ＩＳＳＮ生産活動は持ち直しの兆し公共工事発注はヵ月連続前年割れ鉱工業生産指数 (全国) (前年比､％) ▲ ▲ ▲ 公共工事請負額 (前年比､％) ▲ 鉱工業生産指数 (道内) 住宅着工戸数 ▲ ▲ (資料) 年年経済産業省､北海道経済産業局 ※ 年＝､季節調整済み年年 (資料) 国土交通省､北海道建設業信用保証㈱ !"#$ %&'( )*++,-./ 0123456 789: ;<=>)?:@ABCDEFGH IJKLM N OPIJFQR N ST2UV W XYZ+M([Z\ ]T^._`aPbcd(efBghDZiG N jklmR N ST2U V opqr8?: n s 最近の道内産業経済動向 !"#$%&'()*+,-./012 9:; 3456)*78 ;+<=>?@ABCDEFG-G0 ●個人消費は不振月の大型小売店販売 (既存店) は､後半の客足鈍化 (冬物セール終了や大雪の影響) などから前年比▲ ％とカ月連続前年割れ｡月も春物衣料の動きが鈍く総じて低調｡家電品販売 (月) は､薄型テレビ､暖房機器が前年を上回ったが総体では引き続きマイナス｡月の乗用車販売 (軽含む) は小型車の下支えにより同％増と微増｡ ●投資は低調住宅着工戸数 (月) は､貸家・分譲住宅が前年を上回り総体では前年比％増とカ月ぶりにプラスとなったが低調の域｡公共工事請負額 (月) は､依然基調が弱い中､前年 (医療関連の大型発注) の反動も加わり同▲ ％ ( −月累計では同▲ ％)｡民間設備投資は､小売業や物流関連など一部で増加がみられるものの全体としては低調｡ ●製造業生産は持ち直しの兆し鉱工業生産指数 (月) は､国内生産調整の影響から電気機械が前年比低下したものの､道外需要増 (自動車関連､民間投資など) を背景に鉄鋼､窯業・土石､紙・パ､が増加｡また､石油製品の反動増 (前年は一部稼働停止中) もあり､総体ではカ月連続前年比上昇 ( ％)｡ ●観光は来道者数が依然低調月の来道者数 (除く海外からの直行便) は､前年比▲ ％とカ月連続前年割れ｡スキー場の入り込みも低調 (〜月累計：不振が続く道内消費 (前年比､％) 家電販売額同▲ ％)｡一方､東アジアを中心とする海外乗用車販売台数 (含む軽) 客は引き続き前年を上回って推移している｡ ●倒産は小康持続､雇用は緩やかな改善基調企業倒産件数 (月) は前年比▲ ％｡雇用環境は､月の有効求人倍率 (常用) ▲ ▲ 大型小売店販売額 (既存店) がコールセンター､道外自動車メーカー等の求人増から倍と前年比ポイント ▲ 改善｡厳しさは残るものの緩やかな改善が年年 (資料) 北海道経済産業局日本自動車販売協会連合会札幌支部日本電気大型店協会続いている｡ ■ HIJK 調査ニュース平年を大きく上回った今冬の降雪量､道内経済にはややマイナス今冬の道内各地の気温はほぼ平年並みだったものの､降雪量は全道的に多雪となり､一部地域を除くと平年を大きく上回った｡札幌を例にとると､今冬 (年月〜年月) は､平均気温 (− ℃) が平年比＋ ℃だったのに対し､降雪量は㎝と平年比％増｡前年と比べても割近く多い (帯広等では大雪だった前年を下回った)｡大雪による道内経済への影響をみると､除雪関連など一部品目の売上増がホームセンター､建設機械レンタル業でみられた｡ただし､両業種とも総売上げへの貢献度は限定的｡一方､運輸業での売上減・コスト増､大型小売店や外食産業での来店客数減などマイナス面がより目立った｡雪がないと困るスキー場も交通障害等を背景に前年を下回った模様｡大雪は､モノ (物流) やヒト (交流人口) の動きを量・スピードともに抑制し､道内経済にとっては冷たい逆風となったようだ｡主要都市の降雪量 (〜月累計) 都市今冬 (㎝) 札幌旭川平年比前年比 (％) (％) 今冬 (㎝) 都市函館 ▲ 帯広 (注) ｢平年｣は年〜年の平均平年比前年比 (％) (％) (単位：㎝､伸び率％) 都市今冬 (㎝) 釧路 ▲ 稚内平年比前年比 (％) (％) ▲ (資料) 札幌管区気象台業種別影響 (影響度：○〜ややプラス､ △〜ややマイナス､ ×〜マイナス) 業種小売外食運輸リース･レンタル業態影響 × 客数減ホームセンター ○ 除雪関連用具の売上増 (前年比〜％増) ファミリーレストラン △ 一部で客数減旅客 (バス) × 売上減 (運休便数大幅増) 貨物 (トラック) × コスト増 (人件費､燃料費) 建設機械レンタル ○ 除雪関連機械の需要増 (％) ▲ ▲ ▲ ▲ 〜月の都市別累計降雪量 (平年値､前年､今年) (降雪量㎝) 考百貨店今冬 ( 〜) の降雪量 (平年比伸び率) 備稚内旭川札幌帯広釧路室蘭函館全道平均平今年年値前年／月／月／月今冬計 (資料) 札幌管区気象台のデータをもとに当研究所作成稚内旭川札幌帯広釧路室蘭函館 ■ 調査ニュースシリーズこだわりの肥育方法により安全かつ高付加価値の牛肉を提供する〜阿部牛肉加工㈱〜食の安全に対する消費者の関心が高まる中､トレーサビリティー (生産・流通履歴) 導入の動きが加速している｡特に､に関連し産地偽装問題の発覚や米国産牛肉輸入解禁の是非が議論されている牛肉は関心度の高い食品の一つだ｡今回は､創業当初から妥協を許さない独自の肥育方法により､安全､かつ高品質の牛肉を提供している阿部牛肉加工㈱を紹介する｡肥育から販売までを一貫管理､有名シェフのお墨つきが品質の高さを証明当社は､現社長の阿部氏が (昭)年に設立｡売上げの割を占める牛肉 (生肉) 販売を主体に､コロッケやハンバーグなど約種類の牛肉関連加工品も製造する｡当社の強みの一つが牧場 (関連会社) を所有している点｡安定的に安全かつ高品質の商品を供給できるのは､使用飼料など生産履歴の透明性が確保でき､加工から販売まで一貫した商品管理体制が確立されているからだ｡当社の商品群肥育しているのは､神戸牛､松阪牛など日本を代表するブランド牛と同じ黒毛和種 (黒毛和牛) 約頭｡海外で肥育された海外牛､国産牛 (主に乳用種オス) など他品種に比べ､サシ (赤い筋肉繊維の間に入り込んだモザイク状の脂肪) が入りやすいため､きれいな霜降り状態になり､かつ､肉質もきめが細かく優れているのがこの牛の特徴だ｡牛肉の等級は歩留 ( 〜のランク) と肉質 (〜のランク) で決められ､最上級はＡ等級｡当社が供給するあべ牛ブランドはＡ等級以上だ｡その質の高さは､北海道出身のフランス料理シェフ・三国清三氏のレストランへ提供されていることからもわかる｡年ほど前､当社のことを耳にした同氏が来訪｡牛舎見学､肥育方法を聞いた後､生肉のまま口に入れた同氏が､その完成度に自分のレストランでの使用を即決したほどだ｡つのこだわりで付加価値を高める当社の肥育方法にはつのこだわりがある｡まず肉質｡実は､黒毛和種の出荷月齢は､オスの概ね〜カ月に対しメスが約カ月｡一般的には生産効率が優るオスを肥育するケースが殆どだが､当社が肥育しているのはメス (しかも処女牛) だけ｡肥育期間が長くコスト増となるメスにあえてこだわる理由は､肉質がより柔らかいこと｡おいしさ (肉質) へのこだわりが自然に導いた答えだった｡もう一つは飼料の安全性｡牛の健康を第一に考え､調査ニュースで問題となった肉骨粉はこれまで一切使用したことがない｡配合飼料の中身は阿部社長が吟味して納得したものを選定｡配合割合もメーカーに指示している特注品だ｡当社は既に〜年前から使用飼料に関する記録・保管を行っており､トレーサビリティーの考え方を早くから導入｡問題発生後､立ち入り調査に来た道の担当者が感心したほど､安全性への配慮と記録管理が徹底されている｡新工場の外観自然の恵みを最大限に生かす肥育において､地域の自然の恵みを最大限生かしている点もユニーク｡例えば水｡牛に飲ませる水は全て地下水を使用｡創業当初､阿部社長が自ら井戸掘りをして汲み上げたもので､場所柄温泉系水質のためミネラルの含有量が多い天然水だ｡黒土を飼料に混ぜて与えているのも独特｡きっかけは､約年程前､牧場内に入ってきた鹿肥育中の黒毛和牛が､切り開いてむき出しになっている山肌をぺろぺろ舐めている光景をよく目にしたこと｡そこは､火山灰層のところどころに現れる石炭のように真っ黒い土の部分で､民間の検査機関に分析してもらったところ､非常に栄養価が高いことが判明｡以来､牧場内に点在するその黒土を飼料に混ぜるようになった｡また､成長ホルモン剤や抗生物質などの薬品投与も最小限に抑制｡牛の体調が悪い時は､アイヌ民族の間で常用されていた､漢方薬樹木として有名なキハダの皮の粉末を与えている｡阿部社長には､近くに住むアイヌの人々からもらったこの粉末で病気を治した､幼い頃の記憶が鮮明に残っている｡こうした先住民族の知恵が肥育にも生かされている｡この月には､ (ハサップ：食品製造安全管理手法) 対応と加工品の製造能力増強 (従来比約％増) を目指して建設した新工場が完成したばかり｡今後､牧場での肥育規模は現状 (目が行き届く範囲) を維持する一方､年を目途に加工品製造部門の売上げを倍増させ､総体売上に占めるシェアを現状の割から割に高めたい考え｡｢楽しくなければ仕事ではない｣｡これが常に新しい加工製品開発のアイデアを考えている阿部社長のモットーだ｡安全性と品質に妥協を許さない商品の提供と収益機会拡大に向け着実な事業展開を図る当社の今後に期待したい｡【会社概要】本社白老郡白老町高砂町丁目番地 − − 設立 (昭) 年月資本金万円代表者阿部売上高億百万円 (年月期) 従業員人 (うちパート人) 事業内容牛肉卸売､牛肉加工品の製造・卸売関連会社㈲ブリーディング白老牧場 (黒毛和牛肥育) 正春 (黒瀧隆司) ■ 調査ニュースシリーズ使いやすく､強いオリジナル締結部品を開発､海外からも高い評価〜光洋器材㈱〜モノを｢繋ぐ､留める｣といった締結技術は､工業製品の精度､建築物の安全性などに大きく関わる､基本的で重要な技術だ｡ボルト・ナットを始めとした締結部品は､こうした締結技術の進展に伴い､機能が年々高度化している｡汎用品については安価な海外製品が需要を伸ばしているものの､高機能部品は国内製品のウェートが高い｡道内にも､使いやすさと強度を兼ね備える独自の締結部品を次々に開発し､高い評価を受けているメーカーがある｡今回は､国内外で多数の特許を持つ締結部品の専門メーカー・光洋器材㈱を紹介する｡様々な締結部品を開発､独創性と技術水準の高さに定評当社は､各種金具､工具当社の主要製品等の卸売会社としてスタート｡年ほど前から独自開発の締結部品を製造するようになった｡技術水準の高さを認められ､ドームや体育館など大規模建築物に使カベッコ用されるステンレス製屋根の固定金具を大手鋼板メーカーと共同開発した実績もある｡現在は､当社売上げの割がオリジナル製品だ｡代表的な製品は､各種の｢アンカー (留め具)｣､防犯フリップボルトセキュリティ･ナットシリーズ用のアイデアを盛り込んだ｢セキュリティ・ナットシリーズ｣､建築現場の仮設足場を接続する｢アシバツナギ｣など｡当社製品は各種受賞も多く､石膏ボード用アンカーの｢カベッコ｣を例にとると､｢年度メイドイン札幌グランプリ｣の準グランプリ､｢年度発明表彰｣の中小企業庁長官奨励賞､｢日本発明振興協会・年発明大賞｣の考案功労賞を受賞している｡これは､石膏ボード等もろい中空壁に､タオルハンガー､カーテンレール､鏡などを簡単・確実に取り付けるための部品｡ＡＢＳ樹脂製 (亜鉛合金ダイキャスト製も今後販売) のアンカー先端部が特殊なドリルになっており､ボードを傷めず､ドライバーで簡単に下穴を開けることができる点が､｢独創性に富み技術が優秀｣と高い評価を受けた｡強度や防犯性などに特徴がある新製品を次々に開発当社の新製品開発を推進しているのは､技術面で豊富なノウハウを持つ伊藤社長だ｡世界的な見本市に出展するなどのグローバルな行動や､公開特許などの技術情報収集を通じ､締調査ニュース結部品として今何が求められているかを判断｡社長のアイデアを基に社内で試作品をつくり､新製品に仕上げていく｡開発の過程で取得した特許 (出願中も含む) は国内 (件)､海外 (件) あわせ件にも上る｡最近の新製品として挙げられるのは､建築物などの中空の壁に片側からの操作だけで重量物を固定する｢フリップボルト｣ (月販売開始予定)｡英国など海外でも既に使用されている当社の｢フリップアンカー (年販売開始､耐久荷重㎏)｣に比べ､大幅に強度が高いのが特徴で､既に米国､英国､ドイツ､オーストラリア､韓国などから引き合いがあり､けいしへん出荷も始まっている｡片側から差し込むとボルトの端についている締結用部品 (係止片 ) が反対側で自動的に反転し､固定する仕組みで､最大㎏もの重量に耐えられる｡破断しやすい固定用のピンを使わないで強度を高めたことが当社の独創点だ｡また､｢セキュリティ・ナットシリーズ｣でも新製品を次々に開発している｡例えば､締め付け部分に一定の力を加えると､その部分が破壊され､一般の工具では取り外せないといった工夫が特徴｡道路標識等の公共物や自販機の盗難・いたずらを防ぐ防犯性の高い締結部品だ｡当社では､こうした新製品を積極的に国内外の展示会に出展してきた｡昨年は､米国・アラスカ州で開催された｢環太平洋建設・石油・鉱業見本市｣､ドイツ・ケルン市で開催された｢国際ハードウェア見本市｣に出展｡海外では特許取得技術を高く評価する企業が多いだけに､多数の引き合いがあった｡なお､ケルンでは､来場者などの投票で選ばれる｢革新的な新商品｣で､当社の｢マジックナット (ボルトの中間部に差し込むだけで取り付けられるナット)｣が第位を受賞する栄誉も得た｡今後も､高品質・高機能な締結部品づくりに特化当社では量産が可能なボルト､ナットなど汎用部材については､コストを抑制するために､主に中国や台湾企業から調達｡一方､高度な品質が必要な特殊部材は国内メーカーに委託している｡現在は､セキュリティ・ナットなど新製品の本格生産に向け､切削加工を委託する新たな協力工場を【会社概要】本社募集中だ｡ − − 当社の方針は､今後も､価格競争の激しい汎用的な製品分野ではなく､高い付加価値を生み出す高品質・高機能なオリジナル製品づくりに特化していくこと｡締結札幌市東区東苗穂条−− に関する課題を絶えず念頭に置き､新しい工夫を盛り込んだ新製ＵＲＬ設立 − − 年月資本金百万円代表者伊藤売上高億万円 (年月期) 従業員事業内容品の開発を続け､市場を拡大していく勝夫名工業用ファスナー (締め具) とパーツの開発・製造販売当社への期待は国内外で一段と高まりつつある｡ (松本則栄) ■ 調査ニュース %&'() *+,!-./ 0 12345637893 *+ 0 :;4<=>=?@3?@ABCDEFG7?@3 0 HI456JK3LM3 *+ 0 NO4OPQRST U893 *+ !"#$ *+ VW%'XYZ[V\]-^_!`abc/ defgbh"cij%&'()k!!9 lmhnopqr,!-.st%&'uvwxyz{|}~!"cij-./ !" !" #$% !" !" !" &'#() *+,-./01234 〒札幌市中央区大通西丁目 − 内容照会先黒瀧 (直通) − 北海道銀行ホームページ印刷有限会社北光社再生紙使用