編 集・発 行 東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室 〒 980-8575 仙台市青葉区星陵町 2-1 TEL: 022-717-7891 FAX: 022-717-8187 [email protected] http://www.med.tohoku.ac.jp/ 東北大学大学院医学系研究科・医学部 N 東北大学星陵キャンパス 愛宕上杉通 東二番町通 北四番丁駅 晩翠通 西公園通 定禅寺通 広瀬通 青葉通 南町通 仙台市営地下鉄南北線 「北四番丁駅」下車 西へ徒歩 15分 仙台市営バス JR仙台駅西口バスプール 10 15 番 東北大学病院経由「東北大学病院前」下車 editor|工藤 拓也 ( sponge) designer|遠藤 和紀 ( design matka) print |株式会社 ソノベ @tohoku_univ_med PRESS RELEASE 世界で初めて医学書がつくられたのは、 医学系研究科長・医学部長メッセージ 4,000年以上も前のことだと言われている。 下瀬川 徹 3 「世界初・日本発:超音波検査による乳がん検診のランダム化 比較試験(JSTART) ゆっくりではあったかもしれないが、 HIGHLIGHT 先人たちはそこから 震災から5年の歩み 5 着実に医学を進歩させてきた。 医学部開設百周年を迎えて 7 公衆衛生学専攻開講 9 さくらサイエンスプラン2015 11 知のフォーラム Frontiers of Brain Science 開催 12 ここ100年は、 私たちの先輩方もその列に加わり 白衣式・ウェアセレモニー 力強く歩みを進めてきた。 創生応用医学研究センターシンポジウム開催 /日中韓フォーサイト事業 私たちは今、 へ向けてー」 腫瘍外科学分野 教授 大内 憲明 13 14 東北大学ケアサイエンス共創センター TUCSCO設立一周年 15 /ジャパン・バイオデザインプログラム始動 この長い歴史の先頭を 25 若い女性への乳がん検診の標準化と普及 ー 「L-Pシャント術の高齢者水頭症への効果を世界で初めて立証」 27 「 なにも無いこと(ゼロ) が分かる ーサルの大脳皮質にゼロを表現 28 高次機能障害学分野 教授 森 悦朗 する細胞を世界で初めて発見ー」 生体システム生理学分野 教授 虫明 元 「パーキンソン病の重篤度をMRIで可視化する の早期診断に向けて 」 パーキンソン病 ー 29 ー 医用画像工学分野 准教授 小山内 実 「太っていくにつれて中性脂肪が上がるメカニズムを解明 肝臓 30 「ミトコンドリア病に対する新規治療薬の開発 ー新規化合物MA-5 31 ー からの神経シグナルでメタボリックシンドローム発症ー」 糖尿病代謝内科学分野 教授 片桐 秀樹 はミトコンドリア病モデルマウスの寿命を延長させるー」 歩かせてもらっている。 病態液性制御学分野 教授 阿部 高明 AWARD 外務大臣感謝状 17 医学部学生奨学賞 最優秀賞 19 STUDENT 微生物学分野 教授 押谷 仁 医学のさらなる進歩のため、 より力強い確かな足どりで 医学部医学科 5年 高橋 揚子 生命の未来へと向かっていくことが、 医学部奨学賞/東北医学会奨学賞/医学部学生奨学賞/ 東北大学白菊会鹿野記念奨学奨励賞 私たちの使命である。 日本学士院賞/文部科学大臣表彰科学技術賞 研究部門・ Robert Tigerstedt Award 多様性が開く、医療・看護の可能性 33 発生発達神経科学分野 教授 大隅 典子 看護教育・管理学分野 教授 朝倉 京子 21 23 医学部水泳部/医学部弓道部 35 SIMSTAR Club /星陵アンサンブル 36 リトリート大学院生研究発表会 37 ARCHIVE 「PROGREDI」は 進む という意味のラテン語、前進 進歩 を意味する PRESS RELEASE 39 AWARD 41 MEDIA 42 クロージングメッセージ 分子薬理学分野 教授 柳澤 輝行 46 英語「progress」の元になった言葉です。医学部開設から百周年を迎えた いま原点を見つめ直し、 これから先さらなる前進・進歩を続けていく組織で ・冊子掲載の画像・情報を、無断で複製・配信等 2 次利用することは固くお断りいたします。 ありたい。そんな強い意志を込めました。 ・掲載者の所属、身分、学年等は取材時のものです。 天 (守谷定吉造) 寄贈 法医学教室 生命の未来へ 1979年東北大学医学部卒業、 1982年東北大学医学部附属 病院第三内科入局、米国オクラホマ州立大学医学部、米国 日本と世界の医療の発展に貢献する国際的・学際的 医学研究者を育むために イリノイ州立大学医学部等を経て、 1998年より東北大学大 学院医学系研究科教授。2002年東北大学医学部附属病院 副病院長、 2012年東北大学病院長を経て、 2015年東北大学 医学系研究科長・医学部長 下瀬川 徹 大学院医学系研究科長・医学部長に就任、 現在に至る。 専門 は消化器疾患全般。 東北大学大学院医学系研究科・医学部は、1915 一方で、東北医科薬科大学が新設されました。新設 (大正4)年7月14日、文部省令第10号により東北帝 医学部と連携しつつ、 これまで本研究科・医学部が果 国大学医科大学として開設し、2015年、百周年を迎 たしてきた地域医療への支援の上に、さらに手厚く えました。 これまでの100年間に、本研究科・医学部は 貢献していくことを目指しています。大学間、行政機関 国内外で活躍する臨床医や研究者、教育者を数多く輩 や医師会、各医療圏において核となる病院との連携を 出してきました。 そしてこれからの100年、私たちは最 密にしながら、被災地を中心に地域医療支援を行う 先端の教育・研究・臨床に貢献することで、 探求と創造 など、本研究科・医学部がこれまで支えてきた地域の の拠点として生命の未来を創造していくことを決意い 医療復興における中核として今後も社会に貢献して たしました。 いきます。 2011年3月11日に発生した未曾有の大震災から5 日本の医学・医療・福祉の未来は、 これから医師・ 年が経過しました。本研究科・医学部星陵キャンパス 医療従事者を目指す学生や若手の医学研究者の双 も甚大な被害を受けましたが、建物などの修復・改修・ 肩にかかっています。私たちは、建学時からの理念であ 新築がほぼ完了し、星陵地区復興のシンボルともいえ る研究第一、門戸開放、実学尊重の精神に基づき、 る医学部開設百周年記念ホール リサーチマインドを持った医師、科学者でもあり医師 アム ー 星陵オーディトリ の落成をもって、新たなキャンパスとしてスター でもあるフィジシャン・サイエンティストを育成する トを切りました。 しかし、復興が未だ進んでいない地域 ことで地域医療への貢献・人材育成の伝統を踏襲し もあり、 これまで以上に地域医療支援にも尽力してい つつ、東北地方のみならず日本、そして世界に向けて かなければなりません。それは、東北地方のみならず 医学研究を推進し、人類の福祉へ貢献していきます。 ー 日本の医療を担い、高度先端医療を実践する私たちの 責務であります。 医学系研究科長・医学部長 副研究科長・副学部長 下川 宏明 五十嵐 和彦 生物化学分野 教授 公衆衛生学分野 教授 総務・人事担当 研究・予算担当 教育・評価担当 循環器内科学分野 教授 下瀬川 徹 消化器病態学分野 教授 03 / 04 一郎 吉沢 豊子 ウィメンズヘルス 看護学分野 教授 厚生・施設担当 HIGHLIGHT ハイライト HIGHLIGHT ハイライト 震災から5年の歩み 復興・被災地支援の取り組みを振り返ります。 東日本大震災後5年を迎えるにあたり震災 で亡くなられた方のご冥福をお祈りするととも に、 ご遺族や今なお不自由な生活を余儀なくさ れている方々へ心よりお見舞い申し上げます。 2011年5月 震災被害を受けた宮城県内の各地域における、保健衛生システムの復興 2012年1月 被災地の医療人材の受け入れと高度医療人としての再教育、新たな災害 センター」 を設立。 進んでいる地域がある一方で、震災の爪痕が 2012年2月 大学大学院医学系研究科・医学部は、東北大 学病院および地域医療復興センター、東北メ 医療学の確立と地域・災害医療に携わる人材の養成、医学部定員増に係る 医学教育重点プログラムの実施などに取り組むため、 「総合地域医療研修 国や地方自治体による復興事業が急ピッチで いまだ深く残されている地域もあります。東北 支援を目的に 「地域保健支援センター」 を設置。 2012年4月 ディカル・メガバンク機構、災害科学国際研究 未来型医療を築いて被災地の復興に取り組むことを目的に 「東北メディ カル・メガバンク機構」 が発足。 被災地の復興・再生に貢献するとともに、 自然災害科学に関する世界最 先端の研究を推進するため、災害科学国際研究所を設立。医学系研究科・ 医学部からは災害医学研究部門に7分野が参加。 所と連携し、 これからも被災地域への医療支 援を続けます。 2013年1月 被災地での医療人の確保や地域医療人材の育成を目的として東北大学 震災から5年となる2016年は、 ひとつの区 2013年3月 国際シンポジウム 「東日本大震災における公衆衛生の復興活動」開催。 2013年5月 米 国 国 立 衛 生 研 究 所 ( N I H )との第 1 回 合 同 国 際シンポジウム「 N I H 2014年10月 第2回合同国際シンポジウム 「NIH-Japan-JSPS Symposium」 を米国で 2015年3月 第3回国連防災世界会議(仙台開催) に参加。 切りの年です。 さらなる復興・地域医療再生へ 向け、地域医療を担う医師・医療従事者を育 成していきます。 病院に 「地域医療復興センター」 を設置。 -Tohoku University-JSPS Symposium」を仙台で開催。 開催。 東日本大震災における医学系研究科の活動 Webアーカイブ http://www.med.tohoku.ac.jp/emg/ 東北大学大学院医学系研究科を中心とした、東日本大震災に関連した研究活動 http://www.med.tohoku.ac.jp/emg/journal/ 東日本大震災記録集 http://www.med.tohoku.ac.jp/d_report/ 05 / 06 HIGHLIGHT ハイライト 医学部開設百周年を迎えて 東北大学医学部開設百周年記念式典・医学部開設百周年記念ホール落成式 日時|2015年9月5日 場所|星陵オーディトリアム 星陵オーディトリアム竣工、星陵会館リニューアル 記念式典・記念ホール落成式開催 2015年、東北大学医学部はその前身で 式典は、下川副研究科長が司会を務め、 2015年夏、医学部開設百周年記念ホール 支援基金への募金活動の開始と医学系研 ― 星陵オーディトリアム― が竣工し、 星陵会館の改修 ある東北帝国大学医科大学・医学科設置 下瀬川研究科長の式辞により幕を開けま 究科女子大学院学生奨励賞七星賞の設置 から100年という大きな節目を迎えました。 した。里見総長、下瀬川研究科長、寺門成 が報告されました。式典に続き行われた記 これを記念し、2015年9月5日、東北大学 真教育課長、伊東昭代保健福祉部長、奥山 念講演会では、 (独)日本学術振興会学術 医学部開設百周年記念式典・医学部開設 恵美子仙台市長によるテープカット、 「医 システム研究センター相談役の黒木登志 の音響設備により、 シンポジウムや学位記伝達式 百周年記念ホール落成式が行われました。 学部開設から百年の歩み」 と題した、山本 夫先生より、 「研究不正」 と題してご講演い などの学内行 事を快 適に行うことができます。 会場となった医学部開設百周年記念ホー 敏行先生、平則夫先生、吉本高志先生の3 ただきました。 ル ―星陵オーディトリアム― には300名 名の名誉教授による医学部の歴史に関す その後、仙台勝山館へ場所を移し記念祝 以上の方にお集りいただき、盛大な会とな る講演が行われました。 また、医学部百周 賀会が行われました。 下瀬川研究科長による りました。 年記念事業として、新たな医学部教育研究 挨拶にはじまり、国立大学医学部長会議常 置委員会委員長 杉浦哲郎様、 宮城県医師会 会長 嘉数研二様、仙台市医師会会長 永井 幸夫様、佐々木啓一歯学系研究科長よりご 工事が完了しました。 オーディトリアムの常設座席 数は280、 星陵地区における最大席数の講堂です。 演者の声がどの席からでも明瞭に聞き取れる最新 星陵オーディトリアム建築概要 構 造 鉄骨造 建築面積 569㎡ 延床面積 1,008㎡ 竣 工 2015 年7 月15 日 設 計 (株) 岡田新一設計事務所、 (株) T・S・G 施 工 (株) ビルド、 (株) サンテック、 (株) テクノ菱和 学生食堂や売店のリニューアル、 カフェの新設に より、震災以後の懸案であった学生・教職員の教 育環境が大きく改善されました。 これからも東北大 学医学部は、 この星陵の地から日本、 そして世界へ 羽ばたく人材の育成、 さらなる飛躍に努めます。 東北大学医学部開設百周年 特設サイト http://www.med.tohoku.ac.jp/100th/ 祝辞をいただきました。 里見総長、 歴代研究 科長を加えて鏡開きを行い、植木東北大学 理事の乾杯により祝賀会がはじまりました。 黒木登志夫先生 山本敏行先生 会の後半には、医学部生を中心とした音 楽サークル「星陵アンサンブル」による演 奏もありました。楽曲はハイドン作曲弦楽 四重奏第39番「鳥」第一楽章で、優雅な演 奏が歴史ある百周年の祝賀会に彩りを添 勝山館 07 / 08 平則夫先生 吉本高志先生 えました。 今後の指針となる百周年スローガンとロゴマークを制定 これまで、私たちは医学の未来のために人材を 長きにわたる歴史を携え、未来へ向かい革新し 育成し、生命科学の明日を切り拓くことを使命とし 続ける意志を、医学部ロゴのモチーフである北斗 てきました。強い探求心から生まれる知的創造性 七星の和名 七剣星 になぞらえ、剣先が切り拓く は、未来と世界を変える大きな原動力です。建学か 未来として表現しました。医学部のロゴカラー、 ア ら100年を経た今、私たちはこれからも、探求と想 イオライトブルーに100年の歴史と未来への希望 像の拠点として生命の未来を支え続けます。 を、 ルビーレッドに未来への情熱を込めました。 HIGHLIGHT ハイライト Special INTERVIEW 公衆衛生学専攻開講 2015.4.1 2015年4月、東北大学大学院医学系研究科に公衆 衛生学専攻が開講しました。一から開講に尽力さ れた 教授に、専攻の特徴や今後の展望などにつ いて伺いました。 可能な我々の使命だと考えています。 にしてほしいことが大きく3つあります。1つ目は、 一方臨床研究は、長年日本の医学界が苦手とし 東北大学開学以来の「研究第一」 「 実学尊重」の精 てきた分野です。基礎研究では世界トップクラス 神です。胃がん検診・子宮がん検診の創設、粉塵被 の成果をあげながらも、実用化のための臨床研究 害を防ぐためのスパイクタイヤ禁止、がん登録の があまり重要視されてこなかったため、日本は医 法制化など、社会的インパクトの大きな保健医療 学研究の成果が社会に還元されにくい状況に置か 政策の確立に本学が寄与できたのは、この精神を れ続けてきました。 この課題を解決することで、 国民 柱にした研究の積み重ねがあってこそだと考える が受けられる医療行為のレベルが上がることはも からです。2つ目は、相手が人であることを常に意 ちろん、製薬や医療機器製造など産業界にとって 識すること。公衆衛生学は集団を対象とする学問 も大きなプラスの効果が生まれるのです。国内有 ではありますが、統計上の数字にばかり着目する 数の臨床研究拠点である臨床研究推進センターを と真の対象である個人を見失ってしまいます。数 備え、医療法上の臨床研究中核病院にも指定され 字の背後にいる一人ひとりの喜びや苦しみを理解 ている大学病院との連携を深め、日本の臨床研究 しながら研究に取り組まなければいけません。そし を牽引し世界レベルに引き上げられる人材を育成 て3つ目は、さまざまなスキルや視点を持つこと。 していきたいと考えています。 たった1つの専門分野だけでは、公衆衛生が扱う 東北大学病院臨床研究推進 センター|CRIETO ライフサイエンス系の研究開発 における実用化支援を目的に、 2012年4月に開設。東北大学の 強みである医療機器の開発支援 をはじめ、新規医薬品、難病・希 少疾患・小児疾患に対する新た な診断・治療法などの開発支援 にも取り組んでいます。 http://www.crieto.hosp.tohoku.ac.jp/ 多様な課題には対応しきれません。複数の分野に 社会を読み、人を助ける 公衆衛生学分野 教授 一郎 公衆衛生学は、社会課題を解決する学問。 を 育 成 す る の が、本 学 の 公 衆 衛 生 学 専 攻 の ミ ッ 研究と社会は、ともにある。 ついて学びを深め、それらの組み合わせで日本が 公衆衛生学専攻で研究に取り組むにあたり、大切 者になってほしいと考えています。 公衆衛生学専攻の4つの教育コース 概 要 修了後の進路 本専攻の基本となるコース。疫学・医学統計 国際機関・国・自治体での行政、企業での健康 学および医療倫理学などの 「公衆衛生の素 管理、医療保険団体での医療費分析・健康管 ションだと考えています。 公衆衛生学は非常に広い分野を扱う学問なので、 一言で表現するのは難しいのですが、保健医療の 観点で社会課題を解決する学問 と言うことがで 東北大学 東北メディカル・ メガバンク機構|ToMMo 未来型医療を築いて震災復興に 取り組むことを目的に、2012年 2月に開設。被災地の地域医療再 建と健康支援にあたりながら、医 療情報とゲノム情報とを組み合 わせたバイオバンクの構築、地域 医療情報連携基盤の構築、高度 専門人材の育成に取り組んでい ます。 http://www.megabank.tohoku.ac.jp/ 09 / 10 ゲノムと臨床、東北大学の強みを活かして。 抱える課題を解決できる、マルチな職業人・研究 一般コース きるでしょう。世界初の公衆衛生学部がアメリカ 本学の公衆衛生学専攻で特に力を入れているのは、 の ジ ョ ン・ホ プ キ ン ズ 大 学 に 開 設 さ れ た の が ゲノム科学と臨床研究の2分野です。 1917年のことですから、学問としての歴史はそ 予防医療などの観点から注目度が高まっている こまで長くありません。公衆衛生学の大きな特徴 ゲノム科学分野ですが、研究が急速に進む一方で、 高度臨床研究支援・ の1つとして、社会状況に合わせて解決すべき課 そのスピードに社会が追いついていないというの 管理者育成コース 題 が 大 き く 変 わ っ て い く 点 が あ り ま す。か つ て が現状です。例えば乳がんなど、遺伝子型から発症 は、感染症をいかに抑え込むかということが世界 リスクを算出できる病気に家族がかかったとき、 的な公衆衛生の課題でしたが、時代を経た今、国や 今ならゲノム解析を受けるという選択肢があります。 地域ごとの公衆衛生が解決すべき課題は多様化 しかし、検査を受けるべきかどうかの判断や、検査 しています。 結果を読み取りそれに応じた予防対策を立てたり 現代の日本における公衆衛生の課題の核となっ す る こ と が で き る 人 は ほ ぼ 皆 無 で し ょ う。そ う ているのは、平成になり顕在化してきた 新しい健 いった部分のサポート体制を充実させることは、 康問題 です。食生活の変化などによる生活習慣病 日本社会にとって急務だと言えます。遺伝カウン 公衆衛生・遺伝カウ の増加、少子高齢化による人口減少、健康社会格 セラーなど、ゲノム科学研究と社会の橋渡しをす ンセリングコース 差、見通しが不透明な社会保障制度など、課題が る人材の育成は、国内最大のゲノム研究拠点であ 山積みなのです。これらの課題を解決できる人材 る東北メディカル・メガバンク機構と密な連携が 養」 に関わる必修科目を履修したうえで、所 理、 さらに保健医療関連のシンクタンク・コンサ 属分野に関連するカリキュラムを中心に修 ルテーション会社での分析・企画などの面で活 学します。 躍が期待されます。 臨床研究を支えるデータ・マネジャー、 プロ 製薬企業や医療機関、臨床研究支援機関、薬 ジェクトマネジャー、薬事専門家、IT専門家 事関連機関などでの活躍が期待されます。 1年コース 医 学 系 研 究 科 副 研 究 科 長・公 衆衛生学分野教授・東北メディ などを養成するためのコースです。大学病院 カルメガバンク機構予防医学・ 臨床研究推進センターなどでの実習を含め 疫学部門長。 リハビリテーション た実践的な教育を受けます。 臨床研究管理医養成 一郎 専門医、 ジョン・ホプキンズ大学 医師・歯科医師を対象に、臨床研究を主導 臨床分野の博士課程に進学して、臨床研究を できるスキルを身に付けさせることを目的と 行います。 した、 1年間のコースです。大学病院臨床研 への留学などを経て、2002年よ り現職。厚生労働省・厚生科学 審議会がん登録部会長、経済産 業省・次世代ヘルスケア協議会 究推進センターなどでの実習も経験します。 委員なども務め、介護予防の導 認 定 遺 伝 カウンセラー(CGC: Certified 認定遺伝カウンセラーの資格を取得し、医療機 Genetic Counselor、学会認定資格)を養 関などにおいて学会認定遺伝カウンセラーとし 成するためのコースです。学会認定カリキュ て活躍することが期待されます。 入や健康日本21(第二次)の策 定に携わる。 ラムを履修するとともに、公衆衛生学専攻で 行われる授業科目を受講して公衆衛生に関 する幅広い知識を身に付けます。 公衆衛生学専攻 http://www.sph.med.tohoku.ac.jp/ HIGHLIGHT ハイライト 実施期間|2015.11.9 - 2015.11.13 参加学生在籍校|計5カ国8機関 総期間| 2015.7.21 - 2015.9.30 中国:天津医科大学、南開大学、復旦大学、吉林大学 主要3イベント開催期間| タイ:マヒドール大学 Tools and Technologies (TT7) : 7.21 - 7.27 韓国:KIST Development and Disease (DD8) : 8.24 - 8.26 インドネシア:パジャラン大学 ベトナム:フエ大学 Memory and Mind (MM9) : 9.27 - 9.30 参加者の集合写真 ワークショップ終了後のメンバー集合写真 さくらサイエンスプラン2015 知のフォーラムFrontiers of Brain Science開催 2015.11 2015.7 - 9 独 立 行 政 法 人 科 学 技 術 振 興 機 構 韓国、ベトナム、インドネシアなど12を (ベトナム・男性、生物化学) 、 とDyshelly 2015年7月から9月にかけて、東北 括的脳科学研究・教育推進センターを で討論する機会を設けることもできま (JST)が2014年4月に発表したさくら 超えるアジア諸国の機関に声をかけて Pascapurnama Nurkartikaさ ん(イ ン 大 学 知 の フ ォ ー ラ ムFrontiers of 備えています。 した。専門的講演以外には、DD8で研 サイエンスプランは、 アジアの若者を研 参加希望者を募集し、定員15名に対し ドネシア・女性、 災害医療国際協力学) の Brain Science(脳科学最前線)が開 こうした歴史の上に立脚する2015 究倫理に関する討論会を開き、MM9で 修生として受け入れ、 その後の日本での て22名の応募がありました。中国の天 3名から、 それぞれ少しずつお話をいただ 催されました。知のフォーラムは、本学 年のプログラム、 7月は技術 (Tools and インパクトの高い論文を書くための実 研究を後押しすることを目的とした体験 津医科大学、南開大学、復旦大学、吉林 きました。 その後、 東北大学クリニカル・ス が日本の大学で初めて本格導入する訪 Technologies:TT7)、8月は発達(De- 践的訓練などを行いました。 また、利根 型プログラムです。昨年度医学系研究科 大 学、タイのマヒドー ル 大 学、韓 国 の キルスラボ、 東北メディカル・メガバンク 問滞在型研究センター「知の創出セン velopment and Disease:DD8) 、 9月は 川進博士には、東北大学百周年記念会 では、仙台での留学生支援で実績のある KIST、 インドネシアのパジャジャラン大 機構など世界最先端のバイオバンク施設 ター」で実施される滞在型の研究プロ 記 憶(Memory and Mind:MM9)を 館川内萩ホールにて1,200名規模の市 一般財団法人東北多文化アカデミー 学、 ベトナムのフエ大学、以上5カ国8機 や次世代シークエンサーなどの最新鋭研 グラムです。人類の課題や世界動向を テーマにしたイベントを開催し、 ノーベル 民のためのサイエンス講座にご登壇い 関からの参加となりました。 究機器を見学しました。 踏まえた多様な分野から戦略研究テー 賞受賞学者の利根川進博士をはじめ、 ただきました(読売新聞社との共催)。 学大学院入学のきっかけづくりに成功し プログラムの実施期間は、11月9日か 2日目から5日目は、 本プログラムの中 マを設定し、 ノーベル賞級の研究者とと コネクトミクスの権威のJeff Lichtman 高校生や大学生との公開討論会も行 ました。昨年度を超える成果を上げるべ ら13日までの5日間でした。副研究科長 心となる希望研究室での研修です。 大変 もに1 ∼ 3 ヶ月間かけてじっくり研究 博士、超解像顕微鏡のValentin Nagerl い、次代へのアウトリーチと一般市民へ く、今年度も引き続きさくらサイエンスプ 一郎教授、医科学専攻長片桐秀樹教 勉強になった、 先生が親身になって対応 を進めていきます。 博士、 神経発生分野のFrancois Guillemot の啓発の機会とすることができました。 ランに参加しました。 授、 障害科学専攻長福土審教授、 医科学 してくれて感動したなどの感想を聞くこと 東北大学には、100年以上にわたり 博士など、計40名以上におよぶ著名な ワークショップでの実験を契機に共同 東北大学のさくらサイエンスプランの 専攻修士課程長中山啓子教授、 国際交流 ができました。 各研究室での研修以外に 脳科学分野で世界をリードしてきた歴 研究者の方々にご参加いただきました。 研究が開始される、東北大学に新たな (TTA) と連携して参加し、3名の方の本 11 / 12 最大の特徴は、研修生が研修先を選べ 支援室長押谷仁教授参加のもと、 同室の も、津波被災地である石巻の病院訪問、 史があります。1910∼40年 代にかけ 参加者自らが持ち込んだサンプルを ポスドク研究員の雇用が生じるなど、 す ること、 つまり一人ひとりが自分の専門 周婉 助教の司会による開会式でスター 松島観光、作並での温泉体験、秋保での ては、脳解剖学のパイオニアである布 用いてワークショップを開催したり、各 でにイベントがきっかけとなった成果も や関心に合わせた研修を受けられるとい トしました。 ベトナムのフエ大学から参加 こけしづくり体験などを通じ、 さまざまな 施源之介教授のご活躍があり、1940 企業の最新実験機器を並べて技術を競 いくつか出てきています。 うことです。研修生には事前に英語版の したNgo Minh Daoさんが研修生代表 かたちで仙台・宮城・日本を感じられたこ ∼60年代は、本川弘一第12代総長が い合う場を設けたりと、単なるシンポジ 今 後、 より一 層 東 北 大 学が、脳 科 学 研究室案内パンフレットが配布され、 そ で挨拶をし、 昨年度さくらサイエンスに参 とでしょう。夜は小グループで街に出た 大脳生理学の分野で活躍されました。 ウムの枠を越えた有意義なイベントと 研究におけるブランド力を向上し、国際 こから希望の研修先を選び、 申請時に希 加し、 現在医学部博士課程に在学中の先 り、 研修先の研究室メンバーと食事に出 現在は医学系研究科附属創生応用医 なったTT7。仙台郊外へのエクスカー 的な知名度を上げていくことが期待さ 望理由を英語で説明することが課されま 輩Qiu Jiahe(仇 嘉禾) さん (中国・女性、 かけたりと、 プライベートな時間も楽しん 学研究センター内に脳神経科学コアセ ション・ツアーでは、主に本学の大学院 れます。 す。東北大学の連携機関を中心に中国、 内 部 障 害 学) 、Nguyen Chi Longさん で過ごすことができたようです。 ンターを、全学的にはヴァーチャルな包 生と海外招聘講演者とがマンツーマン HIGHLIGHT ハイライト 日本医療研究開発機構 (AMED) 執行役 菱山豊様 教授から白衣を授与される医学科5年生 創生応用医学研究センターシンポジウム 白衣式・ウェアセレモニー 「基礎研究から切り拓くメディカルサイエンス」開催 2015.4.6, 7.24, 9.28, 9.30 シンポジウム終了後の記念写真 日中韓フォーサイト事業 2016.3.22 創生応用医学研究センターの ミッション 2016年3月22日、東 北 大 学 大 学 院 医学系研究科附属創生応用医学研究セ 科学院、韓国科学技術院との協働で取 生命の根源に迫る基礎研究の推進 ンターシンポジウム 「基礎研究から切り り組む日中韓フォーサイト事業。3期目を 拓くメディカルサイエンス」が星陵オー 迎える今年度も、研究交流課題の ナノ ディトリアムで開催されました。創生応 バイオ材料を用いた高分解能イメージ ビッグデータの活用促進 用医学研究センターは本学のメディカ ングによるがん生物学の主要分子機序 健学科3年生一人ひとりに白衣やピン テニュアトラック支援と若手人材育成 ルサイエンスをさらに推進するために、 の解明 について、 さまざまな取り組みが バッジを授与します。 研究インフラの強化 2015年4月にセンターの組織改編を行 行われました。 産学官連携のプラットフォームの提供 いました。基礎研究からトランスレーショ 2015年8月23 ∼ 26日には、韓国・ (ウェアセレモニーのみ) に激励の言葉を ナルリサーチ、 そして治療応用へとつな 済州島にてA3 foresight 5th meeting いただき、プロフェッショナルの証 を身 がる道筋を明確にすべく、 これまでセン を開催しました。各国間の共同実験の進 ター長のもとに横並びになっていた14 報告、課題や問題点についての討議の 白衣式・ウェアセレモニーは、学生が 医療のプロフェッショナルとなるための 節目のセレモニーです。医療従事者とし 迅速な知財化を進めるトランスレー ショナルリサーチ ての心構えを新たに、 習得してきた知識 や経験をしっかりと現場で活かしてほし 臓器連関に立脚した疾患研究の展開 いという願いを込め、医学科5年生・保 下 瀬 川 医 学 部 長、清 水 保 健 学 科 長 につけた学生たちの表情は、患者さんと 基礎研究部門 接する臨床実習に向けた喜びと意欲に 満ちあふれていました。 医学科白衣式(2015.4.6) トランスレーショナル 疾患研究部門 リサーチ部門 のコアセンターを、 「基礎研究部門」 「トラ ほか、国際論文に関して論理展開の詳細 ンスレーショナルリサーチ部門」 「臨床研 や追加すべき実験について議論が行わ 究部門」 の3つに大きく部門化したので れました。その際に策定された道筋に す。 これを記念して行われた本シンポジ 沿って執筆が進められ、2016年2月19 ウムは、真の医療革新実現のためには、 日にプロジェクト初の国際共同執筆論 基礎研究の果たす役割を今一度見直す 文が英文誌『Integrative Biology』に 必要があるということを確認し合う場と アクセプトされました。2016年1月26 なりました。 この3部門がそれぞれ学内 外の関係組織とも連携・協力しながら、 創生応用医学研究センター http://www.art.med.tohoku.ac.jp/ 保健学科看護学専攻ウェアセレモニー (2015.7.24) 保健学科検査技術科学専攻ウェアセレモニー (2015.9.28) 保健学科放射線技術科学専攻ウェアセレモニー (2015.9.30) 日本学術振興会の支援を受け、中国 本学のライフサイエンス、 メディカルサイ エンスを推進することが期待されます。 ∼ 29日には、仙 台 にてA3 foresight 6th meetingを開催。次年度以降の共 同研究計画について討論し、2016年4 月・5月の韓国訪問・共同実験、6月もし くは7月の中国訪問・共同実験につき議 日時|2016.3.22 論を行いました。 場所|星陵オーディトリアム講堂 2018年7月まで継続していく本事業。 主催|東北大学大学院医学系研究科附属創生応用医学研究センター(ART) 共催|東北大学病院臨床研究推進センター(CRIETO) がん生物学の主要メカニズムの解明と 新規治療法の確立、そのための国際的 な人材育成に期待がかかります。 13 / 14 日中韓フォーサイト事業 http://www.jsps.go.jp/j-foresight/ HIGHLIGHT ハイライト 東北大学ケアサイエンス共創センター TUCSCO設立一周年 ジャパン・バイオデザインプログラム始動 2015.10.1 2015.10.1 2015 年 10 月1 日、東 北 大 学 ケア 東 北 大 学・大 阪 大 学・東 京 大 学は、 ります。 サイエンス共創センター Tohoku Uni- 米国スタンフォード大学と提携契約を 本プログラムによる人材育成を通し versity Care Science Co-creation 結び、産学で連携し日本の医療機器イ て、医療機器分野のイノベーション活 center(以下TUCSCO)設 立から1年 ノベーションを牽引する人材の育成を 性および日本の産業発展を推進し、多 が経 過しました。TUCSCOはユニフィ 目指す ジャパン・バイオデザインプロ くの患者さんの医療行為に寄与するこ ケーションの力をもとに 「知と技を結集 グラム を開始しました。 とが期待されます。 し次世代型ケアを創造する」 ことを目的 バイオデザインとは、デザイン思考に に設立されたセンターで、臨床研究を推 基づいて医療機器イノベーションを牽 進するためのシーズの掘り起し、新しい 引する人材を育成していくプログラム。 ケアの創出に向けた 「人材育成」 「研究」 2001年 に ス タ ン フ ォ ー ド 大 学 の 「エビデンスに基づく看護実践」 の支援 によって考案されました。開発の初期段 設立一周年を記念した講演会が、東 階から事業化を視野に入れ、医療現場 北大学医学部開設百周年記念ホール のニーズを出発点とした解決策の提案 星陵オーディトリアムにて開催されま を通じてイノベーション構想を組み立 した。TUCSCOセンター長の門間典子 てていく点が特徴です。 看護部長による総括にはじまり、各部門 10月1日にジャパン・バイオデザイ からこれまでの進 報告が行われまし ン東北開講式が行われ、医学系研究科 た。続く講演では、東北大学病院臨床研 大学院生の進藤智彦さんほか、八島建 究推進センター(CRIETO) よりセンター 樹(工学研究科)さん、石原健也(医療 長の下川宏明教授、 バイオデザイン部門 機器メーカー) さんがフェローとして参 副部門長の中川敦寛助教、 プロトコール 加することになりました。出江医工学研 作成支援部門長の高野忠夫特任教授よ 究科長、永富医工学副研究科長、 アドミ りそれぞれ話題提供がなされました。平 ニ ストレ ー タ ー の 瀬 尾 さん、ス タン 日夕方の開催にもかかわらず多くの方に フォード大学でグローバルファカルティ ご参加いただき、TUCSCOの活動への 研修を修了した中川敦寛先生(東北大 理解を深めていただくことができました。 学病院高度救命救急センター/脳神 東北大学ケアサイエンス共創センター http://www.tucsco.med.tohoku.ac.jp/ 15 / 16 成果・受賞 Dr.Paul Yock(ポール ヨック博士) ら をミッションとしています。 経外科院内講師)が、 フェローシップの ための環境構築やメンタリングにあた AWARD 開講式の様子 左から石原さん、八島さん、進藤さん 東北大学ジャパン・バイオデザイン http://www.bme.tohoku.ac.jp/jbd/ AWARD 成果・受賞 Special INTERVIEW あの出会いが、今の自分をつくっている。 ある日、押谷教授は「あのときから人生ががらっと 変 わ っ た」と い う 経 験 を す る こ と に な り ま す。 西アフリカにおけるエボラ出血熱対応 WHOとの連携による専門家派遣 2013年の終わり頃からはじまり、過去最大の感 染 者・犠 牲 者 を 出 し た エ ボ ラ ウ イ ル ス の 大 流 行。WHOからの要請で東北大学から押谷仁教 授、斉藤繭子講師、古瀬祐気助教、神垣太郎助教 (微生物学分野)と中島一敏講師(病院検査部) が現地で事態の収束にあたり、外務大臣より感 謝状も受けられました。派遣ミッションのリー ダーである押谷教授にお話を伺いました。 「途上国というか、海外で仕事がしたかったんで 「2003年2月からはじまったSARSの大流行です。 す」と医学部に進んだ動機を語る押谷教授。どのよ ま ず 私 は 中 国 で 対 応 に あ た り、そ こ で ハ ノ イ の うなキャリアを歩まれてきたのでしょうか。 WHOにいたカルロ・ロバニという医師から連絡を 「どうすれば自分がやりたい仕事ができるのか、 もらいベトナムに飛びました。残念なことに、彼と わからないまま学生時代を過ごしましたが、6年生 は1日半ほどしか行動をともにできませんでした。 の夏にいろんな人に相談をしてみたんです。その 彼自身もSARSに感染して亡くなってしまったん 中の1人、細菌学教室(現:微生物学分野)の教授で です」。 当時総長もされていた石田名香雄先生が道を示し 2003年7月5日、WHOがSARS封 じ 込 め の 宣 て く だ さ ら な け れ ば、今 の 私 は い な い で し ょ う 言をするまでに、約8,000人に感染し800人近く ね」。 の方の命を奪ったSARS。現地で懸命に対応を続 卒業後、石田教授の紹介で国立仙台病院(現:仙 けた押谷教授、気がつけばプロジェクトは30名以 台医療センター)ウイルスセンターに勤めること 上のスタッフと巨額の予算が投じられる大規模な を決めた押谷教授。センター創設者である沼崎義 ものになっていました。 WPRO SARS Teamでの会議 夫先生の元で学ぶこと約5年、ついに海外へ行く 現場からはじまり現場に返していくのが、 私の研究 「やっぱり現場から離れてしまうのは違うなと さったんです。最初に行くとしたらアジアだとい 思ったんです」。SARSの流行が収束した2年後の う頭があり、アフリカはあまり想定していません 2005年、オファーに応じるかたちで押谷教授は東 過去のエボラウイルスの流行は、大きなものでも でしたが、いろんなことが経験できると思いザン 北大学に戻ってくることを決めました。 「プロジェ 400人ほどの感染者が出る規模でしたが、今回の流 ビアに行くことに決めました。現地にラボをセッ クトが大きくなればなるほど、私自身は現場から 「 来れる人はいないか とWHOから連絡が来たの 行は感染者28,000人以上、死者11,000人以上と トアップした後、フィールドでの研究をはじめる 遠ざかってしまう。それははじめの志 途上国で働 は、2014年7月の終わり頃でした。当時大学病院の いう桁違いの規模となりました。 「最大の要因は、都 ようになったんですが、ウイルス学の知識だけで きたい からも遠ざかっていくということでした。 検査部にいらっしゃった中島一敏先生と相談して、 市部に感染が広がったこと」だと押谷教授はいいま はどうにもならないことに気がつかされました」。 WHOに残るのか、東北大学へ戻るのか。かなり悩 学内で現地に行ける人を募りました」と派遣の経緯 す。 「過去の流行はすべて、大都市から遠く離れた農 そのとき押谷教授は、石田教授のアドバイスを みましたが、現場に携わり続けたいという気持ち を振り返る押谷教授。 それから約3 ヶ月後、 微生物学 村部で起きてきました。感染者がいつ誰と接触した 思い出したといいます。 「ウイルスセンターで働く が勝りましたね」。 分野の斉藤繭子講師を加えた3名が、東北大学から かをたどって行けば、感染源と経路を特定して元を 道以外に、公衆衛生学の修士号MPH取得という道 フィリピンで多くの感染症を扱うJ-GRID、フィ 現地へと向かいました。中島講師、斉藤講師は疫学 絶つことができた。さらに、そのような共同体には を先生は示してくださっていました。当時はその リピンの島で小児肺炎を扱うSATREPSという2 の専門家としてシエラレオネに、押谷教授は全体の 意思決定を司るリーダーがいて、リーダーに説明を 意味がまったく理解できなかったのですが、現場 つのプロジェクトを柱に、現在も世界中の現場を コーディネートをする立場としてリベリアに渡り すれば感染予防の徹底も可能でした。しかし、都市 に出てみてその意味がようやく理解できました」。 飛び回り研究を進めている押谷教授。 「研究者は ました。現地での活動は、診療や感染制御に携わる 部はそうはいかない。一人ひとりの行動範囲が広い かつてない大流行を食い止めるために。 チーム以外にも、疫学的な調査をするチーム、現地 上に人の出入りも多い、もちろん1つのコミュニ の方々に対する啓発を行うソーシャルモビライ ティで構成されているはずもないので 誰もが知り ゼーションチーム、感染性のある廃液の処理に特化 合い という関係でもない、今まで通用していた 定 したチームなど7つのチームに分かれ展開されたと いいます。細かいエリアごとに派遣されているチー もっと現場を見ないといけない」と語気を強めま はじめての、感染症との戦い。 す。 「先進的な研究をしているのに、実際の患者さ んとか現場を見ていない。そういうことが増えて アメリカでMPHを取得した押谷教授が次に飛 きているのは、問題だなと思います。専門性を高め 石 がまったく機能しなかったのです。元々持って んだのが、フィリピンのマニラ。WHOの職員とし ていくことは必要ですが、実際の問題は現場で起 いる医療資源が乏しいことや、報道もされていた て、37の国と地域を管轄する西太平洋地区事務局 きているわけですから、解決のためには当然現場 ムを束ね、全体をコントロールするアシスタントテ エボラを病気として認めない 文化的な側面など で新興感染症対策にあたるプロジェクトを任され の視点が必要になります。私の研究の基本コンセ クニカルコーディネータとして押谷教授は活動に 要因はいくつかありましたが、最大の要因は都市部 ることになったのです。当初はスタッフが押谷教 プトは、いかにして感染症をコントロールするか あたりました。2015年には古瀬助教がリベリア、神 に感染が広がったことなのです」。 授の他に1人、予算も年間数百万円という小さなプ ということ。現場で集めたデータをいかに現場に ロジェクトだったそうです。しかし、着任4年目の 還元していくかが勝負なんです」。 垣助教がシエラレオネへ追加で派遣されました。 17 / 18 JICAの感染症プロジェクトに関わることになり、 問題解決の入り口は、現場にある。 ザンビアに行ってくれないか と指名してくだ 微生物学分野 教授 押谷 仁 現地での支援活動の様子 チャンスをつかみます。 「沼崎先生がザンビアでの WHO勤務時の様子 押谷 仁 微 生 物 学 分 野 教 授。1999∼ 2005年 WHO西太平洋地域事 務局感染症地域アドバイザー。 2005年より現 職。専 門は、ウイ ルス感染症の疫学研究、感染症 対策。 押谷先生のオフの過ごし方は? 「学生の頃から山登りが好きで、 月1回くらいは山に行っていま す。朝日岳とか飯豊山とか、東北 はいい山が多いですよ」 AWARD 成果・受賞 Special INTERVIEW たことは、今私が医学部にいることとまったく関係な もらう予定です。病院や研究者の数、研究にかける予 いとは言い切れないかもしれませんね」。 算など、 アメリカの医学界には優れた部分が多いんで すが、特に優れているのは教育システムだと言われて 大切なのは、 トップに学ぶこと。 います。その辺をしっかり学んできて、自分の成長に つなげていければと思っています」。 将来は、臨床と研究の両方に携わりたいと考えて “Differential effects of isoxazole-9 on progenitor cells in central nervous system’’ 脳卒中の新薬開発につながる研究で、平成27年 度医学部学生奨学賞において、最優秀賞を獲得 した高橋揚子さん。研究や大学での生活、将来の 夢について語ってもらいました。 挑戦は楽しむもの 医学部医学科5年 高橋 揚子 脳卒中の治療に、一石を投じる成果。 の新薬開発につながるといいなと思っています」。 今回最優秀賞に輝いた高橋さんの研究は、3年次 医学の道は、憧れからはじまった。 の基礎修練で5 ヶ月滞在したマサチューセッツ総合 病院のラボでその大部分を行ったものだそうです。 前年度最優秀賞受賞時、 研究室の大隅先生と だった」 と高橋さんは振り返ります。 「世界トップレベ ISX-9という薬剤が、脳卒中の治療に効果的かを検 ルのラボなので、 めちゃくちゃ天才の宇宙人みたいな 証する研究を行いました。脳卒中で神経細胞が損傷 人ばかりなのかなと思っていたんですが、そんなこと した場合、周囲の神経細胞が延びてくることで、失わ はありませんでした。 みんなすごく努力家で、 とにかく れた機能を回復しようとします。その際、神経細胞だ 頑張って成果を出し続けているという感じでした。 と けでなく、神経線維の髄 ても素敵な環境だなと思ったし、彼らと一緒に研究に ンドロサイト、血管となる血管内皮細胞もともに増え た方が、 より効果的に回復を図ることができると考え 2年連続受賞となった今年度の授与式にて 児科だといいます。 「神経内科で扱う病気は難しいも のばかりで、 まだ解明されていないことも多いので、 最後に、 これから医学部で学生生活を送る皆さん 研究対象としてとても可能性のある分野だと考えて にメッセージをいただきました。 「東北大の先生方は、 います。小児科は、単純に子どもが好きだからという 学生がやりたいことを親身になって応援してくださる 理由です。現在個人的な活動として、小児科医を目指 方ばかりです。医学部でやりたいと思ったことを大切 す学生コミュニティ こどもどこ の代表も務めていま にし、遠慮せずに口にしてください。必ず先生方がサ す。小児科医の若手の先生方をお招きして、海外での ポートしてくださいます。 この環境を活用して、 自分が 小児科医の現状をお話しいただいたり、実践的な診 やりたいことに全力でチャレンジしてほしいなと思い 察方法を教えていただくワークショップを開催したり ます。 それともう1つ、海外には時間のある学生のうち しています」。 に出て行くことをおすすめします。すべてにおいて日 実はインタビューの翌日、高橋さんは再びアメリカ 本よりも海外の方が優れているということでは決して へと旅立っています。神経内科と小児科、それぞれの ないですが、海外でしか得られないものがあるのは間 最先端の現場を体験することが目的だといいます。 違いありません。いろいろな世界を見た上で、進路を 「てんかんの研究や治療に強いクリーブランドクリ 決めてほしいなと思います」。 るボストン小児病院で、それぞれ1 ヶ月ずつ働かせて 総勢100名ほどの強豪水泳部に所属 熱中できたのは本当にいい経験になりました」。 そんな高橋さんが医学を志したのは、中学校の頃。 られています。 オリゴデンドロサイトと血管内皮細胞、 「どこの病院にも見放されてしまった患者さんも治し それぞれの前駆細胞にISX-9を与えたとき、神経幹 てしまう名医の話をテレビで観て、単純にかっこいい 細胞と同じように分化が促進されるのではないかと なと思ったんです」 と、少し照れくさそうにきっかけと いう仮説を立てて実験に臨みましたが、正反対の結 なった出来事について話してくれました。そんな気持 果となりました。ISX-9が分化を促進するのは神経幹 ちを知ってか知らずか、当時の学校の先生方はとても 細胞だけで、オリゴデンドロサイトと血管内皮細胞、 熱心に勉強を指導してくれたといいます。 「中高一貫 それぞれの前駆細胞にとっては逆効果だったのです。 校になったばかりの学校で、先生たちが生徒の意見 つまり、ISX-9は脳卒中の薬としては不完全だという をよく聞いてくれて、 さらにその実現のために一緒に ことを証明することができました。 この結果が、脳卒中 頑張ってくれたんですよね。そのとき一生懸命勉強し SFN2014ニューロサイエンス北米 神経科学会議にて ニックと、全米トップクラスの小児医療を実施してい こどもどこ の仲間たちと ともに学ぶ SGT 班のメンバーと 19 / 20 すべては、自分を出すことからはじまる。 アメリカで研究に取り組んだ日々を 「とても刺激的 「神 経 幹 細 胞が 神 経 細 胞へと分 化することを促す を形成する役割のオリゴデ いる高橋さん。今、特に関心が高いのは神経内科と小 ボストンの研究仲間と食事会 AWARD 成果・受賞 原則として本学在籍者で、かつ本学で行われた医学研究業績の顕 著な個人またはグループに贈られます。 東北医学会会員かつ東北大学大学院医学系研究科および加齢医学 研究所の助教・医員並びに医学系研究科大学院生で、学会や主要学 術雑誌に学問的価値の高い研究を発表した者により贈られます。 価値の高い研究を発表した学生に贈られます。 左から、杉村宏一郎教室員会委員長、上月正博東北大学医師会副会長、吉川雄朗 左から、杉村宏一郎教室員会委員長、上月正博東北大学医師会副会長、小原愛子 後列左から、太田悠自さん、富樫尭史さん、小嶋崇史さん、鈴木眞奈美さん、鈴木康介さん、末松拓也さん、櫻井一貴さん、小黒早紀さん、三浦豪 井 山田充啓さん、下瀬川徹研究科長、井 さん、 山本浩孝さん、 下瀬川徹研究科長、 高橋揚子さん、 王洪欣さん、 斎藤健貴さん、 上月正博東北大学医師会副会長、 井 栄二宮城県医師会副会長 助教、小林篤史准教授、中村保宏准教授、坂田泰彦准教授、下瀬川徹研究科長、 栄二宮城県医師会副会長 金賞 独創的かつ総合的業績で最近数年間に発表された研究が対象 大規模臨床研究による日本の慢性心不全診療の実態 解明とエビデンスの構築 循環器内科学分野 准教授 坂田 泰彦 原発性アルドステロン症の分子病態メカニズムの解明 病理診断学分野 准教授 中村 保宏 さん、柿 彩さん、Nadine Keleku-Lukweteさん、相澤奈帆子さん、李麗さん、 栄二宮城県医師会副会長 銀賞 新進の研究者により原則として最近 5 年間に発表された業績で 学問価値の高い研究が対象 最優秀賞 炎症と組織修復機構に着目した難治性炎症性肺疾患 の病態解明 Differential effects of isoxazole-9 on progenitor cells in central nervous system 呼吸器内科学分野 山田 充啓 小児がん放射線治療後認知機能障害:MRI による 脳微細構造変化検出に基づく病態解明とリスク診断 李麗 レーザースペックル法と水素クリアランス法を用い たウサギ動物モデルでの視神経乳頭血流測定 獲得性クロイツフェルト・ヤコブ病の確定診断法の確立 北海道大学大学院獣医学研究科 比較病理学教室 准教授 眼科学分野 相澤 奈帆子 小林 篤史 機能薬理学分野 助教 吉川 雄朗 Nadine Keleku-Lukwete 腫瘍随伴性マクロファージをターゲットとした新規 悪性黒色腫治療法の開発 医学部および歯学部における解剖学をはじめとする教科において 優秀な成績を収めた学生に贈られます。 皮膚科学分野 柿 彩 QOLの概念を取り入れた特別支援教育成果評価尺度 (SNEAT)の開発と信頼性・妥当性の検証 内部障害学分野 医学部医学科3年 歯学部3年 谷地 涼介 有馬 美咲 医学科5年 高橋 揚子 小原 愛子 ベラプロストは腎不全時に腎機能改善と尿毒症物質減少をもたらす 医学科6年 大庭 悠貴 Neural basis of creativity-modulation effect of contextual color: An fMRI study 医学科6年 坂倉 悠哉 GDF-15は急性腎障害及びCKDの腎機能障害の早期診断マーカーとなる 医学科6年 佐々木 駿 優秀賞 Association of Enhanced Adventitial Vasa Vasorum Formation with Atherosclerotic Changes in the Human Coronary Arteries Adjacent to Myocardial Bridging - An Optical Frequency Domain Imaging Study医学科6年 王 洪欣 The birth weights even within normal levels impact on the left inferior frontal gyrus volumes 医学科6年 十亀 彩 Dual coding of tactics and action by neurons in primate posterior medial prefrontal cortex 医学科5年 笹川 瑛貴 Estrogen Amplification and/or Dampening (17βHSD1/2) in the so called 'ER negative' Triple Negative Breast Cancers(TNBC) 医学科4年 小俣 文弥 Loss in co-ordination between FOXA1 and AR may lead to more aggressive TNBC 医学科4年 佐井 康真 斎藤 健貴 GEP-NETにおけるKi67 labeling index 評価の均てん化に向けて の試み 医学科4年 三浦 豪 多様なストレス刺激に対するKeap1の応答メカニズム Triple-negative 乳癌におけるAromatase及び17βHSD6のアンド ロゲン受容体、エストロゲン受容体βとの関係 医学科4年 小黒 早紀 ヒト巨核球分化におけるアナグレリドの作用機序について 医学科4年 櫻井 一貴 NSA治療の僧帽筋部位に対する影響の検討 医学科4年 末松 拓也 Indole derivative mitochonic acid MA-5 protects cell death of skin fibroblasts from patient with Kearns-Sayre Syndrome(KSS) independent of oxidative phosphorylation or glycolytic pathway 医学科4年 鈴木 康介 医学科6年 Nrf2活性化による鎌状赤血球症の新規治療法の開発 医化学分野 奨励賞 Acquired Von Willebrand Syndrome in Patients Treated with Left Ventricular Assist Devices 奨学賞 B(大学院生) 脳内ヒスタミン除去機構の解明 さん、 佐井康真さん、 小俣文弥さん、 笹川瑛貴さん、 十亀彩さん、 佐々木駿さん、 前列左から、 杉村宏一郎教室員会委員長、 坂倉悠哉さん、 大庭悠貴 奨学賞 A(助教・医員) 放射線診断学分野 21 / 22 本学部学生で、学業成績が優秀であり、学会や主要学術誌に学問的 医学科6年 山本 浩孝 Inhibition of invasion by glycogen synthase kinase-3 beta inhibitors through dysregulation of actin re-organisation via down-regu- 医学科4年 鈴木 眞奈美 lation of WAVE2 黄連解毒湯のアルコール代謝への影響 医学科3年 小嶋 崇史 腹診シミュレータを用いた漢方医学教育の試み 医学科3年 富樫 尭史 初代培養アストロサイトにおける脂肪酸の増殖能への効果と Fabp7の役割の解析 医学科2年 太田 悠自 AWARD 成果・受賞 名誉教授 鈴木 雅洲 腎・高血圧・内分泌学分野 教授 伊藤 貞嘉 優れた業績をあげた研究者に贈られる日本学士院 平成27年度の文部科学大臣表彰において、伊藤貞 賞を、鈴木雅洲東北大学名誉教授(医療法人社団スズ 嘉教授が「腎機能調節と慢性腎臓病の病態解明の研 キ病院理事長、同附属助産学校長)が「ヒト体外受精・ 究」 により 「科学技術賞・研究部門」 を受賞しました。 胚移植の確立と普及に関する研究」により受賞され また、本年度伊藤教授はアメリカ高血圧学会の最高 ました。 栄 誉 賞 で あ るDistinguished Scientist Award 1983年、本学医学部産婦人科主任教授の時代に、 (Robert Tigerstedt Award)も 受 賞 し ま し た。 鈴木先生は本邦初の体外受精・胚移植の成功を報告 Distinguished Scientist Awardは高血圧の研究と されました。東北大退官後の1986年には、日本初の 臨床に大きなインパクトを与えた研究者を毎年1名顕 体外受精の高度不妊治療専門の医療施設として、 「ス 彰するもので、 日本人で初めての受賞となりました。 ズキ病院」を宮城県岩沼市に開設。その後も、体外受 いずれの賞も、過去の受賞者として名前を連ねてい 精・胚移植についての啓発活動と全国の不妊症患者 るのは著名な研究者ばかりです。伊藤教授がこれらの の治療に努め、日本の人口減少の解決に貢献されま 賞を受賞できたのも、優れた研究成果を残したからに した。これらの功績が認められ今回の受賞につなが 他なりませんが、 それは長い歳月をかけて日々研究に りました。 取り組み、基礎・臨床どちらにおいても着実に成果を積 み重ねてきたからこそなのです。 鈴木雅洲先生が2015年11月23日午後 6時8分、 膵臓がんのため岩沼市のスズキ記 念病院で逝去されました。 永年にわたる医学 研究を通して育てられた数多くの研究者は、 現在も活発な研究活動を行っております。 鈴木先生のご冥福をお祈りいたします。 Robert Tigerstedt Award 受賞の式典にて 日本学士院賞とは 1910(明治43)年の授賞制度設立以来、学術上特にすぐれ た論文、著書、その他の研究業績に対して授賞を行ってきた 日本学士院の賞。過去の受賞者には、朝永振一郎、福井謙一、 江崎玲於奈、小柴昌俊、野依良治、鈴木章、益川敏英、小林 誠、山中伸弥、赤 ています。 23 / 24 勇博士らノーベル賞受賞者も名を連ね PRESS RELEASE プレスリリース PRESS RELEASE プレスリリース Special INTERVIEW 2015年11月、 「乳がん検診における超音波検査 の有効性を検証するための比較試験(J-START)」 の結果を発表し、世界中から注目を集めた大内教 授。J-STARTのことを中心に、 ご自身の研究や医 学への想いを伺いました。 PRESS RELEASE 2015.11.05 「世界初・日本発:超音波検査による乳がん検診のラン ダム化比較試験(JSTART) ー若い女性への乳がん検 診の標準化と普及へ向けてー」 Sensitivity and specificity of mammography and adjunctive ultrasonography to screen for breast cancer in the Japan Strategic Anti-cancer Randomized Trial (J-START): a randomised controlled trial. Ohuchi N, Suzuki A, Sobue T, Kawai M, Yamamoto S, Zheng YF, Shiono YN, Saito H, Kuriyama S, Tohno E, Endo T, Fukao A, Tsuji I, Yamaguchi T, Ohashi Y, Fukuda M, Ishida T; J-START investigator groups. Lancet. 2016 Jan 23;387(10016):341-8. doi: 10.1016/S0140-6736(15)00774-6. Epub 2015 Nov 5. 乳がん検診の、新しいスタンダードへむけて 腫瘍外科学分野 教授 大内 憲明 世界が注目する、次代の乳がん検診。 マンモグラフィ検査と超音波検査の併用が有効かど かったとしても1人で見きれる規模ではありませんでし も恵まれた約2年間余の留学生活で、原著論文をは た。 そんな状況で暮らすうちに、医師として人の役に立 じめ、多くの研究実績を残すことができました。NIHで ちたいという想いが芽生え、高校時代にその想いは明 得た知識と経験は、今でも研究者としての私を支えて 確な意志へと変わりました」。 くれる力となっています」。 医学の道に進むべく、東北大学医学部に入学した大 内教授。最初に目指していたのは心臓外科医だったそ うです。 「学部の途中から研究室に出入りさせていただ 研究も診療も、誠実に、丁寧に。 いて、人工心臓の開発に携わっていました。抗酸菌病 「Science Reality for Human」 。 医学研究においては 研究所(現:加齢医学研究所)電子医学研究部門の田 これこそが大事だ、 と大内教授は力を込めます。 「 研究は 中元直先生と仁田新一先生のご指導の元、人工心臓 未知未踏の領域への挑戦 とよく言われますが、 大切なの の研究をしていたのです。心臓移植が世界中で行われ は研究データに対して常に誠実であることです。 データ るようになり、人工心臓のニーズが高まってきた頃だっ にじっくりと向き合うからこそ、 大事な発見が出てくると たこともあり、夢中で研究に取り組んでいました。 当時 考えています」 。 は、 自分が後々がんを専門にするようになるとは思って インタビューの最後に、 学生の皆さんへメッセージを もみませんでしたね。 がん研究へと転換を決めたのは、 いただきました。 「初心の志を大切にして、 新しいテーマ 研修先でのことでした。心臓外科以外にも、一般外科 にチャレンジしてください。 研究は長い暗いトンネルを手 で多くのがん患者さんを診るうちに、 より多くの人を救 探りで進んでいくようなものです。 しかし、 その過程であ う道として転換を決心したのです」。 る日突然光が差してくる、これだ!とワクワクする瞬間が に留めて、 患者さんや一緒に働く仲間に優しく丁寧に接 し、 医師としての姿勢・品格を大切にし続けてください」 。 み) の比較試験を実施し、超音波 してきました。 プロジェクト発足のきっかけは、 「最近に られ、 世界中から評価されました。 「J-STARTは、 乳がん なってマンモグラフィの限界が見えてきていた」 ことだ 検診における超音波併用検診の可能性を開きました。 し にわたり、超音波検診により乳が といいます。 「マンモグラフィには、若い方やアジア人に かし、 今後十数年にわたり結果をフォローし、 研究を継 ん死亡率が下がるかどうかの追 多い高濃度乳房においてがんの検出率が低いという 続しなければなりません」 。 大内教授は慎重に続けます。 課題がありました。私自身、長きにわたりマンモグラ 「最終的には、 死亡率減少効果の有無をもって、 超音波 フィの普及に尽力しながらも、何とかこの課題を解決し 併用検診の有効性を議論する必要があるからです」。 たいと考えてきました」 。 多くの人の役に立つ道へ。 きまとったことは想像に難くありません。 「立ち上げと 腫瘍学と外科学を中心に、分子生物学、 ナノ・バイオ 運営には、並々ならぬ苦労がありました。各自治体と折 (医工学)、疫学・臨床統計学など、幅広く研究に取り マンモグラフィと超音波検査の比較 マンモグラフィ 超音波検査 [特徴] [特徴] 乳房を圧迫してX線写真を撮影 超音波によって画像を撮影 圧迫により痛みを感じることがある 痛みを感じることはない 小さな石灰化でも検出できる 小さな石灰化は検出できない 50歳以上の検査に有効 高濃度乳房でも精度が落ちない 高濃度乳房では精度が落ちる 妊娠中でも検査可能 妊娠中は受けられない 精度管理が確立されている 精度管理が確立されていない 欧米でEBMとして確立されている 有効性を示す根拠(EBM)はない 画像の保存性、 比較に優れている 画像の保存性に弱い ※EBM: Evidence Based Medicine 大内 憲明 腫瘍外科学分野教授・東北大学 リサーチプロフェッサー。大学病 院副病院長・がんセンター長を は2年ほどアメリカへと渡ります。 「世界最先端の研 国の権威ある医学誌 『The Lancet』 にも大きく取りあげ 25 / 26 のときの喜びは、一生忘れられませんね。研究仲間に び生物学的研究』 で学位を取得し、その後、大内教授 トを与えた本プロジェクトを、研究リーダーとして牽引 を超す巨大プロジェクトを導くことに、多くの困難がつ 高齢でした。 当時の村の人口は約1万人、仮に彼が若 を持った医師・技師の確保も大きな課題でした」。 用しない検診(マンモグラフィの こうして動き出したJ-START。被験者だけで7万人 (Visiting Fellow)として採用していただきました。 あ てほしいのです。 一方で、 役に立つ研究とは何かを常に心 が約1.5倍になることを明らかにしました。 この成果は英 http://www.j-start.org いた頃の飯館村には、医師が1人しかおらず、 しかもご で『乳がんの発生部位と進展様式に関する組織学及 教授は、世界初の試みとして医学界に大きなインパク 跡調査が行われていきます。 は 競 争 率100倍 以 上 の 超 難 関 でした が、研 究 員 はもちろんですが、検診をするための一定以上の技術 地道に活動を続けること約8年、 J-STARTは、 マンモ 国家プロジェクト。 この先数十年 所)への留学に応募したのです。当時、NIHへの留学 が、私を医学の道へ進ませてくれました。私が暮らして 必ず訪れます。 その瞬間を信じて、 日々の研究を大切にし グラフィに超音波を加えることで早期乳がんの発見率 検査が有効かどうかを検証する たのでしょうか。 「福島県飯館村で生まれ育ったこと 大学院では第2外科に籍を置きながら、第1病理 象に実施されたランダム化比較試験、J-START。大内 超音波検査を併用する検診と併 究を経験したいと思い、NIH(アメリカ国立衛生研究 衝を重ね、検診に参加してくれる被験者を集めること うかを検証するために、7万人を超える40代女性を対 J-Start 組まれている大内教授。 どのような経緯で、医学を志し 経 て、2012年 ∼ 2015年 医 学 系研究科長・医学部長。専門は 腫瘍学、外科学、分子生物学、 ナ ノ医科学。 大内先生のオフの過ごし方は? 「走ったり、 テニスやゴルフをした り、 スポーツで身体を動かしてリ ラックスしています」 PRESS RELEASE プレスリリース PRESS RELEASE PRESS RELEASE 2015.4.30 2015.5.25 Lumboperitoneal shunt surgery for idiopathic normal pressure hydrocephalus (SINPHONI-2): an open-label randomised trial. Representation of the Numerosity 'zero' in the Parietal Cortex of the Monkey. Kazui et al., Lancet Neurol. 2015 Jun;14(6):585-94. doi: 10.1016/S1474-4422(15)00046-0. Epub 2015 Apr 28. Okuyama et al., Sci Rep. 2015 May 22;5:10059. doi: 10.1038/srep10059. L-Pシャント術の高齢者水頭症への 効果を世界で初めて立証 (待機群44名)の2つにランダムに分 けました。そして3 ヶ月後(早期群は シャント術後に、待機群はシャント術 なにも無いこと(ゼロ) が分かる もう1つはゼロ以外に隣の数である1に も活動する細胞(図2右. アナログゼロ ーサルの大脳皮質にゼロを表現する細胞を世界で初めて発見ー 細胞) です。 これは人の2つのゼロ概念、 前にあたります)、登録時点からの症状 の変化を早期群と待機群で比較しまし 高次機能障害学分野 教授 森 悦朗 た。その結果、日常生活活動の自立度に 改善を認めた患者さんの割合は、早期 に の みiNPH の 症 状(歩 行 障 害、認 知 に存在することは大変意義深いことで 症、尿失禁)の改善も認められ、両群間 す。霊長類のゼロの認知が人の認知に近 に 大 き な 差 を 認 め ま し た。以 上 よ り いことが分かったことで、霊長類研究が 2010年3月から2012年12月まで ことが証明されました。さらに、シャン くなり、過剰な脳脊髄液が頭の中に溜 日本正常圧水頭症学会の事業として、 ト術後12 ヶ月間の改善についても両 まることで脳を圧迫してしまうために 医 師 主 導 多 施 設 共 同 研 究 群間で比較したところ、ほとんど差が 症状が出てくる病気です(図1)。水頭 SINPHONI-2が我が国の20施設で行 なくなり、以前行われた研究で示され 症の中で、脳脊髄液の圧力が正常範囲 われてきました。本研究は、iNPHに対 たV-Pシャント術の効果と同等でし の病態を正常圧水頭症と呼びます。さ する腰部くも膜下腔腹腔脳脊髄液短絡 た。シャント術と関連する重篤な有害 らに高齢者において、先行する疾患が 術(L-Pシャント術)の有用性を、多施 事象は、手術後12 ヶ月の間に87例中 無くゆっくりと徐々に進行する正常圧 設共同臨床試験で調べたものです。93 10例(11%)に認められ、多くはシャ 水頭症を、特発性正常圧水頭症(iNPH) 名のiNPHの患者さんを登録した後、 ントチューブの問題でした。本研究に と呼びます。iNPHは我が国で行われた すぐにL-Pシャント術を受ける群(早 よって、脳を傷つけない治療法である 疫学研究の結果、地域在住の高齢者の 期群49名)とプログラムに沿った体操 L-Pシャント術の有用性が世界で初め 2.3% に そ の 疑 い が あ る こ と が 示 さ をしていただきながら3 ヶ月間手術を て明確に示されたのです。 れ、頻 度 の 高 い 疾 患 で あ る こ と が わ 待った後にL-Pシャント術を受ける群 数としての0(ゼロ) の概念は古代イン このような課題を行っているサルの脳 人のさまざまな認知能力の研究に活か ドで成立したといわれています。 ゼロに から神経細胞活動を電気的に記録した されていくことでしょう。今後、数の判断 は2つの概念があると考えられており、 ひ ところ、驚くべきことに、 ゼロで強く反応 に関する脳の働きを調べることで、行動 とつは存在が無いという意味でのゼロ、 する神経細胞が多数見つかりました (図 経済学などで見つけられた数に関わる もうひとつは0、1、2、3という順列として 2)。 このようなゼロで最も活動が高い細 判断の偏りや状況に依存して起こる不 のゼロです。 このゼロという概念が人に 胞を、 ゼロ細胞と新しく名づけました。 こ 合理な判断を、脳科学をもとに理解する 特有のものなのか、他の動物も持ってい れらのゼロ細胞は、 ゼロ以外の数に対す ことを目指します。人為的な判断ミスや るものなのかは、 ゼロを含む数の概念を る応答で2種類に分かれます (図2)。1 錯覚を避け、人が正しく判断できるよう 理解する上でとても重要な問題です。 つは、 ゼロ以外の数にはまったく応じな な科学的方法論の開発・確立が期待さ 生体システム生理学分野の虫明元教 い細胞(図2左. デジタルゼロ細胞) で、 れます。 授らのグループは、数操作課題を訓練し たサルで、 ゼロを含む数に対する脳の神 経細胞活動を調べました (図1) 。数操作 とは、 モニター画面に最初に提示された かってきました。しかしiNPHに対す 白丸の数を記憶し、次に与えられた白丸 (図2)iNPHに対する治療法 (図2)2つのゼロの概念 1.数を覚える 2.スタート 3.ゴール 「3だ!」 「増やさなきゃ」 「3になった!」 「ゼロだ!」 「減らさなきゃ」 「ゼロ!」 最初の数に合わせる課題です。例えば、 最初の目標数が3、 つぎに提示された数 は、歩行障害、認知症、尿失禁を有する が1であれば、丸を増やす操作を2回行 こ と が 多 く、こ れ を3徴 と 呼 び ま す。 い1→2→3として目標数3に合わせます。 1965年に正常圧水頭症が初めて報告 最初の目標数に正しく合わせると報酬と された時からシャント術(図2)によっ してジュースをもらえます。 サルはこの課 て3徴が改善するとされていました 27 / 28 (図1)数の加減操作課題 の数を増やしたり減らしたりすることで、 在すると考えられています。iNPHで 高い研究で検証されたことはありませ とが世界で初めて明らかになりました。 人での数学上のゼロの概念に反応す (脳脊髄液)が何らかの原因で吸収が悪 が、実際に改善するのか否か、信頼性の 表す神経細胞が霊長類にも存在するこ る神経細胞が、言語を持たないサルの脳 水頭症とは、頭の中に存在する体液 ず、見逃されている患者さんも多数存 虫明 元 44名中2名(5%)でした。また、早期群 iNPHにL-Pシャント術が有効である (図1) 脳脊髄液の流れと水頭症患者における 脳室の拡大 ロ」にそれぞれ相当し、それらの概念を 群 で49名 中32名(65 %)、待 機 群 で んでした。 る啓発が十分なされているとは言え 「有無としてのゼロ」 と 「順列としてのゼ 生体システム生理学分野 教授 題を成功率72%で行うことができまし L-Pシャント 脳を傷つけない (本研究で採用) V-Pシャント 脳に管を挿入 (従来の方法) た。 サルは0から5までの数であれば、 こ のような数操作を行うことができます。 PRESS RELEASE プレスリリース PRESS RELEASE PRESS RELEASE 2015.8.10 2015.8.17 Quantitative activation-induced manganese-enhanced MRI reveals severity of Parkinson's disease in mice. A hepatic amino acid/mTOR/S6K-dependent signalling pathway modulates systemic lipid metabolism via neuronal signals. Kikuta et al., Sci Rep. 2015 Aug 10;5:12800. doi: 10.1038/srep12800. Uno et al., Nat Commun. 2015 Aug 13;6:7940. doi: 10.1038/ncomms8940. パーキンソン病の重篤度をMRIで可視化する ーパーキンソン病の早期診断に向けてー enhanced MRI; AIM-MRI)法によって 可視化することに成功しました。 その結 果、 パーキンソン病により神経活動が変 化している脳の領野を同定しました (図 1)。 さらに、生化学的な病態の重篤度の 医用画像工学分野 准教授 指標と、AIM-MRI で得られた神経活動 小山内 実 の指標との相関解析を行った結果、 パー 太っていくにつれて中性脂肪が上がる メカニズムを解明 中性脂肪の分解を抑える指令を発する 情報伝達システムが発見されました (図 1) 。 さらに、 システムを遮断すると肥満 ー肝臓からの神経シグナルでメタボリックシンドローム発症ー させても血中中性脂肪の上昇が抑えら れたことから、 肥満のときの中性脂肪上 糖尿病代謝内科学分野 教授 昇の発症機序に関わるシステムである 片桐 秀樹 ことが明らかとなりました (図2) 。 キンソン病の重篤度と相関した神経活 今回の発見で、肝臓が栄養センサー 動の変化を呈する領域を同定することに として働き、脳を含めた神経系が全身 成功しました (図2)。 における脂肪代謝をダイナミックに調 本研究成果は、 パーキンソン病発症メ 節していること、このメカニズムがメ カニズムの解明に貢献するだけでなく、 タボリックシンドロームの主な兆候の パーキンソン病は、世界で2番目に患 法はなく、運動症状や精神症状の検査を MRI を用いたパーキンソン病診断法開 近年、食生活の欧米化や運動不足の て活性化する細胞内シグナル伝達系を 者数が多い難治性の脳・神経疾患で、手 行うことにより、 パーキンソン病の疑いが 発に貢献すると期待されます。加えて本 増加に伴い、糖尿病や肥満、メタボリッ 操作したり、肝臓から脳への神経経路 足が震える (震顫)、動きが遅くなる (無 あるかないかを判断するにとどまってい 研究は、AIM-MRIが他の脳・神経疾患 クシンドロームを含む生活習慣病が社 を薬剤により不活性化、もしくは手術 動)、筋肉が固くなる (筋固縮)、体のバラ ました。 における神経活動の変化の計測や、学習 会問題となっています。糖尿病代謝内 により切断したりすることで、血中の ンスが悪くなる (姿勢反射障害)などの 医用画像工学分野の小山内実准教授 前後の脳活動の変化の計測など、脳の 科学分野の片桐秀樹教授らのグループ 中性脂肪の量が変化することもわかり 症状を呈します。 らの研究グループは、パーキンソン病 仕組みの解明を目指した研究にも応用 は、全身の糖代謝やエネルギー代謝の ました。これらの実験により、自律神経 モデルマウスを用い、パーキンソン病に で き る こ と を 示 し て い ま す。今 後 調節に、脳が制御する自律神経系のメ を通じて肝臓におけるアミノ酸の増加 より神経活動が増加している脳の領域 AIM-MRIが広く利用され、 さまざまな研 カニズムが重要であることを世界に先 を脳に伝え、 脳から神経を通じて血中の を、活 動 依 存 性 マ ン ガ ン 造 影 MRI 究に応用されることが期待されます。 駆けて発見し、糖尿病や肥満の発症機 パーキンソン病の症状 ・手足が震える(振戦) ・動きが遅くなる(無動) ・筋肉が硬くなる(筋収縮) ・体のバランスが悪くなる(姿勢反射障害) 序の解明を進めてきました。 (Activation-Induced Manganese 肥満状態において血中の中性脂肪が高 質の減少が原因だと言われているパー 値を示すとともに肝臓でのアミノ酸量 黒質緻密部という場所に存在するドー (図1)パーキンソン病により神経活動が亢進 した領域のAIM-MRIによる可視化 パミンニューロンが脱落し、 その投射先 (図2)パーキンソン病の重篤度と相関した 神経活動の変化を呈する領域の同定 造影剤(Mn)を注射 子を操作したマウスを用いた実験の結 かし、 このドーパミンの減少が、脳のどの 果、このマウスでは肥満していないに 領野にどのような神経活動の変化を引 もかかわらず、肥満のときのように血 の組織標本を検査する以外の方法では パーキンソン病を確定的に診断する方 29 / 30 その概念を明らかにし、発症機序に基 づいた新たな治療法の開発を推進する ものだと言えるでしょう。 (図1)臓器間神経ネットワーク させた場合、全身の代謝にどのような ン量が減少するためとされています。 し していませんでした。 また、現在、死後脳 るメタボリックシンドロームの本態や ずに肝臓へのアミノ酸流入だけを増加 変化が生じるかを検討しました。遺伝 病症状を呈するようになるのかはっきり 本研究成果は、動脈硬化発症につなが が増えていることに着目し、肥満させ の大脳基底核線条体におけるドーパミ き起こし、その結果としてパーキンソン に関わることが明らかになりました。 今回、片桐秀樹教授らのグループは、 脳の中のドーパミンという神経伝達物 キンソン病、具体的には、大脳基底核の 1つである高中性脂肪血症の発症機序 中の中性脂肪が高値となりました。こ AIM-MRI により有意に神経活動が亢進していた領域 視床に特に変化の大きな領域が見られる。 脂質代謝 (図2)脳を介した血中の中性脂肪の分解を抑えるシステム 肝臓から脳への信号 肝臓から脂肪組織への信号 血中の中世脂肪分解の抑制 アミノ酸過多 LPLの生産低下 血中の中世脂肪上昇 ら分泌される中性脂肪分解酵素の活性 示している。 脳領野の場所を示す略語はそれぞれ以下 坐核, GP: 淡蒼球, Th: 視床, HIP: 海馬。線条体及び 栄養素間 ネットワーク の血中中性脂肪の上昇は、脂肪組織か を色づけして、 マウス脳の MRI矢状断画像に重ねて表 の通りである。Ctx: 大脳皮質, CPu: 線条体, NAc: 側 アミノ酸代謝 重要度 AIM-MRIイメージング 低下に起因することがわかりました。 さらに、肝臓でのアミノ酸増加によっ PRESS RELEASE プレスリリース PRESS RELEASE 2015.11.26 Mitochonic Acid 5 Binds Mitochondria and Ameliorates Renal Tubular and Cardiac Myocyte Damage. Suzuki et al., J Am Soc Nephrol. 2015 Nov 25. pii: ASN.2015060623. ミトコンドリア病に対する新規治療薬の開発 ー新規化合物MA-5はミトコンドリア病モデルマウスの寿命を延長させるー 内に存在するミトフィリンという膜タンパ ク質に結合してATPを増やすというまっ たく新しいメカニズムであることが明らか 病態液性制御学分野 教授 になりました。 阿部 高明 今回の成果から、MA-5は現在治療 法のないミトコンドリア病の新しい治療 薬となる可能性が示されました。 ミトコ ンドリア機能異常は、筋萎縮性側索硬 化症(ALS)、パーキンソン病、 アルツハ イマー病、ハンチントン病などの神経変 ミトコンドリア病は、細胞内のエネル を探索した結果、新規化合物MA-5を同 性疾患や糖尿病、老化現象などの疾患 ギー産生工場であるミトコンドリアの機 定しました (図2) 。MA-5は、 ミトコンドリ に係わっており、MA-5はこれら種々の 能異常により、 エネルギー通貨ともいえる ア病患者の皮膚に由来する細胞の生存 疾患に対しても治療薬となる可能性が アデノシン三リン酸 (ATP) という物質が 率を上昇させ、 細胞内ATPを増加させる あります。現在、MA-5は国立研究開発 枯渇してしまう疾患です。 幼児期より、 神 ことが明らかになりました。 また、 ミトコン 法人日本医療研究開発機構(AMED) 経・筋、循環器、代謝系、腎泌尿器系、血 ドリアでの酸素消費によって生じる酸化 橋渡し研究の支援により安全性試験が 液系、 視覚系、 内分泌系、 消化器系に症状 ストレスも減少させました。 さらに、 ミトコ 行われており、安全性が確認され次第、 を発症する遺伝性の希少疾患で、 欧米で ンドリアの機能を人為的に異常にしたマ ミトコンドリア病患者での臨床治験に は10万人あたり9∼10人、 国内では700 ウス (Mitoマウス) にMA-5を投与すると、 入る予定です。MA-5は既に国内、国際 人ほどが報告されています (図1) 。 ミトコ Mitoマウスの心臓や腎臓における細胞呼 出 願(特 願2013-209539、PCT出 願 ンドリア病は病気の進行が早く、 できるだ 吸 (細胞と血液との間で行われるガス交 JP2013/006916) とも完了しています。 け速やかに治療する必要があります。 しか 換) が改善し、 生存率が上昇することが明 MA-5は世界初かつ日本発の新薬であ し、 現時点ではミトコンドリア病に対して らかになりました。 また、 既存のミトコンド り、 本邦の医療および医療産業の発展に 有効な治療法は無く、 対症療法が症状に リア病治療薬の作用機序が抗酸化効果 も大きく貢献する画期的な薬剤となる可 応じて行われているのが現状です。 であるのに対して、 MA-5はミトコンドリア 能性を持っています。 病態液性制御学分野(兼医工学研究 科分子病態医工学分野) の阿部高明教 授らの研究グループは、 ミトコンドリア病 に対する新規治療薬となり得る化合物 MA-5を開発しました。 研究グループは、 (図1) ミトコンドリア病 ATPの枯渇 (低酸素・虚血) 酸化ストレスによる細胞死 緊急性が高いが、 治療薬が無い希少疾患 腎不全によって尿毒症を生じた患者の血 中の物質を解析し、 その過程で植物ホル モンに似たある種のインドール化合物群 にATPの産生を亢進する作用があること を見いだしました。 インドール化合物のさ まざまな誘導体を化学合成し、 細胞の生 存率とATPの産生を指標にライブラリー 31 / 32 (図2)MA-5によるミトコンドリア病治療 MA-5は代表的なミトコンドリア病患者皮膚由来培養 細胞を用いた検討で、 いずれも投与薬剤の濃度依存 性に有効に細胞死を防ぐ効果を示した。 ミトコンドリア機能異常 MA-5 投与 エネルギー代謝改善・ATP増加 ミトコンドリア機能異常 エネルギー代謝異常 (活性酸素・酸化ストレス上昇) 活性酸素低下、 酸化ストレス低下 ミトコンドリア病患者細胞の生存率を改善 ミトコンドリア病モデルマウスの寿命を延長 心臓と腎臓のエネルギー代謝機能を改善 細胞・臓器異常 (エネルギー産生低下・機能異常・細胞死) マウス急性腎障害モデルの腎機能と腎臓 組織障害を改善 STUDENT 学生たちの活躍 STUDENT 学生たちの活躍 Special INTERVIEW 多様性が開く、 医療・看護の可能性 女子大学院学生奨励賞 「七星賞」 に込められた願い 百周年記念事業の一環として設置された「東北大学大学院医学系研究科女子大学院学生 佐する という性別役割分担の意識が起源にあ う考えが根強く残っていること。看護ケアの質の るからだと言われています。 低下につながる大きな問題なんですが、 やはり ジェンダーが深く関わっています。より専門性 大隅 結婚や子育てをきっかけにキャリアを諦めてし の高い仕事がしたい と考える男性が看護職を まう女性が多いですが、 ジェンダーによるバイア 辞める原因にもなっているので、 どうにかしなけ 奨励賞 七星賞」は、東北大学の 門戸開放 の理念のもと、女性リーダーの育成を通じて、研究 スが外れれば男性もフォローしやすくなり、 もっ ればいけないと考えています。 環境の改善、研究そのもののレベルアップを目指す取り組みです。賞の設置に深く関わられた ともっとキャリアを積み上げていくことができる 大隅教授と朝倉教授に、男女共同参画をテーマにお話しいただきました。 ようになると思うんです。 男性にとっても、 キャリア選択の阻害 大隅 なるほど。 要因になっているわけですね。 朝倉 男女共同参画を女性だけの問題だと考える人が 大隅 典子 発生発達神経科学分野 教授 多いですが、 そうではないと常々思っています。 朝倉 京子 看護職のように男性が参入しづらいコミュニ ティも少なからずあるからです。 看護教育・管理学分野 教授 男女それぞれに傾向が 大隅 研究の取り組み方にも、 女性リーダーが一向に増えてこない研究の世界。 学コースも含まれていることを考えると、決して 高い数字ではありません。 大隅 賞をもらうことで自信と実績を身につけ、 研究者 東京医科歯科大学歯学部卒。 同大学歯学部助手、国立精神・ 神経センター神経研究所室長 を 経 て、1998年 よ り 現 職。 2006年より東北大学総長特 別補佐(男女共同参画担当)、 化を求めるのに対して、女性はマイルドな変化を がネックですよね。 積み上げていくイメージがあります。調査をした わけではないので、 あくまで私見ですが。 大隅 この調査で、准教授や教授というふうに職位が 1人でも増やしたいという想いが、 賞の設置を考 上がっていくとさらに女性の割合が下がること 大隅 アメリカの男性研究者を訪ねたとき、17時くら えたそもそものきっかけでした。 それで、 まずは医 が改めて確認でき、賞を設置したいという想い いに 「子どもを迎えに行くから早く帰ろう」 と仕 学系研究科の男女共同参画推進委員会の委員長 がより一層強いものになりました。 事を切り上げて一緒に帰ったことがありました。 朝倉 どんな賞にしたらいいかと話し合い、はじめは 発生発達神経科学分野 教授 あると感じています。 男性がドラスティックな変 を外すのは簡単ではなさそうですが、 やはりそこ の道を歩き続けることを選択する。 そんな女性を ジェンダーという大きな壁。 ずすべて日中の時間帯にこなしていたんです。 プ 大隅 どちらがいい悪い ということではなく、どちら もいることがいい 。女性研究者のキャリアをサ 黒田チカ賞 にならって、医学部に最初に入学 大隅 男女共同参画という言葉はようやく市民権を得 やり方や効率化のためのスキルアップなど、 さま ポートする女子大学院学生奨励賞も、 男女が共 した女性について調べることにしました。1930 たと思われますが、 それでも実態として大きく進 ざまな部分を変えていく必要があるでしょうね。 存することで多様性を高めコミュニティの質を 年代後半あたりの名簿を調べてみたら、性別の 展しないのは何故だと思いますか? 男女共同参画とは、 コミュニティの質を上げて 記録がないというまさかの結果でした。 朝倉 やはり日本のジェンダーの問題が大きいと思い 当時の医学部には、 女性 大隅 あれには驚きましたね。 ます。例えば、看護職の大半を女性が占めている が入学してくるという想定すらなかったというこ のも、男性が診療行為を行い、女性はそれを補 とでしょう。 もちろん、 時代的な背景を考えると仕 上げていくことが目的です。 この賞をきっかけに 多様な人材が集まり、医学系研究科全体のレベ いくこと。 ルアップに貢献できるといいですね。 朝倉 京子 大隅 看護の世界は大半が女性ですが、 それが原因で 七星賞の由来 日本赤十字看護大学卒。看護 起きているような問題はありますか? 方がない部分はあるんでしょうけど。 朝倉 私が専門とする領域で大きな問題だと感じてい ただ、 その後近年の男女構成比につ 朝倉 そうですね。 るのは、看護職個々の専門職意識がなかなか高 生応用医学研究センター長を いても調べてみたところ、 やはり女性の割合は高 まっていかないことです。原因のひとつは、女性 くありませんでした。数字だけ見ると他の研究科 は、家事や子育てに責任をもつので、必ずしも男 よりも高く感じますが、女性が大半を占める看護 性のように最前線で仕事をしなくてもいい とい 33 / 34 レンジに積極的という印象があります。 ライベートな時間への意識はもちろん、仕事の 2015年より東北大学附属創 務める。 男性の方が大きなチャ 朝倉 それは、私も感じますね。 そのために彼は、打ち合わせやセミナーなどを必 である朝倉先生に相談させていただいたんです。 大隅 典子 朝倉 個々人のバイアスと社会全体のバイアス、両方 公募により決定した賞名は、不動の真理を求め、 さらに 広く世人の道しるべとなってほしい という願いが込め られた医学系研究科・医学部ロゴマークのモチーフ、 北斗七星に由来します。 東北大学理学研究科および生命科学研究科の博士後 期課程において、 優れた研究業績をあげた女子学生に 贈られる賞。 賞名の由来は、 1913年に本学に女性とし て初めて入学された黒田チカ博士。 看護教育・管理学分野 教授 師として勤務後、厚生省健康 政策局看護課保健師係長、新 潟県立看護大学准教授などを 経て、2009年より現 職。東 北 大 学男女 共同参 画 委員会 委 員、東北大学大学院医学系研 究科男女共同参画推進委員会 委員長を務める。 STUDENT 学生たちの活躍 医学部水泳部 北医体男女総合6連覇など 好成績をおさめる 週3回プールを貸し切って練習を行い、週末には合 宿を行うこともあります。大会のないオフシーズンに は、他大学との交流会やスキー合宿、旅行など楽しい SIMSTAR Club シムリンピック初出場で6位入賞 イベントもたくさんあります。 昨年度は、北日本医科学生水泳大会(北医体) では男 2015への参加などです。 シムリンピックは全国の医学 女総合6連覇、北日本保健医療系学生水泳競技大会 部5年生・6年生が3人1組となりチーム対抗で臨床 (北保体)総合優勝、東日本医科学生総合体育大会 技能・知識を競う大会でです。競技種目で要求される (東医体) 男子準優勝という結果でした。 知 識・技 術 は か なりのレベ ル でした がSIMSTAR 今年度の目標は、北医体男女総合7連覇、北保体優 Clubは初出場ながらも6位入賞を果たしました。来年 勝連覇、東医体優勝奪還です。 この目標の達成は決し 度は日々のサークル活動のさらなる充実、 シムリンピッ て簡単なことではありませんが、部員全員が自己ベスト クでの上位入賞を目標に掲げ、臨床能力のさらなる向 うに今年も力を入れて活動していきたいです。 (医学部水泳部 宗像 沙耶) 上を目指します。 シムリンピックを終えて、顧問の先生らと 医学部水泳部は、 総勢100人ほどの医学部最大級の 今年度創設のSIMSTAR Clubは、臨床知識・技能 部活です。医学科、保健学科、歯学部で構成され、 男女 を高め合いよりよい医療従事者になることを目指し、 比がほぼ同等であることが特徴です。 また、 全員が水泳 主にシミュレーション教育の手法を用いて手技を中心 経験者というわけでなく、 毎年新入部員には初心者が多 とした臨床医学全般を学習するサークルです。活動拠 くいます。 水泳経験者の上級生の指導によって部員全員 点を東北大学クリニカル・スキルスラボ (SIMSTAR) が泳げるようになり、 水泳を楽しめる部活です。 マネー に置いていることがサークル名の由来です。 メンバーは ジャーとして部活に携わっている部員も多くいます。 総勢30名、本学医学科の1年生から5年生で構成さ 医学部弓道部 3年振りに東医体優勝杯を奪還 き時間に自主練習を行うなど、部員一人ひとりが大会 や昇段審査に向けに工夫し、協力し合いながら弓道に 取り組んでいます。 約半数は初心者からのスタートでしたが、経験者と 色ない活躍を見せる部員も少なくありません。部活 星陵アンサンブル 病院や学会などさまざまな場で 演奏活動を展開 塩 市の坂病院主催のイベント、病棟でのコンサー トも本サークルの大切な活動です。音楽を聴きに外出 できない患者さんやスタッフさんに少しでも楽しい時 楽しい学生生活を送っています。環境にもメンバーに ています。 また、学会での演奏依頼もお引き受けしてい ます。今後も機会があれば演奏の場を増やしていきた 東医体弓道競技は参加者が700名を超え、毎年熱 いと考えています。 戦が繰り広げられています。 その中で勝ち続けることは 定期的な練習はありませんが、気の合う仲間と自由 に楽しめるのが本サークルの1番の魅力です。 簡単ではありませんが、 目標は連覇を達成することで 35 / 36 特徴といえます。 クラシックはもちろん、 ディズニーやジ ブリなどの曲も演奏します。 も恵まれた部活であると自負しています。 す。保健学科が挑む看学戦でも3連覇を目指し、部員 2015年夏、医学部弓道部は東日本医科学生総合 (SIMSTAR Club 代表 工藤 康) 間を過ごしてほしいという願いで演奏させていただい 以外にもさまざまなイベントを行い、交友を深めながら 2015 年東医体優勝 住民への心肺蘇生法の普及、 日本医学教育学会主催 のMedical Simulation Olympic(シムリンピック) を出せば可能です。昨年以上の結果を残していけるよ 2015 年東医体での部員の活躍 れています。今年度の主な活動は、上述のシミュレー ション教育による臨床手技・知識の学習のほか、地域 一丸となって日々鍛錬を重ねています。 (医学部弓道部 主将 高村 有慧) (星陵アンサンブル 東 いぶき) 定期演奏会から 星陵アンサンブルは、星陵地区の学生を中心とする 体育大会(東医体) にて優勝杯奪還を果たしました。5 音楽系のサークルです。医学部、歯学部の学生が大半 連覇を達成した2012年から3年振りの優勝となりま を占めますが、他学部生、大学院生も所属しており、現 した。 在の部員は80名ほどです。 現在、部員は総勢47名(医27、保18、他2)。週3回 主な活動は年2回の定期演奏会です。弦楽器、管楽 の公式練習では、短時間集中型の質の高い練習を心が 器の組み合わせはもとより、 ピアノ四重奏(1台8手) と けています。 また、24時間利用できる道場を活用し空 いった珍しい編成などに取り組めるのが本サークルの STUDENT 学生たちの活躍 リトリート大学院生研究発表会 第9回リトリート大学院生研究発表会 2016年1月23日、第9回リトリート大学院生研究発表会が開催され ました。本研究発表会は、東北大学大学院医学系研究科の大学院学 生が実行委員会を組織し、企画・運営の一切を行うものです。実行委 員は「若手が拓く医学研究の未来∼ 100周年からの第一歩∼」 を テーマに掲げ、多くの協議を重ねてきました。以下、写真も交えつつ、 石井直人教授からの挨拶では、 「回を重ねる度にど 当日の様子をお伝えしたいと思います。 んどん素晴らしい会になっている」とお褒めの言葉 をいただくことができました。 2016年1月23日、第9回リトリート大学院生研 運営する上で戸惑うことも多くあり、周囲にご迷 究発表会が開催されました。本研究発表会は、東北 惑をおかけすることも多くあったかもしれません。 大学大学院医学系研究科の大学院生が実行委員会 しかし、入念に準備を重ねることで、 『若手研究者が を組織し、企画・運営の一切を行っています。今年度 拓く医学研究の未来∼ 100周年からの第一歩』とい は「若手が拓く医学研究の未来∼ 100周年からの第 うテーマに恥じない、未来へとつながる素晴らしい 一歩∼」をテーマに、新しく完成した星陵オーディ 会をつくり上げることができました。 トリアムで実施しました。 (実行委員長 藤田 剛) 口頭発表会場となった2階の講堂は、星陵キャン パス最大規模のホール。事前準備の段階では、 「こん な広い会場での発表は緊張する」と演者から不安の 声も出ていましたが、そんな不安を感じさせない 堂々とした発表ばかりで、座長の進行のもと活発な ARCHIVE アーカイブ 議論が繰り広げられました。ポスター発表の方も大 盛況で、1階アトリウムを埋め尽くすほどの方にご 来場いただきました。皆さん真剣な眼差しで一つひ とつの発表をご覧になっていました。 また今年度は、112(口頭演題25題、ポスター発 表87題)という過去最大の演題数を記録し、リト リート史上はじめて保健学科看護学専攻の学生か らも発表がありました。会の規模だけでなく、内容 面でもレベルアップが見られた会となりました。 その後の懇親会は、分野や研究室の壁を越えた交 流が行われ大変有意義な時間となりました。最後の 写真:東北大学史料館提供 37 / 38 ARCHIVE アーカイブ PRESS RELEASE 月 日付 4 4/2 2015年度プレスリリース一覧 タイトル 胃癌のリスクを減らすサプリメント ー L-システインの効果は二日酔い改善だけではないー 発表者 飯島 克則 講師 分野 前嶋 隆平 医師 消化器病態学分野 中澤 徹 教授 眼科学分野 下瀬川 徹 教授 月 日付 10/19 タイトル 人工赤血球により低酸素ストレス下の胎児の発育不良を 予防することに成功 ー妊娠高血圧症候群の新治療に道ー 4/16 眼球内の篩状板の厚みを測定することに成功 ー緑内障の新しい診断基準の可能性ー 4/17 大震災後の福島県被災地域におけるめまい患者の増加 ー震災前後の神経耳科的疾患患者の変化ー 日高 浩史 准教授 長谷川 純 医師 耳鼻咽喉・ 頭頸部外科学分野 11/11 卵胞液成分によるDNA損傷誘導メカニズムの解明 ー卵巣がん発生にトランスフェリンが関わる可能性を発見ー 4/30 L-Pシャント術の高齢者水頭症への効果を世界で初めて立証 森 悦朗 教授 高次機能障害学分野 11/13 血球減少を伴う先天性疾患の新たな原因遺伝子を発見 ー病態解明と治療法開発へー 5 5/25 "なにも無いこと (ゼロ)"が分かる ーサルの大脳皮質にゼロを表現する細胞を発見ー 生体システム生理学 分野 11/19 8 8/10 パーキンソン病の重篤度を MRI で可視化する ーパーキンソン病の早期診断に向けてー 医用画像工学分野 11/26 8/17 8/31 9 9/5 9/15 10 39 / 40 「太っていくにつれて中性脂肪が上がる」 メカニズムを解明 虫明 元 教授 奥山 澄人 元助手 (現:将道会総合南東北 病院の脳外科医) 小山内 実 准教授 菊田 里美 さん 片桐 秀樹 教授 宇野 健司 助教 医学系研究科・医学部 星陵オーディトリアム落成式・記念講演 医学系研究科・医学部 −酸化ストレス防御因子が鎌状赤血球症の炎症および組織障害を改善するー 糖尿病代謝内科学分野 11/5 12 2 Nadine Keleku-Lukwete (大学院博士課程) 山本 雅之 教授 (医化学分野) 長期的運動による糖尿病性腎症改善とそのメカニズムを解明 ー酸化ストレスと糖化ストレス軽減効果ー 伊藤 大亮 助教 9/22 光るナノ粒子を使い、 がんの性状を高精度診断する方法の開発 ー手術後のがん再発リスクを予測するがん組織診断へ向けてー 権田 幸祐 教授 (医用物理学分野) 9/28 がん転移に対する新規治療法の開発 ー次世代型抗体開発技術キャスマブ法の応用ー 加藤 幸成 教授 10/5 Muse細胞がもたらす医療革新 ー動物モデルにおいて脳 塞で失われた機能の回復に成功ー 出澤 真理 教授 (細胞組織学分野) 10/6 遺伝性筋疾患を引き起こす遺伝子変異を発見 ー RNA結合タンパク質遺伝子の変異が封入体ミオパチーの原因となるー 清元 秀泰 教授 宮城地域医療支援 寄附講座 大内 憲明 教授 (腫瘍外科学分野) 金子 美華 准教授 地域イノベーション 分野 冨永 悌二 教授 (神経外科学分野) 中山 啓子 教授 (細胞増殖制御分野) 若い女性への乳がん検診の標準化と普及へ向けてー ー 3 ー 母親の偏った多価不飽和脂肪酸摂取は仔マウスの脳形成不全と 過剰な不安を引き起こすー ミトコンドリア病に対する新 規 治 療 薬の開 発−新 規 化 合 物 MA-5はミトコンドリア病モデルマウスの寿命を延長させる− 東北大学病院 産婦人科 大内 憲明 教授 八重樫 伸生 教授 豊島 将文 助教 新堀 青木 笹原 中山 腫瘍外科学分野 婦人科学分野 哲也 准教授(遺伝医療学分野) 洋子 教授(遺伝医療学分野) 洋二 准教授(小児病態学分野) 啓子 教授(細胞増殖制御分野) 大隅 典子 教授 発生発達神経科学 酒寄 信幸 元博士研究員 分野 (現 福島県立医科大学) 阿部 高明 教授 病態液性制御学分野 青木 正志 教授(神経内科学分野) 筋変性疾患ジスフェルリン異常症を引き起こす 遺伝子群 の解明 −遺伝性ミオパチーの病態解明に向けて− 12/30 クッシング病の新規治療薬の開発 ーレチノイドX受容体アゴニストの有効性の検証ー 菅原 明 教授 分子内分泌学分野 2/3 膠芽腫に対する新たな治療法の開発 ーポドプラニンに 対するキメラ遺伝子改変T細胞受容体T細胞療法ー 加藤 幸成 教授 地域イノベーション 分野 2/3 高齢者における歩きスマホの危険性 ースマホ操作と歩行への注意は左右の脳で別々に処理されるー 竹内 直行 院内講師 肢体不自由リハビリ テーション科 2/8 縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチーを対象としたN-アセチ ルノイラミン酸の第Ⅱ/Ⅲ相試験(医師主導治験) を開始 青木 正志 教授 神経内科学分野 2/10 音楽で運動後の心疾患リスクを減らす可能性 ー音楽は運動後の副交感神経活動の低下を和らげるー 3/15 軸性脊椎骨幹端異形成症の原因遺伝子を発見 ー 網膜色素 変性症、 骨系統疾患の発症機構解明や新治療法の開発に道ー 3/18 iPS細胞とゲノム編集技術を用いて 筋萎縮性側索硬化症 (ALS) の病態モデルを構築 −病態の全容解明へと前進、 新薬開発に期待− 青木 正志 教授 (神経内科学分野) 青木 洋子 教授 (遺伝医療学分野) 験(JSTART) 分野 12/14 鈴木 未来子 講師 (ラジオアイソトープセンター) 9/18 世界初・日本発:超音波検査による乳がん検診のランダム化比較試 妊娠中の脂質摂取が仔マウスの脳形成と情動に与える影響 (大学院博士後期課程) 星陵オーディトリアム報道機関向け内覧会 鎌状赤血球症の創薬標的を同定 11 発表者 3/22 東北大学大学院医学系研究科女子大学院生奨励賞(七星賞) の創設ならびに第一回受賞者の決定について 新堀 哲也 准教授(遺伝医療学分野) 青木 洋子 教授(遺伝医療学分野) 小川 佳子 助教 上月 正博 教授 内部障害学分野 西口 康二 准教授 視覚先端医療学寄付 講座 青木 正志 教授 神経内科学分野 医学系研究科・医学部 ARCHIVE アーカイブ AWARD 月 4 MEDIA 2015年度受賞者一覧 受賞・表彰 日本学士院賞 6 伊藤 貞嘉 教授(腎・高血圧・内分泌学分野) 日本細菌学会浅川賞 赤池 孝章 教授(環境保健医学分野) 12th Asian Congress of Nutrition “Young Investigator Award 日本緩和医療学会学術大会 最優秀演題賞 佐藤 一樹 助教(緩和ケア看護学分野) 岩淵 正博 さん(緩和ケア看護学分野 大学院生) 日本東洋医学会学術総会 日本東洋医学会奨励賞 高山 真准 教授(総合地域医療教育支援部) 日本東洋医学会学術総会 会頭賞 小嶋 崇史 さん、 鈴木 祥恵 さん、 那波 大輔 さん、 中野 雄介 さん(医学科学部生) 日本ヒト脳機能マッピング学会 奨励賞 日本心臓リハビリテーション学会 YIA(Young Investigator Award)最優秀賞 日本医学教育学会大会 医学生シムリンピック2015 8 10 11 日本肝胆膵外科学会 理事長賞 日本肥満学会 YIA (Young Investigator Award) 12 1 3 9 10 11 11 12 16 16 17 17 18 22 23 28 30 5 1 2 9 14 15 23 23 23 金澤 正範 さん(循環器内科) 24 25 31 6 4 7 前田 晋平 先生(消化器外科学分野) 10 14 鈴木 亨 さん (糖尿病代謝内科学分野 現山形市立病院済生館) 18 23 7 1 1 15 15 15 佐藤 一樹 助教(緩和ケア看護学分野) 16 17 山田 哲也 准教授(糖尿病代謝内科学分野) 日本公衆衛生学会 奨励賞 遠又 靖丈 講師(公衆衛生学分野) 日本てんかん学会 JUHN AND MARY WADA 奨励賞 加藤 量広 先生(現 石巻赤十字病院神経内科) 大沢 伸一郎 先生(神経外科学分野) 17 18 20 23 27 28 29 渡辺 秀典 助教(生体システム生理分野) DADDY MATA-MBEMBAさん (放射線診断学分野教育研究支援者) 30 31 31 8 5 日本てんかん外科学会 優秀ポスター賞 二宮 敦彦 さん(医学科学部生) 11 てんかん治療研究振興財団 平成27年度研究褒賞 神 一敬 准教授(てんかん学分野) 加藤 量広 医師(神経内科学分野) 14 ※広報室へ受賞の連絡をいただいた方のみ掲載しております。 41 / 42 9 王 凱 さん(脳機能開発研究分野 大学院生) 日本行動医学会学術総会 優秀演題賞 北米放射線学会 RSNA2015 Trainee Research Prize 8 八木橋 真央 さん(行動医学分野 大学院生) 草野萌 さん、 工藤康 さん、 千葉優人 さん (医学科学部生) 名前 役職 タイトル 媒体名(掲載面) 新 聞・雑 誌 等 15 蘇 晶 非常勤講師(行動医学分野) リバネス研究費 ビクトリノックス脳科学賞 7 13 小室 葉月 さん(行動医学分野大学院生) 日本医師会 医学研究奨励賞 4 佐藤 康弘 助教(心療内科) 日本行動医学会学術総会 最優秀演題賞 東北緩和医療研究会 優秀演題賞受賞 日 遠又 靖丈 助教(公衆衛生学分野) 伊藤 貞嘉 教授(腎・高血圧・内分泌学分野) 日本心身医学会総会 最優秀演題賞 月 出澤 真理 教授(細胞組織学分野) アメリカ高血圧学会 Distinguished Scientist Award(Robert Tigerstedt Award) 日本心身医学会総会 最優秀演題賞 7 鈴木 雅洲 名誉教授 文部科学大臣表彰「科学技術賞・研究部門」 PPSSC (the Pan Pacific Symposium on Stem Cells and Cancer Research) 2015 Everfront Award 5 受賞者(所属) 11 15 松井 広 准教授 科学の泉 こころの源を探して① 脳活動との因果関係探る 河北新報(3) 松井 広 准教授 科学の泉 こころの源を探して② 見えぬ実験結果 行動頼み 河北新報(3) 松井 広 准教授 科学の泉 こころの源を探して③ 細胞活動 光で自在に操作 河北新報(3) 伊藤 修 准教授 健康の医学教室 運動療法の継続で再発を予防し寿命を伸ばす 河北ウィークリーせんだい(12) 松井 広 准教授 科学の泉 こころの源を探して④ グリア細胞 脳機能支える 河北新報(3) 松井 広 准教授 科学の泉 こころの源を探して⑤ 筋肉の動き 他者実感する 河北新報(3) 岩瀬 涼香 医学部生 3大学で落語会 落後者なく3回目 東北大・東北学院大など 「同盟」 朝日新聞(22) 松井 広 准教授 科学の泉 こころの源を探して⑥ 物質が織りなす模様に宿る 河北新報(3) 飯島 克則 講師 下戸の飲酒 胃がん注意 東北大・飯島講師ら解明 発がん物質長く滞留 アミノ酸摂取で低減効果 河北新報(27) 進歩「解剖」 の品続々 医は仁術展の展示着々 多賀城・東北歴博18日開幕 河北新報(27) 医学部 浅井 篤 教授 キャンパス発 医療倫理 映画が教材 読売新聞(32) 中澤 徹 教授 東北大、緑内障の早期発見に光 日経新聞(38) 黒澤 一 教授 歩きたばこダメ 仙台市にも条例 市議会が骨子案 罰則は見送り ほかの指定市制定ずみ「認識甘い」 指摘も 朝日新聞(29) 荒井 陽一 教授 トイレの悩み、相談してみませんか? 河北新報(18) 押谷 仁 教授 エボラ出血熱流行地で活動 感染症対策遅れに危機感 毎日新聞(16) 日高 浩史 准教授 めまい患者震災後急増 福島の津波被害地調査 長期間のストレス原因か 河北新報(30) 下川 宏明 教授 狭心症に超音波治療開始 毎日新聞(21) 高山 真 准教授 東北大学での卒後教育の現状と将来ー地域と大学を結んだ臨床研究を世界へー 日経メディカル(10) 森 悦朗 教授 認知症起こす 「特発性正常圧水頭症 腰椎シャント術効果立証 患者の自立度改善に差 脳傷つけぬ利点も 小川 真紀 大学院生 国松 志保 講師 高齢ドライバー 事故防ぐため緑内障検査を 後藤 えり子 看護師長 災害時 看護師にも声かけ 読売新聞(28) 再生医療参入 20年度の事業化 日経新聞(13) 賀来 満夫/富田 博秋 教授 ネパール大地震 感染症対策と心のケアを ちらしなどで予防8 ヵ条 大地震の経験踏まえ東北大が支援 河北新報(19) 黒澤 一 教授 公共施設の対策 受動喫煙防止へ「市民に啓発を」 河北新報(23) 虫明 元 教授 虫明 元 教授 サルの脳細胞「ゼロ」認識 東北大、 ヒトにも存在か 日経新聞(42) 松田 実 准教授 認知症正しく理解を 静岡で公開講座 ケア重要性訴え 静岡新聞 東北大研究チーム 予防精神医学寄附講座 これから につながる学びが楽しい 「ゼロ」 の概念サル認識か 東北大学グループ、実験で発見 特定の細胞反応 河北新報(25) リビング仙台(1) 朝日新聞(17) 河北新報(23) 心もエクササイズ 被災者対象に研修会 河北新報(25) 黒澤 一 教授 健康寿命を延ばすべく、多領域で早期の積極的リハを実践 内部疾患のリハビリも広がってきている ドクターズキャリア2015年6月号 毎日新聞(13) 押谷 仁 教授 MERS隔離1300人超 韓国、予防で230校休校 日本、医療機関に注意喚起 山田 哲也 准教授 糖尿病 早期発見 血糖値調節を 読売新聞(31) 賀来 満夫 教授 指定医療機関に入院 MERS初動対応を決定 日経新聞(38) 青木 正志 教授 難病ALS 解明手がかり 進行の抑制めざし薬開発 グルタミン酸の過剰が原因か 日経新聞(25) 中島 一敏 講師 MERS強まる警戒 中東発 25 ヵ国で死者458人 感染力 環境中で維持 韓国 変異見つからず 朝日新聞(32) 賀来 満夫 教授 MERS対処学ぶ 仙台・医師ら研修 河北新報(14) 中澤 徹 教授 緑内障の最新情報 患者急増 失明原因1位に 早期の発見・治療 心掛けて 河北新報(23) 齋木 佳克/後藤 均 教授/講師 受けよう!腹部エコー検査 腹部大動脈瘤 下瀬川 徹 研究科長 国方 彦志 准教授 目に異常を感じたら受信を 多様な症状 進行に個人差 見えなくなる網膜の病気 河北新報(21) 鈴木 雅洲 名誉教授 東北大病院100年 第1部医師① 宿った命 「最高の贈り物」 日本初の体外受精 鈴木雅洲 (1921 ∼) 読売新聞(35) 東北大病院100年 第1部医師② 元気な姿 親たちに希望 小児難病の手術開発 西森夫 (1922 ∼ 2008) 読売新聞(34) 笠井 憲雪/末田 輝子 名誉教授/職員 実験動物から命の意味問う 東北大医学部舞台に児童書 飼育員の奮闘描く 河北新報夕刊(3) 富永 忠弘 元教授 東北大病院100年 第1部医師③ 浜への愛 生き続ける へき地医療18年 富永忠弘 (1927 ∼ 2013) 読売新聞(32) 黒川 利雄 名誉教授 東北大病院100年 第1部医師④ 救える命 見つけに行く 日本初 がん集団検診 黒川利雄 (1897 ∼ 1988) 読売新聞(31) 里見 進 総長 東北大病院100年 第1部医師⑤ 元気に生きて恩返しを 日本初の脳死臓器移植 里見進 (1948 ∼) 読売新聞(29) 西 森夫/仁尾 正記 名誉教授/教授 「先端医療 一層の高みを」 東北大病院100周年 河北新報(23) 日経新聞(31) 大隅 典子/富田 博秋 教授 記憶と心 脳科学で探る 東北大と本紙 サイエンス講座 ノーベル賞 利根川氏講演 高校生・大学生らと討論も 読売新聞(30) 中里 信和 教授 心臓病を早期に発見 コニカミノルタなど 病院向け装置 日経新聞(13) 大内 憲明 教授 胃がん検診、 50歳以上に引き上げへ 早ければ来春にも 朝日新聞 大内 憲明 教授 胃がん検診に内視鏡推奨…厚労省方針、 エックス線との選択に 読売新聞 大内 憲明 教授 胃がん検診、 2年に1回「内視鏡」 を推奨へ 読売新聞 大内 憲明 教授 <胃がん検診>内視鏡検査も実施へ 厚労省検討会が提言 毎日新聞 大内 憲明 教授 胃がん検診に内視鏡推奨 厚労省検討会、乳がんはマンモ単独も 日経新聞 海野 倫明 教授 再発減へ術前に化学療法 全国で比較試験を進行中 河北新報(25) 小山内 実 准教授 パーキンソン病 重度化を可視化 東北大 早期診断に期待 河北新報(23) 小山内 実 准教授 パーキンソン病診断の手がかり 東北大・徳島大、早期発見へ可能性 朝日新聞(21) 小山内 実 准教授 パーキンソン病 脳画像で診断 マウス実験、早期発見に道 日経新聞(30) 賀来 満夫 教授 MERS対策 家庭で実践 東北大チーム冊子作成 症状説明、 トイレ消毒など具体例紹介 河北新報夕刊(3) ARCHIVE アーカイブ 月 日 8 19 24 26 9 3 7 10 10 10 11 13 20 21 28 28 10 2 3 14 15 16 20 24 24 25 25 25 25 30 30 11 5 5 5 5 5 6 6 6 6 6 6 6 11 11 13 24 24 25 25 25 25 25 25 25 25 26 27 27 29 12 1 3 43 / 44 名前 役職 タイトル 媒体名(掲載面) 中里 信和 教授 パーソン 症状理解し適切な治療を 化学工業日報 中里 信和 教授 てんかん患者の社会参加を考える 病気への理解進まず 就職、結婚などでも差別 自分の発作 を詳しく知ろう 公明新聞(3) 片桐 秀樹 教授 脳から血中蓄積指示 肥満者の中性脂肪増加 動脈硬化の予防役に道 東北大が解明 河北新報(27) 下瀬川 徹 研究科長 星陵オーディトリアムを公開 地域と大学をつなぐ施設に 東北大学医学部 建設新聞(12) 下瀬川 徹 研究科長 開設100年記念ホールが完成 東北大医学部 河北新報(12) 上月 正博 教授 健康の医学教室 深刻な 「運動不足病」健康への影響は喫煙に匹敵 河北ウィークリーせんだい(20) 石井 正 教授 被災地に診療所 13%休廃止 中日新聞夕刊他、 共同通信社配信 石井 正 教授 岩手、宮城、福島 43市区町村の診療所 震災後13%休廃止 東奥日報 石井 正 教授 3県被災地 診療所13%が休廃止 岩手日報 賀来 満夫 教授 死者4人 安否不明15人 引かぬ水 避難5600人 関東・東北豪雨 朝日新聞(1) 賀来 満夫 教授 衛生悪化 感染症の恐れ 浸水被災地 破傷風など6種類 毎日新聞(26) 菅原 準一 教授 米で学んだ 「心のケア」 次は助ける側 思い新た 震災で被災した看護学生8人、災害看護の研修 朝日新聞(25) 上月 正博 教授 手軽にできる運動指南 「安静」が危ない!1日で2歳も老化する 河北新報(21) 大隅 典子/橋本 和貴 教授/医学部生 最新脳科学で 「記憶」解説 サイエンス講座 利根川氏ら語る 読売新聞(29) 中里 信和 教授 仙台で17日てんかんシンポ 河北新報(21) 石井 正 教授 災害時の医療探る 盛岡で日本医学放射線学会 岩手日報 中澤 徹 教授 アイバンク 理解深めて 仙台・セミナー 角膜提供呼び掛け 河北新報(22) 石井 正 教授 横倉 俊二 講師 東北大学 「南海トラフ巨大地震」 に医療はどう備える? 毎日新聞(23) 低酸素胎児の発育不良 人口赤血球で改善 精神・神経医療センターなど 日刊工業(21) 栗山 進一 教授 東北大 仮設でアレルギー調査 未成年対象 石巻できょうから 毎日新聞(23) 栗山 進一 教授 カビ・ダニ・アレルギー 未成年対象に初の検診 仮設住宅の健康調査 ぜんそく症状など増加 石巻日日新聞(1) 栗山 進一 教授 仮設住宅のカビ 健康影響を調査 石巻、未成年対象に 日経新聞(30) 陳 進志 准教授 視覚障碍者の社会参加探る 支援センター 10周年 仙台で来月3日講演 河北新報(14) 下瀬川 徹 研究科長 東北大医学部100周年迎える 記念ホール「星陵オーディトリアム」完成 仙台経済界 片桐 秀樹 教授 脳が体重を決める! 早めの糖尿病を重篤化させない 仙台経済界 大隅 典子 教授 サイエンス講座紹介下 東北大3氏講演 海馬は 「短期思い出の棚」 読売新聞(26) 富田 博秋 教授 サイエンス講座紹介下 東北大3氏講演 つらい記憶 振り返り重要 読売新聞(26) 大内 憲明 教授 乳がん発見率 マンモグラフィー併用 超音波検査で1.5倍 東北大、40代7万3000人調査 東京新聞夕刊(8) 大内 憲明 教授 マンモ+エコーで乳がん発見率1.5倍 40代7万人を調査 東北大 朝日新聞夕刊(2) 大内 憲明 教授 超音波併用 発見1.5倍 乳がん検査 マンモ補う 毎日新聞夕刊(1) 大内 憲明 教授 乳がん発見率1.5倍 東北大 検診、X線・超音波併用で 日経新聞夕刊(5) 大内 憲明 教授 マンモ+超音波検査 乳がん発見率1.5倍に 東北大、40代女性調査 中日新聞夕刊(3)他共同通信社配信 大内 憲明 教授 乳がん検査に超音波 マンモと併用で発見1.5倍 毎日新聞(26) 大内 憲明 教授 乳がん検診、X線と超音波併用で発見率1.5倍 日経新聞(38) 大内 憲明 教授 乳がん 超音波検査併用で発見増 7万人調査 マンモ単独の1.5倍 読売新聞(33) 宮城 大内 憲明 教授 乳がん 超音波検査併用で発見増 7万人調査 マンモ単独の1.5倍 読売新聞(37) 中央 大内 憲明 教授 マンモ+エコー 40代発見率1.5倍 乳がん 若年層の早期発見に光 東北大大学院教授ら 産經新聞(28) 大内 憲明 教授 超音波乳がん検診 「介入群」発見率1.5倍 東北大が臨床試験 日刊工業新聞(29) 大内 憲明 教授 マンモグラフィーと超音波併用 乳がん発見率1.5倍に 東北大 40代、7.3万人調査 四國新聞(3)他、 共同通信社配信 大内 憲明 教授 エコー併用で乳がん発見率が上昇 「J-START」結果が公表 MTJ(2) 大内 憲明 教授 エコー併用で乳がん発見率が上昇 じほう 中里 信和 教授 あなたを癒やす医心伝身 けいれんがないため周囲から気づかれない 「複雑部分発作」 週刊ポスト 大内 憲明 教授 日本人の乳癌検診、 マンモ+超音波で感度上昇 日経メディカル 鈴木 雅洲 名誉教授 鈴木雅洲氏死去 東北大名誉教授 国内初の対外受精 94歳 河北新報夕刊(1) 鈴木 雅洲 名誉教授 鈴木雅洲氏死去 東北大名誉教授 国内初の対外受精 94歳 河北新報(1) 鈴木 雅洲 名誉教授 鈴木雅洲さん死去 不妊治療 大きな功績 子を望む患者に希望 河北新報(31) 鈴木 雅洲 名誉教授 鈴木 雅洲 名誉教授 鈴木 雅洲 名誉教授 鈴木 雅洲 名誉教授 鈴木雅洲さん死去 国内初、体外受精出産成功 94歳 読売新聞(36) 鈴木 雅洲 名誉教授 国内初の体外受精 朝日新聞(36) 鈴木 雅洲 名誉教授 日本初の体外受精 日経新聞(47) 福土 審 教授 摂食障害の治療拠点 東北大病院 相談受け、医療機関に助言 読売新聞(32) 阿部 高明 教授 ミトコンドリア病に治療薬 臨床使用18年にも 正常な働き促す 東北大院・阿部教授グループ 河北新報(30) 阿部 高明 教授 東北大、 「ミトコドリア病」 に効用示す物質発見 日経新聞(42) 福土 審 教授 ストレス防いで 〝快腸〟 な毎日を 講演「腸と脳の不思議な関係」 神戸新聞(22) 大内 憲明 教授 鈴木 雅洲 名誉教授 鈴木雅洲さん死去 体外受精出産 国内初成功 94歳 「家族与えてくれた人」 鈴木雅洲さん死去 元患者から感謝の声 「マンモグラフィ検査+超音波検査」 でがん発見率は1.5倍に 鈴木雅洲先生を悼む 不妊治療 信念ぶれず 12 17 20 24 26 27 30 1 6 7 10 11 11 12 17 18 21 22 22 25 25 26 28 29 31 31 31 2 2 4 4 5 8 9 10 10 10 10 11 12 12 12 16 16 17 17 17 18 毎日新聞(27) 24 読売新聞(31) 河北新報(4) 9 15 河北新報(1) 対がん協会報 日 10 日経デジタルヘルス 眼の病気学ぶ市民健康講座 仙台で400人参加 (河北春秋) 月 26 26 3 4 6 7 8 10 11 11 14 名前 役職 タイトル 媒体名(掲載面) 大隅 典子 教授 賢い子どもへの第一歩 青魚摂取 胎児から 東北大研究グループ助言 妊婦にお勧め 脳活性手助け 河北新報夕刊(3) 中里 信和 教授 てんかん 正しく理解を 治療で8割 発作抑制 本人に自覚ない場合も 毎日新聞(18) 皮膚や骨髄に存在 「Muse細胞」 肝臓の修復・再生に関与 手術後の回復へ応用期待 岩手医大、 東北大など解明 河北新報(3) 医学系研究科 大内 憲明 教授 マンモグラフィー推奨年齢 日本 40以上2年に1回 超音波併用も 読売新聞夕刊(11) 青木 洋子 教授 東北大病院100年 初の女性教授(2015年) 「壁」打破に先人の支援 読売新聞(31) 森 悦朗 教授 突発性正常圧水頭症の治療 腰に針 脳脊髄液抜く 読売新聞夕刊 鈴木 雅洲 名誉教授 体外受精 国内初成功 河北新報(22) 大内 憲明 教授 乳がん早期発見 超音波活用探る マンモグラフィーと併用で効果の報告 40愛も見つけやすく 日経新聞(12) 菅原 明 教授 東北大、 クッシング病治療薬の候補化合物を発見 日刊工業 菅原 明 教授 クッシング病の新薬候補を発見 日刊薬業(7) 大隅 典子 教授 サラダ油成分 マウス胎児に影響 朝日新聞(21) 虫明 元 教授 サル 生態や能力解明進む ゼロの概念理解 反応する脳細胞 読売新聞(35) 藤原 幾麿 教授 <持時論> 小児患者の自立支援を 1型糖尿病 河北新報(5) 大内 憲明 教授 乳がん治療・支援の最前線 効果的な超音波併用 東京新聞(11) 小林 厳 卒業生 <気軽にトーク>私の願い事 日中友好の懸け橋に 河北新報夕刊(1) 嘉山 孝正 卒業生 第65回河北文化賞贈呈式 東北から発信続ける 河北新報(8) 大内 憲明 教授 マンモグラフィ検診の課題、克服なるか 40代の検査精度高める研究 山口新聞(12)他共同通信社配信 大内 憲明 教授 乳がんマンモ検診 40代の検査精度向上に光 超音波併用で発見率向上 秋田さきがけ(16)他共同通信社配信 大内 憲明 教授 40代の乳がん検診 精度向上へ 進む研究 マンモに超音波追加 発見率1.5倍 拾い過ぎの課題も 河北新報(21) 大内 憲明 教授 乳がん発見へ有望研究 超音波併用で精度向上 高知新聞(19) 鈴木 雅洲 名誉教授 追悼抄 不妊に悩む患者を救う 読売新聞(13) 大内 憲明 教授 乳がん検診マンモグラフィ 40代の精度向上へ光 超音波併用発見率1.5倍 新潟日報(16)他共同通信社配信 大内 憲明 教授 マンモグラフィ 40代検査 精度向上へ研究着々 宮崎日日新聞(11)他共同通信社配信 大内 憲明 教授 乳がんマンモグラフィ検診 超音波併用で精度向上へ 大内 憲明 教授 超音波で克服なるか マンモ検診、精度に課題 四国新聞 大内 憲明 教授 マンモの課題克服なるか 乳がん検診40代で精度やや低下 山陽新聞(8) 一郎 教授 「メタボ県」返上します HPや講演会 実情周知 生活改善促す 黒澤 一 教授 COPD リハビリで呼吸困難改善 山梨日日新聞(13) 大内 憲明 教授 マンモ検診精度向上へ 愛媛新聞 大内 憲明 教授 40代の精度克服なるか 北海道新聞 藤森 研司 教授 大病院の実績 開示義務 受診内容 患者が比較 厚労省方針 非公表は診療報酬減 日経新聞(1) 大内 憲明 教授 マンモグラフィ課題克服を 熊本日日新聞(21) 大内 憲明 教授 乳がん超音波で早期発見 沖縄タイムス (11) 仙台・あの日 昭和の一葉 学都仙台―東北帝国大学医学部 河北新報夕刊(6) 医学部 城新聞(15)他共同通信社配信 河北新報(16)) 一郎 教授 スマート健民会議設立「脱メタボ」推進 知事ら呼び掛け 県庁で記念講演会 河北新報(17) 黒澤 一 教授 COPDのリハビリ 呼吸や運動機能を改善 埼玉新聞(15) 大内 憲明 教授 課題克服へ大規模研究 室蘭民報(12) 石井 正 教授 災害医療 備え大切 愛媛新聞(21) 大内 憲明 教授 医療・健康 乳がん検診 精度向上目指し 若年は偽陽性多く 超音波併用で効果 毎日新聞(17) 黒澤 一 教授 息苦しさます 「COPD」 呼吸リハビリで改善 岩手日報(8) 塩飽 仁 教授 催し/小児がんテーマ、仙台で20日 河北新報(17) 大内 憲明 教授 マンモの課題克服なるか 40代の精度高める研究 中部経済新聞 医学部 仙台・あの日 昭和の一葉 学都仙台―東北帝国大学医学部付属病院 河北新報夕刊(6) 黒澤 一 教授 息苦しい 慢性閉塞性肺疾患 COPD リハビリでQOL改善 京都新聞(17) 伊藤 貞嘉 理事 健康講座 高血圧の話 放置は禁物 早期受診を 症状もなく忍び寄る病気 河北新報(21) 大内 憲明 教授 マンモグラフィ推奨年連 日本40歳以上2年に1回 読売新聞夕刊 大内 憲明 教授 課題克服なるか 40代精度上げる超音波の併用も 埼玉新聞(15) 後藤 昌史 教授 Meijiファルマ 細胞分離酵素で再生医療参入 2種類混合し効率回収 化学工業日報(1) 一ノ瀬 正和 教授 [医療ルネサンス] ぜんそく 吸入薬 適切に使用を 読売新聞(15) 賀来 満夫 教授 ジカ熱確認 国内流行の恐れ低く 蚊が媒介「夏に向け対策を」 毎日新聞(28) 黒澤 一 教授 肺疾患 リハビリで改善 呼吸楽に 生活の質向上 高知新聞(11) 黒澤 一 教授 喫煙による慢性閉塞性肺疾患 リハビリで息苦しさ改善 熊本日日新聞(21) 黒澤 一 教授 呼吸困難やうつ 運動機能を改善 COPDのリハビリ 山形新聞(10)他共同通信社配信 高山 真 准教授 漢方薬の適正な使用とは?-高山真・東北大学病院漢方内科准教授に聞くVol.1「特徴と漢方的病態の把握」 が m3.com 一郎 教授 東日本大震災5年 被災者の健康 医療不安続けば空洞化進む恐れ 朝日新聞(25) 石井 正 教授 東日本大震災5年 静岡の備え 災害医療 病院被災で受け入れ困難に 毎日新聞静岡版(27) 高山 真 准教授 高齢者に漢方薬、処方の留意点-高山真・東北大学病院漢方内科准教授に聞くVol.2 特定生薬の過剰を避ける m3.com 黒澤 一 教授 呼吸困難や運動機能改善 COPDのリハビリ 千葉日報(15) 高橋 明 教授 [時の人] 被災者癒やす演奏求め 河北新報(2) ARCHIVE アーカイブ 月 日 3 15 16 16 17 19 19 名前 役職 タイトル 媒体名(掲載面) 大内 憲明 教授 高山 真 准教授 医師も知っておきたい鍼治療-高山真・東北大学病院漢方内科准教授に聞くVol.3 ペイン・ 痛軽減での相談増える m3.com 松本 和紀 准教授 [医療ルネサンス] 震災5年 つなぐ教訓 心に重圧 医療・行政職員も 読売新聞(15) 後藤 昌史 教授 糖尿病 豚の細胞で改善 膵島移植 血糖値が低下 読売新聞(38) 下川 宏明 教授 両陛下 職員ねぎらい 東北大の企画展見学 読売新聞(33) 大内 憲明 教授 マンモの課題克服手応え 40代の乳がん検診精度向上狙い 超音波追加し検証 西日本新聞(9) 名言巡礼 国籍超えた 「惜別」 の証し 読売新聞日曜版(1) 「J-START」試験が与えるインパクトとは 日経メディカル 20 魯迅 5 30 富田 博秋 教授 (ドキュメンタリー番組) VTVベトナム国営テレビ 6 2 神宮 啓一 教授 「家庭の医学 −放射線治療−」 J:COM、CAT-V 黒澤 一 教授 「Nスタみやぎ」 政令市で仙台市だけ制定なし 歩きたばこ禁止条例 なぜ必要 TBC東北放送 賀来 満夫 教授 「おはよう日本」 韓国で感染広がる 「MERSコロナウイルス」 NHK総合 押谷 仁 教授 「報道特集」 MERS感染拡大!韓国で何が… 下川 宏明 教授 「みんなのニュース」 シリーズ東北大学④ 新システムで 心筋 賀来 満夫 教授 「クローズアップ現代」 MERS感染拡大 備えは大丈夫か? NHK総合 横倉 俊二 講師 「スーパー Jチャンネルみやぎ」 紫外線から目を守れ 白内障の原因にも… KHB東日本放送 佐藤 文俊 特任教授 「みんなのニュース」 ドクターサーチみやぎ 原発性アルドステロン症 仙台放送 大内 憲明 教授 「Newsi」 胃がん検診に内視鏡検査も推奨 TBS 齋田 トキ子 研究生 片桐 秀樹 教授 「てれまさむね」 濃度調節に自律神経のネット―ワークが関与 NHK総合 中里 信和 教授 「Out of the Shadow 100万人の病気 てんかん ― あなたは独りじゃない ―」 Datefm エフエム仙台 富田 博秋 教授 「マイあさラジオ」 災害と心の健康 災害と心の動き NHKラジオ第1 富田 博秋 教授 「マイあさラジオ」 災害と心の健康 心的外傷ストレス反応と健康 NHKラジオ第1 富田 博秋 教授 「マイあさラジオ」 災害と心の健康 コミュニティーが支える心の健康 NHKラジオ第1 出澤 真理 教授 「Nスタみやぎ」 医学生育てる 実習に必要な 「献体」 の現状 TBC東北放送 富田 博秋 教授 「マイあさラジオ」 災害と心の健康 被災者を支える人への配慮 NHKラジオ第1 富田 博秋 教授 「マイあさラジオ」 災害と心の健康 心の防災対策 NHKラジオ第1 「みやぎ645」 東北大学医学部100年 新ホールで式典 NHK総合 8 11 20 23 23 24 7 10 30 8 8 17 30 31 9 1 2 2 3 4 5 18 22 10 7 24 11 5 5 5 5 5 5 5 5 5 10 26 12 11 14 15 18 1 26 2 9 9 9 9 10 3 4 9 17 31 45 / 46 テ レ ビ・ラ ジ オ 医学部 クロージングメッセージ 「可能性に満ち れている場で大きく成長し 結束し世界に向かってください」 TBS 塞 救命率アップ 戦後70年スペシャル「女たちの赤紙」 仙台放送 分子薬理学分野 教授 柳澤 輝行 BS-TBS 齋田 トキ子 研究生 「Nスタみやぎ」 安保法案審議大詰め 戦争体験者の思いは… TBC東北放送 出澤 真理 教授 「Nスタ」 献体 医学生のために自分の体を… 「献体」申し出た男性の覚悟 TBS 出澤 真理 教授 「みんなのニュース」 Muse細胞 で再生医療に光!? 脳 仙台放送 栗山 進一 教授 「TBCニュース」 東北大学の研究グループ 仮設住宅の子どもの健康調査開始 TBC東北放送 大内 憲明 教授 「お昼のニュース (仙台)」 乳がん検診 40代女性 超音波併用で発見率1.5倍 NHK総合 大内 憲明 教授 「1時のニュース (全国)」 乳がん 超音波併用で発見率向上 NHK総合 大内 憲明 教授 「2時のニュース (全国)」 乳がん 超音波併用で発見率向上 大内 憲明 教授 「てれまさむね」 40代乳がん検査 超音波併用 発見率1.5倍 大内 憲明 教授 「JNNニュース (お昼)」 乳がん発見率 超音波活用で1.5倍に 厚労省研究班 TBS 大内 憲明 教授 「Nスタ」 超音波活用で 乳がん 発見率が1.5倍に 大内 憲明 教授 大内 憲明 教授 大内 憲明 塞治療など活用へ 世界74億人が6人を介するとつながっているという して、 ときに若者が嫌うことをいう義務を果たすこと NHK総合 事実があります。 日本列島ならおそらく3人でしょう。 を希望します。 「日本で生まれた『母子健康手帳』が NHK総合 閉じた日本で生まれた規範、たとえば「お天道様が 多くの国々で母 子の命を守る」 という記 事を読み、 TBS 見ているよ」は、地球号でも通用するはずです。です 母子手帳を発足させ、公衆衛生学初代教授で、 「がん 「スーパー Jチャンネル」 〝マンモ+超音波〟乳がん発見率1.5倍 早期発見に期待 テレビ朝日 「スーパー Jチャンネルみやぎ」 2つの検査を併用 乳がんの発見率1.5倍に KHB東日本放送 ので、同級生や同僚を大切にしてください。足らない の疫学」を打ち立てられた故瀬木三雄先生のことが 教授 「FNNニュース」 東北大研究チーム 乳がん検診で発見率1.5倍に フジテレビ 大内 憲明 教授 「みんなのニュース」 世界初の研究結果 乳がんの 発見率 向上に期待 阿部 高明 教授 「Nスタみやぎ」 東北大学大学院 阿部教授グループ 「ミトコンドリア病」治療薬 世界初の開発 福土 審 教授 「先どり きょうの健康」 過敏性腸症候群 下痢型と便秘型 NHK総合 福土 審 教授 「きょうの健康」 ストレスと腹痛・下痢・便秘「過敏性腸症候群とは?」 NHKEテレ 福土 審 教授 「きょうの健康」 ストレスと腹痛・下痢・便秘「過敏性腸症候群の治療」 NHKEテレ 石井 正 教授 福土 審 教授 「家庭の医学」 過敏性腸症候群 J:COM、CAT-V 井 教授 「みんなの家庭の医学」 【チーム医療】 で原因究明!治らない不調を解決する専門外来SP テレビ朝日 一郎 教授 「てれまさむね」 「脱メタボ」生活改善呼びかけ NHK総合 一郎 教授 「ミヤギテレビニュース」 全国ワースト2位 脱メタボを 官民連携 で ミヤギテレビ 一郎 教授 「みんなのニュース」 「脱メタボ県」へ 「スマートみやぎ健民会議」発足 仙台放送 一郎 教授 「Nスタみやぎ」 6年連続ワースト2位 脱メタボ目指し県が新組織 賀来 満夫 教授 菅野 武 助教 菅野 武 NEWSLINE ところ、失敗をかばいあってください。 ときに恥をさら 思い起こされました。 自分は謦咳に接することはでき 仙台放送 け出してください。若いときの恥はむしろ良き思い出 ませんでしたが、先生の素晴らしさを、学生時代何度 TBC東北放送 となります。 「山の上にまた山」 です。学び、究め、教え も、いろんな先生から聞かされました。教えてもらわ るの学びの習慣サイクルを回すために、疑問はその場 なければ、知ることもない世界へと導いてくれたおか NHK WORLD で質問し調べましょう。脳にいい情報の栄養を提供し ましょう。考えに考えて、種々の場面で勇気を奮い起 げ で、自 分 の 頭 で は「母 子 手 帳 瀬 木 先 生」です。 「創造的反復を恐れるな」 (オクタヴィオ・パス) とも こして、質問しましょう。 言われていますので、東北大学での活動の反復が創 何かをなすことは、批判されることでもあります。 造の域になるまで極めてほしいのです。 教 授は演 技 者、火 付け役でもあります。先 生 方は、 最後に、 この大学に入学を許され、育ててもらい、 TBC東北放送 東北大学医学の伝統、素晴らしさをもっと学生に向 活動の場をいただき去ってゆくものから。皆さんは 「TBCニュース (お昼)」 「ジカ熱」流行受け 仙台で対策会議 TBC東北放送 「消防隊だけが撮った0311」 フジテレビ かって語ってください。若者が嫌うもの三つ、説教、 素敵です。自信を持って世界で活躍してください。 助教 「ニュース シブ5時」 海外から被災地へ 私も医師になりたい NHK総合 菅野 武 助教 「てれまさむね」 東日本大震災5年 医師 菅野武さん 新たな使命を胸に NHK総合 ました。若者におもねっています。世代が異なる人間 菅野 武 助教 「おはよう日本」 震災で生と死を見た医師はいま NHK総合 は学生とは同じ時間と環境を共有できないと覚悟 栄二 昔話、自慢話。 これを見て、自分は大いに反感を覚え 参考サイト「なぜ薬理学を学び、教えるのか」 http://ir.library.tohoku.ac.jp/re/handle/10097/53883
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