序章 ペ ッ ト は 人 の 心 を 癒 す だ け で な く 、飼 う こ と で の 病 気 の 療 法 効 果 も 認 め ら れ 、 近年ペットを家族の一員として扱うことが私たちの心に定着してきている。最 近では様々な種類のペット用品や人間へのサービスと同じようなペット関連サ ービスが充実し、以前に比べてペット産業は発達してきた。このように、ペッ ト は 単 な る ”ペ ッ ト ”と い う 存 在 で は な く な っ て き て い る 。 しかし、現在の日本のペット流通では、ブリーダーから飼い主の手に渡るま でに多くの仲介業者を通し、ペットをモノ(商品)として扱う傾向にある。悪 徳業者が近親相姦によって動物の必要以上の大量生産を引き起こした結果、売 れ残ってしまったペットたちは処分されるというのが現状である。取引による 利益を優先してしまうあまりに、ペットはモノではなく動物であるという意識 が 薄 れ て い る の で は な い か 。ま た 、消 費 者 の ペ ッ ト に 対 す る 責 任 感 の 薄 れ か ら 、 面倒をみきれなくなったからといって簡単に捨てるといった傾向が見られる。 これらのペット流通上の問題をはじめとするペットに関する諸問題の増加にも 関わらず、現在の日本の動物に対する法律はペット先進国と比べるとまだまだ 不十分だ。 このようにペットの命を軽視している現状の問題を解決するために、私たち は ペ ッ ト の ID 化 と 完 全 ブ リ ー ダ ー 制 を 提 案 し 調 べ る こ と に し た 。 尚、本稿は主要参考文献、並びに株式会社ペット・マーケット・サービシズ の 代 表 取 締 役 の 笹 間 健 史 氏 へ の イ ン タ ビ ュ ー ( 2 0 0 6 年 8 月 7 日 11 時 か ら 13 時 ) に 依 拠 し つ つ 、 今 後 の ペ ッ ト 流 通 の 在 り 方 に つ い て 考 察 を 進 め て い く 。 1 第1章 ペットと人 第1項 ペットの歴史(ペットブームに至るまでの経緯) 日本人は多くの動物と関わってきた。動物との関わりの歴史は、縄文時代に まで遡ることができる。狩猟において助けになる犬や、農耕において害獣とな るネズミなどを駆除してくれる猫やイタチのような小型肉食獣が珍重されてい たといわれている。 1 しかし、戦後は深刻な食料不足から鶏や兎など食料となる家畜が人気になっ た。ペットショップの前身である鳥獣店でも、昭和初期までは「鳴き合わせ」 2 の 流 行 に よ り 、十 姉 妹 や カ ナ リ ア 、ウ グ イ ス な ど が 人 気 だ っ た が 、終 戦 前 後 には食用になる鶏やヒヨコの扱いが大部分になったという。 3 50年代になると、郊外への住宅地の急激な展開を背景にして番犬用の犬の 需要が高まった。これが第1次ペットブームである。特に、スピッツのような 小 型 の 愛 玩 犬 で あ り な が ら 、よ く 吠 え て 、番 犬 と し て も 役 に 立 つ 犬 種 が 流 行 し 、 約10年間、高い人気を維持した。 高 度 経 済 成 長 期 に あ っ た 6 0 年 代 以 降 、番 犬 と し て 好 ま れ て い た 犬 種 に 替 わ っ て「豊かさの象徴」である小型室内犬の大ブームによる第2次ペットブームが 起こったが、それは団地に象徴される住環境の変化によってもたらされたもの である。代表例がおとなしくて飼いやすいマルチーズで、80年代には最高人 気種になった。 4 70年代頃から犬の放し飼いが少なくなったのは、規制が進んだことと、純 血種の浸透が大きく影響していると見られている。放し飼いの危険性が認識さ れ 、ま た 、室 内 で の 飼 育 が フ ェ ラ リ ア 5 など風土的伝染病からペットを守る方 法として浸透した結果だろう。このような意識の変化が、現在のペットブーム の基底部分を形作っていると思われる。 今日ペットの多くは家族として、パートナーとして、仲間として人の暮らし に密接に関わり、心癒され愛玩する相手、人と共生する存在となった。一方、 2 希少性のあるものをコレクションしたり、一般的な家庭で飼うには奇異・危険 な 生 き 物 な ど 、奇 妙 な 習 性 の あ る 動 物 6 が 好 ま れ る な ど 、ペ ッ ト を 玩 具 の よ う に考える傾向もある。 第2項 ペットブームによる変化 ペットブームによって様々なものがもたらされた。まず、たくさんの種類の 動物が日本に入ってきて色々な種類の動物が見ることができるようになったこ とだ。次に、動物に対する扱いが良くなったことだ。以前は、避妊や去勢もし なかったが、今では体調の変化に気を配るようになり、避妊や去勢の実施率も 上がりペットの寿命も延びている。いまや、ペットはペットではなく家族の一 員 に 近 い 存 在 で あ る 場 合 も 少 な く な い 。 そ し て 、「 ア ニ マ ル セ ラ ピ ー 」 7 が療 法として認識されるようになり、これがさらに広汎なペットブームを巻き起こ す結果となった。 第2章 外国と日本の動物販売の比較 次に、動物にも健全に生きる権利があるという考えが定着しているペット 先進国の現在の動物法やペット飼育環境を見ながら、日本と外国とを比較して いく。 第1項 外国の現状 イギリスでは約200年も前から動物愛護法が存在したが、犬が保護対象と なったのは、1835年法からである。イギリスの動物関連法は、1876年 の動物虐待防止法 8 、1 9 1 1 年 の 動 物 保 護 法 3 9 、1 9 5 1 年 の ペ ッ ト 動 物 法 10 、1962年の動物放棄禁止法 11 と販売や虐待の規制を追加しつつ進化 をとげてきた。動物保護法では、虐待の定義を「打つ、蹴る、重い荷物を引か せる、怒らせる、怖がらせる、冷たくあしらう、不適当な輸送に使う、動物同 士たたかわせる、毒物や有害物などを投与して不必要な苦痛を与える」として これらの行為を禁止し、1988年の改正のときには、有罪判決を受けた者か ら一定期間、あるいは一生動物を飼う権利を剥奪すると規定している。また5 1年のペット動物法では、ペットショップを認可制にし、動物が快適に過ごせ る環境についてもこまかく規定した。さらにここでは、離乳前の子犬の販売禁 止やワクチンの接種を義務づけ、違反すれば動物販売のライセンスを取り上げ るなどのきびしい罰則が定められた。これはさらに83年に再改正され、店舗 のショーウィンドーで子犬を大衆の目にさらすことも禁止した。また、イギリ ス に は 王 立 動 物 虐 待 防 止 協 会( R S P C A )1 2 と い う 動 物 愛 護 団 体 が 存 在 し 、 そこには400人近くもの虐待調査員 13 がいて動物虐待に対する通報を受け ると現地におもむき、指導を行ったり逮捕したりする力を持っている。このR SPCAの活動で注目すべきは24時間体制の動物病院で、イギリス国内に4 カ所、このほかに協力動物病院も40カ所あり、これらの病院では低料金での 診察を行っている。この病院の特徴は「低所得者層を対象に診療費を3割程度 安くしている」ことと「避妊・去勢手術を無料で行っている」こととなってい る。日本においても早急に整備すべき制度的枠組みであると言われている。 第2項 日本の現状(動物愛護法改正について) 2005年6月15日、政府への29,445人署名の請願がきっかけとな り 、 「 動 物 の 愛 護 及 び 管 理 に 関 す る 法 律 」( 以 下 、「 動 物 愛 護 法 」 と 表 記 す る ) が改正された。この改正により、特に動物取扱業の規制に関しては大きな前進 が図られた。動物取扱業者に「登録制」を導入し、登録せずに取扱いを行った 場合は罰金が課せられるようになり、また現行の届出制を登録制に移行し、悪 4 質な業者について登録及び更新の拒否、登録の取消し及び業務停止の命令措置 を設けた。つまり、動物の健康と安全の保持や飼育施設が国の基準に適してい ない場合は、登録が拒否され、また登録後もそのような状態になった場合は登 録が取り消されることになった。登録動物取扱業者についても氏名、登録番号 等を記した標識の掲示を義務付け、事業所ごとに動物取扱責任者を選任し、都 道府県知事等が行う研修会受講研修を受けることが義務付けられるようになっ た。また、動物取扱業の範囲も拡大され、代理・仲介業に法が適用されるよう になったため、インターネット販売や乗馬施設などの触れ合い施設もこの規制 対象となり、実態の把握と規制の網をかけることに期待が寄せられている。 動物の個体識別においても、個体識別措置及び特定動物の飼養等規制の全国 一律化をすることにより、人の生命等に害を加えるおそれがあるとして政令で 定める特定動物について、個体識別措置を義務付けた。動物の所有者を明らか にするための措置の具体的内容を環境大臣が制定し、特定動物による危害等防 止の徹底を図るため、その飼養又は保管について全国一律の規制を導入する。 危険動物の種は政令で指定されているものの、その飼育の許可は都道府県等の 条例に委ねられていたため、規制については地域格差が大きく問題となってい た。また施設が許可制であるために、動物の繁殖・死亡や移動については実態 が把握できていなかった。この問題はマイクロチップなどの個体識別装置によ り 個 体 登 録 制 と す る こ と が 予 定 さ れ て い る 。ま た 、罰 則 に お い て も 強 化 さ れ た 。 動物虐待の罪は、殺傷と飼育怠慢、遺棄の二つに分類され、水や食べ物を与え ず衰弱させる等の飼育怠慢の罪は罰金30万円から50万円に引き上げられ、 動 物 を 捨 て る 行 為 に 対 し て も 、罰 金 が 3 0 万 円 か ら 5 0 万 円 に 引 き 上 げ ら れ た 。 動物を科学上の利用に供する場合に、「科学上の利用の目的を達することが できる範囲において、できる限り動物を供する方法に代わり得るものを利用す ること、できる限りその利用に供される動物の数を少なくすること等により動 物を適切に利用することに配慮するものとする」という内容を加え、動物実験 において、以前から義務付けられていた1R(苦痛の軽減)に加え、2R(使 用数削減、動物を使わない代替法への切り替え)の3原則(3R)の理念を盛 5 り込んだ。しかし、改正後も未だ課題として動物虐待の定義や、愛護動物の範 囲、実験動物施設の届出制、動物愛護推進員制、改正後の内容を周囲に知って もらう方法など、いくつもの課題が次回改正への課題として残された。 その一つとして、日本には動物実験業者を取り締まる法律や動物園を取り締 まる法律が無い。改正後でも定義が曖昧なため、取締りを行うのが難しく、警 察も動けない状況にある。どんなに悲惨で無効な実験や動物園でも、停止命令 は出せないのが今の日本の現状である。欧米のペット先進国には動物実験や、 動物園を行うに当たって査察や登録の義務があり、営業停止の命令を下す事も 可能なのである。 今回のように法律が改正されてもそれを運用する行政の体制が整わない限り、 法律の実効性は期待できない。今後は、国が作る基本指針や、動物取扱業の遵 守基準の改正、実験動物の飼養保管基準の改正などにおいて、この問題への実 効性が確保されることに期待したい。ペットショップ、ふれあい施設、個人動 物園などでの劣悪な飼育状態がいつも指摘されながら、これを改善させる法的 根拠がなく、手をこまねくばかりだった問題もこれからは動物行政の向上と世 論の後押しによって、改善させていける可能性が広がるはずである。 第3項 外国と日本の相違点 ここではペット先進国の動物法と日本の改正後の動物愛護法の比較を行う。 表1を見て分かるように、改正によって日本の動物法がペット先進国に追いつ いたとはいいがたいのは明らかであり、改正したにもかかわらず日本の動物愛 護法には課題が山積みなのである。 6 国名 日本 イギリス ドイツ フランス 所管部署 都道府県 地方自治体 州 県 幼齢動物の販売 許可 禁止 禁止 禁止 主な販売方法 ペット ブリーダー ブリーダー ブリーダー 登録制 免許制 免許制 届出制 無 有 有 無 無 有 有 有 動物虐待の定義 無 有 有 有 虐待調査員制度 無 有 有 有 罰則 罰金 罰金・禁固 罰金・拘束 罰金・拘束 ショップ 取扱業の 許認可制 許可・登録の 取消 販売記録 保持義務 表1)ペット先進各国と日本との法律の違い 表1より、日本の動物愛護法はイギリスを始めとするペット先進国よりも、 法律の規制が細かい部分にまで行き届いてないことがわかる。生後3ヶ月の生 まれて間もない幼齢動物がペットショップに陳列され、販売されているのが今 の日本のペット販売の現状である。また、動物実験などで多くの動物が虐待を 受けても、虐待の定義やそれを調査する虐待調査員制度が日本にはなく、多く の動物が虐待を受け捨てられたり殺されたりしているのである。ペット先進国 のように、販売や虐待に関しては特に厳しい規制を設けることが今の日本の動 物愛護法には最も必要なことである。 7 第3章 ペットブームの問題点 では、ペットブームの裏に隠された、法律ではまだ解決されていない問題点 とはいかなるものなのであろうか。 第1項 捨てられる動物たち 近年、核家族化や少子化、高齢化が進む日本において空前のペットブームが 起こっている。 14 現代の個を尊重する生き方はさまざまな煩わしさからの解 放の代償として、孤独や不安、閉塞感をもたらした。ただでさえ問題を抱える ことの多い社会で、人が痛めた心を癒す方法の一つとして、ペットのいる生活 を求めたのである。また新聞や雑誌でペットを特集するものも増え、ある種の ファッションのようにペットを飼う人が増えているということも事実である。 しかし、このペットブームの裏にはさまざまな問題が発生している。そのひ とつとして、ペットが無責任に捨てられているということがある。あまりペッ トのいる生活について知識のない飼い主がただ単にファッションとして安易に ペットを飼う傾向が増えたことにより、途中で飽きたり、経済的負担を感じた 飼い主が安易にペットを捨てるようになったのである。 実際に同一のブリーダーによって捨てられたと思われるほぼ同じ月齢の純血 種 が 1 2 匹 、福 岡 県 で 見 つ か っ た と い う 事 実 も あ る し 、動 物 収 容 施 設 15 に純血 種がまとめて持ち込まれることも珍しくない。育ちすぎて売り物にならなくな った犬や猫がこのように簡単に処分されている現状は、生き物を扱っている以 上考え直さなくてはいけないだろう。 このようにペットが捨てられている問題に対する解決策は、取締官庁のみな らず、消費者、ブリーダー、そしてペットショップやネットにおいてペット流 通事業を展開している事業所においても同様に責任を持っていることは言うま で も 無 い 。私 た ち は 、2006 年 8 月 7 日 月 曜 日 11 時 か ら 13 時 ま で 東 京 都 渋 谷 区 円山町において株式会社ペッツ・マーケット・サービシズの代表取締役笹間健 史氏にインタビューを試みた。当社はペット関連用品通信販売事業、ペット関 8 連情報サービス事業、各種事業のマーケティング代行およびコンサルティング などをおこなっている会社であり、ブリーダーと消費者を直接つなぐネット社 会の構築を目指しているという。以下、当インタビューを通じて得られた資料 を中心に議論を展開していきたい。 1 つ 目 に 、流 通 量 の 調 整 で あ る 。 「 ペ ッ ト 市 場 の 現 状 と し て 、売 れ る か ら 作 る 、 売れなくなったら処分する、というような環境が生まれており、購入者にとっ ても買いやすい環境をつくりすぎている問題がある。この状況によりペットを あ た か も ぬ い ぐ る み の よ う な 感 覚 で 購 入 す る 人 も い る よ う だ 。」と 笹 間 さ ん は 語 る。購入者の生き物を扱っているという認識の欠如が安易にペットを捨ててし まう問題を生んでいると考えられる。 2 つ 目 に 購 入 者 側 の 教 育 で あ る 。「 購 入 者 と こ ま め に 連 絡 を 取 り 合 い 、相 手 の 状況を知ることや、相談にのるなど、しっかりと購入者を教育していけば自然 に 流 通 量 が 減 り 過 度 の ペ ッ ト ブ ー ム は 収 ま る の で は な い か 。」と 笹 間 さ ん は 考 え 、 実際に定期的に連絡をとるようにしていると教えてくださった。しかし、連絡 をとれなくなったりする人も多いそうだ。 また犬や猫だけではなく、本来日本にいないはずの生き物が飼い主によって 川などに捨てられるということも起こっている。最近では凶暴なワニガメが安 易に捨てられていたことがあった。これは私達人間に危険をもたらすだけでな く、本来存在するべきでないところにワニガメなどが放されることで生態系の 崩壊をもたらす危険がある。 動物愛護法ではワニガメ飼育に申請を必要とするという措置をとり、むやみ に捨てられることがないようにしているが、実際には申請せずに飼っていた飼 い主が愛媛県でみつかっており、まだ徹底されていない現状が見受けられる。 購入者がペットのいる生活の良いところのみを知り安易に購入するという状 況を見つめなおし、流通量の調整・購入者の教育を進めていくこと、また日本 では未発達な動物愛護法の早急な徹底が重要となるだろう。 9 第2項 ペットショップの問題点 日本のペット販売システムがどのような問題点を持つのかを以下の図を使っ て説明しよう。 一般消費者 約4万2千頭 ペ ッ ト シ ョ ッ プ 店( 舗 ②せり市 約5万4千頭 ブリーダー ①直接 ③卸業者 ) 図1)店舗型ペットショップの流通図 ペ ッ ト シ ョ ッ プ 店( 舗 ②せり市 約5万4千頭 ブリーダー ①直接 ) ③卸業者 図2)中間業者間での流通図 10 図1はブリーダーから一般消費者にペットが渡るまでの流れを表したもので、 図2は中間業者間での取引を示したものである。今問題となっているのは、図 2で示した中間業者間での取引において悪徳な中間業者が存在することであり、 このことが不良ブリーダーがいなくならない原因となっているのである。この 問題となっているペット流通の中身とは、せりによってペットショップに売ら れたペットが、一般消費者に再び売られるというものである。せりにかけられ るペットは、長時間劣悪な環境のなかで運ばれ、せりにかけられた後もまた長 い時間をかけてペットショップなどに運ばれるという扱いをうけることとなる。 このような環境におかれていたペットは、始めから病気をもってしまう可能性 が高くなり、一般消費者の手に渡る前から病気になっているというような問題 を引き起こす。またこの病気の遺伝子はその子孫にも受け継がれ、先天的に病 気を持った種が産まれてしまうという問題をも引き起こすこととなってしまう。 また日本のペット業界には多くの問題が存在している。その内容は、まず病 気が発覚したペットに対する生産責任を問わない習慣があるということである。 このことが、病気をもっている子犬の流通を促してしまう。また販売責任を放 棄 し た ペ ッ ト シ ョ ッ プ で の 陳 列 販 売 が 行 わ れ て い る こ と も 問 題 で あ る 。他 に も 、 ペットショップに陳列されているペットの不健康・不衛生という問題も存在す る。ブリーダーから直接購入する手段が殆ど無いことも消費者がペットショッ プから購入するしか方法がないという現状に結びつく原因となっているだろう。 しかし逆に消費者側にも問題があり、それは、取り替え可能な商品としてペッ トを購入してしまうというユーザーモラルが存在することなどがある。インコ やオウムといった鳥や熱帯魚などと一緒に子犬の販売をしていたり、犬種のブ リーディングのことなどまったく無関心なところが多いのである。最近では、 インターネットを使った悪質なペット販売の横行が問題として取りあげられる ようになっている。現にインターネットではボタンひとつで気に入った子犬を 買 う こ と が で き る 。だ が「 イ ン タ ー ネ ッ ト に ア ッ プ さ れ て い る 写 真 と 違 う 」 「成 長 し て い く う ち に 話 に 聞 い た よ り も 大 き く な っ て き た 」「 こ れ は 詐 欺 で は な い か」というトラブルを引き起こしている。確かに、通信販売で気軽にペットを 11 買えてしまうことは問題であるが、インターネットによる通信販売はあくまで もただの入り口であって、競り市 16 で子犬を大量に仕入れているペットショ ップよりもむしろ確かといえるかもしれない。現にインターネットには真面目 にブリーディングを続けてきたブリーダーが「子犬情報」を掲載しているサイ トもある。しかし、小さいブリーダー側から見たペットショップは、ブリーダ ー側の力が弱いため消費者との仲介役としてありがたい存在だが、ペットショ ップでショーケースに入れられて販売されているという点では不快に感じてい る。また、多くの小さいブリーダーはこだわりを持っていて、消費者がちゃん と 飼 育 し て く れ る か 判 断 し 、場 合 に よ っ て は 販 売 を 行 わ な い 場 合 も あ る と い う 。 逆に、大・中規模ブリーダーはペットショップに頼らず、自ら販売することを 希 望 し 、全 体 的 に は ペ ッ ト シ ョ ッ プ の 販 売 方 法 や 、犬 な ど に 対 す る 扱 い の 悪 さ 、 知識の薄さなどから、ブリーダー側のペットショップに対しての反対が多いの である。 またペットショップでの陳列販売も販売される犬などの健康を考えると、決 して良い方法とは言えない。またペットがペットショップに運ばれてくるまで に保管されたり、長距離の移動なども健康に悪影響を及ぼす危険性がある。よ うやくペットショップに運ばれてきたペットに対しても、ショップによっては 基本的な衛生面でさえないがしろにしている現状がある。このような劣悪な環 境にさらされてきた生体は、はじめから死亡率の高い疾患に感染してしまって いることがあり、すぐに死んでしまう、病気などの遺伝子をもった子供がどん どん産まれてしまうというような問題につながってしまう。これらに対して販 売側に反省や改善を求めていくのは当然のことだが、購入者側もこういった状 況を把握しておく必要がある。ペットショップのショーケース内での廃止は、 行政の法律による規正が求められ、その為には犬に関わる一般の人々の一人一 人の声が大事なのである。 12 第4章 ペット流通への提案 以上のことから、私たちは今のペット流通に対して2つの提案をする。 第1項 ペ ッ ト の ID 化 の 推 進 1 つ 目 に 、ペ ッ ト の ID化 の 推 進 を 提 案 す る 。個 体 の 識 別 が で き る こ と に よ り 、 捨て犬・捨て猫問題の解消につながる。また、その個体がどこで生まれてどの ような流通ルートをたどって来たかという判別がつき、不法なルートによって 流通してしまう動物の防止にもつながる。その他、関節症や腰痛などが親から 子へ遺伝している確立の高い個体の予測に効果があると考えられる。現在ペッ ト の 管 理 は 、 環 境 庁 の 実 施 す る 「 鑑 札 」 に よ る も の で 、 こ の ID化 は こ れ ま で の 鑑札に代わるものとして、環境庁へ提案する。よってIDの責任はすべて環境 庁 が も つ こ と に な る 。私 た ち は 提 案 す る IDと は 、た だ 単 に 鑑 札 の 代 わ り に な る の で は な く 、I D が そ の 個 体 の D N A 情 報 を も つ も の で あ る 。そ こ で ま ず ID化 す る 前 に や ら な け れ ば な ら な い の が 、各 個 体 の DNA鑑 定 な ど に よ る 遺 伝 関 係 の チェックだ。個体識別だけならば、捨て犬・捨て猫問題の解消などにしかつな がらない。どこで生まれ、どのように育てられたかが不明確なペットが、劣悪 な環境下のペットショップで生後間もない時期から陳列販売されている 17 、 と い っ た 状 態 の 回 避 に は な ら な い の で あ る 。IDに よ り 血 統 書 の 裏 書 署 名 で は わ からない生産・販売者の素性を明らかにすることで、ペット販売の責任所在を 明確化することが必要である。この結果、業界に関わる人々の意識を高め、使 命感を持って事業に取り組めるペット社会が誕生するのだ。 18 ペットの売買 の際、この子はどのような親から生まれ、どのような特徴を持ち、どのような 病気の危険性をもっているか、といった情報が事前にお客に説明されるべきな のである。 19 人間にもみられるように、親からの遺伝は大きい。性格、見た 目はもちろん、弱い部分や強い部分、どのような病気にかかりやすいかなど、 祖父母やそのまた祖父母までさかのぼってみると、ほとんどが遺伝であったり す る 。ID化 す る こ と に よ り 、ペ ッ ト の 流 通 の 際 に ペ ッ ト と 一 緒 に そ れ ら の 情 報 13 を正確にユーザーに伝えることができるようになる。これらの情報開示が生産 者責任を生み出すのである。 第2項 完全ブリーダー制(動物の陳列について) 2つ目に、ペットショップの動物の陳列廃止を求め、それに代わるものとし て完全ブリーダー制を提案する。私たちの考える完全ブリーダー制とは、現在 ある卸業者やせりなどをなくし、生産元であるブリーダーから直接消費者の手 に渡る流通のことである。以下の図3で示すように、卸を排除した状態で、ペ ットショップはブリーダーと消費者を結ぶケーブルのような役目をもつ。 ブリーダー制にすれば飼育環境まで分かるため、ユーザーが安心・納得して 購入できる。また、細かな希望条件に沿った子犬を多くの選択肢の中から見つ け出すことができる。また、今までに競り市に出されたり、最悪の場合処分す るような見映えの良くない個体であっても、条件さえ折り合えば購入希望者が 現れる可能性が増加するのである。 20 ペットショップで直接販売する生体販 売の流れを無くし、ブリーダーとユーザーとの情報仲介としてのショップの展 開を推進させたい。 14 一般消費者 ペットショップ ブリーダー 図3)私たちの提案するこれからのペット流通 ペットショップの陳列販売は、その場で見てすぐに買うことができるという 利点がある一方、その場その時限りの購買意欲だけで買ってしまう手軽さがあ る。一方ブリーダー制は仲介をとおすため、お客の手にわたるまでに時間がか かってしまう。そのうえ仲介がはいり、よりいいものを厳選するため、どうし てもペットショップよりも値が上がってしまう。 「ブリーダー制があまり広まっ ていない現在、顧客は富裕層が多めだが、富裕層のあいだでブリーダー制が浸 透 し て い け ば 、ブ リ ー ダ ー 制 が も っ と 一 般 化 し 値 も 下 が る と 考 え て い る 。」と 笹 間 さ ん は 話 し て い た 。動 物 は 既 製 品 の「 物 」と は 違 う 。 「 動 物 」だ 。飼 え ば 食 費 や医療代、散歩やしつけなどの手間がたくさんかかる。子供がひとり増えるの と 同 じ な の で あ る 。動 物 を 売 る 側 の 説 明 不 足 が 問 題 で も あ る が 、こ の「 手 軽 さ 」 というのがペットショップにおける1番の問題である。飼う、ということがど れだけ大変なのかということを話すこと、そして買う側の意識を高くすること が売る側に必要とされている。 「 買 い や す さ 」が な く な れ ば 流 通 も 縮 小 さ れ 、ペ ットショップでの売れ残りが少なくなる。 21 そのために必要なのが、客とブ リーダーの間に立ち、客の相談に対し的確な答えを示すアドバイザーのような 役割をもつ仲介人だ。またブリーダー制・注文制にすることで、仲介が生産者 を厳選しユーザーが安心して買うことができるという関係ができあがる。そう すれば、売る側の意識も高くすることにもつながるのだ。こういったネットワ ー ク の 形 成 は 、悪 徳 の ブ リ ー ダ ー や ペ ッ ト シ ョ ッ プ を 無 く す こ と に も つ な が る 。 これら実現のためにはペット業界の「安心」と「信頼」の取引基準を確立が必 要とされている。 ぺッツ・マーケット・サービシズは、ブリーダー制のペットの販売を行って いる会社だが、紹介したブリーダーのところに直接見に行くお客が、ペット購 入前もしくは購入後に多いという。 22 そこでもうひとつブリーダー制に加え て提案するのが、ブリーダーのところに直接見に行くことを義務付ける、とい うことである。飼う側が直接ブリーダーと対面することは、飼う側とブリーダ ー側双方のペットに対する意識を高めることにつながる。どのような環境で、 そのような人に育てられたか。これらのことを飼う側が目で見て確かめること 15 に よ り 、ま る で 家 に い て 商 品 を 買 う か の よ う な「 気 安 さ 」と「 手 軽 さ 」、そ し て 「実際に見ないで購入」という問題をしっかりカバーすることができるのだ。 私たちの提案するブリーダー制において、ペットショップはブリーダーと消 費者との仲介の役割を担うと述べたが、その他果たしてペットショップはこれ からどうあるべきだろうか。今現在、ペットショップと聞くと動物を販売して いるお店をすぐに思い浮かべるが、実際はペットの食べ物をはじめ、ゲージや おもちゃなどのペット用品、ペットの洋服など、ペットの身の回りのものが全 て取り扱ってある。なかにはペットホテルやシャンプー・カットなどの施設も 完備しているお店もある。ペットショップにおいてペットの陳列販売を無くし たからといって、ペットショップの必要が失われるわけではないのだ。 ブリーダーと消費者の間の仲介・相談役、そしてペット用品を専門に売るお 店 と し て の「 ペ ッ ト シ ョ ッ プ 」。こ れ が 、こ れ か ら の 社 会 に 求 め ら れ る の で あ る 。 1 2 3 4 5 宇 都 宮 直 子 著 『 ペ ッ ト 日 本 人 』、 文 藝 春 秋 、 1999 年 、 109 項 鶯などの鳴き鳥を持ち寄り、その鳴き声を聞き分け優劣を定める遊び 同 上 書 、 138 項 同 上 書 、 141 項 動物の心臓や肺の血管内に寄生し、その栄養分を吸って生きる白く細長い 虫 ワニやカミツキガメなど、気性が荒く飼育しにくい動物を飼い主が捨てる ことにより帰化動物となる問題がある 7 ペットブームに見られるアニマルセラピーとは、動物との触れ合いや交流 によって精神と肉体機能を向上させる療法の一種である。その効果は、ペット を 飼 っ て い る 人 は 血 圧 な ど が 低 下 す る「 心 理 的・身 体 的 効 果 」、動 物 に よ る 話 題 の 提 供・会 話 の 促 進 を す る 社 会 的 潤 滑 油 の 働 き を す る「 社 会 性 の 改 善 」、動 物 を 飼うことでもたらされる自尊心や責任感、自立心や楽しみによってストレスや 孤独感を癒す「精神的作用」の3つである。 8 動 物 虐 待 に 動 物 実 験 の 規 制 が 追 加 さ れ た( 青 木 人 志 著『 動 物 の 比 較 法 文 化: 動 物 保 護 法 の 日 欧 比 較 』、 有 斐 閣 、 48 項 ) 9 過去の虐待類型を包括的に明確にまとめ上げ、現行法の基礎要素を備えた 法 律( 青 木 人 志『 動 物 の 比 較 法 文 化 : 動 物 保 護 法 の 日 欧 比 較 』、有 斐 閣 、48 項 ) 10 動 物 の 販 売 に 関 し 、厳 し く 規 制 が さ れ た( 青 木 人 志『 動 物 の 比 較 法 文 化 : 動 物 保 護 法 の 日 欧 比 較 』 有 斐 閣 、 48 項 ) 11 動物を許可なく放棄することを規制した法律 12 「動物虐待防止協会」として誕生し、虐待告発のための調査員の一団を 組織し、虐待者告発のために市民への啓蒙活動を行う組織(青木人志『動物の 比 較 法 文 化 : 動 物 保 護 法 の 日 欧 比 較 』、 有 斐 閣 、 29 項 ) 6 16 イ ン グ ラ ン ド お よ び ウ ェ ー ル ズ で 年 間 約 12 万 件 も の 動 物 虐 待 行 為 を 告 発 し て い る ( 青 木 人 志 『 動 物 の 比 較 法 文 化 : 動 物 保 護 法 の 日 欧 比 較 』、 有 斐 閣 、 30 項 ) 14 多くの人々が癒しを求めてペットを飼うようになっている 15 「引き取り」や「保護・捕獲」された犬、猫の収容先 16 中間業者間において犬などが「せり」によって取引されるもの 17 内部資料より 18 内部資料より 19 ペット・マーケット・サービシズへのインタビューより 20 内部資料より 21 ペット・マーケット・サービシズへのインタビューより 22 ペット・マーケット・サービシズへのインタビューより 13 ~参考文献~ ・ 動 物 愛 護 法 管 理 法 令 研 究 会 『 改 正 動 物 愛 護 管 理 法 』、 青 林 書 院 、 2001 年 ・ 宇 都 宮 直 子 著 『 ペ ッ ト と 日 本 人 』、 文 藝 春 秋 、 1999 年 ( 学 習 院 大 学 所 蔵 ) ・ 林 良 博 著『 ア ニ マ ル セ ラ ピ ー 』、科 学 技 術 広 報 財 団 、2001 年( 学 習 院 大 学 所 蔵) ・ 岡 田 幹 治 著『 ペ ッ ト ブ ー ム の 光 と 影 』、関 西 消 費 者 協 会 、1999 年( 明 治 大 学 所蔵) ・ 松 浦 早 苗 著『 ペ ッ ト ブ ー ム の 外 に 置 か れ た 犬 猫 た ち 』、中 央 公 論 新 社 、1997 年(学習院大学所蔵) ・ 渡 辺 真 子 著 『 捨 て 犬 を 救 う 街 』、 角 川 書 店 、 2002 年 ( 明 治 大 学 所 蔵 ) ・ 寺 尾 ま ち 子 著 『 ペ ッ ト の 力 : 知 ら れ ざ る ア ニ マ ル セ ラ ピ ー 』、 主 婦 の 友 社 、 2003 年 ( 東 洋 大 学 所 蔵 ) ・ 富 澤 勝 著 『 日 本 の 犬 は 幸 せ か 』、 草 思 社 、 1997 年 ( 立 教 大 学 所 蔵 ) ・ ア ヤ コ ・ グ レ ー フ ェ 著『 犬 の 権 利 ・ 人 の 義 務 』、講 談 社 、1996 年( 立 教 大 学 所蔵) ・ 青 木 人 志 著 『 動 物 の 比 較 法 文 化 : 動 物 保 護 法 の 日 欧 比 較 』、 有 斐 閣 、 2002 年(青山学院大学所蔵) ・ 青 木 人 志 著『 法 と 動 物 : ひ と つ の 法 学 講 義 』、明 石 書 店 、2004 年( 青 山 学 院 大学所蔵) ・ ロ ベ ー ル ・ ド ロ ー ル 著 、 桃 木 暁 子 訳 『 動 物 の 歴 史 』 み す ず 書 房 、 1998 年 ・ 野 上 ふ さ 子 著『 ペ ッ ト ブ ー ム の 裏 側 で 犬・猫「 処 分 」の 実 態 を 知 っ て い ま す か 』、 金 曜 日 、 1999 年 ( 明 治 大 学 所 蔵 ) ・ 岩 本 克 俊 著 『 成 長 す る ペ ッ ト 産 業 の 全 貌 —ブ ー ム の 背 景 と 市 場 規 模 』、 綜 合 ユ ニ コ ム 株 式 会 社 、 2000 年 ( 明 治 大 学 所 蔵 ) ・ 週 刊 朝 日『 ペ ッ ト た ち の 現 実 —売 れ 残 り や 捨 て ら れ た 犬 猫 た ち に 安 楽 な 死 は な い 』、 朝 日 新 聞 社 、 2005 年 ( 明 治 大 学 所 蔵 ) ・ 竹 内 宏 、小 林 三 保 子 著『 コ ミ ュ ニ テ ィ 破 壊 と ペ ッ ト ブ ー ム 』簡 保 資 金 振 興 セ ン タ ー 編 、 1999 年 ・ B.M.レ ビ ン ソ ン 著 、 松 田 和 義 、 東 豊 藍 訳 『 子 ど も の た め の ア ニ マ ル セ ラ ピ ー 』、 日 本 評 論 者 、 2002 年 ・ ク リ ス テ ン ・ レ イ ・ ベ ル 著 、 田 邉 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著『 ペ ッ ト と 情 緒 的 交 流 が 老 人 の 精 神 健 康 と 幸 福 感 に 及 ぼ す 影 響 』、 科 学 研 究 費 補 助 金 基 盤 研 究 、 2000 年 ・ 山 崎 恵 子 、 町 沢 静 夫 著 『 ペ ッ ト が 元 気 を 連 れ て く る : 奇 蹟 の 動 物 療 法 』、 講 談 社 、 1993 年 ( 立 教 大 学 所 蔵 ) ・ ア ラ ン ・ ベ ッ ク 、ア ー ロ ン ・ キ ャ ッ チ ャ ー 著 、カ バ ナ ー や よ い 訳『 あ な た が ペ ッ ト と 生 き る 理 由 : 人 と 動 物 の 共 生 の 科 学 』、 緑 書 房 、 2002 年 ・ David Faure and Peter L. 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