検単独は一般にリンパ腫の初期診 断には適さない。特定の状況では、切除または切開生検でリンパ節 に容易に到達できない場合、鑑別診断に適した補助的検査法(免疫 組織化学[IHC]、フローサイトメトリー、IgH および TCR 遺伝子 再構成に対する PCR、主要な転座に対する FISH)と併せて針生検 と FNA を併用することで、診断に十分な情報が得られる可能性が ある。FNA の検体で組織学的悪性度を判定することはできない。 b,c 確定診断ができる免疫表現型検査 IHC パネル:CD20、CD3、CD5、CD10、BCL2、κ/λ、CD21 または CD23、cyclin D1 または フローサイトメトリーによる細胞表面マーカー解析:κ/λ、 CD19、CD20、CD5、CD23、CD10 若年患者の限局例では、小児節性辺縁帯リンパ腫の可能性を考慮す べきである。 特定の状況で診断をあきらかにするのに有用: 分子遺伝学的分析による抗原受容体遺伝子再構成の検出;形質細胞 への分化が認められる場合は、WM と MZL の鑑別に MYD88 変異状 態評価;IHC または配列決定法による MZL を HCL と鑑別する BRAF 変異状態評価;PCR による t(11;18)検索 Cytogenetics or FISH: t(11;18), t(1;14), del(13q), del(7q) FISH または PCR:t(14;18) 精査 必須: 身体診察と Performance Status の評価 血算、白血球分画、血小板数 生化学検査(comprehensive metabolic panel) LDH d リツキシマブを考慮している場合は、B 型肝炎検査 C 型肝炎検査 胸部/腹部/骨盤 CT(診断可能な造影剤使用) 臨床病期が I~II 期であることを確認するための骨髄 生検+骨髄穿刺 e 節外部位原発である可能性を除外するための評価 頸部リンパ節:眼、耳下腺、甲状腺および唾液腺 腋窩リンパ節:肺、乳房および皮膚 縦隔/肺門リンパ節:肺 腹部リンパ節:脾臓および消化管 鼠径/腸骨リンパ節:消化管および皮膚 妊娠可能年齢の女性では妊娠検査(化学療法を予定し ている場合) 一部の症例で有用: MUGA スキャン/心エコー検査(アントラサイクリン 系またはアントラセンジオン系薬剤をベースとするレ ジメンの適応がある場合) 状況に応じて追加する画像検査 PET-CT 妊孕性の問題および精子保存に関する話し合い SPEP ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN 濾胞性 リンパ腫ガイ ドライン (FOLL-2)に 従って管理 d a 節性 MZL はまれであり、大半は節外性 MALT リンパ腫から進展したもので ある。節性 FL、MCL、リンパ形質細胞性リンパ腫および CLL(いずれも本 疾患より頻度が高い)との鑑別も必要である。 b 典型的な免疫表現型:CD10−、CD5−、CD20+、CD23−/+、CD43−/+、cyclin D1-、濾胞 BCL2−。 c 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/ 遺伝子検査の利用(NHODG-A)を参照。 抗体療法+化学療法により HBV が再活性化するリスクがあるため、B 型肝炎検査の 適応となる。危険因子のない患者では、B 型肝炎表面抗原と B 型肝炎コア抗体を検査 項目に含める。危険因子がある患者と B 型肝炎の既往がある患者では、e 抗原を追加 する。陽性となった場合は、ウイルス量を測定し、消化器専門医にコンサルトする。 e 両側または片側で 2cm を超える針生検を施行する。放射線免疫療法を考慮している 場合は、両側での針生検が推奨され、病理医は全体での細胞成分の割合と骨髄に浸潤 した細胞成分の割合を報告すべきである。初回治療を経過観察とする場合は、骨髄生 検を延期してもよい。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NODE-1 NCCN Guidelines Version 2.2015 脾辺縁帯リンパ腫 診断 必須: 腫瘍に典型的なパラフィンブロック 1 つ以上で、すべての切片を血 液病理学的に検討する。提供された検体で十分に診断できない場合 は再生検を施行する a。 穿刺吸引生検(FNA)または針生検単独は一般にリンパ腫の初期診 断には適さない。特定の状況では、切除または切開生検でリンパ節 に容易に到達できない場合、鑑別診断に適した補助的検査法(免疫 組織化学、フローサイトメトリー、IgH および TCR 遺伝子再構成に 対する PCR、主要な転座に対する FISH)と併せて針生検と FNA を 併用することで、診断に十分な情報が得られる可能性がある。 b,c 確定診断に十分なマーカー検査 IHC パネル:CD20、CD3、CD5、CD10、BCL2、κ/λ、CD21 または CD23、cyclin D1、IgD、CD43、annexin A1; または フローサイトメトリーによる細胞表面マーカー解析(末梢血、骨 髄または組織):κ/λ、CD19、CD20、CD5、CD23、CD10、 CD43、CD103 特定の状況で診断をあきらかにするのに有用: 分子遺伝学的分析による抗原受容体遺伝子再構成の検出;形質細胞 への分化が認められる場合は、WM と MZL の鑑別に MYD88 変異状 態評価;IHC または配列決定法による MZL を HCL と鑑別する BRAF 変異状態評価;PCR による t(11;18)検索 細胞遺伝学的検査または FISH:CLL パネル;t(11;18)、t(11;14)、 del(7q) FISH または PCR:t(14;18) a SMZL では、免疫表現型が非特異的で、骨髄の形態学的特徴では診断できない場 合があることから、脾摘が最も確実な診断法である。ただし、免疫グロブリン (Ig)軽鎖制限(light chain restriction)を認めるが小細胞型 B 細胞腫瘍の他の特 徴(CD5、CD10、cyclin D1)を欠いた小型リンパ系細胞による骨髄浸潤(末梢血 への進展は問わない)が認められれば、SMZL の診断を下すことができる。パラ フィン切片において、検出可能な量の細胞質 Ig を伴う形質細胞様分化を認めるこ ともある。このような症例では、鑑別診断にリンパ形質細胞性リンパ腫を含めて もよい。特徴的な骨髄類洞内リンパ球浸潤を認める患者で、免疫表現型が一致し ている場合は、骨髄生検による診断が強く推奨される。 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 精査 必須: 身体診察と Performance Status の評価 血算、白血球分画、血小板数 生化学検査(comprehensive metabolic panel) LDH d リツキシマブを考慮している場合は、B 型肝炎検査 C 型肝炎検査 胸部/腹部/骨盤 CT(診断可能な造影剤使用) 骨髄生検±骨髄穿刺 SPEP および/または免疫グロブリン定量 妊娠可能年齢の女性では妊娠検査(化学療法を予定し ている場合) 管理 (SPLN-2) を参照 一部の症例で有用: 状況に応じて追加する画像検査 PET-CT 妊孕性の問題および精子保存に関する話し合い 血液の免疫固定法(免疫グロブリン高値または SPEP 陽性の場合) クリオグロブリン 直接クームス試験 b 典型的な免疫表現型:CD10−、CD5−、CD20+、CD23−/+、CD43−/+、cyclin D1−、濾胞 BCL2−、annexin A1−、CD103−(有毛細胞白血病との鑑別)、IgM と IgD の共発現。 c 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/ 遺伝子検査の利用(NHODG-A)を参照。 d 抗体療法+化学療法により HBV が再活性化するリスクがあるため、B 型肝炎 検査の適応となる。危険因子のない患者では、B 型肝炎表面抗原と B 型肝炎コ ア抗体を検査項目に含める。危険因子がある患者と B 型肝炎の既往がある患 者では、e 抗原を追加する。陽性となった場合は、ウイルス量を測定し、消化 器専門医にコンサルトする。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 SPLN-1 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 脾辺縁帯リンパ腫 臨床像 管理 無症状、進行性の血球 減少なし、脾腫なし 経過観察 モノクローナル抗体とウイルス 再活性化(NHODG-B)を参照 肝炎治療の 禁忌なし C 型肝炎 陽性 フォローアップ 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) 肝臓専門医に コンサルト 適切な治療 CR/ PR 無効 肝炎治療の 禁忌あり 脾腫あり 血球減少あり 症状あり C 型肝炎 陰性 臨床フォローア ップを 5 年間は 3~6 ヵ月毎、 その後は年 1 回 または臨床的に 適応となり次第 g 実施する 増悪した場合 は、NCCN 濾胞 性リンパ腫ガイ ドラインの進行 期(FOLL-4) に従って管理 脾摘 e または f リツキシマブ 評価 症状なし 経過観察 e 脾摘の 2 週間以上前に肺炎球菌および髄膜炎菌ワクチンを接種すべきである。 Tsimberidou AM, Catovsky D, Schlette E, et al. Outcomes in patients with splenic marginal zone lymphoma and marginal zone lymphoma treated with rituximab with or without chemotherapy or chemotherapy alone. Cancer 2006;107:125-135. g フォローアップとしては、診断検査と臨床的な適応に応じた画像検査を施行する。 f 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 SPLN-2 NCCN Guidelines Version 2.2015 マントル細胞リンパ腫 診断 必須: 腫瘍を代表するパラフィンブロック 1 つ以上の、全標本を血 液病理学的に検討する。提供された検体が診断困難なもので あれば再生検する。 穿刺吸引生検(FNA)または針生検単独は一般にリンパ腫の 初回診断には適さない。特定の状況下、例えば切除または切 開生検でリンパ節に容易に到達できない場合は、鑑別診断に 適した補助的検査法(免疫組織化学[IHC]、フローサイト メトリー、IgH および TCR 遺伝子再構成に関する PCR、主 要な転座に関する FISH)を針生検や FNA と併用すること で、診断に十分な情報が得られる可能性がある。 a,b 確定診断に適切な免疫表現型検査 IHC パネル:CD20、CD3、CD5、cyclin D1、CD10、 CD21、CD23、BCL2、BCL6、Ki-67c または フローサイトメトリーによる細胞表面マーカー解析: κ/λ、CD19、CD20、CD5、CD23、CD10 特定の状況下で有用な検査: 以下を検出する分子学的解析:抗原受容体遺伝子の再構成、 CCND1 再構成 細胞遺伝学的検査または FISH:t(11;14)、t(14;18)、CLL パ ネル IHC による SOX11 精査 必須: 身体診察:Waldeyer 輪を含むリンパ節関連領域と肝臓 および脾臓の大きさに注意 Performance Status B 症状 血算、白血球分画、血小板数 生化学検査(comprehensive metabolic panel) LDH 骨髄生検±骨髄穿刺 診断に堪えうる胸部/腹部/骨盤部の造影 CT d リツキシマブを考慮している場合は、B 型肝炎検査 アントラサイクリン系またはアントラキノン系薬をベース とするレジメンの適応がある場合は、MUGA スキャン/心 エコー検査 妊娠可能年齢の女性では妊娠検査(化学療法を予定してい る場合) ガイドライン索引 NHL 目次 考察 寛解導入療法 (MANT-2) を参照 特定の状況下で有用な検査: e (上部消化管)内視鏡検査/下部消化管内視鏡検査 頸部 CT 尿酸 妊孕性の問題および精子保存に関する話し合い 腰椎穿刺(芽球型または中枢神経系症状に対して) β2 ミクログロブリン PET-CT a 典型的な免疫表現型:CD5+、CD20+、CD43+、CD23-/+、cyclin D1+、CD10-/+。 注:一部の MCL 症例では、CD5-または CD23+となることもある。本症が疑われる 場合は、cyclin D1 免疫染色または FISH による t(11;14)の検索を行うべきである。 その他は典型的な免疫表現型を示すが CCND1 陰性となるまれな MCL 症例(5%未 満)も存在する。 b 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検 査の利用(NHODG-A)を参照。 c Ki-67 proliferation fraction が 30%未満は、比較的良好な予後と関連する。ただし、 これを治療の指針として用いるべきではない。 d 抗体療法+化学療法では HBV 再活性化のリスクがあるため、B 型肝炎検査の 適応となる。この検査には、危険因子のない患者では B 型肝炎表面抗原と B 型肝炎コア抗体が含まれる。危険因子がある患者と B 型肝炎の既往がある患 者では、e 抗原を追加する。陽性となった場合は、ウイルス量を測定し、消 化器専門医にコンサルトする。 e I~II 期であることを確認するために必須。詳細については考察を参照。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MANT-1 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 マントル細胞リンパ腫 寛解導入療法 f 初回治療法 の効果 完全 奏効 i I 期、II 期 (限局期での 受診は極めて まれ) 推奨されるレジメ ンを参照 (MANT-A)±RT g または 放射線療法 g,h 部分奏効 または i 増悪 巨大腫瘤の ある II 期、 III 期、IV 期 フォローアップ 臨床的なフォロー アップを最初の 5 年間は 3~6 ヵ月 毎、その後は年 1 回または臨床的な 適応に応じて実施 前治療が RT 単独 再発 二次治療 前治療が RT 単独 寛解導入療法 (MANT-3) を参照 再発 前治療が 化学療法±RT 寛解導入療法(MANT-3) を参照 臨床試験 j または 二次治療 RT 推奨されるレジメン (MANT-A)を参照 前治療が 化学療法±RT 寛解導入療法(MANT-3) を参照 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルスの 再活性化(NHODG-B)を参照 i f 造血幹細胞移植併用大量化学療法を計画するため、早期の紹介が勧められる。 非ホジキンリンパ腫の Lugano 治療効果判定規準(NHODG-C)を参照。 j 補助療法の臨床試験、もしくは再発例を対象とする自家または同種造血幹細胞移 放射線療法の原則(NHODG-D)を参照。 h 植併用大量化学療法や骨髄非破壊的前処置併用造血幹細胞移植を用いた免疫療 Leitch HA, Gascoyne RD, Chhanabhai M, et al. Limited-stage mantle-cell lymphoma. Ann Oncol 2003;14:1555-1561. 法、あるいは新規薬の治療を評価する臨床試験などが適切である。 g 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MANT-2 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 マントル細胞リンパ腫 寛解導入療法 f 初回治療法 の効果 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) HDT/ASCT の適応あり モノクローナル抗体とウイルスの 再活性化(NHODG-B)を参照 完全または l i 部分 奏効 巨大腫瘤の ある II 期、 III 期、IV 期 臨床試験 または 推奨されるレジ メン(MANT-A) を参照 または 高度に選択され た症例では経過 観察 k 地固め療法 フォローアップ 再発 臨床的なフォロ ーアップを最初 の 5 年間は 3~6 ヵ月毎、その後 は年 1 回または 臨床的な適応に 応じて実施 再発 臨床試験 自家造血幹細胞移植併用 大量化学療法 RCHOP または BR による治療 施行例 HDT/ASCT の適応なし リツキシマブ維 持療法 (RCHOP 後は カテゴリー1) (MANT-A を参照) RCHOP または BR 以外による 治療施行例 増悪 二次治療 j 臨床試験 または 二次治療 RT 推奨される レジメン (MANT-A) を参照 i f 造血幹細胞移植併用大量化学療法を計画するため、早期の紹介が勧められる。 非ホジキンリンパ腫の Lugano 治療効果判定規準(NHODG-C)を参照。 j 補助療法の臨床試験、もしくは再発例を対象とする自家または同種造血幹細胞移植併用大量化学療法や骨髄非破壊的前処置併用造血幹細胞 移植を用いた免疫療法、あるいは新規薬の治療を評価する臨床試験などが適切である。 k Martin P, Chadburn A, Christos P, et al. Outcome of deferred initial therapy in mantle-cell lymphoma. J Clin Oncol 2009;27:1209-1213. l 部分奏効を改善するための二次治療を考慮。 i 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MANT-3 NCCN Guidelines Version 2.2015 マントル細胞リンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン a (アルファベット順) d 一次治療における地固め療法 寛解導入療法 臨床試験 Aggressive therapy/積極的治療 e b 自家造血幹細胞移植併用大量化学療法 CALGB レジメン (治療 1、2、2.5:リツキシマブ+メトトレキサートと強化 CHOP[シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、 二次治療 prednisone];治療 3:エトポシド、シタラビン、リツキシマブ;治療 4: ベンダムスチン±リツキシマブ carmustine、エトポシド、シクロホスファミド/自家造血幹細胞移植;治療 5: ボルテゾミブ±リツキシマブ リツキシマブ維持療法)(治療 2.5 は、治療 3 施行前の骨髄生検で MCL 細胞割 クラドリビン+リツキシマブ 合が 15%を超える場合に選択する) FC(フルダラビン、シクロホスファミド)±リツキシマブ HyperCVAD(シクロホスファミド+ビンクリスチン+ドキソルビシン+デキサ FCMR(フルダラビン、シクロホスファミド、ミトキサントロン、 メタゾンと大量メトトレキサート+シタラビンを交互に投与)+リツキシマブ b リツキシマブ) NORDIC レジメン (用量強化寛解導入免疫化学療法として、リツキシマブ+シ FMR(フルダラビン、ミトキサントロン、リツキシマブ) クロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシン、prednisone 用量強化免 f Ibrutinib 疫化学療法[maxi-CHOP]とリツキシマブ+大量シタラビンとを交互に投与) b 交互併用 RCHOP/RDHAP (リツキシマブ、シクロホスファミド、ビンクリスチ Lenalidomide±リツキシマブ PCR(ペントスタチン、シクロホスファミド、リツキシマブ) ン、ドキソルビシン、prednisone)/(リツキシマブ、デキサメタゾン、シスプ PEPC(prednisone、エトポシド、プロカルバジン、シクロホスフ ラチン、シタラビン) b ァミド)±リツキシマブ 逐次併用 RCHOP/RICE (リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシ 移植療法の可否にかかわらず、DLBCL に対する二次治療(BCEL-C ン、ビンクリスチン、prednisone)/(リツキシマブ、イホスファミド、カルボ 2 of 4)を参照 プラチン、エトポシド) Less aggressive therapy/非積極的(積極的治療適応外の)治療 二次治療における地固め療法 ベンダムスチン+リツキシマブ±リツキシマブ維持療法 同種造血幹細胞移植(骨髄非破壊的または骨髄破壊的前処置) VR-CAP(ボルテゾミブ、リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシ ン、prednisone) クラドリビン+リツキシマブ 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮(NHODG-B を参照) c CHOP+リツキシマブ とその後に地固め療法としてリツキシマブ維持療法 モノクローナル抗体とウイルスの再活性化(NHODG-B)を参照 2 (375mg/m を増悪まで 8 週間毎で投与)(維持療法についてはカテゴリー1) 66 歳以上の患者では、改変リツキシマブ-Hyper-CVAD とリツキシマブ維持療法 a MANT-A 2 of 3 および MANT-A 3 of 3 の各レジメンに関する参考文献を参照。 これらのレジメンは、一次治療の地固め療法として自家造血幹細胞移植併用大量化学療法 (HDT/ASCT)を含む。 c RCHOP は CHOP と比べ優れなかったことを実証したランダム化試験がある。 d 定型的には、患者は地固め療法の前に aggressive therapy/積極的治療による寛解導入療法 を受けるが、less aggressive therapy/非積極的治療による寛解導入療法に続いて大量化学 b e f 療法で地固め療法を施行した場合にも、良好な長期成績が得られる可能性がある。 アントラサイクリン系薬を含むレジメンでのランダム化試験のデータは、一次治療におい て自家造血幹細胞移植併用大量化学療法による地固め療法を追加することで無増悪生存期 間が改善することを示唆している。 B 細胞受容体阻害薬(ibrutinib および idelalisib)の使用に関する特別な考慮事項 (NHODG-E)を参照。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MANT-A 1 of 3 NCCN Guidelines Version 2.2015 マントル細胞リンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン 参考文献 寛解導入療法 Aggressive therapy/積極的治療 Hyper-CVAD(シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシン、デキサメタゾ ンと高用量メトトレキサートおよびシタラビンを交互に投与)+リツキシマブ Romaguera JE, Fayad L, Rodriguez MA, et al. High rate of durable remissions after treatment of newly diagnosed aggressive mantle-cell lymphoma with rituximab plus hyperCVAD alternating with rituximab plus high-dose methotrexate and cytarabine. J Clin Oncol 2005;23:7013-7023. Merli F, Luminari S, Ilariucci F, et al. Rituximab plus HyperCVAD alternating with high dose cytarabine and methotrexate for the initial treatment of patients with mantle cell lymphoma, a multicentre trial from Gruppo Italiano Studio Linfomi. Br J Haematol 2012;156:346-353. Nordic レジメン(用量強化寛解導入免疫化学療法として、リツキシマブ+シクロホスフ ァミド、ビンクリスチン、ドキソルビシン、prednisone 用量強化免疫化学療法[maxiCHOP]とリツキシマブ+大量シタラビンとを交互に投与) Geisler CH, Kolstad A, Laurell A, et al. Long-term progression-free survival of mantle cell lymphoma following intensive front-line immunochemotherapy with in vivo-purged stem cell rescue: A non-randomized phase-II multicenter study by the Nordic Lymphoma Group. Blood 2008;112:2687-2693. CALGB レジメン Damon LE, Johnson JL, Niedzwiecki D, et al. Immunochemotherapy and autologous stem-cell transplantation for untreated patients with mantle-cell lymphoma: CALGB 59909. J Clin Oncol 2009;27:6101-6108. RCHOP/RICE Schaffel R, Hedvat CV, Teruya-Feldstein J, et al. Prognostic impact of proliferative index determined by quantitative image analysis and the International Prognostic Index in patients with mantle cell lymphoma. Ann Oncol 2010;21:133-139. RCHOP/RDHAP Pott C, Hoster E, Beldjord K, et al. R-CHOP/R-DHAP compared to R-CHOP induction followed by high dose therapy with autologous stem cell transplantation induces higher rates of molecular remission in MCL: Results of the MCL Younger Intergroup Trial of the European MCL Network [abstract]. Blood 2010;116:Abstract 965. Delarue R, Haioun C, Ribrag V, et al. CHOP and DHAP plus rituximab followed by autologous stem cell transplantation (ASCT) in mantle cell lymphoma (MCL): a phase II study from the GELA. Blood 2013;121:48-53. Less aggressive therapy/非積極的(積極的治療適応外の)治療 ベンダムスチン+リツキシマブ Rummel MJ, Niederle N, Maschmeyer G, et al. Bendamustine plus rituximab versus CHOP plus rituximab as first-line treatment for patients with indolent and mantle-cell lymphomas: an open-label, multicentre, randomised, phase 3 non-inferiority trial. Lancet 2013;381:12031210. Flinn IW, van der Jagt R, Kahl BS, et al. Open-label, randomized, noninferiority study of bendamustine-rituximab or R-CHOP/R-CVP in first-line treatment of advanced indolent NHL or MCL: the BRIGHT study. Blood 2014;123:2944-2952. ベンダムスチン+リツキシマブ+リツキシマブ維持療法 Rummel, MJ, Balser, Kaiser, U et al. Bendamustine plus rituximab versus fludarabine plus rituximab in patients with relapsed follicular, indolent, or mantle cell lymphomas – 8-year follow-up results of the randomized phase III study NHL 2-2003 on behalf of the StiL (Study Group Indolent Lymphomas, Germany) [abstract]. Blood 2014;124:Abstract 145. VR-CAP(ボルテゾミブ、リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、 prednisone) Cavalli F, et al. Randomized phase 3 study of rituximab, cyclophosphamide, doxorubicin, and prednisone plus vincristine (R-CHOP) or bortezomib (VR-CAP) in newly diagnosed mantle cell lymphoma patients ineligible for bone marrow transplantation [abstract]. J Clin Oncol 2014;32(5s):Abstract 8500. CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、prednisone)+リツキ シマブ Lenz G, Dreyling M, Hoster E, et al. Immunochemotherapy with rituximab and cyclophosphamide, doxorubicin, vincristine, and prednisone significantly improves response and time to treatment failure, but not long-term outcome in patients with previously untreated mantle cell lymphoma: results of a prospective randomized trial of the German Low Grade Lymphoma Study Group (GLSG). J Clin Oncol 2005;23:1984-1992. Kluin-Nelemans HC, Hoster E, Hermine O, et al. Treatment of older patients with mantle-cell lymphoma. N Eng J Med 2012;367:520-531. クラドリビン+リツキシマブ Inwards DJ, Fishkin PA, Hillman DW, et al. Long-term results of the treatment of patients with mantle cell lymphoma with cladribine (2-CDA) alone (95-80-53) or 2-CDA and rituximab (N0189) in the North Central Cancer Treatment Group. Cancer 2008;113:108-116. Spurgeon SE, Pindyck T, Okada C, et al. Cladribine plus rituximab is an effective therapy for newly diagnosed mantle cell lymphoma. Leuk Lymphoma 2011;52:1488-1494. 改変 Hyper-CVAD とリツキシマブ維持療法 Kahl BS, Long WL, Eickhoff JC, et al. Maintenance rituximab following induction chemoimmunotherapy may prolong progression-free survival in mantle cell lymphoma: A pilot study from the Wisconsin Oncology Network. Ann Oncol 2006;17:1418-1423. 次のページに続く 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MANT-A 2 of 3 NCCN Guidelines Version 2.2015 マントル細胞リンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン 参考文献 一次治療における地固め療法 自家造血幹細胞移植併用大量化学療法 Dreyling M, Lenz G, Hoster E, et al. Early consolidation by myeloablative radiochemotherapy followed by autologous stem cell transplantation in first remission significantly prolongs progression-free survival in mantle cell lymphoma: results of a prospective randomized trial of the European MCL Network. Blood 2005;105:2677-2684. Thieblemont C, Antal D, Lacotte-Thierry L, et al. Chemotherapy with rituximab followed by highdose therapy and autologous stem cell transplantation in patients with mantle cell lymphoma. Cancer 2005;104:1434-1441. Ritchie D, Seymour J, Grigg A, et al. The hyper-CVAD–rituximab chemotherapy programme followed by high-dose busulfan, melphalan and autologous stem cell transplantation produces excellent event-free survival in patients with previously untreated mantle cell lymphoma. Ann Hematol 2007;86:101-105. van 't Veer MB, de Jong D, MacKenzie M, et al. High-dose Ara-C and beam with autograft rescue in R-CHOP responsive mantle cell lymphoma patients. Br J Haematol 2009;144:524-530. リツキシマブ維持療法 Kluin-Nelemans HC, Hoster E, Hermine O, et al. Treatment of older patients with mantle-cell lymphoma. N Engl J Med 2012;367:520-531. 二次治療 ベンダムスチン Robinson KS, Williams ME, van der Jagt RH, et al. Phase II multicenter study of bendamustine plus rituximab in patients with relapsed indolent B-cell and mantle cell Non-Hodgkin’s Lymphoma. J Clin Oncol 2008; 26:4473-4479. Rummel MJ, Al-Batran SE, Kim S-Z, et al. Bendamustine plus rituximab is effective and has a favorable toxicity profile in the treatment of mantle cell and low-grade non-hodgkin's lymphoma. J Clin Oncol 2005;23:3383-3389. ボルテゾミブ Goy A, Bernstein SH, Kahl BS, et al. Bortezomib in patients with relapsed or refractory mantle cell lymphoma: updated time-to-event analyses of the multicenter phase 2 PINNACLE study. Ann Oncol 2009;20:520-525. Baiocchi RA, Alinari L, Lustberg ME, et al. Phase 2 trial of rituximab and bortezomib in patients with relapsed or refractory mantle cell and follicular lymphoma. Cancer 2011;117:2442-2451. クラドリビン Rummel MJ, Chow KU, Jager E, et al. Treatment of mantle-cell lymphomas with intermittent twohour infusion of cladribine as first-line therapy or in first relapse. Ann Oncol 1999;10:115-117. Inwards DJ, Fishkin PA, Hillman DW, et al. Long-term results of the treatment of patients with mantle cell lymphoma with cladribine (2-CDA) alone (95-80-53) or 2-CDA and rituximab (N0189) in the North Central Cancer Treatment Group. Cancer 2008;113:108-116. FC(フルダラビン+シクロホスファミド)±リツキシマブ Cohen BJ, Moskowitz C, Straus D et al. Cyclophosphamide/fludarabine (CF) is active in the treatment of mantle cell lymphoma. Leuk Lymphoma 2001;42:1015-1022. FCMR(フルダラビン、シクロホスファミド、ミトキサントロン、リツキシマブ) Forstpointner R, Dreyling M, Repp R, et al. The addition of rituximab to a combination of fludarabine, cyclophosphamide, mitoxantrone (FCM) significantly increases the response rate and prolongs survival as compared to FCM alone in patients with relapsed and refractory follicular and mantle cell lymphoma - results of a prospective randomized study of the German low grade lymphoma study group (GLSG). Blood 2004;104:3064-3071. FMR(フルダラビン、ミトキサントロン、リツキシマブ) Levine AM, Tulpule A, Smith L, Espina BM, Mohrbacher AF, Feinstein DI. Results of a pilot trial of fludarabine, mitoxantrone and rituxan in mantle cell lymphoma [abstract]. Blood 2005;106:Abstract 945. Ibrutinib Wang ML, Rule S, Martin P, et al. Targeting BTK with ibrutinib in relapsed or refractory mantle-cell lymphoma. N Eng J Med 2013;369:507-516. Lenalidomide Habermann TM, Lossos IS, Justice G, et al. Lenalidomide oral monotherapy produces a high response rate in patients with relapsed or refractory mantle cell lymphoma. Br J Haematol 2009;145:344-349. Witzig TE, Vose JM, Zinzani PL, et al. An international phase II trial of single-agent lenalidomide for relapsed or refractory aggressive B-cell non-Hodgkin's lymphoma. Ann Oncol 2011;22:1622-1627. Goy A, Sinha R, Williams ME, et al. Single-agent lenalidomide in patients with mantle-cell lymphoma who relapsed or progressed after or were refractory to bortezomib: phase II MCL-001 (EMERGE) study. J Clin Oncol 2013;31:3688-3695. Lenalidomide+リツキシマブ Wang M, Fayad L, Wagner-Bartak N, et al. Lenalidomide in combination with rituximab for patients with relapsed or refractory mantle-cell lymphoma: a phase 1/2 clinical trial. Lancet Oncol 2012;13:716-723. PEP-C(prednisone、エトポシド、プロカルバジン、シクロホスファミド)±リツキシマブ Coleman M, Martin P, Ruan J, et al. Prednisone, etoposide, procarbazine, and cyclophosphamide (PEP-C) oral combination chemotherapy regimen for recurring/refractory lymphoma: low-dose metronomic, multidrug therapy. Cancer 2008;112:2228-2232. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MANT-A 3 of 3 NCCN Guidelines Version 2.2015 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 診断 a,b 必須: 腫瘍を代表するパラフィンブロック 1 つ以上で、すべての切片を 血液病理学的に検討する。提供された検体で十分に診断できない 場合は再生検を施行する。 穿刺吸引生検(FNA)または針生検単独は一般にリンパ腫の初期 診断には適さない。特定の状況では、切除または切開生検でリン パ節に容易に到達できない場合、鑑別診断に適した補助的検査法 (免疫組織化学、フローサイトメトリー、IgH および TCR 遺伝子 再構成に対する PCR、主要な転座に対する FISH)と併せて針生 検と FNA を併用することで、診断に十分な情報が得られる可能 性がある。 診断確定および GCB 型と非 GCB 型の鑑別に十分な免疫表現型 検査 c,d IHC パネル:CD20、CD3、CD5、CD10、CD45、BCL2、 BCL6、Ki-67、IRF4/MUM1、MYC または フローサイトメトリーによる細胞表面マーカー解析:κ/λ、 CD45、CD3、CD5、CD19、CD10、CD20 または フローサイトメトリーによる細胞表面マーカー解析:κ/λ、 CD45、CD3、CD5、CD19、CD10、CD20 特定の状況で有用: リンパ腫の亜型を確定するための追加の免疫組織化学検査 IHC パネル:cyclin D1、κ/λ、CD30、CD138、EBER-ISH、 ALK、HHV8 e 細胞遺伝学的検査または FISH:t(14;18) 、t(3;v)、t(8;14)、t(8;v) ガイドライン索引 NHL 目次 考察 亜型 対象に含まれる亜型: f DLBCL, NOS 濾胞性リンパ腫(grade は問わない)と併発した DLBCL 胃 MALT リンパ腫と併発した DLBCL 胃以外の MALT リンパ腫と併発した DLBCL g Grade 3 の濾胞性リンパ腫 血管内大細胞型 B 細胞リンパ腫 慢性炎症関連 DLBCL ALK 陽性 DLBCL 老人性EBV陽性 DLBCL T 細胞/組織球豊富型大細胞型 B 細胞リンパ腫 精査 (BCEL-2) を参照 対象に含まれない亜型: 原発性皮膚 B 細胞リンパ腫(CUTB-1 を参照) 中枢神経系原発 DLBCL(NCCN Guidelines for CNS を参照) 原発性縦隔大細胞型 B 細胞リンパ腫(PMBL)、BCEL-B 1 of 2 を参照 グレーゾーンリンパ腫、BCEL-B 2 of 2 を参照 d a バーキットリンパ腫との中間の組織型、または proliferation index が 90%超 の高値を示す CD10 陽性の DLBCL 腫瘍(バーキットリンパ腫に類似する特 徴の有無は問わない)には、BURK-A で示すように、より強力な治療法を考 慮してもよい。このような症例では、BCL2、BCL6 および MYC 再構成に関 する評価を行うことが適切と考えられる。 b 国際予後指標(BCEL-A)を参照。 c 典型的な免疫表現型:CD20+、CD45+、CD3-;細分類に使用される他の マーカー。 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検 査の利用(NHODG-A)を参照。 e Double-hit リンパ腫を検索するための DLBCL 患者の選択に関するガイドラインは策 定されていない。MYC 再構成と t(14;18)を同時に認める DLBCL に対する標準治療は 確定されていない。 f 胚中心(濾胞中心)表現型は、濾胞性リンパ腫と同等ではなく、DLBCL およびバー キットリンパ腫で認められることがある。診断確定には形態学的評価が必要である。 g Grade 3 の FL の管理方針については議論がある。Grade 3a の FL については、濾胞 性リンパ腫として治療する医師もいれば、DLBCL.として治療する医師もいる。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 BCEL-1 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 精査 必須: 身体診察:リンパ節関連領域(Waldeyer 輪を含める)と肝臓および脾臓の大 きさに注意する Performance Status B 症状 血算、白血球分画、血小板数 LDH 生化学検査(comprehensive metabolic panel) 尿酸 診断に堪えうる胸部/腹部/骨盤の造影 CT および/または PET-CT 十分な骨髄生検(>1.6cm)±骨髄穿刺;PET で陰性となった場合は、他のリ ンパ腫亜型の確認が治療決定に重要とならない限り、骨髄の評価は必要ない b 国際予後指標(IPI)の計算 h B 型肝炎検査 MUGA スキャン/心エコー検査(アントラサイクリン系またはアントラキノン 系薬剤をベースとするレジメンの適応がある場合) 妊娠可能年齢の女性では妊娠検査 寛解導入療法 (BCEL-3)を参照 一部の症例で有用: 頸部 CT、頭部 CT、または MRI 妊孕性の問題および精子保存に関する話し合い HIV 腰椎穿刺(副鼻腔、精巣、硬膜外または骨髄に大細胞型リンパ腫を認める場 合、HIV リンパ腫の場合、もしくは節外病変が 2 カ所以上にあり LDH が高値 の場合に考慮) β2 ミクログロブリン b h 国際予後指標(BCEL-A)を参照。 抗体療法+化学療法に伴う再活性化のリスクがあるため、B 型肝炎検査の適応となる。この検査には、危険因子のない患者では B 型肝炎表面抗原 と B 型肝炎コア抗体を含める。危険因子がある患者と B 型肝炎の既往がある患者では、e 抗原を追加する。陽性となった場合は、ウイルス量を測 定し、消化器専門医にコンサルトする。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 BCEL-2 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 寛解導入療法 m 病期 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルスの 再活性化(NHODG-B)を参照 I 期、II 期 bulky mass なし (7.5cm 未満) RCHOPn×3 サイクル+RTo または RCHOPn×6 サイクル±RTo bulky mass あり (7.5cm 以上) RCHOPn×6 サイクル±RTo(カテゴリー1) 放射線療法前の 評価(BCEL-4) を参照 i,j III 期、IV 期 i,k,l 臨床試験 p または RCHOPq(カテゴリー1)r 2~4 サイクル後 放射線療法前の 評価(BCEL-4) を参照 治療中の再病期 診断(BCEL-5) を参照 i 精巣リンパ腫では、化学療法の完了後に精巣に対する放射線療法(25~30Gy) を施行すべきである。 j 化学療法の適応がない患者には、病巣部放射線療法(involved-site radiation therapy:ISRT)が推奨される。 k 一部の症例(副鼻腔、精巣、硬膜外または骨髄に大細胞型リンパ腫を認める場 合、HIV リンパ腫の場合、腎または副腎浸潤がある場合、 MYC と BCL2 蛋白の 同時発現を認める場合、もしくは節外病変が 2 カ所以上にあり LDH が高値の場 合)では、CNS 事象のリスクが高まる場合がある。それらの事象の至適な管理 方針は不明であるが、治療コース中のメトトレキサートおよび/またはシタラビ 2 ン 4~8 回の髄腔内投与、もしくはメトトレキサート(3~3.5 g/m )の全身投 与による CNS 予防を考慮することができる。IE 期の乳房 DLBCL に関する最近 のデータによると、CNS 浸潤の潜在的リスクであることが示唆されている。 CNS 浸潤のリスク評価のための予後モデル(BCEL-A 2 of 2)を参照。 l CNS 浸潤を合併する全身性の病変については、BCEL-C を参照。 推奨は HIV 陰性リンパ腫のみを対象としている。HIV 陽性 DLBCL については、 AIDS-2 を参照。 n アントラサイクリン系薬剤に耐えられない患者については、左室機能が不良な患 者向けのレジメンに関する BCEL-C を参照。 o 放射線療法の原則(NHODG-D)を参照。 p 大量化学療法を含めてもよい。 q 最新の臨床試験結果に基づくと、毒性が低いことから CHOP が望ましいが、 アントラサイクリン系薬剤をベースとする同等の他のレジメンが許容される (BCEL-C を参照)。 r 一部の症例では、最初に bulky mass に対する放射線療法が有益となる可能性が ある(カテゴリー2B)。 m 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 BCEL-3 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 フォローアップ治療 放射線療法前の評価 (寛解導入免疫化学療法 の終了時) t I 期、II 期: 放射線療法前の評 価、陽性であった すべての検査を再 施行する。 PET-CT で陽性 s となった場合は、 治療コースを変更 する前に再生検を 施行する。 完全奏効 (PET 陰性) 予定した治療コース v を完了 部分奏効 t,u (PET 陽性) 放射線療法を高線量とし た治療コースを完了 o,v または RCHOP 6 サイクル後の PET で陽性となった場合 は、自家造血幹細胞移植 併用大量化学療法±移植 前または移植後の放射線 療法 u または 臨床試験 u(同種造血幹 細胞移植±移植前または 移植後の放射線療法を含 めてもよい) 無効 または t 進行 治療終了時の 再病期診断 最初の治療効果 (寛解導入化学 療法の完了後) 治療完了時点で、 陽性であったすべ ての検査を再施行 する v。PET-CT で s 陽性 となった場合 は、治療コースを 変更する前に再生 検を施行する。 完全 奏効 t,w フォローアップ 臨床評価 病歴と診察および 臨床検査を 5 年間 は 3~6 ヵ月毎、 その後は年 1 回ま たは臨床的に適応 となる場合に行う 像検査 臨床的に適応とな る場合にのみ CT を再施行する 再発、 再発・難治例 (BCEL-6) を参照 部分 t 奏効 無効 または 進行 t 再発例に対する追加治療(BCEL-6)を参照 または 化学療法の適応がない一部の患者では放射線療法 o 放射線療法の原則(NHODG-D)を参照。 PET-CT の結果は PET の 5 段階評価(NHODG-C 3 of 3 を参照)により解釈す べきである。 t 非ホジキンリンパ腫の Lugano 治療効果判定規準(NHODG-C)を参照。 u PET で陽性となった場合は、追加治療の前に再生検を強く考慮すべきである。 s v PET-CT の至適な実施時期は不明であるが、放射線療法の終了から PET-CT の 再施行までは 8 週間以上の間隔を空けることが推奨される。治療後の変化によ り、偽陽性となる可能性がある。 w 第一寛解期にある患者は、自家造血幹細胞移植併用大量化学療法を含む地固め 療法の臨床試験に適格である可能性がある。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 BCEL-4 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 治療中の再病期診断 奏効 III 期、IV 期: 2~4 サイクル の終了後、 再病期診断に より治療効果 を確認する x 無効 または 進行 t フォローアップ治療 RCHOPy を合計 6 サイクルまで継続 (カテゴリー1) または 臨床試験 治療終了時の 再病期診断 治療終了時には、 陽性であったすべ ての検査を再施行 する。PET-CT で s 陽性 となった場 合は、治療コース を変更する前に再 生検を施行する。 再発例に対する追加治療 (BCEL-6)を参照 または 化学療法の適応がない一部の 患者では放射線療法 フォローアップ 最初の治療効果 (寛解導入化学 療法の完了後) 完全奏効 t (PET 陰性) 部分奏効 t,u (PET 陽性) 無効 または 進行 t 経過観察 または 初診時に bulky mass が存在した 部位に対する放射 線療法を考慮 または 高リスク患者では 自家造血幹細胞移 植併用大量化学療 法を考慮(カテゴ リー2B) 臨床評価 病歴と診察および臨床 検査を 5 年間は 3~6 ヵ月毎、その後は年 1 回または臨床的に適 応となる場合に行う 画像検査 治療完了後 2 年間は 6 ヵ月に 1 回を超えない 頻度で CT を施行し、 その後は臨床的に適応 となる場合にのみ施行 再発、 再発・難治例 (BCEL-6) を参照 s PET-CT の結果は PET の 5 段階評価(NHODG-C 3 of 3 を参照)により解釈すべきである。 非ホジキンリンパ腫の Lugano 治療効果判定規準(NHODG-C)を参照。 u PET で陽性となった場合は、追加治療の前に再生検を強く考慮すべきである。 x 治療中の再病期診断時の PET-CT は、偽陽性の増加につながる可能性があるため、選択した症例で慎重に検討すべきである。PET-CT を施行して陽性となった 場合は、治療コースを変更する前に再生検を施行する。 y 他のレジメンについては、BCEL-C を参照。 t 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 BCEL-5 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 再発・難治例 追加治療 2 回目の治療効果 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルスの 再活性化(NHODG-B)を参照 t 完全奏効 または 部分奏効 t 大量化学療法 に進む予定が ある患者 二次治療 推奨されるレジメン (BCEL-C)を参照 地固め療法/追加治療 自家造血幹細胞移植併用 大量化学療法(CR では カテゴリー1、その他は すべてカテゴリー2A) ±IFRT z または 臨床試験 または 選択された症例では同種 aa 造血幹細胞移植 無効 再発・難 l 治性 大量化学療法 の適応がない 患者 臨床試験 または 二次治療 推奨されるレジメン (BCEL-C)を参照 または 緩和的 RT または 支持療法 2 回目以降の再発 bb 臨床試験 または 別の二次治療 (BCEL-C を参照) または 緩和的 RT または 支持療法 l CNS 浸潤を合併する全身性の病変については、BCEL-C を参照。 非ホジキンリンパ腫の Lugano 治療効果判定規準(NHODG-C)を参照。 z 以前に病変があった部位に対する放射線療法を自家造血幹細胞移植併用大量化学療法始前または終了後に追加してもよい。 aa 選択される状況としては、造血幹細胞動員の不成功や骨髄病変の残存などがある。 bb 臨床試験または個別化したレジメン:長期の無病期間が認められた患者を除いて、連続で 3 つのレジメンによる治療後に進行を来した患者では、現時 点で利用可能な化学療法レジメンによって更なる利益が得られる可能性は低い。 t 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 BCEL-6 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 国際予後指標(IPI)a 国際予後指標、すべての患者: Low 0 または 1 Low intermediate 2 High intermediate 3 High 4 または 5 すべての患者: 年齢>60 歳 血清 LDH 値>正常 Performance Status 2~4 III 期または IV 期 複数の部位に節外病変あり 年齢調整国際予後指標(Age-adjusted International Prognostic Index)a 60 歳以下の患者: 国際予後指標、60 歳以下の患者: III 期または IV 期 Low 0 血清 LDH 値>正常 Low/intermediate 1 Performance Status 2~4 High/intermediate 2 High 3 b 年齢(歳) >40~≦60 >60~≦75 ≧75 LDH、標準化比 >1~≦3 >3 Ann Arbor 分類で III~IV 期 節外病変* Performance Status≧2 1 2 3 1 2 1 1 1 NCCN-IPI リスク群 Low Low-intermediate High-intermediate High 0–1 2–3 4–5 ≥6 * 骨髄、CNS、肝臓/消化管または肺の病変。 a The International Non-Hodgkin’s Lymphoma Prognostic Factors Project. A predictive model for aggressive non-hodgkin’s lymphoma. N Engl J Med1993; 329:987-994. b この研究は Blood 誌で最初に公表された。Zhou Z, Sehn LH, Rademaker AW, et al. An enhanced International Prognostic Index (NCCN- IPI) for patients with diffuse large B-cell lymphoma treated in the rituximab era. Blood 2014;123:837-842. © The American Society of Hematology 精査(BCEL-2) に戻る 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 BCEL-A 1 of 2 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 CNS 浸潤のリスク評価のための予後モデル 1,2 年齢>60 歳 血清 LDH 値>正常 Performance Status>1 III 期または IV 期 複数の部位に節外病変あり 腎または副腎への浸潤 低リスク 中間リスク 高リスク 0-1 2-3 4-6 1 Schmitz N, Zeynalova S, Nickelsen M, et al. A new prognostic model to assess the risk of CNS disease in patients with aggressive B-cell lymphoma [abstract]. Hematol Oncol 2013;31 (Suppl. 1):96-150; Abstract 047. 2 Savage K, et al Validation of a prognostic model to assess the risk of CNS disease in patients with aggressive B-cell lymphoma [abstract]. Blood 2014;124(21):Abstract 394. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 BCEL-A 2 of 2 NCCN Guidelines Version 2.2015 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 原発性縦隔大細胞型 B 細胞リンパ腫 原発性縦隔大細胞型 B 細胞リンパ腫(PMBL)は、原発部位を縦隔とする(他の病変部位の有無は問わない)、DLBCL の組織像を呈する臨床的 に独立した疾患として定義することができる。PBML は、ホジキンリンパ腫と PMBL の中間的特徴を示すグレーゾーンリンパ腫と重複してお り、特有な診断的特徴を有する。 グレーゾーンリンパ腫(BCEL-B 2 of 2)を参照。 診断確定には、臨床所見と病理学的所見の相関を確認する必要がある。 至適な一次治療については、NHL の他の亜型よりも多くの議論があるが、以下のレジメンがある: RCHOP(リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、prednisone)×6 サイクル+RT a Dose-adjusted EPOCH-R([エトポシド、prednisone、ビンクリスチン、シクロホスファミド、ドキソルビシン]+リツキシマブ) ×6 サ イクル;残存局所病変に対して、放射線療法を追加できる。 b RCHOP×4 サイクルに続いて ICE(イホスファミド、カルボプラチン、エトポシド) ×3 サイクル±放射線療法(カテゴリー2B) 放射線療法の役割については議論がある。治療終了時の PET-CT が陰性で、かつ初診時に bulky mass がなかった場合は、経過観察を考慮して もよい。 縦隔の残存腫瘤がよくみられる。治療後には PET-CT の施行が不可欠である。全身療法による追加治療を検討している場合は、PET-CT で陽性 となった腫瘤の生検が推奨される。 a b Dunleavy K, Pittaluga S, Maeda LS, et al. Dose-adjusted EPOCH-rituximab therapy in primary mediastinal B-cell lymphoma. N Engl J Med 2013;368:1408-1416. Moskowitz C, Hamlin PA, Jr., Maragulia J, et al. Sequential dose-dense RCHOP followed by ICE consolidation (MSKCC protocol 01-142) without radiotherapy for patients with primary mediastinal large B-cell lymphoma [abstract]. Blood 2010;116:Abstract 420. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 BCEL-B 1 of 2 NCCN Guidelines Version 2.2015 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 グレーゾーンリンパ腫 類義語 びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫(DLBCL)と古典的ホジキンリン パ腫(CHL)の中間的特徴を有する分類不能の B 細胞リンパ腫 ホジキンリンパ腫の特徴を有する大細胞型 B 細胞リンパ腫 ホジキン様未分化大細胞リンパ腫 臨床像 大きな前縦隔腫瘤を有し、鎖骨上リンパ節病変を伴う場合と伴わない 場合がある 男性により多くみられ、初発年齢は 20~40 歳 形態学的特徴 びまん性に線維化を来した間質中に多形性細胞を認める 典型的には PMBL の細胞より大型で多形性が強く、ときに凹窩細胞 (lacunar cell)やホジキン様細胞に類似することがある 好中球浸潤を伴わない壊死をしばしば認める 免疫表現型 PMBL と CHL の中間的な特徴を示すことが多い CD45 が陽性となることが多く、CD15、CD20、CD30 および CD79a も 高頻度で陽性となる EBV 陰性(陽性例は 20%未満) PAX5、BOB.1、OCT-2 は陽性であることが多く、BCL6 は一定でない CD10、ALK は陰性 形態像がより PMBL に類似している場合は、CD20 陰性、CD15 陽性また は EBV 陽性であることにより、グレーゾーンリンパ腫が示唆される。 形態像がより CHL に類似している場合は、CD20(および/または他の B 細胞マーカー)が強陽性かつ CD15 が陰性であることにより、グレーゾ ーンリンパ腫が示唆される 予後および治療 CHL または PMBL のいずれかより予後が不良であることが示唆されてい る。 治療に関するコンセンサスは存在しないが、アグレッシブ大細胞型 B 細 胞リンパ腫(またはホジキン型)向けのレジメンが提案されている。 腫瘍細胞が CD20 陽性である場合は、化学療法へのリツキシマブの追加 を考慮すべきである。 他の B 細胞リンパ腫と同様に、リツキシマブとアントラサイクリン系薬 剤をベースとする化学療法(BCEL-C を参照)が有用であることがデータ から示唆されている。限局例では、続いて±放射線療法 参考文献: Dunleavy K, Pittaluga S, Tay K, et al. Comparative clinical and biological features of primary mediastinal B-cell lymphoma (PMBL) and mediastinal grey zone lymphoma (MGZL) [abstract]. Blood 2009;114:Abstract 106. Jaffe ES, Stein H, Swerdlow SH, et al. B-cell lymphoma, unclassifiable, with features intermediate between diffuse large B-cell lymphoma and classical Hodgkin lymphoma. In: Swerdlow SH, Campo E, Harris NL, et al., eds. WHO classification of tumours of haematopoietic and lymphoid tissues (ed 4th). Lyon: IARC; 2008:267268. Quintanilla-Martinez L, de Jong D, de Mascarel A, et al. Gray zones around diffuse large B cell lymphoma. Conclusions based on the workshop of the XIV meeting of the European Association for Hematopathology and the Society of Hematopathology in Bordeaux, France. J Hematop 2009;2:211-236. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 BCEL-B 2 of 2 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 推奨される治療レジメン a (アルファベット順) 一次治療 RCHOP(リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、prednisone)(カテゴリー1) Dose-dense RCHOP 14(カテゴリー3) Dose-adjusted EPOCH(エトポシド、prednisone、ビンクリスチン、シクロホスファミド、ドキソルビシン)+リツキシマブ (カテゴリー2B) 左室機能が不良または非常に状態が悪い患者に対する一次治療 b,c RCEPP(リツキシマブ、シクロホスファミド、エトポシド、prednisone、プロカルバジン) RCDOP(リツキシマブ、シクロホスファミド、リポソーマル・ドキソルビシン、ビンクリスチン、prednisone) RCNOP(リツキシマブ、シクロホスファミド、ミトキサントロン、ビンクリスチン、prednisone) d DA-EPOCH (エトポシド、prednisone、ビンクリスチン、シクロホスファミド、ドキソルビシン)+リツキシマブ RCEOP(リツキシマブ、シクロホスファミド、エトポシド、ビンクリスチン、prednisone) 併存症を有する 80 歳以上の患者 R-mini-CHOP 一次治療における地固め療法(任意) 年齢調整 IPI で high risk:自家造血幹細胞移植併用大量化学療法(カテゴリー2B) Double-hit DLBCL:自家造血幹細胞移植併用大量化学療法 CNS 浸潤を伴った発症 2 実質病変:RCHOP の 21 日サイクルの 15 日目にメトトレキサート 3g/m 以上を全身投与し、 さらに増殖因子製剤を投与する。 髄膜病変:メトトレキサート/シタラビンを髄腔内投与し、Ommaya リザーバーの留置および/ またはメトトレキサートの全身投与(3~3.5g/m2)を考慮 BCEL-C 2 of 4 の二次治療を参照 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルスの 再活性化(NHODG-B)を参照 a BCEL-C 3 of 4 および BCEL-C 4 of 4 のレジメンに関する参考文献を参照。 心機能障害のある患者でレジメンにアントラサイクリン系またはアントラキノン系薬剤を含める場合は、心機能のモニタリングをより高頻度で実施すべきである。 c これらのレジメンの使用に関して公表された文献は限られているが、NCCN 加盟施設では、左室機能が不良な DLBCL 患者に対する一次治療でこれらが使用されて いる。 d 増量が必要な場合でも、ドキソルビシンは基本用量を維持し、増量すべきではない。 b 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 BCEL-C 1 of 4 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 推奨される治療レジメン a (アルファベット順) 二次治療および三次以降の治療 b,e,f(大量化学療法に進む予定がある患者): DHAP(デキサメタゾン、シスプラチン、シタラビン)±リツキシマブ ESHAP(エトポシド、メチルプレドニゾロン、シタラビン、シスプラチン)±リツキシマブ GDP(ゲムシタビン、デキサメタゾン、シスプラチン)±リツキシマブまたは GDC(ゲムシタビン、デキサメタゾン、 カルボプラチン)±リツキシマブ GemOx(ゲムシタビン、oxaliplatin)±リツキシマブ ICE(イホスファミド、カルボプラチン、エトポシド)±リツキシマブ MINE(メスナ、イホスファミド、ミトキサントロン、エトポシド)±リツキシマブ 二次治療および三次以降の治療 b,e,f(大量化学療法の適応がない) ベンダムスチン±リツキシマブ CD30 陽性例に対するブレンツキシマブ ベドチン(カテゴリー2B) CEPP(シクロホスファミド、エトポシド、prednisone、プロカルバジン)±リツキシマブ経口および静注 CEOP(シクロホスファミド、エトポシド、ビンクリスチン、prednisone)±リツキシマブ DA-EPOCH±リツキシマブ GDP±リツキシマブ GemOx±リツキシマブ lenalidomide±リツキシマブ リツキシマブ BCEL-C 1 of 4 の一次治療を参照 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルスの 再活性化(NHODG-B)を参照 a BCEL-C 3 of 4 および BCEL-C 4 of 4 のレジメンに関する参考文献を参照。 心機能障害のある患者でレジメンにアントラサイクリン系またはアントラキノン系薬剤を含める場合は、心機能のモニタリングをより高頻度で実施すべきである。 e フルコースの治療終了後に追加でアントラサイクリン系薬剤を投与する場合は、心機能の慎重なモニタリングが不可欠である。心保護薬としてデクスラゾキサンを 追加してもよい。 f 妥当な寛解期間(6 ヵ月以上)が経過してから再発した場合は、二次治療にリツキシマブを含めるべきであるが、一次治療で難治性と判定された患者では、多くの 場合、リツキシマブを省略すべきである。 b 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 BCEL-C 2 of 4 NCCN Guidelines Version 2.2015 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン 参考文献 一次治療 CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、prednisone)+リツキシマブ と放射線療法 Miller TP, Dahlberg S, Cassady JR, et al. Chemotherapy alone compared with chemotherapy plus radiotherapy for localized intermediate- and high-grade non-hodgkin's lymphoma. N Engl J Med 1998;339:21-26. Horning SJ, Weller E, Kim K, et al. Chemotherapy with or without radiotherapy in limited-stage diffuse aggressive non-hodgkin's lymphoma: Eastern Cooperative Oncology Group Study 1484. J Clin Oncol 2004;22:3032-3038. Persky DO, Unger JM, Spier CM, et al. Phase II study of rituximab plus three cycles of CHOP and involved-field radiotherapy for patients with limited-stage aggressive B-cell lymphoma: Southwest Oncology Group Study 0014. J Clin Oncol 2008;26:2258-2263. CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、prednisone)+リツキシマブ Coiffier B, Thieblemont C, Van Den Neste E, et al. Long-term outcome of patients in the LNH-98.5 trial, the first randomized study comparing rituximab-CHOP to standard CHOP chemotherapy in DLBCL patients: a study by the Groupe d'Etudes des Lymphomes de l'Adulte. Blood 2010;116:20402045. 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Attenuated immunochemotherapy regimen (R-miniCHOP) in elderly patients older than 80 years with diffuse large B-cell lymphoma: a multicentre, single-arm, phase 2 trial. Lancet Oncol 2011;12:460-468. 一次治療における地固め療法 Stiff PJ, Unger JM, Cook JR, et al. Autologous transplantation as consolidation for aggressive nonHodgkin's lymphoma. N Engl J Med 2013;369:1681-1690. 次のページに続く 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 BCEL-C 3 of 4 NCCN Guidelines Version 2.2015 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン 参考文献 二次治療および三次以降の治療 ベンダムスチン±リツキシマブ Weidmann E, Kim SZ, Rost A, et al. Bendamustine is effective in relapsed or refractory aggressive non-Hodgkin's lymphoma. Ann Oncol 2002;13:1285-1289. Vacirca JL, Acs PI, Tabbara IA, et al. 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検査(陽性の場合は AIDS-1 を参照) f B 型肝炎検査 MUGA スキャン/心エコー検査(アントラサイクリン 系またはアントラキノン系薬剤をベースとするレジ メンの適応がある場合) 妊娠可能年齢の女性では妊娠検査(化学療法を予定 している場合) 一部の症例で有用: 頸部 CT 妊孕性の問題および精子保存に関する話し合い 脳 MRI g PET-CT 特定の状況で有用: FISH:BCL2;BCL6 再構成 EBER-ISH a 2008 年の WHO 分類では、DLBCL とバーキットリンパ腫の鑑別は常に可 能とは限らないことが認識されている。鑑別できない状況では、本ガイド ラインに従った積極的治療が一部の症例で適切となる。Double-hit または triple-hit の腫瘍に対する治療については議論がある。至適なレジメンは確 立されていない。 b 本疾患は複雑であるが治癒可能であり、本疾患の管理に精通した施設で治 療を行うことが望ましい。 c 典型的な免疫表現型:sIg+、CD10+、CD20+、TdT-、Ki-67+(≧95%)、 BCL2-、BCL6+、唯一の異常として MYC 再構成を伴う単純核型。 d 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/ 遺伝子検査の利用(NHODG-A)を参照。 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 リスク評価 および寛解導入 療法(BURK-2) を参照 e 最初にフローサイトメトリーを行った場合は、選択したマーカー(Ki-67 および BCL2) を IHC に用いることで、フローサイトメトリーで得られた結果を補うことができる。 f 免疫療法+化学療法による HBV の再活性化リスクがあるため、B 型肝炎検査の適応とな る。この検査には、危険因子のない患者では B 型肝炎表面抗原と B 型肝炎コア抗体を含 める。危険因子がある患者と B 型肝炎の既往がある患者では、e 抗原を追加する。陽性 となった場合は、ウイルス量を測定し、消化器専門医にコンサルトする。 g PET-CT の結果を得るために、治療の開始を遅らせてはならない。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 BURK-1 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 バーキットリンパ腫 リスク評価 低リスク LDH 正常 腹部病変の完全切 除または腹部以外 の単一の腫瘤で 10cm 未満 寛解導入療法 最初の治療効果 完全奏効 j 臨床試験 h または 推奨されるレジメン i (BURK-A)を参照 完全奏効後のフォローアップ: 最初の 1 年間は 2~3 ヵ月毎、 次の 1 年間は 3 ヵ月毎、 k その後は 6 ヵ月毎 h 臨床試験 または 個別のアプローチ または 緩和的 RT 完全奏効 未満 j 腫瘍崩壊症候群の予防が必須 である(NHODG-B を参照) 経過観察 モノクローナル抗体とウイル スの再活性化(NHODG-B) を参照 高リスク 再発 臨床試験 または i 二次化学療法 (BURK-A)とその 後の HDT/ASCT または一部の患者 での同種造血幹細胞移植 または 支持療法 完全奏効 j 臨床試験 h または 推奨されるレジメン i (BURK-A)を参照 完全奏効後のフォローアップ: 最初の 1 年間は 2~3 ヵ月毎、 次の 1 年間は 3 ヵ月毎、 その後は 6 ヵ月毎 k または 臨床試験での 地固め療法 完全奏効 j 未満 h 臨床試験としては、大量化学療法と同種または自家造血幹細胞救援を含めてもよい。 バーキットリンパ腫を対象とするレジメンには、いずれも CNS に対する予防/治療が含まれている。 j 非ホジキンリンパ腫の Lugano 治療効果判定規準(NHODG-C)を参照。 k 2 年以降の再発はまれであるため、個々の患者の特徴に基づいて個別にフォローアップを行うべきである。 i 臨床試験 または i 二次化学療法 (BURK-A)とその 後の HDT/ASCT または一部の患者 での同種造血幹細胞移植 または 支持療法 臨床試験 h または 個別のアプローチ または 緩和的 RT 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 BURK-2 NCCN Guidelines Version 2.2015 バーキットリンパ腫 推奨される治療レジメン a,b (アルファベット順) ガイドライン索引 NHL 目次 考察 腫瘍崩壊症候群の予防が必須である (NHODG-B を参照) CHOP は十分な治療法ではない。 モノクローナル抗体とウイルスの再活性化 寛解導入療法 (NHODG-B)を参照 低リスク例―多剤併用レジメン CALGB 10002 レジメン(シクロホスファミドおよび prednisone に続いてイホスファミドまたはシクロホスファミドいずれかを含むサイクル;大量メト トレキサート、ロイコボリン、ビンクリスチンおよびデキサメタゾンとドキソルビシン、エトポシド、シタラビンのいずれか;もしくは 3 剤併用髄腔内 化学療法[メトトレキサート、シタラビンおよびヒドロコルチゾン])+リツキシマブ CODOX-M(オリジナルまたは改変)(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチンに加えて、メトトレキサートおよびシタラビンの髄腔内 投与とその後の大量メトトレキサートの全身投与)±リツキシマブ(3 サイクル) Dose-adjusted EPOCH(エトポシド、prednisone、ビンクリスチン、シクロホスファミド、ドキソルビシン)+リツキシマブ(最低 3 サイクル+CR に達成後に 1 サイクル)(このレジメンにはメトトレキサートの髄腔内投与が含まれる)(データは CNS 浸潤がない患者を対象としたものである) HyperCVAD(シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシンおよびデキサメタゾン)と大量メトトレキサートおよびシタラビンとの交替療法+ リツキシマブ(このレジメンには髄腔内療法が含まれる) 高リスク例―多剤併用レジメン CALGB 10002 レジメン(シクロホスファミドおよび prednisone に続いてイホスファミドまたはシクロホスファミドいずれかを含むサイクル;大量メト トレキサート、ロイコボリン、ビンクリスチンおよびデキサメタゾンとドキソルビシン、エトポシド、シタラビンのいずれか;もしくは 3 剤併用髄腔内 化学療法[メトトレキサート、シタラビンおよびヒドロコルチゾン]に加えて、一部の患者では予防的 CNS 照射)+リツキシマブ CODOX-M(オリジナルまたは改変)(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチンに加えて、メトトレキサートおよびシタラビンの髄腔内 投与とその後の大量メトトレキサートの全身投与)と IVAC(イホスファミド、シタラビン、エトポシドに加えて、メトトレキサートの髄腔内投与)の交 替療法±リツキシマブ Dose-adjusted EPOCH(エトポシド、prednisone、ビンクリスチン、シクロホスファミド、ドキソルビシン)+リツキシマブ(積極的治療に耐えられ ない高リスク患者が対象)(このレジメンにはメトトレキサートの髄腔内投与が含まれる)(データは CNS 浸潤がない患者を対象としたものである) HyperCVAD(シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシンおよびデキサメタゾン)と大量メトトレキサートおよびシタラビンとの交替療法+ リツキシマブ(このレジメンには髄腔内療法が含まれる) 二次治療(相応の寛解期間が得られた一部の患者) 根治的な二次治療は存在せず、以下のレジメンに関するデータも限られている: Dose-adjusted EPOCH(エトポシド、prednisone、ビンクリスチン、シクロホスファミド、ドキソルビシン)+リツキシマブ(最低 3 サイクル+CR に達成後に 1 サイクル)(このレジメンにはメトトレキサートの髄腔内投与が含まれる)(データは CNS 浸潤がない患者を対象としたものである) RICE(リツキシマブ、イホスファミド、カルボプラチン、エトポシド);以前に受けたことがない患者ではメトトレキサートの髄腔内投与 RIVAC(リツキシマブ、イホスファミド、シタラビン、エトポシド);以前に受けたことがない患者ではメトトレキサートの髄腔内投与 RGDP(リツキシマブ、ゲムシタビン、デキサメタゾン、シスプラチン) 大量シタラビン+リツキシマブ a b BURK-A 2 of 2 のレジメンに関する参考文献を参照。 バーキットリンパ腫用のレジメンは、そのすべてに CNS に対する予防/治療が含まれている。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 BURK-A 1 of 2 NCCN Guidelines Version 2.2015 バーキットリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン 参考文献 低リスク例と高リスク例に使用できる多剤併用レジメン CALGB 10002 Rizzieri DA, Johnson JL, Byrd JC, et al. Improved efficacy using rituximab and brief duration, high intensity chemotherapy with filgrastim support for Burkitt or aggressive lymphomas: cancer and Leukemia Group B study 10 002. Br J Haematol 2014;165:102-111. CODOX-M(オリジナルまたは改変)(シクロホスファミド、ドキソルビシン、 ビンクリスチンに加えて、メトトレキサートおよびシタラビンの髄腔内投与とそ の後の大量メトトレキサートの全身投与)±リツキシマブ、さらに CODOX-M と IVAC(イホスファミド、シタラビン、エトポシドおよび髄腔内メトトレキサ ート±リツキシマブ)の交替療法を併用(高リスク例)または併用せず(低リス ク例) LaCasce A, Howard O, Lib S, et al. Modified magrath regimens for adults with Burkitt and Burkitt-like lymphoma: preserved efficacy with decreased toxicity. Leuk Lymphoma 2004;45:761-767. Mead GM, Sydes MR, Walewski J, et al. An international evaluation of CODOX-M and CODOX-M alternating with IVAC in adult Burkitt's lymphoma: results of United Kingdom Lymphoma Group LY06 study. Ann Oncol 2002;13:1264-1274. Barnes JA, Lacasce AS, Feng Y, et al. Evaluation of the addition of rituximab to CODOX-M/IVAC for Burkitt's lymphoma: a retrospective analysis. Ann Oncol 2011;22:1859-1864. Dose-adjusted EPOCH+リツキシマブ(このレジメンにはメトトレキサートの 髄腔内投与が含まれる) Dunleavy K, Pittaluga S, Shovlin M, et al. Low-intensity therapy in adults with Burkitt's lymphoma. N Engl J Med 2013;369:1915-1925. HyperCVAD(シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシンおよびデキ サメタゾン)と大量メトトレキサートおよびシタラビンとの交替療法+リツキシ マブ Thomas DA, Faderl S, O'Brien S, Bueso-Ramos C, et al. Chemoimmunotherapy with hyper-CVAD plus rituximab for the treatment of adult Burkitt and Burkitt-type lymphoma or acute lymphoblastic leukemia. Cancer 2006;106:1569-1580. Thomas DA, Kantarjian HM, Cortes J, et al. Long-term outcome after hyper-CVAD and rituximab chemoimmunotherapy for Burkitt (BL) or Burkitt-like (BLL) leukemia/lymphoma and mature B-cell acute lymphocytic leukemia (ALL) [abstract]. Blood 2008;112:Abstract 1929. 二次治療 RICE(リツキシマブ、イホスファミド、カルボプラチン、エトポシド) Griffin TC, Weitzman S, Weinstein H, et al. A study of rituximab and ifosfamide, carboplatin, and etoposide chemotherapy in children with recurrent/refractory B-cell (CD20+) non-Hodgkin lymphoma and mature B-cell acute lymphoblastic leukemia: A report from the Children's Oncology Group. Pediatr Blood Cancer 2009;52:177-181. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 BURK-A 2 of 2 NCCN Guidelines Version 2.2015 リンパ芽球性リンパ腫a b 診断 必須: 腫瘍を代表するパラフィンブロック 1 つ以上で作成されたすべての 切片を血液病理学的に検討する。提供された検体で診断できない場 合は再生検を施行する。 穿刺吸引生検(FNA)または針生検のみでは一般にリンパ腫の初期 診断には適さない。特定の状況下、例えば切除または切開生検で採 取すべきリンパ節に容易に到達できない場合、鑑別診断に適した補 助的検査法(免疫組織化学[IHC]、フローサイトメトリー、IgH および TCR 遺伝子再構成に対する PCR、主要な転座に対する FISH)と併せて針生検と FNA を併用することで、診断に十分な情 報が得られる可能性がある。 c 確定診断に十分な免疫表現型検査 IHC パネル:CD45(LCA)、CD19、CD20、CD79a、CD3、 CD2、CD5、CD7、TdT、CD1a、CD10、cyclin D1 または フローサイトメトリーによる細胞表面マーカー解析:κ/λ、 CD45、CD3、CD5、CD4、CD7、CD8、CD19、CD20、CD10、 TdT、CD13、CD33、CD1a、cytoplasmic CD3、CD22、ミエロ ペルオキシダーゼ 細胞遺伝学的検査±FISH:MYC、t(9;22)、t(8;14)およびバリアン トまたは PCR による BCR-ABL 精査 必須: 身体診察:リンパ節関連領域(Waldeyer 輪を含め る)と肝臓および脾臓の大きさに注意する Performance Status B 症状 血算、白血球分画、血小板数 LDH 生化学検査(comprehensive metabolic panel) 尿酸、リン 診断に堪えうる胸部/腹部/骨盤の造影 CT 腰椎穿刺 脳脊髄液のフローサイトメトリー 両側または片側の骨髄生検±骨髄穿刺とフローサ イトメトリーおよび細胞遺伝学的検査 d B 型肝炎検査 MUGA スキャン/心エコー検査(アントラサイクリ ン系またはアントラキノン系薬剤をベースとする レジメンの適応がある場合) 妊娠可能年齢の女性では妊娠検査(化学療法を予 定している場合) ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN 急性リン パ芽球性白血病 ガイドラインを 参照 一部の症例で有用: 頭部 MRI 妊孕性の問題および精子保存に関する話し合い β2 ミクログロブリン e PET-CT 特定の状況で有用: リンパ腫の亜型を確定するための追加の免疫組織化学検査 パラフィンパネル:CD22、CD4、CD8、cyclin D1 分子遺伝学的分析による検出:抗原受容体遺伝子再構成 a リンパ芽球性リンパ腫(LL)のカテゴリーは、T 細胞性 LL(LL-T;90%)と B 細胞性 LL(LL-B;10%)の 2 つの疾患で構成され、それぞれ T-ALL および B-ALL に対応しており、骨髄以外の部位に発現する。 b 本疾患は複雑であるが治癒可能であり、本疾患の管理に精通した施設で治療を 行うことが望ましい。 c 典型的な免疫表現型:LL-B:sIg-、CD10+/-、CD19+、CD20-/+、TdT+。 LL-T:sIg-、CD10-、CD19/20-、CD3-/+、CD4/8+/+、CD1a+/-、TdT+、 CD2+、CD7+、cytoplasmic CD3+、sCD3-/+。 d 抗体療法+化学療法による HBV 再活性化のリスクがあるため、B 型肝炎検査の適 応となる。危険因子のない患者では B 型肝炎表面抗原と B 型肝炎コア抗体の検査 を行う。危険因子がある患者と B 型肝炎の既往がある患者では、e 抗原を追加す る。陽性となった場合は、ウイルス量を測定し、消化器専門医にコンサルトする。 e PET-CT を施行するために治療の開始を遅らせてはならない。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 BLAST-1 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 AIDS関連B細胞リンパ腫 診断 必須: 腫瘍を代表するパラフィンブロック 1 つ以上で、すべての切片を血液病理学的に検討す る。提供された検体で十分に診断できない場合は再生検を施行する。 穿刺吸引生検(FNA)または針生検単独は一般にリンパ腫の初期診断には適さない。特 定の状況では、切除または切開生検で採取すべきリンパ節に容易に到達できない場合、 鑑別診断に適した補助的検査法(免疫組織化学、フローサイトメトリー、IgH および TCR 遺伝子再構成に対する PCR、主要な転座に対する FISH)と併せて針生検と FNA を併用することで、診断に十分な情報が得られる可能性がある。 a 確定診断ができる免疫表現型検査 IHC パネル:CD45 (LCA)、CD20、CD3、CD10、BCL2、BCL6、Ki-67、 CD138、κ/λ、HHV8 または フローサイトメトリーによる細胞表面マーカー解析:κ/λ、CD45、CD3、CD5、 CD19、CD10、CD20 エプスタイン・バーウイルスに対する in situ ハイブリダイゼーション(EBER-ISH) 精査(AIDS-2) を参照 特定の状況で有用となる検査: リンパ腫の亜型を確定するための追加の免疫組織化学検査 DLBCL、バーキットリンパ腫、形質芽球性リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫 (PEL): CD10、BCL2、Ki-67、BCL6、CD138、CD30(PEL のみ)、KSHV、 LANA-1 以下を検出する分子生物学的分析:抗原受容体遺伝子の再構成、BCL2、BCL6、MYC 遺伝子再構成 細胞遺伝学的検査または FISH:BCL2、BCL6、MYC a 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査の利用(NHODG-A)を参照。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 AIDS-1 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 AIDS関連B細胞リンパ腫 精査 必須: 身体診察:リンパ節関連領域(Waldeyer 輪を含める)と肝臓および脾臓の大き さに注意する Performance Status B 症状 血算、白血球分画、血小板数 LDH 生化学検査(comprehensive metabolic panel) 尿酸、リン 診断に堪えうる胸部/腹部/骨盤の造影 CT および/または PET-CT 骨髄生検±骨髄穿刺 CD4 陽性細胞数 腰椎穿刺、ただし原発性滲出性リンパ腫(PEL)と早期 DLBCL は除く HIV のウイルス量 b B 型肝炎検査 c C 型肝炎検査 MUGA スキャン/心エコー検査(アントラサイクリン系またはアントラキノン系 薬剤をベースとするレジメンの適応がある場合) 妊娠可能年齢の女性では妊娠検査(化学療法を予定している場合) 一部の症例で有用となる検査: UGI/下部消化管造影/内視鏡検査 頸部 CT 単純骨 X 線および骨シンチグラフィー 妊孕性の問題および精子保存に関する話し合い β2 ミクログロブリン ガドリニウムによる脳造影 MRI、または頭部 CT EBV のウイルス量 免疫グロブリン定量 バーキットリンパ腫 治療(AIDS-3) を参照 びまん性大細胞型 B 細胞リン パ腫 キャッスルマン病と関連する リンパ腫 原発性滲出性リンパ腫 治療(AIDS-3) を参照 形質芽球性リンパ腫 治療(AIDS-4) を参照 原発性中枢神経系リンパ腫 治療(AIDS-4) を参照 b 抗体療法+化学療法に伴う再活性化のリスクがあるため、B 型肝炎検査が適応となる。この検査には、危険因子のない患者では B 型肝炎表面抗原と B 型肝炎コア抗体を含める。 危険因子がある患者と B 型肝炎の既往がある患者では、e 抗原を追加する。陽性となった場合は、ウイルス量を測定し、消化器専門医にコンサルトする。 c C 型肝炎抗体と陽性ならウイルス量を調べ、肝臓専門医にコンサルトすること。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 AIDS-2 NCCN Guidelines Version 2.2015 AIDS関連B細胞リンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 治療 d 抗レトロウイルス薬は化学療法薬との併用でも安全に投与できるが、化学療法薬との相互作用を最小限に抑えるため、高活性抗レト ロウイルス療法(HAART)はプロテアーゼ阻害薬を含まないレジメンか CYP3A4 に影響を及ぼさないレジメンに変更するよう考慮す ること。抗レトロウイルス薬の変更は、必ず HIV 専門医にコンサルトした上で決定すること。HAART との併用では、高い CR 割合が 得られる(Barta et al. Blood 2013,122:3251-3262)。 e バーキットリンパ腫 推奨レジメン: (アルファベット順) CDE(シクロホスファミド、ドキソルビシン、エトポシド)+リツキシマブ CODOX-M/IVAC (改変):シクロホスファミド+ビンクリスチン+ドキソルビシン+大量メトト レキサートとイホスファミド+ エトポシド+大量シタラビンを交互に投与±リツキシマブ Dose-adjusted EPOCH(エトポシド、prednisone、ビンクリスチン、シクロホスファミド、ドキ ソルビシン)+リツキシマブ HyperCVAD(シクロホスファミド+ビンクリスチン+ドキソルビシン+デキサメタゾンと大量メ トトレキサート+シタラビンを交互に投与)+リツキシマブ CD4 陽性細胞数が 50 未満の場合は、感染性合併症が増加するため、リツキシマブの有益性はそれほ ど明確ではない 全例に対して G-CSF びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫 キャッスルマン病と関連するリンパ腫 原発性滲出性リンパ腫 推奨レジメン: Dose-adjusted EPOCH+リツキシマブ(望ましい) CDE+リツキシマブ CHOP+リツキシマブ 全例に対して G-CSF f 髄腔内療法(IT) CD20 陰性の場合、リツキシマブの適応はない CD4 陽性細胞数が 50 未満の場合は、感染性合併症が増加 するため、リツキシマブの有益性はそれほど明確ではない e d e f 再発については、BCEL-6 を参照 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルスの 再活性化(NHODG-B)を参照 支持療法(AIDS-A)を参照。 レジメンに関する参考文献(AIDS-B)を参照。 一部の NCCN 加盟施設では、HIV 関連 DLBCL 患者に対して予防的なメトトレキサートの髄腔内投与を採用している。他の NCCN 加盟施設では、メトトレキサー トの髄腔内投与を特定の条件(副鼻腔、精巣、硬膜外または骨髄に大細胞型リンパ腫を認める場合、EBER 陽性の場合、節外病変が 2 カ所以上にあり LDH が高値 の場合)を満たす患者に限定して採用している。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 AIDS-3 NCCN Guidelines Version 2.2015 AIDS関連B細胞リンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 治療 d 抗レトロウイルス薬は化学療法薬との併用でも安全に投与できるが、化学療法薬との相互作用を最小限に抑えるため、HAART はプロテアーゼ 阻害薬を含まないレジメンか CYP3A4 に影響を及ぼさないレジメンに変更するよう考慮すること。抗レトロウイルス薬の変更は、必ず HIV 専 門医にコンサルトした上で決定すること。HAART との併用では、高い CR 割合が得られる(Barta et al. Blood 2013,122:3251-3262)。 e 形質芽球性リンパ腫 g 推奨レジメン : CODOX-M/IVAC(改変) Dose-adjusted EPOCH HyperCVAD(シクロホスファミド+ビンクリスチン+ドキソルビシン+デキサメタゾン と大量メトトレキサート+シタラビンを交互に投与) 標準の CHOP は十分な治療法ではない 原発性中枢神経系リンパ腫 まだ受けていない場合は、HAART を開始する HIV のコントロールが不良な患者や Performance Status が良好でない患者にも、大量メト トレキサートを考慮する HAART を受けていて Performance Status が良好な一部の患者については、NCCN Guidelines for CNS の Primary CNS Lymphoma を参照のこと 全身療法の適応がない患者には、緩和的 RT 単独を考慮する 支持療法(NCCN Guidelines for Palliative Care を参照) 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルスの 再活性化(NHODG-B)を参照 d 支持療法(AIDS-A)を参照。 レジメンに関する参考文献(AIDS-B)を参照。 g 管理方針は HIV 陰性の形質芽球性リンパ腫にも適用できる。 e 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 AIDS-4 NCCN Guidelines Version 2.2015 AIDS関連B細胞リンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 支持療法 HIV のコントール改善策と積極的な感染予防策により、感染性合併症のリスク増大は軽減する: 診断時に HAART を受けていない患者では、病期診断中に HAART を開始するか、もしくは化学療法の初回サイクルを終えた後に開始 することができる。HAART の開始または変更は、必ず HIV 専門医にコンサルトした上で決定すること。 AZT とブースト効果を示さない用量のリトナビルは、骨髄抑制を引き起こすため、同時に投与してはならない。 ほとんどのプロテアーゼ阻害薬は化学療法薬との併用が可能であるが、化学療法薬または抗レトロウイルス薬の代謝に影響する相互作 用の可能性を回避するために、プロテアーゼ阻害薬以外をベースとするレジメンへの変更を考慮することが有用である。 すべての患者で必須: 増殖因子製剤の投与:化学療法の終了から 24~48 時間後に開始し、各サイクルの血球数が nadir から回復するまで継続すること PCP:化学療法の終了後に CD4 陽性細胞数が 200 を超えるまで継続する グラム陰性桿菌:好中球減少が持続している期間中のキノロン系薬剤による予防または同等の処置を行う 真菌感染症:アゾール系抗真菌薬は、CYP3A4 で代謝される化学療法薬の投与 24 時間から 24 時間後まで休薬すること。 CD4 陽性細胞数が 100 未満の患者に対する MAC 感染の予防 VZV/HSV 感染の予防を強く考慮すること 難治性の下痢を含めて広範囲の予防を検討する状況では、発熱性好中球減少症について感染症専門医に相談することを強く勧めること。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 AIDS-A NCCN Guidelines Version 2.2015 AIDS関連B細胞リンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン 参考文献 CODOX-M/IVAC(シクロホスファミド+ビンクリスチン+ドキソルビシン+大量メトト レキサートとイホスファミド+エトポシド+大量シタラビンを交互に投与)±リツキシ マブ Wang ES, Straus DJ, Teruya-Feldstein J, et al. Intensive chemotherapy with cyclophosphamide, doxorubicin, high-dose methotrexate/ifosfamide, etoposide, and highdose cytarabine (CODOX-M/IVAC) for human immunodeficiency virus-associated Burkitt lymphoma. Cancer 2003;98:1196-1205. Barnes JA, LaCasce AS, Feng Y, et al. Evaluation of the addition of rituximab to CODOXM/IVAC for Burkitt's lymphoma: A retrospective analysis. Ann Oncol 2011; 22:1859-1864. Kaplan L, Lee JY. A Modified dose intensive R- CODOX-M/IVAC for HIV-associated Burkitt and atypical Burkitt lymphoma (BL) demonstrates high cure rates and low toxicity: Prospective multicenter phase II trial of The AIDS Malignancy Consortium (AMC 048). Blood 2013;122:639. Dose-adjusted EPOCH(エトポシド、prednisone、ビンクリスチン、シクロホスファ ミド、ドキソルビシン) Little RF, Pittaluga S, Grant N, et al. Highly effective treatment of acquired immunodeficiency syndrome-related lymphoma with dose-adjusted EPOCH: impact of antiretroviral therapy suspension and tumor biology. Blood 2003;101:4653-4659. Dose-adjusted EPOCH+リツキシマブ Barta SK, Lee JY, Kaplan LD, et al. Pooled analysis of AIDS malignancy consortium trials evaluating rituximab plus CHOP or infusional EPOCH chemotherapy in HIV-associated non-Hodgkin lymphoma. Cancer 2012;118:3977-3983. Bayraktar UD, Ramos JC, Petrich A, et al. Outcome of patients with relapsed/refractory acquired immune deficiency syndrome-related lymphoma diagnosed 1999-2008 and treated with curative intent in the AIDS Malignancy Consortium. Leuk Lymphoma 2012;53:2383-2389. CDE(シクロホスファミド、ドキソルビシン、エトポシド) Sparano JA, Lee S, Chen MG, et al. Phase II trial of infusional cyclophosphamide, doxorubicin, and etoposide in patients with HIV-associated non-Hodgkin's Lymphoma: An Eastern Cooperative Oncology Group Trial (E1494). J Clin Oncol 2004;22:1491-1500. CDE+リツキシマブ Spina M, Jaeger U, Sparano JA, et al. Rituximab plus infusional cyclophosphamide, doxorubicin, and etoposide in HIV-associated non-Hodgkin lymphoma: Pooled results from 3 phase 2 trials. Blood 2005;105:1891-1897. Spina M, Simonelli C, Vaccher E, et al. Long-term follow-up of rituximab and infusional cyclophosphamide, doxorubicin, and etoposide (CDE) in combination with HAART in HIV related Non-Hodgkin's Lymphomas (NHL). Blood 2008;112:Abstract 1467. HyperCVAD(シクロホスファミド+ビンクリスチン+ドキソルビシン+デキサメタゾンと大量メト トレキサート+シタラビンを交互に投与)±リツキシマブ Cortes J, Thomas D, Rios A, et al. Hyperfractionated cyclophosphamide, vincristine, doxorubicin, and dexamethasone and highly active antiretroviral therapy for patients with acquired immunodeficiency syndrome-related Burkitt lymphoma/leukemia. Cancer 2002;94:1492-1499. Thomas DA, Faderl S, O'Brien S, et al. Chemoimmunotherapy with hyper-CVAD plus rituximab for the treatment of adult Burkitt and Burkitt-type lymphoma or acute lymphoblastic leukemia. Cancer 2006;106:1569-1580. Thomas DA, Kantarjian HM, Faderl S, et al. Hyper-CVAD and rituximab for de novo Burkitt lymphoma/leukemia [abstract]. Blood 2011;118:Abstract 2698. CHOP+リツキシマブ Boue F, Gabarre J, Gisselbrecht C, et al. Phase II trial of CHOP plus rituximab in patients with HIVassociated non-Hodgkin's lymphoma. J Clin Oncol 2006;24:4123-4128. Ribera JM, Oriol A, Morgades M, et al. Safety and efficacy of cyclophosphamide, adriamycin, vincristine, prednisone and rituximab in patients with human immunodeficiency virus-associated diffuse large B-cell lymphoma: results of a phase II trial. Br J Haematol 2008;140:411-419. リツキシマブと CD4 陽性細胞数 Sparano JA, Lee JY, Kaplan LD et al. Rituximab plus concurrent infusional EPOCH chemotherapy is highly effective in HIV-associated B-cell non-Hodgkin lymphoma. Blood 2010;115:3008-3016. Kaplan LD, Lee JY, Ambinder RF, et al. Rituximab does not improve clinical outcome in a randomized phase 3 trial of CHOP with or without rituximab in patients with HIV-associated non-Hodgkin lymphoma: AIDS-Malignancies Consortium Trial 010. Blood 2005;106:1538-1543. Barta SK, Xue X, Wang D, et al. Treatment factors affecting outcomes in HIV-associated non-Hodgkin lymphomas: a pooled analysis of 1546 patients. Blood 2013;122:3251-3262. Barta SK, Lee JY, Kaplan LD, et al. Pooled analysis of AIDS malignancy consortium trials evaluating rituximab plus CHOP or infusional EPOCH chemotherapy in HIV-associated non-Hodgkin lymphoma. Cancer 2012;118:3977-3983. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 AIDS-B NCCN Guidelines Version 2.2015 有毛細胞白血病 診断 a 必須: 末梢血の形態学的検査で特徴的な有毛細胞を認め、骨髄生 検標本でレチクリンの増加を伴う特徴的な浸潤像を認め る。Dry tap となることも多い。 診断確定および有毛細胞白血病と hairy cell leukemia variant の鑑別には、IHC およびフローサイトメトリーが 必須である b。 c,d 確定診断ができる免疫表現型検査 IHC パネル:CD20、CD25、CD123、cyclin D1 または フローサイトメトリーによる細胞表面マーカー解析: c CD3、CD5、CD10、CD11 、CD19、CD20、CD22、 CD25、CD103 特定の状況で有用: 以下を検出する分子生物学的分析:IGHV 遺伝子の変異状態 BRAF の配列決定による V600E 変異検出または IHC による 変異型 BRAF の検出 Annexin A1 a ガイドライン索引 NHL 目次 考察 精査 必須: 身体診察:脾臓および/または肝臓の腫大を認める; 末梢リンパ節腫大を認める(まれ) Performance Status 末梢血検査 血算、白血球分画、血小板数 腎機能に特に注意して生化学検査(comprehensive metabolic panel) LDH 骨髄生検±骨髄穿刺 e リツキシマブを考慮している場合は、B 型肝炎検査 妊娠可能年齢の女性では妊娠検査(化学療法を予定し ている場合) 特定の状況で有用: 診断に堪えうる胸部/腹部/骨盤の造影 CT 妊孕性の問題および精子保存に関する話し合い このガイドラインは有毛細胞白血病に適用されるが、hairy cell leukemia variant には適用されない。Hairy cell leukemia variant の治療に関するデータは 十分に得られていない。 b Hairy cell leukemia variant は CD25-、CD123-、annexin A1-を特徴とする。こ のことが variant form と古典的な HCL を鑑別するのに有用である。 c 典型的な免疫表現型:CD5-、CD10-、CD11c+、CD20+(強陽性)、CD22+、 CD25+、CD103+、CD123+、cyclin D1+、annexin A1+。単球減少が特徴的で ある。 初回治療(HCL-2) を参照 d 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子 検査の利用(NHODG-A)を参照。 e 抗体療法+化学療法に伴う再活性化のリスクがあるため、B 型肝炎検査が適応と なる。この検査には、危険因子のない患者では B 型肝炎表面抗原と B 型肝炎コア 抗体を含める。危険因子がある患者と B 型肝炎の既往がある患者では、e 抗原を 追加する。陽性となった場合は、ウイルス量を測定し、消化器専門医にコンサル トする。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 HCL-1 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 有毛細胞白血病 初回治療 h 治療適応 フォローアップ 1 年以上で 再発 適応なし 全身症状あり 脾臓の不快感 繰り返す感染症 ヘモグロビン<12g/dL 血小板数<100,000/μL 好中球数<1000/μL 経過観察 完全奏効 g 適応あり f クラドリビン ペントスタチン 治療適応と なるまで経 過観察 再発・難治性 h 初回治療と同じプリ ンアナログの再投与 ±リツキシマブ 初回治療と異なるプ リンアナログ±リツ キシマブ 増悪 1 年未満で 再発 vemurafenib 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) 完全奏効 未満 g モノクローナル抗体とウイルスの 再活性化(NHODG-B)を参照 i 臨床試験 初回治療と異なるプ リンアナログ±リツ キシマブ インターフェロン α リツキシマブ単独 次の文献から改変: Grever MR. How I treat hairy cell leukemia. Blood 2010;115:21-28. f 生命を脅かす活動性感染症または慢性感染症がある患者には、クラドリビンを投与してはならない。 完全奏効は、血球数が回復し(ヘモグロビン>12g/dL、好中球数>1500/μL、血小板数>100,000/μL)、骨髄生検または末梢血検体の形態学的検査で HCL 細胞が消失し、身体診察で臓器腫大の消失がみられ、かつ疾患の症状が消失した場合と定義する。微小残存病変の根絶(フローサイトメトリー、 免疫組織化学検査または分子生物学的分析で判定)が有益かどうかは、現時点で証明されていない。 h 治療に関する参考文献(HCL-A)を参照。 i プリンアナログによる治療で反応がみられない場合。 g 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 HCL-2 NCCN Guidelines Version 2.2015 有毛細胞白血病 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 治療に関する参考文献 プリンアナログ単剤 Flinn IW, Kopecky KJ, Foucar MK, et al. Long-term follow-up of remission duration, mortality, and second malignancies in hairy cell leukemia patients treated with pentostatin. Blood 2000;96:2981-2986. Goodman GR, Burian C, Koziol JA, Saven A. Extended follow-up of patients with hairy cell leukemia after treatment with cladribine. J Clin Oncol 2003;21:891-896. Zinzani PL, Tani M, Marchi E, et al. Long-term follow-up of front-line treatment of hairy cell leukemia with 2-chlorodeoxyadenosine. Haematologica 2004;89:309-313. Chadha P, Rademaker AW, Mendiratta P, et al. Treatment of hairy cell leukemia with 2chlorodeoxyadenosine (2-CdA): long-term follow-up of the Northwestern University experience. Blood 2005;106:241-246. Robak T, Jamroziak K, Gora-Tybor J, et al. Cladribine in a weekly versus daily schedule for untreated active hairy cell leukemia: final report from the Polish Adult Leukemia Group (PALG) of a prospective, randomized, multicenter trial. Blood 2007;109:3672-3675. Else M, Dearden CE, Matutes E, et al. Long-term follow-up of 233 patients with hairy cell leukaemia, treated initially with pentostatin or cladribine, at a median of 16 years from diagnosis. Br J Haematol 2009;145:733-740. Zenhausern R, Schmitz SF, Solenthaler M, et al. Randomized trial of daily versus weekly administration of 2-chlorodeoxyadenosine in patients with hairy cell leukemia: a multicenter phase III trial (SAKK 32/98). Leuk Lymphoma 2009;50:1501-1511. Dearden CE, Else M, Catovsky D. Long-term results for pentostatin and cladribine treatment of hairy cell leukemia. Leuk Lymphoma 2011;52 Suppl 2:21-24. Grever M, Kopecky K, Foucar MK, et al. Randomized comparison of pentostatin versus interferon alfa-2a in previously untreated patients with hairy cell leukemia: an intergroup study. J Clin Oncol 1995;13:974-982. Tallman MS, Hakimian D, Variakojis D, et al. A single cycle of 2-chlorodeoxyadenosine results in complete remission in the majority of patients with hairy cell leukemia. Blood 1992;80:2203-2209. Kraut EH, Bouroncle BA, Grever MR. Low-dose deoxycoformycin in the treatment of hairy cell leukemia. Blood 1986;68:1119-1122. プリンアナログ+リツキシマブ Else M, Osuji N, Forconi F, et al. The role of rituximab in combination with pentostatin or cladribine for the treatment of recurrent/refractory hairy cell leukemia. Cancer 2007;110:2240-2247. Else M, Dearden CE, Matutes E, et al. Rituximab with pentostatin or cladribine: an effective combination treatment for hairy cell leukemia after disease recurrence. Leuk Lymphoma 2011;52 Suppl 2:75-78. Ravandi F, O'Brien S, Jorgensen J, et al. Phase 2 study of cladribine followed by rituximab in patients with hairy cell leukemia. Blood 2011;118:3818-3823. Gerrie AS, Zypchen LN, Connors JM. Fludarabine and rituximab for relapsed or refractory hairy cell leukemia. Blood 2012;119:1988-1991. インターフェロン α Damasio EE, Clavio M, Masoudi B, et al. Alpha-interferon as induction and maintenance therapy in hairy cell leukemia: a long-term follow-up analysis. Eur J Haematol 2000;64:47-52. Benz R, Siciliano RD, Stussi G, Fehr J. Long-term follow-up of interferon-alpha induction and low-dose maintenance therapy in hairy cell leukemia. Eur J Haematol 2009;82:194-200. Vemurafenib Tiacci E, et al. Vemurafenib is highly effective in hairy cell leukemia [abstract]. Haematologica 2014;99(s1): Abstract S696. リツキシマブ Lauria F, Lenoci M, Annino L, et al. Efficacy of anti-CD20 monoclonal antibodies (Mabthera) in patients with progressed hairy cell leukemia. Haematologica 2001;86:10461050. Nieva J, Bethel K, Saven A. Phase 2 study of rituximab in the treatment of cladribine-failed patients with hairy cell leukemia. Blood 2003;102:810-813. Thomas DA, O'Brien S, Bueso-Ramos C, et al. Rituximab in relapsed or refractory hairy cell leukemia. Blood 2003;102:3906-3911. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 HCL-A ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 原発性皮膚B細胞リンパ腫a 診断 必須: 腫瘍を代表するパラフィンブロック 1 つ以上について、 原発性皮膚 B 細胞リンパ腫の診断に精通した病理医がす べての切片を血液病理学的に検討する。提供された検体 で十分に診断できない場合は再生検を施行する。 十分な生検検体(パンチ、切開、切除)の病理組織学的 検討 b,c 確定診断ができる免疫表現型検査 IHC パネル:CD20、CD3、CD5、CD10, BCL2、 BCL6、IRF4/MUM1 特定の状況で有用となる検査: リンパ腫の亜型を確定するための追加の免疫組織化学検 査 IHC パネル:Ki-67、CD43、CD21、CD23 Cyclin D1、κ/λ IgM および IgD の発現の評価(PCFCL と PC-DLBCL 下肢型を鑑別する上での更なる参考とするため) 細胞遺伝学的検査または FISH:t(14;18) 十分な生検材料がある場合は、B 細胞のクローン性を判 定するのにフローサイトメトリーまたは PCR 法が有用 となる可能性がある。 精査 必須 d: 病歴聴取と身体診察(徹底的な皮膚の診察を含 む) 血算、白血球分画、生化学検査 (comprehensive metabolic panel) LDH e リツキシマブを考慮する場合は B 型肝炎検査 胸部/腹部/骨盤の造影 CT および/または PET-CT PC-DLBCL 下肢型の場合は骨髄生検 妊娠可能年齢の女性では妊娠検査(化学療法を予 定している場合) 一部の症例で有用となる検査: 骨髄生検 PCFCL の場合は考慮する PCMZL の場合は任意 血算でリンパ球増加を認めた場合は末梢血の フローサイトメトリー PCMZL には血清蛋白電気泳動/免疫グロブリン 定量 原発性皮膚辺縁帯 リンパ腫の初回治 療(CUTB-2)を 参照 原発性皮膚濾胞中 心リンパ腫の初回 治療(CUTB-2) を参照 原発性皮膚びまん性大 細胞型 B 細胞リンパ腫 下肢型の初回治療 (CUTB-3)を参照 PCMZL:原発性皮膚辺縁帯リンパ腫 PCFCL:原発性皮膚濾胞中心リンパ腫 PC-DLBCL 下肢型:原発性皮膚びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫下肢型 注:胚(または濾胞)中心の表現型と皮膚病変内の大細胞は DLBCL と同等ではないが、原発性皮膚胚/濾胞中心リンパ腫と一致する。 a 皮膚外病変については、胃以外の MALT リンパ腫(NGMLT-1)を参照。 b 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査 の利用(NHODG-A)を参照。 c 典型的な免疫表現型:PC-DLBCL:CD20+ BCL2+ CD10- BCL6+/- IRF4/MUM1+/- 、 PCFCL:CD20+ BCL2- CD10-/+ BCL6+ IRF4/MUM1-、PCMZL:CD20+ BCL2+/CD10- BCL6- IRF4/MUM1+/- 約 40%で細胞質の κ 鎖+または λ 鎖+。 d e 薬剤による皮膚のリンパ組織過形成は除外すること。 抗体療法+化学療法に伴う再活性化のリスクがあるため、B 型肝炎検査が 適応となる。この検査には、危険因子のない患者では B 型肝炎表面抗原と B 型肝炎コア抗体を含める。危険因子がある患者と B 型肝炎の既往がある 患者では、e 抗原を追加する。陽性となった場合は、ウイルス量を測定 し、消化器専門医にコンサルトする。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CUTB-1 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 原発性皮膚B細胞リンパ腫 原発性皮膚辺縁帯リンパ腫または濾胞中心リンパ腫 f h 病期 g 初回治療 モノクローナル抗体とウイルスの 再活性化(NHODG-B)を参照 領域性 局所 RT(望ましい)i および/または 切除 孤立性/限局性、 T1–2 (Ann Arbor 分類 IE 期) 汎発性 (皮膚のみ)、 T3 一部の症例: 経過観察 j または k 外用薬 または 病変内ステロイド 経過観察 l または k 外用薬 または 症状に対する局所 RT または 病変内ステロイド または リツキシマブ または その他の全身療法 m 再発 または 進行例 奏効 汎発性 (皮膚外病変あり) FOLL-3 に従って 管理 汎発性(皮膚病変 のみ) 難治例 再発 または 進行例 奏効 汎発性 (皮膚病変のみ) 汎発性 (皮膚外病変あり) FOLL-3 に従って 管理 別の初回治療を施行 難治例 I 皮膚外病変 FOLL-3 に従って管理 f 臨床的に適応がない限り、治療コース中の画像検査の追加は不要である。 MF/SS 以外の皮膚リンパ腫の TNM 分類(CUTB-A)を参照。 h 治療に関する参考文献(CUTB-B)を参照。 g 局所 RT は再発例には望ましくない。 RT と外科的治療のどちらも可能でなく望ましくもない場合 k 外用薬の有効性を示した症例報告があり、具体的にはステロイド、イミキモド、 nitrogen mustard、bexarotene などがある。 l 無症状の患者では適切と考えられる。 m 病変が非常に広範囲に及ぶ症例や難治例といったまれな状況では、FOLL-B に 一覧を示した他の多剤併用化学療法レジメンを用いる。 j 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CUTB-2 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 原発性皮膚B細胞リンパ腫 原発性皮膚びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫下肢型 病期 g 初回治療 孤立性、限局性、T1–2 (Ann Arbor 分類 IE 期) RCHOP n+局所 RT または 局所 RT o または 臨床試験 二次治療 CR 経過観察 再発 RCHOP(未施行の場合) または BCEL-6 に従って管理 または 未照射の腫瘍に対する 局所 RT 経過観察 再発 BCEL-6 に従って管理 または 緩和的局所 RT または 放射免疫療法 PR CR n 汎発性(皮膚のみ)、 T3 RCHOP ±局所 RT または 臨床試験 PR 皮膚外病変 BCEL-3 に従って管理 腫瘍崩壊症候群に対する予防を考 慮(NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルスの 再活性化(NHODG-B)を参照 g MF/SS 以外の皮膚リンパ腫の TNM 分類(CUTB-A)を参照。 アントラサイクリン系薬剤に耐えられない患者については、左室機能が不良な患者向けのレジメンに関する BCEL-C の記載を参照。 o 化学療法に耐えられない患者が対象。 n 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CUTB-3 NCCN Guidelines Version 2.2015 原発性皮膚B細胞リンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 MF/SS 以外の皮膚リンパ腫の TNM 分類 a,b T T1 T2 T3 孤立性の皮膚病変 T1a:直径 5cm 未満の孤立性病変 T1b:直径 5cm を超える孤立性病変 限局性の皮膚病変:1 ヵ所の身体領域もしくは連続した 2 ヵ所の身体領域に限局した多発性病変 b T2a:直径 15cm 未満の 1 つの円形領域にすべての病変が含まれる T2b:直径 15cm 超で 30cm 未満の 1 つの円形領域にすべての病変が含まれる T2c:直径 30cm を超える 1 つの円形領域にすべての病変が含まれる 汎発性の皮膚病変 b T3a:隣接しない 2 つの身体領域に分布する多発性病変 b T3b:3 つ以上の身体領域に分布する多発性病変 N N0 臨床的にも病理学的にもリンパ節病変を認めない N1 現在または以前の皮膚病変の下流にある 1 つの末梢リンパ節領域 c に病変を認める N2 2 つ以上の末梢リンパ節領域 c、もしくは現在または以前の皮膚病変の下流にない末梢リンパ節領域に病変 を認める 中枢部位のリンパ節に病変を認める N3 M M0 皮膚以外に非リンパ節病変を認めない M1 皮膚以外に非リンパ節病変を認める a この分類は次の文献で最初に公表された:Blood. Kim YH, Willemze R, Pimpinell Ni, et al, for the ISCL and the EORTC. TNM classification system for primary cutaneous lymphomas other than mycosis fungoides and Sézary syndrome: A proposal of the International Society for Cutaneous Lymphomas (ISCL) and the Cutaneous Lymphoma Task Force of the European Organization of Research and Treatment of Cancer (EORTC) Blood 2007;110:479-484. © The American Society of Hematology. b 身体領域の定義については、T 分類(皮膚病変)カテゴリーを明示するための身体領域(CUTB-A 2 of 2)を参照。 c リンパ節領域の定義は Ann Arbor 分類と一致している:末梢部位:肘前、頸部、鎖骨上、腋窩、鼠径大腿および膝窩リンパ節。中枢部位:縦隔、 肺門、大動脈 周囲および腸骨リンパ節。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CUTB-A 1 of 2 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 原発性皮膚B細胞リンパ腫 T 分類(皮膚病変)カテゴリーを明示するための身体領域 a,b,c HN Head & Neck=頭頸部 C Chest=胸部 LUA Left Upper Arm=左上腕 LLAH Left Lower Arm & Hand =左前腕と手 AG Abdominal & Genital =腹部と陰部 LUL Left Upper Leg=左大腿 LLLF Left Lower Leg & Feet =左下腿と足 RUA Right Upper Arm =右上腕 RLAH Right Lower Arm & Hand =右前腕と手 RUL Right Upper Leg =右大腿 RLLF Right Lower Leg & Feet =右下腿と足 UB Upper Back=上背部 LBB Lower Back & Buttock =下背部と殿部 a Kim YH, Willemze R, Pimpinell Ni, et al, for the ISCL and the EORTC. TNM classification system for primary cutaneous lymphomas other than mycosis fungoides and Sézary syndrome: A proposal of the International Society for Cutaneous Lymphomas (ISCL) and the Cutaneous Lymphoma Task Force of the European Organization of Research and Treatment of Cancer (EORTC). Blood 2007;110:479-484. b 左右の四肢は、それぞれ独立した身体領域として評価する。これらの身体領域の明示方法は、所属リンパ節の流路のパターンに基づいている。 c 身体領域の定義:頭頸部:下縁=鎖骨上縁、T1 棘突起。胸部:上縁=鎖骨上縁、下縁=胸郭下縁、外側縁=腋窩中線、肩甲上腕関節(腋窩を含む)。腹部 と陰部:上縁=胸郭下縁、下縁=鼠径溝、会陰前面、外側縁=腋窩中線。上背部:上縁=T1 棘突起、下縁=胸郭下縁、外側縁=腋窩中線。腰部と殿部:上 縁=胸郭下縁、下縁=臀溝、会陰前面(会陰を含む)、外側縁=腋窩中線。左右の上腕:上縁=肩甲上腕関節(腋窩は除く)、下縁=尺骨/橈骨上腕骨 (肘)関節。左右の前腕と手:上縁=尺骨/橈骨上腕骨(肘)関節。左右の大腿:上縁=鼠径溝、臀溝、下縁=膝蓋骨中央部、膝窩中央。左右の下腿と足: 上縁=膝蓋骨中央、膝窩中央。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CUTB-A 2 of 2 NCCN Guidelines Version 2.2015 原発性皮膚B細胞リンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 治療に関する参考文献 リツキシマブ Morales AV, Advani R, Horwitz SM, et al. Indolent primary cutaneous B-cell lymphoma: experience using systemic rituximab. J Am Acad Dermatol 2008;59:953-957. Heinzerling LM, Urbanek M, Funk JO, et al. 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JAMA Dermatol 2014;150:535-541. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CUTB-B NCCN Guidelines Version 2.2015 末梢性T細胞リンパ腫 診断 必須: 腫瘍を代表するパラフィンブロックの 1 つ以上において、末梢性 T 細胞リンパ腫(PTCL)の診断に熟練した血液病理医がすべて の標本を検討する。コンサルト検体が診断に適さない場合には再 生検を行う。 FNA 単独は末梢性 T 細胞リンパ腫の初回診断には不十分であ る。 a,b 診断確定に適した免疫表現型検査 IHC パネル:CD20、CD3、CD10、BCL6、Ki-67、CD5、 CD30、CD2、CD4、CD8、CD7、CD56、CD57、CD21、 CD23、EBER-ISH、ALK または フローサイトメトリーによる細胞表面マーカー解析:κ/λ、 CD45、CD3、CD5、CD19、CD10、CD20、CD30、CD4、 CD8、CD7、CD2、TCRαβ、TCRγ 特定の状況で有用: 以下を検出する分子生物学的分析:抗原受容体遺伝子の再構成、 t(2;5)とその関連異常 リンパ腫の亜型を確定するための追加の免疫組織化学検査: βF1、TCR-CγM1、CD279/PD1、CXCL-13 クローン性を確定するための細胞遺伝学的検査 c リスク集団では HTLV-1 に関する血清学的評価。血清学的検査 で不確定の場合は HTLV-1 PCR ガイドライン索引 NHL 目次 考察 亜型 対象に含まれる亜型: 末梢性 T 細胞リンパ腫(PTCL)、非特定型(NOS) d 血管免疫芽球性 T 細胞リンパ腫(AITL) 未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、ALK 陽性 ALCL、ALK 陰性 腸管症関連 T 細胞リンパ腫(EATL) 精査(TCEL-2) を参照 対象に含まれない亜型: 原発性皮膚 ALCL その他すべての T 細胞リンパ腫 節外性 NK/T 細胞リンパ腫、鼻型(NKTL-1 を参照) a T 細胞受容体再構成を調べる分子生物学的検査を、クローン性を確認するほとんどの場合において行うべきである。T 細胞受容体再構成単独は 反応性/炎症性の過程でもしばしば認められるため、診断に十分ではない。 b 成熟 B 細胞および NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査の利用(NHODG-A)を参照。 c 地域別に HTLV-1 の有病率を示した地図を参照。 d AITL はときに DLBCL と同時に存在することがある。EBV の検査と適切な免疫組織化学検査を施行すべきである。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 TCEL-1 NCCN Guidelines Version 2.2015 末梢性T細胞リンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 精査 e 必須 : 身体診察、皮膚の診察すべて、リンパ節のある部位(Waldeyer 輪 を含む)に注意する、肝脾のサイズの評価、鼻咽頭 Performance Status B 症状 血算、白血球分画、血小板数 骨髄生検 LDH 生化学検査(comprehensive metabolic panel) 尿酸 診断に堪えうる胸部/腹部/骨盤の造影 CT および/または PET-CT f 国際予後指標(IPI)の算出 MUGA スキャン/心エコー検査(アントラサイクリン系またはアン トラキノン系薬剤をベースとするレジメンの適応がある場合) 妊娠可能年齢の女性では妊娠検査(化学療法を予定している場合) 寛解導入療法(TCEL-3)を参照 一部の症例で有用: 頸部 CT 頭部 CT または MRI 皮膚生検 妊孕性の問題および精子保存に関する話し合い HIV 検査 e f PTCL における髄腔内予防の役割はほとんど不明である。 国際予後指標(TCEL-A)を参照。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 TCEL-2 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 末梢性T細胞リンパ腫 病期 I 期、II 期 ALK 陽性 ALCL III 期、IV 期 PTCL-NOS ALK 陰性 ALCL g AITL EATL 乳房インプラント 関連 ALCL 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮(NHODG-B を参照) 寛解導入療法 I~IV 期 多剤併用化学療法 h×6 サイクル±ISRT (30~40Gy) または 多剤併用化学療法 h×3~4 サイクル+ISRT (30~40Gy) 再発、追加治療 (TCEL-4) を参照 h 多剤併用化学療法 ×6 サイクル 臨床試験(望ま しい) または 多剤併用化学療 法 h × 6 サイク ル±ISRT(30~ 40Gy) 治療終了時に、陽 性であったすべて の検査を再施行す る。PET-CT が陽 性の場合は、治療 を変更する前に再 生検を施行する。 完全奏効 j 臨床試験 または 造血幹細胞移植併用大量 k 化学療法を考慮 または 経過観察 再発、 追加治療 (TCEL-4) を参照 部分奏効 もしくは無効 j または進行 インプラント周囲に発生する ALCL と報告された新たな疾患単位(線維性被膜の病変および/または漿液腫単独)。 この場合、本疾患単位の自然史は一般に良好であり、大半の患者にとってインプラントの外科的除去が適した治療の ようである。 しかしながら、乳房実質あるいはリンパ節病変を伴うまれな症例では、ALK 陽性全身性 ALCL と同様のアグレッシ ブな経過をたどることがある。 この病態に対する至適治療法は十分に確立されておらず、診療方針は患者毎に決定されるべきである。 g 一部の患者(高齢者、併存疾患あり)では、症状緩和のためにステロイ ドの単剤投与を試みてもよい。 h 推奨される治療レジメン(TCEL-B)を参照。 j k 非ホジキンリンパ腫の Lugano 効果判定規準(NHODG-C)を参照。 限局性病変の場合、大量化学療法の開始前または終了後に放射線照射を行うことがある。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 TCEL-3 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 末梢性T細胞リンパ腫 再発・難治例 地固め療法/追加治療 追加治療 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルスの 再活性化(NHODG-B)を参照 大量化学療法 を行おうとす る場合 臨床試験(望ましい) または 二次治療 推奨される治療レジメン (TCEL-B)を参照 再発・難 治例 k 臨床試験 または 同種造血幹細胞移植(骨髄非 破壊的または破壊的)を考慮 k または 自家造血幹細胞移植併用大量 化学療法を考慮 k 無効 大量化学療法 の適応がない 場合 j 完全奏効 j または 部分奏効 j 2 回目以降の 再発 臨床試験 または その他の二次治療 (TCEL-B を参照) 最良の支持療法 または 緩和的 RT 臨床試験 または 二次治療 推奨される治療レジメン(TCEL-B)を参照 または 緩和的 RT 非ホジキンリンパ腫の Lugano 効果判定規準(NHODG-C)を参照。 限局性病変の場合、大量化学療法の開始前または終了後に放射線照射を行うことがある。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 TCEL-4 NCCN Guidelines Version 2.2015 末梢性T細胞リンパ腫 国際予後指標(International Prognostic Index)a すべての患者: 年齢>60 歳 血清 LDH 値>施設基準値 上限 Performance Status 2~4 III 期または IV 期 節外病変数>1 国際予後指標、すべての患者: Low(低) Low intermediate(低中間) High intermediate(高中間) High(高) ガイドライン索引 NHL 目次 考察 PTCL-U の予後指標 (Prognostic Index for PTCL-U; PIT) 0 または 1 2 3 4 または 5 リスク因子: 年齢>60 歳 血清 LDH 値>施設基準値上限 Performance Status 2~4 骨髄病変あり b 予後リスク: Group 1 0 Group 2 1 Group 3 2 Group 4 3 または 4 年齢調整国際予後指標(Age-adjusted International Prognostic Index)a 年齢≦60 歳の患者 III 期または IV 期 血清 LDH 値>施設基準値上限 Performance Status 2~4 a b 国際予後指標、年齢≦60 歳の患者 Low(低) 0 Low/intermediate(低中間) 1 High/intermediate(高中間) 2 High(高) 3 The International Non-Hodgkin’s Lymphoma Prognostic Factors Project. A predictive model for aggressive non-hodgkin’s lymphoma. N Engl J Med 1993;329:987-994. Gallamini A, Stelitano C, Calvi R, et al. Peripheral T-cell lymphoma unspecified (PTCL-U): A new prognostic model from a retrospective multicentric clinical study. Blood 2004;103:2474-2479. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 TCEL-A NCCN Guidelines Version 2.2015 末梢性T細胞リンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン a 初回治療: b 臨床試験 ALK 陽性 ALCL の場合 CHOP-21(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、prednisone) CHOEP-21(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、エトポシド、prednisone) その他の組織型(ALK 陰性 ALCL、PTCL-NOS、AITL、EATL)の場合、使用されるレジメンには以下 のものがある: よく用いられているレジメン(アルファベット順) CHOEP CHOP-14 CHOP-21 Dose-adjusted EPOCH(エトポシド、prednisone、ビンクリスチン、シクロホスファミド、ドキ ソルビシン) その他のレジメン(アルファベット順) CHOP 施行後に IVE(イホスファミド、エトポシド、エピルビシン)と中等量メトトレキサートの c 交替療法[Newcastle レジメン][EATL 患者のみで検討] HyperCVAD(シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシン、デキサメタゾン)と大量 メトトレキサートおよびシタラビンの交替療法 初回治療の地固め療法: 大量化学療法と造血幹細胞移植による地固め療法を考慮 IPI low の ALK 陽性 ALCL で寛解期にある患者では、地固め療法としての移植は必要ない。 TCEL-B 2 of 3 の二次治療および それ以降の治療を参照 a TCEL-B 3 of 3 のレジメンに関する参考文献を参照。 CHOP-21 および CHOEP-21 レジメンは ALK 陽性 ALCL では良好な予後をもたらす一方で、その他の PTCL 組織型では同様の良好な 結果が得られていない。臨床試験への参加はこのような理由により ALK 陽性 ALCL 以外の組織型での診療方針として選ばれている。 c CHOP とそれに続く IVE レジメンは HSCT を含む。 b 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 TCEL-B 1 of 3 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 末梢性T細胞リンパ腫 推奨される治療レジメン a (アルファベット順) 二次治療およびそれ以降の治療(大量化学療法を行おうとする場合): 臨床試験への参加が望ましい ベンダムスチン Belinostat(カテゴリー2B) 原発性皮膚 ALCL を除く全身性 ALCL に対するブレンツキシマブベドチン CD30 陽性全身性 PTCL に対するブレンツキシマブ ベドチン DHAP(デキサメタゾン、シスプラチン、シタラビン) ESHAP(エトポシド、メチルプレドニゾロン、シタラビン、シスプラチン) Dose-adjusted EPOCH GDP(ゲムシタビン、デキサメタゾン、シスプラチン) GemOx(ゲムシタビン、oxaliplatin) ICE(イホスファミド、カルボプラチン、エトポシド) d Pralatrexate Romidepsin 二次治療およびそれ以降の治療(大量化学療法の適応がない場合): 臨床試験への参加が望ましい Alemtuzumab ベンダムスチン Belinostat(カテゴリー2B) e Bortezomib (カテゴリー2B) 原発性皮膚 ALCL を除く全身性 ALCL に対するブレンツキシマブ ベドチン CD30 陽性全身性 PTCL に対するブレンツキシマブベドチン f シクロスポリン(AITL のみ) Dose-adjusted EPOCH ゲムシタビン d Pralatrexate 放射線療法 Romidepsin TCEL-B 1 of 3 の 初回治療を参照 a TCEL-B 3 of 3 のレジメンに関する参考文献を参照。 AITL では、pralatrexate の有効性は限定的である。 e 複数の小規模臨床試験で有効性が示されているが、さらなる大規模な臨床試験が必要である。 f 腎機能を綿密にモニタリングすること。 d 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 TCEL-B 2 of 3 NCCN Guidelines Version 2.2015 末梢性T細胞リンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン 参考文献 初回治療 CHOP Savage KJ, Chhanabhai M, Gascoyne RD, Connors JM. 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GEMOX-R regimen is a highly effective salvage regimen in patients with refractory/relapsing diffuse large-cell lymphoma: A phase II study. Eur J Haematol 2008;80:127-132. ICE(イホスファミド、カルボプラチン、エトポシド) Zelenetz AD, Hamlin P, Kewalramani T, et al. Ifosfamide, carboplatin, etoposide (ICE)-based second-line chemotherapy for the management of relapsed and refractory aggressive non-Hodgkin's lymphoma. Ann Oncol 2003;14[suppl 1]:i5-10. Pralatrexate O'Connor OA, Pro B, Pinter-Brown L, et al. Pralatrexate in patients with relapsed or refractory peripheral T-cell lymphoma: Results from the pivotal PROPEL study. J Clin Oncol 2011;29:1182-1189. Romidepsin Coiffier B, Pro B, Prince HM, et al. Results From a Pivotal, Open-Label, Phase II Study of Romidepsin in Relapsed or Refractory Peripheral T-Cell Lymphoma After Prior Systemic Therapy. J Clin Oncol 2012;30:631-636. Coiffier B, Pro B, Prince HM, et al. Romidepsin for the treatment of relapsed/refractory peripheral T-cell lymphoma: pivotal study update demonstrates durable responses]. J Hematol Oncol 2014;7:11. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 TCEL-B 3 of 3 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 菌状息肉症/セザリー症候群 診断 必須: 疑わしい部位の皮膚生検 皮膚生検標本の病理学的検討 特定の状況で有用: a,b,c 皮膚生検検体の免疫染色パネル CD2、CD3、CD4、CD5、CD7、 CD8、CD20、CD30、CD25、CD56、 TIA1、granzyme B、βF1、TCRCγM1 皮膚生検検体の分子生物学的分析:PCR 法 d による TCR 遺伝子再構成(クローン a 性の評価) 末梢血における以下を含むセザリー細胞 の評価(皮膚で診断がつかない場合、特 に T4 期の場合) セザリー細胞の形態的同定 フローサイトメトリー(CD3、CD4、 CD7、CD8、CD26)で、CD4/CD8 比の 増加から CD4 陽性細胞の増加、もしく は CD7 または CD26 の発現を欠失した 異常な T 細胞の存在を同定する PCR 法による TCR 遺伝子再構成 疑わしいリンパ節の生検(皮膚で確定診 断が得られない場合) e 抗 HTLV-1 検査。抗体検査で確定でき ない場合は HTLV-1 の PCR 精査 必須: 全身の身体診察: 全身皮膚の視診:体表面積に対する割合(手掌+指で約 1%)および 皮膚病変の種類(紅斑/局面、腫瘤、紅皮症)を評価 表在リンパ節領域の触診 臓器腫大/腫瘤の触診 f 臨床検査 : 血算と目視によるセザリー細胞のスクリーニング「Sezary cell prep」 フローサイトメトリーによるセザリー細胞の検出(T1 期の場合には 行わなくてもよい); 末梢血浸潤が疑われる場合は末梢血リンパ球の TCR 遺伝子再構成 生化学検査(comprehensive metabolic panel) LDH 画像検査: 胸部/腹部/骨盤の造影 CT または全身 PET-CT(T2 期以上の MF また は large cell transformation を来した MF または毛包向性 MF、もし くは触知可能なリンパ節腫大または臨床検査異常を認める場合) g 妊娠可能年齢の女性では妊娠検査 一部の症例で有用: 骨髄生検(病期分類には不要であるが、B2 期の血液浸潤を含めた骨髄 病変が疑われる患者および原因不明の血算異常を認める患者で本当に骨 髄病変があるかを確認できる) 病変リンパ節の生検による腫瘍クローンの同定(全例でクローン性の評 価が推奨されるが、NCI LN2~3 の病変がある場合は特に推奨され る)、または皮膚以外の病変部位の生検 大型細胞への形質転換(large cell transformation)が疑われる場合は 再生検 頸部 CT 病期(MFSS-2 および MFSS-3) IA 期 初回治療 (MFSS-4) を参照 IB~ IIA 期 初回治療 (MFSS-5) を参照 IIB 期 初回治療 (MFSS-6) を参照 III 期 初回治療 (MFSS-7) を参照 IV 期 初回治療 (MFSS-8) を参照 d a 臨床的または病理組織学的に診断のつかない症例。Pimpinelli N, Olsen EA, Santucci M, et al, for the International Society for Cutaneous Lymphoma. Defining early mycosis fungoides. J Am Acad Dermatol 2005;53:1053-1063. b 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/ 遺伝子検査の利用(NHODG-A)を参照。 c 典型的な免疫表現型:CD2+ CD3+ CD5+ CD7- CD4+ CD8-(まれに CD8+) CD30-/+ 細胞傷害性分子陰性。 TCR 遺伝子再構成の結果は慎重に解釈すべきである。クローン性の TCR 再構成は悪 性疾患以外でも認められることがあり、また MF/SS の全例で確認できるわけではな い。一部の症例では、皮膚、血液および/またはリンパ節でのクローンの一致を確認 することが有用である。 e 地域別に HTLV-1 の感染率を示したマップを参照。 f セザリー症候群(B2)については MFSS-2 で定義している。 g 妊娠中は、多くの skin-directed therapy および全身療法が禁忌であるか、安全性が不 明である。個々の薬剤情報を参照。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MFSS-1 NCCN Guidelines Version 2.2015 菌状息肉症/セザリー症候群 菌状息肉症およびセザリー症候群の TNMB 分類および病期分類 TNMB 皮膚 リンパ節 内臓 血液 j T1 皮膚表面の 10%未満を占める限局性の紅斑 、丘疹および局面 T2 皮膚表面の 10%以上を占める紅斑 j、丘疹および局面 k T2a 紅斑のみ T2b 局面±紅斑 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 h,i k T3 1 つまたは複数の腫瘤 l(直径≧1cm) T4 体表面積の 80%以上を占める融合した紅斑 N0 異常なリンパ節なし;生検は不要 N1 異常なリンパ節あり;病理組織学的検査で Dutch Gr 1 または NCI LN 0~2 N2 異常なリンパ節あり;病理組織学的検査で Dutch Gr 2 または NCI LN 3 N3 異常なリンパ節あり;病理組織学的検査で Dutch Gr 3~4 または NCI LN 4 NX 異常なリンパ節あり;病理組織学的検査での確認なし M0 内臓病変なし M1 内臓病変あり(病理学的に確認する必要があり、病変臓器を明記すべきである) MX 異常な内臓部位あり;組織学的検査での確認なし B0 有意な血液浸潤なし:異型(セザリー)細胞が末梢血リンパ球の 5%以下 B1 血液中の腫瘍量が低い:異型(セザリー)細胞が末梢血リンパ球の 5%を超えるが、B2 規準は満たさない B2 血液中の腫瘍量が高い:セザリー細胞数≧1000/μLI または CD4/CD8 比>10 または CD4+/CD7-細胞≧40%または CD4+/CD26-細胞≧30% j h Olsen E, Vonderheid E, Pimpinelli N, et al. Blood 2007;110:1713-1722 より 改変。 i セザリー症候群(B2)は、血液中でクローン性の TCR 再構成が認められ (血中のクローンは皮膚のクローンと同一であるものとする)、かつ、セ ザリー細胞数≧1000/μL、CD4/CD8 比が 10 以上の CD4 または CD3 陽性細 胞の増加、異常な表現型(総リンパ球数のうち CD4+/CD7-が≧40%または CD4+/CD26-が≧30%)を示す CD4 陽性細胞の増加のいずれかに該当する 場合と定義される。 紅斑=有意な隆起や硬結のない皮膚病変で、大きさは問わない。色素脱失または色 素沈着、鱗屑、痂皮形成、多形皮膚萎縮症の有無に注意すべきである。 k 局面=隆起または硬結を伴う皮膚病変で、大きさは問わない。鱗屑、痂皮形成、多 形皮膚萎縮症の有無に注意すべきである。毛包向性または大細胞変異(大型細胞が 25%以上)などの病理組織学的所見、CD30 が陽性か陰性か、および潰瘍などの臨 床所見を記録することが重要である。 l 腫瘤=少なくとも 1 つの 1cm を超える充実性または結節性病変があり、深部また は垂直方向への増殖が認められるもの。総病変数、病変の合計体積、最大病変の長 径、病変部位に留意すること。Large cell transformation の組織学的所見が認めら れるかどうかにも留意すること。CD30 の表現型検査が勧められる。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MFSS-2 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 菌状息肉症/セザリー症候群 MF および SS の臨床病期分類 h h T N M B IA IB 1 2 0 0 0 0 0,1 0,1 IIA IIB 1–2 3 1,2 0–2 0 0 0,1 0,1 IIIA IIIB 4 4 0–2 0–2 0 0 0 1 IVA1 IVA2 IVB 1–4 1–4 1–4 0–2 3 0–3 0 0 1 2 0–2 0–2 Olsen E, Vonderheid E, Pimpinelli N, et al. Blood 2007;110:1713-1722. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MFSS-3 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 菌状息肉症/セザリー症候群 病期 (MFSS-2 および MFSS-3) IA 期 一次治療 m Skin-directed therapy(単独 でもよいが、他の skindirected therapy との併用で もよい): 推奨される治療レジメンの 「Skin-directed therapy(皮膚 限局/局所)」(MFSS-A)を 参照 血液浸潤が B1 の場合、III 期 B1 例に対する一次治療 MFSS-7 を考慮(カテゴリー 2B) 毛包向性 MF または large cell transformation を来した MF の組織学的所見がある場合 治療効果 n MF/SS に対する支持療法を参照(MFSS-B) CR/PRo または反応 不十分 Skin-directed p therapy で難治性 または>IA 期への 進行 T1 皮膚病変での再発 または不変 全身療法±skin-directed therapy (MFSS-5 ページの IB 期を参照) または 全身皮膚電子線照射療法(TSEBT) または 臨床試験 IIB 期に対する一次治療を考慮 (MFSS-6 を参照) m 本疾患の管理に精通した施設で治療を行うことが望ましい。 NHL の他の病型とは異なり、MF/SS の治療効果判定規準は予後との相関が実証されていない。治療レジメンの継続または変更に関する決定は、臨床的に判断され る場合が多い。しかし、詳細な治療効果判定規準の案が公表されている(Olsen E, Whittaker S, Kim YH, et al. J Clin Oncol 2011;29:2598-2607)。 o 奏効および臨床的有益性が得られた患者には、奏効期間を最大限に延長するため、維持または漸減レジメンを考慮すべきである。再発した患者では、同じ治療法 で良好な反応が得られることが多い。PR と判定された患者には、難治例に対する治療に進む前に、反応を改善させるため、一次治療用の別の選択肢による治療を 行うべきである。一次治療後に再発または不変と判定された患者には、臨床試験への参加を考慮してもよい。 p 複数の前治療で難治例または不耐容となった場合。 n 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MFSS-4 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 菌状息肉症/セザリー症候群 病期 一次治療 m (MFSS-2 および MFSS-3) 治療効果 n o 汎発性皮膚病変の治療 推奨される治療レジメンの 「Skin-directed therapy (皮膚―汎発性)」 (MFSS-A)を参照 ±補助療法としての局所皮 膚治療 q(MFSS-4 の IA 期 を参照) IB~IIA 期 血液浸潤が B1 の場合、 III 期 B1 に対する一次治 療 MFSS-7 を考慮(カテ ゴリー2B) 毛包向性 MF または large cell transformation を来した MF の組織学的所見がある場合 CR/PR または反応 不十分 p 難治性 または >IB~IIA 期へ の進行 MF/SS に対する支持療法を参照(MFSS-B) T1~T2 病変での再発または不変: T1(MFSS-4 の IA 期を参照) T2(汎発性皮膚病変の治療を参照)(MFSS-A) 推奨される治療レジメンを 参照 臨床試験 全身療法(SYST-CAT A) (MFSS-A) 併用療法 ±skin-directed therapy CR/PRo または反応 不十分 難治性 p または進行 臨床試験 全身皮膚電子線照射療法 (TSEBT)(施行歴がな い場合) IIB 期以上の患者に用い られる全身化学療法薬 推奨される治療レジメ ンの「全身療法 (SYST-CAT B)」 (MFSS-A)を参照 IIB 期に対する一次治療を考慮 (MFSS-6 を参照) m 本疾患の管理に精通した施設で治療を行うことが望ましい。 NHL の他の病型とは異なり、MF/SS の治療効果判定規準は予後との相関が実証されていない。治療レジメンの継続または変更に関する決定は、臨床的に判断され る場合が多い。しかし、詳細な治療効果判定規準の案が公表されている(Olsen E, Whittaker S, Kim YH, et al. J Clin Oncol 2011;29:2598-2607)。 o 奏効および臨床的有益性が得られた患者には、奏効期間を最大限に延長するため、維持または漸減レジメンを考慮すべきである。再発した患者では、同じ治療法で 良好な反応が得られることが多い。PR と判定された患者には、難治例に対する治療に進む前に、反応を改善させるため、一次治療用の別の選択肢による治療を行 うべきである。一次治療後に再発または不変と判定された患者には、臨床試験への参加を考慮してもよい。 p 複数の前治療で難治例または不耐容となった場合。 q 汎発性皮膚病変の治療で抵抗性を示した部位がある患者については、追加の局所治療が必要となる場合がある。 n 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MFSS-5 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 菌状息肉症/セザリー症候群 一次治療 m 病期 (MFSS-2 および MFSS-3) 限局性の腫瘤 病変±紅斑/ 局面病変 IIB 期 r もしくは 毛包向性または large cell transformation (LCT)の病理組 織学的所見あり 治療効果 n 限局性の腫瘤、大細胞変異 (transform)した、もしくは毛包 u 向性病変に対する局所放射線治療 全身療法(SYST-CAT A) (MFSS-A)±skin-directed therapy±RT v w 汎発性の腫瘤、 大細胞変異 (transform) した、もしくは毛包 s,t 向性病変あり MF/SS に対する支持療法を参照(MFSS-B) TSEBT s, t 推奨される治療レジメンを参照 全身療法(SYST-CAT A) (MFSS-A) 全身療法(SYST-CAT B) (MFSS-A) 全身療法(SYST-CAT C) (MFSS-A) 併用療法 ±skin-directed therapy m 本疾患の管理に精通した施設で治療を行うことが望ましい。 NHL の他の病型とは異なり、MF/SS の治療効果判定規準は予後との相関が実証されていない。治療レジメン の継続または変更に関する決定は、臨床的に判断される場合が多い。しかし、詳細な治療効果判定規準の案が 公表されている(Olsen E, Whittaker S, Kim YH, et al. J Clin Oncol 2011;29:2598-2607)。 o 奏効および臨床的有益性が得られた患者には、奏効期間を最大限に延長するため、維持または漸減レジメンを 考慮すべきである。再発した患者では、同じ治療法で良好な反応が得られることが多い。PR と判定された患 者には、難治例に対する治療に進む前に、反応を改善させるため、一次治療用の別の選択肢による治療を行う べきである。一次治療後に再発または不変と判定された患者には、臨床試験への参加を考慮してもよい。 p 複数の前治療で難治例または不耐容となった場合。 r 大細胞変異(large cell transformation)が疑われる場合は再生検を行うこと。 s 大細胞変異(LCT)の組織学的所見がある場合、しばしば(常にではない)腫瘍の増殖はより急速になる。腫 瘍の増殖が急速でない場合は、SYST-CAT A または SYST-CAT B から全身療法を選択することが適切であ る。腫瘍の増殖が急速な場合は、SYST-CAT C の治療が望ましい。 n CR/PRo または反応 不十分 T1~T3 限局性での再発または不変: T1~T2(MFSS-4 の IA 期または MFSS-5 の IB~IIA 期を参照) T3 限局性 p 難治性 または進行 CR/PRo または反応 不十分 T1~T3 での再発または不変: T1~T2(MFSS-4 の IA 期または MFSS-5 の IB~IIA 期を参照) T3 x p 難治性 または進行 多剤併用化学療法 y 同種造血幹細胞移植を考慮 臨床試験 t インドレント/局面期の毛包向性 MF 患者(大細胞変異の所見なし)に ついては、SYST-CAT B または SYST-CAT C の治療法を用いる前に、 SYST-CAT A の選択肢をまず考慮すべきである。 u 放射線照射の対象外とした部位については、I~IIA 期を参照。放射線療 法により無病状態となったら、奏効期間を改善するため、放射線療法 の終了後に補助療法として生物製剤による全身療法(SYST-CAT A) を考慮してもよい。 v 腫瘤病変には放射線療法が望ましい。 w 奏効期間を改善するため、全身皮膚電子線照射療法(TSEBT)の終了 後に補助療法として生物製剤による全身療法(SYST-CAT A)を考慮 してもよい。 x 大半の患者は、多剤併用化学療法を受ける前に、SYST-CAT A/B また は併用療法による複数の治療を受ける。 y 同種 HSCT の役割には議論がある。詳細については考察を参照。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MFSS-6 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 菌状息肉症/セザリー症候群 病期 (MFSS-2 および MFSS-3) 一次治療 m 治療効果 n MF/SS に対する支持療法を参照 (MFSS-B) モノクローナル抗体とウイルスの 再活性化(NHODG-B)を参照 III 期 z 血液浸潤がない場合は、skindirected therapy を考慮 推奨される治療レジメンの「Skindirected therapy(皮膚―汎発 性)」(MFSS-A)を参照 または 血液浸潤が B1 の場合、全身療法 推奨される治療レジメンの「全身 療法(SYST-CAT A)」を参照 ±skin-directed therapy aa o CR/PR または反応 不十分 再発または 不変 併用療法 推奨される治療レジ bb メン―併用療法 (MFSS-A)を参照 臨床試験 p 難治性 または進行 CR/PRo または反応 不十分 難治性 p または進行 再発または 不変 臨床試験 推奨される治療レジメ ンの全身療法(SYSTCAT B)を参照 cc Alemtuzumab 状況に応じて骨髄非破 壊的同種造血幹細胞移 y 植 を考慮 p m 本疾患の管理に精通した施設で治療を行うことが望ましい。 n NHL の他の病型とは異なり、MF/SS の治療効果判定規準は予後との相関が実 証されていない。治療レジメンの継続または変更に関する決定は、臨床的に 判断される場合が多い。しかし、詳細な治療効果判定規準の案が公表されて いる(Olsen E, Whittaker S, Kim YH, et al. J Clin Oncol 2011;29:25982607)。 o 奏効および臨床的有益性が得られた患者には、奏効期間を最大限に延長する ため、維持または漸減レジメンを考慮すべきである。再発した患者では、同 じ治療法で良好な反応が得られることが多い。PR と判定された患者には、 難治例に対する治療に進む前に、反応を改善させるため、一次治療用の別の 選択肢による治療を行うべきである。一次治療後に再発または不変と判定さ れた患者には、臨床試験への参加を考慮してもよい。 複数の前治療で難治例または不耐容となった場合。 同種 HSCT の役割には議論がある。詳細については考察を参照。 z 汎発性皮膚病変に対する skin-directed therapy(外用ステロイド以外)は、III 期で は忍容性が良好でない可能性があり、慎重に使用すべきである。光線療法(PUVA または UVB)または全身皮膚電子線照射療法(TSEBT)が奏効する可能性があ る。 aa 皮膚症状を軽減するため、一次治療ではいずれの治療法にも中程度の力価のステロ イド(±密封法)を併用すべきである。紅皮症がみられる患者では、皮膚病原体に よる二次感染のリスクが高まっており、抗生物質の全身投与を考慮すべきである。 bb 併用療法の選択肢は、治療法の利用しやすさや症状の重症度に応じて、より早い段 階(一次治療)で考慮することができる。 cc Alemtuzumab の皮下投与については、用量が少ないほど感染性合併症の発生率が低 くなることが示されている。 y 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MFSS-7 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 菌状息肉症/セザリー症候群 病期 (MFSS-2 および MFSS-3) セザリー症候群 一次治療 m 推奨される治療レジメンを参照 全身療法(SYST-CAT A) (MFSS-A) 併用療法 治療効果 n CR/PRo または反応 不十分 p 難治性 または進行 再発または不変 y 状況に応じて同種造血幹細胞移植 を考慮 推奨される治療レジメン―全身療法 (SYST-CAT B)(MFSS-A)を参照 cc Alemtuzumab 臨床試験 IV 期 o セザリー症候群以外 または 内臓病変(固形臓器) 推奨される治療レジメン―全身 療法(SYST-CAT B)または (SYST-CAT C)を参照 dd もしくは多剤併用化学療法 ±局所制御を目的とする放射線 治療 ee CR/PR または反応 不十分 p 難治性 または進行 再発または不変 y 状況に応じて同種造血幹細胞移植 を考慮 MF/SS に対する支持療法を参照 (MFSS-B) 臨床試験 モノクローナル抗体とウイルスの 再活性化(NHODG-B)を参照 m 本疾患の管理に精通した施設で治療を行うことが望ましい。 NHL の他の病型とは異なり、MF/SS の治療効果判定規準は予後との相関が実証されていない。治療レジメンの継続または変更に関する決定は、臨床的に判断され る場合が多い。しかし、詳細な治療効果判定規準の案が公表されている(Olsen E, Whittaker S, Kim YH, et al. J Clin Oncol 2011;29:2598-2607)。 o 奏効および臨床的有益性が得られた患者には、奏効期間を最大限に延長するため、維持または漸減レジメンを考慮すべきである。再発した患者では、同じ治療法で 良好な反応が得られることが多い。PR と判定された患者には、難治例に対する治療に進む前に、反応を改善させるため、一次治療用の別の選択肢による治療を行 うべきである。一次治療後に再発または不変と判定された患者には、臨床試験への参加を考慮してもよい。 p 複数の前治療で難治例または不耐容となった場合。 y 同種 HSCT の役割には議論がある。詳細については考察を参照。 cc Alemtuzumab の皮下投与については、用量が少ないほど感染性合併症の発生率が低くなることが示されている。 dd セザリー症候群以外の IV 期、もしくは内臓病変を有する患者では、病変増殖がより急速になることがある。病変増殖が急速でない場合は、SYST-CAT B の全身療 法が適切である。腫瘍の増殖が急速な場合は、SYST-CAT C の治療が望ましい。 ee 奏効期間を延長するため、化学療法に続いて生物製剤による補助療法(SYST-CAT A)を考慮する。 n 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MFSS-8 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 菌状息肉症/セザリー症候群 推奨される治療レジメン a Skin-directed therapy 全身療法 全身療法(続き) 限局性/局所皮膚病変に対するもの(皮膚―限局 性/局所) カテゴリーA(SYST-CAT A) カテゴリーC(SYST-CAT C)g b 外用コルチコステロイド 外用化学療法(mechlorethamine[ナイトロジ ェンマスタード]) 局所放射線療法(8~36Gy) 外用レチノイド(bexarotene、tazarotene) 光線療法(紅斑/薄い局面には UVB、NBUVB;比較的厚い局面には PUVA)c 外用イミキモド 汎発性皮膚病変に対するもの(皮膚―汎発性) b 外用コルチコステロイド 外用化学療法(mechlorethamine[ナイトロジ ェンマスタード]) 光線療法(紅斑/薄い局面には UVB、NBc UVB;比較的厚い局面には PUVA) 全身皮膚電子線照射療法(TSEBT)(12~ d 36Gy) (重度の皮膚症状もしくは汎発性の厚 い局面または腫瘤病変のある患者と他の治療法 で反応不良となった患者のみに施行する) a レチノイド(bexarotene、オールトランス型レチ ノイン酸、isotretinoin [13-cis-retinoic acid], acitretin) インターフェロン(IFNα、IFNγ) e HDAC 阻害薬(ボリノスタット、romidepsin) f 体外光化学療法(ECP) メトトレキサート(100mg 以下で週 1 回投与) カテゴリーB(SYST-CAT B) 一次治療(アルファベット順) Chlorambucil ブレンツキシマブ ベドチン ゲムシタビン リポソーマル・ドキソルビシン 低用量 pralatrexate 二次治療 ペントスタチン エトポシド シクロホスファミド テモゾロミド メトトレキサート(100mg 超で週 1 回投与) レジメンに関する参考文献 MFSS-A 2 of 4、MFSS-A 3 of 4 および MFSS-A 4 of 4 を参照。 b 外用ステロイドの長期使用は皮膚の萎縮や皮膚線条形成を起こす可能性がある。 このリスクはステロイドの力価が高いほど大きくなる。高力価のステロイドを広 範囲に使用すると、全身吸収に至る可能性がある。 c UV の累積線量は UV 関連皮膚腫瘍のリスク増大との関連するため、広範な有棘 細胞性皮膚腫瘍または基底細胞癌の既往がある患者と黒色腫の既往がある患者で は、光線療法は適切でない可能性がある。 d 全身皮膚電子線照射療法(TSEBT)の終了後には、反応を維持するためにインタ ーフェロンや bexarotene などによる全身療法を行うのが一般的である。 (アルファベット順) ブレンツキシマブ ベドチン ゲムシタビン リポソーマル・ドキソルビシン 低用量または標準量 pralatrexate Romidepsin h TCEL-B のレジメン一覧を参照 併用療法 Skin-directed therapy+全身療法 e 光線療法+レチノイド 光線療法+IFN f 光線療法+フォトフェレーシス 全身皮膚電子線照射療法+フォトフェレー シス f 全身療法+全身療法 レチノイド+IFN f フォトフェレーシス +レチノイド f フォトフェレーシス +IFN f フォトフェレーシス +レチノイド+IFN e 全身皮膚電子線照射療法(TSEBT)とレチノイド内服または HDAC 阻害薬(ボ リノスタットまたは romidepsin など)との併用および光線療法とボリノスタッ トまたは romidepsin との併用の安全性は不明である。 f フォトフェレーシスは、血液浸潤(B1 または B2)がある患者では、全身療法と してより適切となる可能性がある。 g 大細胞変異(large cell transformation)を来した MF および IV 期の非セザリー 症候群、内臓病変を有する患者では、腫瘍の増殖が急速になることがある。一 般に、これらの状況では SYST-CAT C の薬剤が望ましい。 h 併用レジメンは一般に、再発・難治例と皮膚外病変を有する患者のみに用いら れる。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MFSS-A 1 of 4 NCCN Guidelines Version 2.2015 菌状息肉症/セザリー症候群 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン 参考文献 Skin-directed therapy 外用コルチコステロイド Zackheim HS, Kashani Sabet M, Amin S. 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Pralatrexate is an effective treatment for relapsed or refractory transformed mycosis fungoides: a subgroup efficacy analysis from the PROPEL study. Clin Lymphoma Myeloma Leuk 2012;12:238-243. 次のページに続く 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MFSS-A 3 of 4 NCCN Guidelines Version 2.2015 菌状息肉症/セザリー症候群 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン 参考文献 併用療法 Skin-directed therapy+全身療法 Rupoli S, Goteri G, Pulini S, et al. Long term experience with low dose interferon alpha and PUVA in the management of early mycosis fungoides. Eur J Haematol 2005;75:136-145. Kuzel TM, Roenigk HH Jr, Samuelson E, et al. Effectiveness of interferon alfa-2a combined with phototherapy for mycosis fungoides and the Sézary syndrome. J Clin Oncol 1995;13:257-263. McGinnis KS, Shapiro M, Vittorio CC, et al. 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Biol Blood Marrow Transplant 2009;15:982-990. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MFSS-A 4 of 4 NCCN Guidelines Version 2.2015 菌状息肉症/セザリー症候群 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 MF/SS における支持療法 そう痒症 評価 そう痒症の評価は、一貫した測定法を用いて毎回の来院時に行うべき である 汎発性のそう痒症と限局性のそう痒症は区別するべきである 病変の部位とそう痒症の局在との相関に注意すべきである 他に考えられるそう痒症の原因を除外すべきである 治療 保湿剤、皮膚軟化剤、バリア保護 外用ステロイド(身体領域に対して適切な力価)±密封法 Skin-directed therapy および全身療法を最適化する 外用製剤―カンフル/メントール製剤、pramoxine 製剤 全身療法用の薬剤 一次治療 - 抗ヒスタミン剤 - ドキセピン - ガバペンチン 二次治療 - アプレピタント - ミルタザピン - 選択的セロトニン再取り込み阻害薬 三次治療 - ナルトレキソン 感染症 活動性感染症または感染症の疑い ウイルス性皮膚感染症 限局性ウイルス感染症(HSV/VZV)が皮膚に播種するリスクが高い 紅皮症: 黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)の感染または常在がな いか調べるために、皮膚スワブおよび鼻腔培養を実施 ムピロシンの鼻腔内投与 Dicloxacillin ジクロキサシリンまたはセファレキシンの経口投与 MRSA が疑われる場合は、スルファメトキサゾール/トリメトプリ ム、ドキシサイクリン 改善がみられないか菌血症の場合は、バンコマイシン Bleach 薬浴もしくは局所療法(範囲が限られる場合) 潰瘍性および壊死性の腫瘍: 壊死を来たした腫瘍組織でよくみられるグラム陰性桿菌(GNR)に より、菌血症や敗血症に至ることがある 感染が強く疑われる場合は、血液培養を行い、発熱がなくても抗生 物質投与を開始する 常在のみの場合もあるため、創傷培養の役割は明らかではない グラム陰性桿菌とグラム陽性球菌両方の感染に対する経験的治療が まず必要である 予防 皮膚バリアの保護を最適化する S. aureus の常在に対するムピロシン Bleach 薬浴もしくは局所療法(範囲が限られる場合) 中心静脈ラインを避ける(特に紅皮症がみられる患者) Alemtuzumab の投与を受けている患者については、NHODG-B を参 照。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MFSS-B NCCN Guidelines Version 2.2015 原発性皮膚CD30陽性T細胞リンパ増殖異常症 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 概要と定義 原発性皮膚 CD30 陽性 T 細胞リンパ増殖異常症は、原発性皮膚未 原発性皮膚 ALCL(PC-ALCL) b 皮膚リンパ腫症例の約 8%を占める 。 分化大細胞リンパ腫(ALCL)、リンパ腫様丘疹症(LyP)、および 全身性 ALCL とは異なり、PC-ALCL は一般的にインドレントな経過をたど 臨床的、組織学的特徴が重複する「境界」例を含む一連の疾患群 c a,b り、皮膚再発がよくみられるものの、通常は非常に良好な予後が保たれる 。 である 。 組織学的には、未分化、多形性または免疫芽球性の形態像を呈する大型の 原発性皮膚 CD30 陽性 T 細胞リンパ増殖異常症の確定診断には、 CD30 陽性(75%超で)細胞がびまん性、凝集合性のシート状に分布するこ 臨床所見と病理組織学的所見の相関を確認することが必須であ a,b とを特徴とする 。 り、病理学的検討のみに基づいて診断を下すことはできない。 典型的な臨床所見としては、孤立性または限局性の結節または腫瘤(しばし 鑑別診断 ば潰瘍化)などがあり、約 20%の症例では多巣性に病変が生じる。 a,b CD30 陽性 T 細胞リンパ増殖異常症は、皮膚を侵す CD30 陽性の 約 10%の症例で皮膚外病変が生じ、通常は所属リンパ節が侵される 。 他の病態と鑑別することが極めて重要であり、鑑別疾患としては まれな例を除き、PC-ALCL は ALK 陰性である 以下のものが挙げられる: リンパ腫様丘疹症(LyP) 全身性リンパ腫(例、全身性 ALCL、ATLL、PTCL) リンパ腫様丘疹症(LyP)はリンパ腫に分類されているが(WHO-EORTC 分 菌状息肉症(MF)(特に形質転換を来した MF、細胞傷害性 類)、一様に自然退縮する病態であることから、リンパ増殖性疾患として分類 T 細胞リンパ腫)といった他の CD30 陽性皮膚リンパ腫などの b するのが最善である可能性がある 。 他の皮膚疾患 LyP は MF、PC-ALCL、全身性 ALCL、ホジキンリンパ腫など他のリンパ腫 リンパ腫様薬物反応、節足動物による刺咬症、ウイルス感染症 d,e と関連があると報告されている 。 などの良性疾患 組織学的に不均一で、著明な炎症を背景として未分化、免疫芽球性またはホ リンパ腫様薬物反応は、特定の薬剤(例、アムロジピン、カルバ マゼピン、セフロキシム、バルサルタン)との関連が報告されて ジキン様の大型異型細胞がみられるが a、皮膚病変の進展に基づいて、いくつ おり、組織学的には CD30 陽性の大型異型細胞との関連がみられ かの組織学的亜型(A~D 型、CD30 陽性細胞)が定義されている d。 る。 臨床的には、慢性、再発性かつ自然に退縮する丘疹結節状(集簇または汎発 a,b,d MF と原発性皮膚 CD30 陽性 T 細胞リンパ増殖症は同時に併発す 性)の皮膚病変を特徴とする 。 ることがある。 診断(PCTLD-2)を参照 a Ralfkiaer E, Willemze R, Paulli M, Kadin ME. Primary cutaneous CD30-positive T-cell lymphoproliferative disorders. In: Swerdlow SH, Campo E, Harris NL, et al., eds. WHO classification of tumours of haematopoietic and lymphoid tissues (ed 4th). Lyon: IARC; 2008:300-301. b Willemze R, Jaffe ES, Burg G, et al. WHO-EORTC classification for cutaneous lymphomas. Blood 2005;105:3768-3785. c Benner MF, Willemze R. Applicability and prognostic value of the new TNM classification system in 135 patients with primary cutaneous anaplastic large cell lymphoma. Arch Dermatol 2009;145:1399-1404. d Kempf W, Pfaltz K, Vermeer MH, et al. EORTC, ISCL, and USCLC consensus recommendations for the treatment of primary cutaneous CD30-positive lymphoproliferative disorders: lymphomatoid papulosis and primary cutaneous anaplastic large-cell lymphoma. Blood 2011;118:4024-4035. e 免疫表現型および形態像に重複がみられるため、リンパ節内に認められた CD30 陽性 T 細胞を HL と診断しないよう注意が必要である(Eberle FC, Song JY, Xi L, et al. Nodal involvement by cutaneous CD30-positive T-cell lymphoma mimicking classical Hodgkin lymphoma. Amer J Surg Pathol 2012;36:716-725.)。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 PCTLD-1 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 原発性皮膚CD30陽性T細胞リンパ増殖異常症 診断 必須: 臨床像:概要と定義を参照 臨床所見と病理学的所見との相関を確認する必要がある 全身の皮膚診察による MF の所見の検索 疑わしい部位の皮膚生検 十分な生検検体(パンチ、切開、切除)の病理組織学的検討 腫瘍を代表するパラフィンブロック 1 つ以上について、皮膚 T 細胞リンパ腫の診断に精通した病理医がすべてのスライドを 血液病理学的に検討すべきである。提供された検体で十分に診 断できない場合は再生検を施行する。 f,g 皮膚生検での確定診断に十分な免疫表現型検査 : h IHC:CD3、CD4、CD8、CD20、CD30、CD56、βF1、ALK1 特定の状況で有用: 皮膚生検時: 広範囲な免疫染色:CD2、CD5、CD7、CD25、TIA1、 granzyme B、perforin、GM1、EBER-ISH i 分子生物学的解析:TCR 遺伝子再構成 (クローン性の評価) 疑わしいリンパ節の摘出または切開生検(皮膚生検で確定診断が 得られない場合) CD30 陽性 ATLL を同定するため、HTLV-1 の抗体検査 皮膚 ALCL j LyP 形質転換を来した CD30 陽性の菌状息肉症 精査(PCTLD-3) を参照 菌状息肉症ガイドライン (MFSS-1)を参照 f 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査の利用(NHODG-A)を参照。 典型的な免疫学的表現型:CD30+(>70%の細胞)、CD4+、CD2/CD5/CD3 の発現欠失(症例による)、CD8+(<5%)、細胞傷害性顆粒蛋白質陽性。 h 原発性皮膚 ALCL および LyP では、ALK1 陽性と t(2;5)転座は一般的に認められない。 i TCR 遺伝子再構成の結果は慎重に解釈すべきである。クローン性の TCR 再構成は悪性疾患以外でも認められることがあり、また MF/SS の全例で確認できる わけではない。一部の症例では、皮膚、血液、リンパ節の 2 つ以上で同一のクローンを確認することが有用となりうる。 j リンパ腫様丘疹症(LyP)は悪性疾患とはみなされていないが、他のリンパ系腫瘍(菌状息肉症、古典的ホジキンリンパ腫または原発性皮膚 ALCL)の発症が 認められる。LyP では、合併したリンパ腫による全身性病変が疑われる場合に限り、病期分類のための検査を行うこと。 g 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 PCTLD-2 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 原発性皮膚CD30陽性T細胞リンパ増殖異常症 精査 皮膚 ALCL LyP j 必須: k 全身の皮膚を含めた徹底的な身体診察 ; 末梢リンパ節領域の触診;肝腫大または 脾腫 血算、白血球分画 生化学検査(comprehensive metabolic panel) LDH 胸部/腹部/骨盤の造影 CT または全身 PET-CT e,l,m 病変リンパ節の生検 一部の症例で有用: n 妊娠可能年齢の女性では妊娠検査 孤立性の皮膚 ALCL または画像検査で 皮膚外病変を認めない皮膚 ALCL で は、骨髄穿刺および骨髄生検の実施は しなくてもよい 必須: k 全身の皮膚を含めた徹底的な身体診察 ; 末梢リンパ節領域の触診;肝腫大または 脾腫 血算、白血球分画 生化学検査(comprehensive metabolic panel) LDH 一部の症例で有用: n 妊娠可能年齢の女性では妊娠検査 胸部/腹部/骨盤の造影 CT または全身 PET-CT j,o 骨髄穿刺および骨髄生検(典型的な LyP には施行しない)j,o 原発性皮膚 ALCL 所属リンパ節 病変を伴う皮 膚 ALCL 全身性 ALCL 一次治療 (PCTLD-4) を参照 末梢性 T 細胞 リンパ腫 (TCEL-1) を参照 LyP に対する一次 治療(PCTLD-5) を参照 e 免疫表現型および形態像に重複がみられるため、リンパ節内に認められた CD30 陽性 T 細胞を HL と診断しないよう注意が必要である(Eberle FC, Song JY, Xi L, et al. Nodal involvement by cutaneous CD30-positive T-cell lymphoma mimicking classical Hodgkin lymphoma. Amer J Surg Pathol 2012;36:716-725.)。 j リンパ腫様丘疹症(LyP)は悪性疾患とはみなされていないが、他のリンパ系腫瘍(菌状息肉症、古典的ホジキンリンパ腫または原発性皮膚 ALCL)の発症が 認められる。LyP では、合併したリンパ腫による全身性病変が疑われる場合に限り、病期分類のための検査を行うこと。 k 病変の大きさと数のモニタリングが治療効果判定の参考となる。 l 原発性皮膚 ALCL および大細胞変異を来たした MF でリンパ節腫大を伴う場合、診断が全身性 ALCL である可能性を考慮すること。 m 病変部につながるリンパ節腫大のみが認められる場合は、診断は原発性皮膚 ALCL でよい。 n 妊娠中は、多くの skin-directed therapy および全身療法が禁忌、もしくは安全性が不明である。個々の薬剤情報を参照。 o リンパ腫の合併を除外するためにのみ施行される。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 PCTLD-3 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 原発性皮膚CD30陽性T細胞リンパ増殖異常症 亜型 進展度 フォローアップ s 一次治療 奏効 q 孤立性 または 集簇病変 外科的切除±放射線療法 または 放射線療法 q 多巣性 病変 メトトレキサート(100mg 以下で週 1 回) または 放射線療法 q または レチノイド内服 r または Pralatrexate または ブレンツキシマブ ベドチン または 無症状の場合、経過観察 または インターフェロン α(カテゴリー2B) 原発性皮 膚 ALCLp 所属リンパ節病変を伴う 皮膚 ALCL(全身性 ALCL を除く) 最大 44%の症例で病変の退縮が得られる。 q 放射線療法の原則(NHODG-D)を参照。 r 症例報告からの限定的データに基づく(例、bexarotene)。 s 時間の経過とともに菌状息肉症が発生することがあるため、フォロ ーアップ中には徹底的な皮膚診察を継続して行うこと。 再発の有無 を経過観察 無効/難治性 メトトレキサート±放射線療法 q または Pralatrexate±放射線療法 q または ブレンツキシマブ ベドチン±放射線療法 q または 一部の症例では CHOP または CHOEP±放 射線療法 q または 一部の症例では放射線療法 q p 再発/難治例 t 奏効 t 再発の有無 を経過観察 無効/難治性 奏効 病変が皮膚に限定している場 合は、初回治療の選択肢で再 治療 多発皮膚病変または皮膚外病 変については、以下を参照 再発の有無 を経過観察 臨床試験 同じレジメンで治療(難治性 または不耐容の患者以外) 一次治療で使用しなかった代替 レジメン 菌状息肉症用の「カテゴリーC 全身療法」(SYST-CAT C)で 治療(MFSS-A を参照) 無効/難治性 皮膚病変の奏効もしくは臨床的有益性が得られた患者には、奏効期間を最大限に延長するた め、維持または漸減レジメンを考慮すべきである。再発した患者では、同じ治療法で良好な 反応が得られることが多い。PR と判定された患者には、難治例に対する治療に進む前に、反 応を改善させるため、一次治療用の別の選択肢による治療を行うべきである。一次治療後に 再発または不変と判定された患者には、臨床試験への参加を考慮してもよい。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 PCTLD-4 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 原発性皮膚CD30陽性T細胞リンパ増殖異常症 亜型 進展度 病変が限局的で、 症状なし リンパ 腫様丘 疹症 (LyP) 病変が広範 または症状 あり 一次治療 経過観察(無症状の場合は 望ましい) または 外用ステロイド または 光線療法 経過観察 または メトトレキサート (10~35mg を週 1 回 u) または 光線療法 または レチノイド内服 r または 外用ステロイド または 外用 mechlorethamine (ナイトロジェンマスタード) フォローアップ v 再発/難治例 症状なし 経過観察を継続 または 外用ステロイド 症状あり 一次治療で使用しなかった 代替レジメンで治療 または 他のレジメン 奏効 w 再発の有無 を経過観察 無効/難治性 臨床試験 または 経過観察 または 再治療または一次治 療で使用しなかった 代替レジメンで治療 難治性の場合 ブレンツキシ マブ ベドチン または 臨床試験 r 症例報告からの限定的データに基づく(例、bexarotene)。 Kempf W, Pfaltz K, Vermeer MH, et al. EORTC, ISCL, and USCLC consensus recommendations for the treatment of primary cutaneous CD30-positive lymphoproliferative disorders: lymphomatoid papulosis and primary cutaneous anaplastic large-cell lymphoma. Blood 2011;118:4024-4035. v 二次的なリンパ系腫瘍の発生リスクが高いため、生涯のフォローアップが必要 となる。フォローアップ中は徹底的な皮膚診察を継続して行う。 u w 奏効もしくは臨床的有益性が得られた患者には、奏効期間を最大限に延長するた め、維持または漸減レジメンを考慮してもよい。再発した患者では、同じ治療法で 良好な反応が得られることが多い。PR と判定された患者には、難治例に対する治 療に進む前に、反応を改善させるため、一次治療用の別の選択肢による治療を行う べきである。一次治療後に再発または不変と判定された患者には、臨床試験への参 加を考慮してもよい。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 PCTLD-5 NCCN Guidelines Version 2.2015 原発性皮膚CD30陽性T細胞リンパ増殖異常症 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 参考文献 一般的なアプローチ/全身管理の概要 Kempf W, Pfaltz K, Vermeer MH et al. EORTC, ISCL, and USCLC consensus recommendations for the treatment of primary cutaneous CD30+ lymphoproliferative disorders: lymphomatoid papulosis and primary cutaneous anaplastic large cell lymphoma. Blood 2011;118:4024-4035. Vergier B, Beylot-Barry M, Pulford K, et al. Statistical evaluation of diagnostic and prognostic features of CD30+ cutaneous lymphoproliferative disorders: a clinicopathologic study of 65 cases. Am J Surg Pathol 1998;22:1192-1202. Liu HL, Hoppe RT, Kohler S, et al. CD30+ cutaneous lymphoproliferative disorders: the Stanford experience in lymphomatoid papulosos and primary cutaneous anaplastic large cell lymphoma. J Am Acad Dermatol 2003;49:1049-1058. Woo DK, Jones CR, Vanoli-Stolz MN, et al. Prognostic factors in primary cutaneous anaplastic large cell lymphoma: characterization of clinical subset with worse outcome. Arch Dermatol 2009;145:667-674. Skin-directed therapy 外用ステロイド Paul MA, Krowchuk DP, Hitchcock MG, et al. 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Ann Hematol 2013;92:567-568. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 PCTLD-A ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 T細胞大顆粒リンパ球性白血病 精査 診断 a,b 必須 : 末梢血塗抹標本での細胞診;腎臓形または円形の 核とアズール顆粒を含む豊富な細胞質を特徴とす る大型リンパ球を認める 末梢血のフローサイトメトリー c 骨髄穿刺および骨髄生検 d 確定診断に十分な免疫表現型検査 フローサイトメトリーによる細胞表面マーカー 分析:CD3、CD4、CD5、CD7、CD8、 CD16、CD56、CD57、CD28、TCRαβ、 TCRγδ、CD45RA、CD62L 免疫染色パネル:CD3、CD4、CD5、CD7、 CD8、CD56、CD57、EBER、TCRβ、TCRγ、 TIA1、granzyme B、granzyme M e 分子生物学的解析による遺伝子再構成の検出 : TCRβ、TCRγ 特定の状況で有用: フローサイトメトリーによるクローン性の評価: TCR Vβ 遺伝子変異分析:STAT3 および STAT5B 必須: 病歴聴取と身体診察:脾腫、肝腫大の評価;リン パ節腫大の有無(まれ) a 自己免疫疾患の有無 (特に関節リウマチ [RA]) Performance Status 血算、白血球分画、血小板数 生化学検査(comprehensive metabolic panel) 血清学的検査:HIV-1、HIV-2、HTLV-1、HTLV-2 ウイルス DNA または RNA の PCR:HBV、 HCV、EBV、CMV T-LGL 白血病 治療の適応 (LGLL-2) を参照 一部の症例で有用: 自己免疫疾患の血清学的マーカー(例、RF、 ANA、ESR) 肝臓/脾臓の超音波検査 胸部/腹部/骨盤造影 CT(診断可能な画質) f 心エコー検査 a T 細胞大顆粒リンパ球性(LGL)白血病の患者では、関節リウマチなどの自己免 疫疾患を発症することがある。骨髄機能不全を来す疾患の患者では、臨床的意義 のない T 細胞 LGL の小さなクローンが同時に検出されることがある。 b 反応性の LGL リンパ球増加症を除外する必要がある。単クローン性の少数 (500/μL 未満)の LGL または多クローン性の LGL 増加が認められる無症状の患 者では、6 ヵ月ごとに末梢血のフローサイトメトリーおよび TCR 遺伝子再構成の 検査を繰り返すべきである。 c 確定診断は出来るだけした方がよい。特に、T-LGL 数が 500/μL 未満の症例や血 球減少のある症例では確定診断をつけることが不可欠である。 d T-LGL の典型的な免疫学的表現型は以下である:CD3+ CD8+ CD16+ CD57+ CD56- CD28- CD5 dim かつ/または CD7 dim CD45RA+ CD62L- TCRαβ+ TIA1+ granzyme B+ granzyme M+。 e TCR 遺伝子再構成の結果は慎重に解釈すべきである。クローン性の TCR 遺伝 子再構成を示すが、細胞形態および免疫学的表現型検査で異常な T 細胞集団を 認めない場合、それだけで T 細胞腫瘍とは診断できない。こうした現象は、健 常者でも認められること。 f 原因不明の息切れまたは右心不全がみられる患者では。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 LGLL-1 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 T細胞大顆粒リンパ球性白血病 治療の適応 一次治療 治療効果 (4 ヵ月後) フォローアップ 二次治療 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルスの 再活性化(NHODG-B)を参照 9 好中球数<0.5×10 /L ヘモグロビン<10g/dL または赤血球輸血の必要 がある場合 9 血小板数<50×10 /L 治療を要する自己免疫疾 患(典型的には RA) 症状を伴う脾腫 重度の B 症状 肺動脈高血圧症 適応なし 適応あり 経過観察 低用量メトトレキサ ート±ステロイド g または シクロホスファミド g ±ステロイド または シクロスポリン g CR/PR 初回治療 を継続 無効 i 別の一次治療 の選択肢を継 続 h,i 一次治療のす べての選択肢 で無効または 進行または難 治性 CR/PR i 臨床試験 j プリンアナログ k アレムツズマブ 摘脾 上記参照 g 自己免疫疾患のある患者では、メトトレキサート±ステロイドが有益となる可能性があり、貧血のある患者の一次または二次治療では、シクロホスファミドまた はシクロスポリンが選択肢となりうる。Lamy T, Loughran TP Jr. How I treat LGL leukemia. Blood 2011;117(10):2764-74. h 9 9 9 完全奏効は次のように定義される:血算値の回復(Hgb>12g/dL、好中球数>1.5×10 /L、血小板数>150×10 /L)、かつリンパ球増加の解消(<4×10 /L)、 9 9 9 かつ末梢血 LGL 数が正常範囲内(<0.5×10 /L)。部分奏功は次のように定義される:Hgb>8g/dL、かつ好中球数>0.5×10 /L、かつ血小板数>50×10 /L へ血 液学的パラメータが回復し、輸血を要しない。Bareau B, Rey J, Hamidou M, et al. Analysis of a French cohort of patients with large granular lymphocyte leukemia: a report on 229 cases. Hematologica 2010;95:1534-1541. i シクロホスファミドによる治療については、二次性白血病のリスクが増大することから、無効の場合は 4 ヵ月までに制限し、4 ヵ月後に PR が認められた場合で も 12 ヵ月までに制限すること。 j LGL 白血病ではペントスタチン、クラドリビンおよびフルダラビンが使用されている。 k アレムツヅマブは現在では販売されていないが、臨床使用のために入手できる場合がある。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 LGLL-2 NCCN Guidelines Version 2.2015 成人T細胞白血病/リンパ腫 診断 必須 a: b HTLV-1 の血清学的検査 :ELISA 法と ELISA 陽性時の確 認のためのウェスタンブロット法。ウェスタンブロット法 で確実な結果が得られない場合は、HTLV-1 の PCR 法を 行うことができる。 c 血算および末梢血塗沫標本での異型細胞の検索 :慢性型 d におけるリンパ球増加(成人では好中球数>4000/μL) e 末梢血のフローサイトメトリー 特定の状況で有用: 以下の場合は、リンパ節(切除)、皮膚、消化管または骨 髄などの疑わしい病変の生検 f が必要となる: 末梢血で診断を確定できない場合、または 基礎にある感染症(結核、ヒストプラズマ症、トキソプ ラズマ症など)を除外する場合 生検を行う場合、パラフィン切片での免疫組織化学検査 に推奨されるパネル g,h:CD3、CD4、CD5、CD7、 CD8、CD25、CD30 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 診断カテゴリーd 精査 必須: 完全な病歴と診察(全身の皮膚診察を含む) 電解質、BUN、クレアチニン、血清カルシウム、血 清 LDH 胸部/腹部/骨盤/頸部 CT 妊娠可能年齢の女性では妊娠検査(化学療法を予定 している場合) 一部の症例で有用: 上部消化管内視鏡検査 症状のある患者では全身骨 X 線検査 寄生虫に関する便検査(糞線虫の可能性が最も高 い) PET-CT 中枢神経系評価:急性型またはリンパ腫型の全患者 と神経症状がみられる患者では CT、MRI および/ま たは腰椎穿刺 慢性型/くすぶり 型に対する一次 治療(ATLL-2) を参照 急性型に対する 一次治療 (ATLL-3)を 参照 リンパ腫に対 する一次治療 (ATLL-3)を 参照 a ATLL の診断には、腫瘍病変の病理組織学的および免疫表現型検査、末梢血塗抹 標本での形態学的評価および免疫表現型検査、ならびに HTLV-1 の血清学的検査 が必要である。 b 地域別に HTLV-1 の感染率を示したマップを参照。 c 典型的な ATL 細胞(「flower cell」)は、核は特徴的に分葉化しており、クロマ チンは均質かつ緻密で、核小体は小さいか認められず、細胞質は無顆粒で好塩基 性であるが、形態学的には多様なバリエーションが存在する。他の規準を満たさ ない場合の診断には、末梢血の形態学的評価において異型細胞が 5%以上を占め なければならない。 d Shimoyama M and members of The Lymphoma Study Group. Diagnostic criteria and classification of clinical subtypes of adult T-cell leukaemia-lymphoma. A report from the Lymphoma Study Group (1984-87). Br J Haematol 1991;79:428-437. e 典型的な免疫表現型:CD2+ CD3+ CD4+ CD5+ CD7- CD8- CD25+ CD30-/+ TCRαβ+。診断するには、異常な免疫表現型を示す T リンパ球が末梢血中で 5% 以上を占めている必要がある。 f 骨髄浸潤は独立した予後不良因子である。 g 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝 子検査の利用(NHODG-A)を参照。 h 通常は CD2、CD5、CD25、CD45RO、CD29、T 細胞受容体 αβ および HLA-DR の発現を認める CD4 陽性 T 細胞。大半の症例では、CD7-かつ CD26-で、CD3 の発現量が低い。まれな症例では、CD8 陽性もしくは CD4/CD8 二重陽性または 二重陰性である。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 ATLL-1 NCCN Guidelines Version 2.2015 成人T細胞白血病/リンパ腫 ATLL の亜型 d 慢性型/くすぶり型 一次治療 i 臨床試験 または 経過観察 または 臨床的に適応があれば skin-directed therapy(菌状息肉症/セザリー症候群 [MFSS-A]を参照) または ジドブジンおよびインターフェロン j,k 最初の治療効果 (2 ヵ月時点) 奏効例 l 非奏効例 l d i j k l ガイドライン索引 NHL 目次 考察 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) ジドブジンおよびインター フェロンによる治療を継続 臨床試験 または 化学療法 (推奨される治療レジメン [ATLL-B]を参照) または 最善の支持療法 Shimoyama M and members of The Lymphoma Study Group. Diagnostic criteria and classification of clinical subtypes of adult T-cell leukaemia-lymphoma. A report from the Lymphoma Study Group (1984-87). Br J Haematol 1991;79:428-437. 支持療法:スルファメトキサゾール/トリメトプリムによる感染予防+糞線虫症の予防が推奨される。 臨床試験の場合を除き、治療に対する反応が得られないか進行がみられた場合は、ジドブジンおよびインターフェロンによる治療は中止すべきである。臨床的有 益性を示す所見がみられる場合は、最良の効果が得られるまで治療を継続すべきである。生命を脅かす症状が現れた場合は、2 ヵ月の期間より前に治療を中止する ことができる。 ジドブジンおよびインターフェロンに関する参考文献(ATLL-C)を参照。 ATLL の治療効果判定規準(ATLL-A)を参照。奏効例には、CR、不確定 CR および PR が含まれる。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 ATLL-2 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 成人T細胞白血病/リンパ腫 ATLL の亜型 d 急性型 m リンパ腫型 m,n,o 一次治療 i 臨床試験 または ジドブジンおよびインター j,k フェロン または 化学療法 (推奨される治療レジメン [ATLL-B]を参照) 臨床試験 または 化学療法 (推奨される治療レジメン [ATLL-B]を参照) 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) 最初の治療効果 (2 サイクル後) 奏効例 l 前治療を継続 または 同種造血幹細胞移植を考慮 非奏効例 臨床試験 または 支持療法 または まだ用いていない別の治療法: ATLL-B を参照、または二次治療に ついては TCEL-B を参照 または ジドブジンおよびインターフェロン 奏効例 l 化学療法を継続 または 同種造血幹細胞移植を考慮 l 臨床試験 または 支持療法 または 化学療法(二次治療について は TCEL-B を参照) 非奏効例 l d i j Shimoyama M and members of The Lymphoma Study Group. Diagnostic criteria and classification of clinical subtypes of adult T-cell leukaemia-lymphoma. A report from the Lymphoma Study Group (1984-87). Br J Haematol 1991;79:428-437. 支持療法:スルファメトキサゾール/トリメトプリムによる感染予防+糞線虫症 の予防が推奨される。 臨床試験の場合を除き、治療に対する反応が得られないか進行がみられた場合 は、ジドブジンおよびインターフェロンによる治療は中止すべきである。臨床的 有益性を示す所見がみられる場合は、最良の効果が得られるまで治療を継続すべ きである。生命を脅かす症状が現れた場合は、2 ヵ月の期間より前に治療を中止 することができる。 奏効例 同種造血 幹細胞移 植を考慮 l 奏効例 l 同種造血 幹細胞移 植を考慮 k ジドブジンおよびインターフェロンに関する参考文献(ATLL-C)を参照。 ATLL の治療効果判定規準(ATLL-A)を参照。奏効例には、CR、不確定 CR および PR が含まれる。 m 長期治療の有効性は限定的である。移植が有益となっている少数例の症例集積 研究の報告がある。確定的な治療法はない。 n 抗ウイルス療法は有効ではない。 o CNS 予防:髄腔内化学療法が推奨される(メトトレキサートおよびシタラビ ンおよびステロイド)。 l 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 ATLL-3 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 成人T細胞白血病/リンパ腫 ATLL の治療効果判定規準 a 治療効果 定義 リンパ節 節外腫瘤 脾臓、肝臓 皮膚 末梢血 骨髄 完全寛解* すべての病変の消失 正常 正常 正常 正常 正常† 正常 不確定完全 寛解* Bulky 病変における安 定した残存腫瘤 75%以上の ‡ 減少 75%以上の ‡ 減少 正常 正常 正常† 正常 部分寛解* 病変の退縮 50%以上の 減少‡ 50%以上の 減少‡ 増大なし 50%以上の 減少 50%以上の 減少 無関係 安定* 完全/部分寛解が得られ ないが、進行もない 大きさの変化 なし 大きさの変化 なし 大きさの変化 なし 大きさの変化 なし 変化なし 変化なし 再発または 進行 新たな病変の出現また は既存の病変の増大 新たな出現ま たは 50%以上 の増加§ 新たな出現ま たは 50%以上 の増加§ 新たな出現ま たは 50%以上 の増加 50%以上の 増加 50%以上の # 増加 再出現 * 各規準を最低でも 4 週間満たす必要がある。 † Flower cell が 5%未満を維持する場合は、flower cell を含むリンパ球数が 9 4×10 /L 未満であれば、完全寛解を得たと判断する。 ‡ 測定可能病変の長径と短径の積和により計算する。 a § ♯ 測定可能病変の積和が最低値から 50%以上 j 増加した場合と定義される。 Flower cell 数が最低値から 50%以上増加し、かつ flower cell を含むリンパ 9 球数が 4×10 /L を超える場合と定義される。 Tsukasaki K, Hermine O, Bazarbachi A, et al. Definition, prognostic factors, treatment, and response criteria of adult T-cell leukemia-lymphoma: A proposal from an international consensus meeting. J Clin Oncol 2009;27:453-459. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 ATLL-A NCCN Guidelines Version 2.2015 成人T細胞白血病/リンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン (アルファベット順) a 化学療法 CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、prednisone) CHOEP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、エトポシド、prednisone) Dose-adjusted EPOCH(エトポシド、prednisone、ビンクリスチン、シクロホスファミド、ドキソルビシン) Hyper-CVAD(シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシン、デキサメタゾン)と大量メトトレキサート およびシタラビンを交互 a これらのレジメンの使用に関する公表データはない;しかし、ATLL の治療用に NCCN 加盟施設で使用されている。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 ATLL-B NCCN Guidelines Version 2.2015 成人T細胞白血病/リンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 ジドブジンおよびインターフェロンに関する参考文献 ジドブジンおよびインターフェロン Bazarbachi A, Hermine O. Treatment with a combination of zidovudine and alpha-interferon in naive and pretreated adult T-cell leukemia/lymphoma patients. J Acquir Immune Defic Syndr Hum Retrovirol 1996;13 Suppl 1:S186-190. Bazarbachi A, Plumelle Y, Carlos Ramos J, et al. Meta-analysis on the use of zidovudine and interferon-alfa in adult T-cell leukemia/lymphoma showing improved survival in the leukemic subtypes. J Clin Oncol 2010;28:4177-4183. Hermine O, Allard I, Levy V, Arnulf B, Gessain A, Bazarbachi A. A prospective phase II clinical trial with the use of zidovudine and interferonalpha in the acute and lymphoma forms of adult T-cell leukemia/lymphoma. Hematol J 2002;3:276-282. Hodson A, Crichton S, Montoto S, et al. Use of zidovudine and interferon alfa with chemotherapy improves survival in both acute and lymphoma subtypes of adult T-cell leukemia/lymphoma. J Clin Oncol 2011;29:4696-4701. White JD, Wharfe G, Stewart DM, et al. The combination of zidovudine and interferon alpha-2B in the treatment of adult T-cell leukemia/lymphoma. Leuk Lymphoma 2001;40:287-294. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 ATLL-C ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 T細胞前リンパ球性白血病 診断 必須: 組織型は診断に必須ではない 形態学的評価のための末梢血塗沫標本の分析 確定診断のための末梢血検体でのフローサイトメト リーa TdT, CD1a, CD2, CD3, CD4, CD5, CD7, CD8, CD52, TCRαβ 細胞遺伝学的検査: inv(14)(q11;q32)、 t(14;14)(q11;q32)、t(X;14)(q28;q11)、8 トリソミー 特定の状況で有用となる検査: 以下を検出する分子生物学的分析:TCRβ、TCRγ 遺 伝子の再構成、MTCP1 遺伝子の再構成、ATM 変 異、TCL1 の過剰発現 骨髄生検 IHC パネル:CD1a、TdT、CD2、CD3、CD5、 TCL1 精査 必須: 徹底した病歴聴取と診察(徹底的な皮膚診 察を含む)およびリンパ節、脾臓、肝臓の 評価。 Performance Status LDH、電解質、BUN、クレアチニン 血算、白血球分画 胸部/腹部/骨盤 CT 一部の症例で有用となる検査: MUGA スキャン/心エコー検査(治療にアン トラサイクリン系またはアントラキノン系 薬剤が含まれる場合) 骨髄評価 PET-CT HTLV-1 の血清学的検査:ELISA 法と ELISA 陽性時の確認のためのウェスタンブ ロット法 Alemtuzumab による治療を考慮している場 合は、活動性感染症のスクリーニングと CMV の血清学的検査を考慮する 症状なし 症状あり b 進行または症 状出現まで経 過観察 TPLL-2 を参照 a 典型的な免疫表現型:CD1a-、TdT-、CD2+、sCD3+/-、cCD3+/-、CD5+、CD7++、CD52++、TCRαβ+、CD4+/CD8-(65%)、CD4+/CD8+(21%)、 CD4-/CD8+(13%)。 b 少数の患者では、症状がみられない場合があり、様々な期間にわたってインドレントな経過をたどる可能性がある。このような一部の症例では、待機的な 経過観察が妥当な選択肢の 1 つとなる。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 TPLL-1 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 T細胞前リンパ球性白血病 症状あり 初回治療 c 初回治療の効果 地固め療法 c 完全 または 部分奏効 同種造血幹細胞移植を考 慮(ドナーを確保できる 場合) 症状あり 臨床試験(望ましい) d e 静注 alemtuzumab の単剤投与 e alemtuzumab を含む多剤併用レジメン FMC(フルダラビン、ミトキサントロ ン、シクロホスファミド)に続いて alemtuzumab 静注 d d alemtuzumab 静注 およびペントスタ チン 無効 または 進行 二次治療 c 臨床試験(望ましい) 初回治療で使用されな かった代替レジメンを 考慮 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルスの 再活性化(NHODG-B)を参照 c 治療に関する参考文献(TPLL-A)を参照。 T-PLL 患者では皮下投与での有効性が劣ることを示したデータに基づき、alemtuzumab は皮下投与より静脈内投与の方が望ましい(Dearden CE, Khot A, Else M, et al. Alemtuzumab therapy in T-cell prolymphocytic leukaemia: Comparing efficacy in a series treated intravenously and a study piloting the subcutaneous route. Blood 2011;118:5799-5802)。 e CMV の再活性化に対するモニタリングを行うこと。Alemtuzumab±プリンアナログで治療を行う場合は、ヘルペスウイルスおよび PCP の感染予防が推奨される。 d 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 TPLL-2 NCCN Guidelines Version 2.2015 T細胞前リンパ球性白血病 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 治療に関する参考文献 Alemtuzumab Dearden CE, Matutes E, Cazin B, et al. High remission rate in T-cell prolymphocytic leukemia with CAMPATH-1H. Blood 2001;98:1721-1726. Keating MJ, Cazin B, Coutre S, et al. Campath-1H treatment of T-cell prolymphocytic leukemia in patients for whom at least one prior chemotherapy regimen has failed. J Clin Oncol 2002;20:205-213. Dearden CE, Khot A, Else M, et al. Alemtuzumab therapy in T-cell prolymphocytic leukaemia: Comparing efficacy in a series treated intravenously and a study piloting the subcutaneous route. Blood 2011;118:5799-5802. Alemtuzumab+ペントスタチン Ravandi F, Aribi A, O'Brien S, et al. Phase II study of alemtuzumab in combination with pentostatin in patients with T-cell neoplasms. J Clin Oncol 2009;27:5425-5430. FMC(フルダラビン、ミトキサントロン、シクロホスファミド)に続いて alemtuzumab Hopfinger G, Busch R, Pflug N, et al. Sequential chemoimmunotherapy of fludarabine, mitoxantrone, and cyclophosphamide induction followed by alemtuzumab consolidation is effective in T-cell prolymphocytic leukemia. Cancer 2013;119:2258-2267. 同種造血幹細胞移植 Castagna L, Nozza A, Bertuzzi A, Siracusano L, Timofeeva I, Santoro A. Allogeneic peripheral blood stem cell transplantation with reduced intensity conditioning in primary refractory prolymphocytic leukemia: graft-versus-leukemia effect without graft-versus-host disease. Bone Marrow Transplant 2001;28:1155-1156. 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Leukemia 2012;26:972-972. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 TPLL-A ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻型 診断 a 必須: 腫瘍を代表するパラフィンブロックの 1 つ以上における すべての標本の血液病理学的検討。コンサルト検体が診 断に適さない場合には再生検を行う。 FNA または針生検単独はリンパ腫の初回診断には適さな b い 。 切除生検や切開生検用の組織が容易に得られない特別な 状況においては、針生検と、鑑別診断(免疫組織化学検 査、フローサイトメトリー、抗原受容体遺伝子再構成を 検出する PCR 法、および主要な転座に関する FISH 法) のための FNA 生検の併用で診断に十分な場合がある。 c,d 確定診断に適した免疫表現型検査 。 IHC パネル:臨床的に NKTL が強く疑われる場合は、 最初の検査パネルに以下を含めること:cCD3ε、 CD56、EBER-ISH e 特定の状況で有用となる検査: 以下を検出する分子生物学的検査:TCR 遺伝子再構成 IHC パネル: B 細胞系:CD20 T 細胞系:CD2、CD7、CD8、CD4、CD5 その他:CD30、Ki-67 亜型 精査 対象に含まれる 亜型: 節外性 NK/T 細胞リ ンパ腫、鼻型 対象に含まれない 亜型: NK 細胞白血病 前駆 NK 細胞腫瘍 a 本疾患の診療に熟練した施設で治療を行うことが望ましい。 診断時の生検組織において壊死がきわめて高頻度でみられ、それにより診断が大きく遅れること がある。壊死のない組織を得る確率を高めるため、病変の辺縁部を含めた生検を行うこと。 明らかな病変が認められない部位においても、複数回の鼻咽頭生検を施行しておくことが有用で ある。 c 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査の利用 (NHODG-A)を参照。 d 典型的な NK 細胞免疫表現型:CD20-、CD2+、cCD3ε+(表面 CD3-)、CD4-、CD5-、CD7-/+、 CD8-/+、CD43+、CD45RO+、 CD56+、T 細胞受容体(TCR)αβ-、TCRγδ-、EBV- EBER+。 TCR および Ig 遺伝子は胚細胞型である(NK 細胞系の場合)。細胞傷害性顆粒蛋白(TIA1、 perforin、granzyme B)を通常発現している。典型的な T 細胞免疫表現型:CD2+ sCD3+ cCD3+、CD4、CD5、CD7、CD8 は一定せず、CD56+/- EBV-EBER+ TCRαβ または γδ+、細胞 傷害性顆粒蛋白+。TCR 遺伝子はクローナルに再構成している。 b 必須: 身体診察:鼻咽頭病変(Waldeyer 輪を 含む)の十分な耳鼻咽喉科評価、精巣お よび皮膚に注意すること Performance Status B 症状 血算、白血球分画、血小板数 LDH 生化学検査(comprehensive metabolic panel) 尿酸 f 骨髄生検+骨髄穿刺 診断可能な画質での胸部/腹部/骨盤部の 造影 CT および/または PET-CT 鼻腔、硬口蓋、前頭蓋窩、鼻咽頭のみを 対象とする CT または MRI g NK/T 細胞リンパ腫の予後指標の算出 MUGA スキャン/心エコー検査(治療に アントラサイクリン系またはアントラキ ノン系薬剤が含まれる場合) h EBV のウイルス量 治療前評価のための RT への同時紹介 一部の症例で有用となる検査: 妊娠可能年齢の女性では妊娠検査 妊孕性および精子保存に関する話し合い HIV 寛解導入 療法 (NKTL-2) を参照 e 陰性の場合は別の診断を想定した病理学的検討を行うこと。 骨髄穿刺:リンパ球集簇はまれであるが、EBER-1 が陽性の場合は骨髄浸潤ありと する。血球貪食像を認めることがある。 g NK/T 細胞リンパ腫の予後指標(NKTL-A)を参照。 h EBV のウイルス量は診断において重要であり、病勢モニタリングにおいても重要と なりうる。陽性の結果は NK/T 細胞リンパ腫、鼻型の診断を支持する。EBV のウイ ルス血症が正常化しない場合、病変残存を間接的に示しているものと考えるべきで ある。 f 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NKTL-1 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻型 寛解導入療法 病期 リスク因子なし I期 リスク因子 の評価 何らかのリスク因子 あり 鼻 II 期 IV 期 鼻以外 i I~IV 期 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮 (NHODG-B を参照) 許可を得て改変:Kohrt H, Lee M, Advani R. Risk stratification in extranodal natural killer/T-cell lymphoma. Expert Rev Anticancer Ther 2010;10:1395-1405. Available at: http://informahealthcare.com/doi/abs/10.1586/era.10.130. i 鼻以外の IE 期というまれな状況において、単一皮膚病変に対する病変部 RT を考慮することがある。 j 推奨される治療レジメン(NKTL-B)を参照。 臨床試験 または j RT 単独 または 同時併用化学放射線療法 j または j 逐次的化学放射線療法 臨床試験 または 同時併用化学放射線療法 j または 逐次的化学放射線療法 j RT 後の評価 (NKTL-3)を 参照 臨床試験 または 同時併用化学放射線療法 j または 多剤併用化学療法レジメン j (pegaspargase ベース) ± RT j リスク因子 (NKTL-A の NK/T 細胞リンパ腫の予後指標の評価項目を含む) includes elements of NK/T-cell Lymphoma PI on NKTL-A) 年齢>60 歳 局所腫瘍浸潤(LTI); B 症状あり 骨または皮膚 ECOG PS≧2 Ki-67 強陽性の組織学的所見 7 LDH 高値 EBV DNA 値≧6.1×10 コピー/mL 所属リンパ節病変あり 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NKTL-2 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻型 治療効果 k 放射線療法後の評価 CR I 期(リスク因 子の有無は問 わない) l PR 追加治療 経過観察 適格な場合は造血幹細胞移植 (HSCT)m n 難治例 二次化学療法 または 最良の支持療法 CR または PR HSCT m を考慮 難治例 二次化学療法 n または 最良の支持療法 鼻 放射線療法後の評価 初回治療前に施行した 画像検査(CT、MRI ま たは PET-CT)を再施行 する 内視鏡検査での観察お よび再生検 EBV のウイルス量 II 期、 IV 期 鼻以外 i I~IV 期 実施可能の場合は HSCT m k 許可を得て改変: Kohrt H, Lee M, Advani R. Risk stratification in extranodal natural 非ホジキンリンパ腫の Lugano 効果判定規準(NHODG-C)を参照。 killer/T-cell lymphoma. Expert Rev Anticancer Ther 2010;10:1395-1405. ENT 評価で陰性の場合を含む。 m 適合ドナーがいる場合、同種移植が望ましい。 n 多剤併用化学療法レジメン(pegaspargase ベース)とする。推奨される治療レジメン(NKTL-B)を参照。 l 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NKTL-3 NCCN Guidelines Version 2.2015 節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻型 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NK/T 細胞リンパ腫の予後指標 a すべての患者 血清 LDH 値>施設基準値上限 B 症状あり N1~N3 のリンパ節病変あり、M1 ではない Ann Arbor 分類の IV 期 リスク因子の数 Low Low intermediate High intermediate High a 0 1 2 3~4 Lee J, Suh C, Park YH, et al. Extranodal natural killer T-cell lymphoma, nasal-type: A prognostic model from a retrospective multicenter study. J Clin Oncol 2006;24:612-618. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NKTL-A NCCN Guidelines Version 2.2015 節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻型 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン a (アルファベット順) 多剤併用化学療法レジメン(pegaspargase ベース) AspaMetDex(pegaspargase、メトトレキサート、デキサメタゾン)(二次治療用のレジメンとして報告されている。) SMILE 療法(ステロイド[デキサメタゾン]、メトトレキサート、イホスファミド、pegaspargase、エトポシド) 同時化学放射線療法(CCRT) CCRT(照射 50Gy と DeVIC 療法[デキサメタゾン、エトポシド、イホスファミド、カルボプラチン]3 コース) CCRT(照射 40~52.8Gy+シスプラチン)の後に VIPD 療法(エトポシド、イホスファミド、シスプラチン、デキサメタゾン)3 コース 逐次的化学放射線療法 SMILE 療法の後に RT 45~50.4Gy VIPD 療法の後に RT 45~50.4Gy 放射線療法単独 推奨腫瘍線量は 50Gy 以上 治療早期または最初からの RT は、上部気道消化管の限局期節外性 NK/T 細胞リンパ腫、鼻型患者における OS および DFS の改善に重要な役 割を果たしてきた。 最初からの RT は、特に I 期患者においてより長い生存をもたらす可能性がある。 a レジメンに関する参考文献(NKTL-B 2 of 2)を参照。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NKTL-B 1 of 2 NCCN Guidelines Version 2.2015 節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻型 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン 参考文献 多剤併用化学療法レジメン Yamaguchi M, Suzuki R, Kwong YL, et al. Phase I study of dexamethasone, methotrexate, ifosfamide, L-asparaginase, and etoposide (SMILE) chemotherapy for advanced-stage, relapsed or refractory extranodal natural killer (NK)/T-cell lymphoma and leukemia. Cancer Sci 2008;99:1016-1020. Yamaguchi M, Kwong YL, Kim WS, et al. Phase II study of SMILE chemotherapy for newly diagnosed stage IV, relapsed, or refractory extranodal natural killer (NK)/T-cell lymphoma, nasal type: The NK-Cell Tumor Study Group Study. J Clin Oncol 2011;29:4410-4416. Jaccard A, Gachard N, Marin B, et al. Efficacy of L-asparaginase with methotrexate and dexamethasone (AspaMetDex regimen) in patients with refractory or relapsing extranodal NK/T-cell lymphoma, a phase 2 study. Blood 2011;117:1834-1839. 同時併用化学放射線療法 Yamaguchi M, Tobinai K, Oguchi M, et al. Concurrent chemoradiotherapy for localized nasal natural killer/T-cell lymphoma: an updated analysis of the Japan clinical oncology group study JCOG0211. J Clin Oncol 2012;30:4044-4046. Kim SJ, Kim K, Kim BS, et al. Phase II trial of concurrent radiation and weekly cisplatin followed by VIPD chemotherapy in newly diagnosed, stage IE to IIE, nasal, extranodal NK/T-cell lymphoma: Consortium for Improving Survival of Lymphoma study. J Clin Oncol 2009;27:6027-6032. Yamaguchi M, Tobinai K, Oguchi M, et al. Phase I/II study of concurrent chemoradiotherapy for localized nasal natural killer/T-cell lymphoma: Japan Clinical Oncology Group Study JCOG0211. J Clin Oncol 2009;27:5594-5600. 放射線療法単独 Huang MJ, Jiang Y, Liu WP, et al. Early or up-front radiotherapy improved survival of localized extranodal NK/T-cell lymphoma, nasal-type in the upper aerodigestive tract. Int J Radiat Oncol Biol Phys 2008;70:166-174. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NKTL-B 2 of 2 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 移植後リンパ増殖性疾患 診断 精査 必須: 病理組織検査と確定診断に十分な免疫表現型検査。 提供された検体で十分に診断できない場合は再生検 を施行する。 IHC パネル:CD3、CD5、CD10、BCL6、 BCL2、IRF4/MUM1、CD20、CD79a、PAX5、 Ki-67、κ 鎖、λ 鎖 フローサイトメトリーによる細胞表面マーカー解 析:CD3、CD5、CD7、CD4、CD8、CD19、 CD20、CD10、κ 鎖、λ 鎖 EBV-LMP1 または EBER-ISH によるエプスタイ ン・バーウイルスの評価(EBV-LMP1 陰性ならば EBER-ISH が推奨される) 必須: Performance Status アルブミン 免疫抑制レジメン LDH、電解質、BUN、クレアチニ ン 血算、白血球分画 b B 型肝炎検査 胸部/腹部/骨盤 CT 特定の状況で有用: 追加の免疫表現型検査 IHC パネル:CD15、CD30、CD45、CD7、 CD4、CD8、ALK、TIA-1、granzyme B、 CD57、CD56、CD138 フローサイトメトリーによる細胞表面マーカー解 析:CD138、細胞質の κ 鎖および λ 鎖、CD30、 CD57、CD56、CD16、CD25、CD52 以下を検出する分子遺伝学的分析:IgH 遺伝子の再 構成 a BCL6 遺伝子の変異分析 サザンブロット法による EBV の評価 a b 一部の症例で有用: MUGA スキャン/心エコー検査 (治療にアントラサイクリン系ま たはアントラセネジオン系薬剤が 含まれる場合) 骨髄評価 PET-CT 脳 MRI EBV PCR CMV PCR 初回感染か再活性化かを調べる EBV の血清学的検査 早期病変 多形性 一次治療 (PTLD-2) を参照 単形性 古典的ホジキ ンリンパ腫 NCCN ホジキンリンパ腫 ガイドラインを参照 BCL6 陽性の所見には免疫抑制薬の減量での効果不良との関連が報告されている。 抗体療法+化学療法に伴う再活性化のリスクがあるため、B 型肝炎検査の適応となる。この検査には、危険因子のない患者では B 型肝炎表面抗原と B 型肝炎コア 抗体を含める。危険因子がある患者と B 型肝炎の既往がある患者では、e 抗原を追加する。陽性となった場合は、ウイルス量を測定し、消化器専門医にコンサル トする。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 PTLD-1 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 移植後リンパ増殖性疾患 一次治療 PTLD の亜型 最初の治療効果 二次治療 完全奏効 免疫抑制の管理 g と EBV PCR のモニタリング 残存または進行 リツキシマブの投与と EBV PCR のモニタリング 完全奏効 EBV PCR のモニタリングおよび: 経過観察 または 可能ならば RI の継続 ±リツキシマブ維持療法 残存または進行 免疫化学療法 または 臨床試験 または EBV 特異的細胞傷害性 T 細胞による 免疫療法(EBV が原因の場合) 完全奏効 フォローアップに関する適切な組織型 別ガイドラインを参照 免疫抑制薬の減量(RI)d 早期病変 d 全身性 可能なら RI および: f リツキシマブ単独 または e 免疫化学療法 限局性 可能なら RI および: RT±リツキシマブ または 手術±リツキシマブ または リツキシマブ単独 多形性 d 単形性 e d c 可能なら RI および: f リツキシマブ単独 または e 免疫化学療法 残存または進行 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮(NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルスの再活性化(NHODG-B)を参照 c 治療は個々の組織型に基づく。 d RI 療法に対する反応は多様であり、患者を綿密にモニ タリングする必要がある。RI は移植チームと連携して 行うべきである。 e 同時または逐次免疫化学療法については、推奨される 治療レジメン(PTLD-A)を参照。 f 症状が高度ではない患者または併存症のために化学療法 に耐えられない患者における段階的なアプローチの一部 として。 g 免疫抑制療法の再増量は、最初の RI の程度と同種臓器移 植片の性質を考慮しながら、個別化するべきである。こ れらの決定は移植チームと連携して判断すべきである。 一次治療が RI であった場合は、続い てリツキシマブまたは免疫化学療法 または 一次治療がリツキシマブ単剤療法であ った場合は、続いて免疫化学療法 e または 臨床試験 または EBV 特異的細胞傷害性 T 細胞による 免疫療法(EBV が原因なら) 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 PTLD-2 NCCN Guidelines Version 2.2015 移植後リンパ増殖性疾患 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 推奨される治療レジメン (アルファベット順) 併用免疫化学療法 RCHOP(リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、prednisone) a RCHOEP リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、prednisone、エトポシド) アントラサイクリン系薬剤に耐えられない健康状態不良の患者に対しては、具体的なレジメンは特定されていないが、以下 のものが選択肢に含まれる: a RCVP(リツキシマブ、シクロホスファミド、ビンクリスチン、prednisone) a RCEPP(リツキシマブ、シクロホスファミド、エトポシド、prednisone、プロカルバジン) a RCEOP(リツキシマブ、シクロホスファミド、エトポシド、ビンクリスチン、prednisone) 逐次免疫化学療法 2 リツキシマブ 375mg/m を週 1 回投与×4 週間、続いて CHOP-21±リツキシマブを 9 週目の 1 日目から開始×4 サイクル 腫瘍崩壊症候群の予防を考慮(NHODG-B を参照) モノクローナル抗体とウイルスの再活性化(NHODG-B)を参照 a これらのレジメンの使用に関する公表データはないが、NCCN 加盟施設で PTLD の治療に用いられている。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 PTLD-A NCCN Guidelines Version 2.2015 キャッスルマン病 診断 a,b,c 必須: リンパ増殖性疾患の代表的なパラフィンブロック 1 つ以上から作成したすべての切片を血液病理学 的に検討する。提供された検体で十分に診断でき ない場合は再生検を施行する。 穿刺吸引生検(FNA)または針生検のみでは一般 にキャッスルマン病の初期診断には適さない。切 除生検または切開生検が望ましい。 d 確定診断のための適切な免疫表現型検査 IHC パネル:κ/λ、CD20、CD3、CD5、 CD138、HHV-8 LANA-1 EBER-ISH 特定の状況で有用: 免疫グロブリンおよび TCR 遺伝子の再構成を検 出する分子遺伝学的解析(PCR) e IHC:Ki-67 陽性細胞数、免疫グロブリン重鎖 、 CD10、BCL2、BCL6、cyclin D1、CD21、 もしくは CD23、CD38、MUM-1、PAX-5 フローサイトメトリーによる細胞表面マーカー解 析:κ/λ、CD19、CD20、CD5、CD23、CD10 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 f 精査 必須: 身体診察:リンパ節関連領域(Waldeyer 輪を含める)と 肝臓および脾臓の大きさに注意する Performance Status g 疾患の活動性の規準の評価 血算、白血球分画、血小板数 生化学検査(comprehensive metabolic panel) LDH、CRP、ESR β2 ミクログロブリン、血清蛋白電気泳動および尿電気泳動とそ れらの免疫固定法、血清中免疫グロブリン軽鎖、免疫グロブリン 定量 h HIV ELISA、PCR 法による HHV-8 DNA 測定、B 型肝炎検査 、 PCR 法による EBV DNA 測定 PET-CT(望ましい)または診断に堪えうる胸部/腹部/骨盤の造影 CT 妊娠可能年齢の女性では妊娠検査(化学療法を予定している場 合) 特定の状況で有用: HHV-8/KSHV 陽性または HIV 陽性の場合は、カポジ肉腫の合併 に対するスクリーニングが強く推奨される。 骨髄生検+骨髄穿刺 頸部造影 CT MUGA スキャン/心エコー検査(アントラサイクリン系またはア ントラキノン系薬剤をベースとするレジメンの適応がある場合) i sIL-6、sIL10、VEGF、尿酸、フェリチン C 型肝炎検査 妊孕性の問題および精子保存に関する話し合い 限局性 CD-2 を参照 多中心性 CD-3 を参照 e a キャッスルマン病を伴う AIDS 関連リンパ腫については、AIDS-1 を参 照。HIV 感染のない患者のキャッスルマン病を伴う DLBCL について は、BCEL-1 を参照。 b ヒアリン血管型(ほぼ常に単中心性、HHV8 陰性)と形質細胞型(多中 心性のことがあり、しばしば HHV8 陽性±HIV 陽性)の 2 種類がある。 c DLBCL の 2 つの型が HHV8 陽性の PC 型と関連する:plasmablastic (EBV 陰性)と「germinotropic」(EBV 陽性)。 d 成熟 B 細胞および NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/ 遺伝子検査の利用(NHODG-A)を参照。 正常な形質細胞は IgG または IgA polytypic であるが、HHV8 陽性の形質細胞型では、形 質芽球が IgM λ である。 f 多発神経障害と単クローン性形質細胞障害が併発している場合は、POEMS 症候群に対す る精査が推奨される。 g 疾患の活動性の規準(CD-A)を参照。 h 抗体療法+化学療法に伴う再活性化のリスクがあるため、B 型肝炎検査の適応となる。 この検査には、危険因子のない患者では B 型肝炎表面抗原と B 型肝炎コア抗体を含め る。B 型肝炎の危険因子あるいは既往がある患者では、e 抗原を追加する。陽性となった 場合は、ウイルス量を測定し、消化器専門医にコンサルトする。 i 急性期反応物質の測定が治療効果のモニタリングに有用となることがある。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CD-1 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 キャッスルマン病 一次治療 二次治療 完全切除 経過観察 再発 外科的に 切除可能 再発 症状なし 経過観察 症状あり 下の外科的に切除不 能を参照 部分切除 限局性 CD j 外科的に切除 不能 j k 放射線療法 または リツキシマブ ±prednisone ±シクロホスファミド または 塞栓術を考慮 外科的に切 除可能 完全切除 経過観察 再発・ 難治例 k 外科的に切除 不能 一次治療の選択肢で 未施行のもの 可能な場合は手術または RT または塞栓術による局 所療法を考慮 または リツキシマブによる全身 療法 ±prednisone ±シクロホスファミド または HIV 陰性 HHV8 陰性患者 には siltuximab/トシリズ マブを適用 Bulky 病変を認めない患者は RT 後に経過観察としてもよい。 DLBCL への組織学的形質転化もしくは他の悪性腫瘍または日和見感染症を除外するための生検を奨励する。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CD-2 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 キャッスルマン病 一次治療 HIV-1 陰性 HHV-8 陰性 MCD(疾患 の活動性の 規準 g を満た すが臓器不 全はない) 奏効 siltuximab の場合は、 進行するまで継続 リツキシマブの場合 は、経過観察として進 行時に再治療 再発 k 難治例に対する治療 に進む前に一次治療 の別の選択肢で治療 o 無効 m HIV-1 陽性/ HHV-8 陽性 i または HIV-1 陰性/ HHV-8 陽性 MCD(劇症型 の HHV 陽性 ±臓器不全) siltuximab または リツキシマブ ±prednisone 再発 リツキシマブ (望ましい) ±リポソーマル・ ドキソルビシン m ±prednisone または ジドブジン +ガンシクロビル/ バルガンシクロビル 併用療法±リツキシマブ CHOP CVAD CVP リポソーマル・ドキソル ビシン 経過観察 奏効 再発 k 難治例に対する治療 難治例 または進行例 に進む前に一次治療 o (CD-4) の別の選択肢で治療 無効 奏効 経過観察 再発 k 無効 m g k l 疾患の活動性の規準(CD-A)を参照。 DLBCL への組織学的形質転化もしくは他の悪性腫瘍または日和見感染症を除 外するための生検を奨励する。 HIV 陽性患者には全例に多剤併用抗レトロウイルス療法(cART)を併用する こと。 一次治療でリツキシマブまたは prednisone を投与する場合は、同時にカポジ肉 腫の治療が必要となる。 n カポジ肉腫のある患者には、flare up を回避するために、リツキシマブとリポ ソーマル・ドキソルビシンの併用が強く推奨される。 o リツキシマブによる治療の完了から 6 ヵ月以上経過してからの進行の場合は、 リツキシマブ±prednisone を制約なしで繰り返すことができる。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CD-3 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 キャッスルマン病 難治例または 進行例 単剤療法 p(望ましい) ±ガンシクロビル/バルガンシク ロビル(HHV-8 陽性の場合) エトポシド[経口または静注] ビンクリスチン リポソーマル・ドキソルビシン 難治例または 進行例 g k 再発・ k 難治例 奏効 経過観察 または HHV-8 陽性の場合は、 バルガンシクロビル 維持治療 再発・ k 難治例 または 併用療法 ±リツキシマブ(以前に投与して いない場合) CHOP CVAD CVP リポソーマル・ドキソルビシン p 無効 別の併用療法で治療 ±リツキシマブ(以前に投 与していない場合) 別の単剤または併用 療法を考慮 ボルテゾミブ ±リツキシマブ トシリズマブ anakinra サリドマイド ±リツキシマブ lenalidomide 高用量ジドブジン +バルガンシクロ ビル 自家造血幹細胞移植 臓器不全のない無症状の患者には単剤療法が望ましく、臓器不全のある劇症例には併用療法が望ましい。 疾患の活動性の規準(CD-A)を参照。 DLBCL への組織学的形質転化もしくは他の悪性腫瘍または日和見感染症を除外するための生検を奨励する。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CD-4 NCCN Guidelines Version 2.2015 キャッスルマン病 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 疾患の活動性の規準 a 発熱がある 他の病因がない状態で、血清 C 反応性蛋白値が 20mg/L を超えて上昇する 以下に示す他の MCD 関連症状のうち少なくとも 3 つが認められる 末梢リンパ節腫大 脾腫 浮腫 胸水 腹水 咳嗽 鼻閉 口腔乾燥 発疹 中枢神経症状 黄疸 自己免疫性溶血性貧血 a Gérard L, Bérezné A, Galicier L, et al. Prospective study of rituximab in chemotherapy-dependent human immunodeficiency virus associated multicentric Castleman's disease: ANRS 117 CastlemaB Trial. J Clin Oncol 2007;25:3350-3356. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 CD-A NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査の利用 a (臨床および形態学的特徴との相関を踏まえて使用すること) 一般原則 形態学±臨床的特徴に基づき、専門的な検査を選択・解釈する。 鑑別診断は形態学±臨床状況に基づく。 形態学的診断に適した一般的な検査項目から開始し、鑑別診断に基づき抗体検査を限定して行う。 臨床的に緊急の状況でないかぎり、不必要な抗体を多用する「ショットガン」検査は控えること。 初回検査結果に基づき、抗原検査を付け足す。 続いて必要であれば遺伝子検査を行う。 免疫表現型+形態学が特異的でない場合は、臨床像に立ち返ること 次ページに続く(NHODG-A 2 of 11) 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-A 1 of 11 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査の利用 a (臨床および形態学的特徴との相関を踏まえて使用すること) B 細胞抗原陽性 b,c(CD19、CD20、CD79a、PAX5) 形態学 細胞学 小細胞 中型細胞 大細胞 パターン びまん性 節性、濾胞性、マントル、辺縁帯 洞 臨床像 年齢(小児、成人) 部位 節性 節外性、特定の部位 免疫表現型 ナイーブ B 細胞:CD5、CD23 GCB 細胞:CD10、BCL6、FDC(CD21、CD23) Post-GCB 細胞:IRF4/MUM1、CD138 免疫グロブリン重鎖および軽鎖(表面、細胞質、クラススイッチ、 軽鎖型) 癌遺伝子産物:BCL2、cyclin D1、MYC、BCL6、ALK ウイルス:EBV、HHV8 その他:CD43、Ki-67 遺伝子検査 BCL2、BCL6、CCND1、MYC、ALK、MYD88、BRAF、IG 再構成 T または NK/T 細胞抗原陽性 b,c(CD2、CD3、CD5、CD7) [かつ B 細胞抗原陰性] 形態学 未分化型 vs 未分化型以外 表皮向性 臨床像 年齢(小児、成人) 部位 皮膚 皮膚以外の節外部位(特定の部位) 節性 免疫表現型 CD30、ALK*、CD56、βF1、細胞傷害性顆粒蛋白、CD4、 CD8、CD5、CD7、TCRαβ、TCRγδ、CD1a、TdT 濾胞性 T 細胞:CD10、BCL6、CD57、CD279(PD1) ウイルス:EBV、HTLV1(クローン性) 遺伝子検査 ALK、TCR、HTLV1 *CD30 陽性の場合は常に ALK を検査する。 初回の形態学的、臨床的、免疫表現型解析 (NHODG-A 3 of 11)を参照 a これらは一般的なガイドラインとなるように作られている。結果の解釈は個々の状況に基づくべきであり多様である。すべての症例で全検査が必要となるわけで はない。 b 一部のリンパ系腫瘍は 汎白血球(CD45)、汎 B 細胞、 汎 T 細胞抗原を欠くことがある。形態学的および臨床的特徴で絞り込んだ鑑別診断(例えば、形質細胞骨 髄腫、ALK 陽性 DLBCL、形質芽細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫、NK 細胞リンパ腫)に基づいて追加抗体を選択すべきである。 c 高分化型 B 細胞または特定の PTCL が疑われない限り、通常は汎 B 細胞マーカー1 つ(CD20)と汎 T 細胞マーカー1 つ(CD3)で検査を行う。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-A 2 of 11 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査の利用 a (臨床および形態学的特徴との相関を踏まえて使用すること) 初回の形態学的、臨床的、免疫表現型解析 小細胞 NHODG-A 4 of 11 を参照 中型細胞 NHODG-A 5 of 11 を参照 大細胞±未分化型の形態 NHODG-A 6 of 11 を参照 皮膚限局 NHODG-A 8 of 11 を参照 未分化型の形態 NHODG-A 9 of 11 を参照 皮膚限局 (未分化型以外の形態) NHODG-A 10 of 11 を参照 節外性、皮膚以外に限局 (未分化型以外の形態) NHODG-A 11 of 11 を参照 節性に限局 (未分化型以外の形態) NHODG-A 11 of 11 を参照 B 細胞腫瘍 細胞系統:免疫表現型 d (汎 B および汎 T 細胞抗原) に基づく または 形態学的/臨床的特徴から疑 う T 細胞腫瘍 a これらは一般的なガイドラインとなるように作られている。結果の解釈は個々の状況に基づくべきであり、多様である。すべての症例で全検査 が必要となるわけではない。 d 初回検査に、形態学的な鑑別診断と臨床的特徴に基づき選択した追加のマーカーを含めることが多い。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-A 3 of 11 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 B 細胞腫瘍 小細胞: 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査の利用 a (臨床および形態学的特徴との相関を踏まえて使用すること) cyclin D1del(11q) CD23+ CLL t(11;14)del(13q) 12 トリソミー del(17p) cyclin D1+ CD5+ g MCL t(11;14)+ CD23- パネル:CD5、CD10、 CD21、CD23、cyclin D1、 BCL2、BCL6、Ki-67、 CD11c、(CD25、 CD103)e CD10+ CD5- 小細胞: CD10-f 慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL) マントル細胞リンパ腫(MCL) 脾辺縁帯リンパ腫(SMZL) 有毛細胞白血病(HCL) リンパ形質細胞性リンパ腫(LPL) 節外性辺縁帯リンパ腫(MALT リンパ腫)(EMZL) 節性辺縁帯リンパ腫(NMZL) 濾胞性リンパ腫(FL) Cyclin D1-h t(11;14)BCL6+d BCL2+ t(14;18)+g,i f CD103+e CD25+ CD11c+ CLL FL HCL 細胞質 Ig-j CD103- 細胞質 Ig+j BRAF のシークエンスまたは IHC による変異蛋白の確認 形態学(MZ パターン) 臨床的特徴(節外性、脾性) MZL 偽濾胞性パターン、臨床的 特徴(BM) CD5CLL 形態学的特徴(MZ パター ン、形質細胞様の特徴)、 遺伝学的所見(del 7q) 臨床的特徴(脾腫、骨髄浸 潤、異常蛋白) a これらは一般的なガイドラインとなるように作られている。結果の解釈は個々 の状況に基づくべきであり、多様である。すべての症例で全検査が必要となる わけではない。 e 形態学的な鑑別診断にて HCL が含まれる場合のみ、血液もしくは骨髄検体でフ ローサイトメトリーを施行する。 f HCL のまれな症例は CD10+または CD5+であり、FL の一部の症例は CD10-で ある。必要に応じて(まれ)BCL6 は有用な識別因子となる。MCL のまれな症例 で CD5-となる。 CD123+ annexin A1+g g h i j MYD88 mut+ LPL MYD88 mut- MZL 必要に応じて確認目的で実施できる。 MCL で cyclin D1 と t(11;14)が陰性となるまれな症例が報告されている。この 診断は、専門医にコンサルトした上で、極めて慎重に判断すべきである。 濾胞性リンパ腫の 85%は BCL2+または t(14;18)+である。 κ および λ 軽鎖;IgG、IgM、IgA が役立つ。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-A 4 of 11 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 B 細胞腫瘍 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査の利用 a (臨床および形態学的特徴との相関を踏まえて使用すること) CD5+ びまん性パターン 中細胞±starry sky k パターン 初回検査 パネル:CD5、 CD10、cyclin D1、BCL2、 l BCL6、Ki-67 m cyclin D1+ MCL , blastoid variant cyclin D1BCL6+/IRF4/MUM1+/- 前リンパ球増加を伴う CLL DLBCL, NOS CD5+ BCL6- MUM1-の場合、cyclin D1- MCL を考慮 BCL6+ BCL2- MYC、 BCL2、BCL6 の FISH CD10+ BCL6+ BCL2+ U-DLBCL/BL BCL6- 形質細胞腫瘍を考慮 CD5- 中細胞 バーキットリンパ腫(BL) CD10 びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫(DLBCL) マントル細胞リンパ腫(MCL)、blastoid variant B 細胞リンパ腫(BCL)、分類不能型:DLBCL とバー キットリンパ腫の中間型(U-DLBCL/BL) BCL6+ BCL2IRF4/MUM1- MYC、 BCL2、BCL6 の FISH BCL6+/BCL2+ IRF4/MUM1+/- U-DLBCL/BL MYC+ BCL2BCL6- BL MYC+/BCL2+ BCL6+/- U-DLBCL/BL n 「double hit」を確認するための MYC、BCL2、BCL6 の FISH MYC+ BCL2BCL6- BL? MYC+/BCL2+ BCL6+/- U-DLBCL/BL 「double hit」を確認するための MYC、BCL2、BCL6 の FISH a これらは一般的なガイドラインとなるように作られている。結果の解釈は個々の状況に基づくべきであり、多様である。すべての症例で全検査が必要となるわけ ではない。 k Starry sky パターンは、BL では典型的に認められ、U-DLBCL/BL ではしばしば認められる。 l Ki-67 は一部のリンパ腫で予後因子となる。(例;マントル細胞リンパ腫。バーキットリンパ腫では典型的には 90%を超える。)MYC 再構成を予測すること、 または病型分類には有用ではない。 m MCL では、まれに cyclin D1-となることがある。 n BL では、まれに MYC 再構成が検出されないことがある。形態学的および臨床的特徴との相関が不可欠である。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-A 5 of 11 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査の利用 a (臨床および形態学的特徴との相関を踏まえて使用すること) B 細胞腫瘍 大細胞: パネル o: CD5、CD10、 BCL6、 IRF4/MUM1、 Ki-67l cyclin D1+ Pleomorphic MCL cyclin D1- DLBCL, NOS CD5+ CD5+ CD10+ CD5- DLBCL 大細胞: びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫(DLBCL)、非特定型 T 細胞/組織球豊富型大細胞型 B 細胞リンパ腫(THRLBCL) 中枢神経系原発 DLBCL 皮膚原発 DLBCL、下肢型 老人性 EBV 陽性 DLBCL(EBV+ DLBCL) 慢性炎症に伴う DLBCL リンパ腫様肉芽腫症 原発性縦隔(胸腺)大細胞型 B 細胞リンパ腫(PMBL) 血管内大細胞型 B 細胞リンパ腫 ALK 陽性大細胞型 B 細胞リンパ腫 形質芽細胞性リンパ腫 HHV8 関連キャッスルマン病に発生する大細胞型 B 細胞リンパ 腫(LBCL in HHV8+ MCD) 原発性体腔液性リンパ腫 B 細胞リンパ腫、分類不能型:DLBCL と古典的ホジキンリンパ 腫(CHL)との中間型 マントル細胞リンパ腫(MCL)、pleomorphic variant CD10- DLBCL, NOS GCB 型(BCL6+) BCL6+ IRF4/MUM1- DLBCL, NOS GCB 型 BCL6+ IRF4/MUM1+ Non-GCB BCL6IRF4/MUM1+ Post-GCB GCB = Germinal center B-cell like パネル:CD20、 PAX5、CD138、 ALK1、CD30、 CD15、EBV-EBER、 HHV8、Ig 軽鎖および 重鎖(臨床的または形 態学的特徴に基づいて 更なる分析が必要と判 断される場合。具体的 な検査項目は鑑別診断 に応じて変化する。) 次ページに続く a これらは一般的なガイドラインとなるように作られている。結果の解釈は個々の状況に 基づくべきであり、多様である。すべての症例で全検査が必要となるわけではない。 l Ki-67 は一部のリンパ腫で予後因子となる。(例;マントル細胞リンパ腫。バーキットリ ンパ腫では典型的には 90%を超える。)MYC 再構成を予測すること、または病型分類 には有用ではない。 o 多形性 MCL の同定には CD5 を含める。CD5 が陽性の場合は、MCL を確定診断または除 外するために cyclin D1 染色を行う。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-A 6 of 11 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査の利用 a (臨床および形態学的特徴との相関を踏まえて使用すること) 大細胞型(続き) CD30 EBER- T 細胞豊富 THRLBCL(おそらく BCL6+、IRF4/MUM1-) 型 DLBCL, non-GCB 縦隔 PMBL(おそらく BCL6+、IRF4/MUM1-) CD30 + 形態学的に CHL との 境界域 CD20+ (PAX5+) EBER+ a PMBL CD15+ U-DLBCL/CHL 高齢または免疫抑制 EBV + DLBCL 節外性、T 細胞豊 富型、血管中心性 リンパ腫様肉芽腫症 慢性炎症 慢性炎症に伴う DLBCL EBERHHV8+ CD20(PAX5-) CD79a+ MUM1+ CD15- LBCL in HHV8+ MCD(IgM λ 鎖+)、形態学的に確認 EBV+/HHV8- 形質芽細胞性リンパ腫 EBV+/HHV8+ PEL (CD30+) EBVALK+ ALK + DLBCL EBVALKHHV8- 未分化/形質芽細胞骨髄腫/ 形質細胞腫 MYC FISH + CD138+/IgA λ 鎖+ EMA+ CD56 +/- Cyclin D1 +/IgG、IgA、κ 鎖または λ 鎖 これらは一般的なガイドラインとなるように作られている。結果の解釈は個々の状況に基づくべきであり、多 様である。すべての症例で全検査が必要となるわけではない。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-A 7 of 11 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査の利用 a (臨床および形態学的特徴との相関を踏まえて使用すること) B 細胞腫瘍 FDC=Follicular dendritic cells PCFCL CD10+ 皮膚限局 パネル:CD3、CD5、 p p CD10 、BCL2、BCL6 、 IRF4/MUM1、CD21/23 (FDC マーカー) PCFCL BCL6-(胚中心は陽性) IRF4/MUM1+/(FDC+ 濾胞構造が破壊) 小/中細胞 (胚中心は大細胞) PCMZL BCL2 強+ BCL6+/IRF4/MUM1+ (FDC-) 大型の円形細胞 少数の CD3+T 細胞 PC-DLBCL, leg type BCL6-(胚中心は陽性) IRF4/MUM1+/(FDC+ 濾胞構造が破壊) 小/中細胞 PCMZL BCL2 弱+ BCL6+ IRF4/MUM1(FDC±、濾胞構造) 小/中/大細胞 多数の CD3+T 細胞 PCFCL BCL2- CD10- BCL2+ 原発性皮膚辺縁帯リンパ腫(PCMZL) 原発性皮膚濾胞中心リンパ腫(PCFCL) 皮膚原発 DLBCL、下肢型(PC-DLBCL, leg type) a BCL6+ IRF4/MUM1(FDC+/-) 小/中/大細胞 多くの CD3+細胞 これらは一般的なガイドラインとなるように作られている。結果の解釈は個々の状況に 基づくべきであり、多様である。すべての症例で全検査が必要となるわけではない。 p 濾胞(ある場合)と濾胞内/びまん性領域の両方で評価する。PCMZL では CD10+かつ BCL6+の胚中心が存在するが、PCFCL ではリンパ濾胞と濾胞間/びまん性領域(腫瘍細 胞)において、どちらも BCL6+/- CD10 陽性である。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-A 8 of 11 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査の利用 a (臨床および形態学的特徴との相関を踏まえて使用すること) T 細胞腫瘍 ALK+ 1 つの T 細胞抗原のみが発現している場合は、DLBCL の可能性がある CD30 強陽性、 全細胞 未分化型の 形態 パネル:CD30、 CD15、PAX5q、 ALK、EBV-EBER、 細胞傷害性顆粒蛋白 (granzyme B、 perforin、TIA1)、 CD25、MUM1 ALCL, ALK+ PAX5+ PAX5 Dim+ CD15+ EBER+/ALK- PAX5CD30 または 巣状 PTCL-NOS CHL を考慮(CHL でもまれに T 細胞抗原 の発現がみられる) 皮膚=原発性皮膚 CD30 陽性 T 細胞 LPD 多形性、退行性=LyP 単形性、進行性=PC-ALCL MF の transformation(MF の既往がある場合) 皮膚以外=ALCL、ALK-(注意:CTCL のリンパ節病変 を除外すること;CTCL では CD15 はおそらく陽性) 腸管=EATL(好酸球:セリアック病の病歴または抗 体) HTLV1+=ATLL、未分化大細胞型(CD25+) 未分化型の形態 未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、ALK 陽性 未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、ALK 陰性 成人 T 細胞白血病/リンパ腫(ATLL)、未分化大細胞型 腸管症関連 T 細胞リンパ腫(EATL) 原発性皮膚 CD30 陽性 T 細胞リンパ増殖異常症 リンパ腫様丘疹症(LyP) 原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫(PC-ALCL) a これらは一般的なガイドラインとなるように作られている。結果の解釈は個々の状況に基づくべきであり、多様である。すべての症例で全検査が必要となるわけで はない。 q T 細胞リンパ腫では、まれに CD20+または PAX5+となることがある。他の汎 T 細胞および汎 B 細胞マーカーの評価が不可欠である。1 系統と他の 1 系統のみの複 数マーカーの発現により細胞系統が決定される。このような場合、細胞系統の決定に PCR 解析を必要とすることがある。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-A 9 of 11 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 T 細胞腫瘍 皮膚限局 (未分化型以 外の形態) 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査の利用 a (臨床および形態学的特徴との相関を踏まえて使用すること) CD30 強陽性、 全細胞 パネル:CD2、CD5、 CD7、CD4、CD8、 CD30、CD56、βF1、 TCRγ、細胞傷害性顆粒蛋 白(CGP=perforin、 granzyme B、TIA1)、 EBV-EBER; 任意:CD25、CD279 CD30+皮膚 LPDr r MF 、SS(CD2+ CD5+ CD7- CD8- βF1+ CGP-) HTLV1 + = ATLL CD4+ 表皮向性 CD8 + AECTCLr,s(CD2- CD5- CD7+/CD56 - βF1+ CGP+) CD8+ CD4- 皮膚 γδTCL(CD2+ CD5- CD7+/CD56+/- βF1- CGP+)(しばしば真 皮および皮下に浸潤) CD8CD30または 巣状 CD56+ 骨髄肉腫(おそらく CD2+ CD7+ CD56+) または BPDC(CD3- CD5- CD123+ CD68+ TCL1+)を考慮 CD56- 小/中細胞=CD4+ 小/中 CTCL/T 細胞偽 リンパ腫(CD279+) 中/大細胞=PTCL,NOS CD4+ 真皮 および 皮下 βF1+ SCPTCL (CD2+ CD5CD7+ CD56- CGP+) 皮膚限局(未分化型以外の形態) CD8+ 皮膚 γδTCL(CD2+ CD5 原発性皮膚 CD30 陽性 T 細胞リンパ増殖異常症(LPD) βF1CD7+/- CD56+/- CGP+) 菌状息肉症、セザリー症候群(MF、SS) CD4 皮下脂肪組織炎様 T 細胞リンパ腫(SCPTCL) βF1+ PTCL-NOS 原発性皮膚 γδT 細胞リンパ腫(γδTCL) ENK/TL 鼻型(CD2+ CD7CD8EBV+ 原発性皮膚 CD8 陽性アグレッシブ表皮向性細胞傷害性 T 細胞 CD56+ CGP+、TCRγ-) βF1リンパ腫(AECTCL) 皮膚 γδTCL(CD2+ CD5 原発性皮膚 CD4 陽性小/中 T 細胞リンパ腫 EBVCD7+/- CD56+/- CGP+、 節外性 NK/T 細胞リンパ腫、鼻型 TCRγ+) 末梢性 T 細胞リンパ腫、非特定型 a これらは一般的なガイドラインとなるように作られている。結果の解釈は個々の状況に基づくべきであり、多様 芽球性形質細胞様樹状細胞(BPDC)腫瘍 である。すべての症例で全検査が必要となるわけではない。 r s MF 症例の少数では CD30+、CD4-、CD8+/-、TIA1+となる可能性がある。 ATLL も CD30+となる可能性がある。 AECTCL は特有の形態と臨床像を示す。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-A 10 of 11 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査の利用 a (臨床および形態学的特徴との相関を踏まえて使用すること) ENKTCL(CD5- CD4- CD8- CD30- CD56+ CGP+、顔面正中、上気道・ EBER+ 消化管、精巣、消化管)(T 細胞の表現型を示すこともある) パネル:CD2、CD3、CD4、 節外性、皮膚 以外に限局 (未分化型以 外の形態) CD5、CD7、CD8、CD30、 CD56、ALK1、βF1、TCRγ、 MUM1、細胞傷害性顆粒蛋白 (CGP=perforin、granzyme B、 TIA1)、EBV-EBER 節外性、皮膚以外に限局 節外性 NK/T 細胞リンパ腫、鼻型(ENKTCL) 腸管症関連 T 細胞リンパ腫(EATL) 肝脾 T 細胞リンパ腫(HSTCL) 末梢性 T 細胞リンパ腫、非特定型(PTCL,NOS) ALCL、ALK 陽性小細胞型および組織球豊富型 節性に限局 (未分化型 以外の形態) 節性に限局 成人 T 細胞白血病/リンパ腫(ATLL) 血管免疫芽球性 T 細胞リンパ腫(AITL) 末梢性 T 細胞リンパ腫,非特定型(PTCL, NOS) ALCL、ALK 陽性小細胞型および組織球豊富型 ALCL、ALK 陽性小細胞型または組織球豊富型 ALK- 腸管、他の腹部/内臓部位、セリアック病または マーカー陽性=EATL 1 型(CD5- CD7- CD4CD8+/- CD56+/- TIA1+ GRB+ Perf+) 他の部位、セリアック病マーカー陰性=PTCL, NOS(通常強くない CD30+) CD30+ EBER- パネル:CD2、CD3、 CD4、CD5、CD7、 CD8、CD30、ALK1、 CD10、BCL6、 PD1/CD279、CXCL 13、 CD21、CD23、EBVEBER ALK+ CD30- CD30+ ALK+ 腸管、monomorphic=EATL 2 型 肝臓、脾臓、骨髄洞、免疫抑制=HSTCL(CD5- CD7CD4- CD8- CD56+ TIA1+ GRB- Perf-) その他の部位 = PTCL,NOS ALCL、ALK 陽性小細胞型または組織球豊富型 CD10+ BCL6+ PD1+ CD4+/CXCL 13+ CD30+/ALK- 血管増生、CD21+ CD23+ FDC の増生=AITL 節性、CD21+ CD23+ FDC=濾胞性 PTCL HTLV1 + = ATLL (CD2+ CD5+ CD7- CD25+ CD56-) CD10 BCL6 HTLV1- = PTCL, NOS a これらは一般的なガイドラインとなるように作られている。結果の解釈は個々の状況に 基づくべきであり、多様である。すべての症例で全検査が必要となるわけではない。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-A 11 of 11 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NHL における支持療法 腫瘍崩壊症候群(TLS) 臨床検査値で見た TLS の特徴: カリウム高値 尿酸高値 リン高値 カルシウム低値 TLS の治療: TLS は予想された段階で管理し、化学療法前に治療を開始するのが最善 である。 治療の中心は以下で構成される 綿密な水分補給 高尿酸血症の管理 TLS の症状: 電解質の頻回なモニタリングと積極的な補正が不可欠である。 悪心・嘔吐、息切れ、不整脈、混濁尿、嗜眠、関節不快感 一次治療および再治療 アロプリノールを化学療法の 2~3 日前から開始し、10~14 日間継続 高リスク因子 する。 組織型がバーキットリンパ腫およびリンパ芽球性リンパ腫;ときに または DLBCL および CLL 患者 以下の危険因子の 1 つでも有する患者はラスブリカーゼの適応とな 自然発症した TLS る: 白血球数高値 - 高リスク因子の存在 骨髄浸潤 - 巨大病変に対する緊急の治療開始の必要性 既存の尿酸高値 - 十分な水分補給が困難または不可能と考えられる状況 アロプリノールの無効 - 急性腎不全 腎疾患または腫瘍の腎転移 ラスブリカーゼは単回投与で十分であることが多い。通常は 3~6mg の投与が有効である。 再投与は個別に対応すべきである。 TLS を無治療で放置すると、進行して急性腎不全、不整脈、痙攣発作、 筋の制御喪失、死亡につながることがある。 NHL における支持療法 次ページに続く 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-B 1 of 3 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NHL における支持療法 免疫抑制を生じる他の状況については、NCCN Guidelines for Prevention and Treatment of Cancer-Related Infections を参照。 モノクローナル抗体療法とウイルスの再活性化 抗 CD20 抗体療法 C 型肝炎ウイルス(HCV): 大規模疫学研究、分子生物学研究、臨床観察で得られた新しいエビデ B 型肝炎ウイルス(HBV): ンスは、HCV と B 細胞 NHL との関連を裏付けている。 遺伝子型 1 型 抗 CD20 抗体療法を受ける全患者に対する B 型肝炎表面抗原(HBs 抗 HCV の慢性感染キャリアに対して最近承認された直接作用型抗ウイル 原)および B 型肝炎コア抗体(HBc 抗体)の検査 ス薬(DAA)は、高頻度で持続的なウイルス学的効果を示した。 スクリーニング検査のいずれかが陽性であった場合のみ、PCR 法によ 低悪性度 B 細胞 NHL る B 型肝炎ウイルス量の測定と表面抗体 American Association for the Study of Liver Diseases による 注:免疫グロブリン静注(IVIG)を受けている患者は、IVIG の結果とし と、DAA との併用療法はリンパ腫の退縮につながる可能性があ て HBc 抗原陽性になる可能性がある。 るため、無症状の遺伝子型 1 型 HCV 感染患者にはこれを考慮す リンパ腫治療中の HBs 抗原陽性患者は、エンテカビルによる予防的な抗 べきである。 ウイルス療法が推奨される。 活動性疾患(PCR 陽性)がある場合は、予 アグレッシブ B 細胞 NHL 防ではなく治療/管理を考慮する。HBc 抗体陽性の症例では、予防的な抗 NCCN NHL ガイドラインに従えば、免疫化学療法による初回治 ウイルス療法が望ましいが、同時に B 型肝炎表面抗体量の高値がみられる 療を行うべきである。 場合は、B 型肝炎ウイルス量の定期的なモニタリングとしてもよい。 免疫化学療法の施行中および終了後は、肝毒性の発現について肝 次の文献に基づき、エンテカビルが望ましい:Huang YH, et al. J Clin 機能検査値と血清中 HCV RNA 量を綿密にモニタリングすべきで Oncol 2013;31:2765-2772; Huang H, et al. J Clin Oncol 2013;31: ある。 Abstract 8503 リンパ腫治療の終了後に完全寛解が得られた患者では、抗ウイル 耐性発現のリスクのためラミブジンは避けること。 ス療法を考慮すべきである。 アデホビル、テルビブジン、テノホビルなどの他の抗ウイルス薬は、有 効性の証明された治療であり、代替薬として許容される。 抗 CD20 抗体療法を投与中は月 1 回、その後は 3 ヵ月毎に PCR 法によ 抗 CD20 抗体療法およびブレンツキシマブベドチン 進行性多巣性白質脳症(PML): り B 型肝炎ウイルス量をモニタリングすること。 JC ウイルスにより引き起こされ、その多くは致死的である。 ウイルス量が一貫して検出限界未満の場合は、投与により予防でき 髄液の PCR 検査により診断するが、一部の症例では脳生検を施行 ているものと考えられる。 する。 ウイルス量が減少しない場合または以前検出限界未満であった PCR 有効な治療法は知られていない。 法で陽性になった場合は、肝臓専門医にコンサルトし、抗 CD20 抗 臨床的適応としては、錯乱などの行動変化、めまいまたは平衡感覚障 体療法を中止すること。 害、会話または歩行困難、視覚障害が挙げられる。 癌治療の終了後最長 12 ヵ月間にわたって予防を継続すること。 活動性 HBV 感染症の患者では、治療期間について肝臓専門医にコン NHL における支持療法 サルトすること。 次ページに続く 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-B 2 of 3 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NHL における支持療法 モノクローナル抗体療法とウイルスの再活性化(続き) 抗 CD52 抗体療法:alemtuzumab サイトメガロウイルス(CMV)の再活性化: 現時点では適切な管理について議論がある。一部の NCCN 加盟施設ではウイルス血症がみられる場合に予防的にガンシクロビル(経口または 静注)を使用しているが、他の施設はウイルス量が増加した場合のみ使用している。 CMV 血症では、少なくとも 2~3 週間毎に定量 PCR 法により測定すべきである。 感染症専門医へのコンサルテーションが必要になる場合がある。NCCN Guidelines for Prevention and Treatment of Cancer-Related Infections を参照。 リツキシマブの短時間投与 リツキシマブの以前の投与サイクルで infusion reaction がみられなかった場合は、90 分間での短時間投与を行ってもよい。 メトトレキサートおよび glucarpidase 重大な腎機能障害がある場合、およびメトトレキサート濃度が 42~48 時間以上にわたり 10μmol/L を超える場合は、glucarpidase の使用を考 慮する。 ロイコボリンは現在でもメトトレキサートの毒性に対する治療の一要素であり、glucarpidase の投与後は最低でも 2 日間にわたり投与 を継続すべきである。 ただし、ロイコボリンは glucarpidase の基質であるため、glucarpidase の投与前後 2 時間以内は投与しないこと。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-B 3 of 3 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 非ホジキンリンパ腫の Lugano 治療効果判定規準 PET は造影 CT と併用すべきであり、同時または別々に施行すればよい。 治療効果 完全奏効 部分奏効 部位 PET-CT(代謝的治療効果) リンパ節 および節外病変 5 段階評価(5-PS)でスコア 1、2、3 点 a (残存腫瘤の有無は問わない)b,c 非標的病変 臓器腫大 新病変 該当なし 該当なし なし 骨髄浸潤 骨髄に FDG 集積病変なし CT(放射線学的治療効果)d 以下のすべてを満たす: 標的病変の最長径(LDi)が 1.5cm 以下まで縮小 節外病変を認めない なし 正常まで縮小 なし 形態学的に正常;判定困難時は、フローサイトメトリーも しくは免疫組織染色で陰性 以下のすべてを満たす: 標的病変(測定可能病変のうち最大 6 個)の SPD 縮小割 合が 50%以上 CT で測定するには病変が小さすぎる場合は、5mm×5mm をデフォルト値とする。 病変消失の場合は、0×0mm 5mm×5mm を超えるが正常より小さいリンパ節には、実 測値を用いて計算する リンパ節および 節外病変 スコア 4、5 点 b かつ治療前と比較して集積が減弱。 非標的病変 該当なし 臓器腫大 該当なし 新病変 なし 骨髄浸潤 正常骨髄と比較すると高集積が残存しているが、治療 前と比較すると減弱している(化学療法後の反応性変 化に相当するびまん性集積は許容)。節性病変は奏効 該当なし しているが骨髄に限局性集積が残存する場合は、骨髄 生検または一定期間をおいた PET 再評価を考慮する。 なし/正常、退縮、ただし増加なし 脾臓の長径は正常を超えているが、50%を超える縮小を認 めた場合 なし 許可を得て転載。© 2014 American Society of Clinical Oncology. 無断転載を禁止する。Cheson B, Fisher R, Barrington S, et al. Recommendations for Initial Evaluation, Staging and Response Assessment of Hodgkin and Non-Hodgkin Lymphoma – the Lugano Classification. J Clin Oncol 2014;32:3059-3067. NHODG-C 3 of 3 の脚注 次のページに続く 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-C 1 of 3 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 非ホジキンリンパ腫の Lugano 治療効果判定規準 PET は造影 CT と併用すべきであり、同時または別々に施行すればよい。 治療効果 反応なし または安定 部位 d PET-CT(代謝的治療効果) CT(放射線学的治療効果) 標的病変 スコア 4、5 点 b、かつ治療途中または治療終了時の FDG 集積に治療前からの顕著な変化を認めない。 新病変および進行性病変なし 標的病変(測定可能病変のうち最大 6 個)の治療前からの縮 小割合が 50%未満で、進行の規準に該当しない 非標的病変 臓器腫大 新病変 骨髄浸潤 該当なし 該当なし なし 治療前から変化なし 個々の標的病変 節外病変 スコア 4、5 点 かつ FDG 集積が治療前から増強 かつ/または 治療途中または治療終了時に、リンパ腫に一致する 新たな FDG 異常集積を認める 非標的病変 なし 新病変 リンパ腫に一致する新たな FDG 異常集積を認める。 擬陽性(例えば、感染、炎症)は否定的である。新 病変が病因不明の場合は、生検または一定期間をお いた PET 再評価を考慮する e 骨髄浸潤 新たな FDG 異常集積、または FDG 異常集積の再発 b 進行 進行と一致する増加を認めない 進行と一致する増加を認めない なし 該当なし 以下のうち少なくとも 1 項目を満たす PPD 増大: 1 つ以上の節性病変で以下の異常を認める: LDi>1.5cm、かつ PPD が最低値から 50%以上の増大、かつ LDi または SDi が最低値から増大 病変(≦2cm)では 0.5cm 病変(>2cm)では 1.0cm 脾腫を治療前に認める場合は、正常脾臓に比した治療前の増 大幅の 50%を超える増加を示す。 新たに脾腫を認める場合は、治療前から 2cm 以上の増大 新たな脾腫、または脾腫の再発 新たな非標的病変、または非標的病変の明らかな増大 消失した病変の再増大 1.5cm を超える新たな節性病変(方向問わず) 1.0cm を超える新たな節外性病変(方向問わず)。1.0cm 未 満の場合は、その存在が明らかかつリンパ腫病変と判断でき なければならない。 リンパ腫病変と明確に判断できる評価可能病変(大きさは問 わない) 新たな骨髄浸潤、または陰性化していた骨髄浸潤の陽性化 許可を得て転載。© 2014 American Society of Clinical Oncology. 無断転載を禁止する。Cheson B, Fisher R, Barrington S, et al. Recommendations for Initial Evaluation, Staging and Response Assessment of Hodgkin and Non-Hodgkin Lymphoma – the Lugano Classification. J Clin Oncol 2014;32:3059-3067. NHODG-C 3 of 3 の脚注 次のページに続く 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-C 2 of 3 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 非ホジキンリンパ腫の Lugano 治療効果判定規準 脚注 a スコア 3 点は、多くの患者で標準治療による予後が良好であることを示す(特に治療途中評価)。しかしながら PET を用いた治療強度の減弱を検討する臨床試験 では、スコア 3 点は効果不十分と判断するのが望ましい(過少治療を回避するため)。 b PET 判定基準;5 段階評価(5-PS)を参照。 c Waldeyer 輪節外部位における生理的集積の増強や、脾臓または骨髄内活性化は(例えば、化学療法/G-CSF に伴う)、正常な縦隔や肝臓よりも集積が強くなること がある。正常組織が高い生理的集積を認める部位では、治療前に認められた病変の集積が周囲の正常組織より高くなければ CMR と推測される。 d FDG 集積のあるリンパ腫では、PET-CT による治療効果判定をするべきである。一般的に CT 単独でフォローアップ可能な疾患は、CLL/SLL と辺縁帯リンパ腫で ある。 e PET では、感染または炎症による偽陽性が観察される。治療終了時に新規または残存病変の有無を確認するには、病変部位の生検がゴールドスタンダードである。 PET 判定規準;5 段階評価(5-PS) 1 背景値を超える集積を認めない 2 縦隔と同等以下の集積を認める 3 縦隔よりは高いが肝臓と同等以下の集積を認める 4 肝臓と比較して中程度に高い集積を認める 5 肝臓より顕著に高い集積を認める、かつ/または新病変 X リンパ腫と関連が低い新たな集積を認める SPD:複数の病変における長径とそれに直交する径の二方向積和 LDi:病変の最長径 SDi:LDi に直交する最短軸 PPD:LDi とそれに直交する径の積和 標的病変:測定可能病変(2 方向の径を明確に測定できる)のうち、大きい順に選択した最大 6 つの節性病変および節外性病変。節性病変は異なる領域から選択する のが望ましく、可能であれば縦隔および後腹膜領域を含めるべきである。節外性病変は、肝臓、脾臓、腎臓、肺などの固形臓器の病変、消化管病変、触診で認められ る皮膚病変などが含まれる。 非標的病変:標的病変に選択されなかった測定可能病変および評価可能病変のすべてを非標的病変とみなす。このカテゴリーには、節性病変・節外性病変のうち標的 病変に選択されなかった測定可能病変と、測定不能だが異常と判断される病変が含まれる。評価可能病変とは、画像検査の計測による定量的なフォローアップが困難 な病変(胸腹水、骨病変、髄膜病変、腹部腫瘤、その他の画像による診断およびフォローアップが困難な病変を含む)であり、このカテゴリーに含まれる。 許可を得て転載。© 2014 American Society of Clinical Oncology. 無断転載を禁止する。Cheson B, Fisher R, Barrington S, et al. Recommendations for Initial Evaluation, Staging and Response Assessment of Hodgkin and Non-Hodgkin Lymphoma – the Lugano Classification. J Clin Oncol 2014;32:3059-3067. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-C 3 of 3 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 放射線療法の原則 a 悪性リンパ腫に対する放射線療法は、病巣の位置や部位に応じて、X 線(光子線)、電子線、陽子線のいずれかを用いて行われる。 強度変調放射線療法(IMRT)、息止めや呼吸同期、呼吸管理放射線療法、画像誘導放射線療法、陽子線治療などの先端放射線照射技術は、心臓(冠 動脈や弁を含む)、肺、腎臓、脊髄、食道、骨髄、乳房、胃、筋/軟部組織、唾液腺などの放射線障害を受けやすいリスク臓器の被曝線量を可能な限 り少なくすることで、周囲の正常組織の遅発性放射線毒性のリスクを低減させ、長期の生存に貢献する可能性が高いという点で、臨床的に重要な進 歩である。 従来の放射線療法同様に、高い局所制御率が得られることは言うまでもない。根治を目標とした治療を受けている患者や治療後の期待さ れる生存期間が長い患者では、標的病変に放射線量を集中させることが特に重要である。 リスク臓器に対する照射線量を有意に低減させることが、臨床的に最も期待されることである。 縦隔リンパ腫に対しては、4 次元 CT を用いた放射線治療計画や、吸気息止め法などの呼吸性移動対策や、毎回の放射線照射時の画像誘導放射線療 法などを組み合わせて用いることが重要である。 最新放射線照射技術には、標的体積に適切な線量を集中して処方し、隣接する正常組織との境界部で急勾配に線量を低下できる利点があるが、照射 位置の誤認や位置ずれによる腫瘍制御の低下を回避するため、標的病変の正確な診断や、標的病変の位置同定および正確に標的病変の輪郭を囲むこ とと、毎回綿密に照合して放射線照射することが必須である。正確な照射を保証するために画像誘導放射線療法が必要である。 最新放射線照射技術は、10 年以上経過してから出現する遅発性放射線障害を減少させるために開発されたものであるため、その有用性を検証するラ ンダム化試験が実施される可能性は低い。要約すると、標的体積に対する必要な照射線量分布を保ちつつ、リスク臓器(OAR)の被曝線量を臨床的 に意義があるまでに低減できる最適な放射線療法と照射技術を患者個別に検討すべきである。 次のページに続く a NHODG-D 4 of 4 の参考文献を参照。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-D 1 of 4 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 放射線療法の原則 a 標的体積: リンパ節病変に対する病巣部放射線療法 involved-site radiation therapy(ISRT) 非ホジキンリンパ腫に対する適切な照射野としては病巣部放射線療法(ISRT)が推奨される。 病巣部放射線療法(ISRT)の治療計画は、CT を 基本とした最新の放射線治療計画システムが必要である。PET や MRI などの新しい画像診断情報データを CT 放射線治療計画画像に重ね合わせ ることで、標的体積を囲む精度が向上することが多い。 病巣部放射線療法(ISRT)では、初発時に病変のあるリンパ節を標的体積とする。 標的体積には、薬物療法または外科療法を施行する前の初発 時に病変の存在が疑われた体積を含める。ただし、リンパ節病変が薬物療法後に縮小した場合は、隣接する浸潤のない臓器(肺、骨、筋肉、腎臓 など)は照射野に含めない。 薬物療法前または生検前の肉眼的腫瘍体積(GTV)に基づいて、臨床標的体積(CTV)を決定する。初診時の画像で正確に病変部位や範囲が診断 できない場合や、病変の進展が画像上は明確ではないものの否定できない範囲がある場合は、臨床判断に基づいて個別に判断して臨床標的体積 (CTV)を広めに設定してもよい。 インドレント非ホジキンリンパ腫は放射線療法単独で治療することも多いが、その場合はリンパ管の走行を考慮して病変にマージンを加えた大き な照射野を考慮すべきである。 例えば、放射線療法単独での濾胞性リンパ腫の治療における臨床標的体積(CTV)は、同様の病変分布を示すびまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫 に対する薬物療法と放射線療法の併用治療の際の臨床標的体積(CTV)よりも大きく設定する。 4 次元 CT ないし X 線透視により診断された標的体積の呼吸性移動(体内標的体積[ITV])も最終的な標的体積に含める。 計画標的体積(PTV)は、毎回治療する際の位置合わせの誤差を考慮して臨床標的体積(CTV)をさらに広げたものである(ICRU の定義を参 照)。 最適な放射線療法を計画するため、周囲のリスク臓器(OAR)の輪郭を入力する。 標的体積に対する有効な線量分布を得つつ、リスク臓器(OAR)の線量を可能な限り低減するように放射線治療計画するが、照射方法は、従来 の二次元照射法、三次元原体照射法または強度変調放射線療法(IMRT)から最適なものを選択する。 節外病変に対する病巣部放射線療法(ISRT) リンパ節に対する病巣部放射線療法(ISRT)の原則と同様である(上記参照)。 ほとんどの節外臓器のリンパ腫病変、特にインドレントリンパ腫では、臓器全体が臨床標的体積(CTV)となる(例えば、胃、唾液腺、甲状 腺)。 非ホジキンリンパ腫のほとんどの亜型では、病変が認められないリンパ節に対する予防的放射線療法は不要である。 次のページに続く a NHODG-D 4 of 4 の参考文献を参照。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-D 2 of 4 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 放射線療法の原則 a 放射線照射線量に関する原則的なガイドライン: 慢性リンパ性白血病の病巣や限局期小リンパ球性リンパ腫:24~30Gy 濾胞性リンパ腫:24~30Gy 辺縁帯リンパ腫: 胃:30Gy その他の節外病変:24~30Gy 節性辺縁帯リンパ腫:24~30Gy 限局期マントル細胞リンパ腫:30~36Gy 小リンパ球性リンパ腫、濾胞性リンパ腫、辺縁帯リンパ腫、マントル細胞リンパ腫に対する症状緩和や 局所制御目的の放射線療法:2Gy×2 回、必要に応じて反復可 びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫または末梢性 T 細胞リンパ腫 薬物療法で CR を得た後の地固め放射線療法:30~36Gy 薬物療法効果が PR であった場合の残存病変への追加放射線療法:40~50Gy 薬物療法抵抗例(難治例)または薬物療法の適応がない患者に対する放射線療法:40~55Gy 造血幹細胞移植に追加する放射線療法:20~36Gy、病変の部位や過去の放射線療法歴によって配慮 を要する NK/T 細胞リンパ腫 放射線療法単独:50~65Gy 薬物療法と併用する放射線療法:45~60Gy 原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫:30~36Gy 原発性皮膚濾胞中心リンパ腫または辺縁帯リンパ腫:24~30Gy a NHODG-D 4 of 4 の参考文献を参照。 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-D 3 of 4 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 放射線療法の原則 参考文献 Charpentier AM, Conrad T, Sykes J, et al. 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Int J Radiat Oncol Biol Phys 2012;82:1115-1121. 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-D 4 of 4 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 B 細胞受容体阻害薬(ibrutinib および idelalisib)の使用に関して考慮すべき事項 1,2,3 Ibrutinib 用量 CLL:ibrutinib の推奨用量は 420mg の連日経口投与である。 MCL:ibrutinib の推奨用量は 560mg の連日経口投与である。 リンパ球増加症 CLL:ibrutinib の開始時には、大半の患者で一過性のリンパ球数の増 加が予想されるが、これは病勢の進行を意味しない。この一過性のリ ンパ球増加症は、ibrutinib 療法の最初の数週間に起こり、治療中数週 間にわたり持続する可能性がある。 MCL:ibrutinib の開始時には、一過性のリンパ球数の増加が 33%の 患者で起こる。この一過性のリンパ球増加症は、ibrutinib 療法の最初 の数週間に起こり、解消までの期間の中央値は 8 週間である。 Ibrutinib の投与を受けた患者の 6%で Grade 3 以上の出血事象が認めら れたが、その機序は十分に解明されていない。抗血小板薬または抗凝固 療法を必要とする患者では、ibrutinib のベネフィットとリスクを考慮す べきである。臨床試験ではワルファリン投与中の患者が除外された。 5%未満の患者で新たな心房細動の発生が報告され、ibrutinib 投与との 関連が認められた 2。 Idelalisib 処方に関する推奨によると、idelalisib の推奨用量は 150mg の 1 日 2 回 経口投与である。 Idelalisib の投与を受けた患者において、致死的あるいは重篤な肝毒 性、重度の下痢または大腸炎、肺炎、腸管穿孔が観察されている。 肝毒性:投与開始前と投与期間中に肝機能をモニタリングする。 ALT/AST>5×ULN(正常上限)の場合は投与を中断し、消失したら 減量(100mg、1 日 2 回、経口)して再開してもよい。 下痢または大腸炎:重度の下痢または大腸炎の発生についてモニタリ ングする。消失するまで中断し、その後は idelalisib を減量または中 止する。重度の下痢および大腸炎は、全身投与または非吸収性のステ ロイド薬で管理可能であることが多い。 肺臓炎:肺症状および両側間質浸潤についてモニタリングする。 Idelalisib を中止する。 腸管穿孔:腸管穿孔が疑われた場合は、idelalisib を中止する。 リンパ球増加症 CLL:idelalisib の開始時には、大半の患者で一過性のリンパ球数の 増加が予想されるが、これは病勢の進行を意味しない。この一過性の リンパ球増加症は、idelalisib 療法の最初の数週間に起こり、治療中 数週間にわたり持続する可能性がある。 CYP3A 阻害薬または誘導薬との併用 2,3 Ibrutinib/idelalisib と、強力または中程度の CYP3A 阻害薬との併用は避けること。 強力な CYP3A 阻害薬の短期使用(例えば、7 日以内の抗真菌薬および抗菌薬「例:ケトコナゾール、イトラコナゾール、ボリコナゾール、 posaconazole、クラリスロマイシン、テリスロマイシン]投与)については、CYP3A 阻害薬の使用期間中に ibrutinib/idelalisib 療法の中断を考 慮する。長期投与を必要とする強力な CYP3A 阻害薬の使用は避けること。 中等度の CYP3A 阻害薬を使用する必要がある場合は、ibrutinib/idelalisib を減量する。強力または中程度の CYP3A4 阻害薬を併用している患者 には、ibrutinib/idelalisib の毒性を示唆する徴候について、より綿密にモニタリングすべきである。 強い CYP3A 誘導薬(例、カルバマゼピン、リファンピシン、フェニトイン、セントジョーンズワート)の併用は避けること。CYP3A 誘導作用の小 さい代替薬を考慮する。 1 処方情報の全文と有害反応のモニタリングについては、添付文書を参照のこと(www.fda.gov で入手可能)。 Ibrutinib の添付文書。 以下で入手可能:http://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2014/205552s001lbl.pdf。 3 Idelalisib の添付文書。 以下で入手可能:http://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2014/205858lbl.pdf。 2 注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。 臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 NHODG-E ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 分類 表1 成熟 B 細胞、T 細胞および NK 細胞腫瘍の WHO 分類(2008) 成熟 B 細胞腫瘍 慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫 B 細胞前リンパ球性白血病 脾辺縁帯リンパ腫 有毛細胞白血病 脾リンパ腫/白血病、分類不能* びまん性赤脾髄小型 B 細胞リンパ腫* 有毛細胞白血病亜型* リンパ形質細胞性リンパ腫 ワルデンストレームマクログロブリン血症 重鎖病 α 重鎖病 γ 重鎖病 μ 重鎖病 形質細胞性骨髄腫 骨の孤立性形質細胞腫 骨外性形質細胞腫 粘膜関連リンパ組織型節外性辺縁帯リンパ腫(MALT 型) 節性辺縁帯リンパ腫 小児節性辺縁帯リンパ腫* 濾胞性リンパ腫 小児濾胞性リンパ腫* 原発性皮膚濾胞中心リンパ腫 マントル細胞リンパ腫 びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫(DLBCL)、NOS T 細胞/組織球豊富型大細胞型 B 細胞リンパ腫 中枢神経系原発 DLBCL 皮膚原発 DLBCL、下肢型 加齢性 EBV 陽性 DLBCL* 慢性炎症を伴う DLBCL リンパ腫様肉芽腫症 原発性縦隔(胸腺)大細胞型 B 細胞リンパ腫 血管内大細胞型 B 細胞リンパ腫 ALK 陽性大細胞型 B 細胞リンパ腫 形質芽球性リンパ腫 HHV8 関連多中心性キャッスルマン病で発生する大細胞型 B 細胞リン パ腫 原発性滲出性リンパ腫 バーキットリンパ腫 びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫とバーキットリンパ腫の中間的特 徴を有する分類不能の B 細胞リンパ腫 びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫と古典的ホジキンリンパ腫の中間 的特徴を有する分類不能の B 細胞リンパ腫 次のページに続く * 斜体で示した組織型は暫定的なもので、WHO Working Group がこの時点で独立した疾患とみなす十分なエビデンスがないと考えたものである。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 ST-1 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 分類 表 1 続き 成熟 T 細胞および NK 細胞腫瘍 T 細胞前リンパ球性白血病 T 細胞大顆粒リンパ球性白血病 NK 細胞の慢性リンパ増殖性疾患* アグレッシブ NK 細胞白血病 小児の全身性 EBV 陽性 T 細胞リンパ増殖性疾患 種痘様水疱症様リンパ腫 成人 T 細胞白血病/リンパ腫 節外性 NK/T 細胞リンパ腫、鼻型 腸管症関連 T 細胞リンパ腫 肝脾 T 細胞リンパ腫 皮下脂肪組織炎様 T 細胞リンパ腫 菌状息肉症 セザリー症候群 原発性皮膚 CD30 陽性 T 細胞リンパ増殖異常症 リンパ腫様丘疹症 原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫 原発性皮膚 γδT 細胞リンパ腫 原発性皮膚 CD8 陽性アグレッシブ表皮向性細胞傷害性 T 細胞リンパ腫* 原発性皮膚 CD4 陽性小・中細胞型 T 細胞リンパ腫* 末梢性 T 細胞リンパ腫、NOS 血管免疫芽球性 T 細胞リンパ腫 未分化大細胞リンパ腫、ALK 陽性 未分化大細胞リンパ腫、ALK 陰性* ホジキンリンパ腫 結節性リンパ球優位型ホジキンリンパ腫 古典的ホジキンリンパ腫 結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫 リンパ球豊富型古典的ホジキンリンパ腫 混合細胞型古典的ホジキンリンパ腫 リンパ球減少型古典的ホジキンリンパ腫 移植後リンパ増殖性疾患(PTLD) 早期病変 形質細胞性過形成 伝染性単核球症様 PTLD 多形性 PTLD # 単形性 PTLD(B 細胞および T/NK 細胞型) # 古典的ホジキンリンパ腫型 PTLD 出典: Swerdlow SH, Campo E, Harris NL, Jaffe ES, Pileri SA, Stein H, Thiele J, Vardiman JW (Eds): World Health Organization Classification of Tumours of the Haematopoietic and Lymphoid Tissues. IARC Press: Lyon 2008. * 斜体で示した組織型は暫定的なもので、WHO Working Group がこの時点で独立した疾患とみなす十分なエビデンスがないと考えたものである。 これらの病変は対応する白血病またはリンパ腫に従って分類される。 # 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 ST-2 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 病期分類 Lugano Modification of Ann Arbor Staging System* (原発性節性リンパ腫が対象) 病期 病変 節外部位(E)の状態 I期 1 つのリンパ節または 1 つの 隣接リンパ節群 節外病変が 1 つあり、 リンパ節病変はない II 期 横隔膜の片側の領域に分布す る複数のリンパ節群 リンパ節の状態は I 期ま たは II 期で、隣接する節 外部位に限局性の病変が ある II 期 bulky** 上記の II 期の条件に加えて 「bulky」 病変 該当なし 横隔膜の両側の領域に分布す る複数のリンパ節 該当なし 限局期 進行期 III 期 横隔膜より上にある複数のリ ンパ節と脾臓の病変 IV 期 上記に加えて隣接していない 節外病変 該当なし * 進展度については、PET で集積がみられるリンパ腫は PET-CT により、集積がみられない組織型は CT によって判定する。 注:扁桃腺、Waldeyer 輪、脾臓はリンパ節組織とみなす。 ** II 期 bulky を限局例と進行例のどちらとして扱うかは、組織型といくつかの予後因子により判断してよい。 Lugano Modification of Ann Arbor Staging 分類では、A と B の分類は廃止された。 許可を得て転載。 © 2014 American Society of Clinical Oncology。 無断転載を禁止する。Cheson B, Fisher R, Barrington S, et al. Recommendations for Initial Evaluation, Staging and Response Assessment of Hodgkin and Non-Hodgkin Lymphoma – the Lugano Classification. J Clin Oncol 2014;32:3059-3067. 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 ST-3 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 考察 濾胞性リンパ腫 ............................................................................... 74 NCCN のエビデンスとコンセンサスによるカテゴリー 辺縁帯リンパ腫 ............................................................................. 102 カテゴリー1:高レベルのエビデンスに基づいており、その介入が適切で あるという NCCN の統一したコンセンサスが存在する。 マントル細胞リンパ腫 ................................................................... 123 カテゴリー2A:比較的低レベルのエビデンスに基づいており、その介入 びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫 ................................................. 145 が適切であるという NCCN の統一したコンセンサスが存在する。 バーキットリンパ腫 ...................................................................... 172 カテゴリー2B:比較的低レベルのエビデンスに基づいており、その介入 が適切であるという NCCN のコンセンサスが存在する。 AIDS 関連 B 細胞リンパ腫 ............................................................ 181 カテゴリー3:いずれかのレベルのエビデンスに基づいてはいるが、その 皮膚 B 細胞リンパ腫 ..................................................................... 190 介入が適切であるかという点で NCCN 内に大きな意見の不一致がある。 有毛細胞白血病 ............................................................................. 198 特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2A である。 末梢性 T 細胞リンパ腫 .................................................................. 207 目次 菌状息肉症およびセザリー症候群 ................................................. 227 概要.................................................................................................. 2 成人 T 細胞白血病/リンパ腫 .......................................................... 253 慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL) .......... 4 節外性 NK/T 細胞リンパ腫、鼻型 .................................................. 265 文献検索の規準とガイドライン更新の方法 ....................................... 4 T 細胞前リンパ球性白血病 ............................................................ 275 分類................................................................................................ 48 移植後リンパ増殖性疾患 ............................................................... 282 治療効果判定規準 ........................................................................... 52 診断................................................................................................ 53 精査................................................................................................ 53 支持療法 ......................................................................................... 55 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-1 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 概要 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 理については、NCCN 急性リンパ芽球性白血病(ALL)ガイドライン を参照のこと。 非ホジキンリンパ腫(NHL)は、B リンパ球、T リンパ球またはナチュ NHL の病型で特に頻度が高いもののうち、本 NCCN ガイドラインでカ ラルキラー(NK)細胞を起源とする多様なリンパ増殖性疾患である。 バーされているものの一覧を以下に示す。 米国では、80~85%の患者が B 細胞リンパ腫と診断され、15~20%が T 細胞リンパ腫である。NK 細胞リンパ腫は非常にまれである。2015 年には、71,850 人が NHL と診断され、約 19,790 人が本疾患により死 亡すると推定されている 1。慢性リンパ性白血病(CLL)の症例はこれ とは別に推定される。NHL は男女とも新規に診断されるがんのなかで 成熟 B 細胞リンパ腫 慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL) 濾胞性リンパ腫(FL) 辺縁帯リンパ腫(MZL) 粘膜関連リンパ組織型節外性 MZL(MALT リンパ腫) 7 番目に多く、新規がん患者の 4%、がん関連死亡の 3%を占める。 NHL の発生率は 1970 年から 1995 年までの間に大幅に上昇し、90 年 代半ば以降は緩やかな上昇で推移している。この増加は、一部にはヒ 胃 MALT リンパ腫 胃以外の MALT リンパ腫 節性 MZL ト免疫不全ウイルス(HIV)の流行と AIDS 関連 NHL の発生によるも 脾 MZL のとされている。しかしながら、発生率上昇の大半は 50 歳代と 60 歳 マントル細胞リンパ腫(MCL) びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫(DLBCL) バーキットリンパ腫(BL) AIDS 関連 B 細胞リンパ腫 National Comprehensive Cancer Network(NCCN®)NHL ガイドライ 有毛細胞白血病(HCL) ン(NCCN ガイドライン®)は、最新のエビデンスに基づき標準的な診 原発性皮膚 B 細胞リンパ腫 代でみられ、その大部分は他の原因による死亡率の大幅な低下に対応 するものである。NHL 患者の年齢中央値は過去 20 年間で上昇した 2。 その結果、NHL 患者では重大な併存疾患がみられる場合が多くなって おり、これが治療の選択を複雑にしている。 断および治療アプローチについて推奨を示すため、NHL の専門家で構 成される集学的委員会が開催したミーティングの成果として策定され た。本 NCCN ガイドラインと以下に記載する考察では、NHL に用いら れる分類体系に関する全般的な考察と支持療法に関する検討事項に加 えて、NHL で特に頻度の高い亜型を対象とした診断時精査、治療およ びサーベイランス戦略に関する推奨に重点がおかれている。 NCCN NHL ガイドラインの以前の版には、リンパ芽球性リンパ腫患者 の治療に関する推奨も含まれていた。リンパ芽球性リンパ腫患者の管 成熟 T 細胞および NK 細胞リンパ腫 末梢性 T 細胞リンパ腫(PTCL) 菌状息肉症(MF)およびセザリー症候群(SS) 原発性皮膚 CD30 陽性 T 細胞リンパ増殖異常症 成人 T 細胞白血病/リンパ腫(ATLL) T 細胞前リンパ球性白血病(T-PLL) T 細胞大顆粒リンパ球性白血病 節外性鼻型 NK/T 細胞リンパ腫(ENKL) 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-2 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 移植後リンパ増殖性疾患(PTLD) キャッスルマン病 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-3 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫 (SLL) ナリシス、系統的レビュー、バリデーション研究に限定した。 CLLは現在でも欧米諸国で最も有病率の高い成人白血病であるが、東 連性を検討した。本版の考察の節には、これら PubMed 上の重要論文 アジアなどの地域ではまれと考えられている。CLL/SLLはNHLの新規 診断症例の約7%を占めている 3 。米国では、2015年に約14,620人が CLLと診断され、本疾患により約4,650人が死亡すると推定されている1。 形態学的には、CLLの白血病細胞は成熟した小型リンパ球の形態を示 し、それらに比較的大型ないし異型を示す細胞や前リンパ球が混在す る場合もある 4。CLLとSLLは同じ疾患が異なる臨床像を呈したもので PubMed での検索により 67 件の報告が特定され、それぞれの潜在的関 に加えて、当委員会が本ガイドラインと関連性があると判断して検討 した追加の情報源から収集した文献のデータを記載している。高レベ ルのエビデンスに欠ける推奨については、高水準のエビデンスがない 推奨については、比較的低水準のエビデンスに関する当委員会のレビ ュー結果と専門家の意見に基づいている。 あり、ほぼ同じ方法で管理される 5。CLL/SLLでは、このような白血病 NCCN ガイドラインの策定および更新の完全な詳細については、 細胞が末梢血、骨髄およびリンパ組織に進行性に蓄積するのが特徴で NCCN のウェブサイト(www.NCCN.org)に記載されている。 ある。CLLとSLLの大きな相違点としては、CLLでは多くの異常リンパ 球が骨髄と血液にも認められるのに対し、SLLではほとんどの異常リ 診断 ンパ球がリンパ節と骨髄に認められる点が挙げられる。 CLL の診断には、末梢血中にクローン性の B 細胞を 5,000/μL(5 × 109/L) 文献検索の規準とガイドライン更新の方法 量によって確定する 4。B 細胞数がこの基準より少なく、かつ触知可能 NCCN 非ホジキンリンパ腫ガイドラインの本版の更新に先立ち、 なリンパ節腫大もリンパ増殖性疾患の特徴とされる他の臨床像も認め 「 chronic histologic られない場合は、単クローン性 B リンパ球増加症(MBL)と定義され transformation」を検索語とし、2013 年 10 月から 2014 年 12 月までに る。MBL は比較的最近設けられた診断カテゴリーであり、CLL の免疫 発表された「慢性リンパ性白血病」に関する重要文献を対象として、 表現型を示す異常 B 細胞集団を認めるものの、CLL の診断規準は満た PubMed データベース上で電子検索を行った。PubMed データベース さない場合を指す 7。MBL 患者では、予後良好な分子異常、免疫グロ は、医学文献の情報源として現在も最も広く使用されているものであ ブリン重鎖可変領域遺伝子( IGHV)の変異、ならびに染色体異常 り、また査読された生物医学文献のみがインデックス化されているた del(13q)または正常核型がより多く認められる 8。MBL から CLL へ進 め選択した 6。 展する率は 1.1%/年と推定されている。 得られた検索結果から、英語で発表されたヒトを対象とする研究のみ 現在の本 CLL/SLL ガイドラインでは、最初の段階で CLL/SLL と MBL に絞り込んだ。採用する論文の種類は、第 II 相臨床試験、第 III 相臨床 (B リンパ球数が 5,000/mm3 未満で、リンパ節が 1.5cm 未満、かつ血 試験、第 IV 相臨床試験、ガイドライン、ランダム化比較試験、メタア 小板減少および貧血を認めない)を区別して扱っている。MBL の患者 lymphocytic leukemia, Richter syndrome, 以上認めることが必要であり、その値はフローサイトメトリーを用いた定 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-4 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 には、全例で経過観察が推奨される。CLL と診断するには、末梢血中 9 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 CLL/SLL を MCL と鑑別するためには、cyclin D1 発現の欠如が極めて に単クローン性の B リンパ球を 5,000/μL(5 × 10 /L)以上認めること 重要な所見となる。MCL と CLL の鑑別には、刺激下の細胞遺伝学的検 が必要であり、B 細胞のクローン性はフローサイトメトリーで確認す 査(染色体分析)または FISH 法による t(11;14)の分析が有用となるこ べきである。SLL と診断するには、リンパ節腫大または脾腫を認め、 とがあり、免疫表現型の評価にフローサイトメトリーのみを用いる場 9 かつ末梢血中の B リンパ球数が 5,000/μL(5 × 10 /L)未満であること 4 が必要である 。反応性リンパ節から採取された検体でも CLL/SLL の 合は、これらを施行すべきである。また del(11q)、del(13q)、12 トリ ソミー、del(17p)を検出するための FISH、分裂中期細胞による刺激下 表現型を示す B 細胞が認められることがあるが、SLL と診断するのは、 の核型分析や IGHV および TP53 変異を検出するための分子遺伝学的 生検検体でリンパ節構造の喪失が認められた場合のみに限定すべきで 解析(PCR または塩基配列決定法)などを実施することで、予後予測 ある。 に有用な情報が得られ、治療選択の指針となる可能性がある。 CLL/SLL の確定診断には、免疫表現型検査を適切に実施することが不 最近の報告では、複雑核型(刺激した CLL 細胞を用いた従来法による 可欠である。CLL の診断には、末梢血のフローサイトメトリーで十分 核型分析で複数の細胞に互いに関連のない染色体異常が 3 つ以上認め であり、骨髄生検は一般的に必要はない。SLL の確定診断は、理想的 られる場合)と予後不良との関連が示唆されている にはリンパ節生検の評価によるべきである。フローサイトメトリーで IGHV 変異の欠如および染色体 17p の異常との有意な関連が認められ、 検索する細胞表面マーカーには、κ/λ、CD19、CD20、CD5、CD23 お 初回治療までの期間(time-to-first-treatment)の短さを指標とすると、 よび CD10 を含めるべきである。フローサイトメトリーを用いて診断 独立した予後因子となるという報告がされた 9。Ibrutinib をベースとす を確定する場合は、マントル細胞リンパ腫(MCL)を除外するため、 るレジメンで治療を受けた再発または難治性 CLL 患者では、複雑核型 cyclin D1 のフロー評価か蛍光 in situ ハイブリダイゼーション(FISH) は増悪、EFS および OS 不良との関連が認められた 法による t(11;14)の分析も含めるべきである。フローサイトメトリーで 的異常は時間の経過とともに進展する可能性があり、したがって、治 診断を確定できない場合は、リンパ節の切除または切開生検の検体か 療適応のある患者に治療の選択肢を示すため、FISH 法および核型分析 ら作製したパラフィン包埋切片で免疫組織化学(IHC)検査を行っても による再評価が必要である。 よい。CD3、CD5、CD10、CD20、CD23、cyclin D1 を含む IHC 検査 パネルが推奨される。これらのマーカーは、特に末梢血中に白血病細 胞が認められない型の CLL/SLL を診断する場合に有用である。 9-11 。複雑核型は 10,11 。細胞遺伝学 CLL では、in vitro での白血病細胞の増殖活性が非常に低いことから、 分裂中期細胞を用いる従来の細胞遺伝学的検査は困難である。そのた め、予後予測に重要である可能性のある染色体異常を検出する方法と CLL/SLL の典型的な免疫表現型は、CD5+、CD10−、CD19+、CD20 しては、間期核を用いた FISH 法による細胞遺伝学的分析が標準とな dim、表面免疫グロブリン(sIg)dim、CD23+、CD43+/−、cyclin D1− っている。ただし FISH 法では、使用するプローブに特異的な異常し である。MCL と CLL/SLL はともに CD5 陽性の B 細胞腫瘍であるため、 か検出することができない。サイトカインまたは CpG オリゴヌクレオ 両 者の鑑 別は不 可欠であ る。 CD23 が有 用とな る場合 も多い が、 チドによる刺激の採用により、分裂中期での分析法も改善された 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 12 。 MS-5 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 最近の研究により、CLL における染色体異常の検出には、CpG オリゴ IGHV 変異の欠如と VH3-21 遺伝子の使用は、無治療期間および/また ヌクレオチドおよびインターロイキン-2 による刺激の方が 12-O- は生存期間の短縮を示唆する独立した予測因子であることが示され、 tetradecanoyl-phorbol-13-acetate(TPA)による刺激より有用であるこ それらの結果は多変量回帰モデルに高リスクのゲノム異常(FISH 法で とが実証された 13,14 。CLL Research Consortium が実施した前方視的 研究では、CpG オリゴヌクレオチドによる刺激を用いれば、従来の B 細胞マイトジェンを用いた場合よりも確実に CLL の異常クローンを検 出できること、さらには CpG で刺激した分裂中期細胞の細胞遺伝学的 検査で検出されたクローン性の異常は間期核の FISH 法で検出される ものと一致し、異なる細胞遺伝学的検査室間で再現可能であることが 確認された 15 。しかし、CLL の細胞遺伝学的検査を目的とする CpG 刺 激の利用は、まだ広く普及しているわけではない。 検出される細胞遺伝学的異常に関する下記の考察を参照)を含めた場 合にも変わらなかった 30-33。 CD38(B リンパ球の 7%以上)17,18,24,31,32,34 および/または ZAP-70 の発 現(B リンパ球の 20%以上) 16,25-27,35 の発現にも、無増悪生存期間 (PFS)および全生存期間(OS)短縮との関連が認められた。予後予 測を目的としたフローサイトメトリーによる分析(CD38、ZAP-70 お よび CD49d)では、CD49d が予後的に最も重要なパラメータと考えら れており、FISH 所見や IGHV 変異の状態と独立した唯一のパラメータ 予後因子 とみられている 28 。CD38 と ZAP-70 は、ともに IGHV 変異の欠如と正 この 10 年間で CLL 患者について様々な因子が同定・評価されており、 の相関を示し、IGHV 遺伝子の変異状態に対する代替マーカーとなりう ることが示唆された 16,17,27。しかしながら、ある研究では CD38 陽性 それらの因子から予後予測において臨床病期(下記の「病期分類」に 関する考察の項を参照)以上の有用な情報が得られる可能性がある。 の有無と IGHV 遺伝子の変異状態が最大 28%の患者で一致しないとい 具体的なものとしては、チミジンキナーゼや β2 ミクログロブリンなど う結果が観察され、さらに CD38 の発現量は疾患の進行過程で変化す の血清マーカー、IGHV 遺伝子の変異状態を含む遺伝子マーカー、 る可能性があることが示された FISH 法で検出される細胞遺伝学的異常(del(13q)、del(11q)、del(17p) IGHV 遺伝子の変異状態が一致しないという結果が 20~25%の症例で など)、CD38 の発現、CD49d および ZAP-70(zeta-associated protein 報告された 70)の発現/メチル化などが挙げられる 23 。同様に、ZAP-70 陽性の有無と 26,32 。さらに、ZAP-70 陽性は予後予測因子(初回治療まで の期間など)として IGHV 遺伝子の変異状態や CD38 発現量より強力 16-28 。 である可能性が示唆された 26,35,36 。ZAP-70 のメチル化解析(ZAP-70 IGHV 遺伝子の変異状態は CLL における生命予後の重要な予測因子で の発現および IGHV 遺伝子の変異状態と密接な関連が認められる)が あり、IGHV 変異なし(生殖細胞系の遺伝子配列との相同性が 98%以 CLL 患者の予後予測に有用な検査法であることも報告された 上)の患者では IGHV 変異ありの患者と比較して(病期に関係なく) CD38 と ZAP-70 の発現量は IHC、フローサイトメトリーまたはメチル 予後不良であり、生存期間が有意に短くなるという関連が認められる 化解析により測定することができる。しかし、検査室間での標準化と 17,22 37-39 。 。さらに VH3-21 遺伝子が使用される場合(VH3-21 gene usage) ZAP-70 発現の再現性は依然として課題となっている。ZAP-70 蛋白発 にも、IGHV 遺伝子変異の状態(生殖細胞系の遺伝子配列との相同性 現量の評価は臨床試験以外では推奨されない。そのため通常の診療に [%]で定義)とは無関係に、予後不良との関連が認められた 29 。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-6 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 おいては、再現性および実施可能性の観点から IGHV 変異検査が推奨 方を推定するのに有用であることが、いくつかの研究でそれぞれ独立 される。 して確認された 44,45。 血清 β2 ミクログロブリン高値は、免疫化学療法レジメンによる一次治 未治療の CLL では、80%以上の患者で FISH 法により検出可能な細胞 療を受ける患者も含めて、無治療期間、治療効果および OS を予測す 遺伝学的異常が認められる。FISH 法での結果は、階層的な分類法に従 る強力かつ独立した予後因子であることが示された 40-42 。β2 ミクログ って、最も高リスクの異常の有無に基づき分類される。最も頻度の高 ロブリンの長所の 1 つは、血液検体を用いる標準的な臨床検査で容易 い異 常は単独 所見として の del(13q) ( 55%)で、 続い て del(11q) に測定できる点である。しかし、CLL の病状とは独立して、腎機能障 (18%)、12 トリソミー(16%)、del(17p)(7%)および del(6q) 害の影響を受ける。日常診療で得られる臨床および検査パラメータ (7%)が多く認められる (年齢、β2 ミクログロブリン、リンパ球数、性別、Rai 分類の病期、 好で、生存期間中央値は最も長くなる(133 ヵ月)。Del(11q)は広範な 腫大リンパ節の数)で予後予測を試みるノモグラムが Wierda らによっ リンパ節腫大、疾患の増悪、生存期間中央値の短縮(79 ヵ月)との関 て開発されている。このノモグラムは、生存期間の中央値と 5 年およ 連がしばしば報告されている び 10 年時点での生存確率を推定するために開発された。このノモグラ 遺伝子の機能を完全に喪失した患者では、放射線療法や細胞傷害性薬 ムに採用された 6 つのパラメータに点数を割り当て、その合計値に基 剤に対する反応が不良となり、そのために臨床的な転帰も不良となる づき判定する、より簡略化された予後指数となっており、未治療 CLL 可能性がある 患者を 3 つのリスク群(低リスク群、中リスク群、高リスク群)に層 はフルダラビン+シクロホスファミド(FC)の併用療法に対して良好 別化することが可能になっている 43 19 。単独の異常としての del(13q)は、予後良 19,46 。Del(11q)を有する患者のうち ATM 47 。最近の研究によると、del(11q)を有する未治療の患者 。低リスク群で推定される生存期 な反応を示すことから、CLL 患者の予後に対する del(11q)の有害な影 間中央値は未達であった。中リスク群および高リスク群での生存期間 響を克服するには、フルダラビンにアルキル化薬を追加することが有 中央値は、それぞれ 10 年と 5 年であった。5 年生存割合は低リスク群 用である可能性が示唆される で 97%、中リスク群で 80%、高リスク群で 55%であり、10 年生存割 味し、残存する TP53 アレルの変異を伴うことが多く、最も予後不良 合はそれぞれ 80%、52%、26%であった 43 。最近同定された予後因子 32,48 。Del(17p)は TP53 遺伝子の欠失を意 な因子であり、無治療期間は短く、生存期間中央値(32 ヵ月)も短く、 19 (IGHV 遺伝子の変異状態、ZAP-70、FISH 法で検出される細胞遺伝学 化学療法に対する反応も不良である 。German CLL Study Group が 的異常)については、本版の予後予測モデルに組み込むにはまだデー 実施した第 III 相ランダム化試験である CLL8 試験(一次治療として タが不十分である点に注意すべきである(初回治療までの期間を推定 FC 療法とリツキシマブ+FC[FCR]療法を比較)では、del(17p)と するために臨床および検査パラメータに加えて新しい生物学的因子を IGHV 変異の欠如が(治療群とは無関係に)生命予後不良を予測する独 採用した最近の予後予測用ノモグラムについて記載した考察の項を参 立した有意な因子であることが示された 照)。それでも、この予後指数については、早期例(Rai 分類 0 期) は FCR により有意な PFS の改善が認められたが、このサブグループ を含めた未治療 CLL 患者において生存確率と初回治療までの期間の両 における 3 年 PFS 割合はわずか 18%であった。さらに、del(17p)を有 49 。Del(17p)を有する患者で 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-7 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 する患者における OS は、FCR 群と FC 群で同程度であった(3 年 OS 49 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 German CLL Study Group によって開発された。このモデルでは、新 割合でそれぞれ 38%と 37%) 。予後予測における del(17p)の重要性 規診断患者における OS の独立した予測因子として、性別、年齢、 は、この異常を有する悪性細胞の割合に依存している可能性がある。 ECOG Performance Status、del(17p)、del(11q)、IGHV 遺伝子の変異 英国の CLL4 試験(一次治療として chlorambucil vs フルダラビン vs 状態、血清 β2 ミクログロブリン値および血清チミジンキナーゼ値が同 FC を比較)では、TP53 欠失すなわち del(17p13.1)のある細胞の割合 定された 53。 が 5~10%であったサブグループと TP53 欠失が認められなかった (TP53 欠失のある細胞が 5%未満)サブグループで同程度の成績が得 られた。また TP53 欠失のある細胞の割合が 10~20%であった患者で の成績は、TP53 欠失のある細胞が 20%以上であった患者と同程度で あった 32,50 。TP53 欠失のある細胞の割合が 10%以上であった患者の 成績は不良で、奏効割合は 29%(完全奏効または nodular partial response は 6%)、生存期間中央値は 6 ヵ月未満であった 32。Del(17p) は未治療患者より既治療患者で多く観察されるという知見から、治療 過程で治療によるクローン選択が生じる可能性が示唆される。実際に、 治療中の患者において CLL クローンの del(17p)獲得、del(17p)を有す る CLL クローンの増殖あるいはその両方が観察されている 51。 従来の臨床および検査パラメータに加えて新しい予後因子(FISH 法に よる細胞遺伝学的所見、IGHV 変異状態、ZAP-70 発現量など)を組み 込んだ多変量モデルをベースとして、初回治療までの期間を推定する ための予後予測用ノモグラムが開発された 52 。初回治療までの期間短 縮を予測する独立した因子として、頸部リンパ節の増大、腫大リンパ 節領域が 3 ヵ所、del(17p)または del(11q)、IGHV 変異の欠如、ならび に血清 LDH 高値が同定され、治療の可能性(2 年および 4 年後の時 点)と初回治療までの期間を推定する重み付けモデルに組み込まれた 52 。このノモグラムは、早期の介入が必要な可能性のある増悪リスクの 高い新規診断患者を同定する上で有用な可能性がある。より最近では、 OS に基づいて患者を 4 つのリスク群に層別化する包括的な予後指標が Del(17p)が認められない場合でも TP53 の異常が観察されることがある 54, 55 。フルダラビンをベースとするレジメンの研究により、生存期間 の短縮および化学療法に対する抵抗性を予測する独立した因子として TP53 変異が同定された 54-57 。化学療法に対する抵抗性は、残存する TP53 アレルでの変異の存在によるものと判断された 55 。したがって、 TP53 変異の存在は、染色体 17p の状態とは独立した生命予後不良の 54 予測因子である 。CLL8 試験の解析では、治療法が FCR と FC のど ちらかには関係なく、TP53 変異のある患者の方が PFS および OS が 有意に短かった 55。 これらの予後因子が患者の臨床転帰に及ぼす影響が大規模ランダム化 試験で前方視的に検討された。CALGB 9712 試験(一次治療としてフ ルダラビンとリツキシマブの同時併用と順次投与を比較)の長期追跡 によると、IGHV 変異の欠如は PFS および OS の短縮を予測する独立 した有意な因子であったが、一方で高リスクの細胞遺伝学的異常 (del(17p)または del(11q))もまた生存期間の短縮を予測する独立した 因子であった 58 。英国の CLL4 試験では、TP53 欠失が不良な転帰に対 する最も強力な予測因子であることが明らかにされた 32,56 。TP53 欠失 が認められない患者のサブグループでは、IGHV 変異の欠如(または VH3-21 遺伝子の使用)と β2 ミクログロブリン高値(> 4mg/L)が PFS および OS の両方に対する独立した有意な予測因子であった 32 。 さらに、del(11q)と治療の割付けが PFS の独立した予測因子であり、 年齢が OS の独立した予測因子であった。ドイツの CLL8 試験(一次 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-8 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 治療として FC と FCR を比較)では、TP53 変異、del(17p)、IGHV 変 長との関連が認められ、SF3B1 変異には PFS または OS への影響は認 異の欠如および治療群が PFS および OS に対する独立した有意な予後 められなかった。ある多変量解析では、フルダラビンで難治性となっ 55 因子であった 。 た CLL 患者においては NOTCH1 変異が PFS の延長を予測する独立し 過去数年間で、NOTCH1、SF3B1 および BIRC3 遺伝子について CLL の予後に影響を及ぼす頻回にみられる遺伝子異常が同定された 59-63 。 公表された症例集積研究の大半では、新規診断 CLL 患者の約 4~15% に NOTCH1、SF3B1 および BIRC3 の突然変異が観察されており、特 にフルダラビンで難治性となった CLL 患者ではその頻度がはるかに高 かった(15~25%)59,61,63。フルダラビンで難治性となった CLL 患者 た因子であることが明らかになった 67 。CLL8 試験では、現時点で標準 の一次治療を受けている患者において TP53 および SF3B1 遺伝子の変 異が最も強力な予後マーカーとなったが、NOTCH1 変異は、FC への リツキシマブの追加により有益性が低下することを予測するマーカー であることが確認された 55 。これらの遺伝子変異が新たな分子標的薬 による治療に及ぼす影響については不明である。 では、70%を超える頻度で TP53(27.5%)、NOTCH1(24.1%)、 NOTCH1 変異は、Richter's transformation との間でも独立した関連が SF3B1(18.9%)および BIRC3(15.5%)などの遺伝子に頻回にみら 認められた れる遺伝子異常が認められることが Messina らにより最近報告された 症例集積研究のデータに基づく最近の研究によると、診断時に 64 。Rossi らは、FISH 法で同定される細胞遺伝学的異常と併せて NOTCH1 変異が認められた患者では、同変異がなかった患者と比較し NOTCH1、SF3B1 および BIRC3 遺伝子の変異を含めた統合的な予後 て Richter's transformation の累積発生確率が有意に高かった(15 年時 モデルを提唱し、それにより患者を高リスク群(TP53 または BIRC3 点で 45% vs 5%;P<0.001)68。 異常を認める)、中リスク群(NOTCH1 または SF3B1 変異または del(11q)を認める)、低リスク群(12 トリソミーを認め、すべての関連 遺伝子が野生型)および超低リスク群(del(13q)のみを認める)の 4 つ の予後グループに分類した 65 。10 年生存割合は、4 つのサブグループ でそれぞれ 29%、37%、57%、69%であった。 68,69 。新規診断 CLL 患者を対象とした大規模な多施設共同 上記の研究結果を総合すると、予後予測における上述の遺伝子変異の 意義は、評価する患者集団、治療レジメン、臨床成績に応じて異なる 可能性が示唆される。これらの予後因子から予後予測に有用な情報が 得られる可能性もあるが、これらの因子を治療開始や治療選択肢の決 定 の 指 針 と す る べ き で は な い 。 さ ら に 一 般 診 療 で は 、 del(17p) と NOTCH1 および SF3B1 遺伝子の変異は、再発または難治性 CLL 患者 と同様、新規診断患者でも生存期間の短縮を予測する因子であること が複数の臨床試験による前方視的データにより確認された 55,66,67。英国 del(11q)を除き、予後因子によって治療法を選択すべきではない。 精査 の CLL4 試験によると、NOTCH1 および SF3B1 遺伝子の変異は、とも CLL/SLL の精査は、他のリンパ系腫瘍に対する精査と同様である。感 に OS 短縮との関連が認められ、多変量解析に基づく生存転帰に対し 染症を繰り返す患者では、免疫グロブリン定量で有益な情報が得られる て独立した有意な予測因子となることが示された 66 。対照的に、ドイ ツの CLL2H 試験では、野生型症例との比較で NOTCH1 変異に PFS 延 場合がある。β2 ミクログロブリンの測定は、予後予測に有用な情報が 得られる可能性がある 41,43 。古典的には骨髄浸潤パターン(びまん性か 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-9 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 72 結節性か)に予後予測上の意義が認められていたが、IGHV 遺伝子の変 である 異状態や FISH 法で判定される細胞遺伝学的異常など、末梢血リンパ球 血小板数を基にしており、Rai 病期分類と同様、臨床転帰との間に意味 の分析で判定可能な、より信頼性の高い予後マーカーを使用すると、骨 のある相関が認められる 髄浸潤パターンはもはや重要な因子ではない。そのため、CLL が疑わ 全域に病変が及ぶため、Ann Arbor 病期分類の有用性は限られている。 れる患者の診断評価に骨髄生検はもはや必須とはみなされていないが、 血球減少の病因を評価する目的では依然として有用である。 。Binet 病期分類は、浸潤領域の数、ヘモグロビン濃度および 73 。CLL/SLL では、骨髄および末梢血のほぼ 効果判定規準 臨床試験のデザインおよび実施における一貫性確保の促進を主な目的 コンピューター断層撮影(CT)は、新たな症状が出現したものの末梢 として、1988 年と 1996 年に CLL に関する National Cancer Institute- リンパ節腫大が認められない患者において病勢の進行を追跡およびモ sponsored Working Group(NCI-WG)が CLL の診断および管理のた ニタリングする目的で有用となりうる。無症状の患者に対しては、経 めのガイドラインを公表した。CLL における治療効果を報告した臨床 時的な CT の施行は推奨されない。貧血のある患者では、網状赤血球 試験の大半では、ごく最近まで 1996 年の NCI-WG ガイドラインに規 数の測定と直接クームス試験を行って、溶血および赤芽球癆の可能性 定された効果判定規準が採用されていた 74。2008 年に NCI-WG ガイド がないか評価すべきである。PET 検査は CLL では一般に有用とならな ラインが改訂され、新たな予後マーカー、診断パラメータおよび新規 いが、Richter’s transformation が疑われる場合にはリンパ節生検施行 の治療法に関する最近の知見が反映された 4。特に 2008 年のガイドラ の指針として役立つことがある 70,71 。治療開始前の特定の状況であれ インでは、一般診療と臨床試験のそれぞれについて、適切な評価およ ば、骨髄生検±穿刺が有用となる場合もある。 び効果判定に関する追加の推奨が示されている 4。 病期分類 日常診療における効果判定では、身体診察と血液パラメータの評価を CLL 患者の評価では現在、日常診療と臨床試験のどちらにおいても、 Rai 分類と Binet 分類の 2 つの病期分類が世界的に用いられている 行う。完全奏効(CR)と判定するには、以下の規準を(治療完了後 2 72,73 。 ヵ月以上の時点で)すべて満たさなければならない:末梢血リンパ球 どちらの病期分類でも、身体所見(リンパ節浸潤、脾腫および肝腫大 数<4 × 109/L、リンパ節腫大なし(直径 1.5cm を超える触診可能なリ の有無)と血液パラメータ(貧血または血小板減少の有無)のみによ ンパ節がない)、脾腫および肝腫大なし、全身症状(体重減少、重度の って腫瘍量を評価する。改変 Rai 分類では、患者を 3 つのリスク群に 疲労、発熱、盗汗)なし、ならびに増殖因子製剤投与なしでの血算値 層別化する。低リスク群の生存期間(Rai 分類 0 期で生存期間中央値 の正常化(好中球数>1.5 × 109/L、血小板数>100×109/L、ヘモグロビ 150 ヵ月)は、年齢をマッチさせた対照における生存期間と基本的に ン値>11g/dL) 4。部分奏効(PR)と判定するには、以下の規準のう 同じである。中リスク群(Rai 分類 I~II 期で生存期間中央値 71~101 ち 2 つ以上を 2 ヵ月以上継続して満たさなければならない:末梢血リ ヵ月)の患者では、特にリンパ球倍化時間が 1 年未満など他の有害因 ンパ球数、リンパ節腫大(複数の腫大リンパ節の積和に基づく)、肝腫 子が併存した場合、生存期間がより短くなる。高リスク群(Rai 分類 大および/または脾腫がベースラインから 50%以上減少、もしくは血算 III~IV 期で生存期間中央値 19 ヵ月)の特徴がみられる患者は予後不良 値の少なくとも 1 項目が正常化するかベースラインから 50%以上増加 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-10 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 する。進行(PD)の規準は以下のいずれかである:リンパ球数、リン 77,78 パ節腫大、肝腫大または脾腫がベースラインから 50%以上増加、新病 内に消失するが、12 ヵ月を超えて持続する患者もいる。Ibrutinib によ 変の出現、疾患に起因する血球減少(血小板数のベースラインから る治療後の持続性のリンパ球増加については、休眠クローンの残存を 50%以上の減少、またはヘモグロビン値のベースラインから 2g/dL を 反映したものであって、早期再発の可能性が高い患者群を予測する所 4 。Ibrutinib による治療では、リンパ球増加は多くの患者で 8 ヵ月以 79 超える低下)の発生 。進行と判定されないものの CR および PR の規 見ではないことが報告された 準を満たさない患者は、安定(SD)とみなす。再発は、最初に CR ま idelalisib および ibrutinib を投与した患者においては、Cheson らが最近 たは PR と判定してから 6 ヵ月以上経過後に増悪の所見が認められた 提唱した改変版効果判定規準を用いることにより、臨床効果(リンパ 場合と定義される。難治性は、治療効果が得られなかった場合、また 節腫大および脾腫の減少)を認めるものの、リンパ球増加が持続して 4 は治療終了から 6 ヵ月以内に増悪が認められた場合と定義される 。 。これらの知見を考慮すると、 いる(進行の他の指標は認めない)患者を効果判定カテゴリー「リン CT は、臨床試験におけるリンパ節腫大および臓器障害の評価のほか、 臨床試験以外での選択された患者の評価で望ましい検査法である。さ パ球増加を伴う PR(PR with lymphocytosis)」に分類することが可能 になる 75。 らに、臨床的 CR の他の規準(上述の定義)をすべて満たしている場 治療効果の重要な予測因子として、治療終了後に末梢血で判定された 合には、CR(リンパ球 30%未満、正形成性、リンパ小節腫大なし) 微小残存病変(MRD)陰性の所見に注目が集まっている。GCLLSG に を確認するために骨髄評価を行うべきである。CR の規準(骨髄の評価 よる 2 つの第 III 相試験の併合解析では、CR が得られた患者において、 を含む)を満たすものの、治療関連毒性のために血球減少が持続して MRD 陰性例と MRD 陽性例の PFS に統計学的有意差が認められた い る 患 者 は、 骨 髄不 完全 回 復 の CR ( CR with incomplete marrow (69.2 ヵ月 vs 40.4 ヵ月;P=0.001)80。MRD 陰性例で唯一の異常と recovery:CRi)が得られたとみなすべきである 4。 して認められた治療後の脾腫の持続は、PFS に対して悪影響を及ぼし これらの効果判定規準は、免疫調節薬および低分子キナーゼ阻害薬 (ibrutinib および idelalisib)による治療を受ける CLL 患者でより正確 に転帰を予測できるようにするため、最近改定された 75 。 ていなかった。これらの結果から、治療効果の評価に MRD を採用す ることの妥当性が示された。 治療選択肢 Lenalidomide などの免疫調節薬による治療は、痛みを伴うリンパ節腫 CLL に対する治療選択肢は、過去数十年間で、アルキル化薬の単剤療 大とリンパ球増加、発疹および骨痛を特徴とする tumor flare reaction 法からプリンアナログをベースとする多剤併用レジメンへと進化した。 (TFR)を引き起こすが、lenalidomide による治療を受けた CLL 患者 そして細胞表面抗原(CD20、CD52 など)を標的とするモノクローナ 76 では、TFR に臨床効果との相関が認められた 。同様に BCR シグナル ル抗体と免疫調節薬(lenalidomide など)の登場により、免疫化学療 伝達経路の低分子阻害薬(ibrutinib および idelalisib)についても、リ 法としての新規かつ有効な多剤併用レジメンの開発につながった。多 ンパ節領域から末梢血への白血病細胞の再分布ないし放出により、使 数の臨床試験が進行中であり、作用機序の異なる複数の薬剤を含めた 用開始後早期に一過性のリンパ球増加が生じることが知られている 新規の併用レジメンが評価されている。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-11 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 一次治療 CAP 群(15%)の間で有意差が認められたが、生存期間の中央値は同 初期の臨床試験により、未治療の進行 CLL 患者では chlorambucil+プ 程度であった(それぞれ 69 ヵ月、67 ヵ月、70 ヵ月)。フルダラビン レドニゾンの有効性が CVP(シクロホスファミド+ビンクリスチン+ の忍容性プロファイルは CHOP より好ましいことが明らかにされた。 プレドニゾン)および CHOP(シクロホスファミド+ドキソルビシン +ビンクリスチン+プレドニゾン)レジメンと同等であることが明ら かにされた 81。 German CLL Study Group が実施した第 III 相ランダム化試験(CLL5 試験)では、高齢(65 歳以上、年齢中央値 70 歳)の未治療 CLL 患者 193 例がフルダラビン群と chlorambucil 群にランダムに割り付けられ ラ ン ダ ム 化 試 験 で あ る CALGB 9011 試 験 で は 、 フ ル ダ ラ ビ ン 、 た(n=193) 85。フルダラビン群では、chlorambucil 群と比較して、 chlorambucil またはその併用による一次治療が評価された(n=509) ORR(72% vs 51%)、CR 割合(7% vs 0%)および治療成功期間中 82 。併用群では過度の毒性のため早期に中止となり、奏効割合はフルダ 央値(18 ヵ月 vs 11 ヵ月)が有意に良好であった。しかしながら、 ラビン単剤群と同程度であった。フルダラビン単剤群では、 PFS(中央値 19 ヵ月 vs 18 ヵ月)と OS(中央値 46 ヵ月 vs 64 ヵ月) chlorambucil 単剤群と比較して CR 割合(20% vs 4%)、PR 割合 では、フルダラビンの優位性は認められなかった (43% vs 33%)、奏効期間中央値(25 ヵ月 vs 14 ヵ月)および PFS なレジメンが適切ではない高齢患者や併存症のある患者の一次治療で 中央値(20 ヵ月 vs 14 ヵ月)に有意な改善が認められた。この試験で は、依然として chlorambucil が有効な選択肢である。 は、2 群間に OS 中央値の有意差は認められなかったが(フルダラビン 群 66 ヵ月 vs chlorambucil 群 56 ヵ月)、この結果には、一方の群から 他方の群へクロスオーバーした患者のデータも含まれていた点に留意 すべきである 82 。長期の生存解析にて、chlorambucil と比較してフル ダラビンに延命効果のある可能性が示唆されており、治療から 5~6 年 後には明白な差となる。追跡期間中央値が 5 年をわずかに超えてくる と、6 年および 8 年時の OS 割合はフルダラビン群でそれぞれ 43%と 31%、chlorambucil 群でそれぞれ 38%と 19%であった 83。 欧州のランダム化試験では、進行 CLL 患者(n=938)を対象に、一次 治療としてアルキル化薬をベースとする 2 つの併用レジメン(CAP [シクロホスファミド+ドキソルビシン+プレドニゾン]および CHOP)とフルダラビンが比較された 84 。 フルダラビン群および CHOP 群の全奏効割合(ORR;71%)は CAP 群(58%)と同程度で あった。CR 割合にはフルダラビン群(40%)、CHOP 群(30%)、 85 。そのため、強力 フルダラビン+シクロホスファミド(FC)の併用は、比較的若年(年 齢中央値 58~64 歳)の未治療 CLL 患者を対象としたいくつかの大規 模ランダム化第 III 相試験において、フルダラビン単剤療法と比較され た 50,86,87 。FC 療法はフルダラビン単剤療法と比較して ORR(74~ 94%)、CR 割合(23~38%)および PFS(中央値 32~48 月)の有意 な改善をもたらした 50,86,87。これらの試験では、治療群間の OS に有意 差は認められなかった。 免疫調節薬の lenalidomide は、一次治療としていくつかの試験で評価 された 88-91 。未治療 CLL 患者(n=25)を対象とした第 II 相試験では、 lenalidomide(初回用量 2.5mg/日で最大 10mg/日まで漸増、28 日サイ クルで 21 日間投与)による ORR が 56%(全例が部分奏効で CR はな し)で、追跡期間中央値 21 ヵ月時点での奏効期間中央値が約 17 ヵ月 であった 88。Tumor flare reaction が 88%の患者に認められたが、いず 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-12 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 れも grade 1 または 2 であった。特に多くみられた grade 3 または 4 を継続していたこと、さらに長期寛解例には死亡がみられなかったこ の 毒 性 は 、 好 中 球 減 少 ( 72 % ; grade 4 は 32 % )、血 小 板 減 少 とが報告された (28%;grade 4 は 16%)および貧血(20%;grade 4 は 4%)などで 患者)の一次治療では、lenalidomide で有望な効果が得られると考え あった。Grade 3 または 4 の感染症または発熱は 36%(8%は grade 4 ら れ た 。 65 歳 以 上 の 高 齢 CLL 患 者 に 対 す る 初 回 療 法 と し て の発熱性好中球減少症)の患者で報告された。より長期の追跡後(中 lenalidomide と chlorambucil の単剤療法を評価したランダム化第 III 相 央値 53.2 ヵ月)の ORR は 72%(20%は CR)であった 89 。3 年 PFS 91 。CLL 患者(特に高齢患者および del(11q)を有する 試験(ORGIN 試験)の追跡により、lenalidomide 群における早期死亡 92 および OS 割合は、それぞれ 65%と 85%であった。長期の治療期間中 が確認された には反復性の骨髄抑制が高頻度に認められた。 より死亡リスクが増大する可能性が懸念され、この試験は最近 FDA に 別の第 II 相試験では、65 歳以上の未治療患者(n=60)を対象として lenalidomide(初回用量 5mg/日で最大 25mg/日まで漸増、28 日サイク ルで 28 日間連日投与)が評価された 90 。この試験における ORR は 。その結果、chlorambucil と比較して lenalidomide に よ り 中 止 さ れ た 。 高 齢 の CLL 患 者 に 対 す る 初 回 治 療 と し て の lenalidomide の評価は、これらの結果に基づいた臨床試験でのみ行う べきである。 65%で、10%の患者で CR が、さらに 5%の患者で不完全 CR(CRi; ベンダムスチンは、プリン様のベンゾイミダゾール環を有するアルキ 血球減少が残存する CR)が得られた。CR/CRi 到達までの期間の中央 ル化薬で、そのユニークな細胞傷害特性のため、他のアルキル化薬と 値は 18 ヵ月(範囲 9~27 ヵ月)であった。追跡期間中央値 31 ヵ月時 交差耐性が生じる可能性が低い。未治療の CLL 患者(n=319)を対象 点での PFS および OS 割合は、それぞれ 60%と 88%であった 90 。興 としてベンダムスチンの安全性および有効性を chlorambucil と比較し 味深いことに、IGHV 変異のない患者のサブグループ(n=33)で認め たピボタル第 III 相ランダム化試験では、ベンダムスチンによる治療は、 られた ORR は 76%で、CR/CRi 割合が 24%であった。del(11q)を有す chlorambucil と 比 較 し て 有 意 に 高 い ORR ( 68 % vs 31 % ; P < るサブグループでは、ORR が 64%、CR/CRi 割合が 21%であった。 0.0001)および CR 割合(31% vs 2%;P<0.0001)をもたらした del(17p)を有する患者では 1 例も反応が得られず、この高リスク群にお 93,94 ける PFS 中央値は、わずか 6 ヵ月であった。最も多くみられた grade のサブグループでも維持された。Grade 3 または 4 の血液毒性、感染 3 または 4 の毒性は、好中球減少(83%;grade 4 は 67%)と血小板 症および消化管障害の発生率は、chlorambucil 群よりベンダムスチン 減少(47%;grade 4 は 8%)などであった。Grade 3 または 4 の感染 群の方が高かった 93。2 群間に OS の差は認められなかった。追跡期間 症または発熱は 13%の患者で報告された。Tumor flare reaction(すべ 中央値 54 ヵ月時点での PFS 中央値は、ベンダムスチン群の方が有意 。この試験の最新 に長かった(21 ヵ月 vs 9 ヵ月;P<0.0001)94。Chlorambucil 以外の の解析によると、追跡期間中央値 48 ヵ月時点で、治療成功期間の中央 一次治療と比較した場合のベンダムスチンの有効性は、いまだ確立さ て grade 1 または 2)は 52%の患者に認められた 値は未達、OS 割合は 82%であった 91 90 。ベンダムスチンによる奏効割合および PFS の改善は、65 歳以上 。この最新の解析では、35 例 (58%)で 36 ヵ月以上持続する奏効が得られ、そのうち 25 例が治療 れていない。 抗 CD20 モノクローナル抗体であるリツキシマブの導入は、特に免疫 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-13 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 化学療法という形で、CLL 治療の重要な進歩につながった。一次治療 CALGB 9712 試験では、未治療の CLL 患者を対象として、リツキシマ では、リツキシマブ単剤療法(標準的な週 1 回の計 4 回投与;N= ブと同時併用または順次投与したときのフルダラビンの有効性が評価 44)で中程度の効果が得られ、ORR が 51%、CR 割合が 4%で、PFS された 中央値は約 19 ヵ月であった 95 58,100 。同時併用レジメンでは、ORR(90% vs 順次投与レジメ 。その良好な忍容性プロファイルを考慮 ン 77%)および CR 割合(47% vs 28%)が高かったが、その代償と すると、リツキシマブ単剤療法は、重大な併存症があるか し て grade 3 ま た は 4 の 毒 性 ( 主 に 好 中 球 減 少 お よ び infusion Performance Status が不良な一部の高齢患者(70 歳以上)にとって適 reaction)の発生率も高かった 切な治療選択肢となりうる。 跡期間中央値 117 ヵ月)では、PFS 中央値が 42 ヵ月(5 年 PFS 割合 高用量メチルプレドニゾロン(HDMP)とリツキシマブの併用も、未 治療の CLL 患者(n=28)の小規模コホートにおいて評価された 96 。 年齢の中央値は 65 歳で、大半の患者がベースライン時点で高リスク因 子(例えば、Rai 分類の高リスク[48%]、IGHV 変異の欠如[57%]、 100 。CALGB 9712 試験の長期追跡(追 58 27%)、OS 中央値が 85 ヵ月と報告された 。CALGB 9011 試験でフ ルダラビン単剤療法を受けた患者群の転帰を CALGB 9712 試験の併合 した結果と比較した研究では、フルダラビンへのリツキシマブの追加 により PFS および OS が延長することが示唆された 101。 細胞遺伝学的異常[39%])を有していた。リツキシマブと高用量メ MD Anderson Cancer Center で初回治療(n=300)として評価された チルプレドニゾロンの併用により、96%の ORR が得られ、CR 割合は フルダラビン+シクロホスファミド+リツキシマブ(FCR)の併用で 32%であった。追跡期間中央値 36 ヵ月の時点で、PFS 中央値は 30.5 は、高い ORR と CR 割合が得られた ヵ月、OS 割合は 96%であった 96 。70 歳以上の少数例のサブグループ 40,102 。追跡期間中央値 6 年の時 点で、ORR が 95%(72%は CR)、無増悪期間中央値が 80 ヵ月、6 年 40 (n=8)では、全例で反応がみられ、3 例(38%)の患者で CR が得 OS 割合が 77%であった られた。 試験(CLL8 試験)では、フルダラビンをベースとする化学療法にリツ リツキシマブと chlorambucil の併用については、いくつかの第 II 相試 験で評価されており、その成績は ORR と CR 割合でそれぞれ 82.5~ 84%と 10~16.5%という、妥当な水準であった 97,98 。しかしながら、 chlorambucil をリツキシマブまたは obinutuzumab のいずれかと併用し て比較した CLL11 試験では、リツキシマブ+chlorambucil 群と比較し て obinutuzumab+chlorambucil 群に臨床的に意味のある PFS の改善 がみられ、OS にも改善傾向が認められた 99 。そのため、一次治療とし てのリツキシマブと chlorambucil の併用は、obinutuzumab に耐えられ ない患者のみで選択すべきである。 。大規模な国際共同ランダム化第 III 相臨床 キシマブを追加することで、フルダラビンベースの化学療法単独と比 較して、CLL 患者の奏効割合、PFS および OS が改善したことが示さ れた 49 。この試験では、健康状態が良好(fit)な未治療 CLL 患者(年 齢中央値 61 歳;n=817)が、FCR または FC 療法のいずれかを最大 6 コース受ける群にランダムに割り付けられた。FCR 群では、FC 群と 比較して ORR(95% vs 88%)および CR 割合(44% vs 22%)が高 かった。PFS 中央値は、FCR 群で 52 ヵ月、FC 群で 33 ヵ月であった (P<0.001)。割付けから 3 年後の時点では、FCR 群において FC 単 独群と比較して PFS 割合(65% vs 45%;P<0.0001)および OS 割 合(87% vs 83%;P<0.0001)の有意な改善が認められた。FCR 群 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-14 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 では、grade 3 または 4 の好中球減少の発生率が FC 群と比較して有意 歴が非常に少ない患者を対象として PCR レジメンの安全性が FCR レ に高く(34% vs 21%;P<0.0001)、重度の感染症と治療関連死亡の ジメンと比較された 発生率は両群間で同程度であった。この試験の結果に基づき FDA は、 59%)となり、CR 割合は PCR 群の方が低かった(7% vs 14%;P= 未治療の CD20 陽性 CLL 患者を対象とするフルダラビン+シクロホス 0.04)。Grade 3 または 4 の感染関連事象および好中球減少の発生率は ファミドと併用でのリツキシマブの使用を承認した。 両群間で同程度であるが、白血球減少および血小板減少の発生率は ペントスタチンは、CLL の一次治療における免疫化学療法レジメンの 一部として評価された、別のプリンアナログである。CLL Research 105 。ORR は PCR 群と FCR 群で同程度(49% vs FCR 群の方が高かった 105 。総合的には、毒性プロファイルや臨床効果 の点で PCR レジメンに FCR を上回る利点はないようであった。 Consortium に加盟する 2 つの施設が開始した第 II 相試験では、高リス ベンダムスチンとリツキシマブ(BR)による免疫化学療法についても、 クの予後因子を有する患者が全体(n=64)の大半を占めていた(例え 未治療 CLL 患者において評価が行われた ば、53%が Rai 分類の高リスクであり、71%で IGHV 変異の欠如、 Group による多施設共同第 II 相試験(CLL2M 試験)では、未治療患者 52%で FISH 法による異常が認められた)にもかかわらず、ペントスタ (n=117;70 歳以上が 26%)において BR レジメンで高い奏効割合 チン+シクロホスファミド+リツキシマブ(PCR)の併用に有意な臨 (ORR 88%;23%は CR)が得られ、高齢患者(70 歳以上)のサブ 床効果が認められた 103 106-108 。German CLL Study 。奏効は 91%の患者(41%は CR)で観察され、 グループでも同程度の奏効および生存割合が得られた 奏効例における奏効期間の中央値は 34 ヵ月であった。全被験者におけ る PFS 中央値は約 33 ヵ月であった 103 106 。奏効期間の 中央値は 31 ヵ月であった。観察期間中央値 27 ヵ月の時点では、全患 。毒性は管理可能で、FCR レジ 者における PFS 中央値が 34 ヵ月で、OS 割合は 90.5%であった。し メンと比較して骨髄毒性が少ないようであった。その後実施された試 かしながら、del(17p)を有する患者における BR レジメンの活性には限 験では、未治療患者(n=33)を対象として、シクロホスファミドの省 界があるようであった。del(17p)を有する少数例のサブグループ(n= 略(および高用量でのペントスタチンの使用)によって PCR レジメン 8)では、ORR が 37.5%(すべて部分寛解)で、PFS 中央値はわずか の毒性を低減できるかどうかが検討された 104 。この高用量ペントスタ チンとリツキシマブ(PR)の併用では、ORR が 76%となり、27%の 患者で CR が得られた 104 。しかしながら、PCR レジメンによる過去の 成績と比較すると、PR レジメンによる奏効割合は低く、無治療生存期 間の中央値(16 ヵ月 vs PCR レジメン 30 ヵ月)も短かったことから、 シクロホスファミドが PCR レジメンの活性において重要な要素である 8 ヵ月であった 106 。特に多くみられた grade 3 または 4 の毒性は、血 小板減少(22%)、好中球減少(20%)、貧血(20%)、アレルギー反 応/infusion reaction(9%)、感染症(8%)などであった 106。 進行中の第 III 相ランダム化試験では、高齢または併存症のためにフルダ ラビンをベースとする免疫化学療法の適応がない CLL 患者における一次 または二次治療として、BR レジメンがリツキシマブ+chlorambucil(R- ことが示唆された。高用量のペントスタチンを採用した地域ベースの chlorambucil)と比較されている。この試験の中間解析(評価可能症例 多 施 設 共 同 第 III 相 ラ ン ダ ム 化 試 験 ( n = 184 ) が US Oncology 数は 126 例;BR 群 58 例;R-chlorambuci 群 68 例;年齢中央値 74 歳、 Research によって実施され、未治療患者(全体の 80%)または治療 範囲 44~91 歳)によると、一次治療を受けた患者における ORR は BR 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-15 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 群で 88%(30%は CR)、R-chlorambucil 群で 80%(13%は CR)であ 用量 2.5mg/日で最大 10mg/日まで漸増、28 日サイクルの 21 日間投 。BR 群では、del(17p)または del(11q)(12% vs 4%)と IGHV 与)とリツキシマブ(第 1 サイクルで 375mg/m2 まで漸増し、第 2 サ 変異の欠如(53% vs 38%)を含む高リスク因子を有する患者が R- イクルは 4 週間にわたり 375mg/m2 を週 1 回投与、その後第 3~7 サイ chlorambucil 群と比較して多かった。毒性プロファイルは両群間で類似 クルは 1 日目に投与)の併用療法が施行された しており、最も多くみられた grade 3 または 4 の毒性は、好中球減少 が年齢層により層別化された(65 歳未満 n=40、65 歳以上 n=29)。 (BR 群で 32%;R-chlorambucil 群で 34%)であった。 高齢患者群では、予定された 7 サイクルの治療を完了した患者の割合 った 107 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 第 III 相ランダム化試験である CLL10 試験では、健康状態が良好(fit) ( CIRS ス コ ア ≦ 6 、 ク レ ア チ ニ ン ク リ ア ラ ン ス > 70mL/min ) で del(17p)が認められない患者(n=567)の一次治療として、BR が FCR と比較された 108 。全患者の年齢中央値は 61.6 歳であったが、BR 群では 70 歳以上の患者の割合が有意に高かった(22% vs 14%)。追 跡期間の中央値は 35.9 ヵ月であった。治療効果の評価が可能であった 547 例では、両群とも ORR は 97.8%(P=1.0)で、OS にも差はみら れなかった(FCR 群 90.6% vs BR 群 92.2%;P=0.910)。しかしなが ら、FCR 群では BR 群と比較して CR 割合(40.7% vs 31.5%;P= 0.026)が高く、MRD 陰性の割合(12 ヵ月時点で 58.2% vs 26.3%;P < 0.001;18 ヵ月時点で 53.8% vs 24.6%;P=0.006)が高く、PFS 中 109 。この試験では患者 がわずか 59%であったのに対し、65 歳未満の患者では 88%であった。 Tumor flare reaction(ほとんどが grade 1~2)は、65 歳未満の患者の 83%と 65 歳以上の患者の 66%にみられた。最も多くみられた grade 3 または 4 の毒性は好中球減少で、76%の患者で報告された。評価可能 集団(n=65)において、65 歳未満の患者(n=38)における ORR は 95%(20%は CR、20%は結節性 PR)で、65 歳以上の患者(n=27) における ORR は 79%(10%は CR)であった。追跡期間中央値 20 ヵ 月以上の時点における PFS の中央値は、若年および高齢コホートでそ れぞれ 19 ヵ月と 20 ヵ月となり、OS 中央値は両コホートとも未達で あった 109。 ヒト化抗 CD52 モノクローナル抗体であるアレムツズマブは、最初に 央値(53.7 ヵ月 vs.43.2 月;P=0.001)も長かった。FCR の有益性は、 フルダラビン難治性の CLL を適応として承認され、その後に CLL 患者 健康状態が良好(fit)な 65 歳未満の患者で最大となった。重度の感染 の一次治療としての有効性が(単剤療法と併用療法ともに)示されて 症の発生率は FCR 群で有意に高く(39.8% vs 25.4%、P=0.001)、 いる 特に高齢患者で顕著であった(48.4% vs 26.8%;P=0.001)。この試 未治療の CLL 患者(n=297)がアレムツズマブと chlorambucil 群のど 験結果から、FCR レジメンは現在でも、健康状態が良好な未治療 CLL ちらかにランダムに割り付けられた の患者における標準の一次治療である。BR は健康状態が良好な高齢患 chlorambucil 群より有意に高い ORR(83% vs 55%;P<0.0001)お 者または感染症の既往がある患者に対する代替の治療選択肢である。 よび CR 割合(24% vs 2%;P<0.0001)が得られ、さらにアレムツ Lenalidomide とリツキシマブの併用についても、未治療 CLL 患者にお いて評価が行われた。CLL Research Consortium の多施設共同第 II 相 試験では、未治療の CLL 患者(n=69)に対して lenalidomide(初回 110-112 。国際多施設共同ランダム化第 III 相試験(CAM307)では、 111 。アレムツズマブ群では、 ズマブ群では、chlorambucil と比較して小幅ではあるが統計学的に有 意な PFS の改善も認められた(中央値 15 ヵ月 vs 12 ヵ月;P= 0.0001)。del(17p)を有する少数例のサブグループ(n=21)では、ア 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-16 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 レムツズマブ群の方が ORR(64% vs 20%)が高く、PFS 中央値(11 (20.7% vs 7.0%)が高く、PFS 中央値が有意に長かった(26.7 ヵ月 ヵ月 vs 2 ヵ月)が長かった。追跡期間中央値 25 ヵ月の時点では、OS vs 15.2 ヵ月;P<0.001)99。Obinutuzumab+chlorambucil 群で特に多 中央値は両群とも未達で、両群間で生存期間の有意差は報告されなか くみられた grade 3 以上の毒性は、好中球減少( 35%)、infusion った 111 。アレムツズマブ群では、投与に関連した有害事象、サイトメ reaction(21%)、血小板減少(11%)、感染症(11%)などであった ガロウイルス(CMV)感染症、grade 3 または 4 の好中球減少(41% 99 vs 25%)の発生率が chlorambucil 群より高かった。アレムツズマブと 毒性は、好中球減少(28%)と感染症(14%)などであった。この FCR の併用も、del(17p)を有する患者の一次治療として有効であった CLL11 試験の結果から、del(17p)が認められなければ、高齢患者と併 112 存症のある患者の両方に対して obinutuzumab+chlorambucil が新たな 。アレムツズマブはもはや市販されていないが、臨床での使用のた 。リツキシマブ+chlorambucil 群で特に多くみられた grade 3 以上の 99 めに入手できる場合もある。アレムツズマブは、del(17p)を有する 標準治療となることが確立された CLL 患者で ibrutinib が適切でないと判断された場合を除き、一次治療 obinutuzumab は未治療の CLL/SLL 患者に対する chlorambucil との併 の選択肢としては推奨されない。 用療法を適応として FDA により承認された。 Obinutuzumab は、糖鎖工学の手法により作製された、CD20 を標的と 未治療の CLL 患者における obinutuzumab 単剤療法の有効性は、第 II するヒト化 II 型抗体である。併存症のある未治療 CLL 患者において 相試験である GAGE 試験で実証された 113。この試験では、臓器機能の chlorambucil と併用したときの obinutuzumab の安全性および有効性が 障害がなく、ECOG PS が 3 未満であった患者 80 例が用量の異なる 2 第 III 相ランダム化試験(CLL11 試験)で評価された 。この試験の結果に基づき、 99 。この試験では、 つの obinutuzumab 投与群(1,000mg vs 2,000mg)に層別化された。 併存症のある(CIRS> 6 またはクレアチニンクリアランス[CrCl]推 年齢中央値は 67 歳であった。Obinutuzumab 2,000mg の投与は、 定値 30~69mL/min と定義)患者 781 例が chlorambucil 単剤群(n= 1,000mg の投与より高い ORR(IWCLL 規準に従って治療開始から 2 118)、obinutuzumab+chlorambucil 群(n=333)、リツキシマブ+ ヵ月後に評価)をもたらした(それぞれ 67% vs 49%;P=0.08)113。 chlorambucil 群(n=330)のいずれかにランダムに割り付けられた。 両群とも infusion reaction が最も多くみられた grade 3 または 4 の有害 Obinutuzumab+chlorambucil とリツキシマブ+chlorambucil の両併用 事象であった。未治療の CLL 患者における obinutuzumab 単剤療法で 群では、chlorambucil 単剤群と比較して PFS 中央値の有意な改善が認 の治療効果の持続性と長期的な副作用を明らかにするため、更なる研 め ら れ た ( obinutuzumab + chlorambucil 群 、 リ ツ キ シ マ ブ + 究が必要である。 chlorambucil 群、chlorambucil 単剤群で、それぞれ 26.7 ヵ月、16.3 ヵ 月、11.1 ヵ月;P<0.001)。サブグループ別では、del(17p)を有する 患者群を除き、他のすべての患者群で生存期間の延長が認められた。 Obinutuzumab+chlorambucil 群では、リツキシマブ+chlorambucil 群 と の 比 較 に お い て も ORR ( 78.4 % vs 65.1 % ) お よ び CR 割 合 Ofatumumab は、完全ヒト抗 CD20 モノクローナル抗体で、当初はフ ルダラビンおよびアレムツズマブで難治性となった CLL 患者の治療を 適応として承認されたが、高齢または併存症のためにフルダラビンを ベースとする治療法が適切でないと判断される未治療 CLL 患者の一次 治療としても評価された 114 。この多施設共同非盲検第 III 相試験では、 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-17 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 118 447 例 の 患 者 が ofatumumab + chlorambucil の 併 用 療 法 群 と では ibrutinib による奏効が持続することが確認された chlorambucil 単剤療法群のいずれかにランダムに割り付けられた。追 する患者 29 例(15 例が未治療患者)を対象とした別の非盲検試験では、 跡期間中央値 29 ヵ月の時点で、ofatumumab+chlorambucil 群におけ 未治療患者における ibrutinib による 6 ヵ月後のリンパ節奏効割合が る PFS は、chlorambucil 単剤療法群と比較して有意に長かった(22.4 82%であった ヵ月 vs 13.1 ヵ月;P<0.001) 。del(17p)を有 119 。追跡期間の中央値は 9 ヵ月であった。Grade 3 以上 114 。Ofatumumab+chlorambucil 群では、 の非血液毒性が 14%の患者で報告された。Ibrutinib は del(17p)を有する chlorambucil 単剤療法群と比較して ORR(82% vs 69%;P =0.001) 患者の一次治療を適応として最近承認された。化学療法とは異なり、 が高く、CR 割合(12% vs 1%)も優れていた。両群ともに OS 中央 ibrutinib は開始後早期に血液中へのリンパ球動員を引き起こすことから、 値は未達であった。この試験の結果に基づき FDA は、フルダラビンを 臨床的な改善を評価する上でこれを進行と誤認してはならない ベースとする治療法が適切でないと判断された未治療 CLL 患者の治療 きにリンパ球増加が重大となる場合もあるが、臨床的な問題(すなわち を適応として、ofatumumab+chlorambucil の併用を承認した。 白血球増加症[leukostasis])となることは極めてまれであるため、通 CLL の発生には、ホスファチジルイノシトール 3-キナーゼ(PI3K)や Bruton 型チロシンキナーゼ(BTK)、脾臓チロシンキナーゼ(SYK) などを介してシグナルを伝達する、B 細胞受容体(BCR)、CXCR4/5、 CD40、インテグリン、IL-6 など極めて重要ないくつかのシグナル伝達 経路が関与している 115,116 。これらのキナーゼを標的とする新しい低分 子阻害薬が CLL 患者の治療法として臨床試験で評価されている。 Ibrutinib は、BTK と共有結合する不可逆的阻害薬であり、当初は再発ま たは難治性(前治療歴が少なくとも 1 つある)CLL 患者を対象として 承認されたが、del(17p)を有する患者を含む未治療の CLL 患者でも評価 された 117-119 。65 歳以上の患者(n=31;年齢中央値 71 歳[範囲 65~ 84 歳];74%が 70 歳以上)を対象とした非盲検多施設共同第 Ib/II 相 試験では、ibrutinib(420mg)による ORR が 71%(13%は CR、3%は 結節性 PR、55%は PR)であった 117 。追跡期間の中央値は 22 ヵ月で あった。反応は高リスク因子の有無と独立していたが、この試験では del(17p)、del(11q)または β2 ミクログロブリン高値がみられた患者の割 合が相対的に低かった 117 。治療開始から 3 年後に実施された有効性デ ータの独立評価で、ORR が 84%と報告されたことから、未治療 CLL 77,79 。と 常は治療を継続すべきである。リンパ球増加の消失が緩徐または不完全 である場合でも、PFS で測定される転帰に影響は生じないと考えられ る 79。本ガイドラインの「BCR 阻害薬(ibrutinib および idelalisib)の使 用に関する特別な考慮事項」を参照のこと。 Idelalisib(PI3K-δ に対する経口用のアイソフォーム選択的阻害薬)は、 前治療歴が 1 つでもある再発または難治性 CLL 患者に対するリツキシ マブとの併用療法を適応として承認されている。単剤療法またはリツ キシマブとの併用療法での idelalisib の有効性は、危険因子を有する高 齢(65 歳以上)の未治療 CLL 患者においても実証された 120,121 。第 II 相試験(n=37;年齢中央値 70 歳)の予備解析によると、idelalisib は 単剤療法でかなりの効果を示し、ORR は 81%(33%は PR、48%はリ ンパ球増加を伴う PR)であった 120 。特に多くみられた grade 3 以上 の治療関連有害事象は、発疹(3%)、下痢(3%)、肺炎(5%)、トラ ンスアミナーゼ高値(8%)、貧血(5%)および好中球減少(20%)で あった。別の第 II 相試験(n=64;年齢中央値 71 歳)では、idelalisib +リツキシマブの併用療法で 97%の ORR(78%は PR、19%は CR) が得られた 121 。下痢/大腸炎(42%)、肺炎(19%)、発疹(13%)、 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-18 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 脱水(8%)、呼吸困難(5%)および呼吸不全(5%)が、特に多くみ del(17p)、del(11q)、β2 ミクログロブリン(>3.5mg/L)を含む高リス られた grade 3 以上の治療関連有害事象であった。Ibrutinib について前 ク因子を有していた。追跡期間中央値 9.4 ヵ月の時点で、ibrutinib は 述したものと同様に開始後早期のリンパ球増加が idelalisib でも生じる PFS(中央値で ofatumumab 群の 8.1 ヵ月に対して未達)と OS 可能性があり、発生時には同様に管理すべきである 78,122 。本ガイドラ (ibrutinib 群における死亡の HR が 0.43;P=0.005;すなわち 57%の インの「BCR 阻害薬(ibrutinib および idelalisib)の使用に関する特別 死亡リスク低下)を有意に延長させた。del(17p)を有する患者のみでは、 な考慮事項」を参照のこと。 ibrutinib での PFS 中央値が未達であったのに対し、ofatumumab では PFS 中央値が 5.8 ヵ月であった。12 ヵ月時点での ibrutinib および 再発または難治例 ofatumumab の OS 割合は、それぞれ 91%と 81%であった 124 。ORR 再発または難治性 CLL に対する現在の標準治療は、ibrutinib の単剤療 も ibrutinib の方が有意に高かった(42% vs 4%;P<0.001)。特に多 法と idelalisib+リツキシマブの併用療法である。 くみられた非血液学的有害事象は、ibrutinib 群では軽度(grade 1~2) の下痢、疲労、発熱および悪心で、ofatumumab 群では疲労、infusion Ibrutinib は再発・難治性の B 細胞悪性腫瘍患者において特筆すべき単 剤療法効果を示し、毒性プロファイルも良好であった 123 reaction および咳嗽であった。この研究の最新の結果でも、既治療(1 。再発または つ以上の前治療歴がある)の CLL/SLL 患者において ibrutinib により 難治性 CLL/SLL における ibrutinib の安全性および有効性は、まず第 ofatumumab と比較して PFS、OS および ORR が有意に改善されたこ Ib/II 相試験(n=85;用量は 51 例で 420mg、34 例で 840mg)で評価 とが確認された 125。追跡期間中央値 16 ヵ月の時点で、ibrutinib の方が された 77 。大多数の患者が高リスク因子を有すると考えられた(進行 ORR(90% vs 25%;P<0.0001)、PFS 中央値(未達 vs ofatumumab 期、del(17p)、del(11q)がそれぞれ 65%、33%、36%の患者に認めら 群 8.1 ヵ月;P<0.0001)および OS 割合(18 ヵ月 OS 割合で 85% vs れた)。ORR は 2 つの用量群で同じ(71%)であった。del(17p)を有 78%)が有意に良好であった。第 II 相試験(RESONATE-17)の結果 する患者 28 例のサブグループでの ORR は 68%(CR は 3.5%)であ から、del(17p)を有する再発または難治性 CLL 患者における ibrutinib った。リンパ球増加を伴う PR は 2 つの用量群(420mg 群および の有効性がさらに確認された 840mg 群)でそれぞれ 20%および 15%の患者に認められた。26 ヵ月 ORR および PFS 割合はそれぞれ 82.6%と 79.3%であった。 126 。追跡期間中央値 13 ヵ月の時点で、 時点での PFS および OS 割合の推定値は、それぞれ 75%と 83%であ った。特に多くみられた grade 3 または 4 の有害事象は、好中球減少 Ibrutinib は既治療の CLL 患者の治療と del(17p)を有する CLL 患者の一 (15%)、肺炎(12%)、副鼻腔炎(5%)、高血圧(5%)などであっ 次治療を適応として FDA から承認された。 た。 Idelalisib は、経口投与される PI3K-δ のアイソフォーム選択的阻害薬で その後の第 III 相ランダム化試験(RESONATE)では、既治療の CLL あり、再発・難治性 CLL 患者を対象とした単剤療法およびリツキシマ 患者 391 例が ibrutinib(420mg を 1 日 1 回)と ofatumumab いずれか ブとの併用療法の第 I 相および第 II 相試験において、有望な臨床効果 の単剤療法にランダムに割り付けられた 124 。大多数が進行期患者で、 が実証された 78,122。多施設共同第 III 相ランダム化試験では、再発 CLL 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-19 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 患者 220 例がリツキシマブを idelalisib(150mg)またはプラセボのい ずれかと併用する 2 つの群にランダムに割り付けられた 78 。大多数の ガイドライン索引 NHL 目次 考察 範囲は 1~10)を対象として FCR レジメンを評価した第 II 相試験では、 ORR が 74%、CR 割合が 30%であった 130 。PFS 中央値は 21 ヵ月で、 患者(78%)が 65 歳以上で、40%では中等度の腎機能障害(クレア 生存期間中央値は 47 ヵ月と推定された。フルダラビン難治性の患者群 チニンクリアランス<60mL/min)が、35%では骨髄機能不全(grade (n=54)では、フルダラビン感受性の患者群と比較して ORR(56% 3 以上の血球減少)がみられ、85%では CIRS スコアが 6 を超えてい vs 79%;P<0.001)と CR 割合(7% vs 39%;P<0.001)が有意に た。予定された最初の中間解析において idelalisib+リツキシマブの有 低く、フルダラビン難治性の CLL 患者では、PFS 中央値(8 ヵ月 vs 効性が圧倒的に高いことが明らかにされ、この時点で早期の試験中止 28 ヵ月;P<0.001)と OS(38 ヵ月 vs 52 ヵ月;P<0.05)も有意に となった 78 。24 週時点での idelalisib 群およびプラセボ群の PFS 割合 短かった 130 。さらに、17 番染色体異常(標準の核型分析に基づく)が は、それぞれ 93%と 46%であった。併存症を有していた再発 CLL 患 認められた患者群(n=20)での成績は、ORR 35%(CR なし)、PFS 者のみでは、idelalisib+リツキシマブにより、リツキシマブ+プラセ 中央値 5 ヵ月、生存期間中央値わずか 10.5 ヵ月と不良であった。この ボと比較して ORR(81% vs 13%;P<0.001)、PFS(idelalisib 群で 試験を実施した研究者らは、FCR による治療が最も適切となる患者は 未達 vs プラセボ群で 5.5 ヵ月)および 12 ヵ月 OS 割合(92% vs フルダラビン感受性で、17 番染色体異常がなく、前治療歴の少ない 80%;P=0.02)が有意に改善された。Grade3 または 4 の有害事象 (4 レジメン未満)患者であると結論した (肺炎、発熱および発熱性好中球減少症)は、idelalisib 群では 40%、 た有害事象は血液毒性で、56%の治療サイクルで発生した grade 3 ま プラセボ群では 35%の患者で報告された。同試験の 2 回目の中間解析 たは 4 の好中球減少と、19.5%の治療サイクルで発生した grade 3 ま においても、ORR、PFS および OS を指標とした idelalisib+リツキシ たは 4 の血小板減少であった。肺炎または敗血症が 16%の患者で報告 127 マブの安全性および有効性における優位性が確認された 。Idelalisib +リツキシマブの有効性は、del(17p)や TP53 変異、IGHV 変異の欠如、 ZAP70 や CD38 の発現、β2 ミクログロブリン高値(4mg/L を超える) など、高リスク因子を有する患者でも維持されていた 128 。Idelalisib と リツキシマブの併用療法は、他の併存症(クレアチニンクリアランス 60mL/min 未満を規準とする腎機能低下、もしくは細胞傷害性薬剤によ る前治療の骨髄毒性に起因する NCI CTCAE grade 3 以上の好中球減少 または血小板減少)のためにリツキシマブ単剤療法が適切と考えられ る再発 CLL 患者の治療を適応として、最近 FDA から承認された。 FCR レジメンは、再発・難治例で高い奏効割合が得られることが示さ れた 129,130 。再発・難治性 CLL 患者(n=284;治療歴は中央値が 2、 130 。FCR で最も多くみられ された 130。 第 III 相ランダム化試験である REACH 試験では、初回再発後の CLL 患 者(n=552)を対象として、6 サイクルの FCR と 6 サイクルの FC が 比較された 131 。この試験では、FC(併用療法として)またはリツキシ マブによる前治療を受けていた患者は除外され、さらにフルダラビン 感受性であることが参加の条件とされた。追跡期間中央値 25 ヵ月の時 点で、FCR 群において FC 群と比較して PFS(試験責任医師による判 定に基づく)中央値の有意な改善が認められた(31 ヵ月 vs 21 ヵ月; P<0.001)。独立審査委員会の判定による PFS 中央値でも、FCR に FC と比較して有意な延長が認められた(27 ヵ月 vs 22 ヵ月;P= 0.022)。また独立審査委員会の判定に基づくと、 ORR(61% vs 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-20 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 49%;P<0.005)と CR 割合(9% vs 3%;P<0.005)のどちらも 131 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 7 例(35%)と del(11q)を有する患者 7 例中 2 例(29%)で反応が認め 。この追跡時点では、OS には られた 134。その後の第 I/II 相試験(再発・難治性 CLL 患者 67 例および 有意な群間差が認められなかった。この試験の結果に基づき、リツキ Richter’s transformation 患者 35 例)でも、シタラビンを減量した改変 シマブは既治療の CD20 陽性 CLL 患者に対するフルダラビン+シクロ OFAR レジメンによる ORR が Richer’s transformation 患者で 38.7% ホスファミドとの併用療法を適応として FDA により承認された。 (CR は 6.5%)、再発・難治性 CLL 患者で 50.8%(CR は 4.6%)と FCR レジメンの方が有意に高かった ペントスタチン+シクロホスファミド(PC)±リツキシマブ(R)の併 用療法は、フルダラビン難治例を含む再発または難治性 CLL 患者にお いて有意な効果を示した 132,133 。再発・難治性 CLL 患者(n=23;治療 歴は中央値が 3、範囲は 1~5)を対象とした小規模試験では、全体で の PC 療法による ORR が 74%、CR 割合が 17%となり、フルダラビ ン難治例のみでの ORR は 77%であった 133 いう結果が得られた 135 。生存期間中央値は、それぞれ 6.6 ヵ月と 20.6 ヵ月であった。血球減少が最も多くみられた血液毒性であった。改変 OFAR レジメンの治療を受けた患者では、寛解後療法として施行された 同種 SCT で生存期間の延長が認められた 135。 再発 CLL 患者(n=78;治療歴は中央値が 2、範囲は 1~5)を対象と 。PCR レジメンを評価した してベンダムスチン+リツキシマブの併用を評価した German CLL 試験では、既治療の CLL 患者のサブグループ(n=32)における ORR Study Group の第 II 相試験では、ORR が 59%、CR 割合が 9%という および CR 割合がそれぞれ 75%および 25%となり、フルダラビン難治 結果が得られた 136 。フルダラビン難治例のサブグループ(n=22)に 132 。このように、PC と PCR による おける ORR は 45.5%であった。del(17p)を有する患者のサブグループ 奏効割合は同程度であると考えられる。しかしながら、過去のデータ (n=14)では、反応が得られた患者は 1 例(7%)のみであった を後方視的に比較した研究結果によると、PCR レジメンでは PC レジ (CR)。追跡期間中央値 24 ヵ月時点での全被験者における PFS およ メンと比較して奏効期間中央値(25 ヵ月 vs 7 ヵ月)と生存期間中央値 び OS の中央値は、それぞれ 15 ヵ月と 34 ヵ月であった。del(17p)を 132 有する患者では成績が比較的不良で、PFS 中央値は 7 ヵ月、OS 中央 例における ORR は 75%であった (44 ヵ月 vs 16 ヵ月)が長かった 。 Oxaliplatin+フルダラビン+シタラビン+リツキシマブ(OFAR)の併 用では、再発・難治性 CLL(17p または 11q 欠失などの高リスク因子 を有する患者を含む)および Richter’s transformation の患者において有 意な効果が得られることが示された 134,135 。フルダラビン難治性の CLL 患者(n=30)と Richter’s transformation の患者(n=20)を対象とし た第 I/II 相試験では、OFAR による ORR は Richter’s transformation の 患者とフルダラビン難治性の CLL 患者でそれぞれ 50%と 33%であった 134 。奏効期間中央値は 10 ヵ月であった。70 歳以上の患者(n=14)の みでの ORR は 50%であった。さらに、del(17p)を有する患者 20 例中 値は 16 ヵ月であった 136 。特に多くみられた grade 3 または 4 の有害 事象は、血液毒性(50%)と感染症(13%;すべて grade 3)であっ た 136 。進行中の第 III 相ランダム化試験では、フルダラビンをベースと する免疫化学療法が(高齢または併存症のために)適切とならない CLL 患者に対する一次または二次治療として、BR レジメンの成績を R-chlorambucil と比較して評価している。この試験の中間解析では、 126 例(年齢中央値 74 歳、範囲 44~91 歳)のデータが評価可能であ った(BR 群 58 例、R-chlorambucil 群 68 例)107。二次治療を受けた患 者(n=51;一次治療の最終投与から 12 ヵ月以上経過してから再発) 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-21 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 における ORR は、BR 群で 89%(11%は CR)、R-chlorambucil 群で 83%(4%は CR)であった 107 では、腫瘍崩壊症候群が 1 例も報告されなかった。CLL 患者において 高用量メチルプレドニゾロンとリツキシマブの併用は、忍容性が良好 で、予後不良因子を有する患者も含めた難治性 CLL 患者に対して有効 な治療法であることが示されている。いくつかの小規模試験において、 高用量メチルプレドニゾロンをリツキシマブと併用した治療による ORR は 78~93%、CR 割合は 14~36%であった。PFS(または無増 悪期間)の中央値は 7~15 ヵ月で、1 つの試験では生存期間中央値が 137-139 。このレジメンについては、さ らにフルダラビン難治性かつ/または del(17p)陽性の患者でも効果があ ることが示された 137,138 。本レジメンによる治療では、約 30%の患者 に感染関連の合併症(真菌による日和見感染症を含む)が生じるため 137,139 また別の試験では、最初は lenalidomide 10mg/日が 28 日サイクルで 28 日間連続投与され、その後に 25mg まで漸増された 141。後者の試験 。 20 ヵ月という結果も報告された ガイドライン索引 NHL 目次 考察 、抗感染症薬の十分な予防投与と感染の初期徴候に対する綿密な モニタリングが必要となる場合がある。 は、多発性骨髄腫での lenalidomide の「標準」用量 25mg を初回用量 として投与すると、過度の毒性(tumore reaction、腫瘍崩壊症候群お よび骨髄抑制)が生じることが複数の試験で示された 88,140,142 。より最 近の研究では、再発・難治性 CLL 患者を対象として lenalidomide とリ ツキシマブの併用が検討された。その第 II 相試験では、再発・難治性 CLL 患者(N=59;前治療レジメン中央値が 2)を対象として、 lenalidomide(初回用量 10mg/日を第 1 サイクルの 9 日目から投与し、 28 日サイクルで 28 日間投与)とリツキシマブ(375mg/m2 を第 1 サイ クルの 4 週間は週 1 回、その後は第 3~12 サイクルの 1 日目に投与) の併用が評価された 143 。ORR は 66%、CR 割合は 12%となり、CR はいずれも 12 サイクル以上の治療後に観察された。全被験者における 治療成功期間(time to treatment failure)の中央値は 17 ヵ月であった。 再発・難治性 CLL 患者に対する lenalidomide の単剤療法を検討した初 OS の中央値は未達で、3 年 OS 割合は 71%と推定された。del(17p)を 期の第 II 相試験では、ORR が 32~47%、CR 割合が 7~9%という結 有する患者のサブグループ(n=15)における ORR は 53%で、 。del(11q)を有する患者のサブグループでの ORR del(17p)を有しない患者における ORR(70%)との間に有意差は認め は 39~47%で、del(17p)を有する少数例のサブグループでの ORR は られなかった。しかしながら、フルダラビン難治性とされた患者のサ 果が示された 140,141 わずか 13%であった 140,141 。Tumor flare reaction は 58%(8%が ブグループ(n=12)では、フルダラビン感受性の患者と比較して 。特に多くみられた grade 3 ORR が低かった(33% vs 70%;P=0.04)。さらに、フルダラビン または 4 の毒性は、好中球減少(70%)、血小板減少(45%)、貧血 難治性で del(17p)を有する患者では、生存転帰が不良で、OS 中央値は grade 3 または 4)の患者に認められた 140 (18%)、発熱性好中球減少症(15%)などであった 140 。これらの初 10 ヵ月を下回っていた。特に多くみられた grade 3 または 4 の毒性は、 期の試験では、lenalidomide は異なるスケジュールで投与されていた。 好中球減少(74%)、血小板減少(34%)、感染症または発熱(24%) などであった。Tumor flare reaction は 27%の患者で発生したが、重症 ある試験では、当初は多発性骨髄腫用の間欠投与スケジュール(28 日 間を 1 サイクルとして 21 日間投与)で lenalidomide 25mg/日が投与さ れたが、最初に登録された患者数例で腫瘍崩壊症候群がみられたため、 開始用量が 5mg/日まで減量され、続いて 25mg/日まで漸増された 140 。 度はいずれも grade 1 または 2 であった 143。 del(17p)または TP53 異常を有するフルダラビン難治性の CLL 患者にお 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-22 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 。 有害事象が約 20%の患者で報告された 154。アレムツズマブとリツキシ ある第 II 相試験では、フルダラビンをベースとする治療で難治性となっ マブの併用も有望な結果を示した。ある第 II 相試験(n=40)では、ア けるアレムツズマブの有効性が、いくつかの試験で実証された 144-146 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 た患者(n=93)において、アレムツズマブにより有意な反応が得られ、 レムツズマブ(持続静注の後に皮下投与)とリツキシマブの併用によ ORR は 33%(2%は CR)であった 144。無増悪期間の中央値は、全被験 り ORR 53%(18%は CR)という結果が得られ、感染症(grade は問 者で 4.7 ヵ月(奏効例では 9.5 ヵ月)、OS の中央値は 16 ヵ月(奏効例 わず、CMV の再活性化を含む)は 28%の患者で報告された では 32 ヵ月)であった 144 155 。シク 。アレムツズマブの皮下投与についても、進 ロホスファミド+フルダラビン+アレムツズマブ+リツキシマブ 行期の再発または難治性 CLL 患者において、静脈内投与の場合と同等の (CFAR)を併用するより強力な免疫化学療法レジメンが、高リスク因 有効性および安全性が示されている 147-150 。多くの治療歴を有する再発 子を有する治療歴の多い再発・難治性 CLL 患者(n=80;治療歴は中 または難治例へのアレムツズマブの投与で特に多くみられた grade 3~4 央値が 3、範囲は 1~14;39%がフルダラビン難治性)を対象とする の毒性は、骨髄抑制と感染症などであった 144,149 。del(17p)を有する既治 第 II 相試験で評価された 156 。ORR は 65%(29%は CR)で、PFS お 156 療 CLL 患者 202 例を対象とした後方視的解析では、アレムツズマブの よび OS の中央値はそれぞれ 11 ヵ月と 17 ヵ月であった 投与を受けた患者では ORR(32%)と PFS および OS 中央値(それぞ メンでは、grade 3~4 の感染症の発生率が高く(46%)、del(17p)を有 れ 6.2 ヵ月および 21 ヵ月)が良好となる傾向が認められた 151 。このレジ 。難治性 する患者(CR 割合 14%;PFS 中央値 3 ヵ月)とフルダラビン難治性 CLL 患者の bulky 病変については、一般にアレムツズマブ単剤療法では の CLL 患者(CR 割合 10%;PFS 中央値 7 ヵ月)では、それほど有効 十分な反応は得られないことに注意すべきである 144,151 。 ではなかった。 アレムツズマブをベースとする免疫化学療法レジメンも、再発・難治 アレムツズマブによる治療を受けた再発・難治性 CLL 患者では、約 10 性 CLL 患者において有望な結果を示した。第 II 相および第 III 相試験に ~25%の頻度で CMV の再活性化がみられる おいて、再発 CLL に対してアレムツズマブをフルダラビンと併用する アレムツズマブによる治療中は CMV 抗原血症のモニタリングを行うこ ことで、ORR 82~85%、CR 割合 13~30%という成績が得られた とが重要である。アレムツズマブを含むレジメンで治療を行う場合は、 152,153 適切な抗感染症薬の予防投与と感染関連合併症の初期徴候に対するル 。そのうちの第 III 相ランダム化試験(n=335)では、フルダラ ビン+アレムツズマブ併用群の方がフルダラビン単剤群より PFS 中央 値が有意に長かったが(24 ヵ月 vs 16.5 ヵ月;P=0.003)、感染症の 発 生 率 が 高 く 、 ア レ ム ツ ズ マ ブ 併 用 群 で は 41 % の 患 者 に 感 染 症 (grade は問わず、CMV の再活性化を含む)がみられたのに対し、フ ルダラビン単剤群の感染症発生率は 35%であった 153 。アレムツズマブ と FC の併用についても、既治療の CLL 患者(n=56)において ORR 68%(22%は CR)という結果が得られた。感染症に関連した重篤な 144,149,151,157,158 。そのため、 ーチンのモニタリングが必要となる。 Ofatumumab は、完全ヒト抗 CD20 モノクローナル抗体で、フルダラ ビンおよびアレムツズマブで難治性となった CLL 患者と bulky 病変の ためにアレムツズマブが禁忌となった患者において効果を示す 159 。フ ルダラビンおよびアレムツズマブで難治性となった CLL 患者(FA-ref 群;n=95)または bulky 病変を伴うフルダラビン難治性の CLL 患者 (BF-ref 群;n=111)計 206 例のデータを用いたピボタル国際共同臨 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-23 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 床試験の最終解析において、ofatumumab 療法による ORR は、FA-ref 群で 51%、BF-ref 群で 44%であった 160 。PFS 中央値は両群とも 5.5 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 Group for Blood and Marrow Transplantation(EBMT)による後方視的 解析では、del(17p)を有する患者において同種 HSCT が長期寛解をも 169 ヵ月で、OS 中央値は FA-ref 群と BF-ref 群でそれぞれ 14 ヵ月と 17 ヵ たらしたことが示された 月であった。特に多くみられた grade 3 以上の有害事象は、感染症 PFS および OS 割合は、それぞれ 37%と 44%であった。前方視的な (24%)と好中球減少(12%)であった。FA-ref 群(n=96)と BF- 多施設共同試験(GCLLSG CLL3X 試験)の最終結果でも、高リスクの ref 群(n=111)の CLL 患者を対象とした特別な後方視的解析では、 CLL(プリンアナログを含む治療法での難治性または早期再発、自家 ofatumumab はリツキシマブの投与歴を有する FA-ref 群の CLL 患者で SCT 後の再発、予後不良なゲノム異常の存在を伴う増悪として定義) も有効で、忍容性も良好であることが示された 161 。追跡期間中央値 39 ヵ月の時点で、3 年 。ORR は、リツキ 患者のかなりの割合で骨髄非破壊的同種 HSCT により MRD 陰性の無 シマブの投与歴がある CLL 患者で 43%、リツキシマブ難治性の CLL イベント生存期間(EFS)が長期間持続する可能性のあることが示さ 患者で 44%、リツキシマブの投与歴がない CLL 患者で 53%であった。 れた 170 。この試験で HSCT を受けた患者(n=90)における 4 年 EFS PFS の中央値は、それぞれ 5.3 ヵ月、5.5 ヵ月、5.6 ヵ月で、全生存期 および OS 割合は、それぞれ 42%と 65%で、52%の患者が HSCT か 間の中央値は、それぞれ 15.5 ヵ月、15.5 ヵ月、20.2 ヵ月であった。 ら 12 ヵ月後の時点で MRD 陰性であった Ofatumumab は、フルダラビンおよびアレムツズマブで難治性となっ 23%であった。del(17p)を有する患者のサブグループ(n=13)におけ た CLL 患者の治療を適当として承認されている。 る 4 年 EFS および OS 割合は、それぞれ 45%と 59%で、del(17p)の Obinutuzumab は、多くの治療歴を有する再発・難治性 CLL 患者にお いて単剤療法で効果を示す。20 例の患者を対象とした第 II 相試験 (GAUGIN 試験)では、obinutuzumab が固定用量 1,000mg で投与さ れ、最良 ORR が 30%、PFS および奏効期間の中央値がそれぞれ 10.7 ヵ月および 8.9 ヵ月という結果が得られた 162 170 。4 年非再発死亡率は ない患者の生存割合との間に有意差は認められなかった。さらに、 del(17p)を有する患者 13 例中 6 例(46%)が持続的な MRD 陰性の寛 解を達成した 170。 同種 HSCT を含む治療法の試験は、強い選択バイアスを受けると考え 。CLL11 試験のサブセッ られている。それでも、複数の非ランダム化臨床試験から得られたエ ト解析では、obinutuzumab+chlorambucil の併用は chlorambucil によ ビデンスによると、同種 HSCT は免疫化学療法で難治性となった患者 る前治療で難治性となった CLL 患者でも効果を示したことが明らかに またはプリンアナログによる治療から 12 ヵ月以内に再発した患者に対 された 163 。Obinutuzumab+chlorambucil にクロスオーバーした患者 30 例では、87%の患者に臨床効果がみられた(77%は PR、7%は CR、 3%が不完全な CR)。クロスオーバーした治療開始からの PFS 中央値 する有効な治療選択肢である可能性が示唆される 171。 機能状態および併存症の評価 CLL は主に高齢者で診断され、診断時年齢の中央値は 72 歳である。約 は 17.2 ヵ月であった。 70%の患者が 65 歳以上で診断され、40%の患者が 75 歳以上で診断さ 進行期の患者と予後不良因子を有する患者における予後の改善を目的 として同種造血幹細胞移植(HSCT)が評価された 164-170 。European れる 172 。高齢患者ではしばしば併存症がみられる。さらに、臓器機能 と骨髄予備能も加齢とともに低下する。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-24 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 現在、若年患者と状態良好な高齢患者には免疫化学療法が標準治療と ガイドライン索引 NHL 目次 考察 となる場合や RT では至適治療とならない場合がある。最初の RT 後に みなされているが、高齢患者では臓器機能の低下、骨髄予備能の減少、 増悪した限局性 SLL の患者には、後述の SLL 患者(Ann Arbor 分類 II 併存症の存在などのため、治療に耐えられない場合が多い 173 。高齢 (65 歳以上)の未治療 CLL 患者のコホートを対象に、一次治療とし て chlorambucil とフルダラビンを評価した最初の第 III 相ランダム化 ~IV 期)と同様の治療を行うべきである。 SLL(Ann Arbor 分類 II~IV 期)または CLL(Rai 分類 0~IV 期) 早期患者では、インドレントな経過をたどる場合もあれば、迅速な治 試験(CLL5)では、65%の患者に少なくとも 1 つの併存症が初診時 。この 療を必要とする進行期まで急速に進行する場合もある。症状のない早 試験では、複数の併存症の存在が病期または年齢と独立した予後不良 期の低リスク(Rai 分類 0 期;Binet 分類 A 期)患者では、無治療経過 因子であった。多変量解析では、血清 β2 ミクログロブリン高値と複 観察(watch and wait)が適切なアプローチとなる場合が多い。 数の併存症の存在が PFS および OS の短縮を示唆する独立した有意な Binet 分類 B 期または中リスク(Rai 分類 I 期または II 期)の患者では、 点でみられ、約 3 分の 1 の患者には複数の併存症がみられた 予測因子となった 85 85 。いくつかの後方視的研究でも、CLL 患者の転帰 に対する併存症による有害な影響が報告された 174-176 。特に多く報告 進行所見または症状の徴候が認められた場合に治療が有益となる可能 性がある 4 。進行性の血球減少を伴う進行期または高リスク CLL されている併存症は、高血圧(19~53%)、冠動脈疾患(7~24%)、 (Binet 分類 C 期;Rai 分類 III~IV 期)の患者には、直ちに治療を行う 高脂血症または脂質代謝疾患(16~38%)、糖尿病(10~21%)な 必要がある。軽度の血球減少で安定している選択された患者では、経 どである 174-176。 過観察を継続してもよい。 これらの知見から、治療選択に先立ち患者の年齢および Performance リンパ球数単独では、リンパ球数が 200~300 × 109/L を超えるか、白 Status に加えて、併存症についても評価することの必要性が強調され 血球増加に関連する症状が認められない限り、治療の適応とはならな る。CLL の管理では、患者の身体的状態に応じた治療レジメンの忍容 い。治療開始の標準的な適応としては、重度の疲労、体重減少、盗汗、 性が重要な考慮事項となる。CLL 患者における併存症の評価に使用で 感染を伴わない発熱といった全身症状を伴う重大疾患、切迫した標的 きるスコア判定方法には、Cumulative Illness Rating Scale(CIRS)、 臓器の機能障害、進行性の bulky 病変(脾腫またはリンパ節腫大)、進 Charlson Comorbidity Index、 NCI Comorbidity Index な どがある 。 行性の貧血または血小板減少、ステロイドが無効な自己免疫性貧血/血 German CLL Study Group の臨床試験では、登録された患者の総合的 小板減少症などが挙げられる 4。症状がみられない患者では、このよう な健康状態を評価するために CrCl と併用して CIRS が使用された 49,177 。 な適応(上述のもの)が明らかになるまで、経過観察を継続すべきで NCCN の推奨 ある。 限局性 SLL(Ann Arbor 分類 I 期) 本疾患の治癒が困難であることを考慮して、NCCN ガイドラインでは、 症状のある限局例では、局所放射線療法(RT)が適切な寛解導入療法 治療適応のあるすべての患者に望ましい選択肢として、各地域で可能 である。まれに、併存症の存在や長期毒性の可能性のため、RT が禁忌 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-25 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 であれば臨床試験への登録を推奨する。適切な臨床試験がない場合に ついては、NCCN ガイドラインでは、患者の年齢または機能状態(併 存症の指標/Performance Status)と del(17p)および del(11q)の有無に 基づく推奨を提示している。 Obinutuzumab + chlorambucil ( カ テ ゴ リ ー 1 ) chlorambucil chlorambucil85、リツキシマブ 178 な症例に対して) 95 、クラドリビン(CNS 病変があるまれ などがある。 重大な併存症のない 70 歳未満の患者では、フルダラビンをベースとす る免疫化学療法が新たな標準治療となっている 健康状態が不良(frail)で重大な併存症を有する患者の管理 114 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 97,98 、リツキシマブ+chlorambucil 99 49,58,106 。FCR レジメン と PCR レジメンを比較したランダム化試験では、FCR の方が CR 割 、 ofatumumab + は、健康状態が不良 合は高かったが、ORR と生存期間ではレジメン間に差は認められなか った 105 。CLL10 試験の最終解析では、重大な併存症のない 70 歳未満 (frail)で重大な併存症を有する患者においてプリンアナログによる治 の患者において、FCR レジメンにベンダムスチン+リツキシマブに対 療が困難な場合に望ましい治療選択肢である。その他の選択肢として する優位性が確認された は、obinutuzumab、リツキシマブまたは chlorambucil の単剤療法とス 以外では免疫化学療法に適格となる 70 歳以上の患者に対して妥当な代 テロイドパルス療法などがある 85,95,113 。この他に推奨されるレジメン の一覧については、本ガイドラインの「推奨される治療レジメン:健 康状態不良(frail)で重大な併存症あり(プリンアナログに耐えられな い)」を参照のこと。 106 。ベンダムスチン+リツキシマブは、年齢 替レジメンである 106,108。 重大な併存症のない 70 歳以下の患者については、NCCN ガイドライン では、プリンアナログをベースとする免疫化学療法( FCR、FR、 PCR)かベンダムスチン±リツキシマブを推奨している。この他に推奨 機能状態が十分な患者の管理 されるレジメンの一覧については、本ガイドラインの「 推奨される治 機能状態が十分な患者では、より有効性ないし強度の高い治療法を用 療レジメン:del(17p)または del(11q)を伴わない CLL」を参照のこと。 いることができ、FISH 法による細胞遺伝学的異常の評価を行うべきで ある。それに続いて、患者の年齢と del(17p)および del(11q)の有無を 踏まえて、以下に示すように治療選択肢を決定するべきである。 179-181 、CLL 患者(少なくと も 1 つのアルキル化薬による治療で反応が得られなかったか、その終 了後に進行した患者)の治療として FDA により承認されているが、 del(17p)または del(11q)を伴わない CLL CLL 患者に対する多剤併用レジメンの中での使用はまだ確立されてい ない。さらに、フルダラビンの経口製剤を静注製剤と比較して有効性 一次治療 70 歳以上の患者と重大な併存症のある 70 歳未満の患者に望ましい選 択肢としては、まず obinutuzumab+chlorambucil(カテゴリー1)99 が あり、ofatumumab+chlorambucil114、リツキシマブ+chlorambucil97,98 、 93,94,106 ベンダムスチン±リツキシマブ は、obinutuzumab 単剤療法 フルダラビンの経口製剤が検討されており 113 が続く。その他の選択肢として 、フルダラビン±リツキシマブ および安全性を評価するランダム化試験は実施されていない。したが って、本 NCCN ガイドラインでは、現時点でフルダラビン経口製剤の 適切な使用について推奨を示すことはできない。 二次治療 58,85,100 、 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-26 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 最近の FDA の承認に基づき、再発または難治性患者に望ましい選択肢 高用量メチルプレドニゾロン+リツキシマブ)、アレムツズマブ±リツ 124 キシマブなどがある。del(17p)を有する再発または難治性 CLL 患者に (年齢および併存症とは無関係)として、ibrutinib(カテゴリー1) と idelalisib±リツキシマブ 78,182 を含めている。 おける ibrutinib の有効性は up-front での代替レジメンの成績を上回っ 70 歳以上の患者と併存症のある 70 歳未満の患者に対する代替治療と しては、本 NCCN ガイドラインでは、低用量の FCR または PCR、ベ ているため、この治療に対する禁忌がなければ、これを最善の選択肢 と考えるべきである。 ンダムスチン±リツキシマブ、高用量メチルプレドニゾロンまたは 一次治療で反応が得られた患者では、適格であれば同種 HSCT を考慮 chlorambucil±リツキシマブ、ofatumumab または obinutuzumab 単剤、 すべきである。ただし、このような up-front で実施する同種 HSCT の lenalidomide またはアレムツズマブ±リツキシマブ、ならびに dose- 役割は、新たな分子標的療法の導入とともに変化してきている。同種 dense リツキシマブを含めている。 HSCT 後に反応が得られた患者では、経過観察と臨床試験への登録の 重大な併存症のない 70 歳未満の患者に対する代替治療としては、本 いずれかを選択できる。 NCCN ガイドラインでは、免疫化学療法(FCR、PCR、ベンダムスチ 一次治療で反応が得られなかった患者、一次治療で反応が得られたが ン±リツキシマブ、フルダラビン+アレムツズマブ、CHOP+リツキシ 同種 HSCT に適格ではない患者、および同種 HSCT で反応が得られな マブ、OFAR)、ofatumumab または obinutuzumab 単剤、lenalidomide かった患者では、臨床試験に登録するか、再発または難治例に対する またはアレムツズマブ±リツキシマブ、ならびに高用量メチルプレドニ 二次治療を施行すべきである。再発または難治例に望ましい選択肢は、 ゾロン+リツキシマブを含めている。再寛解後の選択された(重大な Ibrutinib および idelalisib±リツキシマブである。 併存症がない)患者には、同種 HSCT を考慮することができる。この 他に推奨されるレジメンの一覧については、本ガイドラインの「 推奨 される治療レジメン:del(17p)または del(11q)を伴わない CLL」を参照 のこと。 「推奨される治療レジメン:del(17p)を伴う CLL」を参照のこと。 del(11q)を伴う CLL アルキル化薬をベースとする免疫化学療法レジメンの治療を受けた患 del(17p)を伴う CLL 現時点で利用可能な免疫化学療法レジメンの成績は、依然として不良 である。最近の FDA の承認に基づき、ibrutinib は一次治療および再発 または難治性 CLL に対する選択肢の 1 つである この他に推奨されるレジメンの一覧については、本ガイドラインの 117-119,124 。 del(17p)を有する患者には適切な臨床試験への登録が推奨される。患者 の居住地域で適切な臨床試験が実施されていない場合に推奨される一 次治療の選択肢としては、ibrutinib、免疫化学療法(FCR または FR、 者では、比較的良好な成績がみられている。 70 歳以上の患者と併存症のある 70 歳未満の患者に望ましい一次治療の 選択肢としては、まず obinutuzumab+chlorambucil(カテゴリー1)99 が あり、ofatumumab+chlorambucil114、リツキシマブ+chlorambucil97,98、 ベンダムスチン±リツキシマブが続く 93,94,106 。その他の選択肢としては、 シクロホスファミド+プレドニゾン±リツキシマブ、chlorambucil、リツ 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-27 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 OFAR および hyper-CVAD+リツキシマブも Richter’s transformation キシマブなどがある。 重大な併存症のない 70 歳未満の患者における一次治療の選択肢として は、FCR、ベンダムスチン±リツキシマブ、PCR などがある。 を来した患者に用いられた 134,135,190 。さらに、Richter’s transformation を来した患者では、初回治療で反応が得られた後に同種 HSCT を考慮 することもできる。ランダム化によらない比較解析では、初回治療で 一次治療で CR が得られた患者では、増悪が認められるまでの経過観 CR または PR が得られた後に同種 HSCT を受けた患者における累積 3 察の継続と臨床試験への登録のいずれかを選択できる。一次治療で PR 年生存割合の推定値(75%)が、初回治療で反応が得られたものの同 が得られた患者では、適格であれば同種 HSCT を考慮すべきである。 種 HSCT を受けなかった患者および再発または難治性の Richter’s ただし、同種 HSCT の役割は新たな分子標的療法の導入とともに変化 transformation に対して同種 HSCT を受けた患者(それぞれ 27%およ してきている。移植後の治療選択肢は、del(17p)を有する患者について び 21%)と比較して有意に高かった(P=0.019)188。初回治療で反応 記載した内容と同じである。 が得られたが年齢、併存症または適合ドナー不在のために同種 HSCT の適応なしと判断された Richter’s transformation 患者に対しては、 一次治療で反応が得られなかった患者と一次治療で PR が得られたが HDT/ASCR が適切な治療法となる可能性もある 191。 同種 HSCT に適格でない患者は、臨床試験に登録すべきであるが、そ うでなければ再発または難治例に対する二次治療を行ってもよい。再 ホジキンリンパ腫の組織像を示す患者には、ホジキンリンパ腫に使用 発または難治例に望ましい選択肢は、ibrutinib および idelalisib±リツキ される標準レジメンによる治療を施行すべきである。 シマブである。患者の年齢および重大な併存症の有無に応じて推奨さ れる他のレジメンの一覧については、本ガイドラインの「推奨される 治療レジメン:del(11q)を伴う CLL」を参照のこと。 前 リ ン パ 球 の 増 加 を 伴 う CLL ( CLL-PL : CLL with increased prolymphocytes)や移行期のCLL(広範な増殖巣の存在または急速な 増殖)などの上記以外の組織学的進展については、よりアグレッシブ 組織学的進展(histologic transformation) な疾患経過との関連がみられ、至適な管理法はまだ確立されていない。 CLL 患者の約 2~10%では、疾患の進行および治療の過程で Richter’s CLL 患者に対する支持療法 transformation(DLBCL またはホジキンリンパ腫への組織学的進展) がみられる 183-185 。組織学的進展の発生率は、前治療のレジメン数とと もに高くなる。最近の報告によると、Richter’s transformation の発生 機序に関与している可能性のある遺伝子経路として、NOTCH1 の不活 性化と TP53 および CDKN2A/B の異常が同定された 186,187。 188,189 CLL 患者では、基礎疾患や免疫抑制薬による治療のために、感染関連 合併症が発生しやすい。感染関連合併症は、免疫グロブリン濃度の進 行性の減少により影響を受けるため、既治療患者でより多くみられる 192 。低グロブリン血症は、CLL と診断される 3 年前から約 40%の患者 Richter’s transformation を来した患者には、当初 DLBCL 用に開発され た免疫化学療法レジメンによる治療を行うべきである 感染症 。また、 に認められることが示されている 193 。フルダラビンで難治性となった 治療歴の多い患者では、重篤な感染症が特に発生しやすくなっている。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-28 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 後方視的解析では、フルダラビンで難治性となった CLL 患者の 89%に おいて入院を要する感染関連合併症が認められた 194 。感染関連合併症 の可能性を最小限に抑えるための主な選択肢は、IVIG(感染症を繰り 返し IgG 濃度が 500mg/dL を下回る場合)、抗感染症薬の予防投与、そ してワクチン接種である。 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 も、インフルエンザの流行期間中は注意喚起のためのカウンセリング を受けるべきである。 B 型肝炎ウイルス(HBV)を保有するリンパ系悪性腫瘍の患者では、 HBV の再活性化や肝炎のリスクが高く 205、抗 CD20 モノクローナル抗 体(例えば、リツキシマブ、ofatumumab)や高用量メチルプレドニゾ 複数のランダム化試験において、IVIG と感染症発生率の有意な低下と の関連が認められたが、全生存期間の改善はみられなかった 195-199 ロンによる治療を受ける患者で特にその傾向が強い 206 。HBV の再活性 。抗 化を予防するための管理上の推奨(サーベイランスと抗ウイルス薬の 菌薬の予防投与が有用な代替選択肢となる場合がある。蛋白ワクチン 予防投与または先行投与を含む)については、NHL ガイドラインの全 および結合型ワクチンは、通常の多糖体ワクチンより良好な反応が得 体的な支持療法に関する項で論じている。 られることが示されている 200,201 。ヒスタミン H2 受容体遮断薬でワク チン反応を向上できることを報告した研究がいくつかある 202,203。 サイトメガロウイルス(CMV)の再活性化は、アレムツズマブの投与 を受けている患者にみられる感染症として多くの文献で報告されてお 110,111,144,149,157,207 繰り返す気道感染症により抗生物質の静脈内投与または入院を要した り、最大 25%の患者にみられる 患者の一部(血清 IG<500mg/dL)について、本 NCCN ガイドライン グおよび管理の標準的なアプローチについては依然として議論がある では、IG 濃度のモニタリングと、最低値を約 500mg/dL に維持するた が、現在の実診療では、アレムツズマブによる治療前に CMV 血症を認 めに IVIG(0.3~0.5g/kg)を毎月 1 回投与することを推奨している。 めた際にガンシクロビル(経口または静注)を予防投与する方法 選択したレジメンのために特定の感染症を起こしやすい可能性のある 治療中にウイルス量の増加が明らかになった際にこれらの薬剤を先行 患者の管理には、抗感染症薬の予防投与も適切である。プリンアナロ 投与する方法 209,210 が用いられている。 グおよび/またはアレムツズマブによる治療中および治療後の患者に対 しては、抗ウイルス薬および抗ニューモシスチス薬の予防投与が推奨 される。ヘルペスウイルスには、アシクロビルまたは同等の薬剤が推 奨され、ニューモシスチス肺炎(PCP)の予防には、スルファメトキ サゾール/トリメトプリム合剤または同等の薬剤が推奨される。 年 1 回のインフルエンザワクチン接種と肺炎球菌ワクチンの接種(5 年毎)がすべての患者に推奨される 204 。いずれも生ワクチンの使用は 避けるべきである。CLL 患者は、インフルエンザワクチンに対する反 。CMV のモニタリン 208 と、 アレムツズマブを含むレジメンで治療を受けている CLL 患者では CMV の再活性化リスクが高いことに留意しておくべきである。CMV の再活性化に対する有効なアプローチの 1 つは、定量的ポリメラーゼ 連鎖反応(PCR)法を用いて CMV 抗原の有無を確認する定期的なモ ニタリングである 211。本 NCCN ガイドラインでは、アレムツズマブに よる治療開始から終了後 2 ヵ月までにわたり、CMV 血症に対するルー チンのサーベイランス(2~3 週間毎)を推奨している。感染症専門医 へのコンサルテーションが必要になる場合もある。 応が不良となる傾向があるため、たとえ予防接種を受けている場合で 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-29 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 221-227 自己免疫性血球減少症 キシマブも有効である 自己免疫性溶血性貧血(AIHA)、免疫性血小板減少症(免疫性血小板 エルトロンボパグなどの合成トロンボポエチン類似薬剤が ITP を伴う 。より最近の研究では、ロミプロスチムや 減少性紫斑病[ITP]としても知られる)および赤芽球癆(PRCA)は、 血小板減少症の治療で有望な結果を示した CLL 患者で特に多くみられる自己免疫性血球減少症である 212,213 。自己 免疫性血球減少症の確定診断には骨髄評価が推奨される。 AIHA は最も頻度の高い自己免疫性血球減少症である。AIHA の診断に 228-231 。ロミプロスチムとエ ルトロンボパグはともに、ステロイド、IVIG および脾摘に難治性とな った ITP 患者における血小板減少の治療を適応として、FDA により承 認されている。. は直接抗グロブリン試験(DAT)が用いられていたが、AIHA 患者のほ CLL 患者での PRCA は比較的まれである。PRCA はステロイド、シ とんどが DAT 陰性となるため、AIHA の確定診断には、ハプトグロビ クロホスファミド、シクロスポリンまたは抗胸腺細胞グロブリンで管 ン値の低下、網状赤血球数の増加、LDH 値の上昇といった追加のマー 理することができる カーが必要である 214 。進行期、IGHV 変異の欠如、血清 β2 ミクログロ ブリン高値および ZAP-70 の高発現に該当する患者でも、AIHA の発生 214-217 213 。PRCA に対するステロイドの効果は、ITP ま たは AIHA の場合より低くなる傾向がある。非常に難治性の症例では、 同種 HSCT が必要となる場合もある。パルボウイルス B19 感染症の 。プリンアナログをベースとする治療には、AIHA 所見が認められた患者では、通常 IVIG で良好な反応が得られること との関連性が報告されている。最近の研究報告によると、フルダラビ から、PRCA の患者では全例にパルボウイルス B19 の評価が推奨さ ンまたは chlorambucil による治療を受けた患者では、フルダラビンを れる 213。 リスクが高い ベースとする多剤併用レジメンの治療を受けた患者と比較して、AIHA の発生率が高かった 214,218 。ただし、AIHA のリスクを理由にフルダラ ビンを含む多剤併用療法を回避すべきではなく、患者の状態を綿密に 観察すべきである。重度の AIHA が認められた場合は、フルダラビン による治療を中止するとともに、その後の使用も避けるべきである。 CLL 患者における ITP は、一般的な臨床予後因子とは独立して、生存 期間短縮との関連が認められる 219 。最近のイタリアの研究では、白血 Tumor flare reaction Lenalidomide に よ る 治 療 を 受 け た CLL 患 者 に お い て tumor flare reaction が多数報告されている。再発・難治性 CLL を対象とした lenalidomide 単剤の第 II 相試験では、約 30~60%の患者で tumor flare reaction が認められた 140,141 。一次治療での検討では、より高い発生率 (約 50~90%)が報告されたが、それらは grade 1 または 2 の反応に 限られていた 88,90 。Tumor flare reaction は、典型的には痛みを伴うリ 球数高値、IGHV 変異の欠如、DAT 陽性および ZAP-70 陽性について、 ンパ節腫大として認められ、さらにリンパ球増加、脾腫、微熱、発疹、 骨痛を伴うこともある。Tumor flare reaction はベースライン時にリン CLL 患者における ITP 発症との関連が認められた 219。 パ節腫大(5cm を超える)が認められた患者でより高頻度に認められ AIHA および ITP は、ほとんどの症例でステロイドにより管理可能であ る。ステロイド抵抗例には、IVIG、シクロスポリン 220 および脾摘を選 択すべきである。自己免疫性血球減少症の患者に対する治療にはリツ た 141 。 Lenalidomide を 含 む レ ジ メ ン に よ る 治 療 中 に tumor flare reaction が発現した患者については、当委員会は、リンパ節腫大およ び炎症に対するステロイドの使用と発疹/掻痒に対する抗ヒスタミン薬 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-30 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 の使用を推奨している。治療開始前に bulky 病変(5cm を超える)を 認めた患者に対しては、治療開始から 10~14 日間にわたってステロイ ドによる tumor flare reaction 予防を考慮してもよい。Lenalidomide と 抗 CD20 モノクローナル抗体の併用レジメンによる治療を受ける患者 では、lenalidomide を開始する 1 週間以上前から抗 CD20 モノクロー ナル抗体の投与を開始すれば、tumor flare reaction の発現は一般的に はまれである。 静脈血栓塞栓症 Lenalidomide には、骨髄異形成症候群または多発性骨髄腫患者におい て(特にデキサメタゾンまたは化学療法薬と併用された場合)、静脈血 栓塞栓症(深部静脈血栓症または肺塞栓症)のリスク増加との関連が 報告されている 92,232-236 。公表されているガイドラインでは、 lenalidomide またはサリドマイドを含む併用レジメンの治療を受ける 多発性骨髄腫患者に対して、静脈血栓塞栓症を予防するため、低分子 ヘパリンやワルファリンなどの抗凝固薬の予防投与を行うよう推奨さ れている 234 。CLL 患者でも lenalidomide による治療に伴って静脈血栓 塞栓症が発生することがあるが 140,141,237 、現時点では抗凝固薬のルー チンな予防投与の適応とはなっていない。ベースライン時の血小板数 が非常に高い患者では、低用量アスピリン(81mg/日)の連日投与に よる予防を考慮してもよい。 腫瘍崩壊症候群 白血球数が高値の CLL 患者では、ときに腫瘍崩壊症候群がみられるこ とがあるため、本ガイドラインの「支持療法」の項にある「腫瘍崩壊 症候群」の記載に従って管理すべきである。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-31 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 参考文献 1. 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Lenalidomide plus high-dose dexamethasone versus lenalidomide plus low-dose 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-46 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 dexamethasone as initial therapy for newly diagnosed multiple myeloma: an open-label randomised controlled trial. Lancet Oncol 2010;11:29-37. Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19853510. 237. Aue G, Nelson Lozier J, Tian X, et al. Inflammation, TNFalpha and endothelial dysfunction link lenalidomide to venous thrombosis in chronic lymphocytic leukemia. Am J Hematol 2011;86:835-840. Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21812019. 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-47 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 本考察は、新たに更新されたアルゴリズムに対応させるべく更新中である。 最終更新日:2014 年 10 月 28 日 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 遺伝学的特徴および臨床的特徴によって定義された 8。1997 年には、 International Lymphoma Classification Project が NHL 患者 1,403 例の 9,10 分類 コホートを対象として REAL 分類の臨床評価を行った 。1,378 例 1956 年に Rappaport らから、細胞増殖のパターン(結節性かびまん (98.2%)で NHL の診断が確認された。この研究により、特に頻度の 性)と腫瘍細胞の大きさおよび形状に基づくリンパ腫の分類が提唱さ 高かった 13 の組織型が同定され、これらだけで米国における NHL 症 。この分類は米国で広く使用されたが、リンパ球の種類(B、T、 例の約 90%を占めた。具体的には、DLBCL 31%、濾胞性リンパ腫 (FL)22%、小リンパ球性リンパ腫/慢性リンパ性白血病(SLL/CLL) NK)が発見されたことに伴い、すぐに時代遅れとなった。この新たな れた 1,2 情報をリンパ腫の分類に適用した最初のものが Kiel 分類であり、当時 は最も意義のある分類法となった 3-5 。Kiel 分類に従い、リンパ腫は組 6%、マントル細胞リンパ腫(MCL)6%、末梢性 T 細胞リンパ腫 (PTCL)6%、粘膜関連リンパ組織型(MALT)リンパ腫 5%であった。 織学的特徴に基づき低悪性度と高悪性度に分けられた。この分類は欧 残りの病型はすべて全体の 2%未満であった。重要なことに、米国で 州で広く使用された。これらの異なる分類法が臨床研究で採用された はリンパ腫症例の半数以上が DLBCL か FL のいずれかである。この研 ことにより、研究結果を比較することが困難となった。そこで、リン 究では、REAL 分類は適用が容易であり、臨床的に明確に異なる NHL パ腫の分類を標準化するべく、NHL に関する International Working の病型を同定できると結論された。 Formulation(IWF)が策定された。 世界保健機関分類 International Working Formulation 分類 2001 年、世界保健機関(WHO)が造血器およびリンパ系腫瘍の分類 IWF では、形態像と自然史に基づいて、NHL が低悪性度、中悪性度、 を更新した 高悪性度の 3 つの主要カテゴリーに分類されした 6 。この分類では れ、造血器腫瘍の分類に関する最初の国際的コンセンサスを反映する DLBCL が中悪性度と高悪性度の 2 つのグループに分割されたが、この ものとなった。NHL の REAL/WHO 分類には、IWF で認識されなかっ 区別には再現性が認められなかった。また、この分類では免疫表現型 た多くの疾患単位が含まれている が考慮されなかったため、カテゴリーに再現性がみられなかった 7。さ T、NK)を考慮した上で、リンパ腫をさらに前駆リンパ球由来のもの らに、IWF 分類の公表後に同分類に含まれない新しい疾患が数多く記 と成熟リンパ球由来のものに分割する。そして免疫表現型、遺伝学的 載された。 特徴および臨床的特徴に基づき、分類をさらに細分する。これらを考 11,12 。2001 年の WHO 分類には REAL 分類の原則が適用さ 11,12 。この分類では、細胞の起源(B、 慮することが、リンパ腫の各病型に対して積極的な治療法を決定する REAL(Revised European American)分類 際に役立てられている。 1994 年には International Lymphoma Study Group(ILSG)によって REAL ( Revised European-American Classification of Lymphoid 2008 年には、International T-cell Lymphoma Project が PTCL およびナ Neoplasms)分類が策定されたが、これはリンパ腫を細胞の起源(B、 チュラルキラー/T 細胞リンパ腫(NKTCL)患者 1,314 例のコホートを T、NK)に基づき分類したもので、個々の疾患が形態像、免疫表現型、 対 象 と し て T 細 胞 リ ン パ 腫 の WHO 分 類 を 評 価 し た 。 1,153 例 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-48 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 (88%)で PTCL または NKTCL の診断が確認された。特に頻度が高 心細胞を依然として認める)と 3B(シート状の胚中心芽細胞を認め かった亜型は、分類不能(NOS)の PTCL(25.9%)、血管免疫芽球性 る)に分類することもできた。しかしながら、FL1 患者と FL2 患者 リンパ腫(18.5%)、NKTCL(10.4%)、成人 T 細胞白血病/リンパ腫 の間で臨床転帰に差が認められず、この分類の臨床的意義は少ないと (ATLL、9.6%)、ALK 陽性未分化大細胞リンパ腫(ALCL)(6.6%) 判断された。そのため 2008 年の改訂 WHO 分類では、これらのグレ および ALK 陰性 ALCL(5.5%)であった 13 。この研究結果により、T ードは単一のグレード(FL1-2)にまとめられた。Hans らは、グレ 細胞リンパ腫診断における WHO 分類の有用性が確認された。 ード 3A とグレード 3B の FL 患者で生存予後に差はみられないが、び 2008 年 9 月には WHO 分類が再び更新され、過去 10 年間に確認され まん性成分が 50%を超える FL3 患者は DLBCL 患者と同様に生存予 た新しい疾患と亜型が追加され、不均一で曖昧であった一部のカテゴ 後が不良であることを報告した リーの定義が近年の進歩に基づいて改定された 14,15 18 。 BCL6 の 細 胞 遺 伝 学 的 異 常 。NHL の各亜型の (3q27)を伴う FL3B は、遺伝学的に FL1-3A よりも胚中心型の 定義においては、細胞遺伝学的検査や蛍光 in situ ハイブリダイゼーシ DLBCL に近いと考えられ、よりアグレッシブな臨床経過をたどる。 ョン(FISH)で検出される遺伝学的特徴が、その重要性を増してきて BCL2 転座を有する FL3B 患者の臨床経過は FL1-3A の患者と類似す いる。さらに、ウイルス(特にエプスタイン・バーウイルス、HHV8、 るとみられる HTLV1)の検出が特異的な診断の確定に必要とされる場合も多い。 れた FL3 の臨床的挙動は主に FL3A 症例のそれに基づいている。 成熟 B 細胞リンパ腫の 2008 年 WHO 分類 2008 年の WHO 分類では、FL3 を FL3A か FL3B のどちらかに分類す CLL/SLL 更新された分類には、International Working Group on CLL(IWCLL) 胞数に基づき 3 段階のグレード(FL1-2、FL3A、FL3B)に分類され が公表した定義が含まれている 16 。CLL の診断には、末梢血中に 5 × 109/L 以上の単クローン性 B リンパ球を認める必要があり、B 細胞 19 。FL3B はまれであるため、ほとんどの研究で観察さ ることが必須とされている。したがって、FL は現在でも胚中心芽細 ている。FL のびまん性領域が FL3A または FL3B の規準を満たす場 合は、別に DLBCL の診断を下すべきである。小児型 FL、腸管原発 FL、その他の節外性 FL、「in situ」濾胞性リンパ腫(FLIS)は、い のクローン性はフローサイトメトリーで確認するべきである。リンパ 節腫大、臓器腫大、その他の臨床的特徴がみられない状況で B リンパ 球数が 5000/mm3 未満の場合は、monoclonal B-lymphocytosis(MBL) ずれも FL の亜型である。 小児型濾胞性リンパ腫:小児型 FL は、2008 年の WHO 分類ではまれ と定義される。CLL の表現型を示す MBL の患者とリンパ球増加症がみ られる患者は、年間 1.1%の割合で、治療を要する CLL へ進展する な FL の亜型とされ、成人にみられる従来の FL の遺伝学的特徴である 。 BCL2 遺伝子の再構成や t(14,18)を欠くことを特徴とする 20-24。小児型 17 濾胞性リンパ腫 FL では、胚中心芽細胞数に従った病理学的グレードが臨床的な予後 予測因子と考えられている。2001 年の WHO 分類では、FL1、FL2、 FL3 の 3 段階のグレードが推奨され、FL3 はさらに任意で 3A(胚中 FL は成人の FL より予後良好で、しばしば最小限の治療で治癒する。 腸管原発濾胞性リンパ腫:消化管の FL は最近になって記載された疾患 単位で、小腸に多く認められ、大多数が十二指腸で発生する。形態像、 免疫表現型、遺伝学的特徴は節性 FL と類似する。しかしながら、ほと 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-49 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 んどの症例は臨床的にインドレントな経過をたどる限局例である。生 IRF4/MUM1 の発現によって同定でき、BCL2 が強陽性で、より予後不 存予後は無治療でも良好なようである。 良である 31,32。 その他の節外性濾胞性リンパ腫:その他の節外部位の多くでも、形態 びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫 像、免疫表現型、遺伝学的特徴は節性 FL と類似する。通常は限局例で DLBCL の新しいカテゴリーには、リンパ節以外の原発部位やウイルス あり、全身性の再発はまれである。 (EBV、HHV8 など)との関連性で定義されるものがある。また 2 つ の境界域カテゴリーを設けることで、成人バーキットリンパ腫(BL) 「in situ」濾胞性リンパ腫:FLIS はリンパ節構造が維持されることを と DLBCL、および原発性縦隔大細胞型 B 細胞リンパ腫(PBML)と結 特徴とし、濾胞内で BCL2(胚中心に限定)および CD10 染色が強陽 節硬化型古典的ホジキンリンパ腫(NSCHL)の鑑別が不可能な症例に 。 も対応している。ALK 陽性 DLBCL、形質芽球性リンパ腫、原発性滲出 FLIS は、以前または同時に(別の部位に)FL を有する患者のほか、 性リンパ腫は別個の疾患単位とみなされている。2008 年の分類には、 性となる偶発的所見がみられ、FISH では t(14;18)が検出される FL の既往が明らかでない患者でも報告されている 21,25,26 21,25-27 。一般集団に HHV8 関連多中心性キャッスルマン病で発生する大細胞型 B 細胞リン おける FLIS の発生はまれとみられる。 パ腫という新しいカテゴリーもある。 原発性皮膚濾胞中心リンパ腫(PC-FCL) DLBCL, NOS(not otherwise specified) これは 2008 年の分類で新たに設けられたカテゴリーで、濾胞性、濾胞 2008 年の分類では DLBCL, NOS が新たなカテゴリーとして加えられ、 性かつびまん性、またはびまん性の増殖パターンを示す腫瘍性胚中心 胚中心 B 細胞(GCB)型および活性化 B 細胞(ABC)型のほか、4 つ 細胞(胚中心細胞と様々な数の胚中心芽細胞を含む)の腫瘍と定義さ の亜型(T 細胞/組織球豊富型大細胞型 B 細胞リンパ腫、原発性 CNS れる。PC-FCL は最も頻度の高い皮膚 B 細胞リンパ腫で、皮膚リンパ DLBCL、皮膚原発 DLBCL[下肢型]、加齢性 EBV 陽性 DLBCL)のい 腫の EORTC 分類では個別の疾患単位として分類されている 28 。遺伝 子発現プロファイリング研究でも、この分類を裏付けるエビデンスが 示されている 29 。PC-FCL は頭皮、前額部または体幹に孤立性または 限局性の皮膚病変として現れる。インドレントな経過と皮膚以外の部 位にほとんど進展しないことを特徴とする。PC-FCL は一貫して BCL6 陽性で、濾胞性の増殖パターンをとる症例では CD10 陽性のこともあ る。BCL2 は陰性または弱陽性(主に濾胞性増殖パターンの症例でみら れる)のことが多い。PC-FCL は非常に予後良好で、5 年生存割合は 95%である 28,30 。PC-FCL は皮膚原発 DLBCL 下肢型との鑑別が必要で ある一方、常に組織学的に鑑別できるとは限らないが、後者は ずれにも属さない他の DLBCL が含まれている。 遺伝子発現プロファイリング(GEP)により、DLBCL の明確に異なる 亜型として GCB 型、ABC 型、原発性縦隔 B 細胞リンパ腫(PMBL)、 および GCB、ABC、PMBL 型に分類できない症例を含む 3 型が同定さ れている 33 。GEP のルーチンな臨床使用はまだ推奨されない。CD10、 BCL6、IRF4/MUM1、GCET1、FOXP1 を組み合わせて GCB 型と ABC 型を鑑別する免疫染色アルゴリズムが開発されており 34,35 、GCB 型の 患者では転帰が改善されるようであるが、現時点でこれらの亜型が治 療法の選択に影響を及ぼすことはない 36-38。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-50 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 B 細胞リンパ腫、BL と DLBCL の中間型 B 細胞リンパ腫、PMBL と NSCHL の中間型 BL は t(8;14)を特徴とするが、この転座により 8 番染色体の MYC 遺伝 PMBL は、その独特の臨床的および形態学的特徴に基づいて、DLBCL 子が 14 番染色体の免疫グロブリン重鎖可変(IGHV)領域の近傍に移 の亜型の 1 つと認識されてきた。一方の NSCHL は最も頻度の高い HL 動することにより、MYC 遺伝子と免疫グロブリン軽鎖遺伝子を巻き込 の亜型である。どちらの腫瘍も縦隔で発生し、青年および若年成人で んだ変異型転座が生じる 39 。ただし、MYC 転座は DLBCL でも生じる。 発症する。GEP 研究により PMBL と CHL の関係が強く裏付けられて BL と DLBCL の鑑別については、形態像、免疫表現型、遺伝子異常に いる。PMBL で高発現していた遺伝子の約 3 分の 1 に CHL 細胞でも特 基づく現在の規準では再現性が確実でないことが GEP 研究によって確 徴的な発現が認められた 認されている 40,41 。BL の分子シグネチャーをもたず(non-mBL)MYC 再構成が認められるアグレッシブ成熟 B 細胞リンパ腫 41 のほか、 t(8;14)と t(14;18)の両転座を有するものは予後不良である 42。 43 。Traverse-Glehen らは、CHL と B 細胞 NHL の両方の生物学的および形態学的特徴をもつ境界域症例を報告し、 これは「縦隔グレーゾーンリンパ腫」として知られている 44。 この暫定カテゴリーには、CHL と DLBCL(特に PBML)で重複する特 この暫定カテゴリーの追加により、2001 年の WHO 分類で採用されて 徴を示すリンパ腫が含まれる。そのうち NSCHL と形態学的に類似す いた「非定型バーキットリンパ腫」は削除された。この新しいカテゴ る症例では、CD20 およびその他の B 細胞関連マーカーの強発現がみ リーには、DLBCL と BL の両方の特徴を有するが、生物学的および臨 られる。PBML と類似する症例では、CD20 の発現が弱陰性または陰性 床的理由から DLBCL または BL と診断するべきでないリンパ腫が含め となり、CD30 および CD15 が強く発現する。これらのリンパ腫は られている。この暫定カテゴリーに該当するリンパ腫としては、形態 CHL や PBML よりアグレッシブな経過を示し、予後不良である。 学的には BL と DLBCL の中間で免疫表現型は BL(CD10 陽性、BCL6 陽性、BCL2-陰性、IRF4/MUM1 陰性または弱陽性)を示唆するもの、 形態学的には BL に類似しているが BCL2 が強陽性となるもの、ならび に MYC 再構成と BCL2 再構成の両方がみられる(「double hit」)複 雑核型を示すものが含まれる。 皮膚原発 DLBCL 下肢型(PC-DLBCL) PC-DLBCL 下肢型は、大型の B 細胞で構成される DLBCL のまれな 亜型であり、大半が下肢に発生するが(85~90%)、その他の部位 ( 10 ~ 15 % ) か ら も 発 生 す る 30 。 こ の 種 の 腫 瘍 は CD20 、 IRF4/MUM1、FOXP1、BCL2 を発現する胚中心後 B 細胞から発生 し、多くの症例では BCL6 を発現し、CD10 の発現を欠く 30,45,46 。 この種の腫瘍は、CNS を含む皮膚以外の部位にも進展することが ある。研究では、PC-DLBCL 患者の 17~47%で皮膚以外での再発 が報告されている 30,47,48 。PC-DLBCL 患者(N=60)を対象とした 研究では、CNS が内臓での進行部位として最も頻度が高く、皮膚 以外で再発した患者の 27%(この研究の全患者の 12%)を占めた 47 。PC-DLBCL では皮膚以外での再発頻度が高いことから、他の皮 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-51 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 膚 B 細胞リンパ腫よりも予後不良であり、複数の皮膚病変がある場 合には特にその傾向が強くなる 47 。 成熟 T 細胞および NK 細胞リンパ腫の 2008 年 WHO 分類 2008 年の WHO 分類には、皮膚 T 細胞リンパ腫の EORTC 分類が採用 された 28 。新しいカテゴリーとして、原発性皮膚 γδT 細胞リンパ腫、 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 年齢および β2 ミクログロブリンは ALCL 患者の全生存期間に対する最 も重要な予後因子で、ALK1 の発現はそうではなかったことが判明した が、ALK1 の発現と年齢には非常に密接な関連が認められた 52 。原発性 皮膚 ALCL 患者は、ALK1 陰性であるにもかかわらず、非常に良好な 5 年 OS 割合(90%)を示し、5 年 FFS 割合は 55%であった。この研究 で得られた知見から、ALK 陰性 ALCL は ALK 陽性 ALCL と PTCL-NOS 原発性皮膚アグレッシブ表皮向性 CD8 陽性細胞傷害性 T 細胞リンパ腫、 のどちらとも分けて扱うべきであることが確認された。最近の知見に および原発性皮膚小・中細胞型 CDE4 陽性 T 細胞リンパ腫が設けられ 基づき、2008 年の WHO 分類には ALK 陰性 ALCL が暫定カテゴリーと ている。ALK 陰性未分化大細胞リンパ腫(ALCL)は、現在では暫定的 して含められている。これは形態学的には ALK 陽性 ALCL と同一で、 な疾患単位として PTCL-NOS と分けられている。 CD30 がびまん性に強発現するが、B 細胞抗原の発現はなく、ALK1 は ALCL ALCL は全 NHL 症例の 5%未満を占める。現在では ALCL の亜型とし て、ALK 陽性 ALCL、ALK 陰性 ALCL、原発性皮膚 ALCL の 3 つが別個 に認識されている。原発性皮膚 ALCL は成熟 T 細胞リンパ腫の中でも 明確に異なる亜型である。ALK 陽性 ALCL は小児および若年成人で最 もよくみられる。未分化リンパ腫キナーゼ(ALK1)蛋白の過剰発現を 特徴とするが、これは 40~60%の患者でみられる t(2;5)によって生じ る 49,50 。臨床的にはアグレッシブな経過をたどるが、CHOP による化 学療法で治癒する可能性が高い。2001 年の WHO 分類では、ALK 陽性 ALCL と ALK 陰性 ALCL の区別は必須とされなかった。しかし現在で は、ALK 陽性 ALCL は十分に定義された臨床病理学的な疾患単位であ る こ と が 明 ら か に さ れ て い る 。 International Peripheral T-Cell Lymphoma Project では、ALK 陽性 ALCL 患者は ALK 陰性 ALCL と比 べて良好な転帰を示したことが報告された(5 年治療成功生存[FFS] 割合:60% vs 36%、5 年全生存(OS)割合:70% vs 49%]51。それ 認められない。予後は ALK 陽性 ALCL と PTCL-NOS の中間である。 治療効果判定規準 リンパ腫の治療効果判定規準については、 1999 年に International Working Group(IWG)がガイドラインを公表した。この治療効果判定 規準は、CT で測定した腫大リンパ節の縮小と骨髄穿刺および骨髄生検 で判定する骨髄浸潤の程度に基づくものである 53 。同ガイドラインは 2007 年に International Harmonization Project によって改訂され、リン パ腫の治療効果判定規準の定義に IHC、フローサイトメトリーおよび 18-フルオロデオキシグルコース(FDG)陽電子放出断層撮影(PET) の所見が組み込まれた 54 。改訂版ガイドラインでは、残存腫瘤は PET の結果に基づき部分奏効(PR)または完全奏効(CR)と定義される ため、不確定完全奏効(CRu)の治療効果カテゴリーは基本的に削除 された。改訂後の判定規準を用いると、治療効果は CR、PR、安定 (SD)、再発、進行(PD)のいずれかに分類される。 までの報告と異なり、ALK 陰性 ALCL は PTCL-NOS より転帰が良好で しかしながら、治療効果判定への PET の応用は、活動性の腫瘍への あった。5 年 FFS 割合(36% vs 20%)および OS 割合(49% vs FDG 集積が再現性をもって認められる組織型のみに限られる。一方、 32%)は PTCL-NOS より良好であった。GELA による最近の解析では、 これまでのところ改訂版の治療効果判定規準は DLBCL とホジキンリン 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-52 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 パ腫でのみ検証されている。改訂版の治療効果判定規準を他の組織型 しかしながら、リンパ節に容易に到達できない特定の状況では、適切 に適用するには妥当性の検証が必要であり、改訂前の IWG ガイドライ な補助的検査法[IGHV および/または T 細胞受容体(TCR)遺伝子再 ンを使用すべきである。注意すべき点として、NCCN NHL ガイドライ 構成に対する PCR、主要な転座に対する FISH、免疫表現型解析]と ンに含まれるいくつかの亜型には、IWG の治療効果判定規準を適用で 併せて針生検と FNA を併用することで、診断に十分な情報が得られる きない場合がある。CLL/SLL、MF/SS、ATLL、HCL、T-PLL について 可能性がある。これは特に CLL の診断に当てはまる。それでも FL や は、腫瘍別の治療効果判定規準が各ガイドラインに記載されている。 MCL など白血病化を示す他のリンパ腫においては、組織学的亜型を明 らかにするため、生検が望ましい。 診断 NHL では全症例において、正確な病理診断が最も重要な最初のステッ 様々な NHL の亜型を鑑別して正しい診断を確定するためには、免疫表 プとなる。基本的な病理学的評価は各ガイドライン(腫瘍の亜型別) 現型解析が必須である。これはフローサイトメトリー、IHC またはそ で同じであるが、特定の状況では、特定の診断を明確にする上でさら の両方によって可能となるが、いずれを選択するかは、対象となる抗 にいくつかの評価が有用となる場合があり、それらについては各ガイ 原のほか、血液病理医の専門性と利用できる資源に依存する。一部の ドラインの病理学的評価の項で概説している。 症例では、フローサイトメトリーと IHC が相補的な診断手段となる 60 。 また特定の状況では、NHL の一部の亜型に特徴的な特定の染色体転座 NHL の確定診断にはリンパ節の切開または切除生検が推奨される。 を同定するか、クローン性を確認するために、細胞遺伝学的または分 針生検については、診断用の組織を安全に採取できる唯一の手段で 子生物学的な分析が必要になる場合もある。 あることが臨床状況から示されない限り、推奨されない。穿刺吸引 (FNA)生検は、悪性腫瘍の診断に広く用いられているが、リンパ 2008 年の WHO 分類の公表後、NHL ガイドライン委員会は、成熟リン 。改訂 パ系腫瘍の診断における免疫表現型検査の利用に関する一連のアルゴ REAL/WHO 分類は形態像と免疫表現型の両方に基づくため、FNA リズムを策定した。これらのアルゴリズムは、外科病理医に対したガ 単独は NHL の信頼できる診断手段として認められない。しかしなが イダンスを示すとともに、臨床医による病理報告書の解釈を支援する ら、補助的な検査法と組み合わせれば正確な診断が得られる可能性 ことを目的に策定されたものであり、臨床所見と病理学的所見との相 があり、極めて限られた状況下では、それにより侵襲性の高い生検 関関係も踏まえた上で使用するべきである。本ガイドラインの「免疫 が不要となりうる。最近の研究により、IHC およびフローサイトメ 表現型検査/遺伝子検査」を参照のこと。 腫の診断における役割については依然として議論がある 55,56 トリーと併用することで、FNA の診断精度が有意に向上することが 示されている 57-59。 本 NCCN ガイドラインでは、FNA 単独での診断は NHL の初回診断と 精査 精査における必須の手順としては、全身の身体診察(リンパ節を含む 領域と肝臓および脾臓の大きさに特に注意する)、症状、Performance して適切でないとしているが、再発の確定には十分である場合もある。 Status、臨床検査(血算、血清乳酸脱水素酵素[LDH]値、B 型肝炎ウ 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-53 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 イ ル ス 検 査 [ 下 記 参 照 ]、生 化 学 検 査 [ comprehensive metabolic フローサイトメトリーでクローン性のリンパ球増加症が確認された場 panel]を含む)、経口または静注造影剤(腎機能不全が併存しない限 合は、通常は SLL/CLL を除く全 NHL 患者の精査に骨髄生検を含める。 り)を用いる胸部/腹部/骨盤 CT が含まれる。アントラサイクリン系ま 骨髄浸潤は低悪性度リンパ腫の 39%、中悪性度リンパ腫の 36%、高悪 たはアントラセンジオン系薬剤を含むレジメンを使用している場合は、 性度リンパ腫の 18%で発生する。中悪性度または高悪性度リンパ腫の 62 MUGA スキャンまたは心エコー検査が推奨される。治療を考慮する場 患者では、骨髄浸潤と生存期間短縮の間に有意な関連が認められた 合には、全例で骨髄生検(単独または骨髄穿刺と併用)が必須である ある後方視的解析では、I 期および II 期 DLBCL 患者 192 例を対象とし が、延期してよい状況もある(下記参照)。当委員会は、B 型肝炎の て、骨髄浸潤の発生率と骨髄浸潤を予測するパラメータが分析された 再活性化のリスクを考慮して、抗 CD20 モノクローナル抗体をベース 63 とする治療を予定した患者における治療開始前の必須の精査手順とし DLBCL 患者では骨髄生検を安全に省略することができると結論した て、B 型肝炎検査(B 型肝炎表面抗原、B 型肝炎コア抗体)を含めた。 皮膚 B 細胞リンパ腫においては、全身治療が必要になる可能性の高い さらに、化学療法単独でも B 型肝炎の再活性化が報告されており、危 アグレッシブリンパ腫である PC-DLBCL 下肢型では、骨髄生検が必須 険因子(例えば、輸血、静注薬物の乱用)を有する患者や B 型肝炎感 であるが、PC-FCL および PC-MZL における骨髄生検の役割は明確で 染症の有病率が無視できない地域の患者(下記の支持療法の項の「B はない。最近の諸研究では、骨髄生検は皮膚病変で発症した PC-FCL 型肝炎の再活性化」を参照)では、検査を考慮すべきである。C 型肝 患者の病期診断に必須であるが、皮膚病変で発症した MZL 患者での価 炎検査は高リスク患者と脾辺縁帯リンパ腫患者で必要である。 値は限られるようで、一部の症例でのみ考慮すればよいことが示され 任意の手順(具体的なリンパ腫の種類に依存する)としては、β2 ミク 。 。 骨 髄 浸 潤 の 発 生 率 は 3.6 % で あ っ た 。 著 者 ら は 、 一 部 の 早 期 63 。 ている 64,65。 ログロブリン、CT または PET-CT、超音波内視鏡検査(胃 MALT リン 本 NCCN ガイドラインでは、すべてのリンパ腫に対する必須の精査手 パ腫)、頭部 CT または脳 MRI、腰椎穿刺による髄液検査(MCL およ 順に骨髄生検(単独または骨髄穿刺と併用)を含めている。しかしな び DLBCL)などがある。状況によっては、妊孕性の問題および精子保 がら、画像検査による臨床病期が III 期の腫瘍量の少ないインドレント 61 存に関する話し合いを行うべきである 。 リンパ腫の患者では、骨髄検査の結果によらず臨床的判断が変化する ことがなく、経過観察が推奨される場合、初回病期診断での骨髄評価 を延期することができる。ただし、限局期の可能性があるインドレン トリンパ腫(I 期または II 期)の評価では骨髄生検は必須であり、この 状況では両側での針生検を推奨する委員もいる 66 。放射線免疫療法を 考慮する場合は、両側での針生検が推奨される。 NHL 患者の初回病期診断、再病期診断、フォローアップに FDG-PET が用いられている 67 。あるメタアナリシスでは、リンパ腫患者の病期 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-54 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 診断および再病期診断において PET の感度および特異度が高いことが 示された 68 。FDG-PET は、ホジキンリンパ腫、DLBCL、濾胞性リン パ腫の診断ではほぼ全例で 69 、T 細胞リンパ腫 70 および節性 MZL では 約 90%の患者で陽性となるが、節外 MZL では感度が低い ガイドライン索引 NHL 目次 考察 病期診断と治療効果判定において PET-CT が diagnostic CT の代わりと なりうるかの判断には、更なる研究が必要である。当委員会は、PETCT を一部の患者に対する任意の精査手順の 1 つとした。 71 。しかし ながら、PET ではサルコイド、感染、炎症など多くの良性疾患で偽陽 支持療法 性が生じ、解釈を複雑にする。また 1cm 未満の病変は、PET では信頼 支持療法は現在でも NHL 患者の管理における重要な要素の 1 つであり、 性の高い描出は困難である。現時点で PET はホジキンリンパ腫と 積極的な治療中には特に重要となる。NHL の支持療法としては、感染 DLBCL の治療前評価に組み込まれているほか、その他の組織型でも一 性合併症の管理、腫瘍崩壊症候群の管理、骨髄増殖因子製剤または血 部の症例で有用となる可能性がある。治療前の PET は特に重要で、新 液製剤の使用などがある(これらに限定されない)。これらの対策は、 しい治療効果判定規準(上記参照)に従った治療後の効果判定の解釈 治療の忍容性を高め、治療関連毒性を軽減し、計画された治療コース に役立つ。PET では診断時に新たな病変部位を検出できる可能性があ の予定通りの進行を保証することにより、患者に対する NHL 治療の有 るが、臨床病期が変更される患者は全体の 15~20%のみであり、治療 益性を最大限に高める一助となりうる。造血器腫瘍の患者では、骨髄 法が変更されるのはわずか 8%である。PET は一般に diagnostic CT と 抑制療法や基礎疾患(悪性腫瘍)に起因する著明な免疫抑制のため、 の併用で施行されている。 感染性合併症のリスクが高くなる。例えば、NHL 患者において著明な 免疫抑制が生じると、潜伏感染していたウイルスが再活性化する可能 米国では、大部分の施設において CT 単独の検査が PET-CT に取って 代わられている。この診断検査には、full dose の diagnostic CT または PET を単独で施行する場合と比較して、病期診断と再病期診断の両方 で明らかな利点がある 72,73 。ある後方視的研究では、ホジキン病また 性がある。 ウイルスの再活性化とウイルス感染症 B 型肝炎ウイルスの再活性化 は高悪性度 NHL 患者のリンパ節および臓器病変の評価において、低線 化学療法または化学療法+抗体療法薬の併用療法を受けた患者におい (47 例、以前に diagnostic CT を受けていた患者は除外)で行われた (例えば、リツキシマブ、ofatumumab)の投与を受けている患者 予備的な検討では、リンパ腫のリンパ節および節外病変の評価におい は、HBV の再活性化と肝炎発症のリスクが高い て、低線量の単純 PET-CT と full dose の造影 PET-CT の間で良好な相 む多剤併用療法を受けた患者では、HBV の再活性化に伴い肝不全およ 74-80 。リ 量の単純 CT で施行された PET-CT の方がルーチンの造影 CT より感度、 て、B 型肝炎ウイルス(HBV)の再活性化が報告されている ンパ系腫瘍を有する HBV キャリア、特に抗 CD20 モノクローナル抗体 特異度ともに高かったことが明らかにされた 73。最近の前方視的研究 関関係が認められた 72 。しかしながら、静注造影剤を使用しないこと 82 で 81 。リツキシマブを含 び死亡に至った症例が複数報告されている 82。 と分解能が低いことにより、一部の症例では、解剖学的な局在や FDG B 型肝炎表面抗原(HBsAg)および B 型肝炎コア抗体(HBcAb)の検 集積部位の重要性の解釈が困難になる可能性もある。リンパ腫の初回 査により、患者毎に HBV の状態を判定することができる。B 型肝炎ワ 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-55 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 75 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 クチンが広く使用されていることから、B 型肝炎表面抗体(HBsAb) を併用する 陽性の価値は限定的であるが、まれな症例では HBsAb の量が治療選択 る HBsAg 陽性の造血器腫瘍患者では、抗ウイルス薬ラミブジンの予防 の指針として役立つ場合がある。HBsAg または HBcAb 陽性の悪性腫 投与で HBV の再活性化リスクを低減できることが示されている 瘍患者では、細胞傷害性薬剤による化学療法で HBV の再活性化を来す HBsAg 陽性のリンパ腫患者(N=30)を対象とした小規模ランダム化 リスクがあり、HBsAg 陽性患者では約 20~50%、HBcAb 陽性患者で 試 験 で は 、 ラ ミ ブ ジ ン の 予 防 投 与 が 延 期 先 行 療 法 ( deferred pre- は 3~45%の頻度で HBV の再活性化がみられる 74,75,77,80,83-90 。免疫抑制作用のある細胞傷害性薬剤の投与を受けてい 81,94-97 。 。HBsAg emptive therapy:血清検体中のウイルス DNA に基づいて HBV の再活 は慢性肝疾患では偽陰性となることがあるため、化学療法を必要とす 性化を示す血清学的な証拠が得られた時点で抗ウイルス薬を投与す る患者に肝炎の既往がある場合は、ウイルス量の測定による評価を行 る)より優れていることを示した うべきである 91 。HBsAb が陽性であることは一般に防御免疫の成立と 同一視されるが、HBcAb 陽性の患者において著明な免疫抑制が生じれ ば、再活性化により HBV 感染症が生じる可能性がある 75,92 94 。延期療法群の患者では 53%で HBV が再活性化したのに対し、予防群では再活性化がみられなかった。 免疫抑制を引き起こすレジメンで治療を受けた HBsAg 陽性のリンパ腫 。リツキシ 患者を対象としてラミブジンの予防投与の有益性を評価した臨床試験 マブを含む多剤併用療法を受けた B 細胞リンパ系腫瘍の患者では、 のメタアナリシスでは、予防群では非予防群と比べて HBV の再活性化 HBcAb 陽性例(HBsAb は陽性または陰性)で HBV の再活性化が認め が有意に減少し(リスク比=0.21、95% CI 0.13~0.35)、HBV に関連 られており、治療開始前に HBsAg 陰性であった患者でも観察された した死亡にも減少傾向が認められた(リスク比=0.68、95% CI 0.19~ 77,85,90 。リンパ増殖性疾患の患者で生じた HBV の再活性化に関する最 2.49)97。最近の研究では、リツキシマブに関連する HBV 再活性化の 近のメタアナリシスと FDA の安全性報告の評価では、HBcAb 陽性と 予防においては、エンテカビルがラミブジンより有効であることが示 リツキシマブに関連した HBV 再活性化の発生率増加との間に相関がみ されている られたことが報告された 84 98-100 。新たに DLBCL と診断されて免疫化学療法( R- 。HBV 感染歴のない(すなわち HBsAg、 CHOP)を受ける HBsAg 陽性患者(n=229)を対象としてエンテカビ HBsAb、HBcAb がすべて陰性の)患者では、HBV に対する予防接種を ルとラミブジンの予防投与の有効性を比較した前方視的研究では、エ 強く考慮すべきである 75,93 。 免疫抑制療法を受けている造血器腫瘍患者における HBV 再活性化の管 理について推奨される戦略として、当初からの抗ウイルス薬の予防投 与や先行療法などがある。予防的なアプローチとしては、ウイルス量 や HBV の再活性化による臨床症状の有無にかかわらず、HBsAg 陽性 または HBcAb 陽性患者を対象として予防的抗ウイルス療法を施行する。 先行療法の代替戦略としては、高感度の HBV 定量検査による綿密なサ ーベイランスを行うとともに、HBV DNA 量の増加時に抗ウイルス療法 ンテカビルの方が肝炎発生(8.2% vs 23.3%、P =0.022)、HBV の再 活性化(6.6% vs 30.0%、P=0.001)、晩発性の HBV 関連肝炎(0% vs 8.3%、P=0.027)、化学療法の中止(1.6% vs 18.3%、P=0.002) のいずれも有意に少なかった 98 。また別のランダム化対照試験でも、 HBV 再活性化の予防においてエンテカビルによる予防(化学療法の開 始前から化学療法の終了後 3 ヵ月まで)が対照(化学療法後に HBV の 再活性化または HBsAg の reverse seroconversion がみられた時点でエ ンテカビル療法を開始する)より有効であったことが示された 99 。化 学療法後 6、12、18 ヵ月時点での累積 HBV 再活性化率は、対照群で 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-56 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 それぞれ 8%、11.2%、25.9%、エンテカビル予防群でそれぞれ 0%、 NHL に対する治療中の HBsAg 陽性患者には、エンテカビルによる予 0%、4.3%であった(P=0.019)。 防的抗ウイルス療法が推奨される。ラミブジンによる予防は、耐性発 免疫抑制作用のある抗腫瘍療法下でのラミブジンによる予防について 評価が行われたが(前述)、ウイルスに対する至適な戦略は依然として 明らかではない。ラミブジンに対する耐性の出現が懸念される 101-105 。 ラミブジン抵抗性の HBV 感染患者を対象として、アデホビルとラミブ ジンの併用が評価されている 106,107 。テノホビルは、慢性 HBV 感染患 者を対象としてウイルスに対する有効性を評価したランダム化二重盲 検第 III 相試験において、アデホビルより優れた成績を示し、この状況 では望ましい薬剤である可能性があるが、がん患者への使用について はデータが限られている 108 。エンテカビルと telbivudine についても、 慢性 HBV 感染患者を対象としてアデホビルと比較したランダム化非盲 検試験で評価されており、どちらもアデホビルより高い抗ウイルス活 性を示している 109,110。 当委員会は、抗 CD20 モノクローナル抗体を含むレジメンによる治療 を計画する全患者に対して HBsAg および HBcAb 検査を推奨する。 HBsAg および/または HBcAb 検査で陽性となった患者では、ベースラ イン時に HBV DNA の定量 PCR 検査によりウイルス量を測定するべき 現のリスクがあるため、避けるべきである。HBsAg 陰性であるが HBcAb 陽性の患者では、エンテカビルによる予防的抗ウイルス療法も 望ましいアプローチであるが、同時に HBsAb 濃度が高い場合には、 HBV のウイルス量を連続測定によりモニタリングして、ウイルス量が 増加した時点で抗ウイルス薬による先行療法を施行するべきである。 治療期間中は月 1 回、治療終了後は 3 ヵ月毎に、PCR 法によりウイル ス量をモニタリングすること。ウイルス量が一貫して検出限界未満と なる場合は、抗ウイルス薬による予防を継続するべきである。ウイル ス量が減少しない場合、または以前検出限界未満であった PCR 法で陽 性になった場合には、肝臓専門医へのコンサルテーションと抗 CD20 抗体療法の中止が推奨される。 前述のように、予防にはいくつかの抗ウイルス薬が使用可能である。 各施設の診療基準や肝臓または感染症専門医の推奨に従うことで、最 適な選択が可能になる。適切な予防期間は依然として不明であるが、 当委員会は、癌治療の完了後最長 12 ヵ月間にわたってサーベイランス と抗ウイルス薬の予防投与を継続するよう推奨した 75。 である。ただし、ベースライン時に PCR 陰性であっても、再活性化の C 型肝炎ウイルス関連 B 細胞 NHL 可能性が除外されるわけではない。HBV 感染症の有病率が高い地域 複数の症例対照研究により、C 型肝炎ウイルス(HCV)の血清陽性と (アジア、アフリカおよび東欧と南米の一部地域)または有病率が不 NHL(特に B 細胞リンパ腫)の発生との間に強い関連が確認されてい 明な地域の患者については、抗体療法、化学療法または免疫化学療法 る を受ける全患者に対して HBsAg および HBcAb の検査を施行すべきで DLBCL と辺縁帯リンパ腫を含む B 細胞腫瘍の患者において、HCV 血 ある。免疫グロブリン静注療法(IVIG)を受けている患者は、IVIG の 清陽性率の一貫した上昇が認められた 結果として HBcAb 陽性となる可能性があるが、HBV のウイルス量モ =3209)を対象とした後方視的研究では、HCV 持続感染患者における ニタリングが推奨される 111。 悪性リンパ腫の累積発生率が、インターフェロンを含む治療法で SVR 112-120 。大規模な集団ベースまたは多施設共同の症例対照研究では、 114,115,118,120 。HCV 感染患者(N (sustained virologic response)が得られた患者よりも有意に高かった 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-57 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 (15 年発生率 2.6% vs 0%、P=0.016)121。多変量解析の結果を踏ま しないインドレント NHL の HCV 陽性患者では、インターフェロン(± えても、HCV の持続感染は依然として、悪性リンパ腫の発生に関連す リバビリン)を用いた初回治療によって高頻度でリンパ腫の退縮が誘 る独立した有意な因子であった。この研究により、インターフェロン 導されると考えられる。抗腫瘍療法で寛解が得られた HCV 陽性の ベースの治療法による SVR の達成が HCV 感染患者における悪性リン NHL 患者では、引き続く抗ウイルス薬による治療が再発リスクの低下 パ腫の発生率を減少させることが示唆された 121 。いくつかの報告によ り、HCV 陽性患者において抗ウイルス薬による治療(典型的にはイン ターフェロン±リバビリン)で NHL の退縮が得られたことが示唆され ており、この結果はリンパ増殖性疾患の発生機序への HCV 感染の関与 を示す更なるエビデンスとなっている 122-128 。化学療法後に CR が得ら れた NHL 患者(N=343、インドレントおよびアグレッシブ NHL)を 対象とした後方視的研究では、抗ウイルス薬による治療を受けた HCV 陽性患者のサブグループ(インターフェロン+リバビリン、n=25)に おける無病生存期間が抗ウイルス療法を受けなかった HCV 陽性患者 (n=44)のそれより有意に長く、追跡期間 5 年時点の無再発生存割合 は、それぞれ 76%と 55%であった 127 。さらに、抗ウイルス薬で SVR が得られた患者では再発が 1 例もみられなかったのに対し(8 例中 0 例)、抗ウイルス薬に反応しなかった患者では 29%(17 例中 5 例)が 再発した。インドレント NHL の HCV 陽性患者を対象とした大規模な 多施設共同後方視的研究では、抗ウイルス療法(インターフェロンま につながる可能性がある。 HCV 陽性の NHL 患者に対する至適な管理方針は定まっていない。 HCV 血清陽性のインドレント NHL 患者では、いくつかの報告で実証 されている通り、初回治療としての抗ウイルス療法が有益となりうる 122,124,126,128,129 。アグレッシブ NHL 患者については、Groupe d'Etude des Lymphomes de l'Adulte(GELA)による複数の臨床研究(リツキ シマブ時代より前に実施されたもの)で収集された併合データによる 比較的初期の解析結果から、DLBCL 患者の HCV 血清陽性には生存割 合の有意な悪化と関連があることが示唆され、その悪化は一部には、 HCV 感染者でみられる重度の肝毒性によるものであった 130 。その後リ ツキシマブ時代に入ってから実施された研究では、DLBCL 患者におけ る HCV 血清陽性は PFS または OS の予測因子ではないことが示され た 131,132 。しかし、免疫化学療法による肝毒性の発生率は HCV 陽性患 者の方が高く、GELA の研究で得られた知見が確認された。 たはペグ化インターフェロン±リバビリン)による一次治療を受けた患 新しい抗ウイルス薬(特に遺伝子型 1 型 HCV のキャリアを対象とする 者(n=76)の 78%で SVR が得られたが、初回治療が不成功に終わっ もの)の登場により、慢性 HCV 感染症の治療は改善された。直接作用 た後に二次治療として抗ウイルス薬投与を受けた患者(n=18)では 型抗ウイルス薬(DAA)と標準的な抗ウイルス薬(ペグ化インターフ 128 。この解析で対象とされた患者では、リンパ腫に対す ェロンおよびリバビリン)の併用は、遺伝子型 1 型 HCV の慢性感染キ る迅速な治療は必要なかった。一次および二次治療で抗ウイルス薬投 ャリアにおいて、標準治療単独よりも有意に高い SVR 率をもたらした 与を受けた両サブグループにおける血液学的奏効は 78%であった 133-136 (CR 割合はそれぞれ 47%と 27%)。一次治療で抗ウイルス薬投与を 者の治療法(ペグ化インターフェロン+リバビリンとの併用)として 受けた患者群では、血液学的奏効に SVR 達成との有意な関連が認めら 最近 FDA から承認された DAA である。American Association for the 56%であった れた 128 。したがって、免疫化学療法による迅速な抗腫瘍療法を必要と 。テラプレビルおよび boceprevir は、遺伝子型 1 型 HCV 感染患 Study of Liver Diseases(AASLD)による HCV 感染症の管理に関する 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-58 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 更新版ガイドラインでは、遺伝子型 1 型 HCV 感染患者に対する標準の 抗ウイルス療法に DAA を組み込むことが推奨された 137 。 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 対象とした小規模ランダム化試験では、バルガンシクロビルの経口投 与による CMV 予防がバラシクロビルの経口投与と比較して CMV 再活 当委員会は、HCV 陽性の低悪性度 B 細胞 NHL で無症状の患者では抗 ウイルス療法による初回治療を推奨する。遺伝子型 1 型 HCV の感染患 性化の発生率を有意に低下させることが示された(0% vs 35%、P= 0.004)140。 者では、AASLD のガイドラインに従って、DAA を含む 3 剤併用抗ウ Alemtuzumab を含む治療を受ける造血器腫瘍患者は、CMV 再活性化 イルス療法を考慮すべきである。HCV 陽性のアグレッシブ B 細胞 NHL の可能性について綿密にモニタリングして管理するべきである。その 患者では、NCCN NHL ガイドラインに従って、適切な免疫化学療法に ためには、定量ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法を用いた CMV 抗原 より初回治療を行うべきである。免疫化学療法の施行中および終了後 の定期的なモニタリングが有効な管理アプローチとなる には、肝毒性の発現に関して肝機能と血清中 HCV RNA 量を綿密にモ は、alemtuzumab の投与期間中と投与終了後 2 ヵ月間は CMV 血症に ニタリングすべきである。免疫化学療法の終了後に CR が得られた患 対するルーチンのサーベイランス(2~3 週間毎)を推奨する。 者では、続いて抗ウイルス療法を考慮すべきである。 進行性多巣性白質脳症 サイトメガロウイルスの再活性化 進 行 性 多 巣 性 白 質 脳 症 ( PML ) は 、 潜 伏 感 染 し た JC ( John Alemtuzumab 療法を受けるリンパ増殖性悪性腫瘍(最も多いのは Cunningham)ポリオーマウイルスの再活性化により生じる、まれでは CLL/SLL)患者では、サイトメガロウイルス(CMV)の再活性化が起 あるが重篤で通常は死に至る中枢神経系感染症である。PML の症例は きる可能性があり、治療開始から 3~6 週間後の T 細胞数が最低値に達 一般に、AIDS 患者のような重度の免疫不全患者で発生する。著明な免 した時点で最も多く発生する 138-140 146 。当委員会 。 CMV の 再 活 性 化 は 、 疫抑制(基礎疾患や免疫抑制療法による)がみられる造血器腫瘍患者 alemtuzumab 投与を受ける患者で十分に報告された感染性合併症であ も PML 発生のリスクがある。Research on Adverse Drug Events and り、投与を受ける患者の最大 25%で発生する 138,141-145 。CMV の再活性 Reports project からの 57 例の報告では、52 例のリンパ増殖性疾患患 化を予防するための最新の管理策としては、alemtuzumab 療法前に 者において、リツキシマブによる治療後あるいは造血幹細胞移植また CMV 血症がみられる場合のガンシクロビルの予防投与(経口または静 は化学療法(プリンアナログまたはアルキル化薬)を含む他の治療後 注) 140 や、治療中にウイルス量が増加していることが判明した場合の 先行療法がある 139,146,147 。 148 。リツキシマブの最終投与から PML の診断まで の期間の中央値は 5.5 ヵ月であった。PML の診断から死亡までの期間 CLL 患者を対象とした alemtuzumab のいくつかの研究により、明らか な CMV 感染症を予防する上での、ガンシクロビルによる先行療法を併 用したルーチンの CMV モニタリングの有効性が実証されている に PML が発生した 138,139 。 Alemtuzumab を含む治療を受けるリンパ増殖性疾患患者(N=40)を の中央値は 2 ヵ月であった。症例の死亡率は 90%であった 148。リツキ シマブの使用は、リンパ球増殖性悪性腫瘍の免疫不全患者では PML の リスク増大を伴う可能性がある 149 。CLL/SLL または他の病型の NHL 患者でも、リツキシマブによる治療(通常は化学療法との併用)での PML の発生例が報告されている 150-160 。リツキシマブを含むレジメン 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-59 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 による抗腫瘍治療の開始前または施行中に CD4 陽性 T 細胞数が低値と なった患者では、特に PML が生じやすい可能性がある 抗 CD20 モノクローナル抗体である ofatumumab 161 148,150,151 。別の または抗 CD30 抗 体薬物複合体であるブレンツキシマブベドチンによる治療を受ける NHL 患者でも、PML の潜在的リスクが考えられる 162-164。 状としては、悪心・嘔吐、下痢、痙攣発作、息切れ、不整脈などが みられる。 TLS が予想される場合、化学療法に先立って治療を開始することが最 善の管理方法である。TLS の管理では、水分補給と高尿酸血症のコン トロールが基本となる。アロプリノールを化学療法の開始前に投与す PML の発生は、錯乱、運動麻痺または運動協調性低下、視覚変化、話 し方の変化など神経学的な徴候および症状から臨床的に疑われる ガイドライン索引 NHL 目次 考察 148 。 べきである。アロプリノールによる治療にもかかわらず尿酸値が高値 のままである場合や腎機能不全のある患者では、ラスブリカーゼの適 PML は通常、脳脊髄液を検体とする PCR 検査、もしくは一部の症例 応となる。電解質と腎機能を 6~8 時間毎にモニタリングするとともに、 では脳生検検体の分析により診断される。PML に対する有効な治療法 高カリウム血症と高リン血症に対して適切な介入を行うべきである。 は存在しない。神経症状の発現について患者を慎重にモニタリングす 注意深い臨床的モニタリングが合併症の予防に有用であり、多くの症 べきである。PML の発生を予測するために実施できる治療前評価につ 例では ICU への入室が適切な場合もある。心機能のモニタリングまた いては、現時点でコンセンサスは得られていない。 は連続心電図検査が電解質に関連する心臓の異常を早期に同定する上 で有益となりうる。無尿性急性腎不全の症例では透析が必要になる場 腫瘍崩壊症候群 合がある。 腫瘍崩壊症候群(TLS)は、重篤になりうる化学療法の合併症の 1 つ で、化学療法によって細胞が崩壊する結果として細胞内容物が血中に アロプリノールは、キサンチンアナログであり、かつキサンチンオキ 突然放出されることに起因する代謝異常を特徴とする。通常は化学療 シダーゼの競合的阻害薬であるため、プリン代謝物の尿酸への変換を 法の開始後 12~72 時間以内に認められる 165 。TLS を無治療で放置す 遮断する。アロプリノールは尿酸の産生量を減少させ、尿酸による尿 167 。この薬剤はすで ると、著明な代謝変化が誘導されて不整脈、痙攣発作、筋の制御喪失、 路障害の発生率を減少させることが示されている に存在する尿酸を減少させるのではなく、尿酸の新たな産生を阻害す 急性腎不全に至り、死につながることもある。 るものであるため、上昇した尿酸値を正常化するまでには治療開始か Cairo と Bishop は TLS を laboratory TLS と clinical TLS に分類した。 ら数日を要することがあり、化学療法の開始が遅れる場合もある。さ Laboratory TLS は、血清尿酸、カリウムまたはリン値が 25%以上上 らに、アロプリノールは尿細管内にキサンチン結晶を蓄積させ、急性 昇するか、カルシウム値が 25%以上低下した場合と定義される 166 。 Clinical TLS は、laboratory TLS に介入を要する臨床毒性が伴った場 閉塞性尿路疾患を来す可能性がある。アロプリノールはメルカプトプ リンおよび高用量メトトレキサートのクリアランスも低下させる。 合を指す。臨床的な合併症には腎機能不全、不整脈、痙攣発作など がある。TLS で主にみられる 4 つの電解質異常は、高カリウム血症、 ラスブリカーゼは、遺伝子組換え尿酸オキシダーゼであり、溶解性が 高く容易に排泄される非毒性代謝物への尿酸の酸化を触媒する。造血 高尿酸血症、高リン血症、低カルシウム血症である。TLS に伴う症 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-60 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 器腫瘍の小児および成人患者における化学療法による高尿酸血症の予 ~5 日目、n=91)のいずれかにランダムに割り付けられた。尿酸値に 防および治療として、安全かつ高度に有効であることが示されている 基づく奏効率(3~5 日目のすべての測定で血漿尿酸値が 7.5mg/dL 以 168 下になった場合を奏効と定義)は、ラスブリカーゼで 87%、ラスブリ ートユースの国際臨床試験(登録例数 280 例)では、評価可能症例 カーゼ+アロプリノールで 78%、アロプリノールで 66%であった (219 例、うち成人は 97 例)の全例においてラスブリカーゼの投与 Clinical TLS の発生率は全治療群間でそれぞれ 3%、3%、4%と同程度 (0.20mg/kg/日、静注、1~7 日間)により尿酸値の低下に基づく奏効 であった。Laboratory TLS の発生率はそれぞれ 21%、27%、41%で、 。化学療法中に TLS リスクがある患者を対象としたコンパッショネ が得られた 168 170 。 。高尿酸血症のある成人患者のサブグループ(n=27) ラスブリカーゼ群ではアロプリノール群と比較して有意に低かった(P では、平均尿酸値が治療前の 14.2mg/dL からラスブリカーゼの最終投 =0.003)。ラスブリカーゼによる奏効率は研究対象集団全体でアロプ 与後 24~48 時間には 0.5mg/dL まで低下した。TLS リスクのある成人 リノールより良好で(87% vs 66%、前述、P=0.001)、高リスク TLS 患者(ベースライン時に高尿酸血症なし、n=70)では、平均尿酸値が 患者(89% vs 68%、P=0.001)およびベースライン時の高尿酸血症 4.8mg/dL から 0.4mg/dL に低下した 168 。GRAAL1 試験では、導入化学 患者(90% vs 53%、P=0.015)でも同様であった。高尿酸血症のあ 療法中の成人アグレッシブ NHL 患者(N=100)を対象として、高尿 る患者で血清尿酸値がコントロールされるまでに要した時間の中央値 酸血症の予防および治療としてのラスブリカーゼ(0.20mg/kg/日、静 は、ラスブリカーゼで 4 時間、ラスブリカーゼ+アロプリノールで 4 注、3~7 日間、化学療法の 0 または 1 日目に開始)の有効性および安 時間、アロプリノールで 27 時間であった 全性が評価された 169 170 。試験レジメンに対する 。化学療法開始前の時点では、66%の患者で乳酸 過敏症の可能性がラスブリカーゼ群では 4%、併用群では 1%の患者で 脱水素酵素( LDH)値が高値で、 11%の患者で尿酸値が高値(> 報告されたが、この試験でアナフィラキシーまたはグレード 4 の過敏 7.56mg/dL)であった。化学療法中には全例で尿酸値が正常化し、以降 症反応は報告されなかった も正常範囲内に維持された。尿酸値はラスブリカーゼの初回投与後 4 フィラキシー反応を誘導する可能性がある。その他の有害反応として 時間以内に低下した。さらに、ラスブリカーゼの投与により血清クレ は、グルコース-6-リン酸脱水素酵素(G6PD)欠損症患者におけるメ アチニン値とその他の代謝物もコントロールされた 169 。 ある多施設共同ランダム化第 III 相試験では、TLS のリスクが高いまた は潜在的リスクのある成人の造血器腫瘍患者(N=275)を対象として、 ラスブリカーゼとアロプリノールの有効性および安全性が前方視的に 比較された 170 。被験者はラスブリカーゼ単剤群(0.20mg/kg/日、静注、 1~5 日目、n=92)、ラスブリカーゼ+アロプリノール群(ラスブリカ ーゼ 0.20mg/kg/日、静注、1~3 日目+アロプリノール 300mg/日、経 口、3~5 日目、n=92)、アロプリノール単剤群(300mg/日、経口、1 170 。しかしながら、ラスブリカーゼはアナ トヘモグロビン血症や重度の溶血などがある。TLS の高リスク因子ま たは高尿酸血症がみられる成人患者では、固定用量でのラスブリカー ゼ(6mg)171,172 または体重に基づく用量でのラスブリカーゼ(0.05~ 0.15mg/kg)173,174 の単回投与が尿酸値の管理に有効であることが示さ れている。最近の第 II 相ランダム化試験では、TLS のリスクが高いま たは潜在的リスクのある成人患者(投与例数 80 例)を対象として、ラ スブリカーゼの単回投与(0.15mg/kg、必要に応じて追加投与)と 5 日 間投与(0.15mg/kg/日)の有効性が比較された 175 。投与前の尿酸値の 中央値は高リスク患者(n=40)で 8.5mg/dL、潜在的リスク患者(n= 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-61 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 40)で 5.6mg/dL であった。投与を受けた患者のほぼ全例(99%)で ラスブリカーゼの初回投与後 4 時間以内に尿酸値が正常化し、84%の 患者では尿酸値が検出限界未満となった(<0.7mg/dL)175。ラスブリ カーゼ単回投与群では、85%の患者で尿酸値に基づく持続的奏効が得 られたのに対し、ラスブリカーゼ 5 日間投与群では 98%であった。単 回投与群の高リスク患者では、尿酸値に基づく奏効を得るために 6 例 が 2 回目のラスブリカーゼ投与を受けた 175。 TLS の危険因子としては、骨髄浸潤、化学療法に対する感受性の高い 巨大腫瘍、急速進行性またはアグレッシブな造血器腫瘍、白血球数ま たは治療前 LDH 濃度の高値、既存の尿酸値高値、腎疾患または腫瘍の 腎転移などがある。リンパ芽球性リンパ腫またはバーキットリンパ腫 と診断された患者は TLS の発生リスクが高い。ときに、巨大病変を有 する DLBCL 患者と白血球数の高い CLL 患者では、やや高い頻度で TLS が発生することがある。 本 NCCN ガイドラインでは、アロプリノールを化学療法の 2~3 日前 から開始し、10~14 日間継続することを推奨している。危険因子とし て高リスクの特徴(すなわち、バーキットリンパ腫またはリンパ芽球 性リンパ腫、化学療法開始以前から自然発症した TLS、白血球数高値、 尿酸値上昇、骨髄浸潤、腎疾患または腫瘍の腎転移)、迅速な治療を 要する巨大病変、十分な水分補給が不可能、アロプリノールが無効、 急性腎不全のいずれかが認められる患者には、ラスブリカーゼが推奨 される。ほとんどの症例では単回投与で十分であるが、個別に検討し て反復投与すべき場合もある。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-62 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 参考文献 1. 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Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22015451. 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-73 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 濾胞性リンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 明確に異なる 3 つの群を確立した(リツキシマブ登場前)4。新規診断 FL 患 者 2,728 例 の 治 療 選 択 お よ び 転 帰 を 解 析 し た National 診断 LymphoCare 研究では、 FLIPI の使用により患者を予後の明確に異な 濾胞性リンパ腫(FL)は、インドレント非ホジキンリンパ腫(NHL) る 3 群に分類することができた 5。International Follicular Lymphoma の中で最も頻度の高い亜型であり、すべての新規診断 NHL 症例の約 Prognostic Factor Project が実施した最近の研究では、リツキシマブを 1 22%を占める 。約 90%の症例で t(14;18)が認められ、この転座によ 含むレジメンの免疫化学療法が普及した後に治療を受けた新規診断 FL り BCL2 が IgH 遺伝子座の隣に移動する結果、BCL2 が無制御に発現す 患者から得られたデータが前方視的に収集され、それを基に新たな予 るようになる。 後予測モデル(FLIPI-2)が開発された 6。この最終的な予後予測モデ FL の診断には、免疫組織化学(IHC)および/またはフローサイトメト リーを用いた免疫表現型検査による細胞表面マーカー解析が必要であ る。FL では CD20+、CD10+、BCL2+、CD23+/−、CD43−、CD5−、 CCND1−、BCL6+などの特徴的な免疫表現型がみられる。FL の一部の 例では、CD10−または BCL2−となることもある。FL の診断は、組織 学的な証拠を得ることで容易に確定するが、それに免疫表現型検査を 加えることで、節性の MCL または SLL との鑑別がさらに容易になる。 Proliferation index(Ki-67 免疫染色により測定)が高値の低悪性度 FL は、臨床的にアグレッシブな挙動を示すことが知られている。ただし、 Ki-67 の高値が治療選択の指針になるとしたエビデンスはない 2,3。特定 の状況では、BCL2 再構成を検出する分子遺伝学的分析、t(14;18)を同 定する細胞遺伝学的検査または FISH、および Ki-67 を対象とする IHC が有用となりうる。BCL2 陰性かつ病変が限局性の患者では、小児型 FL の診断を考慮してもよい。 濾 胞 性 リ ン パ 腫 国 際 予 後 指 標 ( Follicular Lymphoma International ルには、年齢、ヘモグロビン値、腫脹リンパ節の最大径、β2 ミクログ ロブリン値および骨髄浸潤が組み込まれた。この FLIPI-2 を使用する ことで、治療成績が高い精度で予測され、3 年無増悪生存(PFS)割合 が 51%から 91%、3 年全生存(OS)割合が 82%から 99%までと明確 に異なる 3 つのリスク群に患者が分類されるとともに、リツキシマブ を含むレジメンで治療を受けた患者のサブグループにおいても、3 年 PFS 割合が 57%から 89%までと明確に異なる複数のリスク群が定義 された 6。このように FLIPI-2 は、リツキシマブベースのレジメンによ る有効な治療を受ける患者の予後予測に有用である可能性がある。 FLIPI-1 と FLIPI-2 ともに予後予測に使用できるが、これらの指標のス コアを規準として治療法を選択する方法はまだ確立されていない。よ り最近になって、ベースライン時の血清 β2 ミクログロブリンと LDH 値のみを採用したより単純な予後予測指標が考案されており、FLIPI-1 および FLIPI-2 の両指標と同等の予測精度を備えているとみられ、適 用はより容易である 7,8。 Prognostic Index:FLIPI)は、年齢、Ann Arbor 病期、病変リンパ節領 意義不明の濾胞性リンパ腫様細胞の in situ 病変(「in situ」濾胞性 リンパ腫) 域数、ヘモグロビン値および血清 LDH 値に基づく予後予測スコアリン 反応性リンパ節の形態像を呈する胚中心に FL 様 B 細胞を認める症例 グシステムである 4。FLIPI は、FL 患者の大規模な後方視的データセッ (当初は「in situ localization of FL」や「in situ 濾胞性リンパ腫」と呼 トに基づいて開発され、5 年生存割合が 52.5%から 91%までと予後が 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-74 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ばれた)が 10 年前に初めて記載された 9,10 。それらの症例では、リン パ節構造が保持されること、ならびに病変濾胞において BCL2(胚中 心に限定される)および CD10 の染色が局所的に強陽性となる偶発的 所見がみられ、FISH で t(14;18)が検出されることが特徴である 9-12。 有する患者のほか、FL の既往がない個人でも報告されている BCL-2 蛋白の発現が約 40~50%の症例で、BCL-6 蛋白の発現が過半数 の症例で認められる 19-22。 重要な点として、小児型 FL には、成人でみられる従来の FL 症例の重 要な遺伝学的特徴とされている BCL2 再構成と t(14,18)が一般に認めら FLIS の症例は、FL の既往がある患者や現時点で(他の部位に)FL を 9-11 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 。一 れないという特徴がある 成も認められない 20,21 10,19-22 。小児型 FL では、一般的に BCL6 再構 。BCL-2 蛋白の発現(IHC による)は、前述の 般集団における FLIS の発生はまれのようである。患者から選択せずに ように、BCL2 再構成と t(14,18)がともに認められない FL 症例の約半 収集された反応性リンパ節の連続手術検体(N=132;検体数 1,294) 数で報告されている の解析では、FLIS の有病率は 2.3%であった 13 。FLIS と判明した患者 で明らかなリンパ腫の発症(または明らかなリンパ腫への進行)が報 告されたが、これはまれ(5~6%)のようである 14,15 。FL が未確認の 20-22 。BCL2 再構成が認められない小児型 FL では、 インドレントな経過をたどる予後良好な限局性病変がみられる傾向が あり、増悪例や再発例はまれにしかみられない 19-22 。若年患者(40 歳 未満;n=27)の FL 症例を対象とした最近の解析では、BCL2 再構成 患者における FLIS の意義や悪性化の可能性は、依然として不明である。 を認めず proliferation index が高い(Ki-67≧30%と定義)ことを規準 21 これらの症例は、末梢血中の t(14;18)を有する B 細胞の組織でのカウ とすることで、非常にインドレントな小児型 FL が同定された ンターパートである可能性と、明らかなリンパ腫の発生につながる極 BCL2 再構成を認めないが proliferation index の高い症例(n=21)こ めて早期の病変で、t(14;18)は伴うものの他の遺伝子異常が認められな れらの症例は、その全例が I 期であり、増悪または再発を示した例は い状態を反映している可能性がある 10,14,16 。 。WHO 分類では、このよう なかった。対照的に、BCL2 再構成を認めるか proliferation index が低 な症例は FL と診断しないよう推奨されているが、病理報告書において い(Ki-67<30%と定義)残りの症例(n=6)では、全例が III 期また は他の部位における FL の有無の評価に加え、場合によっては綿密なフ は IV 期で、そのうち 83%で増悪または再発がみられた。インドレン ォローアップを提案すべきであるとも推奨されている。 トな小児型 FL の症例は、独立した別の成人患者コホートでも認められ、 より年齢の低い患者コホートで得られた知見と同様に、BCL2 再構成を 小児型濾胞性リンパ腫 認めないが proliferation index の高い成人患者(n=13)は、全例が I 小児型 FL は、2008 年の WHO 分類 10 で FL のまれな異型とされ、小児 NHL 全体に占める割合は 2%未満と報告されている 17-20 期であり、追跡期間中央値 61 ヵ月の時点で増悪や再発はみられなかっ 。公表された た 21。この研究により、BCL2 再構成が認められず、限局期でインドレ 研究報告によると、小児型 FL の診断時年齢の中央値は約 11 歳で、診 ントな経過をたどることを特徴とする小児型 FL が成人で診断される可 断時の病期は大多数の症例で I 期または II 期であり、頭頸部の限局性 能性のあることが明らかにされた。小児型 FL の症例は、主に化学療法 リンパ節病変が多くを占めていた 18-22 。組織学的には、小児型 FL の症 (単独または RT との併用)または切除のみ(単独または RT との併 例では starry sky パターンを伴う拡張性の大きな濾胞がみられ、組織 学的悪性度が高く(grade 3)、proliferation index も高値となる 20-22 。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-75 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 用)のほか、最近では免疫化学療法により管理されており、治療成績 と予後は概ね良好である 19,21,23 。 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 な確定診断の代わりとすることはできないが、FDG の集積の程度が不 釣合いに高い部位がある場合、それらは組織学的形質転換形質転換の 可能性が最も高い部位を示している。アントラサイクリン系またはア 精査 ントラキノン系薬剤を含むレジメンでの治療を考慮している患者では、 FL の精査は、他のリンパ腫に対する精査と同様である。新規診断患者 MUGA スキャンまたは心エコー検査を施行すべきである。 の初回精査には、リンパ節のある領域に注意を向けた徹底的な身体診 察と Performance Status および全身症状の評価を含めるべきである。 I~II 期 FL に対する治療選択肢 臨床検査としては、血清乳酸脱水素酵素[LDH]値および血清 β2 ミク NCCN FL ガイドラインは、grade 1~2 の FL 患者に適用される。 ログロブリン値の測定に加えて、白血球分画を含む血算と一般生化学 Grade 3a および 3b の FL 症例は、一般的に DLBCL の治療推奨に従っ 検査(comprehensive metabolic panel)を含めるべきである。免疫化 て治療される。 学療法による治療を考慮している場合は、ウイルスの再活性化リスク が高まるため、HBV 検査が推奨される。特定の症例では、尿酸値の測 定と C 型肝炎検査が有用となりうる。 病巣部放射線療法(involved-site radiation therapy:ISRT)は、現在も 依然として限局期 FL 患者に対する標準治療である。長期追跡した複数 の研究で得られた結果から、これらの患者における RT による良好な 27-30 FL 患者の多くは広範囲の病変を有する状態で受診する。限局例と進行 成績が示された 期例とでは治療のアプローチが劇的に異なってくる。臨床病期が I~II たは拡大(extended-field)放射線療法(EFRT)を受けた I 期または II 期であることを確認するためには、骨髄生検と骨髄穿刺が不可欠であ 期の低悪性度 FL 患者では、OS 中央値が約 14 年で、15 年 OS 割合が る。最初の病期分類のための評価では、骨髄穿刺を併用して十分なト 40%、15 年無再発生存(RFS)または PFS 割合も約 40%であった レフィン生検標本(長さ 1.6cm 以上) 24,25 を採取すべきである。放射 。初回治療で involved-field 放射線療法(IFRT)ま 29,30 。両研究とも、41%の患者が I 期であった。15 年 PFS 割合には、 免疫療法が考慮されている場合は、両側での針生検が推奨され、病理 病期(I 期で 66% vs II 期で 26%)や最大腫瘍径(3cm 未満で 49% vs 医は全細胞成分の割合と骨髄に浸潤したリンパ腫細胞成分の割合を報 3cm 以上で 29%)などの因子による影響が認められた。OS 割合では、 告するべきである。最初に経過観察を選択する場合は、骨髄生検を延 EFRT と IFRT の間に有意差が認められなかった(それぞれ 49% vs 期することができる。 40%)30。別の研究での長期追跡では、限局期で grade 1~2 の FL 患 NCCN 加盟施設の多くでは、診断評価の一環として胸部、腹部および 骨盤 CT をルーチンに採用している。局所病変の範囲を判定するには、 頸部 CT も参考となりうる。限局性とみられる状態で受診した患者で は、他の潜在的な病変部位を同定するために、あるいは組織学的形質 転換の懸念がある場合に、PET が有用となりうる 26 。PET を組織学的 者に対する RT(単独または化学療法との併用)により、OS 中央値 19 年、15 年 OS 割合 62%という成績が報告された 28。この研究では、大 多数の患者(74%)が I 期で、24%の患者が RT とともに化学療法を 受けたが、これらの点が前述の研究よりも高い OS 割合の報告につな がった可能性がある。IFRT または reduced IFRT(病変リンパ節を対 象とする RT)による治療を受けた限局期(grade 1~3a)の FL 患者を 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-76 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 対象とした最近の研究では、10 年 PFS および OS 割合がそれぞれ 49%と 66%であった 27 。照射野の縮小による PFS や OS に対する影 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 ツキシマブと化学療法の併用(免疫化学療法)、13%が放射線併用化 学療法(典型的には RT 前の免疫化学療法を含む)であった。追跡期 響は認められなかった。IFRT に関連する毒性が懸念された限局期 FL 間中央値 57 ヵ月の時点で、RT 単独での PFS 中央値は 72 ヵ月となり、 患者を対象として、経過観察が評価された。I~II 期患者を対象とした 他の治療アプローチでは PFS 中央値は未達であった。腫瘍の grade、 後方視的解析によると、慎重に選択された患者が(腹部で広い照射野 LDH 値および B 症状の有無で調整したところ、RT 単独の場合と比較 が必要、高齢、口内乾燥の懸念、または患者の拒否を理由に)即時の して、免疫化学療法単独または放射線併用化学療法による PFS の改善 治療を受けなかった場合の転帰が RT で治療された患者の転帰と同程 が大きかった(HR がそれぞれ 0.36 および 0.11)34。RT 単独、経過観 度であった 31。 察のみ、リツキシマブ単剤療法の間では、PFS の差は認められなかっ RT と化学療法の逐次併用療法も限局期 FL 患者において評価されてい る。I~II 期の低悪性度 NHL 患者 44 例を対象とした前方視的研究では、 シクロホスファミド+ビンクリスチン+prednisone(COP)+ブレオ マイシン(COP-ブレオマイシン)またはシクロホスファミド+ドキソ た。上記の追跡期間では、各種の治療アプローチ間に OS の差はみら れなかった 34。この研究によると、症状を伴う限局期 FL 患者に対する RT 単独という「標準」治療アプローチは、多様な治療戦略が存在する 現代においては意義が薄れてきている可能性が示唆された。 ルビシン+ビンクリスチン+prednisone(CHOP)+ブレオマイシン 最近実施された多施設共同の後方視的解析では、I 期または II 期 FL 患 (CHOP-ブレオマイシン)に RT を追加することで、5 年治療成功生 者 145 例を対象として、経過観察のみ(無治療経過観察)、化学療法 存(FFS)および OS 割合がそれぞれ 74%および 89%という成績が得 単独、RT 単独、放射線併用化学療法、リツキシマブ単剤療法、リツキ られた 32 。限局期患者では、この併用療法により FFS が改善したよう であったが、OS への影響は認められなかった 32 。I 期の低悪性度また シマブと化学療法の併用(免疫化学療法)という一次治療における 6 つの選択肢で管理した場合の転帰が評価された 35 。年齢中央値は 55 歳 は中悪性度の NHL 患者(n=44)を対象として RT 単独と RT 後に で、全患者の 58%が I 期、42%が II 期であった。Bulky 病変は 15%の CHOP 療法行う併用療法を前方視的に比較した小規模なランダム化試 患者に認められた。積極的治療を受けた患者における CR 割合は、リ 験では、限局期の低悪性度 NHL 患者のサブグループでは、RT への ツキシマブ単剤療法で 57%、化学療法単独で 69%、免疫化学療法で 33 CHOP 療法の追加は RFS または OS に改善につながらなかった 。 National LymphoCare 研究の症例登録からのデータに基づく前方視的 解析では、I 期(骨髄生検と詳細な画像検査で厳密に病期を判定した) FL 患者のサブグループ(n=206)において、一次治療の様々なアプロ ーチによる成績が評価された 34 。一次治療で選択された戦略の内訳は、 17 % が 経 過 観 察 の み ( す な わ ち 「 無 治 療 経 過 観 察 [ watch and wait]」)、27%が RT 単独、12%がリツキシマブ単剤療法、28%がリ 75%、RT 単独で 81%、放射線併用化学療法で 95%であった 35 。7.5 年時点での PFS 割合は、免疫化学療法(60%)が他の治療選択肢と比 較して最も高かった(RT 単独で 19%、化学療法単独で 23%、放射線 併用化学療法で 26%、経過観察のみで 26%;P=0.00135)。しかし ながら、7.5 年時点の OS 割合では、各種アプローチ間に有意差は認め られなかった(RT 単独で 66%、化学療法単独で 74%、放射線併用化 学療法で 67%、経過観察のみで 72%、免疫化学療法で 74%)35。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-77 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 II 期(bulky 病変あり)および III~IV 期例に対する治療選択肢 認められた際にリツキシマブによる再治療を施行する群(n=134)に 治療法の進歩により成績は改善されたものの、FL は一般に現在の治療 ランダムに割り付けられた 法では何度も再発を繰り返すことを特徴とする慢性疾患と考えられて 功期間(TTF)とされた。予定された中間解析では、追跡期間中央値 いる。低腫瘍量(または無症状)の進行期 FL 患者を対象としたいくつ 3.8 年の時点で、TTF 中央値は維持療法群と再治療群で同程度であった かのランダム化試験では、「無治療経過観察」との比較で即時の治療 (3.9 年 vs 3.6 年)。細胞傷害性薬剤による治療開始までの期間は、リ 40 。この試験の主要エンドポイントは治療成 。これらの試 ツキシマブ維持療法群の方が再治療群と比較して長かったが(3 年時点 験は、FL の治療にリツキシマブが標準的に組み込まれる前に実施され で細胞傷害性薬剤による治療を受けていない割合が 95% vs 86%)、同 たため、即時治療群には化学療法のレジメンが採用された。 様の集団における「無治療経過観察」での過去データと比較すると、ど よる生存期間の延長を実証することができなかった 36-38 ちらのアプローチでも細胞傷害性薬剤による治療の開始を遅らせること ある第 III 相ランダム化グループ共同試験では、無症状の進行期 FL 患者 ができていた 40。OS の評価には更なる追跡が必要である。 (n=462)を対象として、無治療経過観察との比較によりリツキシマ ブ(単独またはリツキシマブ維持療法との併用)による即時治療の役割 International Follicular Lymphoma Prognostic Factor Project による F2 。この試験の主要エンドポイントは、ランダム割付の時 試験の症例登録からのデータに基づく最近の解析では、最初に「無治 点から新たな治療開始までの期間であった。同試験の中間解析結果によ 療経過観察」より管理された低腫瘍量の FL 患者コホート(n=107) ると、リツキシマブによる即時治療群では、新たな治療開始までの期間 における転帰が評価された の中央値が経過観察群と比較して有意に長く(4 年時点で未達 vs 33 ヵ 84%の患者が III 期または IV 期であった。追跡期間中央値 64 ヵ月の時 月;P<0.001)、PFS 中央値もリツキシマブ群の方が経過観察群よる 点で、無治療観察期間の中央値は 55 ヵ月であった。54 例(50%)で 有意に長かった(未達 vs 約 24 ヵ月;P<0.001)。ただし、一方のア 治療が必要となり、そのうち 71%がリツキシマブを含むレジメンによ ームが早期治療開始であったことを考慮すると、この試験で選択された る一次治療を受けた。多変量解析により、病変のあるリンパ節領域が エンドポイントについては議論の余地がある。すなわち妥当なエンドポ 4 つを超えることが治療開始までの期間が短いことを示唆する独立し イントは「二次治療開始までの期間」であったのではないかと考えられ た有意な予測因子であることが示された。最初に「無治療経過観察」 る。さらに、試験群間で OS の差はみられなかった 39。リツキシマブに で管理した場合にその後の治療の有効性に悪影響が生じないかを評価 よる即時治療によって二次治療開始までの期間に影響が認められるかど するため、このコホートの転帰が、F2 研究の登録症例において低腫瘍 うかを評価するには、更なる追跡が必要である。 量かつ無症状であるが最初にリツキシマブを含むレジメンによる治療 が検討された 39 41 。このコホートの患者はすべて無症状で、 を受けた FL 患者(n=242)の転帰と比較された 41 。この比較におけ ECOG が実施したより最近のランダム化第 III 相試験(E4402 試験; るエンドポイントは治療成功期間(freedom from treatment failure: RESORT)では、低腫瘍量(GELF 規準による)の FL 患者に対して標 FFTF)とされ、これは診断時点から治療中の増悪、救援療法の開始、 準用量のリツキシマブによる治療が施行され、奏効が得られた患者は、 再発、原因を問わない死亡のいずれかの事象が認められるまでの期間 続いてリツキシマブ維持療法を直ちに施行する群(n=140)と増悪が 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-78 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 と定義された。「無治療経過観察」コホートでは、一次治療の開始は の CHOP に対する R-CHOP の優越性は、未治療の進行期 FL 患者(N FFTF の判定イベントとみなされなかった。4 年 FFTF 割合は「無治療 =428)を対象として German Low-Grade Lymphoma Study Group 経過観察」コホートが 79%であったのに対して、リツキシマブを含む (GLSG)が実施したランダム化第 III 相試験で前方視的に確認された。 レジメンによる治療を最初から受けたコホートでは 69%であったが、 R-CHOP 群では、治療不成功の相対リスクが 60%低下したほか、TTF コホート間にみられたベースライン時の疾患因子の差について調整し の延長、ORR の改善(ただし CR 割合の差はなし)および寛解期間の た場合には、有意差は認められなかった。さらに、5 年 OS 割合も同程 延長が有意に認められた 41 47 。OS 解析については、自家造血幹細胞移植 度であった(それぞれ 87% vs 88%) 。この研究では、予後良好な低 併用大量化学療法(HDT/ASCT)を含む 2 段階目のランダム化(60 歳 腫瘍量の FL 患者の管理においては「無治療経過観察」はリツキシマブ 未満の患者が対象)によって複雑化した。HDT/ASCT による地固め療 時代でも依然として有効な戦略であると結論された。 法を受けた患者では、リツキシマブ併用の有無で成績の有意差は認め 以上の諸研究から得られた知見を総合すると、臨床試験の枠内での管 理を除けば、低腫瘍量の進行期 FL 患者に対しては、経過観察が依然と して標準診療であることが示唆される。日常診療においては、患者が 治療適応(GELF 規準に基づく)となるまでは、治療を開始すべきで はない。 (HDT/ASCT は受けなかった)患者では、R-CHOP に続いてインター フェロンによる維持療法を施行することにより、CHOP/インターフェ ロンと比較して寛解期間(中央値で未達 vs 26 ヵ月)が有意に改善さ れた。さらに、インターフェロンによる維持療法を受けた高齢患者 (60 歳以上)のサブグループ(これらの患者は HDT/ASCT に不適格 リツキシマブは、再発・難治性の患者のほか、未治療患者に対しても 単剤での効果が証明されている られなかった。ただし、インターフェロンによる維持療法を受けた 42-44 。リツキシマブを多剤併用化学療 法のレジメンに追加することで全奏効割合(ORR)、奏効期間および PFS が一貫して改善することが示されている 45-49 。さらに、一部の研 究では、リツキシマブの追加による OS の改善も示されており、最近 のメタアナリシスでは、FL に対する追跡期間はまだ限られているもの の、OS の改善が確認されている 50。 であった)では、R-CHOP/インターフェロンにより、CHOP/インタ ーフェロンと比較して 4 年 PFS 割合(62% vs 28%)および OS 割合 (90% vs 81%)が有意に改善した 51。 あるランダム化第 III 相試験では、未治療の FL 患者において、シクロ ホスファミド+ビンクリスチン+prednisone(CVP)による化学療法 へのリツキシマブの追加(R-CVP;n=162)により、CVP 単独(n= 159)と比較して有意な成績の改善が認められ、有意な毒性の増加はみ 48 多施設共同第 II 相試験の長期追跡データにより、再発または新規診断 られなかった インドレント NHL 患者におけるリツキシマブ+CHOP 化学療法(R- (81% vs 57%)、CR/CRu 割合(41% vs 10%)、無増悪期間中央値 CHOP)の安全性および有効性が実証された 46 。ORR は 100%で、 87%の患者で CR または CRu が得られた。無増悪期間および奏効期間 。追跡期間中央値 53 ヵ月の時点で、R-CVP 群に ORR (34 ヵ月 vs 15 ヵ月)および 4 年 OS 割合(83 vs 77%)の改善が認め られた 49。 の中央値は、それぞれ 82 ヵ月と 83.5 ヵ月であった。一次治療として 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-79 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 フルダラビン単剤またはフルダラビンベースの多剤併用療法へのリツ キシマブの追加についても、様々な臨床研究で評価された 52-55 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 れ 60%と 95%であった 56 。フルダラビン+ミトキサントロン(FM) 。ある とリツキシマブの併用(R-FM)についても、高腫瘍量の再発・難治性 第 II 相試験では、未治療または再発後の低悪性度 NHL または濾胞性リ FL 患者(GELF 規準に基づく;n=50)を対象とした第 II 相試験にお ンパ腫患者(n=40;68%が未治療)を対象として、リツキシマブと いて評価された フルダラビンの併用(FR)が評価された 52 57 。リツキシマブ、フルダラビンまたはミトキサント 。ORR は 90%となり、 ロンによる治療歴がある患者は含まれていなかった。このレジメンで 80%の患者で CR が得られた。追跡期間中央値 44 ヵ月の時点で、奏効 の ORR は 84%(CR/CRu 割合は 68%)であった。3 年 PFS および 期間、無増悪期間および OS の中央値はいずれも未達であった。50 ヵ OS 割合は、それぞれ 47%と 66%であった 57。 月時点で見込まれる OS 割合は 80%と推定された。未治療患者と再発 化学療法レジメンへのリツキシマブの追加は、FL 患者に対する一次治 患者の間では、奏効および OS 割合ともに有意差は認められなかった 療として広く受け入れられた標準治療となっている。しかしながら、 52 。ランダム化第 III 相試験(n=147;評価可能症例 128 例)では、再 発・難治性の FL 患者および MCL 患者において、リツキシマブと FCM (フルダラビン、シクロホスファミド、ミトキサントロン)を併用し た群(R-FCM)において FCM 単独群より優れた成績が認められた 53 。 R-FCM により、FCM 単独と比較して ORR(79% vs 58%;P=0.01)、 CR 割合(33% vs 13%;P=0.005)、PFS 中央値(16 ヵ月 vs 10 ヵ 月;P=0.038)および OS 中央値(3 年時点で未達 vs 24 ヵ月;P= 0.003)が有意に改善された。さらに、FL 患者のサブグループ(n= 65)では、R-FCM により PFS 中央値(3 年時点で未達 vs 21 ヵ月;P =0.014)の有意な延長がみられたが、OS 中央値(いずれの治療群も 未達)では有意差が認められなかった 53 。 MD Anderson Cancer Center(MDACC)から報告されたランダム化試験では、FL 患者のサ ブセットにおいて、FND(フルダラビン、ミトキサントロン、デキサ メタゾン)とリツキシマブの同時併用(R-FND)による 3 年 FFS 割合 が有意に高かった(84% vs 逐次併用群で 59%)54。MDACC からのそ の後の報告では、同試験の FL 患者(n=151)を対象とした解析 (FND とリツキシマブの同時または逐次併用)の結果が提示され、追 OS の改善という点では、1 対 1 の直接比較により、いずれかの免疫化 学療法レジメンについて他のレジメンに対する優越性を示したランダ ム化試験はない。米国の未治療 FL 患者で構成される大規模集団(n= 2,738)から収集されたデータに基づく前方視的多施設共同観察研究で ある National LymphoCare Study の報告では、リツキシマブを含む免 疫化学療法が 52%の患者で使用されていたことが示された 5。これら の患者の中で特に多く採用されたレジメンは、R-CHOP(55%)、RCVP(23%)、フルダラビンベースのレジメンとリツキシマブの併用 (R-Flu;15.5%)であった。National LymphoCare Study でリツキシ マブを含むこれらのレジメンによる治療を受けた患者を対象とする最 近の解析では、R-CHOP、R-CVP または R-Flu による治療を受けた患 者の 2 年 PFS 割合は同程度であった(それぞれ 78% vs 72% vs 76%)58。しかしながら、2 年 OS 割合では有意差が認められ(それぞ れ 94% vs 88% vs 91%)、R-CHOP は R-CVP と比較して OS を改善 し、この R-CHOP による有益性は FLIPI スコアで予後不良と判定され た患者のサブグループでより顕著であった 58。 跡期間中央値 3.3 年の時点で、FFS および OS 中央値はいずれも未達 Italian Lymphoma Group の第 III 相ランダム化試験(FOLL-05 試験)で であったが、このレジメンによる 5 年 FFS および OS 割合は、それぞ は、進行期の FL 患者(n=534)を対象として、一次治療における 3 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-80 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 つの免疫化学療法レジメン(R-CVP、R-CHOP および R-FM)の有効 性が評価された 59 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 て、許容可能な毒性で有望な結果が得られている 63-68 。StiL(Study 。この試験の主要エンドポイントは TTF とされた。 Group Indolent Lymphomas)が実施した多施設共同ランダム化非盲検 追跡期間中央値 34 ヵ月の時点での 3 年 TTF 割合は、R-CVP 群で 46% 第 III 相試験では、進行期の濾胞性、インドレントおよびマントル細胞 であったのに対し、R-CHOP 群では 62%(R-CVP に対して P= リンパ腫患者(n=514)に対する一次治療としてベンダムスチンとリ 0.003)、R-FM 群では 59%(R-CVP に対して P=0.006)であった。3 ツキシマブの併用(BR)が R-CHOP と比較された 年 PFS 割合は、それぞれ 52%、68%、63%であった(P=0.011)。 要エンドポイントは PFS とされ、BR の方が R-CHOP より有意に長か ORR または CR 割合については有意な群間差は認められなかった。こ った(中央値 69.5 ヵ月 vs 31 ヵ月;ハザード比=0.58、95%CI 0.44~ の試験の全患者における 3 年 OS 割合は 95%であった 59 69 。この試験の主 。Grade 3 ま 0.74;P<0.0001)。FL 患者のサブグループ(n=279)では、BR で たは 4 の好中球減少が R-FM 群で多く、64%の患者に認められたのに の PFS 中央値が有意に長かった(未達 vs 41 ヵ月;P=0.0072)。 対し、R-CVP 群では 28%、R-CHOP 群では 50%の患者に認められた。 ORR は治療群間で同程度(BR で 93%;R-CHOP で 91%)であった 二次性悪性腫瘍の発生率も R-FM(8%)の方が R-CVP(2%)または 59 が、CR 割合は BR 群で有意に高かった(40% vs 30%;P=0.021)69。 。これらの研究結果から、R-CHOP に 追跡期間中央値 45 ヵ月の時点で、OS に有意な群間差は認められず、 R-CVP を上回る潜在的優越性が示唆されるが、どちらのレジメンも標 いずれの群も OS 中央値は未達であった。BR レジメンでは、R-CHOP 準の一次治療と考えられおり、至適な治療法の選択は主として個別の と比較して重篤な有害事象の発生率が低かった(19% vs 29%)。さ 患者因子に左右されるであろう。 らに、BR では grade 3 または 4 の好中球減少(29% vs 69%)および R-CHOP(3%)より高かった フルダラビンをベースとする免疫化学療法レジメンは、このようなレ ジメンに伴う幹細胞毒性と二次性悪性腫瘍のリスク増加のため、初回 60-62 治療としては、理想的な治療選択肢ではない可能性がある 。この 点が特に懸念されるのは、将来的に自家造血幹細胞移植に適格となり うる若年の FL 患者である。リンパ腫患者では、フルダラビンの投与歴 に末梢血幹細胞の動員不良との関連が報告されている 45,60-62 。 プリンに類似したベンゾイミダゾール環を有するアルキル化薬のベン ダムスチンは、その細胞傷害特性の特有性ゆえに、他のアルキル化薬 との交差耐性が低いか不完全となることが示されている。ベンダムス チン(単剤またはリツキシマブとの併用)については、新規診断例の ほか、多くの治療歴を有する再発・難治性のインドレント NHL、マン トル細胞型の NHL または組織学的形質転換を認める NHL 患者におい 感染症(全 grade で 37% vs 50%)の頻度が低かった。BR では RCHOP と比較して紅斑(16% vs 9%)およびアレルギー性皮膚反応 (15% vs 6%)が多くみられた。二次性悪性腫瘍の発生率は同程度で、 BR 群で 20 例(8%)、R-CHOP 群で 23 例(9%)にみられた 69。 実施中の別の多施設共同ランダム化非盲検第 III 相試験(BRIGHT 試 験)では、未治療のインドレント NHL またはマントル細胞リンパ腫患 者を対象として、R-CHOP/R-CVP との比較により BR レジメンの有効 性および安全性が評価されている 70 。評価可能集団(N=419)におけ る BR での CR 割合(独立評価委員会が判定)は、R-CHOP/R-CVP に 劣らなかった(31% vs 25%)。インドレント NHL 患者のサブグルー プにおける CR 割合は、それぞれ 27%と 23%であった。BR では、RCHOP/R-CVP と比較して grade 3 または 4 の好中球減少の発生率が低 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-81 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 かったが(臨床検査による評価で 44% vs 70%)、infusion reaction が 4 の有害事象は骨髄毒性、疲労、末梢神経障害および消化管症状であ より多かった(6% vs 4%)。死に至る有害事象は、BR 群の 6 例 った 63。 (3%)と R-CHOP/R-CVP 群の 1 例(1%未満)でみられた 70 。ある 第 II 相多施設共同試験では、再発・難治性のインドレントおよびマン トル細胞リンパ腫患者(N=67)において、BR による ORR が 92% (CR 割合は 41%)であった 67 。奏効期間および PFS の中央値は、そ れぞれ 21 ヵ月と 23 ヵ月であった。インドレントリンパ腫患者とマン トル細胞リンパ腫患者の治療成績は同程度であった 67。 免疫調節薬の lenalidomide(多発性骨髄腫および骨髄異形成症候群の 治療を適応とするサリドマイドアナログ)もまた、単剤またはリツキ シマブとの併用下で、未治療および再発・難治性のインドレント NHL 患者の治療法として評価されている。再発・難治性のインドレント NHL 患者(n=43;前治療数の中央値 3)を対象とした第 II 相試験では、 lenalidomide 単剤により 23%の ORR(CR/CRu 割合は 7%)が得られ 再発・難治性の FL 患者を対象とする最近の 2 つの第 II 相試験において、 た ベンダムスチンとリツキシマブおよびプロテアソーム阻害薬ボルテゾ ミブを併用する治療法(BVR)が評価された 63,64 。再発・難治性のイ 71 。FL 患者のサブグループ(n=22)での ORR は 27%であった。 奏効期間中央値は未達で、16.5 ヵ月を超えていた。全患者での PFS 中 央値は 4.4 ヵ月であった 71 。実施中のランダム化第 II 相試験(CALGB ンドレントまたはマントル細胞リンパ腫患者 30 例を対象とした試験 50401 試験)では、再発 FL 患者(N=94;評価可能症例 n=89)を対 (FL 患者は 16 例;56%が FLIPI で高リスク;前治療数の中央値は 象 と し て 、 リ ツ キ シ マ ブ + lenalidomide の 併 用 と の 比 較 に よ り 4)では、BVR レジメンでの ORR は 83%(CR 割合は 52%)であっ lenalidomide 単剤の効果が評価されている た 64 72 。Lenalidomide 単剤での 。FL 患者のサブグループにおける ORR は 93%で、リツキシマブ ORR は 49%(CR 割合は 13%)で、併用レジメンでは 75%(CR 割 で難治性と判定された患者のサブグループ(n=10)における ORR は 合は 32%)であった。追跡期間中央値 1.5 年の時点で、EFS 中央値は 75%であった。2 年 PFS 割合は 47%で、全患者での PFS 中央値は約 併用群で有意に長かった(2 年 vs 1.2 年;P=0.0063)。両群とも約 22 ヵ月であった。重篤な有害事象は 8 例で報告され、うち 1 例は敗血 19%の患者が有害事象のために試験治療を中止した。Grade 3 または 症により死亡した 64 。再発・難治性の FL 患者(n=73;38%が FLIPI 4 の有害事象が報告された患者の割合は、単剤療法群と併用療法群で で高リスク;前治療数の中央値は 2)を対象として別の BVR 併用レジ 同程度であった(49% vs 52%;各群それぞれ 9%が grade 4)。特に メンを評価したもう 1 つの試験(VERTICAL)では、ORR(評価可能 多くみられた grade 3 または 4 の毒性は、好中球減少(16% vs 19%)、 症例 n=60)が 88%(CR 割合は 53%)であった 63 。奏効期間中央値 疲労(9% vs 14%)、血栓症( 16% vs 4%)などであった 72 。 は 12 ヵ月であった。前治療においてリツキシマブで難治性と判定され Lenalidomide とリツキシマブの併用は、未治療のインドレント NHL 患 た患者のサブグループ(評価可能症例 n=20)では、ORR は 95%であ 者(N=110;評価可能症例 n=103)を対象とした第 II 相試験でも評 った。この試験の全患者での PFS 中央値は 15 ヵ月であった。重篤な 価された 有害事象は 34%の患者で報告され、特に多くみられた grade 3 または (CR/CRu 割合は 87%)で、2 年 PFS 割合は 89%であった。治療前 73 。FL 患者のサブグループ(n=46)における ORR は 98% の PET が陽性であった FL 患者(n=45)では、93%の患者が治療後 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-82 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 の PET で陰性と判定された。Grade 3 以上の好中球減少が多く、全患 73 者の 40%で認められた。血栓症は 3 例(3%)で報告された 。 イブリツモマブ チウキセタン( 90Y-イブリツモマブ) 74-78 および I-tositumomab79-82 による放射免疫療法(RIT)が評価された。国際 共同第 II 相試験では、高齢(50 歳以上)の III 期または IV 期 FL 患者 (N=59;年齢中央値 66 歳、範囲 51~83 歳)に対する一次治療とし 90 83 。10 年 追跡期間中に、二次性悪性腫瘍が 11 例(14%)で報告され、1 例 対象として、放射性標識モノクローナル抗体であるイットリウム 90 て が得られた患者 57 例では、PFS 中央値が約 11 年であった PFS および OS 割合は、それぞれ約 40%と 82%であった。この長期 FL の新規診断例のほか、再発例、難治例または組織学的形質転換例を 131 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 Y-イブリツモマブを使用した場合、治療開始から 6 ヵ月後の ORR が 87%(CR 割合 41%、CRu 割合 15%)であった 78。追跡期間 中央値が約 31 ヵ月の時点で、PFS 中央値は 26 ヵ月で、OS 中央値は (1%)は治療から約 8 年後に MDS を発症した 83 。1 コースの 131 I- tositumomab 投与は、難治性、低悪性度または組織学的形質転換を認 める多くの治療歴を有する NHL 患者(n=60)において、一定の条件 に合致する直近の化学療法より有意に有効であった 終結果から、 81 。この試験の最 131 I-tositumomab によって長期にわたる持続的な CR が得 られたことが実証された。CR が得られた患者 12 例における奏効期間 の中央値は約 10 年で、CR が持続(10 年以上)していた 5 例にはリツ キシマブによる治療歴のある患者は含まれていなかった 84。 未達であった。 90Y-イブリツモマブによる一次治療で特に多くみられ ホスファチジルイノシトール 3-キナーゼ(PI3K)は、正常な B 細胞の た毒性は、grade 3 または 4 の血小板減少(48%;7%が grade 4)お 発達と機能において中心的な役割を果たしている よび好中球減少(32%;17%が grade 4)などであった。Grade 3 ま PI3Kδ シグナル伝達経路の亢進がしばしば認められる。経口の PI3Kδ たは 4 の非血液毒性は報告されなかった。Grade 2 の感染症が 20%の アイソフォーム選択的阻害薬である idelalisib は、インドレント NHL 患者にみられ、grade 2 の消化管毒性が 10%の患者にみられた 78 。再 85 。B 細胞腫瘍では、 患者を対象とした第 I 相試験で有望な臨床効果を示している 86。さらに、 発・難治性の低悪性度または濾胞性リンパ腫もしくは組織学的形質転 再発インドレント NHL 患者における idelalisib の安全性および有効性 換を来したリンパ腫の患者(n=143)を対象としたランダム化第 III が第 II 相多施設共同単群試験で評価された 90 87 。この試験では、リツキ 相試験においても、 Y-イブリツモマブ チウキセタンにより、リツキ シマブおよびアルキル化薬による前治療で反応が得られなかったイン シマブ単剤と比較して ORR(80% vs 56%)および CR 割合(30% ドレント NHL 患者 122 例(FL 患者 72 例、SLL 患者 28 例、MZL 患者 75 vs 16%)に統計学的かつ臨床的に有意な改善がもたらされた 。追跡 90 15 例)に対して、増悪が認められるか患者が試験を中止するまで、 87 期間中央値 44 ヵ月の時点で、 Y-イブリツモマブ群の方がリツキシマ idelalisib(150mg の 1 日 2 回経口投与)による治療が施行された ブ群と比較して TTP 中央値(15 ヵ月 vs 10 ヵ月)および奏効期間 大多数の患者(89%)が III 期または IV 期であった。FL 患者では、 76 79%が FLIPI スコアで中リスクまたは高リスクで、17%が grade 3a の (17 ヵ月 vs 11 ヵ月)が長かった 。 131 I-tositumomab の 1 週間投与 1 コースによる初回治療で、進行期 FL 患者(N=76)で長期の臨床的および分子遺伝学的寛解が得られた 79 。 追跡期間中央値 10 年の時点で、奏効期間中央値は 6 年であった。CR 。 FL 患者であった。この試験の主要エンドポイントは ORR であった。 Idelalisib による治療期間の中央値は 6.6 ヵ月であった。Idelalisib によ り 90%の患者で腫瘍の退縮が得られ、ORR は 57%(6%が CR、50% 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-83 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 が PR)であった。奏効割合はインドレント NHL の全亜型で同程度で 療法群の方が経過観察群よりも高かったが(13% vs 7%)、その差は あった。奏効期間、PFS および OS の中央値は、それぞれ 12.5 ヵ月、 統計学的に有意ではなかった。地固め療法群では MDS/AML がより高 11.0 ヵ月、20.3 ヵ月であった。48 週時点では、47%の患者が無増悪 い頻度で発生し(3% vs 1%未満)、8 年発生率に有意な増加が認めら 状態を維持していた。追跡期間中央値は 9.7 ヵ月であった。特に多く れた(4.2% vs 0.6%;P<0.042)。ランダム割付の時点から二次性悪 みられた grade 3 以上の有害事象は、好中球減少(27%)、アミノトラ 性腫瘍が発生するまでの期間の中央値は 58 ヵ月であった。この FIT 試 ンスフェラーゼ値の上昇(13%)、下痢(13%)および肺炎(7%)で 験では、寛解導入療法として化学療法との併用でリツキシマブが投与 あった。Idelalisib による治療を受けた患者では、致死的または重篤な された患者は少数であった(14%)91,97。これらの患者における 8 年 肝毒性、重度の下痢または大腸炎、肺臓炎、ならびに腸管穿孔が認め PFS 割合は、90Y-イブリツモマブ群で 56%、経過観察群で 45%と推定 られた 88 。Idelalisib に伴う有害反応のモニタリングおよび管理につい され、PFS 中央値はそれぞれ 7.9 年超と 4.9 年であった。このサブグ ては、本ガイドラインの「BCR 阻害薬の使用に関する特別な考慮事 ループでみられた PFS の差は有意ではなかったが、この試験では、寛 項」を参照のこと。 解導入療法の内容に基づくサブグループ内で差を検出するには統計学 この試験の結果に基づき、idelalisib(150mg の 1 日 2 回経口投与)は、 少なくとも 2 つの全身治療で反応が得られなかった再発 FL 患者の治療 薬として最近 FDA から承認された。本 NCCN ガイドラインでは、再 発・難治性 FL 患者に対する二次治療の選択肢に idelalisib を追加した。 一次化学療法に続いて Y-イブリツモマブ tositumomab 93-96 含む寛解導入療法を受けた患者の割合がごくわずかであったことから、 リツキシマブを含むレジメンに続く RIT による地固め療法の有効性に ついては、十分に評価することはできない。 Southwest Oncology Group の試験(SWOG S9911)では、未治療の 一次治療における RIT による地固め療法 90 的な検出力が不足していた 97。FIT 試験の登録集団中でリツキシマブを 89-92 または 進行期 FL 患者(n=90)において CHOP 療法後に 131I-tositumomab を 131 I- による RIT を施行する治療法も、いくつかの第 II 相試 験で評価されている。 投与することで、ORR 91%、CR 割合 69%という成績が得られた 95。 追跡期間中央値 5 年の時点で、5 年 PFS および OS 割合の推定値がそ れぞれ 67%と 87%であった 94。過去データと比較すると、これらの結 国際共同第 III 相試験(First-line Indolent Trial:FIT)では、一次治療の 果は CHOP 単独で報告されたものよりも優れていた。未治療の FL 患 Y-イブ 者(n=30)を対象とした多施設共同第 II 相試験では、CVP による化 リツモマブ投与群と無治療群(経過観察のみ)にランダムに割り付け 学療法後に 131I-tositumomab を投与することで、ORR 100%、CR 割合 寛解導入療法で奏効が得られた進行期 FL 患者(n=414)が られた 91 。追跡期間中央値 7.3 年の時点で、8 年 PFS 割合は 90 90 Y-イブ リツモマブ地固め療法群で 41%、経過観察群で 22%と推定され、PFS 中央値はそれぞれ 4.1 年と 1.1 年であった(P<0.001)97。治療群間に OS の有意差は認められなかった。二次性悪性腫瘍の発生率は、地固め 93%という成績が得られた。5 年 PFS および OS 割合は、それぞれ 56%と 83%であった 96。 SWOG/CALGB による第 III 相ランダム化グループ共同試験(S0016) では、進行期 FL 患者を対象として、一次治療に続き 131 I-tositumomab 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-84 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 を投与する RIT による地固め療法(CHOP-RIT)の役割が評価された 7。 法により再治療アプローチと比較して PFS が有意に改善された(31 この試験では、554 例が R-CHOP 6 サイクルの一次治療のみと CHOP 6 サイクルに続いて 131 I-tositumomab による地固め療法を行う治療 7 ヵ月 vs 7 ヵ月;P=0.007)101。しかしながら、増悪時のリツキシマブ による再治療でも、リツキシマブによる奏効の持続期間はリツキシマ (CHOP-RIT)にランダムに割り付けられた 。追跡期間中央値 4.9 年 ブ維持療法と同等であった(31 ヵ月 vs 27 ヵ月)101。したがって、こ の時点で、R-CHOP 群と CHOP-RIT 群の間に 2 年 PFS 割合(76% vs の患者集団では、いずれのアプローチ(維持療法または増悪時の再治 80%)および OS 割合(97% vs 93%)の有意差は認められなかった。 療)も有益と考えられる。ECOG が報告したランダム化第 III 相試験 無増悪期間の中央値はいずれの試験群も未達であった。ORR(各群 (E1496 試験)では、CVP による一次化学療法で奏効が得られた進行 84%)と CR 割合(それぞれ 40% vs 45%)は、どちらも治療群間で 期インドレントリンパ腫患者(n=311;FL 患者、n=282)において、 同程度であった。CHOP-RIT 群では R-CHOP 群と比較して grade 3 ま リツキシマブ維持療法による PFS の改善が実証された たは 4 の血小板減少(18% vs 2%)の発生率が高かったが、発熱性好 る化学療法後に奏効または安定と判定された進行期インドレントリン 中球減少症(10% vs 16%)の発生率は低かった。二次性悪性腫瘍 パ腫患者全例での 3 年 PFS 割合は、リツキシマブ維持療法で 68%で (9% vs 8%)および AML/MDS(1% vs 3%)の発生率については、 あったのに対し、経過観察群では 33%であった。FL 患者のサブグル 7 R-CHOP 群と CHOP-RIT 群の間に差はみられなかった 。 102 。CVP によ ープでは、対応する PFS 割合がそれぞれ 64%と 33%で、FL 患者にお 現在実施中のある試験(SWOG S0801 試験)では、R-CHOP に加えて ける 3 年 OS 割合(91% vs 86%)に有意差は認められなかった 102。 RIT による地固め療法とリツキシマブ維持療法を施行する治療で有効 第 III 相ランダム化試験である PRIMA 試験では、リツキシマブを併用 性の評価項目が改善されるかどうかが評価されている。リツキシマブ した一次化学療法で奏効が得られた患者におけるリツキシマブ維持療 を含む寛解導入療法を受けた FL 患者における RIT による地固め療法の 法の役割が前方視的に評価された 役割を評価するために、この試験のデータが待たれている。 (R-CVP、R-CHOP または R-FCM)による一次治療で奏効が得られ 。この試験では、免疫化学療法 た FL 患者(n=1,018)が経過観察のみと 2 年間のリツキシマブ維持療 一次治療における地固め療法とリツキシマブ維持療法 法のいずれかにランダムに割り付けられた。追跡期間中央値 36 ヵ月の 最初のリツキシマブによる寛解導入療法で奏効が得られた化学療法歴 時点で、3 年 PFS 割合がリツキシマブ維持療法群で 75%、経過観察群 のない患者では、リツキシマブの長期投与(すなわちリツキシマブ維 持療法)によって EFS が有意に改善したことがいくつかの研究で報告 されているが、この改善は OS での優越性にはつながらなかった 103 98-100 。 あるランダム化試験では、リツキシマブ療法で奏効が得られた化学療 法歴のあるインドレントリンパ腫患者(割付対象となった症例数 n= 90)を対象として、増悪時にリツキシマブによる再治療を行う場合と の比較によりリツキシマブ維持療法が評価され、リツキシマブ維持療 で 58%であった(P=0.0001)。割付後 2 年の時点で、リツキシマブ 維持療法群では 71.5%の患者が CR/CRu であったのに対して、経過観 察群では 52%であった 103 。しかしながら、OS では 2 群間に有意差が 認められなかった。多変量解析の結果に基づくと、R-CHOP または RFCM による寛解導入療法が PFS の改善と関連する独立した因子の 1 つであったことから、この試験では R-CVP による寛解導入療法はそれ 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-85 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 ほど有益でなかったことが示唆される。OS に対するリツキシマブ維持 好で、5 年生存割合は 90%であった。同種 HSCT では治療関連死亡 療法の効果を評価するには、より長期の追跡が必要である。 (TRM)率が高い(骨髄破壊的前処置で約 30~40%、骨髄非破壊的前 二次治療における地固め療法とリツキシマブ維持療法 二次治療後のリツキシマブ維持療法についても、再発・難治性患者を 対象として評価されている。2 つの大規模ランダム化試験では、免疫 処置で 25%)111,112。IBMTR からの最近の報告によると、骨髄破壊的 同種 HSCT と骨髄非破壊的同種 HSCT で TRM 率は同程度であったが、 骨髄非破壊的 HSCT の方が増悪のリスクが高かった 113。 化学療法による寛解導入療法を受けた患者にリツキシマブ維持療法を FL に対する画像診断 施行することで、経過観察と比べて PFS が改善することが実証された CT または PET-CT による画像診断は、リンパ腫患者の診断時の精査、 104-106 。GLSG によるランダム化第 III 相試験では、再発・難治性の FL 治療中の再病期診断、治療後の評価における重要な要素である。胸部、 患者のサブグループ(n=81)において、R-FCM による二次治療後の 腹部および骨盤 CT は、FL 患者の診断時精査に必須の精査とみなされ リツキシマブ維持療法によって奏効期間が有意に延長した。リツキシ ている。PET-CT は一部の FL 患者における精査または治療後評価で任 マブ維持療法群では PFS 中央値が未達であったのに対し、経過観察群 意または有用な検査とみなされている。現在、アグレッシブ NHL また 104 では 26 ヵ月であった(P=0.035) 。CHOP または R-CHOP による はホジキンリンパ腫患者における治療効果判定では PET-CT が標準の 寛解導入療法で奏効が得られた再発・難治性の FL 患者(n=334)を 検査とみなされているが、インドレントリンパ腫患者における PET- 対象とした第 III 相ランダム化グループ共同試験(EORTC 20981)で CT の役割はあまり明らかにされていない。 は、リツキシマブ維持療法により、経過観察のみと比較して PFS 中央 値が有意に改善した(3.7 年 vs 1.3 年;P<0.001)105,106。この PFS の インドレントリンパ腫患者に対する PET による画像診断の潜在的有用 改善は、採用された寛解導入療法(CHOP または R-CHOP)に関係な 性がいくつかの研究で報告されており、病変検出の感度(94~98%) く認められた。追跡期間中央値 6 年の時点で、5 年 OS 割合に有意な群 および特異度(88~100%)が高いことが明らかにされた 間差は認められなかった(それぞれ 74% vs 64%)106。 病変検出の点では PET/CT の方が CT 単独より正確である可能性も研 究により示唆されている 116,118,119 114-117 。また、 。さらに、治療後の PET/CT につい 寛解導入療法後の造血幹細胞移植( HSCT) て、インドレントリンパ腫患者における予後予測での有用性も明らか 再発・難治性患者では HDT/ASCT により OS および PFS が延長する にされている。PET での検査結果(すなわち、寛解導入療法終了時の ことが示されている 107-109 。GELA は最近、一次治療で化学療法を単独 PET 陽性または PET 陰性)が PFS と関連することがいくつかの研究 で受けた患者を対象とした後方視的解析を実施し、再発・難治性 FL 患 で示されている。これらの研究では、PET 陰性の場合には PET 陽性と 者では、化学療法のみをベースとする HDT/ASCT よりも、リツキシマ 比較して PFS が長かった ブを含むレジメンで治療を受けた患者の方が EFS および再発後の生存 患者を対象とした後方視的研究では、病期診断時および治療効果判定 期間が良好であったことを明らかにした 110 。リツキシマブをベースと した二次治療後に HDT/ASCT を施行した場合、再発後の生存割合が良 114,119,120 。R-CHOP による治療を受けた FL 時に節性および節外病変ともに PET/CT の方が CT より検出精度が高 いことが明らかにされた 120 。治療後に PET/CT 陰性となった患者では 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-86 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 PFS が比較的良好で、PET/CT 陰性例における PFS 中央値は 48 ヵ月 であったのに対し、陽性例では 17 ヵ月であった(P<0.001) 120 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 PET 画像が中央でレビューされた。PET 陽性の定義は Deauville スコ 。寛 ア 4 以上とされた。Interim PET を受けた患者(n=111)のうち 76% 解導入療法後の PET/CT の予後予測上の価値を探索的に評価する後方 が PET 陰性であった。Final PET を受けた患者(n=106)のうち 78% 視的解析が FL 患者を対象とした PRIMA 試験で得られたデータに基づ が PET 陰性であった き実施された。同試験では、未治療の FL 患者がリツキシマブを含む免 (International Workshop Criteria:IWC)に基づく CR が得られた患者は、 疫化学療法を受けた後にリツキシマブ維持療法(2 年間)と経過観察 ほぼすべて(98%)PET 陰性であった。Interim PET 陰性の患者では、 のみのいずれかにランダムに割り付けられた 103 122 。治療終了時に国際ワークショップ規準 。寛解導入療法後に 2 年 PFS 割合が有意に高かったが(PET 陰性で 86% vs PET 陽性で PET/CT による画像診断を受けた患者(n=122)のうち、PET/CT 陽 61%;P=0.0046)、OS では有意差は認められなかった。Final PET 性例では PET 陰性例と比較して PFS 割合が有意に不良であった(42 陰性の患者では、2 年 PFS 割合(87% vs 51%;P<0.001)および 。PFS 中央値は、それぞれ OS 割合(100% vs 88%;P=0.013)のいずれも有意に高かった 122。 20.5 ヵ月と未達であった。経過観察群(n=57)でも、PET/CT の結果 これらの研究結果から、治療後の画像検査は FL 患者における生存予後 が PFS の有意な予測因子であった。この群における 42 ヵ月 PFS 割合 を予測する因子として利用できる可能性が示唆される。寛解導入療法 は、PET/CT 陽性例で 29%であったのに対し、PET/CT 陰性例では 後の治療的介入の指針とする上で治療中および/または治療終了時の ヵ月時点で 33% vs 71%;P<0.001) 121 68%となり、PFS 中央値はそれぞれ 30 ヵ月と 52 ヵ月であった 103 。 リツキシマブ維持療法群に割り付けられた患者( n=47)のうち、 PET/CT 陽性例では PET/CT 陰性例と比較して PFS(41 ヵ月時点で 56% vs 77%)が不良となり(ただし統計学的に有意ではない)、PFS 中央値は PET/CT 陽性例と PET/CT 陰性例の両サブグループとも未達 であった。さらに、この探索的解析では PET/CT の結果に OS との関 連も認められた。寛解導入療法後に PET/CT 陽性となった患者では、 PET/CT 陰性の患者と比較して OS が有意に不良であった(42 ヵ月時 点で 78.5% vs 96.5%;P=0.001)103。 最近の前方視的研究において、R-CHOP 6 サイクルによる一次治療を 受けた高腫瘍量の FL 患者(n=121;リツキシマブ維持療法を受けた 患者は含まれず)を対象として、PET による画像診断の予後予測にお ける価値が評価された 122 。R-CHOP 4 サイクルの終了後(interim PET)および治療終了時(final PET)に PET が施行され、すべての PET が有用かどうかを判定するには、更なる前方視的研究の実施が必 要である。 インドレント NHL 患者において組織学的形質転換を検出する上では PET が有用となりうる。PET での FDG の SUV(standard uptake value)は、インドレントリンパ腫患者のうち組織学的形質転換を認め る症例の方が認めない症例より高くなることが報告されている 116 。 PET で SUV が高値の場合は、アグレッシブリンパ腫への組織学的形質 転換を疑うべきであり、組織学的な確認に最適な生検部位を決定する ために利用することができる 123。 インドレント NHL 患者における再発の検出を目的とするフォローアッ プでのサーベイランス画像検査の潜在的役割については、データがほ とんど得られていない。初期の後方視的研究では、寛解導入療法後に CR が得られた I 期~III 期の FL 患者(n=257)がルーチンのフォロー アップとして身体診察、臨床検査および画像検査による評価を受けて 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-87 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 いた 124 。フォローアップ来院時に腹部および/または骨盤 CT が施行さ ガイドライン索引 NHL 目次 考察 I~II 期例の治療に関する NCCN の推奨 れた。典型的には、フォローアップは治療終了後最初の 5 年間は 3~6 I 期または隣接する II 期(contiguous stage II)の患者には、病巣部放 ヵ月毎、その後は年 1 回の頻度で実施された。フォローアップ期間の 射線療法(involved-site radiation therapy:ISRT)(ISRT;24~30Gy、 中央値は 80 ヵ月(範囲:13~209 ヵ月)であった。78 例で再発が認 bulky 病変を有する患者の一部ではさらに 6Gy)が望ましい治療選択肢 。 である。ISRT の毒性が想定される臨床的有益性を上回る一部の患者で 11 例の再発は、腹部および/または骨盤 CT のみで検出された。したが は、経過観察が適切となりうる。他の治療選択肢としては、抗体療法 められ、大半の再発(77%)が治療終了後最初の 5 年間に発生した 124 って本解析では、初回治療で CR が得られた患者の 4%が CT によるル ーチンのサーベイランスで再発が確認されたことになる 124 。より最近 の前方視的研究では、寛解導入療法後に CR が得られたリンパ腫(ホ と RT の併用や抗体療法単独などがある。RT への化学療法の追加は無 再発生存期間の延長につながらないと示されたことから、本 NCCN ガ イドラインでは、化学療法+RT はカテゴリー2B の推奨としている。 ジキンリンパ腫および NHL)患者を対象として、サーベイランスとし 。寛解導入療法完了から最初の 2 年 最初に抗体療法を単独または化学療法との併用(ただし RT は併用せ 間は 6 ヵ月毎に、その後は年 1 回の頻度で PET が施行された。インド ず)で施行して PR と判定された患者には、ISRT による追加治療を考 レント NHL 患者のコホート(n=78)では、PET によるフォローアッ 慮すべきである。それ以外の場合は、臨床的な PR(ISRT 後)または プで真の再発が検出された患者の割合は、6 ヵ月時点で 10%(78 例中 CR が得られた患者には、包括的な身体診察と臨床検査による臨床的な 8 例)、12 ヵ月時点で 12%(68 例中 8 例)、18 ヵ月時点で 9%(56 例 フォローアップを最初の 5 年間は 3~6 ヵ月毎、その後は年 1 回(また 中 5 例)、24 ヵ月時点で 9%(47 例中 4 例)、36 ヵ月時点で 8%(40 は臨床的に適応となり次第)実施すべきである。さらに CT によるサ 例中 3 例)、48 ヵ月時点で 6%(34 例中 2 例)であった 125。PET 陽性 ーベイランス画像検査を、治療完了後 2 年間は 6 ヵ月に 1 回を超えな ながら CT では対応する異常が認められなかった患者 13 例では、生検 い頻度で、その後は年 1 回を超えない頻度で施行してもよい。初回治 により 8 例で再発が確認された。PET 陽性で再発と判定された患者 47 療が無効であった患者は、後述のように、進行期患者と同じ方法で管 例のうち、38 例は CT でも再発が検出され、30 例は PET と同時に臨 理すべきである。 ての PET の役割が評価された 125 床的にも再発が検出された。一定の割合でみられる再発の早期発見が 転帰の改善に結びつくかどうかは不明である。 PET による再発の早期発見によって生存割合が改善されることを示し たエビデンスがないことから、治療後に CR が得られた患者に対する ルーチンのサーベイランスに PET は推奨されない。 II 期(bulky 病変あり)および III~IV 期例の治療に関する NCCN の推 奨 前述のように、通常診療としての進行期 FL 患者に対する治療は、 GELF 規準に従い適応と判定されるまで開始すべきではない。治療開 始の決定に用いる改変版の規準には、FL に起因する症状(B 症状に 限定されない)、切迫した臓器機能障害、リンパ腫に起因する血球減 少、bulky 病変(7cm を超える腫瘤が 1 つまたは 3cm を超える腫瘤が 3 つ以上)、脾腫、6 ヵ月以上にわたる持続的な増悪などが含まれる。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-88 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 治療方針の決定では患者の意思も考慮すべきであるが、臨床的に適応 の有意差は認められなかった。さらに、ベンダムスチンによる治療後 がない状況で即時の治療開始を希望する患者は、適切な臨床試験に紹 に二次性の MDS/AML が発生するリスクに関して限定的なデータが得 介すべきである。治療法の選択は、患者の年齢、疾患の進展度、併存 られている。少数の患者からのデータによると、BR と R-CHOP のい 症の有無および治療の目標に従って高度に個別化するべきである。何 ずれの施行後も末梢血から造血幹細胞を採取できることが示唆される らかの初回治療を選択する場合は、将来 HDT/ASCT の適応となる可 が、この知見を確認するには更なるデータが必要である。他に推奨さ 能性がある患者に骨髄毒性が過度に強いレジメンを選択しないよう注 れるレジメンとしては、リツキシマブ単剤、フルダラビンをベースと 意すべきである。FL の管理に頻用される免疫化学療法のレジメン する化学療法とリツキシマブの併用などがある。前述のように、健康 (リツキシマブを含む)は、HBV の再活性化リスクを伴う場合があ 状態が良好(fit)な(将来 HDT/HSCT の適応となる可能性がある)若 り、それにより肝炎および肝不全を来す可能性がある。したがって、 年患者では、幹細胞毒性と二次性悪性腫瘍のリスクのため、一次治療 治療を開始する前に全例に対して HBV 検査(HBs 抗原および HBc 抗 におけるフルダラビンを含むレジメンの使用は理想的でない可能性が 体検査を含む)を施行すべきであり、そこで陽性となった患者ではル ある。そのため、一次治療における R-FND などのレジメンの使用はカ ーチンにウイルス量のモニタリングを実施すべきである。さらに、経 テゴリー2B の推奨としている。RIT については、ランダム化試験によ 験的な抗ウイルス療法または最初からの予防投与を治療計画に組み込 る追加データが得られていないため、カテゴリー3 の選択肢としてい むべきである。 る。局所的な bulky 病変や症状がみられる患者が全身治療に耐えられ ない場合の緩和療法としては、ISRT(4~30Gy)を単独または化学療 一次治療 治療の適応がある患者で適切な臨床試験がない場合は、全身療法によ 法との併用で考慮することができる。 る治療を行うべきである。化学療法に耐えられそうにない健康状態の 高齢患者と状態の悪い患者には、リツキシマブ単剤が望ましい一次治 不良(frail)な高齢患者など一部の症例では、局所的な症状緩和を目的 療である。シクロホスファミド単剤は、シクロホスファミドをベース として ISRT(4Gy)を施行してもよい。無症状の患者(特に 70 歳以 とする多剤併用化学療法と同等の OS および CR 割合を示した 38 上の患者)は経過観察とするべきである 。 報告されたデータに基づき、進行期の FL 患者に対する一次治療として は、リツキシマブ+ベンダムスチンの併用と CHOP または CVP によ る化学療法がいずれもカテゴリー1 の推奨となっている。OS の比較で 126 。本 NCCN ガイドラインでは、高齢患者および状態の悪い患者に対する代 替の選択肢として、RIT、アルキル化薬をベースとする化学療法(シク ロホスファミドまたは chlorambucil)単独またはリツキシマブとの併 用を採用している。 R-CHOP が R-CVP より優れていることを示したランダム化試験がな 一次治療における地固め療法または延長治療 いことから、これらのレジメンはいずれも一次治療に適切と考えるこ 一次治療で CR または PR が得られた患者については、経過観察として とができる。BR レジメンは、ランダム化第 III 相試験において R- もよいし、任意の地固め療法または延長療法を行ってもよい。PRIMA CHOP より毒性が低く、PFS が良好であることが示されているが、OS 試験 103 の結果に基づき、一次治療の免疫化学療法で奏効が得られた患 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-89 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 者には、リツキシマブ(8 週毎に投与)による最長 2 年間の維持療法が 推奨される(カテゴリー1)。FIT 試験 91,97 の結果に基づき、一次治療 で化学療法を受けた患者には RIT が推奨される(カテゴリー1)。 2014 年 2 月現在、131I-tositumomab の開発は中止されており、FL 患者 の治療用としては入手できなくなる見込みである。 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 れる二次治療用のレジメンなどがある。最近の FDA による承認に基づ き、idelalisib も二次治療の選択肢として挙げられている。 2014 年 2 月現在、131I-tositumomab の開発は中止されており、FL 患者 の治療用としては入手できなくなる見込みである。 二次治療における地固め療法または延長治療 地固め療法を受けている患者には、包括的な身体診察と臨床検査によ 二次治療後に寛解状態にある患者には、任意のリツキシマブ維持療法 る臨床的なフォローアップを最初の 5 年間は 3~6 ヵ月毎、その後は年 (2 年間にわたり 12 週毎に投与)が推奨することができる(カテゴリ 1 回(または臨床的に適応となり次第)実施すべきである。さらに CT ー1)。ただし、当 NCCN ガイドライン委員会は、二次治療における によるサーベイランス画像検査を、治療完了後 2 年間は 6 ヵ月に 1 回 リツキシマブ維持療法の有効性は一次治療でのリツキシマブ維持療法 を超えない頻度で、その後は年 1 回を超えない頻度で施行してもよい。 に対する各患者の反応に影響を受ける可能性が高いと認識している。 一次治療でのリツキシマブ維持療法の施行中または終了後 6 ヵ月以内 再発または進行例に対する二次治療 に増悪が認められた場合、二次治療での維持療法の臨床的有益性は、 しばしば、一次治療から増悪した患者では、2 回目の経過観察期間を 大きく限定される可能性が高い。HDT/ASCT は、第 2 または第 3 寛解 設けることが有益となる。そのため、再発または進行例に対する治療 期の患者に対して適切な地固め療法である。高度に選択された一部の は、一次治療の場合と同様に、改変 GELF 規準に基づいて行う。組織 患者には同種 HSCT も考慮することができる。地固め療法を受けてい 学的形質転換を除外するため、進行は組織学的に確認すべきであり、 る患者には、包括的な身体診察と臨床検査による臨床的なフォローア 特に LDH 値の上昇、単一の領域での不釣合いな増殖、節外病変の発生、 ップを最初の 5 年間は 3~6 ヵ月毎、その後は年 1 回(または臨床的に または新たな全身症状の発生が認められた患者では非常に重要である。 適応となり次第)実施すべきである。さらに CT によるサーベイラン SUV が高値(特に 13.1 を超える)領域では、組織学的形質転換に対す ス画像検査を、治療完了後 2 年間は 6 ヵ月に 1 回を超えない頻度で、 る疑いを強めるべきである。それでも、PET/CT での陽性所見は生検 その後は年 1 回を超えない頻度で施行してもよい。 の代わりにはならないため、むしろ PET/CT の結果を生検での指針と DLBCL への組織学的形質転換 することで、生検の診断精度を高めるようにすべきである。二次治療 を必要とする患者または一次治療のレジメンに反応しなかった病変に FL において、DLBCL への組織学的形質転換を来した患者は一般に予 対する治療を必要とする患者に対する選択肢としては、一次治療で採 後不良である。DLBCL への組織学的形質転換を来すリスクは、1 年当 用した免疫化学療法レジメン、BVR(ベンダムスチン、ボルテゾミブ、 たり約 3%の発生率が 15 年間にわたって持続した後に低下するが、そ リツキシマブ)、リツキシマブとフルダラビンの併用、FCM-R レジメ の理由は依然として不明である 127。多変量解析では、診断時に進行期 ン(カテゴリー1)または RIT(カテゴリー1)、DLBCL 患者に用いら であることが将来の組織学的形質転換を予測する唯一の因子であった。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-90 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 組織学的形質転換後の OS 中央値は 2 年未満となることが報告されて いる 127 。ただし、化学療法を受けたことがなく病変が限定された患者 では、de novo DLBCL と同様に予後良好となる場合がある ガイドライン索引 NHL 目次 考察 てもよい。初回治療で無効または進行と判定された患者の治療として は、RIT、緩和療法または最善の支持療法を行うべきである。 128 。組織学 的形質転換を来した限局期患者における 5 年 OS 割合が 66%であった のに対し、進行期の患者では 19%であった(P<0.0001)127。 多くの治療歴を有する患者では、予後がはるかに不良であるため、適 切な臨床試験への登録が望ましい選択肢となる。適切な臨床試験がな い場合の治療選択肢としては、RIT、化学療法単独またはリツキシマブ との併用、ISRT、最善の支持療法などがある。初回治療後に寛解が得 られた患者では、地固め療法として HDT/ASCT または同種 HSCT を考 慮することができる。Canadian Blood and Marrow Transplant Group が実施した多施設共同コホート研究(172 例)では、アグレッシブリ ンパ腫への組織学的形質転換を来した患者において、HDT/ASCT での 成績がリツキシマブベースの化学療法単独より良好であった 129 。組織 学的形質転換後の 5 年 OS 割合は、HDT/ASCT、リツキシマブを含む 化学療法、同種 SCT を受けた患者で、それぞれ 65%、61%、46%で あった。対応する組織学的形質転換後の 5 年 PFS 割合は、それぞれ 55%、40%、46%であった。 化学療法歴が非常に少ない(ISRT 単独またはリツキシマブを含む 1 コ ースの単剤療法)または化学療法歴がない患者では、アントラサイク リン系薬剤ベースの化学療法とリツキシマブの併用、またはこれらと RT の併用が治療選択肢となる。組織学的形質転換後の初回治療後はす べての患者に対し、臨床試験への登録が推奨される。初回治療で奏効 (PR または CR)が得られた患者では、HDT/ASCT または同種 HSCT による地固め療法を考慮してもよいであろう。あるいは、初回治療で CR が得られた患者は経過観察としてもよく、PR 例には RIT を考慮し 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-91 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 参考文献 1. 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The majority of transformed lymphomas have high standardized uptake values (SUVs) on positron 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-101 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 WM/LPL の鑑別に有用となりうることが確認されている 辺縁帯リンパ腫 12-14 。MZL ま たは WM/LPL と診断された 123 例の連続症例を対象として免疫グロブ 辺縁帯リンパ腫(MZL)は一群の B 細胞悪性腫瘍で、正常時にはリン リン重鎖可変領域遺伝子(IGHV)の塩基配列と MYD88 遺伝子の変異 パ濾胞の辺縁帯に存在し、脾臓、リンパ節および粘膜リンパ組織にも 状態を解析した後方視的研究では、MYD88 変異は WM/LPL 患者の 認められる B リンパ球を起源とすると考えられている 1,2 。MZL には、 67%(27 例中 18 例)に認められたのに対し、脾 MZL では 4%(53 例 粘膜関連リンパ組織型節外性 MZL(MALT リンパ腫)、節性 MZL、脾 中 2 例)、MALT リンパ腫では 7%(28 例中 2 例)、節性 MZL では 0% MZL という明確に異なる 3 つの亜型がある 3-5。MZL は非ホジキンリン であった パ腫(NHL)全体の約 10%を占めており、亜型としては MALT リンパ 脾 MZL では、IGHV1-2 遺伝子再構成が多く認められ、変異率が低値ま 腫が最も多く(NHL の 7~8%)、節性 MZL は NHL の 2%未満、脾 たは中程度であることが特徴であったのに対し、WM/LPL では、 MZL は 1%未満である 6。SEER データベースを用いた最近の解析によ IGHV3-23 遺伝子再構成が多く認められ、変異率が高かった ると、MALT リンパ腫患者(5 年相対生存割合で 89%)では、脾 MZL 胞 分 化 が 認め ら れ る特定 の 状 況 では 、 MZL と WM/LPL の 鑑 別に (80%)または節性 MZL(76.5%)の患者と比較して生命予後が良好 MYD88 の遺伝子変異解析を考慮すべきである。 13 。IGHV 解析では脾 MZL と WM/LPL が明確に区別された。 13 。形質細 7 であることが示唆された 。 以下の項では、MALT リンパ腫(胃および胃以外)、節性 MZL および MZL の病因としては、感染性病原体や炎症による慢性的な免疫刺激と 脾 MZL という MZL の 3 つの亜型について、診断、精査および治療に の関連が指摘されており、胃 MALT リンパ腫では Helicobacter pylori 関する推奨事項の要約を簡潔に提示している。 (H. pylori)感染の関与が報告されているほか、Chlamydia psittaci 、 Campylobacter jejuni 、 Borrelia burgdorferi 、 C 型 肝 炎 ウ イ ル ス MALT リンパ腫 (HCV)など他の病原体についても、MZL の推定される発生機序への MALT リンパ腫の病変部位としては、消化管が最も多く(MALT リン 関与が指摘されている 1,4 。血清学的検査での HCV 陽性所見には、約 パ腫の約 50%)、消化管における原発部位としては、胃が最も多い 。さ (消化管 MALT リンパ腫の 80~80%)4,15,16。胃以外の MALT リンパ らに、胃以外の MALT リンパ腫でも約 35%の患者が HCV 陽性である 腫の病変部位で多いのは、眼窩(7~12%)、肺(8~14%)、皮膚(9 30%の症例で MZL(主に脾 MZL)との関連が報告されている 8,9 10 ことも報告されている 。 ~12%)などである 15-17 。MALT リンパ腫はインドレントとなる傾向 があり、胃と胃以外の亜型間で長期的な転帰は同程度である。MALT MZL は臨床的および病理学的特徴がワルデンストレームマクログロブ リンパ腫患者(N=108)からのデータの後方視的解析では、病変部位 リン血症/リンパ形質細胞性リンパ腫(WM/LPL)と重複しているため、 が胃の患者と胃以外の患者との間に 10 年全生存(OS)割合の差はみ 特定の状況では WM/LPL と MZL の鑑別が困難なことがある 11。最近の られなかった(75% vs 77%) 16。しかしながら、この解析では、胃 研究により、WM/LPL 患者で広く認められる MYD88 L265P の体細胞 MALT リンパ腫患者における治療開始からの無増悪期間(TTP)が胃 変異が、臨床的および病理学的特徴が重複する他の B 細胞悪性腫瘍と 以外の MALT リンパ腫患者よりも長かった(TTP 中央値 8.9 年 vs 4.9 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-102 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 年;P=0.01)16。MALT リンパ腫患者(N=98)を対象とした最近の の関連が認められる 後方視的研究では、胃の MALT リンパ腫患者における 3 年無増悪生存 不明である。 (PFS)割合が胃以外の MALT リンパ腫患者と比較して高かった (95% vs 82%)18。胃以外の MALT リンパ腫患者(N=180)を対象 とした別の後方視的研究では、5 年 PFS および OS 割合がそれぞれ 60%と 90%であった 17 。MALT リンパ腫患者の大半は限局例である一 方、3 分の 1 の患者は播種例であるが、胃 MALT リンパ腫の患者は、 胃以外の MALT リンパ腫患者よりも限局例であることが多い 17,19 髄浸潤は MALT リンパ腫の約 15~20%で報告されている 15,17,19 。骨 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 26 。t(14;18)および t(3;14)の臨床的意義については 胃 MALT リンパ腫 診断 胃 MALT リンパ腫の主な臨床的特徴は、消化不良、胃液の逆流、腹痛、 悪心、体重減少などの症状である 1。胃 MALT リンパ腫の診断に穿刺吸 引生検では不十分であるため、診断確定には内視鏡下生検が必要である。 。 内視鏡により、紅斑、びらんまたは潰瘍が明らかになる場合がある 1。 MALT リンパ腫患者(N=158)を対象とした後方視的解析では、播種 診断の確定には、生検検体の十分な血液病理学的検討と免疫表現型検査 例と限局例の間で長期の生存割合が同程度であった(どちらも 10 年 が必要である。免疫組織化学(IHC)検査での検討が推奨されるマーカ OS 割合 80%)19。ただし、最近の後方視的データの検討では、進行 ー に は 、 CD20 、 CD3 、 CD5 、 CD10 、 CD21 ま た は CD23 、 κ/λ 、 MALT リンパ腫患者における PFS が限局例と比較して不良であったこ CCND1、BCL2、BCL6 などがあり、フローサイトメトリーでの検討が 18 とが報告されている(3 年 PFS 割合で 73% vs 94%) 。 MALT リンパ腫の発生に関しては、様々な染色体転座の関与が示され ている 20 。t(11;18)は、最も頻度の高い転座であり、キメラ融合遺伝子 API2-MALT1 が形成され、胃および肺の MALT リンパ腫でしばしば検 出される 21,22 。t(1;14)は、BCL10 蛋白の過剰発現をもたらす転座で、 MALT リンパ腫の 1~2%に認められる 23 推奨されるマーカーには、CD19、CD20、CD5、CD23、CD10 などが ある。胃 MALT リンパ腫の典型的な免疫表現型は、CD5−、CD10−、 CD20+、CD23−/+、CD43−/+、cyclin D1−、濾胞 BCL2−である。 胃 MALT リンパ腫の発生には H. pylori 感染が極めて重要な役割を果た しており、その根絶により腫瘍の寛解に至る可能性がある 1,27,28 。した 。この転座は胃、肺、皮膚の がって、 H. pylori を検出する染色を行うべきである。ただし、胃 MALT リンパ腫で検出されている。t(11;18)と BCL10 の過剰発現は、 MALT リンパ腫でも約 5~10%の患者では H. pylori 感染が明確となら ともに局所進行例で多く認められ、その場合に抗生物質による H. ず、H. pylori 陰性の患者では転座 t(11;18)が高頻度で認められると報告 pylori 除菌療法で奏効が得られる可能性は低い 24 。t(14;18)は、MALT1 遺伝子発現の脱制御をもたらし、MALT リンパ腫の 15~20%にみられ ると報告されている 22,25 。この転座は特に肝臓、皮膚、眼付属器、唾 されている 29 。この染色体異常を有する胃 MALT リンパ腫患者では、 播種例および抗生物質耐性例が多いという関連性が指摘されている 30,31 。t(11;18)の評価を目的とする PCR または FISH 法による分子遺伝 液腺の MALT リンパ腫で検出される頻度が高い。t(3;14)は、FOXP1 遺 学的分析が推奨される。症例によっては、分子遺伝学的分析による抗 伝子の発現を亢進させ、甲状腺、眼付属器、皮膚の MALT リンパ腫と 原受容体遺伝子の再構成の検出と、細胞遺伝学的分析法または FISH 法による t(3;14)、t(1;14)および t(14;18)の評価が有用となる場合もある。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-103 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 32 精査 に合併したリンパ腫を鑑別する目的でも有用である 胃 MALT リンパ腫患者における初診時の精査は、他の NHL に対する精 による病期診断は、H. pylori 除菌療法の有効性を予測する上でも有用 査と同様である。眼や皮膚などの胃以外の部位にも注意しながら、包 である 括的な身体診察を行うとともに、Performance Status を評価すべきで 腫瘍の浸潤深度が関係してくるため、H. pylori 陽性の患者では、複数 ある。臨床検査としては、白血球分画と血小板数を含む血算、生化学 の部位に対する生検を併用する EUS が特に有用である。アントラサイ 検査(comprehensive metabolic panel)、血清 LDH 値の測定を含める クリン系またはアントラセンジオン系薬剤を含むレジメンでの治療を べきである。特定の状況では、骨髄生検(単独または骨髄穿刺との併 考慮している患者では、MUGA スキャン/心エコー検査を施行すべきで 用)による評価が有用となりうる。胃 MALT リンパ腫の精査における ある。 特別な点は、内視鏡による消化管の直接の評価と H. pylori の有無を調 べるための腫瘍標本の追加評価である。組織病理学的評価に基づき H. pylori 感染が陰性と判定された場合は、以降の陰性状態の確認(便抗原 検査、尿素呼気試験または血液抗体検査)あるいは上部消化管内視鏡 検査の代わりとなる非侵襲的な方法の確立を目的として、他の非侵襲 的な検査方法を採用してもよい。H. pylori 陽性の異型リンパ球浸潤が 認められ、診断に至らない場合は、リンパ腫の確定または除外を目的 として、H. pylori に対する治療前に再生検を施行すべきである。リツ キシマブを含むレジメンでの治療を考慮している患者では、免疫化学 療法により B 型肝炎ウイルス(HBV)が再活性化するリスクがあるた め、B 型肝炎検査の適応となる。一部の症例では HCV 検査が有用とな る可能性があり、他の MZL との関連性や治療標的としての実証された 重要性を考慮すると、この検査を施行すべきである。 33,34 。さらに、EUS 。抗生物質治療で腫瘍に対する効果が得られる可能性には MALT リンパ腫については病期分類が標準化されていないため、病期 診断は依然として困難となる場合があり、CT は潜在する節外病変の検 出に至適とならない可能性があるため、MALT リンパ腫の病期診断を リンパ節型のリンパ腫に用いられる標準的な病期分類(例えば、Ann Arbor 分類)に従って行うべきかどうかは不明である 1,2 。胃 MALT リ ンパ腫には、いくつかの病期分類が用いられている。消化管のリンパ 腫に広く用いられている Lugano 分類は、オリジナルの Ann Arbor 分 類を改変したものである 35 。Lugano 分類の I 期は、病変(単一の原発 病変か隣接しない複数の病変)が消化管に限局している状態を指し、その うち I1 期は浸潤が粘膜に限局している状態(粘膜下浸潤の有無は問わな い)で、I2 期は固有筋層、漿膜またはその両方に浸潤が認められる状 態である。II 期は、病変が消化管の原発部位から腹部内に進展した状 態であり、II1 期は局所(胃周囲)リンパ節までの進展を、II2 期は遠隔 適切な画像検査としては、診断に堪えうる胸部、腹部および骨盤の造 リンパ節への進展を意味する。IIE 期は、リンパ腫が漿膜を越えて隣接 影 CT が挙げられる。一部の NCCN 加盟施設では、初診時の精査とフ する臓器または組織に浸潤した状態を指し、リンパ節と隣接臓器の両 ォローアップ検査に、従来の内視鏡検査を補完する方法として超音波 方が侵されている場合には、上記と同様に病期の記号にリンパ節病変 内視鏡検査(EUS)を採用している。EUS では胃壁における浸潤深度 の範囲を示す下付き文字(1 または 2)を追記することができる。Ann に関する情報も得られるため、現在用いられている一部の病期分類に Arbor 分類の III 期はなく、Lugano 分類の IV 期は、播種性の節外進展 不可欠な情報が得られる。また、良性のリンパ球集積と H. pylori 感染 または横隔膜より上部の同時性リンパ節病変の存在を意味する。TNM 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-104 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 分類は胃癌の病期分類に対応しており、リンパ腫の浸潤深度は EUS に 放射線療法(RT)は、胃および胃以外の両方の MALT リンパ腫患者に より測定する。MALT リンパ腫における複数部位の節外病変は、他の おいて評価されている。限局期 MALT リンパ腫に対して治療を受けた リンパ腫における複数の節外病変とは生物学的に異なるものと考えら 患者(N=103;胃のリンパ腫は n=17)を対象とした後方視的研究で れるため、そのような状態にある患者の管理としては、切除または RT は、involved field RT(IFRT;線量範囲 30~35Gy)単独の治療を受け によって各部位を個別に治療してもよいし、リツキシマブを使用して た患者群(n=85)における CR 割合は 99%であった もよい。対照的に、播種性にリンパ節病変がみられる場合の経過は、 よび OS 割合は、それぞれ 77%と 98%であった。RT 単独の治療を受 節性 MZL や播種性の濾胞性リンパ腫(FL)の経過に近いようである。 けた患者の追跡期間中央値は 4.9 年であった。胃 MALT リンパ腫また 44 。5 年 DFS お は甲状腺原発の患者では、最終追跡時点で 1 例も再発がなかった(治 臨床病期に基づく治療選択肢 療成功生存割合 100%)44。本研究で得られた追跡期間中央値 7 年の長 胃 MALT リンパ腫に対する治療アプローチは、H. pylori 感染の有無と 期成績から、IFRT 単独の治療を受けた限局期 MALT リンパ腫患者(n 病期に依存する。胃 MALT リンパ腫の一部の症例では、その発生機序 =144;線量範囲 25~35Gy)における 10 年無再発割合および OS 割 に H. pylori 感染が中心的な役割を果たす。胃 MALT リンパ腫に対する 合は、それぞれ 74%および 89%と推定された 抗生物質治療の有効性については、いくつかの後方視的および前方視 的研究で評価されている 36-43 割合の推定値は 98%であった。過去の報告 44 45 。10 年癌特異的生存 と同様に、胃または甲状 。それらの研究では、抗生物質を用いた 腺 MALT リンパ腫の患者(n=46)の転帰は比較的良好で、それらの H. pylori 除菌療法により、限局例の 70~95%でリンパ腫の退縮が得ら 患者の 10 年無再発生存割合は 89%であったのに対して、その他の部 れた。長期追跡を行った研究では、H. pylori 除菌療法を受けた患者の 5 位のリンパ腫患者では 68%であった(P=0.004)45。 年 OS 割合が 90~95%、5 年無病生存(DFS)または無イベント生存 。しかしながら、抗生物質に 限局期の胃 MALT リンパ腫患者(N=115)を対象とした別の後方視的 よる治療後に晩期再発がみられることを示すエビデンスが増えてきて 研究では、RT 単独での初回治療により(n=56)、CR 割合 96%、10 おり、長期にわたるフォローアップの実施が適切である。t(11;18)、 年癌特異的生存割合 94%という成績が得られていた t(1;14)または t(14;18)が確認された場合は、H. pylori 感染の抗生物質治 究では、RT により外科的切除の必要がなくなる場合があること、およ 療は無効である可能性があり、そのような患者では別の治療法を考慮 び手術では他の治療法を上回る利点は得られないことが示唆された。 すべきであるが、それでも一部の患者においては抗生物質の試験的投 限局期の胃 MALT リンパ腫患者(N=241)を対象としたランダム化比 (EFS)割合が 75~80%であった 38,40,42 46 。いくつかの研 。一般的な H. pylori 除菌療法は、プロトンポンプ阻 較試験では、手術群(n=80)、RT 群(n=78)、化学療法群(n= 害薬(例えば、オメプラゾール、ランソプラゾール、ラベプラゾール 83)における 10 年 EFS 割合は、それぞれ 52%、52%、87%であった など)とクラリスロマイシンおよびアモキシシリン(またはペニシリ (P<0.01)47。この試験の追跡期間中央値は 7.5 年であった。10 年 ンアレルギーのある患者ではメトロニダゾール)を含めた複数の抗生 OS 割合では、手術、RT、化学療法の治療群間に有意差は認められな 与が妥当である 30 1 物質から構成される 。 かった(それぞれ 80% vs 75% vs 87%)47。限局期の胃リンパ腫患者 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-105 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 を対象としたドイツの多施設共同試験で得られた症例登録データの解 pylori 除菌療法で再発・難治性または H. pylori 除菌療法に不適格(す 析では、RT 単独の治療を受けた患者と手術+RT の併用治療を受けた なわち H. pylori 陰性)と判定された胃 MALT リンパ腫患者(N=27) 患者とで転帰が比較された 48 。胃のインドレントリンパ腫患者(胃 を対象として、標準用量でのリツキシマブの有効性が評価された 50 。 MALT リンパ腫は n=151)のサブグループでは、拡大放射線療法 大多数(81%)の患者が I 期または II1 期であった(Lugano 分類)。リ (extended field radiation therapy;総線量 30Gy の照射後に 10Gy の追 ツキシマブによる ORR は 77%、CR 割合は 46%であった。治療開始 加照射)が単独で施行され、観察期間中央値 42 ヵ月の時点で EFS お 時点からの追跡期間中央値が 28 ヵ月の時点で、すべての患者が生存し よび OS 割合が 88%および 93%という結果が得られた。これらの成績 ており、54%が無病状態を維持していた 50。 と手術+RT の集学的治療を受けた胃 MALT リンパ腫患者の成績(EFS および OS 割合がそれぞれ 72%と 82.5%)との間に有意差はみられな かった 48 。なお、この研究には H. pylori 除菌療法が失敗に終わった胃 MALT リンパ腫患者も含まれていた。H. pylori 感染の所見が認められ ないか、H. pylori 除菌療法後もウイルスの残存がある胃 MALT リンパ 腫患者(N=17)を対象として RT 単独(総線量の中央値 30Gy;範囲 28.5~43.5Gy)を評価した小規模研究では、追跡期間中央値 27 ヵ月 の時点で CR 割合が 100%、EFS 割合も 100%であった 49 。他の複数 の研究で得られた長期追跡データによると、H. pylori 除菌療法が失敗 に終わった後の胃 MALT リンパ腫に対して、RT は有効な治療法である ことが示唆される 42,46。H. pylori 除菌療法で奏効が得られず、RT(n= 10)またはシクロホスファミドの単剤化学療法(n=12)による二次 治療を受けた胃 MALT リンパ腫患者のサブグループでは、それぞれ CR 割合が 80%および 83%となり、3 年 OS 割合(二次治療の開始時 点から起算)は 90%および 88%と推定された 42。H. pylori 除菌療法が 失敗に終わった後に RT を受けた患者(n=35)から得られたデータの 後方視的解析では、CR 割合が 89%、5 年原因特異的生存割合が 93% であった 46。 MALT リンパ腫患者を対象として化学療法(単剤または併用レジメ ン)が評価されている。胃原発の MALT リンパ腫患者(N=24;進行 期は n=7)を対象としてアルキル化薬の chlorambucil またはシクロホ スファミドによる単剤療法(12~24 ヵ月にわたり経口投与)を評価し た初期の研究では、75%の患者で CR が得られた 51 。MALT リンパ腫 患者(N=27;胃リンパ腫は n=19)を対象としてプリンアナログの クラドリビンを評価した前方視的研究では、84%の患者で CR が得ら れた 52 。この研究には、H. pylori 除菌療法を受けた H. pylori 陽性の限 局期胃リンパ腫の患者のうち、除菌療法で奏効が得られなかった患者 のみが登録された。クラドリビンによる治療を受けた胃 MALT リンパ 腫患者(n=18)では全例で CR が得られたのに対し、胃以外のリンパ 腫で CR が得られた患者の割合はわずか 43%であった。追跡期間中央 値 80 ヵ月の時点で、84%の患者が生存していた 53 。全患者における 6.7 年時点の DFS 割合は 68.5%で、胃 MALT リンパ腫患者の方が胃以 外のリンパ腫患者より高かった(78.5% vs 33%) 53 。初発進行性の MALT リンパ腫患者(N=15;胃リンパ腫は n=5 のみ)を対象として、 ミトキサントロン+chlorambucil+prednisone(MCP)による併用化 学療法が後方視的に評価された 54。胃 MALT リンパ腫の 5 例(全例が I H. pylori 除菌失敗例では、抗 CD20 モノクローナル抗体のリツキシマ 期または II 期)では、MCP レジメンにより全例で奏効が得られ、その ブを用いた抗体療法も評価されている。ある前方視的研究では、 H. 中でも H. pylori 除菌療法が失敗に終わっていた患者 3 例で CR が得ら 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-106 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 れ、H. pylori 除菌療法を同時併用した患者 1 例でも CR が得られた。 54 追跡期間中央値 16 ヵ月の時点で再発していた患者はいなかった 。 いくつかの研究により、MALT リンパ腫の治療においてリツキシマブ を取り入れた免疫化学療法の併用レジメンが評価されている。 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 国際共同ランダム化試験である IELSG-19 試験では、癌に対する全身 治 療 を 受 け た こ と の な い MALT リ ン パ 腫 患 者 を 対 象 と し て 、 chlorambucil とリツキシマブの併用療法が chlorambucil 単独との比較 により評価された 59 。局所治療で奏効が得られなかった患者と局所治 療が適切でない患者が適格とされた。Chlorambucil 単剤群(n=113) ある後方視的研究では、再発 MALT リンパ腫患者(N=26)を対象とし および chlorambucil+リツキシマブ併用群(n=114)の患者を対象と て、リツキシマブをシクロホスファミド+ドキソルビシン(またはミト して、最終的なデータ解析が実施された。併用レジメンにより CR 割 キサントロン)+ビンクリスチン+prednisone と併用するレジメン 合(78% vs 65%)と 5 年 EFS 割合(68% vs 50%;P=0.002)の改 。77%の患者で CR が得られた。 善が得られたが、ORR(90% vs 87%)、5 年 PFS 割合(71% vs 62%)および OS 割合(両群 89%)では有意差は認められなかった 59。 追跡期間中央値 19 ヵ月の時点後で全患者が生存しており、22 例が寛解 (R-CHOP/R-CNOP)が評価された を持続していた 55 55 。ある第 II 相試験では、未治療の MALT リンパ腫患 者(N=22;胃リンパ腫は n=12)を対象として、フルダラビンとリツ キシマブを併用する免疫化学療法が評価された 56 。評価可能であった胃 MALT リンパ腫患者(n=11)においては、CR 割合が 100%、2 年 PFS 割合も 100%であった。別の第 II 相試験では、MALT リンパ腫患者 (N=40;胃リンパ腫は n=21)を対象として、別のプリンアナログで あるクラドリビンとリツキシマブとの併用が評価された 57 。ORR は 81%で、58%の患者で CR が得られた。追跡期間中央値 17 ヵ月の時点 で、88%の患者が生存していた。胃 MALT リンパ腫のサブグループで は、ORR は 86%で、76%の患者で CR が得られた 57。 胃 MALT リンパ腫患者(N=49)を対象とした非ランダム化観察研究 によると、chlorambucil とリツキシマブの併用により、リツキシマブ 単剤と比較して 25 週時点の寛解率に改善(93% vs 81%)が認められ たが、興味深いことに、この併用レジメンでみられたリツキシマブ単 剤を上回る効果は t(11;18)を有するサブグループ(25 週時点の寛解 率:100% vs 66%)では観察されたものの、t(11;18)陰性の患者では 58 認められなかった(66% vs 92%) 。 ある多施設共同第 II 相試験では、未治療の MALT リンパ腫患者(N= 60;胃リンパ腫は n=20)を対象として、ベンダムスチンとリツキシ マブの併用が検討された 60 。併用療法 3 サイクル施行後の ORR は 100%、CR 割合は 76%であった。胃リンパ腫の患者では、胃以外のリ ンパ腫患者と比較して CR 割合が高かった(90% vs 64%)。治療完了 後の CR 割合は 98%であり、ほとんどの患者(85%)でわずか 4 サイ クルまでに CR が達成された。追跡期間中央値 16 ヵ月の時点で、すべ ての患者が再発なく、1 例が神経学的な原因により死亡した 60。 再発・難治性 MALT リンパ腫患者(N=32;胃リンパ腫は n=14;前 治療歴の中央値 2)を対象とした第 II 相試験において、プロテアソー ム阻害薬の bortezomib が評価された 61 。評価可能であった患者(n= 29)における ORR は 48%で、CR 割合は 31%であった。追跡期間中 央値 24 ヵ月の時点で 5 例が死亡しており、その中には増悪による死亡 が 2 例含まれていた 61。 MALT リンパ腫患者では、化学療法レジメンで効果が得られる可能性 があるが、限局例の管理におけるその役割を評価するには、より多く 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-107 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 の患者から長期のデータを収集する必要がある。限局期の胃 MALT リ RT による治療を行う。症状がみられない患者では、さらに 3 ヵ月間の ン パ 腫 患 者 ( N = 110 ) を 対 象 と し て H. pylori 除 菌 療 法 後 に 経過観察が可能であるほか、経過観察から 3 ヵ月後という早い時点で局 chlorambucil 投 与 と 経 過 観 察 を 比 較 し た 国 際 共 同 ラ ン ダ ム 化 試 験 所 RT を考慮することもできるが、経過観察は最長 18 ヵ月まで延長す (LY03 試験)では、再発/増悪割合、PFS、OS に関して両群間に差は ることができる(カテゴリー2B)。初診時の臨床病期が IE2 期または IIE 認められなかった 62 。したがって、化学療法の有益性を示すデータが 期の患者で抗生物質治療によりリンパ腫が退縮しない場合は、早期の 得られていない現状では、限局期の胃 MALT リンパ腫には状況に応じ RT を考慮すべきである。H. pylori が残存しているが、リンパ腫の退縮 て H. pylori 除菌療法または RT を施行すべきである。RT 後の再発・難 または安定が認められた患者では、抗生物質による二次治療を実施する。 治例と進行した全身転移例に対しては、化学療法レジメンを考慮して 最後に、H. pylori 陽性でリンパ腫の進行または症状がみられる患者では、 63 もよい 。 RT および抗生物質による二次治療を行うべきである。 I~II 期患者に対する NCCN の推奨 初回治療として RT を施行した患者では、RT の終了から 3~6 ヵ月後 H.Pylori 陽性の患者には、胃酸分泌を遮断するプロトンポンプ阻害薬を に内視鏡検査と生検により病期の再判定を行うべきである。奏効が得 併用する抗生物質治療が推奨される。t(11;18)を有する H.Pylori 陽性患 られた患者(H. pylori 陰性かつリンパ腫陰性)では、経過観察が可能 者では、抗生物質治療により H. pylori の除菌が可能と考えられる。し である。H. pylori が残存しているが、リンパ腫の退縮が認められた患 かしながら、t(11;18)は抗生物質治療の無効を予測する因子であるため、 者では、抗生物質治療を検討することができる。ただし、RT の終了後 もリンパ腫が残存する患者(H. pylori の有無は問わない)は、本 NCCN このような患者では、H. pylori 陰性例について記載されたリンパ腫向け の代替療法を考慮すべきである。H. pylori 陰性(組織学的検査と血液抗 NHL ガイドラインに記載された FL に対する推奨に従って管理すべき 体検査の両方で陰性と確認された場合)の患者には、病巣部放射線療法 である。 (involved-site radiation therapy:ISRT)が望ましい治療選択肢となる。 RT の禁忌がある患者にはリツキシマブが選択肢の 1 つとなる 50。 経過観察もしくは(先に考察した)抗生物質治療または RT による追 加治療に続いて、その 3 ヵ月後に内視鏡検査と生検により再評価を行 抗生物質による H. pylori 除菌療法を行った患者では、治療終了から 3 う。生検では大細胞型への組織学的進展を除外すべきである。DLBCL ヵ月後に内視鏡検査と生検により病期の再判定を行うべきである。粘膜 の領域がある場合は、本 NCCN NHL ガイドラインに記載された 下組織または所属リンパ節に病変がある IE2 期または IIE 期の患者では、 DLBCL に対する推奨に従って治療を行うべきである。CR が得られた 抗生物質治療で奏効が得られる可能性は非常に低い。抗生物質治療後も 患者には、身体診察と臨床検査による臨床的なフォローアップを、5 症状が持続する患者では、3 ヵ月後を待たずに病期の再判定を行っても 年間は 3~6 ヵ月毎、その後は年 1 回(または臨床的に適応となり次 よく、早期に RT を考慮してもよい。奏効が得られた患者(H. pylori 陰 第)実施すべきである。フォローアップにおける内視鏡および画像検 性かつリンパ腫陰性)では、経過観察が可能である。H. pylori は陰性な 査の至適な施行間隔は不明である。NCCN 加盟施設では現在のところ、 がらリンパ腫が残存または再発した患者では、症状がみられる場合、 フォローアップの内視鏡および画像検査は症状に基づき臨床的に適応 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-108 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 ありと判断した時点で施行されている。二次治療の RT で奏効が得ら ているが 4、これらの病原体に対する検査は本疾患の精査または管理に れない患者と初回 CR 後に再発した患者には、FL のガイドラインに従 必要ではない。 って全身治療を行うべきである。抗生物質による二次治療で奏効が得 られなかった患者は局所 RT の適応となる。 診断 診断の確定には、生検検体の十分な血液病理学的検討と免疫表現型検 III 期または IV 期患者に対する NCCN の推奨 査が必要である。IHC 検査での検討が推奨されるマーカーには、CD20、 進行期の患者(まれである)に対する治療は、進行期 FL 患者について CD3、CD5、CD10、CD21 または CD23、κ/λ、CCND1、BCL2 などが 記載されたものと同様である。FL と同様に、治療の適応がない無症状 あり、フローサイトメトリーでの検討が推奨されるマーカーには、 の患者では、治療を控えて経過をモニタリングする。治療開始の決定 CD19、CD20、CD5、CD23、CD10 などがある。胃以外の MALT リン は、臓器障害または症状の出現(消化管出血や早期満腹感など)、初診 パ腫の典型的な免疫表現型は、CD5−、CD10−、CD20+、CD23−/+、 時の巨大腫瘤、確実な進行、患者の希望などに基づき判断される。治 CD43−/+、cyclin D1−、BCL2−である。一部の症例では抗原受容体遺伝 療適応のある患者に対しては、進行期では従来のレジメンで治癒が望 子の再構成または t(11;18)を検出する分子遺伝学的分析が有用となる場 めないことから、臨床試験への登録が推奨される。適切な臨床試験が 合がある。さらに、細胞遺伝学的分析法または FISH 法による t(11;18)、 ない場合の治療法としては、免疫化学療法や局所 RT(30Gy)などが t(3;14)、t(11;14)、t(14;18)の検索も特定の状況では検討してもよい。 考えられる。外科的切除は一般に、生命を脅かす出血がみられるなど 特定の臨床状況のみに限定される。胃全摘術は病勢制御に優れるが、 精査 長期の合併症のため、ルーチンな外科的切除は困難である。初回寛解 胃以外の MALT リンパ腫に対する精査は、他の NHL に対する精査と同 導入療法後に(内視鏡検査で)再発が判明した患者は、FL のガイドラ 様である。包括的な身体診察を行うとともに、Performance Status を インに従って管理すべきである。 評価すべきである。臨床検査としては、白血球分画と血小板数を含む 血算、生化学検査(comprehensive metabolic panel)、血清 LDH 値の 胃以外の MALT リンパ腫 測定を含めるべきである。多巣性に病変がみられる患者では、骨髄生 MALT リンパ腫は、腸管(小腸および大腸)、乳房、肺、眼付属器、卵 検(単独または骨髄穿刺との併用)による評価が有用となりうる。さ 巣、前立腺、耳下腺、唾液腺、その他の頭頸部領域など、胃以外の らに一部の症例では、複数の部位に対する生検を併用する内視鏡検査 様々な部位に発生する可能性がある 17 。特に頻度の高い発生部位は、 が有用となる場合がある。適切な画像検査としては、診断に堪えうる 耳下腺および唾液腺(18~26%)、皮膚(12~26%)、結膜/眼窩(7~ 胸部、腹部および骨盤の造影 CT が挙げられる。アントラサイクリン 14%)、頭頸部(11%)、肺(8~9%)、甲状腺(6%)、乳房(2~ 系またはアントラセンジオン系薬剤を含むレジメンでの治療を考慮し 17,64 。胃以外の MALT リンパ腫にも感染性病原体(例 ている患者では、MUGA スキャン/心エコー検査を施行すべきである。 えば、Chlamydia psittaci、Campylobacter jejuni)との関連が報告され リツキシマブを含むレジメンでの治療を考慮している患者では、免疫 3%)などである 化学療法により B 型肝炎ウイルスが再活性化するリスクがあるため、 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-109 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 B 型肝炎検査の適応となる。一部の症例では HCV 検査が有用となる可 (n=174)における ORR は 93%で、CR 割合は 77%であった。化学 能性がある。 療法を受けた患者では、ORR および CR 割合がそれぞれ 92%と 72% であった。追跡期間中央値 3.4 年の時点で、5 年 PFS および OS 割合 治療選択肢 がそれぞれ 60%および 90%と推定された。原発部位が結膜(n=18) 前述の「胃 MALT リンパ腫」の項でも考察したように、胃および胃以 および甲状腺(n=10)であった患者のサブグループにおける 5 年 外の限局期 MALT リンパ腫には、いずれも RT 単独が有効な治療戦略 PFS および OS 割合は、ともに 100%であった。しかしながら、眼窩 であることが示されている。化学療法との併用または単独で RT によ 原発例(n=13)での成績は、それぞれ 23%と 80%であった。唾液腺 る治療を受けた限局期 MALT リンパ腫患者(N=167;胃以外のリンパ 原発例(n=46)の 5 年 PFS および OS 割合はそれぞれ 67%と 97% 腫は n=142)を対象とした後方視的研究の長期追跡では、IFRT 単独 で、皮膚原発例(n=22)では、それぞれ 53%と 100%であった 17。 の治療を受けた群(n=144;線量範囲 25~35Gy;眼窩に対し 25Gy) における 10 年無再発割合および OS 割合がそれぞれ 74%と 89%であ 胃以外の MALT リンパ腫患者(N=208;44%は Ann Arbor 分類 III~IV 。原発部位が甲状腺(n=21)、唾液腺(n=28)、眼窩付属器 期)を対象とした別の後方視的研究では、化学療法単独(45%;約半 (n=71)であった患者の 10 年無再発割合は、それぞれ 95%、68%、 数はアルキル化薬単剤、それ以外は多剤併用療法)、手術(21%)また った 45 は RT(19%)による治療が施行されていた 45 67%であった 。 64 。ORR は 90%で、CR 割合は 73%であった。化学療法、RT または手術による治療を受けた 他にも化学療法(単独または RT との併用)や手術(単独もしくは RT 患者の ORR は、それぞれ 65%、76%、90%であった。追跡期間中央 および/または化学療法との併用)などの治療法が評価されている。胃 値 2.7 年の時点で、EFS の中央値は 2.4 年となり、5 年 EFS および 以外の MALT リンパ腫患者(N=180;27%は Ann Arbor 分類 IV 期) OS 割合の推定値は、それぞれ 37%と 83%であった を対象とした後方視的研究では、化学療法(n=78;単独または RT と 膚であった患者(n=55)の 5 年 EFS および OS 割合は、それぞれ 併用)、RT 単独(n=41)または手術(n=68;単独もしくは RT およ 44%と 100%であった。唾液腺原発例(n=38)の 5 年 EFS および び/または化学療法との併用)による治療が施行された 17 64 。原発部位が皮 。早期患者で OS 割合はそれぞれ 30%と 86%で、眼窩/結膜原発例(n=30)では、 は、半数以上が RT による治療を受け(55%;単独または他の治療法 それぞれ 49%と 100%であった。予想された通り、Ann Arbor 分類で I との併用)、30%の患者は RT 単独であった。手術または全身化学療法 ~II 期の患者では、III~IV 期の患者より 5 年 OS 割合が有意に高かった (いずれも単独または他の治療法との併用)は、それぞれ 42%(17% (94% vs 69%;P=0.001)。多変量解析では、EFS と OS ともに、 は手術単独)および 31%の患者で採用された。進行期(IV 期)患者で 骨髄浸潤が予後不良を予測する唯一の独立した有意な因子であった 64 。 は、大多数が全身化学療法(75.5%単独または他の治療法との併用) を受け、RT 単独の治療を受けた患者はわずか 4%であった。手術(単 リツキシマブについても、胃以外の未治療または再発 MALT リンパ腫 独または他の治療法との併用)は進行期患者の 26.5%で採用され、手 患者を対象として単剤または化学療法との併用で評価されている。未 術単独の治療を受けた患者は 10%であった 17 。評価可能であった患者 治療および再発 MALT リンパ腫患者(35 例;胃 MALT リンパ腫 15 例、 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-110 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 胃以外の MALT リンパ腫 20 例)を対象とした IELSG による第 II 相試 験では、リツキシマブ単剤の臨床効果が評価された 65 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN の推奨 。胃以外の I~II 期の患者には病巣部放射線療法(ISRT)(24~30Gy)が望まし MALT リンパ腫患者では、リツキシマブによる治療で ORR 80% い治療である。RT の線量は部位により異なり、通常は眼窩病変のみ低 (55%は CR、25%は PR)という成績が得られた。研究対象集団全体 線量照射が用いられる。リツキシマブは、選択された患者に対する選 では、化学療法歴のない患者の ORR が既治療の患者より有意に高かっ 択肢として推奨に含めている。節外病変のある患者には、RT または経 た(それぞれ 87%と 45%;P=0.03)。 過観察が適切である。眼および皮膚の MZL では、抗生物質で反応が得 ある第 II 相試験では、未治療の MALT リンパ腫患者(N=22)を対象 として、フルダラビンとリツキシマブを併用する免疫化学療法が評価 された 56。原発巣が胃以外の MALT リンパ腫患者のサブグループ(n= 10)では、ORR が 100%、CR 割合が 80%で、同サブグループにおけ る 2 年 PFS 割合は 89%であった。別の第 II 相試験では、MALT リンパ 腫患者(N=40)を対象として、別のプリンアナログであるクラドリ ビンがリツキシマブとの併用で評価された 57 。原発巣が胃以外の MALT リンパ腫患者のサブグループ(n=19)では、ORR が 74%で、 CR 割合は 37%であった。この CR 割合は、胃原発の MALT リンパ腫 57 患者のサブグループ(76%)で報告されたものより低かった 。 全身療法による治療歴のない MALT リンパ腫患者を対象として、 chlorambucil 単剤を chlorambucil+リツキシマブの併用と比較した国 際共同ランダム化試験(IELSG-19 試験)では、どちらの治療群におい ても、原発巣が胃の患者と胃以外の患者との間に CR 割合、EFS、 PFS、OS 割合の有意差が認められなかった 59。未治療の MALT リンパ 腫患者(N=60)を対象としてベンダムスチンとリツキシマブの併用 を検討した多施設共同第 II 相試験では、原発巣が胃以外のリンパ腫患 者のサブグループ(n=35)における CR 割合が 64%であった 60。 られたという事例の報告があることから、他の治療を開始する前にド キシサイクリンの経験的投与を 1 コース行う医師もいる。診断時の生 検が切除生検であった患者と RT または全身療法では重大な合併症が 生じる恐れのある患者では、経過観察を考慮してもよい。I~II 期患者 の特定部位の病変(例えば、肺、甲状腺、結腸、小腸、乳房)に対し ては、十分な診断を目的とする外科的切除が適切な治療となりうる。 術後に残存病変が認められない患者では、経過観察が可能であり、術 後の切除断端が陽性の患者では、局所 RT を考慮すべきである。 臨床フォローアップ(診断検査の反復と臨床的な適応に応じた病変部 位に基づく画像検査を含む)を、5 年間は 3~6 ヵ月毎に、その後は年 1 回(または臨床的に適応となり次第)実施すべきである。初回治療 後の局所再発に対しては、RT による治療を行うか、進行期 FL に対す る推奨に従って管理してもよい。全身性の再発例は進行期 FL に対する 推奨に従って管理すべきであり、診断時に III~IV 期(節外性病変およ び複数の腫大リンパ節領域あり)と判定された患者も同様である。大 細胞型リンパ腫が併存する MALT リンパ腫は、DLBCL に対する推奨に 従って管理すべきである。 節性辺縁帯リンパ腫 節性 MZL では、ほぼ全例(95%以上)で末梢リンパ節の腫大がみられ、 約 50%の症例では胸部または腹部のリンパ節が侵されることもある 15,66 。さらに、骨髄および末梢血への MZL の進展が、それぞれ約 30~ 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-111 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 40%および 10%の症例にみられる 15,66。節性 MZL の新規診断例の約 3 精査 分の 2 が進行期であるが、ほとんどの腫瘍は bulky 病変ではなく、B 症 節性 MZL に対する精査は、他の NHL に対する精査と同様である。包 状は約 15%の症例でしか認められない 15,66 。節性 MZL はインドレント 括的な身体診察を行うとともに、Performance Status を評価すべきで な経過をたどる傾向があるが、長期的な転帰は MALT リンパ腫よりも ある。臨床検査としては、白血球分画と血小板数を含む血算、生化学 不良のようである。MZL 患者から得られたデータの後方視的解析では、 検査(comprehensive metabolic panel)、血清 LDH 値の測定を含める 節性 MZL 患者(n=14)のサブグループにおける OS 割合は MALT リ べきである。骨髄穿刺を併用した骨髄生検での評価により、臨床病期 ンパ腫患者(n=62)と比較して低く(56% vs 81%)、5 年治療成功 が I~II 期であることを確認すべきである。ただし、骨髄生検は治療適 15 生存割合も節性 MZL 患者の方が低かった(28% vs 65%) 。MALT 応となるまで延期してもよい。適切な画像検査としては、診断に堪え 型以外の MZL 患者(N=124)を対象とした別の後方視的研究では、 うる胸部、腹部および骨盤の造影 CT が挙げられる。節性 MZL は最初 節性 MZL 患者のサブグループ(n=37)における TTP 中央値(治療開 はリンパ節に発生するが、他の節外部位への浸潤もよくみられる。節 66 始時点から起算)と OS 中央値は、それぞれ 1.3 年と 5.5 年であった 。 性 MZL と診断するには、慎重な評価により節外部位原発である可能性 診断 診断の確定には、生検検体の十分な血液病理学的検討と免疫表現型検 査が必要である。節性 MZL はまれであり、大半は節外性 MALT リンパ 腫由来の播種性病変として発生する。IHC 検査での検討が推奨される マーカーには、CD20、CD3、CD5、CD10、CD21 または CD23、κ/λ、 CCND1、BCL2 などがあり、フローサイトメトリーでの検討が推奨さ れるマーカーには、CD19、CD20、CD5、CD23、CD10 などがある。 節 性 MZL の 典 型 的 な 免 疫 表 現 型 は 、 CD5− 、 CD10− 、 CD20+ 、 を除外する必要があるほか、節性 FL、MCL、リンパ形質細胞性リンパ 腫および CLL(いずれも本疾患より頻度が高い)との鑑別も必要にな る。アントラサイクリン系またはアントラセンジオン系薬剤を含むレ ジメンでの治療を考慮している患者では、MUGA スキャン/心エコー検 査を施行すべきである。リツキシマブを含むレジメンでの治療を考慮 している患者では、免疫化学療法により B 型肝炎ウイルスが再活性化 するリスクがあるため、B 型肝炎検査の適応となる。一部の症例では C 型肝炎ウイルスの検査が有用となる可能性がある。 CD23−/+、CD43−/+、cyclin D1−、BCL2−である。若年患者の限局例で NCCN の推奨 は、小児節性 MZL の可能性を考慮すべきである。特定の症例では、抗 当委員会は、節性 MZL 患者は本 NCCN NHL ガイドラインに記載され 原受容体遺伝子の再構成または t(11;18)を(PCR 法により)検出する た FL に対する推奨に従って管理することを推奨する。 分子遺伝学的分析が有用となりうる。さらに、特定の状況では、細胞 遺 伝 学 的 検 査 ま た は FISH 法 に よ る t(11;18) 、 t(3;14) 、 t(11;14) 、 t(14;18)、del(13q)および del(7q)の検索を考慮してもよい。 脾辺縁帯リンパ腫 脾 MZL は全例でみられる脾腫を特徴とし、脾腫が巨大になるか血球減 少を合併すると、症状がみられるようになる 2,5,66 。一般に末梢リンパ 節への進展はみられない一方、脾門リンパ節はしばしば侵され 2,5 、脾 MZL 患者の約 3 分の 1 では、胸部または腹部のリンパ節にも病変を認 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-112 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 めることがある 8,66 。さらに、大多数の患者(約 85%)で骨髄浸潤が 認められ、30~50%の患者では末梢血への進展もみられる 2,8,66 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 場合、骨髄生検で本疾患を強く推定することができる。パラフィン切 。脾 片において、検出可能な量の細胞質 Ig を伴う形質細胞様分化を認める MZL 患者は大半が進行期であるが、疾患の経過は一般に緩徐である。 こともある。このような症例では、鑑別診断に LPL を含めてもよい。 MALT 型以外の MZL 患者を対象とした後方視的研究では、脾 MZL 患 一部の症例では、WM/LPL および HCL から脾 MZL を鑑別するために、 者のサブグループ(n=59)における TTP 中央値(治療開始時点から それぞれ MYD88 および BRAF 遺伝子の変異状態が有用となる可能性 66 起算)と OS 中央値は、それぞれ 6.9 年と 9.1 年であった 。同様に、 がある 13,69,70 。臨床的および病理学的特徴が重複する IgM 型以外の 脾 MZL 患者(N=81)から得られたデータの後方視的なレビューでは、 LPL および他の B 細胞リンパ腫から WM を鑑別する検査として、従来 OS 中央値が 10.5 年であった 67。 お よ び リ ア ル タ イ ム の ア レ ル 特 異 的 ポ リ メ ラ ー ゼ 連 鎖 反 応 ( ASPCR)法による MYD88(L265P)遺伝子の検索が有用であることが報 診断 告されている 71。 診断の確定には、生検検体の十分な血液病理学的検討と免疫表現型検 査が必要である。脾 MZL の診断には、免疫グロブリン(Ig)軽鎖制限 精査 (light chain restriction)を認めるが小細胞型 B 細胞腫瘍の他の特徴 脾 MZL に対する初診時の精査は、他のインドレントリンパ腫に対する (CD5、CD10、cyclin D1)を欠いた小型リンパ系細胞による骨髄浸潤 精査と同様である。包括的な身体診察を行うとともに、Performance を確認する必要があり、末梢血への進展の有無は問わない 68 。IHC 検 Status を評価すべきである。臨床検査としては、白血球分画と血小板数 査での検討が推奨されるマーカーには、CD20、CD3、CD5、CD10、 を含む血算、生化学検査( comprehensive metabolic panel)、血清 CD21 または CD23、CD43、κ/λ、IgD、CCND1、BCL2、annexin A1 LDH 値の測定を含めるべきである。血清蛋白電気泳動(SPEP)検査か などがあり、フローサイトメトリーでの検討が推奨されるマーカーに 免疫グロブリン定量またはその両方を行うべきである。免疫グロブリン は、CD19、CD20、CD5、CD23、CD10、CD43、CD103 などがある。 または単クローン性免疫グロブリンの増加が検出された場合は、血液の 脾 MZL の典型的な免疫表現型は、CD5−、CD10−、CD20+、CD23−/+、 免疫固定法による更なる分析が有用となる可能性がある。骨髄生検単独 CD43−、cyclin D1−、濾胞 BCL2−、annexin A1−、CD103−、IgM と IgD の共発現である。このリンパ腫は、CD5 を発現せず、CD20 を強 発現し、CD23 の発現が一定でないことで CLL と鑑別され、CD103 の 発現を欠くことで有毛細胞白血病(HCL)と鑑別される。 または骨髄生検と骨髄穿刺の併用による評価を行うべきである。 適切な画像検査としては、診断に堪えうる胸部、腹部および骨盤の造 影 CT が挙げられる。アントラサイクリン系またはアントラセンジオ ン系薬剤を含むレジメンでの治療を考慮している患者では、MUGA ス 脾 MZL では、免疫表現型が非特異的で、骨髄の形態学的特徴では診断 キャン/心エコー検査を施行すべきである。HCV 検査は初診時の精査に できない場合があることから、脾摘が最も確実な診断法である。ただ 必須である。C 型肝炎については、脾 MZL との合併や脾 MZL の発生 し、脾腫(小さいか M 成分を認めない)がみられ、特徴的とされるリ 機序との関連が報告されているため、脾 MZL が疑われる患者では必ず ンパ球の骨髄類洞内浸潤を認める患者では、免疫表現型に矛盾がない 評価を行うべきである 72 。リツキシマブを含むレジメンでの治療を考 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-113 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 慮している患者では、免疫化学療法により B 型肝炎ウイルスが再活性 OS 中央値が 93 ヵ月という成績が、いくつかの後方視的な症例集積研 化するリスクがあるため、B 型肝炎検査の適応となる。その他の有用 究で報告された な評価としては、C 型肝炎において高頻度で認められる異常蛋白を検 法、アルキル化薬、プリンアナログ)では、CR 割合が約 50%、OS 中 出するクリオグロブリン検査や、自己免疫性溶血性貧血について評価 央値が 107.5 ヵ月(約 9 年)という成績が得られた 78,79。複数の後方視 するための直接クームス試験などが考えられる。 的研究では、脾摘単独または脾摘+化学療法の併用で良好な成績が得ら 77,78 。脾摘と術後補助化学療法(例えば、CHOP 類似療 れ、OS 中央値は 10 年を超え、10 年 OS 割合は約 75%であった 治療選択肢 67,78 。 脾摘(大多数の患者は術後にアルキル化薬またはアントラサイクリン系 前述のように、一部の MZL には HCV 感染が関与している可能性があ る。MZL 患者を対象とした後方視的研究では、脾 MZL 患者の 35%が 血清学的検査で HCV 陽性と判定された 8。脾臓原発例を含む HCV 陽 性 MZL 患者では、interferon α(IFN-α)単剤または IFN-α+リバビリ ンの抗ウイルス療法により、ウイルス学的および血液学的奏効が得ら れることが示されている 8,73-75。最近の後方視的研究では、HCV 陽性の 薬剤をベースとする化学療法を受けた)または CHOP 類似レジメンに よる化学療法単独と HCV 陽性例に対する抗ウイルス療法の片方または 両方を受けた脾 MZL 患者(N=30)を対象とした後方視的症例集積研 究では、ORR および CR 割合は、それぞれ 93%と 48%であった 8。 EFS の中央値は 3.3 年で、3 年 OS 割合は 75%と推定された。 インドレント B 細胞 NHL 患者(N=94;脾 MZL は n=30[32%]) プリンアナログ(例えば、ペントスタチン、クラドリビン)単剤によ で構成される大規模な集積症例を対象として、IFN またはペグ化 IFN る脾 MZL の治療では、約 20%の CR 割合が得られた の単剤使用またはリバビリンとの併用(84%がリバビリン併用)によ 者(N=16;既治療例は n=13)を対象とした小規模第 II 相試験の前 76 80-82 。脾 MZL 患 。一次治療として抗ウイル 方視的検討では、ペントスタチン単剤療法による ORR が 68%、CR 割 ス療法を受けた患者(n=76;脾 MZL は n=24)では、ORR および 合が 23%となり、追跡期間中央値 35 ヵ月時点での PFS および OS 中 CR 割合がそれぞれ 77%と 47%で、持続的なウイルス学的奏効が 央値は、それぞれ 18 ヵ月と 40 ヵ月であった 78%の患者で認められた。追跡期間中央値 3.3 年の時点で、奏効期間 50)を対象とした後方視的解析では、クラドリビン単剤療法を受けた の中央値は 23 ヵ月であった。5 年 PFS および OS 割合は、それぞれ 患者のサブグループ(n=12)における CR 割合が 21%、4 年 PFS 割 る抗ウイルス療法の有効性が評価された 81 。脾 MZL 患者(N= 合が 52%であった 80。脾 MZL 患者(N=70)を対象とした別の後方視 76 78%と 94%であった 。 的研究では、化学療法単独による治療を受けた患者(n=11;プリンア 血清学的検査で HCV 陰性と判定された脾 MZL 患者では、脾摘、単剤 化学療法、多剤併用化学療法、リツキシマブによる抗体療法、免疫化学 療法(リツキシマブと化学療法の併用)、これらの組合せなど、様々な ナログを含むレジメンは n=10)における CR 割合が 18%、3 年 FFS 割合が 45%、3 年 OS 割合が 55%であった 82。 治療法が評価されている。約 20~25%の患者では、疾患の症状と血球 抗 CD20 モノクローナル抗体のリツキシマブは、脾 MZL 患者におい 減少がいずれも認められなければ、診断時に治療を開始することなく、 ても、単剤療法および化学療法との併用療法の両方で評価されている。 経過観察とすることができる 67,77 。脾摘単独での ORR が 80~90%で 後方視的な症例集積研究では、リツキシマブ単剤(一部の患者ではリ 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-114 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ツキシマブ維持療法も施行)により高い奏効割合(ORR 90~100%; CR/CRu 割合 40~85%)と持続的な寛解が得られた 82-84 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN の推奨 。リツキシマ 脾腫と進行性の血球減少をいずれも認めない無症状の患者では、治療 ブ単剤療法を受けた脾 MZL 患者(n=26)を対象とした後方視的な症 適応となるまで経過観察を継続することができる。脾腫がある患者に 例集積研究では、ORR および CR/CRu 割合がそれぞれ 88%と 42%で は、血清学的検査による HCV 感染の状況に応じて治療を行うべきであ あった 82 。3 年 FFS および OS 割合は、それぞれ 86%と 95%であっ る。HCV 陽性の患者には肝臓の専門的評価が推奨される。肝炎治療の た。リツキシマブと化学療法薬による併用療法では、プリンアナログ 禁忌がない患者では、抗ウイルス療法による適切な治療を開始すべき の単剤療法を上回る効果が得られるようである。リツキシマブと化学 である。さらに、症状を伴う脾腫に対して治療が必要となった患者に 療法薬の併用療法を受けた少数例のサブグループ(n=6)では、 は、脾摘またはリツキシマブ療法による更なる管理が可能である。肝 CR/CRu 割合が 33%で、3 年 FFS および OS 割合はともに 100%であ 炎治療の禁忌がある患者は、以下に示すように HCV 陰性患者と同様に った 82 。ある後方視的研究では、クラドリビン単剤療法(n=12)と クラドリビン+リツキシマブの併用療法(n=38)を受けた脾 MZL 患 者の転帰が比較された 80 。クラドリビン+リツキシマブの併用レジメ ンでは、クラドリビン単剤療法と比較して、CR 割合(62.5% vs 21%;P=0.004)および 4 年 PFS 割合(83% vs 52%;P=0.04)が 有意に高かった。追跡期間中央値 45 ヵ月の時点で、全患者の 4 年 PFS 割合は 67%となり、6 年 OS 割合は 89%と推定された 80 。脾 MZL 患者(N=43)を対象としてリツキシマブによる治療を評価した 最近の後方視的研究によると、リツキシマブの単剤または多剤併用療 法により 100%の ORR が得られ、CR 割合は 79%であった 85 。この CR 割合は、化学療法単独での治療を受けた患者(n=10)の CR 割合 (30%)よりも良好であった。さらに、リツキシマブ単剤でリツキシ 管理すべきである。 HCV 陰性の患者では、症状がみられなければ、経過観察が可能である。 症状(血球減少、脾腫の症状、体重減少、早期満腹感または腹痛)が みられる患者では、脾摘またはリツキシマブによる治療を行うべきで ある。脾摘の 2 週間以上前に肺炎球菌および髄膜炎菌ワクチンを接種 すべきである。治療後には患者の状態を定期的にモニタリングすべき である。臨床フォローアップ(診断検査の反復と臨床的な適応に応じ た画像検査を含む)を、5 年間は 3~6 ヵ月毎に、その後は年 1 回また は臨床的に適応となり次第実施すべきである。増悪が確認された患者 は、本 NCCN ガイドラインに記載された進行期 FL に対する推奨に従 って管理すべきである。 マブをベースとする多剤併用療法と同程度の CR 割合が得られ(90% vs 79%)、毒性はより少なかった。3 年 DFS 割合は、リツキシマブ を含む治療法(79%)の方が脾摘単独(29%)または化学療法単独 (25%)より良好であった。リツキシマブによる 3 年 OS 割合は 98% であった 85。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-115 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 参考文献 1. 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Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23016878. 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-122 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 特徴は、cyclin D1 陽性例と類似するようである マントル細胞リンパ腫 6,8 。そのため、他の病 型の可能性を示唆するデータがなければ、cyclin D1 陰性の MCL 症例 診断 の対応を cyclin D1 陽性例のそれと分けるべきではない。 マントル細胞リンパ腫(MCL)は、NHL の新規診断例全体の約 6%を 占める 1。MCL は適切な診断試薬が広く使用可能となっているため、 Cyclin D1 の評価に現在使用できる IHC 試薬は強力で、良好な染色が得 その他の小リンパ球主体のリンパ腫とは容易に鑑別が可能である 2。診 られるが、一部の症例では、CCND1 再構成の分子遺伝学的分析や 断は組織学的検査と免疫組織化学(IHC)検査を併用することで確定さ cyclin D1 と IgH の遺伝子座を隣接させる t(11;14)を検出する細胞遺伝 れ、IHC でのプロファイルは CD5+、CD10-/+、CD20+、CD23-/+、 学的分析または FISH が診断に有用となりうる 12。また特定の症例では、 CD43+ 、 cyclin D1+ で あ る 。 一 部 の MCL 症 例 で は 、 CD5- ま た は t(14;18)を検出する細胞遺伝学的分析または FISH と慢性リンパ性白血 CD23+となることもある。MCL は染色体相互転座 t(11;14)を特徴とし、 病(CLL)を対象とする FISH パネルが有用となりうる。さらに、初回 診断時の精査では、IHC パネルに Ki-67 を含めるべきである。Ki-67 この転座により cyclin D1 が過剰発現するため、MCL の診断には一般 に cyclin D1 の過剰発現を確認することが必要とされる 3。ただし、ま proliferation index が 30%未満の場合、比較的良好な予後との関連が報 れ(5%未満)ではあるが、他の点では典型的な免疫表現型を呈する 告されている cyclin D1 陰性の MCL 症例もみられる 4,5 。最近の遺伝子発現プロファ イリングのデータから、cyclin D1 の発現は MCL の分子シグネチャー 13-17 。ただし現時点では、これを治療決定の指針として 用いるべきではない。 に必須ではない可能性が示唆されており、これら cyclin D1 および 意義不明のマントル細胞リンパ腫様細胞の in situ 病変(「in situ」 マントル細胞リンパ腫) t(11;14)陰性のまれな MCL 症例では、cyclin D2 または cyclin D3 の過 形態学的には反応性リンパ節の所見を呈する組織のマントル層に MCL 剰発現が観察されることがある 6,7 。IHC による cyclin D2 または cyclin 様 B 細胞を認める(「in situ MCL」)ことが、いくつかの症例報告 D3 の検索は、これらの蛋白が他の B 細胞腫瘍でも発現することから、 (リンパ組織過形成の症例も含めて)で記載されている cyclin D1 陰性 MCL の確定診断には有用でない。Cyclin D1 陰性 MCL MCL」の症例は、リンパ節構造が保持され、cyclin D1 陽性 B 細胞がマ に関する最近の研究では、55%の症例で CCND2 を巻き込む再構成が ントル層に限局して存在し、マントル層の拡大もごく軽度(さらに 認められており、この再構成は cyclin D2 の mRNA の高発現と関連し cyclin D1 陽性細胞の濾胞内領域への進展も全くないかごくわずか)で ていた 8。遺伝子発現および miRNA プロファイリングにより、cyclin あることが特徴とされている D1 陰性 MCL 症例のゲノムシグネチャーは cyclin D1 陽性例のそれと類 まれな症例として、後方視的な評価により症候性 MCL の診断より数年 似していることが示された 5,6,8 。核内での転写因子である SOX11 の過 剰発現は、cyclin D1 の発現量とは関係なく、MCL のほぼ全例で認めら 18-21 18,19 。「in situ 。より最近では、「in situ MCL」の 前のリンパ節標本の胚中心(マントル層ではない)に cyclin D1 陽性細 胞が散在していた事例が報告された 22。 れ、cyclin D1 陰性の MCL を他の B 細胞リンパ腫と鑑別する際に役立 つ可能性がある 9-11。Cyclin D1 陰性 MCL の病理学的所見および臨床的 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-123 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 反応性リンパ節の研究では「in situ MCL」の発生は非常にまれであっ た 20,23 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 は、ウイルスの再活性化のリスクが高まるため、HBV の検査が推奨さ 。リンパ腫の既往のない患者から非選択的に収集された反応性 れる。MCL は骨髄や消化管に高頻度に浸潤し白血化することもある全 リンパ節の連続手術検体(n=131;1,292 検体)の解析では、「in situ 身性疾患である。そのため、末梢血と骨髄は腫瘍細胞の有無を入念に 23 。「in situ MCL」と判明していた 評価する必要がある。初回の臨床病期の評価には、骨髄穿刺を併用す 患者から症候性の MCL の発症が報告されているが、非常にまれのよう るか否かにかかわらず、適切なトレフィン生検標本を採取するべきで MCL」が同定された例はなかった である 20 。MCL の診断が確定していない患者における「in situ MCL」 ある。胸部、腹部および骨盤部 CT をルーチンに施行する。一部の症 病変の意義や腫瘍化の可能性は、依然として不明である。このような 例では、PET-CT および頸部 CT が有用となりうる。芽球型の患者ある 症例は、非常にインドレントな経過をたどり、治療介入なしで長期生 いは中枢神経系症状がみられる患者では、髄液浸潤の可能性を評価す 存が得られるようである 20,21 。そのため、「in situ MCL」の症例をマ るため腰椎穿刺を施行すべきである。 ントル層パターンを呈する症候性の MCL 症例と鑑別することが重要で 消化管浸潤は MCL 患者の 15~30%で報告されている。2 つの前方視 ある。徹底的な評価(例えば、疑わしいリンパ節の追加生検、身体診 的研究では、MCL 患者における消化管浸潤の頻度は文献上の報告値よ 察、末梢血のフローサイトメトリー、頸部、胸部、腹部および骨盤部 りも高かった CT)により症候性の MCL を除外できる「in situ MCL」患者では、無 治療で綿密なフォローアップをすることが依然として妥当であろう 24 。 WHO 分類では、「in situ 濾胞性リンパ腫」と同様に、このような症例 は MCL と診断しないように推奨されている。 25,26 。Salar らの報告では、診断時に 92%の患者に上部 または下部消化管浸潤が認められた。Romaguera らの研究では、下部 および上部消化管に組織学的に MCL が認められた患者の割合はそれぞ れ 88%と 43%であった 25 。この報告では、26%の患者で診断時に消 化管症状がみられた。消化管浸潤(主に顕微鏡レベルで観察される) 精査 の頻度は高いが、生検を伴う内視鏡検査が臨床的な対処方針の変更に MCL の精査は、多くのインドレントリンパ腫や特定のアグレッシブリ つながった症例の割合はわずか 4%であった ンパ腫に対する精査と同様である。新規に診断された MCL の初回精査 ン委員会は、上部消化管および大腸内視鏡検査を初回精査のルーチン には、リンパ節関連領域に重点を置いた徹底的な身体診察と 検査としては推奨していないが、特定の状況下ではこれらが有用とな Performance Status および全身症状の評価を含めるべきである。臨床 りうることを示唆している。ただし、I~II 期であることを確認する際、 検査には、白血球分画を含む血液検査と包括的な生化学検査 ならびに初回治療に対する反応を評価する際には、上部消化管または (comprehensive metabolic panel)、ならびに血清乳酸脱水素酵素 大腸内視鏡検査による消化管の評価が必須となる。 (LDH)値の測定を含めるべきである。腫瘍量が多く LDH 値が高い患 者では、尿酸値の測定を含めて、自然発症した腫瘍崩壊症候群の可能 性を評価すべきである。特定の状況下では、血清 β2 ミクログロブリン 値の測定も有用となりうる。抗体療法による治療を考慮している場合 25 。当 NCCN ガイドライ 臨床病期に基づく治療選択肢 一般に MCL は、従来の化学療法では治癒が得られず、他のリンパ腫よ りもアグレッシブな経過を示すことから、インドレントのリンパ腫と 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-124 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 アグレッシブのリンパ腫の両者を併せて最悪の特徴を有すると考えら 27 れている 。 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 者(65 歳未満)に対する一次治療では、R-hyper-CVAD 単独またはリ ツ キ シ マ ブ を 含 む レ ジ メ ン ( 例 え ば 、 R-CHOP ) と そ の 後 の HDT/ASCT との併用が R-CHOP 単独より PFS が良好であったことも I~II 期 報告された 30。 限局期の MCL の患者は極めて少なく、その対処について報告された入 手可能な文献は後方視的研究と症例報告にとどまる。巨大腫瘤のない 一次治療における aggressive therapy/積極的治療 限局期(IA 期または IIA 期)の MCL 患者を対象とした後方視的解析 リツキシマブと hyper-CVAD(シクロホスファミド分割投与+ビンク (n=26)では、RT 単独または RT と化学療法との併用による治療に リスチン+ドキソルビシン+デキサメタゾンと大量メトトレキサート より 5 年無増悪生存(PFS)割合の有意な改善(68% vs 11%;P= +シタラビンを交互に投与)との併用(R-hyper-CVAD)では、良好な 28 0.002)が認められ、全生存(OS)割合にも改善傾向がみられた 。 PFS および OS が得られている 31-34。 II 期(巨大腫瘤あり)および III~IV 期 未治療の MCL 患者を対象とした第 II 相試験(n=97)では、R-hyper- MCL の新規診断例において、いくつかのレジメンに有意な効果が認め CVAD により、追跡期間中央値 40 ヵ月の時点で 3 年治療成功生存 られているが、そのいずれも進行例では治癒を得ることはできない。 (FFS)割合が 64%、3 年 OS 割合が 82%の成績が得られた Martin らは、単一施設のコホート(n=111)に基づいたデータベース の解析から、R-CHOP または R-CVP などのレジメンによる治療で、 より強力な治療アプローチと同程度の生存期間が得られることを報告 した 29 。診断時からの OS 期間の中央値は 85 ヵ月で、5 年 OS 割合は 66%であった。治療レジメンに関するデータが入手できた患者(n= 75)では、大多数(70%)が CHOP 類似レジメン単独またはリツキシ マブとの併用で治療されており、より強力な一次治療(R-hyper-CVAD レジメンおよび/または自家造血幹細胞移植併用大量化学療法 29 [HDT/ASCT])で治療された患者はわずか 7%であった 。 し か し な が ら 、 よ り 最 近 発 表 さ れ た NCCN Oncology Outcomes Database を用いた解析では、MCL 患者(n=167)において、積極的 な治療レジメンの採用にもかかわらず、PFS 期間の中央値は依然とし て 3~4 年であったことが示された 30 。この解析では、若年の MCL 患 31 。追跡 期間 10 年の時点では、OS 期間の中央値は未到達で、全患者における 治療成功期間(TTF)の中央値は 4.6 年であった。65 歳以下の患者で は、OS 期間の中央値は未到達、TTF 中央値は 5.9 年であった。多変量 解析の結果、治療前の血清 β2 ミクログロブリン値、国際予後指標 (IPI)スコア、MIPI スコアが OS と TTF の両方の予後予測因子であっ た 32 。FFS 割合および OS 割合は、それぞれ 43%と 60%で、65 歳以 下の患者では、それぞれ 52%と 68%であった。 イタリアの研究(評価可能 60 例)では、R-hyper-CVAD により全奏効 割合(ORR)83%、CR 割合 72%という結果が得られた。5 年 PFS 割 合および OS 割合は、それぞれ 61%と 73%であった 33。ただし、この レジメンはかなりの毒性を伴っていた。 SWOG 0213 試験では、R-hyper-CVAD により未治療(70 歳未満)の MCL 患者(n=49)の 58%に CR/CRu が得られた 34 。追跡期間中央値 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-125 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 4.8 年の時点で、PFS 期間および OS 期間の中央値はそれぞれ 4.8 年 有意に長かった(35 ヵ月 vs 22 ヵ月;HR=0.49;95%CI、0.28~ (65 歳以下は 5.5 年)と 6.8 年であった。2 年 PFS 割合および OS 割 0.79;P=0.0044)37。BR レジメンでは、R-CHOP と比較して重篤な 合は、それぞれ 63%と 76%であった。 有害事象の頻度が低く(19% vs 29%)、grade 3~4 の血液毒性も少な 一次治療における less aggressive therapy/非積極的(積極的治療適応 外の)治療 初期の研究では、CHOP 療法にリツキシマブを追加することで奏効割 合は改善したが、PFS 期間や OS 期間の延長にはつながらなかった 35,36 。German Low Grade Lymphoma Study Group(GLSG)による第 III 相ランダム化試験では、未治療の進行期 MCL 患者(65 歳以下)を 対象として R-CHOP と CHOP 単独とが比較された(n=122)36。この 試験では、R-CHOP は CHOP より ORR(94% vs 75%)、CR 割合 (34% vs 7%)および TTF 期間中央値(21 ヵ月 vs 14 ヵ月)が有意に 良好な結果であった。しかし、PFS 割合あるいは OS 割合には両治療 群間に差は認められなかった 36。 その他の less aggressive therapy のレジメンも臨床試験で評価がなされ ている。ベンダムスチンとリツキシマブとの併用(BR レジメン)は StiL(Study Group Indolent Lymphomas)によるランダム化第 III 相試験 で検討され、進行期の濾胞性リンパ腫、その他のインドレントリンパ腫、 およびマントル細胞リンパ腫患者(評価可能 514 例、18%が MCL)に 対する一次治療として、BR と R-CHOP が比較された 37 。ORR は両治 療群とも同程度であったが(BR 93% vs R-CHOP 91%)、CR 割合は BR 群の方が有意に高かった(40% vs 30%;P=0.021)。追跡期間中 央値 45 ヵ月の時点で、PFS 期間の中央値(プライマリーエンドポイン ト)は BR の方が R-CHOP より有意に長かったが(69.5 ヵ月 vs 31.2 かった。Grade 3~4 の好中球減少は、BR 群では 29%、R-CHOP 群で は 69%の患者に報告された。末梢神経障害(grade は問わない)の頻 度は、BR 群の方が低かった(7% vs 29%)。感染性合併症(grade は 問わない)の頻度も、BR の方が R-CHOP より低かった(37% vs 50%)。死に至る敗血症は BR 群に 1 例、R-CHOP 群に 5 例発生した。 BR では、R-CHOP と比較して、紅斑(16% vs 9%)とアレルギー反応 (15% vs 6%)を含む皮膚毒性(grade は問わない)の発生頻度が高か った 37 。この第 III 相ランダム化試験では、BR レジメンの PFS は R- CHOP と比較して優れることが示されたが、同試験の半数以上のデー タが最低限の追跡期間に達する以前の打ち切りデータであったことを考 慮すると、結果の解釈には制約があるかもしれない。 ベンダムスチンとリツキシマブにシタラビンを追加するレジメンは、 高齢の MCL 患者(65 歳以上;強力なレジメンまたは HDT/ASCT に不 適格)を対象とした第 II 相試験で評価された 38。登録患者(n=40;年 齢中央値 70 歳)のうち、未治療は 50%、III/IV 期は 93%、MIPI スコ ア高リスクは 49%であった。再発・難治患者(n=20)は、全例がそ れ以前にリツキシマブを含む治療を受けていた 38 。未治療患者では、 ORR は 100%、2 年 PFS 割合は 95%であった。再発・難治患者では、 ORR は 70%、2 年 PFS 割合は 70%であった。最も頻度の高い grade 3 または 4 の毒性は、一過性の血小板減少(87%)および発熱 性好中球減少症(12%)であった 38。 ヵ月;HR=0.58;95%CI、0.44~0.74;P<0.0001)、OS 期間には両 クラドリビンは、単独またはリツキシマブとの併用で、未治療の MCL 治療群間に有意な差は認められなかった。MCL 患者のみを対象とした 患者において効果が認められている サブグループ解析でも、PFS 期間の中央値は BR の方が R-CHOP より Treatment Group が実施した試験では、未治療患者(n=26)における 39-41 。 North Central Cancer 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-126 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 クラドリビン単独での ORR と PFS 期間の中央値は、それぞれ 81% R-CHOP 54%)、その差は有意ではなかった。Grade 3 以上の有害事 (CR 割合は 42%)と 14 ヵ月で、初回治療(n=29)におけるクラド 象は、VR-CAP の方がわずかに高率であったが(93%vs R-CHOP 群 リビンとリツキシマブとの併用は ORR は 66%(CR 割合は 52%)、 84%)、対処可能であった。この試験の結果に基づき、FDA は MCL 患 39 PFS 期間の中央値は 12 ヵ月という結果であった 。未治療および既治 者の初回治療を適応としてボルテゾミブの使用(リツキシマブ、シクロ 療の MCL 患者を対象とした小規模試験(n=12)では、クラドリビン ホスファミド、ドキソルビシンおよび prednisone との併用において) 単独による ORR は 58%(CR 割合は 25%)、無増悪期間(TTP)中央 を承認した。本 NCCN ガイドラインでは、MCL の新規診断患者(II~ 値は 19 ヵ月の成績が得られている 40 。未治療の MCL 患者を対象とし IV 期)に対する寛解導入療法の選択肢に VR-CAP を追加した。 た最近の後方視的研究(n=31)では、クラドリビンとリツキシマブと の併用により、ORR は 87%(CR/CRu 割合は 61%)、PFS 期間およ び OS 期間の中央値はそれぞれ 37.5 ヵ月および 85 ヵ月という結果が 得られている 41 。ただし、この研究では奏効例の大多数がリツキシマ ブによる寛解導入後維持療法を受けている点に注意すべきである。 ボルテゾミブは、再発・難治の MCL 患者で効果が認められたプロテア 一次治療における地固め療法 一次治療における地固め療法としての HDT/ASCT は、いくつかの研究 で有望な結果が示されている 46-52。 MCL 患者を対象として、フロントラインで CHOP/DHAP 療法後に HDT/ASCT を施行する逐次併用療法を評価した前方視的研究(n= 、現在は再発・難治例を適応として承認されて 28;移植に進んだのは 23 例)では、3 年無イベント生存(EFS)割合 いる。HDT/ASCT の適応がない MCL の新規診断患者を対象として、ボ および OS 割合はそれぞれ 83%と 90%であった 48。追跡期間中央値約 ルテゾミブとリツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシンおよ 48 ヵ月の時点で、OS 期間中央値は未到達であった。European MCL び prednisone との併用療法(VR-CAP)の安全性および有効性が R- Network が実施したランダム化試験では、CHOP 類似の化学療法後に CHOP との第 III 相ランダム化試験で評価された 45。この試験では、487 寛解が得られた 65 歳以下の進行期 MCL 患者(n=122)が HDT/ASCT ソーム阻害薬であり 42-44 例の患者が R-CHOP(n=244)または VR-CAP(n=243)にランダム 群とインターフェロン α による維持療法群にランダムに割り付けられ に割り付けられた。大多数の患者(74%)が IV 期で、54%の患者では た 49 。この試験では、HDT/ASCT 群の PFS 期間中央値がインターフェ IPI スコアが 3 以上であった。追跡期間中央値 40 ヵ月の時点で、VR- ロン α 維持療法群より有意に長かった(39 ヵ月 vs 17 ヵ月;P= CAP 群の PFS 期間の中央値が 24.7 ヵ月であったのに対して R-CHOP 0.011)。3 年 OS 割合はそれぞれ 83%と 77%で、両地固め療法群間 群では 14.4 ヵ月であり、その差は統計学的に有意であった( P< 0.001)。VR-CAP 群では、無増悪期間の中央値(30.5 ヵ月 vs 16.1 ヵ 月;P<0.001)と CR(CR+CRu)割合(48% vs 41%)にも改善が認 められた 45 。奏効(CR+CRu)期間の中央値は、それぞれ 42 ヵ月と 18 ヵ月であった。4 年 OS 割合は VR-CAP の方が高かったが(64% vs に有意差は認められなかった 49。 MD Anderson Cancer Center が実施した研究では、hyper-CVAD による 治療後に初回寛解が得られた MCL 患者(n=33)に HDT/ASCT が施行 され、5 年無病生存(DFS)割合および OS 割合がそれぞれ 42%および 77%という結果が得られた 47 。特に、血清 β2 ミクログロブリン値が低 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-127 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 い患者のサブグループで最も効果が高いようであり、5 年 OS 割合は 47 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 に、非ランダム化試験において初回寛解期に移植を実施した患者では、 100%であった(血清 β2 ミクログロブリン高値の患者では 22%) 。 hyper-CVAD(単独またはリツキシマブとの併用)による寛解導入療法 MD Anderson Cancer Center で治療を受けた MCL 患者(上記の初期の の方が CHOP(単独またはリツキシマブとの併用)よりも PFS 割合が 試験で報告された 33 例を含む)を対象とした長期転帰の解析では、 良好であった 53。 hyper-CVAD(単独またはリツキシマブとの併用)による初回治療後の 第一寛解期に HDT/ASCT を受けた患者(n=50)のサブグループの PFS 期間の中央値は 42 ヵ月、OS 期間の中央値は 93 ヵ月であった 51。 未治療の MCL 患者を対象とする R-hyper-CVAD 療法とそれに続く HDT/ASCT を評価した小規模な前方視的研究(n=13;移植に進んだ のは 12 例)では、3 年 EFS 割合および OS 割合はともに 92%であっ た 50 。R-hyper-CVAD によるこれらの結果は、R-CHOP による寛解導 比較的若年の新規診断 MCL 患者では、リツキシマブと用量強化型アン トラサイクリンをベース 化学療法 57-59 16,55,56 あるいはクラドリビンをベースとした との併用ほか、いくつかの異なるレジメンによる寛解導 入療法後に HDT/ASCT を施行することで有望な有効性が示されている。 65 歳以下の未治療 MCL 患者(n=160)を対象とした Nordic MCL 試験 では、リツキシマブを加えた dose-intensified CHOP(maxi-CHOP)と 入療法よりも良好と考えられる。 大量シタラビンとを交互に投与する寛解導入療法により、ORR 96%、 未治療の MCL 患者を対象として、R-CHOP による寛解導入療法とそ HDT/ASCT に適格とされた。6 年 PFS 割合および OS 割合はそれぞれ れに続く HDT/ASCT を評価した第 II 相試験(n=87;移植に進んだの 66%と 70%で、追跡期間中央値約 4 年の時点(最初の報告)では再発 は 61 例)では、4 年 FFS 割合および OS 割合はそれぞれ 36%と 66% はみられなかった 52 であった 。 55 55 。奏効例はそれに続く 。この試験のその後の追跡では、観察期間中央値 6.5 年の時点で、EFS 期間の中央値は 7.4 年であり、OS 期間の中央値 別の研究では、hyper-CVAD または CHOP(いずれも単独またはリツ キシマブとの併用)により初回寛解が得られた後に HDT/ASCT を実施 した MCL 患者(n=36)の 3 年 PFS 割合および OS 割合は、それぞれ 63%と 93%であった 53 。Hyper-CVAD による寛解導入療法では、 CHOP と比較して 3 年 PFS 割合が高かった(81% vs 44%)が、その 差は統計学的に有意ではなかった。3 年 OS 割合は、2 つの寛解導入レ ジメンでは同程度であった(それぞれ 94% vs 92%)53。移植時点での 疾患の状態が HDT/ASCT 後の生存期間に影響を及ぼす最も有意な因子 であった CR 割 合 54 % と い う 結 果 が 得 ら れ た 53,54 は 10 年を超えていた 60 。晩期再発は 6 例で、治療終了から 5 年以上経 過した後に認められた。この試験では多変量解析の結果、MIPI スコア と Ki-67 の発現量が生存期間に対する唯一の独立した予測因子であった 60 。ただし、この試験では、疾患特異的なプライマーによる分子遺伝学 的再発(微小残存病変[MRD])がモニタリングされ、陽性となった 患者には再寛解導入療法としてリツキシマブが投与されたが、形態学的 に再発の所見を認めない限りは、再発とはみなしていない。 Cancer and Leukemia Group B による試験(CALGB 59909 試験)では、 。移植時に初回寛解(CR または PR)であった患者は、 MCL の新規診断患者(n=78)において、リツキシマブとメトトレキ 再発・難治の患者と比較して、生存期間が良好であった。前述のよう サートおよび強化型 CHOP との併用療法後に HDT/ASCT を施行する 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-128 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 治療が安全かつ有効であることが報告された 56 。追跡期間中央値 4.7 年の時点で、5 年 PFS 割合および OS 割合はそれぞれ 56%と 64%で 56 あった 。 (CHOP に続いて ICE)単独またはリツキシマブとの併用に続いて HDT/ASCT による地固め療法を施行する治療は、CHOP 療法後に放射 線免疫療法(RIT)を施行する治療と比較して、良好な PFS 割合が得 られ(4 年 PFS 割合:65% vs 26%)、4 年 OS 割合は両治療群とも 16 。この研究では、PFS 割合に対する Ki-67 proliferation index の予後予測上の意義も実証された。さらに、Ki-67 proliferation index が 30%未満のサブグループでは、HDT/ASCT の方が RIT-CHOP より PFS 割合が良好であった(5 年 PFS 割合:82% vs 24%)16。 European MCL Network が実施したグループ共同第 III 相ランダム化試 験では、進行期 MCL 患者(65 歳以下;評価可能 391 例)において、 R-CHOP および R-DHAP 各 3 サイクルの逐次療法後に HDT/ASCT (大量シタラビンを含む骨髄破壊的レジメンを使用)を施行する治療 は、R-CHOP 6 サイクルに続いて HDT/ASCT(骨髄破壊的放射線化学 療法を使用)を施行する治療と比較して、より高い寛解割合が得られ た 58 。HDT/ASCT 後の CR 割合は両治療 群 間 で 同 程 度 ( 61 % vs 63 % ) で あ っ た が 、 奏 効 持 続 期 間 は RCHOP/R-DHAP 群の方が長かった(84 ヵ月 vs 49 ヵ月;P=0.0001)。 新 規診 断 MCL 患 者 (評 価可 能 88 例)に おい て、逐 次化学 療法 84%であった 40%)が高いことが確認された ガイドライン索引 NHL 目次 考察 57 。臨床的 CR 割合はそれぞれ 39%と 26%で、追跡期間中央値 27 追跡期間中央値 51 ヵ月の時点で、TTF の中央値は R-CHOP/R-DHAP 群の方が R-CHOP 群よりも有意に長かった(88 ヵ月 vs 46 ヵ月;P= 0.038)58。さらに、OS 期間の中央値も R-CHOP/R-DHAP 群の方が長 かった(未達 vs 82 ヵ月;P=0.045)。この試験では、R-CHOP レジ メンに大量シタラビンを加えた寛解導入療法を施行することで予後が 改善したと結論されており、比較的若年(65 歳未満)の MCL 患者の 治療ではこれらのレジメンに続いて HDT/ASCT を施行することが新た な標準治療となる可能性が示唆された 58。 フランスの共同研究グループ GELA が実施した多施設共同第 II 相試験 では、65 歳以下の未治療の MCL 患者(n=60)において、R-CHOP および R-DHAP 各 3 サイクルの寛解導入療法により、ORR 95%、CR 割合 57%という成績が得られた 59 。この試験では引き続き HDT/ASCT が施行された。追跡期間中央値 67 ヵ月の時点で、EFS 期間の中央値 は 83 ヵ月、OS 期間の中央値は未到達であり、5 年 OS 割合は 75%で あった 59。 寛解導入後の維持療法 ヵ月の時点で TTF の中央値は、R-CHOP/R-DHAP 群では未到達であっ 一次治療で aggressive therapy/積極的治療と HDT/ASCT を実施するに たのに対し、R-CHOP 群では 49 ヵ月であった。分子遺伝学的寛解 は十分な状態ではないか不適格と判断された患者では、リツキシマブ (末梢血または骨髄で MRD 陰性)割合は、R-CHOP/R-DHAP 群の方 の維持療法で持続的な病勢制御が得られる可能性がある 61-63。 が R-CHOP 群よりも有意に高かった(73% vs 32%)。寛解導入療法 後の骨髄での分子遺伝学的寛解の達成は、逐次療法群の 2 年 PFS 割合 未治療の患者を対象とした小規模(n=22)な第 II 相パイロット試験で 。この試験の最終解析 は、less aggressive な改変 R-hyper-CVAD(メトトレキサートとシタ (評価可能 455 例)では、R-CHOP/R-DHAP による寛解導入療法は R- ラビンを含めず、ビンクリスチンとステロイドの投与スケジュールを CHOP と比較して CR 割合(36% vs 25%)と CR/CRu 割合(54% vs 変更)に続いてリツキシマブによる維持療法を 5 年間継続することで、 が有意に良好であったことに関係していた 57 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-129 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 PFS 期間中央値が 37 ヵ月、OS 期間中央値が未到達という成績が得ら 86% vs. 78%)が、治療中に増悪した割合は R-FC 群の方が R-CHOP れ、リツキシマブ維持療法は許容レベルの毒性で PFS 期間の延長が得 群より高かった(14% vs 5%)。奏効期間の中央値は、R-FC 群と R- 61 られるようである 。 CHOP 群は同程度であった(37 ヵ月 vs 36 ヵ月)。OS 期間(寛解導 その後に実施された未治療の MCL 患者(n=30)を対象とした改変 Rhyper-CVAD にプロテアソーム阻害薬のボルテゾミブを組み込んだレ ジメン(VcR-CVAD)に続いてリツキシマブ維持療法を施行する試験 では、CR/CRu 割合が 77%という結果であった 62。追跡期間中央値 42 ヵ月の時点で、PFS 期間および OS 期間の中央値は未到達であった。3 年 PFS 割合は 63%で、OS 割合は 86%であった。この VcR-CVAD と それに続くリツキシマブ維持療法は、未治療の MCL 患者を対象とした ECOG による大規模第 II 相試験(E1405;n=75)でさらに評価され た 64 。この試験での ORR は 95%、CR 割合は 68%であった。寛解導 入療法後に一部の患者(n=44)はリツキシマブ維持療法を受けたが、 試験実施計画書の枠外で造血幹細胞移植(SCT)による地固め療法を 受けた患者(n=22)もいた。追跡期間中央値 4.5 年の時点で 3 年 PFS 割合および OS 割合は、それぞれ 72%と 88%であった。リツキ シマブ維持療法を受けた患者と SCT を受けた患者との間には PFS 割 合または OS 割合に差は認められなかった 64。 入療法の開始時から起算)は R-CHOP 群の方が R-FC 群と比較して有 意に長かった(OS 期間の中央値は 67 ヵ月 vs 40 ヵ月、4 年 OS 割合 は 62% vs 47%;P=0.005)63。寛解導入療法での grade 3~4 の血液 毒性の頻度は、R-FC の方が高かった。寛解導入療法で奏効が得られ、 第 2 ランダム化を受けた患者(n=316)では、リツキシマブ維持療法 群の寛解期間の中央値はインターフェロン α 維持療法群と比較して有 意に長かった(75 ヵ月 vs 27 ヵ月;P<0.001)。追跡期間中央値 42 ヵ月の時点で、OS 割合には 2 つの維持療法群間に有意な差は認められ なかった(4 年 OS 割合はリツキシマブ群 79% vs インターフェロン α 群 67%)63。ただし、寛解導入が R-CHOP であった患者のサブグルー プ解析(n=184)では、リツキシマブ維持療法群の OS 期間(寛解導 入療法終了時から起算)の中央値はインターフェロン α 群と比較して 有意に長かった(未到達 vs 64 ヵ月;4 年 OS 割合は 87% vs 63%;P =0.005)。さらに、grade 3~4 の血液毒性の頻度はインターフェロン α 群の方が高かった。リツキシマブ群では、grade 1~2 の感染症の頻 度が高かった 63 。この試験の結果は、一次治療の一部としての 最近 European MCL Network は、高齢(61 歳以上で HDT/ASCT 非適 HDT/ASCT の適応がない患者では、R-CHOP による寛解導入療法とそ 格)の未治療 MCL 患者を対象とした第 III 相ランダム化試験(n= の後のリツキシマブ維持療法により寛解期間を延長できる可能性が最 560;奏効評価可能 485 例)を実施し、寛解導入療法として R-FC(リ も高くなることを示唆している。この試験で報告された優れた 成績 ツキシマブ、フルダラビン、シクロホスファミド)と R-CHOP を、さ (リツキシマブ維持療法での奏効期間中央値が 6 年を超え、R-CHOP らに第 2 ランダム化により維持療法として 2 ヵ月毎のリツキシマブ とリツキシマブ維持療法で治療された患者の 4 年 OS 割合は 87%)を (再発まで;したがって、リツキシマブ維持療法の期間は未設定)と 考慮すると、患者の年齢にかかわらず一次治療の地固め療法として 。R- HDT/ASCT がリツキシマブ維持療法を上回るか否かは不明である。現 CHOP および R-FC による寛解導入療法後の奏効割合は同程度であっ 時点では、これら 2 つの異なる地固め療法の成績を直接比較できるよ た(CR 割合は 34% vs. 40%、CR/CRu 割合は 49% vs.53%、ORR は うなランダム化試験のデータはない。 インターフェロン α(増悪まで投与を継続)を比較し評価した 63 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-130 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 再発・難治 MCL ガイドライン索引 NHL 目次 考察 フルダラビンをベースとする併用レジメンは単独またはリツキシマブ との併用で、再発・難治 MCL 患者において効果が認められている 二次治療 再発・難治 MCL 患者の治療は、利用可能なレジメンでの CR 割合が一 般に低く(30%未満)、奏効期間も限られていることから 65、依然とし て大きな課題となっている。 。 新規診断および再発 MCL 患者を対象とした小規模なパイロット試験 (評価可能 20 例)では、フルダラビン+ミトキサントロン+リツキシ マブの併用(FMR)での CR 割合は 90%、CR 持続期間の中央値は 17 ヵ月であった ボルテゾミブは、再発・難治 MCL 患者で効果が認められたプロテアソ 70-72 71 。GLSG によるランダム化第 III 相試験の一環として治 療を受けた MCL 患者(n=66)において、フルダラビン+シクロホス 、現在は少なくとも 1 回の前治療後に再発した ファミド+ミトキサントロンの併用(FCM)にリツキシマブを追加 MCL を適応として承認されている。この薬の FDA 承認は、再発・難 (R-FCM)することで、FCM と比較してより高い ORR(58% vs 治 MCL 患者を対象としたボルテゾミブ単独のピボタル第 II 相試験 46%)と CR 割合(29% vs 0%)が得られた PINNACLE のデータ(n=155;評価可能 141 例)に基づいてなされた 効例をリツキシマブ維持療法と経過観察とに割り付ける第 2 のランダ 42 ム化が行われた。R-FCM で寛解導入療法を受けた MCL 患者のサブグ ーム阻害薬であり 42-44 。この試験では、ボルテゾミブによる ORR は 33%(CR 割合は 8%)で、奏効期間中央値は 9 ヵ月であった 42 。全患者の TTP 中央値 72,73 。この試験では、奏 ループ(n=47)では、奏効期間が 2 年を超えた患者の割合はリツキシ は 6 ヵ月であった。より長期の追跡データでも上記の知見が確認され、 マブ維持療法群の方が経過観察群より高かったが(45% vs 9%;P= 0.049)、奏効期間の中央値は、維持療法群と経過観察群とは同程度で 追跡期間中央値 26 ヵ月時点で OS 期間の中央値は、全患者では 23.5 ヵ月、奏効例では 35 ヵ月であった 66 。また複数の小規模研究では、非 常に多くの治療歴を有する再発・難治 MCL 患者において、ボルテゾミ ブとリツキシマブとの併用は有望な成績が報告されている 67,68 。さら に、未治療の MCL 患者を対象として、ボルテゾミブと R-hyper-CVAD との併用後にリツキシマブ維持療法の追加あり(前述)と追加なしと での検討がなされている 62,69 。 あった(14 ヵ月 vs 12 ヵ月)73。 フルダラビンとリツキシマブとの併用(FR)は、再発・難治の濾胞性 リンパ腫、インドレントリンパ腫または MCL 患者を対象として FR と BR を比較した StiL による第 III 相ランダム化試験(評価可能 208 例; 約 20%が MCL)の一部として評価された 74。試験実施計画書の改定後 からは、リツキシマブによる維持療法が両治療群に追加された(n=40 クラドリビンは、再発 MCL 患者において単独で効果が認められている のみ)。FR レジメンの ORR および CR 割合はそれぞれ 52.5%と 16% 39,40 。再発 MCL 患者を対象として North Central Cancer Treatment で、BR の奏効割合(ORR 83.5%、CR 割合 38.5%)より有意に劣っ Group が実施した試験(n=25)では、ORR と PFS 期間の中央値はそ ていた。FR の PFS 期間の中央値は 11 ヵ月で、これも BR レジメンの れぞれ 46%(CR 割合は 21%)と 5 ヵ月であった 39。 30 ヵ月と比較して有意に短かった(P<0.0001)74。ただし、観察期 間中央値 33 ヵ月の時点では、OS 期間の中央値には両治療群間に差は 認められなかった。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-131 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 ベンダムスチンは、単独またはリツキシマブとの併用(BR)により、 (NHL-003 試験)に登録された MCL 患者のサブグループ解析(n= 非常に多くの治療歴を有する再発・難治のインドレントリンパ腫また 54)でも ORR は 43%(CR 割合は 17%)と同様の結果が示された は MCL 患者と同様にアグレッシブリンパ腫患者においても、許容レベ NHL-003 試験の最新の解析によると、再発・難治の MCL 患者のサブ 74,75 ルの毒性で有望な結果を示している 79 。 。多施設共同第 II 相試験では、 グループ(n=57)では、追跡期間中央値が 12 ヵ月の時点で、独立し 再発・難治のインドレントリンパ腫および MCL 患者(n=67)におい た中央判定に基づいた lenalidomide 単独での ORR は 35%(CR/CRu 75 80 て、BR は ORR 92%(CR 割合は 41%)の成績を得ている 。奏効期 割合は 12%)であった 間および PFS 期間の中央値は、それぞれ 21 ヵ月と 23 ヵ月であった。 44%(21%が CR/CRu)であった。中央判定に基づいた奏効期間の中 インドレントリンパ腫患者と MCL 患者の転帰は同程度であった。MCL 央値は 16 ヵ月で、PFS 期間の中央値は約 9 ヵ月であった 80。その後の 患者のサブグループ(n=12)では、ORR は 92%(CR 割合は 42%; 第 II 相試験では、再発・難治 MCL 患者に対する lenalidomide 単独での CRu 割合は 17%)、奏効期間中央値は 19 ヵ月であった 75 。試験担当医師の判定に基づいた ORR は 。前述のよ 評価がなされている。再発・難治 MCL 患者を対象とした第 II 相試験 うに、StiL の第 III 相ランダム化試験では、再発・難治の濾胞性リンパ (n=26)では、lenalidomide(奏効例に対する低用量 lenalidomide 維 腫、インドレントリンパ腫あるいは MCL 患者(評価可能症例 208 例; 持療法を含む)による ORR は 31%、奏効期間の中央値は 22 ヵ月の成 約 20 % が MCL ) において 、 BR は ORR は 83.5% ( CR 割合 は 績が得られた 38.5%)、PFS 期間中央値は 30 ヵ月と FR に対し優位性が示された 81 。PFS 期間の中央値はわずか 4 ヵ月であった。しかし 74 。 ながら、lenalidomide 維持療法を受けた患者(n=11)では、PFS 期間 81 再発・難治のインドレントリンパ腫または MCL 患者を対象としてベン の中央値は 15 ヵ月であった ダムスチン+リツキシマブとボルテゾミブとの併用を評価した小規模 (MCL-001 試験)では、ボルテゾミブによる治療後の再発またはボル 多施設共同第 II 相試験(評価可能 29 例;MCL は 7 例)では、ORR が テ ゾ ミ ブ に 抵 抗 の 患 者 ( n = 134 ; 前 治 療 数 の 中 央 値 4 ) に 対 し 83%(CR 割合は 52%)、2 年 PFS 割合が 47%であった 76 。より大規模な多施設共同第 II 相試験 。少数の lenalidomide を単独投与した結果、独立中央判定に基づく ORR は MCL 患者のサブグループの ORR は 71%であった。これらの結果に基 28%(CR/CRu 割合は 7.5%)であった 82。全例にリツキシマブを含む づき、この併用レジメンは現在、米国の共同研究グループが実施する レジメンでの治療歴があり、全例がボルテゾミブ後の再発またはボル ランダム化試験で評価されている。 テゾミブに抵抗であった。奏効期間の中央値は 16.6 ヵ月であった。 Lenalidomide は免疫調節薬の 1 つで、再発・難治のアグレッシブリン パ腫患者を対象とした 2 つの第 II 相試験(NHL-002 および NHL-003 試験)において単独での評価がなされている 77-79 。NHL-002 試験の MCL 患者を対象としたサブグループ解析(n=15)では、ORR は 53%(CR 割合は 20%)であった 78 。奏効期間および PFS 期間の中央 値は、それぞれ 14 ヵ月と 6 ヵ月であった。より大規模な検証的試験 PFS 期間および OS 期間の中央値は、それぞれ 4 ヵ月と 19 ヵ月であっ た。これらの大規模試験において、lenalidomide の投与に伴う最も頻 度の高い grade3 または 4 の毒性は骨髄抑制(好中球減少は 43~46%、 血小板減少は 28~30%)であった 80,82 。Lenalidomide とリツキシマブ との併用も臨床評価の段階にある。再発・難治 MCL 患者を対象とした lenalidomide+リツキシマブ併用レジメンを評価する第 I/II 相試験(評 価可能 36 例)では、ORR は 53%(CR 割合は 31%)であった 83 。奏 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-132 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 効期間の中央値は 18 ヵ月で、PFS 期間の中央値(第 II 相部分での全 の解析時点での追跡期間の中央値は 15 ヵ月と推定された。ORR は 被験者が対象)は 14 ヵ月であった。この試験の最新の解析(n=52) 68%、CR 割合は 21%であった。奏効期間の中央値は 17.5 ヵ月であっ では、第 II 相部分で治療を受けた患者(n=44)の ORR は 57%(CR た。ボルテゾミブによる治療歴を有するサブグループ(n=48)では、 割合は 36%)、奏効期間の中央値は 19 ヵ月であった 84 。PFS 期間の ORR は 67%、CR 割合は 23%であった。奏効割合は治療期間が長く 中央値は 11 ヵ月で、OS 期間の中央値は 24 ヵ月であった。特に頻度 なるにつれて高くなるようであった。治療を受けた全患者の推定 PFS の高い grade 3 または 4 の毒性は、好中球減少(66%)と血小板減少 期間の中央値は約 14 ヵ月であった。OS 期間の中央値は未到達で、18 84 (23%)であった 。 ヵ月時点での推定 OS 割合は 58%であった。特に頻度の高い grade 3 Ibrutinib は、B 細胞のシグナル伝達経路に関与している Bruton チロシ ンキナーゼ(BTK)に対する低分子阻害薬で、B 細胞腫瘍患者で有望 な効果が認められている 85 。再発・難治の B 細胞腫瘍患者(n=56; 濾胞性リンパ腫 29%;CLL/SLL 29%;MCL 16%)を対象とした第 I 相用量漸増試験では、ibrutinib が連続または間欠投与スケジュールで (増悪まで)投与された結果、評価可能症例(n=50)における ORR は 60%(CR 割合は 16%)であった 85 。PFS 期間の中央値は約 14 ヵ 月であった。MCL 患者のサブグループ(n=9)では、奏効は 7 例で観 察され、そのうち 3 例は CR であった。Ibrutinib による治療は、長期投 与(6 ヵ月を超える)でも忍容性が良好で、用量制限毒性や重篤な骨 髄抑制は認められず、grade 3 または 4 の有害事象はまれであった 85。 以上の有害事象は、好中球減少(16%)、血小板減少(11%)、貧血 (10%)、肺炎(6%)、下痢(6%)、疲労(5%)、呼吸困難(5%) などであった 86。この試験では、ibrutinib 単独で持続的奏効が認められ、 毒性プロファイルも良好であった。Ibrutinib 使用時には、最初に一過 性のリンパ球増加がみられることが知られているが、投与開始から中 央値で 8 週間までに消失する 87 。Ibrutinib による治療では、5%の患者 に grade 3 以上の出血性事象も確認されている 87 。抗血小板薬または 抗凝固療法を必要とする患者では、ibrutinib のベネフィットとリスクを 検討すべきである。Ibrutinib に伴う有害事象のモニタリングと対処に ついては、本ガイドラインの「BCR 阻害薬の使用に関する特別な考慮 事項」を参照のこと。 固定用量 1 日 560mg の連続投与は良好な忍容性が示され、標的である 以上のデータに基づき、ibrutinib(560mg の 1 日 1 回経口投与)は、 BTK の十分な阻害が得られたことから、第 II 相試験の推奨用量は、1 少なくとも 1 回の前治療歴がある MCL 患者の治療を適応として最近 日 560mg に決定された。ボルテゾミブによる治療歴を有する患者を含 FDA により承認された。 む再発・難治の MCL 患者(n=115;前治療数は 1~5、中央値 3)を対 象として ibrutinib(増悪まで 1 日 560mg を連日投与)を評価した多施 二次治療における地固め療法 。対象患者の大多数 再発・難治インドレントリンパ腫患者に対する同種造血幹細胞移植 (89%)にリツキシマブを含むレジメンによる治療歴があり、45%は (SCT)は、HDT/ASCT と比較して再発割合を低下させるが、治療関 設共同第 II 相試験の結果が公表されている 86 88,89 。 試験登録直前の治療に抵抗であった。大半の患者(72%)が進行期で、 連死亡(TRM)率が高いという欠点があった 49%の患者は MIPI スコアで高リスクと判定された 86。評価可能 111 例 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-133 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 同種 SCT に伴う TRM を減少させる試みとして、骨髄非破壊的前処置 は 60 ヵ月で、6 年 PFS 割合および OS 割合はそれぞれ 46%と 53%で (reduced-intensity conditioning:RIC)レジメンの使用が検討されて あったと報告された。3 ヵ月および 1 年時点での TRM 発生割合は、そ いる。再発・難治リンパ腫患者を対象とする従来の骨髄破壊的前処置 れぞれ 0%と 9%であった 51。 あるいは RIC を用いた同種 SCT を評価した試験(n=25)において、 RIC(フルダラビンベースのレジメン)では骨髄破壊的前処置レジメン と比較して TRM 割合が減少し(17% vs 54%)、1 年時点での EFS 割 I~II 期に対する NCCN の推奨 一次治療およびフォローアップに関する推奨 。再 臨床試験外の治療としては、当 NCCN ガイドライン委員会は、RT 単 発・難治の低悪性度リンパ腫患者(n=73)を対象とした RIC による 独(30~36Gy)、多剤併用免疫化学療法単独あるいは RT との併用を 同種 SCT の多施設共同後方視的研究でも、RIC(主にフルダラビンベ 推奨する。これらの推奨は、確定的な臨床データが得られておらず、 ースのレジメンを使用)は有望な長期成績が報告されており、この研 治療原理に基づくものである。 合(50%対 23%)および OS 割合(67%対 23%)が改善した 90 究では、3 年 EFS 割合および OS 割合がそれぞれ 51%と 56%であっ た 91 。3 年再発割合は 10%で低いと評価されたが、TRM の頻度は高く、 3 年累積発生割合は 40%であった 91 。RIC による同種 SCT は、再発・ 難治 MCL に対する治療で奏効が得られた患者に対する地固め療法とし て評価されている 51,92,93。RIC による同種 SCT を実施した再発 MCL 患 者(n=18)において、3 年 PFS 割合と 3 年推定 OS 割合はそれぞれ 82%と 85.5%であり、この研究では対象患者の大多数(89%)が化学 療法に感受性を示した 92 。別の研究でも再発・難治 MCL 患者(n= 33)を対象として RIC による同種 SCT が評価されているが、この研 究では対象患者の 42%は前治療の HDT/ASCT が不成功に終わってい た 93 。2 年 DFS 割合および OS 割合は、それぞれ 60%と 65%であっ た。2 年再発割合は 9%であった。さらに追跡期間中央値約 25 ヵ月の 時点では、CR で移植を受けた患者(n=13)には再発がなかった 93 。 CR が得られた患者の臨床的なフォローアップは、最初の 5 年間は 3~ 6 ヵ月毎に、その後は年 1 回または臨床的な必要性に応じて実施すべ きである。免疫化学療法単独または RT との併用による初回治療で CR が得られた後に再発した(または一次治療に対する最初の反応が PR または増悪であった)患者には、II 期(巨大腫瘤あり)または III~IV 期患者に推奨される二次治療用のレジメン(下記の節を参照)による 治療を行うべきである。RT 単独による初回治療で CR が得られた後に 再発した(または RT 単独に対する最初の反応が PR または増悪であっ た)患者では、II 期(巨大腫瘤あり)および III~IV 期患者に推奨され る一次治療用の寛解導入療法(免疫化学療法のレジメンで構成され る)による治療が可能である。 II 期(巨大腫瘤あり)および III~IV 期に対する NCCN の推奨 この研究では 2 年 TRM 発生割合は 24%であった。MD Anderson 一次治療およびフォローアップに関する推奨 Cancer Center で SCT を受けた MCL 患者の解析では、RIC による同種 進行期患者では標準的な対処方針が確立されていないため、前方視的 SCT を受けた再発・難治患者のサブグループ(n=35)は良好な長期 な臨床試験への参加に向けて患者を紹介すべきである。インドレント 成績が認められた 51 。これらの患者の大半(62%)は奏効期(31%は リンパ腫患者の対処と同様に、MCL 患者には高度に個別化された医療 第二奏効期)に移植を受けていた。この解析では、PFS 期間の中央値 が必要になることが多い。大多数の MCL 患者は進行期であり、全身治 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-134 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 療を必要としている。ただし、無症状で特に Performance Status が良 クラドリビン+リツキシマブ 39,41 好で、標準 IPI スコアが低リスクである一部の選択された患者では、無 CHOP+リツキシマブ(R-CHOP)29,36 治療での注意深い経過診察も妥当な選択肢となる 94。 65 歳以上の患者では改変 hyper-CVADt とリツキシマブ維持療 法 61 MCL に対する標準治療レジメンはまだ確立されていない。MCL に対す る aggressive な寛解導入療法を前方視的に比較したランダム化試験は実 一次治療で CR が得られた場合は、適格例に対して臨床試験への参加 施されていないが、一次治療での less intensive な治療の選択肢(前 または HDT/ASCT が推奨される(以下の節を参照)。CR が得られた 述)については、ランダム化試験のデータがいくらか得られている。 患者には、臨床的なフォローアップを最初の 5 年間は 3~6 ヵ月毎に、 CD20 陽性リンパ腫の治療におけるリツキシマブの役割を踏まえると、 その後は年 1 回または臨床的な必要性に応じて実施すべきである。一 進行期 MCL の対処においてもリツキシマブを含むレジメンを考慮する 次治療で PR しか得られなかった患者では、寛解の質を改善するため のが妥当である。入手可能なデータに基づき、当 NCCN ガイドライン に追加治療(以下の二次治療レジメンを参照)を考慮してもよい。追 委員会は、初回寛解導入療法のレジメンとして以下を採用している: 加治療で CR(または PR の改善)が得られた場合は、前述のように適 格例には HDT/ASCT による地固め療法を考慮してもよい。一次治療で Aggressive therapy/積極的治療: 奏効が得られた後に再発した患者と、初回治療中に増悪がみられた患 以下に示すレジメン(hyper-CVAD+リツキシマブは除く)はいずれも、 者は、臨床試験への参加が望ましい。適切な臨床試験がない場合は、 HDT/ASCT による地固め療法を含むことが報告されている。 二次治療の選択肢を考慮することができる。 Hyper-CVAD+リツキシマブ 32-34 一次治療における地固め療法に関する推奨 Dose-intensified CHOP(maxi-CHOP)とリツキシマブ+大量 シタラビンの交互併用(NORDIC レジメン)55 当委員会は、一次治療後に寛解が得られた適格な患者を対象として リ ツ キ シ マ ブ と メ ト ト レ キ サ ー ト + 強 化 CHOP の 併 用 (CALGB レジメン)56 おいてリツキシマブ維持療法と HDT/ASCT とを比較する試験は実施さ R-CHOP と R-ICE レジメンの逐次併用 16 療法を受けるが、less aggressive な寛解導入療法に続いて HDT/ASCT R-CHOP と R-DHAP レジメンの交互併用 57 HDT/ASCT による地固め療法を推奨しているが、初回 CR 期の患者に れていない。一般に、患者は地固め療法の前に aggressive な寛解導入 による地固め療法またはリツキシマブ維持療法を施行した場合にも、 良好な長期成績が得られる可能性がある。 Less aggressive therapy/非積極的(積極的治療適応外の)治療: ベンダムスチン+リツキシマブ 37 ボルテゾミブ+リツキシマブ+シクロホスファミド+ドキソル ビシン+prednisone(VR-CAP レジメン)45 HDT/ASCT に適格ではないが、R-CHOP による一次治療後の奏効期に ある患者に対しては、リツキシマブ(増悪まで 8 週間毎に投与)によ る維持療法が推奨される(カテゴリー1)63。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-135 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 二次治療に関する推奨 再発・難治例に対する至適なアプローチはいまだ確立されていない。 寛解導入療法で CR が得られた後に再発した患者、寛解導入療法で PR あるいは進行と判定された患者は、HDT/ASCT または同種 HSCT、免 疫療法と骨髄非破壊的前処置による造血幹細胞移植の併用、新薬によ る治療などの臨床試験の対象として適切である。最近の FDA による承 認に基づき、当委員会は再発・難治患者に対する二次治療の選択肢と して ibrutinib を追加した 86 。これ以外にも、適切な臨床試験がない再 発・難治患者には、DLBCL 患者に推奨される二次化学療法のレジメン (単独またはリツキシマブとの併用)、もしくは以下のレジメンのいず れかによる治療が可能である: ベンダムスチン±リツキシマブ 74 ボルテゾミブ±リツキシマブ 66,67 クラドリビン±リツキシマブ 39,40 FC(フルダラビン、シクロホスファミド)±リツキシマブ 70 FCMR(フルダラビン、シクロホスファミド、ミトキサントロ ン、リツキシマブ)72 FMR(フルダラビン、ミトキサントロン、リツキシマブ)71 Lenalidomide±リツキシマブ 82,95 PCR(ペントスタチン、シクロホスファミド、リツキシマブ) PEPC(prednisone、エトポシド、プロカルバジン、シクロホ スファミド)±リツキシマブ 96 二次治療後の奏効期にある再発・難治例には、同種移植(骨髄破壊的 または骨髄非破壊的前処置による)が適切な選択肢となる 51,92,93。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-136 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 参考文献 1. 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Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18338745. 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-144 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 徴として、非常にアグレッシブな臨床経過を示し、バーキットリンパ びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫 腫(BL)、B リンパ芽球性リンパ腫/白血病(B-LBL)および DLBCL と 診断 病理学的特徴の重複が認められる 9。「double-hit」リンパ腫は、新規 びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫(DLBCL)は、成人で最も頻度の高 診断 DLBCL 患者の 2~11%で観察されている。「double-hit」リンパ 1 いリンパ系腫瘍であり、1 年間に診断される NHL の約 30%を占める 。 腫患者では、たとえリツキシマブを含む免疫化学療法や造血幹細胞移 DLBCL NOS、濾胞性リンパ腫(FL;grade 3 のみ)、種類を問わない 植を伴う強力な治療を受けた場合でも、臨床転帰が非常に不良である 低悪性度リンパ腫(例えば、grade を問わない FL、胃または胃以外の 6-8,10 。IHC 染色によっても、MYC および BCL2 蛋白を二重発現してい MALT リンパ腫)と併発した DLBCL、血管内大細胞型 B 細胞リンパ腫、 る DLBCL(「double-expressing」DLBCL)を同定可能である 11,12。こ 慢性炎症関連 DLBCL、ALK 陽性 DLBCL、老人性 EBV 陽性 DLBCL、 のような患者は、全体的に DLBCL 患者と比較して予後不良であるが、 ならびに T 細胞/組織球豊富型大細胞型 B 細胞リンパ腫は、いずれも本 遺伝子再構成に基づく真の「double-hit」リンパ腫患者と比較すると予 DLBCL ガイドラインに従って扱われる。 後は同程度ではない。MYC および BCL2 再構成が同時に認められる 遺伝子発現プロファイリングの研究により、DLBCL 内には著しい不均 一性のあることが判明している 2。ただし、この情報を治療アルゴリズ ムに組み込むには、今後の研究結果を待つ必要がある。CD10、BCL6、 IRF4/MUM1 などの免疫組織化学(IHC)マーカーは、DLBCL を胚中 「double-hit」リンパ腫と「double-expressing」リンパ腫のいずれにも 標準治療が確立されていないため、これらについて利用可能な診療ガ イドラインは存在しない。これらの高リスク亜型の管理については更 なるデータが必要である。 心 B 細胞(GCB)型(CD10+、または BCL6+、IRF4/MUM1−)と非 DLBCL の診断を確定し、細胞起源が GCB 型か非 GCB 型かを判定する GCB 型(CD10−、IRF4/MUM1+または BCL6−、IRF4/MUM1−)の 2 には、十分な免疫表現型検査が必要である。DLBCL で典型的な免疫表 つの亜型に分類するという点で、遺伝子発現プロファイリングの結果 現型は CD20+、CD45+、CD3−である。推奨される免疫表現型検査パ 3 を再現すると報告された 。ただし、この分類の妥当性については疑問 ネルには、CD20、CD3、CD5、CD10、CD45、BCL2、BCL6、Ki-67、 が提起されている。GCET1、FOXP1 、BCL6、IFR4/MUM1 および IRF4/MUM1、MYC が含まれる。可能であれば GCET1 および FOXP1 CD10 を含めた免疫組織化学分析アルゴリズムの改良版が提唱されて を追加することで Choi の IHC 細胞起源アルゴリズムに必要な情報が得 いる 4,5 。GCB 型は非 GCB 型と比較して転帰が良好であるが、どちら られる。特定の状況では、CD138、CD30、cyclin D1、ALK1、EBV、 の亜型にも依然として同じ治療法が採用されており、治療選択の指針 HHV-8 などの追加のマーカーが亜型の確定に有用となりうる。一部の に細胞起源を用いるべきではない。 症例では、分子遺伝学的分析による CCND1、BCL6 または MYC の遺 MYC 再構成が DLBCL 患者の 9~17%で報告されており、しばしば GCB 型の表現型と相関する 6-8 。BCL2 と MYC の再構成が同時に認め られる DLBCL は「double-hit」リンパ腫として知られており、その特 伝子再構成の検出に加え、従来の方法または FISH による細胞遺伝学 的検査により、t(14;18)、t(3;v)、t(8;14)、t(8;v)などの転座の検出が有 用となる場合もある。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-145 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 精査 合 90% vs 54%)より良好であった。NCCN-IPI は、British Columbia Cancer 新規診断 DLBCL 患者の初回精査には、リンパ節関連領域に注意した徹底 Agency の 1,138 人で構成される独立した別コホートによっても検証された。 的な身体診察と Performance Status および全身症状の評価を含めるべきで ある。臨床検査値としては、血清乳酸脱水素酵素(LDH)および血清 β2 ミ クログロブリン値の測定に加えて、血算と白血球分画などの標準的な血液 検査と生化学検査(comprehensive metabolic panel)、を含めるべきである。 腫瘍量が多く LDH 値が高い患者では、尿酸値の測定を含めて、自然発症し た腫瘍崩壊症候群の可能性を評価すべきである。抗体療法による治療を考 慮している場合は、ウイルス再活性化リスクが高まるため、HBV 検査が推 奨される。最初の病期分類のための評価では、骨髄穿刺を併用するか否か にかかわらず、十分なトレフィン生検標本(長さ 1.6cm 以上)13,14 を採取 するべきである。 選択された DLBCL 症例における PET または PET-CT の役割は、他のリン パ系腫瘍の場合よりも明白である。PET では最初の病期分類で特に有益な 情報が得られ、約 9%の頻度で病期の引き上げから治療方針の変更につな がるほか、生存している腫瘍細胞を含む腫瘤を残存する線維性腫瘤と鑑別 できることから、治療後の効果判定にも有益である。現在では効果判定規 準に PET が組み込まれていることから、治療後の検査結果について最適な 解釈を行うには、ベースライン時の検査結果が得られている必要がある。 一部の施設では、β2 ミクログロブリン値がリスクを規定する重要な因子の 1 つとみなされている(カテゴリー2B)。副鼻腔、精巣、硬膜外、HIV 関 連リンパ腫、骨髄(大型細胞を認める)、節外部位のいずれか 1 つにでも 病期分類のための精査は、既知の病変部位をすべて同定し、既知の臨床的 病変を認めるか節外部位 2 つ以上に病変を認め、かつ LDH が高値である患 危険因子により予後を判定できるよう計画する。国際予後指標 者では、腰椎穿刺が推奨される。フローサイトメトリーによる脳脊髄液の (International Prognostic Index:IPI)スコアの算出に用いる危険因子には、 検査を行うことで、診断率が向上する。これらの危険因子を有する患者で 15 年齢、病期、LDH 値、Performance Status、節外病変部位の数がある 。60 歳以下の患者における予後因子には、病期、Performance Status、血清 LDH 値がある。標準治療により治癒が得られる可能性の高い集団と可能性が低 い集団を同定する方法として、IPI と年齢調整 IPI(aaIPI)スコアが使用可 能である 15。新規診断 DLBCL 患者をその臨床的特徴(年齢、LDH、病変部 位、Ann Arbor 病期、ECOG Performance Status)に基づいて 4 つのリスク 群(low risk、low-intermediate risk、high-intermediate risk、high risk)に層別 化する改良版の IPI(enhanced IPI または NCCN-IPI)が最近 Zhou らにより 報告された 16。この解析には、NCCN データベースにおいて、2000~2010 は、化学療法による中枢神経系(CNS)予防も考慮すべきである。 臨床病期別の治療選択肢 DLBCL に対する治療選択肢は、限局期(Ann Arbor 分類 I~II 期)の患 者と進行期(Ann Arbor 分類 III~IV 期)の患者で異なる。危険因子 (LDH 高値、bulky mass を有する II 期、60 歳以上、または ECOG Performance Status が 2 以上)がみられない患者の予後は極めて良好 である。進行期患者では、可能な限り臨床試験への参加を考慮すべき である。 年に DLBCL と診断され、リツキシマブをベースとする治療を受けたこと I~II 期 が確認された患者 1,650 人が含まれていた。NCCN-IPI では、low risk 群と SWOG 8736 試験では、限局期のアグレッシブ NHL 患者を対象として high risk 群への患者の識別(5 年 OS 割合 96% vs 33%)が IPI(5 年 OS 割 CHOP 3 サイクルに続いて involved field radiation therapy(IFRT)を施行す 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-146 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 22,23 ることで、CHOP 8 サイクル単独の場合よりも無増悪生存(PFS;5 年推定 た第 III 相試験において、リツキシマブの役割が評価された PFS 割合:77% vs CHOP 単独 64%)および全生存(82% vs CHOP 単独 べて 60 歳未満、かつ IPI の危険因子数が 0~1 であった。4 分の 3 の患者が 17 。患者はす 、この差はその後の追跡で消失した。限 限局期で、すべての節外病変部位と 7.5cm を超える病変部位が RT の対象 局期の(60 歳以下で危険因子のない)DLBCL 患者における CHOP(3 サイ とされた。この試験により、リツキシマブを含む化学療法の有益性が確認 クル)とその後の IFRT による効果は、British Columbia Cancer Agency によ され、6 年 OS 割合は 90.1% vs 80%(P=0.0004)であった。6 年 EFS 割 72%)が有意に良好となったが 18 る症例集積研究でも確認された(5 年 OS 割合が 95%) 。別のランダム 合(74.3% vs 55.8%;P<0.0001)および PFS 割合(80.2% vs 63.9%;P 化試験(ECOG 1484 試験)では、CHOP(8 サイクル)単独で CR が得ら <0.0001)も、化学療法+リツキシマブの方が化学療法単独より有意に高 れた限局期の DLBCL 患者にさらに放射線療法(RT)を追加することで、 かった 23。GELA による 2 つの試験において、low risk の限局期患者に対す 無病生存(DFS)期間が延長することが示された(6 年 DFS 割合が IFRT る強力な化学療法(ACVBP[ドキソルビシン、シクロホスファミド、ビン 19 群で 73%、経過観察群で 56%) 。GELA による試験(LNH 93-4 試験)で デシン、ブレオマイシン、prednisone]に続いてメトトレキサート、エト は、low risk の限局期アグレッシブリンパ腫の高齢患者に対する治療で ポシド、イホスファミドおよびシタラビンによる地固め療法を施行)単独 CHOP 4 サイクルに RT を追加しても、CHOP 4 サイクル単独を上回る効果 またはリツキシマブとの併用は、CHOP(3 サイクル)+RT 単独またはリ は得られなかった。5 年無イベント生存(EFS)割合の推定値(それぞれ ツキシマブとの併用より優れていることが明らかになった 61%と 64%)では 2 群間に差はみられず、5 年 OS 割合の推定値はそれぞ このレジメンはかなりの毒性も伴っており、米国で使用できないビンデシ 20 れ 68%と 72%であった 。ただし、この試験では RT の実施が著しく遅れ たため、RT 群の患者のうち 12%が RT を受けなかった。 CHOP へのリツキシマブの追加(R-CHOP)と IFRT の有効性についても、 24,25 。ただし、 ンを含んでいる。 III~IV 期 高齢の進行期 DLBCL 患者おいて CHOP-21 にリツキシマブを追加するこ 限局期の DLBCL 患者を対象として報告されている。SWOG 0014 試験では、 とで PFS および OS が改善することを実証した GELA による試験 stage-modified IPI により定義された有害因子(bulky mass のない II 期、年 (LNH98-5 試験)の結果に基づき、R-CHOP-21 による化学療法が進行期 齢が 60 歳を超える、Performance Status が 2、または血清 LDH 高値)が 1 DLBCL 患者の標準治療となっている。この試験では、高齢患者(60~80 つでも認められる患者(N=60)を対象として、R-CHOP 3 サイクル後に 歳;N=399)が 8 サイクルの R-CHOP または CHOP にランダムに割り付 IFRT を施行する治療法が評価され、追跡期間中央値 5 年の時点で、4 年 けられた 21 26-28 。この試験の長期追跡によると、追跡期間中央値 10 年の時 PFS 割合が 88%、4 年 OS 割合が 92%であった 。過去データとの比較で 点で、PFS(36.5% vs 20%)、DFS(64% vs 43%)および OS(43.5% は、これらの結果はリツキシマブを含まない治療を受けた患者で得られた vs 28%)割合が R-CHOP 群で有意に良好であったことが示された 29。こ 生存割合(4 年 PFS および OS 割合がそれぞれ 78%と 88%)と比較して れらの試験結果は、この知見を IPI に従った危険因子数が 0 または 1 の若 良好であった。MabThera International Trial(MInT)では、CHOP 類似化学 年患者に拡張した MabThera International Trial(MInT;6 サイクルの R- 療法 6 サイクルと CHOP 類似化学療法 6 サイクル+リツキシマブを比較し CHOP または CHOP)22,23 とオランダの HOVON および Nordic Lymphoma 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-147 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 Group 試験(8 サイクルの R-CHOP-14 または CHOP-14)、ならびに、こ すべき点として、この大規模な前方視的研究では、IHC による GCB 型 の知見を 60 歳以上の患者で確認した ECOG/CALGB 試験の 3 つのランダ DLBCL と非 GCB 型 DLBCL の間に転帰の差が認められなかった。GELA ム化試験でも確認された 30,31 。ECOG/CALGB 9703 試験では、R-CHOP に による第 III 相試験である LNH03-6B 試験では、高齢(60~80 歳)の未治 よる寛解導入療法を受けた患者に対して第一寛解期にリツキシマブ維持療 療 DLBCL 患者 602 人を対象として、8 サイクルの R-CHOP-14 と R- 31 法を施行しても臨床的に有益とならないことも示された 。 CHOP-21 が比較された。追跡期間中央値 56 ヵ月の時点で、R-CHOP-14 German High Grade Study Group は、リツキシマブ導入前の一次治療とし て、dose-dense CHOP(CHOP-14)6 サイクルの方が CHOP-21 6 サイク ルより優れていることを明らかにした 32-34 。RICOVER 60 試験では、 CHOP-14 6 または 8 サイクルへのリツキシマブの追加(R-CHOP-14)に より、高齢患者(61~80 歳)の臨床転帰が CHOP-14 単独と比較して有意 に改善した 35,36 。観察期間中央値 82 ヵ月の時点で、R-CHOP-14 施行後の EFS は CHOP-14 施行後のそれと比較して有意に改善した(P<0.001)。 OS 割合も R-CHOP-14 による治療を受けた患者で有意に改善した。8 サイ クルの治療を受けた患者では、6 サイクルの治療を受けた患者と比較して、 毒性が増加した以外、臨床効果に差は認められなかった と R-CHOP-21 との間に 3 年 EFS 割合(56% vs 60%;P=0.7614)、PFS 割合(60% vs 62%)、OS 割合(69% vs 72%)の有意な差は認められな かった 38。G-CSF が投与された患者の割合は R-CHOP-14 群(90%)の方 が R-CHOP-21 群(66%)より高かったにもかかわらず、grade 3 または 4 の好中球減少は R-CHOP-14 群(74%、R-CHOP-21 群では 64%)でより 多く認められた。以上を総合すると、これらの試験結果から、R-CHOP-21 は依然として新規診断 DLBCL 患者に対する標準の治療レジメンであり、 リツキシマブ時代では、dose-dense 療法で認められる転帰は改善されない ことが示唆される。 36 。この試験では、 極めて高齢の(80 歳以上)患者は、R-CHOP の前方視的臨床研究に反映 リツキシマブ 8 回の投与を併用する 6 サイクルの R-CHOP-14 は、この患 されておらず、通常は full dose の治療に適格とならない。GELA 研究グル 者集団に望ましいレジメンであると結論された。 ープは、この問題について検討するため、80 歳以上の DLBCL 患者 149 人 現在、2 つのランダム化試験から、R-CHOP-21 と dose-dense R-CHOP-14 を比較したデータが報告されている 37,38。新規診断 DLBCL 患者 1,080 人を 含むより大規模な第 III 相ランダム化試験では、追跡期間中央値 46 ヵ月の 時点で、PFS または OS のいずれにも有意差が認められなかった 37。2 年 OS 割合は、R-CHOP-14 群で 82.7%、R-CHOP-21 群で 80.8%であった (P=0.3763)。対応する 2 年 PFS 割合は、それぞれ 75.4%と 74.8%であ った(P=0.5907)。毒性は同程度であったが、例外として R-CHOP-14 群における grade 3 または 4 の好中球減少の頻度が低く(31% vs 60%)、 これは全患者に対して G-CSF による一次予防が行われたのに対して、RCHOP-21 群では一次予防が行われなかったことを反映している を対象として、通常量のリツキシマブと減量した CHOP の併用(R-miniCHOP)の安全性および有効性を評価する多施設共同単群前方視的第 II 相 試験を実施した 39。追跡期間中央値 20 ヵ月の時点で、OS および PFS 中 央値がそれぞれ 29 ヵ月と 21 ヵ月であった。2 年 OS および PFS 割合は、 それぞれ 59%と 47%であった。追跡期間を延長した最新の報告によると、 4 年 PFS および OS 割合がそれぞれ 41%と 49%であった 40。Grade 3 以上 の好中球減少が最も高頻度で認められた血液毒性で、59 人で認められた。 本ガイドラインには、80 歳以上の高齢患者に対する治療選択肢として Rmini-CHOP を含めている。 37 。注目 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-148 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 Dose-adjusted EPOCH+リツキシマブ(DA-EPOCH-R)は、未治療の DLBCL 患者で有意な効果を示している 41,42 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 前述のように、MYC 再構成が BCL2 再構成を引き起こす転座 t(14;18)と同 。CALGB による多施設共同第 II 時に認められる「double-hit」リンパ腫の患者に対する標準治療は存在しな 相試験では、未治療 DLBCL 患者(N=69;PMBL 患者 n=10 を含む)を対 い。それらのリンパ腫は極めてアグレッシブな経過を示し、R-CHOP など 43 象として DA-EPOCH-R(6~8 サイクル)が評価された 。IPI スコアは、 の DLBCL に対する標準レジメンでの転帰は不良である 11,12。一様に標準の 全患者の 19%で high-intermediate risk、21%で high risk であった。追跡期間 R-CHOP で治療された DLBCL 患者 193 人の症例集積研究では、OS 中央値 中央値 62 ヵ月の時点で、全患者における 5 年 TTP 割合は 81%、OS 割合 (13 ヵ月 vs 95 ヵ月)、PFS 中央値(6 ヵ月 vs 95 ヵ月)、3 年 PFS 割合 は 84%であった。IPI スコアが low/low-intermediate risk、high-intermediate (46% vs 65%:P=0.012)および 3 年 OS 割合(46% vs 75%;P= risk、high risk であった患者での 5 年 TTP の割合はそれぞれ 87%、92%、 0.002)のいずれも「double-hit」リンパ腫患者の方がそれ以外のリンパ腫患 54%で(P=0.0085)、これらのサブグループにおける 5 年 OS 割合はそれ 者と比較して有意に不良であった 43 11 。より長期の追跡を行った別の研究で ぞれ 95%、92%、43%であった(P<0.001) 。5 年 TTP 割合は、GC 表 は、R-CHOP による治療を受けた「double-hit」DLBCL 患者における 5 年 現型のサブグループの方が非 GC 表現型のサブグループと比較して有意に PFS および OS 割合がそれぞれ 18%と 27%であった 12。これらの研究では 高く(100% vs 67%;P=0.008)、さらに GC 表現型では 5 年 OS 割合も さらに、MYC または BCL2 の単独の発現ではなく、MYC と BCL2 の両方の 高かった(94% vs 68%;P=0.04)。また非 GCB 型のサブグループのみ 蛋白の発現量(IHC により評価)が高い患者では、R-CHOP による治療後 では、腫瘍の proliferation index が高い(Ki-67 が 60%以上)と TTP および の転帰が有意に不良であったことも示された OS が有意に不良になるという関連性が認められた。発熱性好中球減少症 含めた多変量解析では、MYC/BCL2 の同時発現が依然として R-CHOP 後の が 36%(7%は grade 4)の患者にみられたが、grade 4 の重大な非血液毒 PFS および OS 不良を示唆する有意かつ独立予測因子であった 11,12。 性は観察されなかった。特に多くみられた grade 3 の非血液毒性は、神経 障害(25%)、疲労(16%)、不整脈(6%)などであった 43。CALGB が 実施している第 III 相ランダム化試験(CALGB 50303 試験)では、未治療 の DLBCL 患者を対象として、DA-EPOCH-R が R-CHOP との比較により評 価されている。この試験の結果はまだ公表されておらず、新規診断 DLBCL 患者に対する標準の初回治療として DA-EPOCH-R を推奨するにはエビデ ンスが不十分であるが、例外として、左室機能の不良、DLBCL とバーキッ トリンパ腫の中間的特徴を有する分類不能の B 細胞リンパ腫、原発性縦隔 B 細胞リンパ腫(PMBL)など、高度に選択された状況では、DA-EPOCHR の検討が妥当となる(PMBL については下記の考察セクションを参照)44。 11,12 。IPI スコアと細胞起源を 106 人 の 患 者 ( 77 % が MYC お よ び BCL2 再 構 成 を 特 徴 と す る 「double-hit」リンパ腫)を対象として最近実施された後方視的な多施 設共同解析では、R-EPOCH によって R-CHOP(P=0.01)または他の 強力な寛解導入レジメン(P=0.07)よりも多くの完全奏効が得られた 45 。さらに、R-EPOCH による治療を受けた患者では、一次治療で難治 性となる頻度が R-CHOP(P=0.005)または他の強力な寛解導入レジ メン(P=0.03)と比較して低かった。「double-hit」リンパ腫患者に おいて他のレジメンや造血幹細胞移植とともに R-EPOCH の有効性を 評価するには、前方視的研究が必要である。この予後不良な患者集団 の治療成績を改善するには、別の治療戦略が必要である。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-149 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 NCCN の推奨 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 可能であれば、新規レジメンの臨床試験への参加が推奨される。Bulky Bulky mass のない(病変が 10cm 未満)I 期または II 期の患者には、 mass または腎機能障害を有する患者の初回治療には、腫瘍崩壊症候 R-CHOP(3 サイクル)+IFRT の併用もしくは R-CHOP(6 サイク 群のモニタリングおよび予防を含めるべきである。 ル)単独または IFRT との併用が推奨される。化学療法の適応がない患 者には、IFRT が推奨される。Bulky mass(10cm 以上)がある患者は、 6 サイクルの R-CHOP 単独または局所 RT との併用で効果的に治療す ることができる(カテゴリー1)。 副鼻腔、精巣または骨髄に大細胞型リンパ腫の病変がある患者や LDH 値が高く節外病変部位が 2 つ以上ある患者など、一部の患者では CNS 再発のリスクが高くなる 55-58 。このような患者の至適な管理方針はま だ研究段階にあるが、本 NCCN ガイドラインでは現時点で、メトトレ 進行期患者には、R-CHOP-21 による治療が推奨される(カテゴリー1)。 キサートおよび/またはシタラビンの髄腔内投与 4~8 回またはメトト 一部の症例では、bulky mass の部位に対する RT が有益となりうる(カ レキサート 3~3.5g/m2 の全身投与による CNS 予防を推奨している。 テゴリー2B)。初回治療としては R-CHOP-21 が推奨されるが、特定の CNS の実質病変が同時にみられる患者には、メトトレキサートの全身 状況では、アントラサイクリン系薬剤をベースとする同等の他のレジメ 投与(3~8g/m2)を治療計画に組み込むべきであり、髄膜病変が同時 ンが許容される。推奨される代替の選択肢としては、dose-adjusted にみられる患者には、メトトレキサートおよび/またはリポソーマル・ EPOCH(エトポシド、prednisone、ビンクリスチン、シクロホスファ シタラビンの髄腔内投与 4~8 回ならびに/もしくはメトトレキサート 3 ミ ド 、 ド キ ソ ル ビ シ ン ) + リ ツ キ シ マ ブ ( カ テ ゴ リ ー 2B ) 、 ~3.5g/m2 の全身投与を採用すべきである。大量メトトレキサートの投 dose-dense R-CHOP-14(カテゴリー3)などがある。 与時には、補液とアルカリ化による前治療を行い、メトトレキサート 本 NCCN ガイドラインでは、非常に状態の悪い患者と左室機能が不良 の点滴を開始してから 24 時間後にロイコボリンを投与すべきである。 な患者に対する一次治療の選択肢に次のレジメンを含めている: さらに腎および肝機能をモニタリングする必要がある。R-CHOP の次 R-mini-CHOP(80 歳以上の状態の悪い患者向け)39,40 CEPP(シクロホスファミド、エトポシド、prednisone、プロカルバ ジン)+リツキシマブ 46 CDOP(シクロホスファミド、リポソーマル・ドキソルビシン、ビン クリスチン、prednisone)+リツキシマブ 47-49 CNOP(シクロホスファミド、ミトキサントロン、ビンクリスチン、 prednisone)+リツキシマブ 50-53 dose adjusted EPOCH+リツキシマブ prednisone)+リツキシマブ すべきである。メトトレキサート全身投与とロイコボリン投与は RCHOP-21 に安全に組み込まれた実績があり、メトトレキサートは RCHOP の 21 日サイクルの 15 日目に投与される 59。 治療効果判定とフォローアップ治療 寛解導入療法で無効または進行となった患者を同定するため、治療中の再 病期診断を行う。残存腫瘤が線維化と生存腫瘍のどちらであるかを判定す 41,42 CEOP ( シ ク ロ ホ ス フ ァ ミ ド 、 エ ト ポ シ ド 、 ビ ン ク リ ス チ ン 、 54 のサイクルを開始する前に、血球数が完全に回復していることを確認 るには、PET が特に有用となる場合がある。2~4 サイクルの寛解導入化学 療法後の PET 陰性は良好な転帰と関連することが、いくつかの研究で報告 されている 60-63 。一次治療でアントラサイクリン系薬剤をベースとする寛 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-150 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 解導入化学療法(41%の症例ではリツキシマブを併用)を受けたアグレッ の終了後から RT を開始する前までに、それまでに陽性となった検査をす シブリンパ腫患者(N=90)において、2 サイクルの寛解導入療法後に べて含めて、評価を行うべきである。治療が完了したら、直ちに治療終了 PET 陰性であった患者(n=54)では、2 年 EFS 割合(82% vs 43%;P< 時の再病期診断を行う。治療終了から再病期診断までの至適間隔は不明で 0.001)および OS 割合(90% vs 61%;P=0.006)が PET 陽性であった患 ある。それでも当委員会は、治療完了から 6~8 週間後に PET を施行する 62 者(n=36)と比較して有意に高かった 。CHOP または CHOP 類似レジ よう推奨している。 メン(49%の症例ではリツキシマブを併用)による一次治療を受けたアグ レッシブリンパ腫患者(N=103)を対象とした別の研究では、4 サイクル の寛解導入療法後の PET 陰性の患者(n=77)の方が PET 陽性の患者(n =22)よりも、5 年 EFS 割合が有意に高かった(80% vs 36%;P< 0.0001)63。ただし、治療中の PET(interim PET)では偽陽性となることが あり、免疫化学療法を受けた患者の一部では、interim PET が陽性でも良好 な長期成績が得られている。DLBCL 患者における interim PET(4 サイクル の accelerated R-CHOP 後)の意義を評価した前方視的研究において、 interim PET が陽性となった患者 37 人のうち、生検で残存病変ありと確認 されたのは 5 人のみとなり、interim PET が陽性で生検は陰性であった患者 における PFS は、interim PET が陰性であった患者と同じであった 64。より 最近の後方視的解析(R-CHOP 6~8 サイクルによる治療を受けた新規診断 DLBCL 患者 88 人)では、interim PET による PFS の予測能が評価され、 interim PET が陽性の患者と陰性の患者では、2 年 PFS 割合にわずかな差し か報告されず、2 年 PFS 割合はそれぞれ 85%と 72%であった 65。対照的 に治療終了時の PET では、PFS が高い精度で予測され、2 年 PFS 割合は最 終の PET が陽性の患者と陰性の患者でそれぞれ 83%と 64%であった(P <0.001)。 寛解導入療法後に CR が得られた患者に対するサーベイランスを目的とす るルーチンの画像検査については、依然として大きな議論がある。画像検 査での陽性所見は、無症候性の早期再発を来した患者を同定する上で有用 となりうるが、偽陽性が依然として多くみられ、課題となっているほか、 医療費の増大に加え、患者に対する不必要な放射線曝露につながる可能性 もある。寛解導入化学療法により CR が得られた DLBCL 患者(N=117) を対象として CT によるサーベイランス(化学療法完了から 3 および 12 ヵ 月後に実施)を評価した研究では、35 人が再発したが、そのうち無症状の 患者に対するフォローアップ CT で検出された再発例はわずか 6%で、再発 例の 86%では再発による新たな症状または徴候が認められた 66。そのため 同研究では、寛解導入療法後に CR が得られた患者における早期再発の検 出を目的とする CT によるルーチンサーベイランスの価値は限られている と結論された。初回化学療法で CR が得られた後に再発したアグレッシブ リンパ腫患者(N=108)を対象として画像検査によるサーベイランスを評 価した後方視的研究では、無症状の患者に対する画像検査で検出された再 発は全体の 20%であった 67。残り 80%の症例では、臨床的な徴候・症状に よって再発が同定された。さらに、画像検査で再発が検出された症例では、 再発時の aaIPI スコアが low risk である患者集団を代表している可能性が高 したがって、interim PET を治療方針変更の指針とすることは推奨されない。 かった 67 。したがって、寛解中のルーチンの画像検査は、再発時点で限局 interim PET の結果に基づき治療方針の変更を検討する場合には、真の陽性 期である患者を同定する上では有用となる可能性があるが、最終的な転帰 であることを確認するために、残存腫瘤の生検を繰り返し施行することが は改善しないことが示されている。 推奨される。寛解導入療法を受けている患者には、化学療法 3~4 サイクル 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-151 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 リンパ腫に対する寛解導入療法後に CR が得られた患者を対象として PET 用性が評価され、治療終了後の予定フォローアップ来院時に施行する画像 (寛解導入療法の完了から 6、12、18、24 ヵ月後に施行)の役割を評価し 検査でのサーベイランスによって臨床症状の出現前に DLBCL の再発が検 た前方視的研究では、PET によるサーベイランスは早期再発の検出に有用 出された患者の割合がわずか 1.5%(537 人中 8 人)であったことが報告さ であることが明らかにされた 68 。この研究のアグレッシブリンパ腫患者の コホート(n=183)において、フォローアップの PET で真の再発が検出さ れた患者の割合は、6 ヵ月時点で 10%、12 ヵ月時点で 5%、18 ヵ月時点で 11%であり、PET の偽陽性率は 1%と低かった(インドレントおよびアグ レッシブ NHL 患者の両コホートを含む)68。183 例中 8 例(4%)は PET による結果が不確定で、そのうち 6 例は生検での評価に基づき再発が確認 された。寛解導入療法後に CR が得られた DLBCL 患者(N=75)を対象と してフォローアップでの PET/CT の使用を評価した後方視的研究では、フ ォローアップでの PET/CT により 27 例で再発が検出され、そのうち 23 例 は生検での評価に基づき再発が確認されたことから、再発の検出における PET/CT の陽性適中率は 0.85 であった 69。この研究では、患者の年齢(60 歳を超える)と再発の臨床徴候の存在が再発の有意な予測因子であった 69 。 最近実施された複数の後方視的研究で得られたデータからも、PET または CT によるルーチンサーベイランスの再発検出における有用性は大多数の DLBCL 患者で限定的であることが示唆されている。CHOP 単独または RCHOP による治療を受けた DLBCL 患者を対象として PET によるサーベイ ランスの性能を比較した研究では、R-CHOP による治療を受けた患者で偽 れた 72。 再発の検出を目的とした画像検査によるルーチンサーベイランスが転帰を 改善することを実証したエビデンスが得られていないことから、本 NCCN ガイドラインでは、初回治療後に CR が得られた I~II 期の患者に対して、 ルーチンのサーベイランスを目的とする PET または CT の施行を推奨して いない。初回治療後に寛解が得られた III~IV 期の患者については、本 NCCN ガイドラインでは、治療完了後最大 2 年間にわたり 6 ヵ月に 1 回を 超えない頻度で CT を施行し、その後は臨床的に適応がない限り、ルーチ ンサーベイランスとしての画像検査は継続しないよう推奨している。サー ベイランスとしての画像検査を施行する場合は、大多数の患者にとって PET/CT より CT の方が望ましい。 I~II 期に対する治療中および治療終了時の効果判定 治療計画に短期コースの治療とその後の RT が含まれる場合、RT の前に再 度の PET を含めた再病期診断を行うべきであるが、これは、その結果によ って RT の線量が変わってくるためである(本ガイドラインの「放射線療 法の原則 」を参照)。フルコースの治療については、治療中の再病期診断 陽性率が高いことが明らかにされた(77% vs 26%;P<0.001)70。また別 で奏効が確認された場合も、予定した治療コースを完了する。 の研究では、IPI スコアが 3 未満の患者では PET-CT によるサーベイランス 治療中の再病期診断で PR が確認された場合は、線量を高めた RT が適切 の陽性適中率が 56%であったのに対して、IPI スコアが 3 以上の患者では となる(本ガイドラインの「放射療法の原則」の節を参照)。あるいは、 80%であったことが報告され、初回治療後に CR が得られた大多数の患者 再び生検検体を採取し、そこで陽性であれば、二次治療とその後の自家造 では PET-CT によるサーベイランスの役割は非常に限定的であることが示 血幹細胞移植併用大量化学療法(HDT/ASCT)に進むことも可能である。 唆された 71 。最近実施された別の多施設共同後方視的研究では、アントラ 治療中の評価で PR と判定された患者は、臨床試験への参加が適切である。 サイクリン系薬剤をベースとする免疫化学療法を受けた DLBCL 患者 537 これらの 2 つの選択肢間の決定は、臨床的な根拠に基づいて判断される場 例の前方視的コホートを対象として、画像検査によるサーベイランスの有 合が多い。HDT/ASCT に適格でない患者には、RT が適切である。最良部分 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-152 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 奏効(very good partial response)がみられた場合には、高線量の RT も妥 第一寛解期における HDT/ASCT による地固め療法の役割 当な選択となる。難治性または一次治療で進行と判定された患者は、難治 GELA によるランダム化試験である LNH87-2 試験では、寛解導入療法後に 例または再発例として扱う。 初回 CR が得られた DLBCL 患者に対して、逐次化学療法または HDT/ASCT 治療が完了したら、直ちに治療終了時の再病期診断を行う。再病期診断を 目的とする画像検査は、治療完了後 6~8 週間以内に行うべきである。治療 終了時の再病期診断後は、CR が確認された患者には、定期的なフォロー アップ(5 年間は 3~6 ヵ月毎、その後は年 1 回または臨床的に適応となり 次第)が推奨される。このような患者では、CT によるフォローアップは臨 床的に適応がある場合にのみ推奨される。効果が PR であった患者と無効 または進行と判定された患者は、再発・難治例に関する記載に従って治療 する。 III~IV 期に対する治療中および治療終了時の効果判定 治療中の病期診断(R-CHOP-21 2~4 サイクルの終了後)で CR または PR が確認された場合も、R-CHOP 計 6 サイクルの予定されたコースを完了す る。治療が完了したら、直ちに治療終了時の再病期診断を行う。再病期診 断を目的とする画像検査は、治療完了後 6~8 週間以内に行うべきである。 CR が確認された患者では、経過観察が望ましい。一部の高リスク患者で は、初診時の bulky mass に対する RT(カテゴリー2B)または一次治療と しての HDT/ASCT による地固め療法を考慮してもよい(カテゴリー2B、第 一寛解期における HDT/ASCT による地固め療法の役割について記載した次 の節を参照)。CR が得られた患者には、定期的なフォローアップを実施 する(5 年間は 3~6 ヵ月毎、その後は年 1 回または臨床的に適応となり次 第)。このような患者では、CT によるフォローアップを治療完了後 2 年間 は 6 ヵ月に 1 回を超えない頻度で実施し、その後は臨床的に適応となった 際にのみ実施すべきである。効果が PR(初回治療完了後)であった患者 と無効または進行と判定された患者は、再発・難治例に関する記載に従っ て治療する。 のいずれかによる地固め療法が施行された 73 。この試験では転帰の差は前 方視的に認められなかったが、aaIPI が high-intermediate risk/high risk の患者 (n=236)を対象とした後方視的なサブセット解析により、 highintermediate risk/high risk のサブセットでは HDT/ASCT での 8 年 DFS 割合 (55% vs 39%;P=0.02)および 8 年 OS 割合(64% vs 49%;P=0.04) が逐次化学療法と比較して有意に良好であったことが明らかにされた 73 。 この試験は、リツキシマブを含む寛解導入化学療法が登場する前に実施さ れたものである。 最近、いくつかのランダム化試験により、リツキシマブを含む一次免疫化 学療法に続いて up-front で施行する HDT/ASCT の役割が前方視的に評価さ れた。フランスの GOELAMS 075 試験では、60 歳以下の DLBCL 患者(評 価可能症例 N=286)が 8 サイクルの R-CHOP-14 またはリツキシマブ+大 量化学療法(R-HDT)に続いて ASCT を受ける治療法にランダムに割り付 けられた 74。3 年 PFS 割合および OS 割合がそれぞれ 76%と 83%となり、 治療群間に有意な差は認められなかった 74。German High-Grade NHL Study Group によるランダム化試験では、60 歳以下のアグレッシブリンパ腫患者 (評価可能症例 N=262)に対して、8 サイクルの CHOEP-14+6 回のリツ キシマブ投与の併用(R-CHOEP-14)または 4 サイクルの MegaCHOEP+6 回のリツキシマブ投与+その後の ASCT(R-MegaCHOEP)による治療が 施行された 75 。R-CHOEP-14 群と R-MegaCHOEP 群との間で PFS(3 年 PFS 割合:それぞれ 74% vs 70%)または OS(3 年 OS 割合:それぞれ 85% vs 77%)に有意な差は認められなかった。aaIPI が high-intermediate risk(スコア 2)であった患者では、R-CHEOP-14 での EFS 割合(75.5% vs 63.5%;P=0.0509)および OS 割合(91% vs 77.1%;P=0.01)が RMegaCHOEP 群と比較して有意に良好であった 75。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-153 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 Italian Lymphoma Foundation によるランダム化試験である DLCL04 試験で 再発・難治例 は、65 歳以下の DLBCL 患者 399 人がリツキシマブを含む 2 つのレジメン 再発・難治性患者における HDT/ASCT の役割は、国際共同ランダム (8 サイクルの R-CHOP-14 または 6 サイクルの R-MegaCHOP-14)による 化第 III 相試験(PARMA 試験)で明らかにされている 一次治療を単独または HDT/ASCT との併用で施行する 4 つの治療法にラン は、1 回目または 2 回目の再発後の DHAP(デキサメタゾン、シスプ ダムに割り付けられた 76 78 。この試験で 。3 年 PFS 割合は、HDT/ASCT 実施群の方が ラチン、およびシタラビン)化学療法による寛解導入療法で反応が得 HDT/ASCT 非実施群と比較して有意に高かったが(70% vs 59%;P= られた DLBCL 患者(N=109)が、追加で DHAP 化学療法+RT を受 0.010)、3 年 OS 割合(81% vs 78%;P=0.556)では 2 群間に有意な差は ける群と RT+HDT/ASCT を受ける群にランダムに割り付けられた。 認められなかった。さらに、リツキシマブをベースとする 2 つの一次治療 移植群の方が非移植群と比較して 5 年 EFS 割合が有意に高く(46% レジメン間でも、3 年 PFS 割合の有意な差は認められなかった。SWOG vs 12%;P=0.001)、同様に 5 年 OS 割合も高かった(53% vs 9704 試験では、IPI が high-intermediate/high risk であった DLBCL 患者(N= 32%;P=0.038)78。この試験は、リツキシマブが使用可能になる前 253)が 5 サイクルの CHOP または R-CHOP による寛解導入療法に続いて に実施されたものである。EBMT 症例登録のデータを用いた最近の後 初回寛解が得られた場合は 3 サイクルの R-CHOP または HDT/ASCT を施 方視的解析では、救援療法後に 2 回目の CR が得られた患者(N= 行する治療法にランダムに割り付けられた 77 。HDT/ASCT 群の方が免疫化 470)における HDT/ASCT の役割が評価された 79 。この解析では、 学療法単独群と比較して 2 年 PFS 割合(69% vs 56%;P=0.005)が有意 25%の患者が ASCT の前にリツキシマブを含む治療を受けていた。全 に高かったが、2 年 OS 割合(それぞれ 74% vs 71%)に有意な差は認めら 患者における ASCT 後の 5 年 DFS および OS 割合は、それぞれ 48% れなかった。ただし、IPI が high risk の患者を対象とした後方視的なサブセ と 63%であった。ASCT 後の DFS 中央値は 51 ヵ月で、初回 CR の持 ット解析では OS の改善が観察され、このサブグループでは HDT/ASCT で 続期間(11 ヵ月;P<0.001)よりも有意に長かった。過去にリツキ の 2 年 PFS 割合が 75%であったのに対し、免疫化学療法では 41%で、2 シマブによる治療を受けた患者のサブグループ(中央値で未達 vs 10 年 OS 割合はそれぞれ 82%と 63%であった 77。 ヵ月;P<0.001)と一次治療後 1 年以内に再発した患者のサブグルー 以上の研究を総合しても、リツキシマブをベースとする一次免疫化学療法 プ(中央値で 47 ヵ月 vs 6 ヵ月;P<0.001)でも、ASCT での DFS と比較して、HDT/ASCT を up-front で行うことの有益性は認められなかっ は初回 CR の持続期間よりも有意に長かった 79。 た。有益となるのは IPI で high risk と判定された患者に限られると示唆され ることから、更なる前方視的評価の実施が必要である。現時点で、up-front での HDT/ASCT の施行は一部の高リスクの状況(カテゴリー2B)または臨 床試験の枠内でのみ推奨される。 二次治療の有効性は二次治療時点での aaIPI によって予測される 80,81 。 さらに、移植前の PET 所見も HDT/ASCT 後の予測因子として同定さ れている 82,83 。移植前の PET 陽性と化学療法抵抗性には、転帰不良と の関連が報告されている 84,85 。GEL-TAMO グループと ABMTR が報告 した試験結果からは、CR は得られていないものの化学療法感受性が 維持されている患者には HDT/ASCT を考慮すべきと示唆される 86-88。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-154 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 再発・難治性の DLBCL 患者における HDT/ASCT 前の二次治療として、い くつかの化学療法レジメンが評価されている 89-94 。しかしながら、そのい ガイドライン索引 NHL 目次 考察 合はそれぞれ 29%と 62%であった(P=0.011)。MYC 再構成が認められ る患者での 4 年 PFS 割合は、R-DHAP で 17%、R-ICE で 19%であり、OS 102 ずれも望ましいレジメンとは認識されていない。外来治療としては、難治 割合はそれぞれ 26%と 31%であった 性の B 細胞リンパ腫患者(N=28)においてリツキシマブとイホスファミ しては、新しいアプローチが必要である。興味深いことに、CORAL 試験 ド+カルボプラチン+エトポシドの併用(R-ICE)により 71%の ORR のサブグループ解析(Bio-CORAL)によると、GC 表現型(Hans アルゴリ (CR 割合は 25%)が得られ、1 年 EFS および OS 割合がそれぞれ 60%お ズムに基づく)の患者では、R-DHAP によって PFS の改善(3 年 PFS 割 92 。これらのリスクの高い患者に対 103 よび 72%と推定された 。再発・難治性 DLBCL 患者(N=34)を対象とし 合:52% vs R-ICE で 31%)が得られていた た第 II 相試験では、R-ICE による CR 割合が 53%となり、ICE 単独の治療 表現型の患者では認められなかった(3 年 PFS 割合:R-DHAP で 32% vs を受けた既存対照(27%)より有意に良好であった 93 。ゲムシタビンベー スの化学療法レジメンとリツキシマブの併用についても、再発・難治性 DLBCL 患者で有効であることが示されている 95-98 。再発・難治性 DLBCL 患者におけるリツキシマブ単剤での効果は大きくなく、状態の悪い高齢患 者のみに使用される 99。 。このような差は、非 GC R-ICE で 27%)103。 CORAL 試験では、ASCT 後のリツキシマブ維持療法(1 年間にわたり 2 ヵ 月毎に投与)の役割を評価することも計画されていた。ASCT 後にリツキ シマブ維持療法群と経過観察群にランダムに割り付けられた患者(n= 242)において、4 年 EFS 割合(ASCT 終了後)は両群間で同程度となり、 101 国際共同ランダム化グループ共同試験(CORAL 試験;N=477)では、再 リツキシマブ群で 52%、経過観察群で 53%であった 発・難治性 DLBCL 患者に対する二次治療として、R-ICE または R-DHAP がみられた患者の割合も両群で同程度であった。さらに、4 年 OS 割合に に続いて化学療法感受性の患者全例に ASCT を施行する治療法が比較され も統計学的に有意な差は認められなかった(それぞれ 61% vs 65%)。重 た 100,101 。増悪または再発 。両治療群の成績に有意な差は認められなかった。ORR は R-ICE 篤な有害事象の頻度はリツキシマブ維持療法群の方が高かった。この試験 後で 63%、R-DHAP 後で 64%であった。4 年 EFS 割合は R-ICE で 26%、 によって ASCT 後のリツキシマブ維持療法が経過観察より有益ではないこ R-DHAP で 34%となり(P=0.2)、4 年 OS 割合はそれぞれ 43%と 51%で とが示されたことを考慮すると、この状況における維持療法を推奨するこ あった(P=0.3) 101 。したがって、どちらのレジメンも再発・難治性 DLBCL 患者に対する許容可能な選択肢である。注目すべきことに、RCHOP による初回治療終了後 1 年未満で再発した患者の転帰は特に不良で、 その 3 年 PFS 割合は 23%であった。さらに、MYC 再構成が認められた (BCL2 および/または BCL6 再構成を同時に認めるかどうかは問わない) 患者のサブグループでは、治療群に関係なく転帰が不良であった 102 。4 年 PFS 割合は、MYC 再構成が認められる患者では 18%であったのに対し、 MYC 再構成が認められない患者では 42%となり(P=0.032)、4 年 OS 割 とはできない 101。 造血幹細胞移植に適格でないか移植後に再発した再発・難治性 DLBCL 患 者については、ベンダムスチンとリツキシマブの併用(BR)がいくつかの 試験で評価され、期待できる成績が得られている。再発・難治性のアグレ ッシブ NHL 患者(N=9;DLBCL 患者は n=5)を対象とした BR レジメン の小規模用量漸増試験では、BR レジメンにおけるベンダムスチンの用量 を 90mg/m2 とした群(n=3)で PR が 1 人に認められた一方、ベンダムス チンの用量を 120mg/m2 とした群(n=6)では CR が 5 人、PR が 1 人に認 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-155 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 められた 104 。高齢の再発・難治性 DLBCL 患者(59 人;年齢中央値 74 歳;評価可能症例 48 人)では、BR 併用療法(ベンダムスチンの用量は ガイドライン索引 NHL 目次 考察 すべきである。推奨されるレジメン(単独またはリツキシマブとの併用) には以下のものがある: 2 120mg/m )による ORR が 45.8%(CR が 15.3%;PR が 30.5%)であった 105 。奏効期間中央値と PFS 中央値は、それぞれ 17.3 ヵ月と 3.6 ヵ月であっ た。最も多くみられた grade 3 または 4 の毒性は骨髄抑制であった。再 発・難治性 DLBCL 患者(N=59;年齢中央値 67 歳)を対象として最近実 施された BR レジメン(ベンダムスチンの用量は 120mg/m2)の第 II 相試験 では、ORR が 63%となり、37%の患者で CR が得られた 106 。前治療数は 1~3 で、全例が ASCT に不適格と判定されていた(もしくは ASCT を受け ていた)。ほぼすべての患者(97%)がリツキシマブを含むレジメンでの 治療歴を有していた 106。BR レジメンでの PFS 中央値は約 7 ヵ月であった。 最も多くみられた grade 3 または 4 の毒性は骨髄毒性で、好中球減少 DHAP(デキサメタゾン、シスプラチン、シタラビン) ESHAP(メチルプレドニゾロン、エトポシド、シタラビン、シスプラチ ン) GDP(ゲムシタビン、デキサメタゾン、シスプラチン) GemOx(ゲムシタビン、oxaliplatin) ICE(イホスファミド、カルボプラチン、エトポシド) MINE(ミトキサントロン、イホスファミド、メスナ、エトポシド) 二次化学療法のレジメンで CR または PR が得られた患者には、HDT/ASCT 単独または RT との併用による地固め療法をさらに考慮すべきである(CR (76%)と血小板減少(22%)などがみられた 106。 患者ではカテゴリー1)。HDT/ASCT 前の IFRT は、良好な局所制御をもた リツキシマブ+ゲムシタビン+oxaliplatin で構成されるレジメン(R- る RT を造血幹細胞移植の前または後に追加することも可能である。同種 GemOx)も、移植に不適格とされた再発・難治性 DLBCL 患者を対象とし 造血幹細胞移植の選択肢も含めて、適切な臨床試験への参加を考慮しても て評価されている らし、治療成績を改善することが示されている 107-109 。再発・難治性の B 細胞リンパ腫患者 46 人を対象 としたパイロット研究では、大多数の患者(72%)が DLBCL であり、RGemOx による ORR が 83%となり、半数の患者で CR が得られた 107 。こ の研究での 2 年 EFS および OS 割合は、それぞれ 43%と 66%であった。 その後の多施設共同第 II 相試験では、再発・難治性 DLBCL 患者 49 人が含 まれ、R-GemOx による ORR は 61%(CR 44%+PR 17%)であった 109 。 5 年 PFS および OS 割合は、それぞれ 12.8%と 13.9%であった。 110 。以前の病変部位に対す よい。 HDT/ASCT に適格でない患者は、臨床試験の枠内で治療を受けるべきであ る。もしくは、適切な臨床試験がない状況では、リツキシマブ単剤、ベン ダムスチン単剤またはリツキシマブとの併用 111、lenalidomide(非 GC 型の DLBCL 患者が対象)単剤またはリツキシマブとの併用 112-116 、もしくは 117,118 dose-adjusted EPOCH 、CEPP(シクロホスファミド、エトポシド、 prednisone、プロカルバジン)46、GDP95,119、GemOx107-109 などの多剤併用 NCCN の推奨 化学療法レジメン(単独またはリツキシマブとの併用) による治療が可能 再発時点で化学療法感受性のある再発・難治性患者では、HDT/ASCT が選 である。 択すべき治療法である。HDT/ASCT の適応がある再発・難治性 DLBCL 患 者には、二次化学療法を単独またはリツキシマブとの併用(リツキシマブ を含むレジメンの前治療で難治性と判定されたか否かに依存する)で施行 HDT/ASCT 後に再発した患者は、臨床試験の枠内で治療を受けるべきであ り、そうでなければ治療を個別化するべきである。ただし、連続 3 つのレ 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-156 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 ジメンで進行と判定された患者では、長期の無病期間が認められた場合を 患者 141 人を対象とした後方視的解析では、節外病変部位が複数あること 除いて、現時点で利用可能な化学療法レジメンで追加の利益が得られる可 と初回治療の種類が EFS の予測因子であったが、OS の予測因子は初回治 能性は低い。再発・難治性の DLBCL 患者については、全例で臨床試験へ 療の種類のみであった 124。 の登録を考慮すべきである。 後方視的解析では、強力な化学療法レジメンは CHOP より有効性が高いと 125-127 原発性縦隔大細胞型 B 細胞リンパ腫(PMBL) 考えられ PMBL は、組織学的に DLBCL と鑑別することのできる、明確な特徴をもっ れらの研究はリツキシマブ導入前の時代に実施されたものである た NHL の亜型である。年齢中央値が 35 歳であるように若年成人に多く発 RT の役割については、ランダム化試験で前方視的に確認する必要がある。 、IFRT の追加に PFS の改善との関連が示されているが、こ 128,129 。 。PMBL は ある後方視的研究では、MACOP-B または VACOP-B へのリツキシマブの 胸腺 B 細胞から発生し、最初の発生部位から鎖骨上、頸部、肺門リンパ節 追加は臨床成績の有意な差にはつながらないようであったが、CHOP に追 生する傾向があり、わずかではあるが女性に多くみられる へ広がり、縦隔および肺に浸潤する 120,121 120 。初回診断時に広範な節外病変を認 めることは少なく、その頻度は約 4 分のであるが、再発時にはより多くな る可能性がある 121 。縦隔腫瘤の急速な成長に関連した臨床症状として、上 大静脈症候群、心膜液貯留、胸水などがみられる。 加した場合には成績が改善されるようであった 125,130-132。 R-CHOP による治療を受けた PMBL 患者 63 人の後方視的解析によると、 一次治療での寛解導入不成功の割合が 21%で、予後不良因子は進行期と IPI スコアでの high risk であったことが明らかになった。これらのデータか 遺伝子発現プロファイリングにより PMBL は DLBCL とは別の疾患である ら、特に high risk の PMBL 患者において、化学療法の基本となる至適レジ ことが示されており、PMBL の遺伝子発現パターンはむしろ古典的ホジキ メンが R-CHOP であるかどうかについて疑問が提起されている 133 。RT を 。PMBL は B 細胞抗原を発現して 併用しない dose-adjusted EPOCH-R レジメン(DA-EPOCH-R)に関する おり、表面免疫グロブリンは認められない。PMBL は CD19+、CD20+、 NCI による小規模な前方視的研究では、追跡期間中央値 4 年時点での EFS CD22+、CD21−、IRF4/MUM1+かつ CD23+であり、BCL2 と BCL6 の発現 が 91%という、期待できる成績が示された。その後の NCI による第 II 相試 は一定でない。CD30 は 80%以上の症例で不均一な弱陽性となり、ときに 験では、未治療の PMBL 患者 51 人を対象として、RT を併用しない DA- ンリンパ腫(CHL)に類似している CD15 の発現がみられる 122,123 121 。CD10 は 8~32%の症例で陽性となる。PMBL EPOCH-R(6~8 サイクル)+フィルグラスチムが前方視的に評価された は HLA クラス I または II 分子の発現量が低いことも特徴とする。PMBL と 44 CHL の特徴を複合的に示す縦隔グレーゾーンリンパ腫の症例がまれに認め 局所病変が、1 人で増悪が認められ、そのうち 2 人には縦隔に対する RT が られる。PMBL でよくみられる細胞遺伝学的異常としては、染色体 9p24 必要となり、1 人では切除生検後に経過観察が行われた。追跡期間中央値 (50~75%の患者で JAK2 を含む)および染色体 2p15(転写因子 NF-κB フ 63 ヵ月時点での EFS および OS 割合は、それぞれ 93%と 97%であった。 ァミリーのメンバーをコードする c-REL を含む)の増幅や染色体 1p、3p、 Grade 4 の好中球減少および血小板減少が、それぞれ 50%および 6%の治 13q、15q および 17p の欠失などがある 121 。診断時点での PMBL の予後を 判定する上での年齢調整 IPI の有用性は限られている 120,124,125 。MSKCC の 。29%の患者が IV 期であった。DA-EPOCH-R 療法後には 2 人で残存する 療サイクルで認められた。発熱性好中球減少症による入院が 13%の治療サ イクルで認められた 44。この試験では、DA-EPOCH-R が PMBL 患者に対し 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-157 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 て非常に有効なレジメンであり、大多数の患者で RT の必要性が回避され Dose-adjusted R-EPOCH(6 サイクル)44+残存局所病変に対 する RT R-CHOP(4 サイクル)とその後の ICE(3 サイクル)±RT(カ テゴリー2B)135 ることが示された。理想的には、これらの観察結果をより大規模な前方視 的研究で確認すべきである。 CHOP 類似レジメンを単独またはリツキシマブとの併用で評価したランダ ム化試験である MInT における PMBL 患者のサブグループ(N=87)を対象 とした解析では、リツキシマブの追加により CR 割合(80% vs リツキシマ ブ非併用群で 54%;P=0.015)と 3 年 EFS 割合(78% vs 52%;P= 0.012)が有意に改善したが、OS 割合(89% vs 78%;P=0.158)では有意 な改善が認められなかった 131 。PMBL 患者を観察期間中央値で 62 ヵ月に わたり追跡した最近の報告では、5 年時点でもリツキシマブ併用群の高い EFS 割合(79% vs 47%;P=0.011)が維持されていた 134。5 年 PFS 割合 (90% vs 60%;P=0.006)もリツキシマブ群で有意に高く、5 年 OS 割合 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 治療終了時の PET-CT は必須と考えられており、治療終了時の PET-CT が 陰性で、かつ初診時に bulky mass がなかった場合は、経過観察としてもよ い。縦隔の残存腫瘤がよくみられる。初回治療が R-CHOP であった患者で、 特に原発腫瘍で FDG の取込み活性の高い状態が持続している場合は、RT による地固め療法を考慮することができる。より強力な治療(例えば、 dose-adjusted EPOCH-R)の施行後に PET-CT 陰性となった患者では、経過 観察が適切な場合がある。PET-CT が陽性となり、追加治療を検討してい る場合は、生検が推奨される。 (90% vs 78%)では有意な差は認められなかったが、この試験の DLBCL グレーゾーンリンパ腫 患者での OS と同程度であった(リツキシマブ併用群で 92% vs 非併用群 グレーゾーンリンパ腫とは、異なるリンパ腫の亜型を代表する組織学的お で 81%;P<0.001)134。ただし、MInT 試験では IPI スコアが 0~1 の low よび臨床的特徴が重複してみられる、一群のリンパ腫を指す用語である risk の若年患者のみが対象とされていた。Dose-dense R-CHOP に続いて 大細胞型 B 細胞リンパ腫の文脈におけるグレーゾーンリンパ腫は、2008 年 ICE による地固め療法(RT は併用しない)を施行する治療も PMBL 患者に WHO 分類の「DLBCL と古典的ホジキンリンパ腫(CHL)の中間的特徴を 非常に有効であり、MInT での R-chemotherapy に関する前述の解析結果と 有する分類不能の B 細胞リンパ腫」に該当する 134,136-138。その他の類義語と 同程度の成績であった 135 。追跡期間中央値 3 年の時点で、生存例における 136 。 して、ホジキンリンパ腫の特徴を有する大細胞型 B 細胞リンパ腫や、ホジ OS および PFS 割合がそれぞれ 88%と 78%であった 135。 キン様未分化大細胞リンパ腫(Hodgkin-like anaplastic large cell lymphoma) ランダム化試験が実施されていないため、PMBL 患者に対する至適な一次 などがある。グレーゾーンリンパ腫の患者では、縦隔病変を認める場合も 治療については、NHL の他の亜型よりも多くの議論がある。しかしながら、 あれば、認めない場合もある。臨床的には、縦隔グレーゾーンリンパ腫患 者では大きな前縦隔腫瘤が認められ、鎖骨上リンパ節浸潤を伴う場合もあ 入手可能なデータに基づくと、一次治療の選択肢として以下のレジメンが 挙げられる。 る。これらの縦隔リンパ腫は、20~40 歳の若年成人男性により多くみられ る R-CHOP(6 サイクル)+RT 136,137,139 。縦隔以外のグレーゾーンリンパ腫患者については、縦隔グレー ゾーンリンパ腫患者よりも年齢が高く、進行期および IPI スコアで high risk である頻度が高い傾向が示されている 140 。グレーゾーンリンパ腫の形態像 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-158 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 は、びまん性に線維化を来した間質に多形性細胞がシート状に増殖するこ グレーゾーンリンパ腫は、PMBL や CHL と比較して予後不良とみられるこ とを特徴とし、典型的には PMBL の細胞より大型で多形性が強く、ときに とから、その治療には困難を伴う 凹窩細胞(lacunar cell)やホジキン様細胞に類似することがある 球浸潤を伴わない壊死がしばしば認められる 138 。好中 134,137,138 。 ことが多い。一般に、CD45 が陽性となることが多く、CD15、CD20、 CD30 および CD79a も高頻度で陽性となる。CD10 および ALK は通常陰性 である。PAX5、BOB.1、OCT-2 などの B 細胞転写因子は陽性であることが い 137,138,141 。BCL6 の発現は一定でない。EBV は陰性であることの方が多 136,137 。形態像がより PMBL に類似している場合は、CD20 陰性、CD15 陽性または EBV 陽性であることにより、グレーゾーンリンパ腫が示唆され る。形態像がより CHL に類似している場合は、CD20(および/または他の B 細胞マーカー)が強陽性かつ CD15 が陰性であることにより、グレーゾ ーンリンパ腫が示唆される 。グレーゾーンリンパ腫患者の管 理については標準治療やコンセンサスが得られていないが、DLBCL 患者に 用いられるレジメンでの多剤併用化学療法に限局性病変に対する RT を追 免疫表現型は典型的なものではなく、PMBL と CHL の中間的な特徴を示す 多い 138,141,143 137 。縦隔グレーゾーンリンパ腫、PMBL、CHL および DLBCL の患者からマイクロダイセクション法により採取した腫瘍 細胞の、DNA メチル化分析によるエピジェネティック変異について評価し 加する治療が一般的に施行されており、一部の報告によると、グレーゾー ンリンパ腫は CHL に用いられる化学療法レジメンに抵抗性を示す傾向があ ると示唆される 139,144 。CD20 の発現が認められる腫瘍には一般にリツキシ マブの追加が推奨される。少数の縦隔グレーゾーンリンパ腫患者(n= 11)を対象として 6~8 サイクルの DA-EPOCH-R を評価した研究では、4 年 PFS 割合が 30%、4 年 OS 割合が 83%であった 144。これらの成績は、 同試験における PMBL 患者の集団(n=35)より不良のようであり、DAEPOCH-R による治療を受けた PMBL 患者における 4 年 PFS および OS 割 合はともに 100%であった。さらに、グレーゾーンリンパ腫患者の半数で 縦隔に対する RT が必要であった 144 。従来の化学療法レジメンによる治療 を受けたグレーゾーンリンパ腫患者で成績が明らかに不良であったことを 考慮すると、RT が可能な限局期患者に対しては、地固め療法としての RT を強く考慮すべきである。 た研究では、PMBL と CHL の間で CpG 標的のメチル化の特徴(低メチル 化部位と高メチル化部位)が明確に異なることが示された 142 。グレーゾー グレーゾーンリンパ腫患者については、この種のリンパ腫の治療経験を豊 ンリンパ腫患者のメチル化プロファイルは、PMBL と CHL の中間であった 富に有する癌センターにおいて、望ましくは適切な臨床試験の枠内で管理 が、DLBCL 患者とは明確に異なっていた。各リンパ腫間でメチル化の状態 するのが最善である。適切な臨床試験がない場合は、DA-EPOCH-R などの が異なっていることが特定された 235 個の CpG 標的のうち 22 の標的を用 強力なレジメン(必要に応じて局所病変に対する縦隔 RT を併用する)を いると、PMBL と CHL の症例を容易に鑑別でき、グレーゾーンリンパ腫で 考慮してもよい。 は両方の特徴が重複して認められた。この研究の著者らは、縦隔グレーゾ ーンリンパ腫に固有のエピジェネティックな特徴により、2008 年 WHO 分 類で独立した疾患単位として分類されたことの妥当性が確認されたと結論 した 142。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-159 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 参考文献 1. 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Available at: http://abstracts.hematologylibrary.org/cgi/content/abstract/114/22/106. 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-171 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 EBV の 感 染 状 態 を 評 価 す る た め に 、 EBV encoded RNA in situ バーキットリンパ腫 hybridization(EBER ISH)が有用となりうる。 バーキットリンパ腫(BL)は、典型的には節外部位に病変が生じる、ま れなアグレッシブ B 細胞腫瘍である。WHO 分類では、BL の臨床病型と BL の典型的な免疫表現型は、sIg+、CD10+、CD19+、CD20+、CD22+、 して endemic BL、sporadic BL および immunodeficiency-associated BL TdT−、Ki67+(>95%)、BCL2−、BCL6+、MYC 再構成を伴う単純核 の 3 つが記載されている 1。Endemic BL は、赤道アフリカで発生する小 型である。BL のほぼすべての症例で、MYC 遺伝子を巻き込んだ転座が 児悪性腫瘍のうち最も頻度の高い臨床病型であり、大多数の症例でエプ 検出される。古典的 BL の大半の症例(80%)でみられる特徴として、 スタイン・バーウイルス(EBV)感染症の合併が認められる。Sporadic 8 番染色体上の MYC 遺伝子が 14 番染色体上の IgH 領域の隣に移動す BL は、米国および西欧における成人リンパ腫全体の 1~2%を占め、約 る t(8;14)がみられる 5。他の MYC 再構成を伴う変異型[t(8;22)または 。Immunodeficiency- t(2;8)]の頻度は低い。DLBCL の一部の症例でも MYC の過剰発現を伴 associated BL は主に、HIV 感染患者、移植後患者の一部および先天性免 う場合がある。そのため、ルーチンの細胞遺伝学的検査を用いて BL の 疫不全症の症例に発生する。NCI SEER データベースを用いた最近の解 診断を確定するのは困難となることがある。t(8;14)やその変異型の検出 析によると、ここ 10 年間(診断年が 2002~2008 年)に BL と診断され には、break apart probe を用いた FISH または long segment PCR の方 30%の症例で EBV 感染症の合併が認められる 1-3 6 た患者(N=1,922)では、生存期間が改善していることが報告された 4。 がより信頼性が高い 。BL と DLBCL の鑑別では、遺伝子発現プロファ イリングも正確で定量的な方法として報告されている 7,8。ただし、こ この期間の 5 年生存割合は 56%と推定されているが、2002 年より前に 診断された患者では 43%であった。このように、BL 患者の約 60%では の技術の広範な臨床使用は、まだ推奨されない。t(8;14)またはその変異 持続的寛解が得られる可能性がある。 型を検出するための細胞遺伝学的検査(FISH の併用の有無は問わな い)を全例で施行するとともに、特定の状況では BCL2 または BCL6 遺 診断 BL の診断確定には、フローサイトメトリー解析または免疫組織化学 (IHC)による十分な免疫表現型検査が必要である。フローサイトメト リー解析では、マーカーとして CD5、CD10、CD19、CD20、CD45、 TdT、κ/λ を含めるべきである。IHC パネルには、CD3、CD10、CD20、 CD45、TdT、Ki-67、BCL2、BCL6 を含めるべきである。最初にフロ ーサイトメトリーを用いて免疫表現型検査を行った場合は、選択され たマーカー(Ki-67 および BCL2)を IHC に用いることで、フローサイ トメトリーで得られた結果を補うことができる。一部の症例では、 伝子再構成の評価も行うべきである。 2008 年の WHO リンパ腫分類では非定型 BL が削除された。典型的な 形態学的特徴または免疫表現型を認めない症例に対しては、「DLBCL と BL の中間的特徴を有する分類不能の B 細胞リンパ腫」という暫定 カテゴリーが導入されている 9,10 。これらは、形態学的特徴、免疫表現 型および遺伝学的特徴に関してかなり不均一なアグレッシブリンパ腫 である 9,11 。これらのリンパ腫患者の生存期間は不良で、ある後方視的 解析(N=39)では生存期間中央値は 9 ヵ月(5 年生存割合はわずか 30%)と報告された 11 。この一群のリンパ腫には、「double-hit」リン パ腫と呼ばれ、MYC および BCL2(および/または BCL6)の転座を同 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-172 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 時に認める症例も含まれている 9,10 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 。このような「double-hit」リンパ 学的検査が陽性の症例については、NCCN 非ホジキンリンパ腫ガイド 腫の症例は非常にアグレッシブな経過をたどり、予後不良であり、症 ラインの AIDS 関連 B 細胞リンパ腫に対する推奨を参照)。さらに、 例 集 積 研 究 で は 「 double-hit 」 リ ン パ 腫 患 者 に お け る 全 生 存 期 間 免疫化学療法レジメン(BL の治療で使用することが多い)は B 型肝炎 (OS)中央値は 4~6 ヵ月と報告されている 12-14 。「double-hit」また ウイルス(HBV)の再活性化リスクを高めるため、B 型肝炎検査を施 は「triple-hit」(MYC および BCL2 の転座に加えて BCL6 の転座も認 行すべきである。血清 LDH 値が正常範囲内で、腹部病変が完全切除さ める)リンパ腫患者に対する至適な管理方針は確立されていない 12 。 「double-hit」リンパ腫に関する詳細な考察は、本 NCCN 非ホジキン リンパ腫ガイドラインの DLBCL の項に記載している。 れた(または単一の節外腫瘤が 10cm 未満の)患者は一般に低リスク とみなされるが、その他の患者はすべて高リスクとみなすべきである。 治療選択肢 精査 BL では、CNS 予防も組み込んだ dose-intensive な多剤併用化学療法に 初回精査には、詳細な身体診察(特にリンパ節関連領域、肝臓および よって、かなりの割合の患者で治癒が得られる。CHOP(シクロホス 脾臓に注意する)と胸部、腹部および骨盤 CT を含める。特定の症例 ファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、prednisone)とその類 では、頸部 CT が有用となりうる。BL の成人患者では、腹部の巨大腫 似レジメンでは BL の管理に十分とみなされていない点に留意すること 瘤、B 症状、および腫瘍崩壊症候群を示す臨床検査値異常を認めるこ が重要である。スウェーデン/デンマークの症例登録から抽出した BL とが多く、さらに診断時の所見として、骨髄浸潤(症例の最大 70%) 患者(HIV 陰性 BL;N=258)を対象とした解析によると、2 年 OS 割 や中枢神経系(CNS)の髄膜浸潤(症例の最大 40%)もよくみられる。 合は CHOP(または CHOP+エトポシド)ではわずか 39%であったの 特定の状況(例えば、診断時の神経症候から CNS 浸潤が疑われる場 に対して、より強力な多剤併用化学療法レジメンでは約 70~80%であ 合)では、脳 MRI が有用となりうる。PET または PET-CT では新規診 った 15。そのため、積極的治療に耐えられる BL 患者に対しては、強力 断 BL 患者で治療方針の変更につながる所見が得られる可能性は低いこ な多剤併用化学療法を施行することで、持続的な病勢制御が得られる とから、ルーチンの施行は推奨されない。アントラサイクリン系薬剤 可能性がある。適切な治療を行った場合、小児および若年成人の BL で を含むレジメンを治療に採用している場合は、特に高齢患者では、 は約 60~90%の患者で持続的寛解が得られる MUGA スキャンまたは心エコー検査による心臓の評価が推奨される。 患者の生存割合は若年患者と比較して不良のようである 骨髄穿刺、骨髄生検、腰椎穿刺および脳脊髄液のフローサイトメトリ ーによる評価は必須である。BL のような高度のアグレッシブリンパ腫 では、DLBCL と同様に血清 LDH 値が予後予測に重要である。これら の腫瘍は、Ki-67 の発現量で判定されるように、高度の細胞増殖を示す。 BL はしばしば HIV 感染症と合併することから、これらの疾患に対する 16 。ただし、高齢の BL 17 。SEER デ ータベースによると、比較的高齢(40 歳以上)な患者が BL 症例の約 60%を占めると示唆されているが(60 歳以上は約 30%)、公表され た臨床試験の被験者集団にはこの年齢層が十分に反映されていない 16,17 。BL 患者は、この高度アグレッシブリンパ腫の管理に精通した施 設で治療を行うのが望ましい。 精査の一環として HIV の血清学的検査を施行すべきである(HIV 血清 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-173 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 成人患者に現在使用されているレジメンは、ほとんどが小児向けのプ 様リンパ腫の高齢患者(N=14)22 および HIV 関連 BL 患者(n=8)23 ロトコールから開発されたものであり、全身性および/または髄腔内化 において有効で忍容性良好であった。 学療法による CNS 予防を併用した、強力な多剤併用化学療法である。 BL 患者では腫瘍崩壊症候群の頻度が高いことから、ガイドラインの支 持療法の節と考察にある「腫瘍崩壊症候群」で示した概要に従って管 理すべきである。 近年、BL 症例の大半が CD20 陽性であることを考慮して、抗 CD20 モ ノクローナル抗体であるリツキシマブの CODOX-M/IVAC への追加が 検討されている。BL または分類不能の B 細胞リンパ腫患者(N=15) を対象としてリツキシマブの併用下と非併用下で CODOX-M/IVAC を CODOX-M(シクロホスファミド、ビンクリスチン、ドキソルビシン、 評価した小規模な研究では、5 年 PFS および OS 割合がともに 87%で および大量メトトレキサート)と IVAC(イホスファミド、エトポシド、 あった および大量シタラビン)の交替療法は、Magrath らが開発した極めて有 18 24 。リツキシマブの併用下または非併用下で CODOX-M/IVAC による治療を受けた BL 患者(N=80)を対象としたより大規模な後方 効なレジメンである 。どちらの治療サイクルにも、大量シタラビンお 視的研究では、リツキシマブ併用下での 3 年 EFS および OS 割合がそ よびメトトレキサートの全身投与に加えて、CNS 予防のための髄腔内 れぞれ 74%と 77%となり、リツキシマブ非併用下での 3 年 EFS およ 化学療法(シタラビンまたはメトトレキサート)が組み込まれた。未治 び OS 割合はそれぞれ 61%と 66%であった 25。リツキシマブを追加す 療患者(BL またはバーキット様リンパ腫患者 n=55;DLBCL 患者 n= ることで成績に改善傾向がみられたが、その差は統計学的に有意では 11)に対して CODOX-M/IVAC プロトコール 4 サイクルを施行した試験 なかった。BL 患者(N=258)を対象として複数のレジメンによる成 で得られた最新の結果では、1 年無イベント生存(EFS)割合が 85% 績を評価した別の最近の後方視的研究では、CODOX-M/IVAC(単独ま 19 であった 。 たはリツキシマブとの併用)での 2 年 OS 割合が 69%であった 15。 Mead らは、国際共同第 II 相試験において、成人 BL 患者(評価可能症 MD Anderson Cancer Center が開発した hyper-CVAD レジメン(シク 例 N=52)における改変 CODOX-M/IVAC レジメンの有効性を証明し ロホスファミド分割投与+ビンクリスチン+ドキソルビシン+デキサ た 20 。低リスク患者(n=12)には改変 CODOX-M(3 サイクル)、高 メタゾンとメトトレキサート+シタラビンの交替療法にメトトレキサ リスク患者(n=40)には改変 CODOX-M/IVAC レジメン(交替で 4 サ ートの髄腔内投与を併用)も、バーキットリンパ腫/白血病患者(N= イクル)による治療が行われた。低リスク患者での 2 年 EFS および 26)を対象として評価されている OS 割合は、それぞれ 83%と 81%であったのに対し、高リスク患者で 者で完全寛解(CR)が得られ、3 年 OS 割合は 49%となり、60 歳以 。このレジメンにより、81%の患 。高リスクの BL 患者(n=42) 下の患者で OS 割合がより高かった(77% vs 60 歳以上で 17%)26。 における改変 CODOX-M/IVAC レジメンの有効性は、その後の試験で 新たに診断された HIV 陰性 BL または B 細胞性急性リンパ性白血病 確認され、そこでは 2 年無増悪生存(PFS)および OS 割合がそれぞ (B-ALL)患者(N=31)を対象とした第 II 相試験では、リツキシマブ は、それぞれ 60%と 70%であった 20 26 21 れ 62%と 64%と報告された 。改変 CODOX-M レジメンは、IVAC レ を追加した hyper-CVAD レジメン(R-hyper-CVAD)により 86%の患 ジメンとの交替療法にするか否かにかかわらず、BL またはバーキット 者で CR が得られ、3 年 EFS および無病生存(DFS)割合は、それぞ 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-174 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 れ 80%と 88%であった 27 。3 年 OS 割合は、高齢患者と若年患者で同 27 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 通り、これらの生存割合は国際予後指標(IPI)スコアで low risk と判 程度であった(89% vs 88%) 。最新の報告(n=57;30 例が HIV 陰 定された患者のサブグループ(4 年 EFS および OS 割合がそれぞれ 性 BL 患者、27 例が B-ALL 患者)では、追跡期間中央値 62 ヵ月の時 86%と 90%)の方が IPI スコアで high risk と判定された患者(それぞ 点で、R-hyper-CVAD の 5 年 OS 割合が 74%で、60 歳未満および 60 れ 55%と 55%)よりも良好であった。 歳以上の患者における対応する OS 割合はそれぞれ 72%と 70%であっ た 28 。Hyper-CVAD 単独での治療を受けた患者の過去データ(対応す る 5 年 OS 割合はそれぞれ 50%、70%、19%)との比較によると、Rhyper-CVAD レジメンによる成績は優れていた。この研究結果から、 BL または B-ALL 患者(特に高齢患者のサブグループ)では hyperCVAD レジメンにリツキシマブを追加することで長期成績が改善する ことが示された。BL 患者(N=258)を対象として複数のレジメンに よる成績を評価した別の最近の後方視的研究では、2 年 OS 割合が最も 高かった(83%)レジメンの 1 つが hyper-CVAD(単独またはリツキ シマブとの併用)であった 15。 CALGB 9251 試験では、バーキット白血病またはリンパ腫の成人患者 を対象として、頭蓋照射による CNS 予防の併用下または非併用下での 強力な多剤併用化学療法の有効性が評価された 29 。重度の神経毒性を 考慮して、92 例中最初の 52 例が登録された後にプロトコールが改定 された。3 年 EFS 割合は、強力な CNS 予防(頭蓋照射と 3 剤併用髄 腔内化学療法 12 回)を受けたコホートでは 52%であったのに対し、 髄腔内化学療法 6 回のみと頭蓋照射(頭蓋照射は高リスク患者のみ) を受けたコホートでは 45%であった 29 。その後の CALGB 10002 試験 では、上記の CALGB 9251 レジメンへのリツキシマブおよび増殖因子 製剤の追加と予防的 CNS 放射線療法の省略が検討された 30 。未治療の BL またはバーキット様リンパ腫/白血病患者(評価可能症例 N=103) のうち、82%で CR が得られ、7%が部分寛解(PR)と判定された。4 年 EFS および OS 割合は、それぞれ 74%と 78%であり、予想された 最近の前方視的研究(未治療の BL 患者 30 例)では、HIV 陰性患者(n =19)を対象とした通常の dose-adjusted EPOCH とリツキシマブの併 用(DA-EPOCH-R)と、HIV 陽性患者(n=11)を対象とする低用量 かつ短期コースでリツキシマブの投与回数を倍にしたレジメン(SCEPOCH-RR)が評価された 31 。追跡期間中央値 86 ヵ月の時点で、DA- EPOCH-R による FFP および OS 割合は、それぞれ 95%と 100%であ った。この研究で認められた非常に良好な成績は、他の研究と比べて 低 リス ク患 者が 多か った (全 患者 の約 53%[ DA-EPOCH-R 群 の 37%]が LDH 正常であった)ことを反映している可能性がある。 ドイツの研究グループによる前方視的な多施設共同研究では、CD20 陽性の BL およびバーキット白血病患者(N=363)を対象として、新 しい短期間の強力なレジメンとリツキシマブを併用する治療の有効性 および安全性が評価された 32 。このレジメンは、大量メトトレキサー ト、大量シタラビン、シクロホスファミド、エトポシド、イホスファ ミドおよびコルチコステロイドによる多剤併用化学療法とリツキシマ ブを併用するものである。さらに、メトトレキサート、シタラビンお よびデキサメタゾンによる 3 剤併用の髄腔内化学療法も施行された。 BL 患者(n=229)では、このレジメンによる CR 割合は 91%となり、 追跡期間中央値が 7 年を超えた時点での BL サブグループにおける PFS および OS 割合は、それぞれ 83%と 88%であった 32 。BL 患者に 高頻度でみられた grade 3 または 4 の毒性は、好中球減少(64%)、粘 膜炎(31%)、感染(23%)などであった。以上の成績は非常に有望 と考えられ、毒性プロファイルは管理可能であった 32。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-175 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 BL 患者における造血幹細胞移植(HSCT)の役割がいくつかの研究で DLBCL と BL の中間的特徴を有する分類不能の B 細胞リンパ腫の患者 評価されている。Dutch-Belgian Hemato-Oncology Cooperative Group に対する管理方針については、「double-hit」B 細胞リンパ腫の場合と (HOVON)は、未治療の BL、バーキット様リンパ腫または B-ALL の 同様に十分な研究が行われていない。「double-hit」リンパ腫は非常に 成人患者において、大量化学療法(prednisone、シクロホスファミド、 予後不良であり、併用化学療法(例えば。CHOP、CODOX-M/IVAC、 ドキソルビシン、エトポシドおよびミトキサントロンからなり、大量 hyper-CVAD、EPOCH)単独またはリツキシマブとの併用での OS 中 メトトレキサートや大量シタラビンは併用せず)による強力な寛解導 央値はわずか 4~6 ヵ月である 入療法とそれに続いて BEAM 療法と自家 HSCT による地固め療法が実 ついては、新規の分子標的薬を評価する臨床試験の枠内で管理するの 施可能であることを実証した 33 。BL/バーキット様リンパ腫の患者(n =27)では、81%で CR が得られ、11%は PR となり、5 年 EFS およ び OS 割合はそれぞれ 73%と 81%であった 33。CIBMTR データベース 12,14,21,36 。したがって、これらの患者に が最善である。 NCCN の推奨 から抽出された BL 患者(N=241)における HSCT(自家または同種 寛解導入療法 移植)の成績を評価した最近の解析では、第一寛解期での自家 HSCT すべての患者に臨床試験への参加が推奨される。前述のように、 による 5 年 PFS および OS 割合がそれぞれ 78%と 83%であった 34 。 CHOP または CHOP 類似療法は BL の治療として十分ではない。当 これらの自家 HSCT での成績は、上記の HOVON による研究での結果 NCCN ガイドライン委員会は、寛解導入療法として以下のレジメンを と同程度であり、第一寛解期での同種 HSCT で得られた 5 年 PFS およ 推奨しており、これらに加えてメトトレキサートおよび/またはシタラ び OS 割合(それぞれ 50%と 53%)と比較しても良好のようである。 ビンの全身および/または髄腔内化学療法による十分な CNS 予防を行 当然のことながら、初回治療で寛解が得られなかった患者が受けた うべきである: HSCT は、移植の種類に関係なく、成績が不良であった。初回治療で 寛解が得られなかった患者での自家 HSCT による 5 年 PFS および OS CALGB 10002 レジメン 割合は、それぞれ 27%と 31%であったが、初回治療で寛解が得られな CODOX-M/IVAC(オリジナルまたは改変)単独またはリツキシマブ かった患者での同種 HSCT による成績は、それぞれ 19%と 20%であ った。第二寛解期の患者については、自家 HSCT での 5 年 PFS 割合が 44%であった 34 。CIBMTR データベースから抽出された再発・難治性 BL 患者(18 歳以下の小児および青年;n=41)を対象とした過去の後 方視的解析によると、自家 HSCT と同種 HSCT で 5 年 EFS 割合が同 程度であった(27% vs 31%)35。予想された通り、移植時点で CR が 得られていなかった患者では EFS 割合が低かった。 との併用 Dose-adjusted EPOCH とリツキシマブの併用(DA-EPOCH-R) Hyper-CVAD とリツキシマブの併用(R-hyper-CVAD) 寛解導入療法で CR が得られた患者では、最初の 1 年間は 2~3 ヵ月毎 に、次の 1 年間は 3 ヵ月毎に、その後は 6 ヵ月毎にフォローアップを 実施すべきである。寛解導入療法で CR が得られて 2 年以上経過して からの再発はまれであり、個々の患者の特徴に基づいて個別にフォロ ーアップを行うべきである。寛解導入療法で CR が得られた高リスク 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-176 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 患者では、臨床試験内での地固め療法を考慮してもよい。寛解導入療 法で CR が得られなかった患者は、臨床試験の枠内で治療すべきであ る。適切な臨床試験がない患者では、緩和的放射線療法が適切となる 場合がある。 再発・難治例 再発・難治性 BL 患者は、臨床試験の枠内で治療すべきである。寛解導 入療法後に相応の寛解期間が得られた一部の患者では、リツキシマブ を含むレジメンによる二次化学療法とそれに続く大量化学療法+自家 HSCT または同種 HSCT(ドナーが確保できる場合)を考慮してもよ い。ただし、一次治療後に再発した患者に対する治療選択肢は依然と して確立されていない。 本ガイドラインでは、二次治療の選択肢として、DA-EPOCH-R、IVAC とリツキシマブの併用(R-IVAC)、R-GDP(ゲムシタビン、デキサメ タゾン、シスプラチンとリツキシマブの併用)、R-ICE(イホスファミ ド、カルボプラチン、エトポシドとリツキシマブの併用)、および大量 シタラビンを挙げている。ただし、これらの推奨は、少数の症例を対 象とした極めて限られた数の後方視的研究に基づいているという点に 注意が必要である。例えば、R-ICE レジメンは、BL および B-ALL の再 発小児患者(n=14)の小規模な集団を対象として評価され、CR が 29%、PR が 36%の患者に認められたのみである 37。 二次治療を必要としている再発・難治例での最善の選択肢は、臨床試 験の枠内で行う研究段階の治療である。適切な臨床試験がない場合、 または強力な多剤併用化学療法レジメンの実施が有益となる可能性が 低い患者では、支持療法が適切と考えるべきである。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-177 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 参考文献 1. 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の方 が診断時の CD4 陽性細胞数が高い傾向がみられ、PCNSL 症例では全 身性症例と比べて CD4 陽性細胞数がはるかに低い傾向がある 1,2。 良のままである。さらに、HIV 関連リンパ腫患者の生存割合は、HIV 感 染のないリンパ腫患者と比べれば低いままであり、最近の研究では、 HAART 時代(1996~2005 年)に治療を受けた HIV 関連リンパ腫患者 の 2 年 OS 割合が 41%であったのに対し、HIV 感染のないリンパ腫患 者では 70%であった 4。全身性の HIV 関連リンパ腫で観察された予後 の改善は、HIV 関連 DLBCL に最もよくあてはまるが、BL には比較的あ てはまらないことが複数の研究で示唆されている。リンパ腫の組織型と 治療時期に注目して転帰の相違を調査した研究において、HIV 関連 DLBCL 患者における OS 中央値は 8 ヵ月(HAART 時代以前:1982~ 1996 年)から 38 ヵ月(HAART 時代:1997~2003 年)に改善してい たが、HIV 関連 BL 患者における同時期の OS は不良のままであった (中央値で 6 ヵ月から 5 ヵ月)5。組織型が BL であることは、HIV 関連 高活性抗レトロウイルス療法(HAART)が開発される以前は、HIV 関 リンパ腫の中で(たとえ HAART 時代にあっても)不良な生存成績と関 連リンパ腫は初診時から広範な節外病変や B 症状、中枢神経系浸潤を 連するようである 4,5。 伴い、予後不良であることが多かった 3。HAART 時代に多剤併用抗ウ イルス療法がルーチンに施行されるようになり、HIV 関連 NHL と診断 された患者の予後は改善しており、特に全身性リンパ腫で最も大きな改 善が得られた。HAART 時代以前(1993~1994 年)と HAART 時代 (1997~1998 年)の間で HIV 関連リンパ腫患者の予後の推移を調べた 初期の評価では、全生存期間(OS)の中央値が全身性リンパ腫患者で は HAART 時代以前の約 6 ヵ月から HAART 時代には 21 ヵ月まで改善 したが、PCNSL 患者では OS 中央値が両期間とも 3 ヵ月未満で、依然 として予後不良であった 2。HAART 時代(1998~2006 年)に治療を受 形質芽球性リンパ腫(PBL)と原発性滲出性リンパ腫(PEL)は、HIV 感染のない患者でみられるリンパ腫と比較して、HIV 感染との合併頻 度が高い 2 種類のリンパ腫である。PEL は HIV 関連リンパ腫症例の 5%未満を占め、胸膜腔、心膜腔、腹腔に生じることが最も多い 6,7 。 PEL にはヒトヘルペスウイルス 8 型(HHV8)感染との関連がみられ、 多くはエプスタイン・バーウイルス(EBV)も同時感染している。 PBL はもう 1 つの特有な大細胞型 B 細胞リンパ腫で、主として HIV 感 染患者の下顎および口腔に発生する 8,9 。多中心性キャッスルマン病 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-181 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 (MCD)は HIV 感染者で有病率が高く、HIV 感染患者においては 10 HHV8 感染やリンパ腫発生率増加との関連もみられる 。 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 HIV 関連リンパ腫患者において 30~48%の CR 割合と中央値で約 25 ヵ月の OS をもたらすことが示されている 14-16。ECOG 1494 研究で検 討された CDE レジメンでは、HIV 関連リンパ腫患者で CR 割合 45%、 診断 2 年 OS 割合 43%という結果が認められた 13。ある第 I/II 相試験では、 HIV 関連リンパ腫の診断評価は、HIV 感染の合併がないリンパ腫の場 CDOP(シクロホスファミド、リポソーマル・ドキソルビシン、ビン 合と変わらない。BL と DLBCL を鑑別することが重要である。ホジキ クリスチン、prednisone)を HAART と同時投与する併用療法により、 ンリンパ腫とインドレントリンパ腫も HIV 感染患者における発生率が HIV 関連リンパ腫患者(N=24;全患者の 79%が DLBCL またはその 一般集団より高いが、BL や DLBCL を比較するとはるかに少ない。 亜型)において高い奏効割合(全体で 88%)が示された 17 。リポソー 2 マル・ドキソルビシンは 40~80mg/m の用量で投与された(他の 3 剤 精査 診断評価および精査については、本 NCCN ガイドラインの BL に関す るセクションで概説されている通りである。ただし、中枢神経系病変 を除外するために、全例(組織型にかかわらず)に腰椎穿刺を施行す べきである。さらに、CD4 陽性細胞数および HIV ウイルス量のベース ライン値を測定しておくべきである。 治療 の用量は固定)。このレジメンでの CR 割合は 75%、CR 期間の中央 値は 16 ヵ月以上となり、治療開始後 1 年時点での OS 割合は 58%で あった 17 。Dose-adjusted EPOCH(エトポシド、prednisone、ビンク リスチン、シクロホスファミド、ドキソルビシン)は、HIV 関連リン パ腫患者で評価されている別の多剤併用化学療法レジメンである。未 治療の HIV 関連 NHL 患者(N=39;DLBCL 79%;BL 18%)を対象と した第 II 相試験において、Dose-adjusted EPOCH は ORR 87%、CR 18 HIV 関連リンパ腫の至適な管理法は確立されていない。しかしながら、 割合 74%という治療成績をもたらした 。追跡期間中央値 53 ヵ月時 点での無増悪生存(PFS)割合および OS 割合は、それぞれ 73%と いくつかの主な因子が予後を改善する上で重要であることが分かって きている。一般に、HAART を早期に導入する方が、治療成績を改善す 60%であった。CR が得られた患者では、最終確認日までに再発を認 ると複数の研究によって実証されている。HAART の早期の導入により、 めたのは 2 例のみであった(無病生存[DFS]割合 92%)。OS 割合 は、CD4 陽性細胞数のベースライン値が低かった(100/μL 以下)患者 用量強度の高いレジメンの施行や治療関連毒性の減少を図ることが可 の方が CD4 陽性細胞数の高かった患者より低かった(16% vs 87%)。 能となるからである 11-13。 前方視的な第 II 相研究において、CHOP(シクロホスファミド、ドキ ソルビシン、ビンクリスチン、prednisone)や CDE(シクロホスファ Cox 比例ハザードモデルを用いた多変量解析により、CD4 陽性細胞数 低値と中枢神経系病変のみが OS の短縮に関連する有意な因子であっ たことが示された 18。 ミド、ドキソルビシン、エトポシド)などの多剤併用化学療法レジメ が HIV 関連リンパ腫患者において有 抗 CD20 モノクローナル抗体のリツキシマブが登場して広く使用される 効かつ耐容可能であることが証明されている。CHOP レジメンは、 ようになるにつれて、化学療法と併用したときのこの抗体療法薬の安全 ンを HAART と併用する治療 13-15 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-182 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 性および有効性が HIV 関連リンパ腫患者を対象とする臨床試験でも評価 多施設共同第 II 相試験(AMC 047 試験)でも、静注 CDOP と抗レトロ されている。HIV 関連 NHL 患者(N=150;DLBCL 80%;BL 9%)を対 ウイルス療法の同時併用にリツキシマブを追加した R-CDOP を評価し 象として AIDS Malignancies Consortium が実施した第 III 相ランダム化試 た 23。ORR は 67.5%、CR 割合は 47.5%であった。1 年 PFS および OS 験 ( AMC 010 試 験 ) で は 、 CHOP へ の リ ツ キ シ マ ブ の 追 加 割合は、それぞれ 61%と 70%、2 年 PFS および OS 割合は、それぞれ (R-CHOP)により、CHOP 単独と比較して CR 割合(CR+不確定 CR 52%と 62%であった。感染性合併症は 40%の患者で報告されたが [CRu])の改善が得られた(58% vs 47%)。PFS 中央値は治療群間 (5%が grade 4)、感染に関連した死亡はみられなかった 23。この結果 で同程度(10 ヵ月 vs 9 ヵ月)であったが、無増悪期間(29 ヵ月 vs 20 については、1 つには、HAART が同時併用で施行され、CD4 陽性細胞 ヵ月)と OS(32 ヵ月 vs 25 ヵ月)の中央値はどちらも R-CHOP 群の方 数が低値(ベースライン値または抗腫瘍療法中の値が 100/μL 以下)の 16 が長かった 。これらの評価項目に有意な群間差は認められなかったが、 患者には抗菌薬が予防的に投与されたという事実で説明が可能である。 R-CHOP には重篤な感染症リスクの増加(14%の患者での感染関連死亡 CD4 陽性細胞数の低下や HIV ウイルス量の増加などの因子は治療効果に を含む)が認められ、特に CD4 陽性細胞数が 50/μL 未満の患者で顕著 影響を及ぼさないようであった であった。このランダム化試験では R-CHOP に割り付けられた 35 例が たこれらの結果は、先に考察した EPOCH レジメン(CR 割合 74%;追 初回の R-CHOP 終了後にリツキシマブによる維持療法を受けていたこ 跡期間中央値 53 ヵ月時点での OS 割合 60%)18 や後述する EPOCH-R とにも注目すべきである 16 。その後の第 II 相試験では、6 サイクルの R-CHOP により HIV 関連 NHL 患者(大半が DLBCL)で 69~77%の CR/CRu 割合が得られ、毒性も管理可能であった 19,20 。感染関連死亡 (試験治療に起因するものか否かは問わない)は、これらの試験に参加 した患者の 2~9%で報告された。ある試験では、2 年 OS 割合が 75% であった 19 。別の試験では、3 年 OS 割合が 56%となり、CR 例におけ る 3 年 DFS 割合(CR が確認された時点から起算)は 77%であった 20 。 HIV 関連リンパ腫患者では、静注 CDE とリツキシマブの併用(RCDE)についても、許容可能な水準の毒性で有効な治療が可能であるこ とが示された。主に HIV 関連 DLBCL の患者(N=74;DLBCL 72%、 BL 28%)を対象とした第 II 相試験では、R-CDE で 70%の CR 割合が得 られ、5 年 OS 割合は 56%、治療成功期間は 52%、CR 例での 5 年 DFS 割合(CR が確認された時点から起算)は 81%であった 21,22 。感染関連 死亡は 8%の患者でみられ、3%は試験治療に関連するものと判定され た。HIV 関連 NHL 患者(N=40;98%が DLBCL)を対象とした最近の 23 。ただし、R-CDOP レジメンで得られ レジメン(CR 割合 91%;追跡期間中央値 5 年時点での OS 割合 68%) 24 と比較すると、それほど良好ではないようである。 CODOX-M/IVAC レジメン(シクロホスファミド+ドキソルビシン+大 量メトトレキサートをイホスファミド+エトポシド+大量シタラビンと 交互に投与するもの)の単独またはリツキシマブとの併用は、BL 患者 の管理に頻用されている。このレジメンを HIV 関連 BL 患者にも適用で きる場合のあることが複数の後方視的研究で示唆されている 25,26 。 CODOX-M/IVAC による治療を受けた HIV 関連 BL 患者のサブグループ (n=8)を含む小規模な後方視的解析では、CR 割合が 63%となり、2 年無イベント生存割合は 60%であった 26 。BL 患者(N=80)を対象と して CODOX-M/IVAC+リツキシマブと CODOX-M/IVAC 単独を評価し た最近の後方視的研究では、HIV 感染患者のサブグループ(n=14)と HIV 感染のないサブグループ(n=66)の間で同様の成績がみられた 25 。 HIV 感染患者と非感染患者における CR 割合は、それぞれ 93%と 88% 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-183 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 で、3 年 PFS 割合は両群とも 68%、3 年 OS 割合は、それぞれ 68%と 25 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 ベースライン値が 50/μL 未満であった患者での治療関連死亡率が高か 。この後方視的解析ではさらに、患者コホート全体と った。試験全体で発生した治療関連死亡は、同時併用群で 5 例 して、CODOX-M/IVAC へのリツキシマブの追加に伴い 3 年 PFS 割合 (10%;感染症によるものは 3 例)、逐次併用群で 4 例(7%;感染症 (74% vs 61%)および OS 割合(77% vs 66%)の改善傾向がみられ によるものは 3 例)であった。著者らは、同時併用の EPOCH-R は たものの、リツキシマブの追加に伴う有意な改善はみられなかったこと HIV 関連リンパ腫に対して有効なレジメンであり、更なる評価に値す も示唆された。リツキシマブとともに CODOX-M/IVAC による治療を受 ると結論付けた。前述の AMC による試験(AMC 010 および AMC けた HIV 関連 BL 患者で構成される少数例のサブグループ(n=10)で 034)16,28 に参加した研究者が最近、R-CHOP または EPOCH-R プロト は、1 例(10%)が治療に関連した感染性合併症のために死亡した 25。 コール(合計 N=150)で治療された HIV 関連 NHL 患者を対象として 72%であった EPOCH レジメンとリツキシマブの併用(EPOCH-R)は、HIV 関連リ ンパ腫患者において有効かつ耐容可能であることが示されている 24,27,28。 BL 患者(N=23;HIV 関連リンパ腫 8 例を含む)を対象として doseadjusted EPOCH+リツキシマブ(DA-EPOCH-R)を評価した試験で は、CR 割合が 100%となり、追跡期間中央値 27 ヵ月時点での PFS お よび OS 割合もともに 100%であった 27 。より最近では、HIV 関連 DLBCL 患者(N=33)を対象として、短期間の EPOCH と dosedense リツキシマブを採用した EPOCH-R レジメンが評価された 24 。 このレジメンでの CR 割合は 91%で、追跡期間中央値 5 年時点での PFS および OS 割合は、それぞれ 84%と 68%であった 24 。この試験 において、リツキシマブの追加は重篤な感染関連合併症や感染関連死 亡の発生につながらなかったと考えられた。ランダム化試験である AMC 034 試験では、HIV 関連リンパ腫患者(N=106;DLBCL 75%; BL または BL 様 25%)を対象として、EPOCH レジメン+リツキシマ ブが逐次併用と同時併用の比較で評価された 28 併合解析を行った 29 。この解析は、成績に関連する患者/疾患因子およ び治療因子を評価することを目的に実施された。Age-adjusted IPI スコ ア低値や CD4 陽性細胞数 100/μL 以上などの因子に CR 割合、EFS お よび OS との有意な関連が認められた。同時併用の EPOCH-R で治療 された患者では、R-CHOP と比較して、age-adjusted IPI および CD4 陽性細胞数で調整後における EFS と OS がともに有意に良好であった。 治療関連死亡の発生率は、CD4 陽性細胞数のベースライン値が低かっ た(50/μL 未満)患者群の方がベースライン値の高かった患者群より も高かった(37% vs 6%;P<0.01)29。Hyper-CVAD レジメン(多分 割のシクロホスファミド+ビンクリスチン+ドキソルビシン+デキサ メタゾンを大量メトトレキサート+シタラビンと交互に投与するも の)の単独またはリツキシマブとの併用についても、HIV 関連 BL/白血 病およびバーキット様リンパ腫患者において、高い CR 割合(64~ 92%)と 12 ヵ月の OS 中央値が示されている 30,31。 。同時併用群(評価可 再発・難治性の HIV 関連リンパ腫に対する治療は、依然として課題であ 能症例 n=48)と逐次併用群(評価可能症例 n=53)における CR 割 り、自家 HSCT が唯一治癒を期待できる戦略となっている。最近の後方 合は、それぞれ 73%と 55%で、2 年 PFS 割合(66% vs 63%)と 2 年 視的解析では、AMC 加盟施設(13 施設)で治癒を目指した治療を受け 28 OS 割合(70% vs 67%)は治療群間で同程度であった 。毒性は 2 つ た再発・難治性の HIV 関連リンパ腫患者(N=88)の転帰が評価された の治療群で同程度であったが、同時併用レジメンは CD4 陽性細胞数の 32 。大多数の患者のリンパ腫は NHL であった(89%;残りはホジキンリ 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-184 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 33 ンパ腫[HL])。二次治療で最も多く用いられていたレジメンは ICE の時点で 5 例が無病生存していた (イホスファミド、カルボプラチン、エトポシド; 39%)、dose- ーチについては限られたデータしか存在しない。 adjusted EPOCH(19%)、ESHAP(エトポシド、methylprednisone、 シタラビン、シスプラチン;12.5%)であった。NHL 患者のみのサブグ ループでは、ORR が 31%、1 年 OS 割合が 37%であった。組織型が BL であった患者(n=12)では、ORR 17%と転帰は不良のようであり (BL 以外の NHL 患者では 33%)、1 年 OS 割合はわずか 12%であった (BL 以外の NHL 患者では 41.5%;P=0.005)32。すべての患者(NHL および HL の両方)のうち初回治療抵抗性(primary refractory)の患者 。ただし、PBL 患者の治療アプロ PCNSL は重度の免疫抑制を伴い、その予後は全体的に不良である。後 方視的解析では、HAART と RT による治療を受けた PCNSL 患者で比 較的良好な成績が認められている 34,35。 NCCN の推奨 当 NCCN ガイドラインは、標準用量の化学療法とともに HAART と増 殖因子製剤(例えば、G-CSF)による支持療法を施行することを推奨 (n=54)では、再発患者と比べて、ORR(24% vs 56%;P=0.003) する。抗ウイルス療法の変更については、感染症専門医にコンサルト と 1 年 OS 割合(31% vs 59%;P=0.022)が有意に低かった。CD4 陽 した上で判断すべきである。抗レトロウイルス療法を受けているもの 性細胞数のベースライン値は OS に影響を及ぼさなかった。自家 HSCT によるその後の治療は、移植なしの場合と比較して、1 年 OS 割合の改 の CD4 陽性細胞数が 50~100/μL 未満の低値から回復しない患者では、 リツキシマブを含むレジメンで治療を受ける場合に予後不良となり、 善(63% vs 37%)をもたらした。しかしながら、二次治療後に奏効 感染リスクが高まる傾向がある 16,21,28。したがって、このような患者に (CR または PR)が得られた患者では、1 年 OS 割合に HSCT による差 おいては、重篤な感染症を合併するリスクがあることから、リツキシ は認められなかった(HSCT ありで 87.5% vs 移植なしで 82%)32。治 癒を期待できる治療レジメンに耐えられる再発・難治性の HIV 関連 NHL 患者には、自家 HSCT が最も病勢の制御が得られやすい治療法と なる可能性がある。この後方視的解析の結果は、一部の患者では HSCT なしで持続的寛解が得られる可能性を示唆しているが、長期の追跡デー タが必要である。 HAART 時代以前は、PBL の予後は不良であった。HAART 時代に入っ てからは、HAART を併用する強化化学療法によって予後は改善してい る。Memorial Sloan-Kettering Cancer Center で治療を受けた HIV 陽性 PBL 患者の転帰は、文献での報告と比較して良好であったと報告され た 33 。アントラサイクリン系薬剤をベースとする多剤併用化学療法が HAART とともに施行された患者 6 例のうち、追跡期間中央値 22 ヵ月 マブは使用しないことが強く推奨される。メトトレキサートの髄腔内 投与による中枢神経系予防が一部の NCCN 加盟施設で用いられている が、その他の NCCN 加盟施設では、選択した高リスク所見(例えば、 LDH 高値、骨髄病変または他の高リスク部位[硬膜外、精巣、副鼻腔 など]の病変を伴う 2 ヵ所以上の節外病変)がみられる HIV 関連 DLBCL 患者のみが初回治療からの予防処置の対象とされている。 HIV 関連 BL 患者に推奨される治療レジメンとしては、dose-adjusted EPOCH+リツキシマブ(DA-EPOCH-R)、CODOX M/IVAC(単独ま たはリツキシマブとの併用)、CDE+リツキシマブ、hyper-CVAD+リ ツキシマブなどがある。HIV 関連 DLBCL 患者に推奨される治療選択肢 としては、dose-adjusted EPOCH、CDE、CHOP などの化学療法レジ メンとリツキシマブ療法の併用がある。当委員会は、HIV 関連 BL およ 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-185 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 び DLBCL の治療について DA-EPOCH-R を望ましいレジメンとして推 奨した。MCD に合併したリンパ腫の患者と PEL 患者については、 DLBCL 患者用として記載したものと同じレジメンで治療できる。ほと んどの PEL 症例は CD20 陰性であるため、化学療法へのリツキシマブ の追加は適応とならない。 本 NCCN ガイドラインでは、現時点で PBL の管理について得られてい るデータが限られていることを認識して、PBL 患者には CODOXM/IVAC、EPOCH または hyper-CVAD レジメンを推奨している。 PCNSL 患者には、大量メトトレキサート、RT または抗レトロウイル ス療法を考慮することができる。HAART を受けて良好な Performance Status を維持している一部の患者については、NCCN Guidelines for Primary CNS Lymphoma に従って治療してもよい。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-186 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 参考文献 1. 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CBCL のどちら 区別している 1,2: と比べても、有意に劣っていた(73%;P<0.0001)6。PC-MZL 患者 原発性皮膚辺縁帯リンパ腫(PC-MZL) と PC-FCL 患者では、単発性病変のみの患者の無病生存(DFS)およ 原発性皮膚濾胞中心細胞リンパ腫(PC-FCL) 原発性皮膚びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫下肢型(PC-DLBCL 下 肢型)。 PC-FCL が最も頻度の高い CBCL の病型であり、PC-DLBCL 下肢型の 頻度は比較的低い。PC-MZL と PC-FCL は一般にインドレントな経過 (すなわち増殖が遅い)を示すが、PC-DLBCL 下肢型は通常アグレッ シブリンパ腫で、一般に予後不良である 4-6 。オランダの皮膚リンパ腫 症例登録の CBCL 患者 300 例を対象とした解析では、WHO-EORTC 分類に基づく PC-FCL、PC-MZL、PC-DLBCL の割合は、それぞれ 57%、24%、19%であった 5。皮膚以外での再発はそれぞれ 11%、 8.5%、46.5%の患者で認められ、PC-DLBCL では皮膚以外でのリンパ 腫の進行が多いことが実証された。この症例集積研究での疾患特異的 5 年 OS 割合は、それぞれ 95%、98%、50%であった 5。CBCL 患者 467 例を対象としたイタリアの症例集積研究では、PC-FCL と PC-MZL がそれぞれ 57%と 31%を占め、PC-DLBCL 下肢型の割合は 11%のみ であったことが報告された 6。CBCL は様々な病型が皮膚のあらゆる部 び OS 割合が限局性/播種性病変を有する患者よりも有意に高かったが (5 年 DFS 割合 62% vs 44%;5 年 OS 割合:97% vs 85%)、PCDLBCL 下肢型患者では、単発性病変と限局性/播種性病変の間で有意差 は認められなかった(単発性病変と領限局性/播種性病変で、それぞれ 5 年 DFS 割合 55% vs 44%;5 年 OS 割合 79% vs 67%)6。 診断 病変の十分な生検検体とスライドに対して、CBCL の診断に精通した 病理医が評価を行うべきである。CBCL では主に真皮浸潤(しばしば 深層に及ぶ)がみられ、shave biopsy では良好な検体を採取できない ばかりか、取り逃がしの可能性もあるため、shave biopsy よりも切開、 切除またはパンチ生検が望ましい。CBCL の亜型を正確に確定するた めには、B 細胞および T 細胞マーカーについて評価する免疫組織化学 (IHC)パネルによる十分な免疫表現型検査が必要である。検査パネル には CD20、CD79a、CD3、CD5、CD10、BCL2、BCL6、κ/λ および IRF4/MUM1 を含めるべきである。PC-FCL では、BCL6 は一貫して陽 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-190 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 性となる一方、CD10 と BCL2 は濾胞性の増殖パターンを示す少数例 FISH 検査が有用となりうる。十分な生検材料が得られる場合には、フ でのみ発現する。PC-MZL では、BCL6 と CD10 が常に陰性であるが、 ローサイトメトリー分析が B 細胞のクローン性の判定に役立つ可能性 7 BCL2 は陽性のことが多い 。特定の状況では、リンパ腫の亜型をさら がある。また cyclin D1 は、PC-MZL(CD5 と cyclin D1 が陰性)をマ に確定するための追加の IHC 検査が有用となりうる。そのような検査 ントル細胞リンパ腫(CD5 と cyclin D1 が陽性)と鑑別する際に役立 としては、Ki-67、CD43、CD21、CD23 などの追加マーカーの評価や、 つことがある。マントル細胞リンパ腫は原発性皮膚リンパ腫ではない パラフィン切片パネルを用いた cyclin D1 の評価、IgM および IgD の発 ため、これが皮膚で発見された場合には、皮膚外病変がないか注意深 現量の評価などが考えられる。 く検索する必要がある。 PC-MZL の診断は一般に理解しやすく、病理医間の再現性も高いが、 精査 PC-FCL と PC-DLBCL 下肢型の鑑別は比較的困難である。その難しさ 初回精査では、皮膚上での病変の進展度を評価することと、皮膚外病 の 1 つは、節性 B 細胞リンパ腫の診断で重要な細胞のサイズ(すなわ 変を探すことが中心となる。診断時に皮膚外病変を認めないことが、 ち大型か小型か)が、診断を決定付ける特徴にならないという点にあ 原発性 CBCL の定義の一部となっている。精査としては、徹底的な身 る。大半の PC-FCL 患者では病変に胚中心 B 細胞の表現型が認められ 体診察、包括的な皮膚診察、胸部、腹部および骨盤 CT などを行う。 るが、PC-DLBCL 下肢型患者の大半では活性化 B 細胞の表現型が認め PET-CT は、他の検査では検出できない全身性病変を探す上で高い感 8 られる 。節性 DLBCL では、胚中心 B 細胞の表現型がみられる場合の 度を示す可能性があるが、その妥当性は検証されておらず、偽陽性率 方が、活性化 B 細胞の表現型がみられる場合より予後が良好である。 の高さから混乱を招くことがある。骨髄生検は PC-DLBCL 下肢型の診 PC-FCL と PC-DLBCL はともに CD20 陽性かつ BCL6 陽性である。 断には不可欠であるが、PC-FCL と PC-MZL の診断における役割は明 BCL2 は PC-FCL では通常陰性であるが、PC-DLBCL 下肢型では高発 確ではない。Senff らは、辺縁帯リンパ腫(MZL;n=82)または濾胞 現がみられる。さらに、PC-FCL は通常 MUM/IRF4 陰性である一方、 中心リンパ腫(FCL;n=193)と一致する組織学的特徴が最初に皮膚 PC-DLBCL 下肢型は通常 IRF4/MUM1 陽性で、FOXP1 は強く発現する で認められた患者 275 例について評価を行った 9 。IRF4/MUM1 と FOXP1 は、PC-FCL と PC-DLBCL の鑑別診断にお 群では約 11%、MZL 群では 2%の患者に認められた。皮膚病変があり いて追加の診断マーカーとして役立つことがある。さらに、細胞表面 骨髄浸潤が陽性であった FCL 患者では、PC-FCL 患者と比較して予後 IgM および IgD の発現も、PC-DLBCL 下肢型を PC-FCL と鑑別する上 不良で、5 年 OS 割合はそれぞれ 44%と 84%であった 12。 12 。骨髄病変は、FCL で有用となりうる 10。 International Society of Cutaneous Lymphomas(ISCL)と EORTC の CBCL では t(14;18)転座はまれにしか発生しない。したがって、CBCL 11 作業部会は、皮膚リンパ腫が中等度ないしアグレッシブリンパ腫に分 における t(14;18)転座の検出は全身性疾患の存在を示唆する 。特定の 類される場合には骨髄生検を施行すること、ならびに皮膚リンパ腫が 状況では、TCR 遺伝子の再構成および IgH 遺伝子の再構成を検出する インドレントリンパ腫に分類される場合および病期診断のための他の 分子生物学的分析と、t(14;18)転座を検出する細胞遺伝学的検査または 評価(例えば、X 線所見、単クローン性または多クローン性の免疫グ 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-191 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ロブリン高値などの血清学的所見)で皮膚外病変の存在が示唆される 場合には骨髄生検を考慮することを推奨している 13 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 効割合が化学療法より高かったが(それぞれ 98%、97%、76~86%)、 。本ガイドライン これらの治療法は一般に比較的進展範囲の限られた患者に用いられた では、PC-FCL 患者には骨髄生検を考慮するよう推奨している。PC- ため、直接の比較はできない 6。限局例または播種例の大半は、初回治 MZL 患者については任意である。末梢血のフローサイトメトリーは、 療の種類に関係なく再発する。しかしながら、再発は一般に皮膚に限 血算でリンパ球増加が認められた場合に、一部の症例で有用となる。 局し、その場合は生存期間への影響はないようである 6。 治療 RT で治療された CBCL 患者 34 例を対象とした後方視的研究では、 原発性 CBCL は、臨床経過と予後が異なることから、節性リンパ腫と PC-FCL および PC-MZL 患者の 5 年無再発生存(RFS)割合の範囲が 区別される。CBCL に対する治療選択肢は組織型と病期に依存する。 62~73%であったが、PC-DLBCL 下肢型患者では 33%と低かった 17。 最もよく用いられる治療法としては、切除、放射線療法(RT)、リツ 5 年 OS 割合は、PC-FCL および PC-MZL 患者では 100%であったが、 キシマブ、全身化学療法などがある 2,14。 PC-DLBCL 下肢型患者では 67%であった。Senff らは、初回治療で根 治を目指す RT を受けた CBCL 患者 153 例(PC-MZL 25 例;PC-FCL Italian Study Group for Cutaneous Lymphomas による CBCL 患者 467 101 例;PC-DLBCL 27 例)の転帰を評価した 16。全体では、45%が単 例を対象とした大規模な後方視的解析において、一次治療(52.5%は 発例で、限局例と播種例の割合はそれぞれ 43%と 12%であった。CR 総線量 35~45Gy の RT;25%は主に CHOP による化学療法;23%は は 153 例中 151 例で得られた(99%)。PC-MZL、PC-FCL、PC- 手術)を受けた PC-FCL および PC-MZL 患者全例における完全寛解 DLBCL 下肢型の再発割合は、それぞれ 60%、29%、64%で、5 年疾 (CR)割合ならびに 5 年および 10 年 OS 割合は、それぞれ 92~95%、 患特異的生存割合は、それぞれ 95%、97%、59%であった。下肢で発 96~97%、89~90.5%であった 6。再発割合は 44~46.5%で、皮膚以 症した PC-FCL についても、他の部位に生じた PC-FCL(再発割合 外への進展は 6~11%の患者でみられた。再発割合は初回治療の種類 25%、5 年疾患特異的生存割合 99%)と比べて、再発割合が高く によって変わらなかった。PC-DLBCL 下肢型患者では、CR 割合と 5 (63%)、5 年疾患特異的生存割合は低かった(44%)16。 年および 10 年 OS 割合が、それぞれ 82%、73%、47%であった。ま た PC-DLBCL 下肢型では、再発割合が高く(55%)、皮膚以外への進 したがって、組織学的にインドレントリンパ腫の患者には局所療法が 展の頻度も高かった(17%)。PC-DLBCL 患者では、単発性または限 適しているが、PC-DLBCL 下肢型患者については、臨床経過が比較的 局性病変で RT を受けた患者と播種性の皮膚病変で化学療法を受けた 不良であることから、より積極的な治療法を用いるのが一般的である (全身性 DLBCL に適した集学的治療法もしばしば用いられる)。 6 患者の両方で再発割合が高かったことが確認された 。 RT は、初回の局所治療のほか、大半のインドレント CBCL 患者におけ る皮膚再発に対する治療として用いると、非常に有効である 15-17 。組 織学的にインドレントリンパ腫の患者では、RT および切除術による奏 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-192 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 NCCN の推奨 いくつかの症例報告から、ステロイド、イミキモドおよび nitrogen mustard ランダム化臨床試験で得られたデータがないため、本 NCCN ガイドラ または bexarotene ゲルを用いた外用療法の有効性が示されている インに提示された治療に関する推奨事項は、後方視的解析や少数例の ルチコステロイドの病変内注射についても、PC-FCL および PC-MZL の管 患者コホートの研究で得られた限られたデータに基づき、NCCN 加盟 理に用いられてきたが、限られたデータしか得られていない 2,23。 施設での CBCL 患者の管理経験から導き出されたものである。 18-22 。コ 初診時から全身性病変がみられる患者に対しては、本 NCCN ガイドライン では、選択肢として、経過観察、リツキシマブ、外用療法、局所 RT、ステ PC-FCL および PC-MZL ロイドの病変内注射、全身療法(chlorambucil またはシクロホスファミド、 初回治療 ビンクリスチン、prednisone[CVP])、全身療法+リツキシマブを含め 本 NCCN ガイドラインでは、孤立性また限局性病変(T1-2)を有する患者 ている。進展範囲が非常に広い患者と症状が非常に強い患者には、濾胞性 に対する初回治療の選択肢として、局所 RT または切除を推奨している。 リンパ腫の治療用として推奨される他の化学療法レジメンを用いてもよい。 一部の症例では、外用薬の使用(ステロイド、イミキモドもしくは nitrogen mustard または bexarotene ゲル)またはステロイドの病変内注射を 考慮してもよい 2,18-23 皮膚外病変がみられる患者については、本 NCCN ガイドラインの濾胞性リ ンパ腫に関するセクションに従って管理すべきである。 。局所療法が適切でない局所病変(例えば、脱毛が重 大な懸念となる場合の頭皮病変)がある一部の患者では、経過観察として 再発・難治例の治療 もよい。 大半の患者は初回治療で奏効が得られるが、再発が多くみられる。限局性 初診時から全身性の皮膚病変(T3)がみられる患者には、いくつかの治療 選択肢がある。 多発性の皮膚病変を有する PC-MZL の治療には、 chlorambucil が有効であることが示されている 24。PC-FCL 患者には、多剤 併用化学療法または RT が多発性皮膚病変に対して同等に有効であった 18,25,26 。局所療法が有効でない多発性病変があるインドレント CBCL 患者に 対する治療選択肢としては、リツキシマブの有効性が示されている 27-31 または局所性病変で再発した患者には、追加治療(切除、ステロイドの病 変内注射、もしくは局所 RT、ステロイド、イミキモド、nitrogen mustard または bexarotene ゲルによる外用療法)を行うべきであり、皮膚に限局す る全身性病変で再発した患者には、初診時全身例に対して推奨される治療 選択肢で追加治療を行うべきである。 。 追加治療後も PR または PD となる患者については、難治例を対象とする CBCL 患者 16 例の症例集積研究では、14 例(87.5%)がリツキシマブ単剤 治療を開始する前に、反応性を改善するべく初回治療のリストに含まれる 療法で CR を達成し、最終的には CR 例の 35%が 6 ヵ月から 37 ヵ月の間 他の選択肢で治療すべきである。皮膚外病変で再発した患者と初回治療の 31 に再発した 。15 例のインドレント CBCL 患者を対象とした別の後方視的 選択肢のいずれにも反応しない皮膚病変の再発がある患者については、本 解析では、全体での全奏効割合(ORR)は 87%(CR 割合は 60%)で、 NCCN ガイドラインの濾胞性リンパ腫に関するセクションに従って管理す PC-FCL 患者での ORR は 100%、PC-MZL 患者での ORR は 60%であった。 べきである。 追跡期間中央値 36 ヵ月の時点で、奏効期間の中央値は 24 ヵ月であった 30。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-193 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 PC-DLBCL 下肢型 初回治療 PC-DLBCL 下肢型は、他の病型の CBCL よりも予後不良で、特に下肢 に多発性腫瘍が生じた患者でその傾向が強い。PC-DLBCL 患者では、 RT 単独療法の効果は小さい。それらの病変は RT には反応するが、奏 効持続期間は短いことが多く、また皮膚以外の部位への播種が起こる 割合が高い。PC-DLBCL 下肢型患者 60 例を対象とした French Study Group による後方視的多施設共同研究では、アントラサイクリン系薬 剤を含む化学療法とリツキシマブが、より望ましい短期成績を示した が、どの治療法(RT または多剤併用化学療法、単独またはリツキシマ ブとの併用)にも有意な生存期間の改善は認められなかった 4。アント ガイドライン索引 NHL 目次 考察 再発・難治例の治療 限局性病変で再発した患者では、前治療で化学療法を受けていない場 合、R-CHOP が推奨される。前治療で化学療法を受けた患者は、局所 RT もしくは再発・難治性 DLBCL の二次治療に推奨される化学療法レ ジメンで治療すべきである。全身性病変で再発した患者では、局所 RT もしくは再発・難治性 DLBCL の二次治療に推奨される化学療法レジメ ンが選択肢となる。再発 CBCL 患者 10 例を対象としたパイロット研究 において、イットリウム 90 イブリツモマブ チウキセタンによる放射 免疫療法(RIT)の有効性(CR 割合 100%、無再発期間中央値 12 ヵ 月)が示されている 34 。本 NCCN ガイドラインでは、RIT を再発 PC- DLBCL 患者に対する治療選択肢の 1 つとしている。 ラサイクリン系薬剤をベースとする化学療法をリツキシマブとともに 投与された患者 12 例の CR 割合は 92%で、他の治療を受けた患者の CR 割合は 62%であった。これら 2 群の 2 年 OS 割合は、それぞれ 81%と 59%であった 4。最近の症例報告でも、PC-DLBCL 下肢型患者 の管理に化学療法とリツキシマブの併用を採用することの潜在的な有 用性が指摘されている 32,33。 局所性病変のみの患者に対しては、当 NCCN ガイドライン委員会は、 局所 RT 単独または局所 RT+R-CHOP の併用を推奨する。RT 単独は、 高齢患者と全身療法に耐えられない患者で用いることがある。全身性 のある患者では、R-CHOP 単独または R-CHOP+RT の併用が推奨さ れる。皮膚外病変については、本 NCCN ガイドラインの DLBCL に関 するセクションに従って管理すべきである。本ガイドラインでは、PCDLBCL 下肢型にはアグレッシブとなりうる性質がみられることを考慮 して、本疾患の患者はすべて臨床試験に登録するよう推奨している。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-194 NCCN Guidelines Version 2.2015 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の診断確定には、末梢血塗抹および骨髄生検標本の形態学的評価 1,8,9 に加え、免疫組織化学(IHC)および/またはフローサイトメトリーによ ナログによる単剤療法に対して初回治療難反応性となり、急激に増悪 る詳細な免疫表現型検査が不可欠である。HCL の白血病細胞は、大き する傾向が示されている 9。そのため未変異の IGHV は、これまで行わ さは小型から中型で、核の形状は円形または卵円形もしくは凹凸がみら れてきた治療法での予後不良の予測因子として有用である可能性があ れ、核の境界は明瞭である。顕著な毛状突起を認める細胞質が HCL の る。最近になって、HCL 患者で BRAF 遺伝子の V600E 変異が同定さ 特徴である 3,4 。骨髄生検での組織学的検査では、レチクリン線維の増 。HCL で IGHV が未変異の場合については、プリンヌクレオシドア れた 10 。昨年には、発表されたいくつかの報告において、検査された 生を伴う毛様細胞の浸潤像が認められるが、その結果として「dry tap」 すべての HCL 症例で一貫して BRAF の V600E 変異が認められたこと となることも多い。一部の HCL 患者では骨髄低形成を認めることがあ が示された一方、B 細胞性の他の白血病またはリンパ腫症例では、こ り、この点を認識しておくことが、再生不良性貧血の誤まった診断を避 の変異が認められなかった ける上で重要である 3,4 。前述のように、免疫表現型検査が診断の確定 HCL variant 患者 6,14 10-13 。興味深いことに、最近の研究で、 と少数例の古典的 HCL 患者で BRAF の V600E 変 に不可欠である。HCL variant はよりアグレッシブな疾患経過をたどる 異は認められなかったと報告されており、後者においては BRAF が野 傾向があり、HCL 向けの標準治療では反応が得られない場合があるた 生型の症例の約半数で IGHV 遺伝子の VH4-34 再構成も認められた 14。 め、HCL variant を古典的な HCL と区別する必要もある 4,5 。2008 年の 更なる研究が必要であるものの、BRAF の V600E 変異は、HCL を他の WHO 分類によると、HCL variant は古典的な HCL とは生物学的に異な B 細胞性リンパ増殖性疾患と鑑別するための信頼性の高い分子マーカ る別の疾患エンティティとみなされている 4。免疫学的表現型検査に用 ーとして有用となる可能性がある。さらに、この変異の存在は、HCL いる IHC パネルには、マーカーとして CD20、CD25、CD123 および に対する新たな分子標的療法の開発に利用できるかもしれない。特定 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-198 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 の状況では、IGHV 遺伝子の変異状態を判定し、BRAF の V600E 変異 績はインターフェロン α で報告された低い CR 割合(約 15%)と対照 を検出する分子生物学的分析が有用となりうる。 的である 16,17,21 。未治療の HCL 患者(評価可能例 N=313)を対象と してインターフェロン α とペントスタチンを比較したランダム化第 III 精査 相グループ間共同試験では、ペントスタチンによりインターフェロン 新たに診断された HCL に対する初診時の精査には、脾臓、肝臓および/ α と比較して CR 割合(76% vs 11%;P<0.0001)と無再発生存期間 またはリンパ節(ただし、末梢リンパ節腫大が認められることはまれで の中央値(追跡期間中央値 57 ヵ月時点で未達 vs 20 ヵ月;P< ある)の触知されるような腫大に留意した徹底的な身体診察と 0.0001)に有意な改善が得られた 21 。生存期間では治療群間に有意差 Performance Status の評価を含めるべきである。臨床検査による評価に が認められなかったが、クロスオーバーデザインが採用されたことか は、白血球分画を含む血算と生化学検査[comprehensive metabolic ら、この解析は複雑なものとなった。ペントスタチンを評価した複数 panel])を含む標準的な血液検査を含めるべきである。特に、HCL の の試験での長期追跡では、10 年無病生存(DFS)割合が約 65~70%、 治療に使用する薬物(例えば、ペントスタチン)が腎排泄であることを 10 年全生存(OS)割合が 80~90%と報告され、DFS の中央値は約 考慮して、腎機能の綿密な評価が推奨される。さらに、血清乳酸脱水素 16 年であった 酵素(LDH)値を測定すべきである。骨髄生検を単独または骨髄穿刺と 治療患者であった試験 同時に施行すべきである。リツキシマブを含むレジメンでの治療を考慮 功に終わった場合にペントスタチンへのクロスオーバーが許可された している患者では、B 型肝炎ウイルス(HBV)の再活性化リスクが高ま 試験 るため、B 型肝炎検査が推奨される。特定の状況では、診断に堪えうる 特に多く報告された毒性は、grade 3~4 の好中球減少(20%)と、抗 胸部、腹部および/または骨盤の造影 CT が有用となりうる。 生物質の静脈内投与を要したもの(27%)を含む感染症(全 grade で 治療選択肢 53%)であった この数十年間で、HCL 患者に対する治療戦略は、インターフェロンの 238)を対象とした後方視的研究で特に多くみられた毒性は、grade 3 使用からプリンアナログの単剤療法、さらに分子標的薬のリツキシマ ブを用いた免疫化学療法へと進化してきた。インターフェロン α は、 HCL の治療(寛解導入療法と維持療法の両方)で初めて有効性が示さ れた治療薬であり、この薬剤による長期治療成績からは、持続的な病 勢コントロールを達成できる可能性が示唆された 15-17 。その後、ペン 20,21 18,20,23 。これと同様の良好な成績が、大半の被験者が既 23 やインターフェロンによる最初の治療が不成 でも認められた。ペントスタチンのランダム化第 III 相試験で 21 。ペントスタチンによる治療を受けた多数例(N= ~4 の血小板減少(15%)、grade 3~4 の好中球減少(8%)、発熱性 好中球減少症(17%)、確定診断された感染症(6%)であったが、こ の解析については、当初から血球減少がみられた患者のデータが治療 開始から 2 ヵ月間にわたり除外されていた点に留意すべきである 23。 クラドリビンは、HCL に有意な活性を示す別のプリンアナログである。 トスタチンやクラドリビンなどのプリンアナログの導入により、HCL クラドリビン単剤で 80~98%という高い CR 割合が得られたことが報 の初回治療は、大部分がこれらの薬剤の使用に移行した。ペントスタ 告されている チンの単剤投与では、ほぼすべての HCL 患者で奏効が得られることが 中央値が 8 年を超え、12 年 OS 割合が約 80~90%であった 25-27,31。ク 示されており、完全奏効(CR)割合は 75~90%と高い 18-24 18,19,25-31 。長期追跡データでは、DFS または寛解期間の 。この成 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-199 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 ラドリビンについては複数の投与経路(皮下注射のボーラス投与と持 薬剤を用いた再治療である程度の期間の病勢コントロールが得られる 続静注)および投与スケジュール(例えば、1 日 1 回と週 1 回)が評 可能性がある。また、別のプリンアナログを使用する治療によっても、 価されており、いずれも有効性および毒性プロファイルは類似するこ 再発例において同程度の頻度で 2 回目の寛解が得られることが示され とが示された 32-35 。クラドリビンで特に多くみられた毒性は、grade 3 ~4 の好中球減少(大多数の患者[約 65~85%]で認められた)、発 熱性好中球減少症(約 40%)、grade 3~4 の血小板減少(約 20%) ている 23,36。 プリンアナログによる再治療では、治療を繰り返すたびに寛解期間が短 くなるという観察結果を踏まえて、プリンアナログによる治療後に再発 および感染症(約 10%)であった 29-31。 した HCL 患者の管理における他の薬剤の使用が検討されている。その 全体として、ペントスタチンとクラドリビンの単剤療法での成績は同 ような薬剤の 1 つが抗 CD20 キメラモノクローナル抗体のリツキシマ 等とみられ、HCL 患者ではどちらの薬剤でも持続的な寛解が得られる ブで、B 細胞性のリンパ腫および白血病でかなりの効果が認められてい ことが明らかになっている 18,36 。さらに、どちらの薬剤でも、初回治 る。CD20 は HCL 患者でも一般的に高度に発現しているため、治療標 療後の再発時に同じ薬剤による再治療を受けた患者の大半で 2 回目の 的となりうる。いくつかの研究により、プリンアナログによる治療後に CR が得られることが示されており、このような 2 回目以降の奏効期間 再発した HCL 患者の治療におけるリツキシマブ単剤の役割が評価され は、治療のたびに短くなったものの、全般的には持続的であった 18,26,29 。 ている プリンアナログの使用例を長期間追跡した研究では、一次治療後には 。少数の患者(N=10)を対象とした初期の試験では、リツ キシマブが標準用量(375mg/m2 を週 1 回、4 週間)で投与されたが、 。 ORR は 50%で、CR 割合はわずか 10%であった 37。患者がリツキシマ Scripps Research Institute でクラドリビンによる治療を受けた患者 ブより前に受けていた治療の数は中央値で 2 レジメン(範囲:2~3 レ (長期データが得られた評価可能症例数は N=207)の長期追跡データ ジメン)であった。クラドリビンによる治療後に再発した HCL 患者 によると、初回治療での CR 割合は 95%で、全奏効例における奏効期 (N=24)を対象とした第 II 相試験では、リツキシマブによる ORR が 約 35~40%の患者が最終的に再発することが報告された 間中央値は 98 ヵ月(範囲:8~172 ヵ月)であった 18,25,26,36 37-40 26 。初回治療での 25%となり、CR 割合は 13%であった 38 。この試験でも前治療数の中 奏効例のうち 37%で再発がみられ、無再発期間の中央値は 42 ヵ月 央値は 2 レジメン(範囲:1~4 レジメン)であったが、前治療で難治 (範囲:8~118 ヵ月)であった。再発後にクラドリビンによる再治療 性と判定された患者は含まれていなかった。同じくクラドリビンによる を受けた患者(n=59)では、CR 割合が 75%となり、第 2 寛解の持続 治療後に再発したが治療歴は少ない(前治療数の中央値が 1 レジメン) 期間の中央値は 35 ヵ月であった 26 。その後も、これらの奏効例のうち HCL 患者(N=25)を対象とした別の第 II 相試験では、リツキシマブ 40 20 例(33%)で 2 回目の再発がみられ、うち 10 例がクラドリビンに による ORR および CR 割合がそれぞれ 80%と 32%であった よる再治療を受けた。それらの患者における CR 割合は 60%で、奏効 HCL 患者(N=15;53%は前治療歴が 2 レジメン以上)を対象として 期間の中央値は 20 ヵ月であった 26 。再発 。したがって、プリンアナログによ リツキシマブの(標準の週 1 回 4 週間投与ではなく)週 1 回 8 週間投 る治療で 1 回目の持続的寛解が得られた後に再発した患者では、同じ 与を評価した、より小規模な試験では、ORR と CR 割合がそれぞれ 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-200 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 80%と 53%であった 39。治療開始からの期間の中央値が 18 ヵ月となっ なかった)45。追跡期間中央値 35 ヵ月の時点で、14 例(93%)が無増 た時点で、奏効例のうち再発した患者は 5 例(42%)であった。 悪の状態を維持しており、1 例は進行により死亡した。5 年無増悪生存 前述の研究結果から分かるように、再発 HCL 患者にリツキシマブを単 剤で投与する場合、よく見積もってもわずかな効果しか得られないと みられる。そこで最近の研究では、再発・難治性および未治療の HCL 患者を対象として、プリンアナログとの併用(同時または逐次投与) でリツキシマブが評価されている 41-44 および OS 割合は、それぞれ 89%と 83%であった 45。こうしたリツキ シマブと併用した場合のフルダラビンの有望な成績を確認するために、 さらに前方視的研究が必要である。 HCL の治療用として試験されている薬剤として、遺伝子組換え免疫毒 。プリンアナログによる単剤療 素(例えば、細菌外毒素に抗 CD22 抗体断片を融合させた蛋白である 法後に再発した既治療 HCL 患者(N=18;前治療数の中央値は 2 レジ BL22 および HA22)があり、第 I/II 相試験で有望な奏効割合(ORR 約 メン、範囲は 1~6 レジメン)を対象とする後方視的研究では、リツキ 70~85%、CR 割合 45%)が示されている シマブとペントスタチンまたはクラドリビンとの併用によって 89%の たように、BRAF 変異を標的とする薬剤も HCL の治療における今後の CR 割合が得られていた 41 。追跡期間中央値 36 ヵ月の時点で、すべて の患者が CR を維持していた。この併用アプローチでの 3 年再発率は 41 46,47 。前記で簡単に言及し 検討対象として有望とみられる。Vemurafenib は、変異型 BRAF キナー ゼ(V600E 変異を有する BRAF キナーゼを含む)を阻害する経口薬で、 7%と推定された 。最近の第 II 相試験では、未治療の HCL 患者(N= BRAF の V600E 変異を有する転移性または切除不能黒色腫患者の治療 36;HCL variant 5 例)を対象として、クラドリビンに続いてリツキシ 法として承認されている 48。最近の 2 つの症例報告では、従来の治療法 マブを投与(週 1 回、8 回投与)する治療(逐次併用)が評価された (プリンアナログを含む)で難治性となったか治療後に再発した HCL 44 患者に対して vemurafenib による治療が施行され、CR が得られた 。このレジメンにより、すべての患者で CR が得られた。追跡期間中 央値 25 ヵ月の時点で、CR 期間の中央値は未達であった。HCL variant 患者の 1 例で再発がみられた 44 49,50 。 HCL 患者におけるこの薬剤の使用は、有望ではあるものの、まだ試験 。治療終了時に微小残存病変(MRD) 段階にあり、HCL における BRAF 阻害薬の役割を評価するには、大規 の評価を受けた古典的 HCL の患者のうち、MRD 陰性であることが確 模臨床試験によるデータが必要である。現在進行中の第 II 相試験では、 認された患者の割合は、マルチパラメーターフローサイトメトリーで 再発・難治性 HCL 患者における vemurafenib の有効性および安全性を 79%、コンセンサスプライマーによる PCR 解析で 70%であった 44 。 Grade 3~4 の感染症が 33%の患者にみられた(全例で消失)。これ を除けば、このレジメンの忍容性は良好で、その他に grade 3~4 の非 検証している(clinicaltrials.gov 登録コード:NCT01711632)。 NCCN の推奨 。別のプリンアナログ(フルダラビ 新たに HCL と診断された患者の全例で速やかに治療が必要になるわけ ン)とリツキシマブの併用治療を受けた再発・難治性 HCL 患者(N= ではないことから、治療開始を決定するにあたって臨床判断が必要に 血液毒性は報告されなかった 44 15)で得られたデータの後方視的に解析した小規模研究では、全例で 奏効が得られていた(ただし、CR と PR を分類したデータは入手でき なる。治療開始の適応としては、消耗性の疲労症状の出現、脾腫によ る不快感、血球減少などが考えられる。症状がみられない患者では、 適応となるまで入念な経過観察(「watch and wait」アプローチ)を継 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-201 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 続することが最良の管理方針となるであろう。 現行の NCCN ガイドラインは、古典的な HCL に適用されるものであ り、HCL variant には適用されない。現時点では、HCL variant 症例に 最適な管理方針を決定するにはデータが不足している。 初回治療およびフォローアップ 治療適応のある患者に対して、当 NCCN ガイドライン委員会は、いず ガイドライン索引 NHL 目次 考察 から 1 年以降に再発した患者)に対する二次治療の選択肢には、同じ プリンアナログによる再治療の単独またはリツキシマブとの併用と、 別のプリンアナログによる治療の単独またはリツキシマブとの併用な どがある。初回治療で CR が得られて 1 年以内に再発した患者と初回 治療での反応が CR 未満であった患者に対する二次治療の選択肢には、 臨床試験への参加(可能な場合)、別のプリンアナログ単独またはリ ツキシマブとの併用、リツキシマブ単独、インターフェロン α などが ある。 れかのプリンアナログ(クラドリビンまたはペントスタチン)による 初回治療を推奨している。2 つのプリンアナログの有効性を比較した ランダム化比較試験のデータは得られておらず、両剤とも HCL の臨床 試験をもって大規模に評価されてきた。ただし基本的に、生命を脅か す活動性感染症または繰り返す(慢性)感染症がみられる患者では、 クラドリビンの使用は避けるべきである。 プリンアナログによる初回治療で CR が得られた患者には、追加治療 の適応(再発)となるまで、経過観察を継続すべきである。CR は、血 算 値 が 正 常 化 し ( 例 え ば 、 ヘ モ グ ロ ビ ン > 12g/dL 、 好 中 球 数 > 1,500/μL、血小板数>100,000/μL)、骨髄生検または末梢血検体の形 態学的検査で HCL 細胞が消失し、身体診察で臓器腫大の消失がみられ、 かつ疾患の症状が消失した場合と定義される 3。奏効が得られた患者に おける MRD の状態の役割については、現時点で明確ではない。初回 治療での反応が CR 未満であった患者は、CR から 1 年以内に再発した 患者と同様に管理すべきである(下記の「二次治療」を参照)。 二次治療 再発・難治性 HCL 患者に対する治療選択肢は、初回治療による寛解の 質および持続期間に依存する 3。上記の考察で述べたように、初回治療 で持続的な CR が得られた患者では、同じ薬剤による再治療が有益と なる可能性がある。CR が持続的となった患者(すなわち、最初の奏効 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-202 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 参考文献 1. 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Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23300174. 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-206 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 末梢性 T 細胞リンパ腫 末梢性 T 細胞リンパ腫(PTCL)は、胸腺での分化を終えた成熟 T 細胞 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 対象とした GELA による研究における最新の報告では、5 年および 7 年 OS 割合はそれぞれ 33%と 29%で、約 6 年で明らかなプラトーに達し た 7。対応する EFS 割合はそれぞれ 29%と 23%であった。 から発生する不均一な一群のリンパ増殖性疾患である 1。PTCL は非ホ ジキンリンパ腫(NHL)の中で比較的まれな造血器腫瘍であり、NHL ALCL は CD30 を発現する PTCL の亜型で、全 NHL 症例に占める割合 症例の約 10%を占める 。PTCL の予後は B 細胞 NHL と比較して依然 は 5%未満である。ALCL については、明確に異なる亜型が現時点で 3 として不良である。これは主に、CHOP などの標準レジメンによる多 つ認識されており、それぞれ ALK-1 陽性全身性 ALCL、ALK-1 陰性全 剤併用化学療法で奏効割合が低く、持続的奏効が少ないことに起因す る。また PTCL が比較的まれで、生物学的には多様であることから、 身性 ALCL、原発性皮膚 ALCL と呼ばれている。ALK 陽性 ALCL は小 児および若年成人で最もよくみられる。未分化リンパ腫キナーゼ 治療の進歩はさらに難しくなっている。世界的に PTCL 症例で最もよ (ALK-1)蛋白の過剰発現を特徴とするが、これは 40~60%の患者で くみられる病型には、非特定型 PTCL(PTCL-NOS、26%)、血管免 染色体転座 t(2;5)によって生じる 8。ALK 陽性全身性 ALCL は主に比較 疫芽球性 T 細胞リンパ腫 (AITL、 18.5%)、NK/T 細胞リンパ腫 (10%)、成人 T 細胞白血病/リンパ腫(ATLL、10%)、ALK 陽性未 的若年で発生し、より高齢の患者で発生する ALK 陰性 ALCL と比較す ると予後良好である。ALCL 患者の大半(ALK 陽性で 65%、ALK 陰性 分化大細胞リンパ腫(ALCL、7%)、ALK 陰性 ALCL(6%)などがあ で 58%)は進行した状態(III または IV 期)で受診し、しばしば全身 り、腸管症関連 T 細胞リンパ腫(EATL、5%未満)や原発性皮膚 症状や節外病変を伴っている 3。一般に、ALK 陽性 ALCL は ALK 陰性 ALCL、PTCL-NOS および AITL と比較して臨床的に予後良好であるが、 2 ALCL(2%未満)などの亜型は比較的まれであるが、米国では NK/T 細胞リンパ腫または ATLL と比較して ALCL の頻度が高い 3。 高齢かつ予後リスクスコアがより高い患者では、ALK-1 陽性であるこ との予後に対する好ましい影響は減弱する。アントラサイクリン系薬 PTCL-NOS は PTCL で最も頻度の高い病型である。リンパ節のある領 剤をベースとする治療を行った場合の 5 年 OS 割合は、ALK 陰性 域で最も多く発生するが、多くの患者に肝臓、骨髄、消化管、皮膚な ALCL 患者での 46%に対し、ALK 陽性 ALCL 患者では 79%であった 9。 どの節外病変がみられる。PTCL-NOS の全生存(OS)および無イベン ト生存(EFS)割合は、B 細胞リンパ腫と比較して不良である 4-6。 International T-cell Lymphoma Project での最近の生存解析でも、同様 AITL は全身性のリンパ節腫大で発症するのが通常で、しばしば肝腫大 や脾腫、高ガンマグロブリン血症、好酸球増加、皮疹、発熱もみられる。 主に高齢患者で発生する。予後は PTCL-NOS と同様である。PTCL 患 者 199 例のデータをレビューした単一施設研究では、AITL 患者のサブ グループにおける 5 年 OS および無増悪生存(PFS)割合は、それぞれ 36%と 13%であった 6。一連の症例としては最多の AITL 患者 157 例を の結果が報告された 3,10 。予後の差は、予後良好因子を有する比較的若 年の患者で最も顕著である。この報告では、アントラサイクリン系薬 剤を含むレジメンでの ALK 陽性 ALCL 患者の予後は、ALK 陰性 ALCL 患者と比較して、5 年治療成功生存(FFS)割合(60% vs 36%、P= 0.015)および OS 割合(70% vs 49%、P=0.016)の両方で有意に優 れていた 10。PTCL-NOS 患者の 5 年 FFS および OS 割合は、それぞれ 20%と 32%であった。AITL 患者の 5 年 FFS および OS 割合は、それ ぞれ 18%と 32%であった 3。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-207 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 皮膚原発型の ALCL は、ALK-1 蛋白の発現がみられないこと、ならび 見に関する文献レビューによると、この種のリンパ腫は全身性 ALCL に高頻度の再発(一般に皮膚に限定)を特徴とするインドレントな疾 患経過で知られる。原発性皮膚 ALCL では、皮膚での再発にもかかわ とは異なる疾患単位である可能性があり、臨床的な挙動は原発性皮膚 ALCL やインドレント ALCL により類似している可能性が示唆されてい らず長期の生存がみられる。その結果、この病型の患者に対して多剤 る 併用化学療法が適応となることはまれである。前述の International Tcell Lymphoma Project で実施された解析では、原発性皮膚 ALCL 患者 例に限定されているようであるが、全身性の症例や ALCL による死亡 例もまれに報告されている 11,18。それらの急速な進行を示した症例は、 の 5 年 FFS および OS 割合は、それぞれ 55%と 90%であった 3。 線維性被膜内または漿液腫の ALCL と比較して乳房実質の ALCL でよ 過去 10 年間で、乳房インプラントに関連して発生した原発性乳房 ALCL の症例が個別の症例報告や症例集積研究の形で多数報告されてい る。乳房の NHL はまれであり、乳房悪性腫瘍の 0.5%未満、節外性リ ンパ腫の約 2%を占めるのみである 11-13。乳房 NHL 症例の大半は、B 細胞を発生起源としている 11-15。しかしながら、近年では、乳房イン プラントと乳房の ALCL との関連性を示唆する報告が出てきている 11,12 。乳房インプラントに関連した ALCL の報告症例の大半は限局 り多くみられるようであり、インプラントに関連した症例の大半で報 告されたものとは異なる過程を反映している可能性がある。現時点で、 被膜内または漿液腫に限局したインプラント関連 ALCL に対する最良 の管理戦略は明らかでない。限局例では、多くの場合、インプラント の抜去と線維性被膜の切除のみで十分と考えられるが、播種のリスク が高いまれな患者を同定するための予測因子は不明である 11,17,18。 11,12,16 。オランダの全国病理症例登録に基づくマッチング症例対照研究 では、17 年間で 11 例の乳房 ALCL 患者が同定され、それらの患者の 米国食品医薬品局(FDA)は、乳房インプラントに関して医療界で 指摘されている懸念、ならびに ALK 陰性 ALCL との間に予想され 病理学的および臨床的特徴が、乳房に他の種類のリンパ腫が発生した ている関連性を考慮し、インプラントと ALCL との潜在的可能性を 対照患者(30 例、年齢および診断の年度でマッチング)のそれと比較 より詳細に明らかにするべく、文献ベースの評価を最近実施した。 された 16 。乳房 ALCL 患者では 5 例がリンパ腫の診断前に乳房インプ FDA はその報告において、「乳房インプラントを挿入された女性で ラントの挿入を受けていた一方、対照群で診断前にインプラント挿入 は、インプラントに隣接する瘢痕性の被膜内で本疾患が発生するリ を受けていた患者は 1 例であった。乳房インプラント関連 ALCL のオ スクが極めて小幅ながら増大する可能性がある」が、「FDA の承認 16 ッズ比は 18 であった(95%CI、2~157) 。このように、乳房インプ を得た乳房インプラントが表示に従って使用された場合に安全かつ ラント未挿入の女性と比較して、乳房インプラントが挿入されていた 有効であることについては、エビデンスを総合的に検討する限り、 女性では ALCL が発生する確率が高かったが、乳房 ALCL がまれであ 現時点でも合理的に保証されることが裏付けられている」とした ることを考慮すると、絶対リスクが非常に低いことに変わりはない。 乳房インプラント関連 ALCL の発生機序および乳房インプラントと 乳房インプラント関連 ALCL は ALK 陰性であることが多く、主にイン の因果関係については、現時点では依然として不明である。 19 。 プラント周囲の線維性被膜内、インプラント周囲に貯留する液体内 (漿液腫)、あるいはインプラント近傍の組織内で発生する 11,12,16,17。 乳房インプラントに関連する ALK 陰性 ALCL の臨床および組織学的所 EATL は小腸に発生するまれな T 細胞リンパ腫で、全 NHL 症例に 占める割合は 1%未満であるが、その予後は極めて不良である。診 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-208 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 断時年齢の中央値は 60 歳である。EATL の典型的な免疫表現型は GELA による後方視的研究では、PTCL 患者(すべてのサブグルー CD3+、CD5-、CD7+、CD8-/+、CD4-、CD103+である。EATL 患 者にはアントラサイクリン系薬剤をベースとする化学療法と CHOP プを含む)の予後が、同様の特徴を有し、かつ同様の積極的な多剤 または CHOP 類似レジメンとの併用が最も多く選択されているが ンパ腫患者の予後と比較された 5 。CR 割合は B 細胞リンパ腫患者 20-23 、これら従来法のアプローチによる治療成績は依然として不良 である。前述の International T-cell Lymphoma Project で実施され で 63 % 、 PTCL 患 者 で 54 % で あ っ た 。 5 年 無 イ ベ ン ト 生 存 た解析では、一次治療でアントラサイクリン系薬剤をベースとする B 細 胞 リ ン パ 腫 患 者 の 方 が PTCL 患 者 よ り 高 か っ た ( 52 % vs 化学療法を受けた EATL 患者の 5 年 FFS および OS 割合は、それ 41%)。B 細胞リンパ腫と PTCL の間でみられた 5 年 OS 割合の差 3 併用化学療法と(一部の患者のみ)HDT/ASCT を受けた B 細胞リ (EFS)割合は、それぞれ 45%と 32%であった。5 年 OS 割合も ぞれ 4%と 20%であった 。最近の研究では、より集中的なレジメ は、IPI で判定される危険因子を 2 つまたは 3 つ有する患者で最も ンでの治療に続いて大量化学療法とその後の自家造血幹細胞移植 顕著であった(危険因子 2 つの患者で 53% vs 36%、危険因子 3 つ (HDT/ASCT)を施行することで、EATL 患者の転帰が改善する可 の患者で 35% vs 23%) 5 。PTCL 患者 174 例を対象とした別の後 能性が示されている 24-26 。 方視的研究で、初期の特徴と予後因子が解析された。ほとんどの患 者はアントラサイクリン系薬剤をベースとするレジメンによる治療 病期分類および予後 を受けた 27 。ALCL 患者のサブグループでは、他の亜型の PTCL と 病期分類は他のアグレッシブリンパ腫と同様である。歴史的に、 比較して完全奏効(CR)割合(69% vs 45%)と生存期間中央値 DLBCL 用に考案された国際予後指標(IPI)が PTCL 患者にも使用 (65 ヵ月 vs 20 ヵ月)が良好であった。 されており、PTCL 患者の予後予測として有用であることが示され た 。 2004 年 に は 、 イ タ リ ア の リ ン パ 腫 共 同 研 究 グ ル ー プ か ら 診断 4 PTCL-NOS を対象とする新たな予後指標が提唱された 。多変量解 PTCL の診断は、他のリンパ腫について記載されたものと同様であ 析 で 同 定 さ れ た 危 険 因 子 は 、 年 齢 60 歳 超 、 LDH 高 値 、 Performance Status 2 以上、骨髄病変などであった。5 年 OS 割合 り、PTCL を B 細胞腫瘍と鑑別するために十分な免疫表現型検査が 必要とされる。免疫組織化学(IHC)検査で使用する最初のパラフ は、危険因子を 2 つ有する患者ではわずか 33%、3 つまたは 4 つ有 ィン包埋組織用のパネルには、汎 T 細胞マーカーのみを含めればよ する患者では 18%であった。この予後モデルでは、比較的予後良 好なサブグループ(危険因子が 1 つもない患者)も同定された 4 。 いが、疑いがある場合には T 細胞リンパ腫の抗体を含めて拡張する ことができる。その IHC 分析には、マーカーとして CD2、CD3、 このサブグループは全患者の 20%を占め、5 年 OS 割合は 62%で CD5、CD7、CD4、CD8、CD30、CD56、CD57、CD10、CD20、 あった。本 NCCN ガイドラインでは、年齢で調整した国際予後指 CD21、CD23、ALK、EBER-ISH、BCL6、Ki-67 の使用を考慮すべ きである。あるいは、フローサイトメトリーで CD2、CD3、CD5、 標 ( aaIPI ) に 基 づ き 、 I ~ II 期 の 患 者 を 2 つ の グ ル ー プ ( low intermediate risk と high intermediate risk)に層別化している。 CD7、CD4、CD8、CD30、CD10、CD19、CD20 、CD45、κ/λ、 TCRαβ、TCRγ を分析することも可能である。一部の症例では、リ 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-209 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 ンパ腫の病型を確定するために βF1、CD279/PD1、CXCL-13 を評 精査 価する追加の IHC 検査が有用となる場合がある。PTCL でしばしば 検出される T 細胞受容体(TCR)遺伝子のクローン性再構成は、良 PTCL の精査は、他のリンパ系腫瘍の精査と同様である。その精査で 性の T 細胞疾患で認められる頻度は低いものの、ときに偽陽性の判 検査[comprehensive metabolic panel])、徹底的な皮膚診察を含む 定となったり、非悪性クローンが同定されたりすることがある。特 定の状況では、TCR 遺伝子再構成と ALK 遺伝子を巻き込んだ転座 身体診察、ならびに適応に応じた画像検査の結果に基づき、病期を判 (t(2;5)やその変異型)を検出する分子遺伝学的検査が有用となり (診断可能な画質)および/または PET-CT が必須である。一部の症例 では、頸部 CT と頭部 CT または MRI が有用となる場合がある。また うる。 PTCL-NOS では、様々な T 細胞関連抗原がみられる一方、B 細胞 関連抗原は通常認められない(ただし、T 細胞リンパ腫でも異常な CD20 発現がまれに認められる)。ALCL での CD30 の発現を除け ば、抗原の発現はアグレッシブ T 細胞リンパ腫全体で一定しない。 節性病変が生じた症例の大半は CD4+かつ CD8-であるが、CD4/CD8+、CD4-/CD8-または CD4+/CD8+の症例もみられる 28 。多く の T 細胞リンパ腫でときに CD30 の発現が認められるが、全身性 は、ルーチンの臨床検査(白血球分画と血小板数を含む血算、生化学 定することに焦点をおく。精査の過程では、胸部、腹部、骨盤の CT 化学療法が通常はアントラサイクリン系薬剤ベースとなることから、 MUGA スキャンまたは心エコー検査も推奨される。選択された症例で は、HIV および HTLV-1(ヒト T 細胞リンパ腫ウイルス)の血清学的検 査も有用となりうる。特に、血清学的に HTLV-1 陽性という事実が判 明していなければ病理学的に PTCL-NOS に分類されるであろう症例で は、HTLV-1 陽性という検査結果により、ATLL という適切な診断とそ れに応じた管理が可能となる。 ALCL では CD30 が均一かつ強力に発現する。ALCL 症例のみでは、 治療選択肢 予後が良好な ALK1 陽性の腫瘍を同定するため、免疫表現型検査も 寛解導入療法 しくは t(2;5)またはその変異型の染色体再構成を調べる遺伝学的分 析のいずれかに基づき ALK1 の状態を評価することが重要となる。 PTCL は、びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫と比較して、CHOP などの AITL 細 胞 は T 細 胞 関 連 抗 原 を 発 現 し 、 通 常 は CD4+ で あ る 。 標準的な化学療法レジメンに対する反応性が不良で、持続的寛解が得ら れる頻度も低く、そのため予後は不良である。ランダム化による前方視 CXCL13 の発現は、AITL を PTCL-NOS と鑑別する際に参考となり 的研究では、PTCL はアグレッシブ B 細胞リンパ腫とともに対象疾患と うる有用なマーカーとして同定されている 29,30 。また、エプスタイ ン・バーウイルス(EBV)陽性 B 細胞がしばしばみられることも特 された 31,32。しかしながら、症例数の少なさから、この PTCL 患者のサ ブグループで化学療法が及ぼした影響を評価することは不可能であった。 徴であり、EBV 陽性 DLBCL を併発した症例も報告されている。 PTCL 患者のみを対象に化学療法レジメンの有効性を比較したランダム EBER(EBV-encoded RNA)は PTCL 患者の約 40%で陽性となり、 化試験のデータは、ごく限られたものしか存在しない 33。 EBER 陽性例は予後不良と報告した症例集積研究もある。 PTCL 患者の一次治療に最もよく使用されている化学療法レジメンは CHOP である。しかしながら、ALK 陽性 ALCL を除いて、その治療成 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-210 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 35 績を DLBCL で得られる良好な結果と比較すると、落胆せざるを得ない た のが現状である。CHOP より強力な化学療法レジメンについても、 ALCL 以外の PTCL 患者の OS に有意な改善をもたらさないことが示さ 76%と 90%であった。一方、AITL 患者での成績はそれぞれ 50%と れている 34,35 。 67.5%、ALK 陰性 ALCL 患者では 46%と 62%、PTCL-NOS 患者では 41%と 54%であった。T 細胞リンパ腫患者の中では、CHOEP は比較 CHOP 療法は、予後良好因子を有するごく少数の患者でのみ、しばし ば治癒をもたらす 。ALK 陽性 ALCL 患者の 3 年 EFS および OS 割合は、それぞれ 3,10 。前述のように、International T-cell Lymphoma Project の後方視的解析では、アントラサイクリン系薬剤をベースとす る化学療法は、PTCL で最も頻度の高い病型(すなわち PTCL-NOS お よび AITL)の患者において、生存期間に好ましい影響を及ぼさなかっ たことが示された 3。British Columbia Cancer Agency が実施した後方 視的研究では、CHOP または CHOP 類似レジメンによる一次治療を受 けた PTCL-NOS 患者の 5 年 OS 割合はたった 35%であった。これら の患者の中では、IPI スコアが low risk であった患者の 5 年 OS 割合が 6 IPI high risk の患者と比較して高かった(64% vs 22%) 。さらに、 的若年の患者(60 歳未満)において EFS の改善傾向を示しており、 これらの患者では治療選択肢の 1 つとなっている。60 歳以上の患者に ついては、毒性の増強によりエトポシドの追加に優位性が認められな かったことから、CHOP-21 がこれらの高齢患者に対する標準レジメン と考えられた。ALK 陰性 ALCL、AITL および PTCL-NOS 患者の中では、 IPI スコアが low risk(IPI<1)であった患者は比較的予後良好であっ たが、対照的に IPI スコアがより高リスクであった患者では、CHOP または CHOEP によるベネフィットは最小限であった 35。 強力な化学療法レジメンについても、PTCL 患者の治療法として評価が ALK 陽性 ALCL の患者では ALK 陰性 ALCL 患者と比較して治療成績が 行われている。MD Anderson Cancer Center で治療を受けた T 細胞悪 性腫瘍患者(N=135;PTCL-NOS 50 例、ALCL 40 例、AITL 14 例)の 良好であった(5 年 OS 割合 58% vs 34%)。German High-grade データを後方視的に解析した研究では、CHOP の成績が hyper-CVAD NHL Study Group ( DSHNHL ) が 実 施 し た ラ ン ダ ム 化 試 験 で は 、 (シクロホスファミド分割投与+ビンクリスチン+ドキソルビシン+ CHOP にエトポシドを追加したレジメン(CHOEP)と CHOP 単独と prednisone)などのより強力な化学療法レジメンの成績と比較された の比較で評価された。比較的若年で予後良好なアグレッシブ NHL 患者 全患者における OS 中央値は 46 ヵ月間と推定された。3 年 OS 割合は (60 歳以下、LDH 値正常)において、CHOEP レジメンにより有意に CHOP と強力なレジメンで、それぞれ 62%と 56%であった。ALCL 患 者のサブグループでは、ALK 陽性 ALCL 患者の方が ALK 陰性 ALCL 患 高い CR 割合(88% vs 79%、P=0.003)と 5 年 EFS 割合(69% vs 34 。 。OS 割合ではレジメン間に差は 者より 3 年 OS 割合が高い傾向が認められた(100% vs 70%)34。 認められなかった。ただし、この研究では B 細胞腫瘍の患者が大半を ALCL 患者のサブグループを除外した解析では、OS 中央値が 21 ヵ月間 占めており、T 細胞性の NHL と診断されていた患者は 14%のみであっ となり、3 年 OS 割合は CHOP と強力なレジメンで、それぞれ 43%と たことにも注意すべきである(組織型が ALCL、PTCL-NOS または 49%であった 34。エトポシド+prednisone+ビンクリスチン+シクロホ AITL であった患者は 12%)36。DSHNHL の試験で治療を受けた PTCL スファミド+ドキソルビシンによる併用化学療法レジメン(EPOCH) 患者で構成される大規模コホートの解析では、ALK 陽性 ALCL 患者は は、当初は NCI の研究者により再発・難治性 NHL 患者を対象として評 価されたが 37、最近の研究では未治療患者を対象として評価された。未 58%、P=0.004)がもたらされた 36 CHOP または CHOP+エトポシド(CHOEP)で良好な成績を得てい 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-211 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 治療の PTCL 患者(N=38;ALK 陽性 ALCL 15 例、ALK 陰性 ALCL 7 前 方 視 的 研 究 で も 、 PTCL 患 者 の 治 療 成 績 を 改 善 す る 上 で 例、その他の PTCL 16 例)を対象として dose-adjusted EPOCH を評価 した前方視的研究では、ALK 陽性および ALK 陰性 ALCL 患者で同様の HDT/ASCT が果たしうる潜在的な役割が示された 成績が報告された 38 25,50-55 。Nordic Lymphoma Group は、未治療での初回導入療法で反応が得られた 。これらのサブグループの 5 年 PFS 割合はそれぞ PTCL 患者を対象として、CHOEP による dose-dense 寛解導入療 れ 80%と 71%で、5 年 OS 割合は両群とも 86%であった。ALCL 以外 の病型(PTCL-NOS 10 例、AITL 1 例、EATL 1 例、その他 4 例)での 法 後 に HDT/ASCT を 施 行 す る 治 療 が 評 価 さ れ た ( NLG-T-01 試 成績はより不良で、5 年 PFS および OS 割合は、それぞれわずか 32% 組織学的に PTCL と確定診断された登録患者 160 例(PTCL-NOS と 50%であった 38 。これらの結果は ALCL 患者にとっては有望である 験) 25,54,56 。この試験では ALK 陽性 ALCL 患者は除外された。病理 39%、ALK 陰性 ALCL 19%、AITL 19%、EATL 13%)のうち、 が、ALCL 以外の病型に対する化学療法レジメンの成績としては至適と 115 例(72%)に HDT/ASCT が施行された は言えないのが現状である。 60.5 ヵ月時点での 5 年 OS および PFS 割合は、それぞれ 51%と 従来からの化学療法の成績が全体的に不良であったことから、一次 治療における地固め療法の選択肢として HDT/ASCT が果たせる役 割を探索する研究が多数実施された。いくつかの後方視的研究によ 39-47 り 、PTCL 患者に対する HDT/ASCT に一定の効果が報告され ている。一次治療または二次以降の治療で HDT/ASCT を受けた患 者を対象とした後方視的研究での 3 年 OS 割合は 53~58%で、3 年 PFS 割合も OS 割合と相関し、44~50%の範囲であった 39,47,48 。 AITL の患者は一般に予後不良であるが、HDT/ASCT はこれらの患 者(特に第 1 寛解期)で実行可能な治療選択肢の 1 つとなりうる 42,45,49 。EBMT Lymphoma Registry の AITL 患者で構成された大規 模コホート(N=146 例)のデータ解析では、HDT/ASCT を受けた 患者全体での 2 年および 4 年 OS 割合は、それぞれ 67%と 59%で あった 42 。最初の CR 時に HDT/ASCT を受けた患者のサブグルー プでの 2 年および 4 年 OS 割合は、それぞれ 81%と 78%であった。 これらのデータから、最初の CR 期間にある AITL 患者の管理に HDT/ASCT が有望な役割を果たせる可能性が示唆される。 25 。追跡期間中央値 44%であった。治療関連死亡率は 4%であった。PTCL-NOS 患者 のサブグループにおける 5 年 OS および PFS 割合は、それぞれ 47%と 38%であった。ALK 陰性 ALCL 患者のサブグループでの生 存割合は、それぞれ 70%と 61%であった 25 。GELTAMO Study Group が実施した前方視的研究(N=26)では、MegaCHOP によ る寛解導入療法で CR または PR が得られた患者に ASCT の施行が 計画された 50 。Intent-to-treat の原則に基づく 3 年 OS および PFS 割合は、それぞれ 73%と 53%であった。移植から 2 年後の追跡調 査時点で、ASCT による地固め療法に進んだ患者(n=19)の OS および PFS 割合は、それぞれ 84%と 56%であった 50 。ある第 II 相試験(N=41)では、PTCL と新たに診断されて高用量の CHOP レジメンとエトポシド+シスプラチン+シタラビン+ prednisone との交替療法で反応が得られた患者に ASCT の施行が計画された 52 。 追跡期間中央値 3.2 年の時点で、4 年 OS および PFS 割合はそれぞ れ 39%と 30%であった。 Reimer らは、PTCL 患者 83 例のみを対象として一次治療における HDT/ASCT を前方視的に評価した最初の多施設共同研究の最終解析結 果を報告した 53 。治療レジメンは CHOP 4~6 サイクルとその後の 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-212 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 HDT/ASCT で構成された。CHOP 療法終了後の ORR は 79%(CR 割 62)によると、追跡期間中央値 76 ヵ月の時点で研究コホート全体での 合は 39%)であった。移植は 83 例中 55 例(66%)で施行された。残 りの 34%は移植に進むことができなかったが、その主な理由は病勢の 12 年 OS および EFS 割合の推定値は、それぞれ 34%と 30%であった。 全体での治療関連死亡率は 5%であった。10 年 OS および EFS 割合は、 進行であった。HDT/ASCT 施行後には 55 例中 48 例で CR が、7 例で 他の病型の PTCL 患者(それぞれ 21%と 19%)と比較して ALK 陽性 PR が得られた。Intent-to-treat 解析では、骨髄破壊的な治療後の ORR ALCL 患者で有意に高かった(それぞれ 63%と 54%)。PTCL-NOS 患 者のサブグループでの生存割合は、それぞれ 37%と 25%であった 51。 は 66%(CR 割合は 56%)であった。3 年 OS および PFS 割合はそれ 53 。初回治療として CHOP による 多変量解析では、移植前の CR の達成が生存期間延長の強力な予測因 積極的な化学療法に続き IVE/MTX(イホスファミド+エトポシド+エ 子であった。移植前に CR を達成した患者での 10 年 OS および EFS ビルビシンと中等量メトトレキサートの交替療法)と HDT/ASCT を施 割合の推定値がそれぞれ 48%と 47%であったのに対し、移植前に CR 行する治療が PTCL 患者(N=57)を対象として評価され、良好な成 を達成できなかった患者での生存割合はそれぞれ 22%と 11%であった ぞれ 48%および 36%と推定された 績が得られている 55 。これらの患者のうち 33 例が ASCT に進んだ。 Intent-to-treat 解析では、3 年 OS および PFS 割合はそれぞれ 67%と 59%であった 55 。進行中の国際ランダム化第 III 相試験(ACT 試験)で は、未治療の PTCL 患者における CHOP による寛解導入療法への CD52 モノクローナル抗体 alemtuzumab(alemtuzumab の研究につい ては下記の再発・難治例に関する節で考察している)の追加が果たす 役割が(標準群の CHOP 単独との比較で)評価されている 57 。ALCL 患者は ALK の状態にかかわらず除外された。60 歳以下の患者が 51 。 一次治療における地固め療法が治療成功期間および OS に及ぼす影響 を評価するためには、より長期の追跡と可能であればランダム化試験 の実施が必要である。従来の化学療法を一次治療における HDT/ASCT による地固め療法と比較したランダム化試験がないことから、この治 療法は寛解導入療法で良好な反応がみられた患者でのみ合理的な治療 選択肢である。 HDT/ASCT に適格とされた(ACT-1)。ACT-1 群の若年患者(n= NCCN の推奨 68)を対象として計画された中間解析の結果から、1 年 EFS 割合は ALK 陽性 ALCL 患者の一次治療としては、多剤併用化学療法(典型的 55%と報告された。1 年 OS および PFS 割合は、それぞれ割合は 78% と 54%であった。ウイルス感染事象の頻度は alemtuzumab 群で高く には CHOP-21 または CHOEP-21)6 サイクル単独または放射線療法 (RT)との併用(I~IV 期での選択肢)、もしくは多剤併用化学療法 3 (28% vs 10%)、この差は主に症状を伴わないサイトメガロウイル ~4 サイクルと RT の併用(I~II 期の選択肢)が標準と考えられる。 ス(CMV)の再活性化によるものであった。Grade 3 以上の細菌およ ALK 陽性 ALCL 患者では CHOP または CHOEP レジメンで良好な成績 57 び真菌感染症の頻度は、治療群間で同程度であった 。 ALK 陽性 ALCL で ASCT を受けた患者の成績を他の組織型の PTCL 患 者での成績と比較した結果は、Corradini らによる 1 つの前方視的研究 でのみ報告されている 51 。2 つの前方視的研究を併合した結果(N= が得られているが、他の組織型の PTCL 患者ではこれらのレジメンで 同様の良好な成績は得られていない。このため、他の病型の患者には 臨床試験への参加が望ましい管理アプローチである。適切な臨床試験 がない場合については、I~II 期(low/low-intermediate risk)患者には 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-213 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 多剤併用化学療法(4~6 サイクル)と病変領域に対する局所 RT によ フォローアップ治療 る補助療法が推奨され、リスクの高い I~II 期(high/high-intermediate risk)患者と III~IV 期患者は、多剤併用化学療法(6~8 サイクル)単 ALK 陽性 ALCL 患者を除くすべての患者には、初回治療後に前回陽性 であったすべての検査を再施行し、暫定の再病期診断を行う。PET-CT 独または RT との併用で治療する。推奨される多剤併用化学療法のレ が陽性の場合は、治療コースを変更する前に再生検が推奨される。そ ジメンとしては、CHOEP、CHOP-14、CHOP-21、CHOP+その後の ICE または IVE、dose-adjusted EPOCH、hyper-CVAD が挙げられる。 の後は、治療に対する反応に従って患者を 3 つのグループ(CR、PR、 AITL は非常に不均一な疾患であり、ときとしてステロイドやその他の 免疫抑制薬のみで治療することが可能である。シクロスポリンは、ス テロイドまたは多剤併用化学療法による治療後に再発した患者で有効 であった 58 無効または進行)に分類する。以降の治療選択肢は、当初の病期が I~ II 期と III~IV 期のどちらであったかに依存する。 I 期または II 期(aaIPI low/low-intermediate) 暫定の再病期診断後に CR と判定された患者では、予定された RT を完 。高齢患者や併用化学療法アプローチに耐えられる可能性 了 す る 。 再 病 期 診 断 で PR と 判 定 さ れ た 患 者 で は 、 RT 単 独 、 が低いと思われる患者では、こうしたより緩やかなアプローチや代替 アプローチが至適となる場合が多い。AITL 患者のほとんどは、前述の HDT/ASCT 単独、または HDT/ASCT+RT を考慮する。この患者群で 他の病型の PTCL と同様に管理されるが、当 NCCN ガイドライン委員 なる。治療を完了したら、治療終了時の再病期診断を行う。CR を示し 会では、高齢患者および併存症のため多剤併用化学療法のリスクが過 大となる患者には、ステロイド単剤による症状管理を試みることを提 ている患者にはそれ以上の治療は必要なく、最初の 5 年間は 3~6 ヵ月 案している。 モニタリングすることが可能である。治療終了時の再病期診断で PR 乳房インプラント関連 ALCL は、新たに注目を集めるようになった原 因不明の疾患単位であり、個々の患者に応じたケアが必要とされる。 は、同種移植または RT を施行する臨床試験への参加も別の選択肢と 毎、その後は臨床的な適応に応じて年 1 回のフォローアップによって と判定された患者と初回治療後またはフォローアップ治療後に無効ま たは進行と判定された患者は、再発・難治例の記載に従って治療する。 インプラント関連 ALCL 患者に対する標準治療はまだ確立されていな I 期または II 期(aaIPI high-intermediate/high)もしくは III~IV 期 いため、前述の推奨は本疾患の症例には適用されない。ほとんどの患 CR が得られた患者は経過観察とするか、HDT/ASCT による地固め療 者はインプラントの抜去と被膜の切除で管理されているが、一部の症 法を施行することができる。HDT の施行前または施行後には局所 RT 例では化学療法単独または化学療法+RT で管理されている 11,19 。一般 的には、ALCL の診断を確定したら、患側の乳房からインプラントと被 を施行することができる。初回治療後に PR が得られるか無効または 進行と判定された患者は、再発・難治例と同様に治療する。 膜の両方を除去することが推奨される。健側乳房のインプラントを抜 去するか、化学療法および/または RT で治療するかの決定は、病変の 再発・難治例の治療 進展度に応じて個々の症例毎に判断すべきである。 いくつかの後方視的研究により、再発・難治性 PTCL 患者において HDT/ASCT が果たす役割が評価されている 44,59-63 。HDT/ASCT を受け 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-214 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 た再発または primary refractory PTCL 患者(N=36)の 3 年 EFS およ あった 61。T 細胞リンパ腫患者(N=241;ALCL 46%、PTCL 42%)を び OS 割合は、それぞれ 37%と 48%で、これは後方視的な比較による 対象として HDT/ASCT と同種造血幹細胞移植(SCT)の成績を評価し と HDT/ASCT を受けて再発したびまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫患者 た CIBMTR のデータの解析では、組織型が ALCL である患者のサブグ での成績(それぞれ 42%と 53%)と同様のようである 62 。HDT/ASCT ループにおいて、HDT/ASCT は同種 SCT と比較して成績を改善したが、 64 を受けた再発または primary refractory PTCL 患者(N=24、ALK 陽性 その他の組織型の患者では同様の改善は認められなかった ALCL 患者は除外)を対象とした別の後方視的研究では、5 年 PFS およ 者(n=111)においては、HDT/ASCT は同種 SCT と比較して有意に高 び OS 割合はそれぞれ 24%と 33%で、これらも再発 DLBCL 患者での い 3 年 PFS(55% vs 35%、P=0.03)および OS(68% vs 41%、P= 成績(それぞれ 34%と 39%)と同程度のようであった 60 。ALCL 患 。ICE による 0.003 ) 割 合 を も た ら し た 。 PTCL-NOS 患 者 ( n = 102 ) で は 、 積極的な二次化学療法に続いて HDT/ASCT を施行する治療が、再発・ HDT/ASCT による生存割合はあまり良好ではなく、このサブグループ 59 難治性 PTCL 患者を対象として評価された 。ICE による治療を受けた では HDT/ASCT と同種 SCT の間に 3 年 PFS(29% vs 33%)および 患者 40 例のうち 27 例(68%)に HDT/ASCT が施行された。Intent-to- OS(45% vs 42%)割合の有意差は認められなかった treat 解析では、ICE の最終投与時から起算した PFS の中央値は 6 ヵ月 より後に移植を受けた患者では、HDT/ASCT は同種 SCT と比較して数 で 、 70 % の 患 者 が 1 年 以 内 に 再 発 し た 。 再 発 患 者 で は primary 値上高い 3 年 PFS(41% vs 33%)および OS(53% vs 41%)割合を 64 。初回 CR 時 refractory 患者と比較して 3 年 PFS 割合が有意に高かった(20% vs 6%、 もたらしたが、これらの差は統計学的に有意ではなく、初回 CR 時より P=0.0005)59。それでも、再発・難治性 PTCL 患者に対する救援療法 後に移植を受けた患者における非再発死亡の累積発生率は、HDT/ASCT は、たとえ HDT/ASCT を追加しても、依然として至適とは言えないの より同種 SCT で高かった(P<0.001)64。これらの知見から、一次治 が現状である。Stanford University で HDT/ASCT を受けた PTCL 患者 療における地固め療法としての HDT/ASCT は、持続的な延命効果をも (N=53)の後方視的レビューでは、5 年 PFS 割合が一次治療後に たらす可能性がある一方、この治療法が再発・難治例で持続的な効果を CR/PR となった患者で 51%、二次治療後に CR/PR となった患者で もたらすことは(おそらくは再発 ALCL 患者は例外として)まれである 12%、難治性の患者で 0%となり、5 年 OS 割合はそれぞれ 76%、 ことが示唆される。CIBMTR の解析による更なるデータが待たれる。 40%、30%であった 63 。移植前における疾患の状態と前治療のレジメ ン 数 が 治 療 効 果 の 有 意 な 予 測 因 子 で あ っ た 。 Spanish Group for Lymphoma and Autologous Transplantation(GEL-TAMO)の症例登録 (N=115)のデータを後方視的に解析した研究では、5 年 OS 割合が 初回 CR 時で移植を受けた PTCL 患者(n=37)で 80%であったのに対 し、救援療法として HDT/ASCT を受けた PTCL 患者(n=78)では 45%であった(P=0.007)61。救援療法として移植を受けた患者におけ る 5 年 OS 割合は、HDT/ASCT を初回 PR 時に受けた患者で 46%、二 次以降の治療での CR 時に受けた患者で 54%、難治性の疾患で 0%で 最近の報告から、同種 SCT は再発・難治性 PTCL 患者の選択肢の 1 つ となりうることが示されている。フランスの症例登録から抽出された 同 種 SCT 施 行 例 ( N = 77 ; PTCL-NOS 35 % 、 ALCL 35 % 、 AITL 14%)のデータの後方視的解析では、5 年 EFS および OS 割合はそれ ぞれ 53%と 57%であった 65 。5 年移植関連死亡(TRM)率は 34%、 100 日後の TRM 率は 21%であった。被験者は中央値で 2 回(範囲:1 ~5 回)の前治療を受けており、74%は移植前に骨髄破壊的前処置を 受けていた 65 。前治療として受けた化学療法の数が 2 ライン以下の患 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-215 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 者では、2 ラインを超える化学療法を受けた患者と比較して 5 年 OS 割 得られたこれらの所見を総合すると、再発・難治性 PTCL に対して 合が有意に高かった(73% vs 39%、P=0.003)。また、寛解期(CR または PR)に移植を受けた患者でも、PR 未満の状態で移植を受けた (主に骨髄破壊的前処置による)同種 SCT を受けた患者の 3 年 OS 割 合は約 40%であることが示される。しかしながら、この処置では早期 患者と比較して 5 年 OS 割合が有意に高かった(69% vs 29%、P= の TRM 率が高く、100 日後の TRM 率は約 20%と報告されている。 0.0003)。前処置のレジメン間では成績(OS、EFS、TRM)の有意差 は認められなかった。多変量解析によると、移植時の抵抗性(PR 未 他 の 研 究 で は 、 再 発 ・ 難 治 性 PTCL 患 者 に お け る 骨 髄 非 破 壊 的 満)と重度の急性移植片対宿主病(GVHD)が生存期間の短縮を予測 する有意かつ独立した因子であった 65 。CIBMTR データベースから抽 出された T 細胞リンパ腫患者の移植例(N=241;PTCL 42%)のデー タを用いた前述の解析では、HDT/ACST(n=115)および同種 SCT (n=126 例;骨髄破壊的前処置は 59%)の成績が報告された 64 。 HDT/ASCT 施行群では、同種 SCT 施行群と比較して、組織型が ALCL の割合、化学療法に感受性である割合、ならびに初回 CR 時に移植を 受ける割合が高かった。100 日後の TRM 率は、同種 SCT 群で 17%で あったのに対し、HDT/ASCT 群では 2%であった。救援療法として (すなわち初回 CR 未満の状況で)移植を受けた患者における 3 年 OS 割合は、同種 SCT 群で 41%であったのに対し、HDT/ASCT 群では 53%であった 64。MD Anderson Cancer Center からの単一施設データ を用いた最近の解析では、HDT/ASCT(n=119)または同種 SCT(n =77;骨髄破壊的前処置は 75%)を受けた T 細胞リンパ腫患者(N= 196;PTCL-NOS 61 例、ALCL 50 例、AITL 19 例)の治療成績が報告 された 66。HDT/ASCT を受けた患者の PFS および OS 割合は、追跡期 間中央値が 39 ヵ月の時点で、それぞれ 30%と 39%であった。同種 SCT を受けた患者の PFS および OS 割合は、追跡期間中央値が 65 ヵ 月の時点で、それぞれ 30%と 43%であった。節性 T 細胞リンパ腫 (PTCL-NOS、ALCL、AITL)で同種 SCT を受けた患者のサブグルー プでは、3 年 PFS および OS 割合はそれぞれ 23%と 38%であった。 このサブグループでは、救援療法として(すなわち初回 CR 未満の状 況で)移植を受けた患者が最も多かった(87%) 66。後方視的解析で (reduced-intensity)前処置(RIC)による同種 SCT の役割が評価さ れている。Corradini らは、再発・難治性 PTCL 患者(N=17)におけ る RIC による同種 SCT の役割を第 II 相試験で評価した 67。3 年 PFS および OS 割合の推定値は、それぞれ 64%と 81%であった。同種移植 後に進行した一部の患者では、ドナーリンパ球輸注により奏効が得ら れた。2 年時点の非再発死亡(NRM)率の推定値は 6%であった 67。 RIC による同種 SCT を受けた再発・難治性 PTCL 患者(N=52; PTCL-NOS 23 例、ALCL 11 例、AITL 9 例)の長期データを後方視的 に解析して報告した最近の研究では、5 年 PFS および OS 割合がそれ ぞれ 40%と 50%であった 68。5 年 NRM 率は 12%で、高度の慢性 GVHD に NRM リスクの上昇との関連が認められた。5 年累積再発率は 49%で、移植時の疾患の状態が不良であることと前治療のライン数が 多いことに、再発リスクの上昇との関連が認められた 68 。EBMT デー タベースを用いた後方視的研究では、AITL 患者(N=45;62%の患者 は移植前の前治療が 2 ライン以上)において同種 SCT により長期寛解 が得られていたことが示された 69 。56%の患者では骨髄破壊的前処置 が採用され、残りの患者は RIC を受けていた。1 年時点の累積 NRM 率 は 25%で、NRM 率は骨髄破壊的前処置群(29%)と RIC 群(24%) で同程度であった。3 年再発率の推定値は 20%であった。3 年 PFS お よび OS 割合は、それぞれ 54%と 64%であった。これらの結果につい て前処置レジメン間に有意差は認められなかった 69 。化学療法に感受 性を示した患者では、難治性と判定された患者と比較して PFS 割合が 有意に高かった(それぞれ 66% vs 33%)。再発・難治性 PTCL 患者 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-216 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 における(骨髄破壊的前処置または RIC のいずれかによる)同種 SCT Pralatrexate は、還元型葉酸キャリア 1 型(RFC-1)に高い結合親 の役割を明らかにするには、更なる前方視的研究が必要である。 和性を示す新しい葉酸代謝拮抗薬で、再発・難治性 T 細胞リンパ腫 患者で有意な活性が示されている 75-77 。国際第 II 相ピボタル試験 最近まで、再発および難治性 PTCL 患者の治療指針とされるデータ は、様々な薬剤の単剤療法を受けた少数例の報告に由来するもので あった。使用された薬剤の多くは、以下に示す報告から外挿された ものであり、ゲムシタビン 70-72 と alemtuzumab 73,74 も同様の使用 (PROPEL)の結果から、既治療の再発・難治性 PTCL 患者(評価 可能症例 N=109)において pralatrexate により 29%の ORR(CR 割合は 11%、反応は独立中央評価により判定)が得られたことが 76,78 。この試験の患者は前治療として中央値で 3 回(範 経験で効果が認められている。Zinzani らは、ゲムシタビンによる 囲:1~12 回)の全身療法を受けており、63%の患者は直近の前治 治療(28 日スケジュールの 1、8、15 日目に 1200mg/m/日を投与、 療で難治性と判定され、24%はすべての前治療で無効となり、16% 計 3~6 サイクル)を受けた再発・難治性 T 細胞リンパ腫患者(N は自家 SCT の施行歴があった。奏効期間の中央値は 10 ヵ月であっ =39)の成績を最近報告した。PTCL-NOS 患者 20 例のサブグルー た。全患者における PFS および OS 中央値は、それぞれ 3.5 ヵ月と プでは、ORR が 55%(CR 割合は 30%)となり、うち 5 例では持 14.5 ヵ月であった 76 。特に多くみられた grade 3~4 の有害事象は、 続的な CR が得られ、CR 期間の中央値は 34 ヵ月(範囲:15~60 血小板減少(32%)、好中球減少(22%)、貧血(18%)、粘膜 ヵ月)であった 72 。あるパイロット研究では、再発または化学療法 炎 ( 22 % ) な ど で あ っ た 76 。 2009 年 9 月 に は 、 再 発 ・ 難 治 性 抵抗性 PTCL 患者(N=14)において、標準用量スケジュールの PTCL 患者に対する単剤治療用の最初の薬剤として pralatrexate が alemtuzumab 投与により、ORR 36%(CR 割合は 21%)という成 FDA の承認を受けた。 績が得られた 73 。しかしながら、alemtuzumab 療法には、日和見 感染症による死亡 5 例を含めて、著明な血液毒性および感染性合併 症との関連が認められた 73 示された Romidepsin は、再発・難治性 CTCL および PTCL 患者において単 。別の第 II 相試験の予備的な結果では、 剤で活性を示す、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害薬であ 既治療の T 細胞リンパ腫患者(N=10;PTCL 6 例)において、減 る。第 II 相多施設共同ピボタル試験において、romidepsin が投与 量下での alemtuzumab 投与は過去のパイロット研究で採用された された再発・難治性 PTCL 患者(評価可能症例 N=130)に反応が 標準用量での alemtuzumab 投与と比較して毒性が低く、有効性は 認められた 同等であったことが示された 74 79,80 。この試験の患者は前治療として中央値で 2 回(範 。ORR は 60%(CR 割合は 20%) 囲:1~8 回)の全身療法を受けており、16%の患者は過去に受け であった。PTCL-NOS 患者のサブグループでの ORR は 50%(CR た自家 HSCT が不成功に終わっていた。ORR は 25%(CR/CRu 割 割合は 33%)であった。CMV の再活性化は、Enblad らの報告では 合 15%、反応は独立評価委員会が判定)であった。試験責任医師 発生率が 42%であったのに対し、この研究では 10%のみで認めら の判定による ORR と CR/CRu 割合は、それぞれ 39%と 16%であ れた。奏効期間の中央値は 7 ヵ月であった 74 。 った 80 。奏効期間の中央値は 17 ヵ月であった。全患者における PFS 中央値は 4 ヵ月、CR/CRu 例のみでの PFS 中央値は 18 ヵ月 であった。特に多くみられた grade 3 以上の有害事象は、血小板減 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-217 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 少 ( 24 % ) 、 好 中 球 減 少 ( 20 % ) 、 感 染 症 ( す べ て の 感 染 症 で 79,80 19%;肺炎[5%]と敗血症[5%]を含む)などであった 。別 の多施設共同第 II 相試験では、既治療の PTCL 患者(N=47; PTCL-NOS 57 % 、 AITL 15 % 、 ALCL 8.5 % ) を 対 象 と し て romidepsin が評価された 81 。被験者は中央値で 3 回(範囲:1~11 回)の前治療を受けており、38%は SCT を受けていた。ORR は 38%(CR 割合は 18%)で、奏効期間の中央値は 8.9 ヵ月であった。 奏効例の無増悪期間の中央値は 13 ヵ月であった 81 。Romidepsin は 2011 年 6 月に再発 PTCL 患者の治療薬として FDA の承認を受けた。 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 8 月)。この薬剤は再発・難治性の皮膚 ALCL 患者ではまだ評価さ れていないため、現時点でこれらの患者に推奨することはできない。 ベンダムスチンは、プリン様のベンズイミダゾール環を有するアル キル化薬であり、現時点では、リツキシマブを含むレジメンで難治 性と判定されたことのあるインドレント NHL 患者と、慢性リンパ 性白血病(CLL)患者の治療が適応とされている。ベンダムスチン は最近、第 II 相多施設共同試験(BENTLEY 試験)において再発・ 難治性 PTCL 患者(N=60;AITL 53%、PTCL-NOS 38%)を対象 に評価された 85 。被験者は前治療として中央値で 1 回(範囲:1~3 ブレンツキシマブ ベドチンは、細胞表面の CD30 に対する結合に 回)の治療を受けており、45%の患者は直近の前治療で難治性と判 よって CD30 を発現する悪性細胞を標的とする抗体薬物複合体であ る 。 細 胞 内 へ の 取 込 み 後 に 、 強 力 な 微 小 管 阻 害 薬 ( monomethyl 定されていた。92%の患者は CHOP または CHOP 類似レジメンに よる前治療を受けていた。ベンダムスチンの 3 サイクル投与後の 82,83 。第 II 相多施設共同試験 ORR は 50%で、28%の患者で CR(CRu を含む)が得られた。40 では、再発・難治性の全身性 ALCL 患者(N=58)を対象として、 ブレンツキシマブ ベドチン(1.8mg/kg を 3 週に 1 回静脈内投与、 例(67%)が 3 サイクル以上のベンダムスチン投与を完了し、25% は全 6 サイクルの投与を受けた。奏効期間の中央値は短く、3.5 ヵ 最大 16 サイクル)が評価された。被験者は前治療として中央値で 月であった 2 回(範囲 : 1 ~6 回 )の全身 療法を受 けて おり、 62%の 患者は ぞれ 3.6 ヵ月と 6.3 ヵ月であった。特に多くみられた grade 3 また primary refractory と判定され、さらに 50%は直近の前治療で難治 は 4 の毒性は、好中球減少(30%)、血小板減少(24%)、感染症 auristatin E)が細胞内に放出される 性、22%はすべての前治療で無効と判定されていた 84 。ORR は 86%(独立評価委員会による評価)となり、57%の患者で CR が得 られた。奏効期間の中央値は約 13 ヵ月であった。全患者における PFS 中央値は 13 ヵ月で、OS 中央値は最新の追跡時点で未達であ った 84 。この試験で特に多く報告された grade 3 または 4 の有害事 象は、好中球減少(21%)、血小板減少(14%)、末梢感覚神経障 85 。全患者における PFS および OS の中央値は、それ (20%)などであった 85 。 NCCN の推奨 移植適応がある患者には、移植前に二次化学療法を施行することが 可能である。CR または PR が得られた患者には、HDT/ASCT また は同種 HSCT による地固め療法が推奨される。限局性病変の領域は、 。治療関連死亡は報告されなかった。こ 大量化学療法の開始前または終了後に RT を施行することが可能で の試験の結果に基づき、ブレンツキシマブ ベドチンは、過去に少な ある。移植適応のない患者は、二次治療用のレジメンまたは緩和的 くとも 1 レジメンの多剤併用化学療法が不成功に終わった全身性 ALCL 患者に対する治療薬として、FDA の承認を受けた(2011 年 RT によって治療する。勧められる治療法としては、alemtuzumab、 害(12%)などであった 84 bortezomib 、ブレ ンツ キシマブ ベド チン ( 全身性 ALCL 患者の 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-218 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 み)、シクロスポリン(難治性 AITL 患者のみ)、dose-adjusted EPOCH、ゲムシタビン、pralatrexate、romidepsin などがある。 これらの患者には、臨床試験への参加が強く望まれる。 Romidepsin の投与を受けている患者では、心電図異常のリスクを 最小限に抑えるため、カリウムおよびマグネシウムの血清中濃度を モニタリングすべきである。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-219 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 参考文献 1. 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有無が多変量解析で独立した予後因子であった 。疾患の進行、皮 血病化したもので、著明な血液浸潤とリンパ節腫大を特徴とする。 膚外病変の発生または MF による死亡のリスクは、初診時の T 分類 CTCL の最新の EORTC 分類および WHO 分類では、MF はインドレン と相関していた。紅皮症型 MF および SS 患者 106 例を対象とした 後方視的コホート研究では、高齢、進行期および末梢血浸潤が予後 3 トリンパ腫とされている 。 不良因子であった 10 。予後の異なる 3 つリスク群(良好群、中間群、 大細胞変異(large cell transformation:LCT)は一部の MF 患者で認め 不良群)が、3 つの予後不良因子(初診時年齢 65 歳以上、リンパ られ、皮膚生検標本でリンパ腫細胞全体に占める大型細胞の割合が 節または内臓病変(IV 期)、末梢血浸潤あり)の数で決定された。 25%を超えた場合に LCT と診断される 4,5。LCT は他のリンパ増殖性疾 リスク群別の生存期間中央値は、それぞれ 10.2 年、3.7 年、1.5 年 患との鑑別が容易でないことがあるため、確定には血液病理医による であった 診断が必要である。LCT の頻度は診断時の病期に強く関連し、早期で 解析では、紅皮症型 CTCL 患者群(n=124)の生存期間中央値は は 1.4%、IIB 期では 27%、IV 期では 56~67%である 6。LCT 診断時 からの全生存期間(OS)中央値は 19~36 ヵ月と報告されていた 4-7 10 。多数の CTCL 患者(N=1197)を対象にした後方視的 5.1 年(範囲:0.4~18.6 年)であった 13 。血液浸潤の程度(フロ 。 ーサイトメトリーを用いたセザリー細胞数により判定)は生存期間 しかしながら、皮膚リンパ腫の大規模データベースに基づく最近の研 と有意に相関していた。多変量解析では、高齢と乳酸脱水素酵素 究では、LCT 患者 70 例の生存期間中央値は 8.3 年で、5 年 OS 割合は (LDH)高値が全生存不良を最も強く予測する因子であった 13 。皮 8 63%であった 。この研究の多変量解析では、LCT は増悪リスクと有 膚リンパ腫の大規模データベースに登録された MF/SS 患者 1502 意に関連していたが、生存とは関連していなかった。全例ではないが、 例のデータを用いた研究では、多変量解析により、皮膚病変( T) LCT は急激な経過をたどる場合が多い。MF または SS の LCT 例では、 が進行期であること、末梢血浸潤、LDH 高値および毛包向性 MF が、 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-227 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 病変増悪および全生存期間短縮の独立した予測因子であることが示 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 CD30 の 発 現 を 検 索 す べ き で あ る 。 リ ン パ 腫細 胞 は 、 cutaneous 8 された 。最近、単一施設での 1982~2009 年に診断された MF/SS lymphcyte antigen(CLA)と TH2 サイトカインも発現し、TH1 お 患者(N=1263)の大規模コホートにおける長期成績が報告された よび IL-12 サイトカインを欠如している。TCR 遺伝子再構成につい 14 ては慎重に解釈すべきで、クローン性の TCR 再構成は悪性疾患以 。大半の患者(71.5%)は初診時に早期 MF(IA~IIA 期)と診断 されていた。無増悪生存期間(PFS)および全生存期間の中央値は、 外でも認められることがあり、また MF/SS の全例で確認できるわ それぞれ 16 年と 24 年であった。約 12%の患者で病期の進行が認 められ、8%が原疾患により死亡した 14 けではない。一部の症例では、皮膚、血液およびリンパ節で同一の 。病変進行または死亡リス クローンを確認することが有用である。PCR 法による TCR 遺伝子 クとの有意な関連が認められた独立した因子は、年齢、局面期、 再構成の解析は MF/SS の診断の一助となり、特に 2 ヵ所以上の皮 LDH 値、腫瘍面積であった 14 。 膚で同一のクローンが認められた場合には MF を炎症性皮膚疾患と 鑑別する非常に有用な手法である 診断 17 。最近実施された PCR 法によ る感度と特異度を評価した研究では、MF と炎症性皮膚疾患の鑑別 International Society for Cutaneous Lymphomas (ISCL)のアル する上で TCRG および TCRB 再構成検査の併用が TCRG 検査単独 ゴリズムでは、MF は臨床的、病理組織学的、免疫病理学的、分子 より有用であったと報告された 生物学的特徴を総合して診断される 15 18 。この結果から、MF の検査前確 。改訂版の診断規準では、 率が中程度の患者に対する TCRG および TCRB 再構成検査を併用 SS における血液浸潤(B2)は、皮膚の T リンパ腫細胞と同一の T したアルゴリズムが提唱されている。可能性のある患者では、 細胞受容体(TCR)遺伝子再構成が末梢血中で認められることに加 HTLV-1 感染の有無を評価することが有用である。HTLV-1 の抗体 え、セザリー細胞数 1000/µL 以上、CD4/CD8 比が 10 以上となる 検査は ELISA 法で評価可能で、陽性の場合ウェスタンブロット法 CD4+または CD3+細胞の増加、もしくは表現型が異常な CD4+細 で確認する。ウェスタンブロット法で特定できない場合、HTLV-1 胞の増加(総リンパ球の 40%以上が CD4+/CD7-または 30%以上 の PCR 解析が可能性である。 が CD4+/CD26-)のいずれかに該当する場合と定義されている。 病期分類 確定診断には、全身の皮膚診察、疑わしい部位の皮膚生検、および Mycosis Fungoides Cooperative Group ( MFCG ) が 考 案 し た 皮膚生検の免疫組織化学検査が必須である。皮膚病変のみで診断を TNM 病期分類は、現在まで MF および SS 患者の標準的な病期分類 確定できない場合は、病変リンパ節の生検と末梢血でのセザリー細 法であり続けている 胞の評価が推奨される。MF および SS 細胞に特徴的な免疫表現型 は CD2+ 、CD3+ 、CD5+ 、CD4+ 、 CD8- 、CCR4+ 、CD45RO+ で、 T 細胞マーカーである CD7 および CD26 は欠失することがある 16 CD8+ 型の MF あるが、まれである 。組織学的検査で 大細胞変異 (large cell transformation :LCT)の所見が認められた場合は、 。 19 。しかしながら最近、ISCL と EORTC は MFCG の発表後に明らかになった MF/SS に関する免疫組織化学、 生物学、予後予測の新知見を反映した改訂 MFCG 病期分類を発表 した 20,21 。改訂後の病期分類では、病期診断を行う患者はすべて MF または SS の確定診断が得られている必要がある。T1 は紅斑ま 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-228 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 たは局面の面積が皮膚全体の 10%未満と定義され、T4 は紅皮症が 血液浸潤が疑われる場合は、末梢血リンパ球の TCR 遺伝子再構成 皮膚全体の 80%以上のびまん性の進展と定義されている。皮膚病 解析を行う。予後不良因子(T2 以上、毛包向性 MF または large 変の進展度は体表面積に占める割合に基づき、指を除く手掌面は体 cell transformation、触知可能なリンパ節腫大、臨床検査値異常) 表面積の 0.5%、5 本の指と手掌の合計は体表面積の 1%に相当する。 が認められる患者には、胸部、腹部および骨盤の CT または PET病期診断のためのリンパ節生検は、臨床的に異常なリンパ節(直径 CT を施行すべきである。頸部 CT が必要な場合もある。PET-CT は 1.5cm 超)にのみ推奨される。ただし、組織学的に確認されていな CT 単独よりもリンパ節病変の検出感度が高く、生検病変の選択に いリンパ節腫大は「Nx」との標記も可能である。皮膚、リンパ節、 有用なことが示されている 血液を除く器官(脾臓や肝臓など)への進展を伴う臓器病変は、画 が、骨髄病変(B2 の血液浸潤を含む)が疑われる患者や、原因の 像検査を用いて確認するべきである。組織学的に確認されていない 不明な血算の異常がある患者では役立つことがある 臓器病変は、「Mx」との標記も可能である。血液浸潤は B0、B1、 しいリンパ節(直径が 1.5cm を超える触知可能なリンパ節、あるい B2 の 3 つに分けられ、B0 では明確な血液浸潤なし(セザリー細胞 は硬い、不整、集簇または固定がみられるリンパ節)の生検に際し が 5%以下)、B1 は低腫瘍量(セザリー細胞が 5%を超えるが、 ては、リンパ節内でクローン性の TCR 再構成が認められ患者は予 B2 の基準は満たさない)、B2 は高腫瘍量と定義する。高腫瘍量は 後不良なため セ ザ リ ー 細 胞 が 1000/µL 以 上 、 も し く は 異 常 な 表 現 型 を 有 す る CD4+細胞の増加(総リンパ球の 40%以上が CD4+/CD7-、または 23 22 。骨髄生検は病期診断に必要ではない 20 。病変の疑わ 、TCR 遺伝子再構成を検索すべきである 20 。 MF および SS に対する治療選択肢 30%以上が CD4+/CD26-)が認められる場合である。この改訂病期 紅 斑 / 局 面 期 患 者 の 初 回 治 療 は 、 局 所 ま た は 全 身 の skin-directed 分類では、III 期は血液浸潤の程度(B0 および B1)に基づき、2 つ therapy ( 皮 膚 の み を 対 象 と し た 治 療 ) が 原 則 で 、 skin-directed の亜群(それぞれ IIIA 期と IIIB 期)に分けられる 20 。 therapy で難治性、不変または進行と判定された場合には、比較的 軽い全身療法(「SYST-CAT A」;MFSS-A ページのガイドライン 精査診察と検査 を 参 照 ) を 追 加 す る 。 予 後 不 良 因 子 ( 毛 包 向 性 MF 、 large cell MF または SS と診断された患者の初回検索には、病変の進展範囲 transformation を来した MF、B1 病変など)がみられる患者では、 (体表面積に対する割合)と皮膚病変の種類(紅斑/局面、腫瘤、紅 治療アルゴリズムのより早い段階で全身療法を導入してもよい。生 皮症など)を評価する全身の皮膚診察と、リンパ節腫大または臓器 物製剤による治療が奏効しなかった患者や、非常にアグレッシブな 腫大がないかを評価する触診を実施する 20 。臨床検査では、血算、 病変または皮膚外病変を有する患者には、化学療法を施行してもよ 24-26 Sézary screen(セザリー細胞の目視)、フローサイトメトリーに い 。本疾患の頻度の低さと個別化したアプローチの必要性から、 よる CD4/CD8 比および異常な免疫表現型の CD4 陽性細胞の増加 集学的治療が可能で臨床研究を実施している専門施設への紹介が望 の評価を行う。最初の臨床検査には、一般生化学検査 ましい。 (comprehensive metabolic panel)と LDH の測定を必ず実施する。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-229 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 Skin-directed therapy 局所の skin-directed therapy(皮膚のみを対象とした治療)には、 てナイトロジェンマスタード(mechlorethamine)外用ゲル製剤と ステロイド、mechlorethamine hydrochloride 、carmustine、外用 施された レチノイド(例えば、bexarotene)または外用イミキモドによる局 を受けておらず、かつ外用 carmustine による前治療歴がない患者 所療法や局所放射線療法などがある。皮膚病変が広範な患者は、光 を対象とした。Composite Assessment of Index Lesion Severity 線療法(UVB または PUVA[ソラレン+UVA])や全身皮膚電子 に基づく奏効割合は、ゲル製剤で 58.5%、軟膏で 48%となり、ゲ 線照射療法(TSEBT)など、全身皮膚を対象とした skin-directed ル製剤群の非劣性を示した。どちらの製剤でも、重篤な有害事象は therapy の 適 応 で あ る ( MFSS-A ペ ー ジ の 「 skin-directed 認めず、carmustine の全身吸収も認めなかった 軟膏製剤の有効性を比較するランダム化第 II 相多施設共同試験が実 32 。登録前 2 年以内に外用 mechlorethamine による治療 32 。 therapy」の下にあるガイドラインを参照)。 合成レチノイド(bexarotene および tazarotene)とイミキモドは、 外用ステロイドは、特に紅斑期の MF の治療に有効であり、90%を 超える奏効割合が得られる 27,28 。しかしながら外用ステロイドの長 MF お よ び SS 患 者 に 対 す る 局 所 療 法 と し て 使 用 さ れ て い る 。 Bexarotene ゲルは FDA 承認を得ているが、2 つの非盲検歴史的対 期使用は皮膚萎縮や線条形成につながる可能性があり、そのリスク 照臨床試験で、CTCL 患者 117 例に投与された はステロイドの力価が高いほど大きくなる。また、広範囲の皮膚表 67 例を対象とした第 I/II 相試験では、ORR は 63%(CR 割合は 面に高力価のステロイドを使用すると、全身吸収に至る可能性もあ 21%)、奏効期間の中央値は 99 週間であった る。Nitrogen mustard または carmustine による外用化学療法は、 患者の奏効割合は、局所療法歴のある患者より高かった(75% vs 数十年にわたり MF の治療に用いられてきた 29,30 。I~III 期の MF 患 33,34 33 。早期 MF 患者 。前治療歴のない 67%)。早期の難治性 MF 患者 50 例の第 III 相多施設共同試験では、 者 203 例を対象とした後方視的コホート研究での長期追跡の結果に bexarotene ゲルの ORR は 44%(CR 割合は 8%)であった より、このアプローチによる外用療法の有効性と安全性が確認され 斑期または局面期の早期 MF 患者で、前治療で不変または難治性の た 31 34 。紅 。 全 奏 効 割 合 ( ORR ) は 83 % で 、 完 全 奏 効 [ CR ] 割 合 は 20 例を対象とした 0.1%tazarotene 外用ゲルの小規模非盲検パイロ 50%であった。CR 例の 5 年無再発生存割合は 42%であった。コホ ット試験では、臨床的および病理学的評価が行われ、忍容性良好で ート全体の全生存期間(OS)中央値は 16 年で、10 年 OS 割合は 有効な補助療法であると報告された 71%であった 30 。Nitrogen mustard 外用の有効性はローションと 35 。少数例の症例研究であるが、 他の治療法に難治性の早期 MF 患者に対してイミキモドの効果が認 軟膏で同程度であったが、軟膏の方が過敏症反応の発生が少なかっ められた た。T1 例では T2 例よりも ORR(93% vs 72%)および CR 割合 剤として FDA が承認した唯一の合成レチノイドである。外用レチ (65% vs 34%)が高かった。さらに、T1 例では T2 例よりも OS ノイドおよびイミキモドで皮膚刺激症状がよくみられる毒性である 中央値が長く(21 ヵ月 vs 15 ヵ月)、5 年 OS 割合が高かった ことを考慮すると、これらの薬剤は局所の限られた範囲に使用すべ 30 (97% vs 72%) 。IA または IIA 期の MF 患者 260 例を対象とし 36-38 。Bexarotene ゲルは、MF および SS 患者の局所療法 きである。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-230 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 44 MF は放射線感受性が極めて高く、最早期の IA 期の MF 患者の治療 CR 割合は 31%であった は補助化学療法なしの表層部に対する局所放射線療法が効果的であ 以上 20Gy 未満(n=52)、20Gy 以上 30Gy 未満(n=32)の照射 る 39 。5Gy 以上 10Gy 未満(n=19)、10Gy 。放射線療法単独による治療を受けた早期 MF 患者 21 例では、 を受けたサブグループでの ORR は、それぞれ 90%、98%、97% 高い無病生存(DFS)割合(5 年時で 75%、10 年時で 64%)が報 であった。5Gy 以上 30Gy 未満の TSEBT による CR 割合は、T2 例 。病変が 1 ヵ所のみの患者での 10 年 DFS 割合は の方が T3 例より高かった(41% vs 17%) 44 。T2 または T3 例で 85%であった。放射線療法の至適線量は 20Gy 以上であり、これだ は 、 OS お よ び PFS に 線 量 群 間 の 有 意 差 は 認 め ず 、 標 準 線 量 けの線量の治療を受けた患者に限れば DFS 割合は 91%、遠隔再発 (30Gy 以上)の TSEBT と同等であった は 1 例も認められなかった。病変が 1 ヵ所のみの MF 患者 18 例を の低線量 TSEBT については、特に併用レジメンを含めて更なる評 対象とした別の報告では、局所放射線療法(大半の患者が 30.6Gy 価が必要である。最近、IB~IV 期の MF 患者 10 例に 1Gy を週 1 回 の 放 射 線 療 法 を 受 け た ) で 、 ORR は 100 % 、 10 年 無 再 発 生 存 照射する TSEBT(総線量 10Gy)の前向き試験が報告された 告されている 40 (RFS)および OS 割合はそれぞれ 86%と 100%であった 41 44 。10Gy 以上 20Gy 未満 45 。 。全 ORR は 90%で、70%は CR または非常に良好な部分寛解(PR) 身電子線照射療法(TSEBT)は早期 MF 患者に有効で、補助化学療 (紅斑/局面が 1%未満)が得られた。奏効期間中央値は 5 ヵ月であ 法は必要ないことが示されている 42 。TSEBT(平均総線量 30Gy) った。この研究では低線量 TSEBT の忍容性は良好であったが、集 による治療を受けた T1 または T2 例(N=57)では、ORR は 95%、 学的な治療レジメンでの低線量 TSEBT の使用に関しては更なる研 CR 割合は T1 および T2 例でそれぞれ 87.5%、85%であった 42 。 追跡期間中央値は 114 ヵ月で、5 年 DFS および OS 割合は、それ 究が必要である。 。TSEBT につ UVB ( narrowband を 含 む ) を 用 い る光 線療法 と ソ ラレ ン およ び いては、汎発性の厚い局面病変(T2)または腫瘤性病変(T3)の UVA(PUVA)を用いる光化学療法は、早期 MF 患者の治療におけ ぞれ 50%、90%、10 年 OS 割合は 65%であった 42 患者で効果が高いことが示されている。T2 および T3 例 148 例を対 象 と し た 後 方 視 的解 析で は 、 TSEBT 単 独 また は TSEBT と 外 用 mechlorethamine hydrochloride による補助療法との併用により、 mechlorethamine hydrochloride 単独と比較して有意に高い CR 割 合が示された(T2 例で 76% vs 39%;T3 例で 44% vs 8%) 43 。 TSEBT の標準線量は 30~36Gy(8~10 週間で分割)であるが、最 近の研究では、より低線量でも十分な効果が得られる可能性が示唆 されている。線量 5Gy 以上 30Gy 未満の TSEBT による治療を受け た T2~T4 例(N=102;皮膚外病変を有する患者は除外)を対象と した最近の後方視的研究では、ORR(50%を超える改善)が 96%、 る有効な選択肢である 46-49 。IA または IB 期患者 56 例の後方視的解 析では、narrowband UVB(n=21)と PUVA(n=35)による光 線療法の CR 割合(81% vs 71%)および平均無再発間隔(24.5 ヵ 月 vs 23 ヵ月)は同程度であった 46 。早期 MF 患者(IA~IIA 期;N = 114 ) の よ り 多 数 例 を 対 象 と し た 別 の 後 方 視 的 研 究 で も 、 narrowband UVB ( n = 19 ) と PUVA ( n = 95 ) に よ る CR 割 合 (68% vs 62%)および無再発期間中央値(11.5 ヵ月 vs 14 ヵ月) は同程度であった 48 。PUVA で CR が得られた早期(IA~IIA 期) MF 患者 66 例の長期追跡データを用いた後方視的解析では、10 年 DFS 割合が IA 期患者で 30%、IB/IIA 期患者で 50%であった 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 47 。 MS-231 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 追跡期間中央値は 94 ヵ月であった。10 年 OS 割合はそれぞれ 82% ECP はソラレンと UVA を体外で使用する免疫調節療法である。こ と 69%で、興味深いことに再発の有無で OS に差は認められなかっ のアプローチには白血球アフェレーシスによる白血球の除去が含ま た。3 分の 1 の患者で慢性の光線障害(photodamage)および続発 れており、体外に出された白血球は 8-メトキシソラレンで処理され、 性の皮膚悪性腫瘍の徴候が認められた 47 。UV 関連皮膚悪性腫瘍は UVA を照射された後、患者の体内に戻される。ECP は長年にわた 累積線量でリスクが増大することに留意すべきである。したがって、 り MF に用いられてきた治療法であり、特に血液浸潤を認めるかそ 有棘/基底細胞癌または黒色腫の既往がある患者には光線療法は適切 のリスクがある患者(紅皮症を来した III 期または SS を伴う IVA で な い 可 能 性 が あ る 。 Narrowband UVB は broadband UVB や 期)が適応となる PUVA よりも皮膚毒性が低いため、紅斑または薄い局面病変のみの 月以上継続)の小規模な後方視的研究では、ORR は約 50~70%、 早期患者に対する治療は、PUVA よりも narrowband UVB で開始 CR 割合は 15~25%、全生存期間中央値は 6~8 年となり、ある研 するのが望ましい。 究では 5 年 OS 割合は 80%であった 全身療法 CTCL に対する全身療法の多くの治療選択に関しては、小規模な臨 床研究が多いが詳細なデータが得られている。以前は、CTCL の治 療効果判定規準は定義が曖昧で、その妥当性が検証されたことはな かった。最近の研究ではコンセンサスの得られた治療効果判定が用 いられており、FDA 承認薬では有効性に関するセントラルレビュー 50-52 。CTCL 患者を対象とする ECP(多くは 6 ヵ 52-54 。19 の研究(5 つは単独 療法として、14 の研究は併用療法として ECP を施行)から CTCL 患者 400 例以上を集めたメタアナリシスでは、全病期の CTCL にお ける ORR56%、CR 割合 18%であった 55.5%、CR 割合は 15%であった 51 51 。ECP 単独の ORR は 。奏効割合は、紅皮症のある患 者(T4)58%(CR 割合 15%)、SS43%(CR 割合 9.5%)であっ た。ECP を含む併用レジメンに関しては、下記の「併用療法」の節 で述べる。 が行われている。 初回治療の skin-directed therapy(MFSS-A ページにある「SYSTCAT A」の下にあるガイドラインを参照)で奏効が得られなかった 患者には、体外光化学療法(ECP)、インターフェロン、レチノイ ド内服、またはヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害薬による 全身療法が従来の化学療法よりも望ましい。多剤併用化学療法は一 般に、複数の前治療(単剤化学療法や併用レジメンなど)で奏効が レ チ ノ イ ド ( オ ー ル ト ラ ン ス 型 レ チ ノ イ ン 酸 [ ATRA ] 、 13-cis retinoic acid、およびこれらの合成アナログである acitretin および isotretinoin)とインターフェロンは、長年にわたり CTCL の治療に 使用されてきた 55,56 。インターフェロン α(IFN-α)単剤の ORR は 70%以上で CR 割合は 20%以上である 55 。IFN-γ については、IFN- α および他の外用または全身療法で難治性となった全病期の CTCL 患者の治療に有効であることが示されている 57 。 得られなかった患者と bulky リンパ節病変や固形臓器病変を有する 患者に限定すべきである。他に予後不良因子がみられない場合には、 経口 bexarotene については、難治性または不変と判定された早期 局所療法や skin-directed therapy による治療が複数回不成功に終わ および進行期 CTCL の治療法として 2 つの多施設共同臨床試験があ るまで、全身療法は控えることが推奨される。 る 58,59 。前治療で難治性となった早期 CTCL 患者(IA~IIA 期)で 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-232 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 は、bexarotene の忍容性は良好で、300mg/m 2 /日が投与された患 者 28 例で 54%の ORR が得られた 59 。この用量での増悪割合は 21%で、報告時点で奏効期間の中央値には到達していなかった。前 治療で難治性となった 進行 期 CTCL 患者(IIB~IVB 期)では、 300mg/m 2 /日の投与を受けた患者 56 例の 45%で臨床的 CR または PR が認められた。300mg/m 2 /日を超える用量で投与を受けた患者 38 例では、ORR が 55%で、臨床的 CR 割合は 13%であった 58 。 副作用は可逆的で、適切な前投薬で管理可能であった。再発 MF お よび SS に対する ATRA と bexarotene の後方視的比較研究では、 いずれも単剤で中程度の有効性を示し同程度の成績であった 60 。 Bexarotene(経口カプセル)は難治性 CTCL の治療薬として FDA ガイドライン索引 NHL 目次 考察 象とした事後解析で、多数の治療歴(前治療の不成功の有無は問わ ない)を有する患者におけるボリノスタットの長期の安全性と臨床 的有益性を裏付けるエビデンスが多少得られた 65 。 Romidepsin については、前治療で難治性となった CTCL 患者 167 例 を 対 象 と す る 2 つ の 非 盲 検 臨 床 試 験 ( ピ ボ タ ル 第 IIb 相 試 験 [GPI-04-0001]と NCI 1312 試験[補足試験])において、単剤 で の有 効性が 認めら れた 64,66 。 ピ ボタ ル 第 IIb 相 試験( GPI-04- 0001)には IB~IVA 期 CTCL 患者 96 例が登録された(71%が IIB 期以上の進行期患者;過去に受けた全身療法の数の中央値は 2 レジ メン) 64 。ORR は 34%(CR 割合は 6%)であった。進行期患者の の承認を受けている。 38%で客観的奏効が得られた(CR 割合は 7%) 64,67 。奏効までに HDAC 阻害薬は、ヒストンのアセチル化、細胞周期の停止およびア った。ベースライン時点で中等度から重度の症状を呈していた 65 ポトーシスを強力に誘導する新しいクラスの薬剤である。複数の第 例中 28 例(43%)で、そう痒の改善が認められ、うち 11 例では II 相試験で難治性 CTCL 患者において、HDAC 阻害薬のボリノスタ 客観的奏効は得られなかった 要した期間の中央値は 2 ヵ月で、奏効期間の中央値は 15 ヵ月であ ットおよび romidepsin の有効性と安全性が評価された 61-64 67 。これらの結果は、同様の集団 71 。不変、 例を対象として同じ用量および投与スケジュールで romidepsin を 進行または難治性と判定された IB~IVA 期 MF/SS 患者 74 例(前 使用した第 II 相試験 NCI 1312(補足試験)で得られた知見と一致 治療歴の中央値は 3 レジメン)の第 IIb 相試験では、ボリノスタッ しており、この試験での ORR は 34%(CR 割合は 7%)、奏効期 トによる ORR は 30%、無増悪期間の中央値は 5 ヵ月であった 62 。 奏効が得られた進行例(IIB 期以上)における無増悪期間の中央値 は 9.8 ヵ 月 超 で あ っ た 62 間中央値は 14 ヵ月であった 68 。ピボタル試験では、血液浸潤のあ った患者でも romidepsin により臨床的に有意な反応が得られた 69 。この奏効割合と奏効期間の中央値は 評価可能症例 27 例での複合評価による ORR は 32%であった(2 bexarotene カプセルおよび denileukin diftitox のそれと同等であっ 例の臨床的 CR を含む)。これら 2 つの国際多施設共同臨床試験の た。ボリノスタットは、全身療法 2 レジメンを施行中または施行後 併合解析では、評価可能集団(romidepsin の投与を 2 サイクル以 に進行、不変または再発と判定された CTCL 患者に対する治療薬と 上受けた患者 135 例)の 41%で客観的奏効が認められた(CR 割合 して FDA の承認を受けた最初の HDAC 阻害薬である。過去の第 IIb は 7%) 63 。また、IIB 期以上の MF 患者の 42%、SS 患者の 58% 相試験でボリノスタット投与により臨床的改善が得られ、かつボリ で奏効が認められた。奏効期間および無増悪期間の中央値は、それ ノスタットによる治療を 2 年以上受けた患者のサブセット 6 例を対 ぞれ 15 ヵ月と 8 ヵ月であった 63 。 。Romidepsin は、少なくとも 1 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-233 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 レジメンの全身療法を受けたことのある CTCL 患者の治療薬として、 ソーム阻害薬のボルテゾミブについても、既治療の MF 患者におい 81,82 FDA の承認を受けている。 て若干の効果を示すことが少数例のデータから示唆されている Denileukin diftitox は、インターロイキン 2(IL-2)とジフテリア毒 ペグ化リポソーマル・ドキソルビシンについては、既治療の進行・ 素で構成される組換え融合蛋白であり、T 細胞および B 細胞腫瘍に 難治性 CTCL 患者において単剤で高い活性を示すことが報告されて 発 現 す る IL-2 受 容 体 ( CD25 ) の 高 親 和 性 の 標 的 で あ る 。 いる Denileukin diftitox は、複数の第 III 相試験の成績 70,71 83-85 。既治療の CTCL 患者(N=19;MF 13 例[うち 3 例は組 に基づき、前 織学的転化を来した MF];SS 3 例)を対象とした小規模第 II 相試 治 療 で 不 変 ま た は 再 発 と 判 定 さ れ た CTCL 患 者 の 治 療 薬 と し て 験では、ペグ化リポソーマル・ドキソルビシンによる ORR は 84% FDA の承認を受けたが、現在(2012 年 6 月時点)は入手不能とな (CR 割合は 42%)で、I~IIA 期と IIB~IV 期で有意差は認められ っている。製造会社は同薬物の改良した新規製剤の開発を優先する なかった ため、最近になって PTCL 患者を対象とする第 III 相試験を中止し び OS の中央値は、それぞれ 18 ヵ月と 34 ヵ月であった。進行また た。 は難治性 MF/SS 患者 25 例を対象とした別の前方視的研究では、ペ 細胞傷害性薬剤による従来の全身化学療法は、一次治療としては進 行 例 ( IIB ~ IV 期 ) (MFSS-A ペ ー ジ の 「 SYST-CAT-B 」 お よ び 「SYST-CAT-C」の下にある治療に関するガイドラインを参照)と large cell transformation がみられた患者(MFSS-6 および MFSSA ページの「SYST-CAT-C」の下にある治療に関するガイドライン を 参 照 ) に の み 用 い ら れ て い る ほ か 、 二 次 治 療 と し て は skindirected therapy および生物製剤による全身療法で難治性となった 早期例にも用いられている(難治例については MFSS-5 ページを参 照)。早期 MF および SS の治療には低用量メトトレキサートが長 年にわたり使用されてきたが、限られたデータしか得られていない 72,73 。ゲムシタビンの単剤投与は、多くの治療歴を有する進行 CTCL 患者を対象として、また未治療患者の一次治療として実施さ れてきた 74-77 。他のヌクレオシドアナログであるペントスタチンは、 進行 MF または SS 患者において、単剤または IFN-α との併用で効 果を示している 78-80 。経口アルキル化薬のテモゾロミドとプロテア 。 84 。追跡期間中央値 23 ヵ月での無イベント生存期間およ グ化リポソーマル・ドキソルビシンによる ORR は 56%(CR 割合 は 20%)であった 85 。OS 中央値は 44 ヵ月であった。EORTC が 報告した第 II 相多施設共同試験では、少なくとも 2 レジメンの全身 療法後に難治性または再発と判定された進行(IIB 期、IVA 期、IVB 期)MF 患者 49 例を対象として、ペグ化リポソーマル・ドキソルビ シンが投与された 86 。ORR は 41%(CR 割合は 6%)であった。 無増悪期間中央値は 7 ヵ月で、奏効期間中央値は 6 ヵ月であった。 ペグ化リポソーマル・ドキソルビシン単剤療法の忍容性は良好で、 grade 3 以上の血液毒性は認められず、多くみられた grade 3 以上 の毒性は、手足以外の皮膚障害(6%)、全身症状(4%)、消化管 障害(4%)、感染症(4%)などであった 86 。最近実施された第 II 相試験では、進行期または再発 CTCL 患者 37 例(IV 期 21 例[う ち SS 7 例]、IIB 期 10 例、難治例 6 例)を対象として、ペグ化リ ポソーマル・ドキソルビシンの投与後に続いて経口 bexarotene が 投与された 87 。8 回(16 週間)のリポソーマル・ドキソルビシン投 与で、ORR は 41%、2 例で臨床的 CR が認められた(評価可能症 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-234 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 例 34 例)。最大の反応はリポソーマル・ドキソルビシン投与開始 併用療法 16 週後に認められ、bexarotene の後治療では奏効割合や奏効期間 生物製剤や細胞傷害性薬剤以外を併用する治療法は、単剤療法が不 は改善しなかった。追跡時点(生存患者の追跡期間中央値 7.5 ヵ 成功に終わった患者、もしくは進行期例あるいは進行性または難治 月)での PFS 中央値は約 5 ヵ月であった 87 。 性の患者に対して、多剤併用化学療法とは明確に区別されて用いら T 細胞リンパ腫(PTCL)を適応とする葉酸アナログで、CTCL 患 者でも効果が認められている。再発・難治性 CTCL 患者 54 例(MF 38 例[70%]、SS 15 例[28%])を対象とした多施設共同用量 設定試験では、pralatrexate 10~30mg/m 2 のが投与(週 1 回投与の 2 投 1 休もしくは 3 投 1 休)された 88 。全身療法の前治療は中央値 で 4 レジメンであった(範囲:1~11)。推奨用量は、4 週間を 1 サイクルとして 3 週間に週 1 回 15mg/m 2 投与と決定された。この 試験の評価可能例での ORR は 41%で、CR 割合は 5.5%であった。 推奨用量(上述)の投与を受けた患者 29 例(用量設定コホートと 延長投与コホート)での ORR は 45%で、CR 割合は 3%であった 88 。 こ の よ う に 、 低 用 量 pralatrexate は 多 く の 治 療 歴 を 有 す る CTCL 患者で高い効果を示すことが明らかにされた。 れている(MFSS-A ページの「併用療法」の下にあるレジメンに関 するガイドラインを参照)。このような全身併用療法が CTCL に用 いられる根拠は、新たな毒性を生じることなく相乗効果が得られる 点にある。全身療法用の薬剤と skin-directed therapy の併用は、皮 膚における臨床的な効果を最大化する目的でしばしば選択される。 いくつかの併用療法が CTCL の臨床試験で検討されている。最も頻 用される併用レジメンとしては、光線療法と IFN またはレチノイド 内服との併用や、ECP と IFN、レチノイド内服または両方との併用 などがある 93-99 。IB~IVB 期の患者 15 例を対象とした PUVA と IFN-α の併用の第 I 相試験では ORR93%、CR 割合 80%で、奏効 期間中央値は 23 ヵ月超であった 93 。I/II 期 CTCL 患者(評価可能症 例 82 例)を対象とした、IFN+PUVA と IFN+レチノイドの前方視 的ランダム化比較試験では、IFN+PUVA 併用群で有意に CR 割合 臨床研究と症例報告からの限られたデータ であるが 、リポソーマ が高かった(70% vs 38%) 97 。症候性 MF/SS 患者 63 例(IA~IIA ル・ドキソルビシン、denileukin diftitox およびゲムシタビンは、 期 43 例、IIA~IIB 期 6 例、III~IVA 期 14 例)を対象とした第 II 相 組織学的大細胞変異を来した MF 患者にある程度の効果を示すこと 試験では、IFN+PUVA 併用療法(CR が得られた患者はその後に が明らかにされている 85,89,90 。 PTCL 患 者 を 対 象 と し て PUVA 維持療法を施行)の CR 割合は 75%、奏効期間中央値は 32 99 pralatrexate ( 30mg/m 2 を 週 1 回 投 与 、 6 投 1 休 ) を 評 価 し た ヵ月であった PROPEL 試験では、組織学的大細胞変異を来した再発・難治性 MF 91%であった。早期 MF 患者(IA~IIA 期)89 例を対象とした別の 患者のサブグループ( n=12)で 、 主治医判 定に基づく ORR が 低用量 IFN-α+PUVA 併用療法の前方視的第 II 相研究では、ORR 58%、中央診断による ORR が 25%であった 91,92 。主治医判定によ る奏効期間中央値は 4 ヵ月、PFS 中央値は 5 ヵ月で、OS 中央値は 13 ヵ月であった 91 。 。5 年 DFS および OS 割合は、それぞれ 75%と 98%、CR 割合 84%であった 94 。前治療で抵抗性または不耐容とさ れた MF/SS 患者(病期は問わない)少数例(15 例)に対する低用 量 bexarotene+PUVA 療法でも高い奏効割合が得られ、ORR は 93%、CR 割合は 47%であった 100 。しかしながら、早期 MF 患者 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-235 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 (IB および IIA 期)93 例を対象とした EORTC による bexarotene る 5 年 OS 割合は、それぞれ 80%、80%、76%、0%であった。治 +PUVA と PUVA 単独の第 III 相ランダム化比較試験では、治療成 療開始時の単球比率と CR 割合に有意な相間が認められた 績に有意差は認められなかった 101 。併用群の ORR は 77%(CR 割 合は 31%)であったのに対し、PUVA 単独群の ORR は 71%(CR 割合は 22%)で、奏効期間中央値はそれぞれ 5.8 ヵ月と 9.7 ヵ月で あった。併用群では PUVA の施行回数が少なく UVA の線量が低い ほど CR が達成されやすい傾向がみられたが、その差は有意ではな かった 101 。被験者登録が低調であったため、この試験は早期中止 された。 102 。 レチノイド内服については、進行患者における他の生物学的応答調 節薬との併用が研究されている。CTCL(紅皮症型 CTCL および濾 胞性 MF)患者の小規模な症例集積研究では、低用量 bexarotene と低用量 IFN-α の併用に相乗効果があると報告された 103 。CTCL 患者 22 例(すべての病期)を対象として、経口 bexarotene(標準 量;300mg/m 2 /日を 8 週間以上投与)と IFN-α(bexarotene 単剤で 8 週後の評価が CR に満たない場合に追加した)の併用療法の第 II 生物製剤と ECP の併用は、進行期 CTCL 患者の奏効割合を改善す ることが示されている 53,98,102 相 試 験 が 実 施 さ れた 104 。 評 価 可 能 患 者 18 例 で は 、 併 用 によ る 。進行 CTCL 患者 47 例を対象とした ORR は 39%、CR 割合は 6%であった。このレジメンの忍容性は 後方視的研究では、ECP 単独または ECP+生物製剤(IFN、レチノ 良好であったが、bexarotene 単剤で予想される ORR と比較して奏 イド内服、サルグラモスチム)による ORR は 79%(CR 割合は 効割合の改善はみられなかった 26%)、OS 中央値は 74 ヵ月であった 98 。血液浸潤のある III また 58,59 。Bexarotene は CTCL 細胞に お け る CD25 の 発 現 量 を 増 加 さ せ る こ と が 示 さ れ て お り 、 は IV 期患者のサブグループにおける OS 中央値は 55 ヵ月であった。 denileukin diftitox の 抗 腫 瘍 活 性 を 高 め る 可 能 性 が あ り 、 併用治療(ECP と IFN および/またはレチノイド内服の併用)では、 bexarotene と denileukin diftitox の併用は特に興味深い。再発・難 予後不良因子を有する患者であったにもかかわらず、ECP 単独と比 治性 CTCL 患者 14 例を対象とした第 I 相試験では、denileukin 較して奏効割合(84% vs 75%)と OS 中央値(74 ヵ月 vs 66 ヵ diftitox と bexarotene の併用により、ORR は 67%、CR 割合は 月)に改善がみられたが、これらの差は統計学的に有意ではなかっ 28.5%であった た 98 105 。最後に、経口 isotretinoin+IFN-α による併用 。最近の後方視的コホート研究では、ECP と 1 つまたは複数 療法(その後に TSEBT と外用ナイトロジェンマスタードおよび の生物製剤(IFN-α、レチノイド内服、IFN-γ、GM-CSF)を 3 ヵ月 IFN-α による維持療法を施行)MF 患者 95 例(IA~IIA 期 50 例、 以上併用した SS 患者(N=98)の ORR は 75%、CR 割合は 30% IIB~IVB 期 45 例)を対象として長期追跡されている であった 102 106 。ORR は 。この研究の対象患者の大半は ECP を IFN-α(89%) 85%で、CR 割合は全体で 60%、早期 MF 患者で 76%(奏効例の および/またはレチノイド内服(86%)と併用しており、うち 30% 24%が 5 年以上の寛解)、進行期 MF 患者で 40%(17%が 5 年以 は ECP と IFN-α およびレチノイド内服の両方と併用されていた。 上の寛解)であった。早期患者における DFS および OS の中央値 診断時からの 5 年 OS 割合は 55%、OS 中央値は 65 ヵ月であった は、それぞれ 62 ヵ月と 145 ヵ月で、進行期患者ではそれぞれ 7 ヵ 102 月と 36 ヵ月であった。5 年 OS 割合は早期 MF 患者で 94%、進行 。IIIB 期、IVA1 期、IVA2 期、IVB 期患者のサブグループにおけ 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-236 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 期 MF 患者で 35%あった。多変量解析で生存に対する独立した予後 因子と判定されたものは病期のみであった 106 。 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 い。重度の皮膚症状もしくは汎発性の厚い局面病変または腫瘤性病 変を有する患者には、IA 期患者に用いる上述の他の skin-directed therapy に 加 え 、 TSEBT ( 12 ~ 36Gy ) が 治 療 選 択 肢 と な る 臨床病期に基づく NCCN の推奨 (MFSS-A ページを参照)。TSEBT は T1 例(IA 期)でも高い効 初回治療 果を示すが、毒性が強く優れた長期成績が得られていないことから、 当 NCCN ガイドライン委員会は、MF/SS と診断された患者は本疾 汎発性または治療抵抗性の皮膚病変にのみ用いられる。TSEBT の 患の管理に精通した専門施設で治療するよう推奨している。NHL の 施行後には、反応を維持するためにインターフェロンや 他の病型とは異なり、MF/SS の治療効果判定規準は予後との相関 bexarotene などの全身療法が広く行われている。全身療法に対す が示されていないことに留意すべきである。治療レジメンの継続ま る反応が不良な部位に病変がある患者には、追加治療が必要となり たは変更に関する決定は、臨床パラメータに基づいて行われること うる。T1 期皮膚病変が不変の患者には、IA 期患者の治療で言及し が多い。国際的な専門家グループでのコンセンサスに従い、MF/SS た skin-directed therapy を実施すべきで、T2 期皮膚病変が不変の の詳細な治療効果判定規準に関する提案が最近発表された 21 。 IA 期患者は skin-directed therapy 単独での予後が非常に良好であ り、健常人対照と期待余命に差はみられない 8,12 。IA 期患者はまず 患者には、前記の汎発性皮膚病変に対する治療法一覧から別の選択 肢を用いて治療すべきである。 B1 期の血液浸潤を伴う早期(IA 期、IB~IIA 期)患者については、 skin-directed therapy(単独または局所放射線療法を含む他の skin- B1 期の血液浸潤を伴う III 期患者に関する記載(「考察」内の下記 directed therapy との併用)で治療する(MFSS-4 ページを参照)。 を参照)に従った、より強力な治療が最適なことがある。組織学的 特に病変が 1 ヵ所のみの場合、局所放射線療法(12~36Gy)が推 検査で毛包向性または large cell transformation(LCT)の所見が 奨される。治療選択肢としては、外用ステロイド、外用化学療法 認められた患者は通常、IIB 期患者の治療(「考察」内の下記を参 (ナイトロジェンマスタードまたは carmustine)、外用レチノイ 照)が実施される。 ド(bexarotene または tazarotene)、外用イミキモド、光線療法 (紅斑または薄い局面病変に対する UVB;厚い局面病変に対する IIB 期病変の患者と組織学的検査で毛包向性または LCT の所見が認 PUVA)などがある(MFSS-A ページを参照)。初回治療で PR が められた患者は、1)限局性の腫瘤性病変±紅斑/局面、2)汎発性 得られた場合(例:T1 皮膚病変が不変の場合)、上記の推奨治療 の腫瘤性病変、組織学的転化、または毛包向性病変 2 つのカテゴリ の一覧から初回とは別の選択肢を選んで治療すべきである。 ーに分けられる(MFSS-6 ページを参照)。腫瘤性病変の大細胞変 異が疑われる場合、再生検が必要である。限局性の腫瘤性病変は、 IB ~ IIA 期 患 者 に は 皮 膚 病 変 に 対 す る 全 身 療 法 が 必 要 で あ る 局所放射線療法で治療可能である。全奏効割合と奏効期間を改善す (MFSS-5 ページを参照)。外用レチノイドは強い刺激を引き起こ るために、併用療法または補助全身療法(SYST-CAT A:レチノイ す可能性があるため、汎発性の皮膚病変に対する使用は推奨されな ド、IFN、HDAC 阻害薬、ECP、メトトレキサート[週 100mg 以 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-237 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 下])を考慮してもよい。残存する紅斑または局面病変に対しては、 または放射線量法との併用)を継続すべきである。T3 病変が不変 前述の I~IIA 期例に対する skin-directed therapy を実施してもよい。 の 場 合 、 TSEBT 、 全 身 療 法 ま た は そ の 併 用 療 法 を 、 単 独 ま た は 汎発性の腫瘤性病変を有する患者は、TSEBT または全身療法(全 skin-directed therapy との併用で継続すべきである。 身療法単独または skin-directed therapy との併用)により治療する。 III 期患者の治療方針は、血液浸潤の程度による(MFSS-7 ページを TSEBT で 治 療 す る 場 合 、 奏 効 期 間 を 延 長 す る た め 、 全 身 療 法 参照)。B0 期は著明な血液浸潤を認めず、B1 期は少量の血液浸潤 (SYST-CAT A)による追加治療を考慮する。全身療法として推奨 を認め、B2 期は SS である。著明な血液浸潤を認めない B0 期患者 される選択肢は以下である。SYST-CAT A(上述)、SYST-CAT B は、IB~IIA 期に対する推奨治療(MFSS-A ページを参照)と同様 (一次治療:リポソーマル・ドキソルビシン、ゲムシタビン;二次 の 全 身 skin-directed therapy で 治 療 す る 。 全 身 skin-directed 治療:chlorambucil、ペントスタチン、エトポシド、シクロホスフ therapy は、外用ステロイド以外は忍容性が良好でないため、III 期 ァミド、テモゾロミド、メトトレキサート[> 100mg/週]、ボル 患者には慎重に用いるべきである。これらの患者では、光線療法 テゾミブ、低用量 pralatrexate)、もしくは SYST-CAT C(リポソ (PUVA または UVB)または TSEBT が奏効する可能性がある。血 ーマル・ドキソルビシン、ゲムシタビン、romidepsin、低用量また 液浸潤を認める III 期患者では、ECP がより適切な場合がある。他 は標準量 pralatrexate、NHL ガイドラインで PTCL に対して推奨さ の選択肢としては、SYST-CAT A のリストにある他の治療法(単独 れるレジメン)。 または skin-directed therapy との併用)がある。皮膚症状を軽減す LCT がみられた患者に対する初回治療は全身療法となる(MFSS-6 および MFSS-A ページを参照)。腫瘍の急速な増大が認められない 場合、SYST-CAT A または SYST-CAT B の全身療法が適切である。 インドレント/局面期の毛包向性 MF 患者(LCT の所見はなし)は、 SYST-CAT B または SYST-CAT C の治療を実施する前に、SYST- るため、中力価のステロイドを全身療法と併用すべきである。この 集団の患者は二次感染のリスクが高いため、抗生物質投与を考慮す べきである。反応不十分または不変と判定された患者は、一次治療 のリスト(汎発性の skin-directed therapy、または血液浸潤に対す る SYST-CAT A[単独または skin-directed therapy との併用]) にある別の選択肢を用いて治療すべきである。 CAT A の選択肢を考慮すべきである。急速な腫瘍の増大を認める LCT については、当 NHL ガイドライン委員会は SYST-CAT C の選 IV 期には、SS と non-Sézary があり、後者は内臓(固形臓器)病 択肢による全身療法を推奨する。併用レジメンは一般に、再発・難 変を有する。SS 患者は、単剤全身療法(SYST-CAT A の薬剤)ま 治例と皮膚外病変を有する患者のみに用いられる。一次治療後に不 たは併用療法(MFSS-8 および MFSS-A ページを参照)で治療する。 変の T1 または T2 病変には、限局性(T1)または汎発性(T2)皮 レチノイド内服と TSEBT の併用、ボリノスタットと光線療法また 膚病変に対する skin-directed therapy を行うべきである。限局性 は TSEBT の併用の安全性は確立していない。Non-Sézary、すなわ T3 病変が不変の場合、全身療法(SYST-CAT A)を追加した局所 ち固形臓器病変を有する患者は、全身療法(SYST-CAT B または 放射線療法、もしくは全身療法(単独または skin-directed therapy SYST-CATC)と局所制御を目的とする放射線療法の併用、もしく 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-238 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 は全身療法単独で治療することが多い。これらの患者では、急速な 続性の移植片対宿主病(GVHD)が発生したが、重症度は主に軽度 腫瘍増殖がみられる場合がある。急速な増殖が認められない場合、 から中等度であった。自家造血 SCT 患者では、大半の死因が原病 SYST-CAT B の全身療法がより適切と考えられる。急速な増殖があ であったが る場合は、SYST-CAT C のレジメンが望ましい。奏効期間を延長す あった。同種造血 SCT の報告における NRM 率は約 21~25%であ るため、化学療法に続いて生物製剤による補助療法を考慮してもよ った い。 HSCT の 併 用 を 評 価 し た 研 究 で は 、 ORR が 68 % ( CR 割 合 は 治療奏効(あるいは臨床的有益性)が得られた患者(IA~IV 期)に は、奏効期間を最大限に延長するため、全例で維持療法または漸減 療法を考慮すべきである。一次治療後に PR または再発と判定され た患者には、難治例に対する治療を開始する前に、反応を改善させ るため、一次治療用の別の選択肢による治療を行うべきである。さ らに、再発または不変の患者には、臨床試験への参加を考慮しても よい。IV 期例では、臨床試験への参加を考慮すべきである。 112-114 115 、同種造血 SCT 群では多くが非再発死亡(NRM)で 。進行期 CTCL 患者 19 例を対象とした TSEBT と同種 58%)であり、報告時点で OS 中央値には到達せず、治療関連死亡 (TRM)率は 21%であった 113 。EBMT データベースに登録された MF/SS 患者 60 例の後方視的解析では、同種造血 SCT の 3 年 PFS および OS 割合はそれぞれ 34%と 54%であった 112 。2 年 NRM 率 は 22%であった。組織型間で予後の有意差は認められなかったが、 進行期例では早期例より 3 年再発割合が高かった(53% vs 25%; P=0.02)。骨髄非破壊的(reduced-intensity)前処置、骨髄破壊 的前処置と比較して 2 年 NRM 率は有意に低く(14% vs 49%;P =0.021)、3 年 OS 割合は有意に高かったが(63% vs 29%;P= 難治例、進行性または高リスク / 進行例 0.019)、2 年再発割合差がなかった。適合血縁ドナーからの移植 同種造血幹細胞移植の役割 では、非血縁ドナーからの移植と比較して NRM 率は有意に低く CTCL は一般に奏効期間が短いため、自家 SCT は限られた患者に (16% vs 40%;P=0.035)、OS 割合は有意に高かった(63% 対して実施されてきた 107 。同種造血 SCT については、進行期 MF および SS 患者の症例報告や小規模な症例集積研究 は後方視的研究 112-114 107-111 、もしく での報告があるのみである。いくつかの報告 vs 24%;P=0.001) 112 。同種造血 SCT は、進行期 CTCL 患者に 対する有望な治療方針である。同種造血 SCT の役割を確認するに は、前方視的な研究による更なるデータが必要である。 では、移植片対宿主病と腫瘍縮小効果との関連性や、免疫抑制療法 の中止(または減量)後の再寛解導入 が示されており、同種造血 SCT による疾患制御に移植片対腫瘍効果が重要な役割を果たす可能 性がある 108,109,111-113 。あるメタアナリシスでは、35 例の MF およ Alemtuzumab ヒト化抗 CD52 モノクローナル抗体である alemtuzumab は、進行 期 MF および SS 患者に有望な成績を示している 116-121 。多くの治 。この解析で 療歴を有する進行期 MF または SS 患者に標準量 alemtuzumab(静 は、同種造血 SCT を受けた患者の方が OS および奏効期間がより 脈内または皮下;12 週間にわたり 30mg を週 2 回)を投与した試 び SS 患者で同種と自家 SCT の成績が比較された 良好であった 115 115 。同種造血 SCT 群では、大半の患者(70%)で持 験では、ORR が 38~84%(CR 割合は 0~47%)で、患者の大半 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-239 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 で 4~6 ヵ月以内に進行が認められた 116,121,122 。進行期 MF/SS 患者 22 例(III~IV 期 86%;前治療の中央値 3 レジメン)を対象とした 第 II 相試験では、alemtuzumab 単剤による ORR は 55%(CR 割合 は 32%)であった 116 。奏効例における治療奏効期間(TTF)の中 央値は 12 ヵ月であった。多くの治療歴を有する再発・難治性の紅 皮 症 型 MF お よ び SS 患 者 19 例 を 対 象 に 最 近 実 施 さ れ た alemtuzumab の試験では、ORR は 84%(CR 割合は 47%)、 PFS 中 央 値 は 6 ヵ 月 、 OS 中 央 値 は 41 ヵ 月 で あ っ た 122 。 Alemtuzumab による主な有害事象は骨髄毒性と感染症(サイトメ ガロウイルスの再活性化を含む)であったことから、より低用量で の alemtuzumab の検討が必要と判断された 118,119 。SS 患者 14 例 (うち再発・難治性 SS 11 例)を対象とした試験では、セザリー細 胞数に基づいて低用量(1 回 3~15mg)の alemtuzumab を短期間 皮 下 投 与 し 、 有 害 事 象 は 許 容 可 能 で 、 ORR 86 % ( CR 割 合 は 21%)であった 118 。治療成功期間の中央値は 12 ヵ月であった。 10mg 投与例で血液毒性および感染症が 1 例もなかったことから、 低用量 alemtuzumab(1 回 10mg 以下)は既治療の SS 患者に対す る適切な治療法となりうることが示唆された。 IA ~ IIB 期の再発進行例の治療 Skin-directed therapy による一次治療で進行または難治性と判定さ れた IA または IB~IIA 期患者には、臨床試験への参加か SYSTCAT A の薬剤による全身療法(単剤または併用療法として)が推奨 される(MFSS-5 ページを参照)。皮膚症状を軽減するための補助 療法として、 skin-directed therapy を用いることも可能である。 SYST-CAT A の薬剤で奏効が得られなかった患者には、臨床試験へ の参加を考慮するか、適切な臨床試験がなければ、SYST-CAT B の ガイドライン索引 NHL 目次 考察 レジメンによる単剤の全身化学療法もしくは TSEBT(施行歴がな い場合)を実施すべきである。 難治性または進行と判定された限局性腫瘤性病変を有する(紅斑/局 面の有無は問わない)IIB 期患者への選択肢としては、汎発性腫瘤 性病変のある IIB 期例の一次治療に用いられる選択肢を使用するこ とができる(MFSS-6 ページを参照)。具体的な選択肢としては、 TSEBT(奏効期間を延長するために SYST-CAT-A の補助全身療法 を併用してもよい)、全身化学療法、併用療法があり、さらに skin-directed therapy を併用してもよい。これらの選択肢で難治性 または進行と判定された IIB 期患者に対する選択肢としては、多剤 併用化学療法、同種造血 SCT または臨床試験参加などが考えられ る。一般的には、多剤併用化学療法の開始前に、SYST-CAT A また は SYST-CAT B に含まれる複数の薬剤か併用療法による治療が行 われる。 再発 III 期例または高リスク例の治療 難治性または進行と判定された III 期患者では、併用療法または臨 床試験への参加を考慮すべきである(MFSS-7 ページを参照)。二 次治療でも難治性または進行と判定された患者には、その後に臨床 試験への参加、SYST-CAT B の薬剤による全身療法、または同種造 血 SCT(骨髄非破壊的前処置の採用を含む)を考慮する。この状況 では alemtuzumab も考慮する。前治療で再発(奏効後)または不 変(反応不十分)と判定された IV 期(SS または non-Sézary)患 者には、適切であれば同種造血 SCT を考慮する。難治性または進 行(一次治療で反応なし)と判定された SS 患者には、SYST-CAT B の薬剤による全身療法、alemtuzumab または臨床試験への参加が 適切な選択肢になる。再発または進行と判定された non-Sézary ま 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-240 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 たは内臓病変を有する患者では、臨床試験への参加を考慮すべきで MF/SS 患者に対する支持療法 ある。 そう痒の治療 同種造血 SCT の検討 前述のように、一次治療の選択肢に対して進行性または難治性とな った IIB~IV 期患者には、同種造血 SCT を考慮する。適切な患者 (複数の全身療法/併用療法と skin-directed therapy の十分な施行 が不成功に終わった IIB 期または III 期 MF 患者;全身療法、併用療 法および/または多剤併用化学療法による一次治療後に再発または効 果不十分と判定された高リスク IV 期患者)は、移植施設に紹介し てもよい。一般に同種造血幹細胞移植 SCT 対象患者となるのは、 生物製剤による治療と単剤化学療法が不成功に終わった患者である。 適切であれば、移植前に腫瘍細胞を減らす治療法として TSEBT を 考慮する。皮膚のみに再発/進行性病変を有する患者は、移植を実施 すべきではない。同種造血 SCT の理想的な施行時期は、寛解導入 療法で病勢がよく制御されており、かつ同種造血 SCT での奏効ま たは生存の見込みが低い状態に進行する前の段階である。これが特 にあてはまるのは、一次治療後に再発した(または不変と判定され た)高リスクの IV 期患者である。こうした患者については、寛解 導入療法に対する反応を最大化するため、治療過程のより早い段階 で同種造血 SCT を考慮すべきである。したがって、高リスクの IV CTCL では大多数(90%近く)の患者でそう痒症状がみられ、患者 の生活の質(QOL)の低下につながる可能性がある 123,124 。MF/SS 患者には、毎回の来院時にそう痒に関する評価を行うべきである。 その場合、他に考えられるそう痒の原因(例えば、接触皮膚炎、ア トピー性皮膚炎、乾癬、その他の炎症性皮膚疾患)を除外すべきで ある。そう痒の範囲(限局性か汎発性か)を判断し、病変部位とそ う痒部位の間に関連があるかに注意する。保湿剤や皮膚軟化剤の毎 日の使用は、皮膚バリアの維持と保護に有用である。そう痒の治療 としては、skin-directed therapy と全身療法を適切に用いる。外用 ステロイド(密封法を用いてもよい)は、早期例における原疾患と それに合併するそう痒の治療に有効である 125,126 。全身療法による 一次治療の選択肢としては、抗ヒスタミン薬、三環系抗うつ薬の doxepin、抗痙攣薬のガバペンチンなどがある 125,127 。二次治療で は、ニューロキニン 1 受容体拮抗薬のアプレピタント、四環系抗う つ薬のミルタザピン、または選択的セロトニン再取り込み阻害薬 (SSRI)による全身療法を考慮する 125,127-129 。以上の薬剤でそう 痒症状が解消されない場合は、経口用のオピオイド受容体拮抗薬で ある naltrexone を考慮する 130-132 。 期患者では、同種造血 SCT を「最後」の選択肢としてはならない。 感染症の予防および治療 現時点において、進行期例で十分な持続的寛解もしくは治癒が得ら れる決定的な治療法は、おそらく同種造血 SCT 以外には存在しな い。本 NCCN ガイドラインでは、再発または進行例に対する治療 選択肢として、臨床試験への参加を推奨している。 MF/SS 患者では感染性合併症、特に皮膚細菌感染症と皮膚ヘルペ スウイルス感染症(例えば、HSV または HZV 感染症)の発生頻度 が高い 133 。MF/SS 患者の後方視的コホート研究では、感染症によ る死亡の主な原因は菌血症/敗血症と細菌性肺炎であったと報告され た 133 。MF/SS 患者における感染性合併症を最小限に抑えるため、 いくつかの予防措置を導入することができる。具合的には、皮膚バ 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-241 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 リアの維持/保護(皮膚保湿剤や皮膚軟化剤のルーチンな使用)、 ムの広い(グラム陰性桿菌とグラム陽性球菌の両方を含む)抗菌薬 bleach 薬浴もしくは局所療法(限られた範囲のみ)、中心静脈カテ を最初に選択すべきである。この状況での皮膚/創傷培養の役割は明 ーテル留置の回避(特に紅皮症患者)、黄色ブドウ球菌 確でない。感染リスクが高い癌患者の経験的治療に関する詳細な情 (Staphylococcus aureus)の定着がみられる患者でのムピロシン 報 は 、 NCCN Guidelines for the Prevention and Treatment of の予防的使用などがある。Alemtuzumab を含むレジメンで治療中 Cancer-related Infections(nccn.org で公開)に記載されている。 の MF/SS 患者には、サイトメガロウイルス(CMV)の再活性化に ついて入念なモニタリングを行い、明らかな CMV 感染症の発生を 回避するべく抗ウイルス薬による先制治療を行うべきである(NHL における支持療法のガイドラインを参照)。 紅皮症患者における活動性感染症や感染疑いに対しては、黄色ブド ウ球菌の定着/感染について評価するため、皮膚スワブおよび鼻腔培 養を行うべきである。患部が限定的な場合は、bleach bath または bleach soak が有用となりうる。抗菌療法としては、ムピロシンの 鼻腔内投与、dicloxacillin またはセファレキシンの経口投与、これ らの併用などが考えられる。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA)の感染が疑われる場合は、トリメトプリム/スルファメ トキサゾール(TMP/SMX)またはドキシサイクリンの使用を考慮 する。以上の薬剤で感染状況に改善がみられない場合や菌血症が疑 われる場合は、バンコマイシンを開始する。バンコマイシンの適正 使用に関する詳細な情報は、NCCN Guidelines for the Prevention and Treatment of Cancer-related Infections(これも nccn.org で 入手可能)に記載されている。 壊死を起こした腫瘍組織では、グラム陰性桿菌による感染が多くみ られ、菌血症/敗血症などの重篤な合併症につながる可能性がある。 潰瘍化して壊死を来した腫瘍のある患者における活動性感染症や感 染の疑いに対しては、血液培養を行うとともに、たとえ発熱がみら れなくとも、抗菌薬による経験的治療を考慮する。抗菌スペクトラ 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-242 NCCN 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Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/1740857. 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-252 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 えると推定されている 2。慢性型は、T リンパ球数 3.5 × 109/L 以上の絶 成人 T 細胞白血病/リンパ腫 対的リンパ球増加(4 × 109/L 以上)、正常なカルシウム値、正常上限 成人 T 細胞白血病/リンパ腫(ATLL)は、レトロウイルスの一種であ の 2 倍を超えない LDH 値を特徴とし、中枢神経系、骨、消化管への浸 るヒト T 細胞リンパ球向性ウイルス I 型(HTLV-1)によって引き起こ 潤はみられないが、リンパ節腫大や肝臓および脾臓浸潤がみられる場 される末梢性 T 細胞悪性腫瘍の一種で、長期の潜伏期間(しばしば曝 合がある 6。リンパ腫型は、リンパ球増加を欠き、異常 T リンパ球が 露から数十年後)を経て発症する 1,2 。ATLL は、西南日本、カリブ海 1%以下で、組組織学的に診断されたリンパ節腫大を有することを特徴 諸国、中央アフリカの一部など、HTLV-1 が分布するいくつかの地域の とし、節外病変は認める場合と認めない場合がある。急性型は通常、 風土病である 1-3 。International Peripheral T-cell Lymphoma(PTCL) 末梢血病変と腫瘤性病変で発症し、上記 3 つの亜型のいずれにも分類 Project では、ATLL は PTCL または NK/T 細胞リンパ腫と確定診断され されない 6。急性型は進行が急速で、特徴として LDH 高値、高カルシ た症例(N=1,153)の約 10%を占めていた 4。北米または欧州での症 ウム血症(溶骨性病変を伴う場合と伴わない場合がある)、B 症状、全 例はまれ(2%以下)であったが、アジアでの有病率が高く(25%)、 身性リンパ節腫大、脾腫大、肝腫大、皮膚浸潤、臓器浸潤などがみら アジアの症例はすべて日本からの報告であった。日本の HTLV-1 キャ れる 1,2。 リアでは、生涯における ATLL 発症の累積リスクは 2.5%と推定されて おり、日本における年間発症数は約 700 例である 2。 くすぶり型と慢性型は、急性型またはリンパ腫型と比較して予後良好 である。JCOG リンパ腫グループによる ATLL 患者(N=818;平均年 ATLL はアグレッシブな疾患経過をたどることがあり、急性型またはリ 齢 57 歳)の解析では、4 年 OS 割合が急性型で 5%、リンパ腫型で ンパ腫型の患者における全生存期間(OS)の中央値は 6~10 ヵ月であ 6%、慢性型で 27%、くすぶり型で 63%と推定された 6。OS 中央値は る 4-6 。日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)のリンパ腫グループは、 それぞれ 6 ヵ月、10 ヵ月、24 ヵ月、未達であった。同研究の追跡期間 臨床検査結果(例えば、血清乳酸脱水素酵素[LDH]値、高カルシウ は最長 7 年であった 6。International PTCL Project で実施された解析に ム血症、リンパ球増多)と ATLL の臨床像(例えば、リンパ節腫大、 より、急性型またはリンパ腫型 ATLL 患者の転帰が不良であることが 肝脾腫、皮膚浸潤)に基づき、ATLL を 4 つの亜型(くすぶり型、慢性 確認され、OS 中央値は 10 ヵ月であった 4。インドレント ATLL と新た 型、急性型、リンパ腫型)に分類した 6。くすぶり型と慢性型は、イン に診断された患者(N=90)の長期追跡に関する最近の報告では、OS ドレント ATLL とみなされる。どちらも通常は末梢血中の異常 T リン 中央値が 4 年で、5 年、10 年、15 年生存割合がそれぞれ 47%、25%、 パ球が 5%以上となることを特徴とし、皮膚または肺病変がみられる 14%と推定された 7。サブグループ解析では、慢性型の 15 年 OS 割合 ことがある(ただし腹水や胸水は認めない)。くすぶり型ではさらに、 および OS 中央値(それぞれ 15%および 5 年)がくすぶり型(それぞ 絶対的リンパ球増加を認めず、血清カルシウム値は正常で、LDH 値は れ 13%および 3 年)より良好という傾向が認められた。これらの長期 正常範囲上限の 1.5 倍を超えず、肝臓、脾臓、中枢神経系、骨、消化 6 管への浸潤はみられない 。この亜型での OS 中央値は一般に 5 年を超 転帰はインドレント ATLL 患者での予測より不良のようであり、この ようにインドレント ATLL の患者間でさえ認められる転帰の不均一さ 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-253 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 については、患者関連因子や疾患関連因子の相違によって部分的に説 診断 明可能と考えられる。 ATLL の診断には、腫瘍病変の病理組織学的および免疫表現型検査、末 ATLL 患者では、多数の症例から得られたデータに基づき、全身状態 (Performance Status)不良、LDH 高値、総病変数 4 以上、高カルシ ウム血症および年齢 40 歳以上が主要な予後不良因子として同定されて いる 2,8 。慢性型の患者では、全身状態(Performance Status)不良、 総病変数 4 以上、骨髄浸潤、LDH 高値、血中尿素窒素高値、アルブミ ン低値などの因子が生存期間短縮を示唆する潜在的な予後因子として 同定されている 2,7 。インドレント ATLL 患者のリスクをより詳細に層 別化するのに役立つ予後因子を明らかにするためには、より症例数の 多い更なる研究を実施する必要がある。International PTCL Project は 最近、アグレッシブ ATLL 患者に関して、国際予後指標(IPI)が転帰 の予測に有用なモデルであったことを報告した 4。単変量解析に基づき、 B 症状あり、血小板数 150 × 109/L 未満、および IPI スコア高値(3 以 上)が OS の短縮と関連することが見出された。しかしながら、多変 量解析に基づくと、OS に対する独立した予測因子は IPI スコアのみで あった 4。北米の ATLL 患者(N=89;79%が急性型またはリンパ腫 型)から得られたデータに基づく最近の報告では、 IPI スコアでは ATLL 患者の転帰を必ずしも予測できなかったことが明らかにされ、代 わりの新たな予後予測モデルが提唱された 5。この研究では、診断時の ECOG Performance Status、Ann Arbor 分類の病期、年齢および血清 カルシウム値の 4 つの因子に基づき、3 つの予後カテゴリーが同定さ れた 5。 本 NCCN ガイドラインでは、下山分類の規準 6 に従って、ATLL 患者を 4 つの亜型(慢性型、くすぶり型、急性型、リンパ腫型)に分類する。 梢血塗抹標本での異型細胞の分析、末梢血でのフローサイトメトリー、 ならびに HTLV-1 の血清学的検査が必要である 9,10 。病理組織学的検査 で腫瘍病変を証明できない患者を ATLL と診断するためには、異常な 免疫表現型を示す T リンパ球が末梢血中で 5%以上を占めている必要 がある 6。ATLL の細胞学的特徴は多様となる場合もあるが、典型的な ATLL 細胞はいわゆる「flower cell」で、核は特徴的に分葉化しており、 クロマチンは均質かつ緻密で、核小体は小さいか認められず、細胞質 は無顆粒で好塩基性である 1,10 。これらの細胞学的特徴は急性型で最も 2 著明となる 。HTLV-1 の血清学的評価には ELISA 法を用い、そこで陽 性となった場合はウェスタンブロット法で確認するべきである。ウェ スタンブロット法で判断できない場合は、HTLV-1 の PCR 分析を行う ことができる。ATLL では全症例で HTLV-1 プロウイルス DNA が単ク ローン性に組み込まれており、HTLV-1 の組込みパターンが ATLL の臨 床病態や予後に関係していると報告されている 11 。ATLL の診断を確定 する上で、骨髄生検や骨髄穿刺は一般に必要とされない。ただし、骨 髄浸潤は ATLL における独立した予後不良因子と報告されているため 12 、骨髄評価が有用となる可能性がある。末梢血での検査で ATLL の診 断を確定できない場合は、骨髄、リンパ節もしくは皮膚または消化管 などの疑わしい病変の生検を行うべきである。疑わしい病変の生検は、 合併した特定の感染症(例えば、結核、ヒストプラズマ症、トキソプ ラズマ症)の除外に役立つ可能性もある。リンパ節には針生検ではな く切除生検が推奨される 10。 生検を行う場合、免疫表現型検査のパネルには少なくとも CD3、CD4、 CD7、CD8 および CD25 を含めるべきである。大半の ATLL 患者にお ける典型的な免疫表現型としては、CD2、CD5、CD25、CD45RO、 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-254 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 CD29、T 細胞受容体 αβ および HLA-DR を発現した成熟 CD4 陽性 T 細胞が認められる 1,10 。大半の ATLL 細胞は CD7 と CD26 を欠いてお り、CD3 が弱陽性となる 10 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 治療効果判定規準 ATLL に用いられる現在の治療効果判定規準は、国際コンセンサス会議 。本ガイドラインでは、ATLL の典型的な で最初に提案された 1991 年の JCOG 治療効果判定規準の改定版に基 免 疫 表 現 型 の 代表 と して 、 CD2+ 、 CD3+ 、 CD4+ 、 CD7- 、 CD8- 、 づくものである。この改定された治療効果判定規準には、広く用いら CD25+、CD30-/+、TCR αβ+を挙げる。 れ て いる 慢性 リン パ性白 血 病( CLL )お よび非 ホ ジキ ンリ ンパ 腫 ATLL の臨床像は亜型と病期によって異なるが、最も頻度の高い急性型 またはリンパ腫型の患者は、リンパ節腫大(77%)、疲労(32%)、食 欲不振(26%)、皮疹(23%)、腹痛(23%)、肺合併症(18%;白血 病細胞の浸潤や感染症に起因する)、脾腫(13%)、肝腫大(10%)で 受診する場合が多い 2,4 。骨髄浸潤(28%)と中枢神経系浸潤(10%) (NHL)の規準(それぞれ 1996 年と 1999 年に発表)15,16 が反映され ている。これらの治療効果判定規準は、腫大リンパ節および節外腫瘤 の大きさ(測定可能病変の長径と短径の積和として算出)の正常化ま たは縮小、脾臓または肝臓の縮小、ならびに末梢血、骨髄および皮膚 浸潤の減少に基づいている 10 。治療効果のカテゴリーは、完全寛解 (CR;疾患の臨床的、病理組織学的および画像所見がすべて完全に消 もまれではない 2,4。 失し、末梢血中の異型細胞が 5%未満かつリンパ球数[flower cell を含 精査 む]が 4 × 109/L 未満になった場合と定義)、部分寛解(PR;測定可能 ATLL の初回精査には、全身の皮膚診察を含めた包括的な身体診察と頸 病変の長径と短径の積和が 50%以上減少し、新規病変の出現がみられ 部、胸部、腹部、骨盤の CT を含めるべきである。急性型 ATLL 患者で ず、脾臓または肝臓の増大がなく、皮膚浸潤が 50%以上縮小し、末梢 は大半の患者で LDH が高値となり、一部の急性型と全ての慢性型の患 血中のリンパ球数が 50%以上減少した場合と定義)、安定(SD;CR 者では初診時からリンパ球増加が認められる。臨床検査には、血算お または PR は得られなかったが、進行とは判定されない場合と定義)、 よび生化学検査(血清電解質値、カルシウム、クレアチニンおよび血 再発または進行(PD;リンパ節病変、節外腫瘤または脾腫/肝腫大の新 中尿素窒素)と血清 LDH 値の測定を含めるべきである。 たな出現または 50%以上の増大、皮膚浸潤の 50%以上の増大、flower cell 数の最低値から 50%以上の増加、リンパ球数[flower cell を含 アグレッシブ ATLL 患者では消化管浸潤がしばしば観察されるため 13 、 む]の 4 × 109/L を超える増加のいずれかに該当する場合と定義)に分 一部の症例では上部消化管内視鏡検査を考慮すべきである。急性型ま 類される たはリンパ腫型のすべての患者と神経症状がみられる患者では、CT、 治療効果カテゴリーの各規準について 4 週間以上の観察を行うべきで MRI および/または腰椎穿刺による中枢神経系の評価も有用となる場合 ある。この効果判定規準には、不確定 CR(治療終了後に腫瘍が 75% 14 がある 。 10 。治療効果を判定する上では(例えば、CR、PR、SD)、 以上縮小したものの、残存腫瘤が認められ、かつリンパ球数[flower cell を含む]が 4 × 109/L 未満になった場合と定義)も含まれている。 ATLL 患者の治療効果の評価における PET または PET-CT の有用性は 評価されていない。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-255 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 治療選択肢 割合は 35%)、化学療法のみを受けた患者(評価可能症例 n=48)で ATLL の亜型は、予後を予測して適切な治療戦略を決定する上で重要な 88%(CR 割合は 25%)であった。化学療法とその後の抗ウイルス療 因子である。くすぶり型と慢性型はインドレント ATLL とみなされ、 法を受けた患者(評価可能症例 n=14)の ORR は 93%(CR 割合は 通常はインドレント NHL と同様に、症候性となるまで無治療経過観察 50%)であった (watchful waiting)で管理される。対照的に、急性型とリンパ腫型は では、OS 中央値が 12 ヵ月、5 年 OS 割合が 23%であった。ATLL の 一般的に迅速な治療が必要である。 亜型で分けたサブグループ解析では、急性型、リンパ腫型、インドレ 23 。追跡時に生存データが得られた全患者(n=238) ント型(慢性型またはくすぶり型)における OS 中央値は、それぞれ 6 いくつかの小規模研究と症例報告において、ATLL 患者における抗レト ヵ月、13 ヵ月、未達であった。5 年 OS 割合はそれぞれ 15%、16%、 ロウイルス薬ジドブジンとインターフェロン α(IFN-α)の併用の活性 76%であった が報告されている 17-22 23 。一次治療のレジメンで分けたサブグループ解析では、 。治療歴のないアグレッシブ ATLL 患者にジドブ 抗ウイルス療法は化学療法(抗ウイルス薬による維持療法を追加した ジン+IFN-α による抗ウイルス療法が施行され、全奏効割合(ORR) 場合も含む)と比較して OS 中央値が有意に長く(17 ヵ月 vs 12 ヵ 58~80%、CR 割合 20~50%という結果が得られた 17-19 。既治療の再 月)、5 年 OS 割合が有意に高かった(46% vs 14%)。興味深いこと 発・難治性 ATLL 患者に対するこの治療法の成績は不良であり、ORR に、抗ウイルス療法による一次治療で有意な効果が得られたのは急性 は 17~67%(ほぼ全例が PR)であった 21,22 。ATLL 患者(N=254) 型とインドレント型のみであったのに対し、リンパ腫型の患者では抗 に対するジドブジン+IFN-α の使用に関するメタアナリシスの結果が、 ウイルス療法は、一次化学療法(抗ウイルス薬による維持療法を追加 最近 Bazarbachi らによって報告された 23。この解析では患者(評価可 した場合も含む)と比べて不良な成績であった。多変量解析では、 能症例 n=207)の大半が急性型(47%)またはリンパ腫型(41%)で、 ATLL の亜型と一次治療の種類のみが OS 短縮を示唆する有意かつ独立 残りの患者はインドレント ATLL であった。患者は一次治療として、 した予測因子であったことが示された 23。これらのデータから、ジド 抗ウイルス療法単独(n=75;97%がジドブジン+IFN-α 併用療法)、 ブジン+IFN-α による抗ウイルス療法は末梢血病変を有する ATLL 患者 化学療法単独(n=77;86%が CHOP[シクロホスファミド+ドキソ には有効であるが、リンパ腫型患者には有効でないことが示唆される。 ルビシン+ビンクリスチン+prednisone])、または化学療法とその後 最近行われた後方視的解析では、化学療法単独(n=39;主に CHOP の抗ウイルス薬による維持療法(n=55)を受けていた。一次治療で抗 を含むレジメン)または化学療法+抗ウイルス薬(ジドブジン+IFN- ウイルス療法のみを受けた患者では急性型が 60%を占めていたのに対 α;化学療法と同時または逐次併用もしくは増悪後に投与)併用療法を し、化学療法のみを受けた患者は 62%がリンパ腫型であった。生存デ 受けたアグレッシブ ATLL 患者(N=73;60%がリンパ腫型)の転帰 ータと一次治療の記録が入手できた患者(n=207)における 5 年 OS が評価された 割合は、抗ウイルス療法単独で 46%、化学療法単独で 20%、化学療法 それぞれ 7.5 ヵ月と 10 ヵ月であった。抗ウイルス療法(試験内での施 +その後の抗ウイルス療法で 12%であった 23 。ORR は、一次治療で 抗ウイルス療法のみを受けた患者(評価可能症例 n=62)で 66%(CR 24 。急性型およびリンパ腫型患者における OS 中央値は、 行時期は問わない)により、急性型およびリンパ腫型 ATLL の両方で OS に関する有意な改善が認められた 24 。リンパ腫型患者(n=32)で 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-256 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 は、一次治療としての併用療法(化学療法+抗ウイルス薬による)ま 29 たは化学療法+増悪後の抗ウイルス薬投与による治療は、化学療法単 中のウイルス再活性化が増悪と同時に発生し、それが治療不成功の一 。このレジメンは同研究の患者集団に対して有効とみられたが、治療 24 独と比較して OS の有意な改善をもたらした 。 因となった可能性が高い 5,23,25 。公表された報告におけ る OS 中央値は約 8~12 ヵ月である 23,25-27。一次治療を受けた ATLL 患 者のデータを用いた前述のメタアナリシスでは、化学療法(主に CHOP)単独での OS 中央値は 10 ヵ月、抗ウイルス薬による維持療法 を併用する場合を含めた化学療法での OS 中央値は 12 ヵ月であった 23 。 本考察ですでに示唆した通り、リンパ腫型患者の一次治療としては、 CHOP または CHOP 類似レジメンの化学療法(抗ウイルス薬による維 持療法を追加する場合も含む)の方が抗ウイルス薬単独より有益とな るようであった。リンパ腫型患者のサブグループでは、抗ウイルス療 法単独(n=13;OS 中央値 7 ヵ月;5 年 OS 割合 0%)よりも一次化 学療法の方が有意に OS が良好であった(n=72;OS 中央値 16 ヵ 23 月;5 年 OS 割合 18%;P=0.009) 。いくつかの前方視的研究では、 より強力な併用化学療法レジメンの役割が評価されている。ある第 II 相多施設共同試験では、ATLL 患者(N=81)を対象として、CHOP に 続いてエトポシド+ビンデシン+ラニムスチン+ミトキサントロン+ G-CSF レジメンを投与する治療の有効性が検討された 28 。この強力な レジメンでの ORR は 74%(CR 割合は 36%)で、奏効期間中央値は 8 ヵ月であった。全患者での OS 中央値は依然として 8.5 ヵ月とかなり 短く、3 年 OS 割合は 13.5%であった 。JCOG による第 II 相試験では、アグレッ シブ ATLL 患者(N=93)を対象として、G-CSF による支持療法下で ATLL 患者では、CHOP による多剤併用化学療法で ORR 64~88%、 CR 割合 18~25%の成績が得られている 29 28 。アグレッシブ ATLL 患者(N =19)を対象として AIDS Malignancy Consortium が実施した小規模第 II 相試験では、EPOCH による化学療法とその後の抗ウイルス療法(ジ ドブジン+ラミブジン+IFN-α を最長 1 年間)により、ORR 58% (CR 割合は 10.5%)、奏効期間中央値 13 ヵ月という成績が得られた の VCAP-AMP-VECP(ビンクリスチン+シクロホスファミド+ドキソ ルビシン+prednisone[VCAP]、ドキソルビシン+ラニムスチン+ prednisone[AMP]およびビンデシン+エトポシド+カルボプラチン +prednisone[VECP])で構成される強力な多剤併用化学療法レジメ ンが評価された 30 。このレジメンでの ORR は 81%で、CR 割合は 35.5%であった。OS 中央値は 13 ヵ月、推定 2 年 OS 割合は 31%であ った。G-CSF の使用にもかかわらず、grade 4 の好中球減少(65%) および血小板減少(53%)が高い頻度で観察された 30 。この試験で得 られた有望な結果に基づき、JCOG により第 III 相ランダム化試験が実 施され、アグレッシブ ATLL 患者(N=118)を対象として、VCAPAMP-VECP による一次療法が biweekly CHOP 療法(CHOP-14)との 25 比較で評価された 。VCAP-AMP-VECP では CR 割合が CHOP-14 と 比べて有意に高かったが(40% vs 25%;P=0.02)、1 年 PFS 割合 (28% vs 16%)と 3 年 OS 割合(24% vs 13%)には有意差が認めら れなかった。PFS 中央値(それぞれ 7 ヵ月 vs 5 ヵ月)と OS 中央値 (それぞれ 13 ヵ月 vs 11 ヵ月)にも群間差は認められなかった 25 。 VCAP-AMP-VECP レジメンでは CHOP-14 と比較して毒性の発生率が 高く、具体的には grade 4 の好中球減少(98% vs 83%)、grade 4 の 血小板減少(74% vs 17%)、grade 3~4 の感染症(32% vs 15%)な どが認められた。最近の研究では、ごく少数の ATLL 症例に対し、B 細胞性のアグレッシブ NHL および成人急性リンパ性白血病患者の治療 でより頻用される hyper-CVAD(シクロホスファミド分割投与+ビン クリスチン+ドキソルビシン+デキサメタゾン)レジメンによる治療 が行われている 31 。このレジメンについては、ATLL 患者 2 例で持続的 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-257 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 CR を指標とする有望な成績が報告されているが 31 、前方視的な評価が ガイドライン索引 NHL 目次 考察 再発死亡(NRM)率は 27.5%で、11 例が増悪のために死亡した。移 植からの追跡期間中央値が 82 ヵ月の時点で 10 例が生存していた 32。 必要である。 一部の ATLL 患者では同種 HSCT(骨髄破壊的または骨髄非破壊的前 処置を用いる)により転帰が改善することがあり 病効果が示唆されている 38,39 32-37 、移植片対白血 。同種 HSCT(主に骨髄破壊的前処置を 最近実施された後方視的研究では、日本の ATLL 患者で構成される大 規模な集団(N=586)を対象として、骨髄破壊的前処置および RIC に よる同種 HSCT の役割が評価された 40 。大半の患者が急性型(57%) 採用)に関する研究では、ATLL 患者において無病生存期間(DFS)お またはリンパ腫型(28%)であった。HSCT のために RIC を受けた患 よび OS での有望な成績が報告されており、無白血病生存期間の中央 者は、骨髄破壊的前処置を受けた患者より年齢が高かった(年齢中央 値は 17 ヵ月超、3 年 OS 割合は約 45%であった 33,35,37 。しかしながら、 値:57 歳 vs 49 歳)。骨髄破壊的前処置を受けた患者では、 OS この移植法は治療関連死亡(TRM)率が 40~63%と高かった 33,35,37 。 (HSCT 施行時から起算した生存期間)中央値が 9.5 ヵ月、3 年 OS 割 骨髄破壊的同種 HSCT を受けたアグレッシブ ATLL 患者(N=40)の 合は 39%であった。RIC を受けた患者では、OS 中央値は 10 ヵ月、3 転帰を評価した後方視的な多施設共同研究では、全患者における移植 年 OS 割合は 34%であった。TRM の 3 年累積発生率は、骨髄破壊的前 後 の OS 中 央 値 が 約 10 ヵ 月 で あ っ た 33 。急性移植片対宿主病 処置を受けた患者で 38%、RIC を受けた患者で 33%であった。ATLL (GvHD)は 67%の患者で発現した。3 年無再発生存および OS 割合 関連死亡の 3 年累積発生率は、それぞれ 22.5%と 33%であった 40。多 は、それぞれ 34%および 45%と推定された。TRM 率は 42.5%で、13 変量解析の結果によると、高齢(55 歳以上)、男性、HSCT 施行時点 例(32.5%)で早期の TRM(移植後 6 ヵ月以内)が発生した 33 。同種 での CR の欠如、全身状態不良(PS 1 以上)および非血縁ドナーから HSCT(血縁または非血縁)を受けた ATLL 患者(N=386)を対象と の HSCT が OS の悪化と有意に関連する独立した因子であった。高齢 して、大規模な後方視的解析が実施された 34 。追跡期間中央値 41 ヵ月 (55 歳以上)については、骨髄破壊的前処置を受けた患者では OS の の時点で、この患者コホートの 3 年 OS 割合は 33%であった。全体で 悪化と有意に関連する独立した因子であったが、RIC を受けた患者で の TRM 率は 43%であり、主な死因は感染性合併症と臓器不全であっ はそうでなかった。多変量解析では、TRM のリスクに有意に関連する た。多変量解析により、OS に関する予後不良因子として、患者の年齢 独立した因子として、男性、全身状態不良(PS 1 以上)、非血縁ドナ (50 歳以上)、男性、移植時点での CR の欠如、非血縁または臍帯血 ーでの HSCT などが、ATLL 関連死亡のリスクに影響する独立した因 移植が同定された 34 。同種 HSCT で観察される高い TRM 率を低下さ 子として、HSCT 施行時点での CR の欠如、PS 不良(PS 2 以上)、 40 せる試みの一環として、ATLL 患者の同種 HSCT における骨髄非破壊 RIC などが同定された 的前処置(reduced-intensity conditioning:RIC)を評価する小規模な RIC の採用が同種 HSCT において同程度の成績につながったこと、な 前方視的研究が実施された 32,36 。2 つの臨床試験(N=29)の併合解析 では、RIC による同種 HSCT での 5 年 OS 割合が 34%であった 32 。非 。この解析により、骨髄破壊的前処置または らびに一部の ATLL 患者では HSCT で長期生存が得られる可能性のあ ることが示唆された。ATLL の管理における同種 HSCT(骨髄破壊的前 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-258 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 処置または RIC)の役割をさらに評価するため、より大規模な患者集 初回治療 団での前方視的研究が必要である。 慢性型またはくすぶり型 ATLL については、どちらの亜型もインドレ 同種 HSCT 後に再発した ATLL 患者の予後は不良であり、以降の治療 選択肢はかなり限られてくる。初回の同種 HSCT 後に進行または再発 した患者(N=35)の後方視的解析では、数例においてドナーリンパ 球輸注(DLI)で長期寛解が誘導されたと報告された 41 。この解析で対 象とされた患者の大半では、免疫抑制療法からの離脱が最初の介入と なった。その後に DLI を受けた患者(n=9)では、再発/進行後の OS 中央値が 17 ヵ月となり、3 年 OS 割合は 33%であった。DLI 施行前の ント ATLL とみなされるため、無症状の症例であれば経過観察が妥当 な選択肢となる。あるいは、症状がみられる場合は、状況に応じて皮 膚病変に対する skin-directed therapy(本 NCCN NHL ガイドラインの 菌状息肉症またはセザリー症候群患者に対する推奨に従う)、またはジ ドブジン+IFN-α の併用による抗ウイルス療法によって管理すること ができる。前述の通り、可能であれば適切な臨床試験への参加が推奨 される。 腫瘍減量手術(減量 CHOP または放射線量法を併用)は転帰の改善に 急性型 ATLL 患者に対する治療選択肢としては、臨床試験への参加、ジ つながるようであり、DLI 施行前に細胞減少療法を受けた 6 例中 5 例 ドブジン+IFN-α による抗ウイルス療法、併用レジメンによる化学療法 で奏効が得られた。DLI が施行された結果、このうち 3 例で寛解が 3 (CHOP、CHOEP、dose-adjusted EPOCH、hyper-CVAD;いずれも限 年を超えて持続した 41 。DLI を受けなかった患者(n=26)では、OS られたデータに基づく)がある。リンパ腫型患者に対する初回治療の選 中央値は 4 ヵ月、3 年 OS 割合は 14%であった。これらの患者の大多 択肢としては、臨床試験への参加と多剤併用化学療法(上の急性型 数は、免疫抑制療法からの初回離脱後に化学療法を受けた 41 。この解 ATLL で挙げたものと同じ)があるが、この患者集団では抗ウイルス療 23 析により、DLI などの治療を介した移植片対 ATLL 効果の誘導により、 法単独は有効とみなされていない 一部の再発 ATLL 患者では長期寛解を得られる可能性のあることが示 予防(メトトレキサート+シタラビン+ステロイドの髄腔内投与によ された。ただし、これらの知見を確認するため、臨床試験による前方 る)が推奨される。これらのアグレッシブ ATLL 患者に対する至適な治 視的評価を行う必要がある。 療法は確立されておらず、長期治療の有効性は限定的である。上で考察 。リンパ腫型患者では、中枢神経系 した通り、一部の ATLL 患者では同種 HSCT が有益となる可能性がある。 NCCN の推奨 ATLL の管理に至適とされる標準の治療レジメンは存在しない。したが 臨床試験の場合を除き、ジドブジン+IFN-α による抗ウイルス療法の って当 NCCN 委員会は、すべての ATLL 患者に対する選択肢の 1 つと 施行中に反応が得られないか進行がみられた場合は、治療を中止する して、臨床試験への参加を推奨する。ATLL の治療を受けるすべての患 べきである。臨床的有益性を示す所見がみられる場合は、最良の効果 者に対して、Strongyloides 属による寄生虫症の予防と Pneumocystis が得られるまで治療を継続すべきである。初回治療の期間は通常 2 ヵ jirovecii 肺炎を予防するためのスルファメトキサゾール/トリメトプリ 月である。ただし、生命を脅かす症状が現れた場合は、この期間より 10 ム合剤の投与が推奨される 。 前に治療を中止することができる。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-259 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 ATLL 患者に対する至適な化学療法レジメンはまだ確立されていない。本 急性型またはリンパ腫型 ATLL 患者において一次治療で奏効が得られ NCCN ガイドラインに掲載されているレジメンは、各施設の選好に基づ た場合は、その前治療の継続か同種 HSCT(ドナーがいる場合)が適 いたものであり、具体的には CHOP、CHOEP、dose-adjusted EPOCH、 切な選択肢となる。一次治療後に不変または進行と判定された(非奏 hyper-CVAD などがある。 効例)急性型 ATLL 患者には、臨床試験(可能な場合)、支持療法また モガムリズマブ(KW-0761)は、再発・難治性 CCR4 陽性 ATLL 患者 の治療薬として日本で承認されたヒト化モノクローナル抗体である。 この承認は、CCR4 陽性の再発アグレッシブ ATLL 患者(N=28)を対 象とした第 II 相多施設共同試験の結果に基づくものであった 42 。この 試験の主要エンドポイントは ORR、副次エンドポイントは PFS と OS などであった。モガムリズマブ 1mg/kg が 8 週間にわたり週 1 回静脈 内投与されたが、この用法・用量は第 I 相試験 43 に由来するものであ った。評価可能集団(n=26)における ORR は 50%(95%CI、30~ 70%)であった は未使用の代替レジメン(ATLL の一次治療に含まれるレジメン、 PTCL ガイドラインで推奨される二次治療のレジメン、またはジドブ ジン+IFN による抗ウイルス療法)を中心とした治療を行うべきであ る。一次治療で奏効が得られなかったリンパ腫型 ATLL 患者の二次治 療では、臨床試験、支持療法または PTCL に対する推奨に基づく二次 治療の選択肢を中心とした治療が選択肢となる。二次治療で奏効が得 られた急性型またはリンパ腫型 ATLL 患者には、ドナーを確保できる 場合は同種 HSCT を考慮するべきである。 42 。PFS および OS 中央値はそれぞれ約 5 ヵ月および 14 ヵ月であった。特に多くみられた有害事象は infusion reaction (89%)や皮疹(63%)などであった 42 。モガムリズマブは米国では まだ治験段階にあり、いずれの適応でも FDA の承認を受けていない。 現在は、既治療の ATLL 患者を対象として米国を含む国々で実施中の 多施設共同非盲検ランダム化試験にて評価が進められている。 治療効果判定および追加治療 初回治療で奏効(治療開始後 2 ヵ月時点;CR、未確定 PR または PR の患者を奏効例とする)が得られた慢性型またはくすぶり型 ATLL 患 者には、ジドブジン+IFN-α の併用が推奨される。治療開始後 2 ヵ月 時点で不変または進行と判定された患者(初回治療での非奏効例)に 対する追加治療の選択肢としては、可能であれば臨床試験への参加、 併用レジメンによる化学療法(CHOP、EPOCH または hyper-CVAD)、 支持療法などがある。同種 HSCT は急性型またはリンパ腫型患者に限 って考慮すべきである。 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-260 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 参考文献 1. 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Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22312108. 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-263 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 43. Yamamoto K, Utsunomiya A, Tobinai K, et al. Phase I study of KW0761, a defucosylated humanized anti-CCR4 antibody, in relapsed patients with adult T-cell leukemia-lymphoma and peripheral T-cell lymphoma. J Clin Oncol 2010;28:1591-1598. Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20177026. 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-264 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 節外性 NK/T 細胞リンパ腫、鼻型 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 診断 ENKL 症例の大半で認められる病理組織像は、びまん性のリンパ腫浸 成熟 NK/T 細胞リンパ腫は、まれで非常に特徴的な NHL の亜型である。 潤、血管中心性(angiocentricity)、組織の虚血・壊死に至る血管破壊 NK/T 細胞リンパ腫は、ほとんどが節外性であり、その大半が鼻型であ 性の増殖パターン、ならびに粘膜部位の潰瘍形成を特徴とする 6。リン る。International T-cell Lymphoma Project に登録された T 細胞または パ腫細胞には変動がみられるが、通常は中型の細胞であるか、小型細 NK 細胞リンパ腫の確定診断例(N=1,153)のうち、節外性 NK/T 細胞 胞と大型細胞が混合する。生検では壊死が非常に高頻度でみられ、そ リンパ腫(ENKL)は 12%(鼻型 68%、鼻以外 26%、アグレッシブま れにより診断が遅れることがある。生存組織が得られる可能性を高め たは分類不能 6%)で同定された 1。その頻度は欧米諸国よりもアジア るため、生検検体は病変の辺縁部を含めて採取すべきである。たとえ で高かった(22% vs 5%)。米国では、Surveillance Epidemiology 明らかな病変が認められない部位においても、鼻咽頭生検を複数回施 and End Results(SEER)症例登録データベースのデータに基づき、 行することが有用である。 ENKL 鼻型の頻度は 1992 年から 2005 年にかけて年間 11%の変化率で 上昇していると報告された 2。この発生率については、男性とアジア・ 確定診断には、病理組織学的検査と十分な免疫表現型検査が必須であ 太平洋諸島を人種的起源とする人々でより高いことも明らかにされた。 る。ENKL の症例では常に EBV 感染がみられるため、EBV-encoded RNA in situ ハイブリダイゼーション(EBER-ISH)法により感染の有 International T-Cell Lymphoma Project での結果によれば、ENKL 患者 の 5 年全生存(OS)割合は 32%、OS 中央値は約 8 ヵ月であった 1,3。 無を判定すべきである。臨床的に ENKL が強く疑われる場合は、最初 の免疫組織化学検査(IHC)に細胞質内 CD3ε(cCD3ε)、CD56 およ 2008 年の WHO 分類では、成熟 NK 細胞腫瘍は ENKL 鼻型とアグレッ シブ NK 細胞白血病の 2 つの亜型に分類されている 4。ただし、ENKL は鼻以外に発生することもある 1,5,6 。ENKL 鼻型は、鼻腔や鼻咽頭、副 鼻腔、扁桃、下咽頭、喉頭などを含めた上気道・消化管に限局するこ とが多い 6,7 。鼻以外の病変や転移病変の好発部位には、皮膚、精巣、 消化管などがある。ENKL の最も多い臨床像としては、腫瘤病変によ る鼻閉や鼻出血などがある 6,7 び EBER-ISH を含めるべきである。EBER-ISH 検査が陰性となった場 合は、別の診断を想定した病理学的検討を行うべきである。IHC パネ ルに推奨される他のマーカーとしては、T 細胞系に関する CD20、CD2、 CD4、CD5、CD7、CD8 などがある。特定の状況では、TCR 遺伝子再 構成の分子遺伝学的分析が有用となる可能性があり、ENKL 鼻型では 約 1/3 の症例でクローン性の TCR 再構成が認められている 1。 。鼻型の患者と比較したとき、鼻以外に 病変が生じた患者では、初診時に進行期病変(68% vs 27%)、5cm 超 NK 細胞系の ENKL に典型的な免疫表現型は、CD20-、CD2+、cCD3ε+ の腫瘤(68% vs 12%)、鼻以外の 3 ヵ所以上の病変(55% vs 16%)、 ( 細 胞 表 面 CD3- ) 、 CD4- 、 CD5- 、 CD7-/+ 、 CD8-/+ 、 CD43+ 、 CD45RO+、CD56+、TCRαβ-、TCRδγ-、EBV-EBER+、細胞傷害性顆 LDH 高値(60% vs 45%)、B 症状(54% vs 39%)がみられる割合が 高かった 1。ENKL 鼻型は予後も良好で、5 年 OS 割合が高く(42% vs 粒蛋白陽性(例えば、TIA-1+、granzyme B+)である 1,8。NK 細胞系で 9%)、OS 中央値が長かった(19 ヵ月 vs 4 ヵ月)1,3。 は、TCR および免疫グロブリン遺伝子の配列は生殖細胞系のものを反 映する。T 細胞系に典型的な免疫表現型は、CD2+、cCD3ε+、細胞表 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-265 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 面 CD3+ 、 CD4/CD5/CD7/CD8 は 可 変、 TCRαβ+ または TCRδγ+ 、 ア グ レ ッ シ ブ リ ン パ 腫 の 患 者 に は 、 国 際 予 後 指 標 ( International EBV-EBER+、細胞傷害性顆粒蛋白陽性である。T 細胞系では、クロー Prognostic Index:IPI)が最も頻用されている。しかしながら、ENKL ン性の TCR 遺伝子再構成が認められる。I/II 期 ENKL 鼻型患者では、 では大半の患者が初診時に限局例であり、また骨髄浸潤がまれで、限 Ki-67 の発現が予後因子になると報告されている 9,10 。Ki-67 の高発現 局性病変でも全身症状がみられることから、ENKL 患者には IPI はあま (65%以上)に OS および無病生存期間(DFS)の短縮との関連が認 り使用されない。Lee らは最近、262 例の患者を含む大規模な後方視 められた。また多変量解析により、Ki-67 の発現量と原発部位が OS と 的多施設共同研究の結果に基づき、ENKL 鼻型患者に特化した予後予 9 DFS の両方に対する独立した予後因子であることが明らかにされた 。 測モデルを提唱した 17 。大半の患者がアントラサイクリン系薬剤をベ ースとするレジメンでの化学療法を単独または放射線療法(RT)との 精査 併用で受けていた。このモデルにより、4 つの予後因子(B 症状、病期、 ENKL の初回精査では、鼻咽頭病変(Waldeyer 輪を含む)の徹底的な LDH 値、所属リンパ節浸潤)の有無に基づき、生存転帰が異なる 4 つ 耳鼻咽喉科評価と精巣および皮膚の評価を含めた身体診察を行うべき のリスク群が同定された。大半の患者がアントラサイクリン系薬剤を である。また、白血球分画と血小板数を含む血算、生化学検査 ベースとするレジメンでの化学療法を単独または放射線療法(RT)と (comprehensive metabolic panel)、ならびに血清尿酸値と乳酸脱水 の併用で受けていた。5 年 OS 割合は、リスク因子がない患者群(low 素酵素(LDH)値の測定を行うべきである。さらに胸部、腹部、骨盤 risk の第 1 群)では 81%、リスク因子を 1 つ有する患者群(low- の PET-CT および造影 CT(診断可能な画質が得られる条件で撮影)を intermediate risk の第 2 群)では 64%であった 治療を考慮している場合は、MUGA スキャンまたは心エコー検査を施 合 と 定 義 さ れ た 局 所 腫 瘍 浸 潤 に も 、 I/II 期 患 者 に お い て 完 全 奏 効 行すべきである。骨髄生検と骨髄穿刺での評価が推奨される。診断時 (CR)の確率低下、DFS 割合の低下、全身性機能不全の頻度上昇 17 。これに対し、リス 施行すべきである。病変がみられる場合は、鼻腔、硬口蓋、前頭蓋窩、 ク因子を 2 つ有する患者群(intermediate-high risk の第 3 群)では 鼻咽頭のみを対象とする CT または MRI も初回精査に必須となる。ア 34%、リスク因子を 3 つまたは 4 つ有する患者群(high risk の第 4 ントラサイクリン系またはアントラキノン系薬剤を含むレジメンでの 群)では 7%であった 17。骨浸潤か皮膚の穿孔または浸潤を認める場 点での骨髄浸潤は多くなく、その頻度は 10%未満である 11 。生検検体 (65%)との関連が認められた 18。 の形態学的評価が陰性となった場合は EBER-ISH 法による評価を行う べきであり、そこで陽性となった場合は浸潤ありとみなすべきである 当 NCCN ガイドライン委員会は、初回精査の一環として EBV DNA 量 11-14 の測定と NK/T 細胞リンパ腫用予後指標の算出を推奨する。 。EBV-DNA によるウイルス量の測定は診断に有用であり、おそら くは病勢のモニタリングにも有用である。EBV-DNA によるウイルス量 は、臨床病期、治療反応性、生存期間短縮と良好に相関する 15,16 。初 診時の EBV DNA が 6.1 × 107 コピー/mL 以上の場合には、無病生存期 間が不良となることが示されている 15。 治療選択肢 RT は初回治療の重要な要素であり、限局性 ENKL 患者においては、RT 単独の方が化学療法単独よりも良好な CR 割合が得られている 19-27 。RT の線量は 54Gy 以上で良好な成績(OS および DFS)が得られており、5 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-266 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 年 OS および DFS 割合はそれぞれ 75.5%と 60%であったのに対し、 54Gy 未満の RT を受けた患者ではそれぞれ 46%と 33%であった 26 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 割合は 78%、CR 割合は 77%であった。同試験の長期追跡(追跡期間中 。 央値 68 ヵ月)で報告された 5 年 PFS および OS 割合は、それぞれ 67% ENKL 患者(N=136)の臨床転帰を後方視的にレビューした前述の と 73%であった 30。晩期毒性は管理可能な Grade 3 または 4 の事象が数 International T-cell lymphoma Project の解析で、RT の有益性が認められ 件のみで、具体的には Grade 3 の事象 1 件(不規則月経)と Grade 4 の 1 た 。ENKL 鼻型患者では、鼻以外の ENKL 患者と比較して、RT(単独 事象 1 件(鼻の皮膚の穿孔)含まれていただけであった。I/II 期の ENKL または化学療法との併用)を受けた割合が高かった(52% vs 24%)。 鼻型患者(N=30)を対象としてシスプラチン+RT(40~52.8Gy)の同 残りの患者は化学療法を単独で受けた。早期の ENKL 鼻型患者で構成さ 時化学放射線療法とその後の VIPD(エトポシド+イホスファミド+シス れるサブグループ(n=57)では、化学療法への RT の追加により、化学 プラチン+デキサメタゾン)3 サイクルによる治療を評価した韓国の研 療法単独との比較で 3 年 OS 割合の有意な改善が認められた(57% vs 究グループによる第 II 相試験でも、同様の有望な結果が報告された 1 28 。 30%) 。I/II 期の限局性 ENKL 鼻型患者(N=105)の後方視的レビュー この研究では、NK/T 細胞リンパ腫用の予後指標(上述)に基づき、9 例 では、RT 単独は化学療法単独より CR 割合が高く(83% vs 20%)、化 が高リスクと判定された。最初の化学放射線療法後の CR 割合は 73%で 学療法後に RT を受けた患者では CR 割合が 81%まで改善された 25 。5 あったが、VIPD による化学療法後には 80%まで上昇した。3 年 PFS お 年 OS 割合は各群とも同程度で、RT 単独群(n=31)で 66%、RT 後化 よび OS 割合は、それぞれ 85%および 86%と推定された 28。これらの研 学療法群(n=34)で 77%、化学療法後 RT 群(n=37)で 74%であっ 究で得られた結果から、I/II 期患者(特に高リスクの疾患特性を有する患 た。注目すべきことに、この患者集団では RT に化学療法を追加しても 者)に対する同時化学放射線療法の妥当性が裏付けられた。同時化学放 25 OS に基づく成績は改善しないようであった 。最近の後方視的な多施設 射線療法はまた、局所 RT が局所制御に不可欠な補助的治療法であるこ 共同研究では、ENKL 鼻型患者(N=36)において、RT と化学療法の併 とから、進行期患者に対する初回治療でも選択肢となる。 用(同時または逐次)により、化学療法単独との比較で CR 割合の有意 な上昇(90% vs 33%;P<0.0001)と 5 年 OS 割合の有意な上昇(75% vs 35%;P=0.041)が認められたと報告された 27。 が報告されており、このことが、他のリンパ腫に用いられるアントラ サイクリン系薬剤をベースとする従来の化学療法への反応が不良であ いくつかの研究により、限局性 ENKL の管理には同時化学放射線療法が 施行可能かつ有効な治療法であることが示唆されている ENKL のリンパ腫細胞には、多剤耐性をもたらす P 糖蛋白の発現亢進 28,29 。日本臨床 ることの原因となっている可能性が高い 31 。いくつかの研究により、 進行、再発・難治性患者に対する L-アスパラギナーゼをベースとする 32-36 腫瘍研究グループが実施した第 I/II 相試験(JCOG0211 試験)では、I/II レジメンの有効性が確認されている 期の鼻病変を有する高リスク患者(N=33;リンパ節浸潤、B 症状、 の化学療法に続いて involved-field radiation therapy(IFRT)を受けた LDH 高値を認める)に対して、RT(50Gy)とデキサメタゾン+エトポ 再発および難治性 ENKL 鼻型患者(N=45)の症例集積研究では、全 シド+イホスファミド+カルボプラチン(DeVIC)による化学療法 3 コ 奏効割合(ORR)は 82%(CR 割合は 55%)であった。3 年および 5 ースが同時に施行された 29 。追跡期間中央値 32 ヵ月の時点で、2 年 OS 年 OS 割合はともに 67%であった 。L-アスパラギナーゼベース 34 。メトトレキサートおよびデキサ 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-267 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 38 メタゾンと併用するときの L-アスパラギナーゼ(AspaMetDex レジメ 60)を対象として、SMILE レジメンが評価された ン)の有効性は、再発・難治性 ENKL 患者(N=19)を対象とした第 II (CR 割合は 66%)となり、新規診断例と再発・難治例で奏効割合は同 32 。ORR は 81% 相グループ共同試験で評価された 。3 サイクルの終了後には、限局例 程度であった。追跡期間中央値 31 ヵ月の時点で、4 年 DFS 割合は には(RT の施行歴がない場合)地固め RT が、播種例には末梢血造血 64%、5 年 OS 割合は 50%であった 38。これらのデータから、L-アスパ 幹細胞移植を併用する大量化学療法が施行された。3 サイクル終了後 ラギナーゼをベースとするレジメンは進行、再発・難治性患者に対する の ORR および CR 割合は、それぞれ 78%と 61%であった。無増悪生 妥当な選択肢であることが示唆される。長期の有益性については、より 存期間(PFS)および OS の中央値はともに 1 年となり、抗アスパラ 大規模なランダム化臨床試験で確認する必要がある。 ギナーゼ抗体の欠如と血清中での EBV-DNA の消失に転帰改善との有 意な関連が認められた 32。 最近実施された他の複数の試験でも、未治療の NKTL 鼻型患者における L-アスパラギナーゼベースのレジメンとその後の RT の有効性および安 より最近では、NK-cell Tumor Study Group による第 II 相試験において、 全性が評価されている。新たに診断された NKTL 患者(N=26)を対象 未治療の IV 期 ENKL 鼻型患者と再発・難治性 ENKL 鼻型患者(評価可 として LVP(L-アスパラギナーゼ+ビンクリスチン+prednisone)2 ま 能症例 N=38;未治療患者 n=20)を対象として、SMILE(ステロイド たは 3 サイクルを RT と併用するレジメンを評価した第 II 相試験では、 =デキサメタゾン+メトトレキサート+イホスファミド+L-アスパラギ ORR が 88.5%(CR 割合は 81%)となり、追跡期間中央値 27 ヵ月時 ナーゼ+エトポシド)と命名された新たな L-アスパラギナーゼベース 点での 2 年 PFS および OS 割合は、それぞれ 81%と 88.5%であった 39。 の多剤併用化学療法レジメンの安全性および有効性が評価された。この Grade 3 の白血球減少が 2 例(8%)で発生したが、Grade 4 の毒性ま 第 II 相試験では、計 28 例(74%)が予定された治療を完了し、ORR たは治療関連死亡は報告されなかった 39。別の第 II 相試験では、新規診 は 79%、CR 割合は 45%であった 35 。未治療患者と再発患者で奏効割 断された IE/IIE 期 NKTL 患者(N=27)を対象として、GELOX(ゲム 合に差は認められなかった。1 年 PFS および OS 割合は、それぞれ シタビン+oxaliplatin+L-アスパラギナーゼ)に続いて IFRT を施行する 53%と 55%であった 35 。同試験の別の解析では、EBV-DNA のコピー 数も SMILE による化学療法後における治療効果の予測因子となること 5 レジメンが評価された 40 。このレジメンでの ORR は 96%(CR 割合は 74%)で、2 年 PFS および OS 割合はともに 86%であった。Grade 3 が示された。全血中の EBV-DNA 量が 10 コピー/mL 未満の患者では または 4 の毒性は少なく、治療関連死亡は報告されなかった 40。これら ORR が 88%であったのに対し、105 コピー/mL を超えていた患者では の試験で得られた成績については、より大規模な前方視的研究で確認す 44%であった 37 4 。さらに、血漿中の EBV-DNA 量が 10 コピー/mL を超 えていた患者では、Grade 4 の非血液毒性の発生率が有意に高かった (55% vs 14%)37。Asia Lymphoma Study Group が報告した最近の第 II 相試験では、新たに診断された NK/T 細胞リンパ腫(NKTL)患者ま たは再発・難治性 NKTL 患者(N=87;再発・難治例 n=44;鼻型 n= る必要がある。 初回治療で奏効が得られた早期および進行期患者を対象とする地固め療 法として、自家造血幹細胞移植併用大量化学療法(HDT/ASCR)が評 価されている。後方視的解析では、生存および無再発生存期間に対する 最も重要な予後因子は、 HDT/ASCR 施行時の病状であった 41-43 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 。 MS-268 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 HDT/ASCR を受けた患者(N=47)を対象としたある後方視的解析で (N=28;ENKL 患者は n=22)を対象とした質問票ベースの後方視的 は、HDT/ASCR 施行時に CR であった患者の 5 年疾患特異的生存割合 研究では、化学療法感受性かつ難治性の患者に骨髄破壊的前処置による が既存対照の非移植群と比較して高かったことが示された(87% vs 同種 HSCT が施行された 43 48 。この症例集積研究で報告された 2 年 PFS 68%) 。NK/T 細胞リンパ腫用の予後指標に基づくリスクで層別化し および OS 割合は、それぞれ 34%と 40%であった。いくつかの小規模 た場合には、low risk 患者では移植群と対照群で疾患特異的生存割合に な症例報告では、同種 HSCT を受けた再発・難治性 ENKL 患者の長期 有意差が認められなかったのに対し(87% vs 69%)、high risk 患者で 成績が良好で、3~5 年に及ぶ持続的寛解が得られたことが示唆された は移植による生存割合の改善効果が有意に認められた( 100% vs 47,49 43 52%) 。NK-cell Tumor Study Group による後方視的研究では、ENKL 44 。NK-cell Tumor Study Group による後方視的研究では、少数の ENKL 鼻型患者で構成されるサブグループに同種 HSCT が施行された 鼻型患者のサブグループに HDT/ASCR が施行された(n=15) 。それ (n=5)44。そのうち 2 例が移植後 56+ヵ月および 78+ヵ月の時点で らの患者のうち 7 例は移植後経過期間の中央値が 48+ヵ月(範囲:25+ CR の状態で生存しており、1 例は移植から 2 ヵ月後に本疾患のために ~87+ヵ月)の時点で CR の状態で生存しており、6 例は本疾患のため 死亡し、2 例は CR の状態で死亡した 44。 に死亡し、死亡時期は全例とも移植後 5 ヵ月(範囲:0.2~5 ヵ月)以 内であった。CR の状態で生存していた患者の大半では、移植施行時点 NCCN の推奨 。日本造血細胞移植学会 ENKL はまれな悪性腫瘍であるため、複数のレジメンを比較するラン (JSHCT)の悪性リンパ腫ワーキンググループが最近実施した後方視 ダム化試験はこれまでに実施されていない。したがって、ENKL 患者 的解析では、ENKL 患者における自家造血幹細胞移植(HSCT)(n= に対する標準治療はまだ確立されていない。これまでのデータの大半 で初回または 2 回目の CR が得られていた 44 。同種 は、後方視的解析と前方視的ながら小規模な症例集積研究で得られた HSCT 群では、自家 HSCT 群と比較して、IV 期患者の割合が高く ものである。ENKL 患者については、本疾患の管理に精通した施設で (64% vs 33%)、IPI スコアが low risk の患者の割合が低かった 治療を行い、可能であれば臨床試験に登録することが推奨される。 (34% vs 62%)。したがって、この研究では自家 HSCT を受けた患者 寛解導入療法 60)と同種 HSCT(n=74)による治療成績が比較された 45 の方が予後因子が良好のようであった。自家 HSCT 群の 2 年 OS 割合 は、同種 HSCT 群と比較して有意に高かった(69% vs 41%)。しかし ながら、多変量解析では、移植の種類は有意な予後因子と判定されず、 また有意と判定された他の因子(移植時の病期が IV 期、非 CR および Performance Status)で統制した場合も同様であった 45。 ENKL の管理における同種 HSCT については、いくつかの症例集積研究 と症例報告でも後方視的に評価されている 44,46-49 本 NCCN ガイドラインでは、初診時の病変部位が鼻か鼻以外であるか により ENKL 患者を層別化し、続いて病期でさらに層別化する 50 。I 期 の患者については、さらにリスク因子(年齢 60 歳以上、B 症状、 ECOG Performance Status≧2、所属リンパ節浸潤、局所腫瘍浸潤、 LDH 高値、Ki-67 強染の組織学的所見、EBV DNA≧6.1 × 107 コピー /mL)の有無に基づいて層別化する。 。NK 細胞腫瘍患者 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-269 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 ガイドライン索引 NHL 目次 考察 ENKL 患者では、病期を問わず全例において、臨床試験への参加が望 鼻型患者と鼻以外の ENKL 患者(病期は問わない)についても、適格 ましい治療選択肢である。リスク因子のない一部の I 期 ENKL 鼻型患 であれば HSCT を考慮すべきである。 者は、RT(50Gy 以上)単独で治療可能である。あるいは、I 期の ENKL 鼻型患者であっても、リスク因子を有する I 期患者や II 期患者と 同様に、同時化学放射線療法(RT[50Gy]+DeVIC 3 コース、または RT[40~52.8Gy]+シスプラチンに続いて VIPD 3 サイクル)または 逐次化学放射線療法(SMILE に続いて RT[45~50.4Gy]または VIPD に続いて RT[45~50.4Gy])により治療可能である。IV 期の ENKL 鼻型患者と鼻以外の ENKL 患者(病期は問わない)は、L-アスパラギ ナーゼをベースとする多剤併用化学療法(AspaMetDex または SMILE レジメン)単独または RT との併用、もしくは同時化学放射線療法 難治性 ENKL 患者(鼻型または鼻以外、病期は問わない)については、 寛解導入療法に関すして記載した通り、L-アスパラギナーゼベースの 多剤併用化学療法(L-アスパラギナーゼの代わりに pegaspargase を使 用)が有益となる可能性がある。この患者集団における HSCT の役割 については、限られたデータしか得られていない。難治性 ENKL 患者 では、全例において救援化学療法(pegaspargase を用いる L-アスパラ ギナーゼベースの多剤併用療法による)か最良の支持療法(BSC)が 推奨される。 (RT[50Gy]+DeVIC 3 コース、または RT[40~52.8Gy]+シスプ ラチンの同時併用に続いて VIPD 3 サイクル)により治療可能である。 ただし、米国では L-アスパラギナーゼがもはや市販されていないため、 代わりに pegaspargase を使用すべきであるという点に注意すること。 治療効果判定と追加治療 寛解導入療法の終了後には再度病期診断を行う。再病期診断には、初 回精査で施行した検査の種類に基づく適切な画像検査(CT、MRI また は PET-CT)、内視鏡検査による観察、再生検、ならびに EBV DNA の 測定を含めるべきである。ただし、本疾患における PET の役割は十分 に確立されていないことに注意すべきである。 寛解導入療法で CR が得られた I 期の ENKL 鼻型患者は、更なる治療 を行わずに経過観察とすることができる。この状況での CR の判定に は、耳鼻咽喉科評価が陰性であることを条件に含めるべきである。寛 解導入療法後に PR が得られた患者では、HSCT が妥当な選択肢であ り、ドナーを確保できれば同種 HSCT が望ましい選択肢となる。寛解 導入療法で CR または PR が得られたすべての II 期または IV 期 ENKL 2015 年第 2 版 03/03/15 著作権 © 2015 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-270 NCCN Guidelines Version 2.2015 非ホジキンリンパ腫 参考文献 1. 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